衆議院

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第21号 令和2年4月27日(月曜日)

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令和二年四月二十七日(月曜日)

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 議事日程 第十四号

  令和二年四月二十七日

    午後一時開議

 一 国務大臣の演説

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本日の会議に付した案件

 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)

 麻生財務大臣の財政についての演説及びこれに対する質疑


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    午後一時二分開議

議長(大島理森君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

福田達夫君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。

 議院運営委員長提出、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案は、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。

議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、日程に先立ち追加されました。

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 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)

議長(大島理森君) 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員長高木毅君。

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 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔高木毅君登壇〕

高木毅君 ただいま議題となりました国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。

 本法律案は、本年五月一日から令和三年四月三十日までの間、国会法第三十五条の規定にかかわらず、議長、副議長及び議員の歳費の月額を、歳費法第一条に規定する歳費月額に百分の八十を乗じて得た額とするものであります。

 本法律案は、本日、議院運営委員会において起草し、提出したものであります。

 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 採決いたします。

 本案を可決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。

     ――――◇―――――

 国務大臣の演説

議長(大島理森君) 財務大臣から財政について発言を求められております。これを許します。財務大臣麻生太郎君。

    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕

国務大臣(麻生太郎君) 先に閣議決定をいたしました新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を受けて、今般、令和二年度補正予算を提出することといたしております。その御審議をお願いするに当たり、補正予算の大要について御説明をさせていただきます。

 新型コロナウイルス感染症は内外経済に甚大な影響をもたらしておりますのは御存じのとおりです。先行きにつきましても、感染症拡大の収束が見通せるまでは、極めて厳しい状態が続くと見込まれております。

 こうした認識に立ち、安心と成長の未来を拓く総合経済対策に加えて、新たに補正予算案を編成し、前例にとらわれることなく、財政、金融、税制といったあらゆる政策手段を総動員することとし、財政支出四十八兆円、事業規模百十七兆円の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を閣議決定いたしております。

 具体的には、第一に、感染症拡大の収束に目途がつくまでの間、緊急支援フェーズにおいて、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の創設等により、感染拡大防止策と医療提供体制の整備を進め、事態の早期収束に強力に取り組みます。また、雇用調整助成金の特例措置の拡大やそれまでにない強力な資金繰り支援、さらには、中小・小規模事業者等や全国全ての方々に対する新たな給付金制度の創設等により、雇用と事業と生活を守り抜いてまいります。

 第二に、収束後の反転攻勢に向けたV字回復フェーズにおいて、観光・運輸、飲食、イベント等大幅に落ち込んだ消費の喚起のため、官民を挙げたキャンペーンとして大規模な支援策を講ずるとともに、デジタル化、リモート化など未来を先取りした投資の喚起の両面から反転攻勢政策を講じてまいります。

 次に、緊急経済対策の実行等のため今国会に提出をいたしております令和二年度補正予算の大要について申し述べます。

 一般会計につきましては、総額約二十五兆六千九百億円の歳出追加を行うことといたしております。その内容としては、緊急経済対策に基づき、感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発に係る経費に約一兆八千百億円、雇用の維持と事業の継続に係る経費に約十九兆四千九百億円、次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復に係る経費に約一兆八千五百億円、強靱な経済構造の構築に係る経費に約九千二百億円、今後への備えとして、新型コロナウイルス感染症対策予備費を一兆五千億円計上するとともに、国債整理基金特別会計への繰入として約一千三百億円を計上いたしております。

 この財源につきましては、建設公債を二兆三千三百億円、特例公債を約二十三兆三千六百億円発行することといたしております。

 この結果、令和二年度一般会計補正後予算の総額は、一般会計当初予算に対して歳入歳出ともに約二十五兆六千九百億円増加し、約百二十八兆三千五百億円となります。

 また、特別会計予算等につきましても、所要の補正を行っております。

 財政投融資計画につきましては、緊急経済対策を踏まえ、事業の継続を強力に支援すべく、中小・小規模事業者や中堅企業、大企業の資金繰り対策等に万全を期すため、約十兆一千九百億円を追加いたしております。

 以上、令和二年度補正予算の大要について御説明を申し上げました。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

 国務大臣の演説に対する質疑

議長(大島理森君) これより国務大臣の演説に対する質疑に入ります。馬淵澄夫君。

    〔馬淵澄夫君登壇〕

馬淵澄夫君 馬淵澄夫です。

 私は、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムを代表して、補正予算案についての財政演説に対し、質問をいたします。(拍手)

 総理、国民の命を守る決意はおありですか。国民に寄り添う気持ちをお持ちですか。

 株価は将来への期待を映し出す鏡です。日経平均株価は、昨年末の二万三千六百五十六円から三月十九日には一万六千五百五十二円と急落し、今も乱高下が続いています。これは、まさに日本経済の先行きへの不安のあらわれです。

 先日発表されたIMFの世界経済見通しでも、ことしの日本のGDP予測はマイナス五・二%、リーマン・ショックの翌年に並ぶマイナスの成長予測です。世界経済全体も三・〇%のマイナス予測で、IMFトップのゲオルギエバ専務理事が、大恐慌以来の経済の悪化と述べています。

 果たして日本経済はどうなってしまうのか、現状の経済認識について、総理の見解を伺います。

 二月二十九日、総理は会見でこう大見えを切りました。あらゆる可能性を想定し、国民生活への影響を最小とするために、立法措置を早急に進めてまいります。

 しかし、あらゆる可能性が想定されてきたとは思えない、総理の場当たり的対応が続いています。

 そもそも、一月二十四日、総理は、多くの中国の皆様が訪日されることを楽しみにしていますと中国向けにメッセージを発信しました。その前日、一月二十三日は武漢で都市封鎖が行われた日であり、既に世界じゅうから感染拡大が危惧されている真っただ中でした。また、二月初めから多くの国々が中国全土からの渡航制限を設ける一方、日本政府は三月五日の習近平主席の訪日延期決定までそれを行いませんでした。

 渡航制限が一カ月もおくれたのはなぜでしょうか。また、一月二十四日時点で、今日のこの事態は想定されていたのでしょうか。総理に説明を求めます。

 その後も、唐突過ぎる学校の休校要請、三月の三連休前のもう安全だと言わんばかりの卒業式敢行発言、それから、大胆な経済的救済の期待を高めたあげくのマスク二枚配布については、カビや不良品が大量に発見され、配布が一時停止になるなど、総理の場当たり的な対応は枚挙にいとまがありません。

 突然発表され、二転三転する施策の数々、そしてそれに日常生活が振り回されることの連続に、国民は驚き、あきれ果てています。そこには、あらゆる可能性を想定している姿は全く見えません。

 きわめつけは、おくれにおくれた緊急事態宣言です。都市部の知事や医師会からの発令すべきとの切実な声とは裏腹に、総理は、ぎりぎりで踏みとどまっていると繰り返すのみ。ようやく発令された四月七日には、一日の感染者数が三百人を大きく超える状況となっていました。

 そして、今、三週間が過ぎようとしていますが、人と人との接触八割減には遠く及びません。感染者は増加の一途です。要請だけでは限界が生じているのです。

 ドイツのメルケル首相は、自由を制限された東ドイツで育った経験を踏まえ、自由がいかに得がたく、とうとく、不可欠なものかを述べ、次のように決意を語りました。

 旅行及び移動の自由が苦労してかち取った権利であるという私のような者にとっては、このような制限は絶対的に必要な場合のみ正当化されるものです。そうしたことは、民主主義社会において、決して軽々しく、一時的であっても、決められるべきではありません。しかし、それは、今、命を救うために不可欠なのです。

 国民の命を救うためのこのような決死の姿勢、それが総理にありますか。人と人との接触八割減をどのように実現するのですか。

 全国の知事会は、大型連休の国道の通行規制を政府に求めています。移動の自由の制約について、緊急的な立法による対処も含めた、単なる要請にとどまらない措置をとる考えはお持ちでしょうか。

 世界じゅうで、こうした厳しい制約の中、緊急事態宣言が次々と延長されています。我が国でも延長はあるのか、延長がある場合、期間はどの程度が想定されるのか、また、その判断をいつまでに行うのか、総理、明確にお答えください。

 国民への現金給付は喫緊の課題です。

 個人への支援としての一律十万円の定額給付金は、三月十八日に国民民主党から提言され、四月二日には野党共同会派が政府・与党に強く申入れをしたにもかかわらず、総理は否定し続けました。

 ところが、補正予算提出の迫る四月十六日に、突如として給付の指示を出されました。

 翌日の厚労委員会で、総理はその理由を、おとといの夜ときのうの朝、その説明を受けたと述べています。しかし、国民の死活問題ですらある給付金です。あらゆる可能性を標榜しながら、スピーディーな給付についての検討が抜け落ちていたのだとしたら、これは重大な過失です。そもそも、一晩で覆る困窮世帯への三十万円案と、それに固執した政権の姿勢は何だったんでしょうか。

 総理、いつ国民のもとに申請用紙が届き、申請からどの程度で現金が振り込まれるのですか。また、危機が長引いた場合、さらなる追加給付の可能性はあるのでしょうか。お答えください。

 事業者への支援はまだまだ不足です。今回、事業収入が前年同月比五〇%以上減少した事業者について、中堅・中小企業は上限二百万円、個人事業主は上限百万円の範囲内で減少額が給付されます。しかし、この自粛で負った経済的ダメージは長引くことが必至で、支給要件、上限額ともにさらなる緩和が必要です。該当予算を大幅に増額すべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 医療への対応のおくれも深刻です。

 適切な治療を受け、感染拡大を防ぐために必要なPCR検査の体制が需要に追いつかず、検査を保健所に断られる例が続出しています。全国の検査数の直近の推移と、今後、いつまでに、どの程度検査数をふやすのか、総理の見解を伺います。

 医療機関への受診がおくれて重症化する例も見られます。厚労省は、風邪の症状や三十七・五度以上の発熱が四日以上続いている場合を目安に帰国者・接触者相談センターに御相談くださいとしていますが、これを見直す考えはありますか。総理に伺います。

 また、今回、サージカルマスク二億七千万枚などを購入するとしていますが、全国で月に四、五億枚が必要であるとする日本医師会の試算には遠く及びません。マスク等の資材調達をどのようにふやすか、購入先も含めて具体的な説明を総理に求めます。

 使い捨てマスクを使い回して治療を続けるなど疲弊している医療の現場で、院内感染を防止し、安心して治療に当たっていただくためには、資材の供給に加え、医療従事者への危険手当やPCR検査器等の医療機器、病床の確保を含めた整備をより手厚く行うべきです。緊急包括支援交付金として計上されている一千四百九十億円を全額国費負担とした上で、大幅に増額すべきと考えます。総理の見解を伺います。

 地方創生臨時交付金として一兆円が計上されていますが、この交付金が、自治体が休業要請した事業者への補償金として使えるのか、使えないとすれば、補償を行わないのか、それで廃業する事業者が出てもやむを得ないのか、総理に伺います。

 その上で、家賃補助、介護施設への給付、保育や学童の支援など独自に緊急的な支援を行えるよう自治体の裁量権を高めるとともに、五兆円へと大幅増額すべきと考えますが、総理の見解を求めます。

 自治体ごとの財政力の差も問題です。休業要請に対する協力金の支払い額などで、自治体間に大きな格差が生じ得るおそれがあることについて、総理の見解を伺います。

 雇用調整助成金については、書類が多く、手続が煩雑という声が上がっています。まず、これを半減すべきです。助成率は中小企業については負担を減らせるよう一〇〇%とし、一日一人当たり上限八千三百三十円の支給額も上乗せを図るべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 そして、失業はしていないものの、一時的に休業を余儀なくされ、生活に困っている方々への支援として、雇用保険の特例措置としての、みなし失業保険制度の適用を検討すべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 また、営業自粛や売上げ低下で家賃を払えず、事業の継続が危ぶまれる事業者についても、国による賃料債務の代位弁済や一定期間猶予等の制度の整備が必要と考えますが、総理の見解を伺います。

 学生団体の調査で、約六割の大学生、短大生らが、アルバイト収入が減少若しくはゼロになったと回答しています。親の収入減を訴える学生も約四割に上り、大学生等の十三人に一人が退学の検討を始めたと回答しています。経済的苦境に立つ学生への授業料減免措置などの支援について、総理の見解を伺います。

 確実に予想される中長期的な景気の悪化に対し、税にも切り込むべきです。

 そもそも、昨年十月の消費税増税の影響で、十から十二月の実質GDP成長率はマイナス七・一%と大きく落ち込みました。

 総理や麻生大臣は、景気について、二月の予算委員会では、内需を中心に緩やかに回復している旨答弁するなど、事態の悪化を認めませんでした。つまり、既に政府の経済政策は誤り、失敗していた、そこに更にコロナの悪影響がのしかかってきているのです。

 リーマン・ショックを上回る経済苦境が生じつつある今、聖域を設けず、国民の生活を守るためにはどんなことでもやるという意気込みで、二次補正を含めたさらなる積極財政支出を行い、それと同時に、所得税、法人税、消費税といった基幹税も含めた税の見直し議論を始めるべきです。総理の見解を伺います。

 この二カ月で私たちの暮らしは一変しました、これは緊急事態宣言時に総理が語られた言葉ですが、仕事がなくなった、感染リスクがあっても休めない、収入が下がった、家賃が払えない、まさに日々働いて生活をするという日常が根底から覆されていく不安と国民が必死で闘っている、このことを本当に総理は理解されているでしょうか。

 長年私が教えを請うてきた、地元奈良の、第二百十八世東大寺別当の森本公誠長老から、為政者の心構えを教えていただいたことがあります。

 東大寺を建立した聖武天皇は、その治世の間、天変地異や地震、天然痘などの感染症の大流行など、数々の国難に遭遇しました。しかし、国を率いるリーダーとして、責めは我一人にあり、つまり、全ての民に降りかかる災厄はみずからの責任である、そう宣言し、ありとあらゆる手を尽くし、率先して民の救済に当たりました。

 国家が隆盛かつ安泰であるためには、まず民を豊かにする必要があり、民を豊かにするには政の視点を民の経済に向けることだ、これが聖武天皇の一貫した治世哲学でした。

 そして、その妻である光明皇后も、同様に、私財を投じて病人や孤児の救済に当たり、みずからも治療の先頭に立ったと言われています。

 翻って、総理、あなた方はどうでしょうか。国民の思いに心を寄せることができていますか。総理の言葉が、命を守る決意として国民の胸に届いているでしょうか。

 この国難の中、私たちは改めて心を一つにしなければならない。しかし、総理が、その中心に立ちながらも責任逃れの場当たり的対応を繰り返す為政者であるならば、その職責から去っていただく以外にないということを最後に強く申し上げて、私の質問とさせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬淵議員の御質問にお答えいたします。

 現状の経済認識についてお尋ねがありました。

 新型コロナウイルスの感染症により、世界全体で経済活動が縮小し、我が国の景気も急速に悪化しており、極めて厳しい状況にあります。また、先行きについても、こうした厳しい状況が続くものと見込まれます。

 こうした中、今般取りまとめた緊急経済対策は、国民の命と健康と生活を守り抜くことを最優先として策定したものであり、また、GDPの二割を上回る世界的にも最大規模の対策は、経済の下支えにも大きく資するものと考えています。

 中国からの入国制限の時期等についてお尋ねがありました。

 中国を始め諸外国における感染拡大の状況が時々刻々と変化する中、それに応じて我が国は機動的な水際対策をこれまで講じてきており、このことについては専門家からも一定の成果を上げてきたと評価されているところであります。

 中国については、WHOのPHEICの宣言を受け、二月一日に感染の中心地である武漢市を含む湖北省を入国拒否の対象地域としたほか、十三日には浙江省を追加しています。また、三月に入り、入国者総数を抑制するため、検疫の強化や査証の効力停止といった措置を講じ、四月には中国全土を入国拒否の対象地域として指定したところです。

 これらの措置は、感染者数や移動制限措置の有無等のさまざまな情報や知見に基づき総合的に判断して行ってきたものであり、そのタイミングは諸外国と比べて決して遅くはなかったと認識しています。

 なお、御指摘の春節に伴うメッセージは、もともと在日華僑向けの中国紙から依頼があり、武漢市が封鎖される前に準備し寄稿したものが在中国日本大使館のホームページにアップされたものであり、湖北省を対象とした入国制限措置をとる前にホームページから削除しております。また、我が国の水際対策は、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に考え、実施してきており、入国制限の判断と習近平主席の訪日に何ら関係はありません。

 緊急的な立法措置及び緊急事態宣言の延長についてお尋ねがありました。

 まず、人と人との接触については、二十二日の専門家会議において、国民の皆様の御協力により、都市部では、感染拡大前に比べて、平日でおおむね六割以上、休日ではおおむね七割以上減少している状況にあるとされたところです。他方で、接触機会の八割削減に向けては、より一層の国民の皆様の努力が必要な状況との指摘もいただいております。

 この緊急事態をできるだけ早期に収束に向かわせるためには、今が非常に重要な時期であり、専門家から示された十のポイントも参考にしながら、国民の皆様により一層の御協力をお願いするところであります。

 また、御指摘の国道の通行規制等の私権の制限強化のための立法措置については、必要な事態が生ずる場合においては、当然、検討されるべきものと考えておりますが、この週末の動向を見ると、海辺などへの行楽地への移動の状況は、国民の皆様の御協力により、相当程度減少しているところです。

 緊急事態宣言の解除の可否については、専門家の皆様の提言もいただきながら判断していきたいと考えておりますが、まずは、何としても八割の接触機会の低減を実現するべく、政府としても、感染拡大防止に向けた取組を徹底してまいりたいと考えております。

 個人への一律十万円給付と事業者支援についてお尋ねがありました。

 国民の皆様への現金給付については、ヒアリングの結果も踏まえつつ、特に厳しい状況にある方々に支援を集中することとして検討を進めてまいりましたが、感染症の影響が長引き、全ての国民の皆様が厳しい状況に置かれており、長期戦も予想される中で、国民の皆様とともにこの難局を乗り越えていくため、全国全ての皆様を対象に、一律に一人当たり十万円の給付を行うことといたしました。もっと早くという御批判は、私自身の責任としてしっかりと受けとめなければならないと考えております。

 その上で、まずは、この補正予算成立後、前回よりも一日も早く現金を国民の皆様のお手元に届けられるよう、給付事務の工夫やマイナンバーカードを活用した申請手続のオンライン化など、実施に当たる自治体や関係機関の方々と協力し、政府を挙げて全力で取り組んでまいります。

 また、事業者の皆様への支援については、まず、御指摘の持続化給付金によって、中堅・中小企業には二百万円、フリーランスを含む個人事業者には百万円を上限に、自粛要請等により休業を余儀なくされた方々を始め、売上げが大きく減少した事業者を業種にかかわりなく幅広く支援していきます。

 これに加えて、雇用調整助成金の拡充により休業手当の大半を国が肩がわりすることとし、延滞金なしの税や社会保険料の猶予による手元資金の確保、実質無利子無担保、最大五年間の元本返済不要の融資制度によって資金繰りに万全を期すなど、あらゆる手段を駆使して、困難に直面している事業者の皆様を支えることとしています。

 まずは、こうした施策を迅速かつ着実に実行に移してまいります。その先については、できる限り早期に収束できるよう全力を挙げる中において、事態の変化を十分注視しながら必要な対応をしっかりと行ってまいります。

 新型コロナウイルス感染症の検査体制や医療提供体制の整備等についてお尋ねがありました。

 PCR検査については、四月二十二日時点で、一日当たり一万五千件以上の検査能力を確保しており、検査件数はおおむね約八千件程度で推移しております。

 政府としては、さらなる感染拡大に備え、検査体制を早急に一日二万件に増加させることとしております。

 発熱四日以上の目安については、一律にこれを適用するのではなく、その方の状況を踏まえ、柔軟に判断していただくようお願いしているところでありますが、特に、高齢者や基礎疾患のある方が強いだるさや息苦しさがある場合は、すぐにでも相談すべき旨を周知しているところであります。

 マスク等の防護具については、企業に増産や輸入拡大をお願いして供給量の確保に取り組んでおります。国において、国内外の企業から調達した防護具を医療機関に対して優先的に配布しています。

 防護具は、サージカルマスクについては、既に五千八百万枚を都道府県に配布してきたところでありますが、今月中に更に千五百万枚を配布します。医療用ガウンなども感染者数の多い都道府県を中心に配布を開始していますが、今月中に、N95などの高性能マスク百五十万枚、医療用ガウン百三十万枚、フェースシールド百九十万枚を都道府県を通じて全国に配布し、特に物資不足に直面している医療機関には、国が直轄して直接お届けする体制を構築しています。

 医療体制の整備については、常に感染リスクに向き合う医療従事者の処遇改善に資するため、重症者治療への診療報酬を倍増するとともに、自治体における病床の確保やPCR検査機器の整備等を緊急包括支援交付金により支援することとしております。

 また、緊急包括支援交付金による事業の実施に当たっては、地方創生臨時交付金の活用により、実質全額国費による対応も可能としているところであります。

 各種の支援策についてお尋ねがありました。

 今回の感染症によって、現在、多くの事業者の皆さんが、休業などで売上げがゼロになるような大変厳しい状況に置かれております。

 そのため、今回の緊急経済対策においては、そのように休業を余儀なくされた事業者のみならず、大きな困難に直面している中小・小規模事業者の皆さんに対して最大二百万円の現金給付を行うこととしております。

 こうした現金給付を始め、今回の緊急経済対策では、ほとんどの事業が地方公共団体の財政負担を伴わない全額国費負担の事業となっております。そうした中でも、今回の地方創生臨時交付金については、リーマン・ショック時の臨時交付金と同じ規模となる一兆円の予算を確保したところです。同時に、一兆円の予算が十二分に効果を発揮できるよう、御指摘のいわゆる協力金を含め、それぞれの自治体の判断によって自由度を高く使うことができる仕組みとしたところであり、各自治体には、それぞれの地域の実情を踏まえながら、現下の困難に対応するため、効果的に御活用いただきたいと考えております。

 雇用調整助成金については、労働局、ハローワークの人員体制を大幅に拡充し、記載する事項を半減するなど申請書類の簡素化を行ったところであり、引き続き、迅速な給付の実現に努めてまいります。

 なお、いわゆるみなし失業保険制度の適用は、今後、当該従業員の方が万一離職といった状況に立ち至った場合、求職活動中の基本手当を受給できなくなるおそれが生じることから、慎重な対応が必要と考えております。

 その上で、一日当たりの助成額は失業した場合に支払われる手当とのバランスを勘案する必要があると考えておりますが、雇用を維持する中小企業が休業手当六〇%を超える手当を従業員に支給する場合には、その部分に係る助成率を十割にして中小企業の追加負担をゼロとするなど、新たな特例を講じます。

 また、外出自粛などの状況のもとで、多くの事業者の方々から、売上げが大きく減少し、家賃の支払いが大きな負担となっているとの切実な声を伺っております。

 政府として、ビル賃貸事業者の方々に対しては、賃料の支払い猶予などの柔軟な措置を検討いただくよう要請を行うとともに、事業収入が大幅に減少した場合の固定資産税の減免などの支援策を講じることにより、賃料の猶予がスムーズに行われるよう後押しいたします。

 そして、今回の感染症の影響によって子供たちの学びの機会が奪われるような事態は決してあってはなりません。

 本年四月から経済的に困難な学生に対する高等教育の無償化がスタートいたしましたが、この運用に当たっては、感染拡大などの影響を受けて家計が急変した場合に、そのことを十分に加味した所得見込みで支援の判定を行うこととしております。また、大学などに対しても、入学金や授業料の納付が困難な学生には納付猶予や減免を行うよう要請するとともに、今般の補正予算により、家計の急変を理由に各大学が独自に授業料などの減免を行った場合、それを財政的に支援することとしており、家庭の経済事情にかかわらず、意欲ある全ての子供たちがしっかりと学びを続けることができるよう全力で取り組んでまいります。

 さらなる積極財政支出についてお尋ねがありました。

 今般の緊急経済対策では、これまでにない強力な資金繰り支援や減税と同等以上の効果を有する十五兆円を上回る現金給付など、あらゆる手段を駆使して、困難に直面している事業者や御家庭の皆さんを支えることとしています。全体で事業規模百十七兆円、GDPの二割に当たる対策規模は、世界的にも最大級であると考えております。

 税制についても、全ての基幹税を対象に含む前例のない延滞金なしの納税猶予制度を創設するとともに、地方の基幹税である固定資産税について思い切った減税措置を講ずることとしております。

 国民の命を守る私の決意についてお尋ねがありました。

 今般の新型コロナウイルス感染症に対しては、国民の命と生活を守り抜くことを最優先に、時々刻々と変化する情勢に対応してまいりました。

 現在、いまだ爆発的な感染拡大には至っておりませんが、地方への感染拡大が見られており、この闘いは長期戦を覚悟する必要があります。そのことを率直に申し上げ、感染拡大の防止に引き続き国民の皆様の御協力をいただけるようお願いをしているところであります。

 そうした緊急事態の中にあっても、私たちの生活を守るために仕事を継続してくださっている方々がいます。事業者の皆さんにも、在宅勤務を原則とするなど、多大な御協力をいただいております。そして、何よりも、人と人との接触を最低七割、極力八割削減するとの目標の実現に向けて、外出自粛の要請に応えてくださっている国民の皆様がいらっしゃいます。

 私は、これまでも、政治は結果責任である、こう申し上げてまいりました。全ての責任は内閣総理大臣である私にあります。その大きな責任を先頭に立って果たしていく、その決意に変わりはありません。

 いかなる困難も、力を合わせれば必ずや克服できる。政府としても、一日も早く皆さんの不安を解消できるよう、全力を挙げて取り組んでまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 金田勝年君。

    〔金田勝年君登壇〕

金田勝年君 自由民主党の金田勝年です。

 私は、自由民主党・無所属の会を代表し、令和二年度補正予算案三案について質問をいたします。(拍手)

 冒頭、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々の御冥福と感染された方々の早期の御回復を心よりお祈りを申し上げます。

 また、医師や看護師を始め、私たちの日々の生活を支えてくださっている全ての皆様に、心より敬意と感謝を表します。

 事態の収束に向けて、喫緊の課題として、医療、経済、教育、この三点についてお伺いをしたいと思います。

 初めに、感染症の終息に向けての取組に関してであります。

 日本医師会の横倉会長は、今月の十五日、医療用マスクや防護服などの資材が十分に行き渡らない中で、医療従事者が感染することで医療崩壊が起きる可能性が強いと述べられ、危機感をあらわにされました。

 申し上げるまでもなく、政治は国民の命と暮らしを守ることが最優先の課題であります。そのためには、どんなことがあっても、医療崩壊は決して起こしてはなりません。

 ほかにも、PCR検査を受けたいが、保健所に電話がなかなかつながらないとか、あるいは、持病を診てくれていた近くの病院で院内感染が生じ、閉鎖されてしまうのではないかとか、人工呼吸器やECMOは十分に足りていないのではないかといった、数々の国民の不安と心配は高まるばかりであります。

 PCR検査拡充のためには、公設の外来センターの増設やドライブスルーの活用等も急務でありましょう。

 医師や看護師の皆さんは、感染リスクと隣り合わせで、精神的にも肉体的にもぎりぎりのところに来ており、医療資材の優先的提供や危険手当といった待遇改善も必要不可欠であります。

 逼迫する病床や院内感染を防ぐため、民間ホテルの活用等、症状に応じた受入れ態勢を整備することは、安心感にもつながり、極めて重要であると考えます。

 通院される高齢者や妊婦さんへの配慮は特に必要であります。

 感染状況の全体把握には、PCR検査に加え、抗体検査も有効と考えられます。

 緊急事態宣言が発せられ、五月六日まであと九日となった今日、こうした現状と問題点を踏まえ、検査や医療提供体制の整備の面からの医療崩壊を防ぐ取組について、また、感染症問題の早期収拾を図るため、加藤厚生労働大臣の現時点での認識と見通しを伺います。

 次に、暮らしと経済への影響も深刻であります。

 緊急事態宣言のもと、飲食店を始め、ホテルや理美容業といった生活衛生のサービス業を中心とした小規模事業者からも不安の声が上がっております。融資を受けても、今後の需要が見込めなければ、固定費の負担にも耐え切れず、商売を畳むことを考える人も出ております。今後、飲食店の中には、テナントへの家賃支援について早急に結論を出していく必要がありましょう。

 各種イベントの中止で、文化芸術の面でも苦境にあります。建設業は工事が中断し、外食の落ち込みで農業や漁業も心配であります。製造業は減産を強いられ、今後、サプライチェーンの見直しも必要となるほか、大企業の雇用ですら不透明な情勢で、経済のV字回復達成は感染症を抑え込まない限り望めません。長期的視点に立った支援策も求められるのであります。

 こうした中で、今回の補正予算案に示された経済対策の考え方は、雇用調整助成金の特例措置の拡大、大胆な給付金や手厚い資金繰り対策、税や社会保険料の猶予等を組み合わせ、雇用を守り、事業の継続を支援するものであります。

 自治体の制度融資を活用し、実質無利子無担保の融資を民間金融機関でもスタートさせるなど、これまでにない対策も盛り込まれておるのであります。

 さらに、国民一律十万円の給付案は、去る四月十六日、緊急事態宣言の全国拡大と相まって、国民一丸となって現状の危機を乗り切ろうとする安倍総理の強い決意のあらわれであり、この政治決断は高く評価すべきものと考えております。この十万円がいつどのような手続で支給されるのか、安倍総理からわかりやすい御説明を改めてお願いをしたい、このように思う次第であります。

 また、地方自治体からは、一兆円の臨時交付金の使い道にも期待が高まっております。臨時交付金の意義や配分に当たっての考え方、また、金融面を含む支援策の国民や事業者へのわかりやすい説明、そして、窓口やネット申請による手続の簡素化、迅速化の努力、こうした点について、このたびの経済対策を取りまとめた西村担当大臣にお聞きをいたします。

 さらに、いわゆる八割削減の実効性を上げるためには、言うまでもなく、国民の皆様からの共感が不可欠であります。

 国民の不安に寄り添い、いつ自分が感染するのかという危機感を安心感に変えるために、私たちは全力を挙げていかなければならないのであります。

 例えば、教育の分野で見ますと、新型コロナウイルス対策のための休校が長期化しており、緊急事態宣言が全国へ拡大した結果、先週の時点で授業をしている公立学校は七%にすぎません。学校に通えず友達と会えない子供たちの心の叫びに耳を傾ける、そして、学費が払えず修学継続が困難となる大学生や学力低下を心配する親御さんの不安にも何らかの支援が必要であり、教育の機会が奪われることがないよう、国を挙げて取り組むべきでありましょう。

 この点について、萩生田文部科学大臣の決意を伺っておきたい、このように思います。

 さて、改めて申し上げますが、緊急事態宣言の実施期間は来週の五月六日まで、残り九日間であります。この感染症に打ちかち、終息させることは、全世界の願いでもあります。

 このたび提出した事業規模百十七兆円となる令和二年度補正予算案の対策費の中には、感染症終息のために有効な治療薬やワクチンの確保、研究開発に、実に六百五十億円を超える額が計上されているのであります。また、今回の予備費としては、一兆五千億円もの額が計上されているのであります。したがって、この補正予算を一日も早く成立させなければならないのであります。

 以上申し上げたことを踏まえ、感染終息に向けた見通しと国民の皆様に向けた安心のメッセージを安倍総理にぜひお願いし、お伺いをいたします。

 安倍総理御自身がかつておっしゃられたように、新型コロナウイルスとの闘いは長期戦であります。今まさに日本の底力が試されていると言えるのではないでしょうか。

 時々刻々と変化する事態に、国民一人一人の思いに応えて、政府が、命がけで、柔軟かつ大胆に、スピード感を持って対応されていくことを心からお願いを申し上げて、私の代表質問とさせていただきます。

 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 金田勝年議員にお答えをいたします。

 特別定額給付金についてお尋ねがありました。

 まず、給付時期については、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うという給付金の趣旨に鑑み、早い地方団体においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただくことになるよう、準備を進めております。

 手続については、感染拡大の防止に留意し、郵送やオンラインによることを基本とする考えであり、具体的には、郵送による場合、市区町村が申請書を住民の方々に送付し、申請者において口座番号などを記入後、市区町村に申請書類を返送し、市区町村で確認の上、申請者本人名義の銀行口座へ給付金を振り込むという流れを想定しております。また、オンラインによる場合、申請者がマイナンバーカードを活用した受け付けシステムに口座番号などを入力することで申請できるよう、総務省において準備を進めております。

 政府としては、一日も早く国民の皆様のお手元に給付金をお届けできるよう、全力で取り組んでまいります。

 新型コロナウイルス感染症の終息の見通しについてお尋ねがありました。

 治療薬、ワクチンの研究開発については、政府としても、一日でも早く国民の皆様の不安を解消できるよう、日本じゅう、世界じゅうの企業、研究者の英知を結集して開発を進めているところです。

 我が国が開発したアビガンについては、既に二千例以上の投与が行われ、症状改善に効果があったとの報告も受けています。希望する患者の皆さんへの使用をできる限り拡大するとともに、可能な限り早期の薬事承認を目指すべく努力をしております。今般の補正予算においては、アビガンの備蓄量を現在の三倍、二百万人分まで拡大することとしております。

 また、日米が中心となって国際共同治験を実施してきたレムデシビルについても、間もなく薬事承認が可能となる見込みです。

 この緊急事態をできるだけ早期に収束に向かわせるためには、今が非常に重要な時期となります。二十二日に専門家会議からいただいた御提言も踏まえ、何としても八割の接触機会の削減を実現するべく、政府としても、感染拡大防止に向けた取組を徹底してまいりたいと思います。政府としても全力を尽くしてまいりますので、国民の皆様におかれましても、ぜひ、いま一度、行動を見直していただき、御協力をいただけますようによろしくお願いを申し上げたいと思います。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣加藤勝信君登壇〕

国務大臣(加藤勝信君) 金田勝年議員にお答えいたします。

 新型コロナウイルス感染症による医療崩壊を防ぐ取組と早期収束についてお尋ねがございました。

 PCR検査体制については、生産能力をまず二万件まで向上を図るとともに、ドライブスルー方式などを含めた帰国者・接触者外来の増加策や対応能力向上策、また、検査を集中的に実施する地域外来・検査センターの都道府県医師会等への運営委託の方法について、都道府県等にお示しをしたところであります。医師が必要と認める検査が確実に実施される体制を引き続き構築してまいります。

 高齢者や妊婦の方の外来医療提供体制については、強いだるさや息苦しさがある場合はすぐにでも受診につなげるべき旨の周知を図ることにより、安心して診療を受けられるよう配慮してまいります。

 また、入院医療の提供体制の確保については、治療のために必要な病床として、感染症指定医療機関の病床を最大限動員するほか、その他の医療機関における空き病床の活用により、五万床を超える病床を確保することを目指し、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金により都道府県を支援することとしております。

 加えて、宿泊療養の整備を交付金を活用して更に促進していくとともに、軽症者等については、宿泊施設が十分に確保されている地域において、例えば小さなお子さんがいらっしゃるなど個々の家庭の事情により自宅での療養を選択される場合を除き、宿泊療養を基本としていただくようお願いしているところであります。

 医療機関、医療従事者の方々への支援としては、マスク、ガウン等の防護具について、企業に増産や輸入拡大をお願いし、供給量の確保を図りつつ、必要とする医療機関への優先配布を行うとともに、人員体制の整備や人工呼吸器、ECMOの整備等を緊急包括支援交付金により支援してまいります。また、診療報酬においても、重症患者等に対する治療や医療従事者の感染リスクを伴う診療に関する評価を特例的に行っております。

 抗体検査の活用についても、補正予算において抗体検査キットの性能評価及び疫学調査のための予算を計上しており、補正予算成立後の速やかな実施に向けて、具体的な方法を検討してまいります。

 厚生労働省としては、新型コロナウイルス感染症の早期終息に向け、これらの取組により、感染拡大の防止に引き続き取り組むとともに、医療崩壊を引き起こさないためにも、医療提供体制の強化を進めてまいります。(拍手)

    〔国務大臣西村康稔君登壇〕

国務大臣(西村康稔君) 金田勝年議員より、手続の迅速化や臨時交付金、政策のわかりやすい説明についてお尋ねがありました。

 議員御指摘のとおり、感染症の影響が拡大する中で、雇用と事業、そして生活を守り抜くため、事業者や国民の皆様に一刻も早く支援をお届けすることが極めて重要であります。

 このため、政府としては、各種支援策について、窓口体制の強化や手続の簡素化に努めるとともに、持続化給付金については、オンライン申請を原則に、可能な限り簡便な手続とし、ゴールデンウイーク明けの支給開始を目指してまいります。また、特別定額給付金についても、事業を実施する市区町村の御理解と御協力を得ながら、郵送による申請とともに、マイナンバーカードを通じたオンライン申請も活用し、早い市区町村においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただくこととなるよう、政府を挙げて取り組んでおります。

 地方創生臨時交付金については、感染拡大を防止するとともに、感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し、地方創生を図るため、地方公共団体が、高い自由度を持って地域の実情に合わせたきめ細やかな対策を実施するためのものであります。配分に当たっては、人口、財政力、新型コロナウイルス感染状況、国庫補助事業の地方負担額等に基づき算定することといたしております。

 本交付金は、地方公共団体から御相談いただければ、本年四月一日以降に実施される事業については、交付決定前でも対象となり、迅速な事業実施が可能であります。本交付金を活用し、現場の実情に通じた地方公共団体ならではの知恵と工夫を凝らしていただけることを期待いたしております。

 また、御指摘のとおり、国民や事業者に対する広報は極めて重要であります。ユーザーにとって、施策の全体像がわかりやすく、欲しい情報にすぐたどり着けるよう、自治体とも連携しながら、テレビや新聞に加え、SNSやホームページ、これらも積極的に活用し、効果的な情報発信、広報を実施してまいります。(拍手)

    〔国務大臣萩生田光一君登壇〕

国務大臣(萩生田光一君) 金田議員にお答えいたします。

 社会総がかりで子供たちの教育機会の保障をすることについてのお尋ねがございました。

 どのような状況下でも、次世代を担う子供たちの教育機会の保障に社会総がかりで取り組んでいくことは極めて重要であります。

 そのため、文部科学省としても、臨時休業中の学習機会の確保のため、教育委員会、学校が主体となって家庭学習を課すこと等について依頼するとともに、子供たちや保護者が活用できる教材、動画等を紹介する子供の学び応援サイトの開設、充実、家庭におけるICT利用環境向上のための取組などを行い、各学校、各地域の取組を全力で支援しているところであります。

 また、学校再開に向けて、加配教員や学習指導員等の追加配置を支援するとともに、教育委員会における人材確保を後押しするため、退職教員や大学生、地域の方々に向けた学校・子供応援サポーター人材バンクを開設いたしました。

 さらに、経済的に困難な学生に対しては、高等教育の修学支援新制度等による支援に加え、各大学に、授業料等の納付の猶予等を弾力的な取扱いができるようにすることや、各大学独自の減免等のきめ細かな配慮の要請を行うとともに、各大学独自の減免のうち、家計急変を事由とするものへの支援について、緊急経済対策に盛り込ませていただきました。

 今後とも、こうした取組を通じて、子供たちに対する教育の機会を保障するとともに、大学生等が新型コロナウイルス感染症の影響により学業を断念することのないよう、全力で取り組んでまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 北側一雄君。

    〔北側一雄君登壇〕

北側一雄君 公明党の北側一雄です。

 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました令和二年度補正予算案について質問いたします。(拍手)

 新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延が続く中、我が国では、特措法に基づく初の緊急事態宣言が発令され、その対象地域は全国へと拡大しました。国民生活や企業活動への影響は深刻さを増し、事態の収束が見えない中で、国民の不安も日増しに高まっています。

 こうした中、必死に医療現場を支えていただいている医療従事者の皆様に、心から敬意と感謝を申し上げたい。また、地域に感染が拡大する中でも、社会生活を維持するために不可欠な事業を懸命に営んでいただいている多くの皆様にも、重ねて感謝したいと思います。

 感染症の発生以来、私たちの生活や経済をめぐる状況は、日々刻々と大きく変化をしています。国民の命と暮らしを守るため、今、最も重要なことは、政策実行のスピードであり、迅速性です。また、状況の変化に機敏に対応する柔軟性であると考えます。

 以下、国民生活に大きくかかわる重要課題についてお聞きをいたします。

 初めに、緊急事態宣言について伺います。

 四月七日の発令から二十日が経過しました。この間、政府は、感染症の拡大を防止するため、国民の皆さんへの外出自粛要請を始め、さまざまな対策を実施してきました。

 その効果も含め、現状をどのように認識されていますか。また、五月六日に緊急事態宣言の期限が到来しますが、宣言を解除するかどうか、その見通しと判断基準は何なのか、総理の見解を伺います。

 医療崩壊を防ぐための取組が、今、何よりも重要です。全国的にクラスター感染や院内感染が相次いで報告され、まさに医療現場は危機的状況にあります。この危機に立ち向かい、その最前線で奮闘していただいている医療従事者の方々へ、医療用のマスクやガウンなどの増産、優先配布が進められています。しかしながら、依然として、こうした防護具不足は解消されていません。過酷な環境で働く医師や看護師への支援は、待ったなしの最優先課題です。

 医療現場で働く方々への支援について、総理の見解を求めます。

 日本の感染拡大の状況は、いまだ予断を許しません。都市部では、感染経路の不明な感染者が増加しています。院内感染を防ぐ上でも、検査体制の強化が急務です。

 しかしながら、全国の保健所の業務は急増し、その負担は極めて過重となっています。保健所や検査機関に対する支援を強化しなければなりません。

 一方で、PCR検査を必要とする患者に対して、検査を迅速に実施できていない、こういう状況があります。

 こうした中、PCR検査を拡大するため、幾つかの地方自治体では、地域の医師会等と連携し、PCR検査センターを設置する動きがあります。国は、検査センターの設置や運営などへの支援を通じて、可能な限り多くの地域でこうした取組が実施できるようにすべきです。

 また、新型コロナウイルスの対応が急増し、がんなど重篤な患者への医療提供のおくれや、救急医療体制にも深刻な問題が出ています。こうした事態に対応するため、それぞれの医療機関の役割を明確にし、地域全体で医療提供体制を確保する必要があります。

 さらには、重症化を防ぐと期待されているアビガンなどの治療薬の開発を、安全性を確保しつつも、迅速に進めていかなければなりません。

 以上、検査体制の強化、医療提供体制の整備、治療薬の迅速な開発に向けて、総理の見解を求めます。

 特別定額給付金について伺います。

 四月七日の緊急事態宣言後、日々の経済活動への影響、また日常の生活への影響は、全国全ての人々に深刻に及んでいます。

 こうした状況の大きな変化を敏感に受けとめ、日本全体でこの危機を克服しようとの連帯のメッセージを送る意味を込めて、安倍総理は、所得制限なく、一人当たり十万円の給付を実行するとの判断をされました。

 公明党は、総理のこの決断を高く評価いたします。

 改めて、全ての人々に十万円の給付を行う特別定額給付金の意義について、総理に伺います。

 その上で、今後は、お一人お一人に、いかに迅速に給付できるかが重要です。そのため、事業の主体となる市町村に対して、必要な支援を行い、円滑な実施体制を整える必要があります。また、給付金の申請について、国民にわかりやすく周知するとともに、全ての人に給付漏れが生じないよう、万全を期していただきたい。

 給付の時期を含め、給付金の迅速かつ円滑な実施について、総理に伺います。

 事業の継続と雇用の維持についてお伺いをいたします。

 今般の感染症の影響は、特定の業種にとどまらず、広範かつ甚大なものとなってきています。政府は、雇用を維持するための雇用調整助成金の拡充、事業者の資金繰りを支援するため、日本政策金融公庫などに加え、民間金融機関を通じた実質無利子無担保の融資、さらには事業者を支える持続化給付金の支給、また無担保かつ延滞税なしの納税等の猶予など、財政、金融、税制のあらゆる政策手段を総動員して事業者を守り抜くこととしています。

 しかしながら、融資の窓口には相談、申請が殺到し、また、雇用調整助成金の現時点での支給件数は極めて低調と言わざるを得ません。今、現場が一番求めていることはスピードです。まずは、利用する事業者の立場に立って、各種制度のわかりやすい広報に努めていただきたい。

 その上で、事業継続、雇用維持のためには、ともかく迅速に、事業者の皆さんに資金を届けることが急がれます。平時の先例にとらわれることなく、申請手続のさらなる大胆な簡素化を図るべきです。例えば、申請に必要な提出書類も、可能な限り、事後の提出でも構わない、このような思い切った対策をとるべきです。また、人員の確保など執行体制の強化を図り、迅速な融資、給付を実現していただきたい。

 事業者への迅速な支援を実現するための取組について、総理の答弁を求めます。

 外出の自粛要請や休業要請等により、多くの事業者の売上げが急減しています。持続化給付金は事業全般に幅広く活用できるため、事業者からは、いつから支給が始まるのかといった声が数多く寄せられています。

 持続化給付金の申請手続や給付の開始時期などについて、総理に伺います。

 これに関連して、不動産を賃借して飲食店等の事業を営んでいる中小事業者の中には、売上げが大幅に減少し、主要な固定経費である賃料の支払いが困難になっている事業者が多くあります。前述の持続化給付金や無利子無担保の融資、さらには国税、地方税等の納付猶予などの施策が実施されることになりますが、こうした支援策だけで事業の継続が図れるのか、さらなる対策を検討する必要があると考えます。

 ちなみに、神戸市は、店舗が入居する不動産オーナーが緊急事態宣言中に賃料の月額二分の一以上を減額した場合に、減額分の十分の八相当額を、上限二百万円までオーナーに補助をするという制度を開始いたしました。極めて参考になる仕組みであると思います。西村担当大臣に答弁を求めます。

 緊急事態宣言が全国に出される中、休業要請に応じた事業者に対し、多くの地方自治体が協力金等の支給を決定しています。その財源として、今回の補正予算に盛り込まれた一兆円の地方創生臨時交付金を活用できるとの政府方針も示されました。

 医療提供体制の確保を始め、国民の生活を守る最前線に立っているのは、都道府県であり、市町村です。地方自治体との緊密な連携を更に進めるとともに、予備費の活用も含め、さらなる財政支援が今後とも必要です。総理の答弁を求めます。

 今から百年前、スペイン風邪と称される感染症が世界を席巻しました。世界で四千万人以上が死亡し、日本でも四十五万人が亡くなったとされています。今、私たちは、再び重大な感染症に直面しています。

 この危機を乗り越えるためには、国民の皆さんとの協力、連携が何よりも不可欠です。そして、こうした危機時にこそ、政治のリーダーシップが求められます。

 公明党は、これからも、政府、地方自治体と緊密に連携し、国民の命と暮らしを守るため、全力で取り組むことをお約束し、私の質問を終えます。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 北側一雄議員にお答えをいたします。

 緊急事態宣言後の現状認識及び解除の判断要素についてお尋ねがありました。

 緊急事態宣言後の現状については、二十二日の専門家会議において、人の流れについて、都市部では、感染拡大前に比べて、平日でおおむね六割以上、休日ではおおむね七割以上減少している状況にあるとされたところです。他方で、接触機会の八割削減に向けては、より一層の国民の皆様の努力が必要な状況との指摘もいただいております。

 この緊急事態をできるだけ早期に収束に向かわせるためには、今が非常に重要な時期となります。専門家から示された十のポイントも参考にしながら、国民の皆様により一層の御協力をお願いをしているところであります。

 緊急事態宣言の解除の可否については、専門家の皆様の提言もいただきながら判断していきたいと考えておりますが、まずは、何としても八割の接触機会の低減を実現するべく、政府としても、感染拡大防止に向けた取組を徹底してまいりたいと考えております。

 新型コロナウイルス感染症の検査体制等についてお尋ねがありました。

 PCR検査については、医師が必要と判断した方が確実に検査を受けられるようにすることが重要と考えており、緊急経済対策において、検査体制の一日二万件への増加を行うこととしています。

 PCRセンターについては、感染を予防しながら、効率的かつ集中的に検査を実施する取組として効果的であると考えており、整備に要する費用や運営費について国として支援を行い、後押ししてまいります。

 また、重症者対策を中心とした医療提供体制の強化のため、国で確保した医療用マスク、ガウン等の優先配布、重症者に対応できる医師、看護師等の確保、病床及び軽症者等の療養場所の確保、帰国者・接触外来の拡充も含め、人、物両面からの抜本的強化を図ることとしています。

 医療体制の整備については、常に感染リスクに向き合う医療従事者の処遇改善に資するため、重症者治療への診療報酬を倍増するとともに、自治体における病床の確保やPCR検査機器の整備等を緊急包括支援交付金により支援することとしております。

 また、新型コロナウイルス感染症以外の患者への対応についても、重症化しやすい方が来院するがんセンター等において、原則として新型コロナウイルス感染症が疑われる方の外来診察を行わないなど、状況に応じた体制整備を行うこととしています。

 治療薬、ワクチンの研究開発については、政府としても、一日でも早く国民の皆様の不安を解消できるよう、日本じゅう、世界じゅうの企業、研究者の英知を結集して開発を進めているところです。

 我が国が開発したアビガンについては、既に二千例以上の投与が行われ、症状改善に効果があったとの報告も受けています。希望する患者の皆さんへの使用をできる限り拡大するとともに、可能な限り早期の薬事承認を目指すべく努力しております。今般の補正予算においては、アビガンの備蓄量を現在の三倍、二百万人分まで拡大することとしています。

 特別定額給付金についてお尋ねがありました。

 感染症の影響が長引き、全ての国民の皆様が厳しい状況に置かれ、ウイルスとの闘いが長期戦も予想される中で、国民の皆様とともにこの難局を乗り越えていくため、全国全ての皆様を対象に、一律に一人当たり十万円の給付を行うことといたしました。

 簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うという給付金の趣旨に鑑み、早い地方団体においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただくこととなるよう、準備を進めています。

 また、総務省において、市区町村に対して早期の情報提供を行い、しっかりと市区町村の準備を支援するとともに、国民に対しては、ホームページやコールセンターなどによるわかりやすい周知に努めてまいります。

 一日も早く国民の皆様のお手元に給付金をお届けできるよう、全力を挙げて取り組んでまいります。

 中小・小規模事業者の皆さんに対する各種の支援策についてお尋ねがありました。

 今回の感染症によって甚大な影響が生じる中で、歯を食いしばって頑張っておられる中小・小規模事業者の皆さんに対して、資金繰り支援、人件費の助成、現金給付など、あらゆる手を尽くしてその事業継続を下支えしていく決意であります。

 何よりも重要なことは、こうした支援策を一刻でも早く事業者の皆さんに御活用いただくことであり、政府として、周知、広報の徹底に加えて、手続のスピードアップに取り組んでまいります。

 まず、雇用調整助成金については、労働局、ハローワークの人員体制の大幅拡充、記載事項の半減、計画書の事後提出の許可など、申請手続の簡素化、迅速化を行ったところであり、引き続き、迅速な給付の実現に努めてまいります。

 実質無利子無担保、最大五年間元本返済据置きの融資制度についても、手続の簡素化などを進め、日本政策金融公庫において、この一カ月余りで既に十五万件を超える融資を実行しております。

 加えて、補正予算が成立すれば、早ければ五月一日にも民間金融機関でも同様の融資の受け付けを開始し、より多くの事業者の皆様に一刻も早く融資を行うことができるようにいたします。

 さらに、今回の緊急経済対策では、大変厳しい状況に置かれている中小・小規模事業者の皆さんに最大二百万円の現金給付を行うことといたしました。

 事業継続をしっかりと下支えするためにも、使途に制限のない現金を中小・小規模事業者の皆さんのお手元に一日も早くお届けしたいと考えております。

 この持続化給付金については、補正予算成立の翌日から申請受け付けを直ちに開始し、早ければ五月八日にも事業者の皆さんへの給付を開始することを目指し、スピード感を持って対応してまいります。

 地方自治体への支援についてお尋ねがありました。

 御指摘の臨時交付金は、各自治体が、目的に対して効果的な対策であって、地域それぞれの実情に合わせて必要なものであれば、御指摘のいわゆる協力金を含め、それぞれの御判断によって自由度を高く使うことができる仕組みといたします。

 その上で、医療提供体制の確保などについては、別途、緊急包括支援交付金による支援を行うこととしており、今後とも、あらゆる手を尽くして、最前線で奮闘する自治体をしっかりと支えてまいります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣西村康稔君登壇〕

国務大臣(西村康稔君) 北側一雄議員から、事業継続へのさらなる対策についてお尋ねがございました。

 議員御指摘のとおり、多くの飲食店の方々から、売上げが大きく減少する中で、月々の固定費である家賃の支払いが厳しいとの切実な声が上げられていることは十分認識をいたしております。また、家賃に関する支援については、御指摘の神戸市を始めとして、地方でも独自の取組が行われているものと承知をいたしております。

 政府としては、緊急経済対策等において、テナントの皆様が特に支払いに苦しんでおられる固定費に対して、給与については、中小企業に休業手当の最大十割を助成することを含めた雇用調整助成金の拡充、家賃については、使途に限定のない二百万円、百万円の持続化給付金の早期支給、つなぎ資金としての官民の金融機関による実質無利子無担保融資、さらに、公共料金、社会保険料、国税、地方税の延納等の支援を行うとともに、家主の皆様に対して家賃の支払い猶予等の対応を要請いたしております。

 また、家主の皆様も同様に苦労されておられることから、家主の皆様に対しても、持続化給付金の早期支給、固定資産税について今年度分の支払い猶予と来年度分の減免、欠損金繰戻し還付の対象拡大、家賃支払い免除等により生じた損失の損金算入、公共料金、社会保険料、国税、地方税の延納、金融機関に対する既存債務の返済猶予等の要請等の支援を行い、家賃の支払い猶予等に応じていただきやすい環境づくりにも努めているところであります。

 また、家賃の負担軽減に当たっては金融機関の対応が重要であり、金融機関に対しては、テナントについても家主についても、既存債務の返済猶予等を繰り返し強く要請をしているところであります。

 加えて、事前着手も可能な一兆円の地方創生臨時交付金の活用により、地域の実情に応じた柔軟な対応、支援が可能となっております。

 これらの支援を一日でも早くお届けするため、できるだけ早く補正予算案等を審議、可決いただけるよう、しっかりと取り組んでまいります。また、これまでと同様、状況をよく見きわめ、必要に応じて臨機応変に対応してまいります。

 国民の皆様が連帯し、負担を分かち合いながら、ともに手を携えてこの難局を乗り越えていけるよう、引き続き、感染症対策や事業継続、雇用や生活を守るための支援に全力で取り組んでまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 笠井亮君。

    〔笠井亮君登壇〕

笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、補正予算、財政演説について安倍総理に質問します。(拍手)

 新型コロナウイルスの爆発的感染を食いとめ、国民の命と健康、生活と営業を守り抜く政治の役割が今ほど求められているときはありません。

 全ての人に緊急に現金給付をという世論と野党の要求があってこその一律十万円、一刻も早く全ての人に確実に届くよう、総理に強く求めます。

 安倍政権は、緊急事態宣言を全国に拡大して、人との接触を八割減らすよう要請し、国民はそれに全力で応えています。しかし、補正予算には、自粛、休業要請への補償の考えがありません。

 今、商店街には廃業の張り紙、町工場は部品不足、受注激減、農漁業も大打撃です。

 総理、一社も一店も潰さない、一人も路頭に迷わせないために必要な予算を確保する、これこそ政府の責任ではありませんか。

 東京・浅草の仲見世や商店街も七割が休業で、二月からイベントは全てキャンセルで、見通しもなく、三社祭りも延期。おかみさん会理事長からは、家賃、給料など一カ月に五百万円は固定費がかかる、まず無条件で支援をと痛切な声を伺いました。

 家賃やリース代など固定費は、国が肩がわりすべきです。持続化給付金も、支給対象を拡大し、固定費を払える額に引き上げ、一回限りでなく継続的に支給すべきではありませんか。

 数十万規模でのリストラ、派遣切り、大量解雇が危惧されています。雇用調整助成金をコロナ特例として対象を広げ、一日当たり八千三百三十円の上限を引き上げ、事後審査を基本に、迅速に支給するようにすべきです。答弁を求めます。

 学生への影響も深刻です。

 高等教育無償化プロジェクト、FREEの調査でも、十三人に一人の学生が大学をやめることを検討しています。

 今、全国で、キャンパスに入れず学費を払わされ、アルバイトもなくなり、帰省もできず寮やアパートにこもれと要請されているのです。休校中の学費免除、奨学金返済猶予に踏み切るべきです。アルバイト収入減への八割補償もすべきです。

 総理は、緊急小口貸付も活用できるなどと本会議で答弁しましたが、奨学金返済とともに二重の借金漬けにするだけではありませんか。

 地方創生臨時交付金について、政府は、休業協力金に充てることも可能としました。全国知事会は、一兆円の規模を大幅に増額し、自由度の高い制度とすることを求めています。総理、これに応えるべきではありませんか。

 新型コロナ感染の拡大も重症化もさせず、命を守ることは急務です。医療関係者は、感染リスクを抱え、必死の奮闘をされています。ところが、市中感染が蔓延し、院内感染が多発し、医療崩壊が始まりつつあります。総理は、この現実をどう認識していますか。

 まず、PCR検査の問題です。

 必要な検査が受けられないというのが国民の声です。感染経路のわからない感染者が多数になるもとで、大量検査に切りかえることが迫られています。

 総理は、一日当たりのPCR検査能力を二万件に倍増する、各地の医師会の協力を得て検査センターを設置すると表明しましたが、補正予算には、そのための予算はついておりません。例えば、東京都新宿区では、一カ所当たり月五千万円が必要です。全国で行うには、相当規模の予算の計上が必要ではありませんか。

 もう一つは、新型コロナ対応の病院への補償です。

 杉並区は、コロナ患者を受け入れた場合の減収は、一病院当たり月一・二から二・八億円と試算しています。政府は診療報酬を引き上げると言いますが、全く足りません。空きベッド確保による減収や専属の医療体制の経費などを全額補償すべきです。

 それ以外の医療機関も含め、どこも受診抑制で患者数が激減し、政府の医療費削減路線による経営悪化に拍車がかかり、次々倒産しかねません。

 総理、地域の医療体制提供を維持するための財政措置をとるべきです。全国四百四十の公立・公的病院の統廃合計画はきっぱり撤回するよう強く求めるものであります。

 補正予算には、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金が千四百九十億円しか計上されていません。医療用マスクや人工呼吸器など、これらの確保も含めて、医療崩壊を起こさないため、数兆円規模の緊急の財政出動を行うべきではありませんか。

 介護、福祉の現場では、感染のおそれを抱きながら、利用者は日々を送り、介護労働者は地域の介護を支えています。介護崩壊は命に直結します。安心な介護、福祉のために、感染防護具の確保、事業所の減収、負担分の補償を行うべきです。答弁を求めます。

 以上述べたように、今回の政府の補正予算は、今現実に迫られている問題に応え切れていません。

 医療体制への抜本的支援、中小事業者への家賃支援、雇用調整助成金の拡充、そして地方交付金の増額などの組み替えが必要であります。

 最後に指摘しなければならないのは、二十六兆円の補正予算を提案しながら、百兆円を超える今年度の本予算には一切手を触れていないことです。

 韓国政府は、コロナ対策の財源確保のため、F35戦闘機、イージス艦システム購入費などの軍事費削減を決めました。我が国では、コロナ危機のもと、辺野古の新基地建設を進めるのか、米国言いなりに武器爆買いを続けるのかが問われています。

 総理、コロナ問題以前に組んだ不要不急の支出は思い切ってやめて、コロナ対策に集中をする。本予算そのものを見直すべきです。

 以上、明確な答弁を求めて、質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 笠井議員にお答えいたします。

 自粛、休業要請と補償についてお尋ねがありました。

 今回の緊急経済対策では、厳しい状況にある事業者の皆さんの切実な声を伺い、売上げ等の減少に充てていただくための支援を多数用意しています。

 まず、持続化給付金によって、中堅・中小企業には二百万円、フリーランスを含む個人事業者には百万円を上限に、自粛要請等により休業を余儀なくされた方々を始め、売上げが大きく減少した事業者を業種にかかわりなく幅広く支援していきます。

 これに加えて、雇用調整助成金の拡充により、休業手当の大半を国が肩がわりすることとし、延滞金なしの税や社会保険料の猶予による手元資金の確保、実質無利子無担保、最大五年間元本返済不要の融資制度によって資金繰りに万全を期すなど、あらゆる手段を駆使して、困難に直面している事業者の皆様を支えることとしております。

 持続化給付金についてお尋ねがありました。

 今回の感染症によって、現在、多くの事業者の皆さんが、休業などで売上げがゼロになるような大変厳しい状況に置かれています。

 そのため、今回の給付金は、そのように休業を余儀なくされた事業者のみならず、大きな困難に直面している事業者の皆さんを幅広く対象に支援を行うものです。

 給付金の金額については、固定費である地代、家賃などの平均六カ月分に相当する金額を参考に、その負担を軽減する観点から、中堅・中小企業には二百万円、フリーランスを含む個人事業者には百万円を上限に給付することとしたものであります。

 まずは、この現金を一日も早く、大きな困難に直面している事業者の皆さんのお手元にお届けできるよう、補正予算の速やかな成立に向けて、改めて御理解と御協力をお願い申し上げます。

 その上で、引き続き、内外における事態の収束までの期間と広がり、経済や国民生活への影響を注意深く見きわめ、時期を逸することなく、臨機応変かつ果断に必要な対応をしてまいります。

 雇用調整助成金についてお尋ねがありました。

 雇用調整助成金については、これまでも、解雇等を行わず雇用を維持する中小企業に対して、助成率を九〇%に引き上げる等の拡充を行ってきたところですが、さらに、休業手当の給付水準を引き上げる観点から、労基法が定める、それまでの給料の六〇%を超えて支給する場合には、その部分に係る助成率を十割に拡大します。また、休業等の要請を受けた場合は、休業手当全体の助成率を十割に拡大いたします。

 なお、一日当たりの助成額は、失業した場合に支払われる雇用保険の基本手当の額を上限としており、その水準は維持することとなります。

 また、労働局、ハローワークの人員体制を大幅に拡充するとともに、記載事項を半減するなど申請書類の簡素化を行い、迅速な給付の実現に努めてまいります。

 今後についても、経済、雇用情勢をしっかりと見きわめながら、状況に応じた必要な対策を講じてまいります。

 高等教育における学費や奨学金等についてお尋ねがありました。

 入学金や授業料の納付が困難な学生に対しては、納付猶予や減免等を行うよう大学等に対し要請を行うとともに、そうした場合における助成措置を国として講じてまいります。

 また、奨学金については、経済的理由から返還が困難となった方には、返還期間の猶予や将来の収入に応じて返還できる制度を導入するなど、きめ細やかな救済措置を講じており、その周知の徹底を図ってまいります。

 さらに、本年四月に開始した高等教育の修学支援新制度については、感染拡大などの影響を受けて家計が急変した場合には、それを加味した所得見込みで支援の判定を行うこととしています。また、今般創設した緊急小口資金の特例等についても、収入の減少などにより返済が困難となった場合には、それを免除する仕組みを導入いたしました。

 政府としては、こうした取組を通じて、学生が進学や修学を断念することがないよう、しっかりと支援してまいります。

 地方創生臨時交付金についてお尋ねがありました。

 今回の緊急経済対策では、全国の中小・小規模事業者の皆さんへの最大二百万円の現金給付を始め、ほとんどの事業が地方公共団体の財政負担を伴わない全額国費負担の事業となっております。そうした中でも、今回、リーマン・ショック時の臨時交付金と同じ規模となる一兆円の予算を確保いたしました。同時に、一兆円の予算が十二分に効果を発揮できるよう、それぞれの御判断によって自由度を高く使うことができる仕組みとしたところであり、各自治体には、それぞれの地域の実情を踏まえながら、現下の困難に対応するため、効果的に御活用いただきたいと考えています。

 医療提供体制についてお尋ねがありました。

 医療崩壊は絶対に阻止しなければなりません。このところ相次いで病院内でのクラスターや院内感染が発生しており、医療崩壊を阻止するためにもその防止は重要であると考えております。

 このため、これまでも、国立感染症研究所等において考え方を取りまとめ自治体に通知するなど、院内感染防止のための方策を注視してまいりました。

 また、常に感染リスクに向き合う医療従事者の処遇改善に資するため、重症者治療への診療報酬を倍増するとともに、感染予防に万全を期すため、国において、国内外の企業から調達した防護具を医療機関に対して優先的に配布しています。

 具体的には、サージカルマスクについては、既に五千八百万枚を都道府県に配布してきたところですが、今月中に更に千五百万枚を配布します。医療用ガウンなども感染者数の多い都道府県を中心に配布を開始していますが、今月中に、N95などの高性能マスク百五十万枚、医療用ガウン百三十万枚、フェースシールド百九十万枚を都道府県を通じて全国に配布し、特に物資不足に直面している医療機関には、国が直轄して直接お届けする体制を構築しています。

 PCR検査については、医師が必要と判断した方が確実に検査が受けられるようにすることが重要と考えております。緊急経済対策において、検査体制の一日二万件への増加を行うこととしています。

 PCRセンターについては、感染を予防しながら、効率的かつ集中的に検査を実施する取組として効果的であると考えており、補正予算において緊急包括支援交付金を新たに創設することによって、設置等に関する都道府県の取組を支援するとともに、地方創生臨時交付金の活用により、実質全額国費による対応も可能としているところです。

 また、これらの交付金とは別に、地域のPCR検査センターの運営等に要する費用や、人工呼吸器や医療資材の確保等について、補正予算に計上しております。

 新型コロナウイルス感染症により経営に影響が出ている医療機関への支援も重要です。

 このため、今般の緊急経済対策において、無利子無担保を内容とする経営資金融資による支援を行うとともに、経営が厳しい医療法人や個人診療所に対しては、今般の持続化給付金の対象とした上で、医療法人は二百万円、個人診療所は百万円を上限に現金給付を行うこととしているところであります。

 また、空きベッドの確保の支援については、病床をあけておくための経費として、一床当たり定額の補助を実施しています。

 なお、地域医療構想は、地域の医療ニーズに合わせ、効率的で質の高い地域医療提供体制の確保を目指して取り組むものであり、地域の医療機関が担うべき役割や統廃合の方向性を機械的に決めるものではありません。

 介護、福祉の現場への支援策についてお尋ねがありました。

 このような緊急事態の中にあっても、介護や福祉の現場では、多くの職員の皆さんが、感染予防に細心の注意を払いながら、介護や福祉サービスを必要とされる方のために業務を続けてくださっていると承知をしており、国として必要な支援をしっかりと行ってまいります。

 高齢者施設等における感染予防対策のため、布マスク二千万枚を順次配布するとともに、消毒用エタノールについても優先供給の仕組みを構築いたしました。

 さらには、介護事業者等への経営支援のため、報酬等における特例措置や、無利子無担保を内容とする経営資金融資を創設するとともに、経営が厳しい事業者に対しては二百万円を上限に現金給付を行うこととしております。

 令和二年度の予算の見直しについてお尋ねがありました。

 御指摘の普天間飛行場の辺野古移設については、引き続き工事を着実に進めていくことこそが一日も早い普天間飛行場の全面返還につながるものであり、また、防衛装備品の取得についても、米国製装備品を含め、厳しい安全保障環境の中、我が国の平和と安全を確保していくために不可欠なものであります。

 このように、令和二年度予算においては、各種施策を進めていくために不可欠な経費を計上しているものであり、これを見直すことは考えておりません。

 今後とも、国民の皆様の命と健康を守ることを第一に、都道府県とも緊密に連携しながら、感染拡大の防止に向けた取組を徹底してまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 馬場伸幸君。

    〔馬場伸幸君登壇〕

馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。

 会派を代表して、質問をいたします。(拍手)

 世界じゅうで猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大により、我々は今、未曽有の国難に直面しています。まずもって、ウイルスに立ち向かってくださっている医療関係者に敬意と感謝を申し上げるとともに、国民の生活を支える物流、小売、保育などの従業員の皆様、そして自粛要請に協力くださっている全ての国民の皆様に感謝を申し上げます。

 私たち国会議員は、国民の皆様の困窮と悲痛な声に思いをはせ、必要な政策をスピーディーかつ適正に講じていかなければなりません。こうした観点から、最も重要な七点について、総理に質問をいたします。

 第一は、政治家の覚悟についてであります。

 与野党が唐突に国会議員の歳費を一年間、二割削減することで合意し、改正歳費法案が先ほど可決されましたが、四年以上前から歳費の二割カットを続けてきた私たち日本維新の会所属の国会議員から見れば、何を今さらと断じざるを得ません。

 そもそも、東日本大震災直後から始まった歳費削減の取組は、維新以外の全ての政党が談合し中止されましたが、私たちは、その後も歳費の二割を自主的に返上し、被災地支援を続けてきました。その総額は、日本維新の会所属の国会議員と地方議員の分を含めると、三億五千万円を超えました。

 自民党総裁たる総理にお尋ねいたします。

 可決された法案の歳費削減期間は一年。削減を実践する前にもとに戻す時期を決める浅ましさに言葉を失いますが、この際、歳費二割削減を当面継続すべきとする我が党の法案に御賛同いただけませんか。与党の指導者としての見解をお願いいたします。

 第二は、経済対策の規模についてです。

 総理は、世界的に見ても最大級の経済対策になったと胸を張っておられますが、優先すべきは、今まさに危機に直面している人々を救い、困窮している国民に手を差し伸べることです。約二十六兆円にすぎない対策で国民の暮らしや命を守れると言い切れますか。

 今、この瞬間からもちゅうちょせず、二次補正を視野に、財政や税制の追加策を大胆に決断していくことが不可欠と考えますが、いかがですか。総理の見解を求めます。

 第三は、特措法に係る休業要請と補償の関係についてです。

 今でこそ共産党までが、休業要請の対象となっている中小企業等への補償の必要性を声高に叫んでいますが、いわゆる特措法改正案の国会審議の際に、補償が必要と指摘していたのは、私たち日本維新の会だけでした。

 政府がどうしても補償しないというのであれば、休業要請をしている知事に十分な財源を付与すべきではないでしょうか。

 例えば一兆円の地方創生臨時交付金、この交付金を都道府県が協力金として活用できることになったことはよいとしても、一兆円では規模が小さ過ぎて、焼け石に水です。

 総理に伺います。

 一兆円の臨時交付金を大幅に拡充し、さらに、都道府県知事の裁量で自由に活用できるようにするお考えはありますか。支援対象となる中小企業の数も配分の基準に加えるべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 第四は、最も大事な国民の生活保障についてです。

 一つのアイデアは、収入が激減された方々の生活を支えるために、現行の生活福祉資金貸付制度を拡充し、民間金融機関をフル活用した、給付への事後切りかえ制度の創設です。

 生活資金を毎月一定額まで無審査により一〇〇%の政府保証で貸し付け、返済は三年後を目途とし、その間にマイナンバーと所得、資産をひもづけることで、経済状況に応じて返済を減免するという実質的な給付措置を講じるアイデアです。

 もう一つのアイデアは、十万円の特別定額給付金が実施されるのを機に、最低所得保障制度、いわゆるベーシックインカムを導入し、新型コロナの終息のめどが立つまで第二弾、第三弾の直接給付を行うというものです。高額所得者には課税等による払戻し、いわゆるクローバックを求めればいいのです。

 私たちは、こうしたアイデアを盛り込んだ第四弾提言を本日公表いたしました。

 総理に伺います。

 私たちの政策提言について、政府として検討するお考えはありますか。

 第五は、今回の政策提言の一丁目一番地に位置づけたマイナンバーの活用です。

 政府の新型コロナ対策の重大かつ深刻な問題は、複数の府省に分掌され、地方公共団体独自に打たれている複数の施策の名寄せさえマイナンバー法の規制により実施できないことです。

 長期戦となる見込みの新型コロナ対策を迅速かつ適切に実施するためには、個人番号の利用を特例で認めるようマイナンバー法を早急に改正すべきと考えますが、総理の見解をお示しください。

 第六は、野党で共同提出する家賃減免法案です。

 外出自粛や休業の要請を受けた売上げ急減の中で、飲食店始め多くの事業者に賃料負担が重くのしかかっています。

 大阪府の吉村洋文知事の要望を受け、二週間以上前から各党と協議をスタートさせてきましたが、テナントとオーナー双方が安心できる補助制度の創設を新たに盛り込む方向で修正協議を進め、一日も早い提出を目指しています。

 総理に伺います。

 日本の社会経済の風景がパンデミック終息後も維持されるよう、賃料を支援していくことは政府の責任と考えますが、いかがでしょうか。

 第七は、冒頭にも申し上げた医療提供体制についてです。

 総理にお尋ねします。

 新型コロナウイルスの専門病院を設置し、マンパワーと資材を集中させ、専門病院以外の医療機関の負担軽減を図るべきと考えますが、いかがですか。

 帰宅もままならない医療従事者の宿泊施設や交通手段を確保し、勤務実態に応じて十分に手当を支給するなど手厚い支援を続けることも当然ですが、政府としてどう対応されるお考えですか。

 以上、七つにわたって総理に質問しましたが、日本維新の会は、本日公表した第四弾提言を含め、先手先手の政策提言を実現し、国民の生命と健康、日本の経済と社会を守るために全力を尽くしていくことをお約束し、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬場伸幸議員にお答えいたします。

 国会議員の歳費削減についてお尋ねがありました。

 我々政治家は、政策を実現するため、真摯に努力を続け、国民の負託に応えていかなければなりません。また、常にみずからを省みる必要があることは当然です。日本維新の会がそうした観点から率先垂範して身を切る改革を続けてこられたことについては、敬意を表したいと思います。

 その上で、政治に要する費用の問題は、議会政治や議員活動のあり方、すなわち民主主義の根幹にかかわる重要な課題であることから、国会において国民の代表たる国会議員が真摯な議論を通じて合意を得る努力を重ねていかなければならない問題であると考えています。

 なお、安倍内閣においては、これまで、行財政改革を引き続き着実に推進する観点から、内閣総理大臣にあっては月額給与及び期末手当の三割、国務大臣及び副大臣にあっては二割、大臣政務官にあっては一割に相当する額を国庫に返納をしているところであります。

 その上で、今般、十万円の特別定額給付金については申請を行わないこととしたほか、国会議員の歳費月額を二割減額する法案が成立すれば、歳費減額に相当する額を更に国庫に返納する方針です。

 緊急経済対策についてお尋ねがありました。

 今般の緊急経済対策では、これまでにない強力な資金繰り支援や、税、社会保険料の大胆な猶予制度、さらには十五兆円を上回る現金給付など、あらゆる手段を駆使して、困難に直面している事業者や御家庭の皆さんを支えることとしています。

 御指摘の給付金については、感染症の影響が長引き、全ての国民の皆様が厳しい状況に置かれ、ウイルスとの闘いが長期戦も予想される中で、国民の皆様とともにこの難局を乗り越えていくため、全国全ての皆様を対象に、一律に一人当たり十万円の給付を行うことといたしました。決定に至るプロセスにおいて混乱を招いてしまったことについては、私自身の責任であり、国民の皆様に心からおわびを申し上げたいと思います。

 早い地方団体においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただけることとなるよう、準備を進めてまいります。

 また、今回の補正予算では、収束後を見据えた対応について、事業者の皆様が、この機に事業計画の見直し等を行い、あらかじめ準備を行うことのできるよう、必要な事業等を盛り込んだところですが、まずは感染拡大の防止と事業や生活、雇用の維持に全力で取り組んでまいります。

 これらを含め、全体で事業規模百十七兆円、GDPの二割にわたる対策規模は、世界でも最大級となります。まずは、補正予算の早期成立を図り、対策を速やかに実行に移してまいります。

 その上で、引き続き、内外における事態の収束までの期間と広がり、経済や国民生活への影響を注意深く見きわめ、必要に応じて、時期を逸することなく、臨機応変かつ果断に対応してまいります。

 地方創生交付金についてお尋ねがありました。

 まず、今般の緊急経済対策においては、厳しい状況にある全国の中小・小規模事業者の皆さんを対象に、最大二百万円の現金給付を行うこととしております。使途に制限のない現金を中小・小規模事業者の皆さんのお手元に一日も早くお届けすることで、事業継続をしっかりと下支えしてまいります。

 その上で、地方創生臨時交付金については、新型コロナウイルスの感染状況のほか、人口や財政力などを考慮し、地域ごとの財政需要に応じた適切な配分を行うこととしております。

 今回の緊急経済対策では、先ほどの中小・小規模事業者への現金給付を始め、ほとんどの事業が地方公共団体の財政負担を伴わない全額国費負担の事業となっておりますが、そうした中でも、今回、リーマン・ショック時の臨時交付金と同じ規模となる一兆円の予算を確保したところであります。同時に、一兆円の予算が十二分に効果を発揮できるよう、それぞれの自治体の判断によって自由度を高く使うことができる仕組みとしたところであります。

 各自治体には、それぞれの地域の実情を踏まえながら、現下の困難に対応するため、効果的に御活用いただきたいと考えています。

 個人番号を利用した各種施策の実施等についてお尋ねがありました。

 仕事が減るなどにより、収入が減少し、生活に困難を来している御家庭の方々に対しては、緊急小口資金の貸付けについて、相談を経ずとも、郵送でお申込みを可能とし、また、一定の金融機関での申請も可能とするなど、貸付けの迅速化のための取組を進めています。さらに、返済についても免除の特約を設け、生活が困難な状況が継続する場合には実質的な給付措置の性格も有するものとなっています。

 今回、全国全ての国民の皆様を対象に、一律に一人当たり十万円の給付を行うこととしたところでありますが、これは恒久制度としてのベーシックインカム制度とは性格を異にするものであり、その導入に当たっては、既存の社会保障制度との関係など多くの課題が存在するものと承知しています。

 また、給付金の申請に当たっては、マイナンバーカードを用いたオンライン申請も可能となっており、振り込み口座を登録いただくことで迅速な支払いが可能となるなど、活用方法の拡大を図ったところです。

 なお、個人番号の活用については、御指摘のとおり、法律においてその利用範囲が個別に定められているところですが、その特例的な拡大については、マイナンバー法の趣旨に照らした検討が必要と考えています。

 テナント賃料に関する支援についてお尋ねがありました。

 外出自粛などの状況のもとで、多くの事業者の方々から、売上げが大きく減少し、家賃の支払いが大きな負担となっているとの切実な声を伺っております。

 このため、政府としては、ビル賃貸事業者の方々に対して、賃料の支払い猶予などの柔軟な措置を検討いただくよう要請を行っています。事業収入が大幅に減少した場合の固定資産税の減免などの支援策を講じることにより、賃料の猶予がスムーズに行われるよう後押しいたします。

 また、テナントとなる中小・小規模事業者の皆さんに対して、固定費負担である地代、家賃などの平均を参考に最大二百万円を給付することにより、飲食店などの皆さんを徹底的に支援してまいります。

 このような取組を通じて、困難に直面している皆さんの事業継続をしっかりと下支えしてまいります。

 医療体制及び医療従事者への支援についてお尋ねがありました。

 新型コロナウイルス感染症患者の医療機関での受入れについては、専門性の高い医療従事者を集中的に確保するとともに、十分な感染症対策を効率的に実施しやすくする観点から、そうした医療機関については病棟ごとや一つの医療機関全体を対象として設定することが望ましい旨を既にお示しをしているところです。

 また、医療従事者が厳しい状況に置かれていることを踏まえ、緊急包括支援交付金において、医療従事者が宿泊施設を利用することも措置する方向で検討しています。

 さらに、常に感染リスクに向き合う医療従事者の処遇改善に資するため、臨時異例の措置として、重症者治療への診療報酬を倍増させたところです。

 引き続き、医療の現場を守りつつ、感染拡大防止及び重症化予防に向けて全力で取り組んでまいります。(拍手)

議長(大島理森君) これにて国務大臣の演説に対する質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後三時六分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣   安倍 晋三君

       財務大臣     麻生 太郎君

       総務大臣     高市 早苗君

       文部科学大臣   萩生田光一君

       厚生労働大臣   加藤 勝信君

       国務大臣     西村 康稔君

 出席内閣官房副長官及び副大臣

       内閣官房副長官  西村 明宏君

       財務副大臣    藤川 政人君

 出席政府特別補佐人

       内閣法制局長官  近藤 正春君


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