衆議院

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第2号 令和元年10月23日(水曜日)

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令和元年十月二十三日(水曜日)

    午前九時四分開議

 出席委員   

   委員長 松本 文明君

   理事 井上 信治君 理事 関  芳弘君

   理事 長坂 康正君 理事 牧島かれん君

   理事 宮内 秀樹君 理事 今井 雅人君

   理事 大島  敦君 理事 太田 昌孝君

      畦元 将吾君    安藤 高夫君

      安藤  裕君    池田 佳隆君

      泉田 裕彦君    大西 宏幸君

      岡下 昌平君    金子 俊平君

      神田 憲次君    木村 次郎君

      小寺 裕雄君    高村 正大君

      佐藤 明男君    杉田 水脈君

      高木  啓君    長尾  敬君

      丹羽 秀樹君    平井 卓也君

      藤原  崇君    穂坂  泰君

      本田 太郎君    三谷 英弘君

      村井 英樹君    青山 大人君

      伊藤 俊輔君    泉  健太君

      大河原雅子君    中島 克仁君

      中谷 一馬君    森田 俊和君

      柚木 道義君    吉田 統彦君

      早稲田夕季君    江田 康幸君

      佐藤 茂樹君    塩川 鉄也君

      浦野 靖人君

    …………………………………

   国務大臣         赤羽 一嘉君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (行政改革担当)

   (国家公務員制度担当)

   (防災担当)       武田 良太君

   国務大臣

   (消費者及び食品安全担当)

   (少子化対策担当)    衛藤 晟一君

   国務大臣         竹本 直一君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (経済財政政策担当)   西村 康稔君

   国務大臣         北村 誠吾君

   国務大臣

   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君

   内閣府副大臣       平  将明君

   総務副大臣        長谷川 岳君

   厚生労働副大臣      橋本  岳君

   国土交通副大臣      御法川信英君

   内閣府大臣政務官     神田 憲次君

   内閣府大臣政務官     今井絵理子君

   内閣府大臣政務官     藤原  崇君

   外務大臣政務官      中谷 真一君

   国土交通大臣政務官    佐々木 紀君

   政府参考人

   (内閣官房新型インフルエンザ等対策室長)     安居  徹君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  星屋 和彦君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       堀江 宏之君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 村手  聡君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官)            徳永  崇君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   井上 裕之君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   増島  稔君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   宮地  毅君

   政府参考人

   (内閣府男女共同参画局長)            池永 肇恵君

   政府参考人

   (内閣府沖縄振興局長)  原  宏彰君

   政府参考人

   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        嶋田 裕光君

   政府参考人

   (警察庁生活安全局長)  白川 靖浩君

   政府参考人

   (警察庁交通局長)    北村 博文君

   政府参考人

   (消防庁国民保護・防災部長)           小宮大一郎君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 小林 賢一君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 曽根 健孝君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 住澤  整君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   宇波 弘貴君

   政府参考人

   (中小企業庁経営支援部長)            渡邉 政嘉君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           小林  靖君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       塩見 英之君

   政府参考人

   (観光庁審議官)     秡川 直也君

   政府参考人

   (気象庁地球環境・海洋部長)           大林 正典君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         山本 昌宏君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房衛生監) 椎葉 茂樹君

   参考人

   (日本銀行企画局審議役) 藤田 研二君

   内閣委員会専門員     長谷田晃二君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十三日

 辞任         補欠選任

  泉田 裕彦君     安藤 高夫君

  西田 昭二君     畦元 将吾君

  本田 太郎君     木村 次郎君

  中谷 一馬君     伊藤 俊輔君

同日

 辞任         補欠選任

  畦元 将吾君     高村 正大君

  安藤 高夫君     佐藤 明男君

  木村 次郎君     穂坂  泰君

  伊藤 俊輔君     中谷 一馬君

同日

 辞任         補欠選任

  高村 正大君     西田 昭二君

  佐藤 明男君     泉田 裕彦君

  穂坂  泰君     本田 太郎君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 内閣の重要政策に関する件

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件

 栄典及び公式制度に関する件

 男女共同参画社会の形成の促進に関する件

 国民生活の安定及び向上に関する件

 警察に関する件


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     ――――◇―――――

松本委員長 これより会議を開きます。

 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、参考人として日本銀行企画局審議役藤田研二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房新型インフルエンザ等対策室長安居徹君、内閣官房内閣審議官星屋和彦君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官堀江宏之君、内閣府大臣官房審議官村手聡君、内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官徳永崇君、内閣府政策統括官井上裕之君、内閣府政策統括官増島稔君、内閣府政策統括官宮地毅君、内閣府男女共同参画局長池永肇恵君、内閣府沖縄振興局長原宏彰君、内閣府子ども・子育て本部統括官嶋田裕光君、警察庁生活安全局長白川靖浩君、警察庁交通局長北村博文君、消防庁国民保護・防災部長小宮大一郎君、外務省大臣官房審議官小林賢一君、外務省大臣官房参事官曽根健孝君、財務省大臣官房審議官住澤整君、財務省主計局次長宇波弘貴君、中小企業庁経営支援部長渡邉政嘉君、国土交通省大臣官房審議官小林靖君、国土交通省水管理・国土保全局次長塩見英之君、観光庁審議官秡川直也君、気象庁地球環境・海洋部長大林正典君、環境省環境再生・資源循環局長山本昌宏君及び防衛省大臣官房衛生監椎葉茂樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

松本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。安藤裕君。

安藤(裕)委員 おはようございます。自民党の安藤裕でございます。

 本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 まず、台風十五号、十九号と立て続けに大きな被害が発生する台風がやってまいりました。台風だけではなくて豪雨災害も頻発するようになっております。改めて、お亡くなりになった方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 皆様のお手元に資料を配付をしておりますけれども、一枚目と二枚目が最近の雨の降り方についての傾向の資料です。

 一枚目は四百ミリ以上の雨の降り方について、二枚目は一時間雨量五十ミリ以上の雨の降り方についてですが、四百ミリ以上の雨の降る回数はかつてに比べて一・八倍に、一時間雨量五十ミリ以上の雨の降る回数は一・四倍に増加をしております。

 この件について、もう少し詳しく気象庁から御説明をお願いいたします。

大林政府参考人 お答えいたします。

 近年、豪雨災害をもたらすような短時間強雨や大雨の発生頻度は増加しております。

 例えば、全国のアメダス観測データでこの三十年余りの発生回数の変化を見ますと、委員がお示しになりましたとおり、一日当たり四百ミリ以上の大雨は約一・八倍に、また、一時間当たり五十ミリ以上の短時間強雨は約一・四倍に増加しており、これには地球温暖化が影響している可能性があります。

 気象庁では、今後とも、地球温暖化対策の検討に資する気候変動の監視、予測情報及び豪雨災害の軽減に資する気象情報の充実強化に努めてまいります。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 雨は確実に激化をしているということです。

 そして次に、台風十九号についてお伺いをしたいと思います。

 今回、大変大きな被害が発生をしましたが、一方で、過去にさまざまな治水対策をしてまいりましたけれども、その治水対策が功を奏したところも数多くあるだろうというふうに思います。

 今、資料を四枚ほど添付をしておりますが、渡良瀬川遊水地であるとか、あるいは鶴見川多目的遊水地など、いろいろなところがこのような状況になっているという写真がついておりますけれども、過去の治水対策がどんなような効果があったのかということについて、国土交通省から御説明をお願いしたいと思います。

塩見政府参考人 お答えをいたします。

 今回の台風十九号によりまして大変大きな被害が発生いたしましたけれども、こうした中におきましても、御指摘のとおり、過去から整備をしてまいりました治水施設が浸水被害の防止、軽減に大変大きな効果を発揮したところでございます。

 具体的に例を申し上げさせていただきますと、いずれも現時点の速報値ということで御理解いただければと思いますが、まず、埼玉、東京にございます中川、綾瀬川流域の首都圏外郭放水路等の施設がございます。これは平成十四年から運用を開始してございますけれども、今回の台風十九号によりまして流域内に降りました雨の三割を流域の外に排水をいたしました。この結果、昭和五十七年にも台風十八号ということで今回とほぼ同じような雨が降ったときがございましたけれども、その際、三万戸に上る家屋浸水被害が発生いたしましたのに対しまして、今回は、それよりも若干雨が多かったにもかかわらず、流域の市、町では家屋浸水が千三百戸ということでございました。

 また、先生先ほど触れていただきました鶴見川多目的遊水地でございます。これは今回のラグビーのワールドカップの横浜会場になったところでございますけれども、平成十五年から運用を開始してございますけれども、今回は、過去二十一回の流入がありました中で三番目に多い流入があって、九十四万立米を貯留いたしました。この効果を亀の子橋の水位観測所というところで見ますと、鶴見川の水位、全体として大変上昇しておりまして、避難判断水位ということで、高齢者が避難を開始する目安となる水位まで水位が上がってはおりましたけれども、この貯留池への貯留によりまして水位を三十センチ下げることができた結果、氾濫危険水位と呼んでございますけれども、災害の発生のおそれが極めて高い状態で緊急に避難をすべき水位を超過することなく回避できたということでございます。

 治水の施設は、必ずしも整備の直後には降水、洪水が発生いたしませんので効果が実感しにくい面がございますけれども、長期にわたってその効果を発揮するということでございます。今後も、国民の皆様に御理解いただくために、施設の整備効果を積極的に示すよう努力してまいりたいというふうに存じます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 今御説明いただいたとおり、治水対策というのは、今整備をしてもいつ効果が発現するかわからないけれども、将来にわたって効果があるものであるということは明らかだと思います。

 今話には出ませんでしたが、狩野川放水路というものが、昭和二十三年のアイオン台風を契機にして昭和二十六年に着工し、その後、昭和三十三年の狩野川台風による甚大な被害を受けて計画を見直し、昭和四十年に完成をした。事業費が現在価値に換算して約三百億円であるということです。今回の台風十九号は、その狩野川台風よりも多くの雨をもたらした。しかし、今回、この狩野川放水路のおかげで、一・六万戸の家屋浸水はゼロ、それから、浸水面積も千八百ヘクタール想定されておるが、これも被害なし、したがって、被害額も、もし被害があれば七千四百億円の被害が想定されましたけれども、これも被害はゼロということでございます。

 これはまさに昭和四十年に完成したものが今これだけ役に立っているということですから、やはり治水対策というものは、長い長い、もう本当に昔の人がやってくれたことが今功を奏することだということを我々はよく認識をしなきゃいけないというふうに思います。

 そして次に、今後の気候変動に伴う降水量の予想についてお尋ねをしたいと思います。

 地球温暖化の進展によりまして一層の降水量の増加が見込まれますが、国土交通省の方で、気候変動を踏まえた治水計画のあり方提言をまとめられています。今、資料を添付しております、七ページに添付をしておりますけれども、二度上昇したところで降雨量は一・一倍、流量は一・二倍、洪水発生頻度は約二倍になるということでございますけれども、このことについて、改めて国交省から御説明をお願い申し上げます。

塩見政府参考人 お答えをいたします。

 近年、各地で大水害が発生してございますけれども、今後、気候変動の影響によりまして、更に降雨が増加して水害が頻発化、激甚化するということが懸念されているところでございます。

 このため、国土交通省におきましては、先ほど先生御指摘いただきましたとおり、気候変動の影響を定量的に治水計画に反映させるために、昨年四月から、有識者の方々にお集まりいただいた検討会を設置いたしまして、将来の降雨量、あるいは河川の流量、それから洪水の発生頻度、こういうものがどの程度増加するかについて定量的な御検討をいただき、本月十八日に提言をいただいたところでございます。

 この提言におきましては、気温が二度上昇した場合には、一級河川の治水計画において目標としております降雨量が全国平均で一・一倍にふえる、それから、河川の流量については全国平均で一・二倍にふえる、そして、洪水の発生頻度は全国平均で二倍になる、こういう取りまとめをいただいているところでございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 一・一倍とか一・二倍というと余り大したことないようなイメージも受けますけれども、しかし、今回、もうぎりぎりであった川もたくさんあるわけで、これが一・一倍、一・二倍になれば、恐らく大変な被害が拡大するんだろうというふうに思います。台風も更に巨大化をして襲来するということも想定されるわけですから、治水対策はまさに喫緊の課題であるというふうに思います。

 しかし、一方で、我が国の治水事業関係予算、これは配付資料の八ページでお示しをしていますけれども、決して潤沢とは言えません。当初予算でいえば、平成九年の一兆三千六百九十八億円がピークで、それからずっと右肩下がりで下がってきております。安倍内閣で少し持ち直してはいるものの、八千億円前後で横ばいという状況になっておりまして、今お話しになったとおり、これから雨の降り方は更に激化をする中で、この状態で日本国民の安心、安全が守れるのかということに対しては、甚だ疑問を感じざるを得ないと思います。雨は激化をしているのに予算は減らしてきたというのが今の日本の予算編成の方針であったと思います。

 そこで内閣府にお尋ねをいたしますが、この治水関係費、治水事業費というものは、プライマリーバランスの黒字化目標がありますけれども、その枠内なのか枠外なのか、お答えいただきたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 財政健全化目標といたしましては、二〇二五年のプライマリーバランス黒字化、それから債務残高対GDP比の安定的な引下げを定めておりまして、いずれの目標においても、御指摘の治水対策を始めとする防災、減災関係の予算も対象となってございます。

 目標を実現するために、一般歳出のうち非社会保障関係、これは全体ででございますけれども、経済、物価動向を踏まえつつ、安倍内閣のこれまでの歳出改革の取組を継続するというふうになっております。

 一方、その上で、政府といたしましては、今年度予算、それから来年度予算のいわゆる臨時特別の措置を活用し、今申し上げました歳出改革の取組を継続するとの方針とは別途、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策を昨年取りまとめまして、集中的な取組を進めております。

 さらに、その他の防災・減災対策につきましても、その都度、補正予算を含め、機動的に対応させていただいております。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 そういうお答えになるんだろうというふうに思いますが、やはり、PBの黒字化目標の枠内にこの治水対策予算があるということは、物すごく大きな拡大をすることは困難であろうというふうな結論に達せざるを得ないんだろうというふうに思います。

 しかし、本当にそれでいいのかということについて議論を進めていきたいと思いますが、まず、なぜ国が借金を膨らませてはいけないのか、国が借金をする、国債の残高をふやすということは経済に対してどういう効果があるのかということについて議論していきたいと思います。

 まず、銀行がお金を貸すという行為を考えてみたいと思います。

 これは、全国銀行協会企画部金融調査室が出しております「図説 わが国の銀行」という本の中に説明があります。このように書いてあります。「銀行が貸出を行う際は、貸出先企業Xに現金を交付するのではなく、Xの預金口座に貸出金相当額を入金記帳する。つまり、銀行の貸出の段階で預金は創造される仕組みである。」つまり、誰かが銀行から借金をすると、その分だけ日本国の中に存在する預金の総額がふえるということを言っているわけですね。

 日本銀行に伺いますけれども、この説明で合っているでしょうか。

藤田参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、信用創造につきましては、まず民間銀行が貸出しを行い、それに対応して預金が増加する、こういう対応関係になってございます。

 ただし、もちろん、銀行が貸出しを行うに当たりましては、まず、家計や企業の資金需要があるということが前提でございまして、借り手の返済能力なども影響するというふうに考えてございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 まさに借り手の返済能力に依存するわけですけれども、返済能力があれば銀行は融資をする、そのときにお金は生まれてくるということですね。

 最近、結構ベストセラーになりました「父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」という、ヤニス・バルファキスという方の書いた本がありますけれども、この方はギリシャの財務大臣を務められた方で、EUの中でも異色で、ギリシャでもっと積極財政をするべきだということを主張して、ギリシャの財務大臣をした方ですけれども、この本の中で、こういうふうに書いてあるんですね。今の信用創造の話ですが、「ここで質問。銀行はミリアムに貸す五十万ポンドをどこで見つけてくるのだろう? 早合点しないでほしい。「預金者が預けたおカネ」は不正解。 正解は「どこからともなく。魔法のようにパッと出す」。 では、どうやって? 簡単だ。銀行の人が五という数字の後にゼロを五つつけて、ミリアムの口座残高を電子的に増やすだけ。」これは今の説明のとおりですね。

 つまり、預金というものは、誰かがお金を借りたときに生まれてくる。これは銀行の信用創造機能と呼ばれますけれども、万年筆マネーとかキーボードマネーというふうに最近は呼ばれているようです。つまり、銀行は広く国民から集めたお金を元手に融資をしているのではなくて、何もないところからお金を貸しているということですね。

 それでは次に、借金を返済するという行為について考えてみたいと思います。

 お金を借りたときに預金が発生するのであれば、借金を返済したときにはその預金は消滅するということになるんだろうと思いますけれども、日本銀行に伺いますが、誰かが銀行に対する融資の返済をしたときに、日本国に存在する預金通貨はその分消滅するという理解でよろしいんでしょうか。

藤田参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、企業が借入金を返済する際には、銀行貸出しが減少するとともに、預金も減少する形になるというふうに理解してございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 そのとおりなんですね。融資を受けたときに預金は新しく生まれて、銀行に融資を返済したときにお金は消えていく。我々が生きているこの資本主義の社会で使っているお金とは、借金することによって生まれて、借金を返済することで消えていく、そういう運動をしているものであるということです。

 それでは、これを国の借金に置きかえて考えてみると、国が借金をする、国債を発行して借金をするということはどういうことか。

 また日銀に伺いますけれども、国が新規国債を発行して、これを政府支出という形で、公共事業でも給料の支払いでも何でもいいんですけれども、民間に支出をした場合、民間の貯蓄はその分ふえると考えてよろしいでしょうか。

藤田参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、発行された国債を銀行が保有しまして、財政支出が行われた場合には、同額の預金通貨、マネーといいますか、これが発生することになるということでございます。

 ただし、これは事後的に成り立つ関係ということでございまして、財政の中長期的な持続可能性に対する信認の状況や将来の経済、インフレに対する見方などを背景に、国債に対する民間の需要自体が変動する可能性というところには留意する必要があるというふうに考えてございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 そのとおりですね。政府が国債を発行して民間に支出をすると、その分、民間の貯蓄はふえるということを、御返事をいただきました。

 それでは、また引き続き日本銀行に伺いますけれども、それでは、政府が財政の黒字化を達成して国債残高を減らす、要するに借金の返済をするということは、日本国内に流通している預金通貨の総額を減らす、先ほどお話しした、銀行に対する融資の返済をするのと同じように、国が持っている借金を国が返済したら、日本国に存在する預金の総額は同じように同額減るという理解でよろしいのかどうか、その御説明をお願いします。

藤田参考人 お答え申し上げます。

 国債が償還を迎えて発行残高が減少する場合ということでございますが、そのこと自体は預金通貨、マネーの減少につながるということでございますけれども、同時に、国債残高が減少するような経済情勢のもとでは、民間の経済活動がより活発化し、貸出しが増加している可能性も高いというふうに考えてございます。

 その場合、全体としてマネー、預金通貨が増加するか減少するかというところは、さまざまな状況があり得るかというふうに思ってございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 私の言っていただきたい答えをそのまま言っていただきまして、ありがとうございます。

 そのとおり、国債残高を減らすということは、日本の国に存在する預金の額をそれだけ減らすということになります。つまり、単純に国債残高を減らすということを目標にするということは、預金の残高が減るということですから、日本国民は間違いなく貧しくなるということであろうと思います。

 ところで、でも、今も御説明の中でありましたけれども、日本の財政は厳しい、いつ財政破綻するかわからないというようなことが巷間ずっと言われております。

 では、本当に日本の財政は破綻する危機的状況にあるのかということですが、今、皆様のお手元に資料をお配りしました。九ページと十ページに財務省のホームページから持ってきた意見書がございます。

 外国格付会社宛て意見書要旨、九ページの方には「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。」と書いてありますし、十ページには「ハイパー・インフレの懸念はゼロに等しい。」と、これは財務省の意見書で書いてあります。

 このことについて、財務省の方から御説明をお願いいたします。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘の再質問書でございますけれども、これは、日本国債の格下げの理由について、より客観的な説明を格付会社に対して求めたものでございます。日本の財政健全化の必要性を否定したものではございません。

 その上で、ハイパーインフレについてでございますけれども、日本については、これまで債務残高が累増する中で、ハイパーインフレや長期金利の急騰が生じていない状況にございます。これは、預金等の潤沢な国内の家計金融資産の存在などを背景に、低い金利水準で安定的に国債が消化されてきているということとともに、財政に対する信認が確保されてきたということが背景にあると考えてございます。

 したがいまして、現在の日本においてハイパーインフレが直ちに発生するということは考えにくいわけでございますけれども、少子高齢化など経済社会の構造が変化する中で、こうした状況がずっと続くとは限らないわけでございますので、こうした中で、先ほど申し上げました財政に対する信認が損なわれることのないよう、債務残高対GDP比の安定的引下げを目指し、財政健全化を図っていくことが重要であるというふうに考えてございます。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 日本国債の返済不能はあり得ない、そしてハイパーインフレの懸念もゼロに等しい、これは本当に大事な指摘だと思いますし、財務省のホームページにこのことが明記をされているということは、我々は深く胸に刻まなきゃいけないというふうに思っております。そう考えますと、財政拡大の余地は十分にあるということになるんだろうと思います。

 そこで、西村大臣にお伺いをしたいと思いますが、今の日本はデフレであるのか、それともそうではないのか、経済に対する認識をまずお伺いしたいと思います。

西村国務大臣 安藤委員におかれましては、経済財政担当の大臣政務官として、経済政策、御活躍をされ……(安藤(裕)委員「担当していない」と呼ぶ)していなかったですかね、内閣府政務官として活躍をされ、また、有志でいろいろ勉強会をやられて、官房副長官のときにも提言を幾つかいただきました。最近は、よりその理論を研ぎ澄まされてきたような感じもいたします。

 お答えを申し上げます。

 政権交代後、御案内のとおり、アベノミクス三本の矢で、現時点でデフレではないという状況をつくり出すことができたと思っております。御案内のとおり、物価も、生鮮食品及びエネルギーを除く、いわゆるコアコアで見たところ、二〇一七年七月以降、二十七カ月連続で前年同月比プラスになっておりますし、GDPギャップも三四半期連続のプラスとなっているところでございます。

 ただ、この状況判断に当たって、デフレ脱却ということを判断するには、足元の状況に加えて、さらに、再びデフレに戻るおそれがないということを確認する必要があるということでありますので、現時点でまだ完全にデフレから脱却したと言える状況にはないと考えております。

 いずれにしましても、賃上げも大事でありますし、けさも経団連に賃上げをお願いしてきたところでありますけれども、賃上げを継続するような取組など含めて、デフレ脱却に向けて引き続きしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 残念ながら、まだデフレ脱却というものは完全に果たされていないというお答えをいただきました。

 そこで、皆様のお手元の資料の十の一というものを見てもらいたいと思います。ネットの資金需要というグラフです。きょう、今まで議論してきたように、誰かがお金を借りることによって預金が創造されるという話をしてまいりました。ネットの資金需要というこのグラフは、一般政府の収支と、それから企業の貯蓄率と、それとその合計をあらわしたグラフですけれども、これはソシエテ・ジェネラル証券の会田さんという方がつくっているグラフですが、これは、景気がいい状態、そしてまたデフレの状態の資金の流れというものを非常によくあらわしている資料だと思いますので、提示をさせていただきました。

 ゼロより上のときが資金収支が黒字、ゼロより下のところが資金収支が赤字ということです。資金収支が赤字ということは、それだけ借入れをふやしているということになりますから、それだけ日本国にある預金の総額がふえていくという理解でいいんだろうというふうに思います。

 景気がいいころは、まず企業の方、グレーのラインですけれども、グレーの線がずっとマイナスの方にいます。つまり、企業は、借入れをどんどんふやしていってマネーをつくって、投資をしている状態ですね。

 ところが、バブルが崩壊して、それは、企業は当然返済をしていきますから、資金を。貯蓄をしていく、資金の返済をしていく。さっきの説明でいくと、預金通貨を消滅させていくという行動をとっているということになります。

 一方で、政府は、赤字が拡大するということは、新規国債を発行するということになるでしょうから、そのときにはマネーを供給している、預金通貨を市場に供給している状態だというふうに思います。

 バブルのころは、民間企業は物すごく資金をつくっていますから、政府は黒字になっているわけですね。でも、このときはバブルになってしまった。これは何でかというと、資金需要が旺盛過ぎて、行き過ぎたマネーの供給がされてしまったんだろうというふうに思います。

 色がついている部分を見てみると、景気がいい時代は、政府と企業の貯蓄率の合計はずっとマイナスなんですね。ところが、デフレ期に入ってからは、ゼロ近辺をうろうろする、むしろプラスになっている時期の方が多い。プラスになっているということは、資金をつくらない、あるいは消滅させているという状況が続いているということですから、とても、景気がいい状態になるとは思えないわけです。

 したがって、このグレーの線がゼロよりも適度にマイナスのところに来るように、我々は、この政権、財政政策の運用をしていくべきではないか。つまり、財政規律のあり方というのは、PBの黒字化目標ではなくて、市場にちゃんと資金が供給されるように政府の負債の額というものを調整していくべきではないか、そのように財政規律のあり方を変えるべきではないかというふうに思いますが、そのあたりについて、内閣府の見解をお願いしたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 財政健全化につきましては、繰り返しになりますけれども、政府の現在の方針といたしましては、経済再生なくして財政健全化なしという方針のもとで、歳出の改革、これはこれでしっかり着実に実行する、一方で成長戦略の実行計画に基づいて成長力の強化に取り組むということで、二〇二五年のプライマリーバランス黒字化を目指していくとの方針でございます。

 御指摘のございました企業貯蓄につきましては、アベノミクスの成果といたしまして、企業が有する現預金が五十兆円増加する中で、これを生かして、新たな分野の研究開発など長期的視点に立った投資に回していくための検討を進めていくものと承知をしております。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 私がお話をした今の一連の話は、最近話題になっておりますMMT、現代貨幣理論の骨子をお話をしているつもりです。

 国債を発行するという行為は、国によって通貨を発行する行為であるというふうに言いかえることができるというふうに思いますし、国債残高というものは、国が発行して民間に供給した通貨のうち税で回収しなかったものの残高にすぎない。

 だから、やみくもにこのプライマリーバランス黒字化目標を設定してしまうと、とにかく通貨を回収するということを目標にしてしまうので、日本の国全体、この日本のマクロ経済全体を見たときに必ずしもプラスの効果がないだろうというふうに思います。デフレの完全脱却が果たされていない今、プライマリーバランスの黒字化目標を二〇二五年度に置くというのは、私は、まだまだ早過ぎる。

 先ほどネットの資金需要のグラフでお示しをしましたが、バブルのころには企業がどんどん信用創造するので、バブルになってしまう。そのときこそ政府は財政黒字を目指して資金の回収を目指すべきで、今はまだ、このグラフにあるとおり、資金需要は非常に弱い。民間は、まだまだ企業は借金をしない。つまり、お金をつくらない、市場にマネーを供給しない。そのときに、政府がPB黒字化を目標にしてしまったら、政府も同じように資金を供給しない。これではずっとデフレ脱却ができないように思います。

 このプライマリーバランスの黒字化目標というものは、当面停止をするか、あるいはもっと先送りをして時期を選ぶべきだと思いますけれども、改めて内閣府から見解をお願いしたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返しになって恐縮でございますけれども、経済再生には十分注意をしながらマクロ経済運営に当たっていく、これは総理、それから西村大臣からも繰り返し御答弁をさせていただいているものでございます。

 一方で、財政でございますけれども、これは、今後、本格的な高齢化社会を迎えていくという中で、全ての団塊世代が七十五歳以上になるまでに財政健全化の道筋を確かなものとするという骨太の方針に従いまして、歳出改革を二〇二五年に向けてやっております。

 財政健全化は財政健全化、一方で成長戦略それから経済をしっかりやっていくということを両方目配りして、繰り返しになりますが、経済再生なくして財政健全化なしという大方針を踏まえて、その中でしっかり対応してまいりたいと考えております。

安藤(裕)委員 財政健全化ということを繰り返しおっしゃいましたけれども、先ほど財務省にもお答えいただきましたとおり、国債のデフォルトは考えられない、そしてハイパーインフレの懸念はゼロに等しい。この中で、財政健全化がそこまで一番に持ってこなきゃいけないのかということに対しては、非常に疑問を感じます。

 そして、少なくとも、冒頭の議論で申し上げました防災対策、治水対策を含む防災対策、これが今プライマリーバランスの枠内に置かれているということですけれども、そうすると、この防災の予算も当然拡大することができないということになります。雨の降り方は激化して、台風も強烈になっている。それから、首都直下型地震や南海トラフ地震などの大地震も想定されています。

 まさに国土強靱化の予算というものはプライマリーバランスの枠外に置いて、まさに日本国民の生命財産、生活を守るための投資はもう間違いなくやるんだという決意を示すことこそが安倍内閣がやるべきことではないかと思いますが、この防災対策、国土強靱化予算について、プライマリーバランスの黒字化目標の枠外に置くことについて検討していただけませんでしょうか。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 国土強靱化でございますけれども、現在、政府といたしましては、先ほども申し上げましたけれども、今年度予算、それから来年度予算につきましてもいわゆる臨時特別の措置を活用して、歳出改革の取組を継続するとの方針とは別途、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策を全力でやっているということでございます。

 その上で、その後につきましては、国会において、総理が、国土強靱化基本計画に基づいて、必要な予算を確保した上で、オール・ジャパンで国土強靱化を強力に進め、国家百年の大計として、災害に屈しない、強さとしなやかさを備えた国土をつくり上げてまいりたいと答弁されておりますので、政府としては、この方針に沿って、今後適切に対応するものと考えております。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 これは結局、国土強靱化の予算をつけるにしても、財源どうするのやという話は必ずついてまいります。しかし、きょうのお話で明らかにしたとおり、財源は心配ありません。なぜかといえば、お金を借りたときに預金は創造されるんですから、財源についての心配はないというのは、これは正しい見解です。

 そして、何が限界かといったら、これは生産能力ですね。人手が足りないとか、機械が足りないとか、資材が足りない、そういったことは、当然、供給能力として限界になりますけれども、供給能力の限界までは支出を拡大しても間違いなく可能な話です。

 そして、国民生活を守るための国土強靱化というのは、例えば百年ぐらいはかかるかもしれない。百年ぐらい時間をかけて間違いなくこれを進めていくということは、日本の将来の国民に対して安全、安心な国土を残すということですから、これこそ我々がやらなくてはいけない仕事ではないかというふうに思います。財源論に惑わされてこの予算がつかないということがないように、ぜひお願いを申し上げたいと思います。

 それで、次のテーマに入りますけれども、次に、就職氷河期世代の支援についてお伺いをしたいと思います。

 十一ページに資料をつけておきました。これは内閣府の就職氷河期支援プログラム関連資料というものですけれども、これが三十五から四十四歳の雇用形態ですが、非労働力人口二百十九万人のうち無業者四十万人、また、非正規の職員、従業員三百七十一万人のうち、正規雇用を希望しながら現在は非正規で働いている者五十万人というデータがございます。

 一方で、次の資料を見ていただきたいと思いますが、これは資本金十億円以上の企業の売上高、給与、配当金、設備投資等の推移のグラフです。これによると、売上高は二十年間でほぼ横ばい、一・〇七倍ですね。そして、それに対して経常利益は三倍、配当金は六倍ということになっています。先ほどの議論で明らかにしたように、日本はずっとデフレ状態で、通貨の供給量が市中に回っていませんから、その中で利益を上げようとしたら、企業はコストカットしかやりようがないわけです。コストカットしかやりようがない。つまり、平均従業者の給料は九六、〇・九六倍、減っているということですね。そして、設備投資もほぼ横ばい、むしろ減っている。

 次の資料をつけているんですけれども、これは企業の資本装備率の推移です。製造業の資本装備率、要するに、最新の設備をどれだけ使っているかと言いかえていいと思いますけれども、製造業もほぼ横ばいで、この金額が伸びていない。

 次のページの、十四ページの上の、非製造業の資本装備率はもっとひどいです。大企業ですら、非製造業、資本装備率がどんどん落ちている。要するに、昔の武器で戦わされているということですよ、企業の人たちは、企業の従業員は。昔の武器のまま、頑張れ、頑張れ、利益を上げろといってすごく努力をさせられているという状況ですね。

 この状況の中で、この就職氷河期支援の皆さん、本当に私たちはこの人たちを支援しなきゃいけないというふうに思いますが、一方で、最近は外国人労働者の受入れ拡大を推進をしております。

 骨太の方針二〇一八によると、新たな在留資格による外国人材の受入れは、生産性向上や国内人材の確保のための取組、女性や高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の改善等を行ってもなお、当該業種の存続、発展のために外国人材の受入れが必要と認められる業種において行うとあります。

 しかし、今見たとおり、就職氷河期世代で、就職を希望しながら求職活動をしていない長期無業者や不本意非正規雇用者が多数存在して、そしてまた、企業も生産性向上のための設備投資を十分にしていない状況の中で、この外国人受入れの拡大、そして就職氷河期支援、これはどのように整合性をとっていくのか、このことについて御説明をお願いをしたいと思います。

西村国務大臣 ただいま非常に重要な御指摘をいただいたと思っております。

 先ほども御説明ありましたけれども、内部留保、大企業を中心に内部留保が、特に現金が五十兆円ぐらいふえて、合計二百四十兆円ぐらいまで積み上がっている中で、実は、けさも経団連に要請をしてきたんですけれども、この二百四十兆円をしっかり投資に使ってくれということと、あわせて、賃上げ、それから、御指摘のあったこの就職氷河期世代の採用、これをしっかり行ってほしいということで申し上げてきたところでありますけれども、まさに我が国の将来にもかかわる非常に重要な課題であると認識をしております。

 御指摘ありましたとおり、この就職氷河期世代の方々、多様な方がおられて、一つには、今委員御指摘のあった、不本意ながら非正規で働いて正規社員を目指している方もおられます。それから、自信が持てないといった理由で長期にわたって就業も求職活動も行っていない、やりたい気持ちはあるけれどもやっていない方もおられる。それからさらに、引きこもりなど、社会から孤立して、より丁寧な支援が必要な方もおられます。それぞれの事情に応じて、ぜひ、寄り添いながら、まさにきめ細かく対応していきたいと考えております。

 さまざま、キャリアアップ助成金とかトライアル雇用助成金とか、こんな施策もメニューも用意しておりますので、ぜひ、経済界に要請もしながらでありますけれども、会議体も立ち上げて、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

安藤(裕)委員 ありがとうございます。

 時間が参りましたので終わりますけれども、やはり、まずデフレからの完全脱却ということを果たさなくてはいけないというふうに思いますし、それから、就職氷河期を含む若者の所得の増大、きょうはちょっと触れられなかったですけれども、少子化問題の一番大きな要因は、やはり若い世代の所得が低い。きょう示した資料の中にありますが、かつては三十歳代の一番所得の多い層というのは五百万円ぐらいだったわけですね。今、三百万円台が一番多いということになっています。こういうことに対しても、やはり経営者の意識も変えて、ぜひ、若い世代の人たちが希望が持てるような経済運営をしていただきたいというふうに思います。

 本日は本当にありがとうございました。

松本委員長 次に、太田昌孝君。

太田(昌)委員 公明党、太田昌孝でございます。

 このたび、この内閣委員会で質疑の機会を頂戴しましたこと、感謝を申し上げたいというふうに思います。

 まず冒頭、このたびの台風十九号によりまして亡くなられた方に対しまして心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様方にお見舞いを申し上げるものでございます。

 私自身も被災地長野市の議員でございまして、本日の質疑におきましては、今回の災害対策に絞って質問を何点かさせていただきたいというふうに思います。

 報道等でも御存じのとおり、地元長野市、千曲川が決壊をしまして県内各地で越水をするなど、大変な災害となっておりまして、また、更に災害が継続しているという意味におきましては、昨日降雨がありまして千曲川が増水をしたことによりまして、その水位が、支流が流れ込むその水位よりも上がってしまったということで、いわゆるバックウオーターのおそれがあるということから水門を閉め、これによって、実はまだ、長野県内、四千七百人に及ぶ方々、避難指示継続中であるわけでございますけれども、こうした地域の皆様方に直ちにまた避難をするようにと改めて呼びかける、地元においてはまだまだ災害継続中というような状況になっているわけでございます。

 またさらに、今週末には台風二十一号が近づいているというようなこともあり、住民にとってはさらなる不安材料にもなっております。またさらに、けさの地元のアメダス、気温でももう十度ということになってきておりまして、大変に、寒冷地でもあります、寒くなっているというようなことから、一刻も早い生活再建への第一歩を進めていっていただかなければならない、こんなふうに思っているところでもございます。

 安倍総理、十日の予算委員会におきましても、我が党の石田政調会長の質問においても激甚災害の指定について言及をされ、また、今、見込みというような通知も出していただいておるところでございますし、また、さきには、視察に対して、被災地支援の財源として予備費の五千億円も確保しましたというようなことの中で、生活となりわいの再建に向けての対策パッケージを早急に取りまとめたい、このような表明もしていただいているところでもございます。

 実際に、こうした激甚災害、心待ちにしている被災者また地元自治体のどうか御希望に応えていただきますよう心からまずもってお願いを申し上げて、質問にさせていただきたいというふうに思います。

 こうした中で、いわゆる日々に被災者の要望のフェーズというのは変わってきておりますが、今の段階におきましては、地元、被災住宅からの災害ごみの搬出でありましたり泥の搬出、まだ行っているところでもございます。それからさらに、これからの生活となりわい再建のためにも、これからの住まいをどうするかというような問題、さらに、被災をした農業、商工業の皆様方にとっては事業の再建ということも大変な課題でございまして、この点についてちょっと質問をさせていただきたいというふうに思います。

 応急仮設住宅の入居基準の緩和ということ、実は、月曜日の公明党災害対策本部で、内閣府に対して求めさせていただきました。

 といいますのも、災害救助法におきましては、住居が全壊、全焼又は流失した者であって、みずからの資力では住宅を確保できない者に限定をされている、これが応急仮設住宅へ入居できる基準ということになっていたわけでございます。昨年の西日本豪雨におきましては、これにさらに半壊、大規模半壊を含んだ方においても、住宅として再利用ができず、みずからの住居に居住できない方は入居できる特別措置がとられていることから、今回、同様の緩和を求めさせていただいたところでございますが、これにつきまして早速内閣府に動いていただきましたこと、感謝を申し上げたいと思います。月曜日の夜中にこの決定がなされて、それが自治体に通知として出されました。

 これが、このことによってどうなったかというと、実は、昨日の夕刻に被災者に対して、きょうからいわゆる公営住宅に対しての入居の受け付けを開始します、こういう通知が出されたんですね、地元から。そこには、今回出して要望をさせていただいたとおり、住宅が全壊あるいは大規模半壊又は半壊した場合という一言がちゃんときちんと書いてあるわけです。これがはっきりしないと、いわゆる被災者に対して、地方自治体は、こういう方々を対象にして、そういう方々が応急仮設住宅に、あるいは、これから賃貸もあると思っておりますけれども、そうした公営住宅に入居することができるんだよということを安心して通知ができないということなんですね。

 これは、こう指摘するまで、これはある意味でいけば、これまでの前例からいって当然だというふうに国では思っておられたのかもしれませんけれども、しかし、地方自治体というのはなかなかそこまで、きちんと通知という形で伝えてあげないとその先に踏み込めないというのが実態であって、だから、この通知が一つ出たことによって、地方自治体、安心して今度は被災者に対しても手を差し伸べることができたという、ちょっとこれは一つの教訓にしていただきたいというふうに思うわけでございます。

 プッシュ型とよく言いますけれども、やはり、これは大丈夫だろう、あるいは地元でもわかっているだろうという形の中ではなかなかそうはいかないということ、今回のこれは私は教訓だというふうに思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 その上で、更に緩和をお願いしたいのは、被災家屋に住み続けることになった場合でも、その家屋の改修のために一時的に応急仮設住宅への入居を求めたいという声があります。こうした被災者に一時的な応急仮設住宅の使用を認めることができないのか、これについてお伺いをしたいと思います。

平副大臣 御質問ありがとうございます。

 今、太田委員の御指摘のとおりでありまして、全壊並びに半壊については、御指摘いただいたとおり、十月二十一日に内閣府の政策統括官付参事官から今回被災をされた各都県の災害救助担当主管部長、局長宛てにそのように通知をさせていただいたところでございます。

 また、御指摘いただいた、いわゆる被害で自宅に住むことが難しくなった方々、自宅を改修するまでの一時的な期間について応急仮設住宅を利用することができないかどうかという御質問に対しましては、これらの、みずからの住宅に居住できず、みずからの自宅の再建を行う場合には、再建を行う期間において応急仮設住宅を利用することが可能であるということをお答えさせていただきます。

太田(昌)委員 ありがとうございます。

 その一言、また更に地元において被災者に対しての支援の手を差し伸べることができるというふうに思っております。本当にありがとうございます。

 また、みなし仮設というのがあります。さきの委員会の中でも、予算委員会の中でも赤羽大臣から、民間の賃貸住宅についても言及をされておられました。

 大変に気温が低くなっておりまして、また、これから仮設住宅を建設すると、やはりこれは更に先にいってしまうということもあって、大変に寒冷な地、今回、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、本当に、長野も含めまして、寒冷地域が大変に多いわけでございまして、そういう意味においても仮設住宅を建設しているような時間的な余裕は限られていることから、こうした民間の賃貸住宅への入居ができるだけ望ましいと考えますが、今現在の検討状況についてお伺いをしたいと思います。

村手政府参考人 お答えさせていただきます。

 おっしゃるように、災害において自宅を失い避難された方々が、できるだけ早く公営住宅とか、また仮設住宅などの安定した住居に移行し、安定した生活が取り戻せるように、住まいの確保に努めていくことは大変重要だと考えております。

 被災自治体において被災者の住まいの確保の意向を調査するとともに、賃貸住宅団体と被災自治体との間で、災害協定等を踏まえまして、順次調整を開始しているところであると承知してございます。

 内閣府としても、被災者の住まいの確保に向けて、引き続き、関係省庁と連携し、応急仮設住宅に係る制度の詳細な説明などの助言等を通じて、被災自治体の取組を支援してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

太田(昌)委員 先ほど申し上げましたとおり、しっかりとした説明と理解がこれから進めることの重要なキーワードだと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

 次に、中小企業等の事業再建に向けた支援策について伺います。

 昨年の西日本豪雨に際しましては、特に大きな被害を受けた岡山県、広島県、愛媛県を対象にしまして、中小企業等で構成するグループの復興事業計画に基づいて事業者が行う施設復旧等の費用を補助する中小企業組合等共同施設等災害復旧事業、中小企業等グループ補助金といいますが、これが実施されたと伺っております。これは、中小企業者、中小企業協同組合等に対して事業費の四分の三を補助したり、中堅企業に対しても二分の一を補助するもので、対象事業は、施設費や設備費のほか、事務局体制強化費なども対象となっていたと伺っております。

 被災した地域の経済、雇用の早期回復のためにも大変に期待される事業でありますが、このたびの十九号に対する支援メニューにもぜひ実施を願うものでありますが、御見解をお伺いをしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えいたします。

 中小企業の工場など施設設備の復旧を支援するグループ補助金につきましては、これまで、東日本大震災、熊本地震や平成三十年七月豪雨といった激甚災害法のいわゆる本激が適用される災害において、施設設備の損壊等物理的な被害が広範囲かつ甚大であること、サプライチェーンが毀損すること等により我が国経済が停滞する事態が生じたことを踏まえ、特別に措置した制度となっております。

 長野県や県内の市町村に甚大な被害が生じたことは承知しております。現在、総理の指示に基づき、生活・生業支援パッケージの策定を進めているところであり、被災企業の状況を踏まえ、被災企業に寄り添った支援策を検討してまいりたいと考えております。

太田(昌)委員 なかなか、今、明言もできるかどうかということになると思いますが、ぜひとも、これまでの災害の例に倣って、今回の事業を何としても実施メニューに加えていただきたいことを強くお願いをしておきたいと思います。

 災害ごみについてちょっと伺っておきたいというふうに思います。

 今回、やはり昨年の西日本豪雨の百九十万トンを上回るという災害ごみの予測があります。処理完了までに二年以上かかるというような見込みも耳にいたしました。こうした災害ごみの処分、これは自治体をまたいだ広域支援が必要であります。

 まず、今自衛隊に大変にお世話になっているわけでございますけれども、例えば私どもでいえば、環境省による災害廃棄物中部ブロック広域連携計画に基づいて、今、広域の支援も始まっていると伺っておりますが、現状及び今後の対応についてお伺いをしたいと思います。

山本政府参考人 お答えいたします。

 ただいま御指摘いただきましたように、今般の災害では膨大な災害廃棄物が発生しておりますので、これを迅速かつ適正に処理するためには、被災市町村の処理施設だけではなく、広域的な処理が必要と考えております。

 そして、委員御指摘のとおり広域の取組をしておりますが、これは、事前にこういったものを、全国八ブロックで地方環境事務所が中心となって広域的な連携の計画を策定しておりまして、この計画に基づきまして、長野県につきましては、環境省と富山県が中心となって広域処理に向けた調整を具体的に行っております。

 引き続き、迅速かつ適正な処理を進めるための広域処理の調整を含めて、被災自治体の支援を全力で行ってまいります。

太田(昌)委員 被災各県において、とにかくこれは災害ごみ共通の課題でございまして、全ての自治体に対して、そうした広域での支援をしっかりと手を入れていただきますように、よろしくお願いをしたいというふうに思います。

 さらに、これは確認でございますが、いわゆる農業関係ですね、農産物が随分と被災をしておりまして、そういう中で、そうした汚水に水没したリンゴ、米、キノコなど、これは産廃として処分をしなければならないわけですけれども、なかなかそれは大変な負担となっております。これについても災害ごみとしての対応をお願いをしたいということ、さらに、埋設許可などもしっかりといただかなければそういった処理もできないということになっておりますが、この点の見込みについてもお伺いをしたいと思います。

山本政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のとおり、今般、広範囲な浸水が起きておりますので、水稲や果樹などに大きな被害が発生しております。

 当初から農林水産省ともしっかり連携をさせていただいておりまして、膨大な量の稲わら等が散乱、堆積して生活環境や来期の農耕への影響が懸念されたことから、環境省と農水省が連携しまして、稲わら等の処理スキームを構築することといたしました。

 また、委員の御指摘にありましたリンゴやキノコの培地等につきましても問題として認識しておりますので、しっかりと環境省、農水省が連携して対応してまいります。

太田(昌)委員 よろしくお願いします。

 これまで被災地共有の課題ということで質問をさせていただきましたが、最後に、地元の課題ということでちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 今回、長野県の千曲川が溢水したというのは、全てやはり千曲川が問題なんですね。実は、長野県では中抜け区間というのがありまして、千曲川、犀川、天竜川で県管理の区間がございます。千曲川で二十二キロ、犀川で四十二キロ、天竜川で十二キロ、県管理区間が存在をしておりまして、これは全国でもまれなケースというふうに聞いております。

 これだけの災害が発災をいたしました。こういう中で、やはり下流から上流まで一つの考え方において治水、いわゆる河川の管理を行うこと、これは重要なことだというふうに思っております。

 そういう意味でも、今回、抜本的な対策が求められる中で、こうした統一した河川管理が求められておりまして、千曲、犀川、天竜川について、今後国によって一括管理すべきと考えますが、この点について御所見をお伺いしたいと思います。

佐々木(紀)大臣政務官 太田委員におかれては、防災士の資格もお持ちということで、地方議員も長くお務めになられたということですから、国の防災、減災の政策についても、地方の目線も取り入れた中でお取り組みをいただいておりますこと、敬意を表したいというふうに思います。

 今ほど御指摘の、中抜け区間を含む、国による一元管理という御提案でございますけれども、今回の台風十九号において、千曲川とその支川においては、河川の堤防の決壊、また護岸の崩落など、甚大な被害が発生しました。このうち、長野県が管理する千曲川の中抜け区間を含む五カ所、被災箇所がございます。長野県知事からの要請を受けまして、復旧工事を県にかわって国直轄で進めることといたしました。まずは、この権限代行による被災箇所の早期復旧に向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。

 その上で、中抜け区間の一元管理については、千曲川の河川管理や改修が円滑に進むことが最も重要と考えております。そのための体制について、何が一番よいのか、今回の洪水で中抜け区間においてどのような課題があったか等を総合的に踏まえて、検討を進めてまいりたいと思います。

太田(昌)委員 ぜひ検討していただき、これからも要望させていただきたいと思います。

 質問を終わります。ありがとうございました。

松本委員長 次に、今井雅人君。

今井委員 立国社会派の今井雅人でございます。

 質問に際しまして、この一連の台風でお亡くなりになられた皆さん、被害に遭われた皆さんに、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 政府におかれましては、一刻も早く復興に取り組んでいただきたいと思います。

 きょうは、まず、西村大臣が首脳会談に陪席をされたいということでございますので、先にちょっと質問させていただきたいと思います。

 お手元の資料の最後、日米貿易協定の経済効果暫定値というのが内閣官房のTPP等政府対策本部から出されましたけれども、中身についてはまた外務省、あるいは内閣委員会でいろいろ質疑をすると思いますけれども、まず最初に前提としてお伺いしたいんですが、この分析に、自動車・自動車部品の関税撤廃、これは前提として含まれているかどうか、教えてください。

西村国務大臣 今井委員におかれましては、御配慮いただきましてありがとうございます。

 お答えを申し上げたいと思います。

 日米貿易協定では、自動車・自動車部品につきましては、単なる交渉の継続ではなく、さらなる交渉による関税撤廃を明記しておりますので、関税撤廃なされることを前提として、それをもとに計算を行っているところでございます。

今井委員 この数字の中には自動車・自動車部品の関税撤廃が前提として入っているという答弁でありました。

 先日の予算委員会でもこれは議論になっているんですけれども、私も改めてちょっとお伺いしたいんですが、資料のその一つ前ですね、こちらは予算委員会で後藤議員が示されたアネックス2、附属書でございますけれども、この一番下の七、「カスタムズ デューティーズ オン オートモービル アンド オート パーツ ウイル ビー サブジェクト ツー ファーザー ネゴシエーションズ ウイズ リスペクト ツー ザ エリミネーション オブ カスタムズ デューティーズ」、この日本語の訳、意味をちょっと教えていただきたいと思います。

曽根政府参考人 お答えいたします。

 今回の日米貿易協定の米国の附属書、一般注釈七におきまして、自動車及び自動車部品の関税については、関税の撤廃に関して更に交渉すると規定してございます。

今井委員 ウイル・ビー・サブジェクト・ツーということですから、対象とするということですね。

 では、ちょっとお伺いしたいんですけれども、確かに、関税の撤廃に関してさらなる協議をする、対象となるというふうに書いてありますけれども、これは関税撤廃が決定しているという前提ではないですね。

曽根政府参考人 お答えします。

 先ほど西村大臣の方からも答弁させていただきましたけれども、我々としては、この文言において、自動車、同部品の関税撤廃を前提にして交渉するというふうに考えております。

今井委員 それでは、この交渉によって関税は撤廃される、そういう決定でよろしいんですか。交渉によってはこの関税が撤廃されない場合もあるという可能性はないですか。

曽根政府参考人 少し詳し目に御説明させていただきます。

 協定の第五条の1、本文の方に、締約国は附属書1又は附属書2の規定に従って市場アクセスを改善するとの両国間の義務が規定されております。それぞれの締約国の附属書におきまして、市場アクセスの改善に関する具体的なやり方というのを記載しているということでございます。

 その上で、米国の附属書において、自動車、同部品について、関税の撤廃に関して更に交渉すると規定されており、米国が五条の1の規定に基づく市場アクセスの改善を行うに当たって、この規定が具体的なやり方となっております。

 以上のことから、自動車・自動車部品については、関税の撤廃がなされることを前提として、市場アクセスの改善策としてその具体的な撤廃期間等について交渉が行われるものということでございます。

今井委員 いや、ちょっと私の質問と少しずれているんですけれども。

 この英文を見る限り、関税撤廃についてこれから交渉をするということでありますよね。ですから、関税撤廃をするということが決定しているわけじゃないですよね。だから、これは、交渉によってはいろいろな結果があり得るということではないかと思うんですが、違うんですか。

曽根政府参考人 たびたびになりますけれども、我々としては、この撤廃を前提にして、市場アクセスの改善として具体的な撤廃の期間等について今後交渉が行われるということでございます。

今井委員 では、この交渉によって撤廃がされると断言できますか。

曽根政府参考人 関税の撤廃がなされることを前提に、市場アクセス改善として関税の撤廃の期間等について交渉を行うということでございます。

今井委員 答えていただいていないんですけれども。

 もう一度聞きます。関税撤廃がなされるというふうに断定できますか。

曽根政府参考人 たびたび失礼いたします。

 我々としては、関税撤廃を前提として交渉ということでございます。

今井委員 もう一度伺います。ちょっとこれで答えていただかなかったら、協議させてもらいますけれども。

 前提としてやっていることと、これが撤廃されるということを断定するということは別の問題です。だから、私が伺っているのは、この文章で読む限り、私は、これから交渉の対象となるとしか読めません。ですから、結果がどうなるかは、この文である限りはわからないはずです。

 ですから、もう一度正確にお伺いしますけれども、これは関税の撤廃がなされるということが断定されていることですか、そうじゃないですか。どちらかでお答えください。

曽根政府参考人 我々は、関税の撤廃が前提ということでございますので、その前提として交渉を行うということでございます。(発言する者あり)

松本委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こしてください。

 外務省曽根大臣官房参事官。

曽根政府参考人 先ほど来申し上げていますとおり、協定の本文で、市場アクセスを改善することは義務でございます。それに基づいて、附属書に、関税撤廃に関して更に交渉するということでございますので、関税撤廃が前提ということで、撤廃の期間等について交渉するということでございます。(発言する者あり)

松本委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こしてください。

 外務省大臣官房参事官曽根健孝君。

曽根政府参考人 先ほど来申し上げていますとおり、関税撤廃がなされることを前提に交渉するということで、関税が撤廃されるものと理解しております。

今井委員 ちょっと大臣にも、もう一度。

 今の答弁について確認をしたいと思いますけれども、今の認識でよろしいですか。

西村国務大臣 この協定の解釈は外務省において行われますので、私はそれを言う立場にはないんですけれども、今答弁したとおり、この協定の第五条の1で市場アクセスを改善すると書いた上で、附属書のところで関税撤廃に関して更に交渉すると書いてありますので、撤廃されるというふうに私も理解をしております。

今井委員 なかなかはっきり言っていただけないんですけれども。

 十月十一日の衆議院の予算委員会の後藤議員の質疑に対して茂木大臣が答弁されたこと、私はちょっとあれっと思ったんですけれども。この文書の中で、ウイズ・リスペクト・ツーという言葉が入っていますね。これは、ウイズ・リスペクト・ツーなんですよ、リガーディングじゃないんですよ、ということは、関税撤廃というのを前提として、その時期がいつになるかを今後協議する、これが正しい英語の読み方だと思いますと。

 ネーティブの人にも確認しましたし、英英辞典で調べましたけれども、ウイズ・リスペクト・ツーとリガーディングというのは同義語です。なぜ、リガーディングじゃなくてウイズ・リスペクト・ツーであると関税撤廃が前提というふうになるんでしょうか。英語の問題ですが、教えてください。

曽根政府参考人 先般の茂木大臣の御答弁に関してでございますけれども、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で交渉した結果、関税の撤廃を前提として更に交渉するということを確認した上で、その上で最もふさわしい表現として、ウイズ・リスペクト・ツー・ジ・エリミネーションという文言になったということを述べたものというふうに考えております。

今井委員 では、ちょっと確認します。

 外務省としては、ウイズ・リスペクト・ツーとリガーディングというのは意味が違う、そういう見解でよろしいですか。

曽根政府参考人 交渉でいろいろな議論が行われた中で、茂木大臣とライトハイザーの間でこの文言になったということでございます。

今井委員 私は、国会における大臣の答弁が正しいかどうかを確認しているので、今の質問は答えていませんから。

 大臣が、ウイズ・リスペクト・ツーとリガーディングでは意味が違うとおっしゃったので、意味が違うんですかということ、それが政府の見解ですかと聞いているんです。

曽根政府参考人 使われる表現等については、その交渉の経緯等を踏まえて確定しているということでございます。

 今回は、関税撤廃を前提として更に交渉するという確認をして、その最もふさわしい表現として、ウイズ・リスペクト・ツー・ジ・エリミネーションを使わせていただいているということでございます。

今井委員 もう一度聞きます。もう何度も聞きたくないんですよ。イエスかノー、答えてください。

 ウイズ・リスペクト・ツーとリガーディングは、意味が同じですか、違いますか。

曽根政府参考人 大臣が答弁しているとおりであるというふうに考えております。

今井委員 わかりました。

 では、外務省としては、この二つは意味が違うという見解をいただきました。

 私は、今まで調べている限りでは、それは違うと思います。

 ちょっといろいろと、こういうはっきりしない答弁が多かったわけですけれども、西村大臣、最後にちょっとお願いしたいんですが、やはりこれは、関税撤廃が前提というのが日本側の立場だと思いますけれども、必ずしも関税撤廃が今決まっているわけではなくて、今後交渉されるわけですね。たとえ撤廃されるにしても、どれぐらいの期間かによっても経済の効果は違うわけですね。

 ですから、これが前提でこの数字を出されていますけれども、関税撤廃がされた場合、それからされなかった場合、その経済効果を両方出していただきたいんですよ。それで議論をしたいと思いますけれども、いかがですか。

西村国務大臣 先ほど来答弁させていただいたとおりでありますけれども、まさに関税撤廃なされることが前提となっておりますので、そうでない試算を出すことは今回の交渉結果に反するものというふうに理解をしておりますので、それは行うつもりはございません。

 もう一点だけ。

 このGTAPモデルというのは、関税撤廃がなされてから、その後いろいろな、工場建設が行われたり雇用を確保したりということで、ある程度の期間がたって均衡した状態ですので、かなり長い期間を見た後の時点を想定をしておりますので、そのこともぜひ御理解をいただければと思います。

今井委員 出していただけないということですけれども、私たちは、このやはり二つの数字、関税撤廃がなされないときにはどれぐらい効果があるのかということも今後の議論の焦点だと思っていますので、二つお願いしたいんですけれども、一つは、ぜひ政府の方に、この二つの試算を出していただきたいということと、これから、この協定については外務委員会で協議がされると思いますけれども、国内の経済への影響はこの内閣委員会が所管でございますので、この日米の貿易協定を審議するに当たっては、ぜひ連合審査をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

松本委員長 後日、理事会で審議いたします。

今井委員 では、済みません、西村大臣、これで御退室いただいて結構でございます。ありがとうございました。

松本委員長 西村大臣は御退席いただいて結構でございます。

今井委員 続きまして、いろいろと今話題になっております内閣府の情報漏えい問題について、北村大臣を中心にお伺いをしていきたいと思います。

 内容を御存じない方もいらっしゃると思いますので、とても簡単に申し上げますと、今月の十月十五日、参議院の予算委員会で、森ゆうこ議員が国家戦略特区に関しての質問をしようとされました。そこに、参考人に原英史ワーキンググループの座長代理を参考人で求めた。委員会としては、理事会としては招集をするということで、御本人に意向を尋ねたところ、御本人が出ないということで断られたということだそうです。

 そして、その十五日に行われる質疑よりも前に、通告方法あるいは審議の内容が外部で拡散されて、複数の人間が公然と、まだ行われていない質疑について批判をした、こういう事案でございます。

 これに対して、自民党の森山国対委員長はこうおっしゃっています。事前に質問通告が漏れて、それが質問の前に批判にさらされるようなことがあっては、国会議員の質問権という問題を考えると遺憾だというふうに記者団に答えられておりますけれども、大臣もこれと同じ認識でよろしいですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 お尋ねの件につきましては、御質問にありましたとおり、十月十一日金曜日の十九時過ぎに、森ゆうこ議員から内閣府事務局に対し、原英史国家戦略特区ワーキンググループ座長代理に対する参考人招致の要請と質問通告があったとお聞きしております。これを受けて、二十時ごろに、事務局より原氏に対して当該参考人招致の要請を伝えるとともに、その諾否につきまして判断を求めるため、質問通告の内容を送付いたしたと聞いております。

 原氏が受け取った質問通告の内容を確認したところ、その中に嘉悦大学に関する項目があったことから、原氏自身の判断により、必要な事実確認を行うため、嘉悦大学教授の高橋洋一氏に対し、質問通告の資料は渡さずに、電話とメールで連絡を行ったということであります。

 本件は、森議員からの質問通告を受け取った原氏が、私人としての判断で高橋洋一氏に連絡したものであり、本件について、参考人招致の要請を受けた原氏以外の第三者である高橋氏に、内閣府から直接接触をしたり情報を渡したりした事実はないと承知いたしております。

 このため、本件について、内閣府から通告内容が漏えいしたという事実はないというふうに私としては確認をいたしました。

 以上です。

今井委員 その話はちょっと後でお伺いしますけれども、私が聞いたのは、役所から漏れたということを森山さんが批判しているんじゃなくて、事前に通告が漏れて、それが質問の前に批判にさらされるようなことがあっては、国会議員の質問権という問題を考えると遺憾である、つまり、何らかの方法でいろいろな方に質問が漏えいして、それを質問する前に、ああだこうだといろいろ批判をされるということが問題だということを森山国対委員長はおっしゃっているわけです。

 それについてはどう思われますか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 国会議員の質問権の具体的な内容が必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは難しいかと存じております。

 その上で申し上げれば、本事案に関しては、質問自体の内容を変更させたり質問の提出を妨げたことはなかったのではないかというふうに承知しておりますから、特に問題となることはないのではないかと私は認識しております。

今井委員 そうすると、今回のような事案で、例えば質問するのが怖くなって質問できなくなったりとかそういう事態が起きたら問題だということですか。

松本委員長 時間をちょっととめて。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こしてください。

 北村国務大臣。

北村国務大臣 お答え申し上げます。

 本件は、内閣府職員が議員本人から問合せ不可という連絡をいただく中で、参考人招致を調整するため、必要性があって、招致要請のあった対象者に通告内容をお知らせしたものであります。

 本件について、参考人招致の要請を受けた原氏以外の第三者である高橋氏に、内閣府から直接接触したり情報を渡したりした事実はないと承知しておりますから、内閣府から通告内容が漏えいした事実はないと確認いたしたところであります。

今井委員 その件は後でお伺いしますけれども、今、北村大臣が、そのことによって質問をやめたりとかそういうことがなかったので特に問題ないというふうにお答えになったので、では、そういう事態が発生していたらそれは問題だったんですかと聞いているんです。

 だから、そういう事態がなかったから問題ないと今おっしゃいましたよね。そうおっしゃいましたよ、今。本人がそのことによって質問を取りやめたりとかそういう事態がなかったので問題ありませんとおっしゃったじゃないですか。

 もう一度答えてください。

北村国務大臣 お答えします。

 本件について、参考人招致の要請を受けた原氏以外の第三者である高橋氏に、内閣府から直接接触したり情報を渡したりした事実はないと、先ほど申し上げましたように、承知しておりますし、内閣府から通告内容が漏えいした事実はないということであり、本件は、通告内容の送付が、議員本人から問合せ不可との連絡をいただく中で、参考人招致を調整するためにやむを得なかったというふうに私は考えております。

 引き続き、参考人招致のために公務員以外の者に通告内容を送付する場合は、通告された議員本人の意向に沿うべく、極力丁寧に対応するように努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上です。

今井委員 本来はそういう答弁が返ってくると思っていたので、ここはひっかかるところじゃなかったんですけれども、大臣がちょっと思わぬ答弁をされたので、今伺っているんです。

 そのことによって質問をやめたりとかそういうことがなかったので問題ないとおっしゃいましたよ、さっき。だから、実はびっくりして、そうなんですか、本当にというふうに伺っているんですけれども、いかがですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 議員の質問権に関する侵害というふうなことをしたということではないかというふうなお尋ねでありましたから、そういうふうには認識しておりませんということをお答えさせていただきました。

今井委員 御本人じゃないので、また御本人に聞いていただければ結構ですけれども、こういう一連のことがあって、スタッフの皆さんの中に体調を崩されてかなりつらい思いをされた方がおられると御本人はおっしゃっておられました。そういう中で質問を続けたということですから、質問権を全く阻害していないという意見は、私は当たらないというふうに思います。

 それで、与党の皆さんにもちょっと申し上げたいんですけれども、参議院の方では、予算委員会では理事会で招致をすることは決めましたが、御本人が来られないということだったそうです。今回は、私も要求をしましたけれども、私人であるということで、参考人に呼ぶことに対しては慎重でなければいけない、こういう御意見でございました。

 しかし、平成二十九年の七月の十日、私はよく覚えておりますが、加計学園に関する連合審査会を文部科学委員会と内閣委員会で行いました。そのときに、与党側が参考人として呼んだのがこの原英史さんです。私人の方を呼んでいるわけです、今まで。

 ですから、御本人に御連絡をして、出られないというのは、それは御本人の判断ですから結構だと思います、それはそれで一つの判断なので。しかし、院として過去にも実績があり、参議院の方でもそういうことを認めている、そういうものをこの委員会で認めないということは、やはり私は大変問題があると思います。

 委員長におかれましては、今後、過去の事例も踏まえて、こういうことがないようにぜひまた差配をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

松本委員長 理事会に諮ります。

今井委員 続きを行いたいと思いますけれども、この原英史さんという座長代理、それから、今からお話しする高橋洋一さんという嘉悦大学の教授でございますけれども、私はお二人とも面識がございますので、ここで人格をどうこうと攻撃するということをするつもりは全くありません。あくまでも事実関係を確認したいということで、お話を伺っていきたいと思います。

 最も問題となっておりますのは、十五日の質問の前の日の十月十四日に、「虎ノ門ニュース」という番組がありまして、そこに高橋教授がお出になっておられまして、こういうことを発言しているんですね。

 私も森ゆうこ議員の通告書、通告じゃないですね、通告書、見ましたよ。まあ、箇条書きでぽんぽんと書いてあって、すごい広かったんだけど、更に追加が来ていた。あれ、はっきり言うとね、最初の質問通告だけでよかったと思いましたけどね。私の方に役所の方から、役所の方から来たんですよ。

 で、質問がありました。

 ちなみに、高橋さんは、担当省庁の担当課の人からいつ聞いたんですかと。これは質問通告が終わった後ですねと。

 こういう会話をしておられるんですね。その後、内容についていろいろお話しされています。

 通告書を見た、更に追加が来ていたのも知っている、役所の方からもらったとも発言しておられます。このことについて内閣府に、御本人に事実関係をお伺いしていただきたいということをお願いしておりましたけれども、結果はどうでしたか。

北村国務大臣 お答えします。

 事務方から高橋洋一氏に確認したところ、十四日朝の「虎ノ門ニュース」において通告書を見たと述べているのは、十一日の晩にアップされていた森議員のツイッターに質問項目があるのを見たことに基づき言及したものであるということであります。

 さらに、「虎ノ門ニュース」の発言の情報源は、原氏からの連絡と森議員のツイートだけで、松井氏のツイッターは特に関係なく、通告書も受け取っていないということであったということであります。

 なお、松井氏のツイッターにある件につきましては、内閣府として特段に承知している事実ではないと報告を事務方から受けております。

 以上です。

今井委員 松井さんの件は何も聞いていないんですけれども、勝手に答弁をされて、何か不思議な感じがしましたが。

 資料、最初の四枚を見ていただきますと、これが実は、原さんに内閣府が送ったメールとその添付してあるものです。この四枚、それはいただきました。

 それで、高橋さんは、まず、森さんのツイッターを見て想像したとおっしゃっていますが、私も見ました。文字が幾つか書いてありましたけれども、箇条書きにはなっていませんでした。それと、追加の質問のところはアップされていません。ですから、ツイッターを見た限りでは、追加が来たということはわかりません。わからないです。そこにそごがあります。

 それから、二つ目ですけれども、こうもおっしゃっています。森議員の質問の最後に、特区ビジネスコンサル社の図の中で俺も書かれていると。

 不思議ですね。原さんに送られた四枚の中にはそんな図はどこにもありません。その図と思われしきものは、森議員が質問の際に出した資料の中にあると思います。これは事前には原さんに渡していないはずです。しかし、なぜ高橋さんは質疑が始まる前にこの図のことを知っていらっしゃったんでしょうか。

北村国務大臣 お答えします。

 番組内容や高橋洋一氏の番組内での発言について、政府としてはコメントする立場にないとお答えをさせていただきます。

今井委員 役所からもらったとおっしゃっているんですよ。内閣府からもらったとおっしゃっていて、今、その事実関係を確認してもらいたいということで、皆さん、高橋さんにちゃんとヒアリングされたじゃないですか。ですから、そのヒアリングされた内容が信用できるものというふうに今内閣府は考えていらっしゃるんですかということをお伺いしているんです。どちらですか。その内容は十分に信頼できるものであるというふうに評価しておられますか。

北村国務大臣 お答えをさせていただきます。

 重ねての答弁で大変恐縮でありますが、政府としては、番組内容や高橋洋一氏の番組内での発言についてコメントをするという立場にはないというお答えであります。

今井委員 私はそういうことを申し上げているんじゃないですよ。

 大臣、もう一度申し上げますけれども、高橋さんは役所の人からもらったと言っておりますが、後ほど説明を変えておられまして、実は原さんからもらったんだということを言っています。箇条書きのものは、原さんには実は質問を全部送っているのは皆さん見てわかっていただけると思いますが、これは高橋さんには見せていないとおっしゃっています。

 であるとすると、高橋さんは別のところで見たとしか考えられません。それは一体どこかということなんですけれども、高橋さんは、それを森ゆうこさんのツイッターで見たというふうにおっしゃっています。しかし、ツイッターの中身を見ると、追加があったというようなものを確認できるものはありません。ですから、ツイッターを見ただけではそれはわからない。

 更に申し上げれば、政府の関係者あるいは院の人間以外は知る由もない質問の資料、その内容についても事前に言及されておられます。それは原さんも知らないはずです。となると、原さん以外の人からもらったと考えるしかありません。それをちょっと確認したいんです。

北村国務大臣 お答えします。

 高橋洋一氏に確認をいたしましたところ、原氏からは電話とメールで連絡をもらっているけれども、その際、添付ファイル、質問要旨は受け取っていない、また、番組中、役所から来たとした高橋氏の発言は、原氏からのメールを指すものであり、他のいかなる者からも通告について連絡をもらっていないとのことでありました。

 情報を入手した日について、十二日土曜日かもと言ったのは、その日は、金曜日に大阪にとどまっていた、台風のために土曜日も連泊となり、金曜日だったか土曜日だったかわからなかったため、再度確認したが、金曜日の夜であったということであり、さらに、通告書を見たと番組で述べているのも、森議員のツイッターに質問項目があるのを見たことなど、ツイッターの情報に基づき、十四日朝の「虎ノ門ニュース」において本件について言及したとのことでありました。

 以上です。

今井委員 官房長官に政府全体の状況についてお伺いしようと思いましたけれども、ちょっと済みません、時間が参りましたので御退席をいただきましたので、続けたいと思います。

 大臣、今のお話は、私の質問に対して答えていただいていないんですね。原さんの説明をそのまま信用するとしたら矛盾があるということを今申し上げているんです。

 追加で質問が来たということは、高橋さんの説明では説明がつきません。原さんはこの項目を見せていないとおっしゃっていますから、とすれば、高橋さんは別の方から見たとしか考えられません。森ゆうこさんのツイッターでも追加のものは確認できませんので、それはわかるはずがありません。それから、この図ですね、この図は原さんすら持っていないはずのものです。それを見たとおっしゃっているんです。

 だから、説明が矛盾していらっしゃるんじゃないですか、そのことに対して大臣はどういうふうに評価されますかということをお伺いしているんです。

北村国務大臣 お答えさせていただきます。

 私は、矛盾するところを感じません。ただいままで答弁したとおり、正しい答弁を、いささか不十分なところは、不行き届きなところはあったかもしれませんが、答弁はさせていただいたものと思います。

 以上です。

今井委員 では、もう一度質問しますが、この図は一体どこから出たんでしょうかね。それは私は調査をすべきだと思うんですけれども。少なくとも高橋さんはそのことについて言及しておられないんだから、今の段階では高橋さんの説明は不十分なんですよ。だから、そこをちゃんとやはり、自分の役所からは出ていないということを大臣として調査しなければいけないと思うんですけれども、いかがですか。

北村国務大臣 お答えします。

 番組内容や高橋洋一氏の番組内での発言について、政府としてコメントする立場にないということをお答えします。

今井委員 おもしろいですね。今までさんざんコメントをしておきながら、これからはしないんですか。今、だって、高橋さんに聞いたらこうお答えになっていたと答弁されていたじゃないですか。それは答弁されていて、今は、何ですか、ちょっと答えにくいことがあると、お答えする立場にないとおっしゃるんですか。

 今までずっとその答弁を続けてこられたんだから、もう一回答えてください。

北村国務大臣 お答えします。

 委員といろいろやりとりがあって、ここまで貴重な時間を使って、委員としては不十分な答えであるという御認識かもしれませんが、私としては、精いっぱい調査をした上で、事務方の説明等々も十分胸に置いてお答えをさせていただいたことでありますので、重ねて今最後に答弁を申し上げたことでおまとめいただきたいというふうに思います。

今井委員 いや、ちょっと、謎かけのような答弁で、答弁になっていないと思うので、ちょっともう一回お答えいただきたいんですけれども、経産省としては、中からも流出したことは絶対ないと言い切れますか。もし……(発言する者あり)済みません、間違えました、失礼しました。内閣府から情報が漏れたということはないと断言していただけますか。もし後日そういうのが出てくるということであれば、これはもう大臣の責任問題になると思いますけれども、いかがですか。

北村国務大臣 大変重要なお尋ねを重ねていただいておりますが、重ねて申し上げれば、本件について、内閣府から通告内容が漏えいした事実はないということを確認しておりますから、責任問題が生じたときには、責任をとります。

 以上です。

今井委員 珍しく明快な答弁をいただきました。ありがとうございます。

 もう一点だけお伺いします。

 原さんにお出ししている資料ですけれども、もちろん原さんに関する質問もありますけれども、それ以外のものも全部送っているんですね。十四個あるうちの一個だけが原さんに対する質問でございますが、残りの十三は全く関係ありません。

 このことを外に公表、渡すということが、果たして公務員の守秘義務に当たるか当たらないかということでありますけれども、大臣も国家公務員法を御存じだと思いますが、百条に、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」ということで、解説があります。これは人事院の服務規律ですね。ここに、職務上知ることのできる秘密とは、職員が職務に関して知り得た全ての秘密をいいますと。全部だというふうに書いてあります。

 その質疑者に関係のない情報まで事前に流すというのは、これは情報を漏えいしたということに当たらないんですか。

北村国務大臣 お答えします。

 質問通告の文書は、通常、行政府の職員が職務上取得し、組織的に用いるもの、そして、行政機関が保有している場合は行政文書として扱うことが公文書管理法上の趣旨に鑑みて適当ではないかと考えます。行政文書の全てが守秘すべき秘密に該当するわけではなく、個々の文書の内容に即して個別に判断すべきものと承知しております。

 いずれにせよ、本件につきましては、内閣府の職員が議員本人から問合せ不可との御連絡をいただく中で、参考人招致を調整するため、必要性があって、招致要請のあった対象者に通告内容をお知らせしたものであり、それ以外の第三者に通告内容を知らせた事実は、重ねて申し上げますけれども、確認されていないということでありますので、御了解いただければと思います。

今井委員 今ちょっと御紹介したんですけれども、人事院の服務規律には、職務上知ることのできる秘密とは、職員が職務に関して知り得た全ての秘密というふうに書いてありますけれども、大臣は、全ての情報とは限らないとおっしゃっていましたので、この人事院の考え方と大臣の考えは違うということでよろしいですか。

松本委員長 ちょっと速記をとめて。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こして。

 北村国務大臣。

北村国務大臣 お答えします。

 秘密ということについてでありますけれども、先ほども答弁申し上げますとおり、公文書管理法の趣旨に鑑みますと、行政文書全てが守秘すべき義務に該当するわけではない、個々の文書の内容に即し個別に判断するものと私は承知しております。

 以上です。

今井委員 もう一度お伺いします。

 人事院の「服務制度の概要」というのがあるんですけれども、そこに明確に書いてあります。秘密を守る義務、国家公務員法第百条、ここに解説がありまして、「「職務上知ることのできた秘密」とは、職員が職務に関連して知り得た全ての秘密を言います。」と言っていますが、これは間違っているということですね。これと大臣の答弁は違うんですけれども、明らかに。どちらが正しいんでしょうか。

松本委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こしてください。

 北村国務大臣。

北村国務大臣 お答えします。

 先ほど来申し上げますように、委員がおっしゃるように、全てが秘密というふうなものに該当するわけではなく、それぞれ個々の文書の内容に即して個別に判断するべきものと考えておりますとお答えしております。

今井委員 まだいろいろ、今もちょっと納得していないんですが、もうちょっと聞きたいんですけれども、時間があと少しで、衛藤大臣、きょうお越しいただいていますので、最後、一問だけ質問させていただいて、北村大臣のは後に、別の、私の仲間がまた質問させていただきたいというふうに思います。

 大臣、御就任おめでとうございます。

 大臣、十月の十七日に秋の例大祭に靖国神社に参拝をされました。

 私は、それぞれの議員は自分の判断で参拝をするのは別に、全く問題がないというふうに思っていますけれども、閣僚となると、やはりそこは次元が違う問題だというふうに思っております。

 大臣は、九月二十七日の記者会見で、韓国の方にももっと親善の進展ができればいいと思っている、十月一日には、日韓の交流は更に強めていきたいというふうにおっしゃっておられますけれども、この大臣の参拝に対して、韓国側からは深刻な遺憾の意が示されております。

 大臣の参拝が日韓関係の改善に対して一つの、障害というか、になったのじゃないかという認識はございますか。

衛藤国務大臣 十七日朝に靖国神社に参拝に参りました。あくまでも私人としてお参りをさせていただきました。

 そのときに私が、後でいろいろな記者の方に聞かれたんですが、祖国のために命をささげた方々に対して慰霊を申し上げました、そして同時に、平和を祈念し、国民の皆様の幸せを祈ってまいりましたというぐあいに申し上げたところでございます。

 それから、聞かれていませんが、同時に、私は靖国神社にもお参りをしましたが、すぐ、翌日か翌々日ですか、千鳥ケ淵にもお参りをさせていただきました。千鳥ケ淵は、海外でお亡くなりになられた方で、御遺骨の返せない、どなたの御遺骨かわからない方の御遺骨を国立墓苑としてお祭りしています。そこでも私はよくお参りをさせていただいていますし、また、八月十五日の政府主催の、第二次大戦で亡くなられた全ての方々、これは、都市空爆と言うんですか、そういうことによっても、全ての亡くなられた方々に対して、追悼慰霊祭にお参りをさせていただいております。それと同じような気持ちでお参りをさせていただきましたということを申し上げました。

今井委員 もう時間が来ました。終わりましたけれども、今、日韓関係にどうなのかということは御答弁いただけなかったんですけれども。

 公明党の北側副代表がこうおっしゃっています。日韓関係が戦後最悪と言われ、我が国も韓国にしっかり主張すべきは主張していかなければいけない局面だ、そうした中で、日韓や日中の関係を考えると、閣僚としての参拝は慎重であるべきだと。

 大臣は参拝のときの記帳で、国務大臣、参議院議員、衛藤晟一というふうに書かれていらっしゃるというふうに伺っていますが、私人であれば、国務大臣ということを書かなくて、参議院議員でいいんじゃないかなというふうに思いますし、そういうところもちょっと配慮しながら、これから行政に携わっていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

松本委員長 次に、早稲田夕季さん。

早稲田委員 立憲民主党、国民、社会保障、そして無所属フォーラムの共同会派の早稲田夕季でございます。本日は、内閣委員会で質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。

 また、冒頭に申し上げます。台風十五号、十九号で多くの方が犠牲となられました。亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災をされました多くの方々にもお見舞いを申し上げ、そして、一日も早い復旧復興、そして生活再建のために、私どもも力を尽くしていくことをお約束を申し上げたいと思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 本日は、お忙しい中、赤羽国務大臣にもお越しをいただきまして、ありがとうございます。カジノを含みますIRについて、順次質問をさせていただきたいと思います。

 私は、先般の十八日、赤羽国務大臣の所信表明を伺いまして、質問をさせていただこうと思いました。こちらでは、特定複合観光施設区域、IRの整備に関する事務を担当する国務大臣として、一言御挨拶申し上げますとおっしゃいました。

 そこで、私は質問通告をし、赤羽大臣の出席の御要請をお願いしたわけですけれども、残念ながら、大臣の出席はできないので副大臣にしてほしいと。なぜですかと言っても、いろいろ理由が二転三転いたしました。そして、当初おっしゃっていたのは、所掌事務ではない、整備法ができるまではともかくとして、整備法ができてからはまたいろいろフェーズが変わって違うんだというような御説明を担当の方がされておりました。

 大変不思議なことだと思います。大臣がこうやって所信表明をなさっているのに、それを所掌事務ではないと。そんなことがあり得るのでしょうか。

 そして、また二転三転いたしまして、最後は大臣が御出張だとかいうお話も出てまいりました。全くもって事の真偽がわからないまま、大臣はやはり御出席をされますということを言われました。そこに至るまで、一昨日、四時間、五時から九時まで、通告をしてから九時まで四時間の間、事務所もそのまま開いていなければならない、そしてまた、何より役所の方々もこれに取りかかりにならなければならない。そして、この事実について、事実かどうかわかりませんけれども、出張に関しても、何も委員部の方では存じ上げないということで、大変混乱をきわめました。

 このことについて、赤羽大臣、どのようにお考えでしょうか。

赤羽国務大臣 まず冒頭、済みません、お答えさせていただく前に、台風十五号、十七号、十九号に関しまして、お亡くなりになられた方もたくさんいらっしゃいますので、まず御冥福をお祈りさせていただきますとともに、被害に遭われた全ての皆様にお見舞い申し上げたいと思います。また、災害復旧につきましては、与野党関係なく取り組むべき課題だと思っておりますので、ぜひ御指導のほどよろしくお願い申し上げます。

 また、今回の答弁につきまして、ちょっと済みません、私も委員会運営のことで全てを承知しているわけではございませんが、今お話であったとおり、大変な時間の浪費をさせてしまい、さまざまな誤解を生んでしまったことにつきまして、私の、国土交通省の省員の対応について、大臣としておわび申し上げたいと思います。大変申しわけございませんでした。

 一度いいですか、ちょっと済みません、正しいかどうかわからないんですけれども、このIRの件についてちょっと、非常にわかりにくい、私自身もあれなんですが、私は国土交通大臣としての立場でIRにかかわる所掌もあり、また、同時にIR担当大臣としての所掌もあるということでございます。ですから、IR担当についての質問につきましては、当然この委員会で質問に答える義務があると思います。ただ、国土交通大臣としての所掌については、他委員会ということでございますので、恐らく副大臣以下でというようなやりとりから、ちょっとその詳細なやりとりはよくわかりませんが、大変先生に御迷惑をかけたのではないかというふうに思ったところでございます。

 それでよろしいですか。踏み込みましょうか、これの先も。よろしいでしょうか。

早稲田委員 全てを御承知ないということもおっしゃいましたけれども、もうこの質問をしないでほしいとまでおっしゃいました。(発言する者あり)いや、そういうやりとりがございました、この私の勉強会のときですね。国会の質問をしないでほしいということを国土交通省の担当者の方はおっしゃるんでしょうか。国会に対するこれは冒涜ではないかと。本当にそういうやりとりがあったんです。ですから四時間も要したわけです。

 今、大臣から謝罪をいただきました。大変重く受けとめさせていただきます。しかし、国土交通省でこういうやりとりがあったことは十分に認識をしていただきまして、そして、今御自身からも、よくその担当の、意味のところも不明なところもあるけれどもというお話をされていましたけれども、もう整備法ができてから以降、参議院の方でも前石井大臣も答弁をされております、当然ですから。

 ですから、ここでもしっかりと、内閣委員会として、IRの整備、依存症などの弊害防止対策に万全を期しながら、所要の準備作業を速やかに進めてまいりますと赤羽大臣御自身が表明をされているわけですから、これに関する全てのことにお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、次に参ります。

 二〇一六年に推進法が成立をいたしまして、さらに、IR整備法の方は二〇一八年七月に成立をいたしました。赤羽大臣は、推進法の採決のときには退席されたと伺っております。

 では、推進法をより具体化し、現実にしていく、実施をしていくためのこの整備法にはなぜ賛成をされたのでしょうか。理由をお聞かせください。

赤羽国務大臣 私は、最初の推進法の本会議の採決のときの時点では、一議員として、この案件に関して、経済的政策の効果と社会的政策のマイナス面がどうなるのかということをやはりはからなければいけない、当然の懸念があるわけですから、そうしたことが推進法の中身に余り内容が詳しく書かれていなかったものですから、私はそのときに賛否を留保いたしました。

 その後、整備法が国会に提案され、その審議では、我々が一番、大変心配をしていました依存症等々の対策も講じられると、これも私自身もかかわったことでありますが、そうしたことも踏まえて、整備法の本会議のあれには賛成をさせていただいたところでございます。

 以上です。

早稲田委員 今、御答弁の中に、社会的デメリットの部分がよくわからない、わからなかったとおっしゃいましたけれども、それは全て払拭されたのでしょうか。どれだけデメリットがあるかとか、それからまた経済効果という意味において、試算を出していらっしゃいますでしょうか。メリットについては、どれだけの、この依存症対策で必要かということも、それからまた、治安、風紀の乱れ、そうしたこともたくさん言われております、世界各国で。にもかかわらず、依存症対策だけをおっしゃっているわけですね、政府は。

 そうした意味においても、デメリット対策ということの試算もされていない中で、本当に大臣のその御懸念が払拭されたかどうか、大変私には疑問です。大変苦しい心中ではあられるのではないかと御推察をいたします。

 それででございますが、大臣は就任の会見のときに、カジノはIR面積全体の三%にしかすぎない、ほかの九七%は、国際会議場であるとか展示場、ホテル、コンサートなど、そういうものだと。だから、IRイコールカジノではないというイメージをお話をされました。

 それでは、収益に関してはどういう利益構造になっているか。この資料の方を御確認いただきたいと思います。これは、参考人としても国会の方に出席をされております、静岡大学教授の鳥畑与一先生の資料を使わせていただきました。

 まず、一ページの方では、IRの中心はカジノではないと。確かに面積ではそうかもしれません、三%と。

 では、収益率、それではどうなのでしょうか。後ろの二ページをごらんいただきたいと思います。

 メルコリゾーツ、これはマカオを中心に大変、いわゆるカジノを含むIRをやっているところですけれども、この資料です。一つの事例でありますけれども、これで、この収益の構造、これがどのようになっているか、これを見てお答えをいただきたいと思いますが、カジノの収益率、どのくらいになっていると御確認をされましたでしょうか、お願いいたします。

赤羽国務大臣 先生から提出いただいた、これでよろしいんですか。このメルコの場合は、二〇一八年で八六・五%となっていると書かれています。

早稲田委員 まあ、ほぼ九割ですよね。

 そして、このメルコができて、当初は九六%だったけれども、これも八六%に下がっている。でも、依然として、ほかのを見てみれば、宿泊であるとか飲食であるとか娯楽、これよりはもう桁違いに大きな収益率になっているわけです。

 このことをもっと国民の方にも周知をしていただきたい。いかにもIRイコールカジノではないという、面積だけのことではないんですね。収益を頼っている。つまりは、非カジノの施設がカジノ施設に頼らざるを得ない状況になっているのがIRです。

 それを、あたかも面積が狭いからそれだけではないんですというような、何か印象的なお話をするようなだけでは、国民に本当のものがわかりません。国民の方はそういうふうに理解していませんから。はい、そうなんです。ですから、ぜひよろしくお願いいたします。

 大臣、そこのところは、やはり九割の利益率、ここをカジノに頼っている、大体の場合ですね、それをそういうふうに大臣としても認識をされておられますか。

赤羽国務大臣 私は、このIRの法案の審議のときにシンガポールの施設を視察いたしました。

 このマカオの施設はちょっとよくわかりませんが、シンガポールの施設というのは、本当に、そういう意味では、国際会議場ですとか、コンサートの会場ですとか、レストランとか、ショッピングモールとか、先生が書かれていたエンターテインメントの総合施設の中にカジノのできる部分があるというようなことで、私の率直なところは、そこは非常に、入るのも非常に厳しく規制もされておりますし、しっかりとした運営がされているんだろうなというふうに理解をしました。

 ですから、何かIRというと、私も当時はIRの施設というのがよくわかっていなくて、カジノが前面に出てくるような、マカオとか、当時の、何というんですか、写真で見るようなところのようなイメージとは随分違うものだなということを私はそのときに感じました。

 そして、今回、この仕組み、国際会議場、国際展示場ですとかエンターテインメントの施設というのは、単体ですと、今、国とか県とかから補助金が出ながらようやく回しているというような状況の中で、今回、このIRの仕組み自体が法案のそのもので、カジノの部分の収益で、そうした補助金を使わずに運営をしていく、そういう仕組みなので、私は、ちょっと九割がどうかというのはいろいろ議論があると思いますが、ある意味では、カジノの部分で、補助金を使わずにこうしたIRという全体の施設を運営していくというのは、それは承知の上で国会の議論があったのではないかというふうに思っております。

 先生の意見はよくわかりましたが、私は、そういうふうに判断をして、整備法の審議のときには賛成をさせていただきました。

早稲田委員 全て国の補助金、自治体の補助金でやるものよりは、民間で、そのようにカジノでもうけて、しかも、人の負けですけれども、その中で利益を上げていく、それによって回していくということが、それがこのIRには必要だと赤羽大臣はお考えだということですけれども、まあ、政府はお考えなんでしょうけれども、韓国を視察した同僚議員の報告によれば、シンガポールは大変明るいイメージかもしれません、でも、これはまた国のいろいろな、セキュリティー、個人情報の観点も全然違いますから、日本とは。その中で、この韓国の方では自国民をほとんど立入禁止にしているわけですけれども、その中で一つある自国民の方が入れるところ、江原ランド、これについては、大変この町自体が衰退をしてしまったと。最初は、カジノによって収益が入って、よかったかもしれません。でも、現在、十五万人いた人口は三・八万人にまで落ち込み、そして、風俗店、質屋さん、サラ金、こうしたものが建ち並んで、小学校はほかの町に移らざるを得なかった、そういうところもあります。

 このことについてやはり重く考えていただかなければならないし、シンガポールのあくまでも明るい事例だけを捉えられていては、事のデメリットの対策にはならないと思います。そのことは赤羽大臣が一番御存じなのではないかと思いますが。

 それでは、シンガポールのお話が出ましたので、四ページ目を見ていただきたいと思います。

 これは、シンガポールの外国人観光客の増加それから消費額の増加ということを日本と比較した資料でありますが、これはまず、もちろん、二〇一一年と二〇一八年を太字に書いてあるわけですね、日本の場合。そして、シンガポールは、二〇〇九年、カジノができる前と二〇一八年とを比較しております。これを見ていただくと、日本では、カジノがないのに五倍の外国人観光客になっております。それから、シンガポールの方はどうかと申しますと、ふえてはおります、倍増していますけれども、二倍であります。

 もちろん、いろいろ国によっての観光政策は違いますけれども、シンガポールは、一つ申し上げるのは、やはりこれに頼らざるを得ないような観光の環境だということではないでしょうか。

 この日本が五倍、政府が一生懸命やっているからというお話もありますけれども、潜在的に日本には四つのやはり観光の資源、大きなものがある、このことが私は大きいと思っています。自然、歴史、文化、そして食、これは本当に世界に誇るものでありますし、もう土壌が違うということなんですね。カジノに頼らなければならない、そうしなければ外国人観光客やインバウンドがふえないということでは全くありません。

 そして、次の、前に戻りまして三ページですけれども、このシンガポールの限界というのを見ていただきたい。

 これを見ても、日本は、二〇〇九年、国際観光競争力の比較というのを見ますと二十五位でありました。でも、一九年には四位に上がっております。アジアでは一位です。それから、シンガポールの方は、十位でありましたのが十七位に下がっている。カジノも一時的な流行はありますけれども、その後、やはり伸びていないということがわかる結果ではないかと私は思っています。

 ですから、観光の目玉といって、安倍総理もおっしゃっておりますけれども、シンガポールだけを見て、ほかを見ていらっしゃらないのではないか。しかも、そういうデメリット対策も非常に少ない。その中で、シンガポールと日本の観光を比したこの表を見て、大臣はどのようにお考えでしょうか。

    〔委員長退席、関(芳)委員長代理着席〕

赤羽国務大臣 シンガポールという国がどういうお考えで観光政策をしているのかというのは、ちょっと、当然、よくわかりませんが、その前に、我が国のインバウンドがふえたというのは、それは、ある意味ではビザの緩和ですとか受入れ環境の改善ということで、当時八百万ぐらいで停滞していたのが、昨年は三千百万人を超えたということは事実です。

 ただ、今先生おっしゃられたような自然、歴史とか、四つ、済みません、ちょっと記憶にないんですが……(早稲田委員「文化です」と呼ぶ)文化とか、それは、しかし、これまでもあったものであって、私は、そこに観光政策を産業化するにはブラッシュアップしなければいけない、そういった意味でさまざまな工夫がされている中で、その効果が出てきたと。

 ただ、今の政府は、二〇二〇年に四千万人、二〇三〇年には六千万人という相当野心的な目標を掲げて、さまざま観光政策をしていこうということで、さまざまな取組を進めていく。今、ややもすると京都ですとか首都圏ですとか相当インバウンドのお客さんが集約しているところを、少しでも地方に来ていただくような取組もしなければいけないということで、さまざまな取組をしている。

 同時に、やはり夜間の、ナイトタイムの観光というのが少ないというような指摘もある中で、私は、そうした中で、美術館とかなんとかの開く時間を少し長くしてもらったりとか、ヨーロッパでは夕方以後、オーケストラを聞くとか、そうしたことができるのと同時に、やはりIRの施設というのもそうした感覚で選択肢をふやすということであって、これ一本に掲げて今後の観光政策をやっていくというような考えでは私自身はないわけでありまして、その選択肢の一つとしてやっていく。

 加えて、先生御心配の韓国の例とかということも、私は行ったわけじゃありませんが、さまざま聞いておりますので、やはりIR、ちゃんとしたものをつくらないといけない。やはりリスクがあるというのは御指摘のとおりなので、そのリスクを回避して、できるだけ、今こういった立場にたまさかなった以上は、最初の推進法に賛成をしなかった私がこのIR担当大臣になった以上は、そうした懸念を払拭できるようなよりよい施設をつくるのが私の責任だと考えております。

 以上です。

    〔関(芳)委員長代理退席、委員長着席〕

早稲田委員 懸念を払拭できるようということでございますが、次の質問に移りたいと思います。

 基本方針案のパブコメをされました。これは、基本方針案を九月四日に公表されまして、パブコメは国会の開会の前日に締め切ったということでありまして、これも大変、一カ月という短い期間でございました。

 これだけ社会問題になっていて、反対の意見も減るどころかふえている、そして不安の声もふえている、その中で、この一カ月という、これはあくまでも行政手続法では下限を決めたものであるのにもかかわらず、なぜ一カ月で打ち切ったのか、そしてまた、これの公表時期はいつなのか、二点伺います。

秡川政府参考人 お答え申し上げます。

 観光庁におきまして、九月四日から十月三日までの間、IR整備法に基づく基本方針案につきましてパブリックコメントの意見公募を行わせていただきました。全体で八百五十件ぐらい、八百五十人あるいは法人からたくさんの御意見をいただきました。お一人で数十件も御意見をいただいたという方もおられます。

 現在、観光庁におきまして、そのいただいた御意見の精査を行っているところでございます。内容につきましては、基本方針を決定、公表する際に、御意見とその対応等々を明示いたしまして公表する予定でございます。

早稲田委員 基本方針案を策定するときにこのパブコメを公表するんじゃ遅過ぎるのではないでしょうか。基本方針案は当然この国会でも議論をすべき事項だと思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

秡川政府参考人 IR全体の進め方、その中で、基本方針を作成する、これを国土交通大臣の任務としていただくということは、国会で議論をしていただいてIR整備法という形になっております。

 現在、国土交通省では、整備法に定められました基本方針を策定するという国土交通大臣の任務の一環といたしましてパブリックコメントをさせていただいているということでございます。

早稲田委員 ですから、方針が決まるまでにパブコメを公表しなければ、私たち議員が見られなければ、そこを踏まえた議論ができないじゃないですかということを申し上げているんです。

 それから、十一月にも第二回のパブコメをされると聞いておりますけれども、それでは当然、第二回をやる前に第一回の公表をされるということでよろしいですね。

秡川政府参考人 九月四日からの第一回のパブリックコメントというのは基本方針についてやらせていただきましたが、基本方針の中で唯一、申請の期間という部分は空欄の状態でパブリックコメントをさせていただいております。

 今議員からお話がありました十一月、まあまだ時期は決まっておりませんが、二回目のパブリックコメントというのは、そこの申請期間についてパブリックコメントをさせていただくということを考えてございます。

 なので、今、本体の方をパブリックコメントをさせていただいて、しかるべきタイミングで申請期間のパブリックコメントをさせていただく、それをあわせて基本方針の原案とするということでございます。

 ですので、十一月とおっしゃいました、次回のパブリックコメントのときには、その申請期間の部分のみについてパブリックコメントをさせていただくというふうに考えております。

早稲田委員 いや、空欄の部分だけ第二回でということはわかっております。基本方針全体についてはもう第一回でやっているということですけれども、基本方針案の議論をしていくに当たり、政府だけが国民の声をわかっていて、私たちに知らされないというのは不適切ではないかということを申し上げているんです。

 赤羽大臣、いかがでしょうか。大臣にお答えいただきたい。

赤羽国務大臣 済みません、我々の理解は、国民の議論は国会の議論でIR整備法に定められまして、そのIR整備法に基づいてこうしたプロセスを進めていると承知をしております。

早稲田委員 国民の同意を求めるわけですよね、きちんと。丁寧に説明をしていくということを書いてあるわけですよ。それなのに、その一番最たるこのパブリックコメントをなぜ公表しないんですか。何か公表をおくらせる、そうした不都合な事由があるんでしょうか。

秡川政府参考人 このたびのパブリックコメントなんですけれども、先ほど御説明しましたとおり、基本方針をつくるという事務的な作業は国土交通省の仕事でございます。それをするに当たってさまざまな御意見を頂戴するということなので、その御意見を反映した結果というのは最終的なその基本方針案という中で示させていただくということを考えてございます。

早稲田委員 最終的に基本方針案に反映するといっても、反映されたかどうか、私たちにはわからないじゃないですか、それを見せていただかなければ。一つ一つの意見があります。もう結構です。

 審議官は、一昨日、私のところにいらして、質問しないでくれとおっしゃった方でございます。大変遺憾に私は思っております。なので、ここで、とうとうとお答えになっているけれども、まずはそこで謝罪があるべきではないでしょうか。私が直接聞いたお言葉としても、最初の十分だけいて赤羽大臣は退室する、だからそれで勘弁してくれというようなお話もございました。私には承服できません。お答えください。

秡川政府参考人 先ほど大臣からも、御自身が御説明がありましたが、出張の件というのを御説明をさせていただいた、その事情は先生に私は御説明をさせていただきました。

 ただ、質問をしないでくれというようなことは申し上げたつもりはございません。

早稲田委員 直接おっしゃったのは審議官ではなかったかもしれませんが、御担当の方ですね。御一緒の方ではないでしょうか。それは、部下のおっしゃったことは審議官の責任でもあると思いますけれども、いかがでしょうか。

 それから、その出張のことも、内閣委員会の委員部は聞いていない状況です。それをなぜ議員にだけ、質問する人にだけ言ってくるのか。つまりは質問をやめてくれということの、そのやりとりでしょう。審議官がそうやっておっしゃるんでしたら、これは大変重大なことだと思います。

 国会議員に、質問しないでくれ、副大臣でいいじゃないかと言ったら、どなたも大臣はお忙しいんだから、出てこなくなりますよ。そういうことをそんたくしておっしゃるような、その国会の運営が今は当たり前のように行われているということが問題だと申し上げているんです。文書は改ざんする、そして意向はそんたくする、そんなことばかりじゃないですか。

 秡川さん、きちんと言ってください。部下はそうおっしゃいました。それはあなたの責任でもあるのではないですか。

秡川政府参考人 もちろん、部下の仕事ぶりというのは私の責任ですけれども、当該先生に御説明をさせていただいた答弁レクというものに同行した部下に確認しましたけれども、質問をしないでくれということを先生に申し上げたという事実はございません。私もそのようには申し上げておりません。

早稲田委員 ございました。ここで申し上げても言った言わないになりますから、これ以上は申し上げませんけれども、そういうことがあったということで四時間も費やしたことは厳然たる事実ですから、ここはしっかりと審議官もやっていただきたいと思います。二度とこういうことがないようにしていただきたいと思います。野党の質問だからといって、一期生の質問だからといって、大臣が来なくてもいいだろうという状況がありありと私には見てとれました。ひどい話です。

 それでは、次に参ります。

 パブコメの公表を基本方針策定までされないというのは大変問題です。それから、カジノ管理委員会の同意人事案ですけれども、このカジノ管理委員会は一月七日に決定をされたようですけれども、これはどのように、いつお決めになったのか。また、設置の日にちが決まっているのに人事案件を出されないというのはどういうことなんでしょうか。いつ出されるんでしょうか。武田大臣、お願いいたします。

武田国務大臣 まず、IR整備法でありますけれども、カジノ管理委員会の設置につきましては、規定を令和二年一月二十六日までに施行することとなっております。今臨時国会の会期等も勘案した上で、カジノ管理委員会の設立日を令和二年一月七日とさせていただいたわけであります。

 また、御指摘の管理委員会の委員長及び委員の人事案についてですけれども、国会にお諮りする上で、漠然としたものを御提示するよりも、ある程度具体的な方向性を御提示させていただいた方が、国会における十分な検討に資するという観点から適切であると考えておったわけであります。

 同意の求めに先立って委員長、委員の就任日となるカジノ管理委員会の設立日を定める政令を閣議決定させていただいたものと承知しております。

早稲田委員 もう臨時国会が始まっておりますけれども、いつごろ人事案件をお出しになるんでしょうかと、しっかりと審議をしなければならないので伺っています。

武田国務大臣 十月十八日金曜日に決定させていただきました。

早稲田委員 それは閣議決定をされた日ですね。そうではなくて、人事案をいつごろお出しになるのでしょうかと。もう臨時国会が始まっておりますので。

武田国務大臣 今臨時国会を目指してということであります。

早稲田委員 目指してとおっしゃっても、設置の日付は決まっているのに中身は出さないという、いろいろな面で非常にわかりにくい、不透明で、そして出したときにはどんどんどんどん進んでしまっている。

 政府も横浜市も、私の地元の方では非常に前のめりになっております。そうしたことの一方で、非常に国民の方たちには、横浜市のアンケート調査でも九割以上が反対の意見ということもございましたので、この同意をしっかりとるということ、これについてはもっと心を砕いていただきたいと思いますし、また、今後とも、私の方でも質問を続けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、次の質問に移ります。

 台風十五号、十九号を受けての防災・減災対策でございます。

 政務官にお越しをいただきました。私の地元でも、鎌倉市でも、もちろん千葉県、長野県、そして東北地方、福島県など、本当に多くの場所で大変な、甚大な被害がありまして、今なお避難所で暮らす方も多いということを伺っております。

 私も神奈川県、千葉県と視察をしてまいりましたけれども、その状況を伺いながら皆さんに御意見を伺うと、被災者の生活を再建するための支援もまだまだ不十分であろうということもよくわかってまいりました。

 その中で、十月二十一日、神奈川県黒岩知事から緊急の要望も出されました。激甚災害の早期指定、それから災害救助法の適用、被災者の生活再建への支援ということで、これはいずれも被災者生活再建とそれから災害救助法の適用の拡大というものを望んでいるわけですけれども、このときに、二月の本会議の中では我が党の高井議員もこれに触れられて、そして、知事会からも要望を出されているから、早くこの支給対象を半壊以上までに拡大しよう、してほしいということも言われております。それからまた、知事会の方からも要望書も出ている中で、もう一年がたとうとしておりますけれども、これまでどのような検討をされてきたのか。

 被災者生活再建支援法の見直しについては、ぜひ早く、早急にしていただかないと、もう一年たって、この十五号、十九号が襲ってこのような同じ状況になっています。どのような議論があって、今、前向きに検討をどこまでしていただいているのか、政務官に伺います。

今井大臣政務官 まず初めに、台風十五号、十七号、十九号によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に対しお見舞いを申し上げます。

 議員の質問の件でありますが、被災者生活再建支援制度というのは、著しい被害を及ぼす一定規模以上の自然災害が発生した場合に、住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた世帯に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により支援金を支給するものであります。

 半壊世帯までの支給対象の拡大でございますが、国や都道府県の財政負担等の課題もあり、慎重に検討すべきと考えております。

 去年十一月の全国知事会からの提言も踏まえ、事務方において全国知事会と協力して半壊世帯の実態把握を進めるとともに、実務者会議において継続的に現在意見交換を行っているところでございます。

 今後も引き続き、被災者に寄り添いながら、災害対応に努めてまいりたいと思っております。

早稲田委員 今おっしゃったことは、昨年の十一月に知事要望があったときにも総理が同じようなことをおっしゃっています。それから全く進んでいないということですか。

今井大臣政務官 お答えいたします。

 今、実務者会議というのを三回開催しております。そして、これまでも、半壊世帯に対し独自の支援制度を実施している地方公共団体から、収集している補修費等の情報を今いただいておるところで、実態の把握に努めております。しかし、これまで把握できた情報というのは断片的なものでありますので、詳細な実態把握が必要であるとの認識のもと、引き続き実務者会議を開催していくということであります。

 また、結論を出す時期でありますが、早く結論を出すべきではないかと早稲田議員も思っていらっしゃると思うんですけれども、それは、結論を出す時期は、予断を持って申し上げることは今のところできません。しかし、多発する災害の状況も踏まえて検討を進めてまいりたいと思っております。

早稲田委員 もっとスピーディーにやっていただきたいと思います。

 激甚災害が本当に増大をしております。その中で、いつまでも実務者会議、これは、やろうと思って決めれば、一災害一支援制度とすべきなわけですから、法改正じゃなくて政令改正でもできるかもしれない。そのことについてもきちんと検討をしていただくよう、強く要望をさせていただきたいと思います。

 そうでないと、また台風二十一号ももう今言われております。そういう中で、本当に生活、もちろん防災は大切ですけれども、一旦、被害に遭った方の生活を再建する、これは何よりも皆さんが望んでおられることですから、そこのところは早く、スピーディーに、お願いを強くしておきまして、最後に、衛藤大臣にもお越しをいただいておりますので、一問だけ質問させていただきます。

 これは、私がずっとやっておりました企業主導型保育事業について、過去の不正についての真相究明と責任について、ぜひこのことについて、大臣も新しく就任をされました。そして、この中で、ずっと申しているわけですけれども、補助金適正化法に基づいた実地調査、そういうものがなされておりません。この実地調査はしても、法に基づいたものにはなっていない。こんなことでよろしいんでしょうか。

 そして、破産、民事再生、それから譲渡もある。それからまた、この中で取りやめのものも、二十八年、二十九年で二百五十二施設もあったわけです。それからまた、この間出ました実地調査におきましては、返還を求めている額が何と、補助金ですよ、返還を求めているのが十一億です、十一億二千万円。ほとんど未回収です。そして、私どもがずっと言っていたANELAの問題、それからWINカンパニー等がありますけれども、これについては前副大臣の関与も報道もされているところであります。

 大変大きな問題でありまして、このことについて、ぜひ補助金適正化法に基づく実地調査、そしてまた返還を求めている部分について、間接補助者でもいいわけですから、一部取消しをぜひ実施団体にしていただきたいと思います。

 こうしたことをしっかりとやらないで、次の公募団体を、もう公募、今かけていらっしゃいますけれども、それは本末転倒です。やるべきことをやっていただきたい。補助金が十一億も返還を請求するなんというのがほかの事例であるんでしょうか。まさに、適正に使われていないからこの十一億の返還があるのではないでしょうか。

 新大臣としての御決意、そしてまた、補助金適正化法でぜひやっていただきたいということについてのお答えをいただきたいと思います。

松本委員長 衛藤国務大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

衛藤国務大臣 企業主導型の保育事業をめぐっては、起訴されるような事案を始め、補助金の返還につながるような事案が発生していることは、大変遺憾であります。本当に許されないことだと思っています。

 今この少子化を解決する中で、企業主導型保育もちゃんと活用していただければ、大変、父兄にも、いろいろな方にも利便さを確保されているところでありますけれども、それをこういう形で悪用されたとも言えるようなことになってくるのは、まさにこの趣旨を理解していただけなかったということについて極めて遺憾だと思っています。

 そういう中で、御承知のとおり、児童育成協会に対して我々は補助金を出して、そこから、又補助金、間接補助金みたいな形になっていますので、今これを、個々のところも入れて、徹底的に調査をしているところでございます。補助金を出しているところはこの児童育成協会でございますから、ここに対しても今調査をしているところでございます。

 そういう中で、私どもも、今お話ございましたように、いわゆる基準をちゃんと示せなかった、あるいは実地検査をちゃんとしていなかったという、そういう私どもの明確な指針を出せなかったことによるところもありますので、そういう調査をしながら、新しい実施団体の公募を十月一日から行っているところでございまして、これは基準を厳しく示して、そしてさらなる取締りをちゃんとやれるようにやっていきたい。そして、ぜひ、本来の趣旨である企業主導型の保育事業について、国民の皆様方の理解を得られるように頑張ってまいりたいというように思っている次第でございます。

早稲田委員 答えに残念ながらなっておりません。許されないとおっしゃりながら、補助金適正化法に基づいてやるという言及はございませんでしたが、引き続き強く要望をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

松本委員長 次に、大島敦君。

大島(敦)委員 国民民主党の大島です。何問か質問をさせていただきます。

 十月十二日の台風十九号ですが、ちょうど関東だと夜中に台風が通過するんですけれども、土曜日でしたので、午後からずっと地元、大体水が出るところは承知しているものですから、車でずっと回っておりまして、荒川で全国で一番川幅が長いところがありまして、二キロを超えた川幅なんですけれども、車で往復してみると、若干恐怖を感じているところもあって、それで、夕刻には大体地元の内容を県土整備事務所の所長には、寄らせて、伝えさせていただいたりもして、そういう対応をとらせていただきました。

 翌日も、水が出ているところ、何カ所かあるものですから、そこをずっと見回っておりまして、その中で、今回、私の知人から聞く中で、私の、まあ、そんなに災害が多い地域ではないんですけれども、それでも避難所に避難されている方、そして私の知人からも、こういうものがあった方がいいねというお話がありました。

 今ですと、民間、地元でも、段ボール会社がボランティアで備蓄として段ボールのベッドを用意していただいたりもしているんですけれども、段ボールのベッドに寝ること、そしてパーティションがあって非常に快適です。

 ただ、もう一つあるといいなというのがありまして、よくこん包資材の緩衝材と言うんですか、あのプチプチ、空気が入っていて潰せるこん包資材があると非常に暖かくなって快適であると。それほど高価ではなくて、安価、廉価なもの、安いものですから、切ったりもできるので、そういうような資材を、国としても、例えばプッシュ型の支援があると思いますので、用意することも必要なのかなと私も思いまして、その点につきまして、大臣の所感を伺わせていただければ幸いと存じます。

武田国務大臣 委員の御指摘のものというのは気泡の緩衝材だと思います。あの東日本大震災のときも、床に敷くなどして防寒対策に活用されたというふうに聞いております。

 今、全国の全ての避難所において避難されている方々に、我々も被災地へ視察に行ったときは必ず避難場所に立ち寄らせていただいて、皆様方のニーズというものをお聞きしてきております。いろいろな意見を取りまとめた中において、この具体的な活用方策については検討させていただきたい、このように思っております。

大島(敦)委員 これは私だけの意見ではなくて、十月十八日の文化放送であんどうりすさんという、防災についていつもコメントを加えている女性の方が、この緩衝材、今大臣の指摘された緩衝材について極めて有効であるというお話をしているものですから、国あるいは都道府県、市町村で、それぞれが決めるんでしょうけれども、ぜひ前向きに検討してほしい。この場で、すぐに用意しますよと言うのはまだ時間がないものですから難しいかと思うので、その点についてもう一度、大臣の方から積極的な答弁をお願いします。

武田国務大臣 苦しんでおられます避難所の多くの皆様方のお役に立てるものであるならば、これは、我々としては前向きに検討するのは当然のことだ、このように思っております。

大島(敦)委員 ありがとうございました。

 先ほどの今井議員の発言を聞いていて、所管の大臣はいらっしゃらないんですけれども、私が感じたことを申すと、やはり、これまでの政府の有識者の方と、今の事例というのは若干、民間人であればその情報を外部に伝えたとしても大丈夫ですよという政府の答弁だったと思うんです。民間人であれば、政府の有識者であってもその知り得た情報をほかの人に漏らしたとしてもこれは罪に問われないという話ですかね、そういうお話だったと思います。

 ただ、公務員の皆さんには守秘義務がかかっているので、公務員の皆さんの守秘義務と民間人である政府の有識者の方の守秘義務は、僕は余り義務化するのは消極的な立場なんですけれども、ある程度、今後、規制というのかな、ガイドラインか規制なのか、かけた方がいい事例かなと、聞いておりまして。

 特に今井議員と担当大臣の御発言を聞いていると、その中で、参議院の予算委員会は、与野党ともにその方の招致は了解したんですよね、今。(発言する者あり)了解している。了解しているにもかかわらず出てこなかった人がその内容をほかの第三者ですか、に伝えていいかどうかというのは、ちょっと私もひっかかったんですよ、出てこなかったから。それはやはり、私の感覚だと、出てこないんだったらしっかりとそれはそこにとどめておいた方が良識的、良識的というのはこれは一つの価値判断になるから、とどめておくべきだなというふうに感じているものですから。

 今後、公務員を御担当になる大臣、武田大臣としては、特に公務員制度改革の中で、この公務員の守秘義務の問題、私も公務員の皆さんの守秘義務は物すごく信じておりまして、公務員の皆さんには大体本音で伝えていきます、私は。

 それは、公務員の皆さんは他者に漏らすことがないという前提に立っているものですから。そこが崩れると、それが民間人を通じてということになると、なかなかそこが芳しくなくなってしまうのかなとも思うものですから、その点につきまして、大臣がもしも、政治家としての御所見はあると思うんですけれども、質問通告はしていないんですけれども、その点についてお答えいただければ幸いと存じます。公務員制度担当大臣として。

武田国務大臣 北村大臣の所管なわけですけれども、国家公務員法第百条の規定によりまして、職務上知ることのできた秘密を漏らすことは許されない、こうされておるわけでありますけれども、公務員も、公務員としてやっていいこととやって悪いことというのはちゃんとわきまえて、しっかりとした仕事をやっていただきたい、私はそう思っております。

大島(敦)委員 公務員と、あともう一つ、今後、これまでは多分、これは人事院かもしれないんですけれども、民間の有識者の皆さんの守秘義務の扱いについても、多分、議論をする時代になってきたのかなと思うものですから、それは私の意見として、今後また大臣と質疑を通じながら深めていきたいなと思います。

 もう一つは、国家公安委員会の国家公安委員長ですので、国家公安委員会、私は、警察機構の非常に中核をなすのがこの五人のメンバーだと思っていまして、前回の通常国会でも、国家公安委員会の議事録の公開について、早く出してほしいと。やはり、一カ月以内に出すのが私としては芳しいなと思うんです。これは、国家公安委員会の五人のメンバーの持っている問題意識が警察庁及び都道府県警に共有されることによって、警察機構がより民主的に運営されるものですから。その点につきまして、議事録の公開につきましての御答弁をお願いします。

武田国務大臣 御指摘のとおりでありまして、委員会における議論の状況というものは公表し、議事の透明化を図ることは、警察庁を管理する国家公安委員会としての責務を果たす上で極めて重要である、このように認識はいたしております。

 そのような認識のもと、国家公安委員会では、会議の日時、出席者、会議における案件名等を記載した暫定版のものを速やかに公表しておるわけであります。一方で、議論の詳細な状況につきましては、出席者への発言内容の確認というものをとっていかなくてはなりませんので、それに少々の時間を要しておるというのが現状であります。

 本日までに、九月五日定例会までの議事録は公表させていただいておりますけれども、いずれにしましても、できるだけ丁寧に作成の上、可能な限り速やかに公表できるように努力してまいりたいと思います。

大島(敦)委員 ありがとうございました。

 前回私が質問してから大分改善されているとは思いますので、地味なんですけれども結構大切なものですから、その点についてよろしくお願い申し上げます。

 質問時間はあと十分ぐらいしかないものですから、西村大臣に。

 御質問通告としては、平成の経済を振り返っての認識を問うというふうにしてありまして、先ほどの答弁の中で、経団連の皆さんに、内部留保の活用とか、あるいはもっと人材を採ってくれとか、給与の問題とか、御発言されていたと思うんですけれども、今の、どうして日本が、私としては、大臣所信を読んでいただいて、さまざまな数字が改善しているというのは、確かに数字を見ればそうだよなとは思うんですけれども、この三十年間を振り返ってみて、もっと成長してよかったのが日本経済じゃなかったのかなとも思う。これは私たちの時代も含めてですよ。これはやはり政治が今の経済の停滞を招いているのかもしれないなと思うものですから、まずその点についての御認識を、ちょっと手短にいただければと思います。

西村国務大臣 お答え申し上げます。

 まさにこの三十年、二十年、失われた二十年と言われたり、いろいろ言われるわけですけれども、経済成長は資本と労働と生産性とよく言われますけれども、資本も、デフレの状況の中で、現金で持っていた方がメリットが大きい、投資するよりもという、そういうデフレマインドがある中で、投資が余り行われてこなかった。それから、労働も、人口が減少する中で労働人口が減ってくるということもございます。そして、生産性の部分も、人材への投資あるいはICT、ITの技術を使って生産効率を上げていく、その面もおくれがあった。

 そうしたさまざまな要因で十分な成長ができてこなかったというのが、過去のこの二十年、三十年の経緯だというふうに思います。

大島(敦)委員 済みません。

 私は、二〇一二年に、ある役所のこれから退官される幹部の方とお話ししたことがあって、どんなに金をまいて、金をまくという言い方は下品なんですけれども、どんなに金融緩和しても成長しないとお話をさせていただいたの。今の日本の、要は経営者、特に大企業の経営者の皆さんのマインドに着目しないといけないなと思っていて。大体私と同じ世代なんです。

 私の民間のときの経験そのままのメンタリティーを持っているとすれば、一九九五年、私は一回転職するんですけれども、そのとき、鉄鋼会社でしたから、係長として三つのことを決めました、九五年に、鉄鋼会社の係長として。

 一つは、二度と人は雇わない。メーンバンクから常に金を返せと言われていて、私の先輩の人事担当の課長はつらい仕事をずっとやっていました。人の雇用を奪うって、物すごくつらい仕事です。これが一つ。

 もう一つは、私も新規事業の撤退案件をずっと見ていたんですけれども、多分、一社一千億円を超えるお金を新規事業に使って、みんな失敗しましたので、もう二度と珍しい仕事はしないと決めるわけですよ、珍しい仕事はしないというふうに。

 人は雇わない、金は銀行から借りない、珍しい新規事業はしないというふうに係長の私でも決めたので、課長以上は皆さん、もっと強くそんな印象が残っていると思うの。

 二〇〇〇年代になって労働法制が緩和をされて、みんな非正規に変えたわけ。みんな無借金にしたわけですよ。かつ、無借金にするということは、新規事業をしなければ失敗しないから、内部留保は高まるということになるわけ。

 そのメンタリティーが払拭されない限りはなかなかイノベーションは起きないなという感じを持っていて、二〇〇八年のリーマン・ショックが、このメンタリティーが正しいということが証明されたわけですよ。上場企業は全て無借金だったから、そのリーマン・ショック、世界じゅうの経営者は結構大変だったけれども、日本の経営者は、ふうんという感じで乗り切っているわけですよ。

 ここのメンタリティーに着目しないと、大臣がどんなに、新規採用しろとか内部留保を吐き出せとか、さまざまなことを言ったとしても、やはりサラリーマン経営者ですから、三割以上が外国人株主ですから、それはなかなか果敢には言わないと思うの、そこのところは。この日本の経営者のメンタリティーにしっかり着目して、来年の骨太方針をつくってほしいと思うわけですよ、これからの議論なんだけれども。

 その点について、大臣の御所見をお願いいたします。

西村国務大臣 大島委員御指摘のとおり、かつての日本は三つの過剰と言われて、設備過剰、雇用の過剰、借金の過剰ということで大変苦しい思いをしてきたわけですけれども、そのときとは状況はがらっと変わっていると思います。

 もちろん設備は、産業構造の変化に伴って不用となってくる設備はあるわけですけれども、一つには人手不足。これだけ人手が足らない中で、正社員をこの間百三十万人ぐらい、安倍政権になってからふやしてくれていますし、そういう意味で状況は変わっています。

 更に言えば、いみじくもおっしゃいましたけれども、外国人株主もふえる中でコーポレートガバナンスが進んで、株主の側から、資金を有効に使うようにと。もちろん、配当に回せとか自社株買いしろという、そういう声もあるわけですけれども、未来に向かって投資をするという、こういった声も出てきておりますので、そういう意味で、状況はかなり変わってきていると思います。

 そうした中で、改めてこの内部留保をしっかりと未来への投資に使ってもらう、あるいは人材に使ってもらうということを要請をいたしましたし、そうできるように、規制緩和なり税制面なり、さまざまな面でそういう内部留保、資金を使ってもらえる環境をつくるように、しっかりと政策を実行してまいりたいと考えております。

大島(敦)委員 今大臣に質問したことを思ったのは、私、毎年夏にはインターンシップ生に三人から五人ぐらい来ていただいて、君たち、何を考えているのと聞くわけですよ。去年の夏のインターンシップ生、大学三年生で二十。

 何を考えているのと聞いたら、私たちの世代はリスクをとって上に行くよりも、下にこぼれない努力をする世代だと明確に言い切ったわけ。リスクをとって上に行くよりも、下にこぼれない世代。これは、意外と大臣、今の上場企業の役員の経営者と同じメンタリティーかなと僕は思ったわけ。

 それを突き詰めていくと、もう金利は上げられないと思うけれども、政治がやはり大分甘かったのかなと思うの。金利を上げることによって、要は新陳代謝を経営の中に、要は経営のしっかりとした評価をつけることが必要だと思う。だって、金利が低ければお金を返す必要がないから、大体、会社としては経営責任は問われない。

 これはいろいろな意見はあるけれども、GPIFあるいは日銀が株式を買い続けることも、ちょっと高どまりしてしまってなかなか経営実態が反映されないということもあるかもしれない。これは意見が分かれるところだと思うけれども。

 ですから、しっかりとした競争原理を働かせるような日本経済にしないと、なかなか、さっき大臣がおっしゃっていた経営の、要はもっと人材をリフレッシュをする必要があるかと思うんだけれども、その点について、なかなか答弁しづらいと思うんだけれども、お考えを伺わせてください。

西村国務大臣 御指摘のとおり、世界をめぐるグローバル化であったり、あるいは経済社会をめぐる環境、ICT技術、IT技術の革新のスピードの速さ、こういった大きな変化が今起こっておりますので、これに対応する産業構造に、構造改革は進めていかなきゃならないというふうに思っております。

 そうした中で、金融政策は日本銀行において適切な判断をされながら進められると思いますけれども、三本の矢でありますので、私ども、機動的な財政政策とそれから成長戦略、この中で円滑にスムーズに、新しい時代にふさわしい産業構造になるように、そしてまた人材も、そうした新しい時代にふさわしい、いろいろな取組もできる前向きな人材をぜひ育てていきたいというふうに考えております。

大島(敦)委員 今後の議論の中で、その点は深めさせていただきたいなと思っています。

 最後に、これはことしの三月なんですけれども、これは、前にインターンシップ生をしていただいた大学四年生の女性の方が就職が決まったと私の事務所に来てくれて、初任給は幾らだと聞いたわけですよ。二十万円。ボーナスは三カ月。これは、ある上場企業の関連子会社の優秀な女性の方。二十万と聞いて、私が三十七年前に会社に入ったときの初任給が十三万だから、余り変わらないなと。

 調べてみると、ここ二十年、ドルベース、為替を調整すると、日本だけ減っているわけですよね。給与、初任給だったかな、九%ぐらい減っていたかと思う。ほかの、英国あるいは米国だと一・八倍、二十年間で上昇しているというのがあるものですから、なかなかこの辺の、これは経営者が音頭をとるとともに、今後変わってくるとは思うんだけれども、この点についても私たちとしては、どうやってここを上げていくかというのも必要かと思うので、その点について具体的には今後議論するとして、最後にその点についての御所見を伺わせてください。

西村国務大臣 御指摘のとおり、デフレから脱却をし、経済を成長軌道に乗せていく上では、賃上げというのは非常に大事な課題だと思っております。

 六年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが続いておりますけれども、外部の海外経済が不透明な面もある中で、今般、けさ経団連にもお願いを、要請をしてまいりましたけれども、ぜひ賃上げが継続するように、そしてその中で人材が育っていくように、そうしたことをしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大島(敦)委員 ありがとうございました。終わります。

松本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時九分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

松本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。泉健太君。

泉委員 国民民主党、そしてこの共同会派の泉健太と申します。午前に引き続き、我々、質疑をさせていただきたいと思います。

 まず、私も、台風十九号、そして、さまざまな災害でお亡くなりになられた方々に御冥福をお祈りをし、そして、被災者の皆様にお見舞いを申し上げ、一日も早く復興に向けて努力をしていきたいと思います。

 私も先日、十月の十七日に災害ボランティアに行ってまいりまして、いわゆる泥かきですとか家財道具の撤去、そういったことをさせていただきました。

 改めてですが、水害というのは本当に、水につかるわけですから、家の中のものはほとんどだめになってしまうということで、その家財の運び出しというのは大変、水分を含んで重たい家財道具でありまして、おおよそ高齢者の皆様ではこれは難しいというものでありますし、もちろん男性、女性、いろいろな方がありますが、力の強い方でなければなかなかこの作業を進めることができない、そういうような状況であります。

 また、床上、床下含めて水につかってしまうと、それを自然に乾燥させるために一カ月以上かかるかもしれない。これは、暖房、ストーブを使ったり、例えばドライヤーを当てたりとかヒーターを当てたり、こういうことをしちゃだめだというんですね。木が曲がってしまうということもありまして、本当に自然乾燥させていかなければいけない。ですから、今、多くの被災者の方々の中で、二階建ての家の中で、一階部分は床板を剥がして、そして二階部分だけで生活をしながら日々作業に追われている、こういう方々がおられるというのを実感いたしました。

 改めて、災害ボランティア、全国から来ていただく必要性があると思いますし、今、我々、国民民主党としては、実は災害ボランティア控除という考え方も打ち出しをさせていただいております。

 きょう財務省にはお越しいただいておりませんが、例えば、長谷川総務副大臣、兵庫県なんかは、阪神・淡路大震災があって、それも踏まえてということなんですが、災害ボランティア団体に対する数十万円の助成金を出し、その団体が、災害ボランティアに対する交通費補助あるいは宿泊費補助、こういったことをやっているケースもあります。そういった自治体の好事例をぜひさまざまなところに広げていただきたいということも、きょう、せっかくお越しをいただいておりますので、お願いをさせていただきたい。

 そして、我々としては、繰り返しになりますが、改めて、財務省等々も通じて、災害ボランティア控除というもので、全国の災害ボランティアが移動したり作業したりする際にかかる経費が、あるいは、災害ボランティアをすればどうしても仕事を休んだりしなければならないということもありますので、そういったときのボランティア控除制度、これを強く訴えてまいりたいというふうに思います。

 これは、国民民主党のいわゆるマニフェスト、参議院選挙政策には入っているわけですけれども、それ以外でも、超党派の議員連盟、自然災害議連というのがございまして、与党の皆さんも御参加されていますけれども、そこでもこの災害ボランティア控除ということについては政府に申入れをさせていただいていることでありますので、重ねて、この言葉、多くの先生方にも覚えていただければというふうに思っております。

 さて、改めて、きのうの段階でいいますと、死者八十四名、行方不明者九名、そして負傷者四百十七名という甚大な被害をもたらしたこの台風十九号でありました。しかし、こういう水害は今回が初めてではなく、もう平成の二十年代に入ってからも数多く起こっているわけですね。そういう中で、たびたび、やはり福祉施設の方々が逃げおくれて被害に遭われたケースだとか、過去のさまざまな事例の中で、もうこんなことを起こしちゃいけない、何とか災害対策を見直すべきだということで、その対策について改善が続いてきたにもかかわらず、大変残念なことに、今回も多くの方々が亡くなられてしまいました。

 このことはぜひ、本日は災害対策委員会ではありませんけれども、やはり、防災大臣も内閣府におりますので、この内閣委員会ではしっかりとこの災害対策を扱っていくべきだというふうに思っております。

 きょう、皆様方に資料をお配りをしております。

 委員の皆様、この資料をごらんをいただいたことがあるでしょうか。「警戒レベル四で全員避難!!」裏面もあります。これは今、政府、内閣府防災と消防庁がこういったビラをつくっております。

 ただ、時代ですから、これが何万部刷られているか。私、一応政府に聞きました。国民に対してこれはどれぐらい周知されていますかと言ったら、データでは置いてあるけれども、紙としてはおつくりしていませんと。それぞれの自治体がそれぞれダウンロードしていただいて、そして配布、広報してくださいというようなものでございました。

 それは、今の時代、そういうものかもしれません。政府が刷るといっても一千万部刷れるわけでもないでしょうし、数万部、関係機関にお配りをするというぐらいであれば、各行政に広報を委ねる。これはこれで、そういう一つの指定かもしれない。

 しかしながら、恐らく国会議員の皆さんも、内心は、この警戒レベル一、二、三、四、そして五、こういうふうに変わったということを明確に御存じの方は、私は、実はそう多くないんじゃないかというふうに思っております。

 あの十月十二日のときに、私も、かなり風が強かった関係で、地元に戻らず、東京の宿舎に滞在をしておりました。朝九時ぐらいに、地元港区、東京の宿舎のある港区では、いわゆる防災無線が発せられて、警戒レベル三だという防災無線が流れました。そして、夕方には警戒レベル四というものが流れました。

 この警戒レベル四、皆さん、ごらんいただくとわかるとおり、全員避難と書いてありますね。じゃ、全員避難したのかという話なんです。港区の皆さん、全員避難したでしょうか。絶対そんなことはあり得ないですね、あり得ないです。

 多くの国民の皆様が実はそういうふうにこの全員避難というものを捉えているということが、すんなり皆様が受けとめられる印象ではないでしょうか。全員避難というんだから全員避難でしょうと。でも、恐らくその後に必ず、はてなマークがつくと思うんですね。全員避難ってどういうこと、誰が、どこに、どうやって。これが実際、多くの方々が抱く印象ではないのかなと。こういった避難の情報ということに関しては、抱く印象、どういう感情を持つかということが極めて大事なわけですね。

 そういった意味で、私は、ここまで累次、災害のたびに情報の発信の仕方が変わってきているとは思うんですけれども、改めて本日、この警戒レベルということについて取上げをさせていただきたいと思います。

 では、ちょっとこの紙は一つおいておいて、実はきょう、ガイドラインというものも持ってまいりました。この警戒レベルという新たな仕組みになったのは、今回のレベルファイブまでになったのは、ことしの三月からということになります。

 ここに、避難勧告等に関するガイドライン1、2というものがあります。こちらの方も読ませていただきましたが、実は、この中には、非常に大きなことも書かれております。何かといいますと、これは中央防災会議の中で、この議論、ガイドラインがどういうふうにあるべきか、そしてこの新しいレベル分けがどうあるべきかということについて議論がなされてきて、それが報告書としては昨年の十二月にまとめられたわけですけれども、そこで大きく変わった方針というのが、これまでは、行政主導の取組を改善することにより防災対策を強化する、これが政府の考え方だったと言っているんです、これがどう変わったか。自分の命は自分で守る、こう変わったということなんですね。これはむちゃくちゃ大事ですよね。

 政府はこう変えたかもしれないけれども、国民がこのことを知っていますか。おじいちゃんが知っていますか、おばあちゃんが知っていますか、子供たちがこのことを知っていますか。政府は今や、自分の命は自分で守れ、国民にそう訴える防災対策をしているということ、これは、我々政治家はかなり重たく受けとめなければいけないんじゃないでしょうか。そういう中でこの警戒レベルの設定がなされているということになります。

 きょうはさまざまなことを質問させていただきますが、このレベル三というところを、もう一回チラシに戻っていただきますと、警戒レベル三、高齢者等は避難と書いてあります。避難に時間を要する人は避難と書いてありますね。そして裏面を見ていただくと、避難に時間を要する人、御高齢の方、障害のある方、乳幼児とその支援者は避難をしましょうと書いてあります。

 内閣府にお伺いしたいと思いますが、この避難に責任を持つのは誰であるのでしょうか。お答えください。

平副大臣 お答え申し上げます。

 避難勧告等に関するガイドラインでは、住民は、今示されたとおり、みずからの命はみずからが守るという意識を持ち、みずからの判断で避難行動をとることが原則であるとされています。

 一方、高齢者等の施設利用者等の避難については、介護保険法や水防法等により、施設管理者が利用者の避難計画を含む災害計画を作成することとされています。また、在宅の高齢者等については、避難行動要支援者名簿の活用等により、地域の取組によって避難支援を進めることとしております。

 みずからの命はみずからが守るという意識を持ち、みずからの判断で避難行動をとることを原則としつつ、関係する機関が適切に役割を分担をし、高齢者等の避難に取り組む必要があると考えております。

泉委員 きょうは消防庁にもお越しをいただいていると思います。

 質問でいうと、ちょっと後段の方に書かせて、消防庁も副大臣なんですかね、全国における避難行動要支援者名簿、こちらの策定状況はという質問をさせていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

長谷川副大臣 御指摘の避難行動要支援者名簿につきましては、現在精査中の令和元年六月一日時点では、千七百二十市町村、九八・九%が作成済み、二十市町村が未作成となる見込みです。この二十市町村のうちの十八市町村が令和元年度末までに作成済みとなる見込みでありまして、残りの二町村が令和二年度以降に作成済みとなる見込みとなっております。

 なお、今回の台風十九号等も受けまして、地域の防災計画の策定、その他見直しというものが図られることもございまして、それに合わせてこのような避難行動要支援者名簿の策定というのが変わってくるという認識をしております。

泉委員 ありがとうございます。

 恐らく今の数字というのは、この避難行動要支援者名簿をつくっていますかといえば、つくっていますという自治体が多くあるというふうに私は認識をしております。

 といいますのは、これは恐らくというか、対象者の方はみずから申し出なければいけない、そういう枠組みになっていると思うんですね。ですから、例えば、在宅で介護を受けている方々でも、いや俺はいいよ、いや私はそんなというふうに思ってしまうと、それは対象者であっても実際に名簿に載るかどうかはわからない、今、副大臣、そううなずいていただいているわけですね、これが果たして本当にそれでよいのかというところをあえて指摘をさせていただきたいと思うんですね。

 先ほど、平副大臣、確かに原則は自分の命は自分で守るという話でありましたが、乳幼児含めて子供、そして在宅あるいは寝たきりの高齢者、こういう方々はやはり自分で責任を持つものなんでしょうか。

平副大臣 ガイドラインは原則、自分の命は自分で守るということですが、先ほども答弁申し上げたとおり、支援が必要な方々に対しては、そうしたリストをもとに関係者が支援をするということになろうかと思います。

 具体的に言えば、例えば市町村であったり、町会であったり、消防団であったり。また、例えば介護が必要な方々についてはその介護の関係者なりということになろうかと思います。

泉委員 これは、実際には、介護の関係者といっても、先ほど話のあったように、施設の方々はそれなりにあらかじめ計画をつくっておりますし、レベル二の段階で準備を始めるわけですね。レベル三のときには、施設の方々は移動先も含めて明示的になっていますので、そこはしやすいわけです。ただ、やはり在宅の問題ですね。この在宅の方々については、今、実は、ばくっと避難を呼びかけて、そしてそれぞれで努力をしておりますという段階でありまして、余り明示的にその地域におられる移動困難者が動かされるようになっていない状況があるわけですね。

 ここで、きょう質問で取り上げたいのは、例えばレベル三ですとかレベル四という避難しなければいけない状況において、今幾つか提言もなされております。例えば、今回、自治体の中でも随分工夫された自治体があって、夜に台風が本格化するんだけれども、もうかなり早い時間に、日中からレベル三、レベル四を発令された、すばらしい取組をしていた自治体があるわけですが、しかし、どうも私、そこから各自治体の動きを見ていますと、発令をして以降、やはり、自分の命は自分で守るというふうに政府がぼんと掲げているものですから、後は住民に委ねているという感じがするんですね。

 本当はそうではなくて、やはり、自治体がレベル三、レベル四を発令したのであれば、介護施設等々におられる方々は計画的に避難するでしょう。そこには職員もいるでしょう。しかし、在宅の方々は、じゃ、本当にデイサービスのスタッフが回ってきてくれるまでになっているのかということも含めて言えば、まだそこまではなっていないはずです。職員の手配もあるでしょう。そういうことでいえば、自衛隊や警察や自治体職員や消防団がもう少し計画的に、事前から、そういう在宅の移動困難者を避難させるようにバスを巡回させるだとか、そういうような移動の支援を行う必要があるんじゃないか。このことに法的な制約というのは何かございますか。

平副大臣 今委員御指摘の点は、例えば施設についてはそれなりの対応がされていると思いますし、あと、生命維持装置みたいなものをつけて家にいられる方は、そういう情報を市町村が持って、厚労省の例えばDMATのようなものの対応があろうかと思いますが、隅々まで行き渡っているのかといえば、ちょっとそれはしっかりと調べて、要検討が必要だろうというふうに思っております。

 なお、今御指摘のありました、例えば自衛隊や消防などなど、何か法的な制約があるかということでございますが、高齢者等の避難に関して言えば、例えば消防については、市町村の判断により、消防職員又は消防団員が高齢者等の輸送に従事すること、また自衛隊については、自衛隊法第八十三条に規定する災害派遣として高齢者等の輸送に従事することは、法的には制約はないと承知をしております。

泉委員 ぜひ、内閣府副大臣から各省に、あるいは総務省とも協議をしていただきたいと思うのは、今お話をしたように、移送させることについては制限がない、制約はないということでありますので、やはりより早い段階の住民の移動、これをぜひ行政として、さまざまな機関、行政として行うのもよし、そしてどこか民間や運輸事業者等々にお願いするもよしでありますけれども、とにかく、移動を支える、支援する手段を考えていただきたいというふうに思います。

 そして、今、自衛隊の話でいえば、今恐らくおっしゃられたのは、災害が起こった後の、派遣要請があった後の移送ということだと思うんですが、これも、自治体とすれば、恐らく自衛隊の派遣要請というのはかなりちゅうちょされている節が見られます。まだ自衛隊の段階ではないという言葉は、首長さんからよく聞かれる言葉でもあります。

 しかし、これからの時代は、やはり少しフェーズを早く前倒ししていくという考え方が必要で、移動というのは、きょうのチラシにもあるように、逃げおくれゼロと書いてあって、そして、レベルファイブでは既に災害が発生している状況です、この段階ではもう移動できないと考えるべきなんですね。レベル四でも、実は、ここに書いてある全員避難というのは、もう皆さん、基本的には立ち退き避難という形で遠くに逃げてくださいねと言いたいんですが、もうこのレベルフォーの段階では、いわゆる垂直避難、二階に上がってくださいとか、できる限り崖から離れてくださいとか、もうそういうことでしか動けないという状況も含めてレベル四なんですね。

 そういうことでいえば、もっと早く、もうレベル三ぐらいのときから、そういった、地域にお住まいの個人の方であっても、移動困難者についてはその移動を支援する、ぜひこういう考え方に立って仕事をしていただきたいというふうに思います。

 そして、関連しますと、今回、あえて特定の名前は申し上げませんが、幾つかの自治体で、このレベル三やレベル四に合わせて、職員や水防団、消防団も住民と同じように避難をしたというケースがありました。これはこれで、今、どう判断するべきかというのが問われていると思います。

 ただ、レベル二の段階では、水防団待機水位というのがありますから、水防団は例えばレベル二で待機をするわけですね。では、レベル三、レベル四になったときに、全員避難と言われたときに、行政職員や消防団、水防団は全員避難をするべきなのかどうか、ここをお答えいただけますでしょうか。

平副大臣 お答え申し上げます。

 行政職員がそういったレベルスリー、フォー、ファイブにおいて基本的にどう行動すべきか、避難すべきなのかどうかという問合せだと思います。

 レベルスリー、フォー、ファイブの状況下においては、行政職員は、現場の状況に応じて、まずみずからの安全確保をした上で住民の生命財産を守る行動が期待をされております。このため、地方公共団体は、職員や庁舎等が被災をした状況を想定をし、災害応急対策等の業務を継続することができる体制をあらかじめ整えておくことが重要であると思います。

 ですから、職員自体はそのレベルに応じてこう動くべきだということの国の定めはございません。ただ、被災地においては、例えば津波で被災をしたところなどは、そういう退避ルールを定めているところもありますし、定めていないところもある。基本的には、職員はみずからの安全はみずから確保し行動するということとなっております。

長谷川副大臣 消防団員は、地域防災力の中核的役割を担っておりまして、このたびの台風十九号においても、警戒活動、住民の避難誘導などに御活躍をいただいているところでございます。

 消防団員は、災害に際し、警戒レベル三、四、五のいずれの場合であっても、消防団長の指揮監督のもとで、みずからの安全を最大限確保しつつ、警戒活動や住民への情報伝達、住民の避難誘導などの活動を行うものと考えております。

 ただし、先ほど御指摘がありましたように、河川の警戒時など河川の異変を察知した場合には、消防団員も団長の指揮のもとで直ちに避難することが適当であると認識をしております。

泉委員 済みません、恐らく水防団も一緒だと思うので、そこはちょっと割愛をさせていただきます。

 御法川副大臣には、今国交省で取り組んでいる、まるごとまちごとハザードマップというのがございます。これは、電柱に水深三メートル地点とかこういう表示がなされるものですが、私は、やはりこれは非常に有効だと思うんです。

 内閣府にもぜひ認識していただきたいのは、今回の災害の警戒レベルの五段階については、住民に表示するものというのは全く今存在していないんですね。これを、例えばこのまるごとまちごとハザードマップの表示にうまく組み合わせることができないかとか、ここは警戒レベル四であれば必ず逃げましょうとか、本来全員避難ですから全員逃げるというのが原則ではあるんですが、この地域はそういう地域ですよということを視覚で訴えるのがこのまるごとまちごとハザードマップなものですから、ぜひこの避難レベルについても、いわゆる街頭表示が何らかできないのかということについて御検討いただきたい。

 改めて、御法川副大臣、このハザードマップの進捗状況を教えてください。

御法川副大臣 お答え申し上げます。

 まず冒頭、泉先生、被災地にボランティアでも行っていただいたというようなことでございます。心から敬意を表させていただきたいと思います。

 まるごとまちごとハザードマップの件でございますけれども、生活空間である町中に、想定される浸水の深さ、あるいは避難所の情報等を表示するこのまるごとまちごとハザードマップは、地域の水害の危険性を実感し、避難の実効性を高めるために有効な取組であるとして、この普及に努めてきたところでございます。

 平成三十一年三月末の時点で、水防法により洪水ハザードマップの作成が義務づけられている千三百四十七市区町村のうち、まるごとまちごとハザードマップに取り組んでいる自治体数は百九十四市区町村でございます。

泉委員 時間もなくなってまいりましたので、少し質問をまとめさせていただきます。

 まず、質問というか提言なんですが、実は、東日本大震災のときには、日赤が生活家電セット寄贈事業というのをやったんですね。テレビ、そして電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、そういったものを、六点セットぐらいだったと思いますけれども、これを仮設に住んでおられる方々に提供したというのがありました。

 今回の水害でも、もう本当に家財道具が全てだめになっているという方が大勢おられますので、私は、こういう生活家電セット寄贈事業というのは、ぜひ日赤にしていただきたいなと思っております。

 委員長、よろしければ日赤にかけ合っていただければというふうに思います。

松本委員長 後ほど理事会で協議します。

泉委員 そして、内閣府副大臣に質問なんです。

 実は、ここで書いてあるこのチラシの中に、全員避難、警戒レベル四とあるんですが、これは、裏面をごらんいただくと、避難勧告であり避難指示(緊急)のレベルと書いてあります。実はこれは非常にわかりにくいんですね。もう以前から、皆さんインターネットで検索してください、避難勧告と避難指示はどっちがどうなんだと。どっちか、命令なのかといえば、両方命令じゃないという話なんですけれども。

 これは何でわざわざ二つあるのか。このガイドラインを見てみても、結局、レベル四イコール避難勧告なんだけれども、そこから更に緊急性が高まったら避難指示(緊急)ですとか、急遽避難しなきゃいけないときにはこうですと書いてあるんですが、住民にとっては、避難してくださいと言われればほとんど一緒じゃないでしょうか。これを勧告と指示(緊急)に分けているなんというのは、おおよそ普通の住民は理解できません。

 でも、これは何で分けられているのかといえば、災害対策基本法の六十条に勧告と指示が別々に書いてあるから。私、それだけが理由だということを実感いたしました。やはり、この災害対策基本法六十条はぜひ改正をして、勧告と指示を一本化して、避難してくださいという呼びかけをしていただきたい。

 実は、これに関連してもう一問あったのは、避難を呼びかけるときの防災無線等々の呼びかけ方なんですね。これもガイドラインに書いてあるんですが、伝達文というふうに言うんですけれども、これは行政用語だと、本当に住民が自分に訴えかけられているという実感が湧かないんです。レベルフォー、避難勧告、レベルフォー、避難勧告と言われても、誰か行政同士でやりとりしているのかなと思ってしまう。そうではなくて、ここは水につかります、避難してください、皆さん、何々地区の皆さん、避難してください、こういう命令口調か語り言葉、こういうふうにやっていかなければいけない。

 だからこそ、避難勧告と避難指示を分ける意味はないということなんです。レベルフォーだから避難してくださいと明確に呼びかけることの方がより実態に合っているというふうに私は思います。ぜひこのことについても御答弁いただきたいと思います。

 そして最後に、いわゆる空振りというものです。これは、ぜひ副大臣のお口から、お言葉から、全国の自治体に空振りをちゅうちょするなと言っていただきたいと思います。やはり、早い段階、まだ危険水位に達していなくても今後の天気の状況では必ずそうなるであろうと思われるのであれば、より早い目にこの警戒レベルを発令をするべきだ、空振りはちゅうちょするなという言葉をぜひ言っていただければということをお願いしたいと思います。

平副大臣 まず、避難勧告、避難指示の区別の件でございますが、西日本豪雨を踏まえていろいろ議論した結果、防災情報をいわゆるどういう行動にブレークダウンするかということで、五つの警戒レベルに分けさせていただいた経緯があります。

 そういった中で、このレベルファイブという五つのレベルができたわけでありますが、避難勧告と避難指示は、緊急性の違いもあったり、また、自治体においては、勧告をした後に、更に状況の悪化を見て再度指示を出すという運用をしているところもございます。

 委員がおっしゃる、住民にとってどうなのかという御指摘もありますので、分割して運用している自治体の意見や、また、受け手となる住民に対してはアンケートなどをとって、再度検討をさせていただきたいと思います。

 あと、わかりやすい形で指示を出すべきだというのは、まさにおっしゃるとおりだというふうに思いますので、しっかりとまたこれも検討をさせていただきたいと思います。

 最後に、空振りについてでございますが、自然災害から住民の生命を守るために、避難行動を開始すべきタイミングで、市町村が空振りを恐れずに避難勧告等を発令をすべきであります。今回の台風十九号においても、武田防災担当大臣から、関係省庁災害警戒会議において、地方自治体に対して、空振りを恐れずに避難勧告等を発令いただくようにお願いをしたところでございます。

 改めて、委員からの御指摘でありますので、政府といたしましては、全国の自治体首長の皆様に、空振りを恐れず、早目早目に避難勧告を発令いただきたい、そのように考えております。

泉委員 終わります。

松本委員長 次に、柚木道義君。

柚木委員 柚木道義でございます。

 きょうは、内閣府ということで、私も内閣府の委員会でメンバーとしては初めて質問させていただきますが、多分二時ぐらいに官房長官も到着をされるということで、さらに、武田国家公安委員長、あるいは衛藤少子化担当大臣、そして、きょう午前中にも質疑、やりとりがありましたが、私の場合も、北村、規制改革の分野の担当大臣ということできょうお越しいただいておりますが、さらには、内閣府、国交省、それぞれ副大臣、政務官等、お越しをいただいておりまして、本当にありがとうございます。

 ただ、事前にお伝えしておいたんですが、通告の順番をちょっと前後させていただくこともあり得るということで、午前中、北村大臣の方から、これはいわば前代未聞の、政府の有識者会議の、しかも座長代理というナンバーツーの方が、森ゆうこ参議院議員の十月十五日の参議院予算委員会における質問を、事前に情報が漏えいされる。なおかつ、きょう一つ一つ、通告もしておりますけれども、あと事前に資料もお渡しして、今手元に持っていただいていると思うんですが、漏えいをしただけじゃなく、さまざまな、森ゆうこ議員からすれば、本当に質問権の侵害、妨害、秘書の方も体調を崩されるような、さまざまな、事前に圧力がかかるようなことも起こって、これはもう本当に前代未聞なことが起こっている中で、実は、先ほどのやりとりの中でも、原座長代理が例えば高橋さんに情報を流したという以外に、内閣府から情報漏えいしているんじゃないかという疑いが、図という言葉がずっとありましたから、きょう、その後を補足しますけれども、森ゆうこ議員が、原さんあるいは内閣府から行くはずがないそういう情報まで高橋さんが知っていて、じゃ、それは内閣府から情報漏えいしている可能性があるという部分については、何らそれを否定し得る答弁をされませんでした。

 その上で、自身が、内閣府が情報漏えいをしている、つまりは、国家公務員法守秘義務違反に問われる、そういうことであれば、辞任すると明言されましたので……(発言する者あり)いや、言いました、やめると。そういう……(発言する者あり)いや、ちょっと待ってくださいよ。責任をとるというのは、やめる以外にどういう責任のとり方があるんですか。

 そういう明言をされた中で、これは皆さん、本当に、安倍政権の進めてきたアベノミクスの中のまさに柱である国家戦略特区、そしてそのワーキングチームのナンバーツーである座長代理が、まさに前代未聞の漏えいのみならず、きょう、一つ一つやりますけれども、それ以外にもさまざまな、森さんが質問に立つより以前にSNS等を通じて、まさに質問権の侵害と森さん自身も憤っておられますけれども、そういう状況が起こっている中で、その情報が内閣府からもし流れていたということであれば、それは当然、虚偽の説明会見を二十日にやったことになりますからね、北村大臣。ですから、当然、責任をとるということは、虚偽説明をしたということであればやめて当たり前だと思いますので、先ほど明言されたのは、私は正しい意思を表明されたと思うんです。

 一つ一つ、ちょっと事前の通告の順番を変えさせていただいて、今井さんがされた答弁の確認もしながら質問していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、そもそも、森ゆうこ参議院議員が十月十五日に参議院予算委員会で質問をする前段に質問が漏えいしたことについて、これは当然質問権の侵害だということで、野党それぞれ、与党側に、国対委員長会談の中でも抗議をするということがあって、そしてその結果、資料の九ページ目にもつけておりますが、ちょっと字が小さくて恐縮ではございますが、ごらんをいただければと思います。

 これは十月の十八、十九の毎日新聞の記事をつけておりますけれども、ここに、ちょっと字が小さくて恐縮なんですが、右側の十九のタイトル、「自民 再発防止策検討へ」というタイトルの二段目以降に、森山国対委員長の御発言がございます。野党が当然、こういう事前漏えい、かつ事前にSNS等を通じて質問権の侵害がなされたことを抗議して、それに応えて、森山自民党国対委員長は、通告が漏れて質問の前に国会議員が批判にさらされるのは極めて遺憾、そういうことがないようにと。

 そして、そういうために再発防止策検討へ、それを与野党で合意して、そしてそういう中で、きょう、今井委員からの質疑の中で、こういう質問権の侵害に対して、これは本当に前代未聞、政府の有識者会議のナンバーツーの方が、しかもアベノミクスの肝の国家戦略特区ワーキングチーム座長のナンバーツーの方がやっていることですからね。それは当然質問権の侵害であり、じゃ、今後、通告しているように、内閣府としてどういう真相究明と責任の所在を明らかにするのかと思ったら、そもそも質問権の侵害じゃないと。

 この認識だと、そもそも、自民党国対委員長が、質問権の侵害という野党側からの抗議を受けて、極めて遺憾で、そしてそういうことがないようにしたいと言っているにもかかわらず、安倍政権は、これは質問権の侵害じゃない、認めないということであれば、自民党国対委員長が言っていることと真逆のことを言っているじゃないですか。どういう見解なんですか、大臣。

北村国務大臣 お答えいたします。

 国会議員の質問権の具体的な内容が必ずしも明らかではなく、それを一概にお答えすることは難しいのではないかと私は存じます。

 その上で申し上げれば、本事案に関しては、質問自体の内容を変更させたり質問の提出を妨げたというふうなことはなかったのではないかというふうに承知しておりますから、今委員が御指摘のようなことは当たらないのではないかと私は存じます。

柚木委員 いやいや、質問を変更しなかったとか、あるいは妨げたとか、それは何をもってそうおっしゃっているんですか、大臣。

 実際に、森ゆうこ議員御本人のみならず、秘書さん、スタッフさん、例えば、事前の高橋洋一さんのインターネット番組での発言や、あるいは、この後やりますけれども、原座長代理みずからが、まさに質問の前日に、インターネット上の、国家戦略特区等、寄稿しているサイトに、まさにこの森さんの質問より前の日に、文章で批判をどんどんやっている。

 そういう中で、実際に秘書さんたちは体調を崩されたり、これは私も、例えば厳しい質問をさせていただくときには、これは普通、質問より後ですよ、後にさまざまな電話、メール、ファクス、はっきり言って、事務所は仕事できない状態になることがあるんですよ。

 そういう状態が事前に起こって、そういうことが起こり得るような、しかも質問権の侵害をやっておきながら、いや、変更したかどうかなんてそもそも検証できませんし、それは妨げたことにならないというのは何をもって言われるのかと思いますけれども、そういう、与野党の国対委員長会談の中でも、事前に通告が漏れて批判にさらされるのはあり得ない、あっちゃいけない、そうやって今後再発防止をやっていこうというふうに合意しているにもかかわらず、政府の側が、いや、質問権を侵害していないなんて言ったら、どうやって再発防止をやるんですか。じゃ、何がいけないんですか。

北村国務大臣 お答えします。

 本件について、参考人招致の要請を受けた原氏以外の第三者である高橋氏に、内閣府から直接接触したり情報を渡したりした事実はないと承知しており、内閣府から通告内容が漏えいした事実はないと確認をいたしたところでございます。

 以上です。

柚木委員 じゃ、質問権の侵害もしていないし、何もいけないことはしていないという認識だということですよね、今の答弁だと。

 今井委員が、まさに事前に、内閣府の、高橋さんからの聞き取り調査も含めて、内閣府が事前に、原さんには参考人で要求されているから一定の情報を提供しているけれども、それが高橋さんに対しては原さんから情報提供がされている。もちろん、原さんから更に、きょう通告しているように第三者以降に漏えいされていますから、それも大問題なんですけれども、じゃ、その、先ほど、原さんから高橋さんに提供されていない情報、図という言葉がずっと使われていたんですけれども、私もいろいろ、もちろん森さん御本人からもいろいろなお話をお聞きした上で、恐らくこの図だろうなと思うものも手元に持っているんです。

 それは、まさに十月十五日に森ゆうこ参議院議員が予算委員会で使った資料にその図が出てくるんですね。その図というのは、まさに高橋さんの顔写真も載っているものなんです。ですから、高橋さんが番組の中で、自分がそういうことを、図も載っていてという発言をされるのはある意味自然なことなんですが、じゃ、その図というのは、原さんから提供されていなかったらどこから提供されるんですか、大臣。

北村国務大臣 お答えいたします。

 お尋ねの図については、内閣府が入手したのは当日十五日の朝であり、内閣府からそれ以前に原氏に渡すことはあり得ないと調査の結果の認識がございます。

柚木委員 それは、私も森参議院議員から時系列で、どういう形でその質問資料を提供したかというのも確認をした上で聞いていますから。実際には渡っているんですよ、既にその資料は。

 十一日の時点に、この図と言われる、今井さんもそういう表現をされていたんですが、その資料というのは、当然、皆さんも御存じのように、参議院であろうが衆議院であろうが、今お手元にお配りしている質問資料というのは事前に理事会でチェックする。そのチェックする前に、与党側は当然チェックされますから、渡っているんですね、十一日の日の、既に、二十時ごろですね。

 この番組は十四日で、その間に当然、土日挟んで、しかも、番組の中で、高橋さんは、まさに役所の方から受け取った、そういうことまで明確に答えられているんですね。先ほど今井さんが言われていたとおりです。ですから、この図というのが、時系列的にも、原さんが渡していなければ、役所としてはもう十分、委員部からの入手も含めて、手元にあって、しかもそれが高橋さんに、十四日の「虎ノ門ニュース」ですね、番組で、あるいはその後ツイッターでも、図を見たという発言につながる。

 これは、原さんが渡さなかったら内閣府から渡す以外あり得ないじゃないですか。ちょっと、聞いていますか。だから、今の時系列の流れだと、その図は、内閣府から渡さなかったら、そもそも高橋さんは入手し得ない、そういう図資料なんですよ。ですから、内閣府から入手した可能性は否定し得ないじゃないですか。どう説明するんですか。

北村国務大臣 お答えします。

 ワーキンググループは選定をする場所ではないことはさきにもお答えしましたし、誤解を生じかねないものとなった点についてはという答弁は……(柚木委員「聞いていないですよ、そんなこと」と呼ぶ)もとい……(柚木委員「それは森ゆうこさんが予算委員会で聞いたことでしょう」と呼ぶ)はい。

 時系列の資料の話でありますけれども、十月十一日金曜日の二十一時二十三分あるいは二十一時二十五分に、官房総務課から地創事務局総括班に対し、追加資料に係る連絡があったと報告を受けております。さらに、二十二時三十八分に、同総括班から地創事務局特区班に対し、追加資料にかかわる連絡があった。さらに、地創事務局特区班から、夜になって、原座長代理に対して追加資料に関する連絡が行われた。原氏がその後、高橋氏に対して連絡をとった。先ほど答弁した経過であります。

 以上です。

柚木委員 内閣府から高橋さんに流出していないという根拠に全くならないばかりか、むしろ流出があり得るということじゃないですか。十一日の日に資料提供がされていて、十四日の「虎ノ門ニュース」や、あるいはその後のツイッターで、私の手元に高橋さんが出ている図があるんですけれども、この予算委員会でつくった、これが渡ったという可能性が十分あるという、今、答弁じゃないですか。否定どころか肯定しているじゃないですか。

 委員長、お願いしたいんですけれども、そして大臣、聞いてくださいよ、ちょっと。聞いてください、私の質問を。いいですか。質問を聞かないから、さっきみたいに違う日の原稿を読んじゃうんですよ。いいですか。

 私がお願いしたいのは、今の説明では全く、内閣府から高橋さんへの情報漏えい、つまりは国家公務員法守秘義務違反に疑われる、そういう状況が、疑念が払拭できないどころか、今強まっているんですよ、今の答弁は。ですから、ぜひお願いしたいのは、では、原座長代理から高橋さんにどういうメールがどういう日時に行って、そして、その着信履歴、高橋さん側の、それを確認してください。そして、さらに、内閣府がですよ、内閣府が原座長代理に対して、いつ、どういう資料を、メールなど連絡をとったのか、これも確認して、そしてこの委員会に提出していただきたいのですけれども、調査してください。大臣、まず答えてください。調査してください。

北村国務大臣 せっかくお尋ねでございますから、できれば重複を避けてお答えいたしたいのでありますけれども……(柚木委員「いや、調査してくださいと言っているんですよ」と呼ぶ)調査は、もちろんこれまでいたさせておりますので、なお必要であれば適切な措置をとるということにいたします。

柚木委員 なお必要だから今問いまして、そして、なお必要であれば適切な対処をしたいということですから、ぜひ、国家公務員法守秘義務違反、しかも、この安倍政権の目玉政策の国家戦略特区のまさにワーキングチームを舞台に起こっている疑念が今強まっている中で、その疑念を払拭するために資料提供していただくことは当たり前じゃないですか。ましてや、質問権の侵害、国民の知る権利を侵害している可能性が、守秘義務違反も含めて起こっているんですから、今大臣、私が今問うて、必要があるから問うたわけですから、必要な対処をしたいということですから、調査をしてください。対処じゃなしに、調査をしてください。もう一遍答弁してください。

北村国務大臣 お答えします。

 調査は必要に応じて適切にやらせていただきます。

 以上です。

柚木委員 今まさに明言していただきました。必要に応じて適切に調査するということですから、委員長、我々はまさにその必要性を感じているから、こんな重大な、前代未聞の、だって、目玉政策の、そのワーキンググループのナンバーツーの方が情報漏えいしているだけでも問題なのに、それをさらに、内閣府から守秘義務違反が行われている疑念が、今まさに、午前も含めて、疑念が強まっているわけですから、その調査結果を、今申し上げたように、もう一度繰り返しますよ、内閣府から原座長代理へ、どういう形で、いつ、どんな情報を送受信しているのか、そして、原座長代理から、じゃ、高橋さんにどういう形で、メール等を含めて、連絡、送受信があったのか。そうじゃないと、幾ら言い張ったってわからないですよ、内閣府が漏えいしていないと。

 ですから、今、必要な調査をすると言われましたから、この委員会に調査を報告いただくように求めます。

松本委員長 後ほどの理事会で協議いたします。

柚木委員 これは、先ほど今井委員が午前中にしていた部分の追加で質疑させてもらったんですが、これにとどまらないんですよ。本当に、この後、私、こんなことがあり得るのかなということが起こっているわけです。その点を申し上げますが、その前に一つ確認です。

 高橋さんには、一応内閣府からは、原さんから行っているということですが、さらに原さんから、まさに御本人が寄稿しているインターネットのウエブの運営者の方ですね、名前は伏せておきますが、その方に対して、その方以外の方にも、みんなにメールしたということで、その方はツイートまでしているんですね、運営者の方が。

 ですから、高橋さん以外に、まさに高橋さんも、全然、今回参考人で呼ばれてもいないのに質問も伝わっているわけですが、それに、更に全く関係ない一般の方々に対してまで、この情報が事前に漏えいしているんですよ。これは、誰、どういうところまで漏えいしているんですか。事前に通告していますから調べていますね。御答弁ください。

北村国務大臣 原座長代理に確認したところ、池田信夫氏に十二日夜にメールをし、十一日金曜日の夜に内閣府から参考人招致要請などの連絡があったことを伝えた、これは、森議員の質問通告時刻がネット上で議論になっていたので、池田氏の主宰するネットメディアを含め、情報の正確性を期するため、自分の知る事実を伝えたとのことでありました。これらの報告を私は事務方から受けております。

 いずれの場合も、御指摘の、質問通告内容に関する添付ファイルを送っていないということでありますので、さよう答弁させていただきます。

柚木委員 つまり、高橋さんのみならず、今、池田さんという名前を出されたんですが、そのまさに全く関係ない第三者も含めて、これは池田さん自身がそうツイートもされているんですけれども、みんなにメールしたと。

 そういう状況自体が、つまりは、当該者以外に、まさに、先ほど守秘義務の、秘密、知り得た全ての情報は、これは国家公務員に課せられますが、大臣は何度も私人と言われていますが、この原座長代理は国会にも参考人でも出られていて、都合のいいときにはそうやって出てくる、そうじゃないときは私人という区別はもうやめてほしいんですけれども、準公職的な、まさに公的な役職であるナンバーツー、座長代理の方が、まさに、関係ない第三者、更にそのほかの方々にも事前に質問内容を漏えいして、この後言いますけれども、具体的な侵害に当たる妨害行為を行われるような、そういうことにつながっていくんですけれども、第三者以降にどんどん情報が広まること自体は、これは、内閣府として、そういうことというのは正しいという認識なんですか、それとも、やはりそれは控えるべきだという認識なんですか、どっちなんですか。イエスかノーかで答えてください。

北村国務大臣 お答えします。

 質問通告を受けた私人がその内容等を第三者に伝えることについて、特段の定めはないと認識しております。

柚木委員 特段の定めがないということだけで、問題があるかないかにお答えになっていないんですが、定めがないのであれば定めなきゃいけないでしょう。だって、こういうことが実際にどんどんどんどん、漏えいが今後も、じゃ、行われても、定めがなければオーケーということになりますよ、今の答弁だと。

 だったらば、やはり、これは別に国家公務員だけにとどまりませんよね。さまざまな機密情報ですよ。例えば、政府の中で民間の方も入って議論をする、扱うということは、当然これはあり得るわけですから、そういう方々に対して、やはり第三者に対して、しかも、事前に漏えい、かつ、それで具体的な侵害行為が起こっているわけですから。やはりそういうことを、まさに自民党、与野党国対委員長会談でも、再発防止のためのルールづくりは必要だと、それで合意しているんですよ。

 政府としても、やはりそういう認識で、同様に、定めがないからいいんだということではなくて、仮に、現行、それは制度の不備だということであれば、その制度の不備を改める、その姿勢を政府として示すことをぜひ考えていただきたい。大臣、いかがですか。

北村国務大臣 お答えさせていただきます。

 いずれにせよ、参考人招致のために公務員以外の者に通告内容を送付する場合は、通告された議員本人の意向に沿うべく、極力丁寧に対応するように努めてまいりたいというふうに存じております。

 既に御答弁もさせていただいていますけれども、本件参考人招致を調整するため、必要性があって、招致要請のあった対象者に通告内容を知らせたものでございまして、それ以外の第三者に通告内容を知らせた事実は確認されていないということを繰り返し答弁をさせていただいたところでありますが、現在、本件につきましては、参議院予算委員会の理事懇談会において協議中とお聞きしておりますから、これ以上私から申し上げることについては差し控えさせていただきたいなと。

 いずれにせよ、参考人招致のために公務員以外の者に通告内容を送付する場合は、通告された議員本人の意向に沿うべく、極力丁寧に対応していくように努めてまいりたい、そう認識をしております。

柚木委員 意向に沿っていないから問題になっているんですよ。大臣、わかっていますか、問題。まさに、この後も質問しますけれども、さらに、さらなる質問権の侵害行為につながっているから問題になっているんですよ。ですから、ぜひ、意向に沿っていないから問題になっていることを認識をしていただいた上で、先ほどの調査結果が出てくれば、これは本当に、原さんから高橋さんに行っていない情報がどこから来たのか。そして、それが、送受信記録等も含めて、もし内閣府から出ていたら、本当に、二十日の大臣会見、あれは虚偽会見になっちゃいますからね。それは本当に責任問題だと思いますので、ぜひ、調査結果を踏まえて、今後、我々としても、真相究明、再発防止に努めてまいりたいと思います。

 加えて、とんでもないのが、大臣、朝お渡ししているのでお読みいただけたと思うんですけれども、この原座長代理が、森ゆうこ参議院議員の参議院の質問の前日に、投稿をしているSNSのあるプラットフォームに、「森ゆうこ議員の国家戦略特区に関する質問通告に関して」というタイトルで延々と批判を展開しているんですよ。あり得るんですか、本当に。しかも、これは、要は質問封殺と読めるような文言ですよ。

 そして、それによって、実際にもう大炎上で、しかも、当然、それを読めば、スタッフの方だって、みんなおわかりになるでしょう、秘書さんやスタッフの方、何千件、何万件、コメントが来て、ばり雑言が来たらどうなりますか。

 そういうことにつながっている事前の、しかもこれは、百歩譲って質問の後ならその感想なりあり得るかもしれませんよ、質問の前日ですよ、前日に、国家戦略ワーキンググループのナンバーツーの座長代理が署名入りで延々と批判を展開しているんですよ、質問の前日に。

 漏えいに加えて、質問の前日に質問権の侵害、封殺につながるようなことを行っている。これは適正なことなんですか、それとも、やはりふさわしくないことなんですか。大臣、どっちなんですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 委員から、ふさわしいかふさわしくないかという問いかけでありますけれども、私は、そのふさわしい、ふさわしくないの、議員でない私人の方の行動、言動について判断をする立場にはないのではないかというふうに思います。

柚木委員 もちろん、北村大臣が任命されたわけじゃないにしても、政府が、しかも、官房長官もおいでになっているんですけれども、安倍政権挙げて、まさに規制改革、国家戦略特区、目玉として進めていくそのワーキンググループのナンバーツーの方が、事前漏えいだけじゃなくて、質問よりも前に森議員を名指しで誹謗中傷、これはもう、質問を行ってはならない、これは質問者からすれば明らかに封殺なんですよ、こういう指摘が。

 こういうことを、後でならまだ、言論の自由がさっき出ていますけれども、事前に、漏えいに加えて行うことが、いやいや、コメントしないじゃ済まないですよ。政府が任命している公的な役職にある方ですから、これはもうあり得ないんですけれども。

 ちょっと私、やはり先ほどの答弁も解せないのは、ちょっと確認しておきますけれども、そもそも、この、事前に漏えい、かつ、いろいろな事前に森さんに対する誹謗中傷を公にされている座長代理が内閣府から受け取ったその質問内容ですよ。これが何で、原さんにかかわる以外のところまで提供されているのは、これはおかしいですよ、どう考えても。いや、原さんに関係あるところだったら、参考人要求しているんですから、それはまあ、準備としてあり得る。だけれども、そうじゃないところまで何で情報提供する必要があったんですか。大臣、答えてください。

北村国務大臣 お答えさせていただきます。

 事務局より原氏に質問通告の内容を送付したのは森議員の質問全体、約一時間半の流れや文脈でありまして、国家戦略特区に関する質問のタイミングや、原氏に質問の全体像を正確に把握していただくことは、参考人招致の要請への諾否、受けていただくかだめかの判断に必要でありますから、円滑かつ効果的な答弁にも資すると考えたからこのような形をとったと事務方から報告を受けております。

 このような事情を鑑みれば、参考人招致の諾否を伺うために参考人に対して必要な範囲で行われた通告内容の共有は問題ないと判断することが適当ではないかと私は考えますけれども、いずれにせよ、参考人招致のために公務員以外の方に通告内容を送付する場合は、通告された議員本人の御意向に沿うべく、極力丁寧に対応するように今後は努めてまいります。

 以上です。

柚木委員 今のような御答弁だと、関係ないものも文脈だといってどんどん提供して、結果的に今回も第三者以外に漏えいしているわけですから、第三者に対してどんどんそういう事前に質問内容が漏えいして、なおかつ、事前ですからね、いろいろな方がそれに対して、まさに今回座長代理がやっているような、SNS上で公にどんどんどんどんそれが拡散されていけば、まさに質問権の侵害、拡大するじゃないですか、そんなことを認めていたら。

 ですから、関係ないところについては、やはり当該者に対して情報提供を、それは慎むというのが内閣府のあるべき姿だと思いますよ。そうじゃないんですか、大臣。

北村国務大臣 お答えします。

 原氏への通告内容の送付は、議員本人からの問合せ不可とのあらかじめの連絡をいただいておる中で、参考人招致を調整するためにやむを得なかったものであると認識しております。

 引き続き、参考人招致のために公務員以外の者に通告内容を送付する場合には、通告された議員本人の意向に沿うべく、極力今後とも丁寧に対応するように努めてまいります。

柚木委員 これはまさに与野党国対委員長会談の中でも、再発防止のために、事前漏えいももちろんいけないけれども、関係ないところまで更に事前漏えいはもっといけないわけですから、当然そういう話になっていくと思いますけれども、それは当然政府としてもそういう立場で対応いただかないと、それが第三者、さっき言ったように定めがないんだから、流出したときは後は野となれ山となれで、その後拡散して質問権の侵害があってもしようがないということになり得るんですから、今の答弁だと。ちゃんと対応してくださいよ。

 さらに、私、これは、さすがにちょっとあり得ないと思いますよ。その森委員が十月十五日に質問しました、事前漏えい、質問侵害があった、その翌日に。それに対して今度は、資料をつけていますけれども、十ページ目以降、森ゆうこさん弾劾署名集めを始めるんですよ、原座長代理中心に。これは、さっき見たら三万一千九百八十一も集まっているんですよ。(発言する者あり)いやいや、すごいんじゃなくて、とんでもないですよ。

 国会議員の質問権というのは、皆さん御承知のとおり、憲法上保障されていて、その中で、事前漏えいという質問権の侵害を受けながらも、やはり国民から見て、規制改革に、まさにアベノミクスの目玉の国家戦略特区に、この間もまさにさまざまな問題で、大臣が所信で述べられたように、公文書管理のあり方、改ざん、漏えい、隠蔽、かかわった人が自殺までする、私の地元の方ですよ、財務省近畿財務局の方、そういうさまざまな問題につながっていった中で、まさに今回も、そういうことがあっちゃいけない、そして真相を究明しなきゃいけないという森委員の質問に対して弾劾署名を集めるというのを、一般の方じゃないですよ、座長代理が。しかも、これは、見てください、皆さん。署名発起人、名立たる方々が、まさに政府の中で諮問会議とかさまざまな有識者会議の本当にトップも務められている、務められていた方々も含まれていますよ。

 こういう方々が発起人になって弾劾署名、これを座長代理の方々が中心になってやるというのは、これは任命しているのは内閣府ですからね、原座長代理。こんな弾劾署名をやること、こういう方がやることというのは、これは適切なことなんですか、いかがですか。適切じゃないんですか、どっちですか。

北村国務大臣 お答えします。

 第三者の行為について私から申し上げるのは僣越なので、この際、差し控えさせていただきます。

柚木委員 いや、第三者の行為じゃなくて、座長代理が主導して署名集めを始めて、なおかつ、発起人の中にはまさに政府の有識者会議のさまざまな会に名を連ねておられる方々まで含まれていて、そして今回、その主導されておられる座長代理が署名集めを始める。しかも、事前に漏えいしている、なおかつ、ネット上でまさにもう誹謗中傷、本人も圧力を感じる、こういうことをやっている中で、加えて弾劾署名集めですよ。

 これ、皆さん、まさに今、報道や言論や表現の自由、さまざま指摘もされている。やはり、一強長期政権の中でさまざまな問題も出てくる、指摘もされてきた。それに対して、やはり謙虚に対応していく、それが求められる中で、政府の有識者会議ナンバーツーの方が国会議員の質問のこの中での発言で弾劾署名を始めるというのが、第三者じゃないですよ、国家戦略ワーキンググループ座長代理、ナンバーツーの方がやっていることですから。第三者じゃないんです。これが適正なことなのかどうなのか、イエスかノーかでちゃんと答えてくださいよ。今後こういう先例を認めるんですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 先ほども申し上げたように、第三者の行為、言動について私が適不適の判断をする立場にありません。僣越なことであると思います。

柚木委員 これはぜひ、いろいろなやじが飛ぶんですけれども、やはり、皆さん、それは、いろいろな意見がありますよ、当然。一つのことに対して、賛成、反対、ありますよ。

 だけれども、自分の考えや、あるいは、毎日新聞の記事もつけていますけれども、ことし六月十一日、この毎日新聞のスクープに端を発してさまざまな、国会でも追及がなされている中で、それに対してまさに訴訟にもなっている。わかっていますよ。

 だけれども、訴訟になっている内容についてもそれぞれ主張は当然割れていて、それに対して、当然、私もこれまでも、訴訟中の案件でも国会の中でさまざまな質疑をさせていただいて、御答弁もいただいていますよ。それを、どういう立場で意見をするのか、質疑するのか、当然、質問権の自由ですから、気に入らなければ弾劾請求なんてやっていたら、質問は成り立ちませんよ。国民の知る権利、どうやって代弁するんですか。

 こういうことを前例として認めると、今後、では、政府にとって、あるいは与党の皆さんにとって都合の悪いことを追及したら、不都合な真実を明らかにしようとしたら、弾劾署名、受けるんですか。認めるんですか、こういうことを、座長代理、内閣府は。認めるんですか。いや、ちゃんとコメントしてくださいよ。第三者じゃないですよ。

北村国務大臣 ただいまの質問には私はお答えできる立場にないというふうに存じますので、今後、更に私も勉強して、委員の質問にお答えできないものか、研さんに努めたいというふうに思います。

柚木委員 事前に通告して、ちゃんと論点をまとめて、答弁をお願いしていますので、ちゃんとそれは事前に勉強していただいた上でここで御答弁をいただかないと、この場がまさに質問権、国民の知る権利を代弁することになりませんので。

 これは本当に、いや、さまざまな署名活動はもちろん認められていますよ。だけれども、自分の側から気に入らない、事実でない、これは事実でないかどうかもさっきからいろいろ言っていますけれども、裁判で見解が分かれているんですから。相手の立場に立ったら相手にとっては事実が、反対に立てば事実でないから裁判になるんでしょう。そういうことを追及したら弾劾署名を認めるということになりますよ、政府のワーキングのナンバーツーの方が。

 よろしいですか、大臣。大臣、ちょっと次の質問に行くので、よく聞いてくださいよ。

 こういう状況の中で、では、なぜ、今回、質問の事前漏えいや、あるいはこういうネット上での事前の質問権の侵害や第三者漏えいで更にいろいろな人がこれに加わってきて大炎上するということになっているのか。

 考えてみれば、そもそも、資料にもおつけしていますように、毎日新聞の六月十一日の報道、この報道に端を発して、資料の十三ページ目、特区提案者から指導料、ワーキンググループ委員支援会社、二百万円、会食もということで、この記事によれば、原さんが、まさに二百万円、直接とは書いていませんよ、どういう形かはわかりません、その二百万円が、ここの記事のとおり言及がある中で、これに端を発して今回のまさに質疑につながり、かつ、事前の質問の漏えいや、さまざまな、要は質問する方からすれば言論封殺、質問権の侵害に当たるような内容が、しかも事前に、事後じゃなしに、行われているようなことになっている。

 つまり、これは、まさに国家戦略特区という安倍政権の看板政策が、ともすれば、この間もさまざま指摘されてきた、安倍友という表現もありますけれども、安倍総理の周辺の親しい方々にどんどん、権力、税金の私物化、こういうことになっているんじゃないのか、そういう疑念が、この後も続報がずっと報じられていますよ。こういうことに対して追及をして、真相を明らかにして、そういうことがもしあるんであれば、責任の所在を明確にして再発防止に努める。公文書管理、まさに再発防止に努めるという所信を述べられたじゃないですか。そういう案件なんですよ。

 ですから、この毎日の記事、皆さん、これをちょっとごらんになってくださいね。これだけじゃないんですよ。さまざまなことが実際に、原座長代理を含めて、その周辺で起こっているということで問題になっているんですね。

 ですから、こういうことをぜひ、私は、もちろん裁判もされていますが、内閣府としてもきっちりと調査をして、こういう状況の中で引き続き座長代理として、これはこの後もやりますけれども、利益相反になり得るような、そういうお立場を続けていただくことが本当にふさわしいのかどうなのかという議論にもなっていくわけです。

 ぜひ調査をお願いしたいのは、これは報道によればですよ、この資料におつけしている以外の続報がずっと出ています。これはまさに何かと似ているんですよね、この流れが。例えば、森友問題では、朝日新聞がスクープをして、どんどん問題が、疑惑が拡大をしていって、結果的に、公文書改ざん、指示された方が自殺までしちゃった、こういうような流れがありました。この問題も、まさに、この報道に端を発して、さまざまな疑惑が拡大して、国会でも問題になっている、そのような中で、ぜひお調べをいただきたいんです、具体的に。

 申し上げますよ。原座長代理とこの記事の中に出てくる学校法人の方が面会をして、会食をして、そこに当時の藤原審議官も同席をして、こういう報道です。それに対して、原さんは、否定をしたり、あるいは一部認めたり。しかし、毎日新聞の取材によれば、藤原さんも学校法人の方も、あるいは特区ビズという、特区ビジネスコンサルティング、まさに、ここに書かれている記事によれば、原さんと非常に近い、なぜ近いかということは後ほど申し上げます、そういう方々も同席をして会食が行われたり、さまざまなことがそこで決まって、実際に特区ビズの会社に学校法人から発注につながるとか、そういうようなことが、原座長代理が同席をされたことで、相手側は、特区ビズと同じ会社の方だと思っていたというふうに報道の中でも述べられていますが、そういう報道の中身なんですね。

 ですから、ぜひお願いをしたいのは、これに対してやはりきっちりと内閣府として調査しないと、こういう状況のまま引き続き、原さん、たくさん、ワーキングの座長代理だけじゃなくて、さまざまな分科会あるいは諮問会議、規制改革の会議、役をやられています。あるいは、もうやめられたのかもしれませんけれども、自治体の顧問とか、そういうような公的なお仕事をされてきている中で、やはりその疑惑がある中で、利益相反になるようなことがもし今後も続けられれば、これは当然、納税者の税金が使われる話ですから、我々としてもそこはきっちりと明らかにしていくことで、問題がないであればないでいいんですよ、あるかどうか調査をすることが必要だと思うので、ぜひ具体的に、この報道の中身、じゃ、原座長代理と福岡の学校法人の方、いつ、どこで、何回会ったのか、どんな内容のやりとりをしたのか。

 あるいは、原座長代理と、これは支援会社とまで書かれていますけれども、記事によれば。特区ビジネスコンサルティングの社長が同席をしているんですよ、学校法人の方との面会、会食。いつ、何回、どんなやりとりをしたのか。そして、それらの場に藤原豊当時の内閣府の審議官が、これは御本人は認めているんですよ、その場にいたと。しかも二回ある。それを、原さん御自身も、その一回についてはあえてコメントを控えてきた。しかし、それをこの数日の中で、森さんとのやりとりの中でいろいろなことも発言が出てきています。

 ですから、それが事実かどうかということを、やはり調査を内閣府としてちゃんとやって、グレーのまま、どんどんまた物事が決まっていく、税金が使われていくということにならないようにしていただきたいので、ぜひ調査をお願いします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 毎日新聞の件につきましては、お話しのとおり、現在係争中の事案でもあるため、政府としてこれにかかわる答弁をいたすことは差し控えたい。

 その上で、公文書管理については引き続き適切な対応をしてまいりたいというふうにお答えをさせていただきます。

柚木委員 それでは、仮に、判決にもよりますけれども、まさにこの報道のとおりのようなことが今後調査も含めて認められた場合には、ふさわしくない、仮にですよ、報道のとおりだとすれば、お立場の状態のままで、公金、税金が使われることが決まっていく、しかも、利益相反の関係にあるような、そういう状態で決まっていくということになりかねません。それは具体的にどういうことかということも申し上げたいと思うんです。

 実は、十月十日の、まさにここにおられる今井委員の質問に対して、安倍総理大臣、北村大臣もそうなんですけれども、これまでの見解と違う、いわば答弁修正、謝罪をされているんです。資料の十四ページ目をごらんください。

 これは、まさに安倍政権の柱である国家戦略特区における審査、選定について、これまで安倍総理が繰り返し、ワーキングの中で選定等も事実上行われていると答弁をしてきました。そのように官邸のホームページにも書いてあります。

 ところが、なぜか急に、ことし九月以降、そしてこの間の十月十日、答弁修正、謝罪につながっていくんですね。北村大臣もまさに、ワーキンググループは選定をする場所ではございません、安倍総理に至っては、誤解を生じさせかねないものとなった点について率直におわびを申し上げたい、こういうふうになっているんです。

 しかし、じゃ、何で急にこのタイミングでそういう答弁修正になっていくんでしょうか。まさに、先ほど少し例示しました森友学園問題でも、新聞報道によってさまざまな疑惑が国会でも議論になって、犠牲者まで出る、そういう状況もあって、公文書管理のあり方、大変問題になりました。

 そして、今回、このワーキングにおいて選定しを、じゃ、なぜ外したのか。早目の火消しが行われた可能性はありませんか。つまり、これまでは、安倍総理をいわば歴代の担当大臣はかばうような形で、最後は諮問会議が決める、総理、座長。この間十日の日も、十五日にも総理は答弁されていますよ。

 しかし、ワーキングにおいて選定しというのは、これは実は、歴代の規制改革の担当大臣、梶山大臣、山本大臣、みんな同じように、ワーキンググループにおいて選定しと答弁をして、そして、最後は安倍総理が議長の諮問会議、これが選定自体をするのではない、そういうふうに、いわば総理をかばうかのような答弁を続けてきたんですよ。

 そうすれば、今回の、北村大臣、選定する場所ではないという答弁修正、これだと、歴代の担当大臣の答弁というのは、みんなこれは虚偽だったことになるんですか。そういうことになりますよ。どう説明しますか。

北村国務大臣 お答えします。

 国家戦略特区のプロセスでは、規制改革項目の追加、事業者の選定、これらのいずれについても、民間有識者も加わった特区諮問会議やワーキンググループが主導し、適正に行われてまいっております。総理もこれまでの答弁の中でその点について繰り返し御説明をされていると認識しており、民間議員のお話と特に矛盾する点はないと承知いたしておるところです。

 以上です。

柚木委員 私が聞いているのは、まさに、この資料にあるとおり、答弁修正並びにおわびまで、ふだんなかなか総理もおわびされませんよね、いろいろ厳しい質問があっても。今回、あっさりされているんですよね。誤解を生じさせない、その点について率直におわびを申し上げたい。それはまさに、このままワーキンググループにおいて選定しというふうな文言が残っていれば、後々問題になるからというふうに疑われますよ。

 そして、それまでの歴代の、北村大臣と同じ立場の歴代の大臣は、まさにワーキンググループが選定する、だから、総理が議長の諮問会議で決めるんじゃないんだと言って、いわば総理をかばうような答弁を続けてきたんですよ、事実。ですから、その答弁とそごがあるわけです、大臣の答弁は。全然矛盾するんですよ。

 だから、これまでの大臣の答弁は虚偽になるんですか。だって違うことを言っているんですから。それについてちゃんと明確に答えてください。

北村国務大臣 お答えいたします。

 決定という言葉の意味がわかりかねる部分もありますけれども、正確に申し上げれば、次のとおりであります。

 規制の特例措置は、ワーキンググループにおける民間有識者と関係者との議論を経て、特区諮問会議が調査審議を行い、それぞれの所管大臣の同意を得た上で決定するという仕組みになっていることは御承知のとおりであります。

 さらに、事業者の選定や事業内容にかかわる区域計画は、関係府省との協議及び同意を得て、特区諮問会議が議論を行った上で、最終的に総理が認定する仕組みとなっております。

 なお、規制の特例措置の提案募集は、あくまで規制改革の実現に必要なアイデアや情報を集めるためのものであり、ワーキンググループは、もとより、特定の提案を審査し、選定あるいは採択する機能を有してはおりません。

 以上です。

柚木委員 今の答弁も事実と実はそごがあるので、そのことも追加で聞きますよ。

 実は、十月十五日の参議院予算委員会で森ゆうこ議員が最後に質問した部分に、安倍総理がこう答えているんですね。今の大臣の答弁も含めて答えているんですけれども。これは加計学園の問題と例示した上で総理に尋ねて、北村大臣も安倍総理も答えているんですけれども、最終的には、これは、北村大臣は、さまざまなプロセスを経て諮問会議が決めると。そして、安倍総理は、分科会、区域会議、そして最終的には諮問会議で決めると答弁しているんです、十五日の日に。そして最後に、森ゆうこ議員が、いやいや、そもそもその分科会、区分会議、合同で開かれることもあります、そのメンバー自体に原座長代理が入っているんですよ。だから、ワーキンググループ座長であり、分科会、区分会議のメンバーでも出席している。だから、利益相反じゃないですかと言って終わっているんですよ。

 だから、実は、この十四ページの資料の答弁修正は意味ないんですよ。まさに、分科会や区分会議に原座長代理は入っているんですから、これを変えたところで利益相反の疑いは消えないんですよ。ですから、その答弁、実は意味がないんですよ。こういう状態ですから、まさにその利益相反の状況になっている。原座長代理が区分会議、分科会にも入っている。これは利益相反じゃないですか。ちゃんと答えてください。

北村国務大臣 お答えいたします。

 繰り返しとなって恐縮でありますけれども、規制の特例措置は、ワーキンググループにおける民間有識者と関係者との議論を経て、特区諮問会議が調査審議を行い、それぞれの所管大臣の同意を得た上で決定する仕組みであります。

 事業者の選定については、必要に応じて、関係分野の専門家や関係府省も加わった分科会での議論を経た上で、内閣府、自治体、公募した事業者などから成る区域会議で案を策定いたします。

 さらに、関係府省との協議、合意を経た上で、特区諮問会議が調査と審議を行い、その上で、最終的に総理が認定する、こういう仕組みとなっております。

 以上です。

柚木委員 それじゃ、否定にはなっていませんよ、大臣。今の御答弁では、利益相反の。

 まさに今言われたように、その分科会なり、今、決定過程にかかわる分科会、区分会議等に、メンバーになっているんですから、同じ原座長代理が。別に原さんだけじゃなくて、そういうことが起これば利益相反になるということについて、問題だし、今回の答弁修正、謝罪では、その疑念、利益相反は払拭できない、そういうことを聞いているんですよ。ちゃんと答弁してください。今のは答弁になっていませんよ。

北村国務大臣 事業者の選定に関する制度的なお尋ねということであれば、先ほども申し上げたとおりでありますけれども、まず、事業者を公募し、その際、必要に応じて、関係分野の専門家や関係省庁も交えた各区域の分科会を開催し検討を行い、国、自治体及び公募によって募った事業者で構成する区域会議が区域計画案を策定し、その計画案が、諮問会議における議論を経て認定を受ける仕組みとなっておるわけでございます。

 そもそも、制度的にワーキンググループは、事業者の選定に関与する仕組みとはなっておりませんで、区域計画においても、各区域計画が決定することになっており、分科会が決定することにはなっていないということであります。

柚木委員 整理してください。分科会が、さっきは決めないと言って、今は決めると言うので、答弁を変えないでください。ちゃんと整理してください、ちょっと、今の。

 私が聞いたことにきっちり答えてください。

 利益相反になるということを聞いているんですから。

松本委員長 ちょっと、もう一度質問してもらえますか。

柚木委員 私が申し上げたのは、まさに、原座長代理が、今治分科会のメンバーにも、これは合同で会議も行われている区分会議で、出席しているんですよ。だから、座長代理であり、決定をする分科会、区分会議の方も含めて決定するというふうに総理も答弁していますからね。そっち側にもいるということが利益相反だということを問題だと言っているんです。ですから、そのことについて明確に答えてください。

北村国務大臣 お答えします。

 区域計画についても、各区域計画が、先ほども申しますように、決定することになっておりまして、分科会が決定するということにはなっておりません。

柚木委員 違うんですよ。

 さっきも言ったように、分科会、区分会議が合同で開かれているケースもあって、その場に原座長代理が出ているんですよ。ですから、それも含めて、今のだとだめなんですよ、含めた合同会議で決めたりしているんですから。だから、今のだと否定にはなっていませんので。ちょっとちゃんと。否定にはなっていません、今の。

 合同会議の場合はどうなんですか。合同会議の場合は。(発言する者あり)

 合同会議の場合はどうなんですか。分科会と区分会議の合同会議の場合は。

松本委員長 大臣、すぐ答えられますか。

 ちょっととめてください。

    〔速記中止〕

松本委員長 速記を起こしてください。

北村国務大臣 委員が申されるような合同会議というのがあったということは寡聞にして聞かない、そういうことはないということであります。

柚木委員 ちょっとこれは、後日、理事会で確認してください。

 私は、実際に、原座長代理が出席をされている分科会とその区分会議の合同会議というふうにタイトルはなっていましたけれども、それは資料を見た、確認した上で問うていますから、また理事会で、それは事実の有無については確認をいただいた上で、そうであるならば、利益相反の指摘は、これは免れ得ませんから、改善してほしいという趣旨ですから。

 これでもう終わりにしますけれども、ぜひ、先ほど申し上げた調査をしっかりして委員会に報告していただきたいんです。

 きょうはやる時間はありませんでしたけれども、特区ビズと密接な関係にあると言われるような土日夜間議会改革、これは政治団体なんですね。原さん、座長代理が代表なんです。

 この、それぞれ会計の担当の方とか事務の方とかが重複をしていたり、特区ビズの松島社長が、土日夜間の方の、これは選挙に候補者を出しているんですけれども、その事務担当で、選挙会計までやって、その選挙会計がなぜか特区ビズで領収書を切られたりしているんですよ。

 ですから、ずぶずぶの関係ではなかったのか、一体であったんじゃないかと疑われても仕方のない内容を原座長代理は否定されています。これは、しかし、毎日の報道にもあるんです。

 そういうことも含めて、グレーなままで、ワーキンググループ、安倍政権の目玉の規制改革特区ワーキングが税金を使って進められるということはやはりおかしいと思うので、ちゃんと調査をして、委員会に報告をして、正すべきことは正すことをお願いして、きょう、ほかの大臣の皆さん、本当に来ていただいて申しわけありませんでしたが、またの機会にぜひよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

松本委員長 次に、青山大人君。

青山(大)委員 国民民主党含む共同会派の青山大人でございます。

 私の方は、災害に関して幾つか質問をさせていただきます。

 台風十九号による記録的な大雨で、茨城県においても、多くの河川で堤防の決壊や溢水がありました。茨城県では、死者二名、行方不明者一名、負傷者十八名の人的な被害のほか、多くの家屋が全壊や半壊や床上、床下浸水の被害に遭い、今もなお、二百二十四名の方々が避難所に避難しているなど、甚大な被害が発生をしました。

 東日本大震災のときもそうだったんですが、茨城県に民放のテレビ局がないことが影響しているからか、今回の台風十九号でも、茨城県の被災状況について、当初、余りマスコミ等でも報じられず、被害の大きさが伝わらなかったわけでございます。

 政府の皆様におかれましては、茨城県も甚大な被害を受けたことをまずはしっかりと認識してほしいというふうに思います。

 現在、茨城県そして市町村においては、総力を挙げて、被災者救済そして被災地の復旧に取り組んでいるところでありますが、しかし、今回の台風十九号の被害は茨城県内全域という広範囲に及び、県や市町村の対応のみでは限界があります。

 そこで先日、茨城県知事が、武田大臣のところへ茨城県内の被災した現状を伝えるとともに、国に対しての要望も申入れをされました。また、武田大臣御自身も、茨城県の大子町の方へ被害状況の視察へ行かれたとのことでございます。

 まずは大臣、各種現場からの報告そして要望等を受け、更に茨城県の被災地を実際にごらんになられた中で、改めて、大臣の災害復旧復興に関する今後の取組についてまずはお伺いをします。

武田国務大臣 まずは、委員の地元であります茨城県を始めとします全ての被災地、被災者の皆様にお見舞いを申し上げたいと存じます。

 去る二十一日月曜日、茨城県におきましては、久慈川などの氾濫で浸水した大子町役場、栃木県においては、栃木市のJR両毛線鉄道橋の被害状況、佐野市栄公園野球場の災害ごみの仮置場の状況を視察するととともに、栃木県栃木市と福島県いわき市の避難所を訪問させていただきました。

 先ほど委員のお話ありました大子町におきましては、河川の氾濫により最大三メートル近く浸水した町役場、増水により倒壊した鉄道橋、仮置場に持ち込まれた廃棄物を目の当たりにし、改めて、今回の台風の被害の大きさというものを実感をいたしました。

 また、訪問した避難所では、大変な不安を感じておられる被災者の方々の切実なる思いに触れ、被災された方々の生活支援そして復旧復興に全力で取り組む決意を新たにしたところであります。被災者の皆様へのきめ細やかな支援は急務であり、訪問した避難所におきましても、寒さ対策に関する要望を伺ったところであります。

 政府としても、水、食料、衣類、段ボールベッド、暖房器具等のプッシュ型支援、避難所生活の環境整備、被災自治体への職員派遣、住まいの確保など、先手先手で対策を講じておるところであります。

 また、総理の方からも、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージを早急に取りまとめ、予備費等を活用してしっかりと被災自治体を支援するよう、指示をいただいております。

 拝見した被災の状況、いただいた地域の御要望というものをしっかりと受けとめながら、また、大変な不安を感じておられる被災者の切実な思いに応えられるよう、地元自治体と緊密に連携し、政府一体となって、速やかかつ強力な災害応急復旧対策、生活支援を行ってまいりたい、かように思っているところであります。

青山(大)委員 それで、あと一点。これは所管が違うので要望までにとどめますけれども、当然、各大臣も御承知だと思いますが、今回、茨城県の那珂川が氾濫した際、住民の避難行動に重要である氾濫発生情報がタイムリーに公表されなかったことが、大変残念ながら起きてしまいました。もう少し早ければ、被害を免れた方もいらっしゃると思います。この公表のおくれについては、しっかりと原因を検証して、二度と起こらないように再発防止を強く要望させていただきます。

 それで、災害が全国で多発する中で、もちろん消防団が全国的に活躍をしております。今、その消防団の中である問題が起きています。

 平成二十九年三月に施行された改正道路交通法によって、普通免許と中型免許の間に準中型免許が新設をされました。これにより、新たに普通免許を取得した方が運転できる車両の総重量が、これまでの五トン未満から三・五トン未満と縮小になりました。

 この当時の法改正の背景をいろいろ調べますと、貨物自動車が交通事故を起こす割合がほかの自動車に比べて高い状況であったとか、物流の中心的な立場にある貨物自動車が車両総重量五トンを超えることが多く、中型自動車免許が必要で、取得可能年齢が二十以上であるため、高校を卒業したての十八歳の方は運転できないということで人手不足の事情などがあって、普通免許と中型免許の間に準中型免許は創設されたというふうに聞いてもおります。

 しかし、この法改正によって消防団が消火活動に使うポンプ車を運転できなくなるという問題が生じてきました。というのも、消防団が消火活動に使うポンプ車の総重量が三・五トンを超えるため、改正後の普通免許ではポンプ車を運転することができないからでございます。

 改正後に普通免許を取得した者が消防団に入ると、何とこの消火活動に使うポンプ車を運転することができなくなる。もしかして、道路交通法改正の議論の際にはこの点は気づかれず、抜け落ちていた論点かもしれません。

 私は、この問題意識を改めて、与野党問わず、委員皆様と共有し、早目の対策そして改善をお願いしたいわけでございます。地方自治体からもこの問題点が指摘され、国に対して制度改善の要望が多々出ております。

 まずは、この法改正によりこういった消防団の問題が生じることを認識されていたのかどうか、その点について政府の答弁を伺います。

武田国務大臣 先生御指摘のように、我が国の防災体制における消防団の役割というのは大変大きなものがあります。今の免許制度の問題で非常に消防団の活動に支障が出てきておるという御指摘でございました。

 準中型免許の枠組みというのは、車両総重量三・五トン以上五トン未満の自動車一万台当たりの死亡事故数が三・五トン未満の自動車の約一・五倍となっていた実情等を踏まえ、交通の安全を確保するために導入されたものであります。実情は、平成二十年から二十三年のデータです。

 消防士、自衛官及び警察官が職務上車両総重量三・五トン以上の車両を運転する場合であっても準中型免許というものが必要となってきております。消防車両又は消防団員に限って例外を認めるということは、これは困難であろうかと思います。

 なお、現在、消防団員の方が準中型免許を取得する場合の地方財政措置による経費の助成制度が導入されており、引き続き、関係省庁と連携しつつ、消防団の円滑な活動という観点にも留意した取組に努めてまいりたいというふうに思っております。

青山(大)委員 消防団はあくまでもボランティア活動です。例えば、もちろん消防署員の皆様たち、警察、自衛官の方たちも今回準中型免許の取得が必要かもしれませんが、私ももう消防団を十数年以上やっています。ことしも、私もポンプ操法大会で二番員も経験しました。

 我々は、別にあくまでもそれぞれ皆さん仕事や家庭があって、その中のボランティア活動でございます。もちろん消防士の方たちはまさにそれが本業ですので運転する機会も多い、ただし、消防団の方たちがまさにそのボランティア活動をするのに、もちろん今おっしゃったように、じゃ、準中型免許を取得するのに費用の助成があるからと、わざわざそれを取りに行かせる必要、酷じゃないですか、そんな負担を強いていいんですか。

 とはいって、もちろん全額国費で補うわけじゃないと思いますし、そうなると、じゃ、足りない分は消防団員が、今でもふだんさまざまなボランティア活動で持ち出ししている部分も多いのに、更に準中型を取るのに持ち出させるのか。もちろん、地方自治体によっては、国が面倒を見ない分を地方自治体独自で財源を補うかもしれない。ただ、それだって地方自治体からすれば大きな負担でございます。

 準中型免許の取得の助成、私はそれ以外の方法があるのではないか、そのように思っていますが、どうでしょうか。

武田国務大臣 我々が入手したデータによると、各地域の消防団が保有する消防車両の約七割というものは普通免許で運転できる三・五トン未満の車両というふうに伺っております。

 今先生おっしゃるように、助成制度以外の要領ということになれば、ポンプ車は、今、大きいポンプ車もありますけれども、小型動力ポンプを搭載した自動車というものも今多数存在しておりますので、そうした部分に切りかえていただく等によりこの問題は解決できるのではないか、こういうふうに思っております。

青山(大)委員 いや、大臣、それは申しわけない、ちょっと現場のことを御理解されていない御答弁だというふうに私は思います。

 大体、今、約五万台、消防団用の消防車両がございます。そのうち約三割が三・五トン以上五トン未満でございます。その約三割を全部更新する、そっちの費用の方がよっぽど大きいわけでございます。

 ましてや、確かに、おっしゃったように、今、三・五トン未満の消防車両も開発をされています。ただし、その場合、ポンプ車に水槽がつかなくなってしまいます。御承知のように、消火活動は初動が一番でございます。消火栓にホースをつないでよりも、水槽があるポンプ車の方が当然性能がいいわけでございます。そして、もちろん、大臣も地元でポンプ車の操法大会に来賓で御参加されたことは多分何度もありますよね。ポンプ車操法大会、やはりその車両の統一性は大事です。片や三・五トン未満の車両、片や三・五トンオーバー、そういうばらつきがあって公平なポンプ車操法の競い合いもすることはできません。

 大臣、やはりその更新するような、また余計なお金じゃなくて、今、じゃ、どうやったらこれに対応できるのか。

 繰り返します。私は消防団が十数年になりますけれども、例えば、大臣、今きょう運転免許を取得しました、新しい法律で取りました、普通免許を。それで、例えばきょう消防団に入りました。その若者がすぐポンプ車を運転できるわけじゃないんです。ポンプ車を運転するには、一般の消防団員から、何度も講習を受けて機関員になって初めて運転ができるんです。私ももう消防団を十年超えていますけれども、機関員になったのは本当につい数年前です。しかも、一人で運転、いわゆる消防団員が一人でポンプ車に乗って運転することはできないんです。幾ら火災現場の急場だといえ、必ず複数で乗車して現場に向かう、そういったルールも当然あるんです。

 私は、ぜひ、この問題に関しましては、消防団に関しては、ふだんの講習等でポンプ車に関しては運転できるような、そんな特例を私は新たにつくるべきだと思っておりますが、ここはもう内閣府、公安、そして総務省と各省庁にまたがっているので、官房長官にちょっと御見解を聞きたいんですけれども、どうでしょうか。

菅国務大臣 消防操法大会に私も市会議員のときによく出ていました。そうしたことを思い浮かべながら、今質問を聞いておりました。

 ただ、これは安全にかかわることでありますから、なかなか簡単なことは言えないんだろうというふうに思います。ただ、その支援策というものがあれば、そこを拡充するとか、いろいろな対応も考えることもあり得るのかなというふうに思います。

 いずれにしろ、防災担当大臣、国家公安委員長、先ほど答弁したことに尽きるんだろうと思います。

青山(大)委員 恐らく官房長官も、市会議員時代ですか、私は県議会のときと合わせて衆議院になっても操法大会を六回やっています。

 それで、もう一つぜひちょっとこの場でお伝えしたいんですけれども、先ほど、免許の取得の、いわゆる準中を取る助成制度のお話でしたけれども、これは、お金、費用的な面もそうですけれども、じゃ、新しい道路交通法後の普通免許を取った方が仮に準中型免許を取得するには、十八時間も講習が必要なんです、十八時間の講習ですね。十八時間ですよ。これは一日では絶対受講できません。ふだん忙しいのに、合間を縫って十八時間の講習。しかも、今は結構、若者はオートマ限定免許が主の中で、準中型を取るにはいわゆるマニュアルも、オートマ解除も含めて、やはり十八時間もの長時間にわたる講習を受けなくてはいけないんです。

 若者が地域のために使命を持って消防団へ入って、そして経験を積んで、じゃ、ポンプ車両を運転できる立場になって、わざわざ十八時間、彼は別にポンプ車を運転することでお給料をもらっているわけじゃないんですよ。あくまでもボランティアなんです。

 ここは、私はしっかり考慮するべきだと思いますけれども、改めて、大臣、いかがでしょうか。

武田国務大臣 先ほど委員がおっしゃったように、消防だけを特別にということは、これはちょっと、警察とか自衛隊の絡みもありますからこれはなかなか難しいと思いますけれども、委員の、現場の声というものをしっかり念頭に置いて、我が国の防災に大きな役割を果たしている活動が円滑に行われるように、引き続き、対策というものを考えていきたい、このように考えております。

青山(大)委員 これは今現在、平気ですよ。ただ、これはどんどんどんどん今後明らかに大きな問題になっていくともうわかっているんですから。別に、私は道路交通法を改正したことを批判しているわけじゃ全くないんですよ。もう将来、大問題だとわかっているじゃないですか。多分、皆さんたちも、各地で消防団の団員減少、みんな困っているじゃないですか。だから、各地方自治体がいろいろな工夫をして新たな勧誘をやっています。

 今回のこの道路交通法改正は、更に私は若者の消防団離れを加速させてしまうんじゃないか、そういった危惧をしております。

 今現在、各地でポンプ車操法大会も行われております。もちろん政府の皆さんもそうですけれども、委員の皆さんももうわかっているように、消防団、昼夜を問わずさまざまな地域活動、訓練をしています。これは近い将来必ず大きな問題になります。ぜひ、新たな制度含めて、対策の方を改めて強く要望をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 次の質問に行きます。

 次は、災害時の税制についてちょっと質問させていただきます。

 過去の議事録を見ましたら、東日本大震災の後、これは、当時野党の自民党さんからも、今、我々野党からも含めてやはりいろいろな議員さんからも議論、提案がされていますけれども、やはり被災者個人に対しての税制の救済措置、これは今後しっかり私は議論をしていかなければならない、そのように思っております。

 現在、災害により資産に損害を受けた場合、所得税について雑損控除を受けることができますが、その損害額が大きくてその年の所得金額から控除し切れない場合には、翌年以降三年間、繰越控除を受けることができますが、ここで所得税法の八十七条一項の問題がございます。

 所得税法八十七条第一項、これによると、所得控除の順番について、まずは雑損控除、すなわち災害分の控除を行って、その次にほかの控除を行うものとされているため、雑損控除を行った後、控除し切れない所得控除が残っていても、その額を翌年以降に繰り越すことができなかったり、雑損控除だけで課税所得金額がゼロになってしまったりして、翌年以降に繰り越すことができる損失額が減ってしまう可能性がございます。

 雑損控除については、私は、最大限の効果を与えるべきだと思いますが、まずはこの辺について政府のお考えをお願いいたします。

住澤政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、今般の災害によりお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 その上で、御質問の控除の順番に関して御説明申し上げる、その手前で所得税の基本的な構造について申し上げますと、所得税、言うまでもなく、所得の大きさに応じて税負担を求めるという税金でございますので、まず計算の流れの中で、給与所得でありますとか事業所得でありますとか、そういった所得の大きさを最初に計算をいたします。その上で、基礎控除、配偶者控除、扶養控除といった世帯構成に応じた所得控除を適用いたしまして担税力の調整をするということになっているわけでございます。

 こういった中で、例えば個人事業主の方が所有する事業用の資産が被災をされた場合、この事業用の資産に関する損失については、所得を計算する段階で必要経費として収入から差し引くという考え方になってございます。個人事業主の損失の場合は、必要経費として差し引いた上で、基礎控除、扶養控除などの人的控除を差し引くという順番でございます。

 他方、今御指摘のありました雑損控除でございますが、これは事業用の資産ではございませんで、個人の住宅でありますとか家財道具などの生活必需品につきまして、生活の基盤となる資産について災害等で損害が生じたということで認められている控除でございますが、事業用の資産の場合と同様に、納税者の世帯構成によって影響を受けるものではなく、世帯構成にかかわらず生じ得る損失であるということでありますとか、あるいは、個人の場合でございますので、店舗兼住宅といったようなケースもございまして、事業用の資産と個人の資産が密接不可分であるといったようなケースもございます。こういったことで、必要経費に類似の性質を持つということで、基礎控除、扶養控除、配偶者控除等の人的控除よりは先に控除するという考え方になっているものでございます。

青山(大)委員 過去の委員会の質疑の答弁、まさに今おっしゃったような答弁がそのまま返ってきているんですけれども、どうでしょうかね。ここ数年、これだけ大規模な災害が多発をしております。そろそろ、まさに今の社会状況に鑑みて、いろいろ制度を見直す時期に来ているのかなと私は思います。

 そもそも、今回の雑損控除にしても、いまだに災害と盗難と横領が三つワンセットなんですよね。やはり災害、盗難、横領とは性質が異なるものですし、盗難、横領と区別して、災害だけ別建てして新たな、制度設計を見直すような時期に来ているのかな、私はそのように思います。

 まずは、横領、盗難による控除と災害を切り離すべきということを、一点提案させていただきます。

 そして、たしか東日本大震災のときには、まさにこの雑損控除の繰越しですけれども、通常三年なのを五年に延長したわけで、民主党政権が五年に延長したわけでございます。今回の全国的な台風被害の場合、繰越期間を三年から五年に延長するなど、そういったことは御検討されているんでしょうか。

住澤政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、先に御質問のございました、盗難、横領と区別して、災害特別の取扱いという点についてでございますが、現行の税制におきましても、災害により家屋等に損害が生じた場合につきましては、災害減免法という法律に基づきまして、雑損控除との選択適用でございますが、所得税額そのものを免除したり軽減したりする制度が設けられてございまして、災害特別の対応がなされてございます。

 さらに、熊本地震を契機といたしまして、平成二十九年度の税制改正におきまして、住宅ローン控除の特例など、こういった住宅等に損害が生じた場合の制度についても恒久化をするといったような手当てを行ってきているところでございます。

 二つ目のお尋ねの、繰越控除の年限を三年から五年に延ばすことにつきましては、東日本大震災の際に震災特例法に基づいて措置をされたわけでございますが、その後の雑損控除の申告状況などを見ますと、発災から二年後にはこの雑損控除の申告件数が平年ベースに復帰をしていたといったようなこともございまして、実態を踏まえながら検討する必要があるものと考えております。

青山(大)委員 質問時間、持ち時間が終わってしまったので、これで終わりにしますけれども、税の方もそうですけれども、今回、私の質問で一番は、やはり消防団のところです。本当にこれは、当然、武田大臣も菅官房長官も、地元からたたき上げの政治家でございます。まさに消防団の方とは密接な関係だと思います。彼らは本当に、今わかっているんです、これはどうしようと思って。なので、消防署員じゃないんです、消防団、ここは別ですから、ぜひしっかりと議論してもらって、何らかの措置をぜひ講じてほしいということを要望し、私の質問を終了させていただきます。

 ありがとうございました。

松本委員長 次に、吉田統彦君。

吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。

 まずは、この一連の台風で被災された皆様の一刻も早い生活再建を心から祈念を申し上げます。

 また、このたびは、大臣御就任おめでとうございます。

 きょう、五十五分ほどいただいておりますので、大臣が所信でお述べになられたこと、そしてまた、広く内閣府の施策についてお伺いをさせていただきたい、そのように考えております。

 先日来、ことしのノーベル賞の受賞者が発表されてきております。本年度も我が国は、ノーベル化学賞を、旭化成株式会社名誉フェローで、私の地元名古屋の名城大学の大学院理工学研究科教授を務めておられます吉野彰先生が受賞されました。私も、これは大変喜ばしいこと、また誇りに思っております。

 また、アメリカのメリーランド州のジョンズ・ホプキンス大学というところでフェローを私もしていたんですが、その際の共同研究者であったドクター・セメンザという方が、細胞が酸素の欠乏した環境で適応することを可能にするHIF1という遺伝子を発見したことによってノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

 実は、このドクター・セメンザというのは、私の共同研究者と申し上げましたが、私が主著論文で、たしか二〇一〇年、ファセブジャーナルに掲載された「ジゴキシン インヒビッツ レチナル イスキーミアインデュースト HIF1アルファ エクスプレッション アンド オキュラー ネオバスキュラリゼーション」という論文、そして、私から私のアメリカ時代の研究を引き継いで、ちょうど今月、秋田大学の主任教授になった岩瀬氏という方が主著で、私とノーベル賞のドクター・セメンザが共著となっているものが、二〇一三年にやはり、ザ・ジャーナル・オブ・コントロールド・リリースに掲載されましたが、「サステーンド デリバリー オブ ア HIF1 アンタゴニスト フォー オキュラー ネオバスキュラリゼーション」、こういった論文が出ていまして、これも今回のノーベル賞受賞に若干の寄与をさせていただいたと私も自負をしているんです。

 これが何を意味するかといいますと、要は、たとえ国籍が日本でなくても、有能な研究者を日本に集めれば、彼らの業績というのは、日本のアカデミアや日本の企業、そして日本国の業績になるわけです。そして、日本におけるトランスレーショナルリサーチ、ひいてはイノベーション、そして産業、雇用、税収に、大臣、つながるわけですね。

 そのような中で、ただ、今、日本というのは、本当に、研究ですね、国際的な地位が低下しています。元三重大学学長の豊田長康鈴鹿医療科学大学学長が一五年に報告された「運営費交付金削減による国立大学への影響・評価に関する研究」というレポートですが、二〇〇二年ごろから日本の論文国際競争力が低下し始めていて、一三年には人口当たり論文数が世界三十五位、先進国では最低である、このようにされています。

 日本の科学研究の失速が本当に問題視されている現状を踏まえた場合に、日本にブレーンサーキュレーション、大臣、よく聞かれる言葉ですよね、ブレーンサーキュレーションによって優秀な研究者を集めなければいけないし、全く今集まっていないのは、大臣、御存じですよね。この日本の現状は非常に深刻なんです。

 大臣、アメリカだと、例えばNIHという組織がございますね。これは優秀な研究者を招聘することが、日本より本当に容易に招聘してくるんです。欧米、日本からもいっぱいNIHへ行っています。

 これはなぜかというと、NIHという組織が、NIH以外にもいっぱいアメリカはあるんですけれども、有能な人材にポストと研究室を準備できる環境があるからなんです、大臣。また、研究者の待遇が日本よりはるかにまさっているからです。

 大臣、PhDという称号はアメリカでは非常に高い地位がありまして、社会的信用なんですよ。免許証、保険とかもPhDは安いんですよ、大臣。ただ、日本では、清貧な研究者と言えば言葉はいいですけれども、貧乏な学者の代名詞にPhDはなりつつある状況でもあるんです。

 ここで、日本、我が国が幾ら優秀な人材を招聘しようとしても、やはり、ポストがない、そして研究室を用意できない。これでは優秀な人材は集まらないですよ、大臣。

 AMEDは内閣府の担当、大臣の御担当ですよね。AMEDというのは、やはり医療分野の研究開発を総合的に推進する司令塔でなければなりません。

 AMEDは当初、日本版NIHというかけ声も、大臣、ございましたですよね。ただ、どうでしょうね、これ。ちょっと時間があれなので、大臣のお答えによっては詳細を申し上げますが、このNIHは有能なハイエンド人材をどんどんNIHとして一本釣りできる。それは、繰り返しになりますが、ポストと研究室を準備できるからなんです。しかしながら、AMEDはできない。

 AMEDが真に医療研究、医学研究の司令塔を目指して、日本のブレーンサーキュレーションのメッカのようになってハイエンド人材を世界から集めるためには、やはり予算をつけて自前の研究室を構える必要が絶対にあると私は、一応私も世界を見てきた人間としては思うんですが、大臣、どう思われますか。

竹本国務大臣 先生はアメリカの大学でフェローとして深い研究をされて、そしてこの分野に非常にお詳しいということは私も耳にいたしております。

 我が国にはすぐれた実績を出す既存の大学や研究所等が存在しているんですけれども、それらは、一貫して基礎から実用化まで切れ目なく支援する体制の構築が往年の課題であるわけです。

 このため、AMEDは、自前の研究所を持たない、研究管理の実務を担う中核組織として創設されたものでございまして、既存のすぐれた大学、研究所等と一体となって、基礎から実用化まで、世界最先端の研究開発を一貫して推進する機能を果たしております。

 ブレーンサーキュレーションについてでございますけれども、すぐれた人材の獲得競争が国際的に激化している中で、世界最先端の研究開発を推進するためには、我が国もブレーンサーキュレーションの一角を占め、海外のすぐれた研究者の知見を取り込んでいくことが絶対重要だと私も考えております。

 先ほど述べましたAMEDが連携する大学や研究所等においては、御指摘のような第一線の海外研究者の招致等にそれぞれ取り組んでいるところであります。加えて、AMEDでも、研究支援機関として、国際的に活躍する研究者の育成事業を実施してまいりました。

 具体的には、国内外のノーベル賞級の研究者をメンターとして、現在海外で活躍している人も含めまして、学術的に質の高い論文誌に論文を掲載している若手独立研究者をリーダーとした国際チームを形成しております。国際ワークショップを開催、国際共同研究につなげることに取り組んでいるわけであります。

 また、AMEDの公募におきましても、海外のすぐれた知見を生かして目きき機能を果たすため、海外研究者による評価の導入を進めております。

 今後とも、我が国の研究環境を踏まえながら、AMEDを中心に、国内外の大学や研究機関等と連携しつつ、戦略的に取り組んでいきたいと思っております。

 要は、先生おっしゃったように、AMEDは、今申し上げたようなことで、いろいろな分野についてメンターをつくり、そして指導しているんですけれども、先生の御意見は、AMED自身がみずから研究したらどうかという御意見だと思います。それも一つの御意見だと思いますが、今の体制はこれでやっていまして、そして、全体を見て、どの組織に幾らのお金を配分すればいいかということをAMEDが判断して、そして、そのお金を受け取ったところが一生懸命その分野で研究していただく、こういうことでございます。

 そして、冒頭挙げられましたブレーンサーキュレーション、私も全く同感でありまして、このたびは我が国は吉野さんがノーベル賞をいただかれまして、これで十八人だったかな、二十一世紀になってからですね。大体、今までもらった人の十人に一人が日本人だという、ちょっと聞くと、おっと思うような成績であります。中国は一人しかもらっていないし、韓国はゼロです。それを考えると日本はすばらしいものなのですが、吉野先生もおっしゃっていますように、上流は強いが下流が弱い、こういう現状であります。

 ですから、この現状を直すためには、やはり、日本の研究機関も外部人材との交流を図りながら、その接触の中でイノベーションが出てくるんだと私は思っております。その必要性は十分認めるところであります。

吉田委員 最初、一生懸命答弁書を読まれて、多分お疲れになったと思います。最後、御自身のお言葉で語って。

 大臣、これは、今ノーベル賞の話をされましたけれども、そんな悠長なことを言っていられないんですよ。いいですか、大臣、かつて日本は論文の数というのは世界二位だったんですよ。いいですか、そのときの遺産で今ノーベル賞をとっているんです。

 私が何でさっき年のことを言ったか。私がドクター・セメンザと一緒に研究をしたのは、もう、データを集め、つくっていたのは二〇〇八年、二〇〇九年ですよ。しかし、論文になったのは二〇一〇年。その後、私のやっていた研究を引き継いだ方が二〇一三年に論文を書いている。いいですか、既に十年たっているんです。このときはもうドクター・セメンザの研究というのは円熟期です。もっと、このノーベル賞の本当に萌芽となるものは十年、二十年前、つまり、今から三十年、三十年というか二十年、それぐらい前に形成されていたんです。

 今ノーベル賞を得ているのは、二十年、三十年前の日本のすばらしいブレーンと研究によって得ているんですよ、大臣。今の日本にその力があると本当に思いますか、大臣。一言言ってください、日本の研究者に対して言ってください。

竹本国務大臣 論文の数が我が国は非常に、昔と違って、おっしゃるように、急速に減っているのは、非常に私も心配をいたしております。中国が物すごい数の論文を発表しております。

 ただ、それでいいというわけではありませんが、論文がもっと出るような状況は絶対必要なんですけれども、ノーベル賞が全てではありませんけれども、ノーベル賞の数だけ見れば、先ほど言いましたように、今世紀に入って日本はアメリカに次いで二番目のノーベル賞を出している。ただ、それが続かないんではないかという先生の御心配ですが、確かに論文がもっと出た方がいいことは間違いない。

 その辺は、やはり基礎研究の支援体制が我が国に十分でないということに尽きるんだと思います。ですから、やがて補正予算、それから本予算、いろいろございますが、その辺、しっかりと頑張らなきゃいけないと思っております。

吉田委員 井上先生も、御家族、ドクターが多いですよね。非常にお詳しいんですよね、実は井上先生も。その横で大変恐縮ですが。

 大臣、そうじゃないんです。日本の本当に構造的な問題なんですよ、今の研究の。本当に研究者の待遇も悪いし、研究をしっかりできない体制になっているんです。

 まず一つは、さっき言ったように、待遇の問題なんですよ。研究者の待遇が日本は悪過ぎる。

 いいですか。ジョンズ・ホプキンスで、私がいたときに、日本人でUCLAからやはりスカウトされてきた若い、私より若い研究者でしたけれども、彼は非常に高い地位で獲得され、非常に有望なPhD、これはPhDです、MDじゃなくて。彼は、やはりどうしても大学に来てほしいということで、引っ越し代から何から、ペットの飛行機代まで出すから、全部出すから来てくれと。相応のかなり高い報酬をやはり出して引っ張ってくるんですよ。

 日本で逆にそれが可能なんですか。さっき、アカデミアと連携して云々という話を大臣、いただきましたが、私は、それで日本でブレーンサーキュレーションで成功した例を存じ上げないんですが、大臣は、ブレーンサーキュレーションで日本が成功した例、いい成果を上げている例、あったら、一例、二例でも結構ですが、挙げていただけませんか。

竹本国務大臣 先生おっしゃるように、待遇の差は物すごく大きいものがあります。その背景には、国の支援体制もありますけれども、やはり、大学別に見ますと、寄附文化が全然違いますよね。アメリカの私立大学とか、州立でも大きいところなんかは、大体、東京大学より、桁が違いますね、もらっている寄附が。何兆円というお金をもらっています。日本の場合は数百億円というような感じだと思います。ですから、お金が数兆円あるところと数百億では、やはり支援体制が違うでしょう。ですから、国は一生懸命応援をするつもりではありますけれども、それで従事する研究者の待遇も確かに違います。それはよくわかっています。

 ですから、あらゆるところに手を尽くして、もっと安んじて研究に若い人が没頭できるような環境をつくるのがやはり国の責務であろうと思っています。全て国が出すというわけではありませんけれども、民間にも協力していただかなきゃいけない、そういうことだと思います。(吉田委員「ブレーンサーキュレーションの成功例は」と呼ぶ)具体的に私は固有名詞は存じ上げませんけれども。

吉田委員 いや、だから、大臣がそういうレベルじゃだめなんですよ。だから、それくらいのちゃんとしたバリュー、インパクトのある方を連れてきていない、実績がないということなんですよ、大臣。あれば、ちゃんときょうの時点でも絶対レクが入っていますよ。ないんですよ。うまくいっていない。ほとんど、逆に流出していますよね、日本の頭脳は。流出しているんです。

 例えば、それは本当にいろいろあると思いますよ。大臣くしくも言っていただいたので、もう一言申し上げますが、日本の学者というのは、学会の年会費を払ったり学会に参加するときの費用というのは全部自費なんですよ。科研費から出せる学者もいますけれども、これはレベルがある程度高かったり、PI、わかられますよね、PIの方とかそういう方だけなんですよ。萌芽的な研究、いい研究に取り組んでいる若いPhD、研究者たちが、なかなか本当にいい研究ができる環境にないですよ。

 そういったものも例えば特定控除の対象にするとか、こういった議論は前ありましたけれども、なかなかそういったものは進んできていないし、かけ声はよくてもうまくいっていないし、私はちょっと、本当にグローバルな視点で見させていただくと、AMEDは今、内閣府は成功していると思っているかもしれませんけれども、失敗していると思いますよ。というより、失敗と言うと、今やっていらっしゃる方に失礼なので、失敗というよりも不十分だと思いますよ。

 ブレーンサーキュレーションを、じゃ、さっきのアカデミア、連携のアカデミアに入れるのは無理なんですよ。例えば、すごくいい研究をアメリカでしていますね、その同じ研究分野が日本にない場合は、日本の場合は、その研究者は日本に来られないんですよ。だから、自前の研究所をつくって、そういうのを一本釣りできるようにしなきゃだめだと言っているんです。何かしら関係があるところじゃないと、日本は入れられないシステムなんです。

 切れ目がない研究というのはすばらしいことですよ。トランスレーショナルに戻して、産業イノベーションにつなげていく。そうなんですけれども、ただ、日本はそういう本当にいい研究を海外から呼んでくることが構造的に無理なんですよ。だから、そこをブレークスルーするためには、AMEDが研究室を持つぐらいのブレークスルーをしなければいけないと、私は一例として挙げているんです。

 では、大臣、本当にすばらしい研究、逆に、こういう人材がいますよ。海外ですごく業績を上げている、でも、日本に戻りたいけれども、ポストもないし、自分の研究をする場所がない。こういった方を連れてくるためには、私が今言ったアイデア以外で、大臣はどういうアイデアをお持ちですか。具体的に答えてください。

竹本国務大臣 おっしゃるように、創造性豊かな若手研究者の育成、確保、それから優秀な研究者が安心して研究に打ち込める環境の整備が必要であることは間違いありません。人材、資金、環境の三つの改革を行い、研究力の向上を図ることが重要でございます。

 まず、人材面の改革として、若手研究者等の育成、確保、海外への研究者の派遣、海外の研究者の受入れ、資金面の改革として、申し上げたような民間資金の確保も含めた具体的な対策をやらなきゃいけない。

 要は、私は、アメリカの大学は、私がおりましたバークレーでも、外国人研究者が、外国の学生が三割ぐらいいますよね。ハーバードもそうです。もっといるかもしれませんね。だから、それに比べれば、日本の大学は、最近でこそふえましたけれども、まだまだまだまだそういう国際交流が行われていない。

 だから、もっと我が国も外国人の研究者を入れるべきだろうと思います。相互の交流の中で知恵が出てくるのであろうというふうに思いますが、それには待遇が問題なんですね。

 だから、そこは、寄附文化の違いもありますけれども、やはり我が国はいろいろな工夫をして、もっと外国人が、あるいは外国で活躍した日本の優秀な研究者が日本に帰ってきて、日本でその力を発揮し、ノーベル賞をもらっていただけるような、そういう環境をつくらなきゃいけないというふうに思います。

吉田委員 大臣、バークレーにいらっしゃったなら、本当によくおわかりですよね。

 大臣、だから、逆に言えば、中国の方というのは、昔、日本によく留学していましたけれども、今、日本に留学しないですよ。おわかりですよね、大臣。本当にこれは深刻なんですよ。韓国の方も、昔、日本によく留学していたけれども、日本を飛ばしてアメリカに行きますね。それくらい日本は魅力がなくなっちゃっているんですよ。

 いっぱい外国人の方とおっしゃるけれども、来られるのは第三国の、本当にまだ研究を覚えに来るような方たちですよね。その方たちも、戻って羽ばたいたり、日本で羽ばたいたりしていただければいいんですけれども、その大臣が今、日本で見ている留学生というのは、日本で業績を上げられるレベルの方であることはそんなに多くないということも、大臣、御理解くださいね。

 大臣、きょうちょっとたくさん議論させていただいて、ちょっと時間があれなので。これは、ただ、すごく大事な問題なんです。日本をここで地盤沈下させてしまうと、もう立ち直れないし、科学に関しては二流国、今、もう中国から見たら日本は二流国、三流国なんですよ、本当に。

 だから、深刻な状況なので、何とか、大臣、本当に、バークレーに留学されていたというのを、私もそういえば思い出しました。大臣、そうですよね。そういった御経験をお持ちなので、何とか日本のアカデミアを魅力的な場にするような施策を、先ほど待遇のことを何度も大臣はおっしゃっていただきました。必ずそれを、大臣御在任中にしっかり目に見える形で、日本の研究者や世界の研究者が日本が魅力的だと思う、映るような施策を次々と打ち出していただくことを切にお願いいたしまして、次の質問に移ります。大臣、期待しておりますので、よろしく。一言どうぞ。

竹本国務大臣 先生、どうもありがとうございます。全くその点は同感でございます。

 国家戦略を考えるのが私の立場でございますので、日本は資源のない国であります。科学技術を伸ばして初めて世界に冠たる先進国になれるんだと思って、しっかりと頑張りたいと思います。よろしく。

吉田委員 大臣、二言はないと信じて、また適宜質問していきますので、具体的な施策を教えてください。

 次の質問に移らせていただきます。

 幼児教育、幼保無償化の本質というか、そこに関して、私が内閣委員会で質疑したこととちょっと違う方向に行っているんじゃないかなと思うので、そこを伺わせてください。

 さきの通常国会で、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案が成立いたしました。この法案について、立憲民主党は、既に三歳から五歳の保育所などについては無償になっていることを考えると、対象をふやすより、現実的には待機児童の解消に全力を注ぐべきだとずっと言ってまいりました。その思いは私も今も持っておりますし、変わりありません。

 そこで、まず、この改正法というのは、大臣、幼児保育、教育に関して、全ての人が無償になるわけではなくて、制限つきの給付を定めたものという理解でよろしいですね。

衛藤国務大臣 給付つきの上限と……(吉田委員「制限つき」と呼ぶ)制限つきの、一定の上限を設けているということは、一部は確かにそうであります。しかし、ほとんどのところは、御承知のとおり、幼児教育、保育の無償化の対象となる子供の大部分が利用されるということになっています。

 子ども・子育て支援の新制度に移行している幼稚園、それから保育所、認定こども園の利用料は全て無償化されます。

 そして、ただ、一方、子ども・子育て支援新制度に移行していない幼稚園、それから認可外保育所、保育施設等について、施設が自由に価格を設定することができるために、新制度の対象となっている施設との公平性の観点から一定の上限を設けているところであります。

 子ども・子育て新制度に移行していない幼稚園の上限が二万五千七百円、それから、認可外保育施設の上限が三万七千円というぐあいにやっています。もうほとんどのところがこういうぐあいに無償化されていますので、上限を定めたと言うにはちょっと無理があるんじゃないのかと。

吉田委員 大臣、ありがとうございました。

 実は、今大臣が答弁された答弁、全く同じ答弁を途中まで前回の委員会でされているんです。要は、私が問題だと思っているのは、そのときに、まさに政府参考人の方が大臣と全く同じ答弁をしたんですよ。

 「今般の幼児教育、保育の対象の大宗を占めるのは、子ども・子育て支援新制度の対象となっております施設を利用しているお子様でございまして、このお子様の利用料は全て無償化となります。 一方、子ども・子育て支援新制度に移行していない、委員御指摘の幼稚園や認可外保育施設につきましては、施設が自由に価格を設定することができるため、新制度の対象となっている施設の公平性の観点から一定の上限を設けているところでございますが、」ここまで同じことをおっしゃって、「説明する際には、そのような保留をつけた上でしっかり説明させていただいております。」と、このときは答えているんですよ。

 つまり、私が言ったことをちゃんと、制限つきとそのときは認めているんですよ。「大宗が、幼児教育、保育利用料全て無償ということでございます。」、これは議事録にありますので、大臣、御確認いただける。

 ただ、この保留、これは大事なところなんですよ。やはりこれは、ここに関して、保留という言葉ですけれども、内閣府のホームページを見てもないですし、書いてないですよね。無償化ということが前面に出てしまっている。ヤフーニュースとかでも全部、無償化、無償化、そうやって書いてあるんですよ。

 だから、こういうのは答弁で、保留をつけてちゃんと丁寧に説明すると言っているにもかかわらず、その保留が全くつかず、無償化が前面に出て、世の中の方が勘違いを起こすようになっているということが問題だと私は言っているんです。だって、保留をつけると内閣委員会で約束をしているのに、つけていませんね、大臣。

 もっと言いますと、この質問の際の事前レクで、私が、これは無償化法案とは呼べない、ただ、一般的に無償化法案と呼ばれていると問題指摘をしているんですが、これに対して内閣府からは、こちらでそのようにお願いしたわけではない、我々はそんな、無償化とは言っていないとまで、これは記録に残っています、趣旨の発言を私の事務所でしていかれました。

 内閣府はそのときに、事前レクでも、無償化ではないし、無償化法案とは喧伝もしていないし、マスコミにもそのようなことはお願いしていないと、これは記録に残っていますから、はっきり言っているんです、私のところに、事務所に記録が残っているということです。

 保留と言っているので、やはりこれは、政府が無償化、無償化と保留もつけずにおっしゃっているのは、安易というより意図的にそういう無償化ということを使用しているのはやはり問題だと思うので、もう少し丁寧な説明をなさった方がいい。

 やはり、お約束いただいたように、一部無償化とか、限定的給付とか、そういった形で正確に御説明をした方が問題が起こりにくいし、理解が深まるのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

衛藤国務大臣 仰せの趣旨でございますが、一部無償化というよりも、大半が無償化をいたしております。

 あと、確かに、上限でお願いする、それからまだ、あと幼稚園の類似施設の分も今から、これは文科省に検討してもらっているところでございますが、一部残っていることは事実です。しかし、大勢において、幼児教育、保育の無償化の方向でいっている。そして、そのことについて、その保留のところは、今、必ず、ここをクリックしてもらえば、特設のサイトや動画において、施設、対象ごとの給付額がどうだということをわかりやすく説明をさせていただいております。その保留のところについて、そういう御意見をいただきましたので、そういう説明を今させていただいているところでございます。

吉田委員 きょう、ちょうどヤフーニュースを、ヤフーニュースというかニュースをネットで見ていたら、朝日新聞のニュースだったと思いますけれども、自己負担が世帯としてはふえちゃったなんていう記事もやはりあって、これは仕組みによってやはりそういうことが起こり得るわけなんですよね、さまざまなルールの中で。同じ園に通っていたけれども、負担がふえちゃった方もいるんですよ。だから、これはルールの問題で、やはり制限があって、ルールがあった上でやっていることだから、それが起こり得るでしょうね、大臣。

 だから、そういった中で、無償化、無償化というと、無償化なのにな、自分のところは、結局、世帯は負担がふえちゃったなんということもあるので、保留というのは、大臣、本当の保留という意味でもないと思いますよ。この日本語の保留というのは、多分、注意書きをしっかりつけるとか、そういう意味を含んだ保留だと思う。

 だから、今議論中のところを保留と言っているんじゃなくて、正確な理解を期すための保留という意味の多分御答弁だったと思うので、大臣、そこはもうちょっとわかりやすい、だから、大半無償化でもいいと思いますけれども、もうちょっと正確性を期して、また、御負担がふえちゃった世帯には、やはり相応のお考えを、多分、大臣、されるおつもりはありますよね。負担がふえちゃったところに対してはあると思いますので、ちょっとそこら辺も含めて、もう一言、簡潔にお願いします。

衛藤国務大臣 一応、これは基準に合っていて、ちゃんとして新制度に移行していればとか、それは条件をつけていますけれども、そして、どうしても、一定の質が担保できるところは、これは契約ですから、それは一緒に上限規制を課さなければどうしようもない。それを全部ぱんと大変な金額に上げて、それを無償化なんということはならないでしょうから、そういう意味で、あと、漏れているところといえば、今、認可外、類似施設のところ。

 それから、今、高くなるところがあるというのは副食費の件ではないかと思うんですが、副食費は今まで、市町村で上乗せ補助を出しているところもありますから、これを調査させていただいているところでございます。若干出るかもしれないと思って、今調査をいたしておりますので、今月中か来月にはその調査をちゃんとやり、そして、そういうことの起こらないように、今、事前に一応、市町村の方には検討方をお願いしているところでございますので、その調査をまた見た上で、ちゃんとやらせていただきたいと思っております。

 そういう、余りいろいろなそごが起こらないように、できるだけ注意をして推進してまいりたいというふうに思っている次第でございます。

 ありがとうございました。

吉田委員 大臣、お答えありがとうございました。本当にしっかりと御対応いただけるということですので、真摯に御対応いただくということ。本当に無償化されるならその方がいいので、全部無償化していただいて、それが無理なら、さっきの繰り返しになりますが、大半無償化とか、そういう言い方に変えるなり、どちらかだと思います。本当に無償化するんだったら、やはり、今みたいにふえちゃったところ、それとともに、待機児童の解消、そちらの方も、また今までどおりというか、今までより更に加速度的にしっかり対応いただきたいということをお願いいたしまして、では、次の質問に移らせていただきます。

 次は、また竹本大臣に、スマートフォンと、あと、ブルーライトというライトに関してお伺いしたいと思います。

 厚生労働委員会で、当時の根本大臣に対して類似の質問をさせていただいたので、そこをちょっと深掘りさせていただいて、改めて、健康・医療戦略を担当されている竹本大臣にお伺いしたいと思います。

 世の中、LEDの普及などで、我々の周辺はブルーライトであふれ返っていますね、大臣。ブルーライトのもとになる青色LEDというのは、実は、これも私の母校であります名古屋大学の赤崎教授らの研究による、ノーベル賞をとった研究であります。これがすばらしい発明であるのは、もちろん言うまでもありません。

 しかし、このブルーライトは、大臣、サーカディアンリズムはおわかりになりますね、体内時計。体内時計を狂わせるというのが最大の問題なんです。

 例えば看護師さん、三交代をするので、体内時計が狂うわけですよ。こういった環境で働くと、やはり乳がんの発生率が明らかに高いことが、今、最近の疫学研究でわかっていますね。乳がんの罹患率が高いんですよ。

 また、体内時計の不調というのは、糖尿病、肥満、不眠、うつ、高血圧、こういった生活習慣病を惹起します。さっき申し上げたように、がんもふやす、そういった悪い影響を与えることがわかっています。

 私も目も専門ですが、眼精疲労、あと、近視化を誘導したり、井上先生も目のある意味専門家でいらっしゃいますけれども、あと、場合によって加齢黄斑変性とか、目の疾病のリスクも高まるんです。

 さらに、最近の研究で恐ろしい実験がされた。ショウジョウバエを使った研究で、目でブルーライトを見ていなくても、老化を加速させて脳を損傷させるという研究結果がネイチャー系列の雑誌、ネイチャーじゃないですよ、ネイチャーの系列の雑誌に最近報告されています。

 研究チームはこう言っていますね。これは引用ですけれども、脳の老化に対して光が与える影響は考えられているより大きい。論文をそのまま読みますと、「デーリー ブルーライト エクスポージャー ショートンズ ライフスパン アンド コーゼズ ブレーン ニューロディジェネレーション イン ドロソフィラ」、ドロソフィラってショウジョウバエのことなんですけれども、あと、「デーリー エクスポージャー ツー ブルー ライト メイ アクセレレート エージング イーブン イフ イット ダズント リーチ ユア アイズ スタディー」、こういったことが書かれています。要は、加齢を加速する、こういった本当にちょっと恐ろしいデータが出ているんですね。

 これは本当にちょっと引用してきたものですけれども、オレゴンの研究チームは、ブルーライトをショウジョウバエに一日十二時間照射して経過を見たら、ブルーライトを受けたハエは、暗闇若しくはブルーライトを取り除いた光を当てて飼育したハエに比べて、壁を上れないとか、加齢による症状が早く見られるようになって、網膜細胞の損傷、脳神経の変性、運動障害が確認された、さらには寿命も短くなると。

 こういった恐ろしいというか、まあこれは動物実験ですから、これが全て正しいとは言いませんが、やはりちゃんとした論文に査読を経て載っているものなので、ある一定程度の評価はしてもいいと思います。

 また、議員立法で成育基本法も成立しましたね。とりわけ夜間にやはりブルーライトに囲まれて、影響を受けて育つ子供もふえている可能性があります。寝かしつけのときにスマホを使うこともお母様はやはりありますので、こういったブルーライトが体に与える影響とか生育に与える影響を大臣はいかがお考えになられるか。また、これは深刻な問題になってくる可能性があるので、国家戦略としてどのような対応をしていただけるかということを聞きたいんですが。

竹本国務大臣 先生、ありがとうございました。

 今、このブルーライトが体に及ぼす影響が、そんなに悪いところがいっぱいあるんだと。うわさではいろいろ聞いているんですが、私自身も、体内時計はしっかりしている方だと思っておりましたけれども、このブルーライト、要するにスマホを見ながら寝ることが多くて、夜中に目が覚めるんですよ。体内時計が狂ってきています。だから、そういう自分の考えから見ましても、これは大変大きい問題なのかなと最近つくづく思っております。

 ましてや、生活習慣病とか加齢を促進するとか、いろいろな病気が発生する原因となるとなれば、なおさらしっかりとしなきゃいけない。それは私個人のことではありますけれども、しかし、国民の健康、医療を考えると、絶対にしっかりとした研究が必要であろうというふうに思っております。

 そういたしましても、ブルーライトが人体に与える影響につきましては、その全容が実は判明しているとは言えないので、引き続き、科学的なエビデンスの蓄積に応じて、各省連携して、対策のあり方を私の立場としては進めていきたいなというふうに思っています。

 ブルーライトの発生源でもあるデジタル機器につきまして、その浸透に伴い、例えば、厚生労働省では、健康づくりのための睡眠指針二〇一四において、携帯電話、メールやゲームなどに熱中すると、目が覚めてしまい、さらに、就寝後に、長期間光の刺激が入ることで覚醒を助長することになると記載しております。

 文科省では、児童生徒がスマートフォン等を安全、安心に使用できるよう、情報モラル教育を推進するといった対策も講じているというふうに聞いております。

 いずれにいたしましても、原因及びその及ぼす影響については、まだまだ未分明なところがたくさんございますので、これは国を挙げてしっかりと対策を考えていく必要がある、先生おっしゃるとおりだと私も思っています。

吉田委員 まず、済みません。さっき、論文の紹介のときにスタディーで終わったんですが、スタディーサジェスツが正しいので、済みません。論文を引用される方がいらっしゃったら、ちょっと間違いがあったので訂正します。

 大臣、ブルーライトは朝は浴びてもいいんですよ、起きるときは。逆に、完全な悪というわけじゃないんですよ。朝はブルーライトを浴びることで覚醒をするわけですよ。だけれども、大臣がおっしゃるように、最悪なのはベッドで見る人ですよね。しかも、大臣、近眼でいらっしゃいますよね。だから、眼鏡を外して近くで見ているとすると、一番悪いですよ。

 バークレーにいらっしゃったのでお詳しいと思うんですけれども、光は距離の自乗に反比例して強くなりますので、距離が半分になると四倍、距離が四分の一になると十六倍の力になりますので、近眼でこうやって見ている人が一番危ないですよね。

 ただ、さっき、大臣はエビデンスとかとおっしゃっていますけれども、大臣、がんとか生活習慣病にはもうありますよ、明確なエビデンスが。多分、役所が書いた答弁書を読まれたんだと思うんですけれども、役所はいつもそういう書き方をしますけれども、もうエビデンスはありますから、これでエビデンスがない、まだブルーライトは十分な知見がないと言っているようでは、科学音痴の政府だと思われちゃいますよ、本当に。いっぱいブルーライトを夜浴びて、サーカディアンリズムを狂わせると体に悪いし、がんになる、マリグナンシーを引き起こす。そういうことはもういっぱい、完全に確立されたことです。

 だから、今は対策をやらなきゃだめなんですよ。科学的事象を集めてこれから対策しますでは遅くて、そういったものに関しては、今現在でも対策を考えないと、国家戦略を担当される大臣としてはまずいんじゃないかなと私は思います。

 いつまでも、科学的データ、エビデンスを集めてという言葉で役所がそういう答弁書を書かれたら、大臣、疑ってくださいよ。もうエビデンスはあるんじゃないのと思って読まれた方がいいですよ。大臣みたいな聡明な方がそんなことでは。お願いします。じゃ、一言。

竹本国務大臣 十分承っておきます。しっかりと研究して、いい知恵を出したいと思っております。ありがとうございます。

吉田委員 しっかりした御答弁をいただきましたので、本当にちょっと考えた方がいいと思います。非常にこれはリスクがどんどんどんどん高まっていきますので、我々も本当に、さっきのショウジョウバエのが本当だったら、我々の脳も影響を受ける可能性がありますので。

 ちょっとその話で、さっきの距離の自乗に反比例して光が強くなるという話で、やはり一番まずいのはスマホなんですね、大臣。これもある研究なんですが、スマホを長時間見続けていると前頭葉の活動が低下して、これを代々繰り返すと、前頭葉萎縮、前頭葉の退化が、ある短時間でも、ライフスパンの短い動物だったら、ある短時間に遺伝情報に組み込まれてくる可能性があるということも、実はこれが研究で指摘をされています。

 確かに、この遺伝情報って怖いですよね。日本人だって西洋化してきていますよね、体格が。これも遺伝情報がやはり変わってきている部分があるわけですよ、環境因子によって。

 そうすると、これはやはり、若者のスマホ、一日、我々もスマホを本当に使いますよね。大臣たちも常に、多分情報を集めるのはスマホだと思いますので。こういったものが本当にそういうものだとすると、近眼もふえる。あと、スマホ斜視といって目の位置がずれちゃうなんということもありますし、目の病気だけじゃなくて、うつ病を惹起するとさっき言いましたが、やはり、精神、心身に、神経に異常を来す。

 これは、前頭葉に影響を与えるなら、なおさらですよね。前頭葉というのは人間の活動性、昔、ロボトミーという手術は、活動性を絶つために前頭葉を切断していたわけですから、連絡を。

 こういった前頭葉に与える影響は非常に怖いなと思うので、このスマホも、一言、現代社会はスマホなしでは生きていけない時代ですけれども、このブルーライトの関係、さまざまな脳に対する影響が出ている中で、国家戦略を担当される大臣としてはいかがお考えか。

竹本国務大臣 専門家の先生からいろいろ説があって、非常に教えられたことが多々あります。

 各分野の専門家の御意見を十分聞いて、その問題の重要性を十分自覚して、しっかりと検討してまいりたいと思っております。

吉田委員 ありがとうございます。ぜひお願いします。

 時間もだんだんなくなってきましたので、次に行きたいと思います。

 これも竹本大臣ですね。済みません、竹本大臣、ちょっとお疲れになりますが、よろしくお願いします。

 子供の視力低下が、大臣、社会問題化していますよね。世界の人口のうち、どうも二十五億人、全人口の三分の一が近視だ、近眼ですね、近視だそうです。アジアでは、特に今後の六十年で近視人口は四倍になると予想されています。

 こういった状況に危機感を抱く国々は、既に対策をスタートしています。学校のカリキュラムに近視予防を取り入れる国もあります。

 東アジアの国々では、十代の近視の割合は八〇%以上だそうです。二〇五〇年には全世界の近視人口は約半分になると。特に、マイナス五ディオプターというある程度強い近視になると、世界の一〇%になると推計されています。

 近視って、昔は、眼鏡をかけておけばいいんじゃないかなみたいな、先生方も、そう思われている方は多いんですけれども、実は、緑内障という、視野が欠けちゃって失明する病気を起こしたり、あと網膜剥離とかも起こしたりするんです。特に緑内障って、気づいたとき手おくれなんですよ。気づく前に見つけて治療しないと、眼鏡の先生方はぜひ、コンタクトの先生方もちょっと検診を受けた方がいいと思うんですけれども、引き起こす可能性があるんです。

 こういったことに関して、今、アジアはかなりそういったことを、近視予防というのは力を入れているんですが、日本国、我が国はいかがでしょうか。

竹本国務大臣 先生おっしゃるように、一般的に、近視であることで緑内障や網膜剥離のリスクが高まると考えられていることは私もわかっております。

 目はカメラのような構造で、さまざまなものの色や形を光の情報として取り入れます。目の虹彩はカメラの絞りに、水晶体はレンズに、網膜はフィルムに相当するわけです。実際に物を見るときは、瞳孔から目に入った光が目の中で調整され、ピントを調節する水晶体で屈折、透明なゲル状の硝子体を通過して網膜の黄斑に焦点を結びます。そして、その光が視神経を通じて信号として脳に伝達され、像として認識されるわけであります。

 ちょっと、何か、読み上げましたですけれども、目の近視の怖さというか問題点は、私は自分自身が近視だからよくわかっております。一時、レーシックというのがはやりましたけれども、あれでやった人が、今レーシックをやめている人が結構周辺には多い。やはり完璧ではなかったのかなというふうな、私は個人的に思っているんですけれども。

 ただ、今先生おっしゃったように、アジアで八割の子供たちが近視だというのは、これは人類の幸せを考えるためには、やはり科学技術先進国と言ってもらいたい我が国としては、しっかり研究をしなきゃならないものだと思って、改めて認識を改めた次第でございます。

 ありがとうございました。

吉田委員 本当に、近視がふえると、余りろくなことがないですね。目の病気がふえると、井上先生の御実家は患者さんがふえるかもしれませんけれども、本当に世界としてはいいことではないので。ごめんなさい、余り井上先生と言うと、後で怒られちゃいますので。

 ただ、本当にこれは結構深刻な問題になってきていますので、きょうつくられた官僚の方は多分、完全にこれを理解をされていないようですので、ぜひ大臣、指導力を発揮して、近視に対する政策はしっかりとお進めいただいて、またそのうち、ちょっと質問で、どうなったか聞かせていただきますので、ぜひやっていただきたい。

 せっかく厚生労働副大臣、橋本先生に来ていただきましたので、橋本先生にもちょっと近視関係のことを厚生労働省の立場で聞きたいんですが、二〇〇七年に、屋外で活動することと近視の進行に関する有名な論文が出ました。オリンダ・ロンジチューディナル・スタディー・オブ・マイオピア、マイオピアとは近視のことなんですけれども、IOVSという有名な論文に二〇〇七年に載りました。

 前述のように、特に我が国を始めとした東アジアの国々は近眼の方、近視の方が多いので、これは遺伝的要素もありますが、環境因子も極めて重要です。先ほど申し上げたように、アジアの国には、子供に対して一定時間の屋外活動を義務づけることによって近視を予防、抑制するという政策も行われています。これは、屋外で二時間、三時間と活動すると、子供たちが近視になりにくいというデータがさっきの論文であるからなんですよ。これは科学的エビデンスとして今はもう認識されています。

 また、日本の、我が国の慶応義塾大学では、バイオレットライト仮説というのもあります。これは、太陽光は直接見たら失明しちゃいますので、網膜障害を起こしますので見ちゃいけないんですが、何で外で活動すると近視が抑制されるのかという中で、紫外線に近い波長のバイオレットライトというライトが存在する中で活動をすると近視が抑制されるという仮説があるんですね。

 これも、厚生労働委員会で以前、簡単には質問させていただいたことがあるんですが、こういった仮説が日本でも出ている。そして、東アジアの国々、やはり近視予防のそういった政策をしっかりとしている中で、我が国の厚生労働省としては、副大臣、どのような対応を今後していくのか、どのような認識をされているのかということをお答えいただけますか。

橋本副大臣 御答弁申し上げますが、近視の要因は、今お話をいただきましたように、いろいろな要因が絡んでいる。遺伝要因のほか、物を近くで見るかどうかとか、屋外での活動時間の長短といった環境要因などが発症、進行に関与しているというふうに言われております。ただ、まだ正確なメカニズムはいまだ十分には解明されていないという状況であろうと承知をしております。

 そして、今御指摘、お話をいただきましたように、発症、進行予防に、太陽光に豊富に含まれるバイオレットライトが関連をしているという報告があることも承知をしておるところでございます。

 ただ、この答弁をすると何かお叱りをいただきそうな気がしますが、今後、近視の発症、進行のメカニズムについては、やはり、まだなおエビデンスの蓄積が必要であろうという状況だということでございまして、引き続き、先生からも今いろいろな御指摘もいただいたことも踏まえ、含め、情報収集に努めまして、今後の必要に応じて、内閣府を始め関係省庁と連携をして対策を講ずるということで勉強させていただきたいと考えております。

 以上でございます。

吉田委員 私の尊敬する橋本副大臣の御答弁なのであれですが、やはり、エビデンス、本当に蓄積はそれは大事なんです。これはもう、医学とかそういった科学というのは、永久にエビデンスを蓄積していく責務が、科学者にも、そして、健康戦略をやるのであれば国家にもあるんだと思います。

 しかしながら、その中で、どのタイミングでどういう判断をしていくかというのは、やはり政治家、与党の皆様の御判断だと思うんですね、副大臣。

 ですから、近視はやはり少ない方が本当にいいと思います。近視って本当に、昔の考えでは、眼鏡をかけておけば見えるからいいじゃんという、そういった考えも確かにあったんですよね。ただ、逆に、疫学的なデータが積み重なって、近視であると起こる病気が非常に多い、失明してしまう病気が非常に多い。

 例えば、一番困るのはやはり強度近視で、若いときに緑内障になった方が、五十半ばでとか四十半ばで失明をしてしまう。そうすると、お仕事もやはりやめざるを得ないですし、御家族が介護しなければいけない。そうすると、御自身もなかなか、生活しづらい、生きづらい、そういった状況になる可能性があるので、やはり近視、ある程度予防する施策、エビデンスがある程度蓄積してきたのであれば、例えば学校のカリキュラムの中で、外で二、三時間活動させても悪いことはないと私は思うんですけれども、それはいろいろなお考え方があるでしょうが、そういったことも厚生労働省の副大臣のお立場で文科省なんかともいろいろ御相談いただいて、何かやっていただける、そういった思いはないかどうか、一言言っていただければと思います。

橋本副大臣 子供が外で遊ぶのはいいことだと思うんです。それは、いろいろな意味で。それに近視の予防ということも含まれるのであれば、なお、更にいいことなのでございまして、ちょっと具体的にどうするかというのは、やはりきちんと、さはさりながら、規制なり何かしら政策に取り組むためには、それが効果があるというエビデンスというのはやはり、これも集めなければいけないというのも事実でございますので、まず、きちんと勉強させていただいた上で、必要に応じて関係省庁とも連携をして対策をとらせていただきたいと思っております。

吉田委員 副大臣、ありがとうございます。

 副大臣、じゃ、もう一言、今の関連ですけれども、日本ってやはり、医療も、私もずっと昔から思うんですけれども、感覚器に対する興味というのが薄いんですよね。やはり命にかかわる部門がどうしても日本というのは重視され、いや、それは、そういう考え方もいいんだと思います。

 ただ、欧米というのは非常に、目、耳とか、やはり鼻だとか、特に目は非常に大事にしますよね。それは、その方のQOLだとか生産性に寄与する。人間って八割の情報は目から得ると一応言われていますから、そういった中で、やはりこういった目の検診って有効なものがまだまだなされていないという事実があります。

 もちろん、与党の中でも、非常にこの目のこと、眼科医療政策を力強く推進していただいている先生方も、田村先生ですかね、元大臣を中心にいらっしゃるのを承知していますが、こういった、毎年やる必要はないと思うんですけれども、区切りの年なんかで目の検診をして、緑内障を見つけて、早く治療して、そうすると、緑内障って、今、早く見つけると百歳まで、今、人生百年社会と言われている中で、百年見える、そういったことを実現できることも結構あるんですよね。とにかく早期発見、早期治療なんですね、緑内障。加齢黄斑変性もそうですね。

 そういった中で、こういった健診事業の中で、目に関する検診などを、やり方はぜひ御検討いただきたいんですが、やるとか、そういう御見解とか、そういった展望というのはあるのか、副大臣、お伺いしたいと思います。

橋本副大臣 議員御指摘いただきましたとおり、国民のQOLの維持などのために緑内障を早期発見をして失明を回避するということは、大変重要なことでございます。

 一般論として申し上げますと、健診に、ある項目を導入するかどうかということについては、検査の安全性、有効性等が明らかであるか、医学的な効果みたいなことについての科学的な根拠に基づいて。また、それが想定される対象者数とか疾病の発症リスク、費用対効果なども勘案をして、これは医療経済学的な効果がどうかということだと思いますが、この適否を判断することが必要だというふうに考えております。

 緑内障等に対する眼科検診の実施ということについてのお尋ねですが、今申し上げた医学的効果と医療経済学的効果の観点からの検討が必要であると考えておりまして、現在、厚生労働科学研究費の補助金を使っている研究において、そうした研究を進めているところでございます。

 今、その研究について行っているところでございまして、令和元年度から来年、令和二年度をめどとしていまして、その医学的、医療経済学的な研究というのを今しているところでございますから、その結果も踏まえて、実際にどうするかということはしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

吉田委員 時間になったので終わりますが、本当におっしゃったとおりで、やはり医療経済的な部分も非常に重要だと思います。ワクチン政策がその典型ですが、やはり、国民の健康、命を守ることと、そして医療費の削減にも寄与していくのが予防医療の政策でありますので、ぜひこういったものは、ちゃんと調べればおわかりになることですので、国民の健康、命を守る、そして医療費も適正化をある程度していく、そういったことのためにまた副大臣が力を尽くしていただくことを祈念をさせていただきまして、きょうの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

松本委員長 次に、大河原雅子君。

大河原委員 立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムの大河原雅子でございます。きょうのラストバッターになりましたので、よろしくお願いいたします。

 私は、この内閣委員会にこの臨時国会からも引き続き委員として籍をいただいておりまして、この間も、こうした大臣の所信の折に、野田聖子大臣、それから片山さつき大臣、それぞれの方の男女共同参画社会を目指す姿勢というものを伺ってまいりました。

 私も、党内で今、ジェンダー平等推進本部の本部長ということで、もともと地方議会の議員をしているときに、とにかく女性議員が自治体議会に少ないということで、そういう女性議員をあらゆる議会にふやしたいと思って活動してきた経緯がございます。

 そこで、そういう視点に立って伺っていきたいと思います。男女共同参画、そしてジェンダー平等政策について伺いたいと思っております。

 大臣は、もうスポーツ界では知らない人のいない超人、大スターでございます。世界で輝かしい記録を残すとともに、国際社会でも大活躍されてきたという認識を持っておりまして、各種の連盟の会長、そして今現在もJOCの役員をしておられる、そして、女性が少ない分野で長年御活躍をしていらしたということがあると思うんですけれども、これまでの長い御経験から、日本社会というのは男女共同参画が進んでいると思われているでしょうか。

 いろいろな経験から、ギャップをお感じになることとか、もっとこういうふうにありたいということをお感じになっているんじゃないかと思うんです。参議院議員としても、今回また継続で当選なさったということから、大変議員経験も長くて、自民党の党の中でも女性局長を務められたり、いろいろなことがございますので、ぜひ最初にそれをお聞かせください。

橋本国務大臣 大河原委員には参議院のときに御一緒させていただいたこともありまして、私、覚えていますのは、やはり女性の視点から、そして特に子供たちの健康や環境ということについて大変な思いを持って取り組まれているというお姿をそばで拝見させていただいて、私自身もしっかりとやらなければいけないという思いを抱いていたところでもありまして、今回は衆議院の場でこのように答弁をさせていただくという機会に恵まれまして、大変光栄に思っております。

 私自身、元アスリートという立場で活動をさせていただきまして、このたびはオリンピック・パラリンピック担当、そして男女共同参画、女性活躍の担当を拝命いたしました。大臣規範によりまして、各スポーツ団体の会長、副会長、理事等は全て辞職をしなければいけないという立場になりまして、今までとは完全に離れた立場での役割を果たすべく、この立場をいただきました。そういった観点からお話をさせていただければというふうに思っております。

 そういった上にでありますけれども、日本と、そしてまた世界を比べてみたときに、まだまだ多くの課題というものが残されているというふうに思って見てきましたけれども、ここのところの安倍内閣においては、女性活躍の旗を高く掲げて、その政策を強力に推進してきた結果というのは一定の進化を遂げられているというふうには思っております。

 少し数字を挙げさせていただいてもいいでしょうか。(大河原委員「どうぞ」と呼ぶ)よろしいですか。

 平成二十四年は二千六百五十八万人だった女性の就業者数というのが、今、六年たちまして二千九百四十六万人ということで、二百八十八万人がふえたということ。あるいは、第一子の出産後も働き続ける女性の割合が、四割前後と、推移してきたものが、近年五三・一%に上昇したということであったり、上場企業の女性役員数が、二十四年から本年の七年間で三・四倍の二千百二十四人になったということなど、少しずつそういった進歩が見られてきているというふうに思いますけれども、政策の方針の決定過程における女性の割合というのは諸外国に比べて依然として低いということもありますし、長時間労働などにより仕事と育児の両立が大変困難であるといった理由ですとか、そういった、女性に対する暴力も含めてですけれども、男女共同参画実現に向けた環境というのは依然として日本と世界とのギャップはあるということは否めませんので、これをしっかりと進めていくべく努力をしていきたいと思っております。

大河原委員 御丁寧な答弁、ありがとうございます。

 ところで、この第二百回国会で、安倍総理の、内閣総理大臣の大臣所信の中に、女性という言葉は一回しか出てこないんです。しかも、一億総活躍社会というところで。女性活躍、前回、法案も改正をしたということがあって、一段落と思っていらっしゃるのか。いや、これはまだまだ足りない、今世界にもおくれているという認識がおありになると思うんですが。

 前回、片山大臣がこの役をされたときには、内閣の中にもお一人しか大臣、閣僚がおいでにならなかったので、もう一人何役でもしてもらわなきゃいけないんだと、地方創生から、ほかのところもですね。今回はお二人いらっしゃいますけれども。

 オリンピックについても、それから女性活躍についても、まして男女共同参画社会をつくる、そういうような御発言はこの大臣所信にはなくて、橋本大臣が大臣をやってくれと総理から言われたときには、何と何と何をやってくれと言われたのか、ちょっとその辺、詳しく伺えるでしょうか。

橋本国務大臣 今回の女性閣僚が二名ということでありまして、女性活躍ということを掲げるということにおいては少ないではないかという御指摘は十分承知をしております。

 その上で、安倍総理からは、男女共同参画担当、そして女性活躍、女性の活躍というものを推進していく中で、働きやすさ、あるいは子育ての環境、そういったことを、地方議会やあるいは企業等々に、働きかけ、連携強化を図りながら、環境整備というものに取り組んでいくために、法的な整備と同時にやらなければいけないことの課題をしっかりと推進していくようにという指示のもとで受けさせていただきました。

大河原委員 内閣府の特命担当大臣として、男女共同参画担当、このことは、官房長官が議長で、総理がこれを代表する、一番、日本の男女共同参画政策、施策の中で中心になる部署なんですね。

 だから、これまでもおくれている部分がたくさんありますけれども、逆にまだまだ足りなくて、ここは本当に全力で当たらなければならない。特に、例えばオリンピック憲章でも、あらゆる差別をなくすというような中に入っておりますけれども、いわゆる多様性という言葉の中に、実は男女の差別や格差、こういったところまで実は隠されてしまっているんじゃないかというおそれも私は抱きます。

 この共同参画社会実現に向けては、既に基本法ができていて、基本計画も第四次まで来ていて、その四次計画に、男性の働き方を変えていくというのが中心課題になってきていたということも御確認をいただきたいと思うんです。

 いま一度、大臣が目指されている社会というのはどういう社会なんでしょうか。コラムも読ませていただきましたので、ぜひ、大臣がこれまで御自身で直面してきた今の日本の女性の課題というのはあると思うんですけれども、そんなことも含めて、目指す社会、少し、短くて結構ですので、お話しください。

橋本国務大臣 やはり、政治は男性のものという意識であったりですとか、あるいは議員活動と家庭生活の両立のための環境整備ですとか、あるいは女性がみずから政治家を目指すための啓発活動ですとか、そういったことも含めまして、女性がやはり、子供を産み、そして働き続けるという、どちらかを選択をしなければいけないということを迫られないような、そういった生き方の多様化、そして、それぞれの生涯にわたって女性活躍が推進されていくような、そういう社会を築き上げていくことが重要であるというふうに思っております。

 一点、私自身の経験からいたしまして、ここはしっかりとやはり社会全体が理解をしていくべきだなというふうに思ったことではあるんですが、平成の十二年ですけれども、現職の国会議員として、参議院において、初めて出産をするという経験をさせていただくことができました。そのときに、出産ということを、国会を欠席する事由でお休みをいただくということが参議院規則の中に、改正されておりませんで、出産の一カ月前に参議院の場において、参議院規則が、出産という事由で欠席届を出すことが認められたという経験をいたしました。

 そのときに、園田天光光先生という方が、日本初の女性国会議員、代議士になられたお一人でありますけれども、さかのぼること約五十年前、二〇〇〇年から五十年前ですけれども、初めて現職の女性議員として出産をされたという経験のときに、国会内には、議員会館内にも女性のトイレが一つもなかった、お休みをする場所も女性のためにはなかったということで、大変な時代だったんだ、だからこそ、今こそ、女性国会議員がみずから身をもって経験したことをしっかりと訴えていくべきだということで助言をいただいたという経験があります。

 そのことも踏まえながら、男女共同参画というものが、真の男女共同参画を築き上げるために努力をしなければいけないという気持ちであります。

大河原委員 そうなんですね。橋本大臣が五十年ぶりに現職の女性国会議員として出産を経験された。そこからまた年限がたっていまして、いまだ、欠席事由にはなるんですけれども、産休というようなことがなかなかできていない。

 課題は山積みで、諸外国と比べましても、例えば列国会議に参加いたしますと、既に、ジェンダー視点で議会自体を変えていこうということで、これはハウスの、院の問題にはなりますけれども、そういう視点が明確に示されているということがあると思うんですね。まだ足りない点がたくさんあります。

 資料の一、ごらんいただきますと、人間開発指数とかジェンダー不平等指数とかジェンダーギャップ指数、一番最後のジェンダーギャップ指数などが有名でございますけれども、その中には、人間開発指数は、長寿で健康な生活、知識及び人間らしい生活水準という人間開発の三つの側面で測定をする。そして、日本では、長寿にはなってきていますけれども、そこまでにたどり着くのにまだまだいろいろな障害があって、女性の場合も、長生きはしますけれども、日本女性の高齢者の単身の方の半分は貧困ということも出てきております。

 そして、GII、ジェンダー不平等指数もジェンダーギャップ指数も、この指数を上げていく、評価をされるというところの中には、女性国会議員の割合というのも入ってきますし、ジェンダーギャップ指数の方でも、国会議員に占める女性の割合、閣僚の比率、こういうものが上がらないと、この格差、世界的な格差がおさまっていかないということがあります。

 そして、このジェンダー平等ということがどれほど大事なことかというのは、これは差別をなくすということだけではなくて、女性がしっかりと小さなときからエンパワーされて、男性と同様に、子育てや介護や仕事、自分の夢、こういったものも実現できることが経済にも好循環を生み出すということがあって、企業もそれによって評価されるということが出てきています。

 そして、何より、途上国の課題もありますけれども、何人かの方はSDGsのバッジをつけていらっしゃいますよね。ターゲットの五、これがジェンダー平等を実現をする。特に女性や女児、女の子のエンパワーメントというのが非常に大きな役割を果たすんだというところで、私は、この点でも日本は、先進国と自分で言っている割に、まだそこの部分は足りないというふうに思っています。

 女性が元気に豊かに働いていくため、生きていくためにも足りない部分であると思いますけれども、SDGsの課題としても、御認識はおありになりますよね。

橋本国務大臣 もちろん、その課題は大変大きな課題だというふうに思っております。

 委員が示されたこのジェンダーギャップの指数、これにつきましても資料を見させていただいておりますけれども、日本は百四十九カ国のうち百十位ということでありますので、このことについては、健康の分野ですとか教育の分野では高い水準を示しておりますけれども、問題は、経済分野における女性の管理職の割合、あるいは政治分野における女性の割合ということがネックになっておりまして、百十位ということになるんだというふうに思っております。

 このことをしっかりと、この順位を上げていくと同時に、成熟した国家としての責務であると私は思っておりますので、女性活躍の推進法に基づいて、企業への、行動計画の策定ですとか、あるいはそれを公表して女性活躍の取組の状況を更に見える化をしていただくことであったりですとか、昨年の五月に施行されました政治分野における男女共同参画の推進に関する法律も踏まえて、取組を各党にお願いするなどして、こういったことを、SDGs、持続可能な社会をつくり上げていくために努力をしていかないといけないというふうに思います。

 そして、さらには、そういったことがなされることによって、姿を見ていく子供たちに大変大きな影響が及ぼされるというふうに思います。日本全体がそのような配慮のある状況でいくとしたときにロールモデルとなりますので、そのロールモデルをたくさんつくることによって、子供たちがその姿を見ることが更にこのジェンダーギャップ指数というものをしっかりと確立させていくものになるんだというふうに認識しております。

大河原委員 私はそんなに、指標が低過ぎるからと、それはあくまでも目安、本当にこの国で女性も男性も朗らかに生きていけたらいいなと。その面では、女性活躍推進法というのは、働く分野に重きを置いて、その障壁を取っていくというところに重きがあると思うんですよね。

 この働くという意味と、それから、差別というのが本当にまだまだ隠されていたんだなというのが、昨年、医学部の入試で女子受験生の点数、これが下げられている現実がありました。そういうところもきちんと丁寧に見ていく、そして、それに合わせて、しっかりと政府がだめなことはだめなんだというような姿勢で法律をつくる、こういう姿勢がない限り、潜っていくだけでどんどん隠れてしまうんじゃないかというふうにも思います。

 ILOでは、六月に、職場での暴力、あらゆる暴力やハラスメントを根絶させる、その目標で国際条約が制定されて、日本もその初の国際条約を採択したわけですけれども、これから私たちの国がこれを批准していくに当たって、まだまだ課題があると思うんです。国内法の整備ということがありますが、大臣はどのような御見解をお持ちでしょうか。

橋本国務大臣 ILO総会、ジュネーブで開催されたこの会議において、仕事の世界における暴力とハラスメントは働く方の尊厳や人格を傷つける、あってはならないということで、これをなくしていくために新たな国際労働基準の必要性や意義は大きいと考えたために、条約と勧告の採択に賛成したという経緯がありますけれども、そして、ことしの五月は、我が国においても、ハラスメント防止対策を強化する法律が成立しまして、ハラスメントのない職場づくりに向けた前進が図られたこととなりました。

 しっかりとこれを批准していくためにどうするべきかということは非常に大事だというふうに思っております。先ほど委員も御指摘をいただきましたとおり、国内法の制定との整合性を今後更に検討する必要があるというふうに承知しておりますが、厚生労働省を中心とした検討について、内閣府としてその動きを注視してまいりたいというふうに思っております。条約の保障の対象に求職者あるいはインターンやボランティアなどの雇用関係のない者が含まれているということ、こういったことについて、国内法制との整合性について慎重に検討することが必要であるということになっておりますので、そのことを今後、各省庁、しっかりと検討していくべきだというふうに捉えております。

大河原委員 一つ一つ課題は、確かに、厚労省とか文科省とか、それぞれのところが持たなければならない責任というものがもちろんあります。でも、この旗振り役をぜひしなければならないのは内閣府です。

 そして、私ちょっと先ほど聞き損ないましたけれども、例えば、あらゆる暴力を根絶をするという中に、あらゆるハラスメントを根絶するという中に、例えば、前の大臣の片山さつき大臣は、民間のシェルターの支援をしていくんだというようなことを御自分の目標として定められておりましたけれども、どの分野のどんなハラスメント、どんな暴力根絶に大臣として取り組まれるんでしょうか。そんな目標はございますでしょうか。

橋本国務大臣 今御指摘いただきましたDV被害者の対応に当たる職務の関係者が被害者の人権を尊重するとともに、その安全の確保及び秘密の保持ということを十分配慮しながら、ハラスメント、暴力というものは絶対的になくしていかなければいけないというふうに思っております。

 その中で、片山大臣から引き継ぎまして、この民間シェルターの支援というものも含めて、ことしは新規の予算の確保のためにあらゆる方策の中で支援をしていくということを掲げさせていただいておりますけれども、例えばDV対策と児童虐待防止法との連携というのは非常に重要だというふうに思っております。DV、そして児童虐待というのは常に、一体となっている事件というのが非常に多くありますので、そういったことの連携の強化というのは非常に重要で、ここにはしっかりと力を注いでいきたいというふうに思っております。

 また、性暴力、性犯罪の被害者のためのワンストップ支援センター、この機能の充実というものをしっかりと図っていく。あるいは、メールやSNSの活用などで若年女性が相談しやすい仕組みですね。なかなか声に出すことができない、どこに相談に行ったらいいのか、そういうような、悩みながら、悩み続けて、結果的には外に出ることができなくなったりというようなことは決してあってはならないことであると思いますので、そういった、心に寄り添う支援というものも積極的に強化をしていきたいというふうに思っております。

大河原委員 女性への暴力をなくすというのは、それこそ古い、長い問題ですよね。一九九五年の北京JAC以来、北京会議以来、各国はその根絶のためにアクションを起こそうということで取り組んできましたけれども、残念ながら、日本でもこの問題は、DV法ができましたけれども、今おっしゃったような児童虐待との関係性がまだまだ認識が薄いこととか、実際に、資料の二につけましたけれども、配偶者暴力相談支援センター、この設置がまだまだ足りないというふうに思います。

 そして、ワンストップセンター、被害者支援センターについては、片山大臣も認識をされて、一生懸命力を入れられましたけれども、病院ベースの、病院が拠点になっている、そういうワンストップサービスでなければ、なかなか実態に合わないんですね。体の証拠保全も、例えばレイプされたときの証拠保全もできない。その証拠を保管するのに、大変厳しい管理が必要ですから。そういったところでもまだまだ、諸外国と比べると、そうした体制づくりが本当におくれているんだというふうに思います。

 それで、例えばこの相談センターの相談数の推移を書いてございますけれども、例えば法律ができて、保護命令の申立てができるようになる。つまり、DV被害に遭って、ほかの地域に引っ越さざるを得ない。その引っ越し先を加害者に知られたくないんですよね。ですから、それについては支援措置を受けるということで、住民票などの交付とか、その閲覧に制限をかけるということをやっています。

 ただ、これが、十月七日に、これまでもたびたびあるんですが、十月の七日の朝日新聞には、この十年間で四十六件あって、住民基本台帳の、そういう面では、例えば画面が黄色く変わっていたりとか、その窓口の人はわかっても、実は、所得税課とか税制課とか、それから子ども手当を支給をするとか、そういう別な方法で、別な申立てで、その被害を受けた人の居どころが、自治体の職員がミスで伝えてしまう。また、窓口には、その加害者の代理人である弁護士が来て、いろいろな理由を言って、どうしてもこういう漏えいが起こってしまうんですね。

 総務省がこれは管轄をして、全国の自治体に通知を出してはいるんですけれども、やはり、こうした命にかかわる人為的なミスというのは本当に防いでいかなければならないし、防げるはずなんです。なので、大臣のお立場からも、このDVの被害を受けている人の支援についてもぜひ御認識をいただいて、こんなことが起こっているということを、総務省にも、機会を捉えて伝えていただきたい、徹底してこの通知を守るようにということを言っていただきたいというふうに思っています。

 この住所漏えいというものについては、子ども手当の担当課とか、本当に、住民票だけじゃなくて、書類の誤送付というものもあって、慎重にやらなければならないんですね。

 このDV問題は、長年女性たちが苦しんでいながら、DVというものがどういうものなのかというものを外に出せないということで、家の中で起これば、加害は夫であるとか、あるいは恋人であるとか、内縁の関係者であるとか、いろいろなことがあります。プライバシーにかかわるということでは慎重を期しますけれども、でもやはり、多くの命が、子供も失っているということから考えれば非常に大きな問題ですので、ぜひ声を担当大臣からも上げていただきたいというふうに思います。

 それで、先ほども若年女性への被害ということがありますけれども、女性の中でも、大臣の姿勢の中に、実はスポーツ界というのは非常に、指導者とそれから選手という立場、権力を持ち、そしてキャリアもある、特に女子選手の場合は、男性のコーチとか監督とかお医者さんとかですね。アメリカのスポーツ界で明らかになったあの事件は、性暴行まであって、刑事罰にしたら百七十五年分という、そんなことまで起こっています。

 スポーツ界ではさまざまな暴力が実は日常茶飯事あるよねと多くの人たちが思っていまして、このスポーツ界における暴力の根絶、ハラスメントの根絶に向けてどんなことを発信できるのか、私はもう既に発信されてきたと思うんですが、いかがでしょうか。

 ちょっと時間がなくなりましたので、もう一つ。

 この間、池江選手が白血病になられたときに、大臣も腎臓病を克服されてここまで来られているので、ちょっと発言に誤解があったのかなというふうに捉えております。でも、その発言の続きの中に、コンプライアンスとかガバナンスとか言っている場合じゃないという御発言があったので、いま一度それを、今のことも含めて、ちょっと御訂正をいただいた方がいいかなと思いますので、よろしくお願いします。

橋本国務大臣 国内外ともに、女性に対するハラスメントというものが、スポーツ界においても非常に大きな問題になってきたというのは承知しておりますし、私自身も長い間そういった世界で活動をしてきた一人なものですから、この問題は絶対的に根絶していかなければいけない問題だという認識の中で取り組んできた一つでもあります。

 その中で、ことしの六月ですけれども、スポーツ庁において、中央団体への、適切な組織運営に向けて、スポーツ団体ガバナンスコードを策定して、その中で、女性理事の目標割合を四〇%以上に設定することを、具体化を求めてきました。それはいまだに、まだ実は一五・六%というようなことなんですけれども。

 このガバナンスコードも、いろいろな問題がありますけれども、まず、私自身が、女性の理事の目標といいますか、そういったものを掲げることを、ガバナンスコードに入っているということを今御紹介させていただいた理由の一つは、そういった女性の理事ですとか、あるいは現場に、直接的に選手と密接に取り組んでいくことの立場であるトレーナー、コーチ、監督、そういった、スポーツドクターも含めて、女性の数が余りにも少な過ぎるんです。少ないからこそ女性の理事が少ないということになりますので、これは両方ともしっかりと拡充をしていかなければいけないことではあるんですけれども、やはりそういったガバナンスコードというものをしっかりと遵守して、そして女性の心にしっかりと寄り添うことができる環境というものをつくり上げていく、このことが非常に重要であるというふうに思います。

 そのことによって、健康であり、あるいは、女性として生涯にわたってしっかりとした活躍ができるという夢を持つことがスポーツ界によってできることにもなりますので、そのことをしっかりとやっていきたい、やらなければいけないということを、内閣府としてもしっかりと促進するように進めていきたいというふうに思います。

 先ほど御紹介いただきました池江選手のことに関してなんですけれども、私は、当時、その発言のときはJOCの副会長でありました。高校三年生の彼女が負うこの問題というのは非常に大変な問題であると……(大河原委員「そっちじゃなくて、コンプライアンスとガバナンスが大事ということです」と呼ぶ)コンプライアンス。はい。

 そのことで、私自身も腎臓と肝臓の持病を持ってやってきたということもありまして、自分自身に重ねてしまったということがああいった発言を招いてしまって反省をしているんですけれども、そのときに、だからこそ、コンプライアンス、ガバナンスというものを言っているようではないというのは、やらないというのではなくて、コンプライアンス、ガバナンスというものを当然しっかりとやるべき姿に変えていかなければ、池江選手がこれだけ自分自身の体のことにおいて公表をして、そして頑張って取り組んでいこうという強い意識を持ってやっているのに、もっともっとスポーツ界はそれに倣って取り組んでいくべきだということをお伝えしたかったのがそのような発言になってしまったということであります。

 しっかりとガバナンス、コンプライアンスが遵守されるように、内閣府としてもスポーツ界等々に啓発活動を進めていくための努力をしていきたいというふうに思っております。

大河原委員 やはり、女子選手、若いです。

 そして、調査によれば、男子選手よりも女子選手の方が被害に遭ったときも物を言わない。自分のチャンスも失うんだということと、それから、恐らく、それを言っても二次被害に遭うというようなこともあって、しっかりした信頼できる相談体制や被害に遭った人の救済がわかるような形で全員に伝わらなければこれはもうできないことだというふうに思います。

 スポーツ団体のガバナンスコードをつくられたということで、まだまだこれからだとは思いますが、指導者のあらゆる研修、これも見ましたけれども、女性スポーツ促進に向けたスポーツ指導者のハンドブック。スポーツ指導者と言われる方は多種多様におられますので、ここでのハラスメント研修はもう必須にしていただきたいし、そのことをやはり生徒も選手も知っている、指導者だけじゃなくて、看護者という意味ではドクターなどもそうですし、これを徹底していただきたいというふうに改めてお願いをします。

 私がつけさせていただいた資料の四番のところにはこのことが書いてありますけれども、第四次共同参画基本計画から、これから五次になっていくわけですけれども、改めて強調している視点、一、二、三と、七つまであります。困難な状況に置かれている女性の実情というときに、若い女性の被害者を救う、これが六枚目の、困難な問題を抱える女性への支援ということで、昨年の七月から検討されてきて、十月の四日にちょうど中間まとめができたところです。令和の時代になって、この年度で取り組むべきものとしてこれらが挙げられております。

 男性の働き方だけではなくて、日本が男女共同参画を我が国における最重要課題として位置づける、国際的な評価を得られる社会というのは、私は、まだまだ遠い、まだ麓にまで行っていないんじゃないかというような思いまで持つわけで、来年、オリンピックを迎えるに当たって、日本への注目度というのは非常に高くなります。そこで何が起こるということがありますので、こうした、若者たちが未来に希望が持てるような、困難を抱えた女性たちが自立をしていく、支援法の改めての新しい法律が必要だという認識もこの中間まとめで示されております。

 ぜひ御担当の大臣として、全庁の、全府省の司令塔だというふうに思っていただいて、発信を強力にしていただきたいとお願いをさせていただいて、質問を終わります。

松本委員長 大河原雅子さんの質疑は終了いたしました。

 次回は、来る二十五日金曜日午後一時五十分理事会、午後二時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時三十六分散会


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