衆議院

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第4号 令和2年3月18日(水曜日)

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令和二年三月十八日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 松本 文明君

   理事 井上 信治君 理事 関  芳弘君

   理事 長坂 康正君 理事 牧島かれん君

   理事 宮内 秀樹君 理事 今井 雅人君

   理事 大島  敦君 理事 太田 昌孝君

      安藤  裕君    池田 佳隆君

      泉田 裕彦君    大西 宏幸君

      岡下 昌平君    金子 俊平君

      神田 憲次君    小寺 裕雄君

      杉田 水脈君    高木  啓君

      中曽根康隆君    長尾  敬君

      丹羽 秀樹君    西田 昭二君

      百武 公親君    平井 卓也君

      藤原  崇君    穂坂  泰君

      三谷 英弘君    村井 英樹君

      泉  健太君    大河原雅子君

      岡本あき子君    源馬謙太郎君

      中島 克仁君    中谷 一馬君

      森田 俊和君    柚木 道義君

      吉田 統彦君    早稲田夕季君

      江田 康幸君    佐藤 茂樹君

      塩川 鉄也君    浦野 靖人君

    …………………………………

   国務大臣         赤羽 一嘉君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣         武田 良太君

   国務大臣

   (少子化対策担当)    衛藤 晟一君

   国務大臣         竹本 直一君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (経済財政政策担当)   西村 康稔君

   国務大臣

   (規制改革担当)     北村 誠吾君

   厚生労働副大臣      稲津  久君

   国土交通副大臣      御法川信英君

   内閣府大臣政務官     神田 憲次君

   内閣府大臣政務官     藤原  崇君

   会計検査院事務総局次長  宮内 和洋君

   会計検査院事務総局第三局長            宮川 尚博君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  時澤  忠君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  安居  徹君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  河村 直樹君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  成田 達治君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  田中愛智朗君

   政府参考人

   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  秡川 直也君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局長)            松尾恵美子君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房総括審議官)           渡邉  清君

   政府参考人

   (公正取引委員会事務総局経済取引局長)      粕渕  功君

   政府参考人

   (個人情報保護委員会事務局次長)         福浦 裕介君

   政府参考人

   (カジノ管理委員会事務局次長)          並木  稔君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 松本 敦司君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 森  源二君

   政府参考人

   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     竹村 晃一君

   政府参考人

   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       西山 卓爾君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 保坂 和人君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 加野 幸司君

   政府参考人

   (財務省大臣官房長)   茶谷 栄治君

   政府参考人

   (財務省大臣官房企画調整総括官)         上羅  豪君

   政府参考人

   (財務省理財局次長)   富山 一成君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           矢野 和彦君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)         椿  泰文君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           八神 敦雄君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    橋本 泰宏君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           野原  諭君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       塩見 英之君

   参考人

   (日本銀行企画局長)   加藤  毅君

   内閣委員会専門員     笠井 真一君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十八日

 辞任         補欠選任

  本田 太郎君     中曽根康隆君

  中谷 一馬君     岡本あき子君

同日

 辞任         補欠選任

  中曽根康隆君     百武 公親君

  岡本あき子君     中谷 一馬君

同日

 辞任         補欠選任

  百武 公親君     穂坂  泰君

同日

 辞任         補欠選任

  穂坂  泰君     本田 太郎君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 内閣の重要政策に関する件

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件

 栄典及び公式制度に関する件

 男女共同参画社会の形成の促進に関する件

 国民生活の安定及び向上に関する件

 警察に関する件


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     ――――◇―――――

松本委員長 これより会議を開きます。

 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、参考人として日本銀行企画局長加藤毅君の出席を求め、意見を聴取することとし、政府参考人として内閣官房内閣審議官時澤忠君、内閣官房内閣審議官安居徹君、内閣官房内閣審議官河村直樹君、内閣官房内閣審議官成田達治君、内閣官房内閣審議官田中愛智朗君、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長秡川直也君、人事院事務総局給与局長松尾恵美子君、内閣府大臣官房総括審議官渡邉清君、公正取引委員会事務総局経済取引局長粕渕功君、個人情報保護委員会事務局次長福浦裕介君、カジノ管理委員会事務局次長並木稔君、総務省大臣官房審議官松本敦司君、総務省大臣官房審議官森源二君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長竹村晃一君、法務省大臣官房政策立案総括審議官西山卓爾君、法務省大臣官房審議官保坂和人君、外務省大臣官房審議官加野幸司君、財務省大臣官房長茶谷栄治君、財務省大臣官房企画調整総括官上羅豪君、財務省理財局次長富山一成君、文部科学省大臣官房審議官矢野和彦君、厚生労働省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官椿泰文君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君、厚生労働省大臣官房審議官八神敦雄君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長橋本泰宏君、経済産業省大臣官房審議官野原諭君及び国土交通省水管理・国土保全局次長塩見英之君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局次長宮内和洋君及び会計検査院事務総局第三局長宮川尚博君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

松本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。今井雅人君。

今井委員 おはようございます。

 官房長官、西村大臣、よろしくお願いします。

 最初に、新型コロナ対策について少しお伺いをしたいと思います。

 今、さまざまなところで自粛要請がされているわけでありますけれども、あす十九日に専門家会議が開かれるというふうに伺っておりますが、この専門家会議においては、報告も出されるというふうに伺っておりますけれども、どのようなことが今回検討されてその次のプロセスに進むということになっているんでしょうか。

西村国務大臣 お答え申し上げます。

 三月九日の専門家会議におきまして、この新型コロナウイルス感染症の感染の拡大の今の現状、これにつきまして、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえている、しかしながら、同時に、依然として警戒を緩めることはできない、こういう評価が、見解がなされたところであります。

 そして、その後、この間、自粛を、学校の休校なりイベントの自粛なりをお願いしております。その結果どういう状態になっているかということを専門家の皆さんにあす御判断をいただき、特に、北海道で多くの感染者が出て、そして、いち早く休校の措置をとられたりイベントの自粛の措置をとられていますので、そういったことについての対策の効果についての判断が示される予定となっております。

 政府としては、この間、全国規模のイベントについて、縮小なり中止なり延期なりをお願いしたところであります。このイベントの自粛などについて何らかの目安を示せないかということも、審議の中でも御指摘をいただいておりますし、意見交換を私もしてきております。

 全国規模の不特定多数のイベントについては、万が一感染者が出た場合に、それが全国に散らばるということで、また、感染経路がわからなくなってしまうということであります。今、感染者の方が出ておられますけれども、ある程度はクラスターで感染経路を追えていますので、要は、感染経路がわからなくなるということが一番危険なわけであります。

 そういう意味で、そういったことも頭に置きながら、既に三つの条件が出されております。換気が悪いとか、人が密集して集まるとか、近い距離で会話がなされるとか。こういったことを踏まえて、何らかの行動の目安みたいなものが示せないかということは考えているところでございます。

 いずれにしても、感染が拡大していくのか、終息にいくのか、持ちこたえている状態、これが今どうなっているのかということをしっかり御判断いただきたいなというふうに考えております。

今井委員 今、三つの基準をお示しになられましたけれども、その基準でいくと、外でやっているようなスポーツなんかは当てはまらないわけですよ。ところが、卒業式のようなものはまさにそれに当てはまるわけですね。だから、卒業式はやってほしいといって、外での運動は自粛してという、先ほどの三つの基準とはもう真逆のことが今起きてしまっているわけですよね。そういうこともちょっとよく考えていただきたいんですけれども。

 この専門家会議のその報告を受けて、そこからどういうプロセスで次の判断を総理がされるというふうになるんですか。

西村国務大臣 専門家の皆さんからどういった判断が示されるか、これはまだ私も聞いておりませんし、わかりません。専門家の皆さんの間で御議論なされているということでありますので。あす会議を開く予定にしておりまして、そこでも恐らくさまざまな議論がなされるものと思います。その結果を受けて、総理として何らかの判断をされる、今ある対策本部におきまして、一定の意思決定、方向性がなされるものというふうに考えております。

今井委員 あわせて、今、経済に大打撃が起きているわけでありますけれども、経済財政担当大臣として、緊急経済対策、これは誰も今必要だというふうに思っていると思いますが、現状を今どういうふうに捉えておられて、今後、その緊急の経済対策についてはどういうスケジュールで、どれぐらいの規模でつくっていかれるおつもりであるか、お答えいただけますか。

西村国務大臣 御指摘のように、国民の皆さんに今、本当にいろいろな不便をおかけしておりますし、これは、何より感染拡大を防止するため、終息に向けてみんなで努力していくということで、何とか御理解いただければと思いますけれども、他方、それによって、さまざまな、中小企業の皆さん中心にいろいろな影響が出ております。そしてまた、世界的に感染拡大していく中で、世界経済全体に大きな影響を及ぼしております。そうした中で、日本経済にも厳しい今状況になってきているという認識であります。

 そうした中で、当面は、消費を喚起したりするイベントをもっとやれということではありませんので、しっかりとこの経済、中小企業の資金繰りを下支えをし、しっかりと支えて、雇用を守り、生活を守るというところに重点を置いて、今回、第二弾の緊急対応策をまとめさせていただきました。予算でいいますと四千三百億規模、そして一・六兆円の金融も含めて、二兆円規模の対策であります。

 中小企業の資金繰りについては、実質無利子、無担保で、そして、小口のものについては手続を簡素化して直ちに出せるようなことをやってくれと。あるいは、今ある既存の債務の返済猶予、それから、新しく借りたときも返済期間を五年まで据え置くこともできるようになっておりますので、企業の事情に応じて柔軟に対応するようにということで取り組んでおりますし、雇用調整助成金を拡充をして雇用を守っていただく。そして、本当に厳しい生活になっておられる方には小口の資金の特例をつくって、お二人の家族であれば最大八十万円まで、お一人でも、子供がいなくても五十五万円までという資金を提供して、これは返済免除の要件もついております。

 こうしたことで、何とかこの厳しい状況を下支えを、しっかりと支えていく。雇用を守り、生活を守るということで取り組んでいきたい。

 この規模感については、アメリカ、ヨーロッパも大体GDPの〇・二%規模で今、対応が打たれておりますので、日本のこの緊急の措置の二兆円規模は決して諸外国に比べて小さいものではないと思っております。

 ただ、これは、日本経済、世界経済に相当のインパクトがありますので、そのインパクトに見合うだけの経済対策をやらなきゃいけない。その中身については、しっかりと考えていっているところでございます。

今井委員 その一環として、今、消費税を一時的にでも引き下げた方がいいんじゃないかという意見がいろいろなところで出ておりますが、それについてはいかがですか。

西村国務大臣 この審議の場でもさまざまな御提案をいただいておりますし、与党の皆さんからもさまざまな御提案をいただいているところでございます。

 消費税については、安倍総理も言及しておりますけれども、基本的に社会保障に全額を充てております。そして、特に、昨年十月からは幼児教育、保育の無償化に充てて、これは子育て世帯の負担軽減にもつながっているということでございます。全世代型社会保障改革の第一歩としてそれはスタートしたわけであります。

 そういったことも頭に置きながらではありますけれども、これだけの経済へのインパクトがある状況になっておりますので、税制での対応、財政面での支出、そして規制改革、こういったこと、およそ全てのことをしっかり検討して、この経済を、厳しい影響、これを、終息した後にV字回復させていく、そのつもりで、ぜひ、前例にとらわれることなく、しかもタイミングも逸することなく、しっかりとした経済対策をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

今井委員 これはリーマン・ショックとよく比べられますけれども、リーマン・ショックは金融危機でしたから、お金を回せばもとに戻るという類いの危機だったと私は思いますけれども、今回は、実体経済が、しかも長期化、長期にわたっていろいろな営業活動に影響が出るということですから、本当に深刻な問題ですので、今おっしゃられましたけれども、今までの発想で物を考えていると、これはやはり全部後手に回りますので、我々もいろいろ提案はしていきたいと思いますので、ぜひ思い切った対策を打っていただきたいと思います。

 時間があれば後でもう少し細かくお伺いしたいと思いますが、次に、官房長官を含めて、きょうは財務省の方に来ていただいておりますので、森友学園のことについてお伺いをしたいと思います。

 きょうの週刊誌に、三年前の三月七日にみずから命を落とされました赤木俊夫さん、近畿財務局の職員でございましたが、この方の遺書が公表されています。

 本日午後一時から、大阪地裁に、国と当時の佐川理財局長を相手取って賠償の提訴をされるそうです。

 実は、もう三年もたっておりますので、なぜ今このときかということなんですが、私もちょっと直接お話を伺えなかったので、人を介していろいろお話を伺いましたが、三回忌が済んだということも一つあるんですけれども、この三年間、財務省の人たちが余りに対応がひどい、我々を、私たちを切り捨てるような対応ばかりしてきた、それでもう本当に耐えられなくて、弁護士さんにも相談して、今回提訴する、こういうことでございました。

 それで、ちょっと、記事にもありますけれども、御本人にも間接的にお話を聞いてきたんですが、事実関係をまずお伺いしたいんですけれども、麻生大臣が国会の答弁で、お墓参りに行かないんですかということを聞かれたときに、遺族が来てほしくないということだったので伺っていない、こういうふうに答弁をされておられます。しかし、先方は、その話を持ってこられたとき、財務省の職員に、ぜひ来ていただきたいというふうに答えたそうです。ところが、なぜか大臣には、来ないでほしいというふうに伝わってしまっている、こういうふうにおっしゃっていますが、まず、この事実関係について教えてください。

茶谷政府参考人 お答え申し上げます。

 近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったことはまことに悲しい話でございまして、残された御遺族の気持ちを思うと言葉もなく、静かに謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

 その上で、お尋ねの件につきましては、我々の認識と異なる部分があるものの、御遺族との間の具体的なやりとりであることから、当方からコメントすることは差し控えたいと思っています。

今井委員 そういうところが冷たいんですよね。

 その後、当時の近畿財務局長の美並義人さんが何人かの方と一緒に来られたそうですけれども、そのとき、何とおっしゃったか。大臣の墓参を断ってくれてありがとうございましたと。大臣が来ると警備が大変だから、墓参りを断ってくれてありがとう、こう言われたとおっしゃるんですよ。これは事実ですか。

茶谷政府参考人 お答え申し上げます。

 報道を受けて、改めて美並元局長に確認しましたが、そのようなことを言った覚えは全くないとのことでございました。

今井委員 本当に御本人はそうおっしゃいましたか、私はそんなことを言っていないと。もう一度。

茶谷政府参考人 昨日、本人に私から直接確認いたしました。

今井委員 覚えていないのか、言っていないのか、どちらですか。

茶谷政府参考人 本人の言葉は、そのようなことを言った覚えは全くないというのが本人の言い方でございます。

今井委員 言った覚えは全くないと。覚えていないということですね。(茶谷政府参考人「覚えはないと」と呼ぶ)覚えていないということですね。

 この森友学園のときは、みんな記憶が飛んでしまうので、もう本当にちょっとあきれてしまうんですけれども、これ、事実関係を、この記事にはFさんと出ていますけれども、当時、財務省でこの方たちとコンタクトをとっていた方は一人しかいません。どなたかは特定できています。ここであえて名前は申し上げませんが、わかっているはずですので、その方にぜひちょっと確認をしていただきたいんですけれども、いかがですか。

茶谷政府参考人 お答え申し上げます。

 我々、その方とも直接確認をいたしたところでございますが、今申し上げたように、具体的なやりとりにつきましては、御遺族の関係もあるので、ここでは控えさせていただきたいと思っておるところでございます。

今井委員 それでは、御遺族が、それは別にこういう場で話しても構いませんという許可をいただければ、お答えいただけますか。

茶谷政府参考人 そこは御遺族の考えをよく踏まえた上で対応したいと思っています。

今井委員 私、訴状を詳しくまだ読んでおりませんけれども、きょう訴状を出されるときには、遺書も出したり、こういう経緯のことも全部訴状に書かれるというふうに伺っておりますので、今、御遺族の関係でということでありましたから、御遺族がオーケーであれば、ぜひ調べてください。それで、こういうところでちゃんと答弁をしてください、ごまかさないで。よろしいですか。遺族がオーケーであれば、ここで答弁していただくということでよろしいですか。

茶谷政府参考人 今、御遺族がオーケーであればという仮定のお話なので、それについては直接答えられませんが、御遺族の考えをよく踏まえて考えたいと思います。

今井委員 この三年間、そういう、何というんですか、白々しい対応を受けたので、こうやって裁判にまで発展してしまっているわけです。そのことをよく財務省の皆さんも心にとめていただきたいんですね。

 今、ちょっと、七枚ぐらいある遺書ですけれども、少しだけ抜粋して読ませていただきますね。

 本件事案は、今も事案を長期化、複雑化させているのは、財務省が国会等で真実に反する虚偽の答弁を貫いていることが最大の原因でありますし、この対応に心身ともに痛み苦しんでいます。

 森友学園、佐川理財局長の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それにノーを誰も言わない、理財局の体質はコンプライアンスなど全くない、これが財務官僚王国、最後は下部が尻尾を切られる。何て世の中だ、手が震える、怖い、命、大切な命、終止符。

 これまで本当にありがとう、ごめんなさい、怖いよ、心身ともにめいりました。お母さんへ、ごめんなさい、大好きなお母さん。

 家族、最も大切な家内を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です。

 私の大好きなお母さん、謝っても、気が狂うほどの怖さと、辛辣な人生って何。

 兄、おいっ子、そして父、みんなに御迷惑をおかけしました。

 三月の七日の当日までいろいろ書いておられます。もうこれを読んで、私は本当に涙がとまりませんでした。

 この中に、こういうことも書いています。どうしてこの人だけが責めを負わなきゃいけないのかということなんですが、この方は、刑事罰、懲戒処分を受けるべき者ということをここに書いています。

 佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長、杉田補佐、この人たちが全部やった、佐川さんが指示をして全部やったというふうに言っています。

 資料を見ていただきたいんですが、今名前が挙がっている人たちがその後どうなったか。佐川局長は、その後国税庁長官になられまして、そのまま円満に退職をされています。私が首謀者だと思っているこの中村総務課長ですね、当時。この中村さんも、この遺書の中で、この人が直接財務局に電話をしてきて恫喝したということを何度も書いています。この方は、今、イギリスの大使館の公使です。田村室長、福岡財務局理財部長ですね。そして、当時、近畿財務局長で、この改ざんを、最後、俺が責任とると言って引き受けたと言っています美並義人さん、今、東京国税局長です。

 皆さん栄転ばかりですね。やらされたことで本当に後悔して亡くなった方がいる一方で、首謀者の人たちはみんなこんな出世しているじゃないですか。

 官房長官、こういう事態はどう思われますか。やらされた人間が自分で命を落として、やらせた人間の方がこうやってのうのうと出世していく。こんな世の中、どう思われますか。

菅国務大臣 近畿財務局の職員の方がお亡くなりになられたことについては、残された御遺族の皆さんの気持ちを思うと言葉もなく、静かに謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。

 今、委員から御指摘をいただきました。その中で、文書改ざん等の一連の問題行為については、財務省において平成三十年六月に調査結果を公表し、関与した職員に対しては厳正な処分が行われたところであります。その上で、その後の財務省の人事については、任命権者である財務大臣において適材適所の人事が行われたもの、このように承知をしております。

今井委員 厳正な処分とおっしゃいますけれども、この処分内容を見てくださいよ。停職三カ月、これが一番重いですね。最終的に改ざんを、ゴーサインを出した美並さんなんかは戒告ですよ。これが死をもって償った人に値する処分だと思われますか。

菅国務大臣 今申し上げましたように、任命権者である財務大臣において適材適所の人事が行われた、このように思っております。

今井委員 本当に、血も涙もないというのはこういうことを言うと思いますよ。

 こういう人事をやっていくことが御遺族の気持ちを逆なでして、こういう問題に今なってきているんです。そういうことをぜひ受けとめていただきたい。

 それから、さっき言い忘れましたけれども、ぜひ確認していただきたいですが、今でも御遺族は、安倍総理や麻生大臣にお墓参りに来てほしいそうです。ですから、ぜひ御遺族に確認の上、御遺族が来てほしいということであれば、大臣に話をしてお墓参りに行っていただく、そのことをちょっと御進言をしていただけないでしょうか。

茶谷政府参考人 お答え申し上げます。

 御遺族の考えを踏まえて、対応を考えたいと思います。

今井委員 よろしくお願いします。

 その遺書というか手記の中にいろいろ書いてあることを少しちょっとお伺いしていきたいんですけれども。

 まず、こういうことが書いてあります。佐川理財局長の指示により、野党議員からのさまざまな追及を避けるために原則として資料はできるだけ開示しないこと、開示するタイミングもできるだけ後送りするように指示があった、こういうふうに書いておりますけれども、こういう指示を本当にしたんですか。

富山政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、一般論として、国会議員の先生方からの資料要求に関しましては、回答期限を法令上定められているわけではございませんが、可能な限り速やかに対応することとしております。

 また、提供すべき情報の範囲についても特段の定めがありませんが、情報公開法における不開示情報に該当するか否かも参考にしつつ、可能な限り協力しているところでございます。

 その過程において一定の時間を要することがあることはございますけれども、今先生の御指摘にありました指示といったようなことについては、具体的に、明示的に当時の理財局として幹部の方からの指示があったというふうには、財務省がまとめました調査報告書においては記載をされていないところでございます。

今井委員 いや、そのお手盛りの調査報告書が信用できないから言っているんですよ。今回、関電の報告書が出ていましたけれども、あれでも不十分だと思いますが、第三者委員会がやったら、関電がやっていた調査報告書は余りに甘いと断罪しています。これ、調査報告書、財務省の中でやったやつでしょう。何でそんなことをベースに話をするんですか。お手盛りになっているから私は申し上げているんですよ。遺書だと、もっと厳しいことが書いてありますよ。

 そこの中にもう一つありますけれども、この方が書いている、野党に資料を提出する前には必ず与党に事前に説明をした上で、与党の了承を得た後に提出するというルールになっていると。これもこういうルールになっているんですか。

富山政府参考人 お答えをいたします。

 今委員が御指摘のような、与党の先生方を優先して御説明等をするというルールがあるということではございません。

 ただ、一方で、現実に国会議員の先生方あるいは国会への対応を我々が行う上に当たりましては、各委員会の例えば理事会といったような場で理事会協議事項についての御協議をいただくために、必要な範囲で、またお求めに応じて対応させていただいているというところでございます。

今井委員 まさかそういうことがないだろうなというふうには思いますけれども、この方は、そういうルールでやっていたというふうにおっしゃっています。

 その中で、幾つか、国会での虚偽答弁についてこの方は書いていますけれども、まず、こういう記述があります。平成三十年二月の国会で、財務省が新たに議員に開示した行政文書の存在について、麻生大臣や太田局長が、行政文書の開示請求の中で、改めて近畿財務局で確認したところ、法律相談に関する文書の存在が確認された、こういうふうに言っていると。

 また、これはその関連ですけれども、平成三十年二月十九日、衆議院の予算委員会で、当時の太田理財局長ですね、省内で法的に論点を検討した新文書について、当初の段階で法務担当者に伝え、資料に気づく状況に至らなかった、法務担当に聞いていれば文書の存在に気づいていたはずだ、こう答弁しておられますが、亡くなられた赤木さんは、こんなのは真っ赤なうそだと。

 近畿財務局の中で文書管理課等、つまり統括法務監察官、それから訟務課長、統括国有財産管理官、この人たちはもともと、法的に論点を検討した文書、これはあることは認識していましたと。認識していたにもかかわらず、さも後で調べたら見つかりましたというような答弁をしていて、こんなのは真っ赤なうそだ、こういうふうにおっしゃっていますが、これについてはいかがですか。

富山政府参考人 お答えをいたします。

 御指摘の法律相談文書につきましては、まず一つは、平成三十年十一月に公表されました会計検査院の報告書におきましては、近畿財務局管財部、こちらがいわゆる処分担当の部署ですが、管財部においては、保存期間を一年未満としていたことから、法律相談文書を廃棄している。

 一方、部門をまたがる一覧性のある文書のリストがないということで、御指摘の統括法務監査官、こちらがリーガルチェックをする部署でございますが、こちらの方に法律相談文書が、これは五年間の保存ということで保存されておったんですが、そうしたことに気づかず、会計検査院からの要求に対して、二十九年報告に係る検査の過程で法律相談文書を提出できなかったとされております。

 したがいまして、こういった検査院の報告との関係でも、まず、管財部と、それからリーガルチェックをする統括法務監査官という部門が並列して別々にある、そういう中での文書の保存についての十分な情報共有ができていなかったということに伴って、その後の情報公開請求、これは近畿財務局全体についての悉皆的な探索を行いましたので、その際、リーガルチェック部門の統括法務監査部門にそういった文書があるということが判明したということを、当時の太田理財局長が答弁をさせていただいているというものでございます。

今井委員 赤木さんの主張は違います。確かに文書は一年未満ではあったけれども、いろいろ関係のある文書なので、破棄せずにファイルしてあった、とってあった、そのことはみんな知っていましたと。しかし、できるだけ資料を出すなと言われたので、出しませんでした、みんな知っているはずだと。後で調べられたら五年の保存の方にあったみたいな、そんなのはうそだと言っていらっしゃるんですよ。

 そのことについてはいかがですか。

富山政府参考人 お答えいたします。

 今御指摘の点につきましては、三十年六月に公表しました財務省の調査報告書におきましては、近畿財務局においては、情報公開請求への対応のため、平成二十九年十月から十一月にかけまして、管財部にとどまらず他の部門も含めて、森友学園案件の関連文書の探索が行われた、その結果、統括法務監査官部門におきまして法律相談に関する文書が保存されていることが確認されたことから、同年十一月二十一日に会計検査院に連絡、また、情報公開請求に対しては、年が明けました三十年一月四日に開示決定をしたというふうに認定されているものと承知しております。

今井委員 では、この遺書に書いてあることは間違っているというふうにおっしゃるわけですね。私たちの方が正しいとおっしゃるわけですね。ちょっと信じられないです。

 会計検査院、二〇一七年の四月十一日から十三日に一回目の特別検査、六月に二度目の検査に入っておられますね。この会計検査を受けるに当たって、応接録を始め、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないこと、検査院への説明は、文書として保存していないと説明するように事前に本省から指示がありました、こういうふうに書いてあります。これは事実ですか。

富山政府参考人 お答えをいたします。

 繰り返しになりますが、財務省の調査報告書におきましては、平成二十九年三月以降、森友学園案件に関する会計検査院の会計検査が実施に移され、会計検査院から、破棄していない応接録等を提示するよう繰り返し求めがございましたが、本省理財局においては、国会審議等において存在を認めていない文書の提出に応じることは妥当ではないと考え、存在しない旨の回答を続けたということについては、調査報告書で認定しているところでございます。

今井委員 いや、ですから、会計検査院にそういうのをできるだけ出さないようにしようという指示をしたんですか。

富山政府参考人 財務省の調査報告におきましては、本省から、今先生の御指摘は近畿財務局に対してということだと思いますが、そこまでの認定はされていないところでございます。

今井委員 甘いんですよ、甘いの。自分たちを守ろうとして、そこまでは言っていないという、そういう報告にしているわけじゃないですか。そういうところが甘いと言っているんですよ。そういうところに遺族は怒っているんですよ。それをちゃんと受けとめてください。

 こういうふうにも言っています。実は、この方、二〇一七年の六月、中で異動がありまして、自分も異動を希望していて、もう異動できるかなと思っていたら、内示で、六月二十三日、同じ部署のほかの職員は全員異動が決まってしまったんだそうですが、自分だけが取り残されてしまった、移りたいと言ったのに自分だけ残されちゃったと。

 それで、その人たちが転勤した、異動したときに、ぱっと見たら、国有地に関する資料が全て処分されて職場から消えていた、六月二十三日の内示の後に書類が忽然と消えていたと。そうしたら、その五日後、六月二十八日に特捜部が来庁したそうです。

 特捜部が入る直前に資料は忽然と消えた、そして自分だけが取り残された、こういうふうに言っていますが、これは事実ですか。

富山政府参考人 お答えをいたします。

 今委員御指摘の点につきまして、調査報告書におきましては、平成二十九年二月以降、保存期間が終了した応接録について、紙媒体で保存されていたもののほか、サーバー上に電子ファイルの形で保存されていたものについても廃棄が進められた、他方、個々の職員の判断により、廃棄せずに当該職員の手控えとして手元に残された応接録も引き続き存在した、ただし、廃棄を徹底すべきとの認識が必ずしも共有されていなかったことに加えまして、平成二十九年三月以降には財務省職員を刑事告発する動きが報道され、さらに同年五月には東京地方裁判所に対して証拠保全の申立てが行われるに至りまして、それ以上の廃棄は行われなかったというふうに認定しております。

 したがいまして、委員御指摘の職員は夏の異動でございましたので、五月には、今申し上げたような事情で廃棄は行われなかったという状況もございます。そういった中で、その後、財務省として、残っている全ての文書を国会にも提出させていただいたという流れでございますので、全ての文書がなかったということではないというふうに考えております。

今井委員 もう時間がないので、官房長官、最後にお伺いしますけれども、この方は、佐川さんが全部指示してこうなったんだと。佐川さんはなぜこういうことをしたかというと、二月十七日、安倍総理が、私や妻が関係しているということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということをはっきり申し上げておきたいと、二月十七日です。それに対して、二月二十四日に佐川局長が答弁をした。そして、その二日後から改ざんが始まっています。つまり、安倍総理の答弁が端緒となってこの方は自殺したんです。そのことを総理も内閣の人たちも重く受けとめなきゃいけないと私は思うんですよ。

 そういうことに対して、最後、官房長官、どういうふうに感じていらっしゃるか、そのことだけお伺いしたいと思います。

菅国務大臣 繰り返しになりますけれども、近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったことについては、残された御遺族の気持ちを思うと言葉もなく、静かに謹んで御冥福を申し上げたいというふうに思います。

今井委員 本当に、御遺族が提訴に踏み切ったことがよくわかります。こういう態度をずっととられてきたんだと思うんですよね。

 御本人は亡くなりましたけれども、まだ御遺族はいらっしゃるんですから、その人たちの心に寄り添ってしっかりとケアをする、そのことをやっていただければ、この提訴の問題だって解決していくでしょうし、そうやって、私は知りませんみたいな態度をずっと続けないで、ぜひ向き合っていただきたい、そのことをお願い申し上げまして、質疑を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

松本委員長 午後二時二十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前九時四十四分休憩

     ――――◇―――――

    午後二時二十分開議

松本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。源馬謙太郎君。

源馬委員 立国社の源馬謙太郎でございます。

 きょうは、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 西村大臣におかれましては、コロナウイルス対策で大変お忙しい中ですけれども、所管の事項についていろいろとお伺いをしていきたいと思います。

 初めに、これは通告していないんですけれども、大臣にお考えをお伺いしたいんですが、私は、きのうの夜、地元の浜松市に戻りまして、浜松でライブハウスを経営している友人と会いまして、ライブハウスというのは本当に今大変な状況だということは、これはもう国内に広く知られているわけですけれども、私も、彼は大丈夫なのかなと思って、いろいろお話を聞きました。

 そうすると、やはり大変なんです、ライブハウスは。名指しで、すごく危険なところかのように言われてしまうので非常に厳しいんだけれども、実は、ライブとかを延期にすれば、チケットを返金するわけではないので、急にお金がなくて困るということではなくて、逆に、延期して、例えば十月に延期するとなると、十月に入っていたほかのライブとの日程の組合せが困ったりする、もう十月ぐらいは日程がぱんぱんになってしまって延期のしようもなくなってしまった、こういう話をしておりました。

 彼は、もちろん、今お客さんが来られないし、アーティストも呼べないというつらさもあるんだけれども、これはどの業種でも同じだと思うんですが、やはり先が見えないということが一番困ると。私は、もっと、お金がなくて困るということを言われるのかと思ったら、先が見えないことが一番困るということをおっしゃっておりました。

 先ほどの日程のこともそうですし、いつまでこの状態を続ければ少し明るい先が見えてくるのかという見通しさえわかれば少しは安心できるということだったんですが、これは大変難しいことだと思うんですけれども、どのようになったら少しは先が見えるようになると大臣はお考えなのか。

 つまり、今も、新型インフルエンザ特措法が改正されて緊急事態宣言を出せる状態になったけれども、出していない。かといって、対策本部もできていない。じゃ、これは安全なのか、それともまだまだ安全じゃないのか。国民はもっともっと先行きがわからなくなってしまっているのが実態だと思うんですが、どのようなことが少し兆しが見えれば先が見えてくるようになると大臣は今のところお考えになっているか、御所見を少し伺いたいと思います。

西村国務大臣 お答え申し上げます。

 私のところにも、全国のイベント、あるいは、特に音楽、芸術関係の方々から、予定していたイベント、コンサートを始め、できなくなっている、また、イベント関係者の方々からも、大変厳しい状況になっているというお話をお伺いをいたしております。

 本当に苦しい状態におられるのだろうなということを、改めて、今のお話も含めて、痛感しているところでありますけれども、専門家会合がございまして、その中で、日本が、日本の状態が、これから感染が拡大していくのか、それとも終息に向かうのか、ぎりぎりのところだというお話をいただいて、安倍総理の政治判断で、学校休校をお願いをしたり、あるいはイベントの自粛をお願いをして、さまざま国民の皆さんには不便をおかけをしているところでありますけれども、その成果もあってだと思います、何とか日本は持ちこたえている。諸外国で爆発的に感染者がふえるような状況ではなく、何とか持ちこたえている状況ではあるけれども、しかし、警戒を緩めてはいけないというのが三月九日の専門家会議での見解でございました。

 そして、あすにでも専門家会合をまた開いていただいて、その後の状況、それから十日ほどたちますので、この間、この成果がどのぐらい出ているのか、何とか持ちこたえる状態からどうなっているのかというところを御判断をいただいて、そして、今後の対応を考えていこうとしているところでございます。

 仮に、蔓延のおそれが高いということで評価をなされて、厚生労働大臣からその報告がなされれば、政府対策本部が立ち上がる。そしてさらに、大きな影響が出てくるということであれば、緊急事態宣言ということもあり得るわけですけれども、何とか終息に向けてやれないのかということで、今、全力を挙げて取り組んでいるところであります。

 その上で、したがって、今の段階で、いつごろどうなるということはなかなか申し上げられないんですけれども、もう一点、専門家会合で指摘をされたことが、海外で、感染者が欧米で激しくふえている、そして昨日には、緊急提言ということで、ヨーロッパからの入国について一定の制限を加えるべきではないかという御提言もいただいているところであります。したがって、国内が仮におさまっても、また海外でふえて、そして、またそれが入ってくればまたふえるということになりかねませんので、そのあたりの国内の状況と海外の状況とを見きわめていかなきゃいけない、そんな状況にあるというふうに思っております。

 他方、イベントについてなんですけれども、全国規模で、不特定多数で大きなイベント、大規模なイベントがなされて、仮にそこで感染者が出たとすれば、不特定多数でありますから、しかも全国から、全国にそれが散らばり、また、感染経路が追えないということになりますので、抑え込むことができないわけですね。感染経路がわかれば、そこの濃厚接触者をたどっていけば抑え込むことができるわけですけれども、そういう非常に危険なことになってしまいます。

 他方、三要件という形で、換気がよくて、そして一定の距離を置いて、そしてやれば、そういうことがない状態が重なれば、三要件が重なれば感染が拡大しているということでありますので、感染が広がっているという専門家の御見解でもありますので、そういったことを踏まえて、何かイベントの自粛についても、おっしゃるように、いつまでもずっとこれを自粛するのかという本当に心配が続きますので、何か目安を示せないのかなということも検討しているところでございます。

 いずれにしても、今はまだ終息に向けて全力を挙げて取り組んでいきたいと思いますし、事業が苦しいところは、資金繰り、雇用対策でしっかり支援をしていきたいと考えているところでございます。

源馬委員 ありがとうございます。

 緊急経済対策も非常に大事ですし、それは我々野党もいろいろ提言をしていきたいと思っておりますし、加えて、大臣がおっしゃっていただいたように、いつごろまでにというのが少しでもわかっていくようになると、国民のやはり不安が解消されて、それがひいては経済にもよく回っていくことだと思いますので、大変な任務を担っていらっしゃると思いますが、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、通告をしてある質問に入っていきたいと思うんですが、きょうは、デジタルプラットフォーマー規制について、中心にお伺いをしていきたいと思います。

 昨今、デジタルプラットフォームが活用されて、私たちの暮らしも非常に便利になって、経済のあり方も随分変わってきたというふうに思います。このデジタルプラットフォーム企業がもたらすメリットというのは非常に多くあって、ネットワーク効果で、事業者ももうかるようになるし、お客さんもどんどん入ってくる、そこがますます大きくなっていく、そういう効果もあり、一方で、独占や寡占に至りやすい、こういう問題点も指摘をされているところでございます。

 まず初めに、大臣に、デジタル市場競争本部というのができたと伺っておりまして、本部長は官房長官ですが、副本部長に西村大臣がおつきになって、実務は、実際は西村大臣が御担当されるというふうに伺っておりますのでお伺いしたいんですが、現在のこのデジタル市場におけるルール整備の現状ですとか、これからどういうふうにしていくべきだとか、こういったことについての御所見を大臣からお伺いしたいと思います。

西村国務大臣 御指摘のように、デジタル市場、特にデジタルプラットフォーマーと言われる方々の展開によって、小さな企業もそこで利益を上げることができるし、消費者の方も、普通なら手の届かない、手の届かないというか、知らない商品もそこで知ることができて、手に入れることができるということで、さらに、おっしゃったような、御指摘のようなネットワーク効果によってそれが更に拡大していくという、本当に健全な形で成長していけば、全ての人にとってウイン・ウインになるような、そういう市場であるというふうに理解をしています。

 その健全な発展のためのルール整備を行っていこうということで、省庁横断的にスピード感を持って検討を進めるという観点から、昨年九月にこのデジタル市場競争本部を設置したところでございます。これまでに、今通常国会に提出をしておりますプラットフォーム取引透明化法案及び個人情報保護法改正法案、それから企業結合審査と優越的地位の濫用に関する二つの独禁法の関連のガイドライン、これについて取りまとめを行ったところであります。

 今後の取組については、まさにデジタル市場が非常にスピードの速い、変化の速い、そういう市場であることから、イノベーションの促進を阻害しないように、イノベーションとルールの整備というのをバランスよく図りながら取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。

 この提出しておりますプラットフォーム取引透明化法案、これが、御議論いただいて、成立した暁にはその詳細設計を進めることになりますし、引き続き、デジタル広告市場の競争評価、これについても行いながら、そしてまた国際的な連携、これも図り、デジタル市場に関するルール整備をしっかりと図っていきたい。

 いずれにしても、イノベーションをやはり起こしていきたい、このスピードの速い中で。と同時に、一定のルールを整備して、消費者も安心して、事業者も安心してそこで取引ができるように、そういったことを、進むように取り組んでいきたいと考えているところであります。

源馬委員 私も、基本的には、なるべく規制というのは少なくしながら、このイノベーションを阻害しないように、むしろ、そこですごく経済活動が盛んに行われて、日本の富になっていくようなことが望ましいというふうに思うんですが、一方で、現状でも若干いろいろ問題があるということも確かだと思うんですね。

 例えば、今、楽天の送料の問題なんかでも、楽天側の言い分もありますが、そこに出店している人たちとのやはり力関係がかなり差があり過ぎていて、非常に苦しめられているという声も多く聞きますし、そのような現状があるからこそ、このルール整備をされていくんだと思うんですが、今大臣がおっしゃっていただいた現状に加えて、どのような課題が今あると認識されているのかを改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。

成田政府参考人 お答え申し上げます。

 まさに今先生御指摘がありましたように、一つの課題としては、プラットフォームというものがかなり大きな力を持っているということで、力関係ということで、それを利用する利用事業者との関係での、例えば独禁法でいえば優越的地位を濫用していることがあるのかないのかといったような点、それから、ネットワーク効果ということも御指摘がありましたけれども、それによって独占あるいは寡占が生じていないかといったような問題もあろうかと思います。

 そういった競争政策、広い意味での競争政策といったものについては、新しい課題でございますので、そういったものについて、しっかりとこのデジタル時代に合わせたルール整備を図っていく必要があるのではないかというふうに考えております。

源馬委員 ありがとうございます。

 そのような独占や寡占を防いでいくためにルールづくりをしていくわけですが、一方で、規制的な手法よりも、プラットフォーマーと、それを利用する事業者と、それから消費者の間で、取引を公正に、透明にした方がよりいいんじゃないかというインセンティブが働くような設計の方が重要ではないか、これは経済界からもこういう声が出ていると思うんですけれども、この点についてのお考えを、大臣、お聞かせいただけますか。

成田政府参考人 お答え申し上げます。

 まさに大臣からも申し上げましたイノベーションとルールとのバランス、ここをうまくとりながらということで、いろいろルールをつくっていく際にも考えていかなきゃいけないと思っておりますけれども、例えば、今回、通常国会の方に提出させていただいております取引透明化法案、この際も、基本理念として、可能な限り国の規制というのは最小限にしながら、インセンティブが生まれるようなという仕組みを入れようと思っております。

 そういう意味で、例えば、プラットフォーム側の取引透明化、適正化に関する取組を国の方にレポートをしていただいて、それを評価する、そういうメカニズムも入れようと思っております。これは、単に悪いプラクティスばかりを批判するということではなくて、逆に、いいプラクティス、これも公表されるという仕組みにしようと思っております。そうすることによって、いい意味での競争が生まれる、それがインセンティブになっていく、そんなような仕掛けも考えられればというふうに考えております。

 いずれにしても、先生御指摘がありましたようなことも踏まえながらしっかり対応していきたいと思っております。

源馬委員 先ほどからお話が出ている特定デジタルプラットフォーム透明、公正化法案についても少し伺っていきたいと思うんですが、これは法案審査があると思いますので、余り詳しくはお伺いしませんが、この対象の事業者をどこにするかということが一つポイントになると思っておりまして、デジタル技術を用いて商品等提供利用者と一般利用者をつなぐ場を提供する人であり、また、インターネットを通じてそれを提供していること、そして、ネットワーク効果を利用したサービスであることというふうに特定デジタルプラットフォーム提供者が定義されていると思うんですが、では、本当にどこから、全部、例えば、小さなネットのモールみたいなのを、ショッピングモールみたいなのを運営しているところから、巨大な資本を持ってやっているような会社まで全て規定するのかというと、またここにも不公平感は出てくると思うんですね。

 それを恐らく政省令で規定するということ、たてつけになっていると思うんですけれども、そうすると、政府の恣意的な考えで、ここからここは特定デジタルプラットフォーマーだから今回の法案で規制される、それ以外は規制されないよ、こういう差が出てしまうと思うんですけれども、公平性の観点と、それから、際限なくこの対象が広がってしまう可能性はないのか、このあたりについて伺いたいと思います。

野原政府参考人 お答え申し上げます。

 先生から今御紹介があったように、本法案では、デジタルプラットフォームについて三つの要件で規定しておりまして、デジタル技術を活用し、商品等提供利用者、すなわち出店者と、一般利用者、すなわち消費者をつなぐ場を提供していること、二点目として、インターネットを通じ提供していること、三点目として、商品等提供利用者や一般利用者の増加が互いの便益を増加させ、更に商品等提供利用者や一般利用者がふえるというネットワーク効果を利用していること、こういった要件を満たすサービスをデジタルプラットフォームとして定義をしております。

 その中で、特に取引の透明性、公正性を高める必要が高いものを五つの観点で、一つは、国民生活や国民経済への影響の大きさ、二点目として、一部のデジタルプラットフォームへの利用の集中の度合い、それから三点目として、取引の実情及び動向を踏まえた商品等提供利用者の保護の必要性、それから四点目として、他の規制や施策での対応状況、五点目として、一定の規模があると認められることを勘案いたしまして、必要最小限度の範囲で特定デジタルプラットフォームとして政令で指定すること、定めることとしておりますが、具体的には、各種の取引実態調査で取引実態が明らかになっている大規模なオンラインモールとアプリストアを当面対象とするというふうに予定をしております。

源馬委員 今いろいろ例示していただいた指標がありましたが、それらは数字的に何か評価をできるようなガイドラインをつくっていくんでしょうか。それとも、一定の規模があるよねと政府が考えたらその対象になるということなのか、例えば、資本金で切るとか、売上高で切るとか、何かそういうような現状お考えがあるのか、伺いたいと思います。

野原政府参考人 一定の規模については、売上高等で、一部のデジタルプラットフォームへの利用の集中度、度合いというのを、一定の基準を明確に設けたいと考えております。

源馬委員 売上げなどの一定の基準でというふうにお考えになっているということはわかりました。

 一方で、これは後ほどまた質問させていただきますけれども、やはり国内の企業と海外の企業とのイコールフッティングをしっかりやってくれという声も非常に大きくあるわけです。

 例えば、海外の企業で、日本に納税していないのに売上げをすごく上げている、それなのに、これはちょっと痛しかゆしですが、日本で納税している企業と同じような扱いを受ける、これはどうなのか、そういうお話もありますので、しっかりとした明確な基準を設けていただいて、線引きをしていただくようにしていただきたいなと思います。

西村国務大臣 大変大事な御指摘だと思っておりまして、内外無差別にしっかり対応していきたいと思いますし、それから、基準についても、今答弁がありましたけれども、しっかりと公平公正にした基準でできればというふうに思っております。

 その上で、一定規模以上のものが対象になるわけですけれども、一定規模以上だから一定のルールに従わなきゃいけないということに当然なるわけですが、その規模より小さくても、むしろ、対象にはならないけれども、自主的にそれに応じることによって消費者の皆さんが安心できるという面もありますので、私も規模の小さいところも幾つか話をしたりしますと、むしろ自主的にそういうことをやりたいというところもあります。

 ルールが整備されてそれに従うことで、我々は過剰な規制をやるつもりはありませんので、イノベーションとのバランスをとりながら適正なルールをつくる中で、それで消費者も安心する、事業者も安心してそこに出店できるという中で健全に発展してほしいと思っていますので、これなら、うちは対象にならないけれども、場合によっては自主的にしようかというところも出てくるかと思いますので、そういった基準になるように取り組んでいきたいというふうに考えております。

源馬委員 ありがとうございます。

 大臣の御指摘は、非常に重要な御指摘だと思います。やはり小さな、対象にならなかったところが、本当に同じようなルールでやっていった方が得するんだという、まさにそのインセンティブが働くような制度にしていただくと、ますますイノベーションが妨げられることなくデジタルプラットフォームが盛り上がっていくと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 その中で、規制を余りかけ過ぎずに実効性を担保する、このことについて少し伺っていきたいんですけれども、先ほどからいろいろとお話があるとおり、なるべく自主的な手続や体制がとれるような整備を進めていくということでございました。多分、その一環だと思うんですが、今回のこの法案の中では、禁止事項として法律上明記することはやめるようにした、こういうようなお話もありました。

 具体的には、例えば、サイト内の顧客のデータを、自分が扱っている顧客のデータを、それを使って自社製品をほかの事業者よりも有利な条件で売るようなこと、これは実際行われているんじゃないかという指摘もありますが、こういうことが一旦は禁止事項に検討されたというふうに伺っておりますけれども、これを見送ったということがありました。

 そして、EUの例をいろいろ参考にされているということなんですが、EUの方でも、なるべく上からの規制ではなくて自主性を重んじるような形になっているというふうに承知をしております。

 他方で、こういうふうにしていくと、結局、企業の協力が得られないとなかなかこの実効性を上げていくというのは難しいと思うんですけれども、この辺の企業との関係、企業が協力をしてくれるような関係づくりについて、現在どのように御検討されているのか、伺いたいと思います。

野原政府参考人 本法案におきましては、先生からも御指摘がございましたけれども、バランスをとるという考え方になっておりまして、取引の適正化を図ると同時に、過剰な負担や、イノベーションの阻害とならないようにバランスをとるという考え方にのっとって法律を整理しております。

 具体的には、三条の基本理念のところで、事業者の自主的、積極的な取組を基本とするということが書いてございますし、大規模なオンラインモールとアプリストアの提供事業者に対し、取引条件等の情報開示を求めること、それから、運営の公正性を確保するために必要な自主的な手続、体制整備を求めること、これらの取組状況の自己評価について毎年度行政庁へ報告を求めて、政府がその評価を行うといった構成になっておりまして、ある種、取引の透明性や公正性を改善するための環境整備法のような位置づけになっております。

 特定デジタルプラットフォームの運営状況の評価に際しましては、取引先企業である出店者、それから消費者であるユーザーも含めたさまざまな関係者の意見を聞いた上で評価をし、それを公表するということになっておりますし、取引先企業やユーザーから情報提供が容易にするための手当てというのも講じております。

 全般的に、情報開示措置、それを担保をするための勧告、公表措置というのが中心になっておりまして、デジタルプラットフォームにとってみれば、レピュテーションというのは非常に重要でございますので、このような施策で実効性が十分確保できるのではないかというふうに考えております。

源馬委員 今回のこのデジタルプラットフォームに関するルール整備ですけれども、私は、特に、さっきも申し上げましたが、国内外のイコールフッティングという考えの中で、海外の企業に対するルール、これをしっかりやっていくべきじゃないかというふうに思っているんですね。

 規制はなるべく少ない方がよくて、どんどん活性化していかなくてはいけないんですが、ちょっとやはり海外の企業に今有利なようになってしまっているのではないかという問題意識を持っております。特に、ショッピングモールではなくアプリストアですね。アプリストアについては、非常に、現状はもうほぼ寡占、独占の状態ではないかというふうに思っております。

 まず、参考人にちょっとお伺いしたいんですが、もしわかればでいいんですけれども、日本でのアプリストアにおける、巨大な二社がありますが、どのぐらいのシェアをアプリストアでは、今現状、日本では持っているのか、もし今数字があれば、教えていただきたいと思います。

粕渕政府参考人 お答え申し上げます。

 公正取引委員会におきましては、オンラインモール及びアプリストアにおける事業者間取引を対象としたデジタルプラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査を行いまして、昨年十月にその報告書を公表いたしました。

 その報告書におきましては、我が国のアプリストア市場における売上げやシェアにつきまして民間の調査会社のデータを引用しているところ、それによれば、プラットフォーマー二社で一〇〇%のシェアを占めているということでございます。

源馬委員 ありがとうございます。

 もう本当にほぼ、ほぼというか一〇〇%ということなので、他社が入るすきももちろんありませんし、スマホとそのOSとアプリストアがひもづけられているので、これはもうほとんど他社が入っていくすきがないというのが現状だと思います。

 例えば、アプリストアの今の日本市場というのはどんどん毎年成長していって、今、一・五兆円規模の市場があるというふうに言われております。さらに、そこからこのアプリストアは売上げの三割の手数料を取っているので、ほぼ寡占状態の中で、この一・五兆円のうちの三割もの額を二社が日本から持っていって、そして日本に納税することがないということは、非常に大きな問題だというふうに思います。

 このような状況の中で、今このアプリを取り扱うアプリストアが自由な競争を阻んでいるのではないかというふうに思いますが、政府の今のこのアプリストアの寡占状態についての認識をお伺いしたいと思います。

西村国務大臣 委員御指摘のように、このデジタルプラットフォームは、多大な便益を社会に提供する一方で、ネットワーク効果等によって、御指摘がありましたように、寡占に陥りやすい、至りやすい、そして囲い込み効果も働きやすいということがございます。

 御指摘のアプリストアについても、今答弁がありましたけれども、スマートフォンのOSがアンドロイド、iOSの二つにほとんど集約されていることから、ほぼ二社の寡占ということになっていると認識をしております。

 さらに、アンケート調査によれば、売上依存により利用せざるを得ない利用事業者の割合は半数近くとなっております。いわゆる囲い込み効果が働いているものというふうに認識をしております。昨年秋に公表されました公取の実態調査では、利用事業者からの取引の透明性等に関する懸念が明らかになっているところであります。

 こうしたことを踏まえまして、プラットフォーム取引透明化法案におきましても、大規模なオンラインモールとともに、大規模なアプリストアを当面の対象というふうにすることとしておりまして、この中で、健全な発展が行われていくようにしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。

源馬委員 ありがとうございます。

 やはり、このアプリストアは、私は、オンラインモールとは少し違う状況ではないかなと思いますので、よりこちらの方に関心を持って、これからも注視をしていきたいなというふうに思います。

 先ほども申し上げましたが、手数料が三割ということで、これは三割払えないと、事業者としては、アプリの開発者としては売る先もないというのが現状なので、非常に苦しいところだと思うんです。一・五兆円の売上げの三割ですから、四千億円近くが、日本企業としては何の交渉力も力もない中で、その手数料を二社に支払っているというのが現状です。

 以前、菅官房長官が携帯電話の料金について御発言をされました。二〇一八年ですけれども、四割ぐらいは下げられるのではないかというようなお話をされて、十月には改正法が通りまして、端末と通信費をセットにするような販売の仕方をできないようにするということで、実質、官房長官が御指摘があった、高過ぎる料金の設定を安くするように、こういうことをされたというふうに承知をしております。

 なかなかこれは思い切った御発言をされて、思い切ったことをされたんだと思うんですけれども、これができるなら、このアプリストアの言い値の、三割の手数料を取るというのは少し高過ぎるのではないかというような御発言をされるなり、あるいは、何か別の方法で対応することができないのか、政府のお考えをまず伺いたいと思います。

成田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のありましたアプリストア市場における手数料でございますが、複数のプラットフォームの利用事業者の皆様からは、利益の確保が困難であるといった声が上がってきていることは、我々も調査等を通じて承知をいたしております。

 一方、今御指摘になりました通信の関係では、いわゆる公共の電波の利用といった制約がある中でのあの御発言だったかと思いますけれども、このアプリストアの手数料自体につきましては、これはそういった制約がない中で各事業者が定めるものだというふうに理解しております。

 そういった中で、先般、昨年の秋に公正取引委員会の方から出ました調査報告書におきましては、手数料を設定すること自体が直ちに独占禁止法上問題となるものではないといった考え方が示されております。他方で、この報告書におきましては、例えば決済手段を不当に制限する、こういった行為があり、それが独禁法上の問題となり得るケースもあるだろうという考え方もあわせて示されております。

 それから、今回の通常国会に提出されておりますプラットフォーム取引透明化法案、こちらにおきましても、そういった課題の認識もございますので、プラットフォームの提供にあわせて何らかの指定の決済サービスの利用を強制するような場合につきましては、その内容やその理由、この開示を義務づけることとしております。

 こういった形で、まず取引に関する透明性を高めていく、こういった措置も図ってまいりたいというふうに考えております。

源馬委員 ありがとうございます。

 ぜひ何か知恵を絞って、手数料自体を取るのは独禁法に当たるとは私も思いませんけれども、余りにも不当な、まあ、それを誰が判断するのか難しいんですが、やはり日本のアプリの開発者が非常に困っているという状況を何とか打開できるように、ぜひ知恵を絞っていただきたいなと思います。

 今御指摘いただいたように、例えばゲームとかでも、今はほとんどゲームはアプリの中で課金をするというふうになっておりまして、ゲームの開発者が自社のページで課金のサービスを受け付けて、決済をして、そしてその分、例えばゲームによってはコインとか、何かわかりませんが、そういうものをユーザーに提供する、こういうやり方をしようとしても、アプリストアが使っている決済システムを使わないとそれすらできないということになってしまう。やはりもうそこで三割の手数料が取られるということですから、何とか知恵を絞って打開策を見つけていただきたいというふうに思います。

 そして、公正取引委員会にお伺いしたいんですけれども、例えば、アメリカなんかでは、アプリストアの寡占状態について反トラスト法で調査をしていたりとか、各国でも、きょうもお配りした資料にも一覧を載せましたけれども、さまざまな規制ですとか調査を始めているところがございます。

 日本でも、ぜひ公正取引委員会はしっかり調査に入ってその実態を把握するべきだというふうに思いますけれども、その点についてお考えをお伺いしたいと思います。

粕渕政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもも、先ほど申し上げましたとおり、昨年秋に実態調査をやりまして、オンラインモールあるいはアプリストアにおける実態を把握したところでございます。

 一方で、もちろん、個別の事案についてはなかなか申し上げられませんけれども、こういうような問題を含めまして、具体的な端緒を得た場合には厳正に対処したいと思いますし、また、海外の競争当局とも、私ども、こういうような問題、日ごろいろいろと情報交換をしているところでございます。

 そういう海外の競争当局等の動きも注視しながら、今後ともしっかりと対応していきたいと思います。

源馬委員 このデジタルプラットフォームの市場は、やはり、国内の市場ももちろんありますが、ボーダーレスな意味合いももちろんあるものですから、ある意味で、各国と同じようなルールにしていくということも非常に大事なことだと思います。日本だけが厳し過ぎてもいけませんし、日本だけが緩過ぎてもこれはいけないと思います。

 現状、ドイツなんかでも、iPhoneにおけるアップルペイ以外のモバイル決済サービスへの開放を義務づけるとか、そういうような法案が可決されたりしていると聞いておりますし、こうした海外の状況も見ながら、同じようなスタンダードに、スタンダードなルール整備にできるようにぜひしていただきたいというふうに思います。

 続いて、済みません、ちょっと時間配分があれなので、衛藤大臣にまず伺っていきたいと思います。

 ちょっと通告が前後しますけれども、少子化対策について伺っていきたいと思います。

 少子化危機突破のための緊急対策というのが出されまして、平成二十五年六月に出されたというふうに承知をしております。きょうもお配りした資料に、5と書いてある資料にあるように、基本目標を掲げて、数値目標を掲げていらっしゃいます。これが二〇二〇年の数値目標となっております。

 認可保育所の定員ですとか、あるいは放課後児童クラブの人数、こういったさまざまな数値目標があるんですけれども、この数値目標に対する現状、どのようになっているのかを伺いたいと思います。

衛藤国務大臣 今、この目標に対しましては、全体的に、約二二%が達成をしている、六六%が、進捗しているけれども目標を達成していないという状況でございます。

源馬委員 それは、この項目ごとに、全項目の中で六〇%が、進捗はしているけれども達成はしていないというようなこと。

 どの分野でどのように達成されているかということはおわかりになるでしょうか、今。どの目標が達成をされているか、この二二%、おわかりになるでしょうか。

衛藤国務大臣 例えば、認可保育所の定員等については達成をされておりますが、保育所の待機児童数については、進捗しているけれどもまだ達成していないとか、それから、放課後クラブはほぼ達成しておりますけれども、放課後の子供教室とか、あるいは、放課後の児童クラブの利用を希望するが利用できない児童数がまだ多いとか、これがCクラスでございますのでまだまだ全然いっていないとか、あるいは、延長保育は達成できているとか、ショートステイはもうちょっと足りない、あるいはトワイライトステイもちょっと足りないとか、そういう感じ、病児保育はまだ六六パーの未達成の部分に入っているということでございます。

 そういうような形で、全体としては相当の項目がありますが、どうぞよろしくお願いします。

源馬委員 ここに掲げられている施策ですとか、これまでも取り組んでいる施策というのはどれも大事だと思うんですけれども、少子化がますます深刻になる中で、やはり一番大事なのは、本当に、実際に子供を産める環境であるとか、子供を産むことだと思うんですね。産みたい人が産めることだと思います。

 そういったことを考えると、例えば、代理出産であったりとか、不妊症や不育症の治療、こういったことも非常に大きな課題になっていて、まさに中心的な課題になっていくべきだというふうに思っているんですけれども、その辺も踏まえて、この二〇二〇年の目標があって、さらに、これから少子化対策の方向をどういうふうに、力の配分もあるかもしれませんし、どこに重点的にやっていくかということもあるかもしれませんが、そのような考え方を、方向性について、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

松本委員長 衛藤大臣、時間が経過しておりますので。

衛藤国務大臣 不妊治療等については、もっと進行させていかなきゃいけないというぐあいに思っております。

 それから、基本的には、ただいま御指摘のとおり、そういうような問題だけでなくて、一つは、やはり未婚化、晩婚化の影響というのは極めて大きいということでございまして、それから二つ目は、やはり核家族化の進展によって、夫婦の持つ子供の数の減少等がございます。そういう中で、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻むさまざまな要因が絡み合っておりまして、こうした希望の実現を阻む隘路の打破に取り組まなければいけないと思っております。

 昨年の暮れまでに有識者から答申をいただきまして、現在、次の少子化大綱の取りまとめについて検討させていただいているところでございます。何とか、春をめどに少子化対策の大綱を発表できるまでに頑張ってまいりたいというふうに思っております。

源馬委員 済みません、私、ちょっと時間を勘違いしておりまして、北村大臣、本当に申しわけございません。最後、どうしてもしたかった質問に絡めて北村大臣にもお考えをお伺いしなくてはいけなかったんですけれども、大変申しわけございませんでした。

 以上で終わります。

松本委員長 次に、柚木道義君。

柚木委員 立国社会派の柚木道義でございます。

 きょうは、質疑の機会をいただき、ありがとうございます。また、それぞれ、官房長官始め、西村大臣始め、答弁者の皆さん、ありがとうございます。

 ただ、追加の通告を申し上げておりますように、午前中、今井委員が質問をされました森友事件において、とうとい命を亡くされた、自死をされてしまった赤木俊夫さん、これはもう実名で手記が出ておりますので、赤木さんということで申し上げますが、この問題をまず質疑をさせていただきたいと思います。

 三回忌を迎えられて、三月の七日、みずから命を絶たれたわけでございますが、実は、赤木さんは、私の地元と同じ岡山県倉敷市の御出身でございます。小学校、中学校、高校は、私の家族とも同じ学校を卒業されていて、大変、本当に親思いで、責任感が強くて、お母様はお亡くなりになっていますが、お父様がいらっしゃって、今の近畿財務局に勤めるようになってからも、お盆やお正月、お父さんを迎えに来て、そして温泉にお連れをしたり、そしてまた送って、自分は、住んでいる、近畿財務局の、勤めのある場所へと帰っていく。

 本当にそういう方だということを、私もこの質問をさせていただくに当たって、直接、間接含めて、直接御本人の声を、お父様、奥様、直接聞いた方からも含めて、さまざま伺ってきた中で、改めて、本当にお悔やみを申し上げ、そして、立法府に携わる一員として、真相の究明、こうして遺書、手記が出てきた中で、午前の質疑を聞いておりましても、財務省の答弁、かみ合っていないんですね。

 会計検査院への虚偽報告、あるいは麻生大臣や当時の太田理財局長の答弁、さらには大阪地検特捜部が捜査に入る五日前に国有地の売買資料が全て廃棄されてしまう。さまざまなことが、今回のこの赤木さんの遺書、手記の中身から明らかになってきています。

 まず財務省に伺いますが、麻生大臣が、お墓にお参りに、弔問にということを希望されていて、きょう午前中も参議院でもやりとりがあったと思うんですね。そして、それは御遺族の方がお断りになった、そういうことで行かなかったということでございますが、これは、御遺族は、ぜひ来てほしいと奥様はおっしゃっていた。しかし、なぜか財務省の中では、来てほしくないということで麻生大臣は、弔問に、お墓参りに行かれなかった。なぜこういうことが起こったのか、教えてください。

上羅政府参考人 お答え申し上げます。

 近畿財務局の職員がお亡くなりになったことは、まことに悲しい話でございます。残された御遺族のお気持ちを思うと言葉もなく、謹んで御冥福をお祈りする次第でございます。

 お尋ねの件につきましては、我々の認識と異なる部分がございますものの、御遺族との間の具体的なやりとりであることから、当方からコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。

柚木委員 午前の質疑でも、御遺族が、いまだもって、今回、まさに大阪で国と佐川元局長を提訴する、その大きな背景に、財務省の、近畿財務局というよりも本省の不誠実な対応が背景にあったと。そうした中で、これは、ぜひ麻生大臣に、御遺族が弔問を希望されるのであれば、伺っていただきたい。

 そして、もう一つ、その際に、きょうの質疑でも既に矛盾点がさまざま明らかになってきています。

 これまでの、私から見てもやはりお手盛りだと言わざるを得ない財務省の調査報告書と、そして、赤木さんが、まさに、公文書は公務員にとって命だと言われる、その命を改ざんしろと強要されて、命を絶って抗議した。この遺書に書かれている内容とそごが多々ある。

 そういったことも含めて、これは、単なるお墓参りではなくて、やはり、その中で自殺に追い込まれてしまったということも含めて、おわびの意味も含めた弔問を、御遺族が希望されるのであれば、ぜひ麻生大臣には伺っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上羅政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返しになりますけれども、私どもとしましては、近畿財務局の職員がお亡くなりになったことにつきましては、まことに残念なことであると考えておりまして、深く哀悼の意を表します。

 それで、平成三十年六月に公表しました調査報告書におきましては、文書改ざんなどの一連の問題につきまして、財務省としても、説明責任を果たす観点から、できる限りの結果を取りまとめたものでございます。調査結果を踏まえ、一連の問題行為に関する責任の所在を明確にするため、関与した職員に対して厳正な処分を実施したところでございます。このような考えのもとで、できる限りの調査を尽くした結果をお示ししたものでございます。

 議員の今のお話につきましては、しかるべきところにお話をさせていただきます。

柚木委員 しかるべきところというのは、当然、麻生財務大臣御本人に、今私が申し上げている弔問、御遺族がいまだもって希望されているということですよ、私も伺っています。

 そして、その際の、やはり単なる弔問ではなくて、この遺書、手記を見れば、今言われた調査報告書が、本当にこれは、私も該当箇所を読んで愕然としましたよ。近畿財務局の方々、本省をおもんぱかって協力したと書いてあるじゃないですか、何度も何度も抵抗したけれども。

 弔問だけじゃなくておわびも兼ねて、御遺族が望むのであれば行ってほしいということを麻生大臣に必ず伝えてもらえますか。答弁してください。

上羅政府参考人 お答え申し上げます。

 委員の御指摘の点でございます。御遺族のお考えも踏まえて対応したいと考えております。(柚木委員「麻生大臣に伝えてください」と呼ぶ)そこは、しかるべきところにお話をさせていただきます。お伝えさせていただきます。

柚木委員 確認しますからね、麻生大臣にちゃんと伝わっているか。しかるべきところというのはどこなんですか。麻生大臣に必ず伝えてくださいよ。

 そして、実は、赤木俊夫さんが亡くなられてしまうまでの大きな発端となった文書の改ざんのきっかけとなったのが、まさに二〇一七年二月十七日、安倍総理が、私や妻が関係したということになれば、総理も国会議員もやめると答弁をされた。

 そして、その五日後に、二十二日、官房長官、お伺いをいたします、これは過去にも答弁をされている部分も含めて、確認も含めてお伺いをしてまいります。今回、まさに、御遺族が、唯一、これは、個人を訴えるというのは非常に珍しいケースだと聞いていますが、佐川元理財局長、そして、その後理財局長になる太田現主計局長、あるいは中村当時の理財局総務課長らと菅官房長官、二十二日の日に会合を持たれたということで伺っております。まず事実関係を確認してまいりたいと思いますが、これ自体は間違いございませんか。

菅国務大臣 国会で答弁をしてきたとおりであります。

柚木委員 では、その会合は誰の指示で開かれたんですか。

菅国務大臣 どのような実態かということで、私が状況を聞いたということであります。

柚木委員 二〇一八年四月十一日の答弁を確認いたしますと、長官は、総理から、二月十七日の答弁後に、例えば安倍昭恵夫人が、夫人付の政府職員が財務省国有財産審理室に問い合わせて、審理室が回答したことなども含めて、安倍総理の指示を受けて菅官房長官が二十二日に会合を開かれたということなんだと、私は国会の議事録を拝見して理解しておりますが、それで正しいですか。

菅国務大臣 そのとおりであります。

柚木委員 当日は、超多忙な官房長官がわざわざ二回に分けて、一度は官邸で、一度は議員会館でそういった会合が開かれている。本当にお忙しい、分刻みの官房長官がなぜ一日に二度も会われる。そこで官房長官、具体的にどのようなやりとりをされたんでしょうか。

菅国務大臣 まず、当時、二月二十二日、森友学園の問題が国会でも大きな問題になったので、総理からもしっかり調べるような指示があり、財務省理財局、国交省航空局から土地売却の経緯等について御説明を受けたということであります。

柚木委員 その土地売却についての説明を受けた中で、安倍昭恵夫人が財務省の国有財産審理室に夫人付の職員を通じて問合せをしたことが決裁文書に書かれているといった報告は受けましたでしょうか。

菅国務大臣 当時の記憶は定かでありませんけれども、先ほど申し上げましたように、この森友学園の問題が国会でも大きな問題になったので、総理から調べるようにということでありました。

 そして、その日の夕方に、財務省理財局と国交省航空局に官邸に来てもらい、その概要の説明を受けましたけれども、限られた時間であって、慌ただしい日程の中であったので、その日の外の会合を終えた後、再度議員会館に来てもらって、続きの説明を受けたということであります。

 そして、総理夫人については、夫人付から財務省に電話で問合せがあり、一般的な回答をしたことがあったが、それも含め何か問題になるようなことはなかった、そういうふうに答弁をしているというふうに思っています。

柚木委員 確かに、菅官房長官は、二〇一八年四月十一日の当時の宮本岳志委員の答弁に同趣旨のお答えをされています。

 ただ、私が今の答弁の中で気になるのは、問合せがあって、それを財務省近畿財務局、まさに舞台となったその現場に、夫人付の政府職員が財務省国有財産審理室を通して問合せをしたという部分についての今説明だったんですが、私が今伺ったのは、その事実を書かれた決裁文書について二十二日の会合で報告、説明があったかどうか、お尋ねをしております。お答えいただけますか。

菅国務大臣 決裁文書についてはなかったと思います。

柚木委員 その答弁が私はどうしても理解できない、合点がいかないんです。

 なぜならば、これは私、同じ日、二〇一八年四月十一日、今度はこれは川内委員の質疑に対して、同じやりとりがあった中で、官房長官はこういう答弁をされています。

 総理夫人のことについて、夫人付から財務省に問合せがあり、一般的な回答をしたことがあったが、何か問題になるようなことはないということでありましたと。まさに今し方の答弁。その旨をこうお答えになっているんですね。私は翌日、つまり二十三日ですね、総理に報告をいたしましたと。

 これは、宮本委員に対しては、決裁文書に昭恵夫人の名前があったかどうかの、その報告はあったかというのは、そうした報告は一切受けておりませんと。

 なぜ、決裁文書に昭恵夫人のことが書いてあるということが、報告を一切受けていないのに、安倍総理にはそのことについて何ら問題がなかったという報告ができるんでしょうか。この矛盾についてお答えください。

菅国務大臣 これは二〇一八年のことでありますので、記憶は定かでありませんけれども、総理から、森友学園の問題が国会でも大きな問題になってきたのでしっかり調べるように、そういう指示があり、私自身は、財務省理財局、国交省の航空局からの土地売却の経緯等について説明を受けました。

 さらに、森友学園の土地の売却について、なぜごみの処分費用を差し引くことになったのかなど、経緯を当然聞くわけであります。特に、国会で大きな問題になっていた土地の値段について説明を受けたが、公共事業に使う基準で積算しており問題はないということであったということです。

 そして、総理夫人のことについても、夫人付から財務省に電話で問合せがあり、一般的な回答をしたことがあったが、それも含めて何か問題になるようなことはなかった、そういうことであったので、そのことを私は総理に御報告をしたということです。

柚木委員 核心に微妙に触れられずに今御答弁をいただいているんですよ、官房長官。

 実は、官房長官は、この二十二日の会合の二日後の会見でこういうふうにおっしゃっているんですね。記者会見で交渉記録がない問題を問われたときに、決裁文書にほとんどの部分は書かれているのではないかと。

 しかし、この決裁文書に、総理にも御報告をされた、昭恵夫人がまさに夫人付を通じて財務省に問合せをしていたことについて書かれている、いないの報告も受けていないのに、なぜ二日後の記者会見で、決裁文書にそのことが書かれている、決裁文書は三十年間保存している、そう会見で断言できるんですか。

菅国務大臣 当時、私、国会で明らかにしたことでありますけれども、私自身、この件について質問通告を受けていませんでしたので、詳細については控えたいと思いますが、今、私自身の記憶の中では、申し上げたとおりであります。

柚木委員 私も、当時の、そのまさに二〇一八年二月十七日の総理答弁、そして五日後の官房長官と佐川局長らとの会合、そしてその後、赤木さんが自死をされてしまって以降、まさにこの二〇一八年四月十一日の集中審議、そこでの今のやりとり、なぜこういう矛盾が出てくるのかをよくよく考えてみて、なるほどと思いました。

 それは、この二日後の会見で、長官が、まさに堂々と、そこに、決裁文書にほとんどの部分が書かれている、決裁文書は三十年間保存している。しかし一方で、昭恵夫人がその決裁文書に夫人付を通じてアプローチをしていたこと、書かれていたことを一切報告を受けていないと答えたにもかかわらず、会見でそう言えるということは、実は、官房長官、二十二日の、まさに当時は秘密会合ですよ、佐川さんらとのその会合の中で、その後明らかになるこの決裁文書の改ざん、隠蔽についてのやりとりがそこで行われたからじゃないですか。いかがですか、官房長官。

菅国務大臣 官房長官が、国会で大きな問題になっていることについて、その内容を聞くというのは、これ、当然のことじゃないですか。

 ですから、私は、今申し上げましたけれども、総理夫人のことについても、夫人付から財務省に電話があったけれども、一般的な回答をしたことがあったが、それも含めて何か問題になることはなかった、そうした説明を受けていましたから、そういう答弁をしたわけであります。

柚木委員 ぜひ質問にお答えをいただきたいんです。

 その二十二日の会合で、その後、まさにこの赤木さんの慟哭の遺書から、手記から明らかになる、その改ざんは、二十二日の会合から四日目に第一回目の改ざん作業が行われています、日曜日。赤木さんは呼び出されて、何も聞かされていない。実際に改ざんが始まっています。そして、それは、既に作業が始まっていたけれども、人手が足りない、追いつかないからと、当時、池田統括官から呼出しがかかっています。

 二十二日の長官、佐川局長らとの会合の中で、文書改ざん、まあ、改ざんという言葉は使わなかったかもしれない。しかし、修正する、そういうことが確認をされた。違いますか。

菅国務大臣 そんなことは全くありません。

柚木委員 今、官房長官は断言されましたね。二十二日に、その後、実際に改ざん作業が行われ、そのことが明らかになって、財務省も認めている。しかし、その二十二日の現場で、その改ざん、修正のためのやりとりは一切なかったと今断言されましたね。もし違ったら、これは責任問題ですよ。

 その後、赤木さんは、何度も何度も抵抗して、涙を流しながら抵抗して、もともと担当でも何でもなかった、その改ざんを強要された上、お亡くなりになっています。自殺です。

 二十二日の日に、改ざん、公文書、修正するやりとりがなかったんだったら、じゃ、誰が判断をしてこの改ざんが行われたと考えられますか。

菅国務大臣 まず、当時の状況を考えてみてください。国会でこの森友問題が大きくなり始めたので、総理は実態について調べるように私を指示されたんです。

 そして、そのことで私は、総理の指示を受けて、財務省の理財局と国交省の航空局から、土地の、まず売却の経緯、これは土地問題が大きな問題だったんです。ですから、土地の問題の中で、経緯を聞いて、国会でも大きな問題になっていた土地の値段について説明を受けた、こう国会で答弁しています。

 また、総理夫人のことについても、そのときに、夫人付から財務省に電話問合せがあり、一般的な回答をしたことがあったが、それも含めて何か問題になることはなかった、こうしたことを私は報告を受けて、その後に総理にその旨を報告をしたということであります。

柚木委員 二十二日の会合で、その後実際に文書改ざんが始まっている。その場で何もそういうやりとりがされなかったのであれば、じゃ、繰り返しになります、答弁、ぜひ聞かれたことをお答えください。誰が指示をしてこの文書の改ざんが行われたんですか。佐川局長がみずからの首も飛ぶようなそんな判断を、じゃ、独断でして文書が改ざんをされた、そうお考えになるんですか。誰が指示したとお考えになりますか。

菅国務大臣 私がそうしたことを知る由もないじゃないですか。私は説明を受けたわけですから。そのことでなぜ私がその場で指示をするんですか。説明を受けたんですよ。ですから、説明を受けたとおり私は総理に御報告したわけですから。

柚木委員 その場で、文書改ざんが実際にその後スタートしています。やりとりもない。

 では、佐川局長が、みずからの首が飛ぶようなことを独断でやる。いろいろな、私も財務省の政務官を務めていた時期もあります、みんな優秀な方ですよ。だけれども、そんな独断で自分の首が飛ぶような、実際に部下は自殺までしている、官僚の方がそんな判断をすることはあり得ない。私もこの問題で何人かの官僚の方とやりとりをしましたよ。

 では、そこでやりとりもない、官房長官も指示していない、知る由もない。じゃ、麻生大臣が指示したんですか、あるいは安倍総理が指示したんですか。誰かが指示しないとこの問題は起こりませんよ。どう思われますか、官房長官。

菅国務大臣 なぜ、そういう断定的な状況になって質問されるんでしょうか。少なくとも私自身は全くしていません。

柚木委員 これは、今後、この二十二日の会合の中身、これを、ぜひ委員長、お願いです。当時出席をしていた太田現主計局長、あるいは、今ロンドンの公使ですか、中村総務課長、この委員会にお越しいただいて、本当にそのやりとりがあったのかなかったのか、確認をさせてください。そうでなければ、赤木さんのこの自死をもっての抗議、この死が、そして御遺族の思いが報われませんよ。

 ぜひ委員長、この委員会に、会議に出席した方をここにお越しいただいて、今の指示、やりとり、改ざんの、なかったのかどうなのかを確認させてください。

松本委員長 後ほど、理事会に諮ります。

柚木委員 長官は今、断言で否定をされましたから、もしこの中の内容が本当に明らかになってきたときに、仮にその現場で、確かに、二年、三年、記憶がたっている。その改ざん、修正等のやりとりが、もしそこで、長官の指示があったかどうかはわかりませんよ。しかし、そのやりとりがなされていたことがわかったら、笑わないでくださいよ、人の命が失われているんです。そのことがわかったら……(菅国務大臣「私はないと言っているんです」と呼ぶ)わかりました。

 ですから、もし、もしですよ、そこの二十二日会合の中で、断言されたんですから、事実が違うということがわかったら責任をとられますか。

菅国務大臣 そこは全く違う話じゃないでしょうか。

 少なくとも、私はこの件について国会で繰り返し説明していますよ、何回も質問されて。詳細は一昨年の調査報告書にこれは示されているんじゃないですか。それで処分もされているんじゃないですか。あたかも私が関与した、そういう断定調に立って質問をして、そうでなかったらどうですか。

 私は委員にお尋ねしたいんですけれども……(発言する者あり)大変失礼しました。

松本委員長 ちょっと、今、答弁中ですから。

菅国務大臣 ですから、あたかも私がそこを指示したような発言は、私は慎んでいただきたい。そうした、何があったかという事実関係は、それは幾らでも明らかにしてきているわけですから。そこは御理解をいただきたいと思います。

柚木委員 私たちの質問権に対してお答えいただくのが政府のお立場で、そこに今御出席いただけていると思いますので、仮に、万が一と何度も私は前置きをしていますから、そう断言されていると聞こえるのは、長官、心の中に思い当たる節がおありなんでしょうか。

 そうでないことがわかれば、それはそれで、御遺族の皆さんは真相を知りたいとおっしゃっているんですよ。なぜ夫が自死をしなければならなかったのか。それに対して私たち立法府は真相を究明する責務があります。その一環としての質問権です。聞かれたことにぜひ誠実にお答えをいただきたいと思います。

 では、今、処分という話がありました。佐川理財局長、処分どころか出世したじゃないですか。部下が自殺して、ほかにもそういう方がいるという話は聞いていますよ、財務省本省でも。出世して国税庁長官になっているじゃないですか。

 その長官になるに当たっては、まさに内閣人事局のマターですから、官房長官の決裁、承認がなければ通りませんよ。菅官房長官が佐川さんを国税庁長官にすることもお認めになったから、佐川理財局長は、処分どころか当時出世をされた。違いますか。

菅国務大臣 人事権者であります財務大臣から上がってきたわけですから、私は、当然、財務大臣のことを信頼していますから。

 そして、閣僚から上がってきたというのは、基本的に同意をするというのがならわしだというふうに思っています。

柚木委員 手続、建前はそうですけれども、実態として、これは国家公務員改革、国家公務員制度改革基本法の第十一条にも、内閣官房長官がまさにプロセスの中で任命権者として決裁をしなければそうならないわけですから。上がってきたものをそこで蹴る、やっているじゃないですか、これまでも。そういう中で、やはり長官が佐川国税庁長官をお認めにならなければ出世をしなかった。

 ぜひ伺いたいんですが、理財局長時代にまさに国会で虚偽答弁までやったことが明らかになって、それでも国税庁長官に出世できたのは、まさに体を張って安倍総理の二月十七日の答弁を守り抜く、そういうことが評価をされて国税庁の長官になった、そういう見方は当たりませんか。

菅国務大臣 全く当たらないと思います。

柚木委員 安倍政権のおきてと言われているそうですよ。逆らった者は干し上げる、従った者は出世する、たとえ法を犯してもと。だから逆らえないんじゃないですか、法を犯してまで。

 もう一人、重要な、私はこの森友事件の中で名前を挙げさせていただきます。それは、まさに前例なき定年延長、東京高検検事長を今定年延長で務めている黒川検事長の存在です。この黒川検事長が、まさに当時の森友事件で、大阪地検特捜部が、現場は最後まで立件に向けて捜査を続けていたのに、立件見送り。あるいは、佐川局長を始め三十八人全員不起訴。これは、一度は検察審査会で、市民が参加する審査会で不起訴相当になって、十人は再捜査までしたのに、再び地検特捜部は不起訴にしています。

 そういったことに当時黒川現検事長が、いろいろな見方がされていますよ、当時の共謀罪法案を通すためとか、さまざまなことが。官房長官とは非常に官房長時代親しい関係にあって、その後、法務省の事務次官にも就任をされる。現場の大阪地検の幹部からも、本省からの毎日のようなさまざまなやりとりの中で非常に圧力を感じていたと。

 法務省に伺いますが、赤木さんのこの遺書、手記を読めば、冒頭申し上げたようにさまざまな食い違いがあって、会計検査院への虚偽報告、あるいは、麻生大臣や太田理財局長の虚偽答弁、あるいは、地検特捜部捜査入りの五日前に書類が全部処分される。さまざまなことが起こって、それを全部大阪地検特捜部は把握していたと書かれています。にもかかわらず、なぜ立件を見送ったんですか。

保坂政府参考人 まず、前提といたしまして、お尋ねの告発事件につきましては、平成三十年五月三十一日に、大阪地検におきまして被告発人らを不起訴処分といたしまして、その後、一部の被告発人らに対する検察審査会の不起訴不当の議決を受けまして、大阪地検において再捜査を行いましたが、令和元年八月九日に、再度不起訴処分としたものと承知をいたしております。

 その処分につきましては、個別事件におきます検察の捜査活動の結果でございますので、法務当局としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

柚木委員 官房長官、この黒川検事長は、当時、佐川局長が証人喚問の際に、実は、証人補佐人として出席をした熊田彰英弁護士、元最高検検事、いわゆるやめ検です、この方は黒川さんの官房長時代の部下ですよね。そして、小渕大臣、甘利大臣のまさに政治資金規正法違反、あっせん利得処罰法違反事件でどちらも不起訴になった弁護を担当している方です。佐川証人喚問の際に、この証人補佐人として熊田さんを採用するということを、官房長官として黒川さんから相談なり報告なりありましたか。

菅国務大臣 全くありません。

柚木委員 まさに官邸の守護神として、それぞれの事件の背景に必ず名前が挙がる方が、今回まさに、これは前例なき違法なプロセスの中で定年延長されたあげく、これは官房長官、ぜひお願いなんですよ。検察庁法が今回改正案が出てきています。しかしそれは、更に内閣の判断で、検事長あるいは次長検事、定年延長できるじゃないですか。

 そうしたら、これは法律上は、仮に稲田検事総長が今六十五歳まで総長の任期を務められれば、前例はありますからね、千日以上された検事総長、あり得ます、法律上も問題ありません。しかし、そうなったときには、黒川さんは実はもう定年退職になるんです。しかし、今回の検察庁法を成立させれば、更に再定年延長をして、事実上、検事総長に任命することも可能になるんですよ。いや、本当に法律上はそうなんです。

 しかし、これだけ、自民党の総務会でもこれは一回飛ばされましたよ。黒川さんの件を納得している国民なんて九九%いないと言われた方もいられる。

 そういう中で、なおかつこの森友事件を、本当に、立件を見送った、三十八人全員不起訴にした、そういうような中で名前も挙がってきている方を、これは御遺族の気持ちもぜひ考えていただいて、定年の再延長とか、あるいは検事総長に任命するとか、そういったことはぜひ政権としておやめをいただきたい、そう思うわけですが、官房長官、御答弁をお願いいたします。

菅国務大臣 まず、黒川検事長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、法務省から閣議請議があって、そこで決定をされているわけであります。

柚木委員 私の答弁にお答えになっていただいていないんですが。

 ぜひ、私は今回のこの赤木さんの手記の最後に書かれていたこと、本当に、最後は事実を知っている者として責任をとりますと手記を残して自殺しているんですよ。

 これはぜひ、官房長官、政府の官邸責任者として、私はこの手記、遺書を読んで改めて思うんですよ。もし、二月十七日、二〇一七年、安倍総理が、自分や妻がかかわっていたら総理も議員もやめる、十分な確認もせずにそう断言して、その後の改ざんにつながっていく。あるいは、昭恵夫人がよかれと思ってやったかもしれない、だけれども、結果的に国有地が九億から八億円も値引きをして売られるということになった。そのことについて、まことに申しわけなかったと、結果的に、総理が、調べた上で、そういうことを言われていたら、赤木さんは自殺されずに済んだ、そう思いませんか、官房長官。いかがですか。

菅国務大臣 総理は、総理自身が国会の答弁の中で言ったとおり、それに尽きると思います。

柚木委員 この問題は、私たち野党は、改めて森友問題の再検証、これを、まさにこの遺書を、遺族の思いを無駄にしない、そのためにもしっかりと真相究明を続けていくことを申し上げて、質疑を終わります。

 ありがとうございました。ほかの大臣、済みません。

松本委員長 次に、浦野靖人君。

浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いをいたします。

 本日は、七つほど質問をしていきたいと思いますので、順次よろしくお願いいたします。

 まず、一点目なんですけれども、マイナンバーカードの利便性向上についてということを質問します。

 マイナンバーカードの普及率は、徐々にですけれども、上がっています。本当にまだまだ微々たる上昇ですけれども、いろいろとあの手この手でマイナンバーカードの利用を、利便性を向上させることによってマイナンバーカードの普及率を上げていくということを、政府もしっかりとやっていただいているとは思いますけれども。

 その中で、マイナンバーカードの、マイナンバーカードというか、デジタルの手続ですね、こういったことについてマイナンバーカードを利用して利便性を上げていこうという取組をしているわけですけれども、例えば、どこか一つ手間がかかることによってその利便性が台なしになっているというのが結構あるんですよね。

 例えば、この時期だと、これは、実は先々週の木曜日に質問通告していますので、もう二週間ほどたっていますのであれなんですけれども、住民異動手続。この三月、四月、異動とかで引っ越しをされるとか、大学を卒業して就職をするとか地元に帰るとか、いろいろ、本来でしたら日本全国で引っ越しのシーズンというか、そういう住民票の異動というのは出てきます。そのときにやはりよく見るのは、市役所の受付で、みんな、ずっとその手続が終わるまで座ってじっと待っている。ああいった光景を、そうじゃなくて、デジタルで、ネットの世界で手続を簡単に、簡潔に、簡素にできるようにするというのがそもそもの、私はゴールと思っているんですけれども、必ず市役所等に、窓口に足を運ばないといけないこの住民異動手続ですよね。

 さらに、ほかにも、必ず紙の証明書をプリンターを使ってプリントアウトしないといけない手続だとか、必ず一手間、全部が全部じゃないんですよ、簡素化されていっているところもあるんですけれども、紙の証明書をプリンターを使って一々出さないといけない手続が残っているとか、あと一歩手間が残っているというものが結構あるんですよ。

 そういったものについて、政府としてどういうふうにそういうのを解消していくのかというのをお聞かせいただきたいと思います。

森政府参考人 マイナンバーカードは、対面やオンラインで確実な本人確認を行うことができる、安全、安心で利便性の高いデジタル社会の基盤と考えておりまして、政府全体でさまざまな利活用策を進めておるところでございます。

 ただいまお尋ねの住民基本台帳制度上の手続におきましても、住所異動時の転出届につきましては、マイナンバーカードに搭載された署名用電子証明書を利用することで、転入時に必要な転出証明書の交付を受けることが不要ということになりますので、転出する市町村の窓口に出頭することなく、オンラインで届出を行うことが可能となっております。

 他方、転入届については、これが受理されることで当該転入者が当該市町村の住民として転入先市町村の住民基本台帳に記録され、これを基礎として、選挙人名簿の作成、保険給付、課税などのさまざまな行政事務が行われることとなるものでございますので、転入届出者の実在性、本人性を厳格に確認するということが不可欠でございます。

 市町村長は、住民基本台帳法二十七条二項に基づきまして、本人確認書類の提示又は届出者の氏名や住所等の情報についての説明を求めるとともに、同法施行令十一条に基づきまして、転入届の内容が真実であるかどうかを審査して、住民票の記載を行わなければならないというふうにされておるものでございます。

 また、マイナンバーカード及びカードに搭載される電子証明書が、このような審査を経て調製される住民票を基礎としておりますので、それを信用の基点とすることで、他のさまざまな手続のオンライン化を可能とする基盤となっておるものでございます。

 住民異動に伴うマイナンバーカードの書きかえ等が必要であることなども踏まえますと、転入時には窓口での対応が不可欠なものということでもございますけれども、他方、予約制を導入している例、あるいは代理人による手続など、住民の負担軽減につながる対応につきまして、市町村に対し、よく周知、普及を図ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと存じます。

浦野委員 要は、わざと市役所に足を運んで本人を確認をする手続をとっているということだと思うんですけれども。

 確かに、それをするというのは必要かもしれないです。ただ、でも、それを絶対に、対面でやって、果たしてその人がその人物なのかどうかを、それだけの、結構な人数の人を、その日のうちに確認をすることになるわけですよね。その役所の対応されている窓口の方が、なるほど、あなたはこの申請の本人だということを目で確認するからといって、それが一〇〇%正しいかどうかは誰が保証するんですかということに私はなると思うんですね。それは、人の目を信用している、人が介在することによってそういう確実性を担保しているということだと思うんですけれども。

 私は、この部分に関しても、IT技術を使って、いろいろとやり方はあると思うんですね。今はまだそこまではいっていないですけれども、ぜひそういったやり方をこれからもちょっと研究をしていただいて、転出も転入もオンラインでできるようになれば住民の皆さんの利便性も上がりますから、そこは、その壁を一つ乗り越えるようないろいろな検討をしていただけたらと思っております。

 これに伴って、地方自治体のデジタル化というのがもう必須になってくると思うんですよ。この地方自治体のデジタル化、民間はみずからデジタル化を一生懸命やっています。もちろん、自分たちの、要はコストを下げることができるようになるわけですから、民間企業とか、民間なんかは、もう進んで、一生懸命デジタル化できるところはしていっています。

 ところが、行政がそれについていけていない部分が結構あって、結局、例えば、民間企業でも、行政と仕事をやりとりしたときに、行政が紙ベースだからもう紙ベースでやらざるを得なかったりとかするわけですよ。だから、行政がデジタル化をしてくれないと、行政にかかわっているような仕事をしているような民間企業は、いつまでたってもデジタルと紙ベースの仕事を結局はせざるを得ない。

 それを避けるために、やはり地方自治体のデジタル化というのはもっと国の方で主導的にやっていただけたらと思っているんですけれども、その点について、政府としてはどういう取組をされておりますか。

時澤政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年成立いたしましたデジタル手続法におきましては、地方公共団体のオンラインの手続、これは努力義務となっておりますが、地方公共団体のデジタル化は極めて重要でございまして、そういったことを踏まえまして、昨年十二月に閣議決定をいたしましたデジタル・ガバメント実行計画におきまして、地方自治体の行政手続のオンライン化の推進についてさまざま盛り込んでおります。

 まず、電子申請について申し上げますと、昨年四月時点で二百六十の市町村がまだ電子申請に係るシステムが未整備となっておりますので、全ての市町村が電子申請のための情報基盤を整備するように働きかけることとしております。

 その際に、例えば、マイナポータルのぴったりサービスというのがございまして、これは、市町村が簡単かつ低コストでさまざまな手続の電子申請が実現できるようなシステムでございますので、こうしたことを含めまして、汎用的な電子システムの共同利用ということを進めていくということに力を置いております。これにつきましては、総務省の方でも、汎用的電子システムの導入に係る地方財政措置を講ずることとしているところでございますので、あわせて地方公共団体に周知をしております。

 また、地方公共団体に対する手続のうち、住民等からの申請件数が多くて、そしてオンライン化で完結ができる手続、これをオンライン化を優先的に取り組むべき手続といたしまして、関係府省と連携して、導入に向けたガイドラインを策定して地方公共団体を支援していくことといたしております。

 さらに、添付書類の省略ということも重要でございまして、登記事項証明書など紙書類で確認をしておりました情報を行政機関間での情報連携等で確認することで紙書類の添付は省略するように、各所管行政機関が順次必要な情報システムを進めることとしているところでございまして、こうした取組を総合的に進めることで、地方公共団体のデジタル化を国としても支援、推進していきたいと考えているところでございます。

浦野委員 ぜひ進めていただきたいと思います。

 我々は、議会でも、超党派議連でいろいろと、法案にできなかった、入れられなかった部分とかをみんなで考えて、前回ちょっとなかなか前に進めませんでしたけれども、それもまた、今国会なんかは結構チャンスじゃないかなと思っていますので、ぜひやっていきたいと思っています。

 続いて、不妊治療の公費負担についてなんですけれども、実は、私、地方議会、大阪府議会ですけれども、にいたころから取り組んでいるんですけれども、調べますと、平成二十一年の九月議会、九月議会ですけれども十月に質問をしていました。それで、この当時、知事は橋下徹さんでした。国の政権は民主党政権ですね。橋下さんの答弁で、民主党政権にこれは言っていくという答弁をされています。

 どういう内容かといいますと、結局、今も自由診療、だから、平成二十一年から何も変わっていないんですね、その不妊治療の状況は。不妊治療の話は毎年毎年よく出てくるんですけれども、その当時から全く状況は変わっていない。要は、不妊治療のお金、補助金とかそういうものは出すけれども、その金額が上がっても、自由診療なわけですから、全部が全部とは言いませんよ、全部の病院とは言いませんけれども、病院ばかりがどんどんどんどん立派になっていくんですね。

 実は、私の家もそうなんですけれども、お世話になりました。私たちが通っていた病院なんかは、もうどんどんどんどん豪華な病院になっていきました。これは、補助金が上がれば上がるほどそっちのお金も上がっていくので、結局、夫婦にとっては全く何の恩恵もないわけですよ、実際は。だから、それはやはりおかしいじゃないかと。

 保険適用、不妊というのは病気じゃないんだということで、その当時は、だから保険適用できないんだみたいなことを言われていたんですよね。私は、それはそうじゃない、国の根幹を、少子化対策をつくる中で、不妊治療というのは非常に大きな、重要な割合を占めるものですから、これはやはり国として保険適用をしていくべきだということを大阪府議会で質問をして、その当時の橋下徹知事が、これはやはり国の責任でやってもらわなあかんということで国に要望していくということで、要望もされたはずなんですね。

 今、まだそうなっておりません。この点について、政府の議論、今どうなっているのか、お聞かせください。

松本委員長 厚労省さんですか。

浦野委員 これは、内閣委員会がややこしくて、詳細を聞こうと思ったら、大臣は答弁できませんとか、この質問は、ここまで聞くんだったらこの委員会では答弁ができませんとか、もうそんなのばかりなんですよ。

 大臣所信の質疑なので、誰か大臣一人ぐらい聞かなあかんということもあるし、本当は詳細を衛藤大臣に答弁をしていただきたいんですけれども、これは少子化対策の一環として国として取り組んでいただきたいと私は思っているんですけれども、いかがでしょうか。

衛藤国務大臣 ただいまの不妊治療についての支援につきましては、確かに厚生労働省において中心に進めております。不妊治療に係る経済的負担の軽減等が行われておりますが、まだ保険適用ではございませんし、そして自由診療ということでありまして、できるだけ、いわゆる夫婦の間の経済的な負担の軽減に向けて今努力をしているところでございます。

 昨年末、この不妊治療についての将来につきましては、やはり今年度決めたい、この春までには決めたいと思っております少子化社会対策大綱の策定に向けまして、昨年の暮れには有識者の検討会からも、男女問わず不妊に悩む方への支援に取り組むこととの、この必要性の指摘がなされておりますので、これについて、私ども、新たな大綱に、不妊に悩む方への支援に資する施策をしっかりと盛り込んでまいりたいと思っております。

 ぜひ、保険の問題も、どういう議論ができるのかわかりませんが、厚生労働省とも、私ども、ある程度詰めて、もっと安定的な不妊治療のバックアップができるようにというぐあいに思っているところでございます。

 いずれにいたしましても、誰もが安心して出産をすることができる環境を整備してまいりたいというように思っております。

浦野委員 大阪は、この件について検討をするということで、今、少し動きが出てきています。本来は、これは地方自治体がやるんじゃなくて、国がしっかりと前向きに対応していただきたいと思っていますので、ぜひよろしくお願いをいたします。平成二十一年から、もう十一年、十二年ですか、たっていますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。

 次の質問ですけれども、これは個人情報保護と顔認証技術の関係についてということを質問するんですけれども。

 どういうことかといいますと、先ほども言っていましたけれども、行政でデジタルをいろいろと使っていくということになると、どうしてもIT技術で必ず使わないといけないだろうというのが顔認証のシステムなんですね。これは、今、大阪では、地下鉄で、大阪メトロで実証実験が行われております。

 実は、この顔認証自体に反対をされている国会議員の方もいらっしゃいます、これはもう絶対あかんと。その理由は私にはちょっとよく理解できませんけれども、恐らく個人情報と顔認証の関係をおっしゃっているんだろうなというふうに思っているんですけれども。

 顔認証の技術について、個人情報保護の上ではどういうことになっているのかというのを答弁をしていただきたいと思います。

福浦政府参考人 個人情報保護法上、顔認証データは、通常、類型としまして、個人識別符号といたしまして、個人情報に該当するということになってございます。

浦野委員 この顔認証の技術を使って個人を識別するという技術は、もちろんあると思うんですね。

 というのは、きのうかな、ニュースになっていましたけれども、インドで、顔認証制度を使って、顔認証システムを使って千二百人逮捕したという記事が出ていました。それはどういうことかというと、インドというのは、十二億人にマイナンバーカード、日本でいうところのマイナンバーカードをもう今付与されています。その付与されたマイナンバーカードの情報等を、いろいろな情報を使って、顔認証の制度と機械とそれをリンクさせて、特定をして逮捕したらしいんです。

 これは、インドでどういう法整備がされているのか、恐らくされていないらしいんですよね。その記事にも載っていましたけれども、そういった個人情報の法律とか、こういうのに使っていいよとか、そういう法整備が全くされない中で、そんなことに使って千人以上の人を逮捕したということで、これは問題ですよねという内容だったんですけれども、僕はそれは問題だと思うんですよ。

 実際、でも、日本国内でそういうことに使われるということはないですよね、今、現状は。一応答弁、それは答弁できますか、ちょっと通告していないですけれども。

福浦政府参考人 先ほど申し上げたとおり、顔認証データにつきましては、通常、個人情報に該当いたします。

 したがいまして、個人情報保護法上の適正な取扱いをしていただく、利用目的を通知、公表したり等々、個人情報保護法上の適正な運用を求められているところでございます。

浦野委員 だから、顔認証制度、システムを使うということは、イコール、ちゃんと個人情報保護法にのっとって運用されるということだから、ほかに利用されるだとか、そういう心配はないということだと思います。

 これからIT技術を活用するに当たって絶対にこの技術は避けて通れない技術だと思いますので、この技術から個人情報が漏れるんじゃないかとか、政府に吸い上げられるんじゃないかとかいう心配をされている方もいらっしゃると思いますけれども、それはない、目的以外のことには使われないということだと思いますので、ここら辺はまたしっかりとしていただけたらと思っております。

 続いて、認定こども園、保育園のコロナ対策についてということです。

 先ほども言いましたけれども、これは二週間前に質問通告をしていることですので、そのときちょうど大阪で、保育士がライブで感染を、クラスターだと言われていたライブで感染をした保育士が一人出てきました。その保育士が勤めていた保育園は、すぐにその日のうちに休園措置をとって、次の日からは登園停止になって対応しました。

 それは、その対応はいいんですけれども、ただ、実は、近くの保育園で、はっきり言いますとうちの保育園なんですけれども、要は、すぐそこの、私のもちろん知っている保育園だったんですよね。市は違うんですけれども、私の知っている保育園で。その保育園と私の保育園の保護者が同じ会社に勤めている。ですから、登園停止になりました、子供たちはみんな経過観察になります。その親も経過観察、保護者ですから、なります。その親が勤めに行っていた会社の方も、実は、保健所の方からいろいろ指導があって、消毒が入りました。そこに勤めておられる私の保育園の保護者とか、要は、ほかの保育園の保護者だってそうなりますよね、出てきますよね、今回のケースに限らず。それがうつっていたら、ほかのところも全部とまっていくことになるわけですよね。休園していかなければならない。

 そうなったときに果たして経済活動とかをどうしていくのかということを、今、幸い、そういうことは起こっていません、保育園同士がどんどんどんどん連鎖して休園になっていくという事態は起きませんでしたけれども、そうなった場合にどうしていくのかというのを、これも、ここまで聞こうと思ったら、何かこれは厚労省が答えてくれはるんですね、になると思うんですけれども、国としてやはり先に対応を決めておいた方がいいんじゃないかという質問だったんですけれども、いかがですか。

本多政府参考人 お答えいたします。

 保育所等におきましては、保育所の園児や職員が罹患した場合や、地域で感染が拡大している場合には臨時休園を検討することと、また、開園する場合にも、手洗いなどの感染拡大防止の措置を講じたり、卒園式の規模を縮小、短縮して行ったりすることなどによって感染の予防に努めるよう通知をいたしております。

 その通知におきましては、お子さんが感染者の濃厚接触者に特定された場合については、当該子供の保護者に対して、市区町村は、お子さんの登園を避けるように要請することといたしておりますけれども、濃厚接触者の更に濃厚接触者については、特に国としては通知の中では触れていないところでございます。

 保育所等におきましては、この通知に沿って臨時休園の対応を行っていただいた上で、自治体から国に対して状況を御報告いただくとともに、国としても、自治体と連携して対応に取り組んでいるところでございます。

 国としては、各自治体における感染予防の取組を支援したいと考えておりまして、今後とも、自治体との連携を密にして取り組んでまいりたいと考えております。

浦野委員 保育園、認定こども園なんかは、あけてほしいという依頼もあって、むしろ、保育園や認定こども園が閉じてしまうと、それこそ本当に経済に多大なダメージを与えることになるということもあって、経営者の中では、しっかりとこういうときこそ踏ん張って保育園をあけるべきだということで頑張っておられる保育園もたくさんございますので、こうなったときにどうするのかというのはやはり事前に決めておいていただけたらありがたいなと思っていましたので、これからもいろいろと、いろいろなケースが出てくると思いますので、その都度しっかりと対応していただけたらと思っております。

 次は、オンライン診療の活用について質問をするんですけれども、これは、私は初診を解禁すべきじゃないかということを質問させていただこうと思っていたんですけれども、実際、来ていただいていろいろ、事務所に来ていただいた方はお医者さんもやっていたということで、いろいろお話をさせていただくと、やはり初診というのはなかなかオンラインでは難しいということですね。実際、医療に携わっていたお医者さんがおっしゃっていました。

 それは、将来的に絶対に不可能だというわけではないけれども、今の技術ではなかなか初診というのは難しいんじゃないか。初診じゃない、いろいろな診療を、オンライン診療は今、この間も、オンライン診療をしていいよというふうに、対象を国の方が広げていっていただいているということは承知をしております。

 今、オンラインの相談、これは診療と相談とは別ですよね、診療は医療行為だけれども、相談というのは医療行為じゃなくて。実際、オンライン相談というのは今でもできますよね。いろいろな、私、これ、コロナじゃないかなと思うような人が、電話相談ももちろんありますけれども、オンライン相談というのもやっています。

 このことをやはりもうちょっと国も周知徹底をしていただけたらなと思っているんですけれども、いかがでしょうか。

椿政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のとおり、オンラインの診療や受診勧奨といった遠隔医療は、医療機関の院内感染や患者の通院における感染リスクを回避しつつ、患者に対して必要な医療を適切に提供する上で一定の効果が見込めると考えられます。

 ただ、一方で、先生おっしゃったとおり、オンライン診療においては、物理的に隔てられているという制約から、行える診療が問診とか視診に限定されておりまして、重症者を見落としてしまう可能性があることや、診療の結果、直ちに投薬などが必要な場合に対応が困難なことなどから、感染症患者を含め、病状が急変し得るような患者については直接の対面診療を行うことを原則としております。

 このような中で、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、二月二十八日に、自治体や関係団体宛てに事務連絡を発出し、高齢者、基礎疾患を有する患者について、医師の判断で電話などによる診療、処方箋の発行などができることといたしました。

 また、相談の周知につきまして、医療的な相談や一般用医薬品を用いた自宅療養を含む経過観察や受診の勧奨については、オンライン受診勧奨、遠隔健康医療相談として、対面で診療していない場合でも実施ができますので、医療機関の受診について迷われている方については、これらの仕組みについても活用していただけるよう、先ほど申し上げました二月二十八日の事務連絡におきまして周知をしているところでございます。

 こうした対応に加えまして、三月十一日に、オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会において、感染症の専門家を参考としてお呼びして議論をしておるところでございまして、今後も、専門家の意見を聞きながら、感染拡大防止のための必要な対応を進めてまいります。

浦野委員 早い段階からこういった医療のオンライン相談をされている民間の企業もありました。民間企業なので名前は言いませんけれども、日本でも大手の会社ですよね。そういったものもあるというのをまだまだ知られていないと思いますので、さまざまなそういう資源を活用して、今回のコロナに対する対策をとっていただけたらと思います。

 最後に、これは皆さんのお手元にも配付をさせていただいております。私が予算委員会で質問をさせていただいたものです。これは、予算委員会でも言いましたけれども、まだ韓国の与党が撤回をしておりません、まだネットに載ったままです。

 これは、ぜひ、私は、事あるごとにこれを国会で取り上げたいと思っているんです。内閣委員会でもこうやって質問として取り上げないと、この記録も残らないし、こういったものがある、こういうふざけたことをしているということが記録に残らないので、ぜひ、その後、これはどういう対応になっているか、外務省の方から答弁はいただけますか。

加野政府参考人 お答え申し上げます。

 他国の政党活動の一つ一つについて、政府としてコメントをするということについては差し控えさせていただきたいと存じますけれども、従来から、我が国に対するいわれのない風評被害を助長するような動きについては懸念を持って注視をしてきているところでございまして、そうした観点から、本件については外交ルートで懸念を申し入れたところでございます。

 我が国といたしましては、引き続き、科学的根拠に基づいた正確な情報を国際社会に対して丁寧に説明してまいりますとともに、韓国側に対しましては、冷静かつ賢明な対応を強く求めていく考えでございます。

浦野委員 質問時間が終わりましたので、これで質問は終わります。

 どうもありがとうございました。

松本委員長 午後四時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後四時十九分休憩

     ――――◇―――――

    午後四時三十分開議

松本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。吉田統彦君。

吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。

 菅官房長官には、お忙しい中来ていただきまして、ありがとうございます。実のある議論になりますよう努力しますので、ぜひ官房長官もすばらしい御答弁をいただければと、心からまず冒頭お願いいたします。

 また、ちょっと最初の通告から二週間、既に実は経過しておりますので、さまざまなところを追加したり、役所の方にもしっかり私の方で細かくお伝えしたつもりですが、実のある議論になりますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、官房長官にお伺いをしてまいりたいと思います。

 世界各地で感染が拡大するこの新型コロナウイルス、WHOのテドロス事務局長は、今月の十二日、スイスのジュネーブ本部での定例記者会見で、新型コロナウイルスはパンデミックと言えるとはっきり述べて、世界的な大流行になっているという認識を示した上で、各国に対して対策の強化を訴えておられます。

 これに対して、安倍総理も、同日の記者会見で、世界的な感染の広がりが続いていることへの判断だと思います、日本としても、これまで以上に国際社会と協力しながら対応していきたい、対応を強めていきたいと思います、国内における対応については、国民の健康、命を守るためにあらゆる手だてを講じてまいりました、今後、警戒を緩めることなく、必要な対策はちゅうちょなく決断して実行していく、感染の広がりを抑えていくために全力を尽くしていきたいと思いますと述べておられます。

 世界的な情勢を見ると、官房長官、中国は感染者数の増加が減速しているようにも感じます。しかしながら、イラン、韓国、イタリアは深刻ですね。そしてヨーロッパ諸国と、感染者数の増加の勢いは増しています。

 我が国も、国内での感染者数の増加、勢いはとまっておりませんね。三月四日には、新たに安倍総理の御地元の山口県でも感染者が発生しています。ダイヤモンド・プリンセス号の乗員乗客と合わせて、国内の感染者はついに千名を超えています。

 昨日、三月十七日現在、NHKの報道によると、三十八の都道府県で感染者が確認されていると。感染者は、クルーズ船の感染者、チャーター機で帰国した人も含めて千五百六十三名に及んでいます。

 そこで、官房長官にまずお伺いしますが、クルーズ船を合わせて感染者が千名を超えた三月四日の時点での国内の感染状況をどのように認識されていたのか。三月四日はまだ水際対策で足りると考えておられたのか。また、もう一点、WHOは世界的にパンデミックの状況と宣言をしているわけですが、本日現在の日本の感染の広がりを受けて、日本もパンデミックの状況と考えておられていますか。簡潔に御答弁ください。

菅国務大臣 今御指摘をいただきました三月四日時点の国内感染者数は二百四十一名でした、クルーズ船を除いてでありますけれども。

 その上で、我が国の状況については、三月九日、この専門家会議の中で、現状は爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されております。

 今がまさに、国内の急速な感染拡大を回避するために極めて重要な時期である、こうした認識のもとに、あらゆる手だてを講じているところであります。

 ちなみに、十九日、あす、専門家会議の皆さんからの、またそうした方向性というものが出てくるだろうというふうに思っています。

吉田委員 官房長官、ありがとうございます。

 とにかく、そういう状況ですから、一日も早くこういった状況を脱却するために、官房長官、国会としても与野党一丸となって対応に当たっていくべきだと考えます。

 しかし、先週の森法務大臣の、参議院の予算委員会そして衆議院の法務委員会での発言問題のように、政府・与党がみずからそのような動きに水を差すような事態が頻発するようでは困ります。まことに残念なことでございますので、官房長官におかれましても、ぜひとも与野党一丸となる環境づくりに御尽力いただきますよう、心からお願いを申し上げます。

 補正予算等々に関して伺ってまいりたいと思います。

 トランプ・アメリカ合衆国の大統領は、十三日、新型コロナウイルスへの対応で国家非常事態を宣言していますね、官房長官。この宣言によって、約五百億ドル、これは約五兆三千、四千億円程度となると思いますが、連邦政府の支援金提供が可能となったわけであります。また、それに先立って六日には、新型コロナウイルスの対策費として八十三億ドル、これは約九千億円弱、八千七百億円ぐらいだと思います、緊急予算を盛り込んだ法案に署名して成立をしています。ワクチンや治療薬の開発、感染者数が多い州や影響を受けた中小企業の支援などに充てられることになっていますね。

 その他韓国でも、政府は防疫体制の強化や景気対策として日本円にして約一兆円規模の補正予算を編成し、十七日に臨時国会で成立をしています。

 最近では、ドイツ政府が、新型コロナウイルス感染拡大に伴う対策費用を確保するため、長年継続してきました均衡財政政策を棚上げする用意があるとも報道されています。

 これに対して、我が国の経済対策は十分ではないのではないかと考えます。

 例えば、まず、立憲民主党を始めとする野党共同会派は、二月二十八日に、コロナウイルス蔓延の状況を踏まえた予算の組み替え動議を提出しています。しかし、それからもう既に約二十日、三週間が過ぎております。コロナ感染症に対する医療に加えて、雇用、財政、金融等を含む対策は、今そこにある危機ですね、官房長官。

 後ほど質問しますが、医療機関のマスクの問題、安倍総理の記者会見による突然の学校の休校や、基準のはっきりしない、そして終わりの見えないイベントの中止要請によって、国民経済は大混乱をしております。既にリーマン・ショック以上の不況に突入したとも言えるわけであります。

 そこで、この危機を乗り越えるために、官房長官、報道などで、新たな経済対策は、二〇年度補正予算も念頭にとか、ないしは四月に補正予算などと言われております、これは報道ベースで聞いておる話でありますが。まずは、例えば、我々が提案したように、今すぐ、令和二年度本予算の組み替えなど、これは例ですが、早急な対策をとるべきではないかと考えます。

 また、諸外国に比べて後手と言われても、あくまで補正予算で組み上げるというおつもりでしたら、どれくらいの予算規模になるのか、お答えください。

菅国務大臣 詳細については、西村担当大臣からというふうに思っています。

 ただ、全体として、国としては、まさに現在は、拡大防止策、ここに全力を挙げているところであります。そして、この拡大防止策をしっかり実現させると同時に、経済の落ち込みが激しいということも十分私ども承知していますので、それはいろいろな提案があることは承知しています。

 そういう中で、まずはその防止策に全力を挙げて、現在お願いしている予算を一日も早く成立をさせていただきたい、このように思っています。

西村国務大臣 今まさに官房長官から御答弁申し上げたとおりですけれども、感染拡大防止、これが何より将来の経済復活にとっても大事なことでありますので、これに全力を挙げているところでありますが、当然、経済の縮小に伴って事業の継続が難しくなったり、雇用も大変になってきているという状況でありますので、現時点では、まず、中小企業の資金繰りとそれから雇用の維持、それと生活を守る、このことに全力を挙げて取り組んでいるところであります。

 先般、もう御案内のとおり、四千三百億の予算とそれから一・六兆円の金融措置と、合わせて二兆円規模であります。諸外国も、今取り組んでいるのはまずはこの資金繰りなり雇用の維持に取り組んでおりまして、ほぼ同様の施策を各国とっております。これで見ますと、アメリカもEUも大体GDPの〇・二%程度の予算でありますので、それに比べて我が国がおくれているということは全くございません。

 ただ、これは、どれだけ長引くのか、どれだけ広がりを持つのかということをしっかり見きわめながらでありますけれども、終息した後は、観光なり、地域の消費喚起であったり、サプライチェーンの再構築であったり、しっかりとこのインパクトに見合うだけの経済対策をやらなきゃいけないというふうに思っているところでありますけれども、今は何より、長官から申し上げたとおり、この予算の成立に向けて、ぜひ早期成立をお願いしたいというところでございます。

吉田委員 ありがとうございます。

 もう西村大臣は大変聡明な方でいらっしゃるので期待していますが、額ですね。遜色ないどころか、やはり、諸外国よりもっと力強い手を打つとか、そういったお言葉を本当は官房長官からは聞きたかったんですけれども、今、西村大臣からお話がありましたが、もっと世界の状況を踏まえて、日本は本当に経済対策を今すぐやっていかないといけないですし、社会保険料の減免とか、中小企業、そこで本当にこれは倒産していく可能性が高いと思いますよ。ですから、そういうところも大胆にやるというお言葉を実は官房長官から期待したんですが、なかなかちょっとそういった言葉はいただけなかったんですが。今後また議論していきたいと思いますが、大事なテーマがいっぱいありますので、聞いてまいります。

 今度、日銀の方に少しお伺いをさせていただきたい。日本銀行、ありがとうございます、お忙しい中、来ていただきまして。

 コロナ感染症の影響、世界経済の後退を、じりじりとこの影響を広げていますね、世界経済への影響を導いています。先日、地元の飲食店の方と話したりしたとき、よく話すんですが、もう商売を畳むしかないとか、そういった発言が多々あります。その影響は世界的にももちろん顕著ですよね、日本だけではありません。

 三月十六日のニューヨーク市場では、ダウ平均は一日三千ドル近く、約一三%、これは衝撃的な数字ですね、下がりました。世界的には株式市場、マーケットは軒並み大きく値下がりしておりますね、もちろん日本もそうです。日経平均も、二月十七日からの約一カ月で、二月十六日の終わり値ベースで約二八%ですかね、三〇%下がってしまっている。深刻な影響が出ているのはもう御承知のとおりだと思います。

 そこで、まず日本銀行にお伺いしたいんですが、この株安にとって、現在、日本銀行の保有する株式について、含み損益はどれくらい出ていますか。

加藤参考人 御説明いたします。

 日本銀行が現在保有しておりますETFという形が中心でございますので、こちらの含みの損益、どういう状況だという御質問だと思いますけれども、こちらは株の動向によって日々大きく左右されるので、ある程度幅を持って見ていただく必要性があるとは思っておりますが、その上で、現在決算を公表している、これは二〇一九年九月末時点で、そのETFの保有状況と、それからあと、十月以降にいろいろ買っておりますので、これを実績を用いて、あと、現時点の日経平均株価は大体一万七千円前後という形でございますが、厳密な数字にはならないんです、やはり粗い推算で行われますと、大体ETFの含み損が二から三兆円程度という形になる形でございます。

吉田委員 ありがとうございます。だんだんと深刻になってまいりましたね、本当に。

 このような状況の中で、先月、財務金融委員会で私が、黒田総裁にお越しいただきまして、量的緩和政策、今おっしゃった、特にETFですね、出口戦略について実は質問させていただいたんです。

 日本銀行は、十六日に、量的緩和を拡大するとして、ETF買入れ目標額の上限を、従来年間六兆円でしたね、これを約十二兆に引き上げることを決定したと仄聞しております。今回の買入れについて、どうしてこのような判断になったのか、また、買入れに際して、買入れの方針などについて何か変更はないのか、この二点をお聞かせ願えますか。

加藤参考人 御説明いたします。

 今先生が御指摘いただきましたとおり、日本銀行は一昨日の金融政策決定会合で、約十二兆円に相当する残高増加ペースを上限に積極的に行うということを決定いたしました。

 この決定の背景ということが一つでございますが、先生が御指摘いただきましたとおり、やはり世界経済の不透明感は高まっている。そうする中で、内外金融資本市場で非常に不安定な動きが続いていますので、こうした状況が続くと、やはり企業や家計のコンフィデンスが悪化してしまうのではないかという観点。なので、金融市場の安定を維持するということを中心に、今回、ETFを積極的に買い入れることといたしました。

 従来から、こうしたマーケットの安定、これによるコンフィデンスの悪化の防止という点では同じ考え方だったわけですけれども、やはり、ここに来ての変動の大きさということを踏まえて、当面の間、大幅にふやすということを決定した次第でございます。

吉田委員 これで終わるつもりだったんですが、今の御答弁で若干確認したいんですが、更に買い増しをするわけじゃないですか。出血がふえる、つまり、含み損をだだ流しにしてしまって大損するという可能性は、今の動向を見ると高いんじゃないかと思いますけれども、そこを日本銀行はどう思っているか、最後に、ちょっとここだけ教えていただきたいと思います。

加藤参考人 御説明いたします。

 まず、この先について、先生御指摘のとおり、多分、ETFの保有額はふえていく形になります。ただ、含みの損益という観点でいいますと、この先の株価が今後どうなっていくかによっては、逆に益が出てくることも当然ありますので、この先の株価の動向ということがまず一つだと思っております。

 その上で、ただ、このETFについては、いろいろな形で、引当金を積むとか、あと準備金を確保する等々で、財務の健全性を確保する方法は別途講じておりますので、こうしたもとで、しっかりとこの政策を続けていければと考えているところでございます。

吉田委員 ありがとうございます。

 かなり甘い見通しじゃないかと心配に、よりなってしまった御答弁ですが、ありがとうございます。お忙しい中でございますので、どうぞ御退席いただいて、これで結構でございます。ありがとうございます。感謝申し上げます。

松本委員長 加藤参考人は御退席いただいて結構です。

吉田委員 ありがとうございました。

 では、質問を続けさせていただきたいと思います。

 また、官房長官にせっかくお越しいただいていますので、官房長官に質問させていただきたいと思います。

 新型コロナウイルスの影響で、東京オリンピックの予選とか出場権獲得にかかわる大会が世界じゅうで中止とか延期になっているのは、もう官房長官も御存じだと思います。代表選考そのものが大きく混乱しています。

 IOCは、十七日に各競技の国際連盟と緊急の電話会合を開いて、対策を説明することになったと報道されています。一方、私の地元愛知県名古屋でも、聖火リレーを行うための道路の規制を行うという告知が出されているようです。

 しかし、アメリカのトランプ大統領が、これは私の考えだがと、私見ということですが、東京オリンピックは一年間延期した方がよいかもしれない、観客なしで開催するより一年延期する方がよい選択肢だと思うと述べたとも伝えられております。

 また、二月末にIOCの委員が東京オリンピックの開催について、判断の期限は五月下旬との見方を示したとも伝えられております。

 現状で、官房長官のお考えで結構なんですが、政府のお考えということになると思うんですが、東京オリンピック・パラリンピックは開催することが可能だと官房長官はお考えでしょうか。それとも、現時点で延期という選択肢もあるという認識のもとに、既に何らかの調整をしておられるのかどうか、お答えいただけますか。

菅国務大臣 お答えさせていただく前に、先ほど私、三月四日の感染者数を二百四十一名と申し上げましたけれども、二百八十人でありましたので訂正させていただきたいと思います。

 今、委員のお話の中にもありましたけれども、昨日IOCが公表した声明においては、二〇二〇年の東京大会に向けて変わらず全力を尽くすことが改めて示された、このように承知しています。

 また、三月十六日のG7首脳会談では、安倍総理から、大会開催に向けた準備を全力で進めており、完全な形で開催を目指したい、こう申し上げました。このことに対して、G7の首脳からは支持と連帯が示されたというふうにも聞いています。この点については、昨日のIOCの声明でも歓迎をされております。

 政府としても、予定どおりの大会開催に向けて、IOC、組織委員会、東京都との間に緊密に連携をとりながら、その準備を着実に進めていきたいというふうに思います。ですから、延期とか何かという調整は全く行っておりません。

吉田委員 官房長官、ありがとうございます。現時点ではそういうことだということをはっきりお答えいただきましたので、感謝申し上げます。オリンピックの話はしっかりお答えいただいたので、これで結構です。

 次に、西村大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

 先日の大臣所信の中で、西村大臣じゃなくて竹本大臣だったんですが、新型コロナウイルス研究開発を始め、基礎から実用までの一貫した研究開発の推進などを内容とする健康・医療戦略に関して言及しておられました。竹本大臣の所管からすれば、おっしゃるとおりのことも、近い将来的には必要かもしれません。しかし、現時点でクラスターが多数発生して、そこから小規模集団の中での感染も広がっていく、そういった状況もあります。

 三月一日の厚生労働省の発表によると、政府の専門家会議がこれまで国内で発生した事例を分析した結果、実は感染者のうち八割からは、ほかの誰にも感染していないようだ、これは事実であれば大事な知見だと思うんですけれども、ということをおっしゃっています。つまり、通常の患者の基本再生産数って、大臣、わかられると思うんですけれども、これはゼロから一程度にすぎない。換気の悪い密閉された空間に不特定多数の人が密集したケースで爆発的に感染が広がったケース、これが複数あると。それが見た目上、基本再生産数の平均値を引き上げてしまっている可能性が、大臣、ありますよね、そうすると。

 また、重症化率についてWHOは、発表を二月十七日も出していますね。中国の四万四千人のデータによると、八割が軽症、一四%が肺炎や息切れが起こる重症、五%が多臓器不全や呼吸困難を起こし重体となり、二%が死亡するということであります。ほかの地域では、重症化の割合はもう少し低いかな、ちょっとイタリアが心配な状況ではありますけれども、と感じます。

 ただ、重症化する機序というのがほとんど何も明らかになっていないんですね、大臣。そうすると、前述の再生産数が本当であれば、インフルエンザと比べて極めて高いとは言えないですね、感染の力が。事実だったとすればですよ、大臣。ですから、重症化率を引き下げることが国民の命を守るために極めて有益だと考えられます。

 例えば、若者の重症化例なんかを中心に、サイトカインストーム、わかられますよね、サイトカインストームとかが起こっている可能性とかもあるんじゃないかとも思いますし、こういった政府そして感染研ですね、今、力を注いでいるのは。重症化する機序に関して、まず集中的にちょっと検索、解明をしていく努力をすべきではないかと思うんですが、大臣、どのようにお考えになられますか。

西村国務大臣 まさに御指摘のように、八割は軽症で、症状がない方もおられます。重症化された方の対策は何より大事でありまして、どういう原因で重症化していくのかというところをしっかり見きわめるというのは非常に大事な御指摘だというふうに思っております。

 基本方針でももう既に示しているんですけれども、特に高齢者や基礎疾患を持った人が重症化しやすいということでありますので、そこに十分配慮した、特段の注意を払った対応、多くは申し上げませんけれども、病床の確保とか人工呼吸器とか、あるいは基礎疾患を持った方は電話による診療で処方箋を発行するなど、こういったことも取り組んでいるところでありますし、二日間熱が続けば、これは帰国者・接触者相談センターの方に相談をするように勧めていることなどがございます。

 ただ、御指摘のように、なぜ重症化するかについてはいまだ不明な部分も多く、高齢者や基礎疾患を持っている人が重症化した場合の治療も困難でありますし、そもそもそれを防ぐのもなかなか難しいという点がございます。

 政府としては、御指摘の点、非常に大事な点だと思っておりますけれども、まずは治療薬のところも含めて、既存の治療薬の効果を検討する一環として、感染症の患者さんの経過を調べる、その研究を国立国際医療研究センター中心に行っているところでありますし、もう少し科学的知見を蓄積していくことが大事だというふうに思っておりますので、引き続き、政府としてもこの研究開発、研究事業などを通じて知見の蓄積を高めていきたいというふうに考えているところであります。

吉田委員 大臣、基礎疾患を持っている方が感染症で重症化するのは当たり前なんです。私が先ほど申し上げたように、今後最大の問題になってくる可能性があるのは、若年者の重症化なんですよ。

 大臣、覚えていらっしゃらないかもしれないけれども、SARSのとき、若年者がかなり重症化して亡くなっているのを御存じですね。恐らくこのときは、サイトカインストームという現象が起こっていた可能性が高いんです。私、これはちゃんとレクで言っておきましたよ、ちょっと勉強して確認しておいてくださいと。

 だから、九十歳の基礎疾患を持った方がやはり危ないというのは、これはもう常識ですよね。感染症全てに対してそうです。しかし、割と元気な七十代、七十代でも元気な、基礎疾患も何もない方、そして二十代の看護師さんも人工呼吸器管理になっていると報道で聞いています。ここが大事なんですよ。

 ですから、これはSARSのときの反省に立って、もう少しちょっと政府の方から感染研等に対して、そういった部分を、やはり、ある一定程度、力を注いで、確認を急がせた方がいいと思いますよ、大臣。高齢者の基礎疾患のところじゃないんです、ポイントは、私が言っているところは。もうそれはわかります。大臣、そこはどうですか。ちょっとそこを指示していただけると約束していただけませんか。

八神政府参考人 お答え申し上げます。

 新型コロナウイルスにつきましては、まだ現在も不明な点も多くありますが、重症化例を若者も含めて集めて、集積をして研究をするということを今進めておりますので、またそれも御報告をさせていただければと。

吉田委員 八神審議官ですかね、ここをしっかりやってくださいね。ここは本当にポイントになってくるところですよ。ぜひ頑張ってください。それは与野党を問わず応援を多分すると思いますので、しっかりやってくださいね。

 では、西村大臣、治療法に関して、くしくも今おっしゃいましたが、そこに関してちょっとお話をしていきたいと思います。

 NIHはアメリカの製薬会社モデルナと共同で、ことし一月中旬から新型コロナウイルスのワクチンの開発を始めていました。試験用のワクチンが先月、二月下旬に完成して、NIHは三月十六日に、このワクチンの最初の臨床試験がワシントン州シアトルの医療機関で始まったと発表しております。

 しかしながら、これは大臣、フェーズ1ですね、日本語で言うと第一相試験となります。果たして、今回のパンデミックをワクチンが抑え込むことができると政府としてはお考えですか。

西村国務大臣 まさにアメリカでこのワクチン開発、臨床試験が始まったということを承知をしております。人の命、人々の命を守るためにこのワクチンが開発されることは望ましいと考えているところでございます。

 一方、日本でも、令和元年度の予算におきましてワクチンの研究開発を進めることとしておりまして、幾つかの、東大の医科研、感染研、あるいは阪大において取り組まれておりますので、どのぐらいの時間がかかるかは、できるだけ早期にできればいいんですけれども、ぜひこれは期待をしたいと思いますし、あわせて治療薬の開発も、もう既に御案内のとおり、アビガンであったりオルベスコであったり、幾つかの治療薬が有効であるという幾つかの症例も出てきておりますので、これを臨床研究なりを進めて、できるだけ早期に治療薬の開発も進めていきたいというふうに考えているところであります。

吉田委員 大臣、それはわかるんですけれども、今の大事なポイントは、現実的な見通しで、このNIHが開発しているワクチンが今回の世界的なパンデミックを抑え込むことができると思っているのか、思っていないのかということは非常に大事なんです。そこは所管大臣としてどうお考えですか。

八神政府参考人 現時点では、そこについてはまだわからないということでございます。

吉田委員 いや、わからないじゃ困るんだよ、厚生労働省。

 では、可能性があると考えていますか、これ、現実的に。これは極めて重要な御答弁ですよ。今それはわからないって、これはパンデミックの対策をしていくんでしょう、世界的に。日本はこれ以上感染を広げないようにするんでしょう。そうしたら、このワクチンがどういう立ち位置の、どういうポイント、どういうルールを担うのかということが大事じゃないですか。

 では、あわせて、もう一点聞きますよ。よく聞いてくださいね。

 きょうのニュースですけれども、大阪大学が、治療の、これは恐らく血漿か血清から取り出した抗体なんだと思うんですが、それを増幅してワクチンのような使い方をするというやり方ですかね、ちょっと私も、本当に短いニュースを先ほど見たばかりなのであれですが。

 この抗体を使った治療の方が、今NIHのつくっているワクチンよりは早目に実現してきて実効性を持つ可能性があるとも思われるんですが、西村大臣からも大阪大学の例が今出ましたので、ここはどうなんですか、見通し。せっかくですから、厚生労働省、予算もつけていると、今、大臣の言葉ですし、どの程度の治験があるか、ちょっと御開陳いただけますか。大事ですよ、これも。

八神政府参考人 お答え申し上げます。

 二点御質問をいただきました。

 一点目ですけれども、治験をやっているということですから、それは可能性があるということで治験をやっているということでございます。

 治験の状況につきまして、情報交換をしながら、共有しながら進めていって、また、私どももその情報を得ながらと思っております。

 二点目につきましては、ちょっと、これも我々、情報をキャッチはしております。引き続き、よく見ながら進めていきたいということでございます。

吉田委員 国会に御答弁に来られた審議官がはっきりわかっていないようですね、どうも。

 私が心配しているのは、ワクチンが間に合えばいいんですよ。ただ、第一相試験からどれだけかかるかということは、厚生労働省はわかっているんですよ。官房長官、わかっているんですよ。わかって、ああいう答えをしているんですよ。不誠実だと思いませんか。第一相試験なんですよ、今。しかも、始まったばかりの第一相試験ですよ。

 では、いつ、最短で薬はできるんですか、ワクチン。それは厚生労働省、最短でどれくらいか予想できるでしょう。では、答えてみてくださいよ。

八神政府参考人 相当な時間がかかるものだというふうに考えてございます。通常のものであれば数年かかるというようなところを、どこまで早くできるかというようなことだというふうに考えております。

吉田委員 そうなんです。官房長官、かなりかかるんです。

 だから、今回のパンデミックを抑え込むには、それは早くできて、期待しますよ。でも、抑え込むことも難しいと思うんですよ。だから、それも頭に入れてやはり対策を打っていかないといけないということが一点です。厚生労働省、最初からそうやって正直に答えてくれれば、それで問題ないんです。

 これは大事なことですから、この大阪大学の治療もぜひ、大臣、応援してあげて、もう早期に結果が出せるように期待していますので、司令塔として頑張ってください。応援を我々もしっかりしますので。そこは、それでしようがないと思います。

 では、また西村大臣に引き続き質問していきます。時間が大分なくなってきました。

 先日、今回の、たまたまクルーズ船の設計者の話を仄聞したんです、あのダイヤモンド・プリンセス号の。あれは日本でつくられたものらしいですね、どうも。

 通常のクルーズ船のほとんどの客室というのは密閉状態で、窓もない部屋もある。また、内部の通風はユニット換気じゃない。外循環系統、内循環系統を含めてセントラル空調で調整されていて、今回のクルーズ船もそういった形をとっている。

 これは、クルーズ船の中における急速な感染拡大というのは、こうしたエアコンのセントラル空調方式こそが大きな原因じゃないかとも考えられます、これはまだわかりませんけれどもね。

 これは、ごめんなさい、官房長官にでした。官房長官は、このクルーズ船の換気方式が今回の端緒になった、つまり、クルーズ船の中で新型コロナウイルスが発生したと御存じになられた時点、このクルーズ船の換気方式がユニットじゃなくてセントラルだということは御存じでしたか。

八神政府参考人 今般のダイヤモンド・プリンセス号への対応についてでございますが、約三千七百名の乗員乗客における新型コロナウイルスの陽性患者の規模や健康状況等がわからない中で、個室管理可能な陸上の施設や運搬等の迅速な確保が困難であったから、こういった対応をしたということでございます。

菅国務大臣 私は、空調のことについては承知していませんでした。(吉田委員「御存じなかったんですね」と呼ぶ)はい。

吉田委員 これは御存じだったら、やはり大問題だったと思います。初動を誤った理由はそこです。御存じなかったんですね、官房長官。じゃ、しようがない。ただ、それはやはり、官房長官は、ちゃんと危機管理の中でお調べになるべきだった。

 厚生労働省、ちょっと、私、指名もしていないし、全然聞いてもいない答えに答えないでくれませんか。こういうことをされると、もう参考人のお約束ができなくなります。私は、官房長官は御存じだったのかを聞きたくて。これは官房長官しか知り得ないことだと思います、何で厚生労働省がしゃしゃり出てくるんですか。おかしいですよね。本当に誠実にやりましょう。

 官房長官、もしこれが、最初から御存じだったとすると、船上で隔離と経過観察をしたのはやはり誤りだったと言わざるを得ないと思います。これは、乗客乗員の皆様が培養液の中にいるみたいだという発言もあったと聞いていますね。

 これは、もし御存じなかったということならしようがないんですが、誰も知らなかったんですか。多くの乗客乗員の皆さんに感染させちゃったことは、もし御存じだったとしたら、甚大な責任はやはりあると思います。

 じゃ、ユニット換気であると思っていたんですね、官房長官始め皆さんは。ここは大事なポイントなんですよね。いやいや、あなたじゃない、政府から聞きたいんだから。それは政府が答えてくださいよ。

 じゃ、ユニット換気じゃないことをいつ知ったんですか。

菅国務大臣 そのことについては、私は全く承知しておりませんでした。

 ただ、船の中に、窓の開閉、あけることができる部屋とそうでない部屋、密室がある、そこは承知していました。

吉田委員 これはちょっとやはり、かなりかわいそうな環境で置かれたと言わざるを得ません。

 実際、本来、セントラル空調だったら、船上の感染の疑いがある方を下船させて、やはりまず感染症指定医療機関に入れなきゃいけないですよね。そうじゃない方もやはり、必要であれば感染症指定医療機関、若しくは、後述するようなちょっと特定の施設で管理、隔離、経過観察をすべきだったと思います。これは、政府の対策としては遅きに失したと、あえて申し上げますが。

 藤田医科大学の岡崎医療センターは、開院前にもかかわらず、勇躍決断して、計百二十八人の乗客を受け入れたとの対応、これは成功したと思いますよ、藤田医科大学の試みは。正しかったと思います。藤田医科大学の皆さんには最大限の敬意を私は表しますし、また、政府チャーター便で武漢から帰国した邦人が一時滞在した勝浦ホテル三日月ですか、こちらの英断には、もう三拝九拝して我々謝意を示さなきゃいけない、そのように考えます。

 だから、今回のクルーズ船の対応にして言えば、仮に医療機関の病室や病床が不足していた、そういった状況であっても、既存の、例えば廃業した、ユニット換気の個室で構成される宿泊機関、こんなのいっぱいありますよ、を国家が接収して、仮の医療機関として感染者を受け入れるとか、より確実性の高い隔離、経過観察の方法があったんですよ。

 例えば、インバウンド需要の増加でここ数年、我が国の宿泊施設はふえていますね。しかし、一方で、地方の旅館、ホテルでは厳しい経営が続いています。廃業に追い込まれる事例も相次いでいます。こうした人口密集地域から離れた宿泊施設の跡などですよ、これをやれと言っているわけじゃないです、こういったものをこそ、国家が接収して臨時の医療機関をつくる、そうして収容するというのが正しかったんですよ。

 これはどう思われますか。官房長官に聞きたいですね。今の話を聞いて、セントラル空調だ、セントラルのあれだった、こういった話、若干、当時御存じなかったから後追いにはなっちゃうけれども、こうする方がよかったんじゃないですか、官房長官。今後の反省に生かさないと。

菅国務大臣 ぜひ御理解をいただきたいんですけれども、この船の船籍、旗国は、これはイギリスでした。そして、経営者はアメリカでした。そして、船長の方はイタリア人の方でした。そして、五十六カ国、三千七百人が乗員乗客でおりました。それが日本に着いて、私ども実は、チャーター機、武漢からの、あそこから受け入れる方は約八百人ぐらいいたわけですけれども、その人たちをどこに入れるかということで、先ほど三日月の話をしていただきましたけれども、受けてくれたのは三日月だけだったんです。あと、どこのホテルも受けてくれなかったんです。

 そういう中で、すごく悩みまして、いろいろな中で、公務員の宿舎、あいているところをあける、そういう中でそこを確保するところが目いっぱいでありました。

 そうしたときに、クルーズ船が接岸する。そして、たしかあれは二月二十三日の夜だったと思いますけれども、日本に来る前に、最後のと、いろいろなパーティーをやったとかそういうことも聞こえてきていました。それで、政府としてまず検査をしましたら、最初、三十数人検査をした中で、十何人かが陽性だったんです。そこで私たちは、何としてもその陽性の人たちをいち早く船からおろして病院にという形で、そこは接岸した翌日ですかね、そうした対応をとりました。

 そして、検査をしていくわけでありますけれども、それで、重症の方、熱のある方、そして高齢者の皆さん、これは、厚生労働省で、専門家がおりますので、そうした方の話を伺いながら対応をさせていただいて、二十五日からですかね、個室の方は個室で待機という方でたしか二週間ですよね、そういう中で対応させていただきました。

 そういう中で、先ほどお話ありましたけれども、藤田さん、これも本当にありがたかったです。こうした皆さんの御理解をいただいて、何とか対応することができたのではないかなというふうに思っています。

吉田委員 質問、半分もできていないんですが。なので、おっしゃることはわかるんです。だから、官房長官、今後は、例えばさっき言ったように、廃業したホテルとか宿みたいなのっていっぱいありますよね。つまり、建物として、ユニットの換気で、隔離、経過観察ができるところというのはそんなになくはないですよ、国家の力を使えば。

 そういうところをやはり接収して、ちゃんとしかるべき、いや、接収というのはお金を払って接収するんですよ、わかっていますか、それは無料でとるんじゃないですよ。長尾先生、気をつけて。理解しないと、ちゃんと。しかるべきお金を払って、だって、国家が例えば管財しているようなものだってある可能性がありますよね、そういうものが。そういうもののことを言っているんです。だから、無料で取り上げるんじゃなくて、もともと潰れちゃっているわけですから。

 だから、管理されているものとかありますよね。そんな容易に手に入れることができるものがありますから、適正な対価を払って、そういうものも使うような対応をなさった方がいいと思います。

 時間がちょっと。

 また、あと、意外と盲点になっているのが、結構、病床というのは減らしているところが多いんです。病床数というのは減らしていますよね、国の方針で。そうすると、病院だったところがクリニックになったりとか、そういうところがいっぱい、官房長官、あるんですよ。ここを、そんな公務員の宿舎云々をおっしゃる前に、こういったところはもともと病院なんですよ。そういったところを、情報を上げろと言ったら、もう国じゅうからいっぱい上がってきますよ、官房長官。そういったところを御利用になるということは、そんなに官房長官の決断で難しいことじゃないはずなんです。

 そういったことをしっかりなさって、一番使いやすいのは、現実的に、病院だったところがクリニックに転向したところ。官房長官、いっぱいありますから、そういったところをお使いになる。これはもう本当に多くの人間が思っていますし、与野党問わず、みんな応援しているわけですから、そういったことで、ぜひ御努力いただけませんか。官房長官、いいお答え、いただけませんか。西村大臣でも結構です。お二人からいただければなおいいです。

菅国務大臣 いずれにしろ、現状が正常な状況になった後で、私ども、今回のこと、特にクルーズ船は初めてでありましたので、どこに権限があるのか、これはいろいろな問題がありました。そうしたことをしっかり検証させていただきたいと思います。

 そして、今委員から御指摘のありましたあいている病床、そういうことも厚生労働省から寄せ集めて、どのぐらいあるのか、そういうことも承知をしながらこれは進めてきたということを申し上げたいと思いますし、また、突然のことに備えて病院船をどうだとか、いろいろな御意見も伺っていることも事実であります。

松本委員長 西村大臣、時間が経過しております。

西村国務大臣 はい。

 いい御指摘だと思います。インフル特措法が成立しましたので、今回、このコロナウイルス感染症も対象になりました。政府対策本部が立ち上がった後、検疫のために、まさに御指摘のような宿泊施設を使えるようになっていますし、ちゃんと補償するようになっています。また、万が一緊急事態宣言が出された後は、知事が、まさにあいた施設を使って医療施設にすることもできます。これも補償の規定がありますので。

 そういったことは望んではいないんですけれども、万が一のときにはそういったことも考えて対応したいと思います。

吉田委員 終わりますが、大臣おっしゃったように、今でもできると思いますので、ぜひ御英断を期待しております。

 ありがとうございました。

松本委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 最初に、新型インフル等特措法の改正の部分について西村大臣にお尋ねをいたします。

 やはり、私権の制限を伴う緊急事態宣言、それへの要件がどうなのかといった点というのは極めて重要な点だと思っております。そういう点でも、新型コロナウイルスの感染症の状況がどうなっていくのか、それがどういう判断で、どういった措置を行っていくのかというのをちょっと確認的にまずお聞きしたいんですが、最初に、新型コロナウイルス感染症の現状認識、今の実態、これについてはどういうふうになっているのか、この点について御説明をいただけないでしょうか。

西村国務大臣 お答え申し上げます。

 三月九日の専門家会議におきまして、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえている、そういう状況であるものの、同時に、依然として警戒を緩めることはできないとの見解が示されております。その見解を踏まえて、大規模なイベントなどの自粛なりを、安倍総理から、十日間程度続けていただくようにということをお願いをしたところであります。まさに国内の急速な感染拡大を回避するために重要な時期に来ているというふうに認識をいたしております。

 あすにでも専門家会議を開いて、その後のこの自粛の成果、特に、北海道で先駆けて学校休校をやり、外出の自粛等を行っていますので、その成果がどの程度出ているのかということを検証していただいて、今の状況を御確認いただきたいと思っておりますけれども、他方で、昨日、専門家会議の方からは、緊急提言のような形で、欧米で、特にヨーロッパで感染が急速に拡大をしているという中で、入国に一定の制限を加えるべきではないかという趣旨の提言もいただいております。日本は何とか持ちこたえている状態でありますけれども、ヨーロッパで特に感染が拡大が広がっているというふうに認識をいたしております。

塩川委員 何とか持ちこたえているけれども、警戒の手を緩めてはいけないという話ですけれども、もう少しひもといていただくとどうか。

 例えば、参議院の審議の際に、西村大臣の答弁の中で、この現状認識ということで、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきている、一部地域には小規模患者のクラスターが把握され、感染の拡大のおそれがある、このように述べたというのは、まさに現状認識として述べておられたということでよろしいでしょうか。

西村国務大臣 はい。

 さらに、クラスターの状況については、昨日十七日の十二時の時点で、クラスターの数は十三、都道府県は八でありますけれども、したがって、そういう患者が広がっているクラスターがあるということと、何人かの感染の経路がわからない人も出てきているという状況でございます。

塩川委員 クラスターが、そういうのが広がっているということと、感染経路が明らかでない患者が発生してきて、それが複数地域で生まれてきているという状況です。

 それで、新型インフル特措法の改正では、新型コロナウイルス感染症の蔓延のおそれが高いと認めるときに政府対策本部を設置します、以降の一連の措置に進むわけですけれども、この蔓延のおそれが高いと認めるときというのはどういう状況なのかについて、改めて確認したいと思います。

西村国務大臣 この蔓延のおそれが高いと認めるときについては、厚生労働大臣において専門家の意見を聞いて適切に判断されるというふうに考えておりますが、御指摘の、どういう状況なのかということにつきましては、先ほど申し上げたクラスターの数とか、その大きさというか広がりというか、そういったこと、それから感染経路など、感染拡大の状況を踏まえて検討がなされて、専門家がそうした検討を行い、その御意見を聞いて、厚生労働大臣において適切に判断されるものというふうに考えております。

塩川委員 この点についても、蔓延のおそれが高いと認めるときということで、参議院、この法案の審議の際の西村大臣の答弁に、国内で相当数の都道府県で患者クラスターが確認されるなど、現状よりも更に感染が拡大をして、今後の国内での流行が抑えられなくなった状況と述べている。これが、蔓延のおそれが高いと認めるときということでよろしいですか。

西村国務大臣 そのように答弁をさせていただきました。

 さらに、今申し上げたように、クラスターの数、その広がりとか大きさ、そして感染経路など、そうした感染拡大の状況を踏まえて専門家は判断され、そして、それを聞いて、厚生労働大臣において判断されるというふうに考えております。

塩川委員 そうしますと、現状認識と、この蔓延のおそれが高いと認めるときというものの違いがよくわからないんですけれども、どこが違うんですか。

西村国務大臣 まさに専門家の皆さんが三月九日にもおっしゃっているように、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているという状況でありますし、これは、今後急速な拡大につながっていくのか、それとも終息していくのか、何とか持ちこたえているという状況でありますので、この点も専門家の皆さんの御意見を賜りたいというふうに考えているところであります。

塩川委員 持ちこたえていると。

 では、持ちこたえられない状況というのはどういう状況を指しているのかが聞きたいんですが。

西村国務大臣 感染者の数は日々ふえておりますし、クラスターの数もふえてきているところでありますけれども、専門家の御判断、九日の御判断は、それでも持ちこたえているという状況の御判断をいただきました。これはまさに、私どもが何か政治的に、恣意的に判断するべき話ではなくて、私が、これで、こう思っているという、そういうふうに答えるべき話ではなくて、専門家の皆さんに御判断いただいて、それを尊重して、それを聞いて、厚生労働大臣において判断されるべきことだというふうに考えております。

塩川委員 蔓延のおそれが高いと認めるときという話で、参議院側の参考人質疑の議論なんかも聞いていますと、感染のリンクを追うことができない状態があちこちに生まれている、そういう状況として把握をしているんですが、それは間違いですかね。

西村国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、クラスターがどのぐらいの数で、どういうものがどのぐらいの大きさで広がってきているのかということも大事な要素だと思いますし、それから、感染経路が追えない人が出てきて、追えない患者さんがたくさん出てきているというのは、これはもうどういうふうに広がっているか追えない状態なわけでありますから、これも、感染経路というのも大事な視点だというふうに認識をしております。

 いずれにしましても、そうしたことを踏まえて、状況、データを踏まえて、専門家において判断をされるというのが適切であるというふうに考えております。

塩川委員 そうしますと、国内で相当数の都道府県で患者クラスターが確認されるなど、現状よりも更に感染が拡大するといった場合に、では、相当数の都道府県という、相当数が幾つぐらいなのかとかという何らかの指標があるのかどうかとか、国内での流行が抑えられなくなった状況というのはどういうことを指しているのかとか、なかなか判然としないんですが、その辺は何らか示される指標とかというのはあるものなんでしょうか。

西村国務大臣 ここも、私どもが何か数字なり基準を設定しているわけではございません。専門家の皆様の判断、この感染の拡大のスピードがどうなっているのか。欧米の推移を見ていましても、あるところからやはり急速にふえる角度が上がって、どっとふえていくところが、今ふえている国はあります。そうではなく、持ちこたえている日本のような、横ばいから少しふえているような国もあります。

 ですので、これは、先ほど申し上げたようなクラスターの数、状況、そして感染経路、こういったものを総合的に判断されて、専門家においてそうした判断がなされ、それを踏まえて厚生労働大臣が判断していくというものであるというふうに考えております。

塩川委員 その場合、クラスターの問題ですとか感染経路の問題のお話があったんですけれども、やはり、そうはいっても、厚労大臣がそういう事態を認定するといった場合に、状況認識として、なかなか、こうだという指標として見えてこないという場合に、政府の裁量での認定という点についてやはり懸念があるところです。

 その上で、この緊急事態の要件についてですが、政令も踏まえて、緊急事態の要件がどのようなものかについての御説明をいただけますか。

西村国務大臣 この特措法では、緊急事態宣言の要件として、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがある新型インフルエンザ等が国内で発生しというのが一つの要件で、もう一つが、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある事態が発生したと認めるときに緊急事態宣言を発出するというふうにされております。

 そして、その具体的な要件が政令に落ちておりまして、政令、新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行令第六条でありますけれども、二つの項目がございます。

 一つが、新型インフルエンザ等にかかった場合における肺炎、多臓器不全、脳症等の症例の発生頻度が、季節性のインフルエンザにかかった場合に比して、比べて相当程度高いと認められるものであり、二番目に、新型インフルエンザ等に感染し、又は感染したおそれがある経路が特定できない場合、又は新型インフルエンザ等を公衆に蔓延させるおそれがある行動をとっていた場合その他の新型インフルエンザ等の感染が拡大していると疑うに足りる正当な理由のある場合、こういうふうにされているところであります。

 この要件に該当するかどうかの判断については、既に閣議決定しております政府行動計画におきまして、専門家で構成されます基本的対処方針等諮問委員会、専門家の集まりであります諮問委員会に諮問をして、判断をしていくということになっております。

塩川委員 政令を引用していただいて、重篤性、感染性と二つの内容についてのお話をいただきました。

 その場合に、現状認識で、冒頭確認しましたように、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきているということだったわけですけれども、国内の複数地域で感染経路が明らかでない患者が発生してきているという現状認識と、今ここで言う緊急事態の要件としての感染経路が特定できない場合というのは、一致するというか重なる認識ではないのかと思ったんですが、そこはどうなんですか。

西村国務大臣 その点、私も非常に頭を悩ませているところであるんですけれども、政令だけを素直に読みますと、こういう感染した経路が特定できない場合が一例でもあれば、何か緊急事態宣言の要件に当たるかのように読めるわけでありますけれども、実は、法律の方の条文を読むと、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすか、又はそのおそれがあるということで、ここに全国的かつ急速な蔓延というのがかかっておりますので、政令だけを読めば、これは直ちに緊急事態宣言にいけるんじゃないかと読めますけれども、法律の方とあわせて読めば、全国的かつ急速な蔓延になっているのか、あるいはそのおそれがあるのかというところを判断をすると。

 そのことについては、我々が何か恣意的に、政治的に判断をするということではなくて、専門家の意見を聞いて判断をするということにしておりますし、専門家の皆さんの中には、テレビでいろいろな専門家がたくさんおられます、我々が聞いている専門家会議とは異なる方もたくさんおられますけれども、意見もいろいろ割れておられるように思いますけれども、法律を素直に読めばそういう印象を持ちますけれども、しかし、全国的かつ急速な蔓延によって何か影響が及ぶ、あるいは及ぶおそれがあるというところで、専門家の御意見をしっかり聞いて、それを尊重して判断をしていきたいというふうに考えているところでございます。

塩川委員 全国的かつ急速な蔓延というのは、では、どういう状況なのかという話がまたかぶるわけですけれども、そういう点でも、いずれの場合でも、感染のリンクが追えるか追えないかというのは重要な要素だと思うんですけれども、その程度がどこまでなのかというのがなかなか見えてこない、現状認識と蔓延のおそれが高いと認めるときと緊急事態の要件と。その点での指標というのがなかなか見えてこないということがあります。

 もちろん、重篤性の問題などについても、ウイルスの致死率の話でいえば、分母が変わると当然値も変わりますし、年齢、また、高齢であれば高いとかということにもなりますから、そのとり方でもいろいろなこともあるわけで、何をどうとるのかといったことが要件となってくるという点では、非常に曖昧だということを言わざるを得ません。

 その上で、政府行動計画の話なんですが、政府行動計画には、政府対策本部長から基本的対処方針等諮問委員会に対し、新型インフルエンザ等緊急事態の要件に該当するかどうかについて、公示案として諮問するとあります。

 これは、政府対策本部長、総理大臣が基本的対処方針等諮問委員会に諮問する公示案というのは、緊急事態措置を実施すべき期間とか区域とか概要の案を諮問するだけではなくて、この緊急事態の要件の案といいますか、緊急事態の要件の判断のための要素、これも示すということなんですか。

西村国務大臣 委員まさに御指摘のとおり、この緊急事態宣言の発出に際しては、閣議決定をしております政府行動計画に基づきまして、そこに書かれておりますので、基本的対処方針等諮問委員会に対して、これらの要件に該当するかどうかについて、公示案として諮問するということとされているところであります。

 当然、専門家の皆さんでありますので、この公示案の策定に際しても、感染拡大の状況などを踏まえて、こうした皆さんの御意見を聞きながら原案を作成していくということになるというふうに考えております。

塩川委員 ですから、緊急事態の要件に該当するかどうか、その要件の判断のための要素も政府対策本部長が諮問委員会に示すということですよね。

西村国務大臣 今想定しておりますのは、いきなりどんと開いて公示案を示すというよりかは、日々状況は、もしそういう事態に近づいてくれば切迫してきていると思いますので、専門家の皆さんに集まっていただくのか、個別にお話を伺うのか、やり方はいろいろあると思いますけれども、少なくとも、専門家の皆さんの御意見も聞きながら、こういう状況になっているというデータを示し、そして、専門家の皆さんの御判断を仰ぎながら、その中で、我々が勝手に公示案をつくるということではなくて、そういったことをお示しをしながら公示案をつくっていくということになるというふうに考えております。

塩川委員 期間とか区域と概要の案を諮問するというのはあるわけですけれども、その前段として、緊急事態に当たるかどうかという、その緊急事態の要件の判断要素、そういうのもいわば素案として提示をするということではないんですか。

西村国務大臣 公示案の中にどこまで書き込むかというのは、まだそこまで詰めておりませんけれども、しかし、専門家の皆さんに御判断いただくための当然材料はお示しをして、そして、そこで御判断をいただくということになるというふうに思います。

塩川委員 緊急事態の要件の判断要素について、材料ということをおっしゃいましたが、政府対策本部長、総理大臣が示すということになります。

 そうなりますと、緊急事態の公示に当たって、政治的に判断するのではなくて、専門家の判断で云々とあるんですが、しかし、前提となるたたき台の方は政府の方から出すということになると、当然、それが要素として尊重される、政府の一存で緊急事態が宣言されるといった懸念は拭えないんですが、その点はどうでしょうか。

西村国務大臣 私たちは、緊急事態宣言をやりたいと思っているわけではなくて、できればそういう事態にはなってほしくないと思っております。しかし、本当に全国的にかつ急速な蔓延の状態が仮に進んだ場合には、これは、国民の命を、生命を守るという観点から、こうしたことも考えなきゃいけない。

 ただ、それも、もちろん、突然に来るケースもあるかもしれません、突然感染が広がるというケースもあるかもしれませんけれども、今の状況ですと、毎日何人か広がっていき、クラスターもふえていく中で、何とか持ちこたえている状況で、できれば終息に向けて何とかできないかということで全力を挙げているところでありますけれども。

 そうした状況は、今も日々専門家の皆さんにお示しも、これは厚生労働省の方からいろいろ状況についてはお示しし、そうした中で、きのうは、欧米で広がっているから、ヨーロッパで特に広がっているから、それに対して対処すべきだという提言をいただいたところでありますし、日々いろいろなデータをお見せをしながらやってきております。

 特に、緊急事態宣言を出すという段には、これは、附帯決議もいただいておりますし、我々は専門家の意見をしっかり聞いて、私権の制約につながる措置があり得るということでありますから、そうしたことも頭に置きながら、適切に判断しなきゃいけないというふうに思っているところでありますので、いろいろなデータ、材料を示しながら、やりとりをしながら、専門家の御意見をしっかりとお聞きし、それを尊重して判断をしていくということだと思います。

塩川委員 緊急事態の要件が曖昧だということを指摘をしました。専門家の意見を聞くという場であっても、そのお膳立ては政府側が行うというスキームという点で私は疑念があるわけです。全国一律休校について安倍総理は、私の責任で判断したと述べたわけで、同じことが繰り返されるんじゃないのか、政府の裁量で緊急事態が発動される懸念があるということを申し上げておきます。

 西村大臣、ここまでで結構ですので。ありがとうございました。

松本委員長 御退席いただいて結構でございます。

塩川委員 続けて、治水対策に関連してお尋ねをいたします。

 昨年十月の台風十九号の豪雨災害は、全国各地に甚大な被害をもたらしました。河川の堤防の決壊や越水、溢水などが多数生じたところです。私の地元の埼玉でも、例えば東松山市内で都幾川などの堤防の被害があったわけです。

 資料をお配りさせていただきました。国交省の資料一枚目にありますように、台風十九号による被災状況、荒川水系入間川直轄区間ということで、国交省の直轄の区間ですけれども、ここで、ごらんいただいてわかるように、赤い線で四角く囲っているところが三カ所ありますが、これがそれぞれ決壊場所で、赤いバツ印がついているところです。一方、左上のところを見ていただきますと、越水ということで、東松山市葛袋地先ということで、越水の表記があるところです。

 私は、発災の翌日に現地に調査に入りました。現場を見てきたところです。そうしますと、写真も撮ったんですが、三枚目を見ていただくと、これが葛袋の場所に当たります。ごらんいただいたように、堤防が大きくえぐられているということが見ていただけると思います。

 これは二枚目の資料に、これは国交省の荒川上流河川事務所の速報ですけれども、上の写真にあるように、都幾川が右から左手の方に流れている、その左岸側で、右上に、越水箇所と赤い楕円が記してあるところというのがまさにこの三枚目の写真のところなんです。

 国交省にお尋ねします。御法川副大臣にお尋ねいたしますが、この都幾川左岸の国直轄区間の堤防がえぐられて、そっくり流されている状況というのは写真で見ていただけると思います。この現場を国交省は越水としているんですが、これは堤防の決壊ではないんですか。

御法川副大臣 塩川先生御指摘の箇所につきましては、約四百メートルの区間で越水が発生したものとして、国土交通省の災害情報で整理がなされているところでございます。

 この災害情報というのは、河川など施設の管理者が被害の状況を調査、報告したものを国土交通省で取りまとめたものでございまして、直轄河川の調査、報告は現地の事務所が行っているところでございます。

 令和元年東日本台風では、入間川流域において複数箇所で越水や決壊が発生した中、先生御指摘の箇所につきましては、一連の区間が越水していたことから、現地事務所からは越水のみが報告をされておりますけれども、施設の被害状況もあわせて報告をすることがより正確な報告であったものと認識をしてございます。

塩川委員 現地事務所が越水としたんだけれども、これはもう堤防の決壊ということでよろしいですか。

御法川副大臣 今申し上げましたけれども、御指摘の箇所につきましては、施設被害も含めて報告することがより正確な報告であったというふうに認識をしてございます。

 先生から写真の御提示もございましたし、御指摘の箇所の被災状況が決壊かどうかにつきましては、現地事務所に被災直後の状況を改めて分析をさせた上で、被災状況を確認、そして検討をさせていただきたいというふうに思います。

塩川委員 十月の災害なわけなんです。でも、現状まで越水のままなんですよ。

 この場所というのは、二枚目の写真にもありますように、右手の方の下流部分というのは、田畑、もちろん民家もあります、そこが浸水被害をこうむっているわけですね。そういったときに、国交省の認識が、決壊じゃありません、越水ですと通されると、それは地元的にも納得がいかないような話じゃないでしょうか。国交省としてのまさに誠実さが問われる問題であって、こういう問題をやはり放置するというのは断じて認められない。

 こんなことになったことについて、改めて御法川副大臣、いかがですか。

御法川副大臣 越水区間の氾濫発生情報につきましては、これは適切に発表されているとともに、被災後は、他の箇所と同様に、速やかに応急復旧対策を行っているところでございます。

 また、六月の出水期までには、堤防高の確保と一定の補強対策を完了する予定でございます。

 さらに、御指摘の箇所につきましては、令和元年東日本台風と同じ雨が降っても川の方から水があふれないように、上流側の県管理区間とあわせて堤防を整備するとともに、河道掘削を実施し、一日も早い被災地の復興に努めてまいりたいというふうに思います。

塩川委員 改めて分析したいという話ですから、これは実態をしっかり把握をして、それにふさわしい対策をしっかりとるということを求めたいと思います。

 赤羽大臣、感想があれば。

赤羽国務大臣 誤解があってはいけないんですけれども、現場の復旧復興の対応自体は、報告がちょっと仮に誤ったとしても、状況では変わりがないということなんです。

 ややもすると、越水の場合と決壊の場合だと復旧工事の仕方が違うんじゃないかというようなことを思われる方もいらっしゃると思いますけれども、現実には、このことについては、被害の程度に合わせて復旧復興をした。それは、地元の被災自治体の皆さんも認識をしていただいていると思いますので。

 いずれにしても、間違いであれば訂正しなければいけないと思いますから、先ほど御法川副大臣が御答弁しましたように、しっかりと国土交通省として、御指摘いただきましたので、再調査をして、正すべきは正すということにしたいと思います。

塩川委員 現場に私はその後も行きましたけれども、巻きと言われるように、全体にコンクリートブロックをかけるような、そういう応急復旧の措置もありますし、実際に本復旧の取組なんかも行われているということは聞いております。ただ、前提となる認識の問題としてこれでいいのかということは、正すべき点はしっかり正していただきたいということを改めて申し上げておきます。

 あわせて、資料の二枚目に下の写真があるんですけれども、この都幾川堤防の一部区間では、危機管理型のハード対策というのがとられていました。この二枚目の資料の下ですけれども、決壊までの時間を少しでも引き延ばすように、堤防の天端のアスファルト保護や、堤防裏のり尻のブロック補強を行うものであります。写真にあるように、一部侵食はされていますけれども、決壊には至っておりません。先ほど指摘をした堤防決壊箇所には、この危機管理型のハード対策は施されていなかった。

 こういったことについて、国交省としてはどのように受けとめておられるのか。

御法川副大臣 今御指摘がございましたハード対策でございますけれども、まさに塩川先生がおっしゃったとおり、被災現場の一部にあるわけでございますが、この区間では、昨年の台風においての越流に耐えまして、決壊には至っておりません。このことは、技術的検討を目的とした有識者から成る検討会の方にも報告をしてございます。

 このハード対策が何でやっていなかったんだという話でございますけれども、このハード対策につきましては、氾濫リスクが高いにもかかわらず、当面の間、堤防等の整備の予定がない区間で実施をするということになってございます。

 既に堤防強化を行っていた区間は、高さや幅が不足するものの、暫定的な堤防があって、当面は整備の予定がなかったのに対し、これより上流側の区間については、更に上流側の県管理区間を含め、堤防がない、いわゆる無堤部であったために、堤防の新設が計画をされておりまして、その整備時期は県と調整をし、決めることとしておりました。

 御指摘の箇所については、仮に早期に堤防が整備されることとなれば、これに伴って施設の機能が新設される堤防に移ることとなるため、危機管理型ハード対策は実施しておらないということでございます。

塩川委員 国直轄の部分は堤防なんですよ。上流の県管理の方に行くと、いわば無堤防のところも当然出てくるんですが、堤防があるところで、でも、この対応をしていなかったといったことについて、それでよかったのかということが問われていることは申し上げておきたいと思います。

 こういった危機管理型ハード対策の効果もあるということは、そのとおりだと思います。その上で、そうであれば、やはりもう一歩進んで、耐越水堤防と言われるような天端の舗装、補強、それから裏のり尻のブロックの強化にとどまらず、堤防全体をいわばよろいのように補強する耐越水堤防、この実施に踏み出すときじゃないのか。この点についてはいかがですか。

御法川副大臣 危機管理型のハード対策のみならず、もっとやったらいいじゃないかという御提言でございますけれども、先生御存じのアーマーレビーであったり、さまざまな方法があるわけでございますけれども、現在、越水に対して決壊しにくい堤防強化策について、有識者から成る検討会を設置し、先ほど申し上げました御意見をいただいているところでございまして、アスファルト、コンクリートブロック、シート等、さまざまな材料や工法の活用を含め、さらなる堤防強化に向けた検討を進めてまいりたいというふうに思います。

塩川委員 アーマーレビーの話がありましたけれども、もともとダムを優先してアーマーレビーをやってこなかったというところに問題があるということを最後に申し上げて、この質問は一つの区切りにしたいと思います。

 御都合があるようでしたら、御法川副大臣も御退席いただいて結構であります。

松本委員長 御法川副大臣、お引き取りいただいても結構です。

塩川委員 カジノについて質問をいたします。

 委員長に申し上げますけれども、このカジノの問題についての汚職、あきもと司議員に係るさまざまな疑惑の問題があるわけであります。しっかりとやはり国会として真相究明を行う、政治的道義的責任を問われる問題でありますので、これを国会でしっかり行う必要があるんじゃないのか。あきもと司議員に国会で説明していただきたいと思いますが、その点についてお取り計らいいただけないでしょうか。

松本委員長 後ほど、理事会で協議いたします。

塩川委員 そこで、カジノ管理委員会の会議におきまして、IR整備基本方針案に対する検討事項が示されています。その一つとして、国や地方自治体の職員とIR事業者との接触ルールの必要性を指摘をしておりました。

 このカジノ管理委員会がこのような指摘を行った理由は何か、その内容は何か、武田大臣の方からお答えください。

武田国務大臣 一月二十三日の日に、第二回の管理委員会が開催されました。その中において、IR基本方針についての議論がなされたわけでありますが、その議論の中で、ある委員の方から、国民の理解というものを得てこのカジノという事業を推進していくのであるならば、当然、透明性、公正性というのは、これは最低条件、前提条件となっていくわけですね。その中で、国や地方公共団体の職員が事業者と会う、このことに対する接触ルールというものをしっかりと基本方針の中に盛り込んで明確化していくべきだという意見が出されたものと承知をいたしております。

塩川委員 公正性、透明性が保持されるように国、地方の職員との接触ルールが必要だという指摘があった、そういう指摘を行うきっかけというのは何だったんですか。

武田国務大臣 きっかけについては、その委員に聞いていただかなくちゃ私はわからないと思うんですけれども、やはり国民の信頼を得るという意味で、変な疑念を抱かれないような環境を整備する上で必要と思ったのではないかなと私は推察しております。

塩川委員 カジノ管理委員会の第二回会議の議事録の要旨、議事概要を見ると、贈収賄等の不正行為によってIRの推進における公正性、透明性に疑念が抱かれることがないようにという前提、まさになぜということが書かれて、それはそういうことですよね。

武田国務大臣 とにかく、国民から変な疑念を抱かれないようにという思いがあったのではないかなと思います。それは委員が発言されたことであって、私が発言したことではないので、予断は余り許されないものと思います。

塩川委員 いや、出していただいた議事概要にそのように書かれていたというのは、ちょっと事務方でもよければ確認してほしいんですが。

並木政府参考人 先生の御指摘の部分について、開催状況の中で、議事要旨の中で特にそのような記述は……

松本委員長 大きな声で。

並木政府参考人 済みません。

 見当たらないと思っておるんですけれども。

塩川委員 いや、ホームページに公開をしている議事概要じゃないんですよ。実際の議事要旨を要求をして出してもらったんです。出してもらっているんです。そこには、今言ったように、贈収賄等の不正行為によって云々ということが書いてあるんですよ。

並木政府参考人 私がお答え申し上げましたのはホームページに公表した議事要旨でございまして、今先生の御指摘の資料について、今ちょっと手元にございませんので、申しわけございません。

塩川委員 もともと第二回の会議でやりとりする中身を明らかにしてくれということで要求して、その資料を出してもらっているんですよ。当然、それ前提の質問になるじゃないですか。

 いずれにせよ、そういった会議資料が出ているわけであります。そういう点でも、実際にあきもと議員に係るそういった疑惑の問題について懸念がある中での、接触ルールを設けるといったのが基本方針案に対するカジノ管理委員会からの指摘だった。

 そこで、赤羽大臣にお尋ねをいたします。

 こういった基本方針案に対するカジノ管理委員会からの指摘があるわけですけれども、この場合、じゃ、国の職員というのはそもそもどういう人なのか、その範囲。それから、IR事業者の範囲というのはどういうものなのか。その点については、これは赤羽大臣の方だと言われたんですけれども、お答えいただけますか。

赤羽国務大臣 まず、先ほどの御法川さんの、ちょっと一点だけ簡潔に、治水対策についてちょっと発言の機会がなかったみたいなので。

 近年の気候変動によって、水害とか災害が激甚化、頻発化しております。ですから、今、省内で、そうした気候変動にあわせてどれだけ被害がどうなるかといったことをしっかり分析しながら、抜本的な治水対策を行っております。

 それで、先ほど県のところはだめだったじゃないかという御指摘もありました。これは全くそうで、国と県と市、流域全体を見てしっかり計画的に、上部ではなるべくダムや遊水地を使って、水を下流に流さない、堤防の強化は下流からしっかり計画的にやっていく。これは市に任せると、自分の市から先にやると、強化された周辺のところに水が当たるみたいなことがあって、なかなか難しいところもありますので、そうしたことをやろうとしているわけでございますので、今後ともしっかりやっていこう、これが先ほどの答えです。

 今の接触ルール云々につきましては、もともとIRの基本方針案についても、国とか自治体が公平性、透明性の確保を徹底すべきという旨は各所にちりばめておりますが、そもそも今回は、あきもとさん云々というよりも、初めてカジノというものを解禁するに当たってはそうしたものは当然必要だ、そして、具体的には、自治体が事業者を選定していくなど、具体の手続が始まる段階であるから、基本方針の最終のところには、国会での指摘もございましたので、そうした接触ルールはつくらなければいけないということでございます。

 これは、実は国もそう思っておりましたが、それぞれの手を挙げている地方自治体も自主的に、それは当然だと思いますが、やはり自分たちの身を律して、疑惑が出ないようにということで、実は、手を挙げている地方自治体も、それぞれの独自の接触ルール、いわゆる接触ルールをつくっているということでございます。

 ただ、そこについて国として統一的にというより、今考えているのは、最低限この項目は入れて地方自治体の接触ルールを決めてくださいよというようなことをどういう項目にするかといった議論をしているということが一つと、国につきましても、今ちょっと直接お答えできないんですけれども、接触ルールの対象をどの役職者にするかとか、そうしたことも議論をしているところでございます。

 私も何回か答弁をしておりますが、国会での審議をしっかり受けとめるべきだということでございまして、実は、接触ルールだけではなくて、基本方針案そのものについても建設的な御指摘もございまして、もちろん、カジノ管理委員会からもさまざまな意見をいただいておりますので、そうしたことを踏まえて、結果としてしっかり説明責任がつくような、また透明性、公平性が担保できるようないいものにしていこうということで、今、作業中でございます。具体的には、プロセス、経過段階でございますので、ちょっとこの場では申し上げることができない、しっかり検討していくということでございます。

塩川委員 検討中ということですけれども、少なくとも、IR事業者の範囲がどんなものなのかとか、単にIR、カジノを中心でやるような事業者だけではなくて、カジノにかかわるような、ゲームの機器にかかわるような事業者なんかもありますし、そういった範囲というのは、何らか示せるものというのはないんですか。

赤羽国務大臣 同じことになるんですけれども、今ここで申し上げることはできませんが、塩川委員からもそうした御意見があったということはしっかりと銘記をしながら検討をしていきたいと思っております。

塩川委員 一月二十三日のカジノ管理委員会の第二回会議からもう二カ月近くがたっているわけで、こういった議論がどうなっているのか、何も明確になっていないという点で、公正性、透明性を保持するルールづくりが本当に行われるのかという率直な疑念があるということを申し上げておくものです。

 それで、接触ルールをつくるというのであれば、今後の話じゃなくて、これまではどうだったかということについてしっかりと検証する必要があるんじゃないのか。過去の国の職員と事業者との接触についてどういうことになっていたのか。例えば、中川真室長などが海外のカジノ出張などもずっと行ってきたわけで、IR推進室とこれまでの事業者との接触について実態把握をし、検証すべきじゃないかと思いますが、この点はいかがですか。

赤羽国務大臣 IR事務局は、二〇一七年三月に組織が設置されました。それから今日に至りますまで、IR事務局の幹部並びに事務局員が海外へ出張していること全てについて報告は受けておりまして、海外の規制当局との会議への出席が十回ですとか、IR施設の視察等を通じた必要な情報収集が三回とか、これは幹部についてでございますが、そうしたことが明確になっております。

 これらの出張はいずれも適正な手続にのっとって行われたものでございまして、国民の皆様に疑念を抱かせるようなものではなかったと承知をしております。

塩川委員 既にカジノ整備法によってカジノ企業に都合のいい仕組みというのはつくられてきています。公営ギャンブルでは認めていない顧客への貸付業務をカジノでは解禁するとか、一万五千平米というカジノ面積の上限規制が外されるなど、カジノ企業の要求に沿った仕組みがつくられてきた。だからこそ、これまでの立案過程においてどういった接触があったのかということを、改めて実態の把握、調査、検証をすべきだということを申し上げておくものです。

 そして、一月の三十一日の予算委員会で、私は、カジノ規制の中核を担う行政組織として新設されたカジノ管理委員会の事務局が、カジノを推進する立場のコンサル業者から職員を受け入れており、カジノ事業者の都合でルールがつくられるのではないかと指摘をしました。

 そこで、武田大臣にお尋ねしますが、カジノ管理委員会事務局に、あずさ、あるいはPwCあらた有限責任監査法人の公認会計士が勤務をしております。両監査法人が、IRに関する知見や実績を売りに、地方自治体によるIR誘致支援業務を行ってきています。

 この大手監査法人の公認会計士三人が非常勤の国家公務員としてカジノ管理委員会に出向し、その給与は年収約二百八十一万円程度。政府統計によれば、大手法人の公認会計士の平均年収は千二百万円ですから、出向元の法人から給与の補填を受けているんじゃないのか。そうすると、カジノ業者の都合に合わせたルールがつくられるんじゃないのか、公平公正が問われるということを指摘をしたわけです。

 このカジノ管理委員会事務局において、監査法人あるいは法律事務所から出向して勤務している非常勤職員については、その後どのように対応されたのか、お尋ねをします。

武田国務大臣 三十一日に私が答弁に立ったときに、まず、日本で行われる初めての事業であり、その要領だとか、どういった形にするだとかいう知見がない状況の中でこれを進めるためには、やはりその道を知った人の力が必要となってくるということは申し述べさせていただきました。

 事務局においては、厳格なカジノ規制というものを立案する上で必要な能力、経験に着目し、公認会計士、弁護士を民間非常職員として雇用をしてまいったのは事実であります。

 カジノ管理委員会事務局に勤務している民間非常勤職員については、厳格な守秘義務が課せられていることなどから、委員会の職務の中立性、公正性には問題ないものと考えておりますが、事務局の人員についても、国民の信頼の一層の確保に向けた対応を行うべきであるという問題意識について、私の方からも事務方に強く要請をいたしたところであります。

 管理委員会においては、管理委員会が正式に発足し、新年度から、一定の増員を含め、本格的に業務を行う体制となること、また、今後、新たな接触ルールも盛り込んだ基本方針が決定、公表され、自治体、事業者による準備作業が本格化していく中、中立性、公正性の確保に一層の配慮が必要となることを踏まえ、新年度を区切りに、これら専門的職員の雇用形態についても変更を行うこととし、公認会計士、弁護士を特定任期つき職員として採用するための公募を行ったところであります。

 今後、カジノ管理委員会事務局で勤務する公認会計士、弁護士は特定任期つき職員として採用され、それまで在籍していた民間企業との兼業関係は生じない状況となってまいります。

 また、常勤の国家公務員として、給与も全額国が支給することになりまして、一層強固に中立性、公正性というものが確保されるものになろうか、このように存じております。

塩川委員 今までの非常勤職員ではなく特定任期つき職員ということで、任期付職員法に基づく常勤の任期つき職員ということになるわけですが、そうしますと、非常勤職員ではなく特定任期つき職員としたのは、兼業関係は生じない、給与を全額国が払う、つまり、給与の補填を民間法人から受けないということになるということですから、これは、やはりカジノのコンサル業務を行っている監査法人に在籍をしたまま給与補填も可能となる非常勤職員では、カジノ規制に当たっての透明性、中立性に問題があるという認識ということですね。

武田国務大臣 先ほども申しましたように、カジノをやる上での知見というものを我々は求めておったわけでありまして、その中において、先生の方から、また何人かの方から、この問題について指摘を受けました。先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、国民の信頼を得てこの事業というものを推進を図っていく、そのためには疑念というものを払拭していかなくてはならないということもこの中に含まれておる、このように認識しております。

塩川委員 こういった非常勤職員において、兼業が可能、出身元の法人から給与補填を可能とするといった点において、やはり透明性、中立性に問題があるというのを認めるものだということになります。でも、この特定任期つき職員というのは……(武田国務大臣「認めていないです」と呼ぶ)いえいえ、まさに今言ったように、兼業関係は生じない、給与を全額国が払うといったことにはっきりあらわれているわけであります。

 そこで、特定任期つき職員は、退職後、もとの監査法人に戻ることはできますか。

武田国務大臣 当然、国家公務員ですから、やめた後も守秘義務というのは伴うわけでありますけれども、やめた後の人生についてまでは我々は拘束することはできない、こういうふうに思っております。

塩川委員 カジノコンサルの監査法人からカジノ管理委員会に来て仕事をした後、また出身監査法人に戻るという点で、私は、率直に、カジノ事業者に有利なルールをつくることになるのではないのかという疑念を拭い去ることはできません。

 もう一つ取り上げたいのが役所間の問題ですけれども、この法律をつくるに当たって、IR推進会議の取りまとめの文書がありますけれども、その中で、カジノ管理委員会は、いわゆる三条委員会として独立性を有し、IR推進、振興に係る他の関係行政機関とは一線を画すとしております。

 ということであれば、このカジノ管理委員会とIR推進側の官庁の人事交流も規制がされてしかるべきではないかと考えますが、いかがですか。

武田国務大臣 カジノ管理委員会は、IR整備法により、カジノ規制を公正中立に実施する行政委員会として設置されたものであり、利害関係者等は排除され、独立した職権行使が保障された委員長及び委員により構成されているものであります。この事務局職員についても、このような高い独立性を有する委員会の指揮命令のもとで具体的実務を遂行するものであり、カジノ規制の公正性、中立性は十分に確保されるものと考えております。

 したがって、管理委員会の事務局職員について、他省庁との間で行われる人事交流に制限を設ける必要は、これはないというふうに考えております。

 むしろ、管理委員会が担うカジノ規制の内容は多岐にわたり、また専門的な知見を必要とすることから、厳格な規制を実現するためには、幅広い業務の特性に応じた人材を、官民を問わず、府省にもとらわれず、各分野から確保した事務局を構成し、委員会を補佐していく必要がある、このように思っております。

塩川委員 カジノ管理委員会は、独立性を有し、IR推進、振興に係る他の関係行政機関とは一線を画すということで言うのであれば、やはり人事交流についての一定の規制というのはあってしかるべきだ。

 世界最高水準の規制という、カジノについてですけれども、同じことを言っていたのが原子力規制、どちらも怪しい話ですけれども、少なくとも原子力規制庁では、職員が原子力利用推進側の行政組織に配置転換するのを禁止をするノーリターンルールがあるんですよ。

 カジノ管理委員会事務局に同様の規定を設ける、それでこそ、まさに中立公正、信頼性を担保できるんじゃないですか。

武田国務大臣 同じ三条委員会、規制庁についてのお話がありましたが、従来、原子力を推進する経産省に規制を担う機関が属することにより利益相反が生じた、要するに、事業も規制も経産省が全部担っておったというところで利益相反が生じたわけであって、このカジノ管理委員会というのは高い独立性を確保しております。その事業については国交大臣のもとで、そして、我々は規制、監督をする役割と、これは明確にすみ分けをしておるということを御理解いただきたいと思います。

 原子力規制庁とは、ちょっと質を異にするものだと思います。

塩川委員 いや、そんなことはないんですよ。

 もともと、これまでの事務局がどうだったか。カジノ管理委員会の設立準備室の事務局メンバーとIR整備推進室の事務局メンバーは重なっていたでしょう、カジノ管理委員会が発足するまでは。違いますか。

武田国務大臣 発足してからは違います。

塩川委員 カジノ管理委員会発足前は、併任で、規制と推進と、それぞれの事務局を同じ人がやっていたということですよね。

並木政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の点につきましては、発足前についてはそのような状況があったことは事実でございますけれども、カジノ管理委員会におきましては、先ほど大臣から答弁がございましたとおり、IR整備法によりまして高い独立性が保障された委員長及び委員により構成される委員会のもとで、事務局職員はその委員会の指揮命令のもとで実務を遂行することとなりますので、御指摘のような問題は生じないものと考えておるところでございます。

塩川委員 いや、武田大臣が、原子力規制の話で、推進の経産省の中にいたからそれを明確に切り分ける、規制のためにノーリターンルールだというんだけれども、もともと、カジノについても、カジノ管理委員会、規制側と、それからIR整備推進室という推進側は、大体事務局メンバーは同じ人たちがやっていた、そういう背景、経緯を考えても、しっかりとやはり区分けをするという意味でもノーリターンルールというのはあってしかるべきじゃないのか。そういうものもないということでは、このカジノ管理委員会の規制のあり方そのものが妥当性が疑われるということを言わざるを得ません。

 IR推進会議の取りまとめには、国会に対し、適時適切に報告を行うべきとあります。

 委員長にお願いですけれども、ぜひカジノ管理委員会の委員長、委員会に出席いただいて、お答えいただきたい。事務方じゃなくて、また大臣ではなくて、実際に合議制機関のトップであるカジノ管理委員会の委員長にしっかりと国会で答弁してもらうということが、信頼性ということであればまさに必要なことではないのか。そういった取組について、ぜひお取り計らいいただきたいと思います。

松本委員長 塩川鉄也先生出席の理事会で、後ほど、検討させていただきます。

塩川委員 カジノ規制というカジノ管理委員会が実際にはカジノ推進なんじゃないのかといった点が問われているわけで、人の不幸で金もうけを行うカジノというのは要らない、野党のカジノ廃止法案の審議、可決を求めるものであります。

 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。

松本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時十四分散会


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