衆議院

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第3号 平成30年11月14日(水曜日)

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平成三十年十一月十四日(水曜日)

    午後二時三分開議

 出席委員

   委員長 葉梨 康弘君

   理事 井野 俊郎君 理事 石原 宏高君

   理事 田所 嘉徳君 理事 平沢 勝栄君

   理事 藤原  崇君 理事 山尾志桜里君

   理事 階   猛君 理事 浜地 雅一君

      赤澤 亮正君    奥野 信亮君

      鬼木  誠君    門  博文君

      門山 宏哲君    上川 陽子君

      神田  裕君    黄川田仁志君

      国光あやの君    小林 茂樹君

      谷川 とむ君    中曽根康隆君

      古川  康君    古川 禎久君

      和田 義明君    松田  功君

      松平 浩一君    山崎  誠君

      源馬謙太郎君    黒岩 宇洋君

      藤野 保史君    串田 誠一君

      井出 庸生君    重徳 和彦君

      柚木 道義君

    …………………………………

   法務大臣         山下 貴司君

   法務副大臣        平口  洋君

   法務大臣政務官      門山 宏哲君

   最高裁判所事務総局人事局長            堀田 眞哉君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          小出 邦夫君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    辻  裕教君

   法務委員会専門員     齋藤 育子君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十四日

 辞任         補欠選任

  逢坂 誠二君     山崎  誠君

同日

 辞任         補欠選任

  山崎  誠君     逢坂 誠二君

    ―――――――――――――

十一月十四日

 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)

 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)

 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)


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     ――――◇―――――

葉梨委員長 これより会議を開きます。

 本日付託になりました内閣提出、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。山下法務大臣。

    ―――――――――――――

 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案

 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

山下国務大臣 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を便宜一括して御説明いたします。

 これらの法律案は、政府において、人事院勧告の趣旨に鑑み、一般の政府職員の給与を改定することとし、今国会に一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を提出していることから、裁判官及び検察官についても、一般の政府職員の例に準じて、その給与を改定する措置を講じようとするものであり、改正の内容は、次のとおりであります。

 一般の政府職員について、平成三十年度の給与改定のため、俸給月額を若年層に重点を置きながら引き上げることとしておりますので、判事補等の報酬月額及び九号以下の俸給を受ける検事等の俸給月額についても、これに準じて引き上げることとしております。

 これらの給与の改定は、一般の政府職員の場合と同様に、平成三十年四月一日にさかのぼってこれを適用することとしております。

 以上が、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

葉梨委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

葉梨委員長 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房司法法制部長小出邦夫君及び法務省刑事局長辻裕教君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

葉梨委員長 次に、お諮りいたします。

 本日、最高裁判所事務総局人事局長堀田眞哉君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

葉梨委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。国光あやの君。

国光委員 茨城六区の国光でございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。

 さて、私、今地元は茨城なんですが、実は子供のころに転勤族でございまして、実は山下大臣と小学校が卒業が同じということで……(発言する者あり)ありがとうございます、おおと言っていただきまして。一つの公立小学校から二人国会議員が出るというのは余りない例というふうには承っておりますので大変光栄でございまして、私の同級生も、本当に、大臣の御活躍、心からお祈りをしておりますとともに、喜びの声をいただいております。本当に、外国人材の受入れ等、いろいろ大変かと思いますけれども、ぜひ心から後輩としてエールをお送りさせていただきたいと思います。

 さて、本日は、先ほど御趣旨の説明でもございましたとおり、裁判官、そして検察官の俸給等を改正する法律案の審議でございます。やはり身分保障というのは、恐らく、各制度においても一番基本の、根幹となる部分かと思います。法の支配、そしてまた、いろいろな国民の安心、安全をつかさどる司法制度の根幹として、私も心を込めて御質問を申し上げたいと思っております。

 さて、今回の裁判官の給与改正の内容でございますけれども、先ほど御趣旨の説明でありましたとおり、若手を中心とした裁判官の方の改正、具体的には、任官後約十年、十年以内の裁判官の部分のみの増額改定となっておりますが、それ以外の、十年以上の方に関しては据置きということになっておりますけれども、この点について、御趣旨を改めてお伺いをさせていただきたいと思います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 裁判官の報酬月額の改定は、従前より、人事院勧告を受けて行われる一般の政府職員の俸給表の改定に準じて行っておりまして、その対応する特別職及び一般職の俸給月額と同じ改定率で改定額を定めております。

 人事院勧告の趣旨は、一般職の国家公務員の労働基本権制約の代償措置として、その給与水準を民間の給与水準に準拠して定めるところにあり、合理性があると認識しておりますが、裁判官の報酬月額の改定を人事院勧告を受けて行われる一般の政府職員の給与改定に準じて行うことにも合理性があると考えているところでございます。

 そして、本年の人事院勧告は、民間の初任給との間に差があることなどを踏まえまして、行政職俸給表(一)の適用を受ける職員の初任給を千五百円引き上げることとし、若年層についても千円程度の引上げ、その他については四百円の引上げを基本とする一方で、指定職俸給表については改定を行わないとするものでございます。

 近年、平成二十六年から平成二十九年までの人事院勧告も、初任給あるいは若年層への配分を重視したものとなっております。

 今回の裁判官の報酬月額の改定は、このような本年の人事院勧告を受けて行われる行政職俸給表(一)の改定に準じて、これに対応する判事補等の給与を改定する一方で、改定がされない指定職俸給表に対応する判事等の給与は改定しないこととするものでございます。

国光委員 ありがとうございます。

 私と同世代の若手、そして中堅の裁判官の皆様も大変喜びの声もいただいておりますし、ぜひ、処遇の改善、それがさらには、しっかりと身分保障になり、国民の安心、安全のためにしっかりと生きていく、そんな裁判官の処遇改善に資するものであることを心から祈らせていただきたいと思います。

 続きまして、同じく給与でございますけれども、法曹三者、裁判官、検察官、そして弁護士、三者ございますけれども、今回の裁判官、検察官の改定につきましては、念のためにお伺いさせていただきたいんですけれども、同じ法曹である弁護士の収入に対してある程度参考にする、準拠するという考え方も、一応は考え方としてあり得ようかと思いますけれども、これにつきまして、そうではなくて、先ほど御説明があったように、一般の政府職員の方、俸給表に従って改正をされるということにつきまして、改めてお伺いをさせていただきたいと思います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 裁判官及び検察官は、国家公務員という立場で職務に従事し、定額の給与の支給を受けるのに対しまして、弁護士は、一般的には、みずから顧客と契約を締結し、その契約に基づいて経費を負担しつつ報酬を得るという、事業主的な営業形態をとってその職務を行っております。

 このように、裁判官及び検察官と弁護士とでは、その所得を得る態様や職務の内容が大きく異なっておりまして、裁判官及び検察官の給与と弁護士の所得とを単純に比較して給与水準を論ずることは困難であると考えております。

 また、裁判官及び検察官も国家公務員でございまして、その給与につきましては、国家公務員全体の給与体系の中でバランスのとれたものにする必要がございます。

 したがいまして、裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額の改定に当たりましては、弁護士の収入に準拠して改定するという方法ではなく、人事院勧告に基づく一般の政府職員の俸給表の改定に準じて改定するという方法が合理性があると考えており、このような方法をとっているものでございます。

国光委員 ありがとうございました。

 非常にわかりやすく、参考になりました。ありがとうございます。

 続きまして、女性が最近、検察官、裁判官、そしてまた弁護士、法曹の中でもふえてこられていると思います。

 私も見てのとおり女性でございますが、私も、法曹ではないんですけれども、同じ専門職という意味では、もともと内科の医師をしておりました。医師も今大体二割ほど女性でございまして、法曹も恐らく大体二割というふうに承っておりますけれども、検察官そして裁判官の方のワーク・ライフ・バランス、仕事と家庭の両立あるいは女性の活躍という視点で取り組まれていることについてお伺いしたいと思うんです。

 といいますのが、医師の場合は、報道でもかなり出ましたように、やはり三十代を超してきて、いわゆるM字カーブで就業者が減ってしまう。労働力としての計算でも大体〇・七掛けか六掛けになってしまうというふうな需給バランスの計算になっているような形で、非常に三十代過ぎてからの医師としての働きぶりというのが厳しい状況になっていることはデータとしても事実でございます。

 そういう中で、医学部の受験の話もありましたけれども、根幹的には、やはり職場と、仕事と家庭をいかに両立をするか。一つには、職場の環境整備もそうですし、恐らく専門職として、国民の公費をいただいて教育されてきた立場の者でございますし、責務もあるわけでございます。

 女性自身のプロフェッショナリズムに関して、プロフェッショナルという視点に関しましても、職業人としてしっかりと責務を果たすということは私は非常に重要だと思っておりまして、その点につきましてぜひお伺いをさせていただきたいと思います。

辻政府参考人 検察官について申し上げますけれども、委員御指摘のとおり、女性検察官の活躍を推進すること、またワーク・ライフ・バランス実現に向けて取り組んでいくこと、これは非常に重要なことであるというふうに認識してございます。

 そこで、検察官につきましては、法務省・公安審査委員会・公安調査庁特定事業主行動計画というもの、通称アット・ホウムプランと申しておりますけれども、これに基づきましてさまざまな取組を行っているところでございます。

 その一端を御紹介申し上げますと、例えば、育児休業、配偶者出産休暇、育児参加休暇等の各種休暇制度を周知いたしまして、それらの取得を促進するということ、あるいは早出遅出勤務の活用等によりまして、個々の事情に応じた柔軟な勤務を可能とするといった取組を行っているところでございます。

 そのほか、ただいまプロフェッショナリズムということで御指摘ございましたけれども、育児休業中の検察官に対しまして、最近頻繁に行われております法改正の事情等につきまして、職務の復帰に備えて有用な情報を提供するといったような支援も行っておりますし、小さいことかもしれませんが、子育て中の検察官に対しましては、保育園等の情報を提供するといったことも行っておりまして、申し上げたようなほかにもさまざまな形で取組を行っておりまして、女性検察官に活躍していただける、ワーク・ライフ・バランスも実現できるような働き方をできるような取組を積極的に推進しているところでございます。

国光委員 ありがとうございます。

 一旦法曹という資格を得た以上、しっかりと国民のために尽くせる、その環境整備をぜひ御支援をいただければというふうに思います。

 続きまして、法曹の中での弁護士についてお伺いをしたいと思います。

 私の弟も実は弁護士をしているんですけれども、弁護士の就職状況について、少し前までは、なかなか厳しい状況、特に都会を中心に厳しい状況であるという御指摘がありました。一方で、地方においては、地方弁護士という言葉もあるようでございますけれども、医師もそうなんですが、非常に国内での、なかなか偏在というのもあるのかというふうに思いますけれども、全体的な現在の弁護士におかれての就業状況についてお伺いをさせていただきたいと思います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 弁護士の就職状況につきまして参考となる数字としまして、司法修習を終えても弁護士登録をしない、いわゆる弁護士未登録者の数字というのがございます。

 日本弁護士連合会の調べによれば、平成二十九年十二月に司法修習を終えた司法修習第七十期の者で、修習終了後六カ月を経過した時点で裁判官、検察官に任官せず、かつ弁護士登録をしていない弁護士未登録者数、これは三十名でございまして、修習終了者全体の一・九%であります。この数字は平成二十六年十二月に司法修習を終えた第六十七期の場合と比べて半数以下となっているなど、ここ数年で減少傾向にございます。

 このような数字を見ますと、弁護士となった者の就職状況は近年改善傾向にあるのではないかと考えているところでございます。

国光委員 ありがとうございます。

 改善傾向ということで、それにつきましては喜ばしいことというふうにも評価されるのかもしれませんが、私の地元茨城でも、都心部は、例えば茨城ですと水戸やつくばなどに関しては、かなり弁護士さんの就職状況というのは、余り苦なくいっているというふうな状況だというふうには聞いていますが、一方で、地方においての弁護士、それは、住民の司法へのアクセスということでも、ある程度都会に行かなければアクセスしにくいということに関しては、国民の基礎的なサービスという意味でなかなか厳しい状況があるというふうにも承知をしております。

 ぜひ、国内のそのような弁護士さんの就業状況における偏在、これは検察や、それからまた裁判所の関係もそうだと思いますけれども、改めてお取組をいただければというふうに思います。

 さて、続きまして、法曹に関しまして、国際分野などを始め、活躍の舞台が徐々に広がりを見せている、期待をされている部分もあろうかと思います。

 前大臣の上川大臣、きょうも委員でいらっしゃいますけれども、非常に、例えば国際的な司法制度に関しての日本の知見を広げるという意味でも本当に御活躍をなさっておられまして、それは我が国だけではなく、個々の法曹の方もぜひ積極的に取り組んでいただきたい、国内のみならず、国際舞台を始め、さまざまな分野に関しての取組の幅を広げていただきたい、これは心から願うところでございますけれども、法務省におかれてどのような取組をなされているか、お答えをいただきたいと思います。

平口副大臣 お答えをいたします。

 社会経済の高度化やグローバル化が進み、我が国企業の海外展開も増加傾向にある中で、法曹有資格者が、その法的素養を活用して、企業や国際的な分野など、社会のさまざまな分野で活動の場を広げていくことは重要であると認識しております。

 法務省は、平成二十七年六月三十日の法曹養成制度改革推進会議決定を踏まえ、文部科学省とともに法曹養成制度改革連絡協議会を開催しており、法曹有資格者の海外展開等の活動領域の拡大を含め、その取組状況に関する情報共有等を行っているところでございます。

 法務省といたしましては、今後とも、国際的な分野を始めとする社会のさまざまな分野において法曹有資格者の専門性を活用する流れが加速されるよう、関係機関の協力を得て必要な対策をしっかりと果たしていきたいと考えております。

国光委員 ありがとうございます。

 ぜひまた、上川大臣からバトンを引き継がれた山下大臣におかれても、また副大臣におかれても、しっかり取組をぜひ推進をいただければというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

 その次に、同じく司法の中で国際に少しまたかかわる話なんですけれども、最近やはり、私の地元でも、海外に、東南アジア、南アジアや、それからまたヨーロッパ、アメリカ等にビジネスとして展開をなさりたい、それは一つの企業さんでも、中小企業さんもそうですし、あるいはまた農業や介護の分野などでも、幅広く、海外という意味でのマーケットといいますか、ニーズといいますかを見据えて活動なさる事業体が非常に多くなっております。

 ただ、例えば、販路を見つけていきたい、あるいは御自身が培った国内での知見を海外に今度は生かして、その国のために生かしたいんだというふうに意気込んで行かれても、例えば、いざ海外で事業所を建てる、工場を建てる、あるいはそういういろいろなことを事業体でなさろうとされますと、やはり、その国の司法制度、法律のいろいろなリーガル的なバリアに、障壁にさまざま遭って、結局断念されたというお声も私の地元からもたびたび伺っております。

 その中で、やはり企業が、事業体が、事業者が海外に進出をなさりたいというときに、やはり私は、法務省として、法曹の方、それはさまざまな層において、事業者が海外に行かれるときの司法的な、例えばトラブルであったり、あるいは円滑な事業の運営をその国でなさることの支援をより有機的に、体系的にやっていただきたいというふうに思っております。

 と申しますのが、やはりそういう御相談をしたいときに、なかなかどこに相談していいのかいまだにわからないと。法務省さんがしっかりとおやりになっている部分というのはあろうかと思いますが、まだ余り十分に浸透していない部分もあろうかというふうには地元を歩いていても思います。

 ぜひ、そのあたりの法務省としての、事業体が海外に進出する支援をする、あるいは何かのトラブルに対しての、トラブルを回避するための手段に対しての支援をする、そういうことにつきましての取組をお伺いさせていただきたいと思います。

平口副大臣 お答えをいたします。

 近年、海外に進出する日本企業が一層増加し、現地における法的リスク管理のニーズが高まっているところでございます。これに資する情報提供を適切に行い、海外に進出する日本企業を法的側面から支援することは重要な課題であると考えております。

 そのため、法務省では、平成二十六年度から、日本企業の進出が特に期待される東南アジアの国々において、ビジネス法分野を中心とした現地の法制度やその運用状況、日本企業等が現地で直面しやすい法的問題の実態、裁判制度を含む司法事情などについて、弁護士に委託して調査を行い、その調査結果を法務省のホームページで公表するなどの取組を行っているところでございます。

 法務省としては、引き続き、日本企業が戦略的かつ円滑に海外に進出し発展していくことのできる環境整備に向けて、関係機関とも協力しつつ、必要な情報提供等の取組を進めてまいりたいと考えております。

国光委員 平口副大臣、大変ありがとうございます。

 最後に、大臣に意気込みということでちょっとお伺いをさせていただきたいんですけれども、今回、今、本当に、外国人材の受入れの話が、これは非常に国のあり方としても形としても重要なテーマだとは承知をしております。ただ、それ以外にも、法務省として、またこの委員会としては、本法案もございますけれども、を始め非常に重要な、まさに司法制度とはこの国のインフラと言っても過言ではない、本当に国の安心、安全を守るものでございます。ぜひ、司法行政に対する意気込みという点で一言いただければ幸いでございます。

山下国務大臣 国光委員にお答えいたします。

 本当に、委員が御指摘になられた事項はいずれも大事なことでございます。女性が活躍できる法曹界でなければならないし、また、国際分野についてもしっかりとサポートできる法務省でなければならないということ、大変重要でございます。

 そしてまた、法務行政全般に関して私の意気込みをお尋ねいただきまして、ありがとうございます。

 もとより、法務省というところは、今回新たな外国人の受入れ拡大ということもやっておりますけれども、もともとは、例えば刑法とか民法であるとか、国民に非常に身近な法律を所管している、いわば国民に最も身近な、皆様の例えば生命であったり財産であったり暮らしであったり、そういったことを守るための基本法制を持っておりますし、例えば商法、会社法などで取引の根幹をなす、そういった基本法制も所管しているところでございます。

 そういったことに関して、例えば、最近であれば債権法、あるいは成年年齢の引下げであるとか、あるいは四十年ぶりの相続法の改正であるとか、大きな改正、これは前任でおられました上川陽子大臣の強いリーダーシップ、そして葉梨当時の副大臣の強いお導きで実現になったものでございますけれども、この法律ができた後に、これをしっかりと国民の皆様に御理解いただいて、そして実際の生活に役立てていただく、あるいは法律の改正によって戸惑うことのないようにしていく、これも法務行政の極めて大事なところでございます。

 また、刑事法制につきましても、刑事訴訟法やあるいはそういったことについての改正もございます。それもしっかりとやっていく。刑事訴訟法の目的である実体的真実の発見と基本的人権の尊重、これを両立させながらやっていくということも必要でございます。

 また、性犯罪の関係で、いわば適正化ということでありますけれども、これもやはり、被害者の皆様の心情に寄り添いながら、また日々我々はこの法執行の運用に努めていかなければならないということもございます。

 そういった、言っていれば本当にあまたあるわけでございます。また、人権擁護の問題であっても、やはりいじめとかインターネットの問題もございます。また、外国人に対するヘイトの問題もあります。

 我々は、外国人材の受入れ、これは制度として入管法の改正をやるわけでございますけれども、他方で、やはり、今二百六十万人以上いる外国人の方々と共生できる多文化共生社会、これもしっかりやっていく中において、例えば人権擁護の関係もしっかりやっていかなければならない、その観点から、法テラスにおいても多言語による法律支援、こういったこともやらせていただいているわけでございます。

 もちろん、入国管理の面からすれば、これは総理から特に承ったところでは、領土、領海、領空、これの警備について関係省庁としっかりやっていくということも承りました。

 非常に多くある、そして極めて大事な法務行政におきまして、本当に、任にたえるべく、一日一日をしっかりと刻んでいきたいというふうに考えておりますので、国光先生始め委員の皆様には格段の御支援を賜りたいと考えておるところでございます。

国光委員 大臣、非常にありがとうございます。

 本当に、小学校の後輩としても、大変、私のような浅学非才な身からはもう考えられないぐらいすばらしいお話を伺えて、非常に感動いたしました。

 ぜひ、前上川大臣、そしてまた、今委員長を務められている前副大臣の葉梨先生、そしてまた、現副大臣の平口副大臣とともに、しっかりと司法行政をバランスよく牽引をいただき、国民の生命、安全を守っていただきたい、そのことを強く期待を申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

葉梨委員長 以上で国光あやの君の質疑は終了いたしました。

 次に、浜地雅一君。

浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。

 まず、私、法務委員会に正式に所属するのは初めてでございます。理事の皆さんとはもう既にさまざまな意見交換をしておりますが、委員の皆さんにはまだ御挨拶をしておりませんでした。

 また、山下法務大臣とも、正式には大臣就任の祝辞を述べておりませんでした。大変おめでとうございます。きのうも本会議の方で、私の質問に対しましてかなり細かく、まだ検討事項もある中でお答えいただきまして、本当にありがとうございます。

 きょうは給与法の質疑でございますので、早速、この給与について聞きたいと思っています。

 裁判官の報酬についてお聞きをいたします。

 もう御存じのとおり、裁判官は司法権の独立があり、また、裁判官の職務の独立、それを支えるために、この身分保障、また経済面の身分保障として裁判官の報酬の保障が憲法でうたわれておるわけでございまして、それを受けて、裁判所報酬法では、裁判官の職務と責任の特殊性というふうに立法趣旨を書きまして、独自の報酬体系を定めておるところでございます。

 独自の報酬体系を定めているのに、では、素朴な疑問として、なぜ、人事院勧告の勧告に従いながら、かつ、今回は、若年者、若年層と言われる判事補、十年目未満の方々に手厚く報酬を上げようということで、上の方の方はそのまま据置きということでございます。

 検察官につきましては、やはり行政職の当然一部でございますので、それはわかるわけでございますが、素朴な疑問として、この裁判官の独立という報酬体系がありながら、なぜ人事院の勧告に合わせるのか、その合理性について、基本的なところから質問したいと思います。お答えいただきます。

小出政府参考人 お答えいたします。

 人事院勧告の趣旨は、一般職の国家公務員の労働基本権制約の代償措置として、その給与水準を民間の給与水準に準拠して定めるところにございまして、合理性があるものと認識しているところでございます。

 今般の人事院勧告は、一般の政府職員について、行政職俸給表(一)の適用を受ける職員の初任給を千五百円、若年層についても千円程度の改定、その他は四百円の引上げを基本に改定して、指定職俸給表につきましては、行政職俸給表(一)の改定額との均衡を勘案し、改定しないというものでございます。

 今般の裁判官の報酬月額の改定は、このような人事院勧告の給与改定の方針に基づく一般の政府職員の給与改定に準じて、任官十年目までの裁判官である判事補を対象として改定を行うものでございます。

 このように、一般の政府職員の俸給表に準じて裁判官の俸給月額を改定する方法は、一方で、裁判官の職務と責任の特殊性を反映させつつ、他方で、人事院勧告の重要性を尊重し、国家公務員全体の給与体系の中でのバランスの維持にも配慮するという理由に基づくものでございまして、改定の方法として合理的なものであると考えているところでございます。

浜地委員 ありがとうございます。

 裁判官の報酬について聞きましたが、ちょっと私も、党内の法務部会長にこのたび就任をさせていただきまして、昨年まで安保の方をやっておりましたけれども、いよいよ、私も法曹資格者でありますので、自分のもともと専門であったこの法務の方に従事をしていきたいと思っております。

 法曹養成PTの座長にも就任をいたしましたので、最近の法曹志望者離れについては非常に危惧するところでございます。

 いわゆる裁判官、検察官、弁護士になるためにはさまざまなルートが今あるわけでございますが、やはり私は、費用対効果というのは特に弁護士には大きいんじゃないかと思っています。

 裁判官の皆さんは、やはり三権分立の一役を担う、司法作用を担う方でございますので、やはりそれなりの自負心があって目指される方も多いだろう。検察官につきましては、もうまさに法務行政、刑事行政の中心であるわけでございますので、そういった費用対効果というよりも、やはり自分自身の、国の役に立ち、刑事司法を支えていきたいという高い志があろうかと思っています。

 私自身は、山下法務大臣には一度お話ししたかとは思いますが、三十三から司法試験を行いまして、まさに費用対効果を目指して、もともと私、証券会社出身で、建設会社で営業マンをしておりまして、父の会社が倒産しましたので飯を食う道がなくなって、一発逆転を期して司法試験を受けたいということだったわけでございますので、いわゆる時間をかけずに、要はどれだけ世の中の役に立ちながら報酬を得るかというところに私自身は個人的に注目しながらやったわけでございます。

 今、当然、ロースクール制度ができておりまして、予備試験もございますけれども、非常に時間がかかっているんじゃないか、また、かけた効果についても、なかなかそれに対して見合いがないんじゃないかということがございます。

 そこで、まず、学生を中心に、本当に法曹離れの実態、先ほど言った私のような方だけではないとは思いますので、この学生の法曹離れの実態を詳細に研究をされているのか、その調査結果はあるのかについて、法務省にお答えをいただきたいと思います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 法曹志望者数につきましては、法科大学院の入学志願者数が、ピークであった平成十六年には七万二千八百人ということですが、平成三十年は八千五十八人となるなど、大幅に減少しているというところでございます。

 この法曹志望者数の減少の理由につきましては、平成二十七年六月の法曹養成制度改革推進会議決定におきましては、法科大学院全体としての司法試験合格率や法曹有資格者の活動の場の広がりなどが、制度創設当初に期待されていた状況と異なるものとなっているといった要因が指摘されているところでございます。

 また、昨年、法務省が文部科学省と共同で実施した法学部生に対する法曹志望に関するアンケートにおきましても、法曹志望に当たっての不安といたしまして、司法試験に合格できるかどうか、自分の能力に自信がない、あるいは、法曹等としての適性があるかわからない、また、ほかの進路にも魅力を感じている、また、大学卒業後法科大学院修了までの経済的な負担が大きいなど、さまざまな点が挙げられているところでございます。

 法曹志望者が減少していることにつきましてはこういった複数の要因が影響しているものと考えておりますが、法務省としては、今後とも、有為な人材が法曹を志願し、質、量ともに豊かな法曹が輩出されるよう、文部科学省と連携して、他の関係機関等の協力も得ながら、法曹養成制度の改革に向けた必要な取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

浜地委員 ありがとうございました。

 今、学生のアンケートから、合格する自信がないとか適性がわからないということは、これはもう個人の問題だろうと思っていますが、先ほど出ました、他の進路に魅力を感じているということであったり、また、経済的負担ということがやはり出てまいりました。

 思い起こすと、私、大学一年生のときは司法試験を受けようとは思っていませんでしたが、あのとき、ほかの司法試験を受けている方々を見て、よくこれだけ難しい試験に労力を割くなと思っておりました。

 ただ、あのとき、たしか銀行の頭取の給料が二千万から三千万ぐらいだったと思っていまして、そんなに民間も高い給料をもらっていない中、法曹になればそれぐらいの給料は自分で頑張れば稼げるんじゃないかというような友人もおりましたけれども、今はやはり、民間企業の社長の給料というのは本当に、トップの方では一億円以上もらう方も多く、ふえておりますし、四千万、五千万というところもふえてきているわけでございます。ですので、やはり、他の魅力という部分でいうと、そういったところも出てきているのかなと思っています。

 それと、経済的負担という部分でいうと、やはり早く、能力のある人や意欲のある人は、今ある司法制度で、ロースクールを経て何年もかけるのではなくて、できれば早く法曹になりたいという要望も多いと思っています。今回も予備試験の結果が出ましたけれども、十九歳の合格者が出たというふうに聞いております。

 文科省の方では、少し、三年生から法科大学院に行けるような制度を考えたり等しておるわけでございますが、法務省の方では、この司法試験のあり方を、先ほど言いました経済的負担や時間の短縮という部分でどのようなあり方を検討しているのか、大臣に御答弁いただきたいと思います。

山下国務大臣 浜地委員にお答えいたします。

 本当に浜地委員は、同じく私も司法試験、あのつらい日々を経験しておりまして、それをくぐり抜けられて、そして、その熱い思いを持って、今、公明党の法務部会長として、高い見識からいろいろと御指導いただいておるところでございます。

 そうした中で、お尋ねの司法試験制度のあり方につきまして、これは法務省では、そもそも、平成二十七年六月の法曹養成制度改革推進会議決定を踏まえて、関係機関と連携しつつ、多数の有為な人材が法曹を志望することに向けたさまざまな取組を進めてまいったところでございます。

 そのような取組を例えばさまざまな政党で説明する中で、そういった取組に関連し、司法試験制度について、例えば、ことし七月に、与党、御党と自民党の文科、法務合同部会において、法曹志望者の経済的、時間的負担のさらなる軽減を図るための方策として、法科大学院改革を前提としつつ、法科大学院在学中受験の実現を含む司法試験制度の見直しを早期に行うべきとの指摘がされたところでございます。

 こういった指摘につきまして、法務省としては、法科大学院在学中受験を認める必要性や合理性、それを実現する場合の具体的制度のあり方などのさまざまな観点から、法科大学院に関する集中改革の取組を進める文部科学省と連携しつつ、鋭意検討を行っているところでございます。

 今後とも、文部科学省と十分に連携しつつ、スピード感を持って、しっかりと検討してまいりたいと考えております。

浜地委員 法務大臣、ありがとうございます。

 本当に、法曹志望者が、志願者が実際目に見えてふえるような政策をまた大臣には期待をしたいと思っています。

 最後の質問にしたいと思っております。

 国際仲裁の外国法事務弁護士の取扱いについてお聞きをしたいと思っています。

 私は、外務委員会に所属しているときに、国際仲裁の重要性というものを実は外務委員会の場でお話をさせていただいたことがございます。

 当然、今、先ほどの自民党の先生の御質問にあったとおり、海外に出る日本企業のサポートをすべきだということで、さまざま、法律相談体制等は築かれておりますけれども、実際に紛争になったときに、やはり訴訟を使わずに、いわゆる仲裁を使うというのが世界の潮流である、そのためには、日本の企業が海外での仲裁所を使わずに日本の仲裁機関を使うべきだというお話をさせていただきまして、それを昨年の骨太の方針でも政府も打ち出しをされました。

 結果、大阪の方で国際仲裁センター、大きなものが一つ立ち上がったわけでございます。また、東京においてもこれからつくっていきたいという動きがあるようでございます。

 特に東京では、二〇二〇年にオリンピックがございます。スポーツ仲裁という点でも、日本を拠点にしなければならないと私は思っています。

 ドーピングの検査、これも国際仲裁を、スポーツ仲裁を使ってやられるわけでございますが、よく、ドーピング検査でひっかかった人が大会が終わった後に金メダルを剥奪されるということで、実は、ドーピング検査というのは非常に時間がかかるように見えますが、私、調べたところによりますと、ドーピングの検査でひっかかって、即座に仲裁に申し立てて、一日、二日で結論を出してもらって、結果、競技に間に合うということになる事例が多いそうでございます。

 ですので、二〇二〇年の東京オリパラで、ほかの国でやっていればそういったスポーツ仲裁の機能が果たされていてその競技に出れたのに、東京オリンピックになると、結局、仲裁機能が東京が弱くて自分は競技に出れなかったとなってしまっては、これはオリンピックの成功にもつながらないと思っております。

 その中で、やはり日本の課題は、仲裁の施設のさまざまな、例えば通訳のブースであるとか、あとは秘匿、これは非公開でございますので、シーリングがかかって外に漏れないということも大事なんですが、やはり外国人がそのままこの日本で、通訳を通さずに英語又は母国語でこの仲裁機能に当たるという部分では、外国法事務弁護士の活用というのは非常に私は一つ期待ができるであろうと思っています。

 法務省の方でも、今後、この国際仲裁や、また京都にできた国際調停に向けて、これからしっかりと日本でも整備をしようということでございますので、外国法事務弁護士の改正を今法務省の方で検討されているというふうに聞いております。その具体的な内容を最後にお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 国際仲裁の活性化につきましては、国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議におきまして、本年四月二十五日に中間取りまとめがされたところでございます。この取りまとめにおきまして外国法事務弁護士による国際仲裁事件の手続の代理等が含まれたことを受けまして、法務省及び日本弁護士連合会を事務局とする、外国法事務弁護士による国際仲裁代理等に関する検討会において議論が行われたところでございます。

 この検討会が本年九月二十五日に取りまとめた報告書におきましては、我が国における国際仲裁活性化に向けて、国際仲裁の利用が活発な諸外国においては外国弁護士による仲裁手続の代理が広く認められていることが通例であることなどを踏まえまして、外国法事務弁護士等が手続を代理することができる国際仲裁事件の範囲が現状は限定的であることから、これを拡大し、かつ、企業間の取引紛争等に関する国際調停事件の手続につきまして、外国法事務弁護士等の代理が現状は認められていないことから、これを認めることなどを内容とする外弁法の規定の整備を早期に図るよう要望することとされたところでございます。

 法務省といたしましては、この報告書の内容を踏まえまして、国際仲裁活性化のための基盤整備の取組の一環として、早期の法案提出に向けて必要な準備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

浜地委員 ありがとうございました。

 終わります。ありがとうございます。

葉梨委員長 以上で浜地雅一君の質疑は終了いたしました。

 次回は、来る十六日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四十六分散会


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