衆議院

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第4号 令和2年3月13日(金曜日)

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令和二年三月十三日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 松島みどり君

   理事 伊藤 忠彦君 理事 越智 隆雄君

   理事 鬼木  誠君 理事 田所 嘉徳君

   理事 葉梨 康弘君 理事 稲富 修二君

   理事 山尾志桜里君 理事 浜地 雅一君

      井出 庸生君    井野 俊郎君

      奥野 信亮君    門山 宏哲君

      神田  裕君    黄川田仁志君

      国光あやの君    小林 茂樹君

      出畑  実君    中曽根康隆君

      藤井比早之君    古川  康君

      宮崎 政久君    宮路 拓馬君

      山下 貴司君    吉川  赳君

      和田 義明君    落合 貴之君

      川内 博史君    高木錬太郎君

      日吉 雄太君    松田  功君

      松平 浩一君    山川百合子君

      竹内  譲君    藤野 保史君

      串田 誠一君

    …………………………………

   法務大臣         森 まさこ君

   内閣府副大臣       宮下 一郎君

   法務副大臣        義家 弘介君

   法務大臣政務官      宮崎 政久君

   最高裁判所事務総局人事局長            堀田 眞哉君

   政府参考人

   (内閣法制局第二部長)  木村 陽一君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局次長)           佐々木雅之君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房総括審議官)           渡邉  清君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 小柳 誠二君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    川原 隆司君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉永 和生君

   法務委員会専門員     藤井 宏治君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十三日

 辞任         補欠選任

  古川  康君     宮路 拓馬君

  落合 貴之君     川内 博史君

同日

 辞任         補欠選任

  宮路 拓馬君     古川  康君

  川内 博史君     落合 貴之君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件(検察官の勤務延長等)


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     ――――◇―――――

松島委員長 これより会議を開きます。

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件、特に検察官の勤務延長等について調査を進めます。

 この際、森まさこ法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森法務大臣。

森国務大臣 このたびの私の一連の言動により国会の御審議に大変なる御迷惑をおかけしたことを、心よりおわびを申し上げます。

 まず、三月九日の参議院予算委員会における答弁は、私の個人的見解を述べたものでしたが、検察を所管する法務大臣として、検察の活動について個人的な評価を述べたことは不適切でありました。法務大臣としては、これまで法務省が認定した事実を確認すべきであったと考えます。改めて、三月九日の答弁を撤回させていただきます。

 また、三月十一日の衆議院法務委員会で山尾委員からこの答弁を示されて、事実ですかとの御質問がなされた際に、私が事実ですと答弁したのは、参議院予算委員会でこの答弁をしたということが事実であると申し上げたものですが、誤解を招きかねない表現であったと思います。おわびを申し上げます。

 そして、三月十一日の参議院予算委員会の質疑中、私が離席した際に記者からの取材を受けたことも、まことに不適切でありました。改めて心よりおわびを申し上げますとともに、今後の国会の御審議におきましては、より一層、誠実に対応させていただく所存です。

    ―――――――――――――

松島委員長 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第二部長木村陽一さん、人事院事務総局給与局次長佐々木雅之さん、内閣府大臣官房総括審議官渡邉清さん、警察庁長官官房審議官小柳誠二さん、法務省刑事局長川原隆司さん及び厚生労働省大臣官房審議官吉永和生さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

松島委員長 次に、お諮りいたします。

 本日、最高裁判所事務総局人事局長堀田眞哉さんから出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

松島委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。葉梨康弘さん。

葉梨委員 自民党・無所属の会の葉梨康弘です。

 今、大臣から説明を聞きました。私も幾つか質問させていただきたいと思います。

 まず、所管事項について大臣が個人的見解を述べること自体、全てが必ずしも否定されるものじゃないというふうに思うんです。例えば、養育費の不払いへの対策強化、児童虐待への対策等々、大臣の政治家としての個人的信条が政策に生かされているということ自体は結構なことだと思うんですよ。ただ、今回ですが、従来の行政府の事実認定を確認しないで個人的な評価を公の場で答弁されるというのは、やはりいかがなものかなと思います。

 そこで、委員会における大臣答弁というのは極めて重いものです。今回、大臣が答弁を撤回し、謝罪ということになりました。どういう点が問題となり、撤回されたと御認識されているでしょうか。

森国務大臣 従来からの事実認定を精査せずに、検察の活動について、かつての個人的な評価を国会の場で答弁をしたことは、検察を所管する法務大臣としてやはり問題であると考えまして、今回、撤回の上、謝罪させていただきました。

葉梨委員 実は私も、ちょっと不勉強でございまして、山尾さんの質疑があるまでは、三月の九日の参議院予算委員会での森大臣の発言、私、知らなかったんです。ただ、三月十一日の午前中にその内容を山尾さんから聞きまして、実は私自身も問題だなというふうに思いました。

 といいますのは、去年ですかね、私が法務委員長をしていたときなんですが、野党の委員から、水戸の法務総合庁舎の新築は予算の無駄みたいな話を、私が感じ取った質問があったものですから、ちょっとかちんときちゃいまして、茨城も被災県ですよ、水戸の庁舎は全壊したんですよと委員長席から言っちゃったんですよ。その質問を遮っちゃったんですな。事実は、水戸の総合庁舎は幾つかありまして、幾つかの棟は全壊したけれども幾つかの棟は半壊だったということで、必ずしも、事実とは多少違っていた。それから、委員長の立場で野党委員の質問権を制限したというそしりもありまして、撤回したんです。

 ですから、そういうこともありましたので、あの質疑があったときに、三月九日の森大臣の発言というのは問題だなということでぴんときたんですよね。ですから、速記が停止になったときに、私、大臣のところに伺いまして、三月の九日に、まさに所管事項でもありますが、ちょっと、事実確認をしていないのにそういう答弁をするというのは問題だと思ったので、あの答弁は問題ですよねということをちょっと大臣に申し上げて、大臣自身も、あれは問題だったので問題でありましたということをもう一度発言したいというような御意向を示されておったんです。

 ですから、大臣自身が三月の十一日の午前中の段階で、やはり三月九日の答弁は問題だったというふうに御本人が認識されておったということはちょっと申し上げておきたいと思います。

 その上でなんですけれども、個人的な評価を述べることについてなんですが、例えば、これまで委員会で、夫婦別氏の問題があります。かつて大臣は大臣になる前にこの問題について導入の積極派だったのに今はそれを旗幟鮮明にしない、それは何でなんだという質疑を聞くんですね。私は、これこそ所管大臣が個人的評価を述べることの問題点を集約しているんじゃないかと思うんです。

 では、森大臣、夫婦別氏についてここで個人的な見解なり評価を述べること、これについてはどう考えられますか。

森国務大臣 国民の間で議論が分かれている現状において、個人的見解を述べることはなかなか難しいと考えております。

葉梨委員 そうなんですよ。

 ですから、やはり、微妙な問題、そういった問題について個人的な評価、今回の場合はちょっと事実確認にも問題があったんですが、個人的な評価を述べるというのはちょっと問題、なかなか難しいことだと思います。ですから、そういった意味では、これは、野党の皆さんからは、ちょっとちゃんと大臣の本音が出ていないんじゃないかというふうに言われるかもわからないけれども、答弁は差し控えるということで、そういうような姿勢は私自身は大切だと思うんですよね。ですから、そのような認識の上で、今後しっかり的確な答弁をお願いしたいと思うんです。

 その上で、森大臣の国会答弁の信頼性が問題となっています。三月十一日の午後なんですが、予算委員会を中座した折に、記者との立ち話で、国会から要請をいただきましたので撤回しましたというふうに発言されたと報道されている。これは、もし国会から要請をされて答弁なりを撤回したと言ったら大問題になっちゃいます。大問題だと思います。

 この点について、報道されている国会からの要請というのは一体、大臣、これは何を指すんでしょう。お答えください。

森国務大臣 法務委員会や参議院予算委員会においてさまざまな御指摘をいただいたという意味でございます。

葉梨委員 委員会を中座しての立ち話ですから、これは、言葉の行き違いというのはありがちなことなんです。その言葉の端々を捉えてどうこう言うという話は私は余りしたくはないんですが、今さっき説明したように、これは三月十一日の午後の話なんですが、三月十一日の午前中の時点で森大臣は三月九日の予算委員会の答弁が問題であったことをみずから認識されていたわけですね。ですから、そういった意味で、誰から指示されて撤回をしたということはあり得ないというふうに私は当事者として感じておりますので、ここの点を御紹介申し上げたいと思います。

 またさらに、野党の皆さん、これはいろいろな考え方はあるんですが、森大臣が何回も答弁を撤回したりしていて、その任にたえないという意見もあります、現実として。ただ、私の記憶する限り、森大臣が答弁を撤回して謝罪したというのは、予算委員会と法務委員会を通じて、私も予算の理事をやっているし、法務は筆頭理事をやっている、その場面においては、今回一回ぐらいではなかったかなという、私の記憶ではそういう認識なんです。ですから、何回もということではないんじゃないかな、そういうふうに思います。

 もとより、答弁の撤回、謝罪というのは、たとえそれが一回だったとしても、重大な問題なんですよ。ですから、森大臣には、今回の件を十分に反省をしていただいて、しっかりと事実確認を行うこと、そういったことに十分に配慮した上で、今後も法務大臣としての職責を、重責をしっかり果たしていただきたい、そういうことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

松島委員長 次に、川内博史さん。

川内委員 おはようございます。川内です。よろしくお願いいたします。

 私からも冒頭、本来は、山尾議員が発言をし、参議院では小西議員の発言が端緒となって法務大臣が御答弁になられたことが問題になっておるわけですから、本法務委員会では山尾議員が再び質疑に立たれるべきというふうに私は考えておったんですが、山尾議員は、森法務大臣との議論は、その答弁に信頼性がない、自分はもうできないということで、私にその任が回ってきたわけでございます。

 森大臣、冒頭の御発言で、国会の御審議に御迷惑をおかけした、だから謝罪するというふうに御発言されたわけですけれども、法務・検察行政に対する国民の信頼をおとしめてしまった、だから謝罪するということでなければならないのではないかというふうに思います。

 その信頼を低下させるようなことを御発言されてしまったから国会の審議が混乱をしたわけであって、そもそも法務・検察行政に対する国民の信頼がなければ行政は成り立たぬわけで、法務省や検察庁にいらっしゃる皆さんも、一生懸命仕事をしていらっしゃる皆さんも大変、森大臣の発言を憂慮されていることというふうに推察をいたしますけれども、そういう信頼をおとしめてしまったということに対する謝罪でなければならぬというふうに思いますが、いかがですか。

森国務大臣 御指摘の答弁は検察の活動について誤解を招きかねないものであり、検察を所管する法務大臣として不適切であったと考えております。真摯に反省し、答弁を撤回させていただきました。改めて深くおわびを申し上げます。

川内委員 いや、国民の検察や法務行政に対する信頼を低下させてしまった、おとしめてしまったというふうに大臣御自身が自覚をしていらっしゃるのかということを聞いているんですけれども。答弁書を読む必要はないですよ。それこそ、御自身の見解をお述べになればいいです。こういうところで御自身の見解は述べるものです。

森国務大臣 御指摘の点は検察の活動について誤解を招きかねないものであったというふうに考えます。(発言する者あり)

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 大臣に、川内委員の質問に対する再答弁をお願いいたします。

森国務大臣 法務行政は国民の信頼を基盤としておりますので、御指摘の答弁が検察の活動についての公正性について誤解を招きかねないものであり、検察を所管する法務大臣として不適切でございました。真摯に反省し、答弁を撤回したものでございます。改めて深くおわびを申し上げます。

川内委員 ですから、大臣、今の御答弁の中には肝心なことが抜けているんですよ。検察・法務行政に対する国民の信頼をおとしめてしまった、だから反省し、撤回し、謝罪をするのだということでなければならないというふうに私は考えますよ。そこを、そういう自覚がおありになられるのかということを聞いているわけです、法務大臣御自身のね。国民に対して信頼を失うようなことを言ってしまったな、だから反省しなきゃいけないんですねということを御自覚されているかということを聞いておりますが。

森国務大臣 法務行政は国民の信頼を基盤とするものでございます。その法務行政をつかさどる法務大臣として、検察の活動の公正性について誤解を招きかねない答弁をしたことは不適切であったというふうに考えまして、真摯に反省し、答弁を撤回したものでございます。

川内委員 今、誤解を招きかねないという御答弁をされたわけですけれども、国民は誤解も何もしていないんですよ。森法務大臣の御答弁を受けて、一体何なんだという思いを持っていらっしゃる方が多数ではないかというふうに思いますよ。

 じゃ、百歩譲って、誤解を招きかねない発言をしたという結果として国民の検察に対する信頼を失わしめた、失わしめるようなことを発言してしまったというふうには思わないのですかということについてはいかがですか。

森国務大臣 先ほどから御答弁申し上げているとおり、法務行政は国民の信頼を基盤としております。その法務行政をつかさどる法務大臣として、御指摘の答弁が検察の活動の公正性について誤解を招きかねないものでありましたので、検察を所管する法務大臣としては不適切なものでございました。真摯に反省し、答弁を撤回したものでございます。

川内委員 いや、森大臣、検察の活動の公正性に誤解を招きかねない発言をしてしまったと。

 あなたは、九年前の三月、大変な震災、原発事故の中で懸命に活動していた当時の福島地検の活動について、葉梨先生の御質問あるいは森大臣御自身の御発言の中でも、法務省に確認することなく、事実を確認することなく御自身の思い込みで国会で法務大臣として御発言をされているわけですよね。その結果として誤解を招きかねないことを言ってしまったと今おっしゃっていらっしゃるわけです。

 その誤解を招きかねない発言というのは、法務大臣が、これほど国民の間で議論になっている検察官の定年の延長の問題、果たしてこれが、解釈を変更したことが合法なのか、適切なのか適切でないのかということが議論になっている中で、なぜ勤務延長を解釈変更したんですかと問われて、社会情勢の変化があったからだと、その社会情勢の変化について述べた答弁ですよ、逃げた、理由もなく釈放したという御発言は。あなたが、勤務延長を解釈変更したことは正当なのだということの理由として述べた答弁が今大きな問題になっているわけですね。

 その問題について、発言について、国民の検察に対する信頼を失墜させるようなことを言ってしまったというふうに自覚しているのかしていないのかということに関して、きちんと真正面から答えないというのは、私は、それこそ法務大臣の任にあたわないということになると思いますよ。確認しないで言っちゃったわけですから、思い込みで。それは、法務大臣として大変国民に対して申しわけない、信頼を失墜させるようなことを言ってしまったというふうに言わなきゃ、何のために法務大臣をやっているんですかということになるのではないかというふうに思いますが、再度答弁を求めたいと思います。

森国務大臣 御指摘の三月九日及び同月十一日の答弁は、法務省に事実を確認した上で申し上げたものではございません。まことに不適切だと真摯に反省をし、答弁を撤回いたしました。

川内委員 内心では思っていらっしゃるんだろう、大変なことを言ってしまったなというふうに思っていらっしゃるのではないかと私は思いながら質問を続けますけれども、ただ、きのうの記者団に対する御発言では、法務省が確認した事実と違う事実を述べてしまいましたというふうに御発言されています。この言葉も非常にわかりにくい言葉ですよね。法務省が確認した事実と違う事実を述べたと。やはり事実だと、逃げたというのと理由もなく釈放したというのが事実だというふうに結局、きのうの記者団への発言では述べているんですか。

森国務大臣 私は、法務省が確認した事実と異なる発言をしたことはまことに不適切だと真摯に反省し、答弁を撤回させていただいたものでございます。

川内委員 いや、でも、記者団に対しては、法務省が確認した事実と違う事実を述べてしまったとおっしゃったでしょう。そこをまず認めてください。そう発言しましたよね。

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 大臣。

森国務大臣 私自身、いわき市出身の議員として、当時の、検察官が最初に逃げたという地元の声や、検察庁が身柄拘束していた方を釈放したという報道に接した地元の方々の不安な気持ちを思い起こし、結果として、法務省として確認した事実と異なる発言をしてしまいました。

川内委員 大臣、私が今お尋ねしたのは、昨日、記者団に、首相官邸だと思うんですけれども、総理から厳重注意を受けた後、御発言された発言というのは、法務省が確認した事実と違う事実を述べたということを発言しましたよねということを聞いているんですけれども。その事実をまず認めてくださいよ。

森国務大臣 法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまいましたというふうに記者団に対して述べました。

川内委員 その異なる事実とはいかなる事実なんですか。

森国務大臣 異なる事実を発言してしまったという意味は、私の、福島県いわき支部の検察官が最初に逃げたという発言や又は理由なく釈放したということを含む一連の発言のことでございます。

川内委員 事実という言葉と真実という言葉があるわけですけれども、検察は真実を追求する組織であるというふうに、検察の理念という、検察のホームページに出ているんですけれども、真実とは実際に起こったまま存する事実であるとするならば、きのう御発言になられた法務省が確認した事実と異なる事実、法務大臣は、法務省が確認した事実が真実なのか、森大臣がお述べになられた異なる事実が真実なのか、どっちが真実だというふうに御発言になられますか。

森国務大臣 私の発言した内容が真実であるという意味で述べたものではございません。

川内委員 だから、真実ではないとするならば、きのうの記者会見の、ぶら下がりでのあの法務省が確認した事実と異なる事実を述べたという、その異なる事実というのも、発言を撤回しなきゃいけないんじゃないですか。法務省が確認した事実と異なる発言をしてしまったということになるんじゃないですか。それも撤回して謝罪してください、ここで。(発言する者あり)いや、そういう大臣の言葉の一言一言が国民に物すごい不信を与えているんですよ、あなたの言葉がね。

森国務大臣 先ほど御説明いたしましたとおり、私の発言した内容が真実であるという意味で述べたものではございません。

川内委員 いや、だから、真実であるという意味で述べたものではないとするならば、きのうの記者会見での発言、あれは映像としてずっと残るわけですよ。私もユーチューブで確認したんですから。どういう意味なんだろうと思いましたよ。法務省が確認した事実と異なる事実を述べた、これも、発言として不適切であったということで撤回し、訂正をしてください。どうぞ。

森国務大臣 繰り返しになりますが、私の発言した内容が真実であるという意味で述べたものではございません。

川内委員 いや、だから、何でこんなことぐらい訂正できないんですか。(発言する者あり)今、反省していないからという声が出ましたけれども、反省していないからなんですか。本当は、自分が言ったことが正しいと思っているんですか。記者団に対して発言した、厳重注意を受けた後発言した言葉が、今、違っていましたとおっしゃっているわけだから、あの発言についてもちょっと訂正します、ごめんなさいというぐらい、素直に言えばどうですか。何で言えないんですか。それはちょっとよくわからないです、私には。

森国務大臣 繰り返しになりますが、私の発言した内容が真実であるという意味で述べたものではございません。

川内委員 ですから、真実であるという意味ではございませんとおっしゃるのであれば、真実ではないとおっしゃるのであれば、事実だとおっしゃったわけです、異なる事実とおっしゃったわけですから、その異なる事実という部分については、異なる発言というふうに撤回し、訂正し、ごめんなさい、ちょっと言葉が違っていましたということを言うべきではないですか。

 あの発言は残るんですよ、記者団に対する発言としてそのまま。それをここで訂正しなければ、あれは残るんですよ、ずっと。それでいいんですかということを聞いているんですけれども。残すんですかということを聞いているんです。

森国務大臣 私の発言した内容が真実であるという意味で述べたものではなく、事実と真実とは必ずしも同一の意味ではないと考えます。

 私は、三月九日の参議院予算委員会において、個人的見解として、法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまいましたというふうに記者団に対しては述べました。政府の見解を、私が法務大臣として、法務省として確認した事実をしっかり確認をして述べるべきであったというふうに考えております。

川内委員 だから、法務省が確認した事実と異なる事実と。じゃ、やはり、法務大臣は、自身の評価を加えたある意味の事実だ、逃げたというのと理由なく釈放したというのはある意味の事実なんだということを今でも言い張られるということなんですか。(発言する者あり)

松島委員長 静かにしてください。

森国務大臣 個人的な評価を申し述べてしまったことについては、撤回をして謝罪をさせていただきました。

松島委員長 恐らく、大臣は、きのうの記者団のぶら下がりで記者団に対してお話しなさった言葉の中で、最初の事実という言葉と語感が、事実という言葉の意味も、次に言った事実というのは、おっしゃった気持ちの中でちょっと違いがあったのではないかということをおっしゃっているんじゃないかと。そうしたら、二つ目の方の事実というのは、事柄とか出来事とか、ちょっと違うニュアンスの意味のことを言われたのじゃないかと、やりとりを聞いていて思いますが、御説明があればなさってください。

森国務大臣 昨日、官邸内で記者団に、三月九日の参議院予算委員会においては、個人的見解として、法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまったというふうに申し述べさせていただきました。法務大臣として、法務省として確認した事実を申し述べるべきであったというふうに考えています。

 個人的見解として発言をしたことについて、異なる事実を発言してしまったという意味で述べまして、決して、その事実を真実という意味で申し述べたものではございません。

川内委員 事実と真実の違いって何ですか。

森国務大臣 法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまったというふうにも申し述べさせていただきましたけれども、法務大臣としては、法務省として確認した事実を国会において御答弁をすべきでありました。

 個人的な評価を述べたことについては、撤回をして、謝罪をさせていただきました。(発言する者あり)

松島委員長 速記を一旦とめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 森大臣、川内委員の質問にお答えください。

森国務大臣 きのう官邸で記者団に、私自身、いわき市出身の議員として、当時の、検察官が最初に逃げたという地元の声や、検察庁が身柄拘束していた方を釈放したという報道に接した地元の方々の不安な気持ちを思い起こし、結果として、法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまったが、検察庁を所管する法務大臣としてはまことに不適切なものであったと真摯に反省して、私の発言を撤回し、改めて心からおわびを申し上げたいと述べました。

 これについて、法務省として確認した事実というのが政府見解でございます。法務大臣としては、法務省として確認した事実を答弁すべきでございました。

 そして、法務省として確認した事実と異なる事実を発言してしまったと述べたときの異なる事実というのは、事柄とか内容という意味で述べたものでございます。

松島委員長 言葉のニュアンスが違ったという意味ですね。

川内委員 事柄と言おうが、内容と言おうが、法務大臣が記者団に対して会見をされるというのは、法務大臣として会見されるわけですよね。異なる事柄、あるいは異なる内容、あるいは異なる事実、いかなる言葉遣いであろうと、法務大臣の発言としては、法務省が見解した事実と異なる発言をしてしまったというのが法務大臣としての発言であるべきなんですよ。

 その異なる事実とか、異なる事柄とか、異なる内容というのは、御自身の評価をそこに加えた上で、個人的見解をそこに加えた上での真実であり、内容であり、事柄であるというふうになってしまう。だから、異なる発言をしてしまったら訂正しなきゃいけないんですよ、どっちにしろ。異なる事実という言葉を使った以上。(発言する者あり)いや、違うよとこっちから言われても、それは僕は納得しないですよ。

 大臣、御自身はやはり、これまで何回も国会の中で御自身が、逃げたじゃないか、理由なく釈放したじゃないかということを何回も質疑されていますね。そういう何か思い込みがあるんじゃないですか。その思い込みのもとに発言をされていたのではないですか。しかも、法務省に事実確認をすることもなく。

 大臣、平成二十三年の十一月十四日に、仙台高等検察庁検事長の名前で、法務大臣、検事総長宛てに、東日本大震災による被害と検察運営等についてという、大震災当時の検察がどう行動したかということを、さまざまな反省点もございます、レポートされていますけれども、これをお読みになられましたか。

森国務大臣 はい、読みました。

川内委員 いつ。

森国務大臣 当時、見せていただいたことはございますけれども、最近であれば、けさ、もう一度読み返しました。

川内委員 過去に見たというのは、読んだという意味ですか、読んでいないけれども見たという意味ですか。それとも、けさ読んだというのは、ここを読んでおいてくださいと言われて読んだんですか。どういうことですか。

森国務大臣 私は過去四回この問題を質問しておりまして、それに対して、検証をするという当時の大臣の御答弁をいただきまして、どのように検証したかということで御説明に来ていただいたことがございます。

川内委員 そういう意味で、法務省に確認されているじゃないですか。法務省あるいは検察として自分たちは一生懸命やりましたと、反省点もそれはありますよ、だけれども混乱の中でこういうことをやりましたよということを説明を受けておるじゃないですか。法務省に事実確認もせずというのは、うそをついたんですか。

森国務大臣 今、私、四回質問したというふうに言ったのは、少なくとも五回質問しておりますので、訂正させていただきます。

 その上で、法務大臣になってからこの事実確認をしっかりせずに、あのとき予算委員会で述べてしまいました。

川内委員 法務大臣になってからは事実確認をしていないと。しかし、それまでの間に、森先生が国会でさまざまに御指摘をされて、それに法務・検察が真摯に応えて、検察官会同という検察官の皆さんが集まる会議で、法務大臣の議事録までつけて、法務省は今後気をつけていこうねということをおやりになられていらっしゃるということも読ませていただきましたけれども、そういうことを全部知っていて、事実確認もせずということをお述べになられたんですか。今聞いたら、いや、法務大臣になってからは確認していませんと。それまでに十分確認しているじゃないですか。何でそんな国民をだますような、人を欺くようなことをおっしゃるんですか。

 十分に確認をして、法務・検察の御主張、そしてまた当時の状況というものを百も承知であの参議院予算委員会の御答弁を、検察官の定年延長の理由としてお述べになられたんですよ、大臣は。それで、御自身が法務大臣として適任である、私はこれからも法務大臣としてやっていきますと胸を張っておっしゃれますか。

森国務大臣 私は、先ほど御答弁申し上げましたとおり、法務大臣になりましてから改めて確認をすべきという趣旨を申し上げたとおりでございます。

 当時、野党の国会議員であったときに、当時の大臣が私の質問に対して御答弁くださいました中に避難という言葉があったり、終局的処分をしないまま釈放したことについておわびを申し上げますという御答弁をいただいておりましたことに関する当時の私の個人的な見解を申し述べてしまったことについては、おわびをして撤回をさせていただきました。

川内委員 今の御答弁もごまかしがありますよね、大臣。

 当時の大臣が、釈放したことについて、これはちゃんと法律に基づいて処分を保留にし身柄を解放しているわけですけれども、それは、その結果として説明が不足し、周囲の皆さんに不安を与えてしまったことに関して謝罪をしているわけで、釈放したことに関して謝罪をしているわけではないですよね。だけれども、あたかも、今大臣は、釈放してしまったことに対して当時の大臣が謝罪をしたかのごとくに御答弁される。全部答弁がごまかしなんですよ。

 法務・検察行政というのは、言葉に対して忠実に、一つ一つ丁寧に答弁を重ねていくこと、説明をしていくことが信頼をかち得ていく方法なのではないか、それしかないんじゃないかというふうに思いますけれども、だから、森大臣のさまざまな御発言というのが法務・検察行政の国民からの信頼をおとしめることにつながっていると私は断じざるを得ないと思いますよ。めちゃめちゃ不誠実ですもの。何か自分の言っていることをただ正当化したいというだけの話で、訂正したらどうですかとこっちは親切で言っているのに、訂正もしない、きのうの記者会見の発言。そのぐらい訂正することが国民の信頼を向上させることにつながると思いますよ、私は。(発言する者あり)いや、飛躍していないですよ。そう思いませんか。

 大臣、きのう安倍総理大臣から厳重注意を受けたと。どう厳重注意を受けたのか、一言一句教えていただけますか。

森国務大臣 先ほどお示しした当時の大臣の御答弁は、平成二十三年四月二十六日、江田五月大臣が、福島地検による被疑者の終局処分をしないままの釈放について、大変地域の皆さんにも御心配をおかけしたことをこれは率直におわびをしなければならぬと思っておりますという御答弁ですので、正確に引用させていただきます。

 それから、今御質問のございました総理からの厳重注意でございますが、昨日、総理から私の国会での発言について厳重注意を受けました。国会の御審議におきましては、法務大臣として、検察官を所管する法務大臣としてしっかりと答弁をしていくように、御質問に誠実に答弁をしていくようにという御注意を受けました。

川内委員 総理の御注意も、国会での対応には気をつけてねという御注意だったと。

 これは口頭ですか。文書で何か書かれたものを渡されたんですか。

森国務大臣 口頭でございます。

川内委員 きのう官邸に行かれるときに、辞表は持っていかれなかったですか。

森国務大臣 持っていきませんでした。

川内委員 さっき葉梨先生がおっしゃったように、大臣が答弁を撤回し、謝罪をするというのは、これは重大なことですよ。一回でも重大なことですよ。普通は、大変国民に対して迷惑をかけた、国会に対しても迷惑をかけたと、辞表を胸に、呼ばれたら官邸に向かうというのが政治家としての行動であるべきではないかというふうに思いますが、辞表は持っていかなかったと。

 総理とお会いになられたときに、私、やめた方がいいんじゃないでしょうかねということも、森大臣の方からはおっしゃらなかったということですか。

森国務大臣 詳細は差し控えさせていただきたいと思いますが、総理からは、引き続き法務大臣としての任務を全うするようにというふうに言っていただきました。

川内委員 これほど国民を混乱させ、国会を混乱させて、それでもなおかつ法務大臣として頑張れ、じゃ、私、頑張りますというやりとりをするのであれば、黒川さんの勤務延長の閣議の決定というものは、国民に理解を得られていないわけですから、まず撤回をするというのがそのスタートでなければならない。大変なことをしてしまった、それでもなおかつ頑張るというのであれば、まず、じゃ、スタートに戻しましょう、撤回しますというのが筋ではないかというふうに思いますが、いかがですか。

森国務大臣 個別の人事にかかわることでございますが、適切なプロセスを経て、個別の人事についてもしております。

川内委員 プロセスについてお聞きしているのではなくてですね。

 じゃ、これまで、検事さんに任官された方というのは、検察庁法ができて以来、何人、検事さんに任官されているんでしょうか。

森国務大臣 検察庁法制定以来の検事任官者数は、四千三百十二人です。

川内委員 精鋭の検事さん、四千三百十二名の検事さんのうちたった一人だけ、黒川さんが勤務延長、定年が延長される。それは、大変な理由がなければ、定性的な、一般的な理由でその勤務延長が認められるということはないはずなんですけれども。

 まずこう聞きましょう。解釈の整理をした方がいいねということを十二月ぐらいから議論されていたわけですけれども、それは大臣が指示されたんですか。解釈の整理をもう一度やってみたらということを大臣が御指示されたんですか。

森国務大臣 昨年からの国家公務員法の定年の引上げの検討の中で、法務省内で検討してきたものでございます。

川内委員 それは大臣が指示したのかということを聞いていますが。

森国務大臣 省内の検討プロセスであるため、詳細は差し控えさせていただきます。

川内委員 省内の検討プロセスを控えるという法的根拠を言ってください。

 事務事業の跡づけ、検証のためにさまざまな文書は残されるということになっておりますので、特に重大な法の解釈の変更がなされたわけですから、その解釈変更の端緒は何であったのかということについて説明する義務があります、大臣には。だから、大臣が指示したのかということについて明確な御答弁を求めます。

森国務大臣 これは、政府部内の協議等のプロセスについてでございます。政府部内の協議等のプロセスを公にすることにより、率直な意見の交換や意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため、詳細なお答えは差し控えさせていただきます。

川内委員 詳細なことを私は聞いていないですよね、委員長。大臣が指示して解釈の整理をしようねということになったんですかという端緒を聞いているだけの話ですから、その端緒については答えてください。

森国務大臣 法務省において、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても検討を進める過程、すなわち、通常国会への提出が予想されていた検察官の定年引上げに関する法律案の策定の過程で、昨年十二月ごろから現行の国家公務員法と検察庁法との関係について必要な検討を行っていたところでございます。(発言する者あり)

松島委員長 大臣、再答弁をお願いします。

森国務大臣 先ほど御答弁したとおり、なかなか政府部内の検討のプロセスは言えないんですけれども、事務方の具体的な作業状況についての詳細になりますけれども、例えば、現行法の勤務延長制度や再任用制度についての国家公務員法と検察庁法との関係につき各種文献等を調査したり、とり得る解釈について担当部局内で議論を行ったり、新しい法律案に勤務延長制度等を取り込むこととした場合どのような条文とすべきか検討をする中での作業であったというふうに承知しております。

川内委員 いや、ですから、一度、国家公務員法に伴う検察庁法の改正については、十月から十一月にかけて法制局は審査を了していたわけですよね。部長審査が終わっていたということが事実として明らかになっている。その後、法律が、国家公務員法の改正案が臨時国会に提出されなかったので時間ができたね、解釈整理をもう一回しようかねということで法務省の中で検討が始まった。その検討を、じゃもう一回してみようかねということを指示したのは大臣ですかということを聞いているんです。

森国務大臣 検察官の定年引上げに関する法律案については、昨年十月末ごろには内閣法制局第二部長の審査が終了しましたが、法律案の提出には至っておりませんでした。そこで、本年の通常国会への提出に向けて、その提出までに時間ができたので、同法律案を改めて見直しながら検討作業を行っておりました。具体的には、定年年齢の引上げや、これに伴う諸制度について検察官への適用等を改めて検討する中で、特に勤務延長制度と再任用制度について検討を行っておりました。

 すなわち、勤務延長制度と再任用制度については、従前は検察官には適用がないと解釈しており、これを前提として法律案を作成しておりましたが、昨年十二月ごろ、担当者において、果たしてこの解釈を維持するのが妥当なのかという観点に立ち戻って検討を行うなどして、その後、省内での議論を経て、勤務延長制度について今般の解釈に至ったものでございます。

川内委員 担当者においてと。それまでの政府見解を真逆にする定年延長の解釈変更、現行法における解釈変更を担当者が議論をし始めたということですけれどもね。

 そもそも、国家公務員法全体の定年制度は内閣官房が所管していますよね。内閣人事局ですね。内閣人事局が所管している。この定年制度について解釈変更を行うに当たり、森大臣は、法制局、人事院と協議をした、こうおっしゃっていますが、現行法において定年制度の解釈を変えるのであれば、定年制度を所管する内閣人事局とも協議をすべきであるというふうに思いますが、内閣人事局とも協議しましたよね。

森国務大臣 はい、いたしました。本年一月二十三日に協議をいたしております。

川内委員 内閣人事局とも協議をしたと。

 それを何で今まで言わなかったんですか。

森国務大臣 今までは、法制局、人事院との協議について御質問いただいておりましたので、それについてお答えをしておりましたが、内閣人事局とは本年一月二十三日に協議をしております。

川内委員 内閣人事局との協議資料の提出を、委員長、お取り計らいをいただきたいと思います。

松島委員長 その資料要求につきましては、後刻、理事会にて協議いたしたいと思います。

川内委員 一月二十二日、一月二十四日に法務省の事務次官が人事院を訪問されて、二十二日は、解釈整理の文書を人事院の事務総長にお渡しになられて、一月二十四日には、人事院の事務総長から法務省の事務次官が、人事院としての、それでいいんじゃないですかという紙を法務事務次官が受け取って法務省に戻る。そのいずれも、人事院を事務次官が訪れる前に首相官邸を訪れています。

 この一月二十二日、一月二十四日、事務次官が官邸を訪れていたのは、これは内閣人事局との御相談ではなかったかというふうに思いますが、誰に会われたのかということを教えていただきたいと思います。

森国務大臣 事務次官が報告や協議のために官邸を訪問する理由はさまざまでございまして、政府部内における報告や協議の詳細に関することについてはお答えを差し控えさせていただきます。

川内委員 きのう総理から厳重注意を受けて、その会見で、今後は真摯に丁寧に説明してまいります、こうおっしゃられたはずなんですけれども、聞かれたことに答えない、お答えいただけないというのは甚だ不本意なんですけれども。

 それでは、聞き方を変えましょう。

 事務次官は、本年一月二十二日と一月二十四日、官邸を訪れている。そして、その官邸でお会いになられたのは内閣人事局の関係者ではないということでよろしいですか。

森国務大臣 繰り返しになりますけれども、事務次官が報告や協議のために官邸を訪問する理由はさまざまでございまして、政府部内の報告や協議の詳細に関することについてはお答えを差し控えざるを得ません。

川内委員 詳細を聞いていないんですよ。誰に会ったんですかということを聞いているんですよ。

 公務員が公務員として仕事をして、どなたかと打合せをするということに関して、それを秘匿する、言えませんというのは、それは相当な理由がなきゃだめですよ。その法的根拠を述べてください。

森国務大臣 政府部内の協議等のプロセスについて公にすることにより、率直な意見の交換や意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため、詳細なお答えは差し控えさせていただきます。

川内委員 いや、法的根拠を答えてくれと言ったんですけれども。

森国務大臣 先ほどと同じになりますけれども、事務次官が報告や協議のために官邸を訪問する理由はさまざまでございまして、こういった政府部内における報告や協議の詳細のプロセスについて公にすることにより、率直な意見の交換や意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため、お答えは差し控えさせていただきます。(発言する者あり)

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 大臣、再答弁をお願いします。

森国務大臣 私が先ほどから、事務次官が報告や協議のために官邸を訪問する理由はさまざまであり、政府部内における報告や協議の詳細に関することについてお答えを差し控えさせていただいておりますのは、行政裁量の問題でございます。

川内委員 国会で聞いていることに関して、行政裁量などというわけのわからない言葉で答弁を拒否されるのであれば、これ以上、委員会の審議は続けられないということで、この場を退席しなければならなくなります。

 委員長、委員長の議事整理として、これは民主主義の重大な発言をされたんですよ、今。行政裁量で答えたくないものは答えないということを今後許してしまうということになりますよ、国会の議論において。それは、民主主義の原理原則を踏み外すことになりますよ。こんなことを許すことはできませんよ。それはだめだ。絶対これは許せない。私はふだん穏やかに質疑をするタイプだが、これは絶対許せないです。行政の裁量で答えない。公務員が仕事で官邸に行っているんですよ。誰と会ったんですか、誰と会合したんですか、誰と打合せをしたんですかと。打合せをした相手を答えられない、それは行政の裁量だなどということは絶対に許せません。委員長から御指示ください、答えなさいと。

松島委員長 川内委員が、法律に基づくのかどうかを答えてほしいとおっしゃいました。そして、野党の理事からも、それについてきちっと答えていない、そういう御指摘がありましたので、私は大臣に答弁をお願いしました。そして、その法的根拠の有無という川内委員の質問に対しては、答弁をきちっとしたと思っております。

川内委員 法的根拠って、行政の裁量ですというのが法的根拠ですか。ちょっと山尾先生、助けてくださいよ。こんなのを許すんですか。法的根拠を答えてくれというのが、行政の裁量ですというのが法的根拠なんですか。

松島委員長 川内さんの質問に対しては答えたと思います。

川内委員 じゃ、行政裁量で答えないというのは法的根拠のある御答弁なんですか。

森国務大臣 さまざまな行政法の法体系のもとで行政機関として行政行為をしております中での行政裁量の問題でございます。

松島委員長 川内委員、いかがでしょうか。質問に対しては答弁を。

 質疑の持ち時間が終了いたしました。速記を停止した十分を考慮し、当初よりずらしまして、十時二十一分、質疑持ち時間が終了いたしました。

 次に、藤野保史さん。

 その席、質問席からのいてください。藤野保史さんの質問時間に入っております。(川内委員「最後、一言言わせてくださいよ」と呼ぶ)

 川内さん、一言だけ。質疑時間は終わっていますから。

川内委員 内閣人事局がこの勤務延長の変更解釈にかかわっていたということが明らかになって、事務次官が官邸を訪れていた。誰と会っていたんですか。言わない。行政裁量だと。そんなことを言っているようでは、やはり法務大臣、やめるべきですよということだけ言わせていただきます。

 終わります。

松島委員長 発言は終了いたしました。

 それでは、藤野保史さん。

藤野委員 日本共産党の藤野保史です。

 森大臣は、昨日の会見、そしてきょうの委員会冒頭で、この間の一連の答弁について一定の謝罪と撤回を行いました。しかし、この問題の重大性に鑑みれば、謝罪と撤回では到底済まない。きょうも、先ほどの川内委員の質問のときに、内閣人事局と一月二十三日に協議していたという新しい事実も出てまいりました。

 本当に、この間の事態、私も予算委員をやらせていただいておりまして、ずっとこの問題、質疑を聞いてまいりましたけれども、森大臣が法務大臣という重責を担う資格があるのか、ますます厳しく問われていると思います。

 私は、国会への答弁のあり方という問題と、そしてその答弁の中身、ちょっと分けてお聞きしたいと思うんですね。どうやら答弁の中身については一定の謝罪と撤回をされたようですが、そもそも、国会に対して答弁が余りにもくるくるくるくる変わっているわけですね。

 三月十一日の当委員会で山尾議員が、最初に逃げたこと、理由なく釈放したというこの大臣の発言を明示して、まず、これは事実かということを聞き、第二に、今回の解釈変更に関係あるのか、二点聞きたい、まず一点目はどうかというふうに、明確に事実のことを質問された、区分けして質問されたのに対して、事実でございますと断言されたわけですね。そして、第二点に入りました、その後すぐ。

 ところが、その後、その部分については当時の個人的見解でございますと修正されたわけですね。

 さらに、午後の参議院予算委員会では、一番初めに山尾議員にした、事実でございますという答弁は、三月九日の参議院予算委員会でそういう答弁をしたことを指すのだという趣旨の答弁、言いかえました。

 大臣、お聞きしますが、こういう国会への大臣の答弁のあり方そのものについては今回何もおっしゃっていないように思うんですが、どのようにお考えなんでしょうか。

    〔委員長退席、越智委員長代理着席〕

森国務大臣 まず、令和二年三月十一日の衆議院法務委員会において、山尾委員からの御質問に対し、私が事実ですと御答弁したのは、参議院予算委員会での御指摘の答弁をしたのが事実ですという趣旨で申し上げたものでございますが、誤解を招きかねない表現であったと思うので、おわびを申し上げます。

藤野委員 私が聞いたのは、答弁がくるくる変わっていることなんです。このことそのものについて、今、どういうお考えなんですか。何もおっしゃらないんですか。

森国務大臣 答弁を一貫してしておると思いますが、誤解を招きかねない表現があったところについてはおわびを申し上げます。

藤野委員 いや、今私が紹介したのは、全部同じ日なんです。同じ日なのに、答弁が二転三転しているわけですね。最後は内容について謝罪、撤回されたようなことをおっしゃっていますけれども、これについては後でお聞きします。

 いかんせん、この問題は、本当に、大臣が今答弁されていることそのものも、一体本当に確定しているのかどうかわからないわけですね。

 中身についてお聞きしますけれども、大臣は、個人的見解、法務省に確認した事実と異なる事実を発言しましたということを記者会見で述べていらっしゃいます。

 前提として、法務省に確認したいんですが、森大臣は検察官が最初に逃げたと言うんですけれども、当時、二〇一一年三月十五日以降何があったのか、法務省としての事実認識を答弁してください。

川原政府参考人 お答え申し上げます。

 東日本大震災により、福島地方検察庁いわき支部管内におきましても甚大な被害が生じ、ライフラインも途絶するなどの状況となってございました。そのため、支部庁舎に関係人を呼び出して取調べを行うことが困難であり、大きな支障が生じておりました。

 さらに、福島地方裁判所から執務場所を変更したい旨の申出がございましたので、福島地方検察庁いわき支部の執務場所を一時的に郡山支部に変更したものと承知をしております。

 また、福島地方検察庁管内の被疑者等の釈放につきましては、検察官が個々の事案を慎重に判断し、終局処分が可能な者については起訴等の処分を行い、身柄拘束を継続する必要がないと判断した者について釈放の手続を行ったものと承知しております。

    〔越智委員長代理退席、委員長着席〕

藤野委員 今事実が述べられましたけれども、まず、最初に逃げたという部分については、地裁いわき支部の郡山への移転に伴い、地検のいわき支部も郡山に移転した、あくまで、いわゆる執務場所の一時的な変更であって、検察官が住居を変えたとか、あるいは検察官が県外に逃げたとかいうのは全くの事実無根であるということであります。

 後者の、理由なく釈放という点についても、終局処分が可能な者については法の手続にのっとってやられたということですが、これはどういう法律に基づいてやられたんでしょうか。何条に基づいているんですか、刑訴法の。

川原政府参考人 お答え申し上げます。

 刑事訴訟法二百八条におきまして、勾留を請求した日から十日以内に公訴を提起しないときは、検察官は直ちに被疑者を釈放しなければならないということでございまして、捜査、勾留中の被疑者につきまして、その勾留期間内に公訴を提起しなければ、検察官はその身柄を釈放するとなっておりますので、それに基づいて釈放しているものでございます。

藤野委員 今答弁があったように、刑訴法二百八条なんですね。

 私も、確かに、当時の検察の行動が全て、一〇〇%正しかったとは申し上げておりません。実際、当時の江田五月法務大臣、先ほど大臣も引かれましたけれども、全体として、例えば、関係機関との協議が十分でなかったこともあるとか、あるいは地域の皆さんに不安を与えたことも事実でございまして、全体状況としては、これは申しわけなく思っていると言わざるを得ませんというふうに、二〇一一年六月十六日の答弁もございます。確かにそういう面はあったと思うんですね。

 しかし、私は、刑訴法二百八条、ここで、直ちに被疑者を釈放しなければならないと規定していることの意味は決して軽くないと思うんですね。

 なぜ、直ちになのか。それはやはり、逮捕というのは身体を拘束するわけですね、行動の自由を奪うという、人権制約が非常に著しい措置であります。他方、まだ被疑者段階なんです。被疑者というのは、単なる取調べの客体ではなくて、防御の主体でもあるというのが刑訴法上の考え方であります。ですから、必要のない身体拘束はできるだけ認めるべきではない、これが貫かれているわけですね。

 更に言えば、この刑訴法二百八条の背景には憲法があると思います。憲法における身体拘束の規定、いろいろありますが、三十四条には何と書いてあるか。「何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。」と憲法三十四条に規定しております。

 つまり、この三十四条だけで、直ちにという言葉が三回出てくるわけですね。それほど、最高法規である憲法は、身体の拘束ということについて厳しい制限を課しているわけです。憲法三十四条に三回も直ちにと書いてあることが、まさにこの刑訴法二百八条にも、直ちに釈放しなければならないと、十日以内に、勾留請求できない場合は。

 だから、この当時、いろいろ事情はあったと思いますが、この二百八条に基づいて行われたということの意味そのものは、私は重いものがあると。これを、理由なく釈放したなどと言うのは、本当に事実無根だと言わざるを得ないと思います。

 そして、大臣は、ちょっと確認したいんですが、先ほど来、法務省が確認した事実と異なる事実を述べたとおっしゃっているんですね。それはまことに不適切であり撤回したとおっしゃっております。撤回したとおっしゃるんですが、何を撤回したのか。要するに、個人的見解なるもの、大臣が個人的見解としてお持ちの、その見解そのものをもうとっていないということなのか、個人的見解は今も変わらないんだけれども法務省の見解と違うからその部分は撤回した、こういうことなんですか。どっちなんでしょう。

森国務大臣 私が撤回いたしましたのは、三月九日の参議院予算委員会における、東日本大震災発生当時の福島地検いわき支部の検察官の活動に関する答弁についてでございます。

藤野委員 ということは、もうそれは、法務省の確認した事実が大臣の個人的見解と違うわけですから、大臣の個人的見解そのものを撤回したということですか。

森国務大臣 私が大臣としての答弁の場で個人的見解、個人的評価を申し述べたことはまことに不適切だというふうに思っておりますので、個人的見解については、この場では申し上げることはいたしません。

藤野委員 ということは、個人的見解は今も、今も最初に逃げた、今も理由なく釈放した、こう思っているということですか。

森国務大臣 大臣として個人的評価を申し上げることは差し控えたいと思います。

藤野委員 要するに、謝罪、撤回したとおっしゃいますけれども、全くしていないと私は感じました。

 森大臣はこの間五回質問されたとおっしゃいましたが、私は当時の議事録も読ませていただきました。先ほど刑事局がおっしゃったこととほとんど同じようなことを大臣もおっしゃっているんですよ。ですから、五回も質問されたのならそういう事実はわかっていたはずなのに、大臣になってもおっしゃっている。今も、聞いても、その個人的見解は撤回したとはおっしゃらないというわけですね。

 こういう方が法務大臣をやるということは、私は大変恐ろしいなというふうに思うんですね。法務省が確認した事実に耳をかさない。大臣という職にありながらも、その法務省が確認した事実と異なる事実というものを繰り返された。

 大臣、検察というのは唯一の公訴提起機関なんです。公訴するかしないかを決められる唯一の機関。時には総理大臣も逮捕、起訴する、そういう機関であります。非常に重い責任と非常に重い職責を負っているわけです。事実認定はその根幹なわけですね。

 そして、検察庁法の十四条では、法務大臣には検事総長への指揮権という極めて重い権限まで与えられているわけです。その法務大臣が、法務省が確認した事実と異なる事実に長年にわたって固執して、今も固執している、法務大臣になって以降も事実と異なる発言を繰り返している、その見解について撤回を明言しない。こういう人が法務大臣の職にとどまる。本当に、私は恐ろしいと思うんですね。到底、謝罪と撤回で済むような話ではないと言わざるを得ないと思います。

 そもそも、大臣、何で福島の話をする必要があったのか。

 大臣は、九日の小西参議院議員の質問に対してお答えになった、福島にお触れになったわけですが、十一日の当委員会の質疑で、山尾議員からの、これは本当に今回の解釈変更に関係しているんですかという質問に対して、こうお答えになっています。今回、解釈変更をして、勤務延長する場合に、人事院が示した規則の中に三つの例がございますけれども、離島などにいる場合というのが一つの例として定められていると思います、こう答弁されているんですね。

 私は人事院規則一一―八の第七条について二月二十日の予算委員会でも聞きましたが、確かに三つあるんですね、一号、二号、三号。一号は「職務が高度の専門的な知識、熟達した技能又は豊富な経験を必要とするものであるため、後任を容易に得ることができないとき。」二号が、これは離島のことだと思いますが、「勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職により生ずる欠員を容易に補充することができず、業務の遂行に重大な障害が生ずるとき。」そして三号が「業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるとき。」こうあるんですね。確かに三つの例です。

 大臣にお聞きしますけれども、確認しますけれども、離島などにいる場合というのは、この二号についてですね。

森国務大臣 もう撤回した答弁でございますけれども、その撤回した答弁は、勤務延長することが公務遂行上必要になることがあり得る場面について、東日本大震災のような大規模災害を例示的に述べたものにすぎませんが、これはもう答弁としては撤回をいたしました。(藤野委員「二号ですね。委員長、答えていません」と呼ぶ)

松島委員長 質問者は三つの例のうちの何号に当たるかという質問ですので、それに対し簡潔にお答えください。

森国務大臣 失礼いたしました。

 離島などの例というのは、二号のことでございます。

藤野委員 大臣は、二月二十日の予算委員会での私の質問に対して、今回の解釈変更において、黒川氏に適用したのは人事院規則の何号ですかと私が質問しましたら、三号ですと答弁されているんですね。十一日の当委員会でも、大西委員に同様の答弁をされております。

 三号は、先ほど言ったように、業務上の性質なんですね。二号は、今言ったように、勤務環境なんです。全く両者は異なりますし、今回の解釈変更に関するのは三号なんです。

 大臣にお聞きしますが、何で三号ではなくて、二号に関係する福島のことを答弁されたんですか。

森国務大臣 まず、一般的な勤務延長の解釈変更と個別の人事は別の事柄でございます。

 まず、一般的な勤務延長の解釈変更については、さまざまな事柄を考慮して勤務延長に至りました。それは、一号とか二号とか三号の、その具体的に固定したものではなく、さまざまなことを検討して解釈変更に至りました。また、それと個別の人事については別の当てはめでございます。

藤野委員 いや、全くよくわかりません。

 私が聞いたのは、今回の解釈変更に関係あるんですかという山尾議員の質問に対して、福島の例を出されたんです。これは二回目なんです、一回目じゃないんです。ですから、何で二号なのかと、三号を適用しているのに。答えになっていないわけですよ。何で答えになっていない答弁をされたんですかという質問なんです。

森国務大臣 私は、どのような社会情勢の変化があって勤務延長が必要になったのでしょうかなどの問いに対して、例えばということで例を述べたものでございます。それは、個別の人事の当てはめとは違います。

藤野委員 全く違う。

 その答えは、小西委員がどういう状況の変化があったんですかと言うときに答えるのならわかりますよ。私が聞いたのは、山尾議員の今回の解釈変更に関係があるんですかという二点目の質問、ここに対して、大臣が二号で答えられたことなんです。

 今回の解釈変更は三号なんです、大臣自身がお答えになったように。何で違うんですかということを聞いているんです。関係ないですよね。

松島委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 大臣。

森国務大臣 委員の御指摘の山尾委員の御質問というのが令和二年三月十一日の御質問のことかというふうに思いますけれども、ここで山尾委員が、これは事実なんですかということと、これは本当に今回の解釈変更に関係しているんですかという、この二点を聞きたいと思いますというふうにおっしゃいました。まず一点目、いかがですかということに対して、はい、事実でございますと答えました。そしてその後、二点目についてということで、自然災害のことについて述べております。

 これは、勤務延長という法律の解釈変更について述べたものでございまして、個別の人事のことを答弁しているものではございません。

藤野委員 要するに、答えないんですね。勝手に質問をねじ曲げて、自分の答えたいことを答える。

 今回の解釈変更に関係しているんですかと聞いたら、今回の解釈変更というのは三号にかかわることなんですよ。私のときにはそう答えられているんだから。もういいです。

 要するに、こういう答弁の仕方も含めて、本当に大臣としての資質が問われると思うんですね。

 もう一点聞きたいと思います。

 先ほど葉梨委員からもありましたが、参議院予算委員会の質疑中に、その議場外でマスコミの取材を受けたと報じられている。普通、国会で取材するようなプロの政治記者の皆さんは、予算委員会がやられていて、そこのまさに中心的な大臣が中座されたとしても、それはトイレとかそういうことであって、そこでぶら下がりするなんということはあり得ないんですよ。極めて異常なことが起きた。不自然なんです。報道で、秘書官がその後今のは使わないようにと言ったというのを報じられていますが、それぐらい異常なことなんですよ。だから、これはよくわからない。

 大臣、お聞きしますが、マスコミから取材があったんですか。それとも、大臣からマスコミに発言をされたのか。どっちが先だったんでしょうか。

森国務大臣 私が離席中に記者から質問を受けて答えてしまったことについては、まことに不適切な行動でございました。深くおわびを申し上げます。

藤野委員 これは極めて不自然だと思いますね。

 これについては今後も引き続き調査したいと思いますが、午前中の衆議院当委員会で行った答弁が大問題になって、急遽、午後の参議院予算委員会に大臣が出席することになった、まさにその審議中ですよ。

 では、仮にマスコミから受けたとして、不適切というのは、大臣おっしゃいましたが、どういう点が不適切だという御認識なんでしょうか。

森国務大臣 予算委員会の審議中に記者の質問に答えたことがまことに不適切だというふうに承知をしております。申しわけございませんでした。

藤野委員 要するに、三権分立ということが本当におわかりになっているのかなと。みずからの発言で、議員の質問を追加する、変更する、質問できなくなった方もいらっしゃるんですよ。そういう事態を引き起こしておいて、何が不適切なのかもはっきり言わない。本当に許せないというふうに思います。

 ちょっと、この点でお聞きしたいのは、先ほども出ましたけれども、総理から厳重注意を受けたとおっしゃるんですが、先ほどの川内委員に対する答弁では、とても厳重とは思えないんですけれども、要するに何を注意されたんですか。ポイントで結構ですので、お答えください。

森国務大臣 総理から厳重注意を受けた内容につきましては、まず、法務大臣として、検察庁を所管する法務大臣としての、法務省としての確認した事実を確認せずに、個人的見解を答弁をしてしまったことについて厳重に注意を受けました。そして、国会での御質問に対しては真摯に対応するようにという御注意を受けました。

藤野委員 それでは、一体何が問題で、要するに、先ほどの質問とも絡むんですけれども、安倍政権としては、一体今回何が問題になっているのか、どういう認識。どういう性格の問題、議会と行政のあり方なのか、大臣の答弁のやり方なのか、あるいは答弁の中身なのか、それが及ぼした問題なのか、何を安倍政権としては問題にしているというふうに我々は受けとめたらいいんでしょうか。

森国務大臣 総理からは、法務省として確認した事実と異なる個人的評価を答弁をしてしまったことについて厳重に注意を受けました。今後の国会の御審議におきまして、御質問に対してはより一層誠実に対応するようにというふうに御注意を受けたところでございます。

藤野委員 やはりよくわからないんですね。

 私は、森大臣の一連の答弁やぶら下がり等の対応も、これは法務大臣としては到底許されないと思います。同時に、何で法務大臣がこういう対応に陥ってしまったのか。これはやはり安倍総理が、安倍政権が黒川検事長の定年延長という極めて無理筋の閣議決定を行ったからなんですよね。その総理が森大臣を厳重注意する。まさにブラックジョークのような話だと私は思います。

 やはり謝罪、撤回すべきは安倍総理であって、撤回すべきは安倍政権が行った閣議決定そのものだと思います。このことも厳しく指摘しておきたいと思います。

 その上で、定年延長そのものをめぐっても、今の、事実をねじ曲げたり、いろいろしていくというのは繰り返されているんですね。配付資料の一をごらんいただきたいんですけれども、これは法務省が三月五日の法務委員会理事懇談会に提出してきた文書であります。全部つけているので申しわけないんですが。

 実はこれは、当初は野党からの資料請求だったんですが、理事懇での議論の結果、与党の皆様の御了解も得て、法務委員会理事懇談会として正式に文書で対応を法務省に求め、それに対して法務省が文書として回答してきたものです。非常に重みのあるものだと私は受けとめております。

 この四枚目を見ていただきますと、上の丸というのは理事懇側からの要求なんです。解釈変更を是とする法務省としての今般の意思決定に至る過程及び結果を跡づけ又は検証できる文書の提出、これを求めました。それに対して、回答として、法務省から、今般の解釈に関する意思決定過程等を明らかにする文書として、三つの文書が提出をされました。

 そのうち、きょうは、主に「検察官の勤務延長について(二〇〇一一六メモ)」、これは資料の八枚目になるんですが、これを見ていただきたいと思うんですね。ここにこういう記述があります。

 検察官の定年に関する規定については、昭和六十年の国公法改正により一般の国家公務員に関する定年制度が導入される以前に存在していたことから、定年年齢に差異がある点については、職務と責任の特殊性に由来するというほかはないが(伊藤栄樹「新版検察庁法逐条解説」)、検察官の定年制度そのものの趣旨としては、検察庁法のいわば前身である裁判所構成法(明治二十三年法律第六号)の審議においても、後進のために進路を開いて新進の者をしてその地位を進めして、もって司法事務の改善を図るということの目的のためになどと説明されていたところであって(第四十四回帝国議会衆議院)、適正な新陳代謝の促進等により能率的な公務の運営を図るといった国公法の定年制度の趣旨と差異はないと考えられる、こういう記述なんですね。

 つまり、戦前の裁判所構成法と今の国公法は趣旨が同じなんだから、国公法で検察官に定年延長を認めてもいいよ、こういう論立てになっております。これは本当にそうなのか。

 せっかく法務省が第四十四回帝国議会というものを示していただいたので、私は読んでみました。配付資料の二を見ていただきたいと思うんですが、これは、一九二一年、大正十年になりますけれども、二月七日、貴族院本会議の質疑であります。仲小路廉議員の質問で、ちなみにこの方は検事なんですね、こうおっしゃっています。

 是ニ付マシテ私共ノ疑ヲ懐キマス点ハ、第一ニ判事ニ対シテ之ニ一定ノ年限ヲ定メテ、其年限ニ到達スレバ其職ヨリ之ヲ退カシムルト云フコトガ、是ガ憲法ニ牴触ハシナイノデアルカ、此憲法ノ精神ニ違フヤウナコトハナイカ、是ガ第一ノ疑デアリマス、ト申スハ憲法五十八条

これは大日本帝国憲法ですけれども、

 憲法五十八条ニ於テ、「裁判官ハ刑法ノ宣告又ハ懲戒ノ処分ニ由ルノ外其職ヲ免セラルヽコトナシ」斯ウアル、然ニ今度ノ規定ニ依レバ裁判官ガ或一定ノ年限ニ達スルト其職務ヨリ退カシムル、斯ウ云フコトニナッテ居ルノデアルカラ、スレバ今度ノ規定ハ憲法五十八条ノ規定ト牴触ハシナイカ、是ハ私ノミナラズ同僚各員ニ於テ多ク懐カレル疑問デアリマス、

こういう質問なんですね。

 つまり、四十四回帝国議会では、裁判所構成法に定年制度、定年延長制度を導入することが、当時の大日本帝国憲法五十八条、司法の独立を害するのではないかということが大問題になったんですね。

 この質問に対して答弁をしたのが原敬総理大臣、史上初の政党内閣を率いた総理大臣であります。

 二ページ飛ばして、二百四十一ページの下段の方を見ていただきたいんですが、原総理はこう答弁しております。

 今日提案イタシテ居ルヤウナルコトハ、左様ナル種々ノ弊害ヲ予期シテ、是ハ不当ナル案ナリト断定スルベキモノデハナカラウト考ヘル、ナゼト申スノニ、憲法ニ於テ裁判官ノ位置ヲ保証セラレタルノモ、裁判所構成法ニ於テ之ヲ保障シテ居ルノモ、要スルニ行政官ノ意思ナドニ依テ、勝手次第ニ裁判官ノ位置ヲ動カシテハ相成ラヌト云フ精神ヨリ、保障シテアルノデアリマス、

ちょっと飛びますが、

 行政官ノ意思ニ依テ動カスコトガ宜シクナイト云フガ為ニ、憲法並ニ裁判所構成法ノ規定アリタリト解釈イタスノガ適当ナリトシマスレバ、今回提出ノモノハ行政官ノ意思ニ依テ動クノデアリマセヌ、

 つまり、大臣、第四十四回帝国議会では、行政官の意思によって司法への介入に道を開くのではないか、裁判所構成法はそれに道を開くのではないかという懸念が示されて、当時の総理大臣始め、ほかの議事録にも、大臣とか役人が繰り返し繰り返しこれを否定しているんです。(発言する者あり)いや、これはきょう、時間の関係で、やるんですが、後でそれは、じゃ、言いましょう。

 要するに、行政官の意思で勝手次第に裁判官の位置を動かしては相ならぬ精神、これこそが裁判所構成法の根本的な趣旨なんですよ。提案者の内閣トップである総理の答弁から明らかであります。

 これを今になって、事もあろうに、その行政官である法務省が行う解釈変更の根拠にするなど、大臣、これは許されないんじゃないですか。

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 川原刑事局長。

川原政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のペーパーは私ども刑事局の内部の検討の際に用いたペーパーでございますので、私の方から御答弁させていただきますが、今委員が御指摘になった部分は、定年制度の趣旨が裁判所構成法と同じであるということを記載しているだけでございまして、勤務延長の解釈変更の根拠となるものとしてこれを指摘しているものではございません。

藤野委員 いやいや。法務委員会の理事会に正式に皆さんが何と言って出してきたか。今般の解釈に関する意思決定過程等を明らかにする文書として出されてきたんですよ。

 三つ出されてきています。この三つの文書に、定年制度の趣旨というのが何回も出てくるんですね。定年制度の趣旨の範囲内であればいいとか、定年制度の趣旨に合致するから今回やるんだ、そういう論立てなんですよ。

 この三つの文書のうち、では、その定年制度の趣旨の根本は何ですかというのを書いているのは、ここしかないんです。この四十四回帝国議会というものしかないんですよ。文言まで出されている。

 実際、確かに、定年制度の文言はありますけれども、実際に議論されたのは、それをやってしまったらまさに司法の独立を侵すじゃないですか、こういう話なんです。それこそがまさに趣旨になっているわけですね。

 重ねて大臣にお聞きしますけれども、同じ資料の二百三十九ページの上段に、仲小路廉さん、こう聞いているんです。

 唯今政府、唯今ノ司法大臣ニハ決シテ左様ナコトハアルマイト私ハ思フ、若シモ他日甚ダ不当ナコトヲ為ス政府、甚ダ不条理ナコトヲスルヤウナ司法大臣ノ在職ノ時ニハ、ドンナ法律ノ制度ヲ立テラレルカモ知レナイ、

 如何ナル悪法モ法ハ法デアルト云フ名ノ下ニ、遂ニ憲法ノ精神ヲモ蹂躙シテ仕舞ッテ、行政権ガ全ク司法権ヲ併合シ終ルヤウナ結果ガ出来テハナラヌノデアル、

 これに対して、原総理は何と答えているか。

 斯様ナル法律上規定ヲ設ケマシタナラバ、後ニハ乱暴ナル政治家ガアッテ、国民ノ信頼スル所ノ裁判官ノ位置ヲ動揺セシムルガ如キ、無法ナル案ヲ提出イタサナイトモ限ラヌ、斯ウ云フ御心配モアリ其他色々列挙セラレマシタガ、是ハ成程サウ心配イタセバ私共モ心配セザルニアラズデアリマス、併シ左様ナル乱暴ナル人ガアリマシテ法案ヲ提出シタ場合ニ、両院ガ之ニ協賛ヲ致スダラウトハ常識上予期サレヌノデアリマス、然ル以上ニハサウ云フ人ガアリマシタ処ガ、サウ憲法ヲ無視スルヤウナ乱暴ナコトハ、恐ク其気遣ヒハナイト常識上今日ハ考ヘテ置カナケレバナラヌノデアリマス、

 私は、これは百年前の議事録なんですけれども、百年前の議事録なのに、今の国会を見て書いたようなやりとりだというふうに思って読みました。

 大臣、お聞きしますが、今度は大臣にお聞きします。

 今大臣がやっていることは、百年前に原敬総理大臣が常識上あり得ないと言っていた、この常識上あり得ないというのは国会に法律を提出するということなんですよ。乱暴なる政治家が法律を国会に提出することは常識上予期されぬのだ、仮にそういうことがあっても、国会がそれを否定するだろう、こういうことなんです。ですから、法律の前提なんですけれども、大臣がやっているのはそれですらない。まさに、原総理が百年前に常識上あり得ないと言ったことをはるかに超える異常なことなんです。

 三権分立というものを根底から覆すものだ、そういう認識はありますか。

森国務大臣 委員の御説明は裁判官の話であると思いますが、司法権の独立の確保のため、検察官の独立性も要請されるものと承知をしております。

 他方で、検察官も行政官であり、一般職の国家公務員でございます。そして、勤務延長制度の趣旨は検察官にもひとしく及ぶというべきであることなどからすれば、検察官の勤務延長については、一般法である国家公務員法の規定が適用されると解釈でき、何ら検察官の独立性を害するものはないと解しております。

藤野委員 戦前の裁判所構成法は、検事と判事で定年延長を明確に区別しているんですね、手続上。裁判所構成法七十四条の二のただし書きでは、判事については、三年間以内の定年延長をする場合は、大臣だけではなくて控訴院又は大審院の総会の決議が必要なんです。ところが、同じ法律の八十条の二では、検事については、そういう特別の、他の機関の総会決議は要らないんです。司法大臣だけでできるんですね。

 つまり、戦前というのは、司法の独立という場合に、検事はそれに関係しないものとされて、一段低くされていたんです。ところが、現行憲法は、それを司法に準ずるものとして身分保障を強めたんですね。だから、よりその趣旨が当たるわけですよ。それを、今回まさにやろうとしている。

 最高裁と法務省、両方確認しますけれども、端的にお願いしたいんですが、裁判所構成法に基づく定年延長の事例というのはあったんですか。

川原政府参考人 お答え申し上げます。

 裁判所構成法に基づいて検事について定年延長を適用した例がわかる資料は見当たりませんので、お尋ねの点については承知していないところでございます。

堀田最高裁判所長官代理者 裁判所についてお答え申し上げます。

 裁判所構成法に基づく判事の定年延長の適用例がわかる資料は見当たらなかったところでございます。

藤野委員 私もいろいろ探しましたが、要するに適用事例がないんですね。何でないのか。

 それはやはり、これまで見てきたように、戦前の国会で大問題になったからなんですよ。裁判所構成法が司法権の独立を侵害するのではないかという質問が相次いで、総理や大臣や役人が否定に追われるわけです。ですから、これは結局適用されずに死文化を余儀なくされたというのが裁判所構成法の定年延長制度なんです。

 大臣、死文化してしまった制度を、今回、法務省自身が出してきた文書で、定年延長制度の趣旨だといって根拠にしている、こんなことはあり得ないんじゃないですか。

森国務大臣 根拠にもしておりませんし、延長例がないかどうかも資料がないのでわからない状況でございます。

藤野委員 いや、ちょっとそれはまたやりますけれども、私がお聞きしたいのは、要するに、過去の国会審議があたかも法務省の見解を正当化するような文書なんです、法務委員会の理事懇に提出してきたのは。こういう根拠がありますよといって、定年制度延長があたかも国会審議に基づくかのような資料を国会に提出した。これは私は許せないと思うんです。

 法務省自身が意思決定過程を明らかにする文書という位置づけで、与党を含めた理事懇の正式な懇談会に、こういうむちゃくちゃな、全く事実と異なる文書を出してきた。この責任を大臣はどのようにお感じになっていますか。

松島委員長 質疑持ち時間が終了いたしましたので、簡潔にお願いします。

森国務大臣 御指摘の文書につきましては、これまでの議論の経過を示すものを提出いただきたいという御要請に基づいて、日付のあるものを提出したものでございます。

藤野委員 確かに求めに応じて、求めました、そうしたらこれを出されてきたわけですね。しかし、国会の求めに応じて出した文書で……

松島委員長 質疑持ち時間が終了いたしましたので、まとめてください。

藤野委員 終わります、終わりますが、国会の求めに応じて出した文書で国会を欺こうとする、こんなことをする大臣に大臣の資格は到底ない、このことを主張して、質問を終わります。

松島委員長 次に、串田誠一さん。

串田委員 日本維新の会の串田誠一です。

 きょうの委員会の質問でも、誤解を与えたということでありました。検察官が逃げた、あるいは理由なく釈放したという、これは大事な予算委員会での発言をされて、国民は大変びっくりしたという意味で、検察官への、公正というものに対する不安というのもあったんでしょうけれども、本質的な部分というのは、私は、国民が感じているのはそこじゃないと思うんですね。いろいろなメディアにも報じられていますが、奇々怪々な答弁。

 これは、検察官の定年延長の理由は何ですかと予算委員会で聞かれたときに、東日本大震災で検察官が逃げた、理由もなく釈放した。全然脈絡がわからないんですよ。ですから、訂正したとかあるいは撤回した、この検察官が逃げたというのを、法務省が把握しているということと異なったということで撤回したということなんですが、逃げたのが逃げたんじゃない、釈放、理由もないのが理由があった、これが、この検察官定年延長の答えとして、これが撤回されたということなのか、全く答えをしないことにしたということなのか、これはどちらなんですか。

森国務大臣 御指摘の御答弁は、令和二年三月九日の参議院予算委員会において、小西委員から、そこからどのような社会情勢の変化があって、日本じゅうの検察官に勤務延長が必要になったのでしょうかということについて答弁をしている中でございますが、その中で、東日本大震災の福島県いわき市の検察の活動についての部分を撤回いたしました。

串田委員 全くそう聞いていないですよね。どうしてこの答弁がなされたのかというのは、これは奇々怪々なんですよ。だから、撤回されたというのは、いろいろな意味で何を撤回されたのか。逃げたという表現が、これは法務省の把握では逃げたんじゃないんだ、理由もなく釈放した、法務省の見解はこれは理由があったんだ、こういうふうに撤回されたのか、それとも、この検察官定年延長に対する理由として全てを撤回して、なくしたのか、これを聞いているんです。

森国務大臣 答弁の一部を撤回したということです。

 その部分を読み上げますと、例えば東日本大震災のとき、検察官は、中略、福島県いわき市から国民が、市民が避難していない中で、最初に逃げたわけです、そのとき身柄拘束をしている十数人の方を理由なく釈放して逃げたわけです、そういう災害のときも大変な混乱が生じると思います、ここまでの部分を撤回をいたしました。

串田委員 だから、撤回したというのは、その部分を読み上げなかったことにしたい、こういうことでよろしいんですか。

森国務大臣 答弁の撤回というのは、その部分を答弁しなかったということで議事録からその部分を削除をするということだと思います。

串田委員 そうすると、社会的情勢の変化があったということに対する説明をしないという状況で予算委員会を終えるということでよろしいですか。

森国務大臣 三月九日の参議院予算委員会において、今ほど撤回の部分を御説明いたしましたが、他方で、勤務延長制度が検察官に適用されると解釈を変更した理由の一つとして、社会経済情勢の多様化、複雑化に伴い犯罪の性質も複雑困難化する状況下において、検察官についても定年後に引き続き職務を担当させることが公務遂行上必要な場合があると考えられることが挙げられるところでございます。

 そして、私が撤回した答弁は、勤務延長することが公務遂行上必要になることがあり得る場面において、東日本大震災のような大規模災害を例示的に述べたものでございますが、こちらについては答弁を撤回いたしました。

 したがって、私が例示的に述べた部分の答弁を撤回したことによって、解釈を変更した理由がなくなるものではございません。

串田委員 例示的なものがなくなったということなんですが、この予算委員会は、その答弁を引き継いで長々といろいろな議論がなされているわけですよ。

 ということは、これを撤回したということは、その議論自体をする必要がなかったということですから、その部分についての予算委員会の時間というのを復活させるということになるんだと思うんですが、いかがですか。

森国務大臣 国会での答弁でございますので、国会で判断されるべきことだと思います。

串田委員 ところで、この定年延長の理由として、かつての個人的な見解を述べた、それが社会的情勢として必要であったということで予算委員会で述べられたということで、これは撤回したということなんですが、そうすると、定年延長に関して口頭で決裁をした、この口頭で決裁をしたというのは、まさに森法務大臣のこのかつての個人的な理由があったからだと思うんですが、これを撤回したということは、これは決裁をする理由を、御本人はなくなったという理解でよろしいんですか。

森国務大臣 先ほど御答弁申し上げたとおり、私が例示的に述べた答弁を撤回したことによって、解釈を変更した理由が乏しくなるものではございません。

 その私が撤回した答弁に引き続いて、また、国際間を含めた交通事情は飛躍的に進歩をし、人や物の移動は容易になっている上、インターネットの普及に伴い、捜査についてもさまざまな多様化、複雑化をしているということを申し上げておきたいと思いますなどと社会情勢の変化について述べております。

串田委員 あの東日本大震災を、個人的な思いであったということはわかるんですが、もう何年前の話なんでしょうか。そんな前の話で定年延長が必要だと思うんだったら、正々堂々と法律改正で行うべきだったのではないですか。

森国務大臣 勤務延長についての法的な解釈については、昨年から国家公務員の定年引上げの全般的な検討をする中で、検察官においても昨年十二月から検討をしてきたものでございます。その中で勤務延長をするべきという解釈に至ったものでございます。

串田委員 その解釈変更に関してお聞きをしたいと思うんですが、先日、与党委員から、前にも同じ例がありましたということで、経験に基づく貴重な例を挙げていただきました。前にもあったということであるなら、これは検察官定年延長と同じなのか、違うのかということをやはり厳密に考えなければいけないと思いますので、私も勉強させていただいたわけですが、風営法のパチンコ台の件で御指摘をいただきました。

 これは、おさらいをいたしますと、パチンコ台というのは厳格な検査がある。それをパチンコ店に納入をする。ですから、パチンコ店が勝手にこれを変更しては、何の検査かということになるわけですね。ところが、このくぎは、パチンコ玉がしょっちゅう当たるものだから角度が変わる可能性があるということで、このくぎをもとに戻す、要するに現状を維持するという意味で調整が行われていたということがずっと続いていたんですが、それが調整という名のもとに故意的にその出入りというものを変化させるようなことが非常に多く行われることになって、平成二十七年に、このパチンコ台の変更、調整というのは一切まかりならぬということになりましたよという御説明でありました。

 まさに平成二十七年にこの現状の運営を変えた根拠が昭和五十九年の風営法に基づくんだ、だから、改正の根拠が昭和五十九年に基づくという例は、検察官の国家公務員法の改正の昭和五十六年に戻るのと同じなんだというようなことで説明をいただいたのかなというふうに思うんですけれども。

 この風営法九条、遊技機は、二十条十項が九条を引用していて、変更するには公安委員会の承認を得なければならない。ところが、この運営というのは、別に変更しようとして調整していたわけじゃないんですね。検査機器をそのまま維持する、これは風営法十二条にも検査適合性を維持しなきゃいけないという規定もあるものですから、変化をさせているんじゃなくて、変わってしまったものをもとに戻しているんだという建前だったんです。ところが、それが、故意的にくぎをいじくったものだから、一切まかりならぬということで、昭和五十九年に戻ったんですよ。

 これは、検察官の定年延長というのはまかりならないと昭和五十六年に国家公務員法の改正のときに行われたのに戻ったというのと同じことなんですよ。昭和五十六年に検察官定年延長ができないということで改正されたのが、できるという規定になったので、私たちは、もとに戻すべきではないかと。これは、パチンコ台が、変更してはならないというのを変更したからもとに戻したというのと私は同じことに指摘できる、そういう例でもあるのかなと思うんですが。

 実は、私が言いたいのはそこではないんですね。せっかく風営法で例を挙げていただきましたので、これについては警察庁の長官官房審議官がきょうは来ていただいていますので、風営法を通じて私が一番言いたいことを一問質問させていただいて明らかにしたいと思うんですが、この昭和五十九年、風営法が改正されたときに、九条には、変更は公安委員会の承認を得なければならないとなっているんですが、現状を維持するために一切くぎには調整をしてはいけないということなのかというような国会答弁が当時行われていたんでしょうか。

小柳政府参考人 お答え申し上げます。

 昭和五十九年における風営法改正案の国会審議の際に、御指摘のような遊技くぎに関する質疑が行われたことはないものと承知をいたしております。

串田委員 私が申し上げたいのは、国会で、調整をするためにくぎに一切さわってはいけないのかどうかという質疑が行われていないんですよ。ですから、風営法九条において、くぎの調整はメンテナンスという形でやっていいかどうかというのは、国会における審議の対象にはなっていないんです。

 ところが、今回の国家公務員法改正に関しては、想定問答集や政府答弁によって検察官には定年延長はできないという答弁があるわけですよ、この答弁を覆す解釈変更ができるかどうかというのが問題になっているんだと思うんですね。

 自民党が野党のときもあったじゃないですか。そのときには、民主党提案に対する、法案に対して厳しい質疑をされたと思うんですよ。政府が提出をしてくる法案というのは、憲法は、子供でも、法律をつくるのは国会だと。ところが、本来、出されているのは政府提出法案が圧倒的に多いんです。政府に対して適用される法律を政府が出してくるわけだから、解釈を自由に広げたいと思うのが、これは自然の成り行きでありますよ。それをしっかりと国会が制限をするというのが、まさに今、私たち野党の任務だと思うし、そして制限をしているわけです。

 AとBという解釈があった場合、Aは立法趣旨に合致している、しかし、Bまで広げるとこの法律は行き過ぎだということで、私たちは今法案の質疑をして、Bという解釈はできないんですねということで法案質疑をしているわけでしょう。Aが残るわけでしょう。だから、この法案には採決をしているわけですよ。それが、後になってゾンビのようにBの解釈が浮かび上がって、Bをやっても構わないんだということになったら、これは法案質疑をしている意味がないじゃないですか。

 野党の自民党の時代に、民主党提案で出されたときに、一生懸命法案質疑をしたと思うんですよ、制限しなきゃいけないと。それを、後になって民主党がそんなの関係ないと言って制限を自由にするのは問題ないんだ、こういうことでいいんですか。森法務大臣、どうですか。

森国務大臣 今議員が御指摘の、想定問答集には記載がございましたので、当時の解釈としては、勤務延長については適用除外と解釈されていたものと承知をしておりましたが、法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮するなどして論理的に確定されるべきものであり、検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないというものではないと承知しております。

串田委員 これから法案質疑が、いろいろな委員会、この法務委員会でも行われる。こういう事案に関してはこの法律案は適用されるんですかと言ったら、いや、それは適用されませんよという答弁をいただくわけです。昨年も私も、会社法の困惑という文言で質疑をさせていただきましたよ。これを広げれば株主提案権が侵害されるんじゃないの、こういう場合はどうなんですか、主観的に取締役が困惑だと言ったらどうなんですか、いや、それは適用されませんと。

 そういう法案なんだということで、信頼関係のもとに法案に関しては採決されるのに、それは適用されないという答弁があるのに、後になって、社会情勢があるから適用されるようになりましたと。これは、自由にそんなことができるようになったら、国会の法案質疑は何のためにやるんですか。行政が自由に法案を出したらいいじゃないですか。

 これは、質疑をして、国民に対して、制限しているんだと言って、私たちは一生懸命やっているんですよ。それを行政が自由に広げることができるということになったら、法案質疑をやって国民をたぶらかすことだけは私はしたくないので、法案質疑というのはもう省略して、森法務大臣が就任のときは省略をして、数の論理で採決していけばいいじゃないですか。その方がよっぽど責任を私は感じないで済みますよ。

 だって、適用しないと言って答えていただいたから採決しているんですよ。それを、適用もすることもあるというんだったら、毎回毎回、その条文には適用しないという文言の修正協議に応じていただくことになりますが、それで構いませんか。

森国務大臣 国会答弁では定年制というような答弁があったと承知しておりますが、その定年制の意味として、私どもは今回、年齢と退職時期、この二点が特例であるというふうに解釈をしたものでございます。

串田委員 だから、それに関しての解釈が法案質疑で行われ、想定集に書かれていて、検察官には定年延長が適用されないと書いてあるから信頼するわけですよ。

 ところで、人事院の幹部の答弁があると私は聞いていますし、想定問答集というのがあることによって、私たちは通告したときにレクを受けるんですよ、レクを受けるときに、そういうことはありませんと答えられれば、じゃ、その質問をやめましょうとか、いろいろなことをして質問時間の中で質問しているわけですよ。これは、国会答弁が行われていなくたって、資料に基づいて、官僚が説明に来たときに、こうですよと見せられて、その質問をしないことだってあるわけですよ。だったらレクなんてやったってしようがないじゃないですか。その答えが後になって違うというんだったら、何のために法案質疑するんですか。

 ところで、この制度という、五十六年にも制度としてあったというんですが、制度というのはどういうことなんですか。通告しています。

森国務大臣 制度というのは、昭和五十六年の法改正によって現在の国家公務員法と検察庁法の形ができ上がったということ、つまり、定年に関する規定が国家公務員法と検察庁法の両方に存在するという、現在の解釈をとり得る前提となった国家公務員法と検察庁法の形ができ上がったということであります。

 そのような昭和五十六年の法改正によりでき上がった国家公務員法と検察庁法の形を前提に、その当時は検察官に勤務延長制度の適用はないと解されていたが、今般は、その解釈を改め、勤務延長制度の適用があると解釈したものでございます。

串田委員 今大臣が答えられたように、適用がないと解釈されたということなんですよ。要するに、制度なんて、何かすごいことが用意されていて、定年延長も昭和五十六年のときにも用意されていたかのような言い方をするけれども、そうじゃないじゃないですか。日本語の文言なんて幾らでも解釈があるから、こうやって法案質疑しているわけでしょう。

 AとBという解釈が両方ある場合、もっと多いわけですよ、その中でBという解釈はないんだということを昭和五十六年に言っているわけで、解釈が幾つかあるというだけの話じゃないですか。それをゾンビのように生き返らせてBもできるんですよと言っているので、制度なんて大げさなことを言わないでほしいんですよ。

 次に、もう一つ、適法という言い方をしていますが、適法というのはどういうことなんでしょうか。これも通告をしています。

森国務大臣 今回の解釈変更については、検察庁法を所管する法務省として、必要な検討を行った上、関係省庁からも異論はないとの回答を得て、解釈を改めたものであり、適正なプロセスを経ているところでございます。

 また、法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮するなどして論理的に確定されるべきものであり、検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないというものではないと理解しております。

 この点、社会経済情勢の多様化、複雑化に伴い犯罪の性質も複雑困難化する状況下において、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として、検察官についても改めて検討したところ、検察官の勤務延長については、一般法である国家公務員法の規定が適用されると解釈ができ、問題はないと考えております。

串田委員 私が聞いたのは、適法という言い方をしているのはどうしてかと聞いたんですよね。

 森法務大臣も、法令違憲と適用違憲という言い方も御存じだと思います。まあ、これは憲法解釈の話なんですが。法令の文言に明らかに間違っているのは法令違憲と言いますよね。でも、この事案について適用するのは適用違憲と言ったりしています。そして、今、法律の、裁判を行われているのは解釈論で、解釈論でその事案について法律が適用されるかどうかというのは、これは裁判所が判断しているわけでしょう。

 今回だって、条文の解釈変更をしたことが適法だというのは、解釈変更ができるというんだったらいいですよ。適法というのは、まさに行政が、国会の立法機関も無視し、司法の判断をも無視する、まさに行政がやることは全て適法だと、こういうことになっちゃうんじゃないですか。適法というふうに判断しているんですか。

森国務大臣 法令の解釈というのは、有権解釈として、一義的には行政機関が、その法律を所管する行政機関が解釈するものと理解をしておりまして、検察庁法を所管する法務省において解釈をしたものでございます。

串田委員 これはまさに傲慢としか言いようがないんですけれども。

 次の、特措法に関しての、先日、山尾委員が大事な質問をされていました。緊急事態宣言が行われたときには、民放に関しても指定がなされるのかどうかという質問でございました。

 この緊急事態宣言がなされたらば、憲法の人権が大幅に制限されるわけですよ。これに関して、二年という期間や、国会の承認を得ないでいいというようなこともあるんですが、本来、この緊急事態宣言の終期、これをいつやめるのかということに関して、全く無用な状況の中でそれが続くという可能性がある。これを是正するのは、唯一、表現の自由しかないんですよ。森法務大臣も御存じのように、憲法には経済的自由権と精神的自由権がある。この自由権の制限は二重の基準論で、精神的自由権が尊重されるのは、仮に経済的自由権が侵害されても精神的自由権で是正する手段が残されるからだと。

 そして、民放に対してこれが制限されるということになると、是正手段をも奪われる可能性があるということで、これは極めて重要な問題なんですが、民放に指定されることは法律上適法というような話でしたが、指定されることというのはあるんでしょうか、ないんでしょうか。通告をしています。

宮下副大臣 お答えいたします。

 一昨日答弁も申し上げましたように、民放テレビ局等の民間放送については、同法第二条の指定公共機関として法的には指定し得るわけでありますが、指定する予定はないということが認識でございます。

串田委員 指定する予定はないというのはこの前もお聞きしたんですが、指定する予定はないというのは、絶対に指定しないんですか。いつか社会情勢が変わったら指定するんですか。

宮下副大臣 一昨日もお答えをいたしましたけれども、今回、その前回の立法過程の議論、そしてその後の議論も踏まえますと、そもそも指定する必要がないということで、今回も指定をしないという立場をとっている。それはまさにこの国会において明言をさせていただいているということであります。

串田委員 だから、明言させていただいているという、それを信頼できないのがこの検察官定年延長なわけでしょう。民放は指定しないんだというふうに答弁するのを私は信頼したから、きのうの特措法は私は賛成したんですよ。だけれども、本当ならば、森法務大臣のように、もう自由に変更していいんだということであるなら、私はこれは反対すべきだったのかなと今は思っています。

 だからこそ、この特措法を賛成した私だからこそ、今回の解釈変更、昭和五十六年には定年延長しないという解釈をしたから信頼して、検察官には定年延長しない、ただし検察官には適用しないという条文の文言を入れなかったんですよ。

 これは、信頼ができなくなったら、全ての法律に、ただし何々はしない、何々はしないと入れない限り、法案の、この答えを信頼することはできないですよ。これは、民放には指定しないと入れなきゃいけなかったんですよ、今思えば。解釈が幾らでも自由にできるんだったら。

 どうですか。そういうふうなことになるんですか、これは。民放の条文を入れなくてもよかったんですか、入れた方がよかったんですか。

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 宮下副大臣。

宮下副大臣 法的に見ますと、先ほど言いましたように、民放テレビ局等の民間放送について、指定公共機関として法的に指定し得るということは変わらないわけですけれども、先生の御質問の趣旨は、やはり放送の自由がこれによって阻害されるのではないか、そのことがいわば民主的統制を阻害するのではないかという御趣旨なのではないかと思います。それで、そういった観点から、今、放送法との関係をちょっと整理をさせていただきました。

 一昨日の法務委員会の中で、仮に民間放送事業者が指定公共機関として認可された場合、放送内容について指示を出す可能性があり得る、こういう答弁を私はさせていただいたわけですけれども、改めてその放送法第三条を見ますと、先生御指摘のように、「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」と定められておりまして、これをその特措法との関係で整理しますと、指定公共機関となる放送事業者は、本特措法による政府対策本部長等の総合調整あるいは指示の対象にはならないと解されるところであります。

 したがいまして、NHKや民間テレビ局等の放送事業者に対する放送内容の総合調整や指示は、放送法により行うことができないということとなっている関係にあるということを申し添えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

松島委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 質問者の串田さん、再質問あるいは確認ございますか。

串田委員 今、解釈論としてどうなるかということと今の整理というのは、法律上の説明をされたということなので、それは答弁が変わったという理解をすればいいんですか。

松島委員長 回答がおくれるようでしたら速記をとめますが。では、打合せしているようですので、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

松島委員長 速記を起こしてください。

 宮下副大臣。

宮下副大臣 民間放送について同法二条の指定公共機関として法的に指定し得る、この点については変わっておりません。

 その点ですけれども、一昨日の質疑においては、この法律の枠組みで指定しないということも明言した上で、そういう可能性が、この部分だけ見れば排除し得ないという可能性があり得るということで私、答弁させていただいたということであります。

 しかしながら、実際、放送の自由との関係でいえば、今回、ただいま申し上げましたように、放送法第三条で、法律に基づく権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがないと定められております。したがいまして、それとの関係でいえば、放送法により、今回の特措法に基づいた本部長の総合調整あるいは指示をすることはないということを申し述べているわけであります。

串田委員 申しわけないんですけれども、今の回答は全く私は納得できないんですけれども、私の時間はもう少ししかないんですよ。ですので、それはまた後にいたしまして、ちょっと最後の時間までに質問をさせていただきたいと思うんです。

 今回のこの解釈変更をすることということの先例をつくってしまうと、ことしの通常国会はそれほど対立法案はないですが、これから、与野党の非常に対立法案が出ているときに、適用されないという回答があっても、いやいや、この定年延長は解釈変更したじゃないか、信用をどうしてできるんですかと、未来永劫ずっと続くことになるんですよ。

 日本維新の会は与党になったことがないんですけれども、野党として一生懸命法案質疑をしているつもりなんです。そして、政府が出されている法案を一生懸命制限して、そして世に出しているつもりでいるんですよ。それを、簡単に解釈を変更して広げていってしまうということは、本当にこれは先例として残してはいけない、これは人為的な国難と私は思いますよ。

 そこで、これはどうやってこの解釈変更というのを先例として残さない方法があるのかということで、一つ提案をさせていただきたいんですが、検察官の定年延長を六十三歳から六十五歳というような法案を改正するという話がありましたが、その施行期日を令和二年一月一日にさかのぼらせる、遡及をさせるということによって、これは観念的に、解釈変更によらず、国会の法律改正で行うことができる。一番厄介なのは、就任してしまっていろいろな決裁をなされているので、今やめたからいいというものじゃないんです。今やめてもその決裁は解釈変更でもって生きているということで、これが未来永劫ずっと言い続けられることになるんですが、法律を遡及するということを法改正で行うことに関して、内閣法制局に来ていただいていますが、これは可能でしょうか。

木村政府参考人 あくまでも一般論のお答えになってしまうんですけれども、法律の遡及適用、法令が過去の時点にさかのぼって過去の事象に対して適用されるということかと思います。

 基本的には、やはり法的安定性の面から見て、みだりに行うべきものではないということでございます。ただし、適用対象となる者の権利義務に悪影響を与えず、むしろ適用対象者の利益になるようなケースに当たるような場合には、これを行うことが許される場合もあると考えております。

串田委員 定年延長は働き方改革ということで、もともと検察庁法は国家公務員よりも先にでき上がっているという意味では、定年延長ということは、これは悪いことではない。そして、日にちがきっちりと令和二年一月一日の方がすっきりするわけです。

 その間の部分というのは、これはちょっと、いろいろ訂正していかなければならないと思いますが、このような改正によって、法律は国会でつくったんだ、そうでないと法案質疑でも全部疑っていかなきゃいけなくなりますから、法案質疑は信頼してください、そのかわり法律改正という形で行うんだということを、今回ぜひとも採用していただきたいと強く、これは個人的に、そういう法案ができても党が賛成するかどうかわかりませんけれども、個人的に提案させていただいて、質疑を終わりにしたいと思います。

 ありがとうございました。

松島委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午前十一時四十九分休憩

     ――――◇―――――

    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕


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