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第1号 平成30年3月2日(金曜日)

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本国会召集日(平成三十年一月二十二日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 中山 泰秀君

   理事 小田原 潔君 理事 木原 誠二君

   理事 新藤 義孝君 理事 鈴木 貴子君

   理事 山口  壯君 理事 末松 義規君

   理事 遠山 清彦君

      小渕 優子君    黄川田仁志君

      熊田 裕通君    高村 正大君

      佐々木 紀君    杉田 水脈君

      鈴木 隼人君    辻  清人君

      渡海紀三朗君    中曽根康隆君

      堀井  学君    山田 賢司君

      阿久津幸彦君    篠原  豪君

      山川百合子君    小熊 慎司君

      関 健一郎君    緑川 貴士君

      岡本 三成君    岡田 克也君

      穀田 恵二君    丸山 穂高君

平成三十年三月二日(金曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 中山 泰秀君

   理事 小田原 潔君 理事 木原 誠二君

   理事 新藤 義孝君 理事 鈴木 貴子君

   理事 山口  壯君 理事 末松 義規君

   理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君

      小渕 優子君    木村 弥生君

      黄川田仁志君    熊田 裕通君

      高村 正大君    佐々木 紀君

      鈴木 隼人君    辻  清人君

      渡海紀三朗君    中曽根康隆君

      堀井  学君    山田 賢司君

      阿久津幸彦君    篠原  豪君

      山川百合子君    関 健一郎君

      緑川 貴士君    岡本 三成君

      岡田 克也君    穀田 恵二君

      丸山 穂高君

    …………………………………

   外務大臣         河野 太郎君

   外務副大臣        中根 一幸君

   外務大臣政務官      岡本 三成君

   外務大臣政務官      堀井  学君

   外務大臣政務官      堀井  巌君

   外務委員会専門員     小林 扶次君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二日

 辞任         補欠選任

  杉田 水脈君     木村 弥生君

同日

 辞任         補欠選任

  木村 弥生君     杉田 水脈君

同日

 理事寺田学君一月十二日委員辞任につき、その補欠として小熊慎司君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 国政調査承認要求に関する件

 国際情勢に関する件


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     ――――◇―――――

中山委員長 これより会議を開きます。

 理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に小熊慎司君を指名いたします。

     ――――◇―――――

中山委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 国際情勢に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

中山委員長 次に、国際情勢に関する件について調査を進めます。

 外務大臣から国際情勢に関して説明を聴取いたします。外務大臣河野太郎君。

河野国務大臣 外務委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げるとともに、主な国際情勢及び外交政策の所信について申し述べます。

 我が国を取り巻く安全保障環境は大変厳しくなっています。中でも、喫緊の課題は北朝鮮問題です。北朝鮮は、核・ミサイル開発を執拗に継続しています。日米同盟のもと、米国の同盟国に対する拡大抑止の明確なコミットメントを高く評価します。

 また、北朝鮮の核保有は断じて容認できず、あらゆる手段を通じ国際社会全体で北朝鮮に対する圧力を最大限まで高め、北朝鮮の政策を変えさせなければなりません。そして、北朝鮮に対する国際社会の圧力をてことしつつ、北朝鮮に拉致問題の早期解決に向けた決断を迫ってまいります。

 日本を始めとするさまざまな国々は、既存の国際秩序の維持のため、従来以上に大きな責任と役割を果たさなければならない時代となりました。さまざまな外交課題に直面する中、日本としては、国際協調主義に基づく積極的平和主義の旗のもと、特に以下の六つの重点分野を中心に取組を強化してまいります。

 一つ目に、日米同盟の強化及び同盟国、友好国のネットワーク化を推進します。

 引き続き、首脳間に加え外相間でも緊密に連携し、日米同盟の一層の強化を図っていきます。また、普天間飛行場の辺野古移設を始めとする在日米軍再編を着実に進め、沖縄を始めとする地元の負担軽減に全力で取り組みます。

 加えて、インド、豪州、英仏等欧州主要国など戦略的利益を共有する各国との枠組みや、ASEANを含めたアジア太平洋の地域協力等、同盟国、友好国のネットワーク化を推進します。

 二つ目に、近隣諸国との協力関係を強化します。

 日中関係は、最も重要な二国間関係の一つです。日中平和友好条約締結四十周年に当たる本年は、日中両国がともに国民レベルの交流を深め、相互信頼関係を強化する好機です。先月の私の訪中の際は、中国側との間で、日中首脳往来を着実に進めていくことの重要性を確認しました。

 同時に、東シナ海における一方的な現状変更の試みは断じて認められず、引き続き冷静かつ毅然に対応します。

 北朝鮮の脅威がかつてなく強まる中、日韓共同宣言二十周年の本年、日韓両国が困難な問題に適切に当たりながら、未来志向の二国間関係を築くことが重要です。

 日韓合意は慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した両国間の約束であり、韓国側も合意を着実に実施するよう、引き続き強く求めてまいります。また、日本固有の領土である竹島については、日本の主張をしっかり伝え、粘り強く対応します。

 日本は議長国として、次回の日中韓サミットをお互いの都合のよい、できるだけ早い時期に開催し、日中韓協力のさらなる発展に向けて取り組んでまいります。

 ロシアとは、北方四島における共同経済活動の実現に向けた取組を進めるとともに、元島民の方々のための人道的措置等も実施します。引き続き、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、粘り強く交渉に取り組みます。

 三つ目に、自由貿易の旗振り役として、より一層積極的な役割を果たします。

 TPP11及び日・EU・EPAの交渉妥結は、その大きな成果です。これらの協定の早期の署名、発効のため、最大限の努力を傾注します。これに加え、質の高いRCEP等の多国間の経済連携や、小規模経済を含む二国間の経済連携に取り組んでまいります。また、WTOを始めとする自由で開かれた国際経済システムを強化するためのルール形成に取り組みます。

 また、日本企業の海外展開を支援しながら、日本経済の成長を後押ししていきます。さらに、エネルギー・資源外交、戦略的なビザの緩和と、日本の多様な魅力の発信を含むインバウンド観光の促進に尽力します。

 二〇一九年、日本はG20サミットを主催します。G20議長国として、世界経済におけるリーダーシップを発揮すべく、政府一丸となって準備を進めます。

 四つ目として、地球規模課題の解決への一層積極的な貢献をしていきます。

 昨年まで二年間、日本は安保理理事国として、北朝鮮問題を始め国際的な議論を主導してきました。国際社会がますます増大する諸課題に対処できるよう、引き続き、日本の常任理事国入りを含む安保理改革の実現に取り組みます。

 核兵器のない世界に向け、賢人会議の開催や核兵器不拡散条約の維持強化を通じ、立場の異なる国々の橋渡しを行い、現実的かつ実践的な取組を主導します。また、通常兵器の分野でも、本年は武器貿易条約の議長国として締約国会議を日本で開催し、通常兵器の不正な取引を規制する議論を主導します。

 ODAの積極的かつ戦略的活用、パリ協定の着実な実施を含む気候変動問題への対応や、持続可能な開発目標の推進、テロ及び暴力的過激主義対策、科学技術外交、ユネスコの改革、女性の活躍推進、保健分野の推進等に積極的に取り組みます。

 五つ目に、対中東政策を抜本的に強化します。

 中東の平和と安定は、日本を含む世界の平和や経済の繁栄に直接かかわっています。日本の中東へのかかわり方を示す河野四箇条のもと、経済面のみならず、中東への政治的関与を強化し、その平和と安定に向け、一層の役割を果たしていきます。

 六つ目に、自由で開かれたインド太平洋戦略をしっかり推進します。

 法の支配に基づくインド・太平洋地域の自由で開かれた海洋秩序は、国際社会の安定と繁栄の礎です。

 この戦略を具体的に推進するため、航行の自由や法の支配等の普及定着、国際スタンダードにのっとった質の高いインフラ整備などによる連結性の向上等を通じた経済的繁栄の追求及び海上法執行能力の構築支援等による平和と安定の確保を進めていきます。

 以上の六つの重点分野において着実な成果を上げていくため、外交の実施を支える足腰を強固にすべく、総合的な外交力を強化するとともに、戦略的な対外発信に努めます。

 外務大臣のもとに設置された国際テロ情報収集ユニットを通じた情報収集のさらなる強化に努めます。また、関係各国とテロ対策に関する協力を強化し、穏健化の促進等に取り組みます。これと並行して、国際協力事業関係者の安全対策を強化するとともに、日本企業や日本人旅行者を含め、在外邦人の安全確保に万全を期してまいります。

 また、国際機関で活躍する日本人や海外に展開する日本企業等、日本の全ての力を集結し、世界各地の日系社会とも連携して、日本の国益や平和をしっかり守りながら、世界の平和と安定に貢献し、日本の影響力を増進していく考えです。

 人類が近代につくり出してきた自由、民主主義、人権、法の支配といった価値観を定着させるため、各国外相等との信頼関係やネットワークを強化しながら、外交成果を上げるよう努力してまいります。

 中山委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。

中山委員長 以上で説明は終わりました。

 次に、平成三十年度外務省関係予算について、その概要説明を聴取いたします。外務副大臣中根一幸君。

中根副大臣 平成三十年度外務省所管予算案について概要を説明いたします。

 平成三十年度一般会計予算案において、外務省は六千九百六十七億十六万四千円を計上しています。これを前年度と比較いたしますと、約一%の増額となっております。

 このうち外務省所管のODA予算は、四千三百四十四億四千九百五十万一千円となっております。

 平成三十年度予算案の作成に当たっては、不透明さを増す国際情勢において戦略的な外交を展開し、我が国及び我が国国民の安全と繁栄を守り抜くため、以下申し上げる四本の柱を掲げ、めり張りをつけた上で必要な予算を計上いたしました。

 第一の柱は、「不透明さを増す国際情勢に対応し、戦略的な外交を展開する。」です。北朝鮮の核・ミサイル問題等、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日本の安全を確保するとともに、グローバルな課題への対応にリーダーシップを発揮していきます。

 第二の柱は、「テロ等の脅威から在外邦人や国内を守る。」です。世界各地でテロ等緊急事態が多発する中、在外邦人の安全対策、情報収集・分析機能や水際対策の強化等に万全を期していきます。

 第三の柱は、「日本経済を力強く外交面で後押しする。」です。自由で開かれた経済秩序を維持強化するとともに、日本企業の海外展開支援を積極的に支援していきます。来年のG20サミット本邦開催に向けた準備を本格化するとともに、二〇二五年国際博覧会の大阪・関西誘致に向けた支持取付けを加速化していきます。

 第四の柱は、「戦略的な対外発信を維持・強化する。」です。日本の政策、取組の発信、日本の多様な魅力の発信、日系社会を含む親日派、知日派の育成を強化し、国際社会における我が国の影響力を高めていきます。

 また、これらの諸課題を実現するために、主要国並みを目指した外交実施体制の強化と、国益に資するODAのさらなる拡充に取り組みます。外交実施体制については、地球儀を俯瞰する外交を下支えする足腰予算を拡充するとともに、在外公館三公館の新設及び九十名の体制増を含めた必要経費を計上しております。

 ODAについては、自由で開かれたインド太平洋戦略の具体化を始め、国益に資する開発協力を一層戦略的に実施していきます。

 以上が、平成三十年度外務省所管予算案の概要でございます。

 中山委員長を始め理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

中山委員長 以上で説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十一分散会


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