衆議院

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第15号 令和2年6月9日(火曜日)

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令和二年六月九日(火曜日)

    午後四時二十五分開議

 出席委員

   委員長 吉野 正芳君

   理事 池田 道孝君 理事 齋藤  健君

   理事 野中  厚君 理事 細田 健一君

   理事 簗  和生君 理事 石川 香織君

   理事 近藤 和也君 理事 濱村  進君

      泉田 裕彦君    稲田 朋美君

      今枝宗一郎君    上杉謙太郎君

      金子 俊平君    神谷  昇君

      木村 次郎君    小寺 裕雄君

      坂本 哲志君    笹川 博義君

      鈴木 憲和君    高鳥 修一君

      中曽根康隆君    永岡 桂子君

      西田 昭二君    福山  守君

      古川  康君    古田 圭一君

      宮腰 光寛君    宮路 拓馬君

      青山 大人君    大串 博志君

      神谷  裕君    亀井亜紀子君

      佐々木隆博君    佐藤 公治君

      長谷川嘉一君    広田  一君

      堀越 啓仁君    緑川 貴士君

      石田 祝稔君    田村 貴昭君

      森  夏枝君

    …………………………………

   農林水産大臣       江藤  拓君

   農林水産副大臣      伊東 良孝君

   農林水産大臣政務官    河野 義博君

   国土交通大臣政務官    佐々木 紀君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房長) 枝元 真徹君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房総括審議官)         浅川 京子君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官)            岩濱 洋海君

   政府参考人

   (農林水産省消費・安全局長)           新井ゆたか君

   政府参考人

   (農林水産省食料産業局長)            塩川 白良君

   政府参考人

   (農林水産省生産局長)  水田 正和君

   政府参考人

   (農林水産省経営局長)  横山  紳君

   政府参考人

   (農林水産省農村振興局長)            牧元 幸司君

   政府参考人

   (農林水産省政策統括官) 天羽  隆君

   政府参考人

   (農林水産技術会議事務局長)           菱沼 義久君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       塩見 英之君

   農林水産委員会専門員   梶原  武君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月九日

 辞任         補欠選任

  谷  公一君     中曽根康隆君

  古川  康君     古田 圭一君

  長谷川嘉一君     堀越 啓仁君

同日

 辞任         補欠選任

  中曽根康隆君     谷  公一君

  古田 圭一君     古川  康君

  堀越 啓仁君     長谷川嘉一君

    ―――――――――――――

六月二日

 種苗法改定の中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六三八号)

 同(宮本徹君紹介)(第六三九号)

 同(清水忠史君紹介)(第六五八号)

 同(本村伸子君紹介)(第六五九号)

 同(笠井亮君紹介)(第六六二号)

 同(奥野総一郎君紹介)(第七二八号)

 同(宮本徹君紹介)(第七三九号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第七四二号)

 同(笠井亮君紹介)(第七四三号)

 同(穀田恵二君紹介)(第七四四号)

 同(志位和夫君紹介)(第七四五号)

 同(清水忠史君紹介)(第七四六号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第七四七号)

 同(田村貴昭君紹介)(第七四八号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第七四九号)

 同(畑野君枝君紹介)(第七五〇号)

 同(藤野保史君紹介)(第七五一号)

 同(宮本徹君紹介)(第七五二号)

 同(本村伸子君紹介)(第七五三号)

 同(畑野君枝君紹介)(第七七四号)

 同(本村伸子君紹介)(第七七五号)

 種苗法の改正に関する請願(高木錬太郎君紹介)(第七二七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第七四〇号)

 種苗法改正の継続審議又は取下げを求めることに関する請願(重徳和彦君紹介)(第七三八号)

 種苗法改定案に関する請願(篠原豪君紹介)(第七七三号)

同月八日

 種苗法改正の継続審議又は取下げを求めることに関する請願(重徳和彦君紹介)(第八六六号)

 種苗法の改定に関する請願(阿部知子君紹介)(第九五一号)

 種苗法改定の中止に関する請願(青山大人君紹介)(第九五二号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 農林水産関係の基本施策に関する件

 防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法案起草の件

 防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する件


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     ――――◇―――――

吉野委員長 これより会議を開きます。

 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房長枝元真徹君、大臣官房総括審議官浅川京子君、大臣官房危機管理・政策立案総括審議官岩濱洋海君、消費・安全局長新井ゆたか君、食料産業局長塩川白良君、生産局長水田正和君、経営局長横山紳君、農村振興局長牧元幸司君、政策統括官天羽隆君、農林水産技術会議事務局長菱沼義久君及び国土交通省水管理・国土保全局次長塩見英之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

吉野委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。亀井亜紀子さん。

亀井委員 立国社共同会派の亀井亜紀子でございます。

 今国会では最後の質問になるかと思いますけれども、きょうはお時間をいただきまして、ありがとうございます。(発言する者あり)そうですね、本来は、このコロナ禍でありますから、国会は閉じるべきではないと思いますけれども、今の雲行きだと最後ということもあるのかなと思って、申し上げました。

 それでは、貴重な時間ですので、早速質問に移らせていただきます。

 きょうの一般質疑の後で、通称ため池法案が提案される予定でございますけれども、きょう最初の質問は、根拠法をつくるということについての意義でございます。

 このため池の法案について、西日本豪雨がきっかけでため池が損壊し、そのことがきっかけで、ため池の数を数え、そして、その中で、防災重点農業用ため池というものをまた指定し、順番で補強等していくということで、このことに反対する人は誰もいないでしょうし、必要なことだと思います。

 ただ、今回、この通称ため池法案を会派の中で話し合っていたときに、防災用のいわゆる対策であれば、法案があってもなくても、必要なことには予算はつけなければいけないわけで、それをわざわざ法律をつくってやるということで、どのような違いが出てくるのかということが議論になりました。

 そこで伺いたいんですけれども、一般的に、根拠法をつくるということで、予算面ですとか、大臣から見て、それはどういう意味を持ち、どういう違いを生むのかということについてお尋ねをいたします。

江藤国務大臣 今回、議法でございますので、議法について私の方から答弁するのはちょっと違うかなと思いますけれども、先生おっしゃるように、六万四千もあって、西日本豪雨災害では、三十二の防災重点ため池、これが決壊して、二つのため池は学校に流れ込んだり人家に流れ込んだりしておりますので、大変大事な法案だというふうに思っております。

 おっしゃるように、必要なものについては根拠法がなくても予算措置をされるということは、これは普通にあることであります。ですから、根拠法がないから予算措置ができないということではまずないということは、おっしゃるとおり。

 そして、その意義につきましては、こういう大きな災害を経験した皆様方にとっては、やはり国会でこういったものがしっかりと議論をされて、それで、法律が立法されて、そして、それに基づいて、今度の法律について読ませていただきますと、地域の実情を把握しているその都道府県、都道府県が推進計画を策定して、そしてその優先順位、六万幾つもあって、大変な数ですから、その順番についても都道府県がリーダーシップも発揮していただけるという内容であれば、国とまさに地方が一緒になって、国民の生命財産を守るために踏み出すということで、今回のため池法案は大変意義があるというふうに思っております。

亀井委員 ありがとうございます。

 それでは、この関連で、次に、種子の関係に行きたいと思います。

 種子法が廃止されてしばらくたちます。種子法というのは種子に関する予算をつけるための根拠法であって、これがなくなっても予算はついているわけですけれども、この根拠法をやはり持つべきだ、復活させるべきだという声は現場にも強くありまして、私たちは種子法の復活法案を提出しております。

 そこで、まず、これは政府参考人の方に質問いたしますけれども、今、根拠法であった種子法にかわって各県が条例を制定しているかと思いますけれども、この条例の制定がどのくらいまで進んできているのか。また、ちょっとこれは通告していなかったですけれども、市町村レベルでも決議ですとか、もしわかることがあったら、幾つぐらいあるのかということについてお尋ねいたします。

天羽政府参考人 お答え申し上げます。

 平成三十年四月一日の主要農作物種子法の廃止後、新たに種子に関する条例を制定した道県は、十八の道県というふうに承知をしてございます。

 それから、地方自治法第九十九条の規定に基づきまして農林水産省に提出された主要農作物種子法の廃止に対する意見書の提出状況でございますけれども、令和二年五月末の時点で、都道府県、市町村合わせて百二十六の議会から百二十八件の意見書をいただいております。

亀井委員 かなりの数、県も十八県ですか、あると思いますし、私の地元島根県などでもそういう動きが今出てきておりまして、そういう方向に向かっておりますので、これからもふえていくのではないかと思っております。

 根拠法がなくても種子の予算はついているわけですけれども、やはり、基本的に私は、法律があって、法律に基づいて予算をつけて、それをチェックするというのが王道であろうかと思いますので、ため池の根拠法があっても構いませんし、種子法に関しても、やはり根拠法は復活させるべきだと考えております。

 これは議員立法として出しておりますので、大臣にお尋ねするようなことではないかと思いますけれども、ただ、大臣の印象として、種子法はつまり役割を終えたというようなことで当時廃止をし、そして、種を守るというのは種苗法の方でカバーしていくんだというのが政府の考え方であったかと思いますけれども、今、県で条例ができたり、意見書が採択されたり、そういう全国の動きを見るときに、例えば、政府が思っていたよりも、現場の反応といいますか、復活を求める声は強いなですとか、今どういうふうに受けとめていらっしゃるのか、伺いたいと思います。

江藤国務大臣 私の出身県であります宮崎県も実は条例を制定いたしておりまして、これに加えてソバも入れて、新しい取組をしております。

 ですから、種子に対する思いというものは、やはり農業をやっている人にとってはまさに原点と言えるところでありますから、やはりその法律が廃止されたことについて不安な気持ちを持っていらっしゃる方が思ったよりも多いということは、率直に感じます。

 しかし、私も、まあ宮崎県はどちらかというと保守王国ですから、県議の先生方と意見交換をすると、話をすると、なるほど、そういうことかと。そして、予算の措置等についても、交付税措置等についてもしっかり、種苗法とそれから競争力強化法と、二つの法律を根拠にして相変わらず行われているんだというような話をすると、それであればまあいいかというような御理解がいただけますので、やはりこれは御説明の仕方が足りないという部分もあるかもしれませんが、説明をすれば御理解いただける内容ではないかというふうに思っておりますし、種苗法でこれについては御議論をぜひいただきたいと思いますけれども、これによって種子法が廃止された部分についてもカバーできる部分がかなりあるというふうに考えております。

亀井委員 根拠法がなくなってしまった種子の予算をつけ続けているわけですけれども、それはつまり、必要であれば根拠法がなくても、額を減らさずというか、これだけ声も強いわけですから、予算をつけ続けていく方向であるということには変わりはないでしょうか。もう一回確認いたします。

江藤国務大臣 それは、地方の皆様方から御要望があるということでもありますし、これは坂本哲志先生が、たしか農水委員会、じゃなくて総務委員会だったかもしれませんけれども、議事録にも残っておりまして、総務省の方からしっかりとした答弁も引き出していただいておりますので、我々も、総務省としっかり連携をとりながら、所要の予算の確保についてはしっかり働きかけを続けていきたいというふうに考えております。

亀井委員 種子法復活法案、議員立法の質疑が一回行われたときに、坂本先生からは質問を受けたかと私も記憶をしております。そのときに、種子法を廃止した背景として、役割を終えたというような御見解だったというふうに、議事録にはたしか残っていたと私は思います。

 それで、今、国会に種苗法が提出をされております。審議については、もちろん農業ですから、現場がかかわることですし、このコロナ禍でなかなか現場に視察にも行かれませんし、時間も足りない、参考人も呼べないという中で、今国会での審議は見送られたかと思いますけれども。

 政府は、種子法を廃止したけれども、種を守るということについては種苗法で守るんだというような御答弁を以前にもいただいておりましたので、今回の種苗法の改正の中に、種子法が廃止された部分をカバーするような部分、つまり、どうやって種を守っていくのか、それは種苗法でどういうふうにカバーされているのかというのを大臣にお伺いいたします。

江藤国務大臣 ぜひ、そういうお話であれば、種苗法の本体の御議論の中でお答えさせていただければと思いますけれども。

 種苗法の、提出いたしております第六十一条の中に、品質基準に係る規定というものがございます。全部読み上げるとちょっと長いので読みませんけれども、やはりこの中に、生産者、指定種苗の生産を業とする者及び種苗業者が遵守すべき基準を定め、これを公表するとか、いろいろなところが書いてありまして、この六十一条を読んでいただくと種に関する部分もカバーできるというふうに理解いたしております。

亀井委員 種苗法については、審議という運びになりましたら、こちらも突っ込んで質問したいと思うんですけれども、私たち野党共同会派の立場としましては、継続審議になっている種子法の復活法案は、並べて審議していただきたいんです。

 つまり、考え方として、与党の方は、種子法はもう要らない、役割を終えた、そして種を守るということについては種苗法でカバーするということで、そういう考え方ですよね。私たちにとっては、種子法は復活させるべきだ、種苗法は種苗法でもちろん必要で、それをセットで種を守るという考え方ですので、それはやはり、種苗法をもし審議するのであれば、継続審議になっている種子法の復活法案というのもちゃんと審議していただいて、双方の考え方を比較しないと話にならないと思いますので、ずっとたなざらしになっている種子法の復活法案というのは、もし種苗の話をするのであれば、きちんと審議をしていただきたい。これは委員会が決めることですので、与党の皆様に今からお話をしておきたいと思います。

 では、この件についてはここまでにいたしまして、次の質問に移りたいと思います。

 きょう皆様に資料をお配りいたしました。これは、週刊新潮に取り上げられている特集でして、全八回あったシリーズの二回目の部分です。

 今回、コロナが原因で、いかに私たちが海外の食べ物に依存しているかということにもまた改めて気がつく結果となりました。中国から例えばタマネギが入ってこないとかいろいろあったわけで、そして、国産に切りかえていきましょうという動きが出てくるというのは、食料自給率を上げるという意味でも、非常にいい動きだと思うんです。

 ただ、地元の農業者、有機栽培などをやっている農業者の方と話をしましたら、確かに国産に切りかえていくというのは、それ自体はいいことではあるんだけれども、残念なことに、日本の農作物というのは農薬の残留の濃度が高くて安全じゃないんだというようなことを言われたんですよね。それがすごくやはり頭に残っていて。

 そんなときに、私たちが口にしているものをちょっと、家での食事も多くなってきていますし、見直しましょうということで、こんな特集があったので、きょう皆様にお配りをいたしました。

 この中の記述が本当であるのか確認をしたいんですけれども、お配りした資料の一枚目の左側のページ、上から三段目の後ろのところですね。お茶の残留農薬基準値なんですけれども、「お茶で検出されるジノテフランでは、EUに比べると二千五百倍も高い。日本人はヨーロッパ人に比べて、二千五百倍も農薬に耐性があるのだろうか。そんなことはないはずである。」というふうにありまして、また、「お茶は国際食品規格委員会によるコーデックス基準を超えている」とあるんですけれども、これは事実でしょうか。政務担当の方にお伺いいたします。

河野大臣政務官 お答え申し上げます。

 残留基準値の設定は、食品衛生法に基づきまして、厚生労働省により行われております。

 厚生労働省によりますと、委員御指摘のお茶に対するジノテフランの残留基準値に関しましては、我が国の残留基準値は、我が国の茶での農薬の使用方法をもとに、食品安全委員会の食品健康影響評価の結果を踏まえまして、人の健康を損なうおそれがないよう設定したものであり、二五ppmとなっております。

 これに対して、EUでは茶の生産がありませんで、ジノテフラン、そもそもが茶に使用されることがないため、使われていない場合の一律基準としての〇・〇一ppmが適用されていると承知をしております。

亀井委員 そうすると、ヨーロッパではそもそもほぼ使われていないということなので、これだけ開きがあるということはうそではないということになりますよね。

 やはり、お茶は非常に私たちは飲みます。企業訪問をしてもお茶が出てきますし、ペットボトルのお茶もよく買いますし、その基準値が高いとなるとやはり非常に不安なんですけれども。

 ですから、国際基準、コーデックスを超えているというのは事実ですよね。もう一度確認させてください。

新井政府参考人 お答え申し上げます。

 コーデックスの基準につきましては、御指摘の農薬について今手元に資料がございませんので、後ほど御報告をさせていただきます。

 日本の基準値につきましては、さっき政務官からお答えいただきましたとおり、食品安全委員会の食品健康影響評価に基づきまして、人の健康を損なうおそれがないように設定したものであるということでございます。

亀井委員 基準値を、人の健康を損なうことがないように決めるというのは当たり前のことなので、ただ、その基準が適正であるかどうかというのが問題なので、じゃ、この件についてはまた後で資料をいただくですとか、したいと思います。

 それで、農薬取締法の改正をいたしました。そのときに、あの改正というのは、三年ごとに農薬を再登録していたものを、その制度はなくして、一度登録したら十年ぐらいのスパンを置いて、それでその農薬の成分ごとに再評価をしていく、そういう改正であったと思います。

 改正法のときに現場の声を聞きましたら、それ自体には農家からそんなに強い反対の声はありませんでした。三年ごとだとちょっとサイクルが早くて、この農薬はいいなと思って使っていると、業者さんの都合で、再登録の費用を払うのがもったいないので勝手に登録しなかったりして、使おうと思ったらなくなっていたというようなことが結構あったようで、そんな声も聞きましたので、あの法律自体には我が党は賛成をしております。

 そのときに、私、申し上げたのは、ネオニコチノイド系の農薬についての質問を当時しまして、例えばミツバチが消えたですとか、いろいろな問題がネオニコチノイド系は指摘をされているので、ぜひ早目に再評価をしてくださいねというふうに申し上げたんですけれども、最近、再評価をした農薬はどういうものがあるのでしょうか。また、その再評価の優先順位を決める基準は何でしょうか。ネオニコチノイド系については再評価をしたのか、またする予定なのか、そういうことについても参考人の方にお伺いいたします。

新井政府参考人 お答えいたします。

 平成三十年の農薬取締法の改正によりまして、登録後も最新の科学的な知見や評価法に基づいて改めて安全性を評価するという再評価の仕組みを導入したところでございます。

 この再評価は、登録されている全ての農薬、現在で申し上げますと、製剤が約四千三百、有効成分が六百ということでございますので、これらを優先順位をつけてやっていくということが必要でございます。それから、それぞれの農薬につきまして必要となるデータはどういうものかということを精査した上で、メーカーにデータをつくっていただくということが必要でございます。

 そういうこともございますので、令和三年度から開始ということで、令和三年度、それから四年度の分につきましては、その農薬の名前と必要となる資料につきまして既に告示を終えているところでございます。

 今お尋ねがございましたネオニコチノイド系農薬あるいは除草剤のグリホサートといったものにつきましては、初年度の令和三年度に行うということにしているところでございます。

亀井委員 初年度にぜひ再評価をしていただきたいと思います。各国では規制する動きが広がっております。

 ネオニコチノイド系、まあ、委員会の皆様はよく御存じだと思いますけれども、殺虫剤などに使われる成分で、それこそゴキブリなどにもかけると神経系統に作用して動かなくなる、そのぐらいの猛毒です。そして水溶性なので、カメムシの防除などに田んぼでまいた後、それが水に溶け出して河川に流れ込むということが指摘されております。

 最近も、実は、私の地元は宍道湖がありますが、その宍道湖のウナギやワカサギの数が激減しているんですけれども、この原因として、宍道湖に流れ込むネオニコチノイド系殺虫剤、これが今指摘をされました。去年、二〇一九年の十一月一日に発表された産総研の研究結果でして、「ウナギやワカサギの餌となる生物を殺傷することで、間接的にウナギやワカサギを激減させていた可能性を指摘した。」とありますので、非常に問題意識が高まってきておりますので、ネオニコチノイド系の農薬は、ぜひ再検討して、できれば規制の方向に向かっていただきたいんですけれども、大臣、一言お願いいたします。

江藤国務大臣 最近、いろいろな先生方から御指摘をいただいて、私も、これからの農業は、SDGsとか減農薬とか無農薬とか、そういった方向で農家の所得を何とか上げていくような農政の展開ができないかということで、今勉強をさせていただいております。

 しかし、この農薬の安全の再評価につきましては、あくまでも、先ほど局長が言いましたように、明快なエビデンスをまず集めていただかなきゃなりません。そして、その評価については、科学的な知見に基づいて、これは行われるものだというふうに思っています。

 しかし、例えば、先ほど先生がちょっとおっしゃったように、欧州で蜂がいなくなってしまった、失踪したという話になっておりますけれども、こういう話についても、これまでと違って、今度は、花粉を巣に持って帰ったらどんな影響が巣で起こるかというようなことも追加データを要求しておりますので、これまでにないエビデンスも提供していただいて、しっかり再評価をさせていただきたいというふうに思っております。

亀井委員 では次に、生物農薬について伺いたいんですけれども、いわゆる化学農薬を規制していく中で、では、各国がどんなことをやっているかということについて、生物農薬という選択肢が出てきていると聞いております。

 つまり、天敵ですよね。天敵を使うですとか、そういう化学農薬にかわる方法が出てきていると聞いていますが、日本は、この分野に対する研究ですとか予算ですとか、どの程度、対策をとられているのか、大臣に伺います。

江藤国務大臣 大変大事なことだと思っております。

 先ほど申し上げましたように、やはり、これからの世界のトレンドに従っていかなきゃいけない。実際、今、生物農薬と言われるものは、ナミテントウなど大体百二十種類が現在登録されております。

 これについては、国全体で推進するプロジェクトもあります。戦略的イノベーション創造プログラム、これは二十四億円。それから、民間企業の開発を支援するためのお金も出しておりますし、農研機構を中心に、この交付金を使って開発も進んでおります。

 ですから、先生が御指摘あったように、生物的な防除に加えて、物理的な、マルチとかですね、それとか耕種的な防除、品種を変えることによって防除をする。それから、やはり日本は高温多湿でありますから、化学肥料が一番やはり経済原則からいうといいんですけれども、しかし、その方向性も、いろいろなものを、いいところをあわせてやはり防除していくことがこれから大事になってくるのではないかというふうに考えております。

亀井委員 SDGsを意識されていらっしゃるのであれば、ぜひそちらの方向に、化学農薬を減らして、生物農薬、地球に優しい農業の方に向かって予算も振り向けていただきたいと思いますので、それをお願いして、最後の質問に移ります。

 この一般質疑で、中海の干拓事業、中止されましたが、その後の中海の水産資源の復活について、大臣にお尋ねをいたしました。その後、農水省の方に説明に来ていただいて、現状がわかりました。ありがとうございます。

 これは、今、これから県議会、ちょうど六月議会があるんですけれども、そこで我が党の議員が質問する予定ですし、まず県としてどうしたいのか、地元の意見をまとめていかないと、今、国に何か要望するというような状況ではございません。

 ただ、お尋ねしたいのは、中海、干拓事業があって、大きな堤防をつくって、いっとき諫早湾のように完全に仕切ってしまっていたんですけれども、それが、干拓事業が中止されて、一部開削をされています。

 また、そのときに県と話し合って、県がその堤防の上は道路として使っているので、そのまま使わせてほしいということで、今は県道になっていて、その堤防そのものを県に移譲している。だから、国の持ち物ではないわけですね。それで、今、県でも松江市でも、何となくこの話は終わったことのようになっているんですが、一方で、地元の漁業者の方などに聞きますと、やはり、中海の資源回復をしたいという声が強いんですね。

 ですので、今後、中海会議というのがありますけれども、ここで話し合ったり、ある程度、県、地元の要望が固まってきたときに、また国はどのようにかかわっていただけるのかというのを、これは、農水省、それから、きょうは国交省の方もお呼びしております。大橋川の拡幅事業、斐伊川水系に国交省はずっとかかわっておりますので、どのように御協力がいただけるのかということを双方に質問して、これで終わらせていただきます。

江藤国務大臣 先生がもう現場のことはよく御存じで、島根県の財産となってございますので、国が直接手を出すことはなかなか難しい状況になっております。

 そして、十一月だったと思いますけれども、一度議論をさせていただいたときに、現場の御意向というものをしっかりまとめてくださいというふうに私も申し上げましたので、それは、先生が中心となられて、まとめて、お話をいただければ、当然、農林水産省としてはそれを受けとめる責任があるんだろうと思っております。

 今御指摘にあったその中海会議がありますので、開削によらない方法もありますし、今こういう方向をやりますということは、なかなか確定的なことは申し上げられませんけれども、お話を県議会中心にまとめていただければ、農林水産省としてしっかり、御要望については承る準備をしておきたいというふうに考えております。

佐々木(紀)大臣政務官 お答え申し上げます。

 今ほど農水大臣から御答弁があったとおりでございまして、もう既にこれらの施設は島根県の方に移管をされておりますので、まず島根県の方でどうされるかといったことが第一でございますし、中海会議もございますので、その中の議論等も踏まえて、国交省としては、河川管理者の立場から、さまざまな御要望があれば、引き続き適切に取り組んでいきたいというふうに思っております。

亀井委員 ありがとうございます。

 それでは、これは地元の方でまた協議をして、適切な時期にまたお願いしたいと思います。

 本日はありがとうございました。

吉野委員長 次に、神谷裕君。

神谷(裕)委員 共同会派立国社、立憲民主党の神谷裕でございます。

 また、本日は、質疑の時間をいただきましたことを皆様に御礼を申し上げたいと思います。

 短い時間ですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 まずは、率直に伺いたいと思います。

 コロナの緊急事態宣言は解除されましたけれども、この先、大臣は、このコロナ、どういうふうに進んでいくのか、どういうふうにお考えなのか、まずは所感を伺いたいと思います。

江藤国務大臣 衆参の農林水産委員会でも活発な御意見をいただきましたし、大臣に就任させていただいて以来、農林水産業の生産基盤の強化ということに力を入れていきたいということを言ってまいりましたけれども、今、逆に、いかに維持するかということに注力しているのが現状でございます。

 一次補正、それから二次補正も、委員会での御指摘も踏まえた上で、足らざるところは補うような予算措置、予算要求をさせていただいたつもりでございますが、しかし、例えばテレワークが進んだとなると、同僚と一緒に会社帰りにちょっと飲みに行こうというのも減るかもしれません。新しい生活様式というものがどうなるのかというのはなかなか私には予見しづらいところがありますけれども、しかし、農林水産業につきましては、国の基でありますので、やはり食料自給率を上げて、そして国民の皆様方の食に対する不安をいかに解消するかということは、国家的な今議論になっていると思います。

 この機会に、国民の皆様方と対話を深めながら、農林水産行政のあり方についてしっかり考えなければならないと思っておりますが、これからどうなるかという率直な御質問をいただきましたけれども、やはり物事は厳し目に見ておかなきゃなりませんので、まだまだ予断がならない。学校給食の問題もありますし、それから、外食の問題も中食の問題もありますし、さまざまな問題がまだ山積しているというふうに認識をいたしております。

神谷(裕)委員 ありがとうございます。大臣、率直な認識、そのとおりだと思います。

 その上で、今回のコロナで一つ、国民の皆さん方はやはり国産のものというか、例えばマスクの供給不足でもそうでございましたけれども、やはり国内に生産基盤がないということが非常に大きな問題だったということに気づかれたんだと思います。そういう意味では、食料安保あるいは自給率を上げていく、これが本当に大事なんだというふうに国民の皆さん方も実感をいただいていると思います。

 そういった意味におきまして、やはり、そういったメッセージというのか、国産にしっかりと頑張っていただくんだ、国産回帰というものをメッセージとして、例えば施策あるいは予算に込めていただきたいと思うんですけれども、そういった点について所感をいただけたらと思います。

江藤国務大臣 まずは、農林水産業というものの魅力の発信をしっかりしなければならないと思っています。やはり、仕事に対して誇りを持つとかプライドを持つということはとても、人生をかける上で大切なことだと思います。

 ですから、農業をやることに誇りを持ち、漁業に従事すること、山で木を切り、山を育てることに生きがいを感じ、誇りを持てるような施策をやはりやらなきゃなりませんが、それには、そこではしかるべき所得が確保されて、子供をしっかり養うことができ、家族も幸せに暮らせるというような、生産基盤の強化と一緒に、労働条件であったり、さまざまなものをやはりやっていかなきゃなりませんので、今先生が御指摘いただいたように、国民の気持ちが、ああ、日本というのはやはり外国から食料を頼らないと生きていけない国なんだ、これは大変だ、もうちょっと食料安保のことを真剣に考えなきゃいかぬなという機運が盛り上がっているこのときに、国会の御議論を通じて、そういうような方向性をぜひ見出していきたいというふうに考えております。

神谷(裕)委員 そのとおりだと思います。やはり国際分業論では限界があるんだということが、特にコロナの話でしっかり見えてきたんじゃないかと思います。

 だからこそ、攻めの農業をぜひやっていただきたいと思いますし、今こそ国内を、国内の生産者を勇気づけていく、支えていく、あるいは、それをもって、国民の皆様方にも安心、安全な食料を供給していく、これが本当に大事だと思いますし、その一番大事な部分を背負っているのが農林水産省でございますから、その先頭に立って、ぜひ大臣にはこれからも御奮闘いただかなければならないと思っております。

 ただ、残念ながら、一方で言えば、簡単に今の国内の食料品の需要というのが回復しないんじゃないかなというのも、もう一方であるんじゃないかと思います。簡単に回復しないと思うんですけれども、これについて所感があれば、お聞かせいただければ。

伊東副大臣 神谷先生お話しのとおり、今、国産農水産物の需要につきましては大幅に減少をし続けているところであります。もちろん、学校の休校、あるいは飲食業での営業自粛、イベントの自粛等々を含めて、訪日外国人は九九・九%減っているという数字が出てきているところであります。

 また、一方では、学校給食や外食事業の再開など、明るい兆しも一部見られてきているところでございまして、経済活動の本格化、あるいは需要の十分な回復にはある程度の時間がかかりますけれども、ここは全面的に、回復に向けて後押しをしてまいりたい、このように思っているところであります。

 消費拡大のPR、あるいは在庫の保管料支援、国産農林水産物等の販売促進を含めて、今後の需要の見通しにつきましてはっきり申し上げることはできませんけれども、全力を挙げてその回復に努めてまいりたいと考えております。

神谷(裕)委員 ありがとうございます。

 今、伊東副大臣から、さまざま需要喚起の策についてのお話もございましたけれども、一方で言いますと、なかなかやはり、厳し目に見たとして、需要が喚起される、戻ってくるということはなかなか難しいのかなというふうに思ったりするわけでございます。

 だとするならば、やはり生産者に対して、しっかりと、需要の見通しというか、どれくらいつくったらいいのだというようなメッセージも含めて、やはりアナウンスメントというのが農水省の役割として必要になってくるんじゃないかなと思ったりもいたします。

 そういったアナウンスと同時に、なかなか需要が喚起してこないという中では、経営をどうしていくのか、どうやって支えていくのかというようなことも、もう一つ大事なんだろうと私は思います。そういった意味で、経営支援策の充実、これを今まさに考えなければいけないと思うんです。

 例えば、昔やった緑ゲタみたいな考え方があってもいいのかなと思ったりもしますし、岩盤を張るとまでは言わないまでも、もうここから下は絶対支えるんだというメッセージを農家に、今こそ必要なんじゃないかと思うんですけれども、所感を伺えたらと思います。

伊東副大臣 今後の需要の見通しを農家に示せというお話でございますけれども、これにつきましては、これから、何とか回復に向けて、全力を挙げて後押しをしていく予定でありますけれども、今後のことにつきましてでありますので、なかなか予断を持って農家に今お伝えできる状況にないと思う次第であります。

 しかし、生産者に対しまして、その経営を継続できるように、事業継続のための資金繰り支援、あるいは経営安定のための対策の強化、労働力の確保、また次期作に前向きに取り組むための野菜、果樹、花卉、お茶等の生産者に対する支援、あるいはまた牛肉、果物、水産物等に係る国産農林水産物等販売促進の緊急対策事業、これによる需要の創出など、多岐にわたって後押しをしてきているところでありますので、今後、食料の安定供給のためにも全力を挙げてその後押しをしてまいりたい、このように思うところであります。

神谷(裕)委員 さまざまな施策で後押しをしていただいているということは十分認識をいたしておりますけれども、いかんせん、種をまいてから収穫までの間というのは一定期間、時間が必要になってまいります。種をまいたとき、あるいは収穫のときで状況が違ってくるということも十分に考えられますし、大丈夫だろうと思ってまいたものが結果としてだめだった、なかなか需要が回復してこないというようなことがあると、やはり農家としては非常に寂しい。寂しいどころか、やはり経営というものに対しての影響というのは看過できないんじゃないかなと個人的に思うわけでございます。

 だとするならば、やはりしっかりとした見通し、しっかりとまでは言わないまでも、どれくらいつくったらいいみたいなアナウンスメントができるとまた大分違うんじゃないかなと思ったりもいたしますし、当然、営農計画という計画の中で農家は動かれるわけですから、そういうところに少しでも寄り添った形のアナウンスメントというものをぜひ農水省としては心がけていただきたいと思っておりますので、その点、御配慮いただけたらと思います。

 また、先ほどから、生産者を支えていただくさまざまな施策を言っていただきました。

 ただ、例えば一方でいいますと、調整保管みたいに、要は価格が将来上がったときのためにとっておくみたいな事業もございます。そういった一方で、要は物を保管するという事業がある一方で、ただ、とっておくということがやがて逆に物の下げ要因になるというようなこともございます。

 だとするならば、いかに消費していただくかというようなことを考えなければいけないと私は思っておりまして、保管するために公金を使うのであれば、少しでも、大変大切な食料品ですから、それを使っていただく、食べていただく方に使うべきだというふうに思っております。

 だとするならば、例えばこの国、多くの食料品がある一方で、残念ながら、経済的に今苦しい、一日一食になってしまっているというような御家庭や、あるいはお子さんにも本当に十分に栄養を与えることができないというような家庭もあるようでございます。

 そういったところを、ここ農水省でもやはりしっかりと支えていけるんじゃないか。フードバンクみたいな事業もあるようでございますし、ぜひそういったところに公金を使っていただく、そういった工夫が必要だと思うんですけれども、この際、所感を伺えたらと思います。

河野大臣政務官 新型コロナウイルス感染症に伴う休校で未利用となった学校給食用の食品に関しましては、令和元年度の予備費によりまして、食品関連事業者がフードバンクへ寄附する際の輸送、配送費を支援してきたところでございます。

 今般の二次補正予算案の閣議決定とあわせまして、この事業のさらなる運用改善を行いまして、飲食店の休業により販売機会を失った未利用食品も新たに加えることといたしました。

 また、その実施期間も十二月末まで延長することとし、新たにフードバンクにおいて必要となる運搬用車両、一時保管倉庫等の賃借料も支援することとしたところでございます。

 本事業の活用によりまして、未利用食品の有効活用をしっかりと推進してまいりたいと考えております。

神谷(裕)委員 やはりしっかりと食べていただく、おいしく食べていただく、このことが本当に大事だと思いますので、引き続き御努力をお願いをしたい、このように思います。

 次に、外国人の働き手の話を少しさせていただきたいと思います。

 なかなかこのコロナの状況の中では、外国人の働き手の方、この国に来てくれるというようなことになっていないというのが現状だと思います。そういった働き手をどうやって確保していくか。長期になればなるほど課題になってくるんだろうと思います。

 国内の働き手を手当てするにしても、例えば賃金の面、あるいは待遇の面でやはりそごがある、乖離がある。例えば中小企業においてはさまざまな支援策等もあるようでございますけれども、農家もそういうことが使えるのか、使えたらいいなと思うんですけれども。

 中小企業の施策をここ農水委員会で話をしてもあれなものですから、だとすれば、こういった外国人ではなくて働き手の手当て、これに対しての支援策、これについて改めて充実をしていただきたいと思いますけれども、所感をお伺いできればと思います。

河野大臣政務官 委員御指摘のとおり、国内での労働力確保は非常に重要な課題と認識をしてございます。

 農業者の一層の高齢化と減少が今後見込まれる中にありまして、我が国農業が将来にわたって食料等の農産物の安定供給及び多面的機能の発揮という役割を発揮していくためには、若い方々に農業の魅力を伝えまして、農業を職業として選択する人材を育成し、定着させていく必要があると考えてございます。

 農林水産省といたしましては、農業教育や研修におきまして、経営やスマート農業技術などの実践的、発展的な教育内容の充実を図るとともに、就農準備段階や経営開始直後の資金を交付する農業次世代人材投資事業、また、新たに就農しようとする者を雇用する法人などに対しまして研修支援等を行う農の雇用事業、こういった制度を通じて新規就農を支援しているところでございます。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響による人手不足に関しましては、今般の補正予算で措置させていただきました農業労働力確保緊急支援事業によりまして、他産業からの人材も受け入れまして、農作業に従事していただけるよう支援しているところでございます。

 こうした施策も活用しながら、他産業で働いていた方々にも農業に興味を持っていただいて就農につなげるなど、農業における国内での人材確保と生産基盤の維持を図ってまいりたいと考えております。

神谷(裕)委員 ありがとうございます。しっかりとお願いをしたいと思います。

 最後の質問でございます。

 ちょっと米が心配になってまいりました。二〇年産米の米についてのさまざまな報道等もございました。このままいくと、需要と供給、ちょっと崩れるんじゃないかという心配を昨年、一昨年もしておりましたけれども、何とか間に合ったというのが昨年、一昨年でございました。

 ことしは果たして大丈夫なのかという心配が単純にございます。先般、作付量の数字も出てきたようでございます。本当に大丈夫なのか、その辺の見通しについてお伺いができたらと思います。

江藤国務大臣 主食用米の作付をやるという県につきましては、二月末、六県でありましたけれども、十二県に、主食用米以外をつくるというところがふえましたので、それについてはいいことでありますけれども、御存じのように年間十万トンも自然減があるということを考えますと、それから昨年、一昨年につきましては、大変作況が、余り、これは決して喜んではいけないことですけれども、作況が低かったということで、需給もタイトになったということがございますので、これは真剣に受けとめなきゃいけないというふうに思っております。

 コロナもあって、今までは、いろいろなキャラバンをやって、いろいろなデータをやって、主食用米をやってください、そのほかの用途米をつくってください、転作してください、いろいろなことをお願いしていたんですけれども、今、地方農政局も二分の一の体制でずっとやってきましたし、本省からは誰も行けないという状況が続きましたので、この六月の末までが営農計画書の締切りでありますから、もうぎりぎりのところまで、委員がおっしゃるように今来ているわけであります。

 ですから、自分としては、まだはっきり申し上げることはできませんけれども、今、とにかく六月末に向かってしっかりやって、そして、更にまだ努力が足りないということであれば、この期間についても考えるということも、少し後ろに倒すということも考えながら、需給について正確な情報を生産者の方々にお届けをすることで、需給のバランスがとれるように努力をしていきたいというふうに考えております。

神谷(裕)委員 ありがとうございました。

 非常に心配をしております。これからもぜひ注意をして見ていただけたらと思います。

 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

吉野委員長 次に、堀越啓仁君。

堀越委員 立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムの堀越啓仁でございます。

 本日は、諸先輩方に御配慮いただきまして、質問に立たせていただくことになりました。

 早速、短い時間ですので、本題の方に入っていきたいと思いますが、私は、今現在、環境委員会で働いております。気候危機、温室効果ガス削減目標、それからプラスチック問題、いろいろ、当然全力でやっていかなければいけないことは多々あるんですが、それと直結しているであろうということについて、非常に今危惧を持っていることがあります。それが動物福祉、アニマルウエルフェアでございます。

 今回、家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令に対するパブリックコメントが行われているところであります。このことについて、これの中身が今後の日本のアニマルウエルフェアを大きく後退させてしまうのではないか、そういう強い危惧を持っているところ、こうして質問に立たせていただいているというところであります。

 時間がないので端的に述べさせていただきたいと思いますが、この家伝改正法は、今国会において全会一致で可決をしております。我々も当然、賛成の立場でありました。これを受けて、改正法に合わせて施行規則の一部を改正する省令のパブリックコメントが募集されているところ、これが私は大きな波紋を呼んでいるというふうに思っておりますし、私も大きな問題であるというふうに思っている点があります。それが、省令の中に、豚及びイノシシに係る飼養衛生管理基準の改正に追加された、大臣指定地域においては、放牧場、パドック等における舎外飼養を中止することという規定です。

 大臣指定地域に指定されるのは、豚熱に感染したイノシシの確認エリア及びその隣県の都道府県であるというふうに聞いておりますが、この地域には複数の放牧養豚農家があります。

 放牧養豚業を廃業に追い込むことが容易に想定される今回の規定ですけれども、これらの農家は、既にワクチンを打っていて、そして二重に防護柵をつくり、そして内側五メーター以内の場所には電柵も設置して、イノシシ等々の接触はさせないようにということがもう既にやられているわけですね。当然、そのほかにも、CSF、あるいは今後控えているであろうASFに対する対策として講じなければならないことについては、豚舎飼いと同様に取り組んでいるわけであります。

 その上で、この豚舎飼いも放牧も対応している現状を認識していただいた上で、今回、その放牧を中止するにはそれなりの明確な根拠がないと、とてもじゃないけれどもこれを認めるわけにはいかないのではないか。農家の皆さん、消費者団体の皆さん、私もそうです、そういった声が高まっているところであります。

 まず、この放牧養豚が豚舎内の飼育とは異なって豚熱に感染しやすいのだとする科学的な根拠があるかどうか、まずそれをお聞きしたいと思います。

新井政府参考人 お答え申し上げます。

 今お話がありました飼養衛生管理基準につきましては、パブリックコメントにかけておりまして、これもまた専門家の御意見を踏まえて正式な改正案にするということでございますので、いろいろな観点からいただいた意見は真摯に受けとめてまいりたいというふうに考えております。

 お尋ねがありました放牧養豚についてでございます。

 今回の飼養衛生管理基準の見直しにつきましては、CSFの蔓延防止、それからASFの侵入を防止するため、ウイルスの侵入経路を遮断していくというために何が必要かという観点から、総合的に御議論を賜ったものでございます。

 具体的には、国内のCSFの疫学調査におきますウイルスの侵入源となるものはどういうこと、あるいはどういう場所であったかということ、それから、海外のASFの発生事例やその対応策といったものを資料として提供いたしまして、先生方の御議論を賜ったということでございます。

 具体的にお話をさせていただきますと、国内へのCSFにつきましては、疫学調査に係る中間取りまとめというのを昨年八月にしております。その中で、今回の放牧養豚と関係するところが二つございます。

 一つは、野生イノシシからの感染の可能性がある地域では、豚舎間での豚を移動させる場合には、豚舎外の地面を歩かせることは避けるべきである、洗浄あるいは消毒済みのケージを利用する必要があるというまとめがあったということでございます。実際にも、このような状況を踏まえまして、昨年の九月には、富山県で野生イノシシでCSFが発生されたときに、富山県知事が放牧中止の指導を行ったという経緯がございます。

 それからもう一つ、今回のCSFの蔓延につきましては、疫学調査におきまして、野生イノシシが直接持ち込んだこと、それから、その他野生の動物が媒介したということが広く指摘をされておりまして、野生動物対策といった飼養衛生管理が徹底できない場合、徹底できている場合はよいと思いますが、徹底できない場合については、放牧養豚は、野生動物と接触の機会が増加し、家畜伝染病の発生のリスクが高い飼養形態であるというふうに考えているところでございます。

 そのため、実は、改正前の法律、それから改正後もそうでございますが、従前から、家畜伝染病予防法第三十四条におきましては、家畜伝染病の蔓延防止のために都道府県知事が放牧を停止又は制限できるということで、畜舎の中で飼うのとは別の規制ができるということになっているところでございます。

 それから、EU等におきましては、野生イノシシでのCSF若しくはASFが発生した場合には、感染エリア内での養豚農場で全ての家畜等を野生イノシシから隔離する飼育方法をとれということ。それから、特に、ハンガリー、これは野生イノシシでASFが発生をいたしまして、いまだ養豚農家では発生しないということで、いわゆる防衛の最前線にある地域でございますが、ここにつきましては、飼育区域を二重のフェンスで囲うということを義務化している、それから、それができない場合には放牧を退場させるというような仕組みもとっているところでございます。

 それから、加えまして、韓国におきましては、二〇一九年の五月から、北朝鮮でのASFの発生を受けまして、当時韓国国内では発生をしていなかったという状況でございますが、北朝鮮との境界地域における豚の放牧を禁止しているという状況がございます。

 このような状況を踏まえまして、先生方の御意見をまとめて、パブリックコメントに出したものでございます。

 今回の御意見も踏まえまして、どのような衛生管理が適切なものかということはまた再度御議論賜りたいというふうに思っております。

堀越委員 疫学的な調査をされて、それぞれどういう経路があったのかということを調べているというのは私も存じていますが、しかし、これは科学的な根拠が何も示されていないという状況にほかならないと思いますよ。それでこれだけの強い権限を、一律中止ですから。

 大臣、これは後で発言させていただこうと思っていたんですが、イベリコ豚の飼育の現場を見に行かれたことがあるということで承知しているんですが、まさに、日本においてはそういう畜産が本当に希少になってしまっているわけですよね、放牧という形。これを本来であれば守っていかなければ、それこそ東京オリンピック・パラリンピックのときにはアニマルウエルフェアに準じたものを調達してくれという形にもなっておりますので、これをやはり日本は守っていかなければいけないのに対して、これをやると確実に放牧の農家さん、廃業に追い込まれます。

 長い年月、一年、二年始めたものじゃないわけですよ。四十年ぐらいかけて、ノウハウをつくり、農園をつくり、そして技術を習得し、顧客もそれぞれつくり、何とか経営をされてきた。この方々が一律で中止になると、いつ、ではその指定が解除されるのか全く不透明な状況でずっと、では豚舎に変えろと言われても、当然ですが、設備投資の費用なんかも負担があるわけではありませんから、大変な状況に当然追いやられる。

 そして、清浄国に宣言をするまで四十年かかっている。そういうことから考えると、その間に、一律に中止をされてしまった地域というのは、このまま放牧の養豚が日本から消滅してしまうのではないか、そういう非常に強い危惧を持っております。

 昨今、新型コロナウイルスの影響でもそうなんです。かなり食に対する問題意識を持っていらっしゃる消費者の皆さんも多いです。そうした放牧のもの、ケージフリーのもの、そういったものを調達しようと頑張っている方々も中にはたくさんいらっしゃる。そうした人たちの選択の余地がなくなってしまうということもありますし、加えて言うならば、やはり、アニマルウエルフェアというところから考えても、免疫力の観点からすると、放牧の方が免疫力が高まるというのはこれは科学的にも示されていることでありますので、ぜひ、私としては、一律に大臣指定があった地域において放牧を中止する、これをぜひ削除していただきたいということを訴えさせていただきたいというふうに思っています。

 結局、先ほども疫学的な調査あるいは諸外国の例、そういったことも言われておりますが、例えばヨーロッパであれば、ASFの発生を前提として考えていくと、欧州食品安全機関というのが科学的見解を公表していて、放牧養豚における感染リスクは、感染イノシシとの接触、これはもちろんそうです、それと、加えて、調理残渣利用による飼料なんですね。この二つ。

 しかし、現状、例えば感染イノシシとの接触、これは放牧でも徹底されています。国内で感染が確認された五十八の豚熱発生事例では、確かに放牧も含まれている。しかし、五十八例のうち、放牧はたったの二件。

 そして、その放牧で感染をされた、そこの現状を見てみると、非常に特殊な例なんです。まだ一重の柵しかされていなかったところに、家畜展示場のところに野生のイノシシが入り込んでしまった。あるいは、感染イノシシを運搬した業者が移動したものが感染させたのではないかというふうに言われているので、これをもって一律で放牧があたかも危険であるということを訴える根拠には全く私は値しないというふうに思っています。

 疫学的な調査を確認しますと、いろいろ多岐にわたるわけです、感染経路。人によるものなのではないか、あるいは自動車なのではないか、あるいは、先ほどもおっしゃいました野生動物、イノシシだけではない、カラスであるとか猫であるとか、そういったものが感染経路になっているのではないかというふうに言われています。しかし、論文などを検索しても、例えば鳥からの接触、間接的な感染が明らかになったケースや根拠というのは、私は見受けられておりません。

 そして、結局のところ、ワクチンと全頭殺処分でしか防ぐことは現状できていないわけです。ウインドーレスの豚舎を推奨されるかのように思われますが、実際、ウインドーレスの豚舎でも感染は防げていないんですね。

 コロナウイルスのときもそうです。三密を避けましょうと言われてきましたが、この豚熱に関しては、過密に更になってしまうものを推奨しようとするような動きに捉えられてしまっても不思議ではないというふうに私は思っているんです。

 実際、例えば日本農業新聞をごらんになられた方々がいらっしゃるかもしれませんが、徳島のある方は、四月に七百万円かけて放牧の周りを大きく囲う柵をつくっているわけですね。これで頑張って発生させないようにしてきたのに、ワクチンもしっかり打ってやってきた。しかし、そうはいっても、これが一律で中止になってしまえば、その先行投資も全て無駄になる。さらに、それを豚舎に変えていこうというところにも先行でお金を出していくことも当然できないわけですから、これはぜひもう一度見直しをしていただきたいというふうに思っています。

 結局のところ、やはり、屋外又は屋内飼育の方が強いと言える、この明確な根拠というのはないわけですね。強い反発がこれはあります。放牧を潰してしまうのではなくて、放牧をどのようにウイルスから守っていくのかということを、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 江藤大臣がイベリコ豚の飼育の現場を見ていただいたというのを私も見させていただきました。あのイベリコ豚というのは本当に警戒心が強く、そして、広い地域で動き回りながらでないとブランドとしてそれが守られないということでもありますので、そういったところを見ていただいた大臣だからこそ、そこで飼育されていた生態のよさ、それはわかっていただけるんではないかなというふうに思っています。

 ぜひ、このあたり、放牧の養豚場を追い詰める規定について、江藤大臣の御見解を伺いたいと思います。

江藤国務大臣 お気持ちはしっかり受けとめさせていただきましたが、まず、追い詰めるという話ではないということをまず申し上げたいと思います。

 ワクチン接種区域と隣接県というふうに先生はおっしゃいましたけれども、まず、ワクチン接種県だけでございます。そして、柵と豚舎につきましても、簡易なものでいいという方向性になると思われます。

 今、パブコメをやっている最中ですし、疫学委員会の方々の御意見もしっかり聞いた上で最終的な方向性を出さなきゃいけませんので、断定的なことは今言えないんですけれども、例えば徳島のお話をされましたけれども、ワクチン接種をやっておりませんので、徳島の方については今までどおり放牧をやっていただいていいし、例えば北海道でもやっておりますけれども、北海道にそもそもイノシシはおりませんので、放牧は続けていただいて全く構わない。

 そして、いろいろお金がかかるというお話も先生から御指摘いただきました。大変大事な御指摘だと思います。

 これについては、まだ正式なお話はできません。自分の気持ちを申し上げますけれども、簡易な豚舎を整備していただくということであれば、二分の一見ようと思っています。それで、その残った二分の一について当該の都道府県が見ていただければ、特交措置等で裏の負担もさせていただいて、飼育されている養豚農家の皆さん方にとっては負担がゼロという形でやらせていただければと思っています。

 そして、二重のフェンスのような形になるかもしれませんが、これも、内側と外側ではクオリティーが違いますので、外側はやはりきっちりやっておかなきゃいけませんので、それについても同じような補助をするべきだと思っています。

 先生おっしゃるように、ストレスフリーな豚をつくるということは大事なことです。やはり、いろいろな飼養形態があって、例えば鶏でも、地鶏もいますし、いろいろな、ブロイラーもいれば、地べたで飼っていることについて付加価値があって、足も太くて、飼育の期間も長くて、そして耐性も強い、健康な鶏だということで高く売れるということもありますから、付加価値をつける上で、私は放牧養豚というものを駆逐するような気持ちは全くありませんし、そういったものが制限がかからないように、そのためにも、みんなで飼養衛生管理基準をまずしっかり守ってもらって、みんなのために、そして、ワクチン接種区域が広がらないように、今、空中から、防衛省の御協力もいただきながら、空中散布も行っております。そういったものをやりながら、みんなで力を合わせて日本の養豚業を、放牧だから、施設だからという飼養の形態にかかわらず、日本の養豚を守っていきたいという気持ちでございます。

堀越委員 ありがとうございます。

 ぜひこれを守るために尽力をいただきたいと思います。全体のたった三%かもしれませんけれども、その三%の方々を私は絶対に潰してはいけないというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

吉野委員長 次に、田村貴昭君。

田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

 この後、起草予定のため池特措法に関連して質問します。

 防災重点ため池について、農林水産省の説明では、浸水想定区域内に学校、病院など災害支援等に直接関係する施設や道路などが存在するものが約一万五千カ所、既に工事終了が六千二百、残り八千八百を十年かけて行うというものであります。

 大臣、余りにも長いんではないでしょうか。想定外の大雨、洪水は、もう毎年起こっています。地震も頻繁に起きています。対応に、対策に待ったはなしです。前倒ししてでも危険なため池を早く整備すること、お考えはないですか。

江藤国務大臣 やはり、農業用のため池が地域の方々に御迷惑をかけるということは、農林水産省としても看過できない問題だというふうに受けとめております。

 六万四千あって、そのうち一万六千、その中で残っているのが八千八百ということでありますから、なかなか道が遠いんですけれども、ですから、今回の議法に基づいて、都道府県の方々にも優先順位について御意見を賜りながら、予算については、例えば国土強靱化も三年間やってまいりましたけれども、それ以外の予算も駆使して、これは十年間ということで計画を立てておりますけれども、少しでも前倒しできるように努力をしていきたいというふうに考えております。

田村(貴)委員 前向きな努力を確認しました。

 それで、防災重点ため池以外でも、災害の危険に直面しているため池があるわけなんですよね。例えば、老朽化したため池が家屋から百メートルから五百メートル未満のところにある、ところが、貯水量が一千立米を満たしていないがために防災重点ため池となっていない、こんなため池が近所にあるんだけれども、心配だという声が私のもとにも寄せられました。

 こうした危険に直面しているため池は置き去りにされてしまわないか、この懸念についてはどうお考えになりますか。

牧元政府参考人 お答えを申し上げます。

 防災重点農業用ため池以外のため池につきましても、今委員御指摘がございましたような老朽化等が進んだものなどもあるところでございます。

 農業用ため池につきましては、渇水時に必要となる農業用水を確保している施設でございまして、農作物の安定的な生産には不可欠なものでございます。したがいまして、そのような老朽化が進んだもの等につきましては、これまでも、補修等を行いましてその機能を維持してきたところでございます。今後とも、必要な改修等につきまして、防災重点ため池以外のものにつきましても進めてまいりたいと考えております。

田村(貴)委員 距離と貯水量で機械的に判断しない、これが大事ではないかなと思います。少しでもリスクがある、それが露見すれば直ちに手だてを打っていく、これが地方自治体も含めて大事なことだというふうに思います。

 次の質問です。ゴー・トゥー・キャンペーンについてお伺いします。

 一兆六千七百九十四億円の巨大事業に対する事務委託費が、実に三千九十五億円、しかも選定された一事業者に対して支払われる。このゴー・トゥー・キャンペーンは、持続化補助金のサービスデザイン推進協議会と同様に、国民から強い不信の声が高まっているところであります。

 そこでお伺いします。五月二十六日に事務委託の公募をかけて、六月五日に突如中止になりました。なぜですか。

塩川政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘のゴー・トゥー・キャンペーンの全体事務局の公募につきましては、観光、飲食、イベントという性質の異なる事業を一つの事務局で合わせて実施されることで、かえって事業執行の構造が複雑になるのではないかという課題がございました。このため、全体事業局の公募を一旦取りやめまして、各事業を所管する省庁が事業分野に適した執行事業者をそれぞれ選定するということでございます。

田村(貴)委員 塩川局長、だったらそれをちゃんと説明した方がいいですよ。

 ホームページ、これ、何にも書いていないじゃないですか。今まで、企画競争募集については広く募集しますとしながら、突然、赤い文字で、本事業の公募を中止いたしましたと書いているだけでしょう。これはだめですよ、こんなんじゃ。何の理由もない。需要喚起を本当に真面目に捉えている業者さんもいるわけですよね。そんな人たちのもとに、何の理由もなく中止しましたと。これは役所の仕事としては本当に無責任きわまる。すぐに対応されますね、うんと言われた、どうですか。

塩川政府参考人 今委員の御指摘のとおり、確かに、混乱を招いたということは政府の責任でございますので、混乱のないようにしっかり対応したいというふうに思います。

田村(貴)委員 そもそも、先ほど局長が言われたように、宿泊、飲食、イベント、商店街、何もかも一緒くたにして一兆七千億円、こういう事業を組むこと自体がおかしいんですよ。そして、規模がこれだけ大きくなって、機械的に過去の経験をもとにして三千九十五億円を支出すると。その先にあるのは、委託、再委託、また枝委託、こういうことがあるから、国民がおかしいじゃないかとなるわけですよ。

 官製コロナビジネスと言われても仕方がないですよ。こういうことはやはりやったらだめです。見直しをされるというんだったら、透明性、そして公平性、これは自民党の岸田政調会長も会見でおっしゃっているけれども、これが何よりも大事だと。抜本的に改善をしていただく、国会が終わるまでにやってもらわないと、この問題だけでも国会を閉じるわけにいかぬですよ。しっかりやっていただきたいと思います。

 ところで、農水省が所管するゴー・トゥー・イート・キャンペーン、この事業費それから事務委託は、どの程度を見込んでおられるんですか。

塩川政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘のゴー・トゥー・イート・キャンペーンの事業費それから委託費につきましては現在決まっておりませんが、委託先につきましては、今先生御指摘の、透明性、公平性、また、事業の適正な実施のために事業分野に適した執行事業者を選定していきたいというふうに考えております。

田村(貴)委員 事業費も決まっていないんですね。委託費についても見込みがないと。そんな曖昧な考え方でやってきたんですか。三省共管で一兆七千億円予算化して、この国会で、今、予算委員会で認めてくださいと。これはちょっと、ちゃんと説明してもらわないとわからないですよ。

 だって、憲法八十三条、財政民主主義が規定されているじゃないですか。国会のチェックなしの予算執行というのは、財政民主主義に違反しますよ。ですから、もうこんな大事業はやめて、農水省が所管するんだったら、飲食店、飲食の需要喚起、ちゃんとそこに責任を負って、これだけの予算、これだけの委託を見ている、それを明らかにしてもらわないと、何のために国会をやっているか、わからなくなってしまいますよね。しっかりと対応していただきたいというふうに思います。

 ゴー・トゥー・イート・キャンペーンで、今、コロナ禍で減少に苦しむ生産者を救うことができるんでしょうか。

 そこで、経営継続補助金について伺いたいと思います。

 大臣、五月二十七日の私の質問に、大臣は九九%近い人が対象になるというふうに答弁されました。しかし、その九九%というのは、従業員二十人以下の経営体が九九%を占めているということなんですよね。それで、二百億円のこの経営継続補助金の額に照らして、大体申請者数を二万件ぐらいとするならば、経営体の一・七%、わずか一・七%ぐらいの補助事業になるという程度のものなんですよ。これは、やはりがっかり感が広がっていますよ。経営継続補助金は、収入減少に対する救済ではないんです。感染拡大防止策を行いつつ、国内外の販路の開拓、回復、機械設備の導入費用に対して四分の三を補助するというものであります。期待外れだという声が広がっているわけであります。

 日本農業新聞のモニター調査では、肉用牛農家の一〇〇%、酪農家の九六%、花卉農家の八二%、施設園芸農家の七六%がコロナ禍で苦境を訴えているわけなんですよ。この人たちに対する手だてが今まさに求められているんです。

 大臣、収入が大きく減少して困窮する生産者に対して、新たに金銭支出をしなさい、それを補助するというやり方は、これは本末転倒しているというふうに思います。

 全国の農家の声は共通して、何とか直接支援をしてくれないか、収入減少に対する補填をしてくれないか、この声です。この国会でも私は何度も言いました、ヨーロッパやアメリカでは損失補償や買上げはもうすぐに行っていると。やられたらどうでしょうか。すぐに踏み出すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

江藤国務大臣 まず、給付金がまず先に出て、その後に今度は補助金という形で立てさせていただきましたので、一度答弁でも述べさせていただいたと思いますけれども、何かをやっていただくことについて、国がそれを応援するというのが補助金のスキームですので、これについては御理解いただかなければ仕方がないというふうに思います。

 そして、その一・数%というお話もされましたけれども、百五十万円がマックスですが、例えば、五十万程度の補助を望む方もおられるでしょうし、百万弱を望む方もおられるかもしれません。自己負担が一部生じるわけですから、マックスのところを全員が望むかどうかは、それは申請の状況を見なければわからないというふうに思います。

 ですから、いろいろな業態によって厳しい状況がたくさんあるのはわかりますけれども、例えば給付金については、ほかの業界と違って、例えば米の単作地帯でも、昨年の十二カ月を、一年の収入を十二で割って、収入のない月と、余り大きい声で言うといろいろあるかもしれませんが、比較することによって、給付金については非常に受けやすいスキームになっておりますし、これについても、私はたくさん手が挙がるんじゃないかと思っています。

 というのは、増頭奨励事業を組ませていただきました。ですから、こういう事態の中でありますから、なかなかこの機会に増頭する人は、申請数が少ないんじゃないかなと実は心配をいたしておりましたけれども、結構、増頭意欲は強いです。増頭するということは新たな支出を伴うことでありますけれども、しかし、意欲的な生産農家、それから肥育農家はやはりいらっしゃるということでありますから、私は、この事業もしっかり生かしていただければ、アフターコロナにも対応する一つの施策として有効にワークするのではないかというふうに考えております。

田村(貴)委員 特別給付金事業が、生産者にとってどれほどの救済措置をしているかどうかについては検証しなければいけないと思います。それから、補助金の申請が、どの程度のニーズがあるかというのも、これから見なければいけないと思います。

 ただ、給付金事業があったとしても、百万、二百万の給付金事業があったとしても、やはり、声は声として毎日上がってきているんですよ。

 例えば、大臣の地元の宮崎からも、これは宮崎県の農民連に寄せられた生産者の声なんですけれども、子牛の販売価格が下がって餌代、維持費が払えない、税金が払えない、肥育も、枝肉価格が下落、赤字状態、出荷できない、A5ランクでも採算がとれない、ニンジン、里芋、バレイショ、ラッキョウ、大根、タカナ、価格が下落して経費が払えない、契約していた四十アール分のキャベツが出荷停止、出荷済みのキャベツ四トン分の支払いもない、焼酎用のカンショ、三割仕入れを減らされた等々であります。

 今、第一次の補正があって、給付金も行われて、あるんだけれども、やはり、この声というのは日増しに強まっているんですよ。それほど販路を求めている。仕入れ先がなくなった、契約を打ち切られた、こうやって苦しんでいる生産者が農業でも漁業でも畑作でもいられるんだから、そこにしっかりと向き合わなければいけないと思います。直接給付、このかじをやはり切るべきだというふうに思いますよ。

 最後に、これに関連して、お米について質問します。

 二〇一九年産のお米の在庫が積み上がって、市場取引価格、先物はかなり下がっている状況であります。そして、ことしの作付は平年並みであります。この作付というのは政府の方針に基づいて行われていますよね。業者からの需要を見越して生産が進められてきているわけであります。もしことし豊作ならば、暴落しかねない状況であります。

 そこでお伺いします。酒米だけでなく主食用米も大規模に市場から離すべきではありませんか。政府が買い上げて飼料米に回していく、こうしたことも大事だと思います。

 大臣、この国の主食の生産を守るために、ぜひこれらの措置をやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。

江藤国務大臣 御指摘の点は、主食用米として買い上げて、それで飼料米として出せという理解でよろしいでしょうか。

 それは、やはりなかなか難しいと思います。今、もう六月の、もう大分月がたちましたので、もう大体田植も終わっておりますから、苗の段階でいえば、ほぼ主食用米か、飼料用米か、もう今さら転換することは難しいので、主食用米の苗を植えたけれども飼料用米として、生産者の方がそれを判断していただいて、仕向け先を変えていただくということは私はありだと思います。しかし、国が備蓄とは別に米を主食用米として買って、それを飼料用米として出すというのは、今の制度のもとでは難しいと思います。

 ただ、民間の団体の集荷団体では、米穀周年供給・需要拡大支援事業、これがございますので、これはフルに使っていきたいと思っております。

 先ほど先生から御指摘があった、政府の方針に従ってやっているというのは私の理解とは若干違って、これから、いわゆる米の生産数量目標の割当ての終わった段階から、いわゆる生産者の方々、それから生産地域、産地の方々が、何をつくることが自分たちの営農にとって一番有利かということを独自に御判断いただくということが今の方針の主軸でございますので、それに対して必要な、詳細な情報の提供を農林水産省はしっかりとやってきたということでございます。

田村(貴)委員 時間が参りました。

 かつて経験したことのない緊急事態なんですよ。そして、かつて経験したことのない窮状に生産者は置かれているわけです。そこにしっかり寄り添って、対策を前に、従来の対策にとらわれずに進めていただきたいというふうに思います。

 以上で終わります。

吉野委員長 次に、森夏枝さん。

森(夏)委員 日本維新の会の森夏枝です。

 本日も、農林水産委員会におきまして質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、農家の方々の持続化給付金の申請状況について伺います。

 これまでの委員会でも、この新型コロナウイルスの影響を受けている農家さんたちへの支援について質問をさせていただきました。その際に、大臣から、持続化給付金の支給対象になることを知らない農家の方々に対しては、農林水産省としても周知を徹底していかれるとの御答弁でした。その後、農林水産省で農家さん向けのチラシも作成されたと聞いておりますが、実際に農家の方々の申請は進んでいるのでしょうか。

伊東副大臣 お答え申し上げます。

 持続化給付金につきましては、確定申告等を行っている事業者を対象といたしておりまして、農業者が広くこの対象になり得るものであります。したがいまして、新型コロナウイルス感染症拡大により大きな影響を受けている農業者が確実に給付金を受け取り、事業の継続を図っていただくことが一番重要だ、こう思います。

 このため、農水省としては、給付金の内容や申請方法等について農業者向けにわかりやすく解説をいたしましたチラシやパンフレットを公表し、あるいは、ホームページ、フェイスブックなどにおきましても情報発信を行い、地方農政局あるいは関係団体などを通じた現場への情報提供を行っているところであります。

 こういった取組によりまして、農家の皆様の申請も進んでおります。既に給付を受けた方もいると承知をしているところでございます。都道府県や関係団体とも連携し、影響を受けている農林漁業者の皆様に本制度の内容が確実に伝わり、有効利用していただけるよう、引き続き周知徹底を図ってまいります。

 以上でございます。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 農家の方々の申請状況も進んでいるということで、伊東副大臣からも、確実に受け取っていただけるようにしっかりとサポートしていくとのお言葉をいただきました。農家の方々は高齢の方が多いので、期限内に必要な方が申請できるように、今後も周知徹底をしていただきたいと思っております。

 新型コロナウイルスの影響で御苦労されている農家さんたちをこれ以上の損害から守るために、第二波、第三波への備えが必要です。ワクチン、治療薬の開発ができていない状況ですので、第二波、第三波が必ず来ると思って準備しておく必要があります。

 四月の一斉休校の際には、突然のことで、多くの給食食材が廃棄処分となりました。第二波、第三波が来たときに、再度休校になった際に、また同じことが繰り返されることのないように、対策が必要だと思います。フードバンクとの連携や出荷調整などの対応はできるのでしょうか。また、第二波、第三波に向け、廃棄処分が出ないように、農林水産省として指導やサポートなどは何かしているのでしょうか。

河野大臣政務官 今般の影響で、販売先がなく未利用となりました学校給食用の食品に関しましては、令和元年度の予備費によりまして、食品関連事業者がフードバンクへ寄附する際の輸配送費を支援してきたところでございます。

 今般の二次補正予算案の閣議決定に合わせましてこの事業の運用改善を行い、実施期間を十二月までに延長をし、新たに、フードバンクにおいて必要となる運搬用車両や一時保管用倉庫などの賃借料も支援することといたしました。

 本事業の活用によりまして、給食食材の食品ロスの削減を図ってまいりたいと考えております。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 第二波、第三波が来たときに同じことの繰り返しにならないように、しっかりとお願いしたいと思います。フードバンクのサポートもしていただいているということで、輸配送の費用であったり倉庫などの費用も、また十二月まで延長をして、しっかりとサポートしていただけるとのことです。

 また、フードバンクで活動していただいている皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。食事に困っている皆さんにはぜひフードバンクの活用をしていただきたいと思いますので、こちらも農林水産省としてしっかりと周知をお願いしたいと思います。

 以前から何度も質問しお願いもしておりますけれども、食品ロスをしない取組、しっかりとお願いをしたいと思います。日本はこれまでも食品ロスの多い国で、新型コロナウイルスの影響で、売れるはずだった、食べられるはずの野菜や果物が大量に処分をされています。

 一方で、一日三食の食事をとることができない人もふえています。農水産物の廃棄処分をせずに、貧困世帯や学生に届ける仕組みをぜひ検討していただきたいと思っております。未利用食品の有効活用を、引き続きよろしくお願いいたします。

 次の質問に移ります。

 六月は食育月間ということですが、ことしは、新型コロナウイルスの影響で、食育推進全国大会も中止と聞いております。

 ことしは、新型コロナウイルスの影響で、突然給食が中止になり、大量の廃棄処分をすることになったり、外食できないことで自炊をする人がふえ、大人も子供も自分で料理をする機会がふえ、食について考える、食について学ぶ機会がふえたのではないかと思います。ピンチをチャンスと捉え、取り組むべきだと思いますが、ことしの食育月間に農林水産省として取り組まれることがあれば、教えてください。

伊東副大臣 森先生御指摘のとおり、毎年六月は食育月間であります。また、お話しのとおり、食育推進全国大会を開催しているところでありますが、本年は、残念ながら、感染拡大防止の観点から中止となったところでございまして、その他の食育関連の各地のイベントも同様に中止や延期となっておりますのは、大変残念なことでございます。

 このような状況の中で、感染防止を行いつつ食育活動を推進する取組といたしまして、新しい生活様式の中で増加した家での時間やふだんの食生活を振り返り、手軽でバランスのよい食事をとる工夫や、あるいは、健全な食生活の取組内容について、消費者の方々を始め事業者からの提案を含めて、ワイズな食育等のハッシュタグをつけてSNS等で情報発信していただく取組を進めているところでもございます。

 このほか、なるべく人との接触機会を減らしつつ全国各地の優良事例を紹介するため、食育活動表彰十九件につきまして、全国大会のかわりに、今後、ウエブ上での動画を配信するなど、わかりやすく紹介していく予定でございます。

 今後ともよろしくお願いいたします。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 家で過ごす時間が多くなっておりますので、家庭での食育、しっかりと進めていただきたい、農水省としてもサポートをお願いしたいと思っております。

 私のおいっ子も四月から小学一年生になりまして、やっと学校が再開をして、給食も始まり、話を聞きました。友達とは離れて座って、黙って食べているようで、私が小学校時代のころと比べますと、本当にかわいそうな給食の時間だなと思っております。

 私自身のことを思い出してみましても、魚を上手に食べられる友達がいたり、好き嫌いをしない友達を見て、自分も上手に食べられるようにしないといけないなとか、好き嫌いをなくさないといけないと学ぶこともありました。また、アレルギーを持っている友達がいたりすると、そういうことも給食の中で学ぶことができました。一日も早く、子供たちが、友達と話しながら、楽しく給食をとりながら、たくさんのことが学べるように、これは私たち政治家が頑張らなくてはいけないことだなと思っているところでございます。

 食育月間も、余り認知度が高くありませんが、大変重要なことと思いますので、農水省として、周知にしっかり力を入れていただきたいと思っております。

 次に、ゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業に期待される効果について伺いたいと思います。

 新型コロナウイルスの影響で経営が厳しくなり、その中でも頑張っておられる方々はたくさんいらっしゃいます。今後、経済を回復させていく必要があります。

 ゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業が始まるまでは待てないと、もうお店を閉めてしまった方々もいらっしゃいます。お店を閉められると、そこに納入をしていた農家や漁師さんたち、働いていた方、その家族に多くの影響が出ております。仕事が続けられるように、雇用が継続できるように、これは国の仕事だと思います。ゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業に期待をしている方も大勢いらっしゃいます。

 ゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業に期待される効果について、教えてください。

塩川政府参考人 お答え申し上げます。

 ゴー・トゥー・イート・キャンペーンでは、オンライン飲食予約サイト経由で、所定の期間内に飲食店を予約し、来店した消費者に対しまして、飲食店で使えるポイントを付与する、また、飲食店で使えるプレミアムつきの食事券を発行するなどを行うこととしております。

 これによりまして、外食から離れていた消費者を速やかに呼び戻しをし、それによりまして飲食事業者が意欲を持って商売に取り組める、こういうようになることを期待しているところでございます。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 このゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業の事務委託費については、国民からも疑問の声が上がっていますので、国民の税金を無駄にしないようにしっかりと進めていただきたいと思っております。

 また、このゴー・トゥー・イート・キャンペーン事業が始まったとしても、家計が苦しく外食できない方、また、失業してしまい先が見えない、外食する気分にもなれない方もたくさんいらっしゃると思います。緊急事態宣言が解除されても、全く感染者が確認されていない地域でも、コロナの感染が不安で外に出るのが怖く外出できない方もいらっしゃいます。

 このゴー・トゥー・イート・キャンペーンのクーポンなど、使えない方にとっては不公平になると思いますので、外食したくてもできない方に対する支援はしっかりとお願いをしたいと思っております。

 繰り返しになりますが、家計が苦しく三食食べることができない、そういった方には、外食できない方には、例えば野菜の詰め合わせセットを贈るなど、廃棄をせずに農家も助かる、食事に困っている人も助かるような支援、仕組みづくりをお願いしたいと思っております。

 最後に、大臣に伺いたいと思っております。

 以前にも質問しましたが、私も何が原因なのかはわかりませんが、父の日が全く盛り上がっておりません。父の日の贈物は母の日の半分以下だそうです。

 昨年は、父の日に乳を贈ろう、牛乳を贈ろうというキャンペーンもあったそうです。日本花き振興協議会のポスターにも、「たまには、父さんにも花を持たせてくれませんかね。」と控え目なキャッチフレーズです。

 母の日には荷物が集中するので、ことしは母の月にして、お花やプレゼントを贈る日を分散してくださいとお願いをするほどでしたが、父の日ではそういうPRも少ないのかと思っております。

 新型コロナウイルスで影響を受けた農家さんたちの中にも、新たな販路を求めネット販売で頑張っていらっしゃる方もいらっしゃいます。コロナ禍で頑張っている農家さんや漁師さんのためにも、大臣から再度、父の日のPR、農林水産物の販売促進のお言葉、いただけますでしょうか。

江藤国務大臣 記者会見では一生懸命お話をしたんですけれども全く取り上げていただけず、メディアが何を放送するかは彼らの選択ですから、なかなか難しいんですが。

 しかし、去年の私の父の日にはでっかいビールのマグカップをもらったような記憶があるので、どうも花をもらった記憶は多分一回もないんですね、私自身が。

 何とか盛り上げたいと思っております。それには、今ばずまふというのを一生懸命やっておりますけれども、これは私はノータッチで勝手にやらせていますから、放し飼い、ウ飼いみたいな感じでやっておりますので、これをやれ、あれをやれとは言いませんけれども、彼らのやはり若い感覚、私はもうことしで六十になりますので、私のようなじいさんの感覚ではなくて、若い人たちの感覚も取り入れて、やはり何とか定着をさせたい。

 六月二十一日には、一応バラが、何か決まってはいるようないないようなのがあるらしいんですけれども、それをまず、アンケートもとって、花卉団体はしっかり固定化をしたいという努力を始めるようでありますから、そういった花の販促のキャンペーン等については我々の予算措置で支援することもできます。

 しかし、何と言っても、やはり世間で認知され、そしてみんなが、いかにバズるかというのも今大変大事な時代になっておりますので、しっかり考えさせていただきたいと思っております。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 大臣からもお言葉をいただきました。私自身も何とかこの父の日PR、頑張りたいと思いますので、委員の先生方も御協力よろしくお願いします。

 以上で終わります。ありがとうございました。

     ――――◇―――――

吉野委員長 次に、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、近藤和也君外九名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム、公明党、日本共産党及び日本維新の会・無所属の会の五会派共同提案により、お手元に配付いたしておりますとおり、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法案の起草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。近藤和也君。

近藤(和)委員 共同会派、立国社の近藤和也でございます。

 防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法の起草案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び主な内容につきまして御説明申し上げます。

 本案は、防災重点農業用ため池の決壊による水害その他の災害から国民の生命及び財産を保護するため、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の集中的かつ計画的な推進を図ることを目的とするものであり、その主な内容は次のとおりであります。

 第一に、農林水産大臣は、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の集中的かつ計画的な推進を図るため、防災工事等基本指針を定めなければならないこととしております。

 第二に、都道府県知事は、防災工事等基本指針に基づき、あらかじめ関係市町村長の意見を聞いて、防災重点農業用ため池を指定することができることとしております。

 第三に、都道府県知事は、防災重点農業用ため池を指定したときは、防災工事等基本指針に基づき、防災工事等推進計画を定めるものとしております。

 第四に、都道府県は、防災工事等推進計画に基づく防災工事等を実施する者に対し、技術的な指導助言、その他の援助に努めるものとし、その援助に関し必要があると認めるときは、土地改良事業団体連合会に対し、必要な協力を求めることができることとしております。

 第五に、国は、防災工事等推進計画に基づく事業及び都道府県の援助の実施に要する費用について、必要な財政上の措置を講ずるものとしております。

 第六に、地方公共団体が防災工事等推進計画に基づいて実施する事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、特別の配慮をするものとしております。

 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、令和十三年三月三十一日限りでその効力を失うこととしております。

 以上が、本起草案の趣旨及び主な内容であります。

 何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

    ―――――――――――――

 防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

吉野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 お諮りいたします。

 防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法案起草の件につきましては、お手元に配付いたしております起草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

吉野委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とするに決定いたしました。

 なお、ただいま決定いたしました法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

吉野委員長 この際、石川香織さん外九名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム、公明党、日本共産党及び日本維新の会・無所属の会の五派共同提案による防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。石川香織さん。

石川(香)委員 ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきたいと存じます。

    防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する件(案)

  農業用ため池は、農業用水の確保はもとより、生物の多様性の確保をはじめとする自然環境の保全、良好な景観の確保、文化の伝承等に寄与している。このため、防災重点農業用ため池の防災工事等を推進する際には、こうした多面的な機能への十分な配慮が必要である。

  よって、政府は、「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。

      記

 一 法第三条第一項に規定する防災工事等基本指針に、防災工事等を行うに当たって、生物の多様性の確保をはじめとする自然環境の保全、良好な景観の確保、文化の伝承等に配慮しなければならない旨を明記すること。

 二 防災工事等基本指針を定めるに当たっては、関係行政機関の長との協議にとどまらず、十分な時間的余裕をもって、幅広く、地方自治体、農業・農村関係者、農業用ため池について知見を有する者等から意見を聴取すること。

 三 「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」(平成三十一年法律第十七号)附則第五条(五年後見直し)については、「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」(平成二十六年法律第七十八号)の趣旨及び本決議を踏まえて行うものとすること。

  右決議する。

以上です。

 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

吉野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

吉野委員長 起立総員。よって、本件は本委員会の決議とするに決しました。

 この際、ただいまの決議につきまして、農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産大臣江藤拓君。

江藤国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重させていただき、関係省庁との連携を図りつつ、今後、最善の努力をしてまいる所存でございます。

吉野委員長 お諮りいたします。

 ただいまの決議の議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時十五分散会


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