衆議院

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第5号 平成31年3月28日(木曜日)

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平成三十一年三月二十八日(木曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 岸  信夫君

   理事 大岡 敏孝君 理事 武田 良太君

   理事 中谷 真一君 理事 宮澤 博行君

   理事 山本ともひろ君 理事 本多 平直君

   理事 渡辺  周君 理事 浜地 雅一君

      江渡 聡徳君    小田原 潔君

      小野寺五典君    大西 宏幸君

      大野敬太郎君    金子 俊平君

      北村 誠吾君    熊田 裕通君

      高村 正大君    鈴木 貴子君

      浜田 靖一君    御法川信英君

      和田 義明君    青柳陽一郎君

      川内 博史君    篠原  豪君

      前原 誠司君    佐藤 茂樹君

      赤嶺 政賢君    重徳 和彦君

      照屋 寛徳君    長島 昭久君

    …………………………………

   外務大臣         河野 太郎君

   防衛大臣         岩屋  毅君

   経済産業副大臣      関  芳弘君

   防衛大臣政務官      鈴木 貴子君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  山内 智生君

   政府参考人

   (内閣府国際平和協力本部事務局長)        岩井 文男君

   政府参考人

   (総務省総合通信基盤局電波部長)         田原 康生君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 田村 政美君

   政府参考人

   (外務省北米局長)    鈴木 量博君

   政府参考人

   (外務省中東アフリカ局長)            岡   浩君

   政府参考人

   (外務省国際法局長)   三上 正裕君

   政府参考人

   (外務省領事局長)    垂  秀夫君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         土生 栄二君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           上田 洋二君

   政府参考人

   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     飯田 陽一君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       林  俊行君

   政府参考人

   (国土交通省航空局航空ネットワーク部長)     久保田雅晴君

   政府参考人

   (国土交通省航空局安全部長)           高野  滋君

   政府参考人

   (海上保安庁警備救難部長)            星  澄男君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房衛生監) 田原 克志君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房審議官) 宮崎 祥一君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局長)  槌道 明宏君

   政府参考人

   (防衛省整備計画局長)  鈴木 敦夫君

   政府参考人

   (防衛省人事教育局長)  岡  真臣君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局長)  中村 吉利君

   政府参考人

   (防衛省統合幕僚監部総括官)           齋藤 雅一君

   政府参考人

   (防衛装備庁長官)    深山 延暁君

   安全保障委員会専門員   奥  克彦君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二十八日

 辞任         補欠選任

  高村 正大君     金子 俊平君

  浜田 靖一君     御法川信英君

  青柳陽一郎君     川内 博史君

同日

 辞任         補欠選任

  金子 俊平君     高村 正大君

  御法川信英君     浜田 靖一君

  川内 博史君     青柳陽一郎君

    ―――――――――――――

三月二十六日

 緊急出動のある自衛官の官舎の改善に関する請願(大西宏幸君紹介)(第四四二号)

 同(神谷昇君紹介)(第四四三号)

 同(中谷真一君紹介)(第四四四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国の安全保障に関する件


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     ――――◇―――――

岸委員長 これより会議を開きます。

 国の安全保障に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官山内智生君、内閣府国際平和協力本部事務局長岩井文男君、総務省総合通信基盤局電波部長田原康生君、外務省大臣官房参事官田村政美君、外務省北米局長鈴木量博君、外務省中東アフリカ局長岡浩君、外務省国際法局長三上正裕君、外務省領事局長垂秀夫君、厚生労働省大臣官房総括審議官土生栄二君、経済産業省大臣官房審議官上田洋二君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長飯田陽一君、国土交通省水管理・国土保全局次長林俊行君、国土交通省航空局航空ネットワーク部長久保田雅晴君、国土交通省航空局安全部長高野滋君、海上保安庁警備救難部長星澄男君、防衛省大臣官房衛生監田原克志君、防衛省大臣官房審議官宮崎祥一君、防衛省防衛政策局長槌道明宏君、防衛省整備計画局長鈴木敦夫君、防衛省人事教育局長岡真臣君、防衛省地方協力局長中村吉利君、防衛省統合幕僚監部総括官齋藤雅一君、防衛装備庁長官深山延暁君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

岸委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大西宏幸君。

大西(宏)委員 どうも失礼いたします。自由民主党・無所属の会、大西宏幸でございます。

 本日は、本来であれば、自民党の和田先生とともに質疑だったんですけれども、諸事情で私だけになったということでございまして、和田先生と一緒に質疑をやるつもりで頑張っていく次第でございます。

 また、今の日本の防衛状況というのは、朝鮮半島や中国、ロシアなど、いろいろな動向によって太平洋地域の軍事情勢は激変をしてきております。

 さりとて、古代から、石器から弓矢が開発されて、そして、軍事とか技術というのはころころころころ変わっていっているんですよ。例えば、集団戦から、銃が生まれて、銃が四百年たったら、次は、明治時代のときには散兵戦術という技術に変わって集団戦がなくなってしまう。こういうことも踏まえて、科学の技術というのは、本当によく見定めなければ大変なことになるわけでございます。

 新たな分野の軍事脅威も指摘されておりまして、特に、米国のトランプ政権による新たな米国の安全保障戦略とか踏まえて、今、日本というのは、先の読めない状況の中、日本の安全保障環境は戦後最も厳しいと今言われております。

 こういう中で、安倍晋三総理は、新たな中期防衛整備計画策定とあわせて、防衛計画の大綱を五年で見直されました。今回の防衛大綱、三十大綱、中期防衛整備計画、三十一中期は、日本の今後の防衛施策を考える上で大変重要なものとなるということでございます。その中で質疑をさせていただきます。

 我が国は、特性として、四面環海、海に囲まれているのと、また、島が多い、島嶼とEEZを有していることが基本的に日本の環境でございますけれども、昔は、海に囲まれていることが、戦いを日本が受けない、侵略を受けないということで優位性であったわけでございますけれども、現在では当てはまらない状況に今なってきております。

 特に、朝鮮半島情勢、中国の東シナ海、南シナ海での海空域においての独自の主張に基づく一方的な現状変更の試み、そして、ロシアによる北方領土や千島列島における軍備強化など、利害が対立する周辺諸国に囲まれている状況にあるということで、厳しい安全保障環境であるということでございます。

 改めて、現在の状況を防衛省として確認したいと思いますけれども、どうでしょうか。

岩屋国務大臣 大西宏幸議員にお答えいたします。

 もう答えも含めて、今、質問の中に含まれていたように思いますけれども、まず、全体状況から申し上げますと、我が国を取り巻く安全保障環境は急速に変化しつつあるというふうに認識をしております。国家間のパワーバランスが変化をしてきている、あるいは国家間の競争といったものも顕在化してきている。その中で、今御指摘のあった宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域の急速な利用拡大が進んでいるということで、やはり安全保障のあり方を根本から変えようとしているような変化が続いているというふうに考えております。

 そうした中で、我々が注目すべきは、地域的に申し上げますと、やはり中国、北朝鮮、ロシアといったところになろうかと思います。

 中国は、これも御指摘のとおり、軍事力の質、量を急速に強化している。また、我が国周辺の海空域での活動を活発化させておりまして、最近では太平洋や日本海における活動も活発化させております。特に、太平洋への進出は近年高い頻度で行われておりまして、その経路や部隊構成が刻々と多様化しつつございます。

 北朝鮮は、二〇一六年と二〇一七年の二年だけでも、三回の核実験、四十発もの弾道ミサイル、あるいはミサイル発射手段の改良といったことを次々と進めてきているところでございまして、残念ながら、二回の米朝首脳会談の後も、CVID、完全な非核化について、しっかりとした検証可能な形での作業が進んでいないというふうに認識をしております。

 ロシアは、北方領土を含む極東において軍事活動を活発化させる傾向にありまして、最近は、長距離爆撃機による日本周回飛行が毎年確認をされるといった状況にございます。

 こういった厳しい安全保障環境に正面から向き合って、我が国の国民の安全、また、国土を守り抜くという重要な責務をしっかり全うしてまいりたいというふうに思っております。

大西(宏)委員 ありがとうございます。冒頭に大臣から答弁いただくなんて、本当に感謝申し上げる次第でございます。

 今おっしゃっていただきましたように、中国が太平洋まで台頭してきて、中国の漁船、軍事力じゃないんですけれども、漁船船団も太平洋にまで行って、日本のEEZ内の海産物などをとって帰るみたいなことも大きな問題になっているわけでございます。

 そのEEZは、世界でも日本は六位の広さを持っていまして、資源の宝庫ということでございまして、緊張の最前線、日本の安全を守っていただいているのはやはり自衛隊の皆さんでございます。海上保安庁の皆さんもあわせて本当に感謝しなければなりませんし、可能な限りですけれども、これはやはり国を守るという安全な状況を見守りながらやっていかなきゃいけませんけれども、隊員の安全性をやはり我々も見ていかなきゃならないと思っておる次第でございます。

 先ほども申し上げましたとおり、日本は島嶼国というか、島ばかりなんですよ。その中で、島嶼国の中で安全保障を拡充させていくにはやはり大変難しいところもあるわけです。各国の早期警戒管制能力や各種ミサイルの性能が予想をはるかに超えて今向上しております。自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国への攻撃を効果的に阻止するために、特に島嶼部を防衛することは重要であります。

 答えられる範囲で構いませんけれども、基本的な考え方や主要部隊の配備状況などを教えていただいたらありがたいと思っております。

槌道政府参考人 今、委員から御指摘のありましたような地理的特性を踏まえまして、島嶼部への攻撃に対応するためには、自衛隊による平素からの常時継続的な情報収集、警戒監視などにより兆候を早期に察知し、必要な部隊を迅速に機動展開させ、海上優勢、航空優勢を確保しつつ、侵攻部隊の接近、上陸を阻止する必要がございます。

 また、海上優勢、航空優勢の確保が困難な状況になった場合でも、侵攻部隊の脅威圏の外からその接近、上陸を阻止し、万が一占拠された場合には、あらゆる措置を講じて奪回しなければなりません。

 このような自衛隊の役割は、新たな防衛大綱においても明示されております。我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえて、海上優勢、航空優勢を獲得、維持するための海空領域における能力や機動展開能力の強化、島嶼部侵攻に対処し得る地対艦誘導弾部隊や島嶼防衛用高速滑空弾部隊の保持、また、自衛隊配備の空白地帯となっている島嶼部への部隊配備などの方針を掲げております。

 このうち、島嶼部への部隊配備につきましては、今般、地元の御理解により、奄美大島や宮古島への警備隊等の配備が実現する運びとなり、南西地域の自衛隊配備の空白状況の解消が進んでいるところでございます。

大西(宏)委員 島嶼部で、これは以前から大臣にも申し上げていますとおり、もし万が一、例えば国の名前を出すのはおかしいかもわからないですが、例えば北朝鮮の一部の軍事力を持った部隊が軍隊から離れて、昔からよくある、あぶれて海賊になったり山賊になったりするパターンはよくあるパターンなので、そういう武力を持った一部隊が人口の島嶼部に上陸したときに誰が島民を守るのかというたら、やはり警察官でしかないんですよ。警察官が拳銃で、フル武装している軍人と戦わなきゃいけないかもわからない。

 こういうことを考えたときに、やはり、古代から我々日本の最先端を守っていたのは防人の皆さんですよ。防人の皆さんというのは、行くときも、やはり大半の人が、例えば九州とか壱岐、対馬に行かれるまでに亡くなられる。任期を終えて帰ってこられる間にも亡くなってしまうぐらい、もう親と死別の約束をして出ていかれたという話もお聞きします。そういう気持ちを我々も持たなきゃいけないんですよ。先ほどから言うているように、島国だから安全なんだというのは、これはもう伝説とか勘違いでしかないと私は思っております。

 自衛隊というたら戦争や戦渦から我が国を守るというイメージなんですけれども、私はいつも言うているんですけれども、やはりいろいろな武力から国民を守るために自衛隊はあると、私は都度、地元でも言っておるわけでございますけれども、安倍晋三総理も、大綱の見直しに当たっては、現実から目をそらすことなく、真っ正面から向き合うことが不可欠であると言っておられます。

 そういうことも踏まえて、どうぞ大臣、御対処賜りますように、よろしくお願い申し上げる次第でございます。

 続きまして、先ほどから出ております宇宙、サイバー、電磁波などの新領域の防衛体制でございます。

 二〇一七年九月三日、北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙労働新聞は、核実験が成功した、水爆も成功したと言っておったと思いますけれども、いわゆるEMP、エレクトロマグネチック・パルス戦略、空中で原爆を爆発させて機械をとめてしまうということも昔から戦略的にもあるわけでございますけれども、そのこともやはり、されると日本がとまってしまう可能性もあるということで、こういうことの対応、対処も我々していかなきゃいけませんし、今や、サイバーの空間や宇宙空間など新たな領域で優位性を保つことが、我が国の防衛の死活的問題となっております。

 冒頭にも申し上げたとおり、やはり技術とか戦略、戦術というのは、先、先を行かなければ優位性を保てないということです。あの明治維新のときに、やはり徳川幕府が負けたのは、集団戦と散兵戦術の違い、それ一つで優位性を保てたというのは、これは有名な話でございますけれども、そういうことも踏まえて、新領域における日本の防衛体制の構築がどのような状況なのか、具体的に、強化が必要かということをお聞かせいただいたらありがたいと思っております。

鈴木(敦)政府参考人 防衛省といたしましては、新たな大綱のもと、宇宙、サイバー、電磁波といった、御指摘の新たな領域における能力の獲得、強化が必要であると考えてございます。

 具体的には、宇宙領域におきましては、宇宙領域を活用した情報収集、通信、測位等の各種能力を一層向上させるとともに、宇宙空間の状況を地上及び宇宙空間から常時継続的に監視する体制を構築することといたしております。また、機能保証のための能力や、相手方の指揮統制、情報通信を妨げる能力を含めまして、平時から有事までのあらゆる段階において、宇宙利用の優位を確保するための能力の強化に取り組むこととしております。

 次に、サイバー領域におきましては、サイバー防衛能力の抜本的強化を図ることとしておりまして、具体的には、サイバー攻撃を未然に防ぐために、防衛省・自衛隊のシステムネットワークを監視する能力、サイバー攻撃を受けた際に被害の局限、復旧を行う能力、有事において相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力などを整備することとしております。

 さらに、電磁波領域におきましては、電磁波に関する情報収集、分析能力の強化や情報共有体制の構築、我が国に対する侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等を無力化するための能力の強化等を行うこととしておりまして、具体的には、自動警戒管制システム、いわゆるジャッジでございますが、これの能力向上や、ネットワーク電子戦装置の整備等を行うこととしております。

 今後とも、専守防衛を堅持しつつ、新たな領域におきましても、それぞれの領域の特性を踏まえつつ、真に実効的な防衛力の構築を推進してまいります。

大西(宏)委員 一つに、これは考え方なんですけれども、陸海空以外に、やはりサイバーと宇宙、一緒くたにしていますけれども、私も自民党内の部会の方でも意見を言わせてもらいましたけれども、サイバーと宇宙というたら、同じぐらい先の見えない領域をやるわけですよ。だから、本来ならば、サイバーと宇宙と一くくりにするということ自体がもともと間違っているんじゃないかなと思うんです。人も必要ですし、育成も必要ですし、これは簡単なことじゃないので、早々に計画、対策をもっと昇華させていかなきゃならないと思っております。

 話はちょっとずれますけれども、歴代の軍事力から考えて、いわゆる水爆、原爆以外に、やはり優位性を保つには航空戦力ということでございまして、中国やロシア、北朝鮮が今、航空戦力を拡大してきておりますけれども、本当に大きな脅威になっているんです。

 例えば、平成三十年度、日本の航空自衛隊がスクランブルをした数とか、状況的に言える範囲でよろしいので、お答えいただけたら幸いです。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 スクランブルの状況でございますが、まず、中国機に対しますスクランブルでございますが、近年、増加傾向にございます。

 例えば、平成二十八年度には、これまで最も多い八百五十一回のスクランブルを行いました。また、昨年度は、五百回に減少していましたが、過去三番目に高い水準となっております。中国機に対するスクランブルは、平成二十八年度で全体の約七割、平成二十九年度で全体の約六割と最も高い割合を占めております。

 また、ロシア機に対するスクランブルは、中国に次ぐ高い水準を維持しております。

 例えば、平成二十八年度は三百一回、平成二十九年度は三百九十回となっており、平成二十八年度は全体の約三割、平成二十九年度は全体の約四割を占めております。

 なお、今年度第三・四半期、これは三十年度の十二月までのスクランブルでございますけれども、その回数は、中国機に対しましては四百七十六回、ロシア機に対しては二百七十回と、過去数年と同じ水準になっております。

大西(宏)委員 本当に、国民がこの情報を軽く考えているわけじゃないんだけれども、情報が広がっていないんですよ。ここまでスクランブルがあって、中国機やロシア機が日本のEEZを含めて侵犯してきているというのは、これはゆゆしき状況であります。

 島嶼部、EEZの公空に対して、防衛に関することでございますけれども、飛行場が少ない太平洋側を始めとした防空体制のために、今回、F35AとF35Bを導入するということでございますけれども、この特異性を生かした運用方法というのは基本的にどんなものなんでしょうか。お教えください。

岩屋国務大臣 航空優勢の維持は死活的に重要だと思っております。航空優勢が確保できなければ海と陸の能力も発揮できないということだと思っておりますが、F35Aについては、非常に高い性能を持つマルチロール機、対地、対空、対艦、対応できるものでございまして、主力になっていくと考えております。

 それから、今先生御指摘のSTOVL機ですが、機種選定はこれからなんですけれども、確かにF35Bは有力な候補機ではありますけれども、これからしっかり決めていきたいと思っていますけれども、これは、数百メートル程度の滑走路でも離陸ができる、垂直に着陸できるということなので、今、自衛隊の戦闘機は全国二十カ所の空港というか滑走路が使用できるんですけれども、STOVL機になると四十五カ所で離発着ができるようになりますので、戦闘機の運用の柔軟性が格段に増すというふうに考えております。

 それから、「いずも」型の護衛艦を改修してSTOVL機が運用できるようになりますと、広大な太平洋も含む防空任務をしっかり担うことができるようになると思っておりまして、したがって、F35Aを主力としつつ、STOVL機、F15の能力向上機を組み合わせて、すきのない体制をつくっていきたいと思っております。

大西(宏)委員 F35Bの導入を決めているかどうかというのはちょっと不明確ということなんですけれども、例えばSTOVL機、F35Bのようなところでも、これは以前から部会とかでも言わせていただいているんですけれども、先ほど言った四十八カ所以外にも、自衛隊のヘリポート機能があるところについてもこれは使える可能性があるので、私が言いたいのは何だというと、F35Bの設置場所については公表しないようにして、例えば「いずも」型の護衛艦で整備とかメンテナンスとか修理とかをできるようにすることが、先ほど言った島嶼部で、どこかからかF35Bが飛んできて、例えば武力部隊を鎮圧できるという形にすると、やはり、警察だけじゃ対抗できないことに対しての抑止になっていくかもわかりませんので、その戦術とか戦略とかを踏まえて今後とも運用していただく範疇をお決めいただいて、公表することが民主主義じゃない、しなきゃいけないこともあるかもわからぬけれども、軍事的にはやはりしたらだめなことも多々あると思いますので、その部分をどうぞ御了承いただきますようにお願い申し上げます。

 一問飛ばして終わらせていただきます。以上です。ありがとうございます。

岸委員長 次に、浜地雅一君。

浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。

 十五分、時間を頂戴しました。きょうは、私、昨日の参議院で通過をしました長期契約法について質問をしたいと思っております。

 前回やればよかったじゃないかということでございますが、野党筆頭の本多筆頭の御協力も得て、順番を入れかえた関係で、私、質疑時間がございませんでしたので、確認の意味で……(発言する者あり)いやいや、悪い意味じゃない。ありがとうございます。済みません、ちょっと誤解が生じたら大変申しわけございません。させていただきたいと思います。済みません。大変失礼がありました。(発言する者あり)いえいえ、そうですね。

 ちょっと気を取り直しまして、長期契約法のFMSへの適用については、この委員会でもかなり議題になったところでございます。

 FMSといいましても、四つの段階があろうかと思っています。まずは、概算要求前後に国防省との間で粗見積りをしっかりとって、それを概算要求に上げていく段階。概算要求で認められれば、米国政府との間で、しっかりと政府間で契約をする段階。そして三つ目に、実際に履行の状態に入りまして製品を納入してもらう。また、物品、役務については、これを提供していただくことがございます。ここで実際に出荷証明書のようなもの、そういったものをいただくわけでございますが、ここで未納入の問題が生じているんじゃないかという指摘もございました。

 ただ、一番指摘されておりますのは、やはり前払い、後精算でございますので、精算段階においてどうしても未精算が残っているという事態でございます。

 この精算の、要は未精算の問題の一つの原因においては、一件一件の装備品等を発注しますと、それぞれに手続が煩雑になって、米国政府の方としても、マンパワーとしても、また、手続の煩雑さとしても非常にそういったそごが生じているという、いわゆる構造的な問題があるのではないかというふうに思っております。

 そこで、やはり、この長期契約法をFMSに適用をしまして、今回はE2Dということでございますが、九機一括でまとめることによって、ケースを一つにまとめることができれば、米国自体の精算手続の円滑化につながるのではないか、そういうメリットもあるかと思っております。

 そのメリットについて、防衛大臣、どう思われるか、御答弁をいただきたいと思います。

岩屋国務大臣 浜地雅一先生にお答えいたします。

 御指摘のとおりでございまして、FMS調達における精算遅延の問題については、米国において精算作業を終了するのに時間と労力を要するということで、米側の事情によるところが大きいというのが正直なところでございます。

 それで、長期契約法の適用も含むFMSの一括調達によりまして、契約の本数自体が減るわけです。したがって、米側の事務作業の軽減につながるということを期待をしておりますし、精算作業の促進につながり得るというふうに思っております。

 私、この一月に米国のシャナハン国防長官代行と日米防衛相会談をやったときに、かなりの時間を使って、このFMS契約の改善について話をさせていただきました。

 民間出身のシャナハン代行は非常に御理解があって、必ずやる、改善について日本としっかり協議したいというふうに言っていただいていますので、今後とも、米側と緊密な連携を図って、精算の促進に努めてまいりたいと思います。

浜地委員 御答弁ありがとうございます。

 私も、結構、地元で、さまざまFMSについては報道されておりますので、説明ぶりとしては、要は、日本でつくれない装備、これは旧東側から買うわけにはいきませんので、おのずと米国になりますよと。

 それと、あとは、見積りが甘いんじゃないかということもございますが、私自身は、私自身の知識によりますと、見積りよりも大体低い金額でほとんどの品は納入されている。グローバルホークについては、やはり、生産ラインがとまっていたという関係で、若干の組立て費用の増加がございました。

 そういった意味では、先般言われているようなそういったデメリットというのは、そんなに多くはないんじゃないかなというふうに、私自身、期待しております。

 しかし、この長期契約法を初めてFMSに適用するということになりますので、しっかりとこのあたりも引き続き御説明をいただければと思っております。

 次に、PBL契約の、いわゆる長期契約法の適用について議論をしたいと思っています。

 御存じのとおり、PBL契約、これは、いわゆるプライム企業に対しまして複数年分を一括で発注をする、そして一番の特徴は、民の方が、受注側の方が自分たちで需要予測を立て、在庫管理をしていくというものでございまして、今回の防衛大綱、中期防においても、PBLの活用を大きく図って効率化を図ろうということでございます。

 ただ、これまでも、この長期契約法、以前の法律の中において、特に航空機の整備維持について適用されてまいりましたけれども、船について、ないなというふうに私は感じております。

 聞いたところによりますと、航空機の方は仕様がある程度統一をしているんだが、船の方は仕様がなかなかそろわないといった点もございますが、私は、このPBL契約をしっかりと推進することが、日本企業の維持整備の技術に資するものであるし、また、財政の効率化に資するものであろうと思っていますが、航空機以外の分野について、適用についてどうお考えか、これは防衛省にお答えいただきたいと思います。

深山政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、PBLの適用は、従来、その都度行っていた契約手続が不要になることや、需要予測、在庫管理を企業の裁量に委ね、国際的なサプライチェーンを活用することによる調達リードタイムの短縮や経費の縮減等の効果が見込まれ、装備品等の維持整備費の削減が期待されるものでございます。

 これまでのところ、御指摘のとおり、PBLは航空機の維持整備について実施してきております。

 しかしながら、御指摘のとおり、今後につきましては、装備品等ごとの特性に鑑みながら、PBLの適用装備品等の航空機以外への拡大、そして長期契約法の適用について検討してまいりたいと考えております。

浜地委員 そうですね。これは、非常にPBLはいいものであるので適用しろというふうに私が言うのは簡単でございますが、さまざま、恐らく仕様の問題等があろうと思っていますので、しかし、今の御答弁のとおり、なるべく適用の方向で航空機以外もやっていきたいということでございますので、そういったさまざまな困難はあろうかと思っておりますが、しっかりと適用を今後図っていただきたい、そのように思っております。

 それで、こういった長期契約法のような、装備品の調達のために、いわゆる国庫負担行為の上限を超えて、長期にわたって契約するような事例は諸外国ではスタンダードであるのか、そういった事例はあるのかという点について、簡単に御説明いただきたいと思います。

深山政府参考人 お答え申し上げます。

 諸外国におきましても、効率化施策の一環として、装備品等について長期にわたる契約を行っている事例があると承知しております。

 具体的には、米国及び英国において、十年以上の長期にわたる複数年度契約が行われていると承知しております。

 具体的には、米国におきましては誘導弾、航空機、輸送機等、英国においては潜水艦等がそうした対象になっていると承知しております。

浜地委員 ありがとうございます。

 これで、長期契約については、ちょっと一般質疑でやらせていただきましたが、終わらせていただいて、最後に、きょうは鈴木政務官、お呼びいたしました。大変御苦労さまでございます。

 先般、我が党の部会でも、MFOへの司令部要員の派遣について了承いたしました。ただ、閣議決定、まだされておりませんので、余り細かい話は、実際に閣議決定されてからにしたいと思っております。

 ただ、私も、二年生議員のときに、平和安全法制特別委員に所属をさせていただいて、初めて国連統括下以外のPKO活動というものがあることを逆に知りまして、その要件の策定についても、さまざま少ない知恵を絞ったわけでございます。

 特に、PKO五原則は維持をしたまま、今回はMFOという、国連機関の要請によって司令部要員が派遣をされようとしているわけでございます。

 PKO五原則というと、当然、今回は停戦監視活動に関する司令部機能ということでございまして、何か中で紛争のようなことが起こると、紛争と言ってはいけませんね、衝突ということが起こると、要は五原則は崩れているんじゃないかというような議論がございますが、そうではなくて、今回のエジプトとイスラエルということは、この国家同士の新たな紛争にならなければ停戦は壊れないわけでございます。

 ただ、現地の安全というのは、PKO五原則とは別に、自衛隊員の安全性という部分についてまた別の観点で、憲法上とは違う観点で重要な観点でございまして、我々の党内の部会では、特に女性議員の皆様方から、いわゆるPKO五原則とは離れた、現地の安全ということについて質問が相次いだわけでございます。

 そこで、私、説明を受けている中では、鈴木政務官が行かれて、現地はおおむね平穏であったという評価をされておりますが、これは、おおむね平穏であったということを、どういった点で御自身で評価をされたのか、少し詳しく最後に説明をいただきたいと思います。

鈴木(貴)大臣政務官 政府といたしましては、今ほど浜地先生からも述べられましたとおり、シナイ半島におけるエジプト・イスラエル間の停戦監視活動を行ういわゆるMFOに自衛官二名を司令部要員として派遣をする方向で、今、引き続き調整を行っているところであります。

 その一環として、三月の十五日から十八日まで一泊四日の期間でありましたけれども、現地の方に出張させていただきました。

 そこでは、MFOの北キャンプそしてまた南キャンプを私自身訪問させていただき、スチュアートMFO司令官との意見交換をさせていただきました。その司令官とは、実際に自衛官が派遣をされることになるMFO司令部所在地でありますシナイ半島の南部の状況というものは、今ほど先生からもありましたように、おおむね平穏であるという認識で一致をしたところであります。

 私自身、この北キャンプそしてまた南キャンプ、それぞれMFOの要員が本来とる手段を使いまして、同じように私も移動をさせていただきました。

 また、あわせて、スチュアート司令官とも意見交換をさせていただきましたが、実際にその輸送に当たっている現地の要員とも忌憚のない意見交換もさせていただき、その中でも、平時からしっかり確認をさせていただいている中で特段目立った動きはないということ、ゆえに平穏であるという認識を、スチュアート司令官そしてまた現地の要員ともしっかりと、まさに言質をとってきたということが言えるか、このように思っております。

 あわせまして、シナイ半島南部もそうでありますが、この北部地域であります。ここに関して、いわゆるテロ活動というものがあった、ゆえに注視をしなくてはいけないということでありましたが、エジプト国軍によるテロ掃討活動というものが一定以上進捗をしておりまして、状況というものは改善しつつある、こういった報告を受けているところであります。

 また、私自身、実際に自衛官が派遣をされる南キャンプ、一泊、キャンプ内で宿泊をさせていただき、食事もそうでありますし、また、医療センター等も実際に確認をしてまいりました。

 そういった意味で、要員の派遣に当たりましては、現地の状況そしてまた勤務環境、生活環境、安全対策等について大きな問題がないということを私自身の目で、また、五感を使ってしっかりと確認をしてまいったところであります。

浜地委員 ありがとうございます。

 詳しくと言いましたので、かなり詳しく説明をいただいて、本当にありがとうございます。本当に御自身で見られておりますので、逆に、御答弁いただいて、しっかり私も党内でも伝えてまいりたいというふうに思っています。

 特に北の方の問題についても、余り深い話はしませんが、結局、テロがあっても、エジプト軍が掃討していることがイスラエルの方に入らない、これは、別に境界線を、いわゆる停戦を破っているものじゃないんだということを伝えることが、逆にこの停戦の安定につながるということだと私自身も思っておりますので、また、安全性に気をつけて、閣議決定がなされておりませんので、ここで質問はやめますけれども、本当に御苦労さまでございました。

 以上で終わらせていただきます。ありがとうございます。

岸委員長 次に、篠原豪君。

篠原(豪)委員 ありがとうございます。立憲民主党の篠原豪でございます。

 私も、シナイ半島について、きょうはちょっとお伺いをさせていただければと思っております。

 トランプ大統領が三月二十一日に自身のツイッターで、一九六七年の第三次中東戦争を契機にイスラエルが占領し、実効支配を続けてきましたシリアの南西部のゴラン高原にイスラエルの主権を認める、つまりイスラエルによる併合を認めるということを表明し、二十五日には同文書に署名をしました。

 しかし、一九六七年の安保理決議二四二は、占領地からイスラエル軍の撤退を求めて、そして、安保理決議四九七は、イスラエルによる一九八一年のゴラン高原併合を、無効で国際的な法的効力を持たないと定めています。

 第二次世界大戦中の一九四一年に、米英主導によって発表された大西洋憲章、とても大事な憲章なんですけれども、領土不拡散の原則というものが明記されたことで、世界じゅう、国際社会は武力による領土の変更を認めない、このことが国際法の大原則になっています。先ほど申し上げた国連安保理決議の法的根拠にもなっていると考えているんです。

 まず確認させていただきますけれども、日本政府は、この領土不拡散、不拡大の原則をどのように評価をしてきたのか、また、現在、全面的に評価をしているのか否かを伺います。

河野国務大臣 御指摘の領土不拡大の原則が、武力により占領した土地を一方的に併合するというような行為は認められないという御趣旨であれば、我が国もそのような考え方をとっているところでございます。

篠原(豪)委員 そうしますと、ゴラン高原のイスラエルによる併合は日本政府として認められないと菅官房長官が記者会見で述べていらっしゃいますけれども、その根拠はこの領土不拡大の原則であることで間違いがないんでしょうか。

河野国務大臣 我が国は、イスラエルによるゴラン高原併合を認めないという立場でございます。

 一九八一年のイスラエルによるゴラン高原併合に際しては、全会一致で採択された安保理決議第四百九十七号の前文では、国際連合憲章、国際法の諸原則及び関連する安全保障理事会決議に従い、武力による領土の獲得が認められないことを再確認すると明記をされているということでございます。

篠原(豪)委員 つまりそういうことなんです。ですので、この領土不拡大の原則というのは、日本政府は、これを大前提として今までも全てに対してやっているということになります。これは全面的に肯定しないと、北方領土の問題にかかわってくる。一九四一年から認められませんから、国際社会で。ですので、ここはしっかりとした御答弁だったというふうに思います。ありがとうございます。

 そして、トランプ政権なんですけれども、アメリカが仲介する和平協議を拒否するパレスチナ側に圧力をかけるために、昨年の八月末に、国連パレスチナ難民救済事業機関、UNRWAへの資金拠出停止を決定し、次いで九月に、パレスチナ解放機構のワシントン事務所、大使館に相当するものですけれども、この閉鎖を強行したのはニュースにもあったとおりですけれども、こうしたやり方が今このアメリカに対してどのような評価をされているのかということを外務大臣にお伺いしたいと思います。

河野国務大臣 米国のそうした決定は承知をしておりますが、アメリカの政策について一々コメントすることは差し控えたいと思います。

 その上で申し上げれば、このUNRWAによるパレスチナ難民への救済活動は、人道的な観点から、また、中東の安定にとっても重要であると認識をしており、日本として、関係各国と連携しながら、必要に応じ、引き続きUNRWAへの支援を継続していく考えでございます。

 また、アメリカはPLOのワシントン事務所を閉鎖し、これは、中東和平の実現のためには関係者間の対話が不可欠と考えている中で、こうした事務所の閉鎖により、アメリカとパレスチナの間の意思疎通がより困難になってしまったのではないかと心配をしているところでございます。

 いずれにしろ、日本は、イスラエル・パレスチナの間の紛争の二国家解決を支持しており、当事者間の交渉により解決されるべきという立場に変わりはございません。

篠原(豪)委員 そうですね、それで正しいんだと思いますけれども。

 イスラエルの力を背景とした現在の、今のシナイ半島の情勢、先ほども浜地理事からもありましたけれども、力を背景とした現在の優越的立場に一方的に肩入れする今回のこのトランプ大統領の決定は、和平交渉を推し進めてきた中東のイスラム穏健派の立場を確実に弱めることになるんじゃないかと思います。

 穏健派が主導するパレスチナ自治政府が住民からもう見放されて、崩壊する危険があって大変なんですけれども、そういったところにどんどんどんどんと突き進んでいくんじゃないかというふうに懸念しています。

 他方で、今も、世代を超えて、劣悪な生活を実際に五百万人以上の方々が強いられているパレスチナ難民、この方々を理不尽に放置することが続いて、どんどん拡大していけば、これは過激思想の本当に温床になってしまって、温床を提供し、テロの脅威がイスラエルと世界に襲いかかるようなことになることを一番最悪だと懸念しているわけです。

 こうした情勢を受けて、イスラエルと、イスラム原理主義組織のハマスが支配するパレスチナ自治区ガザとの軍事的な緊張がずっと高まってもいて、相互にこの武力衝突が繰り返されているというのは事実ですから、もう避けがたい事態になっていますので、この中で、トランプ政権の後押しを受けたイスラエルがパレスチナ国家樹立の展望を全面否定することによって、パレスチナの住民をますます過激派への支持へと追いやるのではないかと考えます。

 この点について政府の御認識を、外務大臣にお伺いさせていただければと思います。

河野国務大臣 最近のイスラエルとガザ地区との緊張の高まりを深く憂慮しているところでございます。

 三月二十五日、ガザ地区からテルアビブ北方近郊にロケット弾が着弾して、イスラエルの民間人の負傷者が発生をしたことを非難をしたいと思います。また、これを契機として報復と暴力の連鎖に陥ることは望ましくなく、全ての当事者に対し、自制を求めたいと考えております。

 日本としては、イスラエル・パレスチナ間の問題は暴力によって解決されるものでは決してなく、当事者間の交渉と相互の信頼を築く努力によってのみ解決され得るものと考えており、日本は、二国家解決を支持し、和平交渉の再開に向けて、全ての関係者に対し、最大限の努力を払うように促していきたいと思っております。

 日本としては、パレスチナに対する人道支援、ガザ教員招聘やパレスチナ経済自立のための平和と繁栄の回廊構想といった日本独自の取組を通じ、厳しい状況の中においてもパレスチナ住民が暴力に頼らず、将来への希望を持てるような環境が醸成されるよう、国際社会とともに努力を続けていく所存でございます。

 また、テロ、暴力的過激主義は国際社会全体にとって取り組むべき課題でありまして、私も昨年四月、ヨルダン国王とともに、こうした問題に関する国際会議を共催するなど努力をしてきたところでございます。

 今後とも、アメリカ、ヨルダンを始めとする関係国と連携して取り組んでいきたいというふうに考えております。

篠原(豪)委員 本当に、ぜひしっかりと日本はやっていただきたいなと思います。

 本当に危ないような感じがしています、シナイ半島は。それで、イスラエルと軍事衝突を繰り返して住民にいっぱい被害が出ているんですけれども、ガザでは民主的な手続でハマスが選ばれて、被害が出ても支配が崩れない。これは、穏健派じゃなくて、イスラム原理主義組織と言われるこのハマスみたいなところが何でこのままこうやってずっと選ばれてきているのかということは、やはり考えなきゃいけないんだろうというふうに思います。

 エジプトとイスラエルが四度の戦争を経て、これまでのちょっと歴史ですけれども、一九七九年に締結した平和条約は、これはイスラエルを取り囲むアラブ世界全体を敵としてきた戦争の構図を根本的に変えるもので、以降、アラブ世界が穏健派と強硬派に分断されるという端緒となりました。

 しかし、穏健派と言われる中東の国々はほとんどが長期独裁政権で、民主的な選挙をすると、イスラム主義勢力が多数派を獲得するということが起こります。先ほど述べたハマスも、まさに民主的な選挙でガザに君臨しているわけです。エジプトでも二〇一一年に、中東の民主化、これを掲げて、いわゆる中東の春です、アラブの春によってムバラク政権が崩壊すると、同じように過激派が台頭をして、そしてシナイ半島の治安情勢が悪化しました。そういうことになってくるんです。

 すなわち、シナイ半島では、エジプト軍と過激派組織のIS、イスラム国系の武装勢力との戦闘が激化をし、エジプト東部のシナイ半島では、イスラエル、エジプト両軍の停戦監視に当たる、これは今ありましたけれども、MFO、多国籍監視団がこうした武装組織の攻撃を受けることが今懸念される事態になっているということで言われています。このために、エジプト政府は、アメリカから毎年十三億ドル軍事支援を受けているし、イスラエルからも過激派拠点への空爆支援を受けています。だって、百回ぐらいは空爆しているんですよ、実際は。

 しかし、もともとイスラエルとの平和条約についてエジプト国民は、パレスチナを裏切ってイスラエルと手を結んだとの見方が根強い、そういうふうに言われています。したがって、トランプ政権が露骨な親イスラエル政策を推し進めると、エジプト国民の政府への信頼が崩れて、シナイ半島の治安情勢がますますこれから悪化していくんじゃないかと考えています。

 日本政府はこの点についてどのような情勢を分析しているのか、お聞かせください。

河野国務大臣 エジプトでは、二〇一三年の政変後、民主的な選挙を経てエルシーシ大統領が安定的に政権を運営をしておりまして、昨年六月の大統領選挙で再選されるなど、エジプト国民から一定の支持を得ていると考えております。トランプ政権のイスラエル政策によってエジプト国民のエジプト政府への信頼が失われるような状況が現在起きているかと言われれば、そんなことは恐らくないんだろうというふうに考えております。

 シナイ半島では、北部を中心に、現在もエジプト国軍によるテロ掃討作戦が継続しております。時折、散発的にテロ事案が発生しており、今後も情勢の注視は必要でありますが、二〇一七年十一月のシナイ半島北部での大規模テロ攻撃以降、大きなテロ事件は発生しておらず、着実に成果を上げてきていると認識してもいいのではないかと考えているところでございます。

篠原(豪)委員 その認識どおりいけばいいんですけれども、やはりトランプ政権の一連の親イスラエル政策というのが、アラブ穏健派との連携を重視してきたこれまでのアメリカの中東政策をひっくり返して、その象徴として、起点となったエジプトとの平和条約、これを本当に崩壊させることがあってはならないんだと思いますけれども、そういった危険性も考えておいていただきたいというふうには思います。

 二〇一五年八月のAP通信で、このMFOなんですけれども、アメリカは、派遣する米軍の軍隊について、部隊に対する脅威が増大しているとして、部隊の武装強化案から部隊の撤退案までの広い選択肢の中で対応策を静かに検討しているということが報じられました。

 政府は、この春に、MFO、陸上自衛隊を派遣する準備を進めていますけれども、このMFOの司令部隊要員の派遣は、基幹となってきた米軍が、イスラム国の支持勢力からの攻撃を懸念して、現にMFOから撤収する、そういった中で今行われるということになります。

 つまり、MFOの信頼性を日本が実はアメリカから肩がわりをさせられているんじゃないか、そういったことを意図して行われているんじゃないかというふうに思うんですけれども、これはお二人の大臣に伺ってもよろしいでしょうか。

岩屋国務大臣 御指摘の報道は、二〇一五年の報道ですからちょっと前の報道ということですが、それについては承知をしております。

 一方、我が国はこれまで、MFOを含め、関係機関及び関係国との間でさまざまな意見交換や情報収集を行ってきておりますけれども、米軍がMFOから部隊を撤収するという情報には接しておりませんで、また実際、米国は、MFOの軍事要員約千二百名の三分の一を超える約四百五十名を現在も派遣をしている最大の派遣国でもございます。

 その上で、政府としては、司令部要員の派遣を通じたMFOへのさらなる貢献は、我が国の平和と繁栄の土台である中東の平和と安定に一層資するものだというふうに考えているところでございまして、米国等の要員派遣国、十二カ国との連携の促進にもつながると考えているところでございます。

篠原(豪)委員 今お答えいただいたので、外務大臣は結構でございます。ありがとうございます。

 それで、MFOの自衛隊派遣ですけれども、二〇一六年三月の安保法制で、国際連携平和安全活動に適用する初めてのケースになります。

 当時、政府は、国連安保理決議を受けたPKO、つまり、集団的安全保障という正当性に根拠を持つ活動でなくても派遣が可能であるとして、欧州連合などの国際機関や多国間の条約で設立された機関が展開する戦後復興や人道支援が対象になると述べているわけですけれども、集団的自衛権に基づいて活動しているというふうに思われるMFO、これは安保理決議がないわけですから、この枠組みに入るのか、憲法上なぜ許されるのかということをお伺いしたいと思います。

岩屋国務大臣 MFOは、平和条約及び設立議定書に基づいて活動を行っている組織でございまして、集団的自衛権に基づいて活動を行っているものではないと承知をしております。

 その上で、国際平和協力法は、国際連携平和安全活動の契機となる要請を行う機関として、具体的に、国際連合難民高等弁務官事務所や欧州連合を挙げております。同時に、これら以外の機関の要請に基づく活動に対しても柔軟に対応できるように、当該要請を行う機関として、国際連携平和安全活動に係る実績や専門的能力を有する国際連合憲章第五十二条に規定する地域的機関又は多国間の条約により設立された機関であって、政令で定めるものというのも規定をしているところでございます。

 そのような国際機関は、いずれも国連を中心とした国際平和のための努力に積極的に寄与するものと国際的に評価されているものと考えておりまして、正当性を有するものと考えております。

 MFOにつきましては、もうエジプトとイスラエル両国の平和条約の履行確保を目的として設立された国際機関として長年にわたって平和の維持に貢献をしてきておりまして、その議定書の前文において、エジプトとイスラエルが国連憲章の目的と原則を十分に尊重した上でMFOの設立に合意した旨明記されておりますので、国際的な正当性を有するものであるというふうに考えているところでございます。

篠原(豪)委員 時間ですから最後にコメントだけさせていただきますけれども、政府は、武力行使を予定していない活動である以上、集団的自衛権の論議は当てはまらないと。やむを得ず武力行使を余儀なくされる危険性は無視できないので、その場合の武力行使の根拠が集団的自衛権では憲法上まずいということだと思うので、ただ、これは、実際にドンパチが始まって、ではそれで撃ったときに、何に基づいてやるかといったら、これは国連安保理決議はないですから、集団的自衛権になる可能性はゼロではないと思います。

 これは、更に言えば、MFOが国連憲章上の地域機関であると言っていますけれども、それはOAUみたいな、アフリカ統一機構みたいなのだったらわかりますよ。しかし、今の言い方の、国連憲章上の地域機関であるというのは、世界じゅうのどこにそんな議論があるのか、日本政府だけが言っている説じゃないかというふうに思います。

 世界の中で、MFOが国連憲章上の地域機関であるようなことを言っているのは、これは世界に存在するんですか。ない。日本の政府だけの珍説じゃないですか、実は。それを調べてみてください。そんなことないですか。でも、私はそこのところが疑われると思っておりますので、引き続きこの議論をしていきたいと思いますが、このことについてはしっかりと確認をしていただきたいということを申し上げて、きょうは終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

岸委員長 次に、川内博史君。

川内委員 委員長そして理事の先生方のお許しをいただいて本委員会において発言をさせていただきますことに、まず感謝を申し上げたいというふうに思います。

 きょうは三月二十八日でございますが、七十四年前の三月ちょうどこのとき、三月二十六日から沖縄は大変な艦砲射撃と航空機による空爆にさらされていた。一週間続いた後、四月一日に米軍が上陸をし、大変な沖縄の皆さんの犠牲を強いたというちょうどそのときでありますけれども、陸軍の守備隊の隊長は、大臣も私も青春の一時期を過ごした鹿児島の出身の牛島大将であった。そして、海軍の責任者が大田実中将であった。

 最後に牛島さんも大田さんも自決をするわけですけれども、大田さんが自決する前に海軍次官に送った電報は余りにも有名でありますけれども、沖縄は一木一草焦土と化せん、糧食も六月いっぱいを支うるのみなりという、沖縄県民かく戦えり、県民に対し後世格別の御高配を賜らんことをという電報であった。

 後世格別の御高配を願うという牛島さんや大田さんの思いを、では今、日本国政府は県民に対してしっかりと果たしているのかということを考えたときに、今、県民投票で、もう勘弁してくださいという意思が明らかになったにもかかわらず、辺野古の工事を強引にお進めになっていらっしゃる。しかも、軟弱地盤が発見をされて設計変更を余儀なくされているにもかかわらず、それを強引にされるということについては、私は、先輩方の遺志と思いというものを踏みにじってしまっているのではないか、沖縄県民の皆さんに再び犠牲を強いることになってしまうのではないかということを危惧しております。

 そこで岩屋大臣にお尋ねをいたしますが、辺野古の埋立区域の大浦湾側に広範囲の軟弱地盤が存在する、そして地盤改良の工事が必要だということで、平成二十五年三月二十二日に仲井真沖縄県知事、当時の知事に提出した公有水面埋立承認願書、設計を変更するということは、公有水面埋立承認願書の変更をするという理解でよろしいかということからまず確認をさせてください。

岩屋国務大臣 今、七十四年前のことを委員から紹介してもらいましたが、私どもとしては、過重な負担を沖縄に担っていただいているというふうに認識をしておりまして、それを目に見える形で一つずつ着実に軽減をしていかなければならない、政府はその責任を負っているというふうに考えております。

 その上で、今のお尋ねですけれども、今般、ボーリング調査の結果を踏まえて、大浦湾側の護岸や埋立て等の設計、施工等に関する検討を行った結果、一般的な工法で地盤改良工事を行うことは可能であるというふうに確認をしておりますが、それに伴いまして、沖縄県に対して設計の概要等の変更に伴う変更承認申請を行う予定がある、その必要があるというふうに考えております。

川内委員 埋立承認願書の添付図書にはさまざまな添付図書があるわけですが、それらの添付図書の中のどういったものをあわせて変更する必要があるというふうに考えていらっしゃるかということを教えてください。

岩屋国務大臣 変更承認申請の作成にあわせまして、添付図書の変更も必要と考えております。今後の具体的な設計の中で、その作成を行っていきたいというふうに思っております。

 どの添付図書が変更となるかは、検討の中で判断をしていきたいと思いますので、この段階で確定的なことは申し上げられませんけれども、以前に行った変更承認申請の際は、設計概要説明書、資金計画書、環境保全に関し講ずる措置を記載した図書、工作物構造図などを変更しております。

 今後の検討の過程で、どれが変更の必要があるかということをしっかり確定をしていきたいと思っています。

川内委員 ことしの一月十六日にシャナハン米国防長官代行と大臣は会談をされていらっしゃいますけれども、この会談の概要などを読むと、辺野古のことも話題に出たようでございますが、既にこの一月十六日の時点では、大幅な工期の延長、軟弱地盤の存在による工法の変更、工期の延長というものが避けられないということが防衛省の中では明らかになっていたわけでございますけれども、シャナハン米国防長官代行に、軟弱地盤があって大変ですわ、ちょっと大幅に変更しなければならないので工期も延びますわということをお伝えになられたかということを教えてください。

岩屋国務大臣 私は、今委員御指摘があったように、ワシントンで日米防衛相会談を行った後、ハワイに行って太平洋軍の司令官と会ったり、また、イージス・アショアの施設を見に行ったりして二十日に帰ってまいりまして、空港から防衛省にすぐ入って留守中のさまざまな報告を聞いたんですが、そのときに報告書の中身について説明を受けておりますので、シャナハン代行とお目にかかったときには、その報告書の概要はまだ私、報告を受けていなかったので、辺野古への移設事業全般についてはお話をしましたが、報告書の中身については話をしておりません。

川内委員 米側に、ではまだ正式に伝えていないということですか。

岩屋国務大臣 それは、シャナハンさんにその段階で私からは、私自身が知らなかったので、報告は、報告というか、話はしていないんですけれども、その後、必要な調査の結果などについては米側に適宜しっかりと、それぞれの部局を通じて説明を行っております。

 しかし、一つ一つの中身については、相手のあることでもありますので、控えさせていただきたいと思います。

川内委員 やはり、防衛省を代表するのは岩屋大臣なので、大臣からしかるべき立場の人に、こうだよということを伝える必要があるというふうに思いますし、現場レベルは別として、正式にきちんと岩屋大臣が話をすべきであるというふうに思いますし、加えて言えば、二月の県民投票の結果、アメリカは民主主義の国ですから、日本もそうですし、民主主義で示された民意について、県民投票の結果、七割の県民が辺野古については反対しているんだよ、これは大変だわということを伝えるべきであるというふうに思いますが、大臣は官僚じゃないですから、選挙で選ばれた、閣僚としてその必要があると私は思いますけれども、大臣のお考えを聞かせていただけますか。

岩屋国務大臣 先日も、防衛省にお越しいただいた米国のネラー海兵隊総司令官にも、沖縄の現状、私どもの考え方、工事の進捗状況等をお話をさせていただいて、日本政府の努力を評価したいという話をいただきました。

 また、近々、日程は決まっておりませんが、早晩、日米2プラス2という会談を行わなきゃいけないというふうに思っておりますので、そういう機会を通じて、伝えるべきはしっかり伝えていきたいと思っております。

川内委員 県民投票の結果についても伝える、話をするということでよろしいですか。

岩屋国務大臣 恐らく、各種の報道等で御承知だと思います。

川内委員 知っているんですけれども、それを正式に話題にするということが大事だと思うんですよ。それを話題にしてもらえますかということを聞いているんです、県民のために。

岩屋国務大臣 事実関係については話の中で伝えてもいいと思っておりますけれども、県民投票そのものを政府として評価するようなことを申し上げるのは適当でないと思いますので、事実関係は伝えた上で、政府としての考え方、今の進捗状況をしっかりお伝えしたいと思っています。

川内委員 事実関係を伝えるというふうにお約束をいただきました。

 では、何で軟弱地盤だということがわからなかったのか、設計の変更に至ったのかということを、これは事務方の方に教えていただきたいんです。

 平成二十五年十二月に埋立ての承認を受けるわけですけれども、その二カ月前に沖縄県に対して防衛省から文書が出ておりまして、いろいろ計算したけれども、ちゃんと護岸などを設置することができるよという文書が出ているわけです、平成二十五年の十月二十五日だったと思うんですけれども、ちょっと待ってくださいね。今ちょっと焦っているので書類が出てこないんですけれども……(発言する者あり)焦らなくていいですか。いや、ほら、全部資料を示さないとちゃんと答えてもらえないので。ちょっと座って探しますから、いいですか。あったあった。

 「普天間飛行場代替施設建設事業公有水面埋立承認願書に対する質問事項について」という問いの十七、「円弧すべりの照査結果について、ご教示頂きたい。」という沖縄県の質問に対して、「各護岸の施工時及び完成時の地盤の円弧すべりは全て耐力作用比一・〇以上を満足しています。」というふうに、全て計算結果はオーケーだ、概要の設計のとおりでいいんだということを言っているわけです。

 では、この円弧すべり一・〇以上であるということを計算した根拠になっている調査データというのはどこにあるんですかということを教えてください。

鈴木(敦)政府参考人 そのもとになりました調査データにつきましては、そちらの資料には添付されておらないというふうに承知しております。

川内委員 だから、円弧すべりが一・〇以上であるということをここで書いている根拠を、当時のその根拠を示してくださいということを言っているんですけれども。

鈴木(敦)政府参考人 もちろん、そうした結論に至ったデータというものはございます。(発言する者あり)

岸委員長 鈴木局長、もう一度はっきり。

鈴木(敦)政府参考人 そのデータにつきましては、委員からのお求めに応じまして、今、検討をしているところでございます。

川内委員 いやいや、きのうある程度いただいているので、きょうこれを聞きますと言っているんですから、ちゃんと答えてくださいよ。シュワブ平成二十四年資料作成業務報告書とか、あるいは平成九年のシュワブ沖土質調査その一とかその二とか、そういうもので計算しましたと。

 だけれども、大事なのは、シュワブ資料作成業務かな、埋立承認願書の根拠となっている、要するに、支持層として、ケーソンを沈めても大丈夫だよというかたい岩盤として、琉球石灰岩というものを支持層にしているわけです、土質として、地層として。それで、琉球石灰岩のN値を五〇というふうにこの資料の中に書いてありますが、この五〇という数字はどこから持ってきた数字ですか。

宮崎政府参考人 お答えいたします。

 既に川内先生の方にも御提出させていただいていると思いますけれども、シュワブ沖土質調査その一のボーリング柱状図の方から読み取ってございます。

川内委員 この平成九年九月土質調査報告書、シュワブ沖土質調査その一の柱状図から読み取っておりますと。これ、四つボーリングしているんですけれども、このどこのボーリングポイントのどこが五〇なのかということを教えてください。

宮崎政府参考人 地点で申し上げれば、B―1地点で五〇を示すデータが出てございます。

川内委員 B―1ポイントの、では、N値が五〇を示す琉球石灰岩の地層の厚さは何センチですか。(発言する者あり)

岸委員長 答えられますか。

 ちょっと時計をとめてください。

    〔速記中止〕

岸委員長 では、速記を起こしてください。

 宮崎審議官。

宮崎政府参考人 柱状図によりますと水深二十メートル程度以下がN値五〇となっておりますが、それより以下どこまでかというのは柱状図に示されていないところでございます。

川内委員 違う違う。琉球石灰岩を支持層にしているわけですよね、円孤すべりの計算で。このボーリング柱状図で、琉球石灰岩の層でN値五〇を示している層というのは十五センチしかないでしょう。

岸委員長 今のは御質問ですか。

川内委員 はい、そうです。

鈴木(敦)政府参考人 申しわけございませんけれども、あらかじめ、ちょっとそうした御質問をいただいておりませんでしたので、準備ができておりませんので、後刻、調べてから御説明させていただきたいと思います。

川内委員 だめ。あしたこれ聞きますからねと申し上げているわけですから、どんなことでも、やはり事務方なんですから、こんなことを大臣に聞けないですから。だから、ここで、この場で聞いているわけですよ。きのう、答えてもらえなかったから、資料もちゃんと十分に用意してもらえなかったからこの場で聞いているわけで、それを細かく通告がないからといって答えないのは、それはひきょうというものですよ。それはひきょうというものなんですよ。

 結局、何を私が言いたいかというと、琉球石灰岩を支持層にしているというのは、実は、国土交通省の那覇港湾・空港整備事務所が出している論文によりますと、琉球石灰岩層上にくい式の構造物を築造する際は、石灰岩層を貫通して島尻泥岩層に根入れするという考え方が一般的であると。なぜなら、琉球石灰岩は、未固結の砂れき状部から固結した塊状部まで強度のばらつきが大きく、また、空洞部が点在しているため工学的な取扱いが難しくという、こういう論文が出ているわけです。

 琉球石灰岩を支持層にするには、詳細に調査をして、それがどんな性質の琉球石灰岩かということがきちんと調査の上でなければ支持層にはできないということを、これは国交省の論文に書いてありますよ。それを、円弧すべりの計算をするのに、琉球石灰岩のN値五〇のポイントが琉球石灰岩の層で一個あることを利用してN値が五〇だとして円弧すべりを計算したというのは、私は、ある意味の改ざんというか、ずるだったんじゃないかと。

 さらに、シュワブ平成十八年地層調査という報告書があります。これは音波探査ですけれども、大臣、これ、きのう持ってきてもらったんですけれども、何が何だかさっぱりわけのわからないものしか持ってこないんですよ、素人が見ても。日本語が書いてあるやつ、あるでしょうと。日本語で書いてある報告書を頂戴よと言っているんですけれども、こんなものばかり見せられて、大丈夫です、大丈夫ですって、それは本当に大丈夫かどうか、わからないですよ。

 この音波探査というのは、実は、地層の状況とか、あるいは、地層がどういうものででき上がっているのかということを割と簡便な方法で調査する非常に有効な調査で、これが平成十八年に行われているわけです。この平成十八年の調査のときに、実は、今大変な軟弱地盤として問題になっている層は琉球石灰岩の層だということになっているわけです、軟弱地盤が。ところが、設計の概要をつくる円弧すべりの計算のときには、めちゃめちゃかたい層だとして計算しているわけです。真逆のことをしているわけですよ。

 きょうは、音波探査の詳細な資料や、あるいはこの土質調査の日本語つきの、解説つきの資料などもまだいただいていないので詳細な議論ができないし、多分、局長さん方も全くちんぷんかんぷんだというような感じだと思うんですよ。だから、まず資料をきちんと出してもらって、それで、本当に設計の概要を設計したときにきちんとしたことが行われていたのかということを、私は真実を知りたいわけです。

 大臣、ぜひ、この資料を出すよと事務方に指示を、川内が求める資料についてはきちんと出せと、これは全部情報公開の対象文書ですから、出せということを御指示いただける、指示するということをお約束いただけますか。

岩屋国務大臣 もちろん、確認をして、出せる資料は出させていただきたいというふうに思っておりますが、私ども、その後、追加のボーリング調査等も行って、先般、報告書にまとめましたし、さらに、それに基づいて詳細な設計を行ってやはり堅固な施設をつくらなきゃいかぬというふうに思っておりますので、そこは遺憾なきを期してまいりたいと思っております。

岸委員長 川内君、時間が来ておりますので簡潔にお願いします。

川内委員 はい、終わりますけれども、委員長、ぜひ、これは何か集中審議もするとかしないとかおっしゃっていらっしゃるので、するんですね。これは、そのときまでにきちっと資料を整えていただいて、いや、ちゃんとやっているからいいんだということじゃないんですよ。この設計の概要を沖縄県に提出したときに、もしかしたら本当は軟弱地盤だとわかっていたのに隠していたのではないかという疑問なんです。違うと言うんだったら、違うという資料でちゃんと説明してもらえばいいだけの話なんです。ぜひよろしくお願いします。

 終わります。

岸委員長 次に、渡辺周君。

渡辺(周)委員 国民民主党の渡辺でございます。

 通告をした質問項目のうち、ゴラン高原の主権についての部分は、先ほど立憲の篠原委員がお尋ねになりましたので、重複を避けるために質問いたしません。

 そこで、通告していないんですけれども、外務大臣にちょっとお伺いしたいんですが、四月一日、来週月曜日に元号が発表される。元号が発表されるのを我々はメディアを通して恐らく知ることになると思いますが、諸外国に対しては、新しい元号が、五月一日からこういう元号になるということについては、何らかの外交ルートを通して発信することはあるんですか。

河野国務大臣 恐らく、それぞれの我が国の大使館から先方に何らかの御説明をすることになろうかと思います。

渡辺(周)委員 例えば時間がありますので、日本のまさに昼間が向こうの深夜ということもありますから、例えば、我が国から在京の各国の大使館に対して、このような元号で新しい御代を迎えるということについては、何らかの形で外交ルートから日本の在外大使館に対して告知というのを通知するということは、今はまだ考えていないということですか。

河野国務大臣 元号が発表されるのは四月一日でございますが、新天皇が即位されるのは五月一日でございますので一月余裕がございますので、その間、なるべく速やかに、必要なところに御説明ができるようなことを考えていきたいと思っております。

渡辺(周)委員 そのときには、我々も心待ちをする新元号ですけれども、その新元号に込められた意味というのが、どういうところから出てきて、どういう国をつくるということを理想としたから新たな元号になったかということを、ぜひ世界にやはり伝えていただきたいんです。そのことをまず冒頭申し上げたいと思います。また、それについてぜひ何らかの御尽力をいただけるものと確信をしています。

 せっかくそのようなことを聞いた上でこの質問をするのは大変私もいい話ではない。というのは、金浦空港での厚生労働省のあの前賃金課長の現行犯逮捕についてでございます。

 三月十九日の、これはもう報道されているとおりでございまして、午前九時前に、どうも泥酔していたということだそうでございます。報道されているように、暴れて空港警察に身柄を押さえられて、恐らく金浦空港を所管する江西警察署に移送されたということで、大きな問題に今もなっております。

 ここで伺いたいのは、大体、午前九時前から泥酔して空港にあらわれること自体が、何でこんな時間に泥酔しているんだというのが全くわからないんですけれども、実は、昨日、厚生労働委員会の理事会でも、このテーマについて若干説明があったということでございます。

 ここで伺いたいのは、このような形で邦人が他国の警察に捕まったということで、その際、在ソウルの日本大使館はどのような手続を踏んだのか。

 もっと言えば、一言で言えば、捕まったこの前課長のところを、最初はどうも、報道によると、文春の週刊誌の記事の中の引用として現地の新聞社の人間の話としては、最初は何か職業も偽って語っていたというようなことが書かれています。

 だとすると、人定について、パスポート、一般旅券を持っていれば、まさか公務旅券ではないでしょうから、持っていれば、当然、在ソウルの日本大使館なりに話が来れば、人定は、これはどういう人間だということも含めて、協力を当然領事部はするでしょう。

 そういうことになったときに、外務省はそもそも、この逮捕されてからの間、どんな仕事をしたのかということをちょっと教えていただきたい。

河野国務大臣 通常の邦人援護業務の一環として行ったわけでございますが、三月十九日、御指摘の者がソウル金浦空港において大韓航空職員に暴行したとして空港警察に連行された旨、大使館に連絡がありました。大使館職員が空港警察に赴き、事情を聞き、その後、移送された警察署で釈放されたことを確認し、出国の支援を行ったということでございます。

渡辺(周)委員 取調べの間は立会いはしなかったんですか、日本大使館は。

垂政府参考人 先ほど大臣が御答弁されたとおりでございますが、十九日に御指摘の厚生労働省職員がトラブルを起こしたということで連絡がございまして、大使館職員が空港に赴きました。その後、所轄の警察署に移送されたということで、その間、大使館職員としては、この労働省職員に付添いはしておりました。その後、夜に釈放されたということで、出国の支援をさせていただいたということでございます。

渡辺(周)委員 付添いをしていた場合、例えば取調べに対して通訳などの支援をしたとか、そういうこともあるんですか。

垂政府参考人 そういうことはしていないというふうに承知しております。

渡辺(周)委員 では、ソウルの警察、この話は余り長いことやる気は余りないんですけれども、江西という警察署で朝身柄を拘束されて夜釈放されるまでの間、取調べを受けていた。ところが、実はこれは現行犯逮捕だというんですけれども、当然そこで何らかの、人定も含めていろいろ尋問されるというよりも、取調べを受ける。そこには付き添ってはいたけれども、取調べには立ち会っていないということですか。どういうことですか、今の説明は。

垂政府参考人 外務本省が報告を受けているのは、立ち会っていたということだけでございます。

渡辺(周)委員 立ち会っていたとはどういう意味ですか、ちょっと教えてください。

 つまりどういうことかというと、これはひょっとしたら外交的な配慮を求めたんじゃないか、捕まって。つまり、いやいや、実はうちの国の政府の役人だからちょっと穏便に済ませてくれ、そういうような、一言で言えば外交配慮みたいなものを求めたことはないんですか。どうですか。

垂政府参考人 先ほど大臣から御答弁させていただいたとおりでございます。一般の邦人保護案件として対応したとおりでございます。一切の、そういう意味での配慮ということを求めたことはございません。

渡辺(周)委員 何を言いたかったかというと、今、我が国は韓国との間にいろいろな問題があります。例えばこれは徴用工の問題もそう。韓国の議長のけしからぬ発言もそう。これは私も予算委員会でやりました。最近では、いわゆる反日の何かステッカーを張って、何かそういう条例が幾つかの自治体でもう出てきている。どうしてこんなさんざんけんかを売ってくるのかと思うぐらいいろいろなことがある。

 我々としても、当然、毅然とした態度で抗議をするなり交渉をしなきゃいけないんだけれども、こんなことが起きたばかりに、日本としては、ある意味では我々の国に対して歴史戦をしかけて非難をするこの国に対してわざわざ出かけていって、野蛮な行為をして、結果としてこちらが頭を下げるような羽目になったんじゃないか。

 そういう意味では、これは非常に外交交渉上、もう本当にとんでもないことをしてくれたものだというふうに思わざるを得ないわけなんです。

 もう一回確認をしますけれども、厚労省に聞きたいんですが、厚労省の方が、後日も含めて、大韓航空なり韓国の警察署なりには出向いていませんか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 厚生労働省といたしましても、今回の件、大変申しわけなく、遺憾と思っております。

 私どもとしては、今後、処分につながる事案と思っておりますので、一定の事実関係を把握する必要上、職員を派遣いたしまして、関係者から情報提供をいただいた、そのような事実関係でございます。

渡辺(周)委員 行ったということですか。

土生政府参考人 職員が出張いたしまして関係者から情報提供をいただきまして、その事実確認をいたしまして、今後、処分を厳正に行いたいと考えております。

渡辺(周)委員 つまり、これは外務省からもらった資料で、この人、十九日朝に事件を起こして、もう夜の便で帰ってきている。もう次の日には官房付に異動になっているわけですよ。もう既にそこで本人から事実を聞いたのか聞かないのかわからないけれども、もう次の日には、今はその任を外されているということでございます。

 実際、これから我が国として韓国といろいろな交渉やらいろいろな外交的な課題があって、それを協議しなきゃいけないときに、こんなつまらないことで、本当に我々としてみれば、まさに、交渉をする上で要らぬハンディを負わされてしまった、もうそう言わざるを得ないわけでございます。

 既に大韓航空の労働組合から在ソウルの大使館と厚労省に対して何か謝罪と賠償を求めるという声明が出されたということですけれども、それは個人に対して謝罪と賠償を求めてきたのか、それとも外務省や厚労省に対して求めてきているのか。回答しない場合には何かいろいろな手をまた打つようなことを言っておりますけれども、そこの点についてはどういう事実関係になっていますか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の、大韓航空労働組合からの声明でございますけれども、先生御指摘の謝罪、賠償につきましては、個人に対して向けられているというふうに理解しております。

渡辺(周)委員 では、私的な旅行で行った個人だから個人に対してと。その個人に対してはもう既に厚労省からは、こういうものが来ているぞということに対して、それは個人にあくまでも責任を負わせるということでよろしいですか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 御質問の件は民事上のことということで考えておりますので、責任につきましては個人に向けられているものでございますし、厚生労働省としてもそのように理解をしているところでございます。

渡辺(周)委員 この問題、最後にしますけれども、外務大臣、この問題については、これはあくまでも、今お話しあった個人の問題ということで、これでけりがつくというふうにお考えか。

 そしてもう一つは、やはり先ほど申し上げたように、外交交渉をしていく上で、我々は当然外交交渉を優位な立場で交渉する上でこういうことが起きると、結局頭を下げてもらい下げに行って、本当にこのたびはこんなことでという話になるわけです。また、当然韓国は韓国で、それ見たことか、日本人は酒を飲んで朝から暴れるような野蛮な者だという話にされてしまい、世界にも拡散されるんですよ。何か理由をつけて我が国に対して非難をしたい国に対して、飛んで火に入る夏の虫で、またこんな一つの材料をつくっちゃった。

 そういう意味では、今回問題を起こした前課長というのは指弾されてしかるべきだと思いますけれども、改めて、こういう我が国の名誉をおとしめるような、まさに、公務員がこのようなことを起こさないように、襟を正すような、ぜひしっかりとした綱紀の厳守といいましょうか、やはり襟を正すということを徹底すべきだと思いますけれども、その点については大臣、いかがお考えですか。

河野国務大臣 個人的な、私的な旅行と聞いておりますし、外務省も一般的な邦人保護の一環として行った業務でございます。

渡辺(周)委員 では、この問題については、あくまでもこれは私的な問題としてとどめるということでよろしいんですね。

河野国務大臣 先ほど申し上げたとおりでございます。

渡辺(周)委員 またこの問題については、いろいろ取材をして改めてやりたいと思います。

 そもそもこの問題については、いろいろ不透明な部分、不可解な部分が多過ぎるので、当然、この点についてまた改めて時間のあるときに更にやりたい。

 そして、我が国がどれだけ今回のことで外務省が労力を費やして、どれだけ韓国に対して謝罪なりなんなりをしたということで借りをつくってしまったようなことがあれば、その点については、それを一生懸命リカバーするのにどれだけのまた今後我が国挙げての努力が必要かということについても、また質疑したいと思います。

 この問題だけではありません。もう時間がありませんから、ちょっと違う質問に行きます。

 防衛省に伺いますけれども、防衛大学校、防衛研究所、留学生あるいは海外からの研修生についてちょっと内訳を教えていただきたい。

 韓国の方々は二〇〇〇年から韓国士官学校の受入れを開始している。それで、二〇〇一年から、陸、海から二年に一回、留学生の受入れとしてやっていて、防大の中には韓国文化研究同好会というサークルもつくって、韓国文化の理解も深めようとしている。韓国人はいる。でも、中国人は今防大にいますか。あるいは、今までいましたか。あわせて、防衛研究所はいかがか。

 ちょっともう時間がありませんので、端的にお答えください。

岡(真)政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、防衛大学校の関係で中国からの留学生についてでございますが、これは受け入れた実績はございません。

 なお、いわゆる留学生とはちょっと違うんですけれども、防衛大学校におきましては、国際士官候補生会議ということで、防大生と諸外国の士官候補生との安全保障に関する討議を通じた将来の相互理解の促進、信頼関係の構築を図るための会議を行っておりますが、こういった場には中国からも士官候補生は派遣をされているところでございます。

 それから防衛研究所でございますけれども、中国につきましては、平成十五年以降、累計で八名の留学生を受け入れているところでございます。

渡辺(周)委員 まさにこういう防衛交流の、同じ釜の飯を食ったということで、やはり相互理解につながるという形。ぜひ安全保障政策上も、将来の我々近隣国の防衛幹部、国防幹部になる人たちと我が国とが、そういう意味では人的なつながりを持っていくということは大変重要なことだというふうに思います。

 ただしかし、ちょっと申し上げたいのは、一点、防衛大学校の留学生の受託実績からいうと、実は一番多いのがタイなんです。二百八名います。その他挙げると切りがないんですけれども、実はインドというのは、非常に今後中国の進出を考える上でインド洋を考えれば、日本とインドというのは、これからもさまざまな、アメリカも入れたさまざまな演習をやっていますし、そういう形でいろいろな防衛交流、ACSAの締結の協議も含めて今進んでいる中で、インドという国が大変重要な国であると言いながら、実は、防大に受け入れている実績は本科ではないということなんです。

 例えば、戦略的にこういう国々からもう少し働きかけをするべきではないかということについてどうお考えか。

 それともう一つは、先ほど、防衛研究所、別に中国人だからと言うつもりはないんですけれども、しかし、この国は、御存じのとおりに、国家情報法という法律を実は施行しております。第七条には、いかなる組織及び国民も、法に基づき国家情報活動を支持し、これに協力し、知り得た国家情報活動の秘密を守らなければならない。要は、国を挙げて中国の情報収集活動に協力をしろ、そして情報を提供しろ。御存じであるわけです。

 果たして、こういう新しい法律、これは二〇一七年だったと思いますが、こんな法律ができて、まさにこれからは、今のファーウェイもそうですけれども、世界じゅうに張りめぐらされたいわゆる中国の情報収集活動と世界はどう向き合うかということは、今はファーウェイに特化されているような感がありますが、これからの課題なんだろうと思います。

 そうしたときに、我が国の今後、例えば防大に留学生、今まで受け入れた実績がないけれども、行きたいという話になった場合、どうするのか。あるいは、防衛研究所で学びたいという人間が中国から来たときに、さあどうするか。

 先般、ある防衛省OBの、ある大学で教鞭をとっている方にお会いしました。中国人の留学生がいっぱいいる。ほとんど中国人留学生だ。自分は、日本の安全保障の話、アジアの安全保障の話を中国人留学生に向かってしている。さすがにそれを出すときには、自分の資料も少し考えて出さないと、結局、中国人に対して教えを授けていることになるんじゃないかと、ある方が言っておりました。

 ぜひその点について今後どうされるか。防衛大臣、今の私の指摘を受けてどのように今後取り組んでいかれるか、ちょっとお答えいただけますか。

岩屋国務大臣 防衛省の教育機関に留学生を受け入れることで、防衛交流といいますか信頼醸成を図っていくというのは非常に大事なことだと思っていまして、先般、私も防大の卒業式、例のばあんと帽子を投げるのに行ってきましたが、かなり留学生が来ているんだなということを実感しました。

 今、インドについては、渡辺先生御指摘のとおり、自由で開かれたインド太平洋と言っているわけですから、ますます重要になってきていると思います。今、防衛研究所で一名、陸上自衛隊教育訓練研究本部に一名、統合幕僚学校において一名をインドから受け入れておりますが、これから2プラス2も立ち上げていくということでもあり、更にインドについては、できるだけ多くの学生を受け入れることを考えていきたいと思っています。

 その際、その際というのは留学生を受け入れる際に、確かに情報保全ということについてはよくよく考えなきゃいけないなと、今の先生の御指摘を受けて改めて思ったところでございまして、教育課程の内容等をよく精査して、情報保全については万全を期してまいりたいというふうに思っております。

渡辺(周)委員 この点について、もうちょっと時間をとってまた次の質疑の機会にぜひやりたいと思うんですが、とにかく、中国が世界に張りめぐらせている、自国民はもとより、もう既に全て顔認証されて、中国の人間がどこで誰が何をしていて、その人間がどういう人生を歩んできたかの履歴までがポイントとして積み重なるような、もう国家管理がそこまで進んでいる、集約されているわけでございます。当然、世界に対して、特に我が国なんかはこうやって受け入れてきているわけですから、まず、非常に格好のターゲットになるんだろう。

 その点を含めて、だからといって排除はしない。だけれども、手のうちを全て見せていいわけではない。この点について、ともに行こうと考えていくべきときが来たかなというふうに思います。

 最後に、本当は幾つかありまして、何人かの答弁予定の方、来ていただいていますが、ボーイングの737MAX8、これは、先般、国土交通大臣が、日本に乗り入れている五社、七空港の乗り入れ停止の通知を発出しております。

 これは、きょうも初めて幹部が会見したということが海外のメディアで報道されておりますけれども、指摘されている中には、実は、アメリカの連邦航空局FAAがボーイングとなれ合いになっていて、認可を急ぐ余りに安全性のチェックがおろそかになっていたのではないかというのがアメリカのメディアで指摘もある。

 例えば、一昨年、習近平、中国にトランプ大統領が行ったときにボーイングの飛行機を三百機買いますと言って、日本の民間航空会社も既に購入を決めているわけです。

 アメリカの連邦航空局FAAと我が国、この飛行機の安全の運航を確認するために我が国としてどうするのかということをちょっとぜひ、急いで中途半端な結論を出されて再開するのではなくて、世界と横並びでどのような形で安全が担保されるのかということについて、我が国の政府の今後の取組について伺いたいと思いますし、また、当然、ボーイングと我が国の防衛装備品というのは切っても切り離せないわけですから、今後のことについて、防衛省としては今回の事案をどう考えているか、あるいは、今後の安全性の確保についてどうするのかということを最後に伺って、質問を終わりたいと思います。

岸委員長 国土交通省高野航空局安全部長、簡潔にお願いします。

高野政府参考人 お答え申し上げます。

 一般的に申し上げまして、新しい型式の航空機の導入に当たりましては、設計製造国政府の安全性審査が妥当に行われていたかということを評価をしつつやらせていただくことにしておりまして、全日空が三十機買うボーイング737MAX8につきましても、FAAにおける安全性審査が妥当に、合理的に、正しくできているかということはきちんと評価をして、我が国として必要な追加の審査も実施しながら、安全性の確認を行ってまいりたいというふうに考えています。

 今回の二件の事故についてでございますが、我々、積極的に情報収集に努めておりまして、そういった情報ももとにしながら、安全性審査に万全を期してまいりたいというふうに考えています。

岩屋国務大臣 防衛省では、737MAX、もちろん調達しておりませんし、現時点で、ボーイング社製の装備品への、調達への影響は確認されていません。

 引き続き、情報収集をしっかり行っていきたいと思っております。

渡辺(周)委員 終わります。

岸委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 辺野古の新基地建設問題について質問をします。

 初めに、安倍内閣が三月二十五日、県民投票で示された県民の民意と、埋立工事を中止し、沖縄県との集中協議に応じるよう求めた玉城デニー知事のたび重なる要請を無視して、新たな区域への土砂投入を開始したことに強く抗議をするものであります。

 防衛省は、三月十五日、参議院予算委員会理事会に、これまでに実施したボーリング調査の結果報告書と地盤に係る設計・施工の検討結果報告書を提出いたしました。

 そこで、工期の問題について伺いますが、検討結果報告書の百三十六ページ、ここには「主要機械・船舶の集計」という一覧表が掲載をされております。これによると、海上の地盤改良を行った後に陸上部の地盤改良を行う計画になっております。全体で四年九カ月の工期を見込んでおりますが、まず防衛大臣に、その点の事実確認とそのような工程になっている理由、これを明らかにしていただけますか。

    〔委員長退席、山本(と)委員長代理着席〕

岩屋国務大臣 地盤に係る設計・施工検討結果報告書において、あくまでも現時点の試算として、埋立工事を含まない地盤改良工事に係る工事については、海上で三年八カ月、陸上で約一年と見積もっているところでございますけれども、私どもとしては、当然のことながら、できるだけ工期を短縮していきたいというふうに考えておりまして、今後更に検討を重ねて、合理的な設計、施工方法を追求することにしたい。また、そのことも報告書に明記をしているとおりでございます。

赤嶺委員 防衛省の希望的観測はともかく、海上工事で三年八カ月、その後に陸上工事に着手し、それに一年一カ月、全体では四年九カ月を見込んでいる、このように間違いありませんね。

鈴木(敦)政府参考人 御指摘は報告書の百三十六ページだと思いますけれども、ここでは、その注意書きのところにありますように、陸上部のサンドドレーンです、これの改良工事は、「埋立の完了時期が明確でないため、ここでは海上工事に連続して施工する工程としている。」ということでございまして、もともとはこの海上工事三年八カ月と陸上部分の一年というものは独立したものでございますので、理論上は、これが重ねて、大臣からもお話がございましたように、行うこともあり得ますし、ただ、百三十六ページでは続けて書いてあるということだけでございます。実際の施工はまた別の話でございます。

赤嶺委員 書いてあることにいろいろな解釈をして短く見せよう短く見せようとしても、結局、海上工事、陸上工事、地盤改良で四年九カ月かかるということは、報告書にはそう書かれているということではありませんか。埋立てがいつ終わるか完了時期も見通せないと言っているわけですが。

 ただ、防衛大臣は、海上工事と陸上工事を同時に進めることも可能だと説明をしております。これらを別々に行うことが、新たに環境アセスを行う必要はないという説明の根拠になっているのではありませんか。

 例えば報告書の百五十二ページでは、船舶や機械の稼働に伴う騒音レベルを予測しております。これによると、海上工事では最大百三十五デシベル、陸上工事では最大百二十五・三デシベルの騒音を予測しています。しかし、この二つを同時に行うことになれば、騒音予測の前提も当然変わってくるのではありませんか。

宮崎政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の点につきましては、そうならないように、基準内でおさまるように、工事工程を調整することによって行うべく、今後検討してまいりたいと考えているところでございます。

赤嶺委員 報告書の中の騒音レベルの予測というのは、いわば海上部分でしょう。そして、海上、陸上、百デシベルを超える騒音というのはどんな騒音か知っていますか。これをあわせてやったら、環境の範囲内にとどめられるということはおよそ信じられないじゃないですか、これは。

 やはりこの報告書が環境アセスをやらない理由として述べているのが、海上と陸上の騒音予測、一緒にやったら大変なことになってしまうということがこの点からもわかるんじゃないですか。それを合理的にやるように努めるというのは、まさにここにも、まともに問題を説明しようとしない防衛省の態度があらわれていると思います。

 この騒音の問題でも、海上と陸上を一緒にやるとか、こういう一部に手を加えたら、報告書の内容全体に影響が出てくるものであります。報告書は、海上工事の後に陸上工事を行い、全体として四年九カ月の工期を見込んでいるわけであります。

 まずは、事実の問題として、現時点では地盤改良工事には四年九カ月を見込んでいるということをきちんと説明すべきではありませんか、大臣。

岩屋国務大臣 何度も申し上げておりますように、私ども、工期をできるだけ短縮したい、もちろん、環境に負荷を与えないようにさまざまな創意工夫を凝らして、できるだけ工期を短縮していきたいというふうに考えておりますので、先生御指摘の御心配がないようにしていきたいと思っております。

赤嶺委員 さまざまな創意工夫を凝らしているという中身は見せないで、心配するなと。そんなことが、非常にあの地域の環境の破壊を懸念している私たちにとっては何の説明にもなりませんよ。やはり皆さんの報告書というのは、四年九カ月ということででき上がっている報告書であります。

 次に、実際の問題として、この工程表どおりに工事を行うことができるのかという点であります。

 報告書の百三十二ページには地盤改良の工程表が掲載をされています。これによると、最初の約二年間をかけてケーソン護岸や中仕切り岸壁を設置する予定の四カ所で、サンド・コンパクション・パイル工法による地盤改良工事を同時に行う工程になっているわけです。そのために、十一隻のサンド・コンパクション・パイル船を同時に使用する計画が書かれております。

 防衛大臣、現在、国内で使用可能なサンド・コンパクション・パイル船は何隻あると認識しておられますか。

鈴木(敦)政府参考人 現有の作業船一覧という、二〇一七年版ですけれども、これによりますれば、サンド・コンパクションを施工可能な船舶は十五隻あるというふうに承知してございます。

赤嶺委員 十五隻ですね、国内にあるサンド・コンパクション・パイル船は。そのうち、工程表を見ると、十一隻を辺野古の工事のために確保するというのがこの計画であります。

 日本の国に、あるいは海外でさまざまな地盤改良工事があり得るもとで、それだけの船舶を確保できる見通し、立っているんですか。

鈴木(敦)政府参考人 今般の報告書で試算した工程、こうしたものは国内の現有船舶で対応可能であるというふうに考えてございますが、今後、より合理的な設計、施工を検討することとしております。

 具体的に今回の地盤改良工事における地盤改良船の配置につきましては、御指摘のように、それぞれ四区域の施工箇所でそれぞれ二、三隻の地盤改良船を配置することを想定してございまして、そのときには十一隻が同時に施工するということになりますが、検討の結果、これらの施工は可能であるというふうに考えてございます。

 ただ、先ほど申し上げましたように、今後更に検討を重ねまして、より合理的な設計、施工方法を追求することによりまして、その中で、安全性を満足し、効率的な施工となるように検討を進めてまいりたいと考えてございます。

    〔山本(と)委員長代理退席、委員長着席〕

赤嶺委員 十五隻しかない作業船の十一隻を辺野古に動員する。合理的などんな考え方をしたらそれが可能になるんですか。その可能性を聞いています。

鈴木(敦)政府参考人 繰り返しで恐縮でございますけれども、十五隻のサンド・コンパクションを施工可能な船舶がございます。そして、最大におきまして十一隻が同時に施工する場合もある。こうしたことは、十分に検討を重ねた結果、施工は可能であるというふうに考えてございます。

赤嶺委員 確保は可能ですかと聞いているんですが。

鈴木(敦)政府参考人 十一隻必要なところに十五隻存在しているわけでございますので、そうした確保は可能であるというふうに考えてございます。

赤嶺委員 まさにいろいろなところでこの作業船を使った工事の需要がある中で、辺野古だけに十五隻のうち十一隻も確保する。

 仮に十一隻が十隻になったり九隻になったりしたら、あの工程表を見ると、四カ所のうち一カ所はまた延びるわけですからね。また二年間延びるということになっていくわけですから、工期も、作業船が計画どおり確保できなかったら延びるということ、これは間違いありませんね。

鈴木(敦)政府参考人 私どもは、今後更に検討を重ねまして、より合理的な設計、施工を追求することで、安全性を満足し、効率的な施工となるように検討を進めてまいりますし、こうしたサンド・コンパクション工法が可能な船舶、こうしたものをしっかりと確保していきたいというふうに考えてございます。

赤嶺委員 サンド・コンパクション工法で地盤改良が可能だというあなた方の説明を、もしよしとして受け入れたにしても、これを賄う作業船の隻数そのものも非常に少ない。そういう中で計画どおり、工程表どおりいきますというのは、これは、工程表の中に、やはり国民へのまともな説明としては受け入れがたいというぐあいに申し上げておきたいと思います。結局、工事が延びる可能性、これは否定できません。

 防衛大臣、これまで防衛省は、埋立工事と飛行場施設の整備、その他の諸手続に要する期間としてどういう説明を行ってきましたか。

岩屋国務大臣 埋立承認願書におきましては埋立てに関する工事の施工に要する期間を五年としていたところでございますが、確かに、軟弱地盤を改良するという工程が加わりますのでその中にはおさまらないかと思いますけれども、しかし、ありとあらゆる工夫を凝らして、工期をできるだけ短縮をしてまいりたいというふうに思っております。

赤嶺委員 要するに、埋立工事そのものに五年、さらに、使えるようになるまで三年、合計八年、そういう御答弁ですね、今。

鈴木(敦)政府参考人 今ございましたように、大臣からは埋立承認願書に記載の期間をお述べになりましたけれども、今般、地盤改良工事が必要なということが確認されました。

 これに伴いまして、具体的な設計等の検討をこれから十分に行うこととしてございますので、現時点におきまして工期について確たることを申し上げることは困難でございますけれども、十分な検討を行った上で、しかるべき時期にしっかりと説明させていただきたいというふうに考えてございます。

赤嶺委員 結局、防衛大臣も、いろいろな工事を同時に進めていって短縮できるかのような強調が続いています。しかし、私も工程表を見ることになれている者ではありませんが、一生懸命、じいっとページをにらんでみました。

 結局、基本的には、護岸をつくった後に埋立土砂を入れる、その後、滑走路の舗装や格納庫などの整備を行うという流れそのものは、そういう工程の基本まで変えることはできないわけです。護岸をつくって埋め立てていく、その後に施設物をつくっていくという流れは変わらないんです。

 辺野古側から工事を今進めておりますが、それによって全体の工期が早まるわけではありません。見ていたら、工程表を見ればすぐわかることなんですが、一番長くかかるのは、まだ手がついていない大浦湾側の工事であります。埋立ての工期のほぼ全体にわたっています。

 その大浦湾側の工事と並行して辺野古側の工事を行うようになっていたのがこれまでの工程表です。辺野古側を同時にやってもやらなくても、大浦湾側の工事がほぼ五年かかるということには変わりはありません。

 結局、沖縄県が指摘したとおり、どんなに少なく見積もっても、地盤改良工事にほぼ五年、埋立工事に五年、その他の提供手続などに三年、全体で約十三年はかかるというのが今皆さんがいろいろな報告書で示している中身だと思うんですが、それでよろしいですね。

岩屋国務大臣 沖縄県さんの試算は、単純にそれぞれの工程に要する期間を足し合わせたものだというふうに思いますが、私どもはそれをできるだけ短縮をしていきたいし、創意工夫によって短縮をすることが可能だと思っておりますし、それがためには、ぜひ、沖縄県さん始め各党各会派の先生方の御理解もいただきたいというふうに思っております。

赤嶺委員 大臣、誤解しないでくださいよ。十三年というのは、皆さんの報告書の中から割り出した計算ですよ。沖縄県のものを根拠にしているんじゃないですよ。だって、土壌の改良事業で陸上、海上で四年九カ月でしょう。そして埋立てで合計八年でしょう。約十三年じゃないですか。

 沖縄県の説明じゃないですよ。皆さんの報告書の中から計算したらそうなるということなんですが、いかがですか。

岩屋国務大臣 ですから、これから詳細な設計に入るわけでございますけれども、工法についてもさまざま工夫を凝らしていきたいと思っておりますので、必ず短縮してまいりたいと思っております。

赤嶺委員 決意はいいですけれども、ただ、大浦湾側から工事が始まって大浦湾側で終わるというあの工程に関して言えば、大浦湾側の実施設計もまだでき上がっていない。でき上がっていないけれども、辺野古側には土砂をどんどん埋め立てていく。こんな態度がやはり県民から批判されていくわけであります。

 そこで、ちょっとかえまして、先月の末で、政府が約束した普天間飛行場の五年以内の運用停止の期限切れになりました。普天間の危険性除去が原点と言いながら、日本政府がアメリカ側に対してこの問題をまともに取り上げることはありませんでした。

 それどころか、逆に、移設が完了するまでの間、米軍が安心して普天間飛行場を使い続けられるように、普天間基地の改修工事を継続的に行ってきたのが政府のやり方でありました。

 防衛省、これまでに日本政府が思いやり予算を投じて実施してきた普天間基地における改修工事の全容、これを明らかにしていただけますか。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 防衛省といたしましては、平成二十四年四月の2プラス2共同発表を踏まえまして、普天間飛行場が移設されるまでの間、安全な運用の維持などを図るため、必要最小限の改修として、平成二十五年から改修を行っているところでございます。

 一つ目が、管制塔及び消防署用の非常用発電施設の改修でございます。これは、既存の非常用発電施設では、必要となる電力容量が確保できない状況でありましたために非常用発電機の更新を実施したものでございまして、予算額は四億一千六百万円でございます。

 二つ目が給電設備の改修でございまして、こちらにつきましては、電線等の老朽が著しく、漏電ですとか停電が起きることがありましたために、電線の張りかえなどを実施したものでございます。予算額は二億七千六百万円でございます。

 三つ目が、雨水排水施設の改修でございます。これまでの雨水排水路の許容量を超える雨水流入がございますと、特に格納庫の付近でしばしば冠水がありました。このような被害を防止するために、排水路を改修するとともに、雨水調整池を整備をいたしました。予算額は三十六億三千万円でございます。

 四点目が、汚水排水施設の改修でございます。老朽化が著しい汚水管の改修を実施をしたものでございまして、予算額は二億一千万円でございます。

 五点目が隊舎の改修でございまして、壁や天井など建物全体の亀裂、コンクリートの剥離、壁のひび割れ、こういったものを補修いたしまして、予算額は十一億一千二百万円ということでございます。

 また、二十八年以降、いわゆる十九事案についても実施をしているところでございまして、例えば、教育施設ですとか工場等の補修工事、さらには、格納庫についてのはりの改修というようなことを実施をしているところでございます。

赤嶺委員 その十九施設について、当初予算には全く計上されていなかったんですが、思いやり予算ですが、どうやって十九施設の補修事業を繰り出したんですか。

岸委員長 中村局長、時間が来ておりますので簡潔にお願いします。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 こちらの予算につきましては、予算編成時における見積りには含まれておりません。これは、予算要求までに補修内容に係る日米協議が調わなかったものでございます。

 実施の段階におきまして、当初計画の必要な見直しですとか具体的な事業箇所を確定し、さらに、財政法に基づきまして支出負担行為実施計画の手続を行った上で、既存の歳出予算の範囲内で予算措置をしているというところでございます。

赤嶺委員 終わりますけれども、当初予算には全く見えないようにして予算の流れが全くわからないような形にして、思いやり予算を使って普天間基地の補修工事を使い続ける。それが普天間基地の固定化強化につながっている。負担の軽減とは全く逆のことを政府はやっているということを申し上げて、質問を終わります。

岸委員長 次に、重徳和彦君。

重徳委員 社会保障を立て直す国民会議の重徳和彦です。

 またしても、日本最南端の沖ノ鳥島沖の排他的経済水域EEZで、二十三日、二十三日ですから五日前の午後零時半ごろ、中国の海洋調査船が活動していたということであります。

 この事案の事実関係と最近の累次の事例について御答弁願います。

星政府参考人 お答えいたします。

 本年三月二十三日から二十五日までの間、沖ノ鳥島周辺の我が国排他的経済水域において、海上保安庁の巡視船及び航空機により、中国海洋調査船「嘉庚」が観測機器のようなものを繰り返し海中に投入している状況などを確認しております。

 このほか、中国海洋調査船による沖ノ鳥島周辺海域における我が国の同意を得ない調査活動につきましては、平成二十五年七月に二件、平成二十八年三月及び十月にそれぞれ一件確認をしております。

 なお、平成三十年十二月には、中国海洋調査船「向陽紅〇一」が同海域で航行していることを確認しており、その後の報道において、中国側から海洋調査を行った旨の発言があったと承知しております。

 これらの活動に対し、海上保安庁では、関係機関と連携しつつ、巡視船などによる監視や中止要求などを行っております。

重徳委員 中止要求してもなかなか退去しないというのが現実ですよね。そして、毎回お決まりのようなんですけれども、外務省は外交ルートを通じて中国政府に申し入れたということでありますけれども、毎回こういう申入れを行っている、だけれどもまた発生するという関係が続いておりますよね。

 今までのところ、こういった外交上の対応、努力の成果というものをどのように見ておられるでしょうか、外務省。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 本件中国海洋調査船をめぐる海上保安庁からの情報を受け、直ちに外交ルートを通じ中国側に対し、日本側は本件海洋の科学的調査に同意していない旨明確にした上で、当該調査を即刻中止するべき旨の抗議を繰り返し行っているところでございます。

重徳委員 それをやってどうですか。やっていることはわかっているんですけれども、それでどうなのかということを知りたいんです。

田村政府参考人 外交上のやりとりであり、詳細は差し控えたいと思いますが、中国からは、独自の立場に基づく主張がございます。

 いずれにしましても、そのような機会にも、中国側に対しては、本件海洋の科学的調査に同意していない旨明確にして、即時中止を求めているところでございます。

重徳委員 独自の立場ということです。外交だから差し控えるというのも、差し控えるべき案件もあるかもしれませんが、これはもう表でやっている話だというふうに事実上思っているんですけれども。

 それで、具体的には要するに、沖ノ鳥島というのは、中国の主張は岩だということですよね。日本は、歴史上、領土であり、かつ島である、したがって排他的経済水域を設定し得るものだということを主張している。主張というか、そういうものだというのが我々の立場なんですけれども、国際法上、島と岩というのは何で線が引かれるんですか。

三上政府参考人 お答え申し上げます。

 国連海洋法条約上、島とは、第百二十一条一項において、「自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」と定義されております。

 岩に関しては、そのような定義は特に置かれておりません。

重徳委員 満潮時にも水面上にあればこれは島だというのが、これは国際法上そうなっているんですか。日本の立場ということなんでしょう。

 だとすると、それと違う主張というのは国際法上違うということになるわけなんですけれども、もう少し具体的にお願いします。

三上政府参考人 お答え申し上げます。

 国際法上、すなわち国連海洋法条約上です。今委員がおっしゃったように、「自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるもの」と定義されておりまして、沖ノ鳥島に関しましては、これに当てはまるものとして島として地位が確立しているというのが我々の立場でございます。

重徳委員 そうすると、中国のその独自の立場というのはどのようなものなんでしょうか。お答えください。

三上政府参考人 外交上の今回のやりとりにつきましては、先ほど申し上げたように控えさせていただきたいということでございますけれども、一般的に中国は沖ノ鳥島に関して、日本の先ほど申し上げたような、これは島としての地位が確立しているということに同意していないと承知しております。

重徳委員 非常に奥歯に物が挟まったような言い方で非常にわかりにくいんですが、何にしても、中国はこれを島ではないということを言っているということなんですけれども、日本は日本で、これは国際的にです、対中国はもちろんですが、国際社会で日本の立場というものを広く理解してもらう必要も当然一方であるというふうに思います。

 このための努力の一環と捉えておりますが、二〇一〇年、平成二十二年施行の低潮線保全法というのができて、海洋資源の開発利用、海洋調査の活動拠点となる港湾施設を整備するといったようなことが目的かと理解しておりますが、その法律に基づいて沖ノ鳥島も特定離島に指定されて、これまでさまざまな取組をされているということだと思うんですが、その取組の内容について、主に国交省の方から御答弁を願います。

 いろいろ他の所管にまたがる部分もあるかもしれませんが、差し支えない範囲で幅広く御答弁いただければお願いします。

林政府参考人 お答えをいたします。

 我が国最南端の島であります沖ノ鳥島につきましては、日本の国土面積を上回る約四十万平方キロメートルの排他的経済水域を有する極めて重要な島でありますことから、国土交通省におきましても、委員御指摘の低潮線保全法に基づきましてさまざまな取組を行っております。

 具体的には、排他的経済水域の基礎となります低潮線を保全をいたしますために、船舶等による定期的な巡視や衛星画像による調査を行いますとともに、委員御指摘の、周辺海域におけます我が国の経済活動の拠点といたしまして、港湾の施設の整備に取り組んでおるところでございます。

 また、そのほかにも沖ノ鳥島につきましては、島自体を保全いたしますために、海岸法に基づきまして、職員による状況確認でございますとか、護岸等の保全工事、あるいは観測拠点施設の更新などを行っております。

 これらの取組を通じまして、引き続き沖ノ鳥島の保全に万全を尽くしてまいりたいと思っております。

重徳委員 経済活動の拠点を形成するということ、そして、島そのものの保全というようなことなどに国交省を中心に取り組んでおられるということでありますが、先ほどから外務省の方からほとんどまともな答弁が出てこないんですけれども、国際法上、あるいは国際法上の解釈の違いというか立場の違い、言葉遣いは正確じゃないかもしれませんが、中国と日本との間でそのあたりでの違いがあるんだとして、日本の今の低潮線保全法に基づく取組というのが、日本の立場を補強する、強化することにどのように役立っているのでしょうか。

 中国としての、先ほどからおっしゃる独自の立場ということにどのように向き合っていくのかということを考えたときに、この低潮線保全法の施行状況というのがきちんと役立っているのかどうか。こういう観点からどのように外務省として捉えておられるのかというのをお答えいただきたいと思います。

三上政府参考人 政府としては、沖ノ鳥島は、国際法上の排他的経済水域及び大陸棚を有する島であるという認識であります。

 そして、国連海洋法条約上、領海、排他的経済水域及び大陸棚の幅と申しますのは、一般的には、低潮線からの距離を測定することとなっております。

 したがって、先ほど国土交通省の方から御紹介のありました取組を通じて沖ノ鳥島の低潮線の維持等を図るということは、我が国の排他的経済水域等を保全することにつながるものであると考えております。

重徳委員 少し踏み込みますけれども、今、国土交通省からの御答弁でも、島そのものの保全というほかに、経済活動の拠点といういわば機能ですよね、機能を強化するというような御答弁がありましたが、この点は、国際社会において我が国の立場を強化するものになるんでしょうか。

三上政府参考人 我が国といたしましては、中国の主張とは無関係に、沖ノ鳥島の島としての地位というのは既に確立したものというふうに考えておりますので、先ほどの取組、低潮線保全等の取組につきまして、中国等、沖ノ鳥島が岩であるという主張を念頭に、沖ノ鳥島が岩ではなくて島であることを法的に主張するということを目的にやっているわけではないというふうに考えております。

重徳委員 参考までにお聞きしますけれども、別に中国の主張を相手にする必要はない、これはこれで一つのやり方、言い方なのかもしれませんけれども、参考までに、中国以外の諸国は、このことについてきちっと日本の立場を理解していると考えてよろしいですか、アメリカだとか。

三上政府参考人 お答え申し上げます。

 私の承知しているところ、日本の島、沖ノ鳥島が島であるという立場について中国と同様の異議を唱えているのは、韓国と承知しております。

 そのほかの国については、我々の立場をしっかり説明しているところでございます。

重徳委員 何か元気のない答弁が続いておりますので、次の話題に移りたいと思います。

 私、前回の委員会、あるいは本会議でも指摘をしておりました日本の防衛産業について質問させていただきたいと思います。

 資料を用意しておりますが、二枚目に、つい最近の朝日新聞の記事で特集が二日連続で続いたんですけれども、その二日目の「瀬戸際の防衛産業 下」という記事であります。

 この記事によりますと、先月、二月二十二日に、「都内の日本航空宇宙工業会に、三菱重工業や川崎重工業、スバルなど日本の防衛大手十社の幹部が顔をそろえた。日本政府が導入をめざす次世代戦闘機の受注に向け、開発スキーム(枠組み)を話し合う内輪の研究会だった。」ということであります。それから、「十社は次世代戦闘機の開発に特化した新会社を共同出資で設立する検討を進めることになった。各社に散らばっている人材や技術をひとまとめにすることで、欧米企業との受注競争を有利に進めるねらいがある。」というような記事なんですけれども、政府としてこの動きを承知していますか。これは事実ですか。

深山政府参考人 お答え申し上げます。

 日本航空宇宙工業会及び会員企業十社が参加して将来戦闘機の開発への取組に関する研究会が立ち上げられ、本年二月二十二日を含め、これまでに研究会が五回開催され、企業間連携の強化に関して議論がされたことについて承知をいたしております。

重徳委員 この記事で、私も先般から質問させていただいておりますけれども、「新会社を共同出資で設立する検討を進める」というふうに書かれているんですけれども、この点についてこれまで、大臣それから深山長官もこういった企業の再編については、「各社の経営判断によるものであろう」とか、「こういうふうに統合しろみたいなことというのを我々が一義的に申し上げるのは難しい点もあります」とか、大臣も、「まずは防衛関連産業間で再編を含めてしっかりと意見交換していただくことが重要だ」、このように述べられておりますけれども、実際こうやって意見交換されているわけでありますので、ここにもっとかかわっていくということはできないのかということをお答えいただきたいんですけれども。

深山政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の報道にあるような、防衛産業の再編や次世代戦闘機に向けた新会社の設立といった個々の企業の組織のあり方は、あくまでも各社の独自の経営判断によるものであると考えております。

 その上で申し上げれば、戦闘機については、我が国の防衛産業は、機体の部位、レーダー等の構成品、エンジンのそれぞれについて各社の得意分野があり、また、将来戦闘機について我が国主導の開発に早期に着手するとしている状況の中で、こうした企業がより効率的な開発、生産の体制を模索していくことは、防衛産業が置かれている厳しい状況を踏まえれば、前向きな取組として歓迎すべきものであると考えております。

 我々といたしましては、従来から防衛産業を取り巻く現状の把握と適時適切な対応に努めているところでありますが、引き続き、防衛関連産業と緊密に意見交換を行っていきたいというふうに考えているところでございます。

重徳委員 防衛省の立場については先般来お聞きをしておりますので、今おっしゃったような感じなんだろうなと思いながら、一方で、この記事を見ると経済産業省が登場するんですよ。航空機武器宇宙産業課長さんが「防衛産業の効率化を進めるべきだと訴えた。」というような話も載っています。

 考えてみれば、防衛装備品の調達ということについては、もちろん、防衛省が重立ったというか唯一のプレーヤーなんですけれども、ただ、これを国内産業の技術力、基盤整備の強化という観点から関心をもっともっと持たなきゃいけないのは、経済産業省だというふうに思います。

 次期中期防にも再編や統合ということの必要性が初めて明記された、こういう状況にあって、経済産業省として、今までずっとだらだらと、何かじり貧じゃないか、本当に苦境に立たされている各企業を目の前にしながら、何かほっておいてきたようなそんなような印象があるんですけれども、もっともっと経産省が危機感を持たなければならないと思うんですけれども、きょうは関副大臣にお越しいただいておりますので、その御見解をいただきたいと思います。

関副大臣 防衛装備品に関します産業基盤でございますが、防衛装備品の生産、運用、維持に必要不可欠でございまして、その適切な維持、育成が重要な課題と我々も認識をいたしております。

 具体的には、既存の防衛産業の技術力のみならず、他産業の先進的なノウハウも生かしまして開発、生産が行えますように、経済産業省としましても、民間航空機の製造によります先進的な取組などについての情報提供など、関係省庁と協力をいたしまして進めてまいりたいと思っております。

 今後とも、防衛装備品に関する技術基盤の重要性を踏まえまして、国内の防衛産業の競争力、そして技術力の強化に向けまして、防衛省と協力して頑張ってまいりたいと思います。

重徳委員 防衛装備品のみならず、民生品にもたくさん転用していき得るような技術がたくさん生まれてくることを期待しながらこの分野にも研究開発投資をしていくというのを、これはやはり防衛省だけの観点では、なかなかというか、やっていただきたいんですけれども、やはり少し視野をそういう意味で広げていくために、経産省との連携を、今もとっているということでしょうけれども、この観点からしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 この記事の引用ばかりで恐縮なんですけれども、米国では冷戦終結後の一九九三年に、アメリカ国内の防衛大手十五社の経営トップを招いた夕食会で防衛予算の削減方針を伝え、自主的な再編統合を促した。これは国防総省が音頭をとっているんです。最後の晩さんと呼ばれるこういった会合がきっかけで業界再編が一気に進んだ、このように言われております。もう四半世紀前の話なんです。日本は、そういう意味では大きく出おくれているというふうに思います。

 前回も言いましたけれども、ヨーロッパでは、エアバスを中心とした再編というのが国をまたがって行われている。

 このような状況の中でなぜこんなにおくれてしまったのか。この九〇年代の動きから四半世紀、日本は何をやっていたんだというふうに思うんですけれども、大臣、どのようにお考えですか。

岩屋国務大臣 やはり我が国の場合は、武器輸出三原則、正確に言うと武器輸出禁止三原則ですけれども、そういう原則が新たな防衛装備移転三原則に変わるまでは、国際共同開発・生産、防衛装備移転といった道は基本的には閉ざされていたわけでありまして、そこが欧米とは一番大きな違いだったのではないかなと。

 この装備移転三原則というか武器輸出三原則の見直しの契機というのは、実は民主党政権のときに始まって、それを受けて、自民党が政権に復帰して新たな原則にまとめさせていただいたわけですけれども、これが数年前のことでございます。

 したがって、我が国の防衛産業は、非常に高コスト構造といいますか、国際競争力が不足しているという問題を抱えております。非常に厳しい状況にあるわけでございまして、我々としては、これまで以上に強い危機感を持って、競争力のある防衛産業を構築しなければいけないと思っております。

 今先生が言われた最後の晩さんをやるというわけにもなかなかいきませんが、民間の中でも御紹介のあったような取組もだんだん始まってきておりますので、よく意思疎通を図り、また、経産省ともいろいろ情報交換をしながら、そういった競争力強化の取組をしっかり後押しをしていきたいと思っております。

重徳委員 今、大臣から、武器輸出三原則について、私の認識では野田内閣のころから本格的な見直しが進んできたというふうに思っておりますけれども、緩和と簡単に言っちゃいけないのかもしれませんが、どういう場合に輸出できるのかということが明確に交わされたということだと思います。

 輸出ということも場合によっては前向きに捉えるべきだというような認識がその中には入っていると思うんですが、ただ、この国内大手の幹部のコメントにあるように、「どういう基準でどんな物が輸出できるのかよく分からない。」という感触もあるんです。

 確かに、こういうものをというのは余りはっきり明記されていないと思うんです。まして、完成品の輸出というところまで本当に至ることができれば、そういう意味では一番いいということだと思うんですが、その辺の、業界のこういう思いに対する政府の対応はどのようになっているんでしょうか。

深山政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘のありました、輸出できる装備品の基準がわかりにくいという御指摘があるということは我々も承知しております。

 防衛省といたしましては、こうしたことを解消するためにも、官民間のさらなる連携、情報交換、意見交換というのは必要だと考えておりまして、今三月でありますが、一、二、三とこの三カ月にもそうした会合を我々は主催をいたしまして、意見交換を促進するということを行っておるところでございます。

 また、完成品の輸出ができればという御指摘もございました。

 これまでも、豪州あるいはタイなどに、完成品の輸出について我々は試みを行ってまいりました。残念ながら、いずれの事例も、国際的な選定プロセスの結果、我が国が受注するには至りませんでしたけれども、私どもとしては、こうした経験を踏まえまして、相手国のニーズ等の情報収集や効率的な情報発信、装備品の維持整備への支援も含めた提案などを、これまで以上に積極的に行うことは重要であると認識しております。

 こうした点につきましても、防衛産業とよく連携をしていきたいというふうに考えているところでございます。

重徳委員 最後に大臣にお聞きしたいんですけれども、今のような文脈で話をすると、よし、輸出するべし、完成品をどんどん出そうという話になり得るんですけれども、ただ、やはり企業自身も、武器商人と言われたくないというのもあります。政治的にも、我々もこういう場では専門的な知見も加えて議論すべきテーマだと思うんですが、広く世の中に出すときにいろいろな懸念されることもあるというようなことで、こういった点をどう両立させていくのかということについて、大臣の見解をお答えください。

岩屋国務大臣 武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に変えたわけですけれども、言うまでもないことですが、何もゆるゆるにしたということではありませんで、移転が認められる案件は、あくまでも、平和貢献、国際協力の積極的な推進に資する場合、それから、我が国の安全保障に資する場合に限定する仕組みにさせていただいているところでございます。

 企業側のもし懸念があるとすれば、そういう御理解が必ずしもまだ幅広く国民の皆さんの間に広がっていないということから心配をされている向きもあるのだとすれば、我々の方としても、こういった懸念が解消できるように、国内外の理解を更に深めていただくための努力をしっかりさせていただきたいと思っております。

岸委員長 重徳君、時間が来ています。

重徳委員 はい。

 私はこの点については、やはり、何より国民の理解だと思っています。だましだましやるというのは、これはどんなことでもよくないと思いますし、今、苦言を申し上げれば、安倍政権、だましだましやっていることがたくさんありますので、やはりもっと正直に、国民を信じて、首を振っておられますけれども、本当に多いですよ。それは国民も感じています。

 ですから、そういったことについて、正直に、国民を信じて、国民の理解をいただくように努力すべきだと申し上げて、質問を終わります。

 以上です。

岸委員長 次に、長島昭久君。

長島委員 未来日本の長島昭久です。最後のバッターですので、よろしくお願いいたします。

 河野大臣、もう大丈夫ですか。くれぐれもお大事になさっていただきたいというふうに思います。

 まず最初に河野大臣に伺いたいんですが、米中の経済協議です、貿易協議。これは昨年来の九十日の協議期限がもう過ぎているんですが、まだ決着がついていない。決着がついていないことはいい兆しなのか悪い兆しなのかちょっとわかりませんけれども、昨年のアメリカのペンス副大統領のハドソン演説以来、いよいよ米中新冷戦時代が到来したかといったような懸念が広がっているんですけれども、この米中経済戦争、あえて言いますけれども、米中経済戦争、外務大臣としてどういうふうにごらんになっているか、どういうポイントに注目をされているか、まず伺いたいと思います。

河野国務大臣 米中の貿易制限措置の応酬は誰の利益にもならないわけでございまして、我が国としては、いかなる貿易上の措置もWTO協定と整合性があるものでなければならないというふうに考えております。

 その上で申し上げれば、中国に関して言えば、過剰生産につながる補助金や知的財産、技術移転を含む問題について、中国側がさらなる改善を図っていくことが重要であるということを我々常々申し上げているところでございます。

 米中両国がしっかりと対話を通じて早期に事態の収拾を図るということが、これはもう世界経済に関しても重要なことだと思っておりますので、米中両国に対して我々もしっかりと意思疎通を行って、対話による早期解決を働きかけていきたいというふうに思っております。

長島委員 ありがとうございます。

 私も、補助金の問題、あるいは不公正と言われる貿易慣行、こういったものはやはり改善をしていかなければいけないというふうに思います。

 私は、大体、米中協議というのは三層構造になっていると思っていまして、一つは赤字の削減、これは意外と数字の問題ですから簡単に決着がつくのかもしれませんが、もう一つはハイテク分野での覇権をめぐる争い、そして最後、これが一番厄介だと思いますが、今大臣も少しお触れになりましたが、中国の統治構造そのものにかかわるような問題です。

 ここまで行くのはなかなか至難のわざだろう、こう思っているんですが、きょうは、その中でもハイテク分野で最も焦点になっているいわゆる5G、次世代の移動通信規格、そのインフラ、あるいはその技術、あるいは、その上で展開をされていく革新的なアプリケーション、こういったところで米中の間で熾烈な競争が繰り広げられているということだと思うんです。

 5Gについてはもう皆さん御案内だと思いますけれども、現在の4Gに比べて通信速度が百倍、膨大な数の端末と同時に接続できる。あるいは超低遅延性。タイムラグが千分の一秒ということですから、ほとんどリアルタイム。そして、その結果、サイバー空間と我々が生活している現実空間が融合していく。

 この分野での競争優位というのが、これからの世界を制する、あるいは社会システムの競争力の源泉になっていく。自動運転、遠隔医療、あるいは精密農業、さまざまな意味でこの第四次産業革命のいわば神経系統だ。こういうふうに言えると思います。

 総務省の懇談会の報告書によりますと、日本国内における5Gがもたらす経済効果は約五十兆円、それから、イギリスの調査機関によれば、世界全体では十二兆ドルに上る、こう言われているわけです。

 そこで、これだけの経済効果がもちろんあるわけですけれども、もう一点は軍事的な課題であります。

 岩屋大臣に伺いたいんですけれども、5Gが我が国の軍事的な安全保障に与えるインパクト、どんなふうにお考えになっていますか。

岩屋国務大臣 私、個人的にこういう分野にそんなに詳しいわけではないんですけれども、今先生御指摘あったように、この5Gの技術というのは、まさに、第四次産業革命の神経系統の最たる革命だというふうに思っておりまして、これが軍事の分野、防衛の分野に与える影響もしっかりこれから検討し、対策を講じなければいけないというふうに考えております。

 今先生の紹介ありましたように、5Gは、超高速性、多数同時接続性といったすぐれた特性がありますので、これを活用するという観点からいうと、航空機や艦艇との情報共有、管制能力を飛躍的に高めるという可能性を秘めておりますので、これらは大いに導入、活用していかなきゃいかぬと思っておりますが、一方で、情報漏えい、あるいは、にせ情報が入力されることによる誤作動といったリスクも高まっていくのではないかというふうに考えておりまして、5G機器を導入する際には、こういったリスクを低減する方策をしっかりと講じていかなければいけないというふうに考えております。

長島委員 ありがとうございます。

 軍事革命というものにつながるような巨大なメリットがある一方、非常に大きなリスクも抱えている、脆弱性も一方で抱えている、こういうことであります。

 今言ったように、民生面でも、あるいは軍事面でも、大きな、革命的ともいうべきポテンシャルを持っているこの5Gですが、実は中国が相当進んでいるということで、もはや追いつけ追い越せどころか、技術によってはアメリカを上回っている部分がある。ここにアメリカのいわば焦りがあるのではないか、そこが米中の協議を難航させている大きなポイントではないか、こう思うんです。

 中国の場合は、いわゆるグレートファイアウオール、ネット検閲システムがもう巨大なシステムがあって、全ての情報を抱え込んで圧倒的な情報通信量を、国内で十四億に上る人々の通信量というものを完全にコントロールをして、そして、そこで社会実装もやってきたという、こういうある意味でいうと優位性を持って、中国の技術がないとこの5Gのインフラを、アメリカといえども、ヨーロッパといえども、我が国といえども、構築するのはなかなか難しい、こう言われているわけです。

 実際、ファーウェイの5Gの通信技術、これは世界で最先端。いわゆるルーター、基地局です、それからスマホ、CPU、この三分野で世界を圧倒している。それから安いんです。競合よりも二、三割安い。ですから、5Gのインフラ受注競争でも、あの北欧のノキアやエリクソンなどを抑えて、今、世界シェアの二八%でトップ。それから、研究開発の投資もエリクソンやノキアの倍です。ファーウェイの幹部が、当社なしでは5Gの構築コストは最大四〇%上昇するだろう、こう豪語しているわけです。

 したがって、こういう廉価な、ファーウェイやZTEという中国の5Gのネットワークインフラを供給する企業、こういう企業にどうしても我々は依存せざるを得なくなるというのが実態です。

 そういうこともあってアメリカでは、二〇一二年、アメリカの下院の情報特別委員会の報告書、既にファーウェイが、重要ネットワーク機器への悪質な埋め込みを通じて、中国政府がサイバースパイ及びサイバー攻撃を行う際に利用できるバックドアをつくっているんじゃないか、こういうことを言い始めて、最近では、このバックドア、不正なプログラムやチップというものを仕込んでいくことによって、製品が完成した後も外部から機器と通信をすることが可能になる。スマホで政府要人の会話を盗聴したりなんということはもう朝飯前、病院の情報システムにアクセスして要人の健康状態に対するデータを盗み出したり、さっき大臣が少しお触れになりましたが、ハッキングとかマルウエアによって、それを送り込むことによって、例えば自動運転のシステム、同時に何台もの自動運転の車をコントロールして、一気に交差点に突っ込ませるみたいな、そういう誤作動が可能だということであります。

 そこで、これは外務省に伺いたいんですが、アメリカは、昨年の八月、いわゆる二〇一九年の国防授権法を成立をさせまして、中国製の通信関連機器の大々的な排除に乗り出した、こう言われているわけですけれども、これは膨大な内容の法律なんですが、特に一番の核心である第八百八十九条、この趣旨、そして制定の経緯、今後の規制の動向について御説明いただけますか。

鈴木(量)政府参考人 お答え申し上げます。

 委員から御指摘のございました、昨年八月に成立した二〇一九会計年度米国防授権法第八百八十九条でございますけれども、この条項は、第一に、この規定によって指定された特定の情報通信機器及びサービスを主要分野又は重要技術として利用する機器、システム、サービスの調達、取得及びそのための契約の延長、更新、そして第二に、こうした機器、システム、サービスを使用する団体との契約の締結や延長、更新、これが米国政府によってなされることを禁止していると承知しております。

 また、この第八百八十九条に示された中で、特定の情報通信機器及びサービスとの表記の中には、ファーウェイ、ZTEといった企業による情報通信機器、並びに、ハイテラ、ハイクビジョン、そしてダーファといった企業による映像監視機器及び情報通信機器が含まれていると承知しております。

 また、この法律の施行につきましては、第一に申し上げました、特定の情報通信機器及びサービスを主要部品又は重要技術として利用する機器、システム、サービスの調達及び取得、そのための契約の延長、更新の禁止については、この法律が成立してから一年後に実施されること、そして、第二番目として申し上げました、こうした機器、システム、サービスを使用する団体との契約の締結や延長の更新の禁止については、この法律の成立の二年後に実施されるということが法律上明記されております。

 政府といたしましては、アメリカの国内法であるこの規定の成立経緯や趣旨についてお答えする立場にはございませんが、一般論として申し上げれば、米国においてサプライチェーンリスクの対策の重要性が非常に指摘されていると認識しております。

長島委員 これは、安全保障上の懸念というものを払拭するために、段階的に、今御説明あったように実施されていく。

 簡単に言うと、アメリカ政府機関というのが、ファーウェイ社などの製品を買ってもいけないし、サービスを受けてもいけない。また、米政府機関と何らかの取引のある企業も、ファーウェイ社などの製品を買ってもいけないし、サービスを受けてもいけない。さらに、これらの企業と何らかの取引のある企業も、ファーウェイ社などの製品を買ってもいけないし、サービスを受けてもいけないと、かなり徹底しているんです。

 その背後には、当然技術的な問題もあるんですが、さっき渡辺委員も指摘されていましたが、中国の国家情報法という法律の存在があるわけです。先ほどとかぶりますけれども、中国の市民はもちろん、全ての国家機関、軍隊、政党、社会的グループ、企業、事業団体に対して、必要なときには、国の諜報活動、インテリジェンスです、単なる情報収集活動ではありません、諜報活動を支援することを義務づけているという、これが第七条ですけれども、こういう法律を背景にしてアメリカ側の懸念が高まっているということなんです。

 この5Gのアメリカの大規模な規制、この網がどんどん広がっていくわけですけれども、これは当然のことながら、同盟国に対するいわゆる同調圧力になっているわけでありまして、例えば、昨年の十一月二十二日のウォールストリート・ジャーナルにはこういう記事がある。アメリカ政府が、日本、ドイツ、イタリアなど米軍基地を置いている同盟国に対し、ファーウェイの使用を控えるようにとの、政府と、日本政府です、あるいは通信会社に対して働きかけを始めた、こういう報道もあるわけです。

 さてそれで、日本独自の対策、対応を伺いたいと思うんですけれども、これは内閣官房、よろしいですか。

山内政府参考人 お答え申し上げます。

 サイバーセキュリティーを確保する観点では、サプライチェーンリスク、先ほど来、委員の御指摘もございます、防衛大臣の御答弁の中にもございましたが、特に私ども、情報システムの場合のサプライチェーンは、事前にチェックをするときだけではなくて、実は、情報システムを事後に、例えば、具体的に皆様のお使いのパソコンはアップデートというのがかかります。事後に特性が変わる、こういう非常に大きな特徴を持ってございます。このサプライチェーンリスクの懸念が払拭できないような機器を使わないということが非常に大切でございます。

 したがいまして、政府ではこのようなサプライチェーンリスク対策を強化をするために、昨年七月に閣議決定をいたしました新たなサイバーセキュリティ戦略におきましてこのようなサプライチェーンリスクの対策の重要性を盛り込むとともに、十二月、各府省におきまして、国家安全保障に関する業務を行うシステムなど、特に防護するシステム、その調達手続につきまして申合せを行ったところでございます。

 これは、個別の国それから個別の企業というものについて排除をするという言い方ではございませんが、サプライチェーンリスクへの対応ということで申し上げますと、例えば、製造国における生産環境、それから納入後におけるサポートの体制、国内外におけるサイバーセキュリティーに関するさまざまな情報を収集をいたしまして、こうした知見をもとに総合的な評価を行い、このようなサプライチェーンリスクに備えるということが非常に大切でございます。

 このような申合せを履行することを通じまして、政府機関におけるサイバーセキュリティーの向上に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

長島委員 今はその申合せの御説明をいただいたんですけれども、今、総合的に評価する、つまり、サプライチェーンリスクがあるかないか、こういう懸念が払拭できるかどうかというのを総合的に評価をするというふうにおっしゃったんですけれども、評価した結果、これはまずいなといった場合には政府調達から排除するという理解でよろしいんでしょうか。

 それともう一つは、評価する基準というのは、具体的にはどういうことなんでしょうか。

山内政府参考人 お答え申し上げます。

 個別具体的にどうかということまでは現時点で申し上げられませんが、今おっしゃった、例えば懸念があるという機器が実際の候補に挙がっている場合には、私どもの方から、実際にその調達をしている相手先、政府機関に対して、適当な機器にかえる、代替をするということを助言をするという旨を、この申合せの中でも決めているところでございます。

 したがいまして、どこの国がどうかということは、先ほども申し上げたところでございます、今はちょっと差し控えさせていただきますが、もしこういうリスクがある場合には、私どもとしては、その機器をかえるということを念頭に置いてございます。

長島委員 これはなかなか悩ましい判断だろうというふうに思うんです。特定の国の特定の企業は言及されなかった。もちろんそれは政府の立場はそうだと思いますが、例えばファーウェイの技術というのは、これは捨てがたいものである、しかも安価である、廉価であるということになりますと、これをあえてとらない、採用しないということで、整備に時間がかかるとか、あるいはコストがかかっていくというこういう問題もあるわけですけれども、これは確認するまでもありませんけれども、安全保障上の懸念というものが経済合理性を上回るということなんだろうと思います。

 もちろん、政府調達は政府に関連する部分だけなんですけれども、もちろん民間企業まで縛るものではないんだろうと思いますが、実際もう既に動きがありまして、例えばソフトバンクは、この申合せの数日後、これは去年の十二月十四日の日経新聞ですけれども、「ソフトバンクは現行の携帯電話の通信規格「4G」の設備について、ファーウェイなど中国製の基地局をなくす方針を固めた。北欧の通信機器大手エリクソンとノキアの製品に順次置き換える。」「「本当は技術に優れたファーウェイの機器を使い続けたかった」。ソフトバンクの幹部は今回の判断が簡単ではなかったと語る。」中国製の機器の交換に最大一千億かかる、こういう可能性もあるという記事がありました。

 例えばイギリス、昨年の十二月三日、MI6の長官が、国家安全保障上の懸念から、5Gシステムからファーウェイの機器を排除すべきと発言。同五日、英国の通信最大手ブリティッシュ・テレコムグループが、自社のネットワークのコア設備からファーウェイ製品を排除すると発表。

 あるいはドイツ、二〇一九年、ことしの二月五日、メルケル首相は、ファーウェイについて、中国政府にデータを引き渡さないとの保証が得られない限り、ドイツの5G通信網構築には参加させないと述べた。

 それからフランス、去年の十二月十四日、通信最大手のオレンジのCEOが、5Gの機器調達において中国ベンダーへの呼びかけは想定しない、こう発言をしているわけであります。

 こういう中で、なかなか悩ましい判断であるわけですけれども、これはアメリカに言われているから何とかという以前に、我が国の社会あるいは軍事的な安全保障上の安全、セキュリティーですよね、サイバーセキュリティーというものを確立していかなければならないということで、我が国の独自の主体的な判断でこういうものは整備をしていかなきゃならないと思うんです。

 ところで、防衛大臣に最後二つ伺いたいと思います。

 二〇一四年にこういうことがありました。これはまだオバマ政権でしたけれども、アメリカの司法省が中国人民解放軍の兵士五人を起訴した事件。五人の兵士がアメリカの民間インターネットにハッキングを行って軍事的に致命的なデータを窃取した。こういう事件があって起訴された。こういうことがありました。

 これを考えると、政府調達の部分から排除するだけで本当に十分なのか。特に、今はネットワークウオーフェアの時代ですから、国防ネットワークというのは、当然のことながら、防衛省で、自衛隊でサイバー防衛隊もつくってきっちり管理をしているんだろうと思いますが、例えば民間企業等の通信ネットワークを使うようなことはあるはずなんです、兵たんにおいて、ロジスティクスにおいて。こういった場合のサイバーセキュリティーの安全性。

 それからもう一つは、先ほどもPKOの話題が出ていましたけれども、これから海外で自衛隊がオペレーションすることが多くなっていくと思いますけれども、その場合の通信インフラにおけるサイバーセキュリティー上の安全の確保、この点は大臣としてどういうふうにお考えになっているんでしょうか。

岩屋国務大臣 まず調達については、防衛省・自衛隊という任務の性質上、特に気をつけなければいけないというふうに思っておりまして、さきに説明があった関係省庁申合せに沿って、NISC、関係省庁とよく連携をして、まず調達において最大限の対策を講じていきたいと思っておりますが、今のネットワークのことについては、通信ネットワークの暗号化を図る、防衛省専用のクローズ系ネットワークを構築する、現地で使用するルーターなどの通信機材については防衛省が国内で調達した機材を使用すること等によって今セキュリティー対策を行っておりますけれども、この通信ネットワークは自衛隊の活動においては欠かすことができない重要インフラでございますので、引き続いてこの対策に万全を期してまいりたいというふうに考えております。

長島委員 引き続き民間のネットワークも使う可能性がありますので、その点のサイバーセキュリティーもしっかり確立していただきたいと思います。

 最後に外務大臣。

 安倍総理がダボスでデータガバナンスの演説をされました。これは非常に大事だというふうに思います。信頼に基づく自由なデータ流通、データ・フリー・フロー・ウイズ・トラストというこのトラストが大事なんです。データが行き来する道からどこか外れてしまうとか、マルウエアが仕込まれているとか、そういうことのないようにしなきゃいけないという意味では、このデータのフリーフローを実現していく、日本がリーダーシップを発揮していくというためには、安全保障上の懸念の払拭、サイバーセキュリティーの確立、そしてそのために、少なくとも、日本、アメリカ、ヨーロッパにおける安全基準、あるいはそのための技術の共有、それからルールメーキングというのが必要になってくると思うんです。

 これから、大阪サミット、G20のサミットが大阪でありますけれども、外務大臣として、安倍総理の意向を受けて、このデータフリーフローを安全な形で実現するためにリーダーシップを発揮していただきたいと思うんですが、御決意のほどを伺いたいと思います。

岸委員長 河野外務大臣、簡潔にお願いします。

河野国務大臣 データに関して言えば、透明性が高く、公正かつ互恵的なルールのもと、自由にデータが流通する環境整備が必要だと思っております。こうしたことをやるためには、なるべく多くの国を巻き込んでルールづくりをやっていくことが必要というふうに考えます。

 G20大阪サミットはいい場を与えてくれると思いますので、しっかりとそこでリーダーシップがとれるように努力してまいりたいと思います。

長島委員 ありがとうございました。これで終わります。

岸委員長 次回は、来る四月二日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時十分散会


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