衆議院

メインへスキップ



第9号 令和元年6月7日(金曜日)

会議録本文へ
令和元年六月七日(金曜日)

    午前十時開議

 出席委員

   委員長 秋葉 賢也君

   理事 伊藤信太郎君 理事 金子万寿夫君

   理事 武村 展英君 理事 とかしきなおみ君

   理事 堀内 詔子君 理事 生方 幸夫君

   理事 小宮山泰子君 理事 古屋 範子君

      鬼木  誠君    勝俣 孝明君

      菅家 一郎君    木村 弥生君

      笹川 博義君    高木  啓君

      高橋ひなこ君    武部  新君

      百武 公親君    福山  守君

      古田 圭一君    務台 俊介君

      長尾 秀樹君    堀越 啓仁君

      山本和嘉子君    横光 克彦君

      西岡 秀子君    屋良 朝博君

      高木美智代君    田村 貴昭君

      細野 豪志君

    …………………………………

   環境大臣         原田 義昭君

   環境大臣政務官      勝俣 孝明君

   環境大臣政務官      菅家 一郎君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房審議官)           小川 良介君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  正田  寛君

   環境委員会専門員     関  武志君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月七日

 辞任         補欠選任

  秋本 真利君     鬼木  誠君

  三浦  靖君     高木  啓君

  富田 茂之君     高木美智代君

同日

 辞任         補欠選任

  鬼木  誠君     秋本 真利君

  高木  啓君     三浦  靖君

  高木美智代君     富田 茂之君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 環境の基本施策に関する件

 愛玩動物看護師法案起草の件

 愛玩動物看護師の制度化に関する件


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

秋葉委員長 これより会議を開きます。

 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房審議官小川良介君、環境省自然環境局長正田寛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

秋葉委員長 愛玩動物看護師法案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、鬼木誠君外三名から、自由民主党、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の共同提案により、お手元に配付いたしております愛玩動物看護師法案の起草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を求めます。鬼木誠君。

鬼木委員 愛玩動物看護師法案の起草案につきまして、提案者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 我が国においては、犬、猫等の愛玩動物は、今や多くの家庭において、家族の一員としてかけがえのない存在となっています。

 これに伴い、飼い主が求める獣医療の内容も高度化、多様化しており、獣医師と動物看護師によるチーム獣医療の充実が期待されているところです。

 また、しつけなどの飼い主教育の重要性も指摘されているほか、動物を介在した介護や福祉、教育に関する活動も盛んになってきており、これらの活動の充実に向けて、愛玩動物看護師の役割が大変重要となっております。

 こうした状況を踏まえ、愛玩動物看護師の国家資格化を図るため、本起草案を得た次第であります。

 次に、本起草案の主な内容について御説明申し上げます。

 第一に、この法律は、愛玩動物看護師の資格を定めるとともに、その業務が適正に運用されるように規律し、もって愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上並びに愛玩動物の適正な飼養に寄与することを目的としております。

 第二に、愛玩動物の範囲を、獣医師法第十七条に規定する飼育動物のうち、犬、猫その他政令で定める動物とすることとしております。

 第三に、愛玩動物看護師が行う業務として、獣医師の指示のもとに行われる愛玩動物の診療の補助、愛玩動物の世話その他の看護及び愛玩動物の愛護・適正な飼養に係る助言その他の支援を規定しております。

 第四に、愛玩動物看護師になろうとする者は、愛玩動物看護師国家試験に合格し、農林水産大臣及び環境大臣の免許を受けなければならないこととしております。

 第五に、農林水産大臣及び環境大臣は、登録機関及び試験機関を指定することができることとしております。

 第六に、愛玩動物看護師は、獣医師法第十七条の規定にかかわらず、診療の補助を行うことを業とできることとしております。

 第七に、愛玩動物看護師でない者は、愛玩動物看護師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならないこととしております。

 なお、この法律は、指定試験機関等に係る一部の規定を除き、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

 以上が、本起草案の趣旨及び主な内容であります。

 何とぞ速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

 愛玩動物看護師法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

秋葉委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 本件について発言を求められておりますので、順次これを許します。長尾秀樹君。

長尾(秀)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの長尾秀樹です。よろしくお願いをいたします。

 ただいま発議されました愛玩動物看護師法案について、質疑的発言ということでさせていただきたいと思います。

 この法案につきましては、超党派議連で議論、取りまとめがされて、このたび起草をされたというふうに理解をいたしております。この間の関係者の御努力に敬意を表する次第でございます。

 しかし、直接そういう過程にかかわっていない者にとりましては、どういう理由で、あるいはどういう議論が交わされてきた上で今回の提案に至っているのかというのがわかりにくい部分もございます。

 ただいま趣旨の説明がございましたけれども、改めて、この法案の提出に至る経緯、法案の目指すものについて、動議提出者の御答弁をお願いしたいと思います。

生方委員 長尾委員にお答えをいたします。

 我が国の犬、猫等の飼育頭数は約二千万頭と推計されており、愛玩動物は多くの家庭においてかけがえのない存在となっております。そのような中で、飼い主が求める獣医療は高度化する一方で、飼い主によるしつけ等の徹底も求められております。

 これらの課題に対処していくためには、愛玩動物の診療における獣医師と動物看護師によるチーム獣医療の体制の整備や、動物看護師によるしつけ教育等の活動の充実が必要であり、動物看護師の役割の重要性が高まっていると言えると思います。

 動物看護師については、民間主体の取組として、資格の統一化や共通の教育カリキュラムの整備等が進められてまいりました。しかしながら、民間の統一資格である認定動物看護師の技術的水準の確保や、専門職としてその業務を十分に果たすことができる環境の整備が喫緊の課題となってまいりました。

 これらの近時の愛玩動物をめぐる状況に鑑み、新たに愛玩動物看護師の資格を定めるとともに、その業務が適正に適用されるように規律する必要があるとの認識のもと、愛玩動物を対象とした動物看護師の国家資格化を目指す議員連盟の設立総会が本年二月二十日に開催をされました。この議員連盟は、三月二十六日に第二回総会、四月二十六日に第三回総会を開催し、法律制定に向けた議論を行ってまいりました。これまでの議論の成果として、今回の法律をまとめるに至りました。

 本法案は、愛玩動物看護師の資格を定めるとともに、その業務が適正に運用されるように規律し、もって愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上並びに愛玩動物の適正な飼養に寄与することを目的といたしております。

長尾(秀)委員 ありがとうございました。

 次に、なぜ愛玩動物看護師なのかという点についてお聞きをしたいと思います。

 環境省さんは、動物愛護の部門のスタッフ、少数精鋭でこの間取り組んでおられまして、動愛法の求める三Rの遵守など、社会の理解も進んでいるというふうに思います。そういうことで、実験動物技術者にも動物看護の知識が必要と言われるようになっているというふうに思います。こういう空気といいますか、流れを加速をすることも必要ではないかと思います。

 今回の法案、なぜ、愛玩動物看護師、つまり動物病院スタッフだけへの国家資格なのか。特定動物又は産業動物にかかわる獣医師及びスタッフもいるのではないかと思いますが、動物看護ということで、愛玩動物に限っている理由をお聞きをいたします。

鬼木委員 我が国の犬及び猫の飼養頭数は現在約二千万頭と推計されており、家族の一員としてかけがえのない存在になっているとも言われております。また、動物愛護管理法において、動物の飼い主に対しては終生飼養の努力義務が課されており、愛玩動物に対する獣医療の需要は高いものと承知しております。

 また、愛玩動物の飼い主は、飼養している愛玩動物の看護等について、必ずしも十分な知識、経験等を有しているとは限りません。そのため、愛玩動物の看護及び飼い主等に対する助言その他の支援について、専門的知識を有する愛玩動物看護師の資格の制定が必要となってきております。

 これに対して、産業動物については、畜産業者等が産業動物等の飼育に関して一定の知識、経験等を有していることが多いと考えられ、産業動物等の看護師についての具体的な要望は、現時点では上がっていないものと承知しております。

 特定動物や実験動物についても、現時点では要望がないものと承知しております。

 このようなことから、愛玩動物看護師の業務の対象は愛玩動物に限ることとさせていただきました。

 以上です。

長尾(秀)委員 要望がないという御答弁かと思います。ということは、逆に言えば、そういう機運が高まれば、今後、愛玩のみに限らない可能性は将来にあるというふうに理解をいたします。

 今後、看護師以外の他分野における免許制度の創設、獣医療の技術的な進歩ということにもしっかり対応していかなければならないと考えております。その意味でも、獣医療にかかわる高度で専門性の高い分野の資格制度の構築ということで、今後の改正も見込んで取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 それでは、次に、環境省及び農水省にお聞きをいたします。

 この法案が成立いたしますと、愛玩動物看護師の国家資格化ということになります。その役割、取組が重要になると思います。もちろん今でもやっておられると思いますが、子供たちを始め、人間が動物にかかわることの難しさや大切さという教育、啓発活動が重要であると思っております。そういう意味で、社会貢献が大いに期待をされます。社会的評価を高める努力を怠らないことが大事であると思っております。

 そこで、まず一点、現在、動物診療施設で勤務する動物看護師は具体的にどれぐらいの水準の収入を得ているのかということをお聞きしたいのと、もう一点は、今後、処遇の改善ということは、最終的には各事業者の判断ということになるかと思いますが、人材確保の観点からも、この愛玩動物看護師の国家資格化に当たってどのように処遇の向上を図っていくのか。

 関係省庁連携協力をして処遇向上を図る必要があると考えております。そういう意味で、職責を担うに適切な処遇、職場環境を充実させる対応について、それぞれ両省で議論をされているのか、どのような対策を考えているのか、見解をお聞きします。

正田政府参考人 お答えいたします。

 環境省といたしましては、愛玩動物看護師が、愛玩動物に関する十分な知識や技能を有し、その適正な飼養に関する専門家としての役割が広く認知されることが重要と考えてございます。

 また、愛玩動物看護師の活躍の場は、動物病院を主として、ペットショップでございますとか教育機関など、多岐にわたることが期待されているところでございます。

 こうした事情を踏まえまして、関係者と連携いたしまして、愛玩動物看護師全体の処遇の向上に向けて、その社会的役割の周知でございますとか認知度の向上等、必要な環境整備に努めてまいりたいと考えております。

小川政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、動物看護師の収入についてお尋ねがございました。

 獣医師の給与につきましては、厚生労働省が行っております賃金構造基本統計調査で把握ができるのでございますが、動物看護師につきましては、現在調査対象となっていないため、統計的に把握できていない状況にございます。

 また、二点目に、動物看護師の処遇の向上につきましてお尋ねがございました。

 基本的には、環境省からただいま説明があったとおりでございます。

 御存じのとおり、愛玩動物の医療はチーム獣医療として動物看護師とセットで行われており、その役割は重要でございます。まさにこの法案にございますとおり、愛玩動物看護師の国家資格化自体が、まず愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上に資するものというふうに認識しております。

長尾(秀)委員 しっかり取り組んでいただきたいと思います。

 次に、提出者にお伺いしたいと思います。

 この法案の目的は、愛玩動物看護師の資格を定めるとともに、その業務が適正に運用されるよう規律し、もって愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上に、愛玩動物の適正な飼養に寄与することとなっております。

 以下、条文を見ますと、愛玩動物の愛護という言葉はありますけれども、動愛法の目的又は理念にかかわる言葉は直接見当たりません。動物ということになれば、この動物の愛護及び管理に関する法律、その法の目的、理念である人と動物の共生する社会の実現に大いに寄与するということが大事だと思いますが、この点、いかがでしょうか。

鬼木委員 動物の愛護及び管理に関する法律の目的である人と動物の共生する社会の実現には、動物の健康及び安全の確保と生活環境の保全を図ることが不可欠でございます。

 さきも述べましたように、我が国の犬、猫等の飼育頭数は約二千万頭と推計されており、愛玩動物は、多くの家庭においてかけがえのない存在となっております。

 そのような中で、飼い主が求める獣医療は高度化しているが、愛玩動物看護師は飼い主の要請に応えるものであります。また、動物の飼育頭数がふえることに伴いまして、動物の健康及び安全の確保や生活環境の保全のため、飼い主による適正飼養の確保の重要性も増してきております。愛玩動物看護師は、適正な飼養についての支援を行うことも業務としております。

 このように、愛玩動物看護師は、動物の愛護及び管理に関する法律の目的である人と動物の共生する社会の実現、これに寄与するものと言えると考えます。

長尾(秀)委員 次に、現在の動愛法は、昭和四十八年に動物の保護及び管理に関する法律として制定をされまして、以後、先般、今回の改正で四回議員立法で行われております。動物の愛護や管理に関して、議員立法なくして動愛法は存在しなかったというふうに言えるほど、議員立法としての意義、役割は極めて重大と考えております。

 一方で、動物の愛護と管理につきましては、まだ多岐にわたって課題が指摘されてきており、このまま議員立法でよいのかどうか、改正のあり方も再考する必要があるのではないかとも思います。超党派議連でもそのような意見又は議論があったのではないかと思いますが、この点、提出者にお聞きをしたいと思います。

生方委員 お答えいたします。

 動愛法についてはずっと議員立法でやっておりまして、私も、前回のときに環境委員長としてこの動愛法の改正にかかわりました。

 今回の動愛法の改正、議員立法ですが、直接的には、犬、猫の殺処分を禁止する議員連盟という超党派の議員連盟がございまして、その中に動愛法の改正プロジェクトチームというのができて、そこが、多くの関係団体からこの二年間にわたって多方面から意見を聞いてきた。閣法では、もちろん専門家の意見を聞くことはございますが、議員立法のように、多方面に自由に来ていただいて意見を述べていただき、どのように改正したらいいのかという議論を二年にわたって積み重ねてきて、いわば愛護団体と我々と共同でこの法律をつくったと言っても過言ではないというふうに思います。

 そうはいっても、法律を実際につくる過程においては、環境省それから法務局の御協力を得まして、私たちこの法律をつくってまいりました。

 議員立法でいいのかどうか、閣法がいいのかどうかという議論は、具体的にはなされたことはございませんが、過去の経歴を見て、議員立法で特段これではいけないというようなことがありませんので、次回がどうなるか、これはまだ、今成立したばかりでございますのではっきりとは申し上げられませんが、少なくとも議員連盟の間では閣法にしようという話は出なかったということだけお伝えを申し上げさせていただきます。

長尾(秀)委員 時間が来ましたので終わりたいと思いますけれども、私は、動物の愛護というより保護に変えるべきではないかとも思っております。愛護なのか保護なのか、動物の愛護を動物福祉に改めるべきとか、アニマルウエルフェアなどの定義も今後議論した方がいいのではないかと思っております。

 引き続き、動愛法の抜本的見直しも含め、今回、愛玩動物看護師法も、制度設計も含めて引き続き議論、検討すべきであるということを申し上げまして、発言を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

秋葉委員長 次に、屋良朝博君。

屋良委員 よろしくお願いいたします。

 国民民主党・無所属クラブ、屋良朝博でございます。

 まずは、長年の御議論を経て本法をまとめられました議員各位そして関係者の皆様の御尽力に敬意を表したいと思います。

 衛生看護師資格から既に三十年余が過ぎて、この間、民間ライセンスの統一化など試みられるなど、御努力なさってこられた諸団体の皆様も、今後のこの制度の充実と発展を見守って期待しておられることだと思っておりますので、ぜひ充実した制度につくり上げていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、まず、先ほどの委員の質問で、その意義と課題についてありましたけれども、私も、実は当委員会に参加させていただけるようになってまだ一カ月ちょっとなので、改めて伺いたいんですけれども、この愛玩動物看護師を国家資格とする新制度導入の意義、狙い、課題について、提案者の方からお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

小宮山委員 御質問ありがとうございます。

 我が国の犬、猫等の飼育頭数は約二千万頭と推計されており、愛玩動物は多くの家庭においてかけがえのない存在となっております。

 民間主体の取組として、動物看護師の資格の統一化や共通の教育カリキュラムの整備等が進められてきておりましたが、民間の統一資格である認定動物看護師の技術的水準の確保や、専門職としての業務を十分に果たすことができる環境の整備が喫緊の課題となっておりました。

 愛玩動物の診療における獣医師と動物看護師によるチーム獣医療体制の整備や、動物看護師によるしつけ教育等の活動の充実が必要であり、動物看護師の役割の重要性が高まっていると言えます。

 今回の法案は、これら昨今の愛玩動物をめぐる状況に鑑みて、新たに愛玩動物看護師の資格を国家資格として定めること、また、その業務が適正に運用されるように規律することに大きな意義がございます。

屋良委員 ありがとうございます。

 認定動物看護師の試験は、おおむね、現在のところ、八五%の高い合格率で推移している状況でございます。資格や経験を問わずに動物看護師として勤務することが可能になっており、技量や技術の均一化に課題があるとも指摘されている分野でございます。

 近年の医療技術の進展や獣医療の高度化、専門化が加速しており、獣医療に対する社会的ニーズも多様化している中、このような中で初めて制度化される愛玩動物看護師の人材確保と資質向上を図る上で、看護師の養成カリキュラムをレベルアップし、試験内容の充実を図る必要があると考えられますけれども、この点について基本的な見解をお聞かせください。

小川政府参考人 お答え申し上げます。

 この愛玩動物看護師法案におきましては、愛玩動物看護師は、現在民間の動物看護師が行っている愛玩動物の看護等に加えまして、新たに診療の補助が新たな業務として規定されているところでございます。

 この診療の補助を新たに愛玩動物看護師が担うということとなった観点から、その業務が適切に行えるよう、受験資格やあるいは試験内容を今後定めていくこととしております。

屋良委員 関係団体とも十分に調整した上で、実態に即した内容につくり上げていただきたいというふうに思っております。

 試験が始まると、動物医療の現場で、新たな国家資格を保持する人と従前の認定資格の保持者がともに働く時期がしばらく続くことになります。無用な心配かもしれませんけれども、資格保持者の質の違いというか格の違いがもしかしたら生じて、その中で序列が生まれたりすると何か現場がぎくしゃくしちゃって、せっかくのいい制度だと思って導入したにもかかわらず、何かそれがマイナスイメージがついて、それを広げるというところのインセンティブがそがれてしまうというふうなこともやはりどうしても心配してしまうんですね。

 関係諸団体も、当然、多くの現在の看護従事者に国家資格の取得を呼びかける啓発活動に取り組まれることだと思いますけれども、政府として、この新制度を広めて、獣医療現場に広く定着させていくような施策をどのように考えておられるのか、御説明ください。

正田政府参考人 お答えいたします。

 委員から御指摘ございましたとおり、本制度を導入されますと、将来的には、獣医療の現場におきまして、国家資格保持者と非保持者の双方が獣医師の業務のサポートに携わるということも想定されるところでございます。

 国家資格を持たない方につきましても、現在の業務を引き続き行うことは可能でございます。さらに、国家資格保持者につきましては、従来の業務に加えまして、獣医師の指示のもと、採血、投薬などの診療の補助業務を行うことができることとなり、その役割の重要性も増し、現場での責任も大きくなってくると考えているところでございます。

 こうした事情を踏まえまして、異なる資格の保有者がそれぞれの専門性を生かして適切にその役割を果たすことができるよう、国家資格保持者が担う業務を明確にするとともに、法施行までに十分に周知を行い、本制度の普及、定着に努めてまいりたいと考えております。

屋良委員 次に進ませていただきます。

 動物病院は全体の約六割が個人経営の小規模な病院だというふうに言われておりまして、そんな中で、働きながら資格試験を受け直すことの時間的あるいは経済的な負担は大きいのではないかというふうに考えております。例えば、私、我が事に置きかえると、今、働いている中で、新しい国家試験を受けなさいと言われて、仕事で疲れているのに勉強したり講習会に参加しないといけないという、結構な負担だと思うんですね。

 それをどうにかサポートしてあげるような、そんな仕組みがあると、キャリアアップを目指す看護師の人たちがふえて、この制度が充実していくのではないかというふうに期待するんですけれども、そのような仕組みがまず必要なのかどうかということも含めて、御見解をお聞かせください。

小宮山委員 御指摘のとおり、既に民間の資格を所有、取得している方も、講習会を受講した上で改めて国家試験を受験する必要があり、時間的、経済的な負担が生じることはございますが、やはり支援体制は大変重要かと考えます。

 講習会の具体的な制度設計については、この法律施行後、政府において検討されることとなりますけれども、過度な負担とならないよう、例えば講習会の受験項目の一部免除を検討することなどが考えられております。

屋良委員 ありがとうございます。

 もう一つ、受験についてなんですけれども、未修学者の受験資格として、本法によりますと、動物看護に係る累積五年の実務経験を有することというふうに規定されております。

 この実務経験五年の中身をどのように算定し、評価するのかということなんですけれども、実務経験の中身はそれぞれ違うというふうに思われます。五年の間フルタイムで実務経験を積まれた方、あるいは時間を限ったパートで五年を過ごした方、さまざまあると思うんですけれども、実務経験五年という記載、その意味ですね、その中身をどのように算定、評価するのかということは、やはりこれは資格試験にかかわることなので明示しておいた方がいいのではないかというふうに考えますけれども、その点、御見解を聞かせてください。

正田政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘ございましたとおり、本法案におきましては、五年以上の実務経験を有する者に対する特例措置といたしまして、法律の施行後五年の間、農林水産大臣と環境大臣が指定する講習会を修了し、予備試験に合格すれば、国家試験の受験資格を取得することができる規定が設けられてございます。

 予備試験の受験資格として求められる実務経験の具体的な内容につきましては、今後、施行に向けまして、農林水産省とも連携し、丁寧に検討してまいりたいと考えております。

 この検討に当たりましては、国家資格の受験資格に相当する知識及び技能を有する者として求められる質を担保するとともに、愛玩動物看護師を目指す方々の間に不公平が生ずることがないよう十分配慮し、適切な制度の運用に努めてまいりたいと考えております。

屋良委員 受験者が誤解をしないような明確な書きっぷりが必要だというふうな気がすることだと思います。

 次に行きます。

 国家試験の実施時期なんですけれども、本法成立から三年以内と規定されておりますけれども、試験時期が明示されないと、受験者も、いつから準備すればいいのかということを悩んでしまうんじゃないかと心配されます。

 動物愛護法で新たに義務化されることが決まりましたマイクロチップの挿入、その作業も、対応すべき数からするとかなり膨大な作業になって、この看護師制度が一日も早く充実して、実施に移行されることが望まれる、現場ではそういう希望が強まってくるというふうに思います。

 その改定愛護法の実施と本法のスタート時期とは恐らく一対でなければならないというふうに思われますけれども、本法が成立した後、どのようなスケジュールで初回の試験が実施されるのか、その辺の見通しをお聞かせください。

正田政府参考人 お答えいたします。

 本法案におきます施行期日に係る規定を踏まえれば、令和四年度春ごろの施行が想定されますので、当該年度中に最初の国家試験が実施されることと見込まれます。

 したがって、今後、施行に向けまして、指定試験機関等の指定、受験資格取得に必要なカリキュラムの検討、試験問題の作成など、必要な準備を計画的に進めることにより、受験生に混乱が生じないように、十分な余裕を持って周知を図ってまいりたいと考えております。

屋良委員 ありがとうございます。

 次に準備した質問が、愛玩動物看護師の処遇に係るものなんですけれども、先ほどの委員の質問で答えをいただき、多分同じような内容になると思いますので、ここはちょっと省かせていただきまして、次に移ります。

 本法第四条にあります欠格事由についてなんですけれども、罰金以上の刑に処せられた者、あるいは麻薬、大麻、アヘンの中毒者などは受験資格がないというふうに規定されております。

 ただ、刑を終えた人とかあるいは矯正施設を出所された方、社会復帰を目指す方、そういった方々の受験の資格あるいはそのチャンスを奪ってしまうものなのかというふうにもこれは読めるんですね。その辺、ちょっと、書きっぷりも含めて、実際はどのような内容なのかということを説明いただけますでしょうか。

小川政府参考人 お答え申し上げます。

 欠格事由についてのお尋ねがございました。

 本法案ではございませんが、現在、農林水産省が所管し、運用しております獣医師法の第五条に同様の規定がございますので、その運用を説明させていただきたいと思います。

 まず、罰金以上の刑に処せられた者でございますが、これは、刑法第三十四条の二の規定によりまして、罰金の刑の執行が終わって、罰金以上の刑にその後処せられないで五年を経過したときは、そもそも刑の言渡しの効力を失うこととされております。したがいまして、五年後、何もなければ、罰金以上の刑に処せられた者でなくなるという運用をしております。

 また、麻薬、大麻等中毒者でないといったような要件も書いてございますが、獣医師法では、これは医師の診断書の提出によって判断をするといった運用をしているところでございます。

 以上でございます。

屋良委員 わかりました。

 この法案が成立すれば、恐らくアジアで初めての看護師の国家資格となるわけでございます。日本の高い技術を国際スタンダードとしてブランド化を図ることができれば、業界全体の底上げにもつながるし、もしかしたら、日本で学ぼうというふうに思ってくれる外国の留学生も来られるかもしれない、そんな可能性を秘めているものだと思います。

 愛玩動物に対する高度医療、きめ細かなケアを国際社会にアピールできる効果は大きいと考えられますし、これはまた夢が膨らむ話だというふうに思っております。その点、大臣、提案者のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

原田国務大臣 全く御指摘のとおりでございまして、わざわざアピールをしなくても、こうして日本が率先をして、大事な動物の健康の保持や、しつけなど飼い主の責任の徹底を求める社会的ニーズに対応した知識と技能を有する専門職として、こういう新しい制度、国家試験まで導入して育てるというのは、間違いなく、今後、国際社会でも高い評価を受けるものではないか、こう期待しているところであります。

 本国家資格は、動物愛護管理法を効果的に運用していく上でも重要であると考えておりまして、今後、愛玩動物看護師の社会的役割の周知に努めるなど、適切な運用を図ってまいりたい、こう思っております。

秋葉委員長 小宮山君、簡潔にお願いします。

小宮山委員 愛玩動物看護師の活躍の場は、動物病院を主に、ペットショップや教育機関の多岐にわたるところがあります。この法案ができることによって、労働基準法等雇用関係に係る規定の対応整備がされることで、また職業として注目もされる、また、安定していくことも期待されております。

 アジアで最初の国家資格化ということにおいて、委員の指摘のとおり、これが世界に通用する資格となる、そして、日本で学んだ資格が国際標準となるということも期待をさせていただいております。

 以上です。

屋良委員 ありがとうございました。

 時間ですので、終わります。

秋葉委員長 次に、田村貴昭君。

田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

 まず、提案者に質問します。

 今回、動物看護の対象を飼育動物全般とせずに愛玩動物に限定したのは、いかなる理由によってでしょうか。簡潔にお答えいただきたいと思います。

鬼木委員 我が国の犬及び猫の飼養頭数は現在約二千万頭と推計されておりまして、家族の一員としてかけがえのない存在とされております。また、動物愛護管理法において、動物の飼い主に対しては終生飼養の努力義務が課されており、愛玩動物に対する獣医療の需要は高まっております。

 また、愛玩動物の飼い主は、飼養している愛玩動物の看護等について、必ずしも十分な知識、経験等を有しているとは限りません。そのため、愛玩動物の看護及び飼い主等に対する助言その他の支援について、専門的な知識を有する愛玩動物看護師の資格の制定が必要となっております。

 これに対して、産業動物については、畜産業者等が産業動物の飼育に関して一定の知識、経験等を有していることが多いと考えられ、産業動物の看護師についての具体的な要望は、現時点では上がっていないものと承知しております。

 また、特定動物や実験動物についても、現段階では要望がないものと承知しております。

 このようなことから、愛玩動物看護師の業務の対象は愛玩動物に限ることとさせていただきました。

田村(貴)委員 必要性とその議論については、やはり深めていく余地というのはいっぱいあるわけなんですよね。時間があればちょっと後で指摘したいと思うんですけれども。

 獣医師法第一条では、「獣医師は、飼育動物に関する診療及び保健衛生の指導その他の獣医事をつかさどることによつて、動物に関する保健衛生の向上及び畜産業の発達を図り、あわせて公衆衛生の向上に寄与するものとする。」という規定があります。つまり、公益的な役割を定めているところであります。その獣医師の指示のもとに医療行為が許容される愛玩動物看護師においても、獣医師法と同様に国家資格化に値する公益的役割が求められると私は考えますけれども、いかがでしょうか。

生方委員 田村委員にお答えをいたします。

 今回の法律は、愛玩動物看護師の資格を定め、その業務を規律することにより、愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上並びに愛玩動物の適正な飼養に寄与することを目的としております。

 愛玩動物看護師は、獣医師の指示のもとに診療の補助を行うことを業務の一つとしていることから、獣医師の公益的な役割に貢献し、愛玩動物に関する獣医療の普及及び向上に寄与するものであります。

 また、愛玩動物の適正な飼養に寄与することで、動物愛護管理法が目的とする人と動物の共生する社会の実現にも寄与するものと考えられております。

 愛玩動物看護師には、以上のような公益的役割があるものと考えております。

田村(貴)委員 公益的役割があるし、それが追求されなければいけないと。

 そうであるならば、やはり愛玩動物看護師は、認定動物看護師以上にしっかりとしたものでなければならないと思います。単にスライドするということであってはならないと思います。

 引き続き提案者に質問しますけれども、法案四十条、愛玩動物看護師が担う診療の補助について伺います。

 具体的にはどういう行為を指しているのか、そして、それは何に定めるのかについて、説明をお願いします。

高木(美)委員 お答えいたします。

 愛玩動物看護師が行う診療の補助の内容については、提案者といたしましては、獣医師の指示のもとに行う採血、投薬、マイクロチップの挿入、また、カテーテルによる採尿等を想定しております。

 診療の補助の具体的な内容につきましては、この法律の施行後、政府において検討されることになりますが、愛玩動物看護師が、診療の補助としてどのような行為ができて、どのような行為ができないのかは、明確にされなければならないと考えます。

 例えば、人の看護師が医師の指示のもとに行う診療の補助の範囲につきましては、厚生労働省の医政局長通知等を通じて明らかにされているところです。愛玩動物看護師が獣医師の指示のもとに行う診療の補助につきましても、農水省において、同様の方法により、その範囲が明確にされていくことが考えられます。

田村(貴)委員 今提案者の方から答弁があった、採血、投薬、それからマイクロチップの挿入、それからカテーテルによる採尿、こうしたことについては、法案のどこにも書いていないわけなんですね。そして、今からこれを決めていくと。伺えば、獣医師会と動物看護職協会との間で今協議中だというふうに伺っております。

 そして、医師の指示のもとにといっても、それは医師が立ち会うのか、あるいは電話でも指示は指示として成り立つのか、そうした大事なところが、この法案審議の現時点で示されていないわけなんですね。

 農水省においても、これは人医療としてのいわゆるこんな行為ではないかというような提示だと思うんですけれども、そういう意味では、ちょっと生煮え感がある、生煮えになっているんではないかというふうに私は考えるわけであります。

 続いて、環境省の方にお伺いをいたします。

 法案三十四条、指定試験機関についてであります。

 もし動物看護師統一認定機構が試験実務を担う指定試験機関となるのであれば、これは単なる横滑りであります。国家資格試験として、国は、この愛玩動物看護師の国家資格を与えるという試験について、どうかかわっていくんでしょうか。

正田政府参考人 お答えいたします。

 本法案におきましては、「農林水産大臣及び環境大臣は、農林水産省令・環境省令で定めるところにより、その指定する者に、試験の実施に関する事務を行わせることができる。」と規定されているところでございます。

 また、農林水産省及び環境省は、試験問題の作成を行う愛玩動物看護師試験委員の要件を定める等により、試験内容が適正なものになるよう担保するとともに、指定した指定試験機関に対し、事業計画及び試験事務規程を認可し、さらに、必要に応じて報告徴収や立入検査を行うなど、試験の実施に関する監督を行うこととされてございます。

 これらの規定を踏まえまして、試験の実務がしっかりと進められるよう、制度の適切な運用のために、その役割をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。

田村(貴)委員 しっかり監督の役割を果たしていくということですね。

 次に、農水省にお尋ねします。

 試験というのは、愛玩動物看護師を目指す全ての受験生にとって公平で公正でなければなりません。例えば、試験委員の選任において、あるいは試験問題の作成等において、いかにして公平性を確保していくか、どのようにお考えでしょうか。

小川政府参考人 お答え申し上げます。

 愛玩動物看護師法案に基づいて行われる試験でございますが、委員御指摘のとおり、公平公正に行われることが必要だというふうに考えてございます。

 この試験でございますが、この法案におきましては、農林水産大臣及び環境大臣が指定する指定検査機関に行わせることができることとされておりますが、まず、その指定に当たりまして、法案第三十八条の規定により準用されます十二条でございますけれども、試験事務の実施に関する計画が適正であるといったことが求められておりますし、また、この試験事務を公正に実施することができないおそれがある場合は指定してはならないというふうに規定されております。

 さらに、指定試験機関が試験事務以外の業務により試験事務を公正に実施することができないおそれがあるという場合には、三十八条の規定により準用されます二十三条の規定により、指定を取り消さなければならないといった形で規定されているところでございます。

 さらに、先ほど委員御指摘がございましたとおり、三十五条におきましては、試験問題の作成あるいは採点を行う試験委員は指定試験機関が選任することとされておりますが、まさに、第三十六条におきまして、試験の問題の作成及び採点について、厳正を保持しつつ不正の行為のないようにしなければならないと規定されており、かつ、第四十六条におきましては、この不正の採点をした試験委員への罰則として、一年以下の懲役あるいは五十万円以下の罰金に処するといったような仕組みになっております。

 これらの規定に基づきまして、国家資格試験が適正に行われるよう、農林水産省としても監督してまいりたいと考えております。

田村(貴)委員 しっかり行うということであります。

 提案者にお尋ねします。

 愛玩動物看護師の輩出が始まったとして、国家資格を持たない従事者が職場から排除されてしまうのではないかという懸念については、いかがお考えでしょうか。

小宮山委員 愛玩動物看護師の業務のうち、診療の補助については、現行、獣医師以外は行うことができない業務であるけれども、この法律の施行後は、愛玩動物看護師の資格があれば行うことができるということとなる新しい業務と捉えております。

 他方、入院動物の世話そのほかの愛玩動物の看護や、愛玩動物の飼養者等に対するその愛護及び適正な飼養に係る助言そのほかの支援については、愛玩動物看護師でなくても行うことができるとなっております。

 このように、国家資格を持たないこれまでの従事者も、現在の業務を引き続き行うことができるため、必ずしも職場から排除されるものとは考えておりません。

田村(貴)委員 排除されてはいけないと思いますね。ここに対するやはり注視が必要だというふうに考えます。

 ちょっと戻るんですけれども、農水省に、獣医師の資格試験については、例えばその質問づくりとか等においてどういうふうに苦慮されているか、努力されているか、そういったことについてちょっと説明していただけますか。

小川政府参考人 獣医師国家試験につきましては、獣医師法に基づきまして、これは獣医事審議会が実施をする、そして、それを農林水産大臣が監督をするといった仕組みになっております。まさに、第三者機関でございますところであります獣医事審議会が、試験問題の作成委員等と問題の作成といったことにつきまして慎重に作業を進めてきているといった運用を行っているところでございます。

田村(貴)委員 伺えば、質問づくりを、一人の試験委員には全権を与えないとか、そういった取組を踏襲していきたいというふうに伺っておりますので、そこはしっかりやっていただきたいというふうに思います。

 まず、一番最初に鬼木議員から説明があった飼育動物全般についての考え方でありますけれども、獣医師は、獣医師法でその任務を、「飼育動物に関する診療及び保健衛生の指導」というふうに定められており、主に家畜伝染病予防など防疫の第一線に立って公衆衛生に責任を負う立場から、獣医師としての国家資格がされてきた経緯があるわけなんですね。その獣医師の診療補助を行う国家資格の専門職を創設するのであれば、今回、本来は、同様の責務を明確にした上で、飼育動物全般を対象にした動物看護師とすべきであったというふうに考えるわけであります。

 そして、これまでBSEがあり、鳥インフルエンザがあり、口蹄疫の問題もありました。今は豚コレラの問題も起こっています。家畜伝染病の発生の際に、産業動物分野における動物看護師の法制度化というのは、そのたび審議されてきたんですね。検討が必要だ、必要じゃないかというふうに、農水省や国会の場でたびたび指摘されてきたわけなんです。ですから、これはやはりこれからも検討していかなければならない。産業動物の獣医師さんが地域偏在がある、足らないところはしっかりあるわけですね。そうした問題とあわせて、じゃ、獣看護師全体の問題もこれからあわせていくという課題は私は残っているというふうに考えております。

 さらに、大学とか専門学校におけるいわゆる教育の現場では、診療分野まで含むカリキュラムがこれから導入されてまいります。獣医師それから獣看護師、そうした獣医療を提供するといったところで、ふさわしい水準までその引上げが果たしてちゃんと行われるのかといった課題もあります。

 また、国家資格をもって、今の動物病院等の従事者、それから新しく愛玩動物看護師となられる方の賃金が即引き上げられる、処遇が改善されるということについては、まだ何も担保がされていないところであります。

 いろいろ申しましたけれども、今度の法提案において、さまざまなまだ検討課題があるというふうに思います。それから、施行に至るまでにしっかりと詰めなければいけないといったところもあります。そのことを指摘して、きょうの質問を終わります。

秋葉委員長 以上で発言は終了いたしました。

 お諮りいたします。

 本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

秋葉委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

秋葉委員長 次に、本法律案の提出に際しまして、とかしきなおみ君外三名から、自由民主党、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の共同提案による愛玩動物看護師の制度化に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。屋良朝博君。

屋良委員 ただいま議題となりました愛玩動物看護師の制度化に関する件につきまして、提案者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。

    愛玩動物看護師の制度化に関する件(案)

  政府は、「愛玩動物看護師法」を施行するに当たっては、次の事項に留意し、その運用について万全を期すべきである。

 一 愛玩動物看護師が獣医師の指示の下に行われる愛玩動物の診療の補助等に必要な専門的知識・技能を十分に有した資格となるよう、その資質の向上の観点から、受験資格を得るために必要な教育養成機関における養成課程及び国家試験の内容の充実に努めること。

 二 現行の動物看護師が愛玩動物看護師の受験資格を取得できるよう、講習会及び予備試験の実施等について十分配慮すること。

 三 愛玩動物看護師の制度化による業務独占及び名称独占が、現行の動物看護師の業務遂行に支障をきたさないよう十分配慮すること。

 四 動物看護師の業務は動物診療施設のみならず動物関連施設、企業及び教育機関など活動の場が多岐にわたっていることから、関係省庁間及び関連団体との連携に努めること。

 五 愛玩動物看護師の資格取得のための教育養成機関等における費用負担の増加等が、動物看護師志望者を抑制することにつながらないよう、動物看護師全体の処遇の向上に向けて、その社会的役割の周知や認知度の向上等、必要な環境整備に努めること。

 六 動物の愛護及び管理に関する法律の実効性を確保する観点から、愛玩動物看護師が適切に役割を果たすことができるよう、同法との連携に十分配慮すること。

 七 愛玩動物看護師の制度化に伴う諸施策を着実に実施するため、必要な体制の確保に向けて、万全を期すよう努めること。

  右決議する。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

秋葉委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

秋葉委員長 起立総員。よって、本動議のとおり決議することに決しました。

 この際、ただいまの決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。原田環境大臣。

原田国務大臣 ただいまの委員会決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連絡を図りつつ、努力してまいる所存でございます。

秋葉委員長 お諮りいたします。

 本決議の議長に対する報告及び関係各方面への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時五十八分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.