衆議院

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第1号 令和5年11月7日(火曜日)

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本国会召集日(令和五年十月二十日)(金曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 古賀  篤君

   理事 菅家 一郎君 理事 堀内 詔子君

   理事 務台 俊介君 理事 鷲尾英一郎君

   理事 篠原  孝君 理事 森田 俊和君

   理事 輿水 恵一君

      畦元 将吾君    井上 信治君

      井上 貴博君    伊藤 忠彦君

      稲田 朋美君    小倉 將信君

      国定 勇人君    熊田 裕通君

      笹川 博義君    橘 慶一郎君

      三ッ林裕巳君    柳本  顕君

      近藤 昭一君    坂本祐之輔君

      堤 かなめ君    馬場 雄基君

      松木けんこう君    奥下 剛光君

      杉本 和巳君    空本 誠喜君

      林  佑美君    日下 正喜君

    ―――――――――――――

十月二十日

 古賀篤君委員長辞任につき、その補欠として務台俊介君が議院において、委員長に選任された。

令和五年十一月七日(火曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 務台 俊介君

   理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君

   理事 菅家 一郎君 理事 堀内 詔子君

   理事 鷲尾英一郎君 理事 篠原  孝君

   理事 森田 俊和君 理事 奥下 剛光君

   理事 鰐淵 洋子君

      畦元 将吾君    井上 信治君

      井上 貴博君    石原 正敬君

      小倉 將信君    金子 容三君

      国定 勇人君    熊田 裕通君

      古賀  篤君    笹川 博義君

      柳本  顕君    近藤 昭一君

      坂本祐之輔君    堤 かなめ君

      馬場 雄基君   松木けんこう君

      杉本 和巳君    空本 誠喜君

      林  佑美君    中川 康洋君

    …………………………………

   環境大臣

   国務大臣

   (原子力防災担当)    伊藤信太郎君

   環境副大臣        八木 哲也君

   環境副大臣        滝沢  求君

   環境大臣政務官      朝日健太郎君

   環境大臣政務官      国定 勇人君

   環境委員会専門員     吉田はるみ君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十日

 辞任         補欠選任

  日下 正喜君     中川 康洋君

  輿水 恵一君     鰐淵 洋子君

同月三十一日

 辞任         補欠選任

  橘 慶一郎君     金子 容三君

  三ッ林裕巳君     石原 正敬君

十一月七日

 理事漆間譲司君十月十六日委員辞任につき、その補欠として奥下剛光君が理事に当選した。

同日

 理事務台俊介君十月二十日委員長就任につき、その補欠として伊藤忠彦君が理事に当選した。

同日

 理事輿水恵一君十月二十日委員辞任につき、その補欠として鰐淵洋子君が理事に当選した。

同日

 理事鷲尾英一郎君同日理事辞任につき、その補欠として稲田朋美君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件


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     ――――◇―――――

務台委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言御挨拶を申し上げます。

 この度、環境委員長に就任いたしました務台俊介でございます。

 環境問題については、地球温暖化対策、生物多様性の保全、循環型社会の形成、自然環境の保護などの課題が山積しております。

 これらの課題は、災害の頻発、激甚化を始め、様々な危難をもたらすことが懸念されており、今この瞬間も、国民一人一人の暮らしを脅かしております。

 環境は、経済社会活動の基盤であります。経済や社会における課題と複雑に絡み合う環境問題に対して、我々は、当面の対応にとどまることなく、大局的、長期的見地に立った解決を模索していく必要があります。また、環境は経済的利害を超えた対処が求められる分野でもあり、我々はそうした立場に立って議論をしていかなくてはなりません。

 それと同時に、東日本大震災、原発事故における放射性物質による汚染からの環境再生を始めとした目の前の一つ一つの課題についても、我々は真摯に取り組まなければなりません。

 このような状況の下、当委員会に課せられた使命は誠に重大であります。

 委員長といたしましては、その責務の重大さを十分認識し、委員各位の御指導と御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

務台委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事鷲尾英一郎君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

務台委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事の辞任及び委員の異動並びに私の委員長就任に伴い、現在理事が四名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

務台委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に

      伊藤 忠彦君    稲田 朋美君

      奥下 剛光君 及び 鰐淵 洋子君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

務台委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 環境の基本施策に関する事項

 地球温暖化の防止及び脱炭素社会の構築に関する事項

 循環型社会の形成に関する事項

 自然環境の保護及び生物多様性の確保に関する事項

 公害の防止及び健康被害の救済に関する事項

 原子力の規制に関する事項

 公害紛争の処理に関する事項

以上の各事項につきまして、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

務台委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

務台委員長 この際、環境大臣伊藤信太郎君、環境副大臣八木哲也君、環境副大臣滝沢求君、環境大臣政務官朝日健太郎君及び環境大臣政務官国定勇人君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。伊藤環境大臣。

伊藤国務大臣 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の伊藤信太郎です。

 第二百十二回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。

 まず、東日本大震災、原発事故からの復興再生の推進について申し上げます。

 私は、これまでも東日本大震災復興特別委員長等の立場で被災地を何度も訪問してまいりました。そして、環境大臣に就任後、最優先で福島県及び各町村を訪問し、内堀知事や各町村長の皆様と面会しました。福島県の現状や復興に向けた課題を直接お伺いし、環境大臣として、福島の復興再生に全力で取り組んでいく決意を新たにしました。

 本年は、富岡町、浪江町、飯舘村の特定復興再生拠点区域において避難指示が解除され、福島の復興に向けてまた一歩前進した年となりました。環境省として、ふるさとに戻りたいという御意向のある住民の方々の帰還に向けて、さきの国会で成立した改正福島特措法に基づき、特定帰還居住区域における除染や家屋等の解体を着実に実施してまいります。

 また、国として約束かつ責務である福島県内除去土壌等の県外最終処分についても、技術的な検討や全国での理解醸成等の取組を着実に進めてまいります。

 さらに、住民の不安解消や風評払拭を図るため、放射線健康管理やALPS処理水に係る海域環境モニタリング等を実施するとともに、福島の産業、町、暮らしの創生に向けた福島再生・未来志向プロジェクトにより、脱炭素を基軸とした事業創出等を推進してまいります。

 次に、ネイチャーポジティブの達成に向けた取組について申し上げます。

 生物多様性を基礎として成り立つ自然資本は、水や食料を始めとする資源の供給源であり、二〇三〇年までに生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せるというネイチャーポジティブ、自然再興の達成は、我が国の経済、社会の基盤となる最も重要な課題の一つです。

 環境省は、生物多様性国家戦略に基づき、二〇三〇年までに陸、海の三〇%以上を保全する目標、いわゆるサーティー・バイ・サーティー目標の実現を目指し、国立・国定公園の新規指定等の推進とともに、民間の自主的な取組によって生物多様性が保全されている場所を自然共生サイトに認定する取組を推進します。先月には、森林や里地里山、都市の緑地、沿岸域など、百二十二か所を自然共生サイトに認定することを決定し、今年中に百か所認定という目標も早々に達成いたしました。非常に多くの企業等から強い関心が示されており、このようなネイチャーポジティブ元年とも言える状況も追い風にして、民間活動を促進する法制度の検討、ネイチャーポジティブを実現する経済に移行するための戦略策定等を進めてまいります。また、国立公園における滞在体験の魅力向上の取組などを進めることにより、地域が活性化され、自然環境の保全へ再投資される保護と利用の好循環を実現します。

 ネットゼロの実現に向けた取組について申し上げます。

 我が国は、二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロ、いわゆるネットゼロに向け、二〇三〇年度四六%削減、さらに五〇%の高みに向けた挑戦の継続を表明しています。この目標の実現に向け、環境省は、地域、暮らしの脱炭素化を実現するべく、地域と共生する再生可能エネルギーの普及を加速するとともに、脱炭素先行地域や脱炭素の基盤となる重点対策の全国実施を通じて地域課題の解決に貢献します。加えて、株式会社脱炭素化支援機構による資金供給を通じた民間投資の拡大等により、GXの社会実装を後押ししてまいります。

 また、新たな国民運動、デコ活を通じた行動変容、ライフスタイル転換の促進により脱炭素型の製品等の需要を喚起するとともに、ZEH、ZEB化の支援や窓の断熱改修等による住宅、建築物の脱炭素化の推進、商用車の電動化等により、豊かな暮らしづくりを強力に進めてまいります。

 サーキュラーエコノミーへの移行に向けた取組について申し上げます。

 資源循環と成長の好循環を目指す循環経済、いわゆるサーキュラーエコノミーへの移行は、資源の採掘から加工、廃棄に至るライフスタイル全体の脱炭素化にもつながるものであり、ネットゼロの実現においても要となるとともに、産業競争力の強化や経済安全保障にも資するものです。現在検討を進めている次期循環型社会形成推進基本計画においては、地方創生の観点も踏まえ、サーキュラーエコノミー政策を中長期的に重要な柱として位置づけてまいります。

 また、製造業などの動脈産業と廃棄物処理業などの静脈産業の連携による資源循環市場の創出を支援する制度を検討してまいります。さらに、プラスチックや金属の資源循環の推進等により、サーキュラーエコノミー関連ビジネスの市場規模を、現在の約五十兆円から二〇三〇年までに八十兆円以上に拡大することを目指します。加えて、新たな国民運動、デコ活とも連携しながら、食品ロス削減やサステーナブルファッションの推進、紙おむつの再生利用等の普及を促進するとともに、太陽光パネルの廃棄増加に備えた対応の検討を進めます。あわせて、持続可能で強靱な廃棄物処理体制を構築すべく、災害廃棄物対策の体制整備、一般廃棄物処理施設や浄化槽の整備等を進めてまいります。

 環境外交について申し上げます。

 本年四月に開催されたG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合においては、二〇四〇年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにする野心や、G7ネイチャーポジティブ経済アライアンスの立ち上げ、循環経済及び資源効率性の原則等が合意される等、多くの成果が得られました。私は、このレガシーを受け継ぐとともに、外務副大臣としての経験やこれまで培った人脈も生かしながら、今月末から開催される国連気候変動枠組み条約のCOP28や、プラスチック汚染に関する条約交渉等において主導的な役割を果たしてまいります。

 世界全体のネットゼロにも大きく貢献してまいります。二国間クレジット制度、いわゆるJCMについては、二〇三〇年度までの累積一億トン程度の国際的な排出削減、吸収量の確保を目指し、実施体制を強化します。あわせて、本年四月に立ち上げたパリ協定六条実施パートナーシップセンターを通じ、市場メカニズムに関する各国の体制整備や知見の共有等を支援することで、質の高い炭素市場の構築に貢献してまいります。特に、地球規模でのネットゼロの鍵を握るのがアジア諸国です。アジア・ゼロエミッション共同体構想の下、多様なニーズを踏まえた実効的な協力を推進します。

 次に、環境省の原点である人の命と環境を守る基盤的な取組について申し上げます。

 水俣病を始めとする公害健康被害対策や石綿健康被害者の救済、子供の健康に影響を与える環境要因を解明するエコチル調査に引き続き真摯に取り組みます。また、さきの通常国会で改正された気候変動適応法に基づく熱中症対策や、関係閣僚会議の下で政府が一体となって取り組む花粉症対策、河川や地下水から検出され、関係自治体や地元住民から不安の声が上がっている有機フッ素化合物、いわゆるPFAS対策を推進するほか、来年度から環境省に移管される水道の水質、衛生の管理に取り組むことで、国民の安全、安心を確保してまいります。加えて、ヒアリ等の外来種対策や鳥獣保護管理の着実な実施、希少種保全や動物愛護管理等にも取り組んでまいります。

 以上、申し述べました、我が国が直面する数々の社会課題に対しては、課目ごとの個別対応ではなく、政府の多様な政策と環境政策の統合や、ネイチャーポジティブ、ネットゼロ、サーキュラーエコノミーという環境政策間の統合による統合的アプローチが有効です。この考え方の下、地球循環共生圏の構築やデコ活を通じて社会の枠組みやライフスタイルの変革を目指すとともに、今後の政府全体の環境政策に関するグランドデザインを示すものとなる新たな環境基本計画の策定に取り組みます。

 原子力防災等について申し上げます。

 万が一の原子力発電所の事故に対応するための備えに終わりや完璧はありません。東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓をしっかり胸に刻み、今後も安全神話にとらわれることなく、内閣府特命担当大臣として、関係自治体等と一体となり、各地域での防災訓練等を通じて地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化等を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいります。

 また、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣として予算及び体制面でサポートします。

 環境問題は、個人、地域、国、地球が同心円の問題であり、個人の行動変容の集積が地球全体の未来につながるものだと考えています。国民一人一人のよりよい暮らしの実現、地域の活性化、そして地球全体の未来を守ること、これらの同時達成に全力を挙げて取り組んでまいります。

 以上、環境大臣及び原子力防災担当の内閣府特命大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。

 務台委員長を始め理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力をお願い申し上げます。

 一部の訂正をお願いしたいと思います。

 六ページで、課題と申し上げるところを課目と申し上げてしまいましたので、訂正させていただきます。それから、同じ六ページで、地域循環共生圏と申し上げるべきところを地球循環共生と申し上げました。ここに訂正させていただきます。申し訳ありませんでした。

 以上でございます。

務台委員長 次に、八木環境副大臣。

八木副大臣 環境副大臣に就任いたしました八木哲也でございます。

 主に、気候変動、地域脱炭素及び自然環境を担当いたします。

 特に、新たな国民運動、デコ活の推進や、地域と共生する再生可能エネルギーの普及を始めとした地域脱炭素の推進、ネイチャーポジティブにつながる民間活動の促進に向けた取組に力を入れてまいります。

 伊藤大臣の下、全力で取り組む所存でございます。

 務台委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

務台委員長 次に、滝沢環境副大臣。

滝沢副大臣 環境副大臣及び原子力防災を担当する内閣府副大臣に就任いたしました滝沢求でございます。

 主に、震災復興、環境保健、水、大気環境、資源循環及び原子力防災を担当いたします。

 特に、被災地の環境再生に向けた取組、人の命と環境を守る基盤的取組、循環経済への移行の加速化に向けた取組に力を入れてまいりたいと考えております。

 伊藤大臣の下、全力で取り組む所存でございます。

 務台委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願いをいたします。

務台委員長 次に、朝日環境大臣政務官。

朝日大臣政務官 環境大臣政務官を拝命いたしました朝日健太郎でございます。

 主に、気候変動、地域脱炭素及び自然環境を担当いたします。

 八木副大臣とともに伊藤大臣をしっかり支えてまいります。

 務台委員長を始め理事、委員の各位の御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。

務台委員長 次に、国定環境大臣政務官。

国定大臣政務官 この度、環境大臣政務官及び原子力防災を担当する内閣府大臣政務官に就任をいたしました国定勇人でございます。

 主に、震災復興、環境保健、水、大気環境、資源循環及び原子力防災を担当させていただきます。

 滝沢副大臣とともに伊藤大臣をしっかり支えてまいります。

 務台委員長を始めといたします理事、委員各位の皆様方に、御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

務台委員長 次回は、来る十日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時五十四分散会


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