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第7号 平成30年2月7日(水曜日)

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平成三十年二月七日(水曜日)

    午前九時五分開議

 出席委員

   委員長 河村 建夫君

   理事 柴山 昌彦君 理事 菅原 一秀君

   理事 田中 和徳君 理事 橘 慶一郎君

   理事 福井  照君 理事 宮下 一郎君

   理事 逢坂 誠二君 理事 津村 啓介君

   理事 竹内  譲君

      あべ 俊子君    伊藤 達也君

      石崎  徹君    石破  茂君

      岩屋  毅君    江藤  拓君

      衛藤征士郎君    門  博文君

      金田 勝年君    小林 鷹之君

      古賀  篤君    佐藤ゆかり君

      高橋ひなこ君    竹本 直一君

      中村 裕之君    根本  匠君

      野田  毅君    原田 義昭君

      平井 卓也君    平沢 勝栄君

      星野 剛士君    宮内 秀樹君

      村上誠一郎君    盛山 正仁君

      山口  壯君    山本 幸三君

      山本 有二君    渡辺 博道君

      阿部 知子君    青柳陽一郎君

      池田 真紀君    岡本あき子君

      落合 貴之君    川内 博史君

      高井 崇志君    高木錬太郎君

      長谷川嘉一君    道下 大樹君

      宮川  伸君    森山 浩行君

      山内 康一君    井出 庸生君

      稲富 修二君    小熊 慎司君

      大西 健介君    後藤 祐一君

      伊佐 進一君    中野 洋昌君

      原口 一博君    藤野 保史君

      宮本  徹君    浦野 靖人君

      遠藤  敬君

    …………………………………

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣         野田 聖子君

   外務大臣         河野 太郎君

   文部科学大臣       林  芳正君

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   農林水産大臣       齋藤  健君

   経済産業大臣       世耕 弘成君

   国土交通大臣       石井 啓一君

   防衛大臣         小野寺五典君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当) 江崎 鐵磨君

   国務大臣

   (少子化対策担当)    松山 政司君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (人づくり革命担当)

   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君

   国務大臣

   (規制改革担当)

   (国家公務員制度担当)  梶山 弘志君

   財務副大臣       うえの賢一郎君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君

   会計検査院事務総局第二局長            腰山 謙介君

   会計検査院事務総局第三局長            戸田 直行君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  桑原振一郎君

   政府参考人

   (内閣官房水循環政策本部事務局長)        黒川純一良君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       植田  浩君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   新原 浩朗君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   田和  宏君

   政府参考人

   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        小野田 壮君

   政府参考人

   (総務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           澤田 稔一君

   政府参考人

   (総務省行政管理局長)  山下 哲夫君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    辻  裕教君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 石川 浩司君

   政府参考人

   (外務省国際法局長)   三上 正裕君

   政府参考人

   (財務省大臣官房長)   矢野 康治君

   政府参考人

   (財務省主計局長)    岡本 薫明君

   政府参考人

   (財務省理財局長)    太田  充君

   政府参考人

   (国税庁次長)      藤井 健志君

   政府参考人

   (文部科学省初等中等教育局長)          高橋 道和君

   政府参考人

   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       佐野  太君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宇都宮 啓君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           吉田  学君

   政府参考人

   (水産庁長官)      長谷 成人君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房総括審議官)         飯田 祐二君

   政府参考人

   (経済産業省商務情報政策局長)          寺澤 達也君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        小野 洋太君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 藤田 耕三君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            由木 文彦君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         田村  計君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  藤井 直樹君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    中島  敏君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            早水 輝好君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君

   政府参考人

   (防衛省整備計画局長)  西田 安範君

   政府参考人

   (防衛省人事教育局長)  武田 博史君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局長)  深山 延暁君

   政府参考人

   (防衛装備庁長官)    鈴木 良之君

   参考人

   (国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長)       古川 一夫君

   予算委員会専門員     石上  智君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月七日

 辞任         補欠選任

  今村 雅弘君     宮内 秀樹君

  岩屋  毅君     中村 裕之君

  青柳陽一郎君     宮川  伸君

  岡本あき子君     森山 浩行君

  落合 貴之君     高木錬太郎君

  山内 康一君     川内 博史君

  藤野 保史君     宮本  徹君

  遠藤  敬君     浦野 靖人君

同日

 辞任         補欠選任

  中村 裕之君     高橋ひなこ君

  宮内 秀樹君     小林 鷹之君

  川内 博史君     山内 康一君

  高木錬太郎君     落合 貴之君

  宮川  伸君     道下 大樹君

  森山 浩行君     池田 真紀君

  宮本  徹君     藤野 保史君

  浦野 靖人君     遠藤  敬君

同日

 辞任         補欠選任

  小林 鷹之君     門  博文君

  高橋ひなこ君     岩屋  毅君

  池田 真紀君     高井 崇志君

  道下 大樹君     長谷川嘉一君

同日

 辞任         補欠選任

  門  博文君     今村 雅弘君

  高井 崇志君     岡本あき子君

  長谷川嘉一君     青柳陽一郎君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成三十年度一般会計予算

 平成三十年度特別会計予算

 平成三十年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

河村委員長 これより会議を開きます。

 平成三十年度一般会計予算、平成三十年度特別会計予算、平成三十年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑に入ります。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官桑原振一郎君、内閣官房水循環政策本部事務局長黒川純一良君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官植田浩君、内閣府政策統括官新原浩朗君、内閣府政策統括官田和宏君、内閣府子ども・子育て本部統括官小野田壮君、総務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官澤田稔一君、総務省行政管理局長山下哲夫君、法務省刑事局長辻裕教君、外務省大臣官房審議官石川浩司君、外務省国際法局長三上正裕君、財務省大臣官房長矢野康治君、財務省主計局長岡本薫明君、財務省理財局長太田充君、国税庁次長藤井健志君、文部科学省初等中等教育局長高橋道和君、文部科学省科学技術・学術政策局長佐野太君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君、厚生労働省子ども家庭局長吉田学君、水産庁長官長谷成人君、経済産業省大臣官房総括審議官飯田祐二君、経済産業省商務情報政策局長寺澤達也君、資源エネルギー庁資源・燃料部長小野洋太君、国土交通省大臣官房長藤田耕三君、国土交通省総合政策局長由木文彦君、国土交通省土地・建設産業局長田村計君、国土交通省鉄道局長藤井直樹君、国土交通省自動車局長奥田哲也君、国土交通省航空局長蝦名邦晴君、海上保安庁長官中島敏君、環境省水・大気環境局長早水輝好君、防衛省防衛政策局長前田哲君、防衛省整備計画局長西田安範君、防衛省人事教育局長武田博史君、防衛省地方協力局長深山延暁君、防衛装備庁長官鈴木良之君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長腰山謙介君、会計検査院事務総局第三局長戸田直行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

河村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤祐一君。

後藤(祐)委員 未来先取り政党、希望の党の後藤祐一でございます。

 きょうは、ペンス副大統領が来日される中、大変お忙しいところ、外務大臣、防衛大臣にお越しいただいたことに感謝申し上げるとともに、このために質問の順番の御調整を委員長、理事の皆様方にいただいたということを感謝申し上げたいと思います。

 また、冒頭、佐賀県神埼市における自衛隊ヘリの墜落事故でお亡くなりになった自衛官にお悔やみを申し上げるとともに、けがをされたり被害に遭われた皆様方にお見舞いを申し上げたいと思います。

 早速、この自衛隊のヘリの墜落事故について幾つか確認をさせていただきたいと思いますが、メーンローターと回転軸をつなぐメーンローターヘッドという部品を交換した直後の点検飛行中に墜落したということが言われております。また、幾つかの目撃証言で、メーンローターが外れた状態で落下したというお話も出てきておりますが、実際にメーンローターは機体と全く別のところで発見されたりもしております。

 防衛大臣に伺いますが、メーンローターが実際空中で外れたということはまず間違いないというふうに理解してよろしいでしょうか。

小野寺国務大臣 今回の事故につきましては、本当に多くの皆様に御心配をおかけし、そして今、後藤委員からは、亡くなった隊員に対しての丁重なるお言葉をいただきました。感謝を申し上げますとともに、再発防止に全力を尽くしてまいりたいと思っております。

 今御指摘がありました事故の調査につきましては、現在、陸幕副長を中心とするチームにおいて事故調査を行っております。私どもとしては、さまざまな情報を分析し、そしてまた、今回、フライトレコーダー等が回収されております、その解析を行いながら、事故調査、原因究明、再発防止に全力を尽くしていきたいと思っております。

後藤(祐)委員 メーンローターはもうほかのところで見つかっていますので、まず、このメーンローターが空中で外れたということぐらいはもう言える話だと思うんですけれども。実際、これは、なすすべがないまま、操縦ミスということではなくて、メーンローターが外れてしまって、そのまま真っ逆さまに落ちている。これは動画も世の中に出ておりますので、そのぐらいは今の時点ではっきり言えることではないかと思うんですが、いかがですか。

小野寺国務大臣 現場に散乱している部品、そしてまた私も、今委員のお話にありましたような映像は見ております。また、目達原の管制官から、この事故発生直後から、このヘリコプターが頭の方から落ちていくというところを、その状況について確認をしている、そういう報告を受けております。

 いずれにしても、今、原因については防衛省内で調査をしているということだと思います。

後藤(祐)委員 きのうの原口委員の質問の中で、放射性物質クリプトン、トリウムがこのヘリの中に、非常に微量という御説明でしたが、含まれるという御答弁がありましたが、これについて、きのう、防衛大臣は記者会見で、周辺環境に比べ、異常な数値は出ていないというふうにおっしゃっておられますが、これだけだと、地元の方なんかはまだ心配だと思うんですね。

 きのう夕方、我が党に対する事務方の説明によりますと、一時間握り締めても一年間の放射線の限度量に達する程度だという御説明だったんですが、これをどう受けとめるかというのもあるんですが、心配しないでいいという程度なのであれば、もう少しわかりやすく、この放射性物質についての御説明をいただけないでしょうか。

小野寺国務大臣 お尋ねになりました放射性物質でありますが、このAH64Dだけではなく、通常のヘリコプターには、エンジンの点火装置等に放射性物質クリプトン等が使われております。また、このAH64Dには、一部、赤外線だったと思いますが、センサーに微量の放射性物質が使われているということでありました。

 この放射性物質というのは極めて微量で危険性が低いと考えておりますが、万が一のことがあってはいけないということで、今回、その部品が散乱している場所あるいはヘリが落下した場所を中心に線量計で広い範囲で調査をし、異常な線量が検出されたという報告がないということを私ども確認をしております。

 また、万が一この放射性物質が含まれている部品等がまだある場合には、それをつかんで一定期間持っておく場合には、通常、直接接触をしても一般の年間被曝に相当しない低いレベルであるということでありますが、やはり私どもとしては、万が一を期すために、今、万が一ヘリの部品等がありましたら速やかに担当部局にお知らせいただきたいということを周辺の住民の皆様には周知させていただいているところだと思います。

後藤(祐)委員 きのう総理も、徹底した原因究明と再発防止に全力を挙げていくというふうに答弁されましたけれども、今回、このメーンローターヘッドを交換して最初の試験飛行だったというふうに伺っております。

 この試験飛行を、民家の上を飛んでしまったということに対する御批判も地元から出ているようでございますけれども、五十時間に一回行う非常に頻度の高いものをどうするかはともかく、今回、重要な部品の交換、何年かに一回というふうに伺っておりますけれども、千七百五十時間経た場合にこの部品を交換するというふうに伺っていますが、こういった何年かに一回起きるような重要な部品の交換をした後の試験飛行というのは、できるだけ基地の上、少なくとも市街地を飛ばないというようなことがまずできる再発防止策だと思いますが、これについての御見解をいただきたいと思います。

小野寺国務大臣 今回、通常五十時間の飛行のたびに行う点検以外に、千七百時間程度飛んだ場合のメーンローターヘッドの交換ということをあわせて行ったということであります。通常、このような整備あるいは部品の交換を行った場合には、当然その運航には入念な準備が必要なんだと思っています。

 今回の試験飛行においても、エンジンを、ローターを回した後、これは今詳細は確認中でありますが、航跡を聞く中で、一度、目達原の飛行場内の中で一周飛行して、その後、基地外に出て、そして試験飛行ルートを飛ぶ、そういう動作が行われたというのが通信記録で確認をできております。

 いずれにしても、どのような状況でこの事故が起きたかということは、今後詳細な分析をしていきたいと思っております。

後藤(祐)委員 その試験飛行ルートの設定の仕方も、今回の事故を踏まえて、いざ何かが起きたときに備えた、市街地を飛ばないような飛行ルート、あるいは基地の上での飛行というのをもう少し長くとるですとか、いろいろなやり方はあると思いますので、そこはぜひ改めていただきたいと思います。

 それと、配付資料に、配付させていただきましたけれども、このAH64、DとかEとかあるようなんですが、これは過去、結構事故が起きておりまして、実際、二〇一五年の十二月二日には、米軍のAH64Eというものですが、テネシー州で墜落して、乗員二人が亡くなっておられます。

 この報道によりますと、メーンローターが機体から外れて地上に落下したということになっているようでございまして、二ページ目の、これは抜粋なんですけれども、ディセンバーの二日というところのアンダーラインのところを見ますと、「M/R」、これはメーンローターということだと思いますが、「メーンローター・ブレード・セパレーション・フロム・ローター・ヘッド」ということが記されておりますし、もう少し詳しく書かれた配付資料の四ページ目を見ますと、これが恐らくメーンローターが落下した写真ということだと思いますが、「メーン・ローター・ブレード・セパレーテッド・フロム・ザ・メーン・ローター・ヘッド」と。

 つまり、この機種、DとEは姉妹機だと思いますけれども、AH64については、メーンローターが機体から外れて落下して、死亡事故がアメリカでは起きている、このことは十分踏まえた上で整備ですとかいろいろな対応をふだんからしているべきだと思いますが、まず、米国でこういったAH64に関する事故が既に起きていたということは御存じでいらっしゃいますか。

小野寺国務大臣 御指摘のような事例を含め、海外でのAH64の事故が発生した事例があることは承知をしておりますし、当然、装備を運用する当局も十分認識していると思っております。

 他方、AH64Dのこれまでの事故の事例において、機体に構造上のふぐあいがあったとの報告は承知をしておりません。もしそのようなふぐあいがあれば、メーカー、これはボーイングがつくっておりますが、メーカーからライセンス国産の企業を通じて当然その情報というのは運用している自衛隊にも入っておりますし、内容については十分把握されていると思っております。

 いずれにしても、今回の陸自の事故についての原因は現在調査中ということになります。

後藤(祐)委員 ちゃんと整備されていればふぐあいにはならないと思うんですね。ですが、恐らく、このアメリカの事故のときも何らかの整備上の問題があってということのようなんですね、実際、インスペクターの責任だというような記述もあるようでございますので。

 実際、今回の事故機の整備をされる方々は、このアメリカでのメーンローターヘッドに基づく事故ということを知っていたのでしょうか。

小野寺国務大臣 当然、このような機体の整備を行う者に関しては、十分な情報そしてまた技能を持った形での整備を行うというのが基本であります。

 そして、例えば、これはAH64だけではなく他の航空機もそうでありますが、海外あるいは日本国内でもそうでありますが、何らかの事故が発生したり、あるいは整備上の問題が発生した場合には、その情報というのは当然共有をされるものですし、メーカー側からそのような事故があったという報告は当然運用者には入ってくるのが基本だと思っています。

 そのようなことを基本として整備をしているというのが、私ども隊の運営の基本だと思っております。

後藤(祐)委員 ぜひ、実際この整備に当たった方がこのアメリカでの経験を知っていたかどうかは検証してください。

 これは、私、きのう英語のページをいろいろ見たんですけれども、かなりの件数の事故があります。どれも、ちゃんと整備されていれば起きていないような事故が多いと思うんですね。だからこそ、ちょっとしたミスじゃ済まされないようなものとして、特にどこが大事かというのは当然共有されていると思いますが、そこは徹底していただきたいと思います。

 それと、もう一つ、先ほどこれも大臣の方からありましたけれども、現在、航空事故調査委員会というものが、陸自、陸幕副長を委員長とする形で設置されたというふうに伺っておりますけれども、民間の航空機の事故の場合というのは運輸安全委員会が事故調査を行うことになるんですね。ところが、自衛隊機の場合は、自衛隊法百七条第七項というところで、運輸安全委員会の規定というのは適用除外されています。これは、自衛隊機の特性ですとか機密ですとかいろいろな理由が多分あるんだと思いますが、要は、外部の目をきちっと経た調査を行っているんだということを世の中に示す必要があると思うんです。

 自衛隊の中の人だけで調査をすると、たとえそれが本当に正しい調査だとしても、本当にそうだったのかと。恐らく今回は操縦されていた方の責任はほとんどないんじゃないかと思いますけれども、例えば操縦されていた方の人為的な原因なのか、あるいは整備の原因なのかというのが微妙なときに、亡くなってしまった方にこの責任を押しつけたんじゃないかというようなことを言われないためにも、やはり外部の目というのを入れた方がいいと思うんです。

 ぜひ、運輸安全委員会が本当は調査した方が、私はそれも一案だと思いますが、例えば運輸安全委員会とこの陸自の航空事故調査委員会が合同で調査するですとか、あるいは、せめてこの陸自の航空事故調査委員会に、運輸安全委員会の専門家の方がいらっしゃると思うんです、こういった外部の方をメンバーとして加えるべきではないでしょうか。

小野寺国務大臣 まず、私どもも、再発防止を徹底するため、特に隊員の命、あるいは万が一の場合には多くの皆様に迷惑をかける事案につながる航空事故でありますので、それはもう、今回の原因が何かということは徹底的に調査をし、そして再発防止に努めるということが基本だと思っております。

 その中で、今御指摘がありました第三者的な調査ということでありますが、AH64Dの事故調査については、陸上自衛隊が我が国における唯一の運用者として各種の専門的な知見を有しております。陸上自衛隊の中に専従チームをつくり事故調査を実施することが適切だとは考えておりますが、一方、必要に応じて、今御指摘のありました学識経験者から意見を聴取したり、あるいはAH64Dの製造や定期機体整備に係る技術を有するメーカーから技術的な意見を聴取することも大変重要だと思っております。このような幅広い観点から事故調査、事故原因を検討、分析することを考えていきたいと思っております。

 いずれにしても、事故が起きたこと、これは隊員の命そして多くの皆様に迷惑がかかる状況になります。私どもとしては、徹底した原因究明と再発防止に全力を尽くしてまいりたいと思います。

後藤(祐)委員 若干の言及がございましたが、米軍のヘリも落ちているわけですよ。この米軍のヘリが落ちたことに対して、アメリカ任せにするのではなくて、自衛隊にも専門家がいるからきちんと見させてもらうと、この前、防衛大臣はおっしゃっていたわけです。この話と実はこの話はリンクするんです。

 つまり、自衛隊が自分で起こした事故に対して自衛隊の中だけで調査しましたというのは、米軍が起こした事故に対して米軍が自分たちで調べましたというのと同じなんですよ。それに対して日本がきちっと、本当にこの原因で正しいんですかということをチェックできるように求めていらっしゃるわけですから、自衛隊で起こした事故に対しては外部の方がチェックできるようにするというのは当然じゃないですか。

 今の答弁は、専門家の方に意見を聞くというところは一歩前進だとは思いますが、都合のいいところだけ意見を聞くのではなくて、正式にメンバーに入っていただいて、本当にこれなんですかといって、場合によっては秘密を漏らさないような宣誓をさせるですとか、いろんな工夫があると思うんです。その工夫をした上で、正式に委員として入ってもらうべきではありませんか、防衛大臣。

小野寺国務大臣 今回のAH64Dというのは、これは陸上自衛隊が唯一の運用者ということで、航空機そして整備についても、陸上自衛隊でしか、実は日本の国内で実際運用している、あるいは知見がある者がいないということになります。

 ただ、私どもとしては、当然、外部の考え方ということであれば、学識経験者から意見を聞いたり、あるいは、特に外部というと、これは製造や定期整備に係るメーカーです、そのような意見をしっかり聞いて今回の原因を調査するということが大切だと思っています。

 いずれにしても、このような事故が起きて一番まず危機に直面するのは当然それを運航している隊員自身になりますし、また、航空機という性格上、多くの方々に被害が及ぶ可能性もあります。これは安全な運航が第一ということを考えて、私ども、それに対して何が一番大切かということを考えながら、今回の事故原因の検討、分析をしていきたいと思っております。

後藤(祐)委員 この航空事故調査委員会は航空事故調査及び報告等に関する訓令というものに基づいて設置されていると思いますが、その第五条第二項というところでは、「航空事故調査委員会の組織については、防衛大臣の承認を得るものとする。」とされていて、防衛大臣はこのメンバーを選べるんですよ。

 一年前を思い出していただきたいんですが、PKOの日報の話があったときに、結局、検察の方ですとか外部の方の目をちゃんと入れてやりましょうという形になって、いろんなことが調べが進んだじゃないですか。小野寺大臣は、当時、私と一緒に安保委員会の筆頭理事同士で、いろいろお話しさせていただきましたけれども、やはり外部の目を入れることで正当性を担保していくというやり方が必要になると思うんです。

 小野寺大臣はそういうセンスは非常にあられる方だと思いますので、ぜひ、意見を聞くということと委員にするということの間だとか、いろいろやり方はあると思いますので、そこは大臣のやはりリーダーシップで、この航空事故調査委員会における、外部の目がきちっと入っているんだと世の中に言えるような体制で調査を進めていただきたいと思います。これは後でしっかり聞きたいと思います。

 自衛隊機による死亡事故は、最近続いています。昨年だけでも三件起きておりますが、これについてはいろんな見方があると思いますが、北朝鮮を始めとした極東の状況が非常に逼迫しているという中で、現場が疲弊しているんではないかという面と、あとは、最新鋭のさまざまな兵器を購入されておられて、これ自体は必要なものも当然あるとは思うんですけれども、修理ですとか整備ですとか、現場のこういったところにきちんとお金が回っているのか、あるいは人員が回っているのか、そっちにしわ寄せが来ているんではないか、こういった御指摘もございます。

 この二つの指摘、すなわち現場が忙しくなっているんじゃないかという話と、予算面あるいは人繰りの面で厳しくなっているんではないか、これが今回のような事故、今回に限りませんが、事故が続いております、これとの関係、すなわち自衛隊の構造的な問題があるんではないかということについて、防衛大臣の御意見を伺いたいと思います。

小野寺国務大臣 御指摘がありましたように、昨年、例えば陸自のLR2の事故、それから海自、空自のヘリの事故が相次ぎました。この事故の原因については、調査報告その他を受けた中で、人為的ミスが基本だということだと思っております。

 ただ、今回のAH64Dの事故については、今詳細を調査するということでありますが、今委員が御指摘になりましたように、やはり、このような航空機を安全に運航する場合には、機体を取得するだけではなくて、その後の維持管理というのが大変重要ということになります。私どもも、この維持管理については十分な予算が必要と考えております。

 予算額だけで評価することは必ずしも適切ではありませんが、航空機の維持整備に必要な交換部品等及び企業による整備役務費等を含む航空機の修理費についてはここ五年間で約一・五倍に増加させており、装備品等を運用するために必要な維持経費を確保していると考えております。

 いずれにしても、今回の事故原因が何であるか、そしてまたそれが何に起因するものかということは、私ども、厳粛に調査をしていきたいと思っています。

後藤(祐)委員 ぜひ徹底した調査を、早急にその結果を国会にも御報告いただきたいと思います。

 それでは、安全保障に関連してもう一つ、配付資料の七ページ目でございますが、武器等防護についてお伺いしたいと思いますが、安倍総理は施政方針演説の中で、「自衛隊は初めて米艦艇と航空機の防護の任務に当たりました。」というふうに述べておられますが、この武器等防護について二月五日に初めてこの資料が、この資料の上の部分ですね、公表されました。

 ただ、どこでこの武器等防護が行われたかということについては公表されておりません。日本周辺なのかどうか、大まかな場所ぐらいは公表されるべきだと思いますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

小野寺国務大臣 二月五日、自衛隊法第九十五条の二に基づき昨年実施しました米軍の武器等の防護の結果を防衛省で公表いたしました。同条に基づく警備の実施により、日米の信頼関係と連携が向上し、日米同盟の抑止力、対処力が一層強化されるということになると思っております。

 この条文上、警護対象となり得る米軍等の部隊とは、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事していることが要件となっているところ、運用指針において、弾道ミサイルの警戒監視を含む情報収集、警戒監視活動、重要影響事態に際して行われる輸送、補給等の活動、我が国を防衛するために必要な能力を向上させるための共同訓練を我が国の防衛に資する活動の例として列挙しており、警護を実施する場所を、我が国の防衛に資する活動か否かの判断基準としているわけではありません。

 その上で申し上げれば、今回公表した共同訓練は、自衛隊が当該訓練を通じて我が国を防衛するために必要な能力を維持向上させるために行ったものであり、当該訓練をともに実施した米軍の部隊の武器等は我が国の防衛力を構成する重要な物的手段に相当するものと評価できたことから、警護を実施したということであります。

後藤(祐)委員 場所を大まかにも示されないのは大変残念です。というのは、この武器等防護は、日本周辺で行われる場合についてはまさに我が国の防衛に資する活動であり、現に従事している場合には少なくとも私は必要な部分があると思うんです。

 ところが、これを例えばインド洋で行うですとか南シナ海あたりだと微妙なわけですね。それはまた目的が違ってくるわけです。

 我々は、少なくとも、世界じゅうで重要影響事態で後方支援するですとか集団的自衛権を行使するですとかいうことは認めないという立場に立っておりますから、どこでというのは大変重要なんです。この安保法制の中で認められる部分と認めてはいけない部分がある。これはまさに国民も大変関心がある部分なんです。

 ですから、これがどこで行われたかというのは公表すべき情報だと思うんですが、実際、この一月二十二日、西村官房副長官は、NSCへの報告後に、可能な限り最大限の情報を行うというふうに言っておられます。

 実際、NSCは二月五日に開かれて報告されたのではないかと思いますけれども、NSCへの報告は終わっているわけですから、最大限の情報公開をしていただきたいんですが、この七ページの配付資料以上のものは何ら、今の答弁を聞いても、情報公開されていないわけです。

 精緻な場所まで言いません。ですが、せめて日本の近いところなのかどうかとかいうぐらいまでは最大限の情報公開の中に含まれるんじゃないでしょうか。そうしないと、安保法制のどの部分が許されて、どの部分が許されないのかという議論が国民としてはできないんですよ。これは隠蔽になってしまいます。

 これはちょっと防衛大臣の、まさにこういうところが政治家のリーダーシップだと思うんですね。安保法制をきちんと理解してほしいというつもりがあるのであれば、こういったところの情報公開を最大限すると言っているわけですから、この紙一枚でというわけにいかないでしょう。ぜひ防衛大臣の御見解を伺いたいと思います。

小野寺国務大臣 今回公表した内容は、今後の米軍等の活動に影響を与えるおそれのない範囲で、警護対象、警護主体、件数、我が国の防衛に資する活動の別について、米側と調整の上、可能な限りの情報を公開したものであり、これ以上の詳細については、お尋ねの警護を実施した場所を含めて、お答えを差し控えるのが適当かと思っております。

後藤(祐)委員 これでは安保法制の議論はできないですよね。安保法制がどう運用されているかということについて、重要影響事態なのか周辺事態なのかも、あるいは、こういった武器等防護がどこまでだったら日本を守るためなのかどうかということが議論できないですよ、今のところでとまっちゃうと。どうやって議論すればいいんですか、我々は。

 情報監視審査会あるいは安保委員会で秘密会の形にする形で情報を出すですとか、工夫はいろいろあると思うんですね。ぜひここは、安保について議論はさせないと言わんばかりの姿勢だと思いますので、やはり情報公開については前向きに取り組んでこられたと思うんです、小野寺大臣は前の方に比べて、ぜひそこは前向きに対応いただきたいと思います。

 次に行きたいと思いますが、本日は北方領土の日でございます。その日にペンス副大統領が来日されているわけでございますが、このあたりの関係をお伺いしたいと思います。

 まず冒頭、きょう、河野大臣にお忙しい中お越しいただいておりますけれども、平昌五輪を契機に韓国がいたずらに対北朝鮮の融和策に走らないように、日米あるいは日米韓で連携を確認すること自体は大変意義のあることだというふうに思っておりますが、きょう、この後、十時から北方領土の返還要求全国大会なども開かれるようでございます。この北方領土について河野大臣にお伺いしたいと思います。

 河野大臣にとっては、外務大臣になられて最初の北方領土の日にきょうは当たると思いますが、おじい様の河野一郎大臣以来、北方領土問題の解決ということについては並々ならぬ思いがあると思うんですね。

 まず、北方領土問題の解決に向けた覚悟、これについて河野大臣にお伺いしたいと思います。

河野国務大臣 ありがとうございます。

 私の祖父に当たります河野一郎が、日ソの漁業交渉でクレムリンに行きました。その際あるいはその後、鳩山一郎当時の首相と一緒に再びクレムリンを訪れたときに、この北方四島についてさまざま交渉がありました。

 それから半世紀以上がたちますが、残念ながら、まだ、この北方四島の帰属の問題を解決し平和条約を結ぶというところに日ロはいっていないわけで、そこのところをしっかり前へ進めていけるように努力をしてまいりたいと思っております。

後藤(祐)委員 そのような中で、先月三十日、メドベージェフ首相は、択捉島にある空港を軍民共用にする政令に署名をしました。これに対しては、日本政府としても抗議をしたというふうに伺っております。

 さらに、NHKの報道によれば、ロシア軍は国後島などで二千人以上の兵士が参加する軍事演習を始めたという報道がございますが、これは事実でしょうか、外務大臣。

河野国務大臣 二月六日、クリル諸島においてロシア軍の対テロ軍事演習が開始されたということについて、この件は、北方四島におけるロシアの軍備の強化につながるものであり、北方四島に対する我が国の立場とは相入れず、遺憾であり、抗議する旨を外交ルートを通じてロシアに申し入れたところでございます。

後藤(祐)委員 つまり、これはクリル諸島だとわからないんですが、北方領土のどこか、NHKによれば国後島ということですが、北方領土でロシア軍が二千人以上の兵士が参加する軍事演習を始めたのは事実ということでよろしいですか。

河野国務大臣 参加した人数がいかほどかというところまでは承知をしておりません。ロシア側の報道によれば、二千名以上の軍人がというふうに報道されていることは今承知をしております。

後藤(祐)委員 場所は国後島ということでよろしいんですか。

河野国務大臣 国後島ということでございます。

後藤(祐)委員 二月六日でよろしいんでしょうか。いつでしょうか。

河野国務大臣 二月六日と承知をしております。

後藤(祐)委員 二月六日に国後島で軍事演習をしたという事実が確認されました。

 その二月六日、きのう、森外務審議官とモルグロフ外務次官の次官級協議が開催されております。この中で共同経済活動の中身などを議論した、こういうことでございますが、この二月六日に行われた国後島の軍事演習について、その場では抗議されたんでしょうか。それより前でしょうか、後でしょうか、あるいはその場でしょうか。

河野国務大臣 軍事演習について事実確認を、確認できたのが日ロ次官級協議終了後だったために、次官級協議では取り上げていないようでございます。

後藤(祐)委員 二月七日が北方領土の日であることは当然ロシアは知っている、そして二月六日に次官級協議を行うことも知っている中で、これと同じ日に軍事演習をするというのは、ロシアの日本に対する態度というのは大変けしからぬ態度なわけですよね。

 というような中で、この協議を更に続けていくんですか、今のまま。

 あるいは、安倍総理がロシアを訪問する話というのもどうもあるようでございます。五月あたりに行くとか行かないとかという話があるようでございますが、この安倍総理の訪ロについてはもう既に決めたんでしょうか。

河野国務大臣 平和条約締結問題については、安倍総理とプーチン大統領の間で率直に対話を重ねてきております。昨年十一月の日ロ首脳会談においても、合意事項の具体的な進展というものを確認してきております。

 我々としては、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの一貫した政府の方針に基づき、引き続きロシアとの間で粘り強く交渉を進めていく考えであります。

後藤(祐)委員 お答えください。安倍総理がロシアをことし訪問することはお決めになられたんでしょうか。

河野国務大臣 諸般の事情が許せば総理訪ロということを考えているはずでございます。

後藤(祐)委員 一月三十日にメドベージェフ首相が択捉の空港を軍民共用にし、そして、きのう軍事演習を国後で行った。にもかかわらず、総理はロシアに行きますと。

 これはちょっと、一拍置くタイミングじゃありませんか、外務大臣。

 長い目で見て、北方領土の解決も含めて日ロ関係を大切にしていくことは大事だと思いますよ。ですが、これは信頼関係が非常に崩れかけている状態だと思うんです。そのような中で総理がロシアを訪問することをやすやすと決めるというのは、私は外交のあり方としていかがかと思いますが、一拍置くべきではありませんか、外務大臣。

河野国務大臣 御意見が違うようでございます。

後藤(祐)委員 そうしますと、択捉の空港を軍民共用にし、二月六日に軍事演習を国後でやっても、総理はロシアに行くということでよろしいですね、外務大臣。

河野国務大臣 こうした問題を根本的に解決するためには、北方四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結するということが必要でございますので、引き続きロシア側と粘り強く交渉してまいります。

後藤(祐)委員 これでは、逆にロシアはやり放題じゃないですか。

 実際、今おっしゃったような領土問題の解決について、じゃ、きのうの次官級協議は軍事演習の話が知らされる前だったと伺いました、共同経済活動の中身についてはいろいろな進展があったやに報道されておりますけれども、この領土問題について何らかの前進はあったんでしょうか。

河野国務大臣 日ロ次官級協議の中で、北方四島における共同経済活動や元島民の方々のための人道的措置を中心に議論をいたしました。これは、いわば平和条約締結問題に関してこういうことをやっているわけでございます。

後藤(祐)委員 領土問題について何らかの前進はあったんでしょうか、きのうの次官級協議で。

河野国務大臣 今申し上げたように、共同経済活動や元島民の方々のための人道的措置を中心に協議が行われました。

後藤(祐)委員 つまり、領土問題については協議していないということですね。

河野国務大臣 つまり、こうしたことは、北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約の締結をするための活動につながっていると考えております。

後藤(祐)委員 質問にお答えください。

 昨日の次官級協議で、領土問題については協議されていないということでよろしいですか。

河野国務大臣 つまり、平和条約を締結するために、北方四島の帰属を解決するためにこうしたことを行っているわけでございます。

後藤(祐)委員 お答えいただけないみたいなので。

 軍民共同空港にする、軍事演習を行う、そして、経済的なこと、あるいは交流の話が進むこと自体は悪いことではないと思いますが、そういったところがどんどん進んでいく。逆に言うと、共同経済活動をどんどん進めていくと、我が国の法的立場が害されてはいけないわけです、両国にとって害されてはいけないということになっているはずですが、領土問題について前進がないままで共同経済活動だけが進んでいくと、我が国にとっての法的立場を害することになる可能性があるんじゃありませんか、外務大臣。

河野国務大臣 法的立場を害さない形でこの共同経済活動を進めていくということでございます。

後藤(祐)委員 実際、軍事演習までやっていて、今のロシアの法律が適用されているとロシア側は主張するでしょう、その中で経済活動がどんどん進んでいったら、我が国の法的立場はどんどんどんどん害されていくじゃないですか。今の状態をどんどん認めていくことになるじゃありませんか。これは多分答弁が一緒でしょうからお聞きしませんけれども。

 では、外務大臣にお伺いします。

 この北方領土問題、あるいは北方四島の帰属の問題がなぜ解決しないか。ロシア側がこの問題を前に進めようとしていることにちゅうちょしている最大の理由は何だと思いますか。

河野国務大臣 ロシア側の意図についてお答えする立場にございません。

後藤(祐)委員 二〇一六年十二月にプーチン大統領が日本に来られたときに、日米安保条約に基づいてアメリカ軍が日本に帰属することになった北方領土に置かれる懸念があるとして、北方領土の引渡しに慎重な姿勢を示したとされています。実際にどうだったのかということについては、逢坂委員が質問主意書を出されていて、それに対しては答弁書でもお答えになられておりません。

 ですが、北方領土の帰属が日本になった場合に、そこに米軍が置かれるという可能性があり得るんだとすると、ロシアが日本に領土を帰属させるということにちゅうちょするのは、これは合理的な理由だと私は言えなくもないと思うんですね。

 ですから、この北方領土の問題を前に進めるには、もし日本に帰属することになった場合には米軍は置かないという確約を日本がアメリカに対してとるべきでありませんか。そうしないと、北方領土の問題は前に進めないんじゃないですか。

 しかも、これは、長い歴史で見たときに、今は非常にチャンスで、というのは、先ほどもありましたように、日本は初めてアメリカを安全保障上防護したわけですよ、武器等防護で。要は、日本はアメリカを助けるという法律ができて、実際、実施されているわけです。日本もアメリカを助ける、アメリカも日本を助けるという面が、歴史的に見て初めてできているわけです。

 だからこそ、この北方領土の関係についてはアメリカもひとつ御理解いただけないかと。実際、オホーツク海に、ロシアの原子力潜水艦はいっぱい中にいるわけですよ。そのすぐ近くにアメリカのレーダーか何かを置かれたら、それはロシアにとって非常に気になるのは当然のことであります。

 こういった領土問題を前に進めるときには、まず基本というのは、両国、当事者同士がその近くには軍は置かないという合意をするところから始まるわけですよ。ですから、アメリカ側に、北方領土が日本の帰属になったときには米軍を置かないという御理解をいただかないことには北方領土問題は前に進まないと思いますが、いかがですか。

河野国務大臣 交渉の手のうちを明かすような答弁は差し控えます。

後藤(祐)委員 別にそう交渉するかどうかを、しているかどうかを聞いているわけではありません。実際、アメリカがこの了解をしていただかない限りは、ロシア側は前に進まない。これは、そんなに詳しくない方が聞いてもそうだろうなと思うわけですよ。

 ですが、今の御答弁ですと何も言わないんだろうなと思いますが、本日、ペンス副大統領にお会いになられると思うんですね。ぜひ、この北方領土問題の解決のためにも、そして、日本がアメリカに対して武器等防護を実施したという、長い歴史で見て非常に重要な現実が今ある中で、せめて、北方領土が日本の帰属になった場合には米軍をそこに置かないという約束を求めるべきではありませんか、ペンス副大統領に。

河野国務大臣 繰り返しになりますが、交渉の手のうちを明かすような答弁は差し控えます。

後藤(祐)委員 非常に残念です。

 これは、安保条約はどこでも米軍を置いていいと六条に書いてあって、それをどうするかという話でもあり、あるいは地位協定をどうするかという話でもあるわけですが、きょうは江崎大臣も来ておられます。江崎大臣は、地位協定を見直すべきだという御発言もされましたし、米国に言うべきことは言うとおっしゃっている非常に頼もしい大臣でございますが、今のやりとりを聞いて、北方領土問題、これは、北方担当大臣でもあるわけですから、北方領土問題の解決のためには、北方領土が日本の帰属になった場合には米軍を置かないようアメリカに求めるべきだと思いませんか。

江崎国務大臣 後藤祐一議員には、きょう、沖縄北方の日にこうした質問、感謝にたえません。

 私は現在、沖縄北方、北方、特に、国民の特に若い方に対しての、北方四島は日本固有の領土であるといった啓発啓蒙、この運動の担当であります。したがって、今の外務大臣とのやりとりに対して私からコメントは差し控えたいと思っております。

 特に、きょう、後藤祐一議員に感謝しなければなりません。それは、きょう、ただいまから、北方領土と定められて、この後、正午から国立劇場で北方領土返還要求大会が開催されることになっております。官民の返還要求運動関係者、何と千五百人がお集まりになって、当然安倍総理にも、そして外務大臣も出席されて、北方領土の早期返還を求めるかたい決意を内外に表明するという大会であります。(発言する者あり)

 関係ないといったお話ですが、私は、北方領土返還の啓蒙啓発、特に全国の若い方に向けての答弁で……(発言する者あり)何ですか。

河村委員長 答弁中はやりとりをしないで。

江崎国務大臣 ですから、私は、外交は外交で、河野大臣がおっしゃられること。特に、後藤委員、啓蒙啓発、今一番懸念することは、若い方たちが北方四島に対する関心が薄まっておりますので、私は、これからも北方四島は我が国固有の領土であるといったことで、一生懸命啓蒙啓発に取り組むといった強い覚悟でこれからも頑張り抜いてまいりますので、その点、御理解いただきますようにお願いをいたします。

 以上です。

後藤(祐)委員 江崎大臣は北方対策大臣であり、かつ領土問題担当大臣なんですが、啓蒙啓発だけですか、仕事は。これはこれで大事なことだと思いますよ。それ以外にはないんですか、お仕事は。

江崎国務大臣 元島民、そうした方たちのいろいろな御相談に乗ったりとか、そして、これからも全国的に、北方四島は我が国固有の領土であるといった啓発啓蒙にしっかり取り組んでまいることが私の担当の役割であります。

後藤(祐)委員 ということは、啓蒙啓発だけですか。ほかにはないんですか、北方対策大臣、領土問題担当大臣として。後ろの方に聞かないとわからないんですか。質問していますよ。

河村委員長 江崎大臣、答弁願います。

江崎国務大臣 もう一度繰り返しますが、私の担当大臣の立場から、国民世論の啓発の強化、北方四島交流事業の実施や元島民の援護、さらに、昨年新たに実施した航空機による特別墓参の今後の継続など、これらを積極的に実施することを通じ、返還に向けた環境整備を、外交交渉を強力に推し進めながら図りたいと思っております。

後藤(祐)委員 外交交渉を積極的に推し進めるのであれば、外務大臣がもちろん中心になってやるんですが、その状況がどうであるかとかいう情報はお聞きになられているんですか。最終的な責任者はもちろん外務大臣だと思いますよ。ですが、外交交渉の状況がどうであるかという情報は入っているんですか、江崎大臣に。

江崎国務大臣 私は、外交交渉を一生懸命後押しするといった立場であります。

後藤(祐)委員 この北方領土に関する外交交渉の状況がどうであるかということについては情報が入っていらっしゃるんですか。もう一度お答えください。

江崎国務大臣 外交交渉は、外交ルート、外務省のやることであります。いいですか。

後藤(祐)委員 いや、それは認めた上で、その状況がどういう状況であるか、江崎大臣に情報は入っているんですかとお聞きしています。

江崎国務大臣 適宜伺っております。

後藤(祐)委員 何で後ろから説明されないとわからないんですか。適宜伺っているんだったら、最初からそう答弁すればいい話ですよね。大丈夫ですか。

 江崎大臣、先ほど、本日を沖縄北方の日というふうに発言されましたが、きょう、北方領土の日ではないんですか。

河村委員長 江崎大臣、訂正いたしますか。

江崎国務大臣 私は沖縄北方担当になっておりますので、そうした、沖縄と言ったことは間違いでありました。よろしいですか、これで。

河村委員長 訂正されますね。

後藤(祐)委員 北方対策大臣及び領土問題担当大臣として、本日が北方領土の日ではなく沖縄北方の日と発言されたことは間違いであった、本日は北方領土の日でありましたと訂正された方がいいんじゃないんですか。

江崎国務大臣 はっきり訂正させていただきます。

後藤(祐)委員 次に行きたいと思いますが、北方領土の日に領土問題担当大臣が北方領土の日を間違えるというのは致命的ですね。ちょっと残念です。

 外務大臣はお忙しいでしょうから、外務大臣にかかわる質問はここまでですので、御離席いただいて結構でございます。

 次、基地再編交付金についていきたいと思いますが、名護市長選で、辺野古移設、いろいろな言い方はあるのかもしれませんが、容認派の方が御当選されたということで、平成二十二年に稲嶺前市長が支給を拒否して以来、支給されていない基地再編交付金の再開が……(発言する者あり)江崎大臣は帰ることを言っていないんですけれども。これから沖縄の話をするので、沖縄担当でもあられるので、江崎大臣には帰っていただいてと言ったつもりはないんですが。河野大臣は、特にきょうはペンス副大統領でお忙しいでしょうから。ちょっと緩んでいらっしゃるんじゃないですかね。しかも、これは念のためとかじゃなくて、沖縄の話をこれからするんですよ、大臣。

 ちょっと途中になっちゃいましたけれども、この基地再編交付金の再開が見込まれるんじゃないでしょうかという中で、菅官房長官も二月五日の会見で、新市長と意見交換した上で全面的に協力していきたいとおっしゃっておられますし、小野寺防衛大臣も、今後、名護市との意見交換を踏まえながら、再編特措法の規定に基づいて適切に判断したいと思いますが、私としては、新市長と一日も早くお会いをし、協議をする中で、できるだけの対応をしていきたいと思っておりますというふうに発言しておられます。

 この新しい名護市長が三十年度予算からこの基地再編交付金の交付を望んだ場合、受け取れるんでしょうか。三十年度予算の中に枠がとってあるというふうに伺っておりますけれども、名護市分というのは幾ら分を見積もってあるんでしょうか、防衛大臣。

小野寺国務大臣 再編交付金は、再編特措法の規定に基づき、駐留軍等の再編による住民の生活の安定に及ぼす影響の増加の程度等を考慮し、駐留軍等の再編の円滑かつ確実な実施に資すると認める場合に、再編関連特定防衛施設の周辺市町村に対して交付するということになります。

 再編交付金の交付額については、平成三十年四月一日時点における再編の進捗状況を見込んで算定を行っており、平成三十年度予算案においても、キャンプ・シュワブに係る名護市分を含め、所要額を計上しております。

 市町村ごとの交付額については、予算成立後、財務大臣の支出負担行為実施計画の承認を経て公表することとしております。入っておりますが、最終的に、市町村ごとにつきましては、実施計画の承認を経て公表することになります。

後藤(祐)委員 日経新聞によりますと、年間約十五億円ではないかというような話でございますが、これまで稲嶺市長の間の二期八年間で受け取らなかった額は約百三十五億円に上るというふうに言われておりますが、この過去受け取らなかった額は、これは国庫に返納しているということになるんでしょうか。

小野寺国務大臣 再編交付金について、交付をしていない額に関しては国庫に返納するという形になっております。

後藤(祐)委員 その同じ日経新聞によりますと、本来この平成三十年度予算で支給される額、日経によれば十五億円程度だということなんですが、それにプラスして、過去八年間受け取っていなかった額が百三十五億円ぐらいあるので、本来三十年度に受け取れる額に上乗せして過去受け取らなかった分を支給する方向で調整に入ったという記事が流れておりますけれども、この上乗せ支給ということは可能性としてあり得るんでしょうか。

小野寺国務大臣 再編交付金については、交付開始後、駐留軍等の再編の円滑な実施に向けた措置の進捗に支障が生じた場合において、再編交付金の額を定めることが適当でないと認める特段の事情があるときは、再編特措法施行規則第九条第三項に基づき、年度の交付限度額を減じ、又はゼロとすることができるとされています。ですから、交付しないことができるということになります。

 名護市への再編交付金については、この規定に基づき、平成二十二年度以降、年度の交付限度額をゼロとしております。ですから、出しておりません。これを過去にさかのぼって交付する制度にはなっておりません。

後藤(祐)委員 そうすると、上乗せ支給はできないということでよろしいですね。

小野寺国務大臣 現在の再編交付金の制度としてはできません。

後藤(祐)委員 じゃ、制度を変えると、あり得るということなんでしょうか。制度を変えて支給することを考えておられるということでしょうか。

小野寺国務大臣 現在の時点では、再編交付金の制度の中で運用するということになります。

後藤(祐)委員 現在のところを二度も繰り返されると、選挙との関係は余り私は言いたくありませんが、制度を変えてまで過去の分を上乗せ支給する可能性が、今の御答弁ですと、少し可能性はあるというように受けとめましたが。

 まず、ちょっと一つ確認しておきたいのは、稲嶺前市長の間にこの交付金の受取拒否が続く中で、条件付で移設を容認される方々ということなんでしょうが、辺野古周辺の三つの地縁団体、自治会だと思いますが、ここに対して、基地再編交付金とは別の再編関連特別地域支援事業費というものが交付されてきております。二十七年度四千万、二十八年度七千八百万、二十九年度一億五百万、そして三十年度予算にも一億二千万、どんどんふえてきているんですね、という予算が計上されていますが、もし、新しい名護市長が基地交付金の支給を望む、恐らくそういうことになると思うんですが、望む場合には、自治会に対して交付している再編関連特別地域支援事業費は交付しないということでよろしいんでしょうか。

小野寺国務大臣 名護市の新市長は、八日、明日だったでしょうか、新市長に就任されるというふうに報道等で私ども承知をしております。

 いずれにしても、新市長がどのようなお考えでいらっしゃるかということ、そして私どもがどのような考えで米軍の再編を考えているかということ、その意見を交わしながら、今後どのような方向が一番よいのかということは相談されるものだと思っております。

後藤(祐)委員 いや、市長からすれば、両方欲しいと言う可能性もあるわけですよ。でも、これは、稲嶺市長が再編交付金を受け取らないから、自治会に対して、私はこれはいかがなものかと思いますけれども、市を乗り越えて自治会に交付するのは。憲法上の問題も、地方自治の本旨に反するんじゃないかというような議論もありますけれども、せめてどっちかだと思うんですね。

 二重払いは、これはもし希望されても支払えないんじゃないですか、防衛大臣。

小野寺国務大臣 再編交付金の考え方というのは、駐留軍等の再編の円滑な実施ということが基本ということになります。私どもとして、制度の運用については、今後、新市長と協議をする中で考えていきたいと思っております。

後藤(祐)委員 財務大臣に伺いたいと思いますが、基地再編交付金を新名護市長が受け取るのであれば、自治会に対して交付している再編関連特別地域支援事業費、三十年度予算案にも一億二千万円計上されています、これは支払うべきでないと思うんですね。これについての御見解を伺いたいと思います。

麻生国務大臣 これは長いいきさつがありますので、しなかった分ということに関していろいろ御心配のようですけれども、これは不用として処理をしておりますのは御存じのとおりですから、したがいまして、平成二十二年度以降の再編交付金は交付していないが、その取扱いも含め、これはまず防衛省において対応を検討していただかないと、私どもとして、今、先に答えを申し上げる立場にはありません。

後藤(祐)委員 二重払いはやってはいけないことだと思いますが、あしたにも新市長が就任されるわけですから、再編交付金を受け取るかどうかは、もうこれを受け取るのは間違いないわけですよ。その意思を確認されたら、再編関連特別地域支援事業費、自治会に交付している方は、この予算は必要なくなるわけです。それは、この予算案の審議の間に判明すると思うんですよ。

 その部分は、市長の意思が明らかになり、二重払いはできないということが固まったら予算書から削除すべきではありませんか、財務大臣。

麻生国務大臣 今、仮定の問題についてお答えする立場にはありませんけれども、基本は先ほど申し上げたとおりです。

後藤(祐)委員 ここは予算案を審議している場ですから、ぜひ、二重払いはいけない、どっちかをはっきりさせた上で予算案を修正することを提案させていただきたいと思いますが、二重という意味では、これは三重の可能性もあるんですね。

 江崎大臣、残っていただいて申しわけないんですが、沖縄振興担当大臣でもあると思いますけれども、三千億円以上の交付金がございますよね。名護市あるいは自治会に対してかどうかわかりませんが、再編交付金でもなく、自治会に対する特別地域支援事業費でもない、別の予算で、この辺野古移設に絡んで何らかの予算というのは交付されているんでしょうか。

江崎国務大臣 今のところ、そうしたことはございません。

後藤(祐)委員 実際の予算の項目は、後でよく調べさせていただきたいと思います。

 ヘリの事故の問題、あるいは外交、安保の問題、今の名護の問題、大変課題が多くあることがわかりましたので、委員長、このヘリの事故、そして外交、安全保障に関連しての集中審議を求めたいと思います。

河村委員長 理事会にて協議をいたします。

後藤(祐)委員 ありがとうございます。

 それでは、江崎大臣、満を持して御退席いただいても結構でございます。防衛大臣も、お忙しいでしょうから、結構でございます。

 次に行きたいと思いますが、火山噴火の予算については、さきの補正予算のときに、予算を追加すべきではないかという話を私から申し上げさせていただきましたが、対応いただけませんでした。これについては、麻生財務大臣からも、今の点は十分に検討に値すると思いますけれども、その内容次第によると思いますという御答弁をいただきました。

 補正は非常に時間が少なかったし、三月までということを考えますと、今、専門家がこれからどうするかということを議論されているという状況でもありますので、ぜひ三十年度本予算の方で対応を検討すべきではないかというふうに思います。

 この草津白根山の噴火を踏まえて、観測体制をどうするかという意味で、これを増額するということも当然必要だと思いますが、もっとわかりやすい話として、配付資料の八ページ目、九ページ目をごらんいただきたいんですが、この中に、消防庁の予算で消防防災施設整備費補助金というのがあって、これは避難される退避所をつくるのを支援する予算なんですね。これが大変今重要なわけです。

 実際、草津の場合もロープウエーの山頂駅なんかに逃げ込んだ方がいらっしゃいましたけれども、屋根を突き抜けておっこってきちゃっているわけですね。ああいうところの防御を固めるですとか、あるいは退避所自体をふやすですとかは大変重要なんですが、これはちょっと問題がありまして、そこに書いてあるように、地方公共団体にしか交付できない予算になっています。ですから、地方公共団体が設置した退避所を応援することはできるんですけれども、民間が設置しているようなものは対象になっていません。

 その次の九ページ目、ごらんいただきますと、これは、蔵王山も警戒レベル二に上がりました、蔵王の地図なんですが、今、二に上がったところがそこの色がついたところなんですが、この中に幾つか退避所になりそうなところがありまして、そこに県とか民とか町とか書いてあると思いますが、民間設置の施設がかなりございます。こういったものはまさに応援しなきゃいけない部分なんではないでしょうか。

 ですから、今回の、退避所をつくる、あるいは補強するための予算は計上されているわけですけれども、この額をふやすとともに、対象として、地方公共団体以外の民間が設置したものに対しても交付できるようにすべきだと思いますが、総務大臣、いかがでしょうか。

野田国務大臣 まず初めに、このたびの本白根山の噴火によりまして、訓練中にお亡くなりになられました自衛官の方に謹んで哀悼の意を表します。あわせて、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 今お話しのとおり、総務省では、地方公共団体が行う退避ごう、退避舎の整備について、消防防災施設整備費補助金及び緊急防災・減災事業債の対象として支援をしているところです。

 こうした中で、今回の本白根山の噴火の際には、ロープウエー山頂駅が山頂付近に取り残された方々の一時的な避難場所として機能したことを承知しています。

 今委員御提案の民間施設を活用した避難施設の整備については、総務省としてもとても重要だと考えています。その整備促進を後押しできないか、検討していきます。

 引き続き、関係省庁と連携しながら、火山防災対策の強化に努めてまいりたいと思います。

 ありがとうございます。

後藤(祐)委員 予算を組み替えるべきではありませんか。交付先として民間を追加するというのは、予算書の修正が必要です。今、予算案を審議しているわけですから。これは、反対される方はおられないと思うんです、与党の皆さんも。額をふやし、民間も対象とする。しかも、総務省は検討しておられる、三十年度予算ですから。

 しかも、これから例えば蔵王で起きることを考えると、今、雪が深いです、雪が解けて入山規制を解除する前にこういった退避所を強化する工事をされて、民間のも含めて、それができたところで入山規制を例えば解除するですとか、現実にこれから起きることを考えると、三十年度予算で対応する必要があると思うんですね。そのためには、今、組み替えが必要ではありませんか。

野田国務大臣 このことにつきましては、組み替えなくても、財務省と相談をして交付要綱を変えれば対応できますので、御安心をいただければいいと思います。

後藤(祐)委員 予算書上は地方公共団体にしか交付されないと書いてありますが、民間に交付できるんですか。

野田国務大臣 地方公共団体を経由して、その当該地域にある民間を使うかどうかということであります。

後藤(祐)委員 事務方の説明では、それはできないというふうなことをおっしゃっておられたと思うんですが、それを許してしまうと、この予算書に書いてある地方公共団体って一体何なんだという話になるわけですよ。これは、予算書上、そういったこともわかるように記述をしないと。

 実際それができるということはいいことですから、ぜひ、額をふやすということについて、今こそ、総務大臣、きのういい答弁があったと思いますけれども、額をふやしてほしいと私は思いますが、いかがですか。

野田国務大臣 今現在は地方公共団体の取組をよく承知しておりませんので、しっかり注視していきたいと思っています。

後藤(祐)委員 こういったときに、これは与野党、反対する人はいないわけですから、国会の審議の活性化という意味では、予算案をまさに今審議しているんです、こういう明らかに必要なものについては修正したらいいじゃないですか。

 ぜひ、この国会の場を活性化するためにも、具体的な修正について役所側も与党の皆さんも積極的に対応いただきたいなということを申し上げておきたいと思います。

 続きまして、コインチェックの話に行きたいと思いますが、金融担当大臣、幾つかの報道で、韓国の情報機関によれば、今回のコインチェック社のNEM流出事件に北朝鮮が関与しているという報道がありますが、その可能性はありますでしょうか。

麻生国務大臣 後藤先生、うわさの話はいっぱいありますので、この種の話に関しては。

 いわゆるITの専門家を入れて、不正送金の原因の把握等々に今取り組んでいると私ども聞いてはいるんですけれども、いずれにしても、内閣のサイバーセキュリティセンターというところが中心になって、今、連携をしながらいろいろ取り調べているというか調査をしているという段階でありますので、正確な答えを今申し上げる段階にはありません。

後藤(祐)委員 ぜひそこはよく調べていただきたいと思います。

 この仮想通貨の登録審査の流れというのは、配付資料の十ページ目にありますが、登録申請の前にチェックがあって、登録申請がなされた後、実質面の調査をするということなんです。

 その中で、十一ページ目、事務ガイドラインというもので、この上にあるのが、いわゆるコールドウオレットかどうかという審査の着眼点ですね。外部のネットワークに接続されていない環境で管理しているか。そして、その下の部分が、マルチシグ対応になっているかどうかという部分なんですが、これに基づいて審査をしているはずなんです。

 十二ページをごらんいただきたいんですが、金融担当大臣、いいでしょうか。そこに、コインチェック社は九月十三日に申請をしておられます。これは法律上、四月一日に施行されて、九月いっぱいまでに申請しなきゃみなし業者にならないという中で、九月の後半にだあっと出てきているわけです。

 この中で、実際の登録に至った事業者は空欄になっていない事業者なんですが、よく見てみますと、コインチェック社は九月十三日に申請しているんですが、その前後で、その少し前ぐらいに登録申請をして、その同じ九月中に登録まで至っている会社もあるんですね。こういったところは、コールドウオレットとかマルチシグの対応も含めてマルだということになって登録されているわけですが、コインチェック社は今の時点においても登録されていない。

 これだけスピード登録まで可能なわけですから、当然、このコインチェック社が九月十三日に登録申請された後、コールドウオレット、マルチシグ対応がどうなっているかということについては金融庁として少なくともある程度把握されておられるんじゃないですか、金融担当大臣。

麻生国務大臣 いわゆる仮想通貨の交換業者というのが正確な表現ですが、この登録審査において、例えば、今、後藤先生言われましたように、サイバーセキュリティーの対策などシステムリスクの管理体制とか、顧客から預かっております通貨というか仮想通貨の、自社に属するか本人に属するか等々の分別管理の体制とか、また、北朝鮮の話もありましたけれども、マネーロンダリングという点等々のリスク管理体制など、法令で定められております内部管理の体制の整備の状況について、これは形式面だけではなくて実質面においてもよく精査をさせないかぬところだと思っておりまして、その中で仮に不十分が認められた場合は、これを指摘して、申請している人に対して回答を求めるという上で登録の可否を判断している、これが基本的な、そこが今までのところです。

 そういった意味で、このコインチェック社につきましても、このような観点から審査の過程で各種内部管理体制等について懸念を示してきたところでもありますが、その結果として審査に時間を要したというのがこれまでの経緯です。

後藤(祐)委員 そうしますと、このコインチェック社に関しては、懸念を示してきた、不十分である可能性があったということは、コールドウオレットなのかマルチシグなのかどうかということについてもある程度は既に御存じだったんじゃないんですか、この事件が起きる前に、大臣。

麻生国務大臣 個別具体的に、どのような点について問題だからということで懸念を示してきたかはちょっと差し控えますが、同社において先般のような重大な事件や問題が起きたということを踏まえて、一月の二十九日付で同社のシステムリスク管理体制に対して業務改善命令というのを出したのがその背景です。

後藤(祐)委員 はっきりおっしゃられませんが、一月二十九日の予算委員会では、「この話が起きる前までに金融庁は知っていたか。知っていませんでした。」と答弁されておられますが、これは修正された方がいいんじゃないですか。懸念を示してきたとか不十分ということは、ある程度は知っていたんじゃないんですか。

麻生国務大臣 私どもとしては、確証のないことに対してはそのような形で答弁をさせていただいております。

後藤(祐)委員 そこは非常に曖昧ですよね。全く知らなかったわけじゃなかったわけですよ。

 こういった仮想通貨については、新しい技術がどんどん進んでいくので、基準をどんどん高めて、全て一〇〇%満たしていなきゃいけませんというやり方はよくないと思うんですね。

 逆に言うと、どういったものを守らなきゃいけないかということを、業界団体は今二つに分かれて大変そうですが、こういうものがどの程度守られているかということを各業者が公表する、それを公表できないところは自信がないところなんだねとマーケットの中でチェックをされていく、そういった制度設計の方が望ましいんじゃないのかなということを申し上げておきたいと思います。

 時間が迫ってきましたので、種子法を最後ちょっと触れたいと思いますが、主要農作物種子法の廃止法が成立して、ことし四月一日から正式に廃止になりますが、十四ページにその経緯があります。

 これは大変超特急でやっていて、規制改革推進会議農業ワーキング・グループが二〇一六年の九月十二日に設置されて、九月二十日に説明があって、十月六日に第四回のワーキングで廃止するというのが示されて、もうこれで事実上決まっちゃっているんですね。

 この超特急の中で、農家ですとか実際の現場で、この影響を受ける方々の御意見は聞いたんでしょうか、農水大臣。

齋藤国務大臣 この審議の過程におきましては、都道府県に対して主要農作物種子の生産に関する措置を規定しているものでありまして、農業者に直接的な規定を措置するものではないという、まず法律のたてつけがそうなっています。

 したがいまして、今回の法案策定におきましては、二十八年十一月に策定された農業競争力強化プログラムにおいて、そのときに主要農作物種子法を廃止するための法整備を進めるというふうにされたわけでありますので、それを受けて、その後、水田活用のキャラバン等の説明会の場において、都道府県、農業団体等の関係者に対し、このプログラムの内容に関する説明、意見交換を行うとともに、関係者から寄せられた質問に対して回答するなどの対応を行ったということでありまして、それらを踏まえて閣議決定に至ったということでございます。

後藤(祐)委員 この十月六日に実質的に決めちゃうまでに農家の意見を聞いていないということなんですよ。大変問題だと思いますね。

 もう、ちょっと時間が来たので終わりにしますが、この種子法の廃止については、ぜひ農家の意見を聞いて決めるべきでした。我々は、むしろ、もう一回復活させる、どういう形かはいろいろ考える必要がありますが、復活させる方向で、日本の種子を守る。

 この安倍総理の「新しい国へ」という本の中には、「瑞穂の国には、瑞穂の国にふさわしい資本主義があるのだろうと思っています。」「強欲を原動力とするような資本主義ではなく、道義を重んじ、真の豊かさを知る、瑞穂の国には瑞穂の国にふさわしい市場主義の形があります。」と書いてあるんですね。全く反対じゃないですか、やっていることが。

 ぜひ、この種子法についてはこれからも議論していきたいというふうに思います。

 ありがとうございました。終わります。

河村委員長 これにて後藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、稲富修二君。

稲富委員 福岡から参りました稲富でございます。

 希望の党は、平均年齢四十九歳、最も若い政党でございまして、私も含めて子育て世代の議員がたくさんいらっしゃいます。

 きょうは、こういう質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、人づくり革命、そして税制改正、そして日韓合意について御質問させていただければと存じます。

 まず、人づくり革命の中心的な課題であります待機児童についてお伺いをします。この予算委員会でも何度となく、これまで御議論がございましたが、改めて基本的なところを確認をさせていただければと思います。

 厚労大臣にお願いします。待機児童の数、そしてその試算についてお伺いをします。

加藤国務大臣 まず、待機児童の数でありますけれども、直近の平成二十九年四月で二万六千八十一人ということでございまして、残念ながら、平成二十九年度までの待機児童解消プランの中で図るということで努力をしてまいりましたけれども、大変厳しい状況ということで、今新たに子育て安心プランというのを策定をさせていただきました。五年間に向けて、しかも前倒しをして実行していこうと。

 具体的に、子育て安心プランによる必要な保育の受皿は三十二万人分ということでございます。

 これを推計させていただきましたが、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が、毎年おおむね一ポイントずつ上昇し、二〇二二年度末には八割まで上昇する。平成二十八年の女性就業率は七三%であります。そしてもう一つ、就業率が上がると、同じように利用がふえるわけではなくて、より高い、それよりも高い率で利用申込率が上がってまいりますので、それも勘案して、ゼロ歳から五歳全体で見ると五割を超える水準まで伸びるという前提を置きまして必要な整備量を推計をしてある、こういうことでございます。

    〔委員長退席、橘委員長代理着席〕

稲富委員 この予算委員会でも、もう一つ、民間の試算も何度となく取り上げられましたが、野村総合研究所の試算でございます。資料の二ページ目でございます。

 この試算によりますと、二〇二〇年時点で、女性の就業率七七%、これは政府目標を達成した場合とすると、受皿としてはあと八十八万人分が必要であるとの試算をしております。

 政府との数の開きがありますが、それは後ほどお伺いするとして、この八十八万という数の根拠ですけれども、二〇二〇年の未就学児の数が約五百七十万人、掛ける、子育てをしている女性の就業率が七三%、そして、共働き等で保育サービスの利用を希望しない、共働きであってもサービスを希望しない方が九%いるということを掛け合わせると約三百七十七万人ということで、現在の受皿の数を引いたところ八十八・六万人であるという試算がございます。

 政府の二〇二〇年の三十二万人との差がございますが、これだけ開きがある理由を御説明願えますでしょうか。

加藤国務大臣 推計の手法が違うので、これがどう違ってこうだという指摘は非常に難しいんですけれども。

 野村総研の、今おっしゃったような推計に当たっては、共働きでも保育サービスの利用を希望しない児童の割合を九・〇%、こうしているわけでありますけれども、実際、入れている、そのベースになっているのは、アンケート調査をして、その意向を踏まえてやっているわけであります。その中には、すぐに利用したいという方と今後利用したい方という方がいらっしゃるわけであります。今後利用したい方にはかなり幅があるんだろうと思っていますので、そういったこともこういった両者の違いにつながっているんではないか、こういうふうに思っております。

 ただ、いずれにしても、私どもとしては、これは推計ということでありますから、御承知のように、年度年度の整備計画というのは、各市町村が、その市町村における潜在的なニーズも含めて計画を出していただいて、そしてそれにのっとって整備を進めていくということでありますから、各市町村に対して、そうした潜在的なニーズをしっかりと把握をしていただくということと、そして、私どもとしては、そうした各市町村のいわば整備計画、それもしっかりと実施できるように支援をしていきたい、こう思っております。

稲富委員 確かに、やはり地方自治体が、事情が一番よくわかっております。したがって、各地方自治体から上がってくるというのが大事であるということは思います。

 例えば、私の地元の福岡でも、やはり待機児童が、福岡市ですけれども、いらっしゃいます。そして、ゼロを目指して、かなり市としても取り組んできてはいるものの、なかなかゼロにはならない。申込率が、徐々に受皿をふやすと同時にどんどん上がってきている。女性の社会進出がふえているということも兼ね合わさっていると思いますが、受皿をふやせばふやすほど申込みの率がふえて、その分なかなか受皿が追いつかないということが続いておるわけでございます。

 私は、地元で多くの方に、今回の人づくり革命の、三歳から五歳の無償化と〇―二歳の受皿拡大等々、いろいろな方のお話を聞いてまいりました。やはりかなり御意見が分かれます。

 ただ、一つ言えることは、やはりなかなか、待機になっている御父兄については、何とかやはり入れてほしいということ、これはかなり切実な声としてございます。

 それともう一つは、子供の周りの大人ですね。子供は、まあ、そういう施設にいる、あるいはどこかにいれば元気にやる、ただ、その周りの大人がちゃんとしていないと、ちゃんと子供としては育たない。これはもう、伊佐議員も昨日少し御指摘がありました。保育士の処遇改善ということも政府は取り組んでいらっしゃいますが、これは非常に大事なことだと思います。

 そういう意味で、子供の全入を目指す、あるいは無償化を目指すということと同時に、その周りを取り囲む大人の処遇改善をし、子供を世話する大人がよりいい環境で仕事ができる環境をつくるということが同時に必要である、そういう本当に切実な声がございました。

 そこで、茂木大臣にお伺いをさせていただきます。

 過日、内閣委員会で十一月、茂木大臣と、この人づくり革命について幾つか議論をさせていただきました。その際に、三歳以上、三歳―五歳の無償化についてですけれども、九割以上が保育所、幼稚園を利用しているということで、ほとんどがどこかの施設で利用していることから、これは進めるんだということ。と同時に、では、残りの一割の方はどうするんだということもありますので、その際に、これから検討を進めて夏までにその結論を得るということだったと思いますが、今どのような検討状況か、まずお答え願えますでしょうか。

茂木国務大臣 稲富委員、個人的にも少子化対策には大変貢献されている、このように理解をいたしておりますけれども。

 幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培うものでありまして、全ての子供に質の高い幼児教育の機会を保障することは大変重要だ、そのように考えております。

 御指摘のように、今般、幼児教育を行う施設の費用を三歳から五歳児について無償化をする。九割以上が認可施設をまあ、できているわけでありますから、この三歳から五歳児の幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化いたします。

 同時に、幼稚園、保育所、認定保育園以外の無償化措置、対象範囲そして対象者等につきましては、専門家の声も反映する検討の場として、幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等に関する検討会、これは私も出席をいたしまして、一月の二十三日に立ち上げたところでありまして、現場や関係者の声に丁寧に耳を傾けつつ、まず一回目は、実際に利用されている方、この声を聞いたわけであります。

 今後、施設であったりとかさまざまな状況の違う方の声も聞き、保育の必要性、公平性といった観点からしっかりと検討して、幼稚園の預かり保育の取扱いも含め、夏には、最終的な人生百年時代構想会議の基本構想、これが最終報告になるわけでありますが、その取りまとめを行うわけでありまして、それまでに結論を出したい、そのように考えております。

 同時に、必ずしも、幼稚園に行かせる、また保育所に預ける、そういうのを望まれない方というのもいらっしゃるわけでありまして、自宅で子育てをされている方につきましては、経済的な支援として児童手当も、月額一万から一万五千円ぐらいでありますが、支給しているほか、子育ての親御さんを対象にして、地域子育て支援拠点を整備して子育てに関する相談を承っているところでありまして、こうした支援もぜひ御活用いただきたい、このように考えております。

稲富委員 その内閣委員会の際に、茂木大臣、こういう御答弁もその際いただきました、保育園の中には、自治体の認証保育所など認可外の保育施設についても無償化の対象とする、こういった方向で検討いたしておりますという。

 これも何度も、総理も含めて、認可外はその対象にしないともおっしゃっていないし、まだこれからだということを何度もおっしゃっていますけれども、改めて、この過日の発言、御答弁について、今検討状況をお伝え願えればと思います。

茂木国務大臣 幼稚園、保育所、認定こども園以外の扱いについて、基本的には、できるだけ広い範囲で、同じような家庭環境にあったりさまざまな状況の中で、たまたま認可外に、子供の環境が一緒であるときに、その地域の事情とかさまざまなところから認可施設に入れていないという方についても、公平性、こういった観点を重視をしながら検討していきたいと思っておりますが、いずれにしても、今さまざまな声を検討委員会で、有識者の皆さん、聞いていただいております。そういった声を踏まえて最終的な結論は出していきたいと思っています。

稲富委員 認可外にお子さんを預けていらっしゃる方をどうするかということなんですけれども、確かに、三歳―五歳は数が少ないです。ただ、九割の方は施設を使っていらっしゃる、そして一割の方はそういう施設に入っていない。そして三歳―五歳は無償化をして、その方々がもしかして対象にならないかもしれないということもあり得るということです。

 ただ、私は、これはやはり、消費税を払った上で、これを財源として今回、この人づくり革命の一環としての無償化でございます。なので、数が多いとか少ないではなく、やはり支払った税のある意味対価としてどうするかということの議論だと思います。

 それと、切実にお子さんが保育所に入れないという方とお話をして、いや、九割の方は入っている、あなたは残りの一割に該当するから、申しわけないけれども入れないし無償化の対象にもなれないということは、やはり説明がつかないですね。これは心情においても、私は税の使い方においてもそうだということを思います。

 したがって、これは要するに、限りある財源の中でどうするかという優先順位の問題ですから、どうするかですけれども、やはりでき得る限り多くの方が入所できるように、そして無償化の対象にするべきだ、私はそう思っていますが、大臣、いかがでしょうか。

茂木国務大臣 意見としては稲富委員と同じでありまして、これだけの財源だからこの人を除外するということはいたしません。

 もちろん、家で育てたい、こういう御判断をされる方について、それは家庭の御判断というのはあると思いますが、先ほど申し上げたように、保育の必要性がある、そして無償化の対象とする人ときちんと公平である、こういったことが確認された方については無償化の対象になっていくと考えておりますが、詳細につきましてはこの後、詰めさせていただきます。

稲富委員 ありがとうございます。

 これは、どうしてもやはり最終的には財源の話にぶち当たらざるを得ないということかと思います。

 それで、先ほど申し上げましたように、施設、受皿をつくればつくるほどまた応募がふえるということで、なかなかゼロにするのは難しいという現状がございます。そもそもゼロにするためにどうするのかということなんですけれども、もちろん財源を確保しなきゃいけない。

 そこで、資料の四ページをごらんいただけますでしょうか。

 もともと保育は、保育に欠けるということが入所の要件になっておりました。しかし、それが保育の必要性という文言に変わり、より保育を必要とする方に対して保育所が提供できるようになりました。しかし、いずれにしても、これは福祉の世界の話です。税の中の話でございます。したがって、最終的には、やはり地方自治体が判断をし、そしてそのサービスを提供するかどうかということを判断をしていくということでございます。

 もう一ページ、資料五を見ていただけますでしょうか。

 今はもう、社会保障の給付がこれだけ莫大なものになっている中、今回は消費税の一部を充てて財源を確保することができました。しかし、社会保障給付のこの百二十兆の中で、年金、医療そして介護、そこで社会保障給付はぱんぱんの状態です。しかも、毎年毎年、例えば、ことしでいうと伸びを五千億に抑制するということを毎年努力をしながら何とかこの中におさめている。そして、子育ては、その後発組としての社会保障でここに来ているという状況です。したがって、財源の問題に直面したときに、どうしても後発の子供、子育てに対してお金を得るというのは難しくなっているというのが税の中の問題じゃないかと思うわけです。

 そうすると、どうやったらするのかというのは、でも、父兄からすると、もうここまで、九割とかあるいはそれなりの保育を受けると、これは役所からサービスをもらっているというよりも、権利という感覚に、実は今なってきています。したがって、ほとんどの人がそうやって保育のサービスを受けられるのに、私はなぜなんだという権利の概念に変わってきているということです。

 ということで、基本的な考え方を変えないと、私は、この保育、待機児童ゼロという問題は解決しないんじゃないかと思います。

 それは、保育に欠ける、保育の必要性がある、福祉というよりも権利に変えるとするなら、やはり別の財源を新たにつくるか、あるいは保険という形にするか税にするのかわかりませんけれども、そういう形で新たにつくらないと、私は、毎回毎回この議論をして、イタチごっこになって、いつまでたってもこれはゼロにならないんじゃないか、そういうことを思います。

 そこで、財源の点で茂木大臣にお伺いします。

 今回、消費税以外の三千億を事業者から御負担をいただくということでございますけれども、その根拠をお伝え願えますでしょうか。

    〔橘委員長代理退席、委員長着席〕

茂木国務大臣 今般の新しい経済政策パッケージ、財源はおおむね二兆円という形になるわけでありますが、税財源を主とすることとしておりまして、その大宗は、消費税の税率の引上げによります税収分の使い道を見直して、これまで財政の健全化、借金の返済に多く充てていたのを、子育て、子供世代への投資、さらには社会保障の充実、おおむね半々ずつ回すということで、一・七兆程度の財源を確保する。

 あわせて、今、産業界でも、社会全体で子供を育てる、そしてその役割を経済界としても担う、こういう御理解をいただいているところでありまして、こういった観点から、相応の負担をお願いすることとして、三千億円程度の拠出金について御理解をいただいたところであります。

 そして、この三千億円程度の拠出につきましては、子育て安心プランに基づき増加をいたします保育の運営費、これはゼロから二歳児相当分でありますが、これに充当することにいたしております。

稲富委員 事業主が拠出するその三千億の分は、やはり企業主導型の保育に充てるだとか、そういった工夫をされているものと思います。

 そして、前回、私、ここで御指摘をさせていただきましたように、これは厚生年金の部分で事業主負担を上乗せをするという仕組みになろうかと思いますので、これは特に中小にとっては、保険料の上乗せというのは非常に重い負担となります。したがって、それに対しては、このパッケージの中でも、負担軽減等については検討するということも明記をされております。

 したがって、事業主負担のあり方を検討するということなんですけれども、これも前、御議論させていただきましたけれども、そもそも、人生百年時代構想会議で内閣総理大臣が産業界に対して三千億の拠出をお願いをするという、要するに、額を明示してそういう要請をするということが果たしていいのかという、私は問題意識がございます。

 これは、やはり財源は必要です。しかし、それは、財源としてやるのであれば税でやるべきところで、直接事業者に向かって、金が足りないからその財源を埋めてくれというのは、これは政治と市場との関係でいくと果たしていいのかという議論があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

茂木国務大臣 委員も御案内のとおり、現在も産業界には子育て支援で一定の役割を担っていただいておりまして、ゼロから三歳児未満の児童手当であったり、御指摘いただいた、企業主導型の保育事業などの費用に充てるために企業から拠出金をいただく仕組み、子ども・子育て拠出金のもとで四千億円程度を既に拠出をしていただいているところでありまして、先ほど申し上げたように、経済界、産業界も、社会全体で子供を育てる、支える、こういったことには理解をいただき、これまでも一定の役割を担っていただいた。さらに、この緊急の課題に対して役割を担っていただける。

 少子化問題は我が国が直面する最大の課題であって、社会全体で子供を支える、こういった観点から、このような拠出金について増額をし、産業界から拠出をいただくことは、我々としても適切だと考えておりますし、また、産業界からも理解をいただいていると考えているところであります。

稲富委員 もう一点、賃金ですけれども、ちょっとこちらにはないし、通告はちょっとできておりませんが、賃上げを、総理は同じく産業界に、三%という要請といいますか、そういう要望をされております。

 これもまた私は異例だと思います。数字を出して賃上げをということ。やるかやらないかはもちろんその事業者、会社側でしょうけれども、三千億の負担をお願いをする、あるいは賃上げの要請をするというのを、総理が直接するというのが果たしていいのかということでございます。それは、先ほど申し上げましたように、政治と経済の一線って、私はあると思うんです。そこを超えているんじゃないかということです。

 さらに言うと、昨日、落合委員から、日銀のETF購入について、かなり買い過ぎているということで、日本の資本主義というのは大丈夫なのかという御指摘がございました。私も同じような問題意識がちょっとございます。

 今、それだけではなくて、日銀は、ちょっと次の資料を見ていただけますでしょうか、六ページでございます。日本銀行が保有している長期国債の割合でございます。二〇一七年九月が一番下ですけれども、右一番下、四二%保有をしている。安倍内閣が発足した二〇一二年の末からすると、約一〇%から四二%まで日銀の国債保有の割合がふえているということ。

 要するに、日本銀行と政府がアコードを結び、そして金融面において日銀が間接的に国債を買い、そして財政面では総理がそういった形で財源を要求するということは、市場経済として果たして妥当なのかと思うわけです。

 管理経済というか、非常に社会主義的な感じが私はするんですが、担当大臣、いかがでしょうか。

茂木国務大臣 まず、賃上げ三%以上の目標についてでありますが、委員も御案内のとおり、この四年間、中小企業も含めて二%程度の高い賃上げが続いてまいりました。さらに、昨年の企業収益、これは御案内のとおり、七十五兆円、過去最高ということになっております。

 そして、現状におきましても、企業は非常に堅調な業績で推移をしていると思っておりまして、野心的な目標であるにしても、生産性革命によります労働生産性の上昇を通じて、一人当たりの付加価値、こういったものを向上させていくことができれば、結果として、現状より一%高い、三%以上の賃上げを行うことは十分達成可能な水準であると考えております。

 もちろん、政府として、これをやりなさいというよりも、期待でありまして、ただ、そういう期待を経済界にするためには、それができるような環境も、政治として、政権として整えていかなければいけないということで、新しい経済政策パッケージにおきましては、この生産性革命の達成に向けまして大胆な税制、予算、規制改革などあらゆる施策を総動員しているところでありまして、具体的には、三%以上の賃上げを行う企業に対して法人税の実質負担を二五%程度に引き下げる大胆な減税策等を実施するということでありますし、さらには労働移動の支援であったり、さまざまなプログラムを用意しているところであります。

 そういった中で、政府としての経済界に対する期待として、ぜひこの目標、政府としても達成していきたい、経済界にも、そうすることを期待したいという形でお願いをしているところであります。

稲富委員 次の、税制の方に移りたいと思います。

 平成三十年度税制改革ですけれども、大きな目玉の所得税の改革、新しい税金が二つ、そして事業承継等々、さまざまございます。

 そこで、税制の基本原則ということを、財務大臣に、課税原則についてお伺いをしたいと思います。

麻生国務大臣 税制のあり方を考えるということに当たりましては、やはり基本的には、公共とかサービスとかそういった資金を調達するという意味での財源の調達機能という部分が一つ、それから、所得とか資産とかそういったようなものを再配分、再分配するという、いわゆる所得の再分配機能というのが、租税の基本的な役割というのはまずこの二つなんだと思うんです。

 その上で、納税者の方々の税を負担する担税能力というのを勘案して、いわゆる負担を分かち合ってもらうという公平性という観点と、それから、経済活動に対する、フェア、中立性とか、また、余り複雑じゃない意味においては簡素という点等々を考えるのが、税制を基本的に考えられることが多いんだと思いますが、そういったものの上に立って、いわゆる、その時代に合わせて少子高齢化とか、最近は言わなくなりましたけれどもグローバライゼーションとか、そういったような経済とか社会の構造変化などなどがありますので、そういったものプラスその時代の財政の状況などに合わせて税全体のあり方というものを考える必要があるんだと思いますが、その上でどうするかというのが基本なんだと思っております。

稲富委員 今、もう大臣が言い尽くしていただきましたが、その中で簡素ということもおっしゃっていただきました。これが非常に大事なのではないかと思います。

 と申しますのは、これから少し議論させていただきますが、税制の役割の中で財源確保が第一であるということをおっしゃっていただきました。もう一つ、経済政策というか、税制があるがゆえにこういうふうに動くというのがあると思います。例えば、配偶者控除があるからこそ、以前は百三万という壁があったから働く量を減らすというふうに、税制があるからそういう活動が変わっていくということがあると思います。そういう意味でいくと、やはり納税者にとって税のあり方がわかりやすい、簡明であるということが極めて大事なのではないかと思います。

 その簡素というのがどうしても、先ほど大臣に御説明いただいたその他のことと、矛盾する場合というか、両立するのが難しい場合もあります。しかし、やはり、簡単である、簡素であるということが大事であるということから、少し、平成三十年度の税制について議論させていただければと思います。

 まず、所得税の改革について、どういった方向で改革をしていこうとされているのか、御所見をお願いします。

麻生国務大臣 今御指摘のありました公平、中立、簡素の中の簡素という点については、今回の所得税の見直しのあり方はいかがかという御質問なんだと思いますけれども。

 今回の見直しにつきましては、いわゆる給与所得を得ておられる方々の勤務関連の支出とか、また、主要国の概算、いわゆる控除額等々と比べて過大になっているんじゃないかということで、控除が頭打ちとなるいわゆる給与収入というのを八百五十万円超に引き下げることにさせていただいたんですが、ただし、給与収入の八百五十万円を超えていても、その世代においては子育ての世代とかいろいろございますので、そういった世帯には負担増が生じないようにしたところであります。

 これは、制度の簡素さを一部犠牲にするという部分においては間違いないです。それはそうだと思いますが、少子高齢化に立ち向かわなければならぬという我々の抱えております問題がありますので、こういった政策的課題というものに対応してどうやってやるかということで、子育て等についてはきめ細かな配慮というものが必要なのではないかというので、我々としては、御指摘のとおり、簡素さという点においては少し下がるとは思いますけれども、そういった政策的な面では正しいのではないかと考えております。

稲富委員 資料七をごらんいただけますでしょうか。

 所得税の改革イメージというのをごらんいただくとわかるように、やはりどうしても、今大臣おっしゃったように、複雑になっております。したがって、どこからどういう負担になるのかというのが、なかなかわかりづらいということかと思います。

 そこで、次に、消費税の引上げに伴う対応について、ちょっとお伺いをしたいと思います。

 来年の十月に消費税が上がるということは、これはもう総理も明言をされております。もともと社会保障・税の一体改革が二〇一二年にあって、一〇%になるに当たっての多くの宿題がその際にございました。

 その宿題の一つが車に関する課税の問題です。自動車取得税及び自動車重量税については、簡素化、負担の軽減及びグリーン化の観点から見直しを行うということが当時の一体改革の中でうたわれておりました。

 一〇パーになるときに取得税は廃止をするということが決まっておる、重量税についてどうなるかということはこれからかと思いますが、経産大臣、この一体改革のもともとの理念、そして車に対する税をどうするかという姿勢をお伺いしたいと思います。

世耕国務大臣 一体改革の理念は、私は、経産大臣としてはちょっとお答えする立場にはないと思うんですが、自動車に関しては、やはり自動車関連の支出というのは、今、家計消費の約一割ということになります。自動車産業全体では、製造業の出荷額の二割、雇用の一割を占めるなど、日本経済を支える屋台骨の一つだというふうに思っています。

 こうした雇用や生産基盤の維持強化を図る観点から、その前提となる国内自動車市場の活性化というのは非常に重要だと思っています。

 一方で、自動車が生活に欠かせない日常の足となっている地方の方々を始めとして、自動車ユーザーからは、車体課税について、複雑で負担水準が高いなどの声が上がっているわけであります。

 こうした声を受けて、経産省としては、平成二十九年度与党税制改正大綱も踏まえながら、自動車産業が生み出す消費や雇用など実体経済をしっかりと支えていくという視点に立って、車体課税のユーザー負担の軽減に向けた検討を行ってまいりたいと考えております。

稲富委員 少し、来年の十月、消費税引上げ、来年度ということで、気が早いかもしれませんけれども、今お話があったように、車に関する税制、来年引上げ前にどう対応するかということ、財務大臣、御所見を、今あればお伺いできますでしょうか。

麻生国務大臣 今お尋ねのありました車体課税等々の見直しに関しましては、これは平成二十九年度の与党税制改正大綱において、いろいろ書いてありますが、消費税率一〇%引上げ前後における駆け込み需要及び反動減対策に万全を期す必要があり、自動車をめぐるグローバルな環境、自動車に係る行政サービス等を踏まえ、簡素化、自動車ユーザーの負担の軽減、グリーン化、登録車と軽自動車との課税のバランスを図る等々の観点というのがざっと書いてあるんですが、その上で、平成三十一年度税制改正までに、安定的な財源を確保し、地方財政に影響を与えないように配慮する、これは地方税が一部入っておりますので、その点を言っておるんですが、そういった意味で、自動車に係る税負担の軽減に関して総合的な検討を行って、必要な措置を講ずるということが書かれております。

 今の段階で、これを踏まえ、どうするかということに関しましては、これは私どもだけではなくて、総務省というか、自治省というか総務省ですな、総務省とか、また通産とか業界とか、いろいろな方たちとこの点を踏まえて今から検討するということになっていきますので、今の段階でこれをするということが決まっているわけではありません。

稲富委員 次の税目で、森林環境税についてお伺いします。総務大臣、お伺いします。

 このたび、森林環境税そして国際観光旅客税と二つの税が新たに創設をされるということでございますが、改めて、この森林環境税、その使い道、その概要を教えていただけますでしょうか。

野田国務大臣 お答えいたします。

 森林環境税は、まだ仮称ですけれども、パリ協定の枠組みのもとで、我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や、また頻繁に起きています災害、その災害防止等を図るため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、農林水産省が今国会に提出予定の森林経営管理法案、これも仮ですが、を踏まえて、平成三十一年度税制改正において創設をするものです。

 その使い道、使途については、平成三十年度税制改正の大綱において、市町村分として、間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用、そして、都道府県分としては森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用とされており、森林環境税を創設するための法律案においてもしっかり規定する予定です。

 こうした使い道、使途の範囲内において各地方団体が適切に事業を実施することにより、地域の実情に応じた森林整備が進むことを期待しています。

稲富委員 この国際観光旅客税も、今回の森林環境、まあ仮称ということですけれども、大きな大枠はもう確かに決められております。しかし、もう少し、新しい税金で、使い道をもっとやはり明確にすべきではないかということを思います。

 私は、新税というのは悪税であるということをある先輩に教わりました。やはり、新たに税をつくるという以上、相当の理由とそして課税根拠が必要である、そういう教えを先輩議員からいただきました。

 やはり、取りやすいところから取るということではなく、何に使うのかということが一番大事であるということで、改めて、今回、約六百二十億ですか、六百二十億の課税になりますので、その使い道についてどう透明化をし、どう納税者が納得ができるか、大臣の答弁を求めます。

野田国務大臣 確かにおっしゃるとおり、使途がしっかりしていないといけないわけでありまして、使途につきましては、各地方団体において適切に判断されるものと考えているわけですが、法令にしっかりと使途を明記するほか、毎年度、インターネット等による使途の公表を各地方団体に義務づけることにより、適正な使途に用いられることが担保されるのではないかと考えているところです。

稲富委員 ありがとうございます。

 外務大臣、お忙しいところ済みません、お時間をいただきまして、ありがとうございました。

 次に移ります。

 あさってからいよいよ平昌オリンピックということでございますが、慰安婦問題に対する日韓合意についてお伺いをさせていただきます。

 一月二十二日、外務大臣、外交演説で、日韓合意は慰安婦問題について最終的かつ不可逆的な解決を確認した両国間の約束です。これは今も変わりませんか。

河野国務大臣 我が国としては、日韓合意を最終的かつ不可逆的なものということに変わりはございません。そのとおりでございます。

稲富委員 総理は、条件が整えば平昌オリンピック、訪韓するとおっしゃっておりますが、訪韓されますか。

河野国務大臣 諸般の事情が許せば、平昌オリンピックの開会式に出席し、また、日本人選手を激励する予定となっております。

稲富委員 その際、日韓首脳会議は行われるでしょうか。

河野国務大臣 その際に、平昌オリンピックの開会式に先立って、開会式の会場近くのホテルで日韓首脳会談を行うこととなっております。

稲富委員 二〇一七年十二月二十八日、昨年の二十八日、韓国政府の諮問委員会が、慰安婦問題、日韓合意検証報告書というものを出しております。

 その中で、両国の合意には非公開の内容も含まれていたとされておりますが、これは事実でしょうか。

河野国務大臣 二〇一五年十二月の日韓外相会談において、韓国側と調整の結果、非公表を前提としたやりとりがあったのは事実でございます。

稲富委員 その非公表なことを、このようなことをこういう形で、検証報告という形で出ることに対して抗議を、政府としてされたでしょうか。

河野国務大臣 非公表が前提の外交上のやりとりが一方的に公表されたことは極めて遺憾でございまして、我が方の立場を韓国側に強く申し入れております。

稲富委員 日韓合意の性格として、この中で、条約ではなく政治的な合意であると書かれております。この日韓合意というのは法的な拘束力というのはございますでしょうか。

河野国務大臣 日韓合意は、二〇一五年の十二月の二十八日、当時の岸田外務大臣が当時の韓国の尹炳世外交部長官と協議を行い、韓国政府として当該合意に対する確約を直接取り付け、また、尹長官が同日の会談後の共同記者発表の場でこの合意を日韓両国民の前で国際社会に対して明言し、さらに、同日行われた両首脳間の電話会談においても確認された合意でございます。

 したがって、政府としては、最終的かつ不可逆的な解決であるとの韓国政府の明確かつ十分な確約を得たものと受けとめております。

稲富委員 時間が参りましたので終わりますが、外務大臣、その原則の堅持をお願いをして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

河村委員長 これにて稲富君の質疑は終了いたしました。

 次に、中野洋昌君。

中野委員 公明党の中野洋昌でございます。

 大変、予算委員会の貴重な質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げます。

 質問もかなり準備をさせていただきましたので、全部はひょっとすると質問し切れないかもしれませんけれども、少し駆け足になりますけれども、どうかよろしくお願いを申し上げます。

 まず、教育負担の軽減、また子供の貧困、こうした問題について質問をさせていただきます。

 教育負担の軽減というのは、私ども公明党も、さきの衆院選で大きな公約として掲げさせていただいております。先日は同僚の伊佐議員が、幼児教育の無償化について質問をしておりました。私は、主に、きょうは高等教育を中心に質問をさせていただきたいというふうに思います。

 資料の一番を見ていただきたいんですけれども、この予算委員会でもいろいろな議論になりました子供の貧困率、相対的な貧困率、こういう指標がございます。統計も二種類もございまして、いろいろあるんですけれども、いずれの調査を見ましても、第二次安倍政権、この取組を通じまして、子供の貧困率というのは数字としては着実に下がってきている、こういう状況になってきているというふうに思います。

 それぞれの指標についてどういう背景があるのか、これはしっかり議論をしていけばいいとは思うんですけれども、昨年の厚生労働委員会でも、私、この数字について少し取り上げさせていただいたんですけれども、子供の貧困率というのは確かに下がっている。大きな背景としては、やはり経済の状況、雇用の状況がよくなってきているということがあるというふうにお伺いをいたしました。また、賃金も上がってきている。こういういろいろな背景の中で下がってきているという話をいただきました。

 私は、こういう経済の状況をよくしていく、非常に大事でございます。あわせて、やはりこういう貧困の問題を考えるときは、所得の再配分の機能をまた強化していく取組、これも非常に重要であろうというふうに思いまして、教育負担の軽減というのは、まさにそうした取組の大事な柱なんであろうというふうに思っております。

 資料の二を見ていただければと思うんですけれども、第二次安倍政権におきまして、高等教育の分野におきましては大学等への奨学金を非常に拡充をしていただいております。

 見ていただけばわかると思うんですけれども、給付型の奨学金というのも初めて導入をすることができました。公明党も大変に強く要望させていただきまして、実現をすることができました。また、無利子の奨学金、これも、有利子から無利子へということで、大きく人数を拡大もいたしましたし、所得に連動して返還をする新しいタイプの奨学金、こういうものもさまざま導入をいたしまして、まさにこの政権の間に奨学金の政策というのは大きく前に進んだ、このように思っておりまして、これを更に給付型の奨学金ということで大幅に拡充をしていく、今こうした政府の方針であるというふうに承知をしております。

 まさに、この制度設計というのを今行っているところでございます。この大学等への給付型の奨学金、今、真に支援が必要な子供たちに、こういうことであるんですけれども、所得の低い家庭というのはもちろんでございますけれども、このほかにもさまざまな要素もあると思っておりまして、例えば多子世帯、子供が多い世帯、こういう世帯をどうするかということもございますし、また、非常に所得が低い世帯だけではなくて、少しなだらかにというか、段階はあるのかもしれませんけれども、もう少し、所得の中ぐらいの世帯も含めて、やはり大きく幅広い支援というふうにしていっていただきたいというふうにも思いますし、また、対象の大学、これについても、今どういう大学を対象にするのかというのをまさに議論をしているというふうに承知をしております。

 私自身も、この対象、どういうところが対象になるのか、これをしっかり議論をする、これは大事なことだろうというふうに思っておりますけれども、余りこれを間口を狭くしまして、行きたいけれども地元に対象の大学がないというふうなことになっては元も子もございませんし、また、実際の生活保護の家計の方など、進路を見ますとさまざまでございまして、専修学校もございます、各種学校、大学以外にも、四大、短大含めて、いろいろなところに進んでいるというのが実態であるというふうに思いますので、これもやはり実態も踏まえながら、また関係者の意見もしっかりと聞きながら、これもなるべく幅広いところが対象になるように、こういう制度設計をしていただきたい。

 文部科学大臣にぜひお願いをしたいと思うんですけれども、御答弁いただければと思います。

林国務大臣 今委員からお話がありましたように、新しい経済政策パッケージに盛り込まれた高等教育の無償化、これは、消費税を活用する施策として税金を使うわけでございますので、国民の幅広い理解を得ながら進めていく、これが大事であると思っております。

 今、支援の対象となる大学のお話もありましたが、大学での勉学が就職とか起業等の職業に結びつく、これによって格差の固定化を防ぐというのがこの支援措置の目的でございますので、それに基づいて一定の要件を満たすべきことということがこのパッケージに盛り込まれておりますので、専門家会議に回しまして具体的な内容について検討を行っているところでございますが、今先生から御指摘もありましたので、現場のお話もしっかり聞きながら実態に沿った形にしていきたい、こういうふうに思っておるところでございます。

 また、対象者の方ですが、住民税非課税世帯の子供たちについて、支援を受けた学生が学業に専念できるように、学生生活を送るのに必要な生活費を賄えるような措置を講じるということと、それから、少し幅広くというお話がありましたが、住民税非課税世帯に準じる世帯の子供たちについてもこれに準じた支援を段階的に行いまして、いわゆる崖というものが生じないようにしていこう、こういうふうに思っております。

 先ほど、多子世帯、中所得世帯というお話もありましたが、多子世帯については、現行の給付型奨学金において、扶養親族の人数を勘案して算定される住民税を基準としております。したがって、住民税の仕組みそのものが、多子世帯は、ほかの世帯と比べて高い所得であっても、この対象となって一定の配慮がされることになるわけでございます。

 貸与型奨学金についても、世帯人数や家族構成を勘案した家計基準によって審査を行っておりまして、多子世帯の学生については奨学金の貸与を受けやすくなっておるわけでございますので、現行こういうふうになっていることを踏まえて、多子世帯への配慮も含めて、詳細な制度設計を検討していきたい、こういうふうに思っております。

 また、中所得世帯、さっき言ったように崖をなくすということもやりますが、さらに、新しい経済政策パッケージの中で、オーストラリアのHECS等、諸外国の事例を参考としながら中間所得層におけるアクセスの機会均等についても検討する、こういうことになっておりますので、これもあわせて検討を継続してまいりたいと思っております。

中野委員 御丁寧な御答弁、本当にありがとうございます。

 しっかり検討もしていただきまして、また、私、給付型奨学金だけの話を申し上げましたけれども、授業料の減免もまたあわせて検討していかれると思いますので、これも含めてよろしくお願いいたします。

 子供の貧困対策というところでは、やはり教育の支援も大事でございますし、また、福祉というか、厚生労働の分野も非常に大事でございます。

 特に、これも私、去年も厚労委員会で質問もしたんですけれども、給付型奨学金が導入をされても、例えば生活保護の世帯ですと、現実的には、大学に行こうとすると世帯を分離するということも必要でございまして、そこで、例えば家賃のところであればそこの家賃扶助が減るですとか、片方の制度では後押しをしているんだけれども、しかしもう片方の制度では逆にブレーキがかかるような、そういう制度設計にもなっているんじゃないか、こういうふうな御指摘もさせていただいたところでもございます。

 今回、厚労省の方でもさまざま御検討もいただきまして、生活保護制度やあるいは生活困窮者自立支援制度等もさまざまあると思いますけれども、こうしたところで子供の貧困の対策というのをしっかり前に進めていただきたい、このようにお願い申し上げますけれども、現在の、どのように取り組まれていかれるのかというのを大臣に御答弁いただければと思います。

加藤国務大臣 生活保護世帯の子供さんの大学進学率、御承知のように、一般の世帯と比べてかなり低い水準になっているわけでありまして、貧困は世代を超えて連鎖をしないようにするということと、また、生まれた環境によってその将来が左右されない、そういった観点からも、生活保護制度、そういった制度のもとでということにはなりますけれども、大学の進学をしっかり支援していく必要があるというふうに考えております。

 そういう意味で、今御指摘がありました住宅扶助費については、これまでは減額をされるという形になっておりましたが、自宅から大学等に通学する場合の住宅扶助費の減額は取りやめるということ、それから、高校生のころにアルバイトをして例えば進学後のために貯蓄をしようとしても、これは今は認められていない、こういう構造の中で、そういうことであれば、生活保護世帯の子供さんが大学へ進学をしていくための一時金として、自宅から通学の方は十万円、自宅外から通学の方は三十万円の給付を創設するということで、先ほど大学の給付型奨学金の話もありましたけれども、こうしたこととあわせて、生活保護世帯におられる子供さん、意欲ある方がしっかり大学に行けるように支援をしていきたいと思います。

中野委員 あわせてぜひお願いをしたいのが、特に、私も地元のケースワーカーさんとかにも伺いましたけれども、やはり今までですとどうしても、大学に行きたいというふうな話があっても、まずは制度の説明で、やはり住宅扶助の減額というのが制度的にありますという話を、そこから入らざるを得ないということもございまして、現場においても、高等教育に進学をしようとするときに、なかなか後押しをしていける環境ではなかったのかなというふうに思います。

 しかし、奨学金の方でもかなり大きな後押しをする、生活保護などの福祉の制度においてもしっかり後押しをしていくという制度を今回整えていただいたということでございますので、やはり現場としても、国が、そういう経済的な理由で学ぶことを諦めないようにしっかり後押しをしていきますよ、こういう強いメッセージを発して、制度の周知も含めて、そういう運用にぜひしていただきたい、このように大臣にまたぜひお願いしたいと思うんですけれども、一言御答弁をいただければと思います。

加藤国務大臣 まず、先ほど申し上げた話は予算案の中でございますので、これは国会の御審議を得て成立をしてからということにもちろんなりますけれども、現在、そうした案というわけではありますけれども、そうした対応が検討されている、こういったこともしっかり周知をしていく必要があるんだろうと思っております。

 それに加えて、大学の進学費用等に関する相談や助言、あるいは各種奨学金の案内、こういうのをしっかりすることによって、進学に伴う不安、あるいは経済面の課題への対処、これを支援していくために、平成三十年度より、生活保護世帯の子供さんやあるいはその保護者の方に対して、家計相談支援事業としてそういったことも実施を予定させていただいております。

 そういったことを含めて、就労ということだけではなくて、大学支援というそうした選択肢もあるんだ、そして、そのためにはどういう対応をしていけばいいのか、こういったことをしっかり周知をしたり啓蒙したりしていきたいと思います。

中野委員 ありがとうございます。

 次に、就学援助についてお伺いをできればというふうに思います。

 就学援助は、文部科学省の方で、経済的な理由で就学困難と認められる学生、児童生徒の保護者に対する援助ということでございまして、この資料の三にあるんですけれども、例えばどんなものが対象かというのが、真ん中の補助対象費目、3の2というところにございますけれども、去年、私ども公明党が取り上げさせていただきましたのが、この新入学児童生徒学用品費。

 ランドセルとか制服とか、そういうところでございまして、これが、ランドセルは最近、御承知の方、いらっしゃると思いますけれども、かなり値段も高くなっておりまして、単価が追いついていないんじゃないかですとか、あるいは、これの支給が新年度に入ってからじゃないと支給されないということで、ランドセルは入学する前に買うものでございますので、実態と追いついていないんじゃないか、こういうふうな御指摘も我が党の富田委員などがさせていただきまして、制度の改正をしていただきました。単価も上げていただきまして、入学前に支給したものについても補助対象とできる、こういう制度にしていただきました。

 せっかくこの制度を改正していただきましたので、やはり文部科学省として、実態は今各自治体においてどうなっているのか、改正した制度はぜひ活用していただきたいというふうに思っておりまして、実態をどのように把握をされているのか、また、国としても、こうした、入学前にしっかり必要な支給ができるようにということでぜひ促していっていただきたい、このように思うんですけれども、文部科学大臣、御答弁いただければと思います。

林国務大臣 御指摘のお話は、去年の三月の文教委員会で富田委員から御指摘をいただきまして、今お話がありましたように、昨年の三月三十一日付で通知を出させていただいたところでございます。

 新入学児童生徒学用品費等について、国庫補助の対象外であったということでございまして、これを、補助金の要綱改正を行って、今申し上げたようなことで、入学前の方も補助対象に加えたところでございます。通知等を出しまして、各種会議においても周知を図っておるところでございます。

 各市町村における入学前支給の実施状況を調査いたしまして、平成二十八年度以前より実施している市町村では、小学校で約五%、それから中学校で約九%であったわけですが、平成二十九年度は、実施予定というところも含めて、小学校で約四一%、五%から四一%までふえてきております。中学校で約九%でしたが、これが中学校で約四九%と大幅に増加をしたわけでございます。

 一方で、やはり、小中学校、いずれも半分以上の市町村が、検討を行っていない、又は未定というふうに回答しておりますので、引き続き、各自治体の実施状況を調査、公表するとともに、我々としても積極的に働きかけを行ってまいりたいと思っております。

中野委員 大臣、ありがとうございます。

 やはり、私も地元の自治体に聞きますと、どうしても予算の制約などもありまして、自治体によってかなり取組が異なるというふうなこともお伺いをいたしましたので、やはり国の方から、状況、さまざま働きかけもしながら、やっていただければと思っております。

 同じような話ではあるんですけれども、就学援助に関しましては、今回、生活保護基準の見直しが五年に一回ございまして、これはもちろん厚労大臣もよく承知をされて、また配慮もされながら動かれているとは思うんですけれども、生活保護基準の見直しがございますと、ほかの制度に連動していろいろ影響があるんじゃないか、こういう話がございます。

 前回の見直しのときにも、ほかの制度の影響が及ばないようにということで、特に就学援助に関してもそれが及ばないようにということで、文部科学省の方でもさまざま動いていただきました。

 また、特にこの就学援助の準要保護者に対する支援というのは、各市町村の単独事業ということもございまして、それぞれの自治体の判断というのも確かに出てくるわけでございます。

 今回、厚労省の方でもさまざま動かれているのは承知をしております。特に、今回、就学援助に限ってということでまた質問もさせていただきたいんですけれども、文部科学大臣の方に、今回の生活保護基準の見直しというのが、こちらの就学援助の方に影響が出ないようにということで、これは今までの、前回の状況も含めてしっかりとフォローアップもしていただきながら、また地方自治体の方にもぜひ今回も働きかけをしっかりしていただきたい、このようにお願い申し上げるんですけれども、大臣の方から御答弁いただければと思います。

林国務大臣 文部科学省としては、平成二十五年八月の生活保護基準の見直しの際におきましても、各自治体に対して可能な限り影響を及ぼすことがないように適切な対応を促すとともに、平成二十六年度から二十八年度において、各自治体の準要保護者の支援についての対応状況を調査いたしました。その結果、見直し直後の平成二十六年度の調査においては、全体の九六%に当たる千六百九十七市町村が影響が生じていないと回答しております。

 一方で、調査を行った三カ年のいずれかの年度で見直しへの対応を行っていないと回答したのが八十九市町村でございました。このたび、改めてこの八十九の市町村に対して聞き取り調査を行いましたところ、七十九市町村においては当該調査年度以降に引下げ以前の生活保護基準で認定するなどの対応を行っているということがわかりましたが、十市町については当該三カ年にわたって対応していないということが確認されたところでございます。

 今回の生活保護基準の見直しに伴いましても、生活保護基準額が減額となる場合に、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分に考慮しながら、できる限りその影響が及ばないように対応するというのが、これは政府全体の対応方針で確認をされておりますので、この対応方針をしっかりと踏まえて、従前より要保護者として認定を受けていた方等への支援、これは平成三十年度においても引き続き国庫補助の対象とまずするということと、それに加えて、地方単独事業である準要保護者への支援についても、国の取組を理解していただいた上で適切に対応していただくというような働きかけを行うとともに、また各自治体の対応状況を前回同様調査をしたい、こういうふうに考えております。適切に対応してまいりたいと考えております。

中野委員 大臣、ありがとうございます。

 続きまして、働き方改革についてお伺いをしたいというふうに思います。

 この国会でも既にさまざま議論をしていただいております。少し時間もなくなってまいりましたので、通告の順番がちょっと変わりますけれども、特に長時間労働が非常に目立つということで、運送業や建設業、こうした業種についてまずお伺いをしたいと思います。

 資料の四にもございますとおり、時間外労働の現状ということで、今回、長時間労働、初めて法律の方に規制がかかる、こういう状況でございますけれども、実態を見ますと、やはり運輸業あるいは建設業、こういうところが非常に、現実的に長時間労働になっている、これが現実だというふうに思います。

 私は、前回の予算委員会でも、下請取引の適正化というところで、このそれぞれの業種についても取り上げさせていただいたことがございますけれども、構造としては基本的には同じであると思っておりまして、やはり荷主であるとか発注者であるとか元請であるとか、下請の人たちは何とかこの長時間労働を削減しようと思っても、しかし、そういう指示が来てしまうと、どうしても現実的に長時間労働にならざるを得ない。

 今回、この働き方改革の中でも、やはりこういうしわ寄せというのが立場の弱いところに来るんじゃないか、こういう御指摘も多々いただいているところでございます。なかなか、実際の下請取引の中で、必要なコストというのを転嫁していくという取組を今やっておりますけれども、それも大変苦労している中でやっているというのが現状でございます。

 やはり、この長時間労働、今回、これらの業種については適用の猶予の期間もあるような形で話が進んでおりますけれども、こうした長時間労働の規制を進めていく中で、元請であるとか荷主であるとかはしっかりとこういう基準を守っているんだけれども、現実的にしわ寄せがこういうところに来て、こういうところのまた労働環境というのが更に悪くなっていくような、そういうことになってはならないということで、やはり、元請や発注者、荷主、こうした人たちと一体となった取組というのが必要であるというふうに思います。

 運送業では、荷主に対して勧告をするような荷主勧告というふうな制度もございます。これもしっかり活用していこうということで、今検討もしていただいていると承知もしておりますけれども、建設業も、やはり同じように発注者に対してまず取組を促していかないと進んでいかないというのも現実であるというふうに思います。

 こうしたところへの働きかけも含めて、しっかりと対応していただきたいということでございますけれども、国土交通大臣の方から答弁いただきたいというふうに思います。

石井国務大臣 トラック運送業と建設業につきましては、他の産業に比べて長時間労働の状況にございます。

 長時間労働の是正に向けては、例えばトラック事業においては、荷主や配送先の都合により荷待ち時間が発生するなどといった業務の特性や取引慣行等の問題があること、建設業におきましては、天候不順などの自然条件により作業日程が圧迫される中、施主から工期を厳格に守ることを求められる等の問題があることなど、個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もあることから、荷主や施主も一体となった取組を進めることが重要であると考えております。

 このため、トラック運送業につきましては、トラック事業における労働時間や適正取引に関するルール等についての荷主団体等への周知説明や、荷主等が参加をいたします長時間労働の改善に取り組むパイロット事業の実施、さらに、自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議において取りまとめを行いました直ちに取り組む施策に基づく取引環境の適正化等に関する施策の推進などの取組を行ってきたところであります。

 また、建設業につきましては、建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議におきまして、発注者、受注者の双方が守るべきルールを定めました建設工事における適正な工期設定等のためのガイドラインを策定いたしまして、これを周知徹底する。さらに、鉄道や住宅、不動産、電力などの民間発注者とともに、分野別の課題の解決に向け、検討体制を強化するなどの取組を行ってきたところであります。

 国土交通省といたしましては、引き続き、関係省庁連絡会議の取組を推進すること等によりまして、これらの業種における長時間労働の是正に向けまして、時間外労働の上限規制の導入までの猶予期間の間も、しっかりと実効性のある対策に取り組んでまいりたいと存じます。

中野委員 しっかりと猶予期間というものの間にやはりこれらの業の改革を進めていかないといけないというふうに思います。

 特に、建設業は、発注者の方からそういう形でやっていただいて、さらに、建設業の中でも、元下関係ということで、いろいろな工事の現場に来ると、かなり工期も含めて厳しくなってくるような話もお伺いをいたしますので、しっかりと取組をしていただければというふうに思います。

 もう残り少しの時間ですので、世耕経済産業大臣に来ていただいております、ぜひお伺いをしたいと思っておりましたのが、こうした働き方改革を進めていく中で、今いろいろな業種で、人手不足というのはどの業種に行ってもお伺いをするわけでございます。トラック、建設業みたいな、先ほど石井大臣にお伺いした話ももちろんそうなんですけれども、サービスでも小売でもやはり人が足りない。

 ことしも、例えばコンビニも、では、本当に二十四時間あけるのかとか、あるいは、お正月も、元旦も全部お店をあけるのかみたいな話も出てきてまいりまして、やはり長時間労働のこういう取組を、削減をしていく中で生産性をどう上げるのかという議論をあわせてしないと、これは中小零細企業にとっては大変に厳しいことになってくるのではないかというふうに思います。

 いろいろな業種によって状況は違うかと思いますけれども、生産性を上げていくためには、やはり経済産業省の方からそうした後押し、支援というものをしっかりあわせてやっていかないといけないというふうに思いますけれども、大臣の方から御答弁いただければと思います。

世耕国務大臣 人手不足の中で、中小企業で働き方改革を実現するためには、やはり生産性をしっかり上げていかなきゃいけないと思っています。

 まず、成立させていただいた補正予算の中で、ものづくり補助金、IT補助金を合計で一千五百億ほど上積みをさせていただきました。

 それに加えて、これから御審議をいただく税制の中でも、自治体の判断によって、中小企業が新たに導入した機械にかかわる固定資産税をゼロにできる、ゼロにするという中身も入れさせていただきました。

 これを組み合わせることによって、今までは、お金がなかなかない、あるいは、新しい機械を入れると固定資産税がふえるから大変だといって、新しい設備を入れれば生産性が上がるのはわかっているけれどもなかなかできないという、ちゅうちょをしていた中小企業が、まず、ものづくり補助金によって、場合によっては三分の二ぐらいまで補助を受けて、軽い負担で新しい機械を導入し、かつ、その機械にまつわる新たな固定資産税はしばらく発生しない、こういった仕組みでしっかりと中小企業の生産性向上を後押ししてまいりたいと思っております。

中野委員 ありがとうございます。

 最後に、観光の問題についても御質問させていただきたいというふうに思います。

 今回、観光促進税ということで、新しい税も導入をされるということで、こうした財源も含めて、今非常に伸びておりますインバウンドの取組、これをどうやってそれぞれの地域において生かしていくのかというのが、いろいろな自治体が今頭を悩ませているところだというふうに思います。

 私の地元兵庫県尼崎市でも、余り観光の取組というのは今までやっていなかったんですけれども、民間の方が寄附を募りまして、実は、昔、お城が尼崎にございましたので、尼崎城築城ことしで四百年ということもございまして、お城を再建するプロジェクトというのを民間の寄附で今やっておりまして、ことし、尼崎城という城ができる、こういうこともございますので、あわせて観光の振興をやろうということで、いろいろな取組をしております。それぞれの自治体もそうだと思います。

 こうした新しい財源でいろいろな自治体、創意工夫をする自治体を応援していくとともに、また、これは出国する日本人の方も払う税金でございますので、例えば、無料のWiFiでありますとか、日本の国民にも非常に便利になった、こういうわかりやすいような支援もぜひしていかないといけない、このように思います。

 この観光促進税の今後の使い道というか、これを活用した観光振興について、最後に石井大臣にお伺いをしたいと思います。

石井国務大臣 昨年の訪日外国人旅行者数は一九%増の二千八百六十九万人、消費額は一八%増の四兆四千百六十一億円と、いずれも過去最高を記録いたしましたが、観光ビジョンに掲げられた訪日外国人旅行者数、二〇二〇年に四千万人、消費額八兆円等の目標達成にはいまだ道半ばであります。

 目標を実現するためには、今委員御指摘いただいたように、特定の地域に集中している旅行者を全国各地に訪れていただく。また、滞在期間を更に拡大していくといった課題に対して、より高次元な観光政策を展開していく必要がございます。このため、今般創設をお願いしております国際観光旅客税も活用しながら、特に地方部において受入れ体制等の充実を図る必要があると考えています。

 国際観光旅客税の税収につきましては、ストレスフリーで快適に旅行ができる環境の整備、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上の三つの分野に充当することとしております。

 あわせて、税収を充てる施策は、日本人を含めた負担者の納得が得られることや、地方創生を始めとする我が国が直面する重要な政策課題に合致すること等を基本的な考え方としておりまして、これらの内容を盛り込んだ国際観光振興法の改正案を今国会に提出しているところであります。

 また、こうした考え方に基づき、平成三十年度予算におけます平成三十一年一月七日からの徴収による総額六十億円の歳入につきましては、最新技術を活用した顔認証ゲートや税関検査場の電子化ゲートの整備等によりますCIQ体制の整備など、特に新規性、緊急性の高い施策に充てることとしております。

 無料WiFiの設置を含めまして、平成三十一年度以降の税収を充当する具体の施策、事業につきましては、先ほど申し上げた基本的な考え方を十分踏まえ、民間有識者の意見も聞きながら、中身をしっかり精査してまいりたいと考えております。

中野委員 以上で終わります。ありがとうございました。

河村委員長 これにて中野君の質疑は終了いたしました。

 次に、古賀篤君。

古賀委員 自由民主党の古賀篤でございます。

 本日は、質問の機会をいただきましたこと、関係各位に感謝申し上げます。昼に入るかと思いますが、大臣、御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。

 きょうは、私の質問項目、大きく三つ挙げさせていただいております。それは、大きく二つにくくれるというふうに考えております。

 まず一つ目でありますが、財政健全化についてであります。

 昨日までの基本的質疑におきましても、与野党の議員から財政健全化について質問がされていたと承知をいたしております。

 ことしの夏に新たな財政再建目標を策定するということでありますが、過去にもこうした取組はずっと続いてきたということであります。

 少しひもとかせていただきますと、昭和の時代から、東京オリンピックがあって、その後、昭和四十年以降のことで申し上げます。

 よく財務省の資料も昭和四十年以降ということで資料がつくられておりますが、昭和四十一年に、当初予算において建設公債が発行された。この後にオイルショックやニクソン・ショック、こういったことが経済の中であって、そして昭和五十年代に入り、昭和五十年に特例公債の発行を始めた。同時に、財政危機宣言が発せられ、増税なき財政再建、鈴木善幸内閣の時代だと思いますが、こうした取組が行われ、その中で、平成に入り、バブル景気という状況もあってか、特例公債から脱却した、そういう歴史がありました。

 その後でありますが、バブルが崩壊をし、平成が進むにつれ、どんどん借金の山は膨らんでいった、そして現在に至っているというのが財政の姿だというふうに考えております。

 こうした中で、直近約二十年間を見ましても、橋本内閣での財政構造改革法、その後の小泉政権での歳出歳入一体改革、骨太の方針、民主党政権になっても中期財政フレーム、そして今、中期財政計画と、こうした計画がつくられ、そして、PB黒字化を始め目標設定が行われてきたということであります。

 私も平成九年に当時大蔵省に入りまして、二〇〇六年前後、予算の担当をさせていただきました。当時、自民党でも財政改革研究会という場があって、今亡くなられましたけれども、与謝野馨先生を始め多くの先生が本当に情熱を持って、国の財政をどう再建していくのか、熱い議論が交わされたことを今でも思い出すわけであります。

 私も役所におりまして、二〇一一年、PB黒字化だ、まさに財政は国の形だ、財政が健全化した後に、より前向きな国づくりができる、そういう思いで当時仕事をしてまいりました。結果として、目標が達成されずに現在に至っている。そして、今夏、いま一度財政再建をということで目標設定が行われる。

 歴史から学ぶ、失敗と言えるかどうかわかりませんが、達成できなかったその原因は何なのか、そして、経済状況もあるものの、どういう知恵を出して、いま一度財政健全化に取り組んでいくべきなのか、このことをしっかり考えていかなければならないと思うところであります。

 財政を担当されている麻生大臣におかれましても、これまでいろいろな立場からこの財政健全化に取り組んでこられたことと思います。今夏、財政健全化目標を設定するに当たって、どういうことが大事なのか、どういう思いで取り組まれるかをぜひお聞かせいただきたいと思います。

麻生国務大臣 入省されたころ、既にいわゆるデフレーションというような状態というのは、まだ多くに認識されているという段階には行っていなかったと思いますが、今回の財政再建というものを考えたときに、やはり古賀先生、このデフレーションという、少なくとも昭和二十五年の、さきの戦争で負けてこの方、我々は数々の不況をやりましたけれども、いずれもインフレ。初めてデフレというのをやって、その対応策は我々には経験がなかったから、したがって、対応策も経験をしている人はいませんという大前提を我々は忘れちゃならぬところだと思っております。

 その上で、我々は財政健全化というものをやらねばならぬというので、GDPの何百%とかいろいろな表現がありますけれども、極めて危機的な状況にあることは間違いないんですが、その大前提として、デフレーションによる不況、正確には資産のデフレーションによる不況というものからいかに脱却するかということを考えずして財政再建はできないというのが、私どもの出した結論です。

 その上で、私どもは、経済再生と財政健全化という両方を同時にやりますというのを目指す中で、社会保障と税の一体改革という、いわゆる消費税の八%を引上げさせていただく等々のことをやらせていただいている。これは、少子高齢化という絶対的な条件が一つ我々にありますので。その上で、いわゆるプライマリーバランス、基礎的財政収支というものの黒字化というものに向けて、中期財政計画とか経済・財政再生計画とかいうのを策定して歳出改革に取り組んできたのが、この五年間だとは思うんです。

 私どもとして、この五年間どうなったかといえば、少なくとも三年間の集中改革期間というのを設定して、そして、一般歳出の目安というのが、大体年で五千三百億ぐらいのものに抑えるとかいう目安を目的につくって、それでその具体的な工程の中身というのを決めて、その上で徹底した歳出改革を行ってきた結果、少なくとも、GDPというのが、ふえっこないとか言われながら、結果としては私どもとしては五百四十九兆円というものは達成しましたし、目安も三年連続で五千三百を切りましたし、また、新規国債発行が六年連続で減らして十一兆円ぐらい減額になっていますし、また、プライマリーバランスの赤字半減目標というのも達成できたということになっておりますので、それなりの成果を上げてきたんだと思っております。

 私どもとしては、今後とも引き続いて財政健全化というものをきちんと掲げて、歳出の規律をきちんとして、いわゆる具体的な中身をきちんと決めさせていただいて、改革の工程表というのをこの夏までにということで今定めることが大事だと思っておりますので。

 少なくとも、政府の財政運営に対して信認というものを確保しておかないと、何となく野方図のままでいくんじゃないかというような形ではあり得ない。それは、マーケットに応えられることもできませんし、国際社会の中においての信認も得ることもできませんので、私どもとしては、実効性の高い計画というのはきちんとお示ししなければならぬ、そのように考えております。

古賀委員 麻生大臣、ありがとうございます。

 今おっしゃられたように、しっかりとした姿勢と、そして着実に一歩ずつ進めていくこと、そのことが大事だと思いますし、そういう中で、やはり経済再生なくして財政健全化なしということではありますが、一方で、成長による増収分だけで健全化が図られるわけでもない。そのことをしっかり踏まえて、歳出歳入の改革も具体的に掲げ、そして実行していく必要があるんだというふうに思います。

 そしてもう一点は、景気は循環しますので、やはり景気がよいときにしっかり計画を立てて、そして実行することが大事だ。検討しているうちに景気が悪くなって、結局できなかったというようなことも十分考えながら、そういう意味でのこの夏の計画をつくっていただきたいと思います。

 党におきましても特命委員会が立ち上がっておりますので、政府・与党一体となっての取組が必要だと考えます。

 続きまして、大きく二つ目と申し上げました二つ目であります。平成三十年度予算について、二点ほどお伺いしたいと思います。

 昨年の十月に総選挙がございました。当然、選挙のときにいろいろなお声を頂戴するわけでありますし、そのときだけではなくて、通常の政治活動においてもさまざまな現場からお声を頂戴するわけであります。そして、その中には大変厳しい声もあるということも十分承知をして、そして、その声を受けとめてしっかりと政策を実行していくということが大事だと思います。

 その一つ目として、農業、農政について伺いたいと思います。

 農政につきましても大変厳しい声がある、それは大臣も十分承知されていることと思いますが、その声の中には本当にさまざまな声があるわけであります。今、農政が転換をする、改革を実行する中において、本当に農水省は農家の方を向いているのか、そういう厳しい声すらあるということであります。ただ、その声にもしっかり耳を傾け、そして応えていかなければならないという思いであります。

 今、政策の大転換期というふうに認識をしておりますが、いろいろな声がある中で、米問題、米政策について一点、伺いたいと思います。

 平成三十年は、まさに米政策の大きな節目となる年だということだと思います。それは、生産調整、この国がやってきたことを廃止する、そして直接支払交付金もなくす、そういう中で、どうこれからも米をつくり続けることができるのかという不安の声を伺うわけであります。

 米の事情を考えますと、人口が減って、消費が減って、そして生産量が減って、でも、水田を維持していかなければならない。であれば、飼料米をつくる、米粉をつくる、WCSにする、あるいは麦や大豆、こういうものもつくる、そういった工夫が必要だ、そういう取組をされている。そのことについて、各農家はしっかりと対応したいと、私の地元の福岡もそうですけれども、積極的に取り組んでいただいているところであります。

 一方で、予算を見ますと、水田活用の直接支払交付金、これについて、昨年、大変不安の声をいただいたところであります。

 平成三十年度予算案においては三千三百四億円、もう成立しましたが二十九年度補正でも五十億、この交付金について予算措置がされております。こうした声を受けてしっかりと予算措置をしていただいているんだと思いますけれども、そういった予算の面あるいは米の生産調整を見直すという中で、今まで国がかかわってきたところから手を引いて本当に需給はバランスがとれるのか、そういう声の中で、自主的な組織の立ち上げも行われているところであります。

 そういう動きあるいは予算の中で、ぜひ齋藤大臣に、これから国として米政策をどう進めていくのか、御答弁いただきたいと思います。

齋藤国務大臣 今、古賀委員おっしゃいましたように、これからの日本の人口減少は更に急速に進んでいくことになる中で、お米の政策というものは今大きな曲がり角にあるという認識をまず多くの皆さんと共有をしていかないと、これから先の議論というのは生産的でなくなると思っております。

 そういう意味では、これから需要は減っていく中で、今までのような、毎年毎年割当ての量が減っていくという政策を未来永劫続けていくことはできないだろうということで、新しい政策を展開しているわけであります。

 米政策につきましては、今お話ありましたように、三十年産から主食用米の直接支払交付金及び行政による生産数量目標の配分というものを廃止する中で、需要に応じた生産を促して、引き続き米の需給及び価格の安定を図っていく、これをどうしてやっていくかということ、重要な局面になっているわけです。

 農林省といたしましては、三十年産以降におきましても、引き続き、麦、大豆、飼料用米等の主食用米以外の作物の生産を支援することで水田はきちんと活用していこうということと、それから、きめ細かい情報提供を継続することによりまして、農業者みずから需要に応じた生産に取り組んでいただける環境整備、これに努力をしていきたいと思っています。

 今お話ありました水田活用の直接支払交付金につきましては、三十年度予算案におきまして、麦、大豆、飼料用米などの戦略作物助成の現行単価を引き続き維持をするということをさせていただいた上で、これらの生産拡大にもしっかりと対応できる額にする。

 それから、地域の裁量で活用可能な産地交付金につきましても、基本的な仕組みは維持した上で、転換作物の拡大に対する支援等にも新たに取り組めるようにしたところでありまして、二十九年度当初予算額に比べて百五十四億円増となる、御指摘の三千三百四億円という額を計上させていただいたところであります。

 なお、今委員御指摘ありましたけれども、昨年十二月に設立されました民間団体主宰の全国組織、名前は全国農業再生推進機構ということでありますけれども、ここにおきまして、今後、マーケットインに基づく実需者と産地とのマッチングの支援等に取り組んでいかれるということを承知しているわけでありますので、農林水産省としても、必要に応じて、全国の需給見通し等の情報提供や産地と中食、外食事業者等との安定取引に向けたマッチングの取組への支援などを行ってまいりたいと考えております。

 重要な曲がり角の局面にありますので、農林水産省としては、農家の皆さんの不安を払拭し、そして新たな展開ができるように全力で取り組んでいきたいと思っています。

古賀委員 齋藤大臣、ありがとうございました。

 本当に転換期という状況でありますので、我が国の主食であるこの米をしっかりとつくっていただけるような環境整備や投資をお願いしたいと思います。

 もう一点、予算に関連してでありますが、子ども・子育て支援についてであります。

 資料の方を二枚用意させていただいております。ちょっと一枚目をごらんいただきたいと思います。

 この資料は、「子ども・子育て支援の「量的拡充」と「質の向上」項目」という資料になっております。二つ欄が縦にありまして、左側が量的拡充、そして右が質の向上であります。

 今、子ども・子育て支援、大変力が政府としても入っていると思いますが、左の量的拡充というのは、御存じのように、保育園始め幼稚園、園を整備するというもので〇・四兆円。右は、園の環境をよくしていく、改善していくというお金で、質の向上、これが〇・三兆円から〇・六兆円程度と幅を持って書かれているところであります。

 そして、小さい方の数の〇・三と〇・四兆円を足した〇・七兆が、消費税を五パーから八、一〇と引き上げたときの〇・七兆円を充てている。それで、追加の〇・三兆円超、質の向上を最大限やったときに〇・六兆円かかる。この財源については、追加の恒久財源が確保された際に、合計の一兆円超の範囲で実施するということであります。

 この紙というのは、主なものが書かれている紙でありまして、当然、詳細版というのがございます。それには、〇・七兆円のときに全てやるもの、一部をやるもの、そして一兆円超のときに実施するもの、そういうふうな整理になっているわけであります。

 子ども・子育て支援に関連しますと、この内容以外に、まさに我々が選挙でも公約に掲げた幼児教育、保育の無償化、こうした、八から一〇に消費税を上げる際に、借金返しに返す一部を充てるとしているもの、また、幼児教育無償化に関連して申し上げますと、これまでも段階的に進めてきたということもございます。

 また、更に申し上げますと、また後ほど触れたいと思いますが、二ページ目にあります保育士の方の処遇改善の推移。この一番右に緑色の枠があると思います。これは、処遇改善、今まで順次やってきたものに更に最大で四万円という上乗せをして処遇改善を図った。この処遇改善については、先ほどの一枚目で見ていただきました、この項目に挙がっていないというようなものであります。

 つまり、今申し上げたことは、この表からスタートして、消費税の財源を子育てに充てようという中で、いろいろな追加の政策が出てきた。その中には、財源が違うものがあったりする。そして、当初、この〇・三兆円超の追加の恒久財源、どうするんだということが大変問題になった中で、何とかここを確保して質の向上を図ろうということを、関係者も含め議論を交わしたということであります。

 今、私が御説明申し上げた状況を考えますと、この表というのは一体ではどうなっているんだということをよく聞かれるわけであります。質の向上〇・三兆円、どうなったんだ、追加、どうなったんだと。

 それは、平成三十年度においても順次やる、予算を措置して順次やるということを説明されておられますけれども、先ほど申し上げました財政健全化の際に、歳出改革をしなきゃいけない。何を削るかという後ろ向きな話ではなくて、どういった必要な予算を確保していくかという観点が大事だと思う中で、やはり子ども・子育て支援というのは、そういう、しっかり予算を確保しなきゃいけない、財源を確保しなきゃいけないテーマの一つなんだと思います。

 であるならば、やはり何をやっていくかということをきちんと再整理をして、そして財源の整理をして、そして順次やっていくということ、子ども・子育て支援の全体像を描いて、しっかりアピールし、進めていくということが大事なんじゃないかというふうに思うところでありますが、ちょっと政府の所見を伺いたいと思います。

松山国務大臣 古賀委員御指摘のように、幼児教育、保育、子育て支援の質、量、この充実のために、一兆円を超える程度の財源が必要ということは、社会保障・税一体改革でも示されたところでございます。

 そのうち、消費税が一〇%に引き上げられたときに実施することにしていた〇・七兆円のメニューにつきましては、消費税が八%に据え置かれる中にあっても、保育所の整備の拡大に伴う運営費の増額と、また、三歳児の職員配置の改善、加えて保育人材の処遇の三%の改善、これら全ての事項を既にこの時点で実施をいたしております。

 また、消費税財源以外の財源により実施することとされている質の向上、そのための〇・三兆円メニューですが、これも保育人材の処遇の二%の改善並びに放課後児童クラブと社会的養護の職員の処遇改善、これは平成二十九年度に既に一部実施をしているところでもございます。これらとは別に、技能、経験に基づく四万円の処遇改善も今回行ったところでございます。

 〇・三兆円のメニューにつきましては、骨太の方針二〇一七にもありますように、子ども・子育て支援のさらなる質の向上のために、消費税分以外も含め適切に財源を確保していくとされております。

 こうした方針に基づいて、引き続き、各年度の予算編成過程において安定的な財源確保に努めてまいりたいと思っております。子供の預け先を確保するとともに、質の高い幼児教育、保育を提供することは極めて重要であると考えておりまして、これまでの実施状況を踏まえ、項目ごとに確認をしながら、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

古賀委員 今、松山大臣から、確認をしながら進めていくという御答弁をいただきました。

 そういう意味でも、重ねてでありますが、整理をいただいて、前に力強く進めていきたいということをお願い申し上げたいと思います。

 そして、最後、もう一問だけ伺わせていただきたいと思います。

 二枚目の資料をごらんいただきたいと思っております。先ほど少し見ていただきましたが、保育士の方の処遇改善の推移ということであります。

 これを見るとわかりますように、我々、政権復帰したのは二十五年でありますが、毎年度、少しずつでありますが改善が図られているというのがこのグラフから見てとれると思います。そして、一番右が二十九年度、そして三十年度という処遇改善の姿であります。オレンジ色は人事院の勧告でありまして、それ以外に処遇改善加算がブルーとなっております。

 先ほど触れました緑色の部分、ここは全ての保育士の方に適用されるわけではなくて、書かれているように、技能、経験に着目したさらなる処遇改善というものでありまして、最大四万円。四万円とあと五千円と二つつくられておりまして、ポストにつかれた方、経験値があって、園の中でポストにつかれている方、リーダーに配られるのが四万円、五千円というものであります。

 これはいわゆる処遇改善の二と呼ばれるものでありまして、ブルーのところが処遇改善の一なんですが、グリーンが処遇改善の二と呼ばれるものであります。

 大変な処遇改善が二十九年、そして三十年と実現できた。これは大変我々も誇るべきことだと思いますし、保育の現場あるいは園の現場でも大変喜ぶ声が聞かれるわけですけれども、ただ、よくよく声を聞くと、大変ありがたい、大変ありがたいんだけれども使いにくい、使い勝手が悪いと。

 それは何かというと、保育園、今申し上げたように、ポストにつかれた方、全員じゃないんですね。園の中の三分の一だったり五分の一の方にこの支給をする。そういう中で、保育園も完全にピラミッド形の組織になっていないので、どの方をその対象にしようかと。あるいは、複数の園があるときに、本園とあと小規模の園があって、小規模の園では、小さい組織ですから、そこでもピラミッド形でリーダーをつくり、支給しなさいということが現行のルールになっているわけですが、そういう人事を行っていない。園全体で、法人全体で複数をまとめて人事しているときに、小さい園にそういう対象をつくるのが難しい、それによって保育士さんの人間関係もぎすぎすしたものになる、こんな話すらあるんです。

 同時に、もう一つあるんですが、研修しなきゃいけないんですね。能力がある、技能があるということで、研修を受けて、そして支給される、そういう仕組みになっています。そうすると、今保育士が足りないという中で、そういった研修を受けて、代替のお金までつけていただいていますけれども、そんな人のやりくりをする余裕はない。そんな大きな負担をして研修に出して、そして処遇改善を図る、大変難しいというような声があるんです。

 ですから、せっかくのこの予算措置ですので、やはり、より生きたお金にする。でも、この改善の加算の目的は、やはりきちんとステップアップしていただくという趣旨ですので、そこは外せないんだとは十分承知をしていますが、何らかのやはり見直しをしないと現場の声に応えられていないんじゃないかというふうに考えるところでありますが、この処遇改善の二につきまして、今、大臣、どのように考えていらっしゃるのかをお聞かせいただきたいと思います。

松山国務大臣 委員御承知のように、この四万円の加算でございますが、保育人材の賃金水準を引き上げるとともに、保育人材のまずはキャリアアップの仕組みを構築するということも含めて導入したものでございますが、具体的に、保育や幼児教育に従事する職員が、各施設において、技能が向上し、また職責が大きくなるにつれて賃金が上がるというようにしておるところであります。

 また、これは、職員がその努力を評価され、将来の希望を持って長く職場で働くことができるように、そういったことを意図してのものでございます。

 近年、子供や子育てを取り巻く環境が変化をして、幼児教育、保育に求められる役割が多様化、複雑化する中で、職員が専門性を向上させていくことが極めて重要だと考えておるところでございます。

 御指摘のように、この四万円の加算ですが、さまざまな意見があることは承知いたしておりますし、私も、委員と同じ地元でありますので、同じような声をお聞きしているところでございます。対象となる職員を施設ごとではなく法人全体で選ぶことができないかとか、あるいは研修要件の緩和も、おっしゃるように、声を直接お聞きしているところでもございます。

 さまざまな意見、いろいろと実務的に整理すべき課題がございますので、制度創設の目的を踏まえながら、現場において過度な負担なく使いやすい制度にしていきたいと考えております。引き続き、関係団体そして現場の声に耳を傾けながら、どのような工夫ができるかも含めて、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

古賀委員 ありがとうございます。

 予算措置をした、今いろいろな検討をしていただけるということだと思いますが、なかなか現場の声が届きにくいということが一つあって、保育の場合は、市町村、自治体が実際実施している部分もあって、ちょっとワンクッション国からあるという点があります。ですので、そういう意味では、国と、都道府県もありますけれども、市町村としっかり連携を図っていただきたいということが一つあります。

 それから、処遇改善につきましては、非常に、処遇が上がるということは保育士の方にとって大変重要なことだと思いますが、ではそれだけで保育士の方が確保できるかというと、決してそうではないわけであります。

 いろいろな地域でいろいろなことが、課題があるんだと思いますが、福岡でいっても、あるいは東京と地方都市とを比較しても、非常に東京、大都市の保育士さんのいろいろな対応、処遇はいい、でも、地方、田舎での保育士さんは確保するのは大変難しいという話があって、処遇改善をすれば直ちに何かいろいろなことが全て解決が図られるということではなくて、しっかりと、どうやって保育人材を各園が確保していくのかということを、国としてどう後押しできるのかということも考えていただきたいと思いますし、今、ICT化ですとか、あるいはそういった、保育士さんを確保するためのさまざまな予算も措置されていると思います。ぜひ、実態を踏まえて予算を執行していただきたいというふうに思います。

 まだまだ伺いたいことがたくさんありますけれども、時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。

 本日はありがとうございました。

河村委員長 これにて古賀君の質疑は終了いたしました。

 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時十七分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

河村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。原口一博君。

原口委員 民進党の原口一博でございます。

 無所属の会を代表して質問させていただきます。

 きょう、北方領土の日に当たり、一言申し上げておきたいと思います。

 きょう午前中の質疑で、外相は、帰属の問題を解決して平和条約ということを繰り返し言いました。これが一貫した態度だというふうな答弁でございましたが、もともと我が政府、我が国は、我が国固有の領土である北方領土を一括返還するということを言っていました。それが、ソ連、ロシアとの交渉の中で今の形になっているわけで、一括返還があくまで前提であるということを申し上げたいと思います。

 サンクトペテルブルクに歴史資料館があります。私たちはそこを訪れました。かの国の資料にも、北方領土は日本のものであるということが明記されているわけであります。

 法と秩序に従って我が国固有の領土を日本へ返還すべきであり、そこに疑いの余地は何もないということをまず申し上げておきたいと思います。

 そして、きょうの午前中の質疑で、私、非常に危機感を覚えたのは、領土問題という言葉は今まで交渉の中で必ず出てきました。それが、今の外相の中には認識がなかったのではないか。きょう、呼んでいない、たまたま午前中の質疑でしたから。

 プーチン大統領がやはり一番嫌なのは、彼が東京宣言に基づくイルクーツク宣言に署名をしたということだと思うんです。それは、東京宣言、イルクーツク宣言が領土問題を明記している、それに自分自身がサインをした。このことを外して北方領土問題の解決はないということをまず申し上げて、質問に入りたいというふうに思います。

 きのうに続いて、陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリAH64Dの墜落事故について伺います。

 小野寺大臣、たまたま私の同級生が、自分が経営をしている自動車学校のビデオコーダーに墜落の模様が映っていました。それも提供させていただいたと思います。彼ともお話をしましたが、やはり、きょう後藤委員が指摘をしてくれたように、ヘリコプターのいわゆる羽根の部分そのものが落ちたんじゃないか。五百メーター先の、手前の河川に落ちていたんじゃないか。

 その彼の、送迎バスと言っていましたけれども、送迎バスのビデオコーダーにたまたま映っていた。それを拡大してみると、空中でばらばらになって、そして、パイロットはなすすべもなく、いろいろな努力をしてくれたんだと思いますけれども、今の状況になっているんじゃないかというふうに思います。

 それで、ちょっと気になるのは、この型の事故を調べてみると、二〇一五年、一六年にも、アメリカ・テネシー州であるとか、いわゆる羽根そのもの、メーンローターそのものが外れて、乗員が事故死する。これは単なる整備の問題なんだろうか。機体そのものに起因するものではないか。

 グアムに行って、私たちも時々、米軍の人たちにも励ましに行きました。自衛隊の皆さんにも、石破さんや多くの皆さんと一緒に、あれはインド洋まで行って激励をしました。そんなときに彼らは一言も言わないけれども、事故があるとパイロットのせいにされる、事故があると整備のせいにされる。しかし、機体そのものにも何らかの欠陥があったのではないか。ぜひ予断なく調査をしていただきたいというふうに思います。

 小野寺大臣に、まず、きのうの質問で確認できなかったこと、放射性物質についても詳しく答えていただいてありがとうございます、見つかりましたでしょうか。

 それから、やはりけさの質疑では、外部被曝について、その心配は軽微であろうというふうにおっしゃっていましたが、中に入れると、きのうおっしゃったベクレルであっても健康被害になるのではないか。内部被曝について、どのように考えておられるのか。

 見つかったのか、そして内部被曝について、二点伺いたいと思います。

小野寺国務大臣 この問題に対しては、本当に御心配をおかけしており、大変申しわけなく思っております。

 今御指摘がありました、一つは放射能の被曝の問題でありますが、放射性物質については、大変微量だというふうに私ども思っておりますが、しっかり線量検査を行った中で、特異な状況はないという報告があります。

 また、部品等は、御案内のとおり、かなり散乱をしております。それを今、丁寧に回収するということの作業をしております。きょうもその作業をしているということであります。その際、一つ一つ、その部品についても、線量を含めた検査をしていると報告があります。

原口委員 大臣は放射性物質の御専門でないから、ぜひお願いをしたいのは、線量をはかれば、微量であれば、たとえあっても線量には出ません。しかし、あの広島、長崎の原爆のときもそうですけれども、それを体内に取り込んだ場合、仮に微量であっても、仮に微弱な放射性物質であっても、長い間臓器が近くで放射線を浴びると何が起きるかということがもうわかっております。

 これは、今お答えいただかなくて結構ですから、トリウムって、いわゆるあの、私たちが新しく、トリウム型原発、そのトリウムでしょう。クリプトンも、あのクリプトンですよね。だから、私は、毒性がないというふうに絶対言えないと思います。内部被曝の影響について、専門家に調査をいただけませんか。

 やはり、きのうも地元からいろんな不安の声が上がってきました。捜しているけれども見つからないんだと。やはり風評被害も広がってはなりませんので、ぜひ、線量だけではなくて、線量というのは、放射性物質から飛んでいる放射線の、世耕大臣の方がお詳しいでしょうけれども、その線量ですね。それは、あっても高くは出ないと思いますよ。

 でも、私が心配しているのはそういうことではなくて内部被曝なので、専門家とよく話し合っていただいて、あるいは、厚労省や環境省や、そういった方々とお話合いになって、やはり地元に安心できるメッセージを送っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

小野寺国務大臣 委員の御指摘を踏まえ、内部で検討してまいりたいと思います。

原口委員 先ほどペンス副大統領とお会いになりましたか。はい。

 私は、これはもう問題提起にとどめますが、トランプ政権ができて約一年、トランプさんのツイッターやいろんなのをフォローしていますと、今までは、国と国が戦うのかなとやはり私は思っていました。しかし、彼は、ワシントンから権力を取り戻すと。

 ディープステート、インナーステート、つまり、ステートの中にある戦争屋。この間も、ケネディ大統領の暗殺ファイルについて公開をしました。また、別の公開では、何と、アメリカの政府が未確認飛行物体についても実際に研究をしていた、そういう情報も公開されました。彼はタブーがないですね。

 その中で出てきているものを見ると、日本では何かトランプ大統領というと、もう本当に変わった人、ちょっと理解がしにくい人というような報道があるけれども、実は、彼がやっている情報公開はとても重要で、オバマ政権のあのメールの問題にしろ、その中身を見てみると、実際には、国と国が争っているように、あるいはテロリストが私たちを攻撃しているように見えるんだけれども、ディープステート、つまり自分たちの国の中にある戦争屋がそこに、まさに自作自演のにせ旗作戦をしていたんだというのを暴露しているように見えるんです。

 今まで米国がかかわった戦争だけ見ますと、アメリカの建国の歴史、二百四十何年ですか、そのうち約百四十年が戦争です。

 近年の戦争を見ても、一九五〇年の朝鮮戦争、一九六四年のベトナム戦争、トンキン湾事件、これは自作自演だったということがわかっている。一九九一年のいわゆる湾岸戦争、これについても、クウェートの少女の証言は、それはうそだったということがわかっている。それから、二〇〇一年からなるいわゆるアフガン戦争、これも、二〇〇一年の九・一一の実態というのがわかって、サウジを訴追する法律がアメリカでは通っていますね。その後のイラク戦争についても、大量破壊兵器はなかった。

 何を申し上げたいかというと、私は、国と国の脅威に備えるよりも、むしろ自作自演の戦争のその実態についてもしっかりと見ておいた方がいいんじゃないかなと問題提起をしておきます。

 オスプレイだ何だという、そういうものを入れるのも、それは脅威の相手によっては必要かもわからない。しかし、実際には、国は戦争によって潰れていない、むしろ、ソ連のように、軍備の大きさによって潰れている。この間、松前小島に、北朝鮮の工作船ですか、中身はよくわかりませんけれども、約十日間いたんでしょう。だから、そういうものを防げずして、そして新型の軍備に走るというのは、やはり少し再考が必要じゃないかと私は思っています。

 ペンスさんは、私たちと同年ですけれども、大変な親日家ですね。彼が州知事のとき、一番最初に来たのがこの日本だったと記憶をしています。あるいは、自動車会社がアメリカで窮地に陥ったときも、中西部の州知事は日本の味方をしてくれたんですね。

 そういう人たちですから、ぜひ大事にしてほしいのと、もうこれで、防衛大臣、帰られて結構ですけれども、何でアメリカのトランプ政権ができたか、一つだけ私の認識を申し上げておきたい。

 それまでアメリカの政治は東海岸と西海岸で決まると言われていました、大金持ちのグローバリスト。だけれども、その間の人たちは、オーバーフライトの人たち、私が言っているんじゃないですよ、頭の上を飛行機で飛び越されるだけの人たちということで、自分の町からも出たことがない、そして、徴兵されれば国のために力を尽くす、そういう人たち。でも、その人たちが気づいたんだと思います、本当に国のためなのかと。アメリカの中南部に行くと、戦争で亡くなった、あるいは、今もオペレーションしていますから、亡くなったその家族を悼む黒い印が乗っていますね。

 私は、やはりそういうものに乗せられて戦争をやるのではなくて、むしろ、核軍縮をやり、軍縮をやり、そして私たちの本当の敵を見きわめることが大事だということを申し上げて、きょうの時間、どうぞペンスさんとの方に行ってください。

 私は、本当は財務大臣、副総理が、ペンスさん、向こうは副大統領ですから、総理ではなくて副総理が、またきのうから大変大きな事態が起きていますから、必要であれば、どうぞ副総理、この予算委員会、きょうはペンディングしてでも行ってくださいということを理事会で申し上げました。どうぞ。

 さて次に、経産大臣、お待たせしました。ペジーコンピューティングのことについて、経産省、NEDOは、五つの助成金、そのうち二つ、先日、公訴事実も含めてただしました。

 ちょっとわからないことがあるんですね。特に、三番目の事業です。

 三番目の事業は、これは参議院の予算委員会での質疑で、経産大臣は、三番目の成果としては、成果物はなかったんだけれども、研究そのものの、三番目、つまり、イノベーション実用化ベンチャー支援事業、これは平成二十五年四月三十日から事業期間が二十六年二月二十日まで、三次元積層メモリデバイスの実用化開発、これはメモリーウエハーの方ですね、CPUウエハーではなくて。しかし、四番目と五番目の事業に技術が生かされたんだという御答弁をされました。

 そこで、きょう、NEDOの理事長も来られていますね。

 ここの本当の外注先はどこですか。つまり、交付決定額、約五億近いお金を交付しているんですが、ペジーコンピューティングはどこに依頼をして、外注をしてこの成果物を得たんでしょうか。NEDOの理事長、お答えください。

古川参考人 今のお答えの前に、前回、国民の皆様に対して謝罪ができなかったということをおわび申し上げたいと思います。

 国民の皆様の税金を使わせていただいております公的機関といたしましては、助成金が詐取されるという事案が生じたことについて、心からおわび申し上げたいと思います。

 今後、捜査や公判を通じまして全貌が明らかにされると認識しておりますが、NEDOとしても、捜査に全面的に協力してまいりたい、また、今後このような不正事案を起こさないためにも、全力で再発防止策の検討、実施をしてまいりたいと存じます。

 さて、今御質問ございました、ウエハーはどこがつくらされたんだろうかということに関してでございますけれども、ウルトラメモリと私ども認識しておりました。しかしながら、それは検察の方から、違うということがわかりました。それで、ペジーにもウルトラメモリにも問い合わせておりますけれども、今のところ、どこがつくったかというのはまだわかっておりません。

原口委員 経産大臣、前回のテレビ入りの総括質疑のときは、私、このメモリーウエハーはウルトラメモリがつくったんだと思って質問したんですね。でも、今、そうじゃなかったと。

 不思議ですね。これはほとんど黒塗りなのでわからないんですけれども、研究開発体制、それから主任研究者の氏名、開発に従事する人員、これをNEDOはペジー社から取り寄せていると思うんですね。ここに書かれていたのはウルトラメモリですよね。経産大臣、ちょっとお答えいただけますか。

世耕国務大臣 ですから、この事業を助成する際に出てきた計画書、そして、最終的にお金を支払う前に確定検査というのをやります。その検査の場で、ウルトラメモリへの外注だという説明を我々は受け、かつ、帳票とか、そして、でき上がってきた、これは恐らく試作品ということになるんだと思いますが、ものも見せられて、NEDOは、ウルトラメモリ社へ外注をしていたと思ったわけであります。

 ただ、その後、この三番目の事業というのは事件になりまして、そして、NEDOも当然捜査に協力をしていきます。その捜査に協力する過程で、もちろん捜査の全貌は教えてもらえないわけですが、捜査に協力する過程で、やはり外注先で何か悪さをしたんじゃないか、外注先に関して何か問題があったんじゃないかということで、NEDOが直接ウルトラメモリ社に、あなたは本当に外注しているんですかという確認をしたら、ウルトラメモリ社は、実は外注はやっていません、受けていませんという話が出てきた。これが、今我々がわかっている範囲なんです。

 では、一体どこに外注をしたのかというのは、これは、今後、実際に外注していた先、恐らくそこといろいろ結託した、共謀したというようなことも出てくるのかもしれませんが、それについては、今後、捜査をまたなければならないというふうに考えています。

原口委員 すごく不思議なのは、NEDOは中間検査、それから最終検査に入っていますね。中間検査のときに支出も確認しているはずなんですね。私、それもレクのときに聞きました。

 中間検査のときに、ウルトラメモリ、このウルトラメモリはペジー社の社長さんが取締役もしているんですね。つまり、関連会社なんですね。アセンブリーの会社は、きょう台湾で地震があって、本当、お見舞い申し上げますけれども、台湾の園区にある、いわゆる日本でいうと筑波研究学園都市みたいな、そんなところにあるアセンブリー会社だったんですよ。

 そうすると、支出まで確認をしていて、ウルトラメモリに支出があるということまで確認していて、ウルトラメモリがつくっていなかったということは、お金をウルトラメモリに払う、しかし、ウルトラメモリはつくっていないから、結局そのお金というのはウルトラメモリにトランスファーしてしまったと考えてもいいわけですね。

 ちょっと私、キツネにつままれたみたいなので、教えてください。

世耕国務大臣 そこは、我々もだまし取られた立場で、一体何が行われたかというのは、ちょっとまだ今、捜査の結果を待たないとわからないという状況であります。

 今御指摘のように、確かに斉藤さんが役員を兼ねていたということになるわけですが、これは別に外注に際して子会社とか関係会社はだめだということを決めているわけではなくて、子会社にも外注してもいいですよ、ただし、その場合は必ず二社以上の相見積りをとって、そして安い方と契約をしてくださいというルールになっているわけなんです。今回、確定検査に入ったときも、この辺も全部書類がそろっていたわけなんです。

 そこで、NEDOは、それならばこれは正しく使われたんだろう、相見積りもしっかりとられている、確かに役員は兼務しているかもしれないけれども、相見積りもちゃんととられているからということで、最終的にオーケーを出した。ただ、そこの段階で何らかの形でだまされていたということになるのではないかと思っています。

原口委員 そうすると、その相見積りの資料もうそだったということになりますよね。だって、相見積りをやって、ウルトラメモリが一番最適な、価格の競争入札をしたのか何だかわからないけれども、とったけれども、実際にはやっていなかった。

 そうすると、ちょっと後の質問もあるので、これを更に詰めたいと思うんですけれども、まあ、被害者ですから、被害者を問い詰めるのもあれですけれども、成果物ができていない。こんな大きなドラムですよね、ドラムというか円盤ですよね、円盤は見たと。じゃ、その成果が生まれた、その成果が、ウエハーを薄く切ったり、この間説明されていましたね、わかりやすく。縦に電極を通すような、そういう技術ができたというのはどうやってわかったんですか。

 つまり、この研究によって、この支援事業によって、何かの、次につながる、技術のトランスファーができるような、そういうものができたとどうやって確認したんですか。NEDOの理事長、教えてください。

古川参考人 お答えいたします。

 今の成果の確認に関してでございますけれども、二十六年の二月十七日にNEDOの職員二名がペジー社を訪問いたしました。外注費用を確認するための中間検査を実施したわけでございます。

 そのときに、外注費が非常に多額であり、また、発注から支払いまでの期間が非常に短いということで、この外注先であるウルトラメモリ社を更に二月二十四日に訪問いたしまして、同社の実態把握及び外注費の使い方をヒアリングいたしましたが、不正の証拠は得られませんでした。

 それで、その確認の方法に関してでございますけれども、私ども、このような場合には、その助成先に成果報告書を書かせ、それをまた外部の先生を含めて実績報告書という形で評価しておりますので、その内容に関しては間違いなかったんじゃないかというふうに今は理解しております。

原口委員 経産大臣、それでみんな納得しないですよね。だって、誰がつくったのか。その成果物は動かなかった。別に動作の試験をやったわけでもない。それで、確認をしています。

 つまり、何を言っているかというと、ペジー社が出した報告書を専門家に見てもらって、その報告書が、データが含まれていたかどうかわからないですよ、見ていないから。だから、そのデータも偽造だったのか偽装だったのかわからないけれども、そう言っているから成果があったと言っているにすぎないように思うんですけれども、どうですか。

世耕国務大臣 この三番目の技術は、薄くメモリーを四層に積み合わせて、積み合わせてから切るという技術なんですね。もちろん、その中の非常に重要な成果物というのは、まさに、メモリーウエハーか、あるいは切った後のメモリーチップということになるんだろうというふうに思いますが、一方で、成果はこれだけではないわけです。例えば、設計の技術とか、回路を書くような技術とか、シミュレーションをする、いろいろな成果があるわけです。

 NEDOは、そういったものもいろいろ確認をした。その上で、このウエハーの完成品に関してはだまされました。これがもしかしたら今回の大きな反省点になるかもしれません、これは捜査の結果を待たないといけませんが。

 ただ、では、そのとき見破る方法があったのかどうかというところは、少し課題はあるのかな、これもまだ全貌がわからないのでわからないんですが。本当にそこにナノレベルの回路が書かれているのかを確認しようと思ったら電子顕微鏡が必要だったり、あるいは、本当にそれが動作するのだとしたら、それは本当にスパコンを組み立てて動かしてみないとわからないというような点もあるわけです。そこまでコストをかけて検証すべきかという議論もあるわけであります。

 ただ、私たちは、最終確認をやって、それだけで終わりというわけではありません。事後評価ということで、学者の先生方に事後評価もしてもらいます。そして、この助成が終わった後でも、これは目的は実用化ですから、その後、実用化に向かってどういうステップを踏んでいるのかということを年次で報告をしてもらっています。毎年一回報告をしてもらっています。最近では去年の十月に報告を受けています。

 また、今回、この三番目の事業の成果は、これは論文になっています。東京工業大学の教授とともに、特にこのメモリーを薄くする技術成果について共同論文として発表されていまして、これは非常に電子・電気の分野で権威のある国際学会、IEEEといいますが、ここの平成二十六年の学会において、二百二十四件の投稿論文のうちから八十五件の優良論文の一つとして選定をされたということになっています。

 ですから、そういう意味で、ウエハーでもしかしたらごまかされたかもしれませんが、何も成果がなかったわけではなくて、薄くする技術とか、うまくいかなかったのかもしれないけれども、ナノレベルでちゃんと重ねる技術とか、そういった部分で一定の評価があったのではないかというふうに思っております。

原口委員 不思議だと思われませんか、皆さん。コストも、誰がつくったかもわからない。そして、助成金はだまし取られている。だけれども、成果物はある。そんなのありますか。

 これはなお追及していきますけれども、彼は、内閣府の経済財政諮問会議の四人のメンバーが出ている、その四人のメンバーも、経済財政諮問会議で八月か何かに言って、そしてタスクフォースができるのが九月ですよ。それは世耕さんとは関係ないけれども、内閣府なんだけれども。そうすると、そこで彼が講演をして、そして、スパコンにお金は要るんだ、要るんだ、要るんだと。

 つまり、私、これをすごく応援したいと思います。私も、大学のとき、プログラム言語という、今のAIのもととなるような、LISPだ何だと当時は、古い言葉でした、そういうのを研究していたから、これを応援したい。しかし、やり方がやはり、安倍内閣のやり方は、経済財政諮問会議で利害関係人と思えるような人がいて、そしてそこで、これをやるんだ、これをやるんだ、シンギュラリティーだ、シンギュラリティー、これから大事だといいながら、そして自分で助成金をとって、そこで中抜きをして、そして今度は日本シンギュラリティ財団みたいなものまでつくって。確かにそうでしょう。AIが発展すればある究極点を超える、その考え方は私はわかりますよ。だけれども、余りにも卑しい、これが事実だとすると。

 これは、加計の問題も森友の問題もよく似ているんです。この構造そのものをやはりチェックしないと。

 ということは、経産大臣、あれですか。要するに、助成金の総額そのものが、だって、もっと低い価格でできているわけでしょう、助成金のそもそもの総額が過大だった。あるいは、彼が、これぐらいかかりますよ、この事業はかかりますよと言ったのが、そんなにかからない。本当は五分の一ぐらいでかかって、そして、詐取したものは、ウルトラメモリかどこか知らないけれども、そこに渡している。こういう構図じゃないかと思うんですが、いかがですか。

世耕国務大臣 まず、彼が内閣府の関係の委員に選ばれたのは、五つの事業の最後の事業の交付決定が終わった後ですので、そういう意味では、基本的にこの選考に関して、彼が内閣府のメンバーに選ばれたかどうかというのは、これは関係ない。

 この事業は、ずっと一連、一番目の事業は、これは民主党政権、別に民主党がどうこう言うつもりはありませんが、民主党時代からきちっと一段、二段、三段、四段、五段と積み重なってきている事業なんです。今回、三番目と二番目が事件化されて、何らかの形でだまし取られた。そこは過大請求なのか架空請求なのか、その辺は、少し捜査の結果を待たないと、今私が予断を持って申し上げることは難しいと思っています。

原口委員 いや、私はそういうことを言っていませんよ。これがいつできたかというのも知っています。

 だから、審査のときに彼がそういうことをやっていたんじゃなくて、まさに、今もう百億ぐらいですか、国費が入っていて、この百億が二百億になり三百億になる。それを経済財政諮問会議のお友達の中で言っているんじゃないですか。その構造は、これはあなたに聞くことじゃないけれども、おかしいんじゃないかということを申し上げているんです。

 さて、ちょっとこの問題はもう少し事実を整理して、毎回ここに立つたびに答えが変わるんですよ、だからここで腰を抜かしたまま質問しなきゃいけないので、よく調べてやってください。

 ちょっと森友の問題について、ここを主にしたいと思っていたんですが、きょうも、私、関係の方に来ていただこうと思ったんですが、だめでした。

 財務大臣、なぜ会計検査に資する資料が見つからなかったか、その原因はどこにあるとお考えでしょうか。

麻生国務大臣 会計検査に対して、これは財務省としても可能な限り協力してきたんだと思っておりますよ。

 その上で、法律相談の文書については、会計検査の過程において、文書があることに気がつかずに提出することができなかったんですが、その後、開示請求への対応の中で文書の存在というものが判明しましたので、可能な限り速やかに会計検査院に法律相談の文書を提出させていただいたというのであって、国会に対しても、これまでも決裁文書などの文書を順次、相当の量を提出するとともに、丁寧に説明を行ってきたんだ、そう思っております。

原口委員 いや、財務大臣にこういう答弁をさせなきゃいけないっていう、財務省は反省した方がいいですよ。

 だって、なぜ会計検査の過程で、今財務大臣が御答弁なさった法律相談についてもこう言っているじゃないですか、会計検査に主として、これはこの委員会に委員長が出すように御命じいただいて出てきた平成三十年二月二日付の文書です。

 なぜ会計検査の過程で提出しなかったのか、会計検査に主として対応していた近畿財務局管財部の担当者は、会計検査への対応の中で他部門に法律相談の文書が保存されていることに気づかなかったことから、資料の提出がおくれることになったと。

 あり得ますか。法律相談って、まさにこの籠池さんとのやりとりが、そしてどういう処分をするかというのが、交渉内容そのものじゃないですか。自分たちの正当性を補完する資料そのものじゃないですか。それを気づかないということはあり得ますか。答えてください。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今ほど原口委員から御指摘をいただいた文書というかお話は、私どもが理事会の方にお話を申し上げたということだと思っております。

 その上で、御指摘のとおり、会計検査を受ける中で、主として担当しておったのが近畿財務局の管財部、特に第一統括国有財産管理官という部門であったわけですが、そこは気づかずに、最終的にこういうことに至ってしまったということは、弁解する余地はありません。全く申しわけないと思っております。まことに申しわけありませんでした。

原口委員 弁解する余地、だからその担当者にきょう来てくださいと言ったわけですよ。あなたじゃわからないわけだから。だから、来てくださいよ。

 僕は、佐川局長と、当時理財局長と話したときに、文書管理責任者は誰ですかと聞いたんです。文書管理責任者が全部決まっているんですよ。そして、何の文書がどこにあるかというのは、その人が全部把握しておかなきゃいけない。日ごろから把握しているんですよ。しかも、この今財務大臣がお答えになった法律相談の文書は、五年の保存の文書じゃないですか。これに気づかないというのはうそでしょう。

 では、更に聞きますよ。

 この問題を解く鍵の一番参考になった質問は、ここにおられる菅原筆頭のさきの特別国会の質問なんです。そして、宮本議員ですかね、共産党さんの質問で。

 それで、これは一月二十九日に本委員会に出された財務省のペーパー、「音声データについて」と。音声データについていろいろ書いているんですけれども、ストーリー、つまり事前に話合いがあってと。

 僕は、財務大臣、出てこぬと思うんです、どうやっても。何でかというと、絵を描いて、そこに落としているからです、八億円の値引きについては。もうこのぐらいにしておきましょう、三・三メーター以下にごみはあるかどうかわからぬけれども、とりあえずあったことにしましょう、そうしたら八億円値引きできますからという。

 ストーリーという言葉を使っておりますが、「それは大変適切でなかったというふうに本人も申しております。」という財務省のペーパーをいただきました。このストーリーって何ですか。本人って誰ですか。教えてください。

太田政府参考人 音声データというものについては、さまざまな報道もあり、本国会でも前の国会でも御質問いただきました。

 それで、今ほどお二方のお話が出ましたけれども、菅原委員から御指摘、御質問いただきましたのは、平成二十八年の五月半ばごろの音声データをもとに御質問を頂戴いたしました。いわゆる四十五分間の音声データと言われているものでございます。

 公表といいますか、ネット上で我々でも見ることができる、あるいは聞くことができるようになっているいわゆる音声データと称するものは二つございます。平成二十八年の三月十五日に籠池夫妻が私ども財務省の方においでになって、田村という国有財産審理室長と会話をしていたもの、それと、今ほど申し上げました、菅原委員から御質問いただきました、五月半ばごろのいわゆる四十五分間の音声データというものであります。

 それ以外の音声データと言われているものは、私どもからいたしますと、報道等でなされておるということで承知をしているものでございます。

 それで、今ほど原口委員から御質問いただきました、ストーリーという言葉が出てくるというお話をいただきました。

 これも、昨年の委員会で、宮本岳志委員から御質問を頂戴したものでございます。これは平成二十八年の三月下旬から四月にかけてのやりとりを記録されたものであろうというふうに私どもは承知をしており、そういうふうに御答弁を申し上げました。

 その流れている音声データのやりとりの中で、ストーリーという言葉が、確かにこちら側の職員が発しております。

 このときは、平成二十八年の三月二十四日に、新たな地下埋設物が発見されて以降、先方の方から、それでは、もうこの土地を埋設物の撤去費用を差し引いた上で買いたいという……(原口委員「聞いたことだけ答えるように」と呼ぶ)はい。済みません。

 お話がありましたので、それについてというやりとりの中で、地下埋設物を見積もるために必要な資料なり情報なりをいただきたいという話をしている中で、そういう話の中でストーリーという言葉を使ったんですが、そのストーリーという言葉は、大変、言葉として適切でなかったと言っております。

 話した本人は、三好という、当時、近畿財務局管財部で上席国有財産管理官をしておった者でございます。

原口委員 だから、そのストーリーの中身を教えてください。聞いたことに答えてくださいよ。そのストーリーって何ですか。

 今私が言ったことでしょう。要するに、ごみを積算する根拠がないから、工事業者もみんなも、そのごみは本当に三・三メーターより下にあるかどうかわからないけれども、あったことにしましょうね、私たちはそういうストーリーでいきますよといったことを、今、三好さんとおっしゃいました、その三好さんが言っているじゃないですか。

 委員長、本委員会にその三好さんを呼んでください。

 太田さんですか、あなたはそのことを知らぬはずです。だから、その場にいた人に聞いて、そして、近畿財務局がみずから、国有財産の売渡しに当たって、このストーリーでいきますから、みんなここで納得してくださいと、それを言っているじゃないですか。

 答えてください。あなた、答えられないと思いますよ。答えぬがいいと思うよ、あなた、同級生だから。やめた方がいいよ。

太田政府参考人 今のお話は、新しい地下埋設物が発見され、それは深いところのものではないかという、基本的には、九・九メートル掘ったときにそういうものが出てきた、大変だ、これではとても学校は建てられないという先方の話があって、そのもとから、こういう話をしておったということでございます。

 いずれにせよ、新たな地下埋設物を撤去する費用を積算するということに対して、必要な資料なり情報なりということを求めておったというものでございます。

 そういう意味で、ストーリーという言葉を使うと、今委員から御指摘のあるような、そういうふうなお話を感じられるようになりますので、そういう意味で、ストーリーという言葉は適切でなかったということを本人が申しておるということでございます。(原口委員「ちょっと答弁、質問できません、今間違ったことを言いましたよ」と呼ぶ)

河村委員長 何があるのか、指摘してください。

 時間が来ております。原口君。時間が来ております。

原口委員 いや、長々と違った答弁をして、時間が来たからというのはおかしいでしょう。

 だって、九・九メーターの地下から、なかったって。そんなこと、今まで誰か答弁しましたか。あなた方は、近畿財務局が大阪航空局に見積もって、不動産鑑定士にお願いして、こういうことになりましたと。九・九メーターの地下までごみがあったなんていうことは言ったことはありません。

 委員長、もうこれで質疑、非常に不満ですが終えますが、ぜひこの問題についても集中審議をやってください。

 そして、彼は今大変なことを言ったと思います。当該の職員を呼んでください。呼ばないと、いつまでたっても財務大臣に今みたいな答弁をさせる。それは役所の恥でしょう、総理までした財務大臣を。そして、現職の総理も、このことで総選挙で皆さん逆風だったでしょう、このことについては。だから、はっきりこの国会でもさせてもらうようにぜひ委員長にお願いをして、質問を終えたいと思いますが、いかがですか。

河村委員長 理事会で協議をいたします。

原口委員 ありがとうございました。

河村委員長 これにて原口君の質疑は終了いたしました。

 次に、宮本徹君。

宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。

 一昨日、自衛隊ヘリ、アパッチが民家に墜落するという重大な事故が起きました。人命を失う自衛隊機の事故が続発をしております。事故原因とともに、事故続発の背景、構造的要因についても徹底検証することを求めたいと思います。

 そして、各紙の社説でも、背景として、自衛隊の任務の拡大の影響とともに、アメリカから最新鋭兵器の購入費が膨らむ一方、兵器の維持費や修理費、隊員の確保や訓練にしわ寄せが及んでいるのではないか、こういう指摘がたくさん出ております。

 そこで、きょうは、長距離巡航ミサイルの導入、敵基地攻撃能力の保有について質問いたします。

 まず、大臣にお伺いしますが、来年度予算で初めて長距離巡航ミサイルの導入が盛り込まれました。この三つのミサイルの射程は幾らですか。

小野寺国務大臣 ミサイルなどの射程距離は、これを明らかにすれば我が国の具体的な防衛能力を暴露することに直結することになりますので、従来からお答えは差し控えますが、その上であえて申し上げれば、ジェーン年鑑などの公刊資料、公にされている資料によれば、JSMは約五百キロメートル、JASSMは約九百キロメートル、LRASMは約九百キロメートルであると承知をしております。

 なお、これらはあくまでも公刊情報ベースのものであり、自衛隊が導入した場合における実際の射程距離を示すものではありません。

宮本(徹)委員 資料に配っているとおりで、別にもったいぶって話すような話じゃないんですよね。

 大臣、日本の領空から九百キロ圏内にある外国、ロシアや中国、北朝鮮の主な都市と基地について教えていただけますか。

小野寺国務大臣 御指摘であります、あくまでも一般的な地図情報に基づいて単純に計測すれば、我が国領空からの九百キロ圏内には、例えば、朝鮮半島全域、中国東北地方及び中国南東部の一部並びにロシアの沿海地方などが含まれると思います。

宮本(徹)委員 ロシアのウラジオストクだとか、重要な他国の軍事拠点にまで届くということです。ちょっと私も参考程度に資料を三ページ目につけておきました。

 そして、そういうことになりますと、敵基地攻撃能力を持つということは明々白々だというふうに思います。

 きょうは資料の四ページ目に、かつての伊能防衛庁長官の答弁を配っております。こう言っています。

 誘導弾等による攻撃を防御するのにほかに全然方法がないと認められる限り、誘導弾などの基地をたたくということは、法理的には自衛の範囲に含まれており、可能である、しかし、このような事態は今日においては現実の問題としては起こりがたいのでありまして、こういう仮定の事態を想定して、その危険があるからといって平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは、憲法の趣旨とするところではない、こう述べてきたわけですが、ロシアや中国まで届く長距離巡航ミサイルを保有するということは、この見解に反するんじゃないか。

 政府は、この見解を変えたんでしょうか。

小野寺国務大臣 御指摘の資料は、昭和三十四年の国会の審議の資料と承知をしております。

 御指摘ありますスタンドオフミサイルというのは、一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、諸外国の航空能力の進展が著しい中、我が国防衛に当たる自衛隊機が相手の脅威の圏外から対処できるようにすることで、自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国を有効に防衛するために導入するものであり、敵基地攻撃を目的とするものではありません。

 その上で、このミサイルの導入は、専守防衛のもと、あくまで、我が国国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守り抜くため、自衛隊の装備の質的向上を図るものであり、従来の政府の説明を変えるものではありません。

 いずれにせよ、専守防衛は我が国防衛の基本方針であり、今後ともこの方針はいささかの変更もないと考えております。

宮本(徹)委員 つまり、この伊能防衛庁長官の見解は今も維持しているということでいいですね。それは確認させてください。

小野寺国務大臣 私どもとしては、今回御指摘のスタンドオフミサイルは、一層厳しさを増す安全保障環境の中……(宮本(徹)委員「そこはいいです。変えたか変えていないかだけでいいです」と呼ぶ)聞いてください。諸外国の航空能力の進展が著しい中、我が国防衛に当たる自衛隊機が相手の脅威圏外から対処できることで、自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国を有効に防衛するためのものだと考えております。

宮本(徹)委員 ちょっと質問に答えていないですよ。この見解を変えたのか変えていないのかという、そこだけ答えてください。変えていないのなら変えていないと、一言だけでいいんです。

小野寺国務大臣 このミサイルの導入は、専守防衛のもと、あくまでも国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守り抜くため、自衛隊の装備の質的向上を図るものであり、従来の政府の説明を変えるものではありません。

宮本(徹)委員 じゃ、これは変えていないということでいいですね。

 先ほど敵基地攻撃を目的としたものじゃないということをおっしゃっていますけれども、資料の五ページ目につけておりますが、自民党が昨年三月にまとめられた弾道ミサイル防衛の迅速かつ抜本的な強化に関する提言、政府に三点求めております。一点目、弾道ミサイル防衛能力強化のための新規アセットの導入。イージス・アショアなどですね。二点目、巡航ミサイルを始め、我が国としての敵基地反撃能力を保有すべく、政府において直ちに検討を開始することと。

 この提言、小野寺さんが大臣になる前に、自民党の検討チームの座長としてまとめたものですよね。さっき敵基地攻撃能力を目的としていないということを言いましたけれども、大臣自身が、自分で敵基地攻撃能力を保有せよと求めて、大臣になってそれをそのまま具体化したということじゃないですか。ごまかさないでください。

小野寺国務大臣 私どもとしては、いわゆる御指摘の敵基地能力に関しては、日米の役割分担の中で、米国の打撃力に依存しており、政府としては、今後とも、これまでの日米間の基本的な役割分担を変更することは考えておらず、このことは御指摘のスタンドオフミサイル導入によっても変わるものではありません。

宮本(徹)委員 大体、大臣になる前は、これは敵基地攻撃能力だ、大臣になったら、敵基地攻撃能力ではないと。そんな言い分は通用しないですよ。さっき、やじでこれは反撃だと言いましたけれども、反撃か攻撃か、それは問題じゃないんですよね。相手の領土に届く兵器は持たない、これが今まで専守防衛だということで説明してきたことじゃないですか。

 小野寺大臣は、大臣でないときに提言しただけじゃないんですね。前回大臣だったとき、テレビでおっしゃったことを覚えていますか。二〇一三年十月三日、日米の2プラス2がありました。その翌日、テレビで小野寺大臣はこうおっしゃっているんですね。敵基地攻撃能力について、2プラス2で共通認識になった、米国だけで難しいのであれば、日本にどういう能力が必要なのか、装備が必要なのか慎重に検討する、こう発言されていますよ。

 大臣、日米両国で五年も前から敵基地攻撃能力の保有について検討してきているじゃないですか。

小野寺国務大臣 どのような文脈のお話かということは承知しておりませんが、いわゆる敵基地攻撃については、日米の役割分担の中で、米国の打撃力に依存しており、日本政府としては、今後とも、これまでの日米間の基本的な役割分担を変更することは考えていないということであります。

 そして、先ほどからお話しされますように、私どもとしては、自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国を有効に防衛するための導入であります。自衛隊員も人の子でありますので、その安全を確保できるような防衛装備は私どもは必要だと思っております。

宮本(徹)委員 その基本的な役割分担は変えないと言いながら、変えるということを、そのことを検討しようと、敵基地攻撃能力を検討しようと大臣はテレビでおっしゃっていたんですよ。テレビで言ったことは消えないですよ。ごまかさないでください。

 それから、大臣、記者会見だったか、この間、委員会の答弁で、スタンドオフミサイルだけでは敵基地攻撃能力が発揮できない、それ以外のさまざまな能力を持たなければいけませんし、現在、自衛隊がそのような装備を持つことは想定していない、こういうふうにおっしゃられています。

 ところがですよ、昨年四月の朝日新聞のインタビューを私、見ました。大臣はこうおっしゃっているんですね。敵基地攻撃について、対象を特定する衛星や迎撃を防ぐ電波妨害装置なども必要だが、何も全部持つ必要はない、米国と協力すればいい、こう言っているんですよ。

 大臣、つまり、アメリカと共同すれば、今度この巡航ミサイルを保有すれば、能力としては敵基地攻撃は可能になるということなんじゃないんですか。

小野寺国務大臣 委員がどういう趣旨で、その私の発言というんでしょうか、記事を捉えていらっしゃるかわかりませんが、私どもとしては、当然、今回のスタンドオフミサイルというのは、相手の脅威圏外から、自衛隊員が安全を確保しつつ、我が国を防衛するために必要な装備だと思っておりますし、いわゆる敵基地攻撃能力については、日米の役割分担の中で、米国の打撃力に依存しており、政府としては、今後とも、この日米間の基本的な役割分担を変更することは考えていないということであります。

宮本(徹)委員 聞いたことに答えていただきたいんですけれども。

 大臣は、アメリカと協力すればできると。アメリカは衛星を持っている、電波妨害装置を持っている、だから、アメリカと協力すればできると言ってきたんですよ。能力としてはどうなんですか。意図としては、今、一生懸命否定されていますけれども、敵基地攻撃を。能力としては、アメリカと協力すればできると。大臣は、朝日新聞のインタビューでうそを言ったということですか。

小野寺国務大臣 まず、私ども、今回のスタンドオフミサイルは、隊員の安全な任務の遂行に必要なものだと思っております。

 その上で、私が大臣に就任する前、自民党の検討チームの座長として、弾道ミサイル防衛の迅速かつ抜本的な強化に関する提言を取りまとめ、その中では、日米同盟全体の総合力で対処する方針を維持した上、日米同盟の抑止力、対処力の一層の向上を図るために、敵基地反撃能力の保有の検討も提言をいたしました。

 他方、防衛大臣就任後は、安倍内閣の一員として内閣の方針のもとで職務に取り組んでおり、防衛大臣としての敵基地攻撃についての見解は、今まで申し述べてきたとおりであります。

宮本(徹)委員 私が聞いたのは、あなたが、能力としてはできる、アメリカの協力を得れば、ほかのいろいろなものを、装備体系を日本としてそろえなくてもできると言ってきたじゃないかということを言っているんですよ。ここの委員会で、あなたは繰り返し、いろいろな装備体系を持たなきゃ敵基地攻撃能力はそろわないんだと言ってきたけれども、それは大うそじゃないかということを言っているんですよ。

 何回聞いても同じことしかおっしゃらないから、次に聞きます。

 じゃ、確認しますけれども、敵基地攻撃を目的としたミサイルではないということは、未来にわたって、今度導入する巡航ミサイルを使って敵基地攻撃をすることは絶対にない、そういうことですね。

小野寺国務大臣 まず、宮本委員に申し上げます。私は、あなたではなく、小野寺と申します。

 それから、先ほど来お話をいたしますが、私どもがこのスタンドオフミサイルを保有するのは、あくまでも、隊員が安全に、そしてこの国をしっかり守るために必要な装備であるということが基本であります。

 そして、私ども繰り返してお話をさせていただいておりますが、日米の役割分担の中で、アメリカが矛の役割をし、日本が盾の役割をするという基本的な役割は変わらないという答弁を繰り返しさせていただいております。

宮本(徹)委員 そういうことじゃないですよ。絶対使わないのかということを聞いているんですよ。

小野寺国務大臣 私の責任で言える立場は、政府としての現在の考え方ということになります。

宮本(徹)委員 絶対使わないのかと聞いて、敵基地攻撃に絶対使わないということが、何回聞いてもおっしゃらない。結局は、これで導入したら、敵基地攻撃能力を持って、敵基地攻撃として使うこともあり得るという話じゃないですか。極めて重大ですよ。

 中谷元大臣は、正直に述べていますよ。やむなく必要とあれば、北朝鮮の基地に対して攻撃することも可能な能力を持つことになると。

 皆さん、大臣になったら、国民に向かって、これは敵基地攻撃じゃない、敵基地攻撃じゃないと説明して、大臣じゃないときは、これこそ敵基地攻撃能力だと言って回っているんですよ。こんな無責任な話ないですよ。明らかな敵基地攻撃能力を持とうとしているのに、国民を欺いて敵基地攻撃能力を手に入れるということはとんでもないと言っておきたいと思います。

 それから、防衛省が巡航ミサイル導入に向けて調査した成果報告書というのがございます。二〇一七年三月にまとめられたものです。この中でもLRASMについて記載があります。見ると、LRASMの地上発射型についても調べているんですね。LRASMの地上発射型はMK41から撃つと書かれておりますが、小野寺大臣、先日イージス・アショアの視察に行かれたと思いますが、イージス・アショアの発射装置というのはMK41でしたよね。

小野寺国務大臣 質問通告がないので確認をしたいんですが、MK41という、ちょっと私、そこまで詳しくないものですから、もし差し支えなければ政府委員の方から答弁させたいんですが。

宮本(徹)委員 すぐ答えますか。確認だけです、MK41ですよねと。それだけですよ。

小野寺国務大臣 今、確認をいたしました。イージス・アショアの垂直発射装置がMK41という型式だというふうに今報告を受けました。

宮本(徹)委員 MK41だという話なんですね。

 この報告書を見ますと、地上発射型はMK41だと書いています。

 私は不思議なんですよね。何で地上発射型のミサイルまでわざわざ防衛省は調べたんですか。

小野寺国務大臣 今ちょっと報告を受けまして、LRASMの性能一般を調べるために調べたというふうに報告を受けております。

宮本(徹)委員 いや、だって、皆さんは空対地ミサイルを導入するんだという話をずっとこの間、記者会見でも本委員会でも説明されてきているわけですが、地上発射型まで、どういう装置で発射できるのかということまでわざわざ調べているわけですよね。

 イージス・アショアはミサイル防衛だけでなく敵基地攻撃もできる、だからロシアも猛烈に今反発をしているということになっています。

 私が配った資料で、九百キロ圏内、山口のむつみ演習場からくるっとやると、ちょうど北朝鮮がほぼ入る。それから、秋田の新屋演習場も名前が挙がっておりますが、ここからやると、ロシアのウラジオストクなど重要な軍事拠点が入るわけですよね。

 つまり、今度導入しようとしているイージス・アショアと長距離巡航ミサイルをセットで保有すると、ロシアが脅威に感じているように、まさに他国が攻撃的な脅威を感じる兵器になるということだと思います。

 河野大臣、ロシアは、攻撃的な脅威を感じているんじゃないですか。

河野国務大臣 ロシアの意図についてお答えする立場にございません。

宮本(徹)委員 ロシアは何と言っているんですか。河野大臣、ロシアは、このイージス・アショアを日本が配備することについて何と言っているんですか。

河野国務大臣 ラブロフ外相と会談の中で、このイージス・アショアをアメリカが運用するのではないかとラブロフ外務大臣がおっしゃったことはございます。これは日本が運用するものだというふうにその場で訂正いたしました。

宮本(徹)委員 たくさんラブロフ外相の発言はネット上でも見られるわけですけれども、まさにこれは攻撃に使えるじゃないかということで、日本政府に対して懸念を繰り返し繰り返し表明しているわけですよね。

 先ほど来、敵基地攻撃を意図したものじゃないということを書いていますけれども、この巡航ミサイル導入に当たっての調査の報告を見ると、調査報告はこう書いてあるんですよ。調査対象の誘導弾の機能、性能等の要求事項は、以下のとおりである、艦艇等の海上目標及び地上目標に射撃できるシステムであること、射程は三百キロメートル以上であること、敵艦艇等を撃破又は構造物等を破壊する弾頭を有することと、遠距離の地上の構造物の破壊を念頭に調査しているんですね。

 大臣は、記者会見で島嶼防衛のためということをおっしゃいましたけれども、尖閣諸島に破壊すべき地上の構造物なんてないですよ。この調査の目的は、明確に保有の目的は敵基地攻撃だということを示しているんじゃないですか。

 それから、空母についてもお伺いしたいと思います。

 報道では、垂直離発着型のF35Bの取得や、F35Bが運用できるようヘリ空母「いずも」の改修などを検討していると言われております。火のないところに煙は立たないわけですね。

 大臣、どんな検討をされているのか、正直に話していただけますか。

小野寺国務大臣 私は、先ほど来、正直にお話ししていると思っております。

 それから、先ほど委員がお持ちの資料というのが、私、どの内容での資料かちょっとわかりませんが、今御質問は空母のことなんだと思っております。これは、恐らくF35のBのことを言うんでしょうか。

 もしF35のBのことをおっしゃっているのであれば、私ども、今、防衛力のあり方についてはさまざまな検討を行っておりますが、一貫して、F35Bは我が国が導入しているF35Aとベースが共通であり……(宮本(徹)委員「空母です、空母について聞いています」と呼ぶ)ああ、そうですか。では、ちょっと空母……(宮本(徹)委員「F35Bと空母と両方です」と呼ぶ)そうですね。F35Bについては、これを導入することを目標とし、そして、そのための具体的な検討を行っていることはありません。

 また、「いずも」の問題なんだと思うんですが、「いずも」については、私どもは、空母ということではなく、これはあくまでもヘリコプター搭載型の護衛艦というふうに考えております。

宮本(徹)委員 昨年、海上自衛隊は、DDHの航空運用能力向上に係る調査研究というのをやっております。DDHというのはヘリコプター搭載型の護衛艦ですよね。

 この調査研究は公募で募ったわけですが、応じたのは「いずも」「ひゅうが」を建造したジャパンマリンユナイテッド社だけだったと。昨年四月に契約を結んでいます。

 この調査研究の契約希望者募集要項には、応募資格がこう書いてあります。「次の知識、能力を有する者」として、「ア 「ひゅうが」型及び「いずも」型護衛艦の機能・性能に関する知識」「イ アを踏まえた、新種航空機を運用するために必要な機能・性能を検討、評価する能力」と記されています。

 ここの「新種航空機」というのは何でしょう。

小野寺国務大臣 まず、今の調査研究というんでしょうか、ちょっとその具体的なことがよくわかりませんので、ちょっとお答えはしにくいかと思うんですが。

宮本(徹)委員 質問通告で、この間の検討状況を全部聞くよと言っていたわけですけれども、知らされていないんですか。

 大臣は、空母の保有の検討を行っていないということをこの間繰り返されているわけですが、大臣に伝わっていないのかもわからないですが、新種航空機を運用するために必要な機能、性能を検討、評価する能力を持っている者に対して、DDHの航空運用能力向上に係る調査研究というのを求めているわけですよね。

 今わからないんでしたら、この調査研究、結果、黒塗りなく出していただけますか。

小野寺国務大臣 何か、「いずも」のことをお話ししているので、繰り返しますが、護衛艦「いずも」は三年前に就役したばかりであり、今後四十年程度は我が国の防衛任務に当たることとなります。このため、今後の防衛力のあり方について検討する中で、将来を見据えた「いずも」の活用方策についてさまざまな検討は行っていることであります。

 他方、これまで、「いずも」を将来F35Bを運用する空母に改修することを目標として、その実現のための検討を行ってきた事実はありません。

 現時点で個別具体的な装備品の取扱いについてお答えできる段階にはありませんが、専守防衛は当然の大前提とした上で、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく考えであります。

宮本(徹)委員 だから、空母の検討をしたことはないと言うんですけれども、ここで新種航空機という話が出てくるわけですよ。新種航空機というのは、普通、何だろうというふうに思うわけですね。今積んでいるものじゃないもの、普通、そう考えますよね。

 この新種航空機というのは何なのかというのは、大臣も知らないということですから、空母の改修に向けて、F35Bも含めて検討している可能性があるということじゃないですか。

 この資料を出していただけますか。

小野寺国務大臣 この資料と言われても、私、通告がありませんし、お答えのしようがないと思います。

宮本(徹)委員 これは別にネット上でとれる資料ですからね。DDHの航空運用能力向上に係る調査研究、契約を締結した年は、昨年四月二十日です。

 このDDHの航空運用能力向上に係る調査研究一式を本委員会に提出していただきたいと思いますが、委員長、お取り計らい、よろしくお願いいたします。

河村委員長 理事会で検討させていただきます。

宮本(徹)委員 それ以外にも、私は、その前の年に、「いずも」型護衛艦、航空機の用法の運用試験というのもやっているので、資料請求しました。これもいまだに出てこない。なぜ出てこないのかと思います。

 大臣は、F35Bを運用できる艦船に大変関心が高いんじゃないですか。防衛省も関心が高いんじゃないですか。

 ことし、佐世保に米軍の強襲揚陸艦ワスプが配属されました。F35Bを搭載しております。同型艦の視察を、前回の大臣だったときに小野寺大臣はやられていますよね。そして、翌年、そういうものを調べようということで調査費を計上して、二〇一六年に、オーストラリアのキャンベラ級強襲揚陸艦の研修、調査というのがその予算に基づいて行われております。

 私は、このオーストラリアのキャンベラ級強襲揚陸艦を調べましたら、これはF35Bを搭載できるようにするために改修計画があった、しかし、諸々の事由で断念したということでした。

 では、その調査の報告をくれと言ったら、出てきました。開いたら、真っ黒なんですよ。一番たくさん真っ黒なのは、航空機の運用機能、これは真っ黒ですよ。ここにF35B運用への改修の課題というのが書かれているんじゃないですか。だから、真っ黒にしているんですか。私は、包み隠さず明らかにすべきだと思いますよ。

 F35Bを運用できる艦船は、憲法が禁じた攻撃型空母にほかならないと厳しく指摘しておきたいと思います。

 さらに、報道では、防衛省は次期中期防でEA18グラウラーを導入することを検討していると報じられております。

 防衛省が作成したポンチ絵、きょう配付した資料の一枚目につけております。

 敵基地攻撃に必要な装備体系をまとめたもので、赤い字でエスコート妨害機とあります。攻撃機に随伴し、主として敵の航空レーダーやSAMに対し電子妨害を実施する電子攻撃機。米軍の主なエスコート妨害機がEA18グラウラーなわけですよね。

 防衛省は、今、電子戦に関する調査研究というのも発注しております。成果物は三月に出てくるようですね。

 発注に当たっての仕様書を見ました。こう書いています。各電子戦機能、電子攻撃、EA、電子防御、電子支援の基本的な考え方と目的等について調査を実施し、電子戦の能力から期待される効果を把握するために必要な事項を注視するなどなどあります。対象として、各国の国防機関、研究機関、あるいは電子戦関連装備品の製造会社が書かれております。

 これを見ますと、電子攻撃、EAを調査しているということは、この研究の中で、調査の中で、アメリカのEA18グラウラーも調べているんじゃないですか。

小野寺国務大臣 まず、先ほど強襲揚陸艦のお話がありましたが、私は前の大臣のときに、フィリピンの台風災害の支援をさせていただきました。そのとき、自衛隊は、例えば護衛艦と輸送艦とで行きますが、強襲揚陸艦は救助もそしてまた補給も一つの船でできる、大変災害にはすぐれた船だなと個人的には思っております。

 その上で、今、EA18グラウラーの話だと思いますが、防衛省・自衛隊においては、各種事態への実効的な抑止及び対処の観点から、従来から、電子戦に係る能力の向上に努めております。

 これまで、例えば、各種事態等の兆候を早期に察知し迅速に対応するため、周辺空域において、艦艇や航空機の電波情報の収集を行う航空機であるEP3やYS11EBにより電波情報の収集を行っているほか、敵による電波妨害を模擬する航空機であるUP3Dを用い、電波妨害が行われた場合を想定した訓練の実施、また、敵航空機等のレーダーを妨害する能力を有するF35Aの導入を進めております。

 他方で、お尋ねの電子戦闘機EA18Gグラウラーですが、などのエスコート妨害機については、これまで、将来の防衛力のあり方に関する基礎研究の一環として情報収集等を行ったことはありますが、これらを導入することを目標として、その実現のための具体的な検討を行っているわけではありません。

 いずれにしても、将来的な戦闘様相を踏まえれば、陸海空という伝統的な領域のみならず、宇宙、サイバーといった新たな領域や、さらに電磁波利用の優越の確保も重要な課題であります。

 今後の防衛力のあり方に関しては、防衛大綱の見直しを進めることとしておりますが、専守防衛は当然の大前提としながら、我が国を取り巻く厳しい現実に真正面から向き合い、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めてまいりたいと思います。

 なお、現時点では、見直しの具体的な方向性や個別の具体的な装備品の取扱いについてお答えできる段階にはありませんが、専守防衛は当然の大前提としながら、国民を守るため、必要な課題をしっかりと検討してまいります。

宮本(徹)委員 今までもEA18も含めて情報収集は行っていると。今度の研究でも更にEA18について詳しく調べている可能性もあるということは否定されなかったということだと思います。昨年度、自衛隊の統幕学校の研修で、米軍のEA18の研修も行っているわけですね。

 きょう、防衛省のポンチ絵をお配りしましたけれども、赤い字は今ないものです。ところが、この赤い字の無人偵察機、今、グローバルホーク、予算措置されております。それから、AGM、空対地巡航ミサイル、今回の予算で購入しようとしています。そして、エスコート妨害機、これも今情報収集を進めているという話です。まさに、敵基地攻撃能力に必要なものを次々導入しようとしているということじゃありませんか。

 小野寺大臣は、朝日新聞のインタビューで述べられたことを私は紹介しましたけれども、今度の巡航ミサイル保有で、まさにアメリカと共同して敵基地攻撃を行える能力を日本は保有することになります。ごまかしの答弁が続いていますが、私は憲法違反なのは明々白々だと思いますよ。

 そして、役割分担、変えない、変えないということをさっきからおっしゃっていますけれども、大臣が八月、2プラス2で、次期中期防を見据えてこういうことを盛り込まさせているわけでしょう。同盟における日本の役割を拡大し、防衛能力を強化する、これを盛り込んでアメリカに約束したわけですよ。専守防衛は変わらないどころか、日本も矛の役割を担う方向へ着々と進んでいるというのが実態じゃありませんか。

 安倍政権は憲法九条に自衛隊を明記しようとしておりますが、明記しようとしている自衛隊は、専守防衛から大きく離れ、敵基地攻撃能力を持ち、アメリカとともに戦う自衛隊にされようとしている。そういう方向に進んでいけば、この地域の緊張を更に高めて、軍拡の悪循環を招いていくということになると思います。

 長距離巡航ミサイルの保有は撤回し、憲法九条を変えることも断念することを強く求めたいと思います。そして、自衛隊員の安全や市民の安全をそっちのけに、高額な武器の購入を……

河村委員長 宮本君、時間が来ております。

宮本(徹)委員 どんどん拡大していく、こういうことはもってのほかだということを指摘して、質問を終わります。

河村委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。

 次に、浦野靖人君。

浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いをいたします。

 きょうは、大きく二点質問をさせていただくことになっております。よろしくお願いをいたします。

 それでは、まず一つ目の質問ですけれども、きょうの委員会でも、保育士確保の質問が午前中もあったと思います。

 政府は、保育士確保についてのさまざまな政策をいろいろと打っていただいて、特に、去年のキャリアアップの四万円の補助金とかそういったものは、本当に保育士にとってはありがたいものになっていると思います。もちろんそれだけではなかなか進みませんけれども、ベースアップをしていただいたり、そういったことを着実に、まあ私からすればもうちょっと頑張っていただきたいなという思いはありますけれども、着々と進めていただいているというのは、非常に感謝をいたしております。

 そういった意味では、日本全国の保育士はまだまだ、これからそういったことを励みにして、保育士を目指す子供もたくさんふえるんじゃないかなというふうに思います。

 しかし、これは我が党からも指摘をさせていただいておりますけれども、今現在政府が行っているさまざまな対策をしても、最終的に保育士不足というのは確実に起こるんじゃないかという懸念をしております。

 そういった部分、午前中に引き続き、いろいろな対策を打っていただいていることについて、まず政府からお話をいただけたらと思います。

加藤国務大臣 待機児童解消のためには、保育の受皿をしっかり拡大していくということと、それを支える保育の人材、これをしっかり確保することが不可欠であります。

 保育の人材の確保に向けて、今お話しいただきましたように、政権交代後、合計約一一%の改善を実現していくとともに、これに加えて、技能、経験に応じた月額四万円の処遇改善も行っておりますし、加えて、新規の資格を取得される、あるいは就業を継続する、あるいは離職者の再就職、そういったそれぞれの場面場面においた支援も総合的に取り組んでおります。また、平成二十七年に国際戦略特区において地域限定保育士試験を実施したことを契機に、平成二十八年から保育士試験が全国的に年二回実施されることになりました。その結果、二十六年と二十八年を比べますと年間の合格者数が五千人増加している、こういうこともございます。

 こうした取組の結果として、平成二十五年から二十六年の一年間で保育人材約一・四万人、また、直近の二十七年から二十八年の一年間で保育人材は約三万人増加し、実際、そのうち保育士の方は約二・七万人ということで、着実に保育人材の方々、実際仕事にされている方々が増加をしているところでありますが、引き続き必要な保育人材の確保に、処遇の改善も含めて取り組んでいきたいと思っております。

浦野委員 これから毎年対策をとっていただいてふやしていくということはもちろん重要ですので、続けていただきたいと思います。

 私がきょう一つお聞きしようと思っているのは、来年、再来年の話ももちろん重要なんですけれども、今現在もう既に保育士不足で、政府は、保育所を建てる補助金だとか、そういった箱に対する補助金はしっかりと確保していただいて、保育所を今でもたくさんつくっております。

 箱はそうやって予算をつけていただけたらつくれるんですけれども、その箱に入る保育士が不足をして、せっかく例えば九十人定員、百二十人定員の保育園をつくっても、保育士が確保できずに、結局は六十人しか入れないとか、百二十人の定員まで子供が入れない、最低基準を守るために入れなくなってしまっているという保育園が既に現在もあります。そういった保育所、保育園に対して、やはり今すぐに打てる、保育士不足を解消できるようなものをしないといけないんじゃないかと思っております。

 これは、私の地元の大阪府が、特区制度を活用して、保育士資格を持っていない人でも保育園で採用して保育に当たることができるようにしてほしい、要は規制緩和をしてほしいということを言っているはずです。これは大阪市も、待機児童が大阪で一番多いのは大阪市ですから、それをぜひ実現したいということで、政府の方には要望しているはずです。そして、これは全国的には余りないかもしれませんけれども、大阪府下の保育団体も、業界の皆さんも、それはぜひやってほしいと。

 要は、自分たちで保育士を確保するにはもう限界が来ていて、幾ら探しても保育士が確保できない。そうであるならば、現場の意見としては、保育士じゃないとできない仕事はもちろんたくさんありますけれども、保育士じゃなくてもできる仕事もまた保育園にはたくさんある、そういったものを保育士資格というもので縛る必要はないんじゃないか、やはりしっかりと保育士が子供たちのための保育に専念できるように、保育士資格を持っていない方でも補助として保育園で働いてもらえる、それをちゃんと認めてもらえるんだったら非常に助かるんだということを保育にかかわる方々もおっしゃっているんですね。

 後でちょっと紹介もしますけれども、きょうの朝日新聞にも、保育の質が下がるとか、そういったことを言って反対をされている方々もたくさんいらっしゃるのは事実です。しかし、大阪は、行政も、民間の保育園を運営されている方々も、待機児童解消のためにどういったことができるのかというのを知恵を絞って、行政ともそういった議論をして、それを政府の方にお願いしているというのが現状です。

 この大阪府の提案、今どういうふうにお考えでしょうか。

    〔委員長退席、橘委員長代理着席〕

加藤国務大臣 今、保育補助員制度についての御提案がございました。

 御承知のように、保育園などにおける保育というのは、単に子供さんを預かるということのみならず、生涯にわたる人間形成の基礎を培うものでありますので、やはりそれには相当な専門的知識とかあるいは技術、これが必要でありますし、それを保育士の方が勉強されたり、あるいは試験を通じて獲得をされているということであります。

 また、保育士の資格を持たない方を活用するに当たっても、やはりそこにおける保育の質、これをしっかり確保していくということが必要なんだろうというふうに思います。

 待機児童の解消に当たっては、保育所の配置基準の遵守など、国として最低限遵守すべき基準は設けつつも、現行においても、朝夕の時間帯に保育士配置基準を弾力化するなど、地域の実情の中でそうした対応がとれる、そういう柔軟な取扱いも認めているところでございます。

 更にそれを進めて、保育補助員制度ということでありますけれども、これについては、保育補助員の方がどういう専門的知識や技術の度合い、あるいは保育士の養成課程との差異、そういったものがあるのか、こういったことを踏まえて国家戦略特区ワーキンググループなどにおいて検討がされているということでございますが、いずれにしても、保育の質ということをしっかりと留意しながら議論していくことが必要なんだろうと思います。

浦野委員 この保育の質が下がるという言葉を使って、こういったことになかなか進まない。大阪なんかは、国の最低基準をしっかり守ってやっています。

 先ほど言った、きょうの朝刊の朝日新聞ですけれども、その中にも、これは従前から私も厚生労働委員会等でお話をさせていただいたこともあるんですけれども、例えば待機児童解消、待機児童が一番多いのはやはり東京都ですね。東京都、更に言えば二十三区が異様に多いわけですけれども、そういった二十三区の中でも、朝日新聞にも載っていますように、例えば世田谷区、待機児童が全国で一番多かったのが世田谷区。この世田谷区なんかは、最低基準以上の基準で今も保育園を運営されています。

 それはなぜかというと、保育の質を下げることには反対だということをおっしゃっているんですけれども、じゃ、最低基準になっている、ぎりぎりでやっている保育園の質が低いのかという議論になりますよね、そういうことをおっしゃるんでしたら。しかし、大阪の保育所で、じゃ、世田谷区の基準より低いからといって保育の質が下がっているのかというと、そうではありません。しっかりと基準は守られておりますし、質も下がっておりません。むしろ、下がっていっている原因、これは保育士不足にあるんですね、私たちが今思っているのは。

 例えば、保育士不足で、採用試験をする。採用試験をすると、欲しい数よりも少ない数しか保育士の応募がありません。そうすると、採用試験に来られた方全員を採用しなければ来年度保育園に子供を入れることができませんので、保育園は全員を採用するでしょう。これは例え話ですよ。どこどこの保育園とかいう話じゃないですよ。

 そうなった場合、じゃ、採用する側にとって、それは優秀な保育士が欲しいわけです、採用する側の保育園は。しかし、そこに競争はないわけです。全員を採用しないと、とりあえず来年子供たちが入れないわけですから、全員を採用しないといけない。そうしたら、そこには質なんて関係なく、ただただ人数を確保するためだけの採用試験になってしまうわけですね。これが今起こっているわけです、もう既に。

 ということは、もう既に、保育の質、保育士の質は担保できなくなりつつあるんですね。どんな人でも資格さえ取れば。それは、資格を取るということは一定の質を担保できているかもしれません。でも、その中でも、やはりめちゃくちゃ優秀な方もいれば普通の方も、言い方は悪いですけれども、そういった方もいらっしゃいます。でも、運営側とすればやはりできる限り優秀な保育士を採りたい、選びたい、しかし保育士不足でそれができていないということは、イコール、もう既に質の低下が始まっているんじゃないかと我々は思っています。

 その質の低下をやはり避けるために、そこに競争原理を働かすためには、全員が保育士じゃないといけないという今の基準を緩和しない限り、今すぐに保育の質を担保していくためには、今大阪府が言っているようなことにもう取り組まないとだめなんじゃないかと思っているんですけれども、その点についてはいかがですか。

加藤国務大臣 保育士の方の質と保育の質というのは、これは同義ではないと思いますが。

 保育士の質という議論をされておりましたけれども、これについては、専門的な知識や技術を持っているということを養成課程において修得していただく、あるいは試験においてそれを確認していただく、そういう方が保育士になっておられるということなんだろうと思います。

 その上で、じゃ、保育の質というのをどう考えるのかという、これは多分いろいろな議論があるんだろうと思いますけれども、これまで私どもは、面積とか人数とか、そういったことで保育の質の担保を図るということで進めてきている、こういうことでございます。

 その上で、更に保育士の方の業務負担を軽減するということは大変大事なことでありまして、やはりかなりいろいろなことで忙しくて、毎日毎日、長期の残業ということになれば、その方がどれだけ能力があってもその能力を十二分に発揮できないということもありますから、そういった意味での業務負担の軽減、こういったことはしっかりと進めていかなければならないと思っております。

 そういった意味で、この平成三十年度予算案でも、保育士資格を持たない短時間勤務の保育補助者を雇い上げるために必要な費用を支援する事業、これは既にやっていますけれども、支給要件を緩和して、よりそうした補助対象者を拡大していく、こういうことも盛り込む中で、業務負担の軽減を通じて保育士の方がその力を十二分に発揮していただく。また、新規の資格取得、あるいは就業の継続支援、あるいは離職者の再就職、こういった支援も含めて総合的に支援することで保育士の方あるいは保育人材の確保、これにしっかり努めていきたいと思います。

浦野委員 今、加藤大臣がおっしゃったように、保育士の質と保育の質というのは別なものかもしれません。しかし、保育の質をやはり一番担保する原動力というのは保育士の質だと思うんですね。つまり、人の力で保育の質を担保する、されている、これが一番やはり大きな要因だと思いますので、保育士の質が下がれば保育の質は必然的に下がりますので、ぜひ。

 もちろん、今ここで、じゃ、大阪府の提案していることをやりますなんという答弁は当然聞けないとは思いますけれども、これは本当に、今起こっている保育士不足を解消するために、保育補助員も、別に、そこら辺を歩いている人をつかまえて、ちょっとやってというような話じゃなくて、しっかりと研修をした上で補助員という形で認めてやっていただくということですので。

 そこら辺は、私は、今保育園に入れずに困っている子供たち、お父さん、お母さんがいらっしゃる以上、今すぐできることとして、そういったことを本当に検討していただけたらなと思っているんですけれども、どうですか。

加藤国務大臣 待機児童の解消というと何か一般化されるんですけれども、実際、お子さんを保育園に預けたいと思って、あるいは御自身の仕事の計画を立てて考えていたにもかかわらず保育園などに預けることができないという、それぞれの皆さん、本当に切実な、しかも、きょうの問題であって、五年後解決しても、それは直接のその方の解決にはならないという意味においては、そういった喫緊の課題であるということは我々も十分認識をし、待機児童解消にはしっかり取り組んでいかなければならない、こういうふうに思っております。

 ただ、他方で、先ほどから御議論されているように、保育の質というもの、一方で確保し、そして向上しながら、また量的な拡大もしていくということでありますから、その両方をしっかり進めさせていただきたいと思います。

浦野委員 しつこいようですけれども、特区の制度をぜひ実現していただけたらと思っております。

 さらに、次の質問ですけれども、これも厚生労働委員会そして内閣委員会で過去に質問をさせていただいたことの一つなんですけれども、よく、保育士の民間との給与格差がやはり大きいということで、前国会でもさまざまな議論がありました。私は、これは大分以前から、公私間格差をまずはしっかりと解消していただきたいということで質問をさせてきていただいております。

 ただ、公立保育所のデータが余りにも少な過ぎて、うわさのレベルですよ、うわさのレベルで、やはり民間の保育所よりも公立の保育所の方々の給料がかなり高いということを言われております。しかし、確たるデータ、しっかりとした検証にたえるようなデータがないということで、今までもさんざん、このデータをとっていただきたいとお願いをしてきました。

 そのお願いをしてきたデータというのは、今現在どういうふうになっておりますか。

松山国務大臣 委員御指摘のとおり、保育士の人材確保のための処遇改善を考えるに当たりまして、公立保育所と私立保育所における給与の違いを把握するということは極めて重要なことだと認識いたしております。

 このため、今回、子ども・子育て支援新制度の施行後に、初めて本格的に平成二十九年度の保育所等の経営実態調査を行いまして、私立保育所と公立保育所の両方を対象とし、保育士給与などについて調査をいたしました。

 その調査結果ですが、保育士の給与月額は、公立保育所で二十七万九千七百九十七円、私立保育所で二十六万二千百五十八円でした。

 一方で、この経営実態調査の本項目の有効回答率は、公立保育所が二一%、私立保育所で二六%と、必ずしも高くございませんでした。このため、有識者や関係団体から成る子ども・子育て会議において、公定価格に関する議論の整理におきまして、有効回答率が低いのでこれを上げていく工夫をすべきだというふうに御意見もいただいているところでございます。

 公立保育所も含めて、より高い有効回答率となるように、調査票や記入例などの工夫とともに、市区町村に一層の御協力をいただくなど、改善を進めていきたいと思っております。

 なお、次回の調査時期はまだ未定でございますけれども、より的確に実態を把握するための手法等についても、子ども・子育て会議等においてしっかり議論を深めてまいりたいと思っております。

浦野委員 お答えいただいたように、回答率が非常に悪いデータだったんですね。

 民間の社会福祉法人などが運営する保育園、法人の決算を毎年やりますけれども、それは今ホームページ上で公開を義務づけられておりますので、調べようと思ったら幾らでも調べられるというのが現状です。

 ところが、公立の保育所は二一%。何で二一%なのかというと、お願いベースでしかやっていないからこれだけ回答率が低いわけですね。公立なんだから、市町村の方々に、強制的にやりなさいと言ったらいいだけの話だと思うんですけれども、いかがですか。

松山国務大臣 委員おっしゃるように、この手法等についても、的確に実態を把握するために、これから議論をし、進めてまいりたいと思います。

浦野委員 我が党の参議院の浅田均委員の質問に、人事院への質問ですけれども、答えるところ、政府参考人の方が、職種、職責等を同じくする同種同等の者同士の比較を行う調査をしておりますということで、要は、人事院勧告はちゃんとやっているんだという答弁の中で、同じような仕事をしている人の比較をしているからこれでいいんだという答弁をいつもされますよね。

 じゃ、保育士は、こうやってわかりやすい比較はできるわけですよ、公立と民間で。だからこそ、ちゃんとしたデータをとれるんだから、これはとってください、本当に。なぜできないのか僕には全く理解できないですし、これができませんというのであれば、自治体がちゃんと決算をしていないということになりますから、それの方が大きな問題になりますので。

 この調査は、もちろん、予算編成の時期だとかそういう非常に忙しい時期もありますから、市町村の職員の皆さんには非常に大変な苦労をかけるのは間違いないですけれども、でも、やはりしっかりとしたデータをもとに我々は議論をしなければいけませんので、ぜひ一〇〇%になるように、公立の保育所のありとあらゆるデータを、比較できるデータをしっかりととっていただけたらと思っております。

 これは本当に、同一労働同一賃金という考え方からもやるべきことだと思っているんですけれども、もう一度、そういった調査をしっかりやりますとお答えいただけませんか。

松山国務大臣 公民格差是正につきましては、委員おっしゃるように、しっかり工夫もしながら的確に実態把握をしながら、格差是正をすべきとの御意見も子ども・子育て会議からもいただいておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

浦野委員 保育士不足、これは今、少子化対策、そして待機児童問題、こういったことの一番ネックになっているのが保育士の人材確保ですので、ぜひそういったしっかりとした議論ができるように、政府もデータ等はしっかりととっていただけたらと思っております。

 最後に一問、もう一つの方の質問ですけれども、ついこの間、eスポーツという新たな分野のものが、ニュースにもなりましたので、見られた方はたくさんいらっしゃったと思います。

 eスポーツというのは、ゲームで、ネットとかコンピューターのゲームでそういった競技をしていく、世界大会などが開かれている、競技をしていくというものですけれども、これが、先ごろのニュースで、日本はいろいろな法律的な壁があって世界的な大きな大会を開くことができないという報道がなされていました。

 ちょっと、私も、日本こそこういったeスポーツ、世界的に有名なやはりゲーム会社、企業は日本にたくさんあります、大阪にも有名な会社がありますし、そういった意味では、日本こそがこういったものをしっかりとやっていくべきだと思っているんですけれども、この現状について、大臣からお答えいただけますか。

    〔橘委員長代理退席、委員長着席〕

世耕国務大臣 御指摘のeスポーツは、例えばゲームでやるサッカーの対戦模様とか、そういったものを多くの人で見て楽しむというものでありまして、非常に今盛り上がっていまして、今、全世界で十億ドル程度の市場規模があって、これからも年間一三%ぐらいで成長していくだろうというふうに見ています。

 これは、単に興行としてその大会が盛り上がるだけではなくて、その戦っている映像が例えばユーチューブとかで配信をされて、それがまたビジネスになっていくとか、いろいろな広がりもあって、日本のコンテンツ市場全体の拡大に寄与するというふうに考えています。次期アジア大会でも、競技として取り上げられるというような話も出ているようであります。

 ただ、法律的にいろいろひっかかるようなところがあって、例えば賭博に当たるんじゃないかとか、風営法の届け出が必要じゃないか。これはそれぞれの法律で判断していっていただくしかないわけですけれども、特に景表法、景品表示法にひっかかる。

 要するに、高額商品が出る場合は景表法に抵触するのではないかという指摘もあったわけでありますけれども、これは、経産省も間に入りまして、消費者庁と関連団体の間で整理をさせていただきまして、プロのプレーヤーが参加する興行性のあるeスポーツ大会における賞金は、これはあくまでも仕事の報酬ということで、法律上の景品類には当たらないという形で整理が行われたわけであります。

 そして、さらに、先月、一月二十二日に、今まで三団体に分かれていたのが日本eスポーツ連合という形で一本化をされました。こうやって一本化をされて、今後プロスポーツ化に向けた動きが本格化をすれば、高額賞金が出る大会の開催など、eスポーツの活性化の環境が整っていくのではないかというふうに期待をしております。

 経産省としては、この日本eスポーツ連合と連携を図りながら、eスポーツを健全に発展させて、日本のコンテンツ産業の振興に取り組んでいきたいと思います。

浦野委員 今、子供の、大人になったらなりたい職業でユーチューバーというのが非常に上位になっていますし、僕らの世代でもユーチューバーはどうかなと思ったりするようになっていますけれども、子供たちにとってはそれだけ身近な世界になりつつある。

 もちろん、私もファミリーコンピュータ世代ですので、初代のファミコンからスーパーファミコンからずっとプレーをしてきた世代ですから、そういう世界になれ親しんでいる世代ではあるんですけれども、それ以上の世界が今まだまだ、しかも伸び代がまだまだある世界で待ち受けているというのは、これはまさに資源に乏しい日本がこういったコンテンツでしっかりと発展できるような業界、世界をしっかりとこれから育てていっていただきたいなと思っておりますので、ぜひよろしくお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

河村委員長 これにて浦野君の質疑は終了いたしました。

 次に、森山浩行君。

森山(浩)委員 立憲民主党、森山浩行でございます。

 国民の八割の皆さんがおかしいと思っている、もやもやしている、すっきりしない、こういう状況のまま、一年にわたって政府が逃げ回っている森友問題についてお尋ねをしたいと、まずは思います。

 この予算委員会中に、我が党の逢坂委員の質問に対し、昨年三月二十三日に国会で証人喚問に応じた森友学園の籠池前理事長について、安倍内閣総理大臣は、うそ八百という表現で、あたかも籠池氏のあらゆる発言がうそであるかのような、印象操作ともとれる発言をされています。

 そこまでおっしゃるのならば、政府として、少なくとも籠池氏の発言のどの部分がうそであるのか確定をし、共有をされているのか。共有をされていないとすれば、安倍総理個人の感想であるのかということ。

 菅官房長官にお伺いしようと思いましたが、ちょうど記者会見の時間ということでございます。森友問題の担当大臣であり、また総理大臣も経験をされた副総理の麻生財務大臣にお伺いをしたいと思います。

麻生国務大臣 菅官房長官のかわりとして御指名をいただきました。大変光栄です。

 まず、安倍総理が、籠池という、今被告人ですかな、この方が安倍晋三記念小学校という名前で申請したと述べたことなど、幾つかの点について申し上げられた、この真っ赤なうそという話は、という話なんだというように理解をいたしております。

森山(浩)委員 証人喚問の中で、これは偽証に当たるというような発言はありましたか。

麻生国務大臣 偽証の話については、偽証の告発という話もありましたけれども、これは議院証言法という法律があるのは御存じのとおりだと思いますので、議院証言法に基づいて、これは国会においてお決めになるものなんだと理解しております。

森山(浩)委員 ということは、政府としてはうそだと思っているけれども、訴えるかどうか決めるのは国会であるから、政府としては確定をしていないということでよろしいですか。

麻生国務大臣 繰り返して恐縮になりますけれども、そのとおりです。

森山(浩)委員 うそ八百というようなことで、あらゆる発言がうそだ、こんなうそつきの言うことを信じるのかというような文脈の中での発言でありました。

 もし、うそ八百という言葉を使うのであれば、この間、ある書類をないと言い続けてきた佐川前理財局長などの方がよっぽどうそ八百というような言葉に合うのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

麻生国務大臣 見解の違いだと思います。

森山(浩)委員 まあ、この間の本会議でも、佐川さんが国税庁長官になられたということは適材適所とおっしゃった大臣でありますから、見解は随分違うと思いますけれども、これは国民の多くの皆さんとも見解は違うんじゃないでしょうかね。

 現在、籠池氏が起訴されているのは国の補助金をめぐる詐欺罪であり、証人喚問に応じた上で、一年近くたっても偽証罪には問われておりません。

 まさに、安倍総理がよく批判される印象操作を政府ぐるみでやっているのでないならば、少なくとも、これとこれがうそなんだということ、先ほど安倍晋三記念小学校という部分についておっしゃいましたけれども、これについては、大阪府は、安倍晋三記念小学院というような形で出したいんだという相談を受けて、それは政党的に偏るからまずいんじゃないかという話をして変えてもらいましたよというようなこともお聞きを私もしておりますが、勘違いの部分もあるのかもしれませんし、彼の中で安倍晋三記念小学院として開校したかったという事実、また、その名前で寄附金を集めてきた、そうやって多くの人に宣伝をしてきたというのも事実であります。

 また、籠池発言の何がうそかというのは確定したとしても、論理的には、一度うそをついた人間というのは毎回うそをつくということには、当然なりませんね。

 森友側からこの案が、相談があったという大阪府の返答、それによって名前が変わったということでありますけれども、名誉校長を務めておられた安倍昭恵さんと重要なタイミングで電話をしたと言われている。これを否定するには、当該日時の通話記録を提出されればよいことです。

 あるいは、当然、財務省も認めた交渉過程のテープ、それから、リーガルチェックという形で残っている一つ一つの出来事について、違うのなら違うという形で反論、証明をしていかなければなりませんが、これまでの、安倍総理のこの間の答弁というのでは不十分と考えますが、麻生大臣、いかがですか。

麻生国務大臣 この答弁、一つ一つ、私が全部知っているわけではありませんので、私の立場としてはお答えがしにくいと思います。

森山(浩)委員 それでは、具体的にいきたいと思います。

 原口委員の質問で、ストーリーというのが、九・九メートルまでごみがないということを前提にし、そしてストーリーをやったんだと、先ほどの質疑の中で理財局長はお答えになっておられたと思いますが、もう一度答弁をお願いします。

太田政府参考人 先ほど原口委員の質問、それから今は森山委員からの質問の、ストーリーという言葉が出てきたというのは、いわゆる音声データとして報道されているものを、私どもが報道として承知をしておって、それについてお答えを申し上げたものです。

 その上で、これは、平成二十八年の三月下旬から四月にかけてのときのものであろうというふうに私どもとしては思っております。

 これは、平成二十八年の三月十一日に先方から連絡があって、いろいろな現地視察もした上で、三月二十四日に先方から地下埋設物の撤去費用を控除した上で買いたいという申出があって、それ以降という話であります。そういうことであれば地下埋設物の撤去費用を積算をしないといけないので、そういう意味で、必要な資料なり情報を下さいということをやっていた過程ということでございます。

 ただ、その過程において、先ほど原口委員にもお答えを申し上げましたが、私どもの職員がストーリーという言葉を使って、それが非常に象徴的で、これだけ国会でも御質問いただいていますが、その言葉遣いは、今申し上げたように、必要な資料なり情報なりを提供してくださいということだったんですが、言葉として大変不適切だったということを本人も申し上げているということを御答弁申し上げております。

森山(浩)委員 いや、答えになっていない。

 九・九メートルまでごみがないというようなことを先ほどおっしゃいましたね。

太田政府参考人 私、先ほど、九・九メートルまでごみがないというような発言は申し上げておりません。

 申し上げたことは、やや、ぱぱっとしゃべってしまいましたのですが、正確に申し上げれば、二十八年の三月十一日に森友学園から連絡があって、すぐに十四日、すぐにと申し上げておりますのは、三月十一日は金曜日でございましたので、営業日ベースでいけば、三月十四日というのは月曜日、翌営業日ということになります。すぐに現地を視察をしたときに、工事関係者から直接ヒアリングを行って、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受け、廃材等を多量に含む土が広範なエリアに積み上がっているということを確認をして、それ以降、何度か先方とも話をしておりますし、また、現地視察も何度かやっておりますが、その過程で、最終的に、総合的に、新たな地下埋設物であると。これは、このままでは新しい学校を建設することはできないというふうに判断に至って、国土交通省の大阪航空局にお願いをして撤去費用を積算した、そういう過程の話でございます。

 九・九メートル、くい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受け、その廃材等を多量に含む土が広範なエリアに積み上がっているということを確認をしたということを申し上げたということでございます。

森山(浩)委員 ごみはあったんですか、なかったんですか。

太田政府参考人 九・九メートルまで、くい掘削工事の過程において廃材が発見されたということであり、その廃材等を多量に含む土が広範なエリアに積み上がっていたということを確認したということでございます。

森山(浩)委員 済みません。九・九メートルのところにごみがあったのか、なかったのか。

太田政府参考人 九・九メートルの地点そのもののことを確認して言っているわけではなくて、九・九メートルのくい掘削過程において、九・九メートル、最終的な廃棄物混合土の割合は、三・八メートル及び九・九メートル、くいのある部分は九・九メートルが、その全体の体積の中で四七・一%ということでございますので、どの部分ということを固定して申し上げている、そういう積算にはなってございません。

森山(浩)委員 九・九メートルの部分は確認がとれていないということで、こういうものを含めて会計検査院において資料が足りないと言われている部分ではないかなと思いますけれども。

 それでは、事実関係を整理していく中で、森友学園事件、これは、国民の財産である国有地を、九億五千六百万円の鑑定評価額から八億円以上値引きをして一億三千四百万円で売ったということが問題になり、会計検査院が、資料が足りなくて十分検査できないという報告書を出しています。

 そこで、誰がこの八億円以上の値引きを決めたのか、決裁をしたのか、まずは、権限の所在をお尋ねをしたいと思います。

 売買価格の決定について、いつ、誰が決裁をしていますか。これは、意見価額を出している国土交通省もありますから、国土交通省。大臣。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 本件の見積りの決裁をいたしましたのは、大阪航空局空港部補償課長でございます。(森山(浩)委員「本件」と呼ぶ)本件の見積りの決裁をいたしましたのは、大阪航空局空港部の補償課長でございます。

森山(浩)委員 これは何日でしたっけ。いつというのはありましたかね。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 平成二十八年四月十四日でございます。

森山(浩)委員 財務省。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 私ども財務省の方は、最終的に売買契約を締結するというところが最終的な決裁になりますので、その日付と、その最終決裁者を申し上げます。

 決裁日は、平成二十八年六月十四日でございます。

 最終決裁者は、近畿財務局管財部次長でございます。

森山(浩)委員 管財部次長ということなんですが、これは規定どおりということですかね。

太田政府参考人 規定どおり、規定に従ってということでございます。

森山(浩)委員 管財部次長は何円まで決裁ができますか。

太田政府参考人 申しわけありません、ちょっと確認をさせていただけませんか。申しわけありません。

河村委員長 今、確認できますか。

 ちょっととめてください、確認の間。

    〔速記中止〕

河村委員長 速記を起こしてください。

 財務省理財局長太田充君。

太田政府参考人 お手間をとらせて申しわけありませんでした。

 金額の、特に縛りはございません。

森山(浩)委員 それでは、財務省本省がこれを知ったのはいつになりますか。

太田政府参考人 本件土地の取扱いにつきましては、節目節目に、近畿財務局から、本省の担当の方は報告を受けております。

 今ほどの御議論、売買のことだと思いますけれども、基本的に、三月に森友学園側から連絡があったという報告を受け、六月には、六月一日に先方に売買価格を通知しております。それから、六月十四日に売買契約締結の決議、先ほど申し上げました決議をしている。そして、六月二十日に売買契約が締結をされておるということですが、その都度、基本的に財務局の方から本省の方に連絡は受けているということでございます。

森山(浩)委員 決裁権はあるけれども、本省と相談をしながら進めるというのが、これが一般的ということですね。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 担当の方は報告を受けております。

 ただ、かつて本委員会で、昨年だと思いますが、当時の理財局長が答弁をしておりますけれども、当時、理財局長は説明を受けていない、報告を受けていないというふうに答弁をしておりますし、そういうことでございます。

森山(浩)委員 理財局長が知ったのはいつですか。

太田政府参考人 当時の理財局長は承知をしておりません。その後の異動後のポストのときにこの話が起きて、そのときにむしろ知った、そういう状況でございます。

森山(浩)委員 当時の理財局長は、この決裁をして判こも押しているものに対して、知らなかったということでいいんですね。

太田政府参考人 当時、理財局長は説明を受けていない、知らなかったということでございます。

森山(浩)委員 じゃ、知ったのはいつですか。

太田政府参考人 当時の理財局長は、割と異動する直前でございましたけれども、理財局長に任務をしている間は承知をしていなかったということでございます。

森山(浩)委員 ちょっと待ってください。そう答弁されているんじゃないですか。

太田政府参考人 当時の理財局長は、済みません、迫田と申しますが、去年の委員会で答弁申し上げましたけれども、そのときに、私は説明を受けていなかったということで、聞いていなかったということでございます。

森山(浩)委員 その次の理財局長になったときに説明を受けているということでいいんですね。

太田政府参考人 後任の理財局長は佐川でございますが、佐川も、本件については、多分昨年の二月の頭だったと思いますが、報道があって、それから承知をしておるということでございます。

森山(浩)委員 じゃ、理財局長は、このぐらいの土地の売買については関知をしないというのが一般的ということでいいんですね。

太田政府参考人 基本的には、それぞれ、財務局、主管云々ということがありますので、それぞれの担当担当のところでやっておるというのが基本でございます。

 本件については、申し上げましたとおり、当時の理財局長は聞いておらなかったということは事実でございます。

森山(浩)委員 この八億円値引きということで決裁が行われたわけなんですが、会計検査院報告を待ちますというような形で半年待った。出たら、資料が足りないと言われているという状況の中で、十一月の特別国会の中では、よく内容を精査して対応したいというふうに言われていますけれども、再調査をする気はありますか、大臣。

麻生国務大臣 私どもが伺っておりますのは、会計検査院の報告というのがありまして、この内容において、書類が不備があった、いろいろ御指摘をいただいております。

 だから、その点、我々としては反省をせにゃいかぬところだと思っておりますが、私どもとして、法律に違反しているというような指摘を受けているわけではありませんので、会計検査院から言われました点をきちんと反省をして、我々としては、法律違反ではありませんので、御指摘いただいた文書管理等々についてきちんとするということでありまして、それ以上の調査をするつもりはございません。

森山(浩)委員 済みません、質問が違いますね。

 資料が足りないと言われているわけなんですけれども、また、この後、年が明けてからも新しい資料もぽろぽろ出てきているわけなんですが、再調査をする気はありますかとお聞きをしました。

麻生国務大臣 今御答弁申し上げたとおりなので、会計検査院から適正でないというように指摘をされたという点につきましては、会計検査院の検査報告において、国で行った積算については、撤去、処分費用の算定の際に慎重な調査検討を欠いていたというのが一点。もう一点は、行政文書の管理状況について、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況となっていたという、この二点の指摘でありまして、いずれも、これは会計検査院からも答弁がありましたように、これは法令違反あるいは不当事項として指摘されているわけではないということなのであります。

 私どもとしては、こういったような内容というのを重く受けとめておりますので、国会での御指摘や御議論も踏まえて、私どもとしては、本件処理について反省すべき点を踏まえて、国有財産の管理処分手続について、今後国民の疑念を抱くことがないように手続の明確化等の見直しは行っているところでありますが、これによって再調査をするというつもりはございません。

森山(浩)委員 いやいや、済みません、資料が足りないと言われていますよ、それに対して再調査をする気はありますかという話。

 そして、この間、見つからなかった書類が、年が明けてから見つかっている。会計検査院の報告書の後に、精査をしている段階で見つかっているわけなんですけれども、それでも再調査をする気はないということでよろしいんですか。

麻生国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、検査報告では、こういった点を重く受けとめねばならないということを申し上げておりますけれども、先ほど申し上げているとおりなのでありまして、私どもとしては、今必要な見直しを行っているということに尽きると思っておりますので、再調査をするということは今考えておりません。

森山(浩)委員 まだありますよなんというような答弁もこの間あったかと思いますが、新しい資料がどんどん出てくる中で、再調査はしないということですが、では、出てきた資料の中の、中身の話をちょっとさせていただきますね。

 平成二十七年十二月一日の予約完結権の行使にかかわる書面についてのリーガルチェックの質問と回答など、統括法務監査官が保管していたとして、ことしに入ってから新たな書面が開示をされているわけですが、この書面によると、土地の貸付期間内に土地を買い受ける場合に、「学校法人が資金繰りの問題等から国の提示する金額で買受けできない場合も考えられるため、実務的には、予約完結権行使前に売買価格を学校法人に提示して買受けの可否を判断させるなどの調整が必要なものと考えている。」と問いかけています。

 この時点では、事前に価格を提示をするという前提で進んでいましたね。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 価格調整あるいは価格交渉ということで今国会でも御議論の中心になっておりますのは、平成二十八年の三月から平成二十八年の六月に売買契約が締結するまでの間について、価格交渉と言っていたじゃないか、価格調整だったじゃないかといったような御議論は多々ございました。それは重々承知をしております。

 そこでですけれども、それは、要するに、平成二十八年の三月に新たな地下埋設物ということを認識して以降という話でございますが、今ほど森山委員から御指摘をいただいた法律相談の文書に出てくるものは平成二十八年三月より前の時点、要すれば、新たな地下埋設物云々ということは、先方森友学園側も当然知りませんし私どもも全く知らない、そういう状況のときの話でございます。

 平成二十七年の十二月というのは、平成二十八年の三月の以前の話でございます。そういう状況の話ということでございます。

森山(浩)委員 ということは、新たなごみが出ましたと。そして、状況の変化によって、その後、三月に新たなリーガルチェックはしていませんね。

太田政府参考人 それぞれ必要だと思ったときに管財部の方が法曹部門に相談をしておるということで、二十七年の十二月のときには、予約完結権を持っている、そういう意味での、買受けの特約がついているときの貸付契約という意味の段階での御相談はしましたけれども、今申し上げたような段階での、そういう意味での御相談が必要だったとは認識していなかったと思いますので、そういう意味での相談はなかったと思います。

森山(浩)委員 なぜ認識をしなかったのでしょう。新たな契約だと事前交渉はあり得ないという判断をされたからということですか。

太田政府参考人 御説明を申し上げます。

 この議論の最初のところで委員が御指摘になった平成二十七年の十二月のことを御説明申し上げないと御理解をいただけないと思いますので、御説明を申し上げます。

 二十七年の十二月の時点というのは、貸借契約というのと定期借地の契約というのと、いずれ土地を買うという売買予約がつくという売買予約契約の二つの契約が成立をしておったということでございます。そのうち、売買予約の契約というのは、先方が買うという意思表示をすればそこですぐにその契約が成立するという形になってございました。

 で、その際の売却価格というのは、契約上、国有財産評価基準に基づいて算定をされた額、すなわち不動産鑑定に基づく時価が予定価格になるということが契約上決まっておりましたが、じゃあ、予定価格が具体的に幾らか、それが八億なのか、七億なのか、九億なのかということについては、不動産鑑定評価をしてみないとわからないという状況でございました。

 そのため、相手方が買うという意思表示をした瞬間に契約が成立をして、その後、具体的に不動産鑑定評価の結果が出た、その金額が幾らかわからないんですが、それが出たら、とても相手方が買えないという価格だったときに、既に、先ほど申し上げましたように、契約が成立してしまっているということになりますので、それだと違約になっちゃう、じゃあ違約金が発生するということになれば、先方にとってみれば、えっという話になるわけですから、そういう意味での、違約金が発生する、売買契約が混乱するということがないようにするにはどうしたらいいか、そういう状況だったので、そういうことを相談しているということでございます。

森山(浩)委員 答えがずれていますが。

 新たな売買契約になった時点で、事前の価格交渉をするというリーガルチェックをしなきゃいけないと思わなかった。それは、そういうことはあり得ないからだということでいいですね。

太田政府参考人 先ほど申し上げた売買予約権の行使という形での売買契約がもう成立する状況ではなくなって、新たな売買契約を結ばないといけないという状況になりましたので、二十七年の十二月に相談した法律上の相談が必要とする状況にはなくなったということでございます。

森山(浩)委員 新たな契約の場合は事前交渉をやっちゃいかぬということでいいですね。と認識をしていましたね。

太田政府参考人 新たな契約をする場合に、今ほど申し上げたような売買予約ということを考える必要がないので、新たな売買予約として新たに考えればいいということでございます。

 申しわけありません、売買予約ではなく、売買契約として考えるということでございます。

森山(浩)委員 いやいや、だから、新たな売買契約のときには価格交渉はあり得ないということでいいですね。

太田政府参考人 結果として、本件森友学園との間の、新たなと申し上げましたその売買契約は、結果として、地下埋設物の撤去費用を見積もることは困難であるというふうに認識をして、そういう意味で、見積合わせということを行いませんでした。見積合わせを行うということであれば、先方から買受けの希望の金額を聞くということになりますが、そういうことを行いませんでした。

 じゃあどうするかというと、国の側で、不動産鑑定士から鑑定評価をいただく等々して、会計法、予決令上の予定価格というものを決定をして、その予定価格を先方に通知してございます。で、通知したその価格について、先方がそれを了とすれば、それが売買価格となって、売買契約が成立する。一方で、それを了としなければ、売買契約が成立しないという形になりましたので、そういう意味での、売買契約をした、そういう意味での、当然、事前の交渉はないということでございます。

森山(浩)委員 違う、違う。ある、ないじゃないわけですよ。やってはいかぬと思っていましたよねという話をしているんです。

太田政府参考人 会計法、予決令上に従って、やってはいけないことはやらないという、当然そういうことでやっております。

森山(浩)委員 ということで、リーガルチェックをするまでもなく、価格交渉は違法であるという認識があったということでよろしいですね。

 これまでの国会の議論の中では、価格交渉とは認めていないが、事前に価格の話が出たというテープ、あるいは、そのテープ起こしの文書、財務省も認めておられますけれども、一般的にはこれは事前の価格交渉と言われるのではないか、このような議論が、この間、委員会の中でもございます。

 大臣、事前交渉をしてはいけないということの中で、森友学園とのやりとりをやっていたということですけれども、この点については責任を感じられませんか。

麻生国務大臣 これまでも理財局長から答弁をしているとおりですけれども、これは事務方において事実関係の確認を行わせておりますけれども、不動産鑑定価格の評価額というものが出る前に、先方から買受け希望価格が提示されたという認識はない、また、当方からの売却価格を提示したとの認識も全くないということが私どもの知っているところです。

森山(浩)委員 昨年の特別国会では、会計検査院報告が出たばかりだから精査して対応するという一点張りでございましたけれども、国土交通省、財務省ともに、資料が足りなくて十分な検査ができなかったという会計検査院報告を受け、どうするのか。

 先ほど麻生大臣は、再調査はしないとおっしゃいましたけれども、国土交通大臣、国民への謝罪、あるいは再調査、あるいは責任問題、どう考えますか。

石井国務大臣 森友学園への国有地売却に関します会計検査院の検査につきましては、国土交通省といたしまして、昨年三月の検査開始以来、全面的に検査に協力するとともに、これまでも国会における審議等の場を通じて説明を行ってきたところであります。

 今般、会計検査院からは、さまざまな御指摘をいただいておりますことから、国土交通省としては、その指摘を重く受けなければならないと考えております。国土交通省としては、検査結果や国会等での御議論も踏まえまして、今後より丁寧な事務の遂行に努めてまいりたいと考えております。

 具体的には、財務省におけます国有財産の管理処分手続の見直しの方向性を踏まえまして、航空局所管の国有財産の管理処分手続の見直しに向けた取組を進めるとともに、見直し後の行政文書の管理に関するガイドラインに基づく文書管理の徹底に取り組んでまいりたいと存じます。

森山(浩)委員 リーガルチェックについては五年保存をしているが、問合せ側の、もとの理財局の方では一年未満で廃棄。今後改めるというふうな形で麻生大臣はおっしゃっていますけれども、今後は、部署にかかわらず五年保存の方に合わせるというような方向でよろしいですか。

麻生国務大臣 方向の、何年というような数字が全部確定しているわけではありませんけれども、再検討する必要があるということに関しては十分認識しております。

森山(浩)委員 一年未満であったのは悪かったなという責任を感じておられるということでよろしいですか。

麻生国務大臣 基本的には、私どもとしては、もともとそういうルールでやっておりますので、そのルールに従ってやってきたということだと思っております。

森山(浩)委員 一年未満で破棄するというのはよくないよねということで会計検査院報告があったかと思いますけれども、そのルールがよくなかったよという認識は、悪かったなという認識はないですか。

麻生国務大臣 私どもとしては、今までも、社会福祉法人とか学校法人などに国有地を売却するときには、その売却価格を全て公表するとか、また、地下埋設物の撤去費用の見積りは外部の有識者に行ってもらうとか、意思決定過程等々の重要な打合せ記録の作成、保存の徹底等々の決裁文書の内容の充実化を図ることなどの取組が示されているところでもありますので、これらに基づいて、私どもとしては、今御指摘をいただいた点等々を、年度内をめどに、外部との調整等々について、必要なものについて、六月ぐらいか、夏ぐらいまでには所要の取扱いの規則の改正を行って、実務に反映することとしたい、そのように考えております。

森山(浩)委員 いや、このルールがよくなかったな、間違っていたな、悪かったなという気持ちはないのですかと聞いています。

麻生国務大臣 私どもとして、この決裁文書について、不備という点でいただきましたけれども、私どもとしては今までどおり、きちんとしたルールどおりやってきておりますので。その一点に関しましては、こういった事情になれば、そのように御指摘を受けておりますから、その点に関しましては、ただルールどおりきちんとやっておるということは、役人としてはルール以外のことをやってもらっちゃ困るのであって、ルールどおりやってもらうのが正しいんだと思っておりますが。

森山(浩)委員 なるほど。ルールどおりにやっているからいいんだ、しかし、ルールどおりにチェックをした会計検査院はおかしいと言っていると。これは見解の違いということなんですか。

麻生国務大臣 いや、これは会計検査院の見解ということなんだと思いますが、私どもとしては、長い間、役所としてこれまできちんとそのルールどおりにやってきておりますので、それに基づいて、それに従ってやったということは、私は、それはそれなりに正しいことをやってきたんだと思っております。

森山(浩)委員 いや、おかしいですね。ルールは変えるとおっしゃっている。会計検査院はおかしいと言った。それに合わせてルールを変えると言っているけれども、正しいことをやってきた。おかしいんじゃないですか。

麻生国務大臣 いや、それは時々の事情というのはありますよ。すなわち、本件の国有地の処分については……(森山(浩)委員「反省がありますかと言っているんです」と呼ぶ)反省がありますか。

 私どもとしては、少なくとも、法令及びルールの範囲内でぎりぎりの対応を行ってきたなと考えておりますけれども、大きな、いろいろな意味でこれだけ騒ぎになったというような形に関して、私どもとしては、その点について、会計検査院から御指摘をいただいている点については、私どもとしてはそれなりの反省があります。

森山(浩)委員 正しくやってきたから、反省がありますに変わりましたね。やはり変えなきゃいけないということですよね。これは会計検査院も言っているんだし、今までのやり方がまずかったなということをお認めになったということでございます。

 本日誕生日の籠池氏、間もなく勾留六カ月になるということでございます。(発言する者あり)誕生日らしいですね。保釈も認められずに、家族とも面会できない状態。同志だったのに詐欺師呼ばわりはひどいと、家族の方のSNSにも多くの悲痛な思いがつづられていますが、法務省さん、勾留の要件は。

辻政府参考人 勾留の一般的な要件について申し上げます。

 勾留につきましては、犯罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があることが要件とされておりまして、これに加えまして、罪証隠滅あるいは逃亡が疑われる相当な理由があることなどが要件とされているところでございます。

森山(浩)委員 逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ、なさそうですよね。これは国民の皆さんに判断をいただきたいというふうに思いますが。

 名誉校長であった安倍昭恵さん、代弁してきた安倍総理の答弁、そして籠池氏の発言の多くが食い違っています。直接やりとりをする中でしか真実にたどり着くことはできないと考えますので、森友学園の籠池前理事長、安倍昭恵前名誉校長を同時に証人喚問するよう、委員長にお願いします。

河村委員長 理事会で協議をいたします。

森山(浩)委員 また、本日、徴税の状況についてということで、佐川国税庁長官、おいでくださいと言いましたけれども、来ていただいておりません。

 昨年は、迫田理財局長が国税庁長官として参議院にも出席をされていますけれども、前例がないというような言い方をされています。非常に不満です。これは佐川隠しと言われても仕方がないのではないか。

 佐川前理財局長の証人喚問を求めます。

河村委員長 理事会で協議をいたします。

森山(浩)委員 さて、話題はかわりますが、麻生太郎当時衆議院議員、二〇一三年四月十九日、世界じゅうのほとんどの国で民間会社が水道を運営しているが、日本では国営もしくは市営、町営である、これらを全て民営化するというような発言をされて、現在でもユーチューブで見れる状態になっております。

 この国営というのは言い間違いでありましょうからうそ八百であるとは申し上げませんが、このようなお考えは今でもお持ちでしょうか。

麻生国務大臣 これは、私がCSIS、センター・フォー・ストラテジック・アンド・インターナショナル・スタディーズ、通称CSISという有名な国際機関ですけれども、この機関で話をした内容の話を、これはもう既に翻訳されていますから、一回読まれた方がいいと思います。英語になって、もう翻訳されていますから。

 同じ質問を、たしか福島さんとかいう女性の方がいらっしゃいましたけれども、まだいらっしゃると思いますが、この方の質問があったので、同じような内容で同じように答弁しておりますので、繰り返しになるかと思いますけれども、当時の、私どもは、政府部内で水道事業等の民営化の議論がなされているということで、私どもとしては、アベノミクスの第三の矢の検討状況の例示の一つとして、公設民営といったような話といったものを、我々としては、アイデアの一つとして挙がってきつつあります、そういうぐあいに表現しておりますので、そういったものも一つの考え方、アイデアとして挙がってきつつありますというように述べておりますので、そのとおり御理解いただければ幸いです。

森山(浩)委員 ということは、麻生大臣が民営化をするということを推進をしたいという話じゃなくて、状況を説明したというようなことでよろしいですか。

麻生国務大臣 今申し上げたとおりです。

森山(浩)委員 ということでありますが、日本では水道を民営化するというような話が推進をされているんでしょうか、厚生労働省さん。

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 水道事業は、生活に欠かすことのできない水を供給する事業でございまして、地域に密着した住民サービスであることから、水道法において、原則として市町村が経営するものと規定されてございます。

 近年、水道事業は、施設の老朽化や人口減少による料金収入の減少などの課題に直面してございまして、事業基盤の強化が重要な課題となってございます。こうした中で、民間事業者の技術や経営ノウハウ等を活用できる官民連携は、その有効な対応策の一つであると認識してございます。

 このため、地域の実情に応じて官民連携を推進することができるよう、水道事業の経営主体である市町村が最終的な責任を負う形で、水道施設の運営権を民間事業者に設定するコンセッション方式の導入を可能とする水道法の改正を検討しているところでございます。

森山(浩)委員 民営化ではないということですね。

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 現在水道法に規定されている市町村経営の原則を改めて、水道事業の全てを民間事業者に委ねることは、議論、検討してはございません。

森山(浩)委員 残余の質問については、次回の委員会でお願いをしたいと思います。

 ありがとうございました。

河村委員長 これにて森山君の質疑は終了いたしました。

 次に、川内博史君。

川内委員 河村委員長、ありがとうございます。そして、与野党の理事の先生方も、また再び発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。

 同僚の森山議員に引き続き、森友学園問題について質疑をさせていただきたいところなんですが、私は非常に集中してしまう性格なので、森友問題に入るとそれだけで時間を使ってしまいそうなので、きょうは、まず、東シナ海におけるタンカー沈没によるトカラ列島あるいは奄美大島等への油状の漂着物等について聞かせていただきたいというふうに思います。

 まず、タンカー沈没事故の概要について、海上保安庁の御説明をいただきたいと思います。

中島政府参考人 お答えいたします。

 まず、一月六日午後八時五十一分ごろでありますけれども、海上保安庁がパナマ籍タンカーからの遭難警報を受信いたしました。調査を実施しましたところ、中国・上海沖の東方沖において、パナマ籍タンカーと香港籍の貨物船が衝突をし、同タンカーに火災が発生していることが判明をいたしました。

 同タンカーは、火災を継続したまま漂流を続けておりましたが、十四日午後五時四十分ごろ、現場配備中の巡視船のレーダー等で映像が確認できなくなったことから、同時刻をもって沈没をしたと考えております。

 現在、現場海域では浮流油が確認されておりますが、中国等の関係国と連携をし、巡視船等による航走拡散、これを実施しているところであり、同油膜は末端部分から自然消滅をしている状況にございます。

川内委員 現在、先生方のお手元にも、海上保安庁並びに内閣官房の事態対処室から発出されている資料をお配りしておりますけれども、油状漂着物の状況についてというものですね。

 奄美大島、宝島を始めとして南西諸島に相当な漂着物が確認を現在でもされておるということでございますが、この油状漂着物とタンカー事故との関連については、流れ着いた漂着物と、沈没したタンカー周辺で採取される油の成分との分析を海上保安庁試験研究センターでやられていらっしゃるということでございますが、現況、どのような分析結果になっているのかということを教えてください。

中島政府参考人 お答えいたします。

 海上保安庁では、一月二十八日に、宝島に油状のものが漂着したとの情報を得たことから、二十八日、サンチ号の沈没位置付近海面に浮流する油のサンプルを採取し、また、二十九日以降、宝島や奄美大島等に漂着した油状のもの、これのサンプルを採取し、それぞれ分析を行いました。

 まず、サンチ号に積載されたとされるコンデンセート、これは揮発性が高いため、一般的には島にそのまま漂着する可能性は極めて低いと考えております。

 今回サンプル採取をしましたサンチ号沈没位置付近の海面に浮流する油と、現時点で、各島沿岸において採取した漂着油が類似するものであるという結論までは出ておりません。

 ただし、今回の分析結果をもって、直ちに漂着油がサンチ号の沈没と関係がないものと断定はできません。

 海上保安庁におきましては、引き続き、漂着油の情報収集、調査等を行っていくとともに、船主等に必要な情報の提供を働きかけてまいりたいと考えております。

川内委員 現況のところ、油状漂着物とタンカー沈没との関連についてはまだ断定する段階ではないということですが、この現場海域付近で最近沈没した船はありますかね、サンチ号以外に。

中島政府参考人 お答えします。

 最近、この付近で沈没したというところの確認はとれておりません。

川内委員 一刻も早くこの油状漂着物と沈没事故との関連をしっかりと分析をしていただくということを、まず申し上げておきたいというふうに思います。

 さらに、このサンチ号の積み荷であったコンデンセートという油ですね。余り聞きなれない、耳なれない油の名前でございますけれども、これが危険だと言う人と、いやいや、揮発するから大丈夫なんだよと言う人といらっしゃるわけです。

 油ですから、精製する。前の段階あるいは精製した後においても、さまざまな不純物が含まれる。コンデンセート自体は揮発するかもしれないけれども、不純物が揮発するわけではないので、海の中に不純物、このコンデンセートに含まれる砒素とか鉛とか水銀とか、そういうものが海の中に溶け込み、それを魚が取り込むというようなことになると、十一万トン流出したと言われているわけですが、十一万トンの一%でも千百トンですから、不純物の割合が。これは仮定の話ですけれども、これはしっかりとケアしなければならないのではないかと思いますが、コンデンセートという物質、油そのものについて、経産省の知見をちょっと語ってください。

小野政府参考人 お答えします。

 コンデンセートとは原油の一類型でございまして、ガス田から天然ガスを採取する過程で液状化したものも採取されるわけでございまして、これを一般的にコンデンセートと呼んでおるわけでございます。一般の原油と比べまして、比重が小さくて揮発性が高いという特性がございます。

川内委員 では、このコンデンセートの環境に与えるインパクトについて、環境省は何か知見をお持ちですか。

早水政府参考人 お答えいたします。

 今経済産業省さんからお答えがありましたとおり、コンデンセートは、一般の原油と比べ、比重が極めて小さく揮発性が高いという特性があるものと承知しておりますけれども、現在、関係省庁におきまして、環境への影響に関するさまざまな調査を実施しているところでございますので、現時点で、お尋ねの今回事故で流出したコンデンセートが環境に与える影響についてお答えするということは困難でありますけれども、環境省といたしましては、今後とも、関係情報を収集しつつ、調査状況の把握、調査結果の分析などに努めてまいりたいと考えております。

川内委員 いやいや、コンデンセートという、製品になってしまえば、不純物のない製品になってしまえば、それは揮発性が高くて比重も軽くてどんどんどんどん蒸発するんでしょうけれども、船に積まれている状態で、不純物がまだどのくらい含まれているかもわからないそのコンデンセート、船に積まれている、そういう不純物を含んだ状態のコンデンセートがどのような環境にインパクトがあるのかということについて、環境省はそもそも、何か今よくわからない御答弁をされた、一生懸命頑張ります、政府として頑張りますというふうにおっしゃられたわけですが、では、政府として、積出し港から積み出されるコンデンセート、今回のこのサンチ号に載せられていたコンデンセートが、どのような性状の、どのような特徴を持つコンデンセートであったということかを、もう既に資料等を入手して分析をされていらっしゃいますか。

桑原政府参考人 お答えを申し上げます。

 政府として、コンデンセートにどのような不純物が含まれているかということにつきまして、現時点ではまだ把握はしてございません。

川内委員 これは森友もそうなんですけれども、地面の中のものというのは誰にもわからないことなので。それぞれの地域から産出される天然ガスにしても油にしても、それぞれの地域の特徴を持って出てくるわけですから、それが、サンチ号という沈没した船にどんなコンデンセートが積まれていたのか、そして、それにどのくらいの不純物が含まれていて、それがどういう環境にインパクトを与えるのかということについて、私は、そもそもそういうことさえまだつかんでいませんというのは、官邸として情報連絡室を設けて頑張りますよとおっしゃっていただいていることは大変ありがたいことだというふうに思いますが、これは万全を期していただきたいというふうに思うところでございます。

 もう一度審議官に、万全を期してこの事態に対処するということを御答弁いただきたいと思います。

桑原政府参考人 お答え申し上げます。

 政府といたしましては、先ほど先生から御指摘ございましたとおり、これまで、官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置するとともに、関係省庁会議を開催するなどいたしまして、情報共有を図るとともに、政府一体としての対応を行っているところでございます。

 一般論といたしまして、コンデンセートには不純物として水銀、鉛、硫黄などが含まれているということについても承知をしているところでございます。

 コンデンセートに含まれる物質が生態系や環境に影響を与えるという可能性も否定できないということも踏まえまして、引き続き、関係機関が協力して環境影響等の調査を進めてまいります。

 また、国民の皆様へ迅速に情報提供するとともに、関係国とも緊密に連携をしながら必要な対応を行うなど、万全を期してまいりたいと考えているところでございます。

川内委員 それでは、よろしくお願いをいたします。

 次に、最近、リニアの建設に関して談合事件というのが大変大きな問題になっておりまして、お国から三兆円融資が出ている、財政投融資が出ているということで、国民のお金をそんな談合で使われてはたまらない、とんでもない事件だということで、この問題についてちょっと議論をさせていただこうというふうに思います。

 わかりやすいために、きょう、ボードをつくってきましたが、このリニアに三兆円の財政投融資、JR東海に三兆円融資しますよということを決めたわけですけれども、そもそも、このリニアの事業主体であるJR東海さんから、三兆円貸してくださいという依頼があったんでしょうか。

    〔委員長退席、福井委員長代理着席〕

藤井(直)政府参考人 お答えをいたします。

 今委員御指摘のような依頼は、JR東海からはなかったと認識をしております。

川内委員 依頼はなかったが、二〇一六年の五月十八日のそもそも骨太方針には、経済財政運営の改革の基本方針二〇一六、素案、これは素案の段階ですね、「リニア中央新幹線全線については、全国新幹線鉄道整備法に基づく東京・大阪間の建設指示がなされているところ、建設主体が整備を着実に進められるよう、必要な連携、協力を行う。」こう書いてあって、まだ財投という言葉は出ないんですね。

 六月二日、いきなり、素案から骨太を決定するときに、「リニア中央新幹線全線については、建設主体の整備を更に促進するため、財政投融資の活用等を検討する。」という形で、ここで、決定のときにいきなりばあんと財投の活用という言葉が骨太の中に入った。

 これは、経済財政諮問会議で議論された上で変更されたんでしょうか、素案から。

田和政府参考人 お答えいたします。

 平成二十八年五月十八日の経済財政諮問会議におきましては、基本方針二〇一六の素案全体について説明をしてございます。平成二十八年六月二日の経済財政諮問会議におきましては、素案からの変更点を一括して説明してございます。

 議事要旨を見ますと、五月十八日、六月二日ともに、リニア関連の記述についての個別の説明及び議論は行っていないというふうに承知してございます。

川内委員 経済財政諮問会議では、このリニアについての個別の説明、質疑は行われておらないということでございます。経済財政諮問会議では議論されていないけれども、なぜか入っている、書きかえられたということで。

 そもそも、この三兆円の融資というのはすごい融資だなと。三万円とか三千円じゃないですから、三兆円の融資ですから。これは、融資の条件というのは一体どんな融資なんですかね。例えば、何年返済だよとか、金利は幾らだよとか、担保とか保証とか、どういうことなんですか。お願いします。

藤井(直)政府参考人 リニア中央新幹線の建設工事への財投資金の貸付けにつきましては、鉄道・運輸機構よりJR東海に対して総額三兆円が計五回にわたって実行されております。

 平成二十八年十一月及び平成二十九年一月、平成二十九年三月、この三回、それぞれ利率は〇・六%、〇・八%、〇・九%、融資額各五千億円ということでございます。さらに、二十九年度に入りまして、二十九年五月の第四回、それから二十九年七月の第五回、これがそれぞれ利率が〇・九%、一・〇%、融資額各七千五百億円ということでございます。

 なお、償還条件につきましては、いずれの回においても、二十八年又は二十九年据置き後、十年間で元金均等返済となっております。

 なお、担保はつけておりません。

川内委員 ちょっとそこにいてください。四十年返済、三十年返済、返済の条件をもうちょっときちっと。

藤井(直)政府参考人 お答えいたします。

 償還条件につきましては、今申し上げました五回いずれにおきましても、二十八年半又は二十九年据置き後、十年間で元金均等返済となっているところでございます。

川内委員 過去の財投融資で、三十年据置きでその後十年返済、大体四十年間の融資というのは、過去に日本国政府として事例があるんでしょうか。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど鉄道局長から、二十八・五年あるいは二十九年の据置きというお話がございました。それを超えるもの、三十年以上の据置きという意味での財政融資を行った例はございません。(発言する者あり)

川内委員 いや、太田理財局長は、本件のみというのを答えるのが得意なんですよ。

 そもそも骨太方針に財投の活用を検討するよと書くときに、JR東海さんはそもそも、いやいや、自分たちでやりますからと累次にわたっておっしゃっていらっしゃって、石井国土交通大臣も大臣会見などで、JR東海は自分たちでやる、頑張ると言っているんだからと大臣会見で累次にわたっておっしゃっていらっしゃった。

 そういう中でいきなり融資という話がばかんと出るわけですけれども、そもそも骨太方針に書くに当たっては、もともと自分たちでやると言っていたJR東海さんに、いや、国が応援するからちゃんとそれを受けてねという交渉を、JR東海さんの了承を得た上じゃないと骨太方針には書けなかったんじゃないかというふうに思うんですけれども、骨太方針を決定するに当たってJR東海との交渉をした人は誰でしょうか。

藤井(直)政府参考人 お答えいたします。

 リニア中央新幹線の計画の前倒しにつきましては、与党においてさまざまな案が検討されておりました。その中で財政投融資の活用についても議論されていたものと承知をしております。

 このような議論に対して、JR東海の基本的な考え方は、一貫して、以下申し上げるとおりでございました。

 大阪までの早期開業を実現したいのはJR東海も同じ思いであるが、民間企業として、健全経営と安定配当の堅持、あるいは経営や投資の自主性の確保は大前提であること、さらには、JR東海は公的な資金の要請をしない立場であるが、政府から何か提案があれば検討させていただく、こういった考えであると承知をしているところでございます。

川内委員 いやいや、だから、私が聞いているのは、JR東海さんと、財政投融資の活用について骨太方針に書くからねということについてJR東海さんと話をしていた人は誰ですかということを聞いているんですが。

 今直接お答えがなかったので、では、国交省にもう一度確認しますけれども、この二〇一六年六月二日の骨太方針、「財政投融資の活用等を検討する。」というこの文言ですね、ここの部分の起案は国交省さんですか。国交省さんではないですよね。

藤井(直)政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の文言については、国土交通省が起草したものではございません。

川内委員 だから、そういうことを含めて、ここに「財政投融資の活用等」という文言を入れるよ、国も協力するからねということをJR東海と誰かが話をして、JR東海さんも、ああ、それはありがとうございます、頼みますわ、それだと早く開業できますねと。談合できますねとまでは言わなかったと思いますけれども、それは頑張りますわということを言っていた、交渉していた人がいるはずなんですよ。そうじゃなきゃ、こんなことを閣議決定文書に書けませんからね。それは誰ですか、教えてください。

田和政府参考人 お答えいたします。

 まず、内閣府の関係ではございますけれども、JR東海側とそのような、お尋ねのような事実はなかったというふうに承知してございます。

 その上で、先ほどのお話でございますけれども、毎年、経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太方針の決定に当たっては、与党とさまざまな分野につきまして議論を行っておりまして、こうした与党との議論の結果も反映しまして基本方針を閣議決定しているところでございます。

 基本方針二〇一六につきましては、先ほどもありましたけれども、五月十八日の経済財政諮問会議で素案をお示しいたしました。

 それから、平成二十八年五月の二十日に、自民党政調全体会議におきまして、さまざまな議論の一つとしまして、リニア関連の記述について、財投資金を活用して整備を進めるとすべきという趣旨の指摘があったところでございます。

 御指摘があったことを受けまして、財政投融資の活用等を検討する旨盛り込んだ修正が行われ、関係省庁と確認した上で、五月二十四日の自民党政調全体会議に提示をしてございます。

 また、二十四日の自民党政調全体会議での御指摘を受け、「リニア中央新幹線全線については、建設主体の整備を更に促進するため、財政投融資の活用等を検討する。」という文言で関係省庁と確認した上で、六月二日に閣議決定されたというふうに承知してございます。

川内委員 今、長々と内閣府の中の手続等を御説明いただいたわけですけれども、もちろん与党の中でさまざまな御意見があって、JR東海に協力しろよという御意見があったんでしょう。それはそうだと思います。

 それを踏まえた上で、経済財政諮問会議の中では議論されていないけれども、とにかく財投の活用という文言を入れた。それを入れるに当たっては、JR東海さんに、こういう文言を入れるからね、国も協力するからねということをJR東海と話していた人がいるはずなんですよ。そうじゃなきゃ、この言葉は出ないので、閣議決定に書けないので。

 それについては、今内閣府さんは冒頭で、そういう事実はございません、自分たちは話をしておりませんとおっしゃった。国土交通省も、話しておりませんとおっしゃった。そもそも、だって、JR東海から融資の要請など受けていないわけですからね。では、一体誰がこの「財政投融資の活用等を検討する。」という言葉を骨太に入れるからね、閣議決定の文書に入れるからねと交渉していたのかというのはわからない。

 国土交通省、それから骨太の担当の内閣府、それでよろしいですか。わからないということでよろしいか。

藤井(直)政府参考人 お答えいたします。

 先ほど内閣府から御答弁がございましたけれども、この骨太方針につきましては、五月二十日の自民党政調全体会議での議論における御意見を踏まえて、こういった形で財投の活用を検討するということが盛り込まれたというふうに認識をしております。

川内委員 いや、委員長、私の質問、すごくクリアにわかりますでしょう。JR東海とこういう閣議決定にするからねということを交渉していたのは誰ですかということを聞いているんですけれども、今、国交省さん、全然お答えにならないんですけれども、国交省と内閣府に、JR東海と接触していたか、いないのかということを答えさせてください、委員長。

田和政府参考人 お答えします。

 同じお答えになって申しわけございませんが、内閣府としては、お尋ねのような事実はなかったというふうに承知してございます。

藤井(直)政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省としましては、JR東海は、公的な資金の要請をしないという立場である、ただ、政府から何か提案があれば検討させていただく、そういったことをお伺いしていたということでございます。

川内委員 国交省さん、ちょっと誠実にお答えくださいよ。JR東海さんと、骨太方針に「財政投融資の活用等」という言葉を入れるように書き込むからねという方向で接触していましたかということを聞いているんですけれども。

藤井(直)政府参考人 お答えをいたします。

 骨太方針をどういう書き方にするかということについて、JR東海と接触をしたことはございません。

川内委員 結局、骨太方針になぜ「財政投融資の活用等を検討する。」という言葉が書き込まれたかというのは、役所には聞いてもわからない。自分たちは接触していないということなんですね。

 これについてはまた今後この委員会で、この三兆円が原資になって、大っぴらな談合が今摘発をされているわけで、これについてはしっかりと、今後どうしていくのかということを含めて議論をしていかなければならないというふうに考えているので、また次回にこの続きはやらせていただきたい。今のところは、わからないということがきょうわかったということでございます。

 森友問題ですけれども、二月二日の予算委員会で理財局長さんは、近畿財務局に対する会計検査院からの資料提出要求について、統括法務監査官がどういう対応をしたのかというのは検査の過程に係る情報なので、第一義的に、まず会計検査院がお答えになられるかどうかということだと思っています、会計検査院にお尋ねの上で、そのお答えをもとに私が答えるというのであれば、お答えさせていただきますと答弁していらっしゃいます。

 会計検査院さんにきょうも来ていただいていますから、会計検査院さんとしては、その資料提出要求が財務局の中でどのように扱われたのかということについては、それは別に検査の内容にかかわることじゃないし、財務省にちゃんと誠実に答弁してねというふうにお考えになられないか、お考えになっていらっしゃるかということをまず聞かせていただきたいと思います。

戸田会計検査院当局者 お答え申し上げます。

 まず、一般的に申し上げまして、提出を受けた資料についてどのような検査を行うかなどの検査過程に係る資料、情報につきましては、特定の検査事項に対する具体的な検査の着眼点等の検査上の秘密に属する情報を含むものでございますことから、検査過程に係る情報についてお示しすることは困難であることを御理解いただければと思います。

 会計検査院との具体的なやりとりではなく、今回の会計検査に関しまして財務省内部においてどのような検討を行ったかということにつきましては、必ずしも今申し上げたような検査過程に係る情報に該当するものとは言えないと考えておりますので、財務省内部における検討に関して御答弁されることにつきまして、会計検査院として一概に否定するものではございません。

川内委員 すごい回りくどい答弁だったわけですけれども、要すれば、財務省が答えることに関しては、会計検査院としては、全然問題だとは思わぬよ、検査の内容にかかわることだとは思わぬよという御答弁であったというふうに思います。

 そこで、財務省理財局長にきょうも来ていただいておりますので、もはや友達のような気持ちがしたりもするわけでございますけれども、聞かせていただきますが、最近新たになった法律相談書、これは統括法務監査官セクションに保存されていたものであるということですが、この近畿財務局の統括法務監査官という方は、自分が会計検査院の検査の対象になっているという自覚を持っていらっしゃったんでしょうか。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今ほど先生からの御質問があって、会計検査院の方からもお答えがありましたので、先般の御質問にお答えできなかったことも含めてお答えを申し上げます。

 先般、委員からの御質問は、なぜ会計検査の過程で提出できなかったのか、提出しなかったのかということだと思っております。それで、統括法務監査官が気がついていれば提出できたではないかということだろうと思っております。

 先生、先般の御質問でもございましたように、検査を受けたのは財務省及び近畿財務局でございます。ところが、ところがと申しますか、現実には会計検査を主として担当しておりましたのは近畿財務局の管財部、特に第一統括国有財産管理官というところでございまして、ここが中心になって会計検査への対応をしておりました。

 そういう中で、ほかの部門、具体的に申し上げれば、例えば本件については統括法務監査官ということでございますが、そこに法律相談の文書が保存されているということに気がつかなかったということでございます。

 統括法務監査官の方がそういう意識が足りなかったと言われれば、それはおっしゃるとおりであります。まことに申しわけありません。そういうことで、気がつかなかったということでございます。

川内委員 だってわからなかったんだもんと言って、何か子供みたいな言いわけをされるわけでございますが、例えば、理財局長さん、売払いの決議書、これは三十年保存の文書ですが、この売払いの決議書の文書の中に、今回の契約については今後の損害賠償等は行わないとする旨を売買契約書に盛り込むこととするが、これらの規定は通達に定める標準書式で設けられているものではないため、当局、統括法務監査官の指導を踏まえて特約条項を検討した。要するに、特別なことをするので法務監査官に聞いたよということを決議書の中で書いているわけですよね。

 それで、会計検査院さんが、この統括法務監査官さんに相談した法律相談書みたいな法律の、正確に言いますね、森友学園から損害賠償請求の可能性について行った法律的な検討についての資料を要求するよというふうに言われて、統括法務監査官に聞かなかったんですか。聞かなかったんですか、書類ないかと。

太田政府参考人 管財部の統括国有財産管理官の方が法律相談をいたしました。法律相談をした結果を踏まえて最終的な処理をし、そのことを今委員もお話しいただいたような形で決裁をしておるということでございますが、そのことをもって統括国有財産管理官の方は事案が終了しているというふうに判断をしておりますので、自分たちの方で法律相談のものそのものを保存しているという状況ではないという認識であるものですから、それは、大変申しわけありませんが、統括法務監査官の方が保有しているというふうには気がつかなかったということでございます。

川内委員 私もこの問題を担当するようになってから書類をいただきましたけれども、標準文書管理基準という、その部その部で文書保存の規則を定めた書類がおありになるんだそうです。

 近畿財務局長は、この標準文書保存期間基準、統括法務監査官セクションの標準文書保存期間基準を近畿財務局長は知らなかったということでよろしいですか。

太田政府参考人 基本的に、局長でございますので、近畿財務局長が全てを把握しておかなければいけないと言われれば、それはそういうことになりますけれども、現実の問題として、一つ一つの部門の文書の保存期間まできちんと覚えていたか、把握できていたかということは、そこはそうはできていなかったというのが、申しわけありません、現実でございます。

川内委員 この会計検査を受けているときは、現国税庁長官、当時理財局長、佐川さんが理財局長だったわけですけれども、佐川さんも、もう国じゅうが、書類がないのか、本当にないのかということが物すごい話題になっているときに、近畿財務局の標準文書保存期間基準について、統括法務監査官セクションのこの基準を佐川さんも気づかなかった、知らなかったということでよろしいですか。

太田政府参考人 まことに申しわけありませんが、前理財局長の佐川も、その時点において、そのようなものは承知していなかったというふうに思っております。

川内委員 大臣官房長、官房は文書管理の責任者ですから、こういう標準文書管理保存期間基準が全部報告で官房に集約されると思います。

 財務省は、もしかしたら国有財産が不当に安く払い下げられてしまったのではないかという問題について、国民的注視の中で検査が行われているときに、文書管理の責任者として官房長は、近畿財務局の標準文書保存、この管理基準ですね、標準文書保存期間基準について見直しましたか、大臣官房として。

矢野政府参考人 お答え申し上げます。

 この検査の過程で規則を見直すということはいたしてはおりません。(川内委員「いやいや、これがあるということを知っていましたかということを聞いている」と呼ぶ)

 理財局長からも御答弁を申し上げましたとおりに、会計検査院の検査の過程におきましては法律相談の文書を提出できていなかったということは、事実、御指摘のとおりであります。

 他方、検査におきましては、森友学園に係る法的な検討の内容につきまして、法律相談の文書自体の提出はできなかったものの、担当部局よりその説明を行うなどの対応をいたしましたほか、昨年の秋、九月に第三者から開示請求があり、開示に向けた手続を行う中で法律相談の文書が存在することが判明いたしましたことから、会計検査院に対しまして、可能な限り速やかに提出したということだと承知しております。

 それぞれの部門において文書管理自体は公文書管理法等にのっとって行う中で、会計検査院の検査に対しましてもその時々における可能な限りの対応をしたものではございますけれども、会計検査院に対しまして、この大変困難な国有地売却事案につきまして、近畿財務局の職員がいかにきちんと弁護士資格を持った方に相談しながら注意深く対処しようとしていたか、口頭での説明だけではなく文書の裏づけをもって御説明できる機会を逸してしまいましたことは、文書管理を総括する責任者としましても大変残念なことだと思っております。

川内委員 いや、こちらが聞いたことに答えず、残念だったと言われても、こちらが残念なんですけれども。結局、大事なことになると、書類がない、そして、後から出てきても、そのときは気づきませんでしたと。一体何なんだという気がするんです。

 この前から話題にしているんですけれども、これは必ず出すわけですけれども、売払い前提の定期借地千百九十四分の一、瑕疵担保責任免除特約千二百十四分の一、契約金額非公表九百七十二分の一、そして分割払い千二百十四分の一ですね。もう大変な特別扱いをされていらっしゃる。

 そして、瑕疵担保責任免除特約を付すから安くしたんです、値引いたんですということが理由になっているわけですけれども、財務省史上、瑕疵担保責任免除特約を付して値引きをした国有財産の売払いというのはないというふうに私は今までの話を聞いて思いますけれども、理財局長に確認していただきたいと思います。

    〔福井委員長代理退席、委員長着席〕

太田政府参考人 瑕疵担保特約を付しますから値引きしますというふうに言ったと言われると、そこは申しわけありません。(川内委員「いや、付して値引いたということです」と呼ぶ)付して、付して撤去費用を減算したということが、その上で御質問にお答えを申し上げます。

 財務省におきまして処分をしておりますものは、公共随契によって国有地を処理しているものは、毎年相当数、二百から三百件程度に上ります。その売り払っているもの、それを残念ながらシステム的に管理をしているわけではございませんので、今ほど委員が御指摘のものを確認するには手作業で確認をするということをせざるを得ません。

 実際に国有地の売払い及び貸付業務を実施している全国の財務局、財務事務所に対して、まず、国有地を公共随契で売り払った事例を決議書に基づいて特定をする。二番目に、契約書を一枚一枚めくって、全ての条項を一条一条読んで、瑕疵担保責任を免除する旨の条項がないかを確認する。それから、今値引きという言い方をされましたので、売却価格についても、鑑定評価書を一枚一枚めくって、地下埋設物といった不動産価格を減価させる要因の有無を、あるいは法令に基づく減額の有無を確認するということを手作業で進めていくということになります。

 やれという御指示であるということであればやることはわかりますが、通常の業務もございますので、その中でやるとすると相当の日時をいただかざるを得ないと思っております。そこは御理解をいただければと思います。

川内委員 この一兆七千百四億分の一という数字を私は確定させたいので、五年分調べて御報告をお願いします。

 それから、新しい地下埋設物、新しい地下埋設物という言葉を累次にわたって理財局長は政府の答弁の中で使われていらっしゃいます。新しい地下埋設物という言葉を定義してください。

太田政府参考人 答弁というよりも、御質問の中で新しい地下埋設物という御質問があり、非常に多くて、しかも、割といろいろな意味で、確かにおっしゃるとおり、いろいろな意味でというか言葉のあれとして使われておりますので、定義というのは大変難しい状況だと思っております。よく整理をさせて、お答えをさせていただければと思います。

川内委員 きょう、麻生大臣、大臣にまで聞くところに至らず、私も非常に残念なんですけれども、このような、非常に、国民の皆さんが見たら、残念だな、恥ずかしいなと思うと思うんですよ。すごい優秀な人たちが、わかりません、気づきませんでしたとおっしゃるというのは、本来言ってはならない言葉なのではないかということを最後に申し上げて、また次の機会に譲らせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

河村委員長 これにて川内君の質疑は終了いたしました。

 次に、高井崇志君。

高井委員 岡山から参りました高井崇志でございます。

 きょうはたくさん通告させていただきましたので、早速質問に入ります。

 まず、天下りの全府省調査についてでございます。

 これは、昨年の一月十九日に文部科学省の組織的な天下りが発覚をした、そして、これは全省庁で同じようなことがあるんじゃないかということで、一月三十一日に、内閣人事局が中心になって、四十一人の体制でこの全府省の調査をやるということが決まりました。

 これは、当時、予算委員会でもかなり取り上げられました。天下りというのは、やはり予算がゆがめられる、そういう心配があるので、やはり予算委員会の開かれている間に調査結果を出してくれと。私も何度も国会でも質問いたしましたが、当時、山本大臣でございました、今いらっしゃいますね、山本大臣に何度も聞きましたけれども、調査中のため一切答えられない、そういうお答えでありました。

 しかし、二月、衆議院の予算通過を待っても、あるいは三月、参議院の予算通過を待っても、この調査結果は出ずに、ようやく調査結果が出たのは六月十五日です。これは通常国会が終わる一日前です。一日前にこういう報告書、確かに立派な報告書ですが、しかし皆さん、これは製本してわざわざ十五日に発表しているんですね。その前に、なぜ国会の開会中に我々に製本しなくてもいいから出してくれなかったのか、こういったことも、聞いても、全くその後国会が開かれない状況の中で聞くことができなかったわけであります。

 そして、大臣だけじゃなくて、担当の役所の皆さんも総入れかえでかわっちゃったんですよ。ですから、本当にこの問題、どうやって追及したらいいのかということでありますが、しかし、これは当然内閣として継続しているでしょうから、きょう、公務員担当大臣、来ていただいていますけれども、まず、これはちゃんと読まれましたか。

梶山国務大臣 今委員御指摘の報告書については、読ませていただきました。

 再就職規制に関する全省庁調査は、文部科学省における再就職規則違反事案を受けて、二十九年の、昨年の一月二十日に安倍総理から、同様の組織的な違反の事案がないか、徹底的に調査するように指示があったことを踏まえて、私の前任者であります、先ほどお話がありました山本前国家公務員制度担当大臣の指揮のもとで、内閣人事局に外部弁護士三人を含む四十一人体制の再就職徹底調査チームを設置し、実施をしたものであります。

 全省庁調査は、各省庁任せでなくて、内閣人事局が直接実施をして、必要に応じて追加調査を行うなどし、徹底して行われた調査であって、昨年六月に委員の御指摘のとおり調査報告書を取りまとめ、調査の過程において把握した再就職規制違反の疑いのある事案二十七件について再就職等監視委員会に報告をし、再就職等監視委員会でさらなる調査を行った結果、六件の違反の事案が認定をされたところであります。

 全省庁調査は十分なものであったと考えておりますけれども、全政府一体となって再就職規制の遵守の徹底を図り、再発防止に努めてまいりたいと思っております。

高井委員 全部読んだということでございますので、それでは質問させていただきますけれども、まず、私は、これは非常にやはりお手盛りな調査だったと言わざるを得ないと思っています。

 これは報告書に書いていますが、六千三百七十二人に調査票を、その再就職したOBですね、公務員OBに調査票を郵送して、五千五百三十五人から回答があった。八七%。八七%ですけれども、しかし、八百三十七人は未回答なんですね。

 未回答の理由も一応書いています。五百五十四人が、住所がわからなかった。住所がわからなくても、これだけの社会問題になった、そして、天下りというのは、一件でもあればこれは大きな法律違反の可能性があるわけですから、こういったものを住所不定ということで済ませていいのか。仮に住所がわからなかったとしても、二百八十三人は、住所不定でもないけれども、理由も、これは理由を書いていないんですよ。二百八十三人、五%ですけれども、五%といったって、二百八十三人が何にも答えていない。

 再就職してこれだけ問題になったのに、何も答えていない。答えていない方が、その人の方が怪しいんじゃないですか。

梶山国務大臣 内閣人事局の調査に関しましては、あくまでも任意の協力による調査ということになります。内閣法に基づいて再就職規制の運用の全体状況を把握するのが業務でありまして、国家公務員法上の個別事案の違反の有無の確定には内閣人事局はかかわらないということになっております。

 一方、監視委員会の調査につきましては、国家公務員法に基づいて、個別事案について違反の有無の確定というものをしてまいります。また、監視委員会は、証人喚問、書類提出などの強制調査権限もあるということでありますから、その中で精いっぱいの努力をしたということであります。

高井委員 私が知る限り、きょうは再就職等監視委員会を呼んでいないんですけれども、その二百八十三人を再就職監視委員会が怪しいと思って調べたというふうなことは聞いていないですね。

 そして、更に幾つもあるんです。

 まず、この報告書の中に、複数の再就職に関与していたOB、これはつまり、文部科学省の事案でいえば嶋貫さんというお名前が随分出ましたけれども、ああいう、要するに、あっせんをした疑いのあるOBが二十二人いたというふうに報告書には書いているんです。

 しかし、その二十二人のうち、実際にヒアリングをした人は六人なんですよ。あとは書面調査だけで済ませているんです。

 何でこれは六人しかヒアリングしないんですか、たった二十二人しかいないのに。

植田政府参考人 お答えいたします。

 二十二人のうち六人にだけヒアリングの調査を行ったところでございますけれども、全体のヒアリング自体は、総勢三百人近い人数を実施してございます。

 その中で、特にOBの方が自身で、OBの方限りで再就職に関与すること自体は違法ではございませんで、現職の職員がOBに情報提供して初めて規制違反となるところでございますので、主に各省庁の人事担当者を中心にヒアリングを行ったという経緯があるところでございます。

高井委員 これも同じような例なんですけれども、OBから情報提供を受けた後に早期退職した職員が七十五人いると報告書には書いているんです。これも怪しいですよね、普通に考えたら。しかし、これは追加で書面調査をやっているだけなんですよ。書面調査だったら何とでも書けるんじゃないですか。やはりきちんと対面でヒアリングして調査をする、そういった中で見つけていくというのが私は本来だと思います。

 そのほか、挙げれば切りがないんですけれども、離職してすぐに再就職した、それから、多数のOBの再就職が同じ日付だった、これも随分去年も問題にいたしました。それから、三代続けて同じところに天下っている、こういうのが百六十五件あるというんですね。

 しかし、この百六十五件については、いずれも企業、団体の人事担当者への書面調査だけです。ヒアリングもしていない。それから、この百六十五件、極めて疑わしいこういった方に、直接ヒアリングも実施していない。

 それから、在職中に求職活動を開始した人、これが五百六十人。これも各省庁の人事担当者にただ聞いただけ。

 そして、あっせん規制違反の疑いのある省庁の人事担当者のメール調査というのをやっています。

 メール調査をやったことは評価しますが、このメール調査の対象になったのは六省庁です。たったの六省庁ですが、このうち二省庁は、システムが更改されたためメールが存在しないといって、それで終わっています。それから、送信先へのメールがなかったという省庁が一省庁。メールデータを提出したのは三省庁だけです。

 これで、私はとても天下り調査をしっかりやったと、先ほど大臣、まあ、当時大臣はいらっしゃらなかったから聞くのは申しわけないけれども、しかし、到底こうは、本気でそもそも調査をやるつもりがあったのかということをこれは疑わざるを得ません。

 もう一度、いかがですか。

梶山国務大臣 内閣人事局の権限の範囲内で精いっぱいのことはやったと思っておりますけれども、委員御指摘のこともありますし、また、この調査の後の、改善点というものも幾つか出てまいりましたので、そういうことも含めて、今、再就職全体について、できるものはすぐに実行し、また懸案のものもできるだけ早い限りに実行しようとして、今対応しているところであります。

高井委員 今のは、もう一度調査するということですか。

 これは、できる範囲でとおっしゃいましたけれども、ヒアリングなんて、こんなのできるじゃないですか。任意調査といったって、ヒアリング、まあ、拒まれたというのならいいですよ。ヒアリングしようとしたけれども拒まれたというならまだ理解できますけれども、そもそもヒアリングしようとしていない。

 書面調査、四十一人も体制を組んで、四カ月半やっていて、書面調査ばかり。しかも、何度も何度も、一回やって、その結果、またもう一回次に四月とか五月にやりますとかいって、どんどんどんどん時間稼ぎされて、できていないんですよ。

 これは、もう一回調査されたらどうですか。

梶山国務大臣 先ほど申しましたように、六千数百件あるという中で、できる限りの調査はしたと思っております。

 そして、その中で、今委員御指摘のように、体制の強化とかそういうことも含めて、今、改善点、対応しているということでありますけれども、さらにまた、いろいろな御提案もある中で、それらも含めて今検討をしているということで、再調査については、もうこれで終わりということであります。

高井委員 全く不満です。

 再就職等監視委員会、確かにここは立派だったと思います。文部科学省の事案を摘発したのは、これはメールまで押収してやったんですね。

 それで、私、ちょっと前川前事務次官とお話しする機会がありましたけれども、前川次官も相当厳しくこの再就職等監視委員会には詰問されたと。証人喚問の権限もあるんですよね。

 しかし、実は私は、この調査を最初からなぜ再就職等監視委員会にやらせなかったのかと。そういう権限がない、任意調査の内閣人事局が四カ月半もやって、それで何か二十七件、疑いの事案は見つけた。そこから再就職等監視委員会が動き出して、昨年の十二月十五日に、違反六件見つけました、二十一件は違反じゃありませんでしたと。

 では、違反六件はどんな中身か。詳しく言いませんけれども、一件は減給十分の一の二カ月。それから、二件は減給十分の一の三カ月。それから、残り二件は厳重注意。そして、最後の一件は、文科省のもう既に処分された事案。こんな六件ですよ。何の事実上の意味もない。

 これは、再就職等監視委員会も、調べたいと思っても、その前の四カ月半に内閣人事局がお手盛りでゆったりやっているから、その間に各省庁もいろいろな工作ができたんじゃないですか。そういう中途半端なことをやったからこの結果を招いたと思いますが、最初から再就職等監視委員会になぜやらせなかったんですか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のように、再就職等監視委員会については、法律上の権限に基づいて、個別の案件について疑いのある事案を調査するという役割があるというふうに認識してございますけれども、他方で、内閣人事局の調査はあくまでも任意調査ということになってございます。

 そういう中で、先ほどございましたように五千数百件の案件があるという中で、まず網羅的に内閣人事局で調査を行った上で、規制違反の疑いのある事案を監視委員会に報告するという段取りで行わさせていただいたところでございます。

高井委員 全く答弁になっていません。

 植田さんでしたかね、かわられたんですよね、人事異動で。全員、課長クラスもみんなかわっているんですよ、局長クラスも大臣も。もう聞けないじゃないですか、当時どういう議論があったのか。これが本当に、私は、この問題、ここまで取り上げることが、その機会が奪われたということに対して大変な憤りを感じます。

 これは、菅官房長官お越しですけれども、我々は、国会が閉会して、その二日後、六月二十二日に、憲法五十三条の規定に基づいて臨時国会の召集を要求したんです。しかし、ずっと無視され続けて、確かに閉会中審査はありましたけれども、天下りの問題以外だったんですよ。当時は、森友問題、加計問題、さまざまな問題があって、だから、できなかったんです。

 とうとう九十八日間、九月二十八日まで開かれず、そして、開いたと思ったら即解散ですよ。その後、特別国会、十一月一日まで百三十一日間、こんなに国会が開かれないというのは、これは憲法違反じゃないんですか。

菅国務大臣 御指摘の臨時国会についてでありますけれども、昨年の六月二十二日、召集要求を踏まえて、同年の九月二十八日に召集したものであります。

 これは、予算編成に向けた概算要求の作業の期間もありましたし、北朝鮮情勢が緊迫する中で、外交日程など内閣として諸般の事情を勘案した上で、憲法第五十三条の規定に基づき適切に行ったものだというふうに理解をしています。

高井委員 確かに期間が定めがありませんけれども、しかし、内閣法制局長官もきょう来ていただいていますが、かつて、秋山長官、二〇〇三年に、臨時国会で審議すべき事項等も勘案して、召集のために必要な期間を超えない期間内に召集を行うことを決定しなければならない、そういう答弁。そして、つい去年の十一月に、逢坂委員が質問主意書でもそのことを確認しています。恐らく法制局長官も同じ答弁だと思いますから、きょうは聞きませんが。

 安倍総理は、去年も七十三日間開いていません。最近の例を調べますと、橋本内閣は、臨時国会召集要求があって、二回ありました、十八日と十六日で開いています。森内閣も十五日で開いています。小泉内閣は二十九日と二十六日、これも二回ありましたが、開いています。鳩山内閣、民主党政権でしたが、十八日で開いています。そして、安倍総理も、安倍内閣でも、二十五年十月には二十日間で開いているんですよ。法制局の言う合理的な範囲というのは、こういうことだと思いますよ。これが、七十三日がおととし、そしてことしは事実上百三十一日、これだけ開かれないということは、私は、どう考えてもおかしい。

 仮にというか、こういう議論もあります。もし内閣総理大臣に不信任案が出そうだという状況になったときに、その総理大臣が不信任案を受けたくないから、居座る、そのために国会を開かない、こういうことも今の憲法は認められるんですか。

横畠政府特別補佐人 お尋ねの事情がよくのみ込めないのでございますけれども、一般論として申し上げますと、その合理的な期間といいますのは、召集に当たって整理すべき諸課題によって変わるものであり、過去の事例におきましてもまさにさまざまでございまして、一概に申し上げることはできないと考えております。

高井委員 極めて具体的というか、一概にという、もうこれしかないという例じゃないですか。

 内閣総理大臣が、内閣不信任案という憲法六十九条、これは三権分立の、極めて立法権、憲法四十一条の立法権とこの内閣不信任決議、六十九条、これがあるから三権分立が成り立っているわけで、その六十九条の不信任決議を国会がやろうとしているのに、行政府、内閣が国会を開かれないということは、これは憲法上予定されているんですか。

横畠政府特別補佐人 現に国会が召集されていない状態で不信任案が出されようとしているという、その状況が理解できないのでございますけれども。

高井委員 いや、それは、そういう状況になり得る状況というのはあるじゃないですか、国会が開かれていなくても。そういったときに、そういう理由で開かれないということもあり得る。

 ですから、やはり、だからこそ、この憲法五十三条という規定はあるのであって、これがもういつまでも開かれなくてもいいなんということになったら、今言ったような例も起こり得るということでありますから、これは私は、きちんと、しっかりと議論していかなきゃいけない問題であると考えております。

 実は、私自身は、憲法の議論にも十分これは必要な議論だと思っていますし、また、これは憲法五十三条違反じゃないかということで、岡山の弁護士の皆さんと、五十三条違反の国家賠償請求訴訟をやろうということで今準備もしていますので、これは司法の判断にもまちたいというふうに思います。

 それでは、続いて、今度はメールの自動破棄システムの問題について御質問いたします。

 これは、希望の党の城井崇議員が質問主意書を出してくださいました。これによると、全省庁に聞いたんですが、メールの自動破棄を決めているのは五省庁と回答が返ってきたんですが、このうち、防衛省は公用携帯電話というかなり特殊なものなので、ちょっとこれは今回の一般的な対象ではないということで、四省庁で見ると、財務省と国税庁、これがそれぞれ六十日と六十八日で破棄をするという回答をしています。それから、厚生労働省が六カ月、それから検察庁は二カ月ということなんですが、厚生労働省と検察庁は、この質問主意書の中で、今後の方針は検討するという回答をしています。しかし、財務省と国税庁だけは、全く検討もしない、継続をすると。

 検討すらしないのは、財務大臣、なぜですか。

麻生国務大臣 私どもとしては、これは他省庁のメールサーバーも同じなんだと思いますが、容量の上限というのがありますので、電子メール、メールですよ、メールが累積すると、メールの送受信ができなくなるシステムになっております。

 他省庁では随時職員が手動で削除しているように聞いていますけれども、財務省においては、職員が逐一手動で整理する手間がかからないよう、一定期間、私どもは六十日ですけれども、六十日を経過した時点で整理される仕組みを採用しております。

 私どもとしては、どのようなシステムにするかはそれぞれの省庁の判断であるとは思いますけれども、行政文書として保存の必要のないメールを、自動にせよ、手動にせよ、削除するのは同じことなんだと思っております。

 いずれにしても、行政文書として保存が必要な電子メールにつきましては公文書管理法などの規定にのっとって適切に保存しておりますので、メールの自動削除を取りやめるという考えはありません。

高井委員 全省庁同じと申しましたけれども、ほかの省庁はどこもやっていないわけですね、自動削除というのは。

 これは普通、民間企業だって、自動的にバックアップするメールアーカイブシステムというのがあって、サーバーの容量がいっぱいになれば別なところに移すというのをやっているんですよ。

 それはなぜかというと、これはアメリカですけれども、アメリカは、二〇〇二年にサーベンスオクスレー法、通称SOX法というのが施行されて、企業、団体は、送受信する全ての電子メールの五年間の保存、管理が義務づけられているんです。これはやはり、いろいろな事件、訴訟などがあって、こういった法律ができたと聞いています。

 また、財務省だって、平成二十四年に関税法を改正して、貨物輸出入業を行う民間企業に対してメールの保存を義務づけているんですよ。民間企業にはこうやって義務づけておいて、そしてほかの省庁だってほとんどやっているのを、なぜ財務省だけやらないんですか。財務大臣。

麻生国務大臣 ほかの省庁はやっていないと言われますけれども、これは皆さん、メールを手動でやるか自動でやるかの違いであって、皆、ある程度になったら手動で削除しておられますでしょう、各省庁。それは調べた方がいいですよ。私どもの知っている範囲ではそうなっております。

 私どもとしては、職員に手動で、手でやるのではなくて自動でさせているという機械、システムになっているというふうに理解しておりますが。

高井委員 ちょっとそういう議論もあろうかと思って、きょうは、IT、そして行政のシステム管理を担当されている総務大臣に来ていただいていますけれども、これは全省庁は把握していないかもしれませんけれども、少なくとも、総務省はメールを手動で全部削除しているんですか。

野田国務大臣 総務省ではメールの自動廃棄を行っていません。

 現状において運用上の問題が生じていないので、自動廃棄の導入に向けた検討も行っていません。

高井委員 そういうことですよね。私も総務省で働いていましたけれども、自分で何か削除を二カ月とかでするとかという記憶はないんですけれども。

 先ほども申し上げました天下りの調査だって、これはメールがあったから発覚したんですよ。そして、六省庁にメールの調査を求めたら、二省庁は回答がなかったと。まあ二省庁を教えてくれませんでしたけれども、これは財務省なんじゃないですか、財務省と国税庁。

 こういう状況で、麻生大臣、今やっていないのはしようがないとしても、これは、検討するぐらい、検討を少なくとも部下に指示していただけませんか。

麻生国務大臣 今突然に言われましたので、検討すると言うと、それはいつまでにするんですかというような話になって、直ちにお答えすることはいたしかねます。

高井委員 これは総務大臣に。

 全省庁共通システムというのを総務省がいろいろやっています。メールは実は対象になっていないと聞いたんですけれども、まあ、それぞれ各省でこんなばらばらに、それぞれ予算が要るんだとか、サーバーの容量が財務省だけ何かすごい少ないのかもしれませんけれども、そんなお金が財務省にないのかなと思いますけれども、だったら、総務省が一律で、全省庁システムでやったらどうですか。

野田国務大臣 多分委員がおっしゃっていることは、その以前の話ではないかなと思うんですね。つまり、電子メールの中に例えば行政の意思決定過程に影響を及ぼすような内容がある、そういうものについては、事後的に意思決定過程を跡づけで検証できるように、ちゃんと行政文書として保存すべきだということが大切なんじゃないかと。

 そうなりますと、やはり公文書管理法のルールというのがございますから、それにのっとって、それぞれの省庁が国民への説明責任を全うするという観点から、保存されることは大変重要なことだと思います。

 御存じのとおり、昨年改正されたガイドライン、これだと、もう紙とか電子とか関係なく、意思決定過程の合理的な跡づけや検証に必要となる行政文書については一年以上の保存期間を設定することを義務づけていますので、行政文書に該当する電子メールについては、管理者の確認の上、共有フォルダ等に移すことでしっかりと保存を徹底してもらいたい、そういうふうに思うところであります。

高井委員 いえいえ、そういうことじゃなくて。これは行政文書で保存するかどうかじゃないんですよ。

 これは、先ほどの天下りの事例もそうですけれども、行政文書で保存することとは別に、メールを残しておかないと後からのいろいろな検証にたえられなくなるという事例があって、民間企業にもアメリカなんかでは義務づけて、そういった違反事案なんかもあるから、あるいは訴訟なんかに備えてそういうことをやるわけで、役所だって、いつ訴訟されるかわからないじゃないですか。

 そういうことを考えたら、私はこれは絶対やるべきで、今財務省だけなんですから、検討もしないと言っているのは。これは、もうこれ以上聞いても同じ答えでしょうけれども、ぜひ検討していただきたいと思います。

 その流れで、今回、このメールの問題も、やはり森友問題、佐川当時の理財局長が電子文書は自動的に消滅されるシステムが入っているみたいな珍答弁をして、後から撤回したようなこともありましたけれども、やはりこの問題が起因していると思うんですね。

 前回、おとといでしたか、逢坂委員が、佐川国税庁長官が記者会見を開かない、これは誰が決めたんですかと。佐川さん自身が決めたというふうに財務大臣は答弁をされましたけれども、佐川長官からは、記者会見をするかどうか相談はあったんですか、財務大臣に。

麻生国務大臣 佐川長官の就任の記者会見について、これは国税庁において実施しないということを決めたんだと聞いておりますけれどもね。

高井委員 これだけ世間を騒がせている大きな、国会でも取り上げられていることに、じゃ、財務大臣には相談もなかったということでよろしいんですね。

麻生国務大臣 これは、国税庁の長官が、少なくとも自分のことに関して私に相談しなければならぬという立場にはないし、むしろ相談したらおかしなことになりやしませんかね。むしろ自分で決めないと。国税庁長官ですよ。

高井委員 それは見解の相違ですね。私はそうは思いません。これだけの事案であれば大臣に、私の役所の時代の経験からしても、やはり相談するんじゃないかなと思いますが。

 それでは、これだけ国会でも問題になっているわけですから、財務大臣から、まさにこれから、二月十六日から確定申告も始まる、そういう時期に、やはり国民の皆さんに疑念を持たれないためにも、佐川長官は部下なんですから、部下の佐川長官に対して記者会見を開くように指示をする考えはありませんか。

麻生国務大臣 これは前も、どなたかの似たような質問があっていましたので、それにお答えしたと思いますので、同じことを申し上げますけれども、税務行政の組織として、少なくともその取組の方針など、就任に当たっての長官の抱負等々が就任の記者会見のときに期待される話ですが、それを既に文書で公表しておりますので、長官就任に当たって適切な対応は行われていると私は考えておりますので、大臣として、会見を行うように指示するつもりはありません。

高井委員 そういう、理由ではない理由で、やはり、まさに二月十六日の確定申告が始まる前ですから、もう一度指示をするという考えはないかという質問なんですが、同じ答えでしょう。

 これは、本当に国民の皆さんが注目をしている。我々だって、この問題、ずっとやりたくない。先ほどの天下りの問題もそうですけれども、やはりあそこで臨時国会を開いていただいていれば、この話はもっと早く解決できた問題だと思っています。この状況になるまで、いまだにこの問題を取り上げなきゃいけないということは、臨時国会が開かれなかったことだということは申し上げておきたいと思いますし、ほかの議員と同じように、佐川長官にはこの国会にぜひ来ていただきたいということを、委員長、お取り計らい、お願いします。

河村委員長 理事会で協議をいたします。

高井委員 それでは、外務大臣、済みません、お忙しいところ、戻ってきていただきました。

 この委員会でもたびたび、補正予算の審議でも議題になっていますけれども、安倍政権になっての海外支援、これは総額で五十四兆三千億、第二次安倍政権で海外への支援、これはもちろん、何度も答弁を聞いていますから、一般会計の税金だけではない、民間企業の分も含めたということでありますが、しかし、これを外務省がPRする資料をつくって、いろいろなところでPRをしているということからしても、これだけの、しかも、今までの政権ではここまでの、五十四兆円という数字はなかったと思います。

 そうした中で、今回も、補正予算の審議はもう終わってしまいましたけれども、このODAの予算が本当に緊要なものなのかという議論がたびたびありました。

 その中で、きょう、取り上げられていないと思いますので、去年の十一月三日に、安倍総理が政府主催の国際女性会議で、アメリカ・トランプ大統領の娘さん、イバンカさんが設立にかかわった、これは世界銀行の基金です、女性起業家資金イニシアチブ、これに五十七億円を拠出する、こういうことを発表したわけです。当時、さまざまな新聞でイバンカ基金みたいに書かれましたけれども。

 この問題は何が問題かといえば、本来は当初予算で、毎年十四億ずつ、四年間かけてやるというもので財務省に説明に行っていたものが、急遽、補正予算で全額やるということになったわけでありますけれども、これはなぜですか。

河野国務大臣 世界銀行の女性起業家資金イニシアチブというのは、最貧国など紛争の影響を受けた国において、第一の被害者となりやすい女性たちの早急な経済的自立や経済、社会参画を促進し、地域の安定、復興、平和構築を目指す事業に拠出されるものでございます。

 中東、アフリカなどにおける難民問題を含む人道状況が著しく悪化をしていることから、世界銀行から喫緊の事業を実施するために支払いの要請があり、地域の安定、復興、平和構築のための国際協力を早期に支援する必要があるという判断から、実際に資金の手当てが必要と判断される事業に対し、補正予算で計上したということでございます。

高井委員 これ、ほかの国も、九でしたかね、何カ国か拠出していますけれども、そういう事情であれば、ほかの国もみんな一律にそうするんじゃないかと思いますけれども、ほかの国もそうされているんですか。

河野国務大臣 他国がどのように拠出しているかは存じておりませんが、我が国は我が国の政策判断として、この資金を補正で計上することを決めたわけです。

高井委員 この件については、河野外務大臣、総理とは相談された、総理からの指示だったんでしょうか。

河野国務大臣 これは外務省で計上を決めたものだというふうに理解をしております。

高井委員 理解をしているというのは、総理からの指示があったか、あるいは官邸からのそういう指示があったかどうかということは、ないとははっきりとは言えないということですか。

河野国務大臣 私は総理から特に指示を受けているわけでもございませんし、外務省に対して総理から何らかの指示があったというふうに私は承知しておりません。

高井委員 これは、私も担当者の方と直接話をしましたけれども、やはりちょっと苦しいですよね。今大臣からもるる答弁ありましたけれども、これで本当に補正予算で、ほかのODAもそうなんですけれども、特にこれは、本当に緊要な理由があるのかということは疑問であります。

 それでは、もう一つぜひ聞きたいことがあります。日米原子力協定についてでございます。

 これは、一昨年、東京新聞のインタビューで、当時、自民党の行革本部長だった河野さんに核燃サイクルについての質問があって、これについては、「もんじゅだけでなく、再処理を含めた核燃サイクル全体をやめるべきだ。」と。これは前からの御持論だったし、このことを聞いても、今は答える立場でないと答えるとわかっていますので。

 もう一つ質問があるんです。

 この新聞では、日米原子力協定について、これはもうまさに今の河野大臣の所掌でありますけれども、これについての大臣の答えは、「再処理の権利は返上すればいい。核不拡散を考えれば、軍事転用しやすいプルトニウムは持たないのが一番」というふうに述べておられますけれども、この考えは今でも変わっておられないでしょうか。

河野国務大臣 日米原子力協定は、ここで当初の期限を終了いたします。当初の期限を終了すると、六カ月の事前通告でどちらかの国が通告をした場合にはこの協定を終了するという大変不安定な状況になります。

 現在、アメリカ国内で、我が国が保有するプルトニウムに関して懸念する声が上がっていることは私も承知をしておりますので、これは日米間あるいは政府内で緊密に連絡をとっていきたいというのが今の私の考えでございます。

高井委員 次、質問しようと思ったんですけれども、おっしゃるとおり、米国の議会、あるいは、政府の今の高官はわかりませんけれども、元政府の高官であったり、あるいはエネルギーの専門家からかなりそうした声が上がっていて、逢坂委員が去年アメリカに行って、そうした声もじかに聞いて帰っているわけでありますけれども、そのことは大臣は認識されていますかということは、今、認識しているというお答えでございましたので、それは一つ安心をいたしました。

 それでは、この日米原子力協定がまさに延長されるかどうかというのは、ずっとこの間、関心事であったわけですけれども、これは、米国と外務大臣本人が直接、交渉のような話合いの場があったのか、それとあわせて、外務省の部下の方々がそういう交渉をやってきたのかどうか、あわせてお聞かせください。

河野国務大臣 この協定については、日米で緊密に連携をしているところでございます。

高井委員 大臣は、この日米原子力協定について、どなたかと直接協議をされたことはありますか。

河野国務大臣 外交上の交渉のことでございますので、答弁は差し控えたいと思います。

高井委員 それでは、経産大臣にもきょう来ていただいていますので、経産大臣も、この日米原子力協定、核燃サイクルが絡んできますので、大変重要なお立場でありますけれども、経産大臣と外務大臣がこのことで協議をしたことはありますか。

世耕国務大臣 当然、関係省庁間で連携をとっておりますけれども、その詳細についてはお答えを控えさせていただきたいと思います。

 いずれにしても、政府としては、協定の安定的な運用のためにも、政府内及びアメリカとの間で緊密に連携していく考えであります。

高井委員 経産大臣に重ねてお聞きしたいんですけれども、今や、核燃サイクル、「もんじゅ」に代表される高速増殖炉はもはや運転しないということであります。明らかにこれまで国策で行ってきた核燃サイクルは破綻していて、もう見直すべきではないかと考えますけれども、いかがですか。

世耕国務大臣 政府としては、この核燃サイクルについてはエネルギー基本計画で閣議決定をしています。

 まず、やはり、高レベル放射性廃棄物の量を大幅に減少させることができるということ、また、放射能レベルの低減、これも大幅に低減することにつながるということ、そして、資源のない日本にとって資源の有効利用につながるという観点から、高速炉開発も含めた核燃料サイクルの推進を基本方針としておりまして、この意義は、昨今の状況を踏まえても何ら変わるものではないというふうに考えています。

高井委員 それでは、河野外務大臣にもお聞きしますが、大臣は、一月十一日のBSの番組で、プルトニウムの利用を国際社会に胸を張って説明できるような状況をつくる必要、義務があるというふうに発言したと報道されていますけれども、今の、この現状の核燃サイクル政策でその義務は果たせるとお考えでしょうか。

河野国務大臣 日米の原子力協定でございますので、アメリカ側が懸念がないように、しっかりとした説明ができなければならないというふうに思っております。そのために、日米並びに政府間でしっかりと緊密に連携してまいりたいと思います。

高井委員 きょうは原発の話をたくさんしたかったんですけれども、もう時間がなくなってしまいました。

 最後に一問。我々立憲民主党は、今、原発ゼロ基本法策定に向けて、全国でタウンミーティングを開いて、十五カ所でやって、国民の声を聞いて、しっかり原発ゼロ基本法を出そうと思っていますが、その中の目玉の一つに原発の国有化というのがあります。まだこれは法案が決まったわけじゃありません。議論の過程ですけれども、原発をやはり廃止するためには、もう電力会社、民間企業に任せていては難しい、これを国で買い上げよう、国有化しようという話がございますが、これについて、龍谷大学の大島先生が、七・一兆円で原発国有化の予算が賄えるという試算を出しています。

 これは、経産省に事前に、何日か前に資料を渡していますけれども、これに対する経済産業大臣の評価はいかがですか。

世耕国務大臣 まず、我々は国有化するという考えは全く持っていないということを前提にお話をしますけれども、この七兆円という試算は、例えば原子力の発電設備とか核燃料資産額、これは多分バランスシートから読み取られたんだと思います。あと、解体引当金というのを積んでいかなきゃいけないんですが、これがまだ引き当てられていない部分とか、そういったものを足し込むと大体七兆円ぐらいになるんだろうというふうに思います。

 ただ、一般論として申し上げると、これはあくまでもBSに載っている簿価でありまして、企業を売却、買収するとかということになったときには、将来この原発の資産からどれぐらいのキャッシュフローが得られるかとか、そういったことを全部総合的に判断して資産価値を計算して価格を決めるわけでありまして、これ、全く国有化する気はありませんけれども、万が一この価格で、しかも、電力会社というのは、東京電力は五一%を原賠機構が持っていますが、ほかの電力会社は全て純粋民間会社であって、一般の株主の方がいらっしゃるわけですね。それをまさか、国が簿価でいきなり買い上げるなんということになったら、これは株主から財産権の侵害で訴訟を訴えられて、かなり負ける確率が高いんじゃないかと思います。

高井委員 時間ですから終わりますが、重要なテーマなので、引き続き議論したいと思います。

 あと、石井大臣、齋藤大臣、済みませんでした。

 どうもありがとうございました。

河村委員長 これにて高井君の質疑は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時四分散会


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