衆議院

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第2号 平成30年11月1日(木曜日)

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平成三十年十一月一日(木曜日)

    午前八時五十九分開議

 出席委員

   委員長 野田 聖子君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 田中 和徳君

   理事 堀内 詔子君 理事 宮下 一郎君

   理事 逢坂 誠二君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    伊藤 達也君

      池田 佳隆君    石崎  徹君

      石破  茂君    今村 雅弘君

      衛藤征士郎君    小田原 潔君

      小野寺五典君    奥野 信亮君

      鬼木  誠君    金田 勝年君

      河村 建夫君    岸田 文雄君

      古賀  篤君    笹川 博義君

      鈴木 俊一君    田野瀬太道君

      竹本 直一君    野田  毅君

      橋本  岳君    平沢 勝栄君

      藤丸  敏君    古屋 圭司君

      堀井  学君    村上誠一郎君

      盛山 正仁君    山口  壯君

      山本 幸三君    山本 有二君

      吉野 正芳君    和田 義明君

      小川 淳也君    岡本あき子君

      川内 博史君    武内 則男君

      長妻  昭君    本多 平直君

      道下 大樹君    宮川  伸君

      早稲田夕季君    奥野総一郎君

      後藤 祐一君    階   猛君

      西岡 秀子君    石田 祝稔君

      太田 昌孝君    岡本 三成君

      鰐淵 洋子君    大串 博志君

      藤野 保史君    宮本  徹君

      浦野 靖人君    松原  仁君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣

   国務大臣

   (マイナンバー制度担当) 石田 真敏君

   法務大臣         山下 貴司君

   外務大臣         河野 太郎君

   文部科学大臣       柴山 昌彦君

   厚生労働大臣       根本  匠君

   農林水産大臣       吉川 貴盛君

   経済産業大臣

   国務大臣

   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      世耕 弘成君

   国土交通大臣       石井 啓一君

   環境大臣

   国務大臣

   (原子力防災担当)    原田 義昭君

   防衛大臣         岩屋  毅君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (復興大臣)       渡辺 博道君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当)       山本 順三君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当)

   (消費者及び食品安全担当)

   (少子化対策担当)

   (海洋政策担当)     宮腰 光寛君

   国務大臣

   (クールジャパン戦略担当)

   (知的財産戦略担当)

   (科学技術政策担当)

   (宇宙政策担当)     平井 卓也君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君

   国務大臣

   (地方創生担当)

   (規制改革担当)

   (男女共同参画担当)   片山さつき君

   国務大臣         櫻田 義孝君

   内閣官房副長官      西村 康稔君

   財務副大臣       うえの賢一郎君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君

   会計検査院長職務代行検査官          柳  麻理君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   海堀 安喜君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房長) 生川 浩史君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           浜谷 浩樹君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        塚原 浩一君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  石田  優君

   予算委員会専門員     石上  智君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月一日

 辞任         補欠選任

  秋本 真利君     橋本  岳君

  石崎  徹君     池田 佳隆君

  笹川 博義君     岸田 文雄君

  田野瀬太道君     堀井  学君

  竹本 直一君     藤丸  敏君

  野田  毅君     鬼木  誠君

  山本 幸三君     古賀  篤君

  武内 則男君     長妻  昭君

  太田 昌孝君     石田 祝稔君

  岡本 三成君     鰐淵 洋子君

同日

 辞任         補欠選任

  池田 佳隆君     石崎  徹君

  鬼木  誠君     野田  毅君

  岸田 文雄君     笹川 博義君

  古賀  篤君     山本 幸三君

  橋本  岳君     和田 義明君

  藤丸  敏君     竹本 直一君

  堀井  学君     田野瀬太道君

  長妻  昭君     岡本あき子君

  石田 祝稔君     太田 昌孝君

  鰐淵 洋子君     岡本 三成君

同日

 辞任         補欠選任

  和田 義明君     秋本 真利君

  岡本あき子君     道下 大樹君

同日

 辞任         補欠選任

  道下 大樹君     宮川  伸君

同日

 辞任         補欠選任

  宮川  伸君     武内 則男君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成三十年度一般会計補正予算(第1号)

 平成三十年度特別会計補正予算(特第1号)


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     ――――◇―――――

野田委員長 これより会議を開きます。

 平成三十年度一般会計補正予算(第1号)、平成三十年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官海堀安喜さん、文部科学省大臣官房長生川浩史さん、厚生労働省子ども家庭局長浜谷浩樹さん、国土交通省水管理・国土保全局長塚原浩一さん、国土交通省住宅局長石田優さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。岸田文雄さん。

岸田委員 おはようございます。自由民主党の岸田文雄です。

 まず、新しい内閣がスタートして初めての予算委員会の審議となります。これから年末を迎え、来年、平成の時代が終わり、新しい時代がスタートする。こうした歴史の節目に当たって、総理、そして閣僚の皆様方、ぜひ国民のためにしっかり責任を果たしていただきますよう御期待を申し上げます。

 その上で、きょうは十一月の一日です。十一月の一日は何の日か、御存じでいらっしゃいますか。調べましたら、十一月一日というのはいろんな記念日が重なっております。随分多くの記念日が十一月一日とされています。例えば、紅茶の日とかすしの日とか、あるいは生命保険の日とか、あるいは泡盛の日なんというのも十一月一日であります。

 その中で、政治的に重要な記念日として、自衛隊記念日というのがあります。我が国の自衛隊は、昭和二十九年の七月一日に発足をしました。しかしながら、七月から十月、この時期は大変災害が多い、こうした災害への対応に忙殺されることになってしまう、こういったことから、あえて自衛隊記念日を十一月一日まで移動させた、こういった経緯があるということであります。

 今も昔も変わらぬ現実ということなんでありましょうが、ことしも本当に多くの大型の災害が連続して発生をいたしました。きょう審議する補正予算も、まさに災害対応が中心ということになっています。きょうは、冒頭、この災害対応、国土強靱化、ここから質問を始めさせていただきたいと思います。

 ことしを振り返りますときに、六月には、大阪北部地震が発生しました。七月には、西日本豪雨災害が発生しました。九月には、台風二十一号の大きな被害も発生しました。また、北海道胆振東部地震が同じく九月に発生をいたしました。

 改めて、この多くの災害において被災された皆様方にお見舞いを申し上げる次第ですが、こうした災害を振り返りますときに、私は幾つか特徴があると思います。

 例えば、ことしの災害、広域にわたって同時多発的に被害が発生するということで、近隣の自治体同士の協力がなかなか難しい、こういった事態が各地で発生した、こういったこともありました。また、今までの想定を超える風とか雨が記録されることによって想定外の大きな被害が発生する、こういったこともありました。

 さらには、被害の内容が、洪水氾濫であったり、土砂災害であったり、ため池の崩壊であったり、大型の停電であったり、液状化であったり、あるいは水道管の破裂であったり、本当に多岐にわたっています。

 よって、被害の状況あるいは現地のニーズ、実に多岐にわたっている、こういったことも一つ特徴としてあるのではないかと思います。こうした特徴を見てみますと、国の果たすべき役割、責任、大きいものがあるなと改めて感じています。

 総理も、ことし、本当に多くの被災地を視察して回られました。総理は、ことし発生した大きな災害を振り返られ、どのように感じておられるか、そして、今後、こうした災害を前にしてどのように復興復旧を進めていかれようとしておられるのか。基本的な考え方をまず質問させていただきます。

安倍内閣総理大臣 まず、大阪北部地震、そして西日本豪雨、台風二十一号、北海道胆振東部地震など、大規模な災害が相次ぎました。お亡くなりになられた方々と御遺族に対して深く哀悼の意を表するとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。

 私自身、被災現場を視察し、自然災害の猛威を改めて実感をいたしました。

 近年、災害が激甚化する中、国民の命を守る防災・減災対策あるいは国土強靱化を進めることは、我が国の政治、経済、社会にとって喫緊の課題であるということを痛感しております。

 広域で多数の被害者を発生させる大規模災害は、現場の市町村、都道府県のみでは対応に困難をきわめるところであり、国の職員を直ちに現地に派遣して、被災地の状況を直接把握し、被災自治体と連携し迅速に対策を講じていくこととしているほか、自治体同士の支援体制も大幅に拡充するなどの対応に努めております。

 また、財政面でも自治体がちゅうちょすることなく対策を進めることができることが重要であり、政府としては、この夏の一連の災害に対して、国が十分な予備費を活用して、発災直後直ちにプッシュ型支援を実施するとともに、生活やなりわいの再建に向けた支援策の実施、激甚災害の指定などの対策を迅速に講じ、一連の災害で生じた被害の状況や地域ごとの復旧復興の進捗等に応じて必要な財政措置を講ずるため、平成三十年度補正予算案に九千三百五十六億円を計上しているところでございまして、早期の成立の御理解と御協力をお願いしたいと考えております。

 これまでの想像を超える災害が発生する中、今後とも、大規模災害発生時に被災地で迅速な応急復旧対策が講じられるように、国が前面に立って、都道府県、市町村と連携しながら災害対応に全力を尽くしていくことが重要であると考えております。

岸田委員 総理がおっしゃるように、まずはこの補正予算を迅速に成立をさせ、その上でしっかりとした政府の対応を進めていかなければならないと思います。

 そして、今後防災、減災に取り組む基本的な考え方として、一つ申し上げたいことがあります。

 私も、党の政務調査会長として被災地を随分回らせていただきました。その中で、どこに行っても言われることがありました。たびたび耳にしたことがありました。それは、河川の堤防の補強あるいは砂防ダムの整備など、平時から対策を講じていたところ、これは比較的被害が少なかった、しかし一方で、計画段階のままであって手つかずだったところ、これは大きな被害が出た、こういった趣旨のことでありました。岡山においても兵庫においても、あるいは広島においてもこういった事例に出会いました。

 例えば、大阪港とその周辺地域においては、昭和三十六年に、第二室戸台風の際に約十三万戸が浸水をいたしました。その後、海岸あるいは河川堤防、水門、こうした整備を行った結果、今回の台風二十一号においては、過去最高の潮位を記録したにもかかわらず、市街地の高潮浸水を完全に防止することができた、こういった指摘があります。

 かかった費用、これは維持管理費を含めて約一千五百億円と言われています。これに対しまして、この被害防止の効果ですが、今回の台風二十一号による被害想定だけでも約十七兆円という試算があります。整備以来たびたび大型災害が起こっているわけですから、整備以来今日までに防いだ被害はどれだけ大きなものがあるのか、改めて感じます。

 こうした事例を見るにつきましても、平時から先手を打って災害に備えていた方が、一旦災害が発生して、そして、インフラ、被災者の生活、なりわい、復興復旧する、こういったことよりもはるかに社会的コストが小さい、何よりもとうとい命を守ることができる、こういったことなのではないかと思います。

 総理に以前、財政再建の重要性ということについて質問させていただいたことがありました。財政との関係においても、こうした災害対策については、財政状況が厳しいからできないというのではなくして、財政状況が厳しいからこそ、より社会的コストが小さくて済む徹底した事前の取組、あるいは、防災、減災、国土強靱化、こういったものに力を入れていく、こういった考え方をとるべきではないかとも思います。

 今後、予算編成等に臨むに当たりまして、基本的な姿勢として、総理、この辺につきましてどうお考えか、お聞かせいただけますか。

安倍内閣総理大臣 基本的な考え方としては、私も、今政調会長が言われた考えのとおりでございます。

 近年の災害というのは、何年に一度という災害が相次いで発生をしているわけであります。大規模災害が発生している。いわば、大規模災害によって多くの人々が被災する、あるいはお亡くなりになる方も出てくる。そして、被災した市町村は復旧復興に大変な努力を重ねていかなければいけませんし、復旧復興に当たっては、多くの人たちが困難な生活を強いられるわけでございます。

 それを事前に防止するための対策をしっかりと打っていくことは、財政においても、むしろそうしたことによって発生する大きな損害を事前に防止し得るわけでありますし、少なくとも、それによって被害を受ける人たちが生じないということにもなっていくだろうと思います。

 事前防災の重要性はますます増しているというふうに認識をしておりまして、河川はもとより、災害に対する事前の備えを広範に進めていく必要があります。

 現在、インフラの総点検を進めており、政府としては、その結果やこれまで培ってきた経験や教訓を踏まえて、国土強靱化基本計画を年内に見直すとともに、防災、減災、国土強靱化のための緊急対策を年内に取りまとめ、三年間集中で実施することとしております。

 事前防災を進めていく上で大切なことは、行政による公助はもとより、国民一人一人がみずから取り組む自助、そして、地域、企業、学校、ボランティアなど互いに助け合う共助を組み合わせ、地域全体で防災意識を高め、常に防災、減災の視点を持ってあらゆる自然災害に備える防災意識社会を構築していくことと考えています。

 地域全体の防災力を向上させるため、自主防災組織の結成等を促進するとともに、自主防災組織の活動の中心となるリーダー等の育成支援等を図ってまいりたいと思います。

 ハードだけではなくて、こうしたソフトもしっかりと充実をさせながら、ソフト、ハードを組み合わせた対策を総動員して、政府一丸となって事前防災にしっかりと取り組んでいく考えであります。

岸田委員 総理おっしゃるように、事前防災に取り組むことの重要性、そして、ソフト、ハード両方の面からの対応が必要だという点、私も同感であります。

 そこで、もう一問だけ、災害対応で、ソフト面で一つ御質問させていただきたいと思います。

 災害時、倒壊や火災などによって多くの方々が命を落とされることになります。こうした直接死だけではなくして、避難生活中の苦労に伴う心筋梗塞あるいは肺炎などによる災害関連死、これが多数発生いたします。東日本大震災では三千六百七十六名が関連死と認定されています。熊本地震においては、直接死五十名に対して、災害関連死二百四名とされています。西日本豪雨においても災害関連死が報告をされています。

 災害関連死の主な要因、心筋梗塞と肺炎と言われています。避難生活でのストレス、あるいは衛生環境の劣悪さ、こういったことが原因となります。

 避難所の開設、運営、これは基本的には基礎自治体と住民自身が行いますが、大規模災害においては十分手が回らないということで、被災者が被災者を支える、こういった構図になってしまいます。

 イタリアにおいては、一九八〇年のイルピニア地震で災害関連死が直接死よりも多かった、こういったことを反省して、大規模災害においては、自治体ではなくして政府主導で支援を行う、こういった体制をとることによって、それ以後は災害関連死が直接死を上回ることがなくなった、こういったことが報告をされています。

 内閣府においては、首都直下型地震の人的被害、最大二万三千人と予測していますが、これは直接死のみに限られています。避難者二百万人と言われているこの災害ですので、災害関連死、かなりの数に上ることが想定をされます。

 政府として、首都直下地震あるいは南海トラフ地震、こうした地震における災害関連死についての予防、どのように考えておられるか、取組をされておられるのか、これは防災担当大臣にお願いいたします。

山本国務大臣 このたび、国家公安委員長及び防災それから国土強靱化担当大臣になりました山本でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 このたびの夏の一連の災害におきまして、大変多数の方々がお亡くなりになられました。心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。

 先ほど、岸田議員の方から、災害関連死についての御質問がございました。

 政府といたしましては、災害が直接の原因ではないいわゆる関連死、これが少しでも少なくなるように、全力を挙げて今努力をしているところでございますけれども、特に、被災者の方々の生活環境の変化による心身機能の低下であったり、あるいは生活習慣病の悪化、それから心の問題等が生じることが想定をされておりますので、看護師、保健師、栄養管理士等のチームによる戸別訪問や巡回相談等の健康相談等が可能な体制の確保を地方公共団体に促しているところでございます。

 今後とも、過去の災害における知見等を生かして、災害が直接的な原因で亡くなる方が一人でも少なくなるように、政府、自治体、関係者がしっかりと連携して取り組んでまいりたいと思っております。

 なお、参考までに、保健師の派遣について、これは累計数でありますけれども、平成三十年七月豪雨では、岡山県、広島県、愛媛県でそれぞれに十八チーム、三十七チーム、九チーム、それから、平成三十年北海道胆振東部地震においては、北海道で十六チームを派遣しているというところでございます。

岸田委員 ぜひ、こうした災害関連死ということについても問題意識を持って、政府としてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 先ほど申し上げましたが、首都直下型地震、南海トラフ地震を始め、地震ということだけ考えても、今後、大きな地震のリスクが指摘をされています。

 また、地球温暖化に基づく気候変動ということについても、ノーベル賞をとったIPCC、気候変動に関する政府パネルの予測ですと、二十一世紀末までに世界の平均気温は四・八度上がるということであります。このことによって降雨量がふえる、四度上がると大体降雨量が世界全体で一・三倍にふえる、こういった指摘もあります。

 かつては、我々は、災害は忘れたころにやってくると言ったものですが、今や、忘れたころどころか、息つく暇なくやってくる、こういった時代になっているということを感じます。

 我々人間は、災害をとめることはできません。しかし、あらかじめしっかり備えることで、苦しみや悲しみ、被害を小さくする、こういったことはできるわけです。ぜひ、政府のしっかりとした取組をお願いいたします。

 その上で、次の話題に移ります。

 消費税率の引上げ対策ということについて、一つお伺いしたいと思います。

 先月十五日、臨時閣議において、総理が来年の消費税率引上げについて発言をされました。それ以来、毎日のように、税率引上げに関するさまざまな対策が報じられています。

 しかしながら、ポイント還元ですとか、柔軟な価格づけですとか、大型耐久消費財に係る税制措置ですとか、プレミアム商品券ですとか、景気への影響に備えたセーフティーネットの話ばかりがクローズアップされているような気がしてなりません。どうも、税率引上げの本来の趣旨、そもそも何のために消費税率を引き上げるのか、こういった議論が忘れられているような感すらいたします。

 消費税率の引上げ、これは平成二十四年八月の税と社会保障の一体改革があり、社会保障の充実、安定化とそのための安定財源確保、そして財政健全化、この同時達成が主眼となってきました。そして、昨年の衆議院の総選挙においても、二%の税率引上げによる税収のうち半分を国民に還元し、幼児教育の無償化等を進めていく、こういったことを訴えたわけであります。

 もちろん、経済への影響を回避するための方策、あるいは所得の少ない方への配慮、これは必要なことですが、そこにはおのずと一定の規模や期間といった節度も求められると思いますし、国民の理解を得るためには、まずは、消費税率の引上げの意義、これをしっかり説明した上で、弱い立場の人々、景気への配慮、こういったことについても説明する、こういった順番で説明するべきではないか、このようにも思います。

 改めて、何のために消費税を引き上げるのか、税率引上げの趣旨、そしてその達成に向けた総理の決意をお聞かせください。その上で、中小・小規模事業者あるいは地方経済に配慮してどのような対応を考えておられるのか、これを御説明いただきたいと存じます。

安倍内閣総理大臣 税率引上げについては、趣旨についてはおおむね政調会長から御説明があったとおりであります。

 少子高齢化が進んでいく中で、伸びていく社会保障費に対してしっかりと対応していく、財政の健全化を図りつつ、そうした社会保障の伸びに対応し、今私どもが提供している社会保障のサービスをしっかりと質を維持していく上においても、そして、子育て世代、子供たちの世代に対してしっかりと投資をしていく上においても、消費税率を引き上げていく必要があるわけでございます。

 その中でも、昨年、私どもは、与党として消費税率を引き上げた際、五分の四近くを借金を返していくことに使っていたのでございますが、それを、半分は、これはまさに子供たちの世代に投入していく、幼児教育を無償化をしていく、そして真に必要な子供たちに対しては高等教育を無償化をしていくという決定をし、全世代型の社会保障制度を構築していく上において必要な対策をとっていくという判断をしたところでございます。こうしたことをしっかりと進めていく上においても、まさに消費税率を引上げをしていく必要があるわけでございます。

 それと、国の信認を維持する、財政上の国の信認を維持していく上においても、しっかりと財政の健全化を図っていく上においても、消費税率の引上げが必要であるということであろう、こう思っております。

 この観点から、我々としては、来年、リーマン・ショック級の出来事がない限り、消費税率を二%引き上げ一〇%としていきたい、このように考えているところでございます。

岸田委員 ありがとうございました。

 今の総理の決意をしっかり踏まえた上で、党としましても、新たに設置した経済成長戦略本部、この本部におきまして、消費税率の引上げと経済への影響等につきましてしっかり議論をしてまいりたいと思います。

 そして、もう一つこの消費税に関しましてお伺いしたいと思いますのは、軽減税率についてであります。社会に大きな影響を与え得る課題だと思っています。

 そもそも、今、見ておりますと、どういう状態が一〇%でどういう場合が八%なのか、明確に認識できている国民、そう多くはないのではないかと思います。しかも、その対象、家計消費の四分の一を占める飲食料品ということであります。国民に対する説明、あるいは実際に現場で代金を受け取る事業者の対応に対する支援、残り十一カ月となっています、この時間の範囲内でしっかりやり切らなければならない、こういった課題でもあります。

 しかしながら、軽減税率につきましては、なかなかまだ見えてきていない、このように感じてなりません。この軽減税率への取組について、より具体的に御説明をいただけませんでしょうか。

麻生国務大臣 ありがとうございます。

 軽減税率の話につきましては、円滑な実施に向けてどうやっていくかという話につきましては、これまでも、いろいろ御指摘が前々からあっておりましたし、これは二度ほど延期をいたしておりますので、その間に、時間も少々かかったとは思いますけれども、いわゆる具体的な事例を含みますQアンドAをいろいろやらせていただいて、パンフレットをつくらせていただいたり、税務署、商工会等における事業者向けの説明会というのを、いろいろ御協力もいただきまして、これまでに約二万九千回ほど実施、約八十三万人ぐらいの方に参加していただいておるんですけれども、税務署や等々において個別の相談等々も引き受けて、いろいろやらせていただいております。

 事業者間での対応方法というのに関しましても、これはいろいろ横展開が図られるというようなことは、業種によっていろいろ内容のやり方が違っておりますので、それに応じて、必要となります対応についてもきめ細かく相談に応じるということをやらせていただいておるところです。

 これに伴いまして、レジがいろいろ、導入をした方がいいというので、軽減税率対応のレジの導入等々につきましてはいわゆる補助金を出しますということで、それに対する補助金の締切りの期限の延長もさせていただく等々、それなりに丁寧な対応を行ってきているところであります。

 いずれにいたしましても、引き続き、関係団体等々と緊密に連絡して、制度の周知徹底、広報等々について引き続き努めますとともに、来年の十月の実施に向けて、事業者の準備状況等々を踏まえつつ、いろいろ必要な措置というのを更に検討し、軽減税率制度の円滑な実施というものにきちんとした形でつなげてまいりたいと考えております。

岸田委員 ぜひ、制度の円滑な実施に向けてしっかり御準備いただかなければならないと思います。御努力を改めてお願いを申し上げます。

 その上で、次に、外国人材の受入れについてお伺いいたします。

 出入国管理法の改正に向けて、我が党におきましても、先週から今週にかけて、法務部会を中心に、各分野からのヒアリングですとか法案審査ですとか、さまざまな議論を積み重ねてきました。所属議員の関心も高く、活発な議論が行われました。党内手続について終えたわけでありますが、改めて関心の高さを感じた次第です。

 どうしてそこまで関心が高いのかということについて考えますに、それは、この問題の本質、これは単に外国人の出入国あるいは在留の管理といったテクニカルな面だけではなくして、今般の改正によって将来の我が国の社会がどう変わっていくのか、国の形そのものにもかかわるものだということでこれだけ関心が高まっている、こういったことなんだと思います。

 私も党の政調会長として全国を回っておりますと、どこへ行っても、人手不足、何とかしてくれという声を耳にいたします。

 もちろん、総理は、それを安易に外国人材の受入れによって解決しようなどということを言っておられるのではなくして、まずは、ソサエティー五・〇の推進など生産性を向上させる、あるいは女性や高齢者の就業促進をしっかりやる、さまざまな方策、これをしっかり尽くした上で、なお、必要であれば外国人材も考えなければいけない、こういった問題意識を持ち、説明をされていると承知をしています。

 要は、少子高齢化、人材不足、のっぴきならないところまで来ている、こういったことなのだと思います。

 そして、この大きな議論が行われ、そして今も行われているわけですが、その中でよく耳にする議論として、今回の取組、移民政策とどこが違うのかということが言われます。

 今回の取組は移民ではない、移民政策ではない、こういった説明を政府としては繰り返しておられます。移民ということに対する定義が、そもそも国際的に定まったものがなかなか見当たらない、こういった事情もあります。また、今回の我が国の取組が諸外国における取組とは違う、こういったことも理解できます。

 しかしながら、政府においては、この部分について、もう少し国民にわかりやすい、丁寧な説明をお願いしなければならないと思います。この点については、ぜひ引き続き努力をしていただきたいと思います。

 その上で、例えばこういった聞き方をしたらどうでしょうか。

 政府は、移民政策と今回の取組は違うと言っておられます。それでは、今の日本に移民政策を導入した場合と、そして今の政府の取組を導入した場合と、十年後、二十年後、それぞれ日本の国はどう変わっていくのか、その二つの道筋は結果としてどう違ってくるのか。こういったことについてお答えいただくことによって移民政策との違いを説明する、こういったことはできないかと思いますが、これにつきまして、いかがお考えでしょうか。

山下国務大臣 新たに所管大臣となりました、法務大臣の山下でございます。

 お答えいたします。

 確かに、岸田政調会長がおっしゃったように、移民や移民政策の概念は多義的なものであります。そして、政府としては、例えばということで、国民の人口に比して一定程度の規模の外国人そしてその家族を期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとする政策をとることは考えていないということで説明しており、また、今回の制度改正はこの方針に沿ったものであるというふうに考えております。

 この新たな受入れ制度は、先ほど岸田政調会長がおっしゃった深刻な人手不足に対応するための、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、真に必要な業種に限り、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を期限を付して我が国に受け入れようというものであります。

 したがって、先ほど例として挙げた政策とは異なって、今回、新たな人材受入れの方針については、深刻な人手不足が生じている分野に限って外国人を受け入れるということでございます。そして、我が国においてこの分野で働きたいという外国人のニーズにも応えるというものであります。

 そうしたことから、日本人との共生という観点からも、将来にわたって適切な制度の運用が期待できるものというふうに考えております。

岸田委員 ぜひ、政府においても、国民に対してわかりやすい説明をこれからも心がけていただいて、努力をしていただきたいと思います。

 そして、その上で、もう一つお聞きしたいことがあります。

 総理は、先月二十四日の所信表明演説の中で、外国人材の生活確保、そして日本人と同等の報酬、こういったことについて決意を表明されました。

 もちろん、職場での待遇、これは重要でありますが、自治体あるいは受入れ企業側の環境整備ですとか、医療、福祉サービスですとか、賃貸住宅への入居支援ですとか、災害時の対応ですとか、さまざまな場面を想定して、先手先手で準備を進めていかなければなりません。しかも、特定技能二号については家族の在留も認めることから、こうした課題の一つ一つについて、より丁寧な、細やかな対応が必要になります。

 これらについては、法律が成立したとしても、基本方針、政令、省令を通じてしっかりと具体化していかなければならない、こういった課題だと思います。我が国が多文化あるいは多様性を受け入れる、そして共生できる社会になるためにも、しっかりとした受入れ体制を整備していくべきだと考えます。

 また、これは世界に目を転じますと、今後、アジアほか諸外国においても人口減少が進む中で、有能な外国人材の争奪戦になってくる、こういった指摘もあります。こうした必要とされる外国人材がみずから働く国を選ぶ、こういった観点からも、我が国は、しっかりとした受入れ体制、これを整備しなければならないと考えます。

 こういった観点から、どのような受入れ体制を構築されるのか、基本的なお考えをお願いいたします。

山下国務大臣 今、岸田政調会長がおっしゃったように、優秀な人材、そして我が国で活躍していただく外国人材を集めるためには、やはり受入れ体制の整備、これは極めて重要でございます。

 そうした中で、先ほど御指摘がありましたように、七月二十四日、外国人材の受入れ・共生のための関係閣僚会議、これが設置されまして、官房長官と私が議長ということでやらせていただいております。

 そして、この会議などにおいて、外国人の受入れの環境整備については、外国人材の受入れ・共生のための総合対応策として、例えば、地域における多文化共生の取組の促進、支援、あるいは公営住宅、民間賃貸住宅等への入居支援、そして、防災対策等の充実、社会保険の加入促進などの取組や具体化に向けて、関係閣僚が集まって検討を進めているところでございます。

 そして、今回の人材不足、極めて深刻でございます。これに対応するための新たな受入れ制度ということで、優秀な人材を我が国に引きつけるために、これらの方を、労働者としてのみならず、我が国で働く、我が国で一緒に生活していく方として受け入れ、我が国がその処遇や生活環境について一定の責任を負うべきものであるというふうに政府挙げて考えておるところでございます。

 外国人を社会の一員として受け入れていくという視点に立って、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

岸田委員 いずれにしましても、この問題は我が国の国の形にもかかわる問題だと思いますし、国際社会において我が国がどうやってこれから生きていくのか、こういったことにもかかわる課題だと思います。

 法律が成立した後も、基本方針や省令、政令、さまざまな形でしっかりとした制度を構築していかなければならない課題です。政府においては、こうした強い思いを持ってしっかりと取り組んでいただきたい、このように考えます。

 その上で、外交について幾つかお伺いいたします。

 まず最初にお伺いしますのは、日中関係についてです。

 ことし五月、李克強首相が訪日されました。そして、安倍総理、先日、我が国の総理としては二国間訪問として七年ぶりとなります訪中をされました。日中関係、大きく動いていると感じます。

 今回の訪中において、第三国市場協力フォーラムの開催ですとか、イノベーション、知的財産に関する対話の立ち上げですとか、外交当局間の戦略的意思疎通の強化に向けたメカニズムの構築ですとか、さらには、日中海上捜索救助協定の署名、青少年交流強化のイニシアチブ、さらには金融協力などについても成果が上がったと聞いています。こうした幅広い分野での成果、これは大変歓迎すべきことであります。

 二〇一三年ごろ、当時は、首脳会談も外相会談も両国の間では開けない、こうした厳しい緊迫した状況でありました。その当時から考えますと、大変大きな変化だと思います。総理も大変御苦労されました。私も、外務大臣として日中関係の改善に努力をした人間として、今の大きな変化、これは大変うれしく思い、歓迎しています。

 ただ、その一方で、東シナ海においては、依然、領海侵入あるいは資源開発の問題、こういった問題が存在します。また、第三国協力等の協力を進めること、これは大変結構なことだと思いますが、一方で、国際社会においては、中国の一帯一路政策のあり方について疑問あるいは批判、これがあるということも事実であります。

 我が国として、どのように質や理念を担保していくのか、こういったことについては考えていかなければならない、こういったことだと思います。この点につきまして、総理、お考えをお聞かせいただけますか。

安倍内閣総理大臣 日中関係については、岸田会長が今お触れになったように、大変、安倍政権になってからも厳しい状況が続きました。その中で、当時外務大臣であった岸田外務大臣が、この日中関係をマネージするために粉骨砕身していただいたことについて、改めて敬意を表し、御礼を申し上げたいと思います。

 今回、おかげさまで、私は日本の総理大臣としては七年ぶりの公式訪問を果たすことができました。その前には李克強総理が中国の国務院総理として日本を八年ぶりに訪問し、日中関係は正常な軌道に戻ったと言えると思います。次はいよいよ新たな次元に押し上げていく必要があるんだろうと思います。

 習近平主席、李克強総理と、これからの日中関係の道しるべとなる三つの原則を確認しました。そして、この原則の上に、ともに世界の平和と繁栄に建設的な役割を果たしていくことで一致をしたところであります。

 一つは、国際スタンダードの上に競争から協調へ、そして、隣国同士として互いに脅威とならない、そして、自由で公正な貿易体制を発展させていくということでございますが、そこで、今委員が触れられた一帯一路との関係はどうなんだということだろうと思います。

 いわゆる一帯一路につきましては、私たちは、透明性、開放性、そして経済性と対象国の財政の健全性が大切ですね、これが国際スタンダードですよということを申し上げてきました。そうしたものをしっかりと確保しなければ、対象国にとって真に持続可能な、必要な、いわばその国の将来利益になるものにはならない、こう考えているところでございます。

 その中で、今言った原則にかなうものについて日本が第三国において中国とビジネス協力をしていくということは、これは第三国の利益ともなる、まさにウイン・ウイン・ウインになるものであろう、こう思う次第でございます。

 それは、つまり、対象国にとっても、日本が参加し、先ほど申し上げました国際スタンダードにかなう条件が確保され、その国の将来にとってもいい、そして債務の持続性もちゃんとある、経済性もちゃんと確保されている、透明でありオープンなものであるということになる。むしろ日本が参加することによって、その国の将来に資するものとなり、地域や平和にも資する。この考え方からこうした協力は行っていきたい、こう考えているところでございます。

岸田委員 ぜひ、日本の今日まで培った国際的な信用あるいは力、こういったものをしっかりと発揮して、日中関係の安定にも努力していただきたいと思います。

 そして、もう一つこれに関してお伺いしたいことは、こうした日本と中国の接近の背景には、米中、アメリカと中国の貿易戦争と言われるような激しい対立があるという指摘があります。また、米ロ、米国とロシアの関係を考えても、今、中距離核戦力、INFの全廃条約についてアメリカが離脱をする、こういったことが取り沙汰されています。そして、このINF全廃条約の離脱には、同条約にかかわっていないために中距離核戦略を充実させている中国を牽制する、こういった意味合いがある、こういった指摘もあります。

 こうした米中ロの一連の動き、これはかつての米ソの冷戦になぞらえて新冷戦、新しい冷戦と称する向きもあります。総理は、この新冷戦の動きについてどのように感じておられるでしょうか。

安倍内閣総理大臣 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。これは私の揺るぎない信念であるということは申し上げておきたい、こう思う次第でございます。

 そこで、INFにつきましても、我が国は、この条約が軍備管理・軍縮において歴史的に果たしてきた役割を重視しており、米国が主張するところのロシアによる深刻な条約違反を契機としてこの条約が終了せざるを得ないような状況は望ましくないと考えておりまして、同時に、米ロ以外の国々が、INF全廃条約で廃止が義務づけられている射程五百キロから五千五百キロまでの地上発射型のミサイルを開発し、これを実戦配備している状況が出てきていることも認識する必要があると思います。

 そして、我が国としては、地域の安全保障に与える影響も踏まえつつ、米ロ間の動き等を緊密にフォローし、米国としっかりと連携しつつ、ロシアや中国とも意思疎通を図っていきたいと考えております。

 そこで、こうした動きの中において、新冷戦という言葉が今使われ始めておりますが、私自身は新冷戦という言葉は使いませんが、日中関係の動き、そして米ロ関係の動きを大きな関心を持ってフォローしてきております。

 米中については、貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもならない、ルールに基づく多角的貿易体制を重視する我が国としては、いかなる貿易上の措置もWTO協定と整合的であるべきと考えておりまして、このことは、米国にも中国にもさまざまなレベルで伝えています。

 米ロについては、ともに世界の大国であり、北朝鮮やイランやシリア等の問題は、米国とロシアの関与なしにはこの問題は解決することはできません。そういう問題であるからこそ対話を行うべきだという、このことについては、米国にもロシアにも、トランプ大統領にもプーチン大統領にも、それぞれ申し上げているところでございます。

 また、日中関係にも、隣国であるがゆえにさまざまな課題があるのは事実でございますが、東シナ海など海洋の問題については、私から日本の強い懸念を改めて伝えました。

 その上で、海洋安全保障分野において、五月に合意した防衛当局間の海空連絡メカニズムの初の年次会合の年内開催や、海上法執行機関の交流の推進等で一致をしたところでございます。

 さまざまな問題がありますが、隣国であるがゆえにあるわけでありますが、しっかりとこれから首脳間においてもマネージしていきたい、このように考えております。

岸田委員 いずれにしましても、国際社会の大きな構造の変化にもしっかり関心を持ちながら、日本の生きる道をしっかり考えていかなければならないと思います。

 そして、今の質問の中に出ましたINFの全廃条約の離脱問題について、これは河野大臣に一つお伺いしたいと思います。

 日本、言うまでもなく、唯一の戦争被爆国であります。核兵器のない世界の実現に向けて国際社会をリードしていく使命があると思います。

 私も、被爆地出身の外務大臣であった時代、こういった我が国の責任を強く感じながら、オバマ大統領の被爆地訪問などさまざまな取組を進めた、こういったことでありましたが、しかし、その中で改めて厳しい現実にもぶち当たりました。

 核兵器国と非核兵器国の対立ですとか、あるいは核軍縮の進め方をめぐる核兵器国と非核兵器国の対立。あるいは、核兵器禁止条約をめぐる非核兵器国同士の立場の違い。そもそも核兵器国を巻き込まなければ現実は全く動かないという厳しい現実。さまざまな経験をいたしました。

 その中で、先ほどのINF全廃条約問題、トランプ米国大統領が、十月二十日、米国とソ連が一九八七年に結んだINF全廃条約について、ロシアが違反を続ければ米国は離脱をする、こういった表明をしました。これは、米ロを含む核兵器国の核軍縮交渉義務を定めたNPT体制の後退につながる、こういったことではないかと私は認識をします。

 我が国はNPT体制を重視してきました。この我が国として、こういった事態にどう対応するのか。米国あるいはロシア、さらには中国に対して我が国ははっきりと物を言うべきではないか、働きかけるべきではないか、このように感じますが、河野大臣、どうでしょうか。

河野国務大臣 唯一の戦争被爆国として、我が国は核兵器のない世界の実現に向けてさまざまな取組をリードしていかなければならないと思います。岸田政調会長にも、賢人会議をつくっていただいたり、さまざまな取組をしていただきました。それをしっかりと続けてまいりたいと思います。

 INF全廃条約というのが核軍縮、核管理に果たしてきた役割は非常に大きいと思っておりまして、米国が主張するところのロシアによる深刻な条約違反というのが起こるというような状況は好ましいものではないというふうに思っております。

 今、米ロの間で新しい条約の交渉という可能性もあるんだろうというふうに思っておりますので、もし万が一アメリカがここから離脱するようなことがあるならば、これは新しい条約の制定に向けて両国で努力をしていただかなければなりませんし、当然に、中国にもこうした核軍縮の網をかけていかなければなりません。

 新しい条約ができるならば、これは米ロだけでなく、中国もしっかりと入ってもらって、核を保有している国がNPTによる義務をきちんと守れるような、そういう状況をつくれるように、日本としても先頭に立って努力をしてまいりたいと思います。

岸田委員 我が国は、二〇一五年のNPT運用検討会議において大変残念な思いをしました。ぜひ、二〇二〇年のNPT運用検討会議、日本としてしっかりとした存在感を示していただきたいと思います。

 そして、最後に、韓国についてお伺いいたします。日韓関係です。

 北朝鮮情勢が動く中にあって、日韓、日米韓の連携はまことに重要です。また、ことしは日韓パートナーシップ宣言二十周年という節目の年です。しかしながら、最近の日韓関係、好ましくない事態が立て続けに起こっています。

 先月だけでも、韓国国際観艦式への自衛艦派遣見送り、韓国国会議員十数名による竹島上陸が行われました。そして、つい先日、三十日には、韓国大法院が徴用工裁判に関する判決を言い渡し、日本企業に賠償を命じました。これは明らかに一九六五年の日韓請求権協定に反し、両国友好の法的基盤を根底から覆しかねない、こういった事態です。さらには、慰安婦問題で韓国政府が和解・癒やし財団の解散を示唆しています。これは、世界が評価した二〇一五年十二月の日韓合意をないがしろにするものであると思います。

 こうした事態は、日韓関係あるいはアジア太平洋の安定、こういったものにもマイナスの影響を与える、このように心配をしています。

 日韓関係をどのようにマネージしていくのか、これを、最後、総理にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 日韓関係については、九月の国連総会の際の文在寅大統領との会談を始めさまざまな機会に、未来志向の日韓関係構築に向けて協力していくことを累次確認してきたにもかかわらず、御指摘の韓国主催国際観艦式における自衛艦旗掲揚の問題や韓国国会議員の竹島上陸、あるいは韓国大法院の判決など、それに逆行するような動きが続いていることは大変遺憾であります。

 旧朝鮮半島出身労働者の問題につきましては、この問題については、一九六五年の日韓請求権協定によって完全かつ最終的に解決しています。今般の判決は、国際法に照らせば、あり得ない判断であります。日本政府としては、国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れて、毅然として対応していく考えでございます。

 なお、政府としては、徴用工という表現ではなくて、旧朝鮮半島出身労働者の問題というふうに申し上げているわけでございますが、これは、当時の国家総動員法下の国民徴用令においては募集と官あっせんと徴用がございましたが、実際、今般の裁判の原告四名はいずれも募集に応じたものであることから、朝鮮半島の出身労働者問題、こう言わせていただいているところでございます。

 日韓の間の困難な諸課題をマネージしていくためには、日本側のみならず、韓国側の尽力も必要不可欠でありまして、今回の判決に対する韓国政府の前向きな対応を強く期待しているところでございます。

岸田委員 終わります。ありがとうございました。

野田委員長 この際、橋本岳さんから関連質疑の申出があります。岸田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。橋本岳さん。

橋本委員 おはようございます。自由民主党の橋本岳でございます。

 きょうは、予算委員会で質疑の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。補正予算の審議でございまして、災害対策が中心ということですから、これを中心に伺いたいと思います。

 まずは、平成三十年七月の豪雨災害、あるいは、ことしはたくさんほかにもいろいろな災害がございまして、多くの方が亡くなられました。心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様には心からのお見舞いを申し上げたいと思います。

 私は、岡山県倉敷市というところに住んでおります。西日本豪雨災害におきまして倉敷市の真備町が大きな被害を受けた、もちろんそのほかにもいろいろなところでいろいろなことがございましたけれども、この中でいろいろな体験をし、感じたことをもとに、まずは質問したいと思います。

 まずは、代表質問のとき、本会議でこの間行われました、何名かの方から、災害対応が遅いんじゃないかというお話がございました。ただ、私は、この指摘は全く当たらないと思っております。

 今回、七月の豪雨災害では、広範囲にわたって多くのところでいろいろなことが同時多発的に起こりました。その中で、真備町の話をすれば、六日の深夜から七日の零時ごろに洪水が起こったのではないのかと、これはちょっとわからないんですけれども、証言の報道等からそう言われておりますが、七日の夜中、六日の夜中に洪水が始まった。

 最初の自衛隊員が真備町に到着したのが七日の午前五時と聞いております。その朝には岡山県知事が災害救助法の適用を決定して、七時には県と内閣府がこれを発表している。その日の朝十時には関係閣僚会議が行われております。そして、その日の午後一時半ごろには緊急消防援助隊の愛知県の大隊が真備町に到着をし、救助活動を始めている。あるいは、防災ヘリ等、各県からも来ていただいて救助活動が直ちに始まっています。

 翌日八日から、国土交通省のポンプ車が二十台ぐらい、ずらっと川沿いに並びまして、排水を開始しました。これが時間がかかるかと思っていたら、翌日にはこれがすっかり排水が完了するということで、迅速さに驚いたわけでございますが、その九日、ですから、二日後には小此木大臣が、当時の防災大臣が視察をしていただいており、その二日後、十一日には総理にも真備町あるいは倉敷市の避難所にもお越しをいただきました。ありがとうございました。

 その週末、十四、十五、十六が、その災害が起こって最初の週末であります、一週間後でありますが、そのころには政府の方で被災者の生活再建支援法の適用の決定、あるいは特定非常災害の指定、激甚災害の指定の見込みの公表ということをしていただきまして、これが大きな安心を被災者あるいは被災自治体に与えたと思っています。

 まだそのころ、現場の方では、避難所に多くの方がおられました。クーラーであるとかあるいは段ボールベッドであるとかが、その週末のころに、順次ではありますけれども、導入をされているということでございますし、また、十五日には、小田川など決壊した箇所の三カ所が、緊急対策を国土交通省でされて、締切りをされたという発表もされております。ここまで一週間ちょい。

 例えば、断水がしておりましたけれども、十六日には小田川の南側で飲用水の供給が開始、二十四日には全体が再開をしているとか、あるいは、そのころには、各大臣、もう何人もおられますので個々には申しませんが、現地をごらんいただいて、環境大臣には瓦れきの状態を見ていただきましたし、農水大臣には被害を受けた農地の状況などを見ていただきました。

 そして、そうしたことをあわせて、八月の二日、生活・生業再建支援パッケージというので予備費を支出するということで、これだけのことをやるということを政府でお決めをいただいたということでございまして、もうこの先はちょっと割愛をいたしますけれども、実に迅速に私は取り組んでいただいたと思っております。

 もちろん、政府だけではなくて、いろいろな自治体の方、ボランティアの方、企業の方、いろいろな方それぞれの協力があってそうしたことが進んだと思っておりますが、これは真備だけじゃないんですね。それが広島県だとか愛媛県だとかでもあり、あるいは台風なんかも来たりしてという中で行われたということでありまして、これがどうして遅いと言われるのか、私には全く理解できません。そのことはまず申し上げたいと思いますし、いろいろな方々の迅速な対応に心から感謝を申し上げなければいけないとまず思っております。

 ただ、復旧復興というのはまだ道半ば、これはできるだけ早くやはり進めていただきたいし、今後、発生というのがやはり起きないように取り組んでいただきたいと思っておりますし、もし反省点があれば今後に生かしていただきたい、そうした観点から、きょうは質問をしたいと思っております。

 まず、今回の豪雨災害で、岡山県におきまして広範囲に被害が出たのは、倉敷市真備町における小田川及びその支流の決壊と、それから岡山市東区における砂川の決壊でありました。

 やはり、川ですから、壊れたのが壊れたままだと安心して暮らせません。しかも、前のまま直すんじゃなくて、できればより改善をして改修をしていただきたいと思っておりますし、そうでなければ住民は安心することができないわけでありますが、この二点、国管理の場所があったり県管理の場所があったりします、ただ、川はつながっていますから、どこもちゃんと直してもらわないと困るわけでありまして、この迅速な改修について、見通しをお伺いしたいと思います。

石井国務大臣 まず、倉敷市の小田川につきましては、本年九月に策定をいたしました真備緊急治水対策におきまして、国及び岡山県が連携をいたしまして、河川激甚災害対策特別緊急事業をおおむね五年間で集中的に実施をいたしまして、再度の災害を防止することとしております。

 この真備緊急治水対策におきましては、小田川の合流点の下流へのつけかえ事業のほか、堤防のかさ上げや河道掘削等を行いまして、従前よりも安全度を高める抜本的対策も行うこととしております。

 また、岡山市の砂川につきましては、予備費を活用した緊急的な河道掘削等の対策を実施するとともに、補正予算も活用しながら、被災箇所の本復旧を行うこととしております。

 砂川の抜本的対策につきましては、現在、岡山県が被災要因の分析及び具体的な対策の検討を行っているところでありまして、国土交通省といたしましても、技術的なアドバイス等を行っているところであります。

 引き続き、被災地の皆さんがなるべく早く安心していただけるよう、岡山県の御要望等もお伺いしながら、必要な、技術的、さらには財政的な支援を行ってまいりたいと考えております。

橋本委員 いずれも抜本的な対策を取り組んでいただくということでありますし、また、特に砂川、県管理のことについても、財政的な面も含めて支援をというお話をいただきました。これは感謝を申し上げたいと思います。

 今回、真備とか岡山に限らず、洪水や土砂崩れが多発をしたわけであります。やはり、これから気象変動等も言われる中で、大雨とか台風、ことしはほかにもいっぱいありました。やはり事前防災という考え方が大事になるだろうと思っておりますし、土砂が堆積した河道の掘削、あるいは樹木の伐開、あるいは堤防の高さを高める。治山もやはりやらなきゃいけません。それも大事であります。

 先ほど政調会長の質問で、総理からその決意というのはお話があったと思いますので、治山治水の事業のこれからの充実について、それぞれ担当大臣であります国土交通大臣並びに農水大臣から見解を伺いたいと思います。

石井国務大臣 国土交通省では、平成二十七年関東・東北豪雨を受けまして、施設では防ぎ切れない大洪水は必ず発生するとの考えに立ちまして、社会全体で洪水に備える水防災意識社会再構築ビジョンの取組を進めておりました。

 このような中、本年七月の豪雨では、西日本を中心に広域的かつ同時多発的に水害、土砂災害が発生をしまして多数の犠牲者が出るなど、痛ましい被害が発生をいたしました。

 この豪雨では、広範囲に長時間継続した大雨により、各地で水害や土砂災害が複合的に発生をした。あるいはリスク情報、例えばハザードマップ等の情報が住民の避難につながっていない。こういった課題につきまして、現在、社会資本整備審議会等で検討を進めまして、年内をめどに答申を取りまとめる予定でございます。

 検討結果も踏まえまして、水防災意識社会の再構築に向けた取組を更に加速をさせてまいります。

 また、現在、防災関係インフラ等の重要インフラを対象にしまして、災害時の機能確保について、ソフト、ハードの両面から緊急点検を実施しております。今月末をめどに対応方策を取りまとめる予定であります。

 緊急点検の結果や、これまでの災害を通じて培ってまいりました経験や教訓を踏まえまして、災害から国民の命と暮らしを守るため、三年間集中で講じる緊急対策を始め、総力を挙げて防災・減災対策に取り組んでまいりたいと考えております。

吉川国務大臣 まず、お答えをさせていただきます前に、ことしは大変大きな災害が、先ほど橋本岳先生から御指摘がありましたように、ございました。その大きな地震や災害を受けまして、これまで以上に事前防災・減災対策等の総合的な治山対策の推進が求められていると存じております。

 農林水産省におきましては、今般の平成三十年七月の豪雨災害の発生を受けまして、省内に検討チームを設置をいたしました。今後の効果的な治山対策のあり方を検討いたしておりまして、近日中に中間取りまとめを行う予定でおります。ごく近日中に取りまとめを行わせていただきたいと思っております。

 またさらに、国が進めております重要インフラの緊急点検の一環といたしまして、全国の山地災害危険地区等におきまして、森林の荒廃状況ですとか治山施設の健全度等に関する緊急点検を実施をいたしているところでございまして、今後、これらを踏まえまして、頻発する集中豪雨や地震などの激甚な災害に対応できるような、三年間集中で講ずる緊急対策、これは脆弱な地質地帯における山腹崩壊や近年顕在化している流木災害等への総合的な治山対策を、より効果的に実施をしてまいりたいと存じております。

橋本委員 いずれも三年間ほどで、見直しをして、そして緊急対策をしていただくということでございました。ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思いますし、予算の裏づけは大事でございますので、麻生大臣もひとつよろしくお願いしたいと思います。

 さて、治水に関して一つお尋ねをします。

 今回の災害において、川の上流にはダムがございまして、この放水の影響があったのではないかという声もございます。これは実際どうなのかということは、検証を待たなければわかりませんけれども。

 自治体等から声が上がっていることで、河川法五十二条において、緊急の場合は、河川管理者はダムの設置者に対して必要な措置をとるべきことを指示することができる。かなりかいつまんで言いましたが、こういう条文がございます。

 これは今まで出されたことはございませんし、今回も出されておりません。それは、必要があったのかなかったのかわかりませんから検証を待ちますが、まず、今後について、これからも出さないものなのか、伝家の宝刀だから使わないということなのか、それとも、いや、これからきちんと使う気持ちはあるのだということか、そこについてお尋ねしたいと思います。

石井国務大臣 今委員から御紹介いただいたとおり、河川法第五十二条は、洪水による災害の防除又は軽減のため緊急の必要があると認められるときは、河川管理者がダムの設置者に対し必要な措置をとるよう指示することができることを規定をしております。

 これは、本来、洪水調節を目的としない利水ダム、これに洪水調節を行わせようとするものでありまして、ダムの位置、又は容量、洪水吐きのゲートのありなしなどの制約がございます。実施に当たっては、河川管理者とダムの設置者において事前に十分な協議が必要と考えております。

 ただ、過去に水害を受けた地域からの要請によりまして、一部の発電専用ダムにおきましては、現状の構造や洪水予測の精度等を踏まえまして、十分な技術的検討を行った上で、運用見直し、治水協力が既に行われているダムもございます。

 いずれにいたしましても、激甚化、多発化する自然災害に対しまして現在ある施設を活用することは有効と考えておりまして、課題や事例を踏まえまして、利水ダムの設置者の意向も伺いながら、利水ダムの治水への活用について検討していきたいと考えております。

橋本委員 いろいろな要件があったり、もちろん、本来の用途でないことに使うということを指示することですから、検討すべきことはあろうと思いますけれども、やはり洪水が起こってたくさんの家が流れるというのは大きなことでありますから、しっかり、そうしたことが起きないように、全部のことを、やれることは全部やるという中にこの話も入ってくるんだろうと思います。ぜひしっかりと、今後は生かしていただきたいと要望したいと思います。

 さて、所信表明演説につきまして、総理は、被災者の皆さんの心に寄り添いながら、住まいを始め、生活再建を加速します、こうお話をいただきました。このことに関してお尋ねをします。

 まず、被害認定について一個確認をしたいんですけれども、総社市の下原というところで洪水が、前後してアルミ工場の爆発がございました。近隣の民家等は、その爆発による爆風と洪水の被害と両方を受けてしまったという民家がございます。

 この被害認定について、水害の方は自然災害だ、爆発の方についてはどのような取扱いになっているのか、二重に被害を受けたものについてちゃんと二重分の罹災証明をして、その被害を認定をするときにしているのかどうか、その取扱いをお尋ねします。

山本国務大臣 お答えをいたします。

 実は、先般私も、西日本豪雨災害、すさまじい災害を受けた地域を回ってまいりました。岡山県にも参りまして、橋本議員のお地元の倉敷にも行ってまいりました。小田川が決壊する、河川が決壊するというのはこういうことなんだということを改めて再認識いたしましたけれども、まだまだ、見渡す限りの、家屋で二階まで浸水をして、今もなおその二階を、いわば窓をあけて、人は住んでいない、そういうような状況を見て、その被害の深刻さをつくづくと感じてきたところでございます。

 全力を挙げて我々もこれから取組をしていかなければならないと思いますが、今ほどの質問でございますけれども、平成三十年七月豪雨による水害と、それに伴う総社市のアルミ工場が爆発したということでございますけれども、その周辺の多数の住家が被害を受けたということは確認をいたしております。

 水害と、それを契機として発生した工場の爆発による爆風等で被害を受けた、両方の被害を受けた、そういう住家の被害認定につきましては、水害による被害に爆風等による被害を加えて判定をすることが可能であるということを総社市の方にも伝えておるところでございます。

 これによりまして、水害による被害のみでは半壊あるいは半壊に至らないというふうなそういうことでございましたところが、爆風による被害も考慮することによって、全壊、あるいは大規模半壊と判定されたものが大幅にふえたと総社市から伺っているところでございます。

 参考まででございますけれども、工場爆発による被害があった総社市下原地区、百十五戸でありますけれども、そのうちの、水害による被害のみは三十二棟というふうに判定をされておりましたけれども、爆風という被害も考慮した結果、六十一棟が全壊ないしは大規模半壊になったということでございます。

橋本委員 可能であるという言いぶりはちょっと気になりましたけれども、ただ、両方ともやはり加味していただいている、それによって判定が変わったところもあるということでございますので、見ていただいたのだということで理解をしたいと思います。

 また、先ほど山本大臣からその状況の、真備町をごらんになった感想等をいただきましたけれども、今回、真備町では、全壊が四千六百四十六棟、それから、大規模半壊、半壊を含めれば五千七百棟以上が被害を受けたことになります。

 私も先週末、夜に真備町に行って様子を見てまいりました。昼間行くと結構きれいになっているんです。夜行くと、街灯はついている、コンビニはやっている、車も通っている、それなりにきれいになっている。だけれども、家に明かりがついていないんです。すごく悲しくなります。ゼロではないですけれども、多分一割もまだ明かりがついていないかなというのが、何%かなというのが私の見たところでございます。

 今避難しておられる方というのは昨日で百四十六人ということになっておりますが、あとの方は恐らく、借り上げ住宅なり建てた住宅なり、あるいは親戚の方のおうちだとか会社の社宅だとかいろいろなところに身を寄せたりされて、当面の生活というのはそういうところでされているということ、確保されているんだろうと思いますが、復旧復興といったら、やはりその方々にぜひ真備に帰ってきていただいて、あるいは、もちろんそれ以外の方、新たに来られる方もいいですけれども、町が町として人がにぎやかに暮らしている、住んでいる、そういうところまで戻るというのが復旧復興と言うのだろうと思うわけでございますし、これはやはりこれからまだまだ息の長いこと、取組になります。住宅の再建、町の復興というのは、これからの大きな課題なわけであります。

 また、それまでの間、これまで住みなれた地域を離れて、被災された方はいろいろなところに分かれてばらばらに暮らすということになります。やはり、その方々が新しい地域で孤立をすることのないようにしっかり見守っていただきたい。必要な支援をすぐできる、アクセスできるような体制にしていただきたい。この二つがこれからの真備の大きな課題なんだというふうに思っております。

 その見守りの支援については所管は厚生労働大臣でございますし、町の復興というものに対しては防災大臣から答弁をお願いしたいと思います。

根本国務大臣 平成三十年七月豪雨で被災された方々は、仮設住宅にお住まいになられるなど、今委員からお話がありました。被災前とは大きく異なった環境に置かれておられます。このような方々が安心して日常生活を送ることができるように、きめ細かな支援を行うことが必要であると思います。

 委員、今見守りとお話が出ましたが、厚生労働省としては、予備費を活用して見守り・相談支援等事業を実施し、岡山県、広島県、愛媛県の三県十九市町において、仮設住宅に入居された方々などへの見守り、あるいは、日常生活上の相談支援を行う取組、この支援を行っております。

 今後とも、各県と連携して、市町村における取組が円滑に行われるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えています。

山本国務大臣 お答えをいたします。

 被災者の生活再建に当たりましては、皆さん、自分の地元に住みたいということがございまして、その思いを踏まえて、住まいの確保に加えて、なりわいの、あるいはまた就労の確保、コミュニティーの維持、回復など、生活全般にわたってのきめの細かい支援が必要であるというふうに考えております。

 政府といたしましても、応急段階から復旧復興段階におけるさまざまな生活支援策を講じているところでございますけれども、本格的な生活支援のためには、復興のまちづくりと連携した息の長い取組が必要であるというふうに考えております。

 政府として、これまでの災害対応で得た知見や経験を生かして、被災自治体における復興まちづくりが迅速かつ円滑に進められるよう、関係省庁と連携して、被災自治体の声を十分お聞きをしながら、一体となって取り組んでまいりたいと思っております。

橋本委員 ありがとうございます。

 それぞれに取り組んでいただいているということでございますが、先ほど申し上げましたように、これは息の長い取組ということになろうと思います。決して単年度で終わるとかそんなことはなく、きちんと、しばらく長い、どのぐらいかかるかわかりませんし、できるだけ早い方がいいに決まっていますが、だけれども、息の長いということをぜひ意識をして取り組んでいただきたいと思いますし、特に、住宅を建てかえるということは、基本的には私有財産ということになりますから、それにどう支援をするかというのは、国が支援をするというのはいろいろ難しいことがあるというのは承知をしております。ただ、金融面だとかいろいろな形で、各省庁、これは知恵を絞って、できることをしっかり取り組んでいただきたいということは要望させていただきたいと思います。

 また、なりわいの支援ということで、中小企業支援でありますとか、農業だとか、いろいろな業の支援、あるいは、観光については、総理も所信表明でもお触れをいただきまして、ありがとうございました。こうしたこともしっかり取り組んでいただいておりますし、またこれも引き続きお願いをしたいと思っております。

 さて、私の体験をもとに、ちょっと幾つか質問をしたいと思っておりますけれども、今回の災害では、水害でございまして、多くの人手が要る。そして、本当に多くの災害ボランティアの方にお越しをいただいて、お力をいただきました。お仕事がある中、合間を縫って、暑い中で手弁当で被災者の方々にお力を、多くの方にお越しをいただいたことに心から感謝を申し上げたいと思います。

 そして、その方々をお迎えをするために、倉敷市の社協が災害ボランティアセンターを立ち上げました。ここは十月二十五日に真備町内に移転をしたんですけれども、その前は玉島というところの中国能力開発大学校というところを拠点にしておりました。ここで五万七千十一人のボランティアを受け入れたというふうに聞いております。森山先生とか何名かの国会議員の方もその中には入っておられるはずであります。

 この運営も、社協の方が中心でありますけれども、多くのNPOだとか、非営利団体でありますとか、企業の方だとか、いろいろな方が協力をして運営をされておられました。

 ただ、そのボランティアセンターが始まって、最初の週末に私も行ってみました。そうしますと、体育館の中ですから、すごく暑いわけであります。その中で、例えばやはり熱中症になってお休みになっていらっしゃる方もおられる、その方をお医者さんが一生懸命うちわであおいでいるみたいな状態がございました、救急車が来るまでの間。

 そのころには避難所の体育館にはクーラーがだんだんついてきておりまして、ぜひここの体育館にもクーラーをつけられませんかと内閣府防災の方に実はお尋ねをしたところ、被災者にはクーラーをつけられるんです、だけれども、ボランティアの人はその対象にならないんですという、すげないお返事をいただくということがございました。これは、法律のたてつけ上、しようがないんです。現場からするとすごくすげなく感じちゃったので、そう言いましたけれども。

 結局、そのポリテクカレッジを運営をしている独立行政法人がクーラーをつけてくれたので、その数日後にはどうにかそれなりの環境のもとでボランティアセンターをしていただくことになったわけでございますけれども、やはりちょっといろいろ思ったわけでございます。

 やはり、大きな災害があると、みんなでボランティアに行こうということは、もう根づいてきていると思います。そうすると、それを受け入れる体制というものも、今のところ、そういう意味でいえば、手弁当が原則だからということでもあって、でも、やはり全部誰かの好意だとか善意だとか協力だとか持ち出しに頼ってやらなきゃいけないというのは、しかも、それが大体被災した地域だとか被災した自治体がですから、やはりこれは結構大変でありますし、既にもう倉敷市は、恐らく、明確に聞いてはいませんが、社協を通じる形でコミットしてやっているはずであります。

 そのときに、国が、法律がたてつけはこうなのでということをずっとやっていていいのか。もちろん、行政丸抱えになることがいいことだとも思いませんけれども、やはりそこのところは考えていただきたいなと思っているんです。

 ということで、この災害ボランティアセンターというもののまず位置づけというものについて、誰が所管を国はすることになるのか、どう考えているのか。事前のレクのときには、内閣府防災担当か厚生労働省かどっちかみたいな、あるいはお互いみたいな話をしておりましたが、ちょっと両大臣に、その点、お尋ねをしたいと思います。

根本国務大臣 今、委員から、災害ボランティアの方のお話がありました。殊に今回の災害でも、災害ボランティアの皆様には御尽力を賜っております。

 今回の三十年の七月豪雨の被災地、これは、お話にもありましたが、社会福祉協議会が設置した災害ボランティアセンターを介して、これまで、十月二十八日までに、延べ二十四万人を超える方々に活動していただいておりまして、皆様の御支援に心から感謝を申し上げます。

 今の、災害ボランティアセンターがどこの所管か、こういうお話もありました。

 この災害ボランティアセンターについては、社会福祉法の規定によって、各県の共同募金会が積み立てた災害等準備金を活用して活動資金を支援しております。そして、災害時に災害ボランティアセンターを円滑に設置、運営することができるように、全国社会福祉協議会、これは今までのノウハウが蓄積しておりますので、この全国社会福祉協議会が実施する研修事業に対して、厚生労働省として助成を行っています。

 その意味では、我々、全国社会福祉協議会などを通じて各地の各災害ボランティアセンターの運営上の課題を把握して、内閣府と協力連携しながら、災害ボランティアセンターの運営、これを支援していきたいと思います。

山本国務大臣 被災者支援において、ボランティアの方々の支援というのは大変重要な役割を果たしていただいておる、これはもう皆さん御案内のとおりでありまして、西日本豪雨の被災地で、これまで約二十四万人のボランティアの方が、家屋の泥出し、あるいはまた家具の片づけなど、きめの細かい活動を行っていただきました。

 ちょうどあの水害が起こった後、西日本はすさまじい酷暑に襲われました。私どもも愛媛県で近場で見てまいりましたけれども、多くのボランティアが入ってくれるんですけれども、その暑さにやられて、そして熱中症にというような方々もたくさんいらっしゃる。極端な事例を申し上げますと、十分ボランティア活動したら十分休んでくれというような、そういう状況すら間近に見てきたところでございます。

 災害ボランティア活動につきましては、一般には、市町村の社会福祉協議会によって設置される、今ほどお話のあった災害ボランティアセンター、これを経由して行われておるところでございますけれども、実は、今ほど申し上げたとおり、西日本豪雨の被災地では、熱中症対策やニーズのミスマッチ等々の課題もいろいろあったというふうに伺っております。

 このため、内閣府といたしまして、社会福祉協議会やボランティア等との連携を図って、災害時において災害ボランティア活動が円滑に行われるように、その活動環境の整備を図ってまいりたいと思っております。

 具体的にでありますけれども、行政、それから災害ボランティアセンター、そしてNPO、この三者間で情報共有を図って、連携のとれた支援活動を行うための情報共有会議というものの開催を支援をしているところでございまして、今後とも、厚労省など関係省庁とも連携協力しながら、災害ボランティアセンターの支援を推進してまいりたいと思っております。

橋本委員 いろいろな形で、例えば協力体制をつくるだとか、もともと社協がやっているということですから、その所管をしてその基金等を充当して云々という話が厚生労働大臣からあったりいたしました。

 けれども、何というんでしょうね、やはり、現場で随時いろいろなことがその場その場で必要になるわけです。そのときに、安心をして運営する側が出せるという環境をどうつくっていくのかというのは、別にどちらが所管でも構いませんし、別にそれが税金でなきゃいけないとも思いませんが、ぜひそれは日ごろの備えとしてつくっておいていただきたいなということは要望したいと思いますし、私は、できることなら、きちんと法律の中かどこかに位置づけか何かをつくって、それがちゃんと自治体も安心をしてできるという裏づけをつくっていただきたいということは要望したいと思います。

 さて、もう一個。

 今回、災害では、倉敷市では特に先ほどのような状況がございまして、避難所での生活を、それから、かなり多くの方がかなり長期間されるということがございました。今回、倉敷市では、段ボールベッドの導入というのをいち早く市長が決めていただきまして、また、プッシュ型支援もありまして、ちょっと現場でダブっちゃったりしてトラブルがあったりしたんですけれども、いずれにしても、一週間ぐらいでちゃんと入ったというのは、僕はよかったなと思っております。

 ただ、これまでの例でいくと、必ずしも全部の自治体が、ちゃんと段ボールベッドをみんなにやるというふうになっていない、送ったけれども使われていないとか。担当者の人が、段ボールベッドが来たんだけれども使いますかと聞いちゃうと、避難されている方は、布団で生活できるからいいやと言っちゃうんですね。あるいは、申しわけない、我慢すれば済むからいいやと言って。だから、使われないで倉庫に眠っちゃったみたいな例も過去にはあったようであります。

 ただ、やはり、布団で寝ているよりも、ベッドなり、簡易ベッドでもいいんですが、ちゃんとそういうところで寝ている方が、エコノミークラス症候群みたいな災害関連死を減らすということは言われておりますし、希望を聞くとか聞かないじゃなくて、みんなが、それなりに長期の避難所になったら、そういうものが準備されるんだということにしておかないと。

 倉敷市でも、私と、段ボールベッドを推進している水谷さんという方が一緒に市役所に行って、お話をしに行って、入れましょうと言って、一旦預かられて、翌日、市長さんが、やりますと言っていただいたので入ったわけですけれども。そのほかにも、救助だとかで忙しい市長さんの決断を待つことなく、一定期間以上の避難所というものにはそういうものがちゃんと入るのだということを、日ごろからこれは、標準的な避難所の姿というものを、しかも、それなりに生活環境が整った姿というものを共有をしていくということが大事なんだと私は思っています。

 七月七日に内閣府防災が、避難所の環境についてという通知を出しました。七月七日、洪水が起こっている中で見ません、通知なんか。日ごろが大事なんです。

 先ほど紹介した水谷さんという方は、昭和五年の災害のときでも現在の災害でも、避難所の景色は変わらないということを言っておられます。要するに、体育館みたいなところで布団を敷いてみんな雑魚寝している、それはやはりどうにかしないといけないと思います。(発言する者あり)プライバシーの問題もあります。おっしゃるとおりです。

 やはり、避難所の景色を変えることができたら災害関連死や二次健康被害を防ぐことができる、こうおっしゃっているわけでございまして、それをやるのはいつですか、今でしょう、ちょっと懐かしいフレーズでございますが、私はこう思うわけであります。

 ぜひ、このことは、食事だとかお手洗い、今お話のあったプライバシーも含めて、こうしたものを今後の教訓として、しかも、市長さんが、どうしようか、ああしようかと迷わないで、もうみんながそれを共有していれば、もう当たり前にそれは準備するんだということをしなきゃいけません。ぜひそのことを取り組んでいただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

山本国務大臣 御案内のとおり、内閣府では、市町村に対しまして、指定避難所における生活環境整備のために必要に応じて整備する設備、備品、これを周知して、そして、平時からの整備を促しているところでございますし、また、災害救助法が適用された場合には、被災都道府県に文書を発出をいたしまして、その費用は国庫負担の対象となるので、避難所の生活環境の整備を進めるように促しているところでございます。

 今、橋本議員お話があったように、段ボールベッドでありますけれども、非常にこれは好評でございまして、おじいちゃん、おばあちゃんが本当にそのことに対して感謝されるということが、私も何度も経験をいたしました。

 今回、プッシュ型の支援で、六千八百個の段ボールベッド、それから約三百基の仮設トイレ、これを被災地にお送りして、支援を必要とされている被災者に支援を行っているところでございます。

 いずれにいたしましても、避難所の生活環境の整備につきましては、地域の実情も踏まえ、市町村において判断されるものではございますけれども、今現在、杉田内閣官房副長官をトップといたしまして、平成三十年七月豪雨災害に係る初動対応検証チーム、これをつくって今検証しているところでございます。

 内閣府といたしましても、引き続き関係省庁と連携して、都道府県、市町村には避難所となる施設の環境整備を推進していただくように、平時から国による支援内容の周知に努めてまいりたいと思っております。

橋本委員 ぜひ、今回のことを教訓にして、そうしたことをしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 終わります。

野田委員長 この際、堀井学さんから関連質疑の申出があります。岸田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。堀井学さん。

堀井委員 自由民主党の堀井学でございます。

 まずもって、質問の機会をいただきました委員長を始め理事各位の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。

 この場に立って質疑をすることが私は初めてとなりますが、北海道胆振東部地震の状況を、選挙区を代表して地元の声を政府に届けよと命じられたものと思い、その責任を果たしてまいりたいと思います。

 平成三十年、日本列島は多くの自然災害が発生し、とうとい命が犠牲となられました。二月の新潟、福井県の北陸の豪雪、六月には大阪府北部を震源とする地震、七月には西日本を中心とした豪雨災害、夏には全国各地での四十度を超える異常高温、七月、八月、九月にかけて猛威を振るった相次ぐ台風災害、そして九月の北海道胆振東部地震であります。

 ここで、災害にて亡くなられた方に対しまして哀悼の誠をささげたいと思います。そしてまた、被災された全ての方に心からお見舞いを申し上げます。

 自由民主党は、これまで、日本各地で起こり得るあらゆる災害に対し、二階幹事長、岸田政務調査会長を中心に、発災直後にいち早く災害対策本部を立ち上げ、災害の状況の把握を迅速に行い、関係省庁に対して的確に指示を行ってまいりました。

 また、被災地の自由民主党、公明党の都道府県議会議員、市町村議会議員と綿密な連携を図るとともに、被災した都道府県知事、また被災自治体の首長を始め関係各団体の皆様方と意見交換を幾度となく行わせていただいて、緊急要請や緊急要望に対しスピード感を持って対応し、現場に寄り添い、被災地の実態に即した復旧復興を第一に考え、支援策をつくり上げてきたのであります。

 全国で多発する災害に素早く対応し、支援策を打ち出す、これが、政府と一体となって取り組む政権与党、自由民主党、公明党の緊急時における災害対応であります。被災地の声、地元の声が国政の場に素早く届く、被災地の助けを求める声に対して国の行う支援策が素早く反映されて、補正予算の編成が行われるのであります。この力強いネットワークと組織力が、災害が発生した際、あるいは我が国が危機に直面した際に多くの国民から支持をされている政権担当能力であり、期待と信頼をお寄せいただく礎となっていると確信をするものであります。

 この臨時国会におかれましては、ことし日本各地で起こった災害に対する復旧復興のための九千三百五十六億円から成る補正予算の審議であります。今もなお避難所にて苦しい生活を余儀なくされている方、来年の営農の再開を待つ方、経営再建を待たれている方、プレハブで授業を受ける子供たち、被災地である地元を離れ遠くの病院に転院している方、被災された全ての方のためにも、一日も早い成立を目指さなければなりません。

 十月に新たな第四次安倍内閣が発足をいたしました。安倍総理を始め大臣に御就任された皆様方にお祝いを申し上げたいと思います。平成三十年に起きた一連のこの災害に対して、政府、各省庁、万全の体制を整えて復旧復興をなし遂げていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。

 この写真をごらんいただきたいと思います。北海道胆振東部地震、厚真町の発生直後のものであります。九月六日午前三時七分、マグニチュード六・七の地震が発生をいたしました。北海道全体で四十一名の方が犠牲となられました。この写真の土砂崩れでは三十六名の方が生き埋めとなり、犠牲となられたわけであります。

 安倍総理は、直ちに官邸にて災害対策本部を立ち上げ、関係大臣に、人命救助を第一として、自衛隊、警察、消防に対して安否の確認に全力を挙げる指示を出されました。また、発生から三日後の九日に現地に直接入られました。被災の状況をしっかりと御確認をされ、その場から関係各省庁に指示を出されておりました。避難所を回られ、お一人お一人に言葉をかけられて、激励をしていただきました。

 改めて、安倍総理、今もなお被災地で苦しんでいる皆様に対しまして、復旧復興に向けた決意をお伺いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 九月六日に発生した北海道胆振東部地震については、私自身、被災現場を視察し、自然災害への思いを改めて実感をしたところでございます。

 既に町もだんだん人口減少に苦しむ中において今回のこの地震ということで、本当に皆さん茫然としておられたわけでございまして、そういう皆さんがまたここで頑張っていこうと思っていただけるように、政府一丸となって復旧復興に全力を挙げていきたい、こう思っているところでございます。

 特に、北海道においては既に相当気温も低下をしているところと思いますが、本格的な冬を迎える前に避難所等における生活から移行していただくことが重要と考えています。

 関係自治体の復旧復興事業が進むよう、十分な予備費を活用して、発災後直ちにプッシュ型支援を実施するとともに、生活やなりわいの再建に向けた支援策の実施、激甚災害の指定などの対策を迅速に講じてきたところであります。

 また、被災地の復旧復興を更に加速するため、平成三十年度補正予算案に九千三百五十六億円を計上しているところであり、早期の成立の御理解と御協力をお願いしたい、このように思います。

 皆さんが、厚真町におきましても、もう一回ここで頑張って農業をしていこう、商売をしていこう、そういう決意をしていただく上においても、なりわいの復興は極めて重要であります。もちろん、住まいの復興においては、避難所から一日も早く移っていただくことも重要でございますが、生活の復旧、住まいの復旧、そしてなりわいの復興に全力を傾けていきたい、このように考えております。

堀井委員 ありがとうございます。

 今もなお、四市町十カ所の避難所にて三百十八名の方が避難所生活を余儀なくされているわけであります。冬を迎える前に仮設住宅に入居できるよう、今総理からも御答弁ありましたが、ぜひともお願いしたいと思います。

 この仮設住宅への移行の現状と見通しについて、お伺いをしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 政府としては、地震発生以降、被災自治体との緊密な連携のもと、政府一丸となって対応に当たってきており、既に存在する空き家、空き室を応急仮設住宅として積極的に活用するとともに、その入居要件を半壊であっても入居できるようにするなど、被災者の方々が困難な避難所生活を一日も早く終えることができるように全力を尽くしています。

 避難所では、被災家屋の応急修理を待っている方に加えて、生まれ育った土地を離れたくないという思いで建設型の仮設住宅を希望する方も多いと伺っています。被災自治体関係者の御努力により、建設型の仮設住宅は既に百三十戸が完成し、今月末には更に九十三戸が完成予定であり、速やかに入居していただけるよう後押しをしてまいりたいと思います。

 本格的な冬を迎える前に、被災者の皆様が避難所等における生活から応急仮設住宅などの住家に移っていただき、一日も早く安心した生活を取り戻すことができるように、政府としても、引き続き被災者の皆様の御要望にきめ細かく応えていきたい、このように考えております。

堀井委員 ありがとうございます。

 北海道各地で、昨日そして一昨日と氷点下を記録いたしました。本格的な冬を迎える前に、安心して暮らせる仮設住宅の整備に関係各位のより一層の御尽力をお願いしたいと思います。

 次に、農林水産省にお伺いしたいと思います。

 この写真を見てのとおり、土砂が流れた先には農地が広がっております。厚真町は、農業を基幹産業とする、北海道でも大変おいしいお米の産地であります。しかし、家は土砂の下敷きとなり、家族を失い、そればかりか親戚、友人、幼なじみまでも失い、農地に土砂が流れ込み、農機具も流され、身も心も悲しみに暮れ、来年の農業を続けていく意欲を失いかけているわけであります。

 そこで、吉川農林水産大臣にお伺いしたいと思います。

 被災された農業を営む皆様方に対して、農林水産省として、この土砂の流れ出た農地の回復をどう図っていくのか、また、被災した、また損壊した農機具、農業関連施設の復旧復興をどうなし遂げていくのか、お伺いしたいと思います。

吉川国務大臣 お答えをさせていただきます前に、まずは、このたび、北海道胆振東部地震で多くの皆様が犠牲になられました。心よりお悔やみと、そして哀悼の誠をささげたいと存じます。そして、被災をされました全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。

 堀井議員におかれましては、この発生直後から、被災をされた地域に寄り添っていただいて、復旧に御尽力をされてまいりましたことも、私も、農林水産大臣を拝命する前にそういった姿を拝見いたしておりましたので、これからもしっかりとこの復旧に向けてともに対応をしてまいりたいなと存じております。

 ことし、北海道は、御承知のように、北海道と命名されて百五十年を迎えることができました。その折のこの胆振東部地震は、震度七、今まで北海道民が経験したことのない大きな地震を経験いたしました。

 北海道は、我が国最大の食料供給基地でもございます。その復旧復興は喫緊の課題であると認識をいたしておりまして、その上において、今御指摘をいただきました農地についてでありますけれども、まずは、山腹崩壊により、約百四十ヘクタールに土砂の流入被害が発生をいたしております。補助災害復旧事業によりまして、早急に土砂を排除する予定でもございます。

 さらに、この復旧に当たりましては、山林や道路の復旧工事と連携して進める必要がございます。現在、治山や道路部局との間で工事実施の調整を行っていますとともに、流入土砂の土捨場の確保を進めているところでもありまして、できる限り多くの農地において来年の営農が可能になりますように、早期の復旧に向けて全力で支援をしてまいりたいと存じております。

 また、二点目に御指摘をいただきました農機具、農業関連施設についてでありますけれども、まずは、被災農業者向け経営体育成支援事業を発動いたしました。補助上限を撤廃いたしまして、補助率を十分の三から十分の五に引き上げさせていただきました。さらに、施設の撤去や農業用機械等の再建や修繕に必要な経費助成も行うことといたしております。

 そしてまた、被災を機に作物転換や規模拡大に取り組む産地に対しましては、農業用ハウスの設置に必要なパイプ等の資材導入や、あるいは農業用機械等のリース導入に要する経費も助成をいたします。さらには、被災した共同利用施設への、再建、復旧に向けまして、必要な経費も助成をさせていただこうとしているところでもございます。

 私が大変感銘を受けましたのは、被災をされてお亡くなりになりました農家の方々のところ、水田地帯でありますが、JAの皆さんやあるいは農家の皆さんが協力し合って稲刈りをされておりました。その稲刈りに対して、JAを通じて機械等のリース等々の支援策も講じさせていただいているところでもございますので、更にそういったことをしっかりとお伝えをさせていただきながら、私自身も、大臣を拝命いたしましてから被災地三町も訪問をさせていただきましたので、これからもまた、御地元の皆さんや道庁やJA等の関係者と意見交換を行ってまいりたいと思いますし、被災された方々が農林水産業を続ける意欲を失わずに一日も早く経営が再開できますように、この支援を加速させていきたいと考えております。

堀井委員 ありがとうございます。

 被災地で農業を営む皆様方は、この補正予算の審議、テレビ中継を固唾をのんで見守っていることだと思います。吉川大臣の答弁は、まさに被災自治体、農業関係団体、そして一人一人の農業者に寄り添った、気持ちのこもった答弁であったと思っております。本当にありがとうございます。

 次に、農業用水の確保についてお伺いしたいと思います。

 お米をつくる農業者にとって、営農に欠かすことができないのは農業用水であります。この取水管が地震により損壊をし、来年の営農に間に合うのかと非常に不安が広がっているところであります。今後も、調査結果が明らかになれば、まだまだ被害が拡大することが予測されております。来年の営農再開に向けて、この取水機能をどのように回復させるのか、伺います。

 また、あわせて、新しい農業用水路、取水管が新しいところも損壊をしているわけであります。この新しい方の取水管をどのように復旧復興をなし遂げていくのかもお伺いしたいと思います。

吉川国務大臣 この北海道胆振東部地震におきましては、農地や水路等に約三百三十九億円の甚大な被害が生じました。特に、厚真町では、今、堀井議員が指摘をしていただきました、国が造成をしたパイプラインに三百九十カ所で浮き上がりや離脱等の壊滅的な被害が発生をいたしました。

 被災した水路等につきましては、国営造成施設に関しましては直轄災害復旧事業で、それ以外は補助災害復旧事業で対応する方向で、復旧に向けた計画づくりに今早急に取り組んでいるところでもございます。

 また、復旧に当たりましては複数年を要することが見込まれますことから、来年の営農にできる限り影響が生じないように、国、道、町で連携をいたしまして、現在実施中の国営事業で撤去を予定しておりました取水施設を、被災した水路を応急復旧いたします。そして、営農に必要な用水の手当てを図っていこう、そのような考えでおります。

 これによりまして、厚真町の国営事業の受益農地におきましては、約二千八百ヘクタールのうち二千六百ヘクタールの農地で来年の用水の手当てが可能となる見込みでございます。残り二百ヘクタールに関しましては、先ほど御指摘をいただいております土砂災害で、今、これから土捨場をつくり復旧をしてまいりますが、そういった地域にもなります。

 引き続き、来年の営農に必要な用水の手当てや復旧に向けた計画等を地元の皆さんにも丁寧に説明をしながら、営農意欲が損なわれないように、被災した施設の復旧等に全力で取り組んでまいりたいと存じております。

堀井委員 ありがとうございます。

 二千八百ヘクタール中二千六百ヘクタールの営農の再開ができる、めどが立つということであります。残りの二百ヘクタールの営農が再開できるように、ぜひとも皆様方の御協力をお願いしたいと思います。

 吉川大臣は、農林水産大臣に御就任前は、北海道連の会長として、災害対策本部長として、この地震の対応をされてこられました。官邸と密接に直接連絡をとり合い、この震災、さまざまな災害対策を講じてこられたわけであります。北海道内全ての災害復旧支援のことについても理解のある方が、復旧復興のための先頭に立つ農林水産大臣として就任されたことは、北海道民はもとより、被災地の皆様方は何よりも心強く感じているんだと思います。獅子奮迅の御活躍をお願い申し上げたいと思います。

 私も、一人の離農者も出さない、耕作放棄地をつくらない、この覚悟で、全力で復旧復興に臨む覚悟であります。

 二枚目の写真をごらんください。

 地震により、山手線の内側二・三倍にも及ぶ土地の土砂が流れる山腹崩壊が起こりました。また、林道の損壊、木材加工施設が損傷するなど、かつてない規模の災害に、林業関係者に不安が広がっております。

 この山腹崩壊を目の当たりにした、この森で長く林業を営まれる関係者の皆様方からは、この森の森林再生には、五十年、いや、百年はかかる、長期的な視点に立って復旧復興をなし遂げてもらいたいと涙ながらにお訴えをいただいたところであります。

 この山腹崩壊の復旧支援には、相当年数かかるわけであります。短期、中期、長期に分けて支援の必要性があると考えます。早急な課題としては、豪雨や余震による二次災害の対策、中期的には、損壊した林道の整備、緑化を含む今後の治山等の、必要な国土強靱化対策であると考えます。

 農林水産省として、崩壊した森林をどう再生を図っていくのか、また、この地域の主たる産業である林業関係者をどう支援していくのか、お伺いをいたします。

吉川国務大臣 私が視察に入りましたときにも、森林組合の皆さんから、本当に、山がなくなったというお話を頂戴いたしました。極めて深刻な状況だとも思っております。

 二次被害が懸念されるような緊急的な対応が必要な箇所につきましては、災害復旧予算である災害関連緊急治山事業等により、今、早期復旧を図ることといたしております。

 また、緊急対策に加えまして、極めて大きな面積の森林が被害を受けたことに鑑みまして、中長期的な取組といたしましては、被災森林の再生に向けて、治山施設の設置や航空緑化等により計画的な復旧を図っていく必要があるのではないかとも思っております。

 さらに、この地域は、木材の加工施設もたくさんございます。その加工施設の操業を支援するために、農林水産省といたしましては、近隣の国有林において立木販売の前倒しなどの措置を講ずるとともに、北海道森林組合連合会等の協力もいただきながら、原木の確保が図られるよう今現在も対応しているところでもございます。

 森林被害を早急に復旧をして地域林業の復興を図るために、委員も御承知のとおり、今、胆振東部森林再生・林業復興連絡会議が先般設置をされておりまして、国、道、町、研究機関等が協力して、当面必要な対策や森林の復旧方法、木材の安定供給確保に向けた取組等について検討していくことといたしているところでもございますので、技術的な支援も含めて、しっかりと支援をしてまいりたいと存じております。

堀井委員 この連絡会議が設置をされますが、恐らくここでは森林再生計画や復旧方法について協議がなされるものと考えます。何よりも必要となるものは財源確保であると考えます。きょうは、関係閣僚、全ての大臣が出席であります。麻生大臣も、見ていただいたとおりであると思いますので、どうか財源の方もよろしくお願いしたいと思います。

 私は、これだけの山腹崩壊は日本の災害の歴史上に残される事案だと思っております。後世へ伝える復興事業として、国の誇りをかけてこの森林再生をぜひ行っていただきたいと思います。

 次に、総理は所信表明演説にて、電力や交通など、生活に欠かせないインフラの総点検を進める、その結果を踏まえて、災害時にしっかりとしたライフラインが維持されるように、強靱なインフラをつくり上げていくことを示されました。

 北海道は、地震直後、ブラックアウトとなり、二百九十五万戸が停電となったわけであります。世耕経済産業大臣におかれましては、発災直後から北海道電力に対し指示を発し、一日も早い電力復旧に全力を挙げていただいたことには心から感謝を申し上げたいと思います。

 現在、北海道民が不安に感じていることは、電力消費が高まる冬場の電力の状況であります。苫東厚真火力発電所に電力の大半を依存していたこの状況から現在改善が図られているのか、また、現在の電力需給のバランス、冬場においての電力の見通し、今後の安定供給と再発防止をどのように改善を図って国民生活を守るのか、お伺いをいたします。

世耕国務大臣 まず、北海道民の皆さんには、かつてないブラックアウトという事態を経験させてしまうことになりました。大変な苦痛と不安をお与えしたと思っております。電力の安定供給に責任を持つ経産大臣として、心からまずおわびを申し上げたいというふうに思います。

 その上で、苫東厚真の火力発電所の一号機が九月十九日に復旧をして以降は、電力の需給は安定をしております。さらに、二号機、四号機と復旧をしておりますので更に安定をしておりまして、現時点では、無理のない範囲で節電をしていただければ十分大丈夫という状況になっています。

 そして、これから寒くなっていく中の冬でありますけれども、この冬の需給バランスについて、今、電力広域機関の専門委員会で、専門家で検討してもらっているところでありますが、今後、万が一、苫東厚真発電所の三基分が落ちる、これは百五十四万キロワットに相当しますが、こういった電力の停止が起きたとしても、地震のときに協力をお願いして、民間企業が持っている自家発電をたき増しをしてもらって、それを電力系統につなぐということを行いましたが、それと同じことを行い、かつ、大口の工場等の需要家に少し需要の削減を行っていただく、これを行えば安定供給に必要な供給力が十分確保できるという分析が今行われているところであります。

 こういった分析も踏まえて、十一月八日の経産省の審議会で最終的にこの冬の需給対策を決定していきたいというふうに思いますが、深刻な事態にはならないのではないかというふうに考えております。

 そして、再発防止策でありますけれども、これは総理からの御指示がありまして、今、我々は徹底的に点検をしています。

 まず、第三者検証委員会で技術的な分析を行ってもらって、中間報告が取りまとまっています。一般には苫東厚真の三基によってブラックアウトが起きたと言われているんですが、実は、同時に四本の水力発電の送電線にも支障が起こっていて、これが同時に落ちたことによってブラックアウトが起こったという分析が出ているところであります。

 今、そういった技術的な分析を受けて、経産省のワーキンググループで、十一月中に、二度とこのようなことを起こさない対策パッケージを取りまとめて、災害に強い電力供給体制を確立してまいりたいと考えております。

堀井委員 ありがとうございます。

 北海道の寒さの厳しい冬にも安定した電力の供給が確保できるということであります。万が一のトラブルに対しても対応が可能である、災害に強い電力供給体制を構築するとのことでありますから、道民は、この大臣の答弁をお聞きになり、安心されたと思います。経済産業として、今後とも、電力の安定供給に係る政策の充実強化と予算の確保をぜひお願いしたいと思います。

 停電の際に最も危険な状況に陥った一つに、通信機能が完全に喪失したということが挙げられます。固定電話、各種携帯電話がつながらない、極めて危険な状況に陥ったのであります。百七十九市町村中百七十四市町村の一部で携帯電話が使用できなくなりました。これが被災自治体の発災直後の六日から九日の三日間にわたって続いたわけであります。

 被災地の住民が救急や救助を求める際には、警察や消防本部まで直接行かなければならないという、救急車両や消防車両の出動を要請することがこの方法でしかなかった、直接行ってお願いするしかなかったということであるわけであります。日本全国で起こり得る災害に対して、こうした事態は避けなければならないと思います。

 今回の北海道胆振東部地震において、災害時、通信機能の強化を図る必要性が明らかになったわけであります。我が国の災害に強い通信インフラの整備を今後どう図っていくのか、お伺いをしたいと思います。

石田国務大臣 委員御指摘のとおりでございまして、北海道胆振東部地震の際には、広域、長時間の停電が原因となりまして、広い範囲で通信サービスに支障が生じました。また、この週末に私は北海道へお伺いさせていただくんですが、先日、七月豪雨で被災されました広島県にお伺いいたしました。そのときも同様の御指摘がございました。さらには、台風二十一号で関西全域が停電になった場合にも、同様のような指摘があったわけでございます。

 こういうような状況を踏まえまして、総務省では、災害によりまして携帯電話あるいは固定電話が利用できない場合の応急的な通信回復のために、車載型の携帯電話基地あるいは移動型の臨時公衆電話の適切な配置などにつきまして、通信事業者との間で平素から連携体制を整備するための取組を始めているところでございます。

 また、もう一点重要なのは、災害時の拠点となる市町村役場等をカバーする携帯電話基地局についてでございますけれども、停電などでも機能できるようにするための予備電源の整備状況の点検、整備点検を行っているところでございます。

 いずれにいたしましても、こういう取組をしっかり行いまして、災害時でも国民が安心して通信を利用できる環境の確保に努力してまいる所存でございます。

 以上でございます。

堀井委員 ありがとうございます。

 災害時において通信事業者との連携体制の整備が図られるということであります。災害時の通信事業者の優先事項を明確にしていただき、車載型の携帯電話基地局、被災自治体の優先的配備、蓄電機能の増強を図るなど、ぜひとも通信機能の強化をお願いしたいと思います。

 ちょっと時間がなくなってきましたので、グループ補助金についてお伺いしようと思っていましたが、ここは少し割愛させていただきたいと思います。

 このグループ補助金、北海道では適用とならないということでありましたが、それと同等の制度を受けられるということであります。ただしかし、なぜ受けられないのかという懸念も広がっている中で、ぜひとも、私は、いま一度、自治体関係者や被災地域の中小・小規模事業者の皆様に対して、グループ補助金と同等、同じ制度が受けられるということの理解の促進を図っていただきたいというふうに思っております。大臣、よろしくお願いしたいと思います。

 また、今後、被災自治体は、町の復興ビジョンをつくり、町中再生事業に着手をいたします。復興ビジョンに向けて、策定から関係する省庁も参画することによって被災した商工業者の支援の充実も図ることができると考えます。

 グループ補助金と同等の支援制度の活用促進についてと、被災自治体のビジョンづくりからの参画について、策定のときの参画についてお伺いしたいと思います。

世耕国務大臣 御指摘のように、グループ補助金というのは、具体的な物理的被害がかなり広範囲でなければいけないとか、あるいは、どうしても、日本全体のサプライチェーンに影響を与えるとか、そういった条件がついていますので、今回残念ながら対象にならないんですが、これは、被災された中小・小規模事業者の皆さんから見ればやはり被害は深刻でありまして、その方々に制度論の議論をしても仕方がないわけであります。

 我々も何とか少しでもお助けできないかということで、いろいろ知恵を絞って対応策をとっております。

 例えば、いわゆる持続化補助金ということで、小規模事業者の例えば業務用の冷蔵庫とか機械などの設備導入ですとか、店舗の改装、広告といったことをサポートできる補助金も用意させていただいておりますし、商店街における集客イベントの支援というのも予備費で措置をさせていただきました。

 また、被災自治体における仮設店舗設置の支援というのもやらせていただいていますし、政府系金融機関の低利融資ですとか、あるいは一般の保証とは別枠での信用保証による資金繰り支援など、ともかく、既存の予算も含めていろいろなものをかき集めて、グループ補助金に相当するぐらいの応援を一者一者の事情に合わせてしっかりとやらせていただいているところであります。

 また、これから復興を守り立てるための官民連携協議会というのが立ち上がっていますが、そこに北海道経済産業局がメンバーとして加えさせていただいて、風評被害対策ですとか観光振興、あるいは産業基盤の回復と経営再建に向けた方策などの議論に貢献をさせていただいています。

 今後、厚真、安平、むかわ三町の復興に向けた計画づくりが行われる際には、経済産業省北海道経産局の職員をしっかりと参画をさせるなど、支援を行ってまいりたいと思います。

堀井委員 北海道経産局から職員の派遣を御決断いただきまして、ありがとうございます。自治体の皆様方と連携を図りながら、商工業者も一体となってまちづくりが進められるように、そして、受けられる支援を受けられるように、ぜひ寄り添った対応をお願いしたいと思います。

 次に、被災自治体に対する財政支援についてお伺いしたいと思います。

 政府には、いち早く激甚災害指定の決定をしていただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。これには被災地の皆様方も大変、本当に感謝をされていたということであります。

 その一方で、地方の小規模な被災自治体は、今後、財源確保に対する悩みを抱えているのも事実であります。

 理由は、被害の規模が大きく、その携わる事業数が数多くあるわけでありまして、これが積み重なれば自治体の負担というものが莫大な金額になるおそれがあるということであります。これが大きな課題となっております。

 また、関係省庁のあらゆる政策を総動員しても、支援制度の行き届かない、また、さまざまな制度に当てはまらない事業が数多く存在するのも事実であります。町民生活に直結する復旧復興、生活の再建には、これは町単独で復興事業を行わなくてはならないものも今後ふえることが予測をされるわけであります。

 こうした不安を抱える地方財政の財政支援については、今年度、特別交付税等による支援の制度がある、行われるものと承知をいたしておりますが、被災自治体の要望や財政状況などよく聴取をしていただいて、被災自治体に寄り添った財政措置を講じていただきたいと考えますが、総務大臣の御見解をお願いいたします。

石田国務大臣 まずは、発災後速やかに、被災団体の当面の資金繰りを円滑にするための普通交付税の繰上げ交付を行わせていただいたところであります。また、今回の補正予算におきまして計上されております災害復旧事業等に伴いまして、被災団体に新たな財政負担が生じることにつきましては、適切に地方財政措置を講じさせていただきたいと思っております。

 今後とも、今御指摘のように、被災団体の実情を丁寧にお伺いをしながら、特別交付税、地方交付税、地方債による財政措置を行って、その財政運営に支障がないように適切に対応してまいりたいと思っております。

堀井委員 御用意していた質問の一部がちょっと最後抜け落ちたわけですけれども、各委員会でこれからも質疑を続けていきたいと考えております。

 財源確保については被災地の最重要課題でありますので、ぜひとも、和歌山県議会議員を三期、海南市長を二期務めた地方の財政をよく知る方が、スペシャリストが総務大臣になられたわけであります。どうぞ、心ある対応がなされるように、よろしくお願いしたいと思います。

 今、ふっこう割のボードが出ていますが、ぜひとも、北海道を元気にするために、皆様方のお力添えを賜りたいと思います。また、この西日本も同じようにふっこう割が行われております。西日本の方は一月三十一日までであります。北海道の方は二月二十八日まで。どうぞ、補助率は五〇%から七〇%でありますから、単純に考えても旅行代金が半額になるわけであります。国民の皆様方の被災地への御協力をよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 最後に、この場をおかりして、発災直後から今日まで被災地の復旧復興に御尽力いただいた全ての皆様方に、心から感謝申し上げたいと思います。政府には、未来に向かって生きる希望を被災地に与えていただきますようにお願いを申し上げます。私も、復興をなし遂げるそのときまで全身全霊で取り組むことをお誓い申し上げて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

野田委員長 この際、坂本哲志さんから関連質疑の申出があります。岸田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。坂本哲志さん。

坂本委員 自由民主党の坂本哲志でございます。

 私の選挙区は、二年半前、熊本地震で大きな被害をこうむりました。以来、政府、自治体一体となって、今さまざまな取組が行われているところであります。政府におかれましては、強力な支援をいただき、心から感謝をするところでございます。

 熊本地震の後、先ほどから言われておりますように、さまざまな自然災害が発生をいたしました。

 ことしを見ましても、この大阪府北部地震までに、ことしは北陸の大雪災害で幕をあけたんです。雪おろしの途中の落下などによりまして、百十六人の方々が亡くなられておられます。その後、草津白根山の噴火があります。十二人の皆さんが、亡くなられたり、そしてけがをされたりしております。さらには、地震も、島根県西部の地震、これは震度五強でございます。

 昨年は、福岡県の朝倉市を中心とする九州北部災害でございました。その前の熊本地震のときは、台風九号、十号、十一号の三連発で北海道等が大きく傷みました。さらには、新潟県の糸魚川市の強風による大火、これも災害の一つでございます。また、鳥取県の中部地震、さらには茨城県の北部地震、これも震度六弱でございます。

 次々と起こる自然災害に私たちはいかにして立ち向かわなければならないかと、常に考えていかなければなりません。

 そういう中で、私の体験からやはり思いますのは、どうしても、初動を始めとして、一体になった国の力が一番大事だということであります。マンパワーあるいは技術力、財政力、全てやはり国に頼るところが多うございます。これからますます政府一体となった対応が必要になっていくというふうに思います。

 そこで、総理にお伺いをいたします。

 今後起きるでありましょう自然災害につきまして、国の関与の度合いはますます大きくなりますけれども、指揮をとる部署、あるいは緊急実行部隊、将来を見据えた改良復旧プラン、そして実行計画、あるいは計画的な財政措置など、整備すべき点はかなり多いと考えますけれども、国の果たすべき役割と今後の対応について、安倍総理にお伺いいたします。

 そして、もう一点、国土強靱化計画が四年目を迎えました。今後できるだけ被害を少なくするためには、この国土強靱化計画を着実に実行していくということであります。どういうふうに今後見直して、そして実行されるのか、この国土強靱化計画についてもお伺いをいたしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 広域で多数の被害者を発生させる大規模災害では、現場の市町村、都道府県のみでは対応に困難をきわめるところでありまして、坂本議員の地元熊本県においても、熊本地震に際しては、熊本の勤務経験を有し、土地カンのある各省の幹部職員、官房長や局長級でございますが、などを選抜して現地に派遣し、現場で被災自治体との連携に当たって、即断即決で対策を強力に推し進めたところでございます。

 本年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震においても、その経験を生かし、発災直後、直ちに被災地に政府職員を派遣し、被災自治体と緊密に連携しながら対応に当たったところでございます。

 また、東日本大震災以後、被災地の要請を待たずに国がプッシュ型支援で物資を供給できる仕組みや、地方公共団体の要請に基づいて復旧事業等を国が代行できる制度などが創設され、大規模災害時には国による積極的な支援が行われております。

 被災自治体自体が被害をこうむっているわけでございまして、いわば能力が落ちている中においては、当然、国が出ていく。かつ、国が派遣した人がその場で、本人が、一々本省に問い合わせることなく、その場でしっかりと判断ができるようにしていく、スピーディーに対応していくことが大切であろう、こう思っているところでございまして、熊本県で行ったああした体制を今回もとらせていただいたところでございます。

 人の命を守る災害対応はまさに時間との闘いであります。今後とも、大規模災害発生時には、被災地で迅速な応急復旧対策が講じられるよう、都道府県、市町村と連携しながら、国としての積極的な役割を果たしてまいりたいと思います。

 また、災害に事前に備える国土強靱化は喫緊の課題であります。今後は、現在進めているインフラの総点検の結果を始め、近年の災害を通じて培ってきた経験や教訓を踏まえ、国土強靱化基本計画を年内に策定し、中長期的な方針を明らかにする中で、熊本地震等で課題となった被災者の健康管理への取組等を強化するとともに、防災、減災、国土強靱化のための緊急対策を年内に取りまとめ、三年間集中で実施するなど、必要な予算を確保した上で、強靱なふるさと、誰もが安心して暮らすことができるふるさとをつくり上げていく決意でございます。

坂本委員 スピーディーな初動態勢、本当に年ごとに私は充実していると思いますし、重点的な国土強靱化三カ年計画、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 この国の対応とともに、やはり、その後長く続くのは、地方の生活再建、そして、住民の方々あるいは商店街の産業再生でございます。今一番やはりその中で心配されているのは、地方の財政がどうなっていくのかということであります。これだけ災害が多いと、果たして本当に予算が来るのかというような不安に駆られている自治体も多いと思います。

 特に、災害復旧に対しましては、国が補助率三〇%あるいは五〇%の補助事業を出します。そして、それに対して地方自治体が上乗せをして、一割、二割、三割と補助をいたします。それに対して、国が七〇%の財政を措置いたします。いわゆる地方財政措置でございますけれども、この地方財政措置が地方にとっては本当にありがたがられているということでございます。

 しかし、これほど災害が多いと、被災地のところに特別交付税が回って、そして自分たちのところにはもう来ないのではないか、そういう不安が大きくなっております。通常の特交も大事でありますし、そして、復旧復興作業に費やされる特交、特別交付税も大切でございます。

 しかし、特別交付税というのは、地方交付税の六%を充てるというふうに定められております。昨年、その地方交付税が減少いたしましたので、特交額も二%の減少になりました。ますます地方の不安は高まるばかりでありますけれども、何としても、地方自治体の安心、安定のために、この特交、特別交付税の増額、そしてそれによる地方財政措置の充実、これをぜひよろしくお願いいたしたいと思いますけれども、総務大臣の見解をお伺いいたします。

石田国務大臣 御指摘いただきましたとおりに、例年と比べて多くの災害が発生しているわけでございまして、全体として応急復旧対策等に多くの財政負担が生ずるということが見込まれるわけでございます。

 特別交付税につきましては、今、算定作業を進めているところでございますけれども、その特別交付税総額の増額ということにつきましては、今後、被災団体の実情を丁寧にお伺いをし、また状況の把握に努めながら、その必要性について検討してまいりたいと思っております。

 被災団体の御心配、あるいはそれ以外の自治体の御心配、私も十分認識をいたしておりまして、財政運営に支障を生じないよう、今後適切に対応してまいりたいと思っております。

坂本委員 地方の不安を払拭すべき対応をぜひよろしくお願いいたしたいと思います。堀井議員も言われましたけれども、地方も国会議員も体験されている総務大臣でございますので、ぜひ両方の立場からよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 文部科学省職員の不祥事の事案につきましてお伺いをいたします。

 ことし七月、佐野文部科学省前科学技術・学術政策局長が、東京医科大学への次男の入学と引きかえに同大学へ補助事業で有利な取り計らいをし謝礼を受け取ったとして、受託収賄罪で逮捕されました。こういう事件がございました。

 そして、スポーツ庁の調査事業に絡みまして、飲食等の接待を不正に受けたとして、川端前国際統括官が収賄容疑で逮捕されました。

 この二つの事案に対しまして、文部科学省は、八月十五日に調査検討チームを設置して、これまで調査をし、十月十九日に中間取りまとめとして公表をいたしました。

 検証チームは、文部科学副大臣を座長に、弁護士や公認会計士、そして公務員の服務の専門家ら五人から成るメンバーであります。作業メンバーは十五人の弁護士で構成され、幹部職員、文部科学省の全職員に対する書面の調査が行われました。そして、関係者二百人に対してヒアリングを行ったというふうに記載されております。

 報告書を読みますと、中心人物は、贈賄容疑で逮捕、起訴されました元コンサルティング役員谷口浩司被告人と、谷口被告人と深い関係にあり収賄容疑で逮捕されました川端和明被告人、前国際統括官でございます。

 既に辞任をされました戸谷一夫文部科学省事務次官は、川端前国際統括官から、当時、元国会議員A氏との会合への誘いを受けて、会食に参加したと記載をされております。

 減給処分を受けました義本博司高等教育局長は、やはり川端被告人から、国会議員E氏の事務所関係者である谷口被告人と会ってほしいという依頼があり、会合に参加したとあります。

 辞任をいたしました高橋道和前初等教育局長は、これも国会議員E氏より懇親会があるので参加してほしい旨、川端被告人から伝えられ、参加したというふうに記載をされております。

 減給処分を受けました由良英雄前スポーツ庁参事官も、国会議員E氏が懇親会を開催するので参加してほしいと要請を受けて、参加したというふうに書いてあります。

 このことからわかりますように、文部科学省を巻き込みました中心人物は川端被告人と谷口被告人であります。そして、その谷口被告人は、国会議員E氏の政策顧問という肩書で文部科学省の中に巣くっていることがわかります。つまり、川端、谷口両被告人のバックにいるのはE国会議員であり、またA国会議員であるということであります。そういうことが浮かび上がっております。特に、E国会議員は、懇親会という名目で何度も職員の皆さんたちを誘い出しております。

 そこで、この調査報告書では、逮捕されました川端、谷口両被告人、それから背後に国会議員が全てに絡んでいるということが読み取れるわけですけれども、それなのに、なぜ国会議員の名前だけを伏せて、アルファベットで、なぜかアルファベットで表記をされているわけでございます。

 透明な調査からすれば、これは氏名は公表して当然であるというふうに思いますけれども、国会議員A氏、E氏の名前を明らかにすべきだと思いますけれども、文部科学省にお伺いいたします。

生川政府参考人 お答えいたします。

 御指摘をいただきました国会議員の先生方のお名前の公表につきましてでございますが、先方との関係も含め、現在、整理中でございます。現時点においては回答を差し控えさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

坂本委員 先方との調整ではないんですよ。これは国民への義務なんです。説明責任をしっかり果たすべきではないですか。きちんとやはり名前の公表、所属の公表を、それはやるべきだと思いますけれども、いかがですか。もう一度答弁をお願いいたします。

生川政府参考人 お答えいたします。

 谷口被告人の立場につきましては、これまでの報道等から、当時は民進党などに所属をされていた参議院議員の政策顧問の名刺を配って活動をされていたものというふうに承知をいたしております。

 もう一人の方につきましては、民主党に所属をされていた衆議院議員というふうに承知をいたしております。

坂本委員 やっとそこまで出てきたかというような気がいたしますけれども、やはりまず、潔白であるならば、これは、これだけ大々的な調査をやったわけですので、氏名を公表すべきだと思います。

 氏名の公表、そして今後の防止策も含めて、柴山文部科学大臣、その決意をお伺いいたしたいと思います。

柴山国務大臣 今般の事案は、まさに文部科学行政に対する国民の信頼を根底から覆しかねない大変異例な事態であり、重く受けとめる必要があると考えております。

 今回、今、坂本議員から御指摘になられた中間まとめにおきまして、さまざまな事例が紹介をされました。議員の固有名詞につきましては、今、当該議員個人に対していろいろと当たらせていただいているところであります。

 いずれにいたしましても、私が就任させていただいた以降も新たに国家公務員倫理法及び倫理規程に違反する事案も明らかになったことであり、改めて、この場をおかりして、心からおわびを申し上げます。

 私の大臣就任時、安倍総理からは、現在、文部科学行政は極めて重要であり、その信頼回復のために、法曹としての経験を生かし、しがらみのない立場でしっかりと力を尽くしてほしいというお話をいただきました。

 今般、私を中心とする文部科学省創生実行本部をこの十月三十日に立ち上げたところでありまして、中間まとめで指摘された事項も踏まえつつ、若手職員の意見もしっかりと聞きながら、省一丸となって再発防止策の検討を行い、新生文部科学省の創生に向けて取り組むとともに、しっかりと対外的なプレゼンテーションを行っていきたいと考えております。

坂本委員 柴山大臣は私の同僚でありまして、最も正義感の強い、弁護士出身でございます。実行本部をしっかりと軌道に乗せて、そして文部科学省を再生させていただきたいというふうに思います。

 最後に、海洋プラスチックの汚染問題につきまして御質問いたします。

 プラスチックごみによります海洋汚染が世界的に深刻になっておりまして、来年、G20を見据えて、我が国として、この問題にしっかりと立ち向かっていかなければなりません。

 さきの代表質問でも、我が党の稲田朋美議員がこの問題に対しまして質問をされ、総理から、我が国での対策と国際的なリーダーシップに強い意欲を示されたところであります。

 できるところからまずやっていこうということで、自民党でも、自民党本部では会合のときにプラスチックのストローを廃止するというような決断をいたしました。

 そこで、政府でこの対策を先導されている環境大臣にお伺いをいたします。

 プラスチックごみ問題に我が国として具体的にどのように取り組んでいくのか、国民の皆さん方にわかりやすく御説明いただきたいと思います。

原田国務大臣 坂本委員の御指摘のとおり、現在、海洋プラスチック問題、これは地球大の重大かつ喫緊の問題だとして認識されているところであります。

 一説によりますと、環境問題における海洋プラスチックの問題というのは、二〇五〇年には海洋におけるプラスチックの量が魚の重さよりも多くなる、これぐらい深刻な問題だということであります。

 この問題に対しては、政府はもとより、消費者、市民団体、企業、国民各階層のレベルで、しっかりその立場で最大限の努力をしなければいけないなと。また、先ほど自民党がしっかりとっていただいた措置については十分に敬意を表さなきゃいけないと思っておりますし、環境省としても、まず隗より始めよということで、省内また職員に対しては、まずその面のしっかりとした使用削減について指示を出したところであります。さらに、これは政府全体にこうした取扱いが広がるように私どもも進めていきたい、こう思っております。

 今、プラスチック・スマートという名のもとに、国民に向けてのキャンペーンを開始したところであります。さまざま消費者のライフスタイルにも影響すると思いますけれども、例えばマイバッグやマイボトルを持つようにする、こういうことについても……

野田委員長 大臣、時間が参っておりますので、簡潔にお願いいたします。

原田国務大臣 しっかりまた進めていかなきゃいけない。ワイズコンサンプションの観点ですね。そういうことであります。

 国際的にも私どもは途上国を含めた世界全体の取組も指導していきたい、こう思っているところであります。最大限の努力をいたしまして、あわせて、国会の皆さん、また国民の皆様に御協力をよろしくお願いしたいと思っております。

 以上であります。

坂本委員 時間を超過しました。申しわけありませんでした。

 終わります。

野田委員長 これにて岸田さん、橋本さん、堀井さん、坂本さんの質疑は終了いたしました。

 次に、石田祝稔さん。

石田(祝)委員 きょうは総理並びに関係大臣に御質問をさせていただきたいというふうに思います。

 まず、私は、一昨日、大韓民国の大法院で日本企業に対するいわゆる確定判決が出たわけでありますけれども、いわゆる旧朝鮮半島出身労働者と言った方が正確だと思いますけれども、その方に対する判決でありますが、私は率直に言って、一九六五年の日韓請求権経済協力協定、これである意味では終わっている話ではなかったのかというふうに思っておりますけれども、これについて、このことを受けとめてどう総理としてお考えになっているのか、そして今後どうされていくのか、この二点について、まずお伺いをしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 ただいま委員が御指摘になったように、旧朝鮮半島出身労働者ということで私たちはこの事案について捉えさせていただいているところでございまして、これは先ほども説明をさせていただいたんですが、当時の国家総動員法下の国民徴用令において、募集、官あっせん、そして徴用でありましたが、今回の原告四名はいずれも募集に応じた方たちであります。

 本件については、今委員が御指摘になったように、一九六五年の日韓請求協定によって完全かつ最終的に解決をしたものであります。今般の判決は国際法に照らしてあり得ない判断であり、日本政府としては、国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れて毅然と対応してまいります。

石田(祝)委員 ぜひこれは毅然たる対応でお願いをしたいと思います。

 それと、私は外務大臣に一点お伺いしたいんですが、一九六五年のときに決めたことで、無償三億ドル、有償二億ドル、こういう援助というか応援をしたわけですが、今の感覚でいくと、大体今一ドルが百十二円ぐらいですから、足して五億ドル、五百六十億円か、こういう誤解を招くんですが、その当時の韓国の年間の経済規模を考えて、一体、三億ドルでも五億ドルでもいいんですけれども、どれだけのものだったかという感覚がわからないんですね、今。

 ですから、そこのところ、当時はどういう、韓国の一年間の、ある意味では予算、国家経済規模でどのぐらいだったのか、ぜひ教えてください。

河野国務大臣 一九六五年当時、協定によって日本が供与を約束いたしました五億ドルといいますのは、当時の韓国の国家予算が約三・一億ドルでございますので、当時の韓国の国家予算の約一・六倍に相当するものと考えております。

石田(祝)委員 意外と、私はそのことを、ちょっとレクを外務省からお聞きをしたんですけれども、今の感覚でどうしても考えてしまうと、これは大した金額じゃないな、こうなるんですけれども、金額の多寡ということでは私はないと思いますが、これは日本と韓国、大韓民国が大変難産をした末での結論で、それを日本は誠実に履行した、こういうことで、その経済規模についても今お話があったとおりであります。

 続きまして、安倍総理の訪中についてお伺いをしたいんですが、私も、九月の五日から九日まで、公明党の訪中団として北京、天津に行ってまいりました。

 ことしは、我が党の創立者である池田大作先生が五十年前にいわゆる国交正常化提言をなさった、そしてその後、十年後になりますけれども、日中の平和友好条約が結ばれて四十年、こういう記念すべき年でありました。それで、総理も七年ぶりに公式訪問をするということで、日中の関係は大きく私は前に進んだと思います。

 たくさんの覚書に署名をなさって、ともにいろいろとやっていこうということでありますけれども、全部お聞きするともう時間がなくなってしまいますので、総理の訪中、御自身から語っていただくのもどうかと思う気もしますけれども、総理の口からお聞きをしたいということと、それで、五月に李克強首相が参りました。総理が行かれた。来年は習近平国家主席、ぜひと私は思いますけれども、お会いをして、これは確かに来年は来る、こういう感触を総理が持たれたかどうか、その点もあわせてお聞きしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 日中関係は、隣国であるがゆえに、さまざまな課題、問題があるのは事実であります。

 ですから、私は、政権発足当初から申し上げてきたんですが、問題があるからこそ、これは首脳間が率直に話合いをしなければならない、むしろ、課題があるからこそ、お互いに忌憚のない意見交換をし、どのようにマネージをしていくかということが大切ではないかということを申し上げてきたところでございますが、今回、私の訪中に当たりましては、李克強総理とも、あるいは習近平主席とも、じっくりと時間をとりながら、相当突っ込んだ率直なやりとり、意見交換をすることができた、こう考えております。

 今後も、恐らくさまざまな課題はあるわけでありますが、大局的な観点から首脳同士が率直に語り合うことで、そうした課題もマネージをしていく、日中関係の新しい時代を切り開いていくことができる、そのための訪中となった、こう考えております。

 習近平主席の訪日については、私から習近平主席に対して、来年の訪日を改めて歓迎する旨を述べ、これに対し、習近平主席から、謝意を表しつつ、真剣に検討したいとの応答がございました。

 五月の李克強総理の訪日、今回の私の訪中に続き、習近平主席を日本にお招きをして、首脳同士の相互訪問を通じて、あらゆる分野の交流、協力を推し進め、そして日中関係の新しい時代を切り開いていく考えでございます。

石田(祝)委員 こういう形で、首脳の往来は非常に私は大事だと思いますし、それと同時に、やはり、私も中国へ行ったときに、青年と女性にまた来てもらいたい、そういう中連部の方のお話もございましたので、そういう点も、日本もお招きをする、たくさんの方、青年を招くということも言われておりますので、ぜひ関係性がより深くなっていくように私はしていただきたいなというふうに思います。

 私も中国に行って、四年前にも行ったんですが、そのとき、非常にスモッグ、空気が悪いと言われていたときがありまして、それで、私が行くということになったら、私の息子がマスクを持っていけと言うわけですね。気を使ってくれているんだと思いますけれども、帰って、マスクなんか全く必要なかった、非常に空気がきれいになっている。

 これは行ってみなきゃなかなかわからない、行かなかったら前の印象のままということになりますので、私は、往来が頻繁になればなるほどきずなは深まっていく、こういうふうに思っておりますので、これからも、首脳外交を始め、我々もしっかり政党外交としても力を尽くしていきたいと思っております。

 続いて、経済再生担当大臣にお聞きをしたいんですが、TPP11、十二月三十日に発効、十一カ国中、GDPの要素をのけまして、六カ国が国内手続を終わればそれから六十日後にやるということで、このTPPの問題については、12のときから、私は、ある意味でいえば、甘利前大臣も大変御苦労なさったんじゃないかな。フロマンさんに、タフネゴシエーターと言われた方で、甘利さんの御努力もあっただろうし、また、今の茂木大臣も大変な御苦労をされておまとめになったと思います。

 しかし、あと五カ国が残っておりますし、さらに、アメリカがどうするか、このこともありますので、そういう点もあわせて今後の見通しをお聞かせいただきたいと思います。

茂木国務大臣 ありがとうございます。

 我が国が主導して協議を取りまとめ、早期発効を目指してきたTPP11協定、昨日、六カ国目となりますオーストラリアが国内手続を終了し通報した、そういったことで、ことし十二月三十日にこれが発効するということが確定をしたところであります。

 去年の今ごろでいいますと、まだダナンの大筋合意まで行っておりませんので、かなりスピード感を持ってプロセスを進めることができたと思っております。

 本年三月八日の協定署名後、迅速に手続を進めてくれたメキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、そして豪州に敬意を表するとともに、ベトナムも十一月中旬を目指しているということでありますし、現在手続中の国ができるだけ早期に手続を終えるよう、我が国としても引き続き働きかけを行っていきたいと思っております。

 今、世界で保護主義の動き、こういったものが広がる中、TPP、そして日・EU・EPAを始め、自由で公正な二十一世紀型の新しいルール、これを世界に広げていく動き、日本として主導していきたい、リードしていきたいと考えております。

 その上で、米国について石田政調会長の方からお尋ねでありますが、今回、日米で物品貿易協定について交渉開始することで合意をいたしましたが、TPP交渉においても、これは甘利大臣の時代からそうでありますが、フロマン通商代表とまさにバイの交渉、二国間でさまざまな協議を行ったものでありまして、現在のアメリカがすぐにTPPに復帰をするというのは難しい面もあると思いますが、これからのTAG交渉、物品貿易協定交渉、これを行っていくことが、米国のTPP復帰にとってプラスにはなってもマイナスになることはない、そのように考えております。

石田(祝)委員 続いて、今大きな課題として取り上げられておりますけれども、外国人材の受入れ拡大についてお伺いしたいと思います。

 今回、新しい在留資格を設けて外国人材の受入れを拡大する、こういうことを総理がことしの骨太方針も含めておっしゃっておりまして、我が党としても、昨日、政調全体会議で手続が終わりまして、閣議決定に臨むように、今最大の、最後の努力をしているところでございますが、この拡大をする理由について、きょうはせっかくテレビも入っておりますので、総理からわかりやすくぜひお話をいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 アベノミクスの推進により、成長から分配への経済の好循環、着実に回りつつある中、有効求人倍率は四十四年ぶりの高さとなっております。一例を挙げますと、介護においては三倍以上、建設業の中には十倍を超えるものがあるなど、極めて高い数値を示しています。

 他方で、少子高齢化の影響により、労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少しており、現下の人手不足の状況は深刻な問題となっています。

 この問題への対応はまさに待ったなしでありまして、喫緊の課題であることから、今回、生産性の向上や国内の人材確保のための取組を行ってもなお労働力が不足する分野に限り、新しい在留資格を設けることにより、これに対応することとしたものであります。

 例えば、介護の現場においては大変な人手不足になっていることは事実であり、そういうことに対する不安も広がっているわけであります。

 今申し上げましたように、生産性の向上も行ってまいりますし、あるいは、この安倍政権において、女性の活躍等において、二百万人、女性が新たに仕事についた、あるいはまた、六十五歳以上になっても働きたい人は継続雇用が可能になるような仕組みを今これからつくっていくこととしておりますが、そうしたことを見通してもなお難しいということになっていく分野はあるわけでございまして、そういうニーズに応えていく必要があるんだろう、こう考えているところでございます。

石田(祝)委員 生産年齢人口が何百万人ということで減っている、そういう中で、日本の経済成長をどう確保していくか、これは非常に私は大事な点だというふうに思っております。

 特に、じゃ、女性にもっと仕事についてもらえばいいじゃないかという方もいらっしゃる、高齢の方にもというお声の方もいらっしゃる、また、AIが使えるんじゃないかという方も私はいらっしゃると思うんです。

 しかし、今、女性の就業率は、もう日本はアメリカを超えているんですね、割合としては。ですから、もうずっと伸びていくということはなかなか考えにくいわけでありますので、私は、今回しっかりとした制度をつくって、日本に来ていただいて活躍していただく、こういうことが大事だというふうに思っています。

 それで、ちょっと記憶が違っていたら申しわけないんですけれども、官房長官は、日本を選んでいただくということが大事なんだ、選んでいただけるのか、こういうお話を記者会見でなさったところを私は見ました。

 これは、日本が、外国から来たい人を、君はいいよ、君はだめだよということじゃなくて、逆に、日本に来る人が、日本に来てくれるのか、いい人材は今世界じゅうで奪い合いになっているわけです。例えば、ドイツだって介護の人を入れたいということをやっているわけです。ですから、これはちょっと考え方を変えないと。

 しかし、野方図にやるわけにいきませんから、しっかりとしたものをつくっていただいて、今回は、これから閣議決定なさった後、この法案は国会で審議になると思いますけれども、我々が選ぶんじゃなくて選ばれる国になるという、官房長官はなかなかすばらしいことをおっしゃったなというふうに私はそのときに思いまして、選ばれる国になるということは、日本人にとっても更にいい国になるわけでありますから。

 その中で、総理、いろいろ言われる中で、私は、今回のことは多文化共生社会、こういう観点から非常にその一歩ではないかと思いますが、なお、移民政策ではないのか。移民ということについて、いわゆる負のイメージを持った方も私はいらっしゃると思います。ですから、これは、総理は、そうではないよ、そういう負のイメージでの移民ということではないよということを私は明確におっしゃっていただきたいなと思います。

安倍内閣総理大臣 今、石田委員が指摘されたように、例えば介護の分野においては、まさに人材のとり合いになってきているというのも事実だろうと思います。

 政府としては、いわゆる移民政策をとることは考えていません。移民や移民政策の概念は多義的なものでありますが、政府としては、例えば、国民の人口に比して一定程度の規模の外国人及びその家族を期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとする政策をとることは、考えていないということでありまして、今回の制度改正はこの方針に沿ったものでありまして、そうした誤解を我々は解いていきたい、払拭していきたい、こう思っています。

 すなわち、新たな受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、生産性向上や国内の人材確保のための取組を行ってもなお外国人材の受入れが真に必要となる分野に限り、一定の専門性、技能を有する外国人を期限を付して、そして実際に、外国の方も、一定の期限、日本に行って頑張って仕事をして、後は自分の国でそのときの経験等も生かしつつ頑張っていきたいと思っている人が、かなりこれは多いわけでございまして、そういう皆さんにということであります。

 期限を付して受け入れるものでありまして、先ほども申し上げました、いわゆる我々が定義している移民政策とは明らかに異なるものであるということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。

石田(祝)委員 午前中最後の質問で、簡単に、簡単と言うと失礼ですけれども、させていただきたいんですが、これは厚労大臣にお願いしたいと思います。

 一つは、今回の制度で入国される方は、いわゆる労働者という形で労働法制の保護の対象、保護とは失礼ですけれども、対象になるのかどうかということと、私は、これだけたくさん入ってこられると、不幸にして病を得てお亡くなりになる方、また、事故で亡くなられる方もいると思うんです。

 しかし、外国から来られる方は、やはり文化とか風習が違う、葬儀の仕方も違う、火葬なんかとんでもないという国も当然あるわけですから。そういうことに対して、その人の最期、どう尊厳を持ってまたお国にお返しをするかとか、そういう点について、これは厚労大臣にぜひ検討をしていただきたいということ、この二点を簡単にお願いします。

根本国務大臣 最初の労働法制の適用関係ですが、労働基準法や最低賃金法、そして労働者災害補償保険法、これは、国籍にかかわらず、事業主に雇用されている労働者であれば適用対象となります。

 新たな外国人材の受入れ制度によって受け入れる外国人労働者についても、事業主に雇用されている方であれば、日本人労働者と同様に、これらの法律が適用されるものと考えております。

 例えば、労災保険の適用事業に雇用されている外国人労働者が通勤災害や労働災害に遭った場合には、日本人労働者と同様に、労災保険法の補償の対象となります。

 次の御質問ですが、委員御指摘のとおり、日本国民のみならず、外国人が日本で亡くなられた場合において、その御遺体について、多様な宗教や文化に適合した形で適切に埋葬、火葬又は本国への搬送等が行われる必要があると考えております。

 その際に、宗教上、御遺体を火葬できない場合等の事情で、本国に搬送するのに長期間を要する場合、こういう場合には、死後変化の進行を防止するエンバーミングの技術も必要になると考えております。

 いずれにしましても、委員お話しのように、今後、日本に来られる外国人の増加が見込まれるところであって、外国人の御遺体が宗教や文化などに配慮して適切に取り扱われることが重要と考えております。

石田(祝)委員 午前はこれで終わらせていただきたいと思います。午後からまたよろしくお願いします。

野田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時二分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。石田祝稔さん。

石田(祝)委員 午前に引き続きまして、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 午後は、まず、防災、減災についてでありますけれども、特に、きょうは絞りまして、学校施設のエアコンと、それからブロック塀の安全の確保、こういう点について御質問をさせていただきたいと思います。

 きょう、私、パネルを持ってきたんですけれども、行っていると思いますが、エアコンを設置して学力にどういう影響があったかということで、これは高知県の香美市の中学校の三校の結果ということで、私があえて高知を選んだわけじゃありませんけれども、データが二つしかなくて、これが香美市というところの、昔の土佐山田町とか香北町、物部村、そういうところで市になったところであります。

 見ていただきますと、エアコンを入れた、空調ですが、入れたら、〇・九二四という全国比の正答率から一・〇四九になっているということになっております。ですから、私は、もっと強力なエアコンを入れてくれたらもっと成績が上がるんじゃないかな、こう思っておりますけれども、まあ、これはお金の問題もありますが。

 まず、今回、エアコンについて八百二十二億円という補正予算で、これは大変、小学校の児童がお亡くなりになったということも実は熱中症ということでございまして、やはり一番長くお昼間に過ごすのが学校でありますので、これについて今回やっていただくということで、非常に皆、喜んでいるというふうに思っております。

 いろいろな、設置について、当然、積算をして、そして、それに基づいて国がそのうちの三分の一なり補助をする、また、地方においてはその残りのところを起債をするだとか、そういう工夫をすると思いますけれども、その大もとの、一体幾ら工事費を含めてかかるのか。ここについて、いろいろな御意見がありますけれども、ちょっと文部科学大臣に、どういう積算で幾らぐらいという計算にしているのか、まずお答えいただきたいと思います。

柴山国務大臣 先ほどのお尋ねでございますけれども、エアコンの設置費用に関しましては、設置する建物の状況によりさまざまなんですが、必要な性能の機器を勘案した国庫補助基準単価に基づきますと、一教室当たりの設置費用は約百五十万円程度となります。

 そして、今般の補正予算案に計上された臨時特例交付金で補助する場合には、補助率は三分の一であり、一教室当たり約五十万円程度の補助ということになりまして、先ほど議員が御指摘になった八百億円強の予算というのは、未設置である全国の公立小中学校の普通教室、約十七万教室に対して行うという前提で算出しております。

石田(祝)委員 今、積算の根拠、いわゆる国の補助単価のもとになる金額についてのお話がありましたが、これについてはさまざまな意見があるということをまず申し上げておきたいと思います。

 それで、これは、私は高知県ですけれども、沖縄から北は北海道まで行くと、それぞれ平均気温が違うわけですね。ですから、その能力についても、ここの平均気温だとこれぐらいでいいだろうというものも、南の方に行くともうちょっと能力の高いものが要るよ、こういうこともこれは当然あるわけですから、そこのところはよく自治体とも連携をとっていただいて、せっかく、今回やって来年の夏に間に合わせよう、こういう補正予算でありますので、その思いが全国の児童生徒に行き渡るように、ぜひお願いをいたしたいというふうに思います。

 それで、いろいろと意見が出る中で、その設置費用の問題もありますけれども、つけた後、その電気代はどうなるんだ、これは当然出てくる話ですよね。

 つけたんだけれども、電気代がかかるからつけるな、スイッチを入れるなという話になったら、これは全く本末転倒になってしまいますので、ここのいわゆるランニングコスト、光熱費とかメンテナンス費、これをどういうふうに見てくれるんだろうか。こういう疑問も多分、全国の、これからつけようかな、せっかく補正でお金をつけてもらうので、我々もしっかり自治体としてもお金を工面して、しかし、つけたはいいけれども、ランニングコストも相当かかることは間違いありません。

 ですから、これについて、文部科学大臣、また総務大臣、ぜひ前向きのお答えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

柴山国務大臣 ただいま御指摘のとおり、エアコンの導入によりまして、学校施設におけるランニングコストも当然ふえてくるわけであります。

 このため、文部科学省といたしましては、まず、学校において適切な室内環境の確保と、それから同時に省エネが図られるように指導、啓発に取り組みつつ、ランニングコストの削減に努めてまいりたいということが一点目。

 なお、公立学校施設のランニングコストについては、原則として、今少しお話があったとおり、学校設置者である地方自治体がその費用を負担しておりますことから、その使用による光熱費、これにつきましても、従来より地方自治体が担っているところであります。

 地方自治体のランニングコストの負担につきましては、各地域による事情を踏まえて、これは総務省と調整をする必要があると考えております。

石田国務大臣 ランニングコストについてでありますけれども、公立小中学校の学校運営に要する経費につきましては、光熱水費を含めまして普通交付税において措置をいたしておるわけですけれども、しかし、冷房設備につきましての電気代については、今まで設置率が低かったということで、これまでは光熱水費に積算されておりませんでした。

 こういうことから、今回、補正予算におきまして、冷房設備対応臨時特例交付金が計上されました。そういうことを踏まえまして、平成三十一年度より、冷房設備に係る電気代について、普通交付税により措置をさせていただくことを今検討いたしております。

 現在のところ、約千五百校の公立小中学校、それを抽出いたしまして、冷房設備に係る電気代を調査中でございます。その結果を踏まえ、適切に措置してまいりたいと思っております。

石田(祝)委員 大臣、ありがとうございました。

 多分、これを聞かれている全国の自治体の方も、ああ、総務大臣、考えてくれているな、これで安心して、つけた後のエアコンも使えるなと喜んでいただいていると思いますので、どうぞよろしくお願いしたいというふうに思っております。

 それで、今、全国で普通教室が約三十八万というふうに承知しておりますが、そのうち十七万教室が設置をされていないということで、今回、その十七万教室全てに行き渡る予算を組んだ、こういうことだというふうにお聞きをいたしております。

 その中で、教室についてはしっかりやっていただくということでありますけれども、同時に、災害時に避難所となる学校の体育館、ここにエアコンをお願いしたい。

 災害ですから、それぞれ皆さん大変な思いをして避難所に行かれるわけですね。そのときにはもう場所を構っていられないので、避難所にみんながどっと行く。そうすると、ふだん行かない人ですから、ある意味では人間の体というのは発熱体なんですよ、体から熱を発するわけですから、たくさん人がいると当然温度も上がる、体調も悪くなる方もいるかもしれないので、避難所となる体育館のエアコン設置について、これはどういうふうにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。

柴山国務大臣 御指摘のとおり、公立学校施設は、児童生徒の学習の場であるとともに、災害発生時には地域住民の避難所としての役割を果たす重要な施設であると考えております。

 そこで、今般の補正予算につきましては、まずは、児童生徒の日々の学習に際して、熱中症を予防して安全を確保するという見地から空調設置に取り組むわけですから、最も児童が長時間を過ごす普通教室への設置を最優先としております。

 その上で、体育館等への空調設置については、その執行状況を勘案しつつ、各自治体からの要望も踏まえながら、状況を見きわめて対応していきたい、こう考えております。

石田(祝)委員 これは、私は非常に前向きの御答弁だったというふうに思います。

 昨日の我が党の山口代表の質問に対して、総理も、「児童生徒が最も長時間を過ごす普通教室への新設を優先しつつ、地方自治体の実情に応じた対応を行ってまいります。」こういう御答弁がございまして、まさしく今の、その御答弁を私は受けて、柴山大臣も前向きの御答弁をいただいたというふうに思っております。

 それで、三十八万のうちの十七万が残っているということですから、二十一万はもういろいろな自治体が工夫をしてやっているわけですね。ですから、そういうところも、次はどうするか、じゃ、普通教室の次は特別教室かと。また、給食の設備のあるところは、給食室なんかもこれは物すごい暑いわけです。そういうところもあるし、先ほど申し上げたような、災害のときの避難所になる、そういうところもしっかりお願いをしたい。

 実は、東京都はもう東京都でこれはやらなきゃいけない、こういうことで、どうも動き出しているようなこともお聞きをいたしておりますので、東京はお金があるからいいねということにならないように、避難所になるということは、これはもう、災害を受けた方は、ひとしくそういうところで時間を過ごさなきゃなりませんので、どうかその点、よろしくお願いをいたしたいというふうに思っております。

 続いて、ブロック塀の安全対策についてお伺いをいたしたいと思いますが、六月の大阪北部地震で、学校施設でのブロック塀が倒壊をして、小学の女子児童がお亡くなりになった、大変痛ましい事故があったわけであります。

 それで、そのニュースが出たときに、学校施設はもうそのとおり、これは事故が今回あったわけですけれども、じゃ、子供が、自分が通う学校に行く道中はどうなんだということで、私も、ある学校の通学路と言われているところを歩いてみました。そうすると、確かに、学校に行くまでに、いわゆる民家で、もう非常に高いブロック塀を築いているところがあるんですね。それは非常にある意味では古いお家でございます。新しく建てるところは、五十センチぐらいのブロック塀はありますけれども、その上にフェンスでやっている。

 そうすると、しかし、通学路というのは、ここを通りなさいよ、いろいろな意味で学校から、通学路、ここを通るようにというお話もあるだろうと思います。そうすると、それはもういや応なく通る。そのときに、民家で、御苦労されてお家を建てられたと思いますけれども、その当時はそういうブロック塀を高く築くというお家が、そういうスタイルだったかもしれませんが、地震とかいろいろ考えてみると、非常にこれはある意味では危ないのではないのか、こういうこともあります。

 私は、子供さんの通学の安全、また避難路等について、その道中の安全はどうなのかということについて、これもしっかり考えていかなきゃいけない、こう思っておりますけれども、これについて、これは国土交通大臣ということでありますが、よろしくお願いします。

石井国務大臣 まず、大阪北部地震におきまして、ブロック塀等の倒壊により亡くなられた方に対しまして、心よりお悔やみを申し上げます。

 ブロック塀等の安全対策は喫緊の課題であると認識をしております。

 このため、国土交通省は、これまでに、塀の所有者等に向けました安全点検チェックポイントを公表いたしました。また、地方公共団体に対しまして、塀の所有者等に向けた注意喚起の依頼、支援措置の周知を行いました。さらに、建築士関係団体等への協力依頼や関係団体連絡会議の開催等を行っているところであります。

 また、一部の地方公共団体におきましては、所有者への周知のほか、相談窓口の設置や、防災・安全交付金の効果促進事業等を活用した支援に既に取り組んでおりまして、これにつきましては、国土交通省としても更に支援を推進していきたいと思っております。

 さらに、今後のブロック塀等の安全対策についてでありますが、今委員から御指摘をいただきましたように、通学路を含みまして、避難路の沿道のブロック塀等につきましては、建築物と同様に耐震診断を義務づけることができるよう、耐震改修促進法の政令等の改正に向けてパブリックコメントを行っているところであります。

 これとあわせまして、ブロック塀等の耐震診断や、診断の結果、撤去等を行う場合の費用に対する支援につきましても、平成三十一年度の予算概算要求に盛り込んでいるところであります。

 今後とも、ブロック塀等の安全対策につきまして、関係業界や地方公共団体と連携をして対応してまいります。

石田(祝)委員 どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。

 続きまして、消費税率引上げの影響緩和対策についてお伺いをいたしたいと思います。

 我が党も、私が本部長になりまして、影響緩和対策本部というものを設けまして、今、熱心に議論をしているところでございます。

 来年の十月に消費税を予定どおり実施する、消費税上げをですね、こういうことも総理が力強くおっしゃったわけでございますが、そのときに、我が党としては、以前より軽減税率制度、これについて主張を重ねてまいりまして、今回、この軽減税率制度も含まれて制度がスタートするということでございますが、この準備状況と政府の今後の取組について、財務大臣から御答弁をお願いします。

麻生国務大臣 これは政府といたしましても、軽減税率制度というのは初めて導入されるわけですけれども、これが円滑に実施されていくようにするためには、これは、消費者の都合もさることながら、事業者の方も、商売をしておられる事業者の準備というものをきちんとするために、周知させるため、広報等々いろいろさせていただいておるところであります。

 これまでも、軽減税率適用対象となります具体的な事例というのを含みます、いわゆるQアンドAを公表させていただきましたし、また、税務署それから地方の商工会等におきまして、事業者向けの説明会等を開催させていただき、二万九千回ほどさせていただき、参加人員八十三万人と聞いておりますけれども、そういった説明会、個別の相談等々の参加をやらせていただくとか、また、事業者間で対応方法というのが横展開が図られるように、業種ごとの取り巻く環境というのはいろいろ商慣習によって違いますので、百個買ったら一割引いて最初から出しますとか、いろいろなやり方が違いますので、きめ細かく相談に応じるとか、また、軽減税率対応のレジというものの導入というのを図ることに対しましては、補助金を出すことにしておりますけれども、それの補助金申請をされる期間を延長させていただく等々のいろいろな対応をさせていただくなどさせていただいておりますので、更に丁寧にこれを進めていかねばいかぬところだと思っております。

 さらに、民間団体ということになるんでしょうかね、そういったところの周知、広報というのを徹底させていかないかぬということで、事業者の準備状況も踏まえつつ、引き続き必要な措置をきちんとやって、軽減税率の円滑な実施というものに対応させていただければと思っております。

石田(祝)委員 財務大臣以下、財務省の皆さん、大変な御苦労と思いますけれども、どうかよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。

 それで、あと、我が党としても、政府がポイント還元ということを、制度設計に今腐心をされているということでありますが、それに加えて、やはり、所得の低い人を中心にそれプラス何かをする必要が私はあるのではないか、こういうことで、昨日の代表質問でも、我が党の山口代表からプレミアム商品券、こういうお話もさせていただいて、総理からも御答弁がありまして、「所得の低い方を中心に支援措置を検討する必要があるとの御指摘については、その御趣旨を十分に踏まえ、具体的内容を検討してまいります。」こういう御答弁もいただいたわけでございます。

 私たちもいろいろ考えて、どういう形にすればいいのかということでいろいろと考えておりますけれども、一つは、商店街の振興という観点からも、このプレミアムつき商品券ということは非常に有効な案ではないか。これから対象はどうしていくかということは、当然、所得の低い人を中心にということになりますけれども、これにつきまして、総理からの御答弁をお願いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 ただいま御指摘のございましたプレミアムつき商品券についてでございますが、消費税率引上げに当たっては、前回の三%引上げの経験を生かして、あらゆる施策を総動員をし、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応していきたいと考えておりますが、昨日、山口代表の代表質問で、所得の低い方を中心にした支援措置の一環として、税率引上げから一定期間使用できるプレミアムつき商品券の御提案をいただいたところであります。

 所得の低い方を中心に支援措置を検討する必要があるとの御指摘については、御趣旨を十分に踏まえ、具体的な内容を検討していきたいと思います。

石田(祝)委員 総理のそういう答弁も受けて、政府を挙げて、ぜひこれはお願いしたいと思います。

 それともう一つ、衆議院の本会議での質問もいろいろありましたけれども、私たちが主張して実現をして来年からスタートする軽減税率制度、これについて、天下の愚策だと言う人がおりました。天下の愚策、まあ、どういう形でおっしゃったかわかりませんけれども、じゃ、それにかわるものがあるのかと。

 必ず出てくるのは給付つき税額控除なんですよ。それはもう何年も前から言われていて、こうすればできますとか、そんなことは一度も聞いたことがないんですよ。どうやって所得を捕捉するんですか。所得を正確に捕捉しなきゃいけない。そして、一年まとめて申請しなくちゃいけない。こういう、理屈ではそうかもしれないけれども、現実の政治でできますかということが私は大事なんですよ。そこのところを私は大事だというふうに思っております。

 政策というのは実現性が大事だ。言うだけだったらできるわけですけれども、実際、今まで、給付つき税額控除、何人かの方はおっしゃっていましたけれども、じゃ、こうすればできますよ、具体的にこうですよというのは聞いたことがありませんよ。これについて、総理から御答弁をお願いします。

安倍内閣総理大臣 給付つき税額控除は、軽減税率制度、総合合算制度と並び、消費税率引上げに伴う低所得者への配慮の観点から、検討課題の一つではありました。

 給付つき税額控除は、所得が低い方に焦点を絞った支援ができるという利点はあるものの、消費税そのものの負担が直接軽減されるものではなく、消費者にとって痛税感の緩和の実感につながらないという問題があります。そして、今委員が御指摘になったように、所得や資産の把握が難しいという大きな問題がありますと承知をしております。

 他方、軽減税率制度は、給付つき税額控除とは異なり、ほぼ全ての人が毎日購入している飲食料品等の税率を八%、据え置くことにより、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるとともに、低所得者ほど収入に占める消費税率負担の割合が高いという、いわゆる消費税の逆進性を緩和できることから、低所得者に配慮する観点から実施することとしました。

 軽減税率制度の導入に伴い、給付つき税額控除は、消費税率引上げに伴う低所得者対策としては実施することはないと考えております。

石田(祝)委員 この複数税率は、もうEUは全ての国が導入しているんですよ。優秀な日本人でできないことは私はないというふうに思っております。

 それともう一点、非常に産業としての裾野が広い住宅、また自動車、これについてやはり影響が大きく及ぶ可能性があります。これについて、私は、早期に政策、ある意味でいえば方向性を決めていただいて、これを早く周知していただくことが大事じゃないのか。

 特に住宅については、完成時期にもよりますけれども、来年の四月の一日を超えると、完成時期が十月一日を超えますと一〇%ということになるわけですので、年末年始に住宅をお考えの方、またメーカーの方、そういう方からは、方向性を早く示してもらいたいと。そうしないと、四月からそうなりますから、じゃ、今のうちにということになりかねないので、平準化という観点からも諸施策を、税制も含めて、予算と税制で、ぜひ大まかなところを決めていただいて、方向性を周知していただくのが大事だと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 消費税率引上げに当たり、特に自動車や住宅といった大型耐久消費財については、来年十月一日以降の購入等にメリットが出るように、税制、予算措置を講ずることとしておりまして、その具体的な内容については、今後、予算編成過程において検討していきます。

 なお、住宅については、非常に高額な耐久消費財であり、他に先駆けて駆け込みが生じるおそれがあることから、既に措置することが決まっている住まいの給付金の拡充や贈与非課税枠の拡充などが実施されることに加えまして、来年十月一日以降の購入等にメリットが出る施策を準備することについて、速やかな周知、広報を徹底していきたいと思っております。

石田(祝)委員 続いて、価格表示についてお伺いしたいんです。

 我が党も今、団体の皆さんから幅広く御意見をお伺いして、税制、予算についてできるだけ多くの方から御意見を聞いてということで進めておりますが、その中で、やはり小売の方々、スーパーマーケットを含めて、価格表示について、総額ではない今の方式をぜひやらせてもらいたいと。前回のときに一度総額表示でやったら、もう大きく売上げが落ち込んでというお話もございました。

 消費税の増税に、来年の十月から一年半後の二〇二一年の三月までということになっておりますけれども、しかし、その後に、これはインボイスの問題も出てくるわけですね。そうすると二回直さなきゃいけないという方も出てくる。ですから、これはぜひ検討していただきたい。今のままでぜひやらせていただきたいというお声もあります。

 私も、小売の方が一番影響を受けると思いますので、そういう方々の意見もぜひ大事にしなきゃいけないな、こう思っておりますが、この点について、価格表示について、総理としていかがお考えでしょうか。

安倍内閣総理大臣 消費税に係る価格表示については、消費者の利便性を確保する観点から、消費税額を含めた支払い総額が一目でわかるようにするため、総額表示とすることが、これは原則であります。

 ただし、消費税率引上げに伴う転嫁対策の一環として、現在、総額表示を要しないこととする特例を設けています。

 この特例は、消費税率一〇%への引上げから一年半後の二〇二一年三月末を期限としておりますが、その取扱いについては、消費者利便の観点や事業者の価格転嫁の状況等も踏まえつつ、引き続き検討を行ってまいりたいと思います。

石田(祝)委員 よろしくお願いをいたしたいと思います。

 どっちにしろ、これは、レジでは消費税を当然払うわけでありますので、また、売れなければ税も入ってまいりませんので、全体的に小売の売上げを落とさないことが私は一番大事だと思っております。

 続いて、時間もありませんが、教育負担の軽減について少々お聞きしたいと思います。

 昨年の衆議院総選挙で、私たちは、教育費負担の軽減、こういうことを掲げまして、特に総理から、消費税の増税後のお金の使い方について、教育に充てると。私はもう大賛成と申し上げました。

 一昨年の我が党の大会でも、私は、教育こそ格差の固定を防ぐ、貧困の連鎖を防ぐんだ、教育はこれからの日本の最大の課題である、こういうことも申し上げてまいりまして、特に、この四月から六月に、我が党挙げて、地方議員も含めて、百万人訪問・調査運動というのをやりました。四項目で、子育てと介護と中小企業、防災・減災、やりましたけれども、きょうは、教育についてだけパネルをお示しいただきました。

 一番何に不安に思っていますか、こういう問合せをすると、細かく分けてはおりますけれども、やはり、経済的な負担、七四%の方がお持ちである、こういうことであります。

 これについては、昨年の総選挙の結果、消費税の増税分の使い道を変更するという国民の意思を聞いて、これは経済政策パッケージでまとめていただいたわけでありますけれども、私は、我が党が以前から教育費負担の軽減ということで、特に幼児教育の無償化について主張もしてきたところでありますので、もう時間もございませんから、最後に一言だけ、総理から教育についてのお答えをいただいて、終わりたいと思います。

安倍内閣総理大臣 来年から消費税率を八%から一〇%に引き上げるに当たりまして、この半分を、子供たち、そして子育て世代に思い切って大胆に投資をしていくことを決定いたしました。

 そして、来年の十月からは、幼児教育の無償化を実施いたします。そして、再来年からは、真に必要な子供たちに対する高等教育の無償化を実施してまいります。

 まさに、子供たちの未来は国の未来でもあります。しっかりと対応していきたいと思います。

石田(祝)委員 どうも大変ありがとうございました。

 通告をしておりましたが、質問できない質問もございましたので、お許しをいただきたいと思います。

 きょうは大変にありがとうございました。

野田委員長 これにて石田さんの質疑は終了いたしました。

 次に、長妻昭さん。

長妻委員 立憲民主党の長妻昭でございます。

 けさほど、辺野古の工事が再開されたという映像が入ってまいりまして、玉城デニー知事が、ついこの前、総理がおっしゃる沖縄の民意で選ばれたにもかかわらず、きょう再開したということで、昨日も野党で法的手続についての申入れをしたところでございます。

 聞くところによりますと、玉城デニー知事は総理に再度の面会を要請していたということでございますが、それを振り切ってきょう工事を強行したということで、フロートの設置が今なされているということでございます。

 ぜひ、沖縄県と真摯かつ丁寧な話合いをしていただきたい。立ちどまって、真摯かつ丁寧な話合いをしていただきたいということを強く申し上げます。この後、同僚議員がこのテーマについても質問をいたしますので、ぜひ、総理、真摯な御回答をいただきたいと思います。

 そして、災害でございますけれども、大阪の北部地震、そして西日本豪雨災害、台風二十一号、そして北海道胆振東部地震など、大きな自然災害が相次いでおります。亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。

 そして、総理、いろいろ被災地を、我が党の議員も関係者もお話を聞いて支援をしている中で、非常に多い要望が、やはり、自宅や庭、これが大変な状況になっている。自宅も、半壊もあるし、においがきつくて、なかなかもう住めなくなっている。

 こういうようなときに、実は、被災者生活再建支援法という法律がございますが、これが非常に厳格過ぎる要件規定があって、余り、なかなか機能していない。わかるんですよ。政府も若干、半壊について規制をちょっと緩めて、運用を緩めていただいたというのはわかるんですが、それでもまだまだきちっと機能していないということで、我が党含めて野党六党で、ことし三月、被災者生活再建支援法という、半壊でも、一定の要件でも、個人の住宅等々について再建のための支給をする、現在三百万円になっておりますけれども、これを五百万円に引き上げる。東日本大震災以降、非常に建設費が高騰しておりまして、昔の基準ではこれは足りないということでございまして、我々はこの法案を提出したわけでございます。

 総理に事前にお見せをしておりますので、この考え方について、総理の見解を求めます。

安倍内閣総理大臣 被災者生活再建支援制度は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により最大三百万円の支援金を支給するものであります。

 このような制度の趣旨から、支給対象の拡大や支給額の引上げについては、国や都道府県の財政負担等の課題があり、慎重に検討せざるを得ないところでありまして、御指摘の法案については、議員立法によるものでありまして、その取扱いについては国会において御判断いただくものと考えております。

長妻委員 非常にそっけない答弁で、我々、財源も提示をして、この部分を組み替えればできるという提言もしております。

 国会で取扱いということなんですが、これ、自民党は審議に応じていないんですよ。我々野党が出した法案、一切審議しないと。こういう姿勢が非常に目につくので、自民党総裁として、ぜひ、こういう姿勢を改めていただきたい。

 総理は、常日ごろ、野党は対案を示さない、批判に明け暮れているばっかりだ、こういうふうに国会でおっしゃっておられるんですが、例えば、立憲民主党主導で、少なくとも、二十五本、通常国会に法案を出しました、議員立法。原発ゼロ基本法案、公文書管理法案、農業者戸別所得法案、児童相談所の緊急強化法案など、ほとんど審議しないんですよ、自民党。

 こういう対案をきちっと出して、審議しないから世間の皆さんになかなかその中身が伝わらない。いい案であれば、ぜひ、建設的な意見については取り入れていただきたい。

 そして、総理は、野党はいろいろ批判だけに明け暮れている、あと、一部、反対ばかりの野党だと言うんですが、通常国会では、政府が出した閣法、六十一本ございましたけれども、我々立憲民主党は、四十九本には賛成させていただいて、これは積極的な提言も含めて議論に参加して、八割の法案に賛成をして、ただ、カジノ解禁法とか過労死をふやす働き方改革と称される法案、あるいは、参議院議員をお手盛りで六議席ふやす選挙の改悪法案など、これは当然反対しますよ。ですから、余り皆さん、何でも反対、対案がない、こういうデマを流すのは今後やめていただきたいということは申し上げておきます。

 そして、今回、衆議院の議長が異例の議長声明を出したということで、これも代表質問でも何人かの議員が触れましたけれども、これは尋常じゃないことだというふうに思います。

 こういうことをおっしゃられているんですね。まず、事例を具体的に三つ大島議長は出されて、これは七月三十一日の談話でございます、議長声明でございますが、一つは、森友学園をめぐる決裁文書の改ざん、そして、厚労省の裁量労働制に関する不適切データ、そして三つ目が、防衛省の日報に関するずさんな文書管理。

 これらの問題について、「民主主義の根幹を揺るがす問題」だ、こういう非常に強い発言をされておられる。「立法府の判断を誤らせるおそれ」「議院内閣制の基本的な前提を揺るがす」、これは尋常じゃない発言ですね。国会の権威が地に落ちる、国会の役割が機能しなくなるような大問題を皆さん方は引き起こしているんですよ。

 総理、安倍内閣以下、その強い認識を持って、いかに政治責任をとっていくのか、こういうことについて、総理、いかが考えますか。

安倍内閣総理大臣 議長の言葉をしっかりと受けとめながら、そうした事態になったことを深刻に反省する、そして、再発防止策をしっかりと徹底していくことによって行政府としての責任を果たしていきたい、このように考えております。

長妻委員 そんな、何かちょっとした不祥事が起こったときの答弁じゃないですか、今の。これはちょっとしたことじゃないんですよ。

 例えば、森友学園に関する決裁文書の改ざん等に関する報告書というのが財務省から出たのが、ことしの六月四日。ですから、それより後にこの談話は出ているわけで。私もその六月四日の報告書を見ましたけれども、大変不十分。その後の世論調査でも、多くの国民の皆さんが、森友学園の問題、解明されていない、こういうふうにおっしゃっているじゃないですか。

 一体、政治責任は、どう、いつ、誰がどのようにとるのか。官僚の皆さんは非常に軽い処分が一部ありましたけれども、これも大変論点は多いんでございますけれども。一つ、まさに財務省の大元締めの麻生大臣、留任をされたということで、私は驚きましたが、麻生大臣、自分は適材適所だと思われますか。

麻生国務大臣 自分の能力、適材か否かにつきましては、自分で判断するほどうぬぼれておりませんので、私自身としては、後世の歴史家の判断にまたねばならぬと思っております。

長妻委員 何か、とぼけた答弁じゃないんですか。本当に責任の重さを感じておられるのか。

 財務省で、近財で自殺をされた官僚の方がおられます。お父様が岡山県に住んでおられて、こうおっしゃっておられます。

 親が言うのもなんですけれども、曲がったことが嫌いで、真っすぐな性分、小さいときから。上司に言われることを反対するわけにもいかない、上司に言われたとおりに書き換えたと遺書に書いてありました、それを書いたことは本人の負担になったと思います、本当、わけのわからぬことで巻き込まれた感じでしょう、うちのは下っ端の方で仕事をしよった者ということで、大変無念な思いを持たれておられると思います。

 役所の論理、組織の論理と、個人の良心、これがせめぎ合う。日本は非常に集団同調圧力が強い国だと言われておりまして、その中でも財務省というのは非常に軍隊的組織だと言われて、その中で、役所の論理と個人の良心のはざまで大変苦しんだと思いますが、こういうみずから命を絶たれた方に対して、麻生大臣御自身の政治責任、どうお考えなんですか。

麻生国務大臣 本年の三月だったと記憶しますけれども、近畿財務局の職員が亡くなられたということは、まことに悲しい話だと思っております。残された御遺族の方々のお気持ち、今おっしゃられたのもその一つだと思いますけれども、言葉もありませんが、静かに謹んで御冥福をお祈りするものであります。

 財務省としては、六月に、一連の経緯等について調査結果を取りまとめて、関与した職員に対して厳正な処分を行ったところでありますけれども、二度とこうしたことが起こらないよう、文書管理の徹底、必要な取組を進めますとともに、問題行為の発生を許した組織の風土の改革も含めて、信頼回復に努めてまいりたいと考えております。

長妻委員 何かこれ、御冥福をお祈りするのに、役所が書いた紙を読むんですか。

 総理、みずから命を絶ったというこの事件、事案について、総理はどういうふうに思われますか。

安倍内閣総理大臣 大変痛ましい出来事でございますし、悲しみの中にある御遺族の皆様に改めて御冥福をお祈りし、哀悼の誠をささげたいと思っております。

 公文書の改ざんはあってはならないことであります。この委員会においても累次述べさせていただいたところでございますが、徹底して再発防止に努めていかなければならない、このように考えております。

長妻委員 トップの政治家が責任をとらないまま、同調圧力が強くて、それに対して異を唱えるような空気、これができ上がったとは到底思えません、財務省に。

 これは、OBの方がとうとう声を上げられました。近財のOBの方始め、テレビにもお出になられて、実名でお話をされておられます。これについて、麻生大臣、どういうようなお考えを持っていますか。

麻生国務大臣 これは、既におやめになられた方々でもありますので、このOBの方々のコメントについて、一つ一つコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、少なくとも、一連の経緯等々につきましては、これは調査結果を取りまとめて、先ほど申し上げましたように、関連をいたしました職員に関しましては厳正な処分をさせていただいたところでありまして、今後とも、こういったようなことが起こらないように、我々としては、組織風土の改革も含めまして、信頼回復に引き続き努めてまいりたいと思っております。

長妻委員 これは、麻生大臣、おさまっていないから声が上がってくるんですよ。

 我々もお話を聞きました、直接。

 ある財務局のOBの方は、こういうことを言っておりました。麻生大臣の留任、続投について、あり得ないことだというふうに思います、当然、最終責任はあるわけですから、責任をとっていただきたい。

 そして、近畿財務局のOBの方はこういうふうにおっしゃっておられます。麻生大臣の留任、続投について、私たちは実名で、OBですけれども、六人で同じように、○○君のお父さんというのは自殺された方のお父さんもテレビでこういうぐあいに実名を出した、自分たちの顔を出して、この勇気を持たせたというのが、麻生大臣のあの無責任ぶりですと。

 つまり、自分たちが実名を出して、テレビで顔を出して言わざるを得ないのは、麻生大臣が政治責任を一切とらない、これについての憤りというのが彼らを、声を上げることになったということでございます。

 その一方で、愛する財務省だということは言って、愛する財務省だからこそ、何とかいい財務省になってほしい。無念の死を、自殺された方ですね、僕は非常に友達なんですけれども、死んでしまうんですね、見ている間に顔つきが変わってしまうような追い詰められ方をしてというようなことで、こういう方々が声を上げておられるということで、どんどんどんどん、まだおさまっていない。

 麻生大臣、責任をとらないということで、非常に、現役含めて、現役が言えないことを代弁している側面もあるんじゃないかと私は思いますけれども、こういうことで示しがつくんでしょうか。財務省というのは、国の中央省庁もそうですけれども、民間を指導する立場にもあります。そのときに、こういうような無責任ぶり、いかがなのか。

 当然、麻生大臣の留任を指名したのは安倍総理でありますけれども、麻生大臣、このOBの皆さんの声にどういうふうに答えますか。

麻生国務大臣 先ほど申し上げましたように、退官をされたOBの方々のいわゆる御発言等々に一々コメントしていくというのはいかがなものかと思いますので、そういった……(発言する者あり)一つ一つ言うというのは一々と言うんじゃないんですか。一つ一つ丁寧にするというのを言った方がよろしいですか。

 今申し上げたとおりなので、そういった御意見もあると拝聴させていただきます。

長妻委員 麻生大臣、現役の方が言えるはずないじゃないですか、この役所の強い同調圧力の中で。だから、役所を変えないといけないということで、OBの方が言わざるを得ない状況に、こういう方もおっしゃっておられるんですよ。本当は、自分たちもいい年になりましたので、ゆったりとしたいんですと。それはそうですよ。静かな老後を暮らしたいけれども、言わざるを得ない。義憤に駆られて、六人の方が声を上げられた。

 よっぽどですよ。こんなことは余り聞いたことがないですよ、実名でテレビで発言をされるということで。一々コメントできないと。現役の方はしゃべれないですよ、そんなこと。

 どうですか。麻生大臣、もう一度。

麻生国務大臣 今申し上げたとおりで、一つ一つコメントするというのは差し控えさせていただきます。

長妻委員 それで、麻生大臣も記者会見で、留任について記者に問われたら、留任するというのは総理大臣の専権事項ですから、それはそちらに言っていただかないと何とも答えようがありませんなんていう非常に投げやりの答弁をされているんですが、総理、この一連のやりとりを聞いて、これはけじめをつけないでいいんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 麻生財務大臣・副総理においては、安倍政権が発足して以来、経済の立て直しに腕を振るっていただき、大きな成果を上げていただきました。経済政策の中核である麻生大臣には、デフレからの完全脱却に向けて、引き続き全力を尽くしていただきたいと思います。

 他方、御指摘をいただいております決裁文書の改ざんの問題によって国民の皆様の信頼を揺るがす事態になったことに対しては、私も行政府の長としてその責任を痛感しているところでありまして、国民の皆様に深くおわびを申し上げます。

 真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように、再発防止策を講じ、組織を立て直していかなければなりません。麻生財務大臣には、その先頭に立って責任を果たしていただきたい、このように考えております。

長妻委員 安倍総理、どんなに能力があったとしても、責任をとらなきゃいけないときは責任をとるんですよ、これまでも。

 世論調査を見ても、これは申し上げるまでもないんですが、読売新聞で、麻生さんの留任、評価しない、五七パー、共同通信でも五二パー、毎日新聞でも六一パー、朝日新聞でも五四パーということで、半分以上の国民が、おかしいと。

 麻生大臣も十月二日の会見で、自分がふさわしいかふさわしくないかは自分で決めるんじゃなくて、国民の御意見で決める、こういうふうにおっしゃっているのでありまして、麻生大臣、どうですか、御自身のけじめ、進退、自分でつけるという覚悟はないんですか。

麻生国務大臣 先ほど答弁を申し上げたとおりですが、安倍総理から再任ということを受けまして、全力を挙げてきちんと職務を全うしたいと思っております。

長妻委員 これは財務省もそうなんですけれども、なかなか組織の同調圧力が強い。例の障害者雇用の水増し問題も二十年以上続いていたと。つまり、誰も声を上げることができなかった。

 民間企業も、例えば、たくさん今不祥事が発覚しております。麻生大臣所管のスルガ銀行、審査書類の改ざん、これは社長が辞任しました。神戸製鋼所、品質データの改ざん、社長辞任しました。東レの子会社、タイヤ品質データの改ざん、社長辞任しました。東芝、利益水増し、社長辞任しました。東洋ゴム、免震ゴムのデータ偽造、社長辞任しました。そして、今回、圧力ダンパーの、耐震の問題も起こって、これは今継続中でありますけれども、ほとんどの企業は、やはりトップが責任をとっているんですよ。

 能力は優秀かもしれないですよ。でも、示しがつかないじゃないですか。組織の同調圧力に屈して、それが強過ぎて誰も声を上げられない。最後、ブレーキがきかないでクラッシュするまで行ってしまうという、日本特有なのかどうかわかりませんけれども、そういう中で、民間のある意味では範を示す立場の中央省庁が、麻生大臣、なぜそんなに自分の地位にこだわるんですか。

麻生国務大臣 今、民間の例をお引きになりましたけれども、そういった例もあろうというのは知らないわけではありませんけれども、私どもとしては、きちんとした処分をさせていただきました上で、今後の財務省というものの風土等々に、改革に全力を挙げてまいるのをもって責任を果たすということにしてまいりたいと考えております。

長妻委員 総理、どうですか。

安倍内閣総理大臣 先ほど答弁させていただいたとおりでございまして、しっかりと職責を果たしていただきたい、このように考えております。

長妻委員 いや、非常に、何というか、これは大丈夫ですかね、財務省、こういうけじめのない形でずっと続いて。

 私は、中央省庁も、まあ民間企業もそうだと思うんですが、学校もそうだと思うんですけれども、本当に同調圧力が強過ぎて、なかなか個人の良心や個人の疑問の声というのが届いていかない。大きな不祥事が起こったときにも、不正を指示されてもなかなかそれを断る雰囲気が組織の中にない。こういうのを変えるには、やはりトップがけじめをつけるというのが一番いいんですよ。過去、組織が変わったときはトップのけじめですよ。トップのけじめがない組織は変わらない、これは教訓じゃないですか。

 本当に、私は国家の損害だと思いますよ。財務省が本当にこれから風通しのいい組織に立ち直るチャンスでもあるのに、なかなか、トップに責任をとらない方がおられるということは大変残念です。

 これは引き続きまた同僚がやりますけれども、ぜひ安倍総理も麻生大臣も、国民の声をちゃんと受けとめていただきたい。OBの方の声はいろいろな方を代弁しているということも肝に銘じて、議長すら民主主義の根幹を揺るがすとおっしゃっているわけで、全くそれについての深刻な受けとめがないということについては、まず強く申し上げておきます。

 そして次に、外国人労働者受入れということでございまして、これは、皆様はいろいろ言い方を気をつけて言われているんだと思いますが、事実としては、戦後最大の受入れ幅になる、戦後最大の受入れの拡大になるというのはもう間違いないことでございます。このときに制度設計を誤ると、国家百年の計として国が誤るということは強く申し上げておきたいと思います。

 これは安倍総理に、外国人労働者拡大の哲学を、まず大ぐくりの哲学をお尋ねしたいんですが、一つは、多文化共生という形を一つの軸足に置いて国を開いていくのか、あるいは、同化政策ということで、日本人になってもらうというような考え方で国を開いていくのか。大きな哲学というのは、総理、どういう考えですか。

安倍内閣総理大臣 お答えする前に、混同していただくと困りますものですから、前もって申し上げておきたいことは、政府としてはいわゆる移民政策をとることは考えていないわけでありまして、いわば多文化共生あるいは同化というのは、我が国に来られてずっとそのまま、家族の方々と来られて永住する方々がどんどんふえていくということを念頭におっしゃっているのであれば、そういう政策は私たちはとらないということは今まで再々申し上げているとおりでございまして、そこのところをまず混同しないでいただきたいと思います。

 その上で、お尋ねの多文化共生型及び同化政策については一義的な定義があるものではないと思われますが、少なくとも、外国人に対して自国の価値観等を強制するようなことがあってはならない、こう考えております。受け入れる外国人に対し、社会の一員としてその生活環境を確保するため、現在検討を進めている外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策をしっかりと実行に移し、来る側も受け入れる側もお互いが尊重し合えるような共生社会の実現に向けた環境整備を進めていくことが大切であると考えております。

 再三申し上げておきたいことは、いわば永住ということで、これは、我々がいわゆる移民として受け入れるという政策を今度とるわけではないということでございまして、大変人手不足が過熱する中において、そうした業種に限って、一定の期限を設けて、基本的には家族の帯同なしでということで今度新たな制度設計をしているところでございます。

長妻委員 これは、そういう詭弁というんですか、一時的だけだからそんな哲学は要らない、ずっと住んでもらうんじゃないんだからということで本当にいいのか。特定技能二号は、永住に結びつく可能性も、門戸を開かれていますよ、今度の法案で。

 あるいは、その多文化共生、イギリス型と言われております。その国の文化や言語も重んじながら共生していく。ただ、これはいろいろ問題が起こって、課題もある。フランスは、どちらかというと同化政策、フランス人になりなさいという政策だったんですが、これも、フランス人だと自分は思ったけれども、いろいろなところで差別されていろいろ問題が起こるということで、どの国もこれは悩んでいるわけでございます。

 ただ、これはドイツとかフランスの過去の大きな教訓があるんですよ、総理。ドイツも、オイルショックの前にトルコ人を、一時的ということで、今回総理のおっしゃったのと同じような文脈で、ガストアルバイターということで、ゲストワーカーですね、大量に入れた、一時的だと。

 ところが、その後、入れて仕事はいっぱいありました、一九七三年、オイルショックの後、受入れ停止をした。そして、労働契約が切れても、しかし帰国をしない、そして家族も呼び寄せ始めてしまったということで、非常に、ドイツ語がしゃべれないトルコ人の方々が一つの地域に住んで、地域と断絶して大きな社会問題になった。今も尾を引いています。

 そして、フランスも、石油危機後、石油の危機の前に、どんどん一時的に入ってください、人手不足ですと。一九七四年、新規の受入れをオイルショックで停止をした。帰国を促したけれども、帰らない。政府も、人道的見地から、家族の呼び寄せもその後事後的に認めざるを得なかったというようなことで、非常に社会に断絶を起こしたということ。

 今なんですよ、今。今ちゃんと哲学を打ち立てて考えておかないと、こういう政策をいいかげんにやると、なし崩し的にやると、後、大変なことになるという教訓があるわけでございまして。

 ちょっと、では総理にお伺いしますが、私は、非常に政府の案というのは生煮えで、もう来年四月だから今月ぐらいに法律を上げろ、こんなようなことが打診されているようでございますが、とんでもない話で。

 結局、この法案で何人外国人労働者がふえる見込みになるんですか、総理。

安倍内閣総理大臣 私の後、担当大臣から答弁をさせますが、まず、例えばドイツの例を挙げられましたが、第二次大戦後の経済復興期にいわゆる移民政策を、これは移民政策を明確に打ち出して、トルコ等の周辺国から協定に基づいて外国人労働者を受け入れたわけでありまして、その結果、現在も相当数のトルコ人が国内に居住していると承知をしております。

 他国の外国人受入れに関する政策を評価する立場にはありませんが、この移民政策については、否定的な見解も含め、さまざまな評価もあるものと承知をしているわけであります。

 我々は全くそれとは違いまして、ですから、しっかりと制度設計をしつつ、あるいは、出入国管理庁を今度はつくり、しっかりと管理をしていきたい。

 何人等々という御下問につきましては、担当大臣から答弁させます。

長妻委員 ちょっと待ってください。

 総理、間違いですよね、今のは。つまり、ドイツも移民政策というのは、確かに移民なんですが、その定義でいうと、日本も移民政策なんですよ、国際的に言えば。ですから、ドイツも一時的に入れたんですよ。そこは、帰れるような仕組みがあった上で入れているわけですよ。

 では、何人ぐらいふえるのか、おっしゃってください。

山下国務大臣 まず、移民ということについてでございますけれども……(長妻委員「いや、移民は聞いていない」と呼ぶ)いや、それは紛れがあります。

 というのは、国連の……(長妻委員「人数を聞いているだけ。だめ、また時間がない。時間がないですから。移民は聞いていないから」と呼ぶ)まず、そこは明らかにしておかないと。今、おっしゃっているのが、正式な法的定義はありませんと国連は言っています。そして、OECDも、国連が定義するロング・ターム・マイグラントについては、広く受け入れられているものでなく、適用は困難であるということを言っています。

 これを前提に申し上げますけれども、今回の新たな受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、真に必要な業種……(長妻委員「何人ですか、人数。人数を聞いているんです」と呼ぶ)前提を申し上げております。真に必要な業種に限り、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を我が国に受け入れようとするものであります。

 そして、受入れに当たっては、生産性向上や、女性、高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の改善等の……(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

山下国務大臣 国内人材確保の取組を行ってもなお当該業種の存続、発展のために外国人材の受入れが必要だと認められる業種に限って行うということになっております。(長妻委員「時計をとめてください、時計。人数は、人数」と呼ぶ)

野田委員長 大臣、簡潔に答弁してください。

山下国務大臣 そうした中で、今、即戦力となる外国人材を期限を付して我が国に受け入れようとすることについて、今、業所管省庁と話しながら……

野田委員長 法務大臣、簡潔に答えてください。簡潔にお答えください。

山下国務大臣 はい。

 業所管省庁と話しながら、今後お示しできるように今精査をしているところであります。

 ですから、まず、前提がそういうものである、必要なものを、真に必要なものを入れるという前提の上で、どれだけ入れるのかということを精査しているということでございます。(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

長妻委員 ちょっと、一度注意いただけますか。

野田委員長 大臣、簡潔に答弁をお願いいたします。

長妻委員 結局、最後の一言じゃないですか。まだわからない。

 これは、じゃ、あれですか、いつわかるんですか。今月中にはわかるんですか、当然、法案が出てくるまで。

 そうしたら、長いのでもう一点だけ聞きますから簡潔にお願いしたいんですが、じゃ、いつ増加人数がわかるのかと、十四業種とおっしゃっておられますけれども、来年四月時点で十四業種からふえる可能性はあるんですか。

野田委員長 山下法務大臣、簡潔にお願いします。

山下国務大臣 まず、受入れの規模に関しては、現在、農業、建設、宿泊、介護、造船など十四の業種から受入れの見込み数について精査をしているところでございます。それについて各省庁と作業中であり、できるだけ早く示せるよう鋭意作業を進めておりますが、近日中に法案を提出予定であり、法案の審議に資するよう鋭意作業を進めたいと考えております。

長妻委員 そうすると、法案の審議入りまでには業種の数を確定して受入れの規模も確定するということでよろしいんですね。

山下国務大臣 法案の審議に資するように鋭意作業を進めたいというふうに考えているということでございます。

長妻委員 これ、全然生煮えなんですよ。人数の規模もわからないということでありまして、当然、上限はつけるんでしょうね、上限、受入れ人数の。

山下国務大臣 お答えいたします。

 まず、上限というのは数値ということかということでございますけれども、今回は数値として上限を設けるということは考えておりません。

 確かに、さまざま、外国人の受入れに応じて在留資格に応じた受入れの上限を設定している国もあれば、ないところもございます。

 そうしたところが、制度の運用に当たっては、できるだけ客観的な指標により人手不足の状況を確認して、国内人材の確保や生産性の向上、取組を行ってもなお外国人材の受入れが必要と認められる業種に限り人材の受入れを行うということで、まず一つは、外国人材が、入国に際して受入れ機関との間で雇用契約を締結していることを前提としております。

 まず第一に、労働者の需給バランス、人手不足の状況に応じた数の外国人材が受け入れられることになるものと考えています。

 そして、これは、業所管庁の求めに応じて、受入れの一時停止、これも考えております。

 したがって、今回の受入れ制度というのは、形式的な数値基準を設けるのではなくて、実質的な判断において上限をするということで、受け入れる外国人材の人数としての、いわば数値目標としての上限規制は設ける考えはないということでございます。(発言する者あり)

野田委員長 大臣、端的にお答えいただきたいと思います。

長妻委員 これは、私も本当にいい仕組みにしたいと思っているんです。別に時間を稼いで質問を短くするような意図があるとすれば、私はあるように感じるんですが、全く違うことをお答えになっておられる。

 それで、人数の上限は、私が調べた限り、アメリカがある、イギリスもある、オーストラリアもある、カナダもある、シンガポールもある、台湾、韓国もあるということであります。それで、ドイツについては今調査中ということでありまして、州によってはあるという話もありますけれども、まだわかりませんが、ほとんどの国であるんですよ、上限が。

 それで、私も、本当に日本が選ばれる国になってほしいな、そして日本に来てよかったということを本当に願うわけでございますが、総理は所信表明演説で、ベトナムの青年が日本で働いていたことを非常に美談としておっしゃいました。

 私も、こちらにいる早稲田さんもなんですが、東京都内にベトナムの僧侶がおられて、そういう方がベトナム青年のお葬式をされておられる。もう青年の位牌がいっぱい並んでおられて、技能実習生などなど、自殺された方もたくさんおられます。

 例えば、技能実習生で塗装の方は、二十代、ことし自殺されました。遺書がありました。暴力やいじめがあってつらいと遺書にはあった。川辺で首をつっておられました。

 全体でいうと、技能実習生、平成二十六年から五年間で十二人自殺されておられる。ただ、これは国が調べただけで、実際は全部把握し切れていない、失踪者もいますから。こんな数字じゃないと私は思います。

 あるいは、十人で一軒家に住まわされていて、その中の一人の方がそのおうちで首つり自殺をされた、技能実習生。住宅の問題も非常にあるんですね。なかなか自分で借りられない、保証人がいない、あるいは大家さんがなかなか外国人の方を受け入れないということで。ですから、多くが会社の寮というか、会社の指定したところで。例えば、建設の技能実習生、これもベトナムの方ですが、一年ちょっと、技能実習生で、ワンルームに三人住んでいるということで、結構いいうちに住めますよということを母国で言われるんだけれども、来てみると、何人も雑魚寝だというのが結構あるんですね。

 私も、十数人のベトナムの方にお話を聞きました、実習生の方に。そして、今の方は、とびということで来たけれども、技能実習とはいえ、もう荷物を運ぶばっかりだと。高いところで荷物の上げおろしとか。あるいは、会社に集合して現場まで二時間とか一時間かけて行くけれども、時給制なので、結構、時給制、日給制なんですよ、建設現場。そうすると、移動するところは時給が出ない。でも、厚生労働省の基準だと、管理監督下にあって、一回会社に集合して車の中で打合せするわけですから、時給は発生しなきゃいけない、こういうようなこともあるわけでございます。

 そして、外国人労働者、今の仕組みの中であっても、拡大のスキームはないにしても、今の仕組みでもどんどんふえて、今百三十万人ということでありまして、そして、いろいろな問題が非常に多く起こっています、技能実習生。その問題を解決してから慎重に門戸を広げる計画を立てるべしというふうに私は強く思うわけでございます。

 そして、もう一つ深刻なのが、では、これは法務大臣に短く答えていただければと思うんですが、失踪者ですね、技能実習生で。ことしの一月から六月までで何人ぐらい失踪されましたか。

山下国務大臣 四千二百七十九名というふうに聞いております。

長妻委員 今の数字は多分、きのう私も初めて聞いて、初めて発表されたということだと思いますが、これは異常ですよ、はっきり言って。異常ですよ。技能実習生が、去年は最高の七千八十九人失踪した、いなくなっちゃった。そして、去年は一月から十二月までですが、ことしは六カ月だけで四千二百七十九人。これは今初めて発表された数字だと思いますが、そうすると、六カ月ですから、倍にしたら、また史上最高になる。

 政府がよく言っているのは、技能実習生は、去年の十一月に新法をつくったから、それ以降はちゃんとしているんですよ、こういうふうにおっしゃっていたけれども、全然違うじゃないですか。

 そして、きのう聞きましたが、ことしに入っても、ミャンマーの方の被害、やはり、日本人の社長が一人だけで、あと全部実習生というところで、結構、給料の未払い、実習生が九人おられるところ、これは、社長一人と日本人一人で、プラス九人のミャンマー人の方。あるいは、社長一人だけで実習生五人、それだけの会社ですよ。社長一人で実習生五人。これは、もう長時間労働、一人の方は、一カ月、残業だけで二百時間以上していたのではないかということで指摘があったわけでございます。

 四千二百七十九人、ことしだけで。つまり、ことしも相当数になると思うんですが、逃げた方が悪いのか、私は一概にそうとは思いません。全然話が違う、もう逃げざるを得ない、このままじゃ死んでしまう、こういう方々も私は多くおられるんじゃないかと思いますけれども、こういう現状をほったらかしておいて、技能実習制度は残したまま、今度は別の特定技能一号、二号を広げて、どんどこどんどこ入れていく。あとは、ほかの省庁、頑張ってちょうだい、自治体がちゃんと受入れ体制してくださいと。非常に無責任じゃないかと思うんですよ。

 私は、受入れ自体、一切だめだと言っているわけじゃないんですよ。気持ちよく日本で仕事をして、いいイメージで帰ってほしい。そして、日本に一定の要件で、住みたい方は、また厳密な審査をしていろいろな手だてを考える、こういうことをしないで本当に大丈夫なのかということを強く申し上げたいわけでございます。

 結局、これも驚くのでございますが、この中で見つかった方もいるそうでありますが、いまだに見つかっていない方が不法滞在になっている。違法状態で、どこにいるかさっぱりわからない。国内にはいる。その技能実習生の方が六千九百十四人もおられる。六千九百十四人の技能実習生の方が、もう技能実習生の資格が外れているのかどうかわからない、違法状態ですから、母国に帰らないで日本のどこかにおられて、何をしているか、どこに住んでいるか、さっぱりわからない、違法状態で。こういうことをしていて、本当に日本が、総理は所信表明で、尊敬される国というふうにおっしゃいましたけれども、本当にそうなのかというふうに強く思うわけでございます。

 そして、お伺いしたいんですが、経済企画庁の論文がございまして、一九九〇年の六月に出た論文でございますが、経済企画庁のクレジットの論文。外国人労働者(単純労働)が五十万人入る場合、単純労働分野の賃金は一四%下がります、これは日本人も含めてですね、百万人だと二四%下がります、こういう試算を経済企画庁が当時出しているんですが、この試算、この考え方というのは、今の日本国政府も維持をされておられるんでしょうか。総理、じゃ、どうぞ。

安倍内閣総理大臣 これをお答えする前に、先ほどドイツ移民についての認識を示されたんですが、ちょっとそれ、誤認がありますので訂正させていただきたいと思いますが、オイルショック以降、ドイツが移民を始めたのではなくて、これは逆……(長妻委員「違う違う。オイルショックの前と言っているんだよ。オイルショックの前ですよ」と呼ぶ)

 いや、これは第二次大戦後に、オイルショック後も……(長妻委員「オイルショックの前と言ったじゃないですか」と呼ぶ)

 いや、オイルショック後に政策の転換もありますから、ここは大切なところなんですが、いわば、これは大戦後に、一九五五年にイタリアと契約をまず結ぶんです。その後、スペインやギリシャ、そしてトルコと契約を結びます。(発言する者あり)これは大切なところなんです。日本と同じだということをおっしゃったから、それは違うということを申し上げておきたい。それぞれの国と移民政策のもとに契約を結んだんですよ。

 そして、今我々がやろうとしているようなこういう仕組みのもとに、いわば就労者を入れようということでは全くないわけでありまして、第二次大戦後、極端な人手不足の中でそういう国々と契約を結んだということであります。

 オイルショック後に、むしろ失業者がふえたから、技術者及び専門家以外の労働者を原則として受け入れないということになった、こういう経緯があるわけでありまして、我々がやろうとしていることとはこれは全然違うということは、まずこれは大事なことですから申し上げておきたいと思います。

 そこで、お尋ねについてでありますが、お尋ねについては、これは当時の経済企画庁の人間が論文として発表したものでありまして、政府としてお答えする立場にはないのでございますが、新たな受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、真に必要な業種に限り、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を我が国に受け入れようとするものでありまして、受入れに当たっては、生産性向上や女性、高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の……(発言する者あり)これから答えますから、ちょっと聞いておいてください。

野田委員長 御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の改善等の国内人材確保の取組も行ってもなお当該業種の存続、発展のために外国人材の受入れが必要と認められる業種に限って行うものでございまして、そうした御懸念は当たらない。そして、日本人と同等の報酬が払われるということを前提にしているということもつけ加えておきたい、このように思います。

長妻委員 御懸念は当たらないという一言なんですが、この経済企画庁の広報室が発表した論文は、バックデータはすごくいっぱいありますよ。バックデータはあるんですかね、総理。

 それで、先ほどドイツの話も、私が申し上げているのは、オイルショックの前に大量にドイツに外国人労働者、トルコの方々を入れたということを申し上げているわけでございます。

 そして、予算もわからない。これ、政府に聞いたんですよ。今回、四月から仮に拡大をするとしたら、それをサポートする予算は幾らぐらいですかと言ったらば、法務省だけじゃ答えられないというので、じゃ、法務省がまとめてください、ほかの厚生労働省とか省庁でまとめて、概算要求幾らぐらい出しているんですかと聞きましたら、わからない、きょうまで答えられないということでございまして。

 入れたは入れたけれども、後は野となれ山となれじゃ困るんですよ。私が困るんじゃなくて、やはり親御さんも心配だと思いますよ。異国に行って、本当に約束と違うような、かわいい子供を送り出して、全然違うようなことで働かされて、そして失踪みたいな形や、あるいは自殺をするとか、そういうような目に遭わないような日本にしないと、国際社会から信頼を失いますよ。

 私もいろいろな技能実習生に話を聞きましたら、最近、口コミで、SNSも皆さんやられているので、韓国がいいと、近くだったら。もう今は韓国がいいんだと、異口同音におっしゃっておられました。

 そういう意味で、日本は選ばれない国になったら、私は、非常によくないんじゃないかと。これは総理と同じだと思うんですよ。

 ですから、総理、ぜひ立ちどまって、今国会で上げて来年四月に実際に受け入れるって、何ですか、これ。地方からは確かに、人手不足だ、入れてくれという声はわかりますけれども、人間ですからね、ロボットじゃないですから。

 まさかこんなことはないと思いますけれども、参議院選挙の前にこういう措置をした方がいいんじゃないかという考えがあるとすれば、私はとんでもないことだと思います。急ぐ必要はない、じっくりと考える。

 まず、七千人も毎年失踪するような、失踪という言葉も私ちょっとおかしいと思うんですね、何か逃げた方が悪いみたいな言い方ですので、ちょっとこの言葉も考えなきゃいけないと思うんですが、これを分析して、何がこうなっているのか、こうならないような仕組みをつくらないといけないということを、まずはきょうは申し上げておきますので、よろしくお願いをいたします。

 そして、最後、時間もありませんので一点だけ、消費税の件ですが、これもポイント還元とかプレミアム商品券とか、随分大盤振る舞いだなと思います。ポイント還元にすると、実際、そこのポイント還元を受けたら、食料品は事実上消費税六%になっちゃいますよ。

 これ、どうやってその財源を確保するのかという、当初、これはお金持ちも恩恵を受けられるわけですから、ポイント還元というのは。

 我々は使い道も非常に疑問を持っておりまして、これは、私も当時、三党合意のときに国会で答弁を何度もしましたけれども、三党合意で、消費税増税の目玉は総合合算制度だ、こういうふうに自民党の方と一緒に言っていたんですよ。

 今回何にも、削られちゃった、総合合算制度。これは、医療とか福祉とか障害者福祉あるいは保育料、この四つを一つの御家庭が足し算して自己負担、四つあると高くなるので、あるいは三つでもいいんですけれども、そして一定の金額以上は毎月いただかないという、頭打ちにする、格差是正の決定打の制度なんですよ。これをなくしちゃっている。

 そして、幼児教育無償化。私も、本当にお金に余裕があるんならいいと思いますけれども、まず待機児童対策じゃないですか。だって、しかも幼児教育無償化は、これは山井議員が試算をされて、厚労省の福祉行政報告例などにも基づいていくと、今回、一兆円近くですよ、お金を使う。

 この幼児教育の無償化について、例えば年収一千万円以上の方の世帯に五百七十億円入る、しかし、住民税非課税世帯は二百六十億円ということで、低所得の方に非常に薄い。あるいは年収三百六十万円以下の世帯には九百三十八億円入る、でも、年収八百万円以上の世帯は一千五百億円も入る。

 何で高収入の方にいっぱい消費税が、増税分が使われてしまうかというと、低所得の方は、今、軽減制度があって、相当軽減されているんですよ。ですから、結局、お金に余裕のある方に消費税の増税分が無償でどんと行く。

 私、お金に本当に余裕があればいいと思うんですが、都市部ですよ、待機児童が解消されていない。これをまずやってほしいんですよ。

 こういう、非常に格差に取り組む姿勢のない使い道というのは大変疑義があるわけでございまして、ぜひ総理、この試算を予算編成までに出すというかつて国会答弁もありましたので、本当に、来月ですか、今月ですか、出していただきたいと思うんですが、いつごろ出せますか、年収区分上の。お願いします。

宮腰国務大臣 お尋ねの試算につきましては、今おっしゃった山井先生の御試算、ありますが、対象となる利用者あるいは年収階層別の構成割合などについて、一定の仮定を置いて算出をされたものと承知をいたしております。

 私ども政府としては、政府としての財政試算は、今後、制度の具体的な検討とあわせて、平成三十一年度予算の編成過程を通じて明らかにしていきたいというふうに考えております。

長妻委員 今明言いただきましたので、ぜひお願いします。

 そして、総理、私、気になるのが、総理のスローガン政治と言ったらなんですけれども、女性活躍、そして一億総活躍、そして介護離職ゼロ、働き方改革、どんどこどんどこ、生産性革命、どんどこ、決着しないまま変わっている。

 介護離職ゼロも、これは最新の数字で、介護離職、つまり親の介護のために自分が仕事をやめざるを得なくなっちゃう、こういう離職が前年より二万人近く増加しているんじゃないですか。

安倍内閣総理大臣 お答えする前に、先ほど、いろいろと問題点、出入国管理法の改正について指摘をされましたけれども、今までの技能労働者の問題点を指摘をされましたが、そういう問題に対応するためにも、今度、出入国管理庁をつくって、しっかりと管理をしながら、来られる外国人の方々の人権もしっかりと守っていきたい、こう思っているところでございますし、しつこいようでございますが、ドイツとは基本的に違う。

 ドイツの場合は、これは外国人労働者募集協定をそれぞれの国と締結をしていたわけでありますから、それとは全然性格が異なるということでございます。これは大切な点でございますから、あえてつけ加えさせていただいたところでございます。

 そこで、御質問にお答えをさせていただきたいと思いますが、家族の介護、看護を理由とする離職、転職者数は、直近の数字で九・九万人となっております。これは、五年前の前回調査、これは御承知のように五年ごとに調査をするわけでありますが、前回調査で十・一万人であったのと比べて二千人の減少となっております。

 その間、介護をしながら働く方は五十五万人ふえているわけでありまして、介護をしながら働くことが可能になった人たちが五十五万人ふえたということであります。

 仕事と介護が両立できる環境の整備は大きな課題であり、ニッポン一億総活躍プランに基づき、介護離職ゼロの実現に向けた取組を進めています。

 具体的には、介護サービスが利用できず、やむを得ず離職する方や、特養に入所が必要であるにもかかわらず自宅待機する方をなくすため、二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受皿の整備を進めていくわけでございまして、二千人の減少というのは、今までの傾向から比べれば、これは五年ごとにとっておりますが、減少に転じたということであります。

長妻委員 これはちょっとまたデータの件ですから、総理、慎重にしていただきたいと思うんですよね。

 私の手元に総務省のデータがあって、これはちゃんとレクチャーも受けまして、五年置きなんですが、ただ、五年置きにやるんですけれども、前年はどうでした、その前はどうでしたという聞き方をしたときに、前年が八・一万人なんですね。そして、最新が、平成二十八年十月から平成二十九年九月が九・九万人ということで、二万人近くふえているんですよ、これ。大丈夫ですかね、総理。

 それで、ちょっと時間もなくなりましたので……(安倍内閣総理大臣「誤読です」と呼ぶ)じゃ、総理、精査していただいて。

 ぜひ、我々は、多様性を認める社会、お互いを認める社会。安倍総理は、何となく、日本を一つの色に染めるような、同調圧力を強めるような、そういう価値を押しつけるような、そういう社会というのは発展しないと思うんですよ。

 我々はやはり、お互いの多様性を認め合う社会こそ、適切な社会政策は結果として経済政策にもなると。どんな環境に生まれても教育の機会がきちっとある。あるいは、非正規雇用が四割以上になって、生産性を下げる一つの要因にもなっている、内閣府も認めました。あるいは、男女の賃金格差、先進国でこれほど格差が激しい国もない。

 IMFのラガルド専務が来日したときに、女性の労働力率を欧米、ヨーロッパ並みにふやせば一人当たりのGDPが四%ふえる、北欧並みにすれば更に四%ふえる、八%ふえる、IMFの試算をもとにそういうふうにおっしゃいました。

 ですから、総理がおっしゃるアベノミクス、古典的な経済の三つの政策ですよね、財政政策、金融政策、規制改革。これを否定するわけじゃありませんけれども、成熟国家日本はそれだけじゃなくて、笑っておられますけれども、力の発揮を促す社会政策もきちっとやらないと、中長期の経済成長は望めなくなっているんですよ、総理。

 それを申し上げて、私の質問といたします。どうもありがとうございました。

野田委員長 この際、逢坂誠二さんから関連質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。逢坂誠二さん。

逢坂委員 立憲民主党の逢坂誠二でございます。よろしくお願いします。

 まず、片山大臣にお伺いします。

 片山大臣、昨日、政治資金収支報告書を訂正されたと。寄附金二百万円記載漏れ、これを新たに記載をしたということでありますけれども、二点お伺いします。

 今回のこの収支報告書の監査人は南村博二さんですか。それからもう一点、今後、この政治資金収支報告書の訂正、される予定、見込み、これはありますか。以上二点。

片山国務大臣 逢坂委員にお答えいたします。

 一部マスコミからの御質問を受けて事務所で精査いたしましたところ、既に退職した当時の秘書が、複数の政治連盟からの寄附を二十五支部等への寄附として、参議院選挙のときのですが……(逢坂委員「質問に答えてください」と呼ぶ)領収書を発行し、二十五支部の……(逢坂委員「内容を聞いていません。質問に答えてください」と呼ぶ)訂正はもう既にいたしました。そして……(逢坂委員「だから、内容は聞いていません」と呼ぶ)

野田委員長 簡潔にお答えください、大臣。

片山国務大臣 では、二つ。

 訂正はもういたしました。

 そして、この監査は、二十五支部ですから、二十四年、五年ですから、南村さんではないと思います。

逢坂委員 一点質問に答えておりません。

 今後、政治資金収支報告書を訂正する予定、そういう案件はありますかと聞いたんです。

片山国務大臣 お答えいたします。

 昨日御指摘を受けた点については既にきのう収支報告書の訂正が終わっておりますが、今後このようなミスがないようにしっかりとやってまいりたいとは存じますが、万が一そういうことがありましたら、訂正をすることもあるかと思います。

 以上です。

逢坂委員 片山大臣、それでは、冒頭にこの質問をしたので、引き続きお話を伺わせていただきます。

 片山大臣が国税庁に口ききをして百万円のお金の動きがあったといったようなことが複数のメディアで流れているわけですが、本件のてんまつをお知らせいただきたいと思います。

片山国務大臣 まず、お尋ねの、週刊誌報道によりお騒がせしている件については、大変申しわけなく存じております。

 記事にあるような、私が企業への違法な口ききをしたこともなければ、百万円を受け取ったこともございません。事実と異なる記事がありますので、私の名誉を毀損することから、弁護士と相談の上、十月二十二日に司法の場に提訴したところでございます。

 この司法の場への提訴に当たりましては、弁護士ほかとも相談の上で、事務所の全ての書類や電子データをチェックした上で、必要な関係者に連絡をとるなど、徹底的な確認作業を行っております。

 例えば、週刊誌では、私が、当該、出てきておられます税理士さんに連絡して、こちらに百万円振り込めと命令して、百万円を受け取ったと書かれておりますが、同氏や同氏の税理士法人から私の関係先への振り込みは、確認したところ、ございません。

 このように、随所に事実と異なる記事がありまして、こうした記事を前提とした御質問をいただいても、大変困惑をしている状況にございます。

 今後、記事が事実ではないことを司法の場を通じてしっかりと明らかにしてまいりたいと思います。

逢坂委員 大臣、戻る時間がもったいないので引き続き話をさせていただきますが、記事が事実ではないということをおっしゃられました。

 百万円を受け取った、振り込めと言った事実はないという話でありますけれども、それ以外に記事が事実でないところ、どの点でしょうか。御説明願えますか。

片山国務大臣 随所にございます。誰と誰が会ったという日にちにつきましてとか、あるいは、確定的なものと言われております書類送付状に至るものについても、私どもは全く見たことも聞いたこともないものばかりでございます。

 そのほかに、きょう出た週刊誌に至りましては、私が自民党本部で、安倍総理にこうして、官邸のSPにとめられたという記事まで載っておりまして、本当に、事ほどさようにこういう状況でございます。

 以上でございます。

逢坂委員 片山大臣、誰と誰が会ったという日付に関して、それは事実でないということでありますけれども、それでは、二〇一五年の七月十日以降に、週刊誌上のX氏とされている方と、これは七月十日以降、X氏とされている方とお会いになったことはありますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 当該企業経営者の方と七月にお会いしております。そのことは報道にもお答えをしておりますが、正確な日にちにつきましては、これはまさに訴訟上の問題でございますので、控えさせていただきます。

逢坂委員 ちょっと後ろから質問するようで大変恐縮ですが、七月に会ったということで、それ以降はお会いしている事実はありますか。

片山国務大臣 記憶の限りは、ございません。

逢坂委員 大臣、私、この問題、もし大臣が週刊誌が事実誤認だと言うのであれば、これはきっちり説明されたらいいと思うんですよ。

 本来、大臣が訴えられているということであるならば、これは大臣もいろいろ、相手が何を言ってくるかわからないから不用意なことは言えないという場面はあるかと思います。

 今回のケースは逆です。大臣が訴えているんです、相手を。だから、大臣の正当性をどんどんどんどん主張すればいいと思うんですよ。それを、今訴訟中だからしゃべれないというのは、それは責任逃れ、説明逃れじゃないですか。

片山国務大臣 御指摘のように、説明責任はきちっと誠実に果たしてまいりたいと考えております。それは、きのうの代表質問でも申し上げましたし、本日もこの場で申し上げますが、幾ら言っても否定し尽くせないぐらい随所に異なる記述もございまして、こういう状況であれば、やはりきちっと司法の場で明らかにした方がよいと考えました。

 しかし、大局となる事実につきましては、今のようにできるだけお答えをさせていただきたいと考えております。

 第一回の公判が十二月の三日に予定されておりますので、それほど遠いことでもございません。これは、全部内容も公開される、どなたもごらんになれることでございます。

 以上でございます。

逢坂委員 大臣、また背中を向いての質問で大変恐縮です、時間がもったいないものですから。

 それでは、大臣、南村さんという方、先ほども名前を出させていただきましたが、この方を秘書として雇っていたということはございますでしょうか。あるいは、秘書契約をしているとか、給与、報酬などを払ったことがあるとか、そういったようなことというのはやったことがあるか。あるいは、報酬などは払っていないけれども、事実上片山事務所の秘書として、南村さんという方がいろいろなところで片山事務所の南村ですというような活動をしていた事実はあるかどうか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 当該税理士さんにつきましては、私どもの事務所では秘書として契約したこともございません。給与、報酬などを払ったこともなく、私が指揮命令をする立場にあったこともございません。このことにつきましては、週刊誌の取材に対しまして、同氏及び同氏の法定代理人がお認めになっているところでございます。

 そして、訴状の方で私の代理人でございます弘中惇一郎先生が私設秘書という定義をこのようなものとして書いておられますが、この一つの要素といたしましては、あっせん利得法上の私設秘書が使用という条件がついているということもあるのかなと思います。

 外形的にそのように振る舞っておられたかについては、私も全部つぶさに行動を存じ上げているわけではないのでわかりませんが、以上でございます。

逢坂委員 今、ちょっとよく聞き取れなかったんですが、相手方の代理人もと言ったように聞こえたんですけれども、相手方の代理人も南村さんが秘書であったことはないということを認めているということをおっしゃられたんでしょうか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 十一月一日付のある雑誌によりますと、「南村氏が私設秘書であったことはない」ということであれば、そのとおりです、私設秘書の定義を「秘書として契約して、給与・報酬などの支払いを受け、議員の指揮命令を受ける者」とすると、南村氏は税理士として後援会のアドバイザー的な立場でしたから、当初から秘書ではないことになりますとお答えになっています。

 以上でございます。

逢坂委員 確認です。

 それでは、訴えた相手方の代理人が南村さんを秘書ではなかったんだということを認めたということではないということでよろしいですね。

片山国務大臣 お答えいたしますが、訴えた相手方の代理人というのは、私どもは雑誌社を訴えておりますので、雑誌社の代理人ということでよろしゅうございますか。(逢坂委員「はい」と呼ぶ)

 そちらからはコメントをいただいたことはないので、それはわかりません。

逢坂委員 それでは、片山大臣の側で私設秘書の定義をある程度決めて、それには該当しないんだ、そういう言い方をしているということでよろしいでしょうか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 十月の二十二日に東京地裁に民事の訴訟を提起いたしまして、その中で、私どもの訴状の中でこのような定義をいたしております。それは、訴訟を指揮する弘中惇一郎代理人が、こういった定義が一つ考えられることであり、また、本件があっせん利得というものを言及していることですから、そこには使用という概念が入っているので、このように決められたのではないかと存じます。

 いずれにしても、かぎ括弧、私設秘書につきましては、法律上確たる、確定的な定義は余りないのかなというふうに理解をしております。

 以上でございます。

逢坂委員 それでは、法律上の定義あるいは訴訟上どう秘書を定義したかということは脇に置くとして、事実上、南村氏が片山さつき参議院議員の秘書であるというような名刺を持って歩いたり、片山さんの名前を使って、私は秘書なんですよという活動をして歩いたというような事実はございませんか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 秘書と明記してある名刺につきましては私は拝見したことがございませんが、私もちょっとびっくりいたしましたのは、十月十八日発売の同雑誌のコピーの一部にあった関係の研究所の税理士という肩書の名刺につきましては、私どもではこういったものを許諾したことがないので、びっくりいたしました。

 以上でございます。

逢坂委員 それでは、片山大臣本人があずかり知らぬところで、南村さんという方が片山さつき参議院議員の秘書というような名刺を使っていたらしい、それを週刊誌で知った、そういう意味なんでしょうか、今のは。

片山国務大臣 お答えいたします。

 繰り返しになりますが、私が週刊誌で初めて拝見いたしました名刺は秘書とは入っていなかったと思うので、秘書と入っている名刺は私は自分の目では見たことがないので、そのようにはちょっと言えないのかなと思います。

 以上でございます。

逢坂委員 事実関係がどうもよくわからないんですが、片山大臣、これは片山大臣の側が訴えているわけですので、ぜひ御自身の正当性をあらゆる場面でしっかり主張していただきたい、そう思います。

 そこで、ちょっと、きのう、片山大臣のホームページといいましょうか、それを見ておりましたら、片山さつきカレンダー販売というようなものを見つけまして、これを見ますと、カレンダー、これは幾らですか、二百四十円と書いてあるんですかね、でこれを販売しているということであります。また、別のインターネットの資料を見ましたら、これは間違っていたらあれですけれども、片山大臣御自身の言葉で、あるインターネットの放送の中で、三万枚カレンダーを印刷したということが書いてありました。

 ところが、政治資金収支報告書を見ると、このカレンダーの販売収入というものが、私は見つけることができなかったのでありますけれども、これはどのような会計処理になっているんでしょうか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 ちょっと恥ずかしいんですが、野党の時代の最後に、ドジョウよりウナギ、日本を元気にするにはドジョウよりウナギというキャッチフレーズで、活性化の言葉をつくりまして、カレンダーをつくりましたら、それこそある雑誌が取り上げまして、その雑誌にも、講演会やパーティーで、対価性のあるお金を取っているパーティーでお配りしていますが、御希望の方がいらっしゃればお譲りしますということで、二〇一二年のカレンダーですから一応載っけてはおりますが、残念ながら、きのうも確認いたしましたところ、送料と、実費がたしか百六十円ぐらいだったと思うのですが、その百六十円で買っていただいた記録はなく、パーティー等で配った記録ばかりでございまして、その三万につきましては、私は確たる数字を今持っておりませんが、きちっと政治資金収支報告書に印刷代の方も計上し、また、パーティーの開催のときにその対価を載せているものもございます。

 そして、二〇一二年のものですから、今現在のホームページからはアクセスできないんですけれども、カレンダーで引いてしまうと出ることがきのうの夜わかりまして、誤解を招くので、早速消しました。

 以上、お恥ずかしいですけれども、全く売れておりません。

逢坂委員 これはこれ以上やる気はないんですけれども、二〇一二年だけじゃなくて、その後も、二〇一三年片山さつきカレンダーというのも印刷されているようです。だから、野党時代だけじゃなくて与党になってもおやりになられている。それから、ここにある、手元にある資料では二〇一四年片山さつきカレンダーというのもあるようでございますので、それぞれどういう会計処理をされているか、また別の機会を捉えてしっかりとお伺いさせていただきたいと思います。

 それから、これはいわゆるインターネットテレビと言われるものでありますけれども、これに出演したときに、週刊誌がグラビアで取り上げてくれて何と三万枚、三万枚もカレンダーを刷ったんだといったような趣旨の発言をされているということも、これは御自身のお言葉でインターネット上に残っているかと思いますので、これら含めてお金の収支についてはきちんとしていただければというふうに思います。

 それから、もう一点です。

 片山大臣に関連する政治資金管理団体の監査、これを秘書が行ったということはございますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 秘書が行ったことはございません。

 ただ、恐らく委員の御質問の趣旨は、今、秘書なのかどうなのかということで御議論のあった税理士さんのことをおっしゃっているのかなと思いますが、その方につきましては、二十四年のみ監査人を務めていただき、その前もその後も全くそういう、事務所とは何の関係もないというか、方でございますが、そもそもこの方自身が秘書として契約したこともなく、給与、報酬を払ったこともなく、そういう立場ではないと認識しております。

 他方、政治資金規正法上の今委員がおっしゃった登録政治資金監査人の業務制限に秘書であるか秘書でないかは抵触をするものではなく、後援会あるいはそういったところの代表者等が除かれることが望ましいということのみが条件に挙がっていると承知をしております。

 以上でございます。

逢坂委員 形式的にはそういうことなんでしょうけれども、実務上は公平で中立な第三者と言えるのかどうか、そこは疑義のあるところではないかというふうに思いますが、この点も後でもう一回整理をしたいと思います。

 さて、それでは、総理が今行かれてしまいましたので、アベノミクスについて若干お話をしたいと思うんですが、今、総理が戻るまでの間、少しお話をさせていただきますが、アベノミクスで名目GDPが一二・二%増加した、正社員の有効求人倍率が調査開始以来初めて一倍を超えた、賃上げが五年連続で今世紀に入って最も高い水準、内閣府の調査によれば現在の生活に満足したと回答した方々の割合は七四・七%と過去最高だ、景気回復は多くの方が実感していただいている、総理はこういうふうに強調するわけです。

 しかし、私がいろいろな各地、全国も含めて歩きますと、必ずしもそういう声を聞く場面は多くはない。生活が苦しいとか、地域の経済の先行きが不安である、あるいは地域に元気がない、こういう声を聞くことが非常に多いわけですが、これは総理に伺う予定にしておりましたけれども、麻生財務大臣、これはどう思われますか。

麻生国務大臣 所管じゃないところもいっぱいありますので、お答えの仕方も難しいとは存じますけれども、少なくとも六年前に比べて景気等々は、資産のデフレによる不況からの脱却というのはほぼ終わりつつある。GDPの伸び方、それからGDPの額におきましても五、六十兆伸びていると思いますし、いろいろな意味でそういった数字は間違いなく今言われたような数字になってきております。

 地域間に格差がある、企業間に格差がある、世代間に格差があるというのはある程度間違いないとは思いますけれども、全体として、そういった面も含めまして、給与も、少なくとも、デフレによって給料が下がっておりましたけれども、間違いなく給与は三%、二%等々の額で順調に伸びていったというのがこの五、六年間の数字ではないかと記憶しています。

逢坂委員 総理、戻ってこられましたので、今、実は、総理がアベノミクスによってさまざまな指標が改善したというような話をされている、反面、でも、地域を歩くとそういう声ばかりではなくて、生活が苦しいとか地域経済の先行きが不安だとか地域に元気がない、こういった声を聞くんだということを今私は紹介をさせていただきました。

 私、でも、これはやはり私が肌で感じている、実際生の声を聞いているわけですので、それが現実なんだろうなと思うんですが、こうしたことのあらわれが、私は他党の党首選挙、総裁選挙のことに口を挟むのはとは思いつつも若干言わせていただきますと、さきの自民党総裁選挙で、安倍総理の圧倒的優勢が予想されていたわけです。しかしながら、党員の投票に限って言うならば、総理が五五%の得票、それと、後ろにいらっしゃいます石破氏が四五%という投票結果だったわけであります。これは、新聞各紙の社説の論調、さまざま濃淡はありますけれども、総理への批判がこの党員の票にあらわれたのではないかなというふうに言っているものが多かったと承知しております。

 私は、これは、総理が調子いい、調子いいと言うけれども、実は地域にその経済の波がちゃんと行っていないんだということのある種のあらわれではないのかなという気もしているわけです。

 そこで、一例を少し申し上げたいと思います。

 近年、日本ではイカが不漁です。全国的にイカがとれないということで、イカの加工業者の皆さん、相当困っておられます。そこで、世耕大臣にもお願いして、加工原料のイカの輸入枠、輸入の上限枠の拡大をしていただきました。世耕大臣、ありがとうございました。

 拡大をして、イカをたくさん輸入できるようにしていただいたんですが、今、問題が起きています。何か。イカの価格が高過ぎて、実は、力のあるところはイカを買うことができるんですけれども、力のない加工事業者はそれを買うことができない。だから、せっかく地域にイカの加工工場があっても、それの操業ができないというような実態があるわけです。

 すなわち、私が言いたいのは、確かに表に見えている数字は調子がよさそうに見えているけれども、地域の現場の細かいところを見ていたら、本当の意味で経済がうまく回っていない。輸入枠を拡大するというところまでは、それはよかっただろう。でも、価格についてもう少し丁寧にフォローする、そして一番困っている方のところにちゃんとイカの原料が行くんだというところまで見届けないと、地域で血の通った経済というものにはならないのではないかというふうに思うわけです。

 そこで、イカの価格対策、こういうものというのは、世耕大臣、あるいは吉川大臣、行っているんでしょうか。

吉川国務大臣 ただいま御指摘のありました、国内におけるスルメイカの不漁や国際的な需要増加に伴う原料価格の上昇によりまして、イカ加工業者の方々が加工原料の確保ができず厳しい状況に直面をしているということは承知をいたしております。

 今御指摘をいただきましたように、イカについての追加の輸入割当てを行うなど、輸入割当て制度の柔軟な運用、本年は三月に当初枠と追加枠を同時に発表させていただきました。やむを得ず原料転換を図る事業者には、原料転換に伴う機器整備に対して、公庫資金である水産加工資金による融資を行っているところでございます。

 他方、このことに関しましては、逢坂委員ももう御承知のとおりだと存じまするけれども、本質的には、やはり国産原材料の将来にわたる安定確保を図ることが重要であると私どもも認識をいたしておりまして、このための適切な資源管理の取組を通じて水産資源の維持、回復を実現していくことが大変必要であろうかとも存じております。

逢坂委員 総理、確かに、輸入枠を拡大する、国内としてのイカの加工原料の総量は確保できる。だけれども、地場で一番必要な中小のところへそれが行き渡っていない。こういうところにまでやはり目を配らなければ、地域の隅々までに景気、経済のよい循環というのは行かないんだろうと思うんです。こういう心配りがきちんとできるかどうか。

 今の吉川大臣の話からすれば、その価格の対応、対策というのは現時点ではとられていないということなんですが、そうなれば、どんどんどんどん地域は衰退していく可能性が高いということです。こういうところに目配りをするというのは私は大事なことだと思います。

 もう一つ言わせていただきます。

 これも吉川大臣の担当ですけれども、今回、漁業法が改正されます。そして、資源管理の枠が厳しくなるわけです。現時点でも、もう既にスケソウやマグロについては、資源管理の枠、いわゆるTAC制度というものがスタートしているわけですが、ことしからクロマグロのTAC制度がスタートしました。

 多くの人は資源管理は悪いことではないと思いながらも、でも、そのことによって生活ができなくなる漁師さんが少なからずいる。いろいろな魚種を対象にしている漁師さんは、マグロの規制をされてもそれは影響はないかもしれません。でも、全国にはマグロだけを対象にしている漁師さんもたくさんいるわけであります。そういう方にしてみたら、資源管理は基本的には悪くはないけれども、それを入れられたら私たちの生活どうなるんだ、もう少し沿岸漁業や小規模や中小の漁業者に配慮をするということが必要ではないか、そういう声が今全国から上がっているわけです。

 こういうところに配慮をするということも、実は地域の経済をよくするということにつながっていくんだと思います。特に漁師町なんかでは、マグロがとれないというだけで地域の経済、雰囲気が一気に下向くわけでありますので、吉川大臣、この点、どうですか。中小の漁業者にもっとマグロの配分枠を回す、そうすることで雰囲気が変わる地域もたくさんあります。いかがですか。

吉川国務大臣 大変重要な指摘をいただいたと私は存じております。

 クロマグロの資源管理につきましては、我が国はクロマグロの最大の生産国でありまして、かつ、消費国としての資格を有していると思っておりまして、これまでも、沿岸漁業の漁獲枠の配分につきましては、漁獲実績を基礎としつつも、機械的に配分するのではなく、年変動が大きい沿岸漁業での実態等を配慮してきたところでもございます。

 さらに、クロマグロの資源管理の実施に伴い沿岸漁業の経営が受ける影響につきましては、漁業収入安定対策事業における特例として、前回契約時の払戻し判定金額を下回らないように措置する、いわゆる下げどめ措置により支援をしているところでもありまするけれども、引き続き、ただいまのような御指摘を踏まえながら、関係者の意見を聞きながら、丁寧に対応してまいりたいと存じております。

逢坂委員 吉川大臣、今おっしゃっていただいたのは、後段、積立ぷらすのことと承知をしておりますけれども、積立ぷらすを確かに拡充するというのは大事なことですが、それだけでは、やはり漁師さんたちは漁をして何ぼのものですから、個別の漁師さんの実態をよく見て、そういうところに丁寧に対応する、そうすることがなければ、総理が幾らどんなにアベノミクスがいいんだ、いいんだと言っても、地域では全く実感のない、絵そらごとにしか聞こえていない、そういう地域もたくさんあるんだということをぜひ御理解いただきたいと思います。

 私は、今回の総裁選で石破氏が大方の予想を上回って総理の、もちろん総理には敗れはしましたけれども、総理の票を予想を上回ってとったというのは、やはり総理自身が地方や庶民の暮らしというものをもっともっと知るという努力を、大変僣越ながら、私はされるべきではないかというふうに思います。細部に配慮がない、地域の現実を見ていない、だから、全国の津々浦々にまで景気の、あるいはいい経済の循環が行かないのではないかということを改めて指摘をさせていただきたいと思います。

 それから、補正予算について一言申し上げさせていただきます。

 今回の補正予算は、やはりどう考えてみても私は対応が遅かったというふうに思います。総理は、予備費を活用した、今般の災害への対応として十分なものであったというふうに先般本会議場でお話をなされましたけれども、本当に総理、早さという点では十分だったと思っておられますか。

安倍内閣総理大臣 先ほど、岡山県において、倉敷の真備等で被災を経験した橋本岳議員から、今般の我々の対応、災害対応について感想を述べていただいたわけでございますが、政府として、一連の災害に対して、関連自治体の復旧復興事業が進むように、予備費を十分に活用して、発災直後から直ちにプッシュ型支援を実施するとともに、生活やなりわいの再建に向けた支援策の実施、激甚災害の指定などの対策を迅速に講じてきたところであります。こうした対策は、今般の災害への対応として十分なものであったと考えております。

 そして、今回、一連の災害で生じた被害の状況や地域ごとの復旧復興の進捗等に応じて必要な規模の財政措置を講ずるため、これまで活用した予備費千八百五十三億円に加え、平成三十年度補正予算案に九千三百五十六億円を計上しているところであり、早期の成立の御理解と御協力をお願いをしたいと思います。

逢坂委員 きょうも総理は十分なものであったというお話をされているんですが、北海道はこれから降雪期を迎えます。雪が降ってまいります。札幌の清田区の液状化の現場では今も家が傾きつつある、日々傾いている、そんな情報もあります。それから、山崩れの現場、ここでは、雪が降る前に危険な土砂を取り除かないと、今度は融雪期、春の雪解けのときに二次災害が起こる可能性があります。

 すなわち、雪国における震災の復旧復興というのは、雪が降るまで、降る直前までが勝負なんですよ。雪がどんどんどんどん降ってくるようになると、特に土砂を取り除くなどということは相当に困難になりますし、現場ももうぐちゃぐちゃになってしまうわけであります。だから、この秋口の二週間とか三週間とか一カ月というのは物すごい重要だ。

 九月の上旬に発災したのであれば、例えば熊本地震の例を見れば、一月余りで補正予算、これを成立させることができていた。そういう観点から見れば、もっともっと早い対応ができたのではないか。そして、単になりわいの復旧とかそういうことだけではなくて、雪の降る地域にはそれなりの大きな事情がある、こういうところにやはり思いをいたすということが非常に大事なことだと思います。

 だから、北海道では、来年の春の融雪期にまたどこかが崩れるんじゃないか、そういう心配が出てくるということを総理にもお知らせをしておきたいと思います。

 さて、そこで、石田大臣、今回の補正予算、災害対策七千億余りでありますけれども、これは自治体に使われるお金が約六千億というふうに承知をしておりますが、それに伴って、自治体では、一般財源、自治体の独自の持ち出しが必要になります。この額が、政府予算六千億に対して、自治体が持ち出すお金、約四千二百億というふうに承知をしております。だから、国が六千億用意してくれたけれども、自治体は四千億出さなければいけないというのが今の実態です。

 これについては、当然、いわゆる地方財政措置を行う、起債で補填する、それから起債の元利償還金は交付税で面倒を見るということでありますが、起債と言えば格好がいいけれども、借金です。元利償還金に交付税と言うけれども、交付税もこれは限りある原資です。だから、そういう意味でいうと、実額が必ずしも来るわけではないので、実は、大きな災害のあった自治体は長きにわたって財政状況が悪くなるという可能性があります。

 こういうことに対して、石田大臣、しっかり対応していただきたい。大臣も自治体の首長をやっておられました。これが一つ。

 それから、ことしのようにこれほど災害が多いと、特別交付税、限りが出てくる。しかも、これから冬になると、昨年のようにまた豪雪災害、これが出る可能性が否定できない。したがって、特別交付税が足りなくなるといったような事態があったときにどうするのか。このことも、石田大臣、どう対処するのか、お考えをお聞かせください。

石田国務大臣 委員御指摘いただきましたように、四千二百億円の負担が、今回の補正予算に伴いまして災害復旧事業費として財政負担が生じるわけでありますけれども、御指摘いただきましたように、これは地方債を充当し、その後、元利償還金を交付税措置するということになります。

 例えばで申し上げますと、補助災害復旧事業債を一〇〇%……(逢坂委員「内容はいいですよ」と呼ぶ)簡単に終わりますから。充当して、元利償還金の九五%を普通交付税措置をするということになっております。

 今後とも、被災団体の実情を十分に、丁寧にお伺いしながら、特交あるいは地方交付税、あるいは地方債、地方財政措置を講じていきたいと思っております。

 また、もう一点、特別交付税の総額の増額について、けさほども坂本哲志議員からお話がございました。

 委員御心配の除排雪に係る経費などが生じてくる可能性があるわけでございますが、年度途中にこういう地方団体に生ずる財政需要等につきましては特別交付税による措置を行っておりまして、けさほども申し上げましたけれども、被災団体の実情を丁寧にお伺いしながら、状況の把握に努め、その上で、特別交付税総額の増額の必要性については検討してまいりたいと思っております。

 いずれにしても、被災団体の財政運営に支障が生じないように、適切に対応してまいりたいと思っております。

逢坂委員 被災団体の財政の悪化がいたずらに広がることのないように、しっかりした対応をお願いしたいと思います。

 次に、国際戦略特区、これについてお伺いをしたいんですが、担当は片山大臣ということでありますけれども、加計学園の獣医学部の今回の選定プロセス、国際戦略特区において、片山大臣もこれは一点の曇りがないものだったという認識でしょうか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 獣医学部の新設の申請を禁じる規制を緩和した今回のプロセスは、規制改革項目の追加、事業者の選定、いずれも、民間有識者も加わった特区諮問会議やワーキンググループが主導し、適正に行われているものと考えております。

 また、この際、節目節目で農水大臣、文科大臣にも会議に御出席いただくなど、関係大臣の間でも御異論なく、合意の上で、また、事業者の選定も公募に基づいて行うなど、関係法令に基づき実施してきたものと理解しております。

 このように、獣医学部の新設をめぐりましては、法令にのっとり、一貫してオープンなプロセスで進められてきておりまして、その選定のプロセスにつきましては、民間有識者の方々も一点の曇りもないと述べておられると承知をしております。

 今後とも、国民の目線をしっかり踏まえた上で、誠意を持って丁寧に説明をさせていただくという姿勢に変わりはございません。

 以上でございます。

逢坂委員 片山大臣、一点の曇りがないというのであれば、なぜ、全ての会議の議事録、オブザーバーの発言も含めて、公開されないんですか。一点の曇りもないんだったら、全ての議事録を公開していただけますか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 獣医学部の新設に関して行った合計二十回以上にわたる会議につきましては、全て、箇条書きだけの議事要旨とは異なり、議事録とほぼ同じ内容の、議事録並みの詳細な議事要旨を公表してございます。

 なお、説明補助者につきましては、ワーキンググループの提案ヒアリングは、提案者から責任ある説明を求める場でございますため、提案者以外の者は正式な出席者とはならないことは御承知のとおりでございます。提案者ではない加計学園の関係者は、提案者である今治市の独自の判断で同席させた説明補助者にすぎませんので、正式な出席者とはされておりません。

 このため、そもそも正式な出席者や公式な発言を記録する議事録、議事要旨では、そのいずれであっても掲載対象とならないのは御承知のとおりです。

 以上でございます。

逢坂委員 御承知のとおりと言われても、私は承知しておりません。

 要するに、一点の曇りもないというのであれば、会議にかかわった皆さんの発言を全部公開すればいいじゃないですか。何でそれができないんですか。

 しかも、議事録に等しい議事要旨というのは何ですか、それは一体。都合の悪いところを丸めているんじゃないかと思われても仕方がないじゃないですか。それはやっていないというんだったら、それを出せばいいじゃないですか。なぜ出せないんですか。大臣、いかがですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 ワーキンググループの提案ヒアリングは、提案者からは責任ある説明を求める場であるため、提案者以外の者は正式な出席者とはならないことでございます。提案者ではない加計学園の関係者は、提案者である今治市の独自の判断で同席させた説明補助者にすぎませんので、会議の一般則に従い、正式な出席者とはしておりません。これはほかの案件も同様でございます。

 また、ヒアリングが非公開だったこともございまして、提案者による公式な発言と説明補助者による非公式な発言とが混在したということもございます。

 このため、そもそも正式な出席者や公式な発言を記録する議事録、議事要旨の掲載の対象とはならないということになっております。

 以上でございます。

逢坂委員 片山大臣、今回のこの加計学園の問題というのは、どこが国民の皆さんはおかしいと思っているか。加計学園の関係者がどうかかわったかというところが、多くの人の疑問なんですよ。

 加計学園の関係者は正式な出席者じゃないから、その発言はだから公開しないんだ、それは御承知のとおりですと言われたって、一番大事なポイントを隠していると言われる、そうなんじゃないですか、これ。そこがみんな知りたいところなんですよ。加計学園の関係者がどうしゃべっているかというところを知りたいのに、一番肝心なところを隠すから、いつまでたってもこれをやらなきゃだめなんですよ。なぜ隠すんですか、一点の曇りもないんだったら。

 それは、先ほど総理もそこで誤解だと言っていたように聞こえましたけれども、誤解だと、我々が、思っているんだったら、誤解を解くようにちゃんと説明してくださいよ、片山さん。議事録を出せばそれで済む話ですよ。

片山国務大臣 お答えいたします。

 この国家戦略特区のワーキンググループにおきまして、民間の有識者の方々が主導で事を運んでいらっしゃいますが、二十九年八月二十五日、八田座長も、会議の一般則に従って、提案者が独自の判断で同席させた説明補助者につきましては、参加者と扱っておらず、公式な発言を認めていません、したがって、説明補助者の出席、発言につきましては、議事録及び議事要旨に掲載しないことを原則としておりますというふうに座長の方がおっしゃっておるということもございます。

 いずれにいたしましても、謙虚に丁寧に説明責任を果たしていくということが重要だと考えております。

 以上でございます。

逢坂委員 今の大臣の発言を聞いていると、一番重要なところはやはり隠して、出していないんだ、そう国民の皆さんには見えますよ。加計学園の発言が一番大事なんだ、そのかかわりがどうだったのかが今問われているわけですから、そこを公開できない、そう言うのなら、やはりそこにやましいところがあるんじゃないか、そう思う人は私は少なくない、そう思います。

 この後、地方創生の話をしたいんですが、もう時間もございませんので簡単に言いますが、片山大臣、昨年、テレビ番組で四国のことを離れ小島というふうに呼んだというふうに承知をしておりますが、四国が離れ小島だ、人によってはいろいろな見方はあるとは思いますけれども、その言葉はともかくとして、片山大臣、地方創生というのはどのように進めるお考えでしょうか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 ニセコの町長も経験され、本当に、地域再生で総理補佐官も務められた逢坂先生には、いつも討論等で党を代表して地方創生についても大変御知見を伺っている次第でございますが、総理から、次元の違う地方創生をやらねばいけないという御指示をいただきました。

 それは、地方創生を安倍内閣の大きな一つの社会政策、経済政策の柱として四年やってきておりますが、地方圏から東京圏への流入超過が当時十万人でした。今、十二万人になっております。

 地方創生の推進補助金ですとか、まち・ひと・しごとについての一兆円の枠とか、いろいろなことをやってまいりました。国会でもたくさんの議論があり、それをもとに前向きなことをやってきて、いい芽がたくさん出ているのに、そうなっているということでございます。

 私は、重い任務として、この東京一極集中の是正に取り組むことが重要だと考え、歴代積み重ねた議論の中で、政府関係機関の地方移転、それから、生涯活躍のまちや小さな拠点等のまちづくり、そして、この間の国会で皆様に御成立いただきました地方大学・産業創生法に基づく新しい交付金によって、産官学連携で、若い方が地域にとどまれるような、きらりと光る地方大学づくりをスタートし、十月十九日に、私自身、第一号の七つの大学を発表させていただいたばかりでございます。

 また、東京圏から地方へのUIJターンによる起業や就業者の創出ですとか、女性や高齢者の活躍による新規就業者の掘り起こし等も、パッケージを六月にまとめておりますので、積極的に進めていこうと思っております。

 この戦略は間もなく最終年を迎えますので、今後も、地方創生版の情報、人材そして財政という三本の矢、次元が違うと言う限りは、次元が違ったものにしていかなければならないと思っておりまして、大きな転換点を迎えて、頑張ってまいりたいと思っております。

 また、加えまして、先ほどの流入人口の増加は男性より女性による影響が大きい。つまり、十八歳の壁、二十二歳、二十四歳の壁と言われている、女性の方が地域を離れて東京に集まってしまいます。これはまさに消滅可能自治体の根源となっておりますので、私は、女性活躍推進相も兼ねることになって初めての地方創生担当相でございますので、地域に若い女性がとどまって、ここで頑張っていこう、ここで生きがいを感じられるような地方創生をぜひ頑張ってまいりたいと思いますので、委員の本当に深い御知見からの御示唆をお願いできればと思います。

 以上でございます。

逢坂委員 今のお話を聞いていて、私は、私と全く考え方が違うんだなということがよくわかりました。

 全てを否定するわけではありませんけれども、今のような発想では地方創生はうまくいかないと思います。地域の人が望むようなものにはならない、私にはそう思われます。

 それと、片山大臣、就任の記者会見のときだったと思いますが、地方創生に関して、地方創生が目立っていないことを総理が非常に気にしているという御発言をされましたけれども、これはどういう意味なんですか。地方創生がうまくいっていないということを総理が気にされておられるんですか。それとも、目立っていないというのは、本当はうまくいっているのに全然みんなが認識していないよなということなのかどうか。

 もし御発言があればお伺いしたいんですけれども、この言葉、非常に気になりました。時間が来ていますので、手短にお願いします。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 私の記憶の限りだと、四年間こつこつといろいろなものを積み重ねてきたのですが、今申し上げたように十万人が十二万人になったり、地方創生とは何なのか、まさに委員がおっしゃったように、我々が積み上げてきたメニューと違うかもしれませんし、そういったことも含めて、抜本的に次元の違うことを行わなければいけない、そのような意味ではないかと理解をしております。

 以上でございます。

逢坂委員 今の発言、うまくいっていないということにしかとれないような気がするんですが、以上申し上げて、終わりたいと思います。

 ありがとうございます。

野田委員長 この際、川内博史さんから関連質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史さん。

川内委員 川内でございます。

 委員長、よろしくお願いいたします。

 片山大臣、まず、先ほどの加計学園の、平成二十七年六月五日のワーキンググループヒアリングの議事要旨の件なんですけれども、かつてワーキンググループのヒアリングで、説明補助者の発言が議事要旨に出ている議事要旨というのはあるんです。説明補助者だから議事要旨に載せないということではないんですね。かつて出ているものがありますから、現に。したがって、加計学園や今治市や、あるいは八田座長も原則載せないというふうに発言されているわけで、例外があるよということはおっしゃっている。

 したがって、八田座長に諮って、これは大臣の責任として、国民的にみんなが興味、関心を持っている問題なので、行政がゆがめられたのではないかということで、そうではないのだというのであれば、しっかりと議事録を公表する、関係者と相談するというふうに御発言いただきたいと思います。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 川内委員におかれましては、今、説明者のお話をされたんですけれども……(川内委員「補助者」と呼ぶ)補助者につきまして、補助者のものが明確に載っているという扱いになっているものを今手元で承知しておりませんので、ちょっと理解できないんですけれども、原則としてそうなっているということは、委員も御承知のとおり、八田座長も何回も申し上げておりますし……(川内委員「例外があるということですか」と呼ぶ)原則ということは、それは例外があり得るという、コンセプチュアルな問題はあると思いますが……(川内委員「だから、相談してくださいと言っているだけなんです」と呼ぶ)はい。

 いずれにしても、しっかり検討して、説明責任を果たしていくということには変わりがないと考えております。

 以上でございます。

川内委員 加計学園の問題は、またこの後聞かせていただきたいというふうに思いますが、とにかく、説明補助者の意見が出ている議事要旨はありますから、私、レクでそれをいただいていますので、後で確認していただきたいと思います。

 辺野古の問題を取り上げたいと思います。

 一昨日、十月三十日、公権力に対しては弱者である国民の権利利益を救済するための法律である行政不服審査法を悪用して、私は悪用という言葉をあえて使いますが、あろうことか防衛省が一般国民に成り済まして、沖縄県の民意に基づいた辺野古埋立ての承認撤回への不服申立てをしたことについて、辺野古新基地建設を強行するために、沖縄県の承認撤回の執行を停止する決定を石井国土交通大臣はされました。これは、極めてアンフェア、本当に、国民から見たら、そんなことをするんですかというやり方だと思います。

 この決定に対し、玉城デニー沖縄県知事は、内閣の内部における自作自演の極めて不当な決定、まあ自作自演ですよね、と言わざるを得ない、審査庁として公平中立性を欠く判断がなされたことに強い憤りを禁じ得ませんとコメントをされています。

 安倍総理大臣、安倍総理大臣も総理大臣を長くお務めになっているわけですから、選挙の結果、連戦連勝をされているわけですからね、選挙の結果は大事だねということはおっしゃられると思うんです。沖縄県の県知事選挙で示された民意というのは、辺野古の新基地建設については勘弁してくださいという多数の県民の意思が示されたというふうに私は思います。

 そこで、この結果を踏まえて内閣総理大臣としておやりになられることは、まずトランプさんに、信頼関係がおありになられるとおっしゃっていらっしゃるわけですから、いやあ、選挙負けちゃったんだ、困った、どうしようかねということをトランプさんと相談をすることではないかと。そうすると、トランプさんも、そうかそうか、それは困ったね、じゃあどうしようかということで話す、それが信頼関係というものではないかというふうに私は思うんです。

 だから、トランプさんにちゃんと選挙の結果を伝えて相談をされたらいかがか、そこから始まるんだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 選挙の結果につきましては真摯に受けとめたいと思いますが、その結果について政府として見解を述べることは差し控えたいと思います。

 普天間飛行場については、沖縄の皆様の強い要望を踏まえ米国との間で返還交渉を行った結果、沖縄県内に代替施設を建設することを前提に全面返還に合意したものであることをまず御理解いただきたい、このように思います。我々は、そうした中において、沖縄の基地負担の軽減に向けて一つ一つ結果は出してきているところでございます。

 そして、トランプ大統領と話をすればいいじゃないかということでございますが、今申し上げた大前提については、この方針については米国政府との間で累次にわたり確認をし合っているところでございまして、民主党政権のときですらこれは確認をしているわけでございます。また、トランプ大統領との間でもこれは既に当初から確認しているところでございまして、政府としては、現行の日米合意に基づき、抑止力を維持しながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、全力で取り組んでいく考えでございます。

川内委員 米国との間で累次の2プラス2などで合意されているのは、そういう意図を有するということが確認されておって、必ずつくるんだというふうには合意されていないというふうに思います。

 したがって、いや、だから、総理、沖縄県の地方選挙の結果にはコメントしないとおっしゃられるけれども、沖縄県民からすれば、県民の意思を、じゃ、どう総理は考えているのということになるわけですよね。

 だから、そう肩肘を張らずに、片意地を張らずに、トランプさんと信頼関係があるんだ、おありになるんだと私も思いますよ、だったら、トランプさんに、沖縄県の知事選挙の結果でこういう結果なんだ、だからちょっと待ってね、グアムへの移転については協力するからねというぐらいの県民に対する配慮がないと、ますます結果がどんどんどんどん悪い方向に向かっていくのではないか。これは私の意見です、申し上げておきたいと思いますが、何で悪い結果に向かうと思うかというと、余りにもやり方がひきょうだからなんですよ。

 総務大臣に教えていただきたいんですけれども、平成十七年度以降、国の行政機関に対して行政不服審査法による申立ての件数というのは合計何件になるんでしょうか。

石田国務大臣 お答えいたします。

 総務省においては、毎年ではございませんが、行政不服審査法の施行状況調査を行っておりまして、平成十七年度以降、二十六年度までの十年間におきましては計六件、六年度分について調査を行い、結果を取りまとめました。

 これら六回の調査結果における国に対する不服申立て件数は、平成十七年度は一万九千九百八十三件、平成十八年度は一万八千七百七十四件、平成二十年度は二万一千八百七十五件、平成二十一年度は二万三千四百五十六件、平成二十三年度は三万二十二件、平成二十六年度は八万八千五百五件であります。平成二十六年度は、公的年金の物価スライド見直しによって年金額が減少したことに伴い、不服申立て件数が増加したものでございます。

 以上の計が約二十万二千件でございます。

川内委員 平成十七年度以降何年か、六年分ですね、行政不服の、国の機関に対する不服申立てが二十万件以上あったという御報告でございますが、じゃ、そのうちで、国の行政機関が同じ身内の国の行政機関に対して申立てを行った件数は何件でしょうか。そして、その申立てが認められたのは何件か、執行停止が決定されたのは何件かということを教えてください。

石田国務大臣 平成二十七年四月に参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会理事会の要請で行った調査などによって把握している限りでは、平成十七年四月以降、国の行政機関が行政不服審査法に基づき行った不服申立ては、今回の事案を含め七件あると承知をいたしております。

 今回の事案を除く六件につきましては、取下げが三件、却下が三件であると承知いたしております。

川内委員 いや、執行停止が決定されたのは。

石田国務大臣 先ほど申し上げましたように、六件については、取下げが三件、却下が三件であります。

川内委員 そうすると、今回執行停止が決定された、執行停止一件ということでいいですね、今回のを含めると。よろしいですね。

石田国務大臣 今回を含めて三件ということになります。

 先ほど言いましたように……(川内委員「いや、執行停止ですよ」と呼ぶ)はい。

川内委員 そのうちの、じゃ、執行停止三件のうち、二件は辺野古の埋立ての件であるということでよろしいですね。

石田国務大臣 全て辺野古の問題でございます。

川内委員 だから、執行停止が決定された三件、全て辺野古の問題と。

 要するに、沖縄防衛局、防衛省は、一般国民に成り済ますのが得意わざだということですよ。防衛大臣。まだ答えなくていいです。まだあるんです。

 この自作自演の行政不服審査法に基づく申立て、これは行政不服審査制度が始まって、委員長、もう五十年以上たつわけです。その五十年以上たつ中で、ほかに例がないわけですよ、こんなことをしているのは。本来は、国民の権利利益を守るための法律が行政不服審査法ですからね。

 国土交通大臣、今回の執行停止の決定に当たって、沖縄県に意見書の提出を求められていると思います。提出を求めたのはいつか、そして意見書提出の期限は何日とされたのかということについて、教えてください。

石井国務大臣 沖縄県が行いました埋立承認の撤回を不服といたしまして、十月十七日に、沖縄防衛局から行政不服審査法に基づく審査請求及び執行停止の申立てがございました。

 これを受けまして、十月の十八日、行政不服審査法に基づきまして、処分庁である沖縄県に対して、執行停止の申立てに対する意見書を十月二十五日までに提出するよう求めました。

 沖縄県からの執行停止の申立てに対する意見書につきましては、十月の二十五日に受領したところであります。

川内委員 十月十八日に沖縄県にその意見書提出の国交大臣のお手紙が到着して、それから一週間ですよ、期限、一週間以内に意見を出せと。で、沖縄県は、それに真面目に応えて、十月二十五日に意見書を出したわけです。

 でも、意見書を出したら、もう意見が出てきたから、はい、執行停止を決定するという段取りですよね。あんまりなんじゃないですか。そこに太田主計局長がいらっしゃいますけれども、それは幾ら何でもということじゃないかと思いますよ。

 国交大臣、もう一問答えてください。

 この国交大臣が沖縄県に出された、意見書の提出についてという文書ですけれども、その中に、なお、期限内に意見書の提出がない場合は意見がないものとして取り扱いますということが書いてございます。

 それは、期限内に意見書の提出がない場合は意見がないものとして取り扱いますということは書いてあるということでよろしいですね。

石井国務大臣 御指摘のとおりであります。

川内委員 それでは、総務大臣に教えていただきたいと思いますが、期限内に意見書の提出がない場合は意見がないものとして取り扱いますということは、行政不服審査法の何条に条文上の根拠があるのでしょうか。

石田国務大臣 お答えさせていただきます。

 行政不服審査法第二十五条三項の規定による処分庁に対する意見聴取について、提出期限を設けること等についての明文の規定はございません。しかしながら、行政不服審査法二十五条第七項は、国民や事業者など審査請求人の権利利益を保護する観点から、執行停止の申立てがあったときは、審査庁は、速やかに執行停止をするか否かを決定しなければならないとしております。

 このため、意見提出を求めるに当たって合理的な提出期限を定めることは速やかな決定のために必要であり、また、期限内に提出がなかった場合に意見がないものとして扱うことも問題ないと考えております。

 実際、総務省が各府省、地方公共団体に示している事務手続マニュアルにおきまして、様式例では、このような考え方から、意見提出の期限を設定し、期限内に提出がない場合には意見がないものとして扱うとする例を示しているところでございます。

川内委員 期限内に意見書の提出がない場合は意見がないものとして取り扱いますというのは法的根拠はない、ただし、運用上そうしている、総務省が出しているマニュアルにも書いてある、書きましたと。それはそうでしょう。

 ただし、こういう、防衛省が一般国民に成り済まして申立てをしている場合、沖縄県に対して、これは法的根拠はないけれども意見書を出してね、相応の期間をとって、一カ月なり二カ月なり期間をとって十分に意見をつくってください、そして、それに対してやりとりもした上で、それで審査をされるというならまだわかりますよ。防衛省から申立てが出たら、即日、沖縄県に文書を発出して、一週間で意見を出せ、意見が出てこなかったらないものとして取り扱う、しかも、法的根拠はありませんと。これをアンフェアと言わずに、一体何と言うんですか。

 僕は、岩屋大臣とは同じ学園で学んだ者として、私が中一のときに高三だったんです。応援団の団長で、めちゃめちゃ格好よかったですよ。めちゃめちゃ格好よかった。憧れていましたよ、男らしくて。

 だから、今、きょう工事を再開されたようですけれども、この執行停止の申立て、そしてこの大臣の処分の一連の経過については、私は、ちょっと余りにも公正さを欠く、フェアではないというふうに思うんですよ。

 防衛大臣として、ちょっと工事をやめさせて、沖縄県とよく話し合う、そのくらいの時間もないんだなんということはないと思いますよ。そのぐらいのリーダーシップは岩屋大臣には発揮していただけると思いますけれども、いかがでしょうか。

岩屋国務大臣 こういう形で川内委員と質疑ができることを本当にうれしく思います。余り乗せないでいただきたいと思います。

 今、防衛局が一般人に成り済ましたというような御発言がありましたが、私どもはそうは考えておりませんで、行政不服審査法は、不服申立てができる対象を必ずしも一般私人に限定しておらず、国や地方公共団体の機関が行政処分を受けた場合にも審査請求や執行停止の申立てを行うことが認められているという判断で、国交省に対して審査請求そして執行停止の申立てをさせていただいたところでございます。

 実は、沖縄が埋立承認を撤回したときの処分事由というのがございまして、これは十六項目二十数ページに及ぶ大部のものでございました。したがって、私ども、それを慎重に精査をして、その逐一に私どもの考え方を添えて、今般、審査請求をさせていただいたところでございます。

 そういう意味でいうと、沖縄側と防衛局との間でさまざまな広範囲にわたるやりとりがあった、その上で、恐らく国交大臣は、更に沖縄側の意見があればということを、聞くという手続をとられたのではないかなというふうに思います。

 いずれにしても、私どもは、できる限り早く工事を再開をさせていただいて、きょう始めたのは海上作業です、本格的な工事再開ではありません。いずれにしても、辺野古への移設を完遂させて、本当の目的である普天間の全面返還、これを何としてもなし遂げたい、こういう思いでやっているということをぜひ御理解をいただきたいと思います。

川内委員 幾ら岩屋先輩の言うことでも理解はできないわけですけれども。

 辺野古の問題について、県民の意思が明らかにされている、そしてデニー知事も話合いを求めている。防衛省としては、いやいや、一生懸命いろいろ話し合っているんだよということかもしれませんが、それでもなお話合いを求めているデニー知事、沖縄県、行政に対して、あるいは沖縄県民に対して、しっかりと誠実にこの辺野古問題について対応するということは、政府としておやりになられるべき対応であるというふうに思うし、そういう意味で、まず県民に信頼をもらうためには、信じていただくためには、このような、とにかく、一般私人に成り済ましているわけじゃないとおっしゃるけれども、先ほど総務大臣にお答えいただいたとおり、こんなことをしているのは防衛省だけなんですよ。沖縄防衛局だけなんですよ。それをやはり重く重く受けとめていただいて、態度をお考えいただいた方がいいんじゃないかというふうに思うんです。

 さらに、十月三十日の執行停止の日に、私たちは辺野古問題についての野党合同ヒアリングというのを行いました。政府の皆さんには余り評判がよくないかもしれませんが、余り委員会を開いていただけないものですから、最近は、各党でやると役所にも迷惑をかけるので、みんなで集まって役所の皆さんにいろいろ教えていただこうということでヒアリングをしているわけですけれども、そこで沖縄県の副知事さんの話を伺いました。

 副知事さんは、国土交通大臣の執行停止決定について厳重な抗議をすると。そして、私がほうと思ったのは、二〇〇九年の鳩山元総理の最低でも県外という言葉に沖縄県民はとても感謝をしているんだと。県民の頭の中で革命が起こったんだ、自分自身の頭の中もそうだと。基地は沖縄で引き受けなければならないというふうにそれまでは思い込まされてきた、我慢させられてきたと。

 安倍総理、何か、違うと今小声でおっしゃったみたいですけれども、これは副知事がおっしゃったことですからね。私が言っているんじゃないんです。副知事がおっしゃったことなんです。

 県民の頭の中で革命が起こった、我慢しなくていいんだと。安全保障体制が必要であるなら全国のみんなで負担を考えてもらおうよ、考えるべきだと堂々と主張できるようになった、これが鳩山総理のあの発言に沖縄県民が感謝をするゆえんなんだというふうに副知事は御発言をされました。

 そこで、民主党政権時代、鳩山元総理が、最低でも県外、できれば国外と言いながら、最後、やはり辺野古に戻らざるを得なかった、これは大変、国民の皆さんから批判を受けたわけですね。民主党政権のつまずきの一歩だったと言ってもいいと思います。私どもも反省をしなければならないと思います。

 しかし、当時の外務省が普天間移設問題について鳩山元総理にどのような説明をしたのかということについて、きょうは改めて聞かせていただきたいと思います。

 先生方のお手元にも資料をお配りしてございますので見ていただきたい、資料を配ってありますから、見ていただきたいと思います。

 このパネルの左側の文書ですね。左側の文書は、私が情報公開法に基づいて開示請求をして、外務省から開示された文書であります。パネルの右側は、鳩山総理が当時外務省から説明を受けた文書ということで、鳩山元総理からお預かりをさせていただいている文書です。これは出してもいいというのはもう外務省に確認済みですから、枝葉末節で騒がないでください。これを出していいかどうかということを今言われたのでね。出していいんです。何の問題もないです。

 外務大臣、この左側の文書は外務省が作成した文書である、外務省北米局日米安保課作成文書であるということでよろしいでしょうか。

河野国務大臣 この左側の文書につきましては、先ほど委員からお尋ねがありましたとおり、委員の情報公開請求に対して情報公開法に基づいて開示した、外務省北米局日米安全保障条約課が作成した文書でございます。

川内委員 さらに、この右側の文書、これは、鳩山元総理が外務省から、当時、平成二十二年四月十九日に首相官邸で説明を受けた文書です。

 この文書については、外務省は今現在、その文書の存在を確認できないというふうにおっしゃっています。これもよろしいですよね。

河野国務大臣 いろいろ御指摘がありましたので外務省の中を捜させておりますが、この文書の存在は確認できません。

川内委員 この文書の存在を確認できない。鳩山総理に説明をした、この右側の文書の、一、距離の問題、六十五海里のところですね。「「六十五海里」は、回転翼航空部隊の拠点と同部隊が恒常的に訓練を行うための拠点との間の距離に関する基準であり、米軍のマニュアルに明記されている。」

 距離に関する基準であり、米軍のマニュアルに、マニュアルに明記されていると書いてありますが、この記述は、現在のところ、外務省はその文書の存在を確認できていないわけですから、一般論として聞きますけれども、距離の基準、六十五海里、マニュアルというキーワードでいうと、六十五海里という距離を明示したマニュアルが米軍の内部にあるかどうかというのは、以前、これは外務省に外交ルートで確認してくださいとお願いをして、回答をいただいております。その回答は、そのようなマニュアルの存在は特定できないというのがアメリカ政府の答えであるということもよろしいですね。

河野国務大臣 こうした基準の形式、詳細については、米軍の運用に関するものであるので、マニュアルがあるかどうかについて米側として回答はできないというふうに確認をしてございます。

 そして、当時、民主党政権に対して、一定以上の距離以上離れると運用に支障を来すという説明があったと伺っております。

川内委員 いや、それ、ちょっと答弁が、答弁がというか説明が変わったので、ちょっと承服できないです。

 そのマニュアルの存在を特定できないというふうに米国は言っているんです。ちょっと、そこは大事なので、特定できないということを認めてくださいよ。

河野国務大臣 基準の形式や詳細については、米軍の運用に関するものであって、米側として、内容その他、形式について回答できないということでございます。

川内委員 いや、回答できないじゃなくて、特定できないと米国政府は言ってきているんです。

 これは、さまざまなマスコミの記事でも、そんなマニュアルはありませんということは米国は正直に答えているわけですよ。そんなところで意地を張っても仕方ないでしょう、大臣。大臣らしくないじゃないですか。

 回答できないという回答は、いつ来たんですか、いつ確認したんですか。誰に聞いたんですか、何で聞いたんですか。メールですか、電話ですか。

河野国務大臣 いつ、どのようにというのは、質問通告を受けておりませんので今わかりませんが、米側として回答できないとの回答を得ております。

川内委員 委員長、めちゃめちゃひきょうだと思いませんか。このことを聞きますよと言ってあるわけですから。

 特定できないという回答ですよね、イエスとレクのときは言っておきながら、ここに来て、回答できないという回答だ。じゃ、それはいつ、どういう形で確認したんですかと言ったら、それも回答できないと。こんなひどい話があるんですか。(発言する者あり)

野田委員長 河野大臣、再度お答えいただけますか。

河野国務大臣 基準の形式と詳細については、米軍の運用に関するものであり、米側として回答できないとの回答をいただいております。

川内委員 いずれにせよ、過去の外務省の中にあるレクの記録を見たら、特定できないというふうに外交ルートで回答が来た、そしてそれを川内に答えたという記録があると思いますので捜していただきたいというふうに思いますが、これは要するに、今、河野大臣が、回答できない、答弁できないと。要するに、こんなマニュアルはないからなんですよ。こんなマニュアルはないから、回答できないとかよくわからぬことを言っているわけですね。

 それで、この左側の文書の極秘のゴム判、右側の文書の極秘のゴム判、これは似ていますでしょう。私、鑑定しました。全く同一のゴム判だという鑑定結果です。全く同一のゴム判。

 この極秘のゴム判の中に数字が書いてあります。この数字の筆跡、総理、見てください。似ているでしょう。極めて似ているでしょう。(安倍内閣総理大臣「小さいからわからない」と呼ぶ)またそんな。似ているんですよ。物すごく似ていますよね、これ。

 結局、左側は外務省北米局日米安保課の作成したものであると認めているわけです。右側は存在を確認できないと言っているけれども、ゴム判は同一であると鑑定してあります。筆跡も似ています。

 この文書の中に、当時外務省北米局日米安保課の課長さんの名前が出ています。恐らく、この課長さんあるいはその配下の方がおつくりになられたのではないかというふうに考えます。そして、その方は今、北米局にいらっしゃいます。

 きょう、この質問に当たって、この右側の、鳩山元総理に説明した、もしかしたら事実と違う説明を書いてある文書。鳩山さんは、この六十五海里と言われて、ああ、動かせない、これはだめだと観念したわけですね、六十五海里と書いてあるから。マニュアルだと言われてしまえば、明記してあると言われてしまえば、ああ、これはもうだめだと思って判断に至ったわけですけれども、そういう判断の根拠となった文書です。

 大島議長の七月三十一日の談話で、判断を誤らせるようなことが起きているというふうにおっしゃっていらっしゃいます。これもまさしくそうですよ。

 この右側の文書、現在北米局にいらっしゃる方が、当時安保課長がつくったものですかということを聞いてくださいというふうに質問通告をしてございます。聞いていただけましたでしょうか。

河野国務大臣 おっしゃるように、この判こは非常に、同一かどうかは別として、よく似ていると思いますし、この文書の内容は当時の日本政府の基本的な理解と一致をしておりますので、私はこの文書が外務省に恐らくあるんだろうと思いまして、随分丁寧に捜させました。全てのファイルをひっくり返して見ろということを随分やりましたが、いまだに見つかっておりません。

 そこで、ここに出ている人間を呼んで、実際にこの文書を作成した記憶があるかということを聞きました。このような内容の文書は恐らく外務省でつくったんだろう、しかし、この文書そのものをつくったかどうかは記憶にないということでございます。

川内委員 必殺わざが出ましたね。記憶にない、つくったかもしれないけれども記憶にないと。

 これは、鳩山総理が当時、首相官邸で説明を受けた紙ですよ。その紙のことについて、つくったかもしれないけれども記憶にないと。そんな答弁がありますか。

 これは、辺野古の問題というのは、安倍総理やあるいは外務大臣や防衛大臣にとっても大変重要な問題である。だからこそ、国民に見える形で、堂々と、フェアな形で進めていかなければ理解が得られないし、日米安保体制そのものに本当にひびが入りかねないわけです。

 大臣、何かありますか。

河野国務大臣 当時、米側から民主党政権の政務レベルに、大臣を含め政務レベルにも対して直接、一定の距離の問題を含め徳之島への移設は現実的に不可能であることが累次に説明されておりまして、このような事実を示す文書は現在でも外務省に保存されております。

 このように、当時の民主党政権は、この紙で云々ということではなくて、政務レベルで米側から一定の問題について直接説明を受けており、その上で民主党政権は徳之島への移設を断念したものだと承知をしております。また、徳之島への移設が現実的に不可能とされたのは、一定の距離の問題など米側の運用所要上の課題のみならず、その他の事情を総合的に勘案した結果であるというふうに理解をしております。

川内委員 今、河野大臣、ちょっと何のために答弁に来たのかよくわからなかったんですけれども、鳩山元総理が判断をするに当たって、六十五海里と説明されたから、これはもう辺野古に戻らざるを得なかったんだと、その説明を受けたときの紙のことについて聞いているわけです。全然関係のない答弁をされても困るわけですね。

 とにかく、この紙を作成した人が誰なのかと。現在、外務省でその存在を確認できないとおっしゃっているわけですから、外務省の紙じゃないとおっしゃっているわけですから。しかし、外務省の省員が作成したことは間違いないんですよ。首相執務室で首相に説明されているわけですからね。それを今、北米局にたまたまその人がいるので、聞いてくださいと、作成したでしょうと、思い出してねと言っているだけですよ。思い出してもらってくださいよ。

河野国務大臣 当時の外務大臣を含め、民主党政権の政務レベルは米側から直接この一定の距離の問題を含め説明を受けておりますので、恐らく鳩山総理はこの紙一枚で御判断されたのではないだろうというふうに申し上げているわけでございます。

川内委員 鳩山元総理の判断を河野大臣が今ここで説明することはないですよ。何を言っているんですか、ちょっと。

 六十五海里というマニュアルがあるからと、ここに事実と相違する記述があるわけですよ。その記述に基づいて判断してしまったと。

 これは引き続き河野外務大臣に、北米局にその人はいますからね、この文書をつくったと思われる人が、聞いていただいて、思い出していただくしかない。

 じゃ、委員長、北米局参事官船越さんを参考人として要求いたします。

野田委員長 後刻、理事会にて諮ります。

川内委員 引き続き、きょうは消費税のことやらいろいろやりたかったんですが、やはり森友のことについてもちょっと聞かせていただきたいというふうに思うんです。

 野党合同ヒアリング、これも、十月二十五日に、財務省近畿財務局OB、関東財務局OBなど八人の方々の意見を伺いました。

 近畿財務局OBの方は、財務省の調査報告書で、非違行為があったということで処分された者が皆昇進している、改ざんを指示した者が昇進し、改ざんを無理やりさせられた者が追い詰められて、顔つきまで変わって、みずから命を絶った、このことに強い怒りを感じたと。顔を出し、名前も出して証言をされていらっしゃるわけです。

 麻生大臣、改ざんをさせられた人が、私は公務災害だと思いますけれども、追い詰められてみずから命を絶っている。改ざんを指示した人あるいはこの件で処分を受けた人が偉くなっている、昇進している。なぜ処分された人が昇進するのかわからない。私は、麻生大臣が留任するのもわからない。我々庶民が感じることというのは、そういうことなんですよ。何で改ざんした人が昇進するの、何でその組織の責任者である麻生大臣は留任するのと。それがわからないんですよ。なぜですか。

麻生国務大臣 まず、当時の理財局の総務課長を務めて、文書改ざん等の問題行為に関与した職員に関しましては、既に厳正な処分を行っておりまして、停職一カ月となっております。これは、川内先生御存じのように、停職等々の処分になった者が昇格することはありませんから、昇格というのは間違いですね。それがまず第一点。

 二つ目。大臣官房参事官というのは、御存じかと思いますが、これは、異動後というのはいわゆる課長級のポストですから、これは昇格にはなりません。これは横異動ではあるかもしれませんけれども、昇格ではありませんよ。給与も上がりませんし、全然昇格ではない。等級数も上がりませんから。

 したがいまして、そういったことではありませんので、停職処分を受けた課長級等々の職員に関しましては、間違いなく、二年間は昇格させられないというルールになっておりますので、そういうことはございません。

川内委員 私もあえてわかった上で聞いているんですけれども、理財局の総務課長から、この理財局総務課長さんは中心ですよね、改ざんの、あるいは価格のダンピングの中心人物。その方が大臣官房参事官におなりになられている。大臣官房参事官というのは、財務省の中で一人しかいないんですよね、一人。めちゃめちゃ偉くなる人のポストであると。これは横滑りでも、ほう、大臣官房参事官ですか、ほうという。横滑りは横滑りでも、いい横滑りだ、人にうらやまれる横滑りであって、世間的にはそれを昇進というふうに言うわけですよね。だから、いろいろ役所の中の論理で、いやいや、違うよ、そうじゃないよと幾ら説明されても、庶民は納得できないということですよ。

 同じく、近畿財務局OBの方の発言では、平成二十六年四月ごろ、森友学園への国有地貸付けの話が行き詰まっていたころに三人のあのにこやかな写真を持ってこられて、そこから劇的に変わっているのは事実だと思うというふうに、安倍総理はこの写真を見たくないかもしれないですけれども、この平成二十六年四月二十八日の応接記録だけないんですよ。この記録がないんですよ。見つかっていないと言うんですよ。

 総理は、真摯に反省して再発防止に努めるとおっしゃるんですけれども、大島議長は、まず真相の究明をせよと議長談話で言っているんです。ところが、総理は、事実を解明するとは言わないんですよ、いまだに。まず事実の解明があって、その次に再発防止ですから。

 この平成二十六年四月二十八日の応接記録は見つかっていない、見つかっていないと財務省は言うんですよ、理財局は。だけれども、総理が、あるだろう、見つけなよと言えば見つかりますから、ないとは言っていないんだから、見つかっていないというだけですから。

 これは、安倍総理、安倍総理の名誉、奥様の名誉にかかわることですから、この平成二十六年四月二十八日の近畿財務局の応接記録、見つけなさいと財務省に御指示をいただけますか。

安倍内閣総理大臣 平成二十六年の四月の二十八日の応接記録については、これまでも財務省より、見つかっていないと答弁をしているというふうに承知をしておりますが、当然しっかりと捜した上で答弁しているものと承知をしております。

川内委員 だから、肝心なことになるとはぐらかすんですよね。

 総理は、本会議答弁でも、説明に矛盾は生じていない、こう御答弁されているんですけれども、要するに、説明に矛盾が生じない資料しか出してきていないんですよ、いろんな記録が。近畿財務局と大阪航空局のやりとりとか、近畿財務局と財務本省のやりとりとかですね。

 きょうはできませんでしたけれども、私、情報公開請求したら全部不開示にされているんです。一枚も出てきていないんです。一枚も見せてもらえないんです。国会の想定問答でさえ見せてもらえないんですよ。全部不開示。

 委員長、出しなさいと委員長として命じるとここで言ってください。

野田委員長 私はその任にありませんので、それぞれ政党間協議をしていただければ。(川内委員「理事会で」と呼ぶ)理事会で、じゃ、後刻、お諮りいたします。

川内委員 終わります。

野田委員長 この際、本多平直さんから関連質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。本多平直さん。

本多委員 立憲民主党の本多平直です。

 私からも、一連の本年の災害でお亡くなりになられた皆さんに哀悼の意を表し、そして、被害に遭われた皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。

 私も、選挙区、北海道でございますので、胆振東部地震では本当に大きな被害を受けました。そして、自治体の皆さん、そして政府関係の皆さん、特に自衛隊の皆さんなどには本当にお世話になったこと、心から感謝を申し上げたいと思います。

 まだまだ苦しい思いをされている方はいますけれども、観光地は元気に頑張っていますので、政府もいろいろな対策をとっていただいているので、ぜひ多くの方に北海道に観光で来ていただきたい、そのことも私からお願いをしたいと思います。

 私、安倍政権、かなり長く続いてきて、隠蔽、改ざんなど、本当に信じられない、過去の、我々、野党だからってただ追及しているわけじゃありません。私も長い間いろいろな自民党政権を見てきて、過去の自民党政権と違う問題が発生している。だからこれだけ強く追及をしてきています。

 その空気が最近民間に伝わっているんじゃないかなという、大変嫌な思いがしています。大変、私たちの命を預かる免震装置の偽装であるとか、信じられない、それから銀行の不正であるとか、次々起こっています。

 その中でも、私がこんなことあっていいのかなと思ったのが、医学大、医学部の不正入学問題です。全く関係のない事件、別な事件からついに派生をしましたけれども、この別な事件の発覚がなければ、ことしの入試も、女性は減点の差別をされ、二浪した方、三浪された方は、何の表示もないまま不利な扱いをされて、不合格をしていた方が出ていた。こんな暗黒社会みたいなことが起こっているんだと非常に強い憤りを感じています。

 そして、実は、柴山文科大臣の文科省でしっかりと調査をして、アンケートをとったんですが、どうもその答えが怪しいんですね。一回目の答えは、ほとんどの大学がそういう不正はしていないと答えてきたんだけれども、文部科学省、しっかりと取り組んでくれていて、調査の過程で随分と怪しいところが出てきているんですよ。これを、できるだけ早く調査をして、公表していただきたいというのがお願いなんです。

 なぜかといいますと、入試が迫っているんです。入試が迫っていなければ、少し時間をかけて丁寧にというのは役所の仕事ですからわかるんですが、一月の頭から医学部の入試が始まります。受験生の方にしてみれば、きちんと公表した大学は来年からはしないからここにしようとか、一度でもこんな不正をした大学には行きたくないとか、いろいろな判断の材料にします。行く大学を決めることは、受験の対策にもかかわります。

 ところが、文部科学省の官僚と話をすると、十二月の末に公表すると言っているんですよ。途中でわかった大学名は発表していただきたいんですけれども、いかがでしょうか、大臣。

柴山国務大臣 本多議員御指摘のとおり、今回、東京医科大学における不正と疑われる入試の問題を受けて、文部科学省が既に書面調査をしていた際には不適切な入試はないと回答をされていたにもかかわらず、このような事案があったことを重く受けとめて、文部科学省は、国公立大学も含めて全ての大学を訪問調査して、非常に数が多いものですから、その調査の結果を、全ての調査が終わった段階にしっかりと公表したいというように思っております。

 ただ、今お話があったとおり、一部の事例については、もう既に不適切と強く疑われる事例が幾つかありましたので、私から、来年の受験生が不安を感じないように、十月の末の段階で中間報告ということで、例えば、性別による差別を行うな、あるいは受験回数による差別を行うな、あるいはOBだからといって不合格の点数しかとっていない受験生を有利に扱うな、こういう幾つかの事例について、強く各大学に対して、中間の段階でありますけれども、申入れをさせていただいたところであります。

 また、まだ調査が継続中でありますので、ミスリーディングを避けるために大学名は公開をしておりませんけれども、既に、医学部、そして病院側に、とにかくもう早急に、なぜこのような事態が生じたのかということについてきちんと報告をしてくれということで、それはもう今月にそういった報告がなされるということですので、それを見た上で最終判断をさせていただきたい、このようなことを会見で申し上げさせていただいております。

本多委員 せっかく若い新しい大臣が文科省に行ったわけですから、今、このまま信用していると、だらだら、結局十二月末、受験生はそれを見てから慌てて方針を決めるということはできないんですよね、非常に。もう少し早く、不正をわかった大学から公表していただきたい、そのことを強く私からお願いしておきます。今の答弁では遅いと私は思います。

 そして、一つ私が強く言いたいのは、否定していただきたいんですけれども、文部科学省は何で十二月末までかかるんだ、作業が長いとかいうのもありましたが、医学部長大学長会議が、再発防止策、いや、女性を差別するにも理由がありましてみたいな、こういう基準だったら女性を限定してもいいとか、多浪生を限定してもいいみたいな基準をつくっているらしいんですよ、今。そんなことはあり得ないと私は思うんですけれども、再発防止策はいいですけれども、過去にやってきたことを、この人たちがつくっている基準を踏まえてから発表するなんてことは、ましてやありませんよね。

柴山国務大臣 今御指摘になられた全国医学部長病院長会議、以後AJMCと略称させていただきますけれども、こちらの方で、今の医学部の入試の実態、そしてその背景について、先ほど私が紹介をさせていただいたとおり、今月めどにしっかりと報告を求めております。

 その中では、公平性とは一体何かといった問題、また、募集要項等受験生への事前の情報提供のあり方、これについて、まず、我々が処分する前に、現場のやはり意見をしっかりとヒアリングをするということで、必ず十一月には報告を求めたいというように思っております。

 また、今、本多議員が御指摘になられたように、既に行われた入試において不利益をこうむっている方がいるわけですから、とにかく一刻も早く、この調査報告とは別に、問題となった大学については自主的に公表していただくとともに、その救済策についてもしっかりと発表してほしいということを私は繰り返し申し上げております。

本多委員 今の答弁を認めるわけにはいきませんよ。医学部長、大学長というのは、もし不正をやっていたら、不正していた当事者じゃないですか。何でその人たちの意見なんか聞くんですか。再発防止を話し合わせればいいんですよ。基準とか、そんなことを今何で文科省がヒアリングするんですか。皆さんがチェックする対象ですよ、ここは。

柴山国務大臣 今御指摘になられたとおり、性別による取扱い、また年齢による取扱い、私が中間報告で明確に各大学に通知をしたとおり、これは、それを差別する合理的な取扱いが、今の社会通念上、通常認められないというように考えております。

 ただ、一方で、現在の女性の医師の働き方改革が十分なされていないなど、それを正当化する理由もあるというようなことも仄聞をしておりますが、だけれども、まずは、とにかく、医学部長病院長会議、AJMCにおいてどのような言い分をされるのかということを、とにかく来月公表をしっかりとしてもらう。そして、もちろん、我々はそれにとらわれることなく、我々としての処分をきちんと十二月に発表します。

 ただ、受験生はもう目先の受験が迫っておりますので、その不安を払拭するために、それを待たずに、十月中に、十月二十三日に中間報告として私が基準を発表させていただいた。これに基づいてとにかく来年の入試をしてください、ただ、過去の受験生に対する救済ですとか、そういうことについてもきちんと行っていただかなければいけないので、それは各大学がきちんと公表してくださいということを申し上げております。

本多委員 この医学部長大学長会議というのがどんな言いわけを出してくるか知りませんけれども、決して踏まえないでいただきたいと私は思います。今大臣が例示してきたようなとんでもない話が出てきたら、女性を差別するには理由があるとか、あり得ないと思いますよ、そんなことは。そんなものを踏まえずに、しっかりと文科省は先頭を切ってこの問題をやっていただきたい。

 そして、私、この問題は刑事的には詐欺罪に当たる可能性も十分ありますし、当然、被害者の方々は民事的には損害賠償をしています。行政がどう対応するのかなんですよ。

 私は、これは本当に、早いうちにしっかりと文科省の調査に答えて事実を明らかにした大学は、私学助成金の減額ぐらいで済んでもいいんですけれども、これだけ問題になって、柴山大臣がこれだけ調査したときに、この一カ月間、この調査にまたうそをついた大学は絶対もう認可取消しする、そのぐらいの覚悟を言わないとまたうそをつかれますよ。いかがですか。

柴山国務大臣 助成金について、補助金についてですけれども、御案内のとおり、不適切な運営管理をされた者に対して、補助金というものについて減額あるいは不交付とすることが私立学校振興助成法において定められています。確かにそういうオプションがあります。ですので、入試における不適切な事案が明らかになった際には、まず、この規定に基づいて減額も含めて適正に対処をしてまいりたいというように考えております。

 また、大学設置基準第二条の二においては、「入学者の選抜は、公正かつ妥当な方法により、適切な体制を整えて行うもの」とされております。このことも配慮をしていきたいと思います。

 ただし、それに先立って、まず、しっかりとした行政指導による改善を促しても、なおそうした不適切な状態が改善されない場合にはそういった措置をとるという、恐らく手順をとるものというように考えております。

本多委員 しっかり言った方が、今、文科省が一生懸命やっている調査にもうそをつかれないと思いますので、私は、国会議員として言いますよ、この一カ月、今、文科省がやっている調査にうそをついた大学は、もう本当に認可取消しを含む厳しい処分をすべきだということを申し上げておきます。

 次に、防衛費のあり方について岩屋防衛大臣と議論をしたいと思います。

 少しこのグラフを見ていただきたいと思います。

 まず、大変、一般の国民の方には余りいないんですが、永田町かいわいで誤解している方がいらっしゃるのでちゃんと申し上げておきますが、立憲民主党は、自衛隊のことを合憲だと思っておりますし、専守防衛に基づく一定の防衛力をしっかり持って自衛隊の皆さんには頑張っていただきたい、日米安全保障条約も当然維持していくという立場でございますので、時々誤解する方が、特にこちらの方にいらっしゃるので、しっかりと認識をしていただきたい。

 その上で議論をしたいんですけれども、大変、予算はないわ、福祉は削られるわ、消費税は上げるわという中で、聖域のごとく、このグラフ、もうちょっと僕は上がっているようにグラフがならないかなと思ったんですけれども、実はすごく上がっているんですよ、これは。

 伸びはこうして見ていると大したこと、四兆七千億から五兆二千億というのは、今の予算状況下では、福祉も抑えられ、文科予算も、予算がない、予算がない、子育ても、あなたの話はいいけれども予算がない、被災者生活支援法を出そうとしても、財源がない、こういうふうに必ず言われる中で、こんな何千億という単位で予算が上がっているのは防衛費だけなんですよ。

 これはどういう状況なんですか、岩屋さん。

岩屋国務大臣 物すごく伸びているという本多委員の御指摘ですが、先生も御案内のとおり、今の中期防では、防衛関係費を毎年、平均実質〇・八%伸ばすという計画になっております。実際、防衛費は六年連続伸びてはいますけれども、それでも、今年度、平成三十年度の防衛関係費は、SACO、米軍再編関係経費等を除けば、依然として、二十年前、平成九年度予算の水準にとどまっております。

 我が国を取り巻く安全保障環境は、これはもう先生御案内のとおり、当時に比べればはるかに厳しくなっている。北朝鮮の核、ミサイルの脅威は、今後の進展には期待したいと思いますが、現状、数百発の我が国を射程におさめるミサイルが実戦配備されているという現実からは目をそらすわけにはいかないと思います。また、東シナ海にも、我が国の領土である尖閣諸島周辺にも常に緊張がある、南シナ海にも力ずくの現状変更の動きがあるといった中で、国民の命と平和な暮らしを守るための防衛関係予算は、やはりしっかりと確保させていただかなければいけないというふうに思っているところです。

本多委員 ここ数年は、確かに、北朝鮮、大変、ミサイルを発射したり、中国との関係も厳しい状況が続いてきました。そういう中で、我々としても、こういう防衛費の増大、なかなか厳しく言いにくい、国民も、岩屋さんの言うとおりだなと思う方が多い状況が続いてきたんです。

 ただ、今ここに来て、大臣御存じのとおり、米朝も兆しが見えた、そして日中も、総理も御努力いただいて、これまでの非常に不安定な状態を一歩脱するということになったんですね。

 こういうときに、ぜひ、硬直化して、ずっとこの五年間、危ないときも危ないと言い、少しよくなっても危ないと言い、そして、別に、うちの国が石油でも出てお金がたくさんあるのなら、多い方が安全ですよ。相手が何するかわかりませんねと言われれば、私もそれは、日本に財政資金がたくさんあるなら、どうぞどうぞ伸ばしてくださいという議論をしますが、残念ながら、ほかのものは犠牲にしながら、国民からは消費税上げをお願いしながら、ここだけこれだけ伸ばすのは、私はきちんと考えていただきたい、このことをきちんと申し上げておきたいと思います。

 全体の伸びもそうなんですが、これは青いところですが、ピンクが急激に伸びているのと、この緑の線が急激に伸びているということ、これがもう一つの問題点だと私は思っています。

 ピンクの方は、後年度負担といいまして、兵器というのはなかなか単品で非常に高額ですから、ローンのように後払いで買うものの残高がこれだけたまってきていて、ついにこの二〇一九年度では、その年の予算を超えてローンがたまっている。こういうローンで買わなきゃいけないような高いものを、必要だ、中国がどうだ、北朝鮮がどうだといいながら、ここまでの規模にしちゃったことはどうなのか、これが一点です。

 二点目。この緑の線、FMSといって、アメリカから非常に高水準の武器を買うときに、なかなかアメリカは、そんなに簡単に売らないよ、そのかわり、日本に不利な条件だったら売ってやるよという仕組みがあるわけですけれども、言い値で買わされる、途中でキャンセルされても文句を言えないとかという、非常にアメリカの言いなり度が強い武器購入、これが何と防衛費の、もう二八・三%に上ろうとしている。

 全部だめとは言っていないですよ。アメリカから高水準の兵器を買うことも必要かもしれません。しかし、後年度負担、後にツケ回しをしなきゃ買えないものをこれだけ積み上げている、そのことと、FMSがこれだけ大きくなっている、このことに対する認識はいかがですか。

岩屋国務大臣 確かに、委員御指摘のように、後年度負担額がどんどんふえてきていることは事実でございます。平成三十年度予算成立を受けた後年度負担額は五兆七百六十八億円、SACO等を含めるわけですが、三十一年度概算要求後では五兆三千三百七十二億円となるわけで、非常に大きくなってきております。

 その最大の原因は、例えばイージス・アショアの取得、それから、新早期警戒機E2Dの取得、戦闘機F15の能力向上、Xバンド防衛通信衛星三号機の整備などであって、やはり、現在の厳しい安全保障環境に対応するために必要な防衛力を整備するための予算でありました。

 当然、この後年度負担というものがどんどん膨らんでいかないように、一層の調達の効率化を我々は進めていかなければいけないというふうに思っております。

 それから、もう一つの指摘のFMS、フォーリン・ミリタリー・サービスですが、先生もう御案内のとおり、単なる経済的な利益を目的とした装備品のやりとりではなくて、米国の安全保障政策の一環として、同盟国等に非常に性能の高い装備品を供与してもらうという仕組みでございます。

 これについてもやはりどんどんふえてきていて、しかも、納期がおくれるだとか生産がおくれるだとか、さまざまな問題があることも事実でございまして、今、米側とあらゆる機会を通じてやりとりをしておりまして、小野寺前大臣のときにも相当努力をしていただいて、かなり調達額のコストが下がってきております。

 さらなる、我々、FMSの改善に向けて、米側としっかり協議をさせていただきたいというふうに思っております。

本多委員 今の答弁で、FMSと後年度負担に対して問題意識を持っていらっしゃるということで、ぜひその気概で、防衛費、決して、危険だから伸ばしていけばいい、それは全体の状況の中でそういう話ではないということで理解をしていただきたいと思います。

 今の答弁でちょっと気になったのは、小野寺前大臣がFMSで御努力されたという話は、私、内部からも聞いています。しかし、ということは、その前の大臣がちょっと目をつぶっていると言い値で買わされていたということなんですよ、逆に言うと、小野寺大臣が努力して下がったということは。そういうこともしっかりと反省を、高い値段で買わされていたんじゃないかという疑惑がその前の大臣の時期にはあったんじゃないかということになりますので、私たちは厳しくそれも追及していきたいと思います。

 それで、今大臣の言葉にもありました高額なものの代表例が、このイージス・アショアであります。これまでは北朝鮮がミサイルを撃ってきたときなどにしっかりとそれを防衛をするという名目でつくられていこうとしているものですけれども、これまでは船の上から発射して何とかなるんだよということで言っていたものを、今度は地上に、秋田と山口と皆様は言っていますけれども、地元の反対も多いようですが、この秋田と山口に、何と二千三百五十二億円、こういう予算で二基配備をするということになっています。

 北朝鮮がああいう行動に出ていたときであったら、私たちも検討をいろいろ考えていましたけれども、これは状況が変わってきて、そして、これが完成するのは数年後ですよね、大臣。数年後のために地元の反対を押し切って、そして実験も成功、失敗を繰り返している、命中精度も不安定、そして今後ますます費用がかかるかもしれない、かつ、相手側もこれに合わせてミサイルの性能を変えてくるかもしれない、こういう中で、何年後かに完成するものに二千三百五十二億円ですよ。

 これからもっと拡大する可能性もある、こういうものに巨額な予算をつけていく、これはどうお考えですか。

岩屋国務大臣 先ほども申し上げましたが、朝鮮半島情勢は確かに変化しつつありますが、私ども、楽観論や期待論で防衛政策をつくるわけにはいかないというふうに思っておりまして、やはり現在、現実としては、数百発のミサイルが日本に向いていることは事実でございます。二十四時間三百六十五日対応できる体制をつくるのが我々の責務だと思っております。

 先生御指摘のように、基本的にはイージス艦とPAC3で二段構えでやっているわけですが、今、イージス艦五隻、最後八隻にしていきますけれども、やはり船の場合はなかなか、整備、補給で港に戻るすき間がどうしても生まれて、長い間緊張状態が続くと、乗組員の勤務環境も非常に厳しいものになります。そこで、このイージス・アショアを二基導入することによって切れ目のないミサイル防護体制をつくっていきたいとするものでございます。

 それから、イージス・アショアがなぜそういう金額になるかというのは、イージス艦に載っているものとは違いまして、イージス・アショアに搭載するレーダーはLMSSRという最新鋭の高性能のものになります。

 それで当初の見積りよりも高くなっているということでございますが、実は最近、もうイージス艦一隻の値段は二千億円ぐらいになっておりますので、そういう費用対効果ということを考えても、二基のイージス・アショアの導入が適切ではないかというふうに我々考えているところでございます。

本多委員 このイージス・アショアは、いろいろな問題があると思うので、今後もしっかりと議論させていただきたいと思いますし、ちょうど本年末は皆さんが中期防、防衛大綱を出されてきますから、その骨太の議論、そして来年度予算でもしっかりと防衛費、つまり、この防衛費の議論はすごく難しいと私は思うんです。戦闘機を例えば二十機買うと皆さんが提案して、本当に二十でいいのかといったら、中国が危ないと思う人にとっては二十二必要なんだ、いや、しかし、十八じゃ絶対だめなのかと。これは百億単位なんですよね、一機。

 実は、先ほど私たちが申し上げた被災者の住宅再建、もうちょっと幅広い方に住宅を再建しようというのは二百五十億円でできるんですよ。私たち、戦闘機が要らないとは言わないけれども、ほかの予算が削られて、できないわけですから、こういうところをしっかりと精査をして、本当に、危ない危ない、二十二要るんだ、二十要るんだ、いや、十八じゃだめなのか、こういう議論も骨太にさせていただいていきたいと思います。

 私、きょう、したい議論は、実は、こちらの大きなものとは別な方で、自衛隊に係るミクロの予算の方なんです。

 本日、十一月一日は自衛隊記念日でございます。こういう巨額なものに二千億円、三千億円というお金をかけている一方で、日ごろ、防衛出動のとき、北海道でも大変お世話になりました。特に陸上自衛隊の一般の隊員の皆さんの状況が非常に、どういうことなんだということがたくさんあるので、ちょっと細かい例を、大臣、お聞かせいただきたいんですけれども、自衛官の方が勉強する、いろいろな作戦などを勉強する教本というのは、自衛官の方はちゃんと自衛隊からもらえるんですか。

岩屋国務大臣 自衛官の教本については、ある意味防衛秘密をたくさん含んだものでもございますので、一人一人に渡すというよりも、必要な分をそろえて、そのとき勉強のために使ってもらうというふうにしております。

 というのは、かつて、それがロシア側に渡ったというような事案も発生したことから、今、非常に管理を厳しくしておりまして、決してけちっているわけではなくて、そういう理由があるので、そういうやり方をさせていただいているということでございます。

本多委員 事務方からちゃんと聴取された方がいいと思いますけれども、私はそういう説明は受けていません。

 去年までは、実は買わされていたんですよ、貸与じゃなくて何百円か出して。買わされていたから自分のものだろうと思って、使い終わってネットオークションに出したら処分されたとか、いろいろな事情があるいはあったわけですよ。

 私……(発言する者あり)そのことをいいとは言っていません。しかし、今、貸与とおっしゃいましたけれども、貸与というのは、勉強しながら線を引いたりできないんじゃないですか。それは、きちんとそんなものを外に売り渡しちゃいけないという基準をつくった上で、規則をつくった上で、きちんと無償で渡すべきじゃないですか。

岩屋国務大臣 その前に一つ訂正をさせていただきたいと思いますが、さっき、フォーリン・ミリタリー・サービスと言いましたが、セールスでございますので、訂正をさせてください。

 それから、教範については、さっき申し上げた事案は、平成二十五年、陸上自衛隊東部方面総監が駐日ロシア大使館員に譲渡した事案が発生したことを踏まえて、強化をさせていただいているところでございますが、先生の御指摘にあったように、我々も印刷製本するための経費として概算要求には六千万円を要求しているところでありまして、今後ともしっかりと必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。

本多委員 それでは、陸上自衛隊の駐屯地で、自家発電機、この間、北海道も大変な目に遭いましたけれども、自家発電機がない駐屯地は幾つのうち幾つありますか。(岩屋国務大臣「全部ですか」と呼ぶ)ええ。それは通告しています。

岩屋国務大臣 済みません。全施設でという問いではないと思っておりましたので、ちょっと今手元にデータがございません。済みません。

本多委員 私、事務方から聞いていて、ちょっと確認のためにお聞きをしたんですが、実は、陸自の百五十施設中自家発電機があるのは百二十五施設のみです。そして、三十四施設はリースで対応。そして、北海道のこの間のブラックアウトのときには、実は四つの陸上自衛隊の施設で数時間電気がない状態が続きました。一カ所では一日以上その状態が続きました。

 こういうところにこそ、さっきのあれもいいですけれども、こういうところにこそ真っ先に予算をつけるべきじゃないですか。いかがですか。

岩屋国務大臣 確かに、先般の北海道胆振東部地震の際に、発電機がないために一日対応がおくれたというところもございました。

 したがいまして、今後は、自家発電機が未整備の施設については、それぞれの自衛隊施設における自家発電機の必要性を踏まえて、整備に係る検討を加速してまいりたいというふうに思っております。

本多委員 非常にいい答弁、ありがとうございます。新しい大臣になったきっかけに、こんなところは、ガソリンスタンドにも病院にもちゃんとつけようと言っているときに、自衛隊の施設に自家発電機がないなんて私はびっくりしましたので、ぜひお願いしたい。

 そしてもう一つ、すごくミクロで大変申しわけないんですが、逆に、自衛官の誇り誇りと言っている総理にこれはぜひ聞いていただきたいんですけれども、トイレットペーパーの、何か人数当たりの何センチとかという基準を決めていて、それが大抵足りなくなって、自衛官の方は自費でトイレットペーパーを買っていると。どこの役所で今どきそんなことがあるんですか。これは真っ先に解消していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。

岩屋国務大臣 そのような話は、実は私も防衛大臣に就任する前に、地元の自衛隊家族会の皆さんから聞かされたことがございました。

 お尋ねのトイレットペーパーについては、隊員が自費購入していた場合もあると承知をしております。しかし、現在では、消耗品の中でも特に優先度の高いものとして、各駐屯地、予算を執行していると思いますが、さらに、これについてもきちっと行き渡るように、隊員の負担ということにならないように、しっかり指示を出したいと思います。

本多委員 こんな話を自衛隊記念日にするのは本当に悲しいんですけれども、ぜひ、今いい答弁をいただきましたので、来年こういう恥ずかしい、日本の防衛にとって、あっちはあんなに金かけてですよ、こんなこと、もうことしいっぱいで終わらせていただきたいということを強くお願いします。

 それで、なぜ、安倍総理、安倍総理に私きょうお聞きしたいんですけれども、憲法を変えたい、理由は何だというと、自衛官の誇り誇りという話をしつこくされるけれども、こんな状況なんですよ。

 それで、もう一点、私ちょっと防衛大臣にお聞きしたいんですけれども、先日、自衛隊にとっての一年に一度の大きな行事である観閲式、私も出席をさせていただきました。全国会議員に案内を出していますけれども、出席状況はどういう、各党別に人数を教えてください。

岩屋国務大臣 お答えします。

 十月十四日に開催した平成三十年度自衛隊記念日観閲式に御出席いただいた国会議員につきましては、政党別に申し上げますと、自由民主党五名、公明党四名、立憲民主党三名、計十二名でございました。

本多委員 別に行事に人数が行けばいいというものではありませんけれども、自衛官に誇りを持って働いてほしい、そういうことを総裁がおっしゃり、私はそのおっしゃっていること自体も問題だと思いますけれども、それを立法事実の一つとして憲法改正をしたいと言っている政党の方にしては随分冷たいなと私は観閲式で感じたということを総裁に申し上げておきたいと思います。

 いろいろ、自衛官の誇り誇りと言う前に、身近な予算であるとか、しっかりと、こういう年に一回の行事にうちの党も三人行っているんですよ、この少ない人数の中でも。そういう敬意を表す仕方というのはいろいろあるのではないかと私は思います。

 それで、次の課題に、ぜひ、きょうは自衛隊記念日ですから、総理からも、そこのところ。私は求めませんので、憲法改正の話は一切しなくて結構ですので、自衛官が誇りを持って働ける環境をつくる、私の指摘、お答えいただけますか。

安倍内閣総理大臣 武器調達の御意見については意見を異にするものでございますが、残りのミクロについては傾聴に値する、このように思いますので、直ちに対応していきたい、このように思います。

本多委員 ありがとうございます。

 それでは、次に、カジノの話をさせていただきたいと思います。

 きょう、防災がテーマの委員会ですけれども、私は国会に来ていろいろ信じられない光景を見てまいりましたが、あの西日本大豪雨でまだまだ行方不明の方がいる中の参議院内閣委員会、石井大臣御本人は多分本意じゃなかったと思うんですが、防災、復旧の先頭に立つべき国土交通大臣をカジノの審議に引っ張り出して、あのカジノ審議をして、強硬にカジノ法案を出されました。

 それで、皆さんはいろいろ、IRをつくるだとかなんとかと都合のいいことをおっしゃっていますけれども、実は、背景にいろいろなことがあるんじゃないんですか。

 これはまず、いろいろカジノの巨大な、私たちはカジノ反対です。でも、千歩譲って、日本の企業が潤うのなら、まあ、ありとは言いませんよ、まだしも、アメリカの企業が参入を狙って何をやっているんですか。

 まず、このX氏という方から、西村副長官、パーティー券を購入されていますよね。

西村内閣官房副長官 お答えを申し上げます。

 政治資金につきましては、法令に従い適正に処理をし、その収支を報告しているところでございます。

本多委員 西村副長官は参議院の内閣委員会で、このX氏というのは私の経産省の先輩で、パーティー券は買ってもらったけれども、シーザーズのコンサルタントであることはかなり後になってから知ったというふうに答弁されています。

 同じ答弁をしてください。

西村内閣官房副長官 繰り返しになりますけれども、政治資金につきましては、法令に従い適正に処理をし、その収支を報告しているところでございます。

 その上で申し上げれば、この御指摘の人物、これは恐らく私の経産省の先輩、通産省の先輩のことだと思いますけれども、かなり以前に、通産省の先輩後輩として、その関係で知り合った方でございまして、このカジノ事業者、アメリカのカジノ事業者のアドバイザーになっているということは、一年半か二年かぐらい前にそういうことを知ったということだと思います。

本多委員 参議院内閣委員会と答弁を余り変えないでいただきたいんですけれども、あの議事録はそのまま残っていますので。あなたはパーティー券を買ってもらったけれども、知らなかったという答弁と私は理解をしたいと思います。

 このX氏の名前を私がここで出すつもりは全くないですけれども、きのう要請しておきまして、一番このX氏からパーティー券を買っていただいているのが岩屋防衛大臣なんですね、金額が、報道によれば。このX氏の名前を知らないととぼけられたら困るので、きのうじゅうに西村副長官から防衛大臣に伝えてくれということをお伝えしていますけれども、岩屋大臣は、七十万円相当のパー券を買っていただいたという事実はありますか。

岩屋国務大臣 私は、毎年一回のパーティーと年四回の政経セミナー、飲食つきのものをやっているわけですが、その三年間の合計でそのぐらいになっていると承知をしています。

本多委員 さらっと言われているんですけれども、実は、間に日本人X氏を入れてパーティー券を買っているから、それは合法なんですよ。しかし、実は、我々の決まりでいえば外国人から献金をもらったらそれは違法であり、過去にはそれで大臣を辞任した方もいるぐらいなんですよ。

 ですから、構造として、カジノが日本に入るためのコンサルタントを非常に大っぴらにやっている方からパーティー券を買ってもらったり献金を受けるということは、非常にグレーな、私は非常に国益を害する行為だと思いますけれども、いかがでしょうか。

岩屋国務大臣 IRそのものについては、もう法律ができ上がったので所管大臣に聞いていただきたいと思いますが、私は長年にわたって超党派のIR議連の幹事長という役でございました。その関係で、さまざまなシンポジウムにパネラーとして出たり、私が講師としてお話をしたりということがありまして、御指摘の事業者だけではなくて、国内外のあらゆる事業者、あるいは自治体関係者にそういう場所でお目にかかっております。

 そういう役を引き受ける以上は、決して後に疑惑を持たれるようなことがあってはならないと私は自分を戒めてきたつもりでございますので、そこはぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。

本多委員 今後しっかりと追及していきたいと思いますよ。外国からコンサルを頼んでいる方というのは、それはもう外国人と非常に近いわけですよ。こういう構造というのは非常に問題だと私は思います。

 安倍総理、安倍総理はなぜかかたくなに、トランプ大統領は非常にカジノ業界から支援されているわけです、事実として。これは別にアメリカの中で合法にやっていれば問題ないと思うんですけれども、二〇一七年二月、カジノ業者と朝食会でお会いをした後に、当然、首脳会談をされています。この首脳会談で要請があったという報道が、プロパブリカというピュリッツァー賞を受賞した報道機関です、ピュリッツァー賞という非常にアメリカで権威のある、報道機関が要請を受けていると。その細かいやりとりまで出てきているんです。

 これは否定を続けられますか。

安倍内閣総理大臣 日本のIRについて、今日に至るまで、私はトランプ大統領からもその友人からも要請を受けたことは一切ないわけであります。

本多委員 それは後で違うということがわかったら、総理大臣も国会議員もやめていただけますか。

安倍内閣総理大臣 もう今のフレーズは私は使わないことにしているわけでございますが、トランプ大統領とは……(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

安倍内閣総理大臣 トランプ大統領とは首脳会談を行いました。もちろんその首脳会談、その話が出たというのはマーラ・ラゴということなんでしょうか、これは昨年かな。昨年……(本多委員「二月」と呼ぶ)二月ですね。二月は、ホワイトハウスにおいて全体の首脳会談を行い、その前、首脳会談を行う前に二人だけでいわゆるテタテの会談を行い、そしてマーラ・ラゴでは夫婦同士の夕食会がございましたが、そこを通じて一切出ていないということであります。

本多委員 総理が一切会っていないとかいうのを本当は信用したいんですけれども、いろいろ過去の例が私たちあるんですね。ですから、にわかにそうですかというふうにはいかないんですけれども、実は、何か要請をもし受けていても別に問題ないんですよ。

 この報道によると、総理は、トランプ大統領に言われたからすぐサンズを認可、役所に言っておきました、そういうとんでもないことは言っていないんですよ。情報としてありがたくいただいておきますと、ぱんとトランプを蹴っているんです。立派な総理大臣としての姿勢を示されているんですね。

 だから、森友学園の反省を半分だけするのはいいですけれども、全部否定をされない方がいいんじゃないんですか。トランプさんは、こんなにもらっていたら要請ぐらいするかもしれないじゃないですか。そして、そのときに別に、この報道のとおり、情報として聞いておきますという答えだったら全然いいのに。森友もそうなんですよ。最初からあんなふうに言わなければ、自殺者は出なかったかもしれないんですよ。

 だから、何でもかんでも全否定を、本当に私はそのとおりかというのはにわかに信じられないんですけれども、とりあえず、きょうのところはこの問題はこれだけにしておきます。

 片山大臣、お聞きをします。あなたには今、秘書が何人いますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 現在、東京の参議院議員会館に事務所がございますが、政策秘書一名、十月二日より政務秘書官一名、公設第二秘書一名、そのほかは非常勤のパートやインターン等の体制でございます。また、浜松に後援会連絡所がございまして、公設第一秘書ほか、定年後のパートさん等の体制でございます。

 以上をそうして数えますと、公設三名プラスアルファ、政務秘書官プラスアルファということでございます。

 以上でございます。

本多委員 アルファを何人かと聞いているんですよ。

 それで、全て有償なんですか、その秘書は。

片山国務大臣 お答えいたします。

 有償の方もいらっしゃいますし、ボランティアの方もいらっしゃる。また、最近はインターンで来てくださる方もいらっしゃるということです。

 以上でございます。

本多委員 ボランティアの秘書がいるということは、じゃ、さっきの南村さんというのもボランティアの秘書だったんじゃないんですか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 今、議員事務所の体制というお聞きになり方をおっしゃったので、私は、両方の事務所に席のある方、お椅子のある方を申し上げました。

 先ほどの税理士さんにおかれましては、雇用関係が一切ないということに加えまして、ほとんど事務所に来られることはないというか、席もない方でございました。

 以上でございます。

本多委員 むちゃくちゃだと思うんですよ。ボランティアもインターンも雇用契約なんか結んでいないと思いますよ。むちゃくちゃ矛盾があることはやめてください。

 それと、あなたの東京大学の後輩で、関東信越国税局に、局長をされている方に電話で青色申告に関するお願いをしたことがありますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 そういったことはないと思います。

本多委員 思いますって何ですか。そこが大事なので。

 あなたが百万をもらったかどうかはどうでもいいんですよ。関東信越国税局の東大のテニスサークルの後輩に、青色申告の件で何とかしてやってということを言った事実はありますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 そういう事実はございません。

本多委員 国会での発言は重いですからね。後でいろいろまたこれからもしっかりと追及していきたいと思います。

 そろそろ時間ですので、最後に質問させていただきたいと思います。

 総理、私は、総理の森友学園の質問、全然まだまだ十分だと思っていません。自殺者まで出た問題ですから、今後もしっかり追及をしていきます。

 安倍昭恵夫人の関与、いろいろな問題点があります。土地があんなに値引きされたということはとんでもない話だと思っています、国民の税金で。ただ、そのメーンのところに付随して、総理の夫人が全く関与していないなんて言ったせいで、あんな改ざんまで起こって、自殺者まで出した。

 その当事者である御夫人が、総理と一緒に中国に行きまして、何か勝手なことをテレビでしゃべっているんですよ。記者会見もせずに、国会にも出てこずに何と言ったかというと、私、テレビを見てびっくりしたんですよ。見ようと思って見ていたんじゃなくて、普通に見ていたテレビで安倍昭恵さんが出てきて、中国の環境NPOか何かに行きまして、中国の方がよっぽど環境問題に熱心に取り組んでいるというコメントをされているんですよ。

 環境大臣、いらっしゃいますか。

 最近でこそ努力していますよ、中国。この間、北京に行ったけれども、少しはきれいになりましたよ。いろいろな有害物質が西風で飛んできて大変な迷惑もこうむっているわけですよ。そういう国の総理夫人が北京に行って、中国の方がよっぽど熱心に取り組んでいる。どうなんですか、これは。

野田委員長 環境大臣原田義昭さん、簡潔にお願いします。

原田国務大臣 午前中に引き続き、時間切れのところで立たせていただきました。

 ただいまの安倍昭恵夫人の御発言につきましては、私、直接聞いてもおりませんし、発言の全体もわかりませんので、報道された一部の内容についてコメントするのは差し控えたい、こういうふうに思っているところであります。

本多委員 国会でみんなが聞きたいと思うことに答えずに、中国に行って事実に反する、国益を害するような発言をするのは全くやめてもらいたいということを強くお願いをして、私の質問を終わります。

野田委員長 次回は、明二日午前八時五十五分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時散会


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