衆議院

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第11号 平成31年2月21日(木曜日)

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平成三十一年二月二十一日(木曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 野田 聖子君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 田中 和徳君

   理事 堀内 詔子君 理事 宮下 一郎君

   理事 逢坂 誠二君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      赤澤 亮正君    秋本 真利君

      伊東 良孝君    伊藤 達也君

      石崎  徹君    石破  茂君

      今村 雅弘君    衛藤征士郎君

      小倉 將信君    小田原 潔君

      小野寺五典君    大岡 敏孝君

      大串 正樹君    奥野 信亮君

      河村 建夫君    熊田 裕通君

      笹川 博義君    鈴木 俊一君

      田野瀬太道君    竹本 直一君

      武部  新君    寺田  稔君

      土井  亨君    中谷 真一君

      中山 展宏君    中山 泰秀君

      野田  毅君    平沢 勝栄君

      古屋 圭司君    宮内 秀樹君

      宮澤 博行君    村上誠一郎君

      盛山 正仁君    八木 哲也君

      山口  壯君    山本 幸三君

      山本 有二君    吉野 正芳君

      今井 雅人君    小川 淳也君

      大串 博志君    川内 博史君

      武内 則男君    本多 平直君

      早稲田夕季君    岡本 充功君

      奥野総一郎君    後藤 祐一君

      斉木 武志君    階   猛君

      西岡 秀子君    太田 昌孝君

      岡本 三成君    藤野 保史君

      宮本 岳志君    宮本  徹君

      浦野 靖人君    杉本 和巳君

      松原  仁君

    …………………………………

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣         石田 真敏君

   外務大臣         河野 太郎君

   文部科学大臣       柴山 昌彦君

   厚生労働大臣       根本  匠君

   経済産業大臣       世耕 弘成君

   国土交通大臣       石井 啓一君

   防衛大臣         岩屋  毅君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (少子化対策担当)    宮腰 光寛君

   国務大臣         茂木 敏充君

   国務大臣         片山さつき君

   国務大臣         櫻田 義孝君

   総務副大臣        鈴木 淳司君

   財務副大臣       うえの賢一郎君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  大西 証史君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        村上 敬亮君

   政府参考人

   (内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官)    長谷川秀司君

   政府参考人

   (消費者庁政策立案総括審議官)          高田  潔君

   政府参考人

   (総務省大臣官房政策立案総括審議官)       横田 信孝君

   政府参考人

   (総務省統計局長)    千野 雅人君

   政府参考人

   (財務省主計局長)    太田  充君

   政府参考人

   (財務省主税局長)    星野 次彦君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房長) 定塚由美子君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 藤澤 勝博君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         五道 仁実君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         野村 正史君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  池田 豊人君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  石田  優君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房審議官) 深澤 雅貴君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局長)  槌道 明宏君

   政府参考人

   (防衛省整備計画局長)  鈴木 敦夫君

   参考人

   (前内閣総理大臣秘書官) 中江 元哉君

   参考人

   (元厚生労働省政策統括官)            酒光 一章君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十一日

 辞任         補欠選任

  秋本 真利君     中山 展宏君

  石破  茂君     赤澤 亮正君

  奥野 信亮君     武部  新君

  河村 建夫君     大岡 敏孝君

  笹川 博義君     中谷 真一君

  竹本 直一君     寺田  稔君

  中山 泰秀君     宮澤 博行君

  平沢 勝栄君     伊東 良孝君

  山口  壯君     宮内 秀樹君

  武内 則男君     今井 雅人君

  後藤 祐一君     斉木 武志君

  西岡 秀子君     岡本 充功君

  宮本  徹君     宮本 岳志君

  浦野 靖人君     杉本 和巳君

同日

 辞任         補欠選任

  赤澤 亮正君     八木 哲也君

  伊東 良孝君     平沢 勝栄君

  大岡 敏孝君     小倉 將信君

  武部  新君     土井  亨君

  寺田  稔君     竹本 直一君

  中谷 真一君     大串 正樹君

  中山 展宏君     熊田 裕通君

  宮内 秀樹君     山口  壯君

  宮澤 博行君     中山 泰秀君

  今井 雅人君     武内 則男君

  岡本 充功君     西岡 秀子君

  斉木 武志君     後藤 祐一君

  宮本 岳志君     宮本  徹君

  杉本 和巳君     浦野 靖人君

同日

 辞任         補欠選任

  小倉 將信君     河村 建夫君

  大串 正樹君     笹川 博義君

  熊田 裕通君     秋本 真利君

  土井  亨君     奥野 信亮君

  八木 哲也君     石破  茂君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 平成三十一年度一般会計予算

 平成三十一年度特別会計予算

 平成三十一年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

野田委員長 これより会議を開きます。

 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、参考人として前内閣総理大臣秘書官中江元哉さん、元厚生労働省政策統括官酒光一章さんの出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官大西証史さん、内閣府地方創生推進事務局審議官村上敬亮さん、内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官長谷川秀司さん、消費者庁政策立案総括審議官高田潔さん、総務省大臣官房政策立案総括審議官横田信孝さん、総務省統計局長千野雅人さん、財務省主計局長太田充さん、財務省主税局長星野次彦さん、財務省理財局長可部哲生さん、文部科学省研究開発局長佐伯浩治さん、厚生労働省大臣官房長定塚由美子さん、厚生労働省政策統括官藤澤勝博さん、国土交通省大臣官房技術審議官五道仁実さん、国土交通省土地・建設産業局長野村正史さん、国土交通省道路局長池田豊人さん、国土交通省住宅局長石田優さん、国土交通省航空局長蝦名邦晴さん、防衛省大臣官房審議官深澤雅貴さん、防衛省防衛政策局長槌道明宏さん、防衛省整備計画局長鈴木敦夫さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。太田昌孝さん。

太田(昌)委員 公明党の太田昌孝でございます。

 予算委員会の質問の機会をいただきまして、心から感謝を申し上げます。よろしくお願いをいたします。

 一昨日、野田委員長のもと、私の地元でございます長野市において衆議院の予算委員会地方公聴会を開催をしていただき、私も出席をさせていただきました。その際いただきました建設業界にかかわる課題、また、さきに公明党より石井国土交通大臣に出させていただきました建設業の担い手確保に向けた提言などを中心に、何点か質問をさせていただきます。

 初めに、建設業の担い手のうち、六十代以上が四分の一を占め、一方で、二十代以下が一一%程度。今後、団塊世代の大量離職が見込まれている中で、新たな担い手の確保は喫緊の課題であります。そのためにも、働き方改革を推進していかなければなりません。長時間労働の是正という観点から、週休二日制の導入を後押しする発注について伺いたいと思います。

 既に、建設業働き方改革加速化プログラムに基づき、週休二日を実現することを前提とした発注なども行われているとのことでありましたが、いや、現場においてはなかなか実現していないとのこと、地方公聴会においても意見陳述を伺ったところであります。

 また、その前段として実施しているプレミアムサタデーの実施も、約五〇%程度の実施率にとどまっているという話もありました。その理由としては、工期が間に合わない、休日指定作業になっている、また、降雪前に完成させるためなどが主な理由として挙げられておったところでもあります。

 週休二日を実現することを前提とした発注について、現状の認識と今後の取組についてお伺いをしたいと思います。

 さらに、建設技術者の多数がいわゆる日給月給で働いていることも、休日がふやせない大きな阻害要因となっているようであります。

 公明党においては、これまで、建設業を、新三K、給料がいい、休暇がある、希望がある、これを与える産業に変えていこうと訴え、国土交通省におかれましても六年連続で労務単価を引き上げていただいておりますが、週休二日の導入で月当たりの給与が下がらないようにするためにも、より一層の労務単価の引上げは不可欠であると考えますが、この点につきましても御所見を伺いたいと思います。

 さて、こうした長時間労働の是正、週休二日の確保のための取組に際して留意しなければならないことは、中小企業や一人親方など、下請事業者などに工事工程上のしわ寄せが来ないように配慮すること、また、発注が年度末等集中することにより、効率的な施工体制が確保できないおそれ、現場の労働者の長時間労働につながることから、国や地方公共団体は施工時期の平準化に取り組む推進を図っていただきたいと思いますが、これもあわせて国土交通大臣の御見解をお伺いをいたします。

石井国務大臣 三問、御質問をまとめていただいたと思います。

 まず、週休二日を前提とした発注でありますが、建設工事の週休二日の確保は、建設業の将来の担い手を確保する観点からも極めて重要と認識をしております。

 このため、国土交通省では、直轄工事から率先して取り組むために、工事の準備期間や後片づけ期間の適正な設定、余裕期間制度の活用、工事工程の受発注者間での共有などを通じまして、週休二日を確保できる工期の設定にまず取り組んでおります。

 また、週休二日を確保した工事におきましては、必要な経費を計上する週休二日対象工事といたしまして、労務費、機械経費、間接経費の補正を行っているところであります。

 こうした取組によりまして、本年度は、十一月末時点で、二千三百五十九件の直轄工事において週休二日の確保に取り組んでいただいております。

 引き続き、関係機関と連携をいたしまして、建設業における週休二日の確保にしっかりと取り組んでまいります。

 続いて、労務単価の引上げでありますが、公共工事設計労務単価につきましては、六年連続で引上げを行いまして、実際の技能労働者の賃金上昇や社会保険加入率の向上を図ってまいりました。

 他方で、建設労働者の大半が日給制であり、週休二日が十分に確保されていない現状を踏まえまして、直轄工事では、週休二日工事について、労務費を始めとした経費について、補正係数を乗じる措置を導入したところであります。

 また、労務単価の引上げや週休二日工事における補正措置の効果が現場の技能労働者まで確実に行き渡るよう、私からも建設業四団体に対して直接、更に思い切った具体的な取組を要請をしております。

 こうした取組を通じまして、日給制の労働者を含め、全体の賃金単価の水準の引上げにつながるよう取り組んでまいります。

 それから、施工時期の平準化でありますが、これは建設現場の生産性向上や建設業の働き方改革に資するものでありまして、その取組を促進していくことは極めて重要であります。

 このため、国土交通省の直轄工事では、適正な工期を設定するとともに、国庫債務負担行為の活用等によりまして、平準化の取組を進めております。

 平成三十一年度予算案では、平準化のための国庫債務負担行為につきまして、二カ年国債と当初ゼロ国債を合わせまして、前年度より上積みをして、約三千二百億円を設定をしております。

 また、地方公共団体につきましては、目標の設定や、国及び地方公共団体の発注見通しの統合、公表、先進的な取組を取りまとめた事例集の作成、周知等に取り組んでおります。

 引き続き、平準化に積極的に取り組むとともに、さまざまな場面を通じまして、地方公共団体に対しても働きかけを行ってまいります。

太田(昌)委員 ありがとうございます。

 今おっしゃっていただいたとおり、週休二日を前提とした発注、現場では大変に感謝をしているところでもあります。ただ、一方で、なかなか現実の部分では難しい部分もあるようで、さまざま、今、意見交換などをさせていただいているという話もございました。

 どうか、よくお聞き取りいただいて、更によりよい制度、現場が使いやすい制度になりますように、今後の見直し等々も行っていただければとお願いいたします。

 建設現場における女性の活躍について伺います。

 建設現場においては、女性や高齢者が働きやすい職場環境を整備するため、現場における快適トイレ等の普及促進やその他の設備等の環境整備を充実することが必要ですが、取組状況についてお伺いをいたします。

 また、女性特有の課題として伺ったのが、近年、女性の方も建設業に携わっている方が多くなってまいりまして、そうした中で、必要な資格を取得しているのですが、結婚によって姓が変わった場合に資格証明書等の書きかえが大変に面倒であるという指摘がありました。簡易に、早期に切りかえられるような制度改正が必要と考えますが、あわせて国土交通大臣にお伺いをいたします。

 また、四月から始まる新たな外国人材の受入れについてもちょっとお伺いをしたいと思います。

 特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本指針の中で定められている、建設業者団体それぞれに円滑な受入れを実現するため、共同して取組を実施する団体を設けるなどとしていますが、あと四十日を切った現在の取組状況についても、今の状況をお伺いをしたいと思います。

石井国務大臣 二点御質問いただきました。

 まず、建設現場における働きやすい職場環境の整備でありますが、これは、建設業の将来の担い手を確保する観点からも重要と認識をしております。

 このため、国土交通省では、直轄工事から率先いたしまして、女性を含む全ての人が働きやすい建設現場を実現するため、質のよいトイレ、いわゆる快適トイレの標準仕様を定めまして、平成二十八年十月以降に入札手続を開始する工事より、原則、現場のトイレとして導入をしているところであります。このような快適トイレや更衣室の導入経費につきましては、共通仮設費において計上できることとしております。

 御指摘のありました資格証明書の改姓手続につきましては、例えば、監理技術者であることを証明する資格者証では戸籍謄本の提出のみを求めており、申請料も無料としておりますが、今の御指摘を踏まえまして、他の事例も確認をしながら、改善の余地があるか検討してまいります。

 引き続き、関係機関と連携しまして、建設業において女性を含めた全ての人が働きやすい環境整備に向けてしっかりと取り組んでまいります。

 続いて、建設分野における外国人の受入れでありますけれども、建設業につきましては、工事によって建設技能者の就労場所が変わるため現場ごとの就労管理が必要であるほか、季節や工事受注状況による仕事の繁閑で報酬が変動する等の実態があり、特に外国人に対しては適正な就労環境確保への配慮が必要であります。

 このため、新たな在留資格による外国人材の受入れに当たりましては、建設分野独自の基準を設けることとしておりまして、その中で、受入れ企業に対し、建設業者団体が共同して設立をいたします、外国人材の受入れ環境整備を目的とした法人への加入を求めております。これを受けて、現在、元請業者団体や専門工事業団体など、外国人材の受入れに関係をする建設業者団体が一体となって、今年度中の設立を目指して準備を進めております。

 本年四月からの新たな受入れ制度の開始に向けまして、関係機関とも十分に連携をし、万全の準備を尽くしてまいりたいと考えております。

太田(昌)委員 どうもありがとうございました。ぜひ万全の準備をよろしくお願いいたします。

 防災・減災、国土強靱化三カ年の事業、地元においても現場においても大変に感謝をし、また、この機会に一気にインフラ整備も進めようというようなことで、地方自治体においても予算をつけているようでございます。ぜひ推進をよろしくお願いいたします。

 続きまして、幼児教育の無償化についてお尋ねをいたします。

 我が国は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えておりまして、十年前に我が国で生まれた子供たちの半分が百七歳まで生きるというような研究もあると伺っております。

 こうした人生百年時代に、高齢者から若者まで全ての人が元気に活躍し、安心して暮らすことのできる社会をつくるためには、子供、若者から高齢者まで、誰もが安心できる全世代型の社会保障へと大きく転換をしていかなければならないと思います。個々人が希望する時期に結婚でき、かつ、希望する子供の数と生まれる子供の数との乖離をなくしていくための環境整備をして、希望出生率一・八の実現を目指すことが必要です。

 昨年、公明党では、子育てなどのテーマで百万人訪問・調査活動を行いました。その中でも、教育費で何らかの悩みや不安を抱いている人が全体の七四%を占め、教育負担の軽減への政策的なニーズが幅広い層で高いことが裏づけられました。この結果からも、幼児教育、私立高校授業料、大学などの高等教育の三つの無償化が、多くの御家庭で悩みや不安の解消、緩和に貢献をし、真に喫緊の課題である少子化対策への重要な要素であると確信をしております。

 今回の幼児教育の無償化は、こうした観点から実施されるものと理解をしておりますが、改めてその趣旨について確認をしておきたいと思います。

宮腰国務大臣 御党におかれましては、教育の無償化を始めさまざまな子育て支援に御尽力をいただいておりますこと、また、委員からただいま御紹介のありました貴重な調査を実施いただきましたことに、まず感謝申し上げます。

 政府が参考とした調査におきましても、二十代や三十代の若い世代が、理想の子供の数を持たない理由として、八割前後の方が子育てや教育にお金がかかり過ぎることを挙げておりまして、最大の理由となっております。

 委員御指摘のとおり、幼児教育、保育の無償化を始めとする教育費の負担軽減は、重要な少子化対策の一つであると考えております。また、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであり、子供たちに質の高い幼児教育の機会を保障することは極めて重要です。

 こうしたことから、幼児教育、保育の無償化を実施することとしたものであります。

太田(昌)委員 ありがとうございます。

 この後に確認をしますけれども、待機児童問題を後回しにするわけではなく、我が国の将来にとって深刻に危機的な少子化に対応するために、小中学校普通化、無償化以来の七十年ぶりの改革、所得制限を設けずに全世帯に一気に政策を進めたところに今回の趣旨があると認識をしております。

 昨年の待機児童数も約六千人減少して、十年ぶりに二万人を下回ったということで、引き続き、手綱を緩めることなく取組を進める必要があるというふうに思っております。

 ともあれ、国難である少子化問題の克服が急務であることを考えますと、幼児教育無償化と待機児童対策、どちらを優先するかという問題ではなくて、ともに最優先で取り組まなければならない問題であろうというふうに思います。

 そのような中で、現在の保育所の利用料、これは所得区分に応じて定められておりますので、低所得者は利用料が低く、高所得者は利用料が高く設定されているのは当然のことであります。

 結果として、今回の無償化では、低い利用料の低所得者よりも、高い利用料の高所得者の方が軽減される額が大きくなる、消費税財源を充てて行う施策として高所得者の恩恵が大きいのは不適切じゃないかというような、より低所得者に手厚い施策を行うべきとの批判があります。

 この点について、政府の見解を確認しておきたいと思います。

宮腰国務大臣 幼児教育、保育の無償化について、中高所得者を優遇しているといった声があることは承知をいたしておりますが、もともと、所得の低い方の保育料は、既に公費を投じて負担軽減を図ってきておりまして、さらに、これまで低所得者世帯を中心に、先んじて段階的に無償化の範囲を拡大してきています。

 例えば、生活保護世帯と住民税非課税世帯に対し、これまでに、合わせて約四千五百億円の公費を投じて負担軽減を図ってきております。

 したがって、今回の公費負担額のみをもって、中高所得者を優遇しているとの指摘は当たらないと考えております。

 これまでに投じた公費と今回の公費負担を合わせ、全体として見れば、三歳から五歳までの一人一人の子供に対して、低所得者世帯にも高所得者世帯にも等しい公費が投入されることになります。

 具体的に申し上げれば、認可保育所に通う三歳から五歳までの子供一人当たりの一年間の公費負担額は、ひとしく六十六万円程度となります。

 その上で、今回の無償化に合わせ、食材料費のうち副食費の免除対象を年収三百六十万円未満相当の世帯の子供に拡充することから、これらの世帯の子供一人当たりの一年間の公費負担額は七十二万円程度となります。

 加えて、ゼロ歳から二歳までの子供につきましては、住民税非課税世帯、年収約二百六十万円未満相当のみを対象として進めることにいたしております。

 このように、幼児教育、保育の無償化は、低所得者に手厚い公費負担となっております。

 さらには、低所得者世帯の子供を対象とした高等教育も無償化されるため、教育の無償化全体としても、低所得者世帯に手厚いものと考えております。

 こうした制度の詳細につきまして、国民の皆様に御理解いただけるよう丁寧に説明してまいります。

 ありがとうございました。

太田(昌)委員 ありがとうございます。

 幼児教育の無償化は、生涯にわたる人格形成の基礎を担う重要なものという認識の中で、義務教育ではないものの、義務教育につながる教育ということで、全ての子供たちにひとしく受けてもらうものだというふうに認識をしております。

 御答弁のとおり、現行制度における公費投入まで考慮に入れるならば、高所得者優遇とはなっておらず、むしろ低所得者層に手厚い制度設計ともなっていることから、こうした批判は当たらないというふうにこの場で確認をさせていただきたいというふうに思います。ぜひ推進をよろしくお願いいたします。

 さて、若者の自殺対策についてお伺いをいたします。

 二〇一七年に、長野県において、公明党青年局が主導する形で、LINEを利用した、いじめ、自殺相談を実施させていただきました。

 これは、党文科部会でも、安倍総理に直接申入れを行い、あるいは、山口代表がこれを代表質問で取り上げたことから、本年度は全国三十件で実施がなされているところでもあります。

 そのような中で、ただ、相談窓口が開かれたことは大変にいいことではありますけれども、しかし、これは相談窓口でありますから、その後、しっかりと具体的な会話を交わす、あるいは面談するなど、具体的な支援につなげていくことが大切であります。そういう中で、厚労省では、担い手の育成、ガイドラインの作成を進められているというふうに伺っておりますが、厚労大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

 また、スクールソーシャルワーカーが大変に、具体的な支援に移行したときに頼りになる存在でありますが、なかなかスクールソーシャルワーカー、他の身分との兼務や給与等処遇改善の課題などもあろうかというふうに伺っておりますが、この点については文部科学大臣の御所見を伺います。

 さらに、先進的な取組としては、スクールローヤーの導入が始まっております。いじめや保護者とのトラブルなどの対応などで、スクールローヤーの導入、今検討されていると伺っておりますが、この点についてもお伺いをいたします。

野田委員長 どうぞ、太田さんの質問時間が終了していますので、各大臣、簡潔に御答弁をお願いいたします。

根本国務大臣 では、簡潔に。

 自殺対策としては、従前から、民間団体や地方自治体による電話等による相談事業が行われてまいりました。ただ、若者の日常的なコミュニケーション手段であるSNSを活用した相談はほとんど行われておりませんでした。

 また、一昨年取りまとめられた座間市における事件の再発防止策でも、SNS等を活用した相談対応の強化が位置づけられました。これを受けて、今、自殺対策として、若者が相談しやすい体制の整備を図るため、SNSを活用した相談事業を実施しております。

 委員御指摘のように、電話相談と文字での相談には違いがあって、担い手の育成やガイドライン作成が重要であると考えております。このため、SNSを活用した相談など文字による相談の注意点、相談の開始から問題の共有、解決に向けた支援に至る相談の基本的な流れ、相談員に対して実施すべき研修の主な内容とその参考資料など、相談支援のノウハウを集約したガイドラインの作成を進めており、今年度中に公表したいと考えております。

 三十一年度予算においても、このガイドラインを活用した相談支援を推進することとしており、取組を強化したいと思います。

柴山国務大臣 スクールソーシャルワーカーでございますけれども、平成三十一年度予算案におきまして、全ての中学校区、全国で一万カ所ありますけれども、こちらの方に配置の拡充を図ることとしております。

 また、今御指摘のありました処遇改善等につきましては、正規の職員として採用された場合を想定して、週五日配置に向けた働き方及び学校関係機関との連携方策について検証するための調査研究を、実施を進めてまいりたいと考えております。

 また、弁護士さんのスクールローヤー、こちらについては、御指摘のとおり、学校における法的側面からのいじめ予防教育ですとか、あるいは教員からの法的相談にも対応する体制整備に極めて有用だと考えておりますので、いじめ防止等対策のためのスクールローヤー活用に関する調査研究、こちらの方も実施をさせていただき、いじめ防止や校務の効率化に資するよう検討してまいりたいと思います。

太田(昌)委員 どうもありがとうございました。

 以上で終わります。

野田委員長 これにて太田さんの質疑は終了いたしました。

 次に、小川淳也さん。

小川委員 立憲民主党・無所属フォーラムの小川淳也です。

 きょうは一般質疑でございますので、少し丁寧に経過確認などをさせていただきたいと思います。

 冒頭、昨日の議事録を前提に、少しフォローをさせてください。

 根本厚労大臣は、昨日、長妻委員の指摘に対して、委員以外の意見は誰だったのかという指摘に対して、これについて当時の担当部長に事務方から確認をしたところ、次のような回答を得た、詳細は不明とはいえ、中江総理秘書官のことだと思われると御答弁になられました。

 これに対して、同日、今度は、中江元秘書官、中江参考人からは、けさ方厚労省から官邸経由で、姉崎元部長と宮野元総括審議官が、私がそう言っているという趣旨の連絡があったとおっしゃいました。

 そこで、確認させてください。大臣も、この担当部長、つまり、姉崎さんに加えて、宮野さん、宮野さんもそう言っている、つまり、委員以外の第三者とは中江さんであると、宮野さんもそう言っているということでよろしいでしょうか。

藤澤政府参考人 昨日、根本大臣が答弁を申し上げましたのは、姉崎元部長のことでございます。

小川委員 ですから、そこをお聞きしているんですが、大臣、御答弁いただければと思います。

 姉崎さんに加えて、宮野さんもそう言っているという理解でよろしいですか。

根本国務大臣 この事案については、私は事務方に確認させました。事務方からは、姉崎さんだ、そういう報告を私は受けておりますので、きのうの答弁ではその旨お答えをいたしました。

小川委員 ということは、大臣は、宮野さんもそう言っているかどうかは現状把握しておられないということですねと承りました。

根本国務大臣 その点については、その時点では確認されておりません。やはり、私が聞くのは、事務方から報告を受けて、私が答弁をさせていただきました。

小川委員 では、事務方にお聞きします。

 姉崎さんに電話か何かで確認されたんだと思いますが、宮野さんもそう言っているという理解でよろしいですか。中江さんはそう言っていますから。

藤澤政府参考人 昨日、姉崎元部長から聞いた話ということでここでお話を申し上げましたのは、昨日の質疑をされた委員の方から、事前に、姉崎元部長に確認をした上で答弁をしてほしい、そういう通告がございましたから、姉崎元部長について、事前に、答弁を行う前に確認をさせていただいたものでございます。

 したがいまして、宮野については確認をしておりません。

小川委員 それでは、中江さんにお聞きします。

 きのうの朝、官邸経由で、姉崎さんと宮野さんが六月にボーナス等の状況について説明を行った際、中江さん御自身がこの点の問題意識を伝えた可能性があるという連絡が入ったということですので、中江さんとしては、姉崎さん、宮野さん、両方がそう言っているという理解を現在されているんですね。

中江参考人 お答え申し上げます。

 きのうの答弁は、まず、メールの中に書かれていた、サンプルの部分入れかえ方式について委員以外の関係者が言っているということについて誰かという御質問が委員の方からあって、根本大臣が、それは事務方に確認したら、部長が、中江当時の総理秘書官だったと言っていたという答弁を私、その場で聞いていて、その後の御質問に対して、私がそのメールのことを聞いたのではなくて、そういうメールがあってそういうやりとりがあるのであれば、私は、姉崎部長と宮野当時の総括審議官が私のところに九月十四日、説明に来たということをけさ方官邸経由で聞いたということでありまして、メールのやりとりで書いてあるのが誰かということについて、姉崎部長だか宮野総括審議官だとか、そういうことについて、私、恐縮ですが、答弁したわけではないということは御理解ください。

小川委員 わかりました。そういう理解をした上で、今後質疑をさせていただきたいと思います。

 つまり、当時の第三者は、中江さんであったという指摘は、姉崎さんから出ており、宮野さんまでそれをおっしゃっているかどうかはわからないということでありました。

 これは大臣、確認していただけませんか、宮野さんに。宮野さんの認識として、当時の第三者が、中江さんであったのかどうか、ぜひ御確認をして、またこの場で御答弁いただきたいと思います。

根本国務大臣 それは、私も事務方からきのう報告を受けてそういう答弁をいたしましたので、その点についても事務方に確認をさせたいと思います。

小川委員 ありがとうございます。ぜひお願いします。

 つまり、これは、中江さんはこの日に限って記憶を失っておられますので。姉崎さんがそうだとお一人言う場合と、宮野さんもそうだと言う場合、更に言えば、石原さん、当時ですね、複数の厚生労働省の責任ある立場の方がいらっしゃいますから、複数の方がそうだとおっしゃればおっしゃるほど、中江さんは御記憶を取り戻していただける可能性が高いわけでありまして、この点、ぜひ調査の上、御回答をお願いしたいと思います。

 それでは、限られた時間とはいえなんですが、ちょっとけさの報道を追いかけさせていただきます。

 まず、監察委員会の調査のやり直しが精力的に進んでいると思います。けさの報道で、既に、組織的隠蔽は認めない方向で取りまとめが行われているという報道があります。これがまず事実かどうか、そして今回、前回同様、人事課がこのたたき台のようなものをつくっているのかどうか、二点お聞きしたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、特別監察委員会につきましては、第三者性が疑われるといったような国会質疑での御議論を踏まえまして、厳正な調査を改めて行い、二月七日付で、元最高検検事の方を事務局長に迎え、民間有識者で構成される事務局が新たに設置されて、中立性、客観性をより高めた形でさらなる検証作業を行っていただいているところでございます。

 その進捗状況については、私どもから申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、監察委員会報告書につきましては、これは厚生労働省の職員ではなくて、委員の方、事務局の方が書かれるということについて、これは事務局長の記者会見の場でも明言をされているというところでございます。

小川委員 当然のお答えだと思いますが、既にこうした方向感がにじんでいるということ自体、次の監察委員会の報告書にも疑いが及ぶことになります。

 それから、念のため指摘しておきますが、最初の報告書が出たのは一月二十二日でした。そして、そのたたき台は人事課がつくったことを認めておられます。そして、人事課が監察委員会にそのたたき台を手渡したのは、発表した二十二日の前日、二十一日であります。したがって、監察委員会は、事と次第によっては、この人事課の原案を丸のみした可能性がある。

 そういうことも含めて、こうした疑いがかからないように、あってはならないことだと思いますが、引き続き厳正なる手続で、しかも速やかな発表をぜひお願いしたいと思います。

 もう一点。昨日の統計委員会で、失われたデータ、〇四年から一一年、これは国民に対する追加給付に係るデータ修復です、これを精緻に推計していくということが報告をされ、大筋、統計委員会も了承したとの報道があります。

 これはこれで、ない以上、やってもらわなければならないんですが、野党側がかねてから指摘しているとおり、いかに精緻に推計しても、推計は推計でありまして、国民に対する追加給付の根拠となる、例えば雇用保険法の十八条に言う平均定期給与額に当たるのか、労災保険法八条の三に言う平均給与額、毎月決まって支給する給与の額に当たるのか、これは法的には疑義があり続けている状態だと思います。むしろ、私たちは違法だというふうに認識している。

 したがって、統計委員会で議論がスタートするんでしょうが、いかに精緻に推計しても、推計は推計であって、平均給与額に該当するかどうかは法的に疑義がある状態が続いている。このことをまずお認めいただきたいと思います。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。(発言する者あり)静かにしてください。

 厚生労働省定塚官房長。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 雇用保険等の追加給付につきましては、現行の雇用保険法において、給付額等について、毎月勤労統計における労働者の平均定期給与額を基礎として厚生労働省令で定めるところによる平均給与額に変動があったときは、その比率に応じて自動的に変更しなければならない旨規定をしております。このことから、今回の事案を踏まえ、毎月勤労統計における労働者の平均給与額を合理的なものとすることにより生ずることとなる給付を追加的に行うことが考えられます。

 この給付のための推計値でございますが、現在も毎月勤労統計の一部として公表されている従来の公表値と毎月勤労統計の本系列である再集計値を活用して算定した合理的なものと考えており、これを用いて給付額を算定することは現行法に照らして可能と考えております。

 最終的には厚生労働省の判断で行うこととなるが、引き続き内閣法制局には、現行法に基づく追加給付に当たっての下位法令の整備等について御相談をさせていただいているところでございます。

小川委員 どこまで精緻に推計しても、推計値は推計値なんですね。確定値は得られないんです。平均給与額を基礎として省令で定めるというふうに法的には書かれています。その基礎とすべき平均給与額が存在しないという状態が法的に発生しています。現状、厚生労働省には、足して十二で割りなさい程度のことしか書かれていません。これを果たして省令で乗り越えられるかどうかは大いに疑義がある。この点は引き続き、精緻に推計はしていただくとしても、法的問題は別問題ですから、これは引き続き野党の立場からしっかりただしてまいります。

 最後に、これもけさの報道、それから、最近になって、この勤労統計の研究会、統計委員会の議事録が、重要な部分がようやく公開されている。何年もたってです。よほど不都合なことがあるんだろうと私どもは思っていましたが、結論が急に変わったり、あるいは外部の力で説明すべきことを説明していなかったりというようなことが明らかになりつつあると思います。

 そこで、一点だけお聞きします。

 研究会、勤労統計研究会では相当慎重意見が闘わされた結果として、途中までですけれども、このまま全数入れかえでいくんだということになっていました。そして、異常な力学が働いた結果、最終結論は両論併記になったわけであります。

 したがって、その年の十二月から始まる統計委員会では、厚生労働省としてはきちんとその慎重意見を付記して統計委員会に諮るのが筋だと思いますけれども、どうも議事録や検討資料にはそれが見当たらない。

 そこでお聞きしますが、この一五年十二月、統計委員会にこの議論が召し上げられて以降、まさに結論ありきの捏造された提出書類、提出資料で議論を行う意図があったと私は思いますが、これはいずれですかね。

藤澤政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の点は、恐らく平成二十七年の十二月の十一日に統計委員会の第六十五回基本計画部会が開催をされた際に厚生労働省から提出した資料についてのお尋ねではないかと思いますけれども、この際、厚生労働省から、「「毎月勤労統計の改善に関する検討会」でのギャップ修正に係る主な意見」という資料を提出しております。これはローテーションサンプリングについてではございませんで、ギャップ修正に関する資料として提出をしたものでございます。

小川委員 それにしても、不都合なことをきちんと統計委員会で説明しているかどうか。ちょっと、きのう発表されたばかりですから、改めて検証しますが、相当結論ありきでねじ曲がった説明が行われているのではないかという疑惑を持っています。この点も追ってまた指摘したいと思います。

 それでは、けさの報道を追いかけるのはこのあたりにしまして、きのうの中江元総理秘書官の御発言は衝撃でございました。いろいろなことを非常に精緻に御記憶していらっしゃって答弁されている。しかし、九月十四日の記憶だけがない。極めて不自然であります。

 まず、お聞きいたします。

 一夜明けて、記憶が戻ったかどうか、お聞きしたいと思います。

中江参考人 二〇一五年九月十四日に厚労省の方が私のところに説明に来られたというきのうのお話でありますが、きのうも御答弁申し上げましたように、私、そのような説明を受けたという記憶はございません。それは、きのう、私の記憶のありのまま答弁いたしましたし、きょうもありのまま答弁しております。

小川委員 何年か前から、森友問題や加計問題で同様の御答弁を、例えば佐川さん、例えば柳瀬さん、総理秘書官として恐らく同時期を務められた方々も含め、国会での答弁に当たられている様子ははた目にごらんになっていたと思います。これ自体、どういう気持ちでごらんになっていたんだろうなと私は想像しながら今御自身の御答弁をお聞きしているわけでありますが。

 きょうは、残念ながら、もう一方の当事者である姉崎さんが参考人として、統計部長が来ていただける日ではありません。したがって、昨夜の段階で、できるだけ、姉崎さんがきのうの中江さんの御答弁をどう受けとめたか、厚生労働省として確認した上で答弁してほしいということを通告で、書面でお願いしております。

 そこでお聞きしますが、ただいまの中江さんの御答弁が、改めて、事実といいますか、記憶にすらとどまっていないということになりますと、相当、姉崎さんは誠意を持って説明に行っているはずです。その後、大幅に研究会の方針が書きかわるぐらいのプレッシャーを受けて帰ってきている。これは、省内に対しても、あるいは委員に対しても、どう説明すればいいかということを自問自答しながら、苦しみながら作業に当たられたと私は想像します。にもかかわらず、もう一方当事者である中江さんは覚えていないと言う。

 これは、私は、姉崎さんからすると大変憤る御答弁であり、不誠実な答弁だと受けとめていると思いますが、御確認をいただいた結果として、現状、姉崎さんの受けとめはいかがですか。

藤澤政府参考人 私どもから、当時の担当部長、姉崎元部長に確認をいたしました。

 これは、平成二十七年九月十四日に官邸に赴き、毎月勤労統計調査における同年六月のボーナスの状況等について、中江秘書官に説明を行った際、毎勤統計に関する検討会の状況についても触れたとのことでございました。

 その際に、検討会において、あえてコストや手間をかけて部分入れかえにするよりも総入れかえ方式にする意見の方が多かったものの、部分入れかえも有益との意見もあったと紹介したところ、中江秘書官からも、コストの問題よりは、実態をタイムリーにあらわすという観点からは部分入れかえという考えもあるのではないかといった話があったとのことでございます。

小川委員 そうすると、確認ですが、中江さんの御記憶がどうだったかは別として、この第五回の研究会で全数入れかえを維持するとしていたのが、第六回の研究会で部分入れかえを含めて検討すると結論が書きかわった直接のきっかけは、この中江さんからの問題提起だった、今の御答弁を前提にすると、そういう理解でよろしいですね。(発言する者あり)

藤澤政府参考人 失礼いたしました。

 姉崎元部長から伺った話の後段について御紹介を申し上げます。

 いずれにせよ、検討会の中間的整理案の内容は、検討会での委員の御意見を踏まえつつ、一連の議論においても、ローテーションサンプリングについては、実務面での課題が論点の中心であり、手法そのものが否定されていたわけではなく、委員の中に肯定的な意見があったこと、同年十一月以降の未諮問統計の確認作業が控える中で判断したものであり、総理秘書官からの示唆などに基づいて判断したものではないとのことでありました。

 なお、検討会の議論の過程では、サンプル入れかえ方式そのものについての議論は相対的に少なく、また、新旧サンプルの遡及改定について、利用者のわかりやすさや納得性が得られる方法等の議論が主だった、このため、あえて手間をかけてまで部分入れかえ方式に変更するよりも、総入れかえ方式を維持するとの意見が多かったと記憶しているとのことでございました。

小川委員 では、どう思った、思っていないの水かけ論ではらちが明きませんので、事実関係をお聞きします。これも、昨日、文書で通告した点です。

 この第六回の研究会の素案、つまり、それまで、第五回は全数入れかえにするという結論でしたから、これが大きく変わった第六回の検討会の取りまとめが起案されたのは、九月の何日ですか。

藤澤政府参考人 第五回の検討会に素案を提出がされておりまして、その後、第六回が九月の十六日に開催をされております。

 第五回目の素案から第六回目にかけて修文作業が行われておりますけれども、特定の日時をお答えすることは困難ではございますけれども、平成二十七年八月七日に開催をされました第五回検討会が終了した後、九月十六日の第六回検討会に向けて、第五回検討会における委員の御発言を確認しながら、同時に、同年十一月以降に未諮問統計の確認が控える中で、順次作業を行っていたものであるというふうに承知をしております。

小川委員 今の答弁はだめですよ。ごまかしだ。

 全般にどう書きかわったとは聞いていません。全数入れかえが、部分入れかえも含めて検討と変わったのはいつかと聞いています。それは特定できるはずです、日にちを追って保存しているはずだから。

 しかも、同じこの九月十四日に、座長の阿部先生に対して、委員以外からこういう指摘があるから結論を変えさせてほしいとわざわざ連絡しているわけですから、この結論部分が変わったのは、確実に九月十四日から、当日十六日ということはないでしょうから、ずばり言えば九月の十四日から十五日、この二日間のどちらかでこの研究会報告案の結論部分が書きかわったはずだ。それを確認して委員会に報告してください。

藤澤政府参考人 九月の十四日に担当者から、阿部座長に連絡を申し上げていることはこれまでも答弁しておりますけれども、御指摘の点がいつ行われたかということについては承知をしておりません。

小川委員 確認して報告してくださいと言っています。

藤澤政府参考人 確認をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働省藤澤政策統括官。

藤澤政府参考人 失礼いたしました。

 事前に通告をいただいておりましたのは、第五回から第六回にかけて、研究会報告の結論部分の書きかえは九月十四日から十六日の間に行われたかというお尋ねを事前にいただいております。大変失礼いたしました。

 その点でございますけれども、修文作業については特定の日時をお答えすることは困難でございますけれども、第五回の検討会が終了した後、その際の委員の御発言を確認しながら、同時に、同年の十一月以降の未諮問統計の確認が控える中で、順次行っていったものでございます。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと静かにしてください。

小川委員 委員長、今お聞きのとおり、極めて具体に、詳細に文書で通告をしています。大事な点だからです。

 したがって、ただいまの曖昧なごまかしの答弁で、これは質疑を深めることができません。

 委員長、ぜひ確認をさせてください。できれば、私、待ちます、これが確認できるまで。

野田委員長 日にちは特定できないんですか、今。できないの。(発言する者あり)

 では、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 小川さん。

小川委員 場内での御協議、ありがとうございました。

 これは詳細に文書で昨日通告した点でございまして、今回の一連の事態を明るみに出すために、極めて重要なポイントでございます。

 したがって、いま一度、御答弁いただくチャンスといいますか機会を設けたいと思いますが、この御答弁でしっかりとした事実関係が明らかにならない場合は、可能であれば私の質問時間は、これが明らかになった上で、事実を確定しながら進めていきたいので、きょうの午後の時間なり、あるいはあすの時間なりにぜひ繰延べを場内でまた御検討いただくことを含めて、その前提で御答弁をいただきたいと思います。

藤澤政府参考人 御質問が、九月の十四日から十六日の間に書きかえが行われたかということでございますので、当時のこの件の担当者に確認をいたしましたけれども、第五回から第六回にかけて順次その修正作業を行っていったものでございますので、結論部分についてはいつ修正をしたのか、具体的には九月の十四日から十六日の間だったのかということをお答えすることは困難だということでございます。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 それでは、厚生労働省藤澤政策統括官。

藤澤政府参考人 御質問の点につきまして、当時のファイルの内容をきょうの昼までに確認をさせていただきたいと思います。

小川委員 それでは、それを受けて、改めて質問の機会をいただきたいと思います。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 この際、小川淳也さんの残余の質疑時間につきましては、後刻、許可することとします。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 ただいま、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党所属委員の御出席が得られません。

 理事をして御出席を要請いたしますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 理事をして御出席を要請いたしましたが、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党所属委員の御出席が得られません。

 再度理事をして御出席を要請いたしますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

    〔委員長退席、井野委員長代理着席〕

    〔井野委員長代理退席、委員長着席〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 再度理事をして御出席を要請いたしましたが、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党所属委員の御出席が得られません。

 再度、三たび理事をして御出席を要請いたしますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 再度理事をして御出席を要請いたしましたが、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党所属委員の御出席が得られません。

 この際、暫時休憩いたします。

    午後零時五分休憩

     ――――◇―――――

    午後三時三十二分開議

野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、委員長より一言申し上げます。

 午前中の審議において、櫻田大臣が審議に遅刻し、委員会の運営に大きな支障が生じました。予算委員長として強い遺憾の意を表明いたします。

 政府より発言を求められておりますので、順次これを許します。菅内閣官房長官。

菅国務大臣 本日午前中、櫻田大臣が本委員会におきまして予定の時間におくれましたことを申しわけなく思います。

 委員長、各党の理事、そして委員の皆様に御迷惑をおかけいたしました。櫻田大臣からもおわびを申し上げさせます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

野田委員長 櫻田国務大臣。

櫻田国務大臣 大変皆様に御迷惑をおかけいたしました。予定の時間に遅刻いたしましたこと、心から深くおわび申し上げます。

野田委員長 質疑を続行いたします。今井雅人さん。

今井委員 立憲民主党・無所属フォーラムの今井雅人です。

 今、大臣の方から謝罪がありましたけれども、先ほどからちょっと、この委員会が始まる前、私、ずっと見ていましたが、麻生大臣と談笑していたじゃないですか。何笑っているんですか。謝罪をする前に、笑って話していたじゃないですか。どこが反省しているんですか。そんな態度だから遅刻するんですよ。

 素質ないんじゃないですか。即刻おやめになった方がいい。いかがですか。

櫻田国務大臣 決して笑っているという自覚はございません。そしてまた、職務にしっかりと努めたいと思います。

今井委員 カメラ、回っていましたからね、さっき。映っていますよ、笑っていたの。

 官房長官、どうですか、こういう不謹慎な。これでも大臣の素質、資質はあると、今でもその点思っていらっしゃいますか。

菅国務大臣 おわびを申し上げ、そして、職務に専念したい、今この場で櫻田大臣から申し上げました。しっかり取り組んでいただけると思っています。

今井委員 先週の二月十三日、予算委員会、我が会派の寺田学さんとの質疑で、こういうやりとりがありました。

 「大臣、あなたは、五輪を担当する資格は全くない。もう一回、最後に聞きます。おやめになりませんか。」「今までの分も挽回できるよう、一生懸命職務に努めたいと思っております。」

 これは挽回ですか。余計悪くなっていますよね。挽回するとおっしゃっていましたけれども、事態は悪化していますよ。挽回できないんなら、おやめになった方がいいと思いますが、いかがですか。

櫻田国務大臣 これもしっかり、これからも、今後もしっかりと職務に精励したいと思っております。

今井委員 国会を軽視して、三分以上遅刻して、それで職務を全うできるというふうに自信を持っておっしゃられますか。

櫻田国務大臣 先ほどお話ししたとおり、職務をしっかりと全うしたいと思っております。

今井委員 前回も職務をしっかり全うすると言って、このありさまです。もうその言葉は信用できないですね。ですから、我々は、早く御自分で大臣をおやめになった方がいい、そのことを強く申し上げておきたいと思います。

 官房長官が四十五分までということでございますので、ちょっと次の話題、伺いたいと思います。

 昨日、中日新聞が自民党の田畑議員の記事を載せておりました。タイトルは、「女性が刑事告訴 乱暴・盗撮被害訴え」。昨日、共同通信も同じような内容を打っています。大手の新聞社と通信社が報道をしました。そして、きょう、週刊誌が二社報道しています。

 私は、男女の関係というようなことは余りこの委員会にはそぐわないと思っていますが、暴力があったとすれば、それは話が別です。しかも、犯罪になり得るような話ですね。

 今、安倍政権は女性活躍というのを標榜しておられるわけでしょう、推進を。女性が活躍するためには、まず女性の人権を守ることが大前提ですね。それなのに、こんなことが起きている。

 このことに対して政府は毅然とした態度を示さないと、もう本当に安倍政権は女性活躍なんか軽く見ているんだ、女性の人権なんかどうでもいいんだというふうに思われますよ。

 政府として、どういう対応をされますか。

菅国務大臣 報道は承知しておりますけれども、個別の事案について、政府の立場でコメントは控えたい、このように思います。

 いずれにしろ、自民党の議員についてのことでありますので、党において適切に対応されるのだろうというふうに思います。

 その上で申し上げれば、女性に対する暴力は重大な人権侵害であって、決して許される行為ではありません。女性の活躍を推進するための大前提として、女性の安全、安心して暮らせる環境を整備することは必要不可欠であると思っています。

 政府として、女性に対する暴力の根絶、しっかり取り組んでいきたい、このように思います。

今井委員 中日新聞の報道によりますと、この議員は、弁護士を通じて、道義的責任を重く受けとめ、反省を深めているといって、示談を申し込んだというふうにあります。示談を申し込んでこういうコメントを出しているということは、こういう事実があったことを認めているということですね。

 これは事実無根だとして闘っているなら別です。しかし、そういう事実を認めた上でこういう示談を持ち込んでいるんだとすれば、もうみずからそれを肯定しているということですから、それは政府としても、こういうものに対して、国会議員だからじゃないんですよ、一般の人でもそうです。どんな人でも、やはりそういうことが起きたら政府として毅然と対応すべきじゃないですか。それを、党が処分することだと。

 聞くところによりますと、きょう十時に離党届を出して、きょう夕刻、党紀委員会が開かれるというふうに伺っていますけれども、そんなことでいいんですか。党を離れさせる、それだけでよろしいんですか。政府としてほかにやることはありませんか。

菅国務大臣 ただいま申し上げましたけれども、政府としての立場で、個別のことについて、そこについてはコメントを控えるというのは、これは政府の立場じゃないでしょうか。

 そして、政府が今進めているのは、まさに女性の活躍を進める、その大前提として、女性が安全、安心して暮らせる環境をつくっていく、その環境をつくるのが政府の役割だと思います。

今井委員 私は、これだけ、刑事になるような話を本当にしたのであれば、それは離党だけじゃなくて議員を辞職すべきだというふうに思いますので、党としても、政府としても、そのような毅然とした対応をしていただきたいと思いますが、片山大臣にもちょっとお伺いしたいと思います。

 片山大臣、昨日、内閣委員会の所信でこういうふうにおっしゃっています。

 また、さまざまな分野で働く女性や女性経営者の声を直接伺いながら、継続就業のための環境整備、女性への暴力の根絶、政治分野における女性の参画拡大、国際会議を通じた女性活躍の推進等に取り組んでまいります。

 女性への暴力の根絶、このことを強調しておられます。

 そういう観点から、こういう事案について、女性への暴力を根絶するという姿勢を示された大臣として、こういう問題にどういうふうに取り組まれますか。

片山国務大臣 お答えをさせていただきます。

 御指摘の報道は、私も承知をしております。

 ただ、今官房長官が御答弁されましたが、個別の事案につきまして政府としてコメントするということは控えたいと思いますが、その上で申し上げますと、申し上げたとおり、配偶者からの暴力や性犯罪、性暴力等といったことも含めて、女性に対する暴力は重大な人権侵害でございまして、決して許される行為ではございませんで、女性活躍を、その推進の大前提としても、女性が安全に安心して暮らせる環境を整備することが必要不可欠であると強く認識しております。

 この点に立って、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向け、第四次男女共同参画基本計画、そして、女性活躍推進加速のための重点方針二〇一八に基づきまして、性犯罪・性暴力被害者支援交付金の活用による性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの機能充実、女性に対する暴力をなくす運動などを通じた女性に対する暴力の予防と根絶に向けた意識啓発などによって、女性に対する暴力を容認しない社会環境の整備、それから被害者支援の充実に努めてまいります。

 また、今月一日に私のもとに、DV等の被害者のための民間シェルターに対する支援の在り方に関する検討会も立ち上げたところでございまして、今後とも、立場の弱い被害者の目線に立って、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向け、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

今井委員 官房長官、会見ですよね。御退室していただいて結構です。ありがとうございました。

 今、聞いておりましたけれども、いかに思いがないかということがよくわかりましたね。何を官僚の書いたやつを棒読みしているんですか。

 個別の案件にはお話ししないとおっしゃいましたけれども、いろいろなところにいろいろなこういう事件があって、そういう個別の事件が起きるから対策をとっていくんじゃないですか。個別の案件は関係ありません、全体で対策を考えますなんて、おかしいじゃないですか。

 まずは個別の案件をそれぞれ見て、毅然とした対応をして、それを受けて社会全体でこういう政策をしていくというふうに考えるのが当たり前でしょう。それを何で、個別の案件ですからと言って逃げるんですか。その程度ですか。

 片山大臣は、ツイッターを見せていただきましたけれども、過去の、ちょっと名前が特定されてしまうのでこれはどうかと私は思いますけれども、最初の結婚から三カ月、異常を感じて弁護士さんに駆け込み、多くのDV例を聞いて、自分の置かれた状況を理解、最悪の状態を逃れ、離婚できましたといって、御自分のことも書かれているじゃないですか。

 このことに対して個別の案件には答えられませんと言ったら、もうこの問題に対して真剣に取り組んでいないということになりますよ。いかがですか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 DV被害者のための支援のさらなる必要性、そして民間シェルターの問題につきましては、私が今の立場になる前から、さまざまな方からのお話も取り組ませていただき、政治家として動かなければならないという認識を持ってまいりました。

 二〇一六年、私が再選されました選挙の自分の公約の中にも、DV等被害者のための民間シェルター等のシェルター充実というのを私は挙げておりまして、今でもホームページにそれを掲げております。

 今般、野田の事件等もございまして、児童に関する虐待の問題が非常に大きくクローズアップされる中、あちらの方でもDVがあったというような話も聞いておりまして、そういったことも含めまして、DV等被害者のための民間シェルターに対する支援のあり方の懇談会を立ち上げたところでございまして、決して、個別の案件に学んでいないという御指摘ではないかとは思いますが、この件につきましては、私どもも全体の概要を正確に把握する立場になく、今回、まず党の方で党紀委員会を開かれるということは承知しておりますが、今の時点では、政府としての立場は、官房長官がおっしゃられたことだということで統一しております。

 以上でございます。

今井委員 私が申し上げたいのは、女性への暴力の根絶、ここまでおっしゃるんなら、党に任せないで、自分で事情を聞いたらいいじゃないですか。それぐらいやらないと。本当にここに思いがあるんなら、乗り出して、私が聞きますといって、やりますよ。

 何でそんな人ごとなんですか。気持ちが全然入っていないじゃないですか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 決してそういうつもりではないので、いろいろ本当に、DV等の問題につきましてはかかわってまいりましたことでございますので、私、現在の立場として制度を動かすための検討会を始めたということで、それは御理解をいただきたい面もございますが、あくまでも、国会議員の身分の問題ということになるのか、あるいはどういう問題として捉えているのかというのは、それは多分、委員がおっしゃっているような局面もあるのかと思いますが、政府といたしましてはこういうお答えになるということで御理解をいただければと存じます。

 以上でございます。

今井委員 残念ですね。本当に人ごとですね。

 私はこれは事実かどうか知りませんけれども、きょうの産経新聞、「田畑氏問題 飛び火も」、議員辞職なら二階派と岸田派の対立に拍車、「「魔の三回生」厳しい視線」。

 片山大臣もこの方と同じ派閥ですよね。こんなふうに書かれてしまうこと自体が恥ずかしいんですよ。まさかこんなことで動いていると私は思いませんし、思いたくもありませんけれども、こんなふうに変な推測を受けないように、やはりみずからしっかりと取り組んだ方がいいと思いますよ。いかがですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 会派云々ということと、こういったことでの、皆さん、委員の方からのお話について、それがかかわるということは一切ございませんで、あくまで、政府としては、まず、党の方へ辞表を出されているということは私どもも存じておりますので、それを今夕、党紀委員会の方で判断が出るということでございますが、政府としては、今、代表して官房長官がおっしゃったということに尽きるわけでございます。

 以上でございます。

今井委員 もう、ちょっとこれ以上やっても押し問答みたいですけれども、本当にこういう問題に真剣に取り組んでいる姿を見せたら、片山大臣の評価は変わりますよ。でも、今のお話、これを見ていたら、やはり人ごとなんだなと皆さん思うと思いますね。

 私は、その程度の気持ちで大臣をやっていらっしゃるなら、早くおやめになった方がいいというふうに思います。

 もう一つ、あと何点かお伺いしたいと思うんですけれども、これは、済みません、ちょっと、あくまでも私、事実確認をしたいだけなんです。

 二週間ほど前ですかね、週刊誌の記事で、片山さつき新疑惑、二千万円口ききという報道が出ました。それについて、いろいろ会見とかでもお話をしているようですが、一応確認なんですけれども、この方、元公設秘書ということですが、事案があった二〇一四年、このときは片山事務所の公設秘書でしたか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 お尋ねの週刊誌記事の件につきましては、私自身、この事実関係を全く承知しておりませんでしたところで、非常に驚いたわけでございますが、仮にこの記事に起きたようなことが本当に起きているのか、それも私ども確認できておりませんが、時点という意味では公設秘書だった時期なのかなと思いますが、その時点自身を、その事象自身を確認しておりませんので、そういったお答えになるかと思います。

 以上でございます。

今井委員 記事によりますとというかコメントもあったと思いますが、この元公設秘書の方に片山大臣は事実関係は確認されていますよね。確認、今できていないとおっしゃっていましたけれども、確認していますよね。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 突撃取材のような方が来られて、その翌日に私どものところに質問票が来たわけですが、その時点でこういうことがあるということ自身、それは私は知りませんでしたので、後で記事を見て、本人に確認をし、本人も今、弁護士を新たに選任して、事実関係と違うところを確認中というところでございまして、私どもが現在伺っている限りは、ここに書いてあること全てが正確ではないということは申しているようでございます。

 以上です。

今井委員 全部が正確かどうかということは聞いていませんので、この事案があったときにこの方が公設秘書だったですかということなんですね。

 そのことと、あわせてもう一回お伺いしたいんですが、今この案件は係争中で、裁判になっていました。裁判の記録も今あります、ここに。この裁判の記録を読んでいますと、この方は、元公設秘書として、片山事務所の、事務所でこの話をしていたというふうに、裁判の中にはそう記してありますけれども、それは確認されましたか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 会見等でも申し上げておりますように、この事案自身が、元公設秘書であった本人自身も、自分が個人として行ったというふうに明言をしておりますので、私どもがこれ以上聞くことも強制的には全くできないわけですが、その上に立って、I元秘書にいたしましても、それから仮名Yさんですかにいたしましても、取材の態様及び取材の結果出てきた記事及びその内容について、大幅に異議があるというか、そのおのおのの名誉も傷つけているし、非常に偏っているという感想をお持ちのようでございます。

 以上でございます。

今井委員 釈迦に説法ですけれども、公設秘書が兼業をするときは、その雇っている国会議員が承認しないといけませんね。ですから、片山大臣は、その公設秘書だった方にいろいろなほかの業務をやることを認めていらっしゃったんでしょう。違うんですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 本人の届出によって出ていた兼業は、被災企業への事業再生コンサルティング事業で、無給というものが出ておりました。

 以上でございます。

今井委員 私が申し上げたいのは、これは私自身もいろいろ調べてみましたけれども、片山大臣が直接かかわっている蓋然性は非常に低いと私は思っています。

 しかし、当時公設秘書だった方が事務所を使われてこういう係争になるようなことをしておられた、しかもその兼業を認めておられた。これは監督責任ないですか。個人がやったことだから私は知りません、そんなことで通りますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 三年前に事情でやめている者でございますが、その当時、その時期として時期が正しいのであれば確かに公設秘書だった時期になりますが、そのことも含めて、最近弁護士を設定して、記事の中で出てきているいろいろな部分について、これは違う、これはということをやっていて、大半、非常に本人としては違うんじゃないかというようなものを我々は聞いておりますけれども、私たちはそれを裁く立場にあるわけではないし、あくまでもそういったことを強制できるわけではないですが、仮に、御本人ももしかしたら、私どももこの出版社を名誉毀損で訴えてもう公判は三回目になりますから、なさるかもしれませんよね。そういったことについて、私どもが何か設定できるような話でもないと思うんですよ、もう三年前にやめておられますので。

 そういった事情にありますが、あえてお聞きしたことについて私どもが見知っていることについて答えられるとすれば、永田町の近辺に事務所を持った方とのやりとりであって、ほとんどのやりとりはその事務所及び議員会館の外で行っていたというふうに答えているようでございます。

 以上でございます。

今井委員 何かこの出版社を訴えて裁判しておられるようですけれども、抗議文がありますけれども、私も、何か突入したという場所を見てきましたよ、この間。講演が行われた場所、ペッパー君があって。この内容にも私は実は疑義があるんですけれども、きょうはその点はやめまして、今お答えになっていただいていないので。

 公設秘書のときにこういうトラブルを起こしたんだとすれば、それは御自分にもやはり監督責任はありますよねということです。それはいかがなんですか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 お答えしたつもりでございましたが、この時期自身が要は争いがあるわけですから、ですから、その点について、必ずこの時期にはこうだったからこうだということが申し上げられないというふうにお答えをした次第でございます。

 以上です。

今井委員 だったら、御自分で調べたらいかがですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 御自分で調べたらとおっしゃいますが、最初にお答えをいたしましたように、この件について私どもの事務所には何にもなかったんですよ。何にも情報がなかったんですよ。だから、調べ得る唯一の手だては御本人に聞くことなんですよ。

 御本人がようやく弁護士も設定して話を聞けるようになった。つまり、確認しようにも、その方が記憶をきちっと持っていて、それが復活されて、その情報が私どもに来るということがない限りは、確認するすべは普通に考えてもないと思うんですね。つまり、私は、雇用関係がなくなってから、これはもう三年前ですから、命令してこの話を私どもにしてくださいとも言えませんし。

 そういう状況の中で、わかっていることの一部だけがあるということの中で、できるだけ委員に丁寧にお答えしようと考えて申し上げると、その時期がこの時期であったか特定するだけの要素もないということでございます。

 以上でございます。

今井委員 では、その時期に特定できたら、それは監督責任は認められますか。

片山国務大臣 お答えいたします。

 これも釈迦に説法でございますが、まさに私どもが刑事の可能性もあるといって抗議文を出したことをお読みいただいているようでございますが、この雑誌は、この回もそうですけれども、文章の中に書いてあることと関係のない見出しを出して、それが大きく流布され、私どもの業務も阻害し、名誉も傷つけております。

 ということは、ここにあること一つ一つが検証できるのかということになるわけで、ここにあることを全部事実として、前提として……(今井委員「ちょっと委員長」と呼ぶ)

野田委員長 大臣、簡潔にお願いします。

片山国務大臣 それが管理責任を問うものなのかどうかというのが、私は、それはまだその時点では誰も認定できないと思っております。ですから、仮定の問題にお答えするのは差し控えたいと存じます。

 以上です。

今井委員 最後の部分だけ言えばいいじゃないですか。仮定の話にはお答えできませんと言えば、それだけでいいんじゃないですか。余計な時間をとることないですよ。

 では、一般論で伺いますけれども、公設秘書が、自分が公設秘書として雇っている間に何かトラブルを起こせば、それは監督責任というのは一般的にありますね。

片山国務大臣 お答えいたします。

 そのトラブルということが何をもって定義されているのかわかりませんが、それが認定されるだけでも、まさに先ほどから人権問題だというお話をしているわけですから、書いてあることが一方的に事実ということで議論をすることが、それが、照らしてどうなのかなというのを私は先ほどからお伺いしていて非常に思うわけですけれども、そのトラブルの態様にもよるでしょうし、また、それが起きた状況にもよるでしょうし、また、公設秘書になる方は当然成人でございますから、既に大人としての行動様式、自己責任があるわけで、いかなる場合にも全て監督責任なのか、あるいは自己責任なのかということは、それはケース・バイ・ケースで判断されるというのが通常の常識的な考え方ではないかと思う次第です。

 以上です。

今井委員 そうですか。公設秘書で雇っていて、事務所を使っていても、それはその人のせいだという場合もあるということですね。よくわかりました。

 もう一点、ちょっと実はこれはずっと聞きたかったんですけれども、これまで聞けなかったので、大臣にお伺いしたいんですが、過去の発言についてです。

 今、女性活躍の担当大臣ですね。過去に生活保護のことで発言されています。本当に生活に困窮して三食食べられない人がどれほどいると思うか、ホームレスが糖尿病になる国、生活保護は生きるか死ぬかのレベルの人がもらうものであって。

 生活保護の方にも当然女性の方はたくさんいらっしゃいます。しかも、外国人に払い過ぎだというふうに雑誌とかでもおっしゃっています。外国人の方にも女性はいらっしゃいます。いますね。男性ばかりじゃありません。

 女性活躍ということの中で、もちろん、生活保護にはいろいろな問題があるのは私もわかっています、いろいろな不正もあるし。しかし、こうやって切り捨てるようなことをおっしゃるというのは、果たして本当に女性が活躍するという担当大臣の発言なのか。

 この発言は、今でもこう思っていらっしゃいますか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 生活保護の問題については、まさに、ここできょう委員に御質問いただいてお話をさせていただける機会ができて、大変ありがたいと思っております。

 その一つ一つの言葉につきまして、私も取り消して消去したものもございますから、不快に思われた方がいらっしゃったとしたら大変申しわけないと思っておりますし、生活保護制度の今の現状についてお答えするのは私の担務ではございませんが、過去、私は国会で、我々が野党だったときに、当時の政権政党の厚生労働大臣、歴代の方にも随分質問もしております。

 それから、これは私が政治家個人として行ってきた調査や政策提言ではなくて、自民党の生活保護PTというものがありまして、私はその役職をしておりました。

 先ほど、委員は御存じでおっしゃっているというふうに理解はしますが、法令、法廷で、外国人については生活保護の直接対象ではないということが出ておりますので、今それは厚労省の方で……(今井委員「いやいや、それは別に、要するに、もともと」と呼ぶ)だから、それはわかっておられるということですね。ただ、それはきちっとして、そこでも争う方がいらっしゃいますから、そこはきちっとした認識で、外国人は憲法上の問題として直接の生活保護の対象ではないということを前提として、実に当時の厚生労働の、前政権の大臣の方とも一致したのは、就労段階の促進策が必要であるということで、これにつきましては法改正によって就労自立給付金というのを創設しました。

 つまり、我々は、当時与党であった政権に対して、手当より仕事でしょうということで、ずっとその論争をこの国会でも延々とやってきているんですよ。ですから、脱却の促進給付であったり、それから、就労に係る責務、指導等の明確化であったり、あるいは、健康管理に係る責務の明確化、調査権、家計管理に係る指導等の明確化、これはいずれにしても法改正できちっとこの国会で通って今や法律として生きておるわけですから、そういったものについて総合的に発言をしたので、そこだけを切り取られても私としては本意ではないというふうに思います。

今井委員 いや、どこを切り取ったって、それはしゃべったんですから。口から出た言葉ですから。

 では、生活保護は生きるか死ぬかのレベルの人がもらうものであるという認識は、今はないということですか。これは間違っていましたということですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 生活保護というのはさまざまな手段の中で最後のセーフティーネットであるということは、今でもそのように認識をしておりますが、今おっしゃった発言が、私がまだ取り消しておりませんでしたら、ツイッターの中では取り消したものもありますが、そこだけとられると確かに誤解を招くこともございますので、今はそのようには思っておりません。

 以上でございます。

今井委員 よく皆さん誤解を招くとおっしゃっていますが、誤解じゃなくて、生きるか死ぬかのレベルの人がもらうものかどうかということです。誤解じゃないですよ。この言葉は間違っていたんですか。この認識は間違っているということですか。

片山国務大臣 お答えをいたします。

 手当なのか仕事なのか、あるいは自立ということをどこまで求めるかにつきまして、本当に長い時間、国会でもその他の政党間の討論会でも議論をしてきたことですから、安易に一言でということではないと思うんですけれども、私が今申し上げたような生活保護法改正PTの骨子案の全体像を見ていただければ、そういうことではないということはおわかりをいただけると考えております。

今井委員 驚きました、撤回しないんですね。生活保護は生きるか死ぬかのレベルがもらう人だという認識を持っているということがよくわかりました。

 あと十分しかありませんので、またいろいろいっぱい聞きたいことがあるんですけれども、櫻田大臣、先日、まあ、名前はちょっと伏しますが、ある女性のアスリートの方の御病気に対して大変不適切なことをおっしゃられて、反省しておられました。

 この方に対して、実は、自民党の橋本聖子議員も発言をされています。この方はJOCの副会長ですね。オリンピックに携わっている当事者です。この方がこうおっしゃっていました。

 私は、オリンピックの神様が彼女の体を使って、オリンピック、パラリンピックというものをもっと大きな視点で考えなさいと言ってきたというふうに思いました。スポーツ界全体が、ガバナンス、コンプライアンスで悩んでいる場合じゃない、もっと前向きにしっかりやりなさい。

 オリンピックに向けて、ガバナンスやコンプライアンスはしっかりやらなくていいんですか。神様が、体を使ってそういうことを教えたんだと、こういう発言はどう思われますか。

櫻田国務大臣 まず、先日の私の発言について改めて申し上げると、記者からの質問に対し、まず最初に、正直なところ、びっくりした、病気のことなので、早く治療に専念していただいて、早く元気な姿に戻ってもらいたいと申し上げました。その上で、その後の記者からの数回の質問に対して、治療に専念してもらいたい旨、繰り返し述べさせていただきました。

 このように、私としては、何よりも御本人の体を第一に、治療に専念してもらいたいという思いを込めてお話ししたつもりです。

 しかし、私の真意が十分に伝わらない状況になってしまったことから、おわびもし、発言の一部を撤回させていただきました。(発言する者あり)

野田委員長 櫻田大臣、しっかりと答弁してください。質疑に対して答えてください。

櫻田国務大臣 今回の件を深く反省し、大臣としての職責を果たすことができるよう、更に緊張感を持って一生懸命取り組んでまいります。

 当該選手の件でさまざまな方がさまざまなコメントをされているのは承知しておりますが、それらに対し、大臣として特段の発言をすることは、御本人のお体に関することでもあり、差し控えたいと思っておりますし、また、御本人に治療を最優先にしていただきたいし、周りは温かく見守っていくことが何よりも大事だと思っております。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 櫻田国務大臣。

櫻田国務大臣 当該選手の件でさまざまな方がさまざまなコメントをされているのは承知しておりますが、それらに対し、大臣としての特段の発言をすることは、御本人のお体に関することでもあり、差し控えたいと思います。

 御本人には、治療を最優先にしていただきたいし、周りは温かく見守っていただくことが何よりも重要だと思っております。

今井委員 私は、この方がJOCの副会長、当事者だからお伺いしているんですね。

 櫻田さんはオリンピック担当大臣じゃないんですか。違うんですか。当事者がこういう発言をされたから、どうだというふうに私はお伺いしているんですよ。一般の方がいろいろなことをおっしゃるのは、それは別にここでコメントすることはありませんけれども、関係者ですから。それを何も言わないというのは、ちょっとやはり担当大臣としての意識が低いんじゃないですか。

櫻田国務大臣 報道は承知しておりますが、病気の中身において、詳しく知っているわけではございません。(発言する者あり)

野田委員長 大臣、質問を理解できていますね。

 もう一度、じゃ、櫻田大臣。

櫻田国務大臣 発言の内容がよく、私自身は詳しく承知をしておりませんので、発言は控えさせていただきたい、こう言っておるんです。

今井委員 いや、私は、この方に対してのいろいろな発言等について聞きますというふうに、この選手に対しての発言等にという通告をしましたよね。しましたよ、ちゃんとしましたよ、質問取りのとき。

 大臣は、こういうことも承知していないんですか。こういう発言があったこと自体も承知していないんですか。本当にオリンピック担当大臣なんですか。

櫻田国務大臣 発言の内容は承知しておりますが、どういう意図で述べられたかということは詳しく知っておりません。

 また、スポーツ団体のガバナンス、コンプライアンスにつきましては、極めて重要な課題であると思っております。

 また、現在、スポーツ庁において、種々検討を行っていると承知しているところでございます。

今井委員 先ほどは承知していないと言われて、今承知しているとおっしゃいましたが、違うことをおっしゃいましたけれども、どちらが正しいんですか。どちらかを撤回してください。

櫻田国務大臣 承知していないというのは、中身の意図についてはよく承知していないということでございます。

今井委員 では、ガバナンス、コンプライアンスを軽視するようなことは決してあっちゃいけない、そういう発言をしたので、それは問題である、それでいいですか。

櫻田国務大臣 私は、質問の意図がよくわからないので、答えようがありません。

野田委員長 では、今井さん、もう一度、少しわかりやすく質問を再度してくださいませんか。もう一度だけ、申しわけないけれども、大臣に質問してください。お願いします。

 大臣、よく聞いていてくださいね。

今井委員 ガバナンス、コンプライアンスで悩んでいる場合じゃないという発言がありましたので、オリンピックに当たって、スポーツ界のコンプライアンスやガバナンスというのを軽視するような発言があっちゃいけないと思うんです。そういう部分は、こういうふうにとられるような発言は不適切じゃないですか、大臣はコンプライアンスやガバナンスに対してどういうふうに思われますか、そういうことです。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 櫻田国務大臣。

櫻田国務大臣 橋本先生の言っている内容は、私自身はよく理解しておりませんので、お答えできませんと言っているんです。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 櫻田国務大臣。

櫻田国務大臣 繰り返しになるかもしれませんが、スポーツ団体のガバナンス、コンプライアンスは重要な課題だと認識しております。

 現在、スポーツ庁においても、種々検討を行っているところと承知しているところでございます。

今井委員 残念ながら、時間が来てしまいました。

 ほかにもいろいろ聞きたいことがあったんですけれども、今、やりとりを伺っていて、本当に、遅刻した件もそうですけれども、私は、やはりもう、ここは御自分で考えた方がいいと思いますよ。みずから決断されて、大臣を辞されることを決断されることを御要望しまして、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて今井さんの質疑は終了いたしました。

 次に、岡本充功さん。

岡本(充)委員 十三日に引き続いて質問させていただきます。限られた時間ですので、端的にお答えいただきたいと思います。

 まず冒頭、前回にもお聞きをしました児童虐待の問題に関してお伺いをします。

 お配りしております資料は、二月十四日、厚生労働省が、各児童相談所において緊急点検をしてくれ、こういう要望を出されました。私が関心を持っているのは、本当に緊急点検が網羅的に行われるのかということについて関心を持っています。

 二ページ目以降が、前回の予算委員会でもお示しをしました、緊急安全確認を行うということで、二度とあのような痛ましい、野田市の事件、そしてまた目黒区での事件、こうしたことを起こさないということで行ってほしいと思っているわけでありますが、厚労省が出したこの点検の要項を見ると、漏れがあるのではないかということを私は指摘をしたいと思います。

 一ページ目に戻っていただきまして、「安全確認の対象児童 平成三十一年二月十四日現在において、各児童相談所において継続指導中、児童福祉司指導中となっている在宅「被虐待」児童。」となっていますが、これは、香川から目黒区、品川児相に移管となった女児の件でいえば、香川において継続指導が終了しております。そうした事案、これは転居に伴って指導が終了しただけではありません。母親の対応が一定程度よかったということで評価になったわけでありますから、したがって、香川から目黒に越した、この昨年の痛ましい事件の子供さんは、今回の緊急点検の対象に、生きていたとしてもならないですね。これについて、まず確認したいと思います。

根本国務大臣 今委員の取り上げた事案ですけれども、この事案は、委員もお話がありました、移管元の児童相談所で、転居の数週間前に、転居を判断理由の一つとして児童福祉司指導が解除されております。また、移管先の児童相談所においても速やかな安全確認が行われなかった。この二つが問題だと思います。

 これを踏まえて、昨年七月に決定した緊急総合対策において、児童相談所において指導が行われているケースが転居した場合、これは必ず児童相談所で引継ぎをすることを明確にして、具体的には、全ケースについて、転居先の児童相談所へ、ケースの緊急性やケースの内容がわかる資料を移管先の児童相談所へ伝える、緊急性が高い場合には対面等により引継ぎを行う、移転元の児童相談所は、引継ぎが完了するまでの間指導を解除しないことを原則とする、移転先の児童相談所は、援助が途切れることがないよう、速やかに、もとの児童相談所が行っていた指導を継続する。今委員の御指摘になった事案の問題点を踏まえて、昨年の七月の緊急総合対策でこういう対応をいたしました。

 転居に伴って児童相談所の指導が途切れることがないように周知徹底をしており、御指摘のような転居ケースについても本調査において対象となると考えております。

岡本(充)委員 違います。もうそれは随分やったんです。だから今、丁寧に説明したんです、大臣。

 これは転居のために終了事案になったんじゃないんです。親の、母親の対応がよかったから終了事案にしたと言っているわけですから。これは、終了事案になった原因が転居のためだけじゃないんですから。母親の対応がよくて終了事案になって転居してしまった場合には対象にならないでしょう。だから今回、対象にならないんですよ。それだけ確認してください。手短に、なるか、ならないか。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 その点については委員の御指摘のとおりだと思いますが、香川県からは、指導解除の理由として、転居も理由の一つとしている旨を確認しております。

岡本(充)委員 転居だけじゃないんですよ。母親の対応がよかったから、これでやめたんですよ。だから、今皆さん聞いていただいたとおり、今回緊急点検をやっても、去年のケースは緊急点検の対象にならないんですよ。直ちにこの点検に入るように通知を見直すべきです。見直していただけますか。

野田委員長 答弁できますか。

 では、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 今委員の御指摘のように、香川県は、母親との信頼関係があって児童福祉司指導を解除したと言っております。

 委員がおっしゃるとおりに、転居時にはいかなる理由があっても児童福祉を解除すべきではないという委員の御指摘ですが……(岡本(充)委員「まだ言っていない、それは。次です。通知を出しませんかと言っているんです。変えませんかと言っているんです」と呼ぶ)

 転居に伴う家庭環境の変化はリスク要因でありますから、転居先でも指導を継続して行う必要があることを踏まえた対応が必要と思っています。

 このため、転居によって児童相談所間で引継ぎが必要となるケース、昨年七月に決定した緊急総合対策において、移転元の児童相談所は、引継ぎが完了するまでの間、指導を解除しないことを原則とする、そして、転居先の児童相談所は、援助が途切れることがないよう、速やかにもとの児童相談所が行っていた指導を継続すると緊急対策で示しておりますので、私はこの対応をさせていただきたいと思っております。

岡本(充)委員 違うんです。だって、対象に今ならないと言っているんですよ。対象にならないんですよ。母親の対応がよかったら、指導が解除される。どこに、いかなる理由があっても転居した場合には指導を解除しないなんて書いているんですか。どこに書いているんですか。書いていないでしょう。いかなる理由があっても指導を解除しないなんて書いていないでしょう。

 だから、書いたらどうですかということを私は言おうと思っていますよ。でも今、現時点で書いていないでしょう。書いているのなら、どこに書いているか言ってください。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 転居に伴う家庭環境の変化はリスク要因ですから、転居先でも指導を継続して行う必要があることを踏まえた対応が必要と考えております。(岡本(充)委員「答えていない。どこに書いてあるかと聞いているんです、いかなるときでも解除しちゃいけないと」と呼ぶ)

野田委員長 根本厚生労働大臣、正確に答弁してください。

根本国務大臣 今は書いておりませんが、その旨を周知徹底していきたいと思います。

岡本(充)委員 さっきは書いていると言ったでしょう。私は、だからそれを書くべきだということを、きのうさんざんレクで言ったんですよ。だから、今それを書く、書きますと言っているんですから、私の指摘に基づいて、ちゃんとこれは周知徹底をもう一回やり直すんですね。やり直してもらえますね。

根本国務大臣 周知徹底してまいりたいと思います。

岡本(充)委員 とにかく、これは抜け落ちたらえらいことですよ。また同じことが起こりますよ。

 私、前回総理にもお話ししましたけれども、去年、野党みんなで法律を出して、審議しようといって児童虐待の法律を出して、別に私たちの法案が丸のみじゃなくてもいい、みんなで修正してやろう、私は厚生労働委員会の理事だったからさんざん言ってきて、蹴られまくって蹴られまくって、また小さな命が失われて、そして今回もまた抜け落ちている。こんな対応でいいのか。本当に怒りを覚えますよ。

 これは大変重要なテーマなんですよ。

 私、確認したい。文科大臣も来てもらっていますけれども、詳細なことはこれから聞きますが、これから対応していくことで、もし、次、また小さい命が失われたら、お二人、大臣、責任をとって辞職されますか。それぐらいの覚悟を持って対策をとっていますか。

柴山国務大臣 とにかく、今回の文部科学省の点検、緊急点検ということで、しっかりと対応をさせていただいているというふうに思います。

 類似の事案が発生したときの責任ということについての御質問でございました。まずは、二度とこのような悲劇が起こらないように、しっかりと取組を進め、全力を尽くしてまいりたい。まず、現時点では、その決意と、それから全力を尽くすということを申し上げたいと思います。

根本国務大臣 児童虐待対策、これについては、昨年七月に緊急総合対策を取りまとめました。そして、本年二月八日の関係閣僚会議で、昨年七月の緊急総合対策のさらなる徹底、強化のための対策を決定しました。

 この対策に全力を挙げて取り組むこと、これが厚生労働省に課せられた責任だと思いますし、この総合対策に取り組んで、このような児童虐待の事案が生じないように、しっかりと対策に取り組むことが私の責任だと思っております。

岡本(充)委員 違うんです。

 こんな曖昧な、二ページ目にも書いている、緊急安全確認と言っています。前回も私、聞きました。文科省の、小学校、中学校の、今回の虐待が疑われるケースとは一体何なのかといって。これ、曖昧ですよ。

 それから、新ルールを徹底すると言っている。学校の欠席等のリスクファクター、これは三ページ目、線を引いていますが、このリスクファクターとは何ぞやと言ったら、まだ決められていないんですよ。これからリスクファクターを決めていく。漏れがないようにきちっとやらなきゃいけない。

 厚労省も同じですよ。これから先、いろいろな対策をとった上で、万全を期していくんでしょう。それでもなお小さな命が失われたら、これは、私の責任ですと潔く辞職をするぐらいの、徹底した網羅的な確認と対策をとるんだという決意があるのかないのか。ないんだったら、もちろん、ないで結構です。あるのかないのか、お答えください。

柴山国務大臣 今委員が御指摘になられたリスクファクターにつきましては、学校が就学時の健康診断実施の際に活用することなどによって、虐待を受けたと思われる児童生徒の把握に資するように、虐待リスクのチェックリストとして、昨年の目黒事案の後、既に作成をし、お示しをさせていただいております。これが徹底をしていなかったということは謙虚に反省をしたいと思いますけれども、今回の緊急点検とあわせて、こういったファクターについて、しっかりと現場への周知をとにかく全力で図っていきたいというように思っております。

 それでもなお類似のような事案が発生したらどうかということなんですけれども、そこは繰り返しになりますけれども、そういう事案が起きないように、とにかく、私の職責のもと、全力を尽くしてまいりたい。今はそれで御勘弁をいただきたいと思います。(岡本(充)委員「覚悟ぐらい示してほしいですよ、本当に」と呼ぶ)

根本国務大臣 覚悟は、私もこの総合対策はしっかりやりますよ、担当大臣だから。

 ということで、そこは岡本議員と私は同じ意識だと思います。そして……(岡本(充)委員「やめるぐらいの決意でやってほしい」と呼ぶ)だから、しっかり、しっかりやります。(発言する者あり)

野田委員長 静粛に。ちょっと静粛にしてください。答弁が聞こえないので。

根本国務大臣 学校欠席などのリスクファクター、これについては、学校を欠席しているということと、不自然な外傷がある、あるいは虐待についての証言が得られた、あるいは帰宅を嫌がる、家庭環境に変化があった、こういう児童虐待の新たな兆候や状況の変化。学校欠席等のリスクファクターというのは、こういう趣旨であります。

 そして、学校がそれを把握したときには、児童相談所、市町村に情報提供又は通告を行うとしております。

岡本(充)委員 僕は、この中身を聞いているのは、リスクファクターは文科省で決めるんでしょう。厚労省じゃないでしょう。リスクファクターを決めるのは文科省でしょう。だから、厚労大臣に聞いているのはそうじゃない。決意があるんなら、私は、二月十四日から始まったこの緊急安全点検で、三月八日までやって、三月十四日に報告を受けて、それでもなお漏れがあって、この時期に虐待があるのを見逃してしまっていたら私はやめる覚悟ですということ、その覚悟を持って緊急点検をやるんだということを言ってほしかった。

 その覚悟すらなく緊急安全点検だと言っているんだとすれば、これは、漏れがあることを前提にして調査をする、私が指摘をしただけでも、結愛ちゃんのケースが抜けているんですよ。抜けがないようにやってもらいたい、そう言っているのに、その覚悟すら示してもらえないというのは極めて残念です。また小さな命が失われるんじゃないか。本当に私は怒りすら覚えるわけでありますけれども、こういう対応でいいのか。問題意識を、私は国民の皆さんにもぜひ知ってもらいたい。

 この問題は、まだいろいろな課題があります。

 現場で働く児童福祉司の勤務実態は大変長時間だと聞いています。児童福祉司の増員をするということは承知をしていますけれども、きょうは総務省にも来てもらっている。児童福祉司のいわゆる給与のあり方、これは、警察や消防と比較して、また学校の教員と比べて、低いのではないか、実態が。長時間労働が多いんじゃないか。人数をふやしていくことで緩和をすると言っていますが、今回、文科省は、学校で点検で異常があったら児童相談所へ通報するわけですよね。

 通報したら、当然、根本大臣、四十八時間以内に確認に行くんですよね。どうですか。確認に行きますよね。学校から今回の点検で連絡が来たら、四十八時間以内に行きますね。

根本国務大臣 四十八時間以内に行きます。

岡本(充)委員 四十八時間以内にいつでも行かなきゃいけない、こんな状況になる中で、本当に百九十億円のお金で二千人増員する、そんなことができるのか。どうですか、総務省、もう少しあり方を考えたらいかがですか。

鈴木(淳)副大臣 お答えいたします。

 百九十億円の根拠でございましたが、昨年十二月に策定しました児童虐待防止体制総合強化プランに基づきまして、児童虐待防止対策の強化を図るために、児童福祉司等の増員に要する経費として百九十億円を算定することとしております。

 これは、都道府県の標準団体で、児童福祉司十六名、児童心理司四名、市町村の標準団体で職員二名を増員することとし、給与単価を、児童福祉司のうち、スーパーバイザーは八百三十六万、その他の児童福祉司は五百三十八万、市町村職員は五百二十五万として算出したものでございます。

岡本(充)委員 そんな事務的な話を聞いているんじゃないんですよ。政治家でしょう。

 やはり、今の実態をよく調べて、児童福祉司の給与のあり方を考えてみてはいかがですか、どういう工夫ができるか、総務省としても検討してみてはいかがですか、こう聞いているわけです。どうですか。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 鈴木総務副大臣。

鈴木(淳)副大臣 お答えいたします。

 児童虐待防止対策につきましては、政府一体となって取り組むため、昨年七月の関係閣僚会議におきまして緊急総合対策を決定するとともに、昨年十二月には、児童相談所強化プランを前提として見直し、新たなプランのもとで、児童福祉司を二千人程度増員するなど、児童相談所の体制の抜本的拡充や、全市町村への身近な相談拠点の設置などを進めることとしているところでございます。

岡本(充)委員 役所の答弁を読んでいるだけですね。やはりそこは検討していく、考えていかなきゃいけない、実態、大変なんじゃないか、そういうことをやるべきだと思いますよ。

 本当にこれはハートを持ってやってもらわないと、これは事務仕事じゃないんですよ、いろいろなことがある。

 もう一つ、大きなポイント。これは、残念ながら、一時保護した子供さんをもとの親のところに戻せないケースが私はこれからふえてくると思います。そういう人たちに対して、そういう子供たちの里親、特別養子縁組制度のやはり要件の緩和や、また対象者拡大、こうしたことをしながら、里親になる人を少しでも多く集めていける、こういう環境をつくっていかなきゃいけないんじゃないか。

 また、教育現場でも、こういう里親や養子になった子供に対してケアをするという概念が必要なんじゃないか、それをやって、社会全体で子供を育てていくという環境をつくるべきじゃないかと思うんですが、それぞれ大臣、お答えください。

根本国務大臣 虐待を受けたなどの事情によって親元で暮らせない子供たち、できる限り家庭的な環境で育つことができるようにしていくことが重要だと思っております。里親委託の推進あるいは特別養子縁組の利用促進、これを一層進めていきたいと思います。

 里親委託の推進については、都道府県に対し、里親家庭への相談援助体制の充実を含めた社会的養育の推進計画を二〇一九年度中に策定いただくよう依頼しております。

 また、厚生労働省としても、取組を支援するため、都道府県における民間里親支援機関の活用を促すべく、昨年、ガイドラインを策定するとともに、里親、民間里親支援機関への補助の大幅な拡充、これを来年度予算に盛り込みました。

 また、今、里親の要件の話が、委員から御指摘がありました。里親になるためには、質の確保の観点から一定の研修の受講が要件となりますが、なり手をふやすためには、一定の要件をかけておりますので、この要件緩和というよりは、むしろ里親に対する支援を充実していくことで対応していきたいと思っております。

 さらに、特別養子縁組の利用促進、これは法制審議会によって制度見直しの検討が進められてまいりました。もう委員御案内だと思いますけれども、今月十四日には、対象年齢の拡大、原則六歳未満から原則十五歳未満に拡大する、あるいは、家庭裁判所の手続の合理化による里親候補者の負担軽減を含む制度見直しの要綱が法務大臣に答申されたものと承知しております。現在、法案提出に向けた準備が進められております。

 厚生労働省としても、法務省などと連携して、利用促進に向けた取組を進めてまいりたいと思います。

柴山国務大臣 委員御指摘のとおり、里親に委託されている子供への配慮ということにつきましては、養育者や本人の意向、生徒指導上の配慮などを踏まえて、各学校で適切に判断されるべきものと考えます。

 例えば、子供と里親が違う名字である場合に、学校生活上でのさまざまな場面において配慮すべき事柄ですとか対応策について、これは里親とあらかじめ話し合っておくことなどが考えられます。

 文部科学省といたしましては、教育委員会の生徒指導担当の職員などを集めた会議の場において、そういった学校における里親に委託されている子供への配慮のあり方について、例えば卒業証書をどう読み上げるかですとか、こういったことについて周知を鋭意図っているところでございます。

 引き続き、厚生労働省と連携をして、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

岡本(充)委員 里親になってもらう、なってくださるという大変すばらしい志を持っていただく御家庭において過度な負担が生じるということは、私は避けるべきだと思いますよ。先ほどの話で、制度の見直しは、私はぜひしていかなきゃいけないと思います。指摘をしておきたいと思います。

 きょうは、限られた時間ですから、経済についても少しお聞きをしたいと思います。

 最後のページにつけました。経済の見通しと実績がどうなのか、平成二十五年の八月八日の試算から見てどうなのかということでありますけれども、途中でこれもGDPの計算方式を変えたということで、二〇一六年度、二〇一七年度、GNIの数字が伸びているんですね。これは、一人当たりの名目GNI成長率はそのままだと仮定をして掛け合わせていくと、二〇一七年度のGNIは四百二十兆円程度ということでよろしいか。まず、この事実関係を確認したいと思います。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 茂木国務大臣。

茂木国務大臣 すぐには、数字を今計算しておりませんが、恐らく、委員がおっしゃるんでしたら、機械的に計算したら、そういう伸び率になるんだと思います。

岡本(充)委員 その機械的な伸び率との乖離を見ると、いや、結構大きい数字じゃないか、およそ一割程度、見込みより低いということになるわけでありますけれども。

 ここで実際に、この参考ケース、それからこちらの再生ケースですね。再生ケースというのは、一ページ前でありますけれども、経済が再生したとすればどうなるのか。四百六十兆円が試算でした。それと比較すると、四百二十は一割ぐらい違うということで、これは、再生ケースとはかなり乖離がある。また、参考ケースと比較をしても低い。これをもって、やはりGNIがふえていない。また、さまざまな、GDPを含めても、二〇一三年の八月八日の試算と実績を比較すると、思っていた道筋をたどっていない。この点についてはどのように評価をされるのか、お答えいただきたいと思います。

茂木国務大臣 安倍政権発足後初めて、二〇一三年に中長期の試算を行っておりますが、経済再生ケースにおいて、予測の初年度に当たります二〇一三年度から、現在、実績値が出ているのは二〇一七年ですから、この五年間について、平均実質成長率、これはもともと一・九%程度と見込んでいたのに対して、実績は一・三%。名目で申し上げますと、三・四%程度と見込んでいたのに対して、実績は二・一%となっております。

 どうしてこういうことになっているかという話でありますが、日本経済、アベノミクスの推進によりましてデフレではないという状況をつくり出す中で、名目成長率が実質成長率を上回る健全な成長の姿にはなっておりますが、特に二〇一五年度以降、当初想定したよりも、新興国、さらには資源産出国、こういったところを中心に世界経済全体の成長率が低下したこともあって、日本経済の成長率が想定よりも今申し上げたように低くなっている、こういうことでございます。

岡本(充)委員 想定していたよりも低くなっているわけです。

 そこで、今度は気になるのが、ことしは年金再計算の年です。再検証の年です。それで今どうなっているんですかと言ったら、労働力需給の数字の詳細版が出ていないという話です。

 これは五ページに出ています。労働力需給モデルのフローチャートが出ていますが、計算式は一体どうなっているのか。そしてまた、第三者的なチェックが入っているのか。これは厚生労働省に確認したいと思います。

根本国務大臣 労働力需給推計については、労働政策研究・研修機構において、統計や労働経済等の専門家から成る労働力需給推計に関する研究会を設置して検討が行われていると承知をしております。

 加えて、本推計の検討に当たっては、厚生労働省の雇用政策研究会において、機構に関し検討状況の報告を求め、有識者委員に御議論いただきたいと思っております。

岡本(充)委員 そんなことは聞いていないんです。この図を見て。五ページの図は計算式じゃないですよ。絵ですよ。絵で示しているだけで、これが計算式ですと最初に見せられたって、これは計算式じゃないんです。

 どういう計算式なんですか。その計算式は厚生労働省のほかの団体にちゃんと評価を得ているんですか。それについて答えてくださいと聞いているんです。

根本国務大臣 ただいま申し上げました労働政策研究・研修機構の労働力需給推計に関する研究会において、数式等を提示の上、そこで評価、分析をしていただいて検討が行われていると聞いております。

岡本(充)委員 外の団体じゃないでしょう。それから、数式を答えてくださいと言っているんです。

野田委員長 もう一度答弁してください。時間かかりますか。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 労働力需要や供給に関する関数を作成して議論をいただいております。そして、この研究会は、有識者委員で構成されて、客観的に、専門的に分析、評価、そして対応をしていただいております。

岡本(充)委員 その組織は厚生労働省の関係団体でしょう。そうじゃなくて、完全な外部でのチェックじゃないじゃないですか。

 そしてまた、数式は、今の話で、関数とかじゃなくて、ちゃんと、どういう式なんですか。この絵は私も見せられましたよ。絵じゃわからないんだから。

野田委員長 すぐわかりますか。

 では、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 これは、前回の資料、労働力需給の推計ということで公表していますが、その中で、例えば労働力率関数の推定で、具体的な労働力率の数式、これは示されております。要は、労働力需要や供給に関する関数を作成しております。(発言する者あり)数式は、これはいろいろありますよ、数式は。

岡本(充)委員 いや、結局、一体何の数式でやっているのかもわからない。それをもとに年金の再検証をやるんでしょう。この数字を用いて年金再検証をやりますね。どうですか。この数字を使うんでしょう。

茂木国務大臣 このフローチャートをごらんいただければわかるように、例えば、産業労働力別の数字が出てきて、それに需給倍率を掛けて、そこから有効求人倍率が出るわけです。そして、有効求人倍率から、じゃ、どれだけ賃金は上昇するか。これは予測ですから、そこでもまた新しい関数を使うわけですよ。

 それぞれのフローチャートの中に関数であったり式があって、そこから全体のものが導き出される。それを一遍の、何か一つの式で出すというのはできません。

岡本(充)委員 だから、私も一つの式なんて言っていないじゃないですか。たくさんあると思いますよと言っているんです。

 それをちゃんと出してくださいというのが、きのう出なかったんです。きのう言ったけれども出なかった。きのう言ったけれども、持ってこなかったんです。ペーパーでいいんですよ、持ってきてくれと言っても出さなかったんだから。この予算委員会で出すというんだからしようがない。だから聞いているんですよ。

 茂木大臣、私が聞いているのは、この数字を使って年金の再検証をやりますね。大臣、そこだけ答えてください。

根本国務大臣 労働力需給の推計、前回のやつはもう公表をしております。そして、今回の数式については、取りまとめた後に公表したいと思います。

岡本(充)委員 いや、公表したいと思いますじゃないですけれども、だから、ちゃんと、これを使って検証するわけですよ。こんな今の話で、一体誰が認めたかもわからない数式をもとに年金の再計算を行っているのは、私はどうかと思いますよ。

 そこで、きょうは官房長官に来てもらっています。

 極めて重要なこうした政府の発表する数字、データについて、数式を、外部の機関や外部の省でもいいです、きちっと検証してもらうべきだと思います。

 そういう意味で、どういうくくりにするかは一度検討していただきたいと思いますが、政府全体で、国民生活に極めて影響の大きいこういった数字、その計算のあり方について、きちっと検証がなされているか一度チェックをしていただいて、それについて本委員会の理事会に御報告いただきたいと思いますが、いかがですか。

菅国務大臣 まず、公的年金の財政検証に用いる数字については、透明性を確保する観点から、専門家で構成する委員会で御議論をいただいたものであります。

 このような統計データの根拠を用いて行う政策の課題把握、立案、検証等、いわゆるEBPM、まず、政策を担う各府省が主体的に進めていくことが大事だというふうに思っています。それで、今年度は、各府省に政策立案総括審議官、これを新設したんです。それぞれのEBPMの推進に係る取組をここで総括することにいたしております。

 今後も、政府横断的な取組として、データに基づく合理的な思考で課題を解決できる職員の育成、府省間のデータの相互利用等を進め、政府におけるEBPM、これを浸透、定着をしていきたい、このように思います。

岡本(充)委員 私が言っているのは、年金の再計算はそうでしょう。そうじゃない、素材のものなんです。素材の数字が本当に客観性のあるものかどうかわからない。今の話で、大臣ですら答えられない、役所ですら持ってこれないようなものに基づいて計算されていたら、それは、土台がわからなかったら、その後、わからないですよ。だから言っているんです。

 そういう意味で、極めて重要な数字であるわけですから、こういったものが政府の中でどういうものがあるか、一度俯瞰的に見ていただいて、今ここで、こういうふうにするということがすぐには答弁できないでしょうから、それも含めて検討して御報告いただけないか、こう聞いているわけです。

菅国務大臣 委員御承知のように、統計であれば統計委員会がありますから、そこでは客観的なものを見ていただける。そういうことで、そういうことの上に立って、先ほど申しましたけれども、政策立案統括官、これを今年度初めて設けましたので、そこをしっかりもう一度検証してみましょう。

岡本(充)委員 では、最後に一問。厚労大臣、最後です。

 需給の推計が出た後、二十一年、二十六年ともに、年金再計算はおよそ三カ月後に出ていますが、今回も、この推計が出たら速やかに、三カ月後に年金再計算を公表していただけますね。そこだけ御答弁をいただきたいと思います。

根本国務大臣 まず、二つあって、財政検証に用いる経済前提、これは、ことし一月に公表された労働力需給推計や内閣府の試算を踏まえて議論しています。そして、設定プロセスの透明性を確保する観点から、社会保障審議会年金部会のもとに設置した、経済、金融の外部専門家で構成する経済前提に関する専門委員会で御議論をいただいております。

 今後、この専門委員会において財政検証に必要な経済前提の数値を取りまとめ、その結果を社会保障審議会年金部会へ報告をいたします。その後、必要な検証作業を行い、作業が終わり次第、公表することを予定しております。

岡本(充)委員 では、例年どおり発表される、こういう理解でよろしいですね。イエスだけ、お答えください。

根本国務大臣 イエスです。

岡本(充)委員 わかりました。それでは、お待ちしております。

 終わります。

野田委員長 これにて岡本さんの質疑は終了いたしました。

 次に、階猛さん。

階委員 国民民主党の階猛です。

 まず、櫻田大臣にお聞きしますけれども、櫻田大臣、あなたの職務に国会答弁は含まれますか。

櫻田国務大臣 入ります。

階委員 職務を全うしたいというふうにずっとおっしゃっているわけですけれども、その職務を果たせなかった、遅刻して果たせなかったということがきょう起きたわけですね。

 そこで、あなたにとって国会答弁は、職務の中でどれぐらい重要な位置を占めていますか。お答えください。

櫻田国務大臣 極めて重要な部分だと理解しております。

階委員 それはなぜですか。お答えください。

櫻田国務大臣 やはり、日本の憲法に定められた国権の最高機関であり、多くの国民に影響を及ぼすことだからであります。

階委員 憲法の六十三条後段、読んだことはありますか。ないですよね。いやいや、ないならないでいいです、別に責めるわけじゃないですから。いいですか。では、答えてください。

櫻田国務大臣 私も義務教育を卒業しておりますので、憲法は全部読んでおります。

 ただ、今ここで、何をどうと、何条に何を書いてあるということについて、そこまで詳しい知識は持っておりませんけれども、ちゃんと読んでおります。何回も読んでおります。

階委員 憲法六十三条後段というのは、国務大臣は、答弁のため出席を求められたときは出席しなくてはいけない、こういう条文なんですね。だから、大臣の職務の中で、この国会に答弁のために出席するということは一番重い職務なんですよ。そういう自覚はありましたか。

櫻田国務大臣 もちろんあります。

階委員 では、もちろんあったのにそれを果たせなかった、その責任をどう感じていますか。

櫻田国務大臣 大変申しわけないなと思っております。おわびしたいと思っております。

階委員 職務を全うしたいという言葉は、全く言葉だけで中身が伴っていなかった、それはお認めになりますか。

櫻田国務大臣 言葉の感じ方については、人それぞれ違うと思っております。

階委員 ずっと、職務を全うしたい、全うしたいと言っていますけれども、全然全うできていないんですよ。だから皆さんから、やめていただきたいという言葉が、私も言いたくはないですけれども、たびたび言わなくてはいけない。

 本当にそれで職務を全うできるんですか。もうやめた方がいいんじゃないですか。

櫻田国務大臣 何度もお答えさせていただきますが、しっかりと職務に忠実に仕事を遂行したいと思っております。

階委員 何回そういう言葉を聞いたかわかりません。でも、言ったそばからまた、職務を全うできない事案が次々出てくる。そういうのは恥ずかしいことじゃないですか。

 もう、国務大臣としてその地位にあるのはやめた方がいいんじゃないですか。これは本当に、別に野党だからというわけではなくて、全国民を代弁して言いたいと思います。いかがですか。最後です。お答えください。

櫻田国務大臣 いろいろ私にも、応援して、頑張れよという激励の電話、いっぱい来ておりますので、私は、その応援してくれる人たちの期待にも応えたいと思っております。

階委員 どれだけいっぱいの方がいらっしゃるかわかりませんけれども、今の答弁をするにも、後ろから耳打ちをしていただかないと答えられない。恥ずかしいことだと思いますよ。

 もう結構ですから、帰ってください。もう終わりました。帰ってください。

野田委員長 では、櫻田国務大臣は御退室ください。

階委員 では、本題に入ります。

 前回、テレビ入りの質疑で、私は、総務大臣ではなくて総理大臣に二つのことを要請したわけです。一つは、家計調査につき、旧家計簿を用いたと仮定した場合の数値を毎月の勤め先からの収入も含めて幅広く開示してほしい。そして二つ目は、今問題になっている毎月勤労統計につき、昨年一月の算出方法変更の影響を除いた実質賃金を早急に提示してほしい。この二つを総理に要請したんですね、質疑の中で。

 ところが、突然、石田総務大臣が総理の答弁を遮るように答弁席に立たれまして、全く関係ないことを話し始めたんです。私が関係ないですよと言っても、関係あるんですと言い張って、何を言ったかというと、家計調査見直しの経緯や理由、これをずっと答えられていたわけです。

 これは完全に質疑妨害だと思いますよ。時間を無駄にして議論の流れを遮っていますよ。謝罪してください、総務大臣。

石田国務大臣 私は、質疑の流れの中で、私が答弁すべきものと感じて答弁させていただきましたが、それが階委員の思いと違ったということであれば、申しわけなく思っております。

階委員 私が今るる説明したとおり、なぜ、私は資料を出してほしいと言っているのに、家計調査の見直しの経緯あるいは理由、こうしたことを答えるんですか。テレビ入りの貴重な時間ですよ。質疑妨害じゃないですか。

 もう二度とこういうことをしないでください。約束できますか。

石田国務大臣 私は、質疑の中で、家計調査についての御質問があって、それについての経緯を説明することが大事だと思って答弁させていただきました。

階委員 こういうのは御飯論法じゃなくて遮断論法というんですよ。石田総務大臣のような、質疑の流れと関係ないことで時間を無駄にされると本当に困ります。

 委員長にも、ぜひ、そのような答弁については、これは改めさせていただきたい。それは途中でもやめさせていただきたいと思います。委員長、お願いします。

野田委員長 きちっと答弁を聞いて、公正中立に判断していきたいと思いますが、時々、やはり、傍聴席等から大きな声が聞こえると答弁が聞こえなくなりますので、皆さん慎んで、やりとりには注視していただきたいと思います。

階委員 関係ないことは答えないようにしていただきたいということを改めて申し上げます。

 そこで、きょうお配りしている資料を見ながら、説明、質問をさせていただきます。

 前回申し上げましたとおり、去年の一月から、ポイントを利用した商品やサービスの購入時の家計調査の家計簿の記載方法が変わりました。資料の二ページ目に、下の方に注意書きみたいに書いておりますけれども、これは記入世帯へのマニュアルなんですが、いろいろ書いております。文章で書いているとわかりづらいので、一ページ目にこれを私の方で図解しました。

 要するに、以前の家計簿で認められてきた通常の書き方、これは左側に書いていますけれども、百円のものを現金で八十円払い、そしてポイントで二十円分を払いましたというときに、従来は、家計簿には、現金八十円を支出した、これだけ書けば十分だったわけです。ところが、新しい家計簿のマニュアルで指示されている書き方、これは私の図の右側ですけれども、わざわざ、支出の方では現金八十円、ポイント二十円と書いた上で、収入としてこの時点でポイント二十円も計上する、こういうことなわけですね。

 ですから、従来認められてきた普通の書き方と比べると、収入も支出もポイント二十円分が加算される。これは全体的に、こういう扱いをするということは、家計調査の消費支出と実収入の増加要因になると考えますが、この点について、総務大臣、関係ないことを答えられるようであれば統計局長でいいですよ。

千野政府参考人 お答えいたします。

 平成三十年一月の家計簿変更に際しまして、調査世帯に配付する記入マニュアルにおきまして、ポイントを利用して商品、サービスを購入した場合の家計簿への記入方法を明記いたしました。

 ポイントを利用して商品、サービスを購入した場合の家計簿へのポイントの記入方法それ自体は従前と変更してはおりませんが、記入マニュアルに明記したことによりまして、ポイントを利用した際の記入漏れ、記入誤りが防止されまして、より正確な記入が得られる効果が見込まれます。

 このような記入誤り、記入漏れが防止されることによりまして、収入では実収入のうち他の特別収入、それから支出では消費支出に含まれます各品目について、数値が増加となる可能性があるというふうに考えられます。

 なお、的確に前年比較が行えるように、家計簿改正の影響を調整した変動調整値を公表しております。

階委員 増加要因になり得るというお答えでした。

 前回指摘してきた家計簿の変更なども含めて、資料の三ページ目をごらんいただきたいんですが、この上の方の表は総務省の方でつくっていただいたものなんですが、従来の家計簿を仮に昨年もそのまま利用した場合と比べてどれぐらい額がふえたのかということなんです。

 支出の面でいうとマイナス千九百四十六、収入の面でいうとマイナス二万一千四百七十五ということなんですが、これは、ちょっと数式は省きますけれども、あくまで調整額ということで、実際上、従来の家計簿、Bベースと書いていますけれども、BベースとAベースではこの調整額の二倍ぐらい差が出てくる、こういうことだと思いますが、そういう考え方でよろしいでしょうか、統計局長。

千野政府参考人 お答えいたします。

 おおむねそのようになると考えております。

階委員 つまり、支出でいえば、月平均で四千円、プラス一・四%。収入でいえば、月平均で四万二千九百五十円、プラス八%。これだけ変わってくるということであります。

 こういう変わった家計簿に基づいてこれから家計調査の数字が出てくるわけですけれども、ここでお聞きしたいのは、いよいよ消費税が上がれば軽減税率もセットで導入されるということなんですが、四ページ目をごらんになっていただきますと、ちょっとマークをつけたところなんですが、家計調査から推計した軽減税率対象割合云々かんぬんというのが出てきます。

 この軽減税率対象割合というのは、まさに家計調査の数字が変われば変わってくるというものなんですが、この四ページ目、平成二十八年一月十九日付、この時点で想定されていた軽減税率対象割合、これが幾らか。そして、今回、来年度予算案の編成時に想定した軽減税率対象割合は幾らか。それぞれお答えください。

星野政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のこの文書でございますけれども、この中に書いてございます軽減税率対象割合、消費税の課税対象の消費支出額に占める軽減税率の対象消費支出額の割合でございます。

 御指摘がございましたこの平成二十八年一月の資料の時点では、家計調査の結果から、二三・九%と算出されております。また、平成三十一年度、今般の予算では、消費動向指数の一世帯当たり品目別支出金額をもとに、二四・三五%と算出しているところでございます。

階委員 では、この数字を前提にお聞きしますけれども、一方で、軽減税率導入による減収額の見積りは、両時点で、この三年間ぐらいの間で、五百億ぐらい増加したということは別途聞いております。五百億の増加分のうち、今答弁された軽減税率対象割合の上昇によってもたらされた部分、金額的に幾らになるのか、お答えください。

星野政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘のとおり、平成二十八年一月の資料の時点から平成三十一年度予算にかけまして、軽減税率による減収額が約四百九十億円増加をしておりますけれども、その要因といたしましては、一つは、軽減税率対象割合が上昇したこと、それからもう一つは、家計における一%当たりの消費税収がふえたということが考えられます。

 この間の伸び率を見てみますと、軽減税率対象割合につきましては、二三・九%から二四・三五%まで、伸び率で見ると約二%上昇しております。それから、家計における一%当たりの消費税収につきましては、約二・一兆円から約二・二兆円ということで、約三%増加をしております。

 したがいまして、軽減税率による減収額の増加分への影響はそれぞれ、四割程度、六割程度というふうに考えられます。

 したがって、今おっしゃいました四百九十億円から見ますと、軽減税率対象割合が上昇したことによる影響額は約二百億円程度ということで算出されます。

階委員 今この数字をお聞きしたのは、パーセンテージに直すと、軽減税率対象割合は、この三年間で〇・四五%ポイントしか上がっていません。しかし、実際の減収額の見積りは、何と二百億円もふえるわけですね。それぐらい、この割合の変化によって減収額は大きく変わってくるんです。

 ところで、前回の答弁で、家計調査の方法が変更されたにもかかわらず、従来の家計調査のやり方、それによって得られたデータを用いて軽減税率による税収減を見積もっている、こういうことでございました。私、これだと大分実態と離れるんじゃないかと思いまして、ちょっと自分なりに考えてみました。

 例えば、さっき言ったポイント使用、これが消費額に加算されることで、課税対象消費額、先ほどから言っている課税税率対象割合の分母に当たる部分、これが仮に家計調査で五%上乗せされたというふうにします。これは、全部が全部軽減税率対象品目ではないと思いますので、例えばその半分ぐらい、全体の消費が五%ふえたうちの二・五%分ぐらいがその対象品目分だというふうに仮定するわけです。そうすると、大体三百六十億ぐらい、さっき言った減収の見積りがふえる、こんなふうな話です。

 よって、財務大臣にお聞きしたいんです。

 これぐらい家計調査の変更、そしてポイントが収入、支出に加算されてくる。その結果を、今回の予算案の減収額見積りにもきちんと反映させる。これはもちろん、なかなか過去のデータはないでしょう。最近変わったばかりです。最近変わったばかりですからバックデータがないのはわかるんですけれども、既にわかっている制度変更ですから、それをなるべく反映させるような、そういう努力をしないと、減収額見積りというのは見誤るんじゃないか、そう思います。

 この点について、本当に今回の見積りはいいのかどうか、大臣の見解をお尋ねします。

麻生国務大臣 御指摘の意味はよくわかるところですけれども、これは御存じのように、調査方法自体が、この家計調査の話、方法が変更された、いわゆる年次データというんですかね、それが、御存じのように、予算の編成が既に終わって、そして国会に提出された後のことしの二月にこれはたしか公表されたと承知をいたしております。

 したがって、軽減税率の実施による減収額において、予算の編成をさせていただいた去年の十一月、十二月の時点で、我々としてはそれがあるわけではありませんので、利用可能であったものでやらないと、ほかに方法がありませんので。

 したがいまして、家計簿などの調査方法が変更される前の家計調査を対象としますものは、消費動向指数の一世帯当たり品目別支出金額を用いて見込んだところであって、それが今の背景にありますけれども、今の新しいのに合わせたら少し狂いが出てくるのではないかということに関しましては、ちょっと私たちは全然資料がありませんので、新しいことに関してですので、お答えのしようがないということだと思います。

 ポイントの還元ということが多分大きな話になるのではないかという御指摘なんだと思いますが、これは、三十一年度の消費税収の見積りというものに関しまして、最終消費支出とさせていただいたと申し上げましたけれども、この伸び率には、ポイント還元など、消費税に伴います、いわゆる需要平準化対策といったような効果を織り込まれているものと私どもは承知をいたしておりますが、軽減税率による減収額についても、こうした施策の影響がある程度間接的には反映されている、私どもはそう思っておりますので、ポイント還元の影響は全く考慮されていないというのではないのではないか、私どもはそう思っております。

階委員 バックデータがないので反映できませんでしたということなんですが、それでは、ちょっと将来のことを伺って恐縮なんですが、来年の今ごろであれば、新しい家計調査のデータが出てきています。これは反映させた上で減収の見積額というのをつくるのかどうか。これはお答えできますか。

星野政府参考人 税収の見積り、また改正増減収等の計算に当たりましては、利用可能な直近のデータを使いまして毎年見積りを行っておりますので、その時点で利用可能なデータはできるだけ取り入れた上で合理的な見積りを行っていくということになろうと思います。(階委員「結論はイエスですか」と呼ぶ)それは、その時点でどこまでの経済の伸びになるかといったような経済見通しも含めて、それまでの税収の実績に掛けて出した上で改正増減収を計算いたしますので、その時点でどういった改正が行われているか、どのような政府経済見通しになるかということ全体を含めての計算になるということだと思います。

階委員 余りクリアな説明じゃなかったので、大臣にも聞きたいんですが、軽減税率対象割合というのが上昇すれば、それに伴って減収見積額、これが増加する、こういう議論をしていますね。ところで、その軽減税率対象割合は、古い家計調査のデータしか今ないので、低くなっているんじゃないか。だけれども、本当は高いかもしれないけれども、今低いデータしかないので、それしか使えないんですという趣旨だったと思うんです。

 ところが、来年になってくると、ことし、もう新しい家計調査が始まって二年目になっていますから、過去のデータもだんだんそろってくる。だから、新しい軽減税率対象割合、すなわち上昇した分で計算できるんじゃないかと思うんですが、それでよろしいですか。

麻生国務大臣 今言われたのは全く御指摘のとおりなんだと思いますので、私どもとしては、どれぐらい資料がきっちり集められるか。これは初めてのことですから、初めてのことというのは、家計簿調査が新しくなったのを集めるのが初めてのことですから、それに合わせて、私どもとしては、資料は、精いっぱいと言うと、またいかにもと、やたらめったら取り上げるみたいなイメージにとられても困りますけれども、新しいデータが、家計簿も、新しいルールというか新しい家計簿になりますので、それに合わせて、私どもとしては、今言われた予測に私もなるだろうと思いますけれども、その線に沿って、私どもとしては精いっぱいやらねばならぬところだと思っております。

階委員 さっき言ったように、ポイントで五%ぐらい還元されて、それで、ほぼ全世帯がそれを使ったとすると、税収の見積りが、私の試算だと三百六十億もふえちゃうというような大きな影響があるんですね。

 他方で、もう一つ考えなくちゃいけないのは、三百六十億ふえると言っていますけれども、実態的には今までと変わっていないんじゃないか。つまり、家計調査の支出、収入の書き方にポイントを入れるかどうか、ここで変わってくる、三百六十億も。こういう話でもあるわけですよ。

 これは非常に税務当局としては悩ましい話で、従来のやり方を踏襲すれば税収見積りは減少します。他方で、実態は変わっていないんだということであれば、今までどおりの見積りでいいんだという話になります。

 これ、財務大臣、統計というのは本当に扱いが難しいですね。どう思われます。

麻生国務大臣 その後、変な誤解を招くと非常に迷惑をされる方も出ますので。

 統計は難しい、間違いなくおっしゃるとおりで、前提がもう、一つ違えば全部違いますので、そういった意味では、統計が難しい上で、今御指摘になりました点は確かな話ですから、そういったものを含めてどうやって対応していくか、これは真剣に検討せないかぬところだと思っております。

星野政府参考人 先ほど、答弁がわかりにくいというような御指摘がありましたけれども、申し上げたかったのは、要するに、税収の見積りを行うときに、ぎりぎりの税収の実績、それを踏まえて、そのときの経済動向でどれだけ伸びていくかということをまず見積もった上で、制度の変更に伴う、例えば増減収額をそれに加味して計算をするということになるわけでございます。

 それで、先生がおっしゃった、統計に伴ういろいろな行動の変化なり計数のとり方という変化が出てまいると思いますけれども、税収の見積りは、まずは税収の実績をもとにして、そういった変化をどれだけ勘案していくかということになると思いますので、その時点のまさに税収の実績と、とれるデータ、最新のデータを用いて見積りを行っていくということを申し上げたわけでございます。

階委員 結局、実態を重視するのか、統計を重視するのか、どっちなんですか。せっかくだから答えてください、端的に。

星野政府参考人 もちろん、税収の実態、実績、それをまず踏まえるということでございます。その上で、もちろん、統計のとり方によってその後の変化なども予測されるわけでございますので、そういうことも加味して考えていくということでございます。

 基本は、実態をまずちゃんと見るということだと思います。

階委員 やはり実態を重視しなくちゃいけません。見かけの数字でごまかされてはいけないし、見かけの数字を政府がごまかすことがあってもいけない。これを私は指摘したい。

 政府の不祥事、今回の統計不正もそうですけれども、私、資料の五ページ目につけております。やはり、民間の不祥事に比べて、検証体制、責任追及の体制、調査のやり方が甘いんじゃないかということを指摘させていただきたいと思います。

 今回厚労省に設けられた特別監察委員会、ここでは、第三者委員会に疑義が生じている理由として主に三つ挙げられています。まず、トップが厚労省の外郭団体の理事長であるということです。二つ目は、職員らへの聞き取りの約七割が身内同士で行われている。そして三つ目は、組織のトップである大臣にはヒアリングしていない。この三つが第三者性への疑義の理由です。

 ところで、一番この表の右側に書いてあります森友案件はどうだったのか。これは更にひどいんです。まず、この調査報告書をまとめたトップの人は官房長、まさに身内中の身内です。そして、当然のことながら、職員らへの聞き取りは身内で行っている。大臣にもヒアリングしていない。

 厚労省のこの報告書は、出し直しということで今作業が進められているわけですね。であれば、財務大臣、こちらの調査報告書は、なおのことやり直しじゃないですか、お答えください。

麻生国務大臣 森友学園の案件につきましては、いわゆる第三者による調査ということを言っておられるんだと思いますが、これは会計検査院の検査、さらに、検察当局の捜査というのが進められて、これにまさる第三者というのはそんなにはないんだと、基本的にはそう思いますけれども、結果として、検察当局の捜査においては不起訴ということになっておりますし、会計検査院からも不当事項を指摘されたということはありませんでした。もう御記憶のとおりです。

 他方、財務省としては、文書改ざん等の問題については、これは説明責任というのを果たさないかぬということですから、したがいまして調査を進めたものでして、昨年六月の結果を取りまとめて、関与した職員に対しては厳正な処分を行ったということは、これまで御説明してきたとおりです。したがいまして、財務省としては、できる限りの調査を尽くした結果をお示しさせていただいておるというように理解をいたしております。

 第三者という意味においては、我々は検察から捜査を受ける立場でしたから、それにまさる第三者というものはそうはないんだと思っておりますが。

階委員 いや、検察は犯罪の嫌疑があるかどうかというのを判断するわけですけれども、組織としてしっかりとしたコンプライアンス体制が構築されていたのか、そういったことまでは捜査の対象になりません。

 会計検査院は、まさに、決算、金目のことを中心に調べるところでありまして、今回問題になった公文書改ざんそのものについては対象となりません。

 しかも、そうして出された調査報告書、動機や原因の解明が不十分です。実際、六ページ目、これは、この調査報告書が公表されたときの大臣の記者会見を抜粋したものです。

 色を変えていますけれども、記者からの、なぜ答弁の訂正ではなくて、文書を改ざんする必要があったのか、なぜそこまで国会議員の名前を消すように指示したり、総理の発言をきっかけに交渉記録を廃棄したり、なぜ財務省の方々がそこまでやらなくてはいけなかったのか、この問いに対して大臣の答えは、開口一番、それがわかれば苦労しないのですということなんですよ。

 大臣ですら、原因、動機がわからない。そんないいかげんな調査報告書です。しかも、その後の答えの中で、改ざんに関与したことに非常に責任を感じてという形でみずから身を絶たれたという方がおられるということを大臣みずからおっしゃっているわけですね。改ざんが理由で自殺したということを言われているわけです。

 これほどの重大事件なのですから、動機や原因を徹底的に究明して、大臣を含めて関係者の責任を明確にする必要があると思います。だからこそ、第三者委員会で調査をすべきだ。会計検査院や検察では手の届かないところまで、徹底的に弁護士などの第三者を使って調査をすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

麻生国務大臣 まず、この文書改ざんに対して、どうして、それがわかれば苦労しないというような答弁をさせていただいたかというと、少なくとも、近畿財務局において反対した人がいたんですよ、これは。断固こんなことはすべきじゃないと言った人が近畿財務局の中にいたんですから。それにもかかわらず改ざんしているというのは、その地域の文化としてはいかがなものかということがありましたので、私どもは、そこが一番の問題。

 だって、それはすべきじゃないと言ってとめている人がいたんだから。それにもかかわらず改ざんしているんですよ、あれは。そこが一番の私どもとしては理解ができないところなんです。だって、どう考えても違反なんですから、文書を改ざんしているというのは。それをやめろと言った人がいたわけでしょう。それでやったという、そこがわからぬのですよ、私には。(階委員「だから、調べてください」と呼ぶ)だから、調べた結果が、先ほど申し上げたとおりでしょうが。

 私どもの発言は、きちんとした形でその後やらせていただいて、こうしたことが起きないように、単に管理の徹底ということをやらねばいかぬといって、私どもとしては、この一連の処分をさせていただいた上で、今は、コンプライアンス等々、第三者を入れた形で、秋池先生やら何やら入れて、こういった文化、そういったものを隠そうという文化というのはいかがなものかという面も含めて、きちんとやらねばならぬというところだと思っております。

階委員 何か開き直られても困るんですが、結局……(麻生国務大臣「開き直ってないよ」と呼ぶ)いやいや、動機、原因がわからないまま、このまま終わらせていいんですか、大臣。そこがおかしいですよ。

 やはり、わからないで終わらせないで、わからないんだったら徹底的に調べる。これが必要なことじゃないですか。これほど、自殺した方まで出た重大事案なんだから、このままおざなりにしてはいけない。臭い物にふたをするような姿勢はいけない。だから、第三者委員会を設けて再調査をすべきだ。

 大臣、答弁をお願いします。

麻生国務大臣 文書改ざんの主たる目的というのが私どもは理解できなかったところですが、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園の案件が大きく取り上げられている中で、さらなる質問につながる材料を極力少なくすることであったと認定をさせていただいております、今の理由としては。したがいまして、一連の問題行為の直接の動機については、私どもは解明することができたと思っております。それが理由ですから。理由が一番問題なんですから。

階委員 まず、それは私も読んで知っていますよ。でも、その記述があるものを公表したときの記者会見でなお、動機、原因については、それがわかれば苦労しないのですと大臣みずからおっしゃっているじゃないですか。だから中途半端だと言っているわけですよ。書かれてあることが十分だったら、こんな答弁なんかするわけないじゃないですか。大臣、何をおっしゃっているんですか。

 中途半端だということをみずから認めているから、だったら再調査すべきだと言っていますよ。さっきの記述で、到底不十分。ぜひやってください。

麻生国務大臣 たびたびこの話は、階先生以外からも同じような質問を頂戴したので、同じようなお答えをしていると思って恐縮ですけれども、少なくとも、私どもは、この問題を更に国会で取り上げられるということを避けるためにいろいろな改ざんをしたというのが動機であったということはもうはっきりしておりますので、直接の動機については解明したということになったと思っております。

階委員 では、逆に、たったそれだけの動機で、さらなる質問を避けるためという動機で文書改ざんを行った。しかし、その結果、自殺者が出た。そうしたら、自殺者が出てしまったことの責任は重大じゃないですか。そんなささいなことのために人が死んでいるんですよ。だったら、責任とってください。

麻生国務大臣 今のお話ですけれども、私どもとしては、こうした点を踏まえて、二度とこうしたことが起こらないように、必要な文書管理の徹底とか、いわゆるこれまでありました財務省内の文化とかそういったようなものを、きちんとしたものを、変えていかないかぬということで、いろいろ、きちんとした形で、財務省が組織として抱える問題を抽出した上で、組織風土の改革を進めて信頼回復に努めてまいりたい、基本的にそう思っております。

階委員 答えていません。人が死んだことの責任はどう考えているんですか。

麻生国務大臣 これは、そのときにもう、たびたび答弁をさせていただいたと思いますが、人一人の命がなくなっておる、自殺をしておられますから、ちょうどもうこれで一年少々たっておりますが、そういう中に当たりまして、私どもとしては、こういったものとしては甚だ申しわけなかったということをたびたびお答え申し上げさせていただいているとおりです。

階委員 本当に、人が亡くなるというのは重い事実です。重い事実であるがゆえに、やはり、その背景にどんなことがあったのか、これを徹底的に調べないといけないと思います。麻生大臣はそういう、人間の尊厳を理解されている方だから、私も重ね重ね言っております。

 ぜひそこは、第三者委員会を設置して、原因、動機の徹底究明、そして、責任をとるべき人はトップを含めとっていただく、これを強く申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて階さんの質疑は終了いたしました。

 次に、斉木武志さん。

斉木委員 斉木武志です。

 きょうは、まず、世耕経産大臣に、前回の質疑に続いて、原子力発電のコストについて伺いたいというふうに思っております。

 前回の質疑、二月十五日でしたけれども、世耕大臣は、今、発電所、原発そして太陽光とか火力とか、さまざまなモデルプラントを計算した、この計算の中に、動いていない原発はこのコスト計算に入れるのはおかしいというふうにおっしゃいました。

 動いていない原発というのも我々日本国民の電気代にオンをされているし、これまでも、我々の、国民の、これまでは総括原価方式でしたから、電気代として払ってきたもので原発というのは建てたわけで、それをコスト計算に入れないというのはおかしいんじゃないでしょうか。

世耕国務大臣 その表は、モデルプラントと書いているわけであります。モデルの計算の中で、当然、一基当たりどれぐらい稼働するのか、定期点検やトラブルといったものがどれぐらいの確率で発生をして、実際、一基の原発がどれぐらい稼働するのかという数字を当てはめるのは、全く普通の考えだというふうに思っています。

 表にあるように、七〇%ということを前提に計算をした結果、キロワットアワー当たり十・一円というコストになっております。

斉木委員 まさに、前回の答弁の速記録があるんですけれども、世耕大臣はこうおっしゃっております。「一基のモデルプラントを建てるとバーチャルに仮定をしたときに、いろいろな数字を盛り込んで、その一基のモデルプラントというバーチャルなプラントの中からキロワットアワー当たり幾らかというのを出しているんですね。」というふうに、バーチャルだからということをしきりに、今もおっしゃっておりますけれども、我々のこれは、御党の、自民党のエネルギー基本計画のもとになっている試算だと私は承知しておるんですが、そうではないんですか。

世耕国務大臣 自民党のというよりは、内閣で閣議決定をしたエネルギー基本計画の中で、電源別のポートフォリオ、二〇三〇年の電源比率というのが規定というか、想定をされているわけでありまして、その中で、原発が二二から二〇%、そういう数字になっているわけであります。

 我々が稼働率といったものを使うときは、じゃ、今の、廃炉も進んでいるわけですよね、新設、リプレースは想定しないというのが我々の立場ですよね。それで二二%から二〇%という原発の比率というものが達成できるのかどうかという議論のときに、稼働率が、今七割ですけれども、これを例えば八割に引き上げる、今現実に実績として八割を超える数字も出ていますけれども、それを前提とすれば達成可能ですという中で稼働率という議論を使わせていただいていると認識しています。

斉木委員 バーチャルの上にバーチャルを重ねているとしか言いようがないんですが、じゃ、現実の設備利用率の直近の、最新の数字は何%ですか。

世耕国務大臣 バーチャルと申し上げているのは、我々は、新設、リプレースを今、現時点で考えていないというから、あくまでもモデルプラントだという中で申し上げているわけであります。

 設備利用率でありますけれども、これは二〇一七年度の数字が出ています。二〇一七年度で少しでも稼働していたものを平均をすると、これは七基動いていますけれども、年度末時点でですね、五五・六%ということになります。

 ただし、これは、大飯三号機が年度末の三月十四日から再稼働、そして、玄海三号機も年度末の三月二十三日から再稼働、こういったものも入った数字が、七基分で五五・六%の稼働率になります。

 この二〇一七年度最初から再稼働がもう認められていて稼働できる状態にあったものを合計しますと、これは五基に減ります。川内一号機と二号機、伊方三号機、そして高浜三号機と四号機、この合計の五基の稼働率、年度フルに再稼働が認められていたものを平均しますと、八四・二%ということになります。

斉木委員 それも再稼働が認められた原発に限っての話ですね。前回の答弁で九・一%とおっしゃいましたけれども、これとの違いは何ですか。

世耕国務大臣 これは、二〇一七年度において再稼働していない原発も含めると四十二基ということになります。そうすると、いわゆる設備利用率という形になりますけれども、九・一%ということになります。

斉木委員 その設備利用率をお聞きしているので、それを答えていただきたいなと念を押しておきます。

 設備利用率、これは七〇%で出していますね。ということは、設備利用率九・一%が最大の数字である。これを九・一%で計算してしまうと、これは十・一円ではなくて、七十円から八十円というとんでもなく高い電源になってしまう。これがリアルな数字なのではないですか。

世耕国務大臣 斉木委員も大変優秀な方で、おわかりになった上でおっしゃっているんだろうと思うんですが、その計算は、一基動かすときに、一基を建てるときにどれぐらいのコストがキロワットアワー当たりかかりますかという計算をしているわけですね。だから、当然、一基の稼働率を考えるべきであって、再稼働していないものをカウントするのは、これははっきり言っておかしいというふうに思います。七〇%で計算というのがある、これは民主党政権時代に認められた方法をそのままアップデートして計算した結果であります。

斉木委員 まさにそこのところが最初からすれ違っている部分なんですが、これは、政府として、今お認めになりました、エネルギー基本計画、今後、日本が火力でいくのか、原子力でいくのか、ミックスをするとしたらどれぐらいの割合でいくべきなのかという将来像を描くためのまさにコスト計算ですよね。そこのところで、動いていない原発を全部捨象しちゃえばいいんだ、バーチャルなモデルプラントでいけばいいんだ、これはちょっと通らないと思いますよ。

 では、現実の原子力発電所が、なぜ二〇一七年度で九・一%にとどまっているとお考えですか、設備利用率が。

世耕国務大臣 これは、我々は安全最優先で、規制委員会が世界に比べても大変厳しい新規制基準をクリアしたと認める原発のみ、安全最優先で、地元の御理解もいただきながら再稼働するという方針、その結果が今こういう形になっているんだろうというふうに思います。

斉木委員 八年前の震災以降、日本の原子力発電をめぐる環境というのは大きく変わりました。あれ以降、私の地元でも、大飯であるとか高浜であるとか、今も四基、おっしゃられた九基のうち四基は私の小選挙区で稼働しておりますけれども、そういった発電所に対して、稼働の差止め訴訟、運転停止を求める民事、そうしたいろいろな訴訟が、京都であるとか滋賀であるとか大阪から提起をされました。やはり、そういった訴訟リスクというものも考える必要があるでしょう。伊方原発でいうと、阿蘇山の噴火で伊方の原発が停止、これは地裁の判断が出ました。

 こうした形で、訴訟リスク、これは民間であるとか、さまざまな科学的根拠であるとか、いろいろな運転停止のリスクというのは、訴訟リスクが上がってきたからというのが一つ。

 そしてもう一つが、地元同意が前提とされていますから、政治リスクですね。県知事選挙、道知事、府知事選挙等で、これが、反対をされている立地地域の首長さんが誕生されると、とまってしまう。

 こういった政治リスクや訴訟リスクというものは、コスト計算をするときに今後も全く考慮しなくていいんですか。それでも七〇%で計算をしていくんですか。

世耕国務大臣 訴訟については私の立場で言及するのは控えたいと思いますけれども、あくまでもこれはモデルプラントの計算ですので、訴訟リスクというようなものは、私はモデルプラントを計算するに当たっては入れるべきではないというふうに思いますし、当然、原発、これは法定事項ではありませんけれども、地元の御理解をいただきながら進めるというのは当然のことだと思っています。

斉木委員 実は、電気代の議論をしないと、もうどうしようもないところに来ていると思うんですね。

 モデルプラントというのは、確かに、バーチャルですから、訴訟もないですし選挙もありません。ですから、ノーリスクです。でも、日本の原子力発電所が九・一%しか動いていない。これはまさに、訴訟リスクであるとか政治リスクがあるから。まさに停止の命令も下りました。それがまた二審で覆されて、また稼働している原発もたくさんあります。そういった現実の国民世論が二分されているからこそ、稼働率が落ちている。そこに向き合うということが政治の責任じゃないかと経団連の会長もおっしゃっているんじゃないですか。

世耕国務大臣 今、九・一%という設備利用率になっているという現実は、訴訟というよりは、これは規制委員会の規制をまだクリア、審査をクリアできる段階にない、あるいはクリアを目指しているんだけれども、まだその準備が整っていないということに尽きるのではないでしょうか。

 今、料金という、電気代というお話もされましたけれども、今現実に、関西電力は、やはり原発が再稼働したことによって、二回にわたって電気代の値下げを行いました。ついおとといですかね、おとといは九州電力も原発再稼働に伴う値下げをやっています。当然、経営判断として、原発が動けば値下げをするという現実があるということは御理解いただきたいと思います。

斉木委員 まさにそうですよ。そのとおりの議論をすべきじゃないですか。

 要するに、動いたら電気代が下がる、これは電力会社が公表しているステートメントです。それは理解できます。だからこそ、動いていると、七〇%と仮定をして将来も原子力の発電コストを出すのはおかしいんじゃないですか。

 現実の九・一%という数字、それに即したら七十円から八十円になってしまいますけれども、それをもとに議論すべきだと言っているんですが。

世耕国務大臣 平行線になっちゃうんですけれども、モデルプラント方式ですから。ですから、一基当たり、動いたとしたらどうなるか。現実に、今動いている原発は八四%という稼働率も出ているわけなんです。

 これは、じゃ全部の実態から逆算しろと言われてもなかなか、有価証券報告書等を使ってやるしかないんですけれども、そうすると、それぞれの電源ごとにライフサイクルが違う。どれぐらい稼働していて、減価償却がどれぐらい進んでいるかとかが違うので、きちっとした数字が出せないということで、モデルプラント方式をやるというのは、これは実は、民主党政権時代、二〇一一年、コスト等検証委員会で決まったんです。我々もそれを引き継いでいるんです。

 その後、いろいろな安全対策のコストとかがふえていったので、そういったものを乗せながら計算したのが、今、十・一円キロワットアワーという金額であります。

斉木委員 今の、もう単刀直入に聞きますが、我々が、例えば東京であれば東京電力に払っているお金、私が福井県で北陸電力や関西電力に払っている月々の電気代、これには動いていない原発の建設費は全くオンされていないということですか。

世耕国務大臣 建設費というよりは、減価償却していますから、その分は、今ちょっと私、これは通告をいただいていないので、それが電気代との関係でどうなっているかお答えはできませんけれども、当然、東京電力の費用としては減価償却費は計上されているだろうというふうに思います。

斉木委員 だからこそ、国民にとってみれば、安全で安い電力であれば何でもいいわけなんですよ。原子力でも、そして太陽光でも、そして火力でも、やはり安全性と、何よりも安さ。どれだけ安く電気が使えるかというのは、まさにエネルギーの生命線だと思うんですね。

 そのときに、まさに今おっしゃった、その動いていない原発の建設代、減価償却費、そして今、維持していますよ、これから再稼働を目指している原発については、そういった人件費。それは全て電気代にオンをされていますよね。

世耕国務大臣 ただ、いずれにしても、電力事業者は、今、原発の中で再稼働させるべきものは再稼働すべく準備をしているわけなんですよね。それを前提で考えていったら、ずっとそのままほったらかしでいるようなものは、これは彼らは廃炉という手続に入るわけでありますから、稼働させるべきものはやはり稼働しているという前提で考え、当然安全最優先ということになりますが、そう考えるべきだと私は思います。

斉木委員 なかなか議論が平行線だなと思うんですけれども、やはり電気代に減価償却費や人件費がオンされている以上、国民にとってみれば、やはり九・一%という数字で出すのが、実際の訴訟リスクも政治リスクも抱えた原発の代金を正直に出すのが、経産大臣、エネルギー担当大臣の務めだと思うんですが、そうではないということですか。現実の電気代を見ないで、あくまでバーチャルな計算で、これからもエネルギー政策をつくるんですか。

世耕国務大臣 まさにそれは電力事業者の経営の問題だというふうに思います。

 我々は、このモデル計算というのは二〇一一年に決められた方法に基づいて算出をしている数字であります。電気料金がどうなるかというのは、これはもう今、電力会社も競争にさらされていますので、そういった中で、どうやって一番安い電源をうまく使いこなしていくかというところが、まさに電力事業者、特に旧一般電気事業者に求められているんだろうというふうに思います。

 そういった中で、原発がやはり再稼働したら値下げは行われているという現実はぜひ見ていただきたいというふうに思います。

斉木委員 まさにそうだからこそ計算に入れるべきだというふうに私は申し上げているんですが、ちょっとここは平行線になってしまいましたので。

 私、おととい、地元の美浜町で、ちょっと気になる発言を目の前で見ました。

 おととい、美浜町、今、一、二号機が廃炉決定されております、そして三号機が再稼働を目指している立地地域でございますけれども、美浜町の町長選挙の告示日でした。一人しか届出をされた方がいらっしゃらずに、新人の方が美浜町長選挙に無投票で当選をされました。

 そのときに、御党の高木毅先生が、本院の原子力問題調査特別委員長をされておりますけれども、美浜四号機だけではなくて、いや、美浜五号機もどんどん新増設をすべきだということをおっしゃいました。これは、新町長も、県知事も、そして前議長、そしてマスコミも全て、関電、原電、機構の副社長たちもみんなそろっている前で、公の席でおっしゃったんですけれども、私はこれは耳を疑いました。

 美浜の四号機というのは、一、二号機が廃炉決定したので、やはり原子力人材を絶やすわけにはいかないから、四号機をリプレース若しくは新増設をしたいという意向があること、これは関電の岩根社長がそう発言されていることは私も承知をしております。

 ただ、美浜の五号機なんというものは、県知事も、そして主体となるべき関電も全く想定をしていないし、私も聞いたことないんですが、美浜の五号機の建設計画というのはあるんですか。

世耕国務大臣 政府の役職にない一人一人の議員が発言されることについて、これを私に論評を求められても、お答えのしようがございません。

 ただし、政府の方針は明確であります。去年七月に閣議決定をしたエネルギー基本計画改定版において、まだ新設、リプレースは現段階で考えていない、これが明確な政府の方針であります。

斉木委員 美浜五号機の新設計画はあるかとお聞きしているんですが、お答えになれますか。

世耕国務大臣 ですから、五号機というのは、当然、新設ということになるわけですね、もしあるとすれば。(斉木委員「新増設」と呼ぶ)我々は、新増設、リプレースは考えておりませんということであります。

斉木委員 本院の原子力問題調査特別委員長がそういうふうに発言をされておりますので。原子力問題を調査する委員長というのは公平でなければなりません。福島の原発事故の原因調査もなさる委員長ですから。大臣も把握されていないような新増設計画を簡単に持ち上げてしまう、つくってしまう。

 私は、この御党の議員の、原発に関しても、コスト計算を無視をし、そして、九・一%なり七〇%という稼働率を掲げて、行け行けどんどんで、いまだにあり得ない新増設計画までぶち上げてしまうというのはちょっと問題があると思うんですが、どうお考えですか。

世耕国務大臣 繰り返しになりますけれども、政府としては、新増設、リプレースといったものは考えていないし、エネルギー基本計画でもその点は明確に申し上げている。もうそれに尽きるということであります。国会の中の話は国会で御議論いただければと思います。

斉木委員 わかりました。

 まさに、ここからはコストについてちょっとお聞きしたいんですけれども、立地地域、美浜町を含めて、敦賀、美浜、おおい、高浜と四市町ございますけれども、このコスト計算というのは、本当に正直な数字を出してほしいんですよ。なぜかといったら、地域の将来がかかっているからです。

 世耕大臣も前回おっしゃいましたね、原子力というのは特別な事業計画なんだ、最初にイニシャルコストがすごく高い、何兆円単位の投資をして、それを六十年運転、四十年廃炉、百年計画で薄く広く回収をしていく電源なので、この特殊性に鑑みてコスト議論をさせていただきたいというふうにおっしゃいました。まさに、原子力というのは百年計画なんですよ。

 この十円、太陽光や火力や石油火力に比べても一番安いというふうに提示をされたら、まさに美浜町を始めとした立地地域は、じゃ、安いんだったら、関電さんでも原電さんでもつくれるでしょう、どんどんつくってコスト回収を進めたらいいじゃないかと。実際、町議会、市議会は全て、新増設、リプレースの推進決議というものをされております。そのもとになっているのが、この十円というコスト計算なんですよ。

 いまだに、イギリスでは否定されました、風力よりも高いじゃないかと、そういう、否定されてしまったのに、日本に来るとなぜか、全ての風力や、そして石炭火力に比べても原子力は安くなってしまう。

 こういった数字を維持しているというのは、立地地域を無駄に振り回しているというお考えはないんですか、エネルギー担当大臣として。

世耕国務大臣 あくまでも、そのモデル計算というのは、新しく原発をつくる場合のモデルプラントというのを、民主党政権のときと同じ方式で計算をしているわけであります。

 原発にかかわるいろいろなお金とかというのは非常に大きく見えるんですけれども、これは四十年、六十年かけて投資を回収していく、ある意味、事業モデルになっているわけでありまして、そういったものを計算をすると、委員から見ると低いと見られるかもしれないけれども、日本では十・一円という計算になるんです。

 これはイギリスではとか、ほかの国ではと言いますが、それぞれ事情があります。特に、原子炉を建設する技術が残っているのかどうか、工期どおり、納期どおりにつくれるのかどうかといった、そういった側面もそれぞれの国によって状況が違ってきますので、単純に比較をするわけにはいかないだろうというふうに思います。

斉木委員 ということは、これだけ議論をしてきても、九・一%というリアルな数字ではなくて、あくまでバーチャルプラントの七〇%は日本では稼働するんだ、利用できるんだという前提をずっと続けて、計算し直す気は全くない、それで将来のエネルギー基本計画をつくっていくということですか。

世耕国務大臣 モデルプラント方式の計算というのはそういうものだと思っていますし、リアルの稼働率は、今動いている原発、二〇一七年、年度を通して稼働した原発については八四%以上というリアルな数字が出ているわけでございます。

斉木委員 三十基近くは今再稼働が達成されていない、そのお金も我々日本国民は営々とこの原子炉建設のために払ってきているんですよ。きょうも払っているとお認めになったじゃないですか。それでも、稼働していない原発を電気代の計算に入れないと言い張るんですか。それで正確な数字が出せるんですか、将来。

世耕国務大臣 電力会社というのは民間会社ですから、株主もいるわけです。当然、損になるような、利益が上がらない、赤字になるような判断はできないわけです。

 今、電力各社はそれぞれ、再稼働に向けて、廃炉も決めていますよ、これは安全コストをかけて再稼働させるよりも、もう残りの寿命等を考えたら廃炉した方がいいという判断もしながら、しかし一方で、再稼働させるべきものは再稼働にチャレンジをする。安全最優先ではありますが、安全コストをかけてでも再稼働させるという経営判断を、株主のいる民間会社がしている。この事実も私は重いと思いますし、現に、再稼働させた電力会社はやはり値下げを行っている。このことも、彼らも今競争環境にありますから、新電力と競争しなければいけないというところも御理解いただきたいと思います。

斉木委員 まさにいい御指摘をいただきました。

 まさに株式会社である関西電力や東京電力そして日本原電等の民間電力事業者が、これから原発に新規投資をして、投資回収ができる、コスト回収ができるとお思いですか。

世耕国務大臣 それは、まさに電力会社の経営陣が判断する、株主に理解いただけるかどうかも含めて判断をするということだと思います。

斉木委員 そのときに援用される数字はこの十・一円なんですよ。御党の議員が立地地域に行って、なぜ声高に原発新増設推進を叫ぶのか。十・一円でできる一番安い電源だから、今でもコスト競争力は一番いい電源だからつくるんだというふうに拳を振り上げていらっしゃいますけれども、これは、まさに民間企業というのは、百年計画、多分一兆円、二兆円の計画になるでしょう、株主に代表訴訟を起こされないためにも、総会でこれは諮らなきゃいけませんよ、百年計画ですから、企業の。これは通過できるというふうにお思いですか。

世耕国務大臣 これから電力会社が例えば原発を新設するかリプレースするかというときに、この数字、そのまま使うことはないんです、これはあくまでもモデル計算ですから。我々が将来のエネルギー像を議論するときの一つのモデル計算なんですね。エネルギー基本計画をつくっていくときのモデル計算なんです。当然、それぞれの経営陣は、場所によっても全然違いますから、いろいろな状況を勘案して判断を最終的にするんだろう。

 これは、民間企業が嫌だというものを我々は強制的にやらせることもできないし、民間企業が法律にのっとって、きちっと自分たちも計算をして株主にきちっと説明ができる、電力の競争の中で、あるいはCO2排出の中で、企業の責任として判断をするということであれば、我々は規制委員会も含めて議論をしていくということになるんだろうというふうに思います。

斉木委員 ただ、この数字というのは、まさにエネルギー基本計画、世耕大臣が中心になっておまとめになられたエネ基の根拠となる数字ですよね。

 そして、二〇三〇年の数字も出されております。同じように原子力が一番低廉な電源として位置づけられておりますけれども、だから二〇%から二二%はエネルギーミックスで原子力でいくべきだという、まさにそういう根拠となる数字なのではないですか。

 政策立案をするときに、コスト計算しなくてできるんですか。

世耕国務大臣 いや、だから、おっしゃるように、エネルギーミックスをつくるに当たってのコスト計算の根拠として、民主党政権から引き継いだモデルプラント方式の計算を使っているんです。

 当然、エネルギーミックスをつくるに当たっては、コストだけじゃないですよ。CO2の排出も考えなければいけない、エネルギーの自給率も考えなければいけない、その上で安全性も最優先で考えていかなければいけない、そういったことを総合的にいろいろなパラメーターで判断をして、あのエネルギーミックスの比率をつくっているわけですけれども、その中で、一つの数字として十・一円という数字が使われているということで御理解いただきたいと思います。

斉木委員 まさに民間事業者の声としては、例えば関西電力さんなどは訴訟リスクというのは非常に大きく見ていらっしゃいます。専門の法務部門をつくって、訴訟にどう対応していくのか、これは企業経営の論理として設けていらっしゃる。

 訴訟リスクというものは全く考えないでいいということなんですか。やはり、九・一%に落ちてしまっているのは、そういった政治リスク、訴訟リスクがあるからこそ進んでいないというふうに考えざるを得ないんですが。

世耕国務大臣 訴訟リスクについて私が大臣の立場でここで言及するのは控えさせていただきたいと思いますが、少なくとも、モデルプラントを計算するときに訴訟リスクを入れるというのは現実的に考えられないんじゃないでしょうか。

斉木委員 では、あくまでリアルは見ないということですね。

世耕国務大臣 ですから、モデルプラントだということなんです。これはモデルプラントなんです。我々は新設するとは言っていないわけですから。あくまでもモデルプラント。将来のエネルギーミックスを考えるときに、こういう形で十・一円。ほかもいっぱいあるんですよ、数字は。それを全部入れた中の一つの十・一円キロワットアワーというのを入れているわけであります。

 その上で、CO2排出とか自給率とか、そういったこともコストと同様に含めて検討した結果がエネルギーミックスであります。

斉木委員 やはり立地地域としては、地域の将来を決めていく上で、原子力の採算性、コスト計算というのは命綱なんですよ。そこをバーチャルのままで推していく、これは国民に対しても失礼だと思うんですね。電気代として負担していただいているものを入れない、あくまでもモデルプラントだから入れないんだ、動いていない原発は計算しなくていいんだというのは、ちょっとそれは、国民に対しての責任という意味ではどうお考えですか。

世耕国務大臣 我々は国民に対して責任を果たすという意味できっちり数字をお示ししているんです。

 現実を見ていないとおっしゃいますけれども、現実に電力会社はみんな再稼働に取り組んでいるんです、かなりの投資をして。それでもコストの面、そしてCO2排出の面を考えたときに、やはり原発を使うべきだという判断を彼らはして、再稼働へ目がけて、今も追加投資をやりながら、安全投資をしっかり行いながら、今、規制委員会の基準をクリアするべく頑張っているわけじゃないですか。

 現実が本当に、斉木委員のおっしゃるように高いとか、訴訟リスクをコストに入れたら全然赤字だということであれば、電力会社は再稼働なんかしないはずですよ。そこを逆に現実をよく見ていただきたいし、今起こっている現実は、原発が再稼働した電力会社は電気代を引き下げているということであります。

斉木委員 再稼働と新設の議論をごっちゃにされているんですけれども、当然、民間企業はこれまで投資をしてきたものを動かして回収したいからこそ再稼働を目指していますね。そして、新増設は全く別の話なんですよ。もう八年たったわけですから、厳密にファクトとして、再稼働を目指すのは民間企業のまさに投資理論ですよ。だから、それは理解できます。

 ただし、新増設をするというのは、新しくそれがコストに見合うと思って投入する、そのときにこんな数字をもとにして、七〇%の稼働率で将来も見込めるんですか、日本の原子力発電所というのは。

世耕国務大臣 何度も同じ答えになって申しわけないんですが、新増設、リプレースは我々は考えていないんです、これは。考えていないんです。我々政府の方針として、今、新増設、リプレースがなくてもエネルギーミックスは達成できるという計算を我々はしているわけであります。そこは御理解いただきたいと思います。

斉木委員 ちょっと平行線になっておりますので、世耕大臣、きょうはこのくらいで結構です。ありがとうございました。御退席いただいて結構です。

野田委員長 では、世耕大臣、どうぞ御退室してください。

斉木委員 以降は櫻田国務大臣にお聞きをしたいなというふうに思っております。

 櫻田国務大臣、私の質問が六時を回ってしまったんですけれども、先生、なぜきょうは遅刻されたんでしょうか。

櫻田国務大臣 ちょっと打合せをしていたものですから。

斉木委員 十時十五分から質問、この要求大臣として来なければいけないということは承知されておりましたか。

櫻田国務大臣 承知しておりました。

斉木委員 では、なぜ、先ほど階議員も御質問されましたけれども、憲法に明記をされている、大臣は国会に来て答弁をしなければいけない、それよりも打合せを優先されたということですか、確信犯ということなんでしょうか。

櫻田国務大臣 前の質疑が中断しておりましたので、時間の判断を誤ってしまいました。

斉木委員 ということは、内閣府かどこかの建物で打合せをされていて、それでおくれたと。

 時間の判断を誤ったというのはどういうことなんでしょうか。

櫻田国務大臣 前の質疑が中断していたものですから、やはり時間の感覚が、ちょっと間違ってしまったということです。

斉木委員 わかりました。これ以上お聞きしてもと思いますので、今後はぜひ、憲法にも明記をされている義務でございますので、打合せよりは、大臣としての職責を優先をしていただきたいことを強く要望したいというふうに思います。

 前回の予算委員会に続いて継続の質疑をさせていただきたいんですけれども、前回、先生にお聞きしたのが、昨年の十二月十日、関係省庁申合せをされました。サプライチェーンリスクのある情報機器に関しては、今後、日本政府として調達から外していくということでございます。実際に、これを受けて、au、ドコモ、そしてソフトバンク等の通信会社も、ファーウェイ、ZTEの基地局等は今後採用しないということを発表しまして、官民挙げて対応が始まっております。

 私は、これに関連して、日本企業への経済的な影響をお考えになりましたかというふうに御質問をしました。先生は、それに関して、確かに日本企業から五千億円の売上げが今ファーウェイ一社に対して立っておりますので、この制度は四月から発効するものであって、それまでは経済への影響は特にございません、四月以降、いろいろな面で影響、四月以降の経済状況について影響があれば、そのとき対応策を考えてみたいと思います、いずれにいたしましても、それから対応させていただきますとお答えになったんですが、五千億円の売上げが立っているのに、その日本への、経済の損失であるとか、経済、輸出への影響であるとかを考えずに、こうやって指令を出してから、四月以降、経済への影響が出てから考えるという姿勢でよろしいんですか、政策を立案するときに。

櫻田国務大臣 そもそも、この申合せは、特定の企業や機器あるいは特定の国を排除することを目的としたものではありません。

 したがって、現時点では、どのような影響が出るかについては把握できるようなものではございません。

斉木委員 まさにそこが問題だと思うんですよ。把握できない。把握できないのに、こんな、日本の市場から実質的に中国製品を締め出すという重大な決定ができたんですか。それによって、中国との間に通商戦争が、米中ではなくて、日中でも起きかねないということは、そういった経済リスクはお考えにならずにこの重大な指令を出したということですか。

櫻田国務大臣 特定の企業や機器あるいは特定の国を排除することを目的としたものではございません。

 したがって、現時点では、どのような影響が出るかは把握できるようなものではございませんが、日本企業への影響については注視してまいりたいと思っております。

斉木委員 だから、起きてから考える、影響が出てから考えるではいけないのではないですかというふうに申し上げているんですが、あくまで、起きてから考えればいいということですか、注視していけばいいということですか。

櫻田国務大臣 何度も同じ答えかもしれませんが、そもそも、この申合せは、特定の企業や機器あるいは特定の国を排除することを目的としたものではありません。

 したがって、現時点では、どのような影響が出るかについて把握できるようなものではございません。

斉木委員 質問に答えていただきたいんですが、ちょっと先生にお聞きしたいのは、最近、私は、トランプさんと日本の経済の利益、国益とどちらが大事なのかをお聞きしたいんですね。

 トランプさんがノーベル平和賞を欲しいと言ったら推薦状を出しましたね、安倍さんが。そして、米中貿易戦争でZTEとファーウェイをアメリカは排除をいたしました。それに続けというふうなアメリカから要求があったら、すぐにこういった指令を出してしまう。しかも、これで経済への影響を考えていないというのはどういうことなんですか。

櫻田国務大臣 政府においては、サイバー攻撃が複雑化、巧妙化する中で、サプライチェーンリスクへの対応も重要であるとの認識のもとで、対応の強化が必要と考えております。

 その一環として、昨年七月に閣議決定されたサイバーセキュリティ戦略においても対応の重要性を言明しているほか、政府統一基準群においても対策の考え方を記載しております。

 申合せも対策強化の一つとして決定したものであり、他国政府の要請によるものではありません。

斉木委員 経済への影響を考慮したのかということを全くお答えいただいていないんですが、今回の実質上のファーウェイ、ZTEの締め出しによって日本経済に影響が出るということを全く考えなかったということでよろしいですね。

櫻田国務大臣 この申合せは、特定の企業や機器あるいは特定の国を排除することを目的としたものではありません。

 サプライチェーンリスク対策が重要であることはもちろん、日本経済が安定的に成長を続けることも重要であり、これらは単純に比較できる性質のものではありません。

斉木委員 時間が参りましたので、続きはあすの内閣委員会で質問をさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

野田委員長 これにて斉木さんの質疑は終了いたしました。

 次に、宮本岳志さん。

宮本(岳)委員 日本共産党の宮本岳志です。

 この間追及してきた森友問題も決して終わったわけではありませんけれども、これも私が二〇一三年以来続けて追及してきた、サブリース大手、レオパレス21をめぐる問題が大きな社会問題となっております。きょうはその問題を取り上げたいと思います。

 レオパレス21社は、二月七日、違法建築をめぐって記者会見をし、プレスリリースを出しました。そこでは、新たに三十三都道府県の千三百二十四棟で天井や外壁が防火性能などを満たしていない施工不良があったと公表いたしました。その後、更に問題が広がっております。

 これは大臣にお答えいただきたいんですけれども、一月末時点で何自治体の何棟に建築基準法違反が認定されましたか、大臣。

石井国務大臣 レオパレス21社が施工した共同住宅のうち、現在までに建築基準法違反が確認をされているものは、昨年四月の二十七日及び五月の二十九日に公表された事案に係るものでありまして、本年一月末時点で、百七十三の特定行政庁から千八百九十五棟の違反を認定した旨が報告をされております。

宮本(岳)委員 昨年末の数字で、百六十自治体、千四百八十八棟との報告でありましたから、わずか一カ月で四百棟以上もふえております。

 既にレオパレスは、修繕工事のため、最大一万四千四百四十三人に順次引っ越しを求め、特に天井に防災上の不備がある六百四十一棟の物件に入居している約七千八百人近い人々に対し、三月末までの引っ越しを求めております。レオパレス居住者の間に困惑や不安が広がるのは当然のことだと思います。

 去る二月の十六、十七の両日、大阪でレオパレス居住者向け電話相談が行われました。私はその場に行って話を聞いてまいりましたけれども、二日間で四十二件の相談が寄せられました。

 例えば、五歳の娘さんと同居する二十代女性。元夫のDVから逃れるためにレオパレスに入居、レオパレスを選んだ理由は、家具、家電を購入しなくてよいこと、オートロックだったこと、レオパレスからは、退去の条件として、一、退去時の清掃費を無料にすることや、二、レオパレス指定の引っ越し業者なら引っ越し費用を一部負担することなどが提示されたというんです。

 報道では、引っ越し代金は全額レオパレスが負担すると出ておりますけれども、しかし、現実には、このように、レオパレス指定業者を使っても一部しか引っ越し代を出さないなど、報道内容と異なる相談さえこの日まだ届いておりました。

 まず、大臣に基本認識を聞きたいんですが、このレオパレス21の違法建築問題が国民生活に大きな影響を与える深刻な問題だ、こういう御認識はございますね、大臣。

石井国務大臣 レオパレス21におきまして、同社が施工した共同住宅における界壁の不備に関する従来の事案に加えまして、今回、界壁、外壁及び天井が建築基準法に基づき認められている仕様に不適合である新たな事案の報告があったことは、極めて遺憾と考えております。

 国土交通省といたしましては、賃貸共同住宅の入居者、所有者の安全、安心の確保、徹底した原因究明、再発防止策の検討に全力を挙げて取り組んでまいります。

宮本(岳)委員 もちろん、居住者に何の罪もありません。レオパレス21が家賃や引っ越し代を負担するのは当然でありますけれども、家具や家電が据え付けられていない、レオパレス以外のアパートに越せば、エアコンやテレビも買わなければならなくなります。その分はどうしてくれるのかなど、切実な声が寄せられております。くれぐれも居住者に不利益がないように、しっかりと対処していただきたいと思うんですね。

 そこで聞きますけれども、これは住宅局長で結構ですが、国土交通省がレオパレスの建築基準法違反を最初に知ったのはいつのことでありましたか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 レオパレス21が施工しました共同住宅における不備に係る情報を国土交通省が最初に知りましたのは、平成三十年一月十九日に、当時の担当課の職員がレオパレスオーナーの方から防火壁のないアパートがあるとの報告をいただいた、それが最初の発端となります。

宮本(岳)委員 昨年一月十九日のオーナー会からの情報提供に対して、国交省はレオパレス21に問合せをいたしましたか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど申し上げました、昨年の一月十九日にオーナーの方から報告を受けた際には、所在地など物件が特定できる情報提供がなかったことから、国土交通省から、特定できる情報を提供いただけるようにお願いを申し上げました。その後、オーナーの側から、所在や物件名など、特定行政庁や会社側に照会するために当方として必要と考えておりました情報提供がなかったことから、当面、国土交通省としての対応はまだ行っていなかったところでございます。

 その後、平成三十年四月二十七日、同年の四月二十七日ですが、レオパレスがこの関係についての公表を行うことになりますが、その直前に国交省に対して、建築確認図書に記載された界壁が施工されていない疑いのある物件が存する旨の報告がレオパレス21からあったことから、レオパレス21に対しまして、事実関係の確認等、その時点で指示を行ったものでございます。

宮本(岳)委員 レオパレスから言ってきたから初めて指示をしたと。

 レオパレスは、同社の違法建築の事実を初めて知ったのはいつだと国交省に報告をしておりますか。

石田政府参考人 レオパレス21からは、平成三十年四月二十七日にプレスリリースに記載しておりますけれども、同年、平成三十年の三月二十九日及び四月十七日に対象物件の二名のオーナーから、小屋裏界壁に関して確認通知図書と現場との相違があるとの指摘を受け、社内確認をしたところ、一部の現場のみならず、広く小屋裏界壁が施工されていないことを認識した、これが初めだというふうに聞いております。

宮本(岳)委員 そんな、去年に初めてわかったというようなものではないんです。それをこれからやりましょう。

 そもそも、私がこのレオパレス21のサブリースのビジネスモデルの詐欺的手法を国会で初めて取り上げたのは、六年前、二〇一三年四月十五日の衆議院予算委員会第一分科会でありました。一部に、居住者はともかく、マンションオーナーも金もうけのためにレオパレスと組んだのだから、被害者面するのはおかしいなどと言う向きがありますが、そんな生易しい話ではありません。

 レオパレス21社の業態は、ほぼ一〇〇%、サブリースであります。サブリースとは、不動産会社が貸し主から賃貸物件を借り上げて入居者に又貸しするものでありますけれども、多くの場合、三十年一括借り上げで家賃収入保証などと安定した収入があることを売りに、オーナーに莫大な借金を背負わせ、マンション建設を進めてまいりました。

 ところが、レオパレスは、二〇一〇年ごろから、リーマン・ショック後の経営不振を乗り切るため、会社ぐるみで強引に、契約解除も辞さず、オーナーに家賃の減額を迫りました。これに終了プロジェクトという名前までつけて、契約から十年を超えたアパートは解約、十年未満は家賃の大幅減額を求める交渉をするように、会社を挙げて指示まで行っておりました。

 私が六年前、実例を挙げてただしたのに対して、当時の森まさこ消費者問題担当大臣は、「非常に難しい問題」と言いつつも、「そのような悪質な事例があるとすれば、政府全体として何らかの解決に向かって進まなければなりませんので、所管の国土交通省としっかり協議をしてまいりたい」と答弁をいたしました。消費者庁、事実ですね。

高田政府参考人 お答えいたします。

 平成二十五年四月十五日の衆議院予算委員会第一分科会におきまして、森国務大臣から、「先ほどの答弁でも申しましたように、そのような悪質な事例があるとすれば、政府全体として何らかの解決に向かって進まなければなりませんので、所管の国土交通省としっかり協議をしてまいりたいというふうに思います。」との答弁をしているところでございます。

宮本(岳)委員 この終了プロジェクトの暴露は、このとき大きな話題となり、それを機に、レオパレスオーナーの皆さんがオーナー会を立ち上げるきっかけにもなりました。

 そこで、配付資料を見ていただきたい。

 昨日、レオパレス21自身が私に対して提出したレオパレスの内部資料であります。家賃改定事務局と書いているのは、終了プロジェクトを進めてきた担当部局であります。名前は伏せておきましたが、先日のテレビ東京の番組でも放映されていた、○○氏訴訟案件現状及び今後の方向性に関するレポートと題された文書であります。

 資料一の経緯を見ると、終了プロジェクトに関して、二〇一一年十一月、あるオーナーから訴訟が提起されます。裁判では、解除権の濫用や解約時に空室で引き渡された損害などが争われてきたんですけれども、二〇一二年十一月に、オーナー側は、今回問題になっている界壁の不備という主張を追加いたしました。すると、翌月、二〇一二年十二月には、たちまち和解協議に応じております。

 資料二を見ていただきたい。

 三、懸念される事項とあります。今回、解除権の有効性とは別に建築基準法違反による建物瑕疵、損害賠償請求された、当社の一番の懸念は、現時点でレオパレスが建築基準法違反という記録が残ることとなっています。

 そして、四、本裁判における当社の選択肢として、先方の和解枠組みを一〇〇%受諾するならば本裁判において建築基準法違反という文言は記載されないと記載され、その下には、本裁判にかかわった弁護士らにオーナーが相談した場合、高い確率で建物検査をアドバイスされる懸念ありとも書かれております。

 ここに言うオーナーというのは、この裁判の原告ではありません。他のオーナーのことであることは明瞭であります。そして、建物検査をアドバイスされることを懸念しているということは、他の建物にも界壁の不備があることを自覚していたということになります。

 これはつまり、レオパレスは以前から、少なくとも、二〇一二年以降はみずからの物件に建築基準法違反が広く存在することを知っていたということではありませんか、局長。

石田政府参考人 御指摘の資料に関しましては、御紹介ありましたように、レオパレスの内部資料でございますので、国交省の方からその内容についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思っております。

宮本(岳)委員 この文書は国交省として入手いたしましたか。

石田政府参考人 この資料自体は入手をさせていただいております。

宮本(岳)委員 当たり前ですよ。私が国交省に出させろと言ったらレオパレスが届けてきたんですから、あなた方は既に持っているはずなんですね。

 資料二から三にある弁護士のアドバイスを見ていただきたい。

 資料二の下には、本裁判以降、GN、ゴールドネイルの瑕疵について完全にふたをすることは不可能である。資料三の二つ目のポツ、一部上場企業でコンプライアンス遵守を表明している以上、ゴールドネイルの修繕については、今後プロジェクトを組んで進めるべき。四ポツ、確認申請と実際の施工が違う事実になった経緯の正式コメントを用意すべき。弁護士はここまで言っているんですね。このとき直ちにやっておけば、今回のような事態になっていないんですよ。

 七年前、二〇一二年時点で既に、ゴールドネイルの瑕疵は隠せない、今後プロジェクトを組んで修繕を進めるべきだという認識が弁護士から出されているではありませんか。それをレオパレスは隠し続けてきた。

 大臣、こんなことが許されていいんですか、大臣。

石井国務大臣 委員が御紹介いただいたのはレオパレス側の文書でございますので、私どもが作成した文書ではございませんから、コメントは控えたいと思います。

宮本(岳)委員 だからこそ、国会の場で徹底追及が求められる、徹底解明が求められると思います。

 この文書は、七年前からレオパレスが違法建築を知っていて隠蔽してきたという事実を示すものであります。

 徹底解明のために、委員長、当委員会にレオパレス21関係者の参考人としての招致を求めたいと思います。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

宮本(岳)委員 さて、まさにそのゴールドネイルを含むネイルシリーズでありますけれども、この商品はツーバイフォーと呼ばれる工法を用いております。

 ツーバイフォー工法は、均一サイズの角材と合板を接合して、柱や、はりのかわりに、壁、床、天井、屋根部分を構成し、それらを組み合わせて箱状の空間をつくるというものであります。つまり、あらかじめ工場で作製した部品を現場に持ち込んで組み立てていくというものであります。いわばプラモデルのようなイメージですね。

 ことし二月七日のレオパレス自身の公表によっても、このネイルシリーズ、九百十三棟のうち九百四棟を調査してみたら、界壁に不備がなく合格したのはたった六棟。残る九九・三%に何らかの界壁の不備があったと。これがこのネイルシリーズの結論なんですよ。

 これは、施工に違反があったというようなものではありません。設計段階から建築基準法違反があったということではありませんか、局長。

石田政府参考人 現在、レオパレスの方から公表しております二月七日の発表におきましては、遵法性の知識や意識の低さから起因したものと考えているけれども、具体的な原因究明に至っていないこと、また、実態把握と原因究明を行っていく旨が全体として示されております。

 御指摘のネイルシリーズに関しまして、その個別の発生原因について、今のところレオパレス21からは発表、回答は出ておりません。

 国土交通省としましては、こうした不備の発生の理由等について、一カ月以内に原因を究明して報告するよう今現在求めているところでございます。

 提出された報告内容につきましては、国交省に設けます外部有識者委員会においてその内容を検証させていただきたいと思っております。

宮本(岳)委員 こんな七年前からずっと隠し続けてきて、いまだにそのことを明らかにしないような、そのレオパレス自身に解明させて結果を待っているというんじゃだめですよ、それは。

 この界壁の不備というのが、いかに、どういう重大な問題か、界壁とはどういうもので、どういう機能があるか、簡潔に御説明いただけますか、界壁。

石田政府参考人 お答え申し上げます。

 共同住宅の界壁につきましては、建物全体の構造を支える一部であることに加えまして、隣接する住戸間におきまして、生活音が容易に伝わることがない遮音性能の確保、また、火災の際の延焼拡大の防止など、建築物の安全性や良好な生活環境を確保する上での役割を果たすものでございます。

宮本(岳)委員 重ねて、今の建築基準法の規定では、共同住宅の界壁はどう施工されなければいけないか。耐火機能にかかわる建築基準法施行令百十四条一項を読んでいただきたい。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今お話ありました建築基準法施行令第百十四条第一項におきましては、「長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。」と定めているところでございます。

宮本(岳)委員 界壁がないと、一旦小屋裏に火が回れば、瞬く間に天井全体が燃え広がって火の海になります。だから、界壁がないなどというのは論外でありますけれども、形だけあればよいというものでもありません。当然、すき間なく界壁が設置されていなければ命にかかわるというのが法律の規定なんですね。

 なぜ、レオパレス21のネイルシリーズのマンションの九九%、ほとんど全てに命にかかわる界壁の不備があったのか。これはなぜ見抜けなかったんですか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今回発生しました案件は、平成八年から十三年に建築をされております。当時は、平成十一年に導入された中間検査制度もまだ定着しておらず、完成検査率も低い水準でございました。現在では、当時と比べて完成検査率も上がり、共同住宅の中間検査も対象としておりますが、当時はそれと比べてかなり検査の状況が低かったこと、また、今回問題になっております下地材の、下にあるものの仕様などは、内外装が施工された後では、中間検査や完了検査での現場検査の際に確認することが困難な面がございます。

 そのため、この点に関しましては、確認審査等に関する指針におきまして、中間検査、完了検査の際に、その施工前に施工された工事について、工事監理の状況を記録した書類等で、建築確認を受けた設計図書のとおり施工されているかどうかを確かめるということになっております。

 ただ、このような検査及び工事監理の仕組みで今回のような関係のものがきっちりと違反を防止できるかどうか、その点は、先ほど申し上げました委員会におきまして精査をいただく必要があると思っております。

宮本(岳)委員 このネイルシリーズについては中間検査が入る前のものであった、だから中間検査していないんだという答弁でありますけれども。

 では、今は中間検査が入りました。しかし、今回のレオパレスの違法建築には、界壁の不備以外にも、部品である壁の中に、本来は耐火性のグラスウールやロックウールでなければならないのに、燃えやすい発泡ウレタンが挟まれていたというものもあるんですね。

 今回のように、工場から出荷される段階で既に壁の中に発泡ウレタンが挟まれている、こういう事例であれば、目で見る目視の建築確認で見抜けるんですか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほども少し触れさせていただきましたが、下地材などの仕様は、内外装が施工された後では発見がなかなか難しくなりますし、工場生産されている部品、これについて、中間検査や完了検査といった現場検査の際に確認することは困難な面もありますことから、工事監理が適切に行われることがそもそも一番、まずは重要と考えております。

 ただ、今回の事案の原因究明の結果を踏まえまして、現在の検査及び工事監理制度のあり方について検討する必要があると考えております。

 国土交通省として設置いたします共同住宅の建築時の品質管理のあり方に関する検討会、ここにおきまして、今般の事案に係ります原因究明結果の検証及び再発防止策等について検討していただくことにしておりまして、国土交通省においては、そのいただいた提言を踏まえて必要な対策を講じていきたいと考えております。

宮本(岳)委員 今回のこの事件を受けて、レオパレスのオーナーの方々からは、検査済み証をもらうことで建物の安全性を我々は信用していたんだ、それでも違法建築がはびこるとすれば我々は一体何を信じたらいいのかという悲痛な声が上がっております。

 今、見抜くことは難しい、建築確認のあり方についてもというお話がありましたけれども、これはちょっと大臣に、改めて、今回の事例を受けて、この建築確認の不備についてしっかりとただしていくと。よろしいですか。

石井国務大臣 今局長が答弁いたしましたように、部材の仕様、これは内外装材が施工された後ではなかなか検査では見抜きにくいという面がございます。

 工事監理は適切に行うということが重要なんですけれども、これらの検査及び工事監理のあり方について検討する必要があると考えておりまして、国土交通省として設置をいたします共同住宅の建築時の品質管理のあり方に関する検討会におきまして、今般の事案に係る、事業者の方に原因究明結果を求めていますから、それをこの検討会において検証するということ及び再発防止策について検討いただくこととしておりますので、いただいた提言を踏まえて必要な対策を講じていきたいと考えております。

宮本(岳)委員 実は、今回の部材のこういう違反というものは、工場の中で行われていることですから、建築現場の確認じゃいかないわけですよ。いざとなったら、そういう部材をつくっている、部品をつくっている、壁の中にそういうものを挟み込んでいる工場を立ち入って調査するということもしなきゃわからないわけですね。

 レオパレスはこういう事態を起こしたわけですから、少なくとも、レオパレスに関しては、工場に立入検査を行うことや作業員への聞き取りなど、やはり国土交通省としてしっかり原因を洗い出すべきじゃないですか。大臣、いかがですか。

石田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げました委員会の有識者の先生方、こちらとも御相談をさせていただいて、今現在、レオパレスに対して、単に原因究明の結果を出せというだけではなく、こちらとして確認をすべき事項について向こうに申入れをし、その回答をいただくことを求めているところでございます。

宮本(岳)委員 レオパレス任せでは絶対に解決いたしません。徹底した調査を求めたいと思います。

 これだけ大切な、命にもかかわる界壁を、事もあろうに、昨年の国会で建築基準法三十条を改定することによって、遮音性に関しては設置しなくてもよいという規制緩和が行われました。もちろん私は反対しましたけれども。

 この法改悪は、昨年六月二十七日に公布をされまして、ことし六月二十六日までに施行されることになっております。また、それに合わせて、施行令を変えて、界壁の耐火性についても規制緩和するということになっております。そんなことをして本当に大丈夫なんですか、局長。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今ほど御紹介のありました改正でございますが、単に緩和をするというものではございませんで、天井裏の界壁をなくすかわりに、天井部分にそれに見合う性能を求めるということをあわせ行うことによる合理化を図ろうというものでございます。

 まず、防火性の話がございました。これにつきましては、防火性の天井の部分、小屋裏の方に行く前のその天井の部分につきまして、必要な耐火性のある強化石こうボードの重ね張り等を求めることによって、今の基準と同等の安全性を確保しようというものでございます。

 防音につきましても、同じように、吸音性のあるもの、そういったものを天井にちゃんと施工することによって、界壁がなくなることとあわせて行っても同等の遮音性を確保する、そういった改正を行おうとするものでございます。

宮本(岳)委員 つまりは、天井の建材に遮音性や耐火性があれば界壁がなくてもよいという改正をしようというんでしょう。よくもそんなことが言えるものだと私は思うんですね。

 住宅局長に改めて確認しますけれども、今言った、ことし二月七日の住宅局のプレスリリースで、レオパレス21の施工した共同住宅には、もちろん、界壁の不適合、これはありますよ。同時に、同じプレスリリースで、天井の材質について不適合が報告されておりませんか。

石田政府参考人 お答え申し上げます。

 本年の二月七日にレオパレスが公表した三つの今回新たに発見された案件の中の一つが、天井部分の施工の不備でございます。

 その内容は、本来二種類の天井のボードを張るべきところを、その二種類のうち片一方しか張っていなかったり、若しくは、本来定められていた二種類とは違う二種類を張ったものがあったというものでございます。

宮本(岳)委員 あなた方のプレスリリースに書いているじゃありませんか。

 「「強化せっこうボード十二・五ミリと化粧せっこうボード九・五ミリ」又は「化粧せっこうボード九・五ミリ」となっており、平成二十七年国土交通省告示第二百五十三号(一時間準耐火構造)に規定する仕様の一つである「強化せっこうボード十二ミリ以上とロックウール吸音板九ミリ以上」と異なるもの」であった。これがプレスリリースの、あなた方が発表した中身ですよ。レオパレスがまさにいい実例ですよ。

 界壁でごまかしをするような企業は、天井の建材だってごまかすんです。界壁という、目で見て確認できるものでさえ違法を見抜けなかったあなた方が、建材の耐火性能というような、まさに目で見てもわからないとみずから認めるようなものを、ちゃんとやれば大丈夫だとどうやって確認するんですか。

 こういう重大な建築基準法違反事件が明らかになった以上、このままこれを施行するということはとどまるべきだ、改めて再検討すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

石井国務大臣 レオパレスは現行の建築基準法に不適合だという件でありますが、委員の指摘のは、新しく改正するのがどうかということでありますけれども、先ほど申し上げましたように、今般のレオパレスさんの事案を踏まえまして、国土交通省で検討会を設けまして、そこでしっかりと対策を講じさせていただきまして、今回新たに改正する予定のものも含めて、しっかりと確認をしていくという方策をとらせていただきたいと思っています。

宮本(岳)委員 そういう意味では、その有識者会議でのきちっと検討を抜きにこれを施行するということはないというふうに受けとめていいですか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 今回の改正につきましては、これはまさしく、政令の内容を含めまして、求める性能の規定でございます。そこの改正となります。

 ただ、今回レオパレスで起きましたのは、現在求められている性能の施工をいわば十分にやっていないということでございまして、施工をどう確保するか、ちゃんとした施工を確保するかというところが一番の肝要な部分でございまして、その部分を委員会においてきっちり検討いただこうと思っております。

 そういった意味では、性能自体は、先ほど申し上げましたとおり、今回の改正でも同等のものを確保する内容でございますので、その確保した内容をいかに、あと施工の面で確保するか、そこについてきっちり検討した上で対応したいと思っておりますので、性能自体の改定自体は今回の予定の形で進めたいと思っているところでございます。

宮本(岳)委員 検討した上でやるというんですから、検討が終わるまではやってもらっては困るんですよ。大体、見抜けなかったんですから、きちっとやってくださいね。

 さて、レオパレスは、一〇〇%近くサブリースで成り立ってきた企業であります。

 最後に、サブリースをめぐって報じられている、新たな投資詐欺まがいの事例について質問したいと思います。

 フラット35という民間金融機関と住宅金融支援機構が提携した最長三十五年の全期間固定金利の住宅ローンがあります。

 国交省に確認しますが、このフラット35を利用して、第三者に賃貸する投資用物件の取得資金とすることは許されておりますか。

石田政府参考人 お答えを申し上げます。

 フラット35におきましては、申込人とフラット35を取り扱っております金融機関の間で締結する金銭消費貸借契約証書におきまして、借入金の使途を本人又は親族が居住するための住宅の取得資金又は取得資金の借りかえに限定しております。

 したがいまして、賃貸用の住宅など不動産投資用の物件の取得資金に使うことは許されておりません。

宮本(岳)委員 許されていないんですね。

 ところが、二月の十八日の毎日によると、サブリースを悪用した、若者をターゲットにした新たな投資の勧誘が横行して、被害者が出ているという報道があります。

 投資用物件には使えないはずのフラット35を悪用するために、その物件の住所に住民票を移させ、自己居住用に購入したかのように偽ってローンを組ませております。

 記事によりますと、ある業者の元社員は、二十代から三十代を中心に中古マンションを売っていた。客の平均年収は三百万から四百万円。我々からすれば、売れてしまえばそれでいいと語ったということであります。

 このフラット35を使ったこういうやり方をヤドカリ投資法と呼んで、これを指南するようなこういう本まで販売されているという現状がございます。

 こういうフラット35を悪用した、そしてサブリースを装った投資にこれを使うというようなことは、このまま決して放置しておけるものじゃないと思うんですけれども、石井国土交通大臣に御所見をお伺いしたい。

石井国務大臣 フラット35について申し上げたいと思いますが、委員が今、ヤドカリ商法というふうにおっしゃいましたけれども、フラット35の融資を実行した後、住所をまた変更してしまうというやり方のことかと思います。

 そもそもフラット35は、融資実行後、転勤や転職等の諸事情により一時的に転居される場合は、従前は、事前に機構が承認する手続としておりました。その後、リーマン・ショック等の社会経済情勢下における返済困難者への対応を図るために、機構は、この手続について、事前承認から届出へと見直しをいたしました。

 この措置は、転居により所得が回復するまでの間、融資を受けた住宅を賃貸して、その家賃収入により返済の継続をしやすくするといった趣旨で行ったものでありますけれども、こうした手続を利用して、フラット35が、本来の融資目的と異なり、賃貸用の住宅など不動産投資用の物件の取得資金に利用されることは、これは遺憾であります。

 機構に対しましては、実態を踏まえつつ、適切に対応を検討するよう指導してまいりたいと思います。

宮本(岳)委員 当然、こういう穴を塞ぐための手だてを講じていただきたい。

 なぜ、レオパレスといい、フラット35の悪用といい、サブリース業者による被害がとまらないのか。それは、サブリースを規制する法律がないからであります。

 一刻も早く法律でサブリースの規制を行い、業者の登録を義務化して、違法行為があれば営業停止などの処分をするべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

石井国務大臣 賃貸住宅管理業の法制化に関しましては、平成二十九年九月より検討会を開催いたしまして、現状、登録制度はございますけれども、この登録制度も任意の制度でありますから、登録制度の法制化を含め、今後の賃貸住宅の管理業のあり方について検討を進めてまいりました。

 この検討会におきまして、賃貸住宅管理業の枠組みについて、より実効性のある形で制度の構築、改善を図っていくことが必要とした上で、投資用不動産をめぐるトラブルが多発していることに鑑み、実態を詳細に把握した上で、法制化に向けた検討を進めるべきとの提言が取りまとめられたところであります。

 国土交通省といたしましては、多様化しているトラブルの実態を把握し、その結果を踏まえつつ、引き続き、法制化も視野に入れて検討を進めてまいりたいと存じます。

宮本(岳)委員 今回の問題でいえば、レオパレス21の物件に居住されている方々の安全を図ることと、被害の救済、補償が第一であります。さらには、だまされてきたオーナーの皆さんも被害者であります。レオパレスに、その社会的責任を果たさせなければなりません。

 昨年六月十九日の国土交通委員会質疑でも私は指摘しましたけれども、借地借家法の運用がこの問題の解決を阻む大きな原因になっております。サブリース業者が建物の賃借人に含まれることで、弱者保護のための借地借家法が、情報力も交渉力も優位にあるレオパレスなどサブリース業者を守る結果となっているんです。これを改める必要があります。

 石井大臣が法規制も視野に入れて検討すると言うのならば、サブリースに対する法的規制を真剣に検討することを強く求めて、私の質問を終わります。

野田委員長 これにて宮本さんの質疑は終了いたしました。

 次に、杉本和巳さん。

杉本委員 維新の杉本和巳であります。

 結構、夜に質問させていただく機会が多くて、大体それがラストバッターということで、昨年の財務金融委員会では、終電にぎりぎり間に合ったという質問時間があったかと思います。

 きょうの質疑は、鴻池参議院議員、亡くなられましたけれども、いろいろな御縁を鴻池先生から頂戴する中で、麻生副総理・財務大臣、そして石井大臣、河野大臣、岩屋大臣と質問をさせていただけるということを、改めて鴻池先生に感謝を申し上げつつ、建設的な質疑をさせていただきたいと思います。

 鴻池先生の御葬儀の話をして恐縮ですけれども、弔辞を読まれた方が、人柄があって、家柄があって、国柄があるというお話がございました。

 本当に、日本国として、国柄を私も十分わきまえて、きょうも質問をさせていただきたいと思います。

 それで、ちょっと過去の話をして恐縮ですが、東日本大震災がありましたあの二〇一一年の六月、与党は民主党さんでいらっしゃいましたし、私もその一翼を担わせていただきましたけれども、会期を延長するかどうかということで、七十日間延長するという議長からのお諮りがあって、与党側の提案でございますけれども、その際に、賛成で起立されたのが河野大臣であり、岩屋大臣であり、お二人が、その後一年間、党の役職を停止されたということは非常に記憶しております。やはり、それぞれの政治家が信念を持って政治に当たるということが本当に大事ではないかということを、その際、私はお二方の背中を見て思わせていただいたということがございます。

 それで、きょうもニュースで、他国のお話をして恐縮ですが、スペインは二週間後に総選挙を控えているということの中で与野党がちょうちょうはっしされているというのを拝見し、やはり選挙を意識するということでやりとりするのは当然でもあると思いますが、一方で、やはりお互いにたたえ合う部分があってもいいのではないかという思いがあります。

 そんな中で、前政権の評価を云々ということで、きのうもこの予算委員会、テレビ入りの中でやりとりがあったかと思いますけれども、一つの情報をお伝えしておきたいなということで、現総理が当時の政権党に対する評価というようなことでお話をされたという情報がちょっとありましたので、ちょっと情報ソースは正確に確認できていないですけれども、お伝えしておきたいと思います。

 政権交代で民主党が野に下らざるを得なくなった、その後の二〇一二年の十二月二十七日に掲載された安倍総理の論文ですけれども、チェコのプラハに拠点のある国際NPO、プロジェクト・シンジケートというところのウエブサイトに掲載された論文。

 その中に、安全保障のダイヤモンドというお話がありまして、これは、日本がアジア太平洋の安定に積極的に貢献すること、そして日本、米国というかハワイを意味すると思いますけれども、米国、オーストラリア、インド、この四カ国が互いに安全保障の協力を強化することで、太平洋とインド洋にまたがる枠組みを物体のダイヤモンドの形になぞらえて、安全保障のダイヤモンドと呼ぶというような論文なんです。

 この中で、安全保障のダイヤモンドに関して、総理は、当時、論文の中で、私の対抗勢力の、まあ、民主党さんですが、民主党が、私が二〇〇七年に描いた道を歩み続けてくれたことを評価したい、彼らはオーストラリアとインドとの関係を強化しようと努めてきたという表現をされて、ある意味、たたえていると思います。

 外交というものは、きょう、河野大臣お見えですけれども、継続性といったものが大事ですし、海外の国交を持っている国、持っていない国から見ても、その継続性というものは、極めて国柄としても大事ではないかというふうに私は思っています。

 さて、そこで、ちょっと質問の順番を変えて恐縮なんですが、その外交、防衛、それから国土交通、それから予算というような順番で質問をさせていただきたいと思います。

 私も、拙い勉強で恐縮なんですけれども、中国の戦略というのは、以夷制夷といって、尊皇攘夷の夷という字が二度使われるんですが、夷をもって夷を制するという字で、以夷制夷という戦略を持っているのではないかなということ、そして、ロシアは南下政策というのが、時代の変遷はあっても底流には古来からあるのではないかということで、あると思っています。

 それで、ちょっと一方的にまたお話をいつもして恐縮なんですけれども、ある研究者は、中ロをランドパワーと呼んで、日米英をシーパワーと呼ぶというようなくくりをされておられます。

 先日、私は、オリンピックのアルファベットになぞらえて、ジャパンの次がヨルダンで、アルファベットでいけばヨルダンは隣国であるというお話を河野外務大臣に申し上げた記憶がありますけれども、よく言われる不安定の弧、これは麻生総理のときだったかと思いますが、そういう言葉が出てきた時代があったと思いますけれども、東の端は日本周辺であり、西の端は中東問題ということだと思います。

 ちょっと長く前置きを置きましたけれども、中東と一言で言っても、湾岸諸国の中東と、中東和平を評点とするような、イスラエル、パレスチナ問題の内陸の中東というのは、ちょっと私は体感的にも違っているという思いであります。そこで、この中東和平について、前置きが長かったんですけれども、お伺いしたいんです。

 安倍総理を始め現内閣は、地球を俯瞰する外交、積極的平和主義という観点で事に当たる、外交に当たっていただいていると思っていますけれども、ヨルダンとの国交が六十五年目にことしは当たるということで、これは外務委員会でも質疑させていただいていますけれども、ここに関係する観点から、我が国は、積極的に外交、きょうは特に予算を握っておられる副総理、財務大臣の麻生先生がお見えですので、あえてきょうは取り上げさせていただくんですけれども。

 ヨルダンのアブドラ二世国王と日本とは、非常に良好な関係というか、ほぼ毎年のようにお見えになっていただけているのではないか。毎年とは言い過ぎかもしれませんが、昨年もお運びいただいているというようなことの中で、積極的平和主義を掲げる我が国が、ヨルダンに関して、あるいはイスラエル、パレスチナに関して、日本を含めて四カ国の形でいろいろと貢献をしていることをまた質疑させていただいているんです。

 率直に言って、この通常国会でできれば、難しければ次の臨時会で、衆議院の解散があるかどうかはまた総理に伺わないとわかりませんけれども、いずれにしても、どういう形のメンバーになるのであっても、この通常会でできれば、遅くとも次の臨時会に、ヨルダンのアブドラ国王に国会に来ていただいて、中東和平について我々に話をしていただく、国会演説をぜひしていただけないかというふうに思っております。

 これは国会がお決めになることであり、院がお決めになることであるし、先方の意向が大事だというのも十分わかっているんですが、先般、私は、あうんの呼吸で来ていただくということを申し上げた記憶があるんです。

 我が国の、特に河野四箇条等も掲げていらっしゃる河野大臣として、ヨルダン国王に日本の国会に来ていただいて演説をしていただいて、本当に、我々の意識あるいは国民の皆様の意識、やはり国柄としても、ぜひとも中東和平に積極的に、我が国の長い歴史とともに、中東の厳しい、長い歴史もありますけれども、そういった機会を設けることが極めて私は大切ではないかと思っているんですが、河野大臣の御所見を伺えればと思います。

河野国務大臣 ヨルダンのアブドラ国王は、もう国王として既に十回訪日をされている大変な親日家でいらっしゃいますし、日本とイスラエル、パレスチナ、そしてヨルダン、四カ国でやってきましたジェリコの工業団地を始め、日本の中東政策の中で、ヨルダンというのは日本のパートナーと言ってよろしいかと思います。

 また、中東のさまざまな場面で大変強いリーダーシップをとられている。今回も、シリア難民を、国王のリーダーシップでヨルダンが大変な数を受け入れて支えてくださっているということを考えても、日本のパートナーであり、中東でのリーダーと申し上げてよろしいかと思います。

 そのアブドラ国王、ことし、即位の礼で訪問を、招待をしているわけでございますが、なかなか、即位の礼のような多くの元首がいらっしゃるときには正直難しいかと思いますが、もう委員既に御自分で答弁されましたように、衆議院の御判断で、そして先方の御意向があれば、アブドラ国王に国会で演説をしていただくというのは、政府としても大変すばらしい機会ではないかというふうに思っております。

 ヨルダン側の御意向と、あとは衆議院の御判断さえあれば、こうしたことも実現できるのではないかというふうに思います。

杉本委員 ありがとうございます。

 外務省の皆さんも、G20があり、典礼がたくさん行事として予定される中で、本当にお忙しくて、ロジスティクスが大変だということは十分わかっておりますけれども、やはり積極的平和主義を掲げる我が国として、ぜひとも前向きに実現をしていただくよう、官僚の皆さんにもお願いをさせていただきたいと思います。

 あともう一点、外務大臣には伺っておきたいんですけれども、やはり積極的平和主義という意味の中で、一昨日ですか、記者会見でお答えになっているかと思うんですけれども、それは記者会見の場なので、一応、国民の皆さんの代理としてというか、我々はこの国会に来させていただいている立場でございますので、改めて、マドゥロ現大統領、それからグアイド議長という方が二つ立ち上がっているような状況の中で、アメリカが一つの方向感を出しておりますし、記者会見ではおっしゃられているかもしれないんですけれども、改めて、このベネズエラの現状に対する日本の外交姿勢、人道的な支援というような、食糧難的な、食事ができなくてコロンビアに入れなくてみたいなこともあるわけでございますので、こういった点も含めて、ベネズエラの現状、我が国の方向、確認をさせてください。

河野国務大臣 昨年の五月でしたか、ベネズエラで大統領選挙が行われましたが、我が国はこの大統領選挙の正当性に疑義があると思っております。

 そんな中、ことしの一月十日にマドゥロ大統領が大統領に就任をいたしました。我が国としては、これまで累次にわたり、ベネズエラの政治、経済、社会情勢の悪化、そして人道上の危機に対する懸念というものを表明してまいりましたが、今般、民主主義回復の観点から、一月二十三日に暫定大統領としての就任を宣誓したグアイド暫定大統領を明確に支持するということを表明し、自由で公正な大統領選挙が早期に実施されるということを引き続き求めてまいりたいと思っております。

 そういう意味で、次の大統領選挙が行われるまでの暫定大統領としてのグアイド大統領を明確に支持していきたいと思っておりますし、また、日本として、難民、避難民を含むベネズエラ国民、そして、ベネズエラ国民が避難していることを受け入れている周辺国に対しまして、しっかりと支援を継続してまいりたいというふうに考えております。

杉本委員 ありがとうございます。

 外務省さんというか外交問題については、以上で終わりたいと思います。

 次に、防衛問題に移らせていただきますけれども、きのうも他党の方が質問されておられて、多次元統合防衛力という御答弁を岩屋大臣はされておられたのを拝見していますけれども、そこのところをちょっと時間の関係で飛ばさせていただいていいですか。申しわけないです。

 次の質問に行きますが、いわゆる宇宙デブリ、宇宙のごみ、あるいは、私の問題意識は結構隕石なんですけれども、そういったものの対処。宇宙防衛というのか地球防衛というのか、表現が難しいかもしれないんですけれども、こういった部分で、おっしゃっていただける範囲でで結構なんですけれども、アメリカなど他国との協力体制はいかなる状況にあるのか、宇宙状況の監視についてどんな状況なのか、お答えいただければと思います。

 私が聞く限りは、文科省所管の関係では、JAXAが、日仏の研究ベースということで連携をして、フランスのCNESというところと協力して、いろいろ研究を進めているという情報は持っているんですけれども、ちょっと防衛的な側面から御回答いただければと思います。

岩屋国務大臣 杉本委員とは長い御縁がありますが、こうやって質疑をさせていただけるのを大変うれしく思います。

 今質問を飛ばされましたけれども、多次元統合防衛力というのは、言うまでもなく、宇宙、サイバーといった新領域で優位性を保てないと陸海空の機能、能力が発揮できない状況にあるからというのが最大の理由でございます。

 その中の宇宙ですけれども、私ども、この宇宙状況監視の体制をぜひこれから構築をしていきたい、自衛隊の活動も、かなり宇宙空間、サイバー空間に依存をしておりますので、そこをしっかり監視していきたいということで、静止軌道を常時継続的に監視可能なレーダー、あるいは、その情報の収集処理、共有を行う運用システムの整備にこれまでも取り組んでまいりました。

 米軍については、委員も御承知のように、これから宇宙軍をつくるということで、トランプ大統領が法案作成に係る指示書に署名をしたと承知をしております。ただ、新しい軍の創設は、米国は議会に諮らなければいけないので、これから議論が議会内において行われると思いますが、当面は空軍のもとにつくるということでございます。

 私どもも、空幕のもとに三十四年までにそういう体制をつくっていきたいと思っておりまして、ぜひ米国ともしっかりと連携を強化していきたいというふうに思っております。

野田委員長 河野外務大臣、どうぞ御退室ください。

杉本委員 ありがとうございます。

 ちょっと質問の時間がなくなってきたので、次の質問に行きますけれども、率直に言って、防衛省本省のセキュリティー、大丈夫なのかという質問でございます。

 本省の周辺というか外苑東通り側、高くなっているところの側に高層ビル、四十階が建っています。そこから、正直な話、迫撃砲なのかバズーカなのかわかりませんけれども、テロというか、そういうリスクで本省が、物理的にそういうものが建ってしまうこと自体が、日本はこういう民主主義の国家なのであり得なくはないわけなんですけれども、できれば周辺はセキュリティーを考えておく必要があったのではないかと思っているんですけれども、こういったことに対する備えというのは十分なのかどうか。言えないこともあるかもしれないんですけれども、この点を確認させてください。

岩屋国務大臣 防衛省本省が所在する市谷の施設における警備ですが、具体的な内容は、これは明かすと警備が警備になりませんので控えさせていただきたいと思いますが、言うまでもなく、我が国防衛のための重要な拠点でございますので、平素から必要な警備体制を維持しております。先般、門の中に人が入ってきてちょっと事件が起こりましたけれども、こういうことも踏まえて、今後ともしっかりとした警備体制をとっていきたいというふうに考えております。

 大変申しわけありませんが、その中身については控えさせていただきたいと思います。

杉本委員 念のためというか、十分注意をいただきたいということでございます。

 次に、イージス・アショアの関連についてでございますけれども、質問を二本にしていたんですけれども、一つにまとめさせていただいて。

 ルーマニア、実戦配備されていまして、そのアセットというのはアメリカ所有ということになっていますけれども、この守備範囲がどうなっているか、言える範囲で言っていただきたいのと、小野寺大臣は視察に行っていただけていなかったと思うんですけれども、やはり導入に当たっては現物を見ていただく。ハワイはお二方とも見ているのは存じ上げていますけれども。ぜひ、実戦配備の状況というのは、時間がうまく都合がつけば、ルーマニアの視察というのは行っていただく必要があると思っています。

 それともう一点は、日本の方の山口と秋田の配備の、まあ、候補地の調査段階ぐらいで、候補地伝達というのをされている段階ぐらいだと思いますけれども、二基配備されたときの守備範囲というのが、与那国から稚内まで全部カバーできているのかどうかを確認したいのと、逆に、一基にして、例えば北陸のどちらかに置いて、それで事が実は十分ではないのかなという思いもあるんですけれども、この点も含めて、予算削減、節約、予算委員会でもあるので、そういった意味で、総額をどうやって努力して削っていったらいいのか、こんな点も含めて、ちょっと二問まとめて御答弁いただければと思います。

岩屋国務大臣 幾つかのことを質問されたと思いますが、時間がないでしょうからそれぞれ簡潔に申し上げたいと思います。

 まず、ルーマニアなんですけれども、この守備範囲について日本の立場から申し上げるのは控えたいと思いますが、これは、中東地域から発射されるかもしれない弾道ミサイルの脅威から、ヨーロッパ、NATOの加盟国を防衛するためのものだというふうに私どもは認識をしております。この間、ハワイには私も行ってきましたが、機会があれば、ぜひルーマニアにも伺いたいなというふうに思っているところでございます。

 それから、イージス・アショア、二基導入する予定にしておりますけれども、いろいろ検討した結果、日本全体をカバーするためには、秋田そして山口、それぞれ新屋演習場、むつみ演習場に配備ができれば、これはまだ候補地でございまして、これから地元の皆さんにしっかり説明をして御理解をいただかなければなりませんが、この二カ所に配備できれば、委員がおっしゃるように、沖縄・与那国、北海道・稚内も含めて、我が国全域を常時継続的にカバーすることができるというふうに考えております。

 それから、アショアは高いのではないかという御指摘だろうと思いますが、二基の取得経費は二千四百四億円、三十年にわたる維持運用経費を足すと四千三百八十九億円ほどではないかと見積もっておりますが、例えば今最新のイージス艦は一隻で二千億円ぐらいするわけですね。それから、三十年間の運用でいうと、イージス艦で二隻でありますと七千億円ぐらいになるというふうに試算をしております。そういう意味でも、二基で、二十四時間三百六十五日、日本全体をカバーできる、しかも、イージス艦に比べても経費的にも十分優位性を持っているのではないか。しかし、全体の予算の節約、削減には今後ともしっかり努力をしていきたいと思っております。

杉本委員 ありがとうございます。

 やはりちょっと高いなというのは正直ありますし、アメリカに要請されると断りにくいという日本の事情というのもわからなくはないわけでございますけれども、まあ、それが全てというか。

 ただ、政権運営というのは大変だという部分も私は拝察していますので、官僚の方からは、サーズを例えば配備するコストの総額よりは……(発言する者あり)サーズじゃないですね。THAADを配備するよりはイージス・アショアを二基の方が安いんだという話も聞いていますので、とにかく予算削減には努めていただくということだけお願いしておきます。

 以上で岩屋大臣への質問は終わりなので、委員長、よろしければ。

野田委員長 では、岩屋大臣、御退室ください。

杉本委員 時間がなくなってきまして、毎度のことなんですが、石井大臣、恐縮です。

 茂木大臣を始め、生産性革命と言われて、交通渋滞、日本のへそ、愛知県、地元のことで恐縮ですけれども、一宮ジャンクションというのがいつも渋滞して、ボトルネックになっているという感じでございますし、交通事故の多発地帯でもございます。

 そんな観点から、名古屋高速の延伸、一宮線六キロ延伸というのが調査費がついた段階になっていますけれども、本当にこれは大事だと思っているんです、日本のへそとして、物流として。

 そういった意味で、東海北陸道木曽川インターとのこの名古屋高速の接続、竣工の見通し、具体的に時期はいつなのか、お答えできる範囲でお願いします。

石井国務大臣 御指摘いただきました名古屋高速の一宮東出口と東海北陸道の一宮木曽川インターの間の国道二十二号は、渋滞ポイントが連続をしておりまして、渋滞解消や交通安全の観点で課題が大きいと認識をしております。私も昨年、岐阜に行った帰りといいますか、岐阜に行った際に現地を通過いたしまして、状況を確認してまいりました。

 このため、国や愛知県などの関係者から成ります渋滞解消の検討会を平成二十九年に設置をしておりまして、名古屋高速一宮線と東海北陸道との接続を含めまして、今、対策案の検討を行っているところでございます。

 引き続き、地域の御意見も踏まえながら、対策案の具体化に向けて検討を進めてまいりたいと考えています。

杉本委員 石井大臣への質問は以上で終わりですので、委員長、よろしければ。

野田委員長 ということなので、石井大臣も御退室ください。

杉本委員 ありがとうございました。

 岐阜までとは私はお願いしていなくて、渋滞解消は一宮の中でというか、なので、ちょっとそこは予算の関係もあるので、私は予算節約を常に言っていますので、私のお願いはそこまででということです。

 次に、質問を幾つか飛ばしますけれども、皆さんのお手元にお配りした資料、ワニの口、ページ五、それからページ六、円グラフ、お手元に皆さんあると思うんですが、これは大臣は御存じないと思うんですよ。総理も御存じないと思うんですよ。私、質問しなきゃと思って財務省のホームページを見たら、この円グラフが出てきて唖然としたんですね、正直。

 それで、私の親しいエコノミスト、三人以上、さすがにこれはないだろう、杉本と。今まで俺が使ってきたのは実額だぞ、それが、消費税対策の金額を抜いた円グラフがここに出てきていていいのかと。必ず、エコノミストとしても、自分のデータ、きちっと修正をかけて、自分のエコノミストとしての、世間に対する講演会だとか説明で使わなきゃいけない、百一兆五千と九十九兆の話でございますけれども。

 これは、大臣が命令したとは全く思えません。むしろ、財務省さんが、去年の文書改ざんのことがあって、やはり矜持を持って、天下の大蔵省、財務省がしっかり仕事をするという意味では、そんたくがあってはならないと私はつくづく思っているんですけれども、民間のエコノミストから、きのうもかなり言われました。

 一体、誰が消費税対策を抜いた金額を円グラフにして、子供のころというか、私もサラリーマンをしていて、日本の政治はどうなっているのかなと思って資料を当たってみたら、実額で円グラフで描くのは、それは常識ですよね。それを、なぜこの九十九兆という数字の円グラフになっているのか。本当にそんたくのし過ぎじゃないかと。

 うえの副大臣も御存じない話ではないかと思うんですけれども、むしろ、これは官僚の太田さんや星野さんに、どなたが指示をしてこのグラフをつくったのか。主計局長とか主税局長の知らないところで、課長クラスなのか課長補佐クラスが、この三十一年度の予算案のポイントというやつを勝手につくって勝手に掲示したのか、いかがなのか。ぜひ事実関係を確認させてください。

太田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、百一兆という数字が重要であることは重々承知をしております。そういう意味で、円グラフと同時に、細かい数字の表もその前後につけておきまして、それでは九十九兆の世界と百一兆の世界、両方示しているわけでございます。

 それで、もちろん実額の数字という意味で百一兆ということが重要であり、我々も当然それを認識しているわけですが、円グラフの世界は、その前年との比較という面と、その前のときの比較ということと、もう一つは、円グラフというのは、結局、そのうちで社会保障がどれぐらいの構成を占めている、あるいは公共事業がどれぐらいの構成を占めているということを示すという観点が大きいので、そういう観点から、そういう意味で、円グラフの世界は通常の世界をごらんいただくということで、そういう資料をつくっていたということでございます。

杉本委員 昭和五十八年の入省のエースがそういう答弁をされるのは、本当に、私は昭和五十八年の端くれですけれども、国民の一人として残念でなりませんよ、天下の大蔵省、財務省が。もう悲しいですよ。鴻池先生も泣いていると思います。(発言する者あり)過去にないでしょう。

 それで、もう一つのページ五を見てください、皆さん。ワニの口が、実線が九十九兆ですよ。点線が百一兆ですよ。

 これをぜひNHKも取り上げてほしいですけれども、なかなかテレビに出られないので。それは余談ですが。

 では、過去の消費税対策をやったときに、数字をへこませているんですか、このワニの口の方の折れ線グラフは。今、円グラフの説明をされたけれども、折れ線グラフは、過去、消費税対策を打ったときの金額を減らして表示しているんですか。もう残念でならないですよ。

 この後は、川内先生とか、そういう立派な先生方にこういう質疑はお任せしたいと思いますが、私は大臣に、これはやはり民間が、さすがにこれはないだろうとエコノミストたちがたくさん言っています。

 私のお願いとしては、大臣の裁量で、説明は表があるからいいでしょう、円グラフは全体観です、こういうお話なんですけれども、過去の連続性からいって、円グラフで実数を出しているんですよ。だから、二つ出す、せめて。やり直せとは言わないので、もう一つ実数の円グラフを出すように、これは副総理、財務大臣として、実際の安倍政権を支えていらっしゃるのは、いつも申し上げていますけれども、麻生大臣だと私は本当に思っているので、ぜひこれはもう一つ表をつくらせるというお答えをいただきたいんですが、いかがでしょうか。

麻生国務大臣 もう一個、円グラフのやつを、百一兆のやつをつくれという話ですか。(杉本委員「そうです」と呼ぶ)はい、やります。

杉本委員 ありがとうございます。

 文書を読まずにいつも答弁いただいている麻生元総理でいらっしゃると思います。ありがとうございます。

 以上で私の質問を終わります。皆さん、御清聴ありがとうございました。

野田委員長 これにて杉本さんの質疑は終了いたしました。

 次回は、明二十二日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後七時三十六分散会


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