衆議院

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第14号 平成31年2月28日(木曜日)

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平成三十一年二月二十六日(火曜日)委員長の指名で、次のとおり分科員及び主査を選任した。

 第一分科会(皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府、復興庁及び防衛省所管並びに他の分科会の所管以外の事項)

   主査 中山 泰秀君

      石破  茂君    小野寺五典君

      河村 建夫君    小川 淳也君

      岡本 三成君    松原  仁君

 第二分科会(総務省所管)

   主査 坂本 哲志君

      奥野 信亮君    野田 聖子君

      平沢 勝栄君    早稲田夕季君

      奥野総一郎君

 第三分科会(法務省、外務省及び財務省所管)

   主査 井野 俊郎君

      衛藤征士郎君    村上誠一郎君

      山口  壯君    武内 則男君

      渡辺  周君

 第四分科会(文部科学省所管)

   主査 田野瀬太道君

      秋本 真利君    伊藤 達也君

      吉野 正芳君    川内 博史君

      太田 昌孝君

 第五分科会(厚生労働省所管)

   主査 後藤 茂之君

      石崎  徹君    鈴木 俊一君

      野田  毅君    大串 博志君

      宮本  徹君

 第六分科会(農林水産省及び環境省所管)

   主査 堀内 詔子君

      笹川 博義君    田中 和徳君

      山本 有二君    後藤 祐一君

      藤野 保史君

 第七分科会(経済産業省所管)

   主査 宮下 一郎君

      小田原 潔君    古屋 圭司君

      山本 幸三君    逢坂 誠二君

      階   猛君    浦野 靖人君

 第八分科会(国土交通省所管)

   主査 伊藤  渉君

      今村 雅弘君    竹本 直一君

      盛山 正仁君    本多 平直君

      西岡 秀子君

平成三十一年二月二十八日(木曜日)

    午前八時五十八分開議

 出席委員

   委員長 野田 聖子君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 田中 和徳君

   理事 堀内 詔子君 理事 宮下 一郎君

   理事 逢坂 誠二君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    伊藤 達也君

      石崎  徹君    石破  茂君

      今村 雅弘君    衛藤征士郎君

      小田原 潔君    小野寺五典君

      大岡 敏孝君    大塚  拓君

      奥野 信亮君    河村 建夫君

      木村 次郎君    笹川 博義君

      鈴木 俊一君    田野瀬太道君

      竹本 直一君    冨樫 博之君

      中山 泰秀君    野田  毅君

      平沢 勝栄君    藤丸  敏君

      古屋 圭司君    松本 洋平君

      宮澤 博行君    村上誠一郎君

      盛山 正仁君    八木 哲也君

      山口  壯君    山本 幸三君

      山本 有二君    吉野 正芳君

      阿部 知子君    小川 淳也君

      大串 博志君    岡本あき子君

      金子 恵美君    川内 博史君

      武内 則男君    長妻  昭君

      長谷川嘉一君    本多 平直君

      松田  功君    宮川  伸君

      早稲田夕季君    奥野総一郎君

      後藤 祐一君    階   猛君

      西岡 秀子君    原口 一博君

      山井 和則君    太田 昌孝君

      岡本 三成君    中野 洋昌君

      赤嶺 政賢君    藤野 保史君

      宮本  徹君    浦野 靖人君

      遠藤  敬君    松原  仁君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣         石田 真敏君

   外務大臣         河野 太郎君

   文部科学大臣       柴山 昌彦君

   厚生労働大臣       根本  匠君

   農林水産大臣       吉川 貴盛君

   経済産業大臣       世耕 弘成君

   国土交通大臣       石井 啓一君

   防衛大臣         岩屋  毅君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (復興大臣)       渡辺 博道君

   国務大臣         宮腰 光寛君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君

   国務大臣         片山さつき君

   財務副大臣       うえの賢一郎君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君

   会計検査院事務総局第二局長            原田 祐平君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  原  宏彰君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       植田  浩君

   政府参考人

   (人事院事務総局職員福祉局長)          合田 秀樹君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   海堀 安喜君

   政府参考人

   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        小野田 壮君

   政府参考人

   (内閣府子ども・子育て本部審議官)        三浦健太郎君

   政府参考人

   (総務省大臣官房政策立案総括審議官)       横田 信孝君

   政府参考人

   (総務省大臣官房地域力創造審議官)        佐々木 浩君

   政府参考人

   (総務省自治行政局長)  北崎 秀一君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    小山 太士君

   政府参考人

   (法務省入国管理局長)  佐々木聖子君

   政府参考人

   (財務省大臣官房長)   矢野 康治君

   政府参考人

   (文部科学省初等中等教育局長)          永山 賀久君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房長) 定塚由美子君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       高橋 俊之君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  宇都宮 啓君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            土屋 喜久君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           浜谷 浩樹君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           谷内  繁君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 藤澤 勝博君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           島田 勘資君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        塚原 浩一君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  石田  優君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房長)   武田 博史君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房審議官) 深澤 雅貴君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局長)  槌道 明宏君

   政府参考人

   (防衛省整備計画局長)  鈴木 敦夫君

   政府参考人

   (防衛省人事教育局長)  岡  真臣君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局長)  中村 吉利君

   政府参考人

   (防衛装備庁長官)    深山 延暁君

   参考人

   (毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会委員長)            樋口 美雄君

   参考人

   (統計委員会委員長)   西村 清彦君

   参考人

   (元厚生労働省政策統括官)            酒光 一章君

   参考人

   (厚生労働省前政策統括官)            大西 康之君

   参考人

   (前内閣総理大臣秘書官) 中江 元哉君

   参考人

   (元厚生労働省大臣官房統計情報部長)       姉崎  猛君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十七日

 辞任         補欠選任

  衛藤征士郎君     神田 憲次君

  竹本 直一君     小寺 裕雄君

  野田  毅君     木村 哲也君

  平沢 勝栄君     高木  啓君

  古屋 圭司君     鈴木 隼人君

  岡本 三成君     佐藤 英道君

  伊藤 達也君     杉田 水脈君

  今村 雅弘君     田所 嘉徳君

  木村 哲也君     佐々木 紀君

  村上誠一郎君     務台 俊介君

  山本 幸三君     小林 史明君

  山本 有二君     宮澤 博行君

  吉野 正芳君     斎藤 洋明君

  小川 淳也君     森山 浩行君

  本多 平直君     亀井亜紀子君

  早稲田夕季君     西村智奈美君

  西岡 秀子君     関 健一郎君

  太田 昌孝君     高木美智代君

  佐藤 英道君     岡本 三成君

  宮本  徹君     畑野 君枝君

  浦野 靖人君     丸山 穂高君

  小寺 裕雄君     神山 佐市君

  武内 則男君     櫻井  周君

  西村智奈美君     山崎  誠君

  森山 浩行君     宮川  伸君

  岡本 三成君     古屋 範子君

  高木美智代君     浜地 雅一君

  丸山 穂高君     浦野 靖人君

  鈴木 隼人君     繁本  護君

  高木  啓君     小倉 將信君

  亀井亜紀子君     伊藤 俊輔君

  櫻井  周君     落合 貴之君

  後藤 祐一君     浅野  哲君

  関 健一郎君     岡本 充功君

  古屋 範子君     岡本 三成君

  畑野 君枝君     高橋千鶴子君

  杉田 水脈君     古田 圭一君

  落合 貴之君     中谷 一馬君

  川内 博史君     金子 恵美君

  宮川  伸君     村上 史好君

  山崎  誠君     松田  功君

  奥野総一郎君     小宮山泰子君

  浦野 靖人君     足立 康史君

  金子 恵美君     堀越 啓仁君

  中谷 一馬君     道下 大樹君

  村上 史好君     寺田  学君

  浅野  哲君     小熊 慎司君

  岡本 充功君     日吉 雄太君

  高橋千鶴子君     田村 貴昭君

  河村 建夫君     鬼木  誠君

  大串 博志君     中川 正春君

  寺田  学君     石川 香織君

  堀越 啓仁君     山本和嘉子君

  小熊 慎司君     緑川 貴士君

  小宮山泰子君     山井 和則君

  足立 康史君     森  夏枝君

  神田 憲次君     小林 鷹之君

  古田 圭一君     上杉謙太郎君

  宮澤 博行君     大隈 和英君

  岡本 三成君     佐藤 英道君

  浜地 雅一君     太田 昌孝君

  森  夏枝君     足立 康史君

  務台 俊介君     高村 正大君

  中川 正春君     尾辻かな子君

  階   猛君     稲富 修二君

  日吉 雄太君     城井  崇君

  緑川 貴士君     津村 啓介君

  山井 和則君     山岡 達丸君

  伊藤 俊輔君     松平 浩一君

  尾辻かな子君     岡本あき子君

  松田  功君     大河原雅子君

  山本和嘉子君     阿久津幸彦君

  稲富 修二君     白石 洋一君

  山岡 達丸君     近藤 和也君

  足立 康史君     串田 誠一君

  大隈 和英君     船橋 利実君

  小林 鷹之君     中曽根康隆君

  鈴木 俊一君     和田 義明君

  道下 大樹君     神谷  裕君

  城井  崇君     青山 大人君

  近藤 和也君     奥野総一郎君

  太田 昌孝君     遠山 清彦君

  藤野 保史君     宮本 岳志君

  上杉謙太郎君     尾身 朝子君

  阿久津幸彦君     矢上 雅義君

  石川 香織君     阿部 知子君

  大河原雅子君     初鹿 明博君

  青山 大人君     西岡 秀子君

  遠山 清彦君     稲津  久君

  串田 誠一君     井上 英孝君

  石破  茂君     古賀  篤君

  小倉 將信君     門  博文君

  初鹿 明博君     早稲田夕季君

  矢上 雅義君     横光 克彦君

  津村 啓介君     浅野  哲君

  宮本 岳志君     赤嶺 政賢君

  尾身 朝子君     穂坂  泰君

  小林 史明君     国光あやの君

  和田 義明君     渡辺 孝一君

  阿部 知子君     池田 真紀君

  神谷  裕君     福田 昭夫君

  井上 英孝君     串田 誠一君

  国光あやの君     神谷  昇君

  池田 真紀君     森山 浩行君

  福田 昭夫君     吉田 統彦君

  横光 克彦君     山本和嘉子君

  浅野  哲君     大西 健介君

  白石 洋一君     源馬謙太郎君

  赤嶺 政賢君     穀田 恵二君

  鬼木  誠君     岡下 昌平君

  門  博文君     津島  淳君

  渡辺 孝一君     田畑 裕明君

  岡本あき子君     尾辻かな子君

  吉田 統彦君     中谷 一馬君

  佐藤 英道君     中野 洋昌君

  田所 嘉徳君     今枝宗一郎君

  津島  淳君     宮路 拓馬君

  穂坂  泰君     青山 周平君

  中谷 一馬君     高井 崇志君

  稲津  久君     浜地 雅一君

  中野 洋昌君     鰐淵 洋子君

  古賀  篤君     大野敬太郎君

  田畑 裕明君     三ッ林裕巳君

  船橋 利実君     藤井比早之君

  源馬謙太郎君     斉木 武志君

  浜地 雅一君     高木美智代君

  鰐淵 洋子君     中野 洋昌君

  今枝宗一郎君     宮崎 政久君

  大野敬太郎君     中谷 真一君

  岡下 昌平君     黄川田仁志君

  神谷  昇君     岩田 和親君

  神山 佐市君     加藤 鮎子君

  高村 正大君     三谷 英弘君

  佐々木 紀君     木村 弥生君

  斎藤 洋明君     古川  康君

  三ッ林裕巳君     安藤 高夫君

  宮路 拓馬君     西田 昭二君

  高井 崇志君     道下 大樹君

  高木美智代君     浜地 雅一君

  中野 洋昌君     鰐淵 洋子君

  加藤 鮎子君     泉田 裕彦君

  黄川田仁志君     大西 宏幸君

  中曽根康隆君     井林 辰憲君

  藤井比早之君     細田 健一君

  田村 貴昭君     宮本  徹君

  青山 周平君     伊藤 達也君

  安藤 高夫君     鈴木 俊一君

  井林 辰憲君     衛藤征士郎君

  泉田 裕彦君     竹本 直一君

  岩田 和親君     山本 幸三君

  大西 宏幸君     河村 建夫君

  木村 弥生君     野田  毅君

  繁本  護君     古屋 圭司君

  中谷 真一君     石破  茂君

  西田 昭二君     平沢 勝栄君

  古川  康君     吉野 正芳君

  細田 健一君     山本 有二君

  三谷 英弘君     村上誠一郎君

  宮崎 政久君     今村 雅弘君

  尾辻かな子君     大串 博志君

  松平 浩一君     本多 平直君

  道下 大樹君     武内 則男君

  森山 浩行君     小川 淳也君

  山本和嘉子君     川内 博史君

  大西 健介君     後藤 祐一君

  斉木 武志君     階   猛君

  浜地 雅一君     太田 昌孝君

  鰐淵 洋子君     岡本 三成君

  穀田 恵二君     藤野 保史君

  串田 誠一君     浦野 靖人君

同月二十八日

 辞任         補欠選任

  秋本 真利君     大塚  拓君

  石破  茂君     八木 哲也君

  今村 雅弘君     木村 次郎君

  河村 建夫君     松本 洋平君

  山本 有二君     冨樫 博之君

  吉野 正芳君     宮澤 博行君

  武内 則男君     長妻  昭君

  早稲田夕季君     宮川  伸君

  奥野総一郎君     原口 一博君

  後藤 祐一君     山井 和則君

  岡本 三成君     中野 洋昌君

  宮本  徹君     赤嶺 政賢君

  浦野 靖人君     遠藤  敬君

同日

 辞任         補欠選任

  大塚  拓君     秋本 真利君

  木村 次郎君     大岡 敏孝君

  冨樫 博之君     藤丸  敏君

  松本 洋平君     河村 建夫君

  宮澤 博行君     吉野 正芳君

  八木 哲也君     石破  茂君

  長妻  昭君     松田  功君

  宮川  伸君     岡本あき子君

  原口 一博君     奥野総一郎君

  山井 和則君     後藤 祐一君

  中野 洋昌君     岡本 三成君

  赤嶺 政賢君     宮本  徹君

  遠藤  敬君     浦野 靖人君

同日

 辞任         補欠選任

  大岡 敏孝君     今村 雅弘君

  藤丸  敏君     山本 有二君

  岡本あき子君     長谷川嘉一君

  松田  功君     阿部 知子君

同日

 辞任         補欠選任

  阿部 知子君     金子 恵美君

  長谷川嘉一君     早稲田夕季君

同日

 辞任         補欠選任

  金子 恵美君     武内 則男君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 平成三十一年度一般会計予算

 平成三十一年度特別会計予算

 平成三十一年度政府関係機関予算

 主査からの報告聴取


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     ――――◇―――――

野田委員長 これより会議を開きます。

 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、参考人として統計委員会委員長西村清彦さん、毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会委員長樋口美雄さん、前内閣総理大臣秘書官中江元哉さん、元厚生労働省政策統括官酒光一章さん、元厚生労働省大臣官房統計情報部長姉崎猛さん、厚生労働省前政策統括官大西康之さんの出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官原宏彰さん、内閣官房内閣人事局人事政策統括官植田浩さん、人事院事務総局職員福祉局長合田秀樹さん、内閣府政策統括官海堀安喜さん、内閣府子ども・子育て本部統括官小野田壮さん、内閣府子ども・子育て本部審議官三浦健太郎さん、総務省大臣官房政策立案総括審議官横田信孝さん、総務省大臣官房地域力創造審議官佐々木浩さん、総務省自治行政局長北崎秀一さん、法務省入国管理局長佐々木聖子さん、財務省大臣官房長矢野康治さん、文部科学省初等中等教育局長永山賀久さん、厚生労働省大臣官房長定塚由美子さん、厚生労働省健康局長宇都宮啓さん、厚生労働省子ども家庭局長浜谷浩樹さん、厚生労働省社会・援護局長谷内繁さん、厚生労働省政策統括官藤澤勝博さん、経済産業省大臣官房審議官島田勘資さん、国土交通省水管理・国土保全局長塚原浩一さん、国土交通省住宅局長石田優さん、防衛省大臣官房長武田博史さん、防衛省大臣官房審議官深澤雅貴さん、防衛省防衛政策局長槌道明宏さん、防衛省整備計画局長鈴木敦夫さん、防衛省人事教育局長岡真臣さん、防衛省地方協力局長中村吉利さん、防衛装備庁長官深山延暁さんの出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長原田祐平さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野田委員長 これより統計問題・諸課題についての集中審議を行います。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大塚拓さん。

大塚(拓)委員 おはようございます。自由民主党の大塚拓でございます。

 きょうは、統計問題・諸課題に関する集中審議ということで、厚生労働省の統計問題を取り上げたいと思いますけれども、この問題、正直言って大変根が深い、与党としても大きな問題だというふうに認識をしているわけでございます。

 この問題、しっかり解明をして根を絶たなければならない、このように思っているわけでありますが、しかし、ちょっと残念なのは、このところ、一部の方々が陰謀論のようなものを一生懸命吹聴しておられまして……(発言する者あり)これは誰でしょうね。陰謀論というのがあるんですよ。それで、内容は、官邸が介入して統計のとり方を都合よくねじ曲げたんじゃないか、こういうことをおっしゃっているわけであります。これは極めて残念と言わざるを得ません。

 何が残念かというと、このことによって、論点が完全に本質からずれてしまっているんです。こんなことでは本質を解明することができない。そして、多分、テレビを見ている方々も、これを見ていて、何を本当に国会では議論しているのかなと、わからなくなっちゃっているんじゃないかと思うんですよね。恐らく皆さんも……(発言する者あり)

野田委員長 お静かにしてください。

大塚(拓)委員 地元に帰ると、統計問題、何が問題なの、よくわからないんだよね、こういう声をよく聞かれるのではないかと思います。

 そこで、ちょっと議論を整理しなきゃいけない、このように思っているわけでございます。

 まず、ポイントは、経済統計というのは、いかなる統計もその統計特有の癖を持っているということであります。経済の専門家、エコノミストなどは、この癖をしっかり踏まえた上で、実態と何が違うのか、これをしっかり読み解いていく、こういう作業が必要になるわけであります。

 中でも、この毎月勤労統計、今回問題になっている統計でありますけれども、これが非常に癖があるというのはよく知られている問題であります。

 二年から三年に一度、サンプル、調査対象を一斉にがらっと入れかえるということをこの毎勤統計ではやっているわけですけれども、このおかげで、データが二、三年に一度がくっと大きな段差ができる、こういう問題がございます。これは本当に昔からよく知られていて、統計の読み方みたいな教科書を見ても書いてあるほどであります。これを知らなかったら、エコノミスト、プロとは言えないんじゃないかというぐらい知られている問題であるわけであります。

 一方で、ほかの政府の統計がどうなっているかというと、これは、そういうがくっと段差が起きるようなことがないように、毎年部分的に少しずつ入れかえていく、これをローテーションサンプリングというふうにいうわけですけれども、でありますとか、あるいは、半年とか一年という短い期間でサンプルを入れかえることで、一気に大きな段差がたまらないようにしていく、こういう工夫を普通はしているんです。

 ところが、この毎月勤労統計はそうなっていなかった、重要な統計であるにもかかわらず、そうなっていなかったということがございました。そうした意味で、毎月勤労統計は、改革のおくれた統計の代表選手と言ってもいい状況であったわけでございます。

 この毎勤統計、やっと平成三十年から統計のとり方が見直されて、経済実態とまたこの統計というのが大きく乖離をしないような仕組みが導入をされました。

 私は、このことは、統計ユーザーにとっても大変利便性も高くなって使いやすくなりましたし、よい改革だったであろうというふうに思っているわけでありますけれども、厚生労働大臣の御見解を伺いたいと思います。

根本国務大臣 委員が見事に分析していただきました。そのとおりなんです。

 ほかの統計は、半年とか一年ごとに標本層を入れかえるので、いわゆる段差というのは生じないんですが、毎月勤労統計だけは、委員よく勉強していただいたと思います、二年から三年に一遍、がらっと入れかえるものだから、段差というのが生じるんですね。段差というのが生じて、その間、指数を遡及して改定しちゃうものだから、利用者にとっては非常にわかりにくい。これは、長年、課題として指摘されておりました。

 つまり、そういう課題を抱えている統計ですから、我々は、統計委員会等との議論も経ながら、平成三十年の毎月勤労統計を見直しました。

 これは、サンプルの部分入れかえ方式を取り入れる、これによって段差が少なくなりますから、縮小しますから、経済実態をより的確に反映する。もう一つは、がらっと今までの指数というものを入れかえるかどうか、これについては、賃金や労働時間の指数の遡及改定を行わないで、統計ユーザーの目線で見て、よりわかりやすいものにする。これは統計の専門的、客観的な観点から議論をしていただいて、こういう統計がより精度が高いし、利用者にとってわかりやすいだろうということで、これは見直しをいたしました。

 ですから、今回の見直しは、長年にわたって、サンプルの全部入れかえ方式をとることによるさまざまな課題を抱えてきた毎月勤労統計において、平成二十六年から、統計全体で、統計委員会で公的統計の整備についてはレビューしよう、その流れの中で、二十七年にレビューした上で、その後、専門的な議論をしながら、今回の新たな見直しをしたものであります。これは統計の質という観点から以前より改善されるものであって、統計委員会においても改めて評価をいただいているところであります。

大塚(拓)委員 そうなんです。これはやっと直されるべきものが直ったということで、正しい方向の改革であったというふうに思うわけであります。

 もう一つ、メール問題というのがございます。

 これは、平成二十七年九月に厚生労働省の課長補佐が毎月勤労統計の改善に関する検討会の座長に対して送ったメール、これが官邸の介入の証拠ではないか、こういう主張でありますけれども、これは時系列で見ると完全におかしいんです。

 そもそも、政府を挙げて統計の改革を進めようという、これは安倍政権で力を入れて取組をしているわけでありますけれども、この動きは、この二十七年九月よりも前からあったわけであります。

 毎勤統計の改善の必要性というのは、今も指摘もありましたように、もともと広く知られていることでもありますし、統計を所管している総務省でも、もっと早いタイミングで、これは改善しなきゃいけないということを認識していたのではないだろうかというふうに思うわけでございます。

 そこで、質問をいたしますけれども、総務省において、実際に、毎月勤労統計の改革の必要性、これはいつテーブルにのって動き始めたのかを伺いたいと存じます。

横田政府参考人 お答えいたします。

 平成二十六年三月に閣議決定されました公的統計の整備に関する基本的な計画により、統計委員会設置以降一度も審議されていない基幹統計、これを私ども、いわゆる未諮問基幹統計と申しておりますが、これについて、統計委員会が能動的に確認する仕組みを設け、その改善を図ることとしたところでございます。

 これを受けまして、平成二十六年十一月でございますけれども、統計委員会の基本計画部会におきまして、未諮問基幹統計の審議スケジュールが決定されました。その中で、毎月勤労統計については平成二十七年度に審議することとされたところでございます。

大塚(拓)委員 そうなんです。要するに、総務省の統計委員会のテーブルにぽんとのったのは平成二十六年の十一月であります。これは、二十七年九月のメールの時期や、あるいは平成二十七年三月に総理秘書官へ説明があったという時期があるわけですが、それよりも早い時期に既にテーブルにのっていたんです。すなわち、官邸の介入を待つまでもなく、当然の改革ということでこれは動き始めていたというのが実態であるわけでございます。

 こうした点を考えれば、陰謀論というのは、はっきり言って無理があると言わざるを得ないというふうに思います。

 では、何が問題だったのかということを改めておさらいをしたいと思いますけれども、この問題の本丸は、平成十六年に厚生労働省が、東京都の五百人以上の事業所の調査方法を公表しているのと違う方法に無断で変更した上、統計上必要な復元という処理がありますけれども、これを行わず、その後もずっとこれを放置し、虚偽の説明までしていた、これが問題の本丸であるわけでございます。これは、正直言って、根が深い問題であると言わざるを得ないわけであります。

 これに関して、昨日、特別監察委員会による追加報告書が公表をされました。

 一部紹介をいたしますと、「公的統計の意義やその重要性に対する意識の低さが際立っている」「誤りを改めることに伴う業務量の増加や煩雑さを避けたいといった動機などにより、」「不適切な取扱いを放置し、また、これを公にすることを怠った者もいる。」「甚だしい職務怠慢」「公務員として到底許されるものではない。」また、統計を統括する幹部職員すらも、報告を受けながら指示もフォローもしないという事象は厚労省の姿勢を象徴しており、「省全体としての責任は極めて大きい。」厳しく糾弾をされております。私も全く同感であります。

 大臣、この追加報告書、どのように受けとめておられるか、また、これを受けてどのように改善をしていかれるのか、問題に取り組んでいかれるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

根本国務大臣 今委員から報告書の中身についてお話がありました。私もそのとおりだと思います。

 追加報告においては、公的統計の意義やその重要性に対する意識の低さ、幹部職員の公的統計に対する無関心、組織としてのガバナンスの欠如等が厳しく指摘されております。真摯に受けとめたいと思います。

 そして、私の職責は、厚生労働省の統計への信頼回復や、今回の事案の再発防止に向けて行動をとる、そして、それが、当然のことながら、厚生労働大臣たる私の責務だと思います。

 今回の報告書を踏まえ、厚生労働省として、統計に対する姿勢を根本から正し、再発防止を徹底するとともに、私が先頭に立って、厚生労働行政の重みに対応したしっかりとした組織のガバナンスを確立していきたいと考えています。

大塚(拓)委員 報告書を受けて翌日でありますので、まあ、やむを得ないところもあるかもしれませんが、もう少し具体的な再発防止策を取りまとめをしていただかないといけない、私はこのように思っております。正直言って、この問題は、士気の下がり切った組織の典型的な問題のあらわれ方ではないかなというふうに感じております。

 お手元に資料を配付させていただいておりますけれども、「国の統計職員数の推移」という表でございます。パネルがないので、テレビをごらんの方、ちょっと恐縮でありますけれども。

 政府全体の統計職員の数、これは長年にわたりずっと減らされ続けてきたわけであります。これは、正直言って日本の悪いところだなと思いますけれども、裏方の仕事、こういうところにどうしても予算とか定員が回っていかない。これはほかの部門でも起きていることであると認識をしておりますけれども、統計部門も例に漏れず、ずっと職員数が減らされ続けてきた。安倍政権になって統計を強化するという取組を始めてから、これは総務省などでは明確に職員数増加に転じておりますし、ほかの役所でも、増加か、少なくとも下げどまった。こういう中、厚生労働省だけ突出して、この三十一年予算でも人が減っているという状況が続いているわけであります。

 これでは、厚生労働省の統計部門、士気が下がるのも当然でありますし、規律が緩むのも、これはもうやむを得ない。厚労省の姿勢そのものがあらわれていると私は思うわけでございます。ここを根本から改めなければいけないわけであります。

 ただ、政府全体も、増加に転じたとはいっても、微増にとどまっているわけであります。平成三十一年の予算では、統計職員、千九百五十四人ということになっております。私は、これは本来、日本ぐらいのサイズの国であれば、あるべき水準から見てまだまだ不十分だ、こういう印象を持っておりますけれども、諸外国ではどんな人員、体制でやっているか、お答えをいただきたいと思います。総務省、お願いいたします。

横田政府参考人 お答えいたします。

 国によって公的部門の職員数あるいは統計調査の実施方法などが異なるため、統計職員数を諸外国と単純に比較することはなかなか難しいところがございます。

 その上で申し上げますと、これはホームページの情報でございますけれども、米国の統計職員数は九千人程度、カナダであると五千人程度ということになっておりまして、それと比較いたしますと我が国の統計職員数は少ないということになろうかと思います。

大塚(拓)委員 アメリカ九千人、カナダ五千人、我が国千九百五十四人。これはやはりどうしても少ないと言わざるを得ないわけであります。

 特に、私、これはエピソードベースで恐縮でありますけれども、いろいろ政府と話をしていて、中を見て思いますのは、専門性の高い職員が特に手薄なんじゃないか、こんなふうに思っております。統計であればいわゆる数理系の職員の数、これが少ないので、そこにしわ寄せが物すごく行っているというのが見ていて思います。

 それから、EBPM、統計などに基づいて政策を立案していこうという取組も今進めているわけでありますけれども、EBPMを進めるには、作成された統計を正しく分析して活用する専門性を持った、経済学の高い素養を持った人材、これは博士号とか修士号というレベルの人材が必要になりますが、これが圧倒的に日本の場合少ないんじゃないかな、こういうふうに思っているわけであります。

 これはちょっと、時間もありますので、質問しようかと思いましたけれども結論だけ御紹介しますと、こうした数理系の職員が何人政府にいるのか、経済学の高い素養、博士レベル、修士レベル、何人いるのか。これは日本政府として数字が把握できておらないという問題がございます。これはしっかりまず数字を把握して、例えば、麻生大臣もうなずいていただいておりますけれども、財務省にもそういう職員が大勢いなければいけないはずであります。こういった専門性の高い職員をしっかりと手当てをしていく必要があるのではないかな、このように思っております。

 そこで、御質問ですけれども、統計改革とかEBPMの推進、これは我が国にとって極めて重要性の高い問題であります。しかし、そのために必要な人員、特に専門性の高い人材、それから予算、こういったリソースが確保されないと、こうした改革は実現できないわけであります。今後、専門人材などを含めて、リソースをしっかり確保していってほしいと思いますけれども、これは統計を所管している総務大臣に意気込みをまずお伺いしたいと存じます。

石田国務大臣 御指摘のように、我が国の統計部門は諸外国に比べまして少ない人員で業務を遂行しておりまして、統計委員会からも、統計リソースの重点配分について建議をいただいているところであります。

 このような中、御指摘のような専門人材を積極的に活用していくことの重要性を改めて実感したところであり、これに取り組んでいく必要があると考えております。

大塚(拓)委員 今回の毎月勤労統計の問題にも、これは背景に、長年にわたって、定員、予算というものが切り詰められてきたということがあります。また、今、力を入れて進めようとしている統計改革、それからEBPM、証拠に基づいた政策立案、これを進めていくためにも、統計部局のみならず、政策部局においても専門的な人材を多く配置をしていく必要があります。必要な定員、予算も確保しなければならない。

 今、総務大臣から意気込みをいただきましたけれども、実態は、これは政府全体の定員の問題などがあって、なかなか進めるのに困難が伴うわけでございます。ぜひ総理から、関係各府省、関係部局に対して強く御指導いただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 少子高齢化の進展や厳しい財政状況に直面する中で、限られた資源を有効に活用していくためには、議員御指摘のとおり、統計担当部局だけでなく、政策立案担当部局も含めて統計データを積極的に利用して、証拠に基づく行政、EBPMを推進していくことが必要であります。

 このため、委員御指摘のとおり、データに基づき合理的な思考で課題を解決できる分厚い人材層を総合的に構築していくことが必要であります。政府においては、昨年、こうした人材の確保、育成等に関する方針を策定しており、また統計委員会からも、予算、人員などのリソースの重点配分に関する建議をいただいたところでありますが、各府省におけるこれらの取組を更に進めてまいりたいと思います。

 また、統計委員会では、今回の統計をめぐる問題を受けて、これら不適切な措置にどのような背景があったのかについて、職員の業務の実態や予算、人員等のリソースの配分の状況、また、調査対象、調査方法等の統計業務のあり方を含めて検証を行うこととしております。

 この結果も踏まえ、こうした問題を二度と起こさないとの決意のもと、総合的な対策を講じてまいる考えでございます。

大塚(拓)委員 終わります。

野田委員長 これにて大塚さんの質疑は終了いたしました。

 次に、中野洋昌さん。

中野委員 兵庫八区、尼崎市選出、公明党の中野洋昌でございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 まず冒頭、昨日発表されました毎月勤労統計に関する特別監察委員会の追加報告書につきまして質問をいたします。

 前回の報告書もそうなんですけれども、この報告書を読みまして改めて思いますことは、平成十六年以降、長年続いてきたこの統計の不適切な処理の事案につきまして、厚労省の仕事ぶりが余りにもずさんである、この一言に尽きるというふうに思います。多くの担当者が、おかしいなと思いながら何もしてこなかった、影響は小さいだろう、忙しいから仕方ないだろう、こういういろいろな理由で何もせず、そして、重大なことに、そのことについて厚生労働省がうそをついていた、虚偽を言っていた。これは、私は大変に重大なことだというふうに思います。

 こうした事態を長年、幹部も組織も全くチェックをできてこなかった。延べ二千万人を超える国民の皆様が本来受け取れるべき給付、これが少なくなってしまった。どうして、そういうことが起こると、そこに思いが至らなかったのか。私は、無責任にもほどがあり、厚労省はいいかげんにしろ、このように申し上げたい。

 この報告書、八項目の再発防止策が提案をされております。厚労省には改めて猛省を促すとともに、これらの声を真摯に受けとめて取り組んでいただきたいと思います。

 そして、厚労省だけの問題ではありません。私は、これは統計行政全体の問題でもあると思います。現在、統計委員会の部会でも検討していただいておりますけれども、こうした不正の再発防止策を講じ、そして統計の信頼を取り戻すための改革を進めていく必要があります。

 総理に、特別監察委員会の追加報告書についてどのように受けとめられているのか、今後の統計の改革、そしてガバナンスの改革、これに向けてどのように取組を進めていくのか、これについて答弁を求めたいと思います。

安倍内閣総理大臣 特別監察委員会においては、前回の報告書が公表されて以降、約一カ月余りの間に合計で十七回の会合を開催し、集中的かつ精力的に検証いただき、昨日、追加報告書を取りまとめていただきました。厚生労働省においては、今回の事案を真摯に反省するとともに、報告書の厳しい御指摘を重く受けとめ、信頼回復と再発防止に全力を挙げる必要があると考えています。

 統計行政全体のガバナンスの観点からは、昨年の統計法改正により統計委員会の司令塔機能が強化され、各府省の所管する統計調査について、予算や人材の配分も含め、自律的、機動的に政策提言等を行うことができるようになったところでありますが、まずはこうした機能を十分に活用していくことが重要であります。

 こうした取組の一環として、今回の統計をめぐる問題を受けて、統計委員会に点検検証部会を設置し、第一回会議を先週開催いたしました。各府省が所管する統計について、再発防止や統計の品質向上に向けて徹底した検証を行うこととしておりまして、そうした結果を踏まえつつ、総合的な対策を講じてまいりたいと考えております。

中野委員 今回の問題を機に、ぜひ、うみを出し切っていただきたい。そのためのリーダーシップ、これをぜひ総理また厚生労働大臣には求めていきたいというふうに思います。

 次に、話題をかえまして、UR住宅につきまして、一問お伺いをいたします。

 UR住宅、近年、住民の高齢化も大変に進んでおりまして、それとともに建物の老朽化というのも大変に進んでおります。安心して住み続けられる環境整備、これが非常に重要でございます。

 例えば、修繕の問題一つとりましても、パネルを見ていただければというふうに思うんですけれども、これらの項目、今までは、全部居住者が負担をして修繕をする、こういう項目でありました。民間の賃貸ではオーナー、貸す側の負担で直す設備のようなものも含めて、数多く含まれている、こういう実態でもございます。

 このほか、安心して住み続けられるということで、例えば、高齢者向けに二十年間家賃の減額をしていこう、こういう制度、こういうのもあったわけでございますけれども、では、これが二十年たった後どうなるのかがよくわからない、こういう問題もありました。また、バリアフリー化も含めて、居住の環境、さまざま進めてほしい、こういう、URに関しまして多くの御要望がありまして、昨年の十二月、公明党からも石井大臣の方に申入れも行わせていただいたところでございます。

 そこで、国土交通大臣に、こうした声をどのように受けとめ、そしてまた今後どのような取組を行っていくのか、これについて答弁を求めたいと思います。

石井国務大臣 昨年十二月の十一日、公明党から、UR賃貸住宅に関する御要望をいただきました。

 国土交通省及びURといたしましても、高齢者を始め多様な世代の方々がUR賃貸住宅に安心して住み続けられるようにすることは重要なことと認識をしておりまして、御要望を受けとめ、対応を行ったところであります。

 具体的には、修繕負担に関しましては、従前は居住者負担でありました八十一項目のうち、今パネルでお示しをいただきましたが、畳床の取りかえですとか、床、フローリングの修理、電気スイッチの交換など、大部分をUR負担といたしまして、居住者負担は十一項目に軽減をするという見直しをURが昨年十二月二十五日に公表いたしまして、本年一月末より適用しているところでございます。

 また、高齢者向け優良賃貸住宅の家賃減額に関しましては、二十年間の減額期間が終了する際に居住中の方につきましては、退去するまでの間、減額措置を継続できるよう、減額に係る補助の所要額を平成三十一年度当初予算に計上いたしました。

 さらに、エレベーター設置等、UR賃貸住宅のバリアフリー改修を一層促進をするために、一定の要件を満たす場合には改修費に係る補助率を五分の一から三分の一に引き上げることといたしまして、所要額を平成三十一年度当初予算案に計上しております。

 その他の御要望につきましても、国土交通省及びURにおいて適切に対応しているところでありますが、今後とも、UR賃貸住宅の居住者や関係する皆様の御意見、御要望をしっかり受けとめつつ、居住者の方々が安心して住み続けられるよう、国土交通省としてしっかり対応してまいりたいと考えております。

中野委員 ありがとうございます。引き続き、安心して住み続けられるURの環境整備、こういうものにつきまして公明党としてもしっかりと取り組んでまいりたい、このように思います。

 続きまして、残りの時間、防災、減災についてお伺いをしたいというふうに思います。

 私ども公明党、近年、災害が頻発化しております。昨年だけを見ても、大変に多くの災害がございました。そして、その災害が激甚化をしている、雨の降り方一つとりましても非常に激しくなってきている、こういう現状があるというふうに思います。ですから、防災、減災の取組を政治の主流にしていかないといけない、社会の主流にしていかないといけない、このために政策を進めていかないといけない、このように訴えさせていただいております。

 では、パネルをごらんください。

 昨年、七月豪雨ということで、大変に痛ましい被害がございまして、亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様、心からお見舞いを申し上げます。

 地元でも大変な、非常に、この豪雨ということで影響がございまして、しかし、地元の、私の兵庫県の例ではございますけれども、かつてはもっと大きな大水害があった。それを防ぐために、土砂災害、これを防止をする事業を行っていこうということで、ずっと行ってきた。その結果、やはり被害が確実に軽減をされてきている。

 起きた災害に対して、災害が起きてしまった、川が、堤防が切れてしまった、だから復旧をしていく、こういう後手後手の対応をしていくのではなくて、あらかじめ災害を防いでいくという事前防災、この取組というのは大変に重要であります。

 今回、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策、こういうものを行っていただきます。この公共事業、ばらまきじゃないか、こういうふうにおっしゃる方もいらっしゃいます。しかし、私はそれは全然違う。公共事業費というのは大変に削られてきて、今、事前防災というものに対して取り組むだけの余力がなかなかなくなってきてしまった。だからこそ、今まさにそれを力を入れていかないといけない。こういうことである、そう思います。

 ただ、これらの対策、単純に事業費をふやせばいいというものでも私はないというふうに思います。現場のニーズに即した効果的な対策、これをしっかりとやらないといけない。

 例えば昨年の七月豪雨、岡山県、大変に大きな被害がありました。そこで堤防が決壊したのは、国が管理をしていた河川の堤防も決壊をいたしました。しかし、そこに合流をする河川、県が管理をしている河川、これもやはり堤防が決壊をした。

 ですから、これは国だけがやればいいというわけではない。自治体だけがやればいいというわけではない。これらの対策をばらばらにやればいいというわけではないんです。ほかのインフラ、例えば道路であれば、ばらばらにやればネットワークがつながらなくなってしまう、そういうこともあると思います。

 事業費を確保する。それに加えて、国と地方自治体がしっかりと連携をする、現場で本当に必要なインフラの整備を効果的に行っていく、こういう取組をまさに推進をしていく必要がある、このように思いますけれども、総理、ぜひ答弁いただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 近年、災害が激甚化する中、国民の命を守る防災・減災、国土強靱化を進めることは喫緊の課題であり、その対策の実施に当たっては、御指摘のとおり、国と地方公共団体が緊密に連携を図ることが大変重要であると認識をしております。

 そのため、従来から、国と地方公共団体との間で、地域の特性や課題を共有しながら、河川改修や道路整備の事業計画の調整を進めるなど、防災・減災対策を実施してきたところであります。

 その上で、特に緊密に連携を図るべき事業については、例えば高速道路へのアクセス道路について、整備主体の地方公共団体に対し、国から重点的な支援を行ったり、国が管理する河川と地方公共団体が管理する河川の合流部での治水対策について、来年度予算において新たな個別補助制度を創設し、より的確かつ集中的に実施することとしております。

 今後とも、地方公共団体と連携を密にしながら、災害に強い国づくり、そして、防災・減災、国土強靱化を進めていく考えであります。

中野委員 もう一枚パネルをごらんいただければというふうに思います。

 これは、昨年、災害が頻発をいたしまして、内閣府がそれに対して、どういう社会を目指していくべきか、これについて提言をしたものでございます。

 やはり、ハードだけでは防ぎ切ることはできない、ソフトの対策が重要だ、こういうことがうたわれているわけでありますけれども、昨年のさまざまな災害の反省は、実際に避難勧告などが出ていたけれども、それが住民の皆様が避難をするという行動に結びついていない、これが大きな課題である、こういうことが指摘をされております。

 先ほど私の方から、ハードに関してしっかりと整備をしていくということを訴えさせていただきましたけれども、やはり、ハードだけでは防ぎ切ることができない。そういうものについてはソフトの対策でしっかりと対応していかないといけない。しかし、現実を見ると、なかなか、そういう対策をさまざま行っても避難行動に結びついていかない。ここをどうしていくのか。これを、それぞれの地域で知恵を出していただく、それぞれの現場で工夫をしていただく、それが大事でありまして、それを国がしっかりと後押しをしていくことが重要である、このように思います。

 住民の皆様が災害を我が事と、自分のことだというふうに捉えていただけるような、そういう体制づくりが必要となってまいります。

 私ども公明党は、さまざまな地方議会、地方議員の皆様、また地域の皆様と連携をいたしまして、現場における災害の備え、何ができていくのか。例えば、それぞれの地区で防災計画をつくっていただく。これは、自治体が上から押しつけでつくっていくものではなくて、それぞれの地域で自主的に、ここの地域はこういう避難をしよう、こういう計画を例えば立てていただく。そういうものに備えたしっかりとしたコミュニティーづくり、こういうものを進めていく。あるいは、もっとこれを進めて、それぞれの御家庭で、ここの地域はこういう避難警報が出たらこういう準備をする、こういう個々人に当てはめたような、我々はマイ・タイムラインというふうに呼んでおりますけれども、こうしたものをつくっていただく。さまざまな取組を推進をしていかないといけない、このように思っております。

 そしてまた、それぞれの地域において、防災を担うべき人材、例えば、今、防災士、こういう方々が数多くいらっしゃるわけでございますけれども、こういう地域の防災の人材というものを育成をしていく、こういう取組もあわせて進めていかないといけない、このように思います。

 こうした、災害に備えた地域づくり、住民の皆様がどのように災害を我が事というふうに捉えていただいて、そして災害に備えていく、そういう国づくり、これをどのように推進をしていくのか、これについても総理の答弁を求めたいというふうに思います。

安倍内閣総理大臣 近年、災害が激甚化する中、行政による公助はもとより、国民一人一人がみずから取り組む自助、そして、地域、企業、学校、ボランティアなど、互いに助け合う共助を組み合わせていくことが重要であると認識をしております。

 政府としては、防災士を始めとした地域の防災リーダーを中心に、市町村や住民等が地区防災計画や避難計画等の策定に取り組みやすくなるよう、アドバイザーの派遣やシンポジウムの開催、優良事例のホームページでの公開など、人材面を含めた地域防災力の向上に向けた取組を今後も支援してまいりたいと考えています。

 また、住民みずからが洪水発生時の行動を事前に時系列的に整理するマイ・タイムラインの作成は、平成二十七年関東・東北豪雨を契機に、各地の自治体で取組が始められているものと承知をしています。マイ・タイムラインの作成は、住民による的確な避難を担保する上で有効であると承知をしており、政府として、自治体等とも連携し、全国への普及に努めてまいりたいと思います。

 このような取組を通じて、御指摘のとおり、地域全体で防災意識を高め、あらゆる自然災害に備える防災意識社会の構築に取り組んでいきたいと思います。

中野委員 ありがとうございます。

 本当に命を守る。災害が多発する日本であります。この命を守る取組、ハードもソフトもそれぞれ、地域づくり、さまざまな面も含めて、しっかりと政治のど真ん中に置いて、これを全力で推進をしていきたいと改めてお誓いをさせていただきます。ぜひ、国におきましても、その後押しをしていただきたいというふうに思います。

 最後に、土砂災害の対策ということで、一問お伺いをしたいというふうに思います。

 特に、地元の兵庫県、どこの地域でもそうかもしれませんけれども、大変に山に迫ったところまで住宅地の開発をしている地域というのは非常に多いというふうに思います。実際に、土砂災害でいいますと、特別警戒区域、いわゆるイエロー、レッドとか、レッドゾーンというふうに呼ばれているところでございますけれども、ここに該当する区域はやはり実際に多く被害が出ている、こういう現状がございます。

 この対策を何とかしていかないといけない、これは喫緊の課題であるというふうに思いますけれども、他方で、現場では大変に悩んでいる課題でもございます。

 全国でも約四十万カ所あるとされているこの地域、ハードの整備だけでは対応し切れない。しかし、民間の所有者の方に全部対応していただくというのも難しい。所有者が不明である山林も大変に多い。こういう対策の難しい地域ではございますけれども、今後のこうした土砂災害警戒区域への対応をどう考えていくのか、最後に国土交通大臣に答弁を求めたいというふうに思います。

石井国務大臣 土砂災害のおそれのある箇所は全国で約六十六万区域あると推計をしておりまして、土砂災害特別警戒区域、レッドゾーン等、被災リスクの高い箇所において、砂防堰堤等を重点的に整備するとともに、円滑な避難に資するために、土砂災害警戒区域等の指定促進などに努めております。

 所有者不明土地につきましては、財産管理制度や収用制度による対応を含め、地方整備局ごとに、設立した協議会等を通じて地方公共団体からの相談にきめ細かく対応するなど、円滑な事業の推進に向けて取り組んでおります。

 国土交通省といたしましては、地域の安全、安心の確保のため、引き続き、これらの土砂災害対策を推進してまいりたいと考えております。

中野委員 以上で終わります。ありがとうございました。

野田委員長 これにて中野さんの質疑は終了いたしました。

 次に、原口一博さん。

原口委員 おはようございます。国民民主党の原口一博でございます。

 きょうは、約一時間、総理と質疑をさせていただきたいと思います。

 今、防災の話がありました。私も、総務省消防庁を所管させていただいておりましたけれども、総務省消防庁の予算、今審議している予算では百六十億をちょっと超えたぐらいですね。昨年は、災害がたくさんありました。この予算があったらというものを、総理、よく感じるんです。

 例えば、防災士、それから地域の消防団、そういった人たちを支えるための予算をしっかり、これは与野党の枠なく、ふやしていきたい、そう思うんですが、総理の御所見を伺いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 先般も議論がございましたが、いわば、防災においては、人的な対応がしっかりとできなければ人の命を守り抜くことができないわけでございますので、今委員がおっしゃったように、例えば各地域で頑張っている消防士の皆さんにしっかりとした対応をしていくことも大切だろう。近年、消防団の皆さんに対しましてもしっかりとした手当てを積み上げていくように努力をしている。ただ、各地域において大分ばらつきもございますので、そういうことも含めて対応していかなければならないと考えております。

原口委員 ありがとうございます。

 自分の県のことを言うのはあれですけれども、佐賀県は人口十万人当たりの消防団員の数が日本一なんですね。やはり、地域を挙げて防災、減災に取り組むというのは極めて大事だと思います。

 そこで、本題に入りますが、私、今、国対委員長をさせていただいて、この国会を、憲法第四十一条、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」この国会の権威、これは私たち国会議員が権威があるというんじゃないんです、国民の皆さんから選んでいただいた、国民主権の、その国会をしっかりとしたものにしよう、国会の権威を与野党を超えてしっかり回復していこう、そういう国会にしようということを与野党の国対委員長で申合せをしました。

 したがって、きょう、ぜひ閣僚の皆さんにも、テレビを見ておられる方々にわかりやすく、そして簡潔に答えていただきたいというふうに思います。

 ただ、冒頭に触れるには大変残念な、田畑毅議員の議員辞職願というのがこの通告の後に出ました。これは一体、どういうことなのか。報道が事実であるとすると、いわゆるアビューズですよね、弱い人たち、小さい人たち。

 総理、私は、二〇〇〇年代の初めに、当時の民主党の議員でありました水島広子さんたちと一緒に児童虐待防止法をつくりました。虐待を受けた子供たちは、フローズンアイといって、目が動きません。目が凍りついているんです。目まで凍りついているんです。

 だから、私たちは、国の意思として、より小さい人たちを強く守る。国によっては、より小さい人たちに、無抵抗な人たちに加えられた暴力は許さないというところもあります。私は、ぜひこの意思を共有したいと思いますし、しつけということで暴力を振るう、私たち、総理、去年の七月、児童虐待防止法の改正案を出していました。しかし、審議されることなく今に至っています。

 ぜひお願いをしたいのは、子供たちを守る、命を守るということに与党も野党もない、しっかりとした審議をさせていただきたい。

 そこで、ちょっと田畑議員に触れるんですけれども、私は、何でやめるのかわかりません。しかし、国権の最高機関をその権威にふさわしいものにするためには、やはり説明責任が必要だと思います。この方は自民党に所属をされていたということでございますが、説明責任について、総理の御所見を伺いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 田畑議員の件におきましては、個別の事案となっておりまして、これは訴えられているということでございますので、個別の事案でございますので政府としては発言することは控えさせていただきたい、このように思いますが、しかし、女性に対する暴力というのはあってはならないことでありまして、その根絶に向けて、政府としても当然全力で取り組んでいかなければならない、こう思います。

 田畑議員は既に自民党を離党していると承知をしておりますが、議員が議員の職を辞するという判断については、それぞれ議員がこれは判断することであろう、このように思うわけでございまして、また同時に、選出していただいてきた地域あるいは国民の皆様にどう説明するかということにつきましても、これは本人が判断してしかるべきことであろう、このように考えております。

原口委員 そうですよね。行政府としては、そう答えるというのが普通だと思います。

 ただ、自民党総裁としては、やはり公認をされた説明責任を負っておられるし、私たち国会としては、説明を聞く必要がある。国民の税金で歳費をいただいている国会議員が、暴力、ましてや抵抗できない人あるいは女性に対して暴力を振るっていたとするのであれば、これは許しがたいことだと思います。

 さて、そこで、ちょっと私は、岩屋さんに聞くのは非常に、若いころから野田委員長とともどもずっと歩いてきた私としては断腸の思いですけれども、あなたは、沖縄には沖縄の、国には国の民主主義があるということをおっしゃいましたか、これはどういう意味ですか。

岩屋国務大臣 もちろん、沖縄にも民主主義というものがある、地方の民主主義というものがあると思います。一方、国は、先ほど委員がおっしゃったように、民主的に選ばれた国会、その国会が内閣を選ぶというか構成をして、国政における責任を種々負っているわけでございます。

 そのお話をさせていただいたのは、今般の辺野古への移設事業に関連して、沖縄の結果は真摯に受けとめますけれども、やはり、安全保障に責任を担っている国としても、沖縄に丁寧に説明をしながら、事業を前に進めさせていただきたいという文脈でそのことを申し上げた次第でございます。

原口委員 総理、私は、これは極めて軽率な発言だと思います。沖縄の民主主義とこの日本全体の民主主義があたかも違うかのような誤解を受ける。ただでさえ差別を感じている人たちに、こんなことを本当に言っていいのか。また……(発言する者あり)やじるのはやめてくれないかな。

野田委員長 大臣、自席からの発言は気をつけてください。

原口委員 憲法第九十五条、「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」

 総理、これは法律について定められている憲法の九十五条の条文ですけれども、私は、この沖縄の県民投票の法的拘束力が直ちにないと言っている人たちに、この条文をよくかみしめてほしいと思っています。

 沖縄県に行けば、何がどう、これは後で質問しますけれども、私、岩屋さん、心ない発言だと思いますよ。沖縄の民主主義と日本全体の民主主義は違うんですか。(岩屋国務大臣「同じことです」と呼ぶ)同じでしょう。同じでしょう。では、なぜこんなことを言うんですか。(岩屋国務大臣「同じだから言ったんです」と呼ぶ)

野田委員長 議席でのやりとりは遠慮してください。指名してから発言してください。

 岩屋防衛大臣。

岩屋国務大臣 全く同じだと思います。そういう思いで申し上げたところでございます。地方における民主主義も大切ですし、国を単位として行われているこの民主主義の営みも非常に大切だ、そういう思いで申し上げたところでございます。

原口委員 私は発言を取り消すべきだと思いますし、総理、沖縄に寄り添うとおっしゃっているわけでしょう。

 私も辺野古に何回も行きました。普天間の危険除去とおっしゃるけれども、普天間飛行場から辺野古までは三十七キロしか離れていないんですよ。そして、数多くの、これは後でちょっと質問しますけれども、基地の負担に耐えかねている、平時の沖縄に戦時の状況を置く必要はないじゃないですか。

 そのことをまず申し上げて、予定していた通告に従って少し総理と議論をしたいと思います。

 今、国政報告をやっているんですけれども、そこで聞かれるのは、私たちの年金はどうなるんですかと。F35とかオスプレイとかいろいろなことを買われて、七千億ぐらいこの予算に、私たちの政権のときも買っていましたから、しかし、五百億ぐらいだったのが、もう今は七千億ぐらいを超えている。本当に私たち、暮らしていけるんでしょうか、そういう質問が来ます。

 四月から年金が実質カットされる。年金スライド、ここに書いていますけれども、お手元の資料一をごらんになってください。マクロ経済スライドですね。

 賃金上昇分が〇・六と。いや、ここで実質賃金、名目賃金をずっと議論したけれども、ここにちゃんと書いてある。〇・六%。しかし、マクロ経済スライド分でマイナス〇・五%の伸びだというんですね。

 今、隣にいる山井さんが、根本厚労大臣と議論しましたけれども、大体、厚生年金で一年間に九千五百八十五円、それから国民年金で三千八百九十五円分抑制されるんですね。これは、なぜ、総理、こんなふうになるんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 このマクロ経済スライドは、現役世代と高齢世代のバランスを確保しつつ、年金制度の持続可能性を高めるため、将来の保険料水準を固定し、その範囲内で給付水準を調整する仕組みとして導入されたものでございまして、年金改革を行ったときに、年金というのは給付と負担のバランスで成り立つわけでございますが、少子高齢化が進む中において、この持続性が大丈夫なのかという中において、今申し上げた観点から導入されたものでございまして、マクロ経済スライドというのは、これは平均寿命等々の数値を入れ込んだものでございます。

 来年度の年金額は、もはやデフレではないという状況が進展する中で、昨年の物価上昇等の結果、〇・一%のプラス改定となりますが、これは、これまで未調整だった分も含めて、将来世代のためのマクロ経済スライド調整を行った上で、なお現在の受給額がプラス改定となったもの。

 つまり、かつては、〇・九%、マクロ経済スライドで、一%物価が上がっても〇・一しか上がらない。そこはマクロ経済スライドをさせていただいて、今、世代間の公平性等々、あるいは持続可能性を維持していくというためのものでありましたが、ずっとデフレが続いていましたから、実はこれは、決めてからずっと発動されてこなかったということがあります。その中において、未調整だった分も含めて今回行ったということでございます。

 今回の改定は、現在の受給者、将来世代の双方にとってプラスとなるものと考えております。

 なお、低所得の高齢者の方への対応については、今ちょっとつけ加えて言いますと、年金額は、マイナスになったときは、マイナス発動ということについてはずっと実施していなかったんですが、それを徐々に実施をしていくということにはなっているわけでございますが、それとあわせて今回行われたということだろうと思います。

 なお、低所得の高齢者の方への対策については、既に、年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮や医療、介護の保険料負担軽減を実施したほか、ことしの消費税率の引上げに合わせて、低年金の方への年金生活者支援給付金の創設、介護保険料のさらなる負担軽減を実施するなど、社会保障全体で総合的に講じることとしております。

原口委員 総理、ありがとうございます。

 そうなんですよね。私たち、年金カット法案だというので反対をしましたけれども、過去のキャリーオーバー、今、総理がおっしゃったマイナスにしなかった分を、その後、乗せるんですよね。四月からはそれも一遍に乗ってくる。〇・三ぐらい乗ってくるのかな。〇・三乗ってくるために、賃金も物価も上がっている、この賃金上昇分というのもちょっとこれは怪しいと思っているんですけれども、しかし、これが本当だとしても、それほど伸びてこない。

 だから、総理は二%の目標を挙げておられるわけですよね、日銀も含めて。そうすると、二%物価が上がるのに、年金は〇・一%しか伸びない。実質マイナス〇・五%カットされる。私、この事実はちょっと確認しておきたいと思います。

 だから、年金というのはみんなでやらなきゃいけないから、どっちがどうというふうには言えないけれども、しかし、二〇一四年に年金運用をそれまでの年金基金の二五%から五割まで上げて、そして、この一年間の年金運用損が約十四兆円。もちろん、得したときもありますから一部をもって言うことはできないけれども、しかし、もっとやり方があるんじゃないんですか。

 少子高齢化で、若い人が減って高齢者の方がふえているから、年金は減らされるのが当たり前だというのは本当なんだろうか。年金の基金をちゃんとうまく運用していれば、高度経済成長を経てきていますから、例えば、都市国家であるシンガポールは、年金をうまく運用して、そしてこういう年金の不安のないようにしている。もう何十年も前ですから今もそうかわかりませんけれども、住宅まで提供することができる。私、ここは考えた方がいいと思っています。

 さて、きょうは、総理、よく対案を出せとおっしゃいますから、私も去年、ここで十二回立たせていただいて、そして、ここにいらっしゃる逢坂さんたちと一緒に予算の撤回のうえ編成替えを求める動議を出して、そして、ここをこういうふうに変えた方がいいというのをつくりました。まさに対案に当たるものですね。しかし、今回は残念なことにつくれませんでした。何となれば、基礎となる数字が、まさにその土台がずぶずぶと沈下してしまう、基礎となる数字が信じられなかったからであります。

 そこで、きょう初めて、監察委員長と統計委員長、両方お見えでございます。ちょっと協力したいので、私にも責任があるんですよ、総務大臣でしたから。野田委員長も総務大臣でしたね。だから、私のときにも見逃しているので、その責任を果たすという意味で、きょうはちょっと質疑をしたいと思います。

 監察委員長、監察記録、これもきのうの通告の後に出ましたので、少し、完璧に通告できていないことをおわび申し上げますが、これは委員長、どうして厚労省の中だけですか。これは九条、十一条の違反というのがこの中に書いてあります、統計法ですね。これは、総務省に必要な申請をせず、必要な承認をしなかったということでしょう。総務省にどうして聞いていないんですか。それから、国会の中で議論をされているのは、官邸の関与でありました。政務三役についても聞いていない。そして、東京都を始め地方自治体にも聞いてくださいねと言っていたけれども、そこの報告がない。

 この三つのないことについての御説明をお願いいたします。

樋口参考人 御質問にお答えしたいというふうに思います。

 まず、この問題につきまして、特に総務省に対しての御質問がございました。

 我々の委員会としまして、何を目的にこの調査をするのかということにつきまして、委員の間で議論をずっとしてまいりました。

 その過程で、統計法違反を含む不適切な取扱いが疑われるケースについて行う、さらに、事案の事実関係及び責任の所在を解明するために、統計委員会の議事録や、さらには資料の精査、こういったものを通じてこの統計法に関連する御指摘のところについて調べていくというようなことをやるということになりました。

 特に、私どもが考えましたのは……(発言する者あり)はい。

 統計委員会の議事録や資料の精査などを通じまして、我々が必要と判断した範囲で調査を実施しております。

 総務省に対しましても、必要な事項につきましては、文書による照会でございますが、これを通じて回答を得ております。

 さらに、都道府県、自治体の御指摘がございましたが、これにつきましては、関連するだろうと思われる四都府県について、私ども委員が直接出向いてヒアリングを行ったということでございます。

原口委員 ちょっとよくわからない。

 官邸の関与について国会で議論をしているわけですね。そして、先週の金曜日、総理、びっくりするようなメールが出てきたんですよ。

 私たちも、野党合同ヒアリングで十八回やりました。例の統計委員会の四年前の議事録も、四回目から六回目を出してください、誰が持っているんですかと聞くと、私が持っていますと言うんですよ、役人の方が。持っているんだったら出してくれと言ったら、今修正していますと言うわけですよ。おいおい、修正しないで出せよという話でしょう。いろいろな隠蔽に、妨害に遭いました。

 ぜひ、総理、正しい情報を、ウォーターゲートのときもそうなんですけれども、何か疑惑があったら、一遍にやる、そして正直にやる、そして満遍なくやるということが大事なんです。

 しかし、今の委員長は、なぜ官邸についてというのは説明をされませんでしたし、ここ、十二ページに「統計法九条及び十一条に違反するものと判断される。」と明記されているにもかかわらず、その報告をした総務省には書面で照会している。私、それはだめだと思いますよ。

 それから、不思議なことはいっぱいあって、私、委員長のことをおとしめる気は全くありません。統計の研究者としても大変な実績をお持ちです。その委員長がこういうインスペクションを担っていただいたことに敬意を表します。しかし、その上で、これは大甘であり、賃金が上振れをしていることについても書かれてないし、もっとすごいところは、幾つもあるんですけれども、うそをついていましたと。これは十八ページ。委員長、十八ページをごらんいただけますか。

 ここには、総理、「虚偽申述について」というのが書いてあるわけです。うそをずっとついていましたよと。そして、その後、隠蔽行為というものの定義について書いてあるわけです。隠蔽行為とは、その事実を認識しながら意図的にそれを隠そうとする行為であることを前提にしたと。いろいろ書いてあるんですけれども、これらを踏まえると、担当課の職員らにおいて、意図的に隠したとまでは認められず、隠蔽行為があったとは言えないと。

 これ、変だと思いませんか。うそはついたけれども隠蔽はしていない。これは絶対おかしいでしょう。ある法律家の方がこうおっしゃいました。これは、殺人はしたけれども傷害はしていないと言っているようなものだと。意図的に別のことを言ったというわけですよ、うそをついたということは。本当のことを隠したというのが隠蔽でしょう。これ、うそをついたけれども隠蔽はしていないって、流行語大賞になりますよ。

 これはとんでもないと思うんですけれども、委員長に聞くのは本当に申しわけないけれども、これ、しっかりと答えていただけませんか。これは日本語としてもおかしいでしょう。

樋口参考人 まず、最初の御質問でございました、官邸との関連ということでございましたが、本委員会で、今般の毎月勤労統計事案に関しまして設置されたものでございます。今般の事案の事実関係及び責任の所在を解明することを目的とし、そしてその射程範囲をどうするかというようなことについて御議論をしてまいりました。

 そこでは、対外的な説明が実態と相違している疑義があるケース、そして二番目が、統計法上の手続についての疑義があるケース、そして三番目が、統計の専門的な視点から合理性を欠いている疑義があるケース、こういった点について調べていこうということでありまして、その中に統計法違反等を含む不適切な取扱いが疑われるケースを調査の対象としますというふうにしております。

 こうした検証方針を立てまして、それに基づき、統計法違反等を含む不適切な取扱いが疑われるケースについては、例えば地方自治体にヒアリングを行うなどを行いました。また、調査等の範囲を厚生労働省に限定せずに、中立的かつ客観的な立場から実施をしていくということにしました。

 ローテーションサンプリングの方式の導入等に関しましても、統計法上はきちんとした手続を経ており、かつ、統計の専門的な視点から合理性を欠いているとは言えないということから、統計法の趣旨に照らし、不適切だと疑われるケースとは言えないと判断したものでございます。

 以上でございます。

原口委員 聞いたことに全く答えられていないんですよね。

 これはちょっと整理をしていただけますか。うそをついたけれども隠蔽はしていないという、それはおかしいでしょうと言っているので、そんな難しいことを言っているんじゃないんですよ。

野田委員長 では、原口さん、もう一度質問してください。

 そして、樋口委員長も、そこについてわかりやすく御答弁を願います。

原口委員 委員長の御指示ですから、一回だけ言いますね。

 虚偽については認定されているわけですよ、虚偽説明、総務省にうそを言っていたと。しかし隠蔽はしていないと。それは矛盾していませんかと、簡単な話をしているんです。

 この十八ページですね、委員長、さっき私、わざわざページまで申し上げて、「虚偽申述について」、十八ページ、これは委員長がおつくりになったので、私もゆうべからけさに至るまで読んでいるだけですから。十八ページ、「虚偽申述について」と書いてありますね。室長の判断のもとに、真実に反することを認識しながら、事実と異なる虚偽の申述を行ったと。しかし、これは、隠蔽行為、意図的にこれを隠そうとする行為ではないと言っているわけでしょう。全く意味がわからない。

 うそをついているわけです。隠蔽というのは本当のことを隠したということでしょう。うそというのは意図的に別のことを言ったということでしょう。よっぽど悪いじゃないですか。

 どうぞ、答えてください。

樋口参考人 お答えいたします。

 そもそも、組織的隠蔽といったものは何かということについて……(発言する者あり)

野田委員長 皆さん、参考人に対して敬意を払ってください。

樋口参考人 では、隠蔽についての議論でございますが、非常に多義的にわたっております。確定的な定義あるいは見解というようなことについても、いろいろ探しました。しかし、それが見当たらないというようなことでありまして、本委員会では、隠蔽行為とは、法律違反ないしは極めて不適切な行為を対象に、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為であるということを定義づけました。

 今般の不適切な取扱いについて見ますと、担当課室の職員らは、少なくとも主観的には統計数値上の問題はない、あるいは許容される範囲内であるなどといった程度にしか捉えておらず、当人や厚生労働省、担当課室にとって、極めて不都合な事実であるとか、あるいは深刻な不正であるなどと捉えていたことは認められませんでした。

 また、担当課室の職員らにおいて、綿密な打合せや周到な準備などがなされた形跡はなく、むしろ、随所でいずれ不適切な取扱いが露見するであろう、こういったことを、その場しのぎの事務処理をしていたということが認められました。

 例えば、抽出率の問題を考えましても、各都道府県にそれぞれの県の抽出率を配付するということで、それでそれがわかるということであります。

原口委員 いや、全く納得できませんね。

 だから、厚労大臣、お手盛りの調査はやめませんか。

 私たち、総理、年金のとき、あのときも、長妻昭うそついている、原口一博うそついている、消えた年金なんかないと言われましたよ。しかし、今、後段の方でおっしゃったような、実にずさんなことをやっていた、社会保険庁が。だから、総務省に年金等業務監視委員会というのをつくって、年金の業務全体を監視したんですよ。これ、もう一回やりませんか。統計等業務監視委員会。

 総理にお伺いする前に、きょう、統計委員長にもお見えいただいています。

 統計委員長は、本当に御苦労さまでございます。本当に大変な思いをされて、しかも、先週の二十二日でしたか、御自身がおつくりになってもいないペーパーで、まさにこれは公文書偽造じゃないかと思うんです。統計委員長がこんなことを、自分は非常勤のアルバイトだから国会に協力しないなんということをおっしゃるわけがない、これは誰の文書だと私たちが追及をしていったら、統計委員長からも正しいお答えが来ました。

 まず、このことについて伺いたいのと、ちょっと時間がないので、もう一つ。二つ、恐縮ですが、昨年の十二月十三日に委員長が指摘をしていただいて、これは発覚していくわけですね、その経緯について。この二点、御証言いただけませんでしょうか。

西村参考人 お答えさせていただきます。

 とんでもない文書ということですが、最後に私がお渡しした文書が、初めて私が提出した文書であるということです。

 それから、その前の、渡った文書については、その後、経緯をお聞きしましたら、私といつもスケジュールとかそういうのをやりとりしている総務省の職員、この職員は民間から来られた方ですが、そのやりとりの間で、二十六日でしたか、総務委員会のときに、既にもういろいろなものが詰まっているときに、いろいろなことを追加的にお願いを受けたので、そのときに対して、私の気持ちをおもんばかって書いたという話を聞きました。

 それが最初の点で、二番目の点は十二月十三日以降のことですが、これは、基本的には、十三日の日に、私が厚生労働省とのやりとりの間、これは統計委員会の前の打合せですが、その打合せのときに、統計委員会から何度もお願いしていた、いろいろな情報を出してくれということをお願いしていたんですが、その情報が余り出てこなかったものですから、統計委員会の事務局の方から、こういうことではないかということをお聞きしたんですね。

 そのときの回答として、我々の方は、当然ですが、全数調査と書いてありますから、全数調査であるということを当然として話をしたんですが、そのときに、実は全数調査でないという御回答をいただいて、私は非常に驚いたというか、全員頭が真っ白になったというのが状況です。

 その後、正確に、この間、私、言い間違えましたので、またきちんと言わなきゃいけないんですが、済みません……(原口委員「どうぞ落ちついて」と呼ぶ)はい、済みません。

 経緯のところですが、その後、二十一日、二十二、ちょっとお待ちください、時間を正確にしなきゃいけないのですが……

野田委員長 どうぞ委員長、原口委員がどうぞとおっしゃっているので、お探しください。

西村参考人 はい。

 これは、もしかしたら時間が、後で修正しますが、そのときに、私が発出した問いに対してお答えをいただいたんですね。そのときの、恐らく、午後だったんですが、ちょうど厚生労働省が統計を発表したその日ですが、その日の午後にそれをお聞きして、そのときに、実は、単に全数調査をやっていないということだけではなくて、復元をしていなかったということをお聞きして、これはもう大変なことだと思いまして、直ちに情報提供をお願いするように言ったわけです。

 その後、全然連絡がなくて、それで二十八日に新聞報道がありまして、その二十八日の新聞報道を読んで、これはちょっと大変なことになるだろうということで、もう休みに入ってしまいますから、最終的には、一月四日の日に正式な文書で総務省を通じて厚生労働省に問合せをし、かつ、この件について統計委員会を開くということを一月四日にホームページに載せるという対応をとったというのがありました。

 以降に関しては、統計委員会でやっておりますので、その点については統計委員会の記録を見ていただけばわかります。

原口委員 今、るるお聞きになったとおりですよ。

 厚労大臣、あなたのリーダーシップ、全然見えないですね。これだけのことを統計委員長が求めても、出していないじゃないですか。この事実は大きいですよ。

 そして、総理、これは閣議決定をやり直ししているんですよ。

 そして、これからやりますけれども、今出している数字も限りなく虚偽に近い。一・四%も、先ほどの、明石公述人がこうおっしゃっています。二〇一三年―一七年、五年間で一・四%しか伸びなかったのが、二〇一八年のわずか一年間で一・四%伸びるという異常な結果になった。算出方法の異なるものを比較した伸び率は、端的に言って、うそである。統計法六十条二号は、「基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者」は「六月以下」と、この後、罰が書いてありますよ。今お聞きになったとおりじゃないですか。

 厚労大臣、いつ閣議決定を翻さなきゃいけないと認識されましたか。

根本国務大臣 閣議決定というのは何の閣議決定でしょうか。

原口委員 細かく通告していますから。私たち、今は予算委員会で、この予算を通告しているわけですよ。この予算委員会の、皆さんが出しておられる予算を、閣議決定、昨年の十二月二十一日でしたか、されましたね。その閣議決定を翻して、もう一回、今の予算案のもとになるものをつくられた。今、予算審議しているんですよ。

 いつですか。

根本国務大臣 一月十日に、平成三十一年度予算案に追加給付に必要な予算を計上する必要があると事務方から報告を受け、予算の見直しが必要と判断し、財務省との調整を続けるように指示いたしました。

 私が聞いたのは、十二月二十日、最初の一報を受けたのは、五百人以上の事業所において全数調査……

野田委員長 大臣、まず原口委員の質問に答えてください。

根本国務大臣 では、もう一度言いますよ、もう一度言います。

 十二月二十一日の段階では、私が一報を受けた時点、十二月二十一日に概算決定しましたけれども、そのときには事案の具体的な内容が、影響が明らかになっておりませんから……(原口委員「それは聞いている」と呼ぶ)だから、それは徹底的に調査をしろと。そうしないと、結果的に予算が、概算要求の要求予算を変えるからとその時点で判断できませんから、それは徹底的に調査を指示した、こういうことであります。

野田委員長 大臣、原口委員の問いにお答えいただきたいと思います。

根本国務大臣 一月十日に、予算の見直しが必要と判断して、財務省との調整を続けるよう指示をいたしました。そして、一月十八日に、閣議において、平成三十一年度予算の概算の変更が決定をいたしました。

原口委員 いや、答えていません。いつ閣議決定を翻さなきゃいけないと認識したか。ということは、一月十日ですか、あなた。

 今、統計委員長がおっしゃったじゃないですか、これだけ大変なことが起きていると。

 どうも、私は、今の答弁を聞いてみると、隠蔽を厚労省がずっとして、総理、本当のことを隠そう隠そうと。一月十七日の統計委員会にだって、三倍のところは言っていないんですよ、三倍補正は言っていないんですよ。

 総理が何か指示をしたとか、私、そんな細かいことをされるとは思っていない。しかし、何が問題かというと、グリップがきいていないんですよ、政治の。グリップがきいていないから、これほどのことが起きているけれども、今、いつ、あなたは判断されましたかと。普通、答えるでしょう。それは後ろに聞く話じゃないんじゃないですか。

 いつ、閣議決定を翻さなきゃいけない、そういう重大なものだと認識されましたか。

 そして、あなたは、監察委員会を任命されているけれども、この監察委員会のやり方についても、ここからここまでをちゃんとやってくださいと言うべきなんですよ。

 これはちょっと総理と議論したいんですけれども、アベノミクス前と比較しやすいように、二〇一二年を一〇〇とした賃金と物価の推移を見ているんですけれども、実質賃金、ことし、マイナスですか、プラスですか。総理、教えてください。ことしの実質賃金、つまり、実質賃金指数というのは何かというと、それは名目賃金から物価の影響を引いたものですね。これは足し算、引き算の話ですよね。私たちの実質賃金、国民の生活の実態がどうなっているかわからないで、予算は組めないんですよ。

 皆さんのお手元の資料六をごらんになってください。これが時系列の実質賃金。消費増税を延期したときの実質賃金伸び率は幾らですか。そのとき〇・六でしょう。今回皆さんがとりあえず出しておられるのは〇・二ですか。あのときより低いじゃないですか。この状況で、さっき年金の話をしましたね、年金の実質カットが約二千七百億円。その中で、消費増税を本当にしていいんですか。

 ことしの実質賃金はいつ出るんですか。教えてください。

野田委員長 これは総理の前に、事実確認なので、担当大臣からまず答弁をお願いします。

茂木国務大臣 年間の実質賃金は来年になります。

原口委員 失礼、去年ね。去年の実質賃金。恐縮です、茂木大臣、もう一回お願いします。

根本国務大臣 もう毎勤統計で既に公表しておりますけれども、〇・二の伸びです、実質賃金は。

原口委員 総理、それが信じられないんですよ。

 それは何でかというと、これは、自民党さんがお呼びになった公述人でさえ、去年の実質賃金はわからないという御答弁だったんですよ。我が党がお招きした明石先生は、これはもう偽装されていると。つまり、全然違う人たちを比べて、背丈でいうとわかりやすいと思いますから、背丈の低い、いわゆる十八日以上の日雇の二月間というところをぼんと抜かして、そして統計をとっているために、高く出ているんですね。いろいろなところで上振れ要因を容認しちゃっているんですよ。

 これは、今私たちは毎勤統計をやっているけれども、総理、毎勤統計だけじゃないみたいなんです。ほかの統計にもいっぱいある。

 委員長、同じ総務大臣でしたから、私たちは責任があります。ぜひ、統計全般に関する集中審議をお願いしたいと思うんですが、理事会で御協議いただけますでしょうか。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

原口委員 ありがとうございます。(発言する者あり)そうなんです、GDPも怪しいんですよ。全部が上振れしている。水増しなんです。

 これは戦後最悪の、総理と、もうきょうは安全保障に行く時間がなくなってしまって残念なんですけれども、明石先生はこうおっしゃっているんです。実質民間最終消費支出は二〇一四年―二〇一六年にかけて三年連続減少しているんだ、そして、二〇一七年にはプラスに転じたけれども、四年も前の二〇一三年を下回る、この四年前を下回るという現象も戦後初だと。

 これは何が起きているかというと、構造的な原因もあると思いますよ、賃金の高い人たちが外に出ていって、そして、介護やさまざまな新しい職が生まれて、そこで賃金が下がっているということもあるかもわからない。しかし、物価を急に上げ過ぎていて、そして、企業がしっかり分配をしていないために国民が苦しんでいるんだ、その実態だと思うんです。

 この戦後最悪の消費停滞、これは共有できますか、総理。

茂木国務大臣 実質民間最終消費支出、GDPベースの消費になりますが、これについては、安倍政権発足以来、二〇一四年四月に消費税率引上げ前後の駆け込み需要と反動減などによる変動もあり伸び悩んでいた面もありますが、このグラフを見ますと、年次ベースですので、もう少し詳しく見た方が実際のトレンドが見えると思うんですが、二〇一六年後半以降、プラス傾向で推移をしていると思っております。

 さらに、先ほど、GDPまで何か変えているんじゃないか、こういうお話がありましたが、それは御案内のとおり、二〇一一年、原口さんが与党であったときにその方針を示して、国際基準に合わせましょう、それから新しい完全な連関表に合わせましょう、こういったものに基づいてやったものであります。

 いずれにしても、同じベースで比べても、二〇一二年と二〇一五年、つまり、申しわけないですけれども、皆さんが政権にいらしたころと今では五十兆円GDPがふえている。これは同じベースで比べても変わりません。

原口委員 消費の停滞が起きているんじゃないかということを総理と議論しているときに、あなたの政権がどうだったって、もうそれはやめましょうよ。あなたはGDPの話までしたじゃないですか。(茂木国務大臣「GDPの話を先にしたじゃないですか」と呼ぶ)

野田委員長 静かにしてください。茂木大臣、自席からはちょっと。

原口委員 総理、実収入も、よく総理は世帯でおっしゃいますよね、世帯全体で実収入というのはふえているんですか。

安倍内閣総理大臣 全体ということであれば、総雇用者所得で見れば、これは名目においても実質においてもプラスになっているということでございます。

 また、先ほど茂木大臣からも答弁をさせていただいたわけでございますが、家計の最終消費支出で見ますが、これは帰属家賃を含んでいるわけでございますが、これは、十六年以上、基本的に、上下はありますが伸びているということでございます。

原口委員 いや、そこがやはり違うんですよ。皆さんが二月八日に出された総世帯の消費支出は、前年比、変動調整値、実質マイナス一・〇じゃないですか。下がっているじゃないですか。更に言いますと、実収入についても実質一・二%の減少なんです。

 だから、私、どっちの政策がいいとかいうところまできょうは来ていないんですよ。総理とは、まず現状の認識を合わせたい。統計でむちゃくちゃなことをやっていますね、統計が信じられませんね、ただ、その統計の中でもこういう数字が出ていますよね、国民は消費停滞にあえいでおられるんじゃないんですか、生活が苦しくなっているんじゃないんですか、それを聞きたいんです。

 農業だってそうですよ。さっき、私たちの政権のときをおっしゃいましたけれども、戸別所得補償をなくしたでしょう。農水大臣、米は今幾ら下がりましたか。大体、反収、反当たりの、三万幾らだったんじゃないですか。それが七千五百円減ったんじゃないですか。事実かどうか、教えてください。

吉川国務大臣 米のことにつきまして御質問がありましたので、若干お答えをさせていただきます。

 平成二十八年産の米の十アール当たりの所得は、三万六千百六十二円でございます。仮に、この数値から米の直接支払交付金の単価である七千五百円を差し引きますと、二万八千六百六十二円となります。

原口委員 総理、お聞きになりましたか。

 農業は国の基であるといいながら、農家の手取りは、この間、七千五百円も、反当ですよ、反収、反当、十アール当たりこんなに減っているんです。

 私は、農業政策が間違っていると思います。大規模化すればいいという農業政策じゃない。もう新自由主義的に、前は、郵政を民営化すれば税金もよくなる、年金も大丈夫だと言った。しかし、自民党の中にも、それに反した、私たちと一緒に闘ってくれた人たちがいました。新自由主義はもうやめましょうよ。大規模な農業をやっても、アメリカのように百キロもパイプラインを引いて大規模にやっているところと同一に論じられるでしょうか。

 冒頭申しました。災害が多い日本は、個別の農家を生かす、個別の農業、農家をしっかりやっていただくことによって、私たちの文化も農村も、そして私たちの伝統や歴史も育まれていくんじゃないかと思うんですが、総理の御所見を伺います。

安倍内閣総理大臣 確かに、原口委員のおっしゃるように、農業を産業だけでくくることはできないと我々も考えております。地域を守り、環境を守り、水を涵養して、そして、防災、減災にも役に立っているわけでございます。

 しかし、一方、産業面においてこれを伸ばしていく必要があるのも事実なんだろう、こう思います。我々、守ると同時に、これは、中山間地域においては直接支払制度などを活用した総合的な支援策を講じておりますが、一方、農林水産物の輸出をしっかりと進めていくことも行っているわけでございますし、農地のフル活用ということも行ってきた結果、米の取引価格は着実に回復をしておりますし、それによって生産農業所得も三年連続で増加するなど、着実に成果があらわれているということは申し上げておきたい、このように思います。

 それと、さっき家計調査結果の勤労者世帯の実収入等について、ちょっと議論がかみ合わなかったので、私もちょっと誤解いたしまして、全体の収入として総雇用者所得で申し上げましたが、委員のおっしゃっていた勤労者世帯の実収入については、一世帯当たりの平均であって、これは労働者一人当たりの賃金の動向や一国全体の雇用者所得の状況を示すものではないと考えております。

 その上で、家計調査では、二人以上の世帯のうち、勤労者世帯の実収入が昨年から実質で減少に転じております。それは事実なんですが、これは、高齢者を世帯主とする世帯の割合が上昇するなど世帯構造が変化する中で、好調な雇用情勢を反映し、再雇用などで働く高齢者の就業がふえたことによって、こうした高齢者の世帯が、無職世帯ではなく、新たに勤労者世帯としてカウントされるようになったことによるものと考えております。

 なお、この数値を世帯主年齢が六十歳未満で見ると名目でも実質でも増加をしておりまして、家族全体の稼ぎは増加をしております。さらに、世帯主本人の収入を見ても、六十歳未満では名目でも実質でも増加をしているということでございます。

原口委員 私は、その賃金と消費の二つの数字が信じられないと言っているわけです。

 ちょっと時間が限られてきましたから、今回、予算の中にFMSを七千億以上入れておられますね。F35、全部買うなとは言わぬけれども、しかし、年金で二千七百億円も削減するんだったら、何でこんなに買うんですか。第五世代戦闘機を、F35は第五世代ですね、一遍に百四十七機も買ったら、第六世代はどうするんですか。

 きょうは米朝首脳会談ですけれども、まだ結果が出ていません。私は、総理、二言目には、日本をめぐる安全保障環境が厳しくなるとおっしゃっていますけれども、外交が失敗しているということでしょう。米朝首脳会談については、一言だけ、まだ結果が出ていませんから。

 朝鮮戦争が終わるということはとても大事なことだと思います。しかし、その中で、核の段階的削減とトランプ大統領はおっしゃっているみたいですけれども、核が残り、ミサイルが残り、そして私たちがずっとやってきた拉致被害者の問題が未解決のままこれが終えんするということは、絶対あってはいかぬと思いますが、総理の決意を聞きたいと思います。

安倍内閣総理大臣 北朝鮮のいわば核、そしてミサイル、日本にとって大きな脅威でございます。日本はCVIDについてしっかりと米国に我々の立場として主張しているところでありまして、完全に、そして検証可能な形で、不可逆的に廃棄されなければならないというのが我々の考え方であります。核なき世界に向けて今般の米朝首脳会談において成果が出ることを期待しているところでございます。

 と同時に、拉致問題の解決が日本にとっては極めて重要であり、そして、拉致問題の解決に向けて、私の考え方について、先般、電話首脳会談においてトランプ大統領に申し上げているところでございますが、トランプ大統領から間違いなく金正恩委員長に私の考え方は伝わるもの、このように確信をしております。

原口委員 私も、拉致議連の創設メンバーの一人として、与野党の枠を超えて協力することを申し上げます。

 最後、辺野古について委員長にお願いをします。

 これはいつできるか。この予算の中に入っているんですが、辺野古の埋立てが。いつできるか、そして幾らでできるか。それから、できる保証もない。何メーターの海を埋め立てるんですかと聞いても、わからぬ、いや、今国交省に、何かをやっているから出さぬと言っています。ぜひ出させてください。そして、出さないのであれば、この予算から外してください。

 沖縄にこれ以上負担を押しつけるべきじゃない。私、玉城知事のときに、一緒に山井さんと行きました。沖縄の皆さんの気持ちに寄り添うというのであれば、一回ここはとめて、そして沖縄の民意を重視するということを最優先でやるべきだということを申し上げて、委員長、お計らいいただくことを確認して、質疑を終えたいと思います。

 ありがとうございました。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

 この際、西岡秀子さんから関連質疑の申出があります。原口さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。西岡秀子さん。

西岡委員 国民民主党、長崎一区選出、西岡秀子でございます。

 本日は、貴重な質問の時間をいただきまして、まことにありがとうございます。国民の皆様の思いを持って質問をさせていただきたいと思っております。

 第一問目につきましては、安倍総理に質問させていただきます。

 総理、ことし十月、導入が予定されております消費税増税について、総理にお尋ねをいたします。

 これまで総理に何度もお尋ねがあっておりますけれども、改めてお伺いをいたします。予定どおり十月に現行の八%から一〇%に増税することで間違いないでしょうか。

安倍内閣総理大臣 法律にのっとって引き上げさせていただく考えでございます。

西岡委員 二〇一四年に五%から八%に増税したときにも、大規模な経済政策を打たれたにもかかわらず景気の後退があったことから、今回、過剰とも言える景気対策を講じておられます。

 一昨日の財務金融委員会で、麻生財務大臣は、質疑の中で、今回の経済対策について、今回税率を上げて、もし腰折れをしたらいよいよ終わりという恐怖感があったと率直な思いを吐露されました。

 総理の率直な思いを、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 前回の引上げ時には、予想以上の駆け込み需要と、そして落ち込みがあり、消費の冷え込みが続いたのは事実でございます。このことを反省しなければならない。

 今回の引上げについては、私たちは、デフレ脱却を確かなものとしなければならない、現在の段階ではもはやデフレではないという状況をつくったんですが、デフレ脱却を確かなものとするためには、これは絶対にスムーズに乗り切らなければいけないという決意を持って、今回は、さまざまな対策を打っているところでございます。

西岡委員 総理はこれまで消費税増税を二度先送りされております。今回、総理からもまだ正式な表明はないというふうに私自身は理解をいたしております。

 そもそも、今回の増税は、三党合意に基づく社会保障と税の一体改革に基づいたもので、ふえ続ける社会保障費の確保と財政健全化の両立を目指すこと、そして次世代に負担を先送りしないという理念に基づいていたと理解をいたしております。

 また、増税の前提として議員定数削減が盛り込まれていたにもかかわらず、昨年、何と、参議院議員を六人もふやすということが与党から決められたことは、国民の皆様に負担をお願いすることを考えると到底あり得ないことだというふうに思います。また、衆参の審議時間は合わせてわずか九時間十五分であったということも申し上げなければなりません。

 総理、増税を国民の皆様にお願いするには、確固たる信念と覚悟、御批判を受けてもなお、今の日本にとって必要であるという強い決意と覚悟が必要だと考えております。

 特に、今、地方において暮らす国民には、総理がおっしゃっているような景気がよくなったという実感はないという中で懸命に日々の暮らしを営んでいる中で、皆様に負担を強いることになります。

 二度にわたり延期をし、少子高齢化、人口減少が深刻な中で、社会保障制度の再構築、改革は待ったなしの状況です。また、何より一番大切なのは、その必要性を国民が理解をしていただくということが必要だというふうに考えております。

 総理は、国民の皆さんが今、今回の増税を理解していただいているとお考えでございましょうか。

安倍内閣総理大臣 定数の削減につきましては、安倍政権になりましてから、〇増五減、そして更に十減を行ってきておりますので、現在、国会議員の数は四百六十五名でございまして、これは戦後最低となっているわけでございます。発足したときには四百六十六名、人口が今よりも全然少ないわけでございまして、それなりの努力は重ねてきているということは申し上げておきたい、こう思います。

 その上におきまして、我々は、消費税の引上げについては、伸びていく社会保障費に対応しなければならないということでございます。と同時に、国の信認を維持していくことも重要であろう、こう思っております。

 ただ、同時に、経済を成長させなければ財政健全化はできないというのが私たちの考え方でございます。経済を再生させたことによって、そして、もはやデフレではないという状況をつくったことによって、来年度の税収は六十二・五兆円、これは過去最高になるわけでありますし、地方税の税収も過去最高になるわけであります。と同時に、ほとんどの県において法人関係税収が四割、五割伸びているわけでございますから、間違いなく地域も活性化してきているということであろう、こう思っております。

 また、有効求人倍率も、これは初めて四十七全ての都道府県で一倍を超えているという状況になっているということでございます。政権交代前はたった八つの都県であったわけでございますから、そういう意味におきましては地方にも届き始めているという状況であろう、更に皆さんにもっと実感をしていただくために努力をしていきたい、こう思っております。

西岡委員 今の総理の御答弁によりますと、国民の皆さんに理解が得られているというふうに総理が思われているということでよろしいでしょうか。

安倍内閣総理大臣 理解を得られるように努力を重ねていくということでございます。

 さまざまな世論調査的には、消費税に対する調査では反対の方が多いんだろうと思います。今まで何回も消費税の引上げについて世論調査をとっておりますが、賛成が多かったことはもちろん一度もないわけでございます。反対がかなり多かったこともありますし、今までほとんどの内閣は、消費税を上げたことによって内閣をそこで終わるということになっているわけでございます。

 その中で、安倍政権においては二回目の消費税の引上げということになるわけでございますが、引上げに対する御理解を得るべく更に努力を重ねていきたい、こう思っております。

西岡委員 今回の一般会計予算は、百一兆五千億円と、当初予算で初めて百兆円を超えました。

 今回の予算は、消費税増税への対策のために大変膨らんだ予算であるというふうに言われております。増税による国民の負担を二兆円と見込んだ上で、その金額を上回る二・三兆円の景気浮揚対策、まさに総理の言われる十二分の対策であるというふうに思いますけれども、これだけの対策をとらなくてはいけないということは、裏を返すと、先ほど原口議員からもありましたように、今、増税できる経済環境にないということでしょうか。総理の見解をお尋ねいたします。

野田委員長 では、事実関係だけ、茂木国務大臣に。簡潔にお願いします。

茂木国務大臣 今回の消費税の引上げは恒久措置でありますから、これから続いていきます。

 ただ、御指摘もありましたように、前回の経験も踏まえますと、引上げ前後にどうしても大きな駆け込み需要、反動減が起こってしまいますと、その後の景気に影響が及ぶということで、二〇一九年そして二〇年、二年間に限って臨時特別の措置を行う。これは、経済への影響を十分乗り越えるということで二・三兆円、こういう形にしております。

安倍内閣総理大臣 来年度予算は初めて百兆円を超えたわけでございますが、同時に、国債発行額は七年連続減額することができました。なぜ七年連続減額ができたかといえば、来年度の税収が六十二・五兆円となっていく。これは、いかにデフレではないという状況をつくることが大切か、あるいは経済を成長させていくことが大切かということを示しているのではないか、こう思っております。

 そしてまた、前回、消費税を三%上げたときには、約五分の四は借金を返していくために使うわけでございますが、今回は半分を、まさに幼児教育の無償化、そして真に必要な子供たちへの高等教育の無償化のために使っていくということになるわけでございます。もちろん、これは、借金返しも含めて全額社会保障に資するために使っているのは間違いないわけでございますが、その中でも使い道はそうなっていくということでございまして、さらには軽減税率等を行っていく。

 対策もしっかりと行いながら、この反動減をなるべく少なくしていく努力をしていきながら、経済の成長と、そして財政の健全化、この二つを同時に達成していきたい、こう考えております。

西岡委員 消費税に伴う対策として、今総理からもございました。これまで委員会質疑の中で、我が党の玉木代表を始め先輩議員の方から、今回初めて導入される軽減税率について、また、中小小売業においてキャッシュレス決済を行う場合のポイント還元制度について、低所得者や子育て世帯向けのプレミアムつき商品券について、それぞれの問題点を、具体的な例を挙げて議論してまいりました。

 まさに大盤振る舞いの対策と言えるというふうに思います。特に、ポイント還元については、当初、今回の消費税の増税の幅の二%でポイント還元を考えておられたようでございますけれども、総理の強い意向によって五%に決められたというふうにお伺いをいたしております。

 複数の対策が並立している中で、大変消費者にとってはわかりにくい、そして事業者にとっても過度な負担を強いる、そして私は何よりも、税の三原則である公平、中立、簡素という、その三原則と大変かけ離れた状況になっているということが大変問題であるというふうに思っております。

 また、プレミアム商品券については、以前の消費上昇効果が大変低かったこともあり、このことも考慮すべきではなかったかというふうに思っております。

 本来、消費税は国民にひとしく負担を求めることができる税として認識をしてまいりましたけれども、今回の施策で極めて不公平なものとなるというふうに考えますけれども、総理の見解をお尋ねいたします。

安倍内閣総理大臣 軽減税率制度の実施やプレミアム商品券の発行、販売、さらには教育無償化や低年金者への給付等の社会保障の充実策を実施するとともに、総合的に勘案すれば、政策全体として、所得の低い世帯には手厚く、そして逆進性に対して十分な緩和策になるものと考えております。

 また、ポイント還元でございますが、わかりにくくて負担を強いるというお話でございましたが、これは、基本的に中小・小規模事業者の皆さんがこれを活用していただくということなんですが、そのための設備投資についてはしっかりと我々が支援をしていくということになるわけでありまして、それぞれの事業主に御負担はかけないようにしていきたい、こう考えているところでございます。

 また、QRコード等も含めまして、大変、私も初めてそういうのも使ってみたんですが、使う側としては非常に使いやすくて、これは簡単だなと思いますし、レジ締め等の手間も事業者の皆さんにとっては省けていくということになるわけでございますし、海外からの観光客の皆さんは、もしキャッシュレスであれば、七割の方々はもっとお金を多く使った、こう言っているわけでございまして、まさにそういう流れが間違いなく世界で進んでいく中において、この機会を活用して、中小企業の皆さん、小規模事業者の皆さんが、キャッシュレス化が進んでいくことによってそういう商機をつかんでもらいたい、こう考えている次第でございます。

西岡委員 今、総理が使ってみて簡単であったというお話がございましたけれども、QRコードについても、今まで全く使ったことがない高齢者の皆さんを始め、また、商店街の八百屋さんであるとか魚屋さんであるとか、大変負担を強いるということについては、私は間違いのないことであるというふうに思っております。

 次の質問に移らせていただきます。

 これらの経済政策は、いずれも九カ月などの時限的な措置となっております。景気の反動を単に時期を先送りしているだけなのではないだろうかという私は気がしております。特に、オリンピックが終了した後の大きな反動減が予想され、懸念をされております。

 もし、そうなった場合に、ポイント還元、プレミアム商品券ほかの増税の経済対策の延長というのを考えておられるのかどうか。もし、これらの施策の延長を考えておられない場合は、その場合はどのような対応を今思っていらっしゃるのか、そのことをお伺いいたします。

茂木国務大臣 駆け込み需要と反動減なんですが、基本的には一定期間の需要は一定です。そうなると、駆け込み需要が大きければ反動減が大きくなるわけでありまして、今回我々がとっている対策は駆け込み需要を起こさないんですから、基本的には反動減も抑制されるということで、その後にまた反動減が出るという話ではないと考えております。

 その上で、基本的に、施策のスパンとしては、前回の経験も生かして、二四半期、こういったものを考えてプレミアムつき商品券等々設計をいたしておりますが、ポイント還元につきましては、来年夏にオリンピック・パラリンピック大会もある、そして、多くの外国人の方が日本を訪れるという……

野田委員長 茂木大臣、西岡さんの質問時間が終了しているので、簡潔にしてください。

茂木国務大臣 ということで、九カ月とさせていただいております。

西岡委員 消費税が一体何のために今回導入されるのか、その基本に立ち返り、今回の対策で国民生活に私は大変な混乱が生じるということを懸念をいたしております。

 これで質問を終わらせていただきます。

野田委員長 これにて原口さん、西岡さんの質疑は終了いたしました。

    ―――――――――――――

野田委員長 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として法務省刑事局長小山太士さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野田委員長 次に、長妻昭さん。

長妻委員 立憲民主党の長妻昭でございます。

 今、米朝会談が始まるようでございますけれども、何とか、拉致問題、解決してほしいというふうに思いますし、あと、もう一つ私が懸念しますのは、トランプ大統領、失礼ながら、アメリカ・ファースト、こういうことを声高におっしゃっておられて、まさかこういうことはないと思うんですけれども、北朝鮮との間で、ICBM、つまりアメリカに届く大陸間弾道弾、これは開発しない、そのレベルである程度手を打つというか、打ちつつあるというか、そういうような状況で、開城の問題、工業団地の再開とか、観光客の往来とか、いろいろなカードを打ってしまう、そういう懸念が非常にあるんですね。

 当然、日本、この東京を射程とする核弾頭つきのミサイルも北朝鮮は保有しているというふうに言われております。

 ここら辺について、まさかトランプ大統領が、この周辺国の脅威を置き去りにして、アメリカのICBM、この開発がないということをもっていろいろな御判断をするということは、決してあってはならないというふうに思うんですが、そこら辺は、総理、くぎをきちっとトランプ大統領に刺しておられるんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 現在、まさに米朝首脳会談が行われておりますので、その会談内容あるいは結果等をここで推測しながらお答えすることは、基本的には差し控えたいと思いますが、事前には入念な打合せをしております。

 私も前回、電話会談を行いましたが、この電話会談だけではなくて、今まで何回も会談を行っておりますが、その際、日本にとっての脅威は何かということについて詳細にお話をさせていただいております。

 日本にとっては、これは、ミサイル、あらゆる射程の弾道ミサイルについて我々は脅威を感じているわけでございますし、また、既に日本を射程に入れている弾道ミサイル、これは数百発、配備をしているわけでございますが、これはもちろん同盟国たる日本にとって極めて脅威でございますが、同時に、在日米軍にとってもこれは脅威であります。また、日本を射程に入れながら、更にグアムも射程に入ってくるものもあるわけでございます。

 そういう意味におきましては、米国としては、当然、そうしたことも含めて交渉をしていくということは、私は確信をしているところでございます。

 ただ、この進みぐあい等について、どういう段階で進んでいくかということについて、予断を持ってここでお答えすることは差し控えたいと思います。

 昨日、既にもう米朝首脳会談がスタートしたわけでございますが、日本にとって極めて重大な、重要な拉致問題については、間違いなく、トランプ大統領から私の考え方について金正恩委員長に通じて、明確に伝わっていく、このように確信をしております。

長妻委員 総理が今おっしゃっている割には、ちょっとトランプ大統領の言動が気になるんですね。

 今、総理がおっしゃったのは、日本にとっての脅威、このミサイルなどについては詳細に話しているんだ、こういうふうにおっしゃいましたが、ただ、さきに、トランプ大統領が、総理からノーベル平和賞を推薦されたその理由について述べておられる映像を見ましたけれども、そこでトランプ大統領はこうおっしゃっているんですね。日本の上空をミサイルが飛び、警報が鳴っていた、それが突如、日本人は安全を感じている、私のおかげだと。

 つまり、脅威がなくなったような、総理がノーベル平和賞を推薦した理由、推薦したから、ああ、総理から来たから、日本人は安全を感じたのかなと。こういうふうな間違った発言をされておられるので、本当に詳細を話されたのかなと、総理が。今、秘書官の方もうなずいておられますけれども、本当に大丈夫ですか。

安倍内閣総理大臣 それは大丈夫です。一々、大統領の発言について、ツイッターも含めてコメントをすることは差し控えたいと思いますが、相当の時間を、私、トランプ大統領と時間を費やして首脳会談を行っております。私だけではなくて、谷内NSCの局長とボルトン補佐官との間でも、前任者のマクマスターとの間でも、相当の時間をかけて詳細な打合せをしています。

 私自身も述べている、これは非常に重要な話でありますから、はっきりと申し上げさせていただきたいと思いますが、当然、日本にとって何が重要かということについては申し上げております。核だけではなくて、化学兵器、生物化学兵器、いわゆる大量破壊兵器、全てが危険であるということも明確に申し上げております。

 今、米朝でやっておりますから、私が何をどう申し上げたということはこれ以上詳細に申し上げませんが、これは相当詳細な打合せを、話をしているわけでございまして、当然、私がどう言ったというそこの部分についてトランプ大統領が外におっしゃるということは、これは両国にとっても利益にはならないわけでございまして、トランプ大統領は、もしかしたら、あるいはわかりやすい表現で、機密に入らない段階でおっしゃっているということはあるかもしれませんが、これは日米では相当すり合わせを行っているということでもございますし、実際、今、我々のリエゾンとして、現地にも行って、向こう側としっかりと緊密に連携しながら、ハノイにおいても対応しているということであります。

長妻委員 トランプ大統領がわかりやすい表現で言ったんじゃないかみたいなお話ですけれども、日本の上空をミサイルが飛んで、警報が鳴っていた、それが突如、日本人は安全を感じている、これがわかりやすい表現だとしたら、わかりやすい表現じゃなくて、ちょっと誤解というか、相当間違った認識を持っておられるという気がしますので、ぜひ、本当に連携をしてやっていただきたいと思います。

 そして、その次に、統計の問題でございますけれども、総理は、きのう出た追加監査報告書、これですね、これを読まれましたか。

安倍内閣総理大臣 私も大変忙しいものですから、詳細は読んでおりませんが、概要については説明は受けております。(発言する者あり)

野田委員長 お静かに。

長妻委員 総理、読んだ感想は。

安倍内閣総理大臣 感想について申し上げるという立場にはないんだろうと思いますが、これは、樋口委員長を始め、皆さんが相当真剣にしっかりと検証した結果なんだろうな、このように受けとめております。

長妻委員 真剣に検証した結果、受けとめるということで本当にいいんですかね。

 私もこれを熟読いたしました、官僚の方の解説もいただきながら。国民の皆さんも全部これをなかなか読む時間はないと思うんですが、簡単に言うと、うそをついたが意図的でないので隠蔽でない、こういうふうに書いてあるわけですね。

 もっと簡単に言うと、私も本当に熟読しましたけれども、うっかりミスでしたということなんです、うっかりミス。だから、もうこういうことは起こりませんと。うっかりミスであれば、そうだと思いますよ。次、きちっとやってくださいと言えば、ああ、これからは頑張りますということで。

 ただ、本当にそれで見過ごしていいんでしょうかということなのでございますが、うそをついたけれども意図的でないというのは、意図的でなくてうそをつくというのは、逆にちょっと大丈夫かなという気がしますよね。

 自民党は、私たちもかつて与党でしたけれども、こういうときは部会で了承するんですよね。これを了承したんですか、自民党、うっかりミスでしたというのを。議論していないんですか。

 今、議論したという自民党からやじが飛びましたので、では、了承したということだと受けとめますけれども、普通、常識的にはそうですよ、与党ですから。(発言する者あり)いや、了承しなかったら、これは書き直しというふうに差し戻しすればいいじゃないですか、今、田中筆頭もお話ありましたけれども。了承するものじゃないというふうにありましたけれども、本当にこれでいいのかなと。

 茂木大臣、何か笑っておられますけれども、いいんですか、これで。(茂木国務大臣「笑っていない」と呼ぶ)いや、今笑っている。

 何かこれ、緩んで、与野党で、これは、この問題を解決していこうというふうにここでも申し上げているので、これを自民党が認めたとしたら、我々、ちょっと一緒に解決へ進めないですよと思うんです。

 それで、総理、毎勤の数字の件でいきますけれども、一昨日に公聴会がありました、ここで。私、おやっと思ったのが、自民党推薦のエコノミストの方がこういう御発言をしているんですね。毎勤の本系列の伸び率というのは相当割り引いて見ないといけない、今回、新旧指数をそのまま接続したということについて、ユーザーとして、伸び率としては一年で消える話でありますが、非常に困ると。エコノミストの方がまだ疑義を持っておられるということ。

 海外のメディアでも、イギリスのフィナンシャル・タイムズがこんな記事を配信しております。日本の根本的な経済統計に疑義が生じ、景気や政策による影響を見きわめにくくしていると。

 私は、ギリシャも統計の問題から、発端でギリシャの経済危機が起こりました。これ、総理、甘く見ちゃいけないと思うんですよ、この問題。こんないいかげんな報告書を出して、はい終わり、これは国際的にまずいメッセージを送りかねないというふうに強く思うんですが、これは総理、国家の危機になりかねない、扱いによっては、そういう認識というのはおありですか。

安倍内閣総理大臣 先ほど、厚生労働省の特別監察委員会の報告書を自民党の部会で了承したのかということでございますが、特別監察委員会の国会に出すものについて、党が了解するかしないかということではなくて、あくまでもこれは委員会、監察委員会との関係なんだろうと。これが、党が書きかえ、途中で書き直せとかいう、政治的に介入するということはもちろんあり得ないわけでございまして、元最高検の検事の方を事務局長に迎えて、民間有識者で構成される事務局が新たに設置をされて、より独立性を強めた形で裏づけや検証作業を進めていただいたものと承知をしております。

 そこで、今回の統計についてでございますが、公的統計は、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報である、こう考えております。(長妻委員「いや、そうじゃなく、国家の危機かどうか」と呼ぶ)しかしながら、毎月勤労統計について不適切な調査が行われ、セーフティーネットへの信頼を損なう事態を招いたことについては、国民の皆様に申しわけなく、心よりおわびを申し上げる次第であります。

 高い専門性と信頼性を有すべき統計分野において長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかった責任については、重く受けとめているところでございます。(長妻委員「委員長、ちょっと聞いていることと違う話です」と呼ぶ)

 今、長妻委員は、国家の危機かどうか。私が、国家の、総理大臣が、国家の危機という重大な発言を求めているわけでありますから、まず説明をちゃんとするのが当然のことではないでしょうか。

 真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように、全力を挙げて原因を究明し、再発の防止に向け、総理大臣として責任を果たしていく覚悟であります。

 また、昨日、特別監察委員会において取りまとめていただいた追加報告書は、中立的、客観的な立場から精力的に検証作業を行っていただいた結果であると考えておりまして、行政府の長としては、一層身を引き締めて政権運営に当たることによって国民の皆様の信頼を取り戻してまいりたい、これが私の認識であります。

長妻委員 総理、結論を言わないじゃないですか。私が聞いたのは、国家の危機になりかねない、こういう重大な認識はありますかと。

安倍内閣総理大臣 ギリシャの状況と日本は全く違う。これを同じように考えておられるんだったら、私は長妻さんの感覚を疑わざるを得ないわけでございます。

 日本が経済的な大変な危機に陥っているかという国家の危機では全くないということは申し上げて、経済的な国家の危機では全くない、こう申し上げておきたい。

 あのとき、では、ギリシャの国債、どうなったんですか。全然違うじゃないですか。そういういかにも不安をあおるような議論はやめた方が私はいいのではないかな、こう思いますよ。

長妻委員 私は、今記憶がよみがえるんですけれども、不安をあおるなと。

 私は、本当に国家の危機になりかねないという重大な認識をやはり総理が持たないと、こんないいかげんな報告書を追認する、こんなことで大丈夫ですかと。日本は統計がいいかげんな国だ、こういう国に投資していいのか、こういうような疑念が広がらないように一生懸命やらなきゃいけないと。

 不安をあおるなというのは、ちょっと申しわけないんですが、これは私、トラウマがありまして、総理が、ちょうど十二年前ですか、年金記録問題でちょうど私がここで質問したときに、重大な問題だと言ったら、不安をあおるな、こういうふうにおっしゃったわけです、総理は。

 もっと重大な認識を持っていただきたい。不安をあおるなと十二年前おっしゃって、大うそをついたじゃないですか、国会で。大うそをつきましたよ、総理。覚えていますか。最後の一人までと発言をされて、どうなっているんですか、今。

安倍内閣総理大臣 もちろん、最後のお一人までお支払いをするという決意で臨んだわけであります。しかし、それでもなお十分に確認できなかった方々がおられることは大変残念ではございますが、政府としてそういう決意を示すことは当然のことではないでしょうか。それができませんということについて申し上げれば、それはまさに不安をあおることにつながるわけでありまして、そこは皆さんに教えていただくということではないか。

 しかし、日本の経済の状況が、ギリシャと同じ状況ではないですよ。私はこれを申し上げているのであって、十二年前のこととすぐに結びつけないでください。

 今、私の反論に対してはどう述べるんですか。ギリシャとは違いますよね。それは明確に、長妻さん、訂正された方がいいですよ。

長妻委員 総理、私は、日本の今の状況がギリシャと全く同じですと言ったつもりは全くありません。ギリシャはそういうことが引き金になったケースがあるということを申し上げたんです。

 総理は、これは決意なんだと。決意だったら、うそをつき放題じゃないですか、決意だったら。これは決意です、これも決意です、これは実現できないけれども決意ですと。

 総理は、最後の一人に至るまで徹底的にチェックをして、そして全てお支払いするということはお約束をしたい、こういうふうにおっしゃって、いや、努力していればいいんですよ、私も。努力していれば。

 ところが、どうでしょう。総務省の第三者委員会は廃止になりましたよ、年金記録の。総務省の、原口さんも一緒につくった監視委員会、監視委員会も廃止になりましたよ。全然やる気ないじゃないですか。まだ二千万件弱残っているんですよ、記録五千万件のうち。三千万件はつなげました、わかりました、あるいは判明しましたけれども。それを何でほったらかしにするんですか、総理。

安倍内閣総理大臣 これは、ほったらかしにしているわけでは決してありません。

 つまり、これは、相当の努力を重ねても確認できないということは……(長妻委員「廃止しているじゃない、やっていないじゃない、今」と呼ぶ)済みません、私、しゃべっているんですから、席から……

野田委員長 皆さん、お静かにしてください。

安倍内閣総理大臣 席からやじるのだけはやめていただけますか。御自身の質問に、私、誠意を持ってお答えをしているんですから。よろしいでしょうか。

 そこで、我々は、まさに当然の義務として、最後のお一人に至るまでお支払いをしますという政府の方針と決意を述べるのは当然ですよね。そのときに、最後のお一人までお支払いすることはできませんと私に言ってほしかったんですか。それは違いますよ。そうではなくて、ちゃんとお支払いするという努力を続けていく。

 でも、今の段階においては、しかし、それは、もうどなたからもそういうお問合せというのがないという状況に至っては、これは対応のしようがないのは事実でございます。その中において、人員にも限りがある中においての判断であるということは御理解をいただきたい、このように思います。

長妻委員 努力していないということを言っているんですよ、総理、こんな大見え切って。総理、極端なんですよね。最後の一人に至るまでお約束をしたいと思いますと言ったならば、総理は、長妻さん、じゃ、最後の一人まで払わないということを言ったらいいんですかみたいな、今おっしゃいましたけれども、極端ですね。こういうことを軽々に言わないでほしいということなんですよ、できないことを。言うのであれば、ちゃんと努力してほしいということを言っているんですよ。

 それで、この毎勤統計についてでございますけれども、この一番を見ていただきますと、ちょっとこの予算委員会でもまだまだ議論が不十分なもう一個の点ですね。ベンチマーク更新の件をちょっと申し上げるんですが、これは非常に、テレビ、ラジオを聞いたり、ごらんいただいている方にはわかりにくいので、若干説明させていただきますと、総理は十分御存じになっておられると思うんですけれども。

 これは、昨年の一月に毎勤統計のいろいろなやり方が変わりました。部分入れかえのところは、ここ、官邸のいろいろな指示、関与があったのかどうか、議論がありますけれども、きょうは部分入れかえのことはやりません。

 去年の一月、新旧で差が出たんですね、やり方を変えたことで。これが〇・八出ました、平成三十年一月に古いものと新しいものの差が。その差は何なのかと分析しました。

 厚労省のデータでございますけれども、一番大きいのが〇・四、ベンチマーク由来のギャップ。その次に〇・三、不正集計由来のギャップ。この〇・三というのは、御存じのように、例の東京の、五百人以上の全数調査をしなきゃいけないのに抽出調査にしていた、これの不正のギャップなので、これは今は解消されています、〇・三は。〇・一は、ここ国会で相当問題になっている、全取っかえ方式からサンプルを部分入れかえ方式に変えたことによるギャップ、〇・一。

 これは、部分入れかえに変えましたから、この〇・一のギャップは私は遡及してさかのぼる必要はないと思うんですが、問題は、この〇・四のベンチマーク由来のギャップなんですよ。

 これはどういうギャップかといいますと、ベンチマークといいますのは、ウエート更新ともいうのでございますが、五年に一度、経済センサスという調査があります、経済センサス基礎調査というのが。これはすごい調査でございまして、日本国全体の労働者の数を業種別、企業規模別に全数把握する、どこにどなたが何人おられるのかというすごい調査なんです、五年に一度。だから、手間がかかるので、五年に一度なんですね。

 この毎勤統計は、御存じのようにサンプル調査なので、一番いいのは日本国全部調査するのがいいんですよ、毎月、全従業員の給料を。そんなことは物理的にできないので、抽出調査をして、ただ、それを膨らませるんですね。全労働者の数に膨らませて、業種別、規模別に比率を掛けて、それで、あたかも毎勤統計では、日本国全員の従業員、労働者の賃金を毎月集計している、足し算をして賃金を総額を出して、それを全従業員で割るということで一人当たりの平均賃金を出している、こういうことなんです。

 ですから、五年に一度の従業員の数というのは、膨らます計算で大きく賃金が変わるということで、非常に重要なんですね。

 平成三十年の一月に、そういう意味では、ベンチマーク由来のギャップ、その前と後で〇・四差があるという意味は、大企業に働く人がふえている、つまり、賃金の高いところで働く人がふえている、そういうような傾向があるということで、〇・四、それ以外の傾向もありますけれども、〇・四差があるということなんですよ。ここまではいいんです。この〇・四の差はいいんです、これは〇・四あるわけですから。

 ところが、平成三十年の一月から、初めて、これまで何十年もやっていた、さかのぼってベンチマーク由来のギャップを補正するというのをやめちゃったんですね。何十年も続いていたのに、やめちゃった。

 そうするとどうなるかというと、この二ページ目を見ていただきますと、これもイメージ図でございますけれども、やめちゃったと言いました、過去のさかのぼり補正を。やめるとどうなるかというと、左の方からグラフが右上がりに、黒い線、黒いラインが上がっています。いきなり段差があって、平成三十年の一月から、黒いラインがまた右にこれは上がっています。

 これは、先ほど申し上げましたベンチマーク、つまり、経済センサスの従業員の数が変わったことでギャップが生じているわけですが、今まではずっと何十年も、この赤い点々々のように、過去の賃金指数をさかのぼって三角補正、これは三角に見えますよね、三角補正というんですけれども、三角に補正していたということでありまして、これは私は非常に常識的な判断で、それぞれ五年に一度の全従業員の調査でありますから、それぞれ段差をなくすために、緩やかに過去さかのぼって補正をする、これは私は正しい判断だと。

 ところが、平成三十年一月からそれを一切しなくなっちゃった、突然、何十年している。そうするとどうなるかということなんですよ、これを見ていただければおわかりのように。どうなるかというと、例えば平成三十年の六月、相当賃金が高く出ましたね、前年同月比。つまり、毎勤統計というのは水準も重要なんですけれども、やはり、実質賃金上昇率とか名目賃金上昇率とか、上昇率が相当話題になるんですね、連続性。

 例えば、だから、平成三十年六月と平成二十九年六月を比べると、この黒同士で比べているわけです、黒のラインで。それは、どんと高く出ますよね、平成三十年の六月の例えば伸び率が。今までは赤の点々々だったから、そんな高く出ないんですよ、これは。これはおかしいと。私はいろいろな学者の方ともお話ししましたが、私がお話しした限りでは、全ての学者の方が、さかのぼるべきだとおっしゃっていました。統計学的にはそちらの方が正しいとおっしゃっていました。

 そこで、ここが私たちが全く氷解できない疑問なんですよ。何でこんなことをやっているんだろう。これは、総理も常々おっしゃっている、あの不正とは全く関係ありません、この前の。不正とは全く関係ない、新しい話です、これは。部分入れかえ方式とも全く関係ありません。新しい話が、ちょうど平成三十年一月にそういうことがなされてしまっているということなんです。

 きょうは、酒光厚生労働省の元政策統括官がおられます。ちょうど平成三十年一月前後、されておられましたが、ギャップには二種類あって、サンプル由来のものとベンチマーク由来のものがあるんですが、このベンチマーク由来のものも過去さかのぼらないということをするということは御存じでございましたか。

酒光参考人 ギャップに、直接のサンプルがえの影響とそれからベンチマーク更新による影響、これがあるということは、私、ずっと統計の分析とかをやっている中で昔から知っておりまして、今回の調査の見直しで、サンプルがえによる影響とあわせて、ベンチマークによる影響についても過去にさかのぼって補正をしないということにつきましては、私の着任後間もなく知ったということであります。

長妻委員 それは大体いつごろでございますか、時期的には。

酒光参考人 私が統計の担当の統括官に着任しましたのが平成二十九年の七月です。そのときの、間もなくということですので、引継ぎですとか、着任直後に業務説明とかを受けますので、そういう中で知ったということであります。

長妻委員 そうすると、平成二十九年の七月時点で、理由はどういう理由だという説明を受けましたか。

酒光参考人 基本的には、もう既に平成二十九年の一月とか二月とかに統計委員会で、あるいは総務省から承認をいただいた変更事項であるという説明を受けておりましたので、そういうふうになったんだなということで理解しておりました。

 その理由については、それは私の当時の理解ということで申し上げれば、もともとこの問題というのは、一度決まった数字、伸び率とかを過去にさかのぼって補正するということがユーザーの立場から見てどうなのかという議論だったので、過去にさかのぼってそういった数値を補正しないという原点でずっと議論をしてきた結果、こういう結論が出たんだろうなと私は理解をしました。

長妻委員 過去を変えるのがいけないと。これは統計的には余り理屈になっていないんですよね。過去の指数を変えるという統計はほかにもありますから、これは理由になっていないんですけれども。

 そうすると、今重大なことをおっしゃいましたが、平成二十九年一月に総務省から承認を得た、このベンチマーク更新のさかのぼり補正をしなかったということについて。これは、総務大臣、承認を与えたんですか、ベンチマークについてのさかのぼり補正をしないということについて。

石田国務大臣 この問題が先日議論になりまして、厚労大臣と総務大臣の答弁の違いについての政府統一見解という形で出させていただいたということで、私の答弁としては、明示的には示されていないということであります。

長妻委員 これは、酒光さん、何か部下から違う報告を受けているんじゃないですか。示されていないということですよ、承認。

酒光参考人 今おっしゃられた統一見解そのものは、私は全く関与していないのでわからないんですけれども、私の当時の認識としては、そのように説明を受けましたし、あるいは統計委員会の答申などを見ても、特にベンチマークとかサンプルがえの影響によるものだとか区別せずに、新指数と旧指数はそのまま接続すると書いてあるので、その説明は、そうなんだなというふうに当時は思ったということであります。

長妻委員 全く違う説明を酒光さんは受けておられると思います。

 そこで、きょう、西村統計委員長、来ておられます。ありがとうございます、きょうも来ていただいて。

 西村統計委員長にまず一問聞くんですが、このベンチマーク更新、ウエート更新のさかのぼり、さかのぼり補正をしない、平成三十年一月から。これは事前に知っておられましたか。二つ由来がありますけれども、ギャップの、こっちのベンチマークの方です。

西村参考人 お答えします。

 今、これは少し正確にお話しした方が……(長妻委員「いや、知っているかどうかだけ、まず」と呼ぶ)知っているかどうかですか。

 平成二十九年一月にこれをやったということは、もちろん知っております。二十九年の一月の変更ということに関して、もちろんやっていたということは知っています。

 ただし、この平成二十九年一月の答申の時点では、厚生労働省からの変更申請は、標本交代に起因するギャップ、ウエート更新に伴うギャップは全く区別せず一体のものになっていたことと、もう一点、ウエート更新に起因するギャップに関してどれくらいの影響が出るか、そういう説明もなかったので、我々としては、ウエート更新に起因するギャップに着目することはなかったということです。

 これは、平成三十年の一月以降、ウエート由来のギャップがかなり大きくなるという可能性がもしあったならば、当然我々はそこで考えたはずなんですが、そういうことはなかったということです。

長妻委員 ちょっと私の質問に答えていただいていないんですが、端的にお願いしたいんですが、西村統計委員長は統計の権威であられるので、これはぜひお答えいただきたいんですが、もう一回、同じ問いです。

 平成三十年の一月から、何十年も続いていたベンチマーク更新のさかのぼり補正をしないということについては、事前に、事前にという意味は、平成三十年の一月以前に御存じでしたか、西村委員長はということです。

西村参考人 二十九年の一月ですね。(長妻委員「三十年一月以前」と呼ぶ)三十年の一月以前に、それをやらないということを知っていたかどうかということですね。(長妻委員「ベンチマーク由来」と呼ぶ)ベンチマーク由来に関しては、これは正確に申し上げますと、それは……(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと静かにしていてください。

西村参考人 討議しないということを決めてこれをやっていますから、そういう意味では、討議しないということを決めているわけですから、それはそのとおり、知っていないということになりますけれども、しかし、一体としてそれが諮問されたことに関して、それに対して、それを討議しないということを決めたということに関しては知っているということにもなる、そういう意味です。

長妻委員 ちょっと、西村委員長、私は西村委員長を本当に尊敬申し上げて、著作も読ませていただいているんですが、明確に御答弁ください。後者は私の聞いていないことなので、この後聞きますけれども。

 つまり、西村委員長御自身は、ベンチマーク由来のギャップの補正、過去さかのぼり補正を、平成三十年一月以前に、ギャップ由来の補正についてさかのぼらないということを、事前に御存じか、御存じでないかだけ。

西村参考人 この時点の、二十九年の一月の時点では……(長妻委員「いや、三十年一月です」と呼ぶ)三十年の一月の時点ではそれを議論しないということにしていますから、したがって、その意味では知らなかったということになります。

長妻委員 これは不思議なんですよね。石田大臣の言うとおりですよ、さっきの答弁どおり。

 つまり、平成三十年一月以前に、根本大臣は、統計委員会で議論した、議論したと言うんですよ、私のこの前の質問にも。平成三十年一月から、過去さかのぼりのベンチマーク更新、これはさかのぼりしないでいいということに、議論をしたというんですけれども、当の統計委員長が知らないんですから。事前に議論していないじゃないですか。

 事後的にはしましたよ。見ました、私、議事録。平成三十年の八月とかですね。事後的に、もうやっちゃった後、しようがねえな、まあ追認しようということになったんですよ、結局は、ありていに言えば。こんなことがまかり通っていいのかなと。しかも、一番、ギャップでいうと〇・八のうちの〇・四、半分を占める大きなギャップについて、そういうことが起こって本当にいいのかということなんです。

 根本大臣、統計委員長が御存じないのに、何で統計委員会でお墨つきを得たと私に答弁されたんですか。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと、総務大臣は後で。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 まず、厚生労働大臣から。

根本国務大臣 総務大臣からも御答弁をいただきたいと思いますが、統計委員会では、ウエート更新も問題の一つとされて、平成二十八年度中の諮問の時期までは検討課題とされてきたんですよ。

 それで、厚生労働省は、その前に、統計委員会に申請する前に、例えば今の接続の問題ですけれども、新旧接続ワーキンググループ、統計委員会のもとの専門部会、そこでさんざん議論してきていて、そして、さかのぼり補正は、これはサンプリングのテーマが中心、部分入れかえ方式のサンプリング方式が中心でしたけれども、そういうものについては、さかのぼり、遡及をしないと。

 実は、そういう一連の経緯があって、厚生労働省としても、私も事務方に確認しましたけれども、先ほど委員長も、一体のものとしてというお話をされました。

 要は、サンプリングによるギャップとそれからベンチメーカーによるギャップ、これを一体のものとして考えてきた。そして、一連の議論の中でも、我々はそういう意識、前提で議論をしてきましたから、諮問には我々はそういうことを前提として出しましたので、参考資料にもその図がありましたけれども、その意味で、我々は一体のものとして考えてきた、こういうお話であります。

長妻委員 今、事実と違うことをおっしゃったのでございますが、三枚目のパネルを出していただければと思うんです。

 これが、さっき統計委員長もおっしゃられたことなんですね。西村委員長もおっしゃられたパネルなんですが、確かに、今、根本大臣は、新旧データ接続ワーキンググループについて言及されました。確かにこれはやっています。統計委員会の下部組織です。やっています。

 ここでは、新旧データの接続についてさかのぼることをするかしないか、網羅的に議論しましょうということになりました。そして、まず議論がありましたのが平成二十八年六月三十日からでございますが、ただ、ギャップはいっぱいあるので、これはもう大変だ、整理しなきゃいかぬ、ギャップを。五つにギャップを分けましょうと、1から5まで分けました。

 それで、この四角囲みの中は、私が勝手に書いたんじゃなくて、これはちゃんと統計委員会の報告書に書いてあるものを一字一句写したものでございますけれども、「3基準改定・ウェイト更新・計算方法の変更」。この3が、「ウェイト更新」とありますけれども、これがベンチマーク更新のさかのぼりする、しないのポイントなんです。

 ところが、下を見ていただきますと、「新旧データ接続WGでは、それまでの経緯や時限性に鑑み、4及び5を取り上げ、1〜3は検討対象外とした」と。対象外なんですよ、これは。いっぱいあるので、ギャップが。

 だから、このベンチマーク更新については検証対象外だったんですよ。議論を全くしていないんですよ、統計委員長のおっしゃるとおり。だから、総務大臣も、申請には上がっていない、承認もしていないと言うのは正しいので、厚労省は後づけで、いやいや、3も何か入っているような感じがするから一緒なんだというような御論議をしていますけれども。

 それでは、厚労省にもう一回聞きますが、では、四ページ、これはきわめつけだと思うんですね。厚労省の、ちょっと根本大臣、これ。これは、平成二十七年九月十六日、例の、これも問題になりました、部分入れかえのところで。これは部分入れかえとは全く違う話をしますが、平成二十七年九月十六日、厚生労働省内に設置された毎勤統計の改善に関する検討会がありますが、そこに、これは部分入れかえとは全く違う話ですが、部分入れかえは検討となったんですが、これは明確に書いてあるんです、根本大臣。

 「ベンチマーク更新時の賃金・労働時間指数については、新旧ベンチマークの差に伴う労働者構成のギャップ補正(三角修正方式)」、これは今私が話題にしているところです。これを「行う。」やる。「ただし、過去の増減率については変更しない。」と、明確に有識者の会議で、ここで出ているわけですから、これが変わるというのはおかしいんですよ。おかしいんですよ。何にも手続なく、何にもなく、誰かが、担当者レベルか誰かわかりませんけれども、変えちゃっているんじゃないでしょうか。

 根本大臣、何でこれは変わったんですか。

野田委員長 まず、根本大臣から。それで、総務大臣にその後お願いします。

根本国務大臣 その時点では、中間整理案では、おっしゃるとおり、そうなっております。

 その後、厚生労働省では、利用者のニーズ、統計の精度の向上の観点から、内部で更に検討を加えたと事務方から私は聞いております。

 この結果、中間整理案を更に進めて、部分入れかえの導入を図り、ギャップの縮小を図ることで統計精度の向上を図るとともに、両方の由来で、つまり、二つありますけれども、それぞれの、委員がおっしゃるとおりに、両方の由来で補正方式を分けることは統計利用者にとってわかりづらいということから……(発言する者あり)いや、これは統計の制度上の話ですよ、どういう考え方をとるか。過去の増減率が変わらないメリットがある平行移動方式をベースにして、利用者のニーズに応えることが適当だと考えた。これは専門的、統計のいかに精度を上げるかということで議論されたものでありますから、そういう一連の議論の中で、最後の、要は、諮問、答申に至るということであります。

 一連の議論がずっとありました、先ほども言ったけれども。ワーキンググループでの議論もありました。そういう議論を積み重ねて、一連の議論の中で、今回の精度向上の観点からの新しい方式になった、こういうことであります。

長妻委員 これは、根本大臣、私は瑕疵があると思うんですね、やり方において。相当まずいと思うんです。

 今、部内で、厚労省部内で検討を進めたとおっしゃいましたけれども、これはちゃんとした有識者の先生方のところでの結論ですが、この後の部内というのは、何の部の、部長とか課長は誰で、何回ぐらいの議論を経ているんですか。議事録というのは公開できますか、その議論の。(発言する者あり)

野田委員長 今、厚労省の話なので。後ほど総務大臣にもお答えいただきます。

 まず、根本厚生労働大臣。

 お静かにお願いします。

根本国務大臣 先ほどの私も申し上げました中間整理では、部分入れかえ方式の方を引き続き検討するということで、そういう整理案を出した。そして、統計精度をいかに向上させるか、それは部内で検討するのが私は当然だと思いますよ。そして、その後……(長妻委員「どこの部ですか、誰が、どの部」と呼ぶ)それは、部内での検討ですから、いろいろな議論があったと……(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと静かにしていてください。

根本国務大臣 いろいろな議論があると思いますよ、普通、仕事でやるときには。ブレーンストーミングというのは我々もどんどんやるわけだから。

 そして、部内だけではなくて、私が申し上げているのは、新旧、要は、継続の……(発言する者あり)それが大事。いいですか。さんざん、新旧継続の、要は、部会で、ワーキンググループでやってきた、そこにも厚生労働省はきちんと参加していますよ。だから、そういう議論を繰り返す中で、我々の今回の見直しに至った、こういうことであります。

長妻委員 そうしたら、委員長にお願いしたいんですが、部内で検討したとおっしゃったんですね、根本大臣。私は検討していないと思うんです。ちゃんとこの有識者の会議で先生方がきちっと結論を出したものをひっくり返すわけですから。

 部内のどの部長のときに、課長とかメンバーとか、あと議事録、検討の議事録の経緯、これを予算委員会にお出しいただきたいと思います。

野田委員長 まず、長妻さんからこの部内についての質問通告は、事前になかったわけですね。この委員会で、それについての通告はされていない、具体的な部内はどこかという。それをちょっと確認させてください。(長妻委員「ちょっと、私の質問要旨」と呼ぶ)いやいや、今言った、どこの部内でかという質問に関して質問通告はありましたか。これは具体的な話だから。きちっと答えなきゃいけないので。

長妻委員 これは、委員長、私も気になるんですね。野田委員長、私は野田委員長の差配が相当気になるんです。

野田委員長 どうしてでしょうか。

長妻委員 都合が悪くなると、事前通告しているんですかというのを、私は言われた記憶があります。

野田委員長 いやいや、違います。

長妻委員 私のペーパーを見てください。ここに書いてありますよ。詳細に書いてありますよ、ここに。

 なぜベンチマーク更新においてさかのぼり補正をしなくなったのか、その理由は。どんな議論を経て、どこで了解を得たのか。上記のさかのぼり補正をしないということは事前にどこの幹部レベルまで知っていたのか。

 野田委員長、これは読んでいるんですか。

野田委員長 はい、もちろん。

長妻委員 読まないで、私に通告しているのかということで、質問時間を遮断するんですか。

野田委員長 違います。

長妻委員 ちゃんと通告していますから。理事会で、だから議論してください。

野田委員長 では、今、厚労大臣が、部内について具体的に答えるかどうか確認をしているところです。

長妻委員 さっき答えなかったじゃないですか。

野田委員長 だから、今、再確認していただきました。(発言する者あり)

 お静かにしていただけませんか。

根本国務大臣 部内というのは、当時の統計情報部長あるいは政策統括官、これに部内で説明を行いながら進められてきたわけですが、これは、平成二十七年十二月の基本計画部会というところがあって、いろいろやりとりしているわけですよ、そこは。その意味で、基本計画部会のやりとりも踏まえて部内でそれは検討してきたということであります。

 いずれにしても、この今回の見直しについては、統計委員会でもこのやり方が適当であると、委員もおっしゃっておられますけれども、これが適当であると統計委員会からも言われていますから、おかしいとおっしゃるけれども。(長妻委員「去年でしょう。事前に、事前に」と呼ぶ)いや、私が申し上げているのは、基本的な考え方を申し上げております。

 これは、我々の今回の見直しは、統計委員会で適当であると評価をされている、これが事実であります。

長妻委員 統計委員会で適当だと評価されている、それはそのとおりです。ただ、それは去年の八月なんですよ。私も聞きました、統計委員会の方々に。もうやっちゃった後だから、それはいろいろな議論をしたけれども、まあ、適切ということを出したというような話なのではないですか。

 だから、事前にということを聞いているんです。事後的に報告したら、何でもできちゃうじゃないですか。そんなばかな話があるのかということで……(発言する者あり)いや、今、茂木大臣は、事後的にやったら何でも、だめなものはだめだという、どこでチェックがかかったんですか、じゃ、これ。有識者の会議でやると言って、茂木大臣、これが……

野田委員長 茂木大臣、ちょっと静かにしていてください。

長妻委員 だから、どこで変わったのかさっぱりわからないじゃないですか。だって、有識者会議で結論が出たのがひっくり返ったわけでしょう。部分ローテーションの方式は、いろいろなことがあって、統計委員会に事前に諮られましたよ。それはわかるんですよ。何にも諮られていない。委員長も知らないじゃないですか、これ。そんなばかなことあるの。いいかげんな知識でやじを飛ばさないでください、閣僚席から。

野田委員長 では、茂木国務大臣。(長妻委員「要らない、要らない」と呼ぶ)いやいや、やはりきちんと答弁を聞きましょう。(発言する者あり)

 今、長妻さんがそうおっしゃったので、茂木さんの……(長妻委員「だめだめ、やじを飛ばしているんだから」と呼ぶ)いや、おかしいですよ。長妻さんが今、茂木国務大臣に直接お話をされたので……(長妻委員「じゃ、ちょっと聞きます。私が聞く」と呼ぶ)撤回されますか。

茂木国務大臣 いやいや、言いますから。だから、いいかげんな知識でと言っているんだから。(発言する者あり)

野田委員長 皆さん、お静かにしていてください。傍聴の皆さんが今何のやりとりをしているか聞こえなくなるんです。

 では、ちょっとお席に戻ってください。

長妻委員 それで、根本大臣に、だから、今議事録の話をされなかったので、例の部会での議論についての、部長が誰で、どんなような議論があったのか、その議事録を出していただきたいと委員会にお諮りいただきたい。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

長妻委員 では、どうぞ、総務大臣。

野田委員長 では、お待たせしました、総務大臣。

石田国務大臣 ちょっと議論が混乱しておりますので、私から整理させていただきますけれども、厚労大臣がおっしゃったように、この問題については、統計委員会において、平成二十七年六月以降、数次にわたって毎勤の改善について検討が行われてきています。そして、この間、先ほどから議論の出ているワーキンググループでは、平成二十八年六月から八月にかけて、標本交代に伴う断層への対応について議論されました。

 一方で、平成二十七年の十二月十一日の統計委員会の基本計画部会、先ほど厚労大臣が答弁されましたけれども、未諮問基幹統計として毎月勤労統計を審議し、厚労省から、ベンチマーク更新時の補正方法の取扱いを含めた説明が行われました。それで、平成二十八年の三月の統計委員会基本計画部会では、ウエート更新によるものを含む断層の補正方法も検討されたと承知いたしております。

 それで、厚労省は、平成二十八年十一月十八日に、毎月勤労統計調査の計画の変更申請について、ベンチマーク由来の断層の取扱いに関して明示しておりませんでしたけれども、同省は、諮問以前の統計委員会での議論の経過を踏まえて、ベンチマーク由来の断層補正を含め、遡及改定しないことを前提に計画の変更申請を行ったものと認識していたと、我々、統計委員会の事務局は理解をしております。(長妻委員「委員長」と呼ぶ)ちょっと待ってください。ここが大事です。

 これに対して、西村委員長からは、厚生労働省はベンチマーク由来の断層の取扱いに関して資料として明示されていなかったなど、統計委員会に対して十分な情報提供が行われなかったと指摘されているわけでございます。

 こういう一連の流れの中で、このベンチマーク更新に伴う断層補正は、統計委員会に対する諮問、答申における審議外事項ですね、必要的付議事項ではないため、厚生労働省は変更申請を行っていなかったとしても、制度上の問題は生じないということであります。

 ただ、あえて申し上げれば、統計委員会の事務局機能を担う総務省としては、よく統計委員会の考えを把握して、そして厚労省に伝達すべきであった、そのようには反省をいたしております。

長妻委員 この話だけ聞いている方は、そうかと思われるかもしれません、テレビとかラジオで。重大なことをおっしゃっていないんですね。

 まずは、一点目は、これは事後的な話なんですよ、今の後半の部分は。やっちゃった後の話と、それと、キーポイントとしておっしゃったのが、事前の話として、平成二十七年十二月十一日、ベンチマーク更新について総務省の統計委員会で議論したとお話がありましたね。これはどんな議論をしたんですか。正直におっしゃってください。平成二十七年十二月十一日、おっしゃいましたね、未諮問の話。

野田委員長 総務大臣で大丈夫ですか。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 起こしてください。

 石田総務大臣。

石田国務大臣 まず、一点目の、事後的にということでありますけれども、それは、先ほど答弁されたように、平成三十年八月二十八日の統計委員会において、ベンチマーク由来のギャップ補正を行わないことが「標準的な対応と評価できる。」とされたところでありまして、ただ、先ほどの我々の統一見解で、なぜ厚労大臣と総務大臣の答弁の違い……(長妻委員「いや、二十七年」と呼ぶ)ちょっと待ってください。違いが出たかということにつきましては、それは、先ほど申し上げましたように、総務省としても、十分その意思疎通を図れなかったということでございます。

野田委員長 総務大臣、簡潔にお願いしますね。

石田国務大臣 もう一点の御質問の平成二十七年十二月十一日の統計委員会基本計画部会においては、ここに出ておるんですが、ちょっと細かい資料が出ていますが、「労働者数の基準数値の更新を伴う入れ替えのときも同様です。過去の前年同月比の改訂をしない以上、八ページの」と書いています、ちょっと申しわけないんですが、「方法が適当と考えております。特に、今、取り入れようとしております部分入れ替えであれば、標本入れ替えの際のギャップが小さくなることが期待されますので、あえて過去の指数を補正することはせずに八ページの方法が適当とも考えられるわけです。」

 このようなことが議論としてなされております。

長妻委員 多分、石田大臣は悪気はないと思うんですが、今マーカーを引いた官僚の方、これはよくないですよ。

 この十二月十一日、平成二十七年は、厚労省は新たな提案をしているんですよ、実は。確かに、賃金指数については、じゃ、過去はさかのぼるのはやめましょう、ただし、過去の指数と合わせて将来の賃金指数を補正する、こういうやり方で接続するのはどうかという提案をしているんですよ、十二月十一日は。やらないという議論じゃないんですよ。接続という議論なんですよ。

 ところが、将来の指数を補正するというのは、それは幾ら何でもということで却下になったんですよ、平成二十七年十二月十一日。却下されて、厚労省は、じゃ、どうしようか、従来どおりやろうかやるまいかとか、それで議論して、わからないうちに、やらないということになったんですよ。

 石田大臣、十二月の十一日はそういうことですから。ちょっと後ろに聞いて。

 ちょっと一回とめてください。事実誤認されています。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 石田総務大臣。

石田国務大臣 どうも失礼をいたしました。

 私が先ほど時系列的に申し上げた際に申し上げたのは、こういうものも議題として説明がされたということを申し上げたわけで……(長妻委員「だから、接続していないんです。接続した話だから」と呼ぶ)いや、だけれども、説明はされたということを申し上げたわけでありまして、こういう一連の流れの中で、厚労省として平成二十八年十一月十八日の変更申請に至っているということであります。

長妻委員 これは私、厳重注意します、総務大臣に。平成二十七年十二月十一日にベンチマーク更新さかのぼりをしない議論があるかのような印象のお話をされましたが、そんな議論は全くありません。接続の新たな提案が厚労省から出てきて、それが却下されただけです、表に出ているのは。

 それで、事後的じゃないとおっしゃったのが、根拠として平成三十年の八月だとおっしゃいましたけれども、八月は事後的なんですよ、去年の八月は。去年の一月にやられたんだから。

 総理、今、変なやじを飛ばされましたか。だから何だってんだと今聞こえましたよ。だから、そういうことだから、そういう軽いことだからだめなんですよ、総理。こういういいかげんな報告書が出てきちゃうんですよ、総理の姿勢があるから。

 最後に、きょう、西村委員長、来ておられるので、このパネル。

 統計が、総理は、専門家のきちっとした議論を経て決まっているんだ、変更は決まるんだと言うんですけれども、今の一つとっても、非常にいいかげん、ずさんじゃないですか。先生方、専門家の議論を覆した根拠が全くない。どこでどうなったのか、さっぱりわからない。統計委員長も御存じない。そんないいかげんな、私は第二の不正疑惑だと思いますよ、この問題。

 それで、最後、七枚目ですが、私、びっくりしました、この文書。初め、怪文書だと思いましたら、うちの総務委員会の筆頭理事が総務省の官房長からいただいたそうです、これは。統計委員長の資料としていただいたということでございます。統計委員長がこういうことをおっしゃっているという紙が、官房長から正式にうちの筆頭理事に渡ったと。

 西村統計委員長のことですが、「統計委員会委員長は非常勤の時間給のアルバイト公務員でしかなく私は本務として、学者としての研究教育、そしてその他企業関連の取締役や顧問の仕事をいくつも抱えて居ます。」アルバイトでしかないと。「国会に対しては、本務を犠牲にして出来るだけ協力していましたが本務としての研究教育及びその他の企業関連の仕事に支障を来す事態に至っており、これ以上本務に支障をきたす形では協力出来ません。」これを配られたんですね。

 これは、西村委員長、どうですか。

西村参考人 申し上げます。非常にみっともないと思います。

 この文書と称するものは、私との連絡担当をしている統計委員会の担当室長なんですけれども、大学から来ていただいて、両方とも大学の先生ということで非常に信頼をしている職員で、ふだんからやりとりしているという者です。

 このため、私の職務上の都合や体調をお伝えして一度断ったにもかかわらず、なお総務省から出席の要請があるという厳しい状況のときに、担当室長に対してこれに近いようなことを、やや直截的な言い方で電話なりそういうもので伝えたということはあるかもしれません。どういうふうに言ったのかということに関しては調べようがないのでわかりませんが。

 しかしながら、このような直截的な言い方を含むやりとりがメモにされて、それから、私の何の確認もなくそれが国会に提出されるということは、やはり国会に対する大きな問題だというふうに思っておりますし、そういうことで、実際こういう文書が出ているということは、私、知らなかったんですが、それを、二十三日か二十二日とか、日にちは忘れましたが、その段階でお聞きして、極めて遺憾であるということで、正しい文書を提出したということです。

長妻委員 総理を始め、何か、うっかりミスじゃないか、このぐらいいいじゃないかと思っておられるかどうかわかりませんけれども、重大なことですよ、これ。参考人の方が、勝手に御本人の了解なく、しかも、西村委員長は……

野田委員長 長妻さん、質問時間は終了しております。

長妻委員 文書の中で、明らかに不正確だというふうにおっしゃっています。

 では、最後に、これは法務省に聞きますが、刑法の百五十五条の三項についてちょっとお話しください。

野田委員長 法務省小山刑事局長、簡潔にお願いします。

小山政府参考人 お答え申し上げます。

 刑法百五十五条三項は無印公文書偽造罪についての規定でございまして、公文書偽造は、行使の目的で公務員の作成すべき文書を偽造した場合に成立するものでございまして、公務員の印章若しくは署名等が使用されなかった場合の規定でございます。

長妻委員 最後、委員長、委員会でこれを調査してください、調査を。これは公文書の偽造になる危険性もあるので、調査をお願いします。

野田委員長 もう質問時間が過ぎておりますので、長妻さんの質問は終了いたします。

 時間を守っていただきたいと思います。

 これにて質疑は終了いたしました。(長妻委員「いや、委員会でちょっと、委員会で」と呼ぶ)

 後刻、理事会にて協議いたします。

 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。

 この際、大串博志さんから関連質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。大串博志さん。

大串(博)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの大串でございます。早速質疑に入らせていただきたいと思います。

 きょうは統計不正を中心に取り上げさせていただきますが、その前に、非常に重要な総理の現状認識、状況認識をお尋ねさせていただきたいと思います。

 先ほど、長妻委員が、統計というのは極めて大事なんだと。国家の礎なんだと私も思います。統計が誤っていたがゆえに国を戦争に導いた、こういったこともやはり反省されている我が国でもございます。ですので、統計が国民の信頼のもとにあるというのは、もとより土台だし、かつ、この予算委員会においては必須だと私は思います。

 そういった中で、先ほど長妻委員が、国家の危機にすら当たるのではないかというような質疑を総理とされまして、そのときに、あれっと思う発言が総理からあったんですね。

 今、長妻委員はですね、国家の危機かどうか、私が国家ですと。総理大臣が、国家の危機という重大な発言を求めているわけですから、まず説明をちゃんとするのが当然のことではないでしょうかと。今、長妻委員はですね、国家の危機かどうか、私が国家ですと。(安倍内閣総理大臣「そんなこと言っていない」と呼ぶ)いや、メモをちゃんととりましたから。ちゃんと聞きました、ちゃんとメモをとりました。総理大臣が、国家の危機という重大な発言を求めているわけですからとありました。

 なぜ私がこれを聞いているかというと、私も非常に問題と思う答弁を総理から受けたことがあるんですよ。

 安保法制の前の年でした。この場で、集団的自衛権、憲法解釈の変更をすれば日本の現行憲法のもとにおいて認められるんだという発言を、総理がかなり先んじて行われていたので、内閣法制局長官に、ここでそういう答弁をこれまで歴代内閣はやったことがあるかということを、かなり厳密に尋ねたんです。

 そのとき、総理は、自分にも答弁させてくれとみずから言われて、答弁に立たれたと思ったら、何を言われたかというと、私が総理大臣なんだからという言葉で始まったんです。私が総理大臣なんだから、憲法解釈の変更のことに関しても私に聞けと言わんばかりの発言をされて、私は驚いたんです。かつ、当時マスコミも驚かれました。自民党の総務会でも、その発言を受けて問題を指摘する声があったという報道もありました。

 似たような感覚を受けたんですね。私が国家ですと。まさか、総理、これ、間違いでいらっしゃいますよね。

安倍内閣総理大臣 ここにいる誰も、朕は国家なりみたいなことを、それは言いませんよ。

 当然、私が、私はではなくて私が、国家の危機といえばそれはもう大変なことになりますよということでお話をさせていただいたわけでありまして、ここで、さすがに与党の皆さんも、私が国家だと言ったら驚きますよ。ということですから、よく聞いてください。

大串(博)委員 総理、そういう上から目線の態度がよくないんですよ、よく聞いてくださいと。よく聞いたら、そう総理が言っていたんですよ。よく聞いたら。間違いかなと思ってメモまで起こしたら、私が国家ですとおっしゃっていたんです。間違いでよかったと、私は本当に思います。

 その上で、なぜこれを聞いているかというと、今回の統計不正、私は、霞が関における総理の強大な権限に対する、もう壮大なそんたくのもとにこういう事例が起こってきている、こういう視点を失ってはいけないというふうに思うんですね。そういう中で、総理がいかに自分を捉えていらっしゃるかというのは極めて大きいんだと私は思うんですよ。どういう存在として自分を認めているのか、考えているのか。

 例えば、今総理は、自民党総裁としては三選目ですね。先般党則を変えられて、自民党総裁として三選目に入られました。私の理解が正しければ、二〇二一年までですか、総理・総裁を務められる立場にいらっしゃる、こういうことだと認識しています。

 一方で、そうこうしているうちに、きのうは、加藤総務会長の方から、状況が生まれるかもというふうに、総理の総裁としての四選に触れる発言も出てきた。私が地元も含めて歩く限りにおいては、やはり今の長期政権のおごり、緩み、これに対する危惧の声は多いんです。多いんですよ。それがいろいろなこのそんたくにつながっているんじゃないかという声も多いんですよ。

 だから、あえてお尋ねしたいと思うんですけれども、加藤総務会長、これもそんたくで総理に対して言われたんでしょうか。四選、総裁四選、状況が生まれるかもということに関して、総理は、総裁としての四選を考えていらっしゃるんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 それは自由民主党のことでございますから、御党、大串さん、どこか党に所属……(大串(博)委員「無所属です」と呼ぶ)無所属ですか。無所属だと何とも言いようがないんですが、自民党のことは自民党においてしっかりと議論していくことなんだろうな、こう思うわけでございます。

 ちなみに、立憲民主党、これは党首の任期、ないんじゃないですか。(大串(博)委員「関係ないことは、どうぞ、下がってください」と呼ぶ)いや、下がってくださいと言われましたが、自民党では三選という任期がありますが……

野田委員長 総理、他党のことはお引き取りください。

安倍内閣総理大臣 他党というか、大串さんは無所属、前、どこか……(大串(博)委員「関係ない発言は、どうぞ」と呼ぶ)ということでございまして、自民党のことは、どうか御心配なく。

大串(博)委員 自民党のことじゃないところまで広がってくるから心配しているんです。

 つまり、先ほど申したように、今回の統計不正はやはり、私は役人をやっていました。総理官邸、総理秘書官、それに対する壮大なそんたく、何とかしなきゃという思いは、私はあったと思うんですよ。それを認識するかどうかというのは、安倍総理にとっては極めて大きなことだと私は思うんですね。

 この間、小川委員が、元の総理秘書官の話として、総理秘書官の耳は総理の耳かという認識を問われたときに、安倍総理は言われましたね。私は官房副長官とか官房長官もやったけれども、秘書官の耳が総理の耳だと思ったことはない、総理の意向というのは自分にも伝わってくるから、そういうふうなそんたくとか、そういうふうな思いはないんだというふうに言われました。

 これは、極めて自分一人の視点だなと私は思ったんです。霞が関の役人さん、見てください。二〇一五年のことが今、問題になっていますけれども、前年の二〇一四年には内閣人事局、これは五月三十日に発足したんですよ。霞が関の七百人からの幹部人事を一手に総理、握ったんですよ。来てもらっている姉崎当時の統計情報部長も、部長でいらっしゃいますから、いわゆる内閣人事局の総理一元化、官邸一元化の人事の対象ですよ。そういう中で、いろいろなそんたく等々があったんじゃないか、こういう観点を逃さずに議論していきたいという意味で申し上げたわけであります。

 さて、総理、今回の発端を、もう一回思い出してください。今回の統計不正が見つかった発端が何か、覚えていらっしゃいますか。まあ、いいです。質問通告していませんから、あえて言いましょう。この報道なんですよ。

 去年の八月の報道です。六月の毎勤統計が出て、速報値ですけれども、六月の賃金が、名目ですけれども、二十一年五カ月ぶりの高い伸びだったということが出て、これはちまたでも大きな問題となりました。二十一年五カ月ぶりの上昇かと。多分、総理はそのとき、喜ばれたんじゃないかと私は思いますけれども。

 ところが、これに関して、統計委員会は、どうもおかしいなと。こんなに大きなずれはあるんだろうかと、マーケットからも言われる、エコノミストからも言われる。こういったことで、統計委員会は調査をしてみたんです。そうしたら、実は大きな段差があったということが判明したんです。そして、その大きな段差があったことをずっと厚生労働省に、なぜですかと。最初は、この報告書にもありますように、虚偽説明でしたよ。でも、ずっときちんと確認していったところ、三十年一月に統計手法を変更していた。それが極めて大きな上昇段差を、上振れ段差を生んでいたということがわかって、今回のことが発覚したんですよ。

 だから、三十年一月に行われた統計手法の変更は、先ほど長妻委員も言われました、二〇〇四年に抽出調査にこっそりやったときが第一の不正だとすると、三十年一月に統計手法の変更をしてこの段差を生んだときは第二の不正として大きく捉えざるを得ないんです。

 その三十年一月の毎勤統計における変更点、見てください。四つ、上振れ要因があるんです。賃金の上振れは全部で〇・八%ポイント、極めて大きな上振れですよ。だから、当然、統計委員会も気づくはずです、おかしいなと。説明を求めるはずですよ。

 よくよく調べてみたら、先ほど長妻委員がこの委員会の中でも質問をした、ベンチマーク更新、遡及改定しなかった、いわゆる標本のウエートづけを変えて背が高くなったんだけれども、過去の分に関しては、背が低くなったままの指標と比べちゃったから上振れが出た。これが〇・三七%と一番大きな割合を占めているんです。だから、これを解明することも、第二の不正の解明のうち、極めて重要なパーツなんです。

 二番目に、抽出調査に対する三倍こっそり復元処理ですよ。抽出調査を三分の一しか東京に関して大規模事業所は行っていなかった。これを、こっそりこの一月から三倍復元処理していた。これによる賃金の上振れが〇・三%ポイント、これも極めて大きい。

 ずっと問題になってきている部分入れかえ方式、ローテーションサンプリング、これに関しては、〇・一三%と比較的小さい。

 更に言えば、政府は今まだ試算を示してくれていませんけれども、小川委員が挙げました、常用労働者の定義の変更もやっているんです。日雇除外ですね。つまり、日雇の皆様を賃金指数から外したから、当然、賃金が上振れする。これの影響もあったんじゃないかというふうに識者からは言われています。これは、はてなです。

 こういった、四つにわたる上振れをあわせて行っているんです。あわせて行っている。

 しかも、なぜこれが行われたか、なぜこういうふうになったか。強く推認されるのは、この部分入れかえ方式、二〇一五年から議論されてきました。経済財政諮問会議でも議論になった。議論されてきた中で、その前に、二〇一四年からサンプルを入れかえたときに下振れしてしまう。つまり、プラスの賃金でよかったなと思ったのがマイナスの賃金であったことが、後からわかってしまう。それを何とかしなきゃということで、この三番の部分入れかえ方式の議論は始まった。

 それに対して、恐らく役所の皆さんは、次のサンプル入れかえの時期、三年後、それは三十年一月ですよ。そのときには、間違っても下振れさせてはならないというふうに思ったと思うんですよ。だから、全入れかえ方式ではなくて部分入れかえ方式にして、段差が出ないようにした。

 あわせて、いろいろな統計手法の中で、上に上に数字が出る方向を考えてしまったのではないか。それが、この一番の、ベンチマーク更新、遡及改定なし。その数年前までは、これを行うたびに遡及改定していたにもかかわらず、あえて今回だけは、前年より前を高めることなく、低いままに比べて高く出るようにした。これをやってしまった。そして、こっそり三倍補正もやった。そして、常用労働者の日雇除外もやった。

 こういうふうに、次の三年後の見直し、三十年一月のときには絶対に、あの総理官邸の意向を踏まえると、下振れさせてはいけない、何とか上に賃金の数字を出せないかという中で、事務方の皆さんが官邸の意向をそんたくし、一生懸命やってしまった。それ自体はいいことではない。けれども、そういう結果でないかと私は思う。安倍総理官邸というのは霞が関に対してのそういう存在なんだという認識のもとで、この大きな問題を捉えるべきだと私は思いますが、総理の認識はいかがですか。

安倍内閣総理大臣 先ほど、秘書官の耳は総理の耳ということを紹介しておられましたが、私が答弁した中において、そう思ったことはない。

 これは正確に言うと、小野次郎の耳は総理の耳と言われていたという話をされたから、私、当時、官邸にいましたけれども、小野次郎の耳を総理の耳と思ったことは一回もありませんよ、失礼でございますがということを小野さんには申し上げたわけでございまして、私は当時、副長官でございましたが、秘書官と結構いろいろな議論もしました。

 総理がこう言っていますと私に伝える場合があります。それは総理がそう言っているんでしょう。そうでないことをいろいろ言われても、それは私は違うと思いますよと随分、例えば小野さんとも北朝鮮の問題でも議論しましたよ。全然、言われたことに、はい、そうですかと言ったことは一回もない。まあ、副長官だったからかもしれませんが。ということは申し上げておきたいと思いますが、そんなことはなかった。

 要するに、官邸において小野次郎の耳は総理の耳と言われていたことは、私、寡聞にして存じ上げないということ。

 今、大串さんの話を聞いていますと、そう思ったのではないか、恐らくそう考えていたでしょうという推論の上の御質問ですから、その人たちがそう思っていたか、そう考えていたかということについては、私は、そう考えていた、そう思っていたということが明らかになってここで証言されたのであれば私も何か言いようがありますが、それはそうではございませんから、それぞれ専門家の立場としてしっかりと御議論されたんだろう、こう思う次第でございます。

大串(博)委員 霞が関がいかに総理の思いをそんたくするかというのを、やはり真摯に捉えるべきだと思うんですよ。

 今回のことも、霞が関が勝手にやっちゃって、何やっているんだという思いもあられるのかなと私は思いますけれども、いや、それはやはり総理の官邸の意向をそんたくしているところはあり得ますよ。

 だって、総理、二〇一五年はどういう年ですか。総理は、安保法制で忙しくて、千問、質問を受けていましたと言われていますけれども、それはそのとおりかもしれません、安保法制はありました。しかし同時に、派遣法の改正の議論も当時行われていましたからね。それもあったはずですよ。

 同時に、総理、森友学園や加計学園問題はどうですか。

 森友学園問題に関しては、当時、まさに二〇一五年秋に、御夫人は当該学校から名誉校長の位といいますか立場を授けられ、百万円を渡したかどうか、そういう議論になり、かつ、谷査恵子総理夫人付が財務省に対して問合せをしているということが行われたのが二〇一五年じゃないですか。

 加計学園問題はどうですか。柳瀬秘書官、会っていない会っていないと言いながら、四月に、後から記憶を思い起こしたら、加計学園の皆さんと会っていたと。そこからいろいろなものが動き出して、その六月には、いわゆる石破条件が示されて、獣医学部を新設する道が開かれた年、そういうことが行われた。事象的にはそういうことが行われた二〇一五年。

 さっき言ったように、前年の二〇一四年には内閣人事局が立ち上がっているんです。かつ、秋には衆議院選挙もあって勝った。その中で、やはり霞が関は、官邸の意向はどうかなと気にしますよ。そういった前提のもとで私は議論していかなきゃならないだろうなと思うんです。

 そういった中で、よって、真実をしっかりあらわしていかなければならない。この四つに関して、第二の不正とも言える内容なので、これらに関して真実を明らかにしていかなければならないんです。だから、今回の特別監察委員会の報告書は極めて大事だと私は思って見ていたんです。

 そこで、樋口委員長、きょうはおいでいただいています。どうもありがとうございました。お尋ねさせていただきたいというふうに思うんですけれども、まず、今回のこの報告書、かなり甘くないかというのが私も率直な印象です。

 資料をおつけしていますから、見てください。幾つも記述があります。幾つも記述があって、殊さら意図して隠蔽をするものではなかったという記述が連なっていまして、隠蔽ではなかったということを結論づけているんですけれども、例えば、この指摘、幾つかあるので、一番わかりやすいやつで私が思ったものを指摘しますけれども、これは、ローテーションサンプリングの方式を行うことに関して、いわゆる統計委員会に諮問するときのことです。下線部を見てください。

 室長F、当時の室長ですね、当時の担当補佐から、変更後の計画案について、総務省担当者から、大規模事業所は全数調査である旨を記載してはどうかと指摘があった旨を報告されたが、実際は抽出調査としていることから、担当補佐を通じて、総務省担当者に対して、全数調査に関して、原則、基本的にとの修飾語を置けないかと相談させた。しかし、総務省担当者から、変更予定があるという趣旨かとの質問を受けたため、既に抽出調査としていることを説明すれば、これまでの不適切な取扱いの説明にも窮することから、事実を正直に言い出せず、総務省の指摘どおりの記述をした。つまり、全数調査との記載をしたとのことである。

 これを踏まえて、室長Fが述べるこのような経緯によれば、室長F及び担当補佐において、東京都の大規模事業者について抽出調査としていることを積極的に隠そうとする意図をもって総務省担当者に虚偽の説明をして変更申請書の記載を誤ったものとしたものではなく、殊さらに隠そうとの意図があるとまでは認められないと。極めて私は短絡的な結論づけだと思うんです。

 特別委員会委員長にお尋ねしますけれども、この、上三分の二にあります、答えに窮することから、事実を正直に言い出せず、総務省の指摘どおりの記載をした、これは隠蔽なんじゃないですか。

樋口参考人 お答えします。

 組織的隠蔽とは何かというようなことを考えたときに……(大串(博)委員「いや、これです、これが隠蔽じゃないかと」と呼ぶ)

野田委員長 ちゃんと、答弁をまず聞いてください。

樋口参考人 概念は多義にわたるというふうに思います。確定的な定義や見解、これが見当たらないというふうになっておりまして、本委員会では、隠蔽行為とは、法律違反ないしは極めて不適切な行為を対象に、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為であるというふうに考えました。この考えに従って、それぞれの事象について検討したわけでございます。

 そのとき、今委員の御指摘の、当時の室長が述べているところによりますと、御指摘の行為の経緯は、ローテーションサンプリング方式を導入するに当たって、総務省担当者から、大規模事業所では全数調査である旨を記載してはどうかとの提案がなされ、やりとりの中で、それを受け入れることとなったとのことです。

 このような経緯に照らしますと、当時の室長らが、抽出調査としていることを積極的に隠そうとする意図をもって総務省担当者に虚偽の説明をして変更申請書の記載を誤ったものとしたものではなく、殊さらに隠そうとした意図があるとまでは認められないというふうに我々判断いたしまして、そのような結論に至ったということでございます。

大串(博)委員 どうもわからないんですね。非常に普通の感覚で、ぜひ委員長、お答えください。

 全数調査でなく抽出調査としているという実態があった、それに対して全数調査と書いたらどうかというふうに総務省の担当者に言われたので、変えようかなと思ったけれども、抽出調査をしようとしていることを説明すれば、総務省に対して抽出調査をしていますよと説明しちゃったら、これまでの不適切な取扱いの説明にも窮するから、困っちゃうな、窮するから、事実を正直に言い出せなくて、仕方がない、真実とは違う、全数調査ですという記載をした。

 しゃべっちゃったらばれるから、しようがない、しゃべらないでおこう、これは隠した以外の何物でもないんじゃないですか。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 樋口委員長。

樋口参考人 繰り返しになってまことに恐縮ですが、我々の定義におきましては、これは、法律学者の方も委員の中に多数入っていらっしゃいまして……(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

樋口参考人 また、参考に、ほかの方々、法律学者についてもお話をいただきました。

 その中において、我々は、法律違反ないしは極めて不適切な行為を対象に、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為であるというふうに定義したということでございます。

 それに従って考えますと、例えば、このとき、総務省に対して、平成二十八年に計画変更の申請を行いました。このときの担当室長は、総務省に対して、東京都の大規模事業所の抽出調査であることを言い出せなかったのは事実でございます。

 一方で、平成二十九年七月には、東京都の大規模事業所を抽出調査とする旨の通知を各都道府県宛てに発出しております。全国各県の担当者に対して、その県だけではなく、ほかの県の抽出率も同時に発出しているということでありまして、もうそれを見れば一目、東京都が全数調査ではない、従業員規模五百人以上について全数調査ではないというようなことがわかるわけでありまして、真に抽出調査である旨を隠そうとしていたとするならば、このような行動に出るか、私どもは疑問を持ったということでございます。

大串(博)委員 後段におっしゃった、東京都等に関して抽出調査の旨の作業票を渡していらっしゃるというのは、それは当然のことです。それが作業自体なんですから。抽出調査そのものなんだから、抽出調査そのものを東京都に向かってやってお願いしているということなんですから、当たり前のことです。

 その以前に、事一番大切な総務省ですよ、すなわち、統計の問題を議論される総務省の大もとに対して、抽出調査として、先ほど言われましたね、極めて不適切なことを認識しながら。つまり、抽出調査をしていることを認識しているわけですね、この人は。意図的に。これは意図的ですね、知って隠しているわけですから意図的ですね。隠した。言わなかった。

 これは、樋口委員長、先ほど樋口委員長が言われた、隠したの定義に合致しているじゃないですか。

樋口参考人 虚偽申述というのが私どもの今回の中に出てまいります。虚偽申述というのは、真実に反することを認識しながら、真実と異なる虚偽の申述をすることであります。

 一方、隠蔽行動、隠蔽行為というのは、法律違反ないしは極めて不適切な行為を対象に、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為であります。

 要は、認定の要件が違っているということでございますので、御理解いただければというふうに思います。

大串(博)委員 いや、虚偽申述は今は関係ないんです。私が聞いているのは、極めて普通の、一般としての感覚なんです。

 先ほど言われた、極めて不適切だということを認識しながら。この方の場合には、抽出調査であってしまっているということを認識されていますね。意図的に隠している。つまり、この方は、総務省に対して言っていないということを知っていらっしゃるわけですから、意図的に隠していらっしゃる。

 普通に考えると、この人は総務省に対して隠しているということじゃないですかということをお尋ねしているんです。

樋口参考人 先ほどの、御理解を得るためにちょっと戻らせていただきますが、抽出率、各県に発出しているというふうに申し上げました。県はもちろんのこと、全国一覧表を各県に配付しているということでございまして、東京都以外の県におきましても、東京都が抽出になっているというようなことについて容易に理解することができるということであります。そしてまた、ほかの県におきましても、事実、東京都がそうなっていないというようなことも理解していたということを確認しております。

 こう考えてみますと、やはり、計画的にこれを隠そうというようなことであればそういうことは行わないだろうというふうに思い、私どもはそのような認定を行ったということであります。

 くれぐれも、要は、ここにつきましては、隠蔽がなかったかどうかというところにつきましては、これは白黒の問題ではなく、非常にグレーのところがございます。本人の意識、意図ということが入ってきますので。その点、白であるというふうに私どもは言っていないということであります。

大串(博)委員 白じゃないということは、隠蔽だったという可能性もやはりあるということですか。

樋口参考人 まさに、グレーでございますので、組織的隠蔽がなかったというふうに言っているのではなく、組織的隠蔽が、要するに、それによってあったと言うことはできないというふうに言っているわけであります。

大串(博)委員 調査が甘いんじゃないかと私は思うんですよ。

 今言われたように、ああなるほど、私はきのう読んでいて、組織的隠蔽はなかったというふうに結論づけられたのかなと思ったけれども、組織的隠蔽があったというところまで認められなかったという消極的なグレーさなんだなというのが今わかりました。

 とすると、次の問いは、報告書はそういうものであっていいんですかということなんです。

 つまり、最後の最後まできちんと真実を確認しなくて報告書を出しても大丈夫なんですか、一月二十二日に犯した誤りと同じことになっちゃうんじゃないですかということなんですね。

 ほかにも、私、ちょっと解せないところがあるんです。

 この室長Fがこっそり三倍補正をなぜこっそり行ったかということに関して、前回の一月二十二日の調査では、三倍補正をしないとローテーションサンプリングがうまく機能しないと考えたのでこっそり三倍補正を入れたんだというふうに室長Fは答えているというふうに言われていました。

 ちなみに、西村統計委員会委員長は、この場で、それは関係ないというふうに述べられていらっしゃいましたが。

 今回の調査では、この三倍補正をしないとローテーションサンプリングがうまく機能しないと考えということがすっぽり落ちて、なぜこっそり三倍補正を行ったかに関して、本来の適切な復元処理をし、正確な統計を公表、提供するために復元処理をしたんだという、理由が変わっちゃっているんですよ。

 これは、なぜ理由が変わったんでしょうか。これを不自然とは考えなかったんでしょうか。より詳しい調査は行われたんでしょうか。

樋口参考人 お答えいたします。

 一月の報告では、担当の室長が、ローテーションサンプリングの導入とあわせて東京都の復元処理を実施した理由を、「東京都の分も適切に復元処理を行わなければローテーション・サンプリングがうまく機能しなくなる」ということが記載されております。これが、今委員のおっしゃったところだろうというふうに思います。

 これにつきまして、どういう意味かというようなことを精査しましたところ、ローテーションサンプリングの導入と東京都の抽出調査の復元処理は、本来分離して実施可能だが、東京都の抽出調査にかかわる適切な復元処理を実施することは正しいことであるし、ローテーションサンプリング導入と一体として実施するのが自然であるという趣旨ではないかと考えております。

大串(博)委員 先ほど申しましたように、三十年一月というのは、この第二の不正の一番大きな論点なんですよ。だから、きちっとここを事実解明しないと、なぜこんなに大きな、〇・八もの上振れになったかの事実関係が出てこないんですね。

 今おっしゃいました。と考えたのではないかというふうに考えたとおっしゃいましたね。つまり、このFさんには、なぜ説明が変わったかを明示的に確認していないんですか。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 樋口委員長。

樋口参考人 これにつきましては、確認し、報告書に記載させていただいております。

大串(博)委員 私が聞いているのは、なぜ説明が、前回と今回変わったかの明確な説明がこの報告書の中にはありません。なぜ、室長Fはこっそり三倍補正をやったか、〇・三%の理由を前回と今回で説明を変えたのかに関する記述がないので、その内容を聞いたのか聞いていないのか、聞いていたとしたらどういう説明だったのか、教えてください。

樋口参考人 再度ヒアリングを行い、確認しました。

大串(博)委員 よって、お答えください。

 なぜ、このFさんは、前の、ローテーションサンプリングがうまく機能しないと考えこっそり三倍補正をやったという供述から、本来の正確な統計を公表するために復元処理をしたと説明を変えたのか、その変えた理由をこの場でお述べください。お願いします。

樋口参考人 だんだんに個人のヒアリングの中身に入っていくということを私は心配しますが、お尋ねですので。

 その点につきまして、自分のヒアリングの中で、自分の趣旨と、どうもうまく表現ができていないと。先生がおっしゃったところというのはですね。というようなことから、このように自分は認識していたというようなことが再度のヒアリングの中で確認されたということでございます。

大串(博)委員 そうすると、より正確に表現すると後者のような表現だったということですか。

 ちょっと、まだほかにも実は腑に落ちないことがあるんです。

 この室長Fさんが政策統括官Hさんに、抽出調査を行ってしまっているということを言われました。そのときに、政策統括官は、Fさんはしかるべく是正するようにという指示をされた。ところが、それに対して、この室長Fさんはしかるべき対応をしなかったということなんですね。

 これに関してこの報告書の中では、この政策統括官Hさんがなぜフォローアップしなかったのかという責任追及のくだりはあります。政策統括官Hさんにはヒアリングをされている。しかし、室長Fさんがなぜ政策統括官Hさんの指示を無視してしかるべき対応をしなかったのか、つまり、抽出調査であること、そしてこっそり三倍補正をしていることの公表をしなかったのかに関する記述は、全くここにはありません。

 これに関して、この室長Fさんにヒアリングをされたのかされていないのか、されたとしたらどういうことだったのか、教えてください。

野田委員長 樋口委員長、御答弁可能ですか。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 樋口委員長。

樋口参考人 当時の担当の、言われた方の課長として、数カ月様子を見てから、様子を見てというのは、これはどういう意味か、あると思いますが、様子を見てから報告しようというふうに思ったというふうに述べております。

大串(博)委員 その数カ月様子を見てから報告しようと思ったというのは、どういう意味ですか。つまり、政策統括官からしかるべき公表をするようにやれというふうに言われたことを数カ月何もしないで放っておいて、それから何を考えようということなんでしょうか。よくわからなかったので、もう一回お答えください。

樋口参考人 供述の内容に大分入ってきておりますが、先生の御質問ですので。

 要は、数カ月何もしないでというふうに本人は考えていなかったと思います。むしろ、その間に実績を検討し、そして報告をするということでございましたが、本人がその後、配置転換によって別の部署に、ここは確認できておりませんので、答弁は差し控えます。要は、配置転換されたのか退職したのかということがわかりませんのでということです。

大串(博)委員 語尾のところがわからなかったので、もう一度お願いします。一番最後のところがよくわかりませんでしたので、お願いします。

樋口参考人 そのうちにその部署を離れたというようなことでございます。

大串(博)委員 部署を離れたというのはちょっと不思議な答弁なんですが、政策統括官に抽出調査であることを言ったのは、その冬なんですね。いいですか、冬。配置転換になる、あるいは部署がかわるのは、それから半年ぐらいたっているんです。半年間あるんですよ。その半年の間、なぜ政策統括官が言うように対応しなかったのかということは、このこっそり三倍復元をなぜ隠していたのか、隠していたのではないかという極めて重要なポイントなんです。だから、本当は、これはきちんとヒアリングをして、ここに書いてもらわなきゃならないと思うんだけれども、書かれていないものだからお尋ねしているんです。

 なぜ、このFさんは、政策統括官の言うようなしかるべき公表をしなかったのか。そのヒアリングをしているのかしていないのか。どういう理由だったのか。教えてください。

樋口参考人 まさにそこの報告書に書いてあるとおりでございますが、先生の御指摘の、指示されたという時期でございますが、これは、十一月から次の年の一月であるということで、その後、そのポジションを離れたということでございます。

大串(博)委員 なぜすぐに対応しなかったのかというところの分析もなければ、記述もないんですよ。

 隠蔽していたのかどうかという極めて重要な論点をあえてここに書かずに、ほかの論点に関しては、殊さら隠蔽しているというものとは見られないというような極めて短絡的な結論づけをしているのが今回の報告なんですね。

 私は、極めて不十分で、かつ身内に甘い、到底この統計不信を払拭するようなものにはなっていないと思いますよ。なぜこんなふうになったかと私はいぶかしく思うんですけれども。

 今回の特別監査委員会自体が本当に、それぞれの先生方は極めて見識のある、樋口先生も含めて、私、尊敬申し上げる先生方でありますけれども、でも、本当に厳しく、国民目線でチェックできる体制にあったのかと私は疑念の目で見ております。

 これは、特別監察委員会の構成員です。

 太字で米印をつけているのが監察チーム以外のメンバーです。この細字、小さい字の荒井先生、井出先生、篠原先生、萩尾先生、柳先生、この方々がもともとの監察チームのメンバーの皆さんです。それで、後から、委員長たる樋口さん、そして玄田さん、広松さんがつけ加えられているんですね。後からです。

 この方々は、なぜ後からつけ加えられたのかなと私はいつも思っていたんですけれども、よくよく見ていると厚生労働省と極めて近い関係をお持ちなんですね。

 樋口さんは、独立行政法人の理事長、そして労働政策審議会の会長を務めていらっしゃいます。雇用政策研究会の座長も歴任されています。

 一番下に行きます。広松さんは、毎月勤労統計の改善に関する検討会、話題になりました検討会です。ここの構成員以外の関係者という不思議なタイトルで毎回出ていらっしゃるんです。まさに当事者。それのみならず、厚生労働統計の整備に関する検討会、ここにも構成員以外の関係者ということで参加されています。

 真ん中に行って玄田さん。更に私は驚きました。賃金構造基本統計調査の改善ワーキンググループの主査をされています。賃金構造基本統計というのは、これは毎勤統計の後に、実は調査員調査じゃなくて郵送調査をしていましたという問題が発覚した統計調査です。この改善のワーキンググループ、一年以上前からやられていますけれども、ここの主査だったんです。しかも、指摘事項の中には、郵送調査のあり方に関しても議論するという項目はあったんですけれども、それでないところをあえて議論されている。こういった、まさに今回の統計不正の、ある意味一端のところにいらっしゃった方なんですね。そのほかにも、厚生労働統計の整備に関する検討委員会座長、そのほかにもいろいろな職務をされています。

 まさに、私は、特別監察委員会とこの調査が、第三者として本当に言えたのかというのは疑問なんですね。

 大臣にお尋ねします。この三人、後から加えられました。この三人を推挙したのは誰なんでしょうか。

根本国務大臣 広松委員及び玄田委員については、一月二十一日に委員に加わっていただきましたが、それぞれ統計の専門家及び労働経済の有識者として、樋口委員長の御意見も伺いつつ、事務方から候補として挙げられ、私もこれを認めて、就任をお願いしたものであります。

 いずれにしても、お話しになった皆さんは統計の専門家ですから、専門家の立場から加わっていただいたということであります。

大串(博)委員 事務方から挙がってきているんですね。それを大臣が認めていらっしゃる、こういうことなんですよ。事務方がいかにそのような形で力を発揮したかというのが、私、わかります。

 ちなみに、樋口委員長にお尋ねしますけれども、後ろから答弁の補助をされている方、厚生労働省の方ですか。

樋口参考人 事務局の事務員でございます。

 要は、三人、後から弁護士の先生方に参加していただいておりますが、その方でございます。

大串(博)委員 弁護士さんですかね、厚生労働省の方ではない、お二人とも。

 答弁書は誰がつくられましたか。

樋口参考人 これも、事務局と一緒に、私でつくりました。そのときに、庶務という形で入っていただいております。

大串(博)委員 庶務という形で厚生労働省が入っていらっしゃるんですね。

 その答弁録のワープロ作業をされたのは誰ですか。

樋口参考人 ワープロ作業を、まあ、ここまで言うかどうかあれですが、要は、スクリーンに映しまして、私が読み、そして、この文章を、ここをこういうふうに、私はこう思いますということで指示しました。

 また、先生方も、これは委員の先生方の何人かがそこで参加していただきましてやりまして、ワープロ打ちは庶務がやりました。

大串(博)委員 強く私は第三者性に疑問が推認されるんですね。だからこんな甘い報告になるんじゃないかという気がしてならないんです。

 最後にお尋ねします。

 組織的隠蔽ではないというこの結論に関して、この委員会において、全会一致ですか。きのうの記者会見においては、全会一致かどうかは言えないという答弁を繰り返されました。もう一度この場で確認します。組織的隠蔽ではないというこの結論に関して、全会一致ですか。

樋口参考人 全会一致で確認しております。

大串(博)委員 そうすると、きのうの記者会見では、樋口さんだけじゃなくて、荒井さんなんかも、言えないという答弁をずっとされていました。その整合性が極めて不可思議に思えます。

 こういった非常に不可思議な中で、統計の信頼が確認されたとはとても言えない、そういった中で予算審議が深まるとはとても思えない、このことを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。

    ―――――――――――――

野田委員長 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房年金管理審議官高橋俊之さん、厚生労働省職業安定局長土屋喜久さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野田委員長 この際、川内博史さんから関連質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史さん。

川内委員 川内でございます。よろしくお願いをいたします。

 樋口委員長、本当にお疲れさまでございます。ありがとうございます。

 きのう、報告書を私も読ませていただいて、十三ページなんですけれども、「平成三十年一月以降、東京都の大規模事業所について適切な復元処理をしたことについて」というふうにタイトルがついております。

 今、大串さんも話題にしたわけですが、統計法に反して全数調査をせず、届出どおりにせず、そしてそれをずっと黙っていて、そしてある日突然それを復元するという作業をすることが適切な行為であるというふうに、樋口委員長以下、委員会は評価をしたということでしょうか。

樋口参考人 お答えいたします。

 毎月勤労統計の事案について、平成十六年から平成二十九年まで、東京都の大規模事業所について抽出調査が行われていたにもかかわらず、復元処理が行われていなかったわけでございますが、抽出調査を実施する場合には復元処理を行うことは当然であり、本来実施すべき復元処理を講じることを適切な処理というふうに表現したものでございます。

川内委員 いや、ですから、みんなに黙ってこっそり、統計法に反して、今まで復元していなかったものを、黙って、全数調査もせず、抽出調査の上で復元することが適切だというふうに監察委員会として判断するのですかということを聞いているんです。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっと、大臣はお静かにしていてください。

樋口参考人 お答えいたします。

 統計的に考えて適切であるという、要は、東京都は既に抽出で行われていたということでありまして、その点についての御質問だろうというふうに思いますが、その統計上の処理として適切であったというふうに申し上げたわけであります。

川内委員 法令上はどうですか。

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 樋口委員長。

樋口参考人 「ローテーション・サンプリング方式の導入と同時に東京都の大規模事業所について適切な復元処理をしたという行為を見れば、」というところのお話だと思いますが、その後に書いてありますのが、「外形的には、東京都の大規模事業所に関する従前の不適切な取扱いを隠す行為であるとの指摘を受けかねないものであり、そのような疑念を抱かれる結果となったことは深く反省すべきである。」というふうな文章の冒頭の部分を先生御指摘だろうというふうに思います。(川内委員「どこに書いてありますか」と呼ぶ)十五ページ。上から四行目からです。

川内委員 全然私が聞いたことに答えていないですね。後ろの弁護士の二人は、ちゃんと指導していただかないと困りますよ。

 私が聞いたのは、こっそり三倍復元をすることも不適切なんじゃないかということを聞いているんです、法令上。不適切な行為を隠すために適切なことをやったのだ的なことを今答弁しましたけれども、それ、全然違いますからね。法令上、こっそり三倍復元することも不適切でしょうということじゃないですかということを聞いているんですよ。

 もう国民をだますようなことを、ごまかすようなことを言っちゃだめですよ。

樋口参考人 不適切であるというふうに思います。

川内委員 もうこれだけで、この監察委員会の報告書は書きぶりを変えないといけないと思うんですということを、指摘をまず一点したいと思います。

 それから、要するに、サンプルを黙って三倍に復元したら、これは数値は大きく出るんですよ。厚労大臣は、昨年十二月二十日に第一報を、報告を受けたということになっていますが、こっそりサンプルを三倍に復元したという報告は、そのときには厚労大臣にはされていないんですよ。

 ところが、十九日の、大西さんが官房幹部に報告したときには、黙って復元していますということを報告しているんですよ。官房幹部にはそのことを報告するが、厚労大臣には報告しない。これは一体、大西さん、どういうことですか。

大西参考人 お答えいたします。

 十九日に、厚生労働審議官、事務次官、官房長に説明した際には、手持ちの資料がございまして、その中には、三十年一月から復元しているという記載がありました。それについては、それぞれお見せしたかもしれませんが、内容については、全体としてさらなる調査が必要な段階のものというぐあいに説明した記憶があり、そのとき、もっとしっかり、速やかに調べるように指示されたというぐあいに記憶しているところでございます。

 翌二十日の日でございますが、大臣には一報を行ったところでございます。そのときには、事案の把握が十分でない中で、五百人以上規模の事業所で全数調査すべきところを東京都において抽出調査となっていた、抽出調査の結果を、必要的な統計的処理を行わずに集計していたという、この二点について一報したところでございます。

 復元を行っていなかった期間については、いつからいつまでか事実関係が明らかでなかったので、具体的な説明をした記憶はないというか、そういうことでございます。

川内委員 官房幹部への資料には、平成三十年十二月十九日現在で判明した事実というタイトルをつけて、こっそり三倍に復元しているという報告書を出しているわけです。それを大臣に、政務に報告しない。多分、年末の総理が聞いたときも、官房長官が聞いたときも、財務大臣が聞いたときも、三倍に復元しているということを報告していないと思いますよ、厚労省は。

 総理大臣、統計というのは、経済の状況とかみんなの暮らし向きを数字の上で知っていこうねということで、大事なものだと思うんですよ。テレビを見ていらっしゃる国民の皆さんは、統計というのはちょっとよくわからないねということをおっしゃる方もたくさんいるんですね。だけれども、それぐらい、多分国民の皆さんは、政府の出す統計に対する、数字に対する信頼というものを置いてきたんだと思うんです。

 それが、今でも信頼している国民も多くいると思うけれども、何じゃこれと思っている国民も多くいるわけですよね、今、現時点において。それで、本来報告されるべき閣僚が報告を受けていない。自分たちで、ごちゃごちゃやっているわけですよ。

 これは、もうちょっと真剣に取り組まないと、実はうちの長妻先生が、この統計問題の冒頭で吉田茂さんのお話を、統計が正確だったら戦争なんかしないよという話を持ち出したんですけれども、実は、麻生大臣が、二〇〇五年の経済財政諮問会議で全く同じ話をしているんですよ。全く同じ話をされているんです。

 事務方の、まあ、政務がどのぐらい絡んでいたか、まだわかりませんよ、それは。政務がどのぐらい絡んでいたかわからないけれども、中江さん含めて。どのぐらい絡んでいたかわからないけれども、とにかく、この件ははっきりとさせていかないと、報告されるべきことが報告されるべき人に報告されていないということが明らかなんです。

 私は、この監察報告書を認めるわけにはいかない。総理もこれは認めちゃいかぬと思いますよ。ああ、そうと言っちゃいかぬと思うんです。どうでしょうか。

安倍内閣総理大臣 厚生労働省の特別監察委員会は、二月七日に、元最高検検事の方を事務局長に迎え、民間有識者で構成される事務局が新たに設置をされ、より独立性を強めた形で裏づけ、検証作業を進めていただいたものと承知をしております。

 また、樋口委員長は、統計委員会の委員長を務められるなど、統計の専門家であるとともに、労働経済研究の専門家であること等から、その個人の資質に着目して委員長をお務めいただいたものと承知をしております。

 前回の報告書が公表されて以降、約一カ月余りの間に合計で十七回の会合を開催し、集中的かつ精力的に検証作業を行っていただき、昨日、追加報告書を取りまとめていただきました。

 組織的隠蔽や隠蔽行為の疑いに関して厳しい御批判もあることは真摯に受けとめたい、こう思っておりますが、いずれにいたしましても、報告書の記載内容については、特別監察委員会の判断でお決めいただいたものと承知をしておりまして、これは中立的、客観的な立場から精力的に検証作業を行っていただいた結果であると考えております。

川内委員 総理、樋口委員長の御発言は、いや、僕たちが隠蔽じゃないと言っているから隠蔽じゃないんですということなんですよね。

 他方で、厳しいこともおっしゃるんです。きのう、記者会見で樋口委員長は、真実に反することを、独自の判断と怠慢で不適切な取扱いを続けてきた、厳しく非難するという御発言を会見でされていらっしゃいます。

 この真実に反することをという言葉は、統計法にある、真実に反することたらしめる統計をつくった人は罰則だという、その真実に反するという言葉とはどういうつながりですか。告発しますか、この監察委員会報告書の中に出てくる登場人物の主要なメンバーを。

樋口参考人 統計法の解釈につきまして私からお答えするのは違うかもしれませんが、統計法六十条の「真実に反するものたらしめる行為」と認められるためには、そのようなものとする意図が必要であるというふうに承知しています。

 今般の事案について、その意図があったとまでは言えないと本委員会では判断しております。

川内委員 きのうの記者会見で、真実に反することをというふうに、わざわざ条文にある言葉を引用されていらっしゃるのでお聞きしたわけですけれども、私は、そのぐらい厳しい態度で臨まないとならない事案ではないかという意味を込めて聞かせていただきました。

 それでは、次の話題に移りますけれども、総理が、もうこの間ずっと、有効求人倍率は全ての都道府県で一を超えているんだということをおっしゃいます。私も、それはいいことだというふうに思います。しかし、賃金が低い方たちの雇用がふえているね、それはこれからだねということもあわせておっしゃるわけですが、それをちょっと、それこそ数字で確認をしたいというふうに思います。

 求人賃金が十万円から二十万円の求人の方々、求人票の全求人に占める割合を数字で教えていただきたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 職業安定業務統計によりまして、常用フルタイムの求人賃金について、下限の階級ごとに二〇一七年度の新規求人の合計人数と構成比を見てみますと、十万円以上二十万円未満の求人が約四百万五千人分、構成比にして約六三%、二十万円以上三十万円未満の求人が約二百十五万二千人分、構成比として三三・九%となっております。

川内委員 総理、十万円から二十万円が六三%、求人がですね、二十万円から三十万円が三三・九%、合計で九六・九%です。ほとんどなんですね。

 だから、総理が常々おっしゃるように、まだまだこの人たちの賃金をどうやって上げていくのかということが安倍政権に問われるわけですよね。問われているんだと、これからの。

 これから消費増税も一〇%に上げるわけですから、景気判断の指標として、毎月勤労統計の参考系列の実質化というのは物すごく大事なんですよ。景気の腰折れを恐れると麻生大臣はおっしゃっていらっしゃったわけです、おととい。

 景気判断の指標として、毎月勤労統計の参考系列の実質賃金化というのは、非常に、その推移を見ることは、景気のこれまでの来し方、そして、これからどうなるのか、今どうなっているのかということを見る上で物すごく重要だというのが統計委員会の判断なんですよ。

 これはぜひ、総理、実質化をしなきゃいかぬのですよ、政策判断として。いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 本系列と、今委員がおっしゃったのは参考系列ですよね。参考系列も本系列も、それぞれの特徴を見ながら景気動向の判断にしたい、こう思っておりますが、いわば景気動向も含めて、経済の状況を見るにはさまざまな判断材料があるわけでございまして、果たして一人一人の人件費がどれぐらい上がっているかというものも見ていかなければいけないわけでありますし、みんなの稼ぎ、いつも申し上げている総雇用者所得がどう伸びていくかということについては、これは多くのエコノミストは、経済がどのようになっているか、実態を見る上において非常に大切だということを言われています。

 それと、有効求人倍率等々も、これはやはり賃金が上がっていく中においては、需要と供給も重要なポイントでございます。その中で、労働市場がタイトになっていく中において、最低賃金も、我々政権ができてから、十五円、十六円、十八円、二十五円、二十六円とずっと、また二十六円からずっと上がってきておりますし、パートの皆さんの時給も過去最高になっている。

 ただ、企業は相当大きな利益を上げているわけでございますので、過去最高水準の利益を上げておりますから、これを更にことしの春においては賃金の上昇につなげてもらいたい、こう期待をしているところでございます。

川内委員 景気判断の指標としての毎月勤労統計の参考系列、景気判断の指標の一つとしてというところをなかなか御理解いただけないことが残念だなというふうに思うんですけれども。

 それでは、総理がよくお使いになられる、子供の相対的貧困率の数字も最近は落ちているんだ、一三・九になったんだ、一六・三から一三・九になったんだということに関して、じゃ、子供の相対的貧困率一三・九%というのは、大体何人ぐらいになるのかということを厚労大臣から教えていただきたいと思います。

根本国務大臣 相対的貧困率というのは、中央値から下二分の一にどのぐらいいるかということであって、何人ぐらいかという絶対数をいうものではないと私は思います。

 相対的貧困率というのは……(川内委員「いや、機械的に計算すれば」と呼ぶ)機械的には、我々は、統計をつくる側が機械的に算出するべきではないと思います。それは、統計というものは、あくまでもユーザー側がユーザー側の御意向で計算するというのが私はいいと思います。

川内委員 要するに、数字遊びをするために統計をつくっているんだと今言ったわけですけれども。総理、政策を発想する場合に、具体のことを想像しないと意味がないんですよ。

 だから、十七歳以下の推計人口というのは約二千万人いるんですね。それに一三・九を掛けると、二百六十六万二千五百四十五人という数字になるんですね。相対的貧困の子供たちが、これはさまざまな限定を置いたOECDの定義における相対的貧困ですから、それはさまざまな考え方があると思います。

 だけれども、では、生活保護世帯の子供たちとこの相対的貧困のラインを比べると、どっちが水準が上かというのを教えていただきたいと思います。

茂木国務大臣 川内先生の計算に従えば、この二百二十六万というのが貧困の子供の数ということになると思います。

 一方で、生活保護世帯の十七歳以下。貧困の場合、家庭から見て、これはルートで割るわけですけれども、一人当たりの収入で見ているんですね。それに対して、生活保護を受けるとなると、単に収入だけではなくて、資産があるかなしか、さらには、援助をしてくれる身内がいたり親戚がいるか、働けるのに働いていないかどうか、こういった要件、収入の要件だけではなくなりますので、どうしても生活保護世帯の子供の数の方が少なくなるということです。

川内委員 茂木大臣、今、要するに、相対的貧困のラインの方が生活保護の世帯の子供たちよりもそのラインは下になるということをおっしゃられたんですね。

茂木国務大臣 計算式上はこういう一つの数字になるでしょうと。

 それで、貧困率の場合は、単に収入だけから見ます。そして、家族でいいますと、例えば、一人で生活している人と三人で生活している人を比べると、同じ生活水準をするためには三倍かからないんですね。ですから、平方根で割る形で一人のを出して、そして、等価可処分所得の半分のところで貧困ラインというのを引くんですけれども、これは全部収入でやるわけです、所得で。

 ところが、生活保護を受ける条件としますと、単に収入がどれだけではなくて、資産がある場合もあるわけですね、収入が少なくても。それから、身内で面倒を見てくれる人がいたりとか、本当は働けるのに働いていない、こういう条件を収入以外に加味しますから、生活保護を受けるということになると、当然その数は少なくなっていく可能性があるということです。

川内委員 僕は余り頭がよくないので、ちゃんと答えていただいたんですね、私の問いに。私が言っているとおりだというふうにおっしゃっていただいたんですよね。

 要するに、政策を発想するのに大事なことだと。日本は健康で文化的な生活を国民に保障する国なわけですから、それは生活保護世帯の子供たちであっても、ある一定の水準を維持するよと。だけれども、相対的貧困のラインの子供たちがもしいるとすれば、それより下の子供たちをどうやって支えていくかということを考えなきゃいかぬわけです。

 他方で、安倍内閣は、生活保護世帯の扶助基準の水準をずっと切り下げてきているんです。二〇一二年を一〇〇としたら、現状の水準はどのくらいになっていますか。

谷内政府参考人 お答えいたします。

 子供のいる世帯の生活保護扶助基準額の質問に対してですけれども、子供のいる世帯の世帯類型はさまざまでございまして、例えば、夫婦子一人世帯のモデル世帯におけます一級地の一、東京都区部でございます、の生活扶助基準額につきましては、二〇一二年、平成二十四年の基準額が月額で十七万円、あと、二〇一九年、ことし十月改定予定の基準額は十五万八千円でございますので、二〇一二年の基準額を一〇〇とした場合の指数は九三・〇となります。

川内委員 だから、安倍総理、二〇一二年を一〇〇とすると、二〇一九年の水準は九三まで生活保護世帯の扶助基準を下げてきているんですよ。本来は、生活保護扶助基準は一定にしておいて、そして相対的貧困ラインを上げていく、みんなをよくしていくというのが、多分総理もそのようにお考えになられると思います。

 だけれども、この平成三十一年度の予算案は、幼保の無償化も、三千八百八十二億円のうち、相対的貧困のラインに当たるような子供たちへの配分というのは五十億しかないんですよ。もうちょっとそういう格差というものに目を向けるべきだというふうに私は思うんですけれども、総理、私の考えは間違っていますか。

宮腰国務大臣 委員が引用された幼児教育、保育の無償化に係る所得階層ごとの公費負担額の試算、これは昨年末に公表されたものでありますが、それによりますと、生活保護世帯と住民税非課税世帯に対し、合わせてこれまでに約四千五百億円の公費を投じております。これらの世帯の子供は約四十五万人おりまして、子供一人当たりでいえば年百万円程度の公費を投入して、既に負担軽減を図ってきていることになります。

 御質問のありました生活保護世帯と住民税非課税世帯に、今回の無償化による追加的な公費として、平年度ベースで約百億円程度となりますが、十月からの半年分ということでいえば五十億円ということになるわけであります。

 このような経緯を踏まえ、これまでに投じた公費全体の金額で評価することが適当ではないかというふうに考えております。

川内委員 なかなかかみ合わなくてちょっと残念なんですけれども、今までやってきていらっしゃることを否定しているわけでは決してないわけです。これからどうしていけばよいのかということを議論させてくださいねということでございまして、今までのことを誰も否定していないですよね。

 最後に、辺野古のサンゴのことをお聞きします。

 この前、岩屋大臣が、総理があそことおっしゃられたところには、ちっちゃな子供のサンゴが、群体数はわからないけれども、あるということをお認めになられました、土砂を投入しているところに。子供のサンゴなんです。そこに土砂を投入しているんです。

 総理がNHKで御発言をされたわけですけれども、私は発言を訂正されるべきだというふうに思います。沖縄の県民投票の結果も出たし、県民に寄り添っていくとおっしゃるわけですから、やはり訂正されるところはきちっと訂正されるということが大事かというふうに思います。いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 きょうは、せっかく御質問いただくということになっておりましたので、私ももう一回勉強してまいりましたので、今まで何をやっていたかということについてお話をさせていただきたいと思います。

 普天間飛行場の全面返還に向けて辺野古への移設を進めておりますが、移設作業に当たっては、あらかじめ周辺の自然環境に十分配慮をして、約五年間にわたる環境影響評価を行っています。その際、沖縄県知事からは、合計六度、千五百件以上に及ぶ意見をいただき、これを全て反映しております。その上で、保護対象のサンゴについては移植をし、私はこのことを述べているわけでありますが、また、国指定の天然記念物や絶滅危惧種に指定されている貝類、甲殻類なども移動させる方針であると承知をしております。

 このうちサンゴ類の移植については、沖縄防衛局において、部外の専門家から成る環境監視等委員会の指導助言を踏まえて保護基準を設定しておりまして、実際に設定した基準は、那覇第二滑走路の工事に伴う埋立ての際よりも相当厳しいものでありまして、この内容は沖縄県にも報告していると聞いております。

 具体的には、これは具体的に申し上げた方がわかりやすいと思いますが……

野田委員長 総理、質問時間が終了しておりますので、簡潔に。

安倍内閣総理大臣 はい、じゃ、簡潔に。

 ここが大切なところなんですが、那覇第二滑走路の工事に伴い、小型サンゴ約三万七千群体の移植を行った、これはもう答弁させていただいておりますが、仮にこれを辺野古移設と同じ基準で当てはめれば、小型サンゴ類約十七万群体、三万七千ではなくて十七万群体を移植する必要があるわけでありまして、その厳しさで今こちら側は、辺野古はやっているということを申し上げたいと思います。

 なお、北側海域には、保護対象のサンゴ七万四千群体が存在していますが、このうち約三万九千群体については、昨年、二度にわたり県に移植に係る申請を行っておりますが、二度とも県により、残念ながら不許可になっているという状況があるということでございます。

野田委員長 川内さんの質問時間は終了いたしました。(川内委員「私、訂正しますかと聞いたんですけれども」と呼ぶ)

 安倍内閣総理大臣。

安倍内閣総理大臣 今、お答えをさせていただいたとおりでございまして、さまざまな工事をする際に、サンゴを移植するというのは、当然、保護対象となっているものを移植していく。その考え方から……(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

安倍内閣総理大臣 今申し上げましたように、第二滑走路についても移植をしておりますが、その移植の条件よりも相当厳しい、これは三万七千群体の……

野田委員長 簡潔にお願いします。

安倍内閣総理大臣 移植を行いましたが、その十七万群体をやらなければいけないという基準でやっているということを申し上げているところでございます。

川内委員 終わります。

 総理、もうちょっと考えてくださいよ。

野田委員長 これにて長妻さん、大串さん、川内さんの質疑は終了いたしました。

 次に、赤嶺政賢さん。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 委員長に申し上げたいと思いますが、私も、質問時間を非常に厳密に守るように委員長から言われておりますが、今の総理の答弁は同じことの繰り返しで、そして、私たち委員の質問権を、本当にこれは妨害になっているなとしか思えません。厳密な委員会運営をお願いしたいと思います。

野田委員長 はい。了解しました。

赤嶺委員 米軍普天間問題について質問をいたします。

 二月二十四日、辺野古埋立ての賛否を問う県民投票が行われました。埋立てに反対が四十三万四千二百七十三票に上り、投票総数の七一・七%、圧倒的多数を占めました。

 きょうは沖縄の地元紙を持ってきましたが、その投票結果を受けての沖縄タイムスの紙面であります。さらには、同じような結果について琉球新報の紙面であります。

 いかに今度の結果が衝撃的に受けとめられているかというのが紙面からも伝わってまいりますが、琉球新報は「県民意思 日米へ 知事「結果尊重する」 週内にも首相と会談へ」、沖縄タイムスは「新基地 反対七一% 四十三万票超 投票率五二・四八% 玉城知事の得票上回る」、このように報じております。

 沖縄の地元紙だけではなくて、全国紙も軒並み一面で報じました。アメリカでも、ワシントン・ポストが、日本の沖縄で有権者の米軍新基地ノーが鳴り響いたとの見出しで取り上げました。中東、ヨーロッパなど、世界じゅうで報じられております。

 沖縄県民は、二〇一三年の仲井真知事による埋立承認以降、辺野古新基地建設に反対の意思を、これはもう繰り返し示してきました。

 二〇一四年の県知事選挙では、昨年亡くなられた翁長雄志さんが、仲井真知事に十万票の大差をつけて当選をしました。あのときの得票数は約三十六万一千票であります。昨年の県知事選挙で玉城デニーさんが当選したときは、過去最多得票となる約三十九万七千票。今回は、それを更に四万票近く上回っております。

 政府はこれまで、選挙にはさまざまな争点があるなどとして、県民の意思に正面から向き合おうとしてきませんでした。しかし、今回は、辺野古の埋立てに絞って、県民の意思を正面から問うたわけであります。

 総理に伺いますが、今回の県民投票で辺野古新基地建設反対の民意が明確に示された、そのことはお認めになりますね。

安倍内閣総理大臣 沖縄に米軍基地が集中する現状は、到底是認できません。沖縄の負担軽減は政府の大きな責任であります。今回の県民投票の結果を真摯に受けとめ、これからも政府として、基地負担の軽減に全力で取り組んでいきます。

 住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは、絶対に避けなければなりません。これは地元の皆様との共通認識であると思います。普天間の全面返還を日米で合意してから二十年を超えて、今なお返還が実現しておらず、もはや先送りは許されない、このように考えております。

 長年にわたる地元の皆様との対話の積み重ねの上に、これからも御理解を得る努力を続け、普天間飛行場の一日も早い全面返還の実現に向けて全力で取り組んでいく考えでございます。

赤嶺委員 総理、真摯に受けとめる、しかし辺野古はつくる。それなら、辺野古をつくるなという県民投票の結果は、真摯に受けとめるという言葉とどんな整合性を持つんですか。全く真摯に受けとめていない。

 現場では何が起こっているか。投票日の翌日から、県民投票などなかったかのように埋立工事が続行されています。地元紙の報道によると、キャンプ・シュワブゲート前では、座込みを続ける六十人の市民を強制的に排除しながら、工事用車両二百九十九台がゲートを通過し、資材を搬入いたしました。埋立土砂を積み出す名護市安和の桟橋では、工事用車両五百八十三台が運搬船三隻に土砂を積み込み、辺野古の埋立区域では、何台ものダンプが土砂の投入を続けました。

 総理、県民投票の結果を真摯に受けとめる姿勢というのは、沖縄現地で起こっているものを見ますと、みじんもないではありませんか。

 私は沖縄県民として申し上げたいんですが、一体どうしてこんな卑劣なことができるんですか。到底許せないですよ。言葉だけの真摯に受けとめるではなくて、工事を即刻とめていただきたい。そういう卑劣なことはやめていただきたい。いかがですか。

安倍内閣総理大臣 普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するために、今後とも全力で取り組んでいく考えであります。

 また、玉城知事とはさまざまで意見交換を行っていくことが大事であると認識をしておりますが、今後とも、地元の皆様とさまざまな形で意見交換、意思疎通を図りながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組んでいかなければならないと考えております。

赤嶺委員 基地負担の軽減というのは、目の前で辺野古に新しい基地がつくられていることに対する怒りを言うんじゃないですか。それに対して、県民は七割以上が反対ということを示したんじゃないですか。何か、総理、自分のおっしゃっている、発している言葉の意味というのを理解して言っていらっしゃるんですか。

 政府がどんな弁解をしても辺野古に新たな基地を建設することは認められない、その民意をはっきりと示したのが今回の県民投票の結果であります。そのことを真摯に受けとめるべきであります。

 今国会は、代表質問のときから、冒頭から軟弱地盤の問題が議論になってきました。総理は代表質問での答弁で、辺野古の北側海域、大浦湾側でありますが、軟弱地盤の存在と地盤改良工事の必要性を認め、沖縄県に設計概要の変更承認申請を行う考えを明らかにしました。ところが、その地盤改良工事をどれだけの範囲、規模で行い、その結果どのような環境への影響が生じ、工期と工費がどれだけ膨らむことになるのか、その概略すら一切明らかにしておりません。

 しかも、辺野古の海域で地盤改良工事を行うことには、専門家からさまざまな技術的問題点が指摘されております。政府は、一般的で施工実績が豊富な工法により工事は可能だ、このように言いますが、具体的な根拠は何も示しておりません。

 防衛大臣に伺いますが、一般的に、地盤改良工事には、地中に砂のくいを入れて地盤を改良するサンド・コンパクション・パイル工法、また、地中に砂の柱を並べて軟弱な地盤の水分を抜き地盤の強度を高めるサンドドレーン工法などがあるとされております。現在、日本の国でそれぞれの工法に使用できる船舶はどれくらいあるのか、また、それらの船舶で地盤改良ができるのは最大でどれくらいの深さまでなのか、明らかにしていただけますか。

岩屋国務大臣 地盤改良の深さは、具体的な設計を踏まえまして、構造物等の安定性を確保するために必要な深度まで施工をするものでございます。

 サンド・コンパクション・パイル工法等による地盤改良の深さは、必ずしも十分にかたく安定した土層に達する深度まで施工しなくても、構造物等の安定性を確保し得るものと承知をしております。

 それから、これまで、審査請求中でございますので、詳細については公表を控えるというふうに申し上げてまいりました。その考えに変わりはありませんが、現在、沖縄県が私どもの報告書に対する意見書を出されてホームページで公表しておられて、先生方もそれを根拠に質問をされているということで、状況が少し変わりましたので、お話しできるところをお話しさせていただきたいというふうに思います。

 キャンプ・シュワブの北側海域における護岸等の安定性等に係る検討内容について申し上げますと、地盤の検討に必要なボーリング調査の結果を踏まえまして、キャンプ・シュワブの北側海域における護岸等の構造物の安定性等について技術的に検討いたしました結果、サンド・コンパクション・パイル及びサンドドレーンを約七万七千本、最大施工深度は水面下約七十メートル、改良面積は約七十三万平方メートルで施工することで安定性を確保することが可能であるというふうに確認をいたしております。

 また、七十メートルの施工ができる船は三隻ございますが、その七十メーターまで施工するものは全体のうち数%程度でございまして、全体の約七割は水面下四十メートル未満の地盤改良工事によって所要の安定性が確保できることが確認をされております。

赤嶺委員 大変驚きましたね。つまり、辺野古の海の深さ、深度は九十メートルあるというのはお認めになるわけですね。

岩屋国務大臣 その深度は最大のところで九十メートルあるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、構造物等の安定性を確保するために必要な深度は七十メートルで、その下にかなりかたい粘土層があるということが、地盤工学会が発行している出版物に記載の分類によりますと、非常にかたい粘土層に分類される強度を有しているということが確認をされておりますので、最大でも七十メートルのサンド・コンパクション・パイル工法等で施工が可能であり、安定性が確保できる、しかも、最大深度七十メートルまで施工するのは全体の数%にとどまるというふうに確認をしているところでございます。

赤嶺委員 つまり、そういう深い海底での軟弱地盤の地盤改良をするときに、日本の国で持っている作業船は、七十メートルまでで、三隻であるわけですよね。九十メートルの深い深度を持つ辺野古では届かないわけですね。(発言する者あり)いや、届かないんですよ。

 おっしゃっていることが、届かないけれども、二十メートルは地盤改良をしなくても大丈夫だよ、そういうことを言っているわけですよね。そうすると、地盤沈下は起こりますよね。これが、地盤沈下が起こらないという根拠を示してください。

岩屋国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、最も深い深度で水面下九十メートル程度まで分布をしている部分がございますけれども、水面下七十メートルを超える深度では非常にかたい粘土層に分類される強度を有していることから、七十メートルの施工であっても十分に安定性を確保できるというふうに確認をしているところでございます。

 また、サンド・コンパクション・パイル工法は、もう五十年以上前から実施されている一般的な工法でございまして、国内にも、東京国際空港、関西国際空港、それぞれ、二十五万本、関西は百三万本、関西国際空港第二期工事は百二十万本等の実績がある工法でございますから、十分に安定性を確保することができると考えております。

赤嶺委員 サンド・コンパクション・パイル工法というのは、今まで、海上で、軟弱地盤で空港などを使ったときに地盤沈下がどんどんどんどん起こっていく、それを是正するために日本の土木技術が開発した工法であるわけですね。

 だけれども、七十メートルまでしかできない、そうであってもいいんだというんですが、確認したいんですが、だから、軟弱地盤は大浦湾では九十メートルまであるんですよね。そこを、イエスかノーか、答えてください。

岩屋国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、全体でいいますと、七十メートルまで施工しなければいけないということは、九十メートル……(赤嶺委員「いや、九十メートルあるか」と呼ぶ)九十メーターぐらいあるということですが、その割合は、全部の施工面積の数%にとどまるということでございます。

赤嶺委員 先ほど大臣は、沖縄県がホームページにアップしているというお話がありましたが、沖縄県は、防衛省が出した「地盤に係る設計・施工の検討結果」に対する反論を出したんですね。反論を出したんですよ。何で防衛省は、その検討結果報告書、これは私の手元に今持っておりますが、何でこれを出さないんですか。大臣が国会答弁で一問一答じゃなくて、全体を明らかにしてくださいよ。いかがですか。

岩屋国務大臣 これも再三申し上げておりますし、先ほども申し上げましたが、私ども、沖縄県さんが出された埋立承認撤回の処分を取り消していただきたいという審査請求を、今国交省宛てにさせていただいております。

 審査を受けている最中でございますし、まさに地盤のこともその審査の対象になっているかと思いますので、全貌を明らかにすることは控えさせていただきたい。きょうは、お話しできるところを申し上げさせていただいた次第でございます。

赤嶺委員 全貌を明らかにすべきであります。全貌を明らかにして、国会と国民の間で議論しようじゃないですか。

 地盤工学が専門の日本大学理工学部の鎌尾彰司准教授は、水深九十メートルまでの地盤改良工事は知る限り例がない、改良深度が二十メートルほど足りない分、未改良の軟弱地盤が下層に残り、長期間にわたる地盤沈下が発生するだろう、このように述べています。

 つまり、防衛省の今の大臣の答弁でいくと、沈み続ける基地をつくるということであります。深さ九十メートルまでの軟弱地盤で工事が可能だというなら、その根拠全体を明らかにすべきだと思います。

 私は、きょうはそれに加えて、総理に伺いたいんですが、あすにでも玉城知事とお会いするということですが、総理はこの間、日米合意から二十年以上普天間の返還が実現していない、もうこれ以上先送りできない、こう強調していますが、返還が実現しなかった根本的な原因に目を向けるべきであります。

 日米両政府が普天間基地の全面返還に合意したのは、一九九六年四月の橋本・モンデール会談でありました。その大きな契機となったのは、一九九五年九月、買物から帰宅途中の女子小学生が米兵三人に車で連れ去られ、海岸近くの農道で暴行された事件でありました。

 事件に抗議して、十月二十一日、沖縄県民総決起大会が開かれました。そこで県民が求めたことは何だったか。総理、これをどのように理解しておられますか。

安倍内閣総理大臣 米軍人の綱紀粛正、そして米軍人軍属による犯罪の根絶、事件の被害者に対する謝罪と完全な補償、日米地位協定の早急な見直し、基地の整理縮小の促進について抗議決議が採択されたと承知をしております。

赤嶺委員 一九九五年の小学生に対する暴行事件というのは、親が、我が子のような犠牲者を二度と出してほしくない、このように訴えて事件が明るみに出て、県民が怒りに燃えたわけです。

 何で怒ったか。犯人米兵は基地の中に逃げ込んでいる、身柄引渡しを要求したけれども、当時の日本政府も含めて、身柄引渡しを要求するなんて沖縄県民は滑り過ぎだ、日米関係の大事さをわからないのかと。何で、被害者を出して、身柄引渡しを要求したら、日米関係への理解が足りないと言われるのか。

 そして、二度と小学生女子生徒のような被害者は出さない、そのためには、基地が大きな原因になっている、だから基地の整理縮小、これが九五年の県民大会の県民が求めたものですよ。

 基地を少なくしてほしいという県民が、どうして、普天間の基地を返すなら新たな基地をつくらなければ普天間は返還しない、こういうことに納得できるんですか。納得できないじゃないですか。移設条件をつけたのが、普天間がいつまでも動かない、辺野古もいつまでたっても完成しない、そういう結果になっているんじゃないですか。

 官房長官は、その小学生女子の暴行事件が原因だと言ったら、いや、飛行機の墜落があったと言って、わかったようなことを言っていますけれども、普天間問題の原点、辺野古問題の原点というのはこういう少女暴行事件なんですよ。そういう県民に移設条件付の基地の押しつけは絶対に許されない、必ず破綻するということを申し上げて、質問を終わります。

野田委員長 これにて赤嶺さんの質疑は終了いたしました。

 次に、遠藤敬さん。

遠藤(敬)委員 日本維新の会の遠藤敬でございます。

 もうきょうでテレビ入りは終わりですかね。(発言する者あり)そうですか。

 毎日毎日、毎月勤労統計の議論でありますけれども、テレビをごらんの皆さん方が、正直この議論を、マニアックな話、見識の高い先生方ばかりですからおわかりなのかわかりませんけれども、テレビをごらんの皆さん方がこの議論を見て、ああ、そうなのかということになっているのだろうかということを、私だけかわかりませんけれども、多分、テレビをごらんの方もそう感じていると思っております。

 そもそも、今回の勤労統計、議論になっておりますし、また、この事案の発生した原因について、多分、テレビでごらんの皆さん方に説明ができるのは最後じゃないかなと思いますので、根本大臣に、そもそもの話ですね、何でこんなことになったのかということをお話しいただきたいと思います。

根本国務大臣 一番、もともとは、この毎月勤労統計で、東京都については全数調査ということをしているということになっていたんですね。ところが、平成十六年から実は三分の一しか抽出調査になっていなくて、しかも、統計的にはそれを三倍に復元するという統計的処理が必要なんですけれども、それが長年にわたって続いてきた。

 結果、どうなるかというと、これが、東京都の五百人以上の事業所で、賃金が相対的に高いですから、ですから、全体の賃金の水準が低く出ていた。その結果、どうなるかというと、毎月勤労統計のこの統計が具体的に直接何に使われるかというと、例えば雇用保険の給付であったり障害者年金であったり、それで伸び率を使いますから、毎年毎年。そうすると、実際に賃金水準が相対的に低かったので、結局は雇用保険等々に追加給付が必要になった、具体的にこういう問題が生じたということであります。

 統計はこういうことがあってはならないんですが、実はそれが発端であります。

遠藤(敬)委員 今回の勤労統計の問題、根本大臣だけを責めても仕方がない問題であるということは、もう言うまでもございません。全ての国家統計に対する国民の信頼感というものが大きく揺らいだのも、これまた一方、間違いのないことではないか。

 統計法第十三条では、国の重要な統計調査である基幹統計調査について、「個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる。」と規定をしております。また、同法六十一条では、「報告を拒み、又は虚偽の報告をした者」に対して「五十万円以下の罰金に処する。」と規定しております。

 今回、統計を主体で行う厚生労働省が不正確な統計結果を招いたわけであることは間違いありませんので、こうしたケースについて罰則の規定はされておられますか。根本大臣にお伺いします。

根本国務大臣 まず、統計法については、こういうやり方で統計をつくりますと、それは統計委員会で承認してもらう必要があるんですが、ここについて、まあ言ってみれば、虚偽の申請をしていたということで、ここは統計法九条、十一条違反になるということであります。基本的にはそこだと思います。

遠藤(敬)委員 国家統計政策の課題ということも問題に捉えて、国民からの信頼をいかに回復していくかということでございますが、職員の処分をしたからといって、それでいいわけではないということでございます。

 国の統計調査そのものの根幹を揺るがす問題でありますので、各社世論調査でも、こういった、信用していないという数字が出ております。

 統計を取り巻く環境が変化する中で、統計委員会の主導によるビッグデータの活用や政府統計の効率性の追求に向け、マイナンバーの徹底活用、実効性の高い取組など、速やかに必要ではないかと思いますが、総理にお伺いをいたします。

安倍内閣総理大臣 我が国の統計機構では、各府省が所管行政に関連する統計作成を担い、統計委員会は統計整備の司令塔機能を果たしてきました。さらに、統計機構の一体性を確保するために、昨年の統計法改正により統計委員会の機能が強化され、各府省の所管する統計調査について、予算や人材の配分を含め、自律的、機動的に政策提言やそのフォローアップを行うことができるようになってきました。まずは、こうした機能を十分に活用していくことが重要であります。

 こうした取組の一環として、今回の統計をめぐる問題を受け、統計委員会に点検検証部会を設置し、第一回会議を先週開催したところであります。これら不適切な措置にどのような背景があったのかについて、職員の業務の実態を含め、検証を行い、そうした結果も踏まえつつ、総合的な対策を講じてまいる所存でございます。

遠藤(敬)委員 総理、こういった事案も含めて、国の統計自体の信頼を揺るがしたということで、今後いかなる調査を、国が調査を行った時点でも、大丈夫なのかなという、国民の信頼というのは、なかなか拭えないと思うんです。

 私から提案でありますけれども、統計法の改正、いかがでしょうか、総理。

石田国務大臣 お答えさせていただきます。

 統計法第三条第二項のとおり、「公的統計は、適切かつ合理的な方法により、かつ、中立性及び信頼性が確保されるように作成されなければならない。」とされているわけでございまして、こうした統計法の基本理念を実現するため、各府省から独立した第三者機関として統計委員会が設置されまして、統計整備の司令塔として、中立公正かつ専門的な見地から、各府省が行う統計調査に対するチェック機能を果たしているところであります。

 昨年の統計法改正では、このような統計委員会の機能を強化するため、総務大臣の諮問によることなく自律的、機動的に意見を述べることができるようにするなど、所要の規定が整備されたところであり、まずは、こうした機能を十分に活用していくことが重要であると考えます。

 また、今回の毎月勤労統計の事案に関しましては、厚労省の特別監察委員会において、昨日、追加の報告書が取りまとめられたところであり、今後、必要な対応がなされるものと承知いたしております。

 いずれにいたしましても、今申し上げた厚労省の特別監察委員会、あるいは、賃金構造基本統計につきましては総務省の行政評価局が調査を行っているところでございますし、統計委員会におきましても、今般の統計をめぐる問題を受けまして点検検証部会が設置をされたところでございまして、こういうそれぞれの議論を通じて徹底した検証を行う、また、そういう結果を踏まえて、今後の統計全体を考えていく中で総合的な対策を講じてまいりたいと考えております。

遠藤(敬)委員 第三者機関、また統計委員会のこともよく理解をしておりますが、そのぐらいのレベルで国民の多数が統計について信頼を得ることができるかどうかということを私は申し上げているわけでありまして、ぜひ、総理、石田総務大臣にも、これぐらい変えましたよ、これぐらいやったのでどうですかというようなぐらいまで信頼を回復するための御努力と御尽力を賜りたいと思っております。

 続いて、財政再建の話を少しだけ。

 予算委員会なので、なかなか予算についてどうなのかという話が余り論じられていないというのも悲しい話でございまして、ちょこちょこ地元に帰っても、遠藤さん、これからの国、大丈夫ですか、これだけ借金ありますけれども大丈夫ですかとよく言われるんです。

 我々の世代は我々の責任で何とかしていけるんだろうけれども、子供や孫世代に、本当に胸を張って、この国を後世につなげていけることができるのだろうかということを問いたいわけでありまして、実際に、麻生副総理には恐縮でありますけれども、百兆円を超えてしまった。ひょっとしたら来年も百兆円の大台をこのまま維持し続けるんじゃないかという心配もあり、このパネルにもありますように、八年前の一・四倍、一人頭に換算すると七百万円の借金が国民に大きくのしかかっているということでありますし、国債発行額につきましても、七年連続で減縮、三十二・七ですか、抑制したと強調されておりますけれども、実際は三・一兆円ふえているということでございます。

 ぜひ、総理から、子供や孫にツケ回しのしない、そういった財政運営について、政治の使命、そういったもの、また国債圧縮の必要についてお答えをいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 大切なことは、経済をしっかりと成長させていく。経済を成長させていくと同時に、デフレから脱却をしていく。デフレ下では財政再建はできませんから、税収がふえていきませんからね。しっかりとデフレから脱却をしていく。また、今は、もう既に、もはやデフレではないという状況をつくったからこそ、その中で成長しておりますから、来年度の予算、初めて百兆円を超えましたという話がございました、必要な予算措置をした結果でありますが。

 しかしながら、それでもなお、では、なぜ七年連続、国債発行額を減額できたか。来年度におきましては、約十二兆円減少させることができました。これは、来年度の税収が六十二・五兆円と過去最高となるからであります。これは、たとえ十月から消費税を上げなくても過去最高にはなって、もう少し、六十二・五兆円よりは落ちますが、過去最高規模にはなってまいります。

 まさに、これは、デフレではないという状況をつくり、かつ、経済が成長しているから、名目GDPが上がっているからこそ、税収がふえていくということであります。

 ですから、経済が腰折れしては、これは元も子もなくなるということを考えながら、しっかりと財政政策も行っていく必要がありますし、三本の矢の政策を前に進めていく必要があるんだろう、こう思っているところでございます。

 今後とも、経済再生と財政健全化の両立を図り、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化、同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいりたいと考えております。

遠藤(敬)委員 せっかくなので、麻生副総理にもお伺いしたいんですけれども。

 PBの黒字化をどう達成していくのかという、そのメッセージですね。これは、実際に、七百万円という国の借金もふえている、一千兆円という借金が実態的に減っていくのかどうか。PBが同じであっても、借金を返す、返済をしていかなくちゃならないわけですから、同じ数字であってもならないわけで、その将来像に向けた麻生財務大臣の御意見、御所見をお伺いしたいと思います。

麻生国務大臣 まず、先生、国の借金、これは政府の借金ですから。国民の借金は国民は債権者、政府に対して債権を持っているわけですから、債務と債権、ちょっとそこのところだけ混同されぬように。

 その上で、政府の借金というのが、御存じのように、一千兆、GDPの約倍ということになっているのをどうやって消していくかというのが最大の問題であります。

 ただ、幸いにして、今、国民の持っておりますいわゆる資産等々その他のものを足しますと、いわゆる債務超過になっているとか、比較貸借対照表とか、いろいろ経済用語がいっぱい出てきますけれども、そういった中で、今の場合、間違いなく、日本の場合は、きちんとした経済をやっているがために、また、政府は債務者ですから、債務者は債権者に対してきちんと借金を返してきているから、また、ギリシャの例が、何かよく時々出てきますけれども、ギリシャの場合の話は、債券を持っている方のほとんどは外資、外貨。日本の場合は、一〇〇%日本円でありますから、内容は全く違います。

 そういった状況を踏まえた上で、私どもとしては、少なくともこの六年間の間、いわゆる新しく国債を、借金をふやすという新規の国債、これまでの金利がふえていっている分とは違って、新規に国債を発行して借金をふやしているという意味でいえば、毎年約一兆から二兆ぐらい減らさせていただいて、この六年間で約十二兆円ぐらいのものが減ったという形になっておりますので、そういった意味では、いわゆるワニの口があいたままではなくて、少なくとも少しは閉まりつつあるということになって、これがきちんと閉まるところがPBのバランスというところなんですけれども、これは、利息の入ってくる金と、新規にふやした新しい利息の部分は、今の場合は昔と違って金利が〇%、昔のやつは五%、六%、そこでまた違いますので。

 そういった形で確実に減っていくというのが、少なくともゼロまでに持っていかぬと、さらにその後は、GDPに占めます借金の比率を更に下げていくというのはその次のステップになりますけれども、そういった方向に間違いなく行くためには、経済を成長させないと、デフレのままではなかなかそこのところは難しいということで、この六年間、努力をさせていただいた結果、そういった形に、間違いなくその方向へ進んでいるということに関しては間違いないと思っております。

遠藤(敬)委員 麻生財務大臣のおっしゃるとおりだと思うんですけれども、国の借金と個人の借金は違う。しかし、結局お金を払わなあかんのは国民じゃないか。政府にお金をお支払いせなあかん。では、一方で、人口減少、これを捉まえて、いつになったらワニの口が塞がるんですかという心配が国民の心配だというふうに思うんです。

 ですから、ちょっとでもお金が余ったら借金を返していこうというのは普通の家庭の考え方ですよね。国が、総理もおっしゃいましたけれども、成長があって金を生むというのは当たり前のことなんですけれども、一般家庭は、ちょっとでも借金したら、たまったお金は返済していくという、これは日本人特有のいいところだと思うんですけれども、こういったことを国としても、強いメッセージ性を出していただいて、今の方向が間違いないと思うから総理も麻生財務大臣も政策を進めておられるんだろうと思いますけれども、そういう安心を少しでも持っていただけるように引き続きお願いを申し上げたいなと思っております。

 続きまして、時間がないので、マイナンバーですね。

 我が党、申し上げさせていただきながら、一昨日ですか、総理の経済諮問機関でも、マイナンバーや、そういったデジタル化の推進を提言なされ、また、総理も積極的に進めるというお話でございました。

 ですので、保険であったり、特に、先般、我々も修正をさせていただきました外国人労働者の法整備につきましても、マイナンバーを活用すべきだということで、デジタル化の一元化に、我々もそのための修正をさせていただいたわけなんですけれども、総理、今後のそういったマイナンバーにかかわる取組について御意見をお伺いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 マイナンバー制度は、より公平公正な社会保障制度や税制の基盤となるものであるとともに、デジタル社会のインフラとして国民の利便性の向上や行政の効率化に資するものと考えています。

 一昨日の経済財政諮問会議において、有識者議員から、マイナンバーカードはデジタルガバメントの利便性を国民が実感する有効手段であり、その普及に向けて、健康保険証との一体化を着実に推進すべきとの御提言をいただいたところであります。

 現在、石田大臣のもとで、マイナンバーカードを活用した消費活性化策や、健康保険証との一体化などを含めたマイナンバーカードの普及策やマイナンバーの利活用促進策について検討を行っているところであり、取組を加速していきたいと考えています。

 また、マイナンバーカードと在留カード、これは皆さんが御提言をされていると思いますが、在留カードの一体化については、在留カードが在留管理を行う上で有効であることなど、さまざまな要素を考慮しつつ、それぞれの制度運用のあり方について幅広い検討を行うことが必要であると認識をしております。

 政府としては、きめ細かい在留管理の実現のため、在留カードその他の番号の利用のあり方について検討することとした改正入管法の附則の規定も踏まえつつ、検討を進めてまいりたいと思います。

遠藤(敬)委員 ぜひ、デジタル化、一元化という意味では在留カードがまさにそうだと思うので、政府でスピーディーに検討していただきながら、デジタル化の根幹の部分だと思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。

 この件だけはどうしてもしなくちゃいけなかったので、申し上げたいと思うんですけれども、安倍総理も、国難と呼ぶべき少子高齢化という御発言もなされております。

 今、不妊治療の議論というのは割とされているようで、実態として、外国人労働者の件もそうですけれども、日本人の御夫婦が子供を産みたいと思っても、なかなか、医療費が高いとか、一方では離職を迫られるとか、どうしてもそういう日本の環境が、そういう環境下にないということも言われております。医療費も負担はしていただいておりますけれども、全く足らない。一方で、これからの少子化対策についても、不妊治療というのは欠かせない問題だと思っております。

 そういったところで、今後、もう一息、不妊治療について寛容な日本、政府が取り組むべき方向というのを、総理のお言葉でありますので、お答えいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 希望出生率一・八の実現に向けて、子供を持ちたいと願う夫婦の希望に応えることは重要であり、不妊に悩む方への支援を推進していく必要があると考えています。

 こうした観点から、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な治療費がかかる体外受精や顕微授精について、初回治療の助成額を十五万円から倍の三十万円に引き上げ、助成対象を男性不妊にも拡大するなどの拡大を行ってきたところでございまして、また、不妊に悩む夫婦に対する相談支援や情報提供を行う不妊専門相談センターを全国六十七カ所に設置をし、さらに、仕事と不妊治療の両立について、企業向けの周知を徹底するなどの取組を進めております。

 一人でも多くの方たちの出産の希望をかなえていくべく努力をしていきたい、このように考えております。

遠藤(敬)委員 終わりますけれども、夫婦合算で、総理、七百三十万円の所得制限なんですね。これじゃ、到底、今の時代にそぐわないと思いますし、五〇%が離職されていると言っているんです。そういったことも含めて御考案いただきながら、前に進めていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて遠藤さんの質疑は終了いたしました。

    ―――――――――――――

野田委員長 この際、各分科会主査から、それぞれの分科会における審査の報告を求めます。

 第一分科会主査中山泰秀さん。

中山(泰)委員 お疲れさまでございます。

 第一分科会について御報告を申し上げます。

 その詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは主な質疑事項について申し上げます。

 まず、皇室費については、仁徳天皇陵保全のための掘削調査の結果、

 次に、内閣所管については、統合型リゾート施設の経済効果及び民間事業者選定プロセスの透明性、安定的な皇位継承のあり方、政府認定の北朝鮮による拉致被害者の範囲、

 次に、内閣府所管については、企業主導型保育事業の問題点、防災・減災、国土強靱化三カ年緊急対策の取組状況、東京一極集中を是正するために自治体の取組を支援する必要性、AI関連予算強化の必要性、印鑑のデジタル化、

 次に、防衛省所管については、イージス・アショア導入の問題点、専守防衛における防衛装備品の運用のあり方等であります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第二分科会主査坂本哲志さん。

坂本委員 第二分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、総務省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、地方議員の政策調査・立案能力強化に対する支援、今後の郵便サービスのあり方、地方自治体の会計年度任用職員制度、デジタルデバイドの解消、東京一極集中の是正、ふるさと納税制度のあり方、毎月勤労統計調査等の統計調査に関する問題等であります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第三分科会主査井野俊郎さん。

井野委員 第三分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、法務省、外務省及び財務省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、主な質疑事項は、刑務所出所者に対する就労支援、インターネット上の人権侵害、日韓関係のあり方、北方領土交渉の現状、米軍機事故への政府の対応、納税環境の整備、消費税率の引上げに伴う対策などであります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第四分科会主査田野瀬太道さん。

田野瀬委員 第四分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、文部科学省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、学校における働き方改革、ICT活用の推進、障害者スポーツに対する支援の拡充、高等教育無償化のあり方、SNS等を活用した相談体制の充実、アイヌの方々に対する就学支援のあり方、科学技術の研究力強化に向けた方策等であります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第五分科会主査後藤茂之さん。

後藤(茂)委員 第五分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、厚生労働省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、児童虐待防止対策、福祉用具専門相談員の資質向上に向けた取組、外国人就労・定着支援研修事業のあり方、毎月勤労統計調査に関する問題、不妊治療に対する助成拡充の必要性、青年・成人の障害者の余暇活動への支援等であります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第六分科会主査堀内詔子さん。

堀内委員 第六分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、農林水産省及び環境省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、豚コレラ対策、有害鳥獣被害対策、森林環境税の使途及び配分基準のあり方、福島県における東日本大震災の風評被害対策及び営農再開への政府の支援方針、原発の再稼働審査における大規模火山噴火の影響評価のあり方、動物愛護政策の取組状況などであります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第七分科会主査宮下一郎さん。

宮下委員 第七分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、経済産業省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、健康経営銘柄の創設経緯、消費税率引上げに伴う各種対策の周知、同対策におけるキャッシュレス決済によるポイント還元事業の妥当性、キャッシュレス決済の普及に向けた取組、退職強要問題、北海道・本州間電力連系設備を増強する必要性などであります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 第八分科会主査伊藤渉さん。

伊藤(渉)委員 第八分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、国土交通省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、人口減少下の地域公共交通のあり方、国有地売却に係る不動産鑑定のあり方、洋上風力発電の促進策、九州新幹線西九州ルート整備のあり方、羽田空港発着便の新飛行経路に係る課題への対策、北海道胆振東部地震を教訓とした防災対策、訪日外国人旅行者の増加に伴う課題への対策等であります。

 以上、御報告申し上げます。

野田委員長 以上をもちまして各分科会主査の報告は終了いたしました。

    ―――――――――――――

野田委員長 これより一般的質疑を行います。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小田原潔さん。

小田原委員 自民党の小田原潔であります。

 質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 早速、本題に入ります。

 二月の十三日、本委員会での野党の先生の質疑、議事録をお配りいたします。

 資料の一。「お父さん、憲法違反なのと言われて、自衛官の息子さんが涙を浮かべていたという話をよくされるんですけれども、これは実話なんですか。」「何県で、いつごろ聞かれた話ですか。どういう方から聞かれたんですか。」「実感と違うんですよ。 私は、小学校、中学校と、ずっと自衛隊の駐屯地のそばで育ちまして、たくさん自衛官の息子さんがいて、こんな話が出たことがないんですよ。」「私の小学校、中学校の時代ですらそうで、今こんな話なんか出てきているという実感がないので、」と発言され、総理のエピソードが作り話であると言わんばかりに、随分と時間を費やされました。

 終盤に、資料の二をごらんください、そしてまた、「子供の情緒論」と発言された。委員に個人的な感情はありませんが、あの発言を聞いて、血液が逆流するんじゃないかと思うほど憤りを覚えました。

 私は、自衛官の息子であります。同委員と同年齢、昭和三十九年であります。自衛隊官舎で育ちました。総理のエピソードが航空自衛隊の幹部自衛官ということであれば、なおさら合点がいきます。目に浮かぶようであります。

 背景には、自衛官の子供に共通する生い立ちがあります。転勤に次ぐ転勤、ほかの職業の転勤、転校とはちょっと違います。私も、小学校は四回かわりました。引っ越しで幼友達と別れ、転校して二年ぐらいたってやっとできた親友とまた別れ、そのたびに上履きと体育着を買いかえます。音楽の時間は、私だけ笛の色が違う。裁縫箱を持っていなくて、せんべいの箱に母の裁縫箱から必要なものを入れて、新しい学校に行きました。

 私に限らず、全国の自衛官の子はそういう育ち方をして、親はそういう我が子の姿を見ています。

 高学年になってからの転校は本当は嫌でした。しかし、親には言えませんでした。

 それをわかっていただいた上で、昭和五十一年度、東京都練馬区北町小学校六年六組、社会科で憲法を学ぶとき、当時の教科書を資料三でつけました。「戦争を放棄した憲法のもとで、武器をもつ自衛隊があることや、国内にアメリカの軍隊がとどまっていることなどは、多くの議論をよんでいます。」と書いてありました。

 児童の四分の一は自衛官の子供のクラスで、先生はやりにくそうでした。子供にとって自衛隊の文字は、お父さんと同義語であります。子供心に、担任の先生がそこだけ歯切れが悪くなるのを見て、複雑な思いになりました。

 資料四で、北町中学校、「自衛隊は憲法第九条で禁じている戦力にあたるから憲法違反であるという意見も少なくない」という教科書でした。しかし、そんなことは友達に言いません。家でも話しません。親に、ふびんな思いをさせているという心配をかけるからです。これは、転校は嫌だと言えない理由と同じであります。子供ながらの、精いっぱいの親への気遣いをして育つんです。

 十三日の委員会散会後、余りのショックで、応援に来てくれていた三谷英弘議員、お父さんは海上自衛官であります、通路で話したら、三谷さんは、小学校高学年のとき、担任の先生に立たされて、あなたのお父さんの仕事は憲法違反ですと言われたと証言しました。今でも先生の名前を忘れないそうです。

 同委員のホームページによれば、委員の通っていたのは、父も勤務した真駒内駐屯地の真ん前であります。私と同い年、昭和五十四年度に使っていらっしゃった教科書も取り寄せました。

 資料五、「第九条で禁じている戦力にあたるものであるから憲法に違反する、という主張が続けられている。」と書いてありました。

 教室には真駒内の隊員さんの子もいたでしょう。これに沿って授業をしていたんです。どういう思いで座っていたか、想像つきませんか、皆さん。国を守る仕事をしている親の仕事を否定する我が国の憲法ってどうなんだろうと思うんです。でも、発言しません。授業が終わったら、ほかの友達と草野球をしたり、缶蹴りをしたり、ゴム縄跳びをするんです。

 エピソードが本当かどうかなんてことで国会の時間を費やすのであれば、同い年の私が真実で上書きをしたい。委員が育ったあのころ、多くの自衛官の子供は、憲法の定めや授業や大人の振る舞いに傷つき、悩み、無力感をのみ込んで成長したんです。

 現在使われている中学の教科書で、採択率の高い順に二つお配りしました。

 資料六、「自衛隊は憲法第九条の考え方に反しているのではないかという意見もあります。」。資料七、「自衛隊の存在をめぐっては、憲法との関わりでさまざまな意見が出されています。」「自衛隊は憲法に違反するという主張もあります。」と書いているんです。

 今でも、毎年毎年、何万人の子供たちは、嫌な思いをしながら座っているんです。私は父に憲法違反なのと聞かずに済みましたが、もし聞くことがあったら、私も泣くと思います。

 息子さんの質問は突然ではありません。自衛隊が憲法違反という大人の声は、分別がつくころから、ニュース、ワイドショー、暴力装置と言い放った閣僚もいました、テレビをつければ耳に入ってきます。一家団らんのとき、そんな話題が流れてきたらどんな雰囲気になるか、皆さん、想像できるでしょう。

 お父さんが憲法違反と言われたから涙が出るんじゃないんです。質問じゃないんです。こんなことを聞いたら父は悲しむと百も承知だけれども、きょうあったことがつらくて我慢できないから、親には聞いてほしい。聞いた瞬間に親がどんなに心を痛めた表情になるかわかっているから、口に出す前から涙が出るんです。

 こんなこともわからないで、私は駐屯地の近くにいて実感がないですよは、余りに鈍感。北海道の自衛官とその家族は気の毒であります。

 駐屯地のある地域から国政に出ている代表が、こんな話が出ている実感がないと国会で発言してしまう、声なき声とは正反対のことを議事録にされてしまう。しかも、二十日の質問でも、またこの話をしました。まだわかっていないんでしょう。小中学校を真駒内で育った国会議員がこの程度では、真駒内だけでなく、全国の自衛官とその家族はやりきれません。

 これ以上、このような、本当か本当じゃないかなんて次元の低い話を国会で聞くのはやめてもらいたい。任務遂行のために発生する私生活の悩みを、制服を着た人も子供たちも言えないんです。だから、私のような当事者が本当の思いを国政に持ってこなければいけない。(発言する者あり)

野田委員長 御静粛に。

小田原委員 今の子供たちのために、文科大臣にお聞きします。

 資料一に戻ります。

 お父さんの仕事は別に憲法違反じゃないよと、そのことを私は説得しなきゃいけないと思っていますよと今の教科書で授業することはできますか。(発言する者あり)

野田委員長 それぞれ御静粛にお願いします。

柴山国務大臣 残念ながら、現行の学習指導要領では、例えば中学校社会科公民的分野において、日本国憲法が平和主義を基本的原則としていることについての理解を深めること、我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせることと規定しておりますが、御指摘の、自衛隊に関する憲法解釈についての記述はありません。

 教科書については、教科用図書検定基準により、学習指導要領に示す事項を不足なく取り上げるよう定めておりますが……(発言する者あり)

野田委員長 答弁中ですから静かにしてください。

柴山国務大臣 学習指導要領を踏まえた上で、自衛隊を含む特定の事柄について教科書にどのように記述するのかについては、基本的に発行者の判断に委ねられているところであります。

小田原委員 憲法の記述が変わらなければ教科書は変わらない、教科書が変わらなければ、これからも毎年、自衛官の子は黙って授業に耐えていきます。

 首相の発言は、子供がかわいそうだから憲法を変えるというのではないでしょう。今の憲法のままでは、教育の場で、国を守る自衛隊を、政府は違憲ではないという見解だが、違憲とする意見もあるという宙ぶらりんな記述をする教科書しか使えない。その結果、自衛官の子は心で泣くんです。これを放っておく国でいいのか、これを放っておく国会議員でいいのか、広く問い直して、次の質問に参ります。

 次に、経済成長を牽引する起業家の育成について質問します。

 よく、我が国からグーグルやフェイスブックのような突き抜けた起業家が出ないのかと言われます。成長戦略は、役人や政治家が考えても、簡単にはそのとおりにはなりません。経済成長は、民間の活動の集積があって初めて達成されます。私たちは、一時間置きに違った会議に出て決めていくのが仕事であります。二十四時間三百六十五日、どうしたら安くつくれるか、新しい商品ができないか、未開の市場がないか、こういうことを考え続けている民間の人にはかないません。

 訓練でいい番頭はつくれますが、起業家はつくれません。生まれてくるんです。頭がよくて、勇気があって、前例にとらわれなくて、失敗にめげなくて、運がいい、こういう人は何万人、何百万人に一人あらわれる宝であります。

 我々の仕事は、むしろ、みずみずしい起業家のアイデアを邪魔しないことだとも思います。起業家が成功すれば、その人は新しい価値を社会に提供し、雇用を生み出し、自信と勇気を国民に与え、それに続く若者を生み出します。

 先ほどまでテレビ中継がありました。もしかしたら、ドラマの「まんぷく」をごらんになってからそのまま見た人もいると思います。即席ラーメンを考案したとき、そんなもの、市場がないと言われるシーンがありました。

 同じことを乗り越えた我々の仲間がいます。元榮太一郎参議院議員です。御本人の了承を得て、引用させてもらいます。弁護士事務所をやめて事業を立ち上げたとき、そんなもの、ニーズも市場もないと言われました。そのとき、やった、競争相手はいないと思ったとおっしゃった。これこそ起業家の考え方であります。

 今ようやく、おもしろい起業家たちが我が国にも続々あらわれ始めています。安倍政権になり、学生が全員就職できるようになって六年たったということが大きいと思います。

 このスタートアップ企業、売上げが上がる前に研究開発、製造をしなければならないので、資金調達が大きな壁になります。売上げがなければ銀行は貸さない、数十億円未満の案件では証券会社も相手にしません。しかし、ベンチャーキャピタルなど、投資先を探しているお金は潤沢であります。

 このお金のミッシングリンク、金商法の枠組みでは解決していないように見えます。むしろ、金商法の外でスタートアップなどの小案件を仲介する仕組みを認めた方が成長戦略に資すると思いますが、金融庁、経産省のお考えを聞かせてください。

麻生国務大臣 今御指摘のは正しいですよ。

 福岡の場合は、多分、福岡市が全国のスタートアップ企業の比率は今、日本一になったと思いますけれども、それは非常にうまく誘導してきているし、そういったスタートアップ企業に対しての税制やら何やらは地方税としてやったというのも大きいんだと思いますけれども。

 いずれにしても、最初のうちの資金調達方法というのは、名もなく、アイデアだけでというのが、それはいいけれども、それに対しての、はい資金繰りは、はい営業は、はい総務はというのが全然ないというので、それをうまいことくっつけてやるというのも私ども随分やらせていただいたんですが。

 これは、金融庁としてこれをやろうということになりますとなかなか難しいところなんですけれども、いわゆるベンチャー企業というものと、金融、そういったファンド、いろいろなものをうまいことくっつけてやる、お見合いさせてやるというシステムをちょっと考えないかぬので、これは、幾つかフォーラムというのが実はたくさん、たくさんでもありませんね、結構な数ができてきていると思いますので、投資型クラウドファンディングと称するものができてきておりますので、大分やってきたとは思うんですけれども。

 小田原先生御指摘のように、いわゆる資金調達という課題を有していることは承知しているんですが、これを更に改善できる部分はないかというので、もうちょっとよく実態を掌握した上で、いろいろな上で今新しいものが出てきて、資本金も一円でできるなんというので、私の息子も会社を一円で始めたときは、ふざけるなと思っていましたけれども、そういうのもやって、そこそこちゃんとしていますからね。俺よりよっぽど金を稼ぐのがうまいんだなと思って感心した記憶があるんですけれども。

 間違いなく一円でやっていましたし、そういった意味では、環境改善というか、そういった投資の環境とか融資の環境というものに関しては、ちょっといろいろ柔軟に考えていかないかぬだろうと思っております。

世耕国務大臣 お金もまだ潤沢と言えない状況でして、日本のベンチャーキャピタルの投資総額は、まだ二千億円です。アメリカはもう九兆円ということになっています。また、一つのファンドの規模も小さいし、また一件当たりの投資金額も小さいという問題がありますので、まずは、官民ファンド、幾つかありますけれども、これが呼び水機能を果たして民間の資金を呼び込んでいくということも重要です。

 また、今、J―Startupといって、世界で戦えるベンチャー企業を有識者によく議論していただいて九十二社ほど選びまして、それに対して政府の支援措置を集中させるということも取組をやっています。

 ただ、今先生のおっしゃっていることだと、政府が選ぶようではもしかするとだめかもしれないなという気持ちもあるので、その辺はよくまた、いろいろなPDCAも回しながら、よりよい投資ができるように頑張っていきたいというふうに思います。

小田原委員 最後に、手短に児童虐待についてお聞きします。

 昨年の目黒区の痛ましい事件の後、私は単独で地元の立川児相を訪れ、所長さんのお話をお聞きし、施設も見てまいりました。

 人員に余裕がない中、一生懸命やっていました。特に、四年前に法律が変わって、警察に通報が入ると必ず訪問しなければならなくなった。立川は約八百件、警察事案の約半分は夫婦げんかであります。公務員の転勤配属として児相に来て、親にひどく扱われて心が傷つき、やめていく職員もたくさん見てきたとのこと。

 また、品川など各地ではネウボラの試みが始まっていますが、悲惨な事件は、越してきた親でそこに参加しない、むしろ子育てに関しては、あえてみずから社会との断絶をしている……

野田委員長 小田原さん、質問時間が終了いたしました。

小田原委員 ありがとうございます。

 人員等の充実、そして再発防止についての御意見を聞かせてください。

野田委員長 厚生労働省子ども家庭局長浜谷浩樹さん、簡潔にお願いします。

浜谷政府参考人 お答えいたします。

 まず、人員につきましては、昨年十二月に新たなプランを決定いたしまして、児童福祉司を二千二十人程度増員することといたしております。特に、来年度予算におきましては、一気に千名強の増員をすることといたしております。

 また、資質向上につきまして、さまざまな補助等を行っております。またさらに、今国会に資質の向上策も含めた改正法案を提出する予定でございます。

小田原委員 終わります。ありがとうございました。

野田委員長 これにて小田原さんの質疑は終了いたしました。

 次に、阿部知子さん。

阿部委員 立憲民主党・無所属フォーラムの阿部知子です。

 きょうは、質問の順番を変えさせていただきまして、冒頭、菅官房長官にお願いいたします。

 記者会見がおありだということですので、まず、その記者会見ですけれども、大臣は、この記者会見という定例の一日二回なさっているものは、誰のため、何のためにあるとお思いでしょう。これは、ある記者が質問されて、大臣は、答えるものではないとおっしゃいましたが、国民から見ればとても重要なことなので、ぜひこの場で、誰のため、何のため記者会見をなさるのか、教えてください。

菅国務大臣 会見でも何回か申し上げていますし、この委員会でも申し上げました。

 官房長官の会見の趣旨というものは、記者の質問に対し、政府の見解、立場を答えることである、そして、記者が個人的な意見や主張を述べるための場ではないというふうに考えています。

阿部委員 記者がなぜ質問なさるかといえば、その背景にある国民の知りたいこと、今、国政がどうなっているか、我が国がどのような方向に向かおうとしているかなどを記者なりに自分の文脈で問うものだと思います。

 官房長官にはくれぐれもお願いがございますが、その記者たちの向こうには、国民、この国の行く末を本当に固唾をのんで見守っている国民があるという思いで常に臨んでいただきたいと思います。

菅国務大臣 先般の私の会見の話なんだろうというふうに思います。

 実は、ぜひお聞きをいただきたいんですけれども、今申し上げましたように、記者会見というのは、政府の見解、立場を答える場であるというふうに考えています。そして、長年にわたって、記者会、主催の内閣記者会とも会見を主催します。そこは認識を共有しているというふうに思っています。

 しかし、その記者会見の中で個人的な意見や主張を述べ続けている記者がおりましたので、この会見というのは、政府の公式見解、政府の考え方を国民の皆さんに、記者の皆さんから質問を受ける中でお伝えすることが基本ですよ、そういうふうに、実はこの間、私、発言したときに、午前中に申し上げました。また、それが午後の会見でも同じような質問があったんです。そこで、改めて私は、この場所は記者の質問を受ける場所であって、意見を申し入れる場所ではありませんよと明確に申し上げました。

 そして、それ以前にも、こうした特定の記者の方から意見や自分の主張を質問の前に延々と話し続けている、そういうことで、これは東京新聞に私どもは申入れをいたしました。そうしたら、返答いただいたんですけれども、記者会見の場で意見を述べるのは当方の方針ではありません、そういう回答をいただきました。

 そして、この間も、午前中にその会見があって、午後からもまた同じ会見があったものですから、私は、その記者の方に、会社からも、そのような意見を述べるのは当社の方針ではありませんよという紹介もさせていただきました。そうしたら、またその直後に、この会見を一体何のための場と思っていますか、こういう質問があったんです。

 私は、午前中に、今申し上げましたけれども、政府の公式見解、政府の考え方を皆さんに質問いただく中で国民の皆さんへお伝えすることが基本ですよ、こう言い、そしてまた、午後の会見でも申し上げましたように、この場所は記者の方から質問を受ける場所であって、意見を申し入れる場所ではありませんよと。そして、私ども、こういうのがたび重なったものですから、かつて東京新聞に申入れをした際に、新聞社から、記者会見の場で官房長官に意見を述べるのは当社の方針ではない、こうも言われていますよ、私はこう申し上げたんです。

 そうしたら、この会見を一体何のための場と思っているんですかと。これは三回目ですから、私は、同じ答えを繰り返すつもりはなく、そういう意味で、その趣旨の回答をしたわけであります。

 いずれにしろ、政府としては、官房長官会見が国民の知る権利に資するものになるように、今後とも、内閣記者会と協力をしながら私どもは進めていきたい、そのことに変わりはありません。

阿部委員 今御答弁いただきましたように、国民の知る権利に資すると。

 記者が意見を言ったかどうかは、まず自分の意見を言わないと質問の趣旨が伝わらないこともございます。先ほどの、この予算委員会での御発言もそうですが、それが、自分の思いや、こう考えるんだけれどもどうだろうかという形で投げているということも、これは、官房長官、人間の対話と会話でございますので、ぜひ御認識いただきたい。

 官房長官が意図して、ある記者とある記者を分け隔てしていくようなことは、そのような印象を与えることも含めて、くれぐれもないように、これはお願いしたいと思います。

菅国務大臣 私は、全くそういう思いはありません。

 いずれにしろ、事実に基づいて発言をしていただきたい。事実と違うことを何回か質問しているんですよ。あるいは、私が、午前、午後、二回記者会見しますけれども、午前中記者会見で私が言ったことがないことを、午前中長官はこう言っていました、そういう会見もあったんですよ。

 ですから、それは幾ら何でも、余りにも、これは公の会見ですから、きょうも、四十五分からお時間を頂戴して、三十分私は会見に行きますけれども、やはり一つの大きな公的仕事だと思っていますので。そこで、その会見の様子というのは、まさに、全国、海外にも発信をされているんです。そこで事実と違うことを、私、幾らでもここに持っていますから申し上げたいと思いますけれども、ですから、余りにも事実と異なること、さらに、私が発言をしていないこと、そうしたことが、私はこれは質問通告がない中でやっていますから、瞬時にその場で答えることは私、やはりできないと思うんです。

 ですから、何回となく申入れを、その記者の所属する東京新聞にさせていただいて、新聞社からも、ここは意見を述べる場じゃないという回答までいただいているということもぜひ御理解を賜りたいと思いますし、私自身、常に国民の皆さんに、政府のまさに考え方というもの、基本姿勢、そうしたものを、できる限り御理解をいただけるように丁寧に説明させていただきたい、こういうことであります。

阿部委員 逐一の今の官房長官の事実確認は、私もこの場でする気持ちはありません。ただ、この間の流れを見ておりますと、どうしても、国民に向いた、この国をどういうふうに向けていきたいかという、そういう政府の会見という形には受けとめられません。これは非常に不幸なことですし、これから臨まれる会見においても、ぜひ原点を忘れずにやっていただきたい。

 官房長官はお時間がないので、私は一つだけ、短く御答弁ください。

 子どもの権利条約ということに関して、我が国が一九九四年に批准しておりますが、二〇一九年一月十六、十七、国連での人権委員会でのさまざまな審査を踏まえて、日本に勧告がございました。

 この委員会でもいろいろな方が取り上げられている児童虐待や、あるいは児童への性暴力や学校での問題、これは本当に日本が世界からどう見られているのかという問題で、このことについて、政府としてのお取組、特に私がお願いしたいのは、子供の権利を守るための子供の意見表明、そして第三者機関、何がどこまで進捗したのか、こういうことについて、もっと政府が私はリーダーシップをとって物を動かしていくべきと思います。

 お願いいたします。

菅国務大臣 まず、自分から声を上げられない子供の権利を保障するために、子供の権利擁護を図る方策を充実していくことは極めて重要なことだというふうに認識をいたしております。

 その際に、具体的な取組の詳細については、関係閣僚が出席されておりますので答弁はあろうかと思いますけれども、第三者的立場から自治体に対して意見具申を行う、現在、児童福祉審議会、この活用を促進したいというふうに思います。

 さらに、二十四時間子供SOSダイヤルなど、まさに学校外で悩みを相談しやすい仕組みを充実、こうした取組を進めております。

 また、例えば児童虐待の対応に際しても、児童相談所における弁護士、外部の専門家の配置だとか、あるいは学校におけるスクールソーシャルワーカーの配置を進めることで、子供の視点に立った、より効果的な体制強化が図られる、このように考えています。

 引き続き、関係各省において、委員から御指摘がありました第三者的な視点、こうしたものを生かしつつ実効的な方策を検討し、子供の権利擁護、ここをしっかり図っていきたいと思います。

阿部委員 第三者機関の機能が、ある種弱いからこそ、ここまで問題が次々と露見し、事後、後を追うように対策がなされています。ぜひ、今、官房長官がおっしゃった機能を強めていただきたいと思います。

 では、どうぞ会見にいらしてください。ありがとうございます。

野田委員長 御退室ください。

阿部委員 続いて、文科大臣にお伺いいたします。

 この間、この委員会でも皆さんがお取り上げになった栗原心愛ちゃんの事件で、誰もが本当に痛ましいと思うのは、子供の必死な訴え、先生、どうにかなりませんかというものが教育委員会によって無視された。二重のネグレクトなんだと思いますが、文科省にあっては、教育委員会並びに学校現場に対して、日本が一九九四年に批准した子供の権利ということについて、どのように周知徹底をなさっておるのか、また、足らざる部分は何なのか、お願いいたします。

柴山国務大臣 児童の権利に関する条約、今御紹介をいただきましたけれども、まさしく児童の人権の尊重、保護の促進を目指したものでございます。基本的人権の尊重を基本理念に掲げる我が国の憲法や教育基本法等と軌を一にするものであります。

 本条約の批准を契機といたしまして、各教育委員会や学校においては、児童の人権に十分配慮し、一人一人を大切にした教育の充実を図る観点から、教職員に対する研修の実施、教職員向けの指導の手引の作成、児童生徒向けの理解推進資料の作成、人権意識の向上を図るためのシンポジウムの開催などの取組を進めてまいりました。

 なお、例えばいじめについては、各教育委員会や学校において、関係機関と連携しつつ、未然防止、早期発見、早期対応のための取組を実施しているところでございます。

阿部委員 大臣、そうはおっしゃいますが、もし今回、教育委員会が子供の権利について十分自覚があったら、子供が素直に書いたアンケートを、なぜ今問題になっているような形で見せたのか。子供の声ということ、先ほど自衛隊の御家庭に生まれてという方の声もありました。私は、やはり耳を傾ける、そして、その子の思いを受けとめる仕組みが余りにも欠けていると思います。

 今、大臣がおっしゃったことは一般論です。しかし、なぜそうできていないかということを、柴山大臣が大臣の任期中にぜひ検証していただきたいです。日本の学校は、子どもの権利条約の勧告でも取り上げられるように、体罰は多い、いじめは多い、自殺は多い。そして、せっかく書いたアンケートは、これは本当の秘密の思いです。それをどうして見せてしまうのか。本当にこれはどの国民も、信じられない。学校現場に子供を預ける親は、こんなところに預けて大丈夫だろうかと思ってしまいます。不幸なことですので、よろしくお願いしたいと思います。

 引き続いてこの心愛ちゃんの問題で取り上げさせていただきますが、昨日も立憲民主党の西村智奈美さんが分科会において取り上げましたが、実は、この心愛ちゃんの事件というのは、御家庭がDV、家庭内暴力というものに支配された中で起こったことであります。

 そして、昨日の審議の中でも、例えば、児相と婦人相談所、あるいは、暴力に遭った女性の相談センターなどの連携ということが言われましたが、根本大臣、具体的に何をするんでしょうか。何をすれば連携なんでしょう。

 今、虐待の半数以上は家庭内暴力の家庭で、子供がその暴力を面前にし、あるいは自分もさらされ、親は萎縮した気持ちの中で子供すら守られなくなっていく。

 では、児童相談所とDVセンターと協力する、連携する、何をイメージしておられますか。根本大臣に伺います。

根本国務大臣 配偶者からの暴力、DVの問題がある家庭で子供が育つことは、心理的虐待に該当し、児童相談所が指導や一時保護を行う必要があります。また、DVが行われている状況下では虐待の制止が困難な場合があるため、子供の安全確保を最優先して対応する必要があります。

 このため、配偶者暴力相談支援センターの機能を持つ婦人相談所において母子を同時に一時保護するなど、児童虐待とDVの特性や、これらが相互に重複して発生していることを踏まえ、適切に対応することが必要であると考えております。

 これらの配偶者暴力相談支援センターと児童相談所等の関係機関が連携を強化するためのルールについては、本日、厚生労働省、文部科学省合同プロジェクトチームにおいて定める予定であり、周知を図っていきたいと思います。

 また、合同プロジェクトチームは内閣府も参画しており、更に必要な対策については、連携を図りながら検討してまいりたいと思います。

阿部委員 もうはっきり申し上げて、私は、会議は踊る、されど進まずだと思います。今、厚生労働大臣の根本さんの手の前には、具体的にやれることがあると思いますので、私は提案をしたいと思います。

 今般、昨年の暮れに、日本で激増する児童虐待に対して、政府の中でも閣議で強化プランというものを決定されております。今まで、児童相談所というところが多く子供の虐待の受けとめる場所とされておりましたが、今般の強化プランの中では、各市町村の自治体の窓口に子ども家庭支援課というふうな形で、子供と家庭を支援する最前線を必置しなさい、あっちもこっちも全部置いてくださいというようなお考えに、私は、一歩も二歩も三歩も進歩したと思うのです。

 というのは、例えばDV被害のお母さんたちも、婦人の相談センターに行きなさいと言われても行きません。まして、もっと婦人相談所、一時保護所なんてなかなかです。そこに至るまでのその自分の現実をまず誰かに共感してほしいし、相談することすらできないのが多くのお母さんたちです。ですから、子供もまた児相にはなかなか行きません、親も嫌がるから。婦人相談所にも行きません。行かないうちに事態が深刻化しているんです。

 だからこそ、市町村の窓口に、例えばです、今大臣がおっしゃった、婦人相談員、家庭相談員と申し上げてもいいです、そういう人を窓口に配置することによって、違う御相談で来られても、あっ、何かちょっと、そのような懸念があるかも、実は心愛ちゃんのケースがそうだったと思うんです、糸満市の。でも、そこの最前線には婦人相談員はおられなかった。

 ただ、何度も申しますが、これからは、児童虐待への対応の強化として、自治体窓口の強化というすごくいい方向性を出されたわけです。ここに婦人相談員を、私は、ここは地域の要対協、要保護対策協議会と連携する人材を置くということも今度書かれております。進歩です。と同時に、半数がDVなんですから、そのヒアリングのスキルを持ったり、共感を持てる女性相談員を置くべきだと思います。

 これは、もし、お役所の方に伺いますが、現在、何人くらい市町村に配置される婦人相談員がいるか、御存じでしょうか。

浜谷政府参考人 お答えいたします。

 婦人相談員の配置でございますけれども、平成二十九年四月一日現在で、全国で千四百四十七名。このうち、婦人相談所に配置されているのが百七十名、残りの千二百七十七名が福祉事務所や都道府県及び市の本庁、支庁などに配置されております。うち、市には九百八十一名が配置されております。

 婦人相談員は、配置の根拠である売春防止法上、婦人相談所のほか、福祉事務所との連携を担う役割が期待されておりまして、都道府県は義務設置、市は任意設置とされております。

 任意設置となっている市につきましては、現状、その中での配置率は四割にとどまっておりまして、厚生労働省といたしまして、配置の拡充を要請しているところでございます。

阿部委員 今回の強化プランで、以前は置くことができるとされた市町村窓口を必置になさるような方向だと私は拝見しています。今言われた婦人相談員も、ぜひ必置にしていただきたい。今、四割。これだけ日本じゅうにDV、虐待があふれている中で、最前線でとめていくということが、私は、子供を死なせない、あるいは母親を加害者にしないための第一と思います。大臣、検討していただけますか。いかがですか。

根本国務大臣 今、私も委員のお話を聞いて、家庭総合支援拠点の重要性、あるいは婦人相談員の配置、これは非常に重要だと思っております。

 婦人相談員は、今お話ありましたように、任意設置で、市区における婦人相談員の配置率は四割にとどまっておりますが、今のお話のように、これは、きめ細かくDV支援を行っていくためには、まず市区における婦人相談員の配置を進めることが必要であって、厚生労働省では、自治体に対し、配置の今要請を行っております。

 いずれにしても、市区町村子ども家庭総合支援拠点と婦人相談所、あるいは拠点と婦人相談員が連携体制を構築して、これらの機関などが共同してDV被害者に対し必要な支援を行うことが重要と考えており、配置も含めて、DV被害者の支援体制の構築を進めてまいりたいと思います。

阿部委員 お母さんにとって、敷居が低くて相談できるということがすごく大事なんです。大臣にはぜひ前向きに検討していただきたいし、例えば、婦人相談員ではありませんが、明石市などでは、この子ども家庭支援の窓口に保健師さん、助産師さんを配置して、子供の家庭訪問のときに二人体制で行きます。一人が赤ちゃんをだっこして、一人がお母さんのお話を聞く。そうやって、わざわざ、DVとして顕性になってからじゃなくて、日ごろの小さな生活の芽の中に、何かお母さんにとってSOSがあれば、拾ってあげるくらいにしないと、私は、今の状況というのは、孤立した育児、本当に厳しいと思いますので、この件もあわせて、窓口の強化ということをぜひやっていただきたいと思います。

 時間の関係で、ここは御答弁を求めません。

 さらに、私どもは、昨年、野党として、産後ケアセンターの設置を法制化してくださるよう、法案を出してございます。

 産後ケアセンターとは、今、実家に頼れない、すなわち、自分の実家は遠い、あるいは実家の御両親も、自分自身が晩婚化だから御高齢になっていて、介護が必要な場合もある、あるいは、いろいろな意味で必ずしも気楽に頼めないなど、いろいろなケースがありますが、実質的に、実家と称する本当の血縁の者よりも、町中の実家と言われるように、出産して体の回復がまだ整わない間、産褥期と申しますが、そういう間をケアするセンター。そこでは、授乳の指導から、お母さんが体の疲れを癒やして、あるいは相談があれば、育児の戸惑いも相談できるような産後ケアセンターというものをぜひ各地につくるべきだという提案をいたしております。

 根本大臣に伺いますが、実は、厚生労働省の母子保健事業の中でも、一部この取組をしておりますが、この取組は、母子保健事業の中では、特定妊婦さんとかハイリスクとか、わざわざそういう、いわば冠詞、頭がつくんですね。受ける側にとってみたら、あなたは特定妊婦よとか、あなたはハイリスクよと言われたくはないのです。ユニバーサルに、どんな出産もやはり大変なんです。楽な出産なんてないんです。だったら、誰もが使えるような施設にしてはどうかというのが、野党側の提案でまとめたところです。

 もちろん、先般、成育基本法ができて、与党の皆さんもこの必要性を共感していただいて、これから法制化ということも進むことを期待していますが、今私が申し上げたことに、大臣の御所見を伺います。

根本国務大臣 出産後に母子の心身に対するケアを行うことにより、安心して出産、子育てができるようにすることが重要であります。

 厚生労働省では、退院直後の母子の心身のケアを行う産後ケア事業を推進しています。本事業は産後ケア事業。これは、平成二十六年度にモデル事業として一部開始し、平成二十七年度以降、予算事業として実施をしております。これまで、旅館業法との関係のガイドラインをお示しする、あるいは、平成二十九年度には調査研究事業を実施し、産後ケア事業の現状や課題などを把握してまいりました。

 今後は、平成二十九年度に行った調査の結果や事業の実施状況を踏まえつつ、事業推進のために必要な方策について検討していきたいと思います。

阿部委員 私は、百の議論よりも、本当にお母さんと子供がほっとできる空間、居場所、支え、これをまずつくっていただきたい。

 今、日本は少子化と言われておりますが、いろいろな、この社会自身が、母性、子供を産み育てる人に優しくないんですね、何といっても。ここが大きな問題だと思いますので、ぜひユニバーサルに、誰でも利用できるんだと、あなたのお産を国は支えます、あなたの産後を国は支えますと言えるような政策を打っていただきたい。

 ちなみに、心愛ちゃんのお母さんも、下の子を低体重で産んで、そしてそのときからDVはあって、私は、もし産後ケアセンターがあったら、お母さんはその空間で体を癒やしながら、心を開くことができたかもしれないと思うのです。ぜひ、よろしく前に進めていただきたいと思います。

 では、引き続いて防衛省にお伺いいたします。

 この委員会でも何人もの方がお取り上げでありましたが、いわゆる自衛官の募集ということに関しまして、実は、自衛官の募集を定めているのは施行規則というもので、これが、昨年、十八歳から二十七歳未満としていた採用を、三十二歳へと引き上げられました。このことに関連して、自治体の理解ですね。実は、募集の年齢が引き上げられたことが、自治体の住民台帳を閲覧して今送っているダイレクトメール、その閲覧対象を即拡大することではありませんよね。防衛大臣、どうでしょう。

岩屋国務大臣 先生が配っていただいた資料にありますように、自衛隊法第九十七条、また施行令第百二十条に基づいて、防衛大臣は、地方自治体に、隊員募集に必要な資料の提出をいただいております。多くは、就職や進学など将来の進路を決定する時期に当たる十八歳から二十二歳の方々の氏名等の四情報に関する資料の提出をいただいているわけでございます。これはダイレクトメールの送付に活用しております。

 今、先生御指摘あったように、昨年十月、募集環境もなかなか厳しいということもございまして、採用上限年齢を二十六歳から三十二歳に引き上げたところでございまして、法令上は、そういった対象となる方々に関する資料の提出はお願いすることはできるんですけれども、二十六歳から三十二歳ということになりますと、通常は、一度社会に出られて、現在もまだ働いておられるという方が多いと思います。

 したがいまして、ダイレクトメールを送付するよりも、民間の転職サイトの活用や転職者向けの就職説明会などを開くことの方が募集広報上効果的であるというふうに考えておりますので、このことによって地方自治体から提供いただく情報の範囲が大きく拡大するということは、想定していないところでございます。

阿部委員 今、岩屋大臣は想定していないとおっしゃいましたけれども、現実には起きておりますけれども、御存じでしょうか。

 私は、質問取りのときに、では、現実に、各地本、地域の防衛協会がお出しになっているものを、何歳までのものを要求しているか実際に御存じですかと伺ったんです。そうしたら、それは各地でやっているから、御存じじゃないようなんですが、大臣、今おっしゃったような基本方針は、節目の十八歳や二十二歳に、それも自治体にお願いをして、個人情報保護法の、住民基本台帳法のさまざまな制約の中で四条件を書き写すというのが原則であって、やみくもに、三十二歳まで拡大だから、あの人にもこの人にもその人にもダイレクトメールを送ろうというものではないと理解します。しかし、昨年のその施行規則の改正に伴って、それをそのようには理解しないで、情報を出してほしいという書面を出した自治体がございます。そのことは御存じでしょうか。

岩屋国務大臣 多くは、先ほど申し上げたように、十八歳から二十二歳の方々の情報といいますか資料を提出していただいているわけですが、所によってはといいますか、地域によりましては、そういう対象の方々の人口が非常に少ない地域などもございますので、そういうところについては、もう少し年齢幅を持ってダイレクトメールでお知らせをしているところがあるということは承知をしております。

阿部委員 今のような、大臣、実は、本当のところ、詳細には把握はしておられないんだと思います。

 私がいただいたのは新潟市の例で、それは、書面での提出を要求し、三十二歳まででありました。寄せられた新潟市の方は、では、三十二まで書き写しに来てくださいと言いました。ところが、たくさんあって実際に書き写し切れないということで、そこまでは至りませんでしたが、私は、二つの意味で問題があると思うんです。

 施行規則の改正が、即、募集年齢のダイレクトメールの要求に結びついてしまっていること。これは、こういうことをやると、実は、ダイレクトメールがいろいろな人に来て、ああ、自衛隊はこういう形で何でもかんでも、正直言ってこの言い方は変ですけれども、募集しているんだと受けとめられかねません。

 もともと、先ほどおっしゃった、高校卒業とか大学の卒業時に選択肢の一つとして選んでいただきたいという思いでなさっている。そして、それも基本台帳を書き写すということで進んできたわけです。でも、施行法が改正されたことの理解が、では、もっといろいろなところにこれを送ろうというふうになったのも事実で、ここはよく大臣として御理解していただきたいです。

 それは、私は自衛隊にとってもマイナスだと思います。本当に、その仕事に自分が志を持ってやっていただかないと困る仕事です。そして、それが誰彼にダイレクトメールが来たと思われたときには、ああ、よっぽど足りないのかとか、そういうふうになります。

 これは本当に大事なことなので、徴兵ではないのです、それから誰彼ではないのです。本当に意識のある人に、よく理解してもらって、応ずるなら応じてほしいという思いが伝わるようになさった方が、結局、私は、うまくいくというか、うまくいくというのは変ですけれども、いい人材が集まると思いますので、ぜひ、私の今御紹介した新潟の地本の例ですが、あったことは申し添えておきます。

 あわせて、私がずっと初当選以来取り上げております自衛官のいじめ、自殺問題でお尋ねをいたします。

 私は、選挙区が神奈川で、横須賀に海上自衛隊がおられます。まず、一九九九年に佐世保で「さわぎり」という護衛艦で起きた自衛隊員の自殺、これも後々、いじめとパワハラだったとわかりますし、二〇〇四年に横須賀の「たちかぜ」で起きた事件、これは、ずっといじめではないとおっしゃっていたけれども、艦内にアンケートをとったら、いじめの実態が浮かんできた。このアンケートも、ないことにしていたけれども、出てきたと。

 次に、二〇一四年にも同じようないじめ事案があって、このときには河野自衛隊のトップが会見もされて、こういうことはなくそうと。

 そうしたらまた、去年の、二〇一八年の九月に「ときわ」という補給艦の中で起きたいじめ問題があって、この場合は、艦長がパワハラを行ったんだという処分を受けました。

 一体どうすれば、こういうパワハラ、いじめ、自殺の連鎖を本当に断ち切れるのか。防衛大臣としての御所見を伺います。

岩屋国務大臣 今先生からも御紹介いただきましたが、海上自衛隊におきましては、これまでもいじめによる自殺事案が発生をしてまいりました。

 防衛省としては、そのような痛ましい事案を起こさないように、平成二十八年にパワハラ防止に関する訓令を策定をし、また、パワハラ防止教育や通報、相談窓口の設置等を行ってまいりました。

 そのような中で、今般、あの補給艦「ときわ」の事案が発生したことにつきましては、大変深刻に受けとめているところでございます。

 本事案につきましては、上司からのパワハラや業務のオーバーワークが複合的に影響したものと考えておりますが、かかる事案を根絶するために、しっかりと実効性のある再発防止策を講じていきたいというふうに思っております。

 例えば、艦長等のポストに配置する前に、ハラスメントの傾向や兆候がないことを見きわめた上で適任者を配置すること、あるいは、上級部隊の指揮官がパワハラのリスクを把握した場合は、事故が発生する前にパワハラの加害者又は被害者の配置転換を行うこと、あるいは、第三者からの通報が重要であることについて意識改革を行うとともに、ホットライン等の相談、通報窓口を活用できる環境を構築することなどをしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

阿部委員 そのように御答弁されても、では、この「ときわ」で自殺された方はホットラインを活用されたでしょうか。実は、平成二十八年四月に、三幕僚監部、すなわち陸海空の監部にホットラインを設けて、ここにいろいろな問題を寄せてくれというのが既にできている中で起きているんですね。

 私は、ずっとこの問題を正直言って取り上げているんです、事が起こる都度。その都度、ホットラインができましたなどと。でも、統合幕僚監部に、陸海空最高のところにホットラインができて、なおかつ全然機能していないのではないか。私は、本当にこれは深刻なんだと思います。

 もう以前から、海外にございます、軍事オンブズマンと申しますが、特にドイツが有名ですが、議長であった人が退職された後などによくつかれて、あらゆる自衛官がそこに声を上げられる。というのは、上官の命令でも、これはいいことではないと思ったときに、もしその場で自分が反抗すれば服務命令違反になりますね。でも、そうでないこともあるかもしれない。私は、実力組織こそ本当の意味の透明性とそして人権感覚とを持っていないと危険なんだと思うのです。

 防衛大臣にお願いがあります。この軍事オンブズマン制度をぜひ。私は何回もこれを聞いていますので、では、いろいろなところに人を送って情報を収集して、諸外国ではどうやっているか見てみましょう等々の御答弁は都度あるのです。でも、何も一歩も進んでいない。自殺事案ばかりがふえていく。そんなことをしたら、若い人は自衛隊に行きたいと思わなくなると思います。

 そういう報道が後を絶たなければ、やはり本当に、希望に燃えてみんな入るんです、だけれども、いじめで自殺しちゃう、そういうことばかりが目につくようになれば、結局本当の意味で不幸だと思いますので、この軍事オンブズマン、岩屋大臣はもしかして御存じかもしれませんが、各国に既にございますので、ぜひ御検討いただきたい。

 もちろん、自衛隊は軍隊ではありません。だけれども、組織された実力部隊とか力の統制がなければやっていけない組織に起こりがちなパワーハラスメントという構造は、私はあると思います。だからこそ、十分にそこを見ていかなきゃいけないと思いますが、いかがでしょう。

岩屋国務大臣 先生が従来から部外の公正中立な者をオンブズマンとして任命する制度の導入を提唱されておられるということは、承知をしております。そして、私も以前にドイツに伺いまして軍事オンブズマンの制度について学んだことがありまして、現役のオンブズマンの方にも会ってお話を聞いてまいりました。

 もちろん、部内の隊員の相談窓口という役割もあったと思いますが、ドイツの場合は、軍の中のあらゆる情報にアクセスができて、法令にのっとって隊の運営がしっかり行われているかということも含めて見るという役割を持っておられたというふうに記憶をしております。

 自衛隊の場合、どういう形にするとそういうような仕組みがうまく活用できるのかということも含めて、ぜひ検討をしてまいりたいというふうに思っております。

阿部委員 ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。有為な若者を、志に燃えて来た人たちを一人たりとも死なせることのないように。

 ここで、恐縮ですが、麻生大臣は全ての審議過程をお聞き及びでありますので、私から一点お願いがございます。

 実は、私は昨日、第一分科会で、企業主導型保育について質疑をさせていただきました。安倍総理の肝いりのもとに、待機児童対策として、マックス三千億円までの企業拠出を求めて、いわゆる企業主導型保育所を中心に充実させていくという施策でございます。

 しかしながら、この委員会でも後ほど早稲田委員もお取り上げいただきますが、この企業主導型保育園が突然に閉園されたり、補助金を二年も受けて三年目に開くと思ったら、一日も開かずに閉園されたり、過剰な補助金を要求してそれが要求どおりに入っていたり、おまけに、譲渡といって、一度つくった保育園を、転売ではありませんがよそに譲ってしまう、これがわずか三年足らずで、わかっただけでも二十八件ございます。

 私が昨日問題にいたしましたのは、これは、年金特別会計に子ども・子育て勘定というものがつくられて、そこに入っていくお金なんですが、特別会計であるがゆえに非常にわかりづらい。初年度に一体幾ら使って幾ら残って、そのお金がどこにどういう形で次に渡されているのかも見えません。

 私は、この三日ほど内閣府にもずっと資料を要求し、一つは、どのくらい潰れちゃったのとか、誰が幾らで買ったのとか。だって、普通、補助金が入ったもの、それは、企業が出されたといっても、特別会計に入れば国の補助金です。それをもらって、人に次、売るなんということが横行するようになったら、私は、本当の意味の社会の健全性がなくなると思いました。

 そして、このことで、おのおのの会計年度のきちんと、決算そして繰越し、見せていただきたいと申しましたが、きょうに至るまでいただいておりません。そして、予算審議は終わってしまうやに言われています。大臣の指揮のもと、これをきちんと出させていただきたい。

 なぜなら、今、企業側は、年に五回くらい内閣の子ども・子育て担当の宮腰大臣とお話をされて、特に、中小企業の皆さんは、また保険料率が上がるの、本当に適正に使われているのと。だって、毎年自動的に上げていっているんです。それで、実際を見ると、言われただけつくられていなかったり、お金が余っていたり。

 私は、このままそれを進めるべきではないと思います。幾ら安倍総理の肝いりで、待機児童対策でと言われても、企業主導型保育は、現在、ゼロから二歳だって七五%しか埋まっていません。そうなると、ニーズの読み違い、そしてお金の無駄遣い、おまけに不正な使用、この三つあれば、私は国の信頼性を失うと思います。

 きょう、大臣へのお願いは、内閣府にきちんと資料を出させていただいて、予算委員会の終わるまでに、これを私どもが論議する場をつくっていただきたいが、いかがでしょう。

麻生国務大臣 全く質問通告をいただいていませんから、いきなり言われていきなり返事しろと言われても何とも難しいんですが、特別会計といえども、国のあれが入るのははっきりしておりますので、そういった意味ではきちんとした対応というものをやらせていかねばならぬということだけは確かだと思います。

阿部委員 では、委員長に、今、麻生大臣の御答弁ですので、しっかりはっきりしたものをお出しいただくよう、そして、それなくしては予算委員会質疑は終われないということを申し添えて、理事会でよろしく御協議ください。

 ありがとうございます。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

 これにて阿部さんの質疑は終了いたしました。

 次に、奥野総一郎さん。

奥野(総)委員 国民民主党・無所属クラブの奥野総一郎でございます。

 それでは、午前に引き続いて統計の問題をさせていただきたいんですが、私は、樋口委員長をきょう要求しておりました。せっかく、追加報告書が出て、きょう集中審議ということなんですが、集中審議もこの一般審議も重みは変わらないはずなんですよね。せっかく午前中お越しいただいているんですから、体調の問題でもない限りは、午後もしっかりおつき合いいただきたい。姉崎さんにしてもそうでありますけれども、できるだけ、これだけ問題になっているわけですから、民間であっても、とにかく都合のつく限り御協力いただきたいと改めてお願いを申し上げておきます。

 その上で、そもそも樋口委員長にと思った質問でありますけれども、通告の際に申し上げておきましたけれども、きちんと対象の方あるいは委員長から聞き取りをして、明確にお答えいただきたい。委員長でなければわかりませんというお答えは、厳に慎んでいただきたいというふうに思います。

 それで、まず、本日の日経新聞の朝刊に、委員会、一昨日、それからきのう、もめたんじゃないかという記事が出ておりました。二十六日の深夜、組織的隠蔽を認定するかどうかをめぐる大詰めの議論のさなかに、監察委の二人の委員が途中部屋を退室して戻らなかった。あるいは、二十七日午前の最後の会議でも、このうちのお一方は途中退室をされたということなんですね。

 さらに、午後の記者会見で、組織的隠蔽は認められないとの判断が委員全員の一致なのかと問われた荒井委員長代理は、合議の内容にかかわる、言及すべきではないと言葉を濁したと。記事は、一部委員の反対を押し切って隠蔽なしとの結論が導かれた可能性は拭えない、こう書かれているわけであります。

 午前中、樋口委員長、聞いておりましたけれども、隠蔽についてはグレーだというところまで踏み込んだ答弁をされていました。しかし一方、この委員会については、大串委員の方から全会一致なのかと問われて、全会一致だった、こう答えられていますが、この辺の事実関係ですね。

 この記事は全く、では、事実に反するのか。それとも、例えば、退室された委員が抜けて、その場にいた方が一致したのか。きちんとした合意が本当に図られたのかというのを、これはこの報告書の正当性にかかわる問題ですから、改めて伺いたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、御質問の日経新聞にあります一部委員が会議中に退室をしたかどうかという事実、このあたりの事実につきましては、委員会の中での議論は処分につながるものであるということで非公開を前提としておりまして、議事進行の詳細についても開示することは適当ではない、どこで委員が退室してということを開示することは適当ではないと考えているところでございます。

 委員会においては、お忙しい先生方に連日集中的に御議論いただいているところでございまして、一般論として、御都合によって途中参加あるいは途中退室というのは当然あるところでございます。

 その上で、報告書でございますけれども、委員の間で徹底した御議論を尽くしていただき、全委員の合意のもとで報告書が取りまとめられたものであると承知しております。

 なお、この御質問については、奥野先生の方から、委員長に確認をしてという明示的なあらかじめの話がございましたので、委員長にも内容を確認した上でこのように答弁をさせていただく次第でございます。

奥野(総)委員 今、全員が一致したということなんですが、全員が出席をして、この内容についてよろしいということで全員の意思が一致したということでよろしいんですね。もう一度確認をします。

定塚政府参考人 全員の合意のもとでということで、本日、大串先生からの質疑で委員長からも答弁ありましたとおり、全会一致で確認されたものということでございます。

奥野(総)委員 これは先ほど非公開でとおっしゃいましたけれども、後ほどこの議事録、各検討会の取りまとめの経緯、議事録については取りまとめをされるんでしょうか。これは公表すべきだと思うんですけれども。

 これを公表するということになれば、いずれ明らかになるわけですよね。誰が出席をしてどういう発言をしたか、あるいはこの最後の取りまとめの場で誰がどういう意見を言ったかというのは明らかにすべきだと思うし、いずれ明らかになるんだとすれば、今の発言、もし違っているということになると後々大変なことになると思うんです。

 改めて確認しますが、議事録を公開するのか。そして、全員が出席をして、その場で全員が了承したということでいいんですね。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほども申し上げましたが、この委員会でございますが、処分につながるものが含まれるということで、非公開を前提としている委員会でございます。したがいまして、議事録等についても公開はしないという予定と聞いているところでございます。

 なお、全員の合意のもとでというのは、これは間違いのない事実でございます。

奥野(総)委員 改めて、では、当委員会にこの議事録、検証過程の議事録の提出を求めたいと思います。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

奥野(総)委員 それでは、次に行きますけれども、では、もう一度だけ確認しますが、全員出席したんですねというところを再度確認する、その上で次の質問に行きたいと思います。

定塚政府参考人 大変申しわけありませんが、具体的に、全員出席したのかという通告を受けておりませんでしたので、今確認できませんし、いずれにしても、議事進行の詳細について開示することは適当ではないと考えているところでございます。

 ただ、全員の方が合意している、これは間違いのない事実でございます。

奥野(総)委員 その場の人は全員ということですよね。これは通告していないって、記事が事実かと言っているわけだから、一人退室したと言っている。これは通告の範囲に入っていると思いますよね。

 だから、もう一回改めて、では、全員出席かどうか。通告していますよ、これは。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 そのときの会合の出席状況についてはお答えできませんと申し上げているんですが、出席した委員だけの合意ということではなくて、全ての構成員の合意で報告書が取りまとめられているというものでございます。

奥野(総)委員 聞いているのは、そうじゃなくて、全員出席しているのかどうか、その上で、その場で決がとられたのかということを聞いているわけですよ。それには答えていないじゃないですか。余りここで時間を使いたくないんです、早く答えてください。

定塚政府参考人 大変申しわけありませんが、そのような具体的な通告はなかったというふうに考えております。(奥野(総)委員「ちょっと委員長、とめてくださいよ。新聞の中身を聞いているんだから」と呼ぶ)

野田委員長 奥野さん、私が指名してから質問をしてください。

 奥野さん、どうぞ。

奥野(総)委員 記事の中身について事実かと聞いているわけだから、記事は、退室したと書いてあるわけですよ。だから、当然そこについて。

野田委員長 もう一度、奥野さんから確認の質問がございました。

 厚生労働省定塚官房長、再度、御答弁をお願いします。

定塚政府参考人 日経新聞の記事では、「一部委員、会議中に退室」という記事となっております。このことについて事実かどうかというお尋ねだったと認識しておりまして、一部委員が会議中に退室しているかという議事進行の詳細については、委員会の中での議論は処分につながるものでありますから、非公開を前提としていて、これを開示することは適当ではない、そういう判断を委員会としてされていると聞いているところでございます。

奥野(総)委員 これは、誰が退室しましたかとか伺っているわけじゃないんですよ。全員そろっていましたかというだけなんですね。中身に全然かかわらないじゃないですか。なぜそれを答えられないんですか。(発言する者あり)

野田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野田委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働省定塚官房長。

定塚政府参考人 大変恐縮ですが、先ほど申し上げたことを前提として委員長に確認をしたところでございますので、もしそれ以上の御質問があるようでしたら、改めて、そのことをお答えできるかどうか、委員長に確認をしてから答弁したいと思います。

 いずれにしても、通告については、この日経新聞の「一部委員、会議中に退室」ということが事実かどうかという通告であったというふうに伺っています。

奥野(総)委員 では、委員長に確認してくださいよ、こんな初歩的な話を。

 では、改めて、集中を求めます。

 それから、先ほど申し上げましたけれども、議事録をやはり委員会の理事会には出してくださいよ。お願いします。

野田委員長 改めて、後刻、理事会で協議をいたします。

奥野(総)委員 大分時間がたってしまいましたけれども、大臣に伺いたいんですが、これは隠蔽に当たるかどうかという議論をしていましたよね。虚偽陳述というのは、要するにうそをついたということなんですが、意図的にうそをつかなかったから隠蔽に当たらない、こういう議論なんですが、意図的につかないうそというのは果たしてあるんでしょうかということなんですね。

 報告書の中にも、総務省から変更予定があるかと聞かれて、既に抽出調査をしていると説明すれば、これまでの不適切な取扱いの説明にも窮することから、事実を正直に言い出せずということで、意図的に隠しているんですよね。

 大臣の見解を伺いますが、これは隠蔽に当たりますよね、明らかに。どうですか、責任者として。

根本国務大臣 これは、先ほど委員長が説明していたと思います。

 これは、あくまでも特別監察委員会の調査結果報告書の中身ですから、これについて私がどう思うかということは、私は、やっていただいたんですから、私がここで答弁するというのは差し控えたいと思います。

 あくまでも、先ほど委員長がおられたんですから、委員長にお聞きになっていましたよ。ですから、それは先ほどの委員長の答弁のとおりだと私は思います。

奥野(総)委員 でも、大臣は、委員長に委嘱をして、答申をもらっているわけですよね。それはあくまで参考意見であって、大臣は、きちんと判断して、しかるべき処分をすべきじゃないんですか、必要があれば。委員長と大臣と、どっちが偉いんですか。委員長の言うことは全部正しいんですか。

 常識的に考えて、どう考えたって、これは隠蔽じゃないですか。意図的に、故意に隠しているわけですよね。故意につかないうそなんて、ないですよ。

 大臣、では、あくまでこれは隠蔽じゃない、うそをついているけれども正しいうそだというんですか。

根本国務大臣 組織的隠蔽の疑いに関して厳しい御批判がある、これは私は真摯に受けとめたいと思います。

 しかし、報告書の記載内容、あの報告書は中立で客観的な立場からやっていただいた。そして、その報告書の中身については、合意で、有識者、あのメンバーの合意であの報告書がまとめられていますから。そこできちんとした議論が行われて、あの報告書がまとめられました。

 ですから、それは、その事実に尽きると思います。

奥野(総)委員 だって、先ほど、委員長自身がグレーだと認めているわけですよ。しかも、今聞いたら、本当に全員が一致してこれを認めているかどうかもわからないんですよ。その場に全員が出席して、きちんと合意に至っているかどうかもわからないんですよ。

 そんなものを、大臣、正式な報告書として認めて、はい、そうですかと言うんですか。大臣自身の責任につながってきますよ、こんなもの。大臣の判断、大臣の見識が問われるんですよ、これは。

根本国務大臣 ですから、そういう指摘があった、これは私は重く受けとめますよ。

 ですから、しっかりと再発防止に努めて、統計部門をしっかりと新たな統計部門につくりかえて、そして、厚生省のガバナンスをきかせていく、しっかりと厚生省の改革に取り組む、私はそれが責任だと思います。

奥野(総)委員 そうおっしゃるけれども、大臣自身の責任の問題もあるんですよね。

 二十日の日に私が、大臣の初動が遅いんじゃないか、マスコミにどんどん抜かれて、後手後手に回っているんじゃないかと。二十日に聞いて、十日に復元していないことが新聞に抜かれて、ようやく十一日に復元していないことを認められるわけじゃないですか。

 そのときも申し上げたんですが、本当に大臣、これは聞いておられるんですかね。報告を受けておられるんですかね。

 先日、大西前統括官に伺ったんですけれども、一月二十二日付の報告書では、政策統括官J、これは大西統括官が厚生労働大臣に、東京都の規模五百人以上の事業所が調査計画と異なり抽出調査になっている旨の一報が政策統括官Jから厚生労働大臣になされたとあって、復元されていないことを報告したということは、前の一月二十二日付には書かれていないんですよ。

 では、今回どう書かれているかということなんですけれども、変わっているんですね、記載ぶりが。

 資料一の5をごらんいただきたいんですが、線を引いてありますけれども、「厚生労働大臣に対して上記事実に関して報告がなされたのは同月二十日であった。」ということで、上記事実が何かというのがよくわからないわけですよ。これはわざわざ書きぶりが変わっているんですよね。

 上記事実というのは、例えば、十八日は抽出調査、十九日は復元処理をしていないことも含めと。では、上記事実とは何ですかということを、書きぶりが変わっていますよね。これは何か意図があるんですか。これも通告していますよね。

定塚政府参考人 十二月二十日に大臣に対しての報告でございますが、これは以前からいろいろな方から答弁があるとおり、抽出調査ということと、抽出調査の結果に必要な統計的処理を加えず、適切な復元処理を行わずに集計していたことの両方について、報告がされたということでございます。

 追加報告書、今御指摘いただいた部分でございますが、「厚生労働大臣に対して上記事実に関して報告がなされた」という部分の一つ前の文章には、「十八日には厚生労働審議官に抽出調査としていることについて、」また、「十九日には厚生労働審議官及び厚生労働事務次官に適切な復元処理をしていないことも含め、初めて報告がなされた。」という文があった上での、「厚生労働大臣に対して上記事実に関して報告がなされた」ということでございまして、今申し上げた二点が含まれるものと考えてございます。

奥野(総)委員 これは、そうすると、この間総務委員会でも質問しましたけれども、前の報告書は間違っていたということですね、記載が。そういう理解でいいですよね。前の報告書は間違ったから上書きしたということですよね。

定塚政府参考人 前の報告書では、二十日時点で大臣に報告したというところで、復元処理ということは明示的に記載はないですけれども、復元処理について大臣に報告がなされていないとも記載されていないということで、間違いということではないと考えております。

奥野(総)委員 いや、普通、役人だったら、等とかなんとか書いてあるんですよ。これは結構正確に書いてあるのに、ここだけ落ちているんですよね。だから、実は大臣は聞いていないんじゃないかと思うんです。

 聞いていたとしたら、今度は大臣の判断が問われるんですね。聞いているにもかかわらず、一月八日の記者会見で、なぜ復元されていないことを示さなかったのか。初動が問われるわけですよ。

 組織的隠蔽の定義の中には、先ほどの虚偽陳述、課室レベルの、下部組織の組織的隠蔽というのも定義されている。室長の件については下部組織の組織的隠蔽に当たるんですけれども、厚生労働省自体だって、大臣が意図的に発表しなかったということも検証しなきゃいけないんですよ。大臣、これは意図的に隠したんですか。

 もう一つ伺いたいのは、大臣が、なぜ今回のヒアリングの対象になっていないんですか。組織的隠蔽を検証するのであれば、まさに組織的隠蔽の定義の中に厚生労働大臣という名前が入っているんですよね、資料の中に。なぜ大臣に対するヒアリングをしなかったのか。これはまさに客観、中立性が問われているんじゃないんですか。客観的、中立的じゃないというあかしじゃないですか。いかがですか、大臣。本当に客観的、中立なら、みずからヒアリングを受けるべきじゃないですか。なぜ受けなかったのか。

 そして、これまでの経緯。大事なのは、十三日以降の初動が遅いこと、これの責任も問われるべきなんですよ。予算を飛ばしたんですから。予算の閣議決定を出し直させた、前代未聞のことをさせた責任は重いんですよ。そこの検証がなぜされていないのか。大臣の責任じゃないですか。

根本国務大臣 まず、事実関係だけ申し上げたいと思います。

 十二月二十日に私は……(奥野(総)委員「簡潔に」と呼ぶ)大事なところですよ、ここ。事案の一報を受けました。二点ある。一つは、五百人以上規模の事業所において全数調査とすべきところ、東京都において抽出調査を行っていたこと。抽出調査の結果に必要な統計的処理を加えず、適切な復元処理を行わずに集計していたこと。これが事実であります。

 そして、十二月二十一日、つまり、その一報を受けた時点では事案の具体的な内容や影響が明らかになっておりませんから、そこは予算案との関係性を判断できる状況にはなかったので、徹底的に調査をしろと私は指示をいたしました。

 もう一つ、私をなぜヒアリングをしないかということですか。(奥野(総)委員「そうそう。責任者としてヒアリングを受けるべきじゃないですか」と呼ぶ)どういう立場でヒアリングを受けるんでしょうか、私が。(奥野(総)委員「組織のトップとして、組織的隠蔽がなかったか」と呼ぶ)

野田委員長 お二人とも、きちっとやりとりしてください。

根本国務大臣 ヒアリングの対象については、中立的、客観的な立場から特別監察委員会の判断でお決めいただいたものであります。

 そして、追加報告書によると、調査によって明らかとなった担当の統計部長の消極的な対応や厚生労働事務次官や厚生労働審議官等からのヒアリング結果から判断すると、事務次官等の上層部から指示がなされたり、意向が示されたりしたと認めることはできないと報告書でされていますから。

 そして、しかも、十二月二十一日以降については、不適切な状態の是正に向けた動き、私は徹底的に調査しろと言ったんですから、これは、調査対象に関する委員会の考え方から見て、特別監察委員会ではこの十二月二十一日以降、私がヒアリングの対象かというお話なので、特別監察委員会では調査の対象として職員等へのヒアリングを実施する必要がないと判断されたと承知しています。

奥野(総)委員 調査を委嘱しているのは大臣なんですよね。徹底的な調査をしろと言っていて、抜け抜けなんですよ。

 きょう、朝、ウエート更新の補正の話も出ていましたよね。こっそりベンチマーク補正をやっているわけですよ。そこについて、なぜ調査対象になっていないんですか。

 それから、十二月十三日以降、初動のおくれもなっていませんよね。

 あるいは、官邸の関与について疑われているのは、私、この前のときに言いましたよ、ちゃんと調査をして明らかにしてくださいと。それこそがまさに第三者性のあかしであるし、大臣のリーダーシップじゃないですか。

 大臣の責任で、これはしっかり究明しなきゃだめなんですよ。もう一回これはやり直すべきじゃないですか、調査を。こんないいかげんな調査で。

 きょうは官房長官がお見えでありますから、お忙しいところ来ておられますので、短くしてほしいんですが、調査をぜひやり直してくださいよ。これは客観性に問題がある。大臣もみずからヒアリングを受け、身の潔白を言うんだったら、それでちゃんと身の潔白を晴らしてもらい、それから、これだけ問題になっているベンチマーク補正、これは統計の中身の問題ですよ。適切な検討が行われたかどうかというのは統計の中身の問題ですから、当然対象となるべきだし、きちんともう一度調査をやり直すべきじゃないですか。この報告書の最後にも、さらなる検討について書かれていますよ。

 ぜひ、時間をかけてきちんとした最終報告を出すべきです。いかがですか。

根本国務大臣 私、三点申し上げたいと思います。

 私が特別監察委員会でやっていただいたのは、この問題が起こってから、この原因、事実関係、そして動機、目的、認識、職員のね、これを監察委員会にやっていただいたということであります。

 それから、ローテーションサンプリングや、あるいは五百人以上の東京都の全数が三分の一が復元された、こういう事実関係は、実は私が就任する前の状況ですよ。それが一つ。

 それと、私が身の潔白という話がありましたが、何で私が身の潔白を晴らさなければいけないのか。(発言する者あり)いや、これは、実は私は、とにかくこの原因、動機、認識、目的、そして事実関係、これを明らかにしてもらうのが特別監察委員会ということをお願いした。そして、特別監察委員会は、客観性、そして公正性、公平性、こういうものを担保するために、我々は、監察チームで有識者と厚生省が一緒になっていたものを、これは独立して有識者だけでやっていただこうということでお願いしました。さらに、あの特別監察委員会は、その後、いろいろな御議論がありましたから、事務局長を新たに、三人の弁護士を事務局に入れて更に独立性を高めて……(奥野(総)委員「聞いていないですから。やり直すかどうかだけ聞いている」と呼ぶ)

野田委員長 大臣、簡潔にお願いします。

根本国務大臣 ですから、私はきちんとした報告書を出していただいたと思っております。

奥野(総)委員 やり直しを再度求めますし、もう一回集中審議を、予算が終わった後もというか、終わらなくても、あしたでもいいんですけれども、もう一回集中審議を求めてまいりたいと思います。ちょっと余りにもひどいですよね、これは。

 菅長官、お忙しいところ、済みません。

 ちょっと通告していないんですが、米朝、ノーディールだったという速報が、今会見をやっているんですか、ちょっと私も見られないんですが、これについて、どういう状況か、連絡が米国政府からあったのか。それから、評価ですね。下手な譲歩をトランプがするんだったらノーディールの方がよかったんじゃないかというふうに私も思いますが、政府としての評価。それから、今後の日本政府としてどういう対応をしていくかということをちょっと、通告をしていませんが、お願いしたいと思います。

菅国務大臣 途中からいろいろな情報が入ってきていましたけれども、まだ会見中なのかなというふうに思っています。ですから、全体像が明らかになっていない中で発言することは控えたい、こういうふうに思います。

奥野(総)委員 米国政府からは何らかの一報はあったんでしょうか。

菅国務大臣 日本の局長も現地に出していますし、複数行っていますので、逐次情報は来ています。

奥野(総)委員 国益にかかわることですから、しっかり対応をお願いしたいと思います。

 それから、きょう、もう時間もなくなってきましたが、先日、二月十二日の日に記者会見の模様で長官に熱弁を振るっていただいたんですが、もうよしておこうと思ったんですが、また長官が、あなたには答える必要がないとおっしゃった、過激な発言をされたというニュースが流れてきて、先ほど阿部委員にも答えておられたんですが。

 ただ、私もネットで見ましたよ。まさにネットだから前段がわからないんですね。流れているのは、あの日の午後の記者会見が流れている。あれを見ると、東京新聞の方は確かに質問をしています。一つは、文書の注意をほかの社にもしたのかという話、それからもう一つは、記者会見の場というのはどうお考えかという質問を確かにしているんですね。長官は、午前中何度も聞かれているからとおっしゃるけれども、そこだけ切り取ってみると、ちゃんと質問しているというふうにみんな捉えると思うんですよ。

 だから、ネットだから不正確な発言をするなとおっしゃるけれども、ネットだからこそきちんと丁寧に長官は対応すべきだと思うんですよね。だから、ああいう、あなたに答える必要はないというような、そこだけとると、私は、非常に報道の自由を制限しているように捉える方も多いと思うんですよね。だから、御発言にはぜひ注意をしていただきたいというのが私の思いなんですね。

 だから、やはり、僕は菅長官は歴代官房長官の中で本当に優秀な官房長官だと思っていますが、だからこそ、丁寧にメディアには対応していただきたいというのが私の思いなんですが、いかがですか。

菅国務大臣 まず、官房長官の記者会見については、この間質問がありましたので、省かせていただきます。

 このことは、まさにネットで、ライブで、日本だけではなく、世界にもこの会見をしていますから、その中で、やはり、事実に基づかない発言はすべきじゃないというふうに思っていますし、記者個人の意見や主張を長々とやるべきではないというふうに思っているんです。

 それで、今までいろいろな申入れ書を出しました。簡潔に申し上げます。

 例えば、文科省の記者会の事前の合意を破って公表前の情報に基づく質問をした、いわゆるエンバーゴー破り。さらに、私が国連人権委員会特別報告者の面会依頼をドタキャンしたと言われたんです。実際は面会依頼はなかったんです。あるいはまた、質問に入る前に個人的意見、主張を述べ続けていましたので、それに、申入れについて、東京新聞からは、記者会見の場で官房長官に意見を述べるのは当社の方針ではないという回答もいただいています。

 また、午前中の会見で私が述べていなかったこと、会見の中で個々の相談記録は個別に答えないと長官は話していましたけれども、これについてどうですかというような質問です。私は発言していなかったんです。これは明らかに事実と違っていますし、これは東京新聞からも、記憶に基づいて発言したため言い間違いだったという答弁がありましたし、また……

野田委員長 官房長官、質問時間が終了しておりますので、簡潔にお願いいたします。

菅国務大臣 はい。

 いずれにしろ、記者会見というのは、政府の公式見解、そして政府の考え方を記者の皆さんから質問いただく中で説明をする極めて重要な場だというふうに思っておりますので、丁寧にこれからも説明をさせていただきたい。このことには全く変わりありませんけれども、やはり、事実に基づいての発言、そして、意見とか自分の主張を長々とすることは避けるべきだと思いますよ。

奥野(総)委員 みんな見ておられますから、丁寧に、報道の萎縮を招かないように、くれぐれも気をつけていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

野田委員長 これにて奥野さんの質疑は終了いたしました。

 次に、宮本徹さん。

宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。

 米軍のオスプレイについて質問いたします。

 一昨日、木更津で定期整備中のオスプレイの試験飛行が行われました。定期整備は当初数カ月の予定が、二年超えと。定期整備について、こういう報道があります。防衛省関係者は、事態はもっと深刻でした、乗員や兵士の乗る部分の床板をあけてみたら、機体の内部はさびと腐食だらけ、自衛隊が丁寧に使っている機体しか見たことのない整備員たちは、これは整備ではない、修理だと驚いたと明かす、手の施しようがなく、そっくり交換しなければならない部品が思いのほか多く、その部品の修理、交換のために必要な工具を米国から取り寄せたという。

 大臣にお伺いしますが、オスプレイの機体の内部は、さびと腐食がひどかったんでしょうか。

岩屋国務大臣 定期機体整備におきましては、機体の内部構造を点検して、腐食や損傷等の修復をする、それから部品交換等が行われます。

 今回の米海兵隊オスプレイの整備におきましても、同様の修復や部品交換が行われたものと承知をしております。

 個別の米軍機の詳細な状態について防衛省としてお答えする立場にありませんけれども、定期機体整備前においても、当然、飛行の安全性は確保された上で運用されていたものと考えております。

宮本(徹)委員 いやいや、個別に明らかにしていただきたいんですよね。

 さびだらけ、腐食だらけのオスプレイが飛んでいるということになったら、住民にとったらこれほど恐ろしい話はないわけですよ。ですから、個別のものを明らかにしないというのはおかしな話だと思いますよ。これだけ防衛省関係者からの証言が出ているわけですから、私は、ちゃんとした資料を提出していただきたいと思います。

 その上で、昨年、東京の米軍横田基地にCVオスプレイが配備されました。このCVオスプレイは、特殊作戦用で、過酷な訓練を行うということで、MVオスプレイよりも重大事故率は高くなっております。十万飛行時間当たり、最新のものでは五・八四。昨年度もAクラスの重大事故が二回も起きております。もともと、米軍側の調達予定は五十数機しかないわけですからね。それが年間二回も重大事故を起こしているというのは大変なことだと思います。

 そういう中で、横田基地では、北関東防衛局がオスプレイの離発着について目視でチェックをし、毎日、地元自治体への情報提供を行っていました。自治体はホームページに公表したりしておりました。

 ところが、防衛省は、この自治体への日報を年末でやめてしまいました。ことしからは一カ月分まとめて、二月が大分過ぎてから、一月は六十四回と。丸めて回数だけ、離発着の回数を伝えるということになりました。

 何でこんなことになってしまったのかというのが不思議なんですけれども、大臣に経過を確認したいんですが、自治体への日報と公表について、アメリカ側から何か言われたという事実はあるんですか。

岩屋国務大臣 防衛省としては、昨年十月以降、新たに配備されたCV22が横田飛行場においてどのように運用されるかといった地元の皆様の関心等を踏まえまして、CV22の離着陸の状況について、新たに初めて配備をされたということでございましたので、日々、地元自治体へ情報提供してきたところでございます。

 配備から約三カ月以上が経過いたしまして、CV22の離着陸の状況を一定程度お知らせすることができたというふうに考えたものですから、本年一月からは月ごとに集計したものを提供することとしたものでございます。

 なお、米側とは常日ごろから地元自治体への情報提供のあり方を含め緊密にやりとりを行っておりますけれども、詳細については、相手側との関係もございますので、お答えは控えさせていただきたいと思います。

宮本(徹)委員 米側から言われた可能性があるということを否定されないわけですよね。

 東京都も、地元自治体も、政府に日報の継続を求めていますよ、これは。初めに始まったのも、地元の関心に応えて始めたわけですよ。しかも、防衛省の、防衛局の目視というのは今も毎日やっているわけですよ。毎日毎日続けているものを、なぜ地元自治体に知らせることだけをやめてしまったのか。今の説明では何の説得力もないというふうに言わなければいけないと思います。米軍に言われて情報を隠しているんじゃないかという疑いが極めて濃いと思いますよ。

 沖縄でも全く同じ情報隠しが起きております。これまで、米軍機が飛行ルートを守っていないという住民の批判の中で、防衛局自身が、普天間のオスプレイがどこを飛んだのかと航跡を調査し、ホームページでも公開してきました。ところが、突然、横田と同じ時期ですね、年末にホームページから全部削除した。なぜか。これはちゃんと正直に沖縄防衛局が語っております。米軍からホームページ掲載に強い懸念が示されたというわけですね。

 この間、普天間基地のそばの緑ケ丘保育園にヘリの部品が落下しました。普天間第二小学校にはグラウンドに窓枠が落下しました。日米合意の飛行ルートから外れていることも明らかになっているわけですね。防衛省の航跡図を見れば、この飛行ルートが全然違うところを飛んでいるというのは一目瞭然なわけですよ。だから、この防衛省の明らかにした航跡図に基づいて、住民は、飛行ルートを守りなさい、学校や保育園の上を飛んだらだめだということを求めてきたわけですよ。ところが、米軍に言われて、住民の安全を守るための重要な情報をホームページから削除しちゃったと。

 岩屋大臣、一体、住民の安全と米軍の意向、どっちが大事だと思っているんですか。

岩屋国務大臣 先生御指摘の航跡調査については、確かに米側からは、昨今の国際安全保障環境を踏まえて、航空機の運用に係る情報保全をより厳しくする必要があるということで、国の内外から誰もがいつでもアクセスできるホームページへ掲載することについては強い懸念が示されたということは事実でございます。

 それから、この調査は、手法にちょっと技術的な限界があります。つまり、誤差が最大で二百メーターぐらい出てくるということがありますので、資料を見た方に必ずしも正確ではない認識を与えるおそれがあるという点がございます。

 米軍ヘリ等が遵守していないじゃないかという住民からの御指摘を踏まえまして、米軍ヘリ等の飛行の大まかな傾向を把握するためにこの航跡調査を行っているものでございますが、防衛省として、調査結果の説明責任を果たす必要があることから、米側と公表要領について調整をいたしまして、今回からホームページでの公表を行わないことにしたんですけれども、防衛局において閲覧をすることができるとしたものでございます。

 また、調査結果については、これまでと同様に、関係自治体の沖縄県、宜野湾市、中城村、北中城村及び北谷町に対して説明を行ったところでございます。

宮本(徹)委員 情報保全ということをおっしゃいますけれども、基本的にどこを飛ぶかという場周経路自体は公表している話ですよ。過去にどこを飛んだなんか、機密でも何でもない話だと思いますよ。だから今まで公表してきたわけですよ。

 結局、学校や保育園の上を飛んでいる、日米合意違反で飛んでいるというのがばればれだから、このデータは人目につかないところに隠そう、こういう話じゃないですか。そんな卑屈な対米従属の姿勢では、国民の安全は守れないですよ。

 横田基地でもCVオスプレイが傍若無人に飛んでおります。

 配付資料をごらんいただきたいと思いますが、これは、防衛省が提出した横田基地での米軍機の場周経路をもとに学校の位置を書き込んだものです。日米合同委員会合意で、オスプレイは、進入及び出発経路は、学校や病院を含む人口密集地域の上空を避けるとありますが、現実には、この地図にある場周経路から離れた学校の上空も飛んでおります。授業が騒音で中断したという話も聞いております。

 資料の二枚目を見ていただきたいと思いますが、これは、フライトデータが出ているサイトに掲載されていたオスプレイのフライトデータです。この二枚を比較していただければわかりますが、場周経路と関係なく、勝手気ままに飛んでおります。

 岩屋大臣、防衛省として、日米合同委員会合意違反がないか、CVオスプレイがどこを飛んでいるのかというのは把握されているんですか。

岩屋国務大臣 米側は、CV22の日本国内における飛行運用に際しましては、地域住民に十分に配慮し、最大限の安全対策をとるとしておりまして、先生御指摘の平成二十四年九月のMV22に関する日米合同委員会合意を含め、既存の全ての日米間の合意を遵守する旨、明言をしております。

 CV22の国内での運用に際しましては、安全確保はもとよりですけれども、地域住民の皆様の生活への最大限の配慮が大前提だと私どもも考えておりますので、米側に安全面に最大限の配慮をこれからも求めてまいりたいというふうに思っております。

宮本(徹)委員 守っていないという事実があるから、私はきょう指摘しているわけですよ。日米合同委員会合意違反の事案、事態がいっぱいあるのにもかかわらず、日米合同委員会合意を守っているかどうかも確かめようともせず、米軍側は遵守している、遵守する姿勢があると、それだけ繰り返すんだったら、全く無責任な姿勢だと言わなければいけないと思いますよ。普天間でやっていることですら横田ではなぜやらないのか。全くおかしな話であります。

 さらに、もう一点お伺いしたいんですが、先ほどの赤嶺議員との議論で、総理は、沖縄の負担軽減は政府の責任という話をされておりました。しかし、現実は全く違います。

 横田基地配備のCVオスプレイが嘉手納基地に行っております。今月は、二月四日に四機、二月二十三日は再び二機。そして、地元紙が米空軍三五三特殊作戦群に取材すると、嘉手納基地で定期的に訓練すると明言したわけですよね。しかも、嘉手納基地では、三五三特殊作戦群の駐機場の拡張工事が始まっております。さらに、伊江島では、飛行甲板を再現してオスプレイの離発着訓練用の施設もつくられ、MVオスプレイについては訓練が始まっております。

 大臣、今後、CVオスプレイの沖縄での訓練が常態化していくということじゃないですか。こんなことを認めるんですか。

岩屋国務大臣 今般のCV22オスプレイの嘉手納基地への飛来は、タイで行われておりましたコブラゴールドという共同訓練に参加の行き帰りのために一時的に飛来をするということだったと承知をしております。

 沖縄におけるCV22の訓練につきましては、米側が作成したCV22の横田飛行場配備に関する環境レビューにおきまして、我が国に所在する訓練区域の一つとして沖縄の訓練場が記述されておりますけれども、今後の沖縄における訓練の頻度といった具体的な内容について米側から説明を受けているわけではございません。

 いずれにしても、CV22オスプレイの配備は我が国の安全保障にとって意義があるというふうに考えておりますけれども、その飛行の運用に際しましては、安全確保をしっかりと求めてまいりたいというふうに考えております。

宮本(徹)委員 米側から説明を受けていないと言いますけれども、米側はもうはっきり、嘉手納基地で定期的に訓練すると明言しているんですよ。何が沖縄の負担の軽減ですか。沖縄の負担軽減と言うんだったら、こういうのはやめろと言うべきじゃありませんか。

野田委員長 宮本さん、質問時間、終了しております。(宮本(徹)委員「最後、答弁だけいただいて」と呼ぶ)

 では、大臣、極めて簡潔に御答弁をお願いします。

岩屋国務大臣 はい。

 いずれにしても、沖縄の負担軽減のために、訓練移転等を始め、しっかり進めてまいりたいと思いますし、CV22についても安全運航をしっかり求めてまいりたいと思います。

宮本(徹)委員 沖縄での訓練の常態化についても何も米軍にも言おうとしない、こんなのでは、沖縄の負担軽減なんというのはうそっぱちだとしか言いようがありません。

 沖縄でも、そして横田でもオスプレイの配備は撤回を求めて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて宮本さんの質疑は終了いたしました。

 次に、浦野靖人さん。

浦野委員 日本維新の会の浦野です。

 いつもならこれで委員会が終わる雰囲気になるんですけれども、きょうは、あと二時間、まだ私の後にありますので、皆さん、最後まで頑張ってまいりましょう。

 きょうは、人事院勧告について、常々、我々日本維新の会、おかしいんじゃないかということで質問をしてまいりました。

 この委員会でも統計問題が出て、もしかしたら実質賃金が低いんじゃないかということが議論されています。まだ、実質賃金、今出せと言っている資料が出てきていないので、それは私たちにまだわかりませんけれども、民間給与が下がっているとしたら、人事院勧告では、上がっているから公務員の給与を上げようといって上げているわけですよね。これ、つじつまが合わなくなるんですけれども、実質賃金が下がっていたら、人事院勧告、どういうふうにしようという考えはありますか。

宮腰国務大臣 委員御承知のとおり、労働基本権が制約されている国家公務員につきましては、その代償措置として、第三者機関である人事院による給与勧告制度が設けられております。

 勧告に当たりまして人事院が行う民間給与実態調査におきましては、民間企業における公務と類似の職種について、主な給与決定要素とされている役職段階、勤務地域、年齢、学歴を同じくする者同士の給与を比較していると承知をいたしております。

 本調査につきましては、その対象となる企業規模も含めて、第三者委員会としての人事院が専門的見地から判断して実施しているものというふうに認識をいたしております。

浦野委員 まあ、そういう答弁になるだろうと思うんですね。

 でも、この委員会の、そもそも人事院が調べている給与というのは、こうやって個人票も見せていただきましたけれども、全く統計等とは関係なしに、別物で、紙資料で書いていただいて提出をしてもらっているということなんですけれども、そもそもそれが、自分たちの都合のいい数字を出す調べ方しかしていないんじゃないかというのが我々の指摘なわけですね。今回の予算委員会の議論の言葉をかりれば、背の高い人ばかりをわざと並べて、我々の方が低いんだと言っているにすぎないと私たちは思っているんです。構図は一緒だと思っています。

 第二次安倍政権になってこれまでに、もう既に九千三百九十億円、公務員の人件費、上がっています。これは消費税の何%相当ですかね。これは、消費税を増税して公務員の給与に充てているようなものじゃないかと私は正直思っています。それでも、人事院勧告は公務員の皆さんの代償措置で、大丈夫なんだということを今までずっと答弁をされているんですけれども、では、その比べている企業がどういう規模の企業で、どういう資本金で、年間どれぐらいの利益を上げているとか、そういうことも一切開示をされない。我々は、どういうところを調べているのかもさっぱりわからない、ブラックボックスなわけですね。

 同じようなところを調べているんだとおっしゃるんですけれども、国の予算は借金してつくっていますよね。それなら、比べる会社も、それぐらい、借金して経営を回している会社を比べるべきだと思うんですよ。でも、そういうことは多分されていないと思うんですね。借金のところは横に置いておいて、多分、五十人以上の事業所を持っている事業所を調べていますから、もうその時点で、かなり大きな会社じゃないと、その枠に当てはまらないわけですね。零細中小企業なんて絶対それに当てはまらない。

 日本の経済の実情、九九%が中小零細企業だと言われているこの日本で、たったの一%の企業のいい数字だけを取り上げていると言われてもおかしくないし、それをそうじゃないというんだったら、そうじゃない証明をしてほしいんですけれども、それもしてもらえないというわけですから、私は、それは国会に対して、本当にそれでいいのかというのは正直疑問です。

 その部分を、会社名を出せとか、特定されるような形で出せとは言いませんけれども、私は、ある程度国会に対して情報公開すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 人事院勧告につきましては、基本的に人事院の方で所管をして行っているものでございまして、その基礎資料を公開するかどうかを含めて、人事院で検討いただくべきものだというふうに考えております。

浦野委員 これは、恐らくいつかは、実際の基幹統計で、民間の皆さんの給与がどれぐらいかという数字は出てくると思います。それがもし低かった場合、私は、本当に、人事院勧告は一体どういう仕組みで公務員の皆さんの給与を上げてきたのかというのはもっと大きな話題になると思います。

 残念ながら、この人事院勧告に反対をしているのは日本維新の会だけという、なぜかよくわからない状況ですけれども、これは、本当に民間給与がそれでも自分たち公務員より高いんだと、私、言える根拠が本当にわからないんですね。

 自分たちの都合のいいデータをとって比べたら、それはそういうふうになってしまうというのは、もう今の統計の議論を聞いていても明らかなわけですから、この議論の延長で、人事院勧告もしっかりと私はもう一度精査をすべきだと思っております。

 大臣、最後、何かコメントはありますか。

宮腰国務大臣 繰り返しになりますけれども、民間給与実態調査につきましては、その対象となる企業規模も含めて、第三者機関としての人事院が専門的見地から判断しているものと認識をいたしております。

 その上で、例えば、昨年の臨時国会において給与法の改正案を提出させていただきまして、最終的には国会の承認をいただいて給与改定を行っているものというふうに考えております。

浦野委員 そうですね。我が党以外は賛成をされましたので、そういうことになるとは思いますけれども、ブラックボックスであるということだけはもう一度指摘をさせていただいて、質問を終わります。

野田委員長 これにて浦野さんの質疑は終了いたしました。

 次に、本多平直さん。

本多委員 立憲民主党の本多平直でございます。

 私は、今、野党ではありますけれども、きょう、質疑の中で、外務大臣は公務があるということで、外務大臣の質問を冒頭にしようと考えておりましたけれども、大変、ちょっと看過できない出来事が先ほどこの委員会で発生しましたので、その問題を先に取り上げさせていただきたいと思います。その場合、万が一、外務大臣に何かあっても、私は与党に責任があると思っています。

 先ほど、私が先日総理とした質疑に関して、自民党のオガサワラキヨシという方なんでしょうかね、何かいろいろ御批判をされました。たまたま私はきょうここで質問に立つことになっていましたが、野党が普通は反論権がない場で、ここは政府に対して質問する場で、特定の野党議員に、反論権のないまま、その発言について非常に詳細に批判をする。私は、議会人としてひきょうなやり方だと思っています。非常に憤って、今ちょっと心が震えているんですけれども、そのことを強く批判をして、指摘をしておきたいと思います。

 そしてまた、与党議員の矜持として失格をしていると思います。

 私も、与党のとき予算委員を務めて、その辺の席に座っておりました。自分が支えている大臣が野党に攻撃をされ、皆さんも大変激しく攻撃したんです、野党として。やじの声を上げたいときもありました。しかし、当時の筆頭から、僕たちは、こちらの大臣がつくった予算を通すために今頑張っているんだと。そういう思いで、応援のやじも控え目でしたし、ましてや、野党議員の質問に批判をする、こんなことはしたことがありませんでした。

 そういう思いで、今、予算を通そうという与党の国会議員が、私が真剣に、どうして憲法を変えたいのかと安倍総理に、その理由を幾つか安倍総理が挙げているから、それのまず事実確認から、うそだと言っているわけでも何もない、取り上げた問題を殊さらに何か調べてきて、いろいろな御批判をする。大変、まず与党の矜持として間違っていると思います。

 それから、私、政治家の姿勢として大変問題があると思っています。

 自衛官の子供でなければ自衛官の子供の話をしてはいけない、そんなことを言い始めると、国会議員は議論ができなくなります。障害者の方と議論をしているときに、たびたび、障害者じゃない本多さんにはわからないよね、そう言われて悔しい思いをすることがあります。女性議員と女性問題について話していて、あんたは男だからわからないよね、そう言われることもあります。

 確かにそういう部分はあるでしょう。私は自衛官の息子ではありませんから、自衛官の息子のお気持ちはわかりません。正確にはわかりません。しかし、それを、障害者の方や女性の立場にも立ち、そして、もしオガサワラ議員が言ったように……(発言する者あり)どちらでも私にとってはいいです、ひきょうな不意打ち議員。小田原議員の……(発言する者あり)ひきょうなことをされたんです。小田原議員の、内心がわからない、私は自衛隊の駐屯地のそばで育ちました。多くの自衛隊のお父さんを持つ友人と過ごしました。何かその過去を冒涜したように、おまえは人の内心がわからない政治家だ、こんなことを指摘される覚えは全くありません。

 障害者の方の気持ちもわかるように、女性の気持ちもわかるように、そして、自衛官の息子さんの気持ちもわかるように、そういう政治家になりたいと思っています。あなたのような人に、いきなり、この真剣に予算を議論する委員会で個人攻撃をされる覚えはありません。それから、あなたの内心のそういうことが間違っています。

 そもそも、私は、その子供さんがいるんですかと総理に聞いたときに、総理が、いや、三年ぐらい前に知り合いの自衛官から聞いたんですと言ってくれれば、あんなにもめなかったんですよ。あなたが支えている総理が。

 私は、そんなことを議論したかったわけじゃないんですよ。その方がいたんですよね、だけれども、それが憲法改正の理由ではない、あなたは、小田原議員は憲法改正の理由と思うかもしれないけれども、私は、それは、憲法改正、これだけ大きなことの理由ではないですよねという議論に入ろうとしたら、総理が、私のことをうそつきだと言ったでしょうという議論を始めたから、こうなっているんですよ。

 その感情論の中で、私もいろいろなことを申し上げたかもしれません。しかし、私は、まず第一歩の確認をしたところからあれが始まっているので。

 二十数万人、自衛官の方がいらっしゃいます。そして、まして私は時系列も大事にしているんです。野党第一党が憲法違反だと言っていた時期はまだまだ厳しかったでしょう。そこから自衛官の方が努力をされて、私たちは今、野党第一党ですけれども、何度も、憲法に違反をしていない、当然だ、合憲の存在として尊敬をしていると。

 あなたの姿は観閲式で見なかったけれども、私は昨年、観閲式に行ってまいりました。自衛官の方に最大の敬意を払っています。そういった思いも無視して一方的に批判をする、非常によろしくないと思いますよ。

 それから、あなた、自衛隊員のことをそんなに大事に思っているんだったら、私、多少、そんな小さなことを聞くなと言われましたけれども、五年のブランクを経てここに戻ってきて、トイレットペーパーの問題を取り上げましたよ。まさかそんなことはないだろうと思って確認をしたら、防衛大臣も総理大臣も認めて。どこのどんなお金が赤字の苦しい役所だって、トイレットペーパーを自分で買っている役所なんかないじゃないですか。

 なぜ、あなた、与党の議員を五年も六年もやって、その自衛官の厳しい現場の状況を変えなかったんですか。そういったことを無視して一方的に批判するのは非常によろしくないと思いますよ。

 この政権の問題点、安倍総理のちょうちん持ちをして出世をしようという方もいるでしょう。いやいや、そうじゃなくて、委員長や後ろにいられる石破先生のように、しっかり闘っている方もいらっしゃる。しかし、あなたのやっていることは安倍総理のアシストになっていない。

 私は、あなたがそういうことを言うから、この議論を続けますよ、あしたも。もし逢坂筆頭からお許しをいただけるなら、これが本当に憲法改正の理由たるか、もっとやりたいと思いますよ。

 安倍総理をアシストしているおつもりかもしれませんが、それはマイナスになっているし、時間がなくなったら、河野外務大臣も邪魔していると私は思います。

 委員長、この方のことは、私、十分もう言いました。

 後ろで一人、体の大きな方が、本多、ふざけるなと。私が、さすがに、反論権のない野党議員として、小田原議員が一方的に私の批判をするので、そこから抗議の声を申し述べたことに対して、後ろの委員外、委員ではない議員が、本多、ふざけるなという声を発しました。

 委員長は、我々が、大臣の答弁が長い、質問に答えていないということで思い余って声を上げます、そのことも注意をしますが、まあ委員の方は少し多目に見ていますが、後ろの委員外の方は、委員長、もうちょっと厳しく注意をされています。

 でも、これは私、同じ仲間として、大臣の質問が長いときに、やむにやまれず声を上げています。そちらの方は注意をされています。

 本多、ふざけるなと、反論権のない私を、与党の、予算を通そうとしている与党の議員が一方的に批判をして、私が抗議の声を上げて、それを、何だかわからない体の大きな議員が、本多、ふざけるな。

 これは、委員長、どうして注意していただけなかったんでしょうか。

野田委員長 本多委員にお答えいたします。

 先ほど、私は、どちらに対しても静粛にと促しました。ですから、与党の方の傍聴席にいた、私もちょっと名前が定かでありませんけれども、彼に対しても厳しく注意を促したつもりであります。

本多委員 名前を調べて、小田原さんの質問やあのやじがよかったかどうか、理事会で協議をしていただけないですか。私はちょっと納得がいきませんが、いかがでしょうか。

野田委員長 本多委員にお答えします。

 基本的に、委員というのは、委員会では議題について自由に質疑をして意見を述べることができる、そういう発言権を有しているところです。それは尊重されるべきだと思います。

 他方、今、本多さんが御指摘になったように、発言内容に不穏当なものが含まれるとして、何らかの措置が求められるということであるならば、もちろん理事会で協議を行うということになります。

本多委員 ぜひ理事会で御協議をいただきたいと思います。

野田委員長 それでは、理事会にて協議をいたします。

本多委員 お願いします。

 それでは、外務大臣、お急ぎですので、質問をしたいと思います。

 まず、横田空域について質問をしたいと思います。

 辺野古の問題、今重要な問題になっていますが、首都圏のそばにも、大きな空域を米軍が管制をしています。

 非常にいいニュースとして、一月二十九日に、その一部を、返還されないんですね、東京オリンピックに向けて、このルート自体がいい悪いという議論もありますが、それはさておいて、羽田空港への着陸ルートとして一部かすめて飛ぶ、そのときに、一々米軍に管制を、着陸間際に米軍の管制に入って日本の管制に入る、こういうことがあったら危ないですよね、ですから、こういうことはしなくていいという合意がされたということは、これは事実でしょうか。

河野国務大臣 一月二十九日に基本合意が行われまして、羽田新経路が横田空域を通過する、通過空域においても日本側が管制を行うということなどについて合意をいたしました。

本多委員 この合意文書というのは、私たちに見せていただけるんでしょうか。

河野国務大臣 基本合意そのものにつきましては、中に米軍の運用に関する情報が含まれておりますから、公表することは差し控えることになります。

本多委員 米軍の運用の部分以外は、見せていただくことは可能なんでしょうか。

河野国務大臣 基本合意の中でそういう切り分けができるのかどうか、私もまだ見ておりませんので、一概にお答えすることは今の時点でできません。

本多委員 米軍の運用というより、JALとかANAの飛行機がそこを一日に何便も通過するものを、この合意が我々には見ることができない。非常に異常な事態だと思うんですね。

 通れるようになったということは一歩前進なんですけれども、これまで、横田空域というのは徐々に返還をしてきているんですね、少しずつ。今回はなぜ返還を求めなかったんですか。

石井国務大臣 羽田の新経路案は、一部、横田空域を通過する案となっておりますが、新経路の運用は南風時でございますので、年間の日数で大体四割程度、なおかつ一日のうち三時間程度であるということから、削減ではなく運用上の対応を行うこととなったものであります。

本多委員 質問に答えて。

 返還は求めなかったんですか。運用でよくなったのは認めるんですけれども、私は、この際そこの部分は、もし米軍の支障がなければ、いや、結果はいいんですよ、返還を求めなかったんですかと。求めてほしかったんですよ。

石井国務大臣 今回の羽田新経路に関しましては、返還を求めず、運用で対応ができるということから運用上の対応を行ったということであります。

本多委員 少しずつやはり返還を、いきなり全部をというのはなかなか簡単ではない、相手方もいることですし、米軍の運用もあるのはわかりますが、今回、実は人の命にかかわる問題なんです、国土交通大臣。

 ここは、一日四時間といいますが、羽田空港に四時間、四割の日数で着陸する飛行機というのは、小さな空港の幾つ分にもなります。その飛行機が三百人以上の方々を乗せて、私も札幌から飛んでくるわけです。そこの運用が、完全に日本の空域になるのか、一度米軍の空域に入ってまた出て日本の空域に戻って着陸するのか、こういう不便を強いられるのかで、万が一それに起因をする、ないように最善を尽くされると思いますけれども、トラブルがあったら大変だということで指摘をされていますので、ぜひ私は返還を求めるべきだったということを指摘したいと思います。

 外務大臣の時間が迫っているので、もう一点の質問に移りたいと思います。

 またぞろ自衛官を海外に派遣する計画が進んでいるようであります。シナイ半島のMFO、多国籍軍という、国連の決議に全く基づかない独自の組織に自衛官を派遣することになっています。

 これは、ちょうど安保法制の中で、安保法制、我々は、集団的自衛権の憲法違反だという話に議論が集中して、PKO法の改正によって国連の承認のない組織に自衛官を出せるということが強引に通ってしまいました。なかなか十分な議論が、集団的自衛権の議論にとられ、できなかったんですけれども、この経緯について伺いたいんですが、私が興味があるのは、要請があったというんですよね、MFOから、二〇一五年の秋ごろ。これは本当なんですか。

河野国務大臣 我が国は、一九八八年ごろからこのMFOに財政支援を行っており、高い評価をいただいております。

 二〇一五年秋ごろ以降、累次、司令部要員の派遣について要請がございました。そして、ことし一月二十二日に、国際平和協力法に基づきMFOへの司令部要員の派遣の可能性につき検討を行う旨を公表した上で検討を開始し、先般、薗浦総理大臣補佐官が現地を視察し、また官房長官より自衛官二名を派遣する方向で所要の準備を進める旨の発表を行い、従来に増して丁寧な対応を行ってまいりたいと考えております。

本多委員 あちらからの要請で今回派遣をするんですかという質問をしています。

河野国務大臣 そのとおりでございます。

本多委員 ここがちょっと、私も事務方に、これは文書があるんですかね、要請文みたいな。

 我々の、それこそ危険な、ある程度危険なわけですよ、やはりシナイ半島も、ここに自衛官を派遣するものに対するMFOからの要請には、文書があるんですか。

河野国務大臣 口頭での要請というふうに私は理解しております。

本多委員 この口頭での要請というのが非常に、この組織は累次二十年以上やっているわけです。突然日本に要請をしてくるタイミングが、安保法制で我が国ができるようになってから要請が来ているんですね。何かやはり、こちらから、できるようになりましたよと私は言ったんじゃないかなと考えるのが自然だと思うんです。向こうのシナイ半島の組織は、日本の安保法制の端の方に、PKOが国連関係じゃないところにも行けるようになったというのは余り知らないと思うんですね。

 これは日本側から働きかけた事実は本当にないんですか。

 別に、だから悪いとは言わないんですよ。貢献したいと思っていると皆さんおっしゃるんだから。堂々と、そこのところを確認したいと思うんですよ。

河野国務大臣 済みません。私が認識しているのは、二〇一五年以降の要請について認識をしておりますが、一九八八年から財政支援を始め、それについては高い評価をいただいておりますので、二〇一五年以前に要請があったかどうかについて、今私は把握をしておりません。

 私が理解をしているのは、こちらからということではなくて、先方からの要請に基づいて派遣を検討するということであります。

本多委員 ここは大事なところです。自衛官を海外に派遣する手続として、こちらから、行けるようになったので、あれもいい組織だからということをやるかどうか、向こうからあったのかどうか、私は大事なポイントだと思うので、ぜひ、きょう大臣の答弁は確定的におっしゃらなかったので、きょうは議論の時間がなくなったので、外務大臣への質問はここまでにしたいと思います。

 ただ、実は時間があればもう一つしたかったのは、実は、国連のお墨つきがないからというのは安保法制のときに結構議論になっていまして、国連絡み、UNHCR、国連難民高等弁務官事務所であるとか、こういうところの下の組織、又は欧州連合のような、誰が見ても文句がないような下の組織で、出すということをずっと言っているわけですが、今回これはどれに、これは防衛大臣だと思うので、外務大臣はもう……。

野田委員長 では、外務大臣、ここで御退席ください。

本多委員 このMFOへの海外派遣は、安保法制のときの議論の中で分類しているんですね。そんな、どこでもかんでも国連のお墨つきがないところに出すのは危険だということで議論になっているんですね。どの類型に当たるんですか。

岩屋国務大臣 国際平和協力活動法は、国際連携平和安全活動、国連が頭にならないその活動の契機として、一つ、国連総会や国連安保理等の決議に基づくもの、二つ、国際連合難民高等弁務官事務所や欧州連合等の国際機関の要請に基づくもの、三つ、当該活動が行われる地域の属する国の要請に基づくもので、国連の主要機関の支持がある場合を掲げております。

 このMFOにつきましては、これらのうち、国際機関の要請に基づくものに該当するものと考えておりますけれども、引き続き精査をしていきたいと思っております。

本多委員 今の説明、ちょっと僕、十分理解できなかったところがあるんですが、いずれにしても、これはいつごろ決定をするということなんですか。

岩屋国務大臣 先刻の官房長官の記者会見での御発言で、派遣を検討するという御発言があったと承知をしておりますが、それを受けまして、防衛省といたしましても、先般の薗浦補佐官の調査の御報告もいただきまして、大変有益でございましたが、もし派遣するとなれば、自衛官を派遣するということでございますので、更に入念な準備が必要だと思っておりますので、防衛省としても、調査団を派遣するような準備にこれから入りたい。

 正式に派遣するということがもし決定するということになれば、当然閣議で決定をするということになろうかと思います。

本多委員 これは閣議決定で決定ができるわけで、我々国会のチェックがなかなかしにくいんですけれども、ぜひ、安全性の問題もあります。それから、実は、ちょっとうがった見方かもしれませんけれども、安保法制でこれができるようになった今、もともと我々がやっていた国連のPKOの方もなかなか危険なPKOが多くて、南スーダンも撤退をしたわけですけれども、なかなか国際貢献する場所がない、そういう中で、実はこのMFOも二十年以上やってきて、もう安定していて、今さら日本が要るとか要らないとかそういう状況ではないんですよね。ここはどうも安保法制の実績づくりなのではないか、そういうふうに私は見ています。

 そういう、法案を通したから、その実績で出さなきゃいけない、こういうような本当のニーズに基づかない出し方というのは、私はよくないんじゃないかという議論を今後も続けさせていただきたいと思います。

 それで、国土交通大臣、もう終わっているので、もし御都合があれば。

野田委員長 では、石井国土交通大臣は御退席ください。

本多委員 それで、私、辺野古の問題を次に議論をさせていただきたいと思います。

 きょう、私は大変びっくりをいたしたんですよ、岩屋大臣。

 私は、二月二十日、軟弱地盤の深さについて岩屋大臣と議論をいたしました。

 「今、最後のところ、確認されているんですか。九十メートルだったらできないんじゃないんですか。」と私は質問をしました。岩屋国務大臣、「九十メートルというのは、現段階では仮定の数字ということになるわけですが、」と答弁をされたんです。

 これをもとに僕はきょうも議論しようと思って準備をしてきましたら、先ほど、日本共産党の赤嶺先生、大変、安保委員会でも御一緒して、沖縄のことをいろいろ教えていただけるすばらしい先生ですが、赤嶺先生の質問で、九十メートルということをお認めになりました。

 私の、八日前のときは仮定の数字だったのが、きょう、九十メートルが確定をした。この間に何があったんですか。

岩屋国務大臣 赤嶺委員との質疑の中でも申し上げましたが、私ども、今、審査請求で審査を受けている立場でございますので、私どもが出した報告書について公表することは差し控えたいということで申し上げてまいりましたが、私どもの報告書をもとに沖縄県さんが意見書をまたつくられて、それをホームページ等で公開されておられまして、かなり公知の事実になりつつあるところがあって、先生方もそういう情報をもとに御質疑をなされているということになってまいりましたので、やはりもう少し説明できるところは説明させていただいた方がいいという判断に至った次第でございます。

本多委員 私、二月二十日は、認めていただけなかったせいで議論が進まなかったんですよ。認めていただいたらしたかった議論ができなかったんですよ。そのことは率直に謝罪をしていただけないですか。この八日間で答弁を変えられて。

 きょう私は、実は、赤嶺先生への答弁がなければ、大臣は九十メートルと知っていて言えないんですかという質問をしようとしていました。それに先んじて他党の方のときに言われたのか何かよくわかりませんが、この日の、やはり二月二十日、私は、九十メートルということを確定した後に工法の議論をしたかったんです。それが封じられたんですよ、大臣の答弁で。仮定の数字と言われたら、議論できないじゃないですか。

岩屋国務大臣 沖縄県さんが審査請求に関して国交省に意見書を提出されたのは、二月二十一日でございました。したがって、それ以降、私どもの報告書の内容が沖縄県さんのホームページ等を通じてだんだん公知のものになってまいりましたので、その状況を踏まえますと、詳細についてはなお控えさせていただきたいというふうに思っておりますけれども、国会でお話しできることはお話しさせていただいた方がいいという判断に至った次第でございまして、ちょうど先生の質問とは入れ違いになって申しわけなく思いますけれども、そういう事情であったということをぜひ御理解いただきたいと思います。

本多委員 申しわけないということを言っていただいたのでいいんですが、僕は先ほど、赤嶺先生との議論を聞いてびっくりをして、岩屋大臣とは今後も安全保障委員会で議論させていただくので信頼関係を保ちたいなと思っていたんですが、非常に残念な思いをいたしました。

 さて、前回、費用のお話をさせていただいたときに、大幅にふえるというときに、沖縄の試算はどうもいろいろなものをごちゃごちゃにまぜて大きくなっているんじゃないかというような答弁をされました。

 私もとっさにきちんと反論ができなかったので、きょうもう一度議論をさせていただきたいんですが、実は、軟弱地盤で大きく予算がふえるという問題と別に、今、軟弱地盤が出てこなくても当初の予定よりどんどんどんどん費用が膨らんじゃっているという問題があるんですね。この話を一緒にしたので議論がこんがらがったので、ちょっとまず大臣に確認したいのは、当初は、この建設費、そして警備費とか環境保護のための費用、そういう環境調査のための費用、全て含んだ建設費は幾らと見積もっていたのか。そして、きょう時点、軟弱地盤の工事が加わらなかったとしても、どれだけふえているのか。まずそこを確認させてください。

岩屋国務大臣 普天間飛行場の移設に関する経費につきましては、平成二十一年に約三千五百億円以上という全体見積りを出しましたが、現時点で、その全体見積りの約五割の経費につきまして、まだ入札や予算要求を行っていないという不確定な状況があることも事実でございます。

 具体的には、全体の約四割を占める埋立工事につきまして、土砂の調達や輸送費等が当然相場にも左右されます。いまだその九割近くが契約に至ってはおりません。それから、全体の約一割強を占める飛行場施設整備に要する経費は、今、格納庫や滑走路等の個々の建物の仕様や構造等を日米間で調整をしているところでありまして、具体的な設計を経た上で経費を見積もる必要がございます。

 そういうような状況で、全体の約半分の経費がまだそういう意味で確定していないという状況の中で全体見積りを見直すということは、必ずしも将来の経費の実態を正確に反映しないということから、適切ではないと考えているところでございます。

 今後の具体的な工事の見通しにつきましては、作業の進捗や気象状況等を踏まえる必要がありますが、状況がわかり次第、報告をさせていただきたいと思っております。

本多委員 大臣、この委員会は予算委員会です。来年度予算にもこの辺野古の工事の費用は入っています。その総工費が当初は三千五百億円ということで見積もられて、そもそも三千五百億円かかる工事なら、毎年これぐらいの支出はやむを得ないよねと、私たち、反対の立場にしろ賛成の立場にしろ、予算を審議しているわけです。

 それが、今、大臣、おくれていてこれよりふえるということは、おくれていて工事費用が膨らんでいるということは認めていただけるんですね、軟弱地盤の話がなくても。

岩屋国務大臣 きょうも一部お話ししましたが、一回目と二回目のボーリング調査で、確かに大浦湾側には軟弱地盤があって、それを……(本多委員「いや、軟弱地盤がなくても」と呼ぶ)いや、工事をする必要があるということなどから、当初の見込みよりはふえていくというふうには思いますが、それは、いよいよ詳細な設計をしてからでないときちんと積算ができませんので、そういう作業が終われば御報告ができるというふうに思っております。

本多委員 私、こんな状態で予算の審議、本当、できないですよ。

 当初の総額があり、そして、いろいろおくれて膨らみそうだ、この金額も言えない、ただ、沖縄の試算は違うということだけはなぜか言える。

 私はきょう、この数字を聞いた上で沖縄の試算との差を議論しようと思っていたんですが、この軟弱地盤がない部分のときの数字もまだ言っていただけないということがわかりました。だから、当然、軟弱地盤が乗ったときの費用の議論もできないということになります。

 沖縄県は、実は、この軟弱地盤の工事、千五百億円と見積もっているのは御存じですか。

岩屋国務大臣 沖縄県さんの試算は、二兆五千五百億円と言っていらっしゃるわけですけれども……(本多委員「その数字については聞いていません」と呼ぶ)ええ。多分、その中に今委員がおっしゃった千五百億円というのが含まれての試算だと思うんですけれども、よく承知をしておりません。

本多委員 よく承知をしておらないというか、そこまではならないと、前回、私の質問にお答えになったんですよね。

 沖縄の試算は何か間違っているよ、いろいろなものが入っているので間違っていると言うので、きょう精査をしようと思って質問をしているんですが、それにはお答えにならないということでよろしいんですか。

岩屋国務大臣 先般も先生との議論で申し上げたと思うんですけれども、私どもの見方は、沖縄県さんの試算というのは、当初の護岸工事の見込み額を八十億円とし、その護岸工事以外の環境調査と警備等々の全部の費用を足したら九百三十億円、支出済み総額が九百三十億円になっているので、政府の見込みの大体全てが十倍ぐらいかかるのであろうという、かなり機械的な算定方法で積み上げられたのではないかというふうに思っておりますので、そういうことにはならないと思っておりますということを申し上げた次第でございます。

本多委員 いろいろな土木工事の予算が当初と、この米軍基地のように反対があっていろいろ大変なものではなくて、別に住民の皆さんが望んでいる工事だって非常に費用がふえていることがたくさんありますから、まず、沖縄県の数字に文句を言う前に、きちんと数字を出していただきたいと思うんですね、今伸びている費用、そして軟弱地盤の工事でどれぐらいかかるのか。

 それをもとに、こういう予算をかけてまでここにつくるかどうかという議論をしっかりとしていきたいと思いますし、私たちはこの工事を中止すべきだと思っていますが、皆さんがこうやって強行していったら、この数字はわかってくることになりますからね、どんどん。今大臣が言ってきたことが正しいかどうか、今後もしっかり議論をしたいと思います。

 前回の議論で、私、非常に、そのときも的確に反論できなくて反省をしているんですが、沖縄県の皆さんに申しわけないことをしました。

 一月三十日に沖縄県が土地に入ったのは、海の濁りを見るだけで、土を調べるために入っていませんよね。それを何かまとめて言われて、私はちゃんと反論できなかったんですが、土を調べさせてくださいと沖縄県は言っているんですよ。土を採取して成分を分析させてくれというお願いをしているんですよ。それをごっちゃにされました。まずそこを訂正していただいて、一刻も早く沖縄県の立入調査を認めるべきではないですか。

岩屋国務大臣 それは土砂の性状のことをおっしゃっておられると思うんですけれども、これは、沖縄防衛局において何度も何度も確認をして、適切な埋立材というふうに私ども確認をしております。

 それから、赤土については、沖縄県さんも問題がないというふうに言っていただいているというふうに思います。

 岩ズリの性状に関しては、沖縄県さんが立入調査をしたいというお話がございましたけれども、私ども、これまで何度もしっかりと中身を確認しております。本年一月十八日に沖縄県に、環境基準をいずれも満たしているという結果を提出させていただいたりしておりますので、なぜその上立入調査が必要なんでしょうかという、沖縄県さんに照会をさせていただいておりますが、まだお返事をいただいていないというところでございます。

本多委員 法的根拠はあるとかないとかという問題ではないんですよ。私は、皆さんがやましいことがないなら一刻も早く、沖縄県は今、きょうも私は沖縄の担当者の方と電話で話しました、しっかりと求めているということを言っていますので、それに応えていただくことを強くお願いをして、時間が来たので質問を終わります。

 お呼びをしたけれども質問ができなかった大臣、申しわけありません。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて本多さんの質疑は終了いたしました。

 次に、金子恵美さん。

金子(恵)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの金子恵美でございます。よろしくお願いいたします。

 東日本大震災、原発事故からの復興再生について質問をさせていただきたいと思います。

 もうすぐ三月十一日がやってまいります。発災から丸八年がたちますが、まだまだ復興再生は道半ばでございます。福島県では、四万人以上の方々がまだ避難をしているという状況でございます。福島の真の再生への道のりはとても長く、そして原発の廃炉という難しい課題もございますが、我々福島県民は、この長い長い道のりを少しずつではありますけれども前進していきたいというふうに思っております。

 まず最初に、原発ADR和解案について質問させていただきたいと思います。

 二月二十五日の当委員会で、立憲民主党、枝野幸男代表が、第一原発事故の被災者が申し立てたADRの和解案を東電が拒否し、そして打切りになる事例が相次いでいるということについて質問をいたしました。

 安倍総理からは、東電は和解案の尊重をみずから表明しており、誠実に対応することは当然の責務だ、経済産業省からしっかり指導させたいとの答弁がありました。

 そこで、総理が和解案の尊重は責務と言ったということは大変重い言葉だというふうにも思いますし、きょう、資料として皆様のところにお配りしてあるんですけれども、地元紙の、福島民報新聞なんですが、一面トップでございます。こういう記事になっています。「首相「和解案尊重は責務」 ADR打ち切り 経産省通じ東電指導」であります。本当の新聞紙はこの倍でありますので、どの記事よりも大きな、トップを飾った記事であるということであります。県民としては、このことに期待をしているということだというふうに思います。

 ですから、この言葉を受けて、経産省を通じ、東電指導をしっかりとやっていただきたいと思いますが、世耕経産大臣、ぜひ、どのようにこれから指導していくのか、お聞かせいただきたいと思います。

世耕国務大臣 先日の総理の答弁は、何か新しいことをおっしゃったというよりは、今までの方針を改めて確認をしたということだと思っておりまして、東京電力は、新々総特において、和解仲介案の尊重を自分で表明しているわけでありまして、これらに基づいて誠実に対応することは当然の責務だと思っていますし、私からも、経営陣に対しては、いろいろな機会を見つけながら、この新々総特で示しているとおり、福島への責任を果たすことが原点であることを忘れずに経営に臨んでもらいたいということを何度も申し上げているわけであります。

 東電としても、この基本方針に基づいて、これまで八割を超える件数で和解案を受け入れているところであります。

 ただ一方で、このADRの中で、個別事情を考慮してもなお事故との相当因果関係のある損害を認めることが困難である場合や、あるいは、集団で申立てをされているということによって、中間指針では個別の事情を見ていくわけですが、ところが、それが共通の事情となっていて、かつ、既に中間指針において損害額の算定において考慮をされているという場合のように、なかなかその和解案を受け入れられない場合もあるというふうに聞いています。

 経産省としては、被災者の方々の個別の事情を丁寧にお伺いしながら、適切な対応をするように、東電を引き続きしっかり指導していきたいと思います。

 特に、東京電力が和解案を受諾拒否したことによって打切りとなった集団案件があります。この集団案件についても、集団申立てから個人による申立てに切りかえたことによって和解に至っているというケースも出始めてきております。

 ですので、被災者の方に、個別事情に応じた損害については適切に対応するという旨をやはりしっかり周知徹底するとともに、そして、別途お申出があった場合には、改めて御事情を丁寧に伺いながら、きめ細かく、個別に適切な対応をするよう、東京電力を指導していきたいというふうに思っております。

金子(恵)委員 そうしますと、今後、集団で申立てをした場合というのはなかなか受け入れていただけないということが今後も起き得るということでしょうか。

世耕国務大臣 ADRの中身については、私から余り言及することはふさわしくないと思っていますけれども、今も申し上げたように、集団で申し立てられると、どうしても共通の事情という整理になることが多いわけであります。ただ、これが、やはり一人一人によって損害の状況、被害の状況が違うということで、中間指針では、基本的には、個別の事情で対応させていただくということになっているわけであります。

 ですけれども、集団で申し立ててお断りをしたからといって、そのまま放置するのではなくて、もう既に具体的に和解に至っているケースがあるように、また別途、個別に申し立てていただければ、お話を伺った上で丁寧に対応する、そのことを東京電力はしっかりと被災者の皆さんにお伝えする、丁寧な対応をしていくということが重要だというふうに考えています。

金子(恵)委員 世耕経産大臣でありますので、例えば中間指針についてはお答えはいただけないのかもしれません。反対に、復興大臣は、横串を刺して、全てのことについてお答えいただけるのかもしれませんけれども、例えば浪江町のADRに関して言えば、これは一言で言いますと、東電は、中間指針やその考え方から乖離しているというふうな言い方をしていたということなんですね。

 ですけれども、実際には、これに対して、ADRセンターの総括委員会の見解としては、センターが提示する和解案に中間指針と乖離したものは認められないというふうにも言っているということで、東電が言っていることとADRセンターが言っていることというのは大変食い違いがあるということもあります。実際に、もうこれは浪江町は打ち切られてしまって、そして提訴ということになっているということであります。

 こうやって一つ一つきっちり見ていくと、必ずしも、集団でこちらを進めているからといって、本当の中間指針に合った形で和解案が受け入れられないとか、そういうことではない、そういう事例もあるんだというふうに思います。

 ですから、もう少し丁寧な形で、もちろん、中間指針をもっと明確にわかりやすいものにしていかなくてはいけないという議論もあろうかというふうにも思いますが、それよりも、やはり、前回の枝野代表との御議論の中でもありましたけれども、「三つの誓い」をいかに守っていくかということをしっかりと大臣からも東電に指導するということだというふうにも思うんです。

 それで、世耕大臣は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の担当大臣でもありますね。

世耕国務大臣 そうです。

金子(恵)委員 世耕大臣は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の担当大臣でもあります。

 それでは、そこで、この仕組みの中で、当然、平成二十三年十月二十八日、東京電力及び原子力損害賠償・廃炉等支援機構は特別事業計画を策定しているわけです。そして、その計画において、ADRセンターが提示した和解仲介案の尊重が明記されているということは御存じのとおりですが、これは何条によって書かれているか。四十五条ですが、この計画を作成して、そして国の認定を受けて、そして東電が支援を受けていくという仕組みであります。

 ですから、ここにこの計画があって、その中にこの「三つの誓い」がしっかりと明記されていてということであれば、これを守らない東電に対しては、もうこれ以上支援しない、国の支援はしていかない、賠償の資金の支援はしていかないということになっていくんでしょうか。

世耕国務大臣 私は、内閣府特命担当大臣、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の担当であります。

 まさに、この機構を通して、国は東京電力の過半数を持つ筆頭株主になっているわけでありますが、これはやはり、東京電力が福島に対する責任を貫徹する、そのことを国としてしっかりと担保していくというために株主になっているというふうに理解をしております。

 当然、賠償はきっちり行っていくべきだと思いますし、「三つの誓い」に従って東京電力は誠実に対応をすべきだというふうに考えております。

金子(恵)委員 言うまでもなく、原子力損害賠償支援機構は、賠償法に定める賠償措置額、これはもっと上げなくてはいけないということで、前回の改正案の議論の中では、いろいろな方々、我々もそれを主張させていただきましたが、残念ながら、一千二百億というのは変わらなかったということでありますけれども、これを超える原子力損害が生じた場合において、「原子力事業者が損害を賠償するために必要な資金の交付その他の業務を行う」ということであります。

 実際に、もう福島県は八兆円を超えているというようなことではありますけれども、それでも、世界で経験したことのないひどい原発事故が起こった。そこで多くの方々が避難をまだまだ余儀なくされている状況にもある。心もぼろぼろです。だからこそ、まだまだ必要とするものは必要であるというふうな訴えをしている。

 にもかかわらず、それを受け入れてもらえない。しっかりと支払ってもらえない。これは、ADRセンターというところでしっかりと和解案というものをつくっているわけですから、これでいいと、ふだんであれば、普通であれば、和解仲介案を尊重していくという方向性ができていいんだというふうにも思いますけれども、そうではない今の状況であります。

 世耕大臣が原子力損害賠償・廃炉等支援機構の担当大臣である、そして、先ほども申し上げましたように、東電が守るべき「三つの誓い」というのは特別事業計画の中に入っているということでありますので、その上で国の認定を受けているということでありますので、ぜひ、もっと強く、こういう立場でしっかりと和解仲介案を受け入れるんだということをどのような形でやっていけるかということですね。

 これは本当に県民として期待をしているところでございますが、これまで以上のしっかりとした指導をしていかなくてはいけないと思いますが、もう一度お願いいたします。

世耕国務大臣 先ほども申し上げたように、集団で申し立てられていて、それで東電側が、結局、受けなかった、拒否をしたというケースにおいても、個別のお話を伺うことによって和解に至っているケースが出てきておりますから、東京電力は、今まで以上に個別に丁寧に御連絡をとって、そして状況をよく伺って、和解に至るよう努力をすべきだというふうに考えています。

金子(恵)委員 では、どのようなペースでその個別な対応ができるんでしょうか。待ち続けている方々がたくさんいるんですよ。

 先ほど申し上げましたように、浪江町のケースのように、東電は、中間指針から本当に乖離しているような内容だというふうに、そういう回答を出したけれども、でも一方では、ADRセンターの総括委員会では、いやいや、そんなことはない、そういうケースもある。ぜひ、そういう部分についても丁寧な対応を今後していただきたいと思います。いかがでしょうか。

世耕国務大臣 東京電力は、これまで申立て件数ベースでは、二万四千三百三十六件のうち八割の和解に至っています。この二万四千三百三十六件というのは、ちょっと精緻には把握できていませんが、人数にすれば十万人ぐらいですね。それの八割の和解まで至っているわけであります。そして、今、引き続き、和解に至らないケース、東京電力がお断りしたことによって和解に至らないケースというのが大体、人数ベースでいうと一万七千人ぐらいだというふうに思っています。

 ですから、東京電力は、今まで十万人の八割に対して和解をきっちりやってきたように、努力をしっかり続けて、この一万七千人の方々とも和解に至るように、個別の状況をよく伺って、十万人の八割の方には個別の状況を伺った上で和解に至っているわけでありますから、この残り一万七千人の方に対しても、個別の事情をよく伺って、丁寧に誠実に対応して、和解に至るよう努力すべき、そのように指導していきたいというふうに思っています。

金子(恵)委員 今の内容は、個別に対応するように指導するということは、どのような形でされますか。口頭で社長にお話をするわけではないと思います。明確にお答えいただきたいと思います。

世耕国務大臣 まだ、具体的には決めていませんけれども、少なくとも、私から社長には何らかの形で、これは口頭であっても、経産大臣が社長にきちっと伝えるということは非常に重いことであります、業所管大臣として。そういう形で、個別に丁寧に連絡をとるよう、何らかの形で追加的に東京電力には伝えたいというふうに思っています。

金子(恵)委員 もう一点。

 八割は対応ができている、受け入れているというふうにおっしゃったけれども、私、八割というのが、決して立派な数字だというふうには思っていないんです。最後の一人まで救っていく、そういう思いで対応していただかないと、福島県民は本当に今苦しい思いをしていて、先行きが見えない状況の中で、希望というものを見出すことができないというふうに思います。

 最後に一言、お願いします。

世耕国務大臣 私は、八割でいいとは一つも申し上げていません。ここまで八割やれたんだから、残りもしっかりやって、この福島への責任を完遂すべきであるという考え方を申し上げたわけであります。

金子(恵)委員 では、「三つの誓い」をしっかりと守ってほしいということ、しっかりとその和解仲介案を尊重するということを明確に、どこに行ってもお伝えいただきながら、そして、きちんと私たちに対しても見えるような形での指導をしていただきたいということをお願いいたします。よろしくお願いいたします。

 それでは、ここまでで、世耕大臣は御退席いただいて結構です。ありがとうございます。

野田委員長 世耕大臣、どうぞ御退室ください。

金子(恵)委員 それでは、ここからは、復興大臣、渡辺大臣にお伺いさせていただきたいと思います。

 今のやりとりを聞いていただきまして、やはり原発の事故からの本当の再生というのは、いろいろな課題があるということもわかっていただいていることだというふうに思っております。実際に、これまでも復興大臣は、福島に何回かお入りいただいている、被災地にお入りいただいているということではあります。

 水素について大臣は大変御関心もあって、今ちょっとお話しになっていました浪江町というところでは、実は水素製造拠点の建設が始まっているわけなんですね。これは、本当に光が当たっている部分だと思います。そして、先ほど申し上げましたように、ADRの和解案が拒否されて、そして打ち切られた、この部分は、本当に影の部分、闇の部分だと思います。両面をしっかりと見ていただきまして、光が当たっているところにはもちろんどんどん光を当ててもいいけれども、実はその裏には苦しんでいる人たちがいるんだということを心にしっかりととどめていただきながら、復興を進めていただきたいというふうに思っているんです。

 大臣は、十二月の四日に、私からの質問、住宅支援の打切りによって苦しんでいる皆様の声を聞いていただきたいんですけれどもいかがかというふうに申し上げた、その質問に対して、時間があったら実際に自主避難をされている人たちのお話も伺いたいという趣旨で答弁をされてもこられています。そのことも含めまして、大臣、復興再生に向けての御決意をまず伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 東日本大震災から、そしてまた東京電力福島第一原発事故から間もなく八年がたとうとしております。

 私は、復興大臣就任以来、まずは、福島県、宮城県、岩手県の各県の知事に真っ先にお会いをしました。そして、その後、被災自治体であります五十三の自治体の首長さんにお会いし、そして、さまざまな商業施設や農業の人たち、農業関係者、被災者の皆さん方と幅広く意見交換をしてまいりました。

 その中で、着実に復興が進展しているところもある一方、復興の進捗度合いには地域差があること、また、被災者の心のケアなど、それぞれの地域に応じたきめ細かい対応が必要であるということを実感しております。

 地震、津波地域、その地域においては、生活インフラの復旧や住まいの再建はおおむね完了する見込みでありますけれども、復興は着実に進展していると認識をしております。福島原子力被災地域においては、避難指示が解除をされた地域において、小中学校の再開や医療機関の開設が進むなど、復興再生に向けた動きが本格的に始まっているというふうに思います。

 引き続き、現場主義に徹しながら、被災者に寄り添いながら、地震、津波地域の復興の総仕上げ、そして、さらには福島の復興再生、これに向けて全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。

金子(恵)委員 それでは、十七日に大臣は県外避難者の方々とお会いした、そういう機会があったということを伺っております。これも地元では新聞報道もされましたし、そして、大臣、記者会見等でもそのことを述べていらっしゃるわけなんですが、ただ、具体的な報告はありません。この避難者の方々とお会いしたその場というのはクローズでした。ですので、実際にどういう方々がどのような意見を述べられたかというのは、本当に人を通して私たちのところに情報としてやってくるわけですけれども、でも、これでは、私も、ふるさとの再生や復興、そしてまた人々の生活再建にしっかりと力を尽くしたいという人間の一人といたしましては、十分な情報を得られていません。

 ですので、改めて、この面会の場はどのように設定されたか、何人の方々と面会して、そしてどのような御意見があったのか、伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 私は、二月十七日、福島県からの県外避難者の面会をさせていただきました。東京には、福島県以外で最も多く避難者がいらっしゃいますし、東京での生活再建支援拠点としての相談支援を行っている医療ネットワーク支援センター、この支援センターに人選をお願いしたところでございます。人選は専ら同センターが決めていただいたわけでありますけれども、首都圏に避難されている五名の方々にお集まりをいただきました。

 その五名の方から御意見を伺ったわけでありますが、いろいろと意見交換をした中で、本来であれば福島に帰りたい、でも帰れない、こういった状況の心の葛藤、こういったことを率直に述べられた方もいらっしゃいます。また、相談対応や交流会の開催、こういったものによって、引き続き継続を要望していきたいというようなお話もございました。

 具体的な話としてはそのような話でありますが、個別のこと、細かい点もございますけれども、例えば、帰省時の交通費について何とか支援してほしい、又は固定資産税の軽減についても要望がありました。そういうことであります。

金子(恵)委員 この面会の後、大臣は、今おっしゃったようなことを会見でおっしゃっているわけなんですけれども、でも、この医療ネットワークの支援センター、実は、全国二十六カ所にあります生活再建支援拠点の一つであるということで、復興庁から補助金をもらってこういう支援をしているという一つであります。

 それ以外にも、もっとたくさんの団体があって、それで、大臣に面会を求めている団体もたくさんありました。でも、この医療ネットワーク支援センター、よくやっていただいていますけれども、そもそも大臣に面会を求めていたかどうかということは御存じですか。

渡辺国務大臣 面会を求めていたということは、私は存じ上げておりません。ただ、私の方としては、生活再建支援拠点というこの二十六の全国にあります方々ともできるだけお会いをしたいという方向性で今まで活動しておりますが、なかなか全部を回ることはできません。こういった状況であります。

金子(恵)委員 実は、大臣、記者さんからの質問に対して、この団体さんは大臣に面会を求めていたということではない、そういう団体さんですが御存じですかというふうに聞かれた。そして、お答えとしては、それは知らなかったというふうにおっしゃっているんですね。

 私がここで申し上げたいのは、二十六団体あります。では、それだけでも、しっかりと二十六全部回っていただきたいというぐらいのそういう強い思いもありますし、そしてまた、今、五名の方だけに面会したというふうにおっしゃいました。五名ですよね。実際に、今、三万二千八百人、一月末の数字ではありますけれども、それぐらいの方々が福島県外に避難されているんですよ。ですから、もっと多くの方々からの聞き取りもしていかないと、本当のニーズというものを把握することはできないと私は思います。

 ですから、もう既に、大臣に面会したいと要望されている団体さんはたくさんあるわけなんですけれども、そういう方々にこれからお会いする、そういう機会を設ける御意思はありますか。

渡辺国務大臣 当然、私は、全ての人にお会いできれば、それが最高であります。でも、私のできるのは限りがあります。

 したがいまして、復興庁として、私、また政務担当副大臣や政務官、さらには幹部の皆さん方が一緒になって話を聞く、こういったことで掌握をしていきたいというふうに思っています。

金子(恵)委員 それでは、直ちにそのような場をとにかく手分けしてどんどんつくってください。計画を立ててください。

 私は、面会をしていただいたということは評価したいと思うんです。といいますのは、今まで、大臣は県外避難者の方々と一切面会をしませんでした。でも、私は十二月にそれをお願いし、そして、大臣はやるとおっしゃった。でも、随分時間もかかりました。そんなことをやっていると、住宅支援は打ち切られる、その中で苦しい思いをしている、経済的にも苦しい、精神的にも苦しい。自殺者もふえますよ。

 そういうことも含めて、今やるべきこと、しっかりと進めていただきたいと思うんです。もう一言、お願いします。

渡辺国務大臣 積極的に進めていきたいというふうに思います。

金子(恵)委員 その言葉をまた信じたいと思います。前回もそうおっしゃっていただいた。有言実行でお願いしたいと思います。

 最後の質問になってしまうんですけれども、大臣、きのう、安倍総理と面会をされて、そして、復興庁の後継組織についての方向性をおっしゃった、そのことについて述べられたということであります。大きなニュースになっていました。

 もちろん、二十六日に福島県知事から、復興庁で開かれた政府の復興推進委員会で、二〇二〇年度末の復興・創生期間の終了とともに廃止されるこの復興庁、その後継組織には担当大臣の設置を要請したわけでありますけれども、それをするという方向でいいんだと思います。

 ただ、一点だけ申し上げさせていただきたいと思いますが、子ども・被災者支援法、これの所管はどこになっているのかということを明確にしていただきたい、そういうことをしっかりと議論していただきたいということ。

 でなければ、今申し上げましたような県外避難者、自主避難者の方々を救うことができない。中途半端にもう全部終わってしまいます。もう二〇二〇年度末で全部終わるのかということになってしまいますので、そこの部分についての大臣の考えを伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。

渡辺国務大臣 当然、二〇二〇年度で全てが終わることはありません。当然やらなければならないことは引き続きしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

金子(恵)委員 終わります。

野田委員長 これにて金子さんの質疑は終了いたしました。

 次に、早稲田夕季さん。

早稲田委員 立憲民主党・無所属フォーラムの早稲田夕季でございます。

 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 まずは、消費増税対策とされておりますプレミアム商品券について伺います。

 二十五日の当予算委員会で枝野代表も指摘をされておりますが、消費税増税対策としてのプリペイドカードでのポイント還元、それからプレミアム商品券、これについては、私もその効果、大変疑問を感じています。もともとお年寄りが使いにくいポイント還元をこの際だからといって多くの方が使われるとは思われませんし、プレミアム商品券につきましては、増税のたびごとにというか、ばらまきのそしりを免れないのではないか、その効果は非常に薄いということはいろいろな識者の方でも検証をしているところでございます。

 そんなことをしてこの二・三兆円もの対策をするのであれば、消費増税をやめるべきだと私は考えるわけです。

 では、お手元に配付をさせていただきました資料にもありますが、過去の効果がどうだったかということを少し申し上げたいと思います。

 地域振興券、定額給付金、これは、その場その場でいろいろ、二万円であったり、また一万二千円であったりと、違うものが比較をされているわけですけれども、少なくとも、この総事業費が七千億で、そして経済効果が二千億、あるいは、二兆円で経済効果が六千億、まあ、ほぼ三〇%ぐらいということなんですね。しかも、前回の消費増税のときのプレミアム商品券等でありますけれども、これも旅行券とかいろいろありましたが、二千五百億円、これが総事業費になっておりますけれども、その経済効果は一千十九億円。ただし、これは民間の推計では六百四十億円程度だったのではないかという試算もあります。つまり、この推計さえもきちんと事後にとっていないのではないかと私は感じています。

 地元の市にも聞いても、これを使われた商店には聞いているようですね、商店街の方には。でも、市民の方に聞くようなアンケートもないですし、そうすると、本当によかったのかどうかということはわからないわけです。当然ながら、二万円で二万五千円のお買物ができるんですから、まあ、ただで五千円もらえればいいかというぐらいのお話ではないかと思います。しかも、これが単発で行われる。それによってどれだけの消費喚起効果があるのかということは私には大変疑問で、主婦の立場からも、こういうことをやる必要があるのかと思っています。

 そして、今回のプレミアム商品券ですけれども、千八百十九億円、これは補正予算額も含めた額ですけれども、そして、その中でさらに、この表を見ていただいてもわかるように、行政コストが非常に高いわけです。三〇%近くかかります。さらに、行政コストがかかるということは、非常に行政の、地方自治体で手間がかかる、そういうこれは取組なんですね。それで、事前の調査結果でも、国民の六〇%近くがこれに反対だと言っていらっしゃいますし、賛成の方は三〇%ぐらいでした。

 その中で、では、今回のプレミアム商品券、また増税をするに当たっての、低所得者の方、それから二歳児までの御家庭、その方たちにこの商品券を、希望される方に渡すわけですけれども、これがどのぐらいの効果があると政府として試算をされているんでしょうか。まず伺います。

茂木国務大臣 御指摘の過去に実施した施策、三つ挙げていただいておりますが、これは、経済効果だけではなくて、さまざまな政策目的で行われております。

 まず、お示しいただきました一九九九年、状況を見ていただきますと、アジア通貨危機、そして日本、経済危機に端を発する経済不況、こういう状態にあったわけでありまして、ここで行われました地域振興券につきましては、家計の経済的負担の軽減と消費喚起、地域経済の活性化を目的に実施をされたものであります。

 さらに、二〇〇九年、これは、リーマン・ショックのときに私は金融担当大臣をやっておりましたが、その後の景気後退局面での生活支援という目的で実施をされたものであります。

 さらに、二〇一五年に行われました地域消費喚起・生活支援型交付金事業は、消費喚起と地方創生の実現という政策目的を持って実施されたものでありまして、経済効果は、それぞれお示しをいただきましたが、単なる定量的な経済効果にとどまらず、今申し上げたような目的に沿った一定の政策効果があったものと考えております。

 そして、今回実施をいたしますプレミアムつき商品券事業、これは、十月に予定されている消費税引上げの際に、その影響が相対的に大きい、このように考えられる低所得者や小さな乳幼児がいる子育て世帯に対して、税率引上げ直後に生じる負担増など消費への影響を緩和する、また、それによって、消費税率引上げ前後の需要の平準化、これにも資する目的で行われるものであります。

 プレミアムの額、これが五千円ということでありますが、今回の消費税率引上げによりまして、軽減税率の対象となる飲食料品、さらには消費税非課税となる経費、家賃とか保険料、こういったものを除いた低所得者の消費支出につきまして、大体六カ月で一人当たり五千円程度の負担増、これが見込まれることを参考に、五千円に設定をしているところであります。

 例えば現金給付、こういう場合には、使用期間とか使用地域を限定することができない。さらには、消費をされずに貯蓄に回る、こういう可能性も否定できないのに対して、消費税引上げ後の一定期間、そして、地域を限定して使用できる商品券とすることによりまして、地域の消費の拡大にもつながるものだと考えております。

早稲田委員 今、御丁寧に説明いただきましたが、六カ月で五千円ぐらいというこの試算も、私はちょっとよくわかりません。理解できません。そういう試算がどんどん出されるわけですけれども、何か実態に合っていないということを私は感じています。

 その中で、今、どのくらいの経済効果かと申し上げたことにはお答えをいただけなかったのではないかと思うんですけれども、とにかく行政コストが高いことですね。

 それから、低所得者の方の生活の支援、消費喚起ということですけれども、低所得者の方ほどプレミアム商品券を購入しないというデータも出ておりますが、それは大臣、御存じでしょうか。

茂木国務大臣 そのデータについては存じ上げません。御指摘をいただきましたら、検討もさせていただきます。

早稲田委員 学識者の方のデータでそういうのも出ておりました。

 そしてまた、もう一つの二歳児以下ということですけれども、行政の手続上、ゼロ歳から二歳までといいながら、三歳未満ですけれども、このゼロ歳児の方で、いつ生まれたかによっては、そこが含まれない、もらうことができないという子供が出てきそうだという新聞報道があります、六月二日以降に生まれた子は。

 これも大変不公平なのではないかと私は思っています。やはりゼロ歳児ということをうたって、これだけ銘打ってやっているわけですから、そこは多少発送がおくれても、ゼロ歳をことしの十月一日を基準日にすることは必要でしょうけれども、やはりそこまでの方は全部カバーできるというような、そういう仕組みにするべきだと私は思いますので、ぜひこれはやっていただきたい、御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。

茂木国務大臣 新聞報道は必ずしも正しくありません。

 できるだけ二歳児までの方がきちんと裨益をする、こういう制度にしたい。もちろん自治体と相談をして、事務的な手続等々ありますけれども、六月一日で一律に切る、こういったことはいたしません。

早稲田委員 それを聞いて安心いたしました。レクのところでは、そういうこともあるんです、六月二日以降の子供がその対象にならないということもあるのでというようなお話も私はいただきましたので、大臣から、大丈夫だという御答弁をいただいたので、ぜひやっていただきたいと強く要望させていただきます。

 そして、私の方では、消費税の増税に対する効果が、どちらも期待ができないと思っておりますし、そもそも、このように格差が広がっていて、実質賃金が上がらない中で、今、この消費増税をやるべきではないということを申し上げ、この質問を終わり、次に移ります。

 次は、企業主導型保育でございます。

 これは内閣委員会でも私も十一月に質問を大臣にさせていただきましたが、それから検討会もおつくりいただいて、今、第三回目まで行ったかと思います。そして、中間取りまとめということで、次年度に向けた、企業主導型保育事業の円滑な実施に向けた検討委員会で提案をされております。委員会の取りまとめ案の骨子、骨子案を示されました。これは、やっていただいたことは評価をしておりますけれども、これまでの検証というのがなされているのかどうかということが大変不安なんです。

 まず、伺いますが、大変多くの事業主の拠出金が入っているこの事業で、しかも安倍政権の肝いりで始まった事業でございますが、残念ながら、昨年は多くの課題が浮き彫りになりました。そして、開園をしたかと思うとすぐに閉園をする、そして保育士さんが全員いなくなってしまうというようなことで、また、自治体とも連携がとれていませんので、そういう子供たちの受皿探しに、閉園になってから、自治体が電話をもらって急遽探すというような、本当にあってはならないような事態まで起こっておりました。

 それで、伺いたいのですが、まず、これまでに休園、閉園した企業主導型保育施設、それからまた事業を譲渡した施設、先ほど阿部委員の方からも御説明がありましたけれども、改めて伺います。

三浦政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、休園でございますが、休園している施設につきましては、今月一日現在、一施設ございます。一でございます。なお、休園した七月時点に当該施設に通っていた子供はおりませんでした。

 続きまして、閉園でございますが、開園後に虚偽の申請が判明したため助成決定が取り消された、閉園に至った施設が一ございます。一でございます。なお、当該施設に通っていた子供たちにつきましては、助成決定を取り消す前に、地元自治体の協力を得て、他の認可施設への転園が決まってございます。

 最後でございますが、事業譲渡でございますが、確認したところ、これまでに事業譲渡された施設は二十八でございます。

早稲田委員 今、数字を出していただきました。譲渡は大分多い二十八なんですけれども、休園、閉園、この数を見ても、ちょっとこれは少な過ぎるのではないかと思っておりまして、今、ちょっと自席に置いてきてしまいましたが、ホームページからとれますね、全部の園の状況を児童育成協会が出しておりますけれども。

 私がたまたま御相談をいただいた栄区の事業者の方がいらっしゃいまして、実は、その事業者の方の前にやっていた園があるんですね、この企業主導型で。でも、それは、そのリストには入っておりません。確かに、一カ月足らずでやめてしまっているので、そこに入れられない何かタイムラグがあったのだろうとは推測いたしますが、それも含めて、助成決定をした日付、それから助成を取り消した、そして返還をしてもらったというようなことまできちんと書いておかないと、やはり父母は、父母というか保護者の方たちは、それを見ていろいろな情報を得るわけですから、児童育成協会のこのやり方も私はまずいんじゃないかと思いますし、また、こうやって入っていない園がたくさんあるのではないかと思うんですね。

 休園、閉園も実際は把握していらっしゃらないんだと思いますが、これをもっときちんと児童育成協会が実態を把握すべきと思いますけれども、これは、これからしっかりとまた別建てでやっていただけるのかどうか、伺います。

三浦政府参考人 お答え申し上げます。

 先生がおっしゃられました、施設の整備を行ったものの、その後、事業者からの申出等によりまして事業の助成に至らないまま取下げとなった施設などにつきましては、先生も御案内のとおりの、開園後に事業者から休止の報告があった休園施設や、開園後に協会より助成決定が取り消され閉園に至った施設には含んでございません。

 施設整備を行ったにもかかわらず運営していない施設の数につきましては、現在、これまで二年間で助成決定された施設の検証を行っておるところでございまして、その中で精査を行っていきたいと考えております。

早稲田委員 全く実態把握ができていないですよね。実態把握ができないのに、この新たな検討会で取りまとめというのが、私は本末転倒だと思っているんです。

 これは大変大きな問題ですよ、助成金ですから。補助金が、しかも、一施設、このいただいた資料によると、平均で三千八百万円の整備費と書いてありますけれども、これは平均ですから。言われているのは、七千万、八千万円の整備費を助成しているという話もございます。そういう中で、休園だ、閉園だも把握できない。それから、事業譲渡も、何かよくわからない仕組みの中で簡単にやらせている。そういうこと自体が私は問題だと思っています。

 これで二万人分の、これからまた受皿を来年度もやられる予定ですけれども、まずはそこのところをきちんと検証していただいて、どういうところが、助成金をもらったけれども、それをもらったまま事業譲渡しているのかとか、そういうことも、細かい話ではありますけれども、一つ一つ追っていかないと、次に向けたいい制度になるわけがないと私は思っています。

 それで、内閣委員会のときに宮腰大臣から、検証委員会もつくりますとおっしゃっていただきました。そして、今、レクのときに伺ったら、やっていますと。でも、この検証委員会の結果がどこにも出ていないし、これは出しておりません、事務局でやっていますというお話ですけれども、それでは何をもとにこの取りまとめ案が出てきたのか、私は非常に不思議な気がするんですが、この検証の取りまとめ、検討委員会でそれをまたやるとおっしゃっていましたけれども、担当の方は。でも、あと一回ですよ、検討会。その中で、検証の結果も出ていないのに、どうやって報告書をまとめられるのか、大変不思議ですが、大臣に伺います。

 検証結果を出していただけますか。それから、今時点でこのような問題点があった、私たちは検証したという中間の御報告、あれば、当然あると思うんですけれども、お聞かせいただきたい。

野田委員長 まず、事実関係を役所の方から。

三浦政府参考人 失礼いたします。

 先日、先生もおっしゃられましたように、検討委員会に取りまとめ骨子案をお示しいただいたところでございますが、これは、国会等における指摘事項、自治体や業界者団体、保護者の団体代表の方々からヒアリング、過去二回の検討委員会における御議論を踏まえて御提示したものでございます。

 一方で、これまで二年間で助成決定された施設の検証を行うことは、私どもも大変重要なことだと考えてございます。検証結果を検討委員会に報告させていただくことを予定しておりまして、現在、報告に向けて最終的な精査を行っているところでございます。

 以上でございます。

宮腰国務大臣 先日、検討委員会に取りまとめ骨子案をお示しいただいたところでありますが、これは、国会等における指摘事項、それから自治体や事業者団体、保護者の代表の方々からのヒアリング、それから過去二回の検討委員会における御議論を踏まえ、提示をしていただいたものであります。

 一方で、これまで二年間で助成決定された施設の検証を行うことは大変重要であるというふうに考えております。事業譲渡の問題、あるいは閉園などの問題、これらについて、やはり実施団体の方に任せていたという面が強いのではないかというふうに思っておりまして、しっかりと精査をした上で、その検証を行った上で、検証結果を検討委員会に報告をさせていただいた上で、委員の皆様方に御議論をいただくことを予定いたしておりまして、現在、報告に向けた最終的な精査を行っているところであります。

早稲田委員 私どもは、立憲民主党の子ども・子育てPTでも、今までの事案についていろいろ伺ってまいりましたけれども、何も内閣府さんもおわかりにならない部分も多いし、児童育成協会さんにも一度だけお越しをいただきましたが、そこでも明らかにならないことが大変多かったんです。ですから、この検証をしていただきたいということを申し上げて、しかも、大臣、十一月の二十八日のこれは内閣委員会です。その間やっていらっしゃったものぐらいは、せめてお示しをいただけるのではないでしょうか。

 ここで質問をするに当たっても、私はぜひ出してほしいと事務局の方にお願いしましたけれども、全然出てこない。そして、最後の取りまとめの検討会にこれを出すということでも、もうそのときは取りまとめですから、検証を見るまでもなく取りまとめをしているはずで、それは少しおかしいんじゃないでしょうか。

 その前にまず出していただきたいので、この委員会にも、そういう中間取りまとめを出していただきたい。実態把握をしたものを出していただきたいと思いますが、まず、大臣、いかがですか。

宮腰国務大臣 ただいま精査中でありますけれども、できる限り早期に、検討委員会はもちろんでありますが、提出をしてほしいというお話であれば、提出はできる限り早くさせていただきたいと思っております。

早稲田委員 予算委員会中にぜひ出していただきたいということを申し上げておきます。

 そして、委員長にお願いでございますが、実態把握、閉園、休園、こんな一園、一園なんということはあり得ないので、事業譲渡についても、二十八園という数字はやっと出てきたわけですけれども、これももう少し多いのではないかと思いますし、きちんと実態把握をした数字をこの委員会に御提出をいただきたいと思いますので、お取り計らい、よろしくお願いします。

野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。

早稲田委員 それでは、検証結果は、つまびらかに、なるべく早期にということですので、ぜひ予算委員会中にお願いしたいと思います。

 その中で、私も、二枚、裏の方の資料にありますとおり、質問主意書の中で、補助金の適正化法の対象ではないかということをずっと申し上げておりまして、この事業はまさに補助金の適正化法の対象であると答弁をいただきました。

 そうすると、これまで補助金が流用されているのではないか、いわゆるすぐに、助成金をもらって何カ月もやらないうちに閉園をしてしまって譲渡をしているというようなケースが多かったわけですね、最初の二十八年、九年と。そのあたりをやはりきちんと内閣府が、これまでのようではなく、立ち入ることも含めて実態把握をすべきだと思いますけれども、この補助金の流用の適正化法のこのやり方、これから内閣府でやられるんでしょうか。

宮腰国務大臣 保育の質の確保のためには、指導監査が重要であるというふうに考えております。

 検討委員会の取りまとめ骨子案では、必要な場合の国による直接の指導監査について指摘されておりまして、今後取りまとめられる検討結果を踏まえ、内閣府として適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

早稲田委員 立入りもしていただける、そういう御決意だということでしょうか。

宮腰国務大臣 立入りも含めてということで考えております。

早稲田委員 含めてということですので、悪質なケースが多々報道もされておりますので、ぜひ、アンテナを張っていただいて、児童育成協会さんと情報を共有していただいて、その立入りも含め、強い、きちんとした姿勢で、子供の命を守るという意味でやっていただきたいと思います。

 それから、先ほど来お話が出ておりますけれども、検討委員会の中でもたびたびお話が出てきている審査、それから監査の公平性、透明性、そしてまた、この事業をやっている児童育成協会、この体制ですね、この事業を受けるだけの体制があるのかということが大変懸念をされます。

 私も実際その相談を受けたところで、一つの事例でありますけれども、そこは、閉園を急に、一カ月でしてしまった園をそのまま自分が受けて、そして整備費もかからないで、運営費はそれからかかるんでしょうけれども、やっていこうと。そして、その方は保育士としても長くやっていらっしゃいましたし、園長を長く務められたもう一人の方と一緒に共同で経営をするという、大変ノウハウを持った事業者であったわけなんですけれども、それで、これは居抜きでその事業をやりますから、大体、自分たちにもノウハウはあるし、これは申請が通るだろうと思って、そして開園をしてしまいました。そして、二カ月ぐらいはそのままやっていて、そうしましたら、五カ月たった後に、これが申請が通らなかったという紙一枚が来ました、児童育成協会から。

 これは、その前に、私の地元の横浜市栄区というところなんですが、区役所ともよく連携をしていて、ここは少ないからぜひやってほしいという御相談もいただいていたわけですね。それなので、大体、じゃ、ここだったら大丈夫だろうということでその事業者の方は始めても、そういうふうに、半年ぐらい、半年にはなりませんが五カ月ぐらいで、紙一枚の、残念ながら許可には至りませんでしたということになってしまって、仕方がないので、大変、私も見せていただきましたけれども、きめ細かい、いい保育をやっていらっしゃいますけれども、もういたし方ないので、今、人を減らしていて、閉園をするかどうしようかというような状況になっているんですね。

 これを見たときに、紙一枚で、しかも電話をしてもつながらない、それから、面談をするわけでもない、そういう中で、その事業者さんが、ではまた次年度申し込もうと思ったときに、何を改善するかもわからないわけです。非常にこの審査のやり方も不透明だと私はこのことで感じています。片や一方では、内閣委員会で申しましたように、法人がまだ立ち上がっていないのにこれを許可しているケースもありますよね。

 そういうことで、これも、児童育成協会の審査のあり方、この審査のあり方だけでなく、監査についても非常に疑問があるということは多くの事業者の方から言われておりますので、ぜひここのところを、次の事業をするに当たりまして、三十一年度、この児童育成協会でまたやっていくのかどうかということも含めて、もっと真剣に議論をしていただきたいと思いますが、次年度については、どのような手続を踏んで、そして事業者が決まるのでしょうか。

宮腰国務大臣 検討委員会においては、今年度内に報告書を取りまとめていただく予定にしております。

 実施機関のあり方については、今月二十五日において議論された取りまとめ骨子案におきまして、審査基準や運営基準、指導監査、相談支援、情報公開、自治体との連携等につきまして、実施、連携が可能となるよう、中立、専門的な体制とし、利益相反を禁止すること、さらには、外部の評価等を前提に複数年の事業実施を可能とすることといった内容が示されております。

 来年度以降の実施体制については、検討委員会における検討結果を踏まえ、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

早稲田委員 もう終わりますが、これも遅いですよね。三十一年度の事業を実施するこの二千億円もの予算があるのに、もうそれは出ているのに、どこが事業主体となるかもわからない、そしてまた、その選定もこれからするというのでは、余りにも私は遅過ぎるし、この事業全体のやり方として無責任な部分が非常に多いと散見をしておりますので、この実施主体の選定も含めて、透明性、公平性を担保できるような形で、そして、子供たちの命を守る保育の質を上げるような企業主導型保育にしていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

野田委員長 これにて早稲田さんの質疑は終了いたしました。

 次に、逢坂誠二さん。

逢坂委員 立憲民主党の逢坂誠二でございます。よろしくお願いします。きょう最後の質問です。

 きょうのこの委員会に樋口特別監察委員会の委員長、それから姉崎参考人をお呼びしていたんですけれども、どういう理由か余り判然としないんですけれども、おいでいただけないということであります。姉崎さんなどが来ることを想定して質問を考えていたんですけれども、少し中身を変更しながらやらせていただきたいと思います。

 それから、冒頭に一点。

 安倍内閣になってから、委員会に出す資料、これは本当にスピードが遅くなった。誰がどう阻んでいるのか知らないけれども、議論のために必要な資料はやはり素早く出していただきたい。これは本当にひどい。五月雨式に、すぐ出さずに少しずつ少しずつ出して、それで少しずつ問題が明らかになってくるんだけれども、どうしても最後までたどり着けない。肝心なものは出さない。加計学園の問題の議事録も、総理は一点の曇りもないと言うんだけれども、議事録もいまだに全て出ていない。どこが一点の曇りもないのかということを指摘したい。

 さらに、参考人。きょうもそうですけれども、求める参考人はなかなか出さない。やっと出しても、限定的な対応にとどまる。フルに参考人を出していただける状況にはないということで、こんなことをやっていたら、本当に無駄な時間を繰り返し繰り返し費やさなければいけないわけですので、とにかく資料は速やかに出す、参考人についても必要と思われる人はきちんと国会に来ていただく、そういう姿勢で政府も与党も臨んでいただきたい、そのことを強く申し上げさせていただきます。

 まず、根本大臣、きのう、毎月勤労統計等に関する特別監察委員会の追加報告書が出されました。この追加報告書が出されて、私もきのうの昼の予算委員会の理事会でこれを初めて見たわけです。ざっと見て愕然としました。愕然としたというのは、本当にこれはきちんとした調査をしているんだろうかということなんですね。

 虚偽は認めているけれども、虚偽は認めるんだけれども隠蔽ではないということを言うわけですね。課や室としていろいろなことをやっていた、適正ではないことをやっていた、けれども組織的ではないというふうに言っている。先ほど来も、この点、随分指摘がありました。

 まず、大臣にお伺いしますけれども、この監察委員会からの報告書を受けての受けとめ、これについてどのようにお感じになっておられるのか、まずそれをお聞かせください。

根本国務大臣 特別監察委員会については、精力的に議論をしていただいて、それで、一月二十二日の報告書以降も、いろいろな御議論を踏まえて、そして事務局を強化して、そして十七回にわたる委員会で、精力的に事実関係あるいは原因、あるいは担当者の動機、目的、認識について私は明らかにしていただいたものと理解をしております。

逢坂委員 それでは、大臣は、この追加的報告を受けとめて、今後この報告に基づいてさまざまな対応をしていく、そういう理解でよろしいですか。

根本国務大臣 私は、特別監察委員会、これは、有識者、統計の専門家あるいは弁護士から成る有識者の特別監察委員会で、客観的そして公平にやっていただいたと思っております。

 これについては、私は、事実関係や原因や、あるいは担当者の動機、目的、認識、これは明らかにしていただいたと思っております。これを踏まえて、我々、再発防止、あるいはこれからの厚労省の改革、これはしっかりと取り組んでいきたいと思います。

逢坂委員 大臣、けさの新聞各紙、お読みになられたかどうかわからないんですけれども、これほどまでに新聞各紙が今回の追加的報告について批判的、各紙ほぼそろって批判的なんですよ。

 例えば、「やはり隠蔽の疑念残る」、これはどこでしょうかね、東京新聞。それから、「政府が解明を阻んでいる」「統計不正の原因は」、これは毎日新聞。「統計不正」「これでは納得できない」、朝日新聞。それから、これは産経新聞、「監察委 核心迫らず」、厚生省批判も中立性疑念。どこかにいいこと書いてある新聞ないかなと思って探すんですけれども、全く見当たらないんですね。

 今、大臣が、この追加的報告を踏まえて、これはある種妥当であるといったような趣旨の発言でありますけれども、少なくともこの新聞報道を見る限りは、評価しているものは私には皆無に見える。

 ここにもあるのは、これは東京新聞です。「「課の責任」に終始 再発防止疑問」。それから、これは会見のことが書いてありますね、「「隠蔽」巡り会見紛糾 統計不正再調査 真相究明も甘く」。

 もう本当に、どこにもいいこと書いてないんですよ。これでも大臣、この今回の監察委員会の報告というのは、きちんと行われて、その結果を大臣は受けとめるんですか。この報道を見ただけで、これはまずいなと思わなきゃいけないんじゃないですか。

根本国務大臣 特別監察委員会には、一月報告が公表されて以降、約一カ月余りの間に合計で十七回の会合を開催し、集中的かつ精力的に検証作業を行っていただきました。その際、元最高検検事の方を事務局長に迎え、民間有識者で構成される事務局を設置するなど、中立性、客観性をより高めた形で追加検証を行っていただきました。

 その意味では、私は、事実関係や原因や、あるいは担当した人間の動機、目的、そして認識、これは明らかにしていただいたと思っております。

逢坂委員 それでは、大臣、具体的なところを一、二ちょっとお伺いしますけれども、例えば、平成二十三年に実際の調査方法と異なる計画で変更承認申請を実施した、これは震災対応のときのことなんですが、「担当者は、震災対応が中心であったため、深く考えないまま、例外的な東京都の取扱いを記載することなく申請。」東京都が例外的な取扱いをしていたことを隠したまま申請をした、だけれども、深く考えていなかったから、これは隠蔽じゃないんですよというのがこの追加的報告なんですけれども、これも大臣は認めるんですね。

根本国務大臣 報告書については、精力的に検証がなされて、そして参加している委員の合意でまとめられておりますから、私は、これはこの報告書で判断していただいた、そういうことだと思います。その事実関係だと思います。

逢坂委員 大臣、この特別監察委員会を設置したのは誰ですか。

根本国務大臣 特別監察委員会を設置したのは、私が全体の本部長ですから、私が設置をいたしました。

 これは、当時、監察チームがもう既にありましたから、こういう不祥事があった場合には、有識者と厚労省の官房長をトップにする監察チームがあって、それが精力的にやっていたわけですが、これはやはり、有識者で構成する特別監察委員会というのを、より中立的、客観的に審議いただく特別監察委員会を設置した方がいいだろうという判断で、私が設置を指示しました。

逢坂委員 この特別監察委員会は大臣が設置しているんです。

 それで、調査そのものは中立的な第三者性のあるところにやってもらった。だがしかし、その調査報告を受けて、最終的にこれをどう扱うか、それをどう判断するかは、全て私は大臣の責任だと思いますよ。だから、これは第三者委員会が出したから、それで第三者委員会のせいだということではない。最終的には、これは大臣の責任に係る問題だ。

 例えば、「平成三十年一月調査分からの給与の上振れ(ギャップ)について、統計委員会において説明を求められた際、室長は、抽出調査を実施し、適切な復元処理を行っていなかったことを知りつつも、その影響は小さいと考えていたために要因分析の際に考慮せず、これを説明しなかった。」これは虚偽ですよ。虚偽ですよ。だけれども、これを、なぜ、隠していた、隠蔽だとこの報告書では言わないのか、理解できないんですよ。

 これも、だから、大臣は本部長としてお認めになるということでよろしいんですよね。

根本国務大臣 特別監査委員会については、これは、もう繰り返しは避けますけれども、明らかにしていただきましたから。そして、報告書に盛り込まれた事実認定、提言等については、特別委員会で主体的におまとめをいただきましたので、私は、その報告書の中身を読んで、原因や事実関係や担当者の動機、目的、認識、これは明らかにしていただいたと思っております。

逢坂委員 大臣のお考えがよくわかりました。これほど報道でも疑念を持たれている、批判がある。原因究明はまだだ、阻んでいるのは政府だ、そういう批判まである中で、一般国民から見ても、虚偽だということは認めている、だけれどもそれは隠蔽ではないと言う。課や室がいろいろなことを、不正をやったということも認めている、だけれどもそれは組織的ではないというふうに言っている。それも大臣は受けとめて、本部長としてこの中間的報告に基づいてこれからも仕事をする、そういうことのようでありますので、私はもうあいた口が塞がらない。

 私は、これぐらいの新聞報道をされたら、もう本当に、はらはらはらはらして、部下にすぐ指示しますよ、こんなことじゃまずい、これじゃ誰も理解してくれないと。普通そう思うと私は思いますよ。

 それでは、ちょっと、きょうは樋口委員長が来ていただけないのでお伺いしますけれども、この追加報告書は委員会の全会一致で決められたという答弁が先ほど集中審議でありましたけれども、委員会報告を決定する際に出席していた委員は何名か。これは通告しましたので、樋口委員長に確認をしてお答えをいただきたい。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど逢坂先生から通告をいただきまして、委員長の方に、お忙しい中だったんですけれども電話で確認をさせていただきました。

 その上で申し上げますが、途中参加や途中退席はあったが、追加報告書を決定する最後の会合には六名の委員に参加いただいたと聞いております。

 なお、全委員が出席していないということでありますが、この最終回に欠席された委員も含めまして、委員長が各委員に内容をお示しした上で委員長への一任をいただいているということで、委員会全委員の合意のもとで報告書が取りまとめられたものである、こういうことでございます。

逢坂委員 定塚官房長、六名が出席をする中で決定されたと。

 この特別監察委員会の委員というのは何名ですか。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 委員会委員は八名でございまして、最終回は二十七日でございましたが、その前日に委員長が各委員に内容をお示しした上で説明をし、委員長への一任をいただいている、こういうことでございますので、内容は説明いたした上で全ての委員の合意のもとで決定をしている、こういうことでございます。

逢坂委員 定塚官房長、そういう場合、いろいろなケースがあると私は思うんですよ、欠席をする場合も。内容に賛同できない、だけれども波風を立てたくないから委員長に一任しておこうかというようなケースもあると思いますし、そもそも内容に賛同できないから最後の回には出席しない、そういうケースもあると思うんですね。

 あたかも、きょうの樋口委員長の答弁を聞いていると、全会一致で決められましたと、何の異論もないかのように聞こえるんですけれども、そういうことについて定塚官房長は何か情報をお持ちですか。

定塚政府参考人 この委員会、非常に熱心に御討議いただいておりまして、二十七日はおまとめいただきましたけれども、その前日、二十六日にもかなり長時間、会合を持っていただいて開いているところでございます。

 そうした中で、いろいろな委員の方がこの回は欠席だよということで、たまたま欠席をされたということだと伺っております。

 いずれにしましても、先ほど申したように、欠席した委員には委員長が事前に内容をお示しした上で一任をいただいており、全員の合意であるということでございます。

逢坂委員 最終決定のところは非常に不透明な印象を私は持ちます。

 それで、大臣にお伺いします。

 今回の追加報告を受けて、職員の処分はされるんでしょうか。

根本国務大臣 私自身、昨日、初めて報告書を読ませていただきました。

 特別監察委員会の追加報告書の内容について、処分対象となり得る事実を十分精査した上で、処分の要否等についてしっかり検討していきたいと思います。

逢坂委員 それでは、これから処分もあり得るという理解でよろしいんですね。

根本国務大臣 処分の要否等について、しっかり検討していきたいと思います。

逢坂委員 その際に、既に一月に職員を処分しておりますけれども、一月に処分された職員に対しても重ねて処分をするということも含めて、要否を検討するということでよろしいですか。

根本国務大臣 よく精査していきたいと思います。

逢坂委員 大臣、一般的に、憲法の規定から、一度同じ案件で処分した職員を再度重ねて処分するというのはなかなかこれは難しい、そういうルールになっていると私は承知しています。

 だから、一月に処分した職員をもし重ねて処分するのであれば、よくよく考えて処分をしなければ、本人にとって非常に不利益になる可能性があります。

 きょうはこの点は時間がないのでもうこれ以上追及しませんが、ぜひその点をしっかり考えていただきたいと思います。

 それで、大臣に重ねてお願いです。

 この追加調査、これは相当やはり私は問題があると思いますよ。重ねて調査することを、しかも別の組織でやるということを求めたいと思います。いかがですか。

根本国務大臣 私は、もう既に何度も話をしておりますが、特別監察委員会、これは、弁護士あるいは統計の専門家、そしてより独立性を高める形で、二月七日には、弁護士から成る事務局、事務局長も入れて三人、そして、十七回にわたる会合を精力的にやって、中身を精査していただきました。

 その意味で、私は、この特別監察委員会の報告というのは、事実関係、原因、あるいは担当者の動機、目的、認識、こういうものが明らかにされたと思っております。

逢坂委員 大臣、この追加報告の最後のところに、公的統計をめぐる問題について、「今後、必要に応じて検討を続けていく所存である。」という報告がされているわけですが、それじゃ、この組織を存続させて、統計問題については引き続き検討を続ける、そういう本部長としてのお考えという理解でよろしいですね。

根本国務大臣 今、委員読み上げられましたが、追加報告にも記載されているとおり、公的統計をめぐる問題について、府省をまたがる政府全体での取組も検討されているところであり、これも視野に入れつつ、今後、必要に応じて検討が続けられるものと思っております。

逢坂委員 改めて、この追加報告、これでは私は不十分だと思いますので、ぜひ、きょうお帰りになったら、お疲れのところかもしれませんけれども、きょうの新聞報道をよくお読みになっていただきたい。これほどまでに批判がある。これは、私は改めるべきだと思いますよ。この批判はおさまりませんよ。

 さて、それで次に、この統計の問題で非常に大きなポイントになったのは、共通事業所の賃金の実質化の問題であります。

 これは、我々も理事会で何度も何度もお願いして、予算審議に必要だ、早急に出してくれと。大臣も、当初は、これは検討するというような話でしたが、結果的には検討会ができた。検討会ができて、これまでに、きょうまでに二回検討されたというふうに承知をしております。

 まず、大臣の認識をお伺いしたいんですけれども、この共通事業所の賃金の実質化、これが、予算審議やあるいは理事会で強く求められていて、非常に重要なものであるという認識はございますか。

根本国務大臣 重要性は認識しております。

逢坂委員 そこでなんですが、これは大臣にお伺いしていいのか、事務方に聞いていいのかわかりませんけれども、この検討会では、この数値をいつまでに明らかにする予定で、きょうまでの二回の会議をやっていたんでしょうか。

藤澤政府参考人 御指摘のとおり、この検討会につきましては、先週二十二日には第一回目を開催をし、本日午後から二回目を開催をしてございます。

 それで、今後でございますけれども、今も大臣から答弁申し上げましたように、課題の重要性については重々承知をしているところでございますので、最大限議論を急いでいただきたいと思いますけれども、一方で、論点をきちんとこなしていただく必要もあると思います。委員の方々には、できるだけ早期に論点を整理をしていただくとともに、速やかに専門的な観点から課題を検討いただきたいというふうに考えているところでございます。

逢坂委員 できるだけ早くということですが、大臣、重要さを認識いただいているんですけれども、この検討会を設置するときに、いつぐらいまでに結論を出せという指示はされていますか。国会でこれは急ぐんだ、これがないと予算審議ができないという声も物すごいたくさん上がっている、その認識をされていると思いますけれども、検討会をつくるときに、いつまでにやるんだ、これぐらいがめどだ、そういう指示はされていますか。

根本国務大臣 できるだけ早く検討してもらいたいということは言っております。(発言する者あり)

野田委員長 ちょっとお静かにしてください。

根本国務大臣 ただ、これは毎月勤労統計という統計に関するものですから、共通事業所というのは確かに、景気指標としての賃金変化率、これを見るということで参考値で出されていますが、やはり共通事業所というのは……

野田委員長 簡潔にお願いします。

根本国務大臣 共通事業所の特性があるんですよ。そして、いろいろな課題、論点がありますので、これは専門的な見地から、しっかりとユーザーの意見も踏まえて専門的に検討してもらいたいということで、今検討を、要は、速やかにやっていただきたいということでやっております。

逢坂委員 明らかになったと思うんですけれども、速やかに速やかにと言いながら、検討してくれとお願いしている方が、いつぐらいをめどにというような時期については全く言っていない。これで本当に真摯にこの問題を受けとめてやろうとしているのか。

 私がもし大臣だったら、国会でもいろいろ問題になっている、これは急ぐ、であるならば、三月の例えば上旬までにとか、予算委員会の議論に間に合わせるようにとか、そういう指示ぐらいはして当たり前なんじゃないですか。なぜそんなこともしないんですか。当たり前のことですよ。

 大臣、いかがですか。もう一度指示を出し直す、そういうことぐらいやらないんですか。

根本国務大臣 今、最大限議論を急いでおりますが、やはりこれは公的な統計ですから、ここは論点をきちんとこなす必要があるので、要は、できるだけ早期に論点を整理していただくとともに、速やかに専門的な観点から検討を急いでもらいたいと思っております。

逢坂委員 全く真剣味が感じられない。

 改めて申し添えますけれども、この間の議論の中で、この共通事業所の賃金の実質化、このデータが出なければ予算の議論はできない、こういう指摘が何度も何度もありました。したがって、これが出ないと、採決などはほど遠いということを念押しさせていただきます。

 さて、それで、中江元総理秘書官に来ていただいておりますけれども、二〇一五年の九月の三日、参議院でこの統計に関する質問があって、総理に質問レクをしたということがございました。その際に誰が同席をしていたんだということを、この間、中江さん、聞かれたかと思います。そのときに、陪席できる秘書官は陪席していたんだと。それで、どの秘書官が陪席していたんですかということを聞いたら、陪席できる人がしていたんだけれども、そこの名前については具体的に言っていただけませんでした。

 今、これから順番に聞いていきたいと思うんですけれども、この中に柳瀬秘書官はおられましたか。御記憶ありますか。

中江参考人 済みません、お答えしますが、柳瀬秘書官は私より先にかわられましたので、二〇一五年の九月は柳瀬秘書官がおられたか、その後任の方がおられたか、ちょっと済みません、にわかには思い出せないので、申しわけありません。

逢坂委員 それでは、時間ももうございませんので、お一人お一人聞こうかと思ったんですが、当時の秘書官室におられたのは、山田さん、総務省の女性の方ですね、あと、大石さん、島田さん、鈴木さん、柳瀬さん、そして中江さんと、あと今井秘書官ではないかと思うんですが、これがその当時の職員録のコピーによればですよ、私が持っているコピーがもし間違っていたら、それは御指摘をいただきたいんですが、今名前を挙げた方の中、どなたか御記憶に残っている方はいらっしゃいますか。例えば、鈴木さんがいたとか、島田さんがいたとか、そういえば、名前を言われてみて思い出したけれども今井さんがいたとか山田さんがいたとか、いかがですか。

中江参考人 お答え申し上げます。

 予算委員会のときの総理の勉強会のように、各省いろいろまたがった御質問、外交、安保から経済、財政まで、あるいは内政のその他、そうすると、それぞれの秘書官が担当しておりますので、基本的に全員おられるんですが、このときは厚労省の法案でしたので、基本的に私が全部担当しておりましたから、ほかの秘書官が、まあ大体出てこられたとは思うんですが、当時いろいろな別の大きな法案もかかっていましたので、済みません、ちょっと本当に、三年半、四年弱前のことですので、どの秘書官がおられたかというのは、済みません、覚えておりません。

逢坂委員 何でこんなことを聞くかというと、二〇一五年の九月三日も一つのポイントというふうに多くの方が見ていまして、そこでどんなことが行われたのか。私、中江さんだけに聞くのはちょっと酷だと思っていまして、だから、どなたかそこに陪席をしている方がいれば、その方にも聞けばよりそのときの状況が明らかになるのではないか、そういう思いで聞かせていただいているわけですが、思い出せないということでありますけれども。

 思い出せないといえば、きょうの新聞にも、どうも今回のこの統計の不正については、記憶がない、思い出せないが多いですねというような指摘もどこかの新聞であったようでありますけれども、ぜひ、思い出したら、私の事務所にでも御連絡をいただければ、またその当時の秘書官に当たってみたいと思いますので、中江さん、ぜひよろしくお願いします。うなずいていただきましたので。

 それでは、委員長、終わります。ありがとうございます。

野田委員長 これにて逢坂さんの質疑は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後七時二十三分散会


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