衆議院

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第3号 令和元年11月6日(水曜日)

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令和元年十一月六日(水曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 棚橋 泰文君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君

   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君

   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      あきもと司君    秋本 真利君

      伊藤 達也君    石破  茂君

      今村 雅弘君    岩屋  毅君

      うえの賢一郎君    衛藤征士郎君

      大串 正樹君    大西 英男君

      奥野 信亮君    金子万寿夫君

      金田 勝年君    神山 佐市君

      河村 建夫君    黄川田仁志君

      笹川 博義君    鈴木 憲和君

      田所 嘉徳君    田野瀬太道君

      谷  公一君    辻  清人君

      根本  匠君    原田 義昭君

      平沢 勝栄君    古屋 圭司君

      務台 俊介君    村上誠一郎君

      山本 幸三君    山本 有二君

      渡辺 博道君    今井 雅人君

      小川 淳也君    大西 健介君

      岡本 充功君    川内 博史君

      黒岩 宇洋君    玄葉光一郎君

      後藤 祐一君    武内 則男君

      辻元 清美君    本多 平直君

      前原 誠司君    森田 俊和君

      山本和嘉子君    國重  徹君

      佐藤 英道君    中野 洋昌君

      濱村  進君    塩川 鉄也君

      藤野 保史君    宮本  徹君

      浦野 靖人君    杉本 和巳君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣         麻生 太郎君

   外務大臣         茂木 敏充君

   文部科学大臣       萩生田光一君

   農林水産大臣       江藤  拓君

   経済産業大臣       梶山 弘志君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (国家公務員制度担当)

   (防災担当)       武田 良太君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当) 衛藤 晟一君

   国務大臣         北村 誠吾君

   財務副大臣        遠山 清彦君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  大西 証史君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  石川 卓弥君

   政府参考人

   (内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官)  澁谷 和久君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       堀江 宏之君

   政府参考人

   (内閣法制局第一部長)  北川 哲也君

   政府参考人

   (人事院事務総局総括審議官)           西  浩明君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官)            徳永  崇君

   政府参考人

   (内閣府沖縄振興局長)  原  宏彰君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        村上 敬亮君

   政府参考人

   (総務省自治財政局長)  内藤 尚志君

   政府参考人

   (消防庁次長)      米澤  健君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    小山 太士君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房総括審議官)         串田 俊巳君

   政府参考人

   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君

   政府参考人

   (中小企業庁経営支援部長)            渡邉 政嘉君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            蒲生 篤実君

   政府参考人 

   (観光庁長官)      田端  浩君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月六日

 辞任         補欠選任

  石破  茂君     田所 嘉徳君

  うえの賢一郎君    金子万寿夫君

  小野寺五典君     辻  清人君

  笹川 博義君     大串 正樹君

  野田  毅君     田野瀬太道君

  原田 義昭君     務台 俊介君

  平沢 勝栄君     大西 英男君

  山口  壯君     谷  公一君

  渡辺 博道君     鈴木 憲和君

  岡本 充功君     森田 俊和君

  辻元 清美君     武内 則男君

  馬淵 澄夫君     黒岩 宇洋君

  國重  徹君     中野 洋昌君

  濱村  進君     佐藤 英道君

  宮本  徹君     塩川 鉄也君

  杉本 和巳君     浦野 靖人君

同日

 辞任         補欠選任

  大串 正樹君     笹川 博義君

  大西 英男君     平沢 勝栄君

  金子万寿夫君     うえの賢一郎君

  鈴木 憲和君     渡辺 博道君

  田所 嘉徳君     石破  茂君

  田野瀬太道君     野田  毅君

  谷  公一君     山口  壯君

  辻  清人君     黄川田仁志君

  務台 俊介君     原田 義昭君

  黒岩 宇洋君     山本和嘉子君

  武内 則男君     辻元 清美君

  森田 俊和君     岡本 充功君

  佐藤 英道君     濱村  進君

  中野 洋昌君     國重  徹君

  塩川 鉄也君     宮本  徹君

  浦野 靖人君     杉本 和巳君

同日

 辞任         補欠選任

  黄川田仁志君     小野寺五典君

  山本和嘉子君     馬淵 澄夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 予算の実施状況に関する件(国政全般について)


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     ――――◇―――――

棚橋委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。

 このたびの台風第十九号及び十月二十五日からの大雨による被害でお亡くなりになられた方々とその御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表します。

 また、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。

 全員御起立をお願いいたします。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

棚橋委員長 黙祷を終わります。御着席願います。

     ――――◇―――――

棚橋委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。

 本日は、国政全般についての集中審議を行います。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官大西証史君、内閣官房内閣審議官石川卓弥君、内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官堀江宏之君、内閣法制局第一部長北川哲也君、人事院事務総局総括審議官西浩明君、内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官徳永崇君、内閣府沖縄振興局長原宏彰君、内閣府地方創生推進事務局審議官村上敬亮君、総務省自治財政局長内藤尚志君、消防庁次長米澤健君、法務省刑事局長小山太士君、文部科学省大臣官房総括審議官串田俊巳君、文部科学省高等教育局長伯井美徳君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、中小企業庁経営支援部長渡邉政嘉君、国土交通省総合政策局長蒲生篤実君、観光庁長官田端浩君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本哲志君。

坂本委員 自由民主党の坂本哲志でございます。

 今回の予算委員会集中審議に当たりまして、質問の機会を与えていただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。

 早速質問に移ります。

 まず、二人の閣僚の辞任にかかわる問題につきましてお伺いをいたしたいと思います。

 菅原一秀前経済産業大臣、そして河井克行前法務大臣が相次いで辞任をされました。

 菅原一秀前大臣は、平成十五年の当選、私と同期当選でございます。政治へ強い志を持って、そして区議から都議へ、さらに、毎日駅頭に立って、いわゆる地盤、看板、かばんがない中で、いろいろと努力もされてこられました。厳しい選挙をこれまでも勝ち抜いてこられたところでございます。そういう点では私といろいろ意見も合いまして、定期的に食事もしたりしているところでございます。

 商社出身ということもありまして、通商政策やあるいは経済対策、こういったものに非常に精通しておられまして、経済産業大臣として私は適役であったというふうに思っております。

 しかし、今回の問題が浮上したことにつきまして辞任に至ったと思いますけれども、予算委員会さらには議院運営委員会の筆頭理事等も務められましたので、これ以上審議をおくらせてはいけないという強い責任感からも辞任に至ったんだというふうに思います。

 河井克行前法務大臣は、酒の不当廉売を規制いたします法律の改正で一緒に汗を流した仲でございます。酒の安売り店が出現をしたことで、昔からある町の酒屋さんが次々に閉店をしてまいりました。それで、自民党の方では街の酒屋さんを守る国会議員の会というのが創設をされました。会長は田中和徳復興大臣、そして幹事長に河井先生、事務局長を不肖私坂本哲志が務めたところでありまして、最終的には、酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部改正ということで、これは平成二十八年に国会で成立をいたしました。特に、衆議院では全会一致でございました。

 法律の改正に当たりまして、河井議員は、豊富な法律知識と現場感覚でこの法改正を引っ張られておりました。法務大臣としても、私は、適材そして適所であったと考えております。

 しかし、これも、奥様がさきの参議院選挙に立候補された際の問題が報道され、法を守るべき立場の法務大臣として辞任をされたと思います。

 このように、私が接してきましたお二人は、見識あるいは人物ともに信頼できる方で、適任だったと思っているわけでありますが、二人の大臣の相次ぐ辞任は、やはり国民の皆様方に大きな落胆を与えたのだというふうに考えます。

 任命責任者であります総理の国民の皆様への丁寧な説明が求められるところでございますので、安倍総理からの御意見、御説明をお願いいたしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣がわずか一カ月の間に相次いで辞任する事態となりましたことにつきましては、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感をしているところでございます。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様への責任を果たしていく考えでございます。

 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことで国民の皆様の信頼回復に努めていく考えでございます。

 その上で申し上げれば、政治活動については、内閣、あるいは与党、野党にかかわらず、一人一人の政治家がみずから襟を正し、説明責任を果たすべきものであります。菅原大臣も河井大臣も辞任に際しての会見で、今後とも説明責任を果たす旨述べているものと承知をしております。今後ともみずから説明責任を果たしていかれるものと考えております。

坂本委員 これからお二人が説明責任をされていくものと思いますので、しっかりそれを聞き届けておきたいと思います。

 次に、台風、豪雨の災害についてお伺いをいたします。

 台風十五号、十九号、その後の豪雨は大きな被害を特に東日本にもたらしました。亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げたいと思います。

 今回の台風、豪雨によります被害の特徴は、中小河川が決壊をして泥水が家屋や工場、商店や農地に流れ込み、商売そのものができなくなったり農業が継続できないという状況になったことでございます。

 特に、泥を大量に含んだ濁流が流れ込んだところは後の始末が非常に悪いんです。私も、九州で何回か河川が氾濫し、その都度濁流に見舞われた、そういう経験がありますけれども、どんなに洗っても家屋の泥は取れません。機械は、泥が一回入り込んだものはほぼ使用不能になります。それはそのまま企業や商売の閉鎖、閉店、そして営農の廃止につながっていきます。被災者の再建へのモチベーションも下がります。経済活動や地域の活性化も失われ、ひいては地域の衰退が急速に進むということになります。

 三年半前の熊本地震を経験した私たちにとりまして、こういった状況の中で支援策として最もありがたかった対策は、業務や営農を再開できるようにするためのワンパッケージの支援策でございました。

 具体的には、中小企業につきまして、被害額の四分の三を補助するグループ補助金がどれだけ企業の倒産や閉鎖を防いだか、その効果ははかり知れません。農業におきましては、農業施設が倒壊したためにこれらに対する経営体育成支援事業が適用され、九割の補助がつきました。これによりまして営農を継続するモチベーションが非常に高まりました。観光でも、風評被害に苦しむ阿蘇が、旅費が割安になるプレミアム旅行券によってどれだけ助かったかわかりません。ホテル、そして旅館、営業が継続できたということであります。

 つまり、各省庁それぞれに被害状況別の細かな補助の積み重ね、これも必要なことでありますけれども、営業や営農をいかにしたら再開できるかという視点で、大くくりの支援制度がやはり欠かせないというふうに思います。

 今回も、地方の再生のために、中小企業にはグループ補助金の改善版を、そして農業者には営農再開のための農業版グループ補助金ともいうべきものをぜひお願いしたいと思いますけれども、農林水産大臣、そして経済産業大臣にお伺いしたいと思います。

 それからもう一つ。また、今回の特徴でございますけれども、犠牲になられた方々で、避難をしなくて犠牲になられた方、避難途中で犠牲になられた方、避難が少しおくれて犠牲になられた方、それも高齢者の方々が非常に目立ったということであります。

 これも、六年前の、九州北部豪雨、阿蘇の豪雨災害で私たちが経験したことでありますけれども、避難のタイミングや避難の手段が非常に難しいということであります。阿蘇の場合には、午前四時前から五時にかけまして、時間百ミリ以上の猛烈な雨がたたきつけるように降りました。消防団が戸をたたいて回り、避難を呼びかけても、聞こえない、もう避難の気持ちも薄れている。しかも、夜明け前であたりは真っ暗である、避難しようにもできない、そして、避難に対して消極的になる。結果的に避難がおくれ、土石流にのみ込まれた方々は二十人以上に上りました。

 一昨年、福岡の朝倉市を襲いました豪雨でも、避難を呼びかけても、夜であったり、また、高齢者の方々が自宅を離れたくないと言ったりで、市長からは、避難への説得が非常に難しいという場合があったというふうにお伺いをいたしました。

 避難については、暗闇の中では難しいし、雨が強く降り出したらもっと難しいし、そして、車での避難が適切かどうかも、判断は難しいものがあります。

 そこで、高齢化が進む中で、避難の方法や避難のタイミング、避難の誘導の仕方や避難の手段などで、更に検討をしておかなくてはならない事態になるのではないかというふうに思います。避難の問題について、新たな組織をつくって避難のことに対して協議をする、そういうことが必要だと思いますけれども、防災担当大臣にお伺いをいたしたいと思います。

 以上、農林水産大臣、経済産業大臣、そして防災担当大臣に、御答弁よろしくお願いいたします。

梶山国務大臣 今、坂本委員が述べられましたように、台風十五号、十九号、十月二十五日の低気圧による大雨と、立て続けに自然災害が発生をいたしました。

 経済産業省としては、災害救助法が適用された地域において被災した中小企業に対して、発災直後から、中小企業団体等による特別の経営相談窓口の設置、日本政策金融公庫による災害復旧貸付け、一般保証とは別枠で借入債務の一〇〇%を保証するセーフティーネット保証四号など、資金繰りや災害復旧のための支援を既に実施をしております。

 被災地の生活やなりわいを支援する施策パッケージについては、現在、政府内で取りまとめに向けた大詰めの調整を行っているところであります。この検討の中で、被災地の状況や要望を踏まえて、被災企業の一日も早い事業再開に向けた対策を早急に講じていきたいと考えております。

 具体的には、今お話のありましたグループ補助金を含め、被災した建物や設備の復旧に対する補助、設備、備品の修繕や販路開拓の支援、商店街のにぎわいを取り戻す再建の支援などでありますけれども、熊本地震への対応などを含め、過去の事例を参考に、手続、運用などに対して柔軟な対応もしてまいりたいと思っております。被災地に寄り添う幅広い支援策についての検討を進め、取りまとめを急いでまいりたいと考えております。

江藤国務大臣 三年半前に熊本で大変な地震を経験されました委員の御指摘、本当に、グループ補助金そのものが活用されて、農業の分野でも効果を発揮したということは承知しております。そういう御指摘をされるのはやはり御経験がなせるわざかなと、同期でありますけれども、そういうふうに感じました。

 私としても、一連の支援策を検討する中で、先生が御指摘されました経営体育成支援事業、今現在は強い農業・担い手づくり総合支援交付金というふうになっておりますが、この中の被災農業者支援型とこのグループ補助金の活用実績、これは過去九割というふうにおっしゃいましたけれども、比較して一体どうなんだということは省内でしっかり検討を実はさせていただきました。その結果、被災した施設の種類、それとか地域によってはグループ補助金の方が非常に有効性を発揮した、農林水産分野においてもですね。そういう事例も発見、確認をされたところであります。

 そこで、強い農業・担い手づくり支援交付金のいわゆる被災農業者支援型は、委員も御存じのとおり、十分の三という補助率が基本ではありますが、いろいろな被災者を回らせていただいて、今お話がありましたように、泥をかぶったコンバインとかトラクターとか、さらに、今回は大量の稲わらが流れて、機械の細部のところにまで稲わらがかみ込んでしまっていて、とても修理では私は及ばないというふうに思う現場をたくさん見てまいりました。

 そういうことを考えて、この十分の三の引上げは必須だろうというふうに考えております。これを引き上げることによって、総務省による補助の率も、十分の三にかかるのか、上げた率にかかるのか、地方の負担も減ってまいりますので、総合的に対策をまとめさせていただきたいと思っております。

 被災者の生活となりわいの再建に向けたパッケージ、これが今週中にも発表されますので、詳細についてはそこで発表させていただきますが、今、経産大臣からお話がありました中小企業庁のパッケージとも、グループ補助金とも連携をとりながら、しっかりと寄り添った支援策をまとめてまいりたいと考えております。

武田国務大臣 台風第十九号及びその後の豪雨災害による被害の全容は、まだはっきりと明らかになってはいないわけでありますけれども、本日七時の時点で九十四名の方がお亡くなりになられました。心から御冥福を祈りたいと思います。それほど大きな被害が生じたわけであります。

 今回の災害では、自宅で被害に遭われた高齢者が多かったこと、また、屋外、特に自動車での移動中に被災された方も多かった、このように聞いております。夜間や風が強い中での避難は危険を伴うために早目早目に避難いただくこと、また、日ごろから地域で助け合って避難する仕組みをつくっておくことが重要であろうかと思います。

 災害対策は不断の見直しが必要であり、避難勧告等の発令のタイミングや避難方法、避難場所等に関する実態を把握、検証した上で、今回の災害から学べる教訓を生かし、必要な対策を検討してまいりたいと存じます。

坂本委員 地域にとりまして、商売や農業をやめるというのが一番やはり私にとってはショックでございますので、本当に、やめなくていいようなパッケージ型支援、これをぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 避難につきましても、高齢化が進むにつれて、非常にやはり避難そのものが難しいということも考えられますので、早目早目の誘導と同時に、新たな避難のあり方、こういったものもやはり考えていくべきだろうというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 農林大臣におかれましては、行事があるということですので、ここで御退席していただいて結構でございます。

棚橋委員長 御退席どうぞ。

坂本委員 続きまして、日米貿易交渉につきましてお伺いをいたします。

 ことしの四月からスタートいたしました日米貿易交渉は、五カ月間の交渉を終え、九月二十六日に共同声明が出されました。

 今回の交渉で、私たちからの国民の皆さん方へのお約束は、TPPの水準を超えないということでした。このことに対しては、私はしっかりと守れたというふうに思います。私だけでなく、メディアや専門家からもそのような評価を受けていますので、約束が守れたということは、私は厳然とした事実であるというふうに思います。

 さらに、自動車の輸出に対しまして、アメリカは通商拡大法二百三十二条を持ち出して、自動車輸入の数量規制や大幅な関税引上げを主張することも危惧されましたけれども、このことにつきましてもクリアできました。

 これらの成功の要因は、まずは昨年九月の安倍総理、トランプ大統領の首脳会談の共同声明に沿って交渉が行われたということが大きいというふうに思います。共同声明で、農林水産物につき、日本の既存のEPAにおける市場アクセス水準を最大限とすると、しっかりとまず大枠を固めてもらいました。

 次に、農業団体の監視や、あるいは事業者、業界と霞が関官僚との連携によります優先順位を明確にしての戦略などが功を奏したというふうに思います。そして、交渉の最前線に立たれました茂木現外務大臣のタフネゴシエーターとしての存在も大きかったというふうに思います。

 特に、米を除外したこと、これは農家に大きな安心感を与えました。TPPでは、アメリカとは七万トンの輸入特別枠が設けられていたんです。これが除外されました。米の産地でありますカリフォルニア州が民主党の地盤であることから、トランプ大統領の関心が薄かったということを割り引いたにしても、米が削除されたことについては、農民のこの安心感というのは非常に大きいというふうに思います。

 さらに、牛肉の輸入につきましてもセーフガードが設けられ、豚肉の輸入につきましても、高価格部位には低い関税で、そして低価格部位では高い関税という差額関税制度を守ることができました。

 自動車は、さらなる交渉で関税撤廃という表現が盛り込まれ、具体的な期限は定められておりませんけれども、今後も交渉が継続されることになりました。自動車メーカーなどの業界も高く評価をしているところであります。

 ただ、心配な点が一つございます。それは、今後、牛肉につきまして、日本への牛肉輸出については、アメリカがオーストラリアに大きくおくれをとっております。そのために、オーストラリア牛肉、オージービーフに追いつき追い越せとばかりに、アメリカがかなりの攻勢をかけてくることが考えられます。

 このため、自動車の継続協議を人質にしてアメリカがセーフガードの拡大などを要求してくるのではないか、また逆に、牛肉のセーフガードを人質にして自動車の関税二・五%の撤廃までの道のりを大きくおくらせようとするのではないかというような危惧があります。とりわけ、トランプ大統領が来年の大統領選挙で劣勢を伝えられるというようなことにもなりますと、なりふり構わずに、アメリカの自動車業界向けに、また農業団体向けに、何らかのパフォーマンスをしてくるということも考えられないことではありません。

 そこで、これら、さらなる自動車交渉のセーフガード枠拡大などの要求に対しまして、どのような歯どめが仕掛けられているのか、また、その際にどういうふうに対応をしていくのか、直接交渉に当たられました茂木外務大臣にお伺いをいたしたいと思います。

茂木国務大臣 今回の日米貿易協定、坂本委員の方からも御指摘がありましたように、昨年九月二十六日、安倍総理とトランプ大統領の間の共同声明において、まず交渉の大枠をしっかり固めることができた。これが国益にかなう交渉を進める上で極めて大きかったと思っております。

 同時に、米がどうなるんだろうか、二三二条の追加関税、さらには数量規制、こういうさまざまな国内の懸念にもしっかり応える、こういう思いで交渉に臨んできたところであります。

 今回、日米貿易協定、そして日米デジタル貿易協定がまとまった後で、自動車の関税撤廃を含めた今後の交渉に関しましては、本年の九月二十五日の日米共同声明、この中のパラグラフの三番目にありますように、どの分野を交渉するのか、その対象をまず協議することとしておりまして、今後の交渉の内容は協議の中で決まっていくことになります。

 このうち、関税につきましては、さらなる交渉による関税撤廃、これが今回の協定に明記をされておりまして、明記をされました自動車・自動車部品を想定しておりまして、それ以外は想定をいたしておりません。

 また、牛肉のセーフガードにつきましては、交換公文で、牛肉のセーフガード措置がとられた場合に協議を行うこととされておりますが、これは、今後の牛肉の輸入実績等を踏まえて協議されるもので、協議の結果、これを予断するものではございません。

 このように、今回の協定では、牛肉のセーフガードの引下げと自動車の関税撤廃について、全く別々に規定というのが行われておりまして、その規定に沿って今後の交渉や協議を行ってまいりたいと考えております。

 今回の日米貿易協定、これまでの貿易交渉で常に焦点になってきました米につきましては、御指摘のように完全除外、そして、農産品については全て過去の経済連携協定の範囲内におさめるなど、我が国の国益に沿った、そしてまた日米双方にとってウイン・ウインな合意になっていると考えておりますが、今後も、我が国として、国益に反するような合意、これを行うつもりはございません。

坂本委員 自動車関税の問題と、それから牛肉のセーフガード枠拡大は全く別物である、それをお互いに人質にしてということはあり得ないというような大臣からの御答弁でございました。

 これから、関税撤廃に向けてしっかりと自動車につきましては交渉をしていただきたいというふうに思いますし、セーフガードにつきましては、私たち農林系としてもしっかり応援をしてまいりたいと思っております。

 次に、大学入試の英語試験、民間の英語検定を導入する、それが延期になったということについてお伺いをいたします。

 大学入試の際の英語教科につきまして、二〇二〇年度から民間試験を導入する大学入試英語成績提供システムというのが、二〇二四年度からに延期となりました。

 実施時期を五カ月後に控え、急遽の方針の変更は驚きでございます。制度に不満があれば、過ちを改むるにしくはなしという言葉もありますように、混乱を未然に防いだというふうに言えるかもしれません。

 しかし、仮に予定どおりに実施したとしても、多少の混乱はあっても、年を経るごとに改善されていき、読む、聞く、話す、書くの四技能を高める新たな入試制度ができ上がっていたかもしれません。

 どのような結果になったのかは誰もわからないわけでございますけれども、延期をしたことで、これだけ多くの皆さん方の関心を呼ぶということに結果的になったことで、もう一度振出しに戻り、英語についての入試のあり方を国民みんなで考えるという機会を得たということについては、これは正解だったのかもしれないというふうに思います。

 しかし、受験生や指導する教職員、また保護者、そして民間試験団体に戸惑いと混乱を与えたことは、これは事実でございます。このことにつきましては、萩生田文部科学大臣は十一月一日に、受験生を始めとした高校生、そして保護者の皆様へという謝罪の談話を発表されました。

 ただ、注意していただきたいのは、英語の民間試験の導入につきましては、今からもう三十三年以上も前、一九八六年の臨時教育審議会で答申をされております。

 今回の事態を受けて、今後、慎重に目配りをしながら対応していかなければいけませんけれども、やはりこれは長年の懸案でもございますので、前向きに取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それで、今回、どこで間違ったのか。経済的な不公平感、あるいは地理的条件の有利、不利、これは以前から指摘をされていました。採点の質や公平性の確保、これも言われていました。時間さえあればある程度解決ができていたというふうに思いますし、これからも、今後、政策的にカバーをしていくことはできますし、人材や予算を投入すればいずれも改善していける問題であるというふうに思います。

 今回の一番の計算違いは、民間が実施する民間のいわゆる検定試験に対して、どれだけ政府、文部科学省が介入できるかということではなかったのかというふうに思います。民間の事業を公の制度の中に取り込む際に、公の指揮命令そして監督権がどこまで可能なのかということだったんだろうというふうに思います。

 民間に任せられるものは民間にという考え方は、効率性そして実効性さらには経済性から、今後も進められてしかるべきものであると考えます。教育の分野だけでなく、農林水産業の分野や、政府が情報として入手をいたしましたデータの活用などで、民間への委託や民間活力の導入などは今後もその範囲を次第に大きくしていくだろうというふうに思います。しかし、民間に任せっ放しということになりますと、公的な事業が変形していきますし、不公平感や格差が生じてまいります。

 今回、英語民間試験団体には予想をはるかに上回る受験生からの申込みがあり、試験会場の確保や監督者の確保などで民間団体は悲鳴を上げていたというふうに聞きます。それでも文部科学省は民間に丸投げを決め込んだということであります。

 それは、民間の事業に文部科学省や各都道府県の教育委員会がどれほどかかわれるか、また、どれほど命令ができるのか、この民と公の根本的な課題が未整備だったために公あるいは民の連携がうまくいかずに、徐々に徐々に混乱の兆しを見せてきたというのが実情ではなかったんでしょうか。

 萩生田文部科学大臣は、今後、検討会をつくって一年間を目途に検討をし、結論を出したいと記者会見で述べておられました。

 まず、この公と民の関係をどのように整理していかれるのか、新たなルール形成が必要なのかどうか、そのことについてお伺いをいたします。そして、一年間の検討会の中で、どのようなものを柱に今後結論を導いていこうとされるのか、お伺いをしたいと思います。加えて、確実に一年間で結論を出すためには民間入試団体との綿密な話合いが不可欠であるというふうに思いますが、民間団体との話合いの場や新たな検討会をつくって協議をする、そういうことをお考えでしょうか。文部科学大臣の方針をお伺いいたしたいと思います。

萩生田国務大臣 大学入試の英語成績提供システムは、現時点において、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮など、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムにはなっていないという判断をし、来年度からの導入を見送り、延期をすることにいたしました。

 この間、この試験に向けて準備をされてきた受験生の皆さん、また、指導に当たった高校関係者、また、システムの導入に当たって同意をしていただいた大学関係者や民間の試験団体の皆さんを始め、多くの皆さんに御迷惑をかけたことは率直におわびを申し上げたいと思います。

 しかしながら、その決断に至るまでの中で、今、坂本先生も御指摘をいただきました、各大学の入学者選抜におけるこの四技能の活用を支援することを目的とする試験、システム、文科省が民間団体等の取組を十分に指導監督することができるような制度設計となっておらず、かつ、連携、調整が十分でなかったことから、各大学の活用内容、民間試験の詳細事項等の情報提供不足など、準備のおくれにつながることとなりました。

 今後の検討においては、システム導入が延期になった要因や導入に当たって指摘された課題について検証し、民間英語試験の活用も含めた英語四技能を適正に評価するシステムを国が責任を持って実施できる体制についてしっかりと検討をしてまいりたいと考えております。

 あわせて、今後設置する予定の検討会議の具体的な論点については早急に検討してまいりたいと思いますけれども、大学入学共通テストや各大学の個別試験の中での英語四技能評価をどのように評価をするのか、経済的な状況や居住地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なのかなどを柱として、高校、大学関係者や民間試験団体などの意見も聞きながら、今後一年を目途にしっかりと検討してまいりたいと思います。

 その際、システム導入が延期となった要因や導入に当たって指摘された課題についても検証し、民間英語試験の活用も含めた英語四技能を適正に評価するシステムを国が責任を持って実施できる体制についてしっかりと検討してまいりたいと思います。

坂本委員 済みません、もう一つちょっとお伺いしておきます。

 一年間という期限を切られて、そして結論を出すというふうに言われました。一年間ということを決められた理由、そしてその中でどういうことを盛り込んでいくかというようなことをもう一度御答弁いただけたらというふうに思います。

萩生田国務大臣 さまざまな課題がこの間、浮き彫りにされました。私自身も、就任以来、この制度について、いろいろ問題があるけれども、しかし、一つ一つ解決をして何とか実施にこぎつけていきたい、既定の路線に沿って前に進めていきたいというもので、頑張りました。

 先生から御指摘があったように、確かに予算や人的な支援をすることでカバーできることもありますけれども、それを今から与野党の先生方に御了解をいただくとすれば、当然、年度末までかかってしまうことになります。四月から試験が実施される中で、果たしてその時間を有することができるのかということも逡巡をしてまいりました。

 決定的に、やはり制度を変えていかなきゃいけないなと思ったのは、まさしく先生の御指摘があったように、今回の制度というのは、大学入試センターとそれを受ける各六団体の皆さんが対等な立場で協定という形で申合せをしました。試験センターの方から何かをお願いすることはできるんですけれども、それに対してきちんと応えなきゃならないという義務はないわけですから、例えば、経済的に困難を抱えている受験生に減額をしてもらいたいということ、あるいはできるだけ近くで試験会場を確保してほしいということは繰り返しお願いはしましたけれども、実際のところ、民間の皆さんにとっては、会場をふやしていくすべというものがなかなかなかったんだと思います。あらかじめどの程度の受験生が受けるかわからない場所に大きな会場をあらかじめ確保するということは、なかなか民間の感覚ではできなかったと思います。

 あるいは、減額についても、先ほども申し上げたように、予算などで応援をすることが可能であれば多分このシステムは前に進むことができたんだと思いますけれども、実際には、ある団体などは五%の減額をしてくれましたけれども、試験の受験費用から考えますと、六千円の五%ですから、わずかに、言うならば三百円ということになります。そのためには課税証明書をとらなきゃならない。市役所で二百円払って証明書をとって、八十円払って送らないと、この減額が受けられない。実質受けられる減額は二十円ということになりますので、これではなかなか経済的に困窮された方たちへの応援にはならないという判断に至りました。

 決して団体の皆さんが悪いのではなくて、そういうことを、結果として前に進めるだけのシステムをしっかり持たないままここまで来てしまったことに私は大きな原因があると思いますので、これは、期限を切って、一年間でしっかりと、問題をもう一度しっかり検証し、また、課題を洗いざらい出して、そして改めて民間の皆さんとも協力をしながら、この試験が、これは全ての受験生に対してひとしく受験ができる環境というものをつくっていくためにしっかり頑張ってまいりたい、こう思っておるところでございます。

坂本委員 大臣おっしゃるとおりだと思います。

 民間団体の方もなすすべがなかった、非常にやはり困惑していたということで、それで、当初七団体だったものが一団体それから抜けるというような事態にもなったと思いますので、十分な制度設計をこの一年をかけて行っていただいて、そして、最終的には、あのとき延期をしてもう一回制度設計をやり直してやはりよかったと言われるような英語についての大学の入試制度にしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

 続きまして、首里城のことにつきましてお伺いをいたします。

 十月三十一日未明でございます、沖縄首里城が炎上をいたしました。朝のテレビで焼け落ちる首里城正殿の映像を見ながら、以前読んだことのある本の一節を思い出しました。その本は、石光真清という熊本出身の軍人が書いた「城下の人」という、熊本城が炎上するときのことを書いた手記でございます。この「城下の人」というのが、その復刻版でございます。

 明治十年二月半ばでございますけれども、薩摩の西郷軍が二万五千人の大軍を率いて熊本に迫っているという情報が広がりますと、熊本城下は騒然となります。そのような中で、二月十九日午後三時前ぐらいでしょうか、突然、熊本城天守閣から火の手が上がります。当時十歳でありました石光真清がその光景を後に手記として書き、そして遺族の方がその手記を昭和十八年に書物として出版をされました。一九五八年、昭和三十三年には、この本は毎日出版文化賞も受賞をしております。迫真の記述がございますので、少し読ませていただきたいと思います。

 お城に火がついたぞと叫ぶ声が聞こえてきた。おお炎々と燃える天守閣。窓からすさまじい火炎を吹いて、強風が黒煙を竜巻のように、空高く巻き上げ、城下の町々へ火の粉を降らしている。強風にあおられて火勢はますます募るばかりである。しばらくすると天守閣全体が、一つの火の塊となって昇天するかのようである。みんな、ともに泣いているのである。中には拳で涙を拭いながら、おいおい声を上げて泣いている立派な士族もある。道に土下座して合掌し、念仏を唱える老人もあれば、土下座したまま立つ気力もなくなって、恐ろしいことでございますと身を震わせている者もある。父も泣いた、私も泣いた。弟の次太郎も大声を上げて泣いた。あふれる涙で曇る目を開いて、次第に焼け落ちていく天守閣を眺めていたという、これは断片的でありますけれども、今読ませていただきました。沖縄の皆さん方も、これと全く同じような、そういう感情をお持ちだったというふうに思います。

 お城といいますのは、地域の、地方のシンボルであります。心の支えでもあります。それが焼け落ちるという姿を目の当たりにするということは、まさにみずからの心が、みずからの体が焼かれていくのと同じ気持ちになるということであります。

 沖縄の方々、県民の皆さん方のためにはもちろんでございますけれども、琉球王朝の存在をしっかりとやはり知らしめるために、また、地方創生や地域の活性化のためにも、国が強力に支援をして、一日も早い再建を果たすべきであると考えております。

 安倍総理にその決意をお伺いをいたしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 ただいま坂本委員から、西南戦争の際に熊本城が焼失したときの熊本の方々の気持ちについて述べていただいたところでございますが、それぞれの地域にはそれぞれの地域の誇りがあるんだろうと思います。常にそこにある、見ることができる、あるいは、ふるさとに帰ったときに、ああ、帰ったんだなと、ほっとする象徴というものがあるんだろうと思います。

 首里城は、沖縄の皆さんが大切にしてきた沖縄の誇りとも言える極めて重要な建造物であります。今回の火災による焼失を受け、けさ、第一回首里城復元のための関係閣僚会議を開催し、私から、関係大臣を中心に、政府一丸となって首里城の復元に全力で取り組むこと、そして、観光振興など地元のニーズに対応した施策を推進することを指示したところであります。

 首里城が一日も早く復元できるよう、沖縄県や地元の方々の御意見を伺いながら、必要な財源を含め、政府として責任を持って全力で取り組んでまいります。

坂本委員 ぜひ、これは世界遺産でもございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思いますし、関係閣僚会議を早急に開いていただいたということは何よりも朗報であるというふうに思います。

 この一カ月間、私たちは令和の宮中行事に幾度となく出席をさせていただきました。穏やかな令和の幕あけというふうに言いたいところでございましたけれども、二閣僚の辞任、あるいは台風十五号そして十九号、そして豪雨、さらには首里城の炎上ということで、多事多難な面もあると思います。

 しかし、こういうときだからこそ、私たちは、しっかりと連携を組んで、政治が主導権を持って、そして一つ一つを解決していく、その気概が必要であるのだろうというふうに思います。

 私たち自民党としても、これから全力を挙げて、大きな課題に取り組み、国民の皆さん方に安心感を与えられるような、そういう活動をしてまいることをお約束申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて坂本君の質疑は終了いたしました。

 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。

 私からも、まず、二閣僚の辞任について安倍総理にお伺いをしたいと思います。

 去る十一月二日はラグビーのワールドカップ決勝が行われまして、見事、南アフリカが優勝をいたしました。日本、チーム・ジャパンはベストエイトに進出をし、南アフリカに負けはしましたけれども、このチーム・ジャパンの戦いは、多くの国民の皆様に勇気とそして元気を与えてくれた、こう思います。

 また、学術界におきましては、吉野彰先生がノーベル化学賞を受賞されまして、朗報を届けていただきました。私どもも、公明党として御講演を拝聴する機会に恵まれましたけれども、人生の大先輩として、課題の多い現代社会ではあるけれども、その上で明るい未来への展望を語ってくださいました。

 また、たび重なる台風被害の中で、必死に被災地の皆様も立ち上がろうと努力を重ねておられます。そして、行政各部門も、災害復旧を始め、諸課題の克服に向けて職務の遂行に邁進をしてくれている、こう思います。

 皆がそれぞれの立場で必死に闘っている。そうした中、一週間に二閣僚の辞任というこのたびの事態は、怒りを通り越え、あきれ、そして政権与党の一員として極めて残念であります。

 建設は死闘であり、破壊は一瞬であります。民、信なくば立たずとの言葉もございます。内政、外交の課題は依然山積をしており、内閣の代表者たる総理は、謙虚に反省をし、着実に政策を進めていただく責務がございます。日本一国のリーダーとして、また任命権者として、きょう、この国会での予算委員会をごらんになっている国民の皆様に向けて、率直な現在の心情をお伝えをいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣がわずか一カ月余りの間に相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者として責任を痛感しております。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くしていくことで国民の皆様への責任を果たしていく決意でございます。

 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことにおいて、国民の皆様の信頼を回復をしていきたい、このように考えております。

伊藤(渉)委員 ぜひとも、なさなければならない仕事は山積みでございます。そのためには、これまで安倍総理が行ってきたさまざまな結果の上にさらなる課題克服を重ねていかなければなりませんので、一層引き締めて、内閣のリーダーシップをとっていただきたい、こう思います。

 続きまして、大学入試についてお伺いをしたいと思います。

 この週末、私も現場を歩かせていただきまして、一言で言えば、特に受験を控えた子供たちからすれば、ちゃんとしてくれよ、こういう話であります。高校生からすれば、文部科学大臣というのはもう雲の上の存在で、まさかこういうことになるとは思っていないし、ちゃんとやってくれているものとある意味信じて、自分たちの未来のために頑張っておられました。

 この英語四技能、聞く、話す、読む、書く、これを伸ばしていくという方向性については、これは異論を唱える人はほぼいないだろうと思います。

 その上で、一つは地域差が大きいこと、もう一つは経済的負担が大きいことなどの課題が指摘をされ続けておりました。

 こうした指摘を踏まえて、現段階で、萩生田大臣は、就任直後ではありますけれども、この英語民間試験の実施見送りを決定をされたことは、ぎりぎりのところで一定の評価をするものだと思います。

 二〇一七年に複数の民間試験導入を決定してから約二年、さまざまな議論の中で、実施を危ぶむ声もございました。それでも、国公私立大、短大、千六十八校のうち、約六割に当たる六百二十九校が試験の活用を予定をしておりました。そして、いよいよ、十一月一日、共通IDの申込みが始まるその日に、民間英語試験活用を延期、再検討という決定がなされました。

 繰り返しになりますけれども、入試を控えたデリケートな時期にある受験生や教育現場に余計な心労をかけたことは否めませんし、なぜここまで結論が出せなかったのかと、行政の信頼性の低下に直結する課題であります。

 大臣の会見によりますと、二〇二四年度、令和六年度の実施、すなわち、新学習指導要領で初めて実施をする入試に向けて、文科大臣のもとに新たな検討会議を設置し、今後一年を目途に結論を出すとされております。つまり、四年間ずらしまして、一年後に結論を出すということでありますので、新たなこの新制度で受験をされる方の立場に立てば、準備期間は三年間設けられるということになります。現在の中学一年生の子供たちから始まる可能性があるということになろうかと思います。

 そこで、まず、重ねてお伺いしますけれども、なぜこのような事態に陥ってしまったのか。

 システムの導入を前提に準備を重ねてきた高校生や高校関係者、大学関係者、民間試験団体に対して、今回の判断や今後の方針等について丁寧に説明をしていただきたい。また、システムの導入が延期されることとなった経緯や要因をしっかりと検証もしていただきたいと思います。

 その上で、再三申し上げますけれども、二度とこのような混乱を招かないように、大学入学者選抜における英語四技能の評価のあり方について今後一年をめどに検討するに当たっては、高校生、高校関係者、大学関係者の意見を聞きながら、どこまでも受験生を第一とする立場に立ち、受験生が安心して受験できるような仕組みとしていただきたいと思います。

 特に、家庭の経済状況が厳しい方や、地方に居住をする方、また障害のある方、社会的養護の対象の方、また社会人が受験する際の配慮も必要になってくると思いますけれども、こうしたことに十分留意して万全の体制を整えていただきたいと思いますけれども、萩生田文部科学大臣の答弁をお願いいたします。

萩生田国務大臣 大学入試において英語四技能評価の活用を支援することを目的とする大学入試英語成績提供システムについては、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なものになっていないなど、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムになっていない、こう判断し、来年度からの導入見送りを決断をしたところでございます。

 今回の判断や今後の方針等について、システムの導入を前提にこれまで準備を重ねてきた高校生等受験生やその保護者、高校関係者、大学関係者、民間試験団体に対して御迷惑をおかけしたと思っております。あわせて、このことにつきましては、丁寧に説明するとともに、延期となった経緯や要因をしっかり検証することが不可欠だと考えております。

 先生から詳しくという御指示がありましたので幾つか例示を示したいと思うんですけれども、私も、この居住地域やあるいは経済的困難を抱えている人が、例えば、自分が住んでいる県内でAという試験を採用して大学入試を考えていて、その準備にここまで積み上げてきたけれども、九月末に発表した大学の学部の一覧を見る中で、学校を一校しか受けないということであればその方法もあったと思うんですけれども、複数の生徒が複数の大学を滑りどめ等も含めて受けることになると思います。一と二という大学はその今までやってきたAというシステムで受験ができたとして、しかし、三つ目の大学を受けたい、こういう意思があったときに、その三つ目の大学はAではなくてDというシステムしか採用していないということが公表されていますとDを選択せざるを得ない、こういう状況になります。

 自分の県内で試験が受けられると思ったAではなくてDを選んだことで、例えば、交通不便地域に住んでいる方は泊まり込みで試験を受けなきゃならない、そのための宿泊費用ですとか交通費がかさむ、そもそも試験代金が二回で一万二千円程度で済むと思っていた人が五万円以上の負担をしなきゃならないということが結果として出てくることが明らかになりました。

 これらをしっかりサポートできる方法として、財政的な支援など、システムはあると思うんですけれども、それをこの間にやるとなれば年度末までどうしても時間がかかる。もう目前に迫った受験生にとって、この数カ月を、自分がどこで、どういう金額で、いつ試験が受けられるのかもわからない状況で当日を迎えるということは、私は、受験生の判断でとてもこれは耐えられるものではないという決断をしました。

 あるいは、残念なんですけれども、インフルエンザによって二回目の試験が受けられなかった子供たちへの救済はどうなるのか、あるいは、クラブ活動で頑張ってきて、十月に国体に参加することになって当日試験が受けられなかった子たちの救済はどうなのか、いろいろなレアケースを文科省の中でも書き出しましたけれども、残念ながら、相手もいることですし、また、大学の判断も求めなきゃならない中で、明確な救済方法がないということも明らかになったところでございます。

 そもそも、大学センターと民間の試験団体の間は、言うならば協定という形で、相対する協定という形で約束をしていますので、文科省が指示をしたくても、命令をしたくてもそのことはできない、こういうシステム上の欠陥も明らかになってまいりました。

 このような状況の中では、安定した試験を続けて行っていくということは私は難しいというふうに考えて、一度立ちどまって、制度の全面的な見直しを皆さんとともに取り組んでまいりたいと思っています。

 四技能の大切さは十分皆さんが御理解いただいていると思います。どのように評価をしていくのか、できるだけ公平でアクセスしやすい仕組みはどのようなものなのかといった点について、私のもとに検討会議を設けて、今後一年を目途に検討し、結論を出したいと思います。

 その際には、御指摘をいただいたとおり、高校生や高校関係者、大学の関係者の意見を聞きながら、受験生を第一とする立場に立って、家庭の経済状況が厳しい者、地方在住者、障害のある者、社会的養護の対象者、社会人が受験する際の配慮等に十分留意をしながら、受験生が安心して受験できるような仕組みとすることができるように検討してまいりたいと思います。

伊藤(渉)委員 大臣、丁寧な答弁ありがとうございました。

 一年といっても、本当に短いぐらい、多分、多岐にわたる検討が必要になると思います。ぜひ、萩生田大臣のリーダーシップのもとで、子供たちが安心して受験ができる体制を整えてあげてほしいと思います。

 もう一問お伺いをします。

 これは、二〇二〇年度から開始をする大学入学共通テストについて、これもまだ御心配の声がありまして、もう大臣も御存じのとおり、記述式問題の導入についてであります。

 一つは、記述式ですので、採点の質が担保ができるのかどうか、もう一つは、一次を受けて二次の間に受験生は自己採点をするんですけれども、この自己採点がちゃんとできるのだろうか、つまり、それで二次を決めていきますので、そこに対する不安、懸念材料が、これは現時点でもまだ指摘をされております。

 高校生などの受験生やその保護者等の理解が広く得られるよう、これはもう来年、二〇二〇年度の話ですから、その出題や採点方法等に関する適切で速やかな情報提供、まずこちらもしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、大臣の答弁をお願いいたします。

萩生田国務大臣 大学入学共通テストにおいて、新たに国語と数学で記述式問題を導入することとしておりますが、課題との御指摘の採点の質の担保については、早期からのセンターと採点事業者の間における採点基準のすり合わせや、適正な試験等による質の高い採点者の確保、必要な研修プログラムの実施、複数の視点による組織的、多層的な採点の実施、高等学校の協力を得て採点過程を検証し一連のプロセスを改善するための準備事業の実施、また、自己採点の問題につきましては、正答の条件に基づく採点の仕方や正答の条件についての考え方に関する参考資料を年度内を目途に作成し、高等学校などに周知をしてまいりたいと思います。

 現時点で指摘されている課題を慎重に検討し、大学入試センターと協力しながら必要な措置を講じてまいりたいと思います。

 また、大学入学共通テストにつきましては、これまで文部科学省は、大学入試センターのホームページ、各種説明会等を活用して情報の周知を図ってまいりましたが、今後、大学入試センターとも連携を密にして、受験生を始めとした高校生や保護者などに対して、より一層丁寧に、わかりやすい情報提供に努めてまいりたいと思います。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 もう今はインターネットの中にさまざまな情報があふれます。そして、今大臣がおっしゃっていただいたような、まさに文部科学省が責任を持って取り組んでいる、そういう情報がなかなか子供たちにきちんと届きません。しつこいぐらいに正しい情報を流していただいて、本当に安心して受験ができる、そういう体制をぜひとも構築していただきたい、こう思います。

 続きまして、私からも、首里城の再建に向けて御質問を安倍総理にさせていただきたいと思います。

 十月三十一日午前二時四十分、沖縄県那覇市、世界遺産に登録をされた首里城から火災が発生をし、城の中心である正殿、そして北殿、南殿が全焼するなど、甚大な被害となっております。

 首里城は沖縄県のシンボルであり、県民にとっては聖地でもあります。この首里城の焼失は、沖縄県のみならず我が国及び地域の宝、重要文化財の喪失のみならず今後の経済や観光などへの影響が心配をされております。この悲報は、日本のみならず世界も駆けめぐっております。

 ある子供は、友達みたいなものがいなくなって悲しいと、小学校ぐらいの子だったと思います。そんな子供までもがそんな気持ちになる、そんな大事な首里城が焼け落ちてしまいました。

 三十年以上かけて復元をしてきた、沖縄のアイデンティティーにつながる文化財であります。必ず復元をさせるとの決意で、全力で御支援をお願いしたいと思います。

 つきましては、出火の原因の究明や首里城の防火設備、体制等の検証に全力を挙げ、再発防止に努めるとともに、首里城は沖縄の代表的な観光地であることから、正確な情報発信とともに、今後の風評被害対策はもとより、観光支援策や周辺地域等への適時適切な支援策を講じ、関係省庁が連携し、今後の復元等も含めた方向性を示し、我が国の英知と技術を結集して早期再建に総力を挙げていただきたいと思いますが、安倍総理大臣の答弁をお願いします。

安倍内閣総理大臣 首里城は、沖縄の皆さんにとって大切な、沖縄の皆さんの誇りとも言える、極めて重要な建造物であります。

 今回の火災による焼失を受け、けさ、第一回首里城復元のための関係閣僚会議を開催し、私から、関係大臣を中心に政府一丸となって首里城の復元に全力で取り組むこと、観光振興など地元のニーズに対応した施策を推進することを指示したところであります。

 火災の原因等につきましては、現在、消防及び警察において調査中でありまして、政府からも現地に職員を派遣し、技術的支援を行っています。

 御指摘のとおり、首里城は、年間約二百八十万人の方が訪れる、沖縄を代表する観光地でもあります。関係機関と連携しながら、首里城公園の開園情報等に関する正確な情報発信を行うなど、適切な対応策を講じていく考えであります。

 首里城が一日も早く復元できるよう、沖縄県や地元の方々の御意見も伺いながら、必要な財源を含め、政府として責任を持って全力で取り組んでまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 総理のそうした一言一言が、首里城を失って悲しい気持ちを抱いている皆様の光になると思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。我々もサポートを全力でしてまいります。

 最後に、たび重なる台風被害等への対応について御質問をいたします。

 この台風十九号等による被害は、昨日の八時時点で、死者九十四名、負傷者四百六十一名、住宅被害約八万六千棟、今も避難生活を余儀なくされておられる方々が、福島県内の約千三百名の方を始め、全国で約三千百名。

 改めて、今般の台風被害等でお亡くなりになられた皆様の御冥福を祈り、被災をされた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 私ども公明党も、この十九号の対策本部として、石井啓一本部長を中心に、先日、安倍総理宛てに十九項目にわたる、令和元年台風十九号等から復旧復興に向けた要望を提出をさせていただきました。その中の一部について、武田防災担当大臣に御質問させていただきます。

 一つは、避難生活が長期化をしてきておりますので、安全と安心の避難所の体制の整備ということで、細かいことですけれども、高齢者や障害者、女性やお子様を始めとするさまざまな被災者に寄り添っていただきたい。特に、被災地を訪れたときに、私ども、女性議員が一緒に行くと、やはり女性にしか話せないことがありまして、そこでその情報も大臣にもお届けさせていただいておりますが、女性スタッフをできれば各避難所に配置をしていただきたい。そして、多様なニーズにきめ細かく支援策を講じていただきたい。

 もう一つは、被災者の生活支援、生活再建の支援についてですけれども、被災者に対しては、避難所、住宅を問わず、生活環境を把握して、必要な物資の提供及び環境改善に努めていただきたい。

 そしてもう一つは、早期の住まい確保と被災家屋の修繕に対する支援ということで、これも再三にわたって委員会等でも御質問をいただいていると思いますけれども、みなし仮設の早期確保、具体的には公営住宅、民間賃貸、雇用促進住宅などの空き家、空き室の活用並びに応急仮設住宅の建設を早急に実施をしていただきたいと思いますけれども、武田防災担当大臣の御答弁をお願いいたします。

武田国務大臣 まずは、今般のたび重なる災害に対する御党の対処、対応の御尽力、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 避難所の生活改善、環境の改善というものは、これは極めて重要でありまして、委員御指摘のように、我々も、大臣政務官が今井政務官、女性の政務官でありますので、我々が避難所を視察する際にも同行を願って、女性の観点からさまざまなニーズというものを引き出してもらって、少しでも、避難所で暮らす、不自由な生活を余儀なくされている方々のお役に立てるべきと思って、我々も活動を展開しておるわけであります。

 避難所の運営についてでありますけれども、被災者による自治的な運営に早期に移行することとしておりまして、避難所運営ガイドラインにおきまして、平時から女性がリーダーシップを発揮しやすい体制を確立することを各自治体に周知をしておるところであります。

 また、今回の台風第十九号に伴う災害におきましては、災害救助法が適用された自治体に対して通知を発出し、必要に応じ、間仕切りパーティションや暖房機器等を整備し、プライバシーの確保や寒さ対策などの生活環境の改善を講じるように周知をいたしております。

 さらに、被災地のニーズや課題を把握し、哺乳瓶、粉ミルク、液体ミルク、紙おむつ等のプッシュ型支援を実施するなど、女性や子供等にも配慮した避難所の生活環境の整備を図っているところであります。

 引き続き、被災者のニーズを把握しながら、きめ細やかな支援というものに取り組んでまいりたいと思っております。

 また、仮設住宅ですか。(伊藤(渉)委員「はい」と呼ぶ)自宅を失い、避難された方々ができるだけ早く公営住宅また仮設住宅などの安定した住居に移行し、安心した生活を取り戻せるよう、住まいの確保に努めていくことは大変重要であると考えております。

 現在、被災自治体におきまして、住まいに関する意向確認が進められており、被災者の多様なニーズを踏まえた住まいの確保に向けた準備が進んでいることと承知をいたしております。

 具体的には、十一月六日の時点で、賃貸型応急住宅につきましては、九つの被災自治体において賃貸型応急住宅の受け付けを実施しており、公営住宅等につきましては、現在までに約一千百八十七戸の入居が決定されているほか、建設型応急住宅につきましては、宮城県、茨城県、長野県におきまして、四市町で百七十一戸、建設準備に着手していると伺っております。

 また、特に今回の被災地では、厳しい気候の中でも安心して生活できる応急仮設住宅を供与することが必要であると考えているところであります。

 被災地の声も伺いながら、住まいの確保に向けて全力で取り組んでまいりたい、このように思っております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 大臣の一つ一つの打っていただく手がやはり被災をされた皆様へのエールになりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 もう質問時間が切れてきましたので、お願いだけ申し上げて終わります。

 こうした被災からの復興復旧の取組には、どうしてもお金が必要であります。予備費の活用はもとより、一日も早い補正予算の指示を総理にぜひお願いをしたいと思います。

 またさらに、現在、防災、減災、国土強靱化の取組を進めておりますけれども、さまざまな学会でも指摘をされておりますとおり、こうしたインフラは、災害が起こる前に投資を行った方がトータルコストとして下がるということが学術的にも評価をされております。そうした点も踏まえて、インフラの老朽化対策など、今後、令和二年度以降の予算においても十分配慮をしていただけますことをお願い申し上げ、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、渡辺周君。

渡辺(周)委員 国民民主党の渡辺です。

 この臨時国会を機に結成された新会派、共同会派を代表して質問をいたします。

 質問に先立ちまして、さきの台風十五号、十九号、豪雨災害で亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げ、被災された全ての皆様にお見舞い申し上げ、私どもも一日も早い復旧復興に向け全力を挙げることをお約束をいたします。

 さて、これまで私ども野党は、通常国会で予算案が採決された三月一日以降、予算委員会の集中審議、閉会中審査を再三求めてまいりました。言うまでもなく、国家の運営は国家予算をもとに成り立っており、その執行状況を常に見きわめる責務があります。

 にもかかわらず、与党は何と、総理、どれぐらい開かなかったか御存じですか。二百二十二日間、おおよそ七カ月以上も、予算執行状況の質疑、あるいは国の内外の大きな問題について総理出席のもとで質疑を求めても、与党は予算委員会を開催をしませんでした。

 今閣僚となられた当時の予算委員会の筆頭理事は、与党は田中和徳筆頭理事でございました。理屈にもならない理屈を並べて、予算委員会の開会要求をことごとく断ってまいりました。大変遺憾な状況でございました。

 今回開かれたこの予算委員会は、本日の予算委員会は、閣僚の連続辞任という極めて異例な状況下で総理の説明を求める、説明責任を果たしていただく、極めて異例な状況下での開催となります。いわば、非常時の予算委員会であります。

 そこで、まず総理にお伺いをいたしますが、組閣から二カ月もたたないうちに、一週間で二人の主要閣僚が立て続けに辞任をされました。

 菅原前大臣が辞表を出されたのは十月の二十五日の朝でございました。その日は、私どもも出席をして、皇居で饗宴の儀が開催されておりました。菅原大臣は、当日欠席をされました。

 皇居でこの喜ばしいお祝いの儀式が行われている日に、欠けたと、あるいは欠けるということでもあってはならない事柄でありまして、ましてや、その日のうちに新大臣の認証式が饗宴の儀の後に行われました。今回のまず菅原大臣の辞任については、まさに国民がことほぐこの一連の皇室行事の中で行われたということを鑑みても、大変重大なことでございます。

 総理は、組閣時に会見で何とおっしゃっていたか。令和の時代の幕あけにふさわしいこの布陣をしいたということを声高らかにおっしゃっています。令和の時代が幕をあけて初めてとなる今回の改造は、新しい時代の国づくりを力強く進めていく、そのための布陣を整えましたとおっしゃいましたけれども、新天皇陛下に、相次ぐ辞任で、認証式を二度も御負担をかけたということだけでも大変な重大な事案でございます。

 先ほどから総理の任命責任について、与党議員からも総理の説明責任を求める声があります。改めてここで、総理、このような重大な事態に至ったことにつきまして、どのように責任をとろうと、どのような責任を感じていらっしゃるか、まずお伺いいたします。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣が就任からわずか一カ月余りで相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感しております。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様に対する責任を果たしていく考えであります。

 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことで国民の皆様の信頼回復に努めていきたいと考えております。

渡辺(周)委員 今総理はそのように御答弁になりましたけれども、総理、先ほどちょっと申し上げた、九月十一日の組閣時の記者会見で、今申し上げたように、令和の時代が幕をあけて初めてとなる今回の改造は、新しい時代の国づくりを力強く進めていく、そのための布陣だといって、あわせて、安定と挑戦ということを声高に叫んでいるわけであります。

 しかし、そのときの就任時の会見を見ますと、昨年十月二日の組閣のときには、適材適所という言葉を二度使われているんですが、今回の組閣については、適材適所という言葉がなかったんです。総理ははなから適材適所ではなかったと、不承不承の実はこれは組閣だったのではないかというような声もありますけれども、総理、そこは適材適所だと思っていらっしゃって任命されたんですか。

安倍内閣総理大臣 今回の組閣につきましては、ことしは七月に参議院選挙が行われたわけであります。幸い、私ども与党、過半数以上を獲得をし、勝利を得ることができた。国民の皆様から力強く政策を推進せよとの支持をいただいた、こう考えております。

 その上において、そうした政策を前に進めていく上において、このたび内閣を改造したところでございまして、もとより、それぞれの任にふさわしい人物を任命したところでございます。

 今御指摘のございました菅原大臣につきましても、党の経産部会長や経済産業副大臣を既に経験をしているところでございます。また、河井大臣につきましても、法務副大臣を務めるとともに、議連などを通じて法務行政に長らく携わってきた方でもございました。

 その観点から、適材適所という観点から大臣に任命させていただいたところでございますが、こうした結果となったことについては、もとより、大臣を任命したわけでございまして、こうした結果になったことについては、責任を痛感し、国民の皆様におわびを申し上げたいと思います。

渡辺(周)委員 先ほど、自民党の坂本委員からも説明責任という言葉がございました。

 菅原前大臣は、十月二十五日、饗宴の儀のありました日の朝に辞表を提出されました。その前日に、二十四日木曜日に、御自身の公選法違反の疑いありと報じられた週刊誌が出た日の夕方に、テレビカメラの前で、あす説明しますということをおっしゃったわけですね。そして、予算委員会の中でも、最初に報じられたさまざまな過去のリストの問題について、菅原大臣は、調査中として明言を避けてきました。御本人は、その調査の結果でありますとか、あるいは何らかの説明をするつもりだったのかどうか、その点について白黒まだついていないんですね。

 それで、辞任の理由というのは、経済産業行政の停滞があってはならないということを理由におやめになった。御自身が法に触れるようなことがあったか否かということについては一切触れぬまま、そのまま今に至っております。現在のところ真相が不明なわけですから、御自身の不名誉なこの報道に白黒つける意味でも、公の場での説明が当然必要だというふうに考えます。

 実は、昨日から、この当委員会で、おやめになった二人の大臣の、ぜひ参考人としてこの場に来て、公人としてぜひとも説明をしていただくためにも参考人として出ていただけないかということを野党側から申し入れました。しかし、与党側から、過去に例がないからお断りするといって、昨日もきょうも拒否をされております。

 官房長官は記者会見で、この菅原前大臣の事案が報道されたときに、御自身の言葉で必要な説明をすべきだというふうに会見でおっしゃっていますけれども、このお二方についてはぜひとも公の場で説明をいただきたいと思いますが、御自身の言葉で必要な説明をすべき、この点についてお考えは変わっていませんか。

安倍内閣総理大臣 政治活動等あるいは政治資金の問題等について指摘があったときには、これは内閣にいる者であろうとそうでない場合であろうと、与党、野党かかわらず、みずから政治家として説明責任を果たしていくべきものであろうと認識をしております。これは渡辺委員も同じなんだろう、こう思うところでございますが、お二方とも、みずから説明責任を果たしていかれるもの、このように考えております。

渡辺(周)委員 総理はそうおっしゃいましたけれども、御自身の言葉で必要な説明をすべきとされた菅官房長官、いかがですか。

菅国務大臣 私は、常日ごろから、政治活動については、内閣、与党、野党を問わずに、一人一人の政治家がみずから襟を正して説明責任を果たすもの、こうしたことを申し上げております。

 菅原大臣、河井大臣も、辞任に際しての会見で、今後とも説明責任を果たす旨述べていたことを承知しております。今後とも、みずから説明責任を果たしていかれるものと考えます。

渡辺(周)委員 閣外には去ったわけですけれども、総理、官房長官の今の答弁から、やはり何らかの形で説明責任を果たすように促すというようなお考えはございませんか。

安倍内閣総理大臣 先ほど官房長官から答弁をさせていただきました。お二人とも、説明責任を果たしていく旨、会見で既に述べられていると承知をしております。政治家一人一人が、まさに国民によって選ばれたその責任の重さをかみしめながら、当然、御自身の責任と自覚において説明されるべきもの、このように考えております。

渡辺(周)委員 総理は、自由民主党の総裁として、内閣にあっては、大臣の辞任によって国政を停滞させているということを考えれば、自民党総裁として、やはり所属の国会議員に対して、閣外に去ったけれども、もし責任を痛感しているのであれば、党総裁として、しかるべき調査結果を出して、そして説明なり釈明なりをすべきだ、そういうふうに促すお考えはございませんか。

安倍内閣総理大臣 もう既に答弁をさせていただいておりますが、これは内閣にいる者であろうとそうでない者であろうと、あるいは与党であろうと野党であろうと、そうした指摘がなされたときには、国民によって選挙によって選ばれた者として、当然、その責任を果たしていく、説明の責任を果たしていくべきもの、こう考えております。

 かつ、お二人とも、既に会見等によってその責任を果たしていく旨述べているものと承知をしております。当然、お二人はその責任を果たしていかれることと考えております。

渡辺(周)委員 私がお尋ねをしているのは、党総裁として、その説明責任を果たすよう促すお考えはありませんかと聞いているのでございます。

安倍内閣総理大臣 これは、総裁が命令する、あるいは促すかということではなくて、お二人とも国民によって選ばれている国会議員、これは最初に申し上げましたように、内閣の一員であろうとなかろうと同じでございまして、与党であろうと与党でなかろうと、そうした指摘がなされたときには、当然、その疑問に対して答えていく、説明責任を果たしていく責任がある、こう申し上げているわけでございますし、お二人とも、その責任を果たしていくと述べておられるわけでございます。

渡辺(周)委員 任命責任の一つのとり方として、私は、現時点において、この説明責任を果たすと言っているお二人に対して、党の最高責任者として、あるいは閣僚として登用をした総理として、やはり何らかの場で促すべきではないのかということを申し上げていますが、残念ながら、明確なお答えをいただけません。

 ぜひとも当予算委員会で、このお二方に、御自身のこの不名誉な報道に対してやはり白黒をつける。法務大臣の場合も、法務行政に対するその公正性について疑念を招くことは避けたい、そういう理由で辞任をされたわけです。そうなりますと、報道された不名誉な方、これは我々全員、公の者は、やはり襟を正して、自分の胸に手を当てて、常に緊張して事に当たらなきゃいけないというのはまことにそのとおりでございます。

 それだけに、閣僚という大変大きな責務を担ったお二方については、やはり大きな責任があるということで、この予算委員会でぜひとも参考人として出席をしていただきたいと思いますが、予算委員長、いかがですか。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議いたします。

渡辺(周)委員 そこで、あわせて伺いますけれども、先週金曜日に衆議院の本会議で法務省所管の会社法という法律の質疑が行われる予定でありました。我々野党も既に質問の準備をして、用意に入っておりました。しかし、法務大臣、所管大臣の突然の辞任によって、与党の提案でこの本会議は流れました。

 この臨時国会の審議の日程も相当窮屈になるだろうと言われる中で、これ以上国政を停滞させてはならない。すなわち、もうこれ以上の閣僚の辞任はない。すなわち、三人目の閣僚の辞任はない。あってはならないことでありますけれども、それはもう断じてないと、この場で、総理、お約束をしていただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 政治活動にかかわることにつきましては、先ほど申し上げましたように、内閣の一員であろうとなかろうと、与党であろうと与党でなかろうと、野党であろうと、それは、みずから、かけられた疑いに対しては責任を果たしていく責務を、それぞれの議員が議員として負っているわけであります。

 そして、閣僚であるからには、当然、いわば、みずからの問題において、お二人が会見でも述べておられましたように、行政に遅滞があってはならないというのは当然のことであろう、こう思っているところでございます。

 この一カ月余りの間に相次いで閣僚が辞任に至ったことについては、お二人を私は任命したわけでありまして、その責任を痛感し、国民の皆様に改めておわびを申し上げたいと思います。

 そして、我々は、しっかりと更に緊張感を持って、襟を正して行政を前に進めていくことによって、一丸となって行政を前に進めていくことによってその責任を果たさなければならない、こう強く決意しているところでございます。

渡辺(周)委員 決意は先ほどから伺っておりますけれども、私がお尋ねをしたのは、もうワンアウト、ツーアウトとお二人の方がやめているわけでございまして、三人目の閣僚の辞任はないと、要は私はそこで約束していきたい。

 総理が、安定と挑戦というスローガンで組閣をされた。もう二人がやめられて、少なくとも、安定と挑戦の安定は損なわれているわけでございます。まさか、これ以上の閣僚の辞任はないということで、ありません、自信を持って組閣をいたしました、このお二人が最後ですということを言っていただきたいんですが、総理、真っ正面からお答えください。

安倍内閣総理大臣 これは、一人であればいい、二人であればいい、三人ではだめということではなくて、もとより一人のこうした辞任があってもならないわけでございまして、それはまさに行政の遅滞があってはならない、こう考えているところでありまして、その気持ち、ただ一人の辞任もあってはならないという思いで、これからもしっかりと身を引き締めて臨んでいきたい、こう考えております。

渡辺(周)委員 いや、私の質問はもっとシンプルで、もうこれ以上大臣がやめて国政を混乱させることはありませんよと、私の内閣に限ってもうこれ以上ありません、そう言っていただきたいんですが、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 これはもう先ほど申し上げましたように、組閣をするに際して、一人だったらいい、二人だったらいいという思いで組閣をしていいわけではないわけでありまして、もとより一人の辞職する大臣が出ることもあってはならないとの思いで組閣をしているわけでございまして、まさにこのたび後任の大臣を直ちに任命をしたところでございまして、しっかりとこれ以上の遅滞がないように全力を尽くしていくことは当然のことであろう、こう思っているところでございます。

渡辺(周)委員 今の答弁を聞いておりますと、これ以上の閣僚の辞任はないと言い切れないですね。私は、総理、何か不安なのかなと思うんですね。

 ここで言っていただきたいんですよ。もうこれ以上国政を停滞させるようなことはない、閣僚がこれ以上やめることはない、ぜひそういって力強く宣言をしていただきたかったんですが、同じことの答弁でございます。一体、それはどういう心象風景なのかわかりませんけれども、その点についてはまた改めて同僚の議員からこの後質問をされるのではないかと思いますので、残りわずかな時間の中で、ちょっと別の質問とさせていただきます。

 この国会をずっと求める際に、この臨時国会の前に、関西電力の常識を超えた金品の受領の事案が発覚をいたしました。既に報告はされていたけれども、経済産業省は知らなかった。辞任した菅原前大臣も前回の予算委員会でもこの問題の答弁に立っておりましたけれども、菅原大臣はやめてしまった。そして、この国会で我々は何度となく関西電力の幹部の方々の国会招致を求めてまいりましたが、民間人であるということ、何よりも民間の金銭スキャンダルであって、かつての九州電力のやらせメール事件のときのように、安全性に直ちに直結する問題ではないから参考人として呼ばないというような、やはり与党側の回答だった。

 本当に知らなかったのか。今、第三者委員会なるものが立ち上がって、いつ結論が出るかもわからない関西電力の報告を、本当に経済産業省は中間報告も受けないで、あるいは今どこまで進んでいるかという進捗状況も全くわからないのか、本当にグリップできているのか、その点について、新しい大臣になられて、菅原大臣は途中でやめちゃいましたから、聞くにはもう梶山大臣しかいないわけですけれども、これについてはどうですか。今ちゃんと政府として把握していますか。

梶山国務大臣 経済産業省は、本件について報道がありました九月二十七日のうちに電気事業法上の報告徴収命令を出しました。これは虚偽の報告には罰則がかかる厳しいものであります。関西電力がこうした報告徴収命令に応えるためにも、まずは第三者委員会において徹底的な事実関係の調査と原因究明を進めることが不可欠であると思っております。

 この第三者委員会は、日弁連のガイドラインに基づいて、全ての情報にアクセスをできるという権能のもとにやっているものであります。(渡辺(周)委員「いやいや、そうじゃなくて、経産省はグリップしていますかと聞いているんです」と呼ぶ)

棚橋委員長 答弁を続けてください。

梶山国務大臣 現在、この第三者委員会はこれまで二回開催されたと承知をしております。調査は進行中と認識をしております。また、十月九日の記者会見において、但木委員長は徹底調査を実施する意向を示されて、調査を中途半端な形にするわけにはいかないので終了期限はコミットできないとしつつも、年内の取りまとめを目指すと発言をされております。

 私としては、このような委員長の思いを尊重しつつ、可及的速やかに調査を実施してほしいと考えております。そして、報告徴収命令で報告が出てきたときには、しっかり厳正に対処をしてまいりたいと考えております。

渡辺(周)委員 いや、もっとシンプルに聞いているんです。今、この調査報告なりをまとめているプロセスについて中間報告なりは受けていますか。これまでのいきさつはいいです、もう聞いていますから。その点についてお答えください。

梶山国務大臣 二回開催されたことは承知しておりますが、中間報告はございません。

渡辺(周)委員 いや、中間報告はございませんではなくて、これだけ大きな問題になっているわけですから、やはり経済産業省として電気事業法に基づいて解明するというのでいえば、今どういう進捗になっているのか、どこまで、何合目まで来ているのかということを把握しておかなきゃいけないと思いますけれども、そんな待ちの姿勢でいいんですか。大臣、積極的に取り組む姿勢が感じられないんです。いかがですか。

梶山国務大臣 報告徴収命令を出したときに、森山氏の関係調査、類似事案調査、また当時からのこれまでの会社の対応ということで指摘をしております。

 これらについて調査中ですので、調査の途中での報告はないということでありますが、年内をめどに今調査の取りまとめをしているということでありまして、その報告徴収を受けて厳正に対処したいと考えております。

渡辺(周)委員 本来なら、これは福井県議会の意見書の中にも、やはり国が解明すべきだということを受け取っています。

 この問題について、やはり事業者任せではなくて、国会が解明するということであるならば、我々がこれまでも求めてきた、ぜひ、関西電力の幹部、当時関係者の国会の参考人を求めたいと思いますが、予算委員長、お取り計らいをお願いします。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

渡辺(周)委員 この問題については引き続き関係する委員会等でまた追及をしていきたいと思います。

 残りわずかな時間になりましたが、カジノの管理委員会について武田大臣にお伺いをします。

 他人の不幸で成り立つようなビジネスモデルというのはやはりあってはならない。ましてや、これが誇り高き我が国の成長戦略の一つなんということに位置づけられては絶対あってはいけないわけでありまして、しかし、このカジノの管理委員会は、当初、七月一日に設置されるといったものが、恐らく参議院選挙の前に国民の理解が得られないということもあるんでしょう、来年の一月七日に先送りされました。

 一月七日というのは仕事始めの次の日です。もう年末年始、報道の目も届かない、国民の目も届かないところで、一月七日にこのカジノ管理委員会の設置が、先般、閣議決定をされました。

 ここでやはり懸念は、この三条委員会、大変独立性の強い委員会でありますけれども、ここの幹部五人はいわゆる同意人事です。国会で我々もどういう方々かということについてはスクリーニングをいたしますが、ここで働く方々、これから新たに採用される方々については、カジノの関係者、利害関係者が絶対にそこには参加できないという担保がないんですね。また、ここで働いた方が退職をして、例えばラスベガスの、あるいはマカオの運営会社に再就職するということもこれは可能なんです。

 そうしますと、非常にこれは透明性、公正性、反社会的勢力の排除でありますとか、あるいは業者の厳しい監督という相当強い権限を持っていますけれども、実は、ここで実務をする人たちというのは、ノーリターンルール、つまり、もとの職場には戻ってはいけないというようなルールでありますとか、あるいは関連する産業に再就職してはいけないというルールですとか、そのことについては明確な規定がないんです。

 その点について、大臣、このカジノ管理委員会を立ち上げるという責任者である武田大臣は、この点についてどうお考えですか。これは厳しく規制すべきだと思いますが、いかがですか。

武田国務大臣 まずは、これまで我が国に存在しなかった全く新しい業務を担う機関ということで、このカジノ事業の監督、その委員長、委員については、任務を的確に遂行できる高い識見と中立性、公正性が求められてくるんだと思います。

 であるからこそ、そうした任務にふさわしい人材について政府部内で慎重に検討を進めてきたところであり、結果的に、さきの通常国会においては、委員長、委員の同意人事案の国会への提出に至らなかったということは事実であります。

 先生おっしゃられるように、例えば利益相反と申しますか、そうしたことというのは絶対許せないよというのは、これは許せないことであって、これは事務員その他の従業員に関しての任命権者というのは委員長なわけです。であるからこそ、この委員長の人選というものを慎重に、しっかりとした見識があって、しっかりとした人格を持っている方にしていかなくてはいけないわけですね。そのために今日まで時間がかかってきた、これが実態であります。(渡辺(周)委員「ちょっと時間がないので。聞いたことに答えてください」と呼ぶ)

棚橋委員長 ちょっとお待ちください。委員、時間が来ておりますので、手短にお願いいたします。

渡辺(周)委員 ですから、今まで非合法とされたカジノですから、日本の中にその専門家なんかがいないのは当然ですよ。実務をやったことがない。

 ですから、カジノの関連会社あるいは利益会社から採用したり、あるいは、その方々がやめてまたもとの職場に戻るというようなことがあってはならないというんですけれども、それをないようにする、排除する担保は必要だと思いませんかと聞いているんです。

武田国務大臣 カジノ管理委員会の事務局につきましては、監督等の対象となるカジノ事業者との癒着が生じないことが大前提であり、整備法におきまして、事務局職員には、委員長と同等、同様に、一般の国家公務員よりも厳格な守秘義務、そして全てのカジノ施設におけるカジノ行為の禁止という厳格な規律を課しているわけであります。

 カジノ管理委員会の事務局に監察官を、またこれは設置することも決まっておりまして、当然のことながら、カジノ管理委員会の事務局の職員の任用に当たっては、カジノ規制事務の公正性、中立性に疑念を持たれることのないよう、任命権者において適切に対応されるものだと考えております。

 いずれにしても、カジノ管理委員会の業務においては、厳格な任命手続を経たカジノ管理委員会の委員長及び委員が業務管理に当たることにより、職員の厳正な服務規律の確保に万全が図られているものと思っております。

渡辺(周)委員 全く聞いたことに答えないではぐらかす。政治家がいずれにせよと言ったときは、大体、合理的な説明ができなくて、手短に終わらせようという方便でございます。

 この問題については引き続き質疑していくことを申し上げます。甚だ不満足な答弁でございましたが、時間でございますので、私の質問を終わらせていただきます。

棚橋委員長 この際、大串博志君から関連質疑の申出があります。渡辺君の持ち時間の範囲内でこれを許します。大串博志君。

大串(博)委員 立憲民主党の大串博志でございます。立国社共同会派を代表して質問させていただきます。

 まず、私も災害についてですけれども、佐賀県、私の地元も八月の末に大きな大雨災害を受けました。その後、全国は、台風十五号、十九号、そして大雨の被害、大変広範に及んでおります。ぜひ、政府におかれては、万全を期していただくとともに、最大限の対応をしていただくということでお願いをしたいと思いますし、私たちも全力で支えていきたいというふうに思います。

 さて、そのような災害への対応をしていくためにも、内閣の体制、これは極めて重要でございます。今、予算委員会は、二閣僚が、総理は一カ月のうちに二人と言われましたけれども、一カ月のうちに二人の辞任じゃないですからね、六日のうちに閣僚が二人辞任しているという、しかも、二人とも政治と金の疑惑、もし真実であるとすると議員辞職に値するような内容で辞任しているというとんでもないことが起こっているわけです。

 しかも、経産大臣という職は、先ほど申しましたように、災害問題にも大変大きな関与を持つ重要な職。この職を含む人が辞任をしているにもかかわらず、先ほど来聞いていると、総理の発言は、壊れた何とかじゃないですけれども、過去、同じような答弁しか繰り返していないんですね。

 これまで、第二次安倍内閣において、これで閣僚の方が失言等々で辞任するのは九名ですよ、九名。そのたびに、総理は、任命責任、深くおわびしますと、言葉だけ言っているように聞こえるんですね。実際、何を責任としてとるのかということになると甚だ怪しい。

 例えば、松島大臣、小渕大臣、西川大臣、全て政治と金の問題で辞任されました。このときに総理は何と言ったか。政治に遅滞を招かない、政策の遂行に遅滞を招かないよう責任を果たしていきたい、こう考えている、これだけですよ。あるいは、甘利大臣が、これも政治と金、この問題で辞任されたとき、正念場にあるアベノミクスを前進させ、デフレ脱却を確かなものとすることにより、国民への責任をしっかりと果たしてまいります、これだけですよ。

 本当に任命責任を感じて、再発防止をするような体制をとっているのかということなんですね。それがあって初めて任命責任をとったということになると思うんです。

 総理にちょっとお尋ねしますが、先ほど、任命責任は深く私にあります、もう、一人の閣僚の辞任もないように頑張りますとおっしゃいましたけれども、ちなみに、この二閣僚、菅原さんと河井さん、やめられましたけれども、事実関係としてはどういうことだったのか、これは尋ねられたんですか。

 少なくとも、事実関係がどうであったか、民間企業だったら、何かの非違行為、あるいは疑念を呼ぶ行為があった場合に、やめる、やめさせない、そういったときには、必ず事実関係はどうであったのかということをトップが確認しますよ。その上で、これはやめさせるに値する、値しない、判断しますよ。責任をとる、とらないに値するかどうか判断しますよ。

 総理は二人に、どういうことが真実、事実関係だったのか、聴取しましたか。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣が就任からわずか一カ月余りで相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感しております。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、国政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様への責任を果たしていく考えであります。

 そして、今、大串委員の御指摘でございますが、政治資金にかかわること等について、あるいは公選法にかかわることについては、これは大臣の職にある者、内閣にいる者、あるいはそうでない者、与党、野党かかわらず、そうした指摘があれば、当然、その指摘に対して説明責任を果たしていかなければならないものと思います。

 菅原大臣あるいは河井大臣も、辞任に際しての会見で、今後とも説明責任を果たす旨述べている、いくものと……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。御静粛に。

安倍内閣総理大臣 そして、辞職をする際には、お二人とも、政治資金規正法にのっとって対応していると自分は考えていると述べるとともに、しかし、行政に遅滞を及ぼすようなことがあってはならない、よって辞任したいということでございました。そして、そういう、いわば最大の責任のとり方でございますが、それを、やはり遅滞があってはならないという御本人の覚悟、決意を私は受け入れたということでございます。

大串(博)委員 端的に答えてください。

 二人から事実確認は聴取していないですね。

安倍内閣総理大臣 お二人の記者会見等を大串委員がごらんになったかどうかは私は承知をしておりませんが、その際にお二人は説明をしておられると思いますが、もう一度しっかりと調べてみたい、こう述べているところでございます。

 しかし、先ほど申し上げましたように、行政に遅滞があってはならないということについて、またあるいは、みずからの問題についてそれぞれの委員会において時間が費やされるということになってはならない、これは当然そう思うのであろう、こう思うところでございますが、その中でお二人がそれぞれ判断されたわけでございまして、その辞意を示された、それを受け入れた、辞任したいという申出を受け入れた、こういうことでございます。

大串(博)委員 要するに、事実関係の確認なんかやっていないということですよね。そういう態度だからまた起こるんですよ。もう九人ですよ、この第二次安倍内閣において。これは、マスコミの皆さんも言っていますけれども、決して少ない数ではないですよ。そのたびに行政の停滞が起こっている。この責任は総理にありますよ。それをまた同じように、過去と同じようにやり過ごそうとしているところに、極めて内閣というものを軽んじている、私は、期間が長かろうが、このことは、安倍総理、とてもよくないことだと思います。

 菅官房長官にもお尋ねしたいんですけれども、このお二人の閣僚の方々は菅官房長官に非常に近しい方々でいらっしゃったというふうに聞きました。菅官房長官が推挙された方だということも言われてもいます。

 菅官房長官、このお二人の入閣に対して推挙されたんでしょうか。そして、菅官房長官自身は責任をどう感じていらっしゃるんでしょうか。

菅国務大臣 まさに閣僚の任命は総理の専権事項でありますから、私からそのような発言はしたことがありません。

大串(博)委員 自分の責任に関してどう考えるかという答弁をお願いします。

菅国務大臣 まず、こうした事態になったことに対してさまざまな御批判を受けていることは、ここは真摯に受けとめなきゃならないというふうに思っております。

 これを機会に、内閣全体としていま一度気を引き締め、これまで以上に緊張感を持って総理を中心にこの行政を前に進めていきたい、このように思います。

大串(博)委員 この二閣僚が、六日のうちに二人辞任する、しかも政治と金の問題で。あり得ないようなことが起こっているにもかかわらず、この軽い取扱いというのが私は気になってなりません。言語道断だと私は思います。こういったこと自体が内閣全体の緩み、おごりにつながっているんじゃないでしょうか。

 今回、私、次の質問として英語の民間試験の問題を取り上げさせていただきますけれども、ここにおいても、国民に対して、極めて内閣による行政の運営というものを軽く考えているんじゃないかという感じがしてならないんです。

 この点で、英語の民間試験に関して問わせていただきますけれども、まず、総理にお尋ねしたいと思います。

 今回、高校生に対して来年度から行うというふうにしていた英語の民間試験、これは、行う五カ月前のこの段階で、先般、急遽延期ということになりました。延期を求めていた方々もたくさんいらっしゃいます。ほっと胸をなでおろされていると思います。しかし一方で、準備をされていた学生さん方もたくさんいらっしゃる。その方々は、どうなったんだと。大きな混乱を日本全国に呼ぶ、そういう結果になりました。

 このような、先ほど、行政を一歩一歩前に進めていくとおっしゃいましたけれども、大きな混乱を日本全国に呼んだことに対する責任、総理はどう感じていらっしゃいますか。

安倍内閣総理大臣 御指摘の英語民間試験については、先般、萩生田大臣の判断により、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮などの準備状況が十分ではないため、来年度からの導入は見送り、延期することとされたものと承知をしております。

 他方で、グローバル人材を育成する上では英語は重要なルーツであることから、萩生田大臣のもとで、そのために必要となる大学入試のあり方について、これまで指摘された課題を克服できるよう、しっかりと検討させたいと考えております。

大串(博)委員 本当にそれができるのかということなんですね。

 今回のこの英語民間試験、これが導入されて、大きな混乱を今回、延期されて生んでいるわけでありますけれども、私、この導入の経緯が本当によくわからないところがありまして、(パネルを示す)ここにありますように、事の一番の最初のところは、上から二番目にあります教育再生実行会議、二〇一三年十月三十一日、ここで、高等学校教育と大学教育の接続、高大接続とよく短縮して言われますけれども、ここの中で、選抜試験のあり方に関して、考える力、判断力、こういったものも問えるようにしたい、あるいは、英語に関しては四技能も問えるようにしたいということで、民間の活用も考える、検討するというような文言が入りました。

 それが、その次に二〇一四年の中教審の答申に反映され、ここでも、民間の検定の活用を検討するというような書き方になっています。それが、二つ下になって、二〇一六年の三月まで行われた高大接続システム改革会議での議論の継続になって、ここにおいても、この結論においては、民間の検定試験の活用を検討するというような流れになっているんです。

 ところが、そこから大きく飛躍があって、一番下、高大接続改革の実施方針等の策定、二〇一七年七月十三日、ここまで大きく飛ぶんです。この大きく飛んだ中で、それまでは検討とされていたものが一気に、英語試験に関しては民間検定試験を使う、しかも来年から行うんだということが確定したんです、実施方針によって。

 この間、この高大接続システム改革会議から高大接続改革の実施方針等の作成まで、文科省の中でも検討グループをつくって議論をされたというふうに言われています。九回の議論が行われて、その後、十回、十一回、十二回とあるんですけれども、その九回の議論に関して、私たち、何ら情報を持ち得ません。

 一体どのような議論だったのか、大臣、公開されていないので、議事録等々を公開していただけないかということをお伝えしたいと思いますが、いかがでしょうか。

萩生田国務大臣 御指摘の本検討・準備グループは、大学入学希望者学力評価テストの具体的な実施内容、方法等について検討を行うものであり、会議を公開した場合、構成員の自由な意見交換が制約され、円滑な運営が妨げられるおそれがあり、審議を公正円滑に実施する上で支障が生じると考えられること、大学入学者選抜等に係る非公開の情報をもとに検討を行う必要があることなどから、第一回会議から第九回会議まで非公開として行われたものです。

 なお、その後、一定の議論がまとまったことにより、平成二十九年五月十六日に、英語の資格検定試験の活用方法も含め、検討の進捗状況を大学入学共通テスト実施方針案として公表したことに伴い、その後の第十回以降は公開で開催をしております。

 しかしながら、先ほどから私答弁しておりますように、しっかりとした検証をしなくてはならない。そのためには、この会議の中でどんなことが議論されていたのかは、つまびらかに明らかにしていく必要があると思います。

 会議のスタートの段階で出席者の皆さんとのさまざまなお約束がありますので、今、省の方で、発言者の了解等をとりながら、基本的には公開をしていく前提で準備をさせていただきたいと思います。

大串(博)委員 公開は当然だと思いますよ。だって、非常に不可思議な状況になっていまして、先ほど言われたように、第一回から第九回までが議事録も何も公開されていない。ブラックボックスなんです。ところが、十回、十一回、この実施方針の計画の決定に当たるところの会議に関しては、議事要旨と議事録等々も公開されているんです。

 しかも、不思議なことに、その十回、十一回が公開されているんですけれども、この第十回、発表される約二カ月前の議事を見てみると、これは五月二十二日です。平成二十九年五月二十二日に第十回が開かれて、そこから公開されているんですけれども、このいわゆる検討・準備グループの立ち上げの決定は、何とこの五月二十二日の三日前、五月十九日に、高等局長決定として、この第十回目の活動のたった三日前に決定されているんですよ。その前に九回も、何かどういうふうな正体の会議かわからないものが動いていて、それが一回目から九回目まで活動していたということなんです。

 なぜ、十回目、二十九年五月二十二日のたった三日前の段階で、高等教育局長決定ということでこの会議を立ち上げるということを正式に決めたのか。この不可思議な進め方は何だったのか、御説明ください。

萩生田国務大臣 その日程感については、私、現時点でよく理解をしていません。これからきちんと検証したいと思います。

 その上で、検討・準備グループの議事概要については、非公開を前提に作成したもので、議事概要そのものはございます。

 しかしながら、今後の検証に必要な情報であることから、当時の委員の同意や、受験の学校ごとの機微な情報なども中には入っておりますので、こういったものの取扱いも含めて、事務方に対し、公開に向けた検討、調整を行わせているところでございますので、それを明らかにした時点で、きちんともう一度説明をさせていただきたいと思います。

大串(博)委員 今の一回目から九回目までの資料はぜひ公開していただいて、この委員会に提出していただくよう委員長の方でお取り計らいをお願いします。

棚橋委員長 後刻、理事会において協議いたします。

大串(博)委員 そして、もう一つブラックボックスなのが、けさ、報道がありました。昨年の十二月から、文科省の中で有識者の方々に集まっていただいて、この英語民間試験に関して議論を複数回行ってもらった。そこでは異論が続出したということが報道され、にもかかわらず、この会議に関しても、非公開あるいは明らかにされていないということだそうでございます。

 大臣にお尋ねしますけれども、昨年の十二月から、有識者に来ていただいて、会議を行い、その中でこの英語民間試験に関して非難が続出した、こういう会議は実際開いたんですか。

萩生田国務大臣 御指摘の会議は、大学入試英語四技能評価ワーキンググループのことだと思いますが、大学入試英語成績提供システムの適切な運用がなされるよう、英語の四技能評価に関係する大学や高等学校等の団体及び試験実施団体等において準備の進捗を共有するとともに、必要な事項について意見交換を行うことを目的として設置したものです。

 本ワーキンググループは、大学入学者選抜の実施方法に関する事項等について検討するものであり、会議の議事を公開した場合、構成員の自由な意見交換が制約され、円滑な運営を妨げるおそれがあり、審議を公正円滑に実施する上で支障が生じると考えられること、また、大学入学選抜等に係る非公開の情報をもとに検討を行う必要があることなどから、原則として非公開で行ってきたものであり、議事の内容は現時点で公開をしておりません。

 議事録及び議事概要は作成しておりませんが、速記録は作成しているものの、内容について委員の了解を得ていないものなので、現時点では公開できませんが、これも、先ほど来申し上げているように、今後一年間のしっかりとした検証の必要性がありますので、委員の了解が得られることを前提に、議事内容の公開について検討してまいりたいと思います。

大串(博)委員 ぜひ公開していただきたい。一体どういう議論だったのか。

 報道によると、昨年の十二月から、とにかく民間入試に関しては、非難、やめるべきだという声が強かったというふうに言われています。そういったものが公になるかならないか、文科省の方で隠すということがあってはならないと私は思いますので、ぜひ公開していただきたいと思います。

 時に、この英語民間試験が行われるということを萩生田大臣はいつ知られたんでしょうか。すなわち、検討されているということは御存じだったと思います。この教育再生実行会議等々でも知られていたかもしれない。しかし、その方向に決まった、動いているということを知られたのはいつですか。

萩生田国務大臣 具体的な日時はちょっとわかりませんけれども、二年ほど前に、そういった試験を活用して四技能を考査に入れていくということは、文科省の方でそういう動きをしているということを党の会議を通じて承知をしておりました。

大串(博)委員 二年ほど前というふうに言われましたが、私、今回の民間試験の話は、どうも、やはり民間にどれだけ任せていいものかという基本的な論点をはらんでいるような気がするんですよ。公の教育にかかわるものをどれだけ民間の皆さんに任せていいものか。

 規制なり制度を変えていくこと、これも必要な面もありましょう。しかし、過度にそれをやり過ぎると、今回のように経済的格差やあるいは地域格差が非常に大きく出てしまって、国民の皆さんに不便が生じる、不利益が生じる、こういったことではないか。

 制度を変えるという点に関して、例えば国家戦略特区の話がありました。加計学園問題、私もここで取り上げました。あれも、いわゆる学校設立という面での規制を変える、岩盤規制にドリルで穴をあけると言われましたけれども、それを変えることによって学部の新設が認められるということでした。教育に関して、制度、規制を変えることによって民間に新たなドアが開かれる、そういう面では共通していると思うんですね。

 それで、私、気になっていろいろ調べていて思ったんです。萩生田大臣は副長官時代に、二〇一六年の十月二十一日、これでいうと、ちょうど高大接続システム改革会議の結論が出て、民間試験を検討していこうという方向性が固まった後、まさに、さっきの一回から九回の覆面の会議が行われている途中ですよ、その一六年十月二十一日に、萩生田副長官御発言概要というメモ、これがありました。これが問題になって、その中で、萩生田副長官が、この加計学園問題に関して、総理は平成三十年四月開学とお尻を切っていた、加計学園の事務局長を浅野課長のところに行かせる、こういったことを言われてプレッシャーをかけたというふうに言われたことがあった文書です。

 萩生田副長官はよく覚えていないというふうにその後言われましたけれども、この文書は、しかし、その後、おととしの六月、当時の松野文部科学大臣が、文科省の中を探したところ、この文書はありましたということを記者会見でおっしゃいました。あったけれども、担当者のメモですということだったんです。

 そのときに松野大臣がおっしゃっていたのは、この十月二十一日、二〇一六年の十月二十一日ですね、十月二十一日には、高等教育局長、まさに今回の入試に関することの担当局長です、高等局長が萩生田副長官に対して、給付型奨学金や高大接続の問題、まさにこれですね、高大接続等の説明、相談とともに、国家戦略特区における獣医学部の新設問題の課題や調整状況に関して説明をし、相談をしたと。

 まさに同じ日に、高大接続、この問題といわゆる加計学園の問題と、同じ日に説明されていらっしゃる。だから私は聞いたんです。同じようなときに調整状況、まさに一回から九回の会議があっているときなので、同じように、このときに民間試験が導入されるんですよというのを聞かれていたんじゃないですか。

萩生田国務大臣 まず、副長官時代の指摘、大串先生、記憶にないというふうに私が言っていると御披露いただきましたけれども、記憶にないんじゃなくて、全く関与していないということを明確に繰り返し申し上げているところでございます。

 十月二十一日のメモは、著しく正確性を欠く、個人的な、備忘録的なメモだということを文部科学省の方から説明をされて、当時、副大臣や大臣からも謝罪を受けたところでございます。

 確かに、文科省の高等教育局から、例えば給付型の奨学金や高大接続のことについて、進捗状況などの議論の報告を受けたことはございますけれども、私の方から何かを指示をするという性格のものでもありませんし、率直に申し上げて、その時点で、民間の試験団体を使う試験をやるというようなことは、当時、私は全く聞いた記憶はございません、その時点では。

大串(博)委員 今回のことは、先ほど申しましたように、教育の制度を変えることによって民間業者の方々の活動範囲が広がるわけですね。加計学園においては、学校が学部を開くことができる、そこがある意味、政権に近い人であったらそういうことが認められるのか、そういう疑念を呼んだわけですよね。

 今回の民間英語試験の問題に関しても、受験という制度を変えることによって民間事業者の方々に扉を開くわけです。それはそれでいい面があるのかもしれない。しかし、プラス、マイナス、デメリットもある。そして、何より、民間業者にこれを預けることによって、やはり地域間格差、経済格差、これは大きかったですね。

 総理にお尋ねしますけれども、今、私たち、センター試験というのをやっているんですよね、センター試験、これが今あります。地域格差があってはならないんですね。全国で五十万人の学生さんが受けられます。全国でセンター試験というのは、どのくらいの箇所で開かれるか御存じですか。(安倍内閣総理大臣「そんなのわからない」と呼ぶ)いや、結構です。御存じないと思いますので。これは七百カ所なんです、七百カ所。全国で七百カ所ですよ。相当な数です。

 例えば、今回話に上っていた六業者さんがあります、六業者さんが一生懸命数をふやすと言われています。しかし、見ているとやはり、できて各県一つ。普通のところは各地域に一つですよ、一カ所。そういう中で、七百カ所、今までセンター試験をやってきたものを、本当に同じようなレベルでできるのか、そういう判断をもっと早くするべきだったと思うんですよ。

 安倍総理、先ほど七百カ所と言いましたけれども、例えば、北海道だったら二十五カ所ですよ、沖縄だったら十三カ所、山口県だったら九カ所。そんなにたくさんのところで均等に学生さんたちがアクセスできるようにやっているのが今までのセンター試験なんですね。やはり、民間でやると私は相当な限界があるんじゃないかというふうに思うんです。

 あくまでも、今回、萩生田大臣は一年延期というふうに言われました。その一年延期の上で、やはり民間試験を活用ということを言われました。しかし、私は、民間で行うということを、一旦、今の段階で立ちどまって、白紙にして考えるべきだと思うんです。いかがでしょうか。

萩生田国務大臣 やはり一番の問題は、六団体の皆さんとの協定という形で、文部科学省が直接、指示も命令もできない、大学入試センターを介さなければその団体や企業の皆さんにアクセスすることができない。しかもそれは、求めることができたとしても、向こう側にその応招の義務がない。こういう協定では、会場をふやすですとか、あるいは受験料を下げるですとか、こういう制度を変更することはできないという判断に至りました。

 今御指摘がありましたように、現在の共通一次試験が七百カ所の場所で行われている、しかも受験料は一万八千円です。新たな英語を受けるだけで、人によっては五万円以上のさらなる負担を強いられなきゃならないという制度設計は、やはり私は無理があったというふうに率直に思っておりますので、この点も含めて、これから先、全ての、今までの検証をしっかり行って、システムの導入が延期になった要因や導入に当たって指摘された課題について検証し、民間試験の皆さんの御意向といいますか、今までの取組のこともしっかり聞かなきゃいけないと思います。

 その上で、特別に、予断を持って、使うとか使わないとかということを今から明確にするのではなくて、どういう仕組みが受験生にとって一番いいものになるかは、しっかり議論した上で積み重ねてまいりたいと思っています。

大串(博)委員 私、これまでの検討は、やはり民間参入ありきだったと思うんですよ。

 この教育再生実行会議、下村博文大臣のときの立ち上がりですね。下村大臣は、当時ですけれども、この教育再生実行会議のメンバーの中に、御自身が献金を受けていらっしゃった大手塾グループのメンバーがこの会議のメンバーに入っていたということで、大きな問題に当時なりました。

 さらには、今回、GTECという、きのうは参考人で来られていましたけれども、ベネッセグループの行っている検定試験、これが大きな数を行っていくんだろうというふうに言われていますけれども、このGTECというものをベネッセと一緒に行っている進学基準研究機構という一般団体がありますけれども、ここの理事長さんは文科省からの天下りさんですね。理事の中には、この教育再生実行会議で民間を活用するということを決めたときの方もいらっしゃいます。住所はベネッセの中です。ベネッセと一体。

 そういった非常に近しいところで、民間に利益が及ぶような形で考えられているんじゃないかという疑念を呼ぶこと自体が、私、大きな問題じゃないかというふうに思うんですよね。

 萩生田大臣にお尋ねしますけれども、先ほど、大臣のもとに検討会議をこれから新たに立ち上げて検討していくというふうに言われていますけれども、この検討会の中には、まさかこの実施団体、実施業者の方は入られませんよね。

萩生田国務大臣 どのように検討会を組織していくかも含めて、これからきちんと慎重に対応していきたいと思っています。

 ただ、この間、言うならば、協定を結んで、準備をしていただいた企業の皆さんの中の不備といいますか、会場をふやしてくれと言ってもふやすことができなかった理由ですとか、こういったことでヒアリングする必要は必要だと思いますので、その構成メンバーに民間の企業の方、どなたか入ってもらうということを今から考えているつもりはございませんけれども、ヒアリングはさせていただきたいなと思っています。

大串(博)委員 もう一回確認ですけれども、メンバーの中に、どういった方を任命するかはこれから考えるということでしたけれども、実施業界の方々が入られないと今明言されないんですか。した方がいいんじゃないかと私は思うんです。高校生の皆さんの懸念を払拭するためにも、否定された方がいいと思うんです。いかがでしょうか。

萩生田国務大臣 ヒアリングはさせていただきたいと思いますけれども、方向を決める中に特定の業者が入るというのは好ましいと私も思いません。

大串(博)委員 言われないんですよね。委員の中に業者の方々を入れませんということをはっきり言えない。これが、私、非常に心配なんですね。

 というのは、安倍総理御自身も、教育に関して、民営化ということは相当強く意識されていますね。先ほど申し上げた下村博文大臣、一番最初、第二次安倍内閣の最初に任命された文科大臣は、公設民営の学校の強い論者です。国家戦略特区の中で公設民営の学校をつくっていくということを推し進められた方です。つまり、教育を市場原理の中で民営化していこう、そういう考えがあられる。

 安倍総理が書かれたこの「新しい国へ」という本を読ませていただきました。その中で、教育に関してもたくさんの記述が書かれています。サッチャー教育改革が非常にいいモデルであるというふうに書かれていて、その中で、「ダメ教師には辞めていただく」というコラムの中で、サッチャーさんがまさにやったような学校評価制度をつくって、「問題校には、文科相が教職員の入れ替えや、民営への移管を命じることができるようにする。」と。まさに民間ありきの考え方なんですね。

 しかし、私は、ここで一線引くべきだと思うんですよ、総理。余りにこの安倍内閣において起こってきた教育と教育の制度改革、改悪と言っていいのかもしれない。その中で、民間事業者が、今回のように試験を行うということで利便を追う。あるいは、加計学園問題のように、学校をつくれるという利便を得る。こういったことが多々続いてきた安倍内閣の中で、私、今回、非常に大きな論点だと思うので、学校に関して市場原理や民営化、民間、こういった考え方を過度に入れることは問題だと思うんですけれども、安倍総理、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 私は、委員のように、民間がやると悪くなる、あるいは民間はよこしまな考えを持っている、そういう考え方はとりません。もちろん、これは公が担わなければいけないものもあります。しかし、民間の活力や民間の知恵を導入していくというのは、それは当然あってしかるべきものなんだろう、こう思うわけでございますが、新設された獣医学部の件につきましても、倍率は十数倍になっている、十六倍、あるいは、推薦では二十倍をはるかに超えているというのは、そういうニーズがあるわけでございます。

 先般の豚コレラの際にも、獣医師、公務員獣医師が不足しているという指摘も随分あったわけであります。その中で、民間の事業者が、あるいは学校法人が手を挙げることは、これは最初から排除しなければならないという考え方は、私は、そういう考え方は間違っているんだろうな、このように思うわけで……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 このように思うわけで、最初からそれを排除するべきだ、そういう考え方には立たないわけでございます。

 その中で、どのように公的な責任を持つ、我々は、当然、政府として教育等については公的な責任を持っているわけでございます。その中でいかに民間の知恵、活力を生かしていくか、こういうことではないだろうか、このように考えております。

大串(博)委員 民間企業の知恵そして活力を活用していく、これは大事なことだと思います。しかし、それを過度に推し進めてはいけないエリアがあると思うんです。更に言うと、それが政権の利益誘導のような形に、国民に疑念を持って見られるようなことがあってはならないと思うんです。加計学園の問題もしかり。

 しかも、今回は高校生の方々の大学受験ですよ。毎年私たちにとっては起こっているように見えますけれども、一高校生の皆さんにとっては一生に一回のことですよ。萩生田大臣は、初年度は精度向上期間と言われましたけれども、そんな、学生さんを実験台のように扱う、しかも、民間試験を導入することで、今回、精度向上期間なんだというような軽々しい気持ちで民間の活力等々を考えるべきエリアではないんじゃないか。そこには、しかも、先ほど申しました、一定の業者さんに文科省が天下りしている、あるいは、そこの理事さんがこの会議のメンバーになっている。そんなことで、高校生は悲しむと思いますよ。だから、私は、そこは一定の距離を置かなきゃならないと思うわけです。

 安倍総理に最後に聞きますが、萩生田さんは身の丈発言をされました。身の丈に応じて受験せよと。初年度は精度向上期間と、高校生は実験台かと思われるような発言をされました。文科大臣としては到底不適任だと思いますけれども、総理大臣、いかがお考えですか。

安倍内閣総理大臣 まず、さきの発言において、獣医学部の問題と全てをごっちゃにするという、そういう姿勢は間違っていると私は思います。つまり、それは極めて党派的な姿勢ではないか、こう言わざるを得ないわけでございまして、獣医学部の問題については私は全くかかわっていなかったということは既に明らかになっているわけでございますし、それと、これはプロセスにも全く瑕疵がなかったことは、これも明らかになっているわけでございます。これはまず……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 これはまず明確にさせていただきたい、こう思うところでございますが、その上で、萩生田大臣のこの発言につきましては、撤回の上、謝罪したもの、このように承知をしているわけでございます。

 今後もしっかりと職責を果たしてもらいたい、このように考えております。

大串(博)委員 民間試験の白紙撤回を求めて、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、川内博史君から関連質疑の申出があります。渡辺君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史君。

川内委員 川内でございます。よろしくお願いをいたします。

 私も、大串先生に引き続いて、民間英語検定の問題並びに新共通テスト、受験生にとって大変に大きな課題である、問題であるというふうに思いますし、受験生の皆さんや学校の先生やあるいは保護者の皆さんが、大変この問題、注目をしていらっしゃるので、この問題を取り上げたいというふうに思います。

 萩生田大臣が身の丈発言をされて以降、この問題についてたくさんの皆さんが知るところとなり、そして延期となったというところでございます。

 先ほど安倍総理大臣は、一つ一つの課題について行政を推し進めていくことが内閣の責任であるというふうにお述べになられたわけでありますが、そういう意味では、安倍内閣の看板政策である教育改革、そして、この教育改革の中でも大きなテーマであった高大接続という分野において、一つのつまずきというか大きな禍根を残した今回の延期であるというふうに思うんですけれども、歴代の文科大臣、そしてまた文科省の職員の皆さんは一体何をしていたんだろうと言わざるを得ないというふうに思うんですね。新共通テストで受験生の判断力、思考力を問うんだ、こう大上段に振りかぶられたわけですけれども、歴代の文科大臣や文科省の職員の皆さんこそ判断力、思考力を問われなければならないんじゃないですか。こんなずさんなシステムを押し切ろうとされていたわけですよね。これはあり得ない。

 安倍総理大臣、ある高校生が私に教えてくれました。今のまま文部科学省がこの入試制度、新しい制度をやろうとすれば、これはまじやばい制度ですよと。まじやばいと言ったんですね。これは多分、多くの高校生に共通する言葉になっているのではないかというふうに思います。まじやばい新しい共通テストですね。

 安倍政権の看板政策である教育改革、その中の中核である高大接続、これが入試の民営化である、高大接続改革とは入試の民営化であるというふうに、安倍総理大臣はそれでいいと思っていらっしゃったのかどうか。四技能を、民間英語検定を入試に活用する、五十万人にですよ。そして、国語、数学の記述式を五十万人に試験する。それが子供たちの教育につながるんだというふうに、それこそが高大接続なんだというふうに思っていらっしゃったのか否かということをまず教えていただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 教育再生実行会議の提言を受けて政府において取り組んでいる高大接続改革は、大学入試の仕組みの改善のみを問題にするのではなく、高校教育や大学教育との一体的な改革を行うものであります。

 具体的には、子供たちが未来を切り開くために必要な資質、能力の育成を目指して教育課程の見直しなどを行う高校教育改革、そしてまた、卒業認定や教育課程等の方針を明確化させる大学教育改革とともに、受験生の能力、意欲、適性を多面的、総合的に評価する大学入学者選抜改革を一体的に推進していくこととなるわけでありまして、そういう意味におきまして、これは大変大きな視野で行う改革でございます。その人づくりという観点から行う改革でございます。

川内委員 総理大臣、その大きな視野で行う改革がなぜか民間に共通テストを投げることによって大変な混乱を今回巻き起こしたという意味において、私は、さまざまな専門家の英知を結集して、もう一度、高大接続とは何なのかということから議論をしていくべきではないかというふうに思います。

 萩生田大臣は、この延期発言に際して、議論の過程においても、そしてまた決まってからのその準備においても、両方問題があったというふうにお述べになられていらっしゃいます。その議論の過程における問題とは、具体的にどういったところが問題であったというふうに文科大臣としてお考えになられるかというのを御教示いただきたいと思います。

萩生田国務大臣 これから深く掘り下げていきたいと思っておりますから、きょうの段階で軽々な発言はいかがかと思うんですけれども。

 いずれにしましても、英語でいうならば、四技能を伸ばしていくという方向は、誰もが賛同いただけることだったんだと思います。それを大学入試でどう考査に加えていくかによって、結果として、高校の授業内容も変わってくる、高校の内容も充実してくる、そして大学の試験制度も変わってくる。

 この中で、物理的な問題もあって、民間の試験を採用することができないかという議論が途中であって、多分、本当は、センターが統一の試験を、同じものを一日で行うのが一番公平だと私も思います。しかも、できるだけ身近な会場で受けられることが一番学生にとって望ましいと思いますけれども、結果として、民間を活用する中で、当初七つの団体、企業の皆さんが手を挙げていただいて、一定の要件を満たせていればそれは全て採用しようということになって、このような事態になったんだと思いますので。

 何がと言われますと、これは一つの問題じゃないと思いますので、文字どおり、しっかり検証して、正してまいりたいと思っております。

川内委員 後段で大臣がおっしゃられた、センターが、要するに国が責任を持って試験しますよというふうにしていくことが私も望ましいというふうに思いますし、それが受験生は一番安心する、安心して受験できるというふうに思います。

 だから、じゃ、何でこういうことになったのかということについて、前段の大臣の御発言で、入試が変われば高校の授業、中学の授業が変わっていくという御発言があったんですけれども、私は、そこはちょっと違うんじゃないかというふうに思っていて、中学、高校の学習、学ぶことというのが変わるから、入試を変える必要が出てくると。

 これも、ある都立の女子高生が教えてくれたんですけれども、そこはすごく英語のスピーキングを一生懸命やられる高校で、私はスピーキングテストを課されても全然平気だけれども、今、地方の子とか、あるいは自分が通っている学校以外ではそんなことをしていないので、いきなり四技能の試験をされても困るわよということを教えてくれたんですね。

 だから、まず教育を変える、そういう意味では、教育課程を変えるという言葉もお使いになられていらっしゃったわけですけれども、教育を変えて、その上で、入試をどうするのということを考えていくのが大人の役目だと思うんですね。何かいきなり、四技能が大事だというのは誰も否定できないです、誰も否定できない。だけれども、四技能が大事だから、それを入試で課せばいいんだというこの強引なやり方が、今回の蹉跌の大きな原因ではないかというふうに思いますし、幾つか問題だったねというところを指摘をさせていただきたいんです。

 先ほど大串議員からも出た検討・準備グループ、文部科学省の中の。この検討・準備グループが、英語民間検定を入試に活用する必要があるということを正式な文書として初めて二〇一六年八月三十一日に高大接続の進捗状況についてという文書の中で書き込むわけですけれども、それじゃ、この検討・準備グループのメンバーに英語の専門家がいたか否か。検討・準備グループは何人で、その中に英語の専門家が何人いたかということについて教えていただきたいと思います。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 高大接続改革の進捗状況について、平成二十八年八月、公表したわけですが、その時点では、検討・準備グループに英語の専門家は含まれておりませんでした。これは、たしか八人程度の委員で、ある程度絞った代表者から成る会議でございましたので、そういったことでございます。

 その後、英語四技能評価についてより具体的な検討を行うため、グループ設置の規定に基づいて、外国語教育に関する学識経験者にも議論に参加をいただいたところでございます。

川内委員 二〇一六年八月三十一日の発表文書を発表したときには、総理、委員の中に英語の専門家はいなかったんですって。これ、ちょっと衝撃ですよね、委員長。

 さらに、その後、英語の専門家を加えた的なことをおっしゃっていらっしゃいましたけれども、その後で加えた英語の専門家なる人は、英検の関係者であるということでよろしいですか。

伯井政府参考人 後ほど、外国語教育に関する学識経験者として、吉田研作上智大教授が委員に就任されました。これは英検協会が実施するTEAPの設計にかかわっておられた方でございます。

川内委員 さらに、萩生田大臣、聞いていっていただきたいんですけれども、ベネッセさんがGTECを、先ほど大串委員からも出たんですけれども、CEESという、進学基準研究機構ですか、というところとGTECを共催しているというふうにGTECのウエブサイトに出ているんですけれども、このCEESという団体、進学基準研究機構に文部科学省出身者、どのような出身者が何人いたか、最終官職を含めて教えていただけますか。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 文科省を退職し、一般財団法人進学基準研究機構に再就職した者がいるか、当該法人に問い合わせたところ、現時点ではいないとの回答を得ております。

 ただし、令和元年十月一日付で既に辞職しておりますが、前理事長の佐藤禎一氏、最終官職は文部事務次官でございます。また、前参与の阿部健氏、これは最終官職が国立大学の事務局長であったと聞いておりますが、これらの者が文部科学省の退職者であると当該法人より聞いているところでございます。

川内委員 何か、いきなり十月一日におやめになられていらっしゃるというのが、何かちょっと、そんな、やめなくてもいいのにみたいな、ちゃんと説明してくれればいいのにというふうに思うんですけれども。

 さらに、私が不思議なのは、萩生田大臣、実施方針策定に当たっての考え方、二〇一七年、実施方針策定に当たっての考え方というものが発表されて、二〇一七年三月です、これ。その考え方に基づいて、実施団体のさまざまなことを確認した、その確認結果についてという文書が二〇一八年三月に発表されております。

 この実施方針策定と確認結果がもう大幅に乖離しているわけです。例えば、大臣もおっしゃっていたように、受験料のことや、あるいは会場設営に関する見込み違いがもう既に昨年の三月の時点で明らかになっている。これは文科省の中で、これ、ちょっと無理だぜ、もうできませんよという議論にならなかったことが私は不思議でしようがないんですね。そういう議論にならなかったんですかね。どうなんでしょう。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 大学入試センターにおきましては、平成三十年三月に、大学入試英語成績提供システムへの参加申込みのあった資格検定試験についての参加要件の確認結果を公表いたしました。

 この際、センターから試験団体に対して、検定料について、経済的に困難な受験生への配慮を含め、可能な限り配慮を求めるとともに、居住地域にかかわらず、全ての受験希望者が希望する試験を過重な負担なく受験できるよう、試験会場の、実施会場の設定について努力を求めたというところでございます。

 文科省としても、そういうさまざまな課題があることは認識をし、このような取組を通じ、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような環境整備をこの間進めてまいりましたが、先ほど来議論がございますように、この英語成績提供システムということでは文科省が試験団体の取組を十分に指導監督できるような制度設計となっていなかったため、結果的にそのような配慮が十分なものとなっていない状況になってしまったということでございます。

川内委員 いや、私が聞いたことに答えていただけないので、ちょっと残念なんですけれども。

 あと、成績提供システム運営委員会という組織が文科省の中にできて、民間試験の選定を行っているわけですね。実施団体、この団体はいいねとかどうだねということを審査しているわけですね、成績提供システム運営委員会。これ、構成員が非公表なんです。構成員が非公表なんですね、審査委員会が。民間試験実施団体の関係者が入っていたんじゃないかなというふうに思うんですけれども、事実確認だけさせてください。

萩生田国務大臣 御指摘の運営委員会は、文科省ではなくて大学入試センターに置かれている委員会でございまして、システムへの参加を申し込む資格検定試験及びその実施主体が参加要件を満たしていることを確認する委員会であり、会議を公開した場合、構成員の自由な意見交換が制約されたり外部からの働きかけなどを受けるなど、円滑な運営が妨げられるおそれがあることから非公開で開催されてきたものと承知をしておりますが、既に大学入試英語成績提供システムの導入については延期を決定をしました。構成員の同意を得ることを前提に、公表について検討してまいりたいと思います。

川内委員 いや、萩生田大臣、私、誰がいたんですかということを聞いているのではなくて、もう既にこの成績提供システム運営委員会は終了しているし、そしてこの制度自体が延期になっているわけですから、この運営委員会に実施団体の人が入っていたのではないですかという一般的な質問については、入っていたのかいないのかということについてはお答えをいただかなければならないというふうに思いますが。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 今大臣もお答え申し上げましたように、外部からの働きかけ等があるということで、非公開を前提に就任していただいたものではございますが、あえて申し上げれば、構成員の中にそういう業者の関係者はいなかったというものでございます。

川内委員 こういうシステム運営委員会がどのような議事を開かれたかということがわかれば、委員にはいなかったけれどもその場にいたとか、そういうことがわかってくるということでございます。

 大臣、まじやばい幾つかの事例を御紹介したわけですけれども、萩生田大臣は会見で、抜本的に見直すというふうにおっしゃっていらっしゃいます。ゼロベースで見直すという趣旨でよろしいんですよね。

萩生田国務大臣 今後の検討においては、システム導入が延期になった要因や、導入に当たって指摘された課題について検証し、民間試験団体の意向や、これまでの実績に基づく知見などについても伺うなど、しっかり検討をまずしてまいりたいと思います。

 現時点において、どのような仕組みでいくか、決定しているものではありません。

川内委員 ぜひゼロベースで見直していただくことをお願いをしておきたいと思います。

 もう一つ、問題点、受験生、若い子たち的に言えば、やばい点について聞かせていただきますが、国語、数学の記述式の問題です。

 総理に一般的な感覚としてお答えいただきたいんですけれども、五十万人もの受験生の国語、数学の記述式の採点を、短期間で、採点の質を担保しながら、民間事業者にやらせることが可能だと。私も、民間でできることはやればいいと思いますよ。だけれども、五十万人の受験生の記述式の採点を、一斉に、短期間に、採点の質を担保しながら、民間事業者にやっていただくことが可能だというふうに総理はお考えになられますか。

安倍内閣総理大臣 その採点の仕方、仕組み、あるいは、現在どのような形で民間事業者がかかわっているかということについて私は全く知識がございませんので、ここで軽々にお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。

川内委員 いや、よかったです。総理がそれはできますよと言われたらどうしようかと思ったんですね。慎重な御答弁だったことに、ちょっと胸をなでおろしますけれども。

 これからちょっと御紹介したいんですけれども、二〇一七年十一月に試行テストというのが行われています。試しにやってみようねということで、試行テストを二〇一七年の十一月にやっています。

 この試行テストにおいて、国語あるいは数学の記述式の正答率、国語は百二十字の作文、数学は三問の記述式の問題、それぞれについて正答率を教えてください。どのぐらい正解率があったのかということです。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 二〇一七年、平成二十九年十一月に実施したプレテストにおける国語の記述式問題の正答率は、問いが三つございまして、問一が四三・七%、問二が七三・五%、問三が〇・七%でございました。また、数学の記述式問題の正答率は、これも三つございます、問(あ)が二・〇%、問(い)が四・七%、問(う)が八・四%でございました。

川内委員 問題自体が入試の問題として体をなしていないということです。正答率が一割を切る問題というのは、入試としては使えないわけですよね。そのぐらい難しいわけです。

 では、この試行テストにおける業者による採点と、受験生、これを受験した人の自己採点との不一致率、要するに、点数と、自己採点して、ああ、合っていたという、違っていたという、その不一致率はどのぐらいですか。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 これも大学入試センターが平成三十年度に実施した試行調査におきまして、採点結果と自己採点の不一致率でございますけれども、国語においては二八・二%から三〇・二%、ですから、おおむね三割が不一致でございました。数学は六・六から一〇・二%ということで、それぞれ問いによって違いますけれども、そういったパーセンテージの不一致が出てきたというものでございます。

川内委員 不一致率が国語だと三割だと。これは、自己採点が自己採点にならないことになるわけですね。

 では、採点修正の件数。一回採点したけれども、後で検収してみたらちょっと採点が違っていたねという採点修正の件数は、数学と国語、それぞれ何件ずつですか。何件中の何件かまで答えてください。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 平成三十年度に実施した試行調査、プレテストの採点結果を検収したところ、国語については約二万六千件中の七十六件、パーセンテージで約〇・三%、数学については約三万件中の四件、パーセンテージでいいますと約〇・〇%程度の採点結果を補正したというふうに承知しております。

川内委員 二万六千件で、国語の場合は七十六件の採点修正がある。これは、五十万件になるとこれの約二十倍ですから、大変な件数になるわけですね。

 昨日の文部科学委員会での参考人質疑では、採点者として学生のアルバイトの方も、もちろん熟練はしていらっしゃるんだろうと思いますが、模擬試験じゃないんですからね、入試というのは。今までの入試というのは全て大学の教員らが採点しているわけですけれども、模擬試験じゃない、入試なんです。受験生の一生を決める。採点者として学生のアルバイトも想定されるというふうにベネッセの方が参考人質疑でおっしゃっていらっしゃいました。文科省も、そういう認識でよろしいでしょうか。

萩生田国務大臣 大学入試センターにおいては、事業者に対し、適正な試験等によって質の高い採点者を確保すること、必要な研修プログラムを行うことなど、採点者の質を向上するための取組を求めるとともに、一次採点は複数名で独立して行うこと、複数名の採点結果が異なる場合には、採点監督者が採点結果の確認や不一致のあった答案の採点などを行い、独立して採点した結果が一致するまで当該答案に対する採点作業を行うこと、採点作業中に適宜、採点結果の品質チェックを行い、その結果を採点作業の改善につなげることなど、採点の正確性を確保するための取組を求めているところです。

 採点業務については、適正な試験等によって質の高い採点者を確保することが求められており、結果としてさまざまな属性の方が含まれ得ると承知しておりますが、いずれにしても、今申し上げたような、多層的、しっかりとした組織体制で、品質のよい採点をしていただくことを求めています。

川内委員 品質のよい採点を求めるというのは当然のことですね。品質の悪い採点など誰も求めない。だから、品質のよい採点を求めているが、他方で、採点をする人たちの中に学生のアルバイトさんたちもいるんですよということを、きのう、ベネッセさんはお認めになられていらっしゃるわけですが、文部科学省としても、そういう人たちも入るんだろうねということは認識しているということでよろしいかということを聞いております。

萩生田国務大臣 結果としてさまざまな属性の方が含まれ得ると承知をしております。

川内委員 国語、数学の記述式で、受験生は記述式の採点に大変不安を持っているわけですね。これは大丈夫だろうか、採点の質が担保できるんだろうかと。やはり、民間英語試験のことと全く同じ不安を受験生が持っている。なぜなら、共通テストを受けて、自己採点して、その自己採点と本当の採点が違った。これは、志望校の出願にめちゃめちゃ影響するわけですよ。

 みんな、ある意味、人生かけて共通テストを受けて、その後、志望校に出願していくわけですけれども、自己採点ができないという致命的な欠点をこの記述式の国語、数学の共通テストというものは持っているわけです。だから、受験生たちは、まじやばい制度だ、こうおっしゃっているわけですよね。

 それでは、改めて総理に、冒頭、この記述式の国語、数学についてお聞きしましたので、改めて、これまでの議論の流れを聞いていただいた上で、記述式の国語、数学についても、萩生田大臣は、この前の会見では、こっちだけはやるんだ、こうおっしゃっていらっしゃるわけですけれども、あわせて検討した方がいいね、ちょっと工夫してみた方がいいねということをお思いになられるかどうか、お聞かせください。

安倍内閣総理大臣 さまざまな課題等について委員から御指摘がありました。そういう意味においては、子供たちにとっては人生で大変大きな出来事であり、日本の今の仕組みの中においては、その後の人生の進路に大きな影響を与えるこの試験のあり方は大変重要であるということを改めて認識をしたところでございますが、この記述式の試験についての対応については、もう既に萩生田大臣から、政府を代表して責任者としての答弁をさせていただいておりますので、萩生田大臣が答弁したとおりでございます。

川内委員 今、安倍総理大臣が、萩生田大臣に任せてあるんだ、萩生田大臣を信頼しているよというふうにおっしゃったわけですけれども、萩生田大臣、私は、せっかく延期して、みんなで知恵を集めてやろうねというのであれば、この記述式についても同時に、いや、本当に大丈夫なのかということについて英知を結集すべきである、それこそが真の高大接続につながるのではないかというふうに思います。

 萩生田大臣に。

 この問題が起きてから、高校生がたった二人でネット上で署名集めを始めて、新共通テスト、これはちょっと勘弁してくださいよ、センター試験でいいですよという署名集めをされて、現時点において四万二千ぐらいの署名が集まっているそうです。

 こういう子たちの、まあ、萩生田大臣も周りにいらっしゃる高校生の声はたくさん聞いていらっしゃると思います。でも、周りにいらっしゃる高校生と、萩生田大臣とふだん接触はないけれども、この問題について大変興味、関心を持って、名前を聞けば、いや、君、どこだって合格できるでしょうみたいな、めちゃめちゃ優秀な子たちですよ、都会の。そういう子たちが、いや、地方の子が大変だ、家庭が経済的に、経済力のあるおうちでなければこの制度は大変だ、記述式で不公正が起きるんじゃないかということで、問題提起をして、署名集めをして、四万幾ら署名を集めているわけです。

 こういう子たち、さっき高校生からも意見を聞くとおっしゃったので、こういう子たちの意見こそ萩生田大臣に私は聞いてほしい。記述式についても問題ありますよ、大臣ということを教えてくれますから。署名を持って高校生が来ますので、大臣、ぜひ署名を受け取っていただけないですか。

萩生田国務大臣 英語試験は、制度上の無理があって、幾ら我々が気づいたことを求めても、なかなか瞬時に解決ができないという構造上の問題がありました。

 今回のこの記述式については、これは企業側が責任を持って入札をして、みずからやるという責任の中でやっています。要するに、発注者側と請負側で、我々としては改善点を常に申し上げることができます。ですから、その点、先ほど、過去二回の質問設定がやはりいろいろ問題があったということは専門家の皆さんからも意見を聞いていますから、受験においては、できるだけその答えが採点がしやすいものにしていかなきゃならないと思っていまして、この点の改善はまず努力をさせていただきたいと思います。

 あわせて、全く問題がないんだ、もう一切、皆さんの意見は聞かないんだという姿勢ではありません。ですからこそ、この委員会で、与野党を超えて先生方から、こういうことも問題じゃないか、こういうことは気をつけろよということは真摯に受けとめて、一々改善につないでいきたいなと思っております。

 その上で、先ほど高校生の声を聞きたいと言ったのは英語の話でありまして、この件については、まず、制度上しっかり取組をさせていただきたいと思います。

 過去にもお話ししましたけれども、私自身も、地元の高校生の皆さんからさまざまな意見も聞いています。厳しい意見も聞いています。そのことは十分承知をしているつもりでございますので、署名をされている皆さん方の思いというものも多分共有するものがあると思いますから、しっかり受けとめて対応をしていきたいと思っています。

川内委員 今、萩生田大臣から、採点については国が直接指導できるんだという趣旨の御発言があったというふうに思うんですが、これは請負で、甲乙で契約をするわけですから、契約していること以外は指示できないということにも裏返せばなるわけで、だからこそさまざまな問題が発生をするのではないかということを私たちは現時点において懸念をしているということでございまして、引き続き議論を続けていきたいと思います。

 せっかく署名を持って高校生が来るんですから、会って受け取ってやるぐらい言ってくださいよ。冷たいじゃないですか。いや、めちゃめちゃおもしろい子たちだから。ほう、そういう見方があるんだね、そういうことを言ってくれるんだね、我々大人にはない、学ぶことは学び合うことですから、ぜひ会うと言ってくださいよ。もう、あと、私、一分しかないですけれども、大臣。

萩生田国務大臣 特別その人たちと会わないと言っているわけじゃないんですけれども、まず一団体の方と会えば、ほかの団体の方を断ることができなくなりますので、声を聞くという点では、さまざまなツールを使ってお伺いをしてまいりたいなと思っています。

川内委員 私たちは、この記述式の、大臣、採点についても、安倍総理大臣は、いや大丈夫だとはおっしゃらずに、大臣に任せているとおっしゃった。萩生田大臣は、何とか事業者を指導していくとおっしゃっていらっしゃる。しかし、これもまた、受験生や学校の先生方や保護者の方やみんなが安心できるように、法律を提案させていただいて、文部科学委員会等で議論を続けていくことをお約束を申し上げさせていただいて、私の質疑を終わらせていただきたいというふうに思います。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、今井雅人君から関連質疑の申出があります。渡辺君の持ち時間の範囲内でこれを許します。今井雅人君。

今井委員 立国社の今井雅人でございます。

 きょう、今の質疑をいろいろ聞いておりまして、ちょっと疑問に思うことがありましたのでお伺いしたいと思います。

 英語の民間試験に関して、萩生田大臣は、自信と責任を持ってお勧めする状態ではないというふうにおっしゃっていましたけれども、そう思われたのはいつですか。

萩生田国務大臣 実は、確認していただければよろしいかと思うんですが、九月十一日の就任会見のときに、私、この制度についての不安を触れております。その中で、就任したばかりなので、これらについてきちんと実現可能な制度なのかしっかりと精査をしていきたい、勉強していきたいということを公の場で申し上げております。

 第一次は、まず九月三十日で受験の学校を締め切ろう、そのことによって、制度を使わない学校は自分の受験校であっても必要なくなるので、そのことをまずやりました。

 しかしながら、期待をしていたような形での数字が出てこなかった中で、さまざまな改善のお願いをしてきましたけれども、それに対して返事が来ない。なぜ返事が来ないのかといえば、先ほど来申し上げているように、甲乙が協定という形で物事の約束をしていますので、残念ながら、自分の意思をきちんと伝えることができない。伝えたとしても、それに対して返答がなかなか来ないというようなことがありましたので、最終的に私としては自信と責任を持って勧められないと思って決断をしたのは十月三十一日でございます。

今井委員 十月三十一日に決断して、十一月一日に、朝、発表されたということですけれども、この日は共通IDの申込みが始まる日ですよね。判断が遅過ぎたと思いませんか。

萩生田国務大臣 その前の文部科学委員会の中で、十一月一日までに各試験団体の皆さんが改めて会場について公表してほしい、それから経済的困難にある方に対しての減額について発表してほしいということを申し上げていたので、一つのタイムリミットが十一月の一日でした。

 ただし、今御指摘があったように、IDの発行が十一月一日の朝から始まります。当然のことながら、公表前に文科省に対しては会場の内示がありましたので、私は、その判断を、それを見て、これではさらなる混乱が起こるという判断をしました。

 遅かったと御指摘をいただければ、その部分は受けとめなきゃならない部分もあると思います。

今井委員 流れを見ますと、十月の二十四日に例の身の丈発言が出て、それまでは皆さん余りこの問題の中身がよくわかっていなかったのが、新聞も取り上げるようになり、だんだんだんだん雰囲気が悪くなって、これはもたぬということで、十月三十一日に延期を決定されたんじゃないですか。この身の丈発言がきっかけになっているということじゃないですか。

萩生田国務大臣 私の不用意な発言でこの問題について多くの人たちの目が集まったことは事実だと思いますが、別にそのことをもって延期をしたということではありません。

今井委員 いや、その前後までずっと萩生田大臣はこれはやっていくんだということをおっしゃっていて、この問題がだんだん大きくなってきて世間が騒ぎ出したら、急に中止、延期ということになったと思います。

 私は、大臣はやはり判断が余りに遅かったと。これ自体は、こういう延期の判断をしていただいたことは妥当だと思いますが、余りに遅くて、いろいろな方に混乱を招いた。おまけに、この身の丈発言でいろいろな人を傷つけた。この責任は本当に重いと思いますよ。

 みずから辞任されるおつもりはないですか。

萩生田国務大臣 今私が果たすべき責任は、この延期をした試験制度を、ひとしく多くの皆さんが挑戦しやすい、受験生にとって試験が受けやすい、そういった制度に磨き上げることだというふうに思っていますので、全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。

今井委員 このBSの発言、身の丈だけが切られていますけれども、その前に、それを言ったら、あいつ、予備校通っていてずるいよねと言うのと同じだとか、ちょっとこれはひどくないですか、この発言。

 私は、この身の丈というところだけじゃなくて、全体を読んで、本当に受験生をばかにしているという発言としか思えません。こういう発言をされる方が、今後、生徒のために適切な英語試験とはどうかということを考えていけるとはとても思えません。ぜひ辞任をしていただきたいと思います。もう一度御答弁ください。

萩生田国務大臣 先生は番組を見ていただいたのかどうかわかりませんけれども、私は、総じて申し上げてきたのは、例えば、制度そのものの公平性は一生懸命つくるけれども、しかし、準備段階でいろいろな環境の違いというのはあるということに触れさせていただきました。

 私自身、党内で、給付型の奨学金やあるいは学生支援機構の利息をやめる等々、どちらかといえば経済弱者に対してさまざまな政策を積み上げてきた自負がございます。そういう意味では、私の発言が間違って伝わってしまったことは私の力不足だと思っておりまして、反省をしておりますけれども、しかし、これだけの大きな決断をした以上、それを辞任をすることによって解決をするとは思っていません。

 私の責任できちんとこの制度をつくり直しをして、受験生の皆さん、国民の皆さんに納得していただける、そういう体制をつくることを改めてお約束して、努力をしたいと思います。

今井委員 先ほどの総理も、閣僚が二名辞任されても、それをかえて前に進めるということで責任をとると。

 受験生を傷つけるような発言をして、それで、ぎりぎりまで延期を引っ張って、世の中を混乱させて、それでも、これから何とかしていくということで責任をとると。

 安倍政権はいつもそうなんですね。きちっとやはり自分のやったことをしっかりと責任をとっていく、そういうことをぜひやっていただきたいというふうに思います。

 その上で、十月十一日に我が会派の辻元委員が質問したことで、私はちょっとうんっと思いましたので、また改めてお伺いしたいと思うんですけれども、先ほども話題になっていました例のこの萩生田ペーパーというものですね。

 先ほどから萩生田大臣は、極めて不正確なメモというふうにおっしゃっていますけれども、改めてこの全部を読むと時間がありませんので、中身を一つ一つ読みますと、物すごく明快に書いてあります、私の方で整理しようと。

 これはとても役人が書くものだとは思えませんけれども、先ほどもありましたように、これは文科省で見つかったわけですよね。文科省でこのメモが見つかったということですね。であれば、これは文科省の方が書いたと思われますね。それでよろしいですか。

萩生田国務大臣 獣医学部の新設に関して私があたかも働きかけをしたかのような個人メモ等が取り上げられましたが、私が総理から指示を受けたり、文科省や内閣府に対して指示を出したりすることはありません。

 御指摘の十月二十一日付のメモということだと思うんですけれども、当時、文科省から、個人の備忘録的なメモであり、著しく正確性を欠くと説明をされており、同文書の八つのパラグラフについて、いずれも私が明確に発言したものではありません。

 また、当該文書にあるような総理補佐官と話合いをする機会もありませんでしたし、畜産やペットの獣医師養成との差別化の具体的な内容を詳細に私は承知しておりませんので、愛媛県の関係者とも会ったことがなければ、県の意見を聞いたこともなく、文科省に伝えた事実もありませんので、この文書については私はわかりません。

今井委員 文科省で見つかったというのは、松野、前の大臣がおっしゃっていますから、これは内容からして、誰かがつくっているわけです。誰かがつくっているんです。誰かが……(安倍内閣総理大臣「あなたじゃ……」と呼ぶ)私じゃありませんよ。誰かがつくっているわけで、それは文科省に残っているんですから。(発言する者あり)あなたがって、今ちょっと失礼ですね。私がこんなものをつくれるわけないじゃないですか、総理。なぜ私がこんなものをつくれるんですか。失礼ですよ、今の。あなたがつくったって、何ですか、それは。

棚橋委員長 今井委員、恐縮です、質問をお願いいたします。

今井委員 この紙をあなたがつくったなんて、指さして、総理は私におっしゃったんですよ。謝罪してください。(発言する者あり)

棚橋委員長 では、今井委員、再度質問をお願いいたします。

今井委員 私は今、この紙は文科省の方がつくったんじゃないかというふうに言いましたところ、総理大臣が私を指さして、あなたがつくったんじゃないのとおっしゃいました。大変侮辱です。謝罪してください。(発言する者あり)

棚橋委員長 まず、今井委員、質問をお願いいたします。今井委員、お願いいたします。(発言する者あり)

 今井委員、恐縮です、再度御質疑あればまず御質問ください。どうぞ、御質問。御質問いただければ、それに対して必要な答弁をしていただきます。

今井委員 委員長が総理を指名してくださるんでしたら、もう一度質問します。

棚橋委員長 ごめんなさい。今聞こえなかったんです。もう一回言ってください。

今井委員 委員長が答弁者に総理を指名してくださるんでしたら、もう一度質問します。

棚橋委員長 はい。質問の中身によりますが、どうぞ質問してください。(発言する者あり)

 内閣総理大臣安倍晋三君。

安倍内閣総理大臣 ただいま今井委員が、これは文科省の中において見つかった、誰がつくったんですか、こう聞いたわけですね、文科大臣に。文科大臣としては、自分は全くこれは、こうこうこういう理由で、全く中身は正確ではないということを明確に示されたと思っています。そして、それは当然あずかり知らないものでありますから、答えようがないわけであります。

 しかし、今井委員は、それでも答えろということであったわけでありますが、それは答えられないじゃないかということで、私は、それは誰かわからないじゃないかということを申し上げたわけでありまして、その中において、私は今井委員の方を指さしまして、それは誰だって可能性があるし、今井委員だって私だって、それは、そういうことであったら、そういうことになってしまうじゃないかということを申し上げたわけでありまして、ここで明らかにしなければいけないことについては、つまり、誰が書いたということについて、今井委員が明確なものを、事実を示しながら、これは文科省でつくられたということを示さない限り、これは議論にならないわけでありまして、まさに水かけ論になってしまうという趣旨で私は申し上げたわけでありますが、それをつぶやいたわけでありますが、いわば、まさにこれは正確な発言ではないわけでございます。

 ただ、座席から私が言葉を発したことについては、これは申しわけなかったと思います。

今井委員 私は萩生田大臣に質問をしております。その横で、指をさして、あなたがつくったんじゃないのというのは本当に失礼ですよ。

 いやいや、萩生田さんに言われるのなら僕はまだわかりますけれども、なぜ総理に言われなきゃいけないんですか。取り消してください。

安倍内閣総理大臣 これは、ここで私が答弁したことであれば責任を持ってお答えをするわけでありますが、私は、ただ、指をさして、今そこからも不規則な発言がございました、ああいう形で発言することはそれぞれが控えなければならないことかもしれませんが、そこで、今井委員が言われたことは、これはまさに萩生田大臣が証明のしようがないことでありまして、それを、いわば文科省において正式につくられたかのごときの印象を与える、いわば質問を続けておられますから、それは違うのではないかという意味において、私は、それは誰が書いたかということはわからないのではないかということを申し上げたわけでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 まず、御静粛にお願いします。委員長からお願いでございますが、不規則発言が多過ぎると委員長の方で聞こえなくなりますので、どうか御静粛にお願いいたします。(発言する者あり)御静粛にお願いします。

今井委員 まず今のに反論する前に委員長にお願いしたいんですけれども、しばらく私は質問時間を奪われました。ちょっと質問時間を返してください。

棚橋委員長 大変恐縮ですが、今井委員がおっしゃった件について、私の方には明確に聞こえませんでした。ですから、今井委員に質問を促したところでございます。今井委員が質問なさらなかったわけですので。必要とあれば、後刻、理事会で協議いたします。

今井委員 私は明確に申し上げましたし、二度も質問いたしました。その委員長の指摘は当たらないと思いますよ。そういうことをおっしゃるんでしたら、本当に公平な運営をしているのか私は疑問に感じますよ。

 ちょっと、これは理事会で本当に皆さんに声を上げていただきたいと思いますが、ちょっときょうのは許せません、私は。

 委員長も、ちょっと理事会で皆さんと一度協議してください、公平に運営がされていたかどうか。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議いたします。

今井委員 それで、辻元委員のときにもありましたけれども、当時の義家副大臣が、これは不正確なメモだったということで謝罪しておられるんですよ。文科の副大臣がこのメモは不正確なメモだったと謝罪しておられるから、それなら文科省の方がつくったものですねと私は質問しているんですよ。どこがおかしいんですか、一体。だって、副大臣がそうおっしゃっているじゃないですか。それを何か、どこもわからない、あなたがつくったかもしれないなんて、そんな失礼なことを言われて質疑できないですよ。

 大臣、私は、こういう方がもしいらっしゃって、本当に、私は大臣がこれは発言していると思うけれども、でも、大臣がおっしゃるように、誰かが勝手につくったのなら、これは国家公務員法の九十九条違反ですよ。ですから、今、部下なわけですよね。文部科学大臣でしょう。部下がそういうことをやったかやらないか調べてください。誰がやったか特定してください。

萩生田国務大臣 先生、いろいろなお考えを持たれるのは自由なんですけれども、やはり公の委員会で、私が発言したと断定をして、私はそう思っていると言われるのは、私は逆に心外です。今までも、国会を通じて、私の立場についてはきちんと説明してきました。

 ちなみに、謝罪をしたのは副大臣ではなくて松野大臣でございまして、松野大臣から不確定な文書だということを言われました。副大臣ではございません。

 本件については、当時の松野大臣のもとで、この文書については正確性を欠く私文書、メモのようなもので、それがたまたまファイルの中にあったということで問題が起きたんですけれども、これについては、作成した方も、私と会ってその話を直接聞いているわけじゃなくて、多分、高等教育局長からの伝聞を一つのメモにしたんじゃないかということで、調査はそのように終わっていると承知をしています。

今井委員 時間が来ちゃったんですけれども、私は、自分はそう思いますと言っただけで、断定なんかしていませんから。そう思いますと、私がそう思いますと言ったんですから。そうですと断定したわけじゃありませんので、そういうことを言われるのは心外です。

 委員長、ぜひ、もう時間がありませんから、二つ申し上げます。

 一つは、私、質疑時間を奪われましたので、もう一度集中審議をやっていただきたいことと、それから、萩生田大臣に、このメモを書いた人を断定して、特定して、この委員会に提出していただくことを求めます。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議いたします。

今井委員 それでは、終わります。

棚橋委員長 これにて渡辺君、大串君、川内君、今井君の質疑は終了いたしました。

 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 最初に、安倍総理の辞任をした二大臣への任命責任の問題について、総理にお尋ねをいたします。

 菅原経産大臣に続き、河井法務大臣も辞任をいたしました。辞任した二人とも、政治家としてやってはならない公選法違反の買収行為が問われていたわけであります。公選法違反なら、大臣の資格以前の問題、議員の資格が問われる問題であります。

 閣僚を任命するに当たって、安倍総理は、先ほども適材適所という観点から任命したと述べておられましたが、公選法違反が問われていたような人物を大臣、しかも法務大臣にも据えたというのは適材適所だったんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣が就任からわずか一カ月余りで相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感をしております。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様への責任を果たしていく考えであります。

 そして、菅原大臣は、党の経産部会長やあるいは経産副大臣を歴任した方であり、河井大臣も、法務副大臣を務めるとともに、議連などを通じ、法務行政に長らく携わってこられた方であります。

 他方、政治は結果責任であり、辞任という結果となった以上、私の人事に対する厳しい御批判は率直に受けとめなければならないと考えております。

塩川委員 いや、質問に答えていないんですよ。適材適所だったのかと聞いているんです。

 法務行政を担ってきた、そういう人物を法務大臣に据えた。その法務大臣が公選法違反が疑われるような事態で辞任をするということであれば、総理の言っている適材適所とは何だったのか。本当にこういう人物を任命したことは適材適所だったのかと聞いているんです。改めてお答えください。

安倍内閣総理大臣 まず、適材であったかどうかということについては、先ほど答弁をさせていただいたように、河井大臣は、法務副大臣を務めておられた、いわば法務行政に通じている、また、議連などを通じて法務行政に長らくかかわり、さまざまな貢献もしてこられた方でございますので、法務大臣にふさわしい、こう考えたわけでございます。

 しかし、先ほど申し上げましたように、政治は結果責任でございまして、辞任という結果に至ったことにつきましては、御批判は率直に受けとめなければならない、このように思います。

 と同時に、国会議員として、政治資金、あるいは政治資金規正法、あるいは公選法にかかわる指摘がなされたときには、当然、これは内閣にある者であろうとなかろうと、あるいは与党、野党にかかわらず、しっかりと説明責任を果たしていかなければならない。また、御本人もその説明を果たしていく旨述べておられる、このように承知をしております。

塩川委員 いや、適材適所だという問題について答えられないということ自身に総理の任命責任が問われているんじゃないでしょうか。

 説明責任を果たすということを求めている、本人が説明責任を果たすだろうと総理はおっしゃっておられるわけですが、責任を持って任命した大臣が辞任する理由について、任命した総理からきちんと説明せよと求めるのが、ある意味、最低限の総理の任命責任じゃないですか。その点、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 先ほど申し上げましたように、菅原大臣も河井大臣も、辞任に際しての会見で、今後とも説明責任を果たす旨述べていると承知をしておりますが、今後とも、みずから説明責任を果たしていかれるものと思います。

塩川委員 適材適所だったということをそのまま否定もしない。そういった大臣が辞任をしたことについて、国会で説明するとずっと言ってきている当事者ですよね。そういう人物に対して、国会で事実関係をただす前にやめてしまったわけですから、国会で事実関係を明らかにさせるということが適材適所と言ってきた総理の最低限の任命責任ではないのか、この点についてはっきりお答えください。

安倍内閣総理大臣 いずれにせよ、お二人とも説明責任を果たしていく、このように述べておられるわけでございます。その中でしっかりと責任を果たしていくものと考えております。

塩川委員 いずれにせよというのは答弁をごまかすときの言い回しでしかありません。事実解明に背を向けるのでは国民の不信は拡大するだけであります。

 これをしっかりと解明する上でも、菅原、河井前大臣の参考人、ぜひ出席いただきたい、このことを求めたいと思います。委員長、いかがですか。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

塩川委員 続けて、萩生田大臣の身の丈発言の問題であります。ここでも安倍総理の任命責任が問われております。

 大学入学共通テストでの英語の民間試験導入は、英検やTOEFL、GTECなど六団体七種類の民間事業者の試験のうち、いずれかを二回まで受け、その成績が受験する大学に提供される仕組みであります。目的も難易度も異なる試験の結果を公平に比較できるのかという問題や、受験会場が限定されるという地域格差、受験料や交通費負担が困難という経済格差、障害者の方への配慮がどうなっているのか、こういった点も大問題となっていたわけであります。それに対して萩生田大臣は、自分の身の丈に合わせて頑張ってと発言をしました。とんでもないことです。

 安倍総理にお尋ねをいたします。

 大学入試の結果は人生に大きな影響を及ぼす。だからこそ、入試は公平公正でなければならない。身の丈発言というのは、教育の機会均等という教育行政の最も重要な原則に反するものではありませんか。総理にその認識はありますか。

安倍内閣総理大臣 御指摘の発言については、既に萩生田大臣みずからが撤回の上、謝罪したものと承知をしております。

 教育の機会均等を図ることは極めて重要であります。安倍政権としては、幼児教育、保育の無償化や、真に支援が必要な子供たちの高等教育の無償化等に取り組んできたところでありまして、引き続き、子供たちの誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、みずからの夢に向かって頑張ることができる社会を目指していきたいと考えております。

塩川委員 教育の機会均等は極めて重要だと述べられましたけれども、実際にやっていることはまるで逆じゃないかということであります。

 高校生たちは、予備校に行かなくても入試は受けられるけれども、お金のかかる民間試験に行かなければ入試は受けられない、その制度の根幹にかかわる問題を大臣はわかっていないと訴えておりました。教育の機会均等に反する制度の本質をついた声だと受けとめました。教育の機会均等を理解しない人物がどうして文科大臣に適任だと言えるのか、このことが問われているわけであります。

 今回の問題は、延期したから済む話ではありません。このような英語民間試験は一体誰が決めたのか、政府の責任が問われています。

 パネル、配付資料をごらんいただきたいんですけれども、下に書いてありますように、文部科学白書二〇一八から引用した教育再生実行会議の提言と取組を見ていただきたいと思います。

 内閣官房に置かれた教育再生実行会議は、二十一世紀の日本にふさわしい教育体制の構築に向けて教育改革を推進するため、二〇一三年十月に大学入学者選抜改革の提言を出しました。その具体化として、文科省は、ここにあるように、記述式問題の導入や民間の検定試験を活用した英語四技能評価を盛り込んだ大学入学共通テスト実施方針を策定をしたわけであります。

 総理にお尋ねいたしますが、このような英語民間試験実施に道を開いたのは教育再生実行会議であります。この会議は安倍総理が開催している会議ですね。

安倍内閣総理大臣 私が議長を務めております。

塩川委員 総理が開催をしている会議体であります。政権復帰直後に最初につくった組織の一つがこの教育再生実行会議であったわけであります。

 ですから、この流れを見ても、英語民間試験の導入、大学入試制度の転換を行ったのが安倍総理であります。教育の機会均等に反する大学入試制度の導入を決めた責任を総理はどう考えておられるのか、何が問題だったのか、お答えください。

安倍内閣総理大臣 導入の問題点等々については、今回判断をいたしました萩生田文部大臣から答弁させます。

萩生田国務大臣 各大学の入学者選抜における英語四技能評価の活用を支援することを目的とする大学入試英語成績提供システムについては、文科省が民間試験団体の取組を十分に指導監督することができるような制度設計となっておらず、かつ連携、調整が不十分であったことから、各大学の活用内容、民間試験の詳細事項等の情報提供不足など、準備のおくれにつながることになってしまいました。

 十月末に至っても、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が不十分な上に、文科大臣として自信と責任を持って受験生の皆さんにお勧めできるシステムになっているとは言えないと判断し、このたび、来年度からの導入見送りを決断したところです。

 大学入試において英語四技能について適切に評価することの重要性に変わりがないことから、どのように評価していくのか、できるだけ公平でアクセスしやすい仕組みはどのようなものなのかといった点について、検討会議を設け、今後一年を目途に検討し、結論を出したいと考えています。

塩川委員 総理にお尋ねしているんです。こういった会議体をつくって、まさに大学入試改革、英語の民間試験導入に道を開いたというのが総理が開催をする会議だったわけですから、総理の認識をお聞きしている。

 今大臣の方からありましたように、こういった試験実施団体の民間事業者との連携、調整が不十分だったという話があるわけですけれども、それというのはもともと制度に組み込まれた一番の問題から発生しているんじゃないのかということであります。

 問題は、センター試験を廃止をして、新たに導入する大学入学共通テストについて、英語の試験などを民間事業者任せにしたことであります。こういった大学入試制度、大学入学共通テスト、これは教育のインフラであり、公平公正であるはずの大学入学テストにおいて経済格差や地域格差、不公平が生じるというのは、当初から高校、大学関係者が指摘をしていたことであります。

 総理にお尋ねしますが、こういう大学入学共通テストを、採算を配慮しなければいけない民間事業者、営利を追求する民間企業に丸投げをしたのでは、教育の機会均等が確保できないんじゃありませんか。

安倍内閣総理大臣 既にこうした制度設計上の課題等々について萩生田大臣から答弁がなされたとおりでございまして、そういう観点から今回の延期の判断をされたということではないか、こう思っております。

 グローバル人材を育成する上で英語は重要なツールであることから、萩生田大臣のもとで、大学入試のあり方について、これまで指摘されてきた課題を克服できるようしっかりと検討させたい、このように考えております。

塩川委員 いや、お答えになっていないわけです。

 採算を重視せざるを得ない民間事業者、営利を追求する民間企業にこういった入学テストを丸投げをするということで、教育の機会均等が確保できないんじゃないのかということを聞いているんです。改めて。

安倍内閣総理大臣 民間の活用のあり方につきましては萩生田大臣から答弁をさせたい、このように思います。

 その上で、いずれにいたしましても、これは、大学入試では受験生がひとしく安心して受験できる環境を整えることが重要であり、文部科学省においてしっかりと検討させたい、このように考えております。

塩川委員 もういずれにせよという答弁はやめてほしい。

 大学の入試改革というのが、今民間事業者にとってビジネスチャンスとなっている、そのことが問われているわけであります。

 このパネルの中に記述式問題の導入ということを書いておりますけれども、大学入学共通テストに導入される国語、数学の記述式問題の採点は、誰が幾らで受託をしているんでしょうか。

伯井政府参考人 お答えいたします。

 大学入学共通テストの採点事業者につきましては、大学入試センターにおきまして、本年八月三十日、一般競争入札、これは総合評価落札方式でございますが、の開札が行われ、株式会社学力評価研究機構を落札者として決定し、九月三十日には大学入試センターとの間で業務委託契約を契約金額約六十二億、これは今年度から五年間の金額でございますが、で締結され、採点事業者として正式に決定されたところでございます。

塩川委員 学力評価研究機構というのはベネッセのグループ企業ということでよろしいですか。

伯井政府参考人 ベネッセが出資している会社でございます。

塩川委員 学力評価研究機構はベネッセの子会社であります。

 ベネッセは七種類の英語民間試験の一つであるGTECを運営をしております。既に二〇一七年度、一八年度のプレテストの採点もベネッセが受託をしているところです。

 パネルの二枚目をごらんいただきたいんですが、ベネッセの中期経営計画であります。

 ベネッセは、赤い線を引いたところですけれども、教育・入試改革を最大の事業機会と捉え、各事業で成長戦略を推進、競争力のある英語四技能検定、GTECを軸に、総合力を生かした取組を展開し、上にありますけれども、国内教育というところで、教育・入試改革を機会点としたさらなる成長ということで、二〇二〇年度目標、売上高年平均成長率七%ということであります。

 教育・入試改革がベネッセの最大の事業機会、ビジネスチャンスとなっている。このことを総理は御存じですか。

安倍内閣総理大臣 私は承知をしておりません。

塩川委員 ベネッセはGTECを運営すると同時に、GTEC関連の参考書や問題集などを販売しています。

 ベネッセの副社長は、大学入学共通テストの民間英語検定の一つにGTECが採用されたことは、下に線を引いたところですけれども、非常に大きな転機と言えますと述べています。

 テストを出題する事業者が、その試験の対策本で利益を上げることができる。公的な大学入試制度を利用して営利を追求するやり方で、どうして公平公正性が確保できるんでしょうか。

萩生田国務大臣 英語資格検定試験、GTECの実施団体である株式会社ベネッセコーポレーションが試験対策問題集を発行していることは承知をしていますが、文部科学省としては、同社における問題漏えいを防止するための取組として、試験問題を作成する組織と問題集を作成する組織は分離されており、試験問題は担当者のみが入室することができる専用執務室で作成されている、本番の試験で使用される問題が他の用途で使われることのないよう厳密な管理が行われていることなどを確認しているところです。

 このような取組により、試験問題を厳密に管理すべき試験団体が、試験問題を事前に問題集に掲載することで問題集の売上げ向上を図るような行為を防止しようとしているものと承知しています。

塩川委員 一つのホールディングのもとにあるんですよ。営利企業のもとで活動するわけですから。そういった分離というのはどうやって担保されているのかということについては何の説明もないじゃないですか。

 分離するということ自身も民間企業任せで、どうして営利追求を遮断することができるのか、公平公正性が確保されると言えるのか、このことが問われているわけであります。

 学校教育や大学入試制度に関する事業を受託して、関連事業で収益を上げるというビジネスモデルになっています。ですから、試験情報の漏えいと紙一重ではないかという批判も上がるというのも当然のことであるわけで、ベネッセは二〇一四年に二千万、三千万の個人情報漏えいのあった企業であります。私企業が学校教育や大学入試制度を担うことへの不安があります。個人情報保護の観点からも、大学入学共通テストを民間任せにしてよいのかが問われております。

 そこで、パネルの三枚目ですけれども、ベネッセ関連法人の進学基準研究機構は、ベネッセとともに英語民間試験に指定されているGTECCBTを運営しております。GTECの研究協力などを行っている団体であります。

 そのメンバーはといいますと、赤い字で書いてありますけれども、理事長には文部事務次官、理事には内閣官房参与、財務事務次官を経験した方、またベネッセの副社長もいらっしゃる。さらには、総理のもとに開催されている教育再生実行会議の有識者もいるし、中央教育審議会の会長、高校、大学の接続システム改革会議の座長を務めた方も評議員を務めておられるということです。

 こういった方々がつい最近までこの任にあったということであるわけですが、これは率直に言って、文科省とこの企業の癒着が問われるような問題なんじゃないのか。総理はそうお考えになりませんか。

安倍内閣総理大臣 私はそのベネッセの、いわば、今委員の名前を挙げられたわけでございますが、詳細について全く存じ上げておりませんので、答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。

塩川委員 萩生田文科大臣はどうですか。

萩生田国務大臣 それぞれ見識のある方たちが選ばれているんだと思います。一般の財団法人として機構を構成している以上、公平公正な運営をしていただくことが極めて大事だと思っておりますので、お一人お一人の経歴について私がコメントすることは控えたいと思います。

塩川委員 いや、問われているのは、大学入学共通テストと言われる、まさに教育のインフラ、公平公正性が問われるシステムのあり方の問題なんですよ。そこに営利企業の、営利を追求するようなことが持ち込まれれば、ゆがめられることになるんじゃないのかというのが皆さんの怒りにもあるわけなんですよ。

 ですから、こういった、教育のインフラであり、公平公正が何よりも求められる大学入学テストを民間事業者、営利企業に委ねるというのは間違っているんじゃないですか。

萩生田国務大臣 そのこと自体が間違っているかどうかも含めてしっかり検証して、一年間かけて、新しい制度をつくり直していきたいと思っております。

塩川委員 その姿勢が根本から問われている大問題だということを指摘をしたい。

 グローバル人材の育成を求める財界の要求から出発をし、民間企業の活用を促してきたのが安倍政権であります。

 教育の機会均等を壊し、学校教育、大学入試制度を食い物にする民営化、私企業化というのはやめるべきだということを重ねて申し上げておきます。

 そこでお尋ねしたいのは、政府は英語民間試験導入をやめたわけではありません。二〇二四年度に実施を延期をしただけであります。

 この二〇二四年度というのはどういう年かというと、大学入学共通テストがみずから行う英語試験の実施をもう取りやめてしまうという年なんです。二〇二〇年度以降は、この大学入学共通テストが行う英語試験と、一方で四技能を担うという英語の民間検定資格試験、両建てであるわけですけれども、四年後には、この大学入学共通テストが行うものをやめてしまうわけですよね。

 今回の措置というのは、こういう新共通テストの英語試験を民間試験だけにするタイミングに合わせているというだけのことじゃないですか。

萩生田国務大臣 この延期をする前のルールの中では、確かに二〇二〇年という年月がありましたけれども、これはもう延期をして、令和六年からの実施を目指して検討をするわけですから、当然、大学入試センター試験もそれに合わせて制度を変えていっていただかなくてはならないと思っています。

 民間のいい意味での活用は決して否定しませんけれども、民間ありきでこれを続けていこうということは私は申し上げておりません。少なくとも、きょうまで積み上げてきた中でのヒアリングはさせていただきたいと思いますけれども、そこは、外から見て公平公正ないい制度になれるようにしっかり制度設計をしていきたいと思いますので、また御意見をいただければと思います。

塩川委員 今後のスケジュール感を含めて見直すというのであれば、二〇二四年度というのは理科や社会にも記述式を導入する年度でもあるんですよ。国語、数学だけじゃないんです。理科や社会にも記述式を導入する。

 英語民間試験の導入を少し後ろにずらしただけで、大学入試に民間事業者、営利企業の参入を進める方針そのものに変更がないということであって、高校生たちは、英語民間試験は新共通テストの一部なんです、国語、数学の記述式の採点の不透明性もぜひ是正してほしい、学生アルバイトの採点でどうして試験の公平性が確保できるのかと声を上げています。

 英語民間試験を導入し、国語と数学に記述式問題を導入する大学入学共通テストそのものを撤回すべきだ、英語民間試験制度だけでなく新共通テストそのものを撤回する、萩生田大臣には大臣の資格がない、直ちに辞任することこそ一番の仕事で、総理は萩生田大臣を罷免すべきだと申し上げて、質問を終わります。

棚橋委員長 これにて塩川君の質疑は終了いたしました。

 次に、浦野靖人君。

浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。

 まずもって、たび重なる大型台風と記録的な大雨でお亡くなりになられた方々の御冥福を衷心よりお祈りし、また、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

 我が党は、国会の古い習慣を改め、政策論争の場たる議会の実現を掲げてきました。その立場から申し上げますと、本日このような形で予算委員会が開かれたことは残念です。もちろん、両大臣の、いわゆる政治と金をめぐる問題で辞任をされたことは本当に遺憾ですし、任命された安倍総理の責任が問われることも、もちろん言うまでもありません。

 他の野党からは、この安倍内閣に対して、総辞職すべきだ、不信任に値するなどといった声が出ています。政府がより厳しく襟を正してもらうことは当然です。閣僚の相次ぐ辞任という異常事態を招いて、みすみす野党に審議拒否するための免罪符を与えてしまったことを深く反省すべきです。

 任命責任をおっしゃるなら、解散して国民の信を問うべきだと考えますが、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣が就任からわずか一カ月余りで相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感しています。

 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様への責任を果たしていく考えであります。

 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことで国民の皆様の信頼回復に努めていきたいと思います。

 解散すべきとのお尋ねでございますが、今は、選挙で国民の皆様にお約束をした、まさに夏の参議院選挙においてお約束をしたこと、政策の実現に専念すべきと考えておりまして、現時点では考えておりません。

浦野委員 政府・与党サイドに何かトラブルや問題が起きたら国会審議を全て拒否するという旧態依然としたお決まりの態度というのは、私はいかがかと思います。容認できないです。

 真に国益や国民生活に資する審議の場を持つことは歓迎いたしますけれども、問われるのは審議の中身です。きょうの予算委員会でも、いたずらに審議拒否を決め込んだ野党側と負い目がある与党側との日程闘争の末にセットされた妥協の産物です。国会の本来のあるべき姿からは大きくかけ離れていると思っています。予算委員会はかねてから、政策をめぐって政府、与野党が真剣に向き合う国会審議の華と呼ばれてきたそうです、私はまだ浅いのでわかりませんけれども。今の姿は、華どころか、若手の国会議員の我々からすれば恥です。

 各種世論調査の結果を見ても、野党が審議拒否してまで政府・与党のスキャンダルを責め立てても野党の支持率は上がりません。逆に、内閣の支持率も顕著に下がることなんてありません。結局、政治不信がふえるだけで、無党派層がふえるだけで、結局は政治離れが国民に起こっている結果を残しているだけだと私は思っています。

 十月二十五日の台風二十一号と低気圧がもたらした大雨、台風十九号による土砂災害現場や浸水地域に新たな被害が発生しています。千葉県では、九月の台風十五号による大規模停電から一カ月半以上も身も心も休まらない状況が続いています。被災者の方々の疲労やストレス、先の見えない不安は限界に達しつつあると思います。

 それなのに、国会は今、衆議院の災害対策特別委員会、台風十九号の直撃以降、一度も開かれていません。今こそ、立法府、行政府、国民が総力を挙げて被災地の、被災者の方々に安らぎと未来への希望の明かりを届ける、そしてまた、国の防災体制の再構築に向けて急がなければならないときに、そういう国会審議、国会の運営をしている。どういうことですか。国家的な課題に取り組むのに与党も野党もないと思っています。

 この期に及んで打算ずくめの政局に走って審議妨害を決め込む野党も野党ですけれども、日程闘争の末に本日の予算委員会の開催に応じた与党も与党です。四時間とはいえ本日の審議の場を持てたのなら、なぜ災害をめぐる集中審議に充てる時間をつくれなかったのか。私は、それはしっかりとやるべきだと思っています。被災者の方々がこの一連の国会の光景をどういう思いで見ているのか、私は本当に申しわけなく思っています。

 論戦の場をみずから封じ込め、審議を遅延させるような姿勢は許されないと思っています。審議に空白をつくることなく、正々堂々と審議に挑むべきです。国権の最高機関である立法府が、無為に休みにしたり、取引の産物として渋々審議時間を設けたりしていては、国民不在のそしりは免れないと思います。

 我々は、こういったあしき習慣に終止符を打って、国民に政治への不信感、失望感を抱かせるだけの茶番劇の幕をおろすべきと考えています。

 と一言、ちょっと長かったですけれども、申し上げたいと思います。

 午前中に内閣委員会がありました。国家公務員の給与を上げる法案です。

 財源がないと消費税を上げながら、国と地方を合わせて公務員給与は、このパネルにあるとおり、安倍政権、平成二十六年からですけれども、一兆一千四百六十億上がりました。

 これについて多くの国民は疑問に思っていると思います。公務員の給与を上げる余裕があるのになぜ増税をするのか、そんな声は総理に聞こえてきませんか。

安倍内閣総理大臣 消費税の引上げと公務員給与の引上げについてのお話がございましたが、今回の消費税の引上げは、少子高齢化という国難に正面から取り組むに当たりまして、お年寄りも若者も安心できる全世代型社会保障制度に転換していくために行うものであります。

 他方、労働基本権が制約されている国家公務員の給与については、その代償措置としての人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢のもと、民間の水準を踏まえて決定されております。

 本年も、人事院勧告制度を尊重し、国の財政状況、経済社会情勢など国政全般との関連を考慮しつつ検討を進めてきた結果、勧告どおり給与の引上げを実施したところでございます。

 その上で、安倍政権においては、これまで、国家公務員の総人件費に関する基本方針に沿って退職手当の引下げや定員合理化等の取組を進めてきたところでありまして、引き続き、総人件費の抑制努力を続けていきたいと考えております。

浦野委員 我々日本維新の会の国会議員団は、毎月十八万円歳費のカットを続けて、各被災地に寄附を続けています。総額は今一億二千万を超えました。

 自民党総裁でもある総理、震災復興のために歳費の一部はカットをされているというのは存じていますけれども、率先して国会議員、特に自民党の皆さん方、国会議員にもそういった負担をしていただく、そして、それを震災復興の予算に回すという考えはございませんか。

安倍内閣総理大臣 我々政治家は、政策を実現するため真摯に努力を続け、国民の負託に応えていかなければなりません。国民の皆様にさまざまな御負担を求める以上、我々政治家も常にみずからを省みる必要があることは、御指摘のとおり、当然であろうと思います。

 日本維新の会がそうした観点から率先垂範して身を切る改革を続けていかれることについては、敬意を表したいと思います。

 その上で、政治に要する費用の問題は、議会政治や議員活動のあり方、すなわち民主主義の根幹にかかわる重要な課題であることから、国会において国民の代表たる国会議員が真摯な議論を通じて合意を得る努力を重ねていかなければならない問題であると思います。

 なお、今も御指摘をいただきましたが、安倍内閣においては、行財政改革を引き続き着実に推進する観点から、私、内閣総理大臣にあっては月額給与及び期末手当の三割を返上しております。また、閣僚や副大臣は同二割、政務官は同一割を国庫に返納しているところでございます。

浦野委員 平成二十六年から人事院勧告に従って給料を上げてまいりました。我々日本維新の会は、常々、この比較をする数字がおかしいということも毎回指摘をさせていただいております。

 先日の委員会でも、公務員の皆さんの平均年齢はお答えいただきました。しかし、その対となっている民間の方々の平均年齢が計算がややこしくて算出できないという答弁でありました。比較するなら、やはり同じぐらいの平均年齢じゃないとつじつまが合わないと思うんですね。私たちは、これはお手盛りの給与比較をするから出せないんじゃないかという疑問を持っています。

 人事院総裁は国会の承認人事だと思いますけれども、であるならば、国会のみならず、行政府としても官民給与の比較方法に意見を言わなければ、このお手盛りの状態が続くと思っています。総理はどうお考えでしょうか。

武田国務大臣 労働基本権が制約されております国家公務員については、その代償措置としまして、第三機関である人事院による給与勧告制度というものが設けられております。

 勧告に当たり人事院が行う職種別民間給与実態調査は、公務に類似する民間企業の職種について役職段階等の主な給与決定要素を同じくする者同士で比較、ラスパイレス方式でありますけれども、を行うためのものであると我々は承知しております。

 いずれにしても、官民比較の方法につきましては、第三機関としての人事院が専門的見地から判断しているものと認識をいたしております。

浦野委員 自分たちの給料を自分たちで上げるというふうに決めることのできる人事院勧告は見直すべきともう一度申し上げて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて浦野君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして本日の集中審議は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二分散会


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