衆議院

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第11号 令和2年2月12日(水曜日)

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令和二年二月十二日(水曜日)

    午前八時五十八分開議

 出席委員

   委員長 棚橋 泰文君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君

   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君

   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      あべ 俊子君    赤澤 亮正君

      秋本 真利君    穴見 陽一君

      伊藤 忠彦君    伊藤 達也君

      石破  茂君    泉田 裕彦君

      今村 雅弘君    岩屋  毅君

      うえの賢一郎君   衛藤征士郎君

      小倉 將信君    小田原 潔君

      小野寺五典君    奥野 信亮君

      鬼木  誠君    勝俣 孝明君

      金子 俊平君    神山 佐市君

      河村 建夫君    国光あやの君

      笹川 博義君    田所 嘉徳君

      高橋ひなこ君    武部  新君

      根本  匠君    原田 義昭君

      平沢 勝栄君    藤井比早之君

      古屋 圭司君    宗清 皇一君

      村上誠一郎君    山口  壯君

      山本 幸三君    山本 有二君

      渡辺 博道君    池田 真紀君

      泉  健太君    今井 雅人君

      小川 淳也君    大西 健介君

      逢坂 誠二君    岡本 充功君

      川内 博史君    黒岩 宇洋君

      玄葉光一郎君    後藤 祐一君

      近藤 和也君    白石 洋一君

      武内 則男君    辻元 清美君

      本多 平直君    馬淵 澄夫君

      前原 誠司君    山本和嘉子君

      國重  徹君    佐藤 茂樹君

      佐藤 英道君    濱村  進君

      赤嶺 政賢君    藤野 保史君

      宮本  徹君    杉本 和巳君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣         麻生 太郎君

   総務大臣         高市 早苗君

   法務大臣         森 まさこ君

   外務大臣         茂木 敏充君

   文部科学大臣       萩生田光一君

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   農林水産大臣       江藤  拓君

   経済産業大臣       梶山 弘志君

   国土交通大臣

   国務大臣         赤羽 一嘉君

   環境大臣

   国務大臣

   (原子力防災担当)    小泉進次郎君

   防衛大臣         河野 太郎君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣         武田 良太君

   国務大臣

   (少子化対策担当)    衛藤 晟一君

   国務大臣         北村 誠吾君

   国務大臣

   (女性活躍担当)     橋本 聖子君

   財務副大臣        遠山 清彦君

   厚生労働副大臣      稲津  久君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  安居  徹君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局長)            松尾恵美子君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房長)   大塚 幸寛君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房総括審議官)           渡邉  清君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   多田 明弘君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)

   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        嶋田 裕光君

   政府参考人

   (内閣府独立公文書管理監)            秋山  実君

   政府参考人

   (内閣府男女共同参画局長)            池永 肇恵君

   政府参考人

   (警察庁交通局長)    北村 博文君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    小出 邦夫君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 田村 政美君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         藤澤 勝博君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君

   政府参考人

   (水産庁長官)      山口 英彰君

   政府参考人

   (経済産業省通商政策局長)            広瀬  直君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君

   政府参考人

   (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官)            山上 範芳君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  池田 豊人君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  水嶋  智君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  和田 浩一君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房政策立案総括審議官)       辰己 昌良君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房審議官) 村岡  猛君

   政府参考人

   (防衛省整備計画局長)  鈴木 敦夫君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十二日

 辞任         補欠選任

  あべ 俊子君     小田原 潔君

  石破  茂君     田所 嘉徳君

  今村 雅弘君     武部  新君

  岩屋  毅君     穴見 陽一君

  うえの賢一郎君    藤井比早之君

  小倉 將信君     高橋ひなこ君

  河村 建夫君     伊藤 忠彦君

  笹川 博義君     赤澤 亮正君

  原田 義昭君     宗清 皇一君

  山本 有二君     泉田 裕彦君

  渡辺 博道君     金子 俊平君

  小川 淳也君     黒岩 宇洋君

  岡本 充功君     泉  健太君

  玄葉光一郎君     武内 則男君

  辻元 清美君     池田 真紀君

  本多 平直君     逢坂 誠二君

  前原 誠司君     山本和嘉子君

  國重  徹君     佐藤 英道君

  濱村  進君     佐藤 茂樹君

  宮本  徹君     赤嶺 政賢君

同日

 辞任         補欠選任

  赤澤 亮正君     国光あやの君

  穴見 陽一君     岩屋  毅君

  伊藤 忠彦君     河村 建夫君

  泉田 裕彦君     山本 有二君

  小田原 潔君     あべ 俊子君

  金子 俊平君     渡辺 博道君

  田所 嘉徳君     石破  茂君

  高橋ひなこ君     勝俣 孝明君

  武部  新君     今村 雅弘君

  藤井比早之君     うえの賢一郎君

  宗清 皇一君     原田 義昭君

  池田 真紀君     辻元 清美君

  泉  健太君     岡本 充功君

  逢坂 誠二君     白石 洋一君

  黒岩 宇洋君     近藤 和也君

  武内 則男君     玄葉光一郎君

  山本和嘉子君     前原 誠司君

  佐藤 茂樹君     濱村  進君

  佐藤 英道君     國重  徹君

  赤嶺 政賢君     宮本  徹君

同日

 辞任         補欠選任

  勝俣 孝明君     小倉 將信君

  国光あやの君     笹川 博義君

  近藤 和也君     小川 淳也君

  白石 洋一君     本多 平直君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 令和二年度一般会計予算

 令和二年度特別会計予算

 令和二年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

棚橋委員長 これより会議を開きます。

 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官安居徹君、人事院事務総局給与局長松尾恵美子君、内閣府政策統括官多田明弘君、内閣府政策統括官、内閣府子ども・子育て本部統括官嶋田裕光君、内閣府男女共同参画局長池永肇恵君、警察庁交通局長北村博文君、法務省民事局長小出邦夫君、外務省大臣官房参事官田村政美君、厚生労働省雇用環境・均等局長藤澤勝博君、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君、水産庁長官山口英彰君、経済産業省通商政策局長広瀬直君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、中小企業庁事業環境部長奈須野太君、国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官山上範芳君、国土交通省道路局長池田豊人君、国土交通省鉄道局長水嶋智君、国土交通省航空局長和田浩一君、防衛省大臣官房政策立案総括審議官辰己昌良君、防衛省整備計画局長鈴木敦夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、本日、政府参考人として内閣府大臣官房長大塚幸寛君、内閣府大臣官房総括審議官渡邉清君、内閣府独立公文書管理監秋山実君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。(発言する者あり)

    〔賛成者起立〕

棚橋委員長 起立多数。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 本日は、新型コロナウイルス対応・内外の諸情勢についての集中審議を行います。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。赤澤亮正君。

赤澤委員 おはようございます。

 質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 本日は農林水産業を中心に質問をいたしますが、その前に、最近の自然災害の激甚化、頻発化や新型コロナウイルスの脅威などに対応する目的で政府が病院船を建造、保有することを提言したいと思います。

 新型コロナウイルスについては、WHOがCOVID―19という名前をどうもつけたようでありまして、コロナバイラス・インデュースト・ディジーズ二〇一九ということで、COVID―19という名前だそうですが、現時点で感染者数も死亡者数もふえ続けています。既に、二〇〇三年に大流行したSARSを大幅に上回っております。

 ただ、致命率の点ではSARSよりもかなり低く、日本と中国の医療事情の差を考えれば、インフルエンザと大差ないのではないかという見方もあります。科学的に正しく恐れる、その上で冷静に必要な行動をとることが求められており、少なくともインフルエンザと同等以上の注意を払うことが求められております。感染者又は感染の疑いのある者の隔離が求められることは間違いありません。

 そこで、従来から自民党あるいは与党の中で再三議論されてきた、政府が保有する病院船の建造、保有というアイデアですが、いざというときに緊急医療チームや政府職員が乗り込んで、それこそ日本全国津々浦々に急行をして、自然災害の場合には被災者の救護とか支援物資や入浴サービスの提供などに、そしてウイルス、感染症の場合には罹患者又はその疑いのある方々の隔離や治療に当たる政府保有の病院船という考え方には、一理も二理もあると思います。

 そこで、加藤大臣、我が国を脅かす自然災害やウイルス、感染症の脅威に対応するため、例えば、厚生労働省が病院船を二隻建造、保有して、一隻ずつ太平洋側と日本海側に配備することにしてはいかがでしょうか。

加藤国務大臣 今委員御指摘のように、今回の新型コロナウイルスについてWHOから命名もなされたということでありますが、これについては、引き続き、水際防止、そして国内での蔓延防止、そしてさらには、そうした事態が生じたときに対する医療体制の整備、こうしたものに万全を期していきたいと考えております。

 その上で、御指摘の病院船の保有ということであります。

 災害時に継続的な医療を図るということは大変大事でありまして、これまでも、災害拠点病院の整備、あるいはDMATの配置等々、運用等に取り組んでまいりました。ただ、自然災害で道路が寸断される場合、あるいは医療機関自体が被災された場合、これは東日本大震災でもそうしたことがありました。継続的な医療提供が困難なケースにおいて病院船というものを活用できないかということで、これまで、党あるいは党を超えて、そして内閣府、防衛省とも議論がされてきたところであります。

 そうした検討の中で、既存の船舶を活用し、大規模災害時の医療機能を補完する、これは実証実験を既にやってきております。そういった中で、有識者も入れた、内閣府防災が開催する船舶医療活動要領検討ワーキンググループにおいて議論をされ、保有に当たっての整備手法、あるいは船舶において医療活動を実施する場合の関係者の連携、病院船に必要な機能の整備についていろいろ議論をしていただいているというふうに承知をしております。

 その上で、今回のコロナウイルスの対応、特にクルーズ船での発生を考えると、そうした中で発生をした方については、今、全員、陸におりてきていただいて、それぞれの病院に搬送しているわけでありますけれども、搬送するということは、またそれなりに感染リスクもあります。それから、重症者は当然陸地の病院ということでしょうけれども、軽症者等の取扱いをどうするか等々といった観点から、そうした、委員御指摘のような病院機能を持つ船舶というものを活用するということも十分あり得るのではないかというふうには思うところであります。

 したがって、これまでの議論、また、やはりいろいろ考える課題を関係省庁とも探りながら、病院船の配備のあり方については加速的に検討していく必要があるというふうに認識をしております。

赤澤委員 ありがとうございます。ぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。

 加藤大臣はこれで御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。

棚橋委員長 加藤厚生労働大臣におかれましては、御退席されて結構でございます。

赤澤委員 ここからは、農林水産業を中心に質問をいたします。

 私の地元は農林水産業が盛んな鳥取県でありまして、最近、地元では、農林水産業に関する質問が国会で出ないのは残念だという声が聞こえておりました。一月末に農林水産業について質問しないかと打診を受けたときは、我が意を得たりということでありました。その後、二月七日に出た日本農業新聞の記事の見出しは、「通常国会 農政議論 低調に 豚熱、基本計画 置き去り懸念」ということでしたので、しっかり質問をさせていただきたいと思います。

 言うまでもなく、農業は国の基です。新型コロナウイルスは国民の最大の関心事の一つであり、まさに今そこにある危機ということなので、農林水産業の議論はその陰に隠れてしまいがちですが、現在、農林水産業もさまざまな危機に直面しています。今後とも衆参の予算委員会や農林水産委員会でしっかりと議論する必要があります。

 ということで、本日の私のテーマは、危機に直面する農林水産業ということでございます。

 パネルをごらんください。

 ざっと六つの、農林水産業が直面する危機を挙げてみましたが、四番目と五番目の遺伝資源流出やウイルス、感染症の危機に対応するため、内閣は今国会に合計四本の法案を提出予定です。すなわち、和牛遺伝資源を守るための法案二本、種苗など植物遺伝資源を守るための法案一本、そして、アフリカ豚熱など家畜伝染病の発生予防、蔓延防止のための法案一本の合計四本です。

 パネルの、一番目の危機である人口減少、高齢化に話を戻します。

 この危機は今後更に加速します。現在の出生率と死亡率を前提にすれば、今から八十年後の西暦二一〇〇年に、日本の人口は現在の半分を大きく下回る五千九百万人になります。その結果、農林水産業にとっては、生産の面では人手不足、消費の面では需要不足、これが大きな危機として立ちはだかります。その解決策として、生産の面では大幅な生産性向上、消費の面では大幅な需要拡大が求められます。

 そこで、江藤大臣にお尋ねします。

 人口減少に負けない農業を実現するための具体的な対策について教えてください。

江藤国務大臣 まず、農業は国の基であるということを言っていただきまして、大変ありがとうございます。

 このパネルも見させていただきましたが、食料獲得競争、これはいずれ遠くない将来起こる可能性がある。今の人口は、一七年、七十六億人ですけれども、これが二〇五〇年、九十八億人まで日本とは逆に爆発的にふえるということであれば、日本は今、外国に多くの食料を頼っておりますが、これがいつまでも担保される保証は全くありません。

 ですから、国内の生産基盤をきちっと守り、担い手を育てることは、国を守ることだというふうにまず考えております。そのためには、生産性の高い農地をまずつくらなければなりません。生産性の低い農地に担い手を張りつけても、やる気も出ないし、生産性も上がらない。

 ということであれば、補正予算と当初予算で六千五百十五億円、これを土地改良の予算につけましたので、これで強い農地をまずつくる。そして、分散錯圃している農地はやはり生産効率が悪いので、それも集約して大区画化する必要があるというふうに考えております。

 それからやはり、これからの農政は、底上げするということが大事だと思います。大きいものは更に大きくなるということも大事かもしれませんが、中小規模の人たちが更にもう一歩上を目指して、生産性を上げ、所得を上げていく、それによって地域の魅力を増していくということが大切だろうと思っております。

 ですから、今回の種雄牛に対する増頭対策も規模の小さいところに対して手厚くさせていただきましたし、それから、産地パワーアップそれから畜産クラスター事業も要件を大幅に緩和をさせていただきました。

 中山間地域におきましては、今までは、五カ年計画を立てて、全ての方々が五年後もちゃんと営農を続けていないと返還してくださいよという制度がネックになっておりましたけれども、これも、残念ながら抜け落ちてしまった方の分だけ返せばいいというふうに要件も緩和しましたし、中山間については、新規の加算措置が三つ、それから拡充措置が一つということで、条件の悪いところにもしっかりと目配りをして、そして海外の市場をしっかりとりながら、農林水産業の足腰を強くしていきたいというふうに考えております。

赤澤委員 人口減少待ったなしということであります。しっかりと取組を進めていただきたいと思います。

 今後長きにわたり人口が急減していく我が国にとって、国内の食料需要の減少を補うために外国に打って出るということは避けられない課題であります。そのための諸外国との国際協定の締結でもあるわけですが、例えば、TPP11や日米貿易協定など我が国が締結した国際協定の発効により、TPP11発効国の牛肉や米国産牛肉に係る関税率が、発効前の三八・五%から二〇一九年度には二六・六%へと引き下げられました。

 畜産農家に限らず、食料生産者の皆様がTPP11や日米貿易協定など国際協定の締結、発効に不安を感じるのは当然のことだと思います。国際協定の締結、発効による不安はもちろん解消していく必要がありますが、ピンチをチャンスにという発想で、国際協定の締結、発効は我が国の農産物の輸出拡大の大きなチャンスと捉えることも必要だと思います。

 江藤大臣、具体的にどのあたりにチャンスがあるのか、教えてください。

江藤国務大臣 よく牛肉ばかりに焦点が当たりますけれども、私は、あらゆる農林水産物にチャンスがあると思っております。

 赤澤先生もいろいろな国に行かれたことがおありになると思いますが、やはりどの国に行っても日本の食材のすばらしさというものは際立っていると思います。

 ですから、具体的に言いますと、二〇一九年の実績で見ると、ブリなんかも伸びておりますし、水産全体は残念ながらサバ等が不漁で落ちましたけれども、ブリなんかは大変伸びております。鹿児島、伸びていますね。それから、牛肉なんかでいうと二〇%伸びました、一九年だけで。牛乳・乳製品も、TAGとか11のときに随分話題になりましたけれども、牛乳・乳製品全体でいうと二一%、二〇一九年は伸びております。それから、日本酒なんかも伸びておりますし、最近日本で特に話題になるのは、外国では生卵を食べる習慣がない、余り衛生的にきちっと管理されていない、しかし日本は生卵が食べられるということで、四五%輸出が伸びております。

 ですから、あらゆる、埋もれたものがたくさんありますので、そういったものを一つ一つ起こしていけば、あらゆるものに輸出のチャンスがあるのではないかというふうに私は思っております。

 そしてまた、今までは、リンゴなんかでいうと、贈答用に大玉のリンゴを出すんだ、高く売れるんだということに焦点が当たっていましたけれども、どうも、マーケットリサーチをすると、日常の食卓に上るような、若干小ぶりで、そして価格も安いものが欲しいんだというようなニーズも大分出てきましたので、それに対応する生産をする、輸出をする業者も今出てきています。

 ですから、やはり、マーケットインという視点を忘れずに、いいものだから高く買ってちょうだいというだけではなくて、日常の食卓に日本の食材が上るような工夫をやはりこれからはしていく必要があるんだろうと思います。

 先生御指摘のように、経済連携協定は農家にとっては不安の材料であることはそうです。我々農林水産省は、その不安の解消のために全力で説明責任を果たさなければなりません。それは一生懸命やらせていただきます。

 しかし、例えばアメリカに対しては、今まで低関税枠は二百トンしかなかったわけでありますけれども、これがWTO枠で六万五千五トン、これはニカラグアがほぼほぼ八割使っていた枠ですけれども、ニカラグアはアメリカとの自由貿易協定を結んで関税ゼロになりますので、これがすっぽりあけば、日本にはそこに切り込んでいく大きなチャンスが出てきます。

 そして、今コロナが出てきておりますけれども、しかし、中国も門戸を開くべく今準備が着々進んでおりますので、それから、牛肉にしても豚肉にしても、それから鳥肉にしても卵にしても、野菜にしても果物にしても、さまざまチャンスがあるというふうに考えております。

赤澤委員 工夫のやり方次第で、ただでさえ世界に冠たる日本の農産物が大いに世界に羽ばたくチャンスがある、大変夢のあるお話だったと思います。

 例えば、大臣の地元の宮崎牛もそうでありますけれども、私の地元の鳥取和牛も、白鵬85の3とか元花江とか、全国的に見ても極めて評価の高い種雄牛を抱えています。

 現在、国全体で年間約十五万トンしかない我が国の和牛生産が、大臣が冒頭に答弁された増頭対策などによって急速に生産基盤を強化して、国際協定でこじあけられた六万トンを超える新たな輸出枠に攻め込む姿をぜひ見てみたいものだというふうに思います。

 次に、パネルの、二番目の危機である自然災害に移ります。

 災害の分野で最も有名な箴言は、寺田寅彦先生の、天災は忘れたころにやってくるですが、これは、災害がごくたまに、限られた期間、限られた地域で起きていた時代の、いわばイッツ・オールド天災といった考え方であります。もはや時代は完全に変わったと言わざるを得ません。三年ほど前から私は、天災は忘れる間もなくやってくると唱えております。既に起きてしまった災害の復旧復興に取り組んでいる最中に、次から次へと新しい災害が起こるからです。

 次のパネルをごらんください。

 これは農水省からいただいた資料を加工したものですが、地震、津波の被害を除いて直近五年間の農林水産被害額三千百五十二億円は、その前の五年間、二千二百十億円の約一・四倍にふえていることが確認できます。数字も、農林水産関係の自然災害の頻発化、激甚化、天災は忘れる間もなくやってくるということを裏づけています。

 そこで、江藤大臣、既に起きてしまった農林水産関係の自然災害からの迅速な復旧復興のために、ここしばらく毎年どれぐらいの予算をかけているのか。言いかえれば、農林水産関係の災害対策予算の絶対額と、農林水産関係予算全体に占める割合、取組の具体的内容などを教えていただきたいと思います。

江藤国務大臣 寺田先生の時代と確かに変わって、大変な時代になったなと思います。昨年は特に大変な年でございました。

 昨年は、補正予算と令和二年度予算の合計で八千三百億円が計上されてございます。農林水産関係の予算全体に占める割合は、全体の予算の三割を占めるまでになっております。

 具体的な内容の一部を御紹介させていただきます。特に、政府の支援策を、総理の御指示があって、思い切ってやれという御指示をいただきまして、かなり思い切ってやらせていただいたつもりでございます。

 例えば、被災した果樹農家への支援、特に長野とか静岡、長野県とか福島県で大変深刻だったわけでありますが、そういった樹園地に対する、改植が必要だったりする場合もありますし、そういう場合については、これまでは、特にリンゴですけれども、十アール当たり三十九万円というのがこれまでの支援策でございました。これが、これから新しいものを導入する、矮化栽培とか、それから、新しい代替農地で営農する場合も含めて、十アール当たり百五十万円まで支援できるような措置に拡充をさせていただいております。

 また、稲作農家につきましても、例えば農家が周りの方々から米を集めて乾燥機の中に入れたりして、そして積んでいるような米も大分やられました。そういうようなものについては、共済の対象に本来ならないわけでありますけれども、これについても、翌年の作付にしっかり頑張っていただきたいということで、十アール当たり七万円を措置させていただくということにさせていただきました。

 そして、特に、特定非常災害に指定されました台風十九号については、機械とかトラクターとか田植機とか、そういったものについても、コンバインもそうですけれども、補助率を二分の一に引き上げて、共済等に入っていただいていれば農家の負担がほぼほぼなく機械を新しくすることができるというような体制も組ませていただいております。

 それに加えて、査定に時間がかかるということがありますから、査定を待たずに、査定前の着工制度、これを活用させていただく。それから、技術員が足りないという声が各自治体からたくさん上がってまいりましたので、技術職員を、MAFF―SATと我々呼んでおりますけれども、延べ一千七百三十八人を派遣いたしまして、自治体と連携して災害支援に当たっている、今はその途中でございます。

赤澤委員 踏み込んだ支援をいただいていることがわかりました。大変心強く思うわけですが、今後も続く自然災害の頻発化、激甚化に対応して、更に更に手厚い対策に努めていただきたいと思います。

 次に、次のパネル、私が思う自然災害の対応の心得を簡潔にまとめてみました。

 既に起きてしまった自然災害からの迅速な復旧復興が最重要であることはもちろんのことであります。ただ、本日特に強調しておきたいのは、これから起こる災害に対する事前の備え、すなわち事前防災が決定的に重要であるということであります。

 例えば水の災害の場合、災害が発生する前に、すなわち事前防災に予算をかけておけば、そのかけた額の七倍から八倍の被害を防げるという過去の教訓ですね。今、赤羽大臣、うなずいていただきましたが、まさに旧河川局が持っていた資料であります。過去の教訓、経験則を生かさなければなりません。

 この意味で、事前防災にお金をかけることは、長い目で見れば、予算の節約になり、財政に優しいということになります。

 もう一つ申し上げれば、IT技術などの急速な技術進歩が事前防災の効果を最大化するということであります。スパコンで台風が来るタイミングが正確に予想できるようになったり、携帯で警報や避難指示を一斉送信できるようになったり、最新技術を国民の命を守るためにフル活用しない手はありません。

 災害は毎回必ず多くの教訓を残します。例えば台風第十九号などの最近の水害の教訓は、決壊しやすいことが明らかとなった河川の合流地点を重点的に強化することなど、枚挙にいとまがありません。

 国交省の水管理・国土保全局にも検討をお願いしているところでありますけれども、災害が起きるたびに得られる数多くの貴重な教訓を生かして、徹底的な事前防災を図ることが重要であります。決定的に重要と言っていい。

 事前防災を徹底して国民の命を守り抜くためには、防災省の創設なども必要ではないかと思っております。

 江藤大臣にお尋ねをいたします。

 最近の農林水産関係の災害の教訓にはどのようなものがあって、それらを生かしてどのような事前防災の取組を行っているのか、教えていただきたいと思います。

江藤国務大臣 特に昨年思いましたことは、千葉とか茨城とか行かせていただくと、こんなところ台風来なかったんだよねという声をたくさん聞きました。全く想定していないコースに台風がやってくる。私たちの宮崎のところはそういうような備えがありますが、やはりそれに備えていない。

 ですから、地球全体もそうでしょうけれども、日本全体も、これからの教訓は、新たな教訓が日々蓄積されていくものだろうというふうに私は思っております。特に、昨年の教訓は生かさなければならないと思っております。

 そして、農林水産省といたしましては、平成三十年の十二月に閣議決定されました防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策、これによって、防災重点ため池、これを千カ所、緊急改修を今行っている最中でございます。

 それから、胆振でもありましたけれども、停電したときに、牛乳を受け付ける施設、そういうところについて非常用電源の集中的な整備、これを今進めております。

 それから、十分な耐久性のあるハウス。例えばさっき言いました千葉とか茨城は、宮崎なんかはコンクリートの基礎を打つのが二十ミリパイプでも普通なんですけれども、ねじ込み式の、こうねじ込んでいくような基礎を打っておられました。風が弱ければそれでいいんですけれども、それがなかなか厳しいんだろうと思います。

 それで、既存のハウスにつきましても、今までは既存のハウスに対する改修について補助はありませんでしたけれども、既存のハウスを強化する、横にはりを入れるとか縦に柱を増すとか、そういうような補助も今させていただいているところであります。こういったことを、耐候性ハウスへの建てかえも含めて、三カ年、今集中的に行っております。

 そしてまた、農家の方々におかれましては、収入保険に入っていらっしゃる方、それから共済に入っている方で随分差が出たということがあります。

 収入保険も見直さなきゃいけない点がたくさんありました。共済についても掛金が高過ぎる等いろいろありましたので、やはり皆様方にその内容を十分理解していただいて、収入保険におきましては、保険料が最大で四割安くなる、そういったメニューもつくりましたし、共済においても掛金の大幅割引のパッケージなんかもつくりましたので、知っていただかなければどうにもなりませんので、ちゃんと説明をさせていただいて、国の支援と農家の方々のそういった意識の向上とあわせて自然災害に立ち向かっていきたいと考えております。

赤澤委員 ため池の要改修等箇所が緊急対策で千カ所、農業用ハウスの要補強等面積が九千ヘクタールという説明を受けております。

 極めて重要な取組で、大車輪で進めていただくことをお願いしますが、なぜ今までやってこなかったのかという反省も必要だろうと思います。今後、更に更に、過去の教訓を最大限生かす事前防災の取組に力を入れていただきたいと思います。

 あわせて、このパネルにあるように、事前防災を徹底するためには、過去の災害の教訓を生かすとともに、最新技術をフル活用するということが重要になってまいります。

 水の災害の頻発化、激甚化を受けて、民間企業が、水位の上昇を計測して、その情報を携帯に飛ばすシステムなどをリーズナブルな価格で販売し始めています。

 水があふれていないか自分の田んぼや畑が心配になって見に行った結果、高齢の農業生産者が用水路に転落して命を落とすといったような、水害のたびに繰り返される、本当に痛ましい事故の再発を防止するための最新技術のフル活用の取組を進めていただきたいと思います。

 ここ三年の緊急対策で、水の災害への事前の備え、事前防災は確かに進展しました。地元の市町村長の皆様は口をそろえて、この三年間で河床掘削などが進んだとおっしゃいます。

 しかしながら、ここ三年で確かに進んだ対策がある一方で、国の整備計画に基づいて水害対策を進めている国管理の河川で、堤防が必要な約一万三千キロのうち、堤防の高さが計画水準に達していない区間は約三千五百キロあります。堤防自体が設置されていない区間も約七百五十キロ超です。繰り返しますが、国管理の河川ですら、計画された、必要な堤防が整備されていない区間が約七百五十キロ超あるということです。ましてや、都道府県管理河川あるいは市町村管理河川に至っては推して知るべしという状況です。

 本日の江藤大臣の御答弁からもわかるとおり、農林水産分野の災害対策、事前防災も課題が山積みであるということです。

 そこで、麻生大臣にお願いをいたします。これはもう質問というよりお願いでございます。農林水産関係者を含む、事前防災の全ての関係者の願いです。麻生大臣のもとに、既に同趣旨の要望が本当にたくさん寄せられていると思います。

 防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策終了後の二〇二一年度以降も、農林水産分野を含む事前防災の手を緩めることなく、三カ年緊急対策と同水準の予算確保をお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

麻生国務大臣 今御指摘のありました防災・減災、国土強靱化につきましては、これは、政府としては、近年の災害から得られたいろいろな教訓がありますが、それを踏まえて、平成三十年の十二月に国土強靱化基本方針というものを見直しております。その上で、集中豪雨などの災害が相次いでおります現状、特にこの数年、三カ年緊急対策を策定をし、実行するなどの取組を強化してきているところです。

 さきに成立いたしました令和元年度の補正予算でも、昨年の台風十五、十九号などの被害というものを踏まえまして、河道の掘削等々、堤防強化などの水害対策を中心にさせていただいて、国土強靱化対策だけで一兆一千五百二十億円というものを確保させていただいております。

 それが終わった後もということだと思いますが、今後とも、これは国土強靱化基本計画に基づきまして、今御指摘があっておりました農林水産分野も含めまして、必要な予算というものを確保して、災害に屈しない国土づくりというものを更に進めてまいりたいものだと考えております。

赤澤委員 必要な予算を確保するという、大変力強いお答えをいただいたと思います。国民の命を守るために、農林水産業を守るために、本当に重要な予算の確保であります。重ね重ね、くれぐれもよろしくお願いをいたします。

 次に、近隣アジア諸国との食料獲得競争の最前線と言ってよい水産業の危機の話に移ります。

 最初のパネルの、三番目の危機でありますが、なぜ食料獲得競争を危機と呼ぶかといえば、それが必ずしもフェアな競争ではなくて、資源管理に関心のない極めて悪質な外国漁船、これの違法操業によって、我が国の漁船の適法な操業が妨げられるばかりか、貴重な水産資源の枯渇という大変深刻な事態を招いている例が現に存在するからです。

 次のパネルをごらんください。

 これは全国のスルメイカの水揚げの推移です。棒グラフのオレンジ色の冷凍と水色の生鮮がありますが、冷凍が百トン前後の中型イカ釣り漁船の水揚げであります。主に、青森県、それから大和堆に一番近い石川県、あるいは北海道などから日本海沖合まで出かけていって漁をするために、我が国の排他的経済水域、EEZ内にある大和堆などで違法操業する北朝鮮漁船や中国漁船の影響をもろに受けます。

 全体が、ごらんになればわかるように、激減をしておりますが、外国漁船の違法操業の影響をまともに受けるオレンジ色の冷凍の方が生鮮より劇的に減っているのが一目瞭然で、この大変な不漁の結果、スルメイカの価格がここ十年で三倍以上に高騰したことも見てとれます。

 イカ釣り漁業の不漁はここ十年近く続いてきましたが、資源管理に関心のない北朝鮮漁船あるいは中国漁船の違法操業による乱獲などの影響で資源が大幅に減少していたところに、特に近年は海水温の上昇、その影響などで、不漁が行き着くところまで行ったという感じでありました。

 中型イカ釣り漁業を営む漁業者の皆様から、最も手厚い、国際減船並みの減船補償の要望が出されていました。その要望に応えて、一月三十日木曜に成立をした令和元年度補正予算において五十億円の予算額が配分された韓国・中国等外国漁船操業対策事業の中に新たに項目が加えられ、漁業再編対策支援という項目のもとで、国際減船並みの手厚い減船補償が行われることになりました。補正予算の資料を見ると、漁業再編対策支援のところに、「外国漁船による操業等の影響により漁業経営が困難になった漁船の計画的かつ円滑な再編整備を支援します。」と明記されています。

 正直なところ、私としては大変複雑な思いです。農耕民族とされる日本人の中にあって珍しいハンターである漁業者の皆様が本当に欲しているのは、減船補償ではありません。つまり、お金ではなくて、思い切り、狩り、すなわち漁ができる環境、目の前に豊かな獲物のイカの群れが存在して、思う存分釣り上げられる漁業環境であると確信をいたします。

 以上申し上げた上で、江藤大臣にお尋ねしますが、イカ釣り漁業者の皆様の要望に応えて、令和元年度補正予算、減船補償を盛り込んでいただいたことはまことにありがたいことで、感謝を申し上げますが、今後も操業を続けるイカ釣り漁業者の皆様をどう支援していくのか、お答えいただきたいと思います。

江藤国務大臣 非常に難しい御質問をいただいたと承知をいたしております。

 しかし、資源の問題は、日本だけが真面目にやってもなかなかこれは解決できる問題ではない、地球規模の問題だと考えております。

 日本はNPFCを去年からリードしてきておりますけれども、漁獲の、これはイカではありませんが、総枠はつくっていても、国別の枠をまだ設定できていない、その漁獲枠自体も大き過ぎるという問題もありますから、やはり国際的な協議の場で日本がしっかりと発言していくことが、資源を守ることの第一歩だろうと思っています。

 それから、大和堆につきましても、毎年五千隻入ってきて、今回、新船を二隻投入いたします、千トン級のやつを。しかし、それでも多勢に無勢というところがあります。ですから、できるだけ一生懸命、用船も含めて、退去させるように努力はいたしますが、なかなか現場の御要望にお応えし切れていないということも申しわけないというふうに感じております。

 委員から率直におっしゃっていただいたように、この外国船操業対策事業、これを基金化しました、五十億円ですね。これについて、減船補償をするからそれでいいでしょうということでは決してないです。減船しなきゃならないということについて我々も大きな責任も感じますし、減船しなくていい、減船するにしても、船を新しくして漁業効率を上げるための船団の再編ならいいんですけれども、とれないから減らすというのは余りにもせつない話だと思います。

 ですから、御要望をしっかり聞きたいと思いますが、いろいろな、私も本とか読みまして、スルメイカみたいな、浮き魚資源というんですか、これは、レジームシフト、海洋環境変動というものが数十年単位で起こって、これは回転するものだというような話もありますが、その間も食べていかなきゃいけませんので、どんな漁法があるのか、それから、もし漁獲する魚種を転換するということがあれば、そういうことも含めて、漁業者の方々としっかり対応しながら、浜を支援していきたいというふうに考えております。

赤澤委員 不漁なのはスルメイカだけではありません。今や、スルメイカ、そしてサンマ、サケが不漁三魚種と呼ばれています。またさらに、漁業の難しいところは、最近資源回復していると言われるマイワシやサバが、我が地元の境漁港では、昨年、隠岐の島周辺の漁場が形成されなかったなどの理由で大変な不漁になりまして、境漁港全体の漁獲量が対前年比四分の一減ってしまうというようなことも起きました。

 自然を相手にする第一次産業の中でも、漁業は特に大きく自然の影響を受けます。不漁の理由も魚種ごとに違います。引き続ききめ細かい水産政策を打つことによって、我が国の漁業者の皆様が安心して漁業を続けられる環境整備をよろしくお願いをしたいと思います。

 次に、現在、日本の養豚関係者が最も恐れているウイルス感染症のアフリカ豚熱に触れます。

 次のパネルをごらんいただきたいと思います。

 最初に、本年一月三十日に成立し、二月五日に公布された、施行された議員立法による家畜伝染病予防法改正の紹介をいたします。

 まず、これまで豚コレラ、アフリカ豚コレラとしてきた法令上の名称を、豚熱、アフリカ豚熱に改めました。豚熱をCSF、アフリカ豚熱をASFとする略称は引き続き使っていただいて結構です。次に、もし、飼養豚又は野生のイノシシのいずれかにアフリカ豚熱が出たら、その周辺の一定範囲内の健康な豚も殺処分する予防的殺処分を可能としました。

 この議員立法は全会一致で成立をしました。危機感を共有し、御理解と御協力を賜った与野党全ての議員の皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました。

 豚熱とアフリカ豚熱は、全く違うウイルスによる、全く異なる家畜伝染病です。既に我が国で発生してしまった豚熱については、現在二十一の都府県がワクチン接種推奨地域に指定されていることからもわかるとおり、ワクチンが効きます。しかし、アフリカ豚熱に効くワクチンは今のところありません。

 アフリカ豚熱に罹患した豚は、体じゅうの皮膚がただれて、血便を垂れ流して、甚急性の場合にはわずか四、五日で死にます。

 幸いなことに、アフリカ豚熱は人間にはうつりません。近い将来、突然変異で人間にうつるようになる可能性も低いとされています。しかしながら、一たびこれが蔓延すれば、養豚業への影響は壊滅的です。

 次のパネルをごらんください。

 アフリカ豚熱の発生状況です。既に世界じゅうで猛威を振るっています。中国の農業農村部の発表によれば、アフリカ豚熱の蔓延により、中国の飼養豚の約四割が死にました。その結果、中国国内の豚肉価格が約二倍にはね上がりました。このため、今まさに、中国十四億人が、世界じゅうから、豚肉はもちろん、高価になった豚肉のかわりに牛肉や鶏肉を猛烈な勢いで輸入しようとしています。世界は大変なインパクトを覚悟しなければなりません。

 我が国でアフリカ豚熱が発生することはぜひとも回避したいし、万が一発生したら、何としても一例目で防圧するために、関係者が総力を結集して努力を続けています。

 ということで、国民の先頭に立って、アフリカ豚熱などの脅威と戦っておられる江藤大臣、今国会で予定されている内閣提出の家畜伝染病予防法改正により、飼養衛生管理、野生動物対策、蔓延防止対策、動物検疫など各分野をどのように強化するつもりか、お答えください。

江藤国務大臣 まず、赤澤先生におかれましては、大変、年末年始、休みもなく法案と向き合い、本当にぎりぎりのタイミングだったというふうに聞いておりますが、二月の五日に施行されました議法によって、野党の先生方にも広く御理解をいただいたことに、本当に感謝いたします。

 これがなければ、お願いベースで殺処分をするという覚悟を決めなきゃならぬというふうに私は思っておりました。そのときには、法的根拠はありませんから、首を差し出す覚悟でやらざるを得ぬ、そして、その後の補償についても、これまた法的根拠はありませんから、大変なところに追い込まれるところでしたが、本当に先生方が御苦労いただいて、そしてこれから閣法に向かわれるということで、本当に、皆様方の危機感を持っていただいていることに心から感謝をするばかりであります。

 これからの閣法につきましては、議法を受けて、しっかりこれを踏まえてやった上で、まず、国の指針におきまして、都道府県が計画を定めていただいて、農業者の飼養衛生管理を指導する制度、これをまずつくります。飼養衛生管理基準を守るということが、やはり何といっても基本であります。

 それから、異常豚の早期通報、これがやはりなされていなかったという事例が多々見られました、残念ながら。これについては罰則を強化させていただこうと思っております。

 それから、家畜防疫官の権限も今まだ弱いですから、これももうちょっとしっかりとした権限を持たせてあげたいと思っております。

 そして、違法な畜産物の持込みに対する罰則も引き上げる。そして、郵便物につきましても、今までは送った人に対して確認をしなきゃ廃棄処分ができませんでしたけれども、もうこれは違法であるということがわかった時点で一方的に廃棄をしてしまうというふうにしたいというふうに思っております。

 経口ワクチンにつきましても、通行制限といった野生動物に対する蔓延防止対策も、これまた法制化させていただこうと思っています。

 その他いろいろ、まだたくさんありますけれども、これによる総合的な対策を講じることによって、ASFと戦っていきたいと思っています。今後もまたいろいろと御意見を賜る場面がたくさん出てくると思いますので、これからもまたよろしくお願いいたします。

赤澤委員 一日も早い成立、公布、施行を目指していただきたいと思います。

 なお、パネルで御紹介した議員立法、成立させる過程で、与野党を問わず、多くの議員の皆様から貴重な御指摘をいただきました。特に重要な御指摘は、入国管理の厳格化や野生動物捕獲の取組の大幅な強化など。

 ここで、入国管理の厳格化についてお尋ねをします。

 森大臣、再三にわたり申告せずに肉製品を日本国内に持ち込もうとするなどの悪質な違反者については入国拒否するなど、入国管理を厳格化すべきであるという指摘について、今後どのように取り組みますか。

森国務大臣 入管法第五条に記載されております上陸拒否事由の中には輸入禁止畜産物を所持する外国人であることは含まれていないので、一般的には、所持することのみをもって上陸拒否することは困難であります。

 しかしながら、上陸を拒否することが可能である場合があります。例えば、上陸審査の過程で輸入禁止畜産物を違法に持ち込んで売買しようとしていることが判明したような場合でありますとか、また、同五条の一項十四号において「日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある」場合と規定しておりますところ、アフリカ豚熱ウイルス等を本邦内で拡散するなどの目的で同ウイルスに感染した畜産物を持ち込もうとする外国人については、これに該当する場合には、上陸を拒否することが可能です。

 いずれにしても、この脅威については十分認識しているところでありますので、関係省庁と連携して、しっかりと水際対策に万全を期してまいりたいと思います。

赤澤委員 現行法でも対応できるというお答えだったかと思いますので、今後、一段と厳格な入国管理を徹底していただくようにお願いをしておきたいと思います。

 最後のパネルをごらんいただきたいと思います。

 ウイルス、感染症の専門家である医師や獣医師の先生方にお話を聞くと、この分野のキーワードはワンヘルスであるとのことであります。何やら、昨年の流行語大賞、ワンチームに似ていて印象深い言葉なんですが、その意味は、ウイルス、感染症への対応に当たっては、人間、動物、植物、環境の全てが結びついていることをよく考えて対策を立てることが重要であるという考え方であります。

 我が党の政務調査会が、感染症への対応をするための部局の統合、格上げを二月六日に提言をしております。専門家による適時適切なリスク評価ができる新たな体制を整備することという項目があります。この新たな体制整備を、ぜひワンヘルスの考え方で行っていただきたいと思います。

 以上を踏まえて、最後、安倍総理にお尋ねをいたします。

 きょう、農林水産業が直面する危機について議論をしてまいりました。本当に厳しい状況があります。農林水産業が直面する危機は、枚挙にいとまがありません。

 本日の質疑の締めくくりとして、危機に直面する我が国の農林水産業を支える総理の思い、それに触れていただくとともに、ワンヘルスの考え方に基づく我が国のウイルス、感染症対策の新たな体制の整備について、お考えを伺いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 まさに委員がおっしゃったように、農林水産業、そして農は国の基であります。近年、農業従事者が高齢化する中にあって、若い皆さんがこの分野に飛び込んでいける分野に変えていきたい、こう思っておりますが、その中で、我が国農林水産業は、近年、相次ぐ自然災害やCSFを始めとする家畜伝染病などにより、生産現場に大きな影響が生じています。

 こうした困難に直面している農林漁業者の経営再開や経営安定をしっかりと支援するとともに、生産基盤の強化を図り、災害にも負けない強い農林水産業を構築をしていく考えであります。

 その上で、ウイルス、感染症対策については、御指摘のとおり、人、動物、環境は相互に密接な関係があることから、ワンヘルスの考え方に基づき、総合的に対応していくことが重要であると我々も考えています。

 今般の新型コロナウイルスに関連した感染症についても、関係省庁が連携して対応することができるよう、私を本部長とする対策本部や関係閣僚会議の開催により、政府一丸として対応できるようにしているところであります。

 このような、内閣総理大臣である私の指揮のもと、目下、内閣危機管理監を始め内閣官房が中心となって省庁横断的な取組を行ってきていますが、御指摘のとおり、組織を強化していくことは重要な視点であることから、今般の事案対応を踏まえつつ、今後、感染症の危機管理体制の不断の見直しを進め、危機管理への対応力を一層高めてまいりたい、このように考えております。

赤澤委員 終わります。

棚橋委員長 この際、堀内詔子君から関連質疑の申出があります。赤澤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。堀内詔子君。

堀内委員 自由民主党の堀内詔子です。

 本日は、衆議院の予算委員会で質問させていただく機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。諸先輩方に厚く御礼申し上げます。

 初めに、新型コロナ肺炎、このたび、WHOでCOVID―19、そういったお名前をつけられたそうでございますが、そのCOVID―19について、政府を始め関係各位の皆様方が水際対策や国内対策で感染防止に全力を挙げて取り組んでくださっておりますことに心から深い敬意を表します。国民の皆様方とともに、新型コロナ肺炎の猛威を我々は冷静に受けとめ、そして適切に対処していかなくてはならないと思っております。

 一方、この新型コロナ肺炎の流行により影響を受けている産業などが出てきている、これも事実であります。世界規模の会社、そういったものでは、中国に拠点のあるサプライチェーン、その中で密接な関係を築いているところは、その停止でさまざまな影響を受けておりますし、また、小売業などで中国に出店している、そういったところは、休業をやむなくされ、厳しい経営環境に入っている、そういったところもございます。

 また、私が地元に戻りますと、ふだんはにぎやかな旅館街のそのともしびが消えてひっそりと静まり返っている、そういったところを多く見かけます。特に旅館などを経営なさる方々は中小又は小規模で、一生懸命頑張っているところも大勢ありますが、そういったところにも深刻な影響が出ている、それを肌で感じている毎日でございます。

 厳しいいろいろな影響が予想される中、今回の被害を受けて頑張っている企業や中小企業、そして小規模事業者の方々のために、何らかの経済政策が必要ではないかと思いますが、総理の御所見をお聞かせください。

安倍内閣総理大臣 国民の皆様は、命や健康が果たして大丈夫なんだろうかという不安と同時に、経済的な影響が出てくるのではないかということでも不安を持っておられるんだろうと思います。

 政府として、国民の不安をしっかりと受けとめ、水際対策の強化や、あるいは国内の検査体制や相談体制の充実拡大といった蔓延防止対策の徹底など、国民の命と健康を守ることを最優先に、必要な対策をちゅうちょなく実施してまいります。

 同時に、与党の皆様の提言も踏まえ、第一弾として、予備費も活用し、今週中に当面緊急に措置すべき対応策を取りまとめます。委員が今御指摘になられたように、旅館業を始めとする地域の中小・小規模事業者にも大きな影響をもたらし始めていることから、資金繰り支援や相談体制の準備、整備など、必要な対策を速やかに実行に移していきます。

 今後も、事態の状況変化を見きわめつつ、政府一丸となって、国内感染対策、水際対策を含め、国内企業等への影響に対しても順次対応策を講じていく考えでございます。

堀内委員 総理、ありがとうございました。ぜひとも、今後とも政府を挙げてのお取組をよろしくお願いいたします。

 では、続きまして、公文書管理についてお尋ねいたします。

 桜を見る会に係る文書管理については、昨年の招待者名簿の保存期間が一年未満とされていること、そして、過去に作成された文書が行政文書ファイル管理簿に記載されていなかったこと、そしてまた、先日の国会でも議論となった、国会提出資料が白塗りに加工されて提出されたことなどが指摘されているところでもございます。

 これらについては、ルールに基づいて取り扱っていたものもあれば、そうでないものもあると思います。ルールに反しているものであれば反省するべきであり、そうしたものがいろいろな論点でまとめて論じられている、そしてまた、公文書管理というルールの問題なのか、それとも国会の対応のあり方なのか、何に照らして問題なのか、いろいろな議論がごちゃごちゃになってしまって明確ではないといったものが今の現状ではないかと思っております。

 そこで、政府参考人にお伺いいたします。

 今回の桜を見る会をめぐる論点について、公文書管理制度に照らして問題なのかどうか、整理してきっちりとお答えください。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

渡邉(清)政府参考人 桜を見る会に係る文書管理についてお尋ねを頂戴いたしました。三点ほどいただいたと思います。

 まず、桜を見る会の招待者名簿につきましては、平成二十九年に改正されました行政文書の管理に関するガイドラインにおきまして、保存期間一年未満とすることが可能な行政文書の類型が明確化されたということを踏まえ、内閣府人事課の文書管理者である課長が……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。お願いいたします。御静粛に。

渡邉(清)政府参考人 平成三十年度の招待者名簿の保存期間を一年未満としたものでございます。

 保存期間の設定は知見と責任を有する各文書管理者が判断すべきものであり、また、内閣府人事課長の行った設定手続につきましても、公文書管理のルールにのっとって行われたものであると承知しております。

 続きまして、平成二十三年度から……(発言する者あり)

棚橋委員長 お願いいたします。御静粛にお願いします。

渡邉(清)政府参考人 平成二十九年度までの招待者名簿につきましては、保存期間が一年とされておりましたが、行政ファイル管理簿に記載がされないなど、公文書管理法に違反する対応がございまして、内閣府において関係者が処分されたものでございます。

 公文書管理制度を担当する立場としても遺憾でございまして、再発防止の徹底に向けて、研修の充実強化など必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

 三番目に、国会提出資料のいわゆる白塗りの件につきましては、一昨日も北村大臣からお答えをさせていただいたように、まず一点目、国会への対応のあり方として、たとえそのままでは誤解を招くという懸念によるものであったとしても、一部の記載を消去したこと、その旨を説明しなかったことは極めて不適切であった事案であるというふうに承知しております。

 二番目、他方、一般論でありますが、今回のように、権限のある者が誤解を招かないようにという趣旨で文書を修正する場合には、人事院の懲戒の指針でいいます改ざんには当たらないとされております。

 三点目、また、公文書管理法第五条による行政文書の整理との関係でも、ガイドラインに従って年度ごとに行政文書ファイルとしてまとめる中で、当初保存していた文書と修正した別の文書が別のものとわかるように整理するとともに、作成時点や作成担当を判別できるようにした上で、翌年度の四月一日を起算日として保存されていれば問題はないと考えております。

 したがって、本件は、公文書管理制度と直接かかわるものではございませんけれども、国会への対応は誠実に行うとともに、再発防止を徹底することが重要だと考えられる案件ということになろうかと思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。お願いいたしますから、御静粛にお願いします。

堀内委員 ありがとうございました。

 反省するべきことはしっかりと反省して、再発防止に努め、一方、説明するべきはきっちりと説明していただくことが大切だと思っておりますので、引き続き政府においては適正な公文書管理に向けて取り組んでいただきたいと思っております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お願いいたします。御静粛にお願いいたします。本多君、御静粛にお願いします。

堀内委員 続きまして、育児休業について取り上げさせていただきたいと思います。

 子供が生まれてうれしいのは、お母さんばかりではありません。お父さんにとってもうれしいことであり、子育てに参加するのは大きな喜びになると思います。

 男性の育休は、二〇〇〇年から二〇一七年には一、二%でありました。私が厚生労働大臣政務官の折、いわゆるイクボス宣言に参加いたしましたが、これは、部下の奥様が妊娠されているとわかった上司の方が、その部下に、君、休みをとったらどうかね、そのようにお勧めする、そういった活動でございました。これらのさまざまな活動が功を奏して、二〇一八年には、その育児休業取得率、男性において六・一六%となりました。けれども、一方、女性は同じ年で八二・二%もの方々が育休を取得しています。日本の男性の育休取得はまだまだ十分ではないと認識しております。

 日本の育児休業制度について、いわゆる育休をもっともっととっている諸外国と比べてどのように違うのか、ぜひ教えてください。

藤澤政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国の育児休業制度でございますけれども、実は諸外国と比較をしましても充実の内容となっているものというふうに考えております。

 具体的に申し上げますと、夫婦が同時に給付を受けながら育児休業を取得をすることが可能でございますし、それに加えまして、例えば、配偶者の出産後八週間の時期に男性が育児休業を取得した場合に、もう一度育児休業を取得できる制度、パパ休暇と呼んでおりますが、そういったものでありますとか、夫婦で育児休業を取得した場合、子供が一歳二カ月に達するまで休業を延長することができる制度、パパ・ママ育休プラスと呼んでおりますが、そういった制度もございます。

 なお、昨年公表されましたユニセフの報告書によりますと、父親に保障された育児休業について、給付金の水準も加味した上で、日本の制度は世界一位の水準にあるというふうな評価をされているところでございます。

堀内委員 では、なぜ実際問題として、男性は育休をとりにくいのでしょうか。男性の育休がもっと取得しやすくなるように、今後どんな取組をしていったらよろしいでしょうか、お尋ね申し上げます。

藤澤政府参考人 男性が積極的に育児を行うことは、子育て環境の充実であったり、女性の活躍推進の観点から重要と考えておりますが、御指摘のとおり、男性の育児休業の取得率は六・一六%ということで、低水準にとどまっているところでございます。

 男性が育児休業を取得をしなかった理由としましては、厚生労働省が実施をしましたアンケート調査によりますと、会社で育児休業制度が整備されていなかったから、収入を減らしたくなかったから、職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったからなどといったお答えが多くなっているところでございます。

 このため、政策について申し上げますと、育児・介護休業法の周知徹底や履行確保とともに、イクメンプロジェクトなど男性が育児休業を取得しやすい職場風土の醸成を企業に促すための取組を行っているところでございます。

 また、委員からイクボス宣言について御質問の中で言及がございましたけれども、今申し上げましたイクメンプロジェクトの中で、部下の育休取得や短時間勤務等に際して業務を滞りなく進めるための工夫をしつつ、みずからも仕事と生活を充実をさせている男女管理職を表彰するイクボスアワードなども実施をしているところでございます。

 さらに、男性が育児休業を取得しやすい職場環境づくりに取り組んだ事業主には助成金を支給をしているところでございまして、来年度予算案におきましては、個々の男性労働者に面談等を通じて育児休業の取得を後押しをした場合の上乗せ助成も盛り込んでいるところでございます。

 今後とも、企業における男性が育児休業を取得しやすい職場環境の整備を通じて、男性の育児休業取得率の向上に努めていきたいと考えております。

堀内委員 ありがとうございます。

 安倍内閣では小泉大臣が育休をとられるということですが、また、自民党では、木原先生を座長に、いわゆる育休に対するプロジェクトチームも発足されたということでございますが、第一子の育児に対して男性がしっかり参加していくことが、第二、第三子が生まれてくる確率が高くなるといった統計の調査もございます。少子化対策のためにも男性の育児休業取得は大切なことであります。

 恐らく、日本の男性の皆様方は育児をする余裕がないほど忙しいのではないか、私は見ていてそう思うところがございます。いわゆる男性の仕事の分量を少し軽くして、そして育児や家庭のお仕事に参加する余裕をつくっていただく。一方、女性の家事や育児の負担を少し減らして、そして女性に仕事をする機会を与える。いわゆる男性と女性、仕事と家庭、そのワーク・ライフ・バランス、働き方改革によって少しそのバランスを整えていく。これからの日本にはそれが必要なのではないかと思っております。

 そのようなさまざまな社会の意識改革、男性の育児参加などについて、これから、今の現状と、そして今後の取組について女性活躍担当大臣に伺いたいと思っております。

橋本国務大臣 お答えをさせていただきます。

 昨年に実施いたしました男女共同参画に関する世論調査の結果でありますけれども、育児、介護、その他の家事を夫婦で半分ずつ負担をしたいという回答の割合は男女問わず六割前後あったということでありますけれども、しかしながら、六歳未満の子供を持つ家庭の男性におきましては、共働きあるいは片働き問わず、一日当たりを見まして、約八割が家事を行っておりません。そして、約七割が育児を行っていないという結果が出ております。

 これは、家事、育児等へのかかわりたいという意識があったとしても、委員が先ほどお話ししたように、長時間の労働時間の慣行ですとか、職場の環境やあるいは風土、そういったものが育児や家事へのかかわりにくい理由になっているんだというふうに思っております。

 こうしたことから、関係省庁と連携をいたしまして、長時間労働の削減やテレワーク等の柔軟な働き方の促進、そして男性の育児休業をとりやすくするための取組、先ほどイクメンプロジェクトのお話をいただきましたけれども、そういった社会全体の意識の啓発をしていくこと。

 そして、経営者と管理職の意識改革を通じた職場の環境、風土の改革。法整備ですとか、あるいは手当、助成といったものを充実をさせてきたとしても、やはりそういう意識の改革がなければできないということであると思いますので、輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会というのを展開をしておりますけれども、こういった、女性の活躍をしっかりと理解をして、そして、そういった経営者が理解をすることによって男性の育児休業というもの、育児休暇というものを更に促進をするということの意識啓発、ロールモデルをしっかりとつくり上げながら、しっかりと展開をしていきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

堀内委員 ありがとうございます。

 オリンピックの舞台で数々のレジェンドをつくられた大臣ですが、もう一つ、国会のいわゆる欠席届の中に産休ということを入れてくださった。これからの御活躍をお祈りしております。

 男性が育児をしっかりして、そして幼い我が子と触れ合い、そして愛情を深めていくことは、親子の愛着を形成するためにも、また、子供を育てるということは親の喜びであると同等に義務なのであるということを家族間で共有するためにも、男性の育児休暇、それを取得していただいて、男性の参加を進めていくことはとても大切なことだと思っております。そしてそれは、次に取り上げさせていただく養育費の問題にもつながってくると思っております。

 ある方とある方が出会って、そして信頼し合って、結婚して、そして子供が生まれる。けれども、事情があって、そのお二人が別れることになる。このお二人が離婚を決意するまでの苦しみや悲しみや心の葛藤、そういったことは察して余りあるものがございます。そして、離婚なさる際に生じてくる大きな問題の一つに、二人の間のお子さんたちの養育をどうしていくか、養育費の問題があります。

 今まで、結婚というものは個人と個人の問題であって、そこに国や行政が介入していく、そういった風土は我が国には余りありませんでした。けれども、結婚するカップルは五十八万三千組、そして離婚は、同じ二〇一九年ですけれども、二十一万組ありました。つまり、三組に一組が離婚する、そういった割合となってまいります。二〇一九年、親御さんが離婚したお子様方の数は約二十一万人にも上っております。子供の養育費の問題について真正面から捉えて、そして議論していかなきゃならない、そういった時代に入ってきたのではないかと思っております。

 厚生労働省にお伺いいたします。

 夫婦が離婚する際などに、二人の間で養育費の支払いについて取決めをしているのは全体の何%でしょうか。

渡辺(由)政府参考人 お答えいたします。

 今御指摘のありましたデータでございますが、平成二十八年度に実施をいたしました全国ひとり親世帯等調査という調査がございます。この結果では、養育費の取決めをしている一人親世帯の割合は、母子世帯で四二・九%、父子世帯で二〇・八%となっております。

堀内委員 ありがとうございます。

 では、取り決めた養育費が実際に支払われたその割合を教えてください。

渡辺(由)政府参考人 先ほどと同じ調査でございますが、取決めをした中で実際に養育費を受け取っている割合は、母子世帯で五三・三%、父子世帯で一五・六%となっております。

堀内委員 それでは、一人親世帯という中で、いわゆる母子世帯というのは何割に上るでしょうか。

渡辺(由)政府参考人 全体の中で、母子世帯は八六・八%になっております。

堀内委員 それでは、その母子世帯で養育費を受け取っているのは母子世帯全体の何割でしょうか。

渡辺(由)政府参考人 養育費の取決めをしているかしていないかにかかわらず、母子世帯全体の中で養育費を受け取っているというのは全体の二四・三%でございます。

堀内委員 二四・三%、そういう数字を伺いました。全体の四分の一にも満たない。離婚する御家庭全体の八六・八%がお母さんが引き取る母子家庭であり、その中の二四%、四分の一に満たない数しか養育費を受け取っていない。そうすると、残りのお子さん方は養育費を受け取っていないことになります。

 一人親世帯の貧困率は五〇%を超えており、今や社会的問題となっております。日本の子供の七人に一人は貧困に苦しんでいるんです。

 全国母子寡婦福祉団体協議会の調査をここに申し上げます。養育費が支払われない理由、母親の側からの回答ではございますが、それを見ておりますと、父親が働いていても経済力がない、三三%、そして、養育費は親の義務だと考えていない、これが三二%、そして、子供に愛着がない、そうお答えになった回答は二八%にも上ります。

 養育費の支払いがなければ母子家庭の貧困はますますふえてまいります。母子家庭のお母さんたち、精いっぱい頑張っています。子育てをしながら一生懸命働いている、大車輪の活躍をして、そして子供を育てているんです。

 数字を伺いましょう。母子家庭のお母さんはどのぐらい就業していらっしゃるんですか。

渡辺(由)政府参考人 先ほどと同じ、平成二十八年度の調査でございますが、母子家庭の就業率は八一・八%でございますが、このうち、いわゆる正規の労働者として働いている方が四四・二%、それからパートなどで働いている方が四三・八%となっております。

堀内委員 お母さんたち、子供さんを育てながら一生懸命働いているんです。一生懸命働いても十分な生活費を得られない御家庭もあります。もちろん児童扶養手当の支給もございますが、まだまだ、例えばクラブ活動費や修学旅行の費用などの負担を親に遠慮しなければならない、そういった御家庭もあると聞いております。

 子供の貧困は、子供の健康や教育、そしてその将来にどのような影響を与えると思われますか。

嶋田政府参考人 お答えいたします。

 貧困の状況にあります子供たちは、経済的な問題に加えまして、厳しい生活環境の中で、居場所がなく孤立しやすい、子供だけの時間が多く保健衛生の知識や習慣が身につかない、あるいは学習意欲が低下する、あるいは将来の希望がそがれやすいなどの困難を抱えることも多うございまして、例えば大学等の進学率等を見ましても、一般世帯の子供たちに比べて厳しい状況であることがわかっております。

 さらに、こうした状況によりまして子供たちの将来の就職の選択の幅が狭まるなど、結果として貧困の状況が連鎖することが指摘されているところでございます。

 こうした貧困の連鎖を断ち切るために、委員御指摘の養育費の確保とかいったことについても重要であるというふうに認識をしておりまして、政府におきましては、昨年十一月に閣議決定いたしました子供の貧困対策に関する大綱に、経済的支援の一環といたしまして養育費に関連する支援を新たに設けまして、関係省庁と連携して施策を進めているところでございます。

堀内委員 貧困が子供の将来に影を落とすような社会になってはならないと思います。

 この点については、女性議員の皆様方と関係団体の皆様方とともに、本年一月二十七日に、法務大臣に対し、養育費の支払いを確保するための取組を直接お願いする申入れをしました。私も、自民党の女性活躍本部の養育費PTの座長として参加させていただきました。

 森大臣は、おととし、女性活躍本部長として養育費PTを立ち上げられ、そして、シングルマザーの団体や、そして債権会社とヒアリングも行われたと伺っております。また、夏には海外視察をなさり、立てかえ払いなどをしている、そういった国々もごらんになってきたというふうに伺っております。養育費の支払い率が低いこの状況について、法務大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

森国務大臣 堀内委員にお答えします。

 父母の離婚後、別居している親から養育費の支払いを受けられないために経済的に厳しい状況に陥る、そして、その子供が貧困状態に陥るということは非常に深刻であると受けとめております。

 私自身、長年携わっておりましたので、自民党の女性活躍推進本部長のときに養育費不払い問題プロジェクトチームを立ち上げて、この問題に熱心に取り組んでこられた堀内委員、令和元年の民事執行法の改正などにも御尽力なさっておられましたので、プロジェクトチームの座長に就任をしていただきました。

 その後、この本部において海外調査もしたところですが、先ほどの御指摘どおり、八割を超える母子家庭において、養育費の支払いを受けているのが二割しかないというのに比べて、諸外国では、例えばフィンランドでは七割のシングルペアレントが養育費の受取をしております。

 この問題について、堀内座長が、先般、法務大臣室に御要望を持ってこられました。私も、厚生労働大臣とも御相談の上、一旦取決めがなされているこの養育費の不払い問題、養育費の支払い確保については、法務大臣直轄の勉強会を立ち上げて、関係者の声を聞いているところでございますので、今後、しっかり履行を確保し、子供たちが経済的に厳しい状況に置かれている環境を改善するために、厚生労働省とも連携しつつ検討を深めてまいりたいと思います。

堀内委員 ありがとうございます。

 法務大臣として早速勉強会を立ち上げられたことに感謝を申し上げます。厚生労働省などとも連携して、スピード感を持って進めていっていただきたいと思います。心から期待申し上げます。

 今までの取組について、今度は法務省の方に伺わせていただきます。

 これまで、養育費の支払いが確保されるように、どのような御努力をなさってきたでしょうか。

小出政府参考人 お答えいたします。

 法務省では、平成二十三年の民法改正によって、父母の離婚の際に協議で定める事項といたしまして、養育費の分担が明示されたことを踏まえまして、平成二十四年に離婚届書の様式改正を行い、離婚届書に養育費の分担や面会交流に関する取決めの有無をチェックする欄を加えるとともに、平成二十八年からは、養育費及び面会交流に関する合意書のひな形及び記入例などを掲載したパンフレットを作成し、全国の市町村において、離婚届書と同時にこれを配布するなどの周知活動に取り組んでいるところでございます。

 また、昨年の通常国会で成立した民事執行法等の改正法は、養育費の支払い確保にも資するものとなっておりまして、引き続き、その施行準備や周知を適切に行ってまいりたいと考えております。

堀内委員 ありがとうございました。

 養育費については、今般の経済情勢を踏まえて、養育費の算定基準が十六年ぶりに見直されたところでもございます。けれども、現実には、一旦取り決められた養育費が支払われないことにより一人親世帯の収入に大きな影を落としております。

 養育費を払う義務を負っている者が養育費を支払わないケースについて、何とか支払っていただきたいということで、昨年、民事執行法が改正されましたが、どのような改善でしたでしょうか。

小出政府参考人 委員御指摘の民事執行法等の一部改正法でございますが、これはまず、債務者の財産開示手続の実効性を高めるための規律の見直しとともに、債務者以外の第三者から、債務者の有する不動産、預貯金債権等に関する情報のほか、養育費の債権等を有する者であれば、債務者の勤務先に関する情報をも取得することができる手続を新たに設けたものでございまして、一部の例外を除いて本年四月から施行されることとなっております。

 これによりまして、確定判決や執行証書等の債務名義を有する債権者は、債務者の財産を把握して強制執行することが容易になるため、この改正法は養育費の支払い確保にも資するものと考えております。

 法務省といたしましては、この改正法の内容につきまして国民各層に対して適切かつ十分な周知活動を行ってまいりたいと考えております。

堀内委員 どうぞよろしくお願いいたします。

 養育費の問題と同時に、父母の離婚後の面会交流についても大変な問題となっております。

 面会を難しくしている要因というものがある、そのようにも伺っております。それについて御説明願います。

小出政府参考人 お答えいたします。

 父母の離婚後に面会交流を適切に行うためには、父母が子の利益のために協力してこれに取り組むことが必要でございますが、相手とかかわり合いたくないなどとして、父母の離婚によりこのような協力関係を構築することが困難になっていること、それが理由の一つとして挙げられているものと考えております。

堀内委員 父母が離婚した後も、やはりお父さんとお母さんがしっかりと子供とかかわりながら成長するのが望ましいと考えますが、法務省としてはどのように取り組んでいかれるのか、大臣のお考えを伺いたいと思います。

森国務大臣 父母が離婚した後の子供の養育の問題については、家族法研究会というのが立ち上がっておりまして、そちらの方で、父母が離婚した後の面会などのさまざまな論点について検討されているところでございますので、私からは法務省の担当者にこの家族法研究会における議論に積極的にかかわるように指示をしておりますので、この問題は喫緊の課題として、スピード感を持ってしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

堀内委員 引き続きよろしくお願いいたします。

 それでは、面会交流から、今度は養育費の問題に戻らせていただきます。

 そもそも、養育費については、離婚した夫婦の中で取決めがされていない、そういったことがございます。一旦取り決められた養育費の確保について、さまざまな努力を国がしても、もともと養育費を決めていなかったら、そのようなことはできず、全て泣き寝入りとならざるを得ない、そういった現状があります。一人親家庭の世帯の貧困がそれによってますます進んでしまう、そういったおそれもございます。

 離婚という大きな決断をする際には、家庭が揺れる大変な時期だと思います。そしてまた、個人個人の問題もございますが、ここに離婚届がございます。これは実は法務省から取り寄せたものでございますが、これをしっかりとごらんになっていただいて、養育費に関する取決めについてお考えいただきたいと思っております。

 こちらのパネルのこの赤い部分にチェック欄というものがあります。これは、二〇一二年の民法改正でチェック欄が追加されました。それを拡大すると次のパネルになります。離婚をする前にしっかりと御検討いただいて、国としてもそのような御検討にしっかりとサポートしていただけるように、よろしくお願いいたします。

 そこで、大臣に伺います。

 離婚の際に養育費に関する取組がしっかりとなされるよう、どのように検討していかれますか。

森国務大臣 堀内委員におかれましては、この離婚届の今お示しになられました記載、導入に非常に尽力をしてくださり、敬意を表したいと思います。

 そして、先ほど申し上げた家族法研究会において、未成年者の子供がいる父母が離婚する際に、養育費の取決めをしなければならないとすることとか、それから養育費に関するガイダンスを受けなければならないこととしたりすることを論点として検討をしておりますので、法務省についてもしっかりと参加をして、また、子供のために養育費の取決めがそもそもなされる点についてもしっかりとかかわってまいりたいと思います。

堀内委員 海外では、養育費の支払いの確保を高めるために、例えばアメリカでは、給与天引きを始め、運転免許や職業上のライセンスの停止など、さまざまな徴収手段を強化しているといったところがございます。一方、養育費をもらう側についてもさまざまな義務を課しております。また、ヨーロッパでは国が補助的な制度を導入しているところもあります。

 一旦取決めがなされた養育費の支払いの確保のための公的支援について、法務大臣にはしっかりと御研究いただきたいと思いますが、お考えがございましたら、改めてお聞かせ願えますか。

森国務大臣 こちらは、先ほど立ち上げた勉強会の中で、既に債務名義があります養育費債権の履行の確保について今勉強しているところですが、御指摘のように、海外では、支払わなかった場合には運転免許が取り上げられるなどなど、そういった制度をして履行の確保をしましたり、また、国が一旦一定額の養育費を立てかえて、そして国の方が不払い者の方に履行の請求をしていくというような制度もとっている国もございますので、いずれにせよ、養育費の支払い確保の問題が子供の健やかな成長のために解決すべき喫緊の課題であると受けとめて、しっかりと厚生労働省と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。

堀内委員 どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、母乳バンクについて、質問に移らせていただきたいと思います。

 千五百グラム、そういった大変軽い、低い体重で生まれられた赤ちゃんにとって、母乳バンクというものから母乳を与える、これは大変有効であると言われております。この母乳バンク、まだまだ日本では整備が足りていません。

 先日、根本元厚生労働大臣が立ち上げた母乳バンク研究会で母乳バンクというものを視察してまいりました。昭和大学の江東豊洲病院内にその施設があるのですが、これからまだまだその整備をしていく必要があると思っております。

 母乳バンクによって、いわゆるごく小さい体重で生まれた赤ちゃんに対して、NICUにいる赤ちゃんに対してその母乳を上げる有効性と、これからどのように整備していくかについて、厚労省にお聞かせ願います。

渡辺(由)政府参考人 御指摘のございました、非常に低い体重で出産した子供さんにはさまざまな疾患を持つリスクがあるということで、母乳により栄養摂取を開始するということがさまざまな予防効果につながるということは、既に海外の知見などでも報告されているところでございます。

 また、何らかの理由で母親みずからが母乳を提供できない場合であっても、第三者からの母乳に十分な感染管理等がなされれば、それも有効であるということで、既にさまざまな取組がされているということ、先ほど御指摘のとおり、承知しております。

 そこで、厚労省としましては、来年度、令和二年度から、我が国におけるこの有効性とそれから安全性につきまして科学的知見の収集に取り組むために、厚生労働科学研究を開始することとしております。

堀内委員 そのようなお取組をこれからも進めていただきたいと思います。

 最後の質問に移らせていただきます。

 昨年五月、滋賀県大津市の交差点で、お散歩中の保育園児ら十六人が負傷、園児二名の命が奪われる、大変痛ましい事故がありました。心より冥福をお祈り申し上げます。

 保育園児の安全対策について、さまざまな省庁が全力を挙げて点検を行ってくださったと思っております。そして、その点検によって、これからの対策が必要と判断した箇所数が多くあったとも伺っております。

 特に、道路管理者、国土交通省におかれましては、補正予算などでも対策の関連予算を計上しておられますが、それも活用して、どのようにこれからの保育園児の皆様方の安全対策を進めていくのか、お伺いしたいと思っております。

棚橋委員長 国土交通大臣赤羽一嘉君。

 なお、大臣、恐縮ですが、申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

赤羽国務大臣 はい、わかりました。

 近年の痛ましい交通事故を受けまして、全国総点検をしたところでございます。

 道路管理者として対策が必要と判断した箇所数は約二万八千でございます。この二万八千カ所につきましては、歩行者の通行帯のカラー化ですとか防護柵の追加措置など、交通安全対策を速やかに実行してまいりたいと思います。

 お話しのように、補正予算、当初予算についても計上させていただいておりますので、しっかり、関係省庁、緊密な連携を持って、がっちり対策をとっていきたいと思います。

 以上でございます。

堀内委員 ありがとうございました。

 大切な命を守るためにしっかりとお取組、お願いいたします。ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて赤澤君、堀内君の質疑は終了いたしました。

 次に、佐藤茂樹君。

佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。

 きょうは、予算委員会の貴重な時間を頂戴して質問の機会をいただきましたこと、心から感謝を申し上げる次第でございます。

 私の方からは、我が国を取り巻くやはり現下の最重要課題でございます新型コロナウイルス感染症対策を中心に、内外の諸課題につきまして質問をさせていただきたいと思うわけでございます。

 まず、今、政府を挙げて、ダイヤモンド・プリンセスのクルーズ船の対応、さらには湖北省からチャーター機で戻ってこられた方々への対応を懸命にされていることに対しまして敬意を表したいと思うわけでございますが、私は、今の現下のこの水際対策、これも後ほど聞かせていただきたいと思うんですけれども、それに加えて、今やはり国民の間に、先日の例えばNHKの世論調査の結果を見ましても、新型コロナウイルス感染への不安を感じるかとの質問に、大いに不安が一九%、ある程度不安が四八%、余り感じないが二八%、全くないが三%で、大いにとある程度を合わせますと、不安を感じておられる方が六七%いらっしゃるわけですね。

 そういうことから、私は、次の段階のこともしっかりと考えなければいけないだろうと。それは、新型コロナウイルスの感染というのは、確かに、チャーター便で中国から帰国した方もきちっと対応していく、これも大事なんですが、もうその前に中国からの旅行者でも見つかっているわけでございまして、侵入ルートは複数あるわけでございます。

 日本感染症学会は、今ホームページで、新型コロナウイルス感染症に対する対策の在り方についてというお知らせを載せているんですけれども、「現在は武漢からの渡航者の入国は禁止となっております。しかし、それ以前の数週間の間に多数の入国者があったことを考えると、すでに本邦にウイルスが入り込み市中において散発的な流行が起きていてもおかしくない状況と考えられます。今後、症例の増加にともない重症例が報告されてくることを覚悟しておかなければなりません。」そういうふうに言及しているんですね。

 やはり、今後、国民の皆さんにとっては、我が地域は大丈夫か、こういう不安も、今のNHKの世論調査を見ても、持っておられるのは、言うか言わないかは別にしても間違いないわけでございまして、この地域の住民の不安を軽減し、そして感染症の拡大をできるだけ、できる限り防止するために、まずは、重症化しそうな人を早く見つけて診療体制の整った医療機関に確実につなぎ、適切な診療をしてもらえる国内の医療体制の整備が急がれると思いますけれども、どのような医療体制の整備を考えておられるのか、まず厚生労働大臣に御答弁いただきたいと思います。

加藤国務大臣 まず、今回の新型コロナウイルスについては、今委員御指摘のように、しっかりとした状況を提供していただいて、その上で、国民の皆さん方も、自分を守る、いわゆる通常のせきエチケットとか手洗い等をしっかりやっていただくということが基本になると思いますが、ただ、今後の感染の拡大ということを常に念頭に置きながら対処していかなきゃいけない。

 そういうことで、今、一つは、各都道府県にあります、心配な方が電話していただけるコールセンター、これは厚労省も設置していますが、各都道府県、少なくとも一カ所以上つくっていただいているというふうに認識をしております。

 それから、加えて、そうした新型コロナウイルスに感染されたと思う方はまず地元の保健所に連絡をいただくということで、帰国者・接触者相談センターの設置を二月上旬までにそれぞれにお願いをしているところでございます。

 まだ全部報告が上がり切っておりませんけれども、私どもの把握している限り、三十九県四百十六施設については報告をいただいております。それから、残りの八県のうち七県については、そうした設置をしているとホームページ上には出ている、こういうことでございます。

 実際、こういった方は、どこへ行ってもではなくて、やはり専門の医療機関に行っていただくということで、帰国者・接触者外来の設置をお願いをしております。

 これについても、報告が上がっているのは、三十五県四百三十五施設が上がってきているということで、私どもとして、当初から二次医療圏には少なくとも一カ所ということでお願いをしておるところであります。

 さらに、重篤になる場合には、当然入院をしなきゃいけません。二種感染症以上の対象病床は全国で千八百床ございますが、それだけでは足らない場合も想定して、そうした専用の医療機関の中においても専用の病床以外でも受け入れる、あるいは専用の病院でもないけれども受け入れるというような施設、要するに個室管理ができる、そういったところをしっかり洗い出す、あるいは今休床だけれども、使えそうな病床をするということで、全部、今、洗い出しをさせていただいて、これから拡大をした場合においても対応できる体制をつくらせていただく。

 さらには、よりパンデミックな状況になれば、新型インフルエンザのときもそうでありましたけれども、軽症者は自宅に、重症者は医療機関に、そして、一層の重症化を抑える、こういう対応が必要になってまいりますから、それに向けての、どうやったらいいかという、マニュアルというんでしょうか、そういったものをつくりながら、鋭意また、それぞれの地方公共団体等ともその情報とか体制のあり方を共有していくべく、今、作業を進めているところであります。

佐藤(茂)委員 地方公共団体、自治体との連携というのをぜひやっていただきたいと思うんです。

 私の大阪府も、今、加藤大臣からありました、既に設置しているところで、二月四日には、先ほどありました帰国者・接触者相談センター十八カ所、さらには、帰国者・接触者外来も二次医療圏、一カ所以上設置したという報告をいただいております。

 その上で、一住民、患者の立場になりましたときに、自分が例えば体調を崩したときにどういうように動くのか、そういうことを想定しましたときに、いきなり各保健所ごとに設置されている相談センターの方に電話される方も若干はいらっしゃるでしょうけれども、しかし、ふだんの、やはり一番親しい、かかりつけの医療機関にまず伺われるんだろうというように思うんですね。そこのかかりつけの医療機関が、御本人は、患者は風邪だと思って、熱があるので行った。そこから先がどういう対応をされるのかということが非常に大事になってくるんではないかと。

 要するに、一般の外来に行かれました、かかりつけ医療機関に。診察されるその医師は、まだその段階では、今、精力的に行われているPCR検査もされておりませんから、その患者を診た段階で、果たして、普通の風邪なのか、あるいは新型コロナウイルスの感染者なのか、あるいはインフルエンザなのか、そういうこと等について、しっかりとやはり見きわめる、そういうガイドラインが必要なんじゃないのか。今、厚労省の方で用意されているのは、臨床条件の発熱かつ肺炎を疑わせる呼吸器症状、そういう基準で出されているんですけれども、それだけではやはりなかなか、実際、難しい部分もある。

 さらに、どういう判断でその医者がこの人は感染症の疑い例なんだというように診断されるのかということについて、やはり明確にしておくことが一つ問題点としてある。

 これは、きょう、時間が限られておりますので、何点か提起をしておきたいと思うんですが、二点目には、その際、疑似症の範囲で、厚生労働省の新指針の一つである疫学条件で、いわゆる今の現段階までは湖北省縛りというのがあるんですね。要するに、発症十四日以内に湖北省渡航歴がある者又は発症十四日以内に湖北省滞在歴のある者と濃厚接触をした者、そういう狭い基準に、これからの、地域の医者が診ていく、診断のときにもこだわっていかれるのかどうか。

 きょう、対策本部で、更に浙江省というものも入国拒否ということで加えられましたけれども、これを疑似症の範囲で更に地域を加えられるという程度の、そういう対応でいいのかどうかということが二点目としてあります。

 三点目に、さらに、この人はやはり次の段階に移っていってもらった方がいい、そう判断したときに、要するに、感染症の疑い例だと判断したときに、このかかりつけの医者は、又は医療機関は、その方を、先ほどの帰国者・接触者相談センターにつなぐのか、あるいは帰国者・接触者外来につなぐのか、こういうことも、三つ目として、やはり、どういうスキームでしっかりと次の段階に持っていくのかということもはっきりさせなければいけません。

 更に大きいのは、万が一、その疑い例の患者さんが受診されて、次の段階に行ったときに、その患者さんは、かかりつけの医療機関で、受付も通り、一般のほかの患者さんにも接し、そして看護師や、又は診ていただくお医者さんにも接している。濃厚接触者になっているわけですね、ドクターも含めて。こういう方々の院内感染を防ぐためのその後の対応、どうしていくのかということについても、やはり明確なガイドラインが必要なんだろう、そういうふうに思うわけですが、医療現場の不安や混乱を、今のような点も含めて、招かないように、ガイドラインを細かく示しておく必要があるのではないかと思いますけれども、厚生労働大臣の見解を伺いたいと思います。

加藤国務大臣 まず最初の、医療機関との関係なんですけれども、これは、これまでも何度もお願いして、まだ十分周知は至っておりませんが、まず、大きな流れとしては、今それぞれの帰国者・接触者センターをつくっていますから、そこに連絡をしてほしいということをしっかり周知をしていく。仮に医療機関にかかる際においても、まず先に電話をしていただいて、自分の症状、それから特に渡航歴、今回は浙江省まで入りますが、そういった情報を提供して、医療機関とよく相談をしていただく。医療機関は、基本的には、そうした情報があれば、先ほど申し上げたセンターの方へ連絡をしていただいて、専門の外来に行っていただく。この流れをしっかりとさせていくことがまず必要なんだろうと思います。

 ただ、委員御指摘のように、全部が全部そうならない場合もありますから、その場合の対応についてもよく考えさせていただきたいと思いますが、仮にそうした、陽性になった方が後で判明すれば、その人に疫学的調査というのをいたしますから、そのときに、どこの病院に行ったとか、そういったところを含めて、しっかり体制をとっていきたいと思っております。

 それから二点目の、疑似症サーベイランスの対象で、これも既に、浙江省まで拡大するということと、これまでも累次話をしてきたのでありますけれども、幾つかのパターン、まずは疑似症サーベイランスの対象、これはもう全部PCR検査に行かせていただきます。

 それ以外においても、強く疑われる場合には柔軟に検査を行っていただきたいということをこれまで申し上げてきたんですが、必ずしも徹底しておりませんでしたので、今回、QアンドAを新たに発出をさせていただいて、各自治体の判断でちゃんとやってくださいと。

 それから、保健所においてもすぐ、いやいや、基準に入らないからというのではなくて、しっかり保健所側も受けとめて、検討していただいて、基本的にはPCR検査に回してほしいということの文書を発出をさせていただいておりますので、そういった意味では、PCR検査についてはより弾力的に対応できるようにさせていただいておるところであります。

 それから、相談、外来の話があり、それは最初に申し上げた点に尽きると思います。

佐藤(茂)委員 そうすると、今大臣の答弁の中で、湖北省と浙江省という、こういう縛りというのは、やはりどこまでも、疑似症の範囲としてはこれからもある程度原則としては守る、その上で柔軟に対応していくということでよろしいですか。

加藤国務大臣 もともと湖北省縛りがある部分と、最後には、これはもともとなんですが、どこの、どういうところに行った方であろうと、あるいは日本にいる方であろうと、原因不明の肺炎で重度の方についてはPCRをかけてくださいという規定はもともとあったんです。そこを更に広げて、医師がそうした、新型コロナウイルスの感染ではないかと疑う場合、これについては積極的に、保健所と相談した上で、PCR検査に回してください、こういう話にしているということであります。

佐藤(茂)委員 それで、ちょっと先ほど紹介を忘れたんですけれども、きょうの委員の皆さんに配っている資料五が、冒頭、加藤大臣が答弁された医療体制の整備の形なんですけれども、その帰国者・接触者相談センター、これを各保健所に二月上旬をめどに設置するということでございますけれども、これが、二月六日の全国衛生主管部長会議の資料では、相談センターの対応時間は都道府県の判断によりますが、厚労省の九時から二十一時の電話相談窓口を参考にしてくださいと。要は、そういうものを参考にするということ、朝の九時から夜の九時までこういう相談センターを設置してくださいと。また、問合せ数に応じて、適宜関係機関に協力を要請し、十分な人員及び電話回線数を確保するようにしてください、そうなっているんですね。

 今でも保健所の活動というのは、感染症等対策以外に、例えばエイズ、難病対策、精神保健対策、母子保健対策、さらには食品衛生、生活衛生等々多様な仕事に対応しておりまして、大変な負担がかかっているんですね。パンク寸前というところもあります。更に今回のこの新型コロナウイルス対応で帰国者・接触者相談センターを設置して機能していただくためには、人員の確保と地方の支出についてもやはり国の予備費等の予算で見てほしい、そういうのが自治体の率直な声だと思うんですが、保健所の体制強化と予算についてどう考えておられるのか、政府の見解を伺いたいと思います。

加藤国務大臣 まず、帰国者・接触者相談センターでありますけれども、運営費、備品とか、あるいは非常勤の職員を雇い上げる賃金、これについては、今、予備費で措置をすべくお願いをしているところであります。

 それから、帰国者・接触者外来においても、新たに設備を整備する必要性がございます。それについては、メニューを拡大して、これは既存予算がかなりまだありますから、それで十分対応できると思っておりますが、いずれにしても、市町村あるいは都道府県でそういう対応をいただくことについて、予算的、財源的な措置はしっかりと講じていきたいというふうに思います。

佐藤(茂)委員 それで、今、この新型コロナウイルス感染症の問題で、日本だけではなくて、世界でさまざまな情報が飛び交っているんですね。ぜひ私は、次、総理にお聞きしたいと思うんですが、やはり正確な情報を国民に提供することが、国民や関係者に冷静な判断、行動を促すと同時に、風評被害を抑えることにもつながるんだろうと思うんです。

 WHOは、インフォデミックという言葉で、そういう科学的根拠のない不正確な情報が拡散することに警鐘を鳴らしております。

 今、やはり、インターネット上では、真偽不明の情報、デマや不正確な情報が拡散しているわけです。例えば先週でも、武漢からの発熱症状のある旅客が関西空港の検疫検査を振り切って逃げたとか、あるいは東京オリンピックが中止になったとか、そういう虚偽情報がネット上で広がっております。また、実際には確認されていない地域で感染者が出たというような誤った情報も幾つか見られたわけでございます。

 デマや不正確な情報は、社会の不安をあおり、混乱を招きます。また、誤った情報の広がりが恐ろしいのは、いわれのない差別や偏見を呼ぶことというのも恐ろしさとしてございます。過去の感染症でもデマが流れて患者差別を生んだこともありますし、さらには、感染症ではないんですけれども、あの福島の原発事故の際も被災者が苦しめられたわけでございます。今回も、厚労省には治療に当たる医療従事者の子供がいじめを受けたなどのそういう相談が寄せられているというようにも伺っているわけでございまして、こうしたことへの対応も極めて課題でございます。

 今後、これから、チャーター機で帰国した人であるとかクルーズ船に待機されている人も、健康な方は次々と社会復帰されるわけです。こうした人たちやその家族らが、差別されたり、誹謗中傷に遭ったり、いじめに遭ってはならないと思うわけでございます。

 そういう事態を避けるためには、政府や公的機関や専門機関による正確な情報の小まめな発信、提供が何よりも大事ですし、政府は、個人のプライバシーに配慮しながら迅速かつ正確な情報を多言語で提供していただくとともに、国民に対して、曖昧な情報に接したらまず国や自治体など信頼できる情報源に確認してもらうことを促すことも大切だと思うんですけれども、安倍総理の見解を伺いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 確かに、今委員が御指摘になったように、誤った情報の拡大を防いで、そして国民の皆様に迅速で正確な情報を提供することは極めて重要だと考えています。

 政府においては、誤った情報が拡散することのないように、厚生労働省においてSNSへの主な投稿を確認し、分析をし、そして仮にウイルスや感染予防策などの誤った情報が広がっていれば、正しい情報をSNS等で積極的に発信をしているところであります。

 また、国民に迅速かつ正確な情報を提供できるように、新型コロナウイルスに関する基本情報や感染予防策、そして患者の発生状況などの情報発信を行っているほか、国民の不安や疑問にお答えをするために、各都道府県に依頼をして公的な相談窓口を保健所等において順次整備するとともに、厚生労働省にコールセンター、これは今フリーダイヤルになっておりますが、を設置をするなど、相談体制の整備を図っています。

 これらの取組に加えまして、多言語対応についても、厚生労働省の関係ホームページの重要な情報について、英語、中国語による情報発信を行う予定であります。

 今後とも、このような取組によって正確な情報を発信をして国民の皆様の御理解を促進してまいりたい、このように考えております。

佐藤(茂)委員 ぜひお願いをしたいと思います。

 それで、今、報道でも毎日のようにやっておりますけれども、クルーズ船の乗客乗員の皆さんが、どんどんどんどん症例が多くなってくる中で、まだ健康な方々もストレスがたまっていくことがこれから更に考えられると思うんです。

 これは質問いたしません、要望だけいたしますが、ぜひ、医療関係者を更に厚目にして、精神的ケアができる専門家も含めて更に増員していただいてやっていただくとともに、特に、船の中からのいろいろな、きれなんかに書かれているのを見ますと、お薬の問題と、やはり今になっても情報がない、そういう声が多々見られます。ぜひ、政府の動き、支援の動きがクルーズ船内の方々にどのように伝わっているのかというのをもう一度検証していただいて、適時的確に正確な情報がクルーズ船内の方々に伝わるように更に改善していただくとともに、さまざまに、お薬以外の生活物資も含めて乗客乗員からのニーズに更にすぐに対応できる、これは厚労省だけではないのかもわかりません、政府を挙げて、更に強化していくような改善を図っていただくことをお願いをしておきたいと思います。

 その上で、もう一つ、私はこの今の政府の対応で一つだけ、ほかにもあるんですが、大きな問題として疑問があるのは、今、政府を挙げてチャーター機、クルーズ船対応をしているということを申し上げました。国内に入れないように水際対策に全力を挙げておられます。水際対策というのは厳格であることが私は望ましいと思うんですね。

 政府が、チャーター便で帰国し経過観察中の人々のうち十一人を自宅などへ戻したことが判明しております。やむを得ない事情だということらしいんですけれども、それだけでは非常に理解することは難しい、ちぐはぐな対応だと私は思っているんです。

 現に、その十一人の中のお一人が、昨日新たに感染が確認された、そういうことになって、これから後追いで、その方が自宅でどういうように濃厚接触者と接しておられたのか、どこへ行かれたのかなど、後追いで対応しなければいけない。

 今、国を挙げて、社会を挙げて新型コロナウイルスの感染をしっかりと防止しよう、そういう取組をしているんですから、やはりしっかりとした、規律を守っていただくようにするのが私は大原則だと思うんですね。

 アリの一穴という言葉がありますが、どれだけ強固な壁をつくったように思っても、少し穴があいていたらそこがひび割れして壁自体が崩れるということも大いにあるわけですから、私は、こういう例外というのはやはり認めない方がいいんだろうと。

 逆に、中途半端に戻られた方というのは風評被害を招くおそれもあるわけでして、何ゆえこのチャーター便の十一人を自宅へ戻されたのか、やむを得ない事情というのはどういうことなのか、御説明をいただきたいと思います。

加藤国務大臣 三回、延べで四便戻ってきておりますけれども、その中で、自宅にお戻りになった方は十四名であります。そのうち一名が、今委員御指摘のように、先般、陽性が判明したということであります。

 それぞれ事情はありますけれども、幾つかの例を申し上げると、例えば、子供さんがいてどうしても宿舎の環境ではなじめないということで、そういった方、あるいは、御親族で、お亡くなりになって、どうしてもその関係で戻らなきゃいけない、そういった事情で、基本的には私どもは、戻ることに対しては、今委員御指摘のこともあるので、いろいろ説得をさせていただいておりますが、ただ、そうしたどうしてもやむを得ない場合については、お戻りいただく。ただ、お戻りいただいた方に関しても、今回の発生した方もそうですが、毎日、朝必ず検温していただいて、その情報を全部とらせていただいているところでございます。

 さらに、引き続き、その検温の情報をしっかり確認するとともに、今回こういう事例もありましたので、外出は控えるようにということを、逐一、毎日毎日、そうした方々にはしっかり徹底を図っていきたいというふうに思っています。

佐藤(茂)委員 それで、もう一つは、今週にも政府として緊急対策をまとめ上げられるというようにお聞きしているんですが、その中で、やはりぜひ強化していただきたいのは、日本経済への影響と対策です。

 まずは、やはり観光業への影響と対策で、赤羽国土交通大臣は十日に、日中間の定期旅客便が感染騒動以前と比べて約六割減少している、さらにはクルーズ船についても、二月に寄港を予定されていた十四隻のうち十三隻キャンセルとなっている、そういうことで発表されました。

 観光業では、今回の新型コロナウイルスにより観光客が大幅に減少しておって、中国人団体旅行客の減少、宿泊キャンセルの発生など、観光関連事業に甚大な影響が生じております。特に、やはり、地方の観光業の担い手の多くは体力が乏しい中小企業でございまして、訪日客が落ち込めば、経営が一気に厳しくなる可能性があります。

 例えば、私の大阪のある海外旅行客相手の観光会社は、保有バス十台のうち、今稼働しているのは何と一台のみである、そういうふうに言われておりました。その間、残りの運転手は仕事がなく、家庭待機の状況でございます。しかし、経営者は従業員の給料保障のため金策に右往左往している、そういう状況でございまして、ぜひ対応策を御検討いただきたい、そういう本当に悲鳴にも似た声を寄せてきておりました。

 国交省では、一月三十一日に地方運輸局に相談窓口を設けられたと伺っておりまして、こういう声はいっぱい来ているかと思うんですけれども、やはり、急場をしのぐ支援として、例えば、公的金融機関による資金繰り支援などを含めた支援策を検討していただき、決めたら迅速に実施をしていただきたいと思うんですが、国土交通大臣の見解を伺いたいと思います。

赤羽国務大臣 もともと、訪日中国人の旅行者数というのは、昨年の実績から見ても、九百五十九万人と、全体のインバウンドの三〇%を超える大変大きなポーションでございました。

 ことし一月二十七日、中国政府によりまして、海外への団体旅行の禁止措置、この季節というのは、一月二十四日から三十日、もともと春節でございまして、いわゆる繁忙期、確かに、大変大きな影響を受けております。

 航空便につきましても、クルーズ船につきましても、佐藤委員からの御指摘のとおりでございまして、一月三十一日、全国の運輸局に窓口をつくって、ワンストップサービスができるように、また、プッシュ型で、それぞれの観光業界、旅館、ホテル業界に今ヒアリングをしているところでございますが、中国からの受入れ団体を主にしているところは大変大きなダメージを受けているのと加えて、それに伴って、これは風評被害のうちに入ると思いますが、泊まったら感染するのではないかということで、日本人の方々の予約も相当手控えられているといったような話もございます。こうした状況が続くと、まさに経営状況は大丈夫かという深刻な、切実な声も届いておりまして、それに加えて、バス事業者とかタクシー事業者についても同様の話がございます。

 それで、特別につくった相談窓口につきましては、省庁の縦割りを排して全てのことの御相談に応じる、ワンストップサービスとして、中小企業向けのセーフティーネット貸付け、これは中小企業庁でございますけれども、我々が受けてそこから中小企業庁につなげるですとか、あと、先ほど、雇用の関係を、抱えられないということについて、これは厚労省ですけれども、雇用調整助成金制度、こうしたものも活用していただけるということも丁寧に説明をしながら、具体的な対応に当たっております。

 そして、風評被害を何とか是正するために、これに加えまして、日本政府観光協会、JNTOでは、多言語対応のコールセンターをすると同時に、ホームページとかSNSで、正しい、また感染拡大防止策というようなことも御案内させていただいております。

 加えて、予定されております緊急対策につきましては、こうした各地の観光業界の状況に加えて、先日の六日に、自由民主党と公明党それぞれから御提案いただいておりますので、そうした提言をもとに必要な対策をしっかりととっていきたい、こう考えております。

佐藤(茂)委員 ぜひよろしくお願いを申し上げます。

 もう一つは、観光業以外の、中国というのは、日本企業にとって大消費地であるとともに、一大生産拠点でございます。トヨタ自動車やホンダなどは中国工場の操業再開の延期を相次ぎ発表いたしました。また、二月十日には、日産自動車が中国からの部品の一部が調達できないので福岡の工場生産の一時停止を決めたと報道されているわけでございます。国内の自動車生産に影響が出始めているというよりも、グローバルサプライチェーンに影響が出始めているわけでございます。自動車だけでなくて、電機やIT産業、アパレルの企業も中国に集まっておりますので、中国国内の工場の稼働停止やサプライチェーンの見直しに、今、日本の企業も追われている、そういう状況でございます。

 やはり、私は、政府としてこういう企業に対してもしっかりとしたメッセージを出すことが企業の先行きに見通しを与えることになるんだろうと思うんですが、経産省の方も、中小企業庁で、一月二十九日に経営相談窓口なども設けておられるというように伺っておりますけれども、新型コロナウイルスによる肺炎拡大が製造業を始め日本企業に与える影響の実態をどのように認識されて、またどのような対策を今検討されているのか、大臣にお伺いしたいと思います。

梶山国務大臣 委員から、製造業を始めとする日系企業への影響について御質問がありました。

 経済産業省では、ジェトロや企業、地方経済産業局、中小企業団体から多方面に情報収集を行っているところであります。

 まず、中国の地方政府の指示によって旧正月以降も停止されていた産業活動について、二月十日より大部分の地域では再開可能となり、一部日系企業が生産を再開しております。

 他方、これらの企業からは、生産水準がもとに戻るまでにはまだまだ時間を要するのではないかという声も少なくないと承知しております。これは、個別の事業者について地方政府の事業再開の許可が円滑に得られるかどうか、人の移動が制限される中、十分な従業員を確保できるかどうか、物流の停滞もあり、部品や原料を安定して得られるかどうかなど、さまざまな課題があるためと承知しております。

 こうした状況により、中国との輸出入の取引がある日本国内の企業への影響や、中国で生産される部品がグローバルサプライチェーンにつながっている場合には、そうした部品を使う中国内外の企業の生産活動にも影響が生じる可能性があるということであります。

 個々の企業と連携をとりながら、また情報を交換し合いながら機敏に対応してまいりたいと思いますし、また、中小企業につきましては、観光業も含めた国内への影響ということで注視が必要だと思っております。既に、中小企業、小規模企業向けの経営相談窓口に資金繰りを懸念する声が多く届いていることを踏まえて、二月七日には政府系金融機関等に対して返済猶予など事業者の実情に応じた配慮を要請をしたところであります。

 関係各省庁と連携の上、機敏な行動、迅速な行動をとってまいりたいと思っております。

佐藤(茂)委員 ぜひお願いしたいと思います。

 それで、総理に最後、この新型コロナウイルス対策でお尋ねしたいんですが、先ほど赤羽大臣からもありました、我が党も二月六日、先週に緊急提言をさせていただきました。そういう内容も踏まえて、現下の状況に対応するとともに、先を見据えた緊急対策をぜひまとめて発表していただきたいとともに、発表したからには迅速に実施していただきたいと思いますが、総理の御決意をお伺いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 先般、公明党からも提言、要望をいただきました。それもしっかりと踏まえながら、まさに国民の命と健康を守るために、やるべき施策についてちゅうちょなく決断をし、実行していきたい、直ちにできるものは実行していきたい、このように考えております。

佐藤(茂)委員 衛藤大臣、済みません。大きな二番目として、我が党が昨年十一月、十二月と実施いたしました幼児教育・保育の無償化に関する実態調査、このことを踏まえて個々の質問をする時間がなくなりました。

 ぜひ総理に、簡潔に、これから私どもも、この調査結果を踏まえて、全世代型社会保障の構築に向けて施策の充実を議論してまいります。ぜひ、政府におかれても、今年度中に新たな少子化社会対策大綱、さらに、夏には全世代型社会保障検討会議の最終報告、こういうものをまとめられると聞いているんですが、今回の調査をぜひしっかりと受けとめていただいて、この諸施策に反映をしていただきたいと思うんですが、総理の答弁をいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 政府としても、御党から、御党が全国の利用者あるいは事業者から直接生の声を集めた実態調査に基づく提言をいただきました。これをしっかりと受けとめまして、保育の質の向上や待機児童解消に向けた受皿整備に着実に取り組んでいく考えであります。

 さらに、こうした事項を含めた少子化対策については、今年度内を目途に策定を予定している新たな少子化社会対策大綱において希望出生率一・八の目標実現に向けた道筋を示し、全世代型社会保障検討会議の最終報告も柱として位置づけ、御党の御意見もよく伺いながら、しっかりと議論をしていきたい、このように考えております。

佐藤(茂)委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて佐藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、黒岩宇洋君。

黒岩委員 立国社の黒岩宇洋でございます。

 まずは冒頭、せんだっての総理質疑、二月四日でございましたけれども、このときに、私、総理の政務秘書官の方に声を荒げたことにつきまして、礼を失していたと謝罪をさせていただきます。申しわけありませんでした。

 ただいま私は非礼をおわびさせていただきましたけれども、総理は、二月四日の質疑の際に、私が、規約にリスク負担について記載されているのではないか、このことに対して、今、規約に書いてあるとおっしゃったけれども、ニューオータニの規約に書いてあるんですか、根拠のないことをおっしゃったということが明らかになりましたよね、別にこれはニューオータニの規約にあるわけないですよ、根拠がないことをおっしゃるって、うそをついていることと同じですよ、はっきり申し上げて、こうおっしゃいました。

 その後、私は、規約そのものを総理にごらんいただいて、その中身を紹介して、結果的に、総理はその後の我が党の今井議員の際にこの言葉を撤回されたんですけれども、うそをついていると同じというこの断言は、私にとっては大変著しく不名誉なことでありました。礼を失しているのではないかと思います。

 総理、発言の撤回だけではなく、謝罪をしていただけませんでしょうか。お願いいたします。

安倍内閣総理大臣 それであれば、私も黒岩議員に謝罪をしていただきたいと思います。これは今まで、ここでも何回も……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。

安倍内閣総理大臣 何回も申し上げてきたとおり、例えば、私の前日の夕食会について、いわゆる久兵衛のおすしが出ている……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 これを、今、関係ないという声がありましたが、これは黒岩委員が、野党の追及チームの中で、テレビ入りの中でこう明確におっしゃっているんですが、すし屋の久兵衛のおすしが出たりとか、もう、一皿五千円の世界ですね、こういったことが行われているんです、こうおっしゃったわけであります。

 これは久兵衛にも随分問合せが来て、大変な迷惑であったということについて……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 久兵衛の方も述べておられました。大変怒って述べておられたわけでございました。これはまさに、先ほども議論のあった流言の流布に当たるんだろうと。これが相当ひどく行われていたのは事実であります。

 こういう都合の悪いことになると、こちら側が随分やじで騒がしく……(発言する者あり)

棚橋委員長 お願いいたしますから、御静粛に。

 本多君、御静粛に。あなた方が静粛にしてくだされば、総理がちゃんと答弁できます。御静粛にお願いします。

 総理、答弁をお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 つまり、じゃ、答弁を続けますが……(発言する者あり)これは、謝罪に応えてくださいというふうにおっしゃったから、私としても謝罪をしていただきたいということを申し上げたわけでありまして、これについてはまさにうそを述べておられたわけでありますし、また、黒岩委員は、買収を行っていると、いわば犯罪者呼ばわりをしているわけでございます。

 そういう中において私が発言をさせていただいたのでございますが、それについてはもう既に私は撤回をさせていただいているということでございます。

黒岩委員 総理、規約について切り離して議論させてもらいたいんですけれども、この点については総理がおっしゃったように撤回したということは、これは、事実誤認に基づいて私を、うそをついた、こうおっしゃったということは、これはお認めになりますね。

安倍内閣総理大臣 これは、切り離してということは、黒岩さんについては、黒岩さんが流言を流布したことについては一切コメントはされないということと私は今受け取ったわけでありますが、久兵衛さんにも多大な御迷惑をおかけをしたということについては頬かむりをされるんだろう、こう思うわけでございますし……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。お願いだから、御静粛に。

安倍内閣総理大臣 黒岩さんは、そのときに、一皿五千円の世界です、こういうことが行われているんですと断定的に言われたわけですよね。あのときの中では断定的には言っていないというふうに言っておられましたが、断定的に言われていたということでございます。

 こうしたやりとりも、非生産的なやりとりをいつまでも続ける、この大切な、コロナウイルスの感染症対策、そして内外の諸情勢という……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 極めて重要な予算委員会において、こうした非生産的な、あるいは政策とは無縁のやりとりを長々と続ける気持ちは私は全くないわけでありますが、既に撤回をさせていただいた……(発言する者あり)

 済みません、委員長、場外からのやじも随分うるさいんですが。

棚橋委員長 委員でない方は、特に不規則発言を慎んでください。与野党問わずと申し上げております。

安倍内閣総理大臣 ということでございまして、既にこれは今井委員とのやりとりの中で撤回をさせていただいていることでございます。

黒岩委員 この事実関係というのは、実際に詰めるのにはいろいろと双方の言い分があると思います。

 私は、きょうは、自分が声を荒げたという、このことを事実と私自身が認め、謝罪をさせていただきました。

 総理は、この規約については、事実について誤認があった、だから撤回したと認めているわけですから、この点については謝罪をしていただきたかったと思います。そのぐらい総理答弁というのはやはり重いものでありますので、これが事実誤認だったということは、私は、それについて、うそつき呼ばわりされたことについて、総理はやはりきちんとこういう場で謝罪をすべきだったと思いますが、非常に残念です。

 大変残念でありますので、総理、このうそつきという私がいただいた言葉を、恐縮ではありますが、そっくりそのまま総理にお返しをさせていただきたいと思います。

 それでは、桜を見る会の前夜祭について伺います。

 昨年の前夜祭について、総理は、安倍晋三後援会には収支が発生していないとの答弁をされていますけれども、後援会の昨年の収支報告書、これはことしの五月末が締切りですけれども、この報告書については、前夜祭について、この収支の記載はしないということでよろしいですね。

安倍内閣総理大臣 それについては、もう今までも何回も何回も同じ質問をしていただいておりますから、同じお答えになって、この重要な予算委員会で同じお答えをさせていただくことは大変恐縮でございますが……(発言する者あり)

棚橋委員長 何度もお願いしております、御静粛に。

安倍内閣総理大臣 同じ御質問でありますから、同じ答弁になって大変恐縮でございますが、これは後援会には収入も支出もないわけでございますから、当然記載はしないということでございまして、これは何回もお答えをさせていただいているところでございます。

黒岩委員 わかりました。

 じゃ、一昨年以前、既に収支報告書が提出されていますが、前夜祭については何の記載もございません。これについて、過去三年にさかのぼって修正がきくんですけれども、当然、今の御答弁でいえば、一昨年以前の前夜祭についても修正をする気はないということでよろしいですね。

安倍内閣総理大臣 修正も何も、これは安倍晋三後援会に対して入金はないということで申し上げてきたとおりでございます。

 これは、参加者がそこで支払いをし、ニューオータニの職員が立会いのもと、私の職員がニューオータニの領収書をそこでお渡しをしている。つまり、ニューオータニが提供するサービス、対価に対して参加者が支払いをしているというところで完結をしているわけでございます。

 当然、それは一々記載する必要はそもそも最初からないわけでございまして、そういう会合というのは恐らく黒岩委員もあるんだろうと思いますよ。例えば、十人、二十人、三十人の会合で、どこか予約をしておいて、予定の金額を決めておいて、そのお店から必要があれば領収書を出す、そして、そこで完結をしていれば、これは……(発言する者あり)今、八百人だからなという指摘がございましたが、これは形態の問題を言っているのでありまして、当然、そういう形態であればその記載ということは生じないというのは、これはもう当然のことであろう、このように考えております。

黒岩委員 大変重要な答弁を改めていただいたと思います。

 せんだって、我々のヒアリングで、総務省の政治資金課がこうおっしゃいました。収支報告書の不記載というのは、この要件として、故意又は重過失であると。言いかえれば、過失、うっかり記載漏れがあった場合には罪に問われませんということですが、今、総理の答弁で、この前夜祭については、当然、うっかり、報告書に載せるのではなくて、意識を持って、すなわち故意で載せないということがわかりましたので、これは今後の違法性についていろいろと問われるときの私は大変重要な事実確認だと思っております。

 そして、あした、全国の弁護士や法学者の皆さんが国会に集まりまして、桜を見る会を追及する法律家の会を結成される。この会の目的は、法の専門家からして桜を見る会に関してさまざまな違法性の疑いがあるということを、専門的に指摘を皆さんされていらっしゃいます。当然、この前夜祭の収支報告書についても含めまして、今、目的としては、大変これはきつい言葉かもしれませんが、その法律家の会がおっしゃるには、総理を刑事告発するということが目的となっております。

 改めて申し上げますけれども、この法的な問題というのは、国会でも真相解明を続けていきますけれども、今後、司法の場にも移る可能性がある、このことを申し上げて、総理にも、大変重い、端的な法的な見解をお聞かせいただきたいと思っております。

 それでは、この前夜祭の契約主体、この点について何点かお聞きします。このことしか聞きませんけれども、契約主体は誰かといったときに、総理は、この参加者、八百人に上る一人一人だと。これは、我々が驚く、法律の専門家にすればほとんどこれはあり得ないと。いわゆる理屈をおっしゃいましたけれども、これが通用するかどうかを確認したいと思います。

 参加者一人一人が契約主体ということは、この前夜祭に安倍総理御夫妻が参加されています、ということは、安倍総理御夫妻も契約主体ということでよろしいですか。

安倍内閣総理大臣 私はゲストとして行っておりますので、そこでの食事はとっておりません。また、乾杯は、形式的に乾杯いたしますが、そこでの飲酒というのはほとんどなく、ゲストとして行っているということでございます。

 そして、先ほどのやりとりも、何か重大な新しいことがあったかのようなことをおっしゃっていますが、これは今までもう十回以上答弁させている、同じことを言っている。この重要な委員会の時間を使って大変恐縮でございますが、そういうことでございます。

黒岩委員 総理、私の質問権について、政府の立場として口を挟むのはいかがかと思いますよ。私は内容を聞いているんじゃなくて、記載する意思があるのかないのかということを端的に聞いたわけですから、その点については総理が何かおっしゃることはいかがかと思います。

 では、今総理がおっしゃったゲストとしてということですが、総理、では、総理のことをどなたがゲストとして呼ばれたんですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 内閣総理大臣安倍晋三君。

 なお、御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 まさに、その会において、これは後援会の方々がそこで集まって、私はまさにゲストとして、というのは、サービスの対価の対象ではないという形で私はそこに行ったということでございます。まさに一員として行ったのではないわけでありまして、契約主体の一員として行ったのであれば、当然私はそこで五千円を払い、そしてサービス等の提供を受けるわけでございますが、それはそこの方々が……(黒岩委員「誰がゲストとして呼んだんですか」と呼ぶ)

 誰がゲストとして呼んだんですかと。いわばこれは契約関係ではなくて、まさに私は、そこに行ったということは、そこに来ている方々、まさに……(発言する者あり)それは後援会ということを今、先ほど申し上げました。今、方々という御質問がございましたが、それは、後援会の方々がそこに集まるわけでございまして、そういう皆さんが、ぜひ私にも顔を出してもらいたいということであり、そこに顔を出し、挨拶をさせていただき、写真を撮って帰った、こういうことでございます。これは今までも御答弁させていただいたのではないか、このように思っております。

黒岩委員 端的に答えていただきたいんですよ。

 では、後援会がゲストとして総理を呼んだんですか。

安倍内閣総理大臣 これは後援会の方々が、これは、私が、私と後援会との関係ということでございますから、後援会の人たちからぜひ来てもらいたいという声が上がっているということは事務所に届いておりますから、そうしたときに行く。それを今、形容詞としてゲストとしてと、ほかの形容詞というのはなかなか思いつかないわけでございますから、という形で……(発言する者あり)苦しい答弁という……

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 いや、苦しくなくて……(発言する者あり)

棚橋委員長 お願いします、お静かに。お願いいたします、お静かに。

安倍内閣総理大臣 今、極めてばかげたやじが飛びましたが、この重要な予算委員会でこういうやりとりをするのは大変恐縮でございますが、まさに……(発言する者あり)今、後ろからも時間が無駄だという声も出ておりますが、まさにこれは……(発言する者あり)

棚橋委員長 傍聴議員、お静かにお願いします。傍聴議員はお静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 これはまさに、後援会の方々が、みんながこの東京に集まる中において、そこには安倍晋三に顔を出してもらいたい、顔を合わせたいし、写真も撮りたいという希望を私の事務所に出しているということであり、当然、私の立場としては、そういう要望に応えて私は行っているということであれば、これはゲストとして行ったということではないかと私は考えているところでございまして、これが何か大きな問題のように指摘をされておりますが、それはそんなことは全くないんだろう、このように思います。

黒岩委員 あと一点。法律にちょっと触れた方はわかると思いますけれども、立食式の形式のパーティーというのは、飲食するかしないかというのは全く関係ないんですね。そこに、会場に入れば飲食をする権利が与えられますから、その対価としてお金を払うということですから、まず、飲食は関係ない。

 そこで、総理、今、ゲストとして呼んだのが後援会だとはっきりおっしゃいました。この場合、総理がおっしゃる、収支が切り離されて、お金を受け取る側はホテルです。ですから、ホテルは当然、そこに、会場に入れば、五千円の対価をもらう権利がある。これを放棄する、このことを決められるのは、これは契約主体以外決められないんですね。だから、後援会がゲストとして呼んだということは、これは後援会自体が契約主体だということの一つの証左なんですよ。この点ははっきりと今答弁いただいたので、ありがとうございます。

 では、次の質問に行きますけれども、総理、キャンセルが出たときのリスク負担について、二月四日の答弁ではこうおっしゃいましたね。ホテル側の了解のもと、取消し等の取決めは特段行われていなかったと。

 私が示した規約の中では、冒頭に、これは当然、規約のとおり、こうやって設けておるので、御了承くださいと。ただし以下に、個別の契約においてホテルとの間で別途取決めを行う際は、その取決めに従うことといたしますと、これはアンダーラインを引いてわざわざ書いてある。ですから、特段の取決めが行われていないということは、このただし書き以下がなかった、すなわち、規約の本則にのっとってこの契約は進むということになるわけですよ。

 今申し上げたとおり、このただし書きがない中で、特段の取決めはなかったわけですから、当然、規約どおりの取決めということでよろしいですね、リスク負担について。

安倍内閣総理大臣 先ほど、立食のパーティーに行けば、そこでいわば会費を払わなければいけないということをおっしゃいましたが、これは、多く、いろいろな会に呼ばれて行って、呼ばれたときに行って会費を払わないということは、私はよくあります、そのまま。かなりあるわけでありまして、それは、そこでその会費分を置いて……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします、どうかお願いします。御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 そういうことは間々あるわけでありまして、それを最初から全て決めている、誰々がゲストとして来るけれども誰々はこれは会費を払わないということを前もって全部決めている会なんというのは、果たしてあるんでしょうか。それは、えっという声を上げた方がおられますが、恐らくゲストとして呼ばれたことがないんだろうというふうに思わざるを得ないので……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。特に傍聴議員は御静粛に。本多議員。

安倍内閣総理大臣 それでは、お答えいたしますが、私の事務所に確認したところ、これも今まで何回もお答えをしているところでございますが、私の事務所に確認したところ、ホテル側と夕食会の各種段取りを相談する中で、私の事務所の職員が会場の予約を行ったとのことでありました。

 その際、既に事前のアンケート調査により、おおむねの出席者数は判明していることから、ホテル側の了解のもと、取消し料等の取決めは特段行わなかったということでございました。

黒岩委員 これは何度も逆に私も申し上げていますけれども、リスクというのは、結果起こるか起こらないかじゃなくて、あらかじめ決めるんですよね。ですから、この規約にもしっかりと書いてあるんですよ、下記のとおり規約を設けておりますので、あらかじめ御了承くださいと。そうすると、予約申込者しかあらかじめ了承することはできないんですね。

 ですから、そう考えますと、当然、リスクを負担するのは、全くリスクの負担の取決めのない契約というのはあり得ないので。ましてやこれは規約があるわけですから、規約にのっとらない契約というのはあり得ないわけです。ですから、総理の今の説明というのは、論理的には全くもって通用せずに、あらかじめ了承した、予約をした後援会、安倍事務所がこれはリスク負担をしている、ということは、すなわち契約の主体である、このような結論に導かれるということです。

 その受付で、安倍事務所が受け付けをされた、出欠のチェックはしていなかったと。では、ここに、総理の答弁によりますと、ホテル側も立ち会ったということですが、ホテルは参加者の一人一人のお金の入金、この受領をチェックはしたんですか。

安倍内閣総理大臣 まず、先ほどの答弁に私つけ加えますと、それは、安倍事務所の職員はホテル側と事前に段取りの調整を行いましたが、これは、夕食会がまず八百人規模のものであり、契約内容を画一的なものにする必要性が高く、参加者が個別に契約内容の調整を行ったのでは手間がかかるため、仲介役として、契約内容の詳細を事前にホテル側と詰めたということでございます。

 そこで、その際立ち会ったのかということでございますが、先ほど申し上げましたように、ホテル側は立ち会っているわけでございます。

 立ち会っていて、お金のやりとりを一つ一つ確認したのかということでございますが、そこでは当然、秘書が参加者に対して、五千円を受け取り、そしてホテル側の領収書を渡しているということをホテル側はそこでずっと見ているわけでございまして、確認したというのは、何をもって確認したかということでございますが、それは基本的に、秘書が集めたお金と出した領収書があって、マッチしていれば、当然それは確認されている、こういうことではないかと思います。

 先ほど申し上げましたように、基本的に、アンケート等を事前にとっていて、とっている中において、来場者がある程度これは予想されている中において行われているということであり、ホテル側が判断したものであろう、このように考えております。

黒岩委員 皆さん、お聞きになりましたか。これ、契約主体は参加者一人一人と言っているんですよ。その一人一人の、お金を払ったか払わないかもチェックしていない。ということは、誰が払ったかもチェックできていない。何人お金を払ったかもこの場でチェックしていない。こんなことあり得ますか。契約主体の、今言ったお金の入ったことを何もチェックしない。これは、やはり、参加者個人個人、それが契約主体というのは空論だったということですよ。

 やはり、リスク負担も含めて、安倍事務所と契約しているから、それは安心して、いざとなったら、安倍さんなら信用もあるから、もしかして欠損が出ても払ってくれるねと、だから受け付けもしないなと、こういうことに尽きると思います。

 ですから、きょう、安倍夫妻の、ゲストで呼んだのは誰かと言ったら、後援会だと言った。これも後援会が契約主体であるということの一つの証左でありますし、そして、規約があるけれども、それについて何の取決めもなかったとなれば、当然、申込みをした安倍事務所ないし安倍後援会が契約の主体であるということの一つの証左でありますし、そして、契約主体であるホテルが参加者個人個人の受領すらチェックしていないということは、これは、参加者が契約主体ではなく、やはり、仲介して責任を負う安倍事務所又は安倍後援会が契約の主体であるということの証左であるという、この三点が私は明らかになったと思います。

 このように、契約の主体であれば、これはもう明らかに安倍事務所、安倍後援会の収支となるわけですから、収支報告書に載せなかった、総理が、修正する気もないし、載せる気もない、このこと自体が違法の疑いが大変強くなる。このことを改めて指摘させてもらいますし、国民がまだ八割近く総理の説明に納得いかないというゆゆしき状況ですので、今後も総理が国民に納得していただく、このことに御尽力していただくこと、これを強く要請して、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、後藤祐一君から関連質疑の申出があります。黒岩君の持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤祐一君。

後藤(祐)委員 立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムの後藤祐一でございます。

 新型コロナウイルスに関して、国内で複数人の重症者が出たという報道もございました。これについては、ぜひ徹底して取り組んでいただきたいと思いますが、今までこの委員会で明らかになった、やや後手を踏んだ部分もあると思いますので、これらについては、この後、同じ会派の同僚議員にきっちりと議論していただきたいと思います。

 これは役割分担でございますので、私は、黒川検事長の定年延長問題についてまず扱いたいと思います。

 この黒川東京地検検事長の定年延長問題、東京高検の検事長のこの経緯をちょっと簡単に。何でこの話が大事かということなんですけれども、この方、法務省の官房長で五年ぐらいいらっしゃって、その後、事務次官で二年以上おられて、安倍政権の間はほとんどずっとおられたわけですね。

 この間に何人かの大臣の方が、かなりの疑惑があったにもかかわらず不起訴になったりとか、この後、もし定年延長になったりしますと、例えばカジノの話というのは、本当にあの副大臣だけで終わりなのか、さらに、もっとあるんじゃないかとか、あるいは、先ほどもありましたけれども、桜を見る会の前夜祭については安倍総理自身の疑惑もあるわけです。これに対して、いわば守護神のように残しておきたいという思いがあるのではないかということから、この話が大変問題になっているわけでございます。

 これについては、先日、山尾議員の討論の中で、昭和五十六年の四月二十八日の衆議院内閣委員会で、人事院の斧任用局長が次のような答弁をいたしました。検察官につきましては、今回の定年制は適用されないことになっております。つまり、定年制というのは定年延長も含めて当然言ったものだと山尾議員は考えたわけですが、この昭和五十六年当時の国家公務員法改正の中で、今回の定年制は検察官には適用されないと人事院が明確に答弁している。

 これに対して、森法務大臣は、勤務延長の部分は含まれないんだと言っているんですね。つまり、国家公務員法の八十一条の二というところで定年は何歳にしますということが規定されていて、この部分は適用されないけれども、つまり、検察庁法二十二条で別途、検察官については六十三歳とか六十五歳とかと書いてありますので、この部分については適用されないけれども、八十一条の三で、定年延長について定めた規定がこの八十一条の三なんですけれども、この部分は、適用されないと言った部分には含まれないと。

 つまり、定年について、定年の年齢について定めた八十一条の二と定年延長を定めた八十一条の三は別であって、定年延長については、この五十六年の人事院の答弁で言う、今回の定年制は検察官には適用されないという言葉には含まれないというふうに森大臣は答弁しておりますが、山尾さんは、当然これはパッケージだ、定年が何歳ですということと、でも、こういう場合には定年延長できるというのはパッケージで、これは検察官には適用されないのではないかと山尾さんは言っているわけです。

 こう食い違ったまま、明らかになっていないんですけれども、きょう、人事院に来ていただいておりますが、これは人事院の任用局長の答弁なので、今、任用局はなくなっていて給与局長になっていると思いますが、この昭和五十六年四月二十八日の任用局長の、検察官につきましては今回の定年制は適用されないと言っている、この今回の定年制という中に、定年延長を規定した八十一条の三も含まれますか。人事院、お願いします。

棚橋委員長 後藤委員、確認までですが、最初の資料に東京地検検事長黒川弘務さんとありますが、これは東京高検ですね。東京高検でいいんですね。(後藤(祐)委員「東京高検です」と呼ぶ)はい、わかりました。(発言する者あり)

 野党の議員も間違いはありますから、与党はもうちょっと大らかにお願いします。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 人事院といたしましては、国家公務員法に定年制を導入した際は、議員御指摘の昭和五十六年四月二十八日の答弁のとおり、検察官については、国家公務員法の勤務延長を含む定年制は検察庁法により適用除外されていると理解していたものと認識をしております。

後藤(祐)委員 やはり山尾さんの言っていることの方が正しいことが明確になりました。

 これは昭和五十六年当時の話ですが、これ、現在もどうかということについてなんですが、ここに「任用実務のてびき」というのがあって、私も国家公務員で十三年ほど働いていたんですが、こういった任用については、細かい規定の解釈がいろいろ本に書いてあるんですけれども、この中で、検察官については、国公法の定める定年制度の適用が除外されていると書いてあります。

 更に言うと、定年延長に関しての説明の中で、定年制度がと書いてあるんですね。定年制度が例外を大幅に認めることは定年制度の趣旨を損なうおそれがあることから、国公法は、職員の定年退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときに限り勤務延長が認められるとしている。

 つまり、少なくとも、これは平成二十五年にできた本なんですけれども、現時点あるいは平成二十五年の時点において、この八十一条の三の定年延長も含めて検察官については適用されないということで、人事院、よろしいでしょうか。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど御答弁したとおり、制定当時に際してはそういう解釈でございまして、現在までも、特にそれについて議論はございませんでしたので、同じ解釈を引き継いでいるところでございますが、他方、検察官も一般職の国家公務員でございますので、検察庁法に定められている特例以外については一般法たる国家公務員法が適用されるという関係にございます。

 したがいまして、国家公務員法と検察庁法の適用関係は、検察庁法に定められている特例の解釈にかかわることでございまして、法務省において適切に整理されるべきものというふうに考えております。

後藤(祐)委員 少なくとも、人事院は、この国家公務員法八十一条の三の定年延長の規定は検察官には適用されないという答弁でございました。もうこれで十分だと思うんですが、森大臣、なぜこれで黒川さんは定年延長できるんですか。

森国務大臣 ただいま後藤委員から御指摘されました、山尾委員が昨日御指摘なさった議事録でございますが、二種類ございまして、四月二十八日のものと四月二十三日のものがございますが、四月二十三日に改正の点が趣旨説明として、第一は、第二は、第三はというふうに並べられておりますが、その中の改正の第四は国家公務員法八十一の六の総合調整機能でございますが、これについては検察官にも適用がございますので、この議事録そのものをもって検察官に勤務延長の適用がないというふうには解釈できないというふうに理解しております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。

森国務大臣 その上をもって、今、人事院の方で御説明をしていたとおり、それではその特例が何かということは、検察庁法を所管する法務省の解釈に任せられております。

 その中で、これまで御説明していますとおり、その特例というのは、定年の年齢とそれから退職時期の二点であるというふうに解釈をいたしました。そして、勤務延長については、その勤務延長制度の趣旨にのっとり、一般の国家公務員法においても、公務遂行上必要な場合には延長させるということになっており、検察官の場合にも、一切どのような場合にも延長できないというようなことはむしろおかしいのではないか、これはやはり、特別法と一般法の関係で、一般法たる国家公務員法が適用されるという解釈をとったものでございます。

 なお、この解釈をとる上には、内閣法制局それから人事院にも相談して、異論はない旨の回答を得ております。

後藤(祐)委員 何でそんな無理な解釈する必要があるんですか。

 でも、そもそも、森大臣、無理だと思いますよ。というのは、この定年延長を定めた八十一条の三は、「前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、」定年延長できると書いてある。つまり、前条というのは八十一条の二、つまり、検察官の定年を定めた検察庁法二十二条じゃなくて、その他の一般の公務員の定年を定めた八十一条の二の規定によって退職すべきこととなる場合においてだけ定年延長することができると八十一条の三に書いてあるんですよ。

 この八十一条の三で、「前条第一項の規定により」と限定されているんです。つまり、検察庁法二十二条に基づいて検察官が六十三なりで退官するという規定は、八十一条の三で読めませんよ、これ。何でこれが読めるんですか。

森国務大臣 その条文を読みますと、検察官の場合は、退職の年齢と退職の時期のみが特例になっているというふうに解釈を私どもいたしましたので、検察官は、定年制自体、その定年制度自体は一般職として他の国家公務員と同じようにとっているというふうに解釈をいたしますので、矛盾はしていないというふうに考えております。

後藤(祐)委員 今の続きをちょっとやってほしい。

 今、定年制度については他の一般公務員と同じように検察官にも適用されるとおっしゃいましたが、定年制度について定めた国家公務員法の規定は、さっき、人事院は、検察官には適用されないと明確に答弁したんですよ。

 森大臣、国家公務員法に定める定年制度は、検察官に適用される部分があるんですか。

森国務大臣 この議論は、定年制度の意味であると思われますけれども、定年制度は共通に適用され、そして、その定年制度の中の特例として、定年年齢それから退職時期、この二点が検察官は特例になっていると解釈をしております。

後藤(祐)委員 定年制度は検察官に適用されないと。人事院がここは解釈権があるんですよ。それはもう明確にさっき答弁したじゃないですか。ここは政府の統一見解を求めたいと思いますが。

 その前にもう一つ。この八十一条の三の「前条第一項の規定により」と限定されている、つまり、八十一条の三は、普通の、検察官以外の、八十一条の二に基づいて定年する人の場合にしか使えないということについては何ら答弁していないんですが、答弁していただけますか、森大臣。

森国務大臣 先ほどの人事院の御答弁とも矛盾はしていないと考えておりますし、また、その一項についても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、年齢と退職時期が特例となっており、定年制自体、特例以外の定年制自体は適用されるというふうに解釈をしております。

 ですので、その一項には矛盾していないと思っておりますし、そうであるからこそ、先ほどの、山尾委員が御指摘なさった二十三日の、昭和五十六年四月二十三日の議事録でございますが、こちらの方で改正の第四としてお示しをされております総合調整機能、これについては検察官にも適用がされております。

後藤(祐)委員 八十一条の二及び八十一条の三を含めた定年制度が検察官に適用されるのかどうかについて、人事院と法務大臣は明確に違う答弁をされました。これは閣内不一致じゃないですか。

 これについては、政府全体としての統一解釈を提出していただきますよう約束を、文書で提出いただけますよう、これは官房長官、お約束いただけますか。

棚橋委員長 委員長じゃなくてですか。

後藤(祐)委員 出すことを約束していただきたいですね。

棚橋委員長 委員長に対する要請ではございませんか。

後藤(祐)委員 官房長官に質問です。

棚橋委員長 委員長に要求されるんじゃないんですね。

後藤(祐)委員 違う、官房長官に答弁。

棚橋委員長 わかりました。

菅国務大臣 お求めがあれば、検討はいたします。

後藤(祐)委員 検討するって、それは出してもらわなきゃ。今、明確に閣内不一致ですからね。これは出していただきましょう。

 森大臣、もう一つお伺いしたいと思いますけれども、黒川検事長は、定年、もしこれは延長が認められたとして、今実際に認められちゃっているわけですけれども、東京高検の検事長としての仕事だけをするということでよろしいですね。

森国務大臣 はい、そのように承知しております。

後藤(祐)委員 ということは、この定年延長以降、東京高検検事長以外の仕事はできないということでいいですね。

森国務大臣 東京高検の検事長でございますので、その仕事をするということでございます。

後藤(祐)委員 そんな前段の修飾語をつけないでください。定年延長後は東京高検検事長以外の仕事はできないということでよろしいですね。そんな前段の修飾語をつけないで、明確にお答えください。

森国務大臣 東京高検の検事長であるわけですから、東京高検の検事長としての仕事をするということに尽きると思います。

後藤(祐)委員 違うんですよ。

 この後、人事がかわって検事総長になったら別の仕事もできるようになるという部分を残した答弁じゃないですか、今。だって、定年延長後は東京高検検事長としての仕事だけをするのかと言って、そうだと答えたんですよ。

 ですから、定年延長以降は、東京高検検事長以外の仕事は一切定年延長以降はできないということを明確にお答えください。

森国務大臣 私は、東京高検の検事長としての職務についてしかお答えできません。将来の人事については、全く決まっておりませんし、この場でお答えすることはできません。

後藤(祐)委員 将来の人事があるんですか。東京高検検事長から、更に人事をすることを予定しているかのような答弁じゃないですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 与野党とも御静粛にお願いします。

後藤(祐)委員 森大臣、人事権者ですから……(発言する者あり)

棚橋委員長 お願いいたします。どうぞ、与野党ともにお静かに。

後藤(祐)委員 でも、だとしたら、定年延長する段階で、それも含めたいろいろな仕事をするという定年延長の理由にしなきゃいけなかったんじゃないんですか。

 定年延長の理由については、二月三日の渡辺周理事の質問に対して、こう答えているんですよ。東京高検検事長の管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査、公判に対応するため、東京高検検事長の職務を遂行させる必要があるため定年延長をする、こう答えているんですよ。

 そうすると、それ以外のことは何でできるんですか。それ以外のことを後で追加するんですか。少なくとも、それ以外の仕事はできないということになるんじゃないですか、森大臣。

森国務大臣 私が先ほどから申し上げておりますのは、東京高検検事長の間は東京高検検事長の仕事をするということをお答えしております。

 委員が将来の人事について御質問なさいましたので、将来の人事については決まっておりませんとお答えしただけでございます。

後藤(祐)委員 将来の人事は決まっていないのはいいですけれども、定年延長の理由として、定年延長した後は東京高検検事長としての仕事しかしないと言っている答弁は、じゃ、訂正いただけますか。

森国務大臣 訂正いたしません。

 東京高検検事長として内閣が任命します。先ほど、人事権が私にあるというふうにおっしゃいましたが、人事権は内閣にございますけれども、東京高検検事長にまた任命をいたしましたので、そのための勤務延長の理由は、東京高検、検察庁管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査、公判に対応するために、豊富な経験、知識に基づく管内部下職員に対する指揮監督が必要不可欠である、そういう理由で勤務延長したものでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 まずは、与野党ともにお願い申し上げます。どうか御静粛に。

後藤(祐)委員 安倍総理、何でここまで無理して黒川検事長を定年延長したんですか。

 やはり、これから先いろいろなことが起きるかもしれない。桜を見る会で御自身の話もいろいろと言われている、あるいは、カジノの話で、これからまだ広がる可能性だってある。守護神としてやはり残したかったからなんじゃないですか。

 これは、法律上は、さっき人事院と法務省がもう全く違う見解を示した。閣内一致を押し切ってまでも黒川検事長を定年延長したのはなぜですか、総理。

安倍内閣総理大臣 何か、桜を見る会を無理やり刑事訴訟の俎上にのせようとして苦労しておられるんでしょうけれども、私は全くそんなことは起こり得ないと思っております。そもそも、何とかの勘ぐりではないのかな、こう言わざるを得ないのでございますが。

 まさに、これにつきましては、何回か答弁をさせていただいておりますように、法務大臣から請議をされ、内閣として認めたものでございます。

後藤(祐)委員 北村大臣の話に行きたいと思いますが……(発言する者あり)ああ、そうですね。

 先ほどの人事院の答弁と森大臣の答弁が食い違っています。つまり、国家公務員法の定年延長に関する規定は定年制度の中に入るのかということと、この定年延長については、検察官については適用されない、あるいはされる、どっちなのかということについて政府統一見解を提出していただきますよう、理事会でお計らいください。

棚橋委員長 これは委員長への御要望ですね。

後藤(祐)委員 はい。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

後藤(祐)委員 北村大臣にお伺いしたいと思いますが、きょうは特定秘密に関してお伺いしたいと思いますけれども、北村大臣は特定秘密の管理を検証、監察するのがお仕事なはずですが、具体的にどんなところが問題だとお考えでしょうか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 特定秘密保護法は、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものの漏えいの防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的としてつくられたものでございます。

 特定秘密保護法を所管し、特定秘密の保護に関する制度に関する事務を担当する衛藤大臣とは別に、私の役割は、独立公文書管理監が行う特定秘密の指定等の検証、監察に関する業務を担当することでございます。

 具体的には、独立公文書管理監による特定秘密の指定等の検証、監察を引き続き支援することにより、特定秘密保護法の適正な運用を確保することであります。

 以上です。

後藤(祐)委員 いや、所管範囲を説明してくれというんじゃなくて、いろいろ勉強されたでしょうから、こういったところが問題だなと思うところを、大臣なりにどう思ったのかをお答えいただけますか。(発言する者あり)

棚橋委員長 閣僚席からの御発言は御注意ください。お慎みください。

 皆様、御静粛に。

北村国務大臣 お答えいたします。

 独立公文書管理監においては、これまで着実に検証、監察を進めてきたものと承知しております。独立公文書管理監には引き続き検証、監察を厳正かつ実効的に行っていただきたいと考えており、担当大臣としては、独立公文書管理監による特定秘密の指定等の検証、監察が適切に行われるように支援してまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 質問にお答えいただいていないんですが、北村大臣として、特定秘密の管理を検証、監察していて、じゃ、全く問題ないという御判断ですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 独立公文書管理監においては、各行政機関から検証、監察に必要な資料の提出を受ける、また、各行政機関に対し説明聴取及び実地調査を行うことなどにより、検証、監察を着実に進めてきたものと承知しておりますから、具体的には、平成三十年度までの集計で、説明聴取また実地調査等を五百三十七回、是正の求めを十件行っているところであります。

 引き続き、定められた任務を適切に遂行し、検証、監察を厳正かつ実効的に行うことにより、特定秘密保護法等の適正な運用を確保する役割を引き続き果たしていただきたいと期待しております。

後藤(祐)委員 では、簡単にもう一回言います。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

後藤(祐)委員 特定秘密の検証、監察に関して、今全く問題ないとお考えなのか、それとも、問題があるとするならば具体的にどんなところが問題なのか、お答えください。(発言する者あり)

棚橋委員長 お互いに御静粛にお願いいたします。お静かにお願いします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 独立公文書管理監の任務、権限や各行政機関との関係については、運用基準に明記されているとおり、行政機関の長に対し、特定秘密である情報を含む資料の提出や説明を求め、実地調査を行う、特定秘密の指定等が法令等に従って行われていないと認めるときは是正を求めるなどの権限を有しております。

 運用基準は閣議決定でありますから、各行政機関の長は……(発言する者あり)

棚橋委員長 皆様、御静粛に。

北村国務大臣 それに従っており、これによって独立公文書管理監は検証、監察を適切に行うことができるものと認識をしております。

 現に、これまで……(発言する者あり)

棚橋委員長 最後まで聞いてください。

北村国務大臣 説明聴取、実地調査等の、行政機関の長に対する是正の求めが行われており、引き続き、法の適正な運用に資する実効的な検証、監察に努めていただきたいと考えておるところであります。

 以上です。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。御静粛に。

 後藤祐一君、今、十二時の時間が過ぎております。後藤君の質問時間は午後からもございますので、この答弁でまずは午前中の質疑を終わらせていただきます。

 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時二分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

棚橋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として防衛省大臣官房審議官村岡猛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 質疑を続行いたします。後藤祐一君。

後藤(祐)委員 午前中に引き続き、質問をいたします。

 午前中の最後、テレビ放映が切れたところで、北村大臣に対して、北村大臣は特定秘密のチェックをする仕事の担当なんですけれども、特定秘密の制度が問題なく運用されているとお考えか、それとも、問題があって、例えばこういうところが問題だったら、ここを問題だと言ってくださいと聞いたんですが、何度聞いてもお答えいただけませんが、もう一度お答えいただけますか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 私の職務は、独立公文書管理監による特定秘密の指定等の検証、監察が適正に行われるよう支援することでございます。

 独立公文書管理監による検証、監察は、各行政機関に対して説明聴取、実地調査を行い、その回数を毎年公表するなど、適正に行われていると考えております。引き続き、法の適正な運用に資する実効的な検証、監察を進めていくものと承知しております。

 なお、個別の事柄につきましては、特定秘密という事柄の性質上、お答えを差し控えたいというふうに存じます。

 以上です。

後藤(祐)委員 特定秘密の管理は適正に行われているという答弁でしたが、本当ですか。

 特定秘密については、保存期間一年未満というのがあって、これを捨てちゃっているんですよ。それについては、大臣のところで独立公文書管理監がちゃんとチェックしろと、これは国会側から指摘しているんです。私も行政監視の仕事でそういうのを担当しましたし、岩屋先生なんかもそうですよね、この話をやったんですよ。

 保存期間一年未満で勝手に捨てちゃって、それはチェックしないでもいいんです、そんなお立場ですか。これは大変問題だと思いますけれども、いかがですか、大臣。

秋山政府参考人 お答えいたします。

 ただいま質問のありました、特定秘密を含む情報の一年未満の点でございますけれども、昨年度から、御指摘を受けて、一年未満文書について適正に行われているかということを検証、監察も項目に入れてございます。

後藤(祐)委員 大臣、問題があると思いませんか。いかがですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 ルールにのっとって適切に行われているか、チェックを昨年度からいたしております。

 以上でございます。

後藤(祐)委員 大臣、よくわかりませんが、保存期間一年未満の特定秘密を勝手に捨てているということについて、問題があると思いませんか、大臣。

棚橋委員長 内閣府独立公文書管理監秋山実君。(発言する者あり)この後、大臣に答弁させます。

 簡潔にお願いします。

秋山政府参考人 御指名でございますので、御答弁申し上げます。

 先ほど来、検証、監察を行っていると申し上げましたけれども、当検証、監察の範囲内においては適正に処理されているということで御報告を申し上げているところでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。御静粛に。まずはお静かにお願いします。頼むから、お静かにお願いします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 秋山管理監が説明いたしたとおりであります。

後藤(祐)委員 そうすると、一年未満の特定秘密は、全部内容を確認して、捨てていいというのをチェックして、問題ないということを確認したということですか、大臣。

秋山政府参考人 お答えいたします。

 もとより一年未満文書、大量のものがございますので全部というわけにはございませんけれども、一定の当方で定めたルールに従って、その中から抽出して検証、監察を行っているところでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 秋山管理監が説明したとおりであり、今後とも、しっかり検証、監察していただくこととします。

後藤(祐)委員 管理していただくじゃなくて、管理してくれないと困るんですけれども。大臣自身はチェックしないんですか。

 もう同じ答弁になるでしょうから……

棚橋委員長 内閣府独立公文書管理……

後藤(祐)委員 質問していません。

 大臣、大臣は特定秘密も公文書管理も、これ、国民が心配しているんですよ、官僚がいいかげんなことをやっているんじゃないかと。

 公文書管理について聞きますけれども、公文書管理について、同じように、我々はここは問題だっていっぱいあると思っていますよ。大臣の、要は、官僚がいいかげんなことをする場合があるわけですよ。なのに、官僚が持ってきた紙だけ読んでいたら、大臣がチェックしていることにならないじゃないですか。

 公文書管理に関して、大臣自身が担当として、やはりここはちょっと問題あるなというようなところ、これ、ぜひチェックしていただきたいんですよ。例えば、どんなところがありますか、大臣。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。御静粛に。今来ています。御静粛に。

北村国務大臣 まず、平成二十年のガイドライン改正においては、政策立案等に影響を及ぼす打合せの記録については文書を作成するものとしました。あわせて、各行政機関の裁量の余地が大きいと指摘されたことを踏まえ、保存期間を一年未満に設定し得る行政文書の類型を明確化するなど、改正を行ったところであります。

 さらに、その後発生した事案を踏まえ、平成三十年七月の閣僚会議決定において、決裁文書の事後修正を禁止するルールを明確化いたしました。このほか、公文書管理に関する研修の充実強化、各府省におけるチェック体制の整備、電子的な文書管理の充実など、公文書管理の適正化についての総合的な施策を決定いたし、これまで着実に実行に移しているところでありますけれども、今後も研修の充実強化などを行う必要があると考えております。

 以上です。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

 まず、与野党ともに、どうかお願いですから、お静かに。

後藤(祐)委員 もう、そうやって役所が書いた紙を読むだけだと、役人の言いなりになっちゃうわけですよ。

 森友学園、この決裁文書について、安倍昭恵さんともともと決裁文書に書いてあったのに、改ざんして、これ、書いていない状態にしちゃった。これ、大問題でしたよね。次に、加計学園についても、萩生田副長官御発言概要という紙があるのに、これはないと萩生田さんが言ったりしている。これも大問題ですよね。本当はあるものをないと言っている。あるいは、これはこの前やりましたけれども、桜を見る会の推薦者名簿は、最初はこの推薦した部局名が書いてあったのに、それを白塗りして改ざんしてしまった。こんな問題ばかりじゃないですか。まあ、総理が原因の場合が多いわけですけれども。

 官僚は、そんたくだとかいろいろなことがあって、かなり法律上まずいことをやるわけですよ。これに対しては大臣が、官僚の立場じゃなくて大臣の立場として厳しくチェックしなきゃいけないんです。こういうことがないように、国民も我々も期待しているんですよ。大臣が、ちょっとこれは俺のところへ持ってこいとか、これはおかしいんじゃないのかとか、チェックするのが大臣の立場じゃないですか。官僚の上がってくるものを読むだけじゃなくて、これはちょっとおかしいんじゃないかと、大臣、厳しく言ってくださいよ。

 公文書管理に関して、官僚の立場と大臣の立場は全然違うと思うんですが、大臣の立場は官僚とは違うと思いますが、いかがですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 行政文書の管理については、個々の文書に関して知見と責任を有する各府省の担当部局が責任を持ってチェックや是正を講じるのが基本であり、本件についても、まずは、内閣府の担当部局において具体的な事実関係やその原因などをしっかり確認し、再発防止を含む必要な対応をとっていただきたい。

 私としても、情報を共有しながら、必要な対応を適切にとってまいりたいと考えております。

 以上です。

後藤(祐)委員 何か全然違う紙を読んでいるんじゃないですか。

 公文書管理について、官僚の言いなりになっていたらチェックできないんですよ。官僚の立場と大臣の立場は違うんじゃないですか、公文書管理について。そこを聞いているんです。(発言する者あり)

棚橋委員長 どうか、恐縮ですが、お静かにお願いします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 政府は、平成三十年七月に公文書管理の適正化に係る総合的な施策を決定し、その施策を着実に実行に移してまいりました。

 今般発覚した行政文書の保管や廃棄における不適切な取扱いも踏まえ、独立公文書管理監を中心とした各府省におけるチェックの強化など、政府を挙げて公文書管理のさらなる徹底方策を検討する、それを踏まえて研修を重ねるなど、速やかな対応を行ってまいります。

 これが大臣としての答弁です。

後藤(祐)委員 国民も期待しているんですよ。官僚の言いなりになっちゃうと公文書管理がいいかげんになっちゃうから、大臣が厳しくやってほしいと。我々も期待しているんですよ。何で今の答弁、読んでいるだけになっちゃうんですか。

 大臣、お伺いしたいんですけれども、この予算委員会に入るまでに、記者会見って毎週のようにいっぱいあったと思うんです、何十回と。この記者会見も、全部事前に通告してもらって、答弁書を書いてもらって、その答弁を読むだけだったんじゃないんですか。自分で考えて御答弁したことはありますか、この予算委員会に入るまでの間に。

北村国務大臣 お答えいたします。

 お言葉ですが、自分の頭で考えて言葉にさせていただいております。

後藤(祐)委員 具体的に、どの場合ですか。片山大臣からの引継ぎがよかったとかなんとかとかいう話だとか、梶山大臣についてどうですかとかいう感想だとかいうぐらいしか、私が確認した限り、ないんですけれども。具体的に、御自分のお言葉で答えた答弁って何ですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 私の口から出た言葉は、私、大臣の言葉であります。

 以上です。

後藤(祐)委員 全部読んでいるだけじゃないですか。

 そうすると、大臣がいようがいまいが、結局、官僚が全部決めているということじゃないですか。

 大臣、二月七日の記者会見で、普通の大臣としての仕事ができるよう努めてまいりたいとおっしゃっています。これ、普通の大臣というのはどんな大臣のことですか、大臣。

北村国務大臣 お答えいたします。

 私が述べた普通の大臣ということは、国民に心配をかけず、国民の信頼に応えられる、仕事のできる大臣にならなきゃいかぬ、そういう意味で申し上げました。

後藤(祐)委員 そういう大臣にならなきゃいかぬということは、今は普通の大臣ではないということですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 先日も釈明をすることもございました。私も至らぬところがありますから、そういう意味では、至らぬところを補いつつ、いろいろな方々の、事務方を始め先輩諸賢、皆様方、野党の皆さん方からも、いろいろな形で学びながら仕事をさせていただく、そういう意味で私は事に当たろうと考えておりますから、ぜひ今後とも、御鞭撻よろしくお願いします。

後藤(祐)委員 遅いんですよ、今から御鞭撻して勉強してもらっているんじゃ遅いんですよ、実際、公文書管理がいいかげんになっているんですから。

 最後、総理にお伺いしますが、普通の大臣としての仕事がなかなか難しい状態だと思うんです。総理、何でこの公文書管理あるいは特定秘密という極めて、官僚の言いなりになっちゃいけない、政治家だからこそ大臣が厳しくチェックできる、そういう担当の大臣に北村大臣を任命されたんですか。総理の任命責任を問います。

安倍内閣総理大臣 北村大臣は、まさにしっかりと任務を果たしておられる、こう思っております。

 また、大臣の発言の際に、もちろん文書を読むこともあるんですが、その文書、読む文書を作成する上においても、大臣の考えの中において、事務方と調整をしながらその文書をつくって、あとは正確性を期すためにしっかりとこのまま読んでいるときもあるし、また、文書から外れるときも当然あるんだろう、それは当然そういうことなんだろうと。

 いずれにいたしましても、言葉として発したものは、大臣が責任を持って自分の考え方あるいは役所を、政府を代表して発言をしている、こういうことになるのではないか。

 また、特定秘密等々についてでありますが、これは独立公文書管理監を通してしっかりとチェックをしていくわけでありまして、まさに独立公文書管理監が、各省庁において特定秘密において適切な対応をしているかということで今までも対応してきたわけでございますし、先ほども御紹介いただきましたが、十件について指摘もしているということでございまして、そういう意味におきましては、しっかりと適切に、この特定秘密保護法の法体系の中で適切に対応されている、システムとしては今まで対応してきた、こう考えているところでございまして、この中においてしっかりと、こうした機能を果たすべく担当大臣として今後ともその役割を果たしてもらいたい、このように考えております。

後藤(祐)委員 これで終わりますが、今総理が、答弁書なんかをつくるときに大臣が事前に関与しているというお話がありましたが、本当ですか。

 この文書に関して大臣が作成前に御意見を言ってこう変わったとかいうものがあるんだったら、それがどれであるか具体的に示していただくよう、理事会でお諮りいただきたいと思います。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

後藤(祐)委員 終わります。ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、川内博史君から関連質疑の申出があります。黒岩君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史君。

川内委員 総理、よろしくお願いします。

 けさの新聞の一面のトップに大変びっくりする写真が出ておりまして、桜を見る会に関連する写真なんですけれども、悪質なマルチ商法だとして二〇一七年に消費者庁から業務停止命令を受けた暗号資産販売会社48ホールディングスの役員が桜を見る会に出席した際の写真が組織的に会員勧誘に使われていた、前日に安倍晋三首相の後援会が東京都内で開いた前夜祭で、安倍首相御夫妻と写った写真も会員間に出回っており、会員は、写真を見せると、すごいねとなり、信用してくれたと話しているというリードがついているんですけれども。

 この48ホールディングスという会社、二〇一七年に業務停止命令を受けたということなんですけれども、この具体の内容、業務停止命令の概要について、消費者担当大臣から簡単に御説明をください。

衛藤国務大臣 二〇一七年に消費者庁が行った48ホールディングに対する業務停止命令につきましては、十月の二十七日に、クローバーコインと称する電子的な情報の提供と管理の役務を提供する連鎖販売取引業者である48ホールディングに対して、氏名等不明示、それから不実告知、それから概要書面不交付を行っていたと認定し、特商法、特定商取引法に基づいて、平成二十九年十月二十八日から平成三十年一月二十七日までの三カ月間、連鎖販売取引に係る取引の一部を停止するよう命じました。行政処分を行ったところでございます。

川内委員 二〇一七年の十月に特定商取引法違反で業務停止命令の処分を三カ月科したということで、この48ホールディングスの会長さん、淡路会長さんとおっしゃるそうなんですが、この新聞に総理御夫妻と写真を撮っていらっしゃいます。

 この淡路会長さんと、総理、お知り合いでいらっしゃいますか。

安倍内閣総理大臣 私、その新聞、東京新聞ですか、通常読んでいないものですから、おたくの国対委員長が花丸に指定しておられるということは承知をしておりますが、私は全く、その人物、御存じございません。通告がございましたから調べてみたんですが、存じ上げません。

 写真を撮るという、政治家ですから、これは物すごく撮る、歩いているときに撮ってくれと言われれば撮りますから。ですから、全く私は存じ上げないということでございます。

川内委員 いや、総理、総理がおっしゃるように、私も、知らない人とも、写真を撮ってくれと言われれば撮ります。

 しかし、この写真は、安倍晋三後援会が主催をされる桜を見る会前夜祭で、後援会の会員の皆さんを対象に、クローズな場で、たくさんの方はいらっしゃるけれども、クローズな場で開かれた会合であるということで、安倍総理がこの淡路会長とは御面識はないということなんですが、実は、奥様の、昭恵奥様のフェイスブックに、下関の花火大会に招待しました、一緒に花火を見ましたということで、同じ人物が写っているのでございます。

 したがって、昭恵夫人の、のではないかです、断定はしません、写真ですから。のではないか。ですから、昭恵奥様に淡路さんとお知り合いなんですかと聞いてみていただけますかということを通告してございますが、いかがだったでしょうか。

安倍内閣総理大臣 通告いただきましたので、確認をいたしました。全く存じ上げないということでございました。

 また、前夜祭ということをおっしゃったんですが、それかどうかは定かではありません、その写真を見てみて。それはどこで撮られたのかはわからない写真だということしか、膨大な数の写真を撮っておりますから、そうとしか申し上げることができないわけでございまして、ほかの写真も、いわば招待したという事実については、それは全然その事実と違うのではないか、こう思うわけでございます。

 その関門の花火に、花火に誰も招待していませんから、招待なんかしていない、このように思いますし、それと、当該の新聞によれば、本人が、当該人物が、写真撮影をした断片的な記憶はあるが、知り合いという認識はない旨回答されている、このように承知をしているところでございます。

 いわば、全然知り合いでも何でもないということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。

川内委員 総理、いろいろと御説明をお聞きすると、ああ、そうなのかと思う部分もあります。

 他方で、この桜を見る会について、総理から、長年慣行として行われてきた中で、たくさんの方を、人数がふえてしまった、そこは反省点だという御発言もあるわけですが、人数がふえただけではなく、こういう形でさまざまな報道が出るわけですけれども、ジャパンライフもそうですけれども、この48ホールディングスもそうだけれども、消費者に大変な迷惑をかけている会社である。

 そういう方たちが総理の名前を使ってビジネスをしようとするというようなことが、写真を撮られたということ、それは総理に責任がある、ないということを私は申し上げるのではなくて、もしかしたら、桜を見る会に招かざる人たちがいたかもしれない、そういう人たちを呼んでしまっていたかもしれない、人数がふえただけが反省点ではなく、そういう人たちもいたかもしれないということを、私は総理として反省されるべきではないかというふうに思うんですけれども、総理、御所見はいかがですか。

安倍内閣総理大臣 ジャパンライフについては既に答弁させていただいているんですが、その人物について、桜を見る会に出席をしたとその当該人物が主張しておられるんですか。

川内委員 予算委員会は私に質問される場ではないので私が答えることはないんですが、招待状が届いているということは間違いないですね、招待状が届いている。

 要するに、内閣として招待を、招待状を出しているということは間違いない事実なんですよ、安倍総理大臣の名前で。したがって、そういう本来は招かざる人々を招いてしまっていたのではないか、その結果として人数がふえてしまっているのではないかということについて、総理として反省する部分があるんじゃないでしょうかということを申し上げております。

安倍内閣総理大臣 当該人物については、ジャパンライフと違って、いわば招待状、その紹介をしている、写真等でということではないんだろうと私は承知をしております。

 質問通告をいただいて、新聞記事等を確かめているんですが、ですから、ちょっとそれは違うんだろう、こう思う、当該人物については写真を撮っただけなんだろう、こう思っているわけでございますが、いずれにせよ、桜を見る会の個々の招待者やその推薦元については、これも同じ答えになって大変恐縮なんですが、個人に関する情報であるため、招待されたかどうかも含めて、従来から回答を差し控えさせていただいているところでございます。

 一方、一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できるものではないということでございます。

川内委員 絶対に私たちの言うことを認めない総理ですから、これ以上申し上げても詮なきことかもしれませんが、そういう世の中にさまざまな報道があるということを踏まえて、今後も、多分、私の同僚議員が、実際に大変な被害を受けた皆さんがいらっしゃるというのは事実ですから、そういう方たちと、総理や総理周辺と、奥様を含めてですね、どういうかかわりがあったのか、なかったのかということについては、これは大変重要な予算委員会の場ではありますけれども、政治や行政がやや私をされてしまっていたのではないか、長い、総理は大変な権力者ですからね、そういう中で、そういう反省すべきことがあったのか、なかったのかということについては、引き続き聞かせていただこうというふうに申し上げておきたいというふうに思います。

 それでは、新型コロナについて伺わせていただきますが、二月十日に報道された、クルーズ船、きょうも、三十九名、検疫官の方まで感染をしているという大変ショックな報道ですけれども、クルーズ船に新たな感染者、二月十日の感染者、六十六名ですね。その後、訂正されて、訂正されてというか、厚労省からは六十五名という発表だったんですが。

 これは、実に私は不思議だなと思ったのは、まず最初、ブルームバーグという外国系の通信社が発表し、それを国内のマスコミが後追いし、そして夕方十七時半に、ダイヤモンド・プリンセスの運航会社が、厚労省から伝えられたところによるとといって六十六名とプレスリリースし、最後に厚労省が発表したという、二月十日の経緯というのはそういう経緯であったというふうに思うんですけれども、総理は、二月十日、六十五名という数字、何時ごろお聞きになられましたか。

安倍内閣総理大臣 御指摘の十日に確認された感染者数について、私がいつ知ったかということですか。(川内委員「そうです」と呼ぶ)

 それは、十日の朝の段階で、厚生労働省から秘書官を通じて報告を受けて……(川内委員「十日の話です」と呼ぶ)失礼いたしました。ちょっと、古い段階の……(発言する者あり)いや、とめなくて、今やりますから。

 もとから答弁をさせていただきますが、御指摘の十日に確認された感染者数の暫定的な集計については、十日の昼、朝ではなくて昼ですね、昼の段階で、厚生労働省から秘書官を通じて報告を受けています。

 その公表前にメディアに公表されてしまったではないかということであります。もしその詳細についてであれば、厚労省から、厚労大臣から答弁をさせたいと思います。

川内委員 厚労省が公表する前に、加藤大臣、メディアが発表するのはおかしいじゃないかとか、そんなことを言う気はないです。ただし、風評被害とか、あるいは、船の中にいる人々の疑心暗鬼あるいは国民全体の疑心暗鬼を解消する、ないようにしていくためには、やはり当局が迅速に情報提供をする必要があるというのは、これは全ての皆さんが、ああ、そうだそうだとおっしゃることだというふうに思うんですよね。

 その点、二月十日の経緯については、若干の私は反省すべき点があったのではないかというふうに指摘はさせていただきたいというふうに思いますし、何にせよ、午前中も加藤大臣は、サーベイランスの、疑似症の対象者の基準に関して、いやいや、これはどうしても調べなきゃいけないんだという方がいたら、お医者さんが保健所に申し出て検査できるようにしてあるんだよというふうにおっしゃるんですけれども、そもそも、通知あるいは事務連絡の出し方が非常にわかりにくいんですよ。

 文部科学省も、自分のところでは、文部科学省は、中国全土からのという形で役所としての通知を各教育委員会に発出していらっしゃるようで、例えばどこがわかりにくいかというと、総理、対策本部長ですからよく聞いておいていただきたいんですけれども、二月四日の結核感染症課長の通知では、「新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域は湖北省をいう。」と、湖北省に限定してまず表紙をつくるんですね。その後、細かいところで、ただしと書いて、ただし、そうじゃない人は検査してもいいですよということをおっしゃっていらっしゃるんですけれども、私は、事ここに至ったら、基準を、そもそも、ただしとか書かずに、中国からの帰国者と接触をし、そして症状がある心配な人、それは検査してくださいねという基準に明確に変えないと、やはり混乱すると思うんですよ、お医者さんも保健所も。

 実際、厚労省は、一体本当はどう思っているの、どう考えているのということが明確にわからないと、こういう場合は。明確におっしゃっていただかないとわからないというふうに思うので、この基準は変えます、わかりやすいものにしますと。今、わかりにくいですから、書き方も含めて。それは、大臣、いかがですか。

加藤国務大臣 今の御指摘、それはそれとして受けとめなきゃいけないと思うんですが。

 ただ、これは疑似症サーベイランスというか、疑似症の対象者は、感染症の指定をしましたから、医療機関はその人については届出義務が生じます。したがって、義務を生じるところはきちんと書かなきゃいけないということで書かせていただいています。

 したがって、疑似症の範囲は、今は湖北省と浙江省のいろいろな方、プラス、国内にいようが海外から来ようが、肺の、重度というか、肺において一定程度の症状が原因不明である人というふうに書いています。加えて、PCRの検査に行く場合には、それプラスアルファで、今委員御指摘のようなところまで拡大します、こういう整理なんです。

 これは、役所間でやっているものですから、一般の方向けでないのはそのとおりだと思いますけれども、ただ、そうした意思が更に通じるように、したがって、先般もQアンドAという形をやり直して連絡をさせていただいておりますけれども、その趣旨が徹底するように対応したいというふうに思います。

川内委員 インフルエンザも流行していますから。ただし、この新型コロナの呼吸器症状とインフルエンザの症状というのは明確に違いますので。

 我々普通の人間は、最初から保健所に行くことはないですよね。ぐあいが悪いなと思うと、大体病院に行く。病院に行くと、インフルエンザの場合は、インフルエンザの検査をしようねといって薬を処方してもらえる。しかし、それに呼吸器症状が加わっている場合はお医者さんたちがどうするのかということが明確にわかる体制をとっておく必要があるということを申し上げておきたいというふうに思います。

 それともう一点。

 ダイヤモンド・プリンセスは、航海の費用、お客様からいただいた費用についてはお客様に返すからねということを発表されているようなんですけれども、今現在、船内にとどめ置かれている費用、これは、食費もかかるし、海に出て水を取りかえたりするのにもお金がかかるし、さまざまな費用が発生していると思うんですけれども、その費用は一体誰が負担するのでしょうか。

加藤国務大臣 今まさに船内におられる方の健康確保を最優先としておりますから、不足するものとか、医薬品、食料品、あるいは対応する人員、最大限の対応をさせていただいています。この段階で費用云々をしていたのでは対応が間に合いませんから、これは私どものまず負担等々でやらせていただいております。

 最終的には、経費のそれぞれの性質などに応じて、船舶の運営会社とちゃんと調整をして、お互いの責任範囲を決めてそれぞれが負担し合う、そういうことになるんだろうと思います。

川内委員 あともう一点。

 ダイヤモンド・プリンセスの中に乗っていらっしゃる皆さん、本当に心配だと思うんですよね。

 私、先週の質疑の中で、個室ではない、家族で一緒、従業員の、乗組員の方々は多分みんなで一緒に生活していらっしゃるでしょう、そういう中で感染が広がってしまうのではないかということを申し上げたわけですけれども、そういう中で、科学的に検査することに意味がある、ないというのは、この前、加藤大臣から御説明いただきました。

 しかし、一旦全員の検査をするというのは、私は、これは絶対にやらなきゃいけないことであると。乗っていらっしゃる方々、乗組員の方々、そして全国民の安心のためにも、安全のためにも検査はしなければならないというふうに思うのですが、加藤大臣は、検討しているとおっしゃって、官房長官は、それはなかなか難しいかもしれぬよということを会見でおっしゃっていらっしゃる。

 しかし、難しいとか難しくない、あるいは可能か可能ではないの話ではなく、これはやらなきゃいかぬと思うんですよ。やらなきゃいかぬと思うんですよ。それをやるという決断をして、じゃ、どうやるのということを検討するという段階ではないかというふうに思いますが、いかがですか。

加藤国務大臣 検査は、二つのタイミングがあると思います。典型的なのは、チャーター便で帰ってこられた方は、到着してすぐに全員にPCR検査をし、そして、今、ちょうど十二・五日の潜伏期間が終了したタイミングを見て、きのうから逐次、出口の検査をしております。

 今回のクルーズ船においては、非常に数が多いということもあるので、入り口のところはできるところから、例えば有症者から、それから、今はちょっと高齢者とか広げながら、これはある意味でリスクを、やはり陽性であればリスクは高いですから、そこを把握するという意味でやらせていただいて、これも今できる限り拡大をしていますが。

 これは、いろいろな事情で、咽頭液を拭わなきゃいけないんです、まず。これは船の中で、しかも個室に入っていますから、一人一人拭わなきゃいけない。それを外に搬送して、そこから核酸というものを取り出してそれを増殖する。ここに試薬とかが要ります。それから、今度、機械にかけて分析する。この最後の二つの工程だけで四時間から六時間かかる。

 非常に時間がかかる工程でありますが、今、それをやる能力を高め、日々日々、我々だけではなくて、民間、大学にお願いをし、また、試薬等が不足をすれば輸入をしたりとかつくるとか、最大限努力をして能力を上げてきていますが、今の段階でできるところをまず進めていく。

 それで、今委員おっしゃった出口のところですね。したがって、二月の五日から十二・五日がたったところぐらいから検査をするか。

 私も、前に申し上げたように、全員にPCR検査はしたいと思っています。それに向けての、能力をそこに向かって上げるべく、人員が要るんだったらそこに人員を集中する。それから、まだ習熟が足りないところは、感染研等から派遣をしていただいて、民間や大学のレベルを上げる。最大限のレベルを上げることによって、今の見通しでは、千件を超える量を投入できる。

 同時に、しかし、各地域で発生するものに対しては地方の衛生研究所を使わなきゃいけませんから、その余力を残しながらそこまでいけるという見通しをつけておりますので、基本的な流れとしてはその中でやっていきたいと思っていますが、ただ、もう少し、確定的に言えるというまでには少し時間をいただかなければならないなと思っています。

川内委員 総理にもお願いをしておきたいと思います。対策本部長として、全件の、全ての方々の検査をし、そして、この新型コロナに立ち向かっていく、戦う、そして、人々の安心、安全を確保していくというのが総理大臣としてのお役目であろうというふうに思いますので。

 それじゃ、公文書管理の問題に移らせていただきます。

 後藤委員からもお話が出たんですけれども、桜を見る会の名簿について、いわゆる白塗り、修正、加工をしていたという問題ですけれども、この問題についてまず教えていただきたいんですけれども、内閣官房内閣総務官室官邸事務所作成の桜を見る会推薦名簿、これは、二〇一九年の十一月二十一日の夜、すなわち、参議院予算委員会の理事会に提出される前夜に内閣府大臣官房人事課長らにより加工され、提出されたわけでございまして、この前夜に加工し、国会に提出をしたということについて、官房長官は、二〇二〇年、ことしの一月十四日、極めて不適切、こう発言をされていらっしゃいます。極めて、不適切だけじゃないんですよ、極めて不適切と発言している。

 これは、文書の作成、文書の修正、加工、提出について、行政の事務事業の跡づけ、検証を困難にしてしまったのではないか、そんな形で国会に出すのは極めて不適切だねという趣旨を含んで、極めて不適切という御見解を出されたのかということを教えていただきたいと思います。

菅国務大臣 まず、この官邸事務所はどれぐらい推薦しているかということでありますけれども、昨年が一名で、三年前は二名、せいぜいその程度の、官邸事務所としては推薦をしているところなんです。

 そういう中で、公文書管理法は、それぞれの文書を管理簿に載せて保存して、保存期間が終わったら廃棄をする、こういうふうに定めている法律であります。

 本件については、内閣府において、もとの資料はもとの資料のまま保存されて、一部の記載を消した国会提出資料は、もとの資料とは別に、国会提出資料として、その経緯がわかるように保存されることなので、公文書管理法上は問題が生じることはないことであると思っています。

 しかし、一方で、資料をこれは変更するわけでありますから、そして、その説明もしないで国会へ提出したということはまさに極めて不適切である、そういう意味合いで私は申し上げたんです。こんな数少ないところですから、やはり一つ一つ説明をした上で提出すべきだったというふうに思います。

川内委員 内閣官房内閣総務官室官邸事務所の桜を見る会の推薦名簿の保存期間というのは何年か、教えていただきたいと思います。

大塚政府参考人 お答えを申し上げます。

 総理大臣官邸事務所におけます推薦名簿につきましては、保存期間を一年未満としていると承知をしてございます。

川内委員 内閣官房内閣総務官室官邸事務所の桜を見る会推薦名簿ですよ。

大塚政府参考人 繰り返しで恐縮でございます。

 今申し上げた官邸事務所における推薦名簿につきましては、保存期間一年未満としていると承知をしてございます。

川内委員 ところで、三年前が二名、そしてことしが一名と、官房長官に教えていただきましたけれども、この二名と一名というのは、内閣官房内閣総務官室官邸事務所として、三年前二名、ことし一名、御招待しようねということで意思決定をした方々という理解でよろしいんですよね。

菅国務大臣 そのとおりであります。

川内委員 違うと言われたらどうしようかと思ったんですけれども。

 内閣官房内閣総務官室官邸事務所というのは一つの行政機関である。その行政機関の意思決定を記録、表示した文書は決裁文書であるというのが、これは、内閣総理大臣が議長を務める、公文書に関する関係閣僚会議の定義づけでございます。そして、したがって、今官房長官に御答弁いただいた、内閣官房内閣総務官室官邸事務所で意思決定をされた人々が記載されている文書は決裁文書として扱われなければならない。

 その決裁文書は、行政機関の意思決定を記録、表示した行政文書であるため、その改ざんはあってはならないことであり、その管理は通常の行政文書よりも厳格になされなければならないということで、内閣の意向を受けて、文書管理を担当する内閣府大臣官房公文書管理課長から、「決裁終了後の決裁文書の修正について」という通知が各府省に出されております。これは、決裁を修正するのなら厳格に修正しなければならないということになっているわけで、ただ消せばいい、ただ消しましたよということは通りませんよというのがこの通知に書いてあります。

 北村大臣、例えばですよ、北村大臣、私、優しいから大丈夫ですから。国土交通省がつくった文書を、文部科学省が、国土交通省という名前を消して、これは文部科学省の文書ですと出すことはないでしょう。それはあり得ないでしょう。国土交通省の文書だけれどもこういうふうにしましたよということは、文部科学省のクレジットをつけて、あるかもしれないけれどもね。一つ一つ行政機関ですから。行政機関の名前を消す、作成担当が誰かわからなくするというのは、これは公文書管理ガイドライン上、問題があるでしょう。

棚橋委員長 内閣府大臣官房総括審議官渡邉清君。(発言する者あり)この後、大臣に指名します。

渡邉(清)政府参考人 先ほど内閣府公文書管理課からの通知の話をいただきました。

 今回、資料の一部を白塗りにして提出した件につきましては、私ども公文書管理制度を所管する立場としまして、ある文書を修正して別の文書というものを新たに作成し、それをきちんとこれから保存していくということであれば問題ないというふうに把握しております。

 ガイドラインのお話が出ましたので、ガイドラインのたてつけでございますけれども、年度ごとに行政文書ファイルとしてまとめる中で、当初保存していた文書と修正した別の文書が別なものとわかるように整理をするとともに、作成時点や作成担当が判別できるようにした上で、基本的には翌年度の四月一日を起算日として保存する、こういうのが公文書管理法の管理の考え方でございます。

川内委員 技術的、細目的事項について答弁を求める、説明を求める役人が評価までする、技術的、細目的事項を超えて評価までするというのは、これはのりを越えたお仕事をされていらっしゃいますね。まず、委員長から注意してください。

棚橋委員長 それは委員長の仕事ではないと思います。あくまで政府の中で議論すべき話であり、もし、その御要望があれば、後刻、理事会で協議いたしますので、理事会での協議を申し出てください。

川内委員 政府参考人制度というのは、そもそも技術的事項、細目的事項について説明を求めるために設けられているものであって、ガイドラインに合っていますかとその評価を聞く場合は、閣僚に答えていただかないと答えにならぬわけですよ。だって、自分で自分のこと、いや、大丈夫です、僕たち、間違っていませんと言うに決まっているじゃないですか、役人は。だから、内閣が行政権を持って、それが正しいことなのかどうかということを判断するわけですから。

 ちょっと時間があれですけれども、じゃ、北村大臣、今度、答えてくださいね。

 公文書管理ガイドラインの「整理」のところに、行政文書には作成時点と作成担当を明示すると書いてあるんですよ。この白塗りで出した文書には作成担当が書いてないんですよ。それは、大臣としては是としますか。

棚橋委員長 どうか皆様、御静粛にお願いしますね。(発言する者あり)いや、だから、そのまま御静粛にお願いします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 作成した行政文書の整理については、ガイドラインに従い、年度ごとに行政文書ファイルにしてまとめる中で、後で合理的な跡づけ、検証が可能となるよう、当初保存していた文書と修正した別の文書が別のものとわかるように整理いたすとともに、作成時点や作成担当を判別できるようにした上で、翌年度、すなわち、次の四月一日を起算日として保存することが必要となります。

 本件は、担当部局において、今申し上げた手続を踏んで適切に保存されるものと承知しており、ガイドライン違反ではないと考えます。

川内委員 役所のつくった答弁書をお読みになられたわけですが、公文書管理法一条の「目的」のところには、国民への説明責任が全うされるようと。国民への説明責任が全うされるよう、そして利用に供すると。

 管理というのは、保存するだけじゃないんですね、大臣。保存するだけじゃないんです。利用という概念を含むんですね。利用とは、国民が利用する、国民が見たときにわかるように整理するということを法律は規定しているわけで、今の答弁は、それは違いますよ。利用するときにわかるようにしておくことが整理なんです。それが公文書管理法一条の目的規定に書いてありますから、利用という言葉が。そして、役所がつくっているさまざまな資料にも、利用という言葉がちゃんと出てきますからね。

 大臣、もう一回、公文書管理ガイドラインは利用することを想定してつくられているので、作成担当が書かれていないのは、これはガイドラインに違反するというふうに閣僚としてちゃんと答弁してください。そうじゃないと始まらないですよ。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

北村国務大臣 お答えいたします。

 行政文書ファイルとして年度ごとに保存したものを国民に利用していただくなどということになります。

 以上です。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

川内委員 最後、総理に。

 僕は、北村大臣、尊敬しています。好きか嫌いかでいえば好きですよ。

 だけれども、公文書管理担当という上においては、総理、担務が十七あるんですよ、数えてみたら、北村大臣の担当が。公文書管理担当は、私は、不適切である、適任ではないというふうに思いますが、公文書管理担当だけは担務を外すことを検討されたらいかがかと思いますが、総理の御見解を教えてください。

安倍内閣総理大臣 今後も、公文書担当の大臣として、しっかりとその職務を果たしていくことを期待しております。

川内委員 全く残念です。

 終わります。

棚橋委員長 この際、辻元清美君から関連質疑の申出があります。黒岩君の持ち時間の範囲内でこれを許します。辻元清美君。

辻元委員 辻元清美です。

 まず最初に、委員長に申し上げたいと思います。

 北村大臣の答弁が不安定ということで、北村大臣の答弁のフォローをする政府委員、官僚は採決をしてまでもここに、私ども質問者が呼んでいないのに呼んで、私はきょう、今問題になっている和泉補佐官を参考人として呼びたいと言っていますけれども、これは採決もせずに、闇に葬るように、呼べない。これは不公平、不公正な委員会運営だと思いますよ。冒頭、強く抗議申し上げたいと思います。

 私は、後半、和泉補佐官の質問をいたしますので、私の質問中に呼んでください。よろしいですね。

棚橋委員長 辻元清美君に申し上げます。

 理事会を経て、当該参考人はお呼びすることと決まっておりません。ですから、お呼びすることはできません。

辻元委員 これは、野党が呼ぶ政府に都合の悪い人はここに呼べない。そして、北村大臣、大臣ですよ、大臣が答弁できるはずなんですよ。呼んでいないのに、大臣にかわって答弁する人は自分たちだけで呼ぶ。これは立派な委員長と言えませんよ。

 引き続き、和泉補佐官の参考人を要求します。

棚橋委員長 後刻、理事会で協議いたします。

辻元委員 きょうは憲法から入りたいと思います。

 まず、コロナウイルスに関連して緊急事態条項の話が出てきて、先日総理も御答弁されていますけれども、私は、今いろいろ不安が広がっている中で、緊急事態がないからあたかも何か対応できないような、そんなことは更に不安を増殖するし、それから、オリンピックを控えております。日本という国は、憲法改正して緊急事態条項をつくらないと感染症対策もできないのかというように誤解されても困りますので、総理、ここではっきりと、自民党の方がたくさんそういうことをおっしゃっているわけですよ。すごい重鎮の方が、緊急事態の一つの例、憲法改正の大きな実験台と考えた方がいいかもしれないとか、それから、ないからできないみたいなことを。はっきりと、日本は、憲法をわざわざ改正して、緊急事態条項がなくても新型コロナウイルスを始め感染症の対策はしっかりできる、これは公式の場で、国際的にも、日本はちゃんとできるんだということを発信していただきたいと思います。よろしくお願いします。

安倍内閣総理大臣 憲法については、既に自民党から四つの項目についてイメージをお示ししていて、その中に緊急事態条項があるということは承知をしております。

 他方、今の事態について、コロナ感染ウイルスについてどうなのかということでございますが、これはもう既に答弁をさせていただいておりますが、現行法制の中において、我々、最善を尽くしながら、国民の命と健康を守るべく、水際対策に全力を尽くしているところでございますし、私を本部長とした対策本部において全力を尽くしているところでございます。

辻元委員 私は、また出たかと思ったんですよ。東日本大震災のときも、特に自民党の方々が、緊急事態条項がないから十分な対応ができないというような発信をされた方がたくさんいらっしゃったんです。

 しかし、あの原発事故まであった複合災害、あの後、防衛省それから関係省庁がいろいろ対応についての反省や点検をしました。結果、自衛隊法も改正する必要もないし、新しい新規立法も必要ないということだったんですね。ですから、新規立法や法律改正もしなくていいということなのに、一足飛びに、緊急事態条項が必要だ。憲法改正の道具に使おうとされているんじゃないかなというように懸念をしておりました。今回もやはりという感じだったので、お聞きをしたんです。

 私は、危機のたびに、憲法改正しないと危機対応が十分できないと発信することが、いかに日本の信用をおとしめ、日本の国益を損なうかということをしっかり肝に銘じていただきたいというように思います。

 次に、総理は、私の手でできたら憲法改正したいなというような発言をされていますよね。

 そこで、一点、ちょっとここで確認しておきたいのは、総理は解散権もお持ちです。国政選挙と憲法改正国民投票との関係なんです。実はこれは、この国民投票法をつくるとき、随分と議論になった一つなんです。

 そこで、総理の御認識を確認したいんですが、これは立法府で議員立法でつくりましたので、そのときの立法者の意思、実はこれは加藤厚労大臣が答弁をされているんです。提出者でした。こうでした。

 与野党が政権をかけて争う国政選挙と、国会の三分の二以上の勢力が協調して行われる憲法改正是非を問う国民投票とは質的に異なるものである、同時に行えば有権者の混乱というものを引き起こしかねない、こういう観点から、この法律においては、憲法改正国民投票と国政選挙を同時に実施することは想定しておりません。

 これが立法府の意思でございます。

 解散権を持つ総理に確認しておきます。この立法府の意思を十分尊重していただきたい。いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 もちろん、国民投票とそして衆議院の選挙ですかを同時に行うかどうかということにおいて、国民投票は、そもそも、衆議院の選挙、国政選挙と同時にやることについては想定はしていないという立法者の意思というのを今お述べになられたということなんだろう、このように思いますし、私もそれはそれとして承知をしているところでございます。

 他方、それが総理大臣の解散権を縛るのかということについては、それはそうではないんだろう、こう思っておりますが、いずれにいたしましても、私は解散は全く考えていないということでございます。

辻元委員 実はこれ、随分議論したんですよ。国民投票はいろいろな、戸別訪問したり、賛成か反対かとか、自由にできるんです。公職選挙法と全然違うルールなんですよ。ですから、公明党の今の斉藤幹事長も同じ答弁、そして、自民党の憲法調査会長をされていた保岡当時の会長も、お亡くなりになりましたけれども、同じ答弁なんですね。

 憲法改正というのは立法府が第一義的にいろいろなことを仕切っていくわけですから、総理大臣といえども、しっかり尊重していただかないと困ります。そこは肝に銘じていただきたいということでこれは申し上げました。はいと言いましたね。きょうは素直ですね。

 それでは、次、菅官房長官に。私、一点すごく気になっていることがあるんですよ。

 安保法制のときに、いろいろ議論させていただきました。今回、安倍総理は、自衛隊を明記することを提起されましたね。この理由として、多数の憲法学者が憲法違反と言っている、こういうことに胸が痛むという発言も御存じだと思いますが、だから自衛隊を憲法に明記しなきゃいけないとおっしゃっています。菅官房長官も総理と同じ思いですか。

菅国務大臣 安保法制のことを今思い出しました。当時、憲法学者の方が憲法審査会でそういう発言をして大きな問題になったわけでありますけれども、私は総理と一緒の考えです。

辻元委員 あのとき、私は菅官房長官と大分議論いたしました。

 その中で、菅長官はこうおっしゃっています。あのときは九割の憲法学者の方が安保法制は憲法違反だとおっしゃって、私が菅官房長官に、では、安保法制は合憲と言っている憲法学者は何人いますかと言ったら、三人だったんですよね。覚えていらっしゃいますか。覚えていますね。

 そのときに、官房長官のお答えは、数じゃないとおっしゃったんですよ。そして、大事なのは、憲法学者はどの方が多数派だとか少数派だとか、そういうことではないとおっしゃったんですよ。そして、元最高裁判所長官も安保法制は憲法違反だとおっしゃった。これに対して、一私人ですから、政府は合憲と言っているんだから、元最高裁判所長官の人やら憲法学者が言っても、一私人の話で、数じゃない、多数が誰かとか関係ないと言って、切って捨てられたんですよ。

 今回も、何人の、仮に十割の憲法学者が自衛隊は憲法違反だと言ったって、この菅官房長官の論理なら、一私人の言っていることだから、政府は合憲だと言っているんだから、必要ないんじゃないですか。何でこれは論理を変えているんですか、菅長官。

菅国務大臣 私たち自民党は、自主憲法制定、このことを党是として発足をした政党です。そういう中で、やはり自衛隊の皆さんをこの憲法改正の中でしっかりと位置づけをさせていただこうという、私も自民党の一員ですし。

 ですから、そういう中で、私は、自民党の憲法改正というのは、自民党の国会議員というのは党是であって、それを多くの議員は実現をという、そういう中で自民党から出馬したと思っていますよ。

辻元委員 今のお答えはちょっと論理的ではないんですよ。

 私が申し上げているのは、安保法制のときの、憲法学者が違憲と言った、それに対する政府の姿勢と……。

 総理に聞いていませんよ。気にしなくていいですよ。(安倍内閣総理大臣「いやいや、私に答えさせてくださいよ」と呼ぶ)何できょうは、いつも逃げるのに。

 あのときは、数じゃない、関係ない、一私人だと言っておいて、今回は、憲法学者の多数が憲法違反と言うから変えなきゃいけない、書かなきゃいけない。これは論理的に矛盾していませんかということなんですよ。

 ですから、私は、少なくとも自衛隊明記で憲法学者の話を出すのはおやめになった方がいいと思いますよ。

 いかがですか、皆さん。おかしいよね。

棚橋委員長 内閣総理大臣安倍……

辻元委員 聞いていないですよ、総理。

 それと、自民党の党是とおっしゃったけれども、国民は全員自民党員ですか。各党が何をおっしゃるのかは自由ですけれども、国民のものなんですよ、憲法は。本来、憲法というのは、国民がここを変えてほしいという声が多数上がって、それを立法府が受けとめて、では、こうしましょう。自民党の党是というのは、押しつけ憲法に引っ張られていますよ。

 ですから、私は、論理的に破綻しているんじゃないですかと。それを官房長官に問うているわけです。

菅国務大臣 私ども自民党の選挙公約も、やはり憲法改正というものをうたって、自衛隊について明記をしたい、そういう中で国民の皆さんに訴えをして、私どもは多くの議席を得ることができたというふうに思っています。

 そもそも、党そのものがスタートする時点から自主憲法というものを掲げて私どもは戦ってきているわけでありますから、そこは全くおかしくないと思いますよ。

辻元委員 私は、論理的な話をしているのであって、思いとか、それから一つの党の政策を聞いているわけではないんです。

 総理にお聞きしたいんですけれども、自衛隊明記の話をおっしゃっていますけれども、これは否決されたらどうなりますか、自衛隊は。

安倍内閣総理大臣 そのお答えは、先ほどの官房長官への御質問に対する答えと重なるところがあるんですが、平和安全法制にしても、また憲法にしても、九条の自衛隊との関係においても、政府としての公式見解はどちらとも合憲です。憲法学者でいろいろな評論をされている方がいても、それは合憲です。自衛隊が合憲と言い切る憲法学者は二割しかいませんが、政府の見解、これは砂川判決をもとにしていますが、これは合憲です。合憲です。これは変わらない。

 しかし、なぜ我々が、であるにもかかわらず、自衛隊を明記するべきだと言っているのは、それはやはり、合憲だと言い切る憲法学者が二割しかいないがために……(辻元委員「数じゃないんでしょう」と呼ぶ)いや、いないがために、違憲、合憲について議論があるという趣旨、例えば、それはあれに載っているわけですね、教科書、ほとんどの教科書に出ている。そしてまた、その中において、それを根拠に反対運動が起こっている。そして、まさに自衛隊を明記することによって、この合憲性の問題については終止符を打つことができる。そういう論争に終止符を打つことができることによって、まさにこれは国防の根幹であるということにおいて、この国防の根幹をしっかりと正当性を明記するということを主張しているところであります。

 であるからして、我々は、自由民主党としての考え方として、明記すべきだということを申し上げているわけであります。ですから、その中において、正当性ということについて、これをまさに憲法の中で明記するということを申し上げているわけであります。

 しかし、例えばそれが国民投票によって、明記について、いや、明記する必要はないということでこれは否決されたとしても、政府の見解として、国家固有の権能として、必要な自衛のための措置をとり得ることは国家固有の権能として当然のことと言わざるを得ない、この国家固有の権能の中において自衛隊が設置をされているという考え方について、これは変わらないということでありまして、合憲であるということには変わらないということでございます。

辻元委員 私は、憲法を論じるとき、基準が必要だと思うんですよ。安保法制のときも、それから今の憲法のときも、二重基準じゃないですかと言っているわけですよ。

 総理は今、何も変わらない。自衛隊に影響は出ないと思いますか。社会的に、国民投票で否決されたら、自衛隊の存在、社会的な存在として何も影響は出ないと思いますか。私はとても心配しているんです。合憲だという社会的なコンセンサスに更に疑念が広がるんじゃないか。そして……(安倍内閣総理大臣「そんなことはない」と呼ぶ)そんなことないって。自衛隊員の士気の低下になりませんか。否決されるんですよ。国際的に、自衛隊の存在が否決されたというように伝わっていきますよ。国際的な信用、低下するんじゃないですか。何も変わらない、私は総理はとっても甘いと思いますよ、認識が。

 総理は、否決されれば、否決されたら教科書に必ず書かれますよ、自衛隊の明記は国民投票で否決されましたと。教科書に書かれたら、さらに政治の場で、総理、こうおっしゃっていますね、政治の場で自衛隊の正当性を明らかにしていく責任が政治家にはあると。正当性を明らかにするどころか、社会的にも国際的にも、私は、今より正当性を低下させる懸念があるので、国民投票というのは非常に怖いわけです。否決されて、何も変わりませんというのは非常に甘いと思います。いかがですか。社会的な影響、教科書に書かれますよね。いかがですか。

安倍内閣総理大臣 辻元さんの国民投票怖いというお気持ちはよくわかりますよ。それは恐らく、辻元さんは、これがまさに国民の合意を得るのが怖いんじゃないんですか、もしかしたら。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。お静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 だから、国民投票に反対をしている、私はそう思います。国民投票に反対をしている。

 まさに、正当性の根本であるこの憲法にしっかりと明記をしていくということが私は必要だと考えています。であるからして、国民投票において我々は訴えていきたい。

 政治においては、さまざまなもちろん見方はありますよ。しかし、この中において、しっかりと国会の中で御議論をいただき、そして、国民の皆様に、それは国民の皆様が判断するんですから、怖いとかそういうことではないんですよ。国民の皆様にそれは冷静に判断をしていただきたい。今、辻元さんが言った要素、そう考える人もいるでしょう。そうしたことも含めて国民の皆様に御判断をいただきたい、このように考えているところでございます。

辻元委員 私が申し上げているのは、自衛隊が大事だと思うからですよ。今、北朝鮮の問題とか中東の問題とか、緊迫しています。そのときに、一か八かのかけじゃないんですから。これは、自衛隊を国民に問うと言いますけれども、総理は怖いとおっしゃいましたけれども、私は否決される可能性の方が高いと思っているんです。

 なぜかといいますと、海外調査に行けば行くほど、現場の審査会のメンバーは慎重になりますよ。国際的に、否決されているのもいっぱいあるんですよ。どういうことで否決されていることが多いか、わかりますか。それは、誰かの国民投票になったら否決されるんですよ。

 これは、イタリアに行ったときです。イタリアでは、国会の、院の権限について、そんなに難しい改正ではなかったから、院内でも、それから国民も多数の世論が賛成していたんですよ。ところが、時の首相、レンツィ首相でしたけれども、レンツィ首相の、この国民投票に進退をかける、時の政権の首相の憲法改正になったんですよ。見事、否決されちゃったんですよ、圧倒的多数が賛成していたのに。

 イギリスに行ったときも言われました。この前の国民投票ですよ。あれは否決されると思っていたと。可決されたんです、あれは反対に。イギリスでも、慎重であれと言われましたですよ。国民投票というものが、時の政府への賛否の投票、すなわち信任投票になりがちであり、これを行うに当たっては慎重であるべきですと。

 私はなぜこういうことを申し上げるかというと、この自衛隊の明記案は特に安倍総理の色がつき過ぎたんですよ。ですから、私は、そういうリスクや、また自衛隊という非常に大事な存在を、一か八かの、否決される率が高いと思いますよ、そういうものにかけるという、その意味をよくお考えになった方がいいと思います。

 国論を二分するような案件は、憲法改正になじまないというわけですよ。なぜかというと、国民を戦わせるからなんですよ。国家が分断されるんですよ。イギリスを見てくださいよ。国家の安定性を損なうんですよ。それに自衛隊を張るということですよ。私は愚かだと思います、一国の総理として。なぜかというと、実際に失敗しているところへ行ったら本当に後悔していますよ、その後の社会的な影響が非常に多いと。

 ですから、私は、総理、ちゃんと、憲法を十九年間議論してきましたけれども、調査会の議論や、それから海外での調査の報告書をお読みになったことはありますか。いかがですか。

安倍内閣総理大臣 私は、今例として挙げられたレンツィ首相ともキャメロン首相とも親しかったし、憲法あるいは国民投票について、事前にお二人と随分、それをやるかやらないかということについてお話もさせていただいた。でも、今、辻元委員の分析は余りにも単純過ぎますね、申しわけないけれども。そんな単純なものではないんですよ、いろいろな複雑な要素があった。

 事前に、キャメロンのブレグジットかどうかという国民投票についても、その前にシリアからたくさんの移民がヨーロッパにやってきたという要素等々があり、事前に決めていた、まさに国民投票においては、保守党の中をまとめるために国民投票ということにして、キャメロンがとりあえずは保守党をまとめたという経緯があります。その中で、保守党の中での権力闘争もあり、今までブレグジットに賛成でなかった人も賛成に回った等々のことも起こり得た、こういうことであります。

 それと、イタリアにおいては、まだ更にもっと複雑な、さまざまな要素があったのは事実なんだろう、こう思っています。その段階で、レンツィの率いる民主党自体が、他の五つ星運動等やあるいは同盟が興隆する、台頭する中においてなかなか厳しい状況に既になっていたということ等の要素もあったわけだろうと。それは、そういう事実もあって、そう簡単に、まさに自分の好む結論に向かうために、それはそうだと単純に割り切ることはできないのではないか。

 しかし、辻元さんが言った要素が全くないとは私も申し上げていないわけでありまして、さまざまな要素の結果なんだろう、こう思う次第でございます。

 いずれにせよ、国民投票というのは、やはり国民の皆さんを信頼して、国民の皆さんに決めていただくということに私は尽きるんだろう、こう思うわけでございまして、辻元委員が自衛隊のことをそんなに大切にしていたのかということを私は今まで寡聞にして存じ上げなかったのでございますが、これからも……(辻元委員「失礼ですね、取り消して」と呼ぶ)(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。お静かに。

安倍内閣総理大臣 いや、でも、寡聞にして存じ上げないというのは、これはしようがないじゃないですか。これは、私はそれは余り知らないわけですから。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 今後ともそういう姿勢で、ぜひ自衛隊の諸官をしっかりと支えていただければありがたいな、このように思った次第でございます。

辻元委員 今、イタリアのレンツィ首相のことをおっしゃいましたけれども、総理とそっくりですよ。桜の問題、森友、加計、いろいろな疑惑だ何だ、いっぱい出ているんですよ。その総理とか一つの党がこれがいいと言い出すと、その色がつくから、だから、今までも、憲法調査会時代から十九年間、どこの党の何だと色がつかないように、中山太郎先生は物すごく慎重に運営をしてこられたんです。私、安倍総理である限り、ちょっと危ないと思いますよ、本当に。

 それで、もう一つ、私は、自衛隊の正当性、これをしっかり評価しなきゃいけないと思うんですよ。しかし一方、いろいろな問題が出てきていることも事実なんです。

 この間、びっくりすることが出ました、この委員会で。自衛隊のエリート官僚が、一等海佐です、防衛大学を出られた、風俗業を兼業でやっていたと。これは海上幕僚監部が今調べているらしいですけれども、河野大臣、どういう調べになっていますか。

河野国務大臣 御指摘の事案につきまして、この一等海佐は報道された内容の大筋について認める供述をしており、引き続き事実関係の細部についての確認をしているところでございます。

 このような行為は、自衛隊法上の義務に著しく違反するものでありまして、自衛隊に対する国民の信頼を大きく損なうことで、大変申しわけなく思っております。こうしたことが……(辻元委員「今の事実関係、事実関係」と呼ぶ)事実関係。

 本人の供述によれば、平成二十二年二月ごろから本件が発覚するまでの間、妻の名義を利用して無店舗型性風俗特殊営業の届出を提出した上で、インターネット上にホームページを開設し、兼業の申請を行うことなく、みずから女性に性的サービスを提供するなど実質的な経営を行い、収入を得ていたとのことであります。また、勤務時間中にブログへの書き込みなどの営業活動を行っていたということも供述しております。

辻元委員 総理は自衛隊の最高指揮官ですよね。これは、前代未聞のことが起こっているわけですよ。国民に謝罪したらいかがですか。

安倍内閣総理大臣 先ほどレンツィ首相について大変な御批判をされて……(辻元委員「もうそれは終わっているよ」と呼ぶ)いやいや、しておられましたが、まず、レンツィ首相は中道左派であるということ、まだ有力な政治家で、将来イタリアの首相になる可能性もあるわけでありますから、有力な政党におられる辻元さんが、軽々に、そういう政治家のことをここで確定的に、批判的に取り上げない方がいいのではないかと老婆心ながら申し上げておきたい、こう思う次第でございます。

 今の件、私、今それを初めて伺いましたので、ここで確たることを申し上げることはできないのでございまして……(発言する者あり)これについては、詳細については、私は詳細については存じ上げないということでございまして、これについてはまだ、個別の案件でございますので、この後どうなるかということなんだろうと思います。

 いずれにいたしましても、こうした不祥事の起きないように、しっかりと綱紀粛正をしていかなければいけない、このように思っております。

辻元委員 この間、残念ながらいろいろな不祥事が続いております。イラクの日報、これは私が質問して、一年以上隠蔽されていました。それから、南スーダンの日報の問題。さらには、イージス・アショアの測定ミス。そして、最近は、辺野古の軟弱地盤について、七十メートル以下の測量もしていたのを隠していたんじゃないかとか言われているわけですよ。

 私は、自衛隊について書き込みたいという前に、シビリアンコントロールの徹底、それから、隠蔽体質の解消、自衛隊員の綱紀粛正こそ、自衛隊の最高指揮官としてまずやらなきゃいけないことだと思います。私は、そうすることが、自衛隊への信頼につながり、自衛隊は合憲だという社会的コンセンサスの基盤を自然に強くすることなんですよ。これは、憲法に入れても、憲法の中に違憲を持ち込むんじゃないか、さまざまありますよ。自然に、やはり合憲だ、信頼をつくることこそ最高司令官の仕事だということを申し上げたいと思います。

 総理、もう一点お聞きしたいんですけれども、今は自衛隊明記に御熱心なんですけれども、つい前まで九十六条に夢中になっていましたよね。この憲法九十六条の改正というのは、改正の条件緩和です。これ、びっくりしたんですよ。総理、本会議場で、施政方針演説で、条文まで挙げて、憲法九十六条でありますが、まずここから変えていくべき、多くの党派が主張しております憲法九十六条の改正に取り組んでまいります、本会議場で条文まで挙げていって、みんなびっくりしました。

 このほかにも、私は九十六代の首相で、九十六条を変えたいとか、覚えていませんか、皆さん、サウジアラビアでの記者会見も、自民党として九十六条から始めたいと考えている。九十六条と山のように発言して、熱心だったんです。なぜ、今度の自民党の四項目に九十六条は入っていないんですか。

安倍内閣総理大臣 当時、ここに内閣総理大臣として私は立っておりますので、憲法の一つ一つについてここで申し上げることは差し控えたいと思いますが……(辻元委員「本会議で言っているのよ」と呼ぶ)御質問でございますので答弁させていただきますと、九十六条については、まさに国民投票にまだ一回も付されていないのでございますが、九十六条の、三分の二の合意がなければ発議できないということについては、三分の二の多数がなければ発議できないということについては、たった三分の一をちょっと上回る人たちが反対すれば、これは国民が自分たちの意思を示すことができないのではないかという考え方から、私はその考え方を申し上げたわけでございますし、当時は維新の党もそれを主張しており、この三分の二に向けて、まさに多数を構成できる可能性も出てくると。まさに政治というのは可能性の芸術でもあるわけでございますから、可能性に向けて、より高まったのではないか、当時そう判断したのでございますが、しかし、その後、党の中においてはやはり、これは九条について堂々と議論すべきだという議論の方がまさった中において、その後、この四項目についての議論に収れんしていった、こういうことではないか、こう思います。

辻元委員 総理大臣が施政方針演説で、憲法について異例の言及、何条を変えるということまで、変えたいということまで言った言葉は、そんなに軽いんですか。できそうにないから引っ込めました、では、自衛隊の明記も、できそうになかったらまた引っ込めるんですか。

安倍内閣総理大臣 まさに総理に就任してもう七年が経過するわけでございますが、その中において、本来であれば、これは、自民党結党以来、九条を念頭に置き、憲法を改正すべきだ、これを党是として掲げてきたわけでございます。その中において、しかし、九条において、三分の二の多数を得ることが果たしてどうかという中において、当時は、他の党においてもそれを賛成する党があって、しかも有力な政党であったということもあり、これを掲げた、現実問題として掲げたわけでございます。

 それは政治家としては、ある種とるべき手段なんだろう、言っていればいいということではありませんから、それが実現可能性があるかどうかということではないかということで掲げてきたところでございますが、今回は、まさに党において、四項目について、イメージ案として、たたき台としてお示しをさせていただいた。党大会においてそれをやっていこうということになったわけでございますから、これについて議論が盛り上がることを期待をしているわけでございますし、最初から、だめだということを想定して、これはやめようということはあり得ないわけでございまして、まさに党として、これは党大会において民主的な手続において決めたことでございますから、あとは、この国会において十分な審議がなされ、そして進んでいくことを心から期待をしているところでございます。

辻元委員 今、憲法改正がしたいということはわかったんですけれども、自民党は、まず九十六条からやっていくとか、結局、何でもいいんですよ。結局、できそうなところないかしらと探しているんじゃないですか、皆さん。九十六条がいけそうかな、ほかの党も言っているからこれ言ってみよう。憲法九条、これ、今、衛藤大臣、いろいろぶつぶつおっしゃったけれども、日本会議が言い出したでしょう。衛藤大臣、公明党とかに走り回ったんじゃないですか。伊藤さんという政策委員が言い出した。そうでしょう。

 ですから、私が申し上げたいのは、何でもいいから、党是だからから始まって、あるときは九十六条、あるときは緊急事態、あるときは憲法九条。

 また、稲田幹事長代行がこう言っています。十四条を改正してクオータ制を入れるべきと考えると、唐突に数日前、おっしゃり出した。こんなことを言わなくても、自民党が男女同数の候補者を出す、そういう努力をなさったらどうですか。この間の参議院選挙、自民党は女性の候補者一四・九%、立憲民主党は四五%ですから、もうやっているんですよ。自分たちが足元の努力もせずに憲法改正の道具を探して使っている。笑止千万です。

 でもね、これって安倍総理の真骨頂だと思うんですよ。ほかの政策もそうでしょう。三本の矢がだめなら女性活躍、女性活躍がだめだったら一億総活躍、あらまあ、人づくり改革。次から次に、これがいけそうかな、あれがいけそうかな。外交もそうじゃないですか。ロシア、北朝鮮、ふらふらふらふら、あっちかな、こっちかなって。

 私は、憲法もふらふら……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

辻元委員 私が申し上げているのは、日本が心配だから言っているんです。今、国民の声は、憲法よりも、暮らしや老後の不安、災害の対策、いっぱいあります。地球も悲鳴を上げていますよ、温暖化対策。

 政治的なエネルギーというのは限られています。何を優先順位にするのか。自衛隊を一か八かの勝負にかけるんですか。そんな余裕は日本にはないし、自衛隊に失礼だと思います。だから申し上げているんですよ。

 次、政治姿勢、行きます。

 和泉補佐官、残念ながら来ていただけませんでした。

 桜を見る会では、総理大臣の公私混同とか税金の私物化とか言われています。さっき、総理は、まだこの話をしていると言うけれども、総理が領収書をどんと出して、明細書をばんと出せば終わるじゃないですか。その自覚はないんですか。

 そこで、このいろいろな体質が官僚にまで蔓延してきているんじゃないかという懸念なんですよ。

 あの加計学園で登場した和泉補佐官ですね。内閣官房の女性官僚、大坪寛子健康・医療戦略次長と税金で行った公務で、コネクティングルーム、中でつながった部屋で宿泊していたということが、先週この委員会で問題になりました。そして、二年前に四回、公務で出張されています。全部示し合わせたように、ミャンマー、インド、中国、フィリピン、コネクティングルームに泊まっていると。

 総理、これは適切な海外出張だと思われますか。国民にさまざまな誤解を招くんじゃないですか。いかがでしょうか、総理。総理ですよ。

菅国務大臣 和泉補佐官の出張でありますけれども、今の四回は、いずれもヘルスケア分野の政府間会合への出席など、公務として必要な手続をとって適切に対応している、公私は分けているということでありました。

辻元委員 私は、誰と誰が恋愛しようが、つき合おうが、そんなことはどうでもいいと思っています。しかし、普通の会社だと、これは労働問題のコンサルタントの人も言っています、もしも和泉補佐官がコネクティングルームに女性官僚を無理やり入れたら、これはパワハラ、セクハラになるんですよ。合意だったら職権濫用ですよ。

 総理、だから、ここははっきりけじめをつけたらどうですかと申し上げているんです。これはやはり誤解を招くし、おかしかったと総理の口からおっしゃって、すっきりしましょうよ。総理。

安倍内閣総理大臣 私、そのコネクティングルーム云々というのは承知をしておりませんので、今この議論においてお伺いをしたところでございまして、私、この数日間、ずっとコロナウイルス対策等々に没頭しておりましたので、そのことについては承知をしておりませんので、確かめてみたいと思います。

辻元委員 一方の大坪次長は、総理にコロナウイルス対策の説明をしている人じゃないですか。そうでしょう。このコロナウイルス対策で国民の不安が広がっているんですよ。そして、このコロナウイルス対策の広報官のように、テレビに出て、ぺらぺらしゃべっているんですよ。

 一方、この公費出張の問題が出たんです。私は、総理、今コロナウイルスの危機に直面しているからこそ、こんな公費出張は公私混同じゃないか、おかしいと。

 これからも、この大坪次長に、広報官のように、何もありませんでした、何もございませんでしたというように、テレビでぺらぺらしゃべらせるんですか。そして、和泉補佐官、けじめをつけさせていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。総理ですよ。補佐官でしょう、総理大臣補佐官でしょう。

菅国務大臣 いずれの出張も、公務として必要な手続をとった上で適切に対応しているということであり、公私は分けているということであります。

辻元委員 コロナウイルスで船の人も含めてみんな心配していて、その中で税金を使って、何か知らぬけれども、ラブラブ旅行じゃないけれども、していたんじゃないかというような疑いをかけられて。

 それで、これを見てくださいよ。この二人が旅行に行っていた例えば七月、その旅行に行く前日の記事はこれですよ。西日本豪雨一週間。西日本豪雨が発生した、翌日に行っているんですよ、出張に。家屋被害三万棟超す。そして、何と、死者が物すごい数出ている。その翌日に行っているんですよ。死者二百三人、行方不明三十七人、家屋被害三万棟、ボランティアが何万人も行っているのが、この記事が、七月十五日、まさしく二人がコネクティングルームに泊まる、出張に行った日の記事ですよ。

 和泉補佐官は国土強靱化担当でしょう。何をやっているんですか。だから言っているんです。私は、単にこれは何かスキャンダルじゃないです。総理、内閣としてのけじめをつけた方がいい。今コロナウイルスの危機が迫っている中で、いろいろ広がっている、不安も広がっている中で、ここははっきり、公私混同を疑われるようなことはさせないと、けじめをつけて、二人を処分するなり、きちんと対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

菅国務大臣 先ほども申し上げていますけれども、和泉補佐官の出張は、ヘルスケア分野の政府間会合への出席など、公務として必要な手続をとって、適切に対応しているというふうに思っております。

辻元委員 この人、加計学園の疑惑の渦中にあった人ですよね。何か弱みでもあるんですか、総理。加計学園の、実際にどういうことが真実だったかというようなことを知っているから、厳しく処分できないんじゃないですか。総理、そう思われるんですよ。

 ここははっきりと、こんな公私混同をする、それを疑われてもだめでしょう。総理はよく、李下に冠を正さずとおっしゃいますよね。加計学園のときだけで十一回も言っているんです、十一回も。全然正さずじゃないと思いますけれどもね。正しまくっているんじゃないかと思いますよ。はっきりと、今こういうコロナのこともあるからこそ、けじめをつけると、総理、言ってください。総理の口で、はっきり言ってください。じゃないと、加計学園の何か弱みがあるのと思っちゃいますよ。

安倍内閣総理大臣 全くそういうイメージ操作はやめていただきたいと思いますが、全く関係ないことでありまして、和泉補佐官も、獣医学部の問題において、たしか国会で参考人として証言をされている、このように思うところでございます。ですが、全くこれは関係ない話でございますが、その上において、今の当該出張等については官房長官から答弁したとおりでございます。

辻元委員 今回は加計疑惑の渦中の人でしたけれども、森友疑惑も同じような構造なんですよ。あの真実を知り得る中核にいた人たちはみんな出世しているんですよ。佐川理財局長は国税庁長官、そして、ほとぼりが冷めたら、中村総務課長もイギリス公使に栄転じゃないですか。普通は処分される人なんですよ。そして今度、加計疑惑の和泉補佐官には何も言うこともできない。すくんでいますよね。こんなこと、普通の会社だったら、ちょっと来い、おまえら、もうだめだとやるじゃないですか。

 結局は口封じだと思われますよ。言えないんですよ、弱みを握られているから。そう思われたって仕方がないじゃないですか。だから、私は総理のためにも、そんなことはないとおっしゃるんだったら、はっきりとけじめをつけろと言っているわけです。

 総理、最後に申し上げます。

 タイは頭から腐るという言葉を御存じですか。これは英語とかロシア語でもあるんですよ。死んだ魚の鮮度は魚の頭の状態から判断できる。したがって、社会、国、企業などの上層部が腐敗していると、残りもすぐに腐っていく。総理が、桜とか加計とか森友とか、疑惑まみれと言われているから、それに引きずられるように、官僚の示しがつかない。

 私、官僚の皆さんがかわいそうです。心を痛めている官僚の方、たくさんいると思いますよ。今回も、見るに見かねて、内部からじゃないかなというぐらい心配しています。子供の教育にも悪いです。長期政権だからじゃないですよ。最初からやっているんですから、桜を見る会も。森友だって、総理大臣になる前から講演に行こうとしていた。

 ここまで来たら、原因はタイの頭、頭をかえるしかないんじゃないですか。私は、きょう総理がしっかりけじめをつけるとおっしゃったら、ここまで言うつもりはなかったです。

 私の手で憲法改正をなし遂げたいと。総理の手でなし遂げることは、そろそろ総理自身の幕引きだということを申し上げて、終わります。

棚橋委員長 この際、逢坂誠二君から関連質疑の申出があります。黒岩君の持ち時間の範囲内でこれを許します。(発言する者あり)御静粛に。御静粛に。よろしいですか、逢坂君。

 それでは、逢坂誠二君。(発言する者あり)御静粛に。まず御静粛に。

 逢坂誠二君。(発言する者あり)

 よろしいですか、皆さん、委員会においては、政府側も委員側も御静粛にお願い申し上げます。

 それでは、逢坂誠二君。(発言する者あり)どうか御静粛にお願いいたします。(発言する者あり)逢坂誠二君。(発言する者あり)よろしいですか。まずは御静粛に。まず、お静かにしていただかないと話ができません。

 私の方から申し上げます。

 閣僚側も委員側も不規則発言はお慎みください。

 以上です。

 では、逢坂誠二君、どうぞ。(発言する者あり)質問を続けてください。(発言する者あり)

 では、逢坂誠二君。どうぞ、逢坂誠二君。

逢坂委員 委員長、驚きました。

 行政府の閣僚席から、意味のない質問だ、こういうやじが飛ぶなんというのは前代未聞ですよ。これは、与党の皆さんも、国会そのものがばかにされているんですよ。やるんだったら、ちゃんと質問時間の中で思うことを言えばいいじゃないですか。後ろを向いて今質疑者が帰ろうとしている、追い打ちをかけるようにあんなことを言うなんというのは言語道断。

 私は、本当に安倍内閣はでたらめだと思いますよ。行政私物化まがいのことはいっぱい発生するし。そして、そのことを指摘すれば、公文書を廃棄するし、隠蔽するし、改ざんするし、捏造するし。国会で質問すれば、まともに答弁しない。御飯論法だ。逃げて歩く。そして、閣僚に至っては、本当に閣僚の資質があるのかどうかわからない人がくだくだ、くだくだ、くだくだ答弁して。終わっているじゃないですか、こんなの。でたらめだ。私はそう思う。

 きょうは、時間がもう限られているので、このでたらめの全ては言い尽くすことはできませんけれども、その一端について少しお話をさせていただきたいと思います。

 それと、委員長の仕切り、相当に問題があると私は思う。そこも改めていただきたい。

棚橋委員長 まず、今の点については、後刻、理事会で、理事の申出があれば協議いたします。

逢坂委員 それは理事の皆さんにお任せしますので。

 では、私の話に入りたいと思います。

 まず最初に、新型コロナウイルスのこの問題について一点だけ言及をしたいと思います。クルーズ船のことであります。

 新型コロナウイルスを拡大させないために隔離をする、それはある一定程度の意味があるというふうに思っていますが、クルーズ船の中での対応、閉鎖空間でありますので、隔離をすることと同時に、また、実際に感染していない方に感染をする可能性、そのリスクもあるというふうに思っています。あわせて、クルーズ船の中の、例えば、し尿ですとか生活雑排水でありますとか、あるいは廃棄物でありますとか、さまざまな衛生環境、こういったものも心配されるところであります。

 したがって、この感染を防ぐという意味、そういうメリットと同時にデメリットも相当ある、それをしっかり比較考量して、いつまでもこのクルーズ船の中にとどめておくのがいいのかどうか、その判断はしっかりしなければいけないし、リスクが相当今高まっているのではないか、特に乗務員の皆さんの疲労ということも含めて、そういう気がしておりますので、この点、答弁は要りませんけれども、指摘だけさせていただきたいと思います。

 それでは次、まず、きょう、人事院に来てもらっています。質問の順番を変えて人事院にお伺いをしますが、昭和五十六年四月二十八日の検察官の定年延長に関する人事院の答弁、検察官は、定年の延長を含めて定年制度を適用しない、この考えに今も変更はございませんでしょうか。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 人事院といたしましては、国家公務員法に定年制を導入した際は、委員御指摘の昭和五十六年四月二十八日の答弁のとおり、検察官については、国家公務員法の定年制は検察庁法により適用除外されていると理解していたものと認識しております。

 他方、検察官も一般職の国家公務員でございますので、検察庁法に定められている特例以外につきましては、一般法たる国家公務員法が適用されるという関係にございます。

 したがいまして、国家公務員法と検察庁法の適用関係につきましては、検察庁法に定められている特例の解釈、これにかかわることでございますので、法務省において判断されるべきものと考えておるところでございます。

逢坂委員 そこで、森大臣にお伺いしますが、閣議決定の段階でこの五十六年答弁のことは承知していなかったと、これまでの委員会答弁を聞いていると、前回の山尾さんの質問に対しても、知らなかった、承知していないということを言っていますので、五十六年答弁を知ったときにどう感じましたか。これはまずいなと思いませんでしたか。

森国務大臣 山尾委員が御提示になった議事録でございますけれども、もちろん、私、その詳細は手元にございませんので承知をしておりませんが、この四月二十三日と二十八日の議事録、まず、二十三日では趣旨説明をしております。その改正の内容、趣旨説明の内容についてはもちろん承知をしておりました。

 でございますので、四月二十三日の山尾委員が御提示になった議事録の中の改正点、六個挙げられておりますが、そのうち、改正の第四というところに書いてある、定年の必要な調整等を行う、これは検察官にも適用されておりますので、やはりこの議事録をもってして、これだけをもってして検察官に適用がないということはないと解釈しております。

逢坂委員 また森大臣も聞いたことに答えない。全然方向外れなことを答えている。こんなやりとりをしているから時間が無駄になるんですよ。

 私は、五十六年答弁のことを知らなかったはずだから、この答弁を聞いたときにどう思うかと、それを聞いただけですよ。今の解釈を聞いているわけじゃない。知らなかったときに、初めてこれを聞いたときにどう思うかと聞いたんですよ。何も答えていないじゃないですか。

 さて、そこで、森大臣は、今回の検事長の定年延長に関して、検察庁法の三十二条の二に書いていないんだ、だからこれは定年延長も適用されるんだという話をされているんですが、これはこれでよろしいですよね、そういう答弁をされている、うなずいていただけますか。

 三十二条の二に書いていないからこれは適用できるんだ、三十二条の二に書いてあるのは二十二条のこと、そういうことしか書いていないんだ、だから今回の定年延長は適用できるんだ、そういう答弁をされていますよね。端的に答えてください。聞いたことに答えてくださいよ。

森国務大臣 先ほども、議事録を御指摘されたときにどう思うかということで、真摯に答えたつもりでございますが、今ほどの御質問でございますが、三十二条の二は国家公務員法と検察庁法の関係を記載した条文でございますので、この関係を記載した条文に書いていないということを申し上げたわけでございます。

逢坂委員 総理、戻ってこられたのでちょっと確認させていただきますが、先ほど総理は、意味のない質問だというふうにおっしゃったんでしょうか。その事実だけ確認させてください。

安倍内閣総理大臣 最後のところで、辻元委員がずっと、私へ、質問ではなくて、ずっと、私から言わせれば、ばり雑言の連続だったわけですよ、頭から腐ると。いわば腐っている本体が私であると、ずっとこれを言い続けたわけですよね、政策にかかわりなく。

 私としては、それは、私に反論が、反論というか、反論する機会を与えられずに、質問を、延々とそれを繰り返された、私の目の前で。テレビつきでですね。それで終えられたので、終えられた後、それは余りにも、こんなやりとりじゃ無意味じゃないかということを申し上げたわけでありますが……(発言する者あり)それは当然、そう思うじゃないですか。相互のやりとりがあって、一方的にここでののしる、ここは質疑の場であって、一方的にののしる場なんですか。私はそうだとは思いませんよ。やはり、それでは質疑が無意味になる……(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛にお願いします。

安倍内閣総理大臣 私は、それでは質疑が無意味になってしまう、こう思ったから、これじゃ無意味じゃないか、こう申し上げたわけであります。

逢坂委員 総理が意味のない質問だと言ったのは事実だと総理はお認めをいただきました。

 それから、私は辻元さんの言ったのは当たっていると思いますよ。総理がでたらめをやるから国全体におかしなことがいっぱい広がっているんですよ。

 後でこのことを言いたいと思いますけれども、例えば、今回、原子力発電所に関して、伊方原発、核燃料プールの電気が四十三分間とまっていた、これを伊方で隠していましたよ。あるいは敦賀原発、ここでも、規制委員会に出している書類、活断層であるかどうかを判断するための大事な書類、これを十数カ所も改ざんしていたんですよ。何でこんなことが起こるんですか。内閣がでたらめをやっているからこういうことが全国に蔓延するんじゃないかと私は思いますよ。

 だから、その意味で、先ほど私や辻元さんが言った、魚は頭から腐る。総理のことを、多分、辻元さんは、胴体と言ったんじゃなくて、頭と言ってくれたんだと思いますよ。だから、頭から腐る、総理から腐っていって体全体にその腐りが回っていくんだ、そういう指摘だったんじゃないかと私は思います。それを、意味がないとかと。そういうことをちゃんと真摯に受けとめる姿勢が必要なんじゃないでしょうかね。私はそのことを指摘させていただきたいと思います。

 さて、そこで、森大臣、三十二条の二の規定というのは昭和二十四年制定なんですね。御存じだと思います。昭和二十四年のときに定年制はないんですよ。五十六年答弁のときに定年制ができたんですよね。五十六年答弁の段階で人事院は、検察官については、定年延長も含む定年制は適用されないと言っているんですよ。だから、三十二の二は既にもう存在しているんですよ。その状況の中で定年制は適用されないと言っているんですよ。

 だから、お答えにならなくていいですけれども、常識的に考えれば、これは、三十二条の二への定年延長の記載の有無にかかわらず、検察官に定年延長が適用されないと五十六年時点では解するのが当たり前の話なんじゃないですか。人事院はそう言っているんですから。(森国務大臣「委員長」と呼ぶ)答弁しなくていいです。答弁しなくていいです。私はそのことを指摘しておきたいと思います。

棚橋委員長 逢坂委員、質問じゃなくて、要は御意見ですね。

逢坂委員 私の指摘です。

 そこで、森大臣、お伺いしますけれども、黒川さんにはそんなにお会いしたことがないというふうにおっしゃっておられました。

 黒川さんにお会いしたことがないのに、法務省の責任において閣議請議を行うんですけれども、これはどうやってそのお人柄だとか能力だとか判断されたんですか。お会いしたこともないのに。

森国務大臣 その前に、逢坂委員、御指摘なさったことは私の解釈とは違いますので、それだけは申し上げておきます。定年制というものは、年齢と時期の二点だけで、勤務延長は含まれていないというふうに解釈をしております。

 そして、黒川さんについては、それほどお会いをしたことはないと答えておりますが、人事のプロセスでございますので、それ以上のことはお答えは差し控えさせていただきます。

逢坂委員 それほど会ったこともない方について、能力が高いとかという決断を閣議請議で大臣はされたということでよろしいですね。

森国務大臣 まさにこれは人事でございますので、人事の詳細なプロセスについては控えさせていただきます。

逢坂委員 ただ、大臣がそれほど会ったことがないと言っている方でありますので、その方の人柄や能力は知っているというふうには思われない。会っていないけれども人柄を知っているというのであるならば、能力を知っているというのであるならば、誰かからアドバイスをいただいているというふうにしか思えない、一般的にはね。

 きょうはもう、これはここで、この程度にさせていただきたいと思いますが、後日もう一回整理をさせてもらいますよ。

 ただ、法の解釈は私はおかしいと思いますよ。首をかしげているようですけれども、完全なこれはねじ曲げですよ。そのことは指摘しておきたいと思います。

 それで、総理、若干政策の話をさせていただきたいんですが、気候の変化が今非常に激しい。気候変動が非常に激しい。そのことによって、海の状況が非常に変わってきている。イカがとれないとかサンマがとれないとか、あるいは天然昆布もとれない、あるいは、マグロなどは、資源管理の強化によって、魚はいるんだけれども実際にはそれをなかなかとれないといったようなことが起きているわけです。

 そんなようなことがあって、さまざまな地域での漁協の販売高、これが随分下がっているところも多い。ピーク時の三分の一とか四分の一とか、これは本当に大変なことだというふうに思っています。だから、価格変動対策というのを漁業に関してしっかりやる必要があるのではないかというふうに思います。

 ただ、今回、補正予算と当初予算を合わせて、積立ぷらす、ここに三百五十三億、補正予算と当初で積まれたというふうに承知はしているんですけれども、漁業共済と積立ぷらすだけでは私は安心な制度と言えるのかどうか。

 そこで、総理にお願いなんですが、漁業の所得補償について、価格安定について再検討する、そういうことを御指示いただけませんか。

安倍内閣総理大臣 例えば、私の地元においてもイカが非常に不漁になっているという話は伝え聞いているところでございますが、これは確かに委員御指摘のとおり、水産業は自然環境や資源変動の影響を大変受けやすいわけでございますが、昨年はサンマ、イカ等が不漁となり、漁業者の経営に大きな……(逢坂委員「私が言ったことは繰り返さなくてもいいですよ」と呼ぶ)済みません。影響が出ていることは十分承知をしておりますが、こうした不測の事態に備えまして、漁業共済や、これも御承知のとおりだと思いますが、更にその上乗せを行う収入安定対策事業によって、収入減少に対する補填を行い、漁業者の経営安定を図っているところでございます。(逢坂委員「それも私が言いました」と呼ぶ)済みません。なぞらえて恐縮なんですが、一応、やっているということをちょっと言わせていただきたいと思いますが、特に、昨年の不漁に対しては、収入安定対策事業について、先般成立した補正予算及び来年度当初予算で、御紹介していただいたように、総額三百五十三億円を計上し、十分な支払いができるように万全を期しているところでございます。

 そこで、今後更にどうするのかということでございますが、政府としては、最近の資源状況や海の状況、海況の変化等も踏まえて、現場の意見をしっかりとお聞きしながら、漁業共済や収入安定対策事業について、不断の見直しを行わなければならないと思いますが、不断の見直しを行い、漁業者の経営安定を図っていきたい、このように考えています。

逢坂委員 総理、不断の見直しを行うということでありますけれども、だらだら見直しを行わないで、ある一定程度、時期を決めて、がっちり見直ししていただきたいと思います。

 ポイントは幾つかあると思っていまして、漁業共済への加入のしやすさとか、あるいはその掛金の問題とか、そういったところも含めて、漁業者の皆さんがちゃんと本当に安心して漁に従事できるのかどうかということを念頭に置いて、これはがっちりやっていただきたい、そのことをお願いしておきたいと思います。

 二点目ですが、同じような意味で、これも気候の変動によるんでしょうけれども、水産加工の皆さんが非常に今困っておられる。今まで水産加工をしていた原材料が得られないので、原材料の確保をどうするかというところも困っておられる。それから、今、働き手不足で、従業員がなかなか来ない。外国人の技能実習生や特定技能を使おうと思っても、なかなか使いにくいところもある、まあ、研修が前提でありますから。

 それからもう一つは、衛生管理、これも相当厳しくやらないと、例えば輸出なんかにもうまくいかない。さらにまた、食品の表示ですね、産地をどう書くのか。魚の場合はどこが産地なんだというところもなかなかわからないこともある。水産加工の皆さんはそういうところで今相当困っておられるんですね。

 ところが、例えば労働者の点でいけば、いや、それは厚生労働省ですとか、あるいは外国人技能実習でいけば法務省ですとか、あるいは流通全体でいけば、それは経産なのか水産庁なのかわからないということで、どこへ行っても問題の解決にならないんですよ。

 だから、これは、水産加工の皆さんに対して総合的な窓口をつくるというようなことをやってはいかがかと思うんですけれども、検討いただけませんか。

安倍内閣総理大臣 水産加工業の皆さんは大変それぞれ御不安を持っているわけでございますが、国レベルにおいては、水産庁に、人材確保や衛生管理も含めて、所掌にかかわらず、一元的に相談を受ける体制をとらせております。ですから、ここにおいて相談をしていただきたい。どこに行けばいいんだという指摘は前々からあったわけでありますが、まさに、今度は、水産庁においてそういう対応をさせているところであります。

 また、都道府県レベルにおいても、現在、地域の水産加工業者の相談にワンストップで対応できる総合案内窓口を各都道府県に構築すべく今取り組んでいるところでございます。ここは大変大切なところなんだろうと思いますが、北海道を始め、既に準備ができているところから対応しているものと承知をしておりますが、今後とも、現場の皆さんの、浜の皆さんの声に寄り添った対応、そして相談対応ができるように、関係行政機関の連携を一層強化させたい。

 ここに行ったらあっちだとかいうことにならないようにしていきたい、このように思っております。

逢坂委員 それでは、これからは水産加工の問題は水産庁が窓口になってやっていただけるということで、全国の加工事業者の皆さんに、そのように私もアナウンスをしたいというふうに思います。

 そこで、もう一点、気候変動の関係なんですが、去年のCOP25でも、日本は随分、化石賞をもらうなど、日本の温暖化対策、脇が甘いのではないかということで、世界的な批判を浴びているわけであります。

 こういう中で、我が国の基本姿勢は、火力発電をまだ使い続ける、それからもう一つは、火力発電を海外に輸出をする、こういう姿勢を持っているように承知をしております。

 梶山大臣の答弁を聞いても、国内の石炭火力は高効率化、次世代化を推進する、非効率石炭のフェードアウト、こういうことを言っているわけですが、この答弁を聞く限りは、これからも石炭火力を使い続けるように聞こえるんですが、使い続けるんですか。それと、輸出もやるんですか。

梶山国務大臣 資源の乏しい我が国において、単一の完璧なエネルギー源がない現状においては、再生可能エネルギーの主力電源化を図りつつ、多様なエネルギー源をバランスよく活用することが重要、そして石炭火力発電所もその一つであると承知しております。

逢坂委員 まあ、今の答弁だと、使い続けるということのようでありますね。

 そこで、環境大臣、一月三十一日の参議院の予算委員会で、化石賞を二度と受けないようにすべきというような指摘を受けたときに、こういう答弁をしているんですね。日本は今すぐゼロとはなかなか言えない、それから、OECDの一部が言っているような、化石燃料全部、天然ガスすらだめだということは選択肢としては無理。それから、別の記者会見では、脱炭素化社会を実現することと、政策の方向性をより前向きに進めていくという議論のスタートとして今動き出しつつある、業界も含めてさまざまな動きが出てくることを期待している。言語は明瞭に聞こえるんですが、何を言っているか私は全然意味がわからないんですね。

 これは要するに、小泉環境大臣は、動きを見守るというだけで、国内の石炭火力は継続する、条件に合えば輸出もする、そういうことを認めているということですか、これは。

小泉国務大臣 まず、逢坂議員御指摘のエネルギー政策については、一義的には所管は経産省ということになります。そういった中で、環境大臣としてできることというのは限定的なものがあるということも逢坂先生御承知の上での御指摘だと思いますが、私は、COP25の最前線に立っている立場として、現状維持のままでは済まないと思っています。

 国際社会から、日本イコール石炭である、そういった批判があることで、先進的な取組がほとんどと言っていいほど伝わらない。環境先進国日本としての復権を実現をしていくためには問題提起も必要だろう、そういった思いで、今、輸出の四要件なども関係の省庁とも議論をしていますので、逢坂議員も、方向性、この脱炭素化に向けて、日本が世界から評価をしっかりと前向きなものとして獲得しなければいけないという、その思いは同じだと思いますので、引き続き応援していただければと思います。

逢坂委員 言葉は明瞭に聞こえるんですけれども、言っていることがよくわからないんですよ。

 結局、結果的に、環境大臣として、石炭火力をやめたいと思っているのか、あるいは輸出もやめたいと思っているのか、あるいは、特に輸出に関して言うと、四条件のことをおっしゃいますけれども、四条件に合致すれば輸出していいと思っているのか、どうなんですか。

小泉国務大臣 まず、四要件というのがこうやって議題として上がった中で、私自身、四要件そのものに対しても問題意識を持っているから問題提起をしているわけです。

 そして、政府全体としても、石炭火力はこれから減らしていくという方向は、これは閣議で決定をされている方向性でもあります。そして、環境省はエネルギー政策を直接グリップができないという環境の中で、いかに二〇三〇年の目標も含めて厳しく電力分野を毎年事業レビューをしていく、そういったことも含めて、できる限りのことをやっていきたいと思っております。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

逢坂委員 できる限り具体的にって、何か全然具体性がない。できる限り具体的にって、具体性があるようには思えない。

 だから、私が聞いているのは端的な質問ですよ。四条件に合致すれば輸出は認めるんですか。それをまず一つお伺いしたい。

小泉国務大臣 まず、この四要件というのはエネルギー基本計画の中に書いてあるものであります。その四要件に合致していると見られたものに対しては公的信用を付与するというのが今の政府の立場です。

 そういった中で、合致するものは認められるでしょうし、その四要件というものが果たして事業と整合的なのか、そういったことを問題意識を持ちながら我々は見ていくというのも環境省としては大切なことですので、今回私が問題提起をしているこの四要件についても私は政府の中で議論をしておりますし、前向きな一歩をしるしていくために、今、公明党さんからもこの石炭火力については後押しとなるような御質問や御意見なども伺っておりますが、さまざま、与野党含めて、このエネルギー政策を前向きに進めていくために不可欠であるこの石炭という問題に対してもこれだけ議論される国会になったことは、私は、昨年のCOP25での発信がつながっているものと考えております。(発言する者あり)

棚橋委員長 逢坂誠二君。

 なお、御静粛にお願いいたします。

逢坂委員 今の答弁を聞くと、条件に合えば輸出はオーケー、ただ、条件は今後の議論の中で見直す可能性もある、そういうことなのかなというふうには思いました。

 あと、去年のCOP25でこの問題が進んだかのような言い方をしていますけれども、石炭火力については、もうかねてからずっと指摘されまくりですよ。去年も私のところへ海外から幾人かの国会議員の方が来られました。そのときに彼らが言うのは、異口同音に、日本の火力、どうするんだという質問をされますよ。何も去年のCOP25が先じゃないですよ。そこがきっかけじゃないですよ。それは認識が甘いです。

 それで、イギリスが今回、二〇三五年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方向だということをジョンソン大統領が言っています。これは今まで二〇四〇年だったんですけれども、五年前倒しするということなんですね。この理由は、一つは、やはりことしの十一月にグラスゴーでCOP26が行われる、イギリスが議長国になるんだということも背景にあるんだと思っています。COP26に小泉大臣が行くかどうかはわかりませんけれども、COP26でも今のような答弁をしていたら、また化石賞をもらいますよ。まあ、誰が大臣になっているか私はわかりませんけれども、そのことは指摘をしておきたいというふうに思います。

 総理、石炭火力発電所を、これは期限を区切ってどこかでやめるんだということを明確にされたらいいんじゃないかと思うんです。総理は何か諸外国の例を見て、妙にその実現可能性の薄い、高い目標を掲げているかのような答弁をたまにすることはありますけれども、でも、目標を掲げないとこれはとまらないですよ。いかがですか、総理。

安倍内閣総理大臣 もちろん目標を掲げることは非常に大切だとは思いますが、目標を掲げるだけでは世界は変わっていかないんだろう、こう思っています。

 石炭火力発電については、現行のエネルギー基本計画のもと、温室効果ガス削減に向けて、高効率化、次世代化を推進しながら、よりクリーンなガス利用へとシフトをしていく、そして非効率石炭のフェードアウトに取り組んでおります。先ほど経産大臣から既に答弁しているかもしれませんが……(逢坂委員「私も言いました」と呼ぶ)そうですか。はい。

 日本の役割は、世界の排出削減に貢献するため、あらゆる分野で最先端のイノベーションを牽引することでありまして、次期エネルギー基本計画に向けた検討では、環境問題への対応に加えて、経済効率性とエネルギーの安定供給、安全性といった観点を総合的に勘案をして、石炭火力も含めて、あるべきエネルギーの姿について関係省庁間で議論していく考えであります。

 なお、気候変動問題との関係では、究極的に目指すべきは脱炭素社会の実現であります。これは明確であります。これは石炭火力に限らず、これまでの延長線上の発想では困難でありますが、非連続なイノベーションを起こすことが不可欠であります。人工光合成やCO2を吸収するコンクリートなど、CO2を資源化する新しい技術の芽は既に存在をしているわけでありまして、ビヨンドゼロという野心的な目標を掲げて、革新的イノベーションに挑戦をしていく考えであります。

逢坂委員 今の答弁から判断できるのは、石炭火力については、いついつの時点でとめようという考えは今の時点ではないという答弁だったというふうに私には受けとめられます。

 それと、総理、大変恐縮なんですが、私も過去の答弁を調べてここに立っておりますので、私の質疑の中でしゃべったことは、同じことは例示として繰り返す必要がないのだというふうに思いますので、以後、よろしくお願いいたします。

 さて、そこでなんですが、原子力防災担当大臣にお伺いしたいんですが、小泉大臣ですか、日本の原子力規制基準というのは、この規制基準をクリアしても原子力事故は起き得るという認識でいいかどうかと、もう一つは、日本の原子力の規制基準の中に避難計画が含まれていない、この二点の認識はお持ちなのかどうか、いかがでしょうか。

小泉国務大臣 原子力防災担当大臣としてお答えをさせていただきます。

 二点お尋ねがありましたが、一点目は、動いていてもいなくても事故は起き得るか、規制基準をクリアしたものでも事故は起き得るかということでありますが、ゼロリスクというのはないと思っていますし、まさに福島の第一原発の事故で我々が決して忘れてはならないことは、安全神話に陥ってはいけない、そういったことだと考えています。

 そして、もう一点御指摘のあった避難計画でありますが、この避難計画が新規制基準の中に含まれていないことを認識をしているか、こういった御指摘につきましては、おっしゃるとおり、対象には含まれていませんが、いずれにしても、この避難計画がしっかりと策定されなければ実際に稼働することはないというのは、今までも経産大臣が答弁しているとおりでもあります。

逢坂委員 それでは、小泉大臣にお伺いしますけれども、避難計画をしっかり策定していなければ稼働することはない、それは私は妥当な判断だと思いますよ。諸外国には、実はこれが規制基準の中に入っていて、十分な避難計画がつくれなかったら原発を稼働させなかったという事例も実はアメリカなどにはございます。

 では、避難計画がきちんと策定されているかどうかというのは、原子力防災担当大臣としてどうやって判断されるんですか。

小泉国務大臣 この避難計画については、まず、原子力防災、内閣府として、しっかりと自治体を、策定の支援をしています。

 そして、今、事実関係として、国民の皆さんもテレビで見ていますので、お伝えをしたいのは、関係道府県の原子力災害対策に関する地域防災計画は全てで策定済みであります。関係市町村の原子力災害対策に関する地域防災計画は、一つを除き、全てで策定済みであります。関係市町村の避難計画は九割弱で策定済みということでありますので、それら避難計画を含めた各地域の緊急時対応は約四割で取りまとめ済みだという状況であります。

逢坂委員 形式的には確かにそうなっているのかもしれませんけれども、事実上、それでは、全国の関係自治体から、いや、この避難計画では十分に避難できないんだ、これは無理ですよ、そういう声が上がった場合には、原子力防災担当大臣としては、原子力をやはり動かすべきではない、そういう判断に立つということですか。それとも、形式上、防災会議上、地域計画が位置づけられているから、それがあれば稼働することを了とするということですか。防災の観点からお答えください。

小泉国務大臣 私も昨年、島根の方にもお伺いをしましたが、現実問題として、避難計画が簡単ではないような地域があることも事実です。

 そういった中で、まずこの原子力政策の役割分担について触れさせていただくと、エネルギー政策の一環としての原子力の利用は経産省が担当しています。事故リスクへの備えの観点からは、原子力施設や放射線に関する専門的、技術的な事務については規制委員会が担当して、そして、私が原子力防災担当大臣として担当しているのは、住民避難などの政府内外の調整が必要となるものを主に担当するのが内閣府の原子力防災担当大臣であります。

 そういった観点から御指摘に答えるとしたら、先ほども申し上げたとおり、避難計画づくりを自治体とともに一緒になってしっかりと支えていく、これをしっかりとやることだと考えております。

逢坂委員 避難計画づくり、自治体を支えてしっかりとやっていく。

 自治体から、これじゃ全く有効なものでありませんということも、当然、防災担当大臣のところへそういう意見が寄せられることもありますわね。そのときは稼働しないんですか。稼働に賛成するんですか、反対するんですか。

小泉国務大臣 先ほど私が原子力政策の役割分担について触れさせていただいたのは、原子力施設の、発電所の再稼働をする是非、これについては、内閣府の原子力防災担当大臣である私としては、これは、環境大臣でもありますが、外局として独立性の高い三条委員会である原子力規制委員会を所管する立場にあるため、その是非についてはコメントすることは差し控えさせていただきます。

 ただ、その避難計画づくりが大変だ、まさにそういう声を受けているからこそ、内閣府原子力防災の職員など、自治体と一緒になって避難計画づくりを前に進むように考えて取り組んでおりますので、引き続き全力でやっていきたいと思います。

逢坂委員 総理は日本の原子力規制基準を世界最高基準だというふうにおっしゃっているようですけれども、避難計画が位置づけられていないんですよ。しかも、今の規制委員会は、原子力規制基準をクリアしても事故は起こり得ると言っているんです。だから、避難計画というのは非常に重要なんですね。

 世界の原発を見ると、避難計画がきちんとできていなければ原発を稼働させてはならないといったような考え方を持っている国もあるんですよ。日本は残念ながらそれが徹底されていないんですが、徹底されていない理由はきょうはここでは申し上げませんが、避難計画が十分にできない原発はやはり稼働させることはできないという認識はお持ちになられないでしょうか。

安倍内閣総理大臣 仕組みとしては既に小泉大臣から答弁させていただきましたが、では、安倍政権の意思はどうなのかということでの御質問だと思いますが、我が国において、しっかりとした避難計画がない中で再稼働が実態として進むことはないと考えております。

逢坂委員 公文書管理担当大臣、これほど安倍政権で公文書の改ざん、隠蔽、捏造、廃棄が行われる理由は何というふうに思われますか。これは公務員が悪いんですか。公務員がでたらめだからこういうことが起こるんですか。原因は何だとお考えですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 ここ数年来の一連の公文書をめぐる問題の要因としては、適正な公文書管理を行うことについて、職員一人一人の理解、意識が不十分であったこと……(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛にお願いします。

北村国務大臣 文書管理のチェック体制が不十分であったことなどが挙げられると認識しております。

 このような一連の問題を踏まえて、文書管理の実務を根本から立て直すべく、平成三十年七月に公文書管理の適正化に係る総合的な施策を決定いたしたところです。研修の充実強化など、コンプライアンス意識改革、またチェック体制の整備などの施策をこれまで着実に実施に移してまいりました。

 その上で、今回、行政文書の保存や廃棄における不適切な取扱いが発覚したところであり、これを踏まえて、今後は、独立公文書管理監を中心とした各府省におけるチェックの強化や公文書管理に関するルールのさらなる周知徹底、研修の充実強化に取り組んでまいらなければいかぬと考えております。

 以上です。

逢坂委員 北村大臣、それは霞が関の皆さんに対して私は失礼だと思いますよ。意識が低いとか、コンプライアンスの徹底がなっていないとか。違うでしょう。

 何でこんなに安倍政権になって公文書の改ざん、廃棄、隠蔽、捏造が起こるのか。それは、政治の側が適当なことをやっちゃうから、これは役所の皆さんがそれを何とかして隠さなきゃいけないと思うから、書類を捨てたり改ざんしたりするんじゃないですか。問題のありかをちゃんと捉えないで公文書管理担当大臣なんかやれないですよ。今の、公務員の皆さんのコンプライアンスとか意識とかというところじゃないですよ、問題は。

 管理担当大臣としてここがおかしいと思うところがもしあるとするならば、私なら、これは制度、仕組みがおかしいということは言いますけれども、公務員が悪いなんて口が裂けても言えませんよ。どうなんですか、そこは。

 安倍内閣のこれまでやってきたことがおかしいから、これは公務員の皆さんがそうせざるを得ないんじゃないですか。加計学園、見てくださいよ。森友学園問題、見てくださいよ。桜を見る会、見てくださいよ。公務員の皆さんが説明つかなくなっちゃうから、仕方ない、捨てざるを得ない、仕方ない、改ざんせざるを得ない、そうなんじゃないですか。

 もしそうでないとするならば、例えば、国家戦略特区に関する議事録、全てオープンにしてくださいよ。それだってオープンにできないじゃないですか。認識がおかしいですよ。いかがですか。

北村国務大臣 お答えいたします。

 今回の事案に関し、与党、野党、国民の皆様方からいただく御指摘を真摯に受けとめて、改めて、公文書管理法、施行令、ガイドラインに関する説明会の開催など、職員一人一人とともに、高い意識を持ってもらうための研修の場を拡大し、各府省の連携強化など、私ともどもに励んでまいりたいということを述べます。

 以上です。

逢坂委員 北村大臣、その認識ではいつまでたっても日本の公文書管理はよくなりませんよ。いつまでも職員のせいにしている限りよくなりませんよ。

 一つ問題なのは、内閣がでたらめなことをやっている、そのことを糊塗するために、隠すために、どうしても財務省の職員も公文書を直さざるを得なかったんですよ。そこを理解してやらないとだめですよ。

 それからもう一つ。もう日本は私は限界だと思っているんです。内閣自身が内閣の文書を管理するのはもう限界です。

 実はアメリカも、一九七〇年代、ウォーターゲート事件があったときに、行政府の中で公文書の管理をしていたんです。でも、ニクソン大統領のときにおかしなことが起こって、それ以降、公文書管理を独立させた。単なる内部の中の独立だけではなくて、組織として独立をさせたんです。

 だから、私は、公文書記録管理院のような独立性の強い組織をつくって公文書をしっかり管理する、内閣が内閣だけでやっていてはいけない、そう思っているんです。大臣、この考えについてどう思われますか。

棚橋委員長 国務大臣北村誠吾君。

 なお、逢坂君に申し上げます。

 御存じでしょうが、会派内で時間の調整はできますが、逢坂君の時間が終わっておりますことを申し添えます。

北村国務大臣 お答えいたします。

 御指摘の独立性の強い機関につきましては、各行政機関の所管業務について必ずしも十分な知見等を有さず、各行政機関による公文書管理について責任を負う立場にないことから、実効性ある公文書管理を実現できるかなど、慎重な検討が必要ではないかと考えております。

逢坂委員 北村大臣、その認識は世界の趨勢から大きくかけ離れています。

 独立性の強い組織が公文書を管理しなければ、国民に対してきちんとした情報が提供できない、そのことを改めて強調させていただいて、私の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございます。

棚橋委員長 この際、泉健太君から関連質疑の申出があります。黒岩君の持ち時間の範囲内でこれを許します。泉健太君。

泉委員 国民民主党の泉健太でございます。

 立憲民主党、そして国民民主党、また社会民主党、社会保障を立て直す会を代表して質問をさせていただきたいと思います。

 まず、新型コロナウイルスであります。

 きょうも幾つか出ておりますけれども、ちょっと信じがたいというか、私はやはり、政府の対応というかここまでの動き、国民からするとちょっと不思議だなと思うところが幾つか出てきていると思うんです。

 例えば、これはきょう報道があったんですが、あのクルーズ船の船内での作業のときに、検疫官が消毒等々の作業をしている際に全身防護服を身につけていなくて感染してしまった。ちょっと信じがたいんですね。総理、このことはどう思われますか。

加藤国務大臣 今回感染したのは、質問票の回収をしていた職員であります。艦内の中において、これは専門家からもお聞きをして、通常の業務においてはマスクそして手袋、特に気管にいろいろな作業をする場合にはそれ用のゴーグルをしたりそれ用のマスクをしたり、そういう対応ということで、一応基準を設けながら対応させていただいているところであります。

泉委員 こういう作業に従事する方、そして医療関係者が感染をされるというのは、極めて問題だと思います。ぜひ、改めてですけれども、政府には、そういった従事者に対して絶対感染がないようにということを改めて徹底をしていただきたいということをまず申し上げたいと思います。

 そして、もう一つなんですけれども、全国の保健所で、新型コロナウイルスにかかっているかどうかという検査のときに断られるケースがあるということも問題になっております。

 これもやはりおかしな話で、厚労省は通知を出していると言っておりますが、ぜひここについても改めてしっかりと、保健所では、例えば湖北省に限定せずとも、そして中国の方との濃厚接触が確認されなくとも、改めてですが、ぜひ重症のケースがあれば対応するということを徹底をお願いしたいというふうに思います。

 さて、水際であります。

 今、国内の感染状況、そしてクルーズ船の問題、こういうものに注目が集まっておりますが、まず、我が国が水際対策をちゃんとやれているのかということなんですね。

 総理、きょう、たしか浙江省が追加になったんですね。この浙江省だけを追加した理由、客観的な基準というのはどんなものなんでしょうか。

茂木国務大臣 新しいデータで申し上げますと、感染者数が一番多いのは既に入国の規制をしています湖北省でありますが、その次に多いのが御指摘のありました浙江省、特に温州市におきましてはそれが高い。同時に、交通規制等、移動の規制等もとられている。こういったことも勘案して、今回決定をさせていただいた次第です。

泉委員 では、資料を出してもらいたいと思います。これは国民の皆さんも大変疑問に感じているところですよ。これが、中国の省別、直轄市もありますから、省や市別なんですけれども、患者数情報です。これは時々刻々と変わりますから、二月十一日十二時現在の資料です。

 ここでは、浙江省とほぼ変わらないぐらいで広東省がありますよね。でも、広東省は今回対象外です。不思議です。そのほかにも、河南省、これはもう千人を超えているわけですね。

 先ほど茂木大臣、現地での移動の規制等々もと。これは後ほどデータを出しますけれども、これも、たくさんの市ですとか省が移動制限をしているわけです。

 私は、何も全部中国から云々ということを、ある意味、勢いで言うつもりはありません。ただ、今感じますのは、そして多くの国民が感じているのは、政府の考えている基準とは何なのか、客観的基準は何なのか、さっぱりわからないんです。わからない。もう一度説明していただけますか、客観的基準が何なのか。

茂木国務大臣 まず、テレビが入っておりますので、最新の数字は若干変わっておりまして、最新の数字じゃありませんので、最新の数字全体でいいますと、四万四千七百三十二人が感染しておりまして、死亡が千百十四人にふえていると思っております。

 そして、浙江省の中でも、特に温州市につきましては浙江省全体よりも高い、浙江省は三つぐらいの地域に分かれるんですが、そこの中の南東部におきましては〇・五二七と高い数字になっております。(泉委員「何の数字」と呼ぶ)当然、感染率です。同時に、移動制限等もとられている。そういったことも勘案して、今回の判断をさせていただいております。

泉委員 感染率だそうですね。これはほとんどの国民は知らないと思いますよ。

 では、どういう感染率で、何%以上であれば、その対象にするんですか。

茂木国務大臣 先ほど申し上げたように、単に感染率だけではございません。そこでとられている中国側の移動制限の措置であったり、さまざまな情報、今申し上げました浙江省ですと上海の総領事館で把握をしているわけでありますが、そこが現地からとっている状況等々も含めて、また、関係省等とも連携をしながら協議をした上で判断をさせていただいております。

泉委員 実は、この状況を見ますと、何か、首相官邸というか安倍政権というところの神のお告げを待たなきゃいけないような、そんな感じすらしますよ。全然その基準がわかりません、総合的に勘案しながらと。

 今お話をしたように、こうしてデータで見れば、各省、湖北省以外にも既に感染が拡大をしているところがたくさんあるわけですね。

 実は、これに関連して言いますと、この地区別の患者数情報でいきますと、例えば、二番目と三番目の浙江省と広東省、ここは、私が確認した時点で、きのうの段階でも飛行機は飛んでおります。広州便ですとかシンセン便ですとか、あるいは杭州、こういうところは飛行機が飛んでおります。そして、湖南省、ここでは九百十二名になっていますが、これも長沙というところですけれども、飛行機が飛んでおります。そして、真ん中あたりにある江西省、こちらの方も飛行機が飛んでおります。そして、当然ながら、下の北京、上海、この大都市、飛行機が飛んでいる。特に上海便が多いですね。上海便は四十一便、きのうの段階でも飛んでいるという状況であります。

 本当に驚くのが、成田、羽田、関空の主要三空港、ここで一日当たり今も百便飛んでいます。百便飛んでいるんですよ。こういうこともほとんど国民に知らされていないんじゃないですか。

 なぜ、やはり湖北省と浙江省だけなのか、これは本当に今多くの国民が不安に感じていますよ。今の政府の、総合的に勘案してというのでは全く基準になっていないというふうに思います。何に配慮をしているのか、何にちゅうちょをしているのか、そういうことを考えざるを得ませんよ。

 改めてですが、じゃ、広東省を対象外にしている理由は何ですか。

茂木国務大臣 何にちゅうちょしているとか何に配慮しているということではなくて、先ほど申し上げたような感染の拡大の状況又は地域における移動制限の状況、さらには各国が感染症の危険レベルをどうしているか、そういったことも含めて総合的にお話をさせていただいております。

 広東省と浙江省の例を出されましたが、浙江省の中でも地域によってかなり違ってくるところもあります。そこの中の、出ました杭州は比較的低いところであります。一方で、温州市の方は非常に高い数字になっている。ただ、パスポートで見ますと、浙江省、こういうことで区切らざるを得ないんですね。出ているあれが、別に市ごとにパスポートが出ているわけじゃないですから。

 ある程度広目にとった水際対策、これが必要だと思っております。

泉委員 私はこれは、感染率といいますけれども、来る方が感染者であれば、それは感染の可能性はあるわけですね。

 先ほど言った広東省でも例えば、ちなみに先ほどの温州ですが、調べた時点では四百七十四名の患者という数でありました。例えば、シンセンであれば三百七十五、広州であれば三百十七、広東省の中でもほぼ同じぐらいの数、いっております。もちろんデータはどんどん変わっていきますけれども、しかしながら、ほかにもそういう都市があるという状況の中で、そこを規制をしないということは多くの国民が納得していないと思います。

 こちらは、先ほどから大臣がおっしゃられている「移動を制限する等の措置がとられている都市(湖北省以外)」というものであります。外務大臣、これは正しいデータですか。

茂木国務大臣 今拝見したばかりでありますが、ざっと私が見た限りでは正しいのではないかなと思います。

泉委員 北京や天津、あるいはシンセンというのは封鎖されていないという理解でよろしいですか。

茂木国務大臣 個別に各市の通告を受けておりませんが、北京が封鎖されている、こういう情報には少なくとも私は接しておりません。

泉委員 先ほど話をしましたが、これは在中国日本大使館のウエブサイト、二月六日以降、このデータとしては更新されておりません。これに追加情報として、ウエブサイトでは二月十日に北京の状況が追加で発出されているわけですが、要は、こういうまとまった情報が今、確かに大使館のウエブサイトは日本政府の組織の一つではありますけれども、多くの国民がわかりやすく見る場所にはこういうものが実は全くないんですね。

 もう一度、先ほどの患者数の一覧ですね。この患者数の一覧も、これはごらんをいただきたいと思いますが、地区別の患者数情報で、出典がバイドゥなんです。上にちょっと不思議な漢字がありますね。全体のその統計の表の「カクシン」、これは診断を受けて明確に患者になった方、隣が「チユ」と書いてあるわけですが、中国語で書いてあります。なぜかというと、こういう情報も日本政府からは明確に出されていないんです、各省の情報として。

 どの省庁か、出しておられるところ、ありますか。大臣、あるのであればお答えをいただきたいと思いますが、厚労省。

加藤国務大臣 厚生労働省の方では各国別では出させていただいていますけれども、委員御指摘の省別が出ておりませんので、WHOではそうした省別で出ておりますので、そういった情報に、より接しやすく、アクセスしやすく考えていきたいと思っています。(泉委員「おっしゃるように、今」と呼ぶ)

棚橋委員長 ちょっと、指名してからにしてください。

 泉健太君。

泉委員 はい。

 これは、やはり私は問題だと思うんですね。多くの国民にとって、隣国で大きな感染症が起きている、そういう中で、私も調べようと思ったら、中国の衛生委員会とかあるいはバイドゥとか、そういう中国語のサイトを見なきゃいけない。あるいは、WHOの英語のサイトを見なきゃいけない。これは多くの国民にとって、わかりますかね。こんな危機管理でいいんですかね。

 総理、改めてですけれども、私は、これは災害に近い、同じようなものだと思うわけです。それであれば、ちゃんと、中国で起こっている状況をやはりリアルタイムで日本政府が発信をするべきじゃないですか。数字はもちろん変わりますよ。ただ、総理、それぐらいは国民の皆さんにやっていただかないと、被害がどうなっているかすら伝わっていない。余計に不安になっているんじゃないでしょうか。総理、お答えください。

茂木国務大臣 まず、先ほどの泉委員の発言の中で……(泉委員「もう数字の訂正はいいですから。もう更新していますから」と呼ぶ)数字ではありません。数字ではありませんので、よく聞いてください、冷静に。

 外務省の海外安全ホームページで、各総領事館等々で出している移動制限の情報とかは一覧ですぐに飛べるようになっていますから、外務省のホームページをごらんいただきましたら、中国各地の状況がどうなっているか、この状況については国民の皆さんにも御理解いただけるような対応をしております。

安倍内閣総理大臣 中国における新型コロナウイルスに関連する感染症の患者発生状況についてでありますが、これまで、中国国内でも限定的な地域での発生であったことから、国別の発生状況の公表を、先ほど厚労大臣から答弁させていただいたようなことでございますが、公表を行ってきたところでありますが、中国国内での感染の広がりも踏まえて、今後、WHOの公表データも参考に、御指摘の点も含めて、より広範に公表することを検討してまいります。

泉委員 ありがとうございます。ぜひそれはお願いをしたいと思います。

 実はこれ、質問をすると正式に通告をしていたおかげでというか、政府が恐らく対応したと思います。私は一月の下旬からずっと言い続けてきたわけです。国際的な、まあ国際空港ですね、日本の三主要国際空港のホームページには、ずっとばらばらな情報が、発信が続いておりました。

 この質問をする前に通告を幾つかしていたわけですけれども、そうしたら、きょう羽田空港が更新されまして、実は、ここに書いてある、このパネルでいうと一番上、羽田国際空港、武漢からの帰国、入国をされた方でという表記が、湖北省からというふうに変わりました。

 これは、私がパネルをつくった段階では、羽田は武漢市からという呼びかけをして、関空は湖北省からという呼びかけをして、成田空港は武漢市を始めとする中国からという呼びかけをしていたわけです。日本の玄関口でこんなばらばらな状態がきのうまで放置されていたんですよ、きのうまで。それが今の政府だということが、私は大変問題だというふうに思います。これはもう一月の下旬から、ずっと我々野党として指摘をさせていただいていたところでありました。

 これ、当然、空港のホームページでしょうから、英語で見ようと思う方は英語に切りかえて、そして、中国語で見ようと思う方は中国語に切りかえて見るわけですね。それがこういう状態だったということなんです。そこが湖北省に変わったということですが、これが今後浙江省にもなっていくんでしょうが。

 私はぜひ、厚生労働省なのか法務省なのか、担当にお答えいただきたいんですが、成田のように、成田も今、湖北省を始めとする中国からという表記になりましたが、やはり中国全土から帰国、入国された方に対して、ちゃんと、発熱、せきがあった場合には医療機関を受けてもらうようにということを呼びかけるべきではないでしょうか。

赤羽国務大臣 まず、委員から御指摘、大変ありがとうございました。私もちょっとびっくりしまして、その不明を恥じるだけでございますが。

 これは、実は、こう見ますと、武漢市を湖北省に変えればいいというのは実は間違いで、正解は成田国際空港が一番正しいんです。実は、湖北省の外国人若しくは湖北省のパスポートの人は乗っていないんですね。ですから、それ以外の人のことを対象ですから。

 これは、実は、来るエアの中では、日本と中国便の間の全ての航空機内で全員に健康カード及び質問票を配付しておりまして、せき、発熱の症状がある場合には到着空港で検疫官に申し出るように呼びかけております。そのリマインドがこの注意喚起の仕方でなければいけないのであって、そういう意味では、武漢市から来たとか湖北省から来たということではなくて、中国全土から来た方に対して、ぐあいの悪い方は検疫官に申し出てもらうというのが正しいことなんです。

 実は、成田空港について、私もちょっと修正前のも見ましたが、その呼びかけの上には、それは正しく表記されているんです。ですから、ちょっと、泉先生言わんとすることは、この主要三空港、中部も含めてのところで、ふぞろいというのはわかりにくいし、私が心配しているのは、空港会社もわかっているのかどうかという、その辺が本当に深刻、ちょっとこれは余計なことですけれども、ちょっとこの機会を、すぐ襟を正して、私の責任で本日中に決着をつけます。

泉委員 大臣、ありがとうございます。まさに、やはり野党の提案、そういう形でも受けとめていただければ大変ありがたいというふうに思います。

 そして、これに関連してというか、このコロナウイルスに関連してなんですが、これもお願いをしたいと思います。先ほどから、経済に大きな影響が出ているということでありまして、さまざまなサプライチェーン、中小企業に対しても支援をしなきゃいけないんですが、私はやはり、野党としてもいろいろ考えていく中で、災害、台風十九号等々のときに政府で取り組んだふっこう割、これをぜひお取組をいただきたいということも、これも提案をさせていただきたいと思います。

 現在は、このふっこう割は、二〇二〇年の、ことしの三月ごろまでということで、十四都県ということでありますけれども、やはりこの対象を広げる、あるいは期間を延長する、そして、台風被害とは関係ないわけですから、そういった意味で予算の積み増しをする、ここをぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。

赤羽国務大臣 こうした件は本日の委員会でも御質問がありましてお答えをさせていただきましたが、一月三十一日から全国のそれぞれの地方運輸局で特別の窓口を出しておりまして、観光業界に対してプッシュ型でさまざまな状況を聞かせていただいております。

 その中で、まず今は雇用の確保が難しいというような話、これは雇用調整金の調整ですとか中小企業向けのセーフティーネットの資金繰りとか、こうしたことが一番多いものですから、そうしたことは今、中企庁とか厚労省と連携をとりながら進めさせていただいております。

 ふっこう割につきましても、公明党並びに自由民主党からの六日の提言の中にいずれも入っておりますので、これは少し、ちょっと落ちついて、ふっこう割の範囲とかをどうするかというのは、ちょっとこれは全国的に相当被害の波及も多いと思いますので、しっかり冷静に分析をしながら、できるだけお応えできるようにしていきたいと思っています。

安倍内閣総理大臣 今、ふっこう割については国交大臣が答弁させていただきました。既に与党からも提案をいただいておりますので、検討していきたいと思っていますが、これはちょっと先の話になるんですが。

 今の段階で、既に資金繰り等が大変になっている旅館等もあるかもしれません。そういう状況をしっかりと我々も把握をしなければいけない、こう思っておりますが、資金繰り支援や相談体制の整備など、必要な対策を速やかに実行に移していきたいと考えています。

泉委員 私が総理というふうにお願いしたときは余り立っていただかないわけですけれども、今は恐らくしやすい答弁だったんでしょうね。やはり私は、政府のリーダーシップ、総理のリーダーシップ、このコロナウイルス、大事だと思いますよ。そういった意味では、先ほどのやはり基準の話、そういったところでもぜひ総理に答弁に立っていただきたかったというふうにも思います。

 さて、次の問題に行きます。

 キャッシュレスポイント還元というものですね。これは来年の予算の話でもありますから、この予算委員会でぜひ取り上げたかったことであります。

 このキャッシュレスポイント還元、このパネルを見ていただきたいと思うんですね。去年の十月からことしの六月までということですね。平成三十一年度予算では二千七百九十八億円用意しました。これでことしの三月までというふうに見込んでこの予算をつけたわけですね。そうしたら、足りなくなったわけです。足りなくなって、約千五百億円積み増しをいたしました。そうしたら、更に、来年度予算では、来年の予算で積むということは、ことし六月までですから、四、五、六の三カ月間だけで何と二千七百三億円も積んでいるわけですね。

 これは、当初の二千七百九十八億から全然ふえていますよね。物すごいふえていますよね。これ、総理、あるいは財務大臣、大きな見込み違いなんじゃないですか。

梶山国務大臣 委員御指摘のような補正予算と来年度の当初予算案を組んでいるところでありますが、平成三十一年度の当初予算では二千七百九十八億円、当該予算の計上時に入手可能だった情報に基づいて試算をしたところであります。本年三月までに本事業を実施するに当たって十分と考える額で当時は措置をしたものであります。

 本事業は、消費者の行動にかかわるために、上振れリスクもあれば、下振れリスクもある。このために、十月の事業開始後、足元における予算の執行状況など、しっかりとモニタリングをしてきたところであります。

 今回、執行状況の分析の結果、当初の予想と比べ、参加店舗の数やキャッシュレスの利用が大幅に増加したことから、三十一年度当初予算では不足する事態が見込まれ、本事業を切れ目なく実施するために補正予算を組んで、また来年度予算案を組んだところでありますが、甘かったと言えば、当初の想定が甘かったということでもあります。

泉委員 これ、政府が当初の予定が甘かったと認めたということですからね、重大ですよ、誰が責任とるんですか。ひどい話じゃないですか。

 なぜひどい話かというのは、今後説明していきたいと思いますが、一見すれば、国民からすれば、キャッシュレスポイント還元、お金がどんどん多くなっていく、いいじゃないかと思うかもしれません。

 これは政府の中でも今まで指摘されてきたことなんですが、全く公平じゃない制度なんですね、事業なんですね。じゃ、何かといいますと、私、地元に戻って年配の方々に伺うと、いや、そんなもの利用していないというわけですよ。利用していないものにどんどんどんどん予算が使われていくわけですね。よく国民の血税という言い方をしますが、まさに政府から蔵出しの出血大サービスを今どんどんやっています。予算が何倍にもふえている。出血大サービスをやっているんですけれども、その恩恵にあずかっていない人ばかりに出会うわけです。

 どういうことだと思いましたら、例えば、これ、電子マネーの保有率、総務省の統計結果です。見ていただくと、六十代、七十代、八十代で、当然ながら、どんどん保有率が減っていきますね。ということは、この方々は、決済手段を持っていない、使えない、要は還元ゼロということになります。

 続いて、隣です。年齢階級別スマートフォン保有率。テレビをごらんいただいている、国会中継をごらんいただいている皆さんも、電子マネーやスマホを持っているかということを御自身で確かめていただければよくわかると思います。六十代、七十代、八十代については七・八%しかスマホを持っていない。

 ということは、何々ペイだの、テレビではいっぱいCMをやっていますよ、お店にはシールを張っているかもしれませんよ。でも、これ、全く使えないわけですね。これはかなり高齢者にとって不公平な制度じゃないですか。ひどいと思いませんか。

 では、総理。私、お答えいただきたいので、総理、これは不公平じゃないですかね。

安倍内閣総理大臣 詳細については梶山大臣に答えさせますが、まず、このポイント還元事業については、中小・小規模事業者の皆さんへの需要喚起として、しっかりと成果を上げるように我々は取り組んだわけであります。

 それと同時に、今御指摘がございましたが、高齢者も含めて幅広い消費者の皆さんにポイント還元を御活用いただけるように事業の周知を積極的に行ってきたところでございます。

 いずれにせよ、現在、海外において急速なスピードでキャッシュレス決済が普及をしているという現実があります。その中において、日本を訪れる外国人観光客の七割が、キャッシュレスがあればもっとお金を使った、こう回答している中において、インバウンド消費の拡大を通じて、全国各地の商店街を始め、中小・小規模事業者の皆さんに新しいチャンスを生み出すためにも、この機にキャッシュレスを大きく進めていきたいとの考え方でこの政策を進めたわけでありまして、それについては、それなりの成果が上がったのではないかと考えております。

梶山国務大臣 今お話がありましたが、今回のポイント還元事業の実施に当たりましては、年齢や所得にかかわらず、さまざまな消費者に御利用いただくために、多様な支払い手段を対象としております。

 具体的には、与信審査やスマートフォンがなくても使える地元のスーパーが発行しているカードや、交通機関で使える交通系電子マネーなども対象としております。(泉委員「使ってないんだから、もういいよ」と呼ぶ)いや、さらに、例えば、還元額は月に一万五千円までなど、決済手段ごとに上限が設定されていることや、一件当たりの決済額は平均二千円余りであることから、主として日常的な買物に使用されていると考えられます。

 六十代も七十代も、アンケートによれば、使用率はふえているということであります。それと……(泉委員「ふえているじゃないだろう」と呼ぶ)ふえているということであります。

泉委員 ふえているのは当たり前じゃないですか。ふえていなかったら、とんでもない事業ですよ、七千億もかけて。ちょっとぐらいふえるのは決まっているじゃないですか、そんなもの。そんな話をしているんじゃないでしょう。費用対効果だとか、そして公平性だとか、そういうものがおかしいという話をしている。いや、別に答弁は要りません。

 今お話をしたように、高齢者の方は、もちろん、ちょっとずつふやそうとしているかもしれませんが、今、ほとんどの方が電子マネー、スマートフォンを使っていない状態にあるということですね。

 更に言いますと、これは細かいので一つ一つは言いませんが、まず、現金で払っている人とクレジットカードで払っている人のデータですね。これは所得別に並んでいるわけですけれども、要は、ざっとで見ますと、例えば、日常的な支払いの現金払い率というのを見ますと、所得の低い方ほど現金で払う傾向にあります。

 要は、例えば、この現金払い率のところの五万円超というところで見ても、三百万以下の所得の方は、五万円以上の支出であっても、半数ぐらいの方々が現金で払っているというデータなんです。皆さん、確かにこれはわかりますよね。なかなかカードを持てないという方もあるでしょう。あるいは、やはり貯金も余りないということで、持っているお金で払っていくということですね。

 一方で、クレジットカード利用率というのを見ますと、もちろん、千円以下のちょっとした買物なんかは余り差はない。しかし、どんどん高額の買物になっていきますと、低所得の方は、五万円超の買物の場合には、クレジットカード利用率が大分、高所得の方と開きが出てまいります。

 繰り返しになりますが、クレジットカード利用率が低いということは、還元を受けていないということですね。還元を受けていない。同じ五万円の支出をしたとしても、還元を受けない人と受ける人がいて、受ける人の大半は高所得者層になってしまうという、これが今のこのキャッシュレスポイント還元の実情だということです。

 ですから、ぜひ国民の皆様には、私は、頭の中で考えていただければいいと思うんですね。国家予算七千億、トータルで使う。ということは、これは大人から子供までですから、一億二千八百万、ざっとそれで割りますと、一人五千四、五百円の還元を受けられるはずなんです。じゃ、今、国会中継を見ていただいている方の中で、還元だけで五千四、五百円受けた、そんな方がどれだけいますか。これは、家族四人であれば二万円を超える還元になるはずなんですよ。でも、高齢者の方々は、そしてキャッシュレス手段を持っていない方々は、そういうものにはありつけないわけですね。ここに七千億円投じているということなんです。

 キャッシュレスを推進したいということだけならば、例えばですが、プリペイドカードを高齢者の方々にお配りをすれば、あるいは低所得者の方々にお配りをすれば、それはキャッシュレスじゃないですか。梶山大臣、いかがですか。

梶山国務大臣 先ほど総理からも答弁ありましたけれども、この政策の目的は、消費税導入後の消費の平準化、そして中小店舗の支援、さらには中小店舗への端末の導入、この三つが目的であります。

 そういった中で、アンケートもとりながら、しっかりと捕捉をしているところでありますが、全ての方に全てのこの恩恵が行くというわけにはいきませんけれども、この目的に即して、しっかりとした成果は上げているものと承知しております。

泉委員 事実上、今、何にも答えていないですよ。これは本当に、それは成果がなかったら困るんです。成果はちょっとぐらいあるでしょう、七千億円なんだから。でも、そういうことじゃない。やはり、この恩恵を全く受けられていない人が数多くいるということですよ。その現実をやはり受けとめていただかなければいけない。ほかにもいろいろ手段があったはずですよ、プリペイドカードという話をさっきしましたけれども。

 これだけ大きな額を使っておいて、そして、かなり不公平な配分になっているということがこのキャッシュレスポイント還元の実態であるということを、改めて国民に私は伝えなければいけないと思います。

 続いて、マイナポイント、これも同じようなものですよ。ことしの九月から、オリンピック後からだそうですね。

 これは、マイナンバーカードを使って、さらに、キャッシュレス決済とひもづけて、暗証番号を入力して、そしてお金をチャージしたらまた五千円が振り込まれるという大変ややこしいものでありまして、恐らく、これを聞いた時点で、私には無理だなと思う方々がたくさんおられるはずですよ。

 今、マイナンバーカードを持っている方は千九百万人であります。そういった中で、アプリをダウンロードしてとか、そういうややこしい操作をさせて五千円を渡す。そうすると、もらえない方がたくさんいるということになる。

 そこに政府は、令和二年度予算案、二千四百七十八億円も使おうとしているということなんですね。これはやはり、こういうお金の使い方では、庶民、国民にはこのお金は行き渡らないなということを大変問題に感じます。

 我々野党としては、新型コロナウイルス対策の予算の改めての組み直し、これも含めて、そして、こういったポイント還元のあり方に問題があるということも含めて、やはり今の政府の予算には問題がある、しっかりとコロナウイルス対策費も計上してもらいたいということも含めて、私からの質問を終わりたいと思います。

棚橋委員長 これにて黒岩君、後藤君、川内君、辻元君、逢坂君、泉君の質疑は終了いたしました。

 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 きょうは、名護市辺野古の米軍新基地建設について質問をいたします。

 去年の通常国会で、建設予定地北側の大浦湾を中心にマヨネーズ並みの軟弱地盤が広範囲に広がっていることが明らかになり、大問題になりました。政府もその事実を認め、現在、沖縄県に設計概要の変更を申請するための検討を進めています。

 資料をお配りしてありますが、この問題にかかわって、海面から深さ九十メートルまで軟弱地盤が続くB―27という調査ポイントで、政府がこれまで行っていないとしてきた地盤の強度を調べる力学試験を行っていたことがわかりました。政府が昨年三月、国会に提出した一連の調査報告書の巻末資料の中に、英文のデータが含まれておりました。

 これによると、作業船の能力から地盤改良工事ができない七十メートルより深い部分の強度は、政府の説明を大きく下回る三分の一程度しかありません。私どものしんぶん赤旗日曜版を始め、各紙が報じております。

 防衛大臣に伺いますが、防衛省としてB―27の力学試験が行われていたことを知ったのはいつですか。

河野国務大臣 キャンプ・シュワブの地盤につきましては、ボーリング調査の実施地点において、その際に採取した土の試料を用いて土の強度を確認するための力学試験を行うとともに、コーン貫入試験の実施地点において、その際に採取した土の試料を用いて土の種類を確認するための物理試験などを行うことによって、土の強度や土の種類の調査分析を行ってきたところであります。

 お尋ねのB―27につきましては、コーン貫入試験を行った地点であり、採取した土の試料について、土の種類を確認するための物理試験を実施しておりますが、土の強度をはかるための力学試験は行っておりません。

 一般的に、土の強度をはかる力学試験を実施するためには、採取する前の状態をできる限り保つことができる専用の機材で土の試料を採取し、さらに、その分析に当たっては専用の機械を備えた施設内で行う必要がありますが、B―27地点では物理試験を実施することとしていたため、土の強度をはかる力学試験に用いることのできる試料はそもそも採取しておりません。

 このため、委員が力学試験と言われているB―27地点の試験結果については、力学試験を行うためではなく、物理試験を行うために、採取前の状態を保つことのできない方法で採取された土の試料を用いて実施されており、かつ、受注者が船上において簡易な方法で行ったものでございます。

 このような簡易な方法で行われる試験は、国土交通省港湾局が監修する「港湾の施設の技術上の基準・同解説」においても、土の強度をはかるための力学試験として認められている試験ではありません。

 その上で申し上げれば、御指摘の試験の結果については、受注者が自主的に行ったものであり、二〇一八年十二月に沖縄防衛局に対し土質調査の報告書の巻末資料として提出され、昨年三月に国会に提出させていただいているところでございます。

赤嶺委員 今、長々と答弁いただきましたけれども、つまり、B―27の力学試験のデータが、去年の三月、政府が国会に提出した資料の中に掲載されているわけですよね。それは防衛大臣もお認めになりました。力学試験のデータが載っているわけです。

 それについての評価をいろいろいろいろ言いましたけれども、そのデータが載っていることはお認めになりますね。

河野国務大臣 先ほど答弁をしたように、お尋ねのB―27については、コーン貫入試験を行った地点であり、採取した土の試料について、土の種類を確認するための物理試験を実施しておりますが、土の強度をはかるための力学試験は行っておりません。

 一般的に、土の強度をはかる力学試験を実施するためには、採取する前の状態をできる限り保つことができる専用の機材で土の試料を採取し、さらに、その分析に当たっては専用の機械を備えた施設内で行う必要がありますが、B―27地点では物理試験を実施することとしていたため、土の強度をはかる力学試験に用いることのできる試料はそもそも採取しておりません。

 委員が力学試験と言われているB―27地点の試験結果については、力学試験ではなく、物理試験を行うために、採取前の状態を保つことのできない方法で採取された土の試料を用いて実施されており、かつ、受注者が船上において簡易な方法で行って得られたものでございます。

赤嶺委員 長々と答弁すれば紛らわしくなってわかりにくくなっていくと思って、大変長い答弁をしていると思いますがね。

 つまり、B―27の土は採取して、そして、皆さんが国会に去年の三月に提出した、しかし、皆さんの手元には十二月に来ているわけですよ、おととしの。何か、簡易試験であっても、そこに示されている数字は、私たちのしんぶん赤旗が示しているように、これは力学試験のデータなんですよ。あなた方はそれを力学試験と認めたくないとおっしゃっているわけですが、これは力学試験のデータであることは間違いないわけです。

 簡易であってもですよ、何でこんなデータが載っているんですか。皆さんが発注した事業者がやったわけでしょう。いかがですか。

河野国務大臣 わかりやすく説明しますと、力学試験をやるためには、専用の機材を差し込んで、この土の状況をそっくりそのまま持ち上げて、それを施設へ持っていって、X、Y、Zの三軸から圧力をかける、そういう専用の機材ではかる、これが力学試験でございます。

 このB―27はそうではなくて、コーンを貫入する物理試験を行う地点でございますので、そもそも下から上がってくる土は下の状況がそのまま維持されているものではありません。そして、ここで行ったのは、トルベーンという羽根のついたものを手で船上でねじ込んで数値をはかるという簡易的なものでございますから、力学試験とは全く違う数値でございます。これは力学試験ではございません。

赤嶺委員 簡易な方法でやったデータは力学試験のデータですよね。巻末に英文で載っている資料の中に出ているデータは、政府が使っているデータよりも三分の一も軟弱の地盤の数字が出ています。これは物理試験のデータじゃないですよね。いわゆる、業者が簡易な方法でやった力学試験の結果ですよね。そうじゃないですか。それを力学試験とは認められないという、それは、都合の悪いのは認めたくないはずですよ。都合の悪いのは認めたくない。だから、今まで、去年もこれは、岩屋防衛大臣が、B―27の力学試験はやっていませんと。いわば、七百メートルも離れた遠いところのポイント、最大で七百メートル、そこの三カ所の地層とB―27の地層が似ているから、これは土質がかたい、こういうことを言っていたわけですよね。

 ところが、皆さんが出したデータの中に、巻末に、業者は力学試験の結果として、いわば力学試験の結果としてちゃんとデータが出ているじゃないですか。これを力学試験のデータと認めない、そうおっしゃりたいわけですよね。

河野国務大臣 これは力学試験ではございません。

 コーンを貫入するときに、コーンが小石やら何やらに当たって異常値が発生したりということがありますので、その土を取り出したものが異常値がないかどうかを簡易的に調べているわけでございまして、本来のきちんと採取されたものをX、Y、Zの三軸から圧力をかけるというのが力学試験であり、また、X軸に大きな圧力をかけるのが力学試験でありますが、ここで言っているものは、下から上がってきた、つまり、下の状況が維持されていない土に羽根を手でねじ込んでその連続性を確認しているというものですから、全く力学試験ではございません。これは全然別なもので、物理試験の試料がきちんとしたものになっているか、コーンが小石やら何やらに当たって変な数値が出ていないか、そういうものを確認するためのもので、力学試験とは全く違うものでございます。

赤嶺委員 コーン貫入試験で採取した土は、小石がまざっていたんですか、ばらばらだったんですか。そして、業者は、一番巻末に載っているデータは、これは力学試験ではありません、これは物理試験のデータです、このように言っているんですか。ちゃんと力学試験のデータだと書いてあるでしょう。なぜそれを認めないんですか。それを認めたら、軟弱地盤をちゃんと調査していなかったことが明らかになるから認めないんじゃないですか。

 何か専門的なことをいろいろいろいろ言っていますが、結局、載っているのは力学試験のデータなんですよ。それは認めますでしょう。

河野国務大臣 よく聞いていただきたいと思うんですが、そのコーンが小石にぶつかったりしていないか、それによって異常値が出ていないかというのを調べるわけでございます。また、力学試験というのは、下の状況のものをそっくりそのまま持ち上げてこなければこれは下の状況の調査ができないわけで、ここで言っている、物理試験に付随した、土を採取して持ち上げたものというのは、下の状況とは全く違う状況になっておりますから、これは力学試験でも何でもございません。

赤嶺委員 では、あのデータは何ですか。あのデータは、皆さんが委託した業者が出したデータですよね。あのデータは何のためにあそこに載っているんですか。

河野国務大臣 我々が委託したのは物理試験でございまして、受注者が、その物理試験の結果とともに、そのときに、恐らく、とってきたデータに間違いがないんだよということを、船上で簡易試験をやりましたよということをつけているだけで、本来は必要ないものだと思いますが、それが巻末に資料としてついておりましたので、それをそのまま国会にお出しをしたものでございます。

赤嶺委員 必要のないものだけれども、国会に出す資料の中には入れておりましたと。何で必要のないものを業者がやったんですかね。

河野国務大臣 業者としては、試験の結果がちゃんとしたものですよというものを確認するために、みずからそういう簡易的な試験をやってデータをとったわけですから、それをそのまま巻末に恐らくつけてきたんだろうと思います。

 我々としては、それが巻末についておりましたので、それをそのまま国会に提出させていただいた、それだけのことでございます。

赤嶺委員 無責任な話ですよ。簡易的なやり方であれ、力学試験をやったデータが載っている。このデータは政府が示すデータよりも極めて軟弱な、三分の一も軟弱な、そういう地盤である。これが明らかになったら、これは一万ページもある資料の中の一番最後ですからね、最後ですから、なかなか見つけられないというのもあったと思いますよ。しかし、それを業者は、じゃ、業者がそういうことを無責任にもしたんですか。業者の責任、どうなるんですか、こういうのは。

河野国務大臣 たびたび申し上げておりますように、これは力学試験ではございません。まずそれをはっきり御理解をいただきたいと思います。

 業者は、業者が受託した物理試験をきちんとやったよということをみずから確認するためにこういう簡易的な試験をやったんだろうと思いますが、その結果を、ちゃんとやっていますよということでつけてきたんだろうというふうに思っております。

 これは力学試験でも何でもございませんし、そもそも力学試験とは全く違う試験でございますし、羽根を手でねじ込むというような簡易的な方法でございますから、それは全く違うということをまず御理解をいただかないと、この議論になりません。

赤嶺委員 理解できないですね。

 海外では、大臣がさっきから一生懸命否定しているような簡易的なやり方での力学試験も公式なデータとして使っているところもあるんですよ。これは今後議論していきますよ。

 では、今回、私たちの赤旗や、あるいはほかの、東京新聞や毎日新聞や沖縄の新聞などが出しているそのデータは力学試験じゃないから、今後、今設計変更の作業をやっていると思うんですが、設計変更の作業には反映しないというような理解ですか。

河野国務大臣 今おっしゃった赤旗のデータというのは、この委員が資料としてお配りされた赤旗のデータだと思いますが、これは、先ほどから何回も申し上げているように、そもそも力学試験でも何でもございませんので、これは設計には反映されません。

赤嶺委員 軟弱地盤であることを認めたくないために、しきりに、防衛大臣、強引な答弁を続けておりますが、今後これはまた今国会でも議論していきたいと思います。

 だから、設計変更申請には反映しないということですね。するかしないか、その点を述べてください。

河野国務大臣 繰り返しになりますが、これは力学試験でも何でもございませんので、設計に供するものではございません。

赤嶺委員 では、引き続きそこは議論していきたいと思います。

 去年の通常国会で大問題になったB―27の軟弱地盤の問題です。これは引き続き追及していきますが、去年の通常国会は更に大きな問題になったことがありました。それは、普天間基地の移設先と言われている辺野古について、工期や、工事の期間や費用がどうなるのかという、これも大きな議論になりました。

 政府は、昨年十二月、新たな見積りを明らかにしました。工期を当初の五年から二倍近い九年三カ月、米軍への提供手続などを含めた全体では十二年に延長いたしました。費用もこれまでの三千五百億円から二・七倍の九千三百億円に引き上げました。ほぼ一兆円かかるということになっています。

 日米両政府が普天間基地の返還に合意したのは、一九九六年の橋本・モンデール会談です。来年四月には二十五年目になります。四半世紀にわたるわけですが、その上、更にあと十二年かかるということを去年発表したわけですね。このどこが一日も早い返還につながっていくんですか。

 総理、辺野古にこだわっていたら普天間の返還は実現できない、もうこれははっきりしてきたんじゃないですか。総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 まず、これは多くの方々と共有できるのではないかという認識なんですが、住宅や学校に囲まれて、世界で最も危険と言われている普天間飛行場の一日も早い全面返還は、これは共有できる認識だと思いますが、それは政権の最優先課題でもあります。

 普天間飛行場が、現在、今まで有してきた三つの機能のうち、二つを県外に、残る一つを辺野古に移設をするわけでございます。

 これは繰り返し御説明をしてまいりましたが、安倍政権においては、空中給油機十五機、全て岩国飛行場への移駐を実現をいたしました。これは長い間実現できなかったことでありますが。また、緊急時における航空機の受入れ機能を九州の自衛隊基地へ移すことについても日米間で合意することができました。

 残る辺野古移設については、日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせた唯一の解決策であり、平成二十五年に県知事から埋立承認をいただき、工事を進めてきたところであります。

 この辺野古移設を進めていくため、昨年十二月、沖縄防衛局より工期等の検討結果をお示しをしました。引き続き、工事を着実に進めることが一日も早い普天間飛行場の全面返還につながっていく、このように考えているところでございまして、今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を積み重ねながら、全力で取り組んでいきたい、このように考えております。

赤嶺委員 一日も早い解決が辺野古と言いますが、あと十二年かかるんですよ。あと十二年普天間の危険を放置しておくんですか。

 しかも、あと十二年というのは、玉城デニー知事が設計変更承認申請を認めたときから十二年ですよ。玉城知事は辺野古の新基地建設に反対しています。ですから、設計変更申請についても極めて厳しいやはり審査をやるでしょう。そして、認めないということが出た場合は、国は沖縄県を相手取って、裁判になっていくでしょう。裁判になって、その結論が出てから十二年ですよ。

 普天間の危険を解決する唯一の道、一日も早い解決、これが何で十二年以上もかかるんですか。そういうことを言っていたら、普天間の問題は絶対に解決しない、そういうことになるんじゃないですか。

安倍内閣総理大臣 そもそも、今までの経緯でございますが、これは平成八年に当時の鳩山総理とモンデール大使が合意をした……(発言する者あり)橋本首相とモンデール大使が合意をしたところでございますが、そしてそのときに、これは県内の移設ということと、また同時に、現在果たしている非常に重要な機能と能力を維持しなければならないということで合意をしたのでございます。

 その後、県知事あるいは名護市長の同意のもと、これは小渕内閣でありましたが、移設先を辺野古とした。そして、平成十四年に小泉内閣のときに、これもやはり沖縄県、地元自治体で構成する協議会において、辺野古での建設は埋立方式で行うことを決定をし、そしてさらには平成十八年に、これは小泉内閣のときなんですが、V字形とすることで沖縄県、名護市と合意をして進めてきたところでございます。

 しかし、その間、五年間にわたって環境影響評価を行いましたが、県知事からは千五百件以上に及ぶ意見をいただき、これを全て反映をしているわけでございます。

 こうした努力は重ねてきたところでございますが、御承知のように、民主党政権において移設先をゼロベースで再検討をしたということでございますが、しかし、結局、他の場所を示すことはできず、再び辺野古を移設先として決定をし、閣議決定もしているわけでございます。

 混乱はありましたが、安倍政権になり、平成二十五年に県知事から埋立承認をいただき、自然環境や住民の生活環境にも最大限配慮をし工事を進めてきたところでありまして、今後とも、地元の皆様の御理解をいただく努力を進めながら進めていきたい、このように考えております。

赤嶺委員 軟弱地盤が見つかって工期が十二年延びたのは、民主党政権の責任ですか。そんなのは違いますでしょう。

 我々はもともと、向こうは軟弱な地盤だ、しかもサンゴも多い、そういう中で工事をやったら辺野古の基地の完成はいつになるかわからないと。これは安倍内閣になってから始めたんですよ、軟弱地盤の工事は。安倍内閣になってから、あと十二年。しかも、民意に耳を傾けないので反対の声が強くなって、今ではもう、普天間の危険性の解決のために辺野古の基地をつけることなどは絶対に解決の道ではない、普天間の危険は、直ちに運用停止、閉鎖、撤去すべきだ、こういうことを民意は言っているわけですよ。

 総理、小学校で、ヘリが飛んできたらシェルターの中に子供たちが隠れていく、こんなのが学校設備としてあり得ますか。保育園の頭上を軍用ヘリが飛んでいく。それを、飛ばないという約束を日米間で合意しているのに、そんな合意なんか守れない。合意を守らせてくれといって日本政府に要求したら、アメリカに伝えますと言うだけ。こういうことがある以上、新たな基地に沖縄県民が反対するのは当たり前じゃないですか。

 移設先をつけずに普天間基地は直ちに閉鎖、撤去すべきだということを、しかも、いつも何か、普天間基地、辺野古の問題で詰まったら民主党政権を出しますが、軟弱地盤に手をつけて、あと十二年、大体、安倍内閣になっても、二〇二二年までにはできると言っていたじゃないですか。それが今では二〇三〇年ですよ。そんなのは絶対に解決になりません。

 国際法に違反してつくった普天間基地は直ちに閉鎖、撤去する、こういうことをぜひ強く求めておきたいと思います。

 もう一つ問題があります。

 農水大臣に伺いますが、資料をお配りしてあります。

 農水大臣は、一月三十一日、沖縄県に対し、地方自治法に基づく是正勧告を発出いたしました。沖縄防衛局が大浦湾側の工事の前提となるサンゴの移植に着手できるよう許可を出すことを求めたものであります。驚きました。何で農水省が防衛省の後押しをしているんだと。

 しかし、今、埋立承認を沖縄県が撤回して、それにかかわって国と県との間で二つの裁判が進行中であります。係争中です。ましてや、設計変更はまだ沖縄県に申請もされておりません。

 工事継続の是非そのものが問われているときに、工事を前提としたサンゴの移植が、何で沖縄県に対して勧告を出したりするんですか。その判断はできるはずがないじゃないですか。裁判が係争中、設計変更申請は出していない、だのにサンゴは移せという、こんなのは農水省が言うことですか。サンゴを守れと言うのが農水省の立場でしょう。いかがですか。

江藤国務大臣 サンゴ移植の特別採捕許可申請に対する審査判断は沖縄県によって行われるものでありますが、沖縄県知事が長期間、標準処理期間を大きく超えて判断を示していただけていない、訴訟の間は判断しない旨を表明されている、今先生がおっしゃったとおりでございます。そのような中に、沖縄防衛局長から農林水産省に対して、標準処理期間を大幅に経過しても沖縄県から申請に対する判断が示されないことについて連絡がございました。

 このため、農林水産省としては、事実関係を確認したところ、沖縄県から合理的な説明はいただけませんでした。申請内容に不合理な点も見当たらなかったということでありますので、沖縄県に対して許可をすべき旨の勧告を行ったところでございます。

赤嶺委員 農水大臣、標準期間というのは、裁判に国を訴えていない場合に適用する話でしょう。工事の前提となる埋立承認撤回、これが裁判所で争われている。裁判所で争われているときに、工事の前提になるサンゴの移植について判断することはできません、沖縄県がこのように主張する、合理的じゃないですか。それを、何で農水省がくちばしを入れるんですか。おかしいじゃないですか。

 標準期間というのは、裁判という事態がなければいいですよ。今裁判で争っている最中ですよ。そういうときに、環境の問題もある、いろいろな問題で今は判断できない、極めて合理的だと思いますよ。その合理性を超えて、農水省が防衛省から頼まれたからといって沖縄県に対して圧力をかける、余りにもひどいんじゃないですか。恥ずかしくないですか、農水省。

江藤国務大臣 圧力をかけたというようなことではまずないということを申し上げたいと思います。

 これにつきましては、いろいろ御意見はあろうかと思いますが、まず、申請について、詳細に調査をいたしましたが、問題はないというふうに判断をいたしました。

 そして今、先生の方から、係争中であるから標準処理期間は当てはまらないという御指摘がありましたけれども、四月と七月に二回の申請を行っておりますが、百八十一日、百七十四日、百二十七日、四十五日を大幅に超えても何ら回答いただけないという状況にございます。

 そしてまた、その判断しない理由について、裁判係争中であることをおっしゃいましたが、これは理由にならないというふうに判断いたしております。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

江藤国務大臣 そして、サンゴの移植先につきましても、有識者の方々、そういった方々の御意見をしっかりと調査をさせていただきましたが、移植先についても問題がないということでありますので、勧告をさせていただいた次第でございます。

赤嶺委員 大変、結局、農水省なのか防衛省なのかわからないような主張であります。

 沖縄県民が新たな基地をつくることに反対して、そして、いろいろな法的な合理的な理由をきちんと示して、埋立てを強行する、大体、埋立工事が始まったのは、農水省が漁業法をゆがんだ解釈をして、そして、それから始まっているわけですよ。

 今、環境にも問題ないと言いましたが、防衛省に置かれている環境審査委員会が環境に問題ないと言ったから、農水省はこれに寄り添って、環境に問題ない、このように言っているようでありますが、あれは防衛省に置かれた組織でしょう。何で防衛省に置かれた組織を、他省庁の組織を農水省が、調べもしないで、防衛省が言っているから間違いないだろうと。

 こんな不当な圧力には絶対に沖縄は負けないということを申し上げて、質問を終わります。

棚橋委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。

 次に、杉本和巳君。

杉本委員 維新の杉本和巳であります。

 きょうは、新型コロナウイルス対策について、これを中心に質問させていただきたいと思いますし、対話の国会、建設的な議論をさせていただきたいと思います。

 維新としては、先月の二十三日の午前、新型コロナウイルスの感染症に対する対策本部を春節の前の段階で立ち上げさせていただいています。そして二月三日、節分の日に、政府の加藤厚生労働大臣に提言を提出させていただいて、情報開示と必要な法改正をというような内容の提言を申し上げたところ、加藤大臣からは、情報開示等に、この提言に前向きな反応を頂戴したということがございました。

 政府の方は、指定感染症、検疫感染症、こういったものに一月二十八日に指定をされ、二月一日にこの施行期日を、当初二月七日の予定を繰り上げたという事実がございました。

 総理や厚生労働大臣の前倒しの御判断というものは、維新の提言、他党もあったと思いますが、あるいは、鈴木宗男参議院議員の久々の国会復帰の中での、ここは政治が動くべきではないかというような発言を受けとめていただいた、酌んでいただいたということを含めて評価をさせていただきたいと思います。

 世論調査でも相応の評価が出ていると思いますが、問題は、これからが大事ではないかなということで質疑をさせていただきますけれども、三人寄れば、あるいは三つのチームが寄れば文殊の知恵が出るのではないかということわざがありますし、もう一つ、アメリカのケネディ大統領の名言をちょっと御紹介させていただきますけれども、事中国ですけれども、中国語で書くと、危機という言葉は二つの漢字でできている、一つは危険、もう一つは好機である、チャンスであるというか、よい機会である、こういう意味の発言をされております。

 きのう、お休みでございましたけれども、昼前の民放の番組で解説者の方が、与野党総力で対策に当たってほしいというような趣旨の発言がありました。なるほど、世間もやはりそう見ているんだよということを改めてうなずかさせていただきました。

 国会は、対話は大事ですし、一方で、選挙もありますので、与野党が公文書管理などでいろいろと質疑をするということも大事だと思いますけれども、事このコロナウイルスに当たっては、ラグビーで我々は学んだのではないかと思いますけれども、ワンチーム、こういった考え方が必要だと思います。

 そして、我々は、前回の予算委員会で、テレビ入りのときに足立議員が、新型コロナ政策担当者緊急立法協議会、仮称ですけれども、これを設けてはどうかといったことを申し上げました。

 立法だけに限らず、建設的な提言、きょうも泉さんとかからもあったと思いますけれども、この危機に即応するという意味で、ケネディ大統領の好機という言葉もしっかりと受けとめていただいて、一度質問させていただいておりますけれども、重ねて総理の御見解を伺いたいです。

 総理は、ちゅうちょなくという発言をされておられます。それは国会でお決めになるとか、いろいろお答えが想定されるんですけれども、ちょっとお立場として、自民党総裁というようなお立場で、私どもは常々、特別委員会のスクラップ・アンド・ビルド、要らない、余り活動していないというか、ほとんど開かれない特別委員会というのがあります。一方で、こういった特別の事態が起きたときに、逆に特別委員会を設定されていないというようなことで、申し上げた緊急の立法協議会ないし少し幅を広げて特別委員会を設置してはどうかということを含めて、総理の御見解、あるいは総裁としての御見解を教えてください。

安倍内閣総理大臣 今般の新型コロナウイルス対策については、これは、いわば政治的な闘争の具とはせず、建設的な御意見をいただいていることを我々も敬意を表したい、こう思うところでございますが、立法協議会や関連特別委員会の設置といった御提案は、緊急時の対応等を迅速に行う観点から、一つの考えをお示しいただいたものと思います。まずは、これは各会派で十分に御議論いただければ、こう思っております。

 いずれにせよ、政府としては、与野党とも緊密に連携をしつつ、引き続き、情勢の変化を踏まえながら、新型コロナウイルスの蔓延防止に向けて、前例にとらわれることなく、先手先手の対応を進めていく考えでございます。

杉本委員 そこで、先手先手ということで、これからが問題なので、改めて皆様、お手元に、中国の地図というか、資料を配らせていただきました。

 先ほども質疑がありまして、湖北省に加えて浙江省も入国拒否をするという対象にけさほどなったと伺いました。

 午後には、外務省の方から、これはNHKが報じていますけれども、中国からの一時帰国、至急検討を呼びかけたということで、ちょっと皆さん、地図を見ていただきたいんですけれども、中国の地図を見ますと、武漢というのが、実は東京のような一千万都市で、そして東西南北の交通の要所で、陸路も水路も要所である。これは昔から言われているようでございますけれども、改めてこの機会に私も学ばせていただきましたけれども。そういったところに、周辺にも、聞いたことがあるような省であったり、あるいは重慶市のような市があったり、逆に北京がちょっと北に離れていて、沿岸部が、海の方が上海市、そしてその上海の南がきょう対象となった浙江省、こういう地図を皆さん理解いただくと、我々は本当に用心をもっともっとしていかなきゃいけないんじゃないかなという思いがしてなりません。

 そういった意味で、東日本大震災、間もなく九年を迎えようとして、我々は決して忘れてはならないと思いますけれども、あの機会に、ちょっと総理に伺おうと思っているんですけれども、政府広報について伺いたいと思いますけれども、かなりの頻度で、ACジャパンというんですかね、公共広告機構という、いわゆるコマーシャルというか政府広報が流れて、当時ですけれども、我々は決して東日本大震災を忘れないんだという思いを改めて、言われているのと、映像で見て背中を押されるというんですかね、気持ちが、ここは大分違うと思うんですね。

 そういった意味で、タイなんかでは、お医者さんが踊りながら予防のための手洗いなどを言っておりますけれども、我々も、いろいろな番組があったりとかいうこともあるんですけれども、番組は何げなく、ああ、そうだなとか思ったりするんですけれども、やはり政府から、決して余計な心配をふやすというわけでもないし、あおるということがあってはならないんですけれども、一方で、やはり政府が、手を洗いなさい、うがいしなさいと。そして、最終的にあなたを守るのは自分自身だからしっかり手を洗ってくださいよ、接触感染、気をつけてくださいよということを、総理のリーダーシップで、加藤厚労大臣ともよく御相談いただきながら、このACジャパン、広告料はそんなに高くないとも聞いているんですけれども、御活用いただいて、これから広がっていくリスクを、一人一人が手を洗うことによって、インフルエンザも大分、ことしは暖かさもあるのかもしれませんけれども、はやらなくなったと。逆にこれは手洗い、うがいの効果かもしれませんけれども。

 さらに重ねて、今地図を見ていただきましたけれども、中国各地から日本に戻ってくる、こういう方が実は、もう一つだけ言いますけれども、東京の方で、自分の住んでいるマンションの四分の一が中国の方々で、春節が終わって各地から帰ってきていて、まだ経過観察というか健康観察期間の十四日間たっていないけれども大丈夫なんだろうかみたいな、こういう心配もされています。

 そんなこともあるので、政府はやはり、水際というか、お一人お一人の水際として、やはり手洗い、うがい、そして、ちょっとマスクが品不足、アルコール消毒も品不足、これも何とかしていただきたいですけれども、まずは本当に基本的なことを、政府がリーダーシップで、与野党異論なく、そういった広報を打っていただくということが大事かと思うんですが、総理の御見解を伺えればと思います。

加藤国務大臣 委員御指摘のように、正確な情報をしっかりと国民の皆さんに周知をしていく、普及をしていく、非常に大事だと思っております。

 具体的にACジャパンのお話もありました。総理からも、あらゆる手段で今回の問題に対応していくということでありますから、我々も、いろいろな方に積極的に協力を求めながら、こうした周知と、あるいは国民に対する広報をしっかりとやっていきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 このACジャパンも活用せよというお話もいただきましたが、三・一一のときには全て、いわばコマーシャル、一般のコマーシャルを自粛する中において、民放が拠出しているAC、広告機構を使って、ああいう形で流されていたんだろうと思います。

 どのような方法がいいのか。既に、厚生労働省や官邸のウエブサイトにおいて基礎的な情報等を出させていただいているところでございますが、引き続き、さまざまな媒体を通じて国民の皆様への積極的な周知に努めていきたいと思っております。

杉本委員 御答弁はいただきましたけれども、スピード感というか御決断というか、それがまさしく総理、していただけないかなというのが私の思いでもありますし、国民の皆様の不安や、あるいは本当に二次感染、三次感染を防いでいくためになるかと思うので、もう一度答弁いただければありがたく存じます。

安倍内閣総理大臣 その中で、インターネットやSNSだけではなくて、新聞やテレビCMを通じた情報発信を行うべく、現在、メディアや関係機関と調整をしているところでございます。

杉本委員 調整も、きょう、あすで広報を出すという姿勢をぜひお願いしておきたいと思います。

 ちょっと細かいところを伺っていきたいと思いますが、国立感染症研究所脇田所長は、NHKインタビューで、国内でも感染が広がる可能性があるという認識を示されておられますけれども、そして、今ちょっと地図を見ていただきましたけれども、武漢が封鎖されるまでに五百万人の人が出ていっているというようなことで、やはり客観的に、国民の皆さんお一人お一人を考えても、今逆に封じ込められていることが不思議ではないかと思うぐらい、チャーター機と一部の方々といわゆるクルーズ船に限られているような感じを受けていますけれども、やはり今後が、大臣も言われていますが、心配だと思います。

 そんな中で、コールセンターの問題をちょっと伺っておきたいんですけれども、コールセンターに問合せが来て、厚生労働省は電話相談窓口というのをつくっていて、主な質問はやはり、現在自分の病状に対する不安、あるいは予防法、消毒、対処法、これはコマーシャルを打っていただきたい、教えてあげてほしいということを申し上げているんですけれども、こういったことで、ちょっと私も大阪なり東京なりの各ホームページとかを見てみたところ、土日、あるいはきのうは祭日でしたけれども、この緊急事態に近い状態で、まさか祭日に問合せに応じていないところはないんだろうなと思ったら、大阪は、もちろん土日含めて中国語でも対応させていただいているというやに聞いていますし、東京都も、祭日も対応しているようなホームページでした。

 しかし、ほかの、私の地元も含めて、問合せがあったときに対応できているのか、国民の皆さんの不安に応じられているのか、あるいは本当に症状が怪しいと思っている人の問合せに答えられているのかという点について、現在厚労省が把握されているコールセンター等の対応状況、どの県がどういう状況になっているのかとか、あるいは、語学の対応が、まさしく中国人が中国から帰ってきている、中国で、ちょっと風邪なのかもしれないけれども、ひょっとするとコロナウイルスかもしれないという中国人の方の中国語の問合せ、その他外国の方々の問合せ、対応できているかどうか、この把握状況も教えてください。

加藤国務大臣 問合せには二種類あって、一般的にどう対応すればいいとか、さまざまな質問に対する答えということで、各都道府県にコールセンターを置いておりまして、我々厚労省も、土日を超えて、九時から夜の九時までやっております。

 都道府県については、一つ一つ確認しておりませんけれども、ホームページで明示的に、土日も連絡先を示して受けているところ、あるいは、土日においては転送して受けるような対応をとっているところもある。ただ、全部が全部、土日を含めて九時から二十一時とは確認しておりませんけれども、大半はそういう対応をしていただけているんじゃないか。

 それから、もう一つ問題なのは、いざ自分がそういう感染のおそれがある場合に、帰国者・接触者センターというのをつくらせていただいて、これに関しては、厚労省から、九時から二十一時を土日も含めて開いているので、それを参考にということでお願いはさせていただいたところであります。

杉本委員 国民の皆様の命と健康、そして財産を守るのが政治の仕事でございます。これは国、地方問わずだと思いますので、逆に厚労省から、アドバイスというか助言というかわかりませんけれども、地方自治体、都道府県、そして政令市、むしろ、きちっと対応してくださいというようなことでないと国民の皆様の不安には対応できないのではないかと思いますので、お願いをさせていただきます。

 それで、質問が何度も出ていて、いわゆる湖北省縛りという問題について、事前に質問したところ、二月七日に、健康局課長通知ということで、湖北省縛り以外でも、保健所長の判断で柔軟に対応できるように変わっているという御回答をいただいています。

 大阪などでは早くから、知事の指示で、保健所長の判断で検査ができるようになっていると聞いていますけれども、本当に心配なのは、チャーター便とクルーズ船だけ、あと、一部、本当に観光の関係で接触した人がちょろっといたということだけで済んでいるのかどうかが私は心配でございます。国民の皆様も心配だと思います。

 そういった意味で、この湖北省縛りを解いたのが二月七日ですけれども、それ以降、例外的にではなくて、湖北省縛りを外した状態で、熱があったり怪しい状況で、ひょっとするとコロナウイルスにかかっているかもしれないという方が何人検査を受けられたのか。あるいは、その結果、陽性反応をした方はいるのか。あるいは、陽性じゃなくても、陰性でも、潜伏期間後に陽性に転化するのがこの恐ろしいコロナウイルスでもあると思っているんですね。この把握の状況を、御回答いただける範囲で御答弁いただければと思います。

加藤国務大臣 一つは、湖北省は、今回浙江省まで拡大いたしますけれども、その条件がついている者に加えて、渡航歴にかかわらず、発熱かつ入院を要する原因不明の肺炎がある者、これが一応疑似症の対象となっています。

 加えて、そうした者に限定されるものではなく、それは弾力的にということで、委員御指摘の二月七日、さらには二月十一日にもQアンドAを出しながら、より弾力的にということ、それぞれの医師の判断を踏まえながら、保健所においてもしっかり専門家が判断をして、入り口で、もう機械的な基準に当たらないからノーというのではなくて、それぞれよく中身を見ながら判断してほしいということを申し上げております。

 それから、この判断に加えてというところで、入っているか入っていないか、正直言って一件一件はチェックしておりませんが、私が聞いている限りは、それぞれの自治体においてそうした弾力的な運用をされて、実際にPCR検査を行い、そして、その結果、陽性のケースがあったということは承知をしております。

杉本委員 念のため、今、陽性のケースがあったとおっしゃられたんですけれども、いわゆる京都の観光地の販売の方以外でもあったということはないという認識でいいんですかね。ほかにも陽性反応が出ている方が実はいたというのがあれば、逆に事例として紹介しておいていただいた方がいいかもしれないんですけれども、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 そういった意味では、京都の方はたしか武漢に滞在歴はなかったということで、そうだったというふうに思います。

 それ以外について、ちょっと済みません、ないと断言するほど全部網羅的にしておりませんが、ただ、私の承知している限り、国内で発生したケースは四ケース、そのうち、今、京都が一つ、あとの三つは三つともバスツアーの関係、そういうところは認識をしております。

杉本委員 ありがとうございます。

 報道されている範囲でおさまっているというふうに伺いました。ありがとうございます。

 もう時間がなくなってきましたんですが、チャーター機で拘束されてしまった方々、拘束というか、自主的に、公共の福祉のためにチャーター機の方々やクルーズ船の方々が本当に我慢をしてくださっているということが日本のよさなんだなと改めて私は感じましたけれども、ちょっとこの予算委員会の場をかりまして、チャーター機の方々、あるいはクルーズ船の方々はBSのテレビは見られる方が多いやに聞いていますので、ちょっと恐縮ですけれども、私の立場から、耐え忍んでくださっていることにまずもって感謝と敬意を申し上げておきたいなというふうに考えております。

 残余の質問は、済みません、国交省さん、それから経産省さん、あるいは少子化問題を取り上げたかったんですけれども、時間となりましたので、きょうのところは、とにかく日本は一つにまとまってこのコロナウイルスに、戦っていくんだ、立ち向かって、そしてこれ以上広めないということを結束していただきたいことをお願いして、質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて杉本君の質疑は終了いたしました。

 理事の方々は委員長席へお集まりください。

 なお、閣僚の皆様は御退席いただいて結構でございます。

 委員の皆様は御退席されないよう。委員の皆様は御退席されないよう。

 それでは、まずもって、この点について、委員会散会後、理事会を再開します。

 理事の皆様はどうぞお戻りください。

 では、次回は、明十三日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時十四分散会


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