衆議院

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第16号 令和2年2月26日(水曜日)

会議録本文へ
令和二年二月二十一日(金曜日)委員長の指名で、次のとおり分科員及び主査を選任した。

 第一分科会(皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府、復興庁及び防衛省所管並びに他の分科会の所管以外の事項)

   主査 葉梨 康弘君

      岩屋  毅君   うえの賢一郎君

      小野寺五典君    今井 雅人君

      本多 平直君    濱村  進君

 第二分科会(総務省所管)

   主査 小倉 將信君

      奥野 信亮君    棚橋 泰文君

      平沢 勝栄君    小川 淳也君

      杉本 和巳君

 第三分科会(法務省、外務省及び財務省所管)

   主査 あべ 俊子君

      衛藤征士郎君    村上誠一郎君

      山口  壯君    後藤 祐一君

      馬淵 澄夫君

 第四分科会(文部科学省所管)

   主査 井野 俊郎君

      伊藤 達也君    鬼木  誠君

      河村 建夫君    川内 博史君

      宮本  徹君

 第五分科会(厚生労働省所管)

   主査 後藤 茂之君

      坂本 哲志君    根本  匠君

      渡辺 博道君    岡本 充功君

      國重  徹君

 第六分科会(農林水産省及び環境省所管)

   主査 堀内 詔子君

      笹川 博義君    原田 義昭君

      山本 有二君    大西 健介君

      辻元 清美君

 第七分科会(経済産業省所管)

   主査 山際大志郎君

      神山 佐市君    古屋 圭司君

      山本 幸三君    大串 博志君

      玄葉光一郎君    藤野 保史君

 第八分科会(国土交通省所管)

   主査 伊藤  渉君

      秋本 真利君    石破  茂君

      今村 雅弘君    前原 誠司君

      渡辺  周君

令和二年二月二十六日(水曜日)

    午前九時三分開議

 出席委員

   委員長 棚橋 泰文君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君

   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君

   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      あべ 俊子君    秋本 真利君

      井出 庸生君    伊藤 達也君

      石破  茂君    今村 雅弘君

      岩屋  毅君   うえの賢一郎君

      衛藤征士郎君    小倉 將信君

      小田原 潔君    小野寺五典君

      奥野 信亮君    鬼木  誠君

      神谷  昇君    神山 佐市君

      河村 建夫君    神田  裕君

      櫻田 義孝君    笹川 博義君

      繁本  護君    高橋ひなこ君

      武部  新君    谷  公一君

      中村 裕之君    根本  匠君

      平沢 勝栄君    藤井比早之君

      藤丸  敏君    古屋 圭司君

      宮内 秀樹君    村上誠一郎君

      山口  壯君    山田 賢司君

      山本 幸三君    山本 有二君

      渡辺 博道君    阿部 知子君

      今井 雅人君    枝野 幸男君

      小川 淳也君    大西 健介君

      岡本 充功君    川内 博史君

      黒岩 宇洋君    玄葉光一郎君

      小宮山泰子君    後藤 祐一君

      玉木雄一郎君    辻元 清美君

      本多 平直君    馬淵 澄夫君

      前原 誠司君    村上 史好君

      森山 浩行君    矢上 雅義君

      山尾志桜里君    山井 和則君

      太田 昌孝君    國重  徹君

      濱村  進君    藤野 保史君

      宮本  徹君    遠藤  敬君

      杉本 和巳君    森  夏枝君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣         麻生 太郎君

   総務大臣         高市 早苗君

   法務大臣         森 まさこ君

   外務大臣         茂木 敏充君

   文部科学大臣       萩生田光一君

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   経済産業大臣       梶山 弘志君

   国土交通大臣       赤羽 一嘉君

   環境大臣         小泉進次郎君

   防衛大臣         河野 太郎君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (復興大臣)       田中 和徳君

   国務大臣

   (防災担当)       武田 良太君

   国務大臣         衛藤 晟一君

   国務大臣         北村 誠吾君

   国務大臣

   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       橋本 聖子君

   財務副大臣        遠山 清彦君

   厚生労働副大臣      稲津  久君

   厚生労働大臣政務官    小島 敏文君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    近藤 正春君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      一宮なほみ君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  大西 証史君

   政府参考人

   (内閣官房日本経済再生総合事務局次長)      佐藤 正之君

   政府参考人

   (内閣官房国土強靱化推進室審議官)        宮崎 祥一君

   政府参考人

   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 菅家 秀人君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局長)            松尾恵美子君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房長)   大塚 幸寛君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房総括審議官)           渡邉  清君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   多田 明弘君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   青柳 一郎君

   政府参考人

   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        嶋田 裕光君

   政府参考人

   (復興庁統括官)     小山  智君

   政府参考人

   (復興庁審議官)     奥  達雄君

   政府参考人

   (総務省大臣官房長)   横田 真二君

   政府参考人

   (総務省自治行政局選挙部長)           赤松 俊彦君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    小出 邦夫君

   政府参考人

   (外務省大臣官房長)   垂  秀夫君

   政府参考人

   (国税庁次長)      田島 淳志君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  吉田  学君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  宮嵜 雅則君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  大島 一博君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長)   須藤  治君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  北村 知久君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 一見 勝之君

   政府参考人

   (観光庁長官)      田端  浩君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    奥島 高弘君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  鳥居 敏男君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局長)  槌道 明宏君

   政府参考人

   (防衛省人事教育局長)  岡  真臣君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十五日

 辞任         補欠選任

  伊藤 達也君     山田 賢司君

  石破  茂君     繁本  護君

  衛藤征士郎君     中村 裕之君

  根本  匠君     穂坂  泰君

  古屋 圭司君     宗清 皇一君

  山本 有二君     藤井比早之君

  今村 雅弘君     古川  康君

  河村 建夫君     小田原 潔君

  原田 義昭君     石崎  徹君

  平沢 勝栄君     田所 嘉徳君

  濱村  進君     太田 昌孝君

  穂坂  泰君     木村 哲也君

  村上誠一郎君     大岡 敏孝君

  小川 淳也君     亀井亜紀子君

  玄葉光一郎君     浅野  哲君

  太田 昌孝君     濱村  進君

  國重  徹君     伊佐 進一君

  藤野 保史君     畑野 君枝君

  小田原 潔君     上杉謙太郎君

  繁本  護君     長坂 康正君

  田所 嘉徳君     大西 宏幸君

  中村 裕之君     井林 辰憲君

  山本 幸三君     神谷  昇君

  川内 博史君     源馬謙太郎君

  伊佐 進一君     高木美智代君

  濱村  進君     岡本 三成君

  岩屋  毅君     武村 展英君

  木村 哲也君     安藤 高夫君

  宗清 皇一君     務台 俊介君

  岡本 充功君     山崎  誠君

  亀井亜紀子君     小川 淳也君

  馬淵 澄夫君     篠原  孝君

  高木美智代君     鰐淵 洋子君

  うえの賢一郎君    安藤  裕君

  上杉謙太郎君     泉田 裕彦君

  大岡 敏孝君     木村 次郎君

  神谷  昇君     船橋 利実君

  今井 雅人君     階   猛君

  前原 誠司君     尾辻かな子君

  宮本  徹君     本村 伸子君

  井林 辰憲君     山下 貴司君

  石崎  徹君     簗  和生君

  武村 展英君     石川 昭政君

  浅野  哲君     阿久津幸彦君

  本多 平直君     山井 和則君

  杉本 和巳君     足立 康史君

  泉田 裕彦君     古田 圭一君

  大西 健介君     城井  崇君

  辻元 清美君     金子 恵美君

  岡本 三成君     佐藤 英道君

  鰐淵 洋子君     國重  徹君

  足立 康史君     森  夏枝君

  大西 宏幸君     左藤  章君

  長坂 康正君     田中 英之君

  阿久津幸彦君     伊藤 俊輔君

  後藤 祐一君     福田 昭夫君

  山崎  誠君     岡本 充功君

  山井 和則君     黒岩 宇洋君

  國重  徹君     古屋 範子君

  森  夏枝君     串田 誠一君

  木村 次郎君     武井 俊輔君

  古田 圭一君     鈴木 貴子君

  小川 淳也君     早稲田夕季君

  金子 恵美君     白石 洋一君

  城井  崇君     阿部 知子君

  源馬謙太郎君     川内 博史君

  階   猛君     西村智奈美君

  左藤  章君     今枝宗一郎君

  田中 英之君     細田 健一君

  山下 貴司君     牧島かれん君

  伊藤 俊輔君     池田 真紀君

  尾辻かな子君     大島  敦君

  岡本 充功君     寺田  学君

  黒岩 宇洋君     奥野総一郎君

  福田 昭夫君     高井 崇志君

  石川 昭政君     小林 史明君

  鈴木 貴子君     上野 宏史君

  武井 俊輔君     高村 正大君

  船橋 利実君     本田 太郎君

  古川  康君     國場幸之助君

  簗  和生君     岡下 昌平君

  古屋 範子君     竹内  譲君

  串田 誠一君     藤田 文武君

  安藤 高夫君     三ッ林裕巳君

  安藤  裕君     鈴木 憲和君

  牧島かれん君     和田 義明君

  阿部 知子君     屋良 朝博君

  池田 真紀君     斉木 武志君

  川内 博史君     西岡 秀子君

  畑野 君枝君     田村 貴昭君

  小林 史明君     杉田 水脈君

  本田 太郎君     畦元 将吾君

  篠原  孝君     村上 史好君

  白石 洋一君     宮川  伸君

  寺田  学君     緑川 貴士君

  早稲田夕季君     神谷  裕君

  藤田 文武君     浦野 靖人君

  上野 宏史君     宮澤 博行君

  大島  敦君     中島 克仁君

  西村智奈美君     石川 香織君

  屋良 朝博君     関 健一郎君

  佐藤 英道君     濱村  進君

  竹内  譲君     鰐淵 洋子君

  本村 伸子君     赤嶺 政賢君

  鈴木 憲和君     中曽根康隆君

  奥野総一郎君     野田 佳彦君

  宮川  伸君     柿沢 未途君

  村上 史好君     小宮山泰子君

  濱村  進君     浜地 雅一君

  鰐淵 洋子君     古屋 範子君

  浦野 靖人君     藤田 文武君

  岡下 昌平君     国光あやの君

  斉木 武志君     山本和嘉子君

  中島 克仁君     松田  功君

  西岡 秀子君     中谷 一馬君

  緑川 貴士君     近藤 和也君

  藤田 文武君     井上 英孝君

  畦元 将吾君     大隈 和英君

  中曽根康隆君     井出 庸生君

  宮澤 博行君     宮路 拓馬君

  神谷  裕君     重徳 和彦君

  高井 崇志君     中川 正春君

  野田 佳彦君     小熊 慎司君

  田村 貴昭君     清水 忠史君

  今枝宗一郎君     武部  新君

  国光あやの君     津島  淳君

  高村 正大君     吉川  赳君

  石川 香織君     大河原雅子君

  近藤 和也君     堀越 啓仁君

  中谷 一馬君     菅  直人君

  松田  功君     松原  仁君

  古屋 範子君     伊佐 進一君

  井出 庸生君     大野敬太郎君

  小熊 慎司君     末松 義規君

  小宮山泰子君     山内 康一君

  中川 正春君     篠原  豪君

  清水 忠史君     藤野 保史君

  大隈 和英君     勝俣 孝明君

  國場幸之助君     新谷 正義君

  大河原雅子君     柚木 道義君

  菅  直人君     日吉 雄太君

  堀越 啓仁君     山川百合子君

  浜地 雅一君     太田 昌孝君

  細田 健一君     西田 昭二君

  宮路 拓馬君     小寺 裕雄君

  末松 義規君     本多 平直君

  赤嶺 政賢君     高橋千鶴子君

  大野敬太郎君     うえの賢一郎君

  勝俣 孝明君     山本 幸三君

  小寺 裕雄君     河村 建夫君

  新谷 正義君     今村 雅弘君

  杉田 水脈君     岩屋  毅君

  武部  新君     平沢 勝栄君

  津島  淳君     原田 義昭君

  西田 昭二君     石破  茂君

  藤井比早之君     山本 有二君

  三ッ林裕巳君     根本  匠君

  務台 俊介君     古屋 圭司君

  山田 賢司君     伊藤 達也君

  吉川  赳君     村上誠一郎君

  和田 義明君     衛藤征士郎君

  柿沢 未途君     辻元 清美君

  重徳 和彦君     小川 淳也君

  篠原  豪君     後藤 祐一君

  関 健一郎君     大西 健介君

  日吉 雄太君     川内 博史君

  松原  仁君     前原 誠司君

  山内 康一君     馬淵 澄夫君

  山川百合子君     岡本 充功君

  山本和嘉子君     玄葉光一郎君

  柚木 道義君     今井 雅人君

  伊佐 進一君     國重  徹君

  太田 昌孝君     濱村  進君

  高橋千鶴子君     宮本  徹君

  井上 英孝君     杉本 和巳君

同月二十六日

 辞任         補欠選任

  岩屋  毅君     井出 庸生君

  うえの賢一郎君    高橋ひなこ君

  奥野 信亮君     武部  新君

  河村 建夫君     宮内 秀樹君

  笹川 博義君     谷  公一君

  根本  匠君     神谷  昇君

  原田 義昭君     中村 裕之君

  村上誠一郎君     神田  裕君

  山本 幸三君     藤丸  敏君

  今井 雅人君     山井 和則君

  小川 淳也君     村上 史好君

  大西 健介君     黒岩 宇洋君

  岡本 充功君     小宮山泰子君

  後藤 祐一君     枝野 幸男君

  辻元 清美君     矢上 雅義君

  本多 平直君     阿部 知子君

  前原 誠司君     玉木雄一郎君

  國重  徹君     太田 昌孝君

  杉本 和巳君     森  夏枝君

同日

 辞任         補欠選任

  井出 庸生君     岩屋  毅君

  神谷  昇君     根本  匠君

  神田  裕君     村上誠一郎君

  高橋ひなこ君     藤井比早之君

  武部  新君     奥野 信亮君

  谷  公一君     笹川 博義君

  中村 裕之君     山田 賢司君

  藤丸  敏君     山本 幸三君

  宮内 秀樹君     繁本  護君

  阿部 知子君     本多 平直君

  枝野 幸男君     後藤 祐一君

  黒岩 宇洋君     大西 健介君

  小宮山泰子君     森山 浩行君

  玉木雄一郎君     前原 誠司君

  村上 史好君     山尾志桜里君

  矢上 雅義君     辻元 清美君

  山井 和則君     今井 雅人君

  太田 昌孝君     國重  徹君

  森  夏枝君     遠藤  敬君

同日

 辞任         補欠選任

  繁本  護君     河村 建夫君

  藤井比早之君     うえの賢一郎君

  山田 賢司君     小田原 潔君

  森山 浩行君     岡本 充功君

  山尾志桜里君     小川 淳也君

  遠藤  敬君     杉本 和巳君

同日

 辞任         補欠選任

  小田原 潔君     櫻田 義孝君

同日

 辞任         補欠選任

  櫻田 義孝君     原田 義昭君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 令和二年度一般会計予算

 令和二年度特別会計予算

 令和二年度政府関係機関予算

 主査からの報告聴取


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     ――――◇―――――

棚橋委員長 これより会議を開きます。

 令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算、令和二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房日本経済再生総合事務局次長佐藤正之君、内閣官房国土強靱化推進室審議官宮崎祥一君、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長菅家秀人君、人事院事務総局給与局長松尾恵美子君、内閣府政策統括官多田明弘君、内閣府政策統括官青柳一郎君、内閣府子ども・子育て本部統括官嶋田裕光君、復興庁統括官小山智君、復興庁審議官奥達雄君、総務省大臣官房長横田真二君、総務省自治行政局選挙部長赤松俊彦君、法務省民事局長小出邦夫君、外務省大臣官房長垂秀夫君、国税庁次長田島淳志君、厚生労働省医政局長吉田学君、厚生労働省健康局長宮嵜雅則君、厚生労働省老健局長大島一博君、経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長須藤治君、国土交通省都市局長北村知久君、国土交通省自動車局長一見勝之君、観光庁長官田端浩君、海上保安庁長官奥島高弘君、環境省自然環境局長鳥居敏男君、防衛省防衛政策局長槌道明宏君、防衛省人事教育局長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官大西証史君、内閣府大臣官房長大塚幸寛君、内閣府大臣官房総括審議官渡邉清君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。(発言する者あり)

    〔賛成者起立〕

棚橋委員長 起立多数。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高橋ひなこ君。

高橋(ひ)委員 自由民主党の高橋ひなこです。

 冒頭、新型コロナウイルスへの万全の対策を要望し、限られた時間ですので、早速質問に入らせていただきます。

 未来を担う子供たちに関係する重要な問題として、養育費の未払い問題について伺います。

 この問題は、平成二十五年に、上川陽子議員の指示で、堀内詔子議員を座長として勉強会で検討を重ね、その後、自民党の女性活躍推進本部で、森法務大臣に先頭に立っていただき、重要課題として取り組んでまいりました。先月末、ほかの自民党議員とともに、森法務大臣に直接申入れをさせていただいたところです。

 これまで、明石市の先進的な取組やフランス等の法制度について勉強し、海外調査を行い、養育費未払い問題の課題や可能性を検討して、政府に対応を求めてまいりました。

 法務省でも、我が党の指摘を受け、明石市の取組も参考に、例えば、平成二十八年以降、離婚の際に取り決めるべき養育費や面会交流の重要性等について記載したパンフレットを離婚届の用紙と同時に自治体窓口で交付する取組を行っていると聞いています。

 自民党の女性活躍推進本部の議論では、このパンフレットについて、必要十分な情報が掲載されている反面、情報量が多くなり過ぎて、現に離婚を検討している御本人方にとっては、かえって手にとりづらくなっているのではないかとの指摘があります。

 このような国民目線での指摘を踏まえて、既存のパンフレットのみでなく、スマートフォンの活用など、より幅広い情報提供に向けて改善してもらいたいと思います。法務省としてどのように今後取り組んでいかれるか、森大臣にお伺いいたします。(発言する者あり)

棚橋委員長 できるだけ御静粛な環境でお願いいたします。

森国務大臣 高橋ひなこ委員にお答えをいたしたいと思います。

 父母が離婚した場合のその子供に対する養育費の支払いの問題、これは大変重要な問題だと思います。その子供にとってのきょうの御飯、そしてあすの学ぶ機会、これを確保する重要な問題であり、自民党女性活躍推進本部と女性飛躍の会の申入れ、大臣室に来ていただき、しっかりと承りました。

 法務大臣の直轄で勉強会をつくりまして、昨日も、明石市長の泉市長に、二回目でしたけれども、来ていただきまして、海外の法制についても勉強したところでございます。

 御指摘の離婚時の取決めの重要性、こちらに対する周知、広報、これも今後一層力を入れてまいりたいと思っています。今現在、離婚と同時にパンフレットを配布をしておりますが、これも、よりわかりやすい資料になるように、簡潔なアウトラインや重要なポイントをまとめた記載を追加するなど、検討しております。

 また、今後、法務省において、夫婦が離婚をする際に考えておくべき事柄として平易な言葉で簡潔にまとめたものをウエブページに記載をしたり、また、この情報を離婚届の用紙に記載するなど、国民目線に立った、幅広い、わかりやすい情報提供の取組を検討してまいりたいと思います。

 また今後とも御協力をいただければと思います。

高橋(ひ)委員 ありがとうございます。

 養育費について、母子家庭で離婚時の取決め率は四〇%台という厳しい現状です。離婚時の情報提供だけではなくて、養育費に関する取決めを確保するよう司法や行政がきっちり関与、サポートするような、抜本的な制度見直しも検討していく必要があると思います。大臣にお伺いいたします。

森国務大臣 御指摘のとおりでございまして、取決めをしたものを支払いをしていただくための支払いの確保、これを含めた父母の離婚後の子供の養育のあり方について、現在、家族法研究会というところにおいて検討をしておりまして、法務省担当者もそちらの方に参加をしております。その議論に私からは法務省担当者に積極的に参加するように指示しているところですが、お尋ねの取決め率の点については、特に協議離婚の際に低いという御指摘があることを踏まえまして、家族法研究会では、協議離婚の要件を見直し、未成年者の父母が協議離婚をする場合には養育費や面会交流の重要性に関するガイダンスを受講しなければならないとしたり、養育費の支払い方法など子供の養育に関する計画を作成しなければならないといった論点が検討をされているところであるというふうに伺っております。

 委員御指摘のように、離婚時に養育費の確実な取決めをし、そしてその支払いを確保していくためには、夫婦間の協議に委ねるだけでなく、司法や行政がより積極的に関与、支援していくことも今後の方向性の一つとして検討する必要があると考えておりますので、望ましい制度的なあり方について、今後とも積極的に検討を進めてまいります。

高橋(ひ)委員 ありがとうございます。

 海外の状況に目を向けると、当事者が裁判所を利用して行う強制執行手続だけでなく、法的機関による立てかえ払いや強制徴収といった公的支援の制度もあります。

 養育費の不払いを許さないという観点から、法務省には、自治体や外国の取組を参考として、新たな制度導入も視野に入れて、しっかりと御検討いただきたいと思います。

 そこで、自民党の女性活躍推進本部の本部長だった森大臣には、厚労省などとも連携をして、しっかりと道筋を立てていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

森国務大臣 まず、海外の制度でございますが、私が大臣になる前に、女性活躍推進本部長で、この養育費の立てかえ又は養育費の支払い確保について、本部としてフィンランドに調査に行ったことがございます、昨年の夏でございますが。さまざまな立てかえ払い制度、国が積極的に前に立つ、そういった制度によって支払い率が七〇%ということで、我が国の二十数%をはるかに上回る確保率でございました。

 そこで、今般私のもとに立ち上げた養育費支払い確保勉強会において、フィンランドとスウェーデンに、本日から、海外調査、派遣しております。さらに、最近先進的な取組を始めました韓国についても、その後、調査に行かせることを検討をしております。

 家族法研究会においても、同時期、この時期と並行して検討が行われておるわけですが、今まで、夫婦が離婚した場合におけるさまざまな論点について海外調査をした経緯が法務省にございますが、実は、この養育費の不払い問題に特化して海外調査をしたものがございませんでしたので、今回初めて詳しい調査をし、今後の制度のあり方、支援のあり方に参考にしてまいりたいと思います。

高橋(ひ)委員 森大臣、すばらしい取組をしていらっしゃると本当に感動してお話を伺っておりました。

 スピード感ある取組が非常に求められていると思いますが、家族のあり方や離婚後の子供の養育に大きく影響するため、十分な情報と議論も欠かせないと思います。ぜひ、今回の派遣、いろいろ調査を早急に、いろいろと制度検討に生かしていっていただきたいと思います。

 最後にこの件に関して大臣の御決意を伺いたいと思います。

森国務大臣 先ほどの御質問の中に厚労省との連携というのがございましたが、それに対してもまずお答えをいたしますけれども、この件に関しては加藤厚労大臣と私で直接話し合いまして、養育費が取決めがなされた後、また、取決めをする、その後の支払い確保という問題は法務省がメーンだろうということで、私のもとでまず勉強会をするということについて了解をいただき、そこに向けて厚労省も必要な協力は惜しまないというようなお言葉をいただいているところでございますので、今後、関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいります。

 また、この確保についてもさまざまな方法がございます。現在、地方公共団体、例えば明石市などでパイロット事業が行われておりますが、そういった地方公共団体を支援するというやり方もあるでしょうし、それから、民間のサービサーのような機関が立てかえ払いをやっていることも一部ございます。またそういったところも参考にしていきたいと思います。

 そして、今ほどお尋ねの、情報をしっかりと国民の皆様に提供をするということについても、今回の調査を含め、また、実情に関する調査、状況についてはしっかりと国民の皆様と共有して、今後、必要な検討を着実に進めてまいります。

高橋(ひ)委員 森大臣のイニシアチブを御期待申し上げます。ありがとうございます。

 次に、選択的夫婦別氏制度、私は選択的氏継承と申し上げたいんですが、これについてお伺いいたします。

 婚姻によって名字を変えた当事者、社会やまた仕事、生活の中で不便、不都合を感じることが非常に多くて、実は私もその一人です。

 さまざまな議論があると思いますが、改めて、平成八年の法制審議会の答申の受けとめと、現時点の政府の姿勢を明確にしていただきたい。国民の声を正確に把握するために、国民の意見のきめ細やかな分析をしてもらいたいと思います。

 自民党では、古屋議員、事務局長に、二十年前ですね、本当にこのことについてはいろいろ議論がなされていますが、今、現状として、今後どう進めていくかという大変な課題にぶち当たっていると私は思っております。

 森大臣の御見解をお伺いします。

森国務大臣 平成八年に法制審議会から答申が出ておりまして、この答申については重く受けとめております。

 その上で、選択的夫婦別氏制度についても、その中身はさまざまな形態が考えられるところ、その選択的夫婦別氏制度の導入は我が国の家族のあり方に深くかかわる重要な問題でございまして、国民各層においても意見がさまざま分かれている課題でございます。

 実際に、平成八年及び平成二十二年にそれぞれの政権が法案の提出を検討した経緯がございますが、それぞれの当時の与党内でもさまざまな意見があり、いずれも法案提出までには至らなかったという経緯があったと承知をしております。

 そこで、直近の世論調査を見ておりますと、選択的夫婦別氏制度の導入について、国民各層の意見が分かれております。現在の制度をそのまま続けていただきたいという方、また、夫婦別氏制度を導入していただきたいという方。現在の制度を続行していただきたいという方が今まだ過半数いらっしゃるんですが、その中でも、旧姓の使用をもっと活用をしていただきたいという方がその過半数の中の半分ぐらいいらっしゃいます。また、こういった国民各層の意見分布を含む現状について、きめ細やかな分析をし、対応をしてまいりたいと思います。

 政府においては、旧姓使用の拡大ということをこの間進めてまいっておるところでございます。

高橋(ひ)委員 旧姓使用の拡大ということで、免許証やマイナンバーカードなどで併記が認められるようになりましたし、これは政府・与党の長い取組の成果だと思うんですが、一方で、パスポートの旧姓併記はまだ手続が大変ですし、銀行口座などの取扱いは統一されていません。ぜひ政府には旧姓使用の拡大を更に進めてほしいと思いますが、女性活躍推進本部として自民党で頑張ってきた森大臣に、ぜひこの点、進めていただきたいと思いますので、御答弁をお願いします。更にお願いします。

森国務大臣 私自身の今までの経験を申しますと、旧姓を今使用しているんですが、弁護士としてとった判決などは旧姓でとっておりますので、そのままずっと仕事をしていると認識をしていただけるということもございました。

 ところが、今は変わったんですが、前はパスポートは戸籍名だったんです。そうしますと、国会議員になってから、又は大臣として海外に行くときに、あっ、森大臣のパスポートじゃないですよというふうに、担当者の方に別の名前を書いてありますと言われたりということもしょっちゅうでした。しかし、今は括弧で旧姓が書かれるようになりました。

 このように少しずつ改善が進んできておりますが、今委員が御指摘なさったように、まだまだ不便もございます。また、この選択的夫婦別氏制度が出た背景として、一人っ子同士の方の御結婚という問題もございます。さまざまな方々の御指摘を踏まえて、どういう制度がよいか、例えば、稲田朋美自民党幹事長代行などは、何とおっしゃっていましたかね、とにかく、旧姓をもっと使えるようにしていく新しい制度にしたらどうかというような、夫婦別氏制度とはまた別の御提案をなさっていますが、さまざまな御提案がある、その国会の中の議論の状況もしっかり受けとめてまいりたいと思います。

高橋(ひ)委員 ぜひよろしくお願いします。

 続いて、環境問題について伺います。

 私は、自民党環境・温暖化対策調査会の事務局長として気候変動適応法に深くかかわってまいりました。適応法は世界に先駆けたすばらしい法律です。所管する環境省に、この法律を大いに生かして適応策を推進していただきたい。

 そして、脱炭素社会、また、日本ではSATOYAMAイニシアチブを日本の拠出により進められて、国際的に高く評価をされています。この件についてぜひ進めていただきたいと思っておりますので、小泉環境大臣に御答弁をお願い申し上げます。

小泉国務大臣 高橋先生におかれましては、気候変動適応法の成立に向けた御尽力をいただきまして、ありがとうございます。

 今御指摘があった、国際的にも評価の高い、気候変動の適応ということに対する法律を持っているという、このこと、私も、スペインのマドリードに行ったときにお話をしたときに特に評価が高かったのは、今、私が気候変動適応推進会議の議長をやっていますが、今まで防衛省がそこには参加をしていませんでした。そこで、これからはまさに安全保障という観点からも気候変動は非常に喫緊の課題であるということで防衛省にお願いをして、第二回から防衛省に今参加をしていただくようになりました。これは国際社会からも、気候変動適応という観点で、その国の国防を担う省が参加をしているということは大変すばらしいことで、まだ余りほかの国にはないということでしたので、更にこういった取組を進めていきたいというふうに思います。

 SATOYAMAイニシアチブにおいても、ことしは生物多様性COPが行われる重要な、生物多様性イヤーとも言える年です。特に、このSATOYAMAイニシアチブは、西欧の自然征服的な考え方ではなくて、日本の自然と人は共生をするんだという、こういった考え方に基づいて生まれているイニシアチブです。これも、コスタリカが、今、生物多様性では大変先進的な取組を進めている国ですが、コスタリカの環境大臣と会談をしたときも、先方からSATOYAMAイニシアチブに対する高い評価を熱い思いで語られたという、そういったエピソードを今でもよく覚えています。

 ことし、愛知目標の次の十年の目標をしっかり立てていく重要な年ですので、しっかりSATOYAMAイニシアチブも取組を進めていきたいと考えております。

高橋(ひ)委員 ぜひ、小泉大臣、世界への発信をよろしくお願いをいたします。

 時間ですので、身体拘束については対応をぜひよろしくお願いを申し上げ、質問等を終了させていただきます。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて高橋君の質疑は終了いたしました。

 次に、阿部知子君。

阿部委員 立憲民主党の阿部知子です。

 本日は、質疑のお時間をありがとうございます。

 冒頭、先ほどの高橋ひなこ委員のお尋ねの子供たちへの養育費の問題、立憲民主党の子ども子育てプロジェクトとしても鋭意この間取組をいたしておりますので、ぜひ、与野党の協力で、一日も早く子供たちの養育環境がよりよいものになるべく御尽力をいただきたいと思います。冒頭そのことを申し上げた上で、本日の予定される質問に入ってまいりたいと思います。

 きょうは、菅官房長官に御出席をいただきまして、なかなか予算委員会以外の場ではお尋ねをできないことがございますので、政府のヘッドクオーターを担われる大臣としての御認識を冒頭お伺いをいたします。

 昨日、コロナウイルス感染症に関しまして、新たな感染の拡大のフェーズ、それをいかに抑制していくかということで、対策も発表されておりますが、この間、菅官房長官が記者会見などで発せられる言葉と、国民のこの感染症の現状についての認識、思いが私は大きくずれているのではないかと思いますので、冒頭、この間の政府のコロナ対策の本部のお取組等々、菅官房長官は、果たして成功であったのか失敗であったのか、簡単に言うと、その点も含めて御答弁をお願い申し上げます。

菅国務大臣 新型コロナウイルス感染症対策については、これまで、総理を本部長として、全閣僚をメンバーとする対策本部を十三回開催をし、政府一丸となって対応してきております。

 まず、出入国管理についてでありますけれども、中国における感染拡大の状況等に応じて、感染が深刻な地域における滞在歴がある外国人の上陸を拒否することといたしてきました。

 また、クルーズ船であります。クルーズ船については、乗客に自室で待機いただくなど、船体全体の感染リスクを下げた上で、症状がある方や高齢者など、優先度の高い方からできる限り検査を進め、必要な方は医療機関に搬送するなど、乗員乗客の皆様の健康確保に最大限配慮して対応してまいりました。

 下船やその後のフォローアップにつきましても、現時点で利用可能な科学的知見、専門家会議の御議論、対象者の健康状態に関する情報を踏まえて判断をしてまいりました。

 今後とも、国民の命と健康を守ることを最優先に、必要な対応策、ちゅうちょなく取り組んでいきたい、このように思っています。

阿部委員 何事におきましても、危機対応でありますので、それが完全に結果としてうまくいく場合も、そうでない場合もあろうことは承知した上で、しかし、ただいまの菅官房長官の御答弁では、私が冒頭申し上げた国民の思いと全くすれ違っている。今国民が感じている危機や、果たして対策が本当に成功したものであるかどうかというところで、政府に深い反省を求めたいと思います。

 私は、そうした真摯な態度なくしては、次のフェーズの、国民の協力を得て感染の蔓延を防いでいかなきゃいけないフェーズに立ち向かえないと思いますので、続いて菅官房長官にお尋ねをいたします。

 まず、渡航の制限の問題。これは、現在北海道などでも患者さんもふえておりますし、果たして日本国内に主に中国から入ってこられる方の入国におけるチェックがいかなるものであったかは、今後検証されてまいると思います。

 一方のクルーズ船の方は、ある意味で、まだ完全な結果ではありませんが、私は、非常に問題な結果が多発をしておると思います。

 まず一つですが、三千七百十一名と言われるクルーズ船の中の乗客乗員のうち、今まででも既に六百九十一、あるいは、下船されてからも発症しておりますので、これ以上の方、すなわち、五名に一名近い方が感染をいたしました。通常ではないことでございます。武漢が、八百五十万の人口で七万弱。これでも百人に一人と勘定すれば、いかに濃縮した感染がクルーズ船の中で起きてしまったか。

 これは、物事はあくまでも結果ですので、しかし、その事実を認めないと次の対策を誤ると思います。

 この患者さんの多発という事実は、官房長官はお認めになりますか。申しわけありません、加藤厚労大臣は、たくさんいろんな場で真摯に御答弁でありますので、本日は官房長官との数少ない時間でございますので、官房長官の認識。

 私は、明らかに失敗だったと。これだけの感染者を出したということは、もちろんふなれな、手なれないものであるということはあると思いますが、まずそこをお認めいただかないと国民の不安はとれてまいりませんので、官房長官によろしくお願いします。

菅国務大臣 三千七百人を超える乗員乗客、そしてまた、全体として五十六カ国と聞いています、の乗員乗客、それぞれの国の方がいらっしゃる中で、政府がとらさせていただいたのは、まさに、乗客に自室で待機いただくなど、船全体の感染リスクを下げた上で、症状がある方や高齢者など優先度の高い方からできる限り検査を進め、必要な方は医療機関に搬送するなど、乗員乗客の皆さんの健康確保、最大限に対応をしてまいりました。

 このことについていろんな御批判もあろうかと思いますけれども、まさに、そうした三千七百人を超える五十六カ国の方からのリスクを下げた上で対応するという形の中で、全力で取り組んでまいりました。

 今後とも、国民の皆さんの命と健康を守ることを最優先に、必要な対策、ちゅうちょなく行っていきたい、このように思っています。

阿部委員 私は、何度も申し上げますが、素直に多発させたということは認めた上で、次の対策を考えなければいけないと。

 この間の政府の対応を見ておりますと、一つ一つ、ごまかしや失敗を、いや、大したことないんだと言いくるめていくような形で、国民にいろんな場面で、もちろん森友も加計も桜もです。

 しかし、それがいかに、こういう危機を迎えた感染症に直面したときに、本当に国民の一人一人の協力のもとにやっていかなきゃいけないときにマイナスになるかということは、官房長官が最も自覚していただきたい。もちろん対策本部の本部長は安倍総理ですが、きょうは御質疑が午後になりますので、ぜひこの点は自覚をしていただきたい。

 そして、私は、二月の七日の日にダイヤモンド・プリンセス号を取り上げさせていただいて、そのときはちょうど自衛隊の医官が中に入られる、五名だったと思いますが。私がそのとき懸念で指摘したのは、御高齢者が多いこと、そして重症化を来しやすいことでありました。御答弁は、こうした医官を配置するからということでありますが、結果的には、四名の御高齢者、八十代の方が亡くなられました。

 私が大変気になりますのは、御高齢者だから、ある意味で、亡くなられても御高齢者だからと言われることであります。リスクが高いのは、年齢に応じてあることです。ただ、それゆえに、その対策をとったかとらないかが医療でも問われるところです。

 特に、今まで判明している中で、亡くなられた八十四歳の女性だと思いますが、二月五日に熱を出され、翌日下痢をして、しかし、この方が下船されたのは二月の十一日で、検査したのが十二日で、わかったのが十三日で、二十日に亡くなります。二月五日に熱が出て二月の十二日まで一週間、私は、どんなお気持ちで船内で過ごされたろうかと。誰とも連絡もできない。もちろん人は死を避けられない存在です。でも、出かけるときは、元気にクルーズ船に乗ったはずです。いろいろな方にいろいろな思いを伝え、楽しい旅だったねと報告もできるはずの方が亡くなっていかれました。

 これは、やはり船内の医療体制の問題として認識していただかなければ、お亡くなりになった方々のお一人お一人に私たちは言葉がないものだと思います。深くこうべを垂れて、これは対策の失敗、医療体制の問題だったと。どうですか、官房長官、御自覚ありますか。

菅国務大臣 亡くなられた方につきましては、心から御冥福をお祈り申し上げる次第であります。

 その上で申し上げさせていただきます。

 先ほどから申し上げておりますけれども、乗客に自室で待機いただくなど、船全体の感染リスクを下げた上で、症状がある方や高齢者など優先度の高い方からできる限り検査を進め、必要な方は医療機関に搬送するなど、最大限配慮して対応をさせていただきましたけれども、結果としてそのような方が、お亡くなりになった方ができたことに対してはお悔やみを申し上げたい、このように思います。

阿部委員 何度も申しますが、一週間、きちんとした治療も受けられず、死を待つしかなかったんですよ。私は、もっと真剣な総括が必要です。もし医療現場でこういうことが起これば、患者さんに適切な治療をしなかった、医療過誤であると言われても仕方がないような事案であります。その認識が政府からは聞こえてこない。せんだっての専門会議でも、亡くなられた方や感染した方への言及が何もない。私は不思議でならない。それほど人の命が軽く扱われるという日本の社会が本当に国民の望むものなのかどうかであります。

 引き続いて、三点目、大臣に伺います。

 大事な政府の職員から既に感染者が出ております。厚生労働省関係でいえば、厚生労働省の職員三名と検疫官が二名と、内閣官房の職員が一名、六名です。

 菅官房長官は行政全体を預かられますが、行政の職員にこのような形で感染者が出たこと、このことについて、行政の職員は命令で行かねばなりません。自衛隊もそうです。万全の体制。もちろん、感染は避けられないことでもあるかもしれません。しかし、その対策がとられていたのかどうか、これについてはいかがお考えですか。そのような論議が対策本部でありましたでしょうか。

加藤国務大臣 厚生労働省の職員三名、検疫官ももちろんこれは厚生労働省ということになります、更に内閣官房一名、六名が感染をした。これはまさに、職務によって行かれた職員がこうやって感染した、その責任は大変重く感じているところであります。

 派遣するに当たっては、WHOの標準予防策をベースにしたルールに従って、常時マスクを装着する、手洗いや手指消毒を小まめに行う、こういうことを伝えていたところではありますけれども、残念ながらこうした事態が生まれた。

 その意味において、現在でも従事している職員がおりますから、より徹底を図るとともに、既に出られた職員については、PCR検査をしたり、その職員から更に国内の感染が広がらない、こういう対応をしっかりととっていきたいと思っています。

阿部委員 職員のPCR検査については、後ほど加藤大臣に改めてお伺いをいたしますので。

 私が伺いたかったのは、このことが対策本部で論議に上がったかどうかなんです。政府職員に感染者が出たということは、対策本部で取り上げられましたか。恐縮ですが、菅官房長官にお願いいたします。(加藤国務大臣「私が発言した方がいい」と呼ぶ)後ほど。

菅国務大臣 それは取り上げられています。

阿部委員 そうしましたら、これは、対策の不備、若しくは非常に感染力が強いという可能性も示唆しております。その上にのっとって対策をしなければならないので、後ほどこれは加藤大臣にお伺いをいたします。

 さらに、四点目。今一番問題とされておりますのは、下船された方の中から感染者が出たことで、昨夜二例目の報告がございました。

 菅官房長官には、お手元の資料を見ていただきたいですが、私がきょうお示ししたのは、国立感染研究所が、下船に際して、横浜港で検疫中のクルーズ船より下船された乗客の皆様へとして発出された文書であります。お読みいただきますと、赤線を引きましたが、「新型コロナウイルスに感染しているおそれについての心配はないということで日常生活にお戻りになる」。

 よろしいでしょうか。「おそれについての心配はない」として、公共交通機関を通じて帰ったり、今度の徳島の例でも、飛行機に乗り、その後、他の交通手段を使い、せんだっての栃木は、友人の車、それまでは電車の移動だったかと思います。こうやって、おそれがないと言われれば、当然その方々は、そして、どうやって帰ってもいいですよと言われた中から、既に二名出ております。

 アメリカでは、約三百三十名をチャーター便で各軍の施設に送った後、そこから既に十八名出ております。同じクルーズ船の中からいらした方です。この率で考えますと、果たして、今回、八百五十七人下船された、三百三十の二・五倍かもしれません。予測される感染数は、十八掛け二・五ほどあってもおかしくはないのです。

 それゆえに、アメリカ始め諸外国では、十四日間を、隔離したり、しっかりしたフォローができる体制に置きました。しかるに、我が国においては、八百五十七人中、実は、連絡がとれた方の数、官房長官、御存じでしょうか、七百八十二人です。もう既にフォロー漏れがあるんです。おりるときにきちんと、いろいろ御連絡くださいねとか、やられても、既にフォローは漏れております。そして、発熱者の数、二十八人。さらに、徳島の例は、発熱もございませんでした。

 私は、ここに、下船された皆様の早急な健康状態のチェック、そして、この方々が新たに感染の、御存じない場合もありますから、引き金にならないような、もちろん、そう言えば差別にもなりますから、重要なここはバランスの上とは存じますが。ただ、今二名で済んでいるにすぎないんです。予測される発症数はもっと多くなろうかと思います。

 これは、下船のときの誤りです。きちんと観察できるところで、政府が責任を持ってこの方たちを追うべきでした。いかがでしょう。官房長官に伺います。

菅国務大臣 政府としては、下船やその後のフォローアップについても、現時点で利用可能な科学的知見だとか専門家会議の御議論、そうした専門家の意見を聞く中で判断をさせていただいています。

 詳細については厚労大臣から答弁させていただきたいと思いますけれども、政府の判断の、やはり行う中心というのは、そうした専門家の皆さんからお話を伺う中で判断をさせていただいている、野方図に解放したということではなくて、その後のフォローもしっかりやっている、こうしたことを厚労大臣から答えをさせていただきたいと思います。

阿部委員 私は、野方図に放ったとかは言っておりません。ただ、結果を見れば、下船者から感染者が出た。

 今、菅官房長官は、専門家の知見に従うとおっしゃいましたが、この国立感染症研究所の知見自身が、おそれがないと言っていたことが誤りであったわけです。そういうことはあり得ますし、私は、その場合に、結果についての真摯な態度は政治がとるしかないのだと思います。そこが一番欠けています。

 あるときは専門家のせいにして、あるときは、せんだっての対策本部もそうですが、あれは要約すれば、患者さんたちになるべく受診を控えよと言っているだけで、とても今国民は不安な思いに置かれています。そこをつなぐ政府の決断や国民への思いがなければ、政治など成り立ちません。今の官房長官のお答えは、専門家が言ったんだからと。それでは、起きた結果についてどう考えるのか、専門家に委ねて、政府の責任はないのかということを自覚していただきたい。

 もっとあります。五番目は、検査もせずに下船させた人が二十三人以上。これは少なくともであります。いつ検査したかが全員わかっているわけではないことは、加藤大臣もよく御承知と思います。せんだって、わかっただけで二十三人という、検査日がわからない方もいるということは、大臣もお認めであります。

 そうなると、この管理体制そのものがどうであるかと全体を見たときの政府の対策本部のいわば危機感の薄さが、例えば小泉環境大臣がお地元の会合に出られたり、森大臣もそうでした。また、安倍総理は、短い時間の本部の時間の後は、稲田大臣のお祝い会だったとか、とても国民から見て、危機だ危機だと言っているのに何なんだこの国は、そう思うと思います。

 これはどうですか、官房長官として。政府を束ねておられる方です。危機感が欠けていると思えば、各大臣にあなたのリーダーシップで言わなければならないことです。対策本部本部長は安倍総理、その人が短時間の滞在しかしないで誕生会。それでは、国民が、今何が起こっているんだろう、どうしなきゃいけないんだろう、政府は何をするんだろうということが伝わりません。いかがですか。

菅国務大臣 総理は、対策本部の時間そのものは短かったかもしれませんけれども、対策本部前に、現場の責任者から約三十分間、総理室でさまざまな意見を聞く中で、そうしたことを行った上で対策本部というものを基本的には開催をさせていただいているんです。ですから、対策本部で何を話すかという全体について、現場の皆さんから声を聞く中でそうした判断をしている、このことはぜひ申し上げておきたいというふうに思っております。

 いずれにしろ、関係閣僚が東京を離れる際には、あらかじめ副大臣、政務官が代理で対応できるよう各省庁で調整をし、いずれの大臣もこの調整に基づいて代理の副大臣等が対策本部で出席したというふうに承知をしています。その上で申し上げますと、今お話ありました三人の大臣においては、本部への欠席に関する指摘を真摯に受けとめて反省が述べられております。

 政府として、引き続き、何よりも国民の皆さんの命と健康を守る、そうした中で緊張して取り組んでいきたい、このように思います。

阿部委員 申しわけありませんが、これまでの経緯の中ではそういう姿勢が見えないということを申し上げました。

 例えば、十八分が長いか短いか。もちろん、会話の濃度、対策本部での話題の問題もありましょう。ただしかし、きょうも全世界株安であります。このコロナウイルス感染症が与えている社会経済的な影響は非常に大きい、その中で日本がどう対応するかが問われているときであります。本当に危機感が薄い。

 そして、その上でです。ここから加藤大臣に伺いますが、私は、対策本部がまとめた基本方針を読んでも、実は画竜点睛、一番大事なものを欠いていると思います。それは何かというと、これからは感染が拡大フェーズに入り、そのピークを後ずらしさせることが大事で、重症化予防と、それからなるべく、早期の受診ではなくて、患者さんたちに御自宅で心配はあろうともいてくださいというようなことですが、こうしたことが国民の心に本当に響くには、例えばこれまで十分な検査体制ができていたかどうかであります。

 一日の検査数、検体の検査数が韓国の十分の一や二十分の一であることは、既に指摘をされておるところであります。そして、これから検査体制、今、充実する充実すると言って、一週間以上、私が二月七日に伺ってから。しかし、ほとんど実際の実績値は上がっておりません。大臣、例えば十八、十九、二十、二十一、山井さんが聞かれたと思いますが、一日に何件やっておられましたかという数値ももう御存じだと思いますが、十八、八十六件、十九、七十一、二十日、九十、二十一日、八十五とか、百件もいかない。

 こういう検査体制の中で、三千件できますよというふうにおっしゃいますが、実は今現場で起きていることは、保健所に電話するけれども待ちなさいと言われて不安を抱えて過ごしているということもあります。何が目詰まりしているのか、ここをちゃんとチェックしないと、幾らこういう基本対策が出て、そして、専門家、それなりの知見はあろうとも思いますが、実際に患者さんたち、不安を抱えた国民がどう行動するのかの信頼関係は出てこない。どこか関係ないところから言われているという思いが募っているのが現状であります。

 検査体制の目詰まりについて、いかがですか。

加藤国務大臣 今PCR検査に回るのは、いわゆる疑似症サーベイランスということで、もう委員御承知なので簡単にしゃべらせていただきますけれども、そこから回ってくるもの、それから、それぞれの自治体がいわゆる濃厚接触者、そしてその状況を把握するためにPCR検査を行うもの、それから、これまででいえばチャーター便関係そしてクルーズ関係、こういう形でそれぞれPCR検査を行っております。

 やっているのは国立感染研究所、検疫所、地方衛生研究所、民間、大学ということでありますけれども、国立感染所と検疫所は私どもの国の機関ですからこれはデーリーで上げていただいていますが、地方衛生所については、毎日報告をいただくようお願いをしておりますけれども、必ずしも、もちろんそれぞれ仕事も大変だということもあって、リアルタイムで上がってくるところと少し遅くなって来るところ、これはいろいろあります。したがって、そこに把握の状況が違いますが、例えば今お話があった二月十八日から二月二十三日で、トータルとしていえば、今我々の手元に集計しているレベルでは五千七百件ぐらいの実施をしているという実態があります。

 ただ、他方で、今委員あるいはここの場でいろいろな委員から御指摘のように、医療機関から頼んだんだけれどもやってもらえなかった、こういう話はあると私も思っています。ただ、これは直接、ありますかと保健所に聞くと、そうだとはなかなか言っていただけないので、ここは我々よくいろいろなことを考えなきゃいけません。どこにボトルネックがあるのか。

 一つは、自分のところが抱えている量がそろそろ限界に来ているからちょっと抑制しなきゃならないということがあるのではないかということで、今、他の機関で運用してくれるという通知も出させていただきました。要するに、お互いに足らずを補っていくということですね。それからもう一つは、民間をもっと使ってくれということも申し上げさせていただきました。

 それから、もう一つあるのは、このままいくと、医療機関が、PCRでプラスになれば、当然医療機関に入っていただくということですから、そっちのボトルネックがあるのかもしれない。これについても、今いろいろと、そういったものがあるかないか、あればどうやって調整するかもさせていただいているところでありますので。

 我々としても、やはり、現実の中から出てくる声、これをしっかり聞かせていただきながら、正直、それを見ながら、修正する部分はどうしても出てきますけれども、そうであったとしても、それを受けとめながら、一つ一つ対応させていただきたいと思います。

阿部委員 加藤大臣は正直でいらっしゃいますから、目詰まりがあることはお認めになりました。

 そして、患者さんたち、不安な国民が受けたくても受けられない、右往左往している状態の中で、この出された基本方針はなるべく受診を手控えよというもので、それでは国民の思いとすれ違う。きちんと受けとめられて、そういう体制もあるんだよと言われた上でないと、この基本方針は全く役に立たないものになります。ぜひ見直しをしていただきたい。

 最後に、麻生財務大臣にお伺いいたします。

 私は、本来、コロナウイルスがここまで感染拡大をしておらねば、企業主導型保育所の問題、毎年取り上げておりますので、ぜひ麻生財務大臣にも知っていただきたいことがございます。

 安倍総理の肝いりで、平成二十八年から、企業、事業主負担の年金の保険料を原資として民間がつくれる保育園、企業主導型保育が始まってございますが、さまざまな不祥事があって、今は、その応募、募集自体が、元締めの事業者が決まらなく、とまっております。

 しかし、予算だけはどんどこどんどこ流れていって、ごらんになっていただけますように、二十八年、二十九年、おのおの六百億あるいは五百二億のような剰余金を出しながら、ことしもまた大きな予算が組まれております。

 私は、きょう質問するので、きょうまでに剰余金を出せと申し上げましたが、平成三十年度の剰余金も出ておりません。おととしの剰余金も出ておらず、また予算だけが雪だるましていく。

 このような財政的健全性のないものが私は予算としては認められない、いかに保険料であってもと思いますが、お時間のない中恐縮です、お願いします。

麻生国務大臣 これ、ちょっと、はしょって説明すると話があれなので、何分か超過しますので、以後、この種の質問は早目にお願い申し上げます。(発言する者あり)何か言った。

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。御静粛にお願いします。

麻生国務大臣 企業主導型の保育事業は、これは喫緊の課題ですので、待機児童を解消するための重要な施策であると考えております。これは基本的に同じでございます。

 子育て安心プラン等に基づきまして、いわゆる企業主導型の保育所の受入れ枠というのは、五万人分を含めまして、二〇二〇年度、いわゆる令和二年度末までに合計十一万人分の保育の受皿を整備するとの見込みを踏まえまして、毎年度、所要の予算額を計上させていただいてきました。

 その上で、受皿確保の最終目標年度となります令和二年度予算におきましては、年度途中に開く予定の施設の二万四千人分の施設整備、また既存分も含めました運営費について、内閣府の要求を踏まえて、必要な予算を計上させていただいたところであります。

 御存じのように、昨年度、企業育成資金におきます新規補助は停止をされておりますのはもう御存じのとおりなんで、新たな受皿という整備ではありませんが、二〇二〇年度の予算におきましては、整備目標は十一万人ですので、その残りになりました部分、これまで八万六千人分を除きます二万四千人分の受皿というものを実施するものというので、予算の計上を行わせていただいております。

 したがいまして、平成三十年度の執行額の数字が確定していないとの御指摘につきましては、これは所管官庁である内閣府において適切に対応されるべきものと考えておりますので、財務省といたしましては、内閣府に対して速やかな対応を促してまいりたいと考えております。

阿部委員 予算の健全性を毀損しますので、予算の審議までにお出しいただきたいと思います。

 終わらせていただきます。

棚橋委員長 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。

 次に、黒岩宇洋君。

黒岩委員 それでは、質問をさせていただきます。

 まずは、橋本五輪担当大臣、おいでいただいていますけれども、AP通信のインタビューに、IOCのディック・パウンド氏、これはもう本当に最古参の重鎮の委員がこう答えられました。五輪を開催するには二カ月の準備が必要になること、ウイルス感染収束のデッドラインが東京五輪開幕の二カ月前となる五月二十四日前後と語り、事態が収束できていない場合は中止を検討するだろうと。

 IOCの重鎮が東京五輪の中止について言及されたという、これは大変深刻な話ではあるんですけれども、我が国として、五輪担当大臣として、この発言についてどのように認識、把握されているのか、お答えください。

橋本国務大臣 お答え申し上げます。

 ディック・パウンド氏、IOC委員から、報道によりまして、そういった発言があったということは承知をしておりますが、現在のところ、組織委員会からIOCに説明を求めました。その中で、IOCとしての公式の見解ではないということをIOCから組織委員会側に報告があったということであります。

 また、ディック・パウンド氏は予定どおりこの東京大会の開催に向けてIOCが準備を進めていることを説明しているものであるという回答を得たということでありますので、引き続き、しっかりとこの大会が開催をできるように、そして、IOCがしっかりとした判断をしていただけるように、変わらなく準備に取り組んでいきたいというふうに考えております。

黒岩委員 今、IOCの公式見解ではないということで、だと私も推測はしますけれども、ただ、あくまでも、一九七八年からIOCの委員を務めているという大変影響力のある方ですから、当然、事実上のIOCとの何らかの関与というものがあった可能性もあります。ですから、この点が今後どのように影響してくるかについて、これは逐次状況を認識、把握をしていっていただかなければいけないと思っています。

 そこで、これはそこまで確認していないということですから直接答弁は求めませんけれども、この発言も微妙でして、開催準備に二カ月かかる、ですから、七月二十四日開催前の五月二十四日がデッドラインだというんですけれども、かといって、では、二カ月前、どこかに代替開催を求めているわけじゃないようですね、パウンド氏は。しかも、延期もない、中止だというので、そうすると、この二カ月、要するに、オリンピックの準備まで二カ月要るというこの発言がどういう真意なのか、こういったこともなかなかわからないんですよ。

 ですから、こういうことについても、いろいろな思惑がやはりIOCという大きな組織の中で渦巻いていますので、これは的確に確認をしてもらわないと、今後我が国がどのようにオリンピック開催に向けて進めていくかというこのことに対しても大変影響があるということを、これは指摘しておきます。

 そこで、これはやはりコロナウイルスとの関係での発言でありますので、事態の収束という言葉を使われていますね、パウンド氏は。パウンド氏の発言を抜きにしても、やはりこの点について、コロナとの関係について、JOCとしても、そして特に組織委員会として、何らかの基準を示していかなければならない。

 その点において、このコロナウイルスの事態の収束ということに対して、組織委員会としては今どのような見解を持っているのか、この点をお聞かせいただけますか。

橋本国務大臣 先日東京で行われましたジョン・コーツ委員長を始めとするIOCレビューでの話合いの中にもこのコロナウイルスは当然入っていたわけでありますけれども、その段階においては、東京大会の対応について大変な評価をいただき、そして引き続きしっかりとした準備を進めていけるようにIOCとしてもバックアップ体制をとるということでありましたので、今後、とにかく早くこのコロナウイルスの対策を講じ、そして収束をさせるということで、東京都そして組織委員会とIOCと連携をとりながら、アスリートやあるいは関係者が安心をして準備ができるように進めていくということが私どもの今の最大の務めでありますので、収束に向けてしっかりとやっていくということになります。

黒岩委員 大臣、的確に答えていただきたいんですが、事態の収束というものを、一体何を指して収束と考えているのか。そして、ゴールが見えないと、今ゴールに向けて一生懸命走ると言ったんだけれども、ゴールは一体何なんですかという質問なんですよ。お答えください。

橋本国務大臣 ディック・パウンド委員は、二カ月間の準備が必要であるということで、五月の末までに収束していなければというようなコメントであったというふうに承知をしておりますけれども、五月の末ということではなく、少しでも早く収束に向けて努力していくということが重要だというふうに思っております。

黒岩委員 これ、もう三回目ですからね。いいですか。

 もうこのコロナウイルスというのは、当然、科学的知見等、厚生労働省がいろいろな見解、基準を示しつつあると思いますけれども、このウイルス問題自体が五輪にも直結する話になってきているわけですよ。公式見解じゃなくても、このパウンド氏がここまで言及したわけですから。

 そうなると、当然、我が国、オリンピックを主催する側として、組織委員会として、では、ウイルスの収束ってどこまでを指すのと。それは、もちろん科学的知見との、連携、協議して、これも必要でしょうけれども、ある程度のものを示さなかったら、今大臣がそれに邁進するとか精いっぱいの努力をすると言っても、その進捗状況もわからないわけですよ。

 何をもって事態の収束と今考えているんですか。

橋本国務大臣 厚生労働省あるいは各省庁としっかりと連携をとり、コロナウイルス対策本部として全力を尽くしていく、今の段階ではそれを申し上げる以外はございません。(発言する者あり)

棚橋委員長 少しお静かにお願いいたします。

黒岩委員 ということは、もう七月二十四日に迫っている五輪ですよ。これは、パウンド氏の言葉をかりれば、二カ月前でぎりぎりの判断だ。これはパウンド氏の発言を抜きにしても、どこかで判断せざるを得ないんですよ。しかも、ぎりぎりだということは、その前の判断もあり得るかもしれない。いつなんだと。

 いつ判断を下すんだというのは、これは当然、もうコロナウイルスがこれだけ蔓延化して拡大する、そして拡大期ももうどんどんどんどん過ぎている、こんな状況なわけですから、これ、人任せで、連携、協議とか全力とかいう時期はもう過ぎているんですよ、フェーズは。オリンピックが行えるかどうか、その瀬戸際に、もうラインが見えつつあるわけですよ。だから申し上げる。

 今時点でいいですよ。全く事態の収束というもの自体が見えていないなら見えていない、全くそれについての見解がないならないで結構ですけれども、きちんと今時点でお示しできるものをこの国会で提示をいただきたい。

橋本国務大臣 一日も早く収束をさせるということに努力をするということは当然であるというふうに思います。

 ただ、現場として、現場というのはIOCでありJOC、あるいは障害者スポーツ委員会、JPCでありますので、主催者の東京都そして組織委員会と、それぞれの競技団体と協会と連携をしながら、収束に努めていきながら、選手たちがしっかりと安心して東京大会を迎えられるような準備をできるようにサポートをしていく、これが私自身の今の務めであります。

 一日も早く収束に向かっていくということ……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。

橋本国務大臣 その時期というのは、これからしっかりとコロナ対策本部において連携をとりながら対応していくということであります。

黒岩委員 ちょっと聞き方を変えますけれども、収束に向けて全力を尽くすというんですけれども、大臣、何ができるんですか、大臣の立場で。

橋本国務大臣 現段階では、時期については言及することは差し控えたいというふうに思います。

 最悪の状況をシミュレーションしていくということは、当然、成功に向けての質を上げるために必要なことであるというふうに思っておりますけれども、一日も早く収束をさせて、そして、この東京大会が安心して開催をできるように、そして、IOCから認められるように準備をしていくということに尽きると思います。

黒岩委員 大臣、これは極端ですけれども、例えば、もう感染している人が一人もいなくなりました、これは私は限りなく困難に近いと思いますけれども、こういう客観的なことをIOCに対しても示す、そこが橋本大臣のできることであって、五輪担当大臣がこのコロナウイルスという感染症を収束させるなんて、そういう任にあらずですし、できるわけないですよ。そんなことを言っているんじゃない。

 我々は、厚労省とちゃんと連携して、収束というのは何だというものを区切って、いざ、それが、いつまでにできたらと言ったのができなかったら、最悪の場合というのはこういうことなんですよ、それができなかったら本当に中止しなきゃいけないのかとか、延期しなきゃいけないのか、ともすれば、オリンピックの火を消さないために代替地にお願いしなきゃいけないとか、いや、これは一つの例ですよ、こんなことがあってはならないと思っていますけれども、そういう時間的な、いろいろな知恵を働かさなければいけないことが出てくるわけですよ。

 だから、収束に全力を挙げるだとか、こんなことは大臣は答弁する必要ないんです。だから、今時点で全くないならないでいいんですよ。収束について、五輪担当大臣として何らかの客観的な基準、見解をお持ちですか。ないならないでいいんですよ。(発言する者あり)

棚橋委員長 国務大臣橋本聖子君。

 なお、お静かにお願いいたします。

橋本国務大臣 ある、ないということではなくて……(黒岩委員「いやいや、ある、ないですよ。あるかないかですよ」と呼ぶ)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

橋本国務大臣 ある、ないではなくて、東京大会が開催をできるように努力をしていくということであります。

黒岩委員 これ、東京大会がしっかりできるようになんて、私も含め誰もが望んでいることですよ。ただ、今、基準も示さずに……(発言する者あり)委員長、後ろがうるさい。

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

黒岩委員 そのために我々も基準をつくって、収束させるのは厚労省を中心にやっていくんでしょう、それを対策本部で、全体でまとめていくという、わかりますよ。だけれども、今言ったように、五輪をどうやってオペレーションしていくかというのは、これは大臣の両肩にかかっているわけだから、だから、今言った時点で、ないならない、あるならある、これははっきり言わなきゃいけないですよ。ないんだったらないで、では、その点を進めていきましょうよという、私らも建設的な議論、階段を踏めるわけですよ。だから、ないならないと答えてください。(発言する者あり)

棚橋委員長 国務大臣橋本聖子君。

 なお、御静粛にお願いいたします。(黒岩委員「外野席からの答弁を求めていないですから」と呼ぶ)今、静粛にとお願いいたしました。

 ちょっと、まず御静粛に。与党も野党も御静粛に。(発言する者あり)与党も野党もですから。御静粛に。

橋本国務大臣 繰り返し申しわけありませんけれども、ある、ないということではなくて、これはしっかりとした、厚生労働省を中心としてコロナ対策本部が基準を示していきます。そのことに全力を尽くしていくというのが私どもの務めでありますし、また、東京大会というものがしっかりと開催をできるということを、IOCや組織委員会と連携をとりながら、それぞれの開催を受け入れていただいている都市との連携であったり、開催地あるいは競技場との連携であったり、しっかりとしたウイルス対策というものを、連携をとって収束に向けて努力をしていくということを今取り組ませていただいております。

 東京大会に向けて、しっかりと開催ができるように準備をしていく、それに尽きると思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと静かにしていただけますか。

黒岩委員 これ、科学的知見によるところが大きいので、事態の収束について、大臣の見解とか、あとは組織委員会としての今の客観的基準が仮になくても、私はそれをあげつらうなんて気はこれっぽっちもないんですよ。でも、逆に、これがないから、この重鎮が事態の収束をと言ったときに、では、何を指すんだろうとか、本当に中止になっちゃうのかな、こういう心配は我々にも生じるわけじゃありませんか、国民にも。しかも、今は、あらゆるいろいろな、さまざまな立場から、推測に基づいて、このコロナウイルスと東京五輪の開催について、いろいろな内容が発信されているんですよ。それ自体が私は非常に状況としてはまずいものだと思っています。

 ここは整理して、だから、大臣に判断基準とか事態の収束というものの客観性の内容は求めませんので、これはしっかりと、きょうは厚労大臣はここにはいませんけれども、厚労省とも確認をとって、ある程度示してくださいよ。

 これは多分、厚労省も今いろいろなイベントに対しての指示とか見解も非常に曖昧ですよね。これ、うがった見方で、国民からすると、余りやり過ぎちゃうとオリンピックに対する懸念が広がるからだと。確かに広がるかもしれない。ただ、そういう、みんな臆測でもう議論する場じゃなくなります。あともう少したてば三月ですよ。本当にデッドエンドが五月二十四日なのか、それはもちろんわからない。でも、それが徐々に迫ってきていることは橋本大臣だってひしひしと感じているはずだ。

 だから、我々も、今言った、科学的にどう抑えられるかということと、それとオリンピックのオペレーションというものは別なんだけれども、そこをどうやって融合させていくか、そして、国全体を挙げてこの東京オリンピックをしっかりと開催させる。間違っても、非常に感染の危険が高い状況で無理くりということも、これも難しいですよね。そこの判断の線というものをきちっとつくっていく。

 このことは提言とさせてもらいますけれども、ちょっときょうの橋本大臣、そんな逃げるような答弁をする必要ないですよ。どんどん前向きに東京五輪については我々議論していかないと。そのことを指摘させていただきます。

 ちょっと時間を食っちゃいました。大臣、もう結構です。

棚橋委員長 御退席いただいてよろしいですか、黒岩君。

黒岩委員 御退席ください。

棚橋委員長 国務大臣橋本聖子君におかれましては、御退席いただいて結構でございます。

黒岩委員 次、森法務大臣に、高検検事長の定年延長問題についてお聞きします。

 これは、法解釈の変更で、国家公務員法の解釈を変更して定年延長ができるのかというこの本質論もありますけれども、きょうは手続論に限定いたしますし、きのう分科会で後藤議員が大変深く追及もしましたけれども、やはりこの決裁書について、一月三十一日の閣議決定以前にきちんと解釈変更の手続がとられたのか。これは、とられていないとなればもう違法になってしまいますし、時期、日付というものをちゃんとこれは法務省としても主張するか、できるか、これは大変大きなポイントになってきますので。

 そこで、お聞きしますけれども、きょう、予算委員会の理事会に「検察官の勤務延長について(二〇〇一一六メモ)」なるものが出されました。これは、我々野党側から、今申し上げた、日付がわかる文書を書面で出せと言ったわけですけれども、大臣、このメモというのは、客観的にその解釈変更の時期を証明でき得る文書なんですか。

森国務大臣 はい。一月十六日に部内で解釈について検討していたことを証明できるものと考えております。

黒岩委員 でも、これは部内メモでしょう。解釈変更というのは、対法制局、対人事院との関係において成り立つわけですけれども、このメモというのは、法制局、人事院には渡った、そういう性格の文書なんですか。

森国務大臣 このメモそのものが渡ったわけではございませんが、このメモと内容をほぼ同一にする文書が一月十七日、このメモの翌日に法制局に渡っており、その文書は既に御提出済みと思いますが、法制局の応接録にも添付されている文書でございます。

黒岩委員 だから、我々は、日付を証明できる文書と。これは、今大臣がおっしゃるように、部内メモでしょう、部局内のメモ。これでどうやって証明するんですか。だって、こんなもの、後刻打ったって打てる文書でしょう。

 では、これは電子的なログを添付して出せますか。

森国務大臣 この部内のメモには日付が書いてありますので、時期を証明できると考えております。

 これまでの御質問で、閣議請議の前には検察官の勤務延長について検討がなされていなかったのではないかという、後づけではないかという御疑念が示されておりましたが、そうではないと私も答弁してきました。そのことを証明できる文書を提出するようにという御要望がございましたので、この部内メモを提出したものでございます。

 これはまさしく二〇年一月十六日につくられたものでございまして、後日つくったものではございません。

黒岩委員 大臣も法律家ですからね。大臣、では、法廷で、これは二〇年一月十六日だと事実認定をするときに、このメモだけで事実認定できますか。

森国務大臣 私が法律家として、また法務大臣として、この国会で答弁をしているということがその証明でございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと御静粛にお願いいたします。

森国務大臣 法律家として、また法務大臣として、しっかり御説明申し上げますが、この文書は一月十六日に作成をされたものでございます。

黒岩委員 まず一点、私、大変重要なことを申し上げますけれども、今官房長官もいらっしゃいますけれども、特にこの予算委員会で、安倍総理も官房長官も、そして法律家である森大臣までも、議事録に残したから真実だと、これは何の論理性もないでしょう。議事録という、国会は重いものだから、そこに残すんだから真実だと。でも、これは多くの人が、だったら、はっきり言えば、うそっぱちでも議事録に残したらその時点で真実になるのか。そんな、議事録というのは玉手箱じゃないんだから。

 我々は、むしろ答弁する前に、何を根拠として、何を真偽をはかるものとして根拠として示せるかで、我々は、真実なのか、それとも虚偽なのか、そうではないのかということをはかろうとしているわけですよ。それを、法律家である森大臣が、私がここで言ったから、議事録に残るから真実です、よくぞこんなことをおっしゃった。

 実際に、事実認定を立証するんだったら、間違いなくこれは電子データなわけですから、これの、いつ作成したか、作成年月日がこれは電子記録上あるわけですから、これは当然出させるでしょう。大臣、違いますか。

森国務大臣 まず、国会答弁は重いものでございますので、うそっぱちでも言えばということについては、私は真実を述べているということをしっかりと……(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛にお願いいたします。

森国務大臣 述べさせていただいた、その上で、この文書の作成経過が間違いなく一月十六日であるというふうに御信頼いただけるようなものがないかどうかというのは、しっかりとそれは部内に探させたいと思います。

黒岩委員 これ、今から四十日ぐらい前ですからね。内閣府のシンクライアントシステム、あれは何せ、電子ログを見ると国家の安全機密が漏えいするという、とんでもない答弁をいただいていますけれども、そんな内容じゃないと思います。だって、これは部局のメモですから、決してシンクライアントシステムに保存されているわけじゃないですから。今大臣、部局で探させると。これはもう単なる、PCに作成年月日が入っていますから、これはちゃんと出してくださいよ。今大臣が約束してくれたので、大変これは楽しみにしております。

 さておきというのは、今言ったようなやりとりぐらいですから、こんなメモが出てきたからといって、はい、そうですかと。部局内で検討しているかどうか自体も我々はどうかなと思っていますが、そういうことじゃないんですよ。解釈変更をきちんと一月二十九日の閣議請議までに確定させていたかどうかという、そういう正式で公式な文書というものをいただきたい、こういう趣旨ですから、とてもこれは証明する文書にはあらずということなんですね。

 それで、きのう後藤議員の、法務省行政文書取扱規則、これに基づいて質問をしていきますけれども、きのうの議論でこれは大臣も答えたから、改めてですけれども、この第十七条、「決裁を完了した行政文書の文書番号は、文書管理システムにより登録する。」

 これについて、今回のこの決裁というものがこの十七条の決裁には当たらないんだということでありましたが、これはなぜ当たらないんですか。

森国務大臣 御指摘の同規則第十七条でございますが、これは同規則、つまり今お示しの法務省行政文書取扱規則に定められた文書について規定されたものでございます。

 こちらに別表がございますけれども、その規定された文書に当たらない場合には、番号をつける、採番をするということはないわけでございます。

黒岩委員 では、聞き方を変えますね。

 この規則で言うところの決裁文書というのは、基本的に電子決裁か、押印、判こを押す押印決裁だということになっていますけれども、では、今回の法務省と法制局、法務省と人事院とのこの文書というのは、これはなぜ電子決裁ないしは文書決裁ではないんですか。

森国務大臣 今ほど御説明いたしましたとおり、この取扱規則について、今ほどの電子又は押印による決裁についてとる文書については、その範囲が定められているわけです。

 それでは、今回それに当たらなかったのはなぜかという御質問でございますが、法務省では、法律案に関しては、その最終的な成果物たる成案を確定する際に、法務省行政文書取扱規則に定められた方法による決裁を経ることとしておりまして、これが別表に記載されております。

 他方で、その法律案策定の過程において検討のために作成された文書については、同規則に定められた方法による決裁、つまり書面の決裁や電子決裁を逐一経ることは要しないものと理解し、そのような運用がこれまでもなされてきておるところでございます。

 御指摘の今回の文書は、検察官の定年引上げに関する昨年からの法律案策定の過程において、その検討の前提として現行の検察庁法の解釈について整理した文書であることから、同規則に定められた方法による決裁、つまり押印決裁や電子決裁は要しないという扱いとしていたものでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。

黒岩委員 では、先ほどおっしゃった、この取扱規則の別表第二十号、「法令の解釈及び運用に関すること。」運用はどうでもいいんですが、法令の解釈に関することというのは、これは具体的にどういった文書を指しますか。

森国務大臣 二十号に当たる文書というのは、法令がございまして、その解釈をする場合の文書でございます。

 今回は、法律案を制定するその過程において、その検討の前提として解釈について整理した文書でございますので、当たらないというふうに解釈をしております。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

黒岩委員 まず、別表では、法令の解釈に関することとだけ書いてあるんですよ。当然、法令の解釈の整理、これは関することに入るんじゃありませんか。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。御静粛に。

森国務大臣 今ほど御説明したとおりでございますけれども、法案が作成されている過程においてその解釈の整理をした場合には、これに当たらないというふうに今までもしております。

 例えば、今まで、刑事訴訟法の改正により、いわゆる被害者参加制度が導入された際に、検察官が行う不起訴記録の開示について、その運用を変更したわけでございますが、これについては、刑事訴訟法の改正の検討の中の一環として、その解釈を整理したものでございます。

黒岩委員 では、もうちょっと専門的な言い方をすると、今の刑事訴訟法の例というのは、法令の解釈を整理しながら、整理そのもの自体は法的効果はないでしょう。今回の法律の解釈変更は法的効果が生まれているじゃないですか。違いますか。

森国務大臣 どのような解釈又は運用についても法的効果は生まれるものと理解をしておりますが、個別の人事について委員が御質問しているとすれば、個別の人事については閣議決定を経たものというふうに理解をしております。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

黒岩委員 いいですか。法律案を改正する、ないしは法律案を新しく出すでもいいですよ、改正の方でしょうけれども、その途中の過程でその解釈を変えていくような整理というのは、全くもって水面下の話ですよ。いざ成果物というものが水面上に出るから、水面下のものは今申し上げたような説明にもしかしたら当たるかもしれませんけれども、今回は、法律の解釈変更が水面上に出て、今回、定年延長を認めることにしたんでしょう。まるっきり違うじゃないですか。

 これはもう法令の解釈に関することそのものですよ。二十番、ジャストフィットですよ。違いますか。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。

森国務大臣 今回、この解釈については、法制局、人事局と協議の上、異論はない旨の回答を得たわけでございますが、法制局には文書を出し、しっかりとその応接録も残っております。そういう意味で、しっかりと手続をとってきたというふうに解釈をしております。

黒岩委員 はぐらかすのはやめてくださいよ。決裁は口頭決裁なんでしょう。文書決裁にしない理由を今聞いていたわけですよ。

 今回の解釈変更についてのこの決裁は、どう考えても二十番ですねと。二十番じゃない理由等を先ほど刑訴法で挙げたけれども、刑訴法は、今言ったのと今回のケースとは全く違う。法的効果を持った法令の解釈、これこそ、この取扱規則に載っている、二十番に合致する、文書決裁をしなければいけない決裁じゃないんですか。

森国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、御指摘の文書は、あくまでも、検察官の定年引上げに関する法律案策定の過程において、その検討の前提として現行の検察庁法の解釈について整理した文書であることから、法務省行政文書取扱規則で定められた方法による決裁を要しない扱いと解釈をしたところでございます。

 もっとも、御指摘の文書は、検察庁法の解釈について改めて整理をしようとするものでございますので……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いします。

森国務大臣 ここには当たらないと解釈をしましたけれども、口頭の決裁、つまり、内閣法制局等と協議するに当たり、事務次官まで確認をして、その内容を了解をしているものと承知をしております。

黒岩委員 にっちもさっちも、議論は、大臣、進んでいないんですよ。

 この規則の十三条を見てくださいよ。規則の十三条。ここに書いてあるとおり、部長級以上の決裁を要する決裁事項と十三条にあるわけです。これは見てのとおり、部長級以上の決裁が必要なものは、原則、この取扱規則にのっとった文書決裁なんですよ。

 今、事務次官決裁と言いましたでしょう。何で事務次官決裁が口頭決裁で済むんですか。

森国務大臣 決裁というのは行政機関の意思決定でございますので、口頭の場合もあれば、先ほどの規則に基づく文書の場合もございます。私も大臣として、日々連続して多数の行政行為をいたしておりますので、口頭の決裁もそれは多くございます。そういう意味で申し上げました。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いいたします。

森国務大臣 全て適法になされているというふうに申し上げます。

黒岩委員 大臣、口頭決裁を受けているのは、少なくとも部長級までは文書決裁されているんじゃありませんか。答えてください。

森国務大臣 今回、事務次官まで口頭による決裁をとっているというふうに解釈をしております。

黒岩委員 だから、この取扱規則はしっかり書いてあるんですよ。部長級以上の決裁を要するものに対しては、決裁事項及び決裁者を十三条で決めて、別表に定めると書いてあるんですよ。

 だから、大臣、たまたま例に出したけれども、私も口頭決裁を受けていると。それは、部長級以上が一回決裁したものを口頭決裁しているんじゃありませんか。

森国務大臣 それは、その取扱規則に当てはまるものについては、別表に書いてあるようにして……(黒岩委員「ちゃんと聞かれたことに答えてください」と呼ぶ)今、聞かれたことに答えておりますけれども、規則の別表に書いてあるものについては、その取扱いがなされていると思います。

 しかし、例えば、国会答弁のようなものもございます。これについて、これは、特に別表に当てはまらない場合は、それは部長級であっても書面の押印等はとっていないものというふうに理解をしております。

 例えば、平成二十九年六月の強姦罪を非親告罪としたときも、その非親告罪を現行の親告罪制度に関する解釈について整理した文書を作成いたしましたけれども、この場合も、法律案の検討の前提として現行法の解釈について整理した文書であったことから、この取扱規則には当たらないということで、書面の決裁は行われておりません。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

黒岩委員 話をどんどん拡散させないでください。

 先ほどの国会答弁の、審議における答弁案なんて、わかりますよ。だって、この別表の中にも全く入っていませんもの、もともと。こんなもの、取扱規則の中で文書決裁しろなんて何にも書いていないですから。

 私の言っているのは、もう二十番で部長級以上の決裁だとジャストフィットしていると。その次に、大臣は自分も口頭で受けていると言っているけれども、大臣、答えてください、大臣が口頭で決裁しているのは、部長級以上が既に文書決裁したものを口頭決裁で受けているんじゃありませんかと言っているんです。

森国務大臣 今回はそうではありませんし、ふだんもそうとは限りません。いろいろな行政機関としての意思決定があり、その中で、その一部、この取扱規則に、別表に定められているものが、書面による決裁、押印による決裁又は電子決裁又は持ち回りというものが規定されているんです。規則によって規定されている、その適法な手続を適正にとっている、このことをはっきりと申し上げておきます。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

黒岩委員 大臣、これは法務省の決めた規則ですよ。そこで、十三条で、部長級以上の決裁は……(発言する者あり)

棚橋委員長 場内、お静かにお願いいたします。

黒岩委員 決裁事項も決裁者も全てこの別表で定めると書いてあるんですよ。

 この二十番で「法令の解釈及び運用に関すること。」と示されて、この決裁者は部局長ですよ。これが成果物になると、これは一番に当てはまって法律案になるわけですね。こうなると、決裁者が大臣になるんですよ。こういう仕組みなんですよ。

 法令の解釈については決裁者は部局長ですよ。刑事局なら刑事局長ですよ。ただ、成果物になったら大臣決裁ですよ。ただ、いずれにしても文書決裁ですよと書かれているんですよ。それを今回、しかも、部局長と大臣の間の事務次官に口頭決裁だと。

 逆に、これは今言ったように、押印されていませんから、文書としてもないし、日付もないわけだ。何でこんなことをしちゃったんですか。大変重要なことですよ、この法令解釈を変えるというのは。結局、それを何か証明するものを出せと言ったら、この、ある意味、クレジットも大したことないような、刑事局の担当者のメモですよ。

 こんなことをしなきゃいけないんだったら、本来は押印決裁すればいいじゃないですか。何で押印決裁しなかったんですか、大臣。何で文書決裁しなかったんですか。その必然性があったんですか。わざわざ日付がわからないようになる、文書決裁をしないという手段を選んだ必然性は何なんですか。

森国務大臣 先ほどから御説明していますとおり、委員の、成果物になったらこの別表に当たるというのは、これは共有されていると思います。しかし、成果物になるまでの過程について、これまでも、これは別表に当たらない、そういう解釈をされていました。

 だから先ほど前例を挙げたんです。平成二十九年六月に成立した、当時の強姦罪を非親告罪とすることを内容とする刑法の一部を改正する法律案の法律案策定の過程において、現行の親告罪制度に関する解釈等について整理した文書を作成しました。しかし、この文書については、この別表一に当たるという整理がされていません。ですから、書面の押印の決裁はとられていないんです。そして、その当時の文書は日付もないし、作成者の名前もないんです。今回も同じです。これは法律案の検討の前提として解釈を整理した文書であって、法務省の中においては、これまでも、従前もそういった取扱いをなされていたということです。

 しかし、今回は、私はこの解釈については大事だと思ったので、この取扱規則には当たらないけれども、だから書面の決裁はとらないけれども、口頭で事務次官までの決裁をとり、私も報告を受け、そして法制局と人事院の協議も経た、そういうことでございますので、適法であり、適正な手続であると解しております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

黒岩委員 私が聞いているのは、大臣、文書決裁にしておけば、日付もわかる、誰が決裁したかもわかる、後で検証できる、そんなことをなぜしなかったのか。わざわざ、逆を考えれば、検証できないような、日付がわからないような、そんな決裁をする必然性があったんですかと聞いているんです。

 これは素直に答えてください。必然性があったんですか。

森国務大臣 ですから、従前からそのような取扱いがなされていたということを今御説明をいたしました。

 委員は後づけでつくったのではないかという前提のもとに御質問なさっていますが、後づけではありませんし、一月十六日の日付の文書も先ほど理事会にお示しをいたしました。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いします。

森国務大臣 その経緯がしっかりとわかるような文書等がないか、証明するものがないかということは、これからきちっと事務方に探させるというお約束もいたしました。ですから、後づけであるというその前提自体、否定をしておきます。

黒岩委員 これは最後に指摘で、時間が来ましたので。

 皆さんわかると思いますけれども、事務次官までの押印の決裁文書と、今、刑事局の担当者のPCでの内部メモと、どっちが立証する価値が高いか。これは、桜の問題もそうだけれども、みんなはっきりしているわけだ。でも、その立証するものは、本来つくっておくことができたのに、あえてつくっていない。だったら、後づけじゃないかという疑念も逆に生まれちゃうわけですよ。結果的にこの疑念を証明できるかというと、結局メモです、こんな話だ。

 ただ、最低限、このメモの信憑性をこれから部内で探すと。大臣は弁護士出身だからわかるとおり、これはもうPCの作成年月日、これしかないですから、これ以外証明するものはないですから。では、それを出していただくという、きょうはそのことをお約束いただいたので、楽しみにしております。

 質問を終わらせていただきます。

棚橋委員長 これにて黒岩君の質疑は終了いたしました。

 次に、山井和則君。

山井委員 これから四十数分間質疑をさせていただきます。菅官房長官が記者会見で出られましたので、加藤大臣を中心に質問をさせていただきます。

 基本方針が発表されましたけれども、国民の中からは、今ごろ基本方針かと。この国難のときに今まで一体何をやっていたんだ、そういう本当にあきれた声が国民からは巻き起こっております。一カ月蔓延させて、ようやく基本方針。先手先手どころか、余りにも後手後手ではないか。

 例えば、きょうのスポーツ新聞を見ましても、WANIMA公演中止、一万人の中に感染者と。熊本の二十代の女性看護師は、二月八日のこのコンサートに、一万人規模のコンサートに参加した。その後、九日後、十七日にせきが出て、二十一日に感染を確認、二十五日午前に人工呼吸器を装着したと。

 このコンサートが感染源かどうかはわかりません。しかし、今こういう本当に深刻な事態に陥っているわけであります。それに対して、今までの取組というのは後手後手だったと言わざるを得ません。

 また、残念ながら、昨日、徳島で二人目のクルーズ下船の方の陽性が確認をされました。先週も、私たちはこの場でとめましたよね。陰性であっても、クルーズ船を下船する千人を電車に乗せて自宅に帰すのはリスクが高過ぎると必死にとめたんですよ。でも、大丈夫だとおっしゃって、帰したら、四国初めての感染者、出てしまったじゃないですか。私たちは、野党も全力で、国難のときですから応援をします。余り批判はしたくはないけれども、私たちが指摘したことを聞かなかったがゆえに、感染が残念ながら拡大しているんです。

 この徳島の方も、結局、ダイヤモンド・プリンセスから下船をし、下船時には検査で陰性だったから、電車や飛行機に乗って帰宅をしたと。この間にも感染している可能性はあるんじゃないんですか、多くの方々に対して。

 そういう意味では、私たちも、これは人の命のかかったことで、真剣に議論していますから、しっかり野党であっても私たちの提案を聞いていただきたいんですよ。

 これは改めて言いますが、今、世界じゅうのチャーター機で帰国した国で、そのまま自宅に帰らせた国、陰性であっても、日本以外にあるんですか。加藤大臣、いかがですか。

加藤国務大臣 全てのことを国はチェックしているわけではありませんが、多くの国、アメリカ等においては、しかるべきところで二週間の隔離がなされているというふうには承知をしております。

 ただ、前も申し上げましたように、今回、私どもの判断においては、やはり、御高齢者の多い方々が、二週間、こうした環境にあって、精神的にもまた肉体的にも大変な困難を抱えておられる。他方で、感染拡大をすることを防ぐために、これまでのさまざまな知見、それらを踏まえた上で最終的に私どもが判断をさせていただいた。

 ただ、今委員御指摘のように、少なくとも国内で既に二例が起きている。海外でも、この中でどこまでが我々は下船の対象だったかという議論はありますけれども、そうした状況を踏まえて、フォローアップについて、念のためと考えておりましたけれども、それについても更に強度を上げて、今、毎日フォローアップをさせていただきながら、そして、きのうも分科会で議員と御議論させていただきましたけれども、症状がある方、きのうの段階では一部しか受診に回っていなかったので、症状が少しでもある方は全員受診に回っていただいて、そして医師の判断で必要な方は全てPCR検査をするようにということのお願いを更にしているところであります。

山井委員 今、御本人のことも考えて判断させていただいたということですが、残念ながらその判断は間違っていたんですよ。感染を拡大させているじゃないですか、実際に。

 これは、実際、きょうの配付資料の二ページにありますが、昨日の岡本委員への質問に対して、連絡があったうち回答があったのは七百八十二人、そして発熱等の症状が出ている人は二十八人ということですが、発熱している人二十八人のうち、医療機関を受診あるいは受診予定の人は七人ですけれども、それ以外の二十一人は発熱しても検査も受診も何もしていないということですか。

加藤国務大臣 それは、きのう現在であります。きのうというか、その前の日のデータだと思います。

 きのうの状況では、八百五十八名が対象でありますが、八百十三名と連絡をとり合い、何らかの症状があった方は、ですから前日からあった方も含めてということになりますけれども、四十五名ということでございます。(発言する者あり)いやいや、これは何らかの症状があったということであります。

 それで、きのうのやりとりの中でも、まさに委員からそういった感じで、当時は二十八名だったか二十七名だったと思います、そのうち七名しか受診していなかった、こういう御指摘もありましたので、きのう、全ての方の受診をお願いをしてください、そして、先ほど申し上げたPCRも、医師の判断ということはもちろんありますけれども回してくださいということを、改めてきのうの夜、通知をさせていただいているということであります。

山井委員 だから諸外国は二週間隔離しているんじゃないんですか。

 例えば、この陽性の方も、同居している御家族もおられるんですよ。どうするんですか。これ、本当に危機感が足りないような気がして私はならないんです。政府が本気になって感染を拡大させない、そういう意思が感じられないんです。

 私のところにも、山井さんの国会質問を聞きましたと言って、下船した御高齢の女性から電話がありました。こうおっしゃっているんですよね。クルーズ船から下船をしたときにバスに乗ったら、運転手さんは防護服を着ていた。ああ、自分たちは危険なんだなと。ところが、駅に着いたら、さようならと言われたと。ええっ、運転手さんは防護服を着ているのに、どうして私たちは電車に乗れるんですか、おりていいんですか、まずいんじゃないんですかとみんなが不安に思った。五時ごろはラッシュだから、三時ごろにおりてもらっていますということも言われたらしいですよ。そういう問題じゃないでしょう、それ。

 それで、私がその日国会で取り上げたら、また多くの方々のところに翌日に電話があった。ここの配付資料にありますよ。左が二月十九日、それが、こういう国会審議をもとに翌日変えられたんですよ。これはちょっとでも一歩前進で、不要不急の外出をするなというふうに変わっているんですよ。この文章が、上から十行目ぐらいに、不要不急の外出を控える。

 でも、そのときに電話がかかってきて、こう言われたそうですよ。公共交通や電車には乗らないでくださいと。そのときに、その御高齢の方は、乗らないでくださいと言ったけれども、きのう乗せたじゃないですか、言っていることが支離滅裂ですねと。そういう意味で、やはり私は判断が甘過ぎると言わざるを得ないと思います。

 それで、それに対して今全国から苦情が殺到しているのは、検査難民という問題なんです。検査を受けたくても受けさせてもらえない。私も、そういう方から直接お話もお聞きをしました。

 例えば、こういう声も紹介されております。一週間前から風邪の症状があり、四日前からせきがとまらず、昨日から三十八度の発熱。問い合わせた結果、コロナウイルスの検査はできませんと。産婦人科の先生も、対応がおかしいと抗議してくれましたが、それでもだめ。呼吸が次第に苦しくなっていっているのですが、このまま胎児と死ぬしかないのですか。妊娠中の方からの声であります。

 さらに、お子さんが数日間高熱を出して肺炎と診断された方も、そして、お医者さんに聞いたら、コロナウイルスの可能性は、そこは病院では判断できない。それで、心配だから、何としても検査を受けさせてくださいと言ったら、それも、検査は受けることができない。

 これ、妊婦の方とかお子さんとか、もちろん、正確な検査、診断のことは私もわかりません。でも、検査を受けないと診断ができないじゃないですか。診断ができないと治療ができないじゃないですか。(発言する者あり)

 自民党から、そんなことはないんだとか、しようもないやじを言わないでくださいよ。

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

山井委員 これは人の命がかかっている議論なんですから。

 ある医師の方も、重い症状の方でも、主治医の方が保健所に相談すると、まだ今検査できる体制が整っていない、一回入院して様子を見てくださいとかいって受けることができない、こういう声もあるわけです。医師の方の話でも、これほど深刻な事態を今まで痛感したことがない、検査を受けさせてもらわなかったら診断と治療ができないと言うんです。

 発展途上国ですか、この国は。国民皆保険で、すばらしい医療をつくってきて。治療じゃないですよ、診断じゃないですよ、そこに行き着く前の検査を受けるために、なぜそこまで国民が苦しまないとだめなのか。保健所に行っても、若いから、重症でもないし、コロナの検査はできません、対象外だと言われた。お願いしても調べてもらえず、号泣しています。これは危機的な状況だと思います。

 加藤大臣、ところで、今日までに、クルーズ船とチャーター機は除いて、何件、PCR検査、ウイルス検査、日本の国でされたんですか。

棚橋委員長 答弁できますか。

 それでは、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 では、速記を起こしてください。

 厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 実際、PCR検査をする現場については、個人情報は当然行っていませんから、それがどの検査かということではなくて、何件やっているという情報しかないので、それで、先日お話をしたように、二月十八日から二十三日までで約五千七百件ということを申し上げさせていただき、それから、別途私どもが出しているのは、サーベイランス、疑似症サーベイランスという制度、実はこれは疑似症の対象だけじゃなくて幅広く、PCRをやってくれといったものも含めてでありますけれども、それについては先日も数字を申し上げたところであります。

山井委員 ちょっと確認します。私は、クルーズ船とチャーター機を除いて、累積何件やったかと聞いているんです。それを答えてください。

加藤国務大臣 ですから、検査所の現場は、全部個人情報をカットして一個一個の検体をチェックしますから、そこにおいては、どれがクルーズ船か、どれがということじゃなくて、何件やって何件処理したということをベースにやっていますので、そこの段階での今委員御指摘のような区別というのは非常に難しいし、今そういったことをお願いをしているわけではありません。

 ただ、中について言えるのは、クルーズ船と、最近はチャーター便はありませんからクルーズ船と、それから重症サーベイランスということでまさに診療のためにやっているものと、それから濃厚接触者のチェックと、それから、もう一つ言えば、退院のときにやらなきゃいけません。こういったものをそれぞれの地域でやっていただいているということであります。

山井委員 ちょっと不思議な答弁ですね。この四ページにありますように、チャーター機とクルーズ船はちゃんと分けて統計をとられていると私は理解をしております。

 そこで、もう少し具体的にお聞きしますが、この一週間、二月十八から十九、二十、二十一、二十二、二十三、二十四、二十五、この一週間で、クルーズ船、チャーター機以外でウイルス検査をされたのは何件ですか。

加藤国務大臣 ですから、検査ベースで見たときに、判定した日ということでこれを出させていただいていますけれども……(山井委員「それで結構です」と呼ぶ)いやいや、それはずれるんですよ。(山井委員「それで結構ですから」と呼ぶ)だから、それはもう追えませんので、それは検査をした方と判定した方と別々で受けていますから、もしチェックをするのなら、検査したところに、持ち込んだところで、これがクルーズ分だ、何分だと分けてやればいいわけですけれども、先ほど申し上げたように、ここは検体を一個一個検査するということが主眼でありますから、何がどういうことから入ってきたかというのはこの検査所においては重要ではないということであります。

 したがって、その結果、何が陽性であった場合にはすぐそれぞれ突合して、これは誰々が陽性だから、それによっては搬送する、こういう仕組みになっているので、委員御指摘の、思うところはわかるんですけれども、検査の現場においてそれぞれがどうだったかというのを出すのは大変難しいということはぜひ御理解をいただきたいと思います。

山井委員 何ですか、一日の検査件数、加藤大臣も把握しておられないということですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

加藤国務大臣 ですから、先ほど、十八日から二十三日までで約五千……(山井委員「一日ずつ言ってください」と呼ぶ)十八日は約九百九十六件、十九日は六百七十二件、二十日は六百五十六件、二十一日は千五百九十四件、二十二日は千百六十六件、二十三日は六百七十五件です。(山井委員「二十四日は、二十四日」と呼ぶ)ちょっと済みません、二十四日のは手元にないので、ちょっと待ってください。(発言する者あり)

棚橋委員長 いやいや、二十四日は手元にないということですから。(発言する者あり)

加藤国務大臣 いやいや、二十四日というのはきのうやったものですから、それをきょうわかる、要するに、報告は、きのうやったものをきょうの夕方等で受けますから、それは……(発言する者あり)

棚橋委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 済みません。

 二十四日の数字については、今、全部は聞き取りができていない。特に、民間等からは、これは一々電話で聞くということになっております。

 手元にある、地衛研だけの数字はまとまっているようでありますが、地衛研だけ申し上げさせていただいてよろしいでしょうか。(山井委員「はい」と呼ぶ)

 地衛研、これは全部報告が来ているわけじゃありませんが、報告レベルで四百四十八ということでございます。

山井委員 今初めて数字を聞きました。昨日、私、分科会で聞いたときは、この下の数字だったんですね。全国の数字がそろっていないからということで、この配付資料十六ページの下の数字をきのう言われましたけれども、きょうまでに地方衛生研究所とか全国の数字を集めてくださいと言ったら、今、この数字、初めて公表されました。十八日、九百九十六人、十九日、六百七十二人……(発言する者あり)件数ですね。二十日、六百五十六件、二十一日、千五百四十九件、二十二日、千百六十六件、二十三日、六百七十五件。

 加藤大臣、確認しますが、これでほぼ全てと理解してよろしいですか。

加藤国務大臣 地衛研の中には一部、数字がこちらへ上がってくるタイムラグがありますけれども、私どもが今確認しているものは全てでありますし、それに加えて、さっき二十四日の地衛研の数字を別途申し上げさせていただいたということです。

山井委員 この配付資料十六ページ、そして、もう一つの配付資料の四ページを見ていただきたいんですね。

 共同通信のニュースで昨日流れておりました。韓国はPCR検査実施件数四万件、日本は五千七百件、約七倍違うんですね。韓国は今までに四万件、日本は五千七百件、約七倍違います。

 それと、一つ一つ言っていきますと、これは韓国保健福祉省からのデータでありますが、この十六ページを見ていただきたいんですけれども、例えば、細かいことは言いませんよ、大まかなトレンド、十六ページ。韓国は二月十八日は千五十四人のところ、日本は九百九十六人、余り違いませんね。十九日は、韓国が千四百一人で日本が六百七十二人、二倍ぐらいの違い……(発言する者あり)件数ですね。それで、二月二十日は、六百五十六件と二千二十九件、三倍ぐらいの差。そして、二十一日は、千五百四十九件と三千百九十八件、韓国で、約二倍の件数。二十二日は、千百六十六件と韓国が五千百八十六件で、約四倍の開き。そして、二十三日には、日本、六百七十五件と韓国が四千五百九十三件で、約七倍の開き。そして、二十四日は、これはやめておきましょう、全部じゃないということなので。

 ということで、これは数倍の開きがあるわけです。そして、韓国は、三月に入ったら一日一万件の体制をつくると言ったわけなんです。

 これは、加藤大臣、先週ですか、一日に三千八百件の検査能力があるとおっしゃったので、私はてっきり三千件ぐらい検査されているというふうに思ったんですけれども、少な過ぎるじゃないですか。韓国となぜこれだけ大きな差があるんですか。

加藤国務大臣 二つあると思います。

 一つは件数で、今最初に委員の御指摘があった、医療機関等から保健所に確認をしても断られている。実は我々も、きのうも御議論させていただいて、幾つかのところに当たったんですけれども、正直言って、私どもから当たると、いや、そんなことはありませんという答えになってしまうんですね、これは。ですから、それ以外にどこにネックがあるのか、我々は今調べております。

 一つは、これまでも適宜、お願いしますという通知を出させていただきましたが、加えて、自分のキャパがもうそろそろなくなるから少し抑えていこうという思いがあるのではないか。というのであれば、ほかのところと共同して使うようにしましょう、また、厚労省もその間に立って話をしますよという通知もさせていただきました。それから、まだ余りキャパシティーは上がっていませんが、民間も使ってくださいということも更にお願いをしております。

 さらに、今御指摘、もし個々に教えていただければ、それは一個一個対応しようと思っていますが、そういった、まさに必要な方が検査が受けられない状況、少なくとも今の状況は、今委員御指摘のように、三千八百に対して内数ですから、ミクロ的に見ればわかりませんが、マクロ的に見ればまだまだ受けられる状況でありますから、それをしっかりやっていく。

 それから、もう一つは、委員が御指摘のように、韓国と比べてキャパシティーが低い。三千八百からプラスアルファなんです。二月二十日の段階で、百を超える医療機関等、またあるいは民間企業でいえば十四ぐらいにはもう既にPCR検査のキットをお渡しして、いつでもできるようにしていただいているんですが、少し立ち上がるまでに時間がかかるというお話があります。

 じゃ、なぜかかるのか。その辺も今詰めさせていただいて、もう委員と私は同じ思いで、早くにキャパシティーを上げていかなければならない、この思いは従前から持ち、それに向けて対応はさせていただいておりますが、残念ながら今は現下の状況にあるということであります。

山井委員 余りにもこれは残念過ぎる状況です。

 これは人の命がかかっているから言っているんですよ。検査を受けられなくて、重症化してお子さんが亡くなったらどうするんですか。検査を受けられなくて、妊婦の方が胎児の方と一緒に亡くなったらどうするんですか。国民の命を守るために政治というのは存在するんです。この危機的な状況のときに、言いたくはないけれども、安倍総理も毎晩何かゆっくり夕食をされているじゃないですか。危機感が足りないんじゃないんですか。

 これは同じ方向性じゃないんですよ。遅過ぎるんですよ。もちろん、韓国とは国も違いますから、全て韓国がいいとは言いませんが、屋外の検査所を韓国全土に四百九十二カ所設置して、電話相談窓口から聞き取って感染が疑われれば検査するようにする、民間を含めて七十九機関の検査機関があるとか、余りにも、この数倍の差というのはあり得ない話だと私は思います。

 昨日の質問の中で、このウイルス検査の保険適用を検討する、準備するとおっしゃいました。一、二週間が山場ということを専門家会議もおっしゃっています。検討する以上、保険適用、いつをめどに、いつを目指すのか、明確にお答えください。

加藤国務大臣 保険適用する以上、受けるところをしっかりつくらなければなりません。

 先ほど申し上げた百の大学とか関係病院、あるいは十四の民間企業、全部とは言いませんけれども、一定程度立ち上がらなければ委託先がなくなってしまうわけでありますから、この状況を何しろ早くやらなきゃいけないと同時に、具体的に、診療の報酬体系といいますか、保険適用、これに向けては、もうきょうにでも、例えば報酬単価をどうするかとか決めなきゃいけないことがあります。

 それはもう決めて、いつでもボタンを押すようにして、あと、受皿の状況を見ながら、場合によっては、全部が一遍にできなかったら、この人たちは保険適用でお願いしますよという条件も付しながらやりたい、やろうということで今準備は進めておりますが、ただ、先ほど申し上げましたように、民間の立ち上げが何でこんなに時間がかかるのかということも、これは場合によってはどこかで行政の問題もあるかもしれません。

 今それをチェックして、一日も早く、今委員御指摘の保険適用、また、保険適用ができるということになれば、逆に民間がより進めてもらうという可能性もあると思っていますから、まず、保険適用しますよ、値段はこのぐらいですよということはもうきょうあしたにでも明示をして、いつ押すかだけはちょっと時間をいただきたいと思います。

山井委員 いや、これは一刻を争いますよ。

 繰り返し言います。今、検査難民ということが言われていますけれども、検査を受けられなくて、重症化して亡くなった患者さんが出たらどうなるんですか。これは、一歩間違うと人災と言われますよ、検査が受けられなかったからということで。

 これは中医協にも関係すると思いますが、やはり、いつでもボタンを押せるというよりも、その政治判断をするのが加藤大臣だと思うんです。せめて、遅くともいつまで、あるいはいつごろをめどに保険適用を目指すということぐらいを答弁していただきたいと思います。

加藤国務大臣 ですから、受皿がある程度できなければ、これはまた軽々なことは言えません。できないままにやったらこれはまた混乱を起こし、また山井委員から御叱責をいただくということにもなると思います、そのときはまたそれで。ですから、そういった意味において、一定は見ていかなきゃいけない。

 ただ、私はずるずる滑るつもりもありません。民間の状況さえ整ってくれば、あるいは、ある意味では多少見切りをしなきゃいけないと思っていますけれども、そこをもう少しお時間はいただきたい。ただ、先ほど申し上げたように、診療報酬はこのぐらいだよ、このぐらいからやるよ、この姿勢を具体的には、もう一両日中には示していきたいと思います。

山井委員 私たちも必死なのは、失われる命があるかもしれないんですよ。連日コロナの対策会議をやって、八分とか十五分で終わっているけれども、そういうことこそ、ここ一、二週間、本来議論すべきじゃなかったんですか。

 けさも野党の国会対策の会議をやらせていただきました。その中で、そこまで幾ら言っても政府・与党が動かないのであれば、我々野党として、この状況を打開するために、全国の検査体制を強化し、多くの国民が速やかに検査を受けられる議員立法を早急に作成して国会提出を目指そうと、政策調査会と議論をしながら、早急にこういう議論を進めようということを国会対策の役員会で話をしました。

 残念ながら、進んでいないじゃないですか。連日私たちはこの質問をしていますよ。

 例えば、一つ、今ネックになっていると言われているのは保健所なんですよ。武漢縛りの次は保健所縛り。この保健所を抜きにして、申しわけないけれども、緊急事態だから、主治医や病院の判断で直接民間の検査機関に依頼することができるようにする。これ一つで、これ一つで大きく変わるんですよ。

 加藤大臣、きのうもこの質問をしました。不安で不安で苦しんでいる方々が多いんですよ。ぜひともそういう決断をしていただきたいと思います。保健所抜きで、主治医や病院の方々が直接民間の検査機関にもウイルス検査をお願いできるようにする、その答弁をお願いします。

加藤国務大臣 ですから、それは今委員がおっしゃっている保険適用そのものなんですよ。やはり、公的負担をする以上、そこには一定、保健所等公的機関が入らなければ、これはできません。だから保険適用を広げていきましょうと。

 それから、もう一つ申し上げたいのは、地域の中で、そうはいっても、頼むところというのは地衛研しかないところもあるんです。ですから、検査会社が、あるいは医療機関が一定分散して受けられる状況がなければ、それは委員おっしゃる、やったって逆に混乱を起こして、じゃ、俺のところから頼んだのは受けてくれて、俺のところから頼んだものは受けてくれない、またこういう話にも当然なってくるので、そこはやはり一定程度順序立てて進めていかなければならない。このことはぜひ御理解いただきたいと思います。

山井委員 全く理解できません。人の命がかかっているんです。遅過ぎます。対応が遅過ぎますよ、この基本方針にしても。

 今、海外の専門家やメディアからは、武漢に次いで日本が第二のホットスポットになるのではないか、そういう声まで出ています。

 とにかく、私たちも応援をしますから、今みたいな、できないことを答弁する、そういうのはやめていただきたい。

 そして、もう一つ、橋本副大臣のこともお聞きしたいんです。

 先週金曜日、野党から、橋本副大臣、早急にウイルス検査をすべきだ、なぜならば、感染した厚生労働省の職員の方々とクルーズ船内で一緒に仕事をしていた、当然感染の可能性がある、三人一グループで仕事をしておられた厚生労働省の職員は二人感染して、もう一人も感染しているんじゃないかと野党が指摘した。調べた。やはり感染していた。おかしいじゃないですか、野党に指摘されて調べたら感染していたというのは、大体。

 だから、橋本副大臣もずっとクルーズ船に入っている。感染している可能性は十分に、残念ながらあります。毎日ホテルを行き来している。そして、毎日部下の方々に、本部長らしいから、指示している。感染していたら、うつしまくってしまいかねないんです。

 早急に橋本副大臣、橋本副大臣を責めているんじゃないんですよ。感染している可能性があるから。イランの副保健大臣も昨日感染が発表されました、イランでも、コロナウイルスの担当の。やはり、そういう責任者というのは感染のリスクがあるんです。

 橋本副大臣、ウイルス検査、いつするんですか。それで、今何をしているんですか。体調はどうですか。部下の方は何人と仕事されているんですか。お答えください。

加藤国務大臣 今、橋本副大臣、中で、当然、常時マスク等をしながら業務に当たっております。中における業務というのは、当然、全体としての調整業務をやっておられるというふうに承知をしております。

 今厚労省からは、検疫官も入れて約四十名程度が船の中に乗っているというふうに承知をしております。ただ、これはちょっと動きますから、正確でないことはお許しをいただきたいと思います。その上で、今、どこのタイミング、ただ、これはずっと継続して今やっていますから、このタイミングというのはなくて、彼が下船をするタイミング、ここではPCR検査を受けていただくということにしております。

山井委員 あしたかあさって本会議があるかもしれませんけれども、厚労省の判断としてはどうされるんですか。

加藤国務大臣 済みません。本人の健康の質問がありましたが、本人は健康だというふうに確認をしております。熱もないということであります。

 それから、明日については、私ども国対と御相談をして、本人が欠席ということで対応させていただこうと思っております。

山井委員 理由は何ですか、欠席の理由は。理由は。

加藤国務大臣 これは、クルーズ船の現地において活動に当たっているということであります。

山井委員 これ、橋本副大臣は、検査はしていない。感染している可能性はあるんですか、ないんですか。

加藤国務大臣 感染のリスクのある、既にその、今委員御指摘のように、事務スペースにおいても感染された方がある、これは事実であります。そういったリスクの中にある人、これに対して、定められた防御、あるいは手洗いをするという励行はしておりますが、ただ、最終的な意味においては、この活動が終わり下船をするときに、先ほど申し上げましたが、PCR検査を行うということを決めているところであります。

山井委員 先週金曜日から私たちは求めていますが、これは与野党関係ありませんよ。なぜ拒むんですか、検査を。なぜ先延ばしするんですか。

 なぜならば、はっきり言って、厚生労働省の職員の方々もリスクにさらされるんですよ。一週間後検査して、陽性だったら、橋本本部長って、これはクルーズ船の中で、四十人の厚労省の職員の人たちに指示しているんでしょう。無言でやっているんですか。対面して指示しているんでしょう、本部長だから。後で感染していましたといったら、厚労省のコロナ対策の前線、みんな感染したら、これはどうするんですか。

 そして、かつ、往復って、これはホテルにも行っているんでしょう。これは、ホテル、いいんですか。感染しているかどうかわからない。いや、そのうちに、そのうちに検査しますからって、一週間後、ああ、感染していました。それで許されるんですか。

 あるいは、恐らく副大臣だったら運転手さんもおられると思います、公共機関を使っていないから。その運転手さん、秘書官。

 いや、これは厚労省の職員さんも人間だし、労働者ですよ。確信を持って加藤大臣が感染していないとおっしゃるんだったら私も引き下がりますが、いや、感染している可能性はありますけれども、しばらく様子を見ています。じゃ、これは、加藤大臣、万が一陽性だったときに、この一週間なり、部下の人に、濃厚接触した運転手、秘書さん、ホテル、どう責任をとられるんですか。

加藤国務大臣 いや、ですから、そこは、きちんとそこを、そういったことを配慮しながら、今、往復には公共交通機関を使わないとか、そういう対応をさせていただき……(発言する者あり)いやいや、今委員のお話でいえば、毎日リスクはあるんですね。そうすると、一日入ったらまたPCR、また一日入ったらPCRしなきゃならない、こういうことになります。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。

加藤国務大臣 それと、PCRしたからといって、すぐ感染しているかどうかわからないと、これは皆さん指摘をされているじゃないですか。だから、一定期間、リスクがある人は、リスクがある状況の中で、大変御無理を申し上げますけれども、仕事をしていただいている。そして、それが終わった段階でしっかり検査をしていく。そして、もちろん、その間、今委員御指摘の点、私ももう一回徹底しますけれども、まさに、彼が人と、一定のメンバー以外とは会わない、この状況をしっかり確保していく。こういった中で、万が一そうなったときにおいても、他に感染することを抑えていく。こういう対応を並行してとらせていただきたいと思います。

山井委員 私は、このいいかげんさ、無責任さ、危機感のなさ、これが全ての、コロナウイルス対策を日本で後手後手にしている根本だと思いますよ。今の答弁を聞いて、私、国民の誰も納得しないと思いますよ。

 なぜ、感染している可能性がある人を、おまけにコロナ対策の本部長を、すぐに検査しないんですか。

 繰り返し言いますよ。厚生労働省の職員だけじゃない。ホテルも、そしてまた厚生労働省の職員さんも、自宅に帰るかもしれない、いろいろな動きをするわけでしょう。そういう感染を何が何でも食いとめないとだめだという責任者は、本来、加藤大臣なんじゃないんですか。その加藤大臣が、そのうち検査しますよ、後で陽性になるかもしれませんよ、そんな無責任な話で、イベント自粛してくださいとか満員電車を避けてくださいとか、国民に言う前に自分たちがしっかりすべきじゃないですか。

 もう一回だけ聞きます。なぜすぐに検査しないんですか。

 じゃ、厚生労働省の職員やホテルやその辺の関係、どんどん、変な話、コロナウイルスのクルーズ船の本部長である橋本副大臣が感染源になって多くの人に感染させたなんてことに万が一なったら、世界の笑い物になりますよ、これ。危機管理として、もしかしたら、念のために、健康だけれども検査しようというのが、私は国家の危機管理じゃないかと思います。

 早急に検査させてください。検査がどうしてもできない理由は、一体何なんですか。

加藤国務大臣 いや、ですから、彼は、引き続き同じ環境で仕事をしていくんです。そうしたら、また次の日あったら、委員のおっしゃることはずっと続くんですよ。だから、どこかで切りをつけるしかないんです。これは、毎日PCRをやったって同じことです。次の日から二週間休めば、それはいいんです。しかし、そんなことをやったら、現地で働く人は誰もいなくなってしまいますよ。

 だからこそ、一定隔離をしながら、そしてそこから出るときにはPCR検査をする。それ以外にどういう手があるのか、むしろ私は教えていただきたいと思います。

山井委員 本当、へ理屈ばかり言って、本当にこの厚生労働省の危機感のなさ、本部長が感染しているかもしれないのに、それをほったらかす。本当にこれでよく国民に自粛を求められたものだなと私は思います。

 菅官房長官、お戻りになりましたので、一問聞きたいと思います。

 きのう、例えば電車の中でも、マスクをしてくださいという場内アナウンスが流れるんですね。それで、厚生労働省のホームページを見たら、予防のためにマスクをしてくださいと書いてあるんです。私も、スギ薬局、薬屋ヒグチとか、いろいろ行きましたよ、何軒か。どこも売っていません。入荷のめども立ちません。

 菅官房長官、先週、品薄が解消するように努力するとおっしゃったけれども、全く解消されていません。国民としては、マスクしなさいと言われても、マスクがないんです。医療現場や介護現場でも、なくて困っているんです、みんな。

 菅官房長官、いつになったらマスクが店頭に並ぶんですか。私たちも予防したいんです。お答えください。

菅国務大臣 まず、マスクについて、供給の多くを占める中国からの輸入が停滞をする等により品薄になっておりますが、厚生労働省と経済産業省から、増産要請をしっかり指示しました。

 そういう中で、国内主要企業で二十四時間の生産体制を、実は、一月の二十八だったと思いますけれども指示して、今取り組んでいます。

 ちなみに、一月の最終日だけで九億枚出ているんです、最終日の週だけで、一週間だけで。ちょっと異常な状況であることをまず御理解をいただきたいと思います。

 ただ、そういう中であって、国内の主要企業で二十四時間の体制をしくなどしておりまして、今月の中旬から、例年以上の枚数、毎週一億枚以上生産をしています。今月中旬からは、また来月には月産六億枚を超える規模に供給力を図ることになっております。

 いずれにしろ、メーカーが生産、輸入したマスクは、在庫が不足する医療機関などから徐々に出荷されるために、店頭に並ぶまでには時間がかかることも想定されますけれども、政府としては、でき得る限り早く品切れが緩和されるよう、更に増産体制を今要請をいたしておるところであります。

 現状はこのような状況でありますけれども、一人の方が買い占めることなく、一人でも多くの皆さんの手に渡るように国民の皆さんに御協力いただければ大変ありがたい、このように思います。

山井委員 時間が来ましたので終わらせていただきますが、繰り返し言いますが、検査難民、検査が受けられなくて多くの方が苦しんでいる、こんな国、世界で日本だけです、本当に。そういう意味では、一刻も早く、保健所を通さずでも検査を受けられるように早急にしていただきたいと思います。野党としても全力で頑張りたいと思います。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて山井君の質疑は終了いたしました。

 次に、宮本徹君。

宮本委員 日本共産党の宮本徹です。

 まず、加藤厚生労働大臣に、きのう発表された政府の新型コロナ対策にかかわって質問させていただきます。

 きのう発表の基本方針では、地域で患者数が大幅にふえた状況では、外来の対応については、一般の医療機関でウイルスへの感染を疑う患者を受け入れる、こうされました。

 一般医療機関では、今後、患者受入れに当たって、例えば、ワンフロア全部専門に充てる、あるいは、一人部屋ばかりじゃないですから、四人部屋だったものを一人で使うといった状況も今後考えられるというふうに思います。また、医療従事者も相応に配置する必要があるというふうに思います。

 その場合には財政的な支援も必要となると思いますが、そうした支援についての検討はどうなっているでしょうか。

加藤国務大臣 まず、外来においては、例えば、空気清浄機を用意するとか、パーティションを用意するとか、個人用の防護具、また簡易ベッド等々が必要になると思います。それに対して二分の一ということの補助率で対応させていただくということにしております。

 それから、入院、特に病院でも感染症専門でない病院ということが当然対応されるわけでありますから、そういったところでは、例えば人工呼吸器及び附帯する備品、個人防護具、簡易な陰圧装置、あるいは簡易なベッド等についても同じく二分の一の助成を図るということで、そうした意味での対応をしっかり進めていただける、予算面でも支援をしていきたいと思っております。

宮本委員 ですから、ふだんでも病院はいっぱい患者さんが入っているわけですよ。ワンフロアあけなきゃいけないだとか、あるいは、普通だったら四人入って何とか経営が成り立っている病院が、感染者の場合、一人しか入れられないわけですから、そういった面で病院の経営も大変になることも考えられるわけですよね。そうした面での措置も考える必要があるんじゃないですか。

加藤国務大臣 これは状況に応じてでありますけれども、個室が望ましいことはもちろんですけれども、新型コロナウイルス感染症の患者同士は同一の病室で治療しても差し支えないということは申し上げさせていただいているところであります。

 それからもう一つ、一般病院等でこのために病室を確保するということは当然求められてまいります。確保するということは、その日、コロナ患者の方が入ってこなければあくということになりますので、そうした確保に対する費用も別途助成する仕組みとなっています。

宮本委員 しっかりと財政的な支援をお願いしたいと思います。

 それからもう一つ、こういうお話を聞きました。介護支援専門員、ケアマネさんの更新研修を今始めたところなんだけれども、ウイルスの感染拡大を考えると、年度内の研修継続が危ぶまれている。この時期に資格更新予定だったケアマネさんの中には、三月までに更新研修を修了して手続を済ませなければ、ケアマネの仕事が四月以降できなくなる人が出るかもしれない。もしこれを受講しなかったりすると、仕事ができなくなるだけじゃなくて、もしそのまま実務を続けたら、逆にペナルティーで、資格取消しで、五年間は再登録もできなくなる。ケアマネさんは、当然、この方が感染するということになったら、介護の利用者にも広めるおそれもあるということなんですよね。

 ですので、新型コロナウイルスの感染症の流行地では、更新研修の実施そのものを見合わせた場合、介護支援専門員証の期限については研修が再開されるまでの期間を延長して有効にするだとか、こういった臨時の措置もとる必要があるんじゃないかと思いますが、御所見をお伺いします。

加藤国務大臣 今、国として、全国一律でということはありませんけれども、今回の基本方針の中においても、集団的発生があるようなものに関係する施設やイベントの中止を検討するということを書かせていただいておりまして、地域によって一律的にもうやめましょうということは当然想定しているわけでありますから、その場合に、今委員御指摘のように、今、ケアマネの話だけではありましたけれども、多分ほかにもあるんだと思います、研修を受けて更新していくというのは。ちょっとそこを全部リストアップして、当然、そういった場合の対策は講じていかなければならないと思いますので、早急に、何があるのかということをちょっと網羅的に調べていきたいと思います。

宮本委員 しっかり対応をお願いしたいと思います。

 加藤大臣は御退席していただいて結構です。ありがとうございました。

棚橋委員長 厚生労働大臣におかれましては、御退室いただいて結構でございます。

宮本委員 続きまして、前回の質問の続きを菅官房長官と行わせていただきたいと思います。

 前回の質疑では、招待者名簿等を私が資料要求を行った昨年の五月九日ごろに廃棄したという説明は虚偽ではないのか、こういう問題意識で質問させていただきました。

 きょう改めて資料を配付しましたが、五月に廃棄したと説明するファイルというのが、この資料の一ページ目の保存期間表の「平成○年桜を見る会」なわけですね。

 この中には、先日の答弁では、招待者名簿以外に、推薦依頼の文書、各省庁からの推薦名簿、招待区分番号の意味がわかる文書などが入っていたと。そして、一八年も同じ時期にこのファイルを廃棄したと答弁がありました。

 しかし、一八年と一九年の各省庁への推薦依頼文書は、文章もそして招待規模もほぼほぼ同じになっているわけですよね。

 私は前回、同じものができ上がるためには、一言一句頭の中に記憶しているか、本当は廃棄していないか、どちらかだ、こういう質問をさせていただきました。そうしたら、驚きの答弁が返ってきたわけであります。内閣府からの推薦依頼文書を一年以上保存している各省との間で、確認が必要であれば、そういったことを経て作成していると。私は、役所としてはあり得ない仕事だと前回質問させていただきました。

 しかし、そういう答弁がありましたので、念のために、私は各省庁に問い合わせてみました。本当に、二〇一九年の桜を見る会に当たって、内閣府から、前年の内閣府から発出した推薦依頼文書を教えてほしい、見せてほしい、何て書いていましたか、何人うちの省はおたくに推薦していましたかと、そういう事実はあるのかというのを資料要求して、ファクスで各省から送っていただきました。本当に手間をかけて申しわけないなと各省の皆さんには思いながらもやらせていただきました。

 まず総務省ですけれども、私は、記録が文書としてあるか、記録が事実で確認できない場合は担当者の記憶についても確認してお答えくださいということでファクスを出したわけですが、総務省は、問い合わせた記憶はありませんというファクスが来ておりますが、間違いないですね。

横田政府参考人 お答えいたします。

 内閣府からの問合せがあったかどうかにつきましては、確認できる文書やメール等がなく、また、当時の担当者に確認したところ、問合せを受けたかどうか記憶がないということでございまして、問合せがあったかどうかについては定かではないというところでございますが、総務省秘書課と内閣府人事課は人事担当課同士でございまして、日常からさまざまなやりとりはあると聞いております。ただ、個々のやりとりについては、一年前のことであり、定かではないという状況でございます。

宮本委員 外務省、ここも問合せを受けた記憶はありませんというふうに返ってきておりますが、間違いないですね。

垂政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の点につきまして外務省内で確認いたしましたが、文書、メール等は存在しておりませんでした。

 念のため担当者に確認しましたところ、記憶はないということであり、委員御質問の点につきましては定かではございません。確認できないということでございます。

宮本委員 防衛省は、桜を見る会関連文書や当時の担当者に確認したところ、桜を見る会招待者、推薦依頼の人数やその内訳について、内閣府からの問合せの存在は確認できませんでした、こういう回答が来ました。間違いないですね。

岡政府参考人 お答え申し上げます。

 御質問の件につきましては、防衛省に保管されております桜を見る会関連文書や当時の担当者に確認をいたしましたところ、桜を見る会招待者、推薦依頼の人数やその内訳について、内閣府からの問合せということは確認できませんでした。

宮本委員 これは全部やると時間がなくなっちゃいますので。全部一緒なんですよ。当たり前ですけれども、自分の役所が発出した文書を捨てちゃって、ほかの省庁に対して、私、何を発出していましたかなんて聞いて仕事なんかしないわけですよ。当たり前じゃないですか。

 前回の内閣府の官房長の答弁は、各省庁に問い合わせてつくったんだという説明だったんですけれども、うそじゃないですか、官房長官。

大塚政府参考人 お答えを申し上げます。

 私ども、桜を見る会の開催に当たりましては、その開催要領に基づき、その都度準備作業を行う中で招待人数の検討等も行っておりまして、それに基づき、毎年度、省庁ごとの記載人数を含め、推薦依頼の作成を行っているところでございます。

 先般の予算委員会、それから本日も委員から資料をお配りしておりますが、総務省の例を配付いただきましたけれども、改めて私ども担当者にも確認したところ、この中にも、推薦範囲及び人数というタイトルの紙がございますが、こういった紙の内容は例年各省庁でほとんど同じ内容でございまして、なおかつ内閣府の各課とも重なる部分が多いので、それらを参照すれば、あとは必要に応じて、各省との簡単なやりとりをする中で前年同様の推薦依頼文書を作成することができるということでございました。改めてその状況を御報告いたします。

宮本委員 先ほど、各省と簡単なやりとりをすればというお話がありましたけれども、各省からは全て、やりとりはなかった、記憶はないという答弁が来ているんですよ。本当に担当者はそういうふうに話したんですか。あなたのつくった答弁ペーパーじゃないんですか。

大塚政府参考人 先ほど、一部の省の方からのお話もございました。各省の担当者同士でさまざまなやりとりを随時行っております。そういう中で、その確認が必要であれば確認を行ったということでございました。

宮本委員 ですから、そのさまざまなやりとりの中にはそれが入っていたという記憶はどの省庁からもないわけですよ。当たり前じゃないですか。ないんですよ。

 そういうやりとりをやったという証拠を、では、出してくださいよ。各省庁は全て先週のあなたの答弁を否定したわけでございます。

大塚政府参考人 各省のお答えも、私が先ほどお聞きした限りでは、定かではないといったようなお答えだったと認識しておりますし、私ども担当者も、いかんせん、そういった随時のやりとりの中でやっていたことでございますので、今時点で確かに具体的にどの役所ということは確たることは言えない、そういった記憶でございました。

 ただ、あくまでも、私どものその随時の中で、さまざまなやりとりを行っている中での一環ということでございます。

宮本委員 担当者の方がどの役所ということは言えないというふうに言ったというのは、おかしな話なんですよね。これは省庁ごとに、きょう、総務省のしか推薦依頼の文書は配っていないですけれども、どの省庁も前年とほぼ同じ人数になっているわけですよ。全ての省庁に一言一句聞き取らなければ同じものはでき上がらないんですよ。答弁、破綻していますよ。

 官房長官、二週続けて、私、こんなばかな質問をしたくなかったんですよ。こんなばかげたやりとりをしたくないんですよ。うそにうそを重ねていると誰もが思っていますよ。与党の皆さんに聞いたらまた委員長に怒られるからきょうは聞かないですけれども、でも、誰もが、やはりこの推薦依頼の文書が入っているファイルをそんなすぐ捨てるなんていうのはやっていないと思っているわけですよ。そんなことをしたら仕事ができないわけじゃないですか。

 官房長官御自身の政治家としての判断をお伺いしたいと思います。

菅国務大臣 極めてこれは事務的な話であります。そういう中で、私からすれば、やはり官房長を信頼をして、官房長が今ここで答弁をした、そのことのとおりだろうというふうに思っています。

宮本委員 その信頼の根拠を説明してください。私は、そういう答弁を官房長官が続けたら、はっきり言って、与党の皆さんからの信頼も失うと思いますので、信頼の根拠を説明してください。

菅国務大臣 今官房長がここで答弁をした内容を私は信じたいというふうに思っています。

宮本委員 だから、信じたいといったって、どう考えたって、全ての省庁が内閣府の官房長の答弁を否定したわけですよ。否定しているわけですよ、記憶はありませんと。

 大体、こんなことを聞かれたらびっくりしますよ。去年うちの出した推薦依頼の文書を全部実は捨てちゃったんだ、うちは何人推薦依頼をおたくに出したかねと。そんなことを聞いたら、みんな必ず記憶に残りますよ。ところが、全ての省庁はそんな記録も記憶もないと答えているわけですよ。その事実をやはりちゃんと受けとめて、政治家として判断しなきゃいけないですよ。だから、官房長官が信頼する信頼するというのは、何を信頼しているのかなと思いますよ。

 結局、こういうことですか。安倍政権のもとで桜を見る会の参加者が膨れ上がった最大の要因は総理大臣等の推薦枠がふえていったことだ、これを隠すための答弁をずっとやってくれた、そのためには、つじつまが合わないことも一生懸命、泥をかぶってやってくれている、そのことへの信頼ということですか。

菅国務大臣 そうしたことは全くありません。

 先ほど官房長が答弁をしている中で、また、担当者によれば、各省庁の担当者同士で随時やりとりがあり、必要であればその中で確認を行った、こういうことも、私、報告を受けています。

宮本委員 ですから、先ほど総務省からも外務省からも防衛省からも答弁ありました。きょう、全部の省庁、ほかも呼べばよかったですけれども、時間がいかんせん二十五分しかありませんので、全部は呼べないんですよ。全ての担当者は正直に答えてくれているわけですよ。正直に答えてくれている。内閣府だけがそれと違うことを言い続けているわけです。なぜなのかということなんですよ。

 きょう、配付資料をお配りしておりますが、資料の二ページ目から三ページ目を見ていただきたいと思うんですが、私が去年の五月に、何で参加者がふえたんだ、どの省庁がふえているんだ、内閣官房がふえているんじゃないのかという問題意識で質問していくと、まともな説明をしないので、そこで坂井委員長が、井野官房長、説明をお願いいたしますと言ったわけですよ。委員長が説明せよと言ったわけですよ、国会の。そうしたら、「各省庁からの数というものは、資料が残ってございません。」と。

 私は、ことしのぐらいはあるだろうというふうに聞いたわけですよね。それとも、ことしのも捨てちゃったのかと聞いたら、その次のページに、桜を見る会の文書は一年未満の文書だから、既に開催が終わったので破棄させていただきますということで、破棄をしたという答弁をして、ですから、桜を見る会の参加者がなぜふえたのか説明できる資料は全部破棄をしたんだ、だから説明できません、こういうことを貫き通したわけですね、このときに。

 ただ、このときに、こういう破棄をしたという答弁をしちゃったものだから、昨年の秋に桜を見る会がまた問題になったときに、資料を出せと言われても、破棄しちゃったと答弁しているから破棄したことにしなきゃいけない。五月二十一日より前に破棄したことにしなきゃいけない。どこで破棄したことにしようかな。いつ破棄したんだと言っても、なかなか内閣府からは野党のヒアリングでも初めは説明がありませんでしたよ。そのうち、よし、シュレッダーの記録を見つけた、五月九日に内閣府人事課のシュレッダーの記録があるから、この日に破棄したことにしよう、こういう話になっていったわけですよ。

 これ全部、この答弁、五月二十一日に、破棄しているはずがないものを、翌年の準備のために絶対とっておかなければいけないものを、破棄したという答弁をしてしまったために、つくり上げていった話なんですよね。

 それで、官房長官、本当に良識ある政治家だったら、やはりここは、本当なのかどうなのか、官房長官御自身の目で判断すべきだと思いますよ、調査をして。官房長官御自身の手で調査をして、判断していただきたいと思うんですよ。ここの議場にいる方は、与党の皆さんも含めて、内閣府の官房長の説明はうそだと思っております。

 ですから、調べてください。何を調べればわかるのか。それは、サーバーを、記録を見ればわかるんです。ログ、電子媒体は必ずログが残っております。五月七日から九日に捨てたというログは私は絶対ないと思います。絶対ないと思います。それを調べていただけたらわかる話です。国家機密だというんだったら、国家機密を知ってもいい菅官房長官御自身が調べていただければいいわけですよ。五月七日から九日、本当に捨てているのか。

 その後に捨てたかもわからないですよ。秋に問題になってから、あるいは桜を見る会の中止を総理が十一月に発表してから、ああ、これで大丈夫、捨てようということで捨てたのかもわからないです。その場合でも、恐らく私は、職員がUSBメモリーか何かで必ずダウンロードして残していると思いますよ。その記録も恐らくあるはずです。あるはずです。

 これだけおかしな事態が、おかしな事態だと誰もが思っている話なんですから、官房長官御自身、廃棄のログ、ちゃんと調べてください。

菅国務大臣 まず、この五月九日の廃棄です。私、前回も宮本委員に申し上げました。

 まだこの桜の問題が世間全体として認知をされていないときですよ。四月二十二日に……(宮本委員「そんな話、もういいよ。それはもうみんな聞いている話ですから」と呼ぶ)いや、ここが一番肝心なことだと思いますよ。(宮本委員「全然肝心じゃないんですよ、それは」と呼ぶ)

棚橋委員長 ちょっと御静粛にお願いします。

菅国務大臣 四月二十二日の日にこのシュレッダーを、廃棄する予約をとっています。そして、五月九日の日に予約をしておいて廃棄をしております。そして、この廃棄をした人間には、一人、手伝っている人間もいるということです。

 そういう中でありますので、まさにこの五月九日に招待者名簿を廃棄をした、これは紛れもない事実であります。紛れもない事実であるということは、私ども、事前に、四月二十二日の日に予約をしていますし、そして、委員がこの文書を要請をしたというのは五月九日の十二時ですよ。一時二十分から廃棄をする予約をとっていましたから。これは余りにも、その日に言われてすぐ廃棄するような、こういう役所じゃないと思いますよ。

 ですから、ここが廃棄したことは事実であって、そして、このことはルールに基づいて行っていることですから、このことは事実でありますし、このログも含めてまさに調べる必要もないというふうに思っております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

菅国務大臣 そして、そもそも、このログそのものは、サイバーセキュリティーの観点から、本来の取得の目的を超えてログを確認することが行われれば、例えば内閣府の特定の係を調べる場合でも、同じシステムを利用している国家安全保障局など、まさに内閣府のさまざまな国家機密にかかわる情報を含めて調査することとなり、調査する者が誰であるにもかかわらず遺漏の危険が増すことから、このログの確認は不正侵入の検証などの取得目的の範囲内で行われる、このように考えております。

宮本委員 ですから、私は官房長官に……

棚橋委員長 なお、宮本君、恐縮ですが、申合せの時間がもう。

宮本委員 一言だけ。

 官房長官は国家機密を知り得る立場にいるわけですから、官房長官御自身が調べていただければいいんです。内閣府のサーバー室には富士通の職員の方がいらっしゃいます。その方に廃棄のログを出してくださいと言えば、すぐに職員に対しても出してくれます。官房長官に対してだってすぐに出してくれます。

 それをやらないんだったら、本当に巨大な虚構をつくり上げて、真実を闇に葬るためにそういう姿勢をとっているとしか言わざるを得ないということを指摘して、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。

 次に、森夏枝君。

森(夏)委員 日本維新の会の森夏枝です。

 予算委員会におきまして質問の時間をいただき、ありがとうございます。

 政府におかれましては、連日連夜、新型コロナウイルスの封じ込めに全力を注いでいただいておりますことに感謝をいたしておりますが、連日、感染者数が増加をしております。また、厚労省職員なども感染するなど、日に日に国民の不安も増しております。

 前回の予算委員会で質疑をさせていただきましたが、マスク不足やアルコール消毒液不足に改善が見られないことは大変残念に思います。

 私学の高校からは、文科省から手洗い、うがいの感染症対策の連絡があり、周知をしたけれども、子供たちは不安を抱えたままであり、また、アルコール消毒液は手に入らないので、今ある在庫は、生徒のためには使えず、来校される方に使っていただいているとの話を伺いました。

 予防したくても、予防するものがなければ限界があります。学校での感染拡大にもつながるおそれがありますので、早期の改善を改めてお願いをいたします。

 前回、感染者の行動歴の情報提供についても質疑をさせていただきましたが、全体的に、新型コロナウイルスに関しての情報開示がまだまだ不足しているように思います。

 WHOの見解では、新型コロナウイルスに感染をされて、八割が軽症、二割が重症化する可能性があるとのことです。

 厚労省のホームページを見ましたが、退院された方の人数は記載がありましたが、回復された方、完治された方のデータが見当たりませんでした。軽症の方が退院をされたという報道は目にしますが、重症の方が回復し退院されたのかは開示されていないように思います。

 今現在、新型コロナウイルスの感染症のうち、回復された方がどのぐらいいらっしゃるのか、また、何をもって完治とするのか、教えてください。

宮嵜(雅)政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、情報公開の関係で、感染症に関する情報公開につきましては、公衆衛生上の必要性と個人情報保護に係るリスクを比較して、そもそも公衆衛生上の必要性を欠く場合とか、個人情報保護に係るリスクが公衆衛生上の必要性を上回る場合と考えられる場合については、当該情報は公表しないこととしております。

 この考え方のもと、現在のところ、委員からも御指摘ありましたが、厚生労働省のホームページでは退院者の人数は公表しておりますが、委員から御指摘がありました軽症化した患者さんの情報の公表については、一つは、病状が日々変わり得るものであり、症状が軽くなった者が再び重症化する可能性もあるなど難しい点もあり、慎重な検討が必要というふうに考えております。あるいは、重症、軽症も含めて公表すると院内ではわかるというような御指摘もあるというふうに聞いております。

 それも含めまして、国民の皆様の不安を解消するために、公衆衛生上の必要性や個人情報保護に係るリスクを勘案しつつ、公開すべき情報の範囲については検討してまいりたいと思っております。

 そんな中、どういう場合に治癒とか軽快かということも御質問いただきました。

 新型コロナウイルス感染症の患者さんの方につきましては、感染症法に基づいて、感染症指定医療機関等に入院いただいて、症状に応じた適切な治療を受けていただくこととしております。

 その中で、国立感染症研究所等の専門家らとの検討を踏まえまして、退院の基準等についても定めておりまして、この基準に沿って治療を受けていただいた方の退院の判断をしているところでございます。

 具体的には、まず、せきとか鼻水とかいった呼吸器症状が改善傾向となった患者さんで、二十四時間、三十七度五分以上の発熱がないことを確認した場合に軽快と考えるということで、軽快となった後に、四十八時間以後にPCRの検査を行う。その検査で陰性であることが確認された場合、また、前回の検体採取から十二時間後に再び検体検査を行う。あわせて、二回続けて陰性が確認された場合に、新型コロナウイルス感染症に係る治療が完了して退院した者ということとして、退院者数として計上しているということでございます。

 少し長くなりましたが、以上でございます。

森(夏)委員 御丁寧に御説明いただき、ありがとうございます。

 情報開示については、個人情報保護の観点からも難しい問題もあるかと思います。また、先ほど御説明ありましたけれども、重症、軽症のさまざま判断が難しい場合もあると思いますけれども、重篤化した状況から症状が回復された方がいらっしゃれば、また国民の不安も和らぐかと思いますので、情報開示、今後も検討していただきたいと思います。

 現在、感染経路の特定が難しくなってきておりますが、把握できるものについては、行動歴の迅速な開示も、改めて、あわせてお願いをしたいと思います。

 ダイヤモンド・プリンセス号での二週間の船内隔離後に陰性との結果を受け自宅に戻られる方々の情報が、帰宅される直前に、前日に、国から都道府県に連絡が入ったと聞いております。二週間の隔離の間に連絡する時間はあったと思います。直前に知らされた都道府県は受入れ準備、対応に追われたと聞いております。

 情報提供が不足していることにより、国民そして地方自治体に混乱を招いております。情報の迅速な開示により対応できる、防げることもありますので、今後も、新型コロナウイルスの収束に向け、全力での対応をお願いしたいと思っております。

 次に、尖閣諸島における中国公船の接近状況について伺います。

 中国でも新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況の中、日本からのさまざまな支援活動に対し、中国国内では親日ムードが盛り上がる宣伝活動が行われているとも聞きました。しかし、安全保障の面において中国は強硬な態度を全く変えておらず、ことしに入ってからも中国公船による尖閣諸島への接近が行われていると伺っております。昨年も千隻以上の中国公船が確認されていると伺っております。

 ことし一月、二月の中国公船の接続水域への入域と、領海侵入の回数と、また、これらの侵入を受けての、海上保安庁としてどのような対応や対策をとられているのか、教えてください。

奥島政府参考人 お答えをいたします。

 平成二十四年九月以降、尖閣諸島の接続水域におきましては、ほぼ毎日、中国公船による活動が確認をされております。かつ、領海侵入につきましても、月に数回発生しているという状況でございます。

 本年に入りましてから接続水域内で確認した日数は、一月におきましては二十七日、二月にあっては、本日現在で二十三日となっております。また、領海侵入につきましては、一月におきましては二件、二月におきましても、本日現在で二件発生している状況でございます。

 海上保安庁の対応でございますけれども、領海に接近をいたしました中国公船に対しましては、国際法及び国内法にのっとり、領海に侵入しないよう警告するとともに、警告にもかかわらず領海に侵入した場合には、退去要求や進路規制を行い、領海外に退去をさせております。

 今後とも、我が国の領土、領海を断固として守り抜くという方針のもと、関係機関と緊密に連携し、事態をエスカレートさせないよう、冷静に、かつ毅然とした対応を続けてまいります。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 日本の領土と国民の命を守るため、昼夜を問わず命がけで任務に当たっていただいておりますことに感謝を申し上げます。引き続きの対応をよろしくお願いいたします。

 四月上旬に習近平国家主席の国賓としての来日を調整されているようですが、日本国民の対中感情悪化の大きな要因の一つである尖閣諸島の問題において、中国側の対応に全く変化がございません。

 二月四日の予算委員会で我が党の足立議員も質疑をさせていただきましたが、昨年十二月十八日、北京での日中防衛会談において、河野大臣の習近平国家主席の国賓来日をめぐる御発言の中で、良好な環境をつくっていく必要がある、中国側に相当な努力をしてもらわないといけないことがあると御発言をされておりますが、尖閣諸島周辺の海空域における中国公船や軍用機における活動について、河野大臣の、今後強い懸念を払拭するために、踏み込んだ御意見をお聞かせいただきたいと思います。大臣のおっしゃる中国側の相当な努力、中国側に期待する前向きな対応について具体的にお聞かせいただけたらと思います。

棚橋委員長 防衛大臣河野太郎君。

 なお、申合せの時間が近づいておりますので、簡潔にお願いいたします。

河野国務大臣 中国とはさまざまな懸案事項を抱えているわけでございますが、隣国でございますから、そこは話合いを続けていくということが大事なんだろうと思っております。

 習近平国家主席の国賓での訪日が予定をされているところでございますが、その一方で、委員から御指摘のありますように、尖閣諸島周辺での海域、ここの領海侵犯、あるいは接続水域への入域、これが非常に高い頻度で繰り返されている、あるいは自衛隊の戦闘機も中国の飛行機に対するスクランブル、緊急発進が極めて多い、そういう状況にある中で、果たして、日本国民が国家主席の訪日を喜んで迎える、そういう環境がつくれるだろうかという問題提起をいたしました。中国側にはこうした尖閣諸島周辺でのさまざまな活動についてしっかりと自制をしていただくことがよい環境をつくるために必要だ、そういうことを申し上げたわけでございます。

 両国の、懸念を解決していくためにも、話合いは大事だと思います。しっかりとそうしたことを政府として続けてまいりたいと思います。

森(夏)委員 ありがとうございます。引き続きの話合い、しっかりと続けていただきたいと思います。

 中国に領海侵入、領空侵犯をされ悔しい思いをしながらも、どうすることもできない、声を上げることができない国民から、河野大臣に対して期待をしている、私のところにもそのような声が届いております。河野大臣の御姿勢、御発言に対する国民の期待は大変大きいものでございますので、河野大臣におかれましては、これまでと同様に、中国に対して言うべきことは言っていく、その姿勢を今後とも改めてお願いをして、終わりたいと思います。

 ありがとうございます。

棚橋委員長 これにて森君の質疑は終了いたしました。

 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時十七分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

棚橋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 本日の午後は、国民生活の安全・内外の諸課題等についての集中審議を行います。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。谷公一君。

谷委員 自由民主党の谷公一でございます。

 質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。委員長を始め各理事の皆さんに感謝を申し上げます。

 きょうは、新型コロナウイルス、東京高検検事長勤務延長、東日本大震災からの復興、政府の防災体制、また、地方創生、過疎対策について質問をしたいと思います。

 まず、新型コロナウイルスによる感染拡大です。

 この感染拡大による影響は、インバウンドだけではなくて、国内観光、自動車関連業など、供給網にも幅広い影響が出ているところでございます。さらには、学校の地域丸ごと休校であるとか、スポーツイベント、企業の勤務形態の変化などにも及んでおります。

 世論調査によれば、多くの国民が日本経済への影響を懸念をしています。これがいつまで続くのか、相当長期化するのではないか、そういう声も聞こえてくるところでございます。

 そこで、安倍総理にお尋ねいたします。

 今後の日本経済への影響をどう見込んでいるのか、また、それにどう対処しようとしているのか、所見をお伺いしたいと思います。今年度の予備費もまだ二千七百億円もあるということでございますが、その有効な活用もあわせてお聞かせ願えればと思います。

安倍内閣総理大臣 今回の新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、これは日本のみならず、中国、また韓国やヨーロッパへの広がりもあり、経済にどのような影響があるか、国民の多くの皆様は御心配をされているんだろうと思います。

 日本においては、インバウンドの減少やサプライチェーンを通じた影響など、さまざまな分野に及ぶ可能性があり、十分注意する必要があると考えています。

 まずは、先般成立をした補正予算の早期執行に努め、経済の下押しリスクに備えて策定した事業規模二十六兆円に及ぶ総合経済対策を着実に実行するなど、経済財政運営に万全を期してまいります。

 その上で、新型コロナウイルスへの対応については、予備費百三億円の使用を含む総額百五十三億円の緊急対応策に基づき、水際対策の強化や感染拡大の防止に加えまして、観光業など影響が出始めている産業への資金繰り支援など、第一弾として、当面緊急に措置すべき対応策を直ちに実行しているところであります。

 今後も、事態の状況変化を見きわめつつ、政府一丸となって、感染拡大そして重症化の防止、医療提供体制の整備を含めて、国内企業等への影響に対しても順次必要な対応を迅速に実行していく考えであります。

谷委員 総理おっしゃられるように、事態の進展に応じてスピーディーに、速やかに追加の対策をとっていただくようにお願いを申し上げたいと思いますし、我々自由民主党も、与党としてさまざまな提言を今後とも続けてまいりたいと思います。

 今は何よりも感染拡大防止にしっかり政府全体として取り組んでいただかなければならないんですけれども、一方で、しかし、ある程度落ちつけば、検証も含めて、今後いろいろ検討を進めていかなければならないことがたくさんあろうかと思います。

 そのうち、まず一つは、我が党の、今月初めにさせていただいた提言にもあるように、感染症対策を専門に扱う司令塔組織が必要なのではないか。情報の収集、発信から感染拡大防止策まで一元的に行う、しばしば言われるアメリカのCDCのような、そういった司令塔組織が必要なのではないかというのが一つです。

 二つは、今回、クルーズ船内で感染が拡大した、そのことを踏まえて、船の管轄権の整理など、船籍のある国が原則管轄権を持つとする国際法上の旗国主義と港が所在する国との責任、これをどう整理するか。この辺も、六月のG7サミットなどの機会を活用して、議論を提起していただきたいと思います。

 また、三つは、多くの国が導入しているいわゆる病院船の必要性が、今回の感染拡大で再認識されたと思います。くしくも、超党派の災害医療船舶利活用推進議員連盟、額賀福志郎先生が中心になって、あした、超党派の議連が発足する予定というふうにお聞きしておりますけれども、そういったことも、ある程度落ちつきましたら、しっかりと検討していただきたいと思いますが、厚生労働省のお考えをお伺いしたいと思います。

小島大臣政務官 お答え申し上げます。

 感染症対策に当たっては、国立感染症研究所、地方衛生研究所を設置し、常時、感染症のサーベイランス業務などを実施してきております。

 加えまして、国立感染症研究所におきまして実地疫学専門家を養成しておりまして、感染症のアウトブレーク、これは限られた範囲内で予想よりも多く発生するという意味でありますけれども、こうした際に速やかな派遣対応を行うとしております。

 また、特に、今回の新型コロナウイルスへの対応に当たっては、現在、総理を本部長といたします、全閣僚をメンバーとする新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、政府一丸となって対応に当たっているところでございます。さらに、これまで以上に医学的な知見を踏まえた対策の検討を進めていくために、政府対策本部のもとに専門家会議を設置いたしております。

 厚生労働省といたしましては、引き続き、関係省庁や関係団体等とも連携しながら、感染拡大の防止に向けて全力で取り組んでまいります。

谷委員 今、小島政務官から答弁をいただきましたが、いま一歩、今は当面の対策最優先で、時間的な余裕もないかと思いますけれども、しかし、こういう場合に、やはり専門に扱う司令塔組織ということは大変大事なことだと思います。また、加藤大臣を始め、政府内でぜひ前向きに検討をしていただきたいと思います。

 二番目の質問に移ります。

 本予算委員会において、黒川東京高検検事長の勤務延長の問題がしばしば議論されております。この問題のポイントは、一月三十一日の黒川検事長の勤務延長の閣議決定の前に、法務省が人事院と協議して、人事院の了解を得ていたかどうかということであろうかと思います。野党の皆さんからは、何度も、閣議決定の後ではなかったのかという指摘もされているところでございます。

 きょうは、人事院のトップの総裁に来ていただいています。これまで、いつ法務省と協議をしたのか、明確な答弁をお願いしたいと思います。

一宮政府特別補佐人 一月二十二日に、当方の事務総長が、法務事務次官から、検察庁法の解釈が示された文書を受領いたしました。

 人事院としては、それまで、検察官については、国家公務員法の定年制は検察庁法により適用除外されていると認識しておりましたので、私とほかの二人の人事官、事務総局が一堂に会しまして、検討を行いました。

 その結果、国家公務員法と検察庁法の適用関係は、検察庁法に定められている特例の解釈にかかわることであり、法務省において適切に整理されるべきものであることから、一月二十四日に、これまでの人事院の認識を付記した上で、異議を申し上げない旨の文書を作成いたしました。これを受けて、同日、当方の事務総長が法務事務次官に直接当該文書をお渡しして、人事院の考え方をお伝えいたしました。

 なお、文書に日付が記載されていないということについては、今申し上げましたように、事務総長から法務事務次官に直接文書をお渡ししており、特に日付を記載する必要がなかったということから、記載をしなかったものでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いいたします。

谷委員 人事院総裁から、一月二十二日に、法務事務次官が人事院事務総長に整理した文書を持参して、それでその後、総裁を含む人事官で、三人の人事官で協議して、翌々日の二十四日に、人事院事務総長から法務事務次官に直接文書を渡した。したがって、日付は、直接渡したので入っていないということだったかと思います。

 こういう場で総裁が答弁をされたということをしっかりと、重く受けとめたいと思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛にお願いできませんか。

谷委員 それでは三番目に、東日本大震災からの復興の諸課題についてお尋ねしたいと思います。

 間もなく東日本大震災から九年を迎えます。私は、震災直後から、当時は我々は野党でございましたけれども、この復旧復興にかかわり、また、副大臣など、三年間政府に入り、現在は自民党の加速化本部の事務局長としてかかわらせていただいているところでございます。

 被災地の知事、市町村長も相当の方がかわられました。お亡くなりになられた方もおります。そういう意味で、九年という時を感じるところでございます。時は悲しみを癒やすということも言われますけれども、恐らく、被災者の方は一生忘れることができないのではないかと思います。以前の一つ一つの出来事も、震災前と震災後に分けて考える。かく言う私自身も、二十五年前、阪神・淡路大震災に遭遇いたしましたけれども、過去の出来事は、この神戸の震災の前であったのか、後であったのか、それが一つの、過去の出来事のメルクマールになっております。

 そういう中で、復興は、全体としては進みつつありますが、被災地全体を一くくりにしてはならないと思います。

 地震、津波被災地域では、復興の総仕上げの段階に入っておりますけれども、心のケアなどの被災者支援など残された課題もあり、引き続きしっかりと対応することが必要だと思います。

 その地震、津波被災地域の中でも、例えば仙台と気仙沼、陸前高田などは、進捗に差があります。

 一方、原子力被災地域はまだまだ復興途上で、なおかつ、各自治体間で進捗に大きな差があります。早期に避難指示解除された田村、楢葉は復興の進捗は見られますけれども、一部地域が解除されたばかりの大熊、まだ解除がされていない双葉は、全く復興が進んでおりません。福島の中でも大きなばらつきがあるということです。

 福島の一部地域だけを見て福島の現状を語ってはいけない、被災地の現状を語ってはいけないと思います。このことをしっかり認識した上で、今後の復興施策は、よりきめ細かく進めていかなければならないと思います。

 同時に、これからの地域を担う若者が希望を持てるような、魅力的な未来を開く産業を集結させ、人材育成を図るといった明るいビジョンを求める強い声も聞いております。誇れるような目標がないと、気持ちが前向きになれません。

 福島の復興再生に向けて、それぞれの地域の状況を十分踏まえて、細やかな目配りをしつつ、希望の持てる魅力的なビジョンを持って取り組む必要があると思いますけれども、復興大臣の所見をお伺いしたいと思います。

田中国務大臣 谷委員におかれましては、長年にわたり東日本大震災からの復興に携わり、今日、自由民主党の復興加速化本部の事務局長としても活躍をいただき、大変な御尽力をいただいておりますことに、心から感謝を、敬意を表する次第でございます。

 今、貴重な視点を多く賜ったところでございまして、これからも、重く受けとめて努力をしてまいりたいと思います。

 福島の復興再生には中長期的な対応が必要でありまして、政府の基本方針に基づき、復興・創生期間後も継続して、国が前面に立って取り組んでまいる所存であります。

 私自身、大臣就任後、福島県のほとんどの被災地の自治体にお伺いをさせていただいておりまして、自治体によって復興の進捗状況の違いがあることを認識をさせていただいております。課題も多様化していることを実感をしておるところでございます。今後とも、復興のステージに応じて生じる新たな課題や多様なニーズに、しっかりとしたきめ細かな対応をさせていただかなければならない、このような認識をしております。

 これまで、帰還に向けた環境整備に取り組んだ結果、避難指示区域の面積は、福島県全体の約二・五%となっております。

 一方で、新たな住民の移住、定住の促進や、交流人口、関係人口の拡大、営農再開の加速化や福島イノベーション・コースト構想の推進、風評被害への対応が必要だと考えておるところでございます。

 今回、これらを盛り込んだ福島特措法等を改正する法律案について、閣議決定を目指し、調整を進めておるところでございます。

 更に福島イノベーション・コースト構想を加速し、産学官連携による魅力ある浜通り地域を創出するには、多分野の研究者や技術者を育成していくことが重要であり、地元からの要望も強いところでございます。このため、昨年十二月に取りまとめた同構想を基軸とした産業発展の青写真において、人材育成の柱の一つとしておるところでございます。現在、有識者会議において、国際教育研究拠点の構築について検討を進めており、この夏をめどに最終取りまとめを行い、政府としても、関係自治体等の意見をしっかりと伺いつつ、年内をめどに成案を得てまいる所存であります。

 これらの取組を着実に進め、今後とも、福島の本格的な復興再生に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。

 以上でございます。

谷委員 ありがとうございます。またしっかりと田中大臣、お願いしたいと思います。我々自民党なり与党の方も、引き続き、夏にもまた第九次の提言をさせていただくことになろうかと思いますが、またしっかり受けとめていただきたいと思います。

 さて、復興・創生期間後の基本方針において、原子力被災地域の復興再生は、今後も中長期的な対応が必要であり、引き続き国が前面に立って取り組むこととしているところでございます。

 パネルをごらんください。

 しかし、この基本方針では、財源は当面五年分だけしか示しておりません。しかも、その五年分も、実は日本郵政株の売却益一兆二千億も確保しなければなりませんが、なかなか、かんぽ問題をきっかけに日本郵政の株価が低迷しているというのは、皆さん御承知のとおりであります。

 福島の被災地では、五年目以降の取扱いも含め、最後まで国が責任を持って取り組むのだろうかと不安を感じる人もいないわけではありません。原子力被災地域の復興再生に向けて、最後まで責任を持って事業を推進し、財源も確保するという安倍総理の決意を改めて示していただきたいと思います。被災地福島の皆さん、安心していただきたい、政府は最後まで施策と財源に責任を持ちますよという強い意思を、どうか総理の方から発していただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 原子力災害被災地域を含む東日本大震災からの復興に係る事業規模と財源については、発災後十五年間で三十二兆円台後半と見通しており、本年夏ごろを目途に、新たな復興財源フレームを定めて、その詳細についてお示しをしたいと考えています。

 福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、復興のステージが進むにつれて生じる新たな課題や多様なニーズにきめ細かく対応する必要があることは、議員の御指摘のとおりだろうと思います。

 被災地の皆さん、特に福島の皆さんは、原子力災害の被災地でもあるということで、果たして将来どうなるんだろうという不安もお持ちなんだろうと思いますが、復興・創生期間後も、必要な復興事業を確実に実施するための財源の確保を含め、政治の責任とリーダーシップのもとで、福島の本格的な復興再生に向けて、強い決意を持って取り組んでまいります。

谷委員 力強いメッセージ、ありがとうございました。我々与党の方もしっかりと、復興について、引き続き支えてまいりたいと思います。

 福島の問題でいま一つ大きな問題、ALPS処理水の問題があります。梶山大臣に一問お聞きをいたします。

 今、ALPS処理水は、浄化設備では取り除けないトリチウムなどが含まれており、御承知のとおりタンクで保管されています。数は約一千基、また貯蔵量は約百二十万立米となっているところでございます。専門家による検討結果がまとめられて、政府が関係者の意見を聞きながら方針を決定する段階に入ってきたと聞いております。

 そこで、しっかり情報提供をしていただかなければならないんですけれども、地元からは、さらなる風評被害、これを懸念する声が極めて大きい。昨年、我々与党の加速化本部、自民党と公明党の加速化本部の八次提言でも指摘をしておりますが、風評についての実効性のある対策を更に徹底的に強化することが重要だと考えております。十分な風評被害対策が処理水の環境中への放出の必要条件であり、政府はこれをしっかりと実現してもらいたいと思っております。

 梶山大臣の、この風評被害に対する決意についてお伺いしたいと思います。

梶山国務大臣 処分を行う場合には、風評被害を生じさせないという決意のもとに処分方法を工夫することは当然でありますが、全ての人々の不安が払拭されていない状況下では、どのような処分方法を行っても風評被害が生じ得るということは想定すべきと考えております。

 ALPS小委員会の報告書では、まずは、できる限り経済的な被害が生じないような処分方法を検討することが必要とされております。その上で、風評被害への影響が生じることを前提にしつつ、三点、被害を最小限に抑えるべく、消費者の懸念や不安の解消のために、情報を正確に伝えるリスクコミュニケーションの取組を行うべき、販路の回復を促進するため、新規販路開拓に資する地元産品の販売スペースを常設化するなど風評被害対策を拡充強化していくべき、将来、現時点では想定し得ないことにより風評への影響が生じ得ることも見据えて、継続的な対応を行っていくべきという留意点が示されているところであります。

 経済産業省としては、こうした小委員会の指摘をしっかりと受けとめて、今後、関係者の御意見を丁寧にお伺いし、具体的な風評被害対策、責任を持って検討してまいりたいと考えております。

谷委員 ありがとうございます。

 このALPS処理水の処分も、これは大きな目で見れば廃炉の一環であることは間違いないかと思います。着実に廃炉の一環として終えるということが重要であり、また、今大臣の御答弁にもありましたように、風評への影響ということは、正直な話、避けられないと思います。しかし、処分を急ぐ余り、風評被害を大きくすることがあってはこれは絶対にならない。その辺も十分踏まえて、よろしくお願いしたいと思います。

 このALPS処理水の扱いにつきましては、当然、経済産業省だけではなくて、政府全体の問題でもございます。安倍総理には、ぜひリーダーシップを持ってしっかりと進めていただきたいことを要望をしたいと思います。

 次に、政府の防災体制の強化策についてお伺いをいたします。これは昨年八月の第八次提言でもさせていただいたところでございます。

 近年の、大規模災害が頻発している、我が国自身が災害大国だ、また首都直下型地震あるいは南海トラフ地震も高い確率で予測されている、またことしは東京オリンピック・パラリンピックもある等々を考えるならば、政府の防災、原子力防災体制についても、司令塔として、先ほどのコロナウイルスではないんですけれども、各省庁の縦割りを排し、政治の責任とリーダーシップのもとで、防災、応急対策、復旧復興を一貫してなし遂げられる体制を更に強化することが不可欠だと思います。

 そういう提言を踏まえて、来年はどう政府の防災体制を強化していくのか、武田大臣にお伺いしたいと思います。

武田国務大臣 近年の大規模災害発災後の政府の初動対応、応急対策については、我々内閣府防災を始めとして関係省庁が、一連の災害を通じて、経験値を共有しながら組織的に学習を繰り広げ、迅速化、円滑化というものを図ってまいりました。

 今先生御指摘のように、やはり防災体制の実質的な充実強化というものが非常に重要、また求められている中、一連の災害対応を踏まえ、課題への対応を図るべく、内閣府防災担当の令和二年度組織・定員を大幅に拡充することとまずいたしております。具体的には、現在の八参事官を十参事官、八から十にふやします。増強して、企業の事業継続や被災者生活再建の対応を強化するとともに、人員につきましても、新規増員として十一名を確保し、避難所や被災住宅、激甚災害等の対応を拡充し、経産省、文科省、防衛省、環境省、厚生労働省などの関係省庁との連携強化を図ることといたしております。

 加えて、政府の迅速、円滑な初動対応と応急対策を強化する観点から、内閣官房と内閣府そして関係省庁が平時から顔の見える関係を構築し、情報交換、共有を図るよう、即応、連携する新たなチームを立ち上げることといたします。具体的には、関係省庁の危機管理担当部局長が定期的に集まる会議を来年度早い段階で開催することを検討しており、災害発生時の連携対応を万全なものとしてまいりたい、このように考えております。

谷委員 ありがとうございます。

 来年は、いわゆる内閣府防災、人員を強化し、幹部も八人の参事官から十人の参事官体制、また、環境省、文部科学省などからも新たに人を派遣をしてもらう、また、横の連絡も定期的な会合を持って行うということではなかったかと思います。第一段階として、大変結構なことだと思います。

 ただ、総理にお尋ねいたします。

 それは第一段階で、我々与党の方は、もう少し、来年直ちには無理にしても、次の段階として、例えば、中央防災会議の機能強化、内閣府防災局の設置とかトップマネジメントの格上げなど、災害対策基本法の改正を含む、そういう組織体制の抜本的な見直しについてもぜひ検討を進めていただきたいと思います。

 内閣と内閣府防災、連携を密にして、トップの司令塔の思いが各省庁にしっかり伝わるような、そういうより充実した組織体制、それを願うものでございます。

 次の段階への機能強化について、安倍総理大臣にお伺いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 防災については、これはまさに国民の命と幸せな暮らしを守る、政府にとって最も大切な使命であり、果たしてこの機能が十分に果たされているのか、組織はこれでいいのか、常にそれは見直しをしていく、検討していくことが大切なんだろう、こう思います。

 近年の大規模災害発生直後の政府の初動対応と応急対策については、これはもう委員よく御承知のように、内閣総理大臣である私の指揮のもと、内閣官房や内閣府が中心となって省庁横断的な取組を行うとともに、支援パッケージなどの取りまとめを行うなど、被災者の生活、なりわいの支援、被災地の迅速な復旧復興に取り組んできたところであります。この結果、相次ぐ災害対応の経験がノウハウとして蓄積をされ、そして、より迅速、円滑な対応につながってきているものと認識をしております。

 現在、昨年の台風第十九号等に係る一連の災害対応の検証を行っておりますが、大規模な被害が予想される場合には、被害状況を迅速に把握をし、政府として被災自治体を支援できるよう、発災後直ちに職員を派遣することなど、必要な体制を早急に構築することが重要な課題であると認識をしています。

 今後とも、災害発生時における政府の体制や対応について検討と訓練等を重ね、不断の見直しを図ることで、万全の危機管理体制等の確保に努めていかなければならないと考えております。

谷委員 ありがとうございます。

 総理の言われるように、熊本地震とか七月豪雨とか、そういう体制はしっかりスピーディーにされていたと思います。ただ、先ほど来お話をさせていただいております首都直下であるとか南海トラフであるとか、いわば未曽有のそういう災害をも想定しながら、体制の強化というのを引き続き検討の方をよろしくお願いしたいと思います。

 その次の項目でございますが、今後の地方創生、過疎対策でございます。

 過疎法が制定されて、ことしで五十年になります。この間、議員立法で十年ごとに名称や理念を改めつつ、充実強化をしてまいりました。一貫して、閣法、いわゆる政府提案ではなくて、議員立法ということで来たわけでございます。

 現在の過疎法は、過疎債が中心的な財政支援でございますけれども、ハード、ソフト両面にわたるということで、大変高い評価を受けていることは間違いないと思います。

 我々自由民主党は、一昨年の秋から、来年三月で法律の期限が来る、そのことを見据えて、現地ヒアリングもずっと行ってまいりました。その中で、平成の合併後の地域の状況についても十分注意しながら、目配りをしながら行ってきたところでございます。

 今回、新たな過疎法を制定すべく今検討を進めているわけでございますけれども、今までにない、三つの大きな社会経済情勢の変化があると思います。

 一つは、国全体が人口減少になってきている、これは二〇〇八年からだと思いますけれども。今までは、いわば地方だけが、過疎地域だけが人口減少で、国全体はふえていた。しかし、今は国全体も減ってきている。それが一つ。

 二つ目は、東京への一極集中がとどまるどころか更に加速している、こういう状況が今までにない。かつては三大都市圏と言われましたけれども、今はもうそういう言葉はないというか、空虚なものになっています。私は関西ですけれども、大阪圏も中部圏もそれだけの力はありません。東京だけです。その東京一極集中が加速している。

 そして三つ目は、それでいながら、他方で田園回帰の流れがある。安倍総理が施政方針演説で言及されました島根県江津市、社会増、今までは考えられなかった、田舎の方で。自然増減はともかく、ほとんどが出ていくばかりであった。それが逆に、来る方が多い社会増が、江津だけではなくて全国のあちこち、特に中国地方に多いんですけれども、そういうふうに見られる。

 この三つではないかと思います。国全体が人口減少、東京一極集中の加速、他方で田園回帰の流れ。

 この三点を踏まえた上で、我が国の多様性を確保し、自然、また人が織りなす美しい景観、歴史、文化など、魅力を守り、育てるためには、引き続きしっかり……

棚橋委員長 谷君、恐縮ですが、申合せの時間が来ておりますので、簡潔に、速やかに質問を。

谷委員 はい、わかりました。

 過疎と言われる地域の持続的発展を支援するのが政治のあり方だと思いますけれども、高市総務大臣の御所見を伺いたいと思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 谷君、恐縮ですが、申合せの時間が来ておりますので、質問を終了していただくことは可能でしょうか。

谷委員 はい、わかりました。

 どうもありがとうございます。

棚橋委員長 これにて谷君の質疑は終了いたしました。

 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。

 まず初めに、今般の新型コロナウイルスに起因する肺炎等でお亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈りを申し上げます。

 またさらに、早期収拾に向けまして現場で奔走をいただいている関係者の皆様、そして政府の取組に対して御協力をいただいております全ての国民の皆様にお礼を申し上げ、最も身近なところでは、まだまだ現場でマスクがない、消毒液が足りなくなってきているとか、そういったことを始め、政府におかれては着実に早期収拾に向けての取組をお願いをしたいと思います。

 それに関連して、まず初めに、PCR検査の実質的な迅速化の徹底について、これは稲津厚生労働副大臣に御質問をいたします。

 二月十七日の事務連絡において、PCR検査を医師の総合的判断で行うことができるようになっておりますけれども、実態として、迅速にPCR検査が行われていない例が見られております。肺炎など重症化を防ぐ意味で、検査を医師が必要と認める場合の基準を明確化、統一化すべき、これが一点目。

 もう一つは、PCR検査を待つ時間が長く、治療の開始がおくれるようなことがあってはなりません。民間による検査も、質を担保した上で拡大をして、体制の充実を早急に図るべきと考えます。

 そして、もう一点。最後に、このPCR検査の速やかな保険適用についてもお願いをしたいと思いますが、稲津厚労副大臣の答弁を求めます。

稲津副大臣 お答えをさせていただきます。

 各医療機関で新型コロナウイルス感染症の感染が疑われる方を診察した場合、当該患者について保健所に届出を出していただき、感染が疑われる方を早期に把握して検査につなげる、このようにしておりまして、御指摘のあった事務連絡につきましては、疑似症患者の定義に該当しない方であっても、症状や新型コロナウイルス感染症患者の接触歴の有無など医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルスと疑う者等についてはPCR検査を行うことを地方自治体に依頼したものでございます。

 PCR検査の要否の判断に当たっては、患者一人一人の個別の状況を踏まえた総合的な判断が必要であるため、統一的に基準をお示しすることは難しいと考えておりますが、検査が必要な患者が確実に検査を受けられるよう、引き続き検査体制の整備を進めてまいります。

 また、お尋ねの民間による検査につきましては、これまでも、国立感染研究所、検疫所だけでなく、地方衛生研究所、民間検査会社や大学などの協力を得ながら、一日三千件を上回る検査能力を維持、獲得してきたところであります。

 さらに、今後の患者の発生等に備えるため、全国の医学部附属病院や感染症指定医療機関、民間検査会社のうちPCR検査が可能な施設には、地方衛生研究所と同様の検査キットの配付を進めておりますが、加えて、二十日より民間検査会社に対しても同様に配付を進めております。

 なお、その上で、より迅速な検査とその活用方法についても検討してまいります。

 このように、PCR検査の体制整備を着実に進めているところではございますが、このPCR検査については、感染拡大の防止を目的とした公衆衛生施策として行政において実施することとなり、費用は公費負担でございます。

 しかし、今後、患者数が更に増加し、検査の主たる目的がおのおのの患者の診療に移っていく場合に備え、必要な作業を進め、御指摘の保険適用が必要となった場合にはすぐに対応できるよう準備してまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 ここ数日の報道等を拝見しておりますと、まだ、本人の希望としてはぜひ検査をしてほしい、しかし、なかなか受けられないといったケースが散見をされておりますので、今の取組、しっかり進めていただきたいと思います。

 もう一つ、新型コロナウイルス関連で、学校における出席停止や臨時休業に伴う学習面の支援について、これは文部科学大臣と、同じく稲津厚労副大臣に御質問をいたします。

 一つは、仮に学校の設置者が臨時休業等を行った場合に、児童生徒などの学習に著しいおくれが生じないよう、学習を補うために適切な措置をとるよう配慮を促していただきたいということ。もう一つは、各学年の課程の修了の認定等に当たっては、教育課程上の弾力的な対応が可能であることを周知徹底をしていただきたいということ。また、教員が休んだ場合に、教員の加配や学習指導員の配置など、児童生徒などの学びや生活を支えるといった学校に対する必要な支援を講じること。ここまでは文部科学大臣の答弁をお願いしたいと思います。

 そして、それに関連して、今、共働きの御家庭が多いので、共働きの親御さんが子供の監督のために仕事を休みやすいように事業主に配慮するよう呼びかけていただきたい。こちらは稲津厚労副大臣に。

 それぞれ答弁をお願いいたします。

萩生田国務大臣 お答えします。

 児童生徒等に新型コロナウイルス感染症が発症した場合の当面の間の学校の臨時休業及び出席停止の指示等に関する方針等については、各学校の設置者が円滑に判断する際の参考となるように、昨日、各都道府県教育委員会宛て事務連絡において周知をしたところです。

 議員御指摘の点は大変重要であると認識しており、その中で、まず、臨時休業や出席停止の指示等を行う場合においては、児童生徒が学習に著しいおくれが生じることのないよう、可能な限り、補充のための学習や家庭学習を適切に課す等の必要な措置を講じるなど配慮すること。また、児童生徒の各学年の課程の修了又は卒業の認定等に当たっては、弾力的に対処し、その進級、進学等に不利益が生じないよう配慮することをお示ししております。

 また、児童生徒への補充学習や教員を休ませる措置を講じた場合に、授業を代替して行う教員の確保など、児童生徒の学びや生活を支えるための支援として、公立学校における教員や学習指導員の配置に必要な支援を各自治体の御要望を踏まえながら行ってまいりたいと思います。

 文部科学省としては、関係機関とも連携し、児童生徒等の学習活動への影響を最小限に抑えられるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

稲津副大臣 お答えをいたします。

 臨時休業となった学校等では、議員御指摘のとおり、児童の保護者は子供と一緒にいることが必要になるものと思われます。

 このために、労使で十分話合いを行っていただき、年次有給休暇のほか、企業独自の休暇制度も含め、保護者である労働者が安心して休暇をとれる、そうした環境を整えていただくことが重要だと考えております。

 厚生労働省としては、経済団体を通じて事業主に要請するほか、都道府県労働局を含め、あらゆる機会を通じて事業主に働きかけを行ってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 あと、学校関係につきましては、受験生への配慮もぜひともお願いをしたいと、これは御要望申し上げておきたいと思います。

 いま一つは、聴覚障害者の方への情報発信、これの体制整備についてお願いをしておきたいと思います。

 患者数や感染者数の増大に伴いまして、厚生労働大臣の記者会見も大変ふえております。手話言語通訳の付与が現在ありませんので、聴覚障害者にはその内容を理解することができておりません。厚労省のホームページを拝見しておりますと、記録が文字でアップされておりますが、記者会見の数日後であります。

 聴覚障害者の方も、聞こえる人と等しくリアルタイムの情報を得ることができるように、手話言語通訳者を配置するなどの体制整備、これもぜひお願いしたいと思いますが、稲津厚労副大臣、お願いいたします。

稲津副大臣 お答えいたします。

 感染症から自分の身を守るために、正確な情報を収集することは大変重要なことでございます。このために、厚生労働省を始め関係省庁や国立感染研究所では、国民の皆様に必要で正確な情報を周知するため、新型コロナウイルスに関する基本情報や感染予防策、患者の発生状況などの情報について、それぞれのホームページなどを通じて周知をしているところでございます。

 また、厚生労働省内にコールセンターを設置をいたしまして、週末や祝日を含め、国民の皆様からの問合せに対応しております。これに加えて、新型コロナウイルスに関する記者会見の機会がふえている中で、聴覚障害者の方々にも最新の情報がお届けできるよう、ホームページ上に記者会見の発言内容を速やかに掲載するよう努めてまいります。

 一方で、御指摘の手話通訳士の配置については、記者会見が夜間、休日等を問わず行われているということを踏まえて、緊急に行われるものも多いことから、こうしたことから、確実に通訳士を手配できるかなど、体制面について十分な検討が必要でございます。

 ただ、いずれにいたしましても、新型コロナウイルスに関する記者会見の内容を聴覚障害者の方々が遅滞なく入手できるような改善を図っていく、このことは大変重要なことでございまして、このため、本日より、記者会見の冒頭の大臣発言について、ホームページに動画を掲載し、日本語と英語の字幕を表示できることとしたところでございます。

 議員の御指摘を踏まえて、必要な施策をしっかりとってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 大変、厚生労働省を中心に多忙をきわめていることはよく承知をしておりますので、でき得る限りの対応をお願いしたいと思います。

 今般の新型コロナウイルスによって、経済にも大変大きな影響があり、心配をいただいているところでございます。何といっても、何を行うにしても、経済が安定しているということは極めて重要でございます。

 この春から、中小企業へ対しましても、働き方改革が対象になって進んでまいります。これまで、現政権におきまして、賃金の引上げを伴う経済の好循環を生み出す上でも、取引の適正化、これは表裏一体とも言える重要事項として継続して取り組んでまいりました。

 その中で、きょうは、従来から取り組んでおることを一つお伺いをしたいと思います。

 まだまだ取引価格が適正な水準と言えない、この一つにトラック運送事業がございます。労働時間が全産業平均の約二割増し、一方で、賃金は全産業平均の一割から二割程度低い。そうした影響もありまして、現在、有効求人倍率は全産業平均の二倍程度となっております。

 言わずもがな、物流は経済活動の血流とも言えるもので、この事業環境の改善は待ったなしだと考えております。これまでにも、トラック事業の取引の適正化のために、標準貨物自動車運送約款の改正など、状況の改善に向けて取組を進めてきていただいております。

 二〇一八年の十二月に、与野党の垣根を越えまして、全会一致で貨物自動車運送事業法が議員立法で改正をされております。この改正の肝は、運賃の告示制度の導入であります。現在、鋭意策定中、こう聞いておりますが、ぜひ、この告示する運賃につきましては、少なくとも全産業平均と同等の待遇、これが可能となるような運賃設定を実現するための告示とするべきだ、こう考えておりますが、国土交通大臣の答弁をお願いいたします。

赤羽国務大臣 お答えさせていただきます。

 伊藤委員御指摘のように、トラック運送業は、経済活動において大変重要な産業であります。しかしながら、長年にわたりまして、適正な運賃が確保されてこなかった。その結果、御指摘のように、トラックドライバーの賃金水準は全産業の平均に比べて低く、また、長時間労働も相まちまして、深刻な人手不足の状況が続いております。これを放置すると、我が国にとって経済成長が大変危ぶまれるというふうに心配をしております。

 こうした中で、その業界の問題を改善するためには、荷主の皆さんの理解と協力が不可欠だという視点で、今お示しがありましたように、荷主とトラック業者の間の取引のガイドラインである標準運送約款の改正を平成二十九年に行いました。

 しかしながら、その実効性が不十分だということで、一昨年末に議員立法で貨物自動車運送事業法が改正をされ、荷主を所管する経済産業省、また農林水産省の関係省庁が連携をして荷主の皆さんに働きかけることができる、そうした役割が法律に位置づけられた。私は高く評価していいというふうに思っております。

 この改正法におきまして、今御指摘のように、国土交通大臣が望ましい適正な運賃水準を標準的な運賃として告示するということになっております。この標準的な運賃が実際の運賃に反映されることによりまして、トラックドライバーの皆さんの労働条件の改善がされ、そして、全産業の平均賃金と同等の待遇が実現することが大変重要だ、こう考えております。

 実は、本日、運輸審議会がございますが、その場で、私から、標準的な運賃の案を諮問する予定でございます。運輸審議会による審議を経まして、標準的な運賃が正式に告示された後には、荷主の皆さんに理解をされ、実際の取引に当たってこの運賃が尊重されるように、関係省庁と連携しながら荷主にも周知徹底をしたい、こう考えております。

 まさに物流なくして経済成長なしの精神で、経済の発展になくてはならないトラック運送業の持続的な発展と担い手不足の解消に全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 今、告示運賃の運輸審への諮問ということを御答弁をいただきました。これは皆さん本当に待ち望んでいることでございますので、ぜひ、速やかな実現に向けて、引き続き取組をお願いしたいと思います。

 続いては、残り時間で、防災・減災、国土強靱化の取組について御質問したいと思います。

 時間が少なくなっておりますので、端的に質問いたします。

 災害が頻発をしていることは皆さんよく御存じのとおりでありますので、先日、地方公聴会で、私は福島県の郡山にも行ってまいりました。阿武隈水系の整備を始め、防災・減災、国土強靱化予算の確保、これは非常に強い要望が各地にございます。

 また、既に、土木学会においても、こうした防災・減災、国土強靱化のためのインフラ投資は、災害復旧の減少などトータルコストの低減につながることから、さらに災害発生による税収の減少を防ぐという試算が報告をされております。昨年の台風十九号でも、インフラ投資が災害を未然に防いだ事例は、荒川の遊水地、八ツ場ダムなど数多くございます。中長期的な視点に立てば、財政再建にも資する投資と私は言えると考えております。

 そこで、麻生財務大臣に御質問いたしますが、建設国債等を積極的に活用をして、令和三年度以降も、二年度までは、今、臨時特例の措置でやっていただいていますから、令和三年度以降も継続して必要な予算をきちんと確保して、防災・減災、国土強靱化のためのインフラ投資を更に強烈に進めていただきたいと思いますが、財務大臣の御答弁、お願いいたします。

麻生国務大臣 近年の災害から得られたいろいろな教訓があるんだと思いますけれども、平成三十年の十二月に国土強靱化基本計画というのを策定させていただいております。集中豪雨などの災害が相次いでいる、これは地域的にかなり分かれておるんですが、三カ年緊急対策等々を策定して実行するなどの取組をこれまで強化させてきていただいておりますが、過日成立させていただきました令和元年度補正予算でも、昨年の台風の十五号、十九号等々の被害を踏まえまして、いわゆる河道の掘削、それから堤防強化などの水害対策というのを中心にして、国土強靱化関係で一兆一千五百二十億円を確保させていただいておるところであります。

 いずれにいたしましても、今後、この国土強靱化基本計画に基づきまして、これは建設公債を適切に適用させていただきながら、必要な予算というものをきっちり確保した上で、災害に屈しない国土づくりというものをきちんと進めてまいらねばならぬと考えております。

伊藤(渉)委員 財務大臣の力強い御答弁をいただきましたので、またしっかり我々も取り組んでいきたいと思います。

 もう残り一分でございますので、お話だけさせていただいて、御答弁は結構ですので、終わりたいと思います。

 同じく防災、減災で一つ思っておりますことは、いわゆる首都直下型地震、これは大変高い確率で発生が予測をされておりまして、何といっても、東京を中心とした首都圏は、この国会ももちろん、首相官邸、霞が関などの国家の中枢機能が集積をしております。万が一のときにもこれが機能不全に陥らないように、体制を整えておく必要があります。

 実は私は、多分、国会議員では唯一、新幹線の運転免許を持っておりまして、運転していたこともありまして、東海道新幹線も実は、基本的に東京で指令していますが、いざとなると大阪でも指令ができるような仕組みになっております。よって、国家の中枢の司令塔機能も、いざというときは別の場所でも司令塔機能を発揮できるように、首都機能の二重化ということをぜひ進めていただきたい、このことをお願いして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、枝野幸男君。

枝野委員 立憲民主党代表の枝野でございます。

 この間の同僚議員の議論の積み重ねを踏まえて、桜を見る会、それから検事長の定年問題も用意をしてきているんですが、何といっても、まずは、新型コロナウイルスに対する対応についてきょうはお尋ねをさせていただかなければならないと思っています。その二件については、時間的に少し余裕ができれば聞かせていただきたいと思います。

 この新型コロナウイルスへの対応、過去に経験のない事態でありますし、目に見えない相手、時々刻々変化する状況、それが国民の多くの皆さんの命と健康に直接影響を与えかねない問題でございます。

 種類は違いますが、私も、同様な事態に対応した、九年前にそういった経験をいたしました。その経験も踏まえて、今回、まずは政府の対応に野党としても協力をしていくという立場で、この間、予算委員会における厚労大臣の出席についても、異例の措置をとらせていただいたところでございます。

 また、私が、こうした危機管理の初期段階では、さまざま我々のところにこそ入ってくる情報あるいは意見なども、できるだけ事務的、実務的に情報提供し、政策提言するということでやらせていただいてまいりました。

 ただ、残念ながら、フェーズが変わったと言わざるを得ません。厚労省を始めとする現場の皆さんが全力で対応をしていただいているのは間違いないと思いますし、厚労大臣始め全力で当たっていると思いたい状況でございますが、残念ながら、ここまでの問題点を厳しく指摘せざるを得ない状況になっているというふうに考えております。

 以下、具体的に問題点を指摘してまいります。

 ぜひ、政府としても、対応自体、フェーズを変えて進めていただきたい。そうしていただくのなら我々としても協力は惜しまないということをまず冒頭申し上げておきたいというふうに思います。

 まず、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客の皆さんの中から、今伝えられているところでは、四名の方が残念ながら亡くなられたと承知をしています。それぞれお悔やみを申し上げる次第でございます。

 このうち、最初に死亡が伝えられた二名のうちの女性の乗客であった方は、二月五日に発熱があり、六日に医師の診察はありましたが、ウイルス検査はなされず、下船して病院へ搬送されたのは一週間後の十二日であった、この事実関係に間違いはありませんか。そして、この対応は適切だったと考えているでしょうか。

加藤国務大臣 今、委員冒頭におっしゃられたように、ダイヤモンド・プリンセス号、クルーズというまさに楽しい旅に行かれた、そうした中で四人の方が、現時点でありますけれども亡くなられた。このことは、本当に、亡くなった方の御冥福と、また御遺族にお見舞いを申し上げるとともに、これは大変私としても残念だというふうに思っております。

 その上で、今御指摘の方の件でありますけれども、二月九日に発熱ホットラインに発熱の連絡があり、二月十日に、メディカルセンターを受診され、二月五日より発熱が続いていたことから、PCR検査検体を採取するとともに、状態は比較的安定していると医師が判断し、投薬と点滴を実施しました。二月十一日に、再度医師が診察し、入院が必要と判断したため、二月十二日に、医療機関に搬送して、感染症法に基づく入院になったというふうに承知をしています。

枝野委員 六日に医師の診察があったという報道等流れておりますが、それはなかったでいいんですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 失礼いたしました。

 こうした死亡事例、御遺族と公表する中身を一つ一つ確認させていただいて、現時点では、今、先ほど申し上げたこと、これで公表してほしいという御遺族の意向だというふうに承知をしております。

枝野委員 それでは、三人目の亡くなられた方について、当初、コロナ感染の有無を公表されていなかったんですが、これは現時点、どうなっていますか。

加藤国務大臣 お尋ねの件については、二月二十三日に公表させていただきましたが、その時点では御遺族の同意が得ることができていなかったため、詳細な情報について公表を控えさせていただきました。その後、御遺族の同意を得ることができたため、二月二十四日の記者ブリーフィングでは、陽性患者である旨を明記させていただいております。

枝野委員 良性ということは、新型コロナウイルスには感染をしていなかったということでよろしい、良性。正確に。感染をしておられたんですか。

加藤国務大臣 新型コロナウイルスの陽性であったということですから、感染はされていたということであります。

枝野委員 最初の女性の亡くなられるまでの経緯の話もそうですし、それから三人目の亡くなられた方のコロナ感染の有無もそうなんですが、もちろん、亡くなられた方、その御遺族のお気持ち、大変大事にしなければなりません。固有名詞であるとか、それから、不特定多数の皆さんに、どこのどんな方かということがわからないようにという配慮はしなければならないというふうには思います。

 ただ、その一方で、まさに感染拡大を防止する、そのことについて、政府がきちっと対応し、情報を把握し、それを国民の皆さんに最大限提供しているのかどうかという、その信頼がなければ、それこそ国民の皆さんはどう対応していいのかわからないということになります。

 御遺族の同意が得られなければ、今後も、例えば患者さんがどこで発生したどういう患者さんなのか、もしかすると隠されるかもしれないという疑念を、当初発表されなかったことで、この亡くなられた方の感染についてはもたらしております。

 それから、その最初に亡くなられた、いつ発熱があり、いつ最初の医師の診察があったのか、それなのに何日間ほっておかれたのかというようなことの経緯は、これは後ほどお尋ねをいたしますが、今、コロナウイルスの検査をしていただきたいという声を上げながら、していただけずに放っておかれているという声がいろいろなところから上がっておられます。当初からそうした対応で続いているのだとなれば、ますますこうした不安は大きくなります。

 どういう対応をして、そして、おくれることなく対応したのだというのであれば、そのことをしっかりと公表する必要が公益の観点からあると思いますし、逆に、もし対応がおくれたのであるならば、そのこともしっかりと公表する。その上で、今、それぞれの地域におられて感染を心配しておられる、そんな中で、例えば熱が出ているのに検査をしていただけないなどといった不安を持っていらっしゃる方に向けて、どういう改善、対応をしているのかということを示していかなければならないというふうに思います。

 ここまでの公表のあり方、いかがですか。

加藤国務大臣 若干クルーズ船と地域とではやや異なることがあります。クルーズ船の場合は私どもは直接やらせていただいておりますが、例えば地域でお亡くなりになったケースは、地域の、それぞれの都道府県、場合によっては政令市等が主体的に対応されているということで、その差はありますけれども、基本的には、私どもは、そうした事実があれば、できるだけ速やかに発表したい。

 ただ、もちろん、御遺族、場合によっては、陽性の場合には御本人等に対して連絡をするということがまず不可欠でありますから、それを行った次第、できる限りの情報を発表する、こういうスタンスで、もちろん、守秘義務、個人情報の保護、これにはしっかり配慮していかなければなりませんけれども、必要な情報はしっかり発信すべく、引き続き努力をしていきたいと思います。

枝野委員 地域での把握の話もまた後ほど申し上げますが、個人情報、固有名詞であったりとか詳細な住所であったりとか、そうしたことを公表できない、これは当然のことでありますが、感染の有無であるとか、亡くなられた方が新型コロナウイルスが原因であったのかどうかという情報そのものは、これは公益性の高い情報であって、御遺族とか御本人の了解とかではなく、公表すべきテーマだ、項目だ、私はそう思いますが、大臣はそう思いませんか。

加藤国務大臣 最終的な判断というのはあると思いますが、できる限り御遺族の理解を得て、そして発表するというのがやはり一番いい流れなんだと思います。ただ、それに時間がかかり過ぎてしまってまさに公表のタイミングをおくらす、これは委員御指摘のことがあると思いますので、その辺はよくバランスを考えながらやらせていただきたいと思います。

枝野委員 御遺族の理解を得るべく努力するのは当然のことですよ。でも、やはりそういうときに、御遺族は公表してほしくない、だけれども、まさに公益の観点から、これは公表しないと政府に対する信頼にもかかわる問題ですから公表せざるを得ない、そのどちらかの選択を迫られたときには、これは公表するのが当然のことだと思いますが、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 ただいま厚労大臣から答弁をさせていただいたところでございますが、枝野委員の御指摘もよく私もわかります。こういう状況になった中において、今、果たしてどれぐらい感染者がいるのか、どういう状況になっているのか、お亡くなりになられた方々が、PCR検査の結果、陽性、感染が確認された方でお亡くなりになった方々がおられるのかということなんだろう、こう思います。

 そうした観点からは、例えばダイヤモンド・プリンセス号で確認された感染者数や死者数等の感染状況については厚労省のホームページ等を通じて公表しておりますが、三例目の件につきましては、この点についてなんですが、まず、御遺族の皆様から、この発表の仕方について、死因をどのように発表するかということで御遺族の皆様と話を続けてきたところでございますが、当初は肺炎という形での発表を希望されていたということで、肺炎という形で発表させていただいたんですが、同時に、その発表の中において、発表に関する御遺族の承諾が得られた範囲での情報提供とさせていただきますということを書かせていただいているところでございますが、その後、御遺族の了承を得た段階で、新型コロナウイルス感染症と公表したところでございます。

 なるべく、今後スムーズに、できる限り、今委員がおっしゃった趣旨についても、私ども、そういう趣旨についても御遺族に説明をしているところでございますが、なるべく早く御遺族の了解を得ながら、しっかりとした情報を提供していきたい、こう考えております。

 もちろん、いつ発症したのか、果たしてその方がPCR、ダイヤモンド・プリンセス以外の事案でございますが、PCR検査を望んでいたのか、あるいは、どの段階で保健所等、接触者外来に話をしたのか等々の情報については、これはしっかりと公開しなければならない、このように考えております。

枝野委員 一番最初の問いは、まさにいつ感染が確認できたのか。いつ発熱があり、いつ医師が診察をしたのか、最初に。そのことについて、きのう、しっかりと文書で通告しているのに、六日に医師の診察があったという情報はあるけれどもどうなのかというのも、遺族の同意が得られないので、今公表できるのは先ほどの範囲だというお答えがあったわけでありまして、感染、あるいはそれに対する対応、その後についての政府の客観的な報告がなされていないということを裏づけているだけではないか、これで本当に多くの国民の皆さんが安心できるのかということを指摘をせざるを得ない状況だと思っています。

 クルーズ船内の状況についてでございます。

 これは何度も指摘をされていますが、最初に、乗客ではなくて厚生労働省の皆さんなどが感染が判明をした、二人判明した時点で、同じ行動をしていたもう一人の職員については、我々が求めたにもかかわらず、すぐにはウイルス検査をなさいませんでした。

 それから、同じように厚生労働省などで、船内に入って感染の可能性があるのではないか。実際に乗客の皆さん、各客室にある意味での隔離をした以降でも感染者が出ているという状況ですから、船内に入って活動されている職員の皆さんは感染のリスクがある、実際に出ている、そうした状況なので、ほかの皆さんも早く検査をすべきではないかと申し上げたにもかかわらず、これも言われるまではなされずに、強く求めた中でようやく始まりました。

 しかし、きょうの午前中の段階でも、現場の陣頭指揮に立って、多くの職員の皆さんと接触をしている橋本厚生労働副大臣は検査の対象から外れています。常に後手に回っている印象を持たざるを得ないんですが、厚労大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 最もこうした感染防止に注意すべく、対応すべく、厚生労働省の職員がダイヤモンド・プリンセス号の中での作業に従事をした結果感染をしてきた、このことは大変重たく私どもも思い、そして、引き続きまだ作業は続いておりますから、作業されている方についてはさらなる徹底を図らせていただいているところであります。また、そうしたことにとって、国民の皆さんにもさまざまな御心配をおかけをしているところであります。

 それらを踏まえて、今、厚労省としては、既に、乗船中の者はまだ継続をしているわけでありますから、乗船が終わった、いわゆる勤務が終わった者については、国会での御指摘も踏まえて、全ての者にPCR検査を実施をし、そして、実施をした者については、基本的には二週間、テレワーク等に従事をする、こういう対応をとらせていただいているところでございます。

 ただ、現在なお、このダイヤモンド・プリンセス号には、主としては乗員の方がおられます。そうした対応のために、橋本副大臣始め引き続き中で作業を続けておりますので、この作業が終わった段階において、橋本副大臣も含めてみんなPCR検査を実施をしていく、こういうふうに考えているところであります。

枝野委員 後手に回ったのではないですかという問いにはお答えをいただいておりません。

 そして、厚生省などの政府職員、関係者の皆さんが、いわゆる客室の中にとどまってくださいという一種の隔離をとった後でも、船内で感染をしたと思われる状況が複数出ている。同時に、安全確認をして、そして十四日間、客室で事実上の隔離をしていただいて、そしてその十四日間の間にウイルス検査をして陰性だったと言われて、そして御自宅等に帰られた方が、栃木とそれから徳島ですか、で確認をされています。

 政府の関係者の感染もあわせて見れば、客室にとどまりくださいというやり方で十四日間、事実上の隔離をしていた、その間は新たな感染はないという前提で組み立てていた、これは前提が崩れたと言わざるを得ないと思うんですが、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 これはもともと、この船は、香港でおりた方が感染をしていたというところからこの話がスタートするわけでありますけれども、最初那覇に入り、それから横浜に入ってきた。そして、そこで検疫を行う中で更に感染者が見つかり、更に検疫をしていく必要がある、そういう状況でありました。

 二月の五日から、乗客の皆さんには客室等に入っていただいて感染防止の対応をしていただく。しかし、やはり、十四日間続く中で、高齢者が、七十歳以上の方が五割近くという状況もあって、精神的にも肉体的にも大変厳しい、また、そういう話もいろいろいただきました。他方で、感染防止をしっかり行う必要もある。そういった意味から、チャーター便における知見、あるいは今回の船内における感染、特に乗客の感染状況を分析した結果、この感染防止は有効であったというこれは専門家の御指摘も踏まえて、私たちが先ほど委員御指摘の条件の中で下船の判断をさせていただいたところであります。

 ただ、そのときにも、やはり今回、新型コロナウイルスというまだまだ不明な点が多いウイルスであること、それから、委員御指摘のように、もともとやはりこの感染というものが船内の中では通常に比べて高いということを含めて、念のための措置として健康フォローアップをすべきだというお話があり、我々、当初は二回から三回程度の健康フォローアップということを想定したわけでありますけれども、専門家からもしっかりやるべきだというお話、さらに、最終的に今二人、下船をされた方で陽性の方が生まれました。したがって、それも踏まえて、更にこのフォローアップ体制を強化していくということで今対応させていただいている、こういう状況であります。

枝野委員 なぜこういう判断をしたかということはお答えになっていただいているんですが、しかしながら、現実に乗客の中から二人、少なくとも現時点で感染を、五日以降ですね、したと思われる方が出ているという現実になっているし、それから、いろいろな防護策をとって船内に入ったはずの政府職員の方が感染をしているということなので、五日以降の、客室におとどまりくださいということで、そして十四日間置けば大丈夫だというその前提が崩れたということについては何のお答えもいただいていません。

 これが崩れたという前提で、だとすれば、今後のことについても、こういったやり方ではうまくいかないんだなということを前提に組み立てなきゃいけないのに、そのこと自体を認めないでいまだに言いわけをされているということでは、なかなか、今後の対応策について信頼しろという方が難しいんだと思いますが。

 船からおりられた方に対してのフォローアップのことですが、公共交通機関の利用自粛を要請したのは、船をおりるときではなく、二月二十三日日曜日で間違いありませんか。これも後手に回ったと言われても仕方がないんじゃないですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと静かに。

加藤国務大臣 まず、個々の方々については健康カードというのをお配りをさせていただきました。その段階では、極力外出を抑制するように、ちょっと正確な言葉じゃないかもしれませんが、ということについて、当初、十分そこの記述がなかったので、専門家会合の皆さんから、先ほど申し上げた、この新型コロナウイルスというのはまだ未知の部分があるということ、そういったことを踏まえて極力外出等は控えてもらう、そういう対応をしっかりしていくべきじゃないか、御指摘をいただいて健康カードを書きかえて、そして、既に下船された初日の十九日の方に対しては電話等でそのことをお願いをしたところであります。

 さらに、その後、先ほどの事象が発生したということ、陽性の患者が発生したということを踏まえて、毎日健康のフォローアップをしていくということ。あわせて、いわゆるフルのフォローアップ体制に入るということで、その中には、公共交通機関の利用を避けていただく、そういったことも重ねてお願いをした、そういうことであります。

枝野委員 最初におりられた方にはきちっとした指示が出されていなかったということをお認めになりながら、残念ながら後手に回ったので、今後急がないといけませんねというような話はありませんでした。

 一部報道なので、これも明確に文書で通告をしています。

 地元の都道府県の担当部局には、二月二十二日の夜、厚労省の横浜検疫所から、二月の二十日と二十一日に下船した乗客の名簿を二月二十三日にメールで伝える、二月の二十五日と三月二日、六日に健康観察をしてほしいという連絡があった。追っかけて、二月二十三日の未明、厚労省本省から、実際に船をおりた乗客名簿のメールが届いた。二十三日の夕方に厚労省から再度メールがあり、船をおりた翌日から、十五日間、毎日対象者への健康フォローアップの実施をして、報告をしてもらいたいという旨の要請のメールが来た。

 この事実関係、間違いありませんか。

加藤国務大臣 基本的な流れはそうでありますが、その最後の通知をする前には、私どもの方からそれぞれの部局に電話で重ねてお願いをし、それを確認的に通知をさせていただいたということであります。

枝野委員 先ほど、なぜ船をおりていただいたか。これは、おとといぐらいから国会でも何度か、きのうぐらいからですか、答えていただいていますが、高齢者の方が十四日間も船からおりられずに、なかなか厳しい状況にあって、そうしたことを考えればおりていただかないとということも思った、わからないではないですよ。

 ただ、十四日間あったんですよね。着きました、さあ、おろすおろさないという判断ではないんですよ。着きました、あしたおろすかおろさないかという判断じゃないんですよ。部屋にとどまってくださいというところからでも十四日間あったわけですよ。

 その間に、例えば、非常に数が多いから大変ですよ、でも、チャーター機で帰られた方については、民間のホテルにも御協力いただいて、御自宅に帰っていただくのではなくて、船内よりはもうちょっと快適に、そして医療体制も万全なところで暮らしていただく、生活をしていただくということは、十四日間あれば、できなかったはずではないと思います。

 それから、今るる申し上げたフォローアップの話も、十四日間あったんですから、おりる二日も三日も四日も前からいろいろ準備のしようがあったわけです。

 そして、本当にこの局面でおろして、実際に公共交通機関で、感染している可能性が一般の方より高い、残念ながらそう言わざるを得ない方、本当に今、一般の公共交通機関で御自宅に帰らせていいんですかということは、我々野党としても、正式に厚労省にも申し上げましたし、予算委員会でも申し上げました。それを振り切って、何の手当てもせずおろしておいて、そして事後的に、ちゃんと経過観察してくださいという話なんですよ。

 明らかに後手に回ったんじゃないですか。

加藤国務大臣 当初の下船についての判断は先ほど申し上げたところであります。

 そして、念のための措置ということでとらせていただいた。これは、確かに状況に応じて、念のための措置の、それを強化をさせていただいた。そして、各保健所にもお願いをさせていただいて今の体制をし、今、毎日対象者に対して電話をさせていただいて、健康を確認し、何かの体調の変化がある方に対しては、更にちゃんと受診をしてほしい、そして必要ならばPCR検査を受けてほしいということを申し上げております。

 また、枝野議員最初におっしゃられた、三千七百名という多くの方々、しかも既に一定程度感染をしているかもしれないという方々、正直言って、この方々をどういう形で対応するかというのは、我々も考えたところでありますけれども、国内においてそれだけの方々を受け入れる場所というのは、残念ながらなかったところであります。

 当初は、接岸することも難しい中で、港に置きながら検疫をせざるを得なかった。それから、定期的にはバラスト調整といって、一日から半日かけて外洋に出ていかなきゃならない、こういう事態がしばらく続いたところであります。そういう中で、中に入っている皆さん方が懸命の努力をしていただき、先ほどの医療の関係もそうでありますけれども、そういう中で対応していただきました。

 本当に厳しい条件でありました。十分な条件ではなかったことは御指摘のとおりでありますけれども、その中でできることは、それぞれ皆さん方が力を発揮してやっていただいて、今日に至っているというふうに思います。

 ただ、御指摘のように、我々が念のためと思っていたことではありますけれども、そうした陽性の方々が既に出てきている。このこと、現実はしっかりと受けとめなければならないというふうに思っております。

枝野委員 残念ながら、ここまでの話、ここまでの対応が後手に回ってきたことについて、率直にお認めになることもなく、きのうは基本方針と称されるものが出ました。

 ただ、きのうの基本方針には、国民の皆さんを始めいろいろな皆さんに御協力をお願いをしたい。これはもちろん、国民の多くの皆さんにも御協力いただかないと感染拡大を防ぐことはできません。あるいは、医療関係、民間も含めてお願いをしなければなりません。さまざまなところにお願いをしなければならないのは間違いないんですが、政府が何をするのか出てこないんですね。

 特に、政府の持っている資源や権限をどう利用するのか、そのことによって感染を拡大防止するのか。基本的には皆さんに御協力をお願いするだけで、政府の持っている権限と、そして財政なども含めた資源を使って、きのうの対処方針で新たに何かすることはあったんですか。書いてあったんですか。なかったんじゃないですか。

加藤国務大臣 政府の方の対応としては、例えば、今後の、医療提供体制でありますけれども、今後の患者数の増加数を見据え、医療機関における病床や人工呼吸器等の確保を進めるとか、あるいは、治療法、治療薬やワクチン、迅速、開発を、取組を進める等、そうした我々としてできることについてはるる書かせていただいているところであります。

 加えて、また、これから適切な提供、これは八、ちょっとお手元にページがあれば別ですけれども、提供体制を進めるために、適切な入院医療の提供体制を整備するとか、あるいは物品を確保する等々、国、政府としてやるべきことについてもるる述べさせていただき、しかし、一番大事なことは、国民の皆さんに協力をお願いしていかなければ……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かにお願いします。

加藤国務大臣 我々、国や、あるいは医療機関の方々のみでは対応できないということで、最初のメッセージとしてそこを強く述べさせていただいたということであります。

枝野委員 残念ながら、今お読みになったところは、いずれも従来からやっていたことであったり、あるいは、やりたいという意向は示されていますが、じゃ、そこにどれぐらいの予算を使ってどういうふうに進めていくとか、全く具体的な話がないんですよね。基本方針をつくると言ってから実際につくられるまでの、この中一日ぐらいあったと思います。慌てて何か半日でつくったものであるならば、とりあえず何をやりたいというのが並ぶのはわかりますが、しかし、国ができること、まさに権限と財源があるからできる、それについて具体的なことが書かれていないことを大変残念に思っています。

 じゃ、国民の皆さんに協力をいただきたいということで、医療体制のところでは、感染への不安から相談センターへの相談なしに医療機関を受診することは、かえって感染リスクを高めることになる、だから受診をできるだけ抑えろと言っているわけですね。

 ところが、これはきょうの午前中も含めて、きのう来繰り返し申し上げていますが、一日三千八百三十件ほどこのウイルスの検査ができるとおっしゃっていたにもかかわらず、結局、チャーター機の皆さんや、あるいはクルーズ船の皆さんの分も含めて、これまで累積で、五千件ですか、六千件ですか、累積で何件日本では検査を行っているんですか。

加藤国務大臣 日々日々、時間時間で更新されておりますので、直近の数字をもう一回させていただきますが、二月十八日から二十四日の七日間の検査実績、合計で六千三百件ということであります。平均すると、ただ七で割るということですけれども、九百件ということになるわけであります。

枝野委員 つまり、厚労大臣が日本で処理可能だと言われた数よりは、その我が国が持っている資源をフル稼働できていないという状況である、このことは間違いないですよね。

加藤国務大臣 三千八百件と申し上げたのは最大限回したときの可能な数字を申し上げたということでありますので、いわば検査に対する供給力ということで、需要はまた別途出てくるわけであります。

 ただ、これについて、午前中の……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと御静粛に。

加藤国務大臣 いやいや、検査をかけてほしいという需要ということでありますが。これは午前中も委員の中から、実際、医師が検査をしてほしいと要求が来てもなかなかできていない、こういう実態の指摘は頂戴しているところでありますので、我々もその辺はしっかり調査し、あるいは、直接聞いてもなかなかわからないところは、やはり、いろいろな可能性を考えながら、できる環境をつくっていく。

 これまでも御指摘があったように、最初は地域縛りということで、湖北省とか浙江省ということでありましたけれども、そこは、当初から柔軟にとは申し上げておりましたが、なかなかその地域の縛りが外れないということで、先日も、一定のお医者さんが判断すればということも通知を出させていただき、さらに、それでもという御指摘を国会でも頂戴しておりますので、これは例えば、自分の能力がそろそろなくなってくるからということで抑止をしているのであれば、ほかと連携をとってほしい、その間に厚労省も立ちます、さらには民間も使ってください、こういう通知も出させていただいているところであります。

枝野委員 一番最初に、要するに、湖北省の滞在歴等を確認して、そういう人たちを検査の対象にするということをおっしゃっていたわけですね。

 これは、きょうは、議員の皆さんには、委員の皆さんには添付資料でつけています。私の事務所も、早い段階で、検査してくれないんだという声を受けて、厚労省に問合せをかけています。私に対する答えは二月三日付でございました。

 それを変えて、地域縛りはしない、中国に行ったことがあるかとか、中国から帰った人と接触があるかとかということは対象にしないということは、二月十七日ですか、事務連絡をしているということは承知をしていますが、全く徹底できていないんじゃないですか。いまだに、中国に行ったことがあるとか、あるいは感染が確認された方との濃厚接触者であるとか、そういう皆さんだけが対象なんだ、現場の医療機関を含めて、あるいは保健所含めて、そういう誤解がいまだにとれていないんじゃないですか。違いますか。

加藤国務大臣 これまでもそうした御指摘をいただいて、そもそも二月四日の段階で、各自治体の判断で検査を行うことも可能ですよ、そういう書き方がありました。そして、それを、二月七日、十一日も改めてその旨を申し上げてきたんですが、やはりどうしてもなかなか、地域縛りという言い方をさせていただいていますけれども、そこに縛られている方がおられるということで、改めて、わかりやすい図をつくって、もちろん地域の話はありますけれども、それとは全く別で判断していただいて結構ですという資料を送らせていただいたところであります。

 ただ、委員御指摘のように、まだそういうところがあるのかもしれません。それに対して更に、そうした地域に限定されることなく、広く、検査の必要性があればしっかり検査をしてほしいということを重ねて通知をさせていただきたいと思います。

枝野委員 厚労省自体がその当初の発想から解き放たれていないんですよ。

 それで、私はきのうの夕方、基本方針を見させていただいて、びっくりしました。先ほど読み上げたんですが、「医療提供体制」のところに、「感染への不安から帰国者・接触者相談センターへの相談なしに医療機関を受診することは、かえって感染するリスクを高めることになる。」と書いてあるんです。

 つまり、相談先はいまだに帰国者・接触者相談センターなんですよ。厚労省自体がそんな名前のセンターをつくっておいて、誰かと接触したかわからない、わからないけれども高熱が出ている、診療してくれたかかりつけのお医者さんもこれは心配だとなっていたりする方でも、いや、あなたは帰国者との接触などがないからだめだと言われている現実が現場にあるんですよ。まず、この名前が変わっていないところから、対象を拡大しなきゃならないんだ。どこで感染者と接触したかわからないけれども、でも、疑いがある方についてはしっかり検査しないといけないんじゃないですか。

 確かに、まだ熱も何もない、ふだんの状況と大して変わりない、でも心配だから受けさせてくれ、こういう皆さんを受けていたらパンクするのはよくわかりますよ。だけれども、今いろいろな声が上がっているのは、例えば、妊婦さんで高熱がある、ほかの原因は見つからない、インフルエンザではない、だけれども高熱が続いている、地域のお医者さんに行っても、これはもう検査してもらうしかないんだけれどもなと言われた方から山ほど声が上がっているんですよ。声が上がっていることを報道などを通じて多くの国民が知っているんですよ。

 感染した方との接触など、そういったことがなくても、他の病気の疑いがなくて高熱が出ている、こうした状況の方は安心して検査を受けてください、そういう状況にする、そのことをまず厚労大臣、しっかりとおっしゃっていただくのと、この名称を変えなきゃだめでしょう、そのためには。

加藤国務大臣 もう帰国者、これは帰国者接触者じゃないんですよ、帰国者・接触者なんですよ。だから、今委員、接触者とおっしゃったじゃないですか。だから、我々も確かに途中で、正直言って、私も変えようかと思った時期があります。しかし、これだけ、各マスコミも含めて、この新型コロナウイルスについては帰国者・接触者相談支援センターに行ってほしい、また帰国者・接触者外来に行ってほしいということをこれまで重ねて申し上げてきましたから、この途中で変えるということは逆にかえって混乱をするのではないかということで、まさにここは新型コロナウイルスの場所なんだということをしっかりPRしていくことが大事だろうということで、これまでも重ねて申し上げさせていただいたところであります。

 そのために……(発言する者あり)いや、もちろん、省略してそうやって言うことはあるんだろうと思いますけれども。

 そして、同時に、PCRについても、これも先ほどから申し上げているように、能力には限界があります。この能力を上げるべく努力をさせていただいておりますけれども、その中で、本当に必要な方にしっかり受けていただく。実際、委員最初に御指摘のように、これはオール・ジャパン、全国ででありますけれども、少なくとも三千八百を超える能力はあるわけでありますから、それをしっかり活用していく。そしてさらに、その能力を更に上げるべく、医療機関あるいは民間の検査センターにも手を挙げていただいて、そこにも検査キットをお渡しして、一日も早く立ち上がるような支援を今させていただいているところであります。

 さらに、これまで野党の委員からも御指摘をいただいた、いわゆる保険適用の話もあります。保険適用を一遍にすると、これは需要と供給のバランスが崩れてしまうということもありますけれども、逆に、保険適用することによって、民間の皆さんがよりそうした取組を増していくという部分もあるんだろうと思います。これについても具体的なことを申し上げながら、早くそうした保険適用の状況もつくっていきたいというふうには思っているところであります。

枝野委員 中ポチ接触者相談センターでも、変わらないじゃないですか。結局、帰国をした人や、あるいは感染した人と接触した人の相談センターという名称なんですよ、いまだに。そういう意識だから、それは現場の保健所であったり医療機関とかが抑制的になるのは当たり前じゃないですか。

 今問われているのは、どこで感染者と接触したかなんて全くわからない方から感染者が現に出ているわけですよ。そういった方々が、いや、自分もそうかもしれない、それで実際に高熱が出たりして、肺炎になるかもしれないというようなリスクがあるような患者さんで、ほかの病気が見当たらないという状況だったら、どんどん来てくださいという状況にしないと感染拡大を防げないんじゃないかと申し上げているのに、全く意識が足りないと言わざるを得ません。

 これは厚労大臣だけ今お尋ねをしてきましたが、政府全体の危機意識が足りないんじゃないかと思います。

 この問題に対する政府の対策本部は、一月三十日からスタートをして、きのうですか、またこの対処方針を決めるのに開かれましたが、何回行ったのか。きのうは若干長かったようですが、それを除くと全て十分程度、十五分以内と承知をしていますが、官房長官、間違いないですか。

菅国務大臣 新型コロナウイルス感染症対策本部は、一月三十日に第一回を開催して以降、きょうもやりました。きょうで十四回目の会合を開催いたしました。

 開催時間についてはばらつきがありまして、そういう中で、十五分を超えて二十分弱の実時間という会合も複数回あったということです。

枝野委員 十五分を超えてというのがあるならば、それはどことどこかと聞かれなくても、たくさんあるならおっしゃると思いますが。

 私が記録をホームページなどから把握できた六回目以降、厚生労働省以外でこの対策本部に資料提出した省庁はありますか。あれば具体的に言ってください。

菅国務大臣 第六回以降、国家安全保障局二回、出入国在留管理庁一回、内閣官房健康・医療戦略室一回等が対策本部に資料を提出いたしております。

枝野委員 政府の対策本部というのは、閣僚が顔を合わせて、なかなか、そこで実質議論をする場ということで可能かといったら困難であります。とはいいながらも、各省大臣がみんな集まって会議をやるためには、事前に各省間でいろいろな調整をして、そして、おおむねこれは政府全体でやれるよねとなったことがそこで確認をされて政府方針になるんです。

 ところが、これについて、今、出入国管理の部分で若干ありましたけれども、あとはずっと厚生労働省なんです。ほかの役所は人ごとなんですよ。例えば、学校については文部科学省所管です。それぞれの自治体、北海道などでは公立の学校を全部休校にしてくださいなどと動き出していますが、それぞれ当事者意識があれば、東日本大震災のときも、毎回のように各役所から、我が省庁の担当では今こういう状況、こうなっている、我が省庁の担当者はこういうことをやりたいと思っている。もちろん、この後、玉木代表からやっていただきますが、経済への影響などについても、関係各省、たくさんあります。

 いろんな役所がそれぞれの役所で最大限できること、そしてそれをトータルで行っていくこと。

 更に申し上げれば、厚生労働省、大変人手不足の状況だと思います。例えば、医療そのものにかかわる、感染防止に直接かかわる、そういったことは厚生労働省の方でないとできないかもしれませんけれども、例えば、各地方から情報を集めてきて、それを資料にして数字にして何件検査ができているのか把握をする、こんなことは、別に他の役所から人を出してもらったってできるはずです。大震災のときには、地方自治体にいろんな自治体から行っていただきましたし、中央からも行っていただきました。

 そういったことをこの対策本部で何かやったんですか、総理でも官房長官でも。

安倍内閣総理大臣 これは委員も官房長官を経験しておられますから御承知のとおりなんだろうと思いますが、対策本部自体は、各大臣が集まり、そこで決定されたことについて私から伝え、指示が伝わっていく、各省庁に伝わっていくというものであります。

 そして、その事前に、実質的な議論につきましては、新型コロナウイルス感染症の連絡会議を、私のもと、いわば総理室で行っております。ここには、厚労大臣、あるいは場合によっては、当初、外務大臣も出席することがありましたが、各省の次官がここには出席をしております。また、出入国管理庁の長官も常に出席をしておりますし、厚労省からも数名出席をしておりまして、事実上、ここで相当な議論を行います。

 例えば、昨日も一時間以上、もう私の一日にも載っておりますが、ここで一時間以上の議論をし、ここで各省からさまざまな議論をし、ここで基本的な方針を私のもとで取りまとめるわけであります。

 ここで取りまとめたものを、対策本部において最終的に私から指示として発出をする、そして、それに基づいて政府一丸となって対応していくというものでありますから、この本部の会議自体において長々と議論する場ではないわけでありまして、その事前に……(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛に。

安倍内閣総理大臣 事前に、総理室、私のもとで議論をし、そこで議論を行うということでございます。

 その場においては、全体でどのように、各県からどのような形で感染者が出ているのか、そして、どれぐらいそれぞれPCRの検査能力を持っているのか、どれぐらいこのPCRを行っているのか等々の報告もあるわけでございます。

 そして、同時に、外務省、外務次官は必ず、ほぼ毎回出席をしておりますので、海外の状況はどうなっているのかという報告もある中において、国としての方向をそこで決めているということでございますから、実質的には相当の時間、我々、この問題に割いているということは御理解をいただきたい、このように思うところでございます。

菅国務大臣 枝野委員は官房長官をやった経験があられます。そこで大変な思いの中で陣頭指揮に当たられたと思います。

 今、文科省のこと、あるいは総務省のこと等ありました。実は、厚生労働事務次官をヘッドとして、それぞれ、総務省や文部科学省、関係省庁の次官、そこに専任として局長を一人ずつ出して、そこでも全体の取りまとめを行っている、情報交換をして実行に移している、こうしたことも申し上げたいと思います。

枝野委員 今おっしゃったことはわかっていますよ。だから、時間が短いなんて私は言わなかったじゃないですか。こういう時間ですよねという確認をしただけで。

 そして、私から先に申し上げたじゃないですか。そこで実質審議をかんかんがくがくやる場ではない、それはわかっていますよ。事前に各省間でいろんな調整をして、まとまったものをそこで確認をして、政府全体としてそれを進めていく、そのための対策本部ですよ。だから、今おっしゃったことはよくわかっていますよ。

 でも、まさにこれは厚生労働省だけの問題じゃない。各省にも来ていただいて、事前打合せをやっている。そうすると、各省でいろんな把握している問題、状況はたくさんあるし、各省が個別に動いてもらわないと、厚生労働省だけ動けばいい、そういう案件じゃない、だから全省的な対策会議で閣僚ががん首そろえるんじゃないですか。

 でも、そこで、具体的に各省でいろんな把握している情報をみんなで政府で共有しなきゃならなければ、把握している状況を、資料が出ますよ。それぞれの所管官庁ごとに対応しなきゃならないことについては、各省庁ごとに、我が省はこういうことをやるというのを、東日本のときも全部出ていましたよ。当時の議事録が残っていますから、官邸のホームページに。最初の一回、二回はともかくとして、ある程度落ちついたところから毎回のように各役所から出ていましたよ。

 そういうのが一切ないんですよ、入管関係以外は。つまり、みんな厚生労働省に押しつけで、政府を挙げてやっているという感覚が足りないんじゃないですか。

 大体、そもそも、きのう、政府を挙げての対処方針が出されました。その対処方針の会見をしたのは誰ですか。厚労大臣じゃないですか。これは、総理や官房長官じゃないですか。

 対策会議を開いて、全省庁挙げてやっている。入国管理もある。交通機関の問題もある、これは国土交通省ですね。観光政策もある、国土交通省観光庁ですよ。学校に対する影響は文部科学省。入試の時期でもあります。どうしていくのか、各自治体は頭を抱えていますよ。経済に対する影響、経済産業省もあるでしょうし、農業に対する影響もありますよ。そういったものを取りまとめて万全なことをやりますと。厚生労働省に人手が足りなければ、あるいは、地方の自治体、保健所などの対応で人手が足りなければ、各役所からどうやって人を出していくんだ、省庁横断ですよ。自治体には、もしかすると、総務省が音頭をとって人を出すとか、そういうことをやっていかなきゃいけないですよ。

 まさに応えるべきは、国民に対して、安心してください、ここまでやっていますよと言う責任があるのは、総理や官房長官じゃないですか。違いますか。

安倍内閣総理大臣 この問題については、先ほども申し上げましたように、私のもとで対策、連絡会議を行うわけでございますが、事前にはまた更に官房長官、あるいは事後に官房長官のところで更に詰める。あるいは、杉田事務の官房副長官のところに各省の関係者を集め、そしてまた、危機管理監のもとにその人員等も充実をさせながら対応しておる。また、地域に対しては、政府から人を送っております。既に送っておりますし、また、官房長官の方からも厚労省に対して、人手は大丈夫かということについて、何回もそういうことについて申し上げているところでもございます。

 そこで、情報発信についてでございますが、それはまさに、国民の命や健康を守る私が最大の責任を持っておる、当然のことでございます。その中で、クルーズ船の乗客の方が初めて亡くなられたときについても私からも発信をさせていただきましたが、感染症対策については、連日、関係省庁から報告を受けるとともに、私を本部長とする新型コロナウイルス感染症対策本部において関係閣僚に対して必要な指示を行うなど、政府一丸となって全力で取り組んでいるところでございますが、対策本部については、先ほど御報告させていただいたように、十四回開催していただき、その際、報道等を通じて、報道陣の目の前で私から直接指示を出しているところでございます。

 また、官房長官も、御承知のように、毎日二回会見を行いながら、我々がどのような体制で取り組んでいるのか、どういう対策をしているのか、また、これからどのような対策を打っていこうとしているのかということについて御説明もさせていただいているとおりであります。

 また、昨日決定をしました基本方針についても、対策本部の場において私から、この方針に基づいて、国民の皆様に対し、正確でわかりやすい情報発信を引き続き行っていくことを発言をするとともに、各閣僚に対して、今後の状況の進展を見据えて各省庁において対策を具体化し、速やかに実行に移すよう指示をしたところでございます。

 そうした情報発信については、対策本部の場で私から直接発信をさせていただいておりますし、適時的確に官房長官、そしてまた厚労大臣から、そしてまた時には外務大臣から発表させていただいているところでございます。

枝野委員 官房長官が一日二回会見しているのは知っていますよ。だから、私、きのうまで待ったんです。

 この大事な基本方針、これは、実際、中身も厚労省所管だけじゃないじゃないですか。何でそれを厚労大臣が発表するんですか。まさに、これは厚労省の問題なんだという政府全体の危機意識の欠如だと私は言わざるを得ない。こういうところに象徴的にあらわれているんですよ。

 これは本当に全省庁挙げてやっていかないと、本当にこのまま感染が、これでもうこれ以上感染者がふえない、亡くなられる方が出ない、こういう状況におさまってくれば、それは一番望ましいことです。でも、そうならないリスクがあることはきのうの基本方針でも認めているわけです。

 そうなったときに備えることは全省庁にまたがる話であるし、そのときに備えた対応を各役所でどれぐらい、どんなことをやっているのかというのは、せっかく対策本部を開いているんですから、時間がないならば資料の配付だけでも、お互いに共有をして、大臣同士でしっかりと、自分が、それぞれの省庁について、この感染拡大防止とそれによる社会的な影響をいかに最小化するかについて大きな役割を持っているんだという当事者意識を各閣僚が持っていただかなきゃいけないじゃないですか。その問題意識を持つための対策本部でもあるんじゃないですか。そうしたことをやっていないから、私用で三人もの大臣が大事な対策会議を欠席する、こんなことになっているんじゃないですか。違いますか、総理。

安倍内閣総理大臣 これは当然、私も含めて内閣が一丸となって対応しなければいけないということについては、対策本部において私が各閣僚に対して申し上げているところでございます。

 今委員が御指摘になったのは、閣僚が出席をせず、代理として副大臣あるいは政務官が出席をしていた件についてお話をされているんだろう、こう思うところでございますが、これにつきましては、そのときの事情等々について各大臣がお答えをさせていただいているものと承知をしておりますが、いずれにいたしましても、より一層気を引き締めて……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

安倍内閣総理大臣 国民の命と健康を守るために、政府また内閣一丸となってしっかりと取り組んでいきたい、このように考えております。(発言する者あり)

棚橋委員長 傍聴席、静かにしてください。

枝野委員 こういうところでこそ総理がリーダーシップを発揮して、強い指導力で、全省庁挙げて対応していくし、それから、先ほどの厚労大臣のお話は、例えば、検査の全数把握ができていない。国会で追及されて初めて一生懸命調べて、大体全数はこれぐらいですねというのがきのうからきょうへのいきさつです。

 そもそもが、民間とかもあって、直接やっているわけじゃないからすぐに上がってこない、そういう事情も経緯もわかりますよ。しかしながら、どれぐらい全国で検査をしていて、そしてその中でどれぐらい感染者が出ていて、どれぐらい重篤になっているのか、それを厚労大臣は全部わかっていて対策を打っているんだと私も思っていましたし、多くの国民はそう思っていたんじゃないですか。

 それが、国会で聞かれても、うちが直接所管しているところしか入ってきません、ほかのところからは聞き取り調査をしていて、何日もおくれてしまいます、だから何件検査したかわかりませんなんというのは、まさに責任感を持って自分が状況を把握をして、把握し切れないのはわかりますよ、こういうときは。把握し切れなくても、把握する努力を最大限して、国民の皆さんが不安になっていることを自分は全部知って、それを自信を持って答えなきゃならないんだという、この危機感、危機意識、残念ながら、厚労大臣、欠けているから、国会で問われて、何件検査したんだと、すぐに答えられない、こんな状況なんじゃないですか。もっと危機意識を持ってくださいよ。

加藤国務大臣 数字は、これまでも逐次上げていただくということで、地方の衛生研究所を含めて出していただいています。

 ただ、それぞれのところが、もちろん作業しながらでありますから、すぐに集まるわけではない。そういった中で、数字を逐次変えながら、あるいは我々も検証しながらやらせていただいているところでありますし……(発言する者あり)

棚橋委員長 傍聴議員、お静かに。

加藤国務大臣 また、自覚、危機感、そういう御指摘をいただいていること、これは素直に私は受けていかなきゃいけないと思っておりますけれども、私自身は、強い自覚を持ちながら、これからも更に努力をしていきたいと思っております。

 これは、私一人でどうにかなるわけではありません。今、枝野委員から、政府挙げてでありますし、地方公共団体、また、現場の医療関係者のみならず教育関係者、幅広い皆さん方の力、まさに日本の持っている力を十分に発揮できる、そのためにも更に努力を重ねていきたいと思っております。

枝野委員 政府が、違うところでは一生懸命になってやっていることがあります。検察官の定年延長です。

 この問題の本質、いいですか、一月三十一日に定年延長の閣議決定がありました。二月三日に森法務大臣と渡辺周議員が質疑をしましたが、このときには、いかに定年延長の国家公務員法を適用するのが正当かということを説明されましたが、従前の解釈を変更したなんということは一言もありませんでした。二月十日に山尾議員が森大臣と質疑をして、そこで、昭和五十六年の人事院による国会答弁があって、その時点の解釈と食い違っているということが初めて二月十日に明らかになりました。それ以前には、解釈変更については、二月四日の本多議員との質疑のときにも全くありませんでした。そして、この日初めてこの指摘を受けたら、十二日に人事局長は、人事院としては現在までも特にそれについて議論はなく同じ解釈ですと答弁をされました。

 ところが、十三日になって、総理が本会議場で、解釈を変更した旨の答弁が出てくる。そうしたら、十九日に松尾局長は、現在という言葉の使い方が不正確だった、解釈変更する時点までという意味だったという、わけのわからない答弁変更をしました。そして、森大臣は、内閣法制局や人事院と一月に協議をしたと、この日初めて言い出しました。そして、二十日に日付のない文書が理事会に出されて、松尾局長は、人事院は決裁はとっていない、森大臣は、部内で必要な決裁はとっている、そして二十一日には、口頭決裁というわけのわからぬことを言ってきました。

 大事なことを文書で決裁をする、そのことの理由は何ですか。

森国務大臣 枝野幸男委員に御答弁を申し上げます。

 まず、この検事長問題について、さまざま御質問に答えていただきましたけれども、ぜひ、シナリオではなくファクトの積み上げで御議論をさせていただきたいとお願いします。

 今、その上で、御指摘の……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと御静粛に、御静粛に。

森国務大臣 お答えをいたしますと、解釈変更について発言がないというふうに御指摘なさいましたので……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。御静粛に。

森国務大臣 これについては、御質問いただかなかったので答えていないということで、議事録をきちっと見ていただければと思います。最初にそれを申し上げておきますけれども。

 口頭の決裁について御質問がございました。

 枝野大臣も、法令解釈担当大臣としてさまざまな法令解釈をなさってこられたと思います……(発言する者あり)

棚橋委員長 まず御静粛に。

 大臣、答弁を続けてください。

森国務大臣 よろしいですか。

 口頭の決裁について御質問がございましたが、枝野議員も、当時、民主党政権で法令解釈担当大臣をなさっておられたと思いますけれども、さまざまな解釈において、口頭における決裁もあったものと思います。

 この決裁というのは、行政機関の意思決定でございます。部下から上司に、その採否について求められた場合に応えるものでございまして、そのうち、書面で決裁をするものについては、法務省においては、取扱規則について書いてあります。その部分については、書面について決裁をいたします。それ以外については、口頭において決裁することも多いものでございます。

棚橋委員長 法務大臣に申し上げます。

 冒頭、必ずしも適切ではないと私が考える答弁がございましたので、どうぞ御注意ください。

枝野委員 まず、これはファクトだけ集めてきてきょうはパネルにしたんです。ファクトだけ集めないと理事会で与党に否定されますから。与党で了解していただいたファクトですから。ファクトを並べて、そして私が聞いたのは、決裁、何のために文書決裁しているのか、一般的にはということを聞いたのに、何のお答えもしていただけておりません。

 内閣法制局に来ていただいています。

 近藤長官、二月十九日にこういう答弁をされています。

 法令解釈については、当該法令の規定の文言、趣旨に即しつつ、立法者の意図や立法の背景となる社会情勢等を考慮し、また、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意して論理的に確定されるべき。政府による法令解釈は、このような考え方に基づき、それぞれ論理的な追求の結果として示されたものであって、諸情勢の変化とそれから生ずる新たな要請を考慮すべきことは当然であるとしても、なお、前記のような考え方を離れて政府が自由に法令の解釈を変更できるという性質のものではない。

 そこだけでとめたらアンフェアなので、更にその後も言います。

 こうしたことを前提に検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないというものではない。

 こういう答弁、確かに私も法令解釈担当大臣をやりました、法令解釈の基本原則であるし、変更の場合の考え方である。私も同意しますが、これは間違いないですね。

近藤政府特別補佐人 前回御答弁した今の趣旨につきましては、累次にわたり、政府として質問主意書への答弁書等でお答えしてきておるところでございまして、変更はございません。

枝野委員 二月二十二日ですか、日付のない文書が理事会に提出されて、翌日、事後的に日付を打ったというのがわかる文書が出てきました。法務省から人事院に交付した、勤務延長制度の検察官への適用についてという紙。ここに、どこに、従来の解釈はこうであったけれども、今申し上げたような法令解釈の具体的な指針に基づいて、こことここがこうだから解釈を変えました、何にも書いていないじゃないですか。どこかに書いてありますか。

 きょう理事会に提出をされた、検察官の勤務延長について、二〇年一月十六日のメモ、理事会に提出されました。ここにも、白地の状態で、何の従前解釈もない状態で、検察庁法と国家公務員法をどう解釈するかということであるならば、国家公務員法を検察官にも適用するということについての論理的な説明は書いてあります。しかし、従来、そうではない解釈が政府の解釈としてあったんです。それがあったのを変えるためには、解釈はこれで正しいんだというのと同様に、変えることについての論理的な説明がなければいけません。どちらにも一言もないじゃないですか。

 どこかに、変えることについての論理的な正当性、書いた部分があれば読んでください。

棚橋委員長 法務大臣森まさこ君。

 どうか、法務大臣、恐縮ですが、冷静に答弁をお願いいたします。

森国務大臣 わかりました。

 これまで御答弁申し上げておりますとおり、社会経済情勢の多様化、複雑化に伴い、犯罪の性質も複雑困難化する状況において、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討というのがなされました。これが、昨年からしているというふうにこれまでも答弁をしているところでございますが、その中で、検察庁法上、検察官について勤務延長を認めない旨の特例は定められていないこと、検察庁法で定められる検察官の定年による退職の特例は定年年齢と……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

森国務大臣 退職時期の二点であり、国家公務員が定年により……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと、聞いてください。

森国務大臣 退職する規範そのものは、検察官であっても一般法たる国家公務員法によっているというべきであること、勤務延長制度の趣旨は検察官にもひとしく及ぶというべきであることなどからすれば、検察官の勤務延長については……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと、ちゃんと聞いてください、まず。

森国務大臣 一般法である国家公務員法の規定が適用されると解釈できるということで、今まで御答弁を申し上げているものと変わりはございません。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。

枝野委員 今までいただいている答弁は、ちゃんと調べてきています。

 それは、全て白地の状態で、検察庁法と国家公務員法をどう、国家公務員法を、検察庁法に書いていない部分、適用するのかしないのか、全く白紙の状態であるならばその説明で納得せざるを得ないかもしれません。しかしながら、国家公務員法の勤務延長規定は適用しないという、既に政府の解釈があったんです。既にある解釈を変更するに当たっては、なぜ変更しなければならないのか、なぜ変更が合理的なのか、その説明がなければいけないんですが、きょう出された、法務省内部で事務次官まで上げて議論をしたという紙にも、そのことについては一言も書いていないんです。人事院に対して回した紙にも、一言も、なぜ今変える必要があるのか、変えることに合理性があるのか、何の説明もされていない。

 つまり、過去に解釈があることをすっかり見落として、勝手に、とにかく定年延長させろという話があったから、だから延長して、ああ、何とか整合性はとれそうだ、これで走ってしまった。明らかに、手続的な瑕疵で、違法であって、彼は今検事長ではないということを申し上げておきたい。

 その上で、最後にこれだけ指摘しておきます。

 もし、仮に国家公務員法の勤務延長が適用されるんだとすれば、人事院規則にその詳細がちゃんと書かれていますし、その人事院規則の解説が、コンメンタールも出ていますし、人事院もこれを参考資料でみずから配っています。

 ここに何て書いてあるか。勤務延長を行うことができるのは、名人芸的技能等を持っている場合、離島その他僻地官署等に勤務している場合、大型研究プロジェクトの場合。二つ目、三つ目、全然当たりません。何の名人芸なんですか。総理に取り入る名人芸ですか。現場の捜査の経験だなんて少ない方じゃないですか、あの検事長は。全くこの三つのどれにも当てはまらない。

 最後にもう一つ言いましょう。

 実は、ここに留意点が書いてあります。当該職務に従事させるため引き続いて勤務させる制度であり、勤務延長後、当該職員を原則として他の官職に異動させることができない。つまり、彼を検事総長に上げたら人事院規則の解説に反するんだということを指摘をしておきたいと思います。

 最後に、時間がなくなりましたので、申し上げておきたいと思います。

 この黒川検事長というのは、官邸に近いとずっと言われてきました。そのことの是非を問うつもりはありません。しかしながら、この方を検事長として、任期、こんな無理をして延長させ、そして検事総長に充てようとしているのは、総理みずから、桜を見る会に対する、政治資金規正法に対する捜査を防ごうとするものだと疑われています。疑われています。このことを言われるだけでも、検察の中立性に対する信頼を失わせる意味で、この人事は不当であります。

 森大臣も弁護士です。私も弁護士です。法曹三者の中で、司法試験に受かったら、弁護士か検察官か裁判官か、選べます。その中で、検察官を選ぶ、そういった方のほとんどの理由は社会正義の実現です。弁護士の方が、弱者に寄り添ったり、あるいは金もうけをしたり、いろいろな選択ができます。学者肌の方は、裁判官を目指す方が多いです。検察官を目指すのは、その中でも、やはり社会正義の実現です。中でも、総理を逮捕できるかもしれない、権力の不正があった場合にそこにメスを入れられるのは検察しかないんだ、その誇りが、私は、優秀な人たちが検察官を目指している大きな大きな理由だったというふうに思います。

 実態はともかく、こうした疑義を持たれるような状況の人事を強行し、官邸にそんたくして人事までゆがめられているという印象、例えば、今、法律を学んでこれから法曹を目指している人たち、あるいは、今、司法研修所にいる人たち、今、若手、最前線で頑張っている検事の皆さん、こうした皆さんが、検察まで権力にそんたくするものになってしまったのでは、優秀な人間が検察官にならなくなります。日本の司法制度の崩壊です。

 こんなことをあなたはしているんだという、その自覚を持ってやっていただきたい。そのことを申し上げて、質問を終わります。

棚橋委員長 この際、玉木雄一郎君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。玉木雄一郎君。

玉木委員 国民民主党代表の玉木雄一郎です。

 会派立国社を代表して、枝野代表に引き続いて質問いたします。

 きょうは、新型コロナウイルス対策、そして景気、経済の問題を中心にやりたいと思っておりましたが、今の枝野代表の質問に引き続いて、検察官の定年延長の問題を取り上げたいと思います。

 この問題は、国民の皆さんにもぜひ御理解をいただきたいのは、我が国が、法治主義なのか、恣意的な、人によって動かされる人治主義の国なのか、そのことが問われている根源的、根本的な問題なので、ファクトに基づいて事実を明らかにしなければならない、そう思っています。そういった観点から質問させていただきます。

 けさですか、理事会に、一月十六日の法務省作成のメモというのが出てきました。先ほど枝野代表からも話がありましたけれども、私は逆にこのメモを見て確信をしました。それは、今まで政府がつくり上げてきたある種の虚構、それも含めた時系列がある程度私は明らかになったと思います。こういうことです。

 まず、一月十七日から一月二十一日までに、法務省が法制局と協議をした。私はこの協議はあったと思います。あったと思うんですが、解釈変更の協議ではなかったと思います。

 次に、一月二十二日から二十四日までにあったとされる、今度は法務省と人事院の協議、これは、両者は解釈変更の協議をしたと思います。ただ、それは時期が違うんです。実際には、多分、二月十二日の夜だと思いますよ。

 何かというと、松尾局長が今まで変わりませんと言ったけれども、その翌日、安倍総理が、いらっしゃいませんけれども、本会議で初めて解釈変更に触れる日ですね、ここで大きく変わっています。問題は二月十二日の夜だと思いますよ。そこでいろいろな協議が行われたのではないかと思います。

 二月十二日に、ある意味、松尾局長が良心に従って正しく本当のことを言ってしまったので、これで解釈変更なしには乗り切れないと観念した政府が、その後、人事院をある種協議で押し切った、そして翌日の十三日に安倍総理が突然、本会議場で解釈変更を宣言したんだと思います。

 後で聞きますが、一月二十二日から二十四日、法務省と人事院の協議というのは、解釈変更の協議ですね、これは本当に存在したのかということがまず論点の一つとしてあります。

 こうしたどたばた劇の原因は一体何なのかというと、隣にいますけれども、山尾さんが二月十日に過去の政府見解の存在を指摘をし、そのことをやはり見逃していた、法務大臣、法務省が。そのことを明らかにしてからだと思うんですね。

 だからこそ、この一月十六日付の法務省のメモでも、先ほど枝野代表からも指摘があったように、検察官に定年延長は排除されるという過去の政府見解はどこにも出てこないんですよ。むしろ、検察官に定年延長は排除されていないと無邪気に書いているわけですよ、これ。むしろ、この一月十六日の文書というのは、法務省がその時点では過去の解釈を知らず、解釈変更が必要ないということを自白している自白文書なんですよ、これ。

 そもそも、法改正すべきものを解釈変更で押し切る違法性。次に、人事のとき、つまり一月三十一日ですね、閣議決定したときには実はまだ解釈変更されていないという違法性。何より、重大人事の決定も、その後の解釈変更も、怠慢で政府見解を見落とした人事決定という違法を、法改正なき解釈変更という違法で糊塗するという、およそ手続や規範への意識が全く欠如しています。

 事は検察官の定年延長という問題です。定年延長させる検察官と、させない検察官を、内閣が、総理大臣が仕分できることになっていいんでしょうか、皆さん。まさにこれは検察官の独立性、政治的中立性を左右する重大問題なんです。

 きょうは、誰が正直者なのか、うそつきなのか、そして、この国が法治国家なのか、人治国家なのか、そのことを白黒つける場だと思って質問します。

 まず、人事院に聞きます。

 パネルを見てください。先ほどもありました、人事院は閣議決定の前に、つまり一月の時点で解釈変更について法務省から協議を受けて、しっかり協議をした、文書をつくって、法務省に回答しました、それが一月二十四日だとされています。その文書を出せと言ったら、出てきたのがこれですね。ただ、日付がないので日付をつけてくれと言ったら、ぺたっと、この上に「法務省(注)令和二年一月二十四日受領」と法務省が張った文書が出てきました。

 人事院に伺います。この文書は何月何日に作成された文書ですか。(発言する者あり)

棚橋委員長 静かに聞いてください。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 一月二十二日に法務省から検察庁法の解釈が示された文書を受領し、総裁とほかの二人の人事官、事務総局が一堂に会して検討を行った結果を一月二十四日に文書化し、同日に法務省にお渡ししたところでございます。

玉木委員 では、なぜ作成日時が書いていないんですか。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 文書に日付が記載されていないことにつきましては、事務総長から法務事務次官に直接二十四日に文書をお渡ししておりまして、特に日付を記載する必要がなかったことから記載をしなかったものでございます。

玉木委員 直接説明することと日付を入れないことの関係は何ですか。

松尾政府参考人 繰り返しで恐縮でございますが、二十四日にみんなで集まって議論して作成した文書を、その日の午後にお渡ししたということで日付を入れなかったということでございます。

玉木委員 行政文書というのは、後に検証が可能なようにつくるものですね。公文書管理法の趣旨にも書いてあります。

 直接渡すことによって日付の記載が免除される規定はどこにありますか。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどお答え申し上げましたように、直接にお渡ししたということで日付を記載しなかったということでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 玉木君、もう一度お願いいたします。

 よろしいですか。質問しますので、きちんと聞いてください。

玉木委員 解釈を確定するような文書は極めて重要な行政文書です。

 公文書管理法を始め、行政文書というのは、その時期の一行政官なり、その時期の政権のものではなくて、後の世も含めた国民共有の財産だというのが公文書の基本理念であります。ですから、その場で渡して相手の人にその渡した年月日が明らかになるということではなくて、後の歴史的な検証にたえ得るということで行政文書は作成されます。

 ですから、直接対面で渡したからといって、その作成日時を抜いていいという、そういった規定はどこにあるんでしょうか。その法的根拠を示しながら明確に御説明ください。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 法的根拠は承知しておりませんが、繰り返しになりますけれども、直接お渡ししたということで日付を記載しなかったということでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 玉木君、質問の仕方を変えてください。質問の仕方を変えてみてください。(発言する者あり)ちょっと御静粛に。

 給与局長、再度答弁できますか。

 それでは、人事院給与局長松尾恵美子君。(発言する者あり)御静粛に、皆様。

松尾政府参考人 お答えいたします。

 文書に日付を入れるか入れないかについては事柄に応じて対応していると思いますが、今回の場合につきましては、今申し上げましたように、事務総長から法務事務次官に直接文書を渡しておりまして、特に日付を記載する必要がなかったことから記載しなかったものでございます。

玉木委員 全く意味がわからないですね。

 ただ、私は、人事院の良心として、違う日付を、一月と打ってつくったら、それは明らかに虚偽公文書作成、同行使罪に当たると思うから、そこはできないんだと思いますよ。ぎりぎりの対応をされて、人事院として日付を入れたものはつくらないけれども、それを法務省がぺたっと張ったやつは何とか認めたというのが実態じゃないですかね。違うんだったら明確に反論してもらいたいぐらいです。

 現に、二月十二日に松尾局長は答弁で、二月ですよ、一月じゃないですよ、もしここで解釈変更を明確に法務省に対して示していたのであれば、いいですよということを言っているのであれば、二月十二日の答弁で、現在までも、特にそれについての議論はございませんでしたので、同じ解釈を引き継いでいるとは言わないですよ。後で撤回されていましたけれども、かわいそうですよ。私は人事院はむしろ被害者だと思っています。こういうことが蔓延するのはよくないです。

 では、もう一つ聞きましょう。

 これはもう二月二十日に小川淳也議員が質問していますけれども、では、ちゃんと日付を入れたものをもう一回出し直してくださいよ。法務省が張ったんじゃなくて、人事院として日付のあるものを、あるいは電子データとして、例えばワードだとプロパティーを見れば作成者と作成日時が出ますから、それはたしか理事会に要求しているんですよ。いまだに出てきていませんよね。出せますか。あるいは、出せないのなら、なぜ今の時点まで出せないのかを教えてください。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと答弁の間だけは静かにお願いしますね。

松尾政府参考人 お答え申し上げます。

 既に御提出した文書以外に人事院から御説明している内容を裏づける資料等を提出できないかについて、現在確認をしているところでございます。

玉木委員 ちょっと待ってください。二月二十日に小川議員から要求しているんです。理事会マターにもなっているはずですよね。ずっと、きょうは何日……(発言する者あり)二十六日でしょう。一週間ぐらいたって、ずっと確認しているんですか。どんな仕事なんですか、それは。我が国は大丈夫ですかということになりますよ。

 本当ですか。本当ですか。探しても探しても出てこないんですか。どうなんですか。きょうじゅうに出せますよね。だって、きょう頼んだんじゃなくて、もう二十日から頼んでいるわけですから。出せないのはおかしいですよ。

 だって、人事院はある種、身の潔白をちゃんと証明した方がいい。出せば一発ですから。出してください。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと答弁の間はお静かに。

松尾政府参考人 お答えさせていただきます。

 現在確認中でございます。

玉木委員 委員長にお願いです。

 これはちゃんと出してください。別に難しいことを頼んでいませんから。こういうことをちゃんと一つ一つ積み重ねないと、予算なんか通せませんよ。別に難しいことを頼んでいません。

 ですから、ぜひ、まずこの文書をつくったときの決裁文書、それと電子的な作成人と作成月日がわかる電子記録、これもすぐ出ます、右クリックしてプロパティーを見ればすぐわかりますから。これをすぐ出していただくようにお願いしたいと思います。

棚橋委員長 後刻、理事会において協議をいたします。

玉木委員 法制局長官に聞きます。

 まず、法制局長官は二月十九日の予算委員会でこう言っています。法務省において今回の解釈の変更が至当であるという判断をされたという御説明があったので、私どもとしてはそれを了としたというふうに書いてあります。

 近藤長官、法務省から解釈変更の説明、こういうことをやりたいんだけれどもと、受けたのはいつですか。

近藤政府特別補佐人 お答えをいたします。

 私どもの応接録というのがございましたので、参事官が応接をしたところから、あと、次長、私にも説明があり、全体の回答をしたのが二十一日ということでございますので、一月のたしか、一日、二日間ぐらい検討したと私は思います、一月二十日とか二十一日とか、そのころであったと思っております。

玉木委員 法務省から解釈変更についての説明を受けたのが、応接録によると十七から二十一の幅でしたから、今も二十日ぐらいじゃないかという話がありました。いずれにしろ、その間ということだと思います。

 重ねて長官に伺います。

 その際、法務省の説明は、端的に言うと、どういう解釈からどういう解釈に変更するという説明でしたか。

近藤政府特別補佐人 先ほど、二十日と、私のところで回答したということで、その前に参事官のところには当然説明が来ておったと思うので、多分十七日にはそういう説明が来ていたと思います。

 それから、今回の法務省の御説明につきましては、もう昨年の秋からずっと国家公務員法の改正の審査を始めておりまして、その中で検察庁法というのを、一般の公務員が六十五に定年が上がる中で、今六十三、六十五となっている定年をどうしていくかという問題は、検察庁、法務省にとって大きい問題であります。それをずっと議論してまいりました。

 その際に、現行法の検察庁法について、国家公務員法の勤務延長ですとかそういった規定の適用はないというのが両者の議論の前提でずっと進んでおりまして、それで、急遽、従来の解釈を変えていきますということで、一月の十七日に法務省から特別な資料が出てきて、説明が参事官のところに入ったということでございます。

 参事官も、通常の審査とはちょっと違う過程が入りましたので、これだけは事前に長官まで上げて、全体を了知した上で新しい解釈に基づく法案の審査に入るべくということでああいう対応をしたということで、私ども、当然、あの紙を見たときに、ああ、これは解釈が変わる、新しい解釈について十分法制的に成り立つかどうかを意見してほしいという趣旨と理解をいたしまして、そういうものとしてお答えをしたところでございます。

玉木委員 いや、明確にお答えいただいていません。どういう解釈をどういう解釈に変えるのか。

 というのは、法務省から提出された、法制局に相談したというこの二枚紙には、解釈の変更を求めたり、解釈の変更を相談する記述はどこにもないんです。

 まさに、山尾さんが指摘をした一九八一年、昭和五十六年の人事院の答弁であるとか、最近発見されたと言われる公文書館にあった改正公務員法のコンメンタールのような想定問答集、その中には、やはり認められない、適用されないということになっているので、そこはどこにも出てこなくて、むしろ、定年延長については当然当てはまるかのような書き方になっていて、これはどこにその相談があるんですか、政府見解の変更についての。具体的な記述を教えてください。

近藤政府特別補佐人 先ほども御答弁申し上げましたが、その前段がございまして、当然、旧来の解釈をもとに議論しているところに追加的に出てきた資料でございまして、そこはもう言わずもがなでわかっております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

近藤政府特別補佐人 私どもの応接録の後ろの資料、参事官がもちろんつけてきたものにも現在の国公法の解釈集があり、そこには明確に適用がないというのが書いてありまして、こういうことが書いてあります、この上でこういう解釈をしたいということを言ってきておりますというのは口頭で当然聞いておりますし、これを認めると、もともと適用がないということであった条文を今後変えなきゃいけないという意味で、変更がありますということは、当然、説明を受け、それはもう常識として、書いてあろうがなかろうが、もうその上に追加で出てきた議論でございますので、そこはまさしくそういう前提で私どもは議論をして、まさしく新しい解釈についての法制的な可否について、そこを意見を求められたというふうに理解しております。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

玉木委員 解釈変更についての相談を一月の十七から二十一の間に受けていたという説明でありました。

 森大臣に伺います。

 法務省、法務大臣として、いつこの政府の見解があったのかということを知った日なんですけれども、二月十九日の予算委員会で森大臣は、初めて過去の政府見解を知ったのは人事院からお考えが示されたとき、一月下旬と答弁されています。覚えておられると思います。これも山尾さんの質問だったと思います。

 ちょっと時系列を整理しますね。法務省が最初に協議をしたのは法制局です。法制局長官は、今、解釈変更の協議をしましたと明確に答弁されました。しかし、法務大臣が、法務省が初めてそういった過去の政府見解、つまり変えなければいけないもとの政府見解があったのを知ったのは、人事院から考えが示されたとき。時系列からいうと、最初に法制局に協議をして、その後、人事院にしています。

 ここで、よくわからないんですね。法制局長官は解釈変更について説明を受けましたと言う。でも、そもそも変えなければいけないもとの政府見解があるのを森大臣が知ったのは、人事院から示されたときですから、多分一月二十二から二十四の間です。時系列が合いません。つまり、みずからが意識していないこと、認識していないこと、知らないことを人に協議することはできませんから、ここに完全に私は矛盾があると思います。

 法制局長官は、解釈変更、一九八一年の政府見解を変えるという相談を受けたと言っています。でも、一九八一年の政府見解を初めて知ったのは、人事院から考えが示されたその後の一月二十二から二十四のあたり。完全に矛盾していますが、どちらでもいいです、答えてください。法制局長官がうそをついているのか、森大臣がうそをついているのか、どちらですか。

近藤政府特別補佐人 私が正直でほかがうそだとか、そういうことを申し上げるつもりは全くございませんが、私自身のことをきちっと申し上げれば、先ほど申し上げましたように、一月十七日に参事官のところに話が入ってきて、それが私の方に上がってきた。そのときには、多分、法務省内でどこまでどういうふうにお話が上がっていたのかはわかりません、それは局長までなのか次官なのかわかりませんけれども、そういった紙として出てきたということで、私ども、法務省の事務方、通常の法案の審議のときには、常に途中過程を大臣まで上げるということはございませんので、何らかの形での必要な判断がされた上で法制局に御相談があった、法務省としてですね、というふうに私どもは理解をしましたので、そういうものとして、一月の十七日から二十一日の間に法制局としてはそれについての意見を言い終えたということでございます。

玉木委員 法務大臣、改めて確認します。

 二月十九日の山尾議員からの質問に対して、過去の政府見解を知ったのは人事院からお考えが示されたとき、一月下旬と答弁されていますが、具体的にいつですか。もう一回。

森国務大臣 玉木委員がお示しになった、山尾委員の、一月下旬と私が答弁したのは、最終的に安倍内閣として解釈変更したのはいつですかということに対する御答弁だと思いましたので、これは最終的に解釈変更したときですので、一月下旬でございます。

 それから、今ほどの御質問の、最初に、当初の見解でございますけれども、これは当初から御答弁申し上げておりますとおり、当時から事務方から説明を受けておりました。

 ですので、本日お示ししました一月十六日の文書にも記載されておりますけれども、こちらの方に「検察庁法第二十二条による検事総長及び検察官の定年に関する規定が該当し、このことを理由として、検察官については、そもそも国公法の定年制度の対象とはならないとの考え方もあり得るところである。」と書いてありますのは、当初の見解を前提として記載されているものでございます。

玉木委員 森大臣、違いますよ。

 二月十九日の議事録がありますから言いますけれども、山尾委員が、昔は適用外というふうに理解していたんだ、それが見解だったということを知ったのはいつですか、適用除外だったという見解だったということを知ったのはいつですかということに対して、森大臣、人事院からお答えが示されたときでございますので、先ほど御答弁申し上げたけれども、一月の下旬でございますとあります。

 同じ日の中に、解釈変更が一月二十四日だということを明確に答えておられます。それとは別に、明確に、過去の解釈がそうだったということを、政府見解を知ったのはいつですかという質問に対して、人事院から、つまり法制局より後に相談した人事院からお考えが示されたときでございますので、一月の下旬でございますと答えています。

 明らかに近藤長官の発言と矛盾しますけれども、いかがですか。

森国務大臣 済みません、今議事録を目にしておりますけれども、私が先ほど御答弁したのは四十五ページと書いてあるところでございますが、こちらについては最終的に解釈変更したときでございまして……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと答弁を静かに聞いてください。

森国務大臣 今ほどの御質問のところが今ちょっと見当たりませんが、いずれにせよ、当初から、一月十六日の文書がつくられたときには事務方から説明を受けておりますので、当初の解釈が、勤務延長は適用がなかったということは理解していたところでございます。(発言する者あり)

玉木委員 委員長にお願いです。

 明らかに……

棚橋委員長 ちょっと、まず待ってください。

 皆様、ちょっと静かな環境で質疑をお願いします。

玉木委員 明らかに答弁が矛盾しているので、ちょっと時間をとめていただいて、今、議事録がありますから、確認ができないとおっしゃったので、議事録を見せますから、時間をとめてください。

棚橋委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 速記を起こしてください。

 法務大臣森まさこ君。

森国務大臣 申しわけございません。今、議事録を確認できました。

 同じ日の議事録の四十六ページの方だと思います……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと静かに聞いてください。

森国務大臣 申しわけございません、だと思いますが、勤務延長への適用についてお答えを申し上げておりまして、私は解釈の変更時期という認識で御答弁を申し上げております。

玉木委員 では、これを撤回されるんですか。過去の、一九八一年、昭和五十六年の政府見解をいつ知ったんだと聞かれたときに対して、二月十九日、人事院からお考えが示されたときでございますというのは、勘違いで答弁して、解釈変更のときだということで答えて、過去の政府見解、一九八一年、昭和五十六年の見解を知ったときではなくて、勘違いで答えた。また勘違い。

 これは撤回されますか、では、森大臣、ここを。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。静かにしてください。

森国務大臣 この議事録では、私は解釈変更の時期ということで答弁を申し上げております。

 この議事録を見ますと、御静粛にお願いしますとあって、山尾委員、聞こえましたか、ちょっと今聞こえなかった、一月何日ですかというふうに書いてありますが、大変騒がしい中で、その前、解釈の変更の時期について御質問があり、私がずっとそれまで御答弁を申し上げておりますので、解釈の変更の時期ということで御答弁申し上げました。

 整理して申し上げますと、解釈の変更、政府としての統一見解というのは一月二十四日、つまり一月下旬と認識しておりますが、私が、当初の政府の解釈、これについて事務方から説明を受けたのは一月十六日又は十七日ぐらいでございます。

玉木委員 ちょっと、これはもう一度、もしよかったら時間をとめていただきたいんですけれども、委員長に議事録を確認していただきたいんです。

 その前に、まず、解釈変更の時期はいつですかと山尾さんが再三聞いて、一月二十四日と明確に日付まで言って一回答えます。

 その後、論点が移って、一九八一年、昭和五十六年の政府の解釈変更はいつですかという次の質問になって、実は二度聞きしています、二度聞きしています。

 まず一回目に、山尾さんが、政府見解については適用外だったということを知ったのはいつですかと聞いて、それで、人事院の見解が、当初は、勤務延長にも適用がなかったということでございますので、人事院からお示しされたときに、人事院の考え方を承知いたしましたと、一回、森大臣は答えます。

 もう一度、山尾さんが、質問に答えてくださいと言って、その政府見解についてはいつ知ったんですかと聞いたら、人事院からお考えが示されたときでございますので、一月下旬でございます。二回連続して間違えますか。

 明確に、その前に、解釈の変更、つまり、安倍総理が二月十三日に本会議で言ったものが適用されるようになったのが一月の二十四日と、その前に答えているんですよ。別の質問として、明確に次の質問として立てて、二回聞いて、二回同じ答えを、人事院から考え方が示されたと答えているんですよ。こんなことが否定されたら国会審議は成り立ちませんよ。

 ちょっと、委員長、済みません、とめてください。もう一度、今の経緯を確認してください。

棚橋委員長 玉木君に申し上げます。

 委員会は、あくまで質問者が答弁者に質問する場であって、私がこの委員会の時間の最中に確認するものではありません。

 ただし、要請があれば、後刻、理事会で協議いたします。

 ですから、御質問を再度続けてください。どうぞ、法務大臣に今の御質問を続けてください。

玉木委員 ということは、今のその……(発言する者あり)いいですか。解釈変更が行われたのは一月二十四日という質問があって、その後二回聞いている、過去の政府見解について知った時期について答えた二つの答えは、両方とも撤回するということでいいですか。明確に答えてください。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにお願いしますね。

森国務大臣 同じ日の議事録でございますけれども、ページ数はあれかもしれませんが、私の持っているのには五十一ページになっているんですが、そこに、私が答弁をしておりますが、山尾委員の今の御質問でございますが、当時の解釈については必要な説明を受けて認識をしておりましたというふうに御答弁を申し上げております。

 先ほどの部分が、騒がしい中で、しっかりと聞こえなかった中で、確認をせずに御答弁をしたことについてはおわびを申し上げますが、もう一度きちんと整理をさせていただきますと、一月十六日に、事務方、法務省の中の事務方が文書をつくった、そして、その文書はもう出してあります。それについては、証明ができるものを提出するということもお約束させております。ですから、後づけではないということをはっきりと申し上げさせていただきたいと思います。

玉木委員 おわびはされたんですね、間違った答弁をしたということはおわびをされたんですが、議事録から削除する必要があると思いますので、これは撤回されますね。

棚橋委員長 法務大臣、答弁できますか。よろしいですか。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 では、速記を起こしてください。

 法務大臣森まさこ君。

森国務大臣 答弁が御質問と食い違っていたことについてはおわびを申し上げますけれども、同じ日の、同じ答弁の中で、しっかりと同じ質問に答えておりますので、それを認識していただければというふうに思います。

玉木委員 ということは、撤回しない、このままということで、これからの議論を進めていいわけですね。撤回されないということですね、では、逆に言うと。

森国務大臣 今ほど申し上げましたとおり、御質問に対して答弁が食い違っておりましたことをおわびを申し上げますが、同じ日の、同じ質問の中に、しっかりと御答弁申し上げてありますので、そのことを申し上げさせていただきます。

玉木委員 いや、だから、どちらですか。撤回するのか、しないのか。(発言する者あり)

棚橋委員長 まず、皆さん、静粛にお願いいたします。お静かに。

森国務大臣 今ほど申し上げましたとおり、御質問に対して、そのとき騒がしかったために食い違った御答弁を申し上げておりますが、同じ質問の中で、同じ日に、その同じ質問に対してしっかりと御答弁を差し上げておりますので、そのことを申し上げさせていただいております。(発言する者あり)

棚橋委員長 まず、静かに。特に傍聴議員は御静粛に。(発言する者あり)閣僚席からも不規則発言はおやめください。

玉木委員 両方静かにしていただきたいですね。閣僚席は特にお願いします。

 ちょっと、よくわかりません。人事院は答弁を撤回し、だって、法務大臣というのは法をつかさどる一番の大臣じゃないですか。その答弁がこんなにふらふらふらふらしていたら、一体何に基づいて我々は議論すればいいんですか。おわびで済むような話じゃない。

 では、ちょっともう一度確認しますよ。

 二月十日の、これも山尾さんの質問でしたが、過去の政府見解がこれは間違いであるという趣旨ですかということについて聞かれたときに、森大臣は、今御指摘いただいたことについては承知しておりません。一月に何か知ったんだけれども、二月十日には知らないと答えていて、二転三転しているんですよ。だから、こういうことでまともな国会議論は成り立たない。これだけ安定性のないことがなぜ起こるかというと、やはり無理しているからですよ。本来なら解釈変更ではなくて、きちんと法改正すべきなんです。

 法制局長官がいらっしゃるので聞きますけれども、帝国議会の一番最後で検察庁法は改正していますね。その前、改正の前というのは検察官には定年延長制度はありましたか。

近藤政府特別補佐人 突然のお尋ねでございますが、たしか戦前、改正前でございますね、裁判官と一緒の法案の中にあったかと思いますけれども、たしか定年が半期ごと、五月から十一月、十一月からというような形と、更に定年延長ができるという規定が裁判官にもたしか検察官にもあったということで、そのころ、三年延長できるというような規定も多分あったと思いますので、当時、検察庁法はその前の法案をかなりそのまま引き継ぎながら、少し、延長制度は、国会答弁でもたしかあったと思いますけれども、いろいろ議論があって、もっと延長制度をつけたらどうかという議論も検察庁法の審議のときにございまして、それについていろいろ諸般の議論がございまして、結局、今の形になりましたという当時の、司法大臣でございましたが、御答弁があったように記憶しておりますので、昔は勤務延長が検察官にもあったということと理解しております。

玉木委員 定年延長制度はかつては認められておりました、帝国議会のときは。三年以内の期間を定めなお在職せしむることを得というふうになっていました。これを、裁判所構成法というのを改正して明確に定年延長ができたものを、戦後の検察庁法では明示的に削除したんです、立法者の意図を持って。なぜかというと、つまり、非常に強い権限を検察官に与える、その均衡のために、他の公務員とは別に、法律によって定年延長は認めないということを当時の立法者の意思として明確に入れたんですよ。それだけ検察官は公正中立に、この国の秩序を保つ仕事を委ねたんですよ。これが当時の立法者の意思です。

 ですから、検察官の定年延長の話は、国家公務員法が入りましたからというのじゃなくて、強大な権限に基づく、それのバランスの中で、法律上、立法府において常に議論されなければいけない課題であって、ですから、この定年延長の話は単なる解釈の変更ではなくて、法律事項としてしっかりと我々立法府にいる人間が、与党、野党関係ありません、しっかり議論して定めていくものであります。それを解釈の変更で、しかも後づけを疑われるような形でやることはあってはならないんです。

 私は先ほども申し上げましたけれども、時に総理大臣さえ逮捕する強大な権限を持っているわけです。だからこそ、閣議決定で、そのときの内閣やあるいは大臣や総理大臣の恣意的な判断で、定年延長させることができる検察官と、させることができないそういった検察官を分けることは認めてはならないし、そういうことを認めることが、これまで先輩たちが営々と、これは現場の検察官だけではありません、立法府も含めた我が国の秩序を担おうとする自負を持つ者がみんな維持してきたある種の矜持であり、この検察の中立性と独立性を保つということは我々の共通の価値だと思うから質問をさせていただいているわけです。

 総理、関係ないという感じでごらんになっているかもしれませんけれども、私は、これは二月十三日の総理答弁によって、いろいろなことが、それに合わせるために、もうとにかくいろいろなことをしながらこういうことになっているんだと思いますよ。やはり、これはある種典型的な事例で、総理は多分意識もないかもしれません、場合によっては。でも、そのことによって多くの人が動き、多くの人がうそにうそを重ねるようなことが行われているのが今の安倍政権の現状になっていることを憂えています。

 一回これは、総理、撤回をして、もう一回解釈の整理や過去の立法意思の確認もした上で、もう一度これをやり直しませんか。

 先ほど枝野代表も指摘をしたように、違法な状態で定年が延長されていますよ。今の身分は法的安定性の極めて薄い、乏しい地位になっていると思いますが、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 御指摘の黒川東京高検検事長の勤務延長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、検察庁を所管する法務大臣から閣議請議により閣議決定されたものであると何回か答弁をさせていただいておりますが、何ら問題ないものと考えておりますし、また、法務省としての考え方につきましては、法務大臣が既に累次答弁をしているとおりでございます。

玉木委員 問題意識がないですね。これは、総理、本当に真剣な問題として考えた方がいいと思います。

 そのことによって、もう松尾局長がかわいそうですよ、本当に。私は、きちんと公務員としてのプライドを持って仕事をしてこられた方に答弁を撤回させたりするような政治であってはならない、そのことを改めて申し上げたいと思います。

 次に、新型コロナウイルス対策に移りたいと思います。

 まず、総理に伺います。

 連日、感染者や死亡者数が拡大しています。一方で、これは私の地元、四国の香川県ですけれども、いまだに店頭にマスクがありません。先ほどもあったように、検査を受けたくても受けられない、そういう話も聞いています。とにかく、今感染者が一体どれだけいるのかという全貌が見えない。

 総理、今政府は事態をコントロールできているんでしょうか。いわゆるアンダーコントロールにあるんでしょうか。国のトップとして、総理自身が国民と世界に対して直接語るべきじゃないでしょうか。現状と収束に向けた強い意思を、内閣総理大臣として、そして対策本部長として、国民と世界に改めてしっかりと直接語りかける。やられてはどうですか。

安倍内閣総理大臣 先ほどのマスクの例については我々も現状を把握をしておりまして、各メーカーに増産をするように、あるいはまた、今まで売行きが悪い中において中止をしていたところにも増産をするように、そして、もし余った場合については備蓄として国が責任を持つということにおいて、しっかりと生産をさせて、我々も責任を持ちながら、マスクが出回るように責任を持って対応しているところでございます。

 その中で、世界に対して発信をしたらどうかということでございますが、先ほども枝野委員からの御質問においてもございましたが、これまで対策本部の中において、政府の方針、累次、私から直接マスコミの前で発表させていただいているところでございます。

 また、官房長官が一日に二回、そして厚労大臣が適時発信をさせていただいているところでございますが、我が国における感染の状況や対策の実施状況等については、在京大使館に対する説明会の実施や、在外公館あるいは外国特派員協会等を通じた情報発信に努めているところでございます。

 また、官邸や厚生労働省のホームページにおいて、感染予防策や患者の発生状況等の情報について、英語による情報発信も行っているところでございます。

 引き続き、私自身も含めて、適時適切に海外に向けた情報発信に向けても努力をしていく考えでございます。

玉木委員 海外に住む私の友人とか外交官とか、いろいろな人が言ってくるんですが、総理の顔が見えない、これをよく聞きますよ。

 つまり、今いろいろな、官房長官が二回やっている、加藤大臣は本当によく出てやっておられると思いますが、国の統一的な意思が見えないんですよ、強い意思が。だから不安なんです。ここをしっかり、総理、先頭に立ってやはり示していただきたいと思います。

 憲法七十三条には、内閣総理大臣は行政各部を指揮監督するとなっていますね、要は、総理大臣は、内閣は国務を総理すると書いてあるんです。総理というのは全てを管理するということですよ。一部、厚生労働大臣、厚生省の仕事というぐらいにしか見えていないということが、私は、国家としてこの国家的危機を収束しようとする統一的な強い意思が見えていないこと、このことがやはり大きな問題なんだと思います。

 本当に、総理に聞きたいのは、総理自身が総理できていますかということですよ。国務を総理できているかということです。総理、総理していますか、総理できていますかということが問われているんです。

 その意味で、国際的にもさまざまな懸念が広がっています。昨日、IOCの古参のパウンド委員が、開催の是非の判断は引き延ばせて五月下旬との見方を示しました。総理、七月二十四日から予定されているオリンピック、これは予定どおり開催できますか。

 今既に十カ国以上から日本への渡航注意などの勧告が出ている。七カ国からは入国制限を受けている。更に感染が広がって、例えば、リオ・オリンピックのジカ熱があったときみたいに、辞退するチームとか辞退する国が出てくる可能性も否定できないと思います。

 麻生大臣はたしか、四月から五月になったら落ちつくという発言をされていたようですけれども、これは政府の公式見解なんでしょうか。総理、五月末ぐらいまでに収束できるめどは立っていますか。

安倍内閣総理大臣 総理していますかという御質問もありました。

 これは、先ほども申し上げましたが、毎日毎日対策会議を開いております。土日も含めて開いています。きのうも一時間余り、各省から情報の提供があり、私に判断を仰ぎ、そしてそこで決定をしているわけであります。

 基本方針についても、何回も私のところで会議をし、そこで指示をしております。先ほど申し上げましたマスク等、あるいは企業への働きかけ、それについては経産省を通じて働きかけていく等々、あるいは財源をどうするか、財務省に対する指示等も私のところでしているわけであります。

 これは一々外に対して発表もしません。そういうパフォーマンスには意味がないと思っております。それは基本的に……(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛に。お静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 それは基本的に、一々そういうことではなくて、それは全て対策本部において私の口から発表しているところでございますが、いわゆる普通の記者会見と違って、残念ながらこれが生中継されているわけではないので、全てのニュースでこれが全て使われているわけではありませんが、私が発信すべきことは、毎回の対策本部について、私はしっかりと発信をしているつもりでございます。それがやはり私は大切なのではないのかと。厚労大臣が発表すべきことは厚労大臣から発表しているところでございまして、日々どのようなことが行われているかということを私自身が私から一々発表しているわけではないし、そういうパフォーマンスよりも、しっかりと結果を出していくことが大切ではないか。

 もちろん、時には私自身が直接語りかけるという場面というのも大切であります。そういう意味において、対策本部についてはその役を担っているつもりでありますが、それが十分にキャリーされていないではないかという意見があることも私は十分に承知をしているところでございます。

 そこで、オリンピック・パラリンピックについてでございます。

 これにつきましては、東京大会開催に向けて先日行われたIOCプロジェクトレビュー会合においては、大会組織委員会とIOCとの間で新型コロナウイルス対策についても緊密に意見交換がなされました。

 IOCからは日本の迅速な対応について評価を得ており、今後も、予定どおりの大会開催に向けて、定期的に情報や意見を交換できる枠組みをつくるなど、関係機関が連携しながら必要な対策を講じていく方針が確認されたと承知をしております。

 政府としても、引き続き、IOCや大会組織委員会、東京都との間で緊密に連携をとりながら、アスリートや観客にとって安心、安全な大会となるよう、その開催に向けた準備を着実に進めてまいりたい。

 いつまでにという御質問でございますが、政府としては、オリンピックをしっかりと世界の皆様が安心した中で開催できるよう全力を傾けていきたい、こう思っておりますし、その意味におきましても、感染が拡大していくということを抑える上においては、今が、この一、二週間が大変大切であるという専門家の皆様の指摘に対して、それを踏まえて、先般、基本方針をお示しをさせていただいたところでございます。

玉木委員 後半は勢いがいいんですけれども、前半、そういうところを答弁を読まないで、総理の、世界に対して、収束に全力を挙げるんだというところをここでやはり語ってほしいんですよ。長々長々官僚答弁を読むのではなくて、やはりその強い意思をトップリーダーとしてお示しをいただきたい、そのことを申し上げているわけです。

 その意味では、わかりやすく説明するといいながら、きのう出された基本方針はわかりにくいんです。

 一つ申し上げます。例えばイベントの開催ですけれども、そこに書いてあるのは、「現時点で全国一律の自粛要請を行うものではないが、」「開催の必要性を改めて検討するよう要請する。」と、自粛したらいいのか、よくないのか、よくわからないんですよ。

 例えば学校なんかについても、これから卒業式、入学式の季節ですよね。多分、学校現場にしても、これは都道府県知事が要請するというふうになっているので、国としては、結局、何か自粛していいのかよくわからなくて、あとはみんなでやってくださいと丸投げなんですよ。

 国が示すべきは何かというと、自粛するときの一つの基準とかガイドラインを明確に示してあげることじゃないですか。もちろん、そのことによっていろいろな経済的な被害が出るかもしれない。では、それはちゃんと経済対策で埋めるというある種のリスクを国が負ってあげないと、現場に全部任せたのでは彼らも困るわけですね。

 総理は大規模イベントについては中止するという方針を出されたそうですけれども、それも、大規模イベントというのはどこまでが大規模なんですか。そういうところのある程度具体的なものを示さないと現場が困るので、こういうときこそ国がしっかりとリスクをしょって、その後生じることにも責任を持つからこれでやれということを出すことが必要だと思いますが、今のこの自粛の基準は非常に曖昧だと思いますけれども、明確なガイドライン、基準を示すべきではないでしょうか。

棚橋委員長 厚生労働大臣加藤勝信君。(発言する者あり)

 個別具体的なことですから。その後、総理にお答えいただきます。

加藤国務大臣 基本的には、基本方針には述べているところでありまして、今回、きょう出された方針は、この方針を踏まえて、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベントについて、これは大規模な感染リスクがあることを踏まえて、当面予定されるものについては中止又は延期すること、さらには規模の縮小を検討するよう要請する、そういう趣旨でありますから、したがって、多数の方が集まるということと同時に、全国的、要するに、全国からいろいろな方が集まる、そういうことをここで述べているわけであります。

安倍内閣総理大臣 まず、これは、各地域において開催されるさまざまなイベント等があるんだろうと思います。それにつきましては全国一律の自粛要請を行うものではございませんが、しかし、同時に、地域や企業に対して、イベント等を主催する際には、感染拡大防止の観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえて、開催の必要性を改めて検討するように要請をしておりますが、今、地域地域において発生の状況が違います。いわばクラスター状況となっているのではないかと言われているところもあるわけでございまして、また、北海道もさまざまな検討をされております。それは、そういう都道府県において適切に判断をしてもらいたい、こう思っております。

 もちろん、では、国として決めてもらいたいという、それはもしかしたら気持ちもあるかもしれませんが、一律的にやるのではなくて、それはその地域において御判断をいただきたい。しかし、そのときにも、それが果たして、その必要性等々について、感染の広がり等々、会場の状況等も踏まえて判断をしていただきたい。

 一方、全国的なスポーツや文化イベント等については、これはまさに国が判断をしなければいけない。全国から集まるもの、全国的なイベントについては、これは国が判断しなければいけない、こう考えておりまして、いわば、その意味におきまして、全国的なスポーツや文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案をして、今後二週間は中止、延期又は規模縮小等の対応を政府として要請するということにしたところでございまして、対策本部においてその旨を決定したところでございます。

玉木委員 そういうことを決定するんだったら、なぜそれを基本方針に書かないんですか。ああいう基本方針を出したら、曖昧だという批判があって、またこれも後づけで、後手後手で、そういうことをまた言うようになったんじゃないんですか。最初からそうであれば、全国的な規模の大きな大会は二週間自粛を求めるというふうに基本方針に書けばいいじゃないですか。言われたら言われた分だけやっているという、後手後手になっていることが、私は、皆さんの不安を払拭できない一番の理由になっているんだと思いますよ。

 総理も今答弁されていて、自粛は求めないがああだこうだと言っているんだけれども、結局、どうしていいかわからないです。そこをやはり明確に示すことをしてほしいと言ったんですけれども、ガイドラインも基準も示さないということですから、結局そこが曖昧なんですね。

 今いろいろなことが心配になっていますが、一つはやはり経済です。

 総理にちょっと伺いたいと思いますが、今非常に円安になっていますね。円安になると、今までは輸出産業を中心にプラスになるので株は上がるんですが、円安で株安というのは、しかも大規模な株安って安倍政権が始まってから初めてだと思います。

 この今のマーケットの状況をどう見ているのかということと、もう一つ、今の経済全体もどう見ておられるか。いわゆる緩やかな回復が続くと政府の公式見解になっていますが、私、これは油断すると東日本大震災を上回るような景気のマイナスになる可能性もあると思います。

 一つちょっと資料を出しますけれども、資料の二で、よく我々野党が、実質賃金が上がらなくて消費が余り拡大しないという話をしたときに、総理は、総雇用者報酬は上がっているからいいんですよという話をするんですが、同じような数字で、財務省が出している法人企業統計の人件費というところで見ると、これはほぼ同じような数字なんですけれども、二〇一八年の七―九ぐらいから結構激しく落ちています。この数字は、まだ消費税の増税とか、ましてや今回の新型コロナの影響は入っていないので、私は相当、これは別にアベノミクスがどうこうを超えて、循環的なものも含めて、相当気をつけなければいけない経済の状況になってきているんじゃないかと思います。

 でも、政府の公式見解は緩やかな回復基調ということなんですが、緩やかな回復基調とずっと言っていれば追加の経済対策は打てませんから、この経済の認識を改めるべきではないかと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 円安と株安等々についての御質問と経済見通しについて私がお答えいたしますが、人件費については麻生大臣からお答えをさせていただきたい。人件費の動向、今お示しいただいた二つ目ですかね、それは麻生大臣の方からお答えをさせていただきたいと思います。

 株価等につきましては、これはさまざまな要因を背景に市場において決まるものでありまして、それらの動きについてコメントをすることは差し控えたいと思いますが、日本経済や米国を始めとする世界経済の緩やかな回復が見込まれる中において、新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が市場に高まっている。それがいわば一両日の株価にもあらわれているんだろう、世界的な株価にもあらわれているんだろうと思いますが、政府としては、市場動向について緊張感を持って注視をすることはもとより、新型コロナウイルス感染症の実体経済への影響、これは十分に注意をし、その上において経済運営に万全を期していきたい、こう思っています。

 その中において、現下のこの経済情勢はどうなのかということでございますが、先週公表された十―十二月期のGDPは、主に個人消費が、消費税引上げに伴う一定程度の反動減や台風や暖冬の影響を受けたことから前期比マイナスに転じたところではありますが、足元の我が国経済は、引き続き、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかに回復していると認識をしています。

 その上で、今後は、消費税引上げによる影響に引き続き注意をするとともに、新型コロナウイルス感染症の影響、これはインバウンドに相当大きな影響があるということは認識をしておりますし、インバウンドへの影響というのは広がりを持つ影響となる可能性もございますので、そこは緊張感を持って注視をしていきたいと思いますし……(発言する者あり)

棚橋委員長 静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 同時に、サプライチェーンを通じた影響が既に出始めているわけでございまして、さまざまな分野に及ぶ可能性もあることから……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

安倍内閣総理大臣 経済への影響についてしっかりと見きわめ、経済財政運営に万全を期していきたい。

 人件費のところについては……(玉木委員「それはもういいです」と呼ぶ)いいですか。ちょっと大切なところなんですが、いいですか。(玉木委員「まだ麻生大臣に聞きますから」と呼ぶ)

麻生国務大臣 予算委員会できょう初めて御質問をいただきまして、ありがとうございました。

 最初に、雇用・所得環境の判断という話ですけれども、これはもう御存じのように、春闘の結果とか、また雇用者数の伸びを加味した総雇用者所得の動向というものを総合的に勘案して行っているんだと思いますが、そのうち、雇用者数の伸びも加味した総雇用者所得というのは、二〇一九年でも一・六%ぐらい増加しておりますので、雇用・所得環境は改善しているとの見方は変わらないところであります。

玉木委員 今総理からも、麻生財務大臣からもですけれども、ちょっと楽観的過ぎます。もう認識を改めましょう。

 私、不況の入り口にあると思った方がいいです、これは。必ずこれは、経済がこれから私は悪くなってくると思う。そういう認識の中で、予備的、予防的な追加の緊急経済対策をやはり組むべきだと思いますよ。

 報道もありますけれども、老舗の旅館が倒れたり、あるいは休業で収入が減っているような働く人も出てきています。ですから、緊急融資などの中小企業の資金繰り支援、これは今もあるんですけれども、対前年度から売上げが減ったというんですけれども、ベンチャーは困るんですよ。去年の売上げが急速に伸びているところは、対前年度何%減ったら緊急融資が受けられますと言われても、ベンチャーは困るんです、これは。そういうことで融資を断られている事例が既に出ていますから、よく調べてください。そういった中小企業、特に地方の中小企業に対する資金繰りの支援。

 それと、雇用調整助成金なんかを使って、どうしても仕事がなくなっているけれども、ある種、いわば、一部抱えなきゃいけないというところにそこを柔軟に使うとか、やることはいっぱいありますから。

 だから、ぜひ、甘い認識で雇用は改善していますとかいうんじゃなくて、現状あるいは少し先を見据えた緊急経済対策をぜひ講じてもらいたい。これは別に与党、野党関係ないですよ。我が国経済をともに守っていこうという立場から私は申し上げていますから。

 これはぜひ、できれば、今やっているこの本予算の組み替えをやったり、組み替えはどうしても政府は受けられないのであれば第二次補正予算を組むとか。だって、東京都でも四百億の補正予算を組んでいるんでしょう。予備費で百五十三億円って、国がそれでどうするんですか。検査体制の充実だってもっと必要でしょう。どんどんどんどんやることはあるんですから、今みたいな甘い認識ではなくて、しっかりと予備的、予防的な追加の経済対策を講じるべきだと思いますが、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 それは確かに建設的な御意見をいただいたと思います。我々もそういう緊張感を持って対応していきたい。

 確かに、これぐらいインバウンドで大きな影響が出ますと、資金繰りの状況に困難を来す中小企業、小規模事業者が出てくるということが当然これは想像ができるわけでございますから、そうした事業者に対する対応も緊急にしていきたい、こう思っておりますが、先般成立をした補正予算の早期執行に努めていく。経済の下押しリスクにこれはあらかじめ備えて策定したものでありますが、事業規模二十六兆円に及ぶ総合経済対策を着実に実行していく。

 そしてまた、新型コロナウイルスへの対応については、予備費百三億円の使用を含む総額百五十三億円の緊急対応策、これが不十分であるということであれば、例えば、予備費ということであればまだ二千七百億円程度以上あるわけでございますから、緊急に対応していきたい、こう思っております。

 そうしたことについて、今申し上げましたように、観光業など影響が出始めている産業への資金繰り支援など、第一弾として、当面緊急に措置すべき対応策を直ちに実行しているところでございますが、今委員がおっしゃったように、今の基準で手が届かないというところがあるかどうか、きめ細かく対応するように経産省の方にも指示をしたい、このように考えているところでございます。

麻生国務大臣 今のは当然の御質問なんだと思うんですけれども、要は資金繰りなんですよ、今回は。したがって、しかも、それは大きな企業よりは小さな企業でして、観光業とかお土産屋さんとか、そういった話です。奈良県では鹿のエビ煎屋さんが一番問題と言われたけれども、そうなんでしょう、現実問題として。

 したがって、小口、だけれども数が多いという前提で、私どもは、国民金融公庫とかそういった、政策投資銀行には既に五千とかいう大きなオーダーになっていますけれども、小さな小売のところはもっと小さな小口のもので対応すべく、金融庁が既に通達を置いておると思います。

玉木委員 シンガポールは五千億規模の補正予算、消費税の増税を予定していたのを延期しています。香港は三千五百億程度ということなので、我が国も予備費で百五十三億円すぐやるのはいいんですが、そろそろ世界的にもそういう影響になってきていますし、CDCも世界的な感染が始まっているという分析を出しています。ですから、ちょっと局面を変えて、やはり大胆な経済政策を打つべきだということを改めて申し上げたいと思います。

 最後に、何といっても、検査の体制を充実させることが私は必要だと思っていますし、やはりこれから一番心配なのは、たくさんの方が診療を受けるときにベッドが足りなくなるんじゃないのか。診療体制の充実ということが必要です。

 新型インフルエンザのときには、発熱病棟とかベッドを設けたりしてやったんです。そのときに、緊急で、この一、二週間が勝負であれば、動線を別にしてつくると書いていますけれども、建築基準法の建築確認とか消防法の一々手続をするとかということを求めるんですか。

 新型インフルエンザ対策特別措置法では、そういった建築基準法とか消防法の適用を抜いています、全部。でも、今回、政府は特措法の適用をしないということで、新感染症にならないからと言っていますけれども、でも、もしそれを適用しないんだったら、新規立法したらいいじゃないですか。それぐらい一気にやろう。我々は協力しますよ、だから。

 もう本当にこの二週間が勝負で、ちゃんとやらないとオリンピックも本当に開けないのであれば、総理、新規立法をやって足りないところを全部埋めるぐらいの、それぐらいの大胆な対応を政治が決めてやるべきだと思いますが、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 この一、二週間は、感染が拡大して急激にカーブが上がるかどうかというところにおいて、拡大を防ぐ上においてのまさに正念場を迎えているということであって、今、病床数が足りなくなっているということではもちろんありません。しかし、あらかじめ病床数を確保するように強く指示をしているところでございますし、例えば、たまたま、もう使わなくなった病院で、新しく建てかえたところにおいて、まだそこが残っているのであれば、そういうところの、岡崎では新しくできたもの、まだ使っていないところに引き受けていただいたんですが、既に使っていたものが、新しいものをつくって、残っているのであれば、それを丸ごと使えるところがないかどうかということで確保しているところでございます。

 その中で、特措法を活用しろということでございますが、それは一義的には厚労省において判断をいたしますが、必要とあれば、直ちにやるべきことはやりたい。その際には、野党の皆様にもお願いするときにはお願いしたい、このように考えております。

玉木委員 新感染症法の適用がなかなか、解釈適用でできないというんですけれども、さっき言った検察官の定年延長も解釈変更でたちどころにやるんだから、こういうところこそ柔軟にやってきちんと国家の危機に備える、そういうことを、正しい判断をしていただくことを求めて、質問を終わります。

棚橋委員長 これにて枝野君、玉木君の質疑は終了いたしました。

 次に、藤野保史君。

藤野委員 日本共産党の藤野保史です。

 今、新型コロナウイルスの感染拡大によって国民の多くが不安を感じております。

 政府は、昨日、基本方針を発表しました。この中で、患者、国民、医療機関に対してはさまざまなことを要請しております。医療機関に対しては、ベッドを確保しろとか、いろいろ要求しているわけであります。

 これだけ多くのことを患者や国民、医療機関に要請するのであれば、それにふさわしい財政措置が必要だというふうに思います。

 ところが、現在審議されている二〇二〇年度予算案には、コロナ対策費は一円も計上されておりません。また、政府の財政措置は、予備費百三億円を含む総額百五十三億円にすぎない、こういう状態であります。

 総理にお聞きしますが、基本方針でいろんなところにいろんなことを要請しているわけであります。その要請と比べても、この予算には一円もない、対策費は百五十三億円、これは余りに少な過ぎるんじゃないでしょうか。

安倍内閣総理大臣 政府として、国民の不安をしっかりと受けとめ、水際対策の強化や国内の検査体制や相談体制の充実、拡大といった蔓延防止対策の徹底など、国民の命と健康を守ることを最優先に必要な対策をちゅうちょなく実施をしてきました。

 その上で、予備費百三億円の使用を含む、総額百五十三億円の緊急対応策に基づき、水際対策の強化や感染拡大の防止に加えまして、観光業を始めとする地域の中小・小規模事業者への資金繰り支援や雇用調整助成金を活用した雇用対策など、第一弾として、当面緊急に措置すべき対応策を直ちに実行しているところであります。また、経済の下方リスクに備えて、先般策定した総合経済対策を着実に実施していくことで、経済全体へのインパクトに対応します。

 今後も、事態の状況変化を見きわめつつ、政府一丸となって、感染拡大、重症化の防止、医療提供体制の整備を含め、国内企業等への影響に対しても順次必要な対応を迅速に実行していく考えでございます。

藤野委員 今いろいろやるとおっしゃったその裏づけとなる財政措置が少な過ぎるというふうに私は言っているわけであります。

 今、政府に求められているのは何か。一つの柱は、医療機関の受入れ体制の確立に向けた抜本的な支援の強化だと思います。

 外来診療については、帰国者・接触者外来を持つ医療機関以外でも、感染者、これは疑いを含みますけれども、診察するために、一般患者とは別ルートの診察スペースを確保する必要があります。

 入院の医療については、感染者を受け入れるためのベッドの確保、マスクやゴーグル、防護服など、感染の制御に必要な医療器材を医療機関に緊急に提供していく、これも求められている。

 そして、緊急搬送が必要な場合が起きてくる場合、そのための人員、車両、そして資器材の調達、これに対する支援も必要です。さらに、こうした器材は、医療機関だけでなく、介護施設などの高齢者施設に対しても緊急に提供すべきであります。

 そして、もう一つの柱は、検査体制の確立であります。

 先ほど来、繰り返し指摘されておりますけれども、我が国のPCR検査の実施件数、これはやはり立ちおくれている。この検査体制の整備というのは、もうまさに緊急課題であります。リアルタイムPCR検査機器、そして、検査試薬などの供給量を抜本的にふやしていく。大学や民間検査機関などの力を総動員して、国の責任で検査体制を抜本的に拡充していく。そして、医師が必要と判断した患者に対して速やかに検査を行えるようにする。やはり、検査の保険適用を急いでいくべきであります。そして、簡易検査キットの早期開発、供給体制の確立。やはり、本当に、もうたくさんやることがあるんです。

 総理、お聞きしますが、こうした対策を行うためには、やはり財政措置がどうしても必要であります。しかも、準備段階から、民間の、そして公的な、両方の医療機関、そして大学のお力もかりる、そういう準備段階からの財政支援も必要となります。

 そのためには、やはり、今、このまま一円も計上されていないこの予算を通すということではなくて、予算の組み替えを含めて、予算の修正が必要じゃないでしょうか。

安倍内閣総理大臣 まず、既定経費と今年度予備費を活用することで、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に必要な対策をちゅうちょなく実行していくことが可能、こう考えています。

 その上で、来年度予算については、現時点でこうした経費に直ちに不足が見込まれる状況ではありませんが、今後の影響についてもしっかりと目配りしながら、注意深く対応していく所存でございます。

藤野委員 今の百五十三億円で可能と言い切ったのは、私は驚きました。求められている対策からすれば、その裏づけとなる予算が余りにも少ない。今、野党でも、こうしたコロナ対策の議論も進めておりますけれども、抜本的な財政措置の拡充を求めたいと思います。

 それに加えて、相談体制の充実や地域経済への影響、お話もありましたが、緊急のつなぎ融資、中小零細業者への雇用調整助成金の対象を拡大、こうした対応についても政府に強く求めていきたいと思います。

 次に、桜を見る会についてお聞きします。

 一連の質疑をこの間聞いてまいりましたけれども、総理は同じことを繰り返すだけであります。説明責任を全く果たそうとしていない。しかし、これは絶対に看過できないわけですね。なぜなら、総理が問われているのは、政治資金規正法違反、公職選挙法違反という重大な法律違反にかかわる疑惑であり、今後、総理大臣はもとより、国会議員もやめなくてはいけないかもしれない、そういう重大な疑惑だからであります。

 そこで、質問いたします。

 総理は、ホテルから夕食会の明細書は受け取っていないとこの三カ月間答弁されてきました。ところが、ANAインターコンチネンタルホテル東京は、二月十七日、辻元議員の問合せに対して、明細書等は例外なく発行していると書面で回答いたしました。これは総理の答弁と明らかに矛盾するんですね。その後、総理は、ANA側に確認して、二月十七日、同日午後の質疑の中で、辻元議員にはあくまで一般論でお答えしたものであり、個別の案件については、営業の秘密にかかわるため、回答には含まれていないとのことであったと、ホテル側が言ったと答弁をされました。

 ところが、同日の夜、二月十七日の夜、ANA側が更に総理の答弁をひっくり返す証言をいたしました。ANA側、ホテル側は、一般論として答えたという説明をしたが、例外があったとはお答えしていない、そして、営業の秘密にかかわるため、回答に含まれていないと申し上げた事実はないと言っているんですね。これも総理の答弁と完全に矛盾します。一番大事なところで総理の答弁と違うわけです。

 そこで、総理にお聞きしますが、ANA側は、明細書は例外なく発行しているというんですね。これを書面で回答しております。もし総理が、いや、例外があったんだと主張したいのであれば、総理がANA側から、安倍事務所だけに、安倍後援会だけに例外として明細書を発行して提示しておりませんでした、こう一筆をとって国会に提出していただくしかないんじゃないでしょうか。

安倍内閣総理大臣 二月十七日の予算委員会で私が答弁した内容については、辻元議員からの要請に基づき、全てホテル側に確認をとった上でお答えをしたものであります。

 繰り返しになりますが、ホテル側によれば、辻元議員にはあくまで一般論でお答えしたものであり、個別の案件については、営業の秘密にかかわるため、回答には含まれていないとのことでありました。

 メディアの取材結果についての御指摘ではありますが、報道によれば、ホテル側は取材に対し、営業の秘密とは伝えなかったが、個別案件については申し上げないということで、趣旨としては、営業の秘密と同じことを言ったつもりだったと回答しているものと承知をしております。

 なお……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと静かにしてください。御静粛に。

安倍内閣総理大臣 よろしいでしょうか。

 なお、私の事務所がホテル側に確認した結果を私自身が正式に国会に報告をしたところでありまして、議事録にも残されているところであり、しっかりと回答しているものと承知をしているところでございまして、また、報道によれば、ホテル側は、お客様の情報はあくまでそのお客様とだけ共有するものだ、外部に出すことは一切ない旨、ホテル側が回答しているものと承知をしているところでございます。

 また、この報道によりますと、主催者の相談に応じてホテル側は対応している、こう述べたところでございまして、一般論として答えたつもりだったが、それ以上に解釈されているとも語っていた、こういうことでございます。

藤野委員 総理が言うように、ホテルに全て確認したのであれば、ホテルが書面でこういう回答をしてくるはずがないんですよ。今お話が出ましたけれども、二月十八日には、自民党の坂本筆頭が安倍事務所に聞き取りを行って、理事会にペーパーを提出されました。

 そこには、安倍事務所の初村秘書から、安倍事務所から全日空ホテルに確認したところ、辻元議員にはあくまで一般論でお答えをしたものであり、個別の案件については回答に含まれていないとの回答を得たと。つまり、このペーパーにも、営業の秘密にかかわるという文言はないんですね。もし全て、総理がおっしゃるように、全て確認したとおっしゃるのであれば、このペーパーに、これもペーパーであります、営業の秘密という言葉がなぜ出てこない。大事な要素ですよ。全て確認していると言っているのに、これが抜けているわけであります。

 結局、今も長々おっしゃいましたが、全部伝聞であり、全く書面がないわけです。ANA側も、事務所も、坂本筆頭が提出したこのペーパーも、書面なんです。そこには、総理が全て全てとおっしゃるその全てのうちの大事な部分が抜け落ちているわけであります。例外なくとか営業の秘密という、まさにキーワードがないんですね。

 ですから、もしそれがあると総理がおっしゃるなら、ANA側に書面で一筆書いてもらう、それを国会に提出していただく、これしかないんじゃないですか。

棚橋委員長 ちょっとお待ちください。

 今、藤野委員は、坂本筆頭がペーパーを出したと言いますが、理事会にペーパーは出しておりません。坂本筆頭は、あくまで口頭で申し上げただけです。そこのところは誤解されませんよう。

藤野委員 そのペーパーを私たちが書き取っておりますから。

棚橋委員長 だから、ペーパーは出していません、坂本さんは。口頭で物を言っただけです。

藤野委員 ペーパーというか、そこは、ペーパーがどうかという問題じゃなくて、実際の聞き取りのあれですよ。聞き取りの中身です。

棚橋委員長 いやいや、間違った質問ですから、間違った前提をした質問。

藤野委員 ちょっと、今、あなたのはおかしいよ。

棚橋委員長 あなたがペーパーだと言ったんでしょう。坂本さんはペーパーを出していないですから。

藤野委員 あなたのは議事妨害ですよ。質問妨害してどうするんだ、委員長が。

棚橋委員長 いやいや、質問自体が間違っているから、御指摘したんです。

藤野委員 もういいです。間違っていません。間違っていません。これは何度もここで質問された中身であります。確定しているんですよ。確定しているんですよ。中身は確定しているんです。

棚橋委員長 だから、ペーパーは出していません。坂本さんはペーパーは出していません。

藤野委員 つまり、総理が書面で証拠を出せなければ、冒頭申し上げましたけれども、政治資金規正法違反、そして公職選挙法違反になって、総理がやめなきゃいけない、総理はもとより国会議員を。こういう重大な疑惑なんです。そして、書面を出せるのは安倍総理だけであります。安倍総理が求めれば、これはプライバシーの問題はありませんから、ホテル側も出せるわけですね。

 ですから、もうこういう議論をやめさせるためにも、総理が書面を出す、そういう決断をすべきじゃないですか。

安倍内閣総理大臣 これはもう既に何回か答弁をさせていただいているところでございますが、先ほどのやりとりにつきましては、最初の、私の秘書と坂本筆頭とのやりとりについては、私の秘書が坂本筆頭から、全日空とやりとりしたのはあなたですかと言われて、私ですと答えた。中身についてはどうですかと聞かれましたので、私の秘書は、総理が述べたとおりです、こうお答えをさせていただいたということでございます。

 その上において、私が答えたことについての趣旨を坂本筆頭が述べられた、口頭で述べられたんだろう、こう理解をしておりますが、これは書面ではないということは今委員長からお答えをいただいたところではないか、こういうことでございます。

 また……(藤野委員「それで結構です。繰り返しは結構です」と呼ぶ)いいですか。

藤野委員 結局、総理の進退が問われているという大問題なんですね。ここに対して、書面を唯一出せる総理がそれを出そうとしない。だから国民が納得しないわけですね。

 この問題について、総理は今、刑事告発を受けていらっしゃるわけであります。一月十四日、こういう告発状も出ておりますけれども、桜を見る会で、弁護士等から背任罪に該当する旨の刑事告発を受けている。これは、桜を見る会の参加者が膨れ上がったことが税金の私物化に当たるという告発であります。

 これは、告発されますと、刑事訴訟法上、警察や検察は、いわゆる調書をつくらなければならなかったり、関係する書類や証拠を検察官に送付しなければいけない、こういう仕組みになっているわけですね。つまり、今後、検察官が重要な役割を果たすわけです。

 検察には強制捜査権がありまして、他方、ホテルには、法人税等の対応のために、明細書等については七年間保存義務があります。つまり、検察がANAホテル等から明細書等を入手するのは何ら難しくない。そのトップが検事総長なんですね。

 読売新聞の報道によりますと、昨年末から今回の次期検事総長の人事が水面下で進められたと。法務省から複数の候補者が提案されたが、安倍首相と官房長官は黒川氏が望ましいとの意向を示したというんですね。

 総理にお聞きしますが、次期検事総長の人選について、いつお聞きになったんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 次期検事総長については、それは全く聞いておりません。

 いずれにせよ、それは法務省において、またあるいは検察庁において決定されるものと承知をしているところでございます。

藤野委員 ちょっとパネルを見ていただきたいんですけれども、閣議決定までの動きなんですね。

 十一月の八日に、我が党の田村智子参議院議員が桜を見る会について質問いたしました。十二月七日、東京地検特捜部があきもと司衆議院議員の元秘書宅を捜索する。十九日には、東京地検特捜部があきもと司議員の事務所等を捜索する。二十五日には、東京地検特捜部があきもと司議員を収賄容疑で逮捕する。十二月二十七日には、広島地検が河井あんり参議院議員の捜査に着手と報道されました。一月十四日には、東京地検特捜部があきもと司議員を収賄罪で起訴いたします。同日、先ほど申し上げた、安倍総理が桜を見る会で刑事告発をされる。十五日には、広島地検が河井夫妻の自宅等を捜索いたします。その後、けさ理事会に提出されたペーパーによると、十六日に法務省内での議論があり、十七日には法務省から内閣法制局に問合せ。二十二日には人事院に問合せ。こういう状況なんですね。

 こういう状況の中で、まさに異例な法解釈が行われたということであります。

 基本中の基本をちょっと確認したいんですけれども、なぜ検察官は特別の定年制度があるのか。それは、戦前の反省に立った日本国憲法に由来する特殊性であります。

 刑訴法の提案理由について、一九四八年五月二十八日、当時の鈴木国務大臣は衆議院の司法委員会でこう述べています。新憲法は各種の基本的人権の保障につきまして格段の注意を払っておるのでありますが、なかんずく刑事手続に関しましては、我が国における従来の運用に鑑みまして、特に三十一条以下数条を割いて、極めて詳細な規定を設けておるのであります。なお、また新憲法は、第六章におきまして、司法権の独立を強化し、最高裁判所に違憲立法審査権や規則制定権を与えるとともに、その構成にも特別の配慮をいたしておるのであります。そのために新たに裁判所法や検察庁法の制定が必要とされたのでありますと。

 総理にお聞きしますが、刑事手続における人権侵害を二度と繰り返さないという憲法の立場から、その精神を具体化して刑訴法がつくられ、その実施のために裁判所法と検察庁法が制定された。つまり、憲法に由来するんだという、総理も同じ認識でよろしいでしょうか。

安倍内閣総理大臣 私も今までさまざまなことで告発されたことがございますが、全て、私の責任はない、あるいは罪はないということになっているということは申し上げておきたい、こう思うところでございます。

 認識につきましては、急な問合せでございますが、その認識については法務省からお答えをさせていただきたいと思います。

森国務大臣 お尋ねについては、当時の鈴木国務大臣が、新憲法は、第六章におきまして、司法権の独立を強化し、最高裁判所に違憲立法審査権や規則制定権を与えるとともに、その構成にも特別の配慮をいたしているということで、その見解に変わりないものと承知をしております。

藤野委員 つまり、検察官の職責の特殊性というのは、まさに憲法に由来するわけですね。

 ところが、けさの理事会で法務省から驚くべき文書が出てまいりました。先ほど枝野委員、玉木委員もお触れになりましたけれども、この資料の一枚目の下の方を見ますと、こういう記述があるんです。「検察庁法のいわば前身である裁判所構成法(明治二十三年法律第六号)」これが出てきて、この戦前の法律の趣旨が国公法の定年の趣旨と同じだという論立てで、それで今回も定年制度が適用できるんだ、こういう論立てなんです。

 裁判所構成法というのは大日本帝国憲法下の法律であって、大日本帝国憲法というのは、司法行政権は当時の行政府である司法大臣の監督下にあったんですね。三権分立なんて極めて不十分な、そうした法体系のもとにある裁判所構成法がここでなぜ持ち出されてきたのか。私は、手続も問題ですけれども、この論立て、この理屈そのものが大問題だと思います。

 当時の議事録、戦後の議事録を読みますと、まさに司法大臣は、この裁判所構成法を否定するところから入っているんですね。

 木村篤太郎大臣はこう始めております。従来裁判所構成法により、検察は、裁判所に附置された検事局の職員として検察事務を行ってきたのでありまするが、新憲法が司法権の独立につき深甚の考慮をいたしておることに鑑みますれば、今回検察庁法をつくるというふうに、こういう提案理由をしているわけです。

 ミスター検察と呼ばれて、今回のこの法務省の文書にも出てきている伊藤栄樹さんという方。この人も、検察の職務の特殊性に鑑みこういう適用はないんだ、検察官は適用はないんだということを、この大もとから引いてきているわけですね。まさに、戦後、日本国憲法のもとで、戦前の大日本帝国憲法のもとで起こったような人権侵害が二度と起こらないように、憲法に詳細な刑事手続の規定が置かれ、刑訴法もその趣旨が貫かれ、検察庁法もその趣旨が貫かれている、戦後一貫した論理なんです。

 それを、事もあろうに、今回、解釈を変えるときに、裁判所構成法なるものを持ち出してきた。本当にこれは許しがたいと思うんですね。結局、憲法のもとで積み上げられてきた今の解釈、人権保障、司法の独立、そのもとでの検察官の職責の特殊性、この論理を崩せないんです。この論理を崩せないから、戦前までさかのぼって、そのときの大日本帝国憲法の論理を持ち出して、それと一緒ですなどと言う。全くこれは通用しません。それほど無理筋な解釈だということであります。

 総理にお聞きしますが、法の支配を担うべき法務省が、事もあろうに戦前の法律を持ち出して、最高法規である憲法を踏みにじっている。これは断じて許せません。この大もとにあるのは、一月三十一日の閣議決定です。これは撤回すべきじゃありませんか。

安倍内閣総理大臣 検察官の勤務延長に関しては、検察庁法を所管する法務省において適切に解釈を行ったものと認識しております。

 その詳細につきましては、法務大臣から答弁させたいと思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 傍聴席は特に静かにしてください。

森国務大臣 閣議決定については、勤務延長についての解釈の後の個別の人事の話でございますが、この勤務延長については、この趣旨について、ここで記載しておりますけれども、委員が先ほどお示しになった趣旨に反するものではございませんで、勤務を延長するということが後進のために進路を開いて新進の者をしてその地位に進めるという趣旨は、今の国家公務員法の勤務延長の趣旨と同じでございます。

藤野委員 いや、もう全くこれは成り立たないと思います。

 戦後七十年にわたって自民党政権が憲法上行使できないとしてきた集団的自衛権を一内閣の閣議決定で行使可能にした。そして、憲法違反の特定秘密保護法や共謀罪法も強行してきた。戦後、どの内閣もやってこなかった憲法破壊の政治を強行し続けてきたのが安倍政権であります。

 そのもとで、今回は検察のトップの人事にまで手をつけようとしている。それに本来であれば物を申すべき人事院や内閣法制局も、うそと偽り、こういうまさに究極のモラル破壊政治が起きております。総理を守るために、政権ぐるみ、官僚ぐるみでうそをつく、こんな政治は終わらせなければならない、このことを強く主張して、質問を終わります。

棚橋委員長 これにて藤野君の質疑は終了いたしました。

 次に、遠藤敬君。

遠藤(敬)委員 日本維新の会の遠藤敬でございます。

 きょうは、役職柄、なかなか予算委員会でも質疑の時間がないんですけれども、同僚の配慮もございまして、年に一度の質問をさせていただきたいと思います。

 冒頭、先ほど来より、るる新型コロナウイルスの議論がございました。我が党も、二月三日に加藤厚労大臣に要請を、要望に参りましたけれども、徹底した情報開示が今速やかに必要ではないかという要望もさせていただきました。

 また、政府のみならず、先ほど来より議論がありましたように、政府、また議員、国民一丸となって早期の収束を望む、また進めていかなければならないと思っておりますが、経済が非常に厳しいという議論もございました。

 安倍総理にお伺いしますけれども、増税前ではございましたが、リーマン・ショック級の経済不況となれば増税を見送るというお話もございましたが、増税による個人消費の低迷とコロナショック、ダブルのパンチでリーマン級でないかという認識もございますが、すぐに全ての商品とサービスの軽減税率を適用し、実質減税を総理に御検討いただけないか、問いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 消費税引上げの影響については、今まで西村担当大臣から累次答弁をさせていただいたところでございますが、影響については、さまざまな対策によって、前回ほどの影響ではないのではないかということについて既に御説明をさせていただいているところでございますが、今回のコロナウイルス感染症の影響がどうか。

 これは、中国での広がり、あるいは世界的な、韓国やイタリア、あるいはイラン等々への広がり、日本での広がり等を非常に緊張感を持って注意深く見ているところでございますが、インバウンドの減少や、あるいはまたサプライチェーンを通じた影響など、さまざまな分野に及ぶ可能性があることから、経済への影響についてはしっかりと見きわめていきたい、こう思っています。

 その上で、事態の状況変化を見きわめつつ、政府一丸となって、感染拡大、重症化の防止、医療提供体制の整備などを含めて、また、国内企業等への影響に対しても、順次必要な対応を迅速に実行していく考えでございます。

遠藤(敬)委員 ぜひ総理、先手先手で経済対策、本当に国民の不安、不信、また、そういうのも払拭するためにも、先手の対策をお願いを申し上げたいと思います。

 きょうでもう予算委員会も約七十四時間過ぎてまいりましたけれども、今までの七十四時間、ざっとパネルにしてまいりましたけれども……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かに。

遠藤(敬)委員 これは理事会で通っていますので、ちょっと皆さん、静かにしてください。

 この時間、まさに新型コロナウイルス……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かにしてください。

遠藤(敬)委員 また、内外の諸課題について、また、予算に関する案件ということで、この予算委員会、地元に帰りますとよく言われるのが、よく言われるのが、基本的に、本予算の質疑、また、国民生活の議論、そういうものを聞きたいとよく言われます。

 当然、内外の諸課題、必要だと思いますけれども、私たちの生活がどうなっていくんだろうかという、本当に、この予算委員会を見て多くの皆さん方に御指摘をいただくところでございますけれども……(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

遠藤(敬)委員 その中でも、所管大臣、麻生大臣は、テレビ放映以外でもずっとお座りをいただいております。ざっと計算しましたら二十回答弁をされているということで、七十四時間中二十回ということでございますけれども、ざっと感想だけで結構ですので、十四分しかありませんので、麻生大臣の認識をお伺いしたいと思います。

麻生国務大臣 二十回、こんなありましたかね、正直な実感ですけれども。

 これは何を御議論をいただくかというのは、これは国会の運営の話ですから。よくわかっておられるよね、何を運営したいんだか。

 そういった意味では、これは国会でお決めいただくものなんであって、私どもとして、財務大臣としてコメントということはありません。

遠藤(敬)委員 これ、与党、野党、我が党は野党にも与党にもくみしていないというかまぜていただいておりませんので、こういうグラフをつくっております。

 中身はこういうことでありまして、予算関連、また……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かにお願いします。

遠藤(敬)委員 それが、実態が実はこういうことになっておりまして、こういう流れを、いかに国民生活に密着したものをつくっていけるかということが我々の一番のこれからの国会改革の課題ではないかというふうにも考えております。(発言する者あり)

棚橋委員長 お静かに。

遠藤(敬)委員 ぜひこれは与野党を超えて、自分たちがやられたからやり返す、そういうものではないと思うので、将来の日本の国のために、子供や孫世代のために真摯な議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 きょうは、政府とたこ焼きにかけまして、安倍屋というお店で、総理、申しわけないですけれども、たこ焼きにかけております。(パネルを示す)

 このたこ焼き、一パック八個入りで二百円という想定でありまして、まさにアベノミクス、こういった状況で、かなり、二〇一二年から二〇一九年まで、安倍政権の間でよくなっている数字がここにあるわけなんですけれども、前回、麻生大臣にも質問させていただきましたが、国債は減っているという次のグラフでありますけれども、これは財政です。

 こういう状況の中で国債は減っている。しかし、右のグラフの、平成元年からの国債は軒並みふえていっている、どんどん雪だるま式になっているという、昨年も御指摘を申し上げましたけれども、ことしも百兆円の予算を組んでしまったということでありますけれども、この割合です。

 麻生大臣、率直に、今の公債は減ってきた、アベノミクスが成功したということと、今まで国債が膨らんでいる状況をどう御認識か、お伺いをしたいと思います。

麻生国務大臣 これはいい御指摘なんだと思います、基本的に。

 まず、間違いなく……(発言する者あり)閣僚席からやじは控えるように。

棚橋委員長 閣僚席は御静粛にお願いします。

麻生国務大臣 この政権で、もう先生よく御存じのとおりに、私どもは、経済の再生なくして財政再建はないということをずっと申し上げてきておりますので。

 私どもとしては、これまで借りているお金というものには金利がつきますので、その金利がずっと巨大なものになっておりますので、金利の絶対額は、予算の中の一割とか、そういった、予算のパーセントとしては極めて大きなものになってきておりますので、そういったようなものが、少なくとも、新規の国債というのは十何兆発行する、絶対額は減っていますけれども。これまでの借金に乗っかっていく部分がありますので、少なくとも入りと出がバランスするところまで行かないとプライマリーバランスがという、基礎的財政収支というのが一致するところまで来ないとこの数字が更にふえてくるので、これを超えますと今度はその分から減っていくことになりますので、これを経済で縮小して均衡させるか、拡大してというのか、意見の分かれるところだったと思いますが。

 私どもは、デフレではなくて、財政を間違いなく均衡させるためには、財政をよくするためには、いわゆる経済力を成長させるということで、おかげさまで、少なくともこのたこ焼き屋によれば、この絵にありましたが、少なくとも、一番上から二番目のところでしたか、あそこのところで書いてありますように、いわゆるGDPが四九三から五五一というのがその一つの例だと思いますが、これがなければこの額はもっとふえていることになります。

 そういった意味では、税収もその結果ふえたおかげで新規国債発行の絶対量が減らせるということができたんだと思っております。

遠藤(敬)委員 まさにこれは左手が、残高は下がってきた、でも上は実際はふえているという、この数字で、麻生大臣の、PBの、ワニの口のここだと思うんですけれども、そこを近づけていくということなんでしょうけれども、社会保障費がどんどん膨らんできているのも事実。

 この右の国債を減らしていくためには、社会保障費の抑制、次の、先ほど麻生大臣からもこのたこ焼き屋の、一生懸命考えてつくったんですけれども、たこ焼きをまぜて考えましたけれども、たこ焼きのタコを小さくするか、若しくは数を少なくするか、若しくは二百円を三百円にするか。

 そして三番目なんです。これは我々がいつも申し上げている、成長戦略、規制緩和、規制改革、こういったもので先ほどのページの膨らんでいる借金を減らしていくという成長戦略がちょっと薄いのではないかということで、高齢者の皆さん方にも住民サービスを、たこ焼きになぞらえると、安倍屋さんにずっと並んでもいいよ、お金を払ってもいいよというようなサービスを受け入れる環境をつくることが今求められているのではないか。べたで、同じような金太郎あめでは到底安倍屋さんも商売が成り立たないと思うんです。

 ですので、アクセルとブレーキという先ほどもお話もございましたけれども、そういったことをこれから将来にかけてきちっと説明していく責任があるのではないかということを、このたこ焼きにまぜて説明をさせていただいているわけでありますけれども、この三つ目の成長戦略、規制改革、構造改革、そういったものをいかに、これは政府、今の、現閣僚の皆さんだけではなくて、議員も国民も理解いただける環境をどうつくっていくかということが、全ての、将来に向けての期待値になるのではないかなというふうにも考えておりますが、最後に安倍総理から、このたこ焼きにちなんで、わかりやすく御説明いただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 今、積み上がった累積の債務について、これをどうやって減らしていくかということなんだろうと思います。

 まずはしっかりと経済を成長させて、税収を上げていくということにおいては、この七年間でGDPが五十八兆円ふえました。当然、税収は三十兆円ふえた。やはり経済を成長させなければ税収も上がりませんから、この累積債務も減っていかないということになるんだろうと思います。

 その上において、やはりこの三番目、これは成長戦略なんだろうと思います。

 成長戦略を進めていく上においても、これは岩盤規制を変えていく。例えば、このたこ焼き。これは、半分にしちゃいけないとか、そういうルールがあれば、そういうルールを変えていく。丸じゃなきゃいけないのか、たこ焼きは。新しいものを考えていく、そのためにはどうすればいいか。あるいは、このたこ焼きを輸出していくということ、そうしたことをしっかりと行っていくことが成長戦略なんだろうと思います。

 昨年導入した規制のサンドボックスによって、ブロックチェーンなど、新技術を活用したベンチャー企業が今生まれています。また、自動運転やフィンテックなど、規制改革によって新しいビジネスの可能性を切り開いていきます。

 また、こういうたこ焼きにおいて、新しいものをつくってやっていこうというベンチャー精神こそが大切なんだろうと思います。これまでにない付加価値を生み出していく。この三番に付加価値が書いてありますが、こういうものを、付加価値を生み出す、そういう精神こそが、そういうことをやってみようという精神こそが源泉ではないのかな、こう思います。

 大企業の内部資金がベンチャー企業への投資に振り向けられるように税制で支援をし、いわゆる自前主義からの発想の転換を図っていきたい、こう思っています。

 そしてまた、たこ焼きの売り先としては、残念ながら日本は人口が減っていますから、そうすると、どうしても需要が限られてきますから、海外は人口がふえていく、そして、たこ焼きを食べて、三食以外にもたこ焼きを食べようという人、人口もだんだん豊かになればふえていきますから、そういうターゲットをつけて、その意味においては、TPP11や日・EUのEPA、引き続きまして日米の貿易協定が発効しました。我が国が主導して、人口十三億人の、世界経済の六割を占める巨大な自由貿易圏が誕生しました。

 市場を大きくしていく、規制改革を進めていく、ベンチャー精神を大切にする、新しい分野に投資が行く、そういう中において、成長力を上げながらしっかりと税収をふやして、この借金体質を何とか健全なものに変えていきたい、このように考えているところでございます。

遠藤(敬)委員 終わりますけれども、まさに成長戦略が見えてきて初めて住民、国民も住民サービスに、我々も、同様に子供や孫世代も、お金を払ってでも一緒に、ともに住民サービスを受けようという環境が整うんだと思いますので、見せ方、難しい話じゃなかなかわかりにくいので、きょうはたこ焼きにしましたけれども、次回は、安倍総理、お好み焼きで、アベノミックス焼きというのをテーマに議論したいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて遠藤君の質疑は終了いたしました。

 各大臣は御退席いただいて結構でございます。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 この際、各分科会主査から、それぞれの分科会における審査の報告を求めます。

 第一分科会主査葉梨康弘君。

葉梨委員 第一分科会について御報告申し上げます。

 その詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは主な質疑事項について申し上げます。

 まず、皇室費については、皇位継承問題、

 国会所管については、バリアフリー化の推進等による国会内の環境整備、

 次に、内閣所管については、国立研究開発法人日本医療研究開発機構と健康・医療戦略室との関係、拉致被害者の早期帰国実現に向けての取組、

 次に、内閣府所管については、個人情報保護法と地方自治体の条例との関係、公文書管理のあり方、

 次に、防衛省所管については、新型コロナウイルスへの対応において自衛隊が果たしている役割、辺野古新基地建設の現状等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第二分科会主査小倉將信君。

小倉委員 第二分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、総務省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、新型コロナウイルス感染症への対応、地域医療に対する支援、地方自治体の災害対策に対する支援、5G導入のための取組、森林環境譲与税制度のあり方、災害時におけるフェイクニュースの規制等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第三分科会主査あべ俊子君。

あべ委員 第三分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、法務省、外務省及び財務省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、消費税率引上げの景気への影響、性犯罪、性暴力に関する刑法改正の必要性、検察官の勤務延長、新型コロナウイルス感染症への対応、不正指令電磁的記録に関する罪の適用のあり方、外国人材の受入れに向けた対策等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第四分科会主査井野俊郎君。

井野委員 第四分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、文部科学省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、大学入学共通テストにおける英語試験のあり方、学校における新型コロナウイルス感染症への対応、奨学金制度のあり方、リカレント教育の推進、幼稚園類似施設等の無償化、公立学校における教職員の働き方改革等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第五分科会主査後藤茂之君。

後藤(茂)委員 第五分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、厚生労働省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、新型コロナウイルス感染症への対応、地域医療の充実に向けた取組、医師不足の解消に向けた取組、不妊治療の負担軽減のための支援、介護人材の確保に向けた取組、HPVワクチン接種のあり方等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第六分科会主査堀内詔子君。

堀内委員 第六分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、農林水産省及び環境省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、食料・農業・農村基本計画見直しの方向性、新規就農者の定着支援策、森林環境譲与税の活用方法について都市部自治体に周知徹底を図る必要性、石炭火力発電輸出支援四要件の見直し、気候変動対策、羽田空港新飛行ルートの騒音対策、動物愛護政策の取組状況等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第七分科会主査山際大志郎君。

山際委員 第七分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、経済産業省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、安全で信頼できる5Gインフラの構築、新型コロナウイルスの影響を受ける事業者への支援、景気悪化に対する取組、旅館業における補助金支給要件の緩和、福島第一原子力発電所の汚染水対策、地球規模の気候変動問題に対する取組等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 第八分科会主査伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 第八分科会について御報告申し上げます。

 本分科会は、国土交通省所管について審査を行いました。

 詳細につきましては会議録に譲ることといたしますが、その主な質疑事項は、洋上風力発電の導入促進策、奄美群島の振興策、外国人の土地取得に対する規制のあり方、九州新幹線西九州ルート整備のあり方、地方自治体における公共工事の契約適正化、新型コロナウイルスによる影響を受けた観光関連事業者への支援策、無電柱化の推進策等であります。

 以上、御報告申し上げます。

棚橋委員長 以上をもちまして各分科会主査の報告は終了いたしました。

 次回は、明二十七日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二十分散会


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