衆議院

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第20号 令和2年4月28日(火曜日)

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令和二年四月二十八日(火曜日)

    午前八時五十九分開議

 出席委員

   委員長 棚橋 泰文君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君

   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君

   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      あべ 俊子君    秋本 真利君

      伊藤 達也君    石破  茂君

      今村 雅弘君    岩屋  毅君

      うえの賢一郎君    衛藤征士郎君

      小倉 將信君    小野寺五典君

      奥野 信亮君    神山 佐市君

      河村 建夫君    岸田 文雄君

      笹川 博義君    田村 憲久君

      長尾  敬君    丹羽 秀樹君

      根本  匠君    野田  毅君

      原田 義昭君    平沢 勝栄君

      福山  守君    古屋 圭司君

      村上誠一郎君    山口  壯君

      山本 幸三君    山本 有二君

      渡辺 博道君    池田 真紀君

      今井 雅人君    枝野 幸男君

      小川 淳也君    大西 健介君

      岡本 充功君    川内 博史君

      玄葉光一郎君    後藤 祐一君

      関 健一郎君    辻元 清美君

      日吉 雄太君    本多 平直君

      馬淵 澄夫君    前原 誠司君

      道下 大樹君    森田 俊和君

      山本和嘉子君    國重  徹君

      斉藤 鉄夫君    濱村  進君

      藤野 保史君    宮本  徹君

      杉本 和巳君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣

   国務大臣

   (マイナンバー制度担当) 高市 早苗君

   文部科学大臣       萩生田光一君

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   経済産業大臣

   国務大臣

   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君

   国土交通大臣       赤羽 一嘉君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当)       武田 良太君

   国務大臣

   (情報通信技術(IT)政策担当)

   (クールジャパン戦略担当)

   (知的財産戦略担当)

   (科学技術政策担当)

   (宇宙政策担当)     竹本 直一君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (経済財政政策担当)   西村 康稔君

   国務大臣

   (規制改革担当)

   (地方創生担当)     北村 誠吾君

   国務大臣

   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)

   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    近藤 正春君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進室次長)           村上 敬亮君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  吉田  学君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  宮嵜 雅則君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房総括審議官)         浅川 京子君

   政府参考人

   (経済産業省商務情報政策局長)          西山 圭太君

   政府参考人

   (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         青木 由行君

   参考人

   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君

   参考人

   (日本放送協会会長)   前田 晃伸君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十八日

 辞任         補欠選任

  小倉 將信君     岸田 文雄君

  笹川 博義君     田村 憲久君

  古屋 圭司君     長尾  敬君

  村上誠一郎君     丹羽 秀樹君

  山本 有二君     福山  守君

  今井 雅人君     池田 真紀君

  岡本 充功君     森田 俊和君

  川内 博史君     枝野 幸男君

  後藤 祐一君     日吉 雄太君

  本多 平直君     山本和嘉子君

  馬淵 澄夫君     道下 大樹君

  國重  徹君     斉藤 鉄夫君

同日

 辞任         補欠選任

  岸田 文雄君     小倉 將信君

  田村 憲久君     笹川 博義君

  長尾  敬君     古屋 圭司君

  丹羽 秀樹君     村上誠一郎君

  福山  守君     山本 有二君

  池田 真紀君     今井 雅人君

  枝野 幸男君     川内 博史君

  日吉 雄太君     後藤 祐一君

  道下 大樹君     関 健一郎君

  森田 俊和君     岡本 充功君

  山本和嘉子君     本多 平直君

  斉藤 鉄夫君     國重  徹君

同日

 辞任         補欠選任

  関 健一郎君     馬淵 澄夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 令和二年度一般会計補正予算(第1号)

 令和二年度特別会計補正予算(特第1号)

 令和二年度政府関係機関補正予算(機第1号)


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     ――――◇―――――

棚橋委員長 これより会議を開きます。

 令和二年度一般会計補正予算(第1号)、令和二年度特別会計補正予算(特第1号)、令和二年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省医政局長吉田学君、厚生労働省健康局長宮嵜雅則君、農林水産省大臣官房総括審議官浅川京子君、経済産業省商務情報政策局長西山圭太君、中小企業庁事業環境部長奈須野太君、国土交通省土地・建設産業局長青木由行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 この際、委員会を代表して、委員長として一言申し上げます。

 今般の新型コロナウイルス感染症によりとうとい命を落とされた方々に対しまして、謹んで哀悼の意を表します。また、感染症の方々の一日も早い御回復をお祈り申し上げますとともに、医療提供者の方々の甚大なる努力と、現在、国民の皆様方には、感染症対策としての行動自粛などさまざまな御協力をいただいていることに対し、敬意を表する、そしてまた感謝を申し上げる次第でございます。

 当委員会としても、予算委員会に入室する全ての皆様方に対して一言申し上げます。

 現在、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、委員室内の座席の間隔をあけるなど、感染につながらないようさまざまな対応をしております。委員会中におきましても、それぞれの場所において密集、密接とならないよう、皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。岸田文雄君。

岸田委員 おはようございます。自由民主党の岸田文雄です。

 今、新型コロナウイルス拡大の中で、世界じゅうで三百万人を超える方々が感染され、日本においても一万三千人を超える多くの方々が感染され、そして多くの方々が亡くなっておられます。

 質問に先立ちまして、私も改めて、亡くなられた方々そして御家族の皆様方に心からお悔やみを申し上げ、そして、今、闘病生活を送っておられる多くの方々に心からお見舞いを申し上げ、そして、家族を思い、仲間を思い、外出自粛等さまざまな努力を続けておられる多くの方々に心から感謝を申し上げたいと思います。

 この新型コロナウイルスの影響、命にかかわる大変大きな影響とともに、経済に対しましても大きな影響をもたらしています。IMFのことしの経済の成長予測マイナス三・〇%、経済損失五百兆円を超えるという指摘があります。リーマン・ショックのときに、百年に一度という言葉が随分使われましたが、今回の影響はそのリーマン・ショック時をはるかに上回る大きなものがあると思っています。

 少なくとも、戦後日本がかつて経験したことがない未知の領域に私たちは今入っているんだということを改めて強く感じます。私たちは、そういった危機感と、そして、何としてもみんなでこの危機を乗り越えるんだと、強い思いを共有したいと思います。

 そして、国民の不安を払拭するためには情報発信ということが何よりも大事だと言われます。この情報発信も、単に政策、施策を説明するというのではなくして、政治のトップリーダーがどんな思想や哲学を持ってこの危機に臨んでいるのか、こういった思いをしっかりと説明をする、これは大変重要なことなのではないかと思います。

 この危機に対応して、感染症対策と経済対策、車の両輪だと言われることがあります。しかし、命が第一、これは間違いありません。そして、感染症対策こそ最大の経済対策でもある、こうしたことも言われます。

 総理も、国民の命が第一だと強く思いながら、国民生活も守っていかなければいけない、そういったさまざまな思いの中で、四月七日には緊急事態宣言を発出されました。そして、その後、それを全国に拡大されました。

 ぜひ、総理はどんな思いで、どんなことを重視してこうした宣言を発出されたのか、そして、その後どんな思いでこの事態に取り組んでおられるのか、そして、これから先、宣言の延長ですとかあるいは解除等についてどんなふうに考えておられるのか、この総理の思いを、まず冒頭、ひとつお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 政治の責任は、国民の命と、そして健康と幸せな生活を守り抜いていくことであります。

 今回の新型コロナウイルス感染症対策としては、まずは一人でも多くの命を救い、守り抜いていくということであります。そのために、当然、重症化を防いでいく、そこに最重点を置いてきたところであります。その中において、感染拡大を防がなければならない。

 いまだ、現在のところ、日本においては爆発的な感染拡大には至っていないところでございますし、欧米の国々と比べれば、死者の数、それでもとうとい命が日本でも失われているわけでありまして改めて御冥福をお祈りしたいと思いますし、病床にある方々の一日も早い御回復をお祈りしたいと思いますが、欧米に比べては日本は抑えられている中にありますが、ただ、地方への感染拡大が見られておりまして、そして、この戦いは長期戦を覚悟する必要があります。そうしたことについては率直に国民の皆様にお話をしながら、感染拡大の防止に引き続き国民の皆様の御協力をいただけるよう、お願いをしているところであります。

 この緊急事態をできるだけ早期に収束に向かわせるためには、今が最も大切な時期であろう、こういう中で、国民の皆様には行動の自粛を強くお願いしているところでございまして、大変な御協力をいただいていることに本当に感謝申し上げたいと思います。専門家から示された十のポイントも参考にしながら、一層の御協力をお願いしているところでございます。

 一日も早くこの状況を収束させなければならない、このように考えているところでございますが、何とかこの状況を改善に向かわせる、そして爆発的な感染の拡大を阻止する中において、医薬品、ワクチンの開発を進め、重症化を防ぎ、より多くの命を救っていきたい、一日も早く収束をさせていきたい、こう思っております。

 同時に、経済における政治の最大の責任は雇用を守ることでございまして、経済の面においては、雇用と生活を守り、事業の継続を最優先に、手段を講じていく考えでございます。

岸田委員 総理の、国民の命、健康そして生活、暮らしを守る、こうした強い思いを感じましたが、ぜひ総理、やはり、こうしたトップリーダーとしてのメッセージ、これはできるだけ国民の皆さんに頻繁にしっかり語りかけていただく、こういったことが大事なのではないかと思います。ぜひ、機会を捉えて、できるだけ多くの数、国民の皆さんにしっかりメッセージを送っていただきますよう、御努力をお願いしたいと思います。

 そして、国民の命を守るということを考えましたときに、医療現場の支援、これが何といっても最重要課題です。

 今現在、この医療現場の最前線で日夜診療に努めておられる医療関係者の皆様に改めて深い敬意を表し申し上げ、そして感謝を申し上げたいと思いますが、医療現場は、マスクやあるいは消毒液、人工呼吸器等の不足、あるいは病床の不足、あるいは感染のリスク、さらには風評被害など、さまざまな厳しい環境の中で日に日に逼迫していっている、こういったことが指摘をされています。この医療現場をいかに支えるか、これが極めて重要です。

 私たち自民党も政府に対しましてさまざまな提言をさせていただき、要望させていただいていましたが、四月十八日には診療報酬の増額が決定をされました。このことは大きな一歩だとは思います。しかしながら、この医療の現場からは、通常の手術ですとか外来を減らしてコロナ診療に当たっている、あるいは外出自粛によって患者数が大きく減少している、医療機関の経営、赤字が積み重なる中にあって大変経営上の危機を強く感じている、こういった危機に直面しながらも診療に当たっている、こうした厳しい状況が伝えられています。

 国民の命、医療現場を支えるために、今後とも状況の変化に機動的に対応しなければならない、支援していかなければいけない、こういったことが重要なのではないかと思いますが、この医療現場の状況に対して、総理、どのようにお考えでしょうか。お願いいたします。

安倍内閣総理大臣 まさに医療従事者の皆さんの日々の努力によって国民の健康と命は守られているわけでございますから、今回の新型コロナウイルス感染症と立ち向かう上において、医療従事者の皆さんは感染のリスクと背中合わせの中、懸命な努力を日夜していただいていること、改めて敬意を表し、感謝申し上げたいと思います。

 そのような中で、患者の皆さんが、やはり病院に行くのは今回は少し遠慮しておこうということで受診抑制となっているわけでございますし、今、岸田政調会長が指摘されたように、通常であれば行うべき手術を先延ばしにする等々の対応をすることによって病院の事業の継続に支障が生じているということも、我々も十分に承知をしております。

 そうした医療機関に対しては、国としてしっかりと支援を行っていくことが必要であります。まさに医療崩壊を決して起こしてはならないわけでありますし、今この厳しい状況を支えていただいているのはまさに医療現場の皆さんであろう。しっかりと支援をしていきたい。

 このため、常に感染リスクに向き合う医療従事者の処遇改善に資するために、重症者治療への診療報酬を倍増するとともに、無利子無担保、五年間元本返済不要の強力な資金繰り支援を行い、経営が厳しい医療法人や個人診療所については持続化給付金による現金給付を行うこととしています。さらに、税や社会保険料の猶予や雇用調整助成金の活用も可能でございます。

 引き続き、医療サービスが適切に提供されるよう、現場の声、切実な声も我々も伺っているところでございますが、丁寧にお伺いをいたしながら、あらゆる面からの支援を検討していきたいと考えております。

岸田委員 医療現場、これは国民の命を守るとりでであると思います。これが崩れてしまえば、感染の収束もなく、国民の命は守ることができません。そして、経済対策にとっても、まさにこの医療現場を守るということは一丁目一番地であると考えます。ぜひ、医療の充実のために、予備費の支出等も含めて機動的な対応をお願いしたいと思います。

 あと、この感染対策につきましては、私の後、田村憲久党の対策本部長が触れさせていただきたいと思いますので、そちらに譲った上で次へ行かせていただきたいと思います。

 そして、今回の緊急経済対策ですが、私は、一つのキーワードとして、手元流動性という言葉があるのではないかと思っています。

 感染拡大期、すなわち感染が収束するまでは、国民の皆さんに、暮らし、そして雇用、事業、これをしっかり守って、耐え忍んでいただかなければならない。そのために、国民や事業者の皆さんの手元に現金を残す、手元流動性を確保する、これが大変重要なポイントではないかと思っています。そういった考えに基づいて、今回の対策の中で、資金繰り支援として無利息無担保の融資が用意されたり、あるいは税、社会保障、あるいは公共料金の猶予や減免が用意されたり、さらには現金給付も用意されている、こういったことなんだと思います。

 こうした手元流動性の確保という観点から、今回、現金給付も二つ用意されました。

 一つ目が、一律十万円の現金給付です。この現金給付、この補正予算が成立したならば、これは一刻も早く国民のもとに届けなければならない、このスピードは大変重要ですが、最初の支給がいつになるのか、マスコミ等でも随分といろいろ話題になっています。ぜひ、この十万円の一律給付について、いつからスタートするのか、最初の支給の見込みと、そしてその後の全体のスケジュール感について、まず総務大臣にお伺いします。

 そして、あわせてこれは経産大臣にもお伺いしたいと思いますが、もう一つの給付、中小企業に対する二百万円、個人事業者に対する百万円、持続化給付金と言われる給付金ですが、これに対する期待も大変大きいものがあります。そして、これもスピードが大事になってきます。こちらの方は、オンライン申請を予定されておられるとか、あるいは、自治体の議決等は必要ないわけですから、よりスピード感が期待できるのではないかと思います。こちらも、最初の給付と、その後の全体のスケジュール感。

 端的に、それぞれ大臣にお答えいただきたいと思います。

高市国務大臣 この特別定額給付金につきましては、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うというこの給付金の趣旨に鑑み、早い地方団体においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただくこととなるよう、準備をお願いいたしております。

 例えば、マイナンバーカードをお持ちの方についてはオンライン申請によって、マイナンバーカードによる電子署名を行った上で国が整備する受け付けシステムに口座番号などを入力することで速やかに申請できるよう、準備を進めております。

 また、マイナンバーカードをお持ちでない方については郵送による申請を行っていただくことになりますが、その際、市区町村においてあらかじめ給付対象者の情報を申請書に印刷しておくということで、申請される方は御自身のお名前や振り込み口座情報のみ記載することで足りることといたしております。ですから、申請者の負担は軽減されますし、市区町村では書類審査の確認の手間が減りますので、早期の給付につながると思います。

 なお、現在、五月一日からの給付を開始できるよう準備をしていただいている自治体もあると聞いておりますので、その御尽力に感謝を申し上げたいと存じます。

梶山国務大臣 持続化給付金についてお尋ねがありました。

 補正予算の成立が前提ではありますけれども、昨日二十七日に、事業者の方が事前準備が着手できるよう、申請手続の詳細を公表したところであります。今後、補正予算成立の翌日から申請受け付けを開始することとしており、早ければ五月八日にも事業者への給付を開始できるよう、スピード感を持って対応してまいりたいと思っております。

 基本、電子申請ということでありますが、対面での申請支援も行う予定であります。

岸田委員 補正予算成立後には、できるだけ早いこの取組、支給を、心からお願いしたいと思います。

 そして、同じくスピードの問題として、窓口対応あるいは事務の問題が多くの国民から不満として指摘をされています。

 今回の緊急経済対策、資金繰り対策を始め、さまざまな施策、対応が用意されているということ、このことは評価したいと思いますが、こうしたせっかく用意された施策、取組も、実際、実務に入っていきますと、この窓口対応あるいは手続、大変遅いという不満、これが全国で今、大きな高まりを見せています。柔軟な対応を求めているにもかかわらず、書類が多過ぎるとか、あるいは二週間、三週間待てというような声ですとか、国民の大きな不満がこうした状況に対して寄せられています。

 例えば、政策金融公庫では、四月二十二日現在で、約三十一万件の申込みがあったのに対し、融資の成立十六万件、これは申込みの半分というところにとどまっています。この融資のみならず、雇用調整助成金、これにつきましても、後ほどちょっと触れさせていただきたいと思いますが、国民から大きな期待が寄せられているにもかかわらず、現在、約十八万件の相談があって、約二千五百件が実際に申請にたどり着き、その中で二百八十二件が実際の支払いにつながっている。これは余りにひどいのではないか、これは私も思いますし、国民の多くの皆さんが強くこういった状況に対して不満を持っていること、我々はこれはしっかり政治として受けとめなければならないのではないか、このように思っています。

 この余りに遅いという対応に対して、厚生労働大臣も、書類の数を半減するとか、支払いまで一カ月を目指すとか、さまざまな発言をされているわけでありますが、こういった状況に対して、国民に対して、この取組をしっかり徹底するということ、さらには、新たな取組を考えているんだというようなこと、ぜひしっかりと発言をしていただきたいと思いますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 今委員御指摘のように、支給申請件数、四月二十四日時点でありますけれども、二千五百四十一件、支給決定が二百八十二件、こういう状況であります。特に、週を追うごとに新規の申請数がふえてきている、こういう状況であります。

 これに対して、これまでも、雇用調整助成金には、大変記載が、中身が非常に複雑でわかりにくい、それから書くべき項目が多過ぎる、こういう御指摘がありましたので、こうした申請手続を、項目的には半減をする、あるいは、もともと計画書というのは事前に出していただかなきゃいけないものを、それは事後でもいいとか、いろいろな簡素化を図るとともに、こうした、なかなか申請に対して支給決定が伸びていかないということから、労働局がハローワークの相談員を第一陣で八百人、これは四月中に配置予定でありますし、第二陣としても、千六百人について現在募集し採用をという、こうした指示もさせていただいております。

 こうした体制をしっかり組むとともに、やはりこの分野では社会保険労務士の方々も大変お力をいただくわけでありますので、そういった方々とも連携をとりながら、やはり、申請をしたい方がそうした申請書をよりつくりやすくする環境、つくっていただく環境をしっかりつくる。それをしっかりやりながら、同時に、先ほど申し上げた、体制強化等によってできるだけスピードアップをしていく。さらには、ICTを使って、メールで、今はまだ受ける状況ではありませんけれども、そういった仕組みもつくる。さまざまな努力をして、今委員御指摘のように、どうしても一回は支給をしていただかなければなりませんけれども、二回目の支給には雇用調整助成金が間に合う。

 そういった意味で、一カ月以内、私はむしろ二週間程度、申請からいえば二週間という、これを目指して、要するに、二回目からは、休業手当の支給については雇用調整助成金がそこに充て得る、こういう状況をしっかりつくっていきたいというふうに思っています。

岸田委員 ぜひしっかりとした努力をお願いしたいと思いますし、何よりも結果につなげていただきたい。支給にたどり着くその件数を、一日でも早くふやしていただきたい、これを強く要望したいと思います。

 そして、こうした手続の煩雑さですとかスピードの遅さ、こういったことについて説明を求めますと、特にこの給付あるいは融資において、制度の悪用に対する懸念ということが指摘をされます。確かに、ここで支給されるもの、これは国民の税金や保険料が原資でありますので、こうした姿勢も理解できるわけではありますが、局面が局面だけに、今本当に困っている人たちの思いにしっかり寄り添って、性善説に立った迅速な支給、こういったことを心がける、しっかりと徹底させる、こういったことが大事なのではないかと思います。

 これは、役人にはこういった性善説に基づいて迅速にやれということは言えないと思います。逆に、役人はそういったことを言ってはならないんだと思います。やはり国民の代表である政治、この政治のトップリーダーが、ぜひ、これは性善説に基づいて迅速にやるべきだということをしっかり訴えていく、こういったメッセージを発することが何よりも大事だと思いますが、総理、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 それはまさにそのとおりなんだろうと思います。まさに窓口の方々は、通常、今まできっちりとそうした審査手続を行ってきたんだろうと思いますが、今はまさにこれは非常時でありまして、多くの方々が経営を続けることができるかどうか、まさに生きるか死ぬかの状況に直面をしている中においては、今までの発想を変えなければならない。

 そこで、その手続の中においてさまざまな指摘が後ほどされたとしても、まさにこれは内閣総理大臣たる私の責任として、やっていただきたい、こう思っています。まずはとにかく困っている方々に必要な額をお届けすることを最優先に実行していただきたいと思います。

 こうした状況になる前に、例えば日本政策金融公庫総裁に二度にわたって、総裁室に来ていただいたり、あるいは官邸に来ていただいて、要請もさせていただきました。今までと違うので、人員もしっかりと確保して、例えばOB等の人員もあらかじめ確保していただいたところでありますが、実質無利子無担保、最大五年間元本返済の据置きの融資を一カ月余りの間に、通常、大体一カ月三万件なんですが、この一カ月においては通常の五倍近い十五万件を実行しています。更にお願いをしたい、こう思っているところでございますが。また、現場の皆さんには、休日返上で一日も早い融資実行に大変な御尽力をいただいていることも事実でございまして、そうした皆さんの御尽力については感謝申し上げたいと思っております。

 多くの皆さんがあすの資金繰りに困っている極めて厳しい現状があり、私たちは、そのことに思いをいたしながら全力を尽くさなければならないと考えています。今回は危機であり、まずはそれを乗り越えることを最優先にして、不正などは事後対応を徹底すればよい、こう考えています。雇用調整助成金や各種の給付金についても、とにかく一日も早くお手元にお届けできるように、困っておられる方々の立場に立って、あらゆる運用面での工夫を講じていきたい。

 繰り返しになりますが、まずはこの状況を乗り越えていただくことが第一でありまして、不正などについては事後対応を徹底していただきたい、このように考えております。

岸田委員 総理の強い思いはわかりました。ぜひ、性善説に基づいて迅速に処理をするということ、各大臣を通じてそれぞれの現場に、窓口にしっかり届けていただきますよう、ひとつよろしくお願いを申し上げます。

 そして、これまでは、今までに取り組んできた、さらには今回の補正予算で取り組むことになる課題について質問をさせていただきましたが、これからの課題ということについても少し触れさせていただきたいと思います。

 まず一つは、事業者の固定性費用というものがあります。人件費ですとか公租公課ですとか光熱費ですとか家賃、こうした固定費ですが、この固定費、事業を守り、そして雇用を守るためにも、これをしっかりと支援をしていく、こういったことが大事なのではないかということについて申し上げさせていただきたいと思います。

 まず、固定費の中で人件費ですが、ここで、先ほども指摘させていただきました雇用調整助成金、これが大きな役割を果たすことになります。こうした制度はアメリカあるいは英国等にはない制度であり、我が国においては、昭和五十年からこうした制度を維持して雇用の維持に役立ててきた、雇用を守って、そして人件費を補助する上で大変重要な役割を担ってきたわけですが、これまでも、雇用調整助成金の特例を設け、要件を緩和し、これを活用する努力をずっと続けてきたわけですが、今般更に、解雇を行わない場合、休業手当の最大十割を支給する、こうした思い切った特例を設ける、これも明らかにされました。

 その上で、ぜひこの雇用調整助成金、さっきの手続も含めて、しっかりと活用していただきたいというふうに思うんですが、課題として二つあるのではないかと思っています。

 一つの課題が、この雇用調整助成金、支給の対象が給料そのものではなくして休業手当であるという点。もう一点は、支給の上限が日額八千三百三十円になっている、この上限の部分であります。将来的には、企業の給料の、手当の水準、これは八割以上を目指すべきではないか、こういった誘導を行うべきではないか。さらには、この上限、八千三百三十円、失業保険との関係においてこの上限というのは簡単に撤廃することができないということであるならば、これは外づけで支援を行うことによって実質的に一万数千円程度まで引き上げることができないだろうか。欧米諸国の水準との比較において遜色のない水準までこの上限を引き上げることができないだろうか。こういったことを考えますが、この点につきまして、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 岸田委員御指摘のように、いかに休業手当の水準を、本来働いていたのであれば支払われる給料にいかに引き上げていくのか、これは重要な観点だと思っております。

 そういった観点から、今回、中小企業には限っておりますけれども、休業手当で本来出さなければならない、これは六割でありますが、それを超える部分については、上限はありますけれども、十割、国から支給する、こういうことも新たにつけ加えさせていただきました。さらには、宣言があって休業等の自粛が要請されている場合には、根っこから十分の十ということも新たに加えさせていただきました。

 その上で、八千三百三十円の上限でありますが、御指摘のように、失業給付手当とのバランスを図っていく、同じ仕組みの中でありますから、これはなかなか、それを見直すというのは慎重な検討が必要だということは、これまで申し上げさせていただいたところであります。

 ただ、いずれにしても、今後の経済雇用情勢がどう推移していくのか、これをしっかり見きわめながら、状況に応じて必要な対策を講じていく必要があると思いますが、現在は、労働保険特会の中の雇用保険二事業、かつ、この保険料は事業主が負担する千分の三の保険料率で賄っているという事業でやらせていただいております。今回の保険料納付等々もございますので、現在の保険財政の中だけで見ると、なかなか今の、ここまで、先ほど申し上げたような充実までが、正直言って財政上の中でやりくりできる範囲なのかなという認識は持っているところでもあります。

岸田委員 雇用調整助成金、先ほども言いましたように我が国において長い歴史があるわけですが、今日までは、ややもしますと大企業を中心に活用された制度でありました。今回、この厳しい状況の中で、中小企業、零細企業等がこの制度に大きく期待をする、こういった状況が起こり、窓口に殺到している、こういったことでありますので、こうした環境の変化と制度のあり方との関係、こういったところもしっかり考えて、できるだけ期待に応えられるような対応をこれからも考えていただかなければならないと強く思います。よろしくお願いいたします。

 そしてもう一点、固定費ということで申し上げる点があります。それは、家賃の問題であります。

 私たち自民党のもとにも、極めて厳しい状況の中で、東京、大阪、大都市など地域からも、また飲食業等さまざまな業種からも、さまざまな悲痛の叫びが届けられています。

 まず、家賃については、先ほども質疑の中に出てきました持続化給付金、中小企業二百万円、個人事業者百万円、この持続化給付金を一日も早く多くの事業者に届ける、これが何よりもまず大事だというふうに思います。

 そしてその上で、緊急事態宣言の行方も踏まえつつ、さらなる対応として考えていかなければいけないのではないかということで申し上げるんですが、無利子無担保融資、今回の対策の中で政府系金融機関から民間金融機関にもこれを拡大するということが行われるわけでありますが、家賃等でお困りの方々は、拡大される無利子無担保融資を活用して、まずは必要な家賃等の資金を手にしてもらう。そして、将来的に、返済に関しては、無利子無担保融資のうち家賃等の固定費に使った分については、元本返済について、給付金、助成金あるいは免除といった形で実質的に国が責任を持つというようなスキーム、これを考えられないかというふうに思っています。

 今申し上げた融資と助成のハイブリッド型のスキーム、これは今米国で、今回のコロナ対策において盛んに活用されているスキームでありまして、米国ではPPPと称されていますが、こうした融資と助成のハイブリッド型の新たな仕組みのもとにコロナ問題に取り組んでいるということが伝えられています。

 我が国においても、こうした融資と助成のハイブリッド型の新たな仕組みを考えることによって、こうした家賃を始めとする固定費の支援ということが考えられないだろうか、このように思っています。

 まず、総理には、現状についてどう認識をされておられるのか、さらには、総理として、どうやって、今、家賃等において大変苦しい状況にあられる方を救おうとされておられるのか、そこをお聞かせいただけますでしょうか。

安倍内閣総理大臣 外出自粛等々の要請、お願いによって多くの事業者の方々が大変厳しい状況にあり、特にその中で、家賃の支払いに苦慮しておられる事業者の方々がたくさんおられるというふうに承知をしております。

 このため、テナントとなる中小・小規模事業者の方々に対しては、実質無利子無担保の融資制度を用意するなどその資金繰りに対処していくとともに、いわば固定費の負担である地代家賃、固定費においては、人件費においては先ほど雇用調整助成金についてお話をさせていただきました。そして、もう一つの固定費である地代家賃につきましては、全国の平均でございますが、それを参考に最大二百万円を給付することで飲食店などの皆さんを徹底的に支援することとしております。これは全国の平均の約半年分ということで考えていただければいいんだろうと思います。

 ただ、もちろんそれは東京等においては、これは平均でありますから、とてもそれでは半年にはならないという声があることも十分に私ども承知をしているところでございます。しかし、その中で、今回はまずこの給付をさせていただく。そして、あわせて、ビル賃貸事業者の方々に対して、家賃の猶予等で収入が大幅に減少した場合には固定資産税の減免などでの支援策を講じることで、家賃の猶予がスムーズに行われるように後押しをしているところでございます。

 また、今、岸田政調会長から御提案がございましたハイブリッド型の支援について御検討をいただいているということでございますが、今スピーディーに検討していただいているということに敬意を表したいと思いますし、党における御検討の結果は政府としてもしっかりと受けとめていかなければならないと思っています。

 いわば、この状態が更に延びていくということになれば、当然さらなる対策も必要となってくるということも考えなければならない。そのときにはしっかりと、ちゅうちょなく、やるべきことをやっていきたい、こう思うところでございます。

岸田委員 まず、総理から、この融資と給付のハイブリッド型のスキームについて党でしっかり検討してもらいたいという理解をいただいたこと、さらには、総理としましてこうした問題をしっかり意識して、しっかり政府としても支援を考えていくんだという強い思いを発せられた、このことは大変心強く思います。

 緊急事態宣言の行方等も見きわめながら、ぜひ、この家賃を始めとした固定費に対する持続化給付金等の財政支援のあり方、こういったことについても検討をしていきたいと思いますし、融資との協調のあり方等についても党で議論をし、そして政府に提言をしていきたいと思います。特に、先ほど申し上げました融資と助成のハイブリッド型のスキーム、米国のような新たな事業者支援を打ち出すこと、極めて重要だと思っています。ぜひ検討をしたいと思います。

 そして、先ほど、冒頭申し上げましたように、固定費をしっかり支援すること、これは今の窮状において大変大切だと思いますし、これから反転攻勢する上においても大変重要だと思いますし、また、固定費を、厳しいとき、万が一のときでも政府がしっかり支援してくれるという姿勢を示すことが、従来あった、日本の経済にありました内部留保の問題、これにも大きな影響が出てくるんだと思います。

 いざというとき政府がしっかりと支えてくれないのであるならば、平素から内部留保をより厚くしてみずから備えなければいけない、内部留保問題、ますますこれは難しくなってきてしまう、こういったことにもなりかねません。逆に、いざというときは政府がしっかり面倒を見てくれるんだということであるならば、内部留保を人件費やあるいは設備投資に回そうという企業も出てくる、こういったことなのではないかと思います。ぜひ、こうしたことで、固定費の支援、しっかりお願いしたいと思います。

 あと、時間が限られてしまいましたので、きょうは、こうしたコロナ対策の中での災害時の対応ですとか、あるいは、大学における授業料の減免において大学等の財政格差についても目配りしなければいけないとか、そういったことについてもお伺いしようと思いましたが、これはぜひ、それぞれの大臣にしっかりと検討をお願いしたいと思います。

 そして、その上で、最後に申し上げさせていただきたいことは、今さまざまな対策が準備されていますが、この対策において先手先手が大事だと盛んに言われます。逐次投入はだめだというふうに言われるわけですが、一方で、我々は目に見えない敵との戦いを行っている。これは予測できない部分が多分にある、これも現実であります。よって、柔軟な対応、そして連続攻撃、波状攻撃、次々と手を繰り出す、こういったことが大事だと思います。

 最後に、ぜひ総理に、引き続き状況に応じて次々と手を打っていく、これで終わりではないという強い覚悟をお伺いしたいと思います。

安倍内閣総理大臣 今回の補正予算において、事業規模において百十七兆円、GDPの約二割でございまして、世界においても最大級の経済政策を行うわけでございます。

 ただ、時々刻々状況は変化をしていくわけでございますし、また、状況がいつまで長引くかどうか、これはどの専門家も断定はできないわけでございまして、我々は、何といっても国民の命と健康と生活を守るため、そして雇用を守るために、やるべきことはちゅうちょなく断行していきたい、このように考えております。

岸田委員 ありがとうございました。

 これまで、これほど政治判断という言葉が使われたことはなかったのではないかと私は強く感じています。ぜひ、我が国にとっても政治にとっても正念場だという思いで政府にも御努力いただきたいと思いますし、あわせて、我々自民党も、しっかりと政府には物を言いつつも、しっかり支えていく、そういった思いをしっかりと表明させていただき、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、田村憲久君から関連質疑の申出があります。岸田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。田村憲久君。

田村(憲)委員 おはようございます。自由民主党、田村憲久です。

 限られた時間でございますので、早速質問をさせていただきたいというふうに思います。

 感染者が若干鈍化傾向にあります。東京は昨日三十九名、一カ月近くぶりでありますが、一方で、死亡者の数は、毎週で見ますとまだ伸びています。ですから、まだまだこれは警戒をしていかなきゃならない、そういう状況であると思います。

 一方で、やはり国民の皆さんは、生活、非常に不安に思っておられる。

 そこで、今回の補正予算、経済対策ということでありますが、なかなかマスコミの評価は厳しいようであります。まだまだこれでは足らないのではないか、遅過ぎるのではないか、こういう話もあるわけでありますけれども、どうか総理の言葉で国民の皆さんに、これは国民の生活を守るために必要な対策なんだということを、まずもってメッセージを送ってください。(発言する者あり)

棚橋委員長 少しお静かにお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 今般取りまとめた経済対策については、もちろん、さまざまな評価、御批判もあるかもしれません。しかし、我々としては、これまでにない強力な資金繰り支援をこの予算に込めているところでございますし、また、税や社会保険料の大胆な猶予制度、これは今までにないものであります。さらには、十五兆円を上回る現金の給付を行います。あらゆる手段を駆使して、困難に直面している皆さんの生活を支え、雇用を支え抜いていきたい、こう思っています。

 まさに、国民の皆様は大変な困難の中にあるわけでありますし、行動の自粛をお願いをしている中で本当に我慢をしていただいている。感謝を申し上げながら、これは長期戦になるという覚悟を持って臨んでいかなければならない。今回の予算は、しっかりとそういう皆さんを支える予算になっている、こう確信をしております。事業規模において百十七兆円、GDPにおいても二割ということでございまして、これは世界的にも最大級である、このように考えております。

田村(憲)委員 金額の面において、そういう話になると思います。

 これは、フォーブス、世界的に有名な経済誌でありますけれども、四月十三日号であります。サポーティブガバメンツ、これはトップ十五ということでありまして、ランキングがされております。日本は三番目、こういう評価をいただいております。もちろん、これはまだ、野党の皆様方と我々も同じ思いだったんですが、あの十万円一律給付が入る前の段階でトップスリーということでありますから、世界的にもそれなりに評価をいただいているんだと思います。

 ただ、臨機応変に、これから何があるかわかりません。長期化するという話もありました。間髪入れず、また、長期化するようであれば、さらなる対策というものを組んでいくように、我々も提言をしてまいりたいというふうに思います。

 さて、休業補償という言葉がいろいろと言われるわけでありますが、もちろん、休業に対して何らかの対応をしなきゃならない、わかります。しかしながら、補償という言葉は、損失を補填している、そんなイメージがあるわけでありまして、世界じゅうのいろいろな対策を見ても、損失をそのまま補填をしている、そういうような国はないわけであります。

 先ほどありました、一つは雇用。雇用は大変重要でありますから、これを一定程度守るために企業に給付をする。八割程度の給料、これを、上限を、例えばイギリスは三十三万ぐらい、ドイツは三十五万、月でありますけれども、これぐらい守ろう、こういうもの。

 それから、あとは、自営業や中小零細、フリーランス、こういう方々に対して給付金を入れている。これは我が国も、百万、二百万、持続化給付金、もうちょっと幅は広いと思いますけれども、これを入れているわけであります。

 さらには、融資、これは先ほど総理が言われました。無利子無担保、五年間据置き、三年間は無利子というような、こういうようなスキームですね。こういうものがある。

 さらには、一般の個人の方々には、臨時の小口の貸付け、これも月二十万円。これは、一年たって、要するに住民税非課税であれば返済無用、こういうスキームであります。余り知られていないので、全国の社会福祉協議会等々で申込みをいただく、ぜひとも、きょうテレビを見ていただいている方々がおられたら、これも活用いただきたいと思います。

 こういう意味からすると、世界標準と比べてそれほど、いや、というよりかは、やはり言われるとおり、かなりやっている、これは事実であると思います。これに加えて、さらに、岸田政調会長から、家賃の補助、融資、こういうものが出てまいりました。

 でありますから、こういうことをしっかりと我々は国民の皆さんにお伝えをさせていただいて、困っている場合にはこれを使ってください、こういうようなことをやはりしっかり知っていただく、こういうような必要があるんだと思います。

 一方で、確かに融資というのはいいです。これは、民間でも制度融資を使って、同じように無利子無担保、これを広げようとしています。もちろん、借りかえも上限の枠の中でできるというふうになっております。これはもう今までにないぐらいの大胆な対応をいただきました。

 ただ、一方で、家賃補助や雇調金はあるのかもわからないけれども、融資、融資、融資では、これが長期化したときに、将来もう返せないんじゃないか、こういう心配があるんです。この心配に対してもやはり応えていただかなければならないわけでありまして、例えば融資の条件の変更、これも一つでしょう。しかし、一方で、資本増強策、例えば劣後ローンでありますとか劣後債でありますとか、そういうものも、将来的には、これが長引けば、検討していく必要があろうと思いますけれども、いかがでありましょうか。

西村国務大臣 田村委員御指摘のとおり、融資でつなぎながらも、債務が大きくなってくる、そして長期化すると、更にそれが大きくなるということでありますので、私ども、中堅・中小企業向けに地域経済支援機構、REVICという機構がございまして、各県において、地銀と一緒になってファンドをつくっております。これは、去年の災害対応のファンドなどはあるんですけれども、これを今回のコロナ対策に使えるようにということで、規約の変更などを今進めているところでありまして、また、カバーできていない地域も新しいファンドをつくろうとしておりますので、こういった形で資本注入、あるいは劣後ローンなどを活用しながら、しっかりと中堅・中小企業を支援をしていきたいというふうに考えております。

 ほかにも、政投銀なり中小機構もファンドを持っておりますので、こういったことの活用も考えていきたいというふうに思います。

田村(憲)委員 やはりバランスシートが崩れると、平時に戻ったときに事業が運営できなくなります。やはり今、企業が非常に心配がっているのはそこでありまして、このコロナなかりせば健全であった企業が、これのために事業運営が継続できない、こういうことのないように、ぜひとも対応をお願いいたしたいと思います。

 さて、続きまして、やはりこれは、一定程度収束をした後、いろいろな制約をしながらも、経済の再開をしていかなければならない事態もやがて来ると思います。EUでは、感染拡大の鈍化、大規模な検査能力、そして十分な医療体制、これが経済活動再開への条件というようなことをうたっているようであります。

 日本のPCR検査、これはいまだにいろいろと受けられない方々がおられる。確かに、二月、一千五百でした、一日の検査最大許容数といいますか、それが今一万五千まで来ましたから、二カ月で十倍にはなっています。しかし、これでも十分ではないと思います。東京では、受けられない方々がまだまだおられる、こういうお声もお聞きします。実際は、民間検査会社、まだ数百ぐらい枠があるんですが、なぜかこれが受けられない。いろいろなところに問題があるんだと思います。なぜ、今までこのPCR検査は受けられてこなかったのか、十分に。この理由。

 そしてまた、一方で、医療崩壊を防ぐためにも、入院患者、そして手術患者、こういう方にはマストでPCR検査等々をやっていただかなきゃならない。一方で、医療機関の従事者にも定期的に、場合によっては介護事業所の従事者にも定期的にPCR検査を。最近は、抗原検査というのが五月ぐらいに申請が出てくる。こうなってくれば、抗体検査はちょっとタイムラグがありますが、抗原検査ですとタイムラグはほぼありませんから、こういうものも活用していく必要があるんだと思います。

 何としても、このPCR検査を、全国で必要な分だけちゃんと提供できるように体制を整えていかなければならないと思いますけれども、厚労大臣、いかがですか。

加藤国務大臣 これまでも申し上げておりますように、PCR検査については、医師が必要と判断した方は確実に検査が受けられるようにするということが基本的な考え方。加えて、今、田村委員からお話がありましたように、医療現場を守っていくということで、今、病院関係者から、入院等の人に対してPCR検査をしてくれ、こういう要望もいただいているところであります。

 その上で、どこがネックになっているのか。幾つかあると思っております。

 一つは、これまでの相談支援センターそして帰国者・接触者外来、この流れの中で、まず、電話がつながらないということ、それから、つながっても、いろいろな基準ではねられてしまう。そういったことに対しては、保健所機能をどう強化をしていくのか、また、保健所で働く人的な体制を含めてどう増強するのか。我々も、予算的な措置もしております。それから、地方公共団体には、他の部局からの応援等もお願いをし、あるいはそこの部分を医師会等に委託をする、そういったことのお願いをさせていただいております。

 それからもう一つは、今度は出口といいますか、実際、陽性になった方々が医療機関に結びつきにくいという事情がありました。これに対しては、重症化等、役割分担をしていただくと同時に、軽症者等については宿泊療養を基本とすることでお願いをし、そうしたホテル等の情報も我々も提供しながら、今そうした整備も各地区で進んでいるところであります。

 それからもう一つは、PCR現場そのものにおいて、これは拭わなきゃいけない、そこにはやはり感染のリスクというのもありますから、そこをどう効率的に実施をしていくのか。それに対して、これについても医師会等へ運営委託をする。その具体的な方法についても先般通知をするとともに、実は、この点については歯科医師の皆さんにも御協力を先般お願いすることにいたしました。

 そうした入り口のところ、それから実際の検査の現場、そして陽性になった方の受入れ、これを全体として整備をする中で、最初に申し上げた、必要な方に対する検査がしっかり行われていく、こういう環境をつくっていきたいと思います。

田村(憲)委員 このパネルを見ていただくとわかりますが、検査数、圧倒的に日本は少ないんですね。ですから、何としても体制を整えていただきたい。

 もちろん、これはいろいろと国がやれる限界もあります。国の機関でどれだけふやしても限界があります。地方にも御協力いただきながら、民間にも御協力いただきながら、そこを進めていかなきゃならない。そのためには、私は、ちょっと国と地方との間にコミュニケーションが足らなかったのではないのかな、もう少しきめ細かく、いろいろな相談に乗っていれば、若しくはいろいろな形でアドバイスできていれば、もうちょっと早く体制が整備できたのではないのかなと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 あわせて、今お話がありました、やはり何でふやせなかったか。一つは、軽症者、無症状者が出た場合に、どこで待機いただくのか、療養していただくのか。今、ホテルというのが、又は施設、いろいろな施設というような形が出てまいりました。しかし、一方で、そこに入るのが嫌だといって自宅に戻ってしまう方々がおられるのも事実であります。

 これは、大臣、ホテル等々、施設も医療機関とみなしてでも措置入院ができるようにしないと、今、強制力はないんですよね、感染症法では。それを考えなきゃいけないときに来ているんじゃないのかな、私はそう思います。

 あわせて、もっと、いや、そうならなければいいんですけれども、感染が拡大した場合、自宅療養という形になります。これも、やはり何とかここにずっといていただかなければ、場合によっては、自宅から出られる方もおられる。これも一定程度の強制力のある法律というものを考えなきゃいけないときに来ているのではないか、こんな思いも持っています。いかがでしょうか。

加藤国務大臣 まず、制度の仕組みだけ申し上げますと、宿泊療養者の要件としては、無症状病原体保有者及び軽症患者で、感染予防に係る留意点が遵守できることが必要、みだりに外出をしないことの感染予防のために留意すべき事項をしっかり守っていただく、これが前提になっておりますので、もし守っていただけなければ入院措置ということになるんですが、ただ、委員御指摘のように、もともと何で宿泊療養をやっているかというと、入院がいっぱいになってきたからやっている、そういう中でどう対応すべきなのかという御指摘だというふうに思います。

 これに対して、今お話があった、例えば臨時の入院施設というのがこの特措法の中にございます。これは医療法の一部の規定が適用されていないので、普通と同じような医療の設備は必要とされておりません。むしろ、そういったものをつくることによって、あるいは今の宿泊療養、そういったものにかえることによれば、それは医療施設になりますので、入院措置という、こうした仕組みがつくれるということでもあります。

 ただ、この場合、保険適用の話をどうするかという別の課題は整理しなければならないと思います。

 それから、自宅療養については、もちろん、現行法の中でそこまで及ぶものはありません。ただ、我々としては、しっかりとフォローアップをして、そこにいる方、特に、最近、急変をしたり、残念ながら、お亡くなりになるという事例もございますから、そうしたことはしっかりとフォローアップをしていく。そういうことを通じて、自宅の中における療養、本当は宿泊療養が基本でありますが、万が一自宅ということになった場合においても、自宅においてしっかりと療養していただける、そういう環境をつくるべく、努力はしなければならないと思います。

田村(憲)委員 私権を制限する、国民の生活を制限する、そういうような法改正ですから、政府が出しづらいのかもわかりません。場合によっては、議員立法ということも我々は考えなければいけないのかもわかりません。大きな課題として我々も認識をいたしておるということであります。

 そして、重度の症状を持っておられる方々、日本は、これを見ていただいたらわかるように、ICUも少ないんですよね。ただ、ICUやハイケアユニット、HCU、これが仮に世界と比べて少なくても、そこに人工呼吸器があって、体制として人員が配置できれば、対応はできます。その対応ができるような計画をつくってもらわなきゃいけない。

 例えば、重度者を受け入れられる、そういう医療機関があるとすれば、そこが、ふえてきた場合には、そこに対して他の医療機関から人をしっかりと増員していただける。そして、一方では、開業医の先生方がまた病院等々にヘルプに入っていただく。看護師の方々も、潜在看護師の方々がそこに入っていただく。こういう計画をやはりこれは全国的につくる必要があると思います。そうなれば、この医療体制というもの、これも経済活動再開のための一つの重要な要件でありますけれども、整ってくる。

 大臣、いかがですか。

加藤国務大臣 今委員の、ICUの定義というのはなかなかはっきりしていなくて、日本の場合には、保険適用の関係があるので、非常に限られたものをICUにしている。しかし、ほぼ同じ機能を持っているほかの類似施設もあります。そういったものをうまく活用すれば、病床的にはかなりの数と言えるんだろうと思います。

 ただ、問題は、そこをどう動かす、人がいるかということなんだと思います。ですから、それに対して、人を、どう集まってもらうのか。しかし、経験がなければなかなかこれは難しいと言われるわけでありますから、今、例えば看護協会等で、これまで経験があった方等についていろいろとリストアップしていただいたり、あるいは、今、実際は開業医でやっておられるけれども、かつて病院でそういうことをやっておられた、そうしたリストアップをしながら、いざとなればそういう方にも寄っていただける、そういう体制をとっていく。このことは、今、都道府県とも連携しながらやらせていただいておりますし、我々もそれをしっかり応援していきたいと思います。

田村(憲)委員 都道府県のお力をおかしいただかなければできません。ぜひとも、都道府県と連携してそういう体制を組んでいただきますように、よろしくお願いいたしたいと思います。

 最後に、私、ずっと実は申し上げてきたんです。何かといいますと、今は、とにかくステイホーム、なるべく事業活動も、それほど、活動を小さくしていただいて、人が外に出ないような、そんな対応をしなきゃなりません。しかし、やがてこれが、経済活動再開という局面が来ると思います。

 しかし、接触制限、接触の定義って何なんですか、わかりづらいから、もうちょっとわかりやすいことを示してくださいといって出てきたのがこの十のポイントでありました。以前よりかはわかりやすいと思います。ただ、これ、会話はマスクをつけてと。じゃ、マスクをつけて会話したら接触にならないのか、八割にこれは入るのか入らないのか、非常にこれはわかりません。

 そういう意味からすると、ぜひとも専門家会議の皆様方と議論をしながら、これから経済活動を再開する段になったとき、どういうようなことに気をつければリスクが低減できて、そして、経済活動をして感染者をふやさなくて済むのか。ある程度減るまでは、我々は今のままです。しかし、ある程度減ったときに、どういう対応をしていけば、感染拡大を防ぎながら一定の経済活動ができるのか。こういうことを今のうちに検討していただく、これが必要だと思います。

 今のままでは希望がありません。先、どうするか、見えないんです。ですから、ぜひともそういう検討を始めていただいて、一番いい時期にそれをお示しをいただきますように、総理、お願いいたします。

安倍内閣総理大臣 ただいま田村委員が御指摘になった点は、大変重要なんだろうと思います。

 こういう見えない敵、そしてまさに今初めての敵と戦う上において、どういう行動をとればいいんだろうか、みんな、国民の皆様も御心配だったんだろう。また、接触機会を八割減らす。これは接触になるのか、そうではないのか。この十のポイントというのをお示しをいただいたところでございますが、今後、いわば社会活動、経済活動を再開をしていく上においては、その段階では、どのようなことに気をつければいいのかということについて具体的にお示しできるように専門家の皆様ともよく検討していきたい、このように思っております。

棚橋委員長 田村憲久君。

 なお、申しわけございません、申合せの時間が来ておりますので。

田村(憲)委員 はい。

 これにて終了させていただきます。ありがとうございました。

棚橋委員長 これにて岸田君、田村君の質疑は終了いたしました。

 次に、斉藤鉄夫君。

斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫です。

 私も、公明党を代表して、この予算委員会の質問に立たせていただくに当たり、お亡くなりになられた方々、またその御家族の方々に心からお悔やみを申し上げ、また、闘病されている方々の一日も早い御回復をお祈りさせていただきます。また、医療現場で頑張っていらっしゃる方、いろいろな生産活動で我々の国民生活を支えてくださっている方、また全国民の皆様が、自粛要請、応えていただいております。その方々に心から敬意を表して、質問をさせていただきます。

 まず初めに、医療体制の整備について、総理にお伺いいたします。

 この図は、よく医療崩壊を説明するときに使われる図です。この左側の鋭く高い山は、感染爆発が起こって、感染者の数が医療の能力の限界を超える。そして、そういう方々は必要な医療サービスが受けられないわけですから、重症化をし、亡くなる方もたくさん出てこられる。それに対して、いろいろな自粛要請、国民の皆様の行動変容をお願いして、この山を低くするということ、今、我々日本はそのことを一生懸命頑張っているんだろう、このように思います。この山を低くして、医療の能力の限界よりピークを低くする、そうすることによって、全て、たとえ感染したとしても、必要な医療を受けられる、亡くなる方をできるだけ少なくすることができるということ、今、日本はそれを目指しているんだろうと思います。

 研究者によりますと、しかし、この二つの山、この山の面積、つまり感染者の総数は、ワクチンが開発されない限り大体同じになるということでございます。ということであれば、この山を低くするということは、山のピークを時間的に後ろに持っていくということにつながります。つまり、それだけ長い時間がかかる。国民の皆様に長い時間、自粛要請等、協力をしていただかなくてはいけなくなる、こういうことをこの図は示しているんだろうと思います。

 この医療限界を起こさないことの重要性、そして命を守ることの重要性、そして国民の皆様にある一定時間協力をお願いをする、そのことの必要性、この重要性と必要性について、総理にまずお伺いいたします。

安倍内閣総理大臣 我々、このコロナウイルス感染症との戦いを始めるに当たって、専門家の皆様から示していただいたグラフがまさにこのグラフでございまして、私たちとしては、この医療限界線を超えないように、山をできるだけ小さく、そして、それをなるべく先に小さな山をつくっていく。そのことによって、もちろん、この医療限界線を超えないことによって、医療崩壊を防ぎ、一人でも多くの命を守っていく。そして同時に、重症化させない、重症化防止に全力を傾けていくということでございますが、山を先にすることによって、医療体制を十分に強化をしていくということでもあります。例えば、軽症者についてはホテルを用意をする、宿泊施設を用意するという時間があります。そして、病床数においても、しっかりと空きベッドを全国で確保していくという時間もあります。

 と同時に、今委員が御指摘になったワクチンや治療薬についてでございます。

 日本においても、例えば日本製品であるアビガン、オルベスコというものについても、大分治験も、企業治験も今進めておりますし、同時に、観察研究、そしてまた臨床研究を行いながら、多くの方々に使っていただくことができるようになってまいりましたし、二百万人分の、今度は三倍の増産を行うよう、今進めているところでございます。

 また、日米で共同研究をしておりますレムデシビル、これは大きな効果があるという報告もあるわけでございますが、この特例承認に向けて今もう作業を始めているところでございまして、まさに、先に延ばすことによって、対応するお薬の研究開発、準備は進んできている。投薬も相当今進んできているということでございますし、またワクチンの研究も進んでいるということでございます。

 そして、可能な限り重症者の発生と死亡者数を抑制することがこうしたことによって可能となってくると考えております。

 また、地方への蔓延防止の徹底によって、全国的な感染者の規模も抑えていくことが可能となっていくということであります。

 我々としては、なるべくこの山を小さくしていく、そして、しっかりと、我々、医療体制を更に強化をする中において、死亡者を一人でも減らしていく、そして重症者を一人でも減らしていく、全力を尽くしていきたい、このように考えております。

斉藤(鉄)委員 この山を低くしていくために、今、懸命に努力をしているということでございます。

 この図の点線、これがいわゆる医療の能力の限界を示しております。時間とともに上に上がっていくように今頑張っているわけですが、現場では、この医療限界が実際に下がってしまうという現象が起きております。院内感染です。

 院内感染になりますと、医療機関が閉鎖される、若しくは医療従事者が待機をさせられるということで、医療の能力の限界が下がってしまうということでございます。それを恐れて、医療機関では、患者のたらい回しということも起きておりますし、また、ほかの病気の方への医療も滞りがちになってきているという問題も起きております。

 また、病院では、一つ一つ、入院してこられる方、これは感染症に関係のない形で入院されてこられる方に対しても、しかるべく、いろいろな、PCR検査等の体制、必要だという声も、これは後ほどさせていただきますけれども、この医療体制の院内感染を防ぐという意味でも、今回、私、重要だと思いますのは、各地域地域で医療の役割分担を明確にしてもらう。今やられている方法は、各医療機関に少しずつ感染症対策のベッドをつくってほしい、こういう形で役割をかなり大きな病院が担われているんですが、それでは院内感染をある意味では誘発してしまう。

 感染症対策に特定されたその医療機関、そういうコロナ感染症が疑われる患者さんを積極的に受け入れる機関をしっかりと明確にしておく、そして、そのほかの病院はそれぞれの役割に沿っていろいろな病気にきちんと対応する、こういう役割分担が必要なのではないかと思います。それにはお金もかかります。

 今回、緊急経済対策でその面も対策は施されていると思いますが、これに対しての、総理、答弁をお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 おっしゃるように、十分な感染症対策を効率的に実施しやすくする観点からは、医療機関については病棟ごとや一つの医療機関全体を対象として設定することが望ましい旨をお示しをし、その設定について各都道府県に検討をお願いをしているところでございます。

 また、新型コロナウイルス感染症患者の医療機関での受入れについては、専門性の高い医療従事者を集中的に確保していくということも重要だと考えています。その際に必要となる、重症者に対応できる医師、看護師や病床の確保や、そして人工呼吸器、ECMO等の整備については、今回の緊急経済対策で創設をした緊急包括支援交付金によって、都道府県の取組を強力に後押しをしていくこととしております。

 さらに、常に感染リスクに向き合う医療従事者の皆様は本当に大変だと思います。処遇改善に資するため、重症者治療への診療報酬を倍増するとともに、感染予防に万全を期すため、国において国内外の企業から調達をした防護具を医療機関に対して優先的に配付をしております。

 引き続き、医療の現場を守りつつ、感染拡大防止及び重症化予防に向けて全力で取り組んでいく考えでございます。

斉藤(鉄)委員 それと関連しますが、PCR検査体制の強化についてお伺いします。

 この図で、低い山、最初、この山の上りぐあいを緩やかにするために、クラスター潰しが大切でした。PCR検査はそのクラスター潰しのためにまず優先して使うという、これはこれでよかったかと思います。しかし、今、感染がここまで拡大してきますと、一つは感染の全体状況を把握するため、もう一つは感染が疑われる人の安心感のため、これは国民全体の安心感につながります、そういう意味で、このPCR検査体制の拡大が必要だと思います。

 現在は、疑われる人は、帰国者・接触者相談センターに電話する、そして、電話をして、そこで、指導、必要があればということで、いわゆる帰国者・接触者外来に行くということでございますが、まずその最初の相談センターへの電話がつながらないというところから、大きな問題になっております。

 また、医療関係者からは、先ほども申し上げましたが、入院してくる人、若しくは病院に来る人のPCR検査をしっかりやりたい、院内感染を防ぐためにやりたいと。これは入院や救急患者に対してもでございます。

 そういう意味で、早急なPCR検査体制の強化が、これは経済対策におきましてもお金がかかります、しっかりやるべきだと思いますが、総理の答弁を求めます。

安倍内閣総理大臣 医師が必要と判断すればPCR検査を受けられるようにすることが重要と考えています。緊急経済対策において、検査体制の一日二万件への増加を行っていきます。

 検査の実施件数については都市部を中心に増加をしてきているところでありますが、検査、採取を行う人員や、また拠点も限られている中で、更に効率的に実施することが必要であると考えておりまして、PCR検査センターを設置をし、そして地域の医師会等へ委託する形で運営することや、また、お医者様だけではどうしても人員が足りませんので、歯科医師の皆様に御協力をいただく、協力をしようという申出もいただきましたので、御協力をしていただきながら、検体採取について更に数をふやしていきたい、こう思っております。こうした取組を推進をすることによって、これまで検査に従事されてきた方々の負担軽減を図るとともに、検査拠点の確保を図っていくこととしています。

 政府としては、先ほど申し上げましたように、緊急包括支援交付金を新たに創設をしておりますが、こうした取組を都道府県が推進することを強力に支援をしていく。また、地方創生臨時交付金の活用によって、実質全額国費で支援をしていく、対応していくことも可能となります。

 また、これらの交付金とは別に、地域のPCRセンターの運営等に要する費用や、人工呼吸器や医療資材の確保等についても予算措置を講じています。

 さらに、PCR検査については、症状の有無にかかわらず、医師が感染を疑い、診療のために必要と判断した場合は保険適用としているところでありまして、こうした取扱いについて、広く現場に周知をしていきたいと思っております。

斉藤(鉄)委員 ここはぜひ早急にお願いをしたいと思います。

 次に、治療薬について、先ほど総理も触れられましたけれども、お伺いします。

 新型インフルエンザの治療薬として承認されているアビガン、日本のメーカーが開発し、今、日本国として、国としてこれを備蓄しております。

 先日開かれた感染症学会のシンポジウムでも治験で顕著な効果が得られたという発表がありますし、中国でも効果が得られたという報告がなされております。

 今、世界数十カ国から、たしか八十カ国から、ぜひこのアビガンを供与してほしいということが政府にも要請が来ており、政府でも供与を決定したということも聞いているわけでございます。

 しかし、国内では、インフルエンザとしては承認されているけれども、コロナ感染症としてはまだ承認されていないというわけで、今、その安全性等について、治験、いわゆる臨床試験を行っている最中だということでございます。ということで、希望する患者がこのアビガンを自由に使うことができない、なかなか使えないという状況でございます。

 今まさに緊急事態宣言下の日本です。法律にも、疾病の蔓延を防止するため緊急に必要な医薬品に特例承認という制度があります。日本医師会の横倉会長もこの特例承認を求めていらっしゃいます。また、多くの著名な医学者の方々も特例承認すべきだという意見を発信されております。

 なぜ、このアビガンが、日本で開発したこのアビガンが特例承認できないのか、総理、お答えをいただきます。

安倍内閣総理大臣 実は、もう政府内でも相当議論をしてきたところでございます。

 御承知のように、今度、日本のものではない、日米で共同治験を行ってきた、先ほど申し上げましたが、レムデシビルについては特例承認を行う方向で今進めているところでございます。

 この特例承認については幾つか要件があるんですが、海外で既に承認されたというものについて日本で特例承認を行うことができる。

 一方、アビガンにつきましては、新型コロナウイルス感染症ということではまだ承認は受けていない、新型インフルエンザにおいては日本では承認をされている。日本で承認されているんだからということで私も申し上げたんですが、しかし、日本の法令上それはできない。

 もう少し詳しい説明が必要であれば、加藤厚労大臣から御説明をさせていただきたいと思います。

 一方、できるだけ多くの方々が使いやすいように、私も記者会見で何回かお話をさせていただきましたが、患者の方が希望されて、そして、その病院の倫理委員会を通れば処方されるわけでございますので、患者の方はぜひ医師に私は使いたいという希望、自分の意思をお伝えいただき、病院においてそういう対応をしていただければ、こう思うところでございます。

 そういう中において、観察研究あるいは臨床研究という形で、今、相当症例も進んでいます、症例も重なってまいりました。また、企業治験もスタートしておりますが、企業治験というのは、どうしても相当厳格な条件で行っておりますので、まだ症例が十分に積み上がっていないということでございますが、その中で、臨床研究が進んでいる中において、ここで中間評価的なことができないかということについても今議論をしていただいているところでございます。

 いずれにいたしましても、アビガンについては、これは使えないというのではなくて、御本人がぜひお医者様に自分は使いたいということを言っていただき、その病院においての倫理委員会、もう既に、例えば、多くの病院で、倫理委員会でそれを認めているところもあるわけでございますが、まだそれができていないところについては、既に認められているところもたくさんありますので、希望を出していただきたい、このように思っているところでございます。

斉藤(鉄)委員 今、レムデシビルの話が出ましたけれども、レムデシビルはアメリカのメーカーがつくっております。どれだけ日本に供与されるか、わからない点もあります。その点、アビガンは、日本にある、日本のメーカーの開発ということです。

 それで、現場のお医者さんから聞いた声ですけれども、このアビガンをいわゆる観察研究という形で使うという場合、一応、その医療機関の中の倫理委員会をつくって、その倫理委員会を通さないと使えない。時間もかかる。これは、軽症のうちに使うのが、このアビガン、非常に特徴がある、効果があるということですので、そのうちに時間がたってしまうということ。それから、倫理委員会がつくれるような医療機関というと限られます。したがって、全ての希望するお医者さんや患者さんがアビガンに平等にアクセスするというふうになっていないんだという声も聞いているところでございます。

 今、総理、そのように、アビガン、できるだけ広く平等にアクセスできるように、そして、早く必要な人に行くようにという体制をつくるんだとおっしゃいました。その点、もう一度確認させていただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 私は、全く斉藤委員と同じ認識を持っております。かなり早い段階で、私も、一月の末、二月の初めぐらいから、これは既に有望だという報告もあるということで申し上げてまいりました。

 ただ、もちろん、副作用として催奇形性という副作用があります。でも、ただ、その副作用を認識した上において他の医師が使用していく、あるいは患者さんも使用していくということであれば、企業治験が終わる前に、何とかこれをもっと、望む方々に対して医師が認めれば使えるようにしてもらいたいということを記者会見でも何回か申し上げてきたところでございます。

 何とか投与は二千までふえてきたところでございますが、まだ、病院において倫理委員会、ただ、多くの病院で既に倫理委員会をつくり、そして認めているわけでございますから、それを前提にぜひ対応していただきたい、こう思っております。

 自衛隊の中央病院においては、早くからアビガンを使用して、今も使っておりますが、多くの成果を上げているのも事実だろう、こう思う次第でございます。

 そして同時に、今、七十万人分の既に備蓄がある。これはインフルエンザとして備蓄をしてきたものでございますが、それを更に二百万人分まで増産をすることを今要請をしているところでございます。

斉藤(鉄)委員 ありがとうございます。

 最終的には特例承認、承認というのが王道だと思いますので、この点についてもどうかよろしくお願いいたします。

 次に、特別定額給付金についてお伺いします。

 今回、総理の決断によって決定した特別定額給付金でございます。この給付対象が、全国の全ての人々へとなっております。今回の特別定額給付金の理念、基本的考え方、そして全国の全ての人々へという考え方、この基本的な考え方、ある意味で哲学と言ってもいいかと思いますが、これについて総理にお伺いをいたします。

安倍内閣総理大臣 この特別給付金についてでございますが、御党からも早くから強い要望がなされておりました。これは、大変大きな被害を今この状況にあって受けている業種の皆さんに特定してなるべく多くの給付を行っていくという考え方で、三十万円ということを我々は考えていたところでございますが、その後、長期化し、また全国的に広がっていく中において、多くの方々に行動変容を要請し、大変な御苦労をしていただいている中においては、まさに国民みんなで連帯してこの状況を乗り越えていくという中においては、全ての方々が受けている、受忍しているこの状況に対して、国が十万円を給付するという方向に転換をしたところでございます。

 特別定額給付金については、原則として、基準日である四月二十七日時点の住民基本台帳に記録されている方々を対象に給付をするものであります。その給付時期については、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うという給付金の趣旨に鑑み、早い地方団体においては五月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始していただくこととなるよう、今準備を進めているところでございます。

斉藤(鉄)委員 全国の全ての人々にというところに大きな意義があると思います。一人残らずこの給付が行き届くように、御努力をよろしくお願いをいたします。

 それから、いろいろなお声を伺っているわけですけれども、給付金の振り込みは受給権者である世帯主にということになっておりますけれども、しかし、さまざまな御事情がある御家庭から、世帯主の御主人ではない、ほかの家族の口座にぜひ振り込んでほしい、こういう声もたくさん来ております。その世帯主以外の口座への振り込みができるのか。また、家庭内暴力で避難している方や虐待で家にいられない方、また、生活が困窮し一時的に特別な滞在施設にいらっしゃる方、そういう方にも届くようにすることが大事かと思いますけれども、総理にお伺いします。

安倍内閣総理大臣 特別定額給付金は、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うという給付金の趣旨を踏まえて、前回の定額給付金と同様に、世帯を単位として給付を行うこととしております。

 また、住民基本台帳の適用の対象となる方々のうち、家庭内暴力で住所を実態どおりに登録できていない方々や、虐待により施設等に入所している方々についても、一定の手続を経て、給付金をお受けいただけるものと承知をしております。

 もし必要であれば、具体的な給付の実務については、総務大臣から答えさせたいと思います。

斉藤(鉄)委員 厚労大臣に一点だけ、短く確認ですが、今回は、この特別給付金、いわゆる税の課税対象にはならない、これは当然だと思います。同じように、病気等で生活保護を受けていらっしゃる方が給付金を受け取った場合に、生活保護費が減額されたり、生活保護の条件から外れるといったことがあってはならないと思います。給付によってかえって痛手を受けることがあってはならない、給付金は生活保護世帯の収入認定から外すべきと考えますが、その答えだけお願いします。

加藤国務大臣 今回の給付金の趣旨を踏まえれば、生活保護世帯にも支援の効果が及ぶようにすることが必要でありますので、したがって、生活保護制度上、収入認定からは除外をする、こういう方針で臨みたいと思っております。

斉藤(鉄)委員 これは質問しませんが、学生さんたちも大変困っております。学生アルバイトにも雇用調整助成金が適用できるんだということの周知徹底や、授業料等の納付及び減免、これについても全力を挙げていただきたい。公明党も先週、政府に要望を出させていただきました。

 では次に、最後ですけれども、事業の継続と雇用の維持についてお伺いをいたします。

 このパネルは、今回の緊急経済対策で、いわゆる中小企業、個人事業主、フリーランスの方々が受けられるサービスを一覧にしたものでございます。しかし、例えば持続化給付金は経産省、雇用調整助成金は厚労省、また税金については財務省といったように、省庁がばらばらです。こういったこと、利用される方が一覧性を持ってわかりやすくする、その努力をしていただきたいと思います。

 最後に、経産大臣と総理にお伺いをいたします。

 経産大臣には、こういういろいろなメニューが中小企業の方、また個人事業主の方にわかりやすく広報できるように。実は、私も地元から、これまで使ったことがないのでさっぱりわからぬという声を聞いております。そういう方に、ある意味でワンストップサービスと言えばちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういう広報が必要か、このように思います。

 そして最後に、持続化給付金について総理に伺います。

 今回、この小規模事業者、またフリーランスへの現金給付は、日本では初めてでございます。法人で最大二百万円、個人事業主で最大百万円。これは休業補償ではないと思います。

 この持続化給付金の狙い、休業補償と持続化給付金の関係、そして実際にいつから支給が開始されるのか、総理にお伺いいたします。

梶山国務大臣 まず、施策の広報についてお話がありました。

 今委員が配付をされた資料と経産省のパンフレットを見比べてみましたけれども、給付のところの自治体休業要請協力金を除いて、全てこれで網羅をされております。

 ですから、自治体はそれぞれに要件がございますので、所在する自治体の要件を確認した上でこのパンフレットを見ていただければ、全てが事業者、事業をしている方たちはわかるということでありまして、これらをホームページに載せるとともに、ウエブでも動画等を配信しておりますし、また、SNSも通じて周知を図ってまいりたいと思います。

 皆さんがしっかりとわかるような目線でこれらを広報してまいりたいと思っております。

安倍内閣総理大臣 この持続化補助金でございますが、休業を余儀なくされた方々のみならず、多くの方々が大変厳しい状況にありますから、そうした方々に対しまして支援をしていくという給付金でございます。

 その金額について、中堅・中小企業の方には二百万円、フリーランスを含む個人事業者には百万円ということでございますが、固定費である地代家賃などの平均六カ月分に相当する金額を参考にこれは百万円、二百万円とさせていただいたところでございますが、大切なことはわかりやすくしていくということなんだろう、こう思っております。

 添付書類というのはたくさんあったわけでありますが、今度はたった二枚だけにしておりますし、よりスピーディーにお届けするように全力を挙げていきたい。早ければ五月八日にも事業者の皆さんへの給付を開始することを予定をしているところでございます。電子申請を原則としますが、なかなか難しいという方々もおられますので、これは商工会議所等において支援をさせていただきたい、こう思っております。

斉藤(鉄)委員 時間を少しオーバーしました。

 質問を終わります。ありがとうございます。

棚橋委員長 これにて斉藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、枝野幸男君。

枝野委員 立憲民主党の枝野でございます。

 まず、私からも、亡くなられた方々、クルーズ船を除いても四百人に達しようとしております、皆さんにお悔やみを申し上げます。闘病中の皆さん、さまざまな影響を受けて困難な状況にある皆さんにお見舞いを申し上げます。

 医療関係者の皆さんを始めとして、感染の不安を感じながら、この状況のもとでも、とめることのできない仕事のために働いていただいている方がたくさんいらっしゃいます。そして、自粛、営業停止などに御協力をいただいている皆さん、本当にありがとうございます。

 第二次世界大戦終結後、最も深刻な危機の中に今私たちの社会はあると考えています。この難局を乗り切るために必要なことについては、私どもは与野党の違いを超えて協力を惜しみません。同時に、改めるべきところは厳しく指摘し、足らざるところを補い、おくれていることについては背中を押して、命と暮らしを守るために全力を尽くしてまいります。

 さて、命を守る、そのためのスタートラインとも言えるPCR検査でございます。

 二カ月前、二月二十六日のこの場で、予算委員会で、私はこのPCR検査の件数についてお尋ねをしました。一日三千八百三十件の検査能力があるというお答えでしたが、その時点で実際の検査は約九百件でした。きのうの本会議での総理の答弁も、一日一万五千件以上の能力があるというお答えでしたが、実際の検査件数は八千件程度でございます。

 週当たりの検査人数、これも自治体によって集約の仕方が違うようですので、正確なのかどうか、これは最後に時間があれば申し上げたいと思いますが、せいぜい週三万人弱、つまり一日四千人余りということでございまして、能力と実際の検査の数とのギャップが大き過ぎる状況は二カ月前と全く変わっておりません。条件が厳し過ぎるのではないかという声がいまだにあります。

 ちなみに、二月二十四日に専門家会議が発表した基本方針の具体化に向けた見解の中には、四番、「みなさまにお願いしたいこと」というような項目があって、以下のような場合には帰国者・接触者相談センターに御相談ください、風邪の症状や三十七・五度以上の発熱が四日以上続いている、こういう項目があります。四月二十二日にこの専門家会議が出した提言でも、実は、重症化のリスクの高い方は、四日を待たず、場合によってはすぐにでも相談する旨を市民に周知することということで、この三十七度五分以上の発熱が四日以上という二月二十四日の時点の見解が維持されています。

 今回多くの方が亡くなられている。その中には著名人の方もいらっしゃいます。志村けんさんや岡江久美子さん、私も「全員集合」や「連想ゲーム」を毎週楽しみにしていた世代でありますので、本当に残念であります。

 著名人の方ですので、詳細な経緯が公表されているので、その経緯をここで引用させていただきたいと思いますが、岡江さんは、四月三日に発熱し、三日後の六日に容体が急変、検査はその後であったと伝えられています。志村さんも、三月十七日に倦怠感を覚え、二日後の十九日に入院して肺炎の診断、陽性と判明したのは更に三日後の二十三日と伝えられております。

 このほかにも、発熱があっても、指示に従って四日間我慢した、あるいは四日たっていないといって相談センターで検査を断られた、先ほど来話が出ていますが、そもそも電話がつながらない、その間に容体が急変をしたというような話はいろいろなところから伝えられています。必要がありながら検査を受けられない、そういった人がいるのではないでしょうか。

 この三十七・五度以上が四日以上継続という基準は、少なくともある段階以降は、形式的過ぎて、変えるべきだったのではないでしょうか。いかがですか。

加藤国務大臣 この目安は、通常の風邪と比べて、今回の新型コロナウイルスの特徴を踏まえて、専門家の方々からお出しをいただいた、まさにこうした、例えば三十七・五度以上が四日続くということがあれば、これはむしろ必ず受診をしてほしい、こういう目安として出させていただいた、こういうことであります。

 そこにありますように、高齢者や基礎疾患等々がある方には二日程度、さらには、倦怠感とかそういったことがあればそのときにということはそのときに書かせていただいております。

 ただ、その目安が、逆な意味で、今委員御指摘のような形で使われている、こういう御指摘もいただいたわけであります。そのことに対しては、むしろ、改めて、これはその状況を踏まえて柔軟に判断していくよう、こういった通知も出させていただいているところでありますし、再三、特に高齢者、基礎疾患のある方、あるいは強いだるさや息苦しさがある場合、すぐにでも相談すべきだ、こういうことで、今それぞれの保健所等にも周知をさせていただいているところであります。

枝野委員 現場において一種の誤解があったのではないかというようなことが継続して二カ月も続いてきている中なんですから、基準そのものを変えるという明確な姿勢を出さないと、やはり最近でも、だるいんだ、熱があるんだ、でも、まだ四日たっていないからまだ後ですよ、こういう話が聞こえてきているのが現実なんです。

 実際に、いや、岡江さんや志村さんがもし数日早かったら命が救われていたかどうか、これはわかりません。しかしながら、命を守るために最善を尽くすという観点からは、能力がなくて検査ができない、それは能力の問題としてふやさなきゃなりませんが、少なくとも、余力がある、能力はもっとあるんだということは二カ月前もきのうもおっしゃっている状況の中にあります。

 私たちは三月三日には既に新型コロナウイルス検査拡充法案を提出していますが、政府・与党は審議にすら応じずに、二カ月近くがたとうとしています。総理は責任を感じませんか。

安倍内閣総理大臣 PCRの対応につきましては、能力を漸次上げていっているところでございまして、現在は一万五千、そしてこれを二万まで能力を上げていきたい、こう考えております。

 その中におきまして、医師がPCR検査をする必要があると判断した方、患者の方についてはPCR検査が受けられるようにしていかなければならない、このように考えております。

枝野委員 連日おっしゃっている、あえて言えば、二カ月前からおっしゃっていることの繰り返しなんですよ。

 現実に受けられないんだ、こんなひどい状況なのに受けられないんだという状況の中で、孤独死されている方も出てきています。余力があるんだったら、検査をもっと広げるように基準を変えたらいいじゃないですか。なぜ変えられないのか。

 では、厚労大臣、具体的に聞きます。

 なぜ、今なら一万五千件の余力がある、能力があるのに、それは使い切っていない。そして、現場からは、当事者からは、検査を受けられないという声がたくさん上がっているんですから。受け付ける保健所のキャパシティーの問題なんですか。検査をできる、検体をとるお医者さんが足りないんですか。こうした事情を含めて実際に検査できる数が検査能力なんじゃないですか。いかがですか。

加藤国務大臣 私どもが申し上げているのは、それぞれの、例えば地衛研等を含めた、実際どのぐらい日々やれるのかといったものを足し合わせて、それを検査能力とさせていただいております。

 ただ、先ほどもこの委員会で御説明をさせていただいたように、どこに詰まりがあるのかといった意味においては、例えば、保健所が実際に担っておられます帰国者・接触者相談支援センターになかなか電話がつながらない、あるいは、そこに電話をしても、先ほど言われたような形で、なかなか帰国者・接触者外来につないでもらえない、あるいは外来の先生方からあってもということが……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かにお願いできますか。

加藤国務大臣 ということがありました。したがって、委員会でもお話がありましたように、そうした中で、保健所機能の充実を図る、あるいは保険を適用するという形で、一つ一つそれを、その障害を解消すべく努力をしているわけでありますし、また、実際、現場においては、陽性判定者の方々が入院に結びつくのが、これが非常になかなか大変だという声もありました。

 したがって、それぞれの地域において重症化を中心とした役割分担をお願いするとともに、軽症者等については宿泊療養といった形の考え方、そして、これを具体的に、どういうホテルがそれを受けてくれるのかといった情報も提供しながら、今それも進めております。

 さらには、拭い検査、実際の問題もありました。拭いをするときには感染の防止をしっかり図っていく必要もあります。また、それをやる人もなかなか確保できない。そういったことから、今、医師会にお願いをして集中的にやる、こういった仕組みも今それぞれの地域で取組をいただき、さらには、先日、歯科医師の方々の御協力もお願いする。

 それぞれのことについて一つ一つ解消しながら、一番大事なことは、最初に申し上げた、医師が必要と判断された方がしっかりと検査が行っていける、こういう環境をつくっていくことだというふうに思っております。

枝野委員 今のような説明は、二月の二十六日の予算委員会での質問のときも同じような趣旨のお話だったんですよ、保健所の能力を高めてと。二カ月の間、状況も変わってきているんです。二カ月という時間があったんです。にもかかわらず今こういう状況になっているという現実をしっかり見据えていただかなければならないというふうに私は思うんです。

 すぐにでもできること、実はこれも二月の二十六日の予算委員会、この場で提案をしました。二カ月間放置されています。今もお話ありました。相談の窓口は帰国者・接触者相談センターなんです。外来の名前も帰国者・接触者外来なんです。おかしくないですか。

 いや、二カ月前なら、百歩譲って、まずはそういった方からクラスターを発見してということかもしれない。今、感染ルートのはっきりしない方々がたくさんいるという状況の中で、そもそも相談センターが帰国者、接触者という位置づけで、現場で働いている皆さんもこの帰国者・接触者センターで働いているんですよ。

 名前を変えるのは簡単なことです。これは実は、四月二十二日の専門家会議の提案でも、この名前を受診相談センターとか紹介検査外来などに変えるべきだという提言もされています。

 これは、総理、二カ月前は厚労大臣が受けてくれませんでした。総理の決断、こういうことこそ、簡単にできるんですから、リーダーシップ、総理、とってください。(発言する者あり)

加藤国務大臣 いやいや、これは提言のお話でございますので。

 これは、呼称を用いる、いわゆる今東京都でも呼称を用いておられますので、それぞれの地域で、よりわかりやすい呼称をと。

 ただ、現在の帰国者・接触者外来等々、これはもう、一つ固まった制度ですから、これを変えようと思うと全部変えなきゃいけなくなります。そういった事務負担ではなくて、実質使いやすいようにしていくべきだ、これが提言の趣旨だということでありますし、実際それぞれの地域において、個々、呼称を使っていただきながら、括弧として帰国者・接触者外来、こういう使い方もされておられます。

 これは、それぞれ地域の中で、今委員御指摘のように、地域の方々がわかりやすい仕方を、わかりやすい呼び名であり、そうした呼称を使っていただければというふうに思います。

枝野委員 行政的な事務手続がいろいろかかることだったら通称でもいいですよ、括弧つきで。だけれども、二カ月前に言ったんですよ。帰国者・接触者外来という、帰国者・接触者相談センターという名前では、そこで働いている人も、あるいは実際に検査を受けたいなと思っている人たちからも、接触がない、接触の覚えがない、そういったことでPCR検査を受けることがおくれて、そのことによって重症化、とめられたかもしれないことがとめられなかった方が出ているかもしれない。

 何よりも間違いなく言えるのは、そうした皆さんが感染を自覚しないために感染を広げることにつながっているんじゃないですか。名は体をあらわすんですよ。簡単にできることで、二カ月前から言っていることです。

 総理、こういうことこそリーダーシップを発揮することじゃないですか。

安倍内閣総理大臣 二カ月ぐらい前も議論をさせていただいたところでございますが、これについてはそのときに厚労大臣から答弁をさせていただいたわけでございまして、これは、いわば帰国者、あるいは海外からの人々あるいは帰国者と接触をしたという者に限るものではなくて、その疑いがある方についてはここに相談をしていただきたいということで周知をしている。

 そして、既にそうした形でこれはもう進めてきている中において、かえって途中で名称を変更することは混乱にもなるのではないかという説明をさせていただいたと思うわけでございますが、今、厚労大臣から答弁をさせていただいたとおりでございます。

 大切なことは、その該当しているという方々に限っているわけではなくて、もしかしたら自分は新型コロナウイルス感染症に罹患しているのではないか、こういう思いの方は、これは直ちにこの相談センターに電話をしていただきたい、このように思います。

 また、その電話がつながるように能力を向上するための努力もしなければならない、こう思っております。

枝野委員 ほかの方でも検査を受けてください、受けられますと二カ月前もおっしゃったのに、そうではない事例が積み重なっているから申し上げているんです。

 これはもう繰り返し指摘をしていきたいと思いますし、今の電話がつながらないことを始めとして、具体的に検査の加速をさせていく、その実務的なことについては同僚議員からまた指摘をさせていただきたいというふうに思います。

 残念ながら、総理のリーダーシップが明確に発揮されていないもう一点、十万円と三十万円の話。(パネルを示す)

 私たちは、この補正予算に関連をして、こうした主張を求めています。何といっても、一貫して、自粛や休業と補償はセットであるということを申し上げてきました。

 当初、政府は、二番目の、収入が激減した個人に三十万円の給付ということで補正予算を閣議決定までしながら、全ての人に一律給付を実現するかわりに、これをやめてしまいました。全ての人に一律十万円の給付、急いで給付をするためには一律給付しかないと私たちは一貫して申し上げてきて、それが受け入れられたこと、この部分については多としたい、評価をしたいというふうに思っております。

 ただ、残念ながら、私たちは遅くとも四月二日の政府、与野党の協議会の場で十万円の給付を申し上げたのに、十六日になって突如方針変更がされました。

 四月七日の総理の会見では、なるべくスピーディーに給付を行いたい、全員に給付するということになりますと、大体手に届くまで三カ月ぐらいどうしても時間がかかってしまう、今回はスピードも重視したといって一律給付を否定した理由を説明していたのに対し、四月二十日、高市総務大臣は、補正予算案の提出が数日間おくれたとしても、結果的に現金が皆様のお手元に届き始めるのは早いと考えましたと。

 先ほど来、五月の半ばぐらいには実際に早い方の手には届くんでしょうか。だとすると、四月の七日、一律給付では三カ月ぐらいかかってしまうという御説明は虚偽だったんですか。それとも、しっかり調べれば早くできるのにちゃんと調べなかったんですか。どっちですか。

安倍内閣総理大臣 今般の緊急経済対策においては、当初、一世帯当たり三十万円を支給することで、特に厳しい状況にある御家庭に対して思い切った支援を集中するということでこの政策を決定したところでございます。

 そして、その中で、果たして、いつ、ではそれを必要とする方々にお届けできるかということについては、手挙げ方式で行っていくということでこの三十万円について支給をしていくという中においては、大変スピーディーに、これは二〇〇九年に行ったとき、リーマン・ショック後、麻生政権のときに行った給付よりも相当大幅に早く給付ができるということであったわけでございます。

 そうした中で、前回のリーマン・ショック時の定額給付金については、その実績として三カ月ぐらいかかってしまう、こう申し上げたところでございます。

枝野委員 答えていただいていないんですが、七日に、一律給付の方が時間がかかる、三カ月ぐらいかかるといって一律給付を否定されたんですよ。それに対して、この緊急事態なんですから、あのとき十分検討できなかった、ごめんなさいと言っていただければ、総理けしからぬ、今やめろなんて言いませんよ、我々だって、こんな緊急事態ですから。どうしておくれたのかということについて、その理由までちゃんと認めて説明しないと、また今後もいろいろなことがおくれていく心配があるからお尋ねをしているんです。

 そして、これ、十万円の給付、我々が主張したとおり、この方が早く行くということだというふうに思います。評価をしたいと思いますが、とはいいながらも、残念ながら、中身については、先ほど来お話も出ていますが、世帯主に対する給付であるということで、DV被害者の皆さんであるとか、DV被害で逃げていらっしゃる方は手を打っていただきましたが、実は、家庭内でDVなどを受けている、こうした方は実は救われないですね、今の状況では。いろいろな形で、世帯主ということで問題を抱えています。それでも、十万円一律給付したことは評価したいと思いますが、これでは足りない人、たくさんいませんか。

 早い方では、二月から大幅にお客さんが減って、あるいは仕事を失っています。二月、三月、四月、五月中に渡ったとしても四カ月で十万円、一人二万五千円ですよ、一カ月。これで食べていけない人たちはたくさんいるというのが私は現実だというふうに思います。一律給付でこれからもいくんだったら、もっともっと繰り返し頻繁に出さなきゃいけません。

 そして、一律給付はまずスピードだというのであれば、いよいよ急いで減収に応じて補償をしていくということをしっかりとパッケージで打ち出していかないと、一人一カ月に二万五千円だけしかなくなったら食べていけません。もう、六月からどうするんだ、七月どうするんだ、そういう話になっていきかねない状況にあるということですから、必ず自粛、休業と補償はセットという、この補償のスキームを一日も早くやっていかなきゃならない、そのことをお願いをしたいと思います。

 そして、この自粛、休業の一部補償のかわりになる役割と言われているのが持続化給付金です。法人などの場合二百万円、個人事業主百万円、これも、先ほどの話では少な過ぎると思います。なぜならば、早いところは二月から、例えばフリーランスの方は二月から仕事を失っている方がいるんじゃないですか。二、三、四、五月に給付されても、後払いで、一カ月二十五万円、これで例えば店舗を維持する、そうしたことができるのかどうか、事業を継続する、できるのかどうか。考えたら答えは明らかです。百万円、二百万円では足りない。

 しかも、さまざまな融資制度、我々も家賃について、きょう、残念ながら、与党の皆さんが前向きなことをおっしゃりながら協議にも応じていただけないので、野党全体で一致して法案を提出させていただきました。家賃を何とかしなきゃなりません。

 同僚議員から、雇用調整助成金、もっとスピードを持って、もっと金額を上げて、このことを申し上げてきました。こうしたあらゆる手をとっても、それでも実際の補償がなければ事業を継続できない人たちがたくさんいるんじゃないですか。何しろ、いつ収束するかわからないんです。収束しても返せないお金は借りられません。そして、既に借金を抱えていらっしゃるこうした皆さん、新たに借金を積み重ねることには非常に大きな障害、壁があります。それは金利ゼロだと言っても一緒です。

 こうしたところに対してしっかりとした補償を更に上乗せをしていかないと、実際には倒れてくるところが出るんじゃないですか。特にそれは、もともと経営が厳しかったところ、例えば、私のところにも声が届いたところでは、地方の民間のバス会社。地元の交通インフラとして重要ですよ。もともと赤字ぎりぎりですよ。こうしたところはお客さんも大幅に減っていますよ。でも、路線を維持しています。さあ、そういったところが今の手当てで、減収分を補償しなくて成り立っていけるのか。

 いろいろ言われていますが、ミニシアターとか地方のオーケストラとかの文化芸術関係、そして、地方や地域の持ち味を生かしていた小規模な飲食店や土産物店、旅館ほど、融資や家賃補助などを超えた支援がないと、大量の失業者を生み、社会と地域のインフラを崩壊させることになる。だから、十万円の給付はいいけれども、同時に、事実上補償をしていかないとどうにもならないこと、このことを申し上げてきています。

 今、私たちは、第二次世界大戦以降、最も深刻な国難の中にあります。この対応を何のためにやるのかという目的と理念を明確にしていかなきゃならないと思っています。

 目的は、一つに命を守ること。このことは誰も異論がないと思います。二つ目は暮らしを守ることだ。その暮らしとは、衣食住であり、仕事であり、学びの場、学びの機会を守ることだというふうに思います。そして、この極限のところにあるのは、新型コロナウイルスによる災害関連死を防ぐこと、間違っても自粛や営業停止の結果として自死を選ぶような方をつくり出さないこと。この二つが今やらなければならない我々の究極の目的だというふうに思っています。

 問題は、こういう対策を実効性を持って実現するために何が必要なのかということだと思っています。

 実は、感染症による健康被害のリスク、命のリスクは全ての人が負っています。お金持ちであろうが、権力を持っていようが、どんな方でも同じようにリスクを負っています。このリスクから一人でも多くの皆さんの命を守るためには、全ての人に、できる範囲での最大の協力をしていただかなければなりません。半分の人は協力したけれども、半分の人が外出で密集して感染を拡大させたのでは、どなたの命も守れないということになります。

 問題は、その、自粛をしましょう、営業停止をしましょう、命を守るということ、みんなのために命を守る、みんなで命を守らなきゃならない、ただ、そのための負担やリスクは実は極端に差があるということです。ここを我々は忘れてはいけない大事なことだと思っています。

 みんなが協力しなきゃいけないけれども、協力の仕方はみんな違います。医療関係者の皆さんは一番高いリスクのもとで最善を尽くしていただかないとみんなの命は守れません。そして、営業の自粛であったり外出自粛であったり、みんなが頑張っていますが、もともと弱い立場にあった人たち、そういう人たちほど、この命を守るためのみんなの協力によって、より大きな負担を受けることになっています。

 ですから、政治の役割は、みんなのためにみんなでやる、命を守る、その活動の結果として一番大きなリスクと負担を抱えている人たち、その人たちをしっかりと守る。別の言い方をすれば、そのコストを負担能力に応じてみんなで分かち合う、このことが今我々があらゆる政策を考え、推進していく上での大事な大事な基本哲学だと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 確かに、今回の新型コロナウイルス感染症の影響は国民の皆様の命と健康だけではなくて、それによっていわば行動が制限される、経済活動を制限する中において大変苦しい状況に置かれる方々もたくさんおられるわけでございます。

 また、アルバイトで学費を稼ぎながら学校に通っておられる方々にとっては大変直ちに厳しい状況、まさにあすからどうしようかという状況が生まれるわけでございまして、今、枝野委員が指摘をされたように、大変困難な状況にある方々にとってより状況は厳しくなるわけでございまして、そういう方々に対してしっかりと政治は光を当てていくことが大変重要であるわけでありますし、そういう方々の生活を支援をしていくことは当然のことではないか、このように思っております。

枝野委員 コストを社会全体で能力に応じて負担をして、リスクやそして負担の大きな人ほど厚い支援をしていく、この哲学を明確に、明確に繰り返しながら施策を進めていただきたいと思いますし、私たちはそういう哲学に基づいて、お互いさまに支え合いましょう、一番厳しい状況の人を支えることにみんなで頑張りましょう、このことを皆さんにも訴え続けながら、そうした施策を提案してまいりたいというふうに思っています。

 その中で今必要なことは、繰り返しますが、十万円急いでできる、この選択をしていただいたことは多としますが、それだけでは足りない。自粛や休業によって影響を受けた減収分をしっかりと補償をする。今、二百万や百万の持続化給付金、これでは足りない人たちがたくさんいる。まずはこれを少なくとも倍増ぐらいして、とにかくつないでいく、このことを我々は強く提案をしています。

 その上で、特に厳しい状況にある人について二点ほど申し上げたいと思います。アルバイトの学生さんです。

 学生さんの中にもいろいろな方がいらっしゃいます。親の支援によってゆとりある学生生活を送っていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。親の協力を得て奨学金をもらって、それでまあまあ何とか今やっている、でも、それは借金だから後で大変だという方もいらっしゃいます。そして、そういう方の多くが生活費その他をアルバイトによって補っている。アルバイトがないと生活が成り立たない、あるいは学費も払えない、そういう方がいらっしゃいます。

 特に深刻なのは、親から自立して頑張っている方です。親の協力を得られない、だけれども自分は勉強したい。それだけ困難が多かったと思いますが、それを乗り越えて入試に受かって、そして勉強を続けていく上にも困難が多いと思いますが、自分の力で、アルバイトなどで何とか学費と生活費を稼いで、それで学校に通っている、そういう学生さんから私は直接お話を聞きました、ウエブ会議方式ですが。

 こういう人の学ぶ機会を奪ってしまうことがあってはいけないと思います。今の制度では、残念ながら、はざまに落ちてしまいます。家族に十万円給付が行っても、親の支援を受けずにやってきた、親に頼むわけにはいかない。あるいは、例えば奨学金を受けるためには親にいろいろな書類を協力してもらわないとできない、それが受けられない中で頑張って進学して、アルバイトをして働いている人たちがいるんですよ。今の制度で救えない。

 私たちも考えました。仲間が知恵を出してくれました。ある意味で通常時なら筋が悪いことは、私、経産大臣の経験者ですから、よくわかっていますが、持続化給付金、個人に百万円、アルバイトによって生活と学業という事業を持続できるようにするために、例外的にこの持続化給付金を使いませんか。

 雇用調整助成金といったって、アルバイトの方は現実にはそれを受けられずに解雇されている人はたくさんいるんですよ。今現実に、今困っていて、あすのお金を困っている若者たちが、このコロナのさまざまな影響のもとでも、頑張っていれば勉強を続けられるという状況をつくるために、私は、今の仕組みの中で、五月中にも金を出せるとすれば、この持続化給付金を、経産省の予算ですから、普通は企業を、産業を守るための予算です。大臣をやったからよくわかります。でも、このアルバイトで頑張っている学生さんは、実は、文部科学省も、厚生労働省の言う労働者という意味でも、産業政策という経産省も、ど真ん中にすぽっと落ちているんです。

 こういう危機です。これは法律とかに基づくのでありません。経産省の指針か何かを変えればアルバイト学生に出すことはできます。アルバイトの場合は一年前の同じ月と比較は難しいですから、そこも柔軟にやらなければなりませんが、どうです、この持続化給付金で救いませんか、総理。

安倍内閣総理大臣 もう既にある制度において、例えば本年四月から開始をした高等教育の修学支援新制度においては、学生生活の費用をカバーするために十分な給付型奨学金の支給を行うこととしておりまして、その際、今般の感染拡大などの影響を受けて家計が急変した場合には、それを加味した所得見込みで支援の判定を行うこととしております。これは生活に対する支援も行うわけでございます。

 また、授業料の納付が困難な学生には、納付猶予や減免等を行うよう大学等に対して要請を行うとともに、そうした場合における助成措置を国として講じることにしております。

 なお、これは今、枝野委員からお話があったように、経産大臣も経験をしておられますから十分御承知の上だと思いますが、持続化給付金については、大変厳しい状況に置かれている中小・小規模事業者の皆さんを対象としておりまして、給与所得が減少した学生アルバイトはこれには含まれておりませんが、しかし、雇用調整助成金については学生アルバイトを含む非正規雇用もその対象としたところでございまして、ぜひ雇用者にはこれを活用していただいて、お願いをしたい、こう思っております。

 また、今般創設をした緊急小口資金の特例等では、収入減少などにより返済困難となった場合には、それを免除する仕組みを導入をしておりまして、こうした特例等も活用していただくことが可能となっております。

 政府としては、こうした取組を通じて、学生が経済的困窮を理由に大学等での修学を断念することがないようにしっかりと支援をしていきたい。先ほど、最初にお話をされたように、自分で自立して、何とか、家庭の経済支援が得られない中においても、しっかりと大学に通い、そして大学も卒業できるように支援をしていきたい、このように考えております。

枝野委員 大変残念なお答えです。先ほど申しましたとおり、雇用調整助成金で休業手当を受けられている学生さんもいるかもしれませんが、残念ながら、そうじゃない状況で、もうアルバイトが入らない、そういう声が現実にあるから申し上げているんです。

 そして、先ほど申したとおり、親御さんが全面的に協力をしてくれて、実際に親の収入が減っていて、そういった状況の中で、最初におっしゃった奨学金が受け取れる方もいるでしょう。だけれども、例えば親から完全に自立をして、そういう状況では、その対象にならなかったり、その協力を親から得られない、でも、そういう子たち、一番頑張ってもらって、支えなきゃいけない子じゃないですか。

 私たちは諦めることなく、持続化給付金を、これは別に法律も何も要らないんですから、少なくとも当面これでつなぐということを求めてまいりたいと思います。(発言する者あり)

棚橋委員長 少し御静粛にお願いします。

枝野委員 もう一点、ホームレスの問題です。

 確かに、ホテルをホームレスの方に提供したという報道もありますが、対象になっているのはごく一部です。生活保護受給のホームレスのほとんどは無料低額宿泊所にいるんじゃないですか。そして、その無料低額宿泊所の状況は、いわゆる合宿所のように一部屋に何人も詰め込まれている。これは感染のリスクが著しく高いんじゃないですか。改善を急ぐ必要はないですか。

加藤国務大臣 御指摘のように、無料低額宿泊所は共同生活する場であり、感染防止対策を講じることが重要であります。また、一定程度の方が、多床室で暮らしておられる方もおられます。

 これまでも、マスクの配付を行うとともに、三密を避けるための感染予防の取組もお願いをしました。また、今御審議いただいている補正予算案では、パーティションの設置や衛生用の備品購入の補助も盛り込ませていただいております。

 さらに、緊急事態宣言期間中において新たに居所を必要とする人が生じた場合、やむを得ない場合を除き個室の利用を促すよう、これは自治体に対してもお願いをしているところであります。

 無料低額所では、単なる居所の提供ではなく、食事や見守り等、生活支援を行っており、入居者にはなかなか単独での生活が困難な方もおられます。そうしたことも踏まえながら、補正予算も活用して、感染予防にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。

枝野委員 感染拡大をとめなきゃならない、これはみんなのために必要です。パーティションやマスクだけで、そこに住んでいるんですよ、本当にそれでそういったところが感染拡大の原因にならないかどうか。そこにいらっしゃる方の問題だけではありません。

 そして、生活保護を受けたいと思うんだけれども、無料低額宿泊所があいているから、まずそこに行けといって、今、ビジネスホテルなどを借り上げている自治体もありますが、そこは紹介してもらえない、こういう声が届いているからこういうふうに申し上げているんです。

 ステイホームと今呼びかけられています。多くの皆さんにとってはぜひ御協力をいただきたいことだと思っていますが、ステイホームという中で、ホームどころかハウスがない、そういう人たちがたくさんいるんです。感染拡大を防ぐために、この機会に、こうした皆さんにちゃんと、ステイホームをみんなに呼びかけて、みんなでやろうというときなんですから、ハウスぐらいちゃんと提供しましょうよ。

 提供する方法があるんです。実は、災害救助法、こういう法律がございます。災害救助法には、応急仮設住宅の供与、みなし仮設も含む、こういうものが入っていますね。これは厚労大臣が所管だと思いますが。

 災害救助法というのは、自然災害のときが典型例ですけれども、地震とか大雨とか、まずは体育館の避難所ができる、そうした皆さんを仮設住宅などに住んでいただく、避難所には食料や生活必需品が届けられる、こうしたことを決めているスキームです。

 これは、政令で定める程度の災害についてこの救助の対象になります。政令には、多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた場合で、内閣府令で定める基準、実はこの内閣府令が見つからなかったんですけれども、多数の者が生命身体に危害を受けている状況であるのは、このコロナは間違いありません。

 実は、災害救助法に災害の定義はありません。しかし、災害対策基本法という基本法があります。この基本法に災害とはどう定義されているか。異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他政令で定める。ちなみに、政令で定める中には、放射性物質の大量の放出であるとか、こういったものが含まれています。つまり、人為的なものと自然災害と両方が災害の対象なんです。

 このコロナをどう位置づけるか、難しいですが、ウイルスは自然に発生しているものですが、そのことによって社会的に大きな大きな、人の命が失われたり、住む場所を失ったりという状況が出ています。災害対策基本法の災害に、この新型コロナウイルス感染症の拡大、そして、それに伴う、それの拡大を防ぐための社会経済活動の停滞、低迷、これを災害の定義に、政令で決められるんです。

 政令で決めれば災害救助法が使えるんです。災害救助法を使えば、今、仕事を失い、生活の拠点を失っている人たちに住まいも食料も生活必需品も供給することができるんです。今、感染はしていないけれども住む場所がないのでホテルの個室にいてください、まさに一種の避難所ですよ。そうした状況にある人に食料を供給する、災害のときに当然やってきたことだし、やれることなんですよ。

 更に言いましょう。

 例えば、学用品の供与とあるんです。これもいろいろな綱領、法律なんか変えなくたって、今のこの事態においては、教科書とかノートじゃなくて、何とか学校で遠隔の、授業にかわるものをやりたい、でも、そのための通信のものをお金がなくて買えない、手に入れられない、そういう人たちに学用品の供与の項目で提供できるんじゃないですか。

 私は、この災害救助法の救助、これを適用して、二重になる、三重になる、受取のところでは調整してもらわなきゃいけないけれども、あっていいじゃないですか。今こそこれをやりませんか。

 もう一つだけ言っておきましょう。もう一つ、災害対策基本法。

 実は、災害対策基本法の災害に適用すると、もう一つできることがあります。災害対策基本法には、屋内退避の指示や立入禁止命令、退去命令ができます。特に、この立入禁止や退去の命令に違反すると十万円以下の罰金や拘留がかかります。

 今すぐ必要な状況だと私も思いません。任意の御協力で感染を食いとめる、今はそのことを目指すべきだと思いますが、新たな法整備をしなくても立入禁止をこれでかけることができます。

 どうです、総理、これの援用を検討しませんか。

西村国務大臣 お答えを申し上げます。

 枝野議員から昨日通告をいただいて、御提案をいただきました。

 法制局と早速相談をいたしたんですけれども、やはり、この災害基本法あるいは災害救助法の災害と読むのは難しいという法制局の判断もいただいたところでありまして、他方、御指摘の救助法でさまざまなことをできることになっておりますが、これにつきましては、今回用意しております地方創生臨時交付金、これで各都道府県知事がそれぞれの地域の事情に応じてこういった事業は全て対応できることとなっておりますし、さらに、事前の着手も認めておりますので、きちんと、相談の上、必要なことを臨機応変にできるようになっております。

 あわせて、御指摘のあった立入禁止等の措置、私も今幾つかの都道府県知事から、休業要請にどうしても応じない幾つかの施設の相談を受けております。特措法に基づいて、四十五条二項以降の指示、公表を行いたいということを、この手続を踏んでやっていくことの通知もいたしました。

 残念ながら、この法律はそれ以上の強い措置はないんですけれども、御指摘のように、国民みんなでそれぞれが負担を分かち合いながら、それぞれ不便を感じながらも連帯して取り組んでいるときに、まさに集客をして感染リスクを高めていること、これはあってはならないことだと思いますので、こういう状況が続けば、罰則を含むそういった措置も検討せざるを得ないというふうに考えているところでございます。

枝野委員 私は、その法制局の判断は、厳格な解釈をすればそうだと思いますが、こういう緊急時に本当に厳格な解釈がいいのか、柔軟な解釈の余地があるのではないか。この内閣、いろいろな法律、柔軟に解釈してきているじゃないですか。こういうときこそすべきじゃないですか。

 いや、いいです。百歩譲って、新型インフルエンザ特措法のときのように、この二つの法律の災害に、今回の新型コロナウイルスに関連することを、みなすという一条をつけ加える法律改正ならいつでも協力できますよ。すぐできますよ。ぜひ検討していただきたいし、今、自治体がやれると言っていますけれども、自治体は、災害救助法に基づいてやれば、政府から後からちゃんと支援があるということが、今までも積み重ねられていますから、安心感がありますよ、この辺まではできるということは。ところが、今回は交付金です。使い道自由な交付金です。

 しかも、今、一兆円しかないんですよ、これ、全国で。いろいろなところにさまざまな支援をする。先ほどの、学生さんで救われない、こんな状況にある学生さんに対しては、では、自治体が何とかしよう、こういう声も出始めています。一兆円では全然足りません。せめて五兆円ぐらい用意をしておいて、余ったら残せばいいじゃないですかということを申し上げたいと思います。

 いろいろ申し上げたいんですが、時間がなくなってきました。二点だけまず申し上げておきます。

 一つは、先ほど、岸田さんの質問で、性善説に立って対応すると。私もこれを求めようと思っていました。このことは多としたいと思いますが、具体的にやってください。ここで性善説に立ちますと言うだけでは行政は動きません。各役所を通じて全部、関係機関を含めて、性善説に立てと。一人の不正を恐れて百人の命を失うことになってはならない、このことを明確にあらゆる機関に通達してください。

 特に、それは、通達だけじゃありません、制度も変えなきゃならないことがあります。例えば、雇用調整助成金がおくれているのは、これは申請の手続をする社会保険労務士さんが連帯責任を負う。いつもの厳しいチェックをされたら、ふだんつき合いのない事業者の仕事を受けられない、こういう声が上がっています。

 それから、過去の災害のときに、災害のときにはいろいろ急いでやれ、無理してやれ、そういう指示が出るけれども、事後的に会計監査が入る。そのときにチェックをされることを恐れて、行政機関はやはり厳しくチェックしてしまう。

 このことで、繰り返します、一人の不正を恐れて百人の命を失ってはならないということを申し上げておきたいというふうに思っています。

 医療関係の支援をふやさなきゃならないとか、いろいろと私たちから申し上げていることがありますが、最後に、実は今、私たちは、政府は正常性バイアスに陥っているんじゃないですか。正常性バイアスというのは、被害が予想される状況下にあっても、それを日常的な正常な生活の延長線上の出来事として捉えてしまい、都合の悪い情報を無視したり過小評価したりすることで対応がおくれる、これを正常性バイアスといいます。

 事態が急激に悪化していく状況のもとでは、常に最悪の事態を想定することが必要です。私も九年前、嫌というほど痛感をしました。常に最悪を想定して対応したつもりでしたが、それでも、現実は、想定していた最悪よりも更に急激に悪化したという場面もありました。大変じくじたる思いでありますし、被災者、被害者の皆さんには繰り返しおわびを申し上げる次第です。

 今も正常性バイアスに陥っていませんか。最悪をちゃんと想定していますか。残念ながら、この補正予算の中に、一兆六千億ですか、ゴー・トゥー・キャンペーンの予算が計上されています。旅行をするな、外食するな、みんな家にいてくれとお願いをしている局面で、収束後に旅行や飲食を振興しましょう、その後にそういったことを今から考えておくのはいいですよ。でも、これは正常性バイアスに陥っている象徴じゃないですか。

 当初予算、四月からスタートしている予算も、こういう状況だから、急がない予算の執行はとめて、場合によったらもっともっと、二次補正、三次補正、必要になる、そのときの財源、急がないものは確保しておく、そういう判断が今必要なんじゃないですか。

 これは別に財源論で言っているんじゃありません。この状況ですから、財源のことは目をつぶっても、命を守り、暮らしを守るために国債を発行すること、私は大賛成です。その財源の問題じゃなく、正常性バイアスに陥っていないか。その象徴がこのゴー・トゥー・キャンペーンです。

 ぜひ、最悪の事態を想定して、できることを最大限やる、そういう姿勢ならば、ゴー・トゥー・キャンペーンのこの予算は棚上げをする、そして本予算のさまざまな急がない予算については執行を停止する、これが最悪の事態に備えてやっているんだという姿勢じゃないですか。総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 我々は決して正常性のバイアスに陥ってはいません。

 例えば、小中高等学校そして特別支援学校の全国の一斉休校を要請をいたしました。そのときに、そんなことは必要ない、こう言われたわけでございますが、万が一にも学校において集団感染を避けなければいけないということを申し上げたわけでございます。その後、日本以外の国々もそうした措置をとるようになっているところでございます。

 観光や運輸業の皆さん、また飲食業の皆さん、またイベント、エンターテインメント事業の皆さんは感染症の影響によって本当に厳しい状況に置かれています。現状では、何よりも感染拡大の防止が最優先であります。命を守る、そして健康を守っていく、そして生活を守っていく、それを最優先しなければいけませんし、国民の皆様にも大変な御不自由をおかけをしているところでございますが、長期戦の中で御協力をお願いをしているわけでございます。

 その上で、収束後には反転攻勢ができる、その未来像を示すことも私は政治の役割ではないか、こう思っています。今の対応が大変なことは言うまでもありませんが、その先に向けた政策もしっかりと盛り込み、あらかじめ準備を行うことができるようにすることで、事業継続への意欲を持っていただきたいと考えています。

 当初予算について、個別の事業については、また担当大臣から必要があればお答えをさせていただきたい、こう思っているところでございますが、そういう観点から盛り込ませていただいているところでございます。

枝野委員 残念ながら、今本当に最悪の事態で全力を尽くしているのか、疑義を持たざるを得ません。

 きょう、済みません、時間がなくて、例えば、職員を緊急増員するとか、あるいは情報収集体制の一元化、強化というような提案も用意をしていました。今後も、しっかりとこうしたことを提案をしながら、政府に足りないところを補いながら、そして政府の方針のおかしなところは厳しく指摘しながら、しかし、繰り返しますが、協力すべきことは最大限協力する、このことをお約束を申し上げて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、渡辺周君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。渡辺周君。

渡辺(周)委員 国民民主党の渡辺周でございます。

 国民民主党も、代表して、あす、玉木代表も質問に立ちますけれども、今回のことで、コロナで命を落とされた方々に心から哀悼の意を表し、そしてまた、今闘っている方々、病床にいる方々にお見舞いを申し上げ、一日も早い全快をお祈りするとともに、医療現場の皆様方に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 今の状況下は、もう言うまでもなく、例えて言うならば、紀元前と紀元後をあらわすBCという言葉とACという言葉がございますが、私は今、ビフォーコロナ、アフターコロナという大きな、日本のみならず、世界の大きな転換点、区切りの時期に我々はいると。いずれ将来の、過去の歴史を見たときに、この時代が、グローバリズムに進むのか、それとも自国第一になるのかという中で、ビフォーコロナのさまざまな概念や考え方が転換するのか、あるいはアフターコロナでどう変わっていくのか、大きな転換点だと思います。

 そこで、今求められているのはスピードであります。スピードと、もう一つは希望であります。

 朝からテレビの報道を見ていると、もうずっとコロナのこの問題。コロナうつという言葉がありますけれども、ちっとも希望あふれるようなニュースが出てこないじゃないか。毎日感染者の数が出てきて非常にめいってくる。そんな中で、自粛を余儀なくされている方がいらっしゃいます。

 そういう中で、本当に、なぜ我々が皆さんに自粛を求めるかということは、これは、ステイホームによってもう感染者をふやさない、なぜなら、このことが唯一の今できる、それぞれができることであるということでございます。

 野党も、今回のことで、まずは第一に命を守る、医療現場を守る、医療崩壊を起こさないということと、そして、アフターコロナですね、コロナが終息した後に、相当傷んだこの日本の国をもう一回再興させるために、それぞれが出番と居場所の中で日本再建の担い手として立ち上がっていただくために、今、力を温存していただきたい、そういう意味で、さまざまな支援策を今講じて、大胆に政府に対して要請をしています。

 今まで野党は、財政規律を、あるいは健全財政をと言ってまいりました。しかし、今回に限っては、まさに日本再建の担い手の方々が今回のことを機にいなくなってしまったら困る、まさにそのために力を温存していただくために、我々は大胆な提案をしております。

 先ほどからのちょっと議論を受けまして、いわゆる十万円の支給について、報道されています。もう既に、五月の一日から支給できるという準備をしている自治体もある。しかし、反面で、まだその準備に至っていないところもある。早ければ五月中にというふうな話ですが、これはなかなか、総理がかつて一律支給に対して、先ほどからもありましたように、否定的なように、これは本当にどこまでできるのかということに対して、行き渡るまでにどれぐらいかかるかということについては、以前も総理は三カ月かかるとおっしゃっています。

 そこで、御提案を申し上げたいのですが、この補正予算が成立をしても、地方が、地方議会を開いて、この支給の補正予算のための議会を開かなきゃいけない。あるいは、自治体の長が、市町村長が、専決処分といって議会に事後報告の形でもう既に決裁をするというところもあります。それと同時に、今、郵送の準備、あるいは、手続の、支給の窓口の対応も準備されているところもある。

 ここで、総理、ぜひ伺いたいんですけれども、この臨時議会を開く、地方議会が五月や、あるいは遅いところは六月という議会のところもあるんです。専決処分でできるところはスピーディーにできるけれども、議会を開くところは時間がかかります。一刻も早くこの十万円の現金が支給されるように、地方自治体に対して、そういう地方議会の開催であるとか、あるいは専決処分であるとか、早くやれという、促す決断はできませんでしょうか。

高市国務大臣 済みません。

 法律に従いまして、普通、地方議会を招集する場合には、長が、市議会の場合でしたら七日前に、そしてまた町議会の場合でしたら三日前に告示をしなければなりませんが、これを特例的に短縮をする、やむを得ない事情がある場合にはその日数を使う必要がないということ、そしてまた専決処分という方法もございます。

 これについては、事前に地方自治体にも、当然御存じのことですが、情報提供いたしておりますが、あくまでも地方公共団体がお決めになることでございます。

安倍内閣総理大臣 今回の予算審議においても、大変な御協力をいただいていることを感謝申し上げたいと思いますが、十万円につきましては、野党の皆さんも提案していただいていることであり、この予算審議が始まる前から、総務省と地方自治体、市町村において、連携をとりながら早く進めていただくように、これはもちろん決められるのは市町村でございますが、できるだけスピーディーに準備を進めていただきたいということについては既にお願いをさせていただいているところでございます。

渡辺(周)委員 先ほどから言っているように、ビフォーコロナ、アフターコロナ、BCとAC、これはやはり、今までだったら、平時の話だったらそうなんでしょう、だけれども、今、緊急事態です。

 この十万円の話、我々も、野党でも、議論をしたときにやりました。これはやはり、先ほど申し上げたように、仕事や御商売、あるいは、かけがえのない人生の時間、青春の晴れ舞台を失いながら、次の日本のために立ち上がっていく再建の担い手として、力をため、温存していただくために、当面、止血剤といいますか、まずはそこで耐えていただいて、無理して出かけていって仕事をしなくても当座をしのげるという意味合いでの止血剤としてのお金なんです。

 ぜひ、このことについては、自治体に対して、いや、確かに、地方の、地域主権、我々も言ってきました、地域に対して国が口出しをすることはなかなかはばかられることもあると思いますが、今回はできるだけ早く、六月議会を地方議会が開いたら、支給されるのはいつなんだという話です。早ければ五月中というところもあるけれども、一律じゃありません。

 だからこそ、総理は、かつての麻生政権のときの給付金のときに三カ月かかるというふうに言ったんですが、それが念頭にあっておっしゃったと思います。ですから、そこに対して、やはり何らかの形で呼びかけていただけませんか。いかがですか、総理。いや、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 まさに今、新型コロナウイルス感染症で、全ての国民の皆様が、厳しい、苦しい思いをしておられるわけでございまして、そういう中において一律十万円という給付を政府として決定させていただきました。

 事務を行うのは、まさに地方自治体、そして市町村の皆様であり、決めていただくのは議会でございますが、こういう状況を十分に御理解いただき、スピーディーにお手元にお届けするために御協力をぜひお願いをしたい、このように思っております。

渡辺(周)委員 もう一点だけ、この問題について。

 これは、マイナンバーの申請といわゆる郵送による申請と二つあるんですね。これはやはり、首長さんに聞きますと、マイナンバーの方が早くに支給されることになると、マイナンバーで申請された方の方が。そこで、どうしても時間差ができてしまう。

 こんなことを言ったらなんですけれども、例えば、マイナンバーの普及のときに我々もいろいろやってまいりました。そのときに、やはり、マイナンバーの普及のためには、関係する方々のところに先に申請をいただいて、マイナンバーを持っていただいたんです。例えば役所の職員の方とかですね。

 そうしますと、役所の職員の方が先に届いて、一般の、そうでない、本当はもっと切実に欲しい人が、実はまだ手元に来ない。これは自治体の中でやはりいろいろ出てきちゃうと思うんですよ。あの人のところはもう届いたらしいよ、何で役所の人間が先に届いて、そうでない人間は後なんだと。

 やはり、そういうことのないように、本当に困っている方から最初に給付が行くような形で、例えば、自治体の職員というのは一番最後とか、何かそういう形で工夫ができないですか。そういうことについて自治体と話し合っていただきたいと思います。いかがですか。

高市国務大臣 この四月二十日以降、何度も何度も地方自治体とお話合いを続けてまいりました。説明会も開き、また、先ほど渡辺委員が御指摘のあった、議会を早く開いてほしい、又は専決処分という方法があることなども含めて話合いを続けてまいりました。

 その中で、例えば、地方自治体の職員だけマイナンバーカードで申請をするということが仮にあったとしても、それをまた除外するとか待ってくれと言うことによって事務作業がおくれます。今回、マイナンバーカードを既に取得の方はオンライン申請でしっかり電子署名をしていただくということで、それ以外の方は、もう既に世帯の名前を、皆さんの世帯の氏名を印字した申請書が届きますので、そこに口座番号などを書き込んでお返しいただくという、非常に申請者にとっても負担が少ない、また受ける市区町村側にとっても負担が少ない方法にしております。

 できるだけスピーディーな給付に向けて、私たちも、金融機関にも協力をお願いし、そしてまた情報通信事業者などにもシステム改修のお願いをしておりますので、精いっぱいの応援をしてまいります。

渡辺(周)委員 このテーマの最後にですけれども、もうこの補正予算があさって通るということで、だからこそ、我々もこの予算の議論に最大限協力をしております。

 しかし、世の中は、またこの後ゴールデンウイークになる。五月の二日から六日まで五日間お休みなんですけれども、こういう状況の中でございます。自治体に対して、この補正予算が成立したら速やかにその手続に入れるように、その辺は、自治体とは何か協議はしていますでしょうか。

高市国務大臣 オンラインでの説明会も開催し、また、私自身から全市区町村宛ての大臣メールで、実務的に今準備をしておいていただけること、そしてまた、自治体での補正予算が上がった後に準備をされるべきことなどについて細やかに通知をしております。封筒の案ですとか、申請書の標準書式なども早くにお示しをいたしております。

渡辺(周)委員 これは、期待が先行して、でも実際支給が滞るということがないように、ぜひとも、地方自治体と協議をしながら、一刻も早く手元に届くような形で尽力をしていただきたいと思います。

 もう一つ、この後、我が党の大西委員から雇用調整助成金の問題については質問がございますが、私からも触れさせていただければ、きょうで緊急事態宣言から三週間がたちます。今、先ほど来議論があるように、この雇用調整助成金、休業手当を支払った会社が申請をして受給するという仕組みでございます。これが非常に使い勝手が悪い。

 まず、相談電話がつながらない。つながっても、相談に答えられる人が出てくるのは翌週です、予約制ですということなんですね。それから、提出書類が最低でも十二種類とか、あるいは、アルバイトの方がいる場合は更に新たな書類が要る。しかも、これはオンライン申請が認められていないということで、結局は膨大な紙資料を持って手続をしなきゃいけない。

 やはり今言われているのが、社会保険労務士というプロでなければ対応できない。そもそも、納税であれば、税理士さんとか会計士さんと協議をしながらやるから、大体誰かいるんだけれども、そもそも休業することを前提に仕事を始める人はいませんから、休業をすることを前提に仕事をする人はいないから、社会保険労務士さんという人とおつき合いがない。だから、飛び込みで行っても、先ほどから言われているように、飛び込みで対応できるものではないということで、結局、制度はあるけれども使えないという悲鳴が上がっているんですね。もうとにかくこの声が物すごく大きい。

 これはぜひ政治決断で、まさに先ほど枝野さんがおっしゃったように、一部の不届き者のことを念頭に置いて、九九%の善良な真面目な人たちがばかを見るようなことがやはりあってはならないということで、ぜひ、この資料も手続も、どうですか、厚労省、一枚、一種類か二種類でいい、あとのことは後からそろえてくれ、そうしないと支給を受ける前に会社が潰れてしまうという声が出ているんですね。

 どうですか、そこのところは。これは本当、相当大胆にできませんか。ぜひその点については明確な答えをお願いします。

加藤国務大臣 これまでもそうした指摘をいただきまして、今回、事項では約半分ぐらい削減をさせていただきました。

 一番最大の問題は、やはり休業手当をどう個々に払ったのかというところのデータをそろえることなんだろうと思います。ただ、ここはざくっとするわけにはいきません。そこは払ったことに対してお支払いするわけですから。ですから、そこのところをいかに簡便にお出しをいただくのか、いろいろこれまでも工夫をさせていただいております。

 さらに、社労士の方々も、今お話がありましたけれども、個々にはなかなかアプローチしにくい。むしろ、ハローワーク等が社労士と連携をとって、無料相談みたいな形で前広にやっていくとか、いろんな施策を考えて、まず申請していただきやすい環境をつくっていく。

 それからもう一つは、申請から受給まで、先ほど申し上げましたけれども、できれば二週間程度で支給できるように、今人員をふやしていく。

 それから、本当に、これは厚労省全般に言えるんですが、ウエブ等の取組が非常におくれております。今、正直言って、紙媒体でしか申請をしていただけませんけれども、これもウエブも使ってやれるように、これはちょっと時間がかかりますけれども、今制度設計をさせていただいているところであります。

渡辺(周)委員 オンライン申請を認めていない。ちょっと時間がかかりますけれども、ちょっとってどれぐらいですか。もうそんな時間、待てないんですよ、皆さん。電話をかけても、相談できる人が予約できるのが一週間後ですと。そこからやりとりをして、結果的に、その膨大な紙資料を出して、紙の書類を出して、集めるだけでも大変。それでまた、はねられたら、今度はいつになるんだ。

 そこの点について、ちょっと時間がかかるというのはどれぐらいかかるんですか。どれだけ早くできますか。それをぜひ約束してください。

加藤国務大臣 今のはウエブのお話ですよね。要するに、メールに添付して受けられる仕組みをつくるということでありますけれども、今それについては業者と相談をしながら進めている、そういう状況でございますので、今の段階でいつまでかということは申し上げられませんが、そうしたことも対応しながら、同時に、先ほどから申し上げておりますように、社労士さん等々の御協力もいただきながら、あるいは申請の書き方をわかりやすく動画等で配信するとか、いろんな努力を重ねていきたいと思っております。

渡辺(周)委員 もうこれは有事なんですから、平時じゃないんですから、そんなのんきなことを言っていないで。もう現場からの悲鳴というものは、我々、物すごくたくさん寄せられているんです。この後、大西委員がこの点についてはやるので譲りますけれども、必死の対応をぜひお願いをしたいと思います。

 では、次の質問でございますけれども、地方創生の交付金についても伺います。

 この地方創生交付金は、五月中に自治体から計画を受けて、六月には支給される。今出ている要望というのは、今の制度だけじゃなくて、例えば、固定資産税を免除してほしい、あるいは水道料金を払えない。水道料金については、もう既に条件付で一部猶予するという自治体もございます。

 いろんな形で、とにかく支給される、懐を暖める、その政策と、もう一つ、今手元にあるものをできるだけ出さないようにするという、そのための猶予であるとか、あるいは減免であるとか、こういうことの要望もたくさん来ています。そういう中で、自治体に、もうとにかくきめ細かく対応していただくしかない。

 中には、本当に零細な御商売をやっていらっしゃる方が、クラウドファンディングといって、お仲間と組んでお金を集めて、何とか乗り切ろうとしている方々もいる。やはり私は、自治体がやる方がスピーディーだというふうに思います、きめ細かく地域のニーズに応じて。

 それだけに、ぜひともこのことについては柔軟に、まさに我々がかつて主張したように一括交付金として使えるように、それは、用地の購入だとか今不必要なものについて、例えば基金に使うとか、そんなことはしてはならないけれども、先ほどもお話のあったように、内定が取り消された学生さんを臨時で例えば自治体が雇用するとか、あるいは、学生が、今、授業料も本当なら半額返してほしいとなっている中で、生活苦にいる人たちに自治体独自で例えば支援をするとか、そういうことでぜひできるように、まず柔軟性を持たせてほしい。それで何よりも、その原資として、六月なんて言っていないで、とにかく来たものからどんどん自治体に配付できるようなことはできませんか。そのことをお願いしたい。いかがですか。

西村国務大臣 お答えを申し上げます。

 担当は地方創生の北村大臣なんですけれども、調整をしながら進めているところでございます。

 渡辺議員御指摘のように、できるだけ地域の事情に応じて、さまざまな企業を支援をしたり、苦しんでいる企業を支援したり生活を支援していく、そのために自由度を持って使えるようにしようということで、北村大臣にもお願いし、その方向でされているところであります。

 現に、既に私からも申し上げましたけれども、名称はともかく、この休業要請に応じてさまざまな影響が生じる企業に対する、中小企業に対するそれぞれの都道府県で実施している支援金、これについては適用できるということにしているところでございますし、それから、事前着手を認めておりますので、もちろん、対象、御指摘のように何でもかんでもというわけにはいかない部分はありますので、相談をしていただければ今でもこれを認めて実行できますので、予算が通るということを前提でありますけれども、柔軟に、そして迅速に対応していきたいというふうに考えております。

渡辺(周)委員 これは、国でできること、あるいは地方のことがいっぱいあります。

 これは地方で、例えば固定資産税、大きな歳入を占める部分ですけれども、そこに対して、店舗だけじゃなくて、飲食やサービスだけじゃなくて、例えば製造業で物づくりをしているところで、土地を借りて、そこで小さな工場を建てて、例えばねじ部品を油まみれになって一生懸命、数人で本当にねじを切るような仕事をして、一個何十銭ですよ、そういう仕事をしている方々もいるんですね。今仕事がない、しかし、だけれども、これはやはり固定費として払う。その点について、やはり税を払うということで、地方として減免をできるか。地方としても、これは固定資産税が歳入の大方を占めるので、入ってきてくれないと困るけれども、しかし、今そんなことを言っていられない、経済の担い手がこのままいったらいなくなるということで、いろいろ検討されている自治体もあります。

 そんな中で、この一兆円がすぐに尽きると思います。先ほど枝野さんもおっしゃったように、これは第二弾、第三弾の交付金を出せるかどうか、このことについては、ぜひ確約を、出せるように確約をしていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 今回の交付金は、前回のリーマン・ショックのときは、いわば国の単独ではなくて、国と地方がそれぞれ支出をするというものが多かったんですが、今回は、ほとんど国が全ての負担をするものが多いわけでございますので、同じ一兆円でも大変地方が使える額は多くなっているのではないか、こう思うところでございます。

 ただ、今後、この状況がいつまで続くのか、あるいはどれぐらい深刻になっていくのかという状況をしっかりと注視をしながら、必要とあればちゅうちょなく決断をしていきたい、こう思っております。

渡辺(周)委員 これはぜひお願いしたいと思います。

 これは、地域のニーズ、地域によってやはりその実情をきめ細かくわかっていると思います。もう既に、自治体の、市町村の貯金でありますけれども、積み立ててきたものをほぼなくなるぐらいまで使っちゃったところもある。水道料金であるとか固定資産税であるとか、今後減免するとなれば、猶予するとなれば、相当税収に影響を与える。そんな中でも、まさに総理がおっしゃったように、長期化した場合に、一カ月とか二カ月、三カ月、国でできること、地方自治体にしてほしいこと、たくさんの住民の要請がありますので、そこに対して、とにかく、第二弾、第三弾、一括交付金、使い勝手のいいものをぜひとも断行していただきたい、そのことをぜひお願いを申し上げたいと思います。

 残りの時間のところで、感染のことについてちょっとお伺いをいたします。

 感染拡大を防ぐということで、我々がここまでのことをやってまいりました。

 これが厚労省のホームページに書かれていることですけれども、これを見ていただいて、総理の鬼気迫るその訴えとは裏腹に、何か非常に緩い、まさに何か夏休みのしおりみたいな、こんなのが出てくるんですよ。

 例えば、「日常生活を見直してみましょう。」なんて言いますけれども、日常生活を見直すって、もう既に見直しているんですね。もうこんな緩い話じゃなくて、ステイホームやってくれという、これは相当なやはり深刻さを持って私はこれを書くべきだったんじゃないかと思います。手洗い、せきのエチケット、換気や健康管理も同様に重要ですって、そんなことはもうわかっているよと。これを絶対やれと。もっと言えば、スーパーだとかジョギングは少人数ですいている時間にって、すいている時間と言ったら、みんな目がけて行ったらそこは大混乱になりますよ、みんなすいている時間なんだと思って行ってみたら。ですから、もうちょっと深刻さを持って私はやるべきだと思います。

 それともう一つは、外国人に対して。

 ぜひ厚労大臣に伺いたいんですが、感染者の方々の、疑われる方々が検査を受けた件数、そして陽性の方の数は、これは毎日報告されていますけれども、内訳、外国人の方はこのうち何名ですか。

加藤国務大臣 まず、このパンフレットというかあれですけれども、これは、やはり国民の皆さんがこれからも長期にわたってさまざまな意味で生活面に配慮していただきたい、そういう思いを込めてつくらせていただいている、そういったことをぜひ御理解いただきたいと思います。

 それから、新型コロナウイルス感染症について、感染症法、これは医師の届出がありますが、国籍の記載は求められておりません。(渡辺(周)委員「ない」と呼ぶ)求められておりません。

 実際、感染拡大防止のためには、国籍にかかわらず、やはり早期にクラスターを把握して感染源と濃厚接触者を同定していく、把握していく、このことが重要であり、そういった方向でこれまでもやらせていただいているところであります。

 ただ、当初、武漢からの帰国者が積極疫学調査の対象になっておりました。当然その中では渡航歴が調査の一つの要件となり、さらには、渡航歴に加えて国籍情報まで記載をされている自治体もあり、引き続きそうした形で報告をいただいておりますので、それについては厚労省の統計の中で日本人籍、外国人籍という形で記載をさせていただいている、こういうことであります。

渡辺(周)委員 今、我が国には、朝鮮半島出身の特別永住者の方三十一万人を除きますと、二百六十万人の外国の方がいらっしゃる。特定技能の、いわゆる人手不足社会解消のために外国人の方の受入れ、あるいはインバウンドで、そのインバウンド対応のためにいろいろな国のいろいろな方々が入ってこられて、ビジネスをやったり、留学生の方もいらっしゃいます、ビジネスマンの方もビジネスチャンスだと思って来た方もいらっしゃいます。

 そういう意味では、今回のこの十万円も、我々も議論しました。日本の国で五十年、六十年と生きてきた人も税金を納めた人も、四月の二十七日時点で三カ月を超えている外国人の方も、ひとしく十万円のお金を出す。それでいいのかという意見もあります。しかし、やはりこの日本の社会活動を構成している方として同じように扱うべきだ、しかし、そのかわり、日本の方々が守っている義務や責任を同じように果たしていただきたいということで、外国人の方に対しても同じようにこの感染防止のぜひとも遵守をしていただきたいと思うんですが、これは世界の方が日本に来ている中で呼びかけていますか。

 例えば、今ラマダンというのが期間中です。終わった後にみんな家族や友人が集まっている。当然、異国にいて仲間が集まるでしょう。そこで例えばパーティーをやる、飲み食いをする、そういうこともある。そういうことを例えば理解した上で、我々はそういう文化やあるいは宗教観というものを大事にしなければいけませんけれども、その中で、やはり、日本人が守っていることについては、その国の、その団体の長たる方々に対してアナウンスをして、ぜひクラスターにならないようにということで呼びかけてはいますか。いかがですか、そのことについて。

加藤国務大臣 この間の、四月二十二日だったと思いますけれども、専門家会議の中で、そうした文化とかあるいは宗教の集会、そういったことに対しても懸念が示されているところではあります。

渡辺(周)委員 懸念があるから質問しているんですよ、こうして。で、どうするかということなんです。

 さっきも申し上げましたように、二百六十万人の外国人の方がいる。それぞれ文化の違いや宗教観の違いで、いろいろ宗教行事もある、それがクラスターになるのではないか。

 差別だとかヘイトを生んではいけません。いけませんけれども、やはり、我が国として、例えば日本にもイスラムの方々もいるでしょう、イスラム協会の方々も。あるいは、さまざまな伝統的な行事を日本でやりたいという人たちもいるでしょう。その責任者たる方々に、ぜひ同じように徹底をしてほしい、三密を守ってくれ、これは呼びかけて、これ以上の、第二、第三波が出るということで、外国人クラスターが出ないようにするためにはそういうところにもお願いをすべきだと思いますが、では、いかがですか、総理。

西村国務大臣 御指摘のように、在留の外国人の方々にも、この感染症に罹患しないように、しっかりと情報提供を行っていかなきゃいけないと思っております。

 このため、内閣官房や厚生労働省のホームページでも英語や中国語などによる情報発信も行っておりまして、そして、厚労省が発表するさまざまな基本的情報、これについては、在留の外国人のために、法務省において平易な表現を用いることや漢字に振り仮名を付すなどの工夫を行った上で情報発信を行っているものと承知をしております。

 これらの取組を通じて的確に情報が行き届くように、引き続き、改善も含めて対応していきたいというふうに思っております。

安倍内閣総理大臣 例えばマレーシア等でもイスラムの礼拝所等において感染が確認されているということもあり、我々も注視をしているところでございますが、現在のところ、国内というか東京でございますが、イスラムの施設においてはそういう集会は自粛をされているというふうに承知をしております。

渡辺(周)委員 また午後の質問でも触れたいと思います。時間が参りましたので、これで午前中は最後にしますけれども、ぜひ、そこの方々に対して、日本としてもやはりしっかりと大使館を通じるなり在京大使館を通じるなりして徹底のアナウンスをしていただきたいということを申し上げまして、午前中の質疑を終わらせていただきます。

棚橋委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時三分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

棚橋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣府地方創生推進室次長村上敬亮君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 質疑を続行いたします。渡辺周君。

渡辺(周)委員 午前中に引き続きまして、十分間質問をさせていただきます。

 前回の予算委員会、二月三日、私は触れましたけれども、オリンピックの開催について大変懸念を持っております。

 武漢から邦人を運んだ全日空、そして、全日空と日本航空の合同で自衛隊の松島基地に聖火を運んだ、その航空会社が大変厳しい状況にあります。膨大な損失を計上しております。オリンピックの一年延期によって、スポンサーとして契約していた企業にこれからいろいろな形でまた御負担を願えるのかどうなのか。

 総理が、IOCのホームページによりますと、追加の費用を約束したということで、まあ削除はされましたけれども、こうしたことがあったのかどうなのか。そして、何よりも、コロナ前では健全だった企業がスポンサーとしてやれるけれども、コロナ後は、もうそのコロナ前とは状況が違うという中で、どのようにして来年、一年延期になったオリンピックに向けて、財政的なメニューを含めてやはり国際社会の理解を得ながら進めていくのか、まず総理のお考えを聞かせていただきたい。

 そしてもう一つ、橋本大臣には、一年間オリンピックが延期されたということで、どのように選手のモチベーションを含めてその思いを維持していけるのか、あわせて伺いたいと思います。

安倍内閣総理大臣 冒頭言及されました、IOC等に対して日本がいわば費用を負うということについて私が約束をしたという事実は全くございません。直ちに抗議をいたしまして、削除されたんでしたっけ。(渡辺(周)委員「はい、削除されていますね」と呼ぶ)削除されたというふうに承知をしております。

 日本としては、政府としては開催国としての責任も果たしていきたい、こう考えておりますが、追加的な費用につきましても、これはIOCそして組織委員会においてしっかりと協力をして進めていくことが大切であろう、このように思っておりますし、スポンサーの中には大変厳しい状況の中にあるところもあるというふうに承知をしておりますので、いずれにいたしましても、この状況を何とか乗り切って、新コロナウイルス感染症に打ちかったあかしとして、来年、東京オリンピック・パラリンピックを開催したいと考えております。

橋本国務大臣 お答えを申し上げます。

 一年延期になったということになりまして、四年サイクルで準備をしてきたアスリートにとっては大変な精神的においても負担が強いられているような状況であります。

 ただ、一年ということと時期が決まったということに関しては、新たな目標設定をすることができるという上においては、冷静な考え方のもとで今選手たちが頑張っているというところであります。

 一番今問題になっているのは、JOC山下会長ともウエブ会議等で各競技団体の意見等を聞いている中で、やはりスポンサーの問題が大きな問題であります。個人で契約をしている選手、あるいは団体であっても個人で契約、あるいは個人競技であってもチーム全体として、会社全体としての、競技団体全体としてスポンサーを受けて、なっていただいている状況、さまざまな状況がありまして、特に、この二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックが終わった直後に契約がそこまでということ、あるいは、冬であれば四月までというふうに契約をしている選手たちもおりまして、そういったところに大変な不安が生じているところであります。

 やはり、強化をしてきて、そしてその強化対策がさらなる強化に向かっていくためには、しっかりとした支援、そして環境整備というものが必要になってきますので、引き続き、二〇二一年に向け、そして二二年度の冬季の北京オリンピックに向けてもパラリンピックに向けても、いろいろな状況が生じないように、環境整備、そして、選手への精神的な面において、あるいは財政的な面においての支援も求められているところでありますので、総合対応推進チームの中でも、それぞれの競技団体の声をしっかりと聞きながら、全力で対応していきたいというふうに思っております。

渡辺(周)委員 我々は、今回の予算の中で、先ほど枝野委員も申し上げましたけれども、例えばゴー・トゥー・キャンペーンですね。これはコロナ後にはしっかりとやる。しかし、今、予算執行できないのであれば、こうした例えば予算執行を見送って、その分、オリンピックが実現される際には、例えば航空会社がキャンペーンを張って、日本のあちこちに外国人の方々に行ってもらおうというようなことも含めて、邦人も含めて、やはり何らかの形で、観光資源、ホテルもそうです、旅館もそうです、運輸関係の航空会社あるいは鉄道、地方のバス事業者等々もそうですけれども、その観光インフラがなくならないように、その不要不急の予算をぜひとも振り向けていただきたいというふうに思います。

 最後の質問でございますけれども、総理、奥様がいろいろなところにお出かけになったことで、総理も大変苦しい答弁をされています。総理が国民に対して、このゴールデンウイークもそうです、この後も長期化する中で、ぜひ不要不急の外出を避けていただきたいと必死の訴えをされますけれども、最も理解者である御夫人があちこち行かれるようなことになりますと、総理のせっかくのその必死の訴えが説得力を持たない。

 私は一国の総理をこの場で辱めようなどという思いはありませんけれども、その点について、やはり御夫人の行動についても、出かけることが、行ったところが三密ではないから問題ないではなくて、やはりそういう行動をとることが総理の説得力にはてなマークがついてしまいますので、その点については、総理、このゴールデンウイーク前、ステイホームを訴えられている総理として、また、この後、国民に対してこうやって呼びかけているわけでございますので、総理、そこはぜひお約束いただきたいと思いますけれども、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 当然、私の妻も含めまして、私も皆さんも、八割接触を減らすということで全力を尽くさなければならないわけでございますし、国民の皆様にも、このゴールデンウイーク、特にお願いをさせていただきたい、こう思っているところでございます。

渡辺(周)委員 それは我々一人一人の自覚が問われる話でございます。総理もこの話をされるのが一番嫌だと思いますけれども、しかし、やはり総理の、感染されるとこれは大変なことになります、その点も含めまして、ぜひ行動を自重していただくように、この場でやはりあえて申し上げたいと思います。

 結びになります。

 先ほど来申し上げていますように、コロナ前とコロナ後では全く常識が変わりました。コロナ前の常識をコロナ後は変えるという大胆さが必要であります。この後にも質問者が多数指摘をすると思いますけれども、税でありますとか社会保険料、あるいは公共料金、中には、技能講習の負担なんかも、これはもうとにかくやめてもらいたい、たくさんの受講料だとかテキスト代だとか、職人さんたちにいろいろ負担になっていることがあります。とにかくその支出に対して、平時ではもうないということで、大胆な政策をやっていただきたいと思います。

 我が国は自粛を要請することはできる。しかし、強制力、罰則を今は持たないわけでございますので、やはりそこは協力しよう、ともに耐えようという共感が何より必要であります。そのためにも、ぜひとも大胆な施策をとっていただくことを、ぜひ総理、最後にお約束をいただきたいと思いますが、いかがですか。大胆な見直し、大胆な負担軽減、ぜひ総理、お約束をしてください。

安倍内閣総理大臣 今回、社会保険料、税のいわば延納について、これは初めてのことでもございますし、そうしたことも含めて思い切った手段をとらせていただきました。要は、渡辺委員からも御指摘があったように、なるべく簡便に、そしてスピード感を持ってお届けできるように、我々、更に工夫を重ねていきたい、このように思います。

渡辺(周)委員 ぜひそのことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 以上です。

棚橋委員長 この際、玄葉光一郎君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。玄葉光一郎君。

玄葉委員 立憲民主党、国民民主党、そして社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラムの会派に所属をしております玄葉光一郎です。

 きょうは、主に、せっぱ詰まった目の前の問題について取り上げたいと思いますけれども、その前に、冒頭、少し先を見据えた問題を問いたいというふうに思います。それは、世界保健機関、WHOに対する米国の資金拠出の凍結の問題でございます。

 このWHO、世界保健機関の初動あるいは台湾への態度等々、私自身も大変問題だなと思うところがございます。ただ、そういった検証は、一旦この新型コロナウイルスの感染についておさまってからしっかり検証すべきであって、今は、日本もアメリカも、むしろ、WHOの機能は大変大事なので、この世界保健機関に対する影響力を強めるべきときだというふうに思います。

 もちろん日本はそう思っているというふうに思いますけれども、肝心の、圧倒的に拠出割合がナンバーワンのアメリカが資金拠出を凍結をしているわけでありますから、これは同盟国として、安倍総理の私は大事な外交的役割だと思っておりますが、トランプ大統領に、電話会談でもして、この問題をしっかり説いた方がよいのではないか、逆効果だぞということを言うべきじゃないかと思いますが、いかがでしょう。

安倍内閣総理大臣 先般、G7のテレビ会議があったところでございます。トランプ大統領も参加をしておられました。そこでWHOについての議論になりました。トランプ大統領も持論を展開をされたのでございますが、私からは、今回のような世界に甚大な影響を与える感染症に対しては、WHOを中心に国際社会が一致して対応すべきである、まさに危機管理の状況においては一致して対応すべきである、こう申し上げたところでございます。

 そして、その上において、今後、同様の事態に備えるためにも、WHOの機能については今回の事態が収束した後に十分な検証が行われるべきであるということを述べたところでございまして、基本的な考え方としては、外務大臣を務めておられた玄葉委員と同じでございます。

 今、この危機にあっては、まさにWHOを中心に対応していかなければいけませんし、まさに英知を結集していくということも求められているということでありまして、今はWHOの能力を削減するようなことは控えるべきであろう、こう思うところであります。

 もちろん、台湾の問題等、我々、政治性の問題についてはテドロス委員長にも私は申し上げてきたところでございますし、言うべきことはたくさんあるのでございますが、また検証も行うべきであろうと思っておりますが、今は結束すべきだろう、こう考えているところでございまして、この考え方につきましては、もう既にこうした会議等を通じてトランプ大統領にも伝えているところでございます。

玄葉委員 これは本当に大事だと思うんです。アフリカとか中東にこれから拡大して、日本や米国が何とかとめたと思っても、そこからまた第二波、第三波と襲ってくるリスクが小さくないと思うんですね。そして、中国は、御承知のとおり、外交攻勢をかけているというところがありますので、やはりこれは、G7の会議全般でトランプ大統領にも言ったということではなくて、むしろ二国間の電話会談でトランプ大統領に伝えるべきくらいの大事な問題だと思いますが、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 WHOに対しては、いわば、世界で今はWHOをしっかりと支えていくべきだということについて申し上げたところでございますが、その上で各国がそれぞれの判断をするところであろうと思います。

 日本においては、米国は同盟国ではありますが、日本のWHOに対する姿勢は先ほど述べたとおりでありまして、今はしっかりと、この西太平洋地域の責任者は日本から行っている方でもございます、しっかりと連携をしながら更に支えていきたい、こう思っております。

玄葉委員 次に、世界経済と日本経済の現状認識を問いたいと思います。

 IMFが、今月の中旬ですか、世界経済見通しを発表したところであります。御承知のとおり、二〇二〇年は世界大恐慌以来の最悪の景気後退を経験する可能性が非常に高いという予想であります、マイナス三%だと。リーマンのときがたしかマイナス〇・一だったので、いかに大きなショックかということかと思いますけれども、このIMFの見通しが出る中で、どの程度のインパクトを持って、安倍総理はこの世界経済、日本経済の現状をごらんになっているのか、お聞かせください。

安倍内閣総理大臣 今回のインパクトは相当強い影響を経済に与えているわけでございますが、これは、例えばリーマン・ショックのときには、いわば金融の収縮があったわけでございますが、今回は、まさに政府が、あのときにはむしろ金融に信用を与え、そして消費を促したという政策をとれたんですが、今は逆に、各国の政府が、行動を制限しなければいけない、経済にマイナスのことをしなければならないという大変厳しい状況でありまして、そういう意味におきましては、今までかつて私たちが経験したことのない状況なんだろう。

 大恐慌を例に挙げられましたが、あのときには需要をつくるという政策を展開をしたのだろうと思いますし、あの大恐慌のときには、日本は、いわゆる、高橋是清大蔵大臣が大胆な金融財政政策をとり、いち早くその不況から脱出をしていくのでございますが、今回は、まず、このコロナウイルスの感染拡大を収束させなければ回復の道筋が見えてこないという状況にありますから、より一層厳しい状況。しかし、それまでに、回復をしていく上においては、各事業者が雇用を守り、事業を継続していただかなければならないわけでありますから、そのために、政府としては、今までに前例のない対応をとって、そうした、事業を継続していく方々をしっかりと支援しながら雇用を守っていきたい、こう思っております。

玄葉委員 IMFによると、一九二九年から三二年までで世界全体のGDPは約一割減少したということのようであります。今回も、ずっと読んでいくと、IMFは、この二年間で九兆ドルGDPが減るだろうと。九兆ドルということは、今、世界全体のGDPが約九十兆ドルですから、同じように一割なんですね。ということは、これは、瞬間的には恐慌、そういうことも言えなくもない。

 不況、あるいは危機、あるいは恐慌、そういうような認識をお持ちですか。

安倍内閣総理大臣 今までの経済的な事象と違うところは、今の状況で例えばそのまま経済活動をしようとすれば、健康あるいは命にかかわってくるという状況があるわけでございまして、直ちに景気刺激策を打てば効果が出るという状況では残念ながらないわけでございまして、フェーズを分けて考えなければならないんだろうと思います。

 その中において、まさに先になかなか今の段階で展望が開かれていないという状況ということにおいては、むしろかつての、もちろんリーマン・ショックのときはそうでございますし、大恐慌のときよりもある意味では精神的には厳しい状況になっているんだろう、こう思うわけでございまして、その意味におきましては、まず第一のフェーズにおいては、しっかりとこの感染拡大を収束させる、その間、しっかりと経済、雇用、事業を支えていく、そして、この収束が視野に入ってきた段階においては、しっかりと経済をV字回復させていくという政策を進めていくということではないのか、このように考えております。

玄葉委員 ある意味、大恐慌のときよりも精神的には厳しい状況ではないか、こういうお話でもありました。

 確かに、おっしゃるように、危機はいつも違う顔でやってくるようなところがきっとあるんだろうと思います。ですから、リーマン・ショックとも大恐慌とも違うと思うんですけれども、ただ、歴史を押さえておく必要というのはあるのではないかというふうに思っていまして、せんだって通告をしておきましたけれども、総理としてあるいは日本政府として、この一九二九年から三二年の世界大恐慌の教訓というものをどういうふうに見ておられるのかということについてお答えいただければと思います。

安倍内閣総理大臣 大恐慌については、まさにこれはもう御承知のとおり、米国の株価の下落に端を発した金融危機によって急激な信用収縮が起こったわけでございまして、世界の経済活動が大幅に縮小したことで発生をしたものでございます。

 我が国においても、当時、深刻なデフレ不況に陥ったのでありますが、当時の政府、先ほど名前を挙げました高橋是清大蔵大臣、ちなみに日本銀行の下関支店長も務めた人物でございますが、積極果敢な財政金融政策によって、まさに大胆な金融政策、大胆な財政政策を行い、いち早く不況からの脱却を達成したわけでありました。

 今回のウイルスによる経済への影響は、その性質は、こうした金融危機とは先ほど申し上げましたように異なるものでありますが、思い切った財政金融政策を適切なタイミングで行っていくことが重要だろう、やはり適切なタイミングということが極めて大切ではないか、こう思っております。

玄葉委員 私も、IMFの報告が出てからですけれども、この種の文献をたくさん、せっかくなので読みました。何で起きたのか。いろいろな説があるようでありますけれども、やはり主な原因は信用の収縮ということなんだろうと思います。

 ただ、もう一つだけ言いたいんですけれども、あのときのアメリカのフーバー政権の評判はさんざんです。何もしなかった、こう言われているわけでありますけれども、よくよく調べていくと、決して無策ではないんですね。当時の実施主体である地方政府に対して、連邦政府は、地方の政府に対して公共事業をやらせたり、救済事業をやらせたり、金利の引下げとかをさせているんですね。ただ、何でだめだったかといったら、やはり事態を甘く見たということなんじゃないかと思うんです。甘く見て、不十分な対策だったということなんだろうと思うんです。

 私は、今回のやりとりで、安倍総理がかなり厳しい現状認識をお持ちだなとは思ったんですけれども、ただ、少なくともこの補正予算を出されるときの考え方、少なくとも当初案を拝見する限りにおいては、私は、同じように事態を甘く見ていたんじゃないかなというふうに思いました。やはり当初案は質、量とも不十分だったというふうに思います。事態を甘く見過ぎていたのではないかということは申し上げておきたいと思います。

 そして、麻生元総理、金融も担当されておられるわけでありますが、これから日銀が資金を大量供給していきます。今はまさに貸出しをどんどんふやすべきときだと思います。他方で、今までの既往債務もありますので、恐らく不良債権の問題が、この問題、つまりは感染拡大が長期化すると出てくるんじゃないか。そうなったときに銀行をどうする、資本注入するのか再編するのか、そういったことも含めて、この金融のシステミックリスクにどう立ち向かうのかということについて覚悟をお伺いしたいと思います。

麻生国務大臣 今、御存じのように、失業によって、例えばアメリカのように一千数百万人の失業手当が一挙に出ましたとかいうようなことにはなっておりませんね。〇・一、失業率、有効求人倍率、いずれもそんなものです、数字が、この一カ月で。

 また、今言われましたように、企業が一斉に解雇というのも、雇用調整助成金、いろいろまだ問題はありますけれども、そういった形での失業が出てきていないということもありますので、我々としては、銀行に対しても、企業が引き続き雇用を維持できるような状況にしておいてもらいたいということで、十分の九負担しますとか、百万円だ、二百万円だ、いろいろなことをやらせていただいておるんですけれども、銀行が、それに、民間の金融機関が無利子無担保等々でやらせていただいている今の段階において、日本の金融機関は、世界の中で見て、相対的には極めて健全なところにある、はっきりしております。

 少なくとも、大銀行で、リーマンのときにいきますと、あのとき、その前の九七年のアジア通貨危機の方がもっとわかりやすいと思いますけれども、あのときは名立たる銀行はほとんどなくなりましたから。今、昔の名前で出ていますなんていう銀行は、三つか四つしか残っておりません。

 そういったような状況になるというような状況ではありませんで、今ある銀行も、あの当時、自己資本比率一一ぐらいだったものが、今は自己資本比率一八ぐらいまで上がってきていると思いますが、まず、世界で一、二を争うぐらいの内容になってきていると思います。

 これから先、更にどうなっていくかというと、これはコロナ次第で何とも申し上げられませんけれども、今の段階で、厳しいという段階にあるものはございません。

 地銀はどうなるという、多分、福島を含めていろいろ地銀のことも言われると思いますけれども、地銀につきましても、私どもはそれを見越して、コロナになります前から、地方銀行は低金利また人口減等々によっていろいろ問題があっておりますので、そういったものに対応できるべく、ルールを変えたり、いろいろな形でやらせていただいておりますので、今の段階でということを、差し迫って今すぐということは思っているわけではありませんけれども、銀行という金融機関がとまりますと、これは全てのものに影響しますので、そういったものにならないように、私どもとしてはきちんと対応していかにゃならぬと覚悟しております。

玄葉委員 金融は後で前原さんがおやりになるということでございますので、目の前のせっぱ詰まった問題を取り上げたいと思います。

 やはり、夏くらいから中小零細企業は持ちこたえられなくなるのではないかという心配がまずいたしますので、その問題からなんですが、このパネル、多くの方が御存じだと思いますけれども、ノーベル賞を受賞された山中伸弥教授の五つの提言ということで、この新型ウイルスと向き合うための大事なポイントを簡潔に、わかりやすく示していただいているというふうに思います。

 まず、この提言四の適切な補償といった問題を取り上げたいと思います。

 先ほども枝野さんが取り上げておられました。この適切な補償の問題でありますけれども、やはり、自粛要請に伴って、多くの零細企業、中小企業、中堅企業、傷んでおります。これに対して総理は、損失を税金で補償するのは難しい、こういうふうにおっしゃっておられるわけです。ちなみに、原発事故のときは、私、与党の政調会長でしたけれども、一・八兆ぐらいかけてあのときは賠償のスキームをつくったんですが、今回は難しいということであります。

 私なりに解釈するのは、全国的に起きていることなので額的にも大変だということなのかなというふうに思いまして、それにかわる補償的な措置ということで持続化給付金というものもある種あるのかなというふうに私は考えているんですけれども、そういう理解でよろしいですか、総理。

安倍内閣総理大臣 原発事故のときのスキームについては、これは東電の事故でもあり、東電が入った形でああした補償のスキームができたんだろう、こう思っておりますが、今度のこととは少し性格は違う、こう思っております。

 今回の補償につきましては、今御紹介いただいたように、企業あるいは事業者に対して休業要請をしたことによって出た損害について、その損害を補填する、補償する、全額補償するということをやっている国はどこにもないのでございますが、しかし、今回我々は、そうして、休業によって大変売上げが減った、収入が減ったところだけではなくて、いわば今回の事態によって大きく売上げが減少したところの事業者を幅広く対象として、今回の持続化給付金を給付するということにしたわけでございまして、金額については、固定費である地代家賃などの平均六カ月分に相当する金額を参考に、その負担を軽減する観点から、中堅・中小企業には二百万円、そしてフリーランスを含む個人事業者には百万円を上限に給付することとしたところでございます。

 当然、事業者の皆様は多様であり、それぞれが置かれている困難もさまざまであると思いますし、地代については、これは平均で申し上げておりますので、東京と例えば山口県や福島は違うんだろう、こう思うわけでございますが、重要なことは、使途に制限のない現金をお手元にまずはお届けをすることであろう、こう思っておりまして、予算成立の翌日から申請受け付けを直ちに開始し、早ければ五月八日にも事業者の皆さんへ給付を開始することを目指して、スピード感を持って対応していきたいと思います。

玄葉委員 ちなみに、原発事故の場合は東電ですけれども、最終的には、東電の電気代なんですけれども、ただ、実質、税金で穴埋めをしていくスキームだったわけです。あのときそういうスキームをつくって、現実問題、福島県の企業はそれで息を吹き返したというふうに申し上げて過言ではないと思います。

 今回、山中教授も、適切な補償と言っていて、専門家会議の副座長の尾身先生も、自粛要請と補償はカップルだとしています。

 これは、総理、提言なんですけれども、持続化給付金というのをつくられたわけです。私の提言は、もうこれを活用するしかないなと思っているんです。

 今回は二百万、百万とそれぞれ配っていただいて、恐らく、影響が長引けばもう一回給付をせざるを得なくなるのではないかと私自身は思っています。そのときに、数億円も損失を出しているような中小企業、零細企業、いっぱいあります。これは融資で何とかしろということかもしれませんけれども、やはり融資は借金ですから、良質なところほど、もうこの際整理しようかというところが多いですよ。

 これは、もう一回配ろうというときに上限を引き上げたらいいと思うんです。全額とは言いません。あの東電のときのように、原発賠償のように全額とまでは言いませんから、何とか企業が力が出るぐらいの額に、上限を二百万から引き上げて、損失の額と規模に応じて出していく。

 これは、二百万で足りる零細企業もありますよ、小規模事業主もいると思います。だけれども、かなりの企業が足りません。スズメの涙、失礼かもしれないけれども、そう思っている企業が多いのも事実なんですよ。

 ですから、これは具体的な、現実的な提案だと思っているんですけれども、次、給付するときに上限を引き上げる、これはぜひ検討していただけませんか。

安倍内閣総理大臣 今回の休業要請等、自粛等、お願いをさせていただいています。

 そして、それには、休業することによって出た損失について補償しない限り、そう簡単に聞いてくれるところはないのではないかという議論がございましたが、しかし、その中でも、今、日本全体の盛り場の営業状況を調べておりますが、多くの地域で営業自体が大体一割まで減っているわけでございまして、九割の方にはそれなしでも御協力をいただいていることを本当に感謝を申し上げたい、こう思う次第でございますが、その中で売上げがゼロになるところもたくさんあるわけでございまして、そういう事業者等々については、先ほど申し上げましたように、百万円、二百万円の持続化給付金で御支援をさせていただき、また個々人については十万円の給付金を出させていただいているところでございます。

 事業に見合った補償ということについては、先ほど申し上げましたように、そういう補償をしているところはもちろん世界じゅうにはないのでございますし、できる限りの支援はしていきたいと思っておりますが、その中で、確かに、借金に借金なのかというお話でございましたが、ただ、この無利子無担保、五年間据置きという条件というのは、非常に特別な条件と言ってもいいんだろう。手元の流動性をしっかりと確保することができるわけでございますし、税金や社会保険料も延納していただいて、そして、その延納に対する延滞金等というものは一切要請もしないのでございます。

 また、当然、収入が減額した方々に対しては、来年においては還付等々も起こってくるわけでございまして、しかし、その上で、この事態が長くなれば、先ほど申し上げましたように、平均で半年ということで申し上げたわけでございまして、事態がどれぐらい進んでいくのか、また、どれぐらい長期化するかということをよく見ながら、これはもちろん、最初に申し上げましたように、事業を継続していただかなければならないわけでありまして、それこそ日本経済のエンジンでありますから、そこを破損させてはならないと思っております。そういう状況が起こるということになれば、これはもうちゅうちょなく、間髪を入れずに対応していきたい、こう思っております。

玄葉委員 これは、本当に良質な業者、おっしゃるように休業要請の対象になっていないところも多いんですよ、そこと取引をしている業界とかですね。非常に良質なところが実は塗炭の苦しみを味わっていて、でも、原因は彼らにあるわけじゃないんですよね。彼らは何の間違いも犯していない、それなのに畳まなきゃいけないという状況になる可能性が極めて高いです。だから、これからの追加給付に含みを持たせたような御答弁でしたけれども、そのときにもう一工夫、要件を若干緩和していくとか上限を引き上げるとか、そのことをぜひ頭に入れていただきたいなというふうに思います。

 次に、提言三の検査体制の強化の問題と、提言二の感染者の受入れ体制の問題に行きたいと思います。

 この検査の話はもう言わずもがなになっていて、多くの方が指摘をしています。ドイツの十五分の一、人口が日本よりもっと少ないドイツですけれども、十五分の一だ、何でなんだとさっき聞かれたら、厚労大臣はいろいろお答えになられていました。初動の間違いもあったのかもしれませんよね。つまりは、やはり全員を入院させるということになるからベッドが足りない。

 私、埼玉の保健所の所長さんが、病院があふれるから検査しなかったとおっしゃったのは、そのとおりだなと思っていて、私の知り合いの保健所の所長も同じことを言っていました。病院がいっぱいになっちゃうから、検査を実は抑制してきましたと。

 だから、軽症者とか無症状者のための宿泊療養施設を用意するから、検査しようねとその方に私言ったんですね。そうしたら、何と言ったかというと、実は県はその準備をとっくに始めた、始めたらば、これは本当の話なんですけれどもね、厚労大臣、厚生労働省から、あんたのところは陽性患者が余り出ていないから、まだ早いと言われたというんですよ。

 これ、やはり、厚労大臣はそう思っていないかもしれませんけれども、少なくとも担当者には伝わっていませんよ。こういった問題、すごく大事だと思います。ですから、そこはある意味、リーダーシップの問題だと思う。

 同時に、軽症者とか無症状者の宿泊療養施設を今あちこちでそれぞれの都道府県が用意していますけれども、単価も示されていないらしいですね。つまり、宿泊、ホテルに対して一人幾らでお願いするのか。一人八千円なのか、四千円なのか、五千円なのかで、受け入れる側は考えちゃいますよ。まだ示されていない、これは本当ですか。

加藤国務大臣 最初のお話なんですけれども、埼玉県とたしかおっしゃったと思います。

 私ども、かなり、逆に、宿泊、例えばホテル等、こういうところがありますよということで積極的にこれはやらせてきていただいていますし、それは徹底させていただいているとは思いますけれども、実際、今、三十数都道府県においてこれを既に実施をしたり準備を始めているということでありますから、その中には、もちろんそんなに感染数が多くないところからも、今の段階から重症化することがふえることを前提に、そうした療養型の、宿泊の療養といったことについて今対応していただいている。むしろ、それは我々の方からもそういうお願いをさせていただいているところであります。

 今のお話は、今回の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金、これを創設して、宿泊療養に伴う費用については国が補助を行う、こういうことにさせていただいて、もう既にやっていただいているところも、事前に着手していることも対象にしますよということはお願いを申し上げているところであります。

 最終的には、これをこれから個々に交付をしていくということにもなりますし、また、その際には単価の設定、これは、国から補助の上限額について、一定の補助基準額を設けていくということで、今、中で検討はさせていただいているところでありますが、個々の実態、既に実施されているところの実態、これもよくお聞きをしながら設定をさせていただきたいと思います。

玄葉委員 これは大臣、遅いですよ、やはり。先手先手で準備をしなきゃいけない中で、今単価を決めようとしているというわけですから、これはどう考えても私は遅いと思います。ぜひ、これは急務なので、早く決めてほしい。

 あとは、今、軽症者用と無症状者のベッドの話をしましたけれども、もっと大事だと思いますが、中等症以上のベッドの確保の問題なんです。

 これも私の出身の福島県の一つの事例なんですけれども、感染症指定病院でコロナの患者を受け入れるということになりました。院内感染を防ぐために、四十八床あるワンフロアを全部あけたんですね。でも、医療スタッフの関係で、八床だけ使っている。残り四十床は空回り、空回しなんですね。そうすると何が起きるかというと、対前年比で、一月で八千万円の収入減だったそうです。なるほどなと思いましたけれども、でも、彼らは、自分たちがやらなきゃということで必死に頑張っている。

 これを俗に空床補償、空のベッドの補償ということだそうでありますけれども、このことについては、やはり厚労大臣、財務大臣、ぜひ、十分な手当てを間違いなくするということをこの場でしっかり語ってほしい、約束をしてほしいと思いますが、いかがでしょう。

加藤国務大臣 今、中等症ということでお話しになりましたけれども、重症においても、専門性の高い医療従事者を集中的に確保するということが、結果的には効率的な医療提供につながっていく。そういう観点から、病棟ごとや、あるいは一つの医療機関そのものをいわばこの新型コロナウイルス感染症に特化をしていく、そういったことの考え方をお示しをさせていただいて、そういった方向での検討をお願いしております。

 そういった中で、今委員御指摘のように、感染症という、こうしたものに対応するためには、それだけ医療スタッフを集中的に投下しなければなりません。したがって、これまでやっていた病床数を減らして、例えば四十八を八とか、例えば二十あるものを七とか八つとか、そこに集中をして、そして、いるスタッフをそこに集中をする。

 そうしたことも踏まえたことで、この間、特定集中治療室管理料等を算定できるようにして、実質、本来一番高い形の管理をしている、そこを倍増させていただいて、そうした集中をすることに伴って生じる費用の負担が賄えるということ、これは医療関係者ともよく御相談をさせていただきました。さらには、今回、感染症のリスクもありますから、そこも含めた加算もこの診療報酬でやらせていただきました。

 そういったことを含めて、先ほど申し上げた集中をしていく、こういう流れをつくると同時に、箱物の整備としても、人工呼吸器とかECMOの整備等、こうしたハード面も含めて、今回の緊急経済対策で創設した緊急包括支援交付金、これによってしっかりと支援をさせていただきたいというふうに思っているところであります。

玄葉委員 頑張っているところがばかを見るみたいなことには絶対にならないように。今の厚労大臣のお話は、要は、先ほどのような例、つまり、四十八床あって、医療スタッフが余りいないので八床に集中して、四十床は空回ししている、こういう空回ししている分は財源的な手当てをする、そういう意味だというふうに考えてよろしいですか。

加藤国務大臣 空回しというか、実際その残りのベッド数は使えませんので、そこも勘案して、その八床なら八床、十床なら十床の診療報酬を倍増させることによって、トータルとしてのそうした集中に係る費用を賄っていく。これは、先ほど申し上げたように、それぞれの医療関係者から、大体具体的にどういうふうにやるのかを聞きながら設定をさせていただいた、こうした診療報酬の水準であります。

玄葉委員 診療報酬を倍増しただけで、本当に、そんな頑張っている人たちの背中を押すというか、励ますような仕組みになるのかどうかというのは、私はちょっとわからないなと今思っていますね。

 ただ、これから中等症以上のベッドを確保する上では、そういう仕組み、空床補償のような仕組みが極めて大事だと思います。そうじゃなかったら手を挙げないと思います。しっかりそういった仕組みを整えてもらいたいということを申し上げたいと思います。

 そして、提言五の、ワクチンと治療薬の開発に集中投資をということも山中先生はおっしゃっておられます。これは、今も、治療薬については、アビガンやレムデシビルのことは先ほど午前中も予算委員会で議論になりました。

 私、ワクチンの方なんですけれども、子細に見たんですけれども、何か三つ今開発していて、その三つについている予算が余りにも少ないんですね。私は、こういう非常時というのは、安全性に留意しながらも、非常時ゆえに思い切った開発費の支援を行うべきだというふうに思います。空振り三振でもいいから見逃し三振はするなということだと思います。

 率直に言って、数億円の支援で一カ月ワクチンの開発が早まるなら、それが効くという前提ですけれども、それはもう多くの人の命も救われるし、数兆円の恐らく経済効果じゃないかなというふうに思うんですね。こういうところに絶対やはりけちけちしないということが大事だと思います。

 蛇足かもしれませんけれども、医療用マスクとかガウンとかが足りないといって、国内の製造拠点に補助を出していますよね、三分の二とか四分の三とか。私、自分だったら十分の十出すなと思いますね。十分の十出して全部買い上げるといった方がやはりよかったと思うんですよね。これは、こんなところでけちけちしない方がいいと思うんですよ。

 やはり必要なところにはきちっと出すということをやってもらいたいのと、最後は審査を、治験と承認と両方あると思うんですけれども、この期間を短くするということには、やはり官僚は逡巡するというか慎重になるという側面は、この間の薬害エイズの問題とかがありますので、どうしてもそういうところはあると思うんですね。やはりここは、何があっても政治家が、最終的には自分が責任をとるということをはっきり示しながら、この問題に当たってもらいたいと思いますが、総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 新型コロナウイルス感染症を収束させるためには、治療薬とワクチンが必須であろうと思っております。そのための予算につきましても、今回の対策の第一弾そして第二弾によって、例えば第二弾において、ワクチン開発の支援が百億円、そして、産学官連携による治療薬等の研究開発のためのAMEDへの出資が二百億円ということになっております。

 現場に対しては、まさにこれはお金に糸目をつけずに、また、CEPI、GAVIにも、御承知の世界的な、国際社会でワクチンを開発するということにおいて、CEPIにも出資をしているところでございます。

 大分有力候補も出てきております。国内においては三つ。東大、そして阪大、また国立感染症研究所ですか、三つの、今、開発が進んでいるわけでございます。また、塩野義においても開発が進んでいるということを聞いているところでございますが、しっかりと支援して、一日も早く、これは、日本がつくるということだけではなくて世界の英知を結集して、一日も早く有効なワクチンの開発にたどり着きたい、成功したい、こう思っております。

玄葉委員 これは総理、輸入は余り当てにしない方がいいと私は思っていて、やはり国産でしっかり開発すべきだ。そのためには、開発費支援を惜しまない、しかも早くつけるということが大事だと思います。

 最後に、新型ウイルスについての偏見と差別が蔓延している問題です。

 新居浜で、トラックドライバーの保護者が感染拡大地域を行き来したというだけで、お子さんに自宅待機が求められて、入学式とか始業式に出られないという事態がありました。私、原発事故のときに、福島県外に避難した子供たちがいじめを受けたことを思い出して、本当に心が痛む思いがいたしました。

 これは総理にぜひ申し上げたいんですけれども、総理がいろいろメッセージを国民に語りかけるときに、きちっとこれを言ってもらいたい。そのときに、コマーシャルを見てもそうなんですけれども、医療従事者への偏見と差別はやめようと言っているんです。だけれども、感染者とその家族のことを言っていないんですね。感染者と家族への偏見、差別がなくならないと、検査を嫌がる人が出てくると思います、差別を受けるということで。これはすごくよろしくないので、総理、これから、事あるごとに御自身でメッセージを出されると思います。ぜひ自分の言葉で、これからおっしゃってもらいたいと思うんですが、そのときに、このこともきちっと、短い言葉で語ってほしいと思いますが、いかがでしょう。

安倍内閣総理大臣 かつて、福島原発事故において、福島県の方々に対するいわれなき差別がありました。また、今回の新型コロナウイルス感染症で罹患した方々、あるいはその家族に対して、許すことのできない差別があるというのも事実である、これは恥ずべきことであろう、こう思っております。誰もが感染症に感染するおそれがある中で、まさにみんなで協力して乗り越えなければならないわけであります。

 今月の四日から、政府広報において、テレビスポットCMで、新型コロナウイルス感染症について、正しい情報により対応すべきことなど、人権への配慮を呼びかけ、不当な差別、偏見を防止するための取組を行ってきたところでありますが、おっしゃるように、日本においてはコロナ差別はないということを世界に胸を張って言えるように、我々も全力を尽くしていきたい、こう思っております。

玄葉委員 これで終わりますけれども、コマーシャルは、できればチェックしてもらいたいんですけれども、医療従事者等への差別、偏見をなくしましょうなんですよね。やはり、直接きちっと感染者及びその家族も入れた方がいいと思います。

 以上です。どうもありがとうございます。

棚橋委員長 この際、大西健介君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。大西健介君。

大西(健)委員 立国社の大西健介でございます。

 きょうもNHKの国会中継を見ていただいている皆さんはたくさんいらっしゃると思いますけれども、大型連休を前に、帰省することもできない、そして子供たちも学校へ行くことができない、大切な家族や大好きな友達に会えない中、我慢をしていただいている国民の皆様に感謝申し上げたいというふうに思います。

 そういう中でありますけれども、きょうのニュースではコロナ倒産が百件を超えたということで、経済にも大変深刻な影響が出ております。私たち国民民主党は、事業者の皆さんに、新型コロナウイルスの感染の影響についてアンケート調査というのをさせていただいております。私の地元からもたくさんの声が上がっております。売上げが九割減になった、あるいは家賃が払えない、従業員の給料が払えない、このままでは会社やお店が潰れてしまうという悲痛な声をたくさんいただいております。

 休業していてもかかるのが家賃であったり、あるいは人件費という固定費でありますけれども、このうち家賃については、我々野党、家賃を政府系金融機関が肩がわりをして、そして支払いを猶予する、場合によってはその支払いの一部を減免するというような法案をきょうの午前中、国会に提出をさせていただきました。与党においてもさまざまな検討がなされているということでありますので、ぜひとも、これは与野党を超えて、ぜひこれを一刻も早く、この家賃の問題、解決策を導いていただきたいというふうに思います。

 この問題については、あす、我が党の玉木代表が予算委員会の場でじっくりとやられるというふうに伺っておりますので、私は、午前中与党からもお話がありました人件費の話、雇用調整助成金の問題について絞って質問をしていきたいというふうに思います。

 まず、その前提として、雇用調整助成金というのは休業手当の一部を助成するものでありますけれども、今回、緊急事態宣言あるいは特措法を受けて休業した場合にこの休業手当の支払い義務というのがどうなるのか、こういう問題があります。

 労働基準法二十六条というのは、会社の都合で社員を休ませる場合には平均賃金の六割以上を払わなければならないというふうにしているわけでありますけれども、皆さんのお手元に資料として新型コロナウイルスに関するQアンドAというのをお配りしています。この問七というところを見ていただきたいんですけれども、ここを見ますと、今回、緊急事態宣言による休業というのは、これは不可抗力による休業になるんだ、そして、休業を回避するための具体的な努力、例えばテレワークをさせようということを検討してみるとかそういうことをやった、努力をしたということがあれば、これは不可抗力による休業だから休業手当は支払わなくてもいいということがここには書かれています。

 そうなりますと、例えば映画館とかライブハウス、こういうところで働く人たち、ほかにやらせる仕事がないかということを検討してみたけれども見つかりませんということであれば、これは企業には休業手当の支払い義務がなくなってしまうのではないか、この基準でいくと休業手当を払わなくてもいいという企業が多数出てきてしまうんじゃないかというふうな懸念があるんですけれども、この点について厚労大臣から御答弁いただきたいと思います。

加藤国務大臣 今委員お示しをいただきました新型コロナウイルス感染に関するQアンドAの中の考え方というのは、まず、不可抗力による休業と言えるかどうかという判定をするために、その原因が事業の外部より発生した事故であること、また事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることができない事故であることのいずれも満たす必要があるということで、一に該当するものとして、今回の緊急事態宣言、またそのもとでの要請など事業の外部において発生をした事案、これが一、最初に言った問題ですね。それから、二点目としては、使用者の回避努力ということで、自宅勤務などの方法により労働者を業務に従事させることが可能な場合において、これを十分に検討しているか、労働者に他につかせることができる業務があるにもかかわらず休業させていないかといった事情から判断するということなので、一概に、緊急事態宣言があったり営業自粛の要請があるからといって、直ちに休業手当の支払い義務がなくなるものではないということを申し上げているわけでありますので。

 逆に言えば、今委員御指摘のように、あらゆる努力を尽くしても回避できないといった場合には、これは不可抗力と言える休業ということになるという場合ももちろんあるということであります。

大西(健)委員 ただ、今申し上げましたように、例えば映画館とかライブハウスとかも、ライブハウス自体やっていない、映画館がやっていないということなら、ほかにやらせる仕事というのはなかなかないわけです。そういうことになると、多くが、いろいろ考えてみたけれどもできません、したがって休業手当の支払いの義務はありませんねということになってしまう可能性が私は高いんじゃないかというふうに思います。

 そういう場合にも雇用調整助成金は使えるんだということなんですけれども、午前中にも、雇用調整助成金の使い勝手の悪さということが、繰り返し与党からも野党からも指摘がありました。私のもとにも、雇用調整助成金については、ハローワークがパンクをしていて電話をしてもつながらない、何時間も待たされる、あるいは、いつになったらもらえるのかわからないのでもう申請するのは諦めた、こういう声がたくさん届いております。

 午前中にも、大臣からも、例えば申請項目を半減させたとか、二カ月だったところを一カ月にするとか、あるいは、できることなら二週間でという話もありましたけれども、実際にはそうなっていないんです。その現実をしっかり、もう一度、国民の皆さんにお示しをしていただきたいんですけれども。

 というのは、マスクだってそうですよ。何回も国会で、マスクがないマスクがないと。いや、増産しているからそのうち皆さんのところに届くようになります、店頭に並ぶようになりますと言うけれども、いまだに並ばない。いろいろな支援策も、そのうち皆さんの手元に届きますからと言っても、いつまでも届かないんです。だから、その結果をもう一度しっかりと大臣から答弁していただきたいんですけれども。

 先ほど、岸田委員の質問の中で、岸田委員自身が相談の件数というのも言っておられましたけれども、相談件数がどれぐらいあって、そして休業届の届出数がどれぐらいあって、そして申請数がどれぐらいあって、最終的に支給決定に至っているのが何件なのかをもう一度明確に答えていただけますでしょうか。(発言する者あり)じゃ、金額もお願いします。

棚橋委員長 金額もですか。

大西(健)委員 金額も。ちゃんと通告してありますので。

加藤国務大臣 雇用調整助成金に関する相談件数、累積でよろしいですか。(大西(健)委員「二月以降の」と呼ぶ)二月十四日以降で十九万一千七百二件であります。それから、申請の件数は二千五百四十一件。支給決定件数、これは二百八十二件であります。

 ただ、支給の申請件数自体は、ここ二週間ぐらいで急激に増加をしている。ちなみに、四月十七日の時点、そこまでの一週間で五百二十二件、四月二十四日までの一週間で千五百五十六件ということであります。

 これから更に増加するということが想定されますので、更に申請から支給までの期間を短くすべく、今、体制の整備等も図らせていただいているところであります。

大西(健)委員 後ほど金額も、もしわかるなら答えていただきたいんですけれども、今お話があったように、相談件数、まだまだふえているけれども、十九万件というお話がありました。届出が二万件ちょっと、それから申請が二千五百件、支給決定が二百八十二件ということですから、一桁ずつ下がっていくんですよ。二十万、二万、二千、二百といって下がっていくんですね。ですから、相談件数、まだまだどんどん来ているということですけれども、十九万、約二十万で割り戻しても〇・一数%しか結局支給されていない、これが現実なんです。だから、遅いじゃないですかと。幾ら、二週間にしますとか一カ月にしますと言っても、実際には、相談に来ている人の〇・一%ちょっとしかお手元には届いていない。これが現実なので、皆さんがこれは使えないと言っているのではないかと思いますけれども。

 この件について先ほど午前中、岸田委員の質問について大臣から答弁がありましたけれども、総理、今の数字を見ていただいて率直にどう思われますか。総理の感想を。二十万件、十九万人相談に来ていて、そして申請は二千五百件で、支給件数は二百八十二件しか決定されていない。この現実を総理はどう受けとめておられるか、総理の受けとめを、総理。

棚橋委員長 まず、金額の話がありますので、厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 済みません、ちょっと金額は、急だったので、今調べておりますけれども。

 ただ、雇用調整助成金というのは、事前に休業の計画を立てて、そして実際に休業手当を、お金を支給して、それから申請となりますから、相談というのはもっと事前の段階でかなり出てくるということでありますから、相談イコール申請でもないし、また、当然、相談だからすぐに支給につながるわけではない。かなりそこにはタイムラグがあるということであります。

 ただ、先ほど申し上げたように、今後、これからふえていくということはこの相談件数の数字から想定されるわけですから、それだけの処理を行い得る体制をしっかり組む中で、いかに支給までの時間を短くするか。

 それから、今お話がありましたように、なかなか書き方がわからない等々の御指摘もありますから、それに対して、社労士の皆さんのお力をおかしいただくとか、事前にいろいろなところで御相談に乗る体制をしっかりと構築していきたいというふうに思っています。

安倍内閣総理大臣 この相談件数と申請件数、あるいはこの執行の件数の違いについては今厚労大臣から答弁をさせていただきましたが、いずれにいたしましても、もっと多くの方々にこれは活用していただきたい、こう思っております。

 その意味におきましては、確かに、指摘をいただいているように、大変この書類の手続等が煩雑であるというふうに感じておられる方がたくさんおられるんだろうなと、使いにくいと思っておられる方々もたくさんおられると思います。そういう中で、書類を半減する、あるいは、計画書については、提出も事後の提出でいいということ等の工夫もさせていただきますが、更に簡便化に向けての努力をしていきたい、こう思っております。

大西(健)委員 相談イコール申請じゃないと言うけれども、相談さえできないというのが現実ですし、あるいは、休業届出が大体二万四百五十一件で、申請が二千五百四十一件、支給が二百八十二件、一桁ずつ下がっていっているんですよ。ですから、実際にやはり本当に一部しか届いていないというのが現実だと思います。

 それから、先ほどこれも話がありましたけれども、雇用調整助成金のもう一つの問題というのは、これは額が低過ぎるということでありますけれども、十割に引き上げた十割に引き上げたということばかり言っていますけれども、そのこと自体はいいんですけれども、実質、労働者に支払われた賃金の九割、十割という話ではなくて。これは、上限額の八千三百三十円というのが維持されている限り、企業の持ち出しが多くなる、だから企業は使えないという話になるんです。そして、単純にこの八千三百三十円というのに三十を掛けると月額約二十五万円です。これじゃ余りにも低過ぎる。

 先ほども少し話が出ていましたけれども、イギリスでは政府が給料の肩がわりをしている。これは給与額の八〇%です。実際に労働者がもらう額の八〇%。もちろん、これにも上限があるんですけれども、ただ、月額約三十三万円ですから、日本よりかははるかに高い。オンラインで申請すれば一週間で振り込まれるそうです。

 先ほど午前中も与党の政調会長が、これを引き上げてくださいと、しかも、上乗せもしましょう、上乗せだったらいいんじゃないですかという話もありましたし、参議院の方では世耕幹事長も、八千三百三十円は雇用を守っていく経営者の助けとしては不十分だと言っているんです。与党も野党も言っている。

 大臣は先ほど非常に消極的な答弁でしたけれども、これは総理の決断でやるべきじゃないですか。与党だって野党だって、やりましょうと言っているんだから。大臣、答弁要らないですよ、総理の決断ですから。総理の決断で、この八千三百三十円、上乗せするということを考えたいとここで言っていただけないですか。

加藤国務大臣 冒頭、労働基準法の休業手当のお話もありました。したがって、休業手当の義務がないというケースも当然出てくるので、今般、中小企業でありますけれども、中小企業で、緊急事態宣言があり、営業の自粛等あった、こういった業種等については、これはイコール休業手当の支給義務が免除されるわけではありませんけれども、そういったところについては十分の十の支給をするということをさせていただいた。

 加えて、今、八千三百三十円の話がございました。これについては、これからも、申し上げておりますように、失業給付手当の最高額、これが八千三百三十円ということでありますから、これとの均衡という意味からしてその見直しについては慎重な検討が必要であるということはこれまで申し上げてきたところでありますし、同時に、現在、雇用二事業、大変、保険料のこれから猶予等もございます、なかなか厳しい懐ぐあいだということもあって、今回の十分の十というところまで実施をすることにしたところであります。

大西(健)委員 雇用二事業、まさに事業主は何のために保険料を払っているんですか。こういうときのために払っているんじゃないんですか。

 先ほども失業給付との均衡という話があったけれども、与党の政調会長からも、均衡があるんだったら上乗せとか横出しとかいろいろな方法があるんじゃないですかという話があったので、これはぜひ、総理の決断ですよ。大臣があんなことを言っているけれども、総理は、やはり八千三百三十円じゃどうしようもない、何か考えたいということを、総理、言ってくださいよ。

安倍内閣総理大臣 この八千三百三十円の上限ということについては、これは政府内でも相当さまざまな議論をしてまいりました。私の考え方も申し上げてきたわけでございますが、政府としての統一的な考え方としては今厚生労働大臣が述べたとおりでございまして。もちろん、これは、まさに多々ますます弁ずであって、出せれば出せるほど当然いいのでございますが、今、これは雇用保険の中で行っていかなければならないわけでございまして、その中においてはその八千三百三十円ということでこれは均衡をとっているところでございます。

 それを、先ほども申し上げましたように、今まで申し上げておるように、休業要請したところについてはこれは全額国が負担をする、あるいは、六割を超えるところは国が全額負担するという形で拡大をさせていただいているところでございます。

大西(健)委員 これでは、見ている皆さんはがっかりすると思いますよ。本当に大丈夫かな、これじゃやはり会社を畳むことも考えなきゃいけないなというふうになってしまいますし、あるいは解雇ということで、まさに雇用が失われることに私はつながってしまうんじゃないかと思います。そのことについては後ほど申し上げますけれども。

 もう一つ、これも午前中に出た問題ですけれども、枝野委員から言いっ放しになっていて、答弁がいただけていないので申し上げたいと思いますけれども、この雇用調整助成金、非常に複雑で、社労士に申請代行業務を依頼しなければ、申請は一般の商店の商店主だとか中小企業の社長さんではなかなか難しいということなんですけれども、そこで不正受給があった場合に、社労士に連帯責任が課されている。

 これについては先ほども、性善説に立ってやるんだという話がありましたけれども、この社労士の連帯責任、これは社労士の署名をしなきゃいけないんです、申請書類の中に。その署名を例えばなくすとか、あるいは、悪質で故意、重過失の場合に限って不正受給の責任をとってもらうように、この連帯責任を緩和するなり、社労士に連帯責任を、署名をさせるというのをなくすとか、そういう具体的な改善ができないんでしょうか。

加藤国務大臣 済みません、ちょっと今、手元に正確な資料がありませんけれども。

 間違いがあれば全て社労士にいくのではなくて、社労士の責に問われるには、相当な重過失というんでしょうか、あるいは故意、過失、そういったものがなければ当然そこまで及ばないということになっているはずでありますので。済みません、今、手元にないものですから空で申し上げておりますけれども、そこはもちろん、そういった形で対応していきたいと思います。

 さらに、今申し上げたように、誰から来るか、ふだんつき合っている顧客であればその顧客がどういう方かわかる、しかし、突然来られた方になかなか対応できない、そういったこともありますので、むしろ私ども、社労士の方々と連携をとって無料の相談をすることによって、その方が介在をしていただく。もちろん、その場合には、こちらからお願いをしているわけでありますから、その方に、今申し上げたように、何か申請者に問題があれば責を問う、そういうことは当然求めないということになるわけであります。

大西(健)委員 まさに今大臣も言われたように、ふだんおつき合いをしている、顧問社労士とかをやっている場合にはそれはわかりますけれども、そうじゃない、スポットで頼まれた場合には、全てをチェックするというのはやはり現実的には不可能に近い、これが現場の声ですので、これはぜひ、連帯責任については緩和をしていただきたいと思います。

 雇用調整助成金が現実的には非常に使い勝手が悪い、こういうことがあって、実は、今月の八日ですけれども、東京都内でタクシー事業を展開する会社が、雇用を維持して休業手当を払うよりも失業手当の方が乗務員にとっては得と説明して、グループ会社を含む全従業員約六百名を解雇する方針を明らかにしました。その後、一部、解雇を撤回するということもありましたけれども、これに対してネット上では、従業員のことを考えた英断という好意的な書き込みさえありました。

 しかし、これは、十一月には営業を再開して再雇用するからということを言いつつ退職合意書にサインをさせるというやり方でやられたみたいなんですけれども、これだと、再雇用を約束した計画受給とみなされて、そもそも失業給付の対象にならない可能性があるんじゃないか。また、平均賃金の三十日分以上を、本当だったら、解雇の場合は解雇予告手当というのを払わなきゃいけないんですけれども、それを免れるためにやっている、不当解雇とみなされる可能性さえあるんじゃないかというふうに思います。

 このタクシー会社が言っている、雇用を維持して休業手当を払うよりも失業手当の方が乗務員にとっては得、こういうことを言いながらこういう対応をするということに対して厚労省はどう受けとめられているのか、大臣から御答弁いただきたいと思います。

加藤国務大臣 済みません、その前に、雇調金でありますけれども、さっき二百八十二件と申し上げましたが、トータル、今出ておりますのが一億四千万円ということであります。

 それから、先ほど、社労士、重過失と申し上げましたけれども、今問われるのは、故意に不正を行うことがなければ適用されないということであります。そこは修正をさせていただきたいと思います。

 その上で、今の退職勧奨については、これは、当然、応ずるかどうかはあくまでも労働者の自由であり、労働者の自由な意思決定を妨げる退職勧奨は、これは違法な権利侵害に当たる可能性があります。これまでの判決でも、これは不法行為として認定されているケースもあるということであります。

 また、労働者の同意を前提としないという場合には、一方的な労働契約の解約は解雇に該当するものでありますから、先ほどお話があった、三十日前の予告をするか、いわゆる解雇予告手当を払わなければならないとされております。

 また、解雇そのものの有効性についても、最終的には司法判断ということになりますが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効となるということであります。

 個々のケースについて申し上げるわけにはいきませんが、今申し上げた考え方にのっとって対応すべきものと思います。

大西(健)委員 私も個別のケースについてはあえて申し上げませんけれども、やり方によっては非常に問題があると思います。ただ、こういうことがニュースになって、実は、残念ながら、ネット上では、その手があったかというようなこととか、ハローワークに問合せがあるというんですよ。その背景は、先ほど来言っている、雇用調整助成金が遅い、あるいは複雑でわからない、額が低過ぎる、使えない、だから、それだったら解雇した方が労働者に失業給付が行くじゃないか、こういう考え方になってしまっちゃっているんですね。これが現実だと思うんです。

 そういういろいろな雇用調整助成金に問題がありますけれども、もう一つ、根本的に大きな問題、それは、そもそも雇用調整助成金というのは、会社側が申請しないとこれはだめなんです。当たり前ですけれども、休業手当の助成ですから。ですから、労働者側から求めることはできないんですね。それが大きな問題です。

 ただ、この点について一つ、我々の方から提案があります。ちょっとパネルをお願いしたいんですけれども、全員解雇しなくても、労働者個人が直接請求できる、そういう妙案があります。これはみなし失業ともいうべき方法でありますけれども、これは過去にも例があります。

 ここに書いてありますように、東日本大震災に伴う雇用保険失業給付の特例措置ということで、まさにこの囲みのところに線も引いてありますけれども、休業を余儀なくされ、賃金を受けることができない方については、実際に離職していなくても失業給付を受給することができる、あるいは、一時的に離職を余儀なくされた方について、事業再開後の再雇用が予定される場合であっても失業給付を受給できる。

 先ほどのタクシー会社は、十一月に事業を再開するから、そのとき再雇用するからといって合意書にサインさせていますけれども、そういうふうに一時的にちょっと事業を休止するけれどもまた再開できるようになったらということの場合であっても失業給付がもらえる、こういう特例を実際に東日本大震災のときにやっているんです。

 ですから、まさに、先ほど枝野委員の質問の中では、このコロナの感染というのはある種の災害だという話がありましたけれども、まさに災害と同じですよ。災害と、私は同じだと思います。東日本大震災で被災して事業が行えなくなって休業を余儀なくされる場合も、緊急事態宣言で休業を余儀なくされる場合も同じじゃないですか。そういう意味では、これが私は使えるんじゃないかと。これをぜひ、まさに総理の決断で私はやっていただきたいというふうに思いますけれども、総理、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 委員の中には二つの制度があります。一つは、一時離職ということで、再雇用の予約つき離職。それからもう一つは、休業中の失業みなし特例ということであります。

 休業中の失業みなしは、これは激甚災害法の中でやっておりますから、これへの適用、どうということになります。それから前者の方は、これは局長通達ということで、これは我々の範囲の中でできる。そういう制度的にかなり違うものであるということをまず申し上げたいと思います。

 その上で、もう一つの課題は、仮に、そこで雇用されればいいですけれども、雇用がそこでされなかった場合には、その方の失業給付というのは既にかなりの部分が費消、使われてしまっていますから、あとわずかしか残っていない。場合によっては、もう残っていない。非常に不安定な状況に置かれるわけであります。

 したがって、我々今、雇用調整金のいろいろな課題は指摘を受けておりますけれども、そこは改善しながら、まずは雇用調整金を使っていただいて、しっかりと休業手当を払いながら雇用を継続していただく。そして、万々々が一、残念ながら解雇というふうに実際になれば、その段階でこの失業給付を使っていただく。これがまさにセーフティーネットとしては大事なんだろうというふうに思います。

大西(健)委員 私は、今の大臣の答弁はおかしいと思いますね。将来の失業を心配するより、今の失業をどうするかという問題ですよ。将来もしかしたら失業して、失業給付がそのときになかったら困るからと。今失業するかもしれないんですから、今もう雇用が維持できないかもしれないんですから、今使わなくてどうするんですか。

 それから、激甚災害の話がありましたけれども、さっき言ったように、災害のようなものじゃないですか。災害で事業が行えないのと同じで、もう緊急事態宣言が行われている。休業を要請されている。事業を行えないんですから、同じなんですよ。

 そういう意味では、総理、これを使うということを検討していただけませんか。総理からの御答弁を求めます。

安倍内閣総理大臣 いや、これは、今失業したらどうするんですかという話なんですけれども、今、雇用調整助成金を活用していただければ失業ではないわけでありまして、まさに雇用は継続されるわけであります。

 いわば雇用を継続する上においても、確かに、雇用調整助成金については、使いにくい、また現金が給与として手に入るのに時間がかかるという課題があります。こうした課題に、我々も何とか解決方法について努力を重ねているところでございますが、まずはこの雇用調整助成金を使って雇用をしっかりと維持をしていくということが正しい道ではないか、このように思います。

大西(健)委員 今私がこの提案をする前に、さんざん、雇調金が使えないという話をしたんですよ。雇調金が使えないからこういう提案をしているのと、それから、雇調金は、先ほど言いましたように、会社が、使うという申請をしないと使えないんです。実際に、うちの店でも雇調金を使ってくださいということで従業員が店主にお願いしても、社長にお願いしても、いや、複雑で難しいから、わからないからいいやと言われたらおしまいなんです。そういう例がいっぱいあって、相談もいっぱい来ているんです。ですから、労働者の側からできる、それで、実際にやったことがある、総理が悪夢のようなと言う民主党政権でやったんですよ、でもやったんです。だから、これぐらいやってくださいよ。本当に、東日本大震災に並ぶ、いや、それを超える、これは未曽有の災害だというふうに先ほど来ずっと言っているわけですから、私はぜひやっていただきたいというふうに思います。

 それから、この休業補償についての考え方なんですけれども、先ほども話がありましたけれども、事業者に対する支援に関連して総理は何度も、政府として、さまざまな事業活動の中で発生する民間事業者や個人の方々の個別の損失を直接補償することは現実的ではないという否定的な答弁を繰り返されています。

 休業補償に関して、自民党の安藤裕衆議院議員が、ネット討論番組で次のような発言をされています。これは、私が動画を見て、うちの事務所で書き起こしたものですけれども。

 自民党は冷たくなったよねってのは、まさにそのとおりで、私、この提言の話で、損失補償絶対やらないと、粗利補償絶対やらないと、みんな企業潰れますよという話をある幹部にしたときにですね、これでもたない会社は潰すからと言うわけですよ。潰すからって、それはないだろうと。ね、いや、そうじゃない。やっぱり、これは、どんなに体力のある会社も体力のない会社も、今はこれはみんな救わなきゃだめなんだ。

 こういう発言をされているんです。全くそのとおりだと思います。

 総理、この発言は一体誰がされたんでしょうか。あるいは、これが自民党の考え方なんでしょうか。いかがですか。

安倍内閣総理大臣 誰にしたんでしょうと急に問われましても、少なくとも私ではないわけでありますが、これは安藤さんに聞いていただきたい、こう思います。

 いずれにいたしましても、こういう時期でございますから、我々は、何とか事業を継続し、そして雇用を維持していく上において、先ほど使いにくいという御指摘もいただきましたが、何とか工夫して、雇用調整助成金においても拡充も図っているところでございます。

 また、持続化補助金という形で、いわば休業要請等について、休業したことによって出た損失について、それを丸々補償するということはできないわけでございますし、それをやっている国というのはないのでございますが、しかし、そういう企業も含めて、そういう休業要請した企業だけではなくて全ての大幅に売上げが減ったところについては、最大二百万円、そして二百万円、百万円の今回の補助金を給付させていただきたい、こう思っているところでございまして、この意味におきましては、先ほど申し上げましたように、固定費の中の地代等々の、平均でございますが半年分に当たるものを給付させていただき、何とか経営を維持していただきたい、こういうことを考えているところでございます。

大西(健)委員 まさに私たちも先ほど、家賃の猶予の話とかみなし失業の話とかいろいろな提案をさせていただいておりますけれども、それに対して先ほどの八千三百三十円の上限の話。これは与党からも上がっている話ですけれども、余りにも消極的な答弁を聞いていると、本当にこんなことを思っているのかなというふうに思ってしまうわけです。

 ドイツのメルケル首相はこんなふうに演説をしています。

 私は皆様に約束します。連邦政府は、経済的影響を緩和し、特に雇用を守るために可能なことは全て行います。我が国の経営者も被雇用者もこの難しい試練を乗り越えられるよう、連邦政府は、必要なものを全て投入する能力があり、またそれを実行に移す予定です。

 こういうふうにメルケル首相は演説されています。ですから、メルケル首相の支持率もぐんと上がっているということなんですけれども。

 まさに国民が待っているのは、今テレビをごらんの皆さんが待っているのは、総理のこのメルケル首相の演説のような言葉なんじゃないですか。まさに、先ほどの、もたない会社は潰すからという話とは正反対で、あなたのお店や会社は絶対に潰さないから、できることは全て行うからということを総理が、私は力強く言うべきだというふうに思いますが、総理、そう思いませんか。

安倍内閣総理大臣 我々も、まさに日本において今まで前例のないことを、やるべきことを、できることは全て行っているわけでございます。また、二百万円、百万円の持続化補助金についても、ドイツが行っていることと比べてそんなに遜色はないわけでございますし、経済規模においても、百十七兆円というのも、ドイツが行っているGDP比等々も含めてもそれほど遜色のないものである、こう考えているところでございまして、我々は、しっかり結果を出していきたい、こう思っておりますし、まだまだそれは十分でない点があるという御指摘もいただいていることは、また使い勝手が悪いという御指摘があることも謙虚に受けとめながら、その中で更に努力をしていきたい、こう思っております。

大西(健)委員 ぜひ、我々も、先ほど来いろいろな提案もさせていただいていますが、協力するところは協力しますので、ぜひ本当に、国民に総理の言葉で安心を与えていただきたいというふうに思います。

 ちょっと話をかえて、順番を変えますけれども、今、自治体が、休業要請に従わないパチンコ店に対して、特措法四十五条に基づいて店名の公表というのに踏み切っています。しかし、非常に残念なことですけれども、店名の公表によって、営業しているパチンコ店に人が集まるという皮肉な結果も招いています。

 一般的には、事業者名の公表というのは非常に重いペナルティーなんですけれども、それでも従わない場合、そして、四十五条三項に基づく指示をするという動きもありますけれども、それでも、これは指示に対しても罰則等ありませんので、従わない場合に、西村大臣も、現行の特措法では罰則を科したり業務停止や許可の取消し等は行うことができないので特措法の改正も考えたいということを言っておられるようですけれども、その改正というのはいつやるのか。例えば今国会やるのか、あるいは将来やるのか。

 また、パチンコ業という特定の事業についてやるというのは法規制的に、私、難しいんじゃないかというふうに思いますけれども、どういうイメージのことを言っておられるか。今問題になっているのはパチンコですけれども、それ以外にも、こうした要請に従ってくれない場合にそれに対して罰則等を設けるというのは、どういうイメージを持って言っておられるのか、御答弁いただきたいと思います。

西村国務大臣 お答えを申し上げます。

 このインフルエンザ特措法、これは非常に緩やかな法体系となっておりまして、今御指摘ありましたように、仮に今四十五条に基づいて休業要請を行ったとしてもそれを聞かない場合は、今度は指示が行えるということになります。指示をしたときに公表もするわけでありますけれども、この指示についても強制力がないわけでありますので、そういう緩やかな法体系であります。

 これは、まだそこまでいっておりませんけれども、十七の都道府県から相談を受けておりまして、主としてパチンコ業でありますけれども、要請に応じてくれない、逆に、あいている店が多くの人を集客して、そこで感染リスクが高まっているということでありますので、私、本当に、全国の皆さんが苦労しながら、不便を感じながらも今自粛をして、みんなで克服していこうというときに、人を集めて感染リスクを高めている、これはあってはならないことだというふうに思っております。

 きちんと行政手続法の手続も各都道府県に通知をいたしておりまして、相談をしながら、一つ一つ手順を踏みながらでありますけれども、指示をし公表を行っていくということを、都道府県知事の判断、適切に判断していただけるように考えているところであります。

 その上で、それでも聞かない場合は、これは私は強制力を持った、まさに憲法十二条で、自由とそれぞれの権利が保障されているわけですけれども、それは濫用してはならない、公共の福祉のために用いなければならないという憲法の条項もありますので、これは私権の制約になりますから法制局ともよく相談しなきゃいけませんけれども、何か強制力を持つ形で検討せざるを得ないということも考えているわけでございます。

 いろいろな法令によりますと、この要請、指示、公表というパターンに加えて、指示、命令、そしてそれに応じない場合に罰則というような法体系もあると思います。さまざまなことを頭に置きながら、まずはこの法律にのっとって、多くの皆さんが苦労している中で、ぜひ要請に従っていただければというふうに考えているところでございます。

大西(健)委員 今の話だと、法改正というのは、指示しても従ってもらえないときに検討したいということですから、少し先のことなのかなというふうに思うんですが、目の前の従ってくれないパチンコ店に休業に従ってもらうための方法として、私の方から一つ提案があるんですけれども。

 平成三十年の二月の予算委員会、当時カジノのことがここで話題になっていたときに私が、警察庁は、出玉を景品にかえて、その景品を景品交換所に持っていけば換金してくれる、こういう仕組みを認めるかどうかということを質問しました。当時の小此木大臣は、このいわゆる三店方式というのを認める答弁をしています。

 監督官庁、景品交換も古物営業ということで警察なんですけれども、私は、警察庁が特殊景品の集配送業務、交換業務の休業を要請すれば事実上換金を停止することになって、休業要請に応じなかったパチンコ店も休業せざるを得なくなるんじゃないかというふうに思いますけれども、武田大臣、この換金業務を事実上停止させるように休業要請する、こういうことをぜひ検討してみていただけないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

武田国務大臣 御意見は伺いましたけれども、この休業要請については、基本的に各都道府県知事が行っていただけるもの、このように考えております。

 その上で、政府の基本的対処方針を踏まえて、今現在、個別にそうした休業要請に応じていただけていない店舗を回っているという状況です。我々警察も、その段階で県知事の方からの要請がありましたならば、トラブル防止の観点等々から一緒にその店舗を回っているということであります。

 今、大変な局面でありまして、感染拡大を防止するためには、いろいろと商売を考えた、商いを考えたときに大変ということは重々承知していますけれども、ひとつこの局面を理解していただいて御協力をしていただく、この努力を今から続けていきたいと思います。

大西(健)委員 確かに休業要請は知事がするものですけれども、監督官庁として、そもそも、さっき言った三店方式という換金ができるということは、パチンコというのはこれまで、遊技であるということでギャンブルじゃない、そういう非常に曖昧な位置づけにしてきたことにも私は一つ問題があるというふうに思っていますので、逆にそこを逆手にとって換金できなくするということをすれば、これはもうお客さんも来なくなるし、私は実際に休業させることができるんじゃないかというふうに思います。

 ちょっと時間がなくなりましたので、最後に、ちょっと、全く違う、全く違うわけではないんですが、話を聞きたいと思うんですが。

 金正恩朝鮮労働党委員長の健康不安説というのが流れています。十五日の金日成主席の生誕日に金正恩委員長が太陽宮殿を参拝しなかったことから、金委員長の健康や身辺に注目が集まっております。これまでも、こうした報道がありますと、遠からず公開活動を行い、打ち消してきましたけれども、この二週間、写真や映像というのが出ていないという異例の事態になっている。一方で、妹の与正氏が組織指導部第一副部長に任命されたことや中国の医師団が北朝鮮に派遣されたことから、重体説まで流れている。

 総理はこれまで、私自身が金正恩委員長と条件をつけずに向き合わなければならないということを発言されてきました。そして、新型コロナウイルスの感染によって安全保障体制にも影響が出ている。そういう中で、総理はまさに金委員長の健康不安説や身辺異常説をどう見ているのか、このことについてお尋ねをしたいと思います。

 ちなみに、先ほどニュースで、トランプ大統領がホワイトハウスの記者会見で、金委員長の状態について、おおむね承知しているが今は話せないということを言われています。

 総理は、まさに、話していただけるなら話していただきたいですけれども、そもそも承知しているのか、その状態を。トランプ大統領は、承知しているけれども話せないと。総理は承知しておられるのかどうなのか、この点について明確な御答弁をいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 金正恩委員長の健康状態について報道がなされていることは承知をしておりますし、私も大きな関心を持って注目をしているところでございます。と同時に、こうした事案も含めて、平素から我々は、情報収集、分析に努めているところでございますし、また、米国とも相当緊密なやりとり、情報交換をしているところでございます。

 その上において、どういう情報を得ているのかということにつきましても、これはインテリジェンスにかかわることでございまして、お答えは差し控えさせていただきたい、このようにお答えするしかないのでございますが、今後とも、注目をしながら、必要な情報収集、そして分析に全力を挙げていく考えでございます。

大西(健)委員 時間が来ているので終わりますけれども、承知しているんですか、していないんですか。

安倍内閣総理大臣 承知をしている、米国からの情報について来ていることが承知をしているということになると、米国からそもそも日本にそういう情報が来ているということを認めることになりますので、そうしたことは一切、これは外に向かって述べないということの前提において我々は情報の交換を行っているということを御理解いただきたいと思います。

大西(健)委員 終わります。

棚橋委員長 この際、大串博志君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。大串博志君。

大串(博)委員 立憲民主党の大串博志です。

 早速質疑に入らせていただきます。

 新型コロナウイルスの蔓延をどうやってとめていくか。国難、まさに国難という時期でございます。とにかく蔓延を一刻も早くとめて、かつ、国民の皆様の生活、とにかく暮らしに影響を与えない、これを政府として、私たち国会としても絶対達成していかなければならない、非常に重い時期になってきていると思います。

 そういった中で、緊急経済対策が閣議決定され、それを体現した補正予算案がきょう審議されているわけですけれども、この緊急経済対策、感染防止のことも含めて入っています。生活防衛のことも含めて入っています。私は、絶対に策として間違ってはいけない、方向性、一つ一つの予算づけ、間違ってはいけない、国民の皆さんの生活が一日一日を争うような状況になっているからこそ、間違いのない方向に予算も振り向けていかなければならないと思います。

 そういった中で、今回精査させていただきながら審議をさせていただきたいというふうに思います。安倍総理、よろしくお願いします。

 まず、布マスクの問題でございます。

 きょう、私、安倍総理が提言して全戸配付されているこの布マスク、つけさせていただきました。これは、私の事務所にも、そして私の宿舎にも届きました。二つ来ました。あれっと思いましたけれども。この辺もどうかなと思うんですけれども、つけさせていただいて、やはりさすがにちょっと小さいなという感じもしますし、ちょっと横がやはりあくなという感じもします。

 それはさておきながら、このマスク、まず妊婦さん用に配られましたね。妊婦さん用に配られたマスクのうち約八千枚近くに不良品、髪の毛が入っていたり、ごみが入っていたり、あるいは黒ずんでいたりということがあったということでございました。それは回収されているということでございますけれども。

 これに関してちょっと、やや経緯のよくわからないことがありまして。布マスクを発注して、配付していた業者さん、今まで、政府の方からは、伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさんの三社、プラス一社だというふうに聞いていました。しかし、このプラス一社が先週からなかなか出てこない。もう一つ、一社はどこだったんだ。なかなか言えないということでした。それがきのうやっと明らかになって、福島県にあるユースビオという会社さんだということであります。

 このユースビオさんという会社、私の事務所で写真を撮ってきましたけれども、これは、福島市、きのうの写真です。町の一角の、ちょっと、横つながりの事業所みたいなところの一部屋です。済みません、白マスクしているところは公明党さんのポスターが張られていたんですけれども、ちょっとここは出せないということなので消させていただきました。そういうことで、こういう会社なんですね。

 非常に不思議に思ったのは、伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさん、マツオカコーポレーションさんというのはアパレルの大手ですね、どれも極めて規模の大きな会社さんでいらっしゃいます。この四社目として、福島のユースビオさん、この会社の方が、いわゆる随意契約という形で妊婦用の布マスクの発注を受けられたということでいらっしゃいますけれども、このユースビオという会社はどういう会社ですか。

加藤国務大臣 福島県福島市に本社を持って、輸出入業務を行っている企業であるというふうに承知をしております。

大串(博)委員 このユースビオさんに発注した布マスクは、枚数とか単価は契約の関係で言えないということでしたけれども、きのう事務方の方にお尋ねしたところ、三月二十四日に契約を結んで、三月中には納入してもらって、契約金額としては五・二億円であったということで間違いないですか。

棚橋委員長 ごめんなさい、最後のところは何と。

大串(博)委員 間違いないですか。間違いないか、確認です。

棚橋委員長 五・二億円で間違いないかですね。

 恐縮です、通告は。

大串(博)委員 全部しています。

棚橋委員長 御準備かかりますか。

 それでは、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 このユースビオの関係で、この会社と、あと、何か輸入の関係の会社も一緒くたの契約になっているそうでありますが、五・二億円ということであります。

大串(博)委員 時期に関しても御確認の御答弁をお願いします。

棚橋委員長 発注時期と納期ですか。

 これも、恐縮ですが。

大串(博)委員 しています。

加藤国務大臣 三月十六日に令和元年度の予備費で契約をした、緊急随契ということであります。

大串(博)委員 三月十六日に緊急随契で契約をしたということですね。

 これはどういう会社かというふうにお尋ねしましたところ、今、福島県福島市の会社で輸出入業務を行っている会社だとおっしゃっていました。本当ですか。

加藤国務大臣 木質ペレットの関係の輸出入業務をやっていたというふうに聞いております。

大串(博)委員 この会社がどういう会社でいらっしゃるか、私もよくわかりません。ですから、きちんと調べさせていただきました。法務局に行きまして、法人登記を見せていただきました。

 この会社、ユースビオは福島県福島市にあります。会社の定款にある目的、これに関しては、再生可能エネルギー生産システムの研究開発及び販売、バイオガス発酵システムの研究開発及び販売、ここですね、先ほどおっしゃったのは。発電及び売電に関する事業、ユーグレナ等の微藻類の生産、加工及び販売、オリゴ糖の糖質の生産、加工及び販売、その他、附帯関連する一切の事業、これがこの会社の三月における定款の事業なんです。マスクをつくる、マスクを輸出入する、定款上、一切ありません。

 それどころか、この会社は四月に入って定款変更の届出をしています。四月一日に変更の申出があって、四月十日に登記がなされていますが、追加された内容のところに、四月に入ってからですよ、四月に入ってから追加された内容に、不動産の売買、賃貸、管理とともに、貿易及び輸出入代行業並びにそれらの仲介及びコンサルティングというのが四月に入ってから定款に入っているんです。つまり、三月中はこの会社は、会社の目的として輸出入の代行とか輸出入を行う定款になっていなかったんです。そういう会社だということを、つまり、知らないで契約をしたということですか。

加藤国務大臣 先ほど五・二億円のときに申し上げたんですが、輸出入をするもう一つの会社と一緒になって契約額が五・二億と申し上げた、したがって、輸出入についてはその会社が担っているというふうに聞いております。

大串(博)委員 もう一つの会社の名前は何という会社ですか。初めて聞きました、今。

棚橋委員長 ちょっとお待ちください。

 大串委員、この件は、そちらの方は質問通告は。

大串(博)委員 いや、初めて聞いたから聞いているんです。(発言する者あり)

棚橋委員長 皆様、御静粛に。

加藤国務大臣 要するに、シマトレーディングという会社でありまして、このユースビオはマスクにおける布の調達あるいは納品時期等の調整、そして今申し上げたシマトレーディングは生産、輸出入の担当をされていたというふうに承知をしています。

大串(博)委員 そうすると、四社目がユースビオであったと、きのう官房長官が答弁されていて初めて明らかになったことなんですけれども、それは真実ではなかった、正確ではなかった、そういうことですか。

加藤国務大臣 いや、ですから、ユースビオがこれは主として納品時期の調整等の担当をしておりますので、要するにユースビオとグループでありますから、代表的にユースビオということで申し上げているということであります。

大串(博)委員 ちょっと今になって新しいことがいろいろ言われて、極めて不透明な感じがするんですけれども、先ほどユースビオは布の調達及びその調整に関する業務みたいなことをやっていたというふうにおっしゃいました。よって契約の対象なんだみたいなことをおっしゃいましたけれども、それにしても、三月にユースビオが定款に会社の目的として書いていた中には、布の調達とかそういったもののコーディネーションというのはないんですよ。そういった会社になぜ布マスクの調達の業務が。しかも、随意契約です。

 随意契約というのは、この会社にやってくれというふうに政府の方からお願いして、急ぐから、あなたしかいないんだということなんです。そのほかの会社は、伊藤忠さん、興和さん、そしてマツオカコーポレーションさん、大きな会社です。代表的な会社です。だから、政府がそこに目をつけてお願いというのはわかります。実際、伊藤忠さんはプレスリリースの中でしっかりそこの辺は言われていて、政府が調達できなかったから、自分たちはこれを何とかしなきゃいかぬと思って協力したということは書かれていらっしゃいます。

 この伊藤忠さんやあるいは興和さんと比べて、ちょっと社の規模としては、これは資本金一千万だということなので、かなり違うここが、どういう経緯で、大臣、マスクを政府側から随契で早く納めてくれというふうに言うような対象にどういう経緯でここはなったんですか。

加藤国務大臣 このユースビオは、他の布製マスクの供給をされている方を含めて、政府において広く声がけをしていただきました。これは、私どもというよりも、経産省が主体になってやっていた。ほかのでもこういうことをやっています。それに応えていただいた事業者の一社ということであります。マスクの品質及び価格、企業の供給能力及び迅速な対応が可能であるかという観点から選定を行い、速やかにマスクを配付する必要があるということで随意契約を行ったということでございます。

 具体的には、ユースビオ社から供給可能枚数など納入計画の内容について御提案をいただき、当該提案に基づき供給能力や納期についてヒアリングを行い、マスクのサンプルの提出を依頼をし、提出されたサンプルを確認することで品質に支障がないことを確認した上で契約を締結した、こういうことであります。

大串(博)委員 この会社の名誉のために言っておきますけれども、この会社が提供したマスクに関しては不良品はなかったということは私も知っております。しかし、今おっしゃった、他の布製マスクと同時に、政府として広く、経産省を主体としてですか、急いで調達できる先を声がけした、その中で上がってきたということですか。

 でも、全国、このようないわゆるスタイルの会社であったら、たくさんあると思うんですよ。たくさんある中で、伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさんじゃなくて、なぜここだったのかというところが、どうもはっきりしないんです。

 もうちょっとスペシフィックに言っていただけますか。こういうルートから、こういう人から、ここがあるよという話だったのでそこに話を持っていったんだと。それはもう少しはっきり説明していただかないと、何せ五億円を超える契約ですから、どういうルートだったんだろうとみんな思いますよ。いかがですか。

加藤国務大臣 ちょっと委員の質問の趣旨が受け取れているかどうかということでありまして、先ほど申し上げたように、広く経産省の方から声をかけていただく中から、じゃ、自分のところがということで声を上げていただいたということであります。

 まさに私ども早くにマスクやいろいろなものを調達しなければなりません。したがって、積極的に手を挙げていただけるところがあれば、そこと、先ほど申し上げた、もちろん品質とか納期とかいろいろなものはチェックをさせていただきますけれども、最大限今確保しなければならない、特に国際的な中で他国とも競争し合っているわけでありますから、そういった中で、今申し上げた緊急の必要性があるということで契約を結ばせていただいた。そして、納品をいただき、そして、先ほど委員の御指摘ありました、妊婦向けについては、いろいろ指摘ありますけれども、当該社については少なくとも今の段階で不良品等との指摘は受けていないということであります。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと静かに。

大串(博)委員 済みません、この総理が配っていただいたマスク、ちょっと空気を吸うことがなかなか難しいと思ったのでかえさせていただきましたけれども。

 これは実は地元の縫製工場がつくってくださったマスクなんです。私の地元には実は縫製工場がたくさんありまして、マスクを今回つくり出していらっしゃいます。私は、非常によくできている、皆さん努力されていると思います。ところが、私の地元の縫製工場で、先ほど、広く経産省を中心に声をかけた中で反応していただいたというふうに言われましたけれども、私のところは縫製工場が多いんですけれども、声がかかったなんという話は一度も聞いたことがありません。

 よほど、恐らく、ここと定めをつけてやられないと、全国で、しかも縫製工場を持っていらっしゃる雰囲気でもない。よほどのルートがないと、こういうところに行き着かないと思うんです。だから、普通はこういう場合に、何か人的な関係、誰かのお友達であったとか、何がしかの人的関係があってこうなったんだろうなと思いますよ。

 そこをはっきりさせないと、随意契約ですからね、競争入札じゃないわけですから。ここだと決めて、政府の方が入札をかけないでお願いするわけですから、五億円を。やはり相当な説明責任を求められると思いますが、どうですか。これは妊婦さんが使うマスクですよ。それに説明責任を果たしていると思われますか。

加藤国務大臣 ですから、先ほど申し上げた、質も、サンプルを取り寄せてチェックをさせていただいております。結果においても、先ほど委員が御指摘をいただいたように、当該社の納入したものについては、少なくとも現時点でとしか言いようがありませんけれども、特段の問題を指摘されておりません。

 それから、委員御指摘のように、徹底的に調べる、あるいは、当該、納入していた実績だけある社を対象にしていたのでは、現下でマスクを始めさまざまなものは入手できないんですね。今実際、異業種にもいろいろお願いをしております、幅広くお願いをしております。そして、早くできているところを積極的にとりに行く、これが今の我々の姿勢であります。

 したがって、今、何かちょっと、私がちょっと感じるような御指摘はありましたけれども、むしろ、そうではなくて、積極的に手を挙げていただいているところ、これに対しては、今申し上げた、納品の質とか能力とか時期をしっかり守っていただけるものであれば積極的に対応していく、これが現下の姿勢であります。

大串(博)委員 積極的に手を挙げられたのであれば、この会社が積極的に手を挙げて、政府内のどこに手を挙げていったんですか。

加藤国務大臣 これは、先ほど申し上げた、経産省が経産局を通じてお声をかけていただいた、その中から、この一社、ここも手を挙げていただいたということであります。

大串(博)委員 余り申し上げたくないことではありますけれども、この会社の社長さんは少し前に脱税の容疑で告発されていらっしゃったりされますね。ただ、それが品質とどうこうということは言いません。しかしながら、随契で五億円ですよ。契約するためには、よほどの説明責任を私は政府は負うと思います。しかも、妊婦さんが使われるマスク。やはり、皆さんが気持ちよく使っていただくためには、説明責任をきちんと果たさなきゃならないと思う。

 しかも、今回、説明をごまかしているじゃないですか。先週の段階で、三社に加えてあと一社あると厚労省はずっと言っていたんですよ、あると言っていた。ところが、きのうの説明は何ですか。このユースビオが妊婦さんにも納めていたことがやっとわかったから、これが四社目だと特定できたというふうに言っていた。先週のうちから四社目があると言っていたじゃないですか。それを、きのうになってやっとユースビオ社が納めていたということがわかったというのも論理的には極めて変な説明。そういうふうなこの説明のおかしさ、これが、布マスクに通底する、何となくもやもや感を拭えないんですよ。

 国民一般に対するマスクもそうです。

 安倍総理にお尋ねします。

 四月一日に安倍総理は、マスクを国民一世帯当たり二枚配付しようというふうに突然言われ出しました。これはどういう背景で言われ出したんですか。マスコミ報道によると、総理官邸の、経産省官邸官僚から、マスクを配れば国民の皆さんの不安はぱっと解消しますよと言われて、そうだということで決断をされたというようなことも書かれていらっしゃいました。どうやってこれは決断されたんですか。

安倍内閣総理大臣 最初はこの布マスクをしていただいたんですが途中から息苦しいということで外されましたが、私はずっとしているんですが全然息苦しくはございません。意図的にそうやっておとしめるような発言はやめていただきたいと本当に思います。

 そこで……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 マスクについては、二月以降、設備投資補助などにより大幅増産に取り組んできましたが、機械設備の輸入や原料確保などの制約もあり、急激な需要の拡大に追いついておらず、残念ながら、店頭での品薄状況が長引いているというのが現状でもあろうと思います。

 こうした中で、マスクが手に入らず不安に感じておられる皆さんもおられると認識をいたしまして、これまで、医療機関へのサージカルマスクの優先的な配付に加えまして、介護施設や小中学校などに、先ほど妊婦さんにということでございましたが、実態としては、介護施設や小中学校などに感染拡大防止の観点から布マスクの配付を行ってきました。その上で、マスクが手に入らず困っておられる方々がいらっしゃるとの認識のもと、国民の皆様に幅広く布マスクの配付を行うこととしたところでございます。

 先ほど申し上げましたように、小中学校あるいは介護施設等々に送らせていただきましたが、息苦しいとかそういう苦情は今のところ聞いてはいないということは申し上げておきたいと思います。

 布マスクは、せきなどによる飛沫の飛散……(大串(博)委員「経緯だけですから、いいです」と呼ぶ)いや、これは大切なところですから。飛沫の飛散を防ぐ効果など、感染拡大防止に……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお聞きください。まずお待ちください。どうか御静粛にお聞きください。

安倍内閣総理大臣 これも経緯の一つでありますから聞いていただきたいと思いますが、感染拡大防止に一定の効果があると考えておりまして、米国のCDCも使用を推奨する旨の発表を行ったほか、シンガポール、フランスのパリ、タイ・バンコクなどで市民に配付する動きが広がっていると承知をしております。

 また、洗濯することで繰り返し利用できるため、皆様に洗濯の御負担をおかけするが、急増しているマスク需要の抑制の観点からも有効と……(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっとお静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 ちょっと、今、答弁中でございますから、もうしばらくの辛抱でございますので……(発言する者あり)

棚橋委員長 恐縮です。もう少し、まず聞いてから、委員長の方で判断しますから。

 どうぞ、総理、お続けください。

安倍内閣総理大臣 それでは、委員長に従って答弁させていただきますが、また、急増しているマスク需要の抑制の観点からも有効とも考えているわけでございまして、先日、マスク増産に取り組んでおられるユニ・チャームの高原社長からも、今般配付される布マスクとの併用が進むことで、全体として現在のマスク需要の拡大状況をしのげるのではないかとの話もあったところでございまして、こうした経緯から、今お話をさせていただいた中において……(大串(博)委員「決めた経緯を聞いているんだから」と呼ぶ)済みません、ちょっと私が答弁している最中でございますから……(発言する者あり)

棚橋委員長 もう今、結論が出ますから、ちょっと聞いてください。

安倍内閣総理大臣 これは、今、経緯ということをおっしゃっているわけですから、どうしてそういう判断をしたかということであれば、どういう需給の状況だったかということについて、あるいはその有効性について説明するのは、これは当然のことではないでしょうか。(発言する者あり)

棚橋委員長 恐縮ですが、まず、皆様、御静粛に。経緯を聞かれたわけですから。

安倍内閣総理大臣 その当然のことを御説明している中において、質問者の方が立たれてその答弁を遮られては、これはやりとりにはならないのではないかということは申し上げておきたいと思います。

 今申し上げましたように、そういう需給状況があるという中において有効であろうと考えたわけでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 恐縮です。ちょっと御静粛にお願いいたします。

大串(博)委員 時間稼ぎはやめてください。

 私は、四月一日のときになぜこの一億枚のマスクを配ろうと思ったか、そのときの判断の経緯を聞いたんです。それを、延々、全然関係のないことを言われる。いつものことですけれども。

 これは、総理、今、普通のときじゃないんです、国難のときなんですよ。国民……(安倍内閣総理大臣「だからちゃんと答えたんだよ」と呼ぶ)何をやじっているんですか、私に。(安倍内閣総理大臣「ちゃんと聞いてくださいよ」と呼ぶ)私もきちんとしゃべっていますよ。

棚橋委員長 恐縮です。与党も野党も閣僚席も、まず御静粛にお願いいたします。

 どうぞ、大串委員、御質問を。

大串(博)委員 はい。

 国難の時期だから、国民の皆さんは、やはりリーダーとしての安倍総理が何をどうしてくれるのかと真剣に見ているんですよ。四百六十六億円のお金を使ってマスクを配ることが本当にいいのか。四百六十六億円のお金があれば、私たちの学費や生活費の支援をしてほしいと思っている子供たちがいるから言っているんですよ。なぜそういう判断ができないかということを聞きたいから私は聞いているんです、経緯も含めて。ぜひ真摯に答弁をしてほしいと思います。

 総理にお尋ねしますけれども、このマスク、いつまでに配付を行えるんでしょうか。きのうの段階で、増田寛也日本郵政社長の話では、まだ四%しか配っていないということでありました。いつまでに、これは配付が行えるんでしょうか。

安倍内閣総理大臣 大串委員、だから私は先ほど説明したじゃないですか。そういう予算をかけるんですから、どういう需要があるのかということを真剣に私は答弁させていただいたつもりですよ。その最中に立ち上がって答弁を邪魔されたのでは、冷静なやりとりにはならないじゃないですか。その中において、では他国がどうであったかという例も引用させていただきました。それは当然ではないですか。そういう状況をしっかりと真面目に私は答弁をさせていただいているんですよ。それを余りにも、私が、例えば時間稼ぎなんかする必要なんかないじゃないですか。ちゃんと説明をさせていただきたい、このように思います。

 ですから、先ほど需要の伸びと、海外でどういう評価、いわば……(発言する者あり)

棚橋委員長 与野党ともに御静粛に。

安倍内閣総理大臣 いわば、評価するような話をすると、やじで遮られたり邪魔をされるわけでございますが、それも含めて、どういう評価を得ているかということについて話をすると直ちに妨害されるというのはまことに遺憾ではないか、こう思うわけでございます。

 そこで……(発言する者あり)

棚橋委員長 まず、答弁をきちんと聞いてください。

 総理、お願いいたします。

安倍内閣総理大臣 そこで、前回、残念ながら、黄ばみがあるものが出たということでございまして、検品を今しっかりとさせているところでございます。

 どこから出荷したかということも含めて、それをもう一度、検品等の見直しを行っているわけでございまして、そういうものを行った上において、できるだけ早くお手元にお届けをしたい、こう考えているところでございまして、今、検品等をしっかりとやっている最中でございまして、今直ちに、いつまでにお配りができるということについては、これを今ここでお答えするには至っていないところでございますが、できるだけ早く点検を強化をし、そしてお届けをしたい、このように考えているところでございます。

棚橋委員長 恐縮です。改めまして、与党も野党も、質問、答弁の際、御静粛にお願いします。

大串(博)委員 総理は、四月一日にこれを発表されたときに、一億枚の布マスクのめどはついたというふうにおっしゃっていらっしゃいました、本部にて。本当にそうですか。

 ちょっと確認ですけれども、本当は一億枚のめどはついていなかったんじゃないですか。四月に入って、慌てて駆け込むように各地に発注をしているとか、そういうことはないですか。慌てて発注しているがゆえに、一次下請、二次下請、三次下請、こういうふうに発注が流れていって、結果として、どこの製造者の方々が、一生懸命やってくださっていると思いますよ、一生懸命やってくださっていると思うけれども、でも、一次下請、二次下請、三次下請とずっと流れていくうちに、誰が本当に責任を持ってこのマスクをつくっているのかというのがわからないような状況になってはいないでしょうか。本当に四月一日に一億枚のマスクのめどがついていたんでしょうか。

加藤国務大臣 もちろん、予算措置と関係がありますから、当初、予備費で使わせていただきました。その後については、先ほど申し上げたように、契約をしたり、それから現地で工場の生産をお願いしたり、そういった状況を確認しながら作業を進めているということであります。

大串(博)委員 ということは、一億枚のめどは四月一日の時点ではついていなかったということですか。今、どこかやってくれる人がいないかということを発注している、そういうことですか。

棚橋委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

棚橋委員長 速記を起こしてください。

 厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 その段階では、当然、この一億枚についてはめどがついていたというか、ここでお願いするという段取りはしております。それから逐次、その後何回も、これは一回限りじゃありませんから、その後の納入も必要ですから、それに当たっての対応もその後当然しているということであります。

大串(博)委員 一億枚のめどがついていたということですけれども、それは本当でしょうか。後ほどまた検証させていただきたいと思います。まさか、四月に入って、慌てて駆け込むように、誰か下請で受けてくれる人がいませんか、誰か孫請で受けてくれる人がいませんか、誰か孫々請で受けてくれる人がいませんか。責任の所在がどんどんどんどん不分明になっていくような形で、四月に入ってどたばたと駆け込むようなことになっていないか。今の答弁では、なっていないということでした。それが真相かどうか、また改めて確認させていただきたいと思います。

 かくのごとく、国民全員に配るこのマスク、今四%の配付ぐあいだというふうにおっしゃいました。令和二年度の予備費二百三十三億円、そしてこの補正予算の中で二百三十三億円、合わせて四百六十六億円です。

 総理に提案があります。

 まだ四%の全国配付の状況です。これから検品されているという状況ですけれども、この予算、この予算、総理、いいですか。

 ちょっと、とめてもらえますか。この状態で質疑はなかなかできないと思いますので。

棚橋委員長 どうぞお続けください。

大串(博)委員 いいですか。

 四百六十六億円の予算、見直して、執行をとめて、この予算、もうやめたらどうでしょうか。

 といいますのは、マスクを、やはり来てよかったなと思われる方もいらっしゃると思います。しかし、今どうやって命をつなぐか、生活をつなぐか、あしたがわからないという方々が、今多く、日に日に増加していらっしゃる、そういう状況にあります。そういう中において、恐らく全国の皆さんは理解してくださると思います。安倍総理が仮に四百六十六億円のマスクの配付の予算をとめて、かえて、例えば、私の提案ですけれども、学生さんたち、先ほど来話がありました、バイトがなくなって、学生団体の調べでは、十三人に一人の学生が、もう退学しなければならないんじゃないか、こういうことを考えている状況にあります。この学生さんたちに支給できるように、この四百六十六億円、かえたらどうでしょうか。

 今、学生さんたちの一カ月のバイト代の平均は三万円だそうです。恐らく、数万円のバイトが稼げなくて、学校をやめなきゃ、生活をやめなきゃ、こういうふうになっていらっしゃるんだと思う。何万人の学生さんが救えますか。

 きのうのテレビで、女性の学生さん、イベントバイトをしていました、しかしそれがなくなっちゃって、生活費が出せなくて、もうどうしようかと困っていますと。一回の食事のお金は五十円だそうです。うどんをゆがいて生卵を載せて食べていました。おなかがすくと御飯を食べなきゃならないから寝てごまかす、そういうことをきのう言っていて、私、胸、つまされましたよ。もうそういう状況に、あの総理が言った四月一日から比べると、なっているんじゃないですか。

 ここは、あのときはそうだったけれども、今はもう確かに違うと、総理のそれこそ政治決断をもって、四百六十六億円、まだ四%しか出ていないから、もうこれは全体やめる、国民の皆さんには申しわけない、マスクは届かないけれども、でも、これは学生の皆さんたちの生活の援助に回す、そういった、あしたが苦しいという方々に回させていただく。何万人の学生が救えますか。

 そういうふうに、今、政治決断でかじを切る、それが総理としてのあるべき姿ではないでしょうか。いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 学生の皆さん、アルバイトで学費を稼いでいる皆さんについて、どう対応していくかということは午前中も議論をさせていただきました。

 アルバイトの方々に対しても雇調金の対応とさせていただいているところでございますし、また同時に、いわば高等教育の無償化の対応についても、今回の事態に対して対応させていただくということにもさせていただいております。

 また、給付型の奨学金、これは生活費に対する給付……(発言する者あり)済みません、ちょっと黙って聞いていただけますか、少し。大切な話をしているんですから。

棚橋委員長 ごめんなさい。与野党ともに、ちょっとお静かにお願いします。

安倍内閣総理大臣 給付型の奨学金につきましても、これは給付型でございますが、学費だけではなくて、生活費もあるものでございます。今回の事態に対する給付の対象ともしているわけでございますから、こういうものもぜひ活用していただきたい、このように思うところでございます。

 他方、マスクにつきましては、先ほど来、このマスクが全く使えないかのごときの御質問をいただいておりますが、介護施設あるいは学校等にはもう既に相当量を配付させていただき、それなりの評価もいただいているところでございます。

 大串委員は確かに御地元のそういう布マスクを手に入れられるということでございますが、多くの方々はなかなかマスクが手に入らないという悩みを持っておられるのが事実でございます。

 そういう中において、まさに、これは十分ではないかもしれませんが、また、毎日洗っていただかなければならないということで御不便はおかけすると思いますが、まずは二枚お送りさせていただきまして、そして、それを手元に置くことで御安心をいただける。また、今、マスク市場に対してもそれなりのインパクトがあったのは事実でございまして、業者の中においては、ある種の値崩れを起こす効果にもなっているということを評価する人もいるわけでございまして、先ほど申し上げました、増産等をお願いさせていただいているユニ・チャームの高原社長からも、今般配付された布マスクとの併用が進むことで全体として現在のマスク需要の拡大状況をしのげるのではないかというお話もいただいているところでございまして、こうした形の効果が出てくることを待ちたい、このように考えているところでございます。

大串(博)委員 一カ月の給料なり一カ月のバイト代が入らなくてどうしようかという生活を総理は送られたことがありますか。私、浪人といいますか、役所をやめて政治家に飛び込んだとき、そういう状況だったので、ここの多くの皆さんもそういう経験をされたと思うんですけれども、世の中の多くの皆さんも、一カ月給料がなくなる、バイト代がなくなるって大変なことなんですよ。あしたどうしようか、そういう話なんですよ。だから、恐らく国民の皆さんは、このマスクが届かなくても、それが学生の皆さんの学業を続けるというためになるんだったら喜んでとおっしゃると私は思いますよ。それが、私は、国のリーダーとしてあるべき姿だと思います。今の答弁は極めて残念です。

 最後に一つだけ。これは国土交通大臣、済みません、聞きます。

 ゴー・トゥー・キャンペーン、一兆六千億。これも、私、非常に重要な、観光業、運輸業振興、それは大事だと思いますけれども、今必要なものではない。一兆三千億ですね、国土交通大臣。一兆三千億、これは、私が聞くところでは、収束した後、半年間のうちに使ってくださいということだと聞いています。できるだけ早く使ってくださいということですね。

 一兆三千億、積算根拠を教えてください。

赤羽国務大臣 済みません。そもそも、まず、観光業というのは、よく御承知のように、旅館、ホテルの宿泊業のみならず、貸切りバス、タクシー、フェリー、また地元の飲食業、またお土産の小売業等々、まさに地域経済そのものであります。ですから、今回のこのコロナウイルスの影響で、業界のみならず、地域が大変疲弊している。このことを何とかしてほしいというのは、これはもう各党各会派、与野党を問わず、皆さんから御指導をいただいているところでございます。

 そして、このことについて何とかしなければいけないということで、その中で、ゴールデンウイークという本当に一番の商売のときに自粛をしなければいけないというのは、私、大臣としては、断腸の思いでお願いをしているところでございまして、それに報えるための大きな需要喚起策というのは、一兆を超えるというのは大変大きなことというのは私も承知をしておりますが、これを用意している。

 ただ、これを、今すぐというんじゃなくて、皆さんの声は、早く、できるだけ早く、環境が落ちつき次第始めてほしい、それぞれのお客さんも、とにかく支援をしたい、予約販売を始めて支援をしたいと。こうしたことで、相当大きなダメージでありますので、今ちょっとつまびらかにはできませんけれども、かつてない規模のものを用意させていただくということでございます。

 ただ、大前提は、まず大前提は、早期収束に向けてやるということでございます。(発言する者あり)積算根拠というと、ちょっと細かい話でございますので、言われたように、単純に言いますと、一泊二万円でございますので、単純ですと六千五百万人分、泊の計算になっております。ただ、その中には、地域のお土産物屋さんとか交通事業者にも裨益するということがございますので、宿泊についてはそのうちの七割、地域については三割というのが積算の根拠となっております。

大串(博)委員 時間が参りました。終わりますが、今おっしゃったように、六千五百万人分の積算だそうです。つまり、二万円のクーポンを与える、二万円のクーポンを六千五百万人、つまり、人口の半分の皆さんに与える。五〇%分ですから、二万円のクーポンを使って四万円の旅行をしてくださいという話なんですね。

 四万円の旅行といえば、時期にもよりますけれども、東京から北海道や九州にも優に行けるような規模の話です。それを六千五百万人、人口の半分の皆さんに、できるだけ、収束した後、短期のうちに行ってくださいというこの予算、これはとても今必要な予算だとは。私は非常に重要だと、観光業、運輸業はとても大切だと思いますけれども、今は、この観光業の皆さんの日一日の生きるすべを、この一兆三千億円を削ってでも一日の生活費にかえる、そういう政治決断を安倍総理はすべきだということを申し上げて、終わらせていただきたいと思います。

棚橋委員長 大串委員、大串委員、恐縮です。短く答弁させますから。(発言する者あり)わかりました。

 大臣、申しわけないんですが、質問者の方が、もう時間が済みましたので。

 この際、前原誠司君から関連質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。前原誠司君。

前原委員 立国社の前原です。

 まず冒頭に、新型コロナウイルスによりまして亡くなられた皆様方に心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。また、今、病気と闘っておられる方々の一日も早い御回復を、これも心からお祈り申し上げたいと思います。また、医療現場を始め、このコロナウイルスと日々格闘されて御尽力をされている皆様方にも心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 安倍総理にお答えをいただきたいと思いますが、私の選挙区は京都です。京都は、今もお話がありましたけれども、観光というものが一つの大きな産業であります。総理の地元の山口でも観光地というのはあるので、ぜひ、そこを思い浮かべながら私の質問を聞いていただきたいと思いますけれども、今どんな状況かということであります。

 一時は観光公害とも言われるぐらい、多くの観光客、特に外国人観光客が押し寄せましたけれども、今は、それは全くありません。移動制限の中で、国内観光もほとんどありません。そして、有名観光地と言われるところの人影もまばらであります。

 さまざまな観光地の門前のお土産物屋さんは、ゴールデンウイークといえどもシャッターが閉まっている。ホテル、旅館、民宿は、お客さんがおられずに、休業を余儀なくされているところもたくさんあります。観光バスは稼働せず、会社の駐車場にずっととまった状態であります。お菓子やお漬物などの京都の名産品、お土産物は、売る対象者がなくて、売上げが激減している。多くの観光客が訪れてにぎわった飲食店もがらがら。

 つまりは、多くの需要が蒸発して、消えてなくなったという状況であります。これは、京都のみならず、多くの全国での観光地が同じ状況になっているものと思います。

 これは、私の古くからの支援者の、あるお料理屋さんが私に示してくださった数式でございます。通常は、売上げを一〇〇とすると、食材費が三五、人件費が三五、管理費というのは、例えば、光熱費であるとか家賃であるとか、あるいは公租公課、税金とか社会保険料、こういったものでありますけれども、これが二七、そして、利益は三ぐらいしかないということであります。

 では、今どうなっているのかということでございますけれども、この一〇〇あった売上げは、激減というかゼロに近い状況になっている。そうなると、食材費というのはかかりませんから、これも激減。しかし、この人件費、それは雇用調整助成金で見てもらうものはありますけれども、全てではありません。そして、管理費、家賃、そして公租公課、光熱費、まあ、光熱費もかからないところが出ていますけれども、管理費はかかる、基本的に。となると、ずっと利益は大幅なマイナスになっていて、そして、何で埋めるかというと融資で埋める、こういう話になっているわけであります。

 総理にお伺いをいたします。

 ある方に対して、第三次世界大戦を戦っているんだということをおっしゃったそうです。その気概でぜひ私は大将として陣頭指揮をとっていただきたいというふうに思うわけでありますけれども、では、今審議をしている、我々が審議をしている経済対策でこの戦争に本当に勝てると思っておられるのか、そのことについてまずお答えいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 今挙げられた例でございますが、我々は、何としても事業を継続していただき、雇用を守っていただく、そのために全力を挙げていきたいと思います。そのための今回の事業規模百十七兆円の予算でございまして、GDP規模の二割に相当するものでございます。この現下の状況についてしっかりと対応していきたい、このように考えております。

 ここにおける人件費につきましては、使いにくい等々の御批判もいただきましたが、雇調金で支援をさせていただきまして、また、光熱費等々につきましては、持続化補助金で支援をさせていただく、また、公租公課等については、これは延納をしていただき、また、延滞金については請求しないという対応をさせていただいているところでございます。

前原委員 私は、今のこの予算では、この戦争、第三次世界大戦と総理がおっしゃった戦争には勝てないと思っております。

 なぜかというと、まさにこの数式であらわれているように、今回の景気の悪さというのは、きょう一日ずっと総理も御答弁されていたので、総理も認識されていると思うんですけれども、コロナとの戦いを優先することによって、経済のアクセルが踏めない状況なんですね。アクセルが踏めない状況でこの戦いに挑まなきゃいけないということであります。

 先ほど雇調金の話をされましたけれども、全部カバーしてくれるわけではありません。資金繰りに困られて、緊急融資を受けておられる経営者の方はたくさんおられます。だから、無利子無担保融資はありがたいんですよ。ありがたいんです。しかし、次に出てくる言葉は何かというと、借りたら返さなきゃいけないからなというのが皆さん方の言葉なんです。

 需要が消えても、人件費や家賃、公租公課はかかるんです。後でお話ししますけれども、一年間猶予される、延滞税がかからないといったって微々たるものです。一・六%じゃないですか。つまりは、先送りだけなんですよね、結局は。

 ということは、融資で埋めるという、この借りたお金というのは、雪だるまのように、時間とともに膨れ上がっていくだけなんですよ。これをどうやって返していきますか、もとに戻ったとしても。総理が経営者なら、どうやって返していかれますか。

安倍内閣総理大臣 確かに、無利子無担保の融資は借金であることは事実でございますが、しかし、これは五年間元本返済が不要でございますから、五年間はこの資金を手元で使えるということになるわけでございます。利子もかかりませんから、当然、その間、支払いがないということでございます。

 それと、もちろん、それは確かに借金といえば借金でございますが、ただ、五年間元本返済が不要ということについては、経営者の方々にとってはそれは大変使いたいものだろう、こう思います。事実、その結果、十五万件対応しているということでございまして、一カ月間、この間ですね。普通であれば三万件のところを十五万件対応しているというふうに承知をしております。

 そして、同時に、これはもちろん十分ではございませんが、持続化補助金、百万円、二百万円の持続化補助金を給付をさせていただきたいと思っておりますが、例えば、先ほどドイツの例を挙げておられましたが、ドイツにおいては、これは従業員十人以下しかこの持続化補助金のようなものは対象としておりませんし、百八万、百八十万でございますので、我々の方が少し上かな、こう思っております。そうした中でしっかりと支援をしていきたい、こう思っているところでございます。

 また、企業が、これは当然損益が出ますから、来年、この税金を払う段になった段階でその分が減額されることになるということではないかと思います。

前原委員 私の質問は、経営者の立場に立って、こういった状況の中で、つまりは、何度も申し上げておりますけれども、需要が蒸発しているんです。消えてなくなっているんです。そして、その分を借金で穴埋めしているんです。

 今おっしゃった、法人上限二百万、個人百万、それは、ないよりはあった方がいいけれども、焼け石に水だと言われる方はいっぱいおられますよ。それが市井の認識だということは、ぜひ総理、それはたくさんにやるから規模としては大きくなるかもしれないけれども、一人一人、企業を守り、雇用を守り、まさに命がけで経営を続けようとされている方々にとっては余り効果のあるお金ではないということ。

 繰り返し申し上げますけれども、私が、この需要が蒸発しているということについて、融資で埋めても、その蒸発した部分の需要というのは返ってこないんですよ。例えば、旅行者が戻ってきたとしますね。にぎわいが取り戻せたとします。そうしたら、その観光客は、以前より倍、食べますか。以前より倍、お土産を買いますか。以前より倍、運賃を払ってバスや航空機やあるいは鉄道に乗りますか、乗らないでしょう。

 ということは、そのときのいわゆる需要は生まれるけれども、コロナウイルスと戦っている間の需要は全く消えてなくなって、そして、その分を融資で埋めるといったって、借金が根雪のようにたまって、重くのしかかるだけなんですよ。それに対してしっかりと寄り添うということをしない限り、この国の倒産は雪だるま式にふえていきますよ、これから。恐ろしくふえていきますよ。それを申し上げておきたいと思います。

 これは、料理屋さんの話から日本全体に裨益をして話をしたいと思います。

 つまりは、IMFが、日本のGDPは五・二%マイナス、下がるということを言っています。仮にそういう形になったとしましょう。そうすると、この図式のように、落ち込むわけですね。落ち込む。このピンクのところが落ち込む。この面積分がいわゆる五・二%分だとします。需要が蒸発するということは、このピンクの面積分をどうやって埋めるかという話なんです。

 別に、税金だけで埋めてくださいということを私は今からも申し上げるわけではない。例えば、アベノミクスの恩恵を受けた企業というのはあるわけですよ。内部留保が四百六十兆以上たまっているということですね。つまりは、異次元の金融緩和、資産価値を上げる政策を行うことによって内部留保をためた企業はいっぱいある。それは、今、吐き出してもらうということはやらなきゃいけない。

 そして、公的支援はあるでしょう。しかし、安倍総理が、百十七兆というのは、午前中でしたか、同僚議員、田村議員でしたか、世界で第三番目だというようなことをおっしゃっていたけれども、あれは別に財政出動で百十七兆円じゃありませんよね。つまりは、融資も入るし、そして、先ほど総理がおっしゃった税金や社会保障の猶予の額も入りますよね。それが入っての公的支援ですから、財政出動だけじゃない。

 ということは、この赤いところを最後は融資で埋めなければいけないという話になって、繰り返しになりますけれども、それで取り戻せる会社もあるかもしれない、五年間つないでもらうことによって、そして取り戻せる会社もあるかもしれないけれども、先ほど申し上げた、例えば京都の凝縮のような、観光業に携わっておられる地域の方々のような、あるいは東京で休業要請が出されている例えばお店、こういったところは需要が蒸発してなくなるわけですから、後で取り戻すことができない。そうすると、ずっと根雪のように、この借金は持ち続けなきゃいけないということになるんですね。

 一九二九年以来の世界恐慌のような話だということを言われるし、だからこそ、総理も第三次世界大戦ということをおっしゃっているんだと思います。となると、先ほどのような御答弁はまさに平時の話であって、もっとこの状況を深刻に考えたときには、僕は財政再建というのは大事だと思うし、そして財政規律というのは大切だと思うけれども、今はそういうことを考えている場合じゃないですよ。徹底的に、この消えた需要をどうやって埋めるかということを、あらゆる手だてを動員してやるということが私は必要だと思います。

 その一つは、私は、先ほど総理がおっしゃった税や社会保険料の猶予じゃない、減免に踏み出すべきですよ。社会保険料や税、これの支払いが一年猶予されたって、来年払わなきゃいけない。それほど大変な状況の企業がたくさんあるということですよ。

 この減免にまで踏み込むということを、総理、やられませんか。平時じゃないんですよ。まさに、御本人がおっしゃるように、第三次世界大戦の陣頭指揮をとっているのが、いやいや、総理に聞いたんです、こんな話は財務大臣にやる話じゃなくて、財務大臣に指示するのが総理の話ですから。大将として、陣頭指揮をとる方として、それぐらいの決意があるかどうかをお伺いします。総理にお伺いします。

安倍内閣総理大臣 今回の措置、税、社会保障に対する措置というのは、これはもちろん史上初めての措置でございます。そして、これは一年間いわば延納をしていただくということにし、そして、もちろん延納金もお取りしないのでございますが、当然、先ほど申し上げましたように、この間、その措置を受けた企業は売上げが相当減り、損益が出るわけでございまして、また、その段階において税金を支払うときには、その分は、当然、損益として差し引かれるわけでございます。そうした対象にしていくということにおいて、企業の負担が軽減されていくというふうに考えております。

前原委員 総理、御自身でもおっしゃっていて、思っておられると思うんですけれども、損益として、その分、税を納めなくていいということは、減るだけで、でも納めなきゃいけないんでしょう。そして、ことしの分は猶予されるだけなんですよ。

 何度も申し上げますけれども、この危機というのは需要の蒸発なんですよ。需要の蒸発において、融資はキャリーオーバーになっちゃうわけです。ここでどれだけ企業を守り、雇用を守るかというところは、公的資金を入れて、特別な状況の中でコロナの戦いに勝つんだという、国民を鼓舞して、そして、幾らでもお金を使う、そのかわり企業を守ってくれ、雇用を守ってくれ、人の命を守ってくれ。これは、コロナで亡くなる方以上に、本当にみずから命を絶つ方がふえますよ、これから。あるいは、治安ということにかかわってくるかもしれない。これはまさにプライスレスな話になりますよ。

 こういうことが起きているときには、私は平時の決断ではだめだと思うんです。今の判断はまさに平時の判断で、本当に私は残念だと思います。

 公租公課のことでNHKの会長に来ていただいておりますが、一つお伺いします。

 観光バス一台一台にテレビがついていますよね。あれは受信料を一台一台払わなきゃいけないんですね、とまっていても。そして、旅館、ホテル、民宿、これは、たくさん、部屋ごとにテレビがありますね。団体割引というのもあったとしても、今、休業しているわけです。そして、今、ほとんど稼働していないわけです、バスなんかは。でも、受信料だけは発生している。

 事務方からお話を伺いました。そういうものは受信料の減免の中に入っていない。であれば、早急に、受信料のものからこういった事態は外すということを経営会議にかけて、経営委員会にかけて決めるべきじゃないですか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 現在、NHKでは、新型コロナウイルスにより影響を受けた皆様から、受信料のお支払いに関する御相談をたくさん受けております。支払い期限の延伸なども御相談を受けております。

 新型コロナウイルスの感染拡大が急速に進んでおりまして、未曽有の状態となっておりますので、先月、三月三十日に高市総務大臣から、旅館やホテルなどの中小企業者向けの受信料負担の軽減についての検討の御要請がありました。

 現在、詰めの検討を進めているところでございまして、総務大臣の認可を得た上で、この特定の業種だけではなく、中小企業者全般にわたって減免できるような形で、五月中にも実施できるように、必要な手続を進めてまいりたいと思っております。

前原委員 事務方からお話を伺っておりますけれども、何か、今度、六月の経営会議までその決定が先送りされるような話でありますけれども、これはまさに出血をしている状況ですね。だって、バスはほとんど動いていないんですから。ホテルや旅館に人は入っていないんですから。

 そういう意味では、これは、仮に六月に決められたとしても、さかのぼってしっかりと対応していただくということをお約束いただけませんか。

前田参考人 ただいま申し上げましたとおり、五月中にも実施できるように検討をいたしております。

 それから、総務大臣にも、今回、特別なことということでございまして、いろいろな省令の改正等を含めて、格別の手配をいただいているところでございます。

 経営委員会には、そういう意味では、きょう、実はかけております。

前原委員 一点だけ確認しておきますけれども、観光バス業界からもそういった話があるということは耳にされていると思いますので、先ほどのいわゆる旅館、ホテル等以外の企業、業界というものもそういうものが、運送業界も入るということについて、一言確約していただけませんか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 特定の業種に偏った減免はできませんので、先ほど申し上げましたとおり、業種にかかわらずということで検討いたしております。

前原委員 よろしくお願いいたします。

 雇用調整助成金については、多くの同僚議員が質問をされましたので、私からは一点に絞ってお話をしたいと思います。

 一つの大きなポイントは、八千三百三十円という上限、これを外さない限りは、いかに胸を張っても、十分の十にするといったって余り役に立たない、私はそのことだけは申し上げておきたいと思います。

 その上で、一点、加藤厚生労働大臣、四月一日から六月三十日までが緊急対応期間ですよね。これは、多くの方々が六月三十日で終わるんじゃないかと心配されているんです。もちろん、状況がどのようになるかということですが、現状から考えると、当然ながら、こういう緊急対応期間というのは延長する可能性があるということを言明していただけませんか。

加藤国務大臣 この期間は、一定の期間を設定しておく必要があるということで、とりあえず六月末日までということで設定させていただきました。

 今後、まず、非常事態宣言がどうなっていくのか、さまざまな議論、もちろん、その前提として、新規の感染者数がどうなっていくのか、これらを見ながら、また、それが終わればすぐ雇用情勢が回復するわけではありません。したがって、その辺も見ながら、しかるべき段階では判断していくと思います。

前原委員 八千三百三十円については上限を撤廃すべきだということを申し上げましたが、十分の九、十分の十に中小企業にしていただいているということについては、私は一定の評価をいたします。

 そして、労働局の皆さん方も、OB、OGの方々もたくさん集まってこられて、まさに三密のような状況で仕事をされているということも私は伺っておりますし、それは、心から私はその方々にも敬意を表したいというふうに思います。

 そして、現に、二カ月から一カ月程度に申請から支給までなっている、なり始めているということも伺っているところでありますし、速度が加速してきたなという感じはしておりますので、ぜひ、その方々の期待の腰を折らないように、延長、今おっしゃった、状況を見て適切に判断をしていただくということ、そして、繰り返しになりますが、八千三百三十円というのは、多くの皆様方がこれについては上限を見直してほしいと思っておられるということは申し上げておきたいというふうに思います。

 さて、金融不安からシステミックリスクというものにしてはいけない。

 これは帝国データバンクがシミュレーションを行っているんですが、ウオッチする百四十七万社において、仮に、全企業で売上高の五〇%減が継続し、政府などの補助金、融資がない場合、まあ、そういうことはないんですけれども、そういう前提を置かれて帝国データバンクさんはウオッチされているわけでありますが、そういう場合、五カ月後に、健全な経営の企業でも立ち行かなくなり、八カ月後には、預金確保が十分な企業でも限界になり、十一カ月後には、業種や企業の体力を問わず影響が出始め、百四十七万社のうち六十万社以上が倒産する、こういうことになっているわけです。もちろん、支えがなければということですので、前提は違います。

 しかし、先ほどから申し上げているように、相当厳しい状況にこれからなっていく。四月から本当に、八割減ということは、そういうことが実際生まれてくるんですよ。だから、これからが本番ですから。

 さて、その中で、私は、この状況を、金融不安からシステミックリスクにしてはいけないと思っておりますし、それは、金融当局もその意思を持っていただいていると思います。

 これは麻生財務大臣に伺いたいと思いますけれども、金融機能強化法とか預金保険法というのがありますし、金融機能強化法については、国が資本参加できるということで、震災対応も含めて三十行ほど今も資本参加されているということだと思いますが、こういうものも、あらゆるものを駆使してでもシステミックリスクは起こさない、金融不安は起こさない、そういうことをぜひこの場で決意として述べていただけませんか。

麻生国務大臣 決意だけ述べても、実際にならないと意味がありませんので、決意だけ言っても意味がないとは思いますけれども。

 基本的に、今回の場合は、二〇〇八年、九年の、金融によりますいわゆるシステミックリスク、金融収縮、ファイナンスクライシス、いろいろな表現がありましたけれども、そういったものとは違った種類での形になってきておりますけれども、行き着くところが、そこに行き着いていくというのが何カ月先という話をしておられるんだと思いますけれども、基本的に、そういったようなことにならないようにしていくというのが我々に与えられている仕事だと思っております。

前原委員 同じ決意を日銀の黒田総裁にもお願いしたいと思います。

黒田参考人 御案内のとおり、新型コロナウイルス感染の拡大に伴って世界経済全体が非常に急速に落ち込んでおりまして、国際金融市場が不安定化するというもとでありますけれども、現状を言いますと、我が国の金融機関は、資本、流動性の両面で相応に強いストレス耐性を備えておりまして、金融システムは、現在のところはですね、全体として安定性を維持しているというふうに考えております。

 ただ、御指摘のように、仮に内外で感染症拡大が予想以上に、あるいは想定以上に長引いて、実体経済の悪化に伴って信用コストが増加するというリスクはあり得るわけですので、そこは十分注意していく必要があるというふうに思っております。

 先ほど申し上げたように、こうしたリスクは現時点では大きくないと思っていますけれども、やはりそういったリスクについて、常に、身構えるというわけじゃないんですけれども、注視して、金融庁とも連絡をとっていきたいというふうに考えております。

前原委員 私が決意を聞いたのは、今の段階はいわゆる自己資本比率も高いということはよくわかっています。しかし、先ほど触れた帝国データバンクの話じゃありませんし、私がきょう問題意識で申し上げたように、需要が喪失する恐ろしいこれは病なんですよ。ということは、全世界でそれが広がっているということは、予想もしないような大きなやはり落ち込みというものが突如襲ってくる可能性がある。

 そういうものに対してしっかりと、まさに総理の言葉をかりると第三次世界大戦を戦っているということの中で、財務大臣、金融担当大臣と日銀総裁は当たっていただきたい。その決意を聞いたわけですから、それで、ちゃんと対応するとおっしゃっているんですから、対応してもらわなきゃ困る。それを私は聞きたかった。

 さて、最後に、抗体検査について少しお話をさせていただきたいというふうに思います。

 東京大学医学部の附属病院に、認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン、それから村上財団が、新型コロナウイルス感染症診断にも有用な抗体検査器と測定試薬一式が寄贈されまして、早速、東京大学附属病院、これから東大病院と申し上げますが、既感染者の検体二百体ほどと、そして医療従事者、職員を対象とした臨床検査を行っているということであります。

 その結果、あくまでも現段階における推計値でありますが、東京都の感染者数は、二%、つまりは二十万人、そのうち一割、約二万人が現在も感染力を持っている可能性が高いのではないかという推定をしているわけですね。これはあくまでも抗体検査から出てきた推定でありますが。

 この三枚目の資料をごらんいただきますと、これは、おとついの全国の陽性者数とそれからPCR検査をした方の数でありまして、東京都の陽性者数はきのうで三千九百六十一、二十六日で三千九百二十二で、きのうが三十九名と公表されていますので、きのうまでに三千九百六十一名、つまりは約四千名なんですね。

 総理に伺います。

 厚生労働省の対策班で感染状況の推計に携わっておられる北海道大学の西浦博先生は、把握をしている感染者数を、ある報道番組で、氷山の一角、こういう言葉を使われたんですね。つまりは、この出てきているいわゆる陽性者数というのは氷山の一角であると。これはまさに、繰り返しになりますけれども、厚生労働省対策班で感染状況の推計に携わっている先生がおっしゃって、まさに、八割接触を減らしなさいと一番旗を振っておられる方がこの方ですよね、西浦博先生でありますが、これは同じ認識を持っておられますか。つまり、今発表されているものは、実は感染者数の氷山の一角だ、こういう認識を総理は持っておられますか。総理にお伺いします。

安倍内閣総理大臣 もちろん、これが、PCRで陽性となった人が現在の全ての感染者ということではない、これは大体みんなそう思っておられるんだろう。では、どれぐらいの割合なのかということについては、専門家の中でもさまざまな御意見があるというふうに私も承知をしております。

 その中でも、できる限りPCRの能力を上げていきたい、医者が必要と思われる方がPCR検査を受けられるようにこれからも能力を高めていきたい。また、目詰まりしているところが、能力よりも実際のPCRの件数は低いわけでございますので、目詰まりしているところがあれば、厚労大臣が再三答弁をさせていただきましたが、その目詰まりを取っていきたい、このように思います。

前原委員 厚生労働大臣も、四月の十七日であったと思いますが、記者会見で、抗体検査に着手する、こういう表明をされておられます。

 それで、これからPCR検査と、これは拡大していかれるということでありますが、この検査と抗体検査もあわせてやられて、そして実態数を把握していくということ、そうなると、恐らく陽性率は下がっていくと思うんですけれども、先ほどの割合ですよね、検査をした中でのいわゆる陽性率というのは下がっていく、つまり、実態に近づいていく、そういうことだというふうに思いますけれども、組み合わせるべきだというふうに私は思っております。

 この組み合わせることは何がポイントかということでありますけれども、一つは実態数に近づいていくということではないかと思いますが、まず、厚生労働大臣が四月の十七日に、抗体検査もやっていくということをおっしゃった、いわゆる政策目標、どういう政策目的の中で抗体検査をやられるということをおっしゃったのか。そして、五月にはそれに着手したいということもあわせておっしゃっていますけれども、今の検討状況と、そして、どういう政策目標をまさに今から行おうとされているのか、そのことについて御答弁ください。

加藤国務大臣 委員御承知のように、抗体検査は、ウイルス感染後に生体内、体の中で形成される抗体、要するに、ウイルスが入ってきて、それに対する体の抗体、これを測定する検査方法、PCRは、ウイルスそのものを把握する方法であります。通常、感染をして、実は抗体が二種類できるんですけれども、少しタイム差があるということで、それぞれ直接の用途というか目的は異なってくると思いますが、いずれにしても、そうした組合せをすることによって、より効率的な診断、精度の高い診断ができるというふうに思います。

 WHOにおいても、有症状者に対して診断を目的として抗体検査を単独で使うというのは、今申し上げたように、少し後の時期でしか陽性の判定が出ませんから、したがって、感染した当初はやはりPCR検査でいかざるを得ない。しかし、疫学調査として、じゃ、実際、先ほどの御説明もそうですが、今この時点でどのくらいの人が抗体を持っているのかということを見ていくというのは、これは非常に大事なことであります。最終的には、一定の高さまで抗体を持っている方がふえないと、感染が自動的には、自然的にはとまらないと言われている。そういった意味においても、実態としてどのくらいまでの方が感染をしているのかということを承知をすることは、感染症の対策を考える上でも大変重要な観点だと思っております。

 そういった意味で、我々としても、今既にAMEDの研究班においても、まずは、抗体価の定量的な検定とか、あるいは今あるキットの性能検査、ここから今始めておりますけれども、そして、補正予算には、一定規模の疫学的調査をする費用、予算も計上させていただいています。

 そういった一連の措置を通じて、疫学的に、どのくらいの抗体を今の日本の社会、あるいは東京、あるいはそれぞれの地域で持っているのか、そういったものも把握をしながら、全体としての感染症対策を、いわば科学的根拠を用いながら対応していく、そのために大事な検査だと思っておりますので、今はまだ性能を評価している段階でありますから、よりいい機器を開発するなり選定するなり、それに努力をしているところであります。

前原委員 今、検査キットと申されたわけでありますが、要は定性検査ですよね。ということは、ウイルスが出てきました、そして、私も厚生労働省のドクターから教えてもらったんですけれども、IgMという抗体がまず出てくるんですか、IgMという抗体が抑えて、そして免疫細胞がぱくっと食べる。そして、その後に、今度はIgGですか、という抗体が出てくる中で、そしてその数がふえていくということになると、どんどんどんどん抗体性、つまり、免疫力が高まっていく、こういうことだそうであります。

 やはり定量的な検査でないと、WHOも、信頼性というものに対して警鐘を鳴らしているものがありますね。つまり、要は、この抗体ができているからといって活動したら、その人がまき散らすとか、逆の場合もあり得るわけでありまして、そういう意味では、この機械をしっかりと広めていくということ、定量の方ですね。まずは検査キット、いわゆる定性検査をやられるということでありますけれども、東大がCLIA、それから国立感染症研究所にはELISAという別の、今度は酵素の発光のいわゆる検査器があるということでありますけれども、こういうものをほかに持っておられるところ、そして、私が調べると、年間に十台ぐらいはふやせるらしいんですよ。

 そういうことをやっていくと、結局、何がプラスになるかというと、まず、これは総理に最後、時間がもうそろそろ来ているので、ぜひ総理に私はお答えいただきたい、抗体検査についてぜひお答えいただきたいと思いますけれども、一つは、濃厚接触者というのは、観察期間が二週間ですよね。でも、この方々を血液検査をするわけですよ。そうすると、先ほど申し上げたIgMとかIgGとか、そういった数値が随時わかるわけですよね。その中で、どの程度まで免疫力が上がってきているかということの中で、二週間も要らないかもしれないということがありますね。

 それから、無症状者、軽症者、そういった方々もフォローしていく中で、こういった抗体検査をすると、結果として、言ってみれば医療崩壊を防ぐ大きな役割と、先ほど厚生労働大臣にも申し上げたように、実際どのぐらい感染者がいるのか、実態を把握することが大事なんです。モグラたたきみたいにやっても仕方がないわけでありまして、やはりこれを組み合わせる。そして、そのポイントは、今申し上げたようなことをしっかりやることが私は大事であって、それをしっかりと政策目的に合致させるべきだと思いますが、総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 先ほど厚労大臣から答弁させていただきましたが、私も厚労省の技官から説明を受けているところでございますが、PCRだけではなくて、抗体検査も組み合わせながら、しかし、その上においては、どれぐらいの感染率があるのかということもある程度の把握はしながら、抗体検査等も組み合わせ、より正確な感染者の数、あるいは抗体を持っている人がどれぐらいいるか、そのためにも相当数をふやす必要もあるのではないかという指摘もあるというふうに承知をしておりますが、いずれにいたしましても、この感染症に対抗する上においては、あらゆる手段をとっていきたい、より正確な状況把握を行っていきたい、その中でもこの抗体検査についてもしっかりと行っていきたい、こう考えております。

前原委員 ぜひ、この新型コロナウイルスとの戦いというものを、あらゆる技術というものを駆使して、この抗体検査を含めて、そして全体像を把握して収束をさせる。そして、焦ってはいけませんけれども、経済活動、きょう申し上げたように、これは需要が蒸発する大変恐ろしい状況でありますので、そういう状況というものを短期間で抑えて、そして会社や雇用を守れるように、まさに第三次世界大戦の指揮官として頑張っていただきたいということを最後に申し上げて、質問を終わります。

棚橋委員長 次回は、明二十九日午前八時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時二分散会


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