衆議院

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第27号 令和2年6月10日(水曜日)

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令和二年六月十日(水曜日)

    午前八時五十九分開議

 出席委員

   委員長 棚橋 泰文君

   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君

   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君

   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君

   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君

   理事 伊藤  渉君

      あべ 俊子君    秋本 真利君

      伊藤 達也君    石破  茂君

      今村 雅弘君    岩屋  毅君

      うえの賢一郎君    衛藤征士郎君

      小倉 將信君    小野寺五典君

      奥野 信亮君    神山 佐市君

      河村 建夫君    笹川 博義君

      根本  匠君    野田  毅君

      原田 義昭君    平沢 勝栄君

      古屋 圭司君    宮路 拓馬君

      村上誠一郎君    山口  壯君

      山本 幸三君    山本 有二君

      渡辺 博道君    今井 雅人君

      小川 淳也君    大西 健介君

      岡本 充功君    神谷  裕君

      川内 博史君    玄葉光一郎君

      後藤 祐一君    関 健一郎君

      玉木雄一郎君    辻元 清美君

      本多 平直君    馬淵 澄夫君

      前原 誠司君    國重  徹君

      濱村  進君    志位 和夫君

      藤野 保史君    宮本  徹君

      串田 誠一君    杉本 和巳君

      森  夏枝君

    …………………………………

   内閣総理大臣       安倍 晋三君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   総務大臣

   国務大臣

   (マイナンバー制度担当) 高市 早苗君

   法務大臣         森 まさこ君

   外務大臣         茂木 敏充君

   文部科学大臣       萩生田光一君

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   農林水産大臣       江藤  拓君

   経済産業大臣

   国務大臣

   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君

   国土交通大臣       赤羽 一嘉君

   環境大臣

   国務大臣

   (原子力防災担当)    小泉進次郎君

   防衛大臣         河野 太郎君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     菅  義偉君

   国務大臣

   (復興大臣)       田中 和徳君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当)       武田 良太君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当)

   (消費者及び食品安全担当)

   (少子化対策担当)

   (海洋政策担当)     衛藤 晟一君

   国務大臣

   (クールジャパン戦略担当)

   (知的財産戦略担当)

   (科学技術政策担当)

   (宇宙政策担当)     竹本 直一君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)   西村 康稔君

   国務大臣

   (規制改革担当)

   (地方創生担当)     北村 誠吾君

   国務大臣

   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    近藤 正春君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  岡本  宰君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  宮嵜 雅則君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         鎌田 光明君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            小林 洋司君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         藤澤 勝博君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           渡辺由美子君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  鳥居 敏男君

   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十日

 辞任         補欠選任

  うえの賢一郎君    宮路 拓馬君

  今井 雅人君     神谷  裕君

  岡本 充功君     関 健一郎君

  後藤 祐一君     玉木雄一郎君

  宮本  徹君     志位 和夫君

  杉本 和巳君     森  夏枝君

同日

 辞任         補欠選任

  宮路 拓馬君     うえの賢一郎君

  神谷  裕君     今井 雅人君

  関 健一郎君     岡本 充功君

  玉木雄一郎君     後藤 祐一君

  志位 和夫君     宮本  徹君

  森  夏枝君     串田 誠一君

同日

 辞任         補欠選任

  串田 誠一君     杉本 和巳君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 令和二年度一般会計補正予算(第2号)

 令和二年度特別会計補正予算(特第2号)

 令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)


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     ――――◇―――――

棚橋委員長 これより会議を開きます。

 令和二年度一般会計補正予算(第2号)、令和二年度特別会計補正予算(特第2号)、令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官岡本宰君、厚生労働省健康局長宮嵜雅則君、厚生労働省医薬・生活衛生局長鎌田光明君、厚生労働省職業安定局長小林洋司君、厚生労働省雇用環境・均等局長藤澤勝博君、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君、環境省自然環境局長鳥居敏男君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 昨日の枝野幸男君の質疑に関連し、玉木雄一郎君から質疑の申出があります。枝野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。玉木雄一郎君。

玉木委員 おはようございます。国民民主党代表の玉木雄一郎です。

 冒頭、横田滋さんの御逝去に対し、心からお悔やみを申し上げたいと思います。我々政治家の責任も自覚しつつ、改めて哀悼の誠をささげたいと思います。

 さて、第二次補正予算について質問いたします。

 経済と、特に雇用が心配です。総務省の労働力調査によれば、四月の休業者数が五百九十七万人、約六百万人です。これは全就業者の約一割であります。休業しておられますから、潜在的に、場合によっては失業者に変わってしまうという、私は非常に大きな数字だと思っています。非正規も、前年同月比で百万人減少。六月末、今月末には派遣切りの可能性が非常に高まっている、そういった話も指摘をされております。

 いろいろな試算がありますけれども、失業率が一%上がると経済的理由による自殺者が千人から二千人ふえるというのが、過去のデータから明らかになっております。

 総理に伺います。

 経済的自殺を防止する。今回、確かに日本は感染による死者は少なかったんですけれども、これからの経済運営によっては、こうした経済的理由による死亡者、自殺者、自死を選ぶ方がふえるという可能性も否定できません。この経済的な自殺を防止するという観点から、今回の経済対策は十分なものと言えるのか、総理の見解を伺います。

安倍内閣総理大臣 確かに、今委員が御指摘になったように、経済が悪化して、失業率が上がってくると、今までの傾向を見てみましても、失業率がふえてくる、こういう状況になるわけでありまして、ですから、大変失業率が高かった、失業率が五・三%のとき、平成十五年ですが、三万四千人と、最多を記録したのでございますが、昨年は失業率が二・四%まで下がりましたので、約一万人以上自殺者も減るということになったわけでございます。

 その中で、そうした不幸な事態を招かないように最も重要なことは、何とか事業を継続をしていただく、そして雇用を守り抜いていくということであろうと思います。

 今般の第二次補正予算においては、雇用調整助成金を抜本的に拡充するとともに、また、労働者個人が直接申請できる新たな支援金を創設をしていくということとしておりまして、企業に雇用を継続いただくためのさらなる強力な支援策を講じることとしております。

 また、こうした支援策について、経済団体等を通じて企業の皆様に対してその活用を促すなど、雇用の維持に向けて、改めて最大限の経営努力をお願いをしているところでございます。

 また、それでもなお離職を余儀なくされた方に対しては、ハローワークで丁寧な再就職支援を行うとともに、雇用保険給付日数を延長できる特例措置を講じることとしておりまして、これにより離職者に対してもしっかり支援をしていく所存でございます。

 こうした取組を可能な限り速やかに実行しつつ、そして雇用情勢をよく、十分に注視をしながら、必要な対策を講じていきたいと考えております。

玉木委員 いろいろな政策をおっしゃるんですね。でも、総理、届いていないんです。

 例えば、今、最初に雇用調整助成金の話がありました。これは社労士さんにお願いしなきゃいけない、手続も多い、書類も多いということで、随分簡素化の努力はされているんですが、例えば、加藤大臣、オンライン申請が認められることになりましたよね。ただ、五月二十日の開始直後に個人情報の漏えいで停止になって、何とかやり直して六月五日にもう一回やり始めたら、何と三時間後にまた停止ですよ。こんなことで、今総理がおっしゃったようなことを実現できるんですか。

 聞いたら、外部の専門家による調査を行った上で必要な対応をとるというんですが、これはたしか富士通が受託していますよね、更に三社に再委託だったと思いますが、外部の専門家って誰なんですか。どういう人を入れたら、富士通も入れてやっているようなことが改善されるんですかね。意味がわからないんですよ。いつまでこんなことをやっているのか。お答えください。

加藤国務大臣 今、雇調金のお話がありました。雇調金の申請をいかに早く処理をし、また申請を多く受け付けるか、これが大変今大事な課題であります。

 そういう中で、窓口だけではなくて、オンラインの受け付けをしようということでスタートいたしましたが、五月の二十日にスタートして早々に、また、ふぐあいを修正して六月五日に再開したところ、これは別のふぐあいではありましたが、再び運用停止をしたところでありまして、こうした事態を招いたことに対して、心から国民の皆様に、また、まさに雇調金を活用したいと思っている方々に、おわびを申し上げたいと思います。

 こうしたふぐあいが二回続けて起きているというわけでありますから、これは事態を重く受けとめなければならない。一回目は私どもとこの委託した業者の中で調整をしましたけれども、三回目の失敗をしてはならないということで、外部のそうした、これは別途の事業者ということになると思いますけれども、その手をかりて徹底的にチェックをしようということで、今、外部専門家の選定を行い、すぐに、選定し次第、その方、その方というのは事業者ということになると思いますが、入っていただいて、チェックをする。そして、万全な体制を組み上げることによって、一日も早く再々開をしたいというふうに思っております。

玉木委員 大丈夫ですかね。これからまた業者を選定してやっていくと。もう会社は倒れますよ。だって、休業手当は、会社がまず払って、後から国から来るから安心して払うんですけれども、そうやって来なかったら払えないし、従業員の人は結局会社がやってくれないと手元にお金は来ないわけですから、冒頭、総理がおっしゃったような、やはり経済的理由でみずから命を絶つような人をつくってはならないんですよ。そのためにやはり全力でやらなきゃいけませんけれども、今聞いても、まだこんなことをやっているんだと、テレビをごらんの皆さんもそう思っておられますよ。ぜひそこは、改めて、早急に対応されることを強く求めたいと思います。総理もぜひリーダーシップを、そこは発揮していただきたいと思います。

 この二次補正ですけれども、さまざまな評価がありますが、私は、家計への支援という意味では不十分だと思っているんです。

 新しい生活様式をこれから国民に求めていきますね。あるいは、業者の方にもそうです。映画館は一つあけろとかいろいろなこと、半分しかホールは入れちゃいかぬ。これをやると、これは何かというと、半自粛政策なんですよ。緊急事態宣言を発して自粛をお願いしましたけれども、新しい生活様式はきれいですけれども、あえて言えば、これは半自粛政策なので、消費と所得が簡単には戻ってきません。V字回復を言う人がいますが、よくてL字だと思いますね。ですから、そこは、国が表に出て、所得の減少をしっかり補償してあげなきゃいけないと思います。

 実際、きょうも出ていましたけれども、四月の残業代は過去最大、一二%の減少です。これはあらゆる所得階層に及びますね。ですから、私は、ベーシックインカム的に、十万円の現金給付はもう一回やるぐらいのことをやったらいいと思うんですよ。それぐらいのことをやることが、私は一番家計を助けることにつながると思います。どうですか、総理、これは。

安倍内閣総理大臣 今回、これは、玉木委員も従来から主張しておられた十万円の給付に、我々切りかえたところでございます。更にというお話でございますが、まずは、今、この十万円の給付、まだお届けし終わっていないわけでございまして、全力でお届けするように我々も取り組んでいるところでございます。

 そうした効果を見きわめながら、また、今、玉木委員が御指摘になったように、社会経済活動を本格的再開に向けて段階的に引き上げていくわけでございますが、その中で、確かに、例えばプロ野球等々についても段階的にあけていく、その中においてはフルの観客動員ということはできないわけでございますから、しばらくそれに伴う減収は続いていくということになるわけでございます。そうしたことに対する影響等はしっかりと見きわめながら、しかし、必要とあれば果断な対応をしていかなければならない、こう思っております。

 同時に、今、持続化給付金等々、既に百二十万者、一兆六千億円を投入しているわけでありますが、さらに、必要とされる方々にスピーディーに届けていく上において、さまざまな御指摘がされておりますので、そうしたものを受けとめながら、しっかりと対応していきたい、こう思っております。

玉木委員 総理、今からいろいろ検討をぜひしてください。

 高市大臣がマイナンバーのことで御発言をさまざまされていますけれども、私は、税金の、確定申告をする人は、申告書の一番上にマイナンバーを書いて、一番下に還付口座を書くんですよ。だから、確定申告をしている人には、その還付口座を使えばすぐに返せます、これは。ただ、さまざま口座利用の問題があるので、だから、給付つき税額控除のように、税金を払っている人は税金の還付という形で給付をして、課税最低限以下の方にはまさに給付というようなことも組み合わせて考えることはこれからできると思うので、ぜひ、その効率的なやり方についても、今回のことをよく検証して、次に備えてもらいたいなと思います。

 それと、あの質実剛健国家のドイツのメルケルさんでも、付加価値税の減税に踏み込みました。消費が落ち込むときにどうやって支えるかというときに、私は、やはり消費税の減税も一つの政策手段として考えるべきだと思います。この後質問しますけれども、税金を一旦国民からいただいて、それでいろいろな形で給付していく、これがもう大変だということが今回わかったわけですよ。であれば、そもそも税金をいただくことをやめたらいいんですよ。徴収の停止を政策としてやれば一番幅広くきくと私は思いますから。これも政策手段として、ぜひ消費税減税あるいは徴収の停止ということを考えていただきたいなと思います。

 それでは、持続化給付金について質問をしたいと思います。

 事業者からも、なかなか届かない、入らない、振り込まれないという話がいまだに来ていますね。

 それと、もう一つきょう紹介したいのは、現場の方からの声です。現場って何かというと、実際の審査業務を行っている人から我々連絡をいただきましたので、それをちょっと紹介したいと思います。

 きのうも同僚議員がやりましたけれども、委託、再委託、再々委託、再々々委託になっているんですね。きょう私が今から紹介するのは、電通ライブが更にパソナ、大日本印刷、トランスコスモスさんというふうに委託を、再々々委託ですかね、している、その更に先に、大日本印刷の更に先にDNPデータテクノというのがあって、更にそこに派遣で行っている方からのお話です。こういう手紙が来ました。

 守秘義務があるため、本来であれば、私が持続化給付金の審査の業務を行っていることも誰かに話すことはできません。ですが、今回、人の命がかかっている緊急事態と解釈をして、連絡をしました。私は、個人事業主向けの持続化給付金の審査の仕事をしています。困っている個人事業主の方をなるべく早く助けたいという制度だと思うのですが、審査をしながらも胸が痛いです。

 梶山大臣も聞いてくださいね。

 というのも、システム上の不備で、書類に不備がなくても申請をはじかれるケースが後を絶たないからです。内容は合っているのに、四回目の差戻しをされた方もいます。税理士さんの確認をもらっていてもです。早い受給を受けたいだろうにと思うと、胸が痛いです。上司に何度も言いましたが、改善されず、連絡しました。何とかしてください。

 これは、この図には出てこないんですけれども、その更に先で働いている方からの声です。

 そして、コールセンターに電話をかけた方からも来ました。三日間で二百四十一回コールセンターにかけたが、つながらなかった。

 これはコールセンターの方の声です。コールセンターでは、個別の質問に答えてはならないというマニュアルであって、一般的な答えしかできない。

 普通は、コールセンター、ヘッドセットをして、顧客のデータを見ながら、例えば、お客様番号は何番ですかと聞いて、それを入れて、ああ、今こうなっていますよと言うんですけれども、そういうデータに接続できずに、単に渡されたマニュアルで答えるだけなので、三日間で何百回も電話してやっとつながったら、しゃくし定規な答えしかもらえない。これでは心も折れてしまいますよ。

 総理、こういった現場の声は総理に届いておられるでしょうか。また、現に給付のおくれによって倒産したり廃業したりする、そういう人が出てくれば、これは明確に人災です。総理、責任をお感じになりますか。

安倍内閣総理大臣 具体的な現場の状況等については、必要であれば梶山大臣からお答えをさせますが、ただ、制度開始から、制度をスタートしてから一カ月余りで、先ほどお答えさせていただいたように、百二十万件の中小企業、小規模事業者、そして合計で一兆六千億円を超える現金をお届けしているのは事実でございます。

 ただ、今、玉木委員がおっしゃるように、必要としておられる方々が、まだ残念ながら支援が届いていないという現状も、御指摘のような現状もあるんだろうな、こう思います。

 今御指摘になった点について、そういうお話を玉木委員の方からもいただきましたので、実際そういうのがあるかどうか、経産省の方で再び確認をしているところでございますが、いずれにいたしましても、できるだけスピーディーに行うということが今回は一番大切でございますので、そういう意味で、頑張っておられる方も当然、そういう考え方でやっていただいている方がいるから百二十万件の対応ができているんだろうと思いますが、そういうまさに切実な思いで電話をしておられる方々に対してサービスが滞っているようなことはあってはならない、このように思っております。

玉木委員 梶山大臣、今総理からもあったので、ぜひ確認をしていただきたいと思います。

 一つだけ、簡単な質問です。

 私が今申し上げた大日本印刷の更に先に、先がどういう関係になっているかわかりません、その間に入っているかもしれませんが、DNPデータテクノというところが実際に仕事をされていることは大臣として御存じでしたか。

梶山国務大臣 大日本印刷の先の事業者については、初めて聞きました。

玉木委員 いわゆる履行体制ということをしっかり確認することが再委託をすることの条件になっていると思いますが、きのうもそういう話がありましたが、更にその先があるかもしれないので、多分これは四重の塔、五重の塔ぐらいになっているので、この塔がどれぐらいの高さになるのかわからないので、ぜひその全体像を把握していただきたいと思います。

 それで、梶山大臣にもう一点聞きたいのは、私、国のチェックが行き届きにくくなるのが再々々々委託の問題点の一つだと思うんです。民間の知恵とかノウハウをかりたいのは、私よくわかります。なので、この不透明さをどうやって払拭するのかということが非常に大事だと思います。

 そこで、私、きのう大串議員のやりとりを聞いていて思ったのは、一番、国民の皆さんが問題だと思うのは何かというと、入札の前に、結果として仕事をとることになる電通さんあるいは推進協議会と二回も打合せをしている、ここがやはりいわゆる談合まがいじゃないのかと言われているところだと思うんですよ。

 こういうことは、ただ、民間の英知をかりるときには当然起こり得る疑問なので、経産省もよく考えてあって、私、聞いたら、ちゃんと内規をつくっていまして、経産省さんの内規があって、それで、事前の接触をする場合には、談合等の指摘を受けないために、事前接触の記録票をつくるというふうになっています。ちゃんとひな形もあるんですが、この事前接触の記録をちゃんと作成していますでしょうか。あるなら、疑惑を解消するために公表すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

梶山国務大臣 事前接触に関しては、私も確認しましたけれども、記録票はございます。

 この記録票につきましては、今般の三者との事前接触ということがありましたけれども、透明性の確保に努めてまいりたいと思いますし、提出をさせていただきたいと思っております。

玉木委員 ぜひ委員会にも提出をいただきたいと思います。

 実は、経産省だけではなくて、一番いろいろな仕事が多い国交省が民間の力をかりるときに、やはり公平性と透明性を担保するために、サウンディング型市場調査の手引というのをつくっていますね。マーケットサウンディングして、ちょっとこういうことをやりたいんだけれどもと、民間のノウハウもかりたい。でも、そうやると、仕様書をつくるときにある企業から話を聞いてしまうと当然そこが有利になってしまうので、聞いた結果の概要を入札の前にちゃんと公表した上で入札をする、入札するときに、聞いた人が何か特別に優遇されることもないようにすると、幾つかのルールを全部決めています。

 総理、私、ぜひこれを徹底すべきだと思うんですけれども、民間の知恵とノウハウを生かしながら公平性、透明性をしっかり担保するために、このサウンディング型市場調査のルールを全省庁に徹底して、事前接触の結果は必ず公表する、その後、必ず公表して、そして入札をする、このルールをやはり徹底すべきだと思います。

 特に、具体的に言うと、第二次補正予算でまた八百五十億円、持続化給付金の事務委託費がありますね。ゴー・トゥー・キャンペーンで三千億円。これは一回とめているらしいですけれども。ぜひ、疑問を払拭するために、このサウンディング型市場調査のルールを徹底して、公表をして、透明性のもとで民間の力を使うということをぜひ総理の指示で、全役所、徹底してもらいたいんですけれども、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 今、玉木委員が御指摘になったように、例えば国交省においてさまざまな事業を行っているわけでありますし、また、事業を行う上において、元請、下請、また孫請等々の多くの業者がかかわっているのも事実なんだろう、こう思うわけでございますが、その中で、そうしたルールが決まっている、私は今、具体的なルールについては初めて御説明をいただいたところでございますが、これは各省庁個別にそれぞれルールを持っているんだろう、こう思うわけでございまして、そういう意味で、つまり経産省の中でも、内規においてそうしたルールを定めている、また資料の取扱いについても内規で定めていると承知をしております。

 各省庁でどのようなルールがあるということは私は全部把握をしておりませんし、今すぐにそれでどうこうするということをお答えできませんが、さまざまな御指摘に対して、ルールにのっとって必要な情報開示が行われなければならない、そして、そのルールがどうなっているかということについてしっかりと見ていく必要はあるんだろう、このように思います。

玉木委員 これはぜひ徹底してください。というのは、また同じような事務委託費の話が出ているんです。それは、我々野党からの提案もいろいろさせていただいて、結果、いろいろな制度ができてきた、家賃支払いの新たな制度です。

 今回の今審議している二次補正予算にも入っておりますけれども、家賃支援給付金、約二兆円ですね。一次補正の持続化給付金が二・三兆円でしたね。それで大体七百六十九億円の事務委託費だったんですが、この二兆円、同じぐらいの規模の家賃支援給付金もまた、いろいろなネットを使ったりするので事務委託費が発生していると思うんですけれども、この金額は一体幾らになりますか。

梶山国務大臣 第二次補正予算案では、家賃支援給付金の支給事務等を行うための委託費として約九百四十二億円を計上しております。

 本事業につきましては、五月二十八日に一般入札の公告を実施しているところであります。

玉木委員 驚きましたね。八百五十億円、また多いんですね。持続化給付金の一次補正分が七百七十億ぐらい、七百七十億ですね。二次補正で八百五十億。まあ、これも実は家賃に使えるんですけれども、その辺の重複をどうするのかというのがあるんですが。一方で、また新たに家賃支払いの給付金ができましたけれども、今度は大きいですよ。だって最大六百万円もらえますからね。その事務委託費用が、今明らかになりましたが、九百四十二億円。文化庁の予算が大体一千億前後だったと思いますから、文化庁を丸々一個買えますねぐらいの物すごい大きな額ですよ。

 梶山大臣、もう入札の公告をしたということは、もう落札者は決まっているんですか。加えて、さっき言ったように、また事前接触して、その記録はございますか。

梶山国務大臣 先ほど申しましたように、五月二十八日に一般競争入札の公告を実施しております。

 六月二日に、応札のあった二者のうち、総合評価落札方式において、落札予定者、これは補正予算が成立してから落札者という形になりますので、落札予定者ということで株式会社リクルートを選定いたしました。今後、二次補正予算が成立すれば、速やかに契約を締結する予定であります。

玉木委員 事前にまた話を聞いて、その接触記録があるかどうか。

梶山国務大臣 事前に接触しておりまして、記録票もございます。

玉木委員 じゃ、あわせてその記録票も公表していただくという約束をしていただけますか。

梶山国務大臣 御要望があれば提出をさせていただきます。

玉木委員 委員長、じゃ、先ほどの電通さんあるいはサービス協議会との接触記録、そして今のリクルートさんとの接触記録を当委員会に提出いただくよう、お取り計らいをお願いします。

棚橋委員長 後刻、理事会において協議いたします。

玉木委員 非常に多額ですね。今また、家賃支援給付金の事務委託費も九百四十二億円というふうになりましたので、こういったものが適切に執行されるかどうかは、立法府の、これは与野党関係ありません、やはり我々の行政監視機能の一環として、きちんとチェックをしていかなければいけません。ですから、国会を閉じることなく、こういった、これから執行が始まっていきますから、しっかり我々チェックをしていきたいと思っております。

 それと、この家賃支援給付金については、ひとつぜひ梶山大臣また総理にもお願いがあるんですが、五〇%売上げが落ちた、あるいは三カ月連続三〇%落ちたということになっているんですが、これはいずれも算定対象月が五月以降なんですよ。

 さっきもちょっと雇用の話もしましたけれども、緊急事態宣言が出たのは四月七日ですよね。一番売上げが落ちたりしているのは四月なんですよ。その四月を入れてくれないと、結局、できるだけけちけちしようとするような基準になっていて、助からないんですよ。しかも、三〇%以上三カ月連続で落ちなきゃいけないという基準は、五月、六月、七月でしょう。じゃ、三カ月連続落ちたことがわかるのが、確定するのが七月末ですよ。どんなに早く受給を受けても八月以降ですよね。潰れていますよ。

 だから、やはり一番影響のあった四月あるいは三月、学校休校で学校関係の人はそこで落ちていますから、その計算の対象月を五月からじゃなくてせめて三月からにすべきだと思いますが、いかがですか。

梶山国務大臣 家賃支援給付金の要件につきましては、与野党でまた協議もされたと聞いております。(発言する者あり)

棚橋委員長 ちょっと御静粛にお願いします。

梶山国務大臣 家賃支援給付金は、家賃等の平均六カ月分に相当する金額を給付する持続化給付金を既に措置をしている中で、五月の緊急事態宣言が延長されたことなどを踏まえて、売上げの減少に直面する事業者の方々に対して更に一層の下支えを行うものとして措置するものであり、五月以降に売上げが減少している事業者を対象としているということであります。

 家賃支援給付金については、補正予算の成立後、速やかに申請受け付けを開始し、迅速かつ適切に給付金をお届けできるように全力で準備を進めてまいりたいと考えております。

玉木委員 総理、伺いたいんですけれども、五月からしかだめといったら、四月にどんと落ちて非常に苦しい思いをされている方は救われなくなる可能性があるので、ここはまさに総理のリーダーシップで、せめて五月より四月を入れる、それで予算積算をどうしていくかはあれですけれども、それこそ予備費を使って、もし必要になったらそれで助けてあげるということをしたらと思いますけれども、総理、これはいかがですか。

安倍内閣総理大臣 ただいま梶山大臣がお答えさせていただいたのは、確かに、玉木委員がおっしゃるように、家賃支援だけということであれば、当然四月も入れなければならないんだろう、こう思うわけでありますが、しかし、先ほど梶山大臣が答弁をさせていただいたように、まず持続化給付金によって、固定費ということで、固定費の中で地代賃料等が大きいわけでございます、その固定費の中における地代賃料に対して、半年間分ということで最高二百万円の持続化給付金をお届けさせていただいているところでございまして、そして、その上において、いわば四月についてはこれでお願いをしたい。

 これは、緊急事態宣言を発令したのは、確かにそのとおりであります。ただ、五月に更に、我々それを延長させていただきましたので、この延長等ということも含めて、今回、家賃支援を更に拡充をしていくということにさせていただきましたので、そういう意味で五月以降ということにさせていただいているということで御了解をいただきたい、こう思うところでございます。(発言する者あり)

棚橋委員長 御静粛にお願いします。

玉木委員 総理、我々が求めているというよりも、総理の耳にも、皆さん、与党の先生方のところにも声が届いていると思いますけれども、やはり、せめて四月を入れてくれという声は大きいですよ。

 せっかくこれだけ予算を積んで、ある程度使途を限定しても五兆円ぐらいまだ予備費は余っているんですからね。そのために予備費なんて積んでいるわけでしょう。何か、けちって会社を潰してどうするんですかということですよ。やはり、ある種、V字回復した後また税収もお支払いいただくような、そういう方々がそもそも市場からいなくなるとか、廃業されるとか、倒産をしたらもう元も子もないので、ここは総理、我々から強く求めますが、これは運用である程度変えられるところでもあると思うので、ぜひやってもらいたいと思います。ぜひこれ、総理、どうですか。総理、四月からとやったら大分救われるんですよ、本当に。ぜひ、検討でも、少なくともしてください、総理。

安倍内閣総理大臣 今申し上げましたように、まずお手元にお届けしなければいけないということで、まず持続化給付金ということで、これは、半年間分ということで最高二百万円の持続化給付金を今全力で我々努力をしているところでございます。

 それはまさに、そうした賃料等も含めてそれに充てていただきたいということでございますが、今御意見をいただいた、賃料に対して四月も含めろということも、これについても、与野党で協議をした結果も踏まえて今回こうしたことを定めさせていただいているところというふうに私は理解をしているんですが、この運用については、もちろん、これは委員がおっしゃるように、経済をしっかりとV字回復をさせていく上においても事業の継続が前提でございますから、それを最優先に、いずれにいたしましても考えていかなければならない、こう思っております。

玉木委員 総理、こういうところでばしっと言うと、国民に伝わるんですよ。

 もう一つは、これはお願いしておきますが、さらに、多店舗を展開しているところは、最大六百万もらってもなかなかきついんですね。多店舗展開されているところの特例なんかも柔軟にやはりそこは認めてあげて、やはり、大きな店舗を展開している、百店、二百店とやっているところは雇用もたくさんそこで抱えていますから、そこは、家賃の支援をするということは雇用を守ることとイコールなんですよ。だから、その辺もぜひ柔軟に対応していただきたいことを改めてお願いをしたいと思います。

 次に、ちょっと外交のお話をします。

 香港の問題、まずちょっとお伺いしますが、国家安全法が大変大きな、国際社会も懸念を持っております。日本としても、これはある種、価値観外交、自由、平等、人権、法の支配、こういった価値を共有する国とはやはり連携をとっていかなければいけませんし、香港の高度な自治、一国二制度、これは堅持をしていかなければならないと思います。

 ですから、国会の中でも、我々立法府でも、国会決議としてそういった意思を明確に示すことが必要だと思いますが、ぜひ、総理は、日本がリーダーシップをとって、G7の中でそういった共同声明を発するべきだと思います。そこはまさに総理のリーダーシップを発揮すべき局面だと思いますので、ぜひ、このG7での共同声明の発出、やっていただきたいと思いますが、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 G7の存在意義とは何かといえば、まず、今委員がおっしゃったように、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的な価値を共有する国々が集まり、世界をリードしていくということに、今やG20がある中においては、大きな意義を持っているんだろう、こう思います。

 その中において、香港で起こっているさまざまな出来事、日本も既に憂慮を表明をしているところでございます。当然、G7が世界の世論をリードしていく使命ということをしっかりと認識をしながら、今委員がおっしゃったように、この香港の問題についても、一国二制度ということを前提にしっかりと考えていくということにおいて、日本がG7の中において、声明を発出していくという考え方のもとにリードしていきたい、このように考えております。

玉木委員 ぜひ、そこはよろしくお願いしたいと思います。

 もう一点、そろそろ、世界的に経済が少し戻ってきたら、渡航の緩和ということが出てくると思います。これはもう端的に伺いますが、中国からの入国緩和はいつ行うんでしょうか。その際、やはり水際対策、引き続き重要だと思うので、例えば入国前検査を義務化するとか、あるいは入ってきたその外国の方に、それこそスマホのアプリなんかを使ってきちんと追跡ができる、トレーシングがちゃんとできるということを前提に入れるとか、そういった第二波の防止策も含めてやっていくことが必要だと思うんですが、この点について、ちょっと時間がないので総理に聞きます。渡航制限の緩和についてお答えください。

安倍内閣総理大臣 依然として感染拡大が継続しておりまして、警戒が必要な状況は続いている、こう思います。他方で、我が国内外の感染状況等を踏まえながら、国際的な人の往来に向けた検討を行っていくことも重要であります。

 そこで、現在、さまざまな国との意思疎通を行いながら検討を行っています。今御指摘いただきました入国前の検査や行動把握の仕組み等の点も含めて、感染再拡大の防止と両立する形で、国際的な人の往来の部分的、段階的な再開に向けて引き続き慎重に検討していきたい、こう思っております。

 水際対策というのは極めて重要であり、そしてそれは効果を持っているわけでございまして、その中で、今までのこうした対応についてしっかりと検討をしていきたい、今までの対応も含めて、もう一度しっかりとその中を精査をしながら、今後の対応についても、今申し上げましたような対応について検討していきたいと思っております。

玉木委員 いや、総理、ちょっとよくわかりませんでした。

 いろいろな国はありますけれども、端的に聞きます。中国からの入国緩和をいつやるんですか。

茂木国務大臣 人の往来、そんなにすぐに、あしたからという話にはなりません。さらに、まず日本において感染の収束、ある程度、一定のめどがつくということが重要になってきますし、当然それは、中国始め各国での今感染の状況がどうなっているか。ベトナム、ニュージーランド、こういった国は、もう数十日も感染者がゼロという状態でもあります。

 また、入れるに当たっても、すぐに観光客ということにはならないんだと思います。(玉木委員「中国は」と呼ぶ)今話しますから、待ってください。

 まずは、ビジネス上必要な人材であったりとか専門家、そして次に留学生、最終的には観光客も含む一般の方々ということになってまいりまして、例えば、中国の場合を見ましても、新規の感染者、これは減っている傾向にありますが、全体の感染者は八万人を超える、こういう状況の中で、まずはそういった、先ほど申し上げたような……(発言する者あり)そんな長くありません。まずはそういった、ベトナムであったりとか……

棚橋委員長 外務大臣に申し上げます。

 答弁を簡潔にお願いいたします。

茂木国務大臣 そういった感染がおさまっている国からスタートをしたい。そこの中に、中国は念頭にありません。

玉木委員 ベトナムなんかは比較的早期にやるけれども、その中に、最初に入れるところに中国は入っていないということでした。

 最後に、アフターコロナの、やはり国家戦略ということをこれから考えていかなければならないと思います。

 私、コロナから三つ学んだと思います。やはり、グローバリズムをある程度、弊害の部分は見直していかなきゃいけない。特に、できるだけ自国で生産したりする体制を強化していかなきゃいけない。だから、食料安全保障、経済安全保障が非常に大事ということ。あと、東京一極集中も見直さないとだめだということで、自立分散型の地方分権が大事だ。あと、やはり富の偏在ですね。やはり弱い人ほど今回死亡率が、例えばニューヨークでも高かった。こういったところは、やはり税制の改正などを含めて中間層の復活をやらなきゃいけない。

 ここにいかにデジタルトランスフォーメーションを入れていくか。ただ、そのときに、データ基本権のようなものをきちんと確立した上でやらないと、それこそ誹謗中傷、個人の権利が侵されてしまうということがありますので、こういったことをしっかりこれからも議論をしていかなければならないと思っています。

 最後に、総理に聞きます。

 このグローバリズム見直しの経済安全保障のところですけれども、上場企業については外資規制が入りましたが、私は、コア技術を持った中小・中堅企業もちゃんと守らなきゃいけないと思うんです。この中小・中堅企業に対する外資からの買収策についてどうお考えになるか、最後にお伺いします。

安倍内閣総理大臣 この中小・中堅企業の中には、また、地域にもありますが、我が国の安全保障にとって重要な技術を有する企業も多いわけでございます。こうした点も踏まえて、かねてより外為法は、外国投資家がこうした重要な技術や事業を有する非上場企業の株式を取得する場合、一株であっても事前届出審査の対象としているところでございます。

 その上で、経済の健全な発展につながる対内直接投資を一層促進をしつつ、国の安全等を損なうおそれがある投資に適切に対応する観点から、昨年、外為法を改正したところでございまして、また、上場企業にあっても、重要な技術や事業を有する場合については、事前届出審査制度の対象を株式の一%以上の取得にまで拡大するなど、その対象を見直したところでございまして、まずはこうした制度をしっかりと運用し、経済安全保障という重大な課題に適切に取り組んでいきたい、こう思っております。

 御承知のように、NSSの中にも経済班をつくったわけでございまして、安全保障という観点からも経済をよく見ていきたい、このように考えております。

玉木委員 こうしたアフターコロナの社会像をしっかりと議論するためにも、国会を延長して議論を深めていくことを強く求めて、質問を終わりたいと思います。

棚橋委員長 これにて枝野君、川内君、大串君、辻元君、渡辺君、後藤君、岡本君、玉木君の質疑は終了いたしました。

 次に、志位和夫君。

志位委員 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問します。

 冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方々への心からの哀悼とともに、闘病中の方々にお見舞いを申し上げます。医療従事者を始め、社会インフラを支えて頑張っておられる方々に感謝を申し上げます。

 まず、雇用危機をどう打開するかについて質問します。

 新型コロナ危機が続くもと、雇用危機が極めて深刻です。総務省の四月の労働力調査によりますと、非正規労働者の数は前年同月比で九十七万人減少、営業自粛などによる休業者は過去最高の五百九十七万人になりました。空前の規模となっている休業者を失業者にしてはなりません。そのために、新型コロナの影響で業績が悪化した企業を支援する雇用調整助成金の役割は極めて大きなものがあります。

 そこで、まず伺いますが、休業者数は政府の調査でも五百九十七万人に上りますが、雇用調整助成金の支給決定件数は現時点で六万九千八百九十八件です。一体、何人の休業者に雇調金が手当てされているんですか。数を、厚労大臣。

加藤国務大臣 今委員お話がありました、六万九千八百九十八件、これは八日時点で、九日時点では約七万六千件となっております。

 何人という調査そのものは、雇調金申請を簡略化するため一個一個とっておりませんが、サンプル調査をしたところ、支給一件当たりの労働者数は約十九人ということでございます。したがって、今お示しいただいた六万九千八百九十八件で掛け算をすると約三十三万人という数字になります。

志位委員 三十三万という数字なんですが、政府調査でも休業者は約六百万人ですよ。雇調金の対象となる時短休業者を加えると一千万人を超えるわけです。ですから、ごく一部分しか対象になっていない。

 パネルをごらんください。これは雇用調整助成金の推移であります。相談件数は四十四万五千十九件、六月二日までの数字しかありませんので、実際は更に伸びていると思われます。申請書提出件数は十二万八千五百四十一件、支給決定件数は六万九千八百九十八件、若干伸びたという話もされましたが、この相談件数と支給件数、この間に大きなギャップがあるわけです。深刻なおくれが続いているわけです。

 中小企業、小規模事業者の現場の声を聞きますと、労働局の電話がつながらない、賃金台帳や出勤実態など添付書類が多く煩雑だ、申請書が受理されるまで何度も書類の出し直しが求められる、自力では申請ができず社会保険労務士を探したが、混み合っていると断られたなど、申請書を提出するまでにたくさんのハードルがあるということが共通して訴えられました。支給の展望が持てずに、従業員の一部を解雇せざるを得ない、あるいは諦め倒産に追い込まれたなどの訴えも多く寄せられております。

 今度は総理にお答え願いたい。基本認識を伺います。

 この休業者への手当てがおくれれば、大量解雇、大量倒産は避けられません。それを防ぐには、この広がっているギャップを一刻も早く埋める必要があると考えますが、総理にはそういう御認識はありますか。お答えください。ギャップを埋める必要がある。総理の御認識です。

安倍内閣総理大臣 今おっしゃっているのは相談件数と支給決定件数のギャップということだと思います。

 ただ、この相談件数と支給決定件数のギャップの分析については厚労大臣からお答えをさせていただきたい、こう思いますが、もちろん、申請をしていただいて、それに対して対応していくということでございます。

 もちろん、雇用を維持をしていくということは政治にとって最大の使命だろう、こう考えております。安倍政権においても、発足以来、それを最大の使命と考え、政策を進めてきたところでございますが、今般の感染拡大に伴う雇用調整助成金の支給状況について、先ほど、現在の状況について加藤大臣からお答えをさせていただきましたが、約七万件ということでございます。

 ただ、出だしにおいてはなかなか、いろいろな、さまざまな御指摘もございました。前回、国会で御質問いただいたときにはまだ二百件とか数百件程度しか対応できていなくて、とにかくスピード感、スピードを上げていくということを全力で対応させていただいたところでございますが、一刻も早く雇用調整助成金を届けるために、手続の簡素化、そして支給の迅速化に努めています。そして、直近においては、申請から支給までの期間を平均で十五日程度まで短縮をしてきたところでございます。

 また、雇用調整助成金の審査に当たっては、実際に休業手当が支払われているか否かの確認を通常は求めておりますが、今回は、賃金締切日以降、休業手当に係る書類など必要書類が確定していれば、支払い前であっても申請を受け付けるということにしているところでございます。

志位委員 簡素化に努めているとおっしゃいましたけれども、後でお話しいたしますが、なお煩雑な添付書類があるんです。

 それから、十五日程度とおっしゃいました。それは申請から給付までであって、申請に行き着くのが大変なんですよ。それはさっきの図が示しております。

 私は四月二十九日の当委員会の質疑で、審査してから給付では間に合わない、まず給付し、審査は後でに切りかえるべきだと訴えましたが、今、そういう大転換が必要だと思います。

 ドイツにはクルツアルバイト、時短労働給付金制度という、日本の雇調金と同じ種類の制度があります。やむを得ない事情で企業が従業員の労働時間を短縮する場合、従業員の賃金減少分の六割を国が補填するものです。

 驚くことに、ドイツ連邦政府の発表によりますと、三月から四月二十六日までの二カ月足らずの期間に七十五万一千件、一千十万人の労働者の時短休業がこの給付金制度でカバーされたといいます。日本でいえば一千五百万人に匹敵する労働者が対象となっている。

 なぜ驚くほどのスピードか。体制強化もあります。ドイツでは、時短労働者給付金の処理のために連邦雇用庁の人員を十四倍にして、八千五百人体制で当たったといいます。

 同時に、日本と決定的に違うのは申請と審査の進め方です。パネルをごらんください。ドイツのクルツアルバイトの申請書類です。新型コロナ対応で申請書類が簡略化され、たった二種類になりました。一つは左のもので、従業員に払う休業手当総額、二つ目は右のもので、従業員ごとのリストです。

 連邦政府の申請用紙をダウンロードして記入し、オンラインで送るだけ。連邦雇用庁は申請から十五日以内に送金することを誓約しています。添付書類は一切必要がない。事前審査もありません。給付が先、審査は事後で、全数審査ではなく、抜き打ち、抽出審査のみです。雇用主は事後チェックで不正が明らかになれば全額返金することを誓約する、こういう仕組みなんですね。徹底した性善説でやっているわけです。

 総理に伺いたい。

 総理は、五月二十五日の記者会見で、雇調金の支給おくれを問われて、今までの審査のやり方でいくと時間がかかっているというのは事実であり、思い切って発想を変えることもとても大切、真剣に反省が必要、こう述べました。しっかりと性善説に立って対応していくとも述べました。四月二十八日の予算委員会では、不正などは事後対応でもよいとも述べています。

 そこで、総理に提案したい。思い切って発想を変える、性善説に立ってというなら、ドイツのような制度、すなわち、ごく簡素な申請書類以外の書類の提出は求めない、給付が先、審査は事後チェックでという制度への転換を図るべきではないですか。六百万人の休業者を失業者にしないためには、このぐらいの転換が必要じゃないですか。

 これは思い切って発想を変えると総理がおっしゃったんですから、総理、お答えください。

加藤国務大臣 ドイツ等々、参考にすべきものは参考にしていくべきだろうと思います。ただ、ドイツも事業主の支払いが先であるというこの原則は、というふうになっているということは申し上げておきたい。

 それから、さっき三十三万人とお聞きになったかもしれません。百三十三万人ということでありますし、直近の数字では百四十四万人という状況になります。

 私どもとしても、できるだけの簡素化も進めさせていただきました。オンラインについては、済みません、二回、スタートして、途中で頓挫するということで、これはおわびをしなければならない。そうした作業を一つ一つ進めていく。

 さらには、今回、法案でお願いをしておりますように、休業手当がもらえない方に対する個別の支給制度もつくることによって、まさに、雇調金はもちろんメーンでありますから、雇調金をしっかり、今委員の御指摘も踏まえながら、できるだけ迅速に支給をする。しかし、それでも休業手当がもらえない方には個別の支払い制度を用意をすることによって、皆さんがしっかりと休業手当あるいはそれに類似するものを受け取って、雇用と暮らしをしっかり守っていきたい、こういうふうに思っております。

志位委員 今大臣が簡素にしたとおっしゃいました。

 ただ、社会保険労務士の皆さんにお聞きしますと、タイムカード、出勤簿、シフト表、給与明細、賃金台帳など多くの添付書類がある、添付書類がそろえられず、申請までたどり着けない事業者が多い、このように訴えておられます。しかも、簡素にしたのは従業員二十人以下の小規模事業所だけで、それを超えると極めて複雑かつ煩雑な手続が強いられる。ですから、中小企業家同友会は、性善説に立つというなら、添付書類の廃止を求めているんです。

 今度は総理にお答えいただきたい。

 私は四月二十九日のこの委員会の質疑で、雇調金の上限額を二倍にして、イギリス並みの月三十三万円まで引き上げることを求めました。総理は、あのときに、あれこれ理由をつけて難しいとおっしゃったけれども、結局、イギリス並みに引き上げました。やればできるじゃないですか。これはもう総理の意思一つなんです。これは評価したいと思います。

 ただ、事前審査の仕組みが変わっていないために、スピードが間に合わないんですよ。間に合わなかったら潰れちゃう。ですから、限度額はイギリス並みに引き上げたんだから、今大臣も参考にするとおっしゃったけれども、支給方法はドイツ式を取り入れる。よいものは外国に学ぶ。総理、どうですか。

安倍内閣総理大臣 今委員がおっしゃったように、確かにさまざまな国の制度があるわけでございますが、総合的なものをよく見ていく必要はもちろんある、さまざまな政策を行っている、日本でもそうなんですが、それは全体を見ていく必要があるんだろうなと思います。

 例えば、今、ドイツの制度についても参考にさせていただきたいと思いますが、しかし、ドイツの制度も、今、厚労大臣からお答えをさせていただいたような前提ももちろんある、日本と変わらない前提もあるわけでございますし、また、今ドイツでやっている制度について我々が把握しているところによりますと、ドイツにおける操業短縮手当は、申請から支払いまでの期間が、これは最大でありますが、最大、営業日で十五日間ということでございます。日本の場合は平均でございますから最大とは違いますが、日本は平均で十五日間ということであるということは申し上げておきたいと思います。

 また、先ほど申し上げましたように、通常は、休業手当が支払われているか否かの確認を普通は求めているところでございますが、今回は、休業手当に係る書類など必要書類が確定していれば、支払い前であっても申請を受け付けているということにおいては、我々も相当、しっかりとスピード感を持つための努力はしているということは申し上げておきたいと思います。

志位委員 ドイツも十五日、申請からかかるということなんですけれども、日本は申請に行き着くまでが大変なんです。それはさっきの表に示されていたわけでありまして、ですから、総理、参考にすると今おっしゃった、ですから、よいものはもう全部取り入れる。総理が思い切って発想を変えるとおっしゃったんですから、六百万人の休業者を救うためには制度を変えなきゃだめです。そのことを強く重ねて求めたいと思います。

 次に進みます。感染拡大の第二波に備えた検査体制と保健所体制の強化について伺います。

 経済社会活動を再開させつつ、再度の緊急事態宣言を回避するために最大の力を注がなければなりません。そのためには、第二波の兆候を的確につかみ、感染拡大を早期に封じ込める検査体制の抜本的強化が必要です。

 きょう提案したいのは、政府として、これまでの検査のあり方を根本から見直し、積極的な検査戦略への転換を行うということです。

 パネルをごらんください。五月十一日、広島、岩手、愛知など十八道県の知事が、「感染拡大を防止しながら一日も早く経済・社会活動を正常化し、日常を取り戻すための緊急提言」を発表、積極的感染拡大防止戦略への転換を訴えました。その要点を抜き書きいたしました。ちょっと読み上げます。

 有症者に対して受動的に検査を行うのではなく、発想を転換し、適切に検査対象者を設定して検査を大規模に行い、先手を打って感染拡大を防止する。もう一点。ごく軽症も含む全ての有症者や全ての接触者への速やかな検査を行うとともに、症状の有無にかかわらず、医療従事者及び入院者、並びに介護従事者及び介護利用者等、医療、介護、障害福祉の機能確保に重要な関係者については優先的に検査を行う。PCR検査の検査能力を、現在の二万件からまず十万件に引き上げ、二十万件を目指すとしています。

 この緊急提言の考え方というのは、これまでのような強い症状が出た有症者に対して受動的な検査を行うのではなくて、発想を転換して、無症状者も含めて検査対象者を適切かつ大規模に拡大し、先手を打って感染拡大を封じ込める攻めの戦略を行おうというものです。

 総理に伺いたい。

 私は、第二波に備えて、再度の緊急事態宣言を回避しなきゃならない、回避するためには、この緊急提言は積極的で合理的提案だと考えます。受動的検査から積極的検査への戦略的転換を政府として宣言し、断固として実行に移すべきではありませんか、総理。

安倍内閣総理大臣 PCR検査については、医師が必要と判断した方や、あるいは、症状の有無にかかわらず、濃厚接触者の方が確実に検査を受けられるようにすることが重要であると考えています。

 また、医療・介護従事者や入院患者等に対しても、感染が疑われる場合は、症状の有無にかかわらず検査を行うこととしています。

 PCR検査体制については、保険適用による普及促進や抗原検査の活用による検査能力の増強に加えまして、唾液の活用などによる検体採取の体制拡充を急いでいきたい、こう思っております。

 こうした取組を推進するため、今般の第二次補正予算においては、委員御指摘のPCR検査体制の整備のための経費、これのみならず、検査キット等の確保のための経費を大幅に拡充するとともに、検査設備の整備を支援する交付金を思い切って拡充し、そして全額国費負担とするなど、自治体とも密接に連携しながら検査体制の整備をしっかりと進めていきたいと思っております。

志位委員 政府はこの間、濃厚接触者に対しては無症状の方でも検査を行うというふうに変えたことは私は評価いたします。一歩前進だと思います。

 ただ、今の総理の答弁は、努力するけれども、結局、医師が必要と判断すればと、現場の医師任せになっている。私は、そうじゃなくて、国の方針として、こういう積極的な検査戦略を宣言すべきだ、実行すべきだというふうに言っております。これまでのような有症者に絞る検査では、結局、経路不明者がふえて感染経路が追えなくなって、そして緊急事態宣言に至ったわけであります。それを回避するためにもこういう転換が必要だということを提起しているのであります。

 具体的にもう一問聞きます。

 医療、介護、福祉施設へのPCR検査をどうするか、これが焦点になってまいります。日経ヘルスケアによりますと、この間の医療機関の院内感染は約二百十カ所、それから介護、障害福祉サービス事業の施設内感染は約七十カ所、医療崩壊、介護崩壊に直結する深刻な事態が引き起こされました。

 どうやって院内、施設内感染をとめるか。岐阜大学前学長で東京大学名誉教授の黒木登志夫氏は、最近発表した論文で、院内感染防止に成功した三つの病院、和歌山済生会有田病院、岐阜大学病院、東京医科歯科大学病院の取組を分析して、接触した可能性のある人、職員、入院患者のPCR検査を徹底して行ったことを挙げて、次のように述べています。

 この三例を通じて、院内感染の予防にはPCR検査がいかに重要であるかがわかります。しかし、わかっていないのは厚労省です。院内感染を防ぐための接触者、職員などの無症状の人への感染確認の検査は病院の費用になります。厚労省がわずかの予算を渋っていることが病院クラスターをつくり、医療崩壊を招くのです。濃厚接触者については無症状の方も検査の対象にすることは、先ほど言ったように、評価します。しかし、こういう問題もあるわけですよ。

 総理に伺います。

 政府に対するこの批判、どう受けとめますか。私は、少なくともですよ、少なくとも、地域で感染拡大の兆しがあれば、医療、介護、福祉施設の関係者に対しては、国の責任において、無症状者も含めて積極的にPCR検査を行うという方針を明確にとるべきではないか、こう考えます。いかがですか。総理、お答えください。

加藤国務大臣 さっき委員からも評価いただきましたように、積極的疫学調査で、濃厚接触という場合であれば、これまでは症状がある方を中心にしておりましたが、無症状の方もすべからく検査をするという方針を出させていただきました。

 無症状、無症状というお話をされていますけれども、全ての方は無症状ですから、そういった意味で、全ての方を検査するのはできないということはもう委員御承知のとおりでありますので、そこに感染の可能性がある、その端緒があれば、例えば、先ほど申し上げたように、一人でも陽性者が発生している等々があれば、今申し上げた積極的疫学調査を行って、そしてその関係する人は全てやる、これは今の方針にありますし、その費用は病院の負担ではなくて、これは行政検査でありますから、国費あるいは地方公共団体が負担をするということになっています。

 また、医療現場においても、医師が必要と判断すれば、その方が仮に無症状であったとしても、これは別途、医療保険と、そして自己負担分は国費で適用する、こういう仕組みになっているところでありますので、我々も、まさに知事会からも御提言があるように、PCR検査含めて、入院体制も含めて、しっかりこの機会に充実をしていきたい。

 加えて、済みません、あと一点だけ申し上げさせていただきます。各都道府県に対しても、この検査体制に対して、一定の前提を置いて、どういう形をとっていくべきなのか、今、投げかけをさせていただいております。都道府県ともども一緒になって検査体制の充実を図りたいと思います。

志位委員 先ほどの点は評価しますけれども、濃厚接触と認められない医療・介護従事者は、依然として病院、施設の持ち出しになっているんです。だからこういう批判があるんです。

 政府の専門家会議自身が、院内感染、施設内感染対策として、地域の流行状況に応じ、迅速に抗原検査やPCR等検査を実施すると言っているわけですよ。

 それを踏まえて、十八県の知事の緊急提言を私は重く受けとめるべきだ、戦略的転換をやるべきだということを強く求めたいと思います。

 次に進みます。

 保健所の体制の抜本的強化の必要性はコロナ危機を通じて痛いほど実感されました。五月二十九日の専門家会議の提言では、保健所の業務過多として、電話がつながらない、相談から検査を受けるまで時間がかかる、検査が必要な者に対しPCR等検査が迅速に行えなかったなどを挙げ、保健所の体制強化を訴えております。

 なぜ保健所の疲弊という事態が起こったか。パネルをごらんください。これは簡単な図でありますが、全国の保健所数は、一九九〇年の八百五十カ所から二〇一九年に四百七十二カ所へと激減しました。今回、保健所の職員の皆さんは不眠不休で奮闘されましたが、パンク状態に陥りました。

 総理、この間のこの削減にこそ保健所の疲弊をつくり出した原因があるとの認識はありますか。総理、お答えください。

安倍内閣総理大臣 保健所については、確かに御指摘のように、近年、減少傾向にはありますが、これは市町村の保健センターとの役割分担の明確化や機能強化を進める中で保健所の集約化が進んだ結果によるものであるというふうに承知をしております。

 そうした中で、今回、感染者数の増大が見られた局面では、保健所の業務増大等によって、医師が必要と判断した方に対してPCR等の検査が迅速に行えない地域も生じてきたわけでございますが、接触機会の削減など国民の皆さんの御協力をいただく間に検査体制の拡充を進めた結果、現在、このような状況を改善できたと考えています。

 政府としては、次なる流行の波に備えるためにも、地方自治体とも連携しながら、保健所や検体採取のためのさらなる体制整備に万全の準備を進めていく考えでございます。

志位委員 反省が見られませんね。

 今、市町村保健センターとの役割分担をやっていると言いました。しかし、市町村保健センターというのは感染症対策はできませんよ。今度のコロナの問題でも、さまざまなPCR等の検査のアレンジをやったのは全部保健所です。その保健所がこれだけ減っていることを問題にしている。職員の数も三万五千人から二万八千人に減っております。

 ですから、日本医師会の横倉会長は、最近の新聞のインタビューで、バブル崩壊後の行政改革で保健所は半分近くに減少しました、職員数も減り、保健所の皆さんは、今回、大変苦労された、削減し過ぎはよくなかったと一喝しているわけですよ。

 この数カ月の保健所のパンク状態が、この削減の方針が間違いだったことを私は証明していると思う。

 総理にもう一問聞きます。

 私は、重大なことは、今日の事態というのは十年前に警告されていたということです。

 二〇一〇年に発表された政府の新型インフルエンザ対策総括会議報告書は、次なる新型感染症の発生に対応するため、「保健所や地方衛生研究所を含めた感染症対策に関わる危機管理を専門に担う組織や人員体制の大幅な強化、人材の育成を進める」、これを提言しているんです。

 にもかかわらず、安倍政権のもとでも保健所の箇所数は更に減少し、人員不足も解消されていないじゃないですか。総理、警告を無視して今日の事態を招いた責任は安倍政権にある、反省すべきじゃないですか。政府の報告書にも背くことをやってきた。安倍政権の責任。反省してしっかりやるべきです。いかがですか。

加藤国務大臣 まず、先ほど総理が申し上げたように、この間の保健所の縮減というのは、市町村との役割分担の明確化、機能強化を進める中で進めてきたわけでありますが、ただ、安倍政権の中で、例えば保健師の数で見れば、平成二十四年度七千七百八十一人が平成二十九年度は八千三百二十六人と、保健所における保健師の数は増加をしているという事実もあります。

 また、この間、新型コロナウイルス感染症の対応において、本当に保健所の皆さんには大変御苦労いただき、また大変な御対応をいただいて、心から感謝申し上げたいと思います。そうしたことに対して、医療機関の受診調整等に必要となる等々の人員の雇用に対する経費を助成するとともに、外部に対して、そうした外部委託等々もお願いをしたところであります。

 また、保健所職員が入力した情報を別途都道府県に報告することなく行政間での共有を可能とする業務のIT化、HER―SYSと呼んでいますけれども、これも既に稼働し始めているところでありまして、こうした施策を組み込むことによって、保健所においてその機能をしっかり発揮をしていただきたいと思います。

 私どもとしても、引き続き都道府県あるいは保健所設置市とも連携をとりながら、新型コロナウイルス感染症の対応のみならず、保健所が担う機能についてしっかり発揮できるように、必要な体制整備に向けてしっかりと支援をしていきたいと考えております。

志位委員 保健師の数をふやしたと言うんですけれども、職員の数は、さっき言ったように、大きく減っているんです。やはり反省しなくちゃいけない。

 いろいろやると言うんですけれども、第二次補正予算案には保健所の恒常的な体制強化のための予算は一円もありません。これでいいんですか。第二波に備えてしっかり予算をつけ、保健所体制の強化を一刻を争って行うことを強く求めたいと思います。さらに、深刻な経営危機に陥っている医療機関への減収補填、コロナ対応の医療機関とともに、非コロナの医療機関に対しても減収補填を急いで行うことを強く求めます。

 もう一つ、大事な問題をお聞きしたい。

 子供たちへの教育について質問いたします。これは総理の教育に対するお考えをしっかり語っていただきたいと思いますので、ぜひお答えいただきたい。

 六月一日から、全国の学校が三カ月ぶりに再開されました。子供たちも保護者も、喜びとともに不安を抱えての再開となったと思います。学年の締めくくりの時期と新しい学年のスタートの時期を含む三カ月もの長期休校は、子供たちにはかり知れない影響を与えています。何よりも、長期にわたって授業がなかったことは、子供の学習に相当のおくれをもたらしました。子供を取り巻く環境の違いによって学力の格差を広げたという点も深刻です。加えて、子供たちは、かつてないような不安とストレスを抱えています。

 国立成育医療研究センターが緊急事態宣言発令中に全国の小中高の子供を対象に「コロナ×こどもアンケート」を行い、千二百九十二人の子供が回答しています。

 パネルをごらんください。子供たちの困り事という設問に対しては、一位がお友達と会えない、二位が学校に行けない、三位が外で遊べない、四位が勉強が心配、五位は体を動かして遊べない、こういう回答です。

 もう一枚ごらんください。これは子供の心への影響はという設問でありますが、これは大変子供さんの今の気持ちがあらわれております。コロナのことを考えると嫌だ、最近集中できない、すぐにいらいらしてしまう、寝つけない・夜目が覚める、嫌な夢・悪夢をよく見る、ひとりぼっちだと感じる、自分や家族を傷つけてしまう、こういう回答なんですね。

 私は、今こうした子供を受けとめる手厚い教育が必要だと思います。かつてない学習のおくれと格差の拡大に対しては、子供一人一人に丁寧に教えることは欠かせません。子供たちが抱えた不安やストレスに寄り添い、心のケアを進めるためには手間と時間が必要です。

 特に私はここで強調したいのは、教育現場で働く教職員の方々に話を伺いますと異口同音に語られるのは、子供たちの心のケアをしっかり行うことが学びを進める上での前提になるということです。心のケアなしにはなかなか学びに進めない。

 東日本大震災で大被害を受けた地域の学校では、子供たちと教職員がつらい体験と思いを語り合うことで学校生活がスタートできたといいます。今回も、新型コロナ危機のもとでの体験や思いを語り合うことは、新しい出発にとって大切になるのではないでしょうか。

 総理の基本認識を伺いたい。

 今、一人一人の子供に丁寧に寄り添い、心のケアにしっかり取り組む手厚い教育が必要だと考えますが、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 学校が再開しつつあるこの現状で、まず取り組むべきは、感染症対策と子供たちの健やかな学びを両立をしていく、そして、あらゆる手段を尽くして、子供たちを誰一人取り残すことなく、その学びをしっかりと保障していくことであろうと思います。

 このため、政府としては、学校における感染症対策を徹底した上で、学習活動の重点化を含む教育課程編成の考え方を示すとともに、オンライン学習を確立するため、四年間で実施予定であった一人一台のIT端末整備をこの一年間に前倒しするなど、学びの保障に向けた総合的な対策を講じています。

 また、第二次補正予算では、速やかに子供たちの状況に応じてきめ細かな指導ができるよう、教員や学習指導員などを追加配置するなど、学校による人的支援も行うこととしております。

 こうした取組を通じて、まずは、臨時休業の長期化によりさまざまな影響を受けた子供たちに対する学びの保障を第一に考え、取り組んでいくこととしておりますが、同時に、今委員が御指摘になった心の影響、大変子供たちにとってはやはりつらい期間を過ごしたんだろう、友達とも会えない、一緒に遊んだりする大切な時間が失われてしまったということだろう、こう思います。

 そこで、この第二次補正予算においては、教員に加えまして学習指導員やスクールサポートスタッフを計八万五千人追加で配置するとともに、さらに、そうした子供たちの心のケアのために、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを必要に応じて増員することとしております。

 そうした今までにない経験を積んだ子供たちの気持ち、心に寄り添いながら、しっかりとサポートしていくことが求められているんだ、そのように対応していきたい、こう思っております。

志位委員 心のケアに取り組むことの重要性についてはお認めになったと思います。個々の内容については更に後で聞きます。

 もう一つ大切なことは、子供の実態から出発する柔軟な教育だと思います。

 教育現場で働く教職員の方々、保護者の方々から寄せられているもう一つの心配は、例年どおりの授業をしようと、土曜授業、夏休みや学校行事の大幅削減、七時間授業などで過剰な詰め込みをやりますと、子供たちに新たなストレスを与えてしまうのではないかということです。

 子供はけなげなので、学校が始まり、友達と会えば少し元気になり、詰め込み授業ものみ込むが、自分でも気づかない本当の気持ちやストレスは後になって出てきて成長をゆがめてしまうことにもなりかねない、こういう心配の声が共通して私どものところに届いております。

 総理の基本認識を伺いたいと思います。

 先ほど学習の重点化ということも言われましたけれども、子供たちをゆったりと受けとめながら、学びとともに遊びや休息、学校行事などをバランスよく保障する、そのために、学習内容も本当に必要なものを精選して、一定の内容を次の学年あるいは次の次の学年に移す、そうした、詰め込みではない柔軟な教育が大切ではないでしょうか。そうやってこそ本当の学力も身につくんじゃないでしょうか。総理、いかがですか。

安倍内閣総理大臣 この四月以降、学校に通えない日々を送った全国の子供たちは、感染症や先行きが見通せない不安、ストレスにさらされています。また、これまでに経験をしたことのない苦労をしており、学校再開後は、こうした子供たちに寄り添い、きめ細かに対応していくことが重要と私も認識をしております。

 このため、政府としては、学習活動の重点化などを内容とする教育課程編成の考え方を示すとともに、最終学年以外の子供たちは、二、三年間を見通して無理なく学習を取り戻せるよう特例を設けます。また、子供たちに新たなストレスを与えることなく、その学びの保障に向けて取り組むこととしています。

 さらに、先ほど申し上げましたように、臨床心理士等の専門家をスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとして必要に応じて増員するなど、臨時休業の影響を受けた子供たちの心のケアの充実を図ることとしています。

 全国の子供たちが再び笑顔で学校に通える日常を取り戻すことができるように、あらゆる手を尽くして支援をしていく考えでございます。

志位委員 今、学習内容を重点化する、あるいは学習内容を必要なものは次の年度に移すというような特例も設けているということでありました。そういう柔軟な教育、これは否定されないと思うんですが、それを行うためには、子供を直接知っている学校現場の創意工夫を保障し、尊重することが大切だということも申し述べておきたいと思います。

 さて、ここまでは総理と大体意見が一致すると思うんだけれども、一人一人の子供に丁寧に寄り添う手厚い教育、詰め込みではない柔軟な教育、どうすれば可能になるか。

 私、総理に緊急に対応を、検討を求めたいのは、日本教育学会が、ここに持ってまいりましたが、五月二十二日に提言を発表しまして、子供たちに学びを保障し、ストレスや悩みに応える学校づくりを進めるために、緊急に学校を支えるスタッフの大幅増員を提唱していることです。

 パネルをごらんください。具体的には、小学校三人、中学校三人、高校二人、合計約十万人の教員増を行う。それに加えて、ICT支援員、学習指導員など、学びを支えるスタッフを小中学校に四人、高校に二人、合計十三万人配置するという提案です。これにかかる経費は約一兆円ということであります。十万人の教員増、これは大きいようですけれども、小中高の教員は全国で九十万人であり、約一割をふやそうという目標です。

 日本教育学会は、十万人確保の潜在的な人材のプールはあることを具体的に示しています。一つは定年退職された教員です。過去十年に定年退職された教員は全国で二十万人、そのうち半分ぐらいが教育現場で活躍されていると想定すると、六十歳代で約十万人の新たな人材のプールがあるとしています。もう一つは、若い世代で教員免許状を持ちながら教職についていない方々です。三十代までの世代で数十万人の新たな人材のプールがあるとしています。

 ですから、政府が呼びかけて、セーブ・ザ・チルドレン、子供を救えというふうに呼びかけて、きちんとした待遇、将来の展望を示せば、この機会に教職につこうという人たちを確保することは十分にできると思います。

 総理に伺います。

 私たちはこの日本教育学会の提言に全面的に賛成です。私は、要は政治の決断だと思います。総理、子供たちへの学び、心のケア、未来のために十万人の教員をふやす、政治がその決断をすべきじゃないですか。いかがですか。

安倍内閣総理大臣 確かに、こういう状況でありますから、しっかりと学校、学びの場を支えていかなければならない、そのためには人員を大幅に増強していかなければならないと思っております。

 政府としては、第二次補正予算において、速やかに子供たちの状況に応じてきめ細かな指導ができるように、教員や、また学習指導員、スクールサポートスタッフを計八万五千人追加で配置するなど、学校に対する人的支援を充実をすることとしています。

 これによって、学びの保障に向けて、子供たちのきめ細かな支援を行えるよう、しっかりと体制整備に取り組んでいきたい。

 もし詳細が必要であれば、文部科学大臣から答弁させたいと思います。

志位委員 今いろいろやっているとおっしゃったんだけれども、第二次補正予算案による教員の加配は全国の小中学校で三千百人です。全国の小中学校というのは三万あるんですよ。ということは、加配されるのは十校に一校じゃないですか。十校に九校は加配ゼロです。高校は全くゼロです。全く足らないと言わなきゃならない。

 それから、学習指導員等をふやすとおっしゃいました。ただ、正規の授業を行う資格があるのは教員だけなんです。学習指導員は学習の補助の仕事を行うもので、その増員は必要ですし、私たちも求めます。しかし、教員増を中心に据えてこそ学びが保障できる。

 もう一つ、違う角度から聞きたいと思います。

 教員の大幅増は、学校における感染拡大を防止する上でも必要不可欠だと思います。

 政府の専門家会議は、新しい生活様式として身体的距離の確保を呼びかけ、人との間隔はできるだけ二メートル、最低一メートルあけることを基本としております。

 パネルをごらんください。これは文部科学省が五月二十二日に発表した衛生管理マニュアル、「学校の新しい生活様式」に記載された図であります。教室の広さは八・三メートル四方となっております。この広さで二メートルの間隔をとるためには、上の図にあるように、二十人程度の人数に抑えることが必要になります。下の図、四十人学級では、二メートルはおろか、一メートルあけることも難しい。

 この事実、お認めになりますか、文科大臣。

萩生田国務大臣 今先生が示していただいた図は、文科省から各自治体に発出をさせていただいたものであります。

 一点条件がございまして、感染レベルに合わせて学校運営をしていただきたい、柔軟な対応をしていただきたいということでありまして、レベルが高い自治体においては、今お示しになったように、一人ずつあけるような使い方、そして、感染が低いんだけれども今後気をつけていく場合には、今の四十人学級をできるだけ離して運営をするということでお示しをさせていただいているところです。

志位委員 この図そのものは文科省がつくったものですから否定されませんでした。感染レベルに合わせてということもおっしゃいました。

 しかし、教育現場はどうなっているか。調べてみますと、再開後の学校の多くは、まずは二十人程度の授業とするため、学級を二グループに分けるなどの分散登校、分散授業に取り組んでおります。ところが、この措置はほとんどの学校で途中で終了し、最後まで緊急事態宣言が続いていた八つの都道府県でも、大半の学校が、これは東京も含めて、大半の学校が六月十五日ごろから四十人学級に戻る予定となっているんです。

 これは自治体の責任じゃありません。学級を分けて二十人程度の授業を続けるには、現在の教員数では余りに少な過ぎる。だから四十人学級に戻らざるを得ないんです。東京でもそうです。

 先ほど紹介した「コロナ×こどもアンケート」の子供たちが相談したいこと、この一位はコロナにかからない方法ですよ。子供たちも心を痛めている。四十人学級に戻ることに対して、子供からも、教職員や保護者からも、これは心配だという声が上がっております。

 今度は総理に伺います。

 身体的距離の確保を新しい生活様式の重要な一つとして社会全体で取り組もうというのであれば、子供たちが学校で最も長い時間を過ごす教室でもそれをしっかり保障すべきじゃないですか。

 日本教育学会が提唱する教員十万人増を実現し、それを全国の多人数のクラスに配置すれば、全国的にほぼ二十人程度の授業が可能になるんです。感染拡大防止とのかかわりでもこの機会に教員増に踏み出すべきだと考えますが、今度は総理、答弁をお願いします。

萩生田国務大臣 現在、中央教育審議会において、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われており、これらの検討については今年度中には答申をいただく予定です。

 加えて、今回のコロナのことがありましたので、コロナ後の学校のあり方というものもしっかり検討してまいりたいと思います。

 新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、持続可能な学校の指導、事務体制の効率的な強化充実に取り組んでまいりたいと思います。

志位委員 はっきりふやすと言わない。文部科学大臣の仕事は、教育現場をいかによくしていくか、これが仕事じゃないですか。政府に対してもっとふやせと言うのが文科大臣の役割じゃないか。

 総理に聞きます。

 総理は、二〇一五年二月二十三日、この予算委員会の答弁で、国会での全会一致の決議を踏まえて、小学校一年生、二年生で実現している少人数学級を更に広げるために鋭意努力していきたいと答弁されているんです。五年前の答弁なんです。

 今回の事態を踏まえ、少人数学級の取組を加速させると約束してください。あなたの答弁を踏まえて、五年前の。

安倍内閣総理大臣 既に、今御紹介いただいたように、政府としては、少人数学級に向けて、我々努力を重ねてきたわけでございます。前進している、こう考えておりますが、このコロナという状況を受けてどのように考えていくか、コロナを経験した上において、コロナ後を見据えてどう対応していくかということについては、先ほど萩生田大臣から答弁をさせていただきました。まさに、我々、そうしたことを踏まえて検討していきたい、こう思っております。

志位委員 はっきりした答弁が得られないんですけれども、時間が参りました。

 私は、今教職員を大幅にふやすことは、直面するコロナ危機に対応するために緊急に求められているとともに、現在の困難を乗り越えた後に、子供たちに少人数学級をプレゼントすることになります。そういう希望ある政策になります。

 この機会に、ポストコロナということもいろいろ言われる、きょうもいろいろな議論をやりました。保健所が足らない、削ってきたことの反省が必要です、医療を削ってきたことの反省が必要です。しかし、教育のゆとりもなくしてきたことへの反省が必要なんですよ。

 それの転換を私は強く求め、そして、子供たちに少人数学級をプレゼントしようじゃないかということを訴えて、質問を終わります。

棚橋委員長 これにて志位君の質疑は終了いたしました。

 次に、森夏枝君。

森(夏)委員 日本維新の会の森夏枝です。

 予算委員会におきまして大変貴重な質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 六月五日に、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会設立者である横田滋さんがお亡くなりになられました。心より御冥福をお祈り申し上げます。

 二〇一八年六月の日本維新の会拉致対策本部総会において、拉致被害者家族連絡会、そして特定失踪者問題調査会の皆様とお会いをさせていただきました。力になりたいと思いまして、私は、この二年間欠かさずにこのブルーリボンを身につけてまいりました。そして、我が党は、歳費の二割カットをし、これまでに被災地などに寄附をしてまいりました。特定失踪者問題調査会へも寄附をさせていただきました。しかし、拉致問題の解決に対して私自身何も力になることができず、国会議員の一人として大変申しわけなく思っております。

 安倍内閣は、拉致問題を内閣の最重要課題と位置づけられております。横田滋さんの御逝去について、六月五日の会見で総理は、解決のためにチャンスを捉えて果断に行動し、実現すると発言をされております。

 外交問題が難しいのは大変理解をしておりますけれども、待っているだけではチャンスはやってきません。解決のためにチャンスを捉えて、ぜひ総理には、この状況を打破し、チャンスをつくっていただきたいと思っております。総理、御答弁をよろしくお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 先般、残念ながら、お嬢さんであるめぐみさんの帰国が果たせない中において、滋さんがお亡くなりになられました。改めて心から御冥福をお祈りしたい、このように思います。

 そこで、この拉致問題を解決する上においてどうすればいいかということでございますが、この拉致問題を解決する上において、しっかりとした圧力とそして対話、対話と圧力という姿勢で臨んできているところでございます。

 この圧力につきましても、当初は、日本は圧力をかけるという手段をほとんど持っていなかったのでございます。その中で、制裁をする上における手段であるさまざまな立法がなされたところでございまして、現在の時点においては、今までの中で最も高い圧力をかけている、制裁を行っているところでございます。

 そして、それは単に日本だけではなくて、いかに国際的な圧力をかけていくかということで最大限の努力をしてきた結果、まさにこれは国連決議に基づく圧力が課せられているわけでございまして、日本はその中で、さらには瀬取り対策等対応をしているわけでございまして、この瀬取り対応につきましては、日本の呼びかけに応じて、米国やカナダ、フランスと豪州、さまざまな国々がこの瀬取り対策に艦艇を派遣していただいている、そういう努力も行っております。

 また、外交においては、これは水面ではなくて水面下でさまざまな努力を行っております。事の詳細については発言は差し控えさせていただきますが、そうした努力も行いながら、また、この拉致問題の解決の必要性については、トランプ大統領あるいは習近平主席、文在寅大統領から直接、金正恩委員長に、この拉致問題に対する私の考え方を伝えていただいているところでございます。

 あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していきたい、このように考えております。

森(夏)委員 ありがとうございます。引き続きの努力をぜひよろしくお願いいたします。

 国民の皆様から私のところに、我々もコロナ禍で大変だけれども、拉致被害者十七名の方や御家族の御苦労を考えると想像を絶する、拉致問題の解決の力になりたい、何か我々にできることはないか、そういう声が寄せられております。

 この拉致問題解決のために力になりたいという国民の声に対して、総理、御答弁をお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 先ほど横田さんのお話をさせていただきましたが、めぐみさんが拉致をされたということについて、これはまだ北朝鮮が認定をする前でありますが、実名を出してそのことを訴えるかどうか、大変御夫妻も悩んでおられたときがあるわけでございますが、しかし、残念ながらこのままでは打開されない、相当その中で覚悟を決めて、決意をされて、めぐみさんの実名を出された。そのことによって、この問題は全国的な関心を呼び、多くの方々から支援をしていただいた、こう思っております。

 大切なことは、北朝鮮に対して、日本の声を一つにして、気持ちを一つにして強く訴えていくことが大切であり、それが大きな力になっていく、こう思う次第でございます。小泉総理が訪朝されたときにも、国民的な大きな声もあったわけでございます。そうした国民の皆さんの気持ちこそ大きな力になるんだろう、こう思う次第でございます。

森(夏)委員 ありがとうございます。国民の皆様の力が大きな後押しとなると思います。

 二月四日の産経新聞の記事ですが、横田早紀江さんが寄稿されているものを一部抜粋して紹介をさせていただきます。

 お母さんは今、一生懸命に毎日を生きています。体じゅうに衰えを感じ、日々しんどく感じます。そして、病院で必死にリハビリするお父さんの姿を見ると、一刻も早く、めぐみと会わせてあげなければという焦りで全身がしびれます。

 私たちに残された時間は本当にわずかです。全身全霊で闘ってきましたが、もう長く待つことはかないません。その現実を、政治家や官僚の皆様はどう考えておられるのでしょうか。私たちは、のどかにさえ見える方々の姿を見詰め続けています。皆様には、拉致の残酷な現実を直視していただきたいのです。

 総理も、昨日の早紀江さんの記者会見をごらんになったかと思います。私自身、国会議員として何もできなかった自戒も込めて、もう一問、総理に伺います。国会議員の代表として、行政のトップとして、必ず取り戻すという早紀江さんの思いに対して、改めて総理の御決意をお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 この拉致問題を解決するということはどういうことかといえば、これは、北朝鮮によって拉致をされた全ての日本人を取り戻す、全ての皆さんの帰還を果たすことであろう、帰国を果たすことであろう、こう思っております。

 総理大臣として、残念ながらそれをまだ実現できていないこと、もう本当に痛恨のきわみであり、大変申しわけない思いであります。

 先般は、有本恵子さんのお母様も御逝去されたわけでございます。一日も早く被害者の皆さんの帰国を実現するために、全力を傾けていきたい、このように思っております。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 拉致被害者全員の帰国実現のために、私自身も、そして日本維新の会も、できる限りの協力をしてまいります。

 次に、第二次補正予算に計上されているワクチン、治療薬の開発について伺います。

 総理は、安心して産み育てられる社会の実現を目指し取り組まれていると思いますけれども、この新型コロナウイルスの影響で、私のところに、無事出産できるのだろうか、不妊治療を続けていいのかと、不安の声が寄せられております。

 総理に伺います。

 現在、複数の治療薬の治験が進んでおりますが、アビガンは妊婦に使えないと聞いておりますけれども、妊婦が使える可能性のある薬はありますでしょうか。また、少子化対策の観点からも大変重要だと思いますが、今後、妊婦が安心して使うことのできる治療薬の開発にも力を入れていただけますでしょうか。

安倍内閣総理大臣 御指摘のとおり、アビガンについては催奇形性が報告をされておりまして、それを踏まえて投与をしなければならないのでありますが、もちろん、妊婦への投与は禁忌となっておりますが、日本を中心に共同治験を進めてきたレムデシビルについては、既に薬事承認を行い、全国の重症者の治療に当たる医療機関で投与が開始をされています。また、日本のお薬でございますが、フサン、これは膵炎のお薬でございますが、あるいはアクテムラ、これは関節リウマチのお薬であります、また、オルベスコ、これは小児ぜんそくのお薬でございますが、など、複数の薬について臨床研究や治験を進めているところでございまして、これらの治療薬については、医師の判断のもとで妊婦の方にも処方できるものであります。

 治療薬が一刻も早く患者の皆様に届くように、引き続き全力を挙げていきたい、このように考えております。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 妊婦さんが使える薬がふえれば、皆さん、安心して出産を迎えられると思います。

 緊急事態宣言発令中に、里帰り出産の受入れを拒否されるようなことがありました。また、里帰り出産者や受入れ病院が悪く言われるようなこともありました。第二波、第三波が来たときに妊婦さんが安心して出産に臨めるように、特に、里帰り出産については国民の理解が得られるように政府が指針を示すべきだと思います。例えば、里帰り出産をする妊婦さんへのPCR検査などは義務づけてもよいのではないかと思っております。

 総理に伺います。

 安心して産み育てる環境をつくるのは政府の責務でありますが、このコロナ禍で少子化対策にどう取り組んでいくのでしょうか。総理の御見解をお願いします。

安倍内閣総理大臣 新型コロナウイルス感染症の流行は、結婚、妊娠、出産、子育ての当事者にも多大な影響を与えておりまして、安心して子供を産み育てられる環境を整備することの重要性を改めてこれは浮き彫りにしていると考えています。

 こうした中で、今般の感染症に対して不安を抱えている妊婦の方々に寄り添った支援を行っていくことが重要だと考えています。

 このような問題意識のもと、第二次補正予算において、新型コロナウイルスに感染した妊産婦等に対しての助産師、保健師等による寄り添った相談支援、また、御本人が希望する場合のPCR検査の実施、そして、今御指摘があったように、里帰り出産が困難な妊産婦に対する育児支援サービスの提供等の対策を盛り込んでおります。

 引き続き、誰もが安心して妊娠期間を過ごし出産することができる環境を整備することも含めて、総合的な少子化対策に取り組んでまいります。

森(夏)委員 ありがとうございます。

 最後に、また総理に、貧困世帯と学生への食料支援について伺いたいと思っております。

 このコロナ禍で、食材が売れず大量の廃棄処分に苦しむ農家や漁師がいる一方で、一日三食の食事をとることができない、一日一食しか食べられない国民がいます。未利用食品を政府が引き取って貧困世帯へ届ける仕組みはつくれないのでしょうか。

 私は、農林水産委員会に所属をしておりまして、何度も質問をし、お願いをしてまいりました。農林水産省としては、フードバンクなどへの支援はしっかりとしていただいておりまして、一部は廃棄されずに、困っている人のもとへ届いております。しかし、まだまだ大量の廃棄処分をしております。廃棄するのにもお金がかかります。

 安くてもいいから政府が買い上げてくれて困っている人たちに届けてくれるなら、多くの農家さんたちは協力をしてくれます。自分たちがつくったものが売れなくても、おなかをすかせている子供たちに届くなら、喜んで食べてくれる人がいるならば、農家は救われます。コロナが落ちついたらまた頑張っていいものをつくるぞ、そういう思いになれます。

 農家さんたちが心が折れて離農してしまう前に、総理、空腹に苦しむ国民と、泣きながら廃棄処分をして苦しんでいる農家や漁師さんたちをうまくつないで、困っている多くの国民を救う支援をどうかお願いできないでしょうか。お願いします。

安倍内閣総理大臣 詳細については、必要があれば農林水産大臣からお答えをさせていただきますが、新型コロナウイルス感染症の影響によって生じた未利用食品について、フードバンクへの寄附を通じて貧困家庭への提供という取組に対して国が支援を行っています。

 一方、御提案のあった、国による一括買上げ、提供については、価格設定、また保管方法や配布方法等に課題があるというふうに承知をしておりますが、現状においては、貧困家庭や貧困学生に対してはさまざまな支援策を講じてきているところであります。

 こうした既存施策との整合性やフードロスの削減といった観点も含め、その是非を関係省庁においてよく検討する必要があるというふうに考えております。

森(夏)委員 引き続き検討をお願いします。

 スピード感を持って、本当に苦しんでいる国民のもとに支援が行き届くようにお願いをして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

棚橋委員長 この際、串田誠一君から関連質疑の申出があります。森君の持ち時間の範囲内でこれを許します。串田誠一君。

串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。

 雇用調整助成金についての支給率というのが、六百万人に対して百四十四万人でしょうか、非常に低い。だんだん上がってはいるんですけれども、まだまだ足りないというのは、これは、事業主が先払いをしなければならなかったというのが非常に大きな原因だと思います。

 そういう意味で、今回、労働者側が、休業している間の、それも四月一日にさかのぼって請求することができるという制度、これは私、非常に画期的であると思いますし、国民が非常に望んでいた制度だと思います。そういう意味で、一問目にこの問題を取り上げさせていただいたわけです。休業を宣言されても放置されている、何ももらえないという国民が非常に多いんだと思うんです。

 ただ、ちょっと注文もございます。そういう意味で、まず、労働者が請求するときに、事業主に要求する書類というのはどんなものがあるでしょうか。

加藤国務大臣 事業主に対してということですよね。この個別支払いの件に関して事業主ということで。

 基本的には、事業主に対しては、休業を命じているという確認書、これをお願いをするということであります。また、休業前賃金を確認できる書類等、これは、賃金台帳の写しもありますが、御本人が、請求される方が持っている賃金支払いでも足りるので、基本的に、事業主にぎりぎりお願いするとすれば、今申し上げた事業主の命による休業である旨の確認書、これは確認書といっても、確認しますということを書いていただければ済むものでありますが、それをお願いするということを今考えております。

串田委員 そこなんですよ。

 これは雇用主から休業手当をもらえなかった労働者が請求をすることができるという点で私は画期的だと思うんですけれども、なぜ休業手当をもらえなかったのかという、これは二つの場合があると思うんです。事業主がそこまで手が回らなかった。もう一つは、パートやアルバイトの人が雇用主に連絡がとれない。これはアルバイトをやっている人はわかると思うんですけれども、働いている人が事業主と携帯のやりとりなんてしていないわけですよ。シャッターも閉まっている。

 これは、平時のときに個々のお店が休むのであれば、証明書というのもわかりますよ。だけれども、一斉に休業しているのであるなら、シャッターが閉まっている写真を撮るとか、コロナの休業をしているというビラが張られていればそれを写真で撮るとか、休業するからもうあすからは出てこないでいいですというようなメールだとか、とにかく、労働者の側だけで完結をするような、そういうような扱い方にしていただかないと。これはせっかくのものなのに、事業主に要求をするような。敷居が高いですよ。ぜひとも、労働者だけで完結するような制度にしていただきたい。これがまず一点なんです。

 もう一つ、ちょっと変なのは、雇用調整助成金と併存すると言っているんですね。そうすると、今、労基法二十六条で、休業しているときには、法律上、労働者に六割払うことになるわけです。払えないから今回の制度があった。払っている事業主もいるわけですよ。一つの会社で従業員が何人かいて、何人かの従業員には連絡がとれて、そして、コロナが収束したときには協力をするということで六割払ってきた。もう一方の従業員たちには、連絡もとれない、六割も払えない。そういう、同じ会社でも二つに分かれたときに、連絡もとれない人たちには八割の補償がなされるんですよ。ところが、法律上しっかりと支給をし、六割を受け取った労働者には上乗せの請求ができないというんですよ。これはおかしくないですか。

 何で八割にしたのかというと、六割では足りないから八割にして、休業手当を受け取れない人には労働者の側から八割請求できるという制度にして、ところが、必死になって法律上六割を払って、六割を受け取ってきた、その労働者は六割以上は請求できなくなる。

 二点。労働者側だけで完結する制度にしてもらいたい。二つ目は、差額が請求できるような制度にしていただきたい。この二点、お願いをいたします。

加藤国務大臣 まず、最初の方の個人支給の関係でありますけれども、まさに、これは雇用調整助成金をベースに休業手当を各事業主が払っていただく、これは中心に置いて考えたいと思いますけれども、しかしながら、さまざまな事情の中で休業手当が支給されない、そうした方を対象とした制度である。このことをやはりベースに考えなきゃいけないというふうに考えております。

 したがって、先ほど、事業主に確認書の、確認のサインを求めるということでありましたけれども、そうしたことがなされない場合であっても、それをもってして支給しないということを考えているわけではありません。例えばでありますけれども、その申請、確認書がない申請書を受け付けた上で、私どもの方から事業主に対して一定の確認をさせていただくとか、そんな方法を考える。そんな方法によって、申請された方に対する負担をできるだけ軽減をして、支給が速やかにやれるように、対応を考えていきたいというふうに思っております。

 それから、二点目の差でありますけれども、一つは、今回の仕組み、個人支給というのも、これは簡便にして迅速に支給をしていかなきゃいけないということで、かなり制度設計を簡易なものにさせていただいております。したがって、一人一人が本来幾ら支給をされていて、差額がどうなのかというところまで行くのは、これは逆に非常に手間がかかりますし時間もかかって、本来の趣旨に反してしまうということで、私どもとしては、この個人支給については休業手当を受けていないということを前提に、ただ、三万円程度の何か一時金みたいなものが払われているのであれば、それは除外をして考えましょうということは示させていただいております。

 その上で、今お話があった、じゃ、既に六割ないしあるいはそこに満たないものをもらっていたケースについては、これは今の雇調金制度についてさかのぼって申請を、これは事業主から申請をしていただかなければなりませんけれども、さかのぼって申請をすることによって更に上乗せをして支給をしていただく、あるいは、既に雇調金の申請があったとしても、再び申請をしていただければ上乗せをしてお支払いをする、こういう対応をとらせていただきたいというふうに思いますし、また、そういった指導を現場においてしっかりやることによって、それぞれの皆さん方がしっかりと休業手当あるいはそれに類する支給が行われるように努力をしていきたいというふうに思います。

串田委員 法律を遵守して、本当に大変なところで休業手当を払ったことが不平等にならないような、ぜひそういう取組にしていただきたいと思います。

 次に、慰労金について安倍総理に質問をさせていただきたいんですが、これまでも出てまいりました保育園の保育士の問題、あるいは学童保育の指導員に対しての慰労金が支払われないということに関しては、加藤厚労大臣から重篤というような話があって、これは後でわかったことなんだと思うんですよ。

 私は何で安倍総理に質問しているかというと、安倍総理は一斉休校を宣言された方です。しかし、保育園は入っていなかった。それはなぜかといったら、保育園は社会の基盤としてどうしても必要である。あるいは、医療従事者の声も出ているんです、自分が医療従事ができたのは、子供を預かってくれたからだと。

 そういう保育士さんたちは、社会的なディスタンスなんてないわけですよ、子供はまつわりついてくるわけですから。せきエチケットなんかしてくれない。くしゃみやせきは顔にかけてくる。その危険の中でずっと携わってきた、そういう方々に対する、これは支援じゃなくて慰労、感謝。私は、安倍総理、慰労金、そして感謝の言葉、これは国がそういう方々にしなければならないと思います。

 安倍総理にお答えをいただきたいと思います。

安倍内閣総理大臣 まず、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の中において、保育士の皆様には、保育を必要とする子供たちのために献身的に努力をしていただいていること、心から感謝申し上げたいと思います。

 その上で、今般、医療機関や介護施設等の職員の方々に対して慰労金を給付させていただくということになったんですが、それは、感染すると重症化するリスクが高い患者や利用者の方々と日常的に接しながら業務に従事されているということで、医療機関や介護施設等の職員の方々を対象としたところでございます。

 その上で、今御指摘になったように、社会的な基盤である保育所において大変な御努力をしておられる皆様方に対して、保育所の人員や体制確保や、感染防止対策といった面での支援をしっかりと充実をしていきたい、こう思っているところでございます。保育所自体の運用につきましては、利用者数にかかわらず、運営費が通常どおり支給をされているということを踏まえて、今回は慰労金の対象としなかったということでございますので、またこれは御理解をいただきたい。

 また、利用者が感染すると重症化するリスクが必ずしも高いと言えないことに加えて、今言ったことで対象としなかったということでございます。

串田委員 支援金、支援を要求するものが非常に煩雑であるということの部分も質問する予定でしたけれども、とにかくワンストップで、非常にわかりやすいように、縦割りというのは国民が望んでいるわけではないので、入り口をまず一カ所にして、コールセンターなどを拡充していく、こういうことをお願いしたいと思うんです。

 次に、ゴー・トゥー・キャンペーンについてお聞きをしたいと思うんですが、これは一次補正のときでございました。そして、旅行に行くというようなことはわかるんですが、旅行に、大好きでも、行きたくても行けない人たちがいっぱいいるんですよね。私は、そういう人たちこそ支援をするべきではないだろうかと。委託費が非常に高いというようなこともあります。そういう意味では、今回の特別定額給付金で、いろいろな手間暇かけて世帯と口座が一致しているわけですから、この制度を使うと、十万円とは言わないまでも、ゴー・トゥー・キャンペーンをやめ、予備費を使えば、例えば一人五万円、そうすると一世帯二十万円になるんですよ。旅行に行きたい人は行く、そうでない人は別のことで使う、そういうような形で、立ちどまってもう一度考える必要があるんじゃないだろうか。

 山登りでも、頂上が目前でも天候次第で帰ってくるというのが、これがリーダーシップだと言われているので、ぜひとも、これはもう一度考え直していただくということも検討していただきたいんですが、いかがでしょうか。

安倍内閣総理大臣 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大によって大変事業にも大きな影響が出ておられる方々をキャンペーンの対象といたしまして、観光、運輸業、そして飲食業、文化芸術を含めたイベント、エンターテインメント事業の皆さんでありますが、大変厳しい状況にある皆さんには、まずは持続化給付金によって最大二百万円の現金をお手元にお届けをしているところでございますが、その上で、緊急事態宣言も解除をされました。今後、段階的に日常を取り戻していくことになりますが、事業者の皆さんが最も待ち望んでおられるのは、事業の本格的な再開であるというふうに思います。

 御指摘のとおり、一旦遠のいた客足を取り戻すのは容易なことではありません。だからこそ、今回のキャンペーンを通じた大胆な消費喚起策が必要というふうに考えております。

 これまでも、地震など大きな災害で被災した観光地の復興に向けて、ふっこう割によって消費喚起を図ってきましたが、これについては評価もいただいているというふうに承知をしております。

 事務費の執行も含めて、こうした過去の例も参考にしながら、効果が最大限発揮できるようにしていきたいと考えております。

串田委員 最後に、動物愛護についてお聞きをしたいんですが、今回、虐待が大変厳しい処罰になったのが六月一日だったんですね。こういったこともしっかりと認知していただきたかったんですけれども、来年、ブリーダーの飼養環境の数値規制が、この国会が終わった後、素案ができるということで、全国民の方々が大変心配しております。

 私は、やはり世界に誇れる動物の愛護という精神でこの数値規制を定めていただきたいと思います。環境大臣にお聞きをしたいと思います。

棚橋委員長 小泉環境大臣。

 なお、大変恐縮でございますが、申合せの時間が迫っておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。

小泉国務大臣 串田先生からは、この動物愛護の飼養管理基準、この件はたびたび御質問をいただいております。

 御心配は、業界寄りになるのではないかと、そういった御心配だと思いますが、環境省は動物愛護の精神にもとることのないような考えをベースにやっていきたいと思いますので、今後しっかり検討を深めて、数値を決められるものは数値化をしていく、その方向で検討を進めたいと思います。

串田委員 ありがとうございました。終わります。

棚橋委員長 これにて森君、串田君の質疑は終了いたしました。

 これをもちまして各会派一巡の基本的質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして令和二年度補正予算三案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 ただいままでに、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム、日本共産党の二派共同による、本多平直君外一名から、令和二年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。

 この際、本動議について提出者より趣旨の弁明を求めます。本多平直君。

    ―――――――――――――

 令和二年度一般会計補正予算(第2号)、令和二年度特別会計補正予算(特第2号)及び令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

本多委員 私は、立憲民主党、国民民主党、社会民主党、社会保障を立て直す国民会議等から構成される共同会派及び日本共産党を代表し、ただいま議題となりました政府提案の令和二年度第二次補正予算三案を撤回のうえ編成組み替えを求めるの動議に関し、その趣旨を御説明いたします。

 まずは、編成替えを求める理由を申し述べます。

 政府の第二次補正予算は、野党が一次補正の際に提出した編成組み替え動議の一部など、我々の主張も取り込んでいることは率直に評価するものです。ただ、まだまだ不十分な点も多く、政府が唱える新しい生活様式は、個人の努力だけでは進みません。国の支援が必要です。そうした観点から、事業や雇用、生活を守るのに十分な措置を講ずるとともに、第二波も想定した体制の再構築が必要です。

 また、十兆円もの未曽有の予備費を追加していますが、その使途について、政府にフリーハンドを与えることについては、財政民主主義や国民への説明責任の観点から大きな問題があります。五兆円については、使途の方向性を示していただいたことは評価しますが、問題は依然残ります。

 よって、現時点で必要と考えられる対策で、一定の積算が可能なものは全て明示し、予備費はできる限り減額をすべきです。また、国民が先を見通せるよう、対象期間が当面九月末ごろまでの緊急対策であることも明確化すべきです。

 なお、今後、過大な委託費等の問題を勘案し、新型コロナウイルス感染症の収束や経済の回復状況等も踏まえつつ、行政事業レビュー等も活用し、必要性、有効性、効率性の観点から政府の事業全体を洗い直すことも強く求めます。

 次に、編成替えの概要を十三項目御説明をいたします。

 第一に、中小・小規模事業者等の持続化給付金を拡充します。

 緊急事態宣言下の外出自粛要請、営業自粛要請、宣言解除後の新しい生活様式への対応等により、多くの企業が深刻な減収に直面しています。特に経営基盤の弱い中小・小規模事業者等を支えるため、給付上限額の大幅増額を行うとともに、現行前年同月比五〇%以上の売上げ減少率を三〇%以上にする等の支給要件緩和を含め、持続化給付金を二・七兆円拡充し、一次補正予算と合わせて総額七兆円に引き上げます。

 第二に、中小・小規模事業者等の賃料の支払い猶予です。

 事業用の不動産のテナント料について、支払い猶予を行うため、五兆円の財政投融資を行います。家賃支援給付金は弁済に充てます。なお、求償権の行使に当たっては、社会情勢、対象となる中小・小規模事業者等の事業の状況等に配慮することとし、その財源については一般会計において措置することとします。

 第三に、子供食堂を始めとするNPOや公益法人などの民間公益活動が大きな影響を受けていることに鑑み、持続化給付金の給付要件に新たに会費や寄附金の減収も含め、支給の対象者を拡大するなどの支援策を講じます。

 第四に、活動の縮小や停止を余儀なくされている文化芸術関係者や関連業種従事者への支援について、支援対象を拡大し、予算を大幅増額します。

 第五に、学生支援のための措置を講じます。

 今年度分の授業料の半額を免除するとともに、アルバイト収入が半減した学生に対し、二十万円を上限に給付金を支給するため、一・二兆円を措置します。また、学資貸与金等の返還が困難な者に対し、今年度分の返還を免除するために、七千億円を措置します。

 第六に、児童扶養手当受給者への支援を行います。

 児童扶養手当受給者に対して、半年間、児童扶養手当の全部支給の額に相当する額の臨時特別給付金を支給するため、千六百億円予算を増額し、総額三千億円とします。

 第七に、労働者生活支援給付金及び失業手当の拡充等を行います。

 今回措置された雇用調整助成金の拡充等に加え、賃金が二割以上減少した全ての労働者に対して、労働者生活支援給付金を支給するとともに、失業手当の給付額の引上げと給付日数のさらなる延長、臨時職業訓練受講給付金の支給等を行うため、二兆円を措置します。

 第八に、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を二兆円追加します。

 自治体が地域の実情に応じて対策を実施することが極めて重要です。それぞれの自治体の裁量権を高めるとともに、休業協力金などの給付、テナント賃料の補助、介護施設への給付、保育や学童保育の支援などを独自で実施できるよう、地方創生臨時交付金を一次補正予算と合わせて総額五兆円に増額します。その際、自由度を高くし、交付手続も簡易迅速なものとします。緊急事態宣言が早期に解除された自治体についても、経済回復までには時間がかかることから、十分な額を交付をいたします。

 第九に、PCR検査体制の強化を含む緊急包括支援交付金について、大幅に積み増すとともに、保育、学童保育を含め、慰労金の対象者拡大を行うために二兆円増額し、一次補正予算と合わせて総額四・四兆円とします。

 第十に、医療機関等支援給付金を創設します。

 緊急包括支援交付金とは別に、新型コロナウイルス感染症対応等により経営環境が悪化している、歯科を含む医療機関の経営を支えるため、五千億円の給付金を創設します。

 第十一に、既定経費等の減額を行います。

 問題となっている持続化給付金やゴー・トゥー・キャンペーンの委託費、延期により不用となったオリパラ関係予算等を含め、三千億円の減額を行います。

 第十二に、十兆円の予備費の減額を行います。

 追加で積む予備費を十兆円から八・五兆円減額し、過去の予算総額に占める予備費の割合なども勘案し、一次補正予算と同額の一・五兆円とします。追加の予備費については、例えば、これまで講じてきた措置では十分な支援が届かない者への追加給付や、地域の経済社会活動の基盤である公共交通の支援、減収した者への自動車税の減税等のため使用するなど、幅広い活用が考えられます。

 第十三に、特例公債を二・五兆円、財投債を五兆円追加発行します。

 以上のとおり、令和二年度補正予算を組み替えようというのが、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム及び日本共産党の編成替え案の概要であります。コロナ禍による国民生活、経済の深刻な実態に寄り添った補正予算とするため、与党など多くの皆さんにも本動議に賛成していただくことをお願いして、提案理由説明といたします。(拍手)

棚橋委員長 これにて本動議の趣旨弁明は終了いたしました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 これより討論に入ります。

 令和二年度補正予算三案及びこれに対する撤回のうえ編成替えを求めるの動議を一括して討論に付します。

 討論の申出がありますので、順次これを許します。小倉將信君。

小倉委員 自由民主党の小倉將信です。

 私は、自由民主党・無所属の会、公明党を代表し、ただいま議題となっております令和二年度第二次補正予算三案に対しまして、賛成の立場から討論を行います。

 まず、新型コロナにより亡くなられた皆様に哀悼の意を表しますとともに、治療中の皆様の一日も早い御回復をお祈りいたします。

 緊急事態宣言の全面解除を受け、今後、感染防止の取組を進めつつ、事業活動を再開していくことになりますが、完全な日常を取り戻すまでにはかなりの時間を要するはずです。一部の事業者は、感染症終息後も、新たな生活様式のもと、これまでのビジネスモデルの転換を迫られるかもしれません。

 こうした中、事業者とその従業員の方々の生活を引き続きしっかりと支えるとともに、未知のウイルスに対しては、最悪のケースも想定しつつ、最良、最大の支援策を講じなければなりません。

 こうした点を踏まえ、第一次補正予算と合わせて真水でも七十兆円弱、事業規模は二百三十兆円を超え、GDPの四割にも上る、世界最大級の対策として、日本経済を守り抜いていくために策定されたものが、この第二次補正予算であります。

 他方で、どんなに手厚い支援策であっても、支援を欲する人に伝わらなければ、また実行が遅くなれば、意味をなしません。総理や閣僚の方々が、支援策に関するさらなる広報の充実やスピード感ある対応を約束しておりますことを評価し、また期待いたします。

 以下、本補正予算に賛成する具体的な理由を申し述べます。

 第一に、雇用調整助成金の拡充や、二兆円規模の家賃支援給付金の創設といった施策が盛り込まれ、人件費と家賃という固定費への支援を抜本的に強化する予算となっております。

 第二に、無担保無利子融資の大幅拡充に加え、劣後ローンや出資の供給を行い、先般の補正予算と合わせて百四十兆円規模の対策により、資金繰り対応に万全を期す予算となっております。

 第三に、地方創生臨時交付金を二兆円追加するとともに、二兆円を超える地方向けの医療、介護の交付金を創設したことで、先般の補正予算と合わせて五兆円規模で、地方の取組を国として全力で支援する予算となっております。

 以上、本補正予算に賛成する理由を申し述べました。議員皆様の御賛同を賜りますことを強くお願いを申し上げ、賛成の討論とさせていただきます。

 なお、立国社、共産提出の編成替え動議につきましては、見解を異にするため反対することを申し添えます。

 以上です。(拍手)

棚橋委員長 次に、小川淳也君。

小川委員 立国社の小川淳也です。

 私は、会派を代表して、政府提出の令和二年度第二次補正予算三案及び野党提出組み替え動議、双方に対する賛成討論を行います。

 まず、今般の第二次補正のメニューと規模が、第一次補正時、すなわち四月段階で実現していれば、国民の安心感は全く変わっていたはずです。当時の野党組み替え案に御賛同いただけなかったことを含め、救済がおくれたことは極めて残念です。

 同時に、今般の十兆円の予備費は、そもそもなぜ国会で予算を審議するのか、国会審議の存在意義そのものを根底から脅かすものであり、限度を超えています。

 麻生大臣は予算審議中、法令にも憲法にも違反していないと強弁されましたが、まさにこれが問題の本質。この政権のゆゆしき特徴の一つは、法令の明文に違反しないことをいいことに、長年積み重ねられた不文律を容易に踏み倒すことにあります。中立機関の人事への介入、憲法を含めた恣意的な法解釈も言うまでもありません。今後、予備費の使用に際しては、事前に詳細な国会説明を行うべきことを強く求めます。

 今回、予算執行の遅さ、目詰まりに加え、出所不明の官製トンネル法人が予算の中抜きにより不当利益を得た疑惑も重大です。

 恐らく、政権中枢の権力闘争がすきを生じさせ、結果的に官邸官僚を肥大化させたのではありませんか。中でも、今井補佐官を筆頭とする経済産業省官僚の増長と慢心が問題の背景にあるのではないか。布マスクの配付や違和感のある総理の動画を含め、問題の深刻さを指摘し、強く警鐘を鳴らすものです。

 今回、野党は再び、持続化給付金の再拡充など、編成替え動議を提出いたしました。今回こそ与党の賛同を求めるとともに、この状況下で来週国会を閉じることは極めて不適切です。国会を延長した上で、本予算案では甚だ不十分な国内需要喚起策、同時に、秋冬に向け、いかに感染抑止と経済活動の二兎を追うべきか、その基本戦略等を徹底審議すべきことを強く主張し、予算原案並びに組み替え動議、双方に対する賛成討論といたします。(拍手)

棚橋委員長 次に、藤野保史君。

藤野委員 私は、日本共産党を代表して、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム並びに日本共産党提案の組み替え動議に賛成、政府提出の第二次補正予算案に反対の討論を行います。

 第二次補正予算案には、国民の世論と野党の論戦に押されて、一定の前向きな支援策が盛り込まれています。例えば、雇用調整助成金の一万五千円への上限引上げや家賃支援給付金、学生支援給付金の創設などは、問題点はあるものの、賛成できるものです。

 しかし、決定的な問題は、予算の三分の一を占める十兆円もの予備費です。

 国が財政活動を行う場合には、国民の代表である国会の審議と議決が必要であり、政府に白紙委任してはならないというのが、憲法が定める財政民主主義の大原則です。

 具体的な使途を決めずに巨額の予備費を計上し、政府に使い方を白紙委任することは、憲法が定める財政民主主義の大原則に反するものであり、国会の自己否定にほかなりません。このような前例をつくることは、将来に重大な禍根を残すものです。

 そもそも、政府が五兆円の使途の大枠を示したということは、政府・与党も二次補正では足りない部分があると認めたということです。そうであるならば、この五兆円分については、政府・与党の責任で予算修正を提案して、国会で審議、議決すべきです。

 また、残る五兆円についても、政府は長期にわたるコロナ対策に使うと述べています。そうであれば、五兆円は削除して、速やかに第三次補正予算を編成し、国会に提案する、これが財政民主主義のあり方ではありませんか。

 しかも、重大な問題は、この巨額の予備費が、安倍政権が通常国会を延長せず、臨時国会も開かないことを可能にする点です。

 新型コロナの第二波を抑えながら経済社会活動を再開する新たな局面に入ったもとで、検査と医療の拡充、暮らしと雇用の深刻化に対応した新たな経済対策が必要不可欠です。野党は組み替え案も提案しておりますが、これも含めて国会で直ちに審議を行うべきです。また、予算委員会の審議を通じて、持続化給付金事業などをめぐる利権化の疑惑はますます深まりました。

 さらに、検察官定年延長問題、河井前法務大臣の公職選挙法違反事件、辺野古新基地建設など、安倍政権の基本姿勢に関する重大な問題が山積しており、国会と国民への説明責任が厳しく問われています。

 これらの審議のためにも、国民の代表である国会が開いていることがどうしても必要です。会期の大幅延長を強く求めます。

 十兆円の予備費は好き勝手に使いたいが、野党に追及される国会は開きたくない、こんな身勝手な姿勢は断じて許されないと強く主張して、討論を終わります。(拍手)

棚橋委員長 次に、串田誠一君。

串田委員 日本維新の会の串田誠一です。

 私は、会派を代表して、第二次補正予算について賛成、野党の組み替え動議には反対の立場から討論いたします。

 まず初めに、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々にお悔やみを申し上げます。現在治療中の方と御家族の皆様にはお見舞いを申し上げます。最前線で治療されている医療従事者の皆さんには心から敬意と感謝を申し上げます。

 まず、野党提出の組み替え動議は、事前提示がありませんでしたので反対いたします。

 次に、第二次補正予算について、賛成はいたしますが、二つ注文をつけたいと思います。

 一つは、マイナンバーカードです。

 マイナンバー法案は平成二十五年に成立し、平成二十八年一月から本格導入されましたが、政府が本気で取り組んでこなかったということで進んできませんでした。

 今回の各種給付において、もしマイナンバーと銀行口座をひもづけしていれば、給付は直ちに行うことができました。これまでマイナンバーのシステム構築を怠ってきたことこそが大きな問題でした。

 与党と日本維新の会は、現金給付を速やかに行うためにマイナンバーと預貯金口座をひもづけるマイナンバー法改正を含む緊急時給付迅速化法案を共同提出しました。第二波の到来に備え、迅速な給付の実現が今こそ必要です。政府には、ぜひともマイナンバーの利活用を推進していただきたいと考えます。

 もう一つは、地方への権限移譲です。

 新型コロナウイルス感染症対策は、新型インフルエンザ特措法を改正して適用して対応いたしました。政府が緊急事態宣言を発令し、都道府県知事が権限を行使するという二重構造のたてつけでした。地方自治体が重要な役割を果たしていることを国民の多くが感じました。しかし、地方自治体には権限も財源もありません。このことは大きな問題です。地方に権限と財源を移譲すべきであることをこの場で訴えたいと思います。

 日本維新の会は、グレートリセットを訴えてきました。新型コロナウイルス後の社会こそ、グレートリセットが必要なときです。これからも国民の皆さんからの期待に応えるべく、さまざまな提案をしていくことをお約束いたしまして、第二次補正予算に対する賛成討論といたします。(拍手)

棚橋委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

棚橋委員長 これより採決に入ります。

 まず、本多平直君外一名提出の令和二年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

棚橋委員長 起立少数。よって、本多平直君外一名提出の動議は否決されました。

 次に、令和二年度一般会計補正予算(第2号)、令和二年度特別会計補正予算(特第2号)、令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して採決いたします。

 三案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

棚橋委員長 起立多数。よって、令和二年度補正予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました令和二年度補正予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

棚橋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時二十四分散会


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