衆議院

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第2号 平成28年10月20日(木曜日)

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平成二十八年十月二十日(木曜日)

    午前九時二十五分開議

 出席委員

   委員長 秋葉 賢也君

   理事 小里 泰弘君 理事 梶山 弘志君

   理事 工藤 彰三君 理事 新谷 正義君

   理事 津島  淳君 理事 小宮山泰子君

   理事 重徳 和彦君 理事 赤羽 一嘉君

      今枝宗一郎君    大見  正君

      加藤 鮎子君    金子万寿夫君

      神山 佐市君    木内  均君

      熊田 裕通君    今野 智博君

      坂本 哲志君    櫻田 義孝君

      鈴木 憲和君    谷川 とむ君

      中川 郁子君    中根 一幸君

      長坂 康正君    平口  洋君

      藤丸  敏君    松本 文明君

      三ッ林裕巳君    太田 和美君

      神山 洋介君    菊田真紀子君

      小山 展弘君    寺田  学君

      横山 博幸君    江田 康幸君

      佐藤 英道君    大平 喜信君

      堀内 照文君    伊東 信久君

      河野 正美君

    …………………………………

   国務大臣

   (国土強靱化担当)

   (防災担当)       松本  純君

   内閣府副大臣       松本 洋平君

   内閣府大臣政務官     務台 俊介君

   衆議院調査局第三特別調査室長           宇佐美雅樹君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十日

 辞任         補欠選任

  柿沢 未途君     横山 博幸君

同日

 辞任         補欠選任

  横山 博幸君     柿沢 未途君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 委員派遣承認申請に関する件

 災害対策に関する件(平成二十八年八月以降の台風による被害状況等)


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     ――――◇―――――

秋葉委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。

 このたびの平成二十八年八月以降の台風による被害でお亡くなりになられた方々とその御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表します。

 また、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。

 全員の御起立をお願い申し上げます。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

秋葉委員長 黙祷を終わります。御着席願います。

     ――――◇―――――

秋葉委員長 この際、松本国土強靱化担当大臣・防災担当大臣、松本内閣府副大臣及び務台内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。松本国務大臣。

松本国務大臣 国土強靱化担当大臣、防災を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強くしなやかな国づくりを進めてまいる所存です。

 いまだ記憶に新しい東日本大震災を初め、ことしに入ってからも台風や豪雨、地震等による災害が多数発生しております。特に、四月の熊本地震や、岩手県及び北海道を中心に甚大な被害をもたらした一連の台風により、多数の方々が亡くなられております。これらの災害により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 政府は、これらの災害に対して被害状況の早期把握及び被災者の救援救助活動に全力を尽くすとともに、熊本地震においては、プッシュ型物資支援や被災者生活支援チームを設置し対応を行うなど、関係省庁が一体となって対応してまいりました。また、災害救助法の執行や被災者生活再建支援法の適用のほか、激甚災害の早期指定についても尽力してきたところでございます。

 今後とも、被災者の皆様方の切実な声に真摯に耳を傾け、一日も早く日常の生活を取り戻していただけるよう、被災者支援、復旧復興対策等に全力で取り組んでまいります。

 続きまして、防災対策の主な課題と取り組み方針について御説明いたします。

 まず、地震対策の強化についてです。

 先般の熊本地震の教訓を踏まえた防災対策の見直しのため、中央防災会議のもとに熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループを設置し、発災時における地方公共団体への支援や生活物資の支援のあり方、避難生活の改善、復旧復興に向けた住まいの場の円滑な確保等について具体的な検討を進めています。年内にも取りまとめられるこのワーキンググループの報告を受けて、速やかに改善策を取りまとめ、必要な対策を講じてまいります。

 また、地方公共団体の受援体制に関する検討会を設置し、地方公共団体が国や他の地方公共団体、民間企業、NPO等からの人的、物的支援を円滑に受け入れられるよう、受援計画の策定の促進方策を検討し、支援してまいります。

 広範囲かつ甚大な被害が懸念される南海トラフ地震については、中央防災会議のもとに設置した南海トラフ沿いの地震観測・評価に基づく防災対応検討ワーキンググループにおいて、地震発生予測の可能性や、何らかの異常が観測された場合の具体的な対応のあり方について検討を進めているところであり、その報告を受けて必要な対策を講じてまいります。

 また、今後発生が懸念される首都直下地震についても、四年後の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、必要な対策を強化してまいります。

 具体的には、本年三月に策定した首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画について、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画とあわせて、関係省庁や地方公共団体、民間企業等と連携した各種防災訓練の実施を通じて、実効性の確保、向上に向けた取り組みを進めてまいります。

 次に、水害対策の強化についてです。

 先般の一連の台風災害を踏まえた対策については、地方公共団体による避難勧告等の発令のあり方や、社会福祉施設における避難体制の確保、避難準備情報の名称変更も含めた情報提供のあり方といった課題に対し、防災、福祉等の関連分野の有識者から成る検討会において議論を行い、年内をめどに結論を得る予定です。

 また、気候変動等による大規模水害の発生が危惧されていることから、中央防災会議のもとに設置した洪水・高潮氾濫からの大規模・広域避難検討ワーキンググループにおいて、首都圏等における洪水や高潮氾濫からの大規模かつ広域的な避難のあり方について検討を進めてまいります。

 さらに、頻発する火山災害の対策については、御嶽山の噴火を踏まえて改正された活動火山対策特別措置法に基づき、警戒避難体制の整備や、火山専門家の育成、監視観測・調査研究体制の整備など、関係省庁と連携して進めてまいります。また、各火山地域における避難計画の策定支援や大規模降灰への対応策についても検討を進めるなど、必要な対策を講じてまいります。

 これらのさまざまな災害対策の推進に当たっては、公助のみならず、自助、共助の取り組みいずれもが重要であると考えております。そのため、各界各層において我が国を代表する団体により構成された防災推進国民会議を中心に、自助、共助の取り組みを国民運動として一層推進してまいります。

 さらに、地区防災計画制度の推進を初め、災害教訓の継承、防災ボランティア活動の環境整備、企業における事業継続計画の普及等の取り組みを進めるとともに、国民の皆様にも、日ごろから水、食料品等の備蓄や災害保険への加入等の災害への備えに取り組んでいただけるよう、防災意識の啓発に努めてまいります。

 また、昨年十二月に、我が国を初めとする百四十二カ国が共同提案した世界津波の日が国連総会において採択されたことも踏まえ、津波防災の啓発活動に、より一層取り組むとともに、総合防災訓練大綱に基づき、国や地方公共団体等において、防災訓練を総合的かつ計画的に実施することで、多様な主体の連携による防災力の向上に努めてまいります。

 また、国際防災協力については、昨年三月に我が国で開催された第三回国連防災世界会議において採択された国際的な防災の取り組み指針である仙台防災枠組二〇一五―二〇三〇に基づき、東日本大震災を初めとする幾多の自然災害から得られた我が国の知見や教訓、防災技術や防災体制等を世界と共有し、国際社会における防災の主流化に積極的に貢献してまいります。

 国土強靱化につきましては、国土強靱化基本計画や毎年度のアクションプランの着実な推進を図るとともに、特に市区町村における国土強靱化地域計画の策定を支援してまいります。さらに、事業継続に取り組む企業等を認証する仕組みの周知を初めとする取り組みにより、企業等の主体的な取り組みを促すほか、啓発活動の推進により、国土強靱化に対する国民の理解と関心が深まるよう努めてまいります。

 今後とも、施策の重点化、優先順位づけを行い、ハード、ソフトの対策を適切に組み合わせながら、国、地方、民間が一体となって、効率的かつ効果的に国土強靱化を進めてまいります。

 以上申し上げましたとおり、東日本大震災や一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現し、災害に強くしなやかな国づくりを進めるため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。

 秋葉委員長を初め理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

秋葉委員長 次に、松本内閣府副大臣。

松本副大臣 国土強靱化担当、防災担当内閣府副大臣の松本洋平でございます。

 東日本大震災以来、地震や豪雨、台風などの一連の災害によりお亡くなりになられた方々と御遺族に対しまして深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 災害から国民の生命、身体、財産を守ることは、国政の最重要課題の一つです。国土強靱化担当、防災担当内閣府副大臣として、松本純大臣を補佐し、一連の災害からの復旧復興、今後の災害対策と強靱な国づくりに全力で取り組んでまいります。

 秋葉委員長を初め理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いをいたします。

秋葉委員長 次に、務台内閣府大臣政務官。

務台大臣政務官 内閣府大臣政務官の務台俊介です。

 東日本大震災以来、本年に入ってからも、熊本地震や一連の台風災害を初め、各地で自然災害が発生しております。これらの災害によりお亡くなりになられた方々と御遺族に対しまして深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 また、九月一日の岩手県岩泉町の被災現場視察時におきます私の不適切な行動につきましては、この場をおかりしまして改めて深くおわび申し上げます。

 今後は、一層の責任感と緊張感を持って、松本洋平副大臣とともに松本純大臣を補佐し、災害対策や国土強靱化に全力を尽くしてまいります。

 秋葉委員長を初め理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

     ――――◇―――――

秋葉委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。

 この際、平成二十八年八月以降の台風による被害状況等について、政府から説明を聴取いたします。松本防災担当大臣。

松本国務大臣 平成二十八年八月以降の一連の台風による主な被害状況及びその対応につきまして御報告いたします。

 まず、一連の台風によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げます。また、被災された全ての方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。

 この夏、台風第十号を初め、日本各地で記録的な豪雨が相次ぎました。特に、北海道、東北地方に相次いで上陸、接近した台風第七号、第十一号、第九号及び第十号の影響で、東日本から北日本を中心に大雨となり、北海道では、総雨量が八百ミリを超え、例年の八月の四倍近くの降雨となる地点があるなど、記録的な大雨となりました。

 この一連の台風により、北海道、岩手県を中心に、河川の氾濫、浸水、土砂災害が発生し、十月十九日時点で把握をしているところでは、全国で死者二十四名、行方不明者五名等の人的被害や、二千七百棟を超える住家の全半壊や多数の床上、床下浸水等の被害が出ております。また、道路や電気、水道等のライフライン、農地や農林水産業の施設、収穫間近であった農作物等にも大きな被害が生じております。

 政府としては、台風上陸前から関係省庁災害警戒会議を開催するとともに、台風第十号の発災直後には、総理からの指示を踏まえ、直ちに関係省庁局長会議や関係省庁災害対策会議等を開催し、一連の台風に対して適時適切な対応をとってまいりました。

 また、被害の大きかった北海道、岩手県に政府調査団を派遣するとともに、孤立が多数の地域で発生していた岩手県に政府現地連絡調整室を設置するなど、被災自治体と緊密に連携を図りつつ、人命の救命救助、被災者に対する支援や速やかな復旧に向け、政府一丸となって全力で対応してきたところです。

 被害状況と現地の課題を確認するため、私自身が九月五日に北海道を、九月十一日に岩手県を訪れ、道県知事、被災自治体から被害状況、当面の課題をお聞きするとともに、避難所を訪問し、現地の状況をつぶさに把握してまいりました。

 さらに、安倍総理が九月十四日に北海道を、十月八日に岩手県をそれぞれ視察し、道県知事、被災自治体と意見交換を行っております。

 このような中で、九月十六日には、北海道や東北地方に甚大な被害をもたらした八月後半の台風による災害を一連の災害として激甚災害に指定し、公共土木施設や農地及び農林水産業共同利用施設等の災害復旧事業に係る特別措置等を講じております。

 その後も、立て続けに台風第十二号、第十三号、第十六号及び第十八号が接近、上陸しておりますが、関係省庁が緊密な連携を図り、対応しているところです。

 中でも、鹿児島県、宮崎県を初め、各地に甚大な被害をもたらした台風第十六号については、農地等について激甚災害の指定基準に達したため、今週中にも閣議に諮り、指定を決定したいと考えております。

 今後とも、被災者の皆様方の切実な声に真摯に耳を傾け、一日も早く日常の生活を取り戻していただけるよう、被災者支援、復旧復興等に全力で取り組んでまいります。

秋葉委員長 以上で説明は終わりました。

    ―――――――――――――

秋葉委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。

 平成二十八年八月以降の台風による被害状況等調査のため、来る二十六日水曜日、岩手県に委員を派遣いたしたいと存じます。

 つきましては、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 なお、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時四十二分散会


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