衆議院

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第12号 平成29年4月7日(金曜日)

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平成二十九年四月七日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 丹羽 秀樹君

   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君

   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君

   理事 三ッ林裕巳君 理事 井坂 信彦君

   理事 柚木 道義君 理事 桝屋 敬悟君

      赤枝 恒雄君    秋葉 賢也君

      穴見 陽一君    江渡 聡徳君

      尾身 朝子君    大隈 和英君

      神山 佐市君    木原 誠二君

      小松  裕君    佐々木 紀君

      白須賀貴樹君    新谷 正義君

      田中 英之君    高橋ひなこ君

      谷川 とむ君    津島  淳君

      辻  清人君    冨岡  勉君

      豊田真由子君    中川 郁子君

      長尾  敬君    丹羽 雄哉君

      福山  守君    堀内 詔子君

      務台 俊介君    村井 英樹君

      山下 貴司君    阿部 知子君

      小川 淳也君    大西 健介君

      小宮山泰子君    佐々木隆博君

      中島 克仁君    長妻  昭君

      初鹿 明博君    水戸 将史君

      伊佐 進一君    角田 秀穂君

      中野 洋昌君    高橋千鶴子君

      堀内 照文君    河野 正美君

    …………………………………

   厚生労働大臣       塩崎 恭久君

   厚生労働副大臣      古屋 範子君

   厚生労働大臣政務官    堀内 詔子君

   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 猿渡 知之君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  神田 裕二君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長)  鈴木英二郎君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           定塚由美子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    堀江  裕君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  蒲原 基道君

   厚生労働委員会専門員   中村  実君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月七日

 辞任         補欠選任

  穴見 陽一君     津島  淳君

  木原 誠二君     辻  清人君

  谷川 とむ君     尾身 朝子君

  村井 英樹君     神山 佐市君

  山下 貴司君     佐々木 紀君

  岡本 充功君     佐々木隆博君

  郡  和子君     小川 淳也君

同日

 辞任         補欠選任

  尾身 朝子君     谷川 とむ君

  神山 佐市君     村井 英樹君

  佐々木 紀君     山下 貴司君

  津島  淳君     穴見 陽一君

  辻  清人君     木原 誠二君

  小川 淳也君     小宮山泰子君

  佐々木隆博君     岡本 充功君

同日

 辞任         補欠選任

  小宮山泰子君     郡  和子君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)

 将来にわたる質の高い介護サービスの提供の確保等のための介護保険法等の一部を改正する法律案(初鹿明博君外六名提出、衆法第七号)

 介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案(初鹿明博君外六名提出、衆法第八号)


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     ――――◇―――――

丹羽委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案、初鹿明博君外六名提出、将来にわたる質の高い介護サービスの提供の確保等のための介護保険法等の一部を改正する法律案及び初鹿明博君外六名提出、介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案の各案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 各案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官猿渡知之君、厚生労働省医政局長神田裕二君、職業安定局派遣・有期労働対策部長鈴木英二郎君、社会・援護局長定塚由美子君、社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君、老健局長蒲原基道君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柚木道義君。

柚木委員 おはようございます。

 介護保険法改正案、もうしっかり通告もさせていただいておりますので、きょうはそのやりとりもさせていただきたいと思うわけでございますが、冒頭、一点だけ、大臣、これは厚生労働委員会で私自身が何度かやりとりをさせていただいた厚労省の所管にもかかわる問題でもあるので、ちょっと御認識をお伺いできればということで、通告していませんので、ぜひ、ちょっと一点だけ。

 けさの報道等を見ていて、どうしても私自身、あるいは、きのう、きょうも傍聴の方が大変、私も事務所の方で対応させていただいておりますが、いらしているんですが、質問を受けるんですね。ぜひ大臣としての御見解をお述べいただければありがたいんです。

 いわゆる森友学園問題で、けさの報道によれば、これは初めて、いわゆる行政の中での処分が、大阪府ですけれども、私学課長が厳重注意ということで。もちろんこれは、国、自治体、あるいは当事者の森友学園さん、さらには、それに関係して、では政治家が国有地の九割ディスカウントに関与しているのかしていないのか、安倍総理夫人、昭恵夫人が、そのおつきの秘書さんも含めて、そんたくも含めて関与があったのか、影響があったのか、そういったことが明らかに、まだ十全になっていない中で、大阪府や大阪市においては、立入調査があったり、今回処分があったり、そういうことが行われている。そして、さらに言えば、大阪府の豊中市議の方が、この森友学園に対して、補助金のいわば虚偽申請といいますか、そういったことで大阪地検特捜部に告発をして、それが受理されている。

 こういう状況も含めてですけれども、大阪の中でさまざまな、今、府にしても市にしても対応されたり、それに対していろいろなことが起こっている。初めてそういった行政処分も行われるということになっている。

 他方で、国会で籠池理事長を証人喚問という形でお呼びして、国政調査権まで、これは総理特別補佐の方が偽証罪で告発もあり得るという形で会見までされて、依然として、国有地の格安の値下げに対して、政治家やあるいは昭恵夫人の関与やそんたくについては真相はうやむや、このまま幕引き、こういったことも言われている中で、私も、きのうも質問を受けました。共謀罪を本会議で強行審議入りして、その傍聴をされていた方から、これで森友問題はもう幕引きなんですか、共謀罪、これで森友隠しなんですかと聞かれて、答えられないですよ。

 国会はちゃんと、まさに国有地といえば国民の財産ですから、その財産が適正にちゃんと利活用されている、そうでないとするならば、そこに誰がどうかかわったのか。

 これはまさに、幼稚園、保育園も含めて補助金の不正受給。これはもう既に、今後の部分は、園児さん、障害のある方、これを虚偽申請して、不正受給、返還あるいは不交付、こういうことまで出てきている中で、これはやはり、保育園も絡めていえば、これまで、保育園に対して、幼稚園と合わせて十億円ぐらいの補助金が国から府や市を通じて森友学園の方には公費、税金が支払われている。その不正受給の問題もこの間やりとりさせていただきました。

 厚生労働大臣、この問題、このまま本当に、本質である国有地の適正な利活用、ディスカウントをされたとしたら、そこに政治家が関与しているのか、首相夫人の影響力がそんたくされたのか、財務当局の文書管理、公文書管理のあり方、こういう本質がうやむやにされたまま幕引きになるというのは、私は到底国民の理解を得られないと思いますが、厚生労働大臣として、所管にかかわる部分でもありますから、見解をお述べください。このまま幕引きが許されるのか。

塩崎国務大臣 今御指摘をいただいた森友学園の問題について国会でどういうふうな扱いをされるのかということについては、各党間で国会での審議の運びについて御議論いただいた上で、扱い方をお決めになるんだろうというふうに思います。行政府の一官庁の長を務める私が国会の運営に口を挟むというわけにはまいらないと思っております。

 その上で、今御指摘のように、保育園の問題、これは厚生労働省の児童福祉法にかかわる問題でもございますので、また、今大事な内閣としての重要施策の根幹の一つであります子育て支援ということで、私どもとしても、保育の問題は、どんな問題であろうとも大事だというふうに思っております。

 大阪市が、この保育園の問題については、三月三十一日に立入調査をいたしました。引き続き調査を進めるという報告を受けておりますので、その調査結果を踏まえて、必要な対応を私どもとしても検討して、何よりも大事なのは、子供さんたちが健やかに育っていくということをどう担保していくかということが私どもの責務だというふうに思っております。

柚木委員 それは、ぜひ所管の厚生労働大臣としての責務を果たしていただきたいんです。

 ただ、今回、大阪地検特捜部が受理をされた補助金の虚偽申請、受理されている豊中市議の方はこう言っているんですよ。なぜ告発をしたのか、巨悪を眠らせないためだと。巨悪を眠らせないため。大臣、巨悪とは誰ですか。

塩崎国務大臣 それは私の所管外だと思っております。

柚木委員 ぜひ、これはまさに、行政府だけじゃないですよ、立法府も問われていると思います。籠池理事長だけが証人喚問という場にある意味引きずり出されて、御本人や森友学園さんがされていることがいい悪いは、それは評価はあると思いますよ。しかし、大山鳴動してネズミ一匹も出ない。つまり、誰が何をやってこういうことが起こったのかわからないままに幕引きということだけは、やはり国民の理解を得られないと思いますので、これは、ぜひ立法府としても行政府としても、このまま幕引き、うやむやにすることは許されない。そういう認識で私は法案の質疑に入らせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 通告をしておりますが、私自身も、そしてこの委員会でも、それぞれの、本当に各党の委員の皆さんがこの法案を真摯に議論している中で、やはり私が一番のポイントだと思うのは、今回のこの介護保険法改正案、私たちの介護崩壊防止法案についてもそうなんですけれども、当然、政府が言われる地域包括ケア強化推進法という側面も入っている。

 しかし、その中で、患者、利用者さんの負担増、つまり、わずか一年半ほど前に一割が二割になって、その利用抑制等の影響も、きょうもこの後やらせてもらいますけれども、いただいたデータは、今この委員会が始まる直前に、この朝一番の質問の資料をいただいているわけです。もちろん、担当課の方、夜なべされて、本当に御苦労いただいたと思います。ありがとうございます。しかし、その影響の調査についても、まだこういう状況ですよ。

 そして、この法案は、事実上、一割から二割になったこと、二割の適用者拡大も含めて三割に、三%、十二万人の方、これがアリの一穴になりかねない。つまりは、政令で今後その対象者をどんどんどんどん国会の審議なくして拡大をしていける、こういう法案ですから、事実上、二割負担も三割負担も全ての国民の方に拡大をしていける法案なんですよ。

 私たちは、それに対して、負担能力のある方に御負担をお願いする、もちろん、いろいろな前提条件、精査すべき案件、総報酬割もありますよ、そのこと自体を入り口から否定するものではありません。しかし、やはりその影響、利用抑制、きょうこの後、御紹介もさせていただきますが、この利用者の利用抑制が、御本人や家族が、例えば介護殺人や心中やそんなことにもつながりかねないわけです。

 ですから、その影響をしっかりと調査した上で、場合によっては御負担もお願いをするという流れでないと、いや、負担をお願いしてみていろいろこんなことが起こってきたから大変だ、その後考えるということでは、これは本当に責任ある議論にもなりません。

 制度の持続可能性は重要です。しかし、制度あってサービスなしということになっても責任を果たしたことになりませんので、ぜひ、きょう、資料の三枚目に、前回も私、あるいは、ほかの委員の方もこの間議論をさせていただいている一割から二割負担になったときのサービスの利用状況。

 これは、前回も使わせていただいたパネルです。そして、私が大臣に対しても認識をお尋ねしたのは、これは、一割から二割になって例えば減少した方、三九・四から四一・四ですから二ポイント減少している。あるいは、特養、老健、介護療養、それぞれの施設における退所者が、特養は一・六が三・〇でほぼ倍増している、老健は四・二が六・九で二・七ポイントもふえている、介護療養も三・一から四・八ですから一・七ポイントもふえている。これは、私も統計、多少、大学時代、卒論もそういうことでやりましたから、統計的な有意差を出せば、出ると思いますよ。

 有意差が出る出ないもありますけれども、それ以上に、ではどれだけ実数ベースでこの利用抑制がかかっているか。それから、これは七月と八月の影響ですから、半年後や一年後はどうなっているのか、あるいはそれが自治体ごとに、今回、生活援助の移管も含まれる法案ですから、どういう影響が出てくるのか、こういったことをちゃんと示してもらわないと、それこそ、実りある議論にならないと言って、実数を出してくださいとお願いをしてきましたら、けさ私が理事会に向かう直前に、本当に担当課の方に御苦労いただいて、ひょっとしたら朝まで準備されたのかもしれません、御苦労いただいて出していただいたのが、今、私の手元にある、これは初めて出てきた資料、数字です。

 これによれば、この上側の減少、三九・四、四一・四、一割から二割に負担倍増になって減少、つまり利用抑制が起こった、サービス利用を減らした方々の実数は十六万七千百六十三人もおられるんです。これは、全体の母数が四百二十三万二千二百十六人、その中で減少した方は、一割の方自体が、そもそも百六十六万九千二百六十四名のうちの十六万七千百六十三名ですから、一割強の方に利用抑制がかかっているんです、七月、八月の対比でですよ。もっと、これを対比する期間を変えれば、あると思いますよ、増加も。

 そして、下の図、特養、老健、介護療養施設それぞれ、退所された方の人数、一割から二割になって、それぞれ合計すると、一割から二割になった方、それぞれ特養、老健、介護療養入れて、大体これは概算で千七百人ぐらい。ただ、これは母数が、退所の方がそれぞれ、特養は、八千七百七十人のところ四百三十九人、二割になって退所している、一割から。老健は、一万三千八百八十三人のところを一千五十七名が退所している、二割になって。そして介護療養は、これまで一割のときには千七百五十一名の退所だったところが百三十八名の退所ということでございますから、これは、本当に見方は、それぞれ分析がありますけれども、一割、あるいは、それよりも少ない特養もありますけれども、こういういわゆる退所あるいは利用抑制が現実に起こっているんですね。

 大臣、こういう実数を見て、本当にこのデータは利用抑制、顕著な差は見られないと言い切って大丈夫なんですか。

塩崎国務大臣 この問題については、前回の議論のときにも議論させていただいたわけでありますが、まず第一に、考え方として、二割を導入した際の影響について考えずに今度三割を導入するだのような発想は私どもはもちろん持ち合わせているわけではないわけで、柚木委員が御指摘のように、二割負担を導入したときの影響というものを踏まえた上で、今回のさらなる改善を、変化をどうつくっていくのかということを考えているということは同じ考え方だというふうに思っております。

 その上で、お配りをいただいている、パーセンテージを実数でということで、今お手元の数字で減少しているところの数字なども引用していただきましたけれども、私どもは、前回も申し上げたとおり、二割負担につきましては、サービスの受給者数あるいは利用回数などについての全国的なデータ分析や、自治体あるいは事業者からも絶えず聞いているということは繰り返し申し上げているわけでありますので、そういうところで総合判断してみる限りは、顕著な影響は見られていない。もちろん、全く影響がなかったと言っているわけではないわけで、価格効果はあるということは前回も申し上げました。しかし、顕著な影響があったということは考えていない。

 だからこそ、今回は慎重に、二割負担者よりも一層範囲を限定した、特に所得の高い現役並みの所得を有する方、すなわち、これは、今、柚木委員もおっしゃったように、負担能力のある方に負担をしていただくという考え方、これは、そのとおり私どもも考えた上で、二割から三割に引き上げるということを申し上げているわけであります。

 当然、そのときには、低所得の長期利用者に配慮をして、年間の負担の上限というものを今回新たに設定するということで、高額介護サービス費の一般区分の利用者負担の上限額についても四万四千四百円に引き上げる、こういうことを決めていこうということを御提起申し上げているわけであります。

 したがって、私どもとしては、先ほど御指摘もあったように、またこれまで何度も申し上げたように、一体、利用が減少した、そういう方々がどういう実態になっているのかということに関しては、今御提起いただいているように、やはり立体的に実態を把握する努力をさらにしてまいって執行に当たっていきたいというふうに考えているところでございます。

柚木委員 顕著な差であるかどうか。もちろん全く影響がないわけではなかったという言葉も同時にいただきましたけれども、これは、上側で三九・四が四一・四、二ポイント、十六万七千百六十三名ですよ、一割強。

 顕著であるのかないのか。私は、そこで余りその議論をやっても、この実数の方に対して何ら、利用抑制が起こった方々の、では、その当事者である利用者さん、家族の方、私はもう少し、大臣、それは制度の持続可能性は大事ですよ、でも、この背景にどういうことが起こっているのか、やはり想像力を働かせる必要があると思いますよ。

 きょう、資料の十ページ目、十一ページ目に、私、きのう買ったばかりでまだ途中までしか読んでいません、本を紹介させていただいております、「介護殺人」。そのページの中には、十一ページ目に、二〇一〇年以降起こった介護殺人四十四件の分析の表も出ております。

 もちろん、さまざまな理由があります。しかし、大事なことは、こういうことが起こる背景に、この後、きょうも通告しておりますが、高齢者の虐待、過去最悪、九年連続最悪の数値を更新、あるいは、きょうは通告しておりませんけれども、本気で自殺を考えたという方が四人に一人という調査、これは健康とお金のことなんです。

 一割から二割に上がって、例えば七月、八月の対比で十六万七千百六十三名、こういうことにもつながりかねないという、私たちは、法律や制度が変わることでこういうことが起こり得るということを、やはり法律をつくる者、運用する者はここまで見通して、だからこそ私たちは、調査分析の上で影響を勘案して、その上で制度を施行していくということを対案で申し上げているんです。

 大臣、ぜひ、今回、この利用抑制の影響を踏まえた上でと今答弁がありましたので、踏まえた上でということであれば、踏まえたときに、どういう利用抑制が起こっているのか、実数に加えて、その背景にどんなことが起こっているのか。高齢者虐待あるいはこのような介護殺人、無理心中も含めて、私は本当に大臣が言われるような多角的な分析の上で、自治体も三つの自治体の調査、私も前回取り上げました、しかし、都内二件と首都圏ですよ。全国の自治体も、参考人も含めて実態をちゃんとお聞きしていく中で初めてこの負担増という、国民の皆さんの生活に、本当にともすれば命にも影響を与えかねない改正になり得るんですから、全員にこれは適用できるんですから、この法律が通ったら、二割も三割負担も。

 ぜひ、踏まえた上でとおっしゃるのであれば、これは、場合によっては、調査結果によってはこの法律の、閣法の施行日を例えば延期する、あるいは必要な対応策を講じた上で施行する、こういうことを少なくとも検討するぐらいは、ここで答弁してください。

塩崎国務大臣 今、柚木委員から御指摘のとおり、この利用抑制をした方々がどういう利用抑制をしたのかということをしっかりと見ることが大事だというふうにおっしゃいましたが、そのとおりだと思います。

 私ども、もちろん先ほど申し上げたとおり、アンケート調査の数字に加えて、さまざまなヒアリングの材料も勘案した上で、今回一歩前進することを考えた、決めたわけでございまして、そういう意味で、その利用を抑制された方々がどういうふうな理由で何を抑制されたのかということについてしっかり見るということは、そのとおり大事だというふうに私たちは思っております。

 もともと、今回の見直しについては、今後三割負担の対象者の拡大を前提として導入するわけでは決してないわけで、それぞれの所得の状況などを踏まえ、そしてまた経済の状況も踏まえた上で、政令で定める所得水準を超える方々については御負担を三割についてお願いしよう、これは限られた、所得がしっかりある方々に限るわけでありますので、そういうことで、今、柚木委員がおっしゃったように、利用の実態、抑制の実態についてしっかりと調べた上で次に進むべしということについては、私どももそのとおりだと思います。

柚木委員 もし今のようにちゃんと踏まえた上でとおっしゃるのであれば、それなのに、対象者はあくまで限定的だからと言って、この法律を調査の検証も反映させないままに施行するんじゃなくて、これは事実上、政令でやるということは国会審議は必要ないんですから、二割の拡大、三割負担の拡大も。法律に、我々の対案のように、例えば、二割であれば、対象となる所得額を定める政令の現在の考え方を法文に明記をして、これは二百八十万、おおむね上位二〇%の所得額以上と、法律に書かないと全然歯どめにならないんですよ、大臣。

 安倍総理も、本会議答弁で、三割を、拡大を考えているわけではないという答弁をされましたよ、確かに、同じように。だったら、法律に書いていただいて、法律に書いてもですよ、国会審議を踏まえれば、今与党の皆さんは圧倒的多数ですよ。事実上、拡大できるんですよ。政令で、国会審議、影響の調査もここで議論できないままに二割負担、三割負担をどんどん拡大しないために、法律に明記をするということをぜひ大臣やってください。いかがですか。

塩崎国務大臣 まず第一に、私どもは与党で多数を持っているから際限なく負担をふやすだのような発想はあり得ないことでありまして……(柚木委員「できます」と呼ぶ)できますというのは、それは社会科の授業みたいな話でありますから、それは当然そのとおりだと思いますが、そういうことで世の中を動かすのが政府の役割ではないわけでございます。

 当然、そこは、絶えず慎重に、御負担をいただく方々には、御負担の能力というものを見きわめ、資質のあり方ということも踏まえ、経済の状況あるいはその見通しなどを踏まえた上で政令で定めるというのが現実的なやり方で、これは民主党政権時も同じようにやってこられたわけでありますので。

 我々としては、そのようなことを総合勘案した上で、そしてまた、総理からも御答弁申し上げたとおり、拡大すること先にありきだのようなことでやっているわけでは決してないわけで、私どもは、三つしかない財源、すなわち保険料、税金、そして利用者負担、この組み合わせをどうやることで長もちをする制度として介護保険が続き、さらに、それを負担としても持続可能な負担としてあり得るのかということを念頭に置きつつ、必要なサービスが必要な方々にはきちっといくようにするという連立方程式をしっかりと解いていくということが大事だろうと思います。

 問題意識は、また、議員立法としての、お気持ちは共有をするところでありますけれども、それをどうやるかということに関しては、私どもとしては、今まで民主党政権も含めてやってきたやり方を慎重にやることが柔軟に、かつ、しっかりとした形で対応できるものだというふうに思っております。

柚木委員 これは、どっちともとれる答弁を今されるんですね。そういう、野方図に負担対象者を、二割、三割を全員に拡大していくことは、これは数の力があるから政府の役割でないと今答弁されたのは物すごく大きなことですよ。政令で拡大しないんですね。そのための調査、研究結果、検証、ちゃんと国会でやってくれるんですね。同時に、それを政令でやることもできるというダブルスタンダードのような答弁をされるんですよ。

 これで本当に修正協議が進むのか。出口はいつなんですか。修正協議、水面下ですよ、もちろん。だけれども、今のような答弁で、あるいは、今のような、いただいているような案で本当に合意できるんですか。ここは肝ですよ。

 だから、私たちも、法律に明記すれば、負担能力のある方に負担をお願いすることを頭から否定しているわけじゃないんです。ぜひ誠実な御答弁、そして、これは修正協議に直結しますよ、今のような御答弁、お願いをしたいと思います。

 時間がないので、もう一つぜひやりたいんです。

 特別養護老人ホームにおける待機高齢者問題。これは資料にも四ページ目以降つけておりますけれども、これも場合によっては軽度者切りにつながりかねないんです、指標の扱いも含めて。これは、通知もこの間出ましたけれども、「特養 浮かぶ「隠れ待機者」」という記事もつけております。これはつまり、要介護二以下を、特例入所以外は入れない、それを現場の運用、あるいは、利用者、家族も入れないと思い込んで、こういうことも含めて要介護二以下の待機者が減っているんですね。だけれども、その減っている要因は、まさに特例入所のことがちゃんと現場にも、御家族、利用者さんにも理解をされていない。

 そういうことも含めて、ぜひお願いしたいのは、待機児童問題も一緒です。まさに今回、大臣、私は御英断だと思いますよ。隠れ待機児童問題、ちゃんとそれも待機児童という形でカウント、公表して施策を前に進めていく。どちらの政権のときどうだったからでなくて、今の政権与党にある大臣がそういう判断でされることは、私は立派なことだと思いますよ。

 であるならば、この待機高齢者問題についても、いや、今回減っていると。いや、確かに要介護三以上の方々は減っている。しかし、二以下の方について、これでは全くわからない。この隠れ待機高齢者が実際にはふえているかもしれないし、今後ふえる可能性、まさにいろいろな、サービスの地方移管を含めて、生活援助、要支援、要介護一、二、自治体が財政力がない、単価が下がる、事業者もそれから手を引いていく、そういう中で軽度者切りがふえる、そういう懸念のある中で、この特養における待機高齢者のカウントのあり方、これについては、今回の見直しによって、何か実態が逆に潜在化しちゃって、待機者を改善していく上にかえってマイナスになるような、そういう算出方法にならないためにも、ぜひ、今後、算出のあり方については、これは過去二回と今回が違うんですけれども、さらに先のカウントのあり方については、私は再検討いただきたいと思います。大臣、いかがですか。

塩崎国務大臣 傍聴で聞いていらっしゃる方々によくわかるように御説明申し上げますと、平成二十七年四月から、新規の特別養護老人ホームへの入居者、この方々については、原則要介護三以上に重点化をしたということがあって、ただ、その際に、要介護一と二の方々についても、認知症であったり、あるいは知的障害とか精神障害、あるいは家族等による深刻な虐待が疑われるとか、あるいは単身世帯である、同居家族が高齢または病弱、こういったような状況の方々には、一や二の要介護度であろうとも特別養護老人ホームに入ることが可能だということを、制度として特例的に入所を認めるということを始めたわけで、今、柚木議員から、通知を出してこのことをもっと周知徹底せいということを受けて、通知を出させていただいたことについてお話をいただいたわけであります。

 今の算定方式についての話、待機児童にも関連づけながらお話を頂戴いたしました。この工夫については、当然、御指摘のように、私どもも工夫をしながらやっていきたいと思っております。

 決して、隠れ待機児童とかいう、何か隠そうとかいう発想ではないわけでありますが、問題は、一つ一つの施設で正しい判断をしていただいているかどうかということと、そもそも、国民が、あるいは要介護者の皆さん方が、一、二の要介護度であっても入ることが、四条件のどれかに当たれば入れるんだということを知っていただくことが大事なので、私どもとしても、その周知徹底も努力をさらにし、そして、この統計のつくり方についても工夫はしてまいりたいというふうに思っております。

柚木委員 きょうは終わらせていただきますが、本当に工夫をいただかないと、御案内の要介護一、二でも、この中にも、認知症で本当に大変な状況で、残念ながら介護殺人というふうな事例に至ってしまう事例もあるんです。先ほどの十六万七千百六十三人も顕著な差なのかどうなのか、ぜひ、その背景も含めてちゃんと見ていただいて、その上でこの法律を考えていただかないと、私は、制度あってサービスなしだけじゃなくて、本当に、人の健康、命を奪いかねない、やはりこういう認識を持っていく中での質疑を引き続きお願い申し上げて、きょうの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、井坂信彦君。

井坂委員 おはようございます。

 引き続き、介護サービス利用料の三割負担、また前回の二割負担、そして、それに伴うサービス利用の回数の抑制、こういったテーマで質疑をさせていただきます。

 前回は、私も、特養とかの退所者が、二割負担の人の方が倍ほどふえているじゃないか、こういうことをお尋ねいたしました。それに対しての答弁は、いろいろあるけれども、二割負担の人の方が要介護度が軽い方が多いので、そういう理由もあって退所者が二割負担の人が多いのではないか、こういう答弁でありました。

 そこで、今回は、介護度が二割負担の方が軽いとか、常にそういう答弁をされるので、要介護度別に、同じ介護度の人同士を並べて、一割負担と二割負担の方で介護サービスの利用がどれほど違うのか、こういう資料を持ってまいりました。

 一枚目の資料をごらんいただきたいと思います。

 これは、訪問介護、そして通所介護、それから短期入所生活介護、介護保険の中でもとりわけ御利用されている方が多いこの三つ、それぞれ、要介護一から要介護五まで要介護度別に、一割負担の人と二割負担の人で一人当たりの利用回数、平均利用回数がどれほど違うかというものを比較したグラフであります。

 これをごらんいただければ一目瞭然でありますけれども、ほぼ全ての介護度で、一割負担より二割負担の方の方が平均利用回数が少なくなっているわけであります。

 参考人にお伺いいたしますが、この資料をごらんになっても、なお、二割負担にしたときのサービス利用回数の抑制は起こらなかったと答弁されるんでしょうか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 この件につきましては、前回お話ししましたとおり、幾つかのデータをベースに、我々としては、利用抑制というのは顕著な形では起こっていないというふうに申し上げてきているわけです。

 今回は、利用のいわば回数ということで、人数の話ではない、回数のところだと思いますけれども、回数につきましては、これまで、先ほど柚木委員もお示しになっておりましたけれども、一割負担者と二割負担者の間でサービス利用の回数等にデータで見ると顕著な差はないということを申し上げているのと、もう一つは、幾つかの自治体データでも、そこについてはそういうことが見られないということでございます。

 そこで、このデータでございますけれども、それぞれ、訪問介護、通所介護、短期入所介護ごとに、ここでいうと一割負担者のAの欄のところと二割負担者のBの欄、それぞれ、一人当たりの回数、日数が書いてございます。もちろん、一番右のところに、A分のBという差がパーセンテージで書いてあるということだというふうに思いますけれども、パーセンテージでは確かにこういう数字が出ておりますし、事実だと思いますけれども、一方で、一人当たりの回数のところを見ますと、例えば一番上の訪問介護について見れば、一割負担者が二三・二、Bの二割負担者の対象者のところは二三・〇ということでございます。これを先生御指摘のように数字で分析すると三角〇・六でしょうけれども、二三・二が二三ということ、また、通所介護のところも一〇・九が一〇・四ということなので、これを、いわば大きな差がある、我々も顕著な差が見られないというふうに申し上げておるので、そういった意味では、これ自体を、何か顕著な差があるということではないのではないか。

 一方で、あわせまして、この間申し上げました地方の分析の中で、一つ、いわば在宅系のところを分析しているところがございます。それについても既に資料がございますけれども、おおむね、減らした人、変わらない人、ふやした人、そこの割合というのは大体変わっていないということなので、在宅についても一つそういうようなデータもあるということでございますので、私どもとしては、全体として顕著な差は見られないということではないかというふうに考えております。

井坂委員 ああ言えばこう言うという形で、これを出してもお認めいただけないのかということで、ちょっと驚くわけでありますけれども。

 大臣にお伺いしたいと思いますが、確かに、参考人が例に引かれたこの訪問介護は、そもそも〇・六%、二割負担の人は低いということで、この中では一番差が少ない方でありますよ。

 ただ、御認識いただきたいのは、前回、二割負担だって、全員が負担が倍になったわけでは全くないですよね。もともと、もう月額上限近くに張りついていて、二割負担になっても実質的な負担額はほとんどふえなかったという方はたくさんおられて、そして、実質負担がふえた方とふえない方がまじって、なおこれだけ差があるということは、実質負担がふえた方の利用抑制というのは、この数字以上に、この数字の倍ほどなのか、それぐらい利用抑制が起こっていると私は見ているんですよ。二割負担の人がみんな、本当に実質負担がふえているわけじゃないですからね。

 大臣、これをごらんいただいて、いや、私、二割負担のときに利用抑制が起こったと認めることは、別に何ら恥ずかしいことではないと思いますし、逆に、ここを、起こりましたと、それは顕著な抑制と言えるかどうかは別にして、そこは、顕著なというのがどういう相場観かは、これはお互いあるかもしれませんが、しかし、二割負担導入に伴って、実質負担がふえた人に対しては利用抑制が明らかに起こった、これは認めていただかないと三割負担の議論なんか私はできませんよ。

 大臣、いいかげんに、ここはお認めをいただきたいと思います。

塩崎国務大臣 今、蒲原局長も、抑制がないということは申し上げていないと思うんですね。私は、もう明確に価格効果は当然ある、すなわち抑制効果はあるということを率直に申し上げております。そして、この落ち幅が小さいからといって、いいという話ではないと私も思います。

 したがって、先ほど柚木委員にも申し上げたように、どういう変化が起きて、どういう抑制をして、本当に必要なものが得られなくなっているのかどうかとか、そういうことはやはり子細に見ていくべきだということについては、私も全くそのとおりだと思います。

 もちろん、私たちは、いろいろな角度から聞いた上で、そして調べた上で、今回の三割負担をさらに導入しようということを申し上げているわけでありますので、私たちは、基本的な問題は、先ほど、言ってみれば、大きな差は、顕著な差は起きていないということを言っているだけの話であって、変化があるということはそのとおりですから、私たちはそれを否定しているわけではない。

 むしろ、これから三割負担を導入するに当たって、より慎重にやるべきじゃないかという御指摘は私たちも認めさせていただいて、そういう意味で、工夫をした調査をどういうふうにやるのかということは、皆様方の御意見も頂戴しながら、これから考えていかなければならないというふうに思っておるところでございます。

井坂委員 ちょっともうこの確認で終わりにしますが、前回の二割負担導入で、サービス利用回数などの一定の利用抑制はあったという共通認識でよろしいですね。

塩崎国務大臣 それは、価格効果があるというのは、そのとおりでございます。

井坂委員 ありがとうございます。

 その前提で議論を進めたいと思いますが、介護サービス三割負担あるいは前回の二割負担、この対象者の拡大を我々は心配しております。今後拡大していくことは、前回大臣も、別にそんなことを前提に今回三割負担を提案しているわけではないというふうに明確に答弁をされたわけでありますが、大臣にお伺いしたいのは、年収三百四十万円、今回、三割負担の対象者はこれ以上の、非常に裕福な高齢者の方ですよというふうに提案をされています。

 この年収三百四十万円というのは、サービス利用の料金の三割を負担する能力がある、要は、負担能力のあるぎりぎりのラインと考えておられるのか。それとも、年収三百万や年収二百五十万、こういった、今の政府が提案しているラインよりももうちょっと所得の低い方まで含めて、負担能力という点では三割負担の能力はあるというふうに考えておられるのか。要介護者の介護サービス利用料の負担能力について、大臣にお伺いをしたいと思います。

塩崎国務大臣 今回、三割負担を導入するということを決めるに当たって、当然参考にいたしたのは、医療での三割負担ということも当然見て、その上で今回のこの水準を考えたわけでございまして、先ほどおっしゃったように三百四十万円以上、これは単身で、例えば、基礎年金だけの配偶者がおられる方についての扱いについてはまた少し配慮するということをやっているわけで、本来は個人個人の所得に応じた負担ということでお願いをしていますけれども、やはりそこは実態に合わせていかなければ、いろいろな家族構成、住み方があるわけでありますから、そこのところはしっかりと考えていくということです。

 そして、当然、これは負担能力があるとしても、これまで長らく負担をしてきた、その率よりも高くなるということは、やはりそれなりに心理的にも経済的にも大きなインパクトがあることは我々もよくわかった上で、今回お願いをするというのは、持続可能性について、負担能力のある負担という原則の範囲内で許されるのはここの水準ぐらいかなということでお願いをしているということでございます。

井坂委員 大臣の今の御答弁、大事な御答弁だというふうに思います。負担能力のある範囲内で御負担をお願いするという原則から考えれば、今回の年収三百四十万円以上というぐらいが、三割負担の負担能力があると今政府が見ているぎりぎりの範囲かなという御答弁だったというふうに思います。大事な御答弁だと思います。

 ちょっと私、十五分ずつ、前半、後半と質疑時間が分かれておりますので、前半の質疑はこの程度にさせていただいて、また後半、昼からよろしくお願いいたします。

丹羽委員長 次に、赤枝恒雄君。

赤枝委員 おはようございます。自由民主党の赤枝恒雄でございます。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。人生と性は赤枝に聞けというようなことになっておりますが、きょうは、私が四半世紀にわたってかかわってまいりましたというか、注目をしてまいりました介護保険について質問させていただきます。

 私がちょうど港区医師会の副会長のときに、この介護保険制度が始まりまして、当時の苦労を誰もねぎらっていただくようなお言葉がないので、あえて自分で言いますが、当時はとにかく、介護認定審査会のチームをつくるのが大変でした。医師二人、薬剤師、それから歯科医師、こういうセットで、あとケアマネも入れて、チームを二十ぐらいつくって認定審査会をやるわけですが、これは今もやっているんですけれども、夜七時半から十一時ごろまで、皆さん、頑張ってやっていただいている。医師会活動というのは、それ以外にも学校保健とか、見えないところでいろいろな活動をしているんですね。ですから、本当に医師会の先生方の活動があって介護保険も成り立っているんだろうというふうに、あえて自分で言わないと誰も言ってくれないので言いますが、そういうふうに、もう本当に、この介護保険の当初は大変な苦労があったわけです。

 そのおさらいといいますか、そういうのも込めて、今までの経過をちょっと述べてみたいと思うんですけれども、平成八年の十一月に介護保険関連三法案が国会に提出されて、翌年十二月に成立して、平成十一年十月に要介護認定、この認定が準備的に始まった後、次の年の四月からスタートをしたわけであります。

 一番問題なのは、主治医の意見書というのが介護度を決める上での大きなポイントになるわけですが、この主治医意見書は、人がいなくて、当初は眼科の先生も参加したり、皮膚科の先生も連れてこられたりして、いろいろばらつきがあったということとか、それで、主治医意見書が余りにも先生方でばらつきがあって、二行、三行で終わっている主治医意見書もあったり、長々と書いているものもあったり、患者さんのことをよく知らないで書いているものもあったり、介護度にいろいろばらつきがあったというところが問題で、主治医意見書の研修会をいまだに厚労省にやっていただいております。ありがとうございます。これはずっと続けて、まだお願いしたいと思います。

 それで、その五年後の見直しで、平成十七年の最初の法改正で、施設給付の見直しや予防給付の新設がありました。その後も、平成二十年、二十三年と法改正を重ねて、直近では、私が国会議員となった一年半後の平成二十六年に、医療介護総合確保推進法として医療法の一括法になって、医療供給体制の再構築と地域包括ケアの構築を同時に進めるという、厚生労働省の、まさにやる気満々の法改正でありました。

 こうした経緯があるために、私は、今回の法改正の個別の事項だけではなく、先ほど申し上げた先人の積み重ねの上にあるこの介護保険の全体像が今回の法改正にどうかかわっているのか、これまでの政策との整合性があるのかというところで何点か質問をさせていただきます。

 まず、今回の法改正は、地域包括ケアの強化のための介護保険法の一部を改正する法律案となっております。地域包括ケアの強化、去年の七月の厚労省の我が事・丸ごとのところでは、深化という言葉を使っておりますね。地域包括ケアの深化、または地域包括ケアの強化というここの意味は、私が察するには、そこに、高齢者や障害者の上に子供を持ってきた、そこが深化という意味なのかなと思っておりますが、その辺をちょっと解説をお願いしたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 地域包括ケアシステムは、まさに今先生から御指摘がありましたとおり、地域の方々の御努力によって積み上げられてきたものでございまして、高齢期の支援を地域で包括的に支援するものとして、引き続き推進をしていくというものでございます。

 この地域包括ケアシステムの、必要な支援を地域で包括的に提供するという考え方を、障害者や子供などへの支援にも普遍化をしていく、その上で、全ての人々がさまざまな困難を抱えた場合でも対応できるようにという地域共生社会の実現に向けた取り組みを進めていくというのが今回の法改正の考え方でございます。

 この地域共生社会につきましては、高齢期の支援を対象といたします地域包括ケアシステムだけでは適切な解決策を講じることが難しい複合的な課題、例えば、高齢の親と働いていない独身の子が同居をしている八〇五〇問題といったもの、また、介護と育児に同時に直面するような課題にも対応できるようにするものであるという観点から、地域包括ケアシステムの強化につながるものであるというふうに考えております。

赤枝委員 次に、今回の法改正では、介護保険施設の施設系のサービスについてのあり方にも触れておられますが、こうした施設系サービスについては、これまでの政策の方向性を維持しつつ、いかにこれを実現していくかが重要になるわけです。

 二問目としては、ユニット型の特養について、厚生労働省がこれを推進していくということには、そこを確認したいと思いますが、今後とも、多床室三、個室ユニット七という、この方針には変わりはないんでしょうか。ちょっとお尋ねしたいと思います。

蒲原政府参考人 お尋ねがございました、特養の個室ユニットの関係だと思います。現在、おっしゃるような形で基準が、目標が決まっているというところでございます。

 こうした特養におきます今後の居住環境のあり方についてでございますけれども、やはりこれは、入所されている個々人の御高齢の方が、言ってみればその人らしく、あるいは、一定のその人に合ったいろいろな物理的環境、さらには、なじみの関係でケアを受ける、こういうことが大事だというふうに考えておりますので、これまでの方針を頭に置きながら、これから、さらにそうした御本人に合ったケアという観点で取り組んでいくことが大事だというふうに考えております。

赤枝委員 局長は本当にここを熟知されていて、その御答弁に私は安心をいたしました。どうかよろしくお願いをいたします。

 それで、ユニット型特養において利用者の生活をさらに豊かにして、さらに、人材確保の観点からは、介護職員の負担軽減をするためにも、ロボットというのが、介護ロボットが今、現在もう使われているのかもしれませんが、この介護ロボットの今後の導入についての計画とか、これをお教えいただけますでしょうか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 介護ロボットについて御質問ございました。

 この介護ロボットというのは、一つは、まさに今入所、あるいは御本人に対して、適切な、いいサービスを提供するという観点と、もう一つは、介護に従事されている方の負担の軽減を図る、そういう二つの観点に資するということでございます。

 この件については、やはり、それを導入した場合に一体どういうようなアウトカムがあるのかといったことの実証あるいは評価といったことをきちっとやることが重要であるというふうに考えております。

 これを踏まえまして、今年度、いろいろな形での実証事業というのを行いまして、介護施設で介護ロボット、例えばセンサーだとか、そういうようなものを活用したことによって御本人の生活の質がどうなったか、さらに言えば、業務の効率化あるいは負担軽減がどうなったかといったことについて評価を行うことにしておりまして、特別養護老人ホームについても、そうした実証の対象として考えておるところでございます。

 今後、こうした実証実験、実証事業による結果あるいはそうした効果というのを十分踏まえながら、今後、介護ロボットの活用に関していろいろなことを考えていく。例えば、介護報酬でどういうふうに扱っていくかということも含めて、そうしたものについて、今後のさらなる普及に向けて支援のあり方というのを検討していきたい、こういうふうに考えております。

赤枝委員 ありがとうございました。非常に積極的な御答弁、ありがとうございました。

 ここでちょっと、特養のユニットの経営実態調査のところで、直に関係はないんですが、これは別の機会にまた深掘りさせていただきたいと思いますけれども、今の個室ユニットは三割が赤字ということで、貸し付けの機構の方も、本当に今もう水没する寸前だというふうに判断されている、これは多分お聞き及びのことだと思います。

 それで、そういうところの、それだけ大事な、最期の尊厳ある死を迎える施設がそういう状況になっているというのは大変な問題だと思うので、そこへのいろいろな支援も、支援策はいろいろあるわけなので、別の機会にそこはまたお尋ねをしたいと思いますので、どうかこの実情を真剣に受けとめていただきたいと思っております。

 次に、今回の法改正で、新たに共生型サービスを位置づけるわけですけれども、これだけサービスも複雑化してきますと、それに対応できる地域の人材の確保が絶対必要となってまいります。

 厚労省では、これまで、入院していた患者さんを地域で見て、最終的なみとりも推進していくということから、介護保険の給付対象の中で今まで以上に医療の必要度が高くなる、これは確実に予想されております。

 そこで、医療のバックグラウンドである人材の確保ということから、二点お伺いをいたします。

 まず確認ですけれども、介護に従事する看護師さん、または准看護師さん、この方々は、医療機関とか介護保険施設とかいろいろな事業所を行ったり来たりして、キャリア形成や資質の向上のために動いているわけですけれども、訪問看護ステーションに至っては、介護保険と医療保険の両方から報酬もいただいたりしております。

 それで、看護師や准看護師の皆さんが今後、今後ですよ、これは例え話、介護専門の看護師さんとか、准看護師さんは介護専門の准看護師さんとか、とにかく役職が改正されたりすることはないのかと危惧しているわけです。または、そういう名称変更が、呼び方の変更がされるんじゃないかと思って私はひそかに危惧しているわけですが、その辺のところはどうですか。

神田政府参考人 お答えいたします。

 看護師ですとか准看護師というのは、診療の補助でございますとか療養上の世話といった業務独占行為を行う資格でございますので、介護分野で特に准看護師の方は活躍していただいているわけでございますけれども、この資格を、例えば介護職と再編するとか統合するといったようなことについては考えておりません。

 昨日、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会の報告というものが取りまとめられておりますけれども、その中では、「医療、介護・福祉の資格取得に必要な基礎教育課程の一部共通化が進められるべきである。」というふうにされております。また、ニッポン一億総活躍プランに掲げられた、准看護師と介護福祉士の単位の相互認定の検討を進めるべきであるというふうにされておりますので、そういったことは検討してまいりたいと考えております。

赤枝委員 次の質問の答えに入ってもらって恐縮ですが、実は、私もこれを一番期待しているのは、介護福祉士さんから、ある日、自分が看護師をやりたいということで、職種をかえたいというところで学校に行こうというときに、介護福祉士の資格があれば、例えば生理学とか感染症とか、そういう勉強をしたもとが同じであれば、そこを飛ばして行ける、短い時間でまた資格が取れるというようなところの共通基礎課程、これができたのが私は本当にうれしくて、本当にすごい英断だなと思ったんですが、実際、これはできるんですか。というか、大変な作業だと思いますよ。

 ここに出ている十何種類の資格が、共通のあれで、相互に職種がかえられるようなことになっていますけれども、これが本当にできるのか。共通基礎課程、このげたの部分が、どうやってこれから本当にやっていくのか。これをぜひ、ちょっと具体的に教えていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 共通基礎課程の検討でございますけれども、これは、今検討している地域共生社会を実現していく中でも、地域の方々のさまざまなニーズ、保健、医療、福祉にわたるようなニーズを丸ごときちんと受けとめられるという人材をつくるために必要であろうということ、また、先生から御紹介ありましたように、看護師の方と介護福祉士の方あるいは准看護師の方などが、共通的な基礎課程をつくることによってキャリアパスを、お互いに移っていくということを比較的容易にできるというような狙いもありまして、こうしたことから検討を行うということとしているわけでございます。

 先ほど医政局長からも紹介ありましたが、ちょうどきのうまとまりました、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョンの報告書では、この共通基礎課程の検討について、医療、介護、福祉全体を見渡して地域包括ケアを担う人材として、幅広い職種間の基礎教育内容の共通化などを目指して検討が進められるべきとしたことでございます。今後の具体的な検討の進め方については、昨日出されたこの提言の内容を踏まえた上で、今後具体的に整理をしてまいりたいと考えております。

 いずれにしても、一億総活躍プランなどにおいては、平成三十三年度を目途に実施することを目指して検討を行うということとしているわけでございまして、この検討に当たっては、関係者の御意見も聞きながら、幅広く丁寧に進めてまいりたいと考えております。

赤枝委員 どうかよろしくお願いいたします。これは本当に、介護人材、またはいろいろな人材不足のところで大事な政策だと思うので、真剣に、また急いでやっていただきたいというふうに希望しております。

 最後になりましたけれども、今回の法改正で、都道府県による市町村に対する支援事業の創設をうたっておられます。都道府県県庁に期待したい気持ちもありますけれども、実際は、都道府県の県庁は余りしっかりとやってくださっていないのが現実で、現場の医師会がいろいろなことをお願いに行っても、そんなお金はないとか知らないとかいうことが多いので、そういう意味で、地域医療対策協議会とか地域医療支援センターの活用状況ははっきりと僕はチェックをしていただきたいというふうに思うわけですが、地域における医師確保に向けての今後の都道府県を中心とした取り組み、ここのところを最後にお聞きして、終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。

神田政府参考人 地域におけます医師確保の取り組みについてでございますけれども、各都道府県に地域医療支援センターを設置いたしまして、医療機関における医師確保に関する調査分析を行うとともに、医師不足病院等への医師の派遣、調整を行っているところでございます。

 この地域医療支援センターにおきましては、医師と医療機関のマッチングを行うドクターバンクに登録されております医師でございますとか、卒業後一定期間、特定の地域や診療科で診療を行うことを条件に奨学金の貸与を行う地域枠で医学部に入学、卒業した医師などにつきまして、平成二十八年七月までに全国で合計四千五百三十人の派遣、あっせんを行ってきたところでございます。

 今後の方向性についてでございますけれども、昨日、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会の報告が取りまとまっておりますけれども、地方勤務を希望する医師というのは四四%ございました。特に、二十代では六〇%を超えているというようなことでございます。

 一方で、何がその障壁になるかということで申しますと、労働環境への不安でございますとか、希望する内容の仕事ができないといった、キャリア形成への不安ということが調査によりまして明らかになってございます。

 今後は、こうしたことを踏まえまして、地域医療支援センターが大学医局等と協力したキャリア形成プログラムを作成するなど、こうしたことを通じましてキャリアの形成支援を行っていくこと、また、地域医療支援センターと医療勤務環境改善支援センターが協力して、休日代替医師の派遣でございますとかグループ診療の調整など、僻地で診療に従事する医師の勤務負担の軽減を図ること、そういった、都道府県が今後は主体となって、地域におけます医師の養成でございますとか医師偏在是正に取り組むべきとの方向性が出されておりますので、そういった方向に従いまして、こういった政策の具体化に取り組んでまいりたいと考えております。

赤枝委員 御丁寧な御回答、ありがとうございました。

 私、この法改正に大賛成でございます。今後とも、今御答弁をいただいたそれを着実に進行させていただきたいと思います。それをお願いして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、村井英樹君。

村井委員 自由民主党の村井英樹です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 早速ですけれども、先週、我々自民党の若手が集う二〇二〇年以降の経済財政構想小委員会というところで、こども保険の導入というものを提言させていただきました。

 これは、少子化対策について議論を重ねた結果、なぜ少子化になるのかについてはさまざまな原因、またボトルネックが考えられるわけでありますけれども、究極的には子育て世代の資金、時間、精神的な余裕を確保することが大切で、そのためには国の本気度がわかるような政策により明確なメッセージを出すことが必要だという考え方から生まれたものであります。

 本来は資料をお配りして解説をできたらよかったんですけれども、さまざまな事情でお配りできなかったということでございまして、簡潔に内容について申し上げると、勤労者と事業者の方に収入に対してまず〇・一%の負担をお願いして、こども保険給付金というものを創設して、それを、例えば小学校就学前の子供の児童手当に月五千円といったような形で上乗せをして幼児教育、保育の負担を軽減していく、それを将来的には〇・五%程度まで引き上げて幼児教育、保育の実質無償化を実現していくべきではないかという提言であったわけであります。

 その提言に対して、さまざまな御批判も含めて御意見をいただいているわけでありますが、一番多くいただいている御意見が、こども保険と我々は言っていますけれども、このスキームが本当に保険と言えるのかというものであります。

 そこで、私は社会保険とは何かということについていろいろ考えてみたわけであります。そして、至った一つの結論が、社会保険は、保険といいつつも、いわゆる保険原理、つまり、将来の給付水準やリスクに応じた保険料を支払い、保険料に応じた給付を受けられるという考え方からはかなり離れている部分が多いということであります。

 そうした背景を踏まえながら、若干強引なつなげ方ではありますが、本日は、今般の介護保険法の改正を、いわゆる保険原理という観点に着目をしながら質問させていただきたいと思っております。

 まず、この介護保険については、保険というからには、何らかのリスクに対応する形で保険料を支払うということになろうかと思いますが、そもそも、この介護保険は何のリスクに対応した保険なのか、厚生労働省に伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 介護保険制度は、高齢化が進展する中で、高齢者が自立した生活を送れるように、老化に伴い介護が必要な者を社会全体で支え合う仕組みということでございます。これを社会保障制度の一環としてつくって、法律によって強制加入というふうにされているわけです。

 リスクについてでございますけれども、介護保険の被保険者は、それぞれの介護を必要とするリスクというのがあって、このリスクに応じて、一つは六十五歳以上の第一号被保険者、もう一つのグループは四十歳から六十四歳までの第二号被保険者、こういう二つの被保険者のグループに分けて対応している、こういうことだというふうに考えております。

村井委員 そこの、一号と二号被保険者で、料率を含めて仕組みが若干異なっていることについてちょっと突っ込んで伺いたいんですけれども、一号被保険者、いわゆる六十五歳以上の皆さんというのは、本人が要介護となるリスクが高い方々なんだろうと思います。二号被保険者、四十から六十四歳のところは、本人というよりも、被保険者の家族、親というケースが多いと思いますけれども、が要介護となるリスクが高い。基本的には、それぞれ、そういったリスクに対応した形で保険料を納付していると私は認識をしているんですけれども、そういう考え方でおおむね間違いないか、伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 委員お話しのとおり、六十五歳以上の場合は、言ってみれば、みずからの要介護リスクに対応して入っているということだというふうに思います。

 一方で、六十四歳までの方々、この方々については、老化を原因とする疾病による介護ニーズの発生の可能性というのもありますので、一つその面がございますけれども、あわせて、先生の話がございました、みずからの親も介護を要する状態になる可能性が高くなることから、介護保険制度により負担が軽減されるなど一定の受益があるということ、これは言ってみれば社会的扶養あるいは世代間連帯といった考え方に立って、四十歳以上の方、六十四歳までの方々を被保険者として保険料を御負担いただいている、こういうことだというふうに考えております。

村井委員 ありがとうございます。

 局長にちょっと次の質問の回答もいただいてしまった感じなんですけれども。

 今整理いただいたとおりで、この第二号の方、四十歳から六十四歳の方は主に御家族の方が要介護状態になるリスクに対応する形で保険料を払っているというのが大きな、主なストーリーラインだとすると、では、四十歳の方で、本人は元気で、親も既にいなくなっている場合、この方は介護保険のお世話になる可能性がほぼないわけでありますけれども、いわばリスクがほぼゼロの状態であっても保険料を支払う理由というのはどこにあるんでしょうか。

蒲原政府参考人 済みません。先ほどと少し重なるところもあろうかと思いますけれども、これは、四十歳以上になった場合に、老化に伴う疾病というのがございまして、これに伴って発生する介護ニーズというところ、これは一定の疾病に限られておりますけれども、そうした部分というのはやはり一つリスクとして存在するということでございますので、そこが一つあるということで、あわせて、先ほど話がございました自分の親のところ。

 ただ、先生の御指摘について言えば、自分の老化に伴う疾病のリスクということだというふうに思います。

村井委員 ありがとうございます。

 今いただいたとおりで、先ほどの回答ともあわせて読むと、基本的には親の要介護リスクなんだけれども、もちろん本人も、若年性アルツハイマーとか老化に伴う疾病というのはなくはない、かなり確率としては低いんだと思いますけれども、なくはない。でも、それにプラスアルファして、先ほど御回答いただきましたけれども、社会的扶養とか世代間連帯といったようなものが、この四十歳の方であって親がいないような状態であっても保険料を払っていただくというところを正当化しているんだろうということだと思います。

 これは民間保険では、当たり前ですけれども考えられないことであって、いわゆる保険原理、先ほど申し上げましたけれども、リスクに応じた保険料を払うということとは離れて、政策的な目的があるということなんだろうと思っています。

 それにちょっと追加してもう一つ申し上げたいんですけれども、今度は介護保険料、所得に応じて軽減措置が講じられています、所得に応じて保険料を払っている額が違うにもかかわらず、受けられる給付は一緒なわけであります。これは通常の民間保険であれば考えられないことなんだろうと思いますけれども、これについてどういうふうに考えたらいいのか、お教えいただければと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 民間の保険の場合は、恐らく、それぞれの方のいろいろなリスクが違うところがありまして、民間保険に入る御本人のリスクに応じた保険料ということになっているんだと思いますけれども、公的な保険の場合は、まず大きな違いは、公的社会保険については強制加入になっているというところ、ここが一つ大きなポイントだというふうに思います。

 その意味でいうと、純粋の民間保険と違いましてみんなが入るということでございますので、そうした強制加入のもとで、次は、負担の原理として、負担のあり方として、言ってみれば負担能力に応じて負担をしてもらう。今回の介護保険の例でいえば、六十五歳以上であれば、それぞれ個々人の所得の状況に応じて、今標準で九段階になってございますけれども、そういう形で保険料を設定することができてきた、こういう違いがあるんじゃないかというふうに思います。

村井委員 負担能力に応じた負担というのをこの社会保険の中の仕組みで認めているということは、それはすなわち、先ほどおっしゃったような社会的扶養だとか世代間連帯のようなものがその背景になっているという理解でよろしいでしょうか。

蒲原政府参考人 やはり社会保険の場合、いろいろな給付を賄うときに、個々人の、本人にとってのリスクというよりもむしろ負担能力に応じてやるということは、社会全体で一定のリスクに備えよう、こういう思想が背景にあるというふうに考えられますので、御指摘のとおりだというふうに思っております。

村井委員 ありがとうございます。

 そして、ちょっと法改正事項についても踏み込む必要があると思うので、そこをちょっと手短に伺いたいと思います。

 今般の法改正に私も全面的に賛成ということが大前提でありますけれども、その上で、現役並みの所得のある者の利用者負担を二割から三割にするということでありますけれども、これは、先ほどからしつこく申し上げている保険原理に照らすと、所得によって負担割合を変えているわけであります、給付の方は変わりません。これはどういう理由で正当化されているのかということ。

 ちょっと時間がなくなってきているので、あわせて、今般の法改正では介護納付金について人頭割から総報酬割に切りかえておりますけれども、保険原理に照らして考えると、給付内容が変わらない、一方で負担のみが変わるということは普通の保険じゃあり得ないことなわけですけれども、どういう理由で正当化されるのか、教えていただきたいと思います。

蒲原政府参考人 まず、給付のところの、いわば給付率の差のところでございますけれども、これ自体は、介護保険の受給者が高齢化に伴って非常にふえてきているという中で、やはり介護保険の費用が非常に膨らんできているわけでございます。そうした中で、言ってみれば世代間、世代内での負担の公平というのをやはりきちっと図っていきながら、みんなで負担していくということが大事だということで、ここの部分についても負担能力に応じた負担を求めるということで、一定以上の所得のある方に対しては既に二割が入って、また今回三割ということで考えていることが一つでございます。

 もう一つ、二号の保険料のこと、こちらについても、確かに負担する側にとっての受給の状況というのは変わらないんですけれども、これはやはり現役世代の中でも負担能力に応じて負担をするということで、そういう観点から今回、総報酬割というのを導入しているということでございます。

村井委員 ありがとうございます。

 ここまで質問をさせていただいて、皆さんお気づきだと思います。この介護保険という制度が、実はいわゆる保険原理からはかなり離れている部分が多いということであります。でも、保険と言われているわけであります。保険原理から離れているのに保険と言われているのはなぜか。これは、社会保険とはそういうものだからだと私は思います。

 今、お手元に資料をお配りさせていただいております。ぜひこれをごらんいただければと思うんです。これは、私が厚生労働白書などをもとに作成させていただいたものであります。

 既に局長からも御答弁をいただいている部分もありますけれども、これは年金、医療、介護についてですが、例えば、任意加入と強制加入の違いがもちろんあります。自分が元気で医療は必要ないと思っていても、入らなくてはいけないわけであります。

 さらに、給付についても、医療、介護は全ての国民に対して同一内容の給付でありますし、例の三のところなんかそうですね、高齢者であるということを理由として自己負担割合が下がっていたりします。普通の保険は保険料に応じた給付が受けられるんですけれども、納付した保険料にかかわらず、別の理由で一定水準の給付保障となっております。

 保険料を納めるところでありますけれども、普通の民間保険は将来の給付水準やリスクに応じた保険料ですけれども、リスクにかかわらず所得水準等に配慮して保険料を設定しているという違いがあるわけであります。

 つまり、社会保険制度は、きょう質問させていただいた介護保険にかかわらず、先ほどから局長にも御答弁をしていただいている社会連帯等の所得再配分などの政策目的を実現するために、純粋な保険原理からかけ離れている部分が多いということであります。

 その上で、ちょっと確認的に、最後に一問でありますけれども、社会保険制度において、被保険者が直接に受益する可能性が低くても、政策的な目的、例えば社会的扶養などの観点から保険料を負担していただくという考え方は成り立つということでよいのか、教えていただきたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 これまで説明いたしましたとおり、介護保険制度は、高齢化が進展する中で、高齢者が自立した生活を送れるように、老化に伴い介護が必要な者を社会全体で支える仕組みということでございます。

 少し、先生の方から社会保険の一般論がございました。社会保険の中の介護保険制度も、法律によってまず強制加入とされている、その上で、いろいろな負担の考え方あるいは給付の考え方の設計に当たっては、社会的な扶養、世代間の連帯、あるいは負担能力に応じた負担、こうした考え方に基づいて保険料等の設定を初めとした制度設計がされているということでございまして、その意味でいうと、民間の保険とは違う形になっているというふうに認識をいたしております。

村井委員 ありがとうございました。

 本日は、介護保険法の改正法の審議に絡めて、保険原理と社会保険の関係について質問をさせていただきました。私がこの質疑を通じて申し上げたかったことは、今こそこの社会保険の仕組みの可能性を生かしていこうということであります。

 我が国ほど社会保険の仕組みが広範に認められている国は、恐らくありません。その背景には、税という形で政府部門から徴収をされるのは受け入れがたいんだけれども、社会保険という形で、一般的には入りと出が明確で、使途について政府部門が介在する余地が少なくて、社会全体で助け合っていくんだという仕組みの方が比較的受け入れやすいという素地が我が国にはあるんだろうと思います。

 そうした中で、純粋な保険原理からの乖離も柔軟に認めながら、政策目的もあわせてこの社会保険というものを考えていく、この社会保険の仕組みを、我が国が今まさに喫緊の課題としていながら十分な財源が確保できていない少子化対策、子ども・子育て支援に使っていくことはかなりあり得る選択肢だということを申し述べさせていただいて、私からの質問とさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。

    〔委員長退席、三ッ林委員長代理着席〕

三ッ林委員長代理 次に、角田秀穂君。

角田委員 おはようございます。公明党の角田秀穂でございます。

 まずは、本日、質問の機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げたいと思います。

 私の方からは、内閣提出の法律案のうち、主に社会福祉法改正に関連して幾つか質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、今回の法律案において、市町村に地域福祉計画、都道府県に対しては地域福祉支援計画をそれぞれ策定するということを努力義務としております。このうち、市町村地域福祉計画については、これまでは策定は任意だったということもあって、まだ策定をしていない市町村というのも三割程度存在するという中で、今後は、高齢者、障害者、児童等の各分野の共通して取り組むべき事項を記載事項に加える、これに基づいて福祉サービスの横断的、総合的な推進を図ろうとしております。

 この計画が、さらに介護保険事業計画や障害福祉計画など福祉分野の各計画の上位計画ということに位置づけられたこともあって、我が事・丸ごとの体制整備を進める上でも非常に重要な計画に位置づけられるということから考えても、地域福祉計画策定を今回は法律によって、努力義務ではなくて義務づけるということも考えなければいけなかったのではないかと思いますけれども、努力義務とした理由について初めにお伺いしたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御紹介いただきましたとおり、今回の改正法案におきまして、地域福祉計画策定を市町村の努力義務といたしておりまして、計画は、福祉の各分野の共通事項を定めて、各分野の計画の上位計画であるという位置づけを新たに与えているというものでございます。

 この計画、我々も大変重要なものとして検討してまいったわけでございますけれども、義務化ということになりますと、地方分権との考え方の関係で、策定を義務化できる計画などに地方分権上、一定の基準があるということ、また、現在の地域福祉計画の策定状況が特に町村部については半分程度であるといったようなことも考慮する必要があるということがございます。

 一方で、この関係を検討いたしました地域力強化検討会では、策定をぜひ義務化してほしいという現場の強い声もあったということから、現行の任意計画ではなくて、努力義務ということで一歩前に進めたということでございます。御理解いただけますと幸いでございます。

角田委員 この計画に基づいて、今後、福祉サービスを横断的、総合的に推進する体制づくりということが求められてくると思うんですけれども、そのことに関して質問をさせていただきたいと思います。

 法律案で、市町村は、地域住民等及び生活課題の解決に資する支援を行う関係機関の、地域福祉の推進のための相互協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるというふうにしておりますけれども、市町村単独ではなかなかこうした体制の整備が難しいところは、複数の、一定の圏域で体制の整備を図ることも考えられると思いますが、一方でまた、この地域、圏域というものが広域化すると、身近な住民の課題を受けとめることが難しくなるということも考えられるのではないかと思います。

 体制を整備すべき圏域というものについてどのようにお考えになっているのか、その際、関係機関等と連絡調整を行う中核的な機関としてどういったところを想定されているのか、このことについてお伺いしたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の我が事・丸ごと共生社会づくりの体制でございますけれども、二段階で考えてございまして、まず、身近な地域で相談を受けるという体制、この体制につきましては、例えば、現在では、地域の社会福祉協議会が担っている、あるいは地域包括支援センターが担っているなどの例がございます。ほかにも、障害者や子ども・子育て関係の相談機関とか、社会福祉法人やNPOなどさまざまな法人や機関が活動していますので、まずこういったところで、小中学校区圏域でしっかりと地域の課題を受けとめるということ。

 それから、もう一つのレベルとしては市町村単位で、やはり一旦相談窓口で受けとめた課題は難しい課題も多いと思いますので、これを市町村レベルのいろいろな相談機関のネットワークを組んでいって受けとめていただく。

 このネットワークの中核機関としては、例えば生活困窮者の自立支援制度の自立相談支援機関などが考えられると考えております。ただ、いずれにしても、各市町村の地域づくりと大きく関係づけながら進めていかなくてはいけない仕組みだと思っていますので、各市町村ごとにどの機関が適当なのかということをしっかり検討いただいて決めていただきたい、そのための好事例などを我々の方から御提供申し上げたいと考えております。

角田委員 ただいま、さまざま地域の資源を活用して相談を受け付けていく、その中でも自立支援の相談機関等も想定をされているということです。生活困窮者自立支援のそうした相談が市町村単位で難しい、単独で難しいところは、それぞれ圏域で設けてやっているところもあると思いますけれども、この運用を見ていると、活動というか、相談の受け付け、さらに計画の策定とか、かなりばらつきがあるように思います。そういったところもよく分析をした上で、では、その先の地域丸ごと、共生社会実現のために具体的にどういう方向で持っていったらいいのか、どういう体制づくりがさらに必要なのか、そういった点もぜひ検討をいただきたいというふうに思います。

 そうした中で、市町村単独で対応が難しいところは都道府県の協力というものも必要になってくると考えますけれども、地域共生社会推進における都道府県の役割についてはどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。

定塚政府参考人 都道府県でございますけれども、都道府県地域福祉支援計画を策定していただくということを通じまして、市町村の計画策定をしっかり支援していただくということ。

 また、実際に、市町村圏域でなかなか解決が難しい課題もございます。例えば、医療的ケアが必要なお子さんについての課題対応であるとか、DV被害者の支援などは市町村圏域内で解決することは必ずしも簡単ではないと考えられますので、こうした高度に専門的な知見を必要とする課題などについては、特に都道府県でしっかり対応していただきたいと考えております。

角田委員 これから連携をしてさまざまな地域の課題の解決を図っていくという上で、現在実施をしている多機関協働による包括的支援体制構築のモデル事業、また今年度から実施をされる地域力強化推進事業の内容についてお伺いしたいと思います。

 特に、共生社会を本当に実現できるかどうか、ここは、地域住民の納得と参加を得て、多くの住民に支える側に回ってもらえるかどうか、これが一つ大きな鍵になってくると考えます。

 とりわけ近隣の人間関係が希薄化した都市部においては、民生委員のなり手の確保もままならない、自治会、町会の組織率も低い傾向にある。そのような地域で支え手の確保、育成をどのようにしていくかということも大きな課題と考えますが、モデル事業等の結果を共生社会の実現にどのように役立てようとしているのか、さらに、これらの事業の結果等も踏まえて、包括的な支援体制の整備について国として指針等を示すお考えがあるかどうか、この点、お伺いしたいと思います。

定塚政府参考人 ただいま御紹介いただきました多機関の協働による包括的支援体制構築事業ですけれども、昨年度からモデル事業として実施をしているところでございます。これは、市町村域で各世帯の複合化、複雑化したような課題に対応するために、制度ごとの縦割りの相談支援ではなくて総合的にコーディネートをする役割の相談支援包括化推進員という方を配置して、包括的、総合的な相談体制を構築する事業ということで、二十八年度においては全国二十六自治体で実施をしているところでございます。

 また、今年度におきましては、この事業に加えまして、今先生からも御紹介ありましたけれども、住民にいかに参加をしていただくか、我が事として捉えていただくかということは大変重要でございますので、住民により身近な圏域の単位で住民が主体的に参加をするということ、これを試みる体制づくりという地域力強化支援事業を実施することとしておりまして、両事業を合わせて全国で百自治体程度、予算額は二十億円としてございます。

 こうした事業を通じまして、それぞれの地域の実情に応じた好事例をつくるとともに、全国的に体制を整備していく上での課題などを抽出して、二〇二〇年代初頭の地域共生社会の全面展開を目指してまいりたいと考えております。

 また、御質問がありました指針ですけれども、法案の中で、市町村における包括的支援体制の整備に関して、国はその適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するということを盛り込んでございます。(発言する者あり)

    〔三ッ林委員長代理退席、委員長着席〕

丹羽委員長 ちょっと一度速記をとめてください。

    〔速記中止〕

丹羽委員長 速記を起こしてください。

 角田秀穂君。

角田委員 質問を続けさせていただきます。

 地域の大きなこれからの課題として、高齢化の進展に伴って認知症高齢者が急速に増加していくことが見込まれております。そのため、認知症施策がますます重要となっていることから、今回の改正でも、認知症施策を総合的に推進するに当たって、新オレンジプランの考え方を介護保険法にも明確化し、新オレンジプランに基づく認知症施策の一層の推進が期待をされているところであります。

 新オレンジプランでは、認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進が柱の一つに位置づけられておりますが、これに関連して、昨年成立をしました成年後見制度の利用の促進に関する法律を受けて、必要な施策を総合的、計画的に推進するために、国の成年後見制度利用促進基本計画がこの三月二十四日に閣議決定をされたところであります。

 この計画では、利用者がメリットを実感できる制度、運用の改善、全国どこでも利用できるよう権利擁護支援の地域連携ネットワークの構築、不正の防止が大きな柱となっており、これを受けて、今後、市町村ごとに、地域連携ネットワークの仕組みづくりや支援の中核となる機関の設置、運営などを盛り込んだ計画を策定することが期待されております。

 ここでお伺いしたいんですけれども、今回の法律案では、地域共生社会、我が事・丸ごとの地域づくり、包括的な支援体制の整備という理念をうたって、従来の介護や障害、子育てなど対象者ごとに縦割りで整備をされてきた各分野の支援制度では、いわゆるダブルケアなど、複合化、複雑化した地域での生活課題に対応できないこと、さらに、対象者ごとのサービスの担い手の確保も困難になりつつあることなどを背景に、介護、障害、子育てにとどまらず、住まい、就労、教育、地域からの孤立などなど、あらゆる地域で生活する上での課題を解決していく方向を示し、このために、市町村に対して、住民に対して身近なところで分野を超えてさまざまな相談を受けて関係機関と連絡調整をする体制の整備や、生活困窮者自立支援機関等の関係機関が協働するなどして包括的に課題を解決する体制の整備を求めているところであります。

 従来の福祉の枠をも超えて、あらゆる課題の相談をワンストップで受け付けて解決するための連携の仕組みづくりが目指されているわけですけれども、一方で、今回の成年後見制度利用促進のための連携ネットワークは、地域全体の見守り体制の中で、既存の地域包括ケアや地域福祉のネットワークなどの資源を活用することであるとか、日常生活自立支援事業とも連携を強化していくことが求められております。

 ここから考えますと、この地域連携ネットワークは我が事・丸ごとのネットワークに重なってくるのではないか、ここに含まれるということになるのではないかというふうに考えますけれども、これから各地域で一体的に考えるべき事柄とも思いますけれども、我が事・丸ごととこの連携ネットワークとの関係についてどのように考えればよいのか、御説明をいただければと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 先生のお話にございましたとおり、平成二十八年四月に成年後見制度の利用の促進に関する法律というのが成立いたしました。これに基づきまして、いろいろな施策を総合的、計画的に推進するということでございます。

 政府では、本年三月二十四日に、お話ありましたとおり、成年後見制度利用促進基本計画を策定いたしました。この中で、成年後見制度の利用促進に資するため、市町村が中心となって、権利擁護支援のための地域連携ネットワークの構築等、あるいは相談支援等を行う中核機関を整備するということでございます。これは、いわば成年後見の側からそういうことがなされるということでございます。

 ただ、委員お話ございましたとおり、一方で、我が事・丸ごとの地域づくりというところから見ますと、これは、高齢者あるいは障害者、子供を含めた地域住民の抱えるさまざまな生活上の課題に対応するものでございますので、その意味でいいますと、先ほどの、成年後見制度の利用が必要な人を地域で支える権利擁護のネットワークと非常に目的は共有されるべきものであります。これは、一方を進めることで他方も進むという、相互に関係する、同じ方向に向いて関係する関係にあろうかと思います。

 我が事・丸ごとの側の包括的な支援体制の整備に向けて、さまざまな分野が縦割りで対応するのではなく、連携するということだと思いますけれども、そうした中で、成年後見の側のいわば権利擁護支援のネットワークも含めて、いろいろなネットワークが地域で連携、協働しながら取り組みを進めていくことが必要で、そうしたことをこれから進めていかなきゃいけないというふうに思っております。

角田委員 これは成年後見制度の利用者のみに限った話ではありませんけれども、地域での生活の基盤である住宅確保ということを具体的に取り上げて、連携のあり方についてのお考えを伺いたいと思います。

 今、包括ケア、在宅重視、障害者も、グループホームからひとり住まいへという流れの中で、住宅セーフティーネットの整備はこれから極めて重要な課題になってくると思います。

 この国会でも住宅セーフティーネット機能を強化するための法案が提出をされておりますが、この内容を見ますと、都道府県が指定した居住支援法人による入居の相談、家賃債務保証の円滑化、生活保護受給者の住宅扶助費代理納付の推進といったものが盛り込まれておりますけれども、特に単身で身寄りのない高齢者や障害者、生活保護受給者の民間賃貸への入居がなかなか難しい状況を改善していくためには、オーナーに安心してもらうための手だてをさらに講じていく必要もあると思います。

 オーナーが高齢者や障害者を敬遠する理由として、簡単に言えば事故物件になるということを嫌うということが大きな理由であって、この不安を払拭するためには、家賃保証の充実だけではなく、日常の見守りなど、福祉部局との連携によるセーフティーネットづくりを進めていく必要があると考えますけれども、厚労省と国交省の連携というものは現状どのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 御紹介いただきましたとおり、生活困窮者や高齢者の方々の居住の確保の問題は大変重要でございまして、家賃負担、入居する住居が見つからないということに加えて、連帯保証人であるとか緊急連絡先の確保であるとか、さまざまな課題がございます。

 このため、こうした方々の居住支援におきましては、御指摘ありましたとおり、福祉分野と住宅分野の連携が不可欠ということで、昨年十二月に、国土交通省と厚生労働省の間で局長級の連絡協議会、私も老健局長も参加をしておりますが、連絡協議会を立ち上げまして継続して開催し、協議をしているところでございます。

 今後は、国交省において法案を提出されている新たな住宅セーフティーネットの仕組みを福祉部門においてもしっかりと活用できるという方策を、国土交通省と共同して検討を進めていくことといたしておりまして、これによりまして、国レベルだけではなくて、自治体レベルでも連携が図れるようにと考えております。

 また同時に、生活困窮者自立支援制度の施行三年後の見直しの議論の中でも、福祉分野における居住支援の取り組みの必要性が提起をされておることから、こちらの方につきましても、住宅分野と一体的な支援のあり方について検討してまいりたいと考えております。

角田委員 時間となりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 午後零時四十五分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十時四十七分休憩

     ――――◇―――――

    午後零時四十七分開議

丹羽委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 各案審査のため、来る十一日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

丹羽委員長 質疑を続行いたします。井坂信彦君。

井坂委員 午前中の続きをさせていただきます。

 午前中、大臣の重要な御答弁で、サービス利用料の三割を負担する能力がある対象範囲は年収三百四十万円以上だと考えている、こういう御答弁がありました。

 確認ですけれども、二割の方、同様に、サービス利用料の二割を負担する能力がある対象範囲は、これは現在政令で定められている年収二百八十万円がぎりぎりで、年収二百五十万円とか年収二百万円の要介護者はサービス利用料の二割を負担する能力はないだろう、こういう御認識でよろしいでしょうか。

塩崎国務大臣 私どもとしては、今、拡大をするというような考え方は持ち合わせておりません。

井坂委員 いや、今は拡大をしないというのは前回も答弁いただいたんですけれども、そもそも、負担能力の相場観を、午前中、三割については確認をさせていただきました。

 二割負担の負担能力は二百八十万円の今のラインがいいところで、これが二百五十万でも二百万でも百万でも、二割負担の能力ありとはさすがに思っておられないですよねという確認であります。

塩崎国務大臣 先ほど申し上げたとおり、拡大をするという考え方を今持ち合わせているわけではないので、大体二百八十万円以上という今の考え方に変わりはないということでございます。

井坂委員 ちょっとしつこくて申しわけないんですが、拡大をする、今そのつもりはないというのはよくわかりました。それはおっしゃるとおりにしていただきたいと思いますが、負担能力、応能負担ということを、この間、たびたび答弁をされています。

 負担能力という観点からいって、二割負担の能力があるのは、今、政令で定めている年収二百八十万円以上の人が大体負担能力のある範囲であって、年収二百五十万や二百万の人も実は負担能力はあるんだ、ただ、今は広げていないけれども負担能力はあると見ているんだ、そういうことではないですよねという確認です。

塩崎国務大臣 負担能力という観点から見ても、二百八十万というのがいい線だろうという今の考え方に変わりはない、こういうことでございます。

井坂委員 ありがとうございます。しつこくて申しわけありませんでした。

 ここからの議論なんですけれども、今大臣が言っていただいたこと、三割負担は、もし導入をするとしても、その負担能力があるのは年収三百四十万円以上の極めて一部の方だけだろう、そして二割負担、これも午前中、利用抑制は事実上あるということは大臣にしっかりお認めをいただきましたけれども、しかし、利用抑制はあっても、物すごい利用抑制があるかどうかは、これは参考人の方もおっしゃるように、顕著な利用抑制があるかどうかというのは議論が分かれたところでもあります。ただ、二百八十万以上が二割の負担能力のある方々というふうに大臣にはっきりおっしゃっていただきましたので、これをぜひ法律に、やはり現時点ではっきり書いていただけないかというのが、前回、今回、我が党の切なる願いであります。

 大臣、午前中の答弁では、法律に書かない方が柔軟な対応ができる、こういう答弁をされました。しかし、これを法律に書いたから、では未来永劫、どんなに介護の財政状況が悪くなっても対象を拡大できないのか、こういうことではなくて、国会の審議を経て、もう介護の財政状況はこれだけ悪くなったんだ、平成二十九年の時点では、二百八十万、三百四十万以上が、二割、三割と言っていたけれども、それからこれだけ悪化して、どうしても対象範囲を拡大しなければいけなくなったんだ、もし政府の側が本当にそう思われたときは、それを堂々と国会に提案して、国会審議を経てすることは可能なわけであります。

 そう考えますと、大臣、これは大臣の御決断で、私は、技術的には、こういったことを法律にある程度対象範囲を書いていただくことは可能だと。これは厚労省の方々とも、見ばえのよしあしとか、ほかの法律の書きぶりとの多少の整合性、これも見ばえの問題もあるかもしれませんが、しかし、これは政治の決断で、一方で高度プロフェッショナルのときのように、法律に、本文に対象範囲をきっちり限定して書くということは可能であります。

 大臣、御決断をいただけませんでしょうか。

塩崎国務大臣 これは井坂先生はよく御存じでおっしゃっているんだろうと思いますけれども、法案を我々政府はベストのものとして出しているわけで、民主党政権のときにも政令に落としていたものを、そのまま私どもも受け継いでいるわけでありまして、それを修正をみずからするということを言えということをおっしゃっているわけでありますから、それは、私どもがベストなものとして出している限りは、この考え方でお願いをしたいということをお願いして審議をしていただいているので、それを修正するかどうかというのは、私の立場では、まあ、私が申し上げる立場ではないというふうに思います。

井坂委員 もちろん、法案を出すときというのはベストだと思って出していただいて、しかし、国会審議で議論がいろいろかみ合って、深まったときに、なるほどなということも、私は当然、もちろん野党でもこういうことはやっていきますけれども、しかし、大臣がそう思っていただけたのであれば、そういうことも私はあってもよいことではないかなと思います。

 逆に、対象範囲をもし将来、本当に広げなきゃいけないと時の政府・与党が判断したときに、これはもう単に、国会で一遍議論をしてからそういうことをやってくださいよという、対象範囲を広げたい側から見れば、その程度のこととも見ることができるわけで、ささやかな法文の追加ではないかと。

 逆に、国会の審議も抜きに三割負担の対象範囲を拡大する、国会の審議を抜きに政令を政府側で勝手に変えて対象範囲を拡大する、こういうことができる状態に余りこだわられると、何か逆に、もう国会審議や国民的議論を抜きに将来的には拡大をしたいのかなと、やはりうがった見られ方もされかねない案件だというふうに思いますので、これは本法案の一つ重要なポイントだと思っておりますから、引き続き、この委員会内外で議論させていただきたいというふうに思います。

 続きまして、ちょっと飛ばしまして、派遣の方を先にやりたいと思います。派遣会社経由で介護スタッフが今現場にはふえてきているのではないかという話であります。

 これは、お配りした資料の三枚目をごらんいただきたいんですけれども、派遣会社経由の介護スタッフはふえてきています。平成二十三年度、特に前回の参考人の答弁では、事業所十件に一件ぐらいですよという御答弁でありましたが、しかし、これをごらんいただければもう一目瞭然で、五十人以上とか百人以上とか、極めて大規模な事業所に集中して、だから、事業所の数でいえば十件に一件ですけれども、しかし、それはほとんど、五十人以上、百人以上という非常に大きな事業所が介護派遣を受け入れている。

 その受け入れている割合も、平成二十三年度は、五十人以上のところは一六・五%、百人以上のところは一八・九%でありましたが、その四年後、平成二十七年度には、五十人以上の事業所は二二・二%、そして百人以上の事業所は二二・七%の事業所が介護派遣を受け入れているというふうに、どんどんどんどんふえてきているわけであります。

 実際に現場で介護派遣を受け入れておられる介護事業者の方の声を幾つか御紹介しますが、経営側として、事業所運営側としては、派遣介護スタッフの相場が上がり続けているため、売り上げに対する人件費割合が増加し経営を圧迫しかねない。大阪では、介護福祉士が、平均、時給で二千三百、二千四百円、看護師が、准看で三千二百円、正看で三千三百円ぐらいです、こういう声も届いております。

 また、時間や業務など、派遣だからという理由で中途半端に割り切って仕事をするような派遣スタッフも間々見られて、これはみんながそうというわけではありませんが、現場の事業所を運営している方からこういう声が届いているということでありますが、これ以上現場で派遣の割合がふえ続けると施設のサービスそのものの質を落としかねない、こういう声ですとか、あと、あるいは、介護事業所が派遣スタッフを依頼するのは、ほかの業界のように、柔軟に人の出し入れをしやすくするために派遣を入れているのではなくて、これはもう正規だろうがパートだろうが募集しても応募がないので、もう仕方なしに派遣で恒常的に頼らざるを得ない状況である、こういう声が届いております。

 大臣にお伺いをしたいと思います。

 この派遣の介護スタッフ、一日八時間で八千八百円のお給料が、平均で派遣の介護スタッフには支払われております。一方で、介護事業者は、派遣会社にはそれに手数料も上乗せして支払いますので、平均、一日八時間で一万三千円、介護事業者は派遣会社に賃金プラス派遣会社の手数料で一万三千円払っている。

 つまりは、我々が幾らこの委員会で真面目に介護の財源の議論をしようが、幾ら真面目に介護の処遇改善、介護の職員さんの給与アップの議論をしようが、余り派遣経由の介護スタッフがふえてくると、出したお金の三分の一は派遣会社に行ってしまう、残りの三分の二しか本当に職員さんの処遇改善には回らない、こういうことになってくる。そして、介護の事業所の経営にも大きな悪い影響が出てくる。

 前回は、副大臣の御答弁で、今の仕組みでは介護というのは派遣の適用除外には当たらないという御答弁がありました。

 しかし、大臣、ここは、これは放っておくと、人手不足という理由で、柔軟に事業所運営をしたいという理由ではなくて人手不足だという理由で、もう正社員も来ない、パートも来ない、仕方なしに派遣を入れ続けなければいけない、こういう形が実際にふえているんです。そして、余分なお金が派遣会社に流れている。これは、本当に御決断をいただいて少し歯どめをかけないと大変なことになる。

 まず、その認識について、大臣に伺います。

塩崎国務大臣 労働者派遣事業というのは、働く方が希望する仕事を迅速に確保して、また有利な条件を実現できる面もあるということで、今それを裏返しておっしゃったようなものでありますが、したがって、介護業務が労働者派遣制度の対象となっていること自体は否定をすべきものではないんだろうと思いますが、一方で、今御指摘のように、割高というふうに考えられ得る派遣に頼らざるを得ないという人手不足の状況というのは決していいことではないということは、私どももそのとおりだろうと同意をするわけでございます。

 したがって、私どもは、もともと処遇改善加算を中心にやってきて、また今回、四月から一万円引き上げるということをやっているわけでありますが、それに加えて、やはり介護の仕事の魅力というものを増していかないといけないわけで、本来、介護が大好きという方はたくさんおられるのでありますが、食べていけないとかそういうようなことがあって、そうなっていること自体をどう改善していくのかということをトータルにやっていかないといけないんだろうというふうに思います。

 したがって、ロボットの導入とかICT化とか、いろいろなことを今同時並行でやっているわけでありますので、これは引き続きやらなきゃいけない。あるいは、書類のIT化と、無駄な事務処理はさせないということで、今いろいろやっているわけであります。

 ちなみに、ざっくり申し上げますと、まず第一に、厚生労働省の調査によって、平成二十八年六月一日現在、去年の六月一日現在の介護サービス職業に従事する派遣労働者は、これは全国で一万五千四百三人に上っておりますが、これが先ほど一割の事業所とおっしゃいましたが、これは実は、介護に従事されている方々の全体の人数というのは、大体、ざっくり百八十万人ぐらいと言われていますから、一%弱というのが今派遣で派遣されている。こういうことでありますので、皆さん、一割というのが頭に入ると、少し違うということも同時にわかっていただくことが大事かなというふうに思いましたので、あえて申し上げました。

 そういう中で、しかし、人材がなかなか集まらないという状況は、そのとおり私どもも受けとめて、対策をしっかり総合的に打っていきたいというふうに思います。

井坂委員 確認ですけれども、非常にいびつな需給構造の中で介護派遣がふえ続けることに関しては、現時点では、大臣は放置をされるという答弁だったんですか。

塩崎国務大臣 放置をするということではなくて、むしろ、職場の姿を改善して、本来あるべき姿にしていくことで人が集まるようにしていくということを申し上げているところでございます。

井坂委員 時間ですので終わりますが、まだ全体の中では少ない人数だというふうに思います。ただ、ふえ続けている事実があり、そして、経済学的に考えても、これは歯どめをかけなければ、正社員で働いていた人も今後派遣に行きかねない。これは、派遣のホームページを見ていただければ、派遣で働いた方がいいなと本当に思うような状況なんですよ。

 ですから、これは早急に実態を調査して、そして、やはり何らかの歯どめをかけていただく、検討していただく必要が私はあると思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げまして、本日の質疑を終わります。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、水戸将史君。

水戸委員 民進党の水戸将史でございます。

 引き続きまして、私の方からも何点かお尋ねいたしますが、今のやりとりも伺っておりまして、やはり人材不足というか、非常に、現場はかなり困窮をきわめているなということを切実に感ずる次第でありますが、そういうことも相含めまして、特に今回は法改正でもありますけれども、有料老人ホームに特化してこの問題を取り上げながら、今の政府の見解を問うていきたいと思っております。

 御案内のとおり、有料老人ホームにつきましては、この介護保険制度がスタートして以来、いろいろな民間企業も参入しておりまして、施設は年々増加しております。きょうお配りした資料一をごらんいただければわかるとおり、このような形で増大の一途でございますけれども、しかし、さはさりながらも、いろいろな形で、入居者の転落死、入居者に対する虐待など、入居者を脅かすような事案が数々報告されております。また、未届け、これから問題にしますけれども、非常に多数存在しておりますから、入居者が劣悪な介護環境に置かれているのではないか。さらには、これは貧困ビジネスにもつながっているのではないかということが多く懸念をされております。

 まず冒頭なんですけれども、資料一のこのグラフをごらんいただければわかるとおり、これほどまでに届け出件数、また未届けというものもふえている、ふえる一方であるということでありますけれども、なぜ、この一割近い、一割を超えているんですかね、全体の一割ぐらいの未届けがこうなっているのか。届け出に対する指導が十分できていないのかということを私は懸念しているんですけれども、今の実態は、どのようなことで指導しているんですか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 厚生労働省におきましては、未届けの有料老人ホームの実態把握を行うために、毎年調査をいたしております。直近のデータでいいますと、平成二十八年六月現在ということでございまして、先生の資料にございますとおり、未届けが千二百七件ということになってございます。これ自体は、直前の数字に比べますと、少し減ってきている状況ではございます。

 ただ、これへの今の対策の状況でございますけれども、有料老人ホーム自体の適正な運営のためには、まずはやはり届け出を行ってもらうということが非常に大事でありますので、実は都道府県に有料老人ホームの担当部局がございますけれども、ここが、関係のほかの部局、例えば介護保険の部局だとか、あるいは生活保護の担当部局、あるいは消防法の適用される消防担当部局、そういうところとよく連携すること、もう一つは、市町村に地域包括センターがございますので、そのような現場のところとも日ごろから連携をとる、こんなようなことをよく通じて、未届けの有料老人ホームの把握の徹底を図るように都道府県にお願いをしてやっているというのが一つございます。

 もう一つでございますけれども、二十七年七月の段階で、有料老人ホームのガイドラインの見直しを行いまして、既存の建物や、あるいは小規模の建築物の特性に応じた基準を定めまして、事業所が届け出をしやすい環境づくりを整えている、こういう状況でございます。

 そうしたことを通じまして、引き続き、きちっとその届け出ができるように対応を進めてまいりたい、このように考えております。

水戸委員 今の回答の中に、平成二十七年、一昨年の七月から一応、未届けでなく届け出をするような形を、ある程度は設置基準を緩和して促しているということでありますが、なかなか現状においてはそれは功を奏していないのではないかと、私はそれを非常に懸念をしておりますし、もちろん、未届けでありますから、水面下に隠れて業務を行っているところは、なかなかその実態が、全体像を把握できない。これは、ある意味、その調査の限界もあるかもしませんが、引き続き、これは未届けを排除するということも含めて、徹底化をしていただきたいと思っています。

 いずれにいたしましても、今回の改正案を見ると、こういう未届けも含めて、再三の指導に従わない場合は業務停止命令措置を施すということを一応新たにやろうということで、今その方針で進めようとしておりますが、もちろん、この未届けに関しましてもそうなんですけれども、この未届けに対して、このような業務改善命令、業務停止命令を措置することによって、果たして未届けを防ぐことができるのか。イタチごっこみたいに、とりあえずそれは潰しても、雨後のタケノコのごとく、また新たな形で未届けが出てくるのではないか。

 非常にこういう形で、なかなか未届けに関しての即効薬にならないと思うんですけれども、これに関してはどのような見解でしょうか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 有料老人ホームに対しましては、現在の老人福祉法のもとで幾つかの指導監督をやるということになってございまして、一つは、報告徴収あるいは立入検査が行えます。さらに、加えまして、改善命令という命令もかけられることになっています。

 ただ、お話がございましたとおり、再三の指導に従わずに不適正な事業運営を続けたり、一方で、入居者側に立ちますと、その保護が十分図られないままサービス提供を行っているようなホームがあることから、今回、都道府県等の指導監督を強化するという観点から、これは未届けの有料老人ホームも含めて、先生お話ございましたとおり、悪質な有料老人ホームに対する事業停止命令というのをつくることにしたわけでございます。

 ここは、先ほど申しました、やはり未届けの部分の把握とセットできちっとやっていくことが大事だというふうに思っています。やはり行政側が、きちっとそういうことを把握するとともに、あわせて、本当に入居者保護等に問題があるところについてはこの措置を講じていくということでございます。

 先ほど一つ申し損ねました。いろいろな関係部局との連携に加えて、実は、有料老人ホームに当たるか当たらないかがなかなかはっきりしない事例もあるんですけれども、そういうものについても、実は、今回の調査の前の調査から、そういう曖昧な、はっきりしないところも、まずはきちっと届け出してもらう、その上で、有料老人ホームに当たるかどうかを次に判断するということで、幅広にちゃんと行政として把握するように、そういうこともやっておりまして、いずれにしても、そういう実態把握とあわせて今回の措置をきちっと講じていくことが大事だというふうに考えております。

水戸委員 大臣に聞きたいんですけれども、そもそも、何で未届けの施設がこれだけふえるのかということなんですね。

 もちろん、もうけ主義で、悪意を持って施設を運営しようというあしき経営者もいるかもしれませんけれども、やはり、行き場のない低所得者の、高齢者の受け皿になっているのではないかという実態もあります。もちろん、家族からも、入れるだけでもありがたいといった悲痛な声も聞かれるぐらいでありまして、未届けの老人ホームをなくすためには、やはり、入居しようとする、入居したいという低所得者向けの、そうした行き場を確保するための対策も不可欠だと思うんですよ。

 これはまさに貧困ビジネスの解消にもつながっていくことにもなりますけれども、この未届け施設をなくすということも含めて、特に低所得者向けのこういう受け皿をもっともっと充実化していく必要があるんじゃないかと思うんですが、大臣はどうでしょうか。

塩崎国務大臣 特に低所得の高齢者の住まいに関しては、入居先の確保とか、入居後に安心して暮らし続けることができるかどうかというのは、地域の体制の整備としても大変大事な問題だと思います。

 昨年の年金の法案審議の際に、これから特に単身の低年金者の独居の方がふえるんじゃないか、こういうことがこの委員会でも議論が行われましたが、その際に、ここでも議論に出た家賃の負担の重さということを考えてみると、住居をしっかりと用意するということが大事だという、今、水戸先生が御指摘になったことは、私どもも大変大事だというふうに思っています。

 低廉な住まいへの入居支援、それから入居後の見守りなどの生活支援を行う、あるいは、自治体のモデル事業として平成二十六年度からそういうような取り組みをやっておりますけれども、そういう形で全国的に何ができるのか、さらに考えていかなきゃいけないというふうに思っております。

水戸委員 これは、こちらからの一つの提案というほどでもございませんが、例えばこの有料老人ホームでも、いわゆる介護つきと住宅型に分類されている。住宅型というのは、どちらかといえば、当然、外部の介護事業者のサービスを利用して、ある意味、低所得者向けに、そういう受け皿になりたいという、そうした思いで設置するという事業者も多くあると聞いています。

 しかし、御案内のとおり、残念ながら、介護つきだろうが住宅型だろうが設置基準は一緒なものですから、やはり設置コストがかなり重く経営にのしかかってくるわけでありますから、なかなか低料金で受け皿として利用者に利用してもらうことができないという、そういうジレンマに陥っているんですね。

 ですから、もちろん、この有料老人ホームでも、介護つきと住宅型という二つの分類があるならば、どちらかといえば、低所得者向けに関しては住宅型の方にある程度設置基準を緩和しながら、そういう受け皿をつくることも必要じゃないかと思うんです。こういう方法もあると思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 いろいろな有料老人ホームの形態は、おっしゃるようにいろいろなパターンがあって、まさに介護つきの部分と住宅型というのがあろうかと思います。そうした基準については、やはり御本人がきちんとそういうところに住まうことができるということを頭に置きながら、その基準のあり方というのは考えていかなきゃいけないというふうに思っております。

 その上で、先ほど先生がおっしゃいましたけれども、住宅型も含めまして、低所得の方々が一定の料金で住まうことができる幅広い住まいの施策といったことをきちっとやっていくことが必要でありまして、例えば先ほど話がありましたモデル事業等で、いわば地域の空き家だとか、いろいろなものと見守り等を組み合わせて住宅提供をしているものがございます。そうしたモデル事業の成果なんかを踏まえながら、少し、そういう低所得者向けの住まいというのをいろいろな地域の力を使って広げていく、このようなこともあわせて考えていきたいというふうに考えております。

塩崎国務大臣 さっきのモデル事業に加えて、さっき申し上げたとおり、年金の審議の際にも随分、この住宅費の負担というもので低所得に苦しむ、そういう方々にとっての重荷をどうするかということで、実は年末から厚生労働省と国土交通省と合同で、低年金者だけではございませんけれども、特に生活困窮者の皆さん方の住宅のあるべき姿というものを両省合同で勉強会をスタートしまして、私も第一回目に出て御挨拶申し上げました。

 そういうような形で、恐らく、住宅の負担というものについて手当てをしないと、低所得の皆さん方に安心して住める場所を提供できない場合が残ってしまうということになるので、この問題については、引き続き、国土交通省と連携をしながら対策を考えてまいりたいというふうに思っております。

水戸委員 先ほど私が申し上げましたとおり、一つの手法として有料老人ホームの分類を、そういうことも、低所得者向けも勘案をしながら、やはり前向きな形で検討していただいて、よりいい受け皿をつくっていただくことを強く要望したいと思っております。

 高齢者虐待について若干触れさせてもらいます。

 御案内のとおり、川崎市の有料老人ホームで、平成二十六年の十一月から十二月にかけまして、入居者三人が相次いで転落死をするという事件がありました。この施設では、入居者への暴行も相次いで、そういうことが日常茶飯事で行われていたということの報告があります。

 本当に、このような形で、虐待というか、そういうような暴力行為が後を絶たないわけでありまして、これは資料二に、ごらんいただければ、この折れ線グラフでございますけれども、通報件数と、この判断件数ですか、認知件数というのですかね、こういう折れ線グラフが、日増しにというか、年度を経るごとによって、またこれもずっと右肩上がりになっているんですね。

 これを見てちょっと私も気になるんですけれども、相談件数、通報件数が千六百四十件ある、二十七年度ですね。しかし、虐待の判断件数は四百八件にとどまっているということなんですね。もちろん、判断件数が低い方がいいに決まっているかもしれませんが、しかし、このギャップは何なのか、この開きは何なのかということなんですね。

 いろいろな要因があると思うんですけれども、これは大臣、どのような認識なんでしょうか。例えば、いわゆる預かってもらっている家族からすると、やはり、これは一つの者として弱い立場でありますから、どうしても、そういうものが発覚しちゃうと行き場を失いかねないということで、虐待が行われているかどうかにつきましてもなかなか調査にも協力してくれない、そういうようなケースもあるというふうに聞いているんですけれども、大臣、このようなケースも含めて、現状はどうでしょうか。

塩崎国務大臣 先ほどの川崎の事例というのは、かなりショックを国民に与えたことでございました。その後に、厚生労働省としても、これは自治体の方に通知を出して、こういった問題についての注意喚起をいたしまして、そういうこともあって、全国でこういった通報をするというような方々がふえているんだろうと思います。

 私どもとしては、この虐待件数、二十七年度は四百八件ということですけれども、これは、実は通報ベースの千六百四十件に比べれば四分の一でありますけれども、この四百八件そのもののレベルが調査開始以来最も多い、こういうことでありますから、虐待が、あってはならないはずのものがこんなにふえているということはやはり深刻に受けとめるべきことだと思っていますので、引き続き、有料老人ホームに対するきちっとした指導監督を、これは都道府県が中心でありますけれども、お願いをし、連携を我々もやっていかなきゃいけないというふうに思います。

水戸委員 なかなか表面化しないというか、表面化を恐れることが、身内がやはり追い出されちゃうからと、そこが例えば潰されちゃった場合行き場がない、そういう懸念も一方では出てくるわけでありますから、なかなか、通報があったといたしましても、それを認知するというか、それを身内が認めるということについても非常に後ろめたさを感ずる、そういう形でこのギャップが広がっているんじゃないか。だから、私は何を言いたいかというと、やはり調査をしっかりとしながら、実態をしっかりと把握すべきだということなんですね。

 そして、もちろんこれは、先ほど派遣の話も出ておりましたけれども、やはり構造的な問題ですよ。介護人材ということを含めて、どうしても、こういう介護施設、劣悪な労働環境ということもあるんですね。やはり人手が少ない、また、人員配置が最低限とか、低賃金で夜勤を含む長時間労働が強いられるということで、働いている人もかなり心もすさんでくるわけですよ。それを別に私は肯定するわけではありませんけれども。

 こういうことを含めて、やはり、介護人材の処遇改善、負担軽減をどういうふうに国として取り組んでいくかということについて、もっともっと突っ込んだ形で大臣にコメントしてもらいたいんですが、いかがでしょうか。

塩崎国務大臣 利用者が安心して暮らせる、そして介護サービスが受けられるようにということを考えてみれば、今御指摘の、介護職員がみずからの立場が満足できる形になっていること、その大きな要因が処遇の問題であり、そういう意味で処遇改善、あるいは、先ほど来私が申し上げているように、仕事としての魅力を増す、つまり、負担が過重ではない、長もちする仕事として取り組める、そういうような形に介護の仕事を持っていくというのが、我々厚生労働省としても責任があるんだろうというふうに思います。

 したがって、例えば、ロボットであったりICT化を、事業所でやることを待つのではなくて、どうやったらば仕事の魅力を増す形で負担が軽減し、そして、本来対人サービスであるはずの介護が、事務処理サービスで時間をとられるということがなるべくないようにしていくことが大事であり、また、体力的に負担になるものもやはり減らしていくということが大事なんだろうというふうに思います。

 したがって、介護報酬に関しては、もう何度も申し上げているように、この四月から月額一万円相当の処遇改善を実施していくということでございますし、また、介護ロボットの活用促進とか、ICTを利用した生産性の向上、そして介護の質の上昇、引き上げということにしっかり取り組んで、働く方々が満足をすることによって虐待などのケースがないようにしていくということが大事なんじゃないかなというふうに思います。

水戸委員 現場、現実に照らして、もっともっと実効性が保てるようなことで、この人材の確保を図っていくことを強く要望したいと思うんです。

 今回の法改正案において、有料老人ホームの情報開示、公開につきましても、一定の進展を見るような形で進めるようでありますけれども、確かに、どの有料老人ホームを利用者が選ぶか、選択するか。もちろんこれは、ついの住みかになるということも含めてでありますけれども、やはり選択というのは非常に重要なテーマとなりますが、この中において、情報公表制度を今回設けるんだという形で、インターネットを通じて有料老人ホームの情報が閲覧できるような仕組みを今回採用するというふうにしているわけでありますね。

 しかし、もう既に、こういうようなインターネットを使ったような情報公開というのは、既存の介護サービスの情報公表制度というのがありますから、こういうものもあるんですね。

 しかし、さはさりながら、昨年九月の段階におきましては、公正取引委員会は、やはりこの情報サービスがなかなか進展しない、利用者も限定的であり、介護サービス情報公表制度の抜本的な見直しだと。抜本的な見直しを含めて、そのあり方を検討すべきであるという、この情報サービスの提供につきましては非常に厳しいコメントを出しています。これについて大臣はどのように認識か。

 まとめて申し上げますけれども、やはり考えるには、そこのいわゆる有料老人ホームというのは、介護サービスもそうなんですけれども、提供する側の、例えば利用料金はどうのこうのとか、施設がどのぐらいあいているとか、どのぐらいの人員が配置されているとか、そういう外形的な情報公開もあるんですけれども、あくまでも情報を提供する側は介護事業所であったり施設側でありますから、いいことしか掲載しませんよ。実態はどうなのかということが本当に利用者は知りたいわけでありますから、やはり利用している側の情報を提供する、書き込みをする。

 例えば、ホテルとか観光施設なんというのは、そこを訪れた人のいろいろなコメントを載せたりとか、いろいろなランクで評価して、星をつけたりしていますよね。ああいうような形で、やはり利用する側からのそうした発信というものを含めて、どうせ情報公開をするんだったら、事業者側ではなく、施設側ではなくて、利用する側の情報を掲載するということもあってもいいかなと思うんですけれども、どうでしょうか。

塩崎国務大臣 これは、有料老人ホームでさまざまな不適切な問題が起きる事態が続いている中にあって、先生の今の御指摘というのは大変大事な問題だと思っております。

 有料老人ホームについては、入居する方々、特にそれを希望される方が、自分のニーズに合っているかどうかということがわからないと選択ができないわけでありますので、そのサービス内容など必要な情報を入手できるようにする、比較可能にする、天日にさらすということで、いい意味で業者間に競争をしてもらうという状況の中で、みずから選択ができるような情報が得られるようにすることは大変大事だと思っております。

 今回の法律改正でもって、有料老人ホームが提供するサービス内容等の情報公開、これにつきましては義務化をすることにいたしまして、これを都道府県を通じて、つまり自分の都合のいいことばかり出してもらっては困るわけで、やはりそれを都道府県を通して公表するという制度にいたしました。

 それを実施することによって、高齢者向けの有料老人ホームを含めた施設の機能とか、あるいはそれぞれの特色、違い、そういうものを、利用したいと思っていらっしゃる方々にしっかりと見える化をして、そして比較ができるようにする。

 そういう状況の中で業者同士がいい意味での競争をしてもらって、いい住環境を提供するようにしていただくということをやっていかなければいけないし、それを適切にやられているかどうかは都道府県がしっかりと見てもらわなければいけないというふうに思っておりますので、そういう点でも厚労省としても連携をして、都道府県と一緒になって、そういういい環境をつくっていきたいというふうに思います。

水戸委員 せっかくこういうのを進めようとするんですから、利用率が高く、利用頻度も非常に多く、そういう形で、本当にこれを使いたい側、もちろん、利用者、利用者の身内、家族にとって非常に使い勝手のいいような情報を提供できるような、そうした機会をもっと充実化することを私は強く強く求めていきたいと思っています。

 四ページ目なんですが、それと同時並行的に、いろいろな、これは有料老人ホーム以外ですよ、いわゆる高齢者向けの施設とか住まいというのはいっぱいあるんですね。この一覧表、これは調査室につくってもらったものですけれども、いわゆる施設と住まいだけでもこれだけあるんですね。これ以外に、例えば小規模多機能型等々も含めて、デイサービスとかショートステイとか、いっぱいあるわけですよ、高齢者の方々が利用するこういう施設とか、そういう利用の場というのが。

 仮に、例えば大臣のお身内がそういう介護を必要とするときに、どこの施設を選んでいいのか、どのところでサービスを提供してもらったらいいのかということについて、これだけ多いと、多いことはいいかもしれませんけれども、選ぶ側にとっては非常に戸惑うわけですね。わからない。

 だから、結局、こういう情報のあり方も、もっともっと私は厚労省が主体となって、もちろん、都道府県、市町村との連携もしながら、窓口もしっかりとした形で、いろいろなサービスがあるからこそ、その人に合った、やはり最もふさわしい、そのニーズに合ったようなサービスが提供できる場がどこなのか、どのサービスが一番かなっているかということを含めて、やはりそういうような情報をある程度一元化して、そして的確な情報を利用者に与えるような、その場ですね。

 例えば、これはインターネットでもいいと思うんですよ。いろいろな選択肢を設けて、自分の今の状況がどうである、介護度とか自分の所得とか、サービスはどういうものを受けたいとか、そういうものを選んで、それでぽっとボタンを押せば、あなたはこういうところに行った方がいいですよとか、そういうことをネットを通じて教えてくれるとか、そういうソフトも開発しながら、いついかなるときに介護を必要とするということに関しましても、やはりそういうことを的確に、なるべく迅速に情報を提供してくるような、そうした機会もあってもいいと思うんですけれども、大臣、こういうシステムをこれからやはり設けるべきであると私は思いますが、どのような御見識でしょうか。

塩崎国務大臣 おっしゃるように、一元化してワンストップで、自分のニーズに合っている住環境というのは、どこに一番合っているんだろうかということを見られるようにしておくということは、今、水戸議員御指摘のとおりだというふうに思っています。

 今お配りをいただいた資料四に、大体ジャンルとしてはこれだけあるんだということがあって、この二番目の基本的な性格というところで、大体、自分はどこが向いているのかなというのはわかっていただけるんだろうと思いますが、では、御自分の住んでいらっしゃるところの中に、エリアの中にどれがどれだけあるのかというのは、なかなか探すのも大変だと。そういう際にお手伝いしてくださるのは、恐らく、地域包括支援センターが相談をしてくださるんだろうと思います。

 私も、妻の両親をどこにお世話になろうかというときにはやはり相談をさせていただいて、そこでいろいろな選択肢を出していただいた上で選んだ、こういうみずからの経験もございました。私自身の母は東京で有料老人ホームに入っておりますが、これも姉と二人で、どれにしよう、これにしようといっていろいろやって、なかなか初めは、確かに御指摘のように、よくわからないんですね。メリットもデメリットもわからないということで苦労しましたが、たまたま、いいところにお世話になっておりますが。

 そういうような意味で、ワンストップでわかるようにするということは極めて大事なことでありますので、都道府県ともよく考えながら、そして、我が事・丸ごとで今総合相談をできる場所ということを申し上げておりますけれども、そういうところの役割を念頭に入れながら、どういう形がいいのかということは、さらに詰めていかなきゃいけないというふうに思います。

水戸委員 もう時間が来てしまいましたものですから、この程度にしますけれども、いろいろなことをいろいろとお話をいただきましたけれども、やはり利用者側にとってのニーズ、その受けたいサービス、提供してもらいたいサービスのあり方だと思うんです。

 やはり行政サイドが、一方向的に行政がいいと思っても、やはりこれはそれを受ける側にとっては、それは余り現実的でないとか、やはり現場、現実に照らしてサービスの展開があってよろしいかということを強く強く、そういう視点からやはり行政は姿勢を正していく必要があると思っております。

 また、本改正案も、まだまだ人材の確保等々を含めていろいろな問題がありますから、これは我が党からもそれを追及しながら、これからも論議を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。

丹羽委員長 次に、長妻昭君。

長妻委員 民進党、長妻昭でございます。

 この法案の審議の中で、地域共生社会というのが、時間がまだ足りずに、ほとんど中身が審議されていないと思います。この地域共生社会についてお尋ねをいたします。

 この中で重要なことは、困難な状況にありながら誰にも相談できずに苦しい状況から脱することができない人たちにどう対応するのか、あるいは、行政が把握できずに表面化しない地域の貧困格差や子供のいじめや虐待の問題、そういうような兆候をどういうふうに住民間で共有して行政につなげていくのか。ここら辺、相当重要だというふうに思います。

 どこに困った人がいるかに気づいて、そういう方々をともに支え合う、そしてそれを行政につなげていく、行政とともに支え合う。ある意味では、支え合いを支える仕組みをつくっていく、一言で言うと。

 これが、今、私も全国いろいろ選挙応援なんかで回ってみますと、意外に、地方で地縁が相当崩れている地域も大変多い。都市部は、地縁、血縁、崩れている地域は多いんですけれども、そういう意味では、ある意味では新しい地縁をつくっていく、こういうことが今の日本の社会に相当重要である。こういう非常に大きな、先日も中島議員から話がありましたけれども、相当大きな話であるということが、大変重要でございます。

 その中で、いろいろな論点があるんですけれども、この法律の条文にもございます、新たに今回の地域共生社会の条文は、社会福祉法の第四条を改正した中にそのポイントがあるわけですが、簡単に言うと、この条文はどういうふうに書いてあるかというと、地域住民等は、地域住民及びその世帯が抱える、いろいろな問題が十羅列されておりますけれども、そういう各般の課題を把握し、まず住民が地域社会のいろいろな問題を把握しないといけない、把握し、それら支援を行う関係機関との連携等によりその解決を図るよう特に留意する。こういうふうに、非常に上から目線の条文だとは思うんですけれども、住民は把握しなきゃいけない、こういうふうに書いてあるわけであります。これは初めての条文であります。

 その中で問題点がいろいろあるんですけれども、配付資料で、一枚目、配付させていただきましたが、一つの問題は、情報共有が個人情報保護法の壁でなかなかうまくいっていない、こういういら立ちが現場にはあるということであります。

 これは政府の検討会議の議事録を抜粋したものでございますが、一ページ、「守秘義務の課題」ということで、相田先生はこうおっしゃっています。民生委員の持っている財産をうまく活用していただきたいが、個人情報保護の課題が出てくる。同様に守秘義務のかかっている地域包括支援センターやケースワーカー等とは、人助けだからということで情報共有しているが、一方で民生委員を推薦している町内会長には情報を共有できないというおかしなことになっていると。地域住民はわからない。

 そして、越智先生は、社協も組織として守秘義務の枠の中に位置づけられることも必要ではないかと。福祉を担う社協が、情報がなかなか社協には渡ることがないというような壁。

 そして、中先生は、守秘義務の問題については、行政を初めとして関係機関が連携して取り組まない言いわけにされていることがあるため、きちんと議論すべきと考えている。課題を把握して解決に協働していくためには、個人情報をオープンにし、お互いに助けられ上手になっていくことが必要と。

 そして、前田先生は、支援機関や民生委員が協力姿勢を示しても、行政からは情報が一切出ないため、やる気をなくす例があるということ。

 これは一部なんですけれども、全国からこの問題が相当寄せられているわけでございます。

 塩崎大臣、これはぜひ、総務省と内閣府と厚労省、三つの省庁で個人情報をどういうふうに共有していくかというようなこと。個人情報は行政の情報だけではありません、開業医も地域の情報を持っています、介護施設も地域の情報を持っています。そういうような情報を一定のガイドラインをつくってある程度共有するような、そういう枠組みを私はつくっていかないともうまずいんじゃないのかなという意識があるんですが、この三省庁で協議体をつくって議論していくということを提言したい。いかがでございますか。

塩崎国務大臣 地域に暮らす方々を、どういう状況にあろうともお互いに助け合うという、先ほど、支え合いの仕組みを支える仕組みみたいな感じのことをおっしゃっていただいておりましたが、今の情報の共有の問題についても、方向性としては私も賛同いたすところであります。

 ただ、そうはいいながら、個人情報保護法なり、個人情報を保護するということは法律でも守られていることでもありますから、どこまで、どういう情報ならば共有できるのかとか、なかなか難しいことがありますから、おっしゃるように、これから丸ごとで我が事のように地域を地域のみんなの力でうまく治めていくようにしよう、助け合っていこうというときに、丸ごとということは、やはり相談するのに情報がないといけないので、それがどういう形でできるのか関係省庁と話し合えということでありますが、そういう意味では、我々、我が事・丸ごとを推進するに当たっての情報のあり方、共有のあり方については、ぜひやってみなきゃいけないなというふうに思います。

 一方で、一方的に出してくれという行政からの情報に頼るだけではない形でやっていらっしゃるところも多々あって、例えば私が参りました大阪の豊中の場合なんかは、町内会がみんなで総出で一軒一軒行って、孤立している高齢者がどこにいるんだろうかという、まさに我々が選挙のときにやる地図落としみたいなもので、一軒一軒潰していくということで、全員で行って、それでごみ屋敷になっちゃっているところを探し出すというような形で、住民が自分の住んでいる地域を一緒に守るということでやっていらっしゃるところを見ると、やはりここで大事なのはアウトリーチをする。アウトリーチをするのが行政の人だけでやるのかというと、それはなかなか難しいというふうに思いますので、情報共有の仕方ということは、民の力を、地域のコミュニティーの力もかりながらやっていくということも組み合わせて、関係省庁とも話し合っていきたいと思います。

長妻委員 ちょっと質問をよく聞いていただきたいんですけれども、どこに困っている人がいるかを住民が気づいていくということが基本だけれども、さっき言ったように、住民が行政と連携をとろうとしても、行政が、住民はあそこにひとり暮らしの方がいると言うのに、行政は、いやいや、いるかどうかわからないとか、あるいは民生委員との連携もできないとか、そういうような各種委員の先生方の御意見がありますから、今、前向きに共有を図るという話がありまして、三省庁との議論をされるというような趣旨だと思いますので、ぜひそこは本当に進めていただきたい。これは今後の大問題だと思います。

 それともう一つは、これは四ページ目以下に事例をつけておりますけれども、これから大変重要になってまいりますのは見守りのネットワークというか支え合いのネットワーク。地域共生社会を担う方々の中に、事業者の役割というものも相当大きくなってくるんじゃないのか。

 つまり、例えば新聞配達の方は、もう毎日いろいろなところに行っているわけですね、地域を。あるいは新聞配達の集金の方は、それもいろいろなところで集金をされて、宅急便の方もいろいろ行かれている。あるいは生保の営業の方とか、あるいはコンビニでも、もう地域の事情がよくわかる。コンビニはオーナー経営者が多いわけでありますので、非常にきめ細やかに地域のことを日々よくわかっている。当然、個人商店もそうであります。商店会もそうであります。

 そういう意味では、例えば、この四ページですけれども、滋賀の野洲市が、朝日新聞の販売店と提携をして、とうとう二十の企業と提携をして、ふだんの仕事の中で声かけや見守りなどを実施して、異変をキャッチしたときは市民生活相談課に連絡する、こういうことを徹底している。

 あるいは、五ページ目でございますが、これは県の方。群馬県が、宅急便あるいは電気・ガス事業者、確かに電気・ガス事業者はメーター指針を見たりしておりますから、郵便物や新聞がたまっていたり洗濯物が数日間干したままだったり、異変を感じた場合は窓口を決めてここに連絡をする。セブンイレブンも、県内に四百五十六店舗あって、宅配サービスもしているというようなこと。コンビニは、やはり若い方も集まるので、いろいろな情報も持っているオーナーの方もおられるわけであります。

 六ページ目は、郵便局との連携のケース。そして七ページ目は、新潟市の佐川急便との連携のケース。あるいは八ページ目は、これは住友生命保険とか第一生命保険の保険の販売員の方々、非常にきめ細やかに地域を回っておられるという方々。九ページ目は、生協との連携ということであります。

 塩崎大臣、私もいろいろ地域で聞くのは、たまたまそういう支店の支店長さんが、あるいはそこの販売店の地域のリーダーが、例えば、何々新聞の理解があるとやはり話が進むけれども、そうでないとなかなか進まない、こういうようなことも聞くわけであります。

 個人商店というのは、それはその自治体とそれぞれの地域住民との信頼関係の中で情報共有や提供をしていただくというのは当然でありますが、チェーン店とか、例えば大手コンビニとかあるいは郵便局とか、生命保険会社とか宅急便とか、そういう大企業については、ぜひ塩崎大臣、トップ同士で、塩崎大臣とそれぞれ、宅急便のトップ、あるいは郵便局のトップ等々、新聞の販売のトップを一度ちょっと回っていただいて、呼びつけるというのじゃなくて回っていただいて、今後、ガイドラインというか、お互い地元で要望があれば、皆さん方も、自分たちの配下の支社とかそういうところに、無理ない範囲内での協力、異変があったときに連絡する、こういう体制をスムーズに進めようじゃないか、こういうようなトップ同士でまず地ならしが必要だと思っておりますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがでございますか。

塩崎国務大臣 大変よい提案をいただいていると思います。

 企業によってはCSRとしてどんどんやっていらっしゃるところもありますし、生協なんかでも、あるいは介護食を独居のおうちに届ける方々なんかも非常にネットワークを持っていて、情報も持っていらっしゃる。どこに一番リスクの高い方がお住まいになっているかなんていうのがわかります。

 そういう意味で、今お話がございました、地ならしをしてということで、これはまさに我が事・丸ごとで言っているように、そういった企業も我が事のように一緒に地域で、言ってみれば地域づくりに参画をしていただくというのが一番で、上から下におろす形じゃない方がやはり底力もあるんだろうというふうに思いますが、そのきっかけとして、私などから働きかけをして、全国にそういうことを周知していただいた上で、それぞれの地域が恐らくまた形も考えて連携の仕方もお考えになるんだろうと思いますけれども、きっかけづくりという意味では、そういうことは、どういうふうにやっていったらいいか、よく考えてみたいというふうに思います。

長妻委員 地域を回っているいろいろなそういう事業者の方も、倒れている方がいれば、それは警察にすぐ連絡するわけですけれども、ただ、御自宅にお邪魔したときに相当様子がおかしいとか、あるいは、変な話、廊下におしっこがそのまま流れていたとか、そういうような状況のときに、なかなかどこに連絡するかというのがわからないということがありますので、そういうことについて、いろいろな提供元を地域地域で決める、それに協力するように、ぜひトップで地ならしを、主要の方をぜひ回っていただいて、そういう準備をしながらやっていただきたいということで、もう一回ぜひそれに取り組むということをちょっとおっしゃっていただけないですか。

塩崎国務大臣 考え方として私も賛成だということを申し上げたとおりでありますが、例えばコンビニだけでも、こちらから出向いていくとなると、何社もあるわけで、それ以外にもたくさんございますから、どういうふうにやっていくか、それが一番効果的かということも考えながら、前向きに検討したいというふうに思います。

長妻委員 そして、もう一つ重要なことは、生活保護なんです。生活保護のことなんですけれども、やはり地域で重要なのは、生活保護を受けるべき方は受けていただくということが私は必要だと。当然、不正受給とかいうことは犯罪ですから、これは厳に慎んで、厳しく取り締まるというのは当然でありますけれども、かつて、民主党政権のときに、生活保護の捕捉率というのを出しましたときに、約三割だ。本来受け取るべき方で受け取っているのが三割しかおられない。いろいろなデータはありますけれども、そういう数字もあるわけでございまして、先進国の中で、日本は人口当たりの生活保護の率は最低レベルでありますし、GDP比で生活保護にかかわる国費負担も最低レベルというような状況であります。

 私も、地元やあるいはいろいろな地域を見ていて感じますのは、もうちょっと早目に生活保護が受けられたはずの方もたくさんおられます。ああ、この方がもう少し早く生活保護を受けていたら、こんなに体が悪くなる前に受けていれば、体が治って、いずれ働くようにできたのではないか。ずっと生活保護を受けないで頑張って、最後倒れて、それで生活保護を受けて寝たきりになってしまうというケースを幾つか見ております。

 そういう意味では、ぜひ、自治体も、あるいは特に住民の皆さんにも、生活保護の知識を自治体が提供して、こういうケースのときは生活保護を受けられる可能性があるからそれを勧めるというようなことも私は必要だというふうに思うわけであります。

 ただ、その中で、普通の住民の方々とお話しすると、その理解がなかなか進んでいない。例えば、よく聞くのが、あの方は少ない金額だけれども年金をもらっているから生活保護を受けられないのよと。ただ、別に、年金を受給されていても、少ない金額であれば、その差額が生活保護で出るわけでありますし、医療費も出るわけであります。あるいは、よく聞くのは、あの方は短時間だけれどもパートをされているから生活保護は受けられないのよと。それも、達していなければ、その差額が生活保護として支払われるわけでございますので、ぜひ、地域共生社会とおっしゃるのであれば、ちゃんと自治体も、水際作戦というのをかなり徹底してやっている自治体もあると聞いておりますけれども、やはり受けるべき方にきちっと生活保護を受けていただく、本人の御希望があれば、早目に。それによって早目に立ち直っていく、早目に生活保護から脱していく、こういうこともあり得るわけでありますので、ぜひ、生活保護の知識の普及啓蒙、そして必要な方への推奨、これを勧めていくということについても大臣の御決意をいただけないかなと思います。

塩崎国務大臣 生活保護は、憲法第二十五条にございます理念に基づいて、「困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。」こういうことで、今、困窮の程度に応じというのが、低年金の場合に差額を生活保護で受給を受けることができるということでありまして、これは最後のセーフティーネットということで、ミーンズテスト、つまり、資産も含めてあらゆるものを使った上でまだ生活が、憲法で保障されている最低限度の暮らしということができない場合に支援をするということでありますので、おっしゃるように、正確に理解をしていただいて、必要な方には使っていただくという方向に持っていくことは大変重要だというふうに思っています。

 もちろん、リーフレット、政府広報、それからホームページ、ホームページにつきましては、これは長妻厚労大臣時代につくったものだというふうに聞いておりますけれども、「生活保護制度」に関するQ&Aというのがまだちゃんとそのまま残っておりまして、わかりやすい生活保護のQアンドAがあるわけであります。

 特に、これから我が事・丸ごとの体制づくりをする際に、社協やあるいは地域包括支援センターなどの相談機関というところが町に何カ所もあるわけでありますから、そういうところとしっかりと連携しながら周知徹底を図っていく。その音頭取りをしっかりやれということだろうというふうに思いますので、そういう意味で正しく使っていただくことは大変大事なことだというふうに思いますので、できるだけ広報にはさらに力を入れていきたいというふうに思います。

長妻委員 ぜひ、自治体、そして住民の方々に、そういうような広報というのが不足していると思いますので、よろしくお願いします。

 日本の生活保護は、よく言われるのは、入りにくく出にくいのが日本の生活保護の特徴だと。ぎりぎりまで我慢して、最後、もう本当に大変なことになったら生活保護をやっと認めて入っていただいて、もうそのときにはいろいろお体も重篤化して、そこから抜けることができない。

 ところが、ヨーロッパなどではすぐに、すぐにというわけではないですけれども、要件が満たせばさっと生活保護に入れて、そこでいろいろな、体調も含めて生活を整えて、そして就職に向かっていく。すぐに、入りやすく出やすいというふうにも言われております。

 そこら辺が非常に、日本の生活保護の偏見と相まって、もったいない、一定程度いい制度なのにもかかわらず、使い方が、非常に手おくれになるような形での使い方で、国庫負担としても、むしろそちらの方が国庫負担はふえてしまうわけでありますので、そういういろいろな生活保護に対する偏見がこういうことを惹起しているんじゃないかというふうにも思います。

 この共生社会のもう一つのポイントとしては、先ほど申し上げましたけれども、新しい地縁をつくるということであります。

 やはり、小学校区か中学校区か、あるいは当然町会のエリアというのはもうちょっと狭いエリアがあるわけで、地域地域で一番なれ親しんだ地域のエリアということでいいと思うんですけれども、そこで重要なのは、異業種がやはり情報交換をしていく、医療なら医療だけじゃなくて、介護なら介護だけじゃなくて。

 よく聞くのは、私の地元でもそうですけれども、開業医の先生が、近くの介護施設の方と全く話したこともない、老健施設の方と全然話したこともない、面識もないということも、私も驚くわけですが、そういうことが相当あるわけでありますし、そして、PTAの方とか、消防団の方とか、商店街の方とか、民生委員、保護司あるいは宅急便の方とか、いろいろな方が地域のことをよく知っているんだけれども、全部その情報がそれぞれ孤立しているということがあるわけです。

 そして、うまくいっているところは、制度というのじゃなくて、簡単に言うと地域のリーダーみたいな方がいて、例えば、ある地域では、開業医の方もそういう方もいらっしゃいますし、ある地域では、そういう消防団の団長さんみたいな方がおられますし、そういう方々が集まって、ちょっと言葉はいいかどうかわかりませんが、初めは飲み会のようなものから始まって、皆さんがわいわい言いながらいろいろな情報交換をしながら、そして形になっていく。

 ですから、そういう方々が一つ知り合うきっかけをつくるというのは確かに重要で、やはり、例えば役所が主催したそういう地域の意見交換会に皆さんが出てきたときに知り合って、ちょっと懇親会でもやろうやということでネットワークができていく、こういうようなこともあります。

 今はどうしても一つのカテゴリーごとに役所も集めたりしていますけれども、異業種の、地域単位でいろいろな地域を担っている業者、業界の方も含めた形での集いの場、そしてそれに対する支援、上から目線でない支援ということも相当重要になってくるというふうに思いますので、そこら辺については、この地域共生社会ではどういうふうにお考えになっておられるんですか。

塩崎国務大臣 おっしゃるように、私ども、全国幾つか行ったところで見ると、それぞれのパターンがあって、助け合いの仕組みの参加者というか、企業がいる場合といない場合と、行政のかかわりの度合いというものも随分違うし、それから、社会福祉協議会が中心となる、いろいろなパターンがあろうかと思いますので、自立的な、自主的な町づくり、地域づくり、助け合いの仕組み、これをテーラーメードでそれぞれつくっていただけるためのきっかけづくりを私たち行政はやるべきだろうと思いますし、それは、行政の公的なサービスももちろん基盤にありますが、それだけではない形で、問題をアウトリーチによって探し出してきて、助け合いの仕組み、手おくれになる前に手を差し伸べることができるように、地域としても動けるような形をつくっていくということで。

 そういう意味では、先ほどリーダーのような方がというお話がありましたが、確かに、うまくいっているところを見てみると、やはりリーダーがおられて、それは行政のトップである市長さんである場合もございますが、あるいは社会福祉協議会もあれば、社会福祉法人の理事長などが中心となって広範にその地域をよくお世話をされているというようなこともあると思うので、そういう意味で、人材に関しても、我々としても、人材を輩出するための努力も一緒に我が事・丸ごとではやっていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うわけでございます。

 いいパターンは、どういうところにどういうものが合っているのかというのは、恐らく、全国のうまくいっているところを知ることによって、うちのところはこれに近いなということであれば、うまくいいものを引き出すということも可能なんだろうと思いますので、そういうことも私どもとしても情報提供して、皆さんに一緒に考えていただくということもやらなければいけないなというふうに思っているところでございます。

長妻委員 いろいろな地域には、これから大きな問題が起こってまいります。

 今、東京でいうと、例えば、六十五歳以上の方の三人に一人がひとり暮らしである。そして、二〇二五年、昭和百年になりますと、昭和百年問題とも言われておりますが、団塊の世代が全員七十五以上になって、認知症がどっとふえてくる。

 そして、ひとり暮らしで認知症の方というのが大変多くこれから社会にいらっしゃることになるわけで、そういうときに、地域が相当、認知症を含めて、虐待も含め、子育てうつも含め、もろもろの問題に、やはり情報共有をしながら、行政やお医者さんや民生委員の持っている情報も一定程度共有しながら、社協も共有しながら対応していかないと、一人一人全部行政がやっていたら、これは幾らお金があっても足りないわけでありますので、そういう意味では、そこを上から目線でない形でうまく、福祉自治区のような概念を持ってそれを手当てしていくということが大変重要だというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、この話だけでも本当は、田村筆頭理事、五十時間、六十時間やらないとおさまらないぐらいの、大変有意義な意見交換ができると思うんですよ。これから重要なあれでございますので、この法案が、せっかく、ある意味では初めて出てきたわけですから、こういう趣旨の法案が。これはぜひ、田村筆頭のリーダーシップと委員長の御理解で、さらに議論を、このテーマでちょっと一日、二日とってください。ぜひお願いします。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、阿部知子君。

阿部委員 民進党の阿部知子です。

 ただいまの長妻委員からの御指摘にもありましたように、この地域包括ケアシステムと介護保険、双方大変大きな課題であります。介護保険は二〇〇〇年に始まりまして、今はもう、正直言って、持続可能性、破綻するかどうかが問われているくらいに私は思っておりますので、しっかりと持続可能性を守りたい。また、地域包括ケアの方は、やはり地域、すなわち人々の暮らしの場、私どもは国政におりますけれども、おのおの議員は地元、地域の生活の場を抱えておりまして、そういうところでの地方公聴会などもぜひ必要なものと思います。委員長には重々お含みおきいただいているものと思って、私の質問に入らせていただきます。

 前半の介護保険の方、これは前回も聞かせていただきましたが、塩崎大臣に改めてそもそも論をちょっと伺いたいと思います。

 介護保険という仕組みが日本で五番目の保険として俎上に上ったのは、自社さ政権のときだと思います。私はまだ議員ではありませんでしたし、塩崎大臣は多分もう議員であったと思いますが、そのときに、これを保険にするか、あるいは税にするか、そういう論議も含めてなかなか、保険という制度をみんなに納得してもらって導き入れるというのは、大ごとというか、大わざだと思います。しかし、これを保険として成り立たせて、二〇〇〇年から始まったわけです。

 大臣に、一問目ですが、そもそも介護保険の目的とは何でありましょうか。よろしくお願いします。

塩崎国務大臣 御指摘のように、自社さ政権で九十回とか議論を重ねて決めたことだということを記憶しておりまして、私も実は途中から、先輩議員にかわってもらって、福祉PTというのがありまして、プロジェクトチームがテーマごとに自社さでできていて、そのときに私も入っておりました。安倍総理も入っておられて、衛藤晟一補佐官もおられました。堂本さんなんかもおられました。

 そういうような中で私も参加をさせていただいて、さんざん議論して、あのときは、まさに介護地獄という言葉が一番よく聞かれて、これを何とかせないかぬ、つまり、お嫁さんに全部しわ寄せが行って、認知症の高齢者の方の家庭でのお世話は全部お嫁さんがやって、お嫁さんがそれこそ介護の疲労のために自殺をされるというようなこともたくさんありました。そういうことで、介護を社会化するということを言っておられました。

 当時、ちょうどドイツが介護の保険を導入したところでありました。我々としても保険でいくかどうか、あるいは税でいくのかということで、随分ドイツに視察に行かれた方、我々はまだぺいぺいでありましたから連れていってくれなかったですけれども、かなり勉強に行った方々もおられて、やはりうまくいっている、いきそうだというので、我々もそうすべきじゃないかということになりましたし、民間事業者を入れるかどうかということも大問題。当時は社協が主にサービス提供をしていた、そういうことでありました。それと、四十歳以上に今負担を、現役にはしていただいていますけれども、二十からするのか、いろいろなことがありましたが、今の形になった、そういうことになっております。

 この理念は何かということでありますけれども、まさに先ほどの介護地獄がそうであるように、やはり、高齢者の方々が尊厳を保持しながら、その有する能力、力に応じて自立をした日常生活を営むことができるように必要な給付を行うための制度であって、これは第一条に書いてあります。第二条に、保険給付は、要介護状態等の軽減または悪化の防止に資するようにということでございましたから、自立と重度化防止ということが大きな理念ということでスタートをいたしたところでございまして、現物給付でいくのか現金給付も入れるのか、こんなことも含めてたくさん議論があったことを今、先生の質問から思い出したところでございます。

    〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕

阿部委員 私も、このたびの論議はぜひ深い論議をしていただきたいと思います。日本は今、世界の中で断トツの少子高齢社会のトップリーダーになっております。我が国がこれを本当の意味で支え合って乗り越えられるかどうかということは、世界の範にもなることと思います。

 その場合に、今大臣に御答弁いただきました目的のそもそもは、介護を受ける方の尊厳を保持しながら、あるいは御家族が介護地獄や介護殺人に至らないような、当事者も支え、支え手も支えるという仕組みであったと思います。

 この介護殺人ということは、今、二週間に一件起こっていると言われるような状態になっております。一つは、高齢化が急速に進んでいる。それから費用の面でも、必ずしも今日本の社会は豊かになっていないから、所得が少ない中でどう実際にお金を払って介護を手に入れられるかなどの問題もある。また、家族の孤立もある。

 その意味で、今回の見直しは、まずもってこの理念を共有した上で、そして、目的というところにある、その有する能力に応じて自立ということであって、介護度を三から二に軽減するとか、二から一に、いわゆるランクの軽減ということではない、その能力や程度に応じて尊厳と自立ということであると思いますし、また給付については、先ほど大臣は、要介護状態等の軽減または悪化の防止に資するようとお述べになりましたが、それももちろんありますが、その一方で、その有する能力に応じた自立する生活となっております。必ずここにうたわれているのは、その有する能力に応じたということであって、必ずしも悪化の防止や軽減のみに着眼されたものではないんだと思います。

 大臣に二点目の質問は、今、要介護の一とか二とか軽いものは、正直言って、介護財政も厳しいし、ちょっと我慢してもらって、あるいは違う形にして、介護を重度の三、四、五に持っていこうというようなことも介護保険の理念とは反すると思います。それぞれの有する能力に応じた自立。例えば要介護の一とか二、多くは痴呆を抱えた方であります。その能力に応じて尊厳と自立ということですから、ここをたがえると私は介護保険は崩壊すると思いますが、大臣の御認識を伺います。

塩崎国務大臣 先ほど、もう一つ、導入するかどうか介護保険のことを議論していたときにあった言葉が、老老介護という言葉でありました。老老介護とお嫁さんにとっての介護地獄、この二つが一番大きな問題で議論されていたのを思い出したので、ちょっとつけ足させていただきたいと思います。

 要介護度の軽重のみに注目をしてサービス提供するのは本末転倒じゃないか、こういう御指摘かと思います。そのこと自体は、私はそのとおりだと思います。要介護度の軽重のみで支援の中身、必要性を判断するのではなくて、個々の利用者の状態に応じた丁寧なケアマネジメントによって、自立した生活のために必要な支援を行っていくということが大事なのは、そのとおりであります。

 ただ、フレイル対策と最近よく言いますけれども、とめようと思えばとめられることをとめないということはないだろうということであり、また、少しの努力でかなりみずからの体調もよくなり、そしてみずからの能力発揮のための環境も整うということであれば、そういうことのお手伝いはしていくべきなんだろうと思いますけれども、ただ単に要介護度の数字だけを見るということではない、ですから、今回、アウトカム指標だけじゃなくて、プロセス指標、何をやるのか。当然、加齢によって運動機能などが低下していくということは避けられない事実でありますから、そういうことも割り引いて、その方々にとっての尊厳ある人生が、暮らしていけるようにしていくということが大事なのではないかと思います。

阿部委員 私が申したいのは、あくまで主体は介護を受けられる御本人の選択で、「被保険者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、被保険者の選択に基づき、」というのが給付の二条の三項に出てございます。大臣は、今御紹介は、悪化の防止の二条の二項をおっしゃいましたが、私の方からは三項と四項をつけ加えさせていただいて、くれぐれも、本人のある意味での無理な圧力になったり、自分がよくならないことが家族にも負担をかけると思わせてしまうような状況に追い込まないこと、このことを行政としては念頭に置いていただきたい。

 それから、認知症の御家族の会が今回の改正については強く反対をしておられます。大臣にもお声が届いているかもしれません。要介護一、二の方の多くが認知症、三、四、五となりますと身体機能の問題も抱えていらっしゃいますが、ただし、この要介護一、二というところ、認知症等を抱えた方を支える家族は、ある意味で動けない人よりも大変というところもあるわけです。ですから、くれぐれも、その程度、介護度じゃなくて、それぞれのニーズに応じた給付であるということを念頭に置いていただきたいと思います。

 うなずいていただきましたので、確認をこれで終わらせていただきます。

 次に、今回導入される新たな地域共生サービスについてお伺いをいたします。

 地域共生サービス、地域でともに生きていくというのはとてもいいことで、先ほど長妻委員にも御答弁いろいろありましたけれども、障害、子供、御高齢、もろもろの困難を抱えた方がともに生きていくというときに私どもが第一に忘れていけないことは、いわゆる障害者について自立支援法という法律をつくったときに、障害当事者の皆さんから、自分たちの声を聞かずに自分たちにかかわることを決めるなということがあって、裁判にまでなり、その後、障害者総合支援法に名を変えていきました。この経緯というのは、私たち立法府にいる者は忘れてはならないことと思いますが、今回の地域共生サービスの発足に当たって、障害当事者の声はいかに聞かれたでしょうか。

堀江政府参考人 お答え申し上げます。

 共生型サービスを今回の法案に盛り込むに当たりましては、障害を有する方やさまざまな分野を代表する団体の方に委員として参画いただいております社会保障審議会障害者部会において、御審議をいただいてございます。

 その審議の中で、障害福祉サービスを介護保険に統合するのではないかというような御懸念や、共生型サービスが創設された場合に、引き続き障害者のニーズに応じた、きめ細かな配慮をすべきという御意見があったところでございます。

 こうした御意見に対しまして、障害福祉サービスを介護保険に統合するものではないこと、今後とも障害者一人一人の事情を踏まえて適切に障害福祉サービスを提供すべきであること、そして、これまでも介護保険サービス事業所において障害福祉サービス等を行うことができる仕組みがあり、今回の共生型サービスは、その仕組みを踏まえて、さらに指定を受けやすくする仕組みを整えるものであることを回答し、理解を求めたところでございます。

 今後につきまして、共生型サービスは障害福祉サービスを介護保険に統合するものではないという説明を丁寧に行うとともに、共生型サービスの具体的な基準等を検討する際に、引き続き同部会、障害者部会のことでございますが、等で御意見を伺うこと、そして、引き続き個々の障害者のニーズにきめ細やかな配慮をすべきことを自治体に求めることなどを通じまして、御懸念にしっかりと対応してまいりたいと考えてございます。

阿部委員 今、多々御答弁いただきましたし、そのようにあってほしいと思いますが、障害のある皆さんが一番懸念しておられるのは、実は、昨年の七月に政府で地域共生社会実現本部というものが立ち上がりまして、その後、我が事・丸ごと、大ごとと言われる地域共生の仕組みというのが出てきたのですが、七月に立ち上がってから、今御答弁のあった、多分、社会保障審議会の障害者部会、二月のものを、ペーパーをつけてございますが、そこに至るまでの間はコンタクトがないまま過ぎたということを障害者の皆さんは大変懸念しておられます。

 確かに二月に、まあ、もう物が固まってから聞かれたんではないかと。それでもなお、言われましたように、障害者に対するサービスと介護保険を同一にするものではないというふうに御答弁くださいましたけれども、私は、そのプロセスそのものも絶えず、障害の方と意見を交換していくような日々の努力、本当に密な、丁寧な努力が必要と思います。大臣にその覚悟のほどを伺います。

 共生サービスの実施に当たって、障害のある方からきちんと、今回のように七月にやって二月まで、できちゃってから見せるじゃなくて、その経過もいろいろ聞いていくということについて、大臣のお取り組みの覚悟を伺います。

    〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕

塩崎国務大臣 障害者自立支援法をつくる際に私は党にいて、それこそ村木前の事務次官が企画課長でありましたが、随分一緒にやって、そしてまた生の声を聞くタウンミーティングをやって、田村さんは今中座されておりますけれども、全国いろいろ回って、障害者から初めて直接お聞きをするタウンミーティングというのを福岡、札幌、東京、それから三重県でもやりましたし、私の地元でもやりました。そういうような形でやったときに障害者の皆さん方が言っていたのを非常に印象深く覚えているのは、初めて政治家にこうやって公開の場で意見を言う機会を得たということを言われておられました。そういう意味では、今のようなことがもし事実だとすればディスコミュニケーションですから、これは決して好ましいことではない。

 したがって、今回は第一弾ということでやっておりますけれども、これからさらに話し合いをよくしながら、御意見をしっかり聞いて、いろいろ誤解があるということもだんだんわかってきて、大ごとだの言われるとはとても思わなくて、どこに行っても我が事・丸ごとに一番いい意味で反応していただいてきたことが多かっただけに、桝屋先生からお教えをいただいて、少し慎重に事を運ばなきゃいけないなという反省を少ししながら、これからしっかり皆さん方の御意見を賜って、もう既に自然発生的に起きていることを、言ってみればこれを普遍化しながら制度化するということにも近い動きでもあることはわかっていただければありがたいと思っておりますので、御懸念があれば必ずそれは解消しながら前に進めてまいりたいと思います。

阿部委員 今大臣に大変いい御答弁をいただきました。

 ぜひ、委員長、再度お願いいたします。地方公聴会で障害当事者の方も含めて御意見を聞いていただくのは本当に大事なことと思います。それは、政治の質を変える、本当に障害当事者が発言をし、自分たちで社会の一つの、つくり上げていく、その大事なパーソンになるということですので、ぜひ理事会でよろしくお願いいたします。

 あと、桝屋先生の御見識には深く傾倒いたします。ありがとうございます。長年やっていらっしゃるから、さすがだと思います。

 そして次に、私から、大臣は今、自然発生的に、例えば共生型サービスができていって、それでいい面もあるかもしれないとおっしゃいましたが、悪い面もあります。私がきょう御紹介したいのは、資料の二枚目を見ていただきますと、地域共生サービスの、例えば高齢、障害、子供、介護保険などを全部一緒にやりましょう、場合によっては資格も共通化しましょうということが共生型サービスの中で出ていますが、果たしてそんなイージーなことなのかということをお示ししたいデータであります。

 めくって、三枚目を見ていただきたいと思います。ここには、放課後等デイサービスに対する今後の対応という、最近、厚生労働省から出された資料をお手元につけてございます。

 大臣は放課後等デイサービスというのを御存じのことと思いますが、平成二十四年に始まりまして、これは、障害のあるお子さんが、普通の放課後の学童保育ではなくてデイサービスとしてお過ごしいただく。障害を持った御家族にとっては、子供が普通の放課後児童クラブ等々に行けないときに、大変にこれは、希望の光が見えたという意味で、ある意味で前向きにも捉えられるのですが、ところが、私は、この取り組みというのは最初大きな過ちを犯したと思います。

 大臣に見ていただきますと、ここに給付費の費用の伸びが出ておりますが、現在、児童サービス、この放課後等デイサービスに千四百四十六億、大変な高額な費用がここにかかっております。

 その費用に見合う良質なものならいいのですが、実はこの放課後等デイサービスには、御高齢者分野のデイサービスではなかなかこれから先、サービス利用料も二割負担になったりするし、デイサービスの単価は引き下げられるし、そこは金目にならないぞと思った事業者が、子供たちの放課後等デイサービスに雪崩を打って参入したということが現実としてございます。

 なぜそんなことができるのかというと、ここにはつけてございませんけれども、実は、この放課後等デイサービスにかかわる、児発管といいますが、児童発達支援の方の資格を、介護施設に勤めて経験が五年あればいいとか、老人系のサービスを五年やっていればいいとか、そういう条件で始めております。

 私は、小児科医としていたたまれない思いで事の成り行きを見ていました。もちろん、御高齢ケアにかかわってくださる方のとうとい経験はあります。ただ、子供の発達を見て、その子その子に応じた支援を行うのに、そうした高齢者のサービスにかかわる方がそのまま移行してよいとはとても思えないのです。

 ここを、大臣、自然発生的に五年やりました。そして、今回やっと改正がされました。

 その次のページを見ていただきたいのですが、指定基準等の見直しによる対応が平成二十九年の四月に出て、そこで保育所等の児童福祉に関する経験を持った人、あるいは障害児、児童、障害者支援の経験を必須化する。やっとです、やっと。五年間、御高齢者の経験者がそのまま横滑ってもいいとしてやられてきた資格が、ここで初めて、子供たちの発達を見るものに変えられていった。

 私は、共生型サービスというのがこれと同じような安易な仕組みで始まることは、大きく懸念をいたします。大臣の御認識を伺います。

塩崎国務大臣 放課後デイについては私もよくわかっておりまして、十八歳の高校三年生のときに、途中で十八になると自動的にかえなきゃいけないというようなことで、それを二十まで延ばしていただいた、議員立法で直していただいたことがございました。民主党政権のときでありましたが、あれの言い出しっぺは私でありまして、この問題についてはよくわかっております。

 今、資格が安易に共通化されることの問題点について指摘をいただきました。

 先ほど申し上げた、十八でかわらなきゃいけないときに、なぜかというと、一つは、なれているところに通いたいという障害児の特殊性というのがあると同時に、なれた人というのは、やはり資格を持ったような人々にずっとそのままお世話になりたいということがあるので、そういう意味で、能力担保がないままで資格が共通化されるというのは好ましくないし、特に障害の場合には非常に難しいケースが多々あります。最近は特に医療的ケア児がふえつつあるわけでありますから、そういうことも鑑みれば、資格についても丁寧に考えていかなきゃいけないというのは、そのとおりだと思います。

阿部委員 私は、この事案は真剣に総括していただきたいんです。

 児発管と申しますが、児童発達支援員は、例えば九百日以上の介護に関する直接支援業務の実務経験がある。九百日以上介護をやっても、やはり子供の発達支援には横滑りはできないと私は思います。でも、そのようにやってこられました。くれぐれも、大臣はよく御存じであるとおっしゃっていただいたので、子供たちのためにも。

 そして、一千四百四十六億、あっという間に雨後のタケノコのように伸びました。今、各養護学校の前にはバスがとまって、子供が学校を終わって出てくるのを待って、もう争奪戦のような姿になり、それでも私は、その質がよければ、子供のためになるならいいと思います。でも、安易に子供たちに時間を過ごさせるようなサービスも、実は目に余るものもあります。今後の共生型サービスの中で、子供、障害者、御高齢者、それぞれに特性があります。それぞれに専門能力を持った人を大事に育てて、そして、その地域でいろいろな課題を共有できるというふうにしていただきたいと思います。

 残された時間で、地域包括ケアシステムということについて伺います。今、もう一問実はあったのですが、時間が足りませんので次回にさせていただいて、地域包括ケアシステムということをぜひきょうは伺っておきたいので、移らせていただきます。

 地域包括ケアシステムという言葉が使われるようになったのは、大臣も覚えておいででしょうか、二〇〇五年のことでした。今、森友問題はみんな国民は知っていても、地域包括ケアということについて、このワーディングすらよく伝わっていない。二〇一一年に、介護保険法改正で、法文の中に地域包括ケアということが明記されましたが、果たしてこの地域包括ケアはどこまで何が進んだんだろうかということを改めてきょうはデータでお示ししたいと思います。

 今お見せした障害児のデイサービスの次のページ、地域包括支援センターの業務と課題というところで、これは、実際に地域包括支援センターに勤めていらっしゃる方にとったアンケートです。

 地域包括センターには、それぞれの専門家、例えばソーシャルワーカーとか保健師さんとかケアマネさんとかがおいでですが、その三者がいてもなお職員の力量不足を感じるという回答が半数、そして、業務量が過大だというのが八一・六%。この一の表であります。自分たちの力量の足りなさと、降ってくるような業務にあっぷあっぷしております。

 その次の、課題の二のところでは、総合支援事業にかかわる業務がもう大変多くて過大、あるいは指定介護予防支援にかかわる業務も過大であると。

 次のページをおめくりいただきたいですが、今度は、力量が不足している上でやれない業務は何かというと、地域におけるネットワークの構築、もうこれをやっている暇がない、これが七六・七%ございます。あわせて、権利擁護にかかわる業務ができないという方が六六・三%。

 大臣には、地域包括ケアはすごく大事ですから、何が大事って、それを担う人材が本当にやれる体制をつくることが大事だと思います。こういうデータをごらんになって、もっと財政的な、あるいは人材的な強化を図っていただきたいが、いかがでしょう。

塩崎国務大臣 例えば私の地元の松山市であれば、十一、地域包括支援センターがあります。昨年も全部回りまして、存じ上げている方が保健師だったり社会福祉士だったりいろいろな方々がおられて、そして、先ほど来申し上げている我が事・丸ごとの特に丸ごとの部分で、実は、高齢者の話だけではなくて、いろいろな子供の問題あるいは障害者の問題、たくさん相談にあずかっているという現実を随分聞かせていただきました。

 そういう意味では、今御指摘をいただいたようなデータに示されている問題を抱え込んで、大変厳しい状況だというふうに思いますが、高齢化が進む中で、地域住民の介護に関する相談などの業務を行っているこのセンターの機能を強化していくことは、当然のことながら大事だと思っています。

 今回の法案においては、市町村等が地域包括支援センターを評価して、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを義務づけるということにさせていただいております。

 具体的な評価というのは、センターの業務の実施状況とか業務量などを把握して、これを職能団体や利用者などから成る運営協議会で評価、そして点検することを予定しておりまして、市町村で一つつくられる運営協議会で、評価の結果を必要な体制整備や研修の実施につなげて、今御指摘をいただいたような、何で困っているのか、そして何が必要とされているのかなどをつぶさに把握した上で、財政措置を行うということも、当然この運営協議会の中で検討していただかなければいけないわけですけれども、そういうことでセンターの機能強化を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

 地域によって拠点の置き方というのが随分違っていて、高松はたしか、地域包括支援センターとしては一つしかなくて、あとはブランチのような形が三十八カ所あって、非常にきめ細かくやっているところがあります。松山は、行ってみますと、七つ校区を持っているとか、これはとてもじゃないけれども、ワークロードとしてえらいことだなと思うようなケースがまま見られておりますが、そういうことを考えてみると、全国がどうなっているのか、よく私たちも注意をしていかなければいけないというふうに思います。

阿部委員 お金と人が足りません、本当に圧倒的に。ぜひ、地方の声、現場の声を聞いていただけますようお願いして、きょう取り残しました精神障害にかかわる地域包括ケアは次回やらせていただきたく、よろしくお願いいたします。

 終わらせていただきます。

丹羽委員長 次に、初鹿明博君。

初鹿委員 お疲れさまです。民進党の初鹿明博です。

 きょう、民進党でも六番目で、全体で九番目の質問ということになりますので、若干、質問の順序を変えたり、これまでの答弁を踏まえてちょっと確認をしたいことも出てきましたので、少し通告していないことも質問させていただきます。

 まず、今の阿部先生の質問や、その前の長妻議員の質問を聞いていても、今回の法案、かなり地方自治体や地方の住民の方にいろいろなお願いをしている、そういう内容になっているんですね。

 大臣も地域の状況をかなりよく把握しているなということを答弁を聞いていて感じているんですが、例えば、先ほど豊中市の例を出していましたよね、一軒一軒、住民の方が戸別にというようなお話。

 私の江戸川区もなごみの家という拠点をつくって、そこに厚労省の方にも来てもらったんですけれども、視察をした際に言っておりましたが、社会福祉士の方が対象となるところを全部回って、どこに支援のある人がいるかとかそういうのを把握したということなんですよ。

 こういう取り組み、恐らく、できるところとなかなか難しい地域というのがあるんじゃないかと思うんですね。そういうことを考えると、今回、我が事・丸ごとで、地域の皆さんお願いしますといって国会だけで本当に決めていいのかなということを非常に感じるんです。

 ですので、やはり地域の、地方の声というのをきちんと聞く必要があると思いますので、まず、委員長、ぜひ地方公聴会、これは必須だと思いますので、ぜひ理事会で協議をしてください。やはり地方の声をきちんと反映して制度をつくらないと、いいことだと思います、いい制度だと思いますけれども、やはり地方の不満が、押しつけられたということでもってうまくいかなくなるとよくないと思いますので、ぜひお願いをいたします。

丹羽委員長 ただいまの案件につきましては、理事会で協議させていただきます。

初鹿委員 大臣、ちょっと先ほどの水戸議員への答弁で一点気になることがあったんですよ。前からずっと気になっていることなんですが、先ほど大臣が発言したので、ちょっとあえて指摘をさせていただきますが、先ほど虐待の質問の際に、生産性の向上を図る、そういう答弁をしているんですよね、ICTやAIなどを使って介護の生産性の向上を図ると。

 介護という業種の生産性の向上というのは一体どういうものなのかなと私は前から非常に違和感を持っているんですよ。

 生産性の向上といったときに、一般的には、より少ない労力で、また投下物がより少なく、インプットが少なくてより高い価値、アウトプットを多く得る、つまり、人手を少なくしてとか投入する資金を少なくしてより多くの利益を得るのが生産性を向上するということですよ。

 介護でいえば、これは一人の人が行うサービスですからね、特に訪問なんといったら。生産性を向上する最大の方法というのは何かといったら、介護度を重くすることですよ、はっきり言ってしまえば。一人の人で軽い人をサービスするよりも重い人をサービスした方が単価が高いんですから、生産性向上という言い方をすると、介護度を重くしていった方がよくなってしまうというふうに思うんですね。

 そういうつもりで言っていないということはわかっていますよ。わかっているんだけれども、だから、言葉の意味として、介護の分野に生産性の向上という単語を使うのは余り好ましくないんじゃないかというように思いまして、以前からすごく気になっていたので、ちょっとほかの言い方にした方がいいんじゃないかと思いますので、大臣の御見解をお伺いいたします。

塩崎国務大臣 これは恐らく医療でも同じことが言えるんじゃないかと思うんです。ですから、御主張は医療についても同じことが言えるんだろうと思うんです。

 あえて申し上げますと、世界は、例えば、これはある方がシンガポールのシンポジウムに出て、医療のプロダクティビティー、生産性向上ということをテーマに、まさに医師が集まって、あるいは医療関係者が集まって議論をするというのがあって、これは半年もたたないぐらい前の話で、私も医療の生産性というのは一体何だと初めちょっと違和感を覚えました。

 しかし、そのときに頭の整理がついたのは、医師が本来の医師としてやらなきゃいけないこと、あるいは医師でなきゃできないこと、これができるように、言ってみれば、余計なこと、余計ということはないんだけれども、やらなきゃいけないけれども自分じゃなくてもできること、あるいはそこの部分についての時間節約ができるようなこと、ワークロードを減らして、本来患者と向き合って話し合うということが一番大事なことで、そこに行けるかどうかということで生産性というのは整理されているんだなということをつくづく思いました。

 同じことが介護でも言えるんだろうと思うんですけれども、その場合、その方が、参加していた方が日本人で、シンガポールでも診療活動をしていますが、日本でやっている、在宅のときに、一人在宅で診た後、カルテを自分でそのときには書かずに口頭で言って、それをクラウドに上げて、それで、石巻の方、そこにそういうスタッフがいて、その方がその声を聞いて電子カルテをつくって、その方は訓練を受けていますから、大体女性陣ですけれども、そのお医者さんは夕方帰ってきたときにそれを見てやる、そうすれば、自分が電子カルテを書かないでも、口頭で言った後、次の方に行けて、そしてその患者さんと時間をともにすることができる、こっちの方が全然生産性は高いと言ってもおかしくないことだな。

 つまり、医療の質を上げて、そしていろいろな、これは単純に、俗に言う生産性ではかってみてもいいような、今のような事務作業のようなものを効率化するということについては言ってもいいんじゃないかと思いますので、トータルで見れば、生産性というときには、そういう本来の責務を果たすための時間ができるためのその他の領域での、言ってみれば効率の向上、これをやったときに生産性は上がっていると言うけれども、本業の部分での生産性についてはなかなかこれは難しいだろうなと思ったからこそ、この間、助成金について、介護についての生産性を直接はかるというのは余りふさわしくないんじゃないかと言って、事務方は極めて不満げな顔をしていましたが、私はそっちの方が正しいだろうと思って申し上げたところであります。

初鹿委員 今、結構重要な答弁をしていただいて、ありがとうございます。ちょっと後ほどそのことを触れていきたいと思いますが、まさにそうなんですよ。

 介護の仕事で本来やらなければいけない、要は、利用者さんとの直接のサービスの時間をどれだけ多くとれるようにするかということが大事で、そして、その中身の質を上げていくということは大事なんですが、どうも介護保険という制度、今の仕組みだとそれ以外に割かなければいけない時間が非常に多くて、そこをどうするのかということなんだと思います。これは後ほどちょっと質問をさせていただきます。でも、本当に今はっきりと答弁していただいたので、そこは非常に重要だと思います。

 先ほど井坂議員の質問で、またこれも非常に重要な答弁をしているんですよ。大臣、さっき負担能力の範囲内で負担をしていただくということを二割、三割の負担のお話のときに答弁されているんですね。この負担能力の範囲内で負担をするということは私は非常に重要だと思うんですね。

 では、この負担能力というのをどう見るかというときに、所得だけで見て果たして本当にそれでいいのか、資産もというお話をされましたけれども、やはり世帯構成とかで負担能力というのは相当違うんじゃないかというふうに私は思うんですね。

 この前、阿部議員がたしか前回の質疑のときに指摘していたんですが、例えば、世帯で一人六十五歳以上の方がいて介護保険を使っています、この人が、もう一人収入がある六十五歳の連れ合いがいたりすると、こうすると単身ではなくて二人、そういう位置づけなんだけれども、一人六十五歳でもう一方が一号の保険者ではない、そういう対象者だと単身扱いにならない所得になる、そういう指摘をしましたよね。

 そのときにも、今、例えば、五十代の子供、四十代の子供、子供というか、で同居をしていて、引きこもりなどで働いていない場合、これも単身ということで所得が決められてしまっているとか、また、お孫さんと暮らしている場合もありますよね。学齢期の子供を六十五歳以上の高齢者が育てているというケースもあると思うし、今高齢で出産される方も多いので、私と同じぐらいで四十代後半とかで子供を産んでいると、お子さんが中学生、高校生ぐらいで本当に自分が介護が必要になって、それで介護保険を使うようになっていくという場合もあるんですよね。

 そういうことを考えると、単純に所得金額、収入だけで見るのではなくて、やはり世帯構成とかは勘案した方がいいというふうに思います。何でもかんでもというのはなかなかいかないと思うんですよ。

 ですので、私から一つ提案なんですが、十八歳以下の学齢期のお子さんと同居をしている場合は、その子供さんをちゃんと勘案するような、そういう所得の決め方にしてもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。

塩崎国務大臣 まず第一に、所得だけで見ることの是非というのは、この間も申し上げましたけれども議論としてはあって、今は、補足給付の場合に、これはむしろ所得の低い方の場合の話ですけれども、その際に預貯金だけ見るということを導入しているわけですね。

 まあ、確かに、田園調布に千坪持っていても、所得が少なければ、高齢者としてもうずっと特別養護老人ホームで最後までおられる方はおられて、最後に、田園調布の千坪の土地は私的分配がされる、しかしその間ずうっと、半分公費ですから、いろいろな方々の税金が五〇%入るということをどう考えるのか。いろいろあると思います。あると思いますが、今までのコンセンサスは、そこまではカウントしないということになっていました。

 同様に、今介護で配慮をしているのは、これは三割負担の場合もそうですけれども、配偶者がおられる場合には、一号被保険者同士という、先ほど例を取り上げていただいておりますけれども、そういう場合には、二割負担については、基礎年金のみを受給している妻と生活をしているケースを想定して、世帯の第一号被保険者の合計の年金収入等で要件を設定して配慮をしているということにしているわけであります。

 今、学校に行っていらっしゃる年齢の子供さんのお話を取り上げていただきましたが、あるいは、似たようなことで障害を持っていらっしゃる方の世帯など、いろいろなパターンがあり得ると思います。御指摘のとおりだと思います。

 さまざまな世帯の事情に対応する際に、ひとり介護保険で配慮し切れるかということだと思うんです。私どもとして、今考えていてやれていることは、例えば子供さんの場合であれば、児童手当あるいは児童扶養手当、障害福祉サービスの利用者負担、こういったところでの配慮ということをやって、社会保障全体でこのケアをしていくということで今は対応をするという形にさせていただいているわけでございます。

 問題提起はそれなりに理解をするところでありますけれども、今の私どもとしての対処の仕方としては、社会保障全体でどういう配慮が、他のそれぞれに合った、合ったというか、子供さんのための制度あるいは障害者のための制度、こちらでどのくらい配慮ができるのかということをやらせていただいているということでございます。

初鹿委員 今の時点ではその答弁になってしまうんだろうと思うんですが、やはりちょっと考えてください。

 例えば児童手当とか児童扶養手当とか、そういう子供に対する手当というのは確かにありますけれども、それは親や監護している人が介護をされているという前提ではなくて支給されているものですから、それが支給されているからいいということじゃなくて、その人たちがさらに、監護される人が介護されるようになってしまっているという状況の変化があるような世帯だということですから、それには、介護保険で必ずしもやる必要はないかもしれませんが、やはり何らかの手当てというものはしていただきたいというふうに思います。そんなに対象人数も多いと思いませんので、そんなに難しいことではないと思います。

 そもそも、この所得の概念が課税所得ではないんですよね、この場合の所得が。ですから、比較的、割と収入に対して割合が高くなっているということにもなっているということをまず指摘させていただきます。

 あと、これも阿部先生だったかな、一時所得があった場合にもこれは合算されてしまう。前年所得だから、ああ、それは高橋さんでしたっけ。例えば老人ホームに入ることになりました、でもお金がありません、家を処分して、そして、二十年ぐらい何とかこれでもつかなと思って家を売った。そうしたら、翌年、収入がある方ということで、ほかに収入がないから本来だったら一割負担なのに、今度三割になっちゃうんですよ、導入したら三割に。そうすると、一年間だけかもしれませんけれども、三倍使うことになるわけですよ。つまり、例えば二十年それで何とかなるなと思っていたものが、十八年になってしまうわけじゃないですか。

 こういう、住宅を介護のために売却をした場合などは所得から外すということをするべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。

塩崎国務大臣 高台移転の話でこの問題が起きたことを記憶しているわけでありますが、御指摘のように、介護保険制度では、所得の状況に応じて保険料等を負担する仕組みでありますから、その際の負担能力をはかる指標が、今御指摘のように、地方税法上の合計所得金額という、言ってみれば生の数字を使っているということで、このため、例えば、自宅を売却して新たな住居を購入した場合には、手元に譲渡収入は残らないけれども、多額の譲渡所得の計上が片道ベースで起きる、そのことによって、合計所得金額が一時的に上昇をして、一時的に保険料が上がるということが起きるわけであります。

 これに対しては、平成三十年度から、利用者負担割合等の判定に当たりまして、土地の譲渡所得について特別控除を行った後の所得という取り扱いをすることとしておるわけでございます。一時的な変動による、本来の実力ではない所得のケースで、今のようなことで、土地の譲渡所得については特別控除を行った後の所得とする取り扱いとすることとしておるところでございます。

初鹿委員 これは、高台移転とかの話をしましたけれども、災害のときだけじゃなくて、三十年度からは一般化する、そういうことでよろしいんですね。

塩崎国務大臣 税法でそのように処理することでありますから、一般的な扱いでございます。

初鹿委員 これは一歩前進だというふうに思いますので、この点は評価をいたします。

 次に、二割にふえた影響をもう少しきちんと考えなければいけないなと思っているんですよ。

 高額介護サービス費があって、四万四千四百円でとまっていますとか三万七千二百円ですという、そういうことを常に言うんですが、まずお伺いしたいんですけれども、これは申請主義ですよね。ですので、申請しないと、自己負担を多く払っていたら、そのまま戻ってきていない可能性があるわけですね。負担上限を超えて申請せずにいる方というのがどれぐらいいるのか、把握されていますか。

古屋副大臣 ただいまの御質問に関しましては、把握はしていないところでございます。

初鹿委員 把握していないと聞いていたんですけれども、今把握していないということですよね。これはやはり、なかなか市町村事務だから難しいというのはわかるんですが、把握をした方がいいし、漏れがないように徹底はしているということなんでしょうけれども、した方がいいと思いますよ。じゃないと、本来負担を少しでも下げられる方々が下がらなくて、それで疲弊しているということもあるので、ここはちょっと徹底をお願いしたいと思います。いいです、答えないで。

 次に、今度、施設入所者の補足給付について御質問しますが、先日も部門会議で指摘をしたんですけれども、補足給付の要件が厳しくなって、対象から外れた方というのがたくさんいますよね。この外れた数は把握をされているということでしたが、よろしいんですよね、把握しているんですよね。

古屋副大臣 補足給付の受給者数につきましては、平成二十八年四月末現在の対前年同月比を見ますと、所得に応じた区分のうち、第一段階で三%、第二段階で一九%、第三段階で二一%減少をしております。

 一方で、補足給付の見直しによる影響のみを切り出すということは困難でありまして、施設サービスの利用者数は、改正の施行前後において、これまでの傾向と比較して顕著な差は見られないと考えているところでございます。

初鹿委員 つまり、影響まではわからないということですね、数はわかっているけれども。

 では、一体幾らふえたかということは把握されていますか。例えば、五万円ふえた人がどれぐらいいて、十万円ふえた人がどれぐらいいて、二万円ふえた人がどれぐらいいてとか、そういうことは把握されていますか。

丹羽委員長 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

丹羽委員長 では、速記を起こしてください。

 古屋厚生労働副大臣。

古屋副大臣 二十七年度の調査によると、特別養護老人ホームを利用した場合における食費の平均は月額四・二万円となっておりまして、居住費の平均は月額にすると約五万円となっているところでございますが、今御質問の件につきましては、後日お答えをさせていただきたいと思っております。

初鹿委員 なかなか把握をしていないということなんだろうと思うんです。

 この負担のことを考えたときに、介護保険サービスで払うお金だけを考えていたら、私は本当の負担能力があるかどうかというのは見られないと思うんですよ。特別養護老人ホームに入ったときに、四万四千円、三万七千二百円で、そして、上限ですよといいますけれども、結局、補足給付を受けられない場合は、ホテルコストと言われる分は払うわけですよね。このホテルコストがどれだけかかるかによって、毎月払う金額というのは違うわけですよ。それも含めて、本当に三割になったときに払い切れるのかどうかということもちゃんと検証するべきだと思うんですよ。

 では、ここで伺いますけれども、特別養護老人ホームのホテルコスト、大体平均とかはわかっているんだと思いますよ。皆さんも平均は出していると思いますが、では、五万円以上の人が何人、五万円以内の人が何人、七万円以内の人が何人、十万円以内の人が何人、十万円以上の人が何人という数字は持っておりますか。

古屋副大臣 今ちょっと手元にございませんので、確認をさせていただきたいと思います。

初鹿委員 では、一体どれぐらい、この前の改正で補足給付の要件が厳しくなって、一人の負担がふえているのか。

 皆さんに資料をお配りしています。これは、認知症の家族の会のアンケート。

 先日も出しましたけれども、その中で、補足給付がなくなったことによる影響の声を取り上げてみました。一番上から見ていってくださいね。どれぐらいの負担増になっているのか。

 一番上。月八・二万円の負担増。二倍になり、ショックで介護者も体調を崩した。夫の障害年金二カ月分でも一カ月の入所費用が払えないので、全個室の施設から多床室の施設に移ったが、それでも十三万円かかる。不足分は、自分の給料から補填しているが、このままだと家族の生活も破綻してしまう。施設に入所していても気の休まるときはなく、今回の改定は、介護を続ける気力さえ失わせるもの。高額の支払いがいつまで続くのか、自分が食べていくので精いっぱい。六十代女性、若年性アルツハイマーで要介護五の夫が特養入所中。

 次の方は、月十一・三万円の負担増。

 次の人は、月八・五万円の負担増。この方は、自分たち夫婦の老後の備えや子供の雇用が不安定で低賃金のこともあり、また国の社会保障制度への不安感もあって、預貯金はできるだけ使わないようにしている。私も外出や旅行を諦め、食費を削るため、スーパーの閉店間際の値引き品や賞味期限間近のものを購入している。私も妻も共済年金を受給し、まだ恵まれている方だとは思うが、子供の奨学金の返済が残っているし、妻と母の介護でどれぐらいお金が必要かわからない。最後にはお金が物を言うという現実を何とかするには、国の予算の使い方を工夫してほしい。子育ても老後も、病気になっても安心できる社会保障制度が必要だ。かなり手厳しい御指摘をされております。

 次の方でも、月七・三万円。この方は、今の施設では介護職員の人員不足があり、サービスが低下しているのに負担額がそのままなのはおかしい。人件費が下がった分、利用者に差額を返してほしい。こういう指摘もされておりますね。

 次の方は、月六・六万円ですし、こうやってかなりの負担が出ているんですよ。

 そしてさらに、下から、二人見ていただきたいんですけれども、今回の改正で預貯金を見るということになったんですが、これに対してやはりこういう指摘もされています。

 下から二番目の方は、月四・三万円の負担増になったんですが、軽減措置を受けるためには、預金通帳のコピーを提出しなければならないというのは、高齢者のプライドを踏みにじるもの。申請を断念する人もいると聞いている。

 その下の方は、月四・七万円の負担増ですが、この方は、補足給付がなくなったのに加えて、負担も二割に上がったというダブルパンチの方なんですね。この方も、昨年、市役所から預金通帳の提出を求められ、もとの金額になった。それで、一番下のところ、市役所が預金通帳のコピーをとること自体が納得できない。そういう指摘をされております。

 ちょっと、まず単純なことを聞きますけれども、預金通帳のコピーを提出することまで求めているんですか。

塩崎国務大臣 補足給付に関しては、コピーをお出しいただくということで証明をさせていただいているということだと思います。

初鹿委員 これは、金額を確認できればいいんでしょうから、コピーまで提出する必要はないんじゃないですか。

塩崎国務大臣 それはエビデンスが残らないと、後で介護保険者たる市町村が税金を使うわけで、税金じゃない、保険料、まあ、まざったものを使うわけですから、公費を使う限りはやはりエビデンスがないとということでお願いをしているということでございます。

初鹿委員 私は、とりあえず、コピーでも何でもいいんですけれども、確認をしたことが確認できていれば、ちゃんと確認していれば、それを役所にずっと残しておく必要はないと思いますけれどもね。ちょっとここは考え直した方がいいんじゃないかというふうに思います。

 コストの話になりますけれども、こうやってかなりの負担がふえているんですよ。このふえている状況もやはり勘案した上で三割に本当に引き上げることができるのかということを見きわめていかなければならないと思うんです。だから私は、詳細な実態調査をしてくださいということを言っているし、特にデータだけで、皆さん方のところで持っているデータだけじゃなくて、やはり事業者やケアマネさん、そして利用者の生の声をきちんと聞いて、そこから出てくる本当の姿というものを把握した上で本当に三割の負担に耐えられるのかどうかというのを考えていただきたいんですよ。

 もう時間になって、たくさん質問を残してしまったのでまた次の機会に回しますけれども、最後にまとめさせていただきますが、要は、三割に引き上げることを決めたのはやはり拙速だと思います。二割に上がった影響、補足給付がなくなった影響というものをきちんと調査して、それがどれだけ利用抑制になっているのか、また、サービスは縮小していないけれども、それぞれの人の生活にどれだけ悪影響を及ぼしているのかということを見きわめた上で、本当に上げられるのかどうかということをその後に検証するということになるんだというのが私は普通だと思いますので、ぜひ、そういうことも含めて、この法案の修正も考えていただきたいと思います。

 では、終わります。

丹羽委員長 次に、中島克仁君。

中島委員 民進党の中島です。

 水曜日に引き続いて質問をさせていただきます。

 前回は、政府が掲げます地域共生社会と、本法案のタイトルにもなっております地域包括ケアシステム、この関係性、先ほど大臣に御答弁もいただいて、政府提出法案の共生型サービス、これが政府が掲げる共生社会の第一段階、その事の重要性ということを、私は二回かかりまして、トータル一時間半、そればかり言わせていただきまして、先ほど大臣、事の重大さを非常に感じておるというふうにいただいて、改めて、やはり政府が昨年、我が事・丸ごと地域共生社会、この工程表、二月七日に出たこの内容、その第一段階をこの法案の中でスタートさせるということが本当に大ごとであると。

 そして、我々も昨年、今いらっしゃいませんが、長妻議員を中心に、共生社会創造本部というのを立ち上げ、取りまとめもさせていただいたわけです。私も、大臣も言われましたから、政府の地域共生社会、この内容、一億総活躍プランも含めてよく読ませていただきました。この共生社会というキーワードは、我々もやはり描いております。

 政府が、内容が詳細にまだわかりませんので、なかなかよしあしというのは見出しづらいかもしれませんが、我々が取りまとめた共生社会、その姿もぜひ大臣には見ていただきたい。その上で、目指すべき方向性が一致しているのであれば、やはりしっかりとした議論をして、これは与野党問わず、一つの方向性を持ってやっていくべきだというふうに思います。

 全然質問ではないのかもしれませんが、我々の共生社会の取りまとめ、大臣、ごらんになりましたでしょうか。

塩崎国務大臣 以前から長妻先生などを中心に共生社会というものを考えていらっしゃるということで、ホームページなどで拝見をさせていただいて、ざっくり勉強させていただいていたということで、共生社会ということを捉えていらっしゃることは十分理解をした上で、今回、地域共生社会という言葉を使わせていただいているということで、共生社会そのものをぱくったわけではないということであります。

中島委員 ぜひ、先ほども言ったように、この方向性、我々も、我々が描く共生社会のイメージというのもあります。これも長い期間議論をして我が党でつくり上げたものですので、ぜひ、我々からいえば、ぱくるんだったらしっかりぱくっていただきたい、そういう思いでもございますので、そういった意味から、与野党でしっかりと時間をとって、このあり方について議論する場をぜひとも持っていただきたいというふうに思います。

 そして、先ほど来、午前中から質疑が続いておるわけですが、午前中でいえば、井坂議員から、二割の負担増、やはり利用抑制に関して、大臣の答弁からいくと、本当に必要なサービスが利用抑制されているかどうかは非常に重要な問題だという認識もお聞きしました。ここはやはりしっかりと調査をするべきだというふうにも思いますし、これに対して、先ほど言った地域包括ケアシステム、さらにはその上位にある共生社会に関して、我々もしっかりと議論をしていきたいという思いでございます。

 そして、共生社会に関しては、大臣も地元松山の話もよくされます。豊中の話も出ますし、富山型の話、北海道の件も出されました。

 今回の法律、政府提出法案で、各自治体の保険者機能の強化であったりとか共生型サービス、これはやはり、実質上、地域包括支援センターが中心的役割を、その先はわかりませんが、果たすことは明らかだというふうにも思います。そう考えれば、私も大臣の話を聞いていて、ぜひ松山に地方公聴会で行って、大臣がお聞きした方々のお話をぜひとも聞いてみたいなと思います。

 やはり、これだけ各自治体に、今回の政府提出法案の中でも、今までだって、たび重なるいろいろな改正であったりとか見直しで自治体には負担がかかっているわけですから、この自治体の声をしっかりと聞く、これはこの法案を審議している厚生労働委員会の責務だと私は思いますので、ぜひ、与党の筆頭田村先生を初め、これは、この法案の中身を見ればやはり明らかですよ、地方の声を聞かずして我々がこの永田町だけでよしあしを決めるというのは大変問題だということは御指摘をさせていただきたいと思いますし、委員長にもぜひとも御配慮していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 そして、前回、共生社会と地域包括ケアシステムの関係性ということで、私もまだしっくりいかないところはあるんですが、ポンチ絵もつくっていただき、イメージとしては、ある程度わかりました。

 そういう状況の中で、例えば、昨年の一億総活躍プランの中にも介護人材の確保ということで、その人材確保のための処遇改善というのは大前提ということで、政府もこの四月、報酬改定前倒しの形で改定を行い処遇改善を行ったり、そして我々も、この政府提出法案と同時に、我々としては、やはり加算では、各事業所が、いつ加算がなくなるのか、いつも戦々恐々としている状況の中で、助成金という形を我々の提出法案では示させていただいておる。ただ、処遇改善をすることがやはり人材確保の第一歩であるということは共有しているのではないかなというふうに思うわけでございます。

 ただ、処遇改善、ではどこまでやっていくのか。これも非常に、その先のビジョンをしっかりと描かないと、人材確保、本質的なところには結びつかないのではないかなというふうにも思います。

 そこで、資料の一枚目にございます、これは政府が二月の七日に出された「「地域共生社会」の実現に向けて」ということ、その四本柱、「改革の骨格」というところの右下に「専門人材の機能強化・最大活用」というふうなことが四本柱の一つになっておられるわけですが、今言った、介護職、処遇改善は最低限大前提だとは私は思うんですが、その先に、この日本社会の中で介護職をどう位置づけていくのか、このビジョンをどう考えておられるのかとともに、地域共生社会の工程表の四本柱の一つである「専門人材の機能強化・最大活用」が意味するところをあわせてお尋ねしたいと思います。

塩崎国務大臣 地域共生社会を実現していく上で、住民とともに地域をつくって、そして人々の多様なニーズを把握して、地域生活の中で本人に寄り添って支援をしていくということがこれからますます重要になってくるわけでございます。

 こういうような観点から、多様なキャリアパスの構築などを通じて人材の有効活用を図る、こういう観点から、保健、医療、福祉の各資格を通じた基礎的な知識や素養を身につけた専門人材を養成していくことが必要であるために、新たな共通基礎科目の検討を行うこととしているわけであります。もちろんそこに、あと、それぞれの分野の、上乗せすべきその分野のエキスパティーズというのが必要になってくるわけでありますから、先ほど阿部委員から御指摘のあったような、安易な資格を取っていただくようなことはないようにしないといけないというふうに思います。

 それから、きのう、四月六日に取りまとめが行われました新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン、これは報告書が出ましたが、ここに、共通基礎課程の検討に関して、医療、介護、福祉全体を見渡し、地域包括ケアを担う人材として、幅広い職種間の基礎教育内容の共通化などを目指して検討が進められるべきといった指摘がされております。

 一億総活躍プラン、お読みをいただいたということでありますが、平成三十三年、二〇二一年度を目途に実施することを目指して検討を行うこととされておりまして、今後の検討の進め方については、このビジョン検討会、今申し上げた、きのう、取りまとめ、発表されましたけれども、その提言の内容も踏まえた上で、今後具体的に整理をしていきたいというふうに考えております。

 いずれにしても、検討に当たっては、さまざまな方々の御意見もしっかりと聞きながら丁寧に進めてまいりたいと思います。

中島委員 一般質疑のときに、私、処遇改善は大前提なんだけれども、そもそも目指す介護職を社会的にどう位置づけていくか、やはりここは明確にしないと、介護職の皆さん、専門学校を出られたり、現場を踏まえて介護職になっていく方も、いろいろなコースがあって、それに関してはまたいろいろやり方も工夫されておられますが、その先に一体どう確立されるのか。

 例えば介護福祉士、国家資格でありながら、仕事の内容であったりとか、処遇は若干いいようではありますが、国家資格であって、本来であれば介護のプロフェッショナルとして現場で活躍し、中心的な役割をしていくべきところではありながら、なかなかそういう位置づけになってこない。人材確保の大前提は、その先に何があるか、社会人として社会の中でどういう役割を果たすのかということがもう少し明確にならなきゃいけないんじゃないかなと。

 そういった意味で、一般質疑のときに、私も、実は答えがまだ明確ではないんです。例えば、一つは、今の介護福祉士、さらに上位資格の認定介護福祉士、これはもう既に、昨年、認定介護福祉士機構というものができて、それに向けて動き出している。これは、例えば、やはり今、施設でも在宅でも、みとりということから考えれば、医師、看護師に次ぐ人の命にかかわる第三の仕事として、その専門性をより強めて発揮していく、こういうストーリーも一つあるだろうなと。

 もう一つは、私、一昨年フィンランドにも行かせていただきまして、今、共通の基礎的部分に関しては一つにしていくのもいいんじゃないかという話でございましたが、やはり、今回の共生型サービスを実現していくためには、そこで働く皆さんもいろいろなスキルを持ち合わせていなければいけない。そうなると、介護、障害福祉、さらには保育、養護も含めてかもしれませんが、そういった、政府が示す共生社会にしっかりと当てはまるような新たな社会福祉の専門職として確立していく、これも一つなのではないか。ただ、これに関しては、さまざまな資格、専門性、これも非常にハードルが高い。先ほど阿部先生からも御指摘があった問題点もある。

 そしてもう一つは、これは一般質疑のときにも言ってちょっと誤解されましたが、一億総活躍プランの中に、EPAの海外の方であったり、そういった外国人技能実習の方々も活用していく。それは一億総活躍プランにはそぐわないんじゃないかというふうに言ったら、私は決して差別しているわけではなくて、そもそもやはりその目的の確立をどう示していくかが必要なんじゃないかということだったんですが、今の現実問題として人材が圧倒的に不足をしていて、それをまずは補わなければ、待機高齢者のことも、そして今サービスを利用して在宅にいる方々も、生活が維持できないとなれば、これは一つは外国人の方にもしっかり活躍していただかなければならない。

 ただ、この問題は、移民政策であったりとか、さらには現状の介護を固定化させてしまうことにもなり、今言った三つ、私はこの三つの中でやはり現実的に捉えなきゃいけないのではないかなというふうに思っています。

 これにはメリット、デメリットあると思うんですが、政府が示した共生社会、二枚目の資料、一番下の方ですが、これは一億総活躍プランのときに工程表を示されたわけです。

 今言った、医療、介護、福祉含めて、その共通の部門は資格を一元化していくような趣旨の工程表になっておりまして、私は、これを見たときに、今私が三点、三つのコースというかプラン、政府が現状で考えているのは当然共生社会、今回の法案の中で共生型サービスというからには、私が先ほどお示しした二点目を念頭に、要するに、介護、障害福祉、保育、この社会福祉分野を新たに確立しようというビジョンが政府にあるのかなというふうに読み取れるわけです。

 その辺に関して、大臣が先ほど言った、介護職をどうこれから確立していくかについてどのように考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。

塩崎国務大臣 介護職の人材の今後の姿についてのお尋ねをいただきましたが、まずは、やはり専門職としての介護福祉士が、高度化、複雑化する介護のニーズに対応できるように質の向上を図っていく、そして介護現場で中核的な役割を果たしていただくということ。そして、この介護福祉士のもとに、中高年齢者や介護の経験がない方々、こういった方々、多様な人材が介護現場に入ってチームで介護を行っていく。つまり、介護福祉士が中心で、それ以外の方々、資格がない方あるいは他の資格をお持ちの方などがチームで介護を行っていく。

 このことを通じて、それぞれの介護職が、その意欲と能力に応じて介護現場で活躍いただけるようにして、そして、こういったことによって社会的な評価が得られるようにしてまいりたいと思っているわけであります。

 先ほど申し上げた、きのう取りまとめが行われたビジョン検討会では、多死社会を迎えるわけでありまして、これは医療職も実は多死社会を迎えるわけでありますから、当然年齢とともに稼働率が下がってくる、そういう中で介護も同時に提供していかなきゃいけないということであります。

 社会保障審議会福祉部会の福祉人材専門委員会においても、介護福祉士として必要な資質やキャリアパスの明確化などについての議論をしてきたわけでございまして、これらの結論を踏まえて、介護職の位置づけについてビジョンをこれからしっかり示さなきゃいけないと思っております。

 丸ごとの考え方からいきますと、共通基礎課程が一定程度あって、その上に、介護なら介護、あるいは障害なら障害、そしてまた子育て、つまり保育なら保育という、そこのまた専門性を獲得していただくということで、それをどう、複数の資格も取り得るように、より容易に取れるようにするということで、そしてまた、それぞれのサービスが、他の専門職の基礎知識を持つことで、知ることで、両々相まってシナジー効果が出ていくというようなことも考えながら、どういう基礎課程を共通にしていくのがいいのかということについて、今議論をさせていただいているということでございます。

中島委員 この工程表を見ていくと、私、先ほども言ったんですが、今後、そういう社会福祉分野、やはりさまざまなことに対応できるスキルを持った方を育てていく、そういうふうに読み取れるというふうに申し上げましたが、ここも、やはり簡単にいく話ではないと思います。

 まずは、やはり多くの方々、各種団体の方々ともしっかり話をしながら、人材確保、先ほど地域包括の話も出ましたが、社会福祉分野にかかわる人材というのは、介護だけではなくて、障害福祉も、今、保育の問題も言われておりますが、本当に足りないです、現場は足りない。

 そういったことからいって、私は、実は当初は、やはり介護という職種の専門性を高めて、第三の、人の命の最期にかかわるべき職種としてということが本筋だったんですが、一昨年、フィンランドに行って、フィンランドの障害福祉現場や保育現場、介護施設へ行きますと、さまざまなケースに対応、まさに今の障害者の方の高齢化であったりとか、いろいろなまたがる部分について、いろいろな経験をされている方が、障害福祉、私は保育出身ですとか、介護現場、障害福祉現場では、私は介護出身ですとか、そういった様子を見ていて、日本ももしかしたらこういう制度も検討する必要があるんじゃないかというふうにも思っておりましたので、その件については、人材確保、処遇改善も大変前提として大事なんですが、今後ぜひ明確なビジョンを示していただきたいと思いますし、我々の意見もぜひ参考にしていただければというふうに思います。

 そして、今回の共生型サービスということで、地域で支援が必要な方、その中に障害を持った方、もしくは子育ての支援の方々を横串を刺してということでありますが、その前に、やはり踏まえておかなきゃいけないことがあるのではないか。これも共有の認識として、政府と合っているのかどうかということを確認させていただきたいと思います。

 この共生社会というのは、我々もビジョンとして描いているところではあるわけですが、昨年の七月にございました相模原の津久井やまゆりでの事件、これは、私、昨年、いろいろなことがございましたが、一般質疑のときにも言いました、その直後の臨時国会でこの問題が余り議論されなかったことは大変残念だなというふうに思ったわけですが、この件、昨年は、差別解消法も四月に施行されて、権利条約も日本は批准したということで、何となく日本は、福祉国家として障害者施策にも非常に取り組んでおるというさなかでのあの事件、非常に考えさせられ、その後、検討会を踏まえて、今国会にも精神保健法の改正、措置入院のあり方等々が出されているわけですが、本質的な部分が本当に議論されているのか、そういったことを非常に持っておりますので、ちょっと確認をさせていただきたいというふうに思います。

 この件に関して、東京大学の福島教授、大臣御存じでしょうか、福島教授は、小学校で全盲となって、高校で聴覚を失って、そして全盲聾という状況でありながら、東京大学で、現在はバリアフリーの研究をされて、活躍をされている方です。この福島教授が、今回の事件に関し、昨年の津久井やまゆり事件に関して、今の日本社会の中で、経済活動を何より優先させるという風潮が関係しているのではないかと指摘しています。

 少子高齢化という構造的日本の課題を抱えて、社会保障政策の中心は、制度維持のための効率化、適正化、さらに重点化という方向にあると。このような社会背景が、あの犯人はもともと障害福祉施設で働いていた人物、そういったことから、この犯人が、福島先生がおっしゃっているのは、決してこれは政府を責めているとかという意味ではなくて、やはり高齢化社会を迎えて、制度維持のための重点化、効率化、これは大事な観点ではありますが、そんな中で、障害福祉の政策意図というものが、国民の皆さんにねじ曲がって捉えられている可能性は否定できないのではないか、そういうことが根本にある可能性を福島教授は指摘しているわけでございます。

 この福島教授の発言に関して、大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。

塩崎国務大臣 今回の相模原での事件というのは、まだまだこれから究明をしていかないとわからない、何が本当の根本原因でああいう行動に出たのかということについては、よくまだ理解できないところであります。

 いずれにしても、人は皆平等であって、命に軽重はないということの認識に欠けた方ではないかなというふうに思われるような言動がかいま見られるわけであって、一旦、措置入院という形になりましたから、その時点では、精神の障害をお持ちという判断をした上で措置入院をしていたわけですから、今後どうするかということについては、法案で御提起申し上げますので、ここでは多くを申し上げませんが、いずれにしても、地域共生社会ということで、我々の考えているような、いろいろな抱えている問題にかかわらず、皆で助け合っていく、そういう社会をつくり直していこうと。

 それを、担い手が、今までの福祉の発想ですと、言ってみれば、支援を受ける方はいつも支援を受ける方、支援をされる方はいつも支援をされる方、そういうことでこの社会は本当に成り立つのかというところが、丸ごとという、縦割りではなく、子供さんが障害者を助けるときも、障害者が子供を助けるときも、高齢者を助けるときもいろいろあり得るわけでありますから、そういう意味で、厚みのある社会を再構築していくためにも、制度として我々ができること、そして、公的なサービスではない助け合いの仕組みというのは、幾らでも、今、民進党の共生社会の中にも、俗に、俗というか一般的に言われているシビルソサエティーの部分の重要性というのが書かれているというふうに思います。

 それは、皆さん方は、民主党政権のときに、先生はおられませんでしたが、新しい公共という概念ですが、我々はそういう言葉は使わずに、別に考えているわけでありますけれども、そういうようなことを、やはり、新しい時代に新しい組み合わせでもってどう組み立てていくのかということが、この丸ごと、そして、我が事は丸ごとの運動だというふうに思っており、国民運動にしていかなければ、それぞれの地域はそれぞれの組み合わせででき上がっていますから、一つのパターンでこれでやれみたいなことをやってもだめなので、法律でやっているのも努力義務で、その中はそれぞれがテーラーメードでつくるということだと思います。

中島委員 私は、まさに大臣がおっしゃられるとおり、これは、立ちどまってでも、今の社会背景とか、その中で本当にインクルージョンな社会を、だからこそ政府も共生社会、我々も共生社会を目指しているということで、恐らく理念とかそういったものは、権利条約にもあるように、世界各国、日本だけ特別理念が違うということではないと思うんです。ただ、いろいろな社会を私も調べてみましたら、やはり障害施策というのは、その国の経済であったりとか、いろいろなことに左右されるところがあるということは確かなんだろうなと。

 そういう意味で、今日本が置かれた社会背景、そんな中で、まさに障害福祉の政策意図、例えば障害者、従来、措置だったのが支援費になり、その後、今、自立支援から総合支援になった。なぜ、障害者の方は自立をしていただかなければいけないのか。

 これは、前に私の母の話をしましたが、まさに、盲学校に勤めておったとき、全盲聾の利用者さんと本当に一年間しっかり信頼関係を持ち、その方々は社会で仕事を持つことができた。やはり、しかるべきときに支援をして、しかるべき対応をすれば、必ず社会で活躍できるチャンスがあるんだ、そのことは国益に資するんだ。本来の本質的な障害福祉政策の政策意図というものは、言い方を間違えてはいけないんですが、やはりそういうところにあるんだ。

 だからこそ、インクルージョンな発想で、いろいろな方々が同じ土俵の中で、そして社会で活躍していくんだ。そういった観点を、ぜひ、国民の多くの皆さんに、もう一度立ちどまってもいいですから、しっかりと御理解いただけているかどうかは確認すべきじゃないかなと。

 そして、もう時間がないので問題にしないですぐやめますが、資料の三枚目、四枚目、これは優先調達法ですね。毎年、これが公表されると私は指摘するんですが、各省庁の障害者就労施設との契約、調達実績であります。

 これは、二十六年、二十七年度を比較すると、まだ二十八年度は出ていないんですが、各省庁、厚生労働省が断トツなのはわかります。しかし、各省庁で契約件数、契約額も、減っている省庁も十、十一あるわけです。さらに四枚目は、各市町村調達方針の策定状況ですが、一〇〇%のところがほとんどですが、まだまだ達していないところもある。

 やはり、先ほど言った政策意図を、我々、省庁もそうですけれども、率先していかなきゃいけないということで、これはぜひしっかりと徹底をして、そして、厚労省ができるわけですから各省庁ももっとできる、もちろん規模も違いますけれども、そのことをぜひ、まず我々がみずからその政策意図というものを示していくこと、その必要性を御指摘させていただいて、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、堀内照文君。

堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。

 先週に引き続きまして、法案について質問をさせていただきたいと思います。

 きょうは、まず初めに介護医療院についてであります。

 これは、住まいの機能を確保した上で、医療機能を内包した新たな施設類型だとされています。

 大臣は、私の本会議での質問の答弁で、療養病床で提供される日常的な医学管理やみとりやターミナルケア等の機能は重要だとおっしゃいました。ならば、なぜ二〇〇六年に介護療養病床の廃止を決めたのか、これをまず初めに大臣に伺いたいと思います。

塩崎国務大臣 平成十八年の改正で、医療と介護の役割を明確化するために、療養病床につきましては、一つは、医療の必要性の高い方は医療療養病床で、そして、介護の必要性の高い方は老健施設などで対応するということで、介護療養病床については廃止をするということを一旦決めたわけであります。

 これまで、老健施設等への転換を進めてまいりましたけれども、患者の医療ニーズの把握というものが不十分であったこともございまして、既存の老健施設等では受け皿としては十分な機能を有していないというがために、そちらに移るということが進まなかったということだと思います。

 今般の制度改正では、病床削減ではなくて、長期的な医療と介護のニーズをあわせ持つ高齢者の受け皿を確保することを目的として、そのニーズの、特に医療ニーズの度合いというか、これが大きく影響するわけでありますけれども、まず一番目には、日常的な医学管理やみとりやターミナルケアなどの医療機能だけではなくて、生活施設としての機能、この二つの機能を兼ね備えた介護医療院を今回創設するということによって、介護療養病床から新しい介護医療院に、この二つの機能をきちっと定義づけることで移動が可能になるようにということで、今回の御提起を申し上げているわけでございます。

堀内(照)委員 医療と介護の役割の明確化ということで最初進められたわけですけれども、介護療養病床の入所者については、では、医療の必要度が低いかというと、必ずしもそうじゃないということだったんだと思うんです。

 医療、介護それぞれに必要な機能を維持、確保するということは当然必要なことであります。介護療養病床の日常的な医学管理が必要な重介護者の受け入れやみとり、ターミナルケア等の機能を維持しつつということであるならば、現行の介護療養病床での医療水準は維持されて当然だと思うんですが、いかがでしょうか。それと、対象となる患者さん、利用者像、いわゆる医療区分や介護度などで区別されるのかどうか。

 二点お伺いしたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 介護医療院につきましては、長期的な医療と介護のニーズをあわせ持つ要介護高齢者を対象といたしまして、現在、介護療養病床が提供しております日常的な医学管理そしてみとりやターミナルケア等の機能、こうした医療面の機能と、先ほど大臣が申し上げました生活施設としての機能、この二つをあわせ持った施設ということでございます。

 御指摘のように、今、介護療養病床が提供しているそうした医療機能を、今回、介護医療院の方でも同じような形でできるだけ提供していくということが一つの基本的なことでございまして、その具体的な中身につきましては、今後、介護給付費分科会において具体的に議論していくということになりますけれども、話がございましたとおり、現在、介護療養病床が提供している日常的な医学管理、みとり、ターミナルケア等の医療が適切に提供されるようにやっていきたいというふうに思っています。

 したがって、現在、介護療養病床で提供されている医療というのが引き続き提供されるように、具体的な中身を考えていくということでございます。

堀内(照)委員 利用者像についても伺ったんですが、これは事前にレクチャーでも区別はないと伺っていますので、それはそうですね。確認させていただきます。

 それで、医療水準維持というんですが、厚労省の説明資料では、容体が安定した者の入所を想定する二型では、これは老健施設相当以上ということで、老健施設だと百対一になるんですね。これは、介護療養病床から見ても、医療水準という点ではその水準を保てなくなると思うんですが、いかがですか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 介護医療院の具体的な中身でございますけれども、これは、これまでのいろいろな有識者による検討会の議論、さらには関係の審議会から成ります特別部会の議論を踏まえまして、一応考え方を整理いたしております。

 先生お話しのように、実は、この介護医療院というのは、おおむね二つぐらいの類型を考えておりまして、一つが、いわば現在の、先ほど私が説明いたしました介護療養病床相当というものでございます。もう一つが、先ほど先生がお話しになりました、老健施設相当以上と言っていますけれども、この二つでございます。

 一つの、介護療養病床相当につきましては、これは、たたき台のベースですけれども、現在の介護療養病床とほぼ同じような医師の配置というのを一つの考え方といたしております。一方で、話がございました老健施設のところについては、それよりも少し薄いというか、そういう水準で考える。ただ、これは例の介護給付費分科会におきまして、これから具体的に検討してもらう、こういうことでございます。

堀内(照)委員 きのうもレクチャーで、老健施設相当以上としている「以上」がみそなんだという話でしたが、現状でも、介護療養病床では基準よりも人を多く配置して何とかやっているという状況がありますので、この水準、基準を下げるということはあってはならないし、現行よりむしろ充実を目指していくということがやはり求められているということを指摘しておきたいと思います。

 介護療養病床は六・一万床です。この全てが介護医療院に移行するわけではないにせよ、それを転換を目指していくということだと思います。さらに、新規の開設も可能だと思います。

 一方で、地域医療構想は、各都道府県で先日まとまりました。全体で十五万床の削減、長期療養の患者が入院する慢性期のベッドは一九・五%の減の二十八万床になるというふうに報道もされております。そのままいけば、相当な規模で削減されるのかなと思うわけです。

 介護医療院は、いわゆる介護療養病床からだけではなく、こうした医療の方の病床からの転換も可能なのか、また、全体どれぐらいの規模を目指しておられるのか、何床ぐらいを目指しておられるのかということをお聞かせください。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 今回、創設を予定いたしております介護医療院につきましては、新たな介護保険施設として位置づけるということでございます。ということでございますので、冒頭話がございました介護療養病床からの転換だけではなく、今話がございました医療療養病床からの転換も可能ではございます。また、新規の開設も可能だ、こういうことでございます。

 それでは、具体的な今後の見込みでございます。療養病床から介護医療院への移行等についてですけれども、ここについては、今後具体的な基準等を検討していくということでございまして、今後決定される介護医療院の基準、あるいはまた特に報酬、そうしたものに基づいて、それぞれ地域の実情に応じて、経営されている方々が総合的に御判断されるということだというふうに考えられます。

 したがいまして、まだ基準あるいは報酬が決まっていない現段階では、なかなか移行の見込みについてお答えすることは難しい、こういう状況でございます。

堀内(照)委員 基準等からそれぞれの経営者の判断もあるんだというお話でしたが、しかし、全体の規模は、各県の医療計画ですとか介護保険事業計画というのがあって、それを各県持ちますので、そういう動きもあるんだと思うんですね。それで、その際に、安易な病床削減の数合わせでこの介護医療院が使われるようなことがあってはならないと私は思っております。

 兵庫県の但馬医療圏、これは日本海側に面する郡部の地域で、この十数年来、大変医師不足に悩まされてきた地域です。公立病院の統廃合計画が何度も持ち上がりましたが、そのたびに住民運動ではね返し、病院を守ってきた地域であります。

 ここで地域医療構想策定委員会が二回開かれているんですが、議事録が、簡単なものでしたが、アップされておりまして、私、ちょっと見ましたが、県の担当者が、医療需要の数字は国がシステムで出した数字だ、よくわからないと言っているんですね。在宅医療の吸収力がどれぐらいかわからないと議論にならないじゃないか、そんなことにもなっている。

 二回目の議論で、慢性期の充足率が隣の医療圏の丹波の地域の医療圏に依存している、必要病床を削減と言うけれども、丹波への依存をそのままにしておくのか、在宅介護の移行はどの程度反映されるのか、そういう質問に対して、これも県側ですけれども、在宅への移行というのは国の推計によるんだということで、地域の実情がよくわからないまま、しかも、国の数字もよくわからないと言いながら、結局、国の数字の推計の線で議論が進んでいるという印象を持ちました。

 こんな調子でベッドの削減が進められるというのは、当然これは許されないと私は思うんですが、医療のベッドの方も、今回の介護医療院をどうつくっていくかという問題、介護の受け皿という点でも、必要な機能をしっかり維持、確保するという観点が大事なんだと思います。

 大臣に伺いたいんですが、本来必要な医療機関のベッド数の削減の受け皿に、こういう介護医療院が使われるというようなことがあってはならないと思うんですが、いかがですか。大臣に。

蒲原政府参考人 これは、地域医療構想あるいは地域医療計画の部分の考え方と、あるいはその受け皿である地域の医療あるいは介護体制と、二つの側面をどう整合的にやるかという観点だというふうに思います。

 先生お話ございましたとおり、何か、地域医療構想あるいは地域医療計画の中で、やはり当該地域における医療ニーズを踏まえて病床機能をきちっと整理していくということだと思いますので、まずはそういう観点で整理をするということと、その際に、それと整合性を持って、本当に医療機能として必要なものを残した上で、だけれども、いわば患者さんといいますか、利用者の方がきちんとそのときに地域で生活できる、その地域で生活するときには、やはり、医療面の在宅医療と、いわば福祉側の、介護側の介護等のサービス、こちらの方は恐らくそれぞれの介護保険の計画の中で整備をしていくことになると思うので、その両方がきちっと整合性を持ってつくられていくということが大変大事だということで、そういう方向でやっていくことが大事だと思っています。

塩崎国務大臣 地域医療構想は、当然のことながら、介護ニーズも踏まえながら、基本的には医療の供給体制をどうしていくのかということでありまして、それは、先ほど介護医療院の際に、医療ニーズが、必要な方がどのくらいいるのかということを考えた上で必要な供給体制を組み立てていかなければ二〇二五年を迎えることができないということであります。

 もともと構想段階の最初のスタートのときから、約三十万人の方々がどこかに医療のベッドから移らなければいけない、こういうことがありましたが、御指摘のように、大事なことは、こういった方々が行き場がないということがないようにしなければいけないので、安心してみずからの生き方ができるような供給体制を組むということが大事で、それが医療だけで済むのかというと、恐らくそれは医療だけでは済まないので、そうじゃない、もちろん在宅もありますが、介護医療院のような形の、介護の保険の中から出てくる形の受け皿というものも大事な役割を果たすんだということではないかというふうに思います。

堀内(照)委員 ニーズとおっしゃるんですけれども、実際には国の推計の方向でずずっと引きずられて議論が進んでいるということでありますので、当然、医療も介護もニーズをつかんで供給体制をつくるというのは当たり前の話であって、そこはやはりしっかりやるべきだと申し上げたいと思います。

 あわせて、特別部会の議論の整理でも指摘されておりますが、医療の施設から介護医療院へ転換が進むことによって介護の費用が増大するという懸念も表明されております。それが、さらなる軽度者に対する保険給付外しの圧力になるというようなことがあってはならないということも、指摘しておきたいと思います。

 次に、共生型サービスについて伺いたいと思います。

 障害福祉の事業所が介護サービスも実施できるよう、基準緩和を行うというものであります。

 時間の関係で、問いをちょっとあわせて伺いたいんですが、次の報酬改定で検討するという指定基準というのはどういうものになるのかということと、これは先ほど阿部さんの質疑でもありましたが、やはり基準を緩和するということになります。障害児者、高齢者も受け入れるということで、それぞれの特性、専門性がやはりあるわけでありまして、そういった専門性の担保がされるのかということ、この二点を伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 共生型のサービスの指定基準でございますけれども、これについては平成三十年度の報酬改定において検討するということでございます。これはそれぞれ、介護報酬側については社会保障審議会の介護給付費分科会、障害報酬の場合は社会保障審議会の障害者部会等において行われることになります。そうした中で、具体的に、事業者の皆様方の関心も非常に高いところでございますので、しっかりと検討していきたいと思います。

 また、その際の中身でございます。これについては、共生型といっても、これはやはり、一定の障害の方あるいは高齢者の方ということで、そうした方たちに適切なサービスを提供するということが非常に大事だというふうに思います。

 その意味では、やはりサービスの質、専門性をどう確保するかということも大事でございますので、そうしたサービスの質を確保するという観点をちゃんと頭に置いて、先ほど申しました社会保障審議会の関係部会等の中できちっと議論してもらいまして、その上で基準を整理した後、あわせてその報酬についても考えていく、このように考えております。

    〔委員長退席、三ッ林委員長代理着席〕

堀内(照)委員 この共生型サービス導入の説明資料の中で、高齢化が進み人口が減少する中で、サービスの提供に当たる人材の確保が難しくなるということも指摘されています。

 これは、厚労省内のプロジェクトチームが一昨年九月にまとめた文書では、「誰もが支え合う地域の構築に向けた福祉サービスの実現」という文書ですが、「全世代・全対象型地域包括支援を確立するため」ということで、これは我が事・丸ごとにもつながっていくのかなと思うんですが、生産性の向上とか業務の効率化を図り、少ない人数でのサービス提供が可能になるようなあり方を検討する、そんなことも一方では検討されているんですね。人材不足をこれで解消するということなのかな、本当に専門性が担保されるのかと思うわけです。

 今、質を確保するんだということが前提だということでありましたけれども、障害者団体から、こういう声も、懸念も表明されています。

 強度行動障害のある人、重症心身障害児者などは一人一人に応じた手厚い支援が必要だ、現在でも受け入れ先を見つけるのは困難、専門性が担保されなければ障害児者の受け入れ先はさらに減少し、社会的孤立が深刻化するということであります。

 この共生型サービスは、六十五歳を過ぎた障害者がサービスを受ける際に、介護保険が優先されますので、事業所を変わらなければならない、そういう問題を解消するためだと言われています。

 私は本会議でこの問題も質問いたしまして、その際、大臣からは、共生型サービスの創設で、従来から障害福祉サービスとして受けてきたサービスを継続して受けやすくするものだと答弁がありました。しかし、それを言うんだったら、そもそも介護保険ではなくて、六十五歳になっても介護保険優先ではなく、障害サービスの提供を続ければいいじゃないかと思うんですが、いかがですか。

塩崎国務大臣 現在の社会保障制度におきましては、あるサービスが公費負担制度、いわゆる公費の負担で行われているものでも社会保険制度でも提供されるときは、国民が互いに支え合うために保険料を支払う社会保険制度のもとでそのサービスをまず御利用いただくという、これが、保険優先の考え方というのが我が国の社会保障制度の原則になっているわけであります。

 このために、介護保険優先原則を見直すことは私どもは考えていないわけでありますが、障害福祉制度と介護保険制度の関係につきましては、社会保障審議会障害者部会においてもさまざまな議論がございました。我が国の社会保障の基本からは、介護保険優先原則には一定の合理性があるとされているところでございます。

堀内(照)委員 六十五歳を迎えられた障害者の方からは、介護保険ではとても暮らせないという声が上がっております。

 乳児期にポリオにかかり、後遺症としてほぼ全身に麻痺が残った女性。三十代半ばまではつえで歩行されていましたが、大腿部骨折やポストポリオの発症で電動車椅子利用の生活になりました。呼吸不全もあり、夜間は呼吸器が手放せないといいます。出産前後から家事の援助のためにヘルパーを利用しています。障害福祉の制度では程度区分が四、一カ月の支給量が、家事援助四十二時間、身体介護五時間、通院介助十三時間の合計六十時間です。家事援助は、この枠の中で一回三時間ずつ、週三回利用して、あとは体調の変化に応じて、加えて利用していた。

 ところが、六十五歳になって介護保険認定書が届いてみてびっくりした。要支援二だということで、サービス利用は最大一回一時間、週二回までだと。全く足りない。何回もかけ合って、二カ月たってようやく二十八時間分の支給が上乗せされる。身体介助は零時間、通院介助は三時間と激減したといいます。

 少なくない障害者の方が、介護でいえば要支援に当たるわけであります。そうなれば総合事業の対象です。この上、自治体の振り分けによっては基準緩和型のサービスになるわけです。そうすれば、ヘルパーは無資格者であります。

 この総合事業の基準緩和型サービスは障害福祉サービス相当とみなされ、ここでも介護保険優先原則が貫かれるんでしょうか。

堀江政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、障害福祉サービスにつきましては、介護福祉士等の有資格者によって提供されておりまして、このため、議員御指摘の介護予防・日常生活支援総合事業におきます緩和した基準によるサービスについても、障害福祉サービスとみなされるかどうかということにつきましては個別に市町村が行うものではございますけれども、原則、有資格者により提供される必要があるというふうに考えてございます。

 なお、六十五歳以上の障害者であって、介護保険では適切な支援が受けられない場合におきましては、引き続き障害福祉サービスを利用することができるという仕組みになってございます。

堀内(照)委員 もう一度ちょっと確認したいんですが、有資格者である必要があるんだけれども、個別の判断ということは、無資格者によることも自治体の判断によってはあり得るということですか。

堀江政府参考人 基本的には有資格者でやっていただくというのが考えになるわけでございますけれども、個別に市町村が最終的には判断を行います。そうしたときに、例えば、家事援助の清掃、洗濯とかの範囲であれば無資格者の人でもいいというようなことが市町村の方で判断されると、そうしたものも提供される、こういうことになると思います。

堀内(照)委員 大臣、これは私はとんでもないと思うんです。本来であれば有資格者でなければならないと認めながら、しかし、市町村判断では無資格者による提供もあり得るということなんですね。

 さきに紹介した女性は、どんな形でも十秒立っていれば立位できるとされる、何かにつかまりながらでも五メートル歩ければ歩行できるとされる、パック御飯を電子レンジで温められれば調理できるとみなされる。こんな調査で多くの障害者が軽度者と認定されてしまうということなんですね。

 大臣、本来有資格者の必要があるとしながら、個別の判断では無資格者でもいい。これはふさわしい支援のあり方なんでしょうか。

堀江政府参考人 先ほどお答え申し上げましたように、基本的には有資格者である必要があるというのが考え方でございまして、ただ、ここの部分については市町村が判断をして、無資格者であることも可能とする場合が市町村の判断の中ではあり得るのではないか、こういうふうに話しているところでございます。(発言する者あり)

三ッ林委員長代理 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

三ッ林委員長代理 速記を起こしてください。

 堀江障害保健福祉部長。

堀江政府参考人 失礼しました。ちょっと混乱させまして、申しわけございません。

 私の方から申し上げましたのは、障害福祉サービスにつきましては有資格者によって提供される必要があるというのが前提でございます。

 それで、もしもそこの場所で無資格の人しかサービスがない場合は、障害福祉サービスには該当いたしませんということからすれば、先ほどお答え申し上げましたとおりでございますけれども、介護保険では適切なサービスを受けられない場合におきましては、引き続き障害福祉サービスを利用することができる、こういうことでございます。

堀内(照)委員 いや、そういうことを言っているんじゃないんですよ。要支援者は総合事業です、総合事業の基準緩和型サービスになれば担い手は無資格者です、介護保険優先原則がそこでも貫かれるのかとお聞きしたんです。ですから、本来であれば、有資格者が担うものでなければ同等とみなせないはずです。

 では、貫かれないということですか。

堀江政府参考人 そのように、介護保険で適切な支援がない、有資格者のものがないということであれば、そこは障害福祉サービスが利用できるという意味では、そこは介護保険が優先ではないということでございます。

堀内(照)委員 だから、基本はそうだけれども、先ほどおっしゃったじゃないですか。自治体の判断、個別によっては無資格者でもいいかのように答弁されましたけれども、それは撤回されるということですか。

堀江政府参考人 基本的には、適当なサービスがない場合には障害福祉サービスを引き続き利用することができるということでございます。

堀内(照)委員 ない場合を言っているんじゃないんですよ。無資格者が担う同じようなサービスはあるんですよ。その際に介護保険優先原則を貫いてやるんですかと。先ほど、そこは、掃除とか具体的なことも示して言ったじゃないですか。

 あり得るというのだったら、本来有資格者がやるはずの障害サービスの枠であればやるはずで、同等と言うのだったら、介護でも有資格者が担わなければならないはずなのに、事によっては無資格者が担ってもいいと。総合事業の基準緩和だと無資格者なんですから。事によってはそれが無資格者でもいいという話になっているんですかと聞いているんです。

堀江政府参考人 私どもの方で、無資格者でいいという判断をしているものではありません。

堀内(照)委員 それはしかし、今の答弁では、個別具体は各自治体の判断だということでしょう。それは、自治体の判断で無資格者が担ってもいいんだということもあり得るということじゃないですか、それであれば。違うんですか。

堀江政府参考人 先ほどから申し上げていますように、介護保険で適切なサービスがないときは障害福祉サービスを利用されるものと考えてございます。

堀内(照)委員 ちょっとここは整理して、まとめていただいて、文書なりで示していただきたいと思うんですが、いかがですか。

堀江政府参考人 整理いたしまして、またお答え申し上げたいと思います。

堀内(照)委員 これは、もし無資格者でも担えるんだということであれば、問題はこれにとどまらないから私は言っているんですよ。

 介護保険優先原則は、今、先ほど答弁がありましたように、障害者サービスと同等のものが介護にあれば、それが優先されるということなんですよね。

 しかし、今言いましたように、総合事業の担い手というのは、なかなか市町村でまだ十分じゃありませんし、報酬が下がっている中で、受けないという事業所も出てきているわけですよね。そうすると、サービスとしてはあります、しかし、これは先日も私は質疑でやりましたけれども、受け皿があったとしても、時間短縮で、サービスの提供時間を減らしているとかいうところもあるわけなんですよね。

 そうすると、介護保険優先原則を貫かれて、介護保険を使いなさいとは言われてみても、介護保険の支給限度いっぱいまで使わないと、今言いましたように、障害サービス上乗せというのは、先ほどの女性の例がそうですね、介護保険優先原則で、それをやりなさい、介護を使いなさいと言われた。でも、本来であればもっと使えるはずだと。足りない部分は上乗せで障害サービスが使えるんですけれども、それは介護保険の支給限度を目いっぱい使わないと上乗せできないわけなんですよね。

 そうすると、介護の側で、サービスとしてはあって、利用はできるんだけれども、しかし、支給限度まで達しないということになれば障害サービスの上乗せも認められないということになって、これは本当に死活問題になると思うんですが、いかがですか。

堀江政府参考人 少し審議を混乱させまして申しわけございませんでしたが、基本は、原則、有資格者により提供されるサービスでございます。

 介護保険での適切なサービスを受けられない場合は、引き続き障害福祉サービスで利用することができるということでございますので、また少し整理をさせていただきます。

堀内(照)委員 大臣、おわかりいただけましたでしょうか。

 問題は、利用者負担や、保険料の負担の重さということや、なれ親しんだ事業所が使えないということだけではないんです。さまざまな深刻な矛盾が噴き出しているんだと私は思うんですね。

 さきに紹介した女性は、七年近く使った電動車椅子が壊れ、修理不能になった。介護保険ではレンタル、障害福祉では補装具だと。役所に申請したら、ケアマネさんと相談してください、レンタルは今いろいろありますからねと言って、障害福祉での補装具の申請を受け付けてもらえなかった。それで、新しい車椅子が来るまで半年かかったというんですね。

 障害者施策というのは、本来、障害の有無にかかわらず、ひとしく個人として尊重され、地域社会の中で平等に生きるための権利を保障するものであって、これはそもそも保険原理とは相入れないんだと私は思うんです。

 これは、昨年の障害者総合支援法の参考人質疑にお越しいただきました佐藤久夫先生、例の骨格提言をまとめた部会長をされた方ですが、レディーメードの商品を提供する介護保険と、個別のニーズを尊重しながらオーダーメード的なサービスを提供する障害者福祉の違いということで、端的に示されました。

 ですから、本当に保険原理と相入れないのが障害者施策なんだ、そういう点からも、介護保険優先原則はやめるべきだと私は改めて大臣に問いたいと思うんですが、いかがですか。

塩崎国務大臣 今、介護保険の世界で、障害相当サービスを有資格者によって提供するというケースと、それから、無資格のサービスしかその地域にないというような場合のことを言っていただいたわけでありますが、いずれにしても、介護保険の世界の中で障害者に対する適切なサービスがない場合には障害サービスを利用できるようにするということが原則でなければならないというふうに思いますので、今の問題について十分整理ができていないというふうにも思いますので、よく整理をして、もう一回、問題の所在を明らかにしてお示しをしたいというふうに思います。

堀内(照)委員 本当に矛盾だらけでありまして、そもそも基本合意は、明確に介護保険優先原則の廃止をうたっているわけであります。改めて、この介護保険優先原則をやめるべきだと申し上げておきたいと思います。

    〔三ッ林委員長代理退席、委員長着席〕

 本当は、あと二十分ぐらい時間を残して、本丸の我が事・丸ごとをやりたかったんですが、ちょっと残り時間、どこまでできるかわかりませんが、我が事・丸ごと地域共生社会づくりについても質問したいと思っています。

 大臣は、水曜日ときょうの質疑で、例えば、社会をつくり直すんだ、福祉の根幹をつくり直す、そういうつもりですということも言われましたし、きょうも改めて、大きな課題だということで、再認識をされたかのような発言もされておりました。それで、文字どおり、やはり大転換なんだと思うんです。

 そういう意味では、きょうも私、十分多分質疑できませんし、審議時間をしっかりとっていただきたいと思いますし、市町村や住民に本当に大きなことを求める内容になっていると思いますので、これは委員長、済みません、十分な審議時間の保証と、それから、やはり地方公聴会の開催をぜひやっていただきたいと委員長にお願いしたいんですが。

丹羽委員長 理事会で協議させていただきます。

堀内(照)委員 法案は四条で、地域住民等に、地域課題の把握と関係機関との連携による解決を図るよう留意することを求めております。その内容も、福祉、介護、介護予防、保健医療、住まい、就労、教育、孤立を防ぎ社会参加の機会確保などのあらゆる課題が列記されております。これは地域課題の把握というんですが、一体、住民にどこまで求めているんでしょうか。

定塚政府参考人 今般の社会福祉法改正法第四条では、本人のみならず、その人が属する世帯が抱える課題につきまして、地域住民や社会福祉事業者あるいは社会福祉に関する活動を行う方が把握をして、行政機関との連携によりその解決を図るように特に留意するものとすると規定しているものでございます。

 この規定は理念を示したものでございまして、例えば、もちろんですけれども、あらゆる今の課題に気がつくべきだといった義務づけでないということは当然のものでございまして、地域住民等が、地域で声を上げることができず、大変な状態にある世帯に気がついても見て見ぬふりをしていたというのが過去であったとすれば、それにしっかり気がついて、必要に応じて関係機関につなげたり、見守りと声かけにより孤立の解消を図ったりすること、こういうことは住民だからこそできる取り組みでございまして、このような取り組みへの期待をして、留意事項として規定をしたものでございます。

 あわせて、こうした気づきを円滑に相談につなげられる、それを丸ごと市の相談機関等で受けとめるという体制をつくるということによって、住民が負担を感じることがなく、安心して課題を見つけて解決することができる地域づくりを目指していきたいということでございます。

堀内(照)委員 今までは見て見ぬふりをしてきたかのような答弁というのは、ちょっと重大ですよ、これは。そんな認識でこれをつくられているんですか、これは。

 長妻さんの質疑の中で、行政から個人情報ということでなかなか情報が出ないという話がありましたが、私は逆もあると思うんです。住民の側からすれば、知られたくないということもあるわけですよね。個人情報を把握し共有することを求めるということにならないのかと。逆に、ですから、公的な機関だからこそ、プライベートのところまで踏み込んで、責任を持って対処できるということもあるわけです。

 今、気づきをつなげるということがありました。しかし、これもやはり住民同士の自主的、自発的な取り組みだからこそ生きるのであって、何か法律にまで書き込んで上から住民に求めるということは、非常に私、違和感を感じるわけであります。

 それで百六条で、包括的な支援体制の整備というのをうたっております。この体制というのはどういうものかということをお聞きしたいと思います。

 社協や地域包括支援センター、相談支援事業所、地域子育て支援拠点、社会福祉法人、NPO法人などが例示されております。例えば、その地域に、該当するものが地域子育て支援拠点になっている保育所しかないといった場合、その保育所があらゆる対応窓口になるのか。また、該当するようなそういう福祉の組織がない場合、自治会や老人会などがそれを担うということも想定されているんでしょうか。簡潔にお願いします。

定塚政府参考人 市町村におきまして、包括的支援体制のうち、住民に身近な場所で相談を丸ごと受ける場所をどこにつくるかということは、地域の状況によってさまざまと考えております。

 現状でも、地域包括支援センターのブランチにつくっている場合、あるいは社協の地区担当につくっている場合などございますし、それぞれの地域、自治体において、どこが適切な場所なのかということを決めていただきたいと考えております。

堀内(照)委員 ですから、あり得るんですよね。地域資源のありようによっては、必ずしも福祉の組織や団体でもない自治会などが担い手になる。だから、まさに私も、我が事・丸ごとというのは大変大ごとなんだなと。我が事・丸ごとは丸投げだと言われた方もおられました。

 それで、具体的には、市町村域で相談支援包括化推進員を配置したり、また、各部局の連携で総合的な支援体制をつくるということを支援したり、それから、身近な圏域で住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制をつくる、今も受けとめる場というふうにおっしゃいました、それを支援すると言います。これが必要だということで、よくこの質疑でも出されましたダブルケアですとか老障介護など複合的な課題の解決のためとか、あと、制度のはざまもあるんだということも言われました。

 それらの問題が、具体的にこの体制ができてどう解決に向かうのか、これをぜひお聞かせいただきたいと思います。簡潔にお願いします。

定塚政府参考人 まず、丸ごと受けとめる場を身近に設定するということですけれども、これは、複合化して複雑な課題を抱えていらっしゃる個人の方が、一体自分はどこに相談に行ったらいいんだろう、あるいは、どの制度を使えるかということを御自身で調べることは大変な負担であると考えておりますので、こうした丸ごと受けとめる場というのが設置をされまして、それが適切な関係機関としっかりつながってネットワークをつくれるということになると、そこに相談に行ける、あるいは、御本人が相談に来られなくても、周囲の方が気づいて、ここに相談したらいいということを言うことができるというふうに考えております。

堀内(照)委員 住民らによる把握、連携ができていないからこうした問題が未解決になっているのかといえば、私はそうじゃないと思うんですね。住民から関係機関につなげるということでありますが、つないだ先の施策が十分でないから現状のような事態が広がっているんじゃないかと私は思うんです。

 よく言われていました八〇五〇、この間の雇用環境の悪化に加え、介護の負担増や給付削減のもと、利用抑制などから家族の負担が重くなっている、だからこそ、そういう問題も起こっているし、ダブルケアということも、そうした介護の問題と待機児童問題が重なっている、だからこそ、負担がより重くのしかかっている。老障介護という問題でも、障害者の方々が地域で自立して暮らす支援が乏しいから高齢の親に頼らざるを得ず、親なき後の心配がなかなか絶えないという事態になっているんだと思うんです。

 これは大臣に伺いたいんですが、問題の真の原因に迫らずに、住民の自助、互助に求めるのは、私は本末転倒なんだと思うんです。制度のはざまという点でも、本来ははざまを埋めるべく、公的制度の改善こそ求められているわけであって、この点でも、住民の自助、互助で埋めるということでは、これはやはり本末転倒なんだと思うんです。

 私、本会議で、助け合いを最優先に求め、公的責任を後退させ、福祉の費用の抑制を狙うもので、社会福祉のあり方を大きく変質させるものだと指摘したんですが、改めてそのことを大臣にも問いたいと思うんですが、いかがですか。

塩崎国務大臣 結論的に申し上げれば、これは総理も本会議で答弁申し上げておりますけれども、公的責任を後退させるという考え方を私どもは持っていないわけであって、そこに加えて、公的責任を後退させないということを前提に、地域住民等の取り組みと公的な体制による支援、これが組み合わさって初めてこの地域共生社会というのが実現できるんだというのが我々の考え方でございます。

 したがって、公的責任から逃れて、民間の、地域の方々の助け合いの仕組みだけに乗るというようなことは全く考えておりませんで、ただ、はっきり申し上げれば、公的な助け合いの仕組みも、実は、町の助け合いの、民間レベルの助け合いの仕組み、コミュニティーベースの仕組みがうまく機能している場合に、うまくまたそれがシナジー効果を持って、公的なサービスもよりよく回っていくということにもなります。

 そういうことを私ども申し上げているわけでありますから、このことを基本コンセプトとして、今回の法案を第一弾ということで、平成三十年度の介護・障害福祉の報酬改定、あるいは生活困窮者自立支援制度の見直しなど、二〇二〇年代の初頭の地域共生社会の全面展開を目指しているわけでございます。

 そういう形に持っていくためには、それぞれの地域が、それぞれの地域らしい助け合いの仕組みを強化していただくということが大事で、それについてもどういうふうに支援をすることができるのか、絶えず考えていかなければいけないというふうに思っております。

堀内(照)委員 公的責任を後退させるものじゃないということでありますが、しかし、「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部の改革工程の中では「住民が、主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制を構築していく。」と、明確に住民の自助、互助での解決を求めているんですね。

 それで、私、もう一つ問いたいのは、改革工程では、民間資金の活用までうたわれております。これはどういうものですか。

定塚政府参考人 地域共生社会の実現に向けては、地域の活動にさまざまな主体が参画していただきたいという観点から、地域の民間資金の活用を推進することとしております。

 具体的には、例えば、赤い羽根共同募金の中で、寄附の使途が明確なテーマ型募金というものがございます。また、ソーシャル・インパクト・ボンドなどの社会的インパクト投資の手法について、モデル事業の実施を通じて検証や成果の普及などをしていく予定でございまして、こうしたことを通じて、民間資金も活用しました地域づくりに参加できる環境をつくってまいりたいと考えております。

堀内(照)委員 もう時間なので終わりますけれども、厚労省の説明資料では、地域の企業等に寄附を求めて自主財源を確保し、生活援助、地域交流、見守りなどの社会資源の創出とあります。生活援助というのは、まさにこの間、給付をどうするかということで議論になっていることそのものなんですよね。

 行く行くは、行政が果たす役割を、財源も含めて地域住民に肩がわりさせるものかと、私は本当にこれは大変な問題だと思います。そのことを厳しく指摘をして、質問を終わります。

 ありがとうございます。

丹羽委員長 次に、河野正美君。

河野(正)委員 日本維新の会の河野正美です。

 三回目の質問ということで、前回に引き続いた質問をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、加算に関連しまして、前回の質問で最後に答弁いただいた点に関連して、まず確認をしたいと思います。

 個別加算ではなく、より包括的な仕組みについては触れられませんでしたので、そうした仕組みというのはやはり困難であり、個別の加算をきめ細かく設けるとともに、それに伴う事務手続やその負担の緩和、簡素化に取り組むという考えと受けとめられるのかなと思います。

 社会保障審議会介護保険部会の意見でも、介護業務自体の負担軽減のほか、事務の効率化によって直接の介護業務にかけられる時間をふやせると指摘されています。行政が求める帳票等の文書量の半減を初め、必要な事務手続自体を簡素化するとともに、ICT化を促すことも重要かと思います。

 平成三十年度介護報酬改定に当たって、介護報酬や人員、設備基準の見直し等を検討することになるということでありますが、現時点での今後の見通しについて、改めてお聞かせいただきたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 介護業務の関係につきましては、今話が出ました報酬の加算に絡むものもありますし、一般的に業務が非常に複雑化あるいは負担になっているという点があろうかと思います。

 まず、報酬の関係でございますけれども、これは前回も少し触れましたけれども、今後、三十年度の報酬改定に向けて、いろいろな加算のところで、もちろんきめ細やかな対応をするためにそうしたものは必要だと思いますけれども、その過程における業務の負担の軽減というのがどういうことができるかということも含めて検討していきたいというふうに思います。

 また、一般的な業務の手続の簡素化の関係でございます。

 これは、文書量が多くなる理由は幾つかございますけれども、例えば、事業者のICTの活用が進んでいないということ。あるいは、自治体が事業者に監査を行うときに、せっかく電子的に作成している記録についても紙で打ち出すようなことを求めているようなこともあるようです。また、事業者の指定申請などの際に求める添付書類等について、都道府県と市町村の間で重複やばらつきがあるといったような声も聞いております。

 こうした点を踏まえまして、これから、例えば、事業者がICTを導入する際の手引の作成でありますとか、あるいは自治体の監査のときもパソコンの画面で実地指導を行う実例を広く紹介していくだとか、そのほか、自治体が求める文書の実態をまず把握して、どういう簡素化ができるかということを考えていく、こうした取り組みを進めてまいりたいというふうに思っております。

河野(正)委員 今、国会でもペーパーレス化ということがいろいろ議論されていると思いますし、やはりそういった事務負担を少なくしていかなければいけない時代なのかなと思っております。

 それでは、次の項目に移りたいと思いますが、地域間の差について伺います。

 これまでも申し上げてきましたが、介護保険制度は各地域によって多様なニーズが存在していることと思います。厚労省の介護保険事業状況報告によれば、六十五歳以上第一号被保険者一人当たり保険給付金は平均二万二千九百二十八円ですが、島根県と埼玉県には一万円ほどの差があります。要介護、要支援認定者割合を見ても、全国平均は一八%ですけれども、和歌山県と埼玉県では一〇%ほどの差があるということであります。

 なぜこれほど地域によって差が生じているのか、その理由を確認したいと思います。また、国としては、こうした差を埋めていこうとするのか、それとも地域差は地域差として受け入れていこうというスタンスなのか、伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、各市町村ごとに介護給付費や要介護認定率に関する地域差が存在している状況にございます。

 介護保険制度には仕掛けが幾つかございますけれども、一つには、全国一律の基準による要介護認定など、保険者間の差を抑制して適正化を図る仕組みが一方でありますけれども、一方で、そもそも現実には、高齢化の状況だとか、地理的条件、あるいは家族構成も少し地域で違っているといったような形で、地域差を必然的に生じさせる要素もあるという状況だと思います。

 これについてでございますけれども、まず、それぞれの保険者である市町村が、国及び都道府県がいろいろな支援をするもとで、地域差の存在について多角的に分析を行って、その結果を踏まえてきちっと対応していくというのが一つあろうかと思います。

 また、今回の法律の関係でございますけれども、そうした分析等を大前提にした上で、これから高齢者の自立支援や重度化防止に向けて取り組みを進めていくということでございますので、分析の中身を踏まえて、PDCAサイクルを活用して保険者機能としていろいろな取り組みをやっていくということが大事でありまして、そうした枠組みを今回の法律改正に盛り込んでいるということでございます。

河野(正)委員 今後の見通しにおいて、特に七十五歳以上の人口は、もともと高齢者が多い地方では緩やかな増加が見込まれる一方で、都市部では二〇一五年比一・五倍に及ぶ急速な増加というのが見られると予想されています。現在の取り組みのみでこの急増に対応できるのか、居場所のないお年寄りが社会の中で急増し、現在の取り組みではフォローし切れなくなるのではないか、そういった懸念もよく耳にするわけであります。

 この都市部での急増に対する懸念の声について、政府の見解を伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 都市部における急速な高齢化ということについては、いろいろなところで言われていることでございます。

 都市部の自治体においては、こうした高齢化の状況あるいはこれに伴う介護ニーズを的確に把握いたしまして、二〇二五年までの中長期的な視点を持って介護サービスの整備をしていただくということが大事であります。もちろん、計画をつくって対応するということとあわせて、今回の法律でもございますけれども、PDCAサイクルを活用して市町村で保険者機能を発揮していただきたいというふうに考えております。

 幾つか都市部における取り組みがあろうかと思います。自立支援や重度化防止に関する一般的な取り組みは当然ですけれども、これに加えまして、都市部は人口密度が高いだとか、あるいは交通機関も充実してそうしたインフラが整っている、一方でまた高い地価といった特性もございます。そうしたことの中で、例えば、二十四時間定期巡回サービスなどの在宅サービスの充実といった点。さらには、在宅医療・介護の提供体制の確保、あるいは医療、介護の連携の充実。さらには、これは地域の方々ですけれども、ボランティアだとか、NPOだとか、協同組合だとか、いろいろな多様な主体が生活支援サービスにいろいろかかわっていただく。そのためにはいろいろなコーディネート機能も必要だと思います。

 そうしたことを都市部において、もちろん地方もそうですけれども、都市部において積極的に進めていくということが大事かなというふうに思っております。

河野(正)委員 先ほど家族構成の話もありましたけれども、都市部ではやはり、家族構成という面でも在宅介護は厳しい面もあるかもしれませんので、しっかりと対応していただきたいと思います。

 先日からの質疑で、またきょうも話題となっておりましたけれども、厚生労働省は、寝たきりなどで介護が必要な人が暮らす特別養護老人ホームに入りたくても入れない人が約三十六万六千百人に上ると発表されております。待機している人々のうち、要介護三以上は約二十九万五千二百人となり、前回、二〇一三年十月の調査と比べると四万九千九百人減ったということであります。一方、要介護三以上で待機している人は、医療機関や介護老人保健施設など自宅以外で暮らしている人が約十七万二千人、自宅などで生活を送っている方が約十二万三千人。既に待機老人という言葉もありますように、制度がニーズに追いつかない状況が続いているのかと思います。

 この結果の受けとめと、都道府県ごとの待機者の状況、今後の待機解消に向けた取り組みはいかがでしょうか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 先般発表いたしました特別養護老人ホームにおける入所の申込者の状況でございます。二十八年度の状況でございますけれども、要介護三から五の方につきましては二十九・五万人ということで、前回の調査に比べると、先ほど話がございましたとおり、約五万人の減少ということでございます。また、この二十九・五万人のうち、在宅におられる方というのが約十二・三万人という状況でございます。いずれにしても、減少はしておりますが、依然として、まだまだ多くの入所申込者がおられるということだというふうに認識しております。

 これを都道府県ごとに見ますと、三十七都道県の申込者の数は減少、十府県で増加という状況でございまして、地域によって差が見られるということでございます。

 それぞれの県で取り組みをしていく必要があると思います。地域のニーズを踏まえながら、各県で計画的にいろいろな対応をしていくということでございます。それに向けて厚労省としてもいろいろな支援をしていきたいというふうに考えてございます。

河野(正)委員 今の介護保険の枠組みだけで全てが対応できるのかどうか。待機児童問題の二の舞にならないか。

 待機児童問題は、認可保育所の受け皿が限られることから、各自治体が独自に認証基準を定めるなどして、基準を緩めた認可外保育所というのをふやすことで、ふえ続ける需要に対応してきたというふうに思います。今後、介護保険の分野でも同じように、各地域独自の基準による、介護保険で定める基準を緩めた形で受け皿が広がっていく可能性があるのではないでしょうか。そのとき、お年寄りの生活の質が損なわれて安全な暮らしが脅かされるような事態になってはいけないというふうに思います。こういった点を踏まえて、政府の見解はいかがでしょうか。

塩崎国務大臣 厚生労働省としては、ニッポン一億総活躍プランに基づいて、今後の高齢者の増加に対応するために、特養等の介護サービスの基盤について、従来見込んでおります約三十八万人分の増加分に加えて、二〇二〇年代初頭までに、約十二万人分以上を前倒しいたしまして、上乗せ整備、そして約五十万人分以上に整えていきたいというふうに思っております。

 厚生労働省としては、今後とも、介護サービスの質の確保を図りながら、必要な方に必要なサービスの提供をし、今御指摘をいただいたような高齢者のQOL、生活の質が損なわれるというようなことがないように、その維持を努力して図っていきたいというふうに思っております。

河野(正)委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 次の質問に移りたいと思います。

 介護保険制度の持続可能性ということでありますけれども、制度開始以来、介護保険料は増加の一途をたどっております。当初、全国平均で二千九百十一円だった保険料が、現在、五千五百十四円と二倍弱にふえており、二〇二五年度には八千円を超えるとも推計されております。

 このような保険料の増加ペースでは負担する側が支え切れない事態も容易に想像できますが、制度発足時に予想していたことなのか、想定内の状況なのか、政府の認識を伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 高齢化の進展によりまして、当初、二千九百十一円だった月額保険料が、御指摘のとおり、現在、五千五百円程度、将来は八千円程度まで上がっていくということでございます。

 制度発足当時にどのように見通しておいたかということですけれども、実はその当時、平成二十二年になると約三千五百円になるとの推計をお出ししておりまして、当時も、高齢化の進展に伴い、一定の介護保険料の上昇を想定したところでございますけれども、現在のところ、相当それを上回った形になっているということでございます。

河野(正)委員 予想を上回っていっているということは、二〇二五年、今のところ八千円ですけれども、これがどうなっちゃうのかなと若干心配になってくるところであります。

 保険料の増加が続く現状は放置すべきではなく、保険料の金額だけではなく、対象者を三十九歳以下の若年層に広げるという選択肢を無視すべきではないという指摘があります。

 そもそも介護保険制度の発足時に対象を四十歳以上とした理由を確認したいと思いますし、あわせて、三十九歳以下に介護保険料負担を求める場合、どのような課題があると考えておられるのか、政府の認識を伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答えいたします。

 先ほど介護保険料の当時の推測の話を申し上げました。介護保険料については、上昇はやむを得ないにしても、やはりこれを一定の範囲に抑えるということは大事であると思います。そういった意味では、必要な財源というのは保険料、公費、また利用者負担なので、その組み合わせのあり方を常に検証していくことが必要だというふうに思っています。

 四十歳以上の話がございました。これは、介護保険においては、四十歳以上になりますと、老化を原因とする疾病による介護ニーズの発生の可能性が高くなるといった点、さらには、みずからの親も介護を要する状態になる可能性が高くなることから、介護保険制度により負担が軽減されるなどの一定の受益がある、こういう点を踏まえまして、社会的扶養あるいは世代間連帯の考え方に立ちまして、四十歳以上の方が被保険者というふうにされているところでございます。

 この問題について、被保険者の範囲を四十歳未満に広げるといったことについてですけれども、一つは、若年の方というのは介護サービスを利用する可能性が低く、保険料負担への理解を得られないおそれがあること、さらには、障害者団体の中には、障害者福祉制度の介護保険制度への統合に慎重な意見がある等の課題があるというふうに認識をいたしております。

河野(正)委員 今お話を聞いていまして、きょう赤枝委員が最初の介護保険を導入したころの話をされていまして、まさに私も医師会の会員で、特にまだまだ若いというか下の方にいましたので、ケアマネジャーの資格を取らなきゃいけないと言われて、既に失効しましたけれども、取りに行ったりとか、さらに、介護認定の作業に夜ずっと、月に何回か出ていって審査をしていたという記憶がございます。そしてまた、四十歳になるかならないかぐらいの年代だったと思うので、たしか、自分は介護保険料を払っているとか払っていないとか、それで世代がわかるような時代だったかなと思って、ちょっと懐かしく聞いていたところでございます。

 今、答弁の中でも少し触れられましたが、先日の質疑において、現時点では介護保険と障害者施策の統合の意図はないとの趣旨の答弁がありました。もし両制度を一緒にするのであれば、三十九歳以下の若年層にも介護保険料の負担を求めることが想定され得るかと思います。お話にありましたように、障害者団体からは若い障害者が保険料負担に耐えられないという声も聞かれ、簡単な問題ではないと思います。これは一例でありますが、介護保険料の対象年齢の拡大というのは本当に多くの課題があるのは確かだと思います。

 厚労省としては、今後の介護保険制度の見直しにおいて、三十九歳以下への介護保険料の対象拡大が将来的に選択肢になり得るのかどうか、改めて伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 高齢化の進展によりまして介護保険料の上昇が見込まれる中で、保険料と公費と利用者負担を適切に組み合わせていくということが必要であろうかと思います。

 話がございました介護保険の被保険者の範囲を四十歳未満の方に広げることにつきましては、先ほど申しましたとおり、若年者の保険料負担への理解の点、さらには障害者団体の慎重意見といった課題がありますので、これにつきましては、国民的な議論をさらに積み重ねていくことが必要である、そういう問題であるというふうに考えております。

河野(正)委員 否定はされないというような状況かなと認識をいたしております。

 介護保険制度の持続可能性を高めるという目的で、高所得層にはさらに負担を求め、一部の方は三割負担となります。

 そもそも、介護保険の理念としては、保険料で所得に応じた負担の差を設け、利用する際の負担は一定にするというものであったかと思います。だからこそ、本来は一律一割負担だったのではないかというふうに考えております。

 前回の制度改正で、所得の多い層の一部を二割負担とされました。本会議では、安倍内閣総理大臣より、「平成二十九年度予算において給付費を約七百億円抑制している一方、サービスの受給者数の伸び率には顕著な影響がないことから、制度の持続可能性を高める一定の効果があった」という答弁がありました。

 果たして、その程度の効果で持続可能性が高まったと言えるのかどうか。また、二割負担が始まったのは平成二十七年八月で、わずか一年八カ月しかたっておりません。二割の効果を見きわめるにはいささか時間が足りないのではないかといった懸念があります。総理答弁をより具体的な形でお示しいただき、あわせて、本改正案に盛り込まれた三割への拡大が持続可能性を高めるためにどの程度の効果を生むと見込んでおられるのか、厚労省の見解を伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 前回の改正におけます利用者負担の見直しでございますけれども、世代内の公平、あるいは世代間の負担の公平という観点、さらには負担能力に応じた負担を求めるという観点から実施をしたものでございます。

 こうしたいろいろな意味での負担の公平ということを目指してやっていくことによりまして、関係者が一定の納得感を持って御負担いただくということが非常に大事であろうというふうに考えております。

 また、今回の改正でございますけれども、同様の趣旨から、本法案におきましても、現役並み所得を有する方の負担割合を二割から三割に引き上げる。もちろん、その際には月額上限額を引き続き維持するといったような幾つかの配慮を行っておるわけでございますけれども、基本的な考え方は前回改正と同じということでございます。

 こうした負担の公平等の観点からの見直しによりまして、保険財政を改善し、介護保険制度の持続可能性を高める一定の効果というのが見込まれているというふうに考えております。

河野(正)委員 二割負担になってもう一年八カ月で上げてしまうというのは、いささかちょっと早過ぎるんじゃないのかな、もうちょっと検証してもいいんじゃないのかなと思いますけれども、その点、ちょっといかがでしょうか。早過ぎるんじゃないかという声に。

蒲原政府参考人 この点については、これまでこの委員会でいろいろな御議論がございました。

 二割の負担の状況につきましては、私どもといたしましては、まず人数ベースのところでいいますと、いろいろな統計で、何か二割になったからといって顕著な差が生じているわけではないというのが一つの点でございます。あわせまして、人数ベースと加えて、いわば利用回数等の状況につきましても、私ども、全国ベースでの一定の分析をやる中で、二割になった人とそうでない人との間ではそうした大きな差がないという点、さらには、各自治体のいろいろな状況等も踏まえてもそういう状況になっているということでございます。

 もちろん、そうした状況については、いろいろな御指摘もございますので、今後、いろいろな工夫をしながら調査をしていくということはありますけれども、基本的には、そういう状況のもとで今回、三割負担というものの引き上げというのを御提案しているということでございます。(発言する者あり)

河野(正)委員 委員席の方からいろいろな声が飛んでおりますけれども、やはりそれだけ、もうちょっと慎重に検討された方がよかったんじゃないのかなということだと思います。

 次に移りますが、このようなたび重なる利用者自己負担の引き上げは、介護保険制度への信頼を損ないかねないという懸念もあります。

 本会議では、大臣より、「介護サービスの負担については、保険料と公費と利用者負担を適切に組み合わせていくことが必要であり、制度の状況を常に検証し、必要な措置を講じていくことが重要と考えていますが、今般の見直しは、今後の対象者の拡大を前提とするものではございません。」という答弁でした。

 前提とはしないまでも、こうした制度改正の流れを踏まえれば、利用者負担も所得に応じて増減していくような仕組みをさらに進めようとしているようにも思えます。この点について見解を求めたいと思います。

蒲原政府参考人 今後、高齢化が進む中で、この介護保険の給付費というのは一定の範囲で増加せざるを得ない状況です。もちろん、これについては、保険者機能を発揮して自立支援あるいは重度化防止等の取り組みをやっていくわけですけれども、その上でふえざるを得ない部分については、やはりこれは費用として、保険料、公費、そして利用者負担という三つの手法で賄っていかざるを得ない、こういうことであろうと思います。

 今回、改正で一定の案を示しているところでございますけれども、今回の改正自体が何か次の段階での利用者負担の拡大というのを前提としているものではないということは何度も大臣から御答弁をしているところでございますので、そういうことで、まずは今回の法案についてぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。

河野(正)委員 今、保険料も、八千円というのももっと上がるかもしれないということですし、いろいろな負担の割合とか、答弁を聞いていますと、介護保険制度は一体どのような状態になったら持続可能性が確保できる、安心できる制度になるのかな、果たしてそういったことになるのかなという懸念もありますが、こういった疑問や懸念の声に対して厚生労働省はどう答えていくのか、国民にわかりやすく説明をいただきたいと思います。

塩崎国務大臣 高齢者の暮らしを支える上で必要不可欠な仕組みにもう既になっております介護保険制度、先ほど介護の社会化ということを申し上げましたけれども、こういうような形で今定着をしつつあるわけでありまして、これを高齢化が進展する中でも持続可能にしなければいけないということを繰り返し申し上げてまいりました。

 その条件は、必要な方に確実に必要なサービスが提供されるようにするということ、それから、保険料、公費負担、利用者負担、この三つしか財源はないわけでありますから、これを適切に組み合わせる際のその適切な組み合わせとはどういうものなのかということを、やはり絶えず国民の御意向を伺いながら、財源をしっかり確保するということが何よりも持続可能にするということだろうというふうに思います。そのことによって初めて、言ってみれば次世代にこの制度も手渡していかなきゃいけないわけでありますので、そのことを図るということだろうと思います。

 今回の法案で、高齢者の自立の支援あるいは介護の重度化を防ぐための保険者の取り組みというものに特に力を入れておりまして、全国的にこの仕組みを制度化するという内容を含んでおります。それから、現役並みの所得を有する方の負担割合については、先ほど来御議論いただいているように二割から三割にということで、これも持続可能性の確保に向けてということでございますが、これはいつも、不断の見直しということを続けていかなければ、今の経済情勢の中で持続可能だというふうに思っていても、それが時とともに変化をしていくということも十分あり得るわけでございますので、絶えず見直しをしながら、国民の、財源負担、つまり保険料、公費負担、利用者負担、そしてサービスの享受がちゃんとできているかどうか、これを考えていくことが大事だというふうに思っております。

河野(正)委員 確かに、介護保険制度は定着をしてきたものと思っておりますし、いろいろ社会情勢は変わっていきますから、不断の見直しということで、見直しを頻回やっていかなければいけないものかなと思いますが、若干、保険料のこととか自己負担割合とかを見ていくと、まだまだ不安の声が国民の間にも大きいんじゃないかなと思いますし、また、見直しに当たっても慎重に見直しをしていただきたい、制度がころころ変わってしまうのでは不安は募るばかりかなというふうに思います。

 時間も少なくなりましたが、次の質問に移りたいと思います。

 介護離職の問題で、二〇一五年九月、安倍総理は、一億総活躍社会の実現に向けた基本方針として、名目GDP六百兆円、希望出生率一・八、介護離職ゼロという新三本の矢を掲げられました。それぞれ、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の実現を目標とされています。

 子供からお年寄りまで生涯にわたっての社会保障の重要性が示されたことは評価できるものの、問題は、その目標の達成に向けて実際にどういう施策が進んでいるのか、それが効果を上げているかという点にあるかと思います。

 ここでは、仕事と介護の両立ができず、介護のために離職する人をなくそうという介護離職ゼロについて伺いたいと思いますが、まず介護離職の実態を確認させていただきたいと思います。

 二〇一〇年には介護離職者数がおよそ五万人ほどであったのが、二〇一五年には九万人を超えてきた、今後もさらにふえていくのではないかという声がありますが、政府の現状認識と今後の見通しについて伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘の数字については雇用動向調査の数字だというふうに思いますけれども、もう一つ、総務省の二〇一二年の就業構造基本調査というのがございます。これによりますと、直近の二〇一一年十月から二〇一二年九月までにおける家族の介護、看護を理由とする離職者というものによりますと十・一万人となってございまして、過去五年間を見ますとおおむね八万人から十万人で推移している、こういう状況でございます。こうした介護離職ゼロへの取り組みというのは非常に大事だというふうに思っております。

 一つ、やはりこれは介護サービスの基盤をきちっと整備していくことが大事でございまして、そうした整備量については、十二万人分を当初の予定より上乗せいたしまして、約五十万人分の整備をするという取り組みを今進めているところでございますし、あわせて、介護人材の確保のため、今年度から月額平均一万円相当の処遇の改善等を行っております。あわせて、介護休業等を利用しやすくするための改正育児・介護休業法を本年一月から施行した。こういう状況で取り組んでいるところでございます。

河野(正)委員 この間、政府は、介護離職ゼロ推進のために必要な介護サービスの確保、働く環境の改善と家族支援を両輪として取り組んでこられたかと思います。この一年半にわたる取り組みがどの程度効果を上げていると評価されているのかを伺いたいと思います。

蒲原政府参考人 先ほど申しましたとおり、一つはサービス量の整備ということでございまして、この分について着実にサービスの量をふやしているという点が一つでございます。これはちょっと重ねてになりますけれども、月額一万円分の処遇改善については、まさにこの四月から実施をするということができたわけでございます。

 このような措置を踏まえて、今後とも、引き続き、介護離職の状況を把握しながら、一つは介護サービスの確保、もう一つは働く環境の改善あるいは家族支援といったものを両輪として進めて、二〇二〇年度初頭までに、介護サービスが利用できずにやむを得ず離職する者をなくすという目標に向けて取り組んでいきたい、このように考えております。

河野(正)委員 最後になると思いますが、昨年十一月、オリックス・リビング株式会社が実施した第九回介護に関する意識調査では、そもそも、政府の掲げる介護離職ゼロの内容を正しく理解している人が半数程度にとどまるという結果が示されました。そもそも、介護離職ゼロ推進の背景には、介護サービスや介護休業などの仕組みが十分知られていないことも介護離職を生む要因と捉えられていたはずで、このように国民の間で問題意識や周知が広がっていないことは好ましくないと思われます。

 また、同じ調査では、介護離職せず家族の介護と仕事を両立できると思う人が五・七%と大変低く、両立できないと思う人が六二・九%に上っています。ネット調査とはいえ、このように介護と仕事の両立に悲観的で、離職もやむなしと感じる国民が多いことは、目標達成への困難さを予測されるところでありますが、最後に厚生労働大臣の受けとめを伺いたいと思います。

塩崎国務大臣 御指摘の民間の調査は、家族の介護と仕事の両立について、わからないと答えた方々が約三割いらっしゃるようでございますが、介護離職ゼロを実現するためには、やはり、介護サービスの整備に加えて、介護保険や介護休業などの制度に対する国民の認識や理解を深めることも重要だと思いますし、何よりも、働き方改革をやってみてよくわかったことは、子育てにしても、介護にしても、やはり働き方がネックになってなかなかうまくいかないということが多いというふうに理解をしておりますし、アンケート調査でも、サービス整備よりも、はるかに多くのパーセンテージの方々が働き方改革の必要性ということを御指摘されています。

 したがいまして、私どもとしては、保育でもそうでありますけれども、介護サービスの提供は充実をさせるとともに、働き方改革もしっかりやっていくことが、皆様方が介護離職をしなくていいようになる近道ではないかというふうに思いますので、しっかりやっていきたいと思います。

河野(正)委員 それでは、時間が来ましたので、きょうはこれで終わりにしたいと思います。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次回は、来る十一日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時九分散会


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