衆議院

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第30号 平成29年9月20日(水曜日)

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八月七日

 丹羽秀樹君が委員長を辞任した。

平成二十九年九月二十日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長代理理事 田村 憲久君

   理事 後藤 茂之君 理事 高鳥 修一君

   理事 橋本  岳君 理事 三ッ林裕巳君

   理事 中島 克仁君 理事 柚木 道義君

   理事 桝屋 敬悟君

      赤枝 恒雄君    秋葉 賢也君

      江渡 聡徳君    大岡 敏孝君

      大隈 和英君    木原 誠二君

      小松  裕君    佐々木 紀君

      坂本 哲志君    白須賀貴樹君

      新谷 正義君    田中 英之君

      田畑 裕明君    高橋ひなこ君

      谷川 とむ君    中川 郁子君

      中山 展宏君    長尾  敬君

      丹羽 雄哉君    比嘉奈津美君

      福山  守君    堀内 詔子君

      務台 俊介君    八木 哲也君

      阿部 知子君    大串 博志君

      大西 健介君    岡本 充功君

      中根 康浩君    西村智奈美君

      初鹿 明博君    宮崎 岳志君

      伊佐 進一君    中野 洋昌君

      古屋 範子君    高橋千鶴子君

      堀内 照文君    河野 正美君

      豊田真由子君

    …………………………………

   厚生労働大臣       加藤 勝信君

   厚生労働副大臣      牧原 秀樹君

   総務大臣政務官      小倉 將信君

   厚生労働大臣政務官    田畑 裕明君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房少子高齢社会対策等企画調整室長) 嶋田 裕光君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          佐々木 浩君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   神田 眞人君

   政府参考人

   (文部科学省高等教育局私学部長)         村田 善則君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       高橋 俊之君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  木下 賢志君

   参考人

   (日本年金機構理事長)  水島藤一郎君

   厚生労働委員会専門員   中村  実君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月九日

 委員郡和子君が退職された。

同月二十五日

            補欠選任

             吉田  泉君

八月七日

 辞任         補欠選任

  とかしきなおみ君   比嘉奈津美君

  丹羽 秀樹君     松本  純君

  村井 英樹君     橋本  岳君

  山下 貴司君     田畑 裕明君

  角田 秀穂君     古屋 範子君

九月十九日

 辞任         補欠選任

  長妻  昭君     中根 康浩君

  水戸 将史君     西村智奈美君

  吉田  泉君     宮崎 岳志君

同月二十日

 辞任         補欠選任

  穴見 陽一君     佐々木 紀君

  冨岡  勉君     坂本 哲志君

  井坂 信彦君     大串 博志君

同日

 辞任         補欠選任

  佐々木 紀君     中山 展宏君

  坂本 哲志君     冨岡  勉君

  大串 博志君     井坂 信彦君

同日

 辞任         補欠選任

  中山 展宏君     大岡 敏孝君

同日

 辞任         補欠選任

  大岡 敏孝君     八木 哲也君

同日

 辞任         補欠選任

  八木 哲也君     穴見 陽一君

同日

 理事とかしきなおみ君八月七日委員辞任につき、その補欠として橋本岳君が理事に当選した。

同日

 理事井坂信彦君同日理事辞任につき、その補欠として中島克仁君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

六月十六日

 一、労働基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百八十九回国会閣法第六九号)

 二、旅館業法の一部を改正する法律案(内閣提出第五〇号)

 三、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)(参議院送付)

 四、水道法の一部を改正する法律案(内閣提出第四九号)

 五、保育等従業者の人材確保等に関する特別措置法案(山尾志桜里君外七名提出、第百九十回国会衆法第二二号)

 六、労働基準法の一部を改正する法律案(井坂信彦君外十四名提出、第百九十二回国会衆法第四号)

 七、厚生労働関係の基本施策に関する件

 八、社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件

 九、労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件

の閉会中審査を本委員会に付託された。

七月九日

 労働基準法の一部を改正する法律案(第百九十二回国会衆法第四号)の提出者「井坂信彦君外十四名提出」は「井坂信彦君外十三名提出」に訂正された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 政府参考人出頭要求に関する件

 厚生労働関係の基本施策に関する件(年金振替加算の事務処理に関する問題)


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     ――――◇―――――

田村(憲)委員長代理 これより会議を開きます。

 委員長の指名により、私が委員長の職務を行います。

 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事井坂信彦君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村(憲)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村(憲)委員長代理 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に

      橋本  岳君 及び 中島 克仁君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

田村(憲)委員長代理 厚生労働関係の基本施策に関する件、特に年金振替加算の事務処理に関する問題について調査を進めます。

 この際、政府及び日本年金機構から順次説明を聴取いたします。まず、加藤厚生労働大臣。

加藤国務大臣 八月三日付で厚生労働大臣を拝命いたしました加藤勝信でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 このたび、日本年金機構において、振替加算として支払うべき年金を適正に支払っていなかった事案について、支払うべき年金が適正に支払われなかったこと、また、支給漏れが判明した年金受給者の皆様に御迷惑をおかけしていることは、まことに遺憾であります。

 日本年金機構においては、お支払いを十一月から着実に実施するよう事務を進めております。また、国民の皆様からの問い合わせにしっかり対応できるよう、専用ダイヤルの増設、日本年金機構のホームページでのきめ細やかな情報提供などを行わせております。

 後ほど、日本年金機構理事長からも改めて説明がございます。

 厚生労働省としては、日本年金機構が、事務処理誤りの根絶に向けた取り組み、業務手順やシステムの点検などにさらに努めることにより、今後こうした事態が生じないように適切に対応してまいります。

田村(憲)委員長代理 次に、日本年金機構理事長水島藤一郎君。

水島参考人 日本年金機構の水島でございます。

 このたび、日本年金機構におきまして、振替加算の総点検を行いました結果、本来支給されるべき振替加算が適正に支給されていなかった事案が判明をいたしました。

 本件に関しまして、未払いとなっておりますお客様に多大な御迷惑をおかけしましたこと、また、それ以外の多くのお客様にも御心配、御不安をおかけしましたことにつきまして、心より深くおわび申し上げる次第でございます。

 今回未払いが判明いたしましたお客様は十万五千九百六十三人、影響額は五百九十八億円でございます。

 今回の事案が発覚した契機についてでございますが、振替加算に関しましては、これまでも正しく加算されていない事例が散見されておりました。従来は、個別事案として把握した際、その都度対応してまいりましたが、近年、同様の事例が増加してきておりました。これを受けまして、一方の配偶者、例えば夫に加給年金が支給されていたにもかかわらず、もう一方の配偶者、例えば妻に振替加算が支給されていない事例について、サンプル的に確認をいたしましたところ、本来振替加算が支給されるべき方に支給されていないおそれがある事例を複数発見いたしました。このため、振替加算が支給されていない事案があるのかを各共済組合の協力を得て総点検をしたということでございます。

 今回の事案が発生した原因でございますが、分析の結果、大きく分けて四つに分類されます。具体的には、一点目は日本年金機構と共済組合の間の情報連携不足、二点目はシステム処理に起因するもの、三点目は私ども日本年金機構における事務処理誤り、四点目はお客様からの届け出漏れでございます。

 これらの原因によりまして振替加算が加算されていないお客様に対しましては迅速かつ適切に対処し、今後このようなことが起こらないよう、徹底した再発防止に努めてまいります。

 未払いとなっているお客様につきましては、お客様への確認等の必要がない場合には、本年十一月上旬にお知らせを差し上げた上で、本年十一月十五日にお支払いをさせていただきます。

 また、お客様への確認等が必要な場合やお支払いすべき方が既にお亡くなりになっている場合については、御本人や御遺族の方々にお知らせを差し上げ、お支払いの対象であることが確認できた方々から順次お支払いをさせていただきます。

 加えて、本件につきまして、お客様の御不明な点などを解消させていただくために、専用ダイヤルを設置いたしました。設置当初、大変つながりにくい状況にあり、お客様には大変御迷惑をおかけいたしました。心からおわびを申し上げます。その後、受け付け回線を増強するとともに、また、受け付け時間の延長や土日の受け付けなどの対応を行ってきたところでございます。

 引き続き、お客様からの照会状況を確認しながら、適切に対応してまいります。

 改めまして、このような事態が発生し、お客様に多大な御迷惑、御心配をおかけいたしましたことにつきまして、深くおわびを申し上げる次第でございます。

田村(憲)委員長代理 以上で説明は終わりました。

    ―――――――――――――

田村(憲)委員長代理 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房少子高齢社会対策等企画調整室長嶋田裕光君、総務省自治行政局公務員部長佐々木浩君、財務省主計局次長神田眞人君、文部科学省高等教育局私学部長村田善則君、厚生労働省大臣官房年金管理審議官高橋俊之君、年金局長木下賢志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村(憲)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

田村(憲)委員長代理 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。橋本岳君。

橋本(岳)委員 皆さん、おはようございます。自由民主党・無所属の会の橋本でございます。

 きょうは、お時間をいただきまして、振替加算の支給漏れ問題について質疑をさせていただきます。

 この問題、九月十三日に厚生労働省が年金事業管理部会で公表したということで明るみに出たわけでございます。概要としては、今、大臣そして水島理事長から発言があったようなことでありますし、資料の方で私の方もちょっと整理をしましたので、お配りをしているかと思いますが、ごらんになりながら質疑を聞いていただければと思います。

 早速ですけれども、質疑に入ります。

 そもそも年金というのは、当然ながら、高齢者の方々の払っていただいた保険料によって、生活の足しにしていただく、保障するという類いのものでございますから、支給漏れというものはあってはならないことであるというのは論をまちません。

 特に、この年金の問題については既にさまざまなことが累次にわたって指摘をされていることでございまして、私も、前は副大臣なり政務官なりという立場で答弁側に座って、いろいろな委員会での御質疑をいただくというようなこともございました。それが、またかという思いというのは否めないわけでございます。

 一つ救いがあるとすれば、今回は自主的に見つけられたということ、点検の末、見つけられたということは了とすべきことだとは思いますが、ただ、それでも、点検の結果、これだけのことがあったというのは大きなことでございますし、それは重く受けとめなければなりませんし、受けとめていただきたいと思います。

 その上で、なぜこのようなことが起こったのか、主に四つの理由があるのだという水島理事長のお話がございましたが、四つの理由それぞれの、主に事務ミスですね、届け出がなかったということもございますが、その事務ミスというのはいつごろから起こっていたのかということについて、まずお尋ねをしたいと思います。

高橋政府参考人 このたび、日本年金機構におきまして振替加算の総点検を行いました結果、本来支給されるべき振替加算が適正に支給されておりませんでした事案が判明いたしました。未払いとなっておりますお客様に多大な御迷惑をおかけいたしましたこと、心よりおわびを申し上げます。

 今御指摘をいただきました、いつからこの振替加算の事務処理のミスが生じたかという点でございますが、振替加算は平成三年四月から支給開始がされてございまして、今般の総点検におきましては、開始当初からの支給漏れが発生したことを把握してございます。

橋本(岳)委員 開始当初からいきなり間違いがあったというようなことでございまして、もうこれは何と言えばいいのか、何とも言いようがないんですけれども、本当に事務手続的に問題のある手続もあったということなんだというふうに理解するしかありませんし、本当でいえば、それを訂正していくような仕組み、何というんでしょうか、リストを出してチェックをするとか、そういうようなものがあったはずなんですが、それが機能しなかったということが積もり重なって今に至った、そういう問題なんだということであります。

 総点検の結果、そういうことが明らかになって、十・六万人の方に支給漏れがあったということがわかった、原因についてもお調べをいただいた、それに対して事務の改善などの再発防止策をとるということでございますけれども、まずは、この振替加算の問題について、もう支給漏れは起こさないんだということについて、それは事務の改善等によってですね、それだけの対応をとっていただいていると思いますから、ぜひ大臣からその御決意をお聞きしたいと思います。

加藤国務大臣 振替加算を初めとして、高齢者の皆さん方の収入の中心部分をなしている年金というものに対する信頼を確保していくというのは大変大事な使命だというふうに思っておりまして、そのためにも適正に運営をされていく。そして今回、振替加算についてこれだけ大規模な支給漏れがあった、それを踏まえて、日本年金機構では、本年七月から、配偶者の加給年金が終了している一方で振替加算がなされていない事例を六十五歳時点で全て抽出し、夫が共済年金の場合においても共済情報連携システムを用いて振替加算の受給要件の確認を徹底するという形にしております。

 現在、職員が個別に確認しておりますが、今後、システムの改修によって機械的に共済情報連携システムに照会できるようにするということも今、検討させていただき、こうしたことを通じて、まずは、加給年金が終了し、振替加算が開始されないというミスがないように万全を尽くしていきたいと思いますし、また、今回のことを踏まえて、ほかにも、こうした年金の支給ミス等々について、こうした事例がなかったかどうかということをしっかり当たって、年金が確実に適正に支給がなされるよう、厚生労働省としてもしっかりと対応していきたいと思っております。

橋本(岳)委員 やはり職員の方が手でチェック、手というか目でチェックをしているという事務が残っている限り、ミスというのは起こり得るし、どうしてもあってしまうんだろうと思います。そういう意味で、システム化というお話もございましたので、早急にそれは進めていただきたい、まさにそのためにシステム刷新というのを検討されているんだと思いますから、ぜひお願いをしたいと思います。

 少し答弁でお触れをいただきましたけれども、やはり同様に、結局、リストを出力してチェックをして後追いで直すというような手順を踏んでいる年金の振替加算以外の仕組みというのもあり得るんだろうと思っていますし、そうした手順が残っていると、やはりチェックミスでありますとか、チェックの漏れでありますとか、あるいは多過ぎてもうチェックがし切れないでうっちゃってしまったとか、そういうようなことというのは残り続けるままということになろうかと思います。

 この振替加算の手順以外の事務で同様の手順、リストを出してチェックをしているようなことがないのかどうか、改めて確認をし、対策を打つべきではないのかと思いますが、いかがでしょうか。

高橋政府参考人 現在、年金機構におきましては、さまざまなお客様からの申請等々の事務の中で、いろいろな突合、チェックをシステムで行いまして、そこにさまざまな要確認の事案があるというための、確認のためのリストを出す、こういうような事務処理がございます。これによりまして職員が確認をする、オンライン端末をたたいたり、場合によってはお客様に御確認をするということで確認をしてございます。

 御指摘のように、このような職員がやるというプロセスの中では確認漏れということは生じますので、現在、できる限りこのようなものは自動化をするというようなことを進めてまいりたいというふうに考えてございまして、今回の振替加算の手続につきましても、まずは、今、職員によるものによりまして防止対策を進めておりますけれども、システムの改修によりまして自動化を図って、来年の七月には振替加算部分の自動化を行いたいと考えてございます。

橋本(岳)委員 改めてチェックをしていただくということでございますので、そのチェックをした結果につきましてはまた別途御報告等をいただきたいと思いますし、また、それに対して手を打つということは随時取り組んでいただきたいと思います。

 本当に年金というのは、例えば、さきの週末、敬老会がたくさんございまして、柚木先生と私と、よく並んで出席をさせていただくわけでございます、同じ選挙区ですから。そうしますと、私にしても柚木先生にしても、やはり年金のこういう問題がありましたというようなお話は触れざるを得ないし、そこで聞いていらっしゃる御高齢の方というのも、皆さん、ええっというお顔をされる、すごく関心が高い問題である。そして、またかというお顔をされるというのは大変残念なことであります。

 特に、御案内のとおり、私は先月まで厚生労働副大臣を務めておりました。年金も所管をしておりました。そういう意味でいえば、私にも責任なしとは言えないと個人的には思っているところでございますし、その上で、年管審にお尋ねをしますが、橋本岳にこの問題についてお知らせをいただいたのはいつでしょうか。

高橋政府参考人 本件におきましては、昨年の十二月、日本年金機構におきまして、総点検を実施することを決定し、その際、年金局とも十分協議を行って、行ったわけでございます。しかしながら、この時点におきましては、この事案が構造的な問題なのか、ほかに同種の事案があるのか未解明であったため、まずはこれらの解明に取り組むのが先決ということで、大臣、副大臣を初め政務への報告は行わなかったということでございます。

 結果といたしまして、本年八月中旬に加藤大臣に一報いたしまして、本年の八月に全貌が把握できたものでございますから加藤大臣に一報し、八月二十四日に大臣に説明し、御指示を仰ぐことになったわけでございます。

 橋本副大臣には、大変申しわけございませんでしたが、その公表の資料など準備が整いまして、発表の直前に御報告を申し上げるということになった次第でございます。

 御指摘を重く受けとめまして、引き続き、速やかな政務への報告に努めてまいりたいと思います。(発言する者あり)

橋本(岳)委員 いろいろと御声援というかやじというかをいただいておりますが、本当にそのとおりなことでありまして、ショックでした、本当に。それは自分の指導力不足というのもあると思いますから、声を大にして言うということは控えます。私がそれだけ信頼されていなかったということもあるんでしょう。だけれども、なぜ総点検をするという段階で政務に言わなかったのかというのは、やはり反省をぜひお願いしたいと思います。

 特に、もちろん、知っていたからといって結果が変わったかどうか。変わらなかったと思います。だけれども、年金機構には前科が、まあ前科はいっぱいありますけれども、ありまして、情報漏えいのときに私は政務官をして、そのときもいろいろ議論に加わらせていただきましたけれども、その反省点として、「情報セキュリティ強化等に向けた組織・業務改革 日本年金機構への不正アクセスによる情報流出事案を踏まえて」という冊子を厚労省が発表しています。私もたくさん書きました。筆を入れました。

 その中で、反省点を幾つか挙げている中に、厚生労働省の中で情報の連携が全然なかった、特に、このときも係長さんレベルで話がずっと進んでいて、その間に不正アクセスが進んでいたにもかかわらず、全く政務を初め幹部が知らないという状態がずっと続いていた、それが一カ月ぐらい続いていたので、その間に情報がどんどん漏えいしていった、こういうことがあった。それに対して、私たちというか厚生労働省は厳しい反省をしたはずでありますし、そのことはこの紙にも書いてあります。

 ここに書いてありますよ、危機管理の最初の第一は情報の共有である、組織で対応しなければいけない。何だったんですか、これはという話です。もちろんこれは……(発言する者あり)はい、もちろんこれは厚労省の中の話ですから、今の御指摘のとおりであります。ただ、中の情報共有すらはっきりできなくて、国民の信頼ができるわけがない。だから指摘をしているんです。

 ということにつきまして、私は大変残念に思っておりますし、もちろんそれは個人的な残念さなのであって、本当に残念なのは、十・六万人の支給が足りなかった国民の方々、あるいは、今保険料を納めておられる、あるいは受給を受けておられる、年金に関係している皆さん全てが不安に思うということが最も問題なのでありますし、その一歩が、一歩すらできていなかった、まだできていないのかという話であります。どうぞ、猛省を促します。

 終わります。

田村(憲)委員長代理 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 きょうの閉会中審査、御出席の皆さん方、心がここにない方もあるかもしれませんが、この問題は大事な問題でありますから、しっかり議論を進めたいというふうに思います。

 今、同僚の橋本議員から、御自分のことも振り返ってお話があったわけであります。極めて大事な指摘かと思います。

 大臣、新しい任におつきになって、改めてこの問題に直面をされたわけでありまして、先ほど、大臣の冒頭発言を見させていただきました。大臣の御認識として、支給漏れが判明した年金受給者の皆様に御迷惑をおかけしていることはまことに遺憾ですというふうにありましたけれども、私は、先ほどから、同僚の議論ではありませんが、多くの皆さん方が、この十万六千人の方以外の方が、またかというような思い、あるいは年金制度に対する国民の信頼ということが、今までの経緯もこれあり、本当に揺らいだ、こう思うわけであります。

 二十七年、被用者年金が一元化するということは、私も厚労行政をずっと見守っておりますから、随分苦労しながらこの作業をやっているな、こう思っていたわけでありますが、何でこんな支給漏れの事態が生まれたのかということを考えますときに、あの準備作業は一体何であったのか、こう言わざるを得ないわけであります。

 改めて、大臣の御所見を冒頭確認させていただきたいと思います。

加藤国務大臣 桝屋委員も御指摘のように、もちろん、個々に、本来受けられるべき年金が受けられていないという方に対しては大変御迷惑をかけているということと同時に、そしてまた、これまでのやはり年金に係るさまざまなことがある中で、国民の皆さんが私の年金は大丈夫なのかという不安を持っておられるわけでありまして、そういう中でまた今回の事案が発生をしたということで、まさに適正に支払うべき年金が適正に支払われていないというこの状況、これが国民の皆さんに御不安を与えたということも私は遺憾だというふうに思っております。

 実際、今回いろいろと対応するための電話を設けておりますけれども、かなりの部分は、直接当たるというよりも、振替加算は自分はどうなっているんだとかいう、年金制度そのものに対する不安からお電話をされている方が多いということも、そのおっしゃる指摘が当たっているというふうに思っておりますので、我々は、今回のことをまた一つの契機としながら、もう一回全て、ミスがあってはならないわけでありますけれども、どこかで常にミスがある可能性があり、それをいかに、どう防ぐことができるか、そういった観点から、もう一回、私はチェックをしていかなきゃいけないというふうに思っております。

桝屋委員 高橋審議官に伺いますが、さっき私が申し上げた、二十七年の被用者年金の一元化に向けて大変な準備をしてきたんだろうと思うんですね。何でこのことが防げなかったかというふうに国民は素朴に思っていると思うんですが、ここはどうですか。国民にどう説明をされますか。

高橋政府参考人 今回の事案が発見された経緯から申し上げたいと思います。

 振替加算が正しく算定されていない事案、これまでも、従来も散見されてございました。これまでも、個別事案を把握したときにその都度対応を行ってきたところでございます。

 しかし、年金事務所ごとに見ますと、一事務所において年間数件程度、そういうことでございまして、その事務処理をしっかりやるというところにとどまってございまして、構造的な事務処理手順でございますとかシステム由来の問題、こういうことがあるのではないかというところまでの認識が至りませんでした。

 近年、公表される事案が増加しているということでございましたので、日本年金機構におきまして、共済の配偶者に加給年金が支給されているにもかかわらず振替加算が開始されていない事案、これを最近一元化でつくられました共済情報連携システムを活用しましてサンプル的に確認し、このような事案があるということが判明いたしまして、これではいかぬということで、日本年金機構におきまして総点検を実施する、これを判断したのが十二月でございまして、それ以降、鋭意抽出調査等を行いまして、今回の全貌把握に至った経緯でございます。

桝屋委員 私が確認したかったのは、被用者年金の一元化という作業を通じて、今御説明がありました共済情報連携システム、これによって、それまではその都度機構が共済のデータをチェックしに行っていた、それがしっかり、そのもとデータにミスがあれば当然ながら処理に過ちが出るわけでありまして、この共済情報の連携システム、被用者年金の一元化によってこれが確立したということによって総点検が可能になったというふうに私は理解しているわけであります。

 平成三年から始まったこの加給年金と振替加算でありますから、本当は一元化の作業の中できちっとこういうフォローができることが望ましかったわけでありますが、私も副大臣を経験しまして、このどでかいデータベース、昔からあるデータベースを一元化するということは、本当に困難ではあります。ただ、そうした作業によって、今回、総点検によって明らかに、十万六千のケースが見つかったということでありますから、そういう意味では一歩一歩進んでいるのかなと。

 そういう意味では、どうでしょう、十万六千はもうこれで終わりでありますか。これで処理は終わるという理解をしておりますが、ただ、過去の個別事案にも追加支払いを行うというようなことでありますから、この十万六千という数は、もっとふえるという理解なのか、いや、これぐらいでとどまるのか、確認をしたいと思います。

高橋政府参考人 今回の総点検でございますけれども、配偶者の加給年金が終了している一方で振替加算が開始されていない夫婦の事例、これを全て抽出いたしまして、総点検いたしました。支払い漏れを全て点検し、全て公表し、お支払いをするということでございますので、配偶者の加給年金が終了していながら振替加算が開始されていない、このような事例は今回の十万六千人よりふえることはございません。

 その上で、御指摘ございました、これまで個別対応を行って、例えば五年の時効までの分のみをお支払いしていたようなケース、こういうケースにつきましても、今回、五年前よりもさかのぼってお支払いをすることとしてございます。これは未払いが見つかりました十・六万人と別でございますが、既に対応している分でございますが、その分をさらに、五年を超えた分につきましてもお支払いをしてまいりたいと思っております。

 また、これまで、今回の調査でも、本人から生計維持関係がないと申告が、最初の年金裁定申請のときに申請がございましたので振替加算が支給されていない方もおられまして、この方々にも、今後、念のためお知らせをいたしまして、御本人から改めて生計維持関係があるとお届けがあった場合には五年までの分をお支払いする。これは未払いではございませんけれども、追加的に申請があれば、これにつきましても丁寧に対応してまいりたいと考えております。

桝屋委員 この十万六千人が大きな数だ、大体これぐらいだろう、時効も含めて処理はきちっとします、こういう御説明でありました。

 もう一点確認しておきたいんですが、今回の対応に係る費用、十一月に全部、案内の、お知らせの文書を出すということでありますが、あるいは専用ダイヤルをセットしたり、余分の費用がかかっていると思いますが、これは国民からいただいている保険料から捻出をするのかどうか、どの程度の費用がかかって、その費用は保険料から払われるのかどうか、確認をしたいと思います。

高橋政府参考人 今回の振替加算の総点検の結果を踏まえました対応経費でございますが、お客様からのお問い合わせに対応するための専用電話の開設、また、支給漏れとなっている方に対するお知らせ、年金支給額変更通知書等の送付を行うこととしておりまして、約七千万円程度を見込んでございます。

 これらに対応するための経費につきましては、日本年金機構の内部管理事務経費を節約しまして、これは税財源でございますが、税財源で負担することとしてございます。

桝屋委員 最後になりますけれども、先ほどの同僚の議論を聞いておりまして、今回のように年金制度の中で構造的な難しい問題、今回は夫婦双方の年金情報を確認しなければ適切な支給はできないという事例でありましたけれども、ほかにこういう難しい年金の案件、特に事務処理誤りとかそうしたことがほかにもあるのではないかということが本当に心配であります。

 ぜひこの機会に、今回の年金振替加算の支給漏れ、この案件だけでなくて、恐らく、それぞれの年金事務所等で担当がお抱えになっているさまざまなケースがあるんだろうと思いまして、いい機会でありますから、事務処理誤りなどの事例を総点検するという取り組みが私はぜひ必要であろうと思っておりまして、これは組織として、こういう機会に徹底してやるということが大事ではないかと思っておりますが、厚労省あるいは年金機構としての組織としての取り組みを改めて確認させていただきたいと思います。

高橋政府参考人 日本年金機構におきましては、年金の支給誤りにつきまして、個別事案を把握いたしましたときにその都度対応して全てを公表してございます。

 御指摘のように、振替加算は、夫婦双方の情報を確認しなければ適切な支給ができないという点で大変特異な仕組みでございまして、同様な事案があるとは現時点では認識しておりませんけれども、御指摘のように、今回の振替加算の支給漏れのような構造的な問題、事務手順ですとかシステムに由来するような問題がほかにもないか、こういう問題意識を持ちまして、これまでの事務処理誤りの過去の事例も含めまして、日本年金機構に点検をさせることとしております。

 具体的には、日本年金機構内に対策チームを設置いたしました。これによりまして、本年中をめどに調査を終了し、その結果を踏まえて必要な対策を実施したいと考えてございます。

 進捗状況につきましては、社会保障審議会年金管理部会で報告して公表するなどしながら進めたいと思っておりまして、日本年金機構と年金局一体となりまして、このような事案が今後ないように、しっかりと点検をしてまいりたいと考えております。

桝屋委員 これで終わりますが、十月は、御案内のとおり、年金の納付要件二十五年を十年にするとか、あるいは年金からの天引きの金額が随分変動するというような、大変、国民総体として年金の支給される金額に心が動くときでありまして、こういうときにこれほどの、十万人を超える規模の支給漏れが出たわけでありますから、厚労省そして年金機構挙げて再発防止に取り組んでいる、この環境づくりをぜひともやっていただきたいことをお願い申し上げて、質疑を終わります。

 ありがとうございました。

田村(憲)委員長代理 次に、大串博志君。

大串(博)委員 おはようございます。民進党の大串博志です。

 きょうは、年金の問題、国民の皆さんの生活に極めて大きな影響を及ぼすこの年金の問題で、またこのような問題事例、支給漏れの事例が明らかになったということで、私たちも極めて遺憾に思い、残念です。

 国民の皆さんの生活の不安感をなくすというのが政府の仕事、特に厚生労働省、年金を預かる場面においては、年金が唯一の生活の糧だということで暮らしていらっしゃる御高齢の皆さん、たくさんいらっしゃいます。そこで、今回のこのような問題は、本当に私、許されない事態だというふうに思いますので、まずはきちんとした原因究明、そして再発防止、このことをきょうの委員会でもしっかり確認させていただきたいと思います。

 これに入る前に大臣にちょっとお尋ねしたいんですけれども、この年金にも大きくかかわる問題なんですけれども、この一日二日で報道が次々と出てきて、私、驚いている報道があるんです。それは、社会保障・税一体改革で消費税率を五%から一〇%に上げていく、あと八%から一〇%に上げる道のりが残っていますけれども、そこにおける消費税率増収分の使い道を、これは今、社会保障・税一体改革、政府のプログラムの中では、残りの二%の使い道は決まっていますね。これを何か総理の一存で突然、教育等々にも使っていこうというような報道が相次ぎ、相次ぎしています。

 私たち民進党は、実は私、政調会長をしていて、去年の秋から、政策アップグレード、あるいは前原さんのもとでのオール・フォー・オール、尊厳ある生活保障調査会ということで、消費税率増収分を教育の無償化等々に使っていくべしというようなことも、じっくり実は党内で一年間かけて議論してきているんですね。それがこの一日二日ぐらいで、とんと政府の方もそういうことを言われるということを報道で見ました。

 大臣、社会保障を担当されています。社会保障・税一体改革の使い道を担当される大臣です。大臣は、この残り八%から一〇%の使い道、使途の変更に関して、こういう方向にするぞというのを総理から聞いていらっしゃいますか。そして、何がしかの検討を、もう行っていらっしゃいますか。

加藤国務大臣 今の報道も、解散に絡んで付随している報道だということで、解散についてコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

 その上で、総理からその変更についてということでありますけれども、そうしたことはございません。そして、私どもとしては、八%から一〇%、実は三党合意に私自身も参加しておりましたし、それについて、残念ながら一〇%に上がっていないという状況の中で、実施できない社会保障の充実分、もう委員御承知のとおりでありますけれども、それがございますので、それについてしっかり上げていけるように、我々としても上げていくことが大事だというふうに考えております。

 また、それとは別に、幼児教育の無償化や保育の無償化をどうするのか、あるいは、先般お示ししました待機児童解消に向けてさらなる財源をどうしていくのか。これについては、骨太プランでは、年末までにその財源を含めて確定するということでございますから、それに向けて我々としても精力的に検討を進めていきたいと思っております。

大串(博)委員 社会保障・税一体改革による消費税率の八から一〇への引き上げの使途を変えていくということを今検討していらっしゃるわけではないという理解でよろしいですね。

加藤国務大臣 それを前提に検討しているということはございません、厚生労働省において。

大串(博)委員 社会保障・税一体改革というのは、極めて大きな、政府として、与党、野党を超えた取り組みだったと思っています。私は歴史的な取り組みだったと思うんです。当時、野党の自民党の皆様、そして公明党の皆様にも御協力をいただいて、消費税率の引き上げを決める、そしてそれを年金、医療、介護そして子育ての四経費に充てていくということで、国民の皆さんの理解を得ながらやっていくという極めて大きな取り組みだったと思います。残念ながら、消費税率の引き上げが延期され、それができるような経済状況じゃないということだと。非常に残念です。

 ところが、ここに来て、それを、何らきちんとした検討、分析があるのかどうか疑わしい中で、数日間で、選挙対策か何か私は知りませんけれども、消費税率の使途の変更をぽんと、もし仮に安倍総理が言い出されるとすると、私は極めて変な感じだなという感じがするんです。

 今、大臣おっしゃいました。年金、医療、介護あるいは子育てを担当される大臣として、その使途の変更に関して今検討されていないという言葉でありました。これが仮に、あと数日後に総理の方からその使途の変更も含めた発言が出るとすると、私はこの政府は一体どうなっているんだという感じが正直言ってしますよ。

 私たちは、一年間かけてみっちり検討してきました。そういったものであるということは、ぜひ大臣、心に置いていただきたいというふうに思いますし、まさに、この社会保障や税制、あるいは子育て、こういった問題は、できたら与野党を超えて、選挙で問うとかそういうことではなくて、与野党を超えて、落ちついた形で議論していきたいというふうに私は思います。

 以上、述べさせていただいて、年金の質問に入らせていただきたいと思います。

 先ほど来、今回の年金の支給漏れ、経緯、発生要因等々指摘がありました。

 私、幾つかきちんと確認させていただきたいんですけれども、まず一つに、きょう資料を、厚生労働省さんがお配りになった資料の中からお届けさせていただきましたけれども、「振替加算の総点検とその対応(概要)」という、これは厚生労働省さんが配られました今回の資料の中の総括表ですね、こういった問題でしたということで配られているんですけれども、問題、論点として四つありましたということが言われています。機構と共済組合との連携不足、システムの処理に起因するもの、機構の事務処理誤り、それからお客様の届け出漏れ、これが全部で十万件、こういうふうに言われています。

 ちょっと幾つか具体的に確認したいんですけれども、まず、この事例の一、これが五・三万人、約二百六十億円と一番大きいんですね、大きい。ここに、この事例の一の発生原因を見ると、機構と組合との間での連携不足ということで、どういうことが書かれていたかというと、「「共済データベース」に加給年金終了情報が収録されていない又は情報に不備があることにより、振替加算の支給漏れが生じた。」こういうふうに書かれています。

 この問題があったがゆえに、この二百六十億円、五・三万人にも及ぶ振替加算の支払い漏れが起きているわけですけれども、この「年金終了情報が収録されていない又は情報に不備がある」、これは一体誰の責任で生じた問題なんですか。

高橋政府参考人 この発表資料におきます事例一のケースでございますけれども、これまで機構におきましては、共済データベースに、共済各組合から情報をいただきまして、それを収録いたしまして、これを振替加算の事務に活用してございました。その中には、これまで十分な連携が足りなくて、共済側からデータが来ていない、収録されていない、こういう事案、あるいは加給年金の開始情報が収録されていない、あるいは、加給情報の、開始情報が収録されていないが終了したという情報が来た、そういうときに、これまでシステムでは、機構の共済データベースの中で相互チェック、データチェックをいたしまして、共済組合側に確認をして補正をしていただく、リストを送りまして補正をしていただく、こういう事務となっていたわけでございますけれども、そこのところが、共済組合側からの補正がされなかったケース、また、されなかったことについて機構側で十分な確認をしなかったというケースがございまして、どちらがどうということではなく、相互の情報連携がなく、機構側の確認、点検も不十分であった、こういうことと承知してございます。

大串(博)委員 答弁を読まれるのはいいんですけれども、答弁を読まれると、正直言って原因の究明には私はいかないと思うんですよ。

 今るる言われましたけれども、一番のポイントは、どちらの責任でもなく連携が不足している、この言葉ですよ。こんなことをやっているから、またこの問題が起こるんですよ。一体どっちの責任なんですか、明らかにしてください。

高橋政府参考人 この振替加算、これは基礎年金に加算する仕組みでございます。したがいまして、基礎年金は機構の方でお支払いしているわけでございますから、機構の方でしっかりと事務フローを構築し、途中のプロセス、共済との情報のやりとりをしっかりしてお支払いをする、こういう責任が、最終責任があるわけでございます。

 そういう意味で、いろいろ途中経過につきましてはさまざまあるものの、最終的なところは、年金機構における確認、お支払いに向けた責任、それが十分できなかったという事案と承知しております。

大串(博)委員 最終的な責任が機構にあるのは、みんなわかっているんです。あるいは、最終的な責任が大臣にあられるのも、みんなわかっているんです。最終的な責任を問うているわけではなくて、どこでどういう問題が起こったか、その責任が誰にあるのかということを問うているんです。それはどうですか。

高橋政府参考人 事例一のプロセスにおきましては、共済側からのデータが来なかったという事例もあった、あるいは共済側からいただいたデータにデータの不備があった、こういう事例もございました。

 この一つ一つをとりますと、データに不備があったのは共済側の事情でありますし、データをいただけなかったことがあったという点は共済側の事情でございます。しかしながら、それを確認するのは機構の方でございまして、機構の方におけます確認も漏れておったという点で、双方に責任があり、また、最終的には機構に責任があると考えてございます。

大串(博)委員 共済側の方に聞きますけれども、まず財務省の方に聞きますけれども、今、共済の方で収載の漏れがあった、収録の漏れがあった、あるいは情報に不備があった、これは共済の側の問題であったという答弁が厚生労働省の方からありました。これは、共済組合側でも、共済組合側の収録あるいは情報に不備があった、この点は認められますか。

神田政府参考人 お答え申し上げます。

 厚労省が申したとおりでございますが、この情報共有のプロセスというのは、日本年金機構のシステム上は、加給年金の支給開始時に行う必要がございました。ところが、国家公務員共済組合連合会からの情報の送付は、それより早く、より早期に始まる報酬比例部分の支給開始時に行われておりましたために、この情報連携不足が本件支給漏れにつながったところでございます。

 したがって、どちらの責任かと申しますと、やはり相互の連携不足ということで、双方に問題があって是正すべきであるということで、今対応に努めているところでございます。

大串(博)委員 曖昧ですね。どちらの責任ということではというような話ですね。

 もう一度聞きますよ。共済組合側に情報が収録されていない、あるいは情報の不備があったという問題があったと厚生労働省の方は言われました。それは共済組合側では認められますね。

神田政府参考人 そういった事例もあったと聞いてございます。

大串(博)委員 地共済担当の方はいかがですか。

佐々木政府参考人 財務省のお答えしたとおりでございますが、年金機構が管理する共済データベースの設定に関し、加給年金開始情報が収録されていないと終了情報が収録されない設定になっていた、そういうことでございますので、先ほどの答弁のとおりでございます。

大串(博)委員 私学共済の方はいかがですか。

村田政府参考人 私立学校共済につきましても、国共済、地共済と同様でございます。提供するデータ等に対応して、機構側と共済組合側で意思疎通について必ずしも十分ではない面があったということだと認識してございます。

大串(博)委員 これまで発表されて以降、いろいろ私、説明を聞いてきても、ここは明確じゃなかったんですよ。連携が足りなかった、連携が足りなかったと言いながら、一体どっちにどういうふうなやり損ねがあったから連携が足りなかったのか、極めて漠としていたんですね。今わかりました。共済の皆さんの側にも収録や情報を入力したりするときの誤りがあったと。それを年金機構の方で受け取っておかしいなと思ったらきちんと確認しなきゃならない、それも怠ったと。そういう意味での連携不足もあったということが、より明らかになりました。

 であれば、後ほど再発防止策に関しても行きますが、一つ共済の皆さんにお尋ねしますけれども、今回、この総点検があってこういう問題事例が起こって、再発防止策というのを年金機構の皆さんの中でも出されていらっしゃいます。それも私は見させていただきました。

 ところが、先ほど、共済組合の皆さんの間でも、何か収録のミスあるいは情報入力のミス等々あったのであれば、そこに関する対応が今後どうなっているのかということもあわせて発表されなければならないと思うんですけれども、その点はいかがになっていますか。まず財務省の方からお願いします。

神田政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の事例の大宗は、先ほど申し上げましたとおり、情報連携におけるタイムラグ、つまり、本来、日本年金機構のシステム上は加給年金の支給開始時に行う必要があったんですけれども、国家公務員共済組合連合会からの情報の送付がもっと早く行っちゃっていて、そこがうまくいっていなかったところが大宗でございます。

 したがって、これについては、日本年金機構において事務処理の改善等の必要な再発防止策が講じられておりますし、国家公務員共済組合連合会に対しても、この再発防止策に沿って、これまで以上に日本年金機構と情報の連携を密にして支給漏れの防止に努めるよう指導してまいりたいと考えております。

大串(博)委員 ちょっと私、腑に落ちないんですよ。だって、共済組合側にも入力のミス等々あっているわけですよ。それを共済組合側として、極めて単純なミスですよ、こういうことが起きないようにするということは絶対考えなきゃならないにもかかわらず、今の答弁でもはっきりしないですね。

 地共済の方、いかがですか。

佐々木政府参考人 委員御指摘のとおり、入力ミスがないようにすることは極めて重要でありますが、入力ミスが起こった後においてチェックするということも極めて重要だと考えております。

 いずれにしても、日本年金機構において、今後、被用者年金一元化に当たって構築した情報連携システムを活用していくことで、振替加算の支給漏れがないようにチェックに万全を期することとしております。このような支給漏れが二度とないように、地方公務員等共済組合においても、年金機構と十分な協力を図っていくこととしておるところでございます。

大串(博)委員 絵に描いたような答弁をされても全く具体性を欠くんですよね。入力漏れがあったにもかかわらず、それをチェックする仕組みの方が大切だから、それを年金機構の方でつくってもらっている。私、これでこの問題が将来起こらないようになっているか、極めて疑問ですよ。今回の対応でさえ、極めて私はぬるいと思っているんですよ。

 この問題のみならず、例えば、この問題が十万件、総点検の結果明らかになったと言われました。本当にこれで全部かという問題も、今の答弁を聞いていても極めてぬるいことからもわかるように、私、心配しているんですよ。

 先ほど桝屋先生からも質問があって、厚労省の審議官が答えていらっしゃいましたけれども、今回のケースをもってして、加給年金を受けていて、加給年金が終わったら振替加算をもらえるはずだった、この方々が本当に今回の措置をもってして全部受け取れるようになるか否か、この十万件以外の方は絶対出てこないのか、これをお答えください。

 その際に、審議官、あなたはさっきこう言いましたね。配偶者の加給年金が終了している一方で振替加算が開始されていない方に関してはこれで終わりです、これで全てですとおっしゃいましたね。当たり前じゃないですか。今回、その方々を総点検しているわけだから、その方々はもうあなた方の視野に入っているんですよ。その方々は今回対応されて、もうそれ以上はないって、当たり前なんです。

 私たちが、国民が知りたいのは、国民の側は情報を持ち得ないわけだから、配偶者の加給年金が終了している一方で振替加算が開始されていないなどという、そういう形式的な基準だけじゃなくて、本来的に加給年金を受け取れて、受け取れるはずであって、かつ、それが終了していて、本来的に振替加算がもらえるはずだった人、はずな人、ここで漏れがないかということなんです。

 恐らく、この加給年金が終了している一方でという条件、これは年金の情報の中で見ている、皆さんが見た中でチェックされたわけですね。あと、振替加算が開始されていないというこの条件、これも皆さんが年金情報の中で目で見て、ああ、なっていないなということで見られたわけですね。その情報自体が今回たくさん誤っているじゃないですか、もともとのもとデータが。

 だって、今回の問題事案の中で、いいですか、事例三なんていうのは、事務処理誤り、ひどいのがありますよ。妻の年金原簿に、夫の加給年金が支給されていると入力すべきところを、支給されていないと入力されていた。つまり、原簿に書かれていること自体が信用ならなくなっているわけですよ。その信用ならなくなっている原簿を見て、加給年金が終了しているという条件を見て、かつ、振替加算が開始されていないという条件だけを見て、この範囲の中だけはいいというふうに言ったって、信頼できるわけないじゃないですか。

 本来的に加給年金を受け取れる人、これは全部見た、全部チェックした、これから一人も出ないということでいいですね。

高橋政府参考人 今後の振替加算の事務処理誤りの防止対策でございますが、これにつきましては、法律上、加給年金が終了して振替加算が開始する、こういう法律上の規定になってございます。

 今までは、妻の原簿に収録しておく配偶者情報を活用しながらやっていく、こういうことですと、御指摘のように、情報の入力誤りでございますとか途中の確認漏れとかいうのがあるということでございまして、今後、既に本年七月から対策をとってございますけれども、配偶者の加給年金、通常の、これまでのような事務処理のルートで処理をした上で、その上でもう一度確認をいたしまして、配偶者に加給年金が出て、それが妻六十五歳で終了したということでありながら、まだ振替加算が始まっていない事例、これをちゃんとコンピューターでチェックをする。チェックをしまして、それが正しい理由であるのか、そうでない理由なのかを個別にしっかり確認する。

 また、共済との関係も、共済データベース、これまでのデータベースは収録漏れ等々がありましたので、今度は共済情報連携システム、これは、各共済さんの年金原簿のデータをダイレクトに機構から見ることができるシステムでございます。したがいまして、共済さんが持っている確実なデータ、原簿情報を直接見に行ける、リアルタイムで見に行けるシステムでございますので、それで確認をする。その上で、例えば配偶者の生年月日が、共済さんの持っている情報と機構の情報が違うというようなことがあれば、これもまた個別に確認する、こういうことによりまして、しっかりと対応をしていきたいというふうに考えてございます。

大串(博)委員 審議官、誠実に答弁してくださいね。

 私は、今後の再発防止策を言っているんじゃないんです。今、御高齢の年金を受給されている方で、本当は振替加算を受けられるはずだった方が気づかず、今後も、この十万人以外にいらっしゃるんじゃないですかということを言っているんです。

 今回は共済組合の方々をかなり調べられたと思います。でも、例えば厚生年金そのものの方でもいらっしゃるかもしれない。かなり多いんですよ。その方々が、あれっ、今回総点検の中に私は入っていなかった、私も振替加算をもらっていなかったという方が出てこない、一人も出てこないと言えるんですかと現状のことを言っているんです。いかがですか。

高橋政府参考人 今回の総点検におきましては、厚生年金の御夫婦の方につきましても点検を行いました。厚生年金の配偶者に加給年金が出ていて妻の振替加算が始まっていないケース、厚生年金につきましても確認をいたしました。

 これは、以前、厚生年金同士で多くの支払い漏れ事案がありまして、それまで機構のシステムでデータ連動しておりませんでしたので、それを改修した、こういう経緯で、今回、厚生年金同士の関係の発見事案が少ないわけでございますけれども、厚生年金同士につきましても確認をしてございます。

 また、今回、振替加算と申しますのは、配偶者に加給年金が出ていて妻に行く、このほかに、年齢関係によっては妻に最初から振替加算が始まる、こういう事例もございます。年齢が極端な姉さん女房のようなケースとか、こういうケースがございます。

 そういうケースは今回の点検の対象にはなっておりませんが、これらの方々につきましても、これまで申請で、妻が六十六歳ですとか六十七歳ですとか、それぞれ行われることになりますけれども、これにつきましても、しっかりと今後周知をしながらやっていくところでございます。

大串(博)委員 そのことを聞いているんじゃないんです。よく質問の趣旨を理解してください。端的に答えてください。いいですか。

 今回チェックした、総点検した十万人の方々以外の方で、私、年金を受けているけれども、振替加算を本当はもらえるけれどももらえていなかった、支給漏れの人はこの今回の十万人の方以外に一人も出てこないですね。このことだけ端的にお答えください。一人もです。

高橋政府参考人 今回点検した対象、私ども、加給年金を支給されていて振替加算がされなかったケースを抽出しましたので、仮に加給年金そのものが法律上は本来出るべきであったけれども出ていなかったようなケース、こういうようなケースがあれば、もしかしたら先生御指摘のように、加給年金の支給誤りがあって、本来は出るべきであった、加給年金が出ていれば本来振替加算も出ていたはずだというようなケースもあるかもしれません。

 今回はそこまでの点検に至っておりませんけれども、今後さまざまな点検をしてまいりたいと思っております。

大串(博)委員 そこなんですよ。加給年金を本当はもらえたかもしれない、しかし、もらっていなかった。何かの事務ミスかもしれませんね。その方々は、今回の調査の対象に入らないんですよ。加給年金をもらっていて、それが終了したけれどもという条件に当たらないんですよ。ひょっとしたらほかにも、この十万人以外の方々で、あれっという方がいらっしゃる可能性があるんですよ。それを今答弁で認められたんですね。

 これは大臣、いいですか、今回の調査、ある意味、全部ではないんですよ。これからどれだけ広がるかわからないんですよ、厚生年金の皆さんも含めて。今回、このような終わり方でいいんですか。大臣、答弁ください。

加藤国務大臣 まず、今回は、今まで御説明させていただいたように、加給年金が支給されていて、そしてそれが振替加算につながっていくべき方においてそれがつながっていない、それを解消しようということで調べさせていただいたということであります。

 今委員御指摘のように、加給年金そのものが支給されていない方がおられるかもしれない、あるいは、先ほどちょっと説明をしましたけれども、生計維持関係において、その届け出が適正に処理をされていない等々、いろいろなケースがあります。(大串(博)委員「それは十万人に入っていますね」と呼ぶ)いやいや、生計維持は入って……(大串(博)委員「十万人、そうですね、ごめんなさい、確認、視野には入っている」と呼ぶ)入っています。

 ですから、今申し上げた、振替への移行のところについて、我々も今、いろいろなケースがありますから、そこについてもしっかり、それから、加給年金のみならず、ほかもあるかもしれません。そういった意味で、これまでもさまざまな事務処理ミスをしてまいりました。ですから、それをもう一回チェックするとか、やはり何か端緒がないと、それを調べるといってもなかなかできないわけでありますから、常に、どこかにミスがあるかもしれない、こういう視点を持ってチェックしていくということでは当然のことだと思っておりますし、そのように努めていきたいと思います。

大串(博)委員 今回の端緒は、振替加算に関する問い合わせが急増したということですね。恐らくこの急増の原因は、最近の支給開始年齢の引き上げですね。これによって配偶者の方の一方の支給開始がおくれるがゆえに、振替加算が申請等々になってしまうと、ここで事務の複雑さが生じることになるわけですね。これが恐らくいろいろな問題事例の発生の急増につながってきたんだろうと思われる。それが端緒で調べられた。

 しかし、調べられてみたら、それとは全然違う問題事例が出てきているわけですよ。機構と共済組合間の情報連携不足、五・三万人。これは、先ほどの年齢が引き上がっていることとは余り関係ないですね。

 こういった、今回でも、全然違った端緒から、えっというような問題が出てきているわけですよ。こういうことも踏まえると、私、今回の問題は終わっていないと思います。全く終わっていないと思いますよ。これで幕引きには絶対にならないし、本年中と言われましたけれども、かなり大胆な、底の底に至るまでの調査をしてもらわないと、先ほど審議官みずから言った、加給年金を本当はもらえるはずであった方も、もらえていない方がいらっしゃるかもしれないなんてことが本当にあったら、大問題ですよ。

 私は、加給年金を本当はもらえるはずであった多くの方々、機構に確認されるべきだと思います。そのぐらい不安感を抱きかねない問題だということは指摘させていただいて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございます。

田村(憲)委員長代理 次に、柚木道義君。

柚木委員 民進党の柚木道義でございます。

 質問の機会をいただいて、ありがとうございます。

 先ほど大串委員の方から、まさにいわば第二の消えた年金問題とも言わざるを得ないような状況の中で、この間もう既に報道されている十万件、約六百億円、最大一人当たり六百万円とか平均六十万円程度とか言われているのとはまた別に、新たに今後も、まさに何十年も納めてきたのに受け取るべき年金が受け取れない方が出てくる可能性がある、そして、そのことについては、それぞれ、大臣も、冒頭の答弁の中でも、ほかにも支給ミスがなかったかどうかしっかり当たると答弁もされていますから、逆に言うと、あることを想定もうしていると私は受けとめています。

 そういう中で、皆さん、資料の八ページ、九ページをごらんいただけますか。かつて、五千万件、消えた年金、宙に浮いた年金問題のときに、これは第一次安倍政権のときですね、当時、安倍総理は、最後の一人に至るまで記録をチェックし、保険料を払っていただいた方々に正しく年金をお支払いしていくと明言されておられるわけです。明言されておられましたが、またしても新たな消えた年金問題が現実、起こっているわけでございます。

 そこで、私、先ほどの大串委員の質問に加えてぜひ加藤大臣にお願いしたいんですけれども、ぜひともこの第二の消えた年金問題について、今さまざまな調査を行っていきたいということだったんですが、私は、その中でも厚生年金についても、これは元公務員の奥様の問題であるかのような報道ぶりがあるんですが、厚生年金についても、この間、現状では四千六百三十九件、しかし、その総額、最高の未払い額、平均の未払い額などはまだわからないときのうの段階で言われていました。それについてもきょう御答弁をお願いしております。

 まずそのことを答えていただいた上で、私、サンプル調査で今回いろいろなことが出てきて、対応もされようとしているわけですが、サンプル調査だけでは不十分だと思うんですね。全数調査をぜひ行っていただきたい。そうでないと、本当の実態がわからない。これは十四日の我が党のヒアリングの中でも、井坂委員の方からもお願いをしているわけでございます。

 加藤大臣、厚生年金未払いの総額、最高未払い額、平均未払い額の御答弁と、全数調査について、ぜひ前向きな御答弁をお願いいたします。

加藤国務大臣 配偶者の加給年金が終了している一方で振替加算が開始されていない夫婦の事例の中でのお話ということで答弁をさせていただきたいと思いますけれども、夫婦ともに厚生年金のみの方は四千六百三十九人、合計額は約七十七億円、一人当たりの最高額は五百九十万円で、平均額は百七十万円ということでございます。

 それから、全員という趣旨なんですけれども、今回、加給年金が行われて振替加算がなされていない人に関しては、共済年金であろうと厚生年金であろうと全てを対象にチェックしたというふうに承知をしておりますが、ちょっとごめんなさい、委員の御指摘の部分、私が違った理解をしているかもしれませんけれども。

柚木委員 振替加算の総点検の中では、サンプル的に確認をした昨年の十一月に支給漏れがあることが判明をし、その後、これが構造的な問題なのか、機構において総点検を実施することを決定して、その後、機構において、事案の範囲、影響人数、金額を把握するため、対象者の具体的な抽出方法についてベンダー等と検討、抽出プログラムの作成、そういうことで対象者をその後抽出して、機構において分析、こういうプロセスだというふうに承知をしておるものですから、対象者を抽出というよりは、実際に、抽出するプロセスそのものが、本当に全部がひっかかっているかどうか不明確な点があるというふうに私は説明を受けていて感じたものですから、改めて全数調査をする中でですね。

 例えば、資料の後半部につけておりますけれども、最後のページですね、十六、十五あたりが厚生年金の誤りのケース、事務処理誤り、あるいは十六ページ、届け出がされていないケースですね。それぞれこういうケースです。皆さん、資料をごらんください。

 その中にも書かせていただいておりますが、赤枠でですね。いろいろな形で、要は、手作業でさまざまな、目視等も含めて点検を行っているわけでございます。支給されていると入力すべきだったところを支給されていないと入力したもの、目視であるため処理を誤ったもの、その進達に漏れがあったもの、リストに出力して処理することとしていたが、その処理が漏れたなど、そのリストの処理がおくれて振替加算の支給漏れが生じたということ。

 本当に、二〇〇三年にも総額三百億円という大変大きな支給漏れ問題があって同様な対応をとっていたにもかかわらず、また今回こういうことが出てきているということは、しかも、私、きのうも何人もの社労士さんとも話をしましたが、もう随分前からこの問題も指摘をされていて今回出てきていて、さらにしっかり調査していく中で新たな支給漏れ問題が出てくるということは、これはもう否定し得ないと専門家どなたも言われているんですね。

 そういうことがあるものですから、現在の四千六百三十九人以外にも、この厚生年金についても支給漏れの可能性があるということで、改めて全数調査を、抽出してということではなくて、目視のプロセスの中でまだミスがあるかもしれませんから、行っていただきたいということで申し上げました。いかがでしょうか。

加藤国務大臣 柚木議員に事務局の方からどういう説明をされていたかというのはちょっとあるんですけれども、ちょっと私が承知している限りで申し上げますと、厚生年金の場合は、加給年金を支給していたという情報がある対象者、これは全員、約八百八十五万人をまず対象として、そこから既に加算が出ている方、これは除外をし、さらに加算の対象にならない方、これを除外をし、そして絞り込んでいった結果が先ほどの四千何がしという数字になっている、こういうふうに承知をしておるんですけれども。

柚木委員 ちょっとこの問題、もう一遍後でやりますけれども、私は、今申し上げている厚生年金の問題と、それから全体的な部分で加給年金そのものが未払いであるかもしれない、届け出のことも大臣は御答弁されていましたが、これは本当に、私は安倍総理がおっしゃったことを実際に当時も国会でお聞きをしておりました。当時の五千万件についても、残念ながらまだ最後の一人に至るまで支払うことができていない現実を考えたときに、ぜひ私、今、大臣は解散については答弁を控えたいとおっしゃいましたが、現実的に、冒頭解散・総選挙などという報道、あるいは実際に与党の中でもそのようなやりとりが報道ベースで出ているわけですけれども、ぜひ、きょうの閉会中審査だけではなくて、これは田村委員長にぜひお願いなんですが、安倍総理にも御出席をいただいて、解散前に、解散前にですよ、第二の消えた年金問題というべきこの年金問題の集中審議を開いていただきたいと思うんです。委員長、お願いします。

田村(憲)委員長代理 ただいまの件に関しましては、理事会で協議をいたします。

柚木委員 この後本当に理事会が解散までにあるのかどうなのか、私は心配なんです。解散より年金、解散・総選挙より年金再調査だと国民は求めていると思いますよ。今回、六百億円未払い。そして、その六百億円がちょうど総選挙にかかる費用だと聞いています。国民の皆さんは、今、解散・総選挙を六百億円もかけてやるよりも年金の再調査を求めていると私は感じております。

 加藤大臣、私は正直、大臣御就任で、同じ岡山御選出でもあって、期待申し上げておるわけです。ところが、まだ一分も所信表明もしていない、そんな中で冒頭解散という報道が出ていますが、仕事しない閣という発言も出ています。加藤大臣御自身は、きょう段階で、仕事、結果を出せたとお考えですか。

加藤国務大臣 これまでも、一つ一つの課題に対してその実現に向けて精力的に取り組んできた、私自身はそういう姿勢で取り組んできたところであります。

柚木委員 加藤大臣は誠実な方ですから、まさに取り組んできたということで、まだ結果を出したとはおっしゃられませんでした。

 もう一つお聞きしますが、疑惑隠し解散ということも言われているんですね。私はそういう面は国民の皆さんの中に、まさに先ほども敬老会を回った話がありました、私が言わずとも、有権者の皆さん、怒っていますよ、疑惑隠し解散、無駄遣い解散だと。

 実際に、加藤大臣、安倍内閣の一員として、まさにその疑惑の中枢的な部分と言われている森友、加計問題、この疑惑は現段階で晴れているとお考えになりますか。

加藤国務大臣 晴れているとか晴れていないというのを私は断定する立場にはありませんけれども、政府側としてでき得る説明はしてきている、こういうふうに考えております。

柚木委員 多くの国民の皆さん、世論調査、七割、八割、いまだに疑惑は晴れていないとお考えで、恐らくこの後、世論調査もかかるでしょう、この解散に大義があるのかどうなのか、疑惑は晴れているのかいないのか。そういったことも踏まえずしてこのまま冒頭解散。しかも、私はけさも報道を見て本当に驚きましたが、安倍総理は、所信表明だけをされて、野党からも、与党もですよ、代表質問をさせずに冒頭解散。こんなこと、本当に許されるんですか。閣僚の一員として、御自分でまさに仕事師内閣として答弁したいんじゃありませんか。

 所信表明だけで解散ということがもし本当に報道のとおり行われるとするならば、仕事師内閣の一員として加藤大臣はどのように受けとめられますか。

田村(憲)委員長代理 柚木君、なるべく議題に沿った御質問をお願いいたします。

加藤国務大臣 いずれにしても、解散を前提とした御発言なので、私どもは解散についてコメントするのは控えさせていただきたいと思います。

柚木委員 これは、年金も含めて、きょうだけで幕引きをするのであれば、まさに年金隠し解散にもなっちゃいますよ。先ほどの答弁、質疑の中でも、この問題は拡大をしていく懸念が非常に高まっているんです、我が党のヒアリングにおいても。そして、そのことに対して与党の議員からも叱責をする、そういう内容の質疑ですよ、きょうも。そんな中で、所信表明で総理が言いたいことだけ言って、野党、与党まで含めて代表質問を拒否して解散なんてしたら、究極の自己中解散と言われますよ。言いたいことだけ言って解散なんて、あり得ません。

 ぜひこれは安倍内閣の閣僚の一員として、この消えた年金問題、あるいは働き方改革だって与党は見送ったじゃないですか。人がいなかったんでしょう。聞いていますよ。うちもいないですよ、解散なんてそういう状況になれば。どこの党の議員さんだって、報道で出ているとおりの状況ですよ。その状況を誰がつくり出しているんですか。この厚労委員の皆さんはちゃんといますけれども、そうじゃない方はみんな地元じゃないですか。そんな、言いたいことだけ言って、所信表明だけして、与野党の代表質問も受け付けずに解散などということはあってはならないと強く申し上げ、閣僚の一員として加藤大臣からもそのことは強くぜひ安倍総理に御進言をお願い申し上げたいと思っているんです。

 それで私、冒頭の大臣の御説明を聞いていて、ちょっと違和感があったんですね。

 一点伺いますけれども、支給漏れが判明した年金受給者の皆様に御迷惑をおかけしていることは、まことに遺憾ですと。それはそうでしょう。でも、一人当たり最大六百万円、平均六十万円、十万件、さらに拡大するかもしれない。一人当たり月額二万円程度、大変な金額です。本当に、生活、生き死ににかかわりかねません。この間、年金の議論をさせていただきました。数千円のことでみずから命を絶ったり心中したり、そういうケースだって、介護殺人という、介護保険の例の中で私は紹介もしました。まことに遺憾じゃ済まないと思いますよ。

 大臣、これは国民の皆様、年金受給者、加入者の皆様に率直におわびをおっしゃるべきではないですか。

加藤国務大臣 先ほども違う委員からもお話がありましたけれども、個々の皆さんに御迷惑をかけたということと、それから、今回の事案でこの年金制度に対する不安をより一層増加させた、この二点については大変遺憾なことだというふうに私は思っておりまして、こうした状況がないように努力をしていきたいと思っております。

柚木委員 私は、大臣が本当に誠実な方なのはよく存じ上げているんです。遺憾ということと本当におわびを申し上げるということは、受けとめ方が全然違うと思いますよ。率直に、国民の皆さん、年金加入者の皆さん、これから加入する方々、だって、加入したってどうせもらえないんでしょうと若者たちは言っていますよ、こんな問題が起こるんだったら、漏れが。やはり、ここはまず大臣の方から国民の皆様におわびを申し上げて、その上で、真相の究明、再発防止、責任の所在の明確化、そういうプロセスだと思いますが、おわびという言葉は使われないんですか。

加藤国務大臣 そういう意味で、こうした事態が起きたということに対して大変遺憾な事態だというふうに認識をし、こうした事態が起きないように努力をしていく、これが私どもの務めだというふうに思いますし、また、先ほど申し上げたように、この件において、年金制度に対してこうした不安等々がふえてきたということに対しても、これも大変遺憾な事態だというふうに考えておりまして、こういったことがないように努力をしていきたいと思っております。

柚木委員 加藤大臣がおわびという言葉を使われないことはまことに遺憾でございます。

 この第二の消えた年金問題とも言われる状況の中で、私は非常に腑に落ちない点があるんですね。

 先ほどの振替加算の総点検の経緯、少し紹介しましたが、少なくとも厚生年金については四千六百三十九件、総額、最高未払い額、平均未払い額、今答弁があったんですけれども、四月の段階、三月、四月の調査でもうわかっているんですよね。何でわかった段階で公表されないんですか。ちょっとでも早く公表して、そしてまさに自己防衛も含めて受給者、加入者にも対応いただいて、そして、年金機構、全国の年金事務所が体制をとっていれば、四千人の方が受け取れずに亡くなる、こういう事態を少しでも未然に防げたんじゃないんですか。何で、三月、四月で公表しなかったんですか、加藤大臣。

加藤国務大臣 委員御指摘のように、どういう段階で発表するか、それから、先ほど橋本委員からも、どういう段階で中において政務に言うのか、それぞれ大事な判断だというふうに思っております。

 今回のように、こうした事案があるというのみならず、やはりそれに対してどういう対処をするのかということについても、それなりな見通しを申し上げるということが私どもは必要だということで、今回のこういうタイミングで発表させていただいた、こういうことであります。

柚木委員 資料の十三ページ目に、皆さん御承知かと思いますが、公的年金制度の体系を一応つけておきました。もうごらんいただければ一目瞭然。厚生年金加入員数、三千六百八十六万人。ちなみに、その横にあるのが、公務員等が四百四十一万人。まさに厚生年金の方の割合が非常に高く、私は、少しでも早く公表して、自己防衛も含めて、届け出漏れ、問題あるんでしょう、対応していただければ、受け取れずに、老後の虎の子の、本当に唯一の生活保障の方もおられるこの年金、これだけ支給漏れが拡大することを防ぎ得たと思います。

 当時、三月、四月を思い出せば、まさに国会では森友、加計問題、そしてこの厚生労働委員会では、四月の十二日に介護保険法改正強行採決が行われているんです。そういうさなかでこういう問題を公表すれば、まさに輪をかけて火に油になる、だから公表を隠した、隠蔽したんじゃないんですか。違うんですか、大臣。

加藤国務大臣 ちょっと当時私がいなかったので、当時の状況を聞いた上で、承知した上で申し上げますけれども、今委員御指摘のような考えは全く持たずに、まさにこの問題自体をどう処理していけばいいのか、そういう観点から今回のようなスケジュールになったということであります。

 もちろん、委員御指摘のように、一日も早く公表し、一日も早く支給漏れが改善する、それに努力をするのは当然のことだというふうに思っておりまして、そういった意味で、我々としては、そういった観点あるいは立場に立って今回の処理を進めさせていただいた。

 ただ、残念ながら、我々が認識してから一年以上たって今回のこういう形になっている、このことについては、我々もそうした御批判は真摯に受けなければいけないと思っております。

柚木委員 私も受給者の方、そして専門家の社労士さんも含めて何人もお話を聞きましたけれども、本当にこういう問題が起こって、怒りもあるんですけれども、ショックなんですね。ショックなんですよ。これだけ問題になって、対策をする、最後の一人までと安倍総理もおっしゃってやってきたにもかかわらずまたこういうことになっていて。

 まさに家族がそういう状況にあって、きょう資料にもおつけをしておりますけれども、報道の中で、ショックで、逆に、二ページ目ですね、「ずさん年金管理 不信感」。月額二万円近く、未払い期間二十五年、年金機構から後で払われたのは時効前だった五年分だけで、残りの未払いは四百万円以上と説明を受けて、社労士に相談。その方は、ぜいたくをせずこつこつ年金で暮らしていたおばあちゃんにとって月二万円は大きかったはず、ショックを受けるかもしれないからまだ本人には知らせていないと。

 そして、そういう中で四千人が亡くなっていく、あるいは、身寄りがいない方は、払おうと思っても払える対象の方もいない、そしてそういう方々に対してはまだ対応はこれからということできのう報告を受けましたよ。家族の方でも亡くなっちゃうかもしれない、こういう状況の中で、私は、公表をおくらせたこと自体が大変不誠実だと思いますよ。

 私、そのことを含めて、では相談ダイヤルでどういう対応をしているのかと思って、私もわからないことがあったので電話したんですよ、この番号、振替加算専用ダイヤル。十四日以降の状況、総ダイヤル数、見てください、皆さん、つながった件数、十一ページ目。五万件近く電話があっても、つながっているのはわずか、一割に満たないですよ、一割程度。五百九十一件ですよ、当初。ずっと来ているんですけれども、まあ減ってきているんだけれども。

 私が何よりショックだったのは、大臣、この振替加算専用ダイヤルに電話したら、自動音声で、だからこっちも聞きたいことをメモしている、多分多くの方はそうですよ、何分もかかっちゃう。いきなり、二十秒ごとに十円加算いたしますと。びっくりしましたよ。一分で三十円、いろいろやっていたらすぐ三十分くらいたつわけですよ。それだけで千円ぐらいかかるんですよ。普通、民間企業で、不祥事があって問い合わせ、フリーダイヤルですよ。何でお金を取るんですか、大臣。

 加藤大臣、これはもうあしたからでもフリーダイヤルに変えてください。これ以上国民からむしり取るのはやめてください。お願いします。フリーダイヤルに変えてください。

加藤国務大臣 済みません。ちょっとどういう形でどういうふうにかかるか、全てがかかるわけではなくて、何か一部かかっているようなことでありますので、ちょっとその御指摘を踏まえて、どういう対応ができるか考えたいと思います。

柚木委員 だって、そのお金は何に使うんですか。そもそも、けさもやっていましたね、年金機構の宿舎の売却、言われたとおり全然進んでいない。有識者会議、百九十九宿舎のうち七十一宿舎、これを廃止すれば六十億円出てくるんですよ。格安の千百円ぐらいの家賃で、誰も住んでいない年金の宿舎。現状、六宿舎しか処分していない。こういうことをやれば簡単にお金は出てくるじゃないですか。何でむしり取るんですか、これ以上。

 調査の上で対応したいと言われましたが、調査の上で、実際にお金を取っているのであれば、私もかけたから請求書が来ればわかりますよ。有料だったら、直ちにきょう調べて、もうあした以降からフリーダイヤルに変えてください。調べた上で結構ですから、有料だったらフリーダイヤルに変えてください。答弁お願いします。

加藤国務大臣 いずれにしても、よく実態を調査して、御指摘の点を踏まえて対応させていただきたいと思います。

柚木委員 本当に、今の、普通だったら、では民間の金融機関だったら何が起こりますか。業務改善命令、それがだめなら停止命令、免許取り消しでしょう。そうはいかないんですよ、年金を扱っているんですから。

 ぜひ私はそういう状況が今起こっていることに対して、やはり、かつても、いろいろな問題があったときに、例えば情報漏えいも含めて、のぞき見とかいろいろあった。そのときには、つかさつかさの方が、責任の所在を明確にして、やはりそういうことになっている。

 私は、もちろん処分をすればいいということではない、実際の再発の防止、真相の究明、さまざまなプロセスが本質です。しかし、そういう責任の所在を曖昧にしていることも含めて、消えた五千万件、あるいは二〇〇三年の三百億円、そして今回、六百億円、十万人、こういうことが延々と続いていると思います。

 ぜひ、加藤大臣におかれましては、まさに真相究明、再発防止もやっていただきつつ、責任の所在も明確にして、明確になった暁には、私は必要な処分も検討いただくことも必要だと思いますよ、再発防止のために。加藤大臣、そのことも含めて対応いただけませんか。

加藤国務大臣 今委員御指摘のように、まず真相究明をさらにして、そして、まあ、まずお約束をした十一月からの支払い、これをしっかりやっていく。それから、今委員から御指摘がありました、さまざまな問い合わせもございます、これに対して的確に対応していく。また、その上において再発防止というのも講じていく。そして、今後こういったことがないように、これは我々のまず責任だというふうに思っております。

 その上で、今、責任あるいは処分ということだと思いますけれども、私どもとしては、今月中にこれを行うことを前提に、日本年金機構の規定に違反の有無、あったかどうか、それから過去における処分事案、これらを踏まえて適正に対処したいと考えております。

柚木委員 今月中に処分も含めて対応するという御答弁だと思います。それは、私は必要なことだと言わざるを得ないと思います。

 そして、私は、今、年金のいろいろな改革の議論、我々ももちろんその必要性は共有しているんですけれども、非常に懸念をいたしますのは、これは人生百年会議でしたか、加藤大臣も、一億総活躍、いろいろな形であらゆる分野を網羅されているので大変だとは思うんですが、支給開始年齢を七十歳、七十五歳と段階的なこれまで引き上げの経緯もあります。実際に、経済的な余力のある方には一定の御負担をいただくことは私は議論として必要だと思います。しかし、それをまたやっていくことで、今般も、まさにそういう支給年齢段階的引き上げも含めて制度改定、複雑化していった中で支給漏れが起こっているんです。また七十のとき、七十五のときに同じようなことになっていくと、本当にもう年金制度の信頼を完全に損なってしまうと思いますよ。

 そういうことがないということを、しっかりと対応を行い切らずして、また支給開始年齢引き上げというようなことを前倒しでどんどん議論していくということは、私は議論が逆だと思うので、まずはこの真相究明、再発防止ということなくして支給開始年齢、七十、七十五、引き上げということの議論を先行させない、厚生労働大臣としてはそういう立場でぜひ議論に臨んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 委員おっしゃった支給開始年齢じゃなくて、繰り下げをする幅を、今七十を七十五に延ばすというか、七十五までも繰り下げることができる、そういう議論だというふうに思います。

 いずれにしても、制度改正をすれば必ず運営にさまざまな影響は出てくるわけでありますから、そこにおいては、そうした運営面における支障がないように、そういったことも十分踏まえながら制度改正を行う、あるいは制度改正の実施時期を検討していく、それは当然のことだと思いますし、そういった対応をしていきたいと思っています。

柚木委員 それと、大串委員とのやりとりの中で、消費税の扱いについても私は非常に驚いたんですけれども、御答弁を聞いて。総理があそこまで財源の使い方を変更ということであれば、当然、社会保障の所管である加藤大臣にもお話しの上で示されたと思ったら、全くそうではなかったんですね。これは安倍総理の独断で今報道が出ている状況で、ぜひ加藤大臣、これからというのであれば、教育の無償化とかいろいろなことは、私はやれるところはどんどんやったらいいと思いますよ。だからといって、社会保障、福祉の分野が削減されちゃ困るんです。ぜひ、そういうことにならないように。

 そして、一つ具体的にお願いは、御承知のように年末には医療、介護の分野、診療報酬、介護報酬の同時改定、六年に一度。まさに介護離職ゼロとおっしゃって、この間、逆になっているんですよ。介護事業所の倒産も過去最悪。介護保険法改正のときに、私も地元の事業所にアンケートをとったら百四事業所から回答があって、人手不足七割、経営悪化が前回の改定の影響で過半数、利用抑制も四人に一人かかっているんです。そんな中で、私、消費税の使い道、いろいろなところに充実させるのはいいけれども、その結果、本体である社会保障、福祉の分野が削減されては国民の皆さんの理解を得られないと思います。診療報酬、介護報酬、少なくともマイナス改定はないということを、ぜひここで約束いただけませんか。

加藤国務大臣 診療報酬あるいは介護報酬等については、医療や介護の実態調査、それらも踏まえて議論をしていただくということになるんだろうと思います。

 ただ、私どもとして、あるいはそうした医療、介護を預からせていただく立場として、国民の皆さんのそうしたニーズあるいは必要性、そうしたものをしっかり踏まえて必要なものを確保していく、これは当然の姿勢だというふうに思っております。

柚木委員 本当にお願いします。そうでないと、一億総活躍担当でいらっしゃって、これは、介護離職する方、しかも多くの場合は女性。その原因が、サービスが受けられない、現場の方の離職の影響もあるんですよね。だから、ここでぜひ、マイナスはない、あるいはプラスにする、そういう発信をいただくことで現場の方々は頑張ろうと。本当ですよ。現場の方々はそうおっしゃっているんです。

 そして、処遇改善加算についても、やはり、同じ施設の中でも分断が起こっているので、いろいろな職員の方にちゃんと加算できるような仕組みをしていただかないと、結局、経営側が持ち出しで、処遇を全体として上げれば経営が悪化する、こういう悪循環にも陥っているわけですから、ぜひ、いろいろな議論を踏まえて検討するというのはそのとおりでしょうけれども、マイナス改定はないと約束いただけないんですか。消費税を引き上げるんでしょう。約束いただけないんですか。

加藤国務大臣 消費税を引き上げるといっても、これはもう少し先の話になるわけなので、もちろん期間の中においてはダブるところがありますけれども、来年度ということになると、またちょっと変わってくる部分があるんじゃないかと思います。

 ただ、いずれにしても、介護において、介護離職ゼロということを私は一億総活躍担当大臣のときにプランの中にも書かせていただきました。そして、それに向けて、平成二十九年度でも介護職の皆さん方の処遇改善のお金も計上させていただき、今それを執行させていただいているわけでありますし、また他方で、介護施設等の整備に向けてもさまざまな対応をさせていただいております。そういった意味で、引き続き介護離職ゼロに向けて、必要な介護サービスが受けられるように、また、そこで働く方の処遇改善、これには当然しっかりと対応していきたいというふうに思っております。

柚木委員 大臣から、マイナスはしない、プラスにしたいと御答弁いただけなかったことは本当に残念です。

 私たちは、今まさに急な解散・総選挙という報道が出ていますが、これまでにもプラス改定ということを公約にも掲げてきましたし、ぜひ、仮に総選挙を迎えるときには、当然、プラス改定ということを打ち出していきたいと思います。

 ぜひ、医療も介護も含めてサービスを利用するときに原資になる年金、お願いします、最後に。ぜひ、最後の一人に至るまで記録をチェックし、保険料を払っていただいた方々に正しく年金をお支払いしていく、この約束を有言実行、そのためには今は解散・総選挙より年金再調査、そのことをお願いして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

田村(憲)委員長代理 次に、大西健介君。

大西(健)委員 民進党の大西健介でございます。

 野党四党、我々は、六月二十二日の日に、憲法五十三条に基づいて臨時国会の召集を要求しておりました。それから三カ月たって、やっと国会が始まるというふうに思ったら、二十八日には解散するなんという話になっております。

 そういう中で、先ほど来お話が出ていますけれども、仕事師内閣だ、仕事をするということだったんですけれども、一億総活躍担当大臣として、加藤大臣と、私は予算委員会でも働き方改革についていろいろ議論をさせていただきました。

 この秋の臨時国会では、この働き方改革の関連法案、これが最大の焦点であると。先日、九月の十三日の日には、自民党、公明党の幹事長が秋の国会で早期成立を目指す方針で一致した、こういうニュースも流れたばかりということでありますけれども、この働き方改革が、解散になれば先送りになってしまうんですけれども、この点、大臣の率直な御感想をいただきたいと思います。

加藤国務大臣 解散を前提に答弁するというのは控えたいと思いますが、ただ、いずれにしても、委員御承知のように、労働政策審議会で御審議をいただき、諮問し、また、先般答申をいただいたところでありますので、今、その答申にのっとって我々として法案作成の作業に入り、できるだけ速やかに提出すべく対応していきたいと思っております。

大西(健)委員 解散を前提に答弁するのはと言いつつ、もうそれでみんな走っているわけですよ。

 では、大臣、選挙の準備をされていないんですか。していますよね。いや、御答弁は結構ですけれども。

 それからもう一つ、先ほど私は、大串委員の質問に対する大臣の御答弁で、ちょっとびっくりしました。先ほど柚木さんもちょっと触れられましたけれども、消費税の増税の財源の使い道を変更するということについて、厚生労働省は何も聞いていない、検討もしていないということですけれども、ということは、これは安倍総理が勝手に言っているということなんでしょうか。

 裏返して言えば、新聞等報道では、まさに、急な解散で大義がない、大義を急ごしらえしているというふうに言われていますけれども、厚労省も、そして大臣も何も聞いていないということで、総理が勝手に言っているということは、まさに急ごしらえで大義をつくっているということになるんではないかと思いますけれども、大臣はどう考えておられますか。

加藤国務大臣 総理がおっしゃっているといっても、総理が記者会見とかそういうところでおっしゃったというふうに私は承知をしておりません。マスコミ等でそういう報道があるということは承知をしているところであります。

 私どもも、先ほど大串委員に御答弁させていただきましたけれども、幼児教育や特に保育の無償化あるいは待機児童の解消に向けて、必要な財源をどう確保していくのか、これについては年末までしっかり議論するということでやらせていただいているところでございます。

大西(健)委員 いや、本当に繰り返し言いますけれども、びっくりですよ。厚労省も聞いていない、大臣も何も聞いていない、でも総理が勝手にそういうことを言っている。私は、そういうことでは本当にこの解散の大義というのがないんではないかということを冒頭申し上げておきたいと思います。

 それでは、早速、年金の支給漏れの問題に移っていきたいというふうに思いますけれども、新聞各紙の社説には、こういう見出しが並んでいました。「またか、この思いだけだ」「いつまで失態を繰り返す」「制度への信頼がまた揺らいだ」、こういう見出しが並んでいるんですね。

 私、改めて、国民の皆さんの年金制度への信頼ということで、これまで世論調査等がないかなというのをちょっと探してみたんです。

 内閣府がかつて、ちょっと古い調査をやっていますけれども、新しいところでいうと、これはヤフーニュースの調査ですけれども、二〇一四年に行った、そのものずばり、日本の年金制度を信頼していますかという意識調査では、信頼していないと、どちらかというと信頼していない、これを合わせますと、実に七六・三%の人が年金制度は信頼していないということです。

 それから、これよりもう少しだけ古くなりますけれども、二〇一二年、連合総研さんが行った社会保障制度に関する意識調査、これでは、何と八八%の人が年金制度は信頼できないと答えている。

 この数字そのものが、ちょっと驚くべき深刻な数字だと思いますが、まさに今回の事案というのは、残念ながら国民に信頼されていない年金制度の、その信頼をさらに傷つけるものだというふうに思いますけれども、今私がお示しをしたこの数字も含めて、大臣の率直な感想をいただきたいと思います。

    〔田村(憲)委員長代理退席、高鳥委員長代理着席〕

加藤国務大臣 今お示しをいただいた数字、一つの調査の数字だというふうには思いますけれども、そして、多分その信頼の中には二つあるのかなと。

 一つは、若い方が、自分が高齢者になったときに本当に払ってもらえるんだろうか、こういう部分と、そして、今回大変御迷惑をおかけいたしましたけれども、実際、運営が、ちゃんと今保険料を払っているんだけれども、ちゃんとそれが認識をされているのか、そしてそれに基づいて今規定があるような形で年金が支払われるんだろうか、こういったものが入っているんだろうというふうに思っております。

 特に、今回の事案において、特に後者に関してそうした信頼を大きく揺るがしたというのは、先ほど申し上げましたけれども、まことに遺憾だというふうに思っております。

大西(健)委員 年金制度が八割、七割、まあ九割近い人に信頼されていないということは、私は本当に深刻なことだというふうに思います。

 今、将来もらえるのかなということも含めてだということでありますけれども、例えば民間の金融機関とか保険会社で実際、支給すべきものが支払われなかったなんということがあれば、これは会社が潰れるような話ですよね。あるいは、そういうところに大事な自分の虎の子のお金を預ける人なんかいませんよ。でも、年金の場合は日本年金機構に預けざるを得ないわけですから。ですから、まさに、社会保険庁が日本年金機構になったのもそうじゃないですか。なのに、依然、またかなんですよ。

 だから、この信頼されていない状態にまさに追い打ちをかけているということは、もう、遺憾とかそういう話では私は済まない話ではないかというふうに思います。

 その中で、まず、私、疑問に思うのは、これはもっと早く対応ができたんじゃないかというふうに思っているんです。

 振替加算に関するこうした同様のミスについては、機構は二〇一〇年度から把握をして公表していました。先ほど来、答弁の中にも、個別対応をしてきたという話が出てきましたけれども。

 また、社労士の三宅明彦氏は、読売新聞に対してこういうコメントをしています。振替加算をめぐる支給漏れは何年も前から見つかっている、私自身も相談を受けてきた、今回の国の対応は遅きに失したという印象だ、こういうふうに話されているんですね。

 私も、地元の知人の社労士の先生といろいろお話をしていると、その方もこんなふうに言っています。年金機構と共済組合の連携がうまくいかず、振替加算が加算されていないトラブルは年金相談の現場ではよく知られていた、だから、現場の人はこういうことがあるなということはもうみんな知っていたんだ、今ごろになってこんなことをやっているのは遅いんじゃないか、こういう指摘がありますけれども、大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 御指摘のように、今回の総点検で対象になった、要するに、漏れた十万人の方のそれぞれの時期を分析すると、やはりここ五、六年にかなりふえておられるということもあります。そして、今委員御指摘のように、さまざまな問い合わせとか、あるいは事務処理ミスということがなされ、先ほど答弁の中に、ばらすと一事務所で一個しかなかったからわからなかったということでありますけれども、やはり、そこが問題なんだろうというふうに思っております。

 やはり、ミスがないようにしなきゃいけないけれども、ミスにいかに早く気づいてそれに対応していくのか。そういう意味で、今後、こうした事務処理の件についても一元的に集約して、そして、それがシステム的な問題なのか、どういう問題なのか、事を分析し対処していく、こういう仕組みをしっかりつくっていかなきゃいけないなと思っております。

大西(健)委員 今大臣は、ばらすと一事務所では非常に少数であった、また、それが共有できていなかったというようなことを言われていますが、実際には、現行のシステムでもある程度共有できるシステムになっているんじゃないかというふうに私は認識をしています。

 ねんきんダイヤル等での振替加算が加算されていないという問い合わせやクレームの対応についても、例えば、それについては相談事跡というのを作成して、それを管理者がチェックして保存する、こういう仕組みがあるというふうに、私は社労士の実際年金相談をやっておられる方から聞きました。

 こうした事跡やお客様の声というのは、スーパーバイザーというんですか、あるいは、私が見た実際のマニュアルには、年金相談事跡はその入力内容をお客様相談室長もしくは権限のある者が原則二日以内に確認処理を行うというふうに書いてありますけれども、そうした責任ある人がチェックをして承認したものを保存するという仕組みがあるはずなんですよ。

 これはそういうことで間違いありませんか。事務方の方から御答弁いただきたいと思います。

高橋政府参考人 年金事務所におきましては、お客様からの年金相談、窓口や電話でございますけれども、がございました場合に、相談の事跡を、お客様相談業務システムというシステムがございまして、これに入力することでやっております。

 また、電話のコールセンターでございますけれども、お客様より基礎年金番号を聴取して相談事跡を作成するわけでございますけれども、これもコールセンター支援システムに入力する、こういう仕組みがございます。

 入力した上で、さまざまな点からいろいろな課題があるということであれば、それは上に上げていく、こういう仕組みであるわけでございますけれども、そこのところにつきましては、今後、より一層そのような取り組みを強化してまいりたいと思います。

大西(健)委員 だから、今の答弁のとおりであれば、システム上、事跡を入力することになっているんですよ、保存することになっているわけです。ですから、ばらばらの年金事務所でそれぞれ一件や二件だったからわからなかったという形じゃなくて、ちゃんとデータとして保存されているんですよ。

 だから、これまでも、やろうと思ったら、それをちゃんと共有する、その事跡を共有することは私はできたはずだと思いますし、今言ったように、コールセンター等でお客様の声を確認する立場の職員は、こういう振替加算がついていなかったというトラブルが起こっているということは認識する立場にあったわけです。

 ですから、その人が、現場の相談業務でどのような回答がなされているか、あるいは回答をされている内容に不自然なことがないかとか、そういう機構の責任ある立場の職員がまさにその事跡にしっかり目を向けていれば、私は、振替加算の問題は、昨年の年末なんということではなくて、もっともっと早く気づけたと思うんですけれども、今大臣、システムに事跡を保存するということを聞いていただいたと思いますけれども、どうですか。

加藤国務大臣 先ほど各事務所一件と申し上げたのは事務処理事案の方でございまして、今委員御指摘のはコールセンター等へのお客様の声という、ちょっと二つ違うところで、ちょっと私が混同していたところもあるかもしれませんが、お客様の声、これも一応今分析をして、フローチャートに、委員御承知のとおりだと思いますけれども、なっているんですが、ただ、残念ながらそこにひっかかってこなかったんですね、今回の事案も。

 したがって、今の、お客様の声を集めて、一応、集約的に分析をし、それを仕分けしながら対応している、このやり方が的確だったかどうかということについても、もう一回見直す必要があるんだろうと思っております。

大西(健)委員 私は、やはり、これはちゃんと、それぞれのコールセンター等で対応した人が事跡を入力して、それを管理する人がチェックする仕組みがあるわけですから、その人が見て、ああ、こんなことが起こっているんだ、これは何かあるんじゃないのかな、そういう目で見れば、そこで発見できたんじゃないかというふうに思いますし、入力されているデータですから、それはサーバー上で、共有ファイルで閲覧したりして、ほかのところでどんな相談が起こっているのかな、うちでも同じようなことがあったなみたいなふうに見れば、今までの仕組みの中でも見つけることはできたんじゃないかというふうに思います。

 さらに言えば、これもその社労士の先生から聞いたんですけれども、配偶者が共済の場合には、共済からの情報が来たり来なかったりすると。まさに今回の原因になった連携が悪かったということでありますけれども、そういうことがあって、振替加算がついたりつかなかったりするということが起こっているので、そういう相談があった場合には、戸籍謄本、世帯全員分の住民票、振替加算が加算される者の所得証明、これを現場では三点セットと言っているそうですけれども、この三点セットを持って年金事務所に行ってくださいというふうに案内するように、こういう周知がされていたというふうに私は聞いています。

 それが事実かどうかということもちょっと確認したいと思いますが、もしそうであれば、まさに情報共有が共済との間でうまくいっていないからそういうことがよく起こっているので、そういう相談があった場合には三点セットを持って年金事務所に相談に行ってくださいという案内をしているということは、まさにそういうことが起こり得るということをある程度わかっていたということじゃないんですか。

 ですから、私は、もっと早くこの問題に、まさに場当たり的に、個別事案ごとに場当たり的に対応するんじゃなくて、構造的な問題に気づけたのではないのかというふうに思うんですけれども、改めて、大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 今のお話は、平成三年四月の振替加算の支給開始時においては、本人の年金裁定よりも後に配偶者の共済年金が決定した場合、本人から必要な情報を得るため、六十五歳に到達した時点で、配偶者の生計維持関係がわかる書類、今委員御指摘の戸籍謄本などを添付して届け出をする、これが必要とされていたわけであります。

 しかし、この届け出が必要だということが必ずしも周知されていなかったということでありまして、しかも、この場合、共済の場合は届け出が要る、厚生年金の場合は届け出がなくて済んでいる、これはやはり手続的に私は変だろうということを思いますので、この届け出を廃止して、届け出がなくても対応できるように今後はしていきたいと思っています。

大西(健)委員 ですから、今言ったように、そういうことも指導していたということですし、さらに、まさにその根底にあるのは、今回の原因でもありますけれども、制度が複雑だということですよ。

 ですから、複雑だからこういうミスが起こるんじゃないのかなということはよくよく考えれば想定できたと思うし、かつ、それにあわせて相談事跡とかを参照して、ああ、あちこちで起こっているんだな、やはりこれは複雑な制度だから間違いが起こりやすいんじゃないかという目で見れば発見できたのではないかということを私は申し上げているということでございます。

 次の問題にちょっと移りたいんですけれども、先ほど公明党の桝屋先生が、まさに、今回の対応、この支給漏れ事案の対応に係る経費については年金保険料から出さないんだなという話をされました。私もこれがすごく気になっていまして、まず、この点、過去の年金をめぐる不祥事の対応がどうだったのか。

 いろいろなものがありましたけれども、その代表例として、平成十九年の年金記録問題、それから平成二十七年の年金情報流出への対処、これに要した費用は年金保険料と税財源のどちらから支出をしたのか、これについて簡潔に事務方から御説明をいただきたいと思います。

高橋政府参考人 御指摘の年金記録問題及び不正アクセスによる情報流出事案につきましては、税財源で対応してございます。

大西(健)委員 どちらも税財源ということで間違いないということでございますね。

 私がちょっと気になったのは、平成二十七年の年金流出問題のときも私、このことについて質問したんですけれども、そのときの御説明では、国民年金法上は、内部管理事務の執行に関する経費、例えば代表的なのは職員の人件費あるいは職員宿舎の経費、こういった内部管理事務については、これは税財源、ところが、保険事業の運営に直接係る経費については、これは受益と負担の関係から保険料を充てるんだという説明をされていたと思うんです。

 そのこととの関連でいうと、先ほどの過去の対応というのはどういう整理になされているのか、ちょっと再度御答弁いただきたいと思います。

高橋政府参考人 一般的なルールでございますと、通常の保険事業運営という点につきましては、通常の保険事業運営に直接かかわる経費は保険料財源で、また、職員人件費、内部管理事務に関する経費は国庫負担、税財源で、こういう仕分けの原則を設けております。

 その上で、先ほどの情報流出事案あるいは年金記録問題、これは通常の年金事業運営を超える問題でございますので、税財源で対応したということでございます。

大西(健)委員 配付資料をちょっとごらんいただきたいんです。

 私、この点については、我が党の年金支給漏れのヒアリングの中でも質問をさせていただいたんです。そのときに、先ほどの桝屋委員への答弁と同じでありますけれども、この資料の左側の部分ですけれども、平成二十九年の九月十五日、年金局事業管理課ということで、対応経費についてということで、こういう回答が出ています。

 先ほどの答弁にあったとおりですけれども、専用電話の開設であったりとか、あるいはおわび状、それから通知書の郵送、こういった費用をひっくるめると約七千万円かかるけれども、その費用については、三つ目の丸ですけれども、財源については一般管理費、税財源で対応する方向で調整中と。

 それから、二番目の丸ですけれども、機構における事業の見直しや経費の削減等によってそれを捻出するんだということが書いてありますけれども、先ほど来ちょっと言っているように、保険事業の運営に直接かかわる経費は、受益と負担の関係から保険料に当たる。

 一回目の、平成十九年のときの年金記録問題、これは非常に大きな問題でありました。それから年金情報の流出というのも、これは確かに通常の業務とは違うのかもしれませんけれども、今回の振替加算が加算されていなかったというのは、ある意味では事務上のミス。先ほど来、組織間の連携がうまくいっていなかったと。そうすると、考え方によっては、まさに通常の保険事業の運営の中で起きたミスですから、受益と負担の中で、保険料で充てるということも考えられるんじゃないか。

 私はもちろん、改めて言いますけれども、私の立場は、保険料というのは基本的には将来の年金給付に充てるために皆さんが納めた保険料ですから、それを、何も悪くない加入者、国民にそのツケを回すかのように、その尻拭いのために保険料を使うのは適切じゃないという立場でありますけれども、先ほど来言っているような御説明でいうと、まだ保険料から出るという可能性が絶対ないとは言えないんじゃないかというふうに不安に思っているんです。

 この点について、大臣から改めて、先ほど来、年金管理審議官から御答弁いただいていますけれども、この年金支給漏れの対応に必要な電話開設あるいは郵送代、こうした、今七千万円と言われていますけれども、これは絶対に保険料からは出さないとここでお約束していただけますか。

加藤国務大臣 今委員御指摘のように、今回かかる費用は通常の保険業務をしていれば生じない費用でありますから、当然、そうしたものは保険料ではなくて税財源で負担するということにしたいと思っています。

大西(健)委員 ここではっきりと答弁していただきましたので、安心をしました。

 それでは、資料をもう一度見ていただきたいんですけれども、右側のところに日本年金機構の予算というのを書いています。このように、日本年金機構の予算は、年金保険料が五八%、税財源が四一%、自己収入というのは、これは一%にすぎません。

 ですから、今回は、これを保険料ではなくて税の方で、税財源の方を支出するんだということですけれども、あわせて、先ほど触れましたけれども、左側の部分で、対応に要する経費は機構における事業の見直しや経費の削減等で捻出をするんだと言っているんですけれども、これもちょっと私、怪しいなと実は思っているんです。

 資料の裏面を見ていただきたいんです。

 これは先ほどお話しした年金情報流出のときですけれども、このときは、今言ったようなおわび状、おわび文書の送付とか、問い合わせ対応とか、基礎年金番号の変更のためのプログラム変更とかで、それだけで十億円かかっているんです。

 これは会計検査院が試算をしたということなんですけれども、日本年金機構がこの大規模な情報流出に対応するために、それに集中するためにほかの業務が滞ってしまった。例えば、同年度に国民年金の未納者への徴収対策ができなかった。そのことによって、やるべきことができなかったので、時効が中断しなくて、結局時効によって消滅してしまった分があるので、百二十億円取り損なった。こういう影響が出たんじゃないかということを試算しているんですね。

 この百二十億については、最後のところに、機構のコメントとして、否定はしないが、未納者の納付機会が完全に失われたわけではないので、この百二十億という数字はどうなんだというようなコメントもありますけれども、いずれにしても、事業の見直しや経費の削減で費用を捻出するとは言っているけれども、むしろ、支給漏れ問題という、本来しなくていい新たな業務がふえるわけです。それに対応しなきゃいけない。人も奪われる、時間も奪われる。ということは、本来すべき業務に支障が出るということも、もしかするとあるかもしれない。そういうことでいうと、むしろ、費用負担が膨らむ可能性すら私はあるんじゃないか。

 ですから、さらっと経費の削減とか事業の見直しで捻出すると言っているけれども、本当にできるのかというふうに思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。

    〔高鳥委員長代理退席、田村(憲)委員長代理着席〕

高橋政府参考人 御指摘の点でございます。

 今回の十万人につきましては、一括して十一月の上旬に通知を発送し、十一月の中旬にお支払いをするということでございまして、このあたりの事務は一括して一斉に行うということとしてございます。

 それによりまして、追加等の経費、ねんきんダイヤルでございますとか支払い通知書等の経費、先ほど、七千万円ございますけれども、これは何とか内部管理経費の節約で対応するということでございまして、それ以外の業務への支障、しわ寄せがないかという点につきましては、そのようなことがないようにしっかりやってまいりたいと思っております。

大西(健)委員 ほかの業務に支障はないと言っていますけれども、事業の見直しや経費の削減と言っていますけれども、では、具体的にどうやったら七千億円なり、そういうまとまったお金が出てくるのか、まあ、もう少し具体的に、そういう当てがあるのかどうなのか、これについて年金審から御答弁いただきたいと思います。

高橋政府参考人 所要経費は七千万円でございます。

 これにつきましては、今後、機構の中で、内部管理経費の執行を行っていく中で対応をしてもらう、機構の方でもこれは十分できる、こういうようなことで回答をもらっております。

大西(健)委員 全然具体的な話じゃないんですけれども。

 先ほどちょっと柚木さんも触れましたけれども、けさのTBSの番組で、まさに日本年金機構の宿舎の問題をやっていました。

 これは我々が非常に強く国会の中でも取り上げて、そして、以前は不要財産を国庫に納付する規定がないということで、では、それは法律を変えればいいじゃないかということで、昨年の臨時国会で成立した法改正の中で、不要財産の国庫への返納規定が入ったということ。

 年金機構の方も、もちろん何もしていないわけじゃなくて、有識者会議をつくって、有識者会議の結論は、この七月に、百九十九カ所のうち七十一カ所については速やかな廃止と言っているんですけれども、七十一カ所、速やかな廃止になっているんですけれども、今の段階で、八月でしたけれども、日本年金機構は七十一じゃなくて六カ所を近く廃止して国庫に返納する方針と。

 七十一は近いうちに返納しなさいと有識者会議が言っているのに、六カ所というのは余りにも少な過ぎて、先ほども、まさに事業の見直しとかで捻出するんだと言っているけれども、具体的なお答えはないわけです。

 では、具体的には、有識者会議も七十一カ所宿舎を廃止すればいいじゃないかと言っているわけですから、六カ所なんて言わずに、もっとスピードアップして速やかに宿舎の処分をすればいいんじゃないですか。どうですか、大臣。

加藤国務大臣 委員御指摘のように、百九十九カ所について、速やかに廃止することが適当と考えられる、二十二宿舎、今後廃止することが適当と見込まれる、四十九宿舎ということで有識者会議から御指摘をいただいておりますので、特に、速やかに廃止することが適当と考えられる宿舎について、しっかり、もちろん手続は踏んでいかなきゃいけませんけれども、できる限り早く処分できるように努力していきたいと思っています。

大西(健)委員 七十一カ所と六カ所では余りにも開きがあるというふうに思いますし、けさの番組では、残す方針になったものの中にも、もう四年も五年も誰一人住んでいないという宿舎が、独身寮があるんだということが取り上げられていました。

 ですから、そのことと、先ほど、いや、七千万円はちゃんと事業の見直しで捻出するんだということに私はやはり開きがあるというふうに思いますので、そこはやはり、これだけ年金の信頼を傷つけたわけですから、ですから、それぐらいは速やかに、もう決めていることなんですから、やっていただきたいなというふうに思います。

 そして、最後にちょっとお聞きをしたいんですけれども、支給漏れの年金が、今回、時効は適用しない、そうすると、まとまったお金が支給をされることになります。多い方では五百万円以上というようなことを聞いていますけれども。そうすると、その分所得がふえるということになるんですけれども、所得がふえれば、それに基づいて国民保険料やあるいは介護保険料にも影響が出てくるんじゃないかというふうに思うんですけれども、この点、実務的にどうなるか、簡潔に御説明いただきたいと思います。

高橋政府参考人 今回、一括してお支払いをするものにつきましての税制の取り扱いでございますけれども、受給者御本人については、本来であれば受け取るはずであった年度ごとの雑収入として扱われます。したがいまして、公的年金等控除も適用されます。

 今回、振替加算、基礎年金中心の専業主婦の方に乗っかる仕組みでございますので、通常であれば、公的年金等控除の範囲内で、課税が発生しないということになるかというふうに考えてございます。

大西(健)委員 時間がもうありませんので、繰り返し申し上げますけれども、ミスを犯したのは日本年金機構であって、何も悪いことをしていない国民にツケを回すことは、私はあってはならないというふうに思います。

 大臣には改めてそのことはぜひ肝に銘じて対応していただきたいということと、先ほど来、本当に年金の信頼が傷ついていますから、その信頼回復というのは非常に困難ではないかと。ですから、宿舎の話なんかは、本当に、予定していたのを予定どおりにやるのは当然ですけれども、もっと前倒しでやるぐらいの、やはりそういう意気込みを見せなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。

 最後に、機構の支給漏れ相談専用電話、ちょっと落ちついてきたということですけれども、問い合わせはもちろんですけれども、苦情も殺到している。皆さんの関心が高いのも明らかですし、国民は不安に思っているというふうに思います。こうしたことを脇に置いておいて、今、なぜ解散しなきゃいけないのか。それから、先ほど言ったように、解散の大義は何なんだと言われる中で、急ごしらえするかのように、大臣も聞いていない、厚労省も何も検討していないことを総理が勝手におっしゃっているということについては、私は、一体何なんだろうということを思います。そのことを申し上げて、私の質問を終わります。

田村(憲)委員長代理 次に、岡本充功君。

岡本(充)委員 民進党の岡本です。

 まずは、加藤大臣、御就任おめでとうございます。なかなか多岐にわたる所掌ですし、大変なことも多い。そんな中で、しょっぱなからこの話ということで、いろいろと大変だろうと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいと、まずはエールを送らせていただきたいと思います。

 その上で、この本題に入る前に一つだけちょっと聞いておきたいんですけれども、当委員会の委員になられた豊田真由子委員が、ある意味、さまざまなマスコミ等で話題になりましたが、実際にこうしたことがどうだったか、事実関係は私もわかりませんが、大臣として、この一連の報道を見る中でどういう感想を持ち、どういう問題意識を持たれたか。大臣としての所感を、やはり労働行政に当たっていますから、ぜひちょっとお話をいただきたいと思います。

田村(憲)委員長代理 ちょっと本日のテーマと違っておりますが、どうしても聞かれますか。(岡本(充)委員「一問だけ」と呼ぶ)

 それでは、厚生労働大臣加藤勝信君。

加藤国務大臣 今の問題に厚生労働大臣としてどうお答えしたらいいのかなというふうに思っておりますので、その立場を離れて、まず、事実関係、委員も御承知ない、私も正直言って承知しておりませんので、さらにコメントすることはできないと思います。

 ただ、いずれにしても、我々議員それぞれ、自分の行動に対しては常に責任を持たなければいけませんし、また、必要があれば説明をしていくということが大事なんだろうと思っています。

岡本(充)委員 本来の質問に入っていきますけれども、いろいろな課題がありますけれども、やはり労働を取り巻く環境についてどう考えるかというのは極めて重要ですから、またぜひ機会を見つけてお話を聞きたいと思います。

 その上で、きょうは年金の話に行きますが、年金の振替加算の事務処理、いろいろ問題があったという話ですが、大臣は、いつからこの話、振替加算の漏れがあるということを、いつ、どなたからお聞きになられましたか。

加藤国務大臣 先ほど申し上げた、八月三日に就任させていただきまして、ちょっと最初に一言言われた時期を明確に覚えておりませんが、日にちは覚えていませんが、八月の中旬の後半、二十日前後だったと思いますけれども、年金局長から、ちょっとこういう事案があるので至急説明したいということがありまして、二十四日に概要の説明を受け、私からは、可及的速やかに公表すると同時に、支払い等を適正に行っていけるように等々の指示をさせていただきました。

岡本(充)委員 そうすると、大臣には八月二十四日に話があって、可及的速やかにと言って九月十三日の審議会まで話が公表されなかった、こういうことでよろしいですか。

加藤国務大臣 可及的速やかにと申し上げたのは、当然、発表したときにいろいろな問い合わせが来たり、あるいは、そこで申し上げることにしっかり対応できるという状況をやはりつくっておく必要がありますから、そういった準備も速やかにやってほしいということを含めて、そういうことを申し上げたわけです。

岡本(充)委員 そもそも大臣には、では、八月二十四日であったと。

 年金局長、これはいつ御存じでしたか。

木下政府参考人 お答え申し上げます。

 私も、人事異動で年金局長に就任いたしまして、七月十一日でございましたけれども、その時点では特段引き継ぎは受けておりませんでしたけれども、その後、年金機構の水島理事長の方から、こういう振替加算の支給漏れ問題があるという話を、たしか七月の下旬ぐらいに一度お聞きをし、その後、担当である年金管理審議官の方から、具体的にどういう内容なのかという点について、八月のこれも上旬ぐらいだったと思いますが、報告を受けております。

岡本(充)委員 では、年金管理審議官、いつ御存じになりましたか。

高橋政府参考人 私も、本年七月十一日に年金管理審議官に着任いたしまして、前任からの引き継ぎで、どのくらいの規模かはまだわからないが、振替加算の問題があって今調査をしている、その数字がいずれ上がってくる、いずれ上がってきたら迅速に対応が必要だという引き継ぎを受けました。

 その後、いろいろな調査の進捗状況などは機構と綿密に情報交換いたしまして、全貌が判明いたしましたのは八月でございます。

岡本(充)委員 では、きょうは水島理事長にもお越しいただいています。いつからこの問題は御存じでしたか。

水島参考人 私が知りましたのは、昨年の十月か十一月、正確に知りましたのは十一月だったと思います。

岡本(充)委員 昨年の十一月に知って、厚生労働省には、いつ、どなたから報告をされましたか。

水島参考人 ほぼ即座にだったと思いますが、当時の年金管理審議官に電話で御報告をしたという記憶がございます。

岡本(充)委員 人事で皆さんかわったから、いや最近知ったんだ、最近聞いたんだというんです。

 委員長、ぜひ、前任の方が、どういう考えで、どういう取り扱いをしたのか、やはりそこは明らかにするべきですよ。理事長は、だって去年の十一月に知っていたんですよ。しかし、大臣が聞いたというのは、いや、私、着任してからです、前任の大臣からは引き継ぎはなかった。年金局長も、前任の局長からこの問題の引き継ぎはなかった、こういう話ですよね。

 やはりきちっとそこは、一体誰がどういうふうにして、その情報を政務に上げるのが遅くなったのか、それとも前の政務三役は知っていたのか。やはりそこは、しっかりはっきりさせるべきじゃないんですか。

田村(憲)委員長代理 どなたにお聞きになっているんでしょうか。

岡本(充)委員 だから、委員長に、それを理事会でやってくれということです。

田村(憲)委員長代理 後刻理事会で協議いたします。

岡本(充)委員 後刻がいつ来るのかは知りませんけれども。

 ただ、私は、これは、どなたがどういうふうにして、この情報を知っていたのに、場合によっては、公表をおくらせた、もしくは調査が出るまで待とうという判断をした人がいるんじゃないかと思うんですよ。

 そもそも、こうした声、どうもこういう振替加算でトラブルがあるらしいという声は、理事長、年金機構の中で職員からの声、理事長にも上がるようになっていますよね。こういうような声で、理事長のところに、もしくは本部の方に届いていなかったんですか。

水島参考人 残念ながら、このような規模の問題があるということについて、認識を、職員からの声としても、私自身のきちっと把握できなかったという反省も含めてでございますけれども、ございませんでした。

 今、あえて申し上げますと、十一月の時点では問題の端緒を知ったということでございまして、それからずっと調査をいたしましたので、これで約一年弱かかったということでございます。

岡本(充)委員 つまり、この端緒というのは、では、具体的にどこの誰からどういうような話があって、それが端緒となったのか、それを明確に教えていただけませんか。

水島参考人 去年の十月か十一月、ちょっと日付、日にちは、申しわけございません、ここで覚えておりませんが、事務処理誤りを担当いたしますのがリスク統括部という部でございます。そこで事務処理誤りをまとめておりますが、事務処理誤りとして認定をいたしますのは、年金給付部という部が認定をすることになります。

 リスク統括部と年金給付部の職員が、やや最近多い、この振替加算の支給漏れが多いということに問題意識を持ちまして、私にこの点について報告があったということでございます。

 その後、十一月でございますが、まずサンプルで調査をするように命じた次第でございます。それが端緒でございました。

岡本(充)委員 ここがやはり重要で、どうして急に調べる気になったのか。二人が話し合って何となくなんていう話はないはずですよ。明らかに、こういうことがあったからこれは調べるべきだという、何か事案があったはずですよ。二人で会って、廊下ですれ違って、最近多いよね、じゃやろうか、こんな話じゃないと思いますよ。これはちゃんとやはりしっかり、何が端緒だったか。

 もう一つ。今の事務処理誤りで、年金の振替加算漏れがあるという話がありましたが、今、平成二十八年度のいわゆる事務処理誤り、原因別件数を書いた表が、平成二十九年九月一日、リスク統括部長から公表されておりますが、これを見ると、四千七百七十件、トータルであるようです。確認不足が四千四十四件などとなっていますが、この中に当然、平成二十八年の、今回の振替加算漏れの八百三十二件全て入っている、この理解でよろしいですか。

水島参考人 八百二十三件の全てが……(岡本(充)委員「八百三十二件でしょう」と呼ぶ)八百三十二件の全てが入っているかどうかということに関しましては、公表ベースが、事務処理誤りとしてお客様対応が終了したものを公表いたしておりますので、全て公表したかということに関しまして、全て終了したかということに関しまして、現在、今、材料を持っておりませんのではっきり申し上げられませんが、基本的には入っているというふうに思います。

 ただ、先ほど御指摘でございますが、担当者としては常に事務処理誤りの動きを見ておりますので、これに関しまして、できるだけ早く私の方に報告するように常々申しておりますので、その観点から報告があったというふうに認識しております。

岡本(充)委員 では、この八百三十二件全部が入っているかどうかは定かでない。これはちょっと大問題な話で、入っていない可能性があるとしたら、この統計はおかしい話になりますよ。ちゃんとそれを答えてくださいよ。

 その上で、四千七百七十件のうち八百三十二件が入っていたとして、それ以外に事務処理誤りで多い案件はどういうものがあるのか、上位三つを答えてください。

水島参考人 事務処理誤りに関しましては、今先生御指摘のとおり、いわゆる確認・決定誤り、あるいは未処理・処理遅延、入力誤り、こういうような範疇で公表いたしておりまして、個別案件、個別の給付の内容別は、実は集計をいたしておりません。

 したがいまして、私は、もちろんこの点は非常に問題であるというふうに思っておりまして、今現在、これについて徹底的な調査を命じているところでございますが、そういう意味では、確認・決定誤りの三千二百五十五件、説明誤りの百五十二件、誤送付・誤送信の五十九件というのが上位の三事案ということになります。

岡本(充)委員 いやいや、違うんです。事務処理誤りの中に今回の振替加算の加算漏れがあったわけですよね。ありました。それで、四千七百七十件とこうして公表しています。この中で、八百三十二件はこれでした、わかりました、次に多い三つを教えてください、こう私は事前に通告しているんですから、この三つをきちっと答えてください。ほかにどういうような事務処理ミスがあったのか、その多い順に教えていただきたい。

 先ほど理事長は、常々私どもはどういう事務処理誤りが多いか注意を払っていると言ったじゃないですか。注意を払っているんだったら当然言えるはずですよ。そうじゃなかったら、さっきの答弁はおかしいですよ。

水島参考人 お答えをいたします。

 先ほど申し上げましたとおり、個別案件、振替加算に関しましては、調査をいたしましたところ八百三十二件ということでございまして、その他の個別案件については現在把握していないということでございます。

岡本(充)委員 おかしいです。先ほど、だって、振替加算の問題が多いとリスク統括部長などが話をしたというんです。廊下ですれ違って話をしたんですかという話をしたんですよ。つまり、個別に、それぞれ何の案件が多いか、把握していたはずですよ。把握していたから、端緒として、最近多いよねという話になったとさっき答弁したじゃないですか。それなのに、個別のは把握していない。それは矛盾しているじゃないですか。

 ちゃんと整理して、端緒の話と、その答弁を変えるのか、今の答弁を変えるのか、どっちを変えるんですか。

田村(憲)委員長代理 水島理事長、わかりやすく御説明をお願いいたします。

水島参考人 お答えをいたします。

 八百三十二件と申しますのは、多くなってきたということについて報告を受けて、調べた結果、数えた結果が八百三十二件だったということでございます。

岡本(充)委員 それはちょっとおかしいよ。いや、だって、全然整理できていないですよ。

 八百三十二という数字が出てきているんだったら、つまり、個別にどういう問題で事務処理ミスがあるのかというのは統計的に出てきているはずですよ。出てきていないのに、八百三十二という数字が出るはずないじゃないですか、それは。

 だから、最近多くなってきたねと感じるということは、個別の話がわかっていなければ、多くなってきたねという話にならないじゃないですか。でしょう。そうじゃなければ、どの案件が多くなってきたかなんて、統計をとっていなかったら、ふえてきたねなんてことはわからないですよ。したがって、端緒として、リスク統括部長が、多くなってきたなんということを感じることすらないはずです。

 トータルの件数が多いねはわかる、だけれども、中身までは見られませんという今の理事長の説明では、端緒の説明になっていないんです。そこをきちっと説明してもらわないと、これはとてもじゃないけれども、次の質問に行けませんよ。

田村(憲)委員長代理 理事長、八百三十二件がどのような状況から判明をしてきたのか、そして、その結果、最近ふえてきているというのがどのようなことと比べてわかったのか、詳しく御説明をお願いいたします。

水島参考人 端緒は、現場からの問い合わせあるいは事務処理報告がふえてきているということでございます。

 その結果、具体的に調査をいたしましたのは、サンプル調査等々を、全ての調査を行いました結果、八百三十二件が出てきたということでございます。

岡本(充)委員 いや、これはちょっと、質問と答弁がかみ合っていないと思いますよ。ちょっと整理してもらえませんか、一回とめて。全然かみ合っていないのに、これを続けても仕方がないです。ちゃんとそこのところを説明してください。

田村(憲)委員長代理 水島理事長、もう一度お聞きをいたしますが、その八百三十二を調べるに至った経緯として、なぜふえてきたというふうな認識ができたのか、そこが一番の端緒だと思いますので、そこの御説明を下さい。

水島参考人 現場からの報告や事務処理誤りが出てくる件数が多くなってきた、その結果、昨年度の事務処理誤りの報告の内容を調べて、その中から振替加算の件数を数えたところ、八百三十二件になったということでございます。

岡本(充)委員 つまり、数えられるんですよ。この四千七百七十件の中から何件あったか、数えられるんです。だから数えてくれときのう通告しているんだから、ちゃんと数えた数を教えてくださいと言っているんです。数えられないものじゃないんですよ。

 ちょっととめて。とめてください。

田村(憲)委員長代理 岡本君、今、数えてくれというのは、事務処理誤りの中身をということですか。(岡本(充)委員「違う違う、事務処理の中身じゃない。種類。上位三つね」と呼ぶ)種類をということですよね。

 一旦速記をとめてください。

    〔速記中止〕

田村(憲)委員長代理 速記を起こしてください。

 水島理事長。

水島参考人 先ほど申し上げましたが、私どもが現在つかんでおります区分によって行いますと、確認・決定誤りの三千二百五十五件、説明誤りの百五十二件、誤送付・誤送信の五十九件が上位三件でございますが、御指摘に関しましては私どもとしても問題意識を持っておりまして、したがいまして、個別の給付の形態に応じたどのような事務処理誤りが発生しているかということについては、先ほど来、年金管理審議官からも御説明申し上げているというふうに思いますが、構造的な問題がないかということに関して、機構内にプロジェクトチームをつくりました。そして、そのプロジェクトチームによりまして、年内に一定の結論を得るという方向で現在検討を進めているところでございます。

 それに関しましては、業務改善命令に伴います業務改善計画、再生プロジェクトでございますが、その再生プロジェクトの中に位置づけまして、機構全体として優秀な人間を集めて対応するということにいたしております。その結果に関しましては、年金事業管理部会に報告する予定でございますので、そこで御報告申し上げたいというふうに思います。(岡本(充)委員「答えになってない」と呼ぶ)

田村(憲)委員長代理 今の話ですと、まだ調べて類型化していない、そういうようなお答えであったと思いますが、岡本君、何か御質問はありますか。

岡本(充)委員 いやいや、四千七百七十の中に何があるかというのは、すぐ調べられるじゃないですか、そんなの、どういうようなミスだったのか。

 だって、統計で毎月出しているんですよ、年金機構は。毎月こうやって出しているんです、報告書を、これも同じリスク統括部長から。「事務処理誤り等(平成二十九年七月分)」は九月一日に出しているんです。その中に細かい事案が全部書いてあるじゃないですか。これを数えるだけじゃないですか。何でこれを数えるのにそんな時間がかかるんですか。これを一年分数えてくれと言っているだけですよ、数えて統計して、上から順番に出してくれと。あるんですよ、こういうのが。

 そんな年末までかかる話じゃなくて、きのうお願いしているんですから、答えてもらわないと、これはとてもじゃないけれども誠実な答弁じゃないですよ。これは出しているんだもの、全部。

水島参考人 今、その点に関しまして、過去の事例を全部調査して、給付形態別に整理した上で、対応策を、構造的な問題がないかということについて調査した上で対策を立て、そして公表するというふうに申し上げているわけでございます。

岡本(充)委員 いや、これは数えればすぐわかるんです。例えば、国民年金保険料納付書の誤りとか付加保険料特別納付申込書の誤り、こういうふうに全部書いているんです。これを類型化して数えれば、すぐわかる話なんですよ。それを年末までかけてやる、それはまた話をおくらせる話で、これは大臣、大至急指示して、これは数えるだけですから、すぐ公表するべきですよ。あと、どういうような問題があるのか、きちっとまとめてすぐ公表するべきだ。どうですか。

加藤国務大臣 年金機構のプレスリリースを見ておっしゃっておるので、もう承知だと思いますけれども、その中でも、例えば、それが厚生年金の適用に係るのか徴収に係るのか別には一応整理されております。

 ただ、今委員おっしゃったように、さらに、例えば適用といっても、今回のように振替加算の話なのか、もう少し、何なのか、そこは、どういう分類がいいかどうか、ちょっと私どもで整理をさせていただいて、できるだけ速やかに、今申し上げた年内にというのは、分類がじゃなくて、分類をした上で何か問題がないかを年内に調べる、こういう趣旨でございますので、今言った分類は至急やるように指示をさせていただきます。

岡本(充)委員 至急ということですから、これは早くやって、もう一回これは、私の質問時間、もうほとんどこれに使っちゃって、これ一問だけじゃない、問題はいろいろあるんですよ。

 そもそも、これは本当にこれだけかという話もあるし、それから、加給年金、これは過剰にもらっている人がいるんじゃないですか。一番長い人で一体どのくらいもらっているんですか。

 加給年金の現状、ちょっと説明してください、それぞれの、年金機構それから共済。

高橋政府参考人 加給年金につきましては、制度が非常に長く運用しておりますので、今御指摘のように一番長い人がどのくらいかとか、これはちょっと簡単に、にわかには調べられません。

 しかしながら、基本的には、例えば夫婦の年齢がうんと離れているというような場合、そういう場合には、かなり長い期間の受給期間もあるかもしれません。そういう状況でございます。

神田政府参考人 ただいま厚労省の方からお答え申し上げたのと同じでございまして、お尋ねの件を把握するには抽出するプログラムの作成等が必要でございまして、現時点では答えを持ち合わせてございません。

佐々木政府参考人 厚労省、財務省と同様であり、抽出するプログラムの作成等が必要であり、時間を要することから、現時点ではお答えすることができない状況でございます。

村田政府参考人 お答え申し上げます。

 私学共済の場合についても同様でございまして、抽出するプログラムの作成等が必要でございまして、現時点ではお答えをできないことをお許しいただきたいと思います。

岡本(充)委員 この加給年金は結局、妻の年齢の数字が入力を誤っていたら、そこまでずっと出続けるんですよ。これはずっと出続けるんです。不自然に長いものがないのかどうか、これは一切チェックしていないということが明らかになったわけですよね。

 大臣、やはりこれは問題ですよ。入力している数字が誤っていたら、いつまでも出る。

 では、そんなことはないよといって、はがきを送っているんだと。これは三ページ目ですが、皆さんにお渡ししていますけれども。このはがき、生計維持確認届、ここに、御丁寧に振り仮名に配偶者の名前が書いてあって、ここを漢字で書いて送るだけ。これは、本当に扶養関係があるのかないのかの資料もない。そもそも、生きているのか死んでいるのか、これだって別に確認のしようがない。このはがきが来たら、これで継続、継続とずっといく。妻の名前だけ書いてください、これだけですよ。確認していないじゃないですか。

 本当に過剰に支給されているものがないのか、至急に調べるべきです。大臣、これは調べてもらえますね。

加藤国務大臣 今の、これだけというよりか、配偶者の方も、例えば振替加算で年金をもらっている場合には、その方自体の年金の記録等もあろうと思っていますので、どこまでその実態がつかめているのか、よく調査をさせていただきたいと思います。

岡本(充)委員 いや、過剰に払っている事例がないかどうかも、それは調べていただくということでいいですね。

加藤国務大臣 そういう中で、調査する中で、そのことも念頭に置きながら対応させていただきたいと思います。

岡本(充)委員 これは、今回の事案の中でもう一つ聞きたいのは、点検の結果と概要、一ページ目ですけれども、四番、お客様からの届け出漏れがあった場合、これも、今回、五年を超えて過去分を払うという話です。普通であれば、お客様からの届け出漏れの場合は、五年に限って払っていました。

 これまで、今回のこの話が出るまで、過去においては、それぞれ個別の解決、運用をしてきたんだと思いますが、そういう中で、五年に限って支払っていたのか、いや、それぞれの事務所で五年を超えても支払ってきた事例があったのか。要するに、それぞれの事務所においてどういう運用をしていたのかというのは、これは統一されていたんですか。

高橋政府参考人 これまで、時効のお取り扱いにつきましては、事務処理誤りにつきましては五年の時効は適用しない、こういうルールを示してございまして、機構の中でも、その中での具体的なやり方、これは統一をして事務所が行い、また、このあたりは本部でしっかりとこの統一をしていたわけでございます。

 しかしながら、今回の四つの事例の中の四番目の事例でございますけれども、これにつきましての届け出書、一応届け出書ということではありますけれども、十分周知されていなかったということで、時効のお取り扱いをしないものというふうに整理を今回新たにいたしましたが、このあたりにつきましては、今後、これまで時効を適用していた方につきましても、この四つの事案に該当する場合があれば、内容についてそれを調べて、追加の額をお支払いするということとしてございます。

岡本(充)委員 これまでどういう運用をしていたのですかと聞いているんです。

高橋政府参考人 これまでの運用では、機構の事務処理誤りというふうに想定、考えられるもの、それがどこの事務処理誤りだったか、事務所であったのか、事務センターであったのか、そこを確認した上で、そのような対応、仕分けをするという対応をしてございました。

岡本(充)委員 違うんです。お客様からの届け出漏れに限って聞いているんです。四番の、お客様からの届け出漏れについてはどういう運用をしていましたか。

高橋政府参考人 通常のお客様の届け出漏れであれば、これは時効適用でございます。

岡本(充)委員 では、時効適用ということを言われてきた人も一律にやってきたわけですね。うなずかれた。では、もうこれで私は時効だと思っている人もいる、一回言われたわけですから。それで、やはり時効じゃないですと言うわけでしょう。ちゃんと申し出てくれるんですかね。これもすごい気になる。

 それから、もう一つ聞きたいんです。

 お金をこれから十一月から支払う。これは、亡くなられていて、相続するべき人がどこにいるかわからない、こういう事案はたくさんあると思います。こういう事案に対しては、どう対応されるんですか。

高橋政府参考人 まず一つ目の、時効を既に適用してしまった方でございますけれども、これは、これまでの機構の記録によりまして、時効を適用して、その五年分に限ってお支払いをした、こういう記録がございますので、これを全部調べまして、早急に調査をいたしまして、それらの方々に対して追加のお支払いをする、こういうことでございます。

 また、お亡くなりになられた方でございますが、通常、年金は、お亡くなりになられますと、未支給年金という形で生計同一の三親等以内の親族の方にお支払いをしてございます。

 したがいまして、その未支給年金としてお支払いをした実績は機構で把握してございますので、まずはその方に連絡する。また、その方がお亡くなりになられている場合には、住民票等を調べまして、同居等をして生計同一でありました三親等以内の親族を捜しまして、御連絡をするということをしたいと思ってございます。

岡本(充)委員 時間になりましたから終わりますけれども、これは、先ほどから話があるように、本当にこれだけなのか。加給年金がそもそも支給されるべき人に出ていなかった可能性があるということを、もう既に大臣は認められている。なおかつ、加給年金が支給をされて、終わって、そして、振替加算が出た、出なかった、この人たちだけ、厚生年金は見ているけれども、共済の方の振り分けはまた違うソートの仕方をしているなど、これは漏れている可能性があるということを、大臣、率直に認められますよね。

 まだ対象になっていない、出てきていない人がいる可能性がある、そこは認められた上で、一刻も早くこれはやるべきだと思いますが、そこを認めた上で、決意を最後にいただいて、終わりたいと思います。

加藤国務大臣 今回の対象は、加給年金が支払われていて振替加算がなされていない方に対してやらせていただきました。

 今おっしゃる、もともと加給年金が受けられるけれども受けられない方がいるなどについては、今回の対象の外になっているわけでありますが、ただ、今回の一連の事務処理ミスなどもあって、やはりいろいろな可能性、今おっしゃることも含めて、あるんだろうということを前提に、例えば、事務処理手続はどうだったか、あるいは、先ほどのお客様から来たものがどうだったか、一つ一つ分析しながら、必要な対応を図っていきたいと思っています。

岡本(充)委員 終わります。

田村(憲)委員長代理 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 厚生労働大臣としての加藤大臣には初めて質問いたします。しかし、まだ大臣の所信を聞いておりません。閉会中審査をきょう開くことは我々野党が求めたことではありますが、合意がされた後に解散・総選挙のことが取り沙汰をされているわけです。ですから、きょう三時間半の質疑が最初で最後の質問になるというのは、到底納得がいきません。臨時国会を開き、大臣所信聴取、質疑、当然、その前には代表質問や予算委員会も開くべきだと思いますが、それをきちんと行うことを求めたいと思います。

 大臣は、この点について一言いただけるでしょうか。

加藤国務大臣 先ほどから申し上げているんですが、解散を前提にしたスケジュール感で物を言うのは控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにしても、それぞれの場面場面に誠実に対応させていただきたいと思っています。

高橋(千)委員 憲法五十三条に基づく臨時国会の開催要求を三カ月間放置したわけですよね。ようやく開いたら、総理が言いたいことを言うだけで解散だと。これはもう憲法違反と言わざるを得ないと思うんですね。私は、先ほど来大臣は、これには言及できないという答弁をされていましたけれども、総理の信頼が厚い加藤大臣でございますので、ぜひ議論をするべきだということを進言いただきたいということを一言指摘したいと思います。

 本題に入ります。

 先ほど来議論をされていますように、今月十三日に、約六百億円の年金の振替加算の支給漏れが公表されました。おさらいになりますが、大部分は、夫婦どちらかが元公務員で、共済年金に加入していた方々が多い。約十万六千人。支給漏れの額は一人平均約五十六万円、最大では五百九十万円と言われております。また、うち四千人は受け取らないまま亡くなってしまっている。

 それで、私は思うんですが、一度に発覚したケースとしては過去最大といいます。ただ、それは、さっき、一番最初の答弁にあったように、振替加算の制度が始まった時点で漏れはあったとおっしゃっている。だから、どこで区切るかによって、すごい多いか少ないかという話になっちゃうわけなんですよね。だとすれば、過去最大になるまで公表しなかったこと自体が問題だと思うんです。

 改めて伺います。今回の事案はいつごろからわかって、なぜ今まとめて公表したのでしょうか。

    〔田村(憲)委員長代理退席、橋本(岳)委員長代理着席〕

高橋政府参考人 今回の振替加算の事案でございますけれども、振替加算が正しく加算されていない事案、これは従来からも散見されてございまして、確認が不十分だったんだろう、こういうようなことで一件一件個別に対応してまいりました。

 しかしながら、昨年十一月ごろになりまして、どうも多いなということの中で、十一月にサンプル調査を行い、その結果、もっと本格的に調べようということで、十二月に総点検するということを決め、一月以降、これは抽出のためのプログラムをつくったりかなり綿密な準備が必要でございまして、プログラムをつくって抽出をし、それを、機構で抽出したものを共済組合にも投げ、共済組合でもまた抽出してぶつけてもらったり、そういうことをやっておりまして、全容が判明したのはことしの八月でございます。

 その上で、できる限り早くお支払いをしなければいけないと、全容が判明した時点で大臣に御相談し、対処方針の御指示を仰ぎ、最速の十一月のお支払いということをするとなった次第でございます。

高橋(千)委員 やはり、先ほど来議論されているように、これではわからないわけですよ、きっかけが。

 二つ伺いますが、個別に対応してきたとおっしゃっていました。個別に対応で間に合っていたんでしょうか。つまり、それはたまたまわかった場合、本人が申し出た場合。では、そうじゃなければ漏れていたということでよろしいのか、一点。もう一つは、先ほど来議論になっている、昨年十一月にサンプル調査をやった、その中身について答弁がありませんので、御紹介いただけますか。

高橋政府参考人 まず一点目の、これまでの漏れでございます。これまで、個別に見つけてきたものにつきましては、その都度対応し、お支払いをしてまいったわけでございますが、その際に当たりまして、これが構造的な問題、事務処理の流れでございますとかシステムの問題がございまして、ほかにたくさんの広がりがあるという認識には至っておりませんで、その一件一件が誤りであったという認識のもと対応してまいったということでございます。

 それから、サンプル調査でございますけれども、昨年十一月、共済情報連携システムを平成二十七年から使えるようになっておりますので、共済情報連携システムも使いながら、これは一件一件入力して画面を見て確認するわけでございますけれども、こちらが、機構が持っております共済データベースの記録と少し違うな、こういうような発見、サンプル例二百でございますけれども、これを調べたということでございます。

高橋(千)委員 二百例の中身を言ってください、結果を。

高橋政府参考人 二百例でございますけれども、国共済八十件中三十二件に問題あり、地共済八十件中十九件に問題あり、私学共済四十件中三件に問題あり、こういう点を確認したところでございます。

高橋(千)委員 きのう、ようやっと数字をもらったんです、今答弁いただいた数字を。国家公務員共済八十件中三十二件、これは四〇%ですよね。大変な数字じゃありませんか。二百件を、全部足しますと三割弱になるわけなんです。

 先ほど、失礼ですが、橋本委員が出された資料の中で一・七%という数字がありますが、それは厚生年金とか全部入れるとそういう大したことないように見えるけれども、これは共済で見ると三割弱である。これだけの数字を放置していたんだということにやはりちゃんと思いが至らなければ重大なことになると思います。

 対象の方には今回十一月には支払いを始めるということですが、全ての対象者に払うことができるんでしょうか。また、過払いも当然あると思いますが、いかがでしょうか。

高橋政府参考人 今回把握いたしました十万六千件でございますが、これにつきましては、十一月の上旬に通知をいたしまして、十一月の支払い日にお支払いをすることとしております。

 その中で、既にお亡くなりになってしまった方、こういう方につきましては、未支給年金を既に受け取られた方の記録を機構の方でしてございますので、その方について調べる、その方もお亡くなりになっていれば、生計同一でありました三親等内の親族を捜してお支払いする、こういったことをしっかりとやってまいるということでございます。

 また、過払いがあるかという点でございます。

 今回は、加給年金がありながら振替加算がないという未支給の件を総点検したわけでございます。

 過払いにつきましては、過去、加給年金が始まっているのだけれども、途中でお亡くなりになっていたり、あるいは離婚されていたり、そういう場合で、本来加給年金がとまっているにもかかわらず振替加算を出してしまった、こういう事案がありまして、これは平成十五年、十六年でございましたけれども、これにつきましては、平成十七年のシステム改修、厚生年金でございますが、システム改修がございまして、コンピューター上でそこを突き合わせるようなことをいたしましたので、それ以後は過払いは防止されていると認識してございます。

高橋(千)委員 今回報告されているのは、先ほど八百三十二件云々という議論がされましたけれども、年金機構になってからの随時相談の件数なんです。ですから、では社保庁時代はどうでしたかと聞いたら、正確な数字はわからないという答弁でありました。ただ、この時代も、いわゆる消えた年金問題が表面化する前にも、二〇〇三年、二〇〇四年、二〇〇五年と、システムや事務処理誤りとして未払い、過払いがありました。

 特に、資料の一にあるように、これは二〇〇三年に起こった事案を二〇〇五年の四月二十五日「年金実務」でまとめて書いているものでありますが、過払い六千二百四十九人、二十四億一千万円、そして振替加算の未払い三万三千四百人、二百五十億円、こういうふうなかなり大きな事例が既にあったわけですよね。

 そして、左の真ん中ら辺に書いていますけれども、「今回の給付誤りを教訓として、年金給付システムの総点検を開始。」とあります。

 ですから、総点検は、今やる話ではなくて、もう十年前からやると言っているわけなんですよ。ですから、当時の再発防止策や反省点が全く生かされていないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

加藤国務大臣 そのときのシステムによって、システム的にはかなり改善がされたというふうに認識をしておりますけれども、ただ、残念ながら、今日でも厚生年金においても支給漏れがあったり、あるいは、今回調べてみてわかったんですけれども、システム改修、十五年度からやったんですが、改修は十七年なんですね。ですから、その辺がしっかりやれていなかったということが出てきているわけであります。

 それからもう一つ、そのときにどうして共済まで思いが寄らなかったのかなというのは、私、話を聞いて疑問に思ったというのが私の率直な感想でありますが、いずれにしても、今回の事案の対処においてはそのとき必ずしも十分に対処できなかった、そのことも教訓に対応させていただきたいと思っています。

高橋(千)委員 今大臣が、どうして思いが寄らなかったのかなとおっしゃいました。その視点が、当時の平成十五年の事案に対しての社保庁のまとめの中に明確に書かれているわけなんですね。

 具体的には、振替加算などを行うために必要とされる情報が記された届け出の進達漏れ、または必要な情報の請求者からの確認を漏らしていたケースがあった、配偶者情報のデータが不備であったにもかかわらず、その後の調査を行っていなかったものがあった云々とたくさんあるんですけれども、やはりこれは、大部分は、人の判断によって行ってきており、スキルも十分でなくて、できていないということを指摘しているわけです。

 だから、届け出がなくても、あるいは記載がなくても改めて調べてみよう、妻の方になければ夫の側、夫の側になければ妻の側というふうに調べてみようというふうに反省点を書いて、それが今回の誤りの事例集の中に出てくるじゃないですか。平成十七年十月、夫に加給年金が支給されていないと収録されている場合は、リストを出力して個別に確認することとしたと。

 したと言っているけれども、同じことを繰り返しているんだということをやはり強く受けとめる必要があるんだと思うんですね。なぜ同じことが繰り返されるんだろうか。いかがでしょうか。

高橋政府参考人 御指摘のように、平成十五年に支払い漏れ事案、また過払い事案もございまして、そのとき、事務処理を見直す、それから、できるだけシステムによりまして自動化をするという対応をしたというところでございます。しかしながら、今となってみれば、あの当時もっとしっかりやっておくべきだったということではございますけれども、共済組合との関係、今回の事案は共済組合が中心でございますが、そこのところが、コンピューターで自動的に連動して処理するという、当時はまだ、共済組合間でオンラインでつなぐ、こういうふうになっておりませんで、そこまでできなかったということでございます。

 今般、平成二十七年から被用者年金一元化で、共済の事務組織との間でもオンラインでデータが見れるような情報連携システムをつくり、ようやくそこができたわけでございます。それを見ながら今事務をやっておりますが、さらにヒューマンエラーが起きないようできる限りシステムの自動化をしていく、こういうことをやってまいりたいと思います。

高橋(千)委員 ここで大臣に伺います。

 はっきり言って、今の答弁は、本当にシステム的な問題だという議論でしかないんですよ。でも、だったら、今のような大きな問題は起きていないと思います、改善が始まってからですからね。

 やはり当時の報告書にも、煩雑で大幅な制度改正による事務処理内容の複雑化とその内容の決定おくれによる周知期間が短いと。これは国の問題なんですよね、政策の決め方の問題。担当ごとの理解の程度にばらつきがあらわれ、個人の経験に依存してしまっている面があると。これは機構の体制の問題なんですよ。支給開始年齢が順々に引き上げられてきた、やるたびに制度が変わっている、それを知っている人が、余りにも複雑で人も足りない、そういう指摘がありますけれども、大臣はお認めになりますか。

加藤国務大臣 おっしゃるとおり、年金制度というのは、たび重なって改正がされ、その都度暫定的な措置が入ったり、それがたまりたまって大変複雑な制度になっている、そして、それが逆にこうしたミスを生む根底になっているということは、私は否定できない部分があるというふうに思っております。

 ただ、そうした状況を急に全然違う制度にというわけにはいかないわけでありますから、現行制度の中で運営が的確に行われるよう、職員の研修に努める、また、それぞれスキルのある専門職等々をしかるべきところに配置することによってミスがないようにしていく、さらには、最近のITの技術等を使って、ミスが起きてもどこかでチェックできるような仕組みにするとか、そういった対応をしっかりやっていく必要があると思っています。

高橋(千)委員 確かに、制度の複雑化をまずお認めになりました。その上で、すぐにシンプルにというのは簡単にはできないことであります。それを補うのが人であるということなんですけれども。

 資料の二を見ていただきたいんですね。「新たに年金を受けとれる方が増えます。年金額を増やすこともできます。」これはポスターですね。それで、三つのことが書いてあるんですが、一つ目のところだけ読みます。「年金を受けとるために必要な納付期間が二十五年から十年に減りました」ということで、だから自分も資格があるんだなと思うじゃないですか。

 それで、次のところは、今紹介したのはポスター、三枚目は広報紙です。「十年以上となれば年金を受けとれるようになりました」ということで、十年に短縮したという図があります、どういう人が資格があるかということで。

 問題はその下のところなんですね。「対象となる方は手続きが必要です。」ということで、「年金請求書が郵送されます。」これは資格期間に応じて、下にあるように順々に送られてくるんですね。「「ねんきんダイヤル」で予約の上、手続きを!」と書いている。だけれども、現場は、やはりポスターを見たら、自分も対象になるかもしれないということで、予約ではなく、あるいは紙も来ていないうちに窓口に殺到している、大変な混乱がしていると聞いていますが、いかがですか。

高橋政府参考人 御指摘のように、日本年金機構では、本年二月末から七月上旬にかけまして、保険料納付済み等期間が十年以上二十五年未満の方、五十九・八万人の方に対しまして、年金請求書の入った封筒を送ってございます。七月末時点の現在でございますが、三十五・五万人、約五九%の方が新たに年金を受給するための手続を終えられております。

 七月末までに終えられた方は十月の支払いができるわけでございますけれども、現在も、八月以降も順次手続にお見えになってございます。八月以降に手続をされた方につきましても、年金をさかのぼってお支払いされるわけでございますので、御安心いただきたいわけでございます。

 現場の事務所、御指摘のように、今この対応を、たくさんのお客様がお見えになりまして、対応してございます。そこのところにつきまして、しっかりやっていただいているというふうに考えております。

高橋(千)委員 しっかりやっているの一言ではちょっと、泣きたくなりますよね、現場の対応は。

 私は、実は、今回の支給漏れも、十年間で資格を得るということによって空期間だとか主婦年金の期間だとかさまざま調べなきゃいけないので、その中で実は多く出てきたんじゃないかな、こういうふうに思っているんですね。

 現場では、本当に予約なしの、来て、いきなり自分の空期間を確認してくれなんというと、物すごい一人に対する時間がかかるに決まっているんですね。しかも、いろいろなところを行ったり来たり、いろいろな年金制度に入った、あるいは空白期間があったりということで大変複雑で、さばき切れないということが訴えられているんです。ですから、今、特定業務契約職員の募集などもしているわけですが、退職者が相次いで、現場は本当に疲弊している。これでは、事務処理誤りの再生産、拡大再生産になるんじゃないかというふうに思うんです。

 私は、もう一回大臣に聞きますけれども、年金機構の発足のときに、経験ある職員を、当時五百二十五名でした、リストラし、そのかわりとして不安定雇用に頼ってきたことが、経験の継承になっていない、実は本当に深刻な事態になっているんじゃないでしょうか。

 裁判をやって職場復帰をかち取った方もいるんです。だけれども、ずっと闘っている方もいらっしゃいます。職場復帰をずっと求めながら、年金事務所ではなく、その事務所の向かいで、社労士事務所が受託した年金相談を自分の経験を生かしてやっているという方もいらっしゃるんですよ。もったいないじゃないですか。そういう方たちが今でもつながっている。でも、その人たちがいる間にやはり回復しないと、本当に経験の空白ができて誰もわからなくなっちゃいますよ。ですから、希望する職員の職場復帰と、臨時職員の正規職員化を今するべきではありませんか。

加藤国務大臣 委員御指摘のように、こうした事務量の増加に対しては、有期の雇用職員を確保しながら主として対応させていただいているところであります。

 平成二十年に閣議決定された日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画においては、正規職員の範囲で定員管理を行うということで、そこに一応枠があるわけでありますので、この枠内において、有期雇用職員の正規職員への登用、あるいは、これはちょっと別ですけれども、無期雇用への転換、これが今行われているというふうに承知をしております。

高橋(千)委員 それが、一年限りの契約をもう一度やってくれと、仕事がもう、消えた年金、一定めどがつくと思っていたら、まだこうした問題が出てきたということでの本当に不安定雇用が続いて、要するに、期間雇用ですよ、それが一旦切られて、また復職をしているみたいな状態になっているんです。そこがきちんと評価をされて、つながれるように、大臣自身が、今どうなっているのか、本当に、しっかり対応と言っているけれども、混乱していないのか、現場をよく見ていただいて、判断に資するようにしていただきたいと思いますが、お約束いただけますか。

加藤国務大臣 この十年の短縮業務を初め、さまざまな年金の処理が円滑に行われるように、不断に注視していきたいと思っております。

高橋(千)委員 かなり一般論の答弁でありましたが、ぜひ、現場に足を運んで、どれだけ混乱しているのか、通常の相談の倍以上の方がいらしているということで混乱をしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 残りの時間で、ぜひ聞きたいことがございます。

 高齢社会対策の基本的考え方等に関する検討会が報告書骨子案の中で、年金受給、繰り下げを七十歳以降も可能とするという検討事項を盛り込みました。これは、検討会の中で七十五歳も可能にという意見も出たと聞いておりますが、その背景と今後の検討会の見通しについて伺いたいと思います。

嶋田政府参考人 お答えいたします。

 内閣府に置きました高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会は、新しい高齢社会対策大綱を策定するために有識者の意見を聴取する場として設けておりまして、来月、十月に検討会報告書の取りまとめを予定しているところでございます。

 委員御指摘の年金の繰り下げ受給につきましては、検討会で高齢者の就業促進を御議論いただいた際に、複数の委員から、現行制度の周知や、受給開始年齢の選択肢の七十五歳までの拡大が望ましいとするような御意見がございまして、これを提言骨子案に盛り込んだところでございます。

 今後でございますが、この報告書を踏まえまして、また関係省庁ともよく相談の上、年末を目途に取りまとめを予定しております大綱に盛り込まれる項目の検討を行うこととしております。

高橋(千)委員 七十五歳までが望ましいという意見が出たと。でも、その議論の背景は就業促進ということで、今の、働く時間を一定制限をしている、そういう現場の高齢者の起業などを担当している方が有識者として参加をして、そういう意見が出ているということだったと思うんですね。ですから、年金の繰り下げ全体を行っていくべきだという話ではなかったと思う。つまり、私は在職老齢年金の見直しでよいのかなというふうに受けとめたんですね。

 そこを確認したいというのと、骨子案には、「若者が高齢者の資産を活用しながら、更なる資産を生み出す構造を作り、多世代でその富を享受することが重要。」と指摘しています。これは、朝日新聞の九月十三日の解説は、「高齢者の資産を日本の経済成長につなげる方法の導入も盛り込んだ。」こういう表現をしていますよね。高齢者の虎の子の資産を黙っておくな、経済成長につなげるんだ、そういう話ですが、一体それはどういう趣旨でございますか。

嶋田政府参考人 まず、年金の開始、支給の繰り下げのことについては、これはあくまでも選択肢ということで、仮にということで、具体的な選択肢として委員から御指摘があったというふうに理解しております。

 あと、それからもう一つ、若者が高齢者の資産を生かしながら、さらなる資産を生み出す構造をつくり、多世代でその富を享受することが重要というような御指摘でございますけれども、これは、検討会における議論では、年齢に応じた特性とか強みを生かす社会を志向することが重要との視点に立ちまして、技術革新を背景に、高齢者の活躍を促進する観点から、高齢者と若者が共同する上での高齢者の持つ強みとして、金融資産でありますとか、知識資産でありますとか、人的資産等が挙げられました。

 例えば、先進技術の開発が得意な若者世代と、知識経験等が豊富で、社会や業界の構造に精通し、組織づくりが得意な高齢世代が、お互いの強みを生かし合うことで社会全体を活性化させて、その成果をまた高齢者や若者が享受していくようなあり方が望ましい、こういうような御指摘の趣旨で述べられたというふうに理解しているところでございます。

高橋(千)委員 私は議事録を読みましたので、今の答弁はちょっとどうかなと思うんです。

 高齢者そのものを生かすのではなくて高齢者の資産を生かすという話ですから、結局、高齢者が圧倒的に資産を持っている、日本の金融資産の六五・六%は高齢者である、だから、それを単なる預貯金ではなく株式や投信などでやるべきじゃないかという議論があった中での流れだと思うんですね。一方では、公的年金だけでは補い切れない、自己責任の個人年金という議論がされている中ですから、非常にこれは私は重要な議論ではないかなと思います。

 ちょっとこれをこれ以上やる時間がないので、きょうは指摘にしたいんですが、大臣にぜひ聞きたいと思うんですね。

 ことし四月に、高齢者に関する定義検討ワーキンググループの報告書、高齢者に関する定義って、すごいですよね、高齢者とは何かということですが、老年学会、老年医学会が、もはや六十五歳は高齢者ではないと発表した。大変衝撃でした。六十五歳から七十四歳までは准高齢者で、七十五歳からが高齢者である、九十歳以上は超高齢者と定義すると言ったわけです。元気な高齢者がふえていて、十歳くらい、十年くらいは若返っていると。

 私は、それはある意味事実だと思うんです。そのことを医学的意味から定義したものであって、それが年金や医療や定年などにはねることを言っているわけではないということを念押しはしております。だけれども、議論はやはり穏やかではないわけですね。

 そういう中で、選択制といいながら、七十五歳という話も出ている。自民党の一億総活躍推進本部からも提言されている。加藤大臣はそのとき、一億総活躍担当大臣でありました。今は厚労大臣であります。よもや、六十五歳となっている支給開始年齢がこれ以上繰り下げなどということ、七十歳になるなどということはないと言っていただきたいんですが、いかがでしょうか。

    〔橋本(岳)委員長代理退席、田村(憲)委員長代理着席〕

加藤国務大臣 定義について、高齢者とは必ずしもこうだという定義がそもそもなくて、それぞれ、年金においては今おっしゃったように六十五を基準に支給されている、あるいは医療保険では前期、後期みたいな形の定義がある、また雇用法ではまた違う形の定義がある。これはそれぞれがその目的に応じてやっているわけでありますから、今のはあくまでもフィジカルな御議論なんだろうというふうに私は受けとめさせていただいております。

 ただ、他方で、人生百年という今議論をさせていただいております。ですから、そういう中でどういうあり方がいいのかというのは不断に考えていかなきゃいけないと思いますが、ただ、今委員御指摘のように、今の六十五歳を、七十歳までの繰り下げ年齢を七十五にするという議論は今もちろんあるわけですけれども、六十五そのものを今動かそうという議論を私どもしているわけでは全くありません。

    〔田村(憲)委員長代理退席、橋本(岳)委員長代理着席〕

高橋(千)委員 最後に含みのある答弁がちょっとございましたので、人生百年、ちょっと気になりますが、少しでも軸がずれますと、本当に事情があって早くもらっている人がふえて、減額される人がふえるわけですから、これは本当に私はあってはならないと思っております。

 続きをぜひ、機会をいただきたいということを指摘して、終わります。ありがとうございました。

橋本(岳)委員長代理 次に、河野正美君。

河野(正)委員 日本維新の会の河野正美でございます。

 短い時間ではありますけれども、党を代表して質問をさせていただきたいと思います。

 冒頭申し述べなければなりませんことは、今回の年金一部支給漏れというのは、約六百億円と、決して看過できない額であります。受け取ることなく、仮に耐乏生活を強いられ、あるいは我慢を強いられてお亡くなりになった方がいらっしゃるとするならば、これは本当に看過できない。四千人ぐらいの方がお亡くなりになっているということでございますので、後から御遺族等に渡したからそれでよしということでは決してないと思っております。

 閉会中審査の枠を超えてやらなければいけない問題じゃないかなと思いますし、各党いろいろ要求もあっていると思いますが、これらの審議不十分のまま、巷間うわさされているように、衆議院解散ということになってしまえば極めて遺憾であると思いますし、しっかりとこれについては十分な審議を今後もやっていただきたいというふうに思っております。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 私たち日本維新の会は、社会保障制度について、政府の過剰な関与を見直し、自助、共助、公助の範囲とその役割を明確にすること、受益と負担の公平を確保すること、世代間の協力と信頼の関係を再構築することを基本方針に掲げております。

 現在の年金制度に対しては、結党以来、賦課方式の問題点、年金財政の持続可能性を懸念し続け、積立方式への移行という抜本的な年金制度改革を目指し、議員立法をまとめるなど、提案をしてまいりました。

 読売新聞社が昨年十月に公表した社会保障に関する全国世論調査では、今後、日本の社会保障制度を維持できなくなるという不安を感じるかどうかという問いに対して、実に九三%もの方が、「大いに」「ある程度感じる」という答えをされております。国民の間の年金を初めとする社会保障制度の将来への不安が相当根強く存在している裏づけかなというふうに思うわけであります。

 年金に関しては、特に消えた年金問題、記録不整合や情報流出など、その制度の根幹を揺るがす事態が相次いでまいりました。その都度対応を重ねられてきたものの、そこに投じたコストも大きく、何より、国民に年金に対する不信感を大きく植えつけることになったのではないかと懸念しております。

 まず、加藤大臣の所感を伺いたいと思います。

加藤国務大臣 今回、本来支払うべき年金が適正に支払われなかったということで多くの国民の皆さん方に大変な御不安をお与えしたということ、そして、個々の方々について申し上げれば、本来振替加算を支給されるべき方が支給されなかったということで大変御迷惑をおかけしたこと、これは本当に遺憾なことだというふうに思っております。

 まずは、支給されていない分をできるだけ速やかに、十一月以降支給できるように対応させていただくとともに、また、こうした案件が再発をしないように、あるいはミスに早い段階で気がつけるように、しっかりと事務のやり方そのものも含めて見直しを図っていかなきゃいけないなというふうに思っておりまして、そういうような対応をする中で国民の皆さんからの年金への信頼を再びかち取れるように努力をさせていただきたいと思っております。

河野(正)委員 次に移りますが、今回発覚した年金の一部支給漏れは、過去最大規模の約六百億円ということであります。資料によりますと、振替加算については、正しく加算されていない事案が従来から散見されたが、その都度対応してきたものの、近年増加している、そこで総点検をして判明したということで、先ほど来、委員会でもお話があったかと思います。

 なぜここまで問題を放置されてきたのか。現場がこういう問題の存在に気づいたのは一体いつで、総点検を行う決定はどのようにされたのか。現場で気づいた問題を共有し、速やかに解決へと行動する体制が不十分だったのではないでしょうか。

 政府の見解を、また改めてでございますが、伺いたいと思います。

    〔橋本(岳)委員長代理退席、田村(憲)委員長代理着席〕

高橋政府参考人 今回の振替加算の事案を発見した経緯でございますけれども、これまでも事案が散見されてございました。しかしながら、これまでの事案は、個別個別の事務所等での確認の不十分さであった、こういうことで対応してございました。しかしながら、どうも件数がふえている、多いんではないか、こういうことで、昨年の十一月にサンプル調査を行い、十二月から総点検を行おうということで、一月以降、プログラムをつくったり、抽出したり、共済とぶつけたり、いろいろしてまいったわけでございます。

 御指摘のように、現場や国民の、お客様からの声をさまざまなところでもっと鋭敏にキャッチして、こういうところにもっと早く対応ができればよかったなというふうには思ってございます。

 今後は、このようなものもよく点検しながら、しっかりと事務をやっていく、こういう体制を構築していきたいと考えております。

河野(正)委員 繰り返しにもなりますが、社会保障審議会年金事業管理部会で配られた資料によりますと、再発の防止のための事務処理の改善策が七月一日から実施済みとされています。となれば、その時点でこの問題の実情を把握していたということで、なぜ九月十三日の部会での報告まで時間をかける必要があったのか。問題が発覚すれば速やかに国民に伝えて対応をとることが求められたはずではないかと思いますが、見解はいかがでしょうか。

高橋政府参考人 今回の事案、昨年十二月に総点検をしようとして、それからずっとプログラムをつくったり、抽出をしたりと作業する中でその広がりが徐々にわかり始めてきたわけでございまして、その中でいち早くまず防止対策をということで、七月の時点では、まずは今後発生しないということが大事でありますので、現在ある情報連携システムを確認しながら、しっかりと一件一件確認していくという事務をスタートさせた。

 しかしながら、まだ七月の時点では、この全体数、共済との関係のデータの突き合わせ作業はまだ続いてございました。これが、八月になりまして、ようやく全貌が明らかになり、その後、一斉に支払う支払い方をどういうふうにしようか、あるいは時効との関係をどういうふうにしようか、関係省庁との関係をどういうふうにしていくか、このあたりのところの検討や調整を行った上で、できるだけ速やかにお支払いをするということで、このような十一月の時点のお支払いというふうになった次第でございます。

河野(正)委員 次に移りますが、年金制度は多くの制度改正によって複雑になっていることも事務ミスを生む要因ではないかというふうに思います。

 ことし九月で年金保険料の段階的引き上げを終わり、今後はマクロ経済スライドによる給付金額の調整が行われていくことになります。今回のような支給漏れは、果たして自分が受け取る年金額が本当に正確なのか、受給者に疑問や不信感を植えつけるには十分過ぎる出来事であったと思います。果たして機構が事務処理を的確に行うことができるのか、残念ながら、任せて安心であるという状況ではないかと思います。

 我が党は、かねてより、歳入庁の設置によって社会保険料の徴収漏れをなくし、業務の効率化を図るべきと主張してまいりました。昨年秋の臨時国会では、国税庁からの情報を取り寄せるなどの対応をしており、十分というものでありました。しかし、今回の問題でも、機構と共済組合の情報連携不足が原因に挙げられており、機構が情報を適切に生かしているかどうか、疑問を抱かざるを得ません。

 やはり、税や社会保険料を一元的に徴収する組織を設けることが抜本的な改革になり、信頼回復につながっていくのではないかと思いますが、加藤大臣の見解を伺いたいと思います。

加藤国務大臣 年金保険料の徴収体制を強化していくなどの課題については、税制抜本改革法において、三党合意に基づき、「歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、実施する」というふうにされまして、政府の検討チーム、実は、ちょっと私もそこに入っていたのでありますけれども、二十五年八月に論点整理をさせていただいた。

 余り性格の、確かに、徴収しているという意味においては一緒ですけれども、やはり、中を見るとかなり違うものを足しただけで事がうまくいくということではないのではないか。むしろ、いかに、このときは納付率を上げるという話だったんですけれども、それを具体的にどうやったら、より上げることができるのか。

 そういう意味で、国税庁が持っている情報を日本年金機構等へ提供する、あるいは、滞納なんかは、やはり悪質な滞納については、確かにこれは国税庁にかなりノウハウはありますから、それは任せてやってもらうとか、やはりそういった実務的な意味での協力関係をしっかり結んでいこうということでこれまで取り組んでおりますし、先ほど、今委員に評価していただいたように、それなりの成果も出てきているというふうに思っております。

 ただ、いずれにしても、今回のミスということをしっかり踏まえて、こうしたミスを再び繰り返さない、また、ミスがあってもできるだけ早くに察知をして対応できる、こういう体制をしっかり構築することによって、国民の皆さんの年金に対する信頼、あるいは機構に対する信頼をしっかり獲得できるように、厚生労働省としても対応していきたいと思っております。

河野(正)委員 政府が進める年金制度改革は、昨年秋の法案成立で一段落したところであると思います。

 ただ、私たちは、年金の積立方式への移行による抜本的な改革を進めるべきと考えておりますし、現在の年金制度においても、高所得者の年金の取り扱いや年金の支給開始年齢の引き上げといった論点がまだまだ残っているものというふうに認識をしております。各党各会派の議員の皆様からもさまざまな提案が示されており、失われている年金への信頼を取り戻すための議論を速やかに進めていくべきであるというふうに考えております。

 年金制度に残された課題、それへの対応の方向性など、加藤大臣のお考えを改めて伺いたいと思います。

加藤国務大臣 年金制度については、五年ごとの財政検証ということで、今度は三十一年を予定しておりますけれども、これを見て、しっかり制度改正等を議論していかなきゃいけないと思っておりますし、さらに、社会保障制度改革プログラム法等では、マクロ経済スライドのあり方、あるいは被用者保険の適用拡大、受給開始年齢など高齢期の多様な年金受給のあり方、クローバックや年金課税の見直しなどが掲げられておりますので、そういった検討を並行して進めていかなければならないと思っております。

 また、特に高所得者の年金受給のあり方についてでありますけれども、高齢者世代内の再分配については、これはすぐ年金制度で直接やるということではなくて、年金課税、福祉制度含めて、より広範な議論が必要だというふうに、二十六年から二十七年にかけて社会保障審議会の年金部会で議論がなされているところでございますので、そうしたことも踏まえながら検討させていただきたいと思っております。

河野(正)委員 次に移ります。

 地方議員年金復活の問題についてお尋ねをいたします。

 地方議員年金は、積立金が枯渇して制度自身が破綻する見込みとなったために、平成二十三年六月一日をもって廃止されたものだと思いますけれども、元議員などへの、既存支給者への給付は公的資金を入れることとなったため、制度完全廃止までの今後五十年間にわたっては、地方自治体が負担を継続することというふうになっております。

 総務省の試算によれば、公的負担累計額が一兆千四百億円に上り、地方自治体に対する大きな負の遺産となっているように思われます。そんな状況にもかかわらず、ことし七月には、全国都道府県議会議長会が地方議会議員の厚生年金への加入を求める決議というのを決定され、与党に対して要請を行ったというふうに聞いております。

 国民年金だけでは議員引退後生活できない、議員の待遇が悪くてなり手がいないといった声も聞こえますけれども、現に年金で暮らしている方々にはその声がどのように受けとめられているとお考えでしょうか。加藤大臣の御所見、そして、加えて総務省の見解も伺いたいと思います。

加藤国務大臣 地方議員の年金問題、私も地元の議員さんから、さまざまな悩みという形で、そして、また特に最近、私どもの地元ではなかなか議員のなり手がいない、特に若手、なかなかならない背景に、やはり年金等もなく、将来に対する不安を抱えて、なかなか立候補する人もいないよねというような声は確かに聞かせていただいているところでございますし、また、そういったことを背景に、今御指摘があった、各地方議会からもそういう声が上がっているんだろうというふうに思います。

 ただ、いずれにしても、地方議員の身分に関することでもございます。これは各党各派において十分御議論をしていただくことが必要であるというふうに思っております。

小倉大臣政務官 河野先生におかれましては、大変貴重な御意見をお聞かせいただきましてありがとうございます。

 厚生年金加入に関する議論につきましては、加藤大臣が申し上げた点もございますし、一方で、御党が御指摘をされておりますように、保険料の二分の一の事業主負担、これを公費負担でどうするのかという、このような論点もあることも承知をいたしております。

 ただ、いずれにしても、先ほどの答弁と重なる点もございますけれども、本件は地方議会議員の身分の根幹にかかわることでございますので、まずは地方議員の声をよく聞きながら、各党会派でしっかりと議論していただくことが重要であると総務省としても考えております。

河野(正)委員 我が党の立場は先ほど申し述べたとおりでございます。

 年金の支給漏れが明らかにされた九月十三日の社会保障審議会年金事業管理部会では、その他にもさまざまな取り組みが資料とともに報告されているというふうに思います。その中から、昨年秋の臨時国会で成立した年金の受給資格期間の短縮について取り上げておきたいというふうに思います。

 ことし八月一日から、年金の受給資格期間が、それまでの二十五年から十年に短縮をされました。法案審議の際に、新たに年金を受け取れる方が約六十四万人程度と想定されていたが、実際に機構が対象者に送付したのは五十九・八万人となったというふうに伺っております。新たに年金を受け取れるようになった受給資格期間十年以上二十五年未満の方々について、七月末までに年金事務所で受け付けた請求書の総数は約三十七・四万人ということであります。送付した数の半数強という数字であり、新たに年金を受け取った方は約五九・四%となります。

 こうした現状をどのように評価されているのか、また、請求書を出さない方々に対して今後どのように対応していくのか、政府の見解を伺いたいと思います。

高橋政府参考人 御指摘のように、現在、日本年金機構では、保険料納付済み期間が十年以上二十五年未満の方に対して年金請求書の入りました封筒を送りまして、御申請をいただいているところでございます。七月末では三十七万人の受け付けをしておりまして、八月末では、今、四十四万九千人の受け付けと、毎月順次伸びているところでございます。

 厚生労働省といたしましては、年金機構とともに、手続漏れがないよう、残る方々につきましてもしっかりと申請をしていただけますように、今後、未提出の方には、勧奨のはがきを送る等のお知らせもしながら、制度の周知をしっかりしてまいりたいと思います。

 また、八月以降、九月以降にお手続をされた方につきましても、年金は五年の範囲であればさかのぼってお支払いできるものでございますので、今後とも、よく周知しながら、十分に年金につなげていきたいと考えております。

河野(正)委員 若干繰り返しになるかもしれませんが、資料によりますと、請求書入り封筒を受け取った人や送付対象外だった人が窓口で相談し、空期間等が確認されて、年金を受け取れるようになった人が少なくないということがわかります。保険料を納めた期間が十年未満だったが、空期間がわかり、十年以上になった方が約三・六万人、請求書入り封筒を受け取り、窓口で確認したところ、これも確認されて二十五年以上になった方が約四・三万人にも上るということであります。

 この事実から、本来年金を受け取れる方が受け取れていない実態が相当数あるかのように思いますが、窓口に足を運んで直接相談を受けないとわからないのが現状では、事情によって出かけられない方々が不利なことになってしまうという状況になります。

 このような状況を政府がどのように受けとめられているのか、改善の余地はないのか、見解を伺いたいと思います。

高橋政府参考人 今御指摘いただきましたように、空期間を算入しますると十年以上になる方、こういう方は、既に三・六万人請求がございました。

 このように、十年未満の方に対しまして、本年中からお知らせはがきを順次お送りしまして、周知、勧奨をしてまいりたいと思っております。パンフレットやホームページでも広く周知しております。

 また、御指摘いただきましたような、例えば特別養護老人ホームに入っていらっしゃる高齢者の方ですとか、そういうところには、今、福祉施設を経由しまして申請の支援をしていただく、こういうところのお願いなどをしてございます。

 また、生活保護の方ですとか、そういう方にも申請していただけるよう、市町村を通じまして、ケースワーカーを通じた支援をしていただけるよう、社会福祉協議会等、さまざまな方面を通じた協力依頼をして、年金につなげていくように努力してまいりたいと思っております。

河野(正)委員 時間がありませんのでもう質問は終わりにしますけれども、年金は、多くの国民にとって、高齢期の生活を支える土台となるものであります。本来支払われるべき金額が払われなかったというのでは、老後の生活の土台を壊しかねないと思いますし、既に亡くなられた受給者、冒頭述べましたように、亡くなられた方にはもう取り返しがつかないという状況であります。

 年金制度への不信感というのは本当に高いという状況でございますので、もっと危機感を持って仕事に当たっていただきたいと思いますし、また、五百九十八億円という極めて大きな問題でありますので、冒頭もお話ししましたように、繰り返しますけれども、閉会中審査の域を超えているのではないかというふうに考えております。解散の声というのもずっと聞いておりますけれども、我が党としては、改めて十分な議論、検証の場をいただけますように関係各位にお願いして、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

田村(憲)委員長代理 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十九分散会


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