衆議院

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第13号 平成31年4月26日(金曜日)

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平成三十一年四月二十六日(金曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 冨岡  勉君

   理事 大串 正樹君 理事 小泉進次郎君

   理事 後藤 茂之君 理事 田畑 裕明君

   理事 橋本  岳君 理事 西村智奈美君

   理事 大西 健介君 理事 高木美智代君

      安藤 高夫君    上野 宏史君

      小田原 潔君    大岡 敏孝君

      大隈 和英君    木村 哲也君

      木村 弥生君    国光あやの君

      小林 鷹之君    後藤田正純君

      佐藤 明男君    塩崎 恭久君

      繁本  護君    新谷 正義君

      杉田 水脈君    田村 憲久君

      高木  啓君    高橋ひなこ君

      谷川 とむ君    丹羽 秀樹君

      船橋 利実君    古田 圭一君

      堀内 詔子君    三ッ林裕巳君

      八木 哲也君    山田 美樹君

      渡辺 孝一君    阿部 知子君

      池田 真紀君    尾辻かな子君

      初鹿 明博君    堀越 啓仁君

      吉田 統彦君    稲富 修二君

      岡本 充功君    小宮山泰子君

      白石 洋一君    山井 和則君

      桝屋 敬悟君    鰐淵 洋子君

      高橋千鶴子君    串田 誠一君

      丸山 穂高君    中島 克仁君

      柿沢 未途君

    …………………………………

   厚生労働大臣       根本  匠君

   総務副大臣        鈴木 淳司君

   厚生労働副大臣      高階恵美子君

   農林水産副大臣      小里 泰弘君

   経済産業副大臣      磯崎 仁彦君

   国土交通副大臣      大塚 高司君

   環境副大臣        城内  実君

   厚生労働大臣政務官    上野 宏史君

   厚生労働大臣政務官    新谷 正義君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局内閣審議官)         古澤 ゆり君

   政府参考人

   (人事院事務総局人材局審議官)          三田 顕寛君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 川又 竹男君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          大村 慎一君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   宇波 弘貴君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         土生 栄二君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 北條 憲一君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           佐原 康之君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  宇都宮 啓君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            土屋 喜久君

   政府参考人

   (厚生労働省子ども家庭局長)           浜谷 浩樹君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    橋本 泰宏君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局次長) 石井 昌平君

   厚生労働委員会専門員   吉川美由紀君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十六日

 辞任         補欠選任

  木村 弥生君     古田 圭一君

  高橋ひなこ君     小田原 潔君

  堀内 詔子君     八木 哲也君

  池田 真紀君     堀越 啓仁君

  尾辻かな子君     初鹿 明博君

  岡本 充功君     小宮山泰子君

  丸山 穂高君     串田 誠一君

同日

 辞任         補欠選任

  小田原 潔君     高木  啓君

  古田 圭一君     杉田 水脈君

  八木 哲也君     堀内 詔子君

  初鹿 明博君     尾辻かな子君

  堀越 啓仁君     池田 真紀君

  小宮山泰子君     岡本 充功君

  串田 誠一君     藤田 文武君

同日

 辞任         補欠選任

  杉田 水脈君     木村 弥生君

  高木  啓君     高橋ひなこ君

    ―――――――――――――

四月二十六日

 学童保育(放課後児童健全育成事業)を拡充し、子育て支援の充実を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第九一三号)

 同(田野瀬太道君紹介)(第九三五号)

 同(石崎徹君紹介)(第九四八号)

 同(加藤寛治君紹介)(第九五七号)

 同(白石洋一君紹介)(第九九一号)

 同(山井和則君紹介)(第九九二号)

 同(小林鷹之君紹介)(第一〇二八号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(小林史明君紹介)(第九一四号)

 同(塩崎恭久君紹介)(第九一五号)

 同(宮路拓馬君紹介)(第九一六号)

 同(浅野哲君紹介)(第九三七号)

 同(福井照君紹介)(第九三八号)

 同(小熊慎司君紹介)(第九四九号)

 同(長谷川嘉一君紹介)(第九五〇号)

 同(渡海紀三朗君紹介)(第九五九号)

 同(福田達夫君紹介)(第九六〇号)

 同(横光克彦君紹介)(第九六一号)

 同(福山守君紹介)(第九七五号)

 同(泉田裕彦君紹介)(第一〇〇七号)

 同(西村明宏君紹介)(第一〇三〇号)

 同(本村伸子君紹介)(第一〇三八号)

 患者負担をふやさないことに関する請願(浅野哲君紹介)(第九三三号)

 同(石川香織君紹介)(第一〇二七号)

 子供のための予算を大幅にふやし国の責任で安心できる保育・学童保育の実現を求めることに関する請願(浅野哲君紹介)(第九三四号)

 同(長谷川嘉一君紹介)(第九四七号)

 安全・安心の医療・介護の実現のため夜勤改善と大幅増員を求めることに関する請願(浅野哲君紹介)(第九三六号)

 同(横光克彦君紹介)(第九五八号)

 パーキンソン病患者が生きる希望を失うことなく治療に専念できる環境の整備に関する請願(佐々木隆博君紹介)(第九五二号)

 同(逢坂誠二君紹介)(第九九三号)

 同(金子恵美君紹介)(第九九四号)

 同(斉藤鉄夫君紹介)(第九九五号)

 同(階猛君紹介)(第九九六号)

 同(田所嘉徳君紹介)(第九九七号)

 同(細田健一君紹介)(第九九八号)

 同(柚木道義君紹介)(第九九九号)

 同(寺田稔君紹介)(第一〇〇三号)

 同(中川正春君紹介)(第一〇〇四号)

 同(馳浩君紹介)(第一〇〇五号)

 同(宮下一郎君紹介)(第一〇〇六号)

 同(江田康幸君紹介)(第一〇二九号)

 国の責任で社会保障制度の拡充を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第九六九号)

 中小零細企業の社会保険料負担の軽減、国庫負担増に関する請願(畑野君枝君紹介)(第九七〇号)

 七十五歳以上の医療費負担二倍化に反対することに関する請願(畑野君枝君紹介)(第九七一号)

 ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援と治療薬開発、肝炎ウイルス検診促進に関する請願(青山雅幸君紹介)(第九七四号)

 医療・介護の負担をふやさないことに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第九七九号)

 同(笠井亮君紹介)(第九八〇号)

 同(穀田恵二君紹介)(第九八一号)

 同(志位和夫君紹介)(第九八二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第九八三号)

 同(田村貴昭君紹介)(第九八四号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第九八五号)

 同(畑野君枝君紹介)(第九八六号)

 同(藤野保史君紹介)(第九八七号)

 同(宮本徹君紹介)(第九八八号)

 同(本村伸子君紹介)(第九八九号)

 障害者等の暮らしを支える介護・福祉の拡充に関する請願(白石洋一君紹介)(第九九〇号)

 労働者派遣法抜本改正を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第一〇二六号)

 建設アスベスト被害の全面解決に関する請願(西岡秀子君紹介)(第一〇三九号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)


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     ――――◇―――――

冨岡委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣人事局内閣審議官古澤ゆり君、人事院事務総局人材局審議官三田顕寛君、内閣府大臣官房審議官川又竹男君、総務省自治行政局公務員部長大村慎一君、財務省主計局次長宇波弘貴君、厚生労働省大臣官房総括審議官土生栄二君、大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官北條憲一君、大臣官房審議官佐原康之君、健康局長宇都宮啓君、職業安定局長土屋喜久君、子ども家庭局長浜谷浩樹君、社会・援護局障害保健福祉部長橋本泰宏君、国土交通省鉄道局次長石井昌平君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

冨岡委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。繁本護君。

繁本委員 自由民主党の繁本護でございます。

 平成最後の厚生労働委員会で質問の機会をいただきました。心から感謝申し上げます。

 昨年八月、国及び地方公共団体におきまして、障害者雇用率の算定対象となる障害者の確認及び計上に誤りがありました。長年にわたって雇用率を達成していない状況が継続していた、このことが明らかになりました。民間企業に対して率先垂範すべき公的部門がこのような状態でありましたことにつきまして、改めて私から、政府全体に対して、そして障害者雇用施策を所管する厚労省に対して猛省を促したいと思います。

 今回は、再発防止策を含む障害者雇用促進法改正案が提出されました。再発防止を徹底するのは当然のこととして、民間企業も含めて障害者の活躍の場を拡大していくためには、障害者の就労における課題も点検し、解決を図っていくことが重要であります。こういった観点から順次質問をさせていただきます。

 まず、今回の改正案では、国及び地公体では、厚労大臣が定める指針に即して障害者活躍推進計画を作成し、公表しなければなりません。労政審の障害者雇用分科会の意見書では、この計画における取組例として、施設整備や施設支援機器の導入など、予算を必要とする項目がたくさん取り上げられております。

 今回、本年末までに各府省庁で四千人を採用する計画でありますけれども、このために必要な職場環境の整備として今現在どれぐらいの予算を見込んでいるのか、お聞かせください。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 公務部門におきます障害者雇用に関しましては、昨年十月に関係閣僚会議で策定いたしました基本方針に基づき、各府省における採用計画に基づいて障害者の雇用を進めていくということにしているところでございます。

 その中で、行政機関全体としての必要な経費につきましては、平成三十年度及び平成三十一年度を合わせて二百四億円と承知をしております。このうち、職場環境の整備のための経費につきましては五十五億円となっておりまして、内訳として、機器の導入が十七億円、設備の改善が二十九億円、職員の研修などの経費が九億円と承知をしております。

繁本委員 ありがとうございました。今、職場環境の整備のために五十五億円の予算が必要という御答弁をいただきました。

 ここで質問したいのが、公的機関において法定雇用率が未達であった場合、その相当額の適切な活用についてであります。

 それぞれの機関が法定雇用率を達成する、これを目指すのが第一でありますが、進捗状況にはこれから差が出てくると思います。計画どおりにうまくいかない、職場環境の整備だとか、試験をやってみたらどれぐらい応募が来るとか、いろいろ計画にそぐわないでこひこが出てくることかと思います。こういったときに生じる未達相当額を府省の壁を乗り越えて活用するということも、これからの職場環境整備に必要な予算の調整機能としてあり得るのではないかと思います。

 また、予算面でのもう一つの対応として、今、政府が御提案されているのは、翌年度の庁費の算定上減額をする仕組みとなっているんですけれども、減額された分はどのような扱いになるのでありましょうか。

 厚労省は、障害者納付金制度が国等の機関を対象としていない理由として、事業主間の経済的な負担の調整等の制度の趣旨になじまないということを挙げておりますが、予算面での対応により、まず手始めに府省の間で調整機能をこれから持たせていくということも一つ考えられるのではないかと思います。

 政府が今取り組もうとしている予算面での対応、府省間での調整機能の構築といった点について、財務省及び厚労省の御見解をお願い申し上げます。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘のありました、法定雇用率が未達成の場合に、障害者雇用関連予算のうち未達相当額を適切に活用して必要な障害者雇用の促進策の充実を図るということを、政府の中の関係閣僚会議の申合せ等の中で決めております。

 その活用に当たっての具体的な内容につきましては、各年度の予算編成において政府全体として施策の必要性などを見きわめた上で検討することになります。そういう意味では、委員御指摘のように、ある府省等における未達相当額をその府省における障害者雇用の促進策にひもづけして限定するということを考えているわけではなくて、それぞれの省庁で未達相当額があった場合には、その総額を、政府全体としてどういう施策が必要かということを見きわめた上で内容を決めていくということになるかと思います。

 何かオートマチックな調整機能とか調整の仕組みということを考えているわけではございませんけれども、国全体として必要な施策はどういうものかということを見きわめて決めてまいりたいというふうに考えてございます。

 それからもう一点、庁費の方でございますけれども、これは、各府省等はそもそもそういうことがないように計画の達成を目指していくわけでございますけれども、仮に未達成の場合には、採用計画の達成を促すという観点から、庁費の算定上減額する仕組みを導入することとしておりまして、それの使途について何か決めていることではございません。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 三月の関係閣僚会議において策定をいたしました方針の中に盛り込まれております予算面での対応の具体的な対応は、先ほど財務省から説明がございましたように、各年度の予算編成の中で対応していくということになろうかと思いますが、今回の予算面の対応は、各府省における障害者雇用を促すという考え方から組まれたものというふうに承知をしております。

 予算面での対応につきまして、私ども障害者雇用を促進をしていくという施策を担当している立場から、財務省ともよく御相談をして、適切に運営されるように努めてまいりたいと思っております。

繁本委員 今回御検討いただきました予算面での対応はこれからまだまだ工夫していく余地があるかと思いますので、今御答弁いただいた方向でしっかりと御検討を進めていただきたいと思います。

 さて、次の質問に移ります。重多の助成金についてであります。

 障害者雇用納付金制度に基づく助成金の一つとして、重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金というものがあります。この助成金の申請に当たりましては、最低基準である対象障害者の人数の要件や申請の対象となる施設及び設備が適正かどうかの審査に加えまして、経営基盤及び雇用条件が良好であり、重度障害者等の雇用促進を図るに当たって規範を示すと認められるか、すなわちモデル性があるかどうかというところについても厳正に確認が行われることとされております。

 そして、申請内容の厳正な審査にとどまらず、助成金を支給した後に、申請された事業計画に沿って事業主が障害者雇用を行っているかどうか、また、モデルの提示によって他の事業所の障害者雇用の促進という目的が達成されているかといった点も把握していくことが重要なのでありますけれども、今回確認したいことは、重多の助成金について、今私が申し上げたようなPDCAサイクルをしっかり回しながら確認が行われているかどうか、あるいは、助成金の支給後のチェック、効果の検証がなされているかということについてお聞かせください。

土屋政府参考人 今御指摘のございました重度障害者雇用多数事業所施設設置等助成金でございますが、お話がございましたように、障害者を雇用する事業所としてのモデル性も、受給資格の認定時に、経営基盤あるいは雇用条件が著しく良好であり、重度障害者などの雇用の促進を図るに当たって規範を示すと認められるかというところを、学識経験者で構成された助成審査委員会にお諮りをいたしまして、審査をさせていただいているところでございます。

 また、助成金の支給要件としても、支給決定日から五年以上の期間、対象となった事業施設を対象労働者のために使用して雇用が継続しているかというのを要件にしてございますので、この五年の間、決算の都度、事業実施状況報告書を提出いただいて、雇用の継続状況あるいは対象施設の使用状況について確認をして効果の検証を図っているということでございます。

繁本委員 効果の検証をしっかり進めていただきながら、この制度をしっかり運用していただきたいと思います。

 この助成金についてですけれども、過去にこの助成金を一度受給した事業主であって、対象障害者が離職をし、さらに補充がその後ない場合には、一定期間この助成金が、次、使えないようなルールになっているんですけれども、一定期間ということについてどの程度の期間なのか、ここで明らかにお示しください。

土屋政府参考人 御指摘の点につきましては、過去の助成金の支給決定日から五年間でございます。

繁本委員 過去にこの助成金を使った事業主であっても、さらに、ある一定の期間が経過して、雇用環境を障害者のために整えたい、そのためにまた新たな設備投資が必要だ、助成金が必要だというときに、一定期間というところについて今五年という御答弁があったんですけれども、過去のいろいろな現場のお言葉を聞いておったら、必ずしもこの一定期間に対する見解が明らかでなかったんですよ。だから、二回目の助成金の申請をしたときに、一回目の申請時点での人数が足りていないから、二回目、この助成金が使えない、したがって二度目の助成金を活用した設備投資ができないというような声を私は何度も聞いているんです。ですから、この点については、これからしっかりとより弾力的な運用を御検討いただきたいと思います。

 特に、地方においては、過疎があったり人口そのものが減少していて、したがって障害者の数も減っているというような場面はたくさんあるんですよね。ですから、この重多の助成金の運用をもっと弾力的に見直して、より多くの障害者が継続的に雇用されるような御配慮をこれからお願いしたいと思います。

 次の質問に移ります。重度障害者の方の在宅勤務を支援する制度についてであります。

 障害者雇用を更にこれから進めていくために、肢体に不自由があるなどの重度の障害者について就労機会を促進し、障害者全体の雇用機会、働く機会を広げていくことはとても重要であります。しかしながら、重度障害者の就労はなかなか実際広がっていないというのも一方で現実にあります。

 重度障害者に対しましては重度訪問介護という制度がございますけれども、この重度訪問介護の制度を利用している方が、ふだん生活面で支援を受けているんですが、在宅で、いざ、意欲と能力を発揮して仕事をしよう、例えばパソコンを使っていろいろ物を書こうといった場合に、これは経済活動であるということでこのサービスが利用できないんですよ。

 重度障害者の就労機会をこれからどんどんふやしていくために、経済活動を行う際に、重度障害者が在宅で仕事をする場面においてもこの制度が使えるようにしていただきたいのでありますが、厚労省の見解をお願いします。

橋本政府参考人 ただいま御指摘をいただきました就労中の障害者に対する支援につきましては、就労が個人の経済活動に関するもので、公費で賄われているということでございますので、障害福祉サービスの対象とすることにつきましては慎重な対応が必要ではございますけれども、障害のある方が活躍できる社会を築いていく上で重要な課題というふうにも考えてございます。

 このため、昨年十二月に閣議決定いたしました平成三十年の地方からの提案等に対する対応方針におきまして、重度訪問介護については、地方公共団体等の意見や福祉施策と労働施策との役割分担を踏まえ、常時介護を必要とする障害者の在宅での就業支援のあり方について検討し、二〇二一年度の障害福祉サービス等報酬改定に向けて結論を得た上で、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとされたところでございます。

 そのため、まずは今年度におきまして、在宅で就業している重度障害者について、その実態を把握するための調査研究を行うことといたしております。

 今後とも、関係部署とも連携いたしながら、障害のある方が活躍することのできる社会を築いていけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

繁本委員 今御答弁があったとおり、地方から重度訪問介護の運用の見直しについてはもう既にたくさん声が上がっております。

 私も京都市の方から少し事例をお聞かせいただきました。この方は、自己貪食空胞性ミオパチー、いわゆる神経・筋難病を持っている方で、常に人工呼吸器をつけています、鼻にマスクをつけて。たんの吸引も一時間に数回必要で、電動車椅子での移動。両足が麻痺があってなかなか不自由なものですから、乗りおりにも全介助が要る。身体障害者の手帳は一種一級を持っていらっしゃる方で、日常生活の中でこの重度訪問介護を利用してヘルパーさんに助けてもらっている。

 例えばこういった方が就労を在宅ですることを考えた場合に、こういう介助を実際に必要としているんですよ。常に、人工呼吸器、これは命を守るための呼吸器でありますから、このバッテリーがあるかどうかチェックしないといけない、メーターもチェックしないといけない。鼻マスクがずれたら呼吸に影響しますから、これもしっかりしないといけない。先ほど申し上げたとおり、たんの吸引も一時間に数回必要である。あるいは、首が少し落ち込むような状況にある方でありますから、十分置きに首を引き上げるような介助も必要なんですよね。

 それ以外にも、ずっと車椅子でいるわけでありますから、姿勢が固定されていると褥瘡が発生する。褥瘡が発生するから、体を動かさないといけない。動かすのでありますが、上下の場合は車椅子のティルト機能が使えるんですけれども、左右に動かす場合はどうしても介助が要るんですよね。在宅で仕事をしているときにおトイレに行きたくなるというときには、当然のことながら支援が必要になってくるんですよ。

 家の中で在宅で仕事をする際に、こういうふだん生活面で受けているような支援もなければ、経済活動なんてできるわけないじゃないですか。一人一人が意欲と能力を発揮して仕事を通じて生きがいを感じていくということは、安倍政権が目指している一億総活躍にぴったり当てはまるんじゃないですかね。

 こういった観点から、重度障害者が在宅でお仕事をする際にも、仕事を通じて社会参画が実現するように、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。

 今申し上げた点は通勤時も一緒なんですよ。通勤する際も同じですよね。同じ観点で検討を前に進めてほしいんです。

 厚労省には同行援護とか行動援護とかという支援メニューもあるんですけれども、これも経済活動をやっている際には使えないルールになっているんです。これは、在宅で仕事をしようが外へ行って仕事をしようが、ぜひ見直していただきたい。心からお願いをする次第であります。

 また、通勤時の移動支援については省庁で既に検討も進めていただいておりますが、障害者権利条約の合理的配慮といった観点からも、検討を前に進めますと随分前に言っているんですよ。障害者権利条約を我が国が批准したのはいつですか。もう五年ぐらい前じゃないですかね、たしか。もっともっと検討を加速して移動支援のあり方についても御検討をお願いしたいんですが、この時点で移動支援についてのお考えもお聞かせください。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 通勤支援、移動支援に関しまして、これまで、今御指摘ありましたように、平成二十四年に障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会の報告書であるとか、平成二十七年には社会保障審議会の障害者部会の報告書、そして平成三十年の第四次障害者基本計画、いずれにおきましても検討の必要性というのが指摘をされてきたところでございます。

 また、平成三十年度の報酬改定に向けた省内の障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおきましても、障害福祉サービスにおける通勤の支援につきまして、事業主による支援が後退することが懸念されるということや、個人の経済活動に対する公費負担について課題があるというようなことから、引き続き検討が必要だとされたところでございます。

 そのような中で、本年二月の労働政策審議会の障害者雇用分科会の意見書においても、「通勤支援の在り方について労働施策と福祉施策の連携を進めながら、引き続き検討することが適当である。」とされて、累次こういった御指摘をいただいているところでございます。

 今後、厚生労働省内におきまして、労働や福祉などの関係部局の連携に向けた体制を整備をして、どのようなことができるのかといった点についてしっかりと検討してまいりたいと思います。

繁本委員 毎週木曜日、山科駅というところで朝の街頭をやっているんですけれども、そこで、車椅子に乗りながら一生懸命大学に通っている若者だとか、卒業した後に就職を求めて駅を使っている車椅子に乗っていらっしゃる方も毎週見ています。ぜひ、そういった方々の声を、私の質問を通じて今前向きな検討を進めていただいて、生き生きと一人一人が生きていただくための条件整備をお願いしたいと思います。

 次に、障害者就業・生活支援センターの体制強化について質問をいたします。

 このセンターは、障害者総合支援法に基づくサービスであります。就労定着支援の利用が終わった方や学校卒業後に企業に就職した方のいわゆる職場定着を支援する役割を担っています。

 最近、雇用障害者数の増加等によって、このセンターの登録者数もふえています。課題の一つとされています精神障害者の方や発達障害者の方の定着支援についても、今後ニーズが高まるんですね。人員体制が、今、京都市の声を聞いてきたところ、なかなか足りない。相談件数もすごくふえているということであって、十一名体制でかなりの数の相談件数をこなしている状況であります。京都市が人が足りないというものですから、平成三十年度には二千百七十四万円計上して、四名、体制を強化している、単費で予算を出しているという状況であります。

 こういった状況を踏まえて、このセンターの体制にもっと国の支援を厚くしていただきたいと思うのでありますが、厚労省の見解をお願い申し上げます。

土屋政府参考人 現在、企業に雇用される障害者の方が着実に増加をしている中で、精神障害者の方などを中心に職場定着に困難を抱える方の就職件数もふえてきておりまして、雇入れ後の定着支援の充実というのは重要な課題であるというふうに認識しております。

 御指摘のございました障害者就業・生活支援センターにおきましては、就労支援と生活支援という両面から、労働、福祉の両方の施策から支援をしていくということで予算化もしてございますが、これまで、就業支援の担当者の増員配置のほか、職場定着が難しい事案に対応するために、ジョブコーチとしての一定の経験や実績を有する方を主任の職場定着支援担当者として配置をするなどの強化を進めてきたところでございます。

 今年度からは、生活困窮者などの方のうち障害がうかがわれる方についても就労を促進するという取組、それから、それぞれのセンターがこれまで培ったノウハウを地域の他の就労支援機関などに提供するといった取組、こういったものをやっていくための担当者を新たに配置をするということでやっております。

 機能強化あるいは地域の就労支援の拠点としての質的な向上を図るといった観点から、今後とも、地域のニーズに対応していくことができるよう、強化に努めてまいりたいと存じます。

繁本委員 ぜひ京都市以外の全国のセンターの声も十分に調査していただいて、今後、体制の強化に努めていただきたいと思います。

 さて、次は、障害者福祉サービス全体の報酬についてであります。

 障害者福祉サービスにおいては、就労移行支援や就労継続支援A型、B型、就労定着支援など、就労に関するさまざまな支援が実施されていますけれども、本日は障害福祉サービスの報酬について質問させていただきます。

 まずB型についてでありますが、一般就労が困難な障害者の方に対する福祉的就労の場がここでありますけれども、働く喜び、生きがい、達成感などを与えるものとして大変大きな役割を果たしているものと認識しております。

 このB型については、平成三十年度の報酬改定において、これまでの定員規模別の設定に加えまして、平均工賃月額に応じて基本報酬を七段階に分けるという見直しが行われました。その結果、多くの事業所の声を聞きますと減収になったということでありまして、事業所からは今後の運営に対して非常に不安の声を寄せていただいているところであります。

 工賃が高いほど評価するという今回の見直しについては、利用者の自立した生活につなげようとするその趣旨は理解できるのでありますが、本来、B型の事業所というのは、障害の程度が重くて短時間しか勤務できない、毎日は来られないといった方々のために環境を整えるところでありまして、こうした福祉的就労の場に工賃に応じた評価という単純な指標を持ち込むことは、障害の程度の重い方の排除にもつながりかねないという心配もされているところであります。

 また、報酬改定の関係で申し上げますと、平成三十年度の改定で、放課後等デイサービス事業所の多くが減収になったことは皆さん御存じのとおりであります。

 実は、きのう、放課後等デイサービス、あるいは児童発達支援、保育所等訪問支援の三つのサービスを行っている社会福祉法人に私は行く機会があったんですけれども、ここでもやはり報酬が少ない、運営が足りないということで、保護者のお父さん、お母さんたちが寄附を出し合って運営を助けているという声も聞かせていただいたところであります。

 こうした障害者やあるいは障害児のために頑張っている事業所が、安定的に運営ができて、質の高いサービスを提供できるよう、障害福祉サービス報酬全体をぜひ引き上げていただきたいと思いますが、政府の御答弁をお願いします。

橋本政府参考人 今御指摘いただきました就労継続支援B型につきましては、昨年四月の報酬改定におきましては、平成二十七年十二月にまとめられた社会保障審議会障害者部会報告書における「就労継続支援B型については、高工賃を実現している事業所を適切に評価するなど、メリハリをつけるべきである。」などとの御意見をいただいたことを踏まえまして、事業所が利用者に支払う平均工賃月額に応じた基本報酬の設定とさせていただきました。

 これは、就労継続支援B型の平均収支差率がプラス一二・八%であったということも踏まえつつ、利用者へ支払われる工賃が高いほど、障害のある方の地域における自立した日常生活につながり、また、事業所は生産活動の支援に労力を要するというふうに考えられることから実施したものでございます。

 それから、もう一つ御指摘いただきました放課後等デイサービスでございますが、こちらにつきましては、平成二十四年の制度創設以来、利用者や事業所の数が大幅に増加しておりまして、支援の質が低い事業所もふえている、そういった御指摘もあるなど、支援内容の適正化と質の向上が求められているところでございます。

 特に、この放課後等デイサービスにつきましては、障害の程度やそれに応じた支援に要する費用の差異にかかわらず一律の報酬単価であったということから、平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定におきまして、障害児の状態像を勘案した指標を設けて、各事業所の利用者のうち基準に該当する児童が占める割合に応じた報酬区分を設定する、そういう仕組みを導入させていただき、あわせて、児童指導員を基準より多く配置した場合には加算を拡充するといった、手厚い支援を行っている事業所を評価することといたしました。

 今申し上げました就労継続支援B型、放課後等デイサービスのいずれにつきましても、二〇二一年度の次期報酬改定に向けましては、障害福祉サービス等経営実態調査等を実施いたしまして、御指摘の点を含む今回の報酬改定の影響も踏まえた上で、必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。

繁本委員 御答弁ありがとうございました。

 実は、私の京都市の左京区にあるB型の施設で、五月から令和の時代が始まったら、同時に始まることがあるんですよね。クールビズですよ。皆さん、ネクタイをつけなくなるんです。ネクタイをつけなくなったときに、実はB型の施設で相談して、私がきょうつけているこのネクタイピン、西陣織の機を持っているB型支援施設があるんですが、ここでつくってもらった西陣の生地でこういうのをつくってもらって、クールビズの時期につけてもらって、ネクタイをここにしていない、かわりにこれでおしゃれもしてもらおうということで、私が考えて提案してつくってもらって、千二百円で買ってもらっているんですよ。こういうことも現場では頑張っているんです。ですから、報酬全体の見直しをして、もっと彼らがやる気が出るような環境づくりをやってほしいと思います。

 きょうは、精神障害者の職場定着ですとか業務の切り出しですとか、あるいは中小企業における対策も質問を用意しておりましたが、時間が参りましたので、ここで終わりたいと思います。ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、大隈和英君。

大隈委員 おはようございます。自由民主党の大隈和英でございます。

 きょうは、厚生労働委員会、平成最後ということですけれども、質問の機会をいただきまして大変ありがとうございます。

 昨年に発覚いたしました国、自治体の行政機関での不適切な障害者の水増し採用の問題について、長い時間をかけまして、自民党の厚生労働部会やさまざまな議連、また、今枝宗一郎衆議院議員を中心としたプロジェクトチーム等々での検証と提言など、私も一緒に取り組ませていただきまして、今回の法案にはそれらの提言が盛り込まれたことに敬意と感謝を表したいと思いますし、この法改正によって共生社会の実現をしっかり前に進めることができるように、きょうは、先ほども申しましたが、平成最後の衆議院厚生労働委員会でもございます、次の時代へとしっかりと議論を深めていきたいと願っております。

 さて、昨年の障害者の水増し採用に続きまして、厚労省では、残念ながらその後も統計不正問題等がございました。問題の根幹には、前任者の不正やエラー、あるいは、不適切な業務を引き継ぐ際にチェック機能がなかなか働いておられないんじゃないかな、前任者の仕事をうのみにされている、あるいは、もとの上司で、引き継いでもエラーを今さら指摘しにくいという職場の文化や環境があるのではないかというような意見もございました。問題の根絶はもとより、早期発見そして早期改善につなげていくためには、業務の引継ぎの段階での新旧の担当者同士の検証や、エラーを積極的に指摘できる仕組みというものが厚労省に限らず求められているんだと思います。

 今回の問題を通じまして、何か具体的な改善策があり、既に実施され効果が上がっているようなものがありましたら、ぜひ教えていただければと思います。

上野大臣政務官 障害者の雇用問題についてでありますけれども、検証委員会における検証の結果、各行政機関側における今般の事案の基本的な構図について、組織として障害者雇用に対する意識が低く、ガバナンスが著しく欠如している、そういった中で、担当者が法定雇用率を達成させようとする余り、恣意的に解釈をされた基準により、例えば既存職員の中から対象障害者を選定する等の不適切な実務慣行を継続をさせてきたことにあるとの心証を強く形成するに至った旨が報告書に明記をされております。

 この報告書の指摘については真摯に重く受けとめており、各府省に対して、セミナーや職場見学会の開催等を通じた障害者雇用に関する理解促進を図るとともに、通報に係る手引の作成などを通じて障害者雇用率の適切な計上方法の周知を図ってまいりました。

 加えて、まさにこの改正法案においては、国及び地方公共団体に対し、障害者活躍推進計画の作成や障害者雇用推進者の選任を義務づけております。障害者活躍推進計画には、障害者雇用に関する理解促進に関する目標を設定することを想定しているほか、障害者雇用推進者には各府省等の官房長を選任することとし、障害者活躍推進計画作成指針にその旨を明記をする予定であります。

 こうした取組を通じ、障害者雇用に関する理解促進や、責任体制の明確化による適切な実務を実施する環境の実現を図ってまいりたいと思います。

大隈委員 今の改善策を大いに期待をして、御省が率先垂範して障害者雇用促進をお図りいただきますようにお願い申し上げたいと思います。

 さて、この障害者雇用でございますが、単に採用する、されるだけではなく、その障害を持っておられる個々人の個性を生かしながら、仕事の質的な向上や満足度やキャリアアップにどうつなげていくか、それらが問われているんだと思います。

 これしかできない、これしかできないんじゃないかというようなルーチン業務だけではなく、コアな業務、非常にやりがいを持てるような業務であったり、あるいは、自分の障害の特性に合わせて、また、既に取得した資格があればそれを生かせるような部門への配置など、やりがいを持てる適材適所の就労というものが、これは障害者雇用だけではありませんが、推進されることがやはり求められるんだと思います。

 以前に党の部会でも指摘させていただいたんですが、障害者の採用状況の資料なんかを見ますと、ことし四月二十二日時点で、雇用率達成までの不足数が三千八百七十五・〇人、採用予定者四千七十五・五人、採用者合計二千七百五十五・五人とございます。雇用率カウントでは〇・五というのがありますから理解はできるんですが、相手は人間でございますので、小数点以下は繰上げをするなど、そういう細かい、温かい気配りというものがいただきたいなというふうに考えております。要は、根本的な意識が我々に問われているのではないでしょうか。

 少し話がそれましたが、就労の質的充実には、就労前の本人と職場のマッチング、それから、就労した後、職場のカウンセリング、身近に相談できる場であったり仲間であったり、文化も含めてそうですね、それから、ジョブコーチなどの充実が必要不可欠になっております。この点で、今回の法案には障害者雇用推進者や障害者職業生活相談員の選任を盛り込んでいただきまして、その点は評価したいと思いますし、その点、早急に具体的な内容というものを煮詰めていただきたいというふうに思っております。

 また、これは官民ともに言えることですが、障害の程度や特性に応じて、就労の機会に差がなく平等なチャンスが提供できるように、例えば、今回の省庁の採用試験ですけれども、知的障害の方が随分少なかったというように思っております。そういうような障害の特性や、あるいは軽い人だけ採用するような、数合わせで採用するようないいとこ取り、クリームスキミングの防止対策というものも必要になってくると思っております。

 それぞれ、就労の量から質の向上への新たな取組についてお尋ねしたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 障害者の雇用を進めていく上では、今お話がございましたように、単に数合わせとなることのないように、採用された障害者の方がその希望と能力に応じて活躍しやすい環境をつくっていくというところが大変重要だというふうに思っております。

 また、公的部門で採用を進めていくに当たりましては、率先して障害者雇用を進めていくという立場から、取り組むべきことについてきちんと取り組んでいくということも大切だというふうに思っています。

 このような環境づくりを進めるに当たりましては、採用前の御本人と職場のマッチングというようなこと、採用後にどういった支援をするかというようなこと、そしてまた、特性や能力を生かせる部門への配置であるとか、あるいは、具体的な職務の選定、創出といったようなことを具体的にしていくことが必要でございますし、また、採用後のカウンセリング、相談といったことも重視をしていく必要があるというふうに考えております。

 そういったことを通じまして、障害をお持ちの方が活躍でき、またキャリアアップも実現できるようなことを目指していく必要があると思っております。

 今回の法案の中には、そういった意味で、推進者あるいは職場での生活相談員といったものも盛り込んでございますので、そういった体制の整備を含めて、今後、各省での取組を促し、また支援をしていきたいというふうに思っております。

大隈委員 ありがとうございます。

 その内容を、適宜の見直しも含めてしっかりバージョンアップをしていただきたいと思います。

 そしてまた、今回、配置、選任を盛り込んでいただきましたが、やはりスタッフの人材育成というものも大変鍵になってくるんだと思います。省庁間の横断的なスタッフのトレーニングといいますか研修といいますか、人材育成にもぜひ御省がリードしていただいてお取り組みいただければと思います。

 外見では障害の有無がわかりにくい高次脳機能障害の方にお話をお伺いしますと、その方は、独立して起業をしようとしていたやさきに交通事故で頭部外傷によって障害を負われた。その方は記憶障害が非常に強くて、外見では本当に全くわからないんですが、就労されても、すぐに指示を忘れてしまう。そして、指示のもとに例えばお使いに行こうとしても、お財布すら忘れてしまって遅刻をしてしまう、あるいは結局解雇されてしまうというようなことを繰り返しておられたということをお聞きしました。なかなか仕事が長続きしない中で、ある職場で、仕事の内容や指示を必ず紙にメモ書きしてもらって、それを必ず手で握って肌身離さず持っている、それだけで問題は随分解決できたと。そんなちょっとした工夫や職場の協力で問題の解決が得られるケースというのはあろうかと思いますので、その点も含めて、職場の中でのしっかりとした支援というものをお取り組みいただきたいと思います。

 そして、適正な採用をチェックするための毎年の具体的な数値目標を設定して公表する制度、障害者活躍推進計画の義務づけが盛り込まれました、先ほど御説明もいただいたところですけれども。これも評価したいと思いますが、もう一歩進めて、各省庁独自でなくて、省庁横断的に霞が関全体でチェックする体制、例えば人事院等での総合的なチェック体制というものがあればよりよいのじゃないか。なかなかよその省庁に指摘しにくいというようなこともあろうかと思いますので、その点について何かお考えがあればお尋ねしたいと思います。

土屋政府参考人 障害者活躍推進計画につきましては、国、地方公共団体の各機関において、障害者である職員の方が職業生活において活躍の推進をしていただけるような取組を計画的に進めるという観点から作成をするものでございますが、その作成に当たりましては、厚生労働大臣が定める指針に即して作成をしていただくということにしてございます。

 そういった意味で、各機関横断的な対応を図っていきたいというふうに思いますし、また、その指針にどういった内容を盛り込むかについては、障害者雇用分科会などでも御議論いただいて、その事項や指標についてお示しをしていくこととしたいと思いますし、また、その計画の策定等に当たりましては、厚生労働省からの助言を申し上げるといった規定も今回の法案の中に盛り込ませていただいていますので、私ども厚生労働省としても、指針に沿ってさまざまな助言などをさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

 また、この計画については、作成時にも公表していただき、また、毎年一回その取組の実施状況を公表していくというようなことで、社会的にもいろいろ御議論、御評価をいただきながら進めていくということだと思っておりますので、そういった決定も含めまして、計画の適切な作成や実施について機関横断的な取組が進むように、私どもとしても努力をしてまいりたいと思います。

大隈委員 ありがとうございます。

 もう一つ御質問ですが、常々言われておりますのが就労支援サービスと福祉サービスの相互連携の不足の問題でございます。就労と福祉のワンストップサービスをどうやって国も自治体も実現させることができるか。

 先ほど繁本先生からも御質問があったとおり、私も全く重複するところではございますが、重度訪問介護利用者の方々が、本来であれば二十四時間サービスを受けられるんだけれども、そこで、テレワーク、在宅なんかでできることをちょっとでもやりたいというところで在宅での就労をしますと、経済活動だということで途端に利用ができなくなるというケース。先ほど御答弁いただいたとおりです。そしてまた、通勤のアクセスにも支援が十分とは言えません。

 いずれにしても、それらほんの少しの支援を利用できればもっと自分にはできることがあるのにな、もうちょっと雇用率も上がっていくのになというようなことをいろいろと現場の意見をお聞きしております。

 また、障害者介助等助成金制度というものもありますが、これは、全国で認定が四件、支給が六十二件と、なかなか認知されていないのか、あるいは使い勝手が悪い、例えば週二十時間以上の正規雇用じゃなきゃだめだとか、あるいは事業主が四分の一以上の費用負担をしなきゃいけないとか、そういう条件がありまして、せっかくの制度なんですけれども、なかなか十分に利用されていないというような声も聞いております。

 これら就労と福祉のワンストップサービス化や既存の支援策をぜひ手直ししていただきながらさらなる充実に寄与していただきたいと思いますが、その点についてのお考えを聞かせていただきたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘のございましたように、障害者の雇用あるいは就業といったものを一層促進していくに当たりましては、労働施策と福祉施策の連携を着実に進めていくということが大変重要な課題であるというふうに思っております。

 本年二月に取りまとめていただいた労働政策審議会障害者雇用分科会の意見書におきましても、今御指摘のありましたような、一つは通勤支援における労働施策、福祉施策の連携といったことのほか、自宅や就労施設などでの就業機会の確保といった点につきましても、労働、福祉の連携を進めながら引き続き検討することが適当であるというような御指摘をいただき、この点、連携が課題となっているところでございます。

 今後、省内で労働、福祉の関係部局の連携に向けての体制を整備し、どのようなことができるかといった点について検討を深めてまいりたいと思います。

大隈委員 ぜひ、いろいろなところで声が聞かれるものですから、ずどんと風穴をあけていただいて、この就労と福祉のワンストップサービスに向けて頑張っていただければと思います。

 お聞きしますと、フランスなんかでは、県の障害者センター、MDPHというそうですが、そこで、雇用関係からサービス給付の手当てまで、あらゆる手続と情報ががちっと一元管理をされているということなんですね。そういう点で、フランスはワンストップサービスが可能になっているということですから、いろいろ諸外国も含めて御参考にいただきながら、一日でも早く改善につなげていただければと思います。

 さて、この春は、霞が関全体で障害者就労の急増に、今年度で約四千人以上の受入れというふうに聞いておりますが、対応する交通機関、例えば霞が関でしたら、地下鉄の霞ケ関駅ですとか虎ノ門ですとか国会議事堂前ですとか、いろいろな駅もあろうかと思います。地下鉄の、交通手段のバリアフリー化など、アクセスの改善策というものは十分にできているんでしょうか。ここまで一遍に急増するわけですから、何か予見しながら対応策というものが必要かと思います。

 もう一つお尋ねしますと、大規模災害時のことも考えておかなきゃいけないと思います。首都直下型クラスのことを考えまして、避難方法や帰宅マニュアル、特に、これから車椅子の方ですとかいろいろ障害を持たれた方がたくさん職場に来られるわけですから、その方々の避難対策というものを十分にとれているのかどうか。せっかくたくさんの方を一遍に受入れをしても、肝心の受入れ体制が災害時も含めて十分ではないということでは困りますので、その点について現状のことをお尋ねしたいと思います。

石井政府参考人 鉄道駅のバリアフリー化についてお答えいたします。

 国土交通省といたしましては、高齢者なども含め、障害者の自立した日常生活及び社会生活を確保するため、鉄道駅のバリアフリー化は重要な課題であると認識しております。

 鉄道駅のバリアフリー化につきましては、いわゆるバリアフリー法に基づきます移動等円滑化基準におきまして、スロープ、エレベーターなどにより、高齢者、障害者などの円滑な通行に適する経路を乗車場ごとに一以上設けなければならないとされております。

 霞が関かいわいにございます東京地下鉄霞ケ関駅、桜田門駅、虎ノ門駅の各駅につきましては、この移動等円滑化基準に基づき、バリアフリー化された経路が確保されております。

 国土交通省といたしましては、引き続き鉄道駅のバリアフリー化の推進に努めてまいります。

佐原政府参考人 大規模災害時の避難や帰宅マニュアルの整備について御質問いただきました。

 厚生労働省においては、今後想定される首都直下地震発生時においても必要な業務を継続して行うことができるよう、厚生労働省業務継続計画を定めているところであります。

 その中で、発災時の災害対応の業務や重要な一般業務に従事しない職員は、公共交通機関等の状況が明らかになるまでの間は、むやみに移動せず庁舎内に待機して、災害対応の支援等に従事することが定められております。その後、安全に帰宅することを想定しております。

 しかしながら、現状では、障害のある職員の避難について業務継続計画に具体的な記載はされていないというところでございます。

 今般、障害者の雇用の一層の促進を図る観点から、議員の御指摘を踏まえまして、早急に業務継続計画の見直しに着手し、必要な改正を行ってまいりたいと考えております。

大隈委員 ありがとうございます。

 後段のところでしっかりと見直してまいりますというお話をいただきましたが、簡単なことを考えても、よく、ぐらっと来たら机の下に避難するなんて我々も小学校のときから教えられましたけれども、障害を持っておられる方というのは、では一人でぱっと机の下に入れるかというと、そう簡単ではないわけですし、あるいは、周りの職員が手伝っても、東日本のときにも大変痛ましいことがございましたが、介護の方がおじいちゃま、おばあちゃま、寝たきりの方を助けに行ってたくさん犠牲になられたというケースもございます。

 少なくとも、職員の方の安全を守るということに関しては、想定外のないあらゆる支援策といいますか対策というものを早急に打ち立てていただきたいと思います。

 さて、時間もなくなってまいりましたが、民間で障害者雇用を頑張っておられる企業数社から、今回の提言案をまとめるにしても、いろいろお話を聞かせていただきました。その中で非常に感銘を受けましたのは、障害者に働きやすい職場環境というのは、結局、健常者を含めていい職場環境になるんだということ、そして、社会の側に人々の多様な生き方を実現するサービスや技術があれば、いつか障害が障害ではなくなるんだというようなメッセージです。これは省庁での障害者雇用のあり方にも大きな示唆を与えられているんだと思います。

 そういう点で、今回の水増し雇用という問題から、災い転じて福となす、しっかり反転していただいて、世界一障害者の働きやすい国にするんだという意気込みをぜひ根本大臣にお聞かせいただければありがたいなというふうに思っております。

上野大臣政務官 委員御指摘いただきました障害者雇用は、社会連帯の理念に基づくものであるというふうに思います。この社会理念、社会連帯という考え方を国の行政機関が忘れてしまったということが今回の事案の最大の原因の一つであるというふうに思います。

 この反省に立って、今般、改正法案の提出、また、国の行政機関が法定雇用率を未達成だった場合の予算面での対応、障害のある方の採用や定着支援などについて、政府を挙げて進めることといたしました。

 その上で、どのような制度、仕組みを設けたとしても、大切なのは心の問題、一人一人に寄り添っていくという姿勢だと思っております。

 障害のある方々一人一人に寄り添い、そして、官民ともに、障害のある方が生き生きと活躍できる社会をつくっていきたいと思います。

大隈委員 ありがとうございます。

 先ほど申し上げたように、障害者にとって優しいいい環境というのは全ての人にとっていい環境になるんだということを考えますと、例えば、御省もそうですけれども、省庁というのは、私たち国会の答弁作成も含めて随分遅くまで仕事をしておられる、あるいは、さまざまな課題を抱えながら非常にストレスフルな職場であるのは、最近の東大生の志望が減ってきたなんというニュースもありましたけれども、よく知られるところでもございます。

 そういう中で、一遍にと言ったら変ですけれども、たくさんの障害者雇用をされて、職場の中でも多少の混乱というものはあるのかもしれません。そういうときに、やはり、自分がくたくたになってストレスフルだったら、何か困っておられる新しく来られた障害を持った職員の方にも、なかなかきめ細かいケアといいますか相談にも同僚として乗りにくい、思いやりというのがどうしても十分に発揮しにくいというような環境もあろうかと思います。

 そういう点では、障害者雇用をきっかけにして、今回はしっかり法定を満たしながら雇用を充実させていくという点をきっかけにして、職場のストレス改善であるとか環境の改善というものにつながっていければ、働き方改革あるいは一億総活躍社会というところを目指すところにおいても、十分に世界にとっても日本から発信できる一つのモデルになるんだと思います。

 また、今回の障害者雇用、いろいろな現場でもお話をいただいてまいりました。私たちが取り組まなければいけないのは、例えば私の事務所では、時々、障害者就労施設に封筒ですとかあるいはパンフレットの折りなんかをお願いすることもあるんですが、やはりできるところからスタートするということも必要だと思いますし、その点において、誰一人関係のない人はいない、自分に直接関係してくるんだということを、やはり意識を変えていくということが最も求められているんだと思います。

 その点におきまして、私自身も今後のしっかりとした取組をお誓い申し上げまして、質問の時間が参りましたので、ここで終わらせていただきたいと思います。

 本日はどうもありがとうございました。

冨岡委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 本会議に続きまして、障害者雇用促進法の改正案について議論をさせていただきたいと思います。

 本会議でも議論させていただきましたけれども、まずは一義的に、公務部門における障害者雇用、この問題を最初に議論したいと思います。

 先ほどから同僚議員からお話が出ておりますが、今年末、各府省合わせて四千名ぐらいの障害者の雇用の採用計画が今進んでいるわけであります。

 ただいまの厚生労働省において把握されておられますこの採用計画に対する採用数あるいは進捗状況というものについて、概要、一番新しい情報をお伝えいただきたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 この採用計画につきましては、平成三十年六月一日現在において法定雇用率を達成していない府省において、障害者雇用促進法に基づき、本年一月一日から一年間の採用計画を策定していただいているわけですが、これにおける全体の採用予定数は四千七十五・五人となっております。

 これに対して、各府省の採用状況を調査をいたしましたところ、ことし四月一日までの採用数の合計が二千七百五十五・五人となっております。

 全体の採用予定数に対する進捗率としては六七・六%という状況でございます。

桝屋委員 わかりました。

 四月一日の時点での進捗状況というのは全体で六七・六%。昨年の十月からの取組でありますから、相当力を入れて取り組んでおられるというふうに理解をいたします。

 多分この数字の中には、今年二月、人事院が別枠で障害者の選考試験をなさった、その合格者も入っているんだろう、このように思いますが、人事院の発表によりますと、最終合格者が七百五十四人というように伺っておりますから、この七百五十四というのは多分常勤の採用、正規の採用ということではないかな、常勤というより正規職員としての採用だろうと思います。

 してみると、先ほどの二千七百五十五人、約二千七百五十五という数字をお示しいただきましたが、七百五十四人が人事院の試験ということでありますから、残り二千人は各府省における選考試験といいましょうか、各府省における採用というふうに理解をしていいのか。

 その上で、恐らくこの約二千人というのは、多分、非正規雇用の採用かな、こう理解をするんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。

土屋政府参考人 人事院が実施をいたしました障害者の選考試験に加えまして、各府省においても個別の選考が行われているところでございます。個別の選考による常勤職員の採用のほか、非常勤職員の採用も行われているという状況にございます。

 先ほど申し上げました四月一日までの採用数の合計数二千七百五十五・五人については、その内訳として、常勤、非常勤も確認をしておりまして、常勤の職員が七百六十四・〇人、非常勤の職員が一千九百九十一・五人となっているところでございます。

桝屋委員 約二千人の方々は非常勤の採用ということで、私は、ステップアップ雇用ということもありますから、まずは非常勤で登用いただいて、そして常勤を目指すとかいろいろな形があっていいんだろうというふうに思っております。大変な、しかし大きな障害者雇用が今進んでいるということであります。

 全体で六七%の進捗率ということでありますから、このままいきますと、この四月以降、今年度に入っても、各府省の採用、あるいは、恐らくこの前、初鹿先生が本会議で質問されていましたが、人事院が更に次の選考試験を、来年の四月の登用を目指して選考試験をおやりになるんだろう、こう思っておりまして、これから一〇〇%の目標に向けて、年末に向けて作業が進んでいくんだろうと思います。

 私は、何が何でも六七%は一〇〇%にしてほしい、こう言っているわけではなくて、ここはやはり慎重に障害者お一人お一人の特性に応じたきめ細かな対策を講じつつ着実に進めていくということが大事だろう、こう思っております。

 場合によっては、本会議でも言いました、非常に採用数の多い、採用計画が大きい府省もあるわけでありまして、そういう意味では慎重にやっていただきたいわけでありますが、結果的に目標どおりいかなかった場合、ここは本会議でも質問をしましたけれども、例の三月十一日に、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に基づく対策のさらなる充実強化ということで、方針をお決めになりました。

 この中で、先ほどの繁本議員の議論でもありました。昨年と今年度で二百四億、環境整備で五十五億という御報告もありましたけれども、結果的にこの十二月までに一〇〇%に届かなかった場合は、この不用の予算、これは各年度の予算で障害者雇用のために活用する、こういう方針でありますけれども、せっかくだったらことしもぜひ活用すればいいじゃないかと私は思うのでありますが、財務省の御説明を賜りたいと思います。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 今、先生御指摘の予算の活用でありますけれども、今回の関係閣僚会議の申合せに基づきまして、まずやることになるのは、本年度の措置額について、未達相当額を活用する、こういうことになるわけでございます。

 この予算面の対応につきましてでございますけれども、現在の採用計画期間、これが本年末までとされておりまして、その達成状況につきましては、来年早々に判明するということでございます。

 こういうことも考えますと、要するに、採用計画期間が経過した後の来年六月一日現在の雇用状況に応じて、本年度の措置額に係る未達相当額をどういうふうに活用するかということをその後の予算編成において適切に対応することとさせていただきたいというふうに考えております。

桝屋委員 そうしますと、財務省に改めて確認ですけれども、関係府省連絡会議で決定をされたこの不用額の扱いですが、今の財務省の御説明だと、全体はことしの十二月に向けて採用の作業を進めていると。予算は三月までですね。このずれも悩ましいんですが、この十二月までの状況は、来年の六月一日の、厚労省に報告される、その実態でわかると。今宇波さんは、来年早々わかるとはおっしゃったけれども、確認ができるのは来年の六月と。六月の報告を待って、それから予算を検討すると。

 それじゃ、多分六月の数字が集計されるのは七月とか八月とかになって、それで次の十二月が来るんですが、予算をやって、結局、予算が動くのは令和三年、二〇二一年の四月の予算から初めてこのスキームは発動するということになるのかなというふうに思うんですが、どうでしょうか。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 言葉足らずであったところはおわび申し上げます。

 まず、本年末の採用期間経過後どういう状況であったかというのは、来年の早々に恐らくわかると思います。今御指摘のとおりでありますけれども、この未達相当額を活用するというのは、本年度、つまり四月から三月までの間の、本年度の予算の措置額について未達であった場合に、その未達相当額を活用していこうということでありますので、十二月以降も、当然のことながら、仮に未達であった場合には、関係府省において引き続き採用に努力をするわけでございます。

 この本年度の分を、未達をどう活用しようかというところを判断するに当たって、六月一日に、官民合わせてその時点での雇用状況を報告するということになっているものでございますから、その四月一日のところで一旦切って、どのぐらいが未達になっているかということを確認し、そこから未達相当額を計算して、それをどういうふうに活用するかということを考えていくということでございます。その活用に当たって、その後の予算編成、委員御指摘のとおり、当初予算ベースで考えてまいりますと、今御指摘のあったとおりでございます。

 これは、いずれにいたしましても、来年六月一日現在の雇用状況が判明した後に編成する最初の予算において適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 だから、結局私が言ったことが正しいと。

 当初予算ベースで見ると、二〇二一年度の予算、令和三年の予算、平成三十三年の予算から動き出すと。その前に、財務省、今大分悩ましい答弁をされましたが、四月の時点では、それは大体各省の状況はわかるから、場合によっては補正ということもあるかもしれないと。あるいは、当初予算で、平成三十二年度の当初予算に影響を与えるということも、可能性はあるということですか。平成三十二年、三十一年じゃなくて。じゃ年号でいきますか。二〇一九年予算は今動いていますが、二〇二〇年予算に影響を与えるということはあるんですか、ないんですか。

宇波政府参考人 御指摘のとおり、当初予算でいうと、本年度の措置額の未達相当額を活用するということになりますので、当初予算で追っていくと、委員御指摘のとおり、令和三年当初予算であります。

 今御指摘のあったところの、来年度における補正予算の編成についてでございますけれども、これは、恐縮ですが、予断を持ってお答えすることが困難であります。

 いずれにいたしましても、ここはお酌み取りいただければと思うんですが、来年六月現在の雇用状況が判明した後に編成する最初の予算において適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 お答えが随分変わるけれども、二〇二〇年度の予算には、多分、場合によっては補正が間に合えば可能性はあるというお答えかと思うんですね。当初予算ベースで見ると、二〇二一年、令和三年の予算からだと。

 これは何を言いたいかというと、ぜひ急いでもらいたい。確かに、先ほど二百四億という、あるいは五十五億という、今年度予算が動いているけれども、多分この中には、人件費だけじゃなくて、さまざまな環境整備の予算も入っていると思いますよ。だけれども、今まさに、十二月に向けて大変な作業をしている中で。

 だって、さっきの七百人だって、まだ実際にコーディネートしているわけですよ、調整を。一人一人の障害者の特性に応じて、どういうふうにマッチングできるかと。各府省が、七百五十人受かったけれども、まだ五百人ぐらいしか決まっていない、調整をしている。その調整の過程が極めて大事でありまして、この省は、この職場はこういう環境整備をしなきゃいかぬなと、いろんな問題が今現に出始めている、まさに渦中にあるわけです。

 この渦中に手を打たなきゃ意味がないよということを私は申し上げているわけで、必要であれば、二〇二〇年の予算からも、大体十二月から見えるんだから、そうした状況を迅速に予算措置をするというような柔軟な対応がなければ、これはできませんよ。ということを私は先ほどから申し上げているわけであります。

 重ねて御答弁をいただきたいと思います。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 法定雇用率が未達成の場合に活用するというこの方針につきましては、もともと、国会で決議をいただきました障害者雇用を完全達成するという前提で予算を組んだものであります。

 そもそも未達成にならないようにということがまず第一にありますけれども、仮に未達成だった場合にも、その予算をほかの目的にはまず使わない、使わないことを厳に控える。それから、未達成の場合には、その未達相当額を、要するに、障害者雇用の促進策に適切に活用するということを決めているものでございます。

 他方で、委員御指摘のとおり、障害者雇用の促進策、これにつきましては、例えば、本年度の、三十一年度予算におきましても、精神障害者等就労パスポートの整備、普及という予算を新たに措置するなど、当然のことながら、毎年度の予算編成の中で必要な障害者雇用の促進策ということを、厚労省の予算要求をいただいた上で編成をしているところでありますので。

 御指摘の令和二年の予算においても、通常の予算編成の過程の中でも、この未達相当額の活用とは分けてでございますけれども、障害者雇用の促進にどういうものが必要かということは、令和二年度予算編成において、当然のことながら、きちんと検討をし、その促進を図ってまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 ぜひお願いをしたいと思いますが、今もあえて未達の予算の活用とは分けてとおっしゃったけれども、これは、財務省が各省に対してどういう姿勢をおとりになるのか。

 何度も言いますけれども、まさに障害者雇用、各府省は今進んでいるわけで、実際に雇用しようとして、初めてさまざまな問題が出てくるわけで、ここにはこういう予算が要るなと。今例としておっしゃったのは、まだその作業が進んでいない中での役所のアイデアだと僕は思うんですよ。

 本当の、具体的な必要性というのは、ニーズというのはこれから出てくると思いますので、ぜひ、平成二年。あえて分けなくてもいい。分けた方が各府省が得なのか、分けない方が財務省が得なのか、その辺は私は大変危惧をしているんですけれども、財務省が、財政規律だけで、都合がいいようにこの辺の話を適当にごまかさないでいただきたいということを、私はずっとウオッチをしたいと思っていますから、よろしくお願いをいたします。

 それで、同じような問題で、きょうは言いませんけれども、財政的な問題と、あとは定員管理、人員等の問題が私は出てくるだろうと思っております。きょうは議論しませんけれども、自分の中の整理として発言をしたいのでありますが、恐らく、これだけの、新たな四千名を超える人が採用される。とりわけ、もう一回人事院は別枠採用試験をおやりになる。そうすると、七百を超える、八百か九百になるかもしれない。

 この常勤の雇用が起きますと、今後、各省の定員管理、それでなくても大変厳しい定員の査定を受けながら各省やってきているわけで、これでふえた部分は合理化で減らせというような圧力が私はどこかで出てくるんじゃないかというふうに思っておりまして、次のやはり定員管理の動きというものはしっかり見ていかなきゃいかぬな、このように思っている次第で、ここは私の思いだけをお伝えしておきたいと思います。

 大臣が帰りましたら一点だけもう一回聞きたいことがあるんですが、次のテーマに移りたいと思いますが、障害者雇用について、これは官民一緒でありますけれども、難病の方の扱いについて確認をしておきたいと思います。

 障害者総合支援法は、難病の方については障害者だ、こういうふうになったと私は理解をしているのでありますが、障害者雇用促進法上、難病の方々はどういう扱いになるのか。身障手帳、あるいはその他の療育手帳や精神障害者手帳をお持ちでない難病の方、なおかつ、そうした方々は、公費助成の対象になっている、そして医学的にもあるいは職業生活上も、通院とか治療等で職業生活にも支障が出てくる、こういう方もいらっしゃると思うんです。そうした方々は障害者雇用促進法上どういう位置づけになっているのか、確認をさせていただきたいと思います。

土屋政府参考人 難病の方についての御質問をいただきましたが、まず、障害者雇用率制度におきましては、法的な公平性あるいは安定性といったものを確保する観点から、対象の方を明確かつ容易に判定できるようにという観点で、対象障害者の方の条件を原則として障害者手帳をお持ちの方ということにしているところでございます。

 ただ、一方、障害者雇用促進法において、障害者の定義というものは、「心身の機能の障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者」とされているところでございまして、これに該当するという中で、手帳をお持ちでない難病患者の方でも障害者雇用促進法による支援の対象になるということでございます。

桝屋委員 だから、今のような局長がおっしゃったような状況であれば、障害者雇用促進法上の支援の対象になるという理解でいいんですね。よろしいですね。

 それで、そうした場合ですが……

冨岡委員長 桝屋さん、ちょっと待って。手が挙がったから。

土屋政府参考人 御指摘のとおりでございます。

 そういった方については、ハローワークにおいて、さまざまな難病の症状に応じた助言ができるような専門相談員を配置をして就労支援をするとか、あるいは、そういった方を雇用して適切な雇用管理を行った事業主に対して助成を行うなどの施策を実施をしているところでございますし、難病相談支援センターとの連携も図っているところでございます。

桝屋委員 その上で、雇用率のカウントにはもちろん対象にならないという理解でいいですね。

土屋政府参考人 先ほど申し上げましたように、雇用率のカウントにおきましては、対象の方を明確かつ容易に判定ができるという観点から手帳をお持ちの方ということにしておりますので、難病の方でも手帳をお持ちの方であれば雇用率の対象になるということでございます。

桝屋委員 それで、これは大臣にも聞いていただきたいのでありますが、具体的にある自治体で起きている事例でありますけれども、身体障害者手帳をお持ちの方で、その自治体は障害者別枠採用のコースを持っておられまして、きちっと雇用促進法上障害者として採用され処遇を受けている。一方、難病をお持ちの方でありますが、この人は残念ながら手帳の対象にはならないわけでありまして、ただし、間違いなく職業生活に支障があるというふうに私は感じておりますが。

 その方は、今言ったように、雇用促進法上のさまざまな支援の対象にはなるがカウントの対象にはならないということでありまして、その自治体はどうしているかというと、処遇に差をつけているんですね。ちゃんとカウントの対象になる人は、障害者については採用して、最終的には、勤め上げた場合の役職はここまで、それ以外の難病の方についてはそこに到達しない。そうすると退職金に大きな差がつくというようなことがありまして、この事例も大変悩ましいなと。

 難病の方も一定の方はカウントの対象にするという時代が来るかもしれませんが、がんの方々の職業生活ということも今議論になっておりますけれども、なかなか悩ましいのでありますが、ここはどうでしょう。合理的配慮という観点からも、何かお答えがありましたら、なかなか簡単な答えにはならぬと思うのでありますが、御所見をいただきたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘のような障害者の方の待遇につきましては、まず、障害者雇用促進法において、全ての事業主は、障害者雇用に関し、社会連帯の理念に基づいて、障害者である労働者の有する能力を適切に評価をしなければならないとされておるわけでございますし、また、民間の事業主については、賃金の決定等の待遇については、労働者が障害者であることを理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならないというふうにもされているところでございます。

 こうした障害者雇用促進法の趣旨を踏まえますと、障害者の待遇について、手帳があるかないか、あるいは法定雇用率の対象であるかどうかといったことのみで評価をするということはせずに、その方の能力を適正に評価をしていただくということが適切であると考えております。

桝屋委員 局長、今の答弁は極めて私はすとんと落ちました。議事録に起こして全国にばらまこうかな、こう思った次第でありますが、次の時代を見据えて取り組みたいと思います。

 最後は、大臣お帰りになりました、さっきの議論の続きでありますが、本会議でもやりましたけれども、今回、先ほどの進捗状況の中で二千七百五十五人が今進んでいるということでありました。この資料で確認をしましたけれども、民間から三百三十七人が公務に移ったのではないかと。これは当事者の聞き取りのようでありますが。

 こうした事態に対して、これは更にしっかり把握してもらいたいと思うんですが、特に多数雇用事業所など、法定雇用率を達成できなくなるような事態ということも想定されるわけでありまして、今後どういう対策を講じられるのか、最後に大臣に確認をして、終わりたいと思います。

根本国務大臣 今委員がおっしゃられたような状況であります。

 今のこういう結果を踏まえると、公務部門における障害者の採用が多様な入職経路で行われた中で、影響が生じている企業も一定程度あるものと考えられます。今後更に、司法、立法機関を含む公務部門や地方自治体の採用状況を把握する予定です。

 その上で、雇用率未達成の民間事業主に対しては、例えば計画作成命令等の法令上の行政措置を一時猶予しつつ、ハローワークにおけるチーム支援を今後速やかに実施することによって、雇用率達成のための支援を強化することを検討していきたいと思います。

 具体的には、主要なハローワークに障害者雇用特別相談窓口を設置し、事業主からの申出、相談に積極的に対応する、あるいは障害者雇用推進コーディネーターを中心に関係機関等を構成員とする障害者雇用推進チームを結成する、事業主のニーズを踏まえた求職者の選定、開拓による欠員補充などの雇入れ支援、職場定着に向けた雇用管理改善に係る助言指導、助成金の活用促進などの支援を積極的に展開する、こういう取組をしていきたいと思います。

 そして、今後とも、さらなる実態把握に努めて、どのような対応を行っていくか更に検討したいと思っております。

桝屋委員 ありがとうございます。

 先日、私は東京の労働局長ともお話をしましたが、ハローワークの方でもそういう実態も把握されつつあるようでありまして、しっかり情報を整理の上、必要な支援をしっかりやらなきゃいかぬと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 以上で終わります。

冨岡委員長 次に、初鹿明博君。

初鹿委員 おはようございます。立憲民主党の初鹿明博です。

 先日、本会議で根本大臣に質問させていただきました。きょうは、そのおさらいをさせていただきたいと思います。

 ただ、その前に一つ、先日、質問主意書を出したことについて、改めて、確認というよりも、強く抗議も含めて指摘をさせていただきたいんです。

 私もしつこくはしかのワクチン接種のことをずっと取り組んできて、何度もこちらで質問させていただいているんですね。この前の予算の分科会でも質問しました。

 去年、二百八十二例日本で発生しているんですよ。日本ははしかを排除したはずなのに、海外から持ち込まれて、去年二百八十二例あったんですね。二月の、二月じゃなくて三月ですかね、質問した段階では三百四例に上っていたんですよね。直近の数字をちょっと見てみたんですが、十五週目、四月十七日の段階で四百五例と、もう去年をはるかに超えているんですよ。かなりはやっていると思います。

 海外で見ると、ニューヨークで、今、ブルックリンで大流行をしていて、ニューヨークはどうしたか知っていますか。質問主意書でも指摘をさせていただきましたが、デブラシオ市長がことしの四月九日に、ことしじゃなくてこれは去年ですね、去年だと思います、同地区の一部に公衆衛生の非常事態を宣言し、対象地域に住み、感染する可能性がある人に予防接種を義務づけ、従わなければ千ドル、約十一万円の罰金を科すこととしたと。そこまでニューヨークはやっているんですよ。

 それで、私は、風疹で定期接種にするということにしたんだから、はしかの抗体を持っていないというよりも、予防接種を打っていない層はわかっているわけですから、そこの層について改めて定期接種化する必要があるんじゃないかという質問をしたところ、答弁は、今までの答弁と同じなんですけれどもね。二歳以上全ての年齢又は年齢群におけるはしかの抗体保有率は九五%以上と高く、麻疹の発生時にその蔓延につながる可能性は少ないと考えているから、定期接種の対象者の拡大を行う必要はない。そういう回答なんですよ。

 じゃ、はしかの抗体保有率九五%の根拠は何なのかということで調べてみて、これは国立感染症研究所が調べているものがあるんですよね。

 こちら資料をつけさせていただいておりますが、二枚目のところ、これは二〇一七年の数字を出しておりますが、九五・七%と。全ての年齢層で確かに、上の方の一歳とかはまだ打っていない時期だから少ないにしても、九五%を超えているというのは確かなんですが、ただ、調査した人数を見ると、全体で六千五百二十一人です。六千五百二十一人なんですよ。

 それで、一枚めくっていただいて、はしかについては今二回接種になっているんですが、一回接種の年齢の方に対して、一回だと抗体がきちんとつかないということで、二回目の接種を、追加的に接種をしました。これが三期、四期ということで、中学校一年生と高校三年生に対して平成二十年から五年間やっているんですね。

 これは、一回じゃつかないから二回やらなきゃいけないということでやったんですよ。だから、一回目の接種が九五%以上あったって、二回目をやっていなかったら、これは抗体を保有していないという判断を皆さんはしているということですよ。

 その上で、この年齢、一番若いところで平成十二年生まれだから十九歳、一番上で、平成二年生まれだから二十九歳です。もう一回戻ってもらって、この年齢層を見ていくと、十九から二十九のところで、十九歳で百四十六人、二十から二十四歳で六百人、二十五から二十九歳、六百十七人と、大体一学年で百五十人の調査をしているんですよ。この年齢層は人口どれぐらいいるかというと、百二十万人ぐらいいるんですね、大体。ということは、〇・〇一%ですよ。〇・〇一%調べただけで、〇・〇一%が九五%だからと全体が九五%だと言い切れるんですか。いかがですか。

    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 まず、何点か論点があったと思うんでございますが、委員、少し誤解があられるようなので申し上げますけれども、麻疹の予防接種では、通常一回の接種で九五%の方が免疫を獲得するものでございます。一方で、一回目の機会に接種できなかった方や一回目の接種で免疫を十分に獲得できなかった方、そういう方もごくわずかではございますがおりまして、そういう方が免疫を獲得する機会を設けることや獲得した免疫を更に強固にすることを目的として、現在、予防接種を二回実施している、そういうことでございます。

 麻疹の第三期、四期の定期接種につきましては、制度上、定期接種の機会が一回しか提供されなかった現在十九歳から二十八歳の方を対象に、二〇〇八年四月から二〇一三年三月の間、当時中学一年生相当の年齢の方を第三期として、当時高校三年生相当の年齢の方を第四期として、追加的に二回目の接種を行うこととしたものでございます。

 したがいまして、第三期、第四期に該当する世代について、小児の時期に一回目の定期接種の機会が提供されていたということから、二回目の接種が行われる前の時点でも九〇%以上であったということがまずございます。そういうことで、他の世代と同様に抗体保有率は九五%以上ということだと思います。

 よろしくお願いします。

初鹿委員 それをいつも言うんだけれども、じゃ、本当に九五%みんなが持っているのに、毎年こんなにはやるんですか。そこは私はちょっと疑問なんですよ、本当にそうなのかというのを。じゃ、何で今はやっているんですか。

 一枚めくっていただいて、三期、四期のワクチンの接種率は実は結構低いんですよ。これを見てください。二〇〇八年だと、三期で八五・一%、四期だと、もう高校三年生だとなかなか打ちに行かないんですよね、だから七七%とか。二〇〇九年も七七%だし、八〇%をちょっと超えるぐらい。三期だって、一番打った年で八八・八%ですから、二割以上の人は二回目の接種をしていない。

 これが、一番、去年あべのハルカスではやった大阪、ことしもはやっています。既に百例以上出ています。大阪の接種率を見ると六八%台もあるぐらいに、非常に四期目の人、当時高校生だった人ですから、今二十代後半の人たちは、二回目の接種をしていない。つまり、この人たちが抗体をきちんと持っていない可能性は非常に高いと言えるんじゃないんですか。

 それで、今度オリンピックが来る東京を見てください。東京は本当に、もっと低いですよ。六〇%台、もう六〇%ですよ、四割は打っていない。仮に、九〇%ぐらい一回目で抗体があると言っても、四割のうちの、少なくとも三割ぐらいの人はあるのかもしれないけれども、一割ぐらい保有していないといっても、東京の人口は多いですからね。相当の数の若者が、抗体を保有していないまま今でも生活しているということになりませんか。ことし四百例なんですけれども、このペースでいくと千例超えてしまうんじゃないかと思います。

 そういう状況で、来年、外国からたくさん来る、外国からたくさん、オリンピックで外国人が来る、そういうのを迎えて本当にいいのか。私はちゃんと考えた方がいいんじゃないかと思いますよ。この接種率を見ても、九五%あるから打つ必要がないと言い切るんですか。大臣、ちょっと真剣に考えてくださいよ。いかがですか、大臣。

宇都宮政府参考人 テクニカルなことですので、お答えいたします。

 先ほど申し上げましたように、この第三期、四期というのは、一回の接種で接種できなかった方、あるいはたまたま免疫を十分に獲得できなかった方に対して補足的に行うものでございますので……(初鹿委員「いや、同じことは何度も言わないでいいですよ」と呼ぶ)つまり、その第三期……(初鹿委員「同じことは何度も言わないでいいですよ。接種率が六〇%台でも大丈夫なのかと言っているんですよ」と呼ぶ)

橋本委員長代理 答弁をお聞きください。

宇都宮政府参考人 さようでございます。

 ですから、第三期、第四期、あくまで補足的なものでございますので、その意味では、多少低くてもそれほどの問題はないと。

 それで、過去十五年以上、一歳の段階で毎年九四%以上の方に定期接種を受けていただいてございまして、その意味では、かなりの方が既に十分の免疫を獲得されているということでございます。

 また、最近数百人にわたり発生しているということでございますけれども、九五%、つまり残りの五%の方が抗体が不足ということでございますが、その五%の方同士がお互いに感染するような距離でせきをするとか語り合うとか、それは数学の確率論的なものになりますけれども、そういうものを考えますと非常に低いものとなるということでございまして。

 ただ、そうはいっても、まさにオリンピック、パラリンピック、あるいはそういった海外との交流がふえてくるということで、海外から持ち込まれるものも多いということで、例えば今回の連休につきましても、そういう方に接することの多い空港職員、あるいは海外渡航者などに対して接種を受けることを推奨するというような記載を麻しんに関する特定感染症予防指針に盛り込んだというようなところでございます。

初鹿委員 でも、ちゃんと考えた方がいいと思いますよ。六〇%台で、四百例は少ないという判断なんですよね、そんなに蔓延していないから、四百例ぐらいだったらいいと。

 でも、この打っていない世代は二十代後半ですから、結婚して、子供が生まれて、小さいお子さんを育てている、そういう年代ですよ。もし子供さんがはしかの予防接種を打つ前に父親が感染して帰ってきてお子さんにうつしたらどうなるんですか。そういうリスクを考えても、私は、この六割、打っていないという現実はちゃんと受けとめた方がいいと思いますよ、東京ですけれどもね、六割しか打っていないのは。そのことを指摘をさせていただいて、時間がないので、次の本題の方に入っていきたいと思います。

 まず、本会議のおさらいをする前に、ちょっと最近あったことを少し話をさせていただきますが、私は、放課後デイサービスを運営をしているんですけれども、ことし新卒を採ったんですね。保育士を雇うと加算がとれるということなので、新卒で保育士資格がある職員を二名採用することにしたんです。

 保育士の資格を取っても、実は保育士登録をしないと保育士として働けないということになっているんですけれども、卒業式が終わって、卒業証書をもらって、そしてそのときに大体の学校では合格証をもらう、それから登録をするということになるんですね、それで登録証が来ると。

 私の住んでいるところは東京都なんですが、東京都に、人員の配置の変更届を出して、加算の申請をして、この締切りが三月の十日までなんですよ、十五日までに決めなければいけないということで。三月十日の段階で卒業式は終わっていないんですね。卒業見込みですから、保育士なんですよと言ったんですけれども、だめです、登録が済んでいないと保育士として認めませんと。それで、四月は保育士じゃない、そういう加算にしてくれ、保育士の登録ができて、そうしたら四月に変更届を出して五月から保育士としての加算になりますと。何かおかしいと思いませんか。

 では保育園の場合はどうなんだという話になりますよ、保育園だって同じようなことなわけですから。保育園の場合は、普通に見込みでも、それは四月の段階で登録がされていればいいということにしているんですよね。

 どうも自治体によってばらばらだということなんですが、普通に考えておかしいじゃないですか。四月の一日からは保育士になって、保育士で働くわけですから。こういう、自治体によって対応がばらつく、しかも、本人からすれば、私、保育士のつもりで入ったのに今月は保育士ではないんですかみたいな。こちらも、保育士だと加算がとれると思って採用したのに、とれませんでしたと。だったら、新卒じゃなくて既に働いている人を採った方がよかったのかなみたいに思っちゃうわけですよね。

 これはちょっと、きちんと自治体に、新卒の場合はちゃんと登録が四月でできていればこれでいいということで、三月の申請をする段階で、届出証までは、保育士証ですか、までは求めないということでよしとするように徹底をしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕

橋本政府参考人 委員御指摘の放課後等デイサービスの加配加算につきましては、加算算定の前月の十五日までに都道府県、政令市、中核市に届け出た場合に、届け出た月の翌月から加算を算定する取扱いというふうにしております。

 加配加算の対象が新卒の保育士である場合に、保育士であることの証明をどこまで求めるかということにつきましては、各自治体が判断を行っているわけでございますけれども、不正受給の防止等の観点から、その判断を厳格に行うこととして、保育士登録に係る書類を求めるケースもあるというふうに承知をいたしております。

 どこまで柔軟な運用を認めるかということにつきましては、不正受給の防止ですとか、あるいは事業者や自治体の事務負担の観点も含めて考える必要がございまして、厚生労働省といたしましても、自治体の運用実態等も踏まえつつ、適切な取扱いについて検討させていただきたいと思っております。

初鹿委員 ぜひよろしくお願いしますね。

 自治体だって、三月の段階で、資格者じゃない加配の加算の届出を出して、四月にまた今度は保育士としての届出を、変更届を出すという、二回手続をしなきゃならないわけですよ。それは自治体だって面倒くさいと思うんですよ。それこそ、一回目で、後からでもいいから、保育士の資格をちゃんとわかる証明書を出してもらえれば受け付けますよということにすればいいだけの話ですから、ぜひきちんとやるように徹底していただきたいと思います。

 それでは、この前の本会議のおさらいに行きますが、まず最初に大臣に伺いますけれども、国が、今回、七百五十四人でしたか、採用しました。非常勤も合わせると二千七百人ぐらいになるということで、これを更に、今後も四千人の穴埋めをするために採用していくということになるわけですが、国が採用することによって、自分のところで働いていた障害者が退職をしてしまって、雇用率を割ってしまう事業所が出ると。

 それに対して、私は、納付金の支払いをさせるというのは、これは余りにも理不尽だというふうに思っておりますので、そこを一定期間免除するような措置を講じるべきじゃないかという質問をしたところ、答えは、障害者の採用が民間企業における障害者雇用に与える影響については、できるだけ早期に実態の把握を行った上で、その結果を踏まえ対応策を検討してまいりますという、何らかの対応はするんだろうということは示しながらも、調査をするということなんですが。

 これは、調査するまでもなく、国が採用したことによって法定雇用率を割るような事業所に対しては、納付金を支払うことは免除するということをもう決めましょうよ、そういう人がいるんだから。いかがですか。

根本国務大臣 納付金制度の目的、これは委員既に御案内だと思いますが、社会連帯の理念のもとに、障害者の雇用に伴い、例えば職場のバリアフリーなど、職場環境の整備で必要となる経済的な負担を調整し、事業主間の競争条件を確保すること、調整金や助成金の支給により障害者の雇用促進を図ることにあり、このような目的は維持すべきであるものと考えております。

 今現在、各府省採用状況調査などを踏まえると、公務部門における障害者の採用が多様な入職経路で行われておりますので、影響が生じている企業も一定程度あるものと考えております。今後、さらに、司法、立法機関及び地方公共団体を含む公務部門全体の採用状況、これを把握する予定です。

 その上で、雇用率未達成の民間事業主に対し、法令上の行政措置、例えば、計画作成命令などは猶予しながら、ハローワークにおけるチーム支援を今後速やかに実施することによって、民間における障害者雇用に係る支援の強化を検討していきたいと思います。

 具体的には、主要なハローワークに障害者雇用特別相談窓口を設置して、事業主からの申出、相談に積極的に対応する、あるいは、障害者雇用推進コーディネーターを中心に、関係機関などを構成員とする障害者雇用推進チームを結成する、事業主のニーズを踏まえた求職者の選定、開拓による欠員補充等雇入れ支援、あるいは、職場定着に向けた雇用管理改善に係る助言指導、助成金の活用促進、こういう具体的な支援を積極的に展開したいと思っております。

 今後とも、さらなる実態把握に努めて、どのような対応を行っていくか、更に検討していきたいと思います。

初鹿委員 実態把握は必要だとは思いますよ。本当に、どういうふうに人が動くのかというのはちゃんと把握した方がいいと思うんですよ。

 やはり、民間で働いている方でも、非常勤であったり不安定な雇用で働いている障害者の方も多いと思うので、公務員として常勤で働けるというふうになったら、やはりそちらの方がいいと言って選んでくる人は多く出ると思うんですよね。そこでやはり動いてくる。それによってやはり雇用率を割ってしまって、そこで納付金を支払わされるというのは本当に理不尽だと思うので、これは、たとえ一社だったとしても、やはりその一社は免除をする。調べてみて数が少なかったら、少なかったから別にそれは対応しないでいいやという話じゃないので、そこだけは、たとえ一社でもあれば、それは対応していただきたいということをお願いをさせていただきます。

 では、次に、短時間で働く障害者が就労B型の施設を一緒に利用できるかどうかということをお尋ねをしたところ、原則、一般就労中の障害者についてはその対象として想定はしていないものの、自治体がその必要性を認めた場合においては、一般就労中であっても就労継続支援事業B型の利用が可能となっていますという答えなんですが、じゃ、どれだけ認められているのか、認める自治体があるのか把握しているのかということを聞いたらば、把握していないという答えでしたよ。まあ、把握していないだろうと思ったんですが。

 実際にはなかなか認めてくれないわけですよ。でも、就労B型で通っていた利用者で、例えば、近くのいい中小企業が、週に一回だったらとか週に二回だったらうちで働いてみないかといって、これでうまくいったらきちんとこちらで雇用するよ、そういう声をかけて、週に二回、その一般企業でアルバイトのような形で働き、三日はこの作業所で、今までの事業所で利用者として働く、こういうことを積み重ねていくことによって一般就労に行ける障害者はふえていくんじゃないかと思うんですよね。これを道を閉ざすようなことにならないようにした方がいいし、やはり進めた方がいいと思うんですよ。

 ただ、自治体の側は、やはりしゃくし定規に、アルバイトできるんだったらそっちでアルバイトしてくださいみたいなことになっちゃうんですよ。でも、それで五日間全部働けるわけでもないので、結局、そうなると、二日だけ行って、三日どこにも行くところがないんだったら、じゃ、そのままもう事業所で働き続けるかということに今現状なっているので。

 自治体の判断でといいますけれども、なかなか自治体がこれを進めてくれていないので、ぜひ自治体の側にこれを進めるように通知を出すなりしていただきたいと思いますが、いかがですか。

根本国務大臣 就労継続支援事業B型は、通常の事業所で雇用されることが困難な障害者が対象でありますので、このため、原則、一般就労中の障害者は対象として想定しておりませんが、自治体が必要と認めた場合は利用が可能であります。

 認められる要件としては、一般就労先の企業の中で他の事業所などに通うことが認められている場合とか、あるいは、当該利用者が日中活動サービスを受ける必要があると市町村が認めた場合、こういうことが認められるということは、平成十九年の十二月の事務連絡で、障害者サービスに係るQ&Aということでお示しをしております。

 今の委員のお話にもありましたけれども、具体的に併用が想定される場合というのは、例えば、就労継続支援事業B型を利用していた障害者が、週三日の一般就労を実現した後に、フルタイムなどでの一般就労を目指して週二日は引き続き使いなれた就労継続支援事業B型を利用する場合など、こういう場合が想定されるわけであります。

 自治体に対しては、今後も、必要な機会を捉えて、改めて周知を図ってまいりたいと思います。

初鹿委員 今回、中小企業において、短時間での障害者の雇用を進めるような特例給付金というのを設けるわけですから、そういう事業所がふえてくると、二日間企業で働いて三日間は事業所で働くというような働き方が進みやすくなるんじゃないかと思うので、ぜひこれを機会に改めて自治体に対して徹底していただきたいということをお願いします。

 ちょっと時間がなくなってきたので少し飛ばしまして、次は、今回の法改正の中で、一つ、ここはもう少し何かうまくできなかったのかなと思うところが、障害者就労・生活支援センターと公務部門とのかかわりについてです。

 いわゆるナカポツセンターと呼ばれているものなんですが、これについて、ことしの三月の五日に、厚生労働省職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課、国の機関において採用された障害者に対する職場定着支援についての事務連絡というのが出されておりまして、ナカポツセンターの就業支援員による支援は、公務部門に採用された障害者を対象としてはいけない、そういう趣旨の通知が出されたということなんです。

 確かに、常勤で公務員として働いている人は、雇用保険二事業でやっているから、それは対象にならないという整理をするのもわからないでもないです。しかし、非常勤の場合は雇用保険を支払っていますよね、この非常勤まで対象外とするのはいかがなものかなと。

 ナカポツセンターというのはかなり実績を上げているところですから、こういうところの支援員が公務部門の職場に入ってくるということは、ほかの方にもいい影響を及ぼす、そういう面もあるので、ここを対象外にする必要はなかったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の点に関しまして、まず、雇用保険の制度でございますが、これは、労働者の方が失業して所得の源泉を喪失したというような場合に、生活、雇用の安定、就職の促進のために失業等給付を支給するという制度でございまして、加えて、雇用保険の二事業というものは、事業主の保険料のみを原資として、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大等を図るための事業として実施をしている、こういう前提がございます。

 御指摘のありました障害者就業・生活支援センターの事業の就業支援にかかわる部分は、雇用保険二事業として実施をしているわけでございまして、雇用保険二事業としては、今申し上げたように、事業主の拠出であるということを前提として、その趣旨にかなった適切な運用を行う必要があるということ。

 それから、国等の職員の雇入れ、雇用管理などに要する費用は、その職員の方が雇用保険の被保険者であるかどうかにかかわらず、雇用勘定以外の財源によって措置をされているということにも留意をする必要があるという観点から、先ほど御指摘のありましたように、就業生活支援センターに委託をしている雇用安定等事業においては事業主としての国等に対する支援を行うことは適切ではないという考え方のもと、もしこのセンターを御利用いただくという場合であれば、各機関の負担において御利用いただくという考え方をとっているものでございます。

初鹿委員 ちょっと時間が来てしまったんですが、何か国の方で有償でサービスを受けるのは可能とするということなんですが、有償とするとなると、その有償契約をナカポツセンターの人が結ぶ事務的な手間もかかるし、あと、各部署によって予算が限られているから、それによって支援が受けられる人、受けられない人というのが出てくるのも問題があるし、例えば、今まで民間企業で支援をしていた障害者が公務部門に移ってきた、そうしたら予算がないから支援を受けられませんということになったら、それが切れてしまうということも問題があるので。

 そういうことがないように、きちんと有償でやるにしても継続できるようにちゃんと予算の措置をするように求めて。答えはありますか、あれば、質問を終わりますが答えてもらえますか。

土屋政府参考人 御指摘のような意味で、各機関の負担のもとできちんとサービスが提供できるようなことを、各機関において御努力をいただきたいというふうに思っております。

初鹿委員 終わります。

冨岡委員長 次に、堀越啓仁君。

堀越委員 立憲民主党・無所属フォーラムの堀越啓仁でございます。

 本日は、初めて厚生労働委員会で質問に立たせていただきます。心から感謝申し上げます。

 私は、議員に当選させていただく前に、作業療法士として十二年間、医療と介護の現場で働いてまいりました。主に中途障害の方々の就労支援にかかわっていたわけでございまして、今回の障害者の雇用促進の法改正に関しては非常に関心が高い者でございますので、質問の機会をいただきました。

 リハビリテーションの分野でいえば、働くということは、単に収入を得るということだけではなくて、その人が社会の中で生きがいを見出しながら、社会の中で役割を担いながら生活していくことにとって非常に重要な、つまり、生命の質、QOLに大きな影響を与える課題であるというふうに思っております。

 そういった観点から質問をいろいろさせていただきたいと思いますが、就労を安定的に行うためには、いわゆる利用者さん、障害を持っておられる当事者の皆さん、そして雇用者側、この二者だけが頑張ればいいというものではないと私は思っております。つまり、その二者間をしっかりつなげていって、横断的に、継続的に、安定的に雇用が進んでいくようにつなげていくコーディネート役をする職種、これが私は非常に重要だと思っております。

 今回の法案がまさにそれを担うべきだと私は思っておりますので、そういった観点からも質問させていただきますが、障害者雇用枠というものを捉えるときに、障害者雇用枠で障害を持っている方をお雇いするんだという概念から、ここから、障害者雇用枠という枠において障害を持っている人が活躍してもらう、そういう枠になる、そういう意識を持っていただくように変わっていけばいいなという希望を持ちまして、きょうは質問に立たせていただきます。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 今回の障害者の雇用の促進等に関する法律一部改正案の概要には、障害者の活躍の場の拡大に関する措置について、国及び地方公共団体の責務として、みずから率先して雇用するように努めなければならないとありますが、現在行われている採用方法の試験のあり方、これを選択している理由をまず一点お伺いさせていただきたいのと、続けて、省庁の障害者雇用を推進していくのであれば、試験でない形の障害者の採用のための制度設計が私は必要ではないかと考えておりますが、そのほかの採用方法を今後検討される可能性についてもお聞かせいただきたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 障害者の方の採用につきましては、公務員の任用面でのさまざまな工夫をしていくということについて、昨年十月に策定をした基本方針にも盛り込ませていただいているところでございます。

 具体的には、人事院が行っている一般的な職員の採用試験だけでなく、人事院が行う統一的な障害者の方の選考採用試験、それから個別の省庁がそれぞれに行う選考採用試験、そしてまた非常勤職員としての採用といった、入り口としては今申し上げたようなことがあるかと思いますけれども、そういったことに加えまして、非常勤職員としての勤務をした後に常勤職員となることを可能にするステップアップ制度や、常勤職員として採用予定の方に採用前に非常勤として勤務をしていただくプレ雇用制度なども今回の基本指針に基づいて整備をされているところでございますので、こうした多様な任用形態を活用して採用を進めていくことができればというふうに考えております。

堀越委員 先ほどお話しいただいたステップアップであるとかプレ雇用、これは採用決定後ということでよろしかったでしょうか。済みません、その辺だけ、もう一回確認を。

土屋政府参考人 ステップアップ制度につきましては、非常勤として採用された方が、その後、常勤職員に移行していくということでございますので、既に採用のあった方ということになろうかと思います。

 それから、プレ雇用制度につきましても、常勤職員として採用予定の方に採用前にという意味では、採用が予定されている方、採用が決まっている方についての制度として運用されるということでございます。

堀越委員 ありがとうございます。

 今回行われた試験は、確かにいろいろな障害を持たれている方々に配慮されているところもあるとは思います。しかし、現在の試験では、知的障害者が採用される可能性は非常に低いと私は感じておりますし、特に、省庁の障害者雇用というのが身体障害者や一部の精神、発達障害に偏ってしまう、こういう状況にもあると思います。

 この試験制度の弊害というのはやはりメーンは知的障害であると思いますが、精神疾患をお持ちの方でも、特に、例えば統合失調の陰性症状がある方々にとって、この試験をクリアするというのは非常にハードルが高いというふうに思っています。

 特に、精神障害者、知的障害者、お持ちの皆さんは、環境に徐々に適応していくという特性を持っておりますから、突発的に、突然来て試験を受ける、ここでパフォーマンスがしっかり発揮できるのかと言われれば、やはり非常に難しい方々が多いわけですね。その現状の状況で判断をされて、それで試験に受からなかったと言われれば、これはやはり、本当にその職に合っているのか合っていないのか、そういったことも適切に判断できていないということになりますので、本来であれば、時間をかけて採用も検討していくことが非常に重要だというふうに思っています。

 例えば、現在、特許庁の方で行われている事例でいえば、職場実習を経てから採用面接を行う、こういうものが私は非常に適しているというふうに思っています。その後、トライアルで雇用を進めていく、これが私は重要だと思っています。

 そして、更に言わせていただければ、障害者の安定雇用を目指すインクルーシブ議連の中でも私は申し上げさせていただきましたけれども、風呂敷を広げ過ぎて性急に雇用を急ぐのではなくて、真に障害者の皆さんの持っている能力をしっかり適切に判断して安定的に雇用ができる、そういう体制づくりというものをしていかなければいけないというふうに思っておりますし、ダイバーシティーの観点からも、知的障害、精神障害、身体障害、この三障害をしっかりと均一に雇用していくということをぜひ努めていただきたい。これは民間に対しても行政が示す態度としての責務だと思っておりますので、ぜひこの辺もあわせてお願いをしたいと思います。

 次に、本改正案に障害者雇用推進者と障害者職業生活相談員を選任しなければならないとありますが、これはどのように選任して、そして、今後どのように配置されていくのか、伺いたいと思います。

 と申しますのも、省庁の職員の皆さん、当然、ほとんどの方々は異動というものがあります。それでは、相談員のいわゆる講習を受けても、また再度、新たな人が来てそれを受け直さなければいけないというものが発生する可能性もありますし、いわゆる障害者雇用推進者とか障害者職業生活相談員の講習を受けたからといって、すぐノウハウが得られるわけではありませんので、本当に、これはどういう配置になるかによって大きくその機能が低下する可能性もありますので、その辺についてまず一点伺いたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘の雇用推進者、職業生活相談員でございますが、今回お願いをしております改正案の中で、障害者の職場環境の整備などに取り組むため、国等の機関に対しまして、障害者雇用推進者は各機関ごとに、それから、職業生活に関する相談指導を行う生活相談員につきましては、五人以上の障害者を雇用する事業所において選任をしていただくということを義務づけるという形になってございます。

 これらの推進体制の実効性を確保し、支援を強化するために、まず、職業生活相談員については、御指摘のありましたように、資格認定講習を受講した方の中から選任をしていただくということになりますが、あわせて、雇用推進者につきましては、三月に関係閣僚会議で策定いたしました方針のもとで、各府省の官房長等を選任をするということにし、こういった雇用推進者、職業生活相談員になった方の職員の人事評価に当たっては、業務の内容に応じた取組が適切に考慮されるものであるということを確認をしていただいているところでございます。

 御指摘ありましたように、人事異動等によって担当であった方が離れてしまうというような場合も想定はされますけれども、その場合には、現に相談を受けている障害者の方の特性とか相談内容、配慮すべき事項といったことについて適切に業務としての引継ぎを行っていただくということを徹底をし、組織として継続的に、障害者の方が継続して働きやすい環境をつくるということについて取り組んでいただくよう、各府省にも私どもとして働きかけてまいりたいと思います。

堀越委員 現状では恐らくそれが本当にお答えいただける精いっぱいのところなんだろうとは思いますが、やはり申し送りや情報提供だけでは対象者の安定雇用を私は守れないと思うんですね。人的環境や物理的環境が大きく変化してきたときに障害の程度も大きく変わってくる、そういった障害をお持ちの方もいらっしゃいますから、私は、専任、選ぶという選任ではなくて専門という意味での専任、専門に専任するスタッフをしっかり設けることが必要だと思っております。これは各省庁の取組に委ねていますけれども、私は、厚生労働省の中に専門チームをしっかりつくって、そこから派遣していく形の方が一番合っていると思います。そのあたりも含めて今後もしっかり御検討いただきたいというふうに思います。

 そして、大事なのは、障害者、そして企業、行政をつなぐ役割、このところが非常に重要だと思っておりますので、そのあたりについて伺います。

 ジョブコーチについてなんですけれども、現実的には、従来のジョブコーチのあり方、これが私は問題が多いと思っておりますし、新しいジョブコーチのあり方に変えていくべきだというふうに思っています。

 今現在ある従来のジョブコーチというのは、三障害を総合的に見るカリキュラムというのは整っていますが、三障害に対して専門的な知識をしっかりと習得するようなものになっていないというふうに思います。三障害とも障害特性は当然違うわけですので、それぞれに特化したジョブコーチの位置づけが非常に重要だと思います。

 そして、純粋に、ジョブコーチ、これも、先ほどの障害者雇用推進者あるいは障害者職業生活相談員と同じように、講習を受けたからといってそのノウハウがすぐに受けられるわけではありませんので、本当にこれは専門性の部分ですので、この部分の強化というのは非常に重要だというふうに思います。とりわけ知的障害やあるいは精神障害をお持ちの方の障害者雇用枠での就労というのは、今、現状、極めて少ない状況でありますので、そこに特化したジョブコーチシステムは非常に重要だと思います。

 これがなぜ進まないのかと言われると、障害者雇用推進法そのものが身体障害者雇用推進法から始まっている、そして、そこに知的障害が二十年後入り、さらに精神障害者が入るまでに約五十年ぐらいかかっていますから、このはしりの部分から今も脱却できていないというのが私は現状だと思っています。

 しかし、そうはいっても、では、これから日本はどういう状況になるかと言われれば、身体障害者雇用枠で雇用された皆さんが退職してくる時代に入っていますので、その退職してきた実数を、今後、雇用ポイントを補完していかなきゃいけない。そういうふうになっていくと、これは精神障害をお持ちの皆さんに就労に円滑に入っていただくという時代に来ているわけです。であるので、精神障害者に特化したジョブコーチをつくっていくことが私は非常に重要だと思っています。

 平成二十九年度の雇用状況報告書と平成三十年度の雇用状況報告書を見比べると、身体障害の割合というのは減少していまして、精神障害の伸びというのは見られます。また、手帳取得者の労働人口を見てみると、精神障害者の労働人口は、身体、知的障害者の労働人口を合わせたよりも高くなっています。しかし、実際に働いている割合はわずか二%で、障害者雇用を推進していくためには、残りの九八%の精神障害者が働けるようにしていく必要が私はあると思っています。

 その観点から、先ほど来お話をさせていただいています三障害種別ごとのジョブコーチ制度を早急に確立していく必要があると思いますが、厚生省の御所見を伺いたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘ございましたように、障害者の雇用継続あるいは職場定着といったものを図るために、ジョブコーチを始めとした専門的な人材の果たす役割というのは非常に大きなものがあると思っております。

 ジョブコーチに関しましては、地域障害者職業センターを拠点としてジョブコーチ支援事業を実施をしておりますが、実績を見ますと、現在では知的障害の方が三割ぐらい、精神障害の方が三割ぐらいで、その他の方も三割ぐらいという形で、徐々に知的障害や精神の方にシフトしてきているというのが現状だろうというふうに思っております。

 こういった中で、先ほどお話がありましたように精神の方の雇用がどんどんふえてきているという状況の中で、職場定着支援の強化を求められているということがございますし、また、研修の受講ニーズもジョブコーチの関係者の方の中で増大をしているということがございますので、養成研修の後に、個別ケースに関する効果的な支援方法の助言を行う研修修了者サポート研修といったものを新たに実施をしたり、支援スキルの向上研修といった研修を回数を多くしていったりというようなことで、研修体系の見直しや研修機会の拡充、実施体制の整備も図っているところでございます。

 それぞれジョブコーチの方も、専門領域、バックグラウンドをお持ちでございますので、そういったことを生かしつつ、幅広く、三障害、その他の障害者の方に対応いただけるように、研修などの強化を図ってまいりたいというふうに考えております。

堀越委員 お答えいただいた中で、これから精神障害者の雇用が伸びてくるという見通し、もうおわかりいただいていると思います。これは本当に進めていかなきゃいけないことだと本当に思っております。

 障害とはいっても、当然、三障害それぞれ皆バックグラウンドが違いますし、見られる症状やあるいは起きてくる変化というのも当然変わりますので、それに対してしっかりと向き合っていく、これは安定的な雇用を生み出していくためにも非常に重要なことでありますので、ぜひ更に進めていただきたいと思います。

 既に、精神障害者の雇用に関しては、民間でも先進的な活動をされておられる方々、協会があります。

 現在、安倍内閣一億総活躍委員や内閣府の政策委員などを歴任されている松為信雄先生が、精神障害者の就労支援の専門家であるES、エンプロイメントスペシャリスト、エンプロイメントは雇用ですけれども、このスペシャリストを育成する一般社団の協会を立ち上げて、ノウハウを教えて、そのESの認定を受ける、こういう取組をされているんです。

 アメリカではESというのはもう資格化されていまして、障害者の雇用にかかわるプロフェッショナルであります。こういった取組をしているところもありますので、ぜひそういったところからも連携をしながら、行政でも取り組んでいただきたいというふうに思っています。

 また、精神障害者の就労が進まない大きな原因の一つに、医療の問題というのも、医療との連携、医療とのかかわり、これが非常に大きいと私は思います。

 例えば、がんの治療でいえば、年齢が違う、ライフステージに合わせた治療方法というのが行われるわけです。例えば、青年期と老年期では、同じがんの治療でも治療の取組方は違います。しかし、精神障害というのはそれがないんですね。就労を前提として本来治療していかなければいけない精神障害をお持ちの皆さんに対しても、高齢の方でも同じような治療が行われてしまう。

 であるならばどうしたらいいのかと言われれば、医療とリハビリあるいは就労という、この段階にある皆さんから就労支援を行っていくという連携が非常に必要だと思っています。

 先ほどの専任スタッフに関しましては、民間企業で障害者が定着している企業の多くは、専門のスタッフを雇用しているというものもあります。その方が雇用率が低いというふうなデータもありますが、これは、精神障害者は疾病と障害というものが併存しているので、医療的ケアと就労は切っても切り離すことができないということを示唆しています。先ほどの各障害種別に特化したジョブコーチのあり方と同様に、専門的な職種の活用が重要だと考えています。

 そこで、この点を伺いたいと思いますけれども、今後、省庁ごとに精神保健福祉士、PSWですね、それから、私の国家資格であります作業療法士、あるいは心理士、看護師などの専門スタッフを障害者の定着支援に雇用、活用を考えておられるのかどうか、伺いたいと思います。

土屋政府参考人 障害者雇用を進めるに当たりましては、障害をお持ちの方がそれぞれ意欲と能力を発揮し活躍できるように、それぞれの方の障害の特性に応じまして適切なサポートを受けられるようにするということが重要だというふうに思っております。

 今回の各府省での採用、雇用の促進、活躍の場の拡大といった取組の中におきましてもこのことをしっかりやっていきたいというふうに思っておりまして、先ほど申し上げた職業生活相談員の選任とはまた別に、個々の障害者の方をサポートする支援者を採用したり、外部の専門人材を委嘱して活用するといったようなことについて取り組むということを、昨年秋、十月に関係閣僚会議で策定いたしました基本方針の中にも盛り込ませていただいているところでございまして、各府省において個別の取組がそれぞれ始まっている状況であるというふうに承知をしております。

 こういったことを通じまして、専門的な人材の活用をしながら適切なサポートがなされるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。

堀越委員 私は作業療法士として十二年間働いてきまして、短い現場の感覚ではあるかもしれませんが、作業療法士の国会議員は私が初めてでございますので、ちょっと作業療法士のアピールをさせていただきたいんです。

 作業療法士というのはどういうものかというと、つまり、作業というものを生活の一部と考える。つまり、手作業や何か細かいことをやるのが作業療法士の仕事ではなくて、生活の行為そのものを作業と捉えて、それをまた再びできるようにしていく、あるいはその人らしく生活できるように支援していくというのが作業療法士。

 そして、この分野というのが、身体障害領域やあるいは整形の分野や精神障害領域や知的障害、発達障害、こういった分野に非常に広く活躍の場があります。

 そして、現在問題となっている高齢者の運転の問題、これに関しても作業療法は非常に高い知見を持っておりまして、この前、神奈川の交通センターで作業療法士が一名採用されてニュースになりましたけれども、作業療法士の持っている生活を見る視点というのは、就労継続あるいは安定的な定着にとっても非常に重要だと思いますので、ぜひ作業療法士の力も一度ごらんいただいて御検討いただければと思います。

 そして、精神保健福祉士の皆さんに関しましても、やはり、精神の障害とそして生活を双方向から見る高い能力を持っておりますので、就労継続に対しても力を発揮できる、こういう分野。

 こういった皆さんを厚生労働省の中にチームとして一つ設ける、そしてそこから派遣していく。そういう枠組みがあると、確実に行政の皆さんは楽になります。これをもう一度強く述べさせていただきたいと思います。

 次に、障害者の就労支援に対してですが、障害者は、最初からフルタイムではなく、短時間の勤務からの方が定着がいい。今回、民間での障害者雇用に関する改正点として、週二十時間未満の障害者雇用に対する特例給付金制度を設けるとのことであり、雇用が広がるのではないかと考えられますので、この点については本当に一歩前進だと思っております。

 実は、精神障害者の多くの皆さんが、勤務開始から三カ月以内に調子を一旦崩すことが多いと考えられています。これは、精神障害の、勤務開始後三カ月で三割から六割が離職したというデータに基づいて推測されることでありますが、短時間の就労であれば、その調子を崩してしまった三カ月以内の中で、医療機関を受診するだとか、そういった生活のリズムをもう一度取り戻す、こういったことが可能になるので、これは非常に重要だと思います、短時間の勤務。

 そして、今後、先ほどからお話しさせていただいているように、精神障害をお持ちの皆さんが一般企業やあるいは行政の中で働く機会というのがどんどんふえていかなければいけないし、ふえてくることが推測されるわけであります。ハローワークの登録数も非常に多くなっておりますので、私は、医療と就労支援を連携させる新たな職種、これが非常に重要だと思っております。

 その中で、先ほどちょっとお話もさせていただきましたが、医療機関への専門職としての配置、つまり、医療機関にジョブコーチや精神障害者の就労支援の専門家であるES、エンプロイメントスペシャリストを配置してはどうかと思います。精神障害者の雇用者数を増加させていくためにも精神科医療機関をうまく活用した方がいいと思いますが、こうした取組についての厚生省の御所見を伺いたいと思います。

土屋政府参考人 精神障害者の方の雇用を進めていくに当たりましては、健康管理面も含めて御本人の状況を的確に把握して、その状況に合った雇用管理を行っていくことが非常に重要だと考えておりまして、今先生からお話がありましたように、医療機関側の対応を充実していただくということも大切なことかというふうに思います。

 私どもとしては、医療機関とハローワークの連携といったことを意識してモデル事業も行ってきており、また、昨年度からは全国の労働局においてこれを展開しているところでありますが、具体的には、医療機関とハローワークの間で支援対象者についての情報共有を図りながら、両者における連携内容とか役割分担を含めた就労支援計画を策定して、就職前の支援から就職後の職場定着に至る一貫した支援を行うというようなことを個々人の状況に応じて支援していくという事業も実施しているところでございます。

 こういったことを含めて、医療機関とのつながり、あるいは就労支援のノウハウの展開といったことをしながら、きめ細かな支援を行うように取り組んでまいりたいと思います。

堀越委員 ありがとうございます。

 先ほどお話しいただいた、平成三十年の厚生労働省局部長会議の資料の中の一部をちょっと触れていただきましたけれども、医療とハローワークの連携によって就労率が七〇%となっています。これは、地域の就労支援の専門機関である就労移行支援事業所の就労率が二七%ですので、それに比べると非常に高い数字になっているわけですので、これもぜひ進めていただきたいと思います。

 やはり、先ほどからお話しさせていただいている、医療と就労の場をつなぐ場が連携しなければいけない。連携することによってこれだけ大きな高い効果が発揮できるんだ、そのことをまさに示しているこの数字でありますので、ここをぜひ更に強化する施策を講じていただきたいと本当に思います。

 先ほどお話しさせていただいているES、エンプロイメントスペシャリストの略、これは就労支援の専門家の意味であります。アメリカでは専門職として位置づけられているもので、主に精神障害者の就労支援の専門家になるわけですが、これは、就労支援全体だけでなく、職場の開拓であるとか、あるいは求人の作成ですとか企業の支援、あるいは就労後のキャリア支援までトータルに行える、そういうものになります。ジョブコーチは、制度上、就労後の職場適応をメーンとしていますので、それ以上に更にフォローアップすることができるという枠組みになりますので、こういった職種の創設も私は非常に重要だというふうに思っています。

 今回の法案は与野党を超えて議論していかなければいけないことであるのは当然ですけれども、障害者が就労するに当たって、今回の法案に関しては、いわゆる送り出される側のことはあるんです。送り出される側、つまり雇用する側はあるんですが、逆に、送り出す側についての言及が非常に欠けているというふうに思います。つまり、人材を育ててその人たちを安定して雇用できるような体制づくりということをしていかなければいけない、そこが私は今回の改正案について非常に弱いところであると思います。

 日本の障害者雇用はこのままでは私はだめだと思っていますので、ぜひこの点について皆さんとも与野党を超えて取り組ませていただくことをお願い申し上げ、私の質問を終了とさせていただきます。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、尾辻かな子君。

尾辻委員 立憲民主党・無所属フォーラムの尾辻かな子です。

 きょうは、障害者雇用促進法の改正案ということでお聞きをしていきたいと思います。

 まず、昨年、前代未聞の省庁による障害者雇用水増しが発覚いたしました。雇用数の不適切計上は、国の三十三機関のうち八割を超える二十八機関、三千七百人に上りました。国土交通省に至っては死亡退職者までこの中に入っていたということで、ゆゆしき事態だと思います。国が率先して取り組むべき障害者雇用がうそばかりだったということに深い憤りを覚えております。

 私たちは昨年から野党合同ヒアリングなどで聞かせていただいておりましたけれども、例えば、その中で日本障害者協議会の藤井代表が指摘されていたのは、実は、障害者雇用促進法で雇用義務を定めた、これは昭和五十一年ですけれども、このときの雇用率が一・〇九%、去年の水増しなしの実雇用率が一・一九%、つまり〇・一%しか変わっていなかった。

 四十数年たってこういう現状があり、この四十数年間の間にどれだけの障害のある方々の雇用をこの国が、政府が、省庁が奪ってきたのかということについては、これは真摯に受けとめて反省をしなければいけない、そういうことだと思います。本当に、障害のある方々にとっては裏切り行為だというふうに思います。

 さらに、民間企業にとっても、民間企業は納付金制度があって、足りなかったら納付金を払わなければいけないという雇用率の向上を民間機関に働きかけながら、公務部門がこういう状態であった。こういうことはこれから本当に改善していけるのかということについて、また、ちゃんと定着がしていけるのか、こういった観点からお聞きをしていきたいと思います。

 まず、大臣にお聞きしたいんですけれども、今現在、こういう水増しがあった後、どういう採用計画で採用されているのか、そのことについてお聞かせください。

根本国務大臣 平成三十年六月一日現在で法定雇用率を達成していない府省、これは、本年一月一日を始期とした一年間の採用計画を作成し、達成に向けて取組を推進しているところであります。

 まずは関係法令に沿ってこの取組を進めて、そして、進捗状況やその中で出てくる課題等について、関係閣僚会議をつくっておりますので、関係閣僚会議などでフォローアップしながら、政府一体となって取り組んでいきたいと思います。

 また、この取組を進めるに当たっては、委員のお話にもありましたが、要は、障害者の採用が単なる数合わせとならないように、希望と能力に応じた活躍しやすい職場づくりを推進する必要があると思っております。

 厚生労働省としても、各府省の取組を最大限支援してまいります。

尾辻委員 具体的な採用計画はどのようになっているのかということについてお聞かせください。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 採用計画につきましては、平成三十年、昨年の六月一日現在で未達成、達成をしていない府省において、本年一月を始期とした一年間の採用計画を策定していただくということでございます。

 それで、全体の計画の合計数が四千七十二・五人という人数を、この年末までに法定雇用率の達成を目指して更に採用を進めていくという内容でございます。

尾辻委員 これは今年度末ということでいいですか、四千人というのは。

土屋政府参考人 ことし一年間の計画でございますので、ことしの十二月末までの間が計画期間でございます。

尾辻委員 まず、この計画が、特にことしじゅうに四千人というのは、さすがに私は無理な計画だと思っているんですね。ずっと申し上げてきたとおり、急にたくさん採るのではなくて、中長期的に採用する必要があると思います。例えば、世田谷区なんかは五年計画で採るんですね。そういうことをしないとしっかり定着しないというふうに思います。

 では、現在、その採用計画に沿ってどれぐらいの障害のある方が雇用されているのか、それの障害種別、また常勤、非常勤、それによって法定雇用率がどうなったか、これは大臣にお聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 データに関することでございますので、私からお答え申し上げます。

 まず、各府省の障害者の採用状況でございますが、調査を実施をいたしましたところ、四月一日までの採用数の合計が二千七百五十五・五人ということになっております。進捗率において約六七%ぐらい、こういう数字でございます。

 このうち、常勤の方が七百六十四・〇人、非常勤の方が千九百九十一・五人。それから、障害種別で見ますと、身体障害の方が千三百二・〇人で四七・二%、それから知的障害の方が五十三・五人で一・九%、精神障害の方が一千四百人で五〇・八%ということでございます。

 四月一日までの状況はこういうことでございますので、引き続き、法定雇用率の達成に向けて、まずは採用計画に基づく採用を各府省において進めていただき、私どもとしても最大限の支援をしてまいりたいということでございます。

尾辻委員 配付資料の最終ページに、四月二十二日時点の障害者の採用状況についてということで、表をつけさせていただいております。

 これは各省庁別なんですけれども、今どれだけ無理な雇用になっているかというのがこれを見てもよくわかるんですね。例えば、一番人数が不足している国税庁さん、千六十八人足りないよ。今の時点で、何と半年間で七百六十八人も雇用しているんです。これはすごい数ですよね。国交省さん、七百十三人足りないという不足数がありましたけれども、この半年間で五百二十二人採用している。法務省なんかも、五百七十四・五人足りなくて、四百五十三・五人採用している。私は、さすがにこれは無理な採用をしていませんかというふうに思うんですね。また、非常勤の率も非常に高いわけです。ここについては後で聞きますけれども、私は、この採用計画は本当に急ぎ過ぎているんじゃないか、これで本当に定着支援できるのかということを聞いていきたいと思います。

 まず、今、障害の三障害種別を聞きましたけれども、例えば、視覚障害や聴覚障害といったくくりにおいてどのように今採用されているのかということ。水増しのときはえらく視覚障害の方が多かったわけですけれども、どういうふうに受験とか、採用状況はどうなっているかを教えてください。

土屋政府参考人 先ほど申し上げましたように、四月一日までの採用の中で、身体障害の方が千三百二・〇人ということでございますが、さらに、障害部位別、視覚障害の方とかの採用者数は把握をしていないところでございます。

 なお、平成三十年六月一日現在の国の行政機関においての障害者雇用ということで見ますと、身体障害の方が千九百四十三人のうち、これは実人員でございますが、視覚障害の方が百二十一人というような状況になっているということでございます。

 今回の採用に当たりましては、例えば人事院の統一的な採用試験の中でも、視覚障害の方に配慮した点字試験などの配慮が行われたというふうに承知をしておりますし、また、厚生労働省においても独自の採用を進めていますが、障害種別に応じたそれぞれの配慮ということに努力をしてきたところでございます。

尾辻委員 ということは、今回の採用のときの受験状況とか採用状況はこういう部位別ではわからないということで、本当にこういう方々がしっかり受けられるようになっていたのかどうか、これは知りたいところなので、しっかり把握をしていただきたいというふうに思います。

 次に参りますけれども、今回採用された方々は、精神障害の方が千四百人で、五〇・八%と半数を超えております。この精神障害の方の離職率が非常に高いんだということを添付の資料でもつけさせていただきましたけれども、二〇一一年の大阪府における精神障害者の離職に関する研究では、年間の平均離職率が七五%になった。身体障害者が一六%、知的障害の方が一三%と比較すると非常に突出をしているということで、ある年を基準にして二年以内で働いている全ての精神障害者が入れかわってしまう、こういう離職率になっているわけです。もう一つのところにも書いてありますけれども、ハローワークを通して就職した精神障害者九百八人に対する調査でも、入職して一年後には六割が同一事業所を離職していたということが報告をされているわけです。

 今回これだけの人数を採用されたわけですけれども、この定着促進は非常に大事なポイントになります。どのような支援体制になっているのか、お聞かせください。

土屋政府参考人 御指摘をいただきましたように、特に、精神障害の方については定着の面で困難な状況になる方が多いというふうに私どもも認識をしております。

 公的部門においての定着ということにつきましては、昨年十月の関係閣僚会議の基本方針におきましても、体制の整備を内容として盛り込んでいるわけでございますが、推進していくための実務責任者の配置であるとか相談窓口の設置といったことのほかに、個々の障害者のサポートをする支援者の配置や委嘱、これは専門的な人材を雇用する、あるいは外部の方を委嘱するというようなことで、PSWの資格をお持ちの方などについても対応していくということを各機関においてやっていただくということになろうかと思いますが、そういった必要な職場でのサポート体制の整備を図ることにしております。

 また、あわせて、こういった方々の定着におきましては、職場の中での障害に関する理解の促進といったことが大変重要だというふうに思っております。そういった点から、精神障害や発達障害の方に対する知識や理解を深め、職場において応援者となっていただくという取組として、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座といったものを各省向けに私どもも開催し、受講していただくというようなこと、それから、ハローワークからの支援ということで、職場に出向いて、職場適応に関する課題を解決するための職場適応支援者をハローワークに配置するというようなことも行ってまいっております。

 こういったことを通じまして、精神障害の方の職場定着に最大限努力をしてまいりたいと思っております。

尾辻委員 今後、今採用された方がいつぐらいに離職をされるのかとか、離職された場合、理由などをしっかり把握していただきたいと思うんですけれども、この点、いかがでしょう。

土屋政府参考人 今後の実態把握なり採用状況に関するフォローアップという観点から、定着状況についても確認をしていきたいと思いますし、また、その際に、どういった点が課題であったかというようなことについても確認を進めていきたいと思います。

尾辻委員 次に非常勤の話に行きますけれども、採用された方二千七百五十五・五人、これはカウントがあるので五人、のうち、非常勤が七二・三%、千九百九十一人と非常に多くなっております。

 例えば、期間業務職員であれば三年で雇いどめということになります。非常勤から常勤雇用へのルートというのはどのようになっていますでしょうか。

土屋政府参考人 任用面での対応という意味で、これも昨年十月に策定いたしました基本方針の中で、ステップアップ雇用の制度というものを設けております。非常勤で採用された方が御本人の御希望に応じて常勤に移行していくということを制度化したものでございますので、御本人の希望も伺いながら、そういった取組についてもこれから努力をしていきたいというふうに思っております。

尾辻委員 ここが本当に雇いどめにならないかというのは私は非常に危惧しています。

 ちなみに、この非常勤の中で、期間業務職員とその他の職員とか、この辺、どういう非常勤なのかという内訳は把握しておられますか。

土屋政府参考人 今回の採用状況の把握におきましては、常勤、非常勤の内訳は把握をいたしましたけれども、今お話があったような非常勤の中でのさらなる内訳ということについては把握をしておりません。

尾辻委員 ここも非常に大事なポイントだと思いますので、ぜひとも把握していただきたいと思います。

 ちょっと質問を飛ばしまして、障害者雇用推進者と障害者職業生活相談員のことについてお伺いしたいと思います。

 今回の法案で、国や自治体でも障害者雇用推進者や障害者職業相談員を置くことになりました。どのように養成するのか、いつまでに何人ぐらい、そしてどの単位で置いていくのかという具体的なところ、こういった推進者とか相談員の方が例えば基本的に持っておいた方がいい資格など、どういうものを考えておられるのかということについてお聞かせいただきたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘いただきました障害者雇用推進者、障害者職業生活相談員でございますが、これらは、職場環境の整備という観点から、国及び地方公共団体の機関に関しては選任を義務づけるということで、今回、法案の中でお願いをしているところでございます。

 具体的には、障害者雇用推進者は、障害者雇用を進めるに当たってのいわば実務的な責任者という立場で取り組んでいただくというものでございまして、機関ごとに、任命権者ごとに選任するということで考えております。ことし三月の関係閣僚会議の方針の中では、各府省においては官房長等を選任するという方針について申合せをしているところでございます。

 また、障害者職業生活相談員は、名前のとおり、具体的な相談に応じていただく、そういった方ということでございまして、雇用する障害者が五人以上の場合に事業所単位で選任をしていくということでございます。求められる資質として、資格認定講習を受けていただくというようなこと、あるいは、それに準じた相談指導等の能力が認められる、そういった実績をお持ちの方というような、一定の水準を確保しながら任命をしていくということを前提としております。

 こういった方々の選任を通じて、職場全体でサポートする体制の整備を図ってまいりたいというふうに考えております。

尾辻委員 この障害者職業生活相談員は大体各省庁で何人ぐらいになるようなイメージなのかということ。部局ごとぐらいに置いていくのかどうか。更に言うと、自治体はどういうふうになるのかということです。各市に例えば一人、障害者雇用推進者を置いて、生活相談員はどういう単位で置いていくのか。この辺についてはどうなっているんでしょうか。

土屋政府参考人 具体的な人数についての想定は今の時点ではなかなか難しいところがございますが、配置については、先ほど申し上げた、五人以上の障害者を雇用している事業所、その事業所単位に選任をしていただくということでございまして、これは国の機関、地方公共団体、同じ基準のもとでやっていただくということでございます。

尾辻委員 ちょっと、自治体においてどういうふうになるのかというのが、なかなか具体的なものが見えてこないなというふうに思うんですね。

 これはなぜ今聞いているかというと、この推進者と相談員は公布の日から三カ月というタイムスパンで置かなきゃいけないということになっていますよね。これは非常に短いスパンなんですけれども、本当にこの公布の日から三月という時間で、タイムスパンでできるんでしょうか。

土屋政府参考人 公布の日から起算して三カ月以内からこの規定を施行するということにしてございますが、まず、国の機関においては、これまでも、昨年秋の基本方針のもとで相談体制の整備ということをうたいまして、その体制の整備を図っているところでございまして、それを踏まえて、三カ月以内の施行から三十二年度中までは、基本的には、認定講習の受講を必要としない方でも、とにかくまずは選任をしていただくということをこの法案の中に盛り込んでおりまして、さらに、三十三年度からは、認定講習を受けた資格を有する方を任命していただく、こういう二段階の施行を予定しておりますので、基本方針のもとで各府省が一定の整備をしてきた相談体制を、まず第一段階できちんと法的にも位置づけたもとで取り組んでいただくということ。さらに、第二段階、三十三年度からは、一定の講習を受けた方を選任していただくということで、質も高めていただくというふうに考えているところでございます。

 自治体においても同様に取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。

尾辻委員 今の答弁は非常にびっくりするんですけれども、講習を受けなくても今の間はいいんだ、雇用推進者やそして相談員はいいんだということを今おっしゃったわけですよね。

 今、これだけの人、つまり二千七百人の人が既に入ってくるわけです。その中で体制整備が全く追いついていない。これは本当に、数合わせにならないようにと大臣は最初おっしゃいましたけれども、まさに数合わせになっていて、全く準備が追いついていないということじゃないんでしょうか。このことを私は非常にちぐはぐだというふうに思います。

 ちょっと新聞記事をつけました。今回の一斉の採用試験のことについてもいろいろな記事が出ております。障害者雇用が数合わせじゃないかということで、面接の際に面接官から何度も確認されたのは、シュレッダーにかけたりコピー機の紙を補充したりする補助的な仕事だけれどいいかと繰り返されたとか、ある官庁では、暇な時間帯もあるけど大丈夫、暇な方がいいよね、こういう面接を今しているということなんですね。

 これは、余りに拙速にやり過ぎて、本人に合った仕事の切り出しというのがしっかりできないようになっているんじゃないんでしょうか。採用された人が何か補助的な仕事しかさせられないとか暇な時間がある、こういうことはどういうふうにしてこれからチェックしていくんでしょうか。

土屋政府参考人 御指摘のような報道があったことについては私どもとしても承知をしておりますが、厚生労働省としては、障害者の採用に当たっては、御指摘のあったように、個々の障害者の方の特性とか希望を十分に把握した上で、それを踏まえて、どういった仕事をしていただくかということの仕事の選定も含めて、必要な対応をしていただく必要があるというふうに考えております。

 こういった点については、関係閣僚会議の策定した方針の中でも、各府省等は、障害者の採用に当たっては、個々の障害者の特性、希望を十分に把握し、それを踏まえて採用段階及び採用後において具体的にどのような合理的配慮を行うことができるかを検討することが重要であることを認識し、採用を行うといったような形で明文化もされておりますので、そのことを各府省にも強く働きかけ、また、私どもとしてもできる支援をして、仕事の選定などについて各府省が具体的な取組を起こせるように支援をしてまいりたいというふうに考えております。

尾辻委員 私はこういった面接は不適切だと思います。せっかく政策的な仕事にかかわれるというふうに募集要項に書いているのに、面接では、逆ですよと、シュレッダーやコピー機の紙を入れるだけですよ、暇でもいいですかと。本当にこれは数合わせになっていませんか。

 そして、これは本当に誰かチェックしなきゃいけませんし、先ほどからずっと聞いてきたように、精神障害の方も今五割おられるわけです。そうしたら、この人たちが本当にやめないで仕事ができるのかということについては、今回こういうふうに大規模にやってしまったせいで、さまざまな弊害が出てくると思うんです。

 大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、これは絶対に検証作業が必要だと思います。本来中長期でやるものをこうして一気にやってしまったわけですから、さまざまなひずみが生まれてくるのは間違いないわけです。民間からも採用してくる人がいたりして、民間企業が困ったりということもあるわけです。一体こういう検証をどのようにしていくのか、大臣、お聞かせください。

根本国務大臣 平成三十年六月一日現在で法定雇用率を達成していない府省、これは、先ほど申し上げましたが、本年一月一日を始期とした一年間の採用計画を策定して、達成に向けて取組を推進しております。

 まずは、閣議決定でも我々はきちんと合意をしているわけですから、まずは関係法令に沿ってこの取組を進めて、進捗状況や課題について、関係閣僚会議などでフォローアップしながら、政府一体となって取り組んでまいります。

 このフォローアップにおいては、各府省で働く障害者の仕事内容についても検証し、本人の特性に合った業務の切り出しなどができているか、こういうことを確認できるようにしたいと思います。

 加えて、公務部門における障害者雇用については、障害者雇用促進法に基づき、毎年六月一日時点の障害者の任免状況を調査することにしています。

 引き続き実態把握に努めていきたいと考えています。

尾辻委員 非常勤の方とかもたくさんいらっしゃいますから、しっかりと検証していただきたいというふうに思います。

 そして、障害という話でいきますと、法律によって障害者の定義というのは変わっていきます。だから、障害者雇用促進法においての障害者と、例えば障害者差別解消法においての障害者というのは定義が違うわけですけれども、今回、一点確認をしておきたいことがありまして、性同一性障害は、もちろん障害者雇用促進法の中では障害者に入りませんが、障害者差別解消法においてこれは障害者というふうに当たるのかどうか、ここを確認をさせていただきたいと思います。

川又政府参考人 お答えいたします。

 障害者差別解消法に定義がございます、第二条第一号でございますが、障害者につきましては、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」と定義がございます。

 性同一障害のある方につきましても、心身の機能の障害が生じており、当該障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるという場合には、この障害者差別解消法で定める障害者に含まれると解されます。

尾辻委員 ありがとうございました。確認をさせていただきました。

 きょうは時間の中で触れられなかったんですが、例えば、初鹿委員の質問にありましたように、障害者就業・生活支援センターとかも今回は有償支援しかできないというような状況になっております。今後は、これもまた労政審などでも議論していただきたいと思うんですが、センターが公務部門においても当たり前の支援ができる、そういう仕組みもぜひ検討していただきたいということをお願い申し上げて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時二分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

冨岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。池田真紀君。

池田(真)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの池田真紀です。よろしくお願いいたします。

 まず、質疑に入る前になんですが、先日、前回質問させていただいたときに、連休中の質問をさせていただきました。そのときに、子供関連の通知を、今まで日常的にやっているので、休みとか土日とか問わずやっているので、改めて今回は通知をしていませんというような、ここでの、委員会での答弁だったと思いますが、その後、子ども家庭局室長の方から連絡をいただきまして、二十四日付で関係機関の方へ、自治体を含めて関係機関に通知を出していただいたということで、文書もいただきました。ありがとうございました。

 ただ、十連休、そうはいいましても、こどもの日をまたぐ連休期間でありますので、ぜひこの体制を、今度は国民に、何か発見したときには、子供を守る意味で、そういった周知先といったものを、国としても、政府としてもPRを引き続きしていただきたいと思います。まずはお願いと感謝を申し上げまして、質疑に入らせていただきます。

 障害者雇用に関しての今回の法案についての質疑に入る前に、やはり、今回水増し問題という形で報道されておりました。しかし、その後の取りまとめの報告書もそうですし、今回の法案提出の理由の経過の部分におきましても、やはりここが、そのとき何がいけなかったのかということがわかっていないんじゃないのかなというふうに強く思っています。

 と申しますのも、最初の本会議の登壇のときにもあったような、眼鏡とかしぐさ等から視力が悪そうな方から、そういう人も計上していたとか、あとは、仕事に来られなくなっている人とか、仕事に来ているけれども仕事になっていない人を計上していたとか、そもそもそういう認識自体が間違っていたということを、法定雇用率の前に、この認識といったものを改める必要があるのではないかというふうに思っています。

 ここが全く改善がされないまま、数字だけ、何か求めていこうとしても、これは非常に無理がありますし、また、より一層、犠牲者といいますか、思わぬ方向に行くのではないかというふうに思っています。

 まずは、このことは、水増しというよりも、誤りがあったということではなく、意図的にごまかし続けていたということが前提でありますので、そのことをまずは認めていくことが重要だというふうに思っています。

 大臣、こういう今みたいな人の検証といいますか、そういう方に対しての教育といったものというのは何かされたのでしょうか。

 今回、法定雇用率とか法案提出もいいんですけれども、そもそも、達成率に至っていないとかそういう話ではなくて、こういう考え方、報告書に載っているような、今申し上げましたような方を計上していたというのは、そこに偏見とかそういうものが入っているわけですよ。計上すべき人ではない人が入っていたということではなくて、それだけの数字の話ではなくて、その意識のところというのが非常に問題があると思うんですね。

 そこについて、大臣のお考えをまず伺いたいと思います。教育をしたかどうか。そして、今の考えについて、いや、そうではないという思いがあるのであれば、御意見を伺いたいと思います。

根本国務大臣 障害者雇用で不適切計上があった、これはやはり、それぞれの担当をする職員が漫然と前例踏襲をしていたとか、あるいは障害者に対する思いが欠けていたとか、さまざまな問題点、課題があったと思います。その意味で、そこは検証委員会でしっかりと点検してもらって、そして報告もいただきました。

 大事なのは、やはり障害者の皆さん一人一人に寄り添って、そしてそれぞれの各省庁でも、今回、具体的に必要な内容も法律に盛り込んでこれからしっかり取り組ませていただくわけですが、その中で、当然、障害者に対するさまざまな研修、幹部職あるいは職員に対する研修、これはそれぞれの省庁でも取り組んでおりますが、この法案の中でも、あるいは閣議決定、関係閣僚会議で決定した中でも、こういうものに対する研修あるいは指導も含めて、こういうことを政府全体としてやろうと、これは関係閣僚会議でも取り決めておりますので、この法改正にも必要な事項は盛り込んでおります。

 要は、政府、関係省庁一体となって、前回の不適切雇用の問題のような問題が二度と起こらないように、そして、これからの障害者の皆さんの、やはり活躍の場を広げる、合理的配慮もしていくということをそれぞれの省庁の皆さんが全体で共有していく、これが必要だと思いますし、我々もそういう意味での支援、厚労省としてもしっかり取り組んでいきたいと思います。

池田(真)委員 ぜひよろしくお願いします。

 研修だけではなくて、先ほど障害者の理解とおっしゃいましたけれども、これは障害がない方に対しての計上というので、その理由が非常に差別的であったりとか、偏見も入っています。こういう方々が実際に同じ職場にいるということだから、本当にこの後怖いと思いますので、ぜひそこは力を入れて取り組んでいただくようにお願いを申し上げたいと思います。

 今回、できれば本当は、法定雇用率の障害者の定義とか範囲とか、各国、諸外国ではどうなのかとか、より一層地域の中で働きやすい環境づくりをするための法整備について、恐らく今回の見直しといったものが進んでこられたのだと思っております。

 しかし、この水増し問題が昨年あったがために、今回何か特化してしまったのが公務部門のものの打ち出しということで、中には入って、強化とかチェックシートとか、いろいろな細かな取組も目立ってはいるんですけれども、やはりきょうの質問も、本当は質問したかった、あるいは一歩前に進めたかったというようなところが、ちょっと一旦戻るんですけれども、公務部門に限ってきょうは質問させていただきますが、これは本当に重要になると思います。

 国が率先して、この国はどういう意識なのかということにつながるので、今回は、ちょっと法案全体というよりは、国に関する、公務部門における今回の新採、新しい採用試験に対して、そしてこれからの方針について質問をさせていただきたいと思います。

 まず、今回の選考試験で、合格者につきまして伺います。

 第一次選考から最終的に選考された方でございますけれども、この中の障害の内訳をお伺いしたいということでちょっとお伺いをしましたら、それは個人情報だから公開はできないんですという御説明をいただきました。

 でも、これは明らかに、その後の採用計画とか取組といったものを分析する、分析ももちろんですし、評価もそうですし、検証し直すために絶対的に必要だと思うんですね。

 これは、関係部署も、見直しの際に、あるいは人事院の方でも、ここについては三障害のさらなる内訳、そういう状況を把握しないんでしょうか。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年十月の基本方針の策定からこの四月一日までの採用数の合計につきましては、先般、数字を取りまとめまして公表させていただいたところでございまして、二千七百五十五・五人ということでございますが、この中で、各省でどうであったか、各省ごとの数字、それから障害種別で見てどうであったか、障害種別ごとの数字は、それぞれ公表もさせていただいているところでございます。

 一方、各省ごとで、さらに障害種別で見た場合というようなお話もいただいたかと思いますが、その段階まで行きますと、もともと各省においても採用数そのものが一桁であるというような機関も少なからずあるという中におきまして、障害種別の採用数を機関ごとに公表するということになりますと、その他の情報とあわせ見たときに、個人が特定をされる、障害者であるというようなことあるいは障害の程度といったようなことが推認をされるおそれがあるというふうにも考えておりますので、今般の公表においては、各機関別の障害種別という数字については公表を差し控えさせていただいたところでございます。

池田(真)委員 今おっしゃったことはきのう聞いたとおりで、公表しないという話だったので、そこは一歩譲って、公表は今しなくても、例えば関係する部署がちゃんと評価、分析できるように、それぞれのところで把握するんですかという問いだったんです。

土屋政府参考人 各機関におきまして障害者雇用を率先して取り組んでいくということに当たっては、現状や課題について把握、分析をして不断に対策を考えていくということは大変重要だというふうに思っております。

 そういった意味で、PDCAサイクルを回すというようなときに、障害種別でどうかということ、それに着目をして特性の違いを踏まえた対応を考えていくというようなこと、これは大変重要ですので、各機関の内部におきまして、障害種別ごとの障害者数を把握をして、その課題を分析して対策を講じていくということについては、これは、ある意味、当然に行っていただきたいと思っておりますし、我々もそういった各省の状況を踏まえて、全体状況を見ていろいろまた考えていきたいというふうに思っております。

池田(真)委員 あと、その試験の方法なんですけれども、試験の中身については、個別に開示請求でないと公開ができないということだったので、ちょっと私は間に合っていないんですが、サンプルでいろいろお見せいただいているもの、外にも出していただいているものはいただきました。

 いろいろ、この試験の中身がどうだったのかという振り返りとともに、今回の採用結果、人事院の方ですけれども、知的障害者の方が一・九%と極めて少ないと思います。ということは、合理的配慮を欠く試験内容だったりあるいは試験へのアクセスだったりということが考えられるのではないかと思いますけれども、この試験をするに当たって、今回初めてということでしたから、何か各府省庁でやっているものや、あるいは、都道府県、地方公共団体の方でやっているような取組なんかを参考にした上で、この試験を考えたのでしょうか。

三田政府参考人 お答えいたします。

 今回の障害者選考試験につきましては、現在、人事院は試験を実施する機関といたしましてさまざまな採用試験をやっておりまして、その中で高校卒業程度の試験もやっておりますので、そういったこれまでの知見を活用しまして、第一次選考では基礎能力試験の多肢選択式を実施し、更に作文試験を実施したところでございます。

 基礎能力試験につきましては、公務員として必要な基礎的な能力ということで三十題出題いたしまして、その中で一定の点数を取得した方につきまして、作文試験を評価しまして、合否を決めたというところでございます。

 第二次選考につきましては、第一次選考の通過者の方を対象に各府省において個別面接等を行っているところでございますが、この個別面接等におきましては、各府省において実施するということにさせていただいておりますので、各省において実施をされたということでございます。

池田(真)委員 とてもその後の検証が重要になりますので、今回、本当にこれはちゃんと公表しながら、分析結果なんかもきちっと公表しながら次につなげないといけないのではないかと思います。これは、ちゃんと、一年以上かけてというのが通常だと思いますが、でも、秋にもう一回試験をするわけですよね。となると、何か、今みたいな、はっきりとすぐにやるというような答えがないことに非常に不安を覚えますので、これはぜひ強く、検証する材料をちゃんと公表をしていただきたいというふうに思います。

 また、当事者の御意見もいただいてほしいということ。それと、あともう一つは、採用された方々に、いろいろ、今回、アンケートという言い方になるのか調査ということになるのかわかりませんが、個人がそれこそ特定されないような形で、その後どうだったかということもきちっと把握をしなければ、今度の秋の採用のときにもつながりませんし、改善になりませんし、そして、今回採用された方々が本当に働き続けることができるようにする環境づくりをするためには絶対的に必要だと思いますので、それは必ずお願いをしたいというふうに思います。

 一言コメントをいただければと思います。

三田政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、人事院といたしましては、各府省が本年十二月末までに障害者の方を採用できるように、現在、各府省の御意見も伺いつつ、次回の障害者選考の実施に向けまして検討を行っているところでございまして、今回の第二次試験の選考の状況ですとか各府省の要望などを踏まえまして、そういったことを聞き、課題の把握に努めてまいりたいと考えているところでございます。

池田(真)委員 簡単に、ちょっと一つお聞きしたいと思います。

 今回、非常勤が非常に多かったということ。いろいろと拝見いたしますと、短時間がいいだろうということで、短時間の設定だということで、非常勤がというような説明をいただきましたけれども、非常勤が多かった理由というのは、本人の希望だったのかどうなのか、それとも、採用のときから非常勤ということを最初に示した上での採用だったのか、それとも、面接とか個別に確認をする上で、非常勤の方がいいですねという話になったのかということをお聞きしたいのが一点目。

 あわせてですけれども、テレワークというのもあわせて書いてあったんですね。このテレワークというのも、環境整備はできているということではございますが、個別に聞き取りをした上で、個々の希望でということでなのかどうか。

 この二点、確認をお願いします。

土屋政府参考人 今回、採用計画で四千人ほどの方を採用するわけですが、常勤で採用するか非常勤で採用するかは、各省の体制をどう考え、また定員との関係でどのように考えるかというようなことの中で、各省の御判断で、常勤何人、非常勤何人という採用が進んだものというふうに承知をしております。

 常勤の場合、特に、人事院さんの統一的な選考採用試験のほか、各省でも選考採用のための試験を行うということになってまいりますので、そこに応募された方は常勤として採用されたということになるかと思いますし、また、非常勤の場合ですと、ハローワークに求人を出していただいて、そこを経由して採用されたというようなケースもあろうかと思いますので、それぞれに応募いただいた方が常勤、非常勤という形で採用されたものということになろうかと思います。

 それから、テレワークにつきましては、これは、障害を有する方を含めまして、制約がある方にとって働く場所を柔軟に選択することができるという意味で、非常に今回の対応の中でも意義のある働き方であろうかと思います。

 テレワークを選択をするかどうかというのは、これは採用時点でも御相談をされた場合があるかと思いますが、いずれにしても、採用後にテレワークを利用するという形で進めていくということでございまして、それを利用しやすくするように、各府省で関係規程を見直したり、テレワークの回数についての制約などをなくすなどの取組をする、このことについては、昨年十月の関係閣僚会議の基本方針においてもそういった旨が記載され、制度を利用しやすくなるような改善が施された上で、障害をお持ちの方にも御活躍をいただけるようにするということだと思っております。

池田(真)委員 冒頭申し上げましたように、各府省庁の中では、カウントのところに、いわゆる偏見、差別というか、無理解の塊のような、眼鏡をかけている人を、あるいは目つきが悪い人を視力障害者にカウントしていたりとか、あるいは仕事に来ているけれども仕事になっていない人を計上していたとか、そういうような方々がいらっしゃるので今改めて聞いたんですが、これが偏見でないかどうかだけ確認したかったんですね。

 要するに、障害者なんだから、だからテレワークがいいだろう、自宅にいた方がいいだろうという考え方は、もう千差万別です。もっと言えば、採用された後にテレワークになる方もいらっしゃる、それは環境が悪いんじゃないんですか。その環境を整えていくことが障害者の雇用促進の根幹なんですよ。環境を本人に変えていただくとか、そうではなくて、本人プラス介助があって、周りの人の手助けがあって、あるいは環境を変えていくことが、これが一番の障害者雇用といいますか、共生社会の実現の大前提でありますから。ですから、そこは、どうしてなのかというところを丁寧に個々に検証するといいますか、その必要性があるというふうに思います。

 新聞でも報道されていますけれども、郵便の仕分なんとか、単純作業なんだということは、物足りないというふうにおっしゃっている方もいるということでありますし、それぞれの能力と、あるいは活躍というのは環境によって変わるんだということを、まず本当に振り返っていただきたいというふうに強く思います。

 今までの委員の方々もお話にありました通勤の話をちょっと先にさせていただきたいと思います。

 通勤の話と、あとはその職場の中での介助、ここについては、今の類型でいうと、今の障害サービス、きょうの資料にもお配りいたしましたけれども、今の制度の中での類型ではできませんというようなことなんですが。

 歴史的に振り返りますと、やはり、居宅介護というのは、かなり歴史的には、本当に長年の中で、ホームヘルプという形で、家庭奉仕員の派遣事業から始まって、少しずつ少しずつ、地域で暮らしていくというところでの他人の介助が、制度が成り立ってきたということでありますし、そこに加えて、精神障害者はもっともっとおくれておりまして、法律名もどんどんどんどん変わってきて、ようやく障害者、三障害が一体となって福祉サービスが受けられるというようなところの、障害の中でもいろいろなばらつきがあるというふうに思っております。

 その中で、このヘルプサービスの中身を切り刻む作業というのが、支援費制度が、ちょうど平成十五年ですけれども、そのときから始まったように思います。その前段に、介護人派遣事業が事業費補助方式に変わった段階で、今までだったら、介護券みたいな形で、介護人、六時間とか補助をされていたものが、何の作業で十分です、これは十五分です、だからあなたは三十分ですというような、細かな積み上げに変わったんですね。

 それで、非常にサービスの中身の支援メニューも具体的になってしまって、通院、通学、通所もだめです、家族の中の介助もだめです、障害者の中の、赤ちゃんの沐浴もだめです、いろいろなことが言われて、非常にやりづらくなったというのが一つある中で、今回、障害者雇用をより一歩進めるということであれば、この居宅のホームヘルプの中の位置づけ、行動援護とか、もともとのガイドヘルパーさんの事業ですよね、視覚障害者とか知的障害者とかの、さまざまな派遣事業がありますけれども、そこが今統合された中での話ではなく、社会参加とか、今、表に書かれているものではなくて、新たに雇用として、職業にかかわる介助サービスを創設するというのも一つなのではないかというふうに思います。

 居宅の延長線上で、ニーズがあるということは、もうこの委員会の中で多くの委員がおっしゃっておりましたし、それが課題で仕事につけない方は多くいらっしゃるわけですね。入り口でとめられてしまうわけです。職業の選択の機会だとか、受験の機会だとか、いろいろな機会をやるためにも、就労するための介助、必要な介助だったり、あるいは通所介助ですね、通勤の介助といったものを新たな類型で検討していただくということはいかがでしょうか。

橋本政府参考人 ただいま委員から御指摘ございましたように、重度訪問介護、同行援護、行動援護といった移動支援に係る、あるいはそれを含む障害福祉サービスにつきましては、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出は対象外とされておりまして、通勤時に利用することはできません。

 委員おっしゃったように、障害者の就労のための移動ですとか通勤の支援をすることで障害のある方が活躍することができる社会をつくっていくということは重要でございますが、一方で、就労のための移動、通勤の支援というものを障害福祉サービスの対象とするということは、個人の経済活動に関する支援を公費で負担するべきかどうか、あるいは障害者差別解消法の施行によって事業者による合理的配慮が求められている中で、障害者を雇用する事業主が合理的配慮として対応すべきかどうかなどといったさまざまな課題がございまして、慎重な対応が必要と考えております。

 いずれにいたしましても、今後、障害のある方が活躍することができる社会を築くためにどんなことができるかということを、今後検討させていただきたいと考えております。

池田(真)委員 居宅の中でという障害福祉サービスの中に組み入れるのは、歴史の話もありますが、法の目的からすると難しいので、新たな類型で、経済活動のためのというところで、やはりこれは教育も同様だと思います。通学も今、だめなんですからね。

 だから、そういうことを考えると、教育を受ける権利、そして職業を選択する権利、社会参加のあらゆる権利といったものが保障できるように検討していくことが私は重要だというふうに考えています。

 でなければ、幾ら一〇〇%を目指しますといっても、本当の意味での目的は達成していないじゃないですか。全くお門違いの一〇〇%になるのではないかというふうに危惧しております。数字だけ言って、本当は望んでいない場所に、ここにいてくださいとか、望まない仕事だけで、ただ数字だけの、数合わせのそういうようなものではなくて、法の目的ということをきちっと捉えて検証していただきたい。

 そして、障害福祉の長年の歴史を見ると、もう一歩前に進めましょうよ。ちゃんと精神の方だって、精神の方の長年のところからいうと、精神病者の方々が地域に出てこられるまで本当に長年かかりました。法律も一歩一歩変わってきて、それでもなおかつまだ前進できない壁があるわけで、そこを何とかみんなの理解で変えていこうと言っているところですから。

 今回こういう、水増しの、国がやっていたことですから、ここをきっかけに法律を大きく、発想を変えて、社会参加、そして教育、さらには職業選択、職業の機会、そのための本当の権利のための制度設計といったものも、これはむしろ国会じゃないとできないことだと思っていますので、省庁もあわせて御検討を強くお願いしたいと思います。

 そして、今の話につながるんですが、今回の公開ですね、いろいろな、採用計画とか、公開をすると思います、公表ですね。採用計画は公表しますよね。でも、結果、どうだったかということもきちっと公表をしていただきたいというふうに思います。

 あっという間に秋になってしまうと思いますので、どこをどう改善したのか、今採用された方々がどうだったかといったことは、個人情報がわからない形で結構ですから、これは今後の取組ということで、きちっと前進ある形で公表をお願いしたいと思います。

 そこだけちょっとコメントをいただきたいと思います。

土屋政府参考人 今回の障害者の公的部門での採用につきましては、昨年秋に策定した基本方針のもとで採用計画をつくって進めているわけですが、この採用計画の進捗や課題については、関係閣僚会議などの場でフォローアップしながら政府一体として取り組んでいくということを申合せもしておりますし、また、その際には、定着状況やそこから見えてくる課題というのを個別の各省庁に具体的に伺いながら、そこから改善すべきことというようなことについても考えていかなくてはいけないというふうに思っております。

 それらのフォローアップの結果などにつきましては、公表、公開をしながら、いろいろな方に御議論いただき、また当事者の方からも御意見をいただきながら改善をしていきたいと思っておりますので、また引き続きそのような形で進めていきたいと思います。

池田(真)委員 ぜひお願いいたします。政府がきちっと取り組んでいるんだということを強く発信しなければ、希望を持てない社会になってしまいます。

 私、何年か前にタイにソーシャルワーカーの国際会議の方に行ったんですが、参加したときに、そのときにタイの上院議員さんだった全盲のモンティエン・ブンタンさん、もう多くの方は御存じかと思いますが、その方が同じパーティー会場にいらっしゃいました。

 そのときに、日本だったら、誰が介助するんですかという話が出てくるんですよね。職場だったら、職場の人が誰かついてくる。そうではなくて、そのときにお一人で入られてきました。お一人で入られてきたけれども、じゃ、誰がサポートしたか。ここが壇上ですよというのをサポートしたか。そこにいるみんな、多くの議員が直接ガイドしたんですね。

 だから、そういうのはただでもできることなんです。意識でできることなんです。財源は要らないんです。だから、人の教育、意識というのを、今回、あんなみっともない報告書が出たぐらいですから、まず、政府、各省庁の理由ですね、こんな計上をしていましたという理由、あれは堂々と出されて本当に恥ずかしいことなんですよ。あそこの教育を、心を入れかえる思いで、強くここは変えていっていただきたいと思います。

 それで、今言った、財源のことがあるとか、公的負担が入るから新たな類型の支援サービスはまだ慎重にしたいという話がありましたけれども、だったら、一人一人の意識でできることというのはたくさんあるじゃないですか。それをもっと強く発信したらいかがでしょうか。それが政府のやる、あるいは国のやることだというふうに思っていますので、ぜひあわせてここは力強くお願いしたいと思います。

 質問を終わらせていただきます。

冨岡委員長 次に、吉田統彦君。

吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。どうぞ、質問、よろしくお願いいたします。

 きょうは、特に各省庁から副大臣の諸先生方も来ていただきまして、御多忙中、本当に恐縮でございますが、ちょっと教えていただきたいことがありますので、よろしくお願いいたします。

 それではまず、お伺いさせていただきますが、大臣、昨年の通常国会において、データの不正とかさまざまな問題がある中、強行採決という形になってしまいましたが、働き方改革関連法案が可決、成立をいたしました。そして、大臣、この四月から順次施行されてきていますね。

 現在、厚生労働省のホームページには次のように書いてあります。「就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。」「「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。」つまり、働き方改革というのは、障害者の方も含めて、政府の言う一億総活躍社会をつくる重要な鍵となる改革であると、大臣、言えますね。

 しかし、現状を振り返ってみると、法定雇用率は、欧米よりも、大臣、はるかに低い水準にとどまっているのはお認めになられると思います。それどころか、昨年は、国や地方自治体において、本来計上してはならない方を障害者として計上して、見かけ上で法定雇用率を達成していたという不祥事までが発覚してしまいました。

 まず、大臣、そこでお聞きしますが、本改正案は、本当に障害者にとって多様な働き方を選択できる社会の実現に資するものなのでしょうか。また、働く方一人一人がよりよい将来の展望を持てるようにする改革でしょうか。本法案と働き方改革の関連について、大臣の見解をお伺いいたします。

根本国務大臣 今、委員から御紹介いただきましたように、働き方改革、これは、働く方々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を目指すものであります。

 今回の法案には、官民問わず、障害者お一人お一人の活躍の場を拡大するという観点から、さまざまな措置を盛り込んでいます。

 例えば、具体的には、障害者の活躍の場を拡大するための措置として、国及び地方公共団体に対して、障害者活躍推進計画の作成や障害者雇用推進者等の選任を義務づけると同時に、民間の事業主に対し、短時間労働者のうち週所定労働時間が一定の範囲内にある者の雇用に対する特例給付金や、中小事業主の認定制度などを講じております。

 これらの措置によって、障害者がその希望や能力に応じて生き生きと活躍できる職場づくり、要は、活躍の場を拡大するというのが法律の大きな眼目の一つですから、その意味で、障害者がそれぞれの事情に応じて多様な働き方を選択できるようにしたいと思っておりますので、その意味で本法案は働き方改革に通ずるものだと考えています。

吉田委員 大臣、ありがとうございました。

 それでは、今回の視覚障害の話、厚生労働省と、そして、おいでいただきました各副大臣にお伺いしたいと思います。

 大臣、前日の、複数の省庁で裸眼視力が悪い人を視覚障害者として計上していたと聞きましたが、霞が関の省庁の皆様が、本当にこれ、意図的でなく、裸眼視力が悪い人を障害者だと思っていたとしたら、とんでもないことだと逆に思いますよね。

 それが意図的でないともし霞が関の省庁の方がおっしゃるのであれば、中央官庁の認識は、日本人の場合、人口の半分以上、近視ですよ。じゃ、半分の国民が視覚障害者で手帳を交付されていたと認識していたということですか、大臣。厚生労働省の大臣にお伺いします。

根本国務大臣 特定の官庁においてそういう不適切な対応があったと承知をしておりますが、霞が関全員というよりは、むしろ特定の官庁が、不適切計上の方法に特異性が認められる行政機関がありました。

 ですから、あのときの検証委員会の報告でも、基本中の基本の確認不足だとか、法令の勝手な解釈だとか、あるいは、長年引き継がれてきたものと言いわけが許されるはずもなく、まことにずさんな事務処理、障害者の雇用促進に向けての真摯な努力がなされてきたかについて甚だ疑問を抱かざるを得ない、こう非常に厳しい指摘がなされております。私も、そのとおりであると認識しています。

吉田委員 じゃ、私が今お伺いして思ったのは、大臣、厚生労働省としては、半分の方が近視のこの日本国で、裸眼視力で障害者の認定をしているなんということはあり得ないし、極めてばかばかしいことである、そういった認識でよろしいですね、大臣。

 そして、大臣、もう一つお伺いしますが、厚生労働省では、私はこれは聞いておきましたけれども、万が一にもそういう計上というのは、まああり得ないと思いますが、なかったですよね。

根本国務大臣 厚生労働省は、まさに厚生労働行政を担当する省ですから、そういうことはありません。

吉田委員 大臣、安心しました。一応、それを確認しておかないと。大変大事なことですから。

 じゃ、各省庁の副大臣の先生方、こんなことで副大臣が私に追及されるのは、本当は官庁が勝手にやられたことなのかもしれないですが、ちょっとお許しいただいて、これは実際は意図的に水増ししたんですよね。

 申しわけないですけれども、きょう、農林水産省、総務省、経済産業省、環境省、国土交通省、来ていますけれども、絶対意図的に水増しをしたんだと思います。だって、そもそも視覚障害とはということを、各省庁は厚生労働省に確認すれば正確におわかりになりますよね。省庁連携という意味でも、これは相当問題ですよ。

 実際、きょうお見えの各省庁の副大臣の先生方は、裸眼視力が〇・一以下で、矯正視力、眼鏡をかけたりコンタクトをしたら一・〇の方を視覚障害者とお思いになりますか。

 思うか思わないということを端的に答えてください。順番にお願いします。

鈴木(淳)副大臣 私も眼鏡でありますが、そうは思いません。

小里副大臣 同じく、そうは思いません。

磯崎副大臣 同じく、思いません。

大塚副大臣 お答えします。

 私も、そう思いません。

城内副大臣 同じく、私もそう思いません。

吉田委員 これは思われないですよね、どう考えても。そして、皆さんの後ろに控えていらっしゃる、皆さんをお支えしている官僚の皆さんが、意図的じゃなくこんなことをするわけないですよね。

 そういった中で、もしこれが本当に意図的じゃないという御主張をされるんだったら、こんな障害者や障害者雇用をばかにした話はないですし、障害者雇用を相当軽視したということになります。

 なので、もう一回だけ、お一人ずつお伺いして、これで終わりなのでお許しいただきたいんですが、今の、そう思われないと副大臣が思われるんだったら、意図的な水増しであったということはお認めいただきたいんですが、順番にお願いできますか。

鈴木(淳)副大臣 まず、昨年発覚しました障害者雇用の不適切な計上の問題でございますけれども、障害者の皆様を始めとして国民の信頼を傷つける結果になりまして、本当に申しわけありません。改めて深くおわびを申し上げます。

 公務部門における障害者雇用に関する関係府省連絡会議のもとに設置されました検証委員会では、総務省における障害者の不適切な計上のほとんどが視覚障害だったということで指摘されておりますが、この点につきましては、担当者が視覚障害の要件を正しく理解をせず、本来、視覚障害の判断は矯正視力を基準とすべきところを、裸眼の視力が悪い者を障害者として計上するという実務慣行が漫然と行われてきた、こういうことでございまして、聞き取りをしましたところ、総務省では、法令の解釈、理解を誤り、裸眼の視力が悪い者を障害者として計上するという実務慣行が漫然と行われてきたということでございまして、ただ、そこには、意図的な対応を行った事例は確認されなかったということでございます。

 しかしながら、たとえこれが意図的ではなかったとしましても、これは許されることではありませんので、法律制度につきましての部内への周知、障害者手帳の確認の徹底、チェック体制の確立を図りまして、二度とこうしたことがないように徹底してまいりたいと思います。

小里副大臣 視覚障害者につきましては、検証委員会の報告書にもありましたとおり、身体障害者障害程度等級表の記載の確認が十分ではなくて、矯正視力ではなく裸眼で判断するとの運用が続いていたところでありますが、これは、例年どおりの作業を毎年同じように行ってきたものでありまして、意図的に不適切な対応を行ったものではないと考えております。

 しかしながら、不適切な計上を行っていたことは事実でありまして、このことにつきましては深くおわびを申し上げ、再発防止にしっかり取り組んでまいりたいと存じます。

磯崎副大臣 まず、経産省、特許庁におきまして不適切な計上がございまして、本来は民間事業者に率先をして取り組むべき立場にあるにもかかわらず、このような不適切な計上がございましたことにつきましてはまことに遺憾であり、深くおわびを申し上げたいというふうに思います。

 調査、ヒアリングの結果によりますと、前例踏襲によりまして、要件を正確に理解することなく、安易に健康診断の結果から裸眼視力で判断をしたということでございますので、長年引き継いできたということで言いわけが許されるものではないということはそのとおりでございますけれども、ただ、意図的に対応を行ったものということの認識はなかったということでございます。

 深く反省した上で再発防止に取り組んで、しっかりと組織全体として障害者雇用に推進をしていく、そう行ってまいりたいというふうに思っております。

大塚副大臣 お答えいたします。

 極めてずさんな事務処理が担当者任せの中で長年にわたり続けられていたところでありまして、あってはならないことだというふうに我々も認識しておるところでございます。

 なお、このような事務処理が法令やルールに反していることを認識しながらあえて不適切な計上を行ったものではなく、意図的ではなかったというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、再発防止はもとより、法定雇用率の速やかな達成と、障害のある方が活躍できる場の拡大に向けて着実に取り組んでまいりたい、かように考えております。

城内副大臣 お答えいたします。

 環境省といたしましては、身体障害者障害程度等級表におけます視覚障害欄の一級から六級のいずれかに該当する障害を持つ方を視覚障害者に計上するものと認識しておりました。

 一方、この判断をする上での視力の数値につきましては、本来矯正視力によるべきところ、裸眼視力によるものと誤って認識し、不適切計上が引き継がれていたとの報告を受けております。

 他方で、不適切計上問題につきましては、国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会報告書において、「不適切計上のあった国の行政機関のいずれにおいても、意図的に不適切な対応を行った例は把握していないとの認識」と示されているように、環境省におきましても、意図的に不適切な対応を行った例は確認できませんでした。

 いずれにせよ、ずさんな計上があった事実については、これを真摯に反省し、この場をおかりしまして深くおわび申し上げます。

 二度とこうした事例が生じることがないように、しっかりと再発防止に取り組むことはもとより、組織全体として障害者雇用を推進するという意識を徹底させ、法定雇用率の達成を維持し、その取組についてしっかりと強化してまいります。

吉田委員 これだけお話ししても、意図的でなかったとおっしゃる。だって、おかしいですよね。副大臣の皆さん、最初に、それは障害者じゃないと、もう全員がぱっとお答えになったわけじゃないですか。それに対して、副大臣の皆様方と同じように優秀な役所の事務方の皆さんが、そんな、裸眼視力で障害認定がされるなんということは思うはずないと思いますよ、はっきり申し上げて。

 もうちょっと言いますと、日本人の半分が近視と言いましたけれども、本当に、私も大学の教官を今でもやっていますから、大学の学生たちに、この中で近視の人、コンタクト、裸眼視力が〇・一以下の人、手を挙げてと言うと、ほぼ全員挙げたりするような時代ですよ。そういったところで、それは極端な例もあるんですよ。もちろん、みんな近眼じゃないグループもいるけれども、それでもやはり、それぐらい日本人は本当に近視が多い、東アジアは多いんですよね。

 そういったところで、意図的じゃないという答弁は、これは国民の皆さんが非常にがっかりするし、そういう小さなうそを積み重ねていくと、大きなうそになって国民の信頼を失うんじゃないでしょうかね。

 根本大臣、今の各省庁のお話を聞いて、これは通告していないですから、根本大臣の御意見だけ聞きたいんですけれども、本当にこんなことを、意図的、いや、今いらっしゃる副大臣の方が意図的にやったわけじゃないですよ。事務方の方がそういう意図的に不正を踏襲してきたということだとは思うんですが、根本大臣、本当にこれは意図的じゃないと厚生労働大臣が思われますか。一言いただけませんか。

根本国務大臣 今回の事案は、私も、基本中の基本の確認不足、認識不足だと思うし、法令の勝手な解釈だと思います。しかも、それが毎年引き継がれてきた。これは本当に、言いわけが許されるはずもないし、ずさんな事務処理だと私は思います。

 ただ、これを意図的かどうかという、判断するのは、私が個人的に判断するというよりは、そこは、検証委員会というのをつくって、そこで客観的に、ヒアリング、あるいはいろんな、各省庁と検証委員会がきちんと、どうしてこういうことが起こったのかということをやりとりしながら、検証をしながら、そして、検証委員会のもとでも、検証委員会の中で、たしか、意図的というのは法令やルールに反して許せないものであると認識しながらあえて計上したもの、こういう整理をした上で、要は漫然とやっていたとか勝手な解釈をしていたとか、そういうことは事実として認定されておりますが、そこは、そういう整理をした上で、ここは意図性を認識することはできないと判断した旨説明されておりますので、私は、そこは私が個人的というよりは、きちんとした検証委員会で判断されたものだと思っております。

吉田委員 本音ではもうちょっと違うお考えをお持ちだと思いますけれども、大臣としてはそういう御答弁しかしようがないですよね。大丈夫です。

 副大臣の先生方、ありがとうございました。今後、絶対これは生かしていただいて、二度とこういうことがないようにということと、やはりちょっと恥ずかしいですよね。全体的な事例として非常に恥ずかしいことでもございますので、やはり本当は意図的だったと認めていただいて、真摯に反省して次に生かしていただくという御答弁をいただく方が国民の信頼は得られたかなと私は個人的には思いますが、お立場もありますので、きょうの御答弁で結構でございます。

 どうぞ、先生方、お忙しいと思いますので御退席ください。ありがとうございました。

 さて、この話ばかりやっていてもしようがないので、次のもう少し本質的な部分に行きたいと思います。

 障害者種別の違いによる雇用状況について、大臣、お伺いしたいと思います。

 労政審分科会に提出された資料によりますと、身体障害者のうち、十八歳以上六十五歳未満の在宅者の方が百一・三万人、雇用障害者数が重度と重度以外を足すと二十五・六万人で、二五・二%の方が雇用されています。知的障害者では、同様に、五十八・〇万人に対して十一・〇万人で、一九・〇%。精神障害者では二十歳以上と基準が少し違っているんですが、二百三・一万人に対し七・一万人と、三・四%になりますね、これは。極端に異なる数字となっています。

 もとより、症状などによって就業の可否とかが異なるのはもちろん我々認識をしております。このような、大臣、障害種別による雇用者数、雇用率の違いについて、大臣の現状に対する認識と、今回の改正案によってどのように改善も含めてしていくのか、大臣の御見解をお伺いします。

根本国務大臣 今委員から御紹介がありました。

 平成三十年六月一日現在の民間の雇用障害者数、これは十五年連続で過去最高を更新して、実人数ベースで四十三・八万人になっています。そのうちで重度障害者が十三・四万人、重度以外の障害者が三十・四万人。重度障害者の雇用者数は増加しているものの、重度以外の障害者と比較すると少ない状況にあります。

 就労の困難度の高い重度障害者の雇用を促進するために、事業主に対して職域の拡大の努力を促すとともに、その雇用には施設設備の改善等に多くの負担を伴うことを考慮して、障害者雇用率制度、この重度については雇用率制度の適用上、有利に取り扱っております。(吉田委員「大臣、僕が言ったのは種別ですよ」と呼ぶ)

 種別は、平成三十年六月現在、民間の雇用者、障害雇用者数は過去最高で五十三・五万人で、先ほどは実人数ベースで申し上げましたけれども、五十三・五万人。そのうち身体障害者が三十四・六万人、知的障害者が十二・一万人、精神障害者が六・七万人、こういう状況になっております。(吉田委員「認識を聞いているんです、大臣の認識」と呼ぶ)

 認識は、身体障害者の就労が促進される一方、精神障害者の年間就職件数、これは増加しておりますが、雇用数がまだ少なくて、精神障害者の雇用に課題があると認識をしております。(吉田委員「今後この法案でどうなるかと聞いています」と呼ぶ)

 この法案。この法案はまさに、要は、障害者の活躍の場を拡大する。それから、これは精神障害者の雇用にある程度効果があるのではないかと思いますが、短時間であれば就労可能な障害者などの雇用機会を確保するために、短時間労働者のうち、週所定労働時間が一定の範囲内にある障害者を雇用する事業主に対する特例給付金、こういうものを創設いたしました。

 これからは、精神障害者の皆さん、今までは身体障害者が多かったんですけれども、これからは、やはり精神障害者の皆さんが、障害の方一人一人がその特性に応じて生き生きと活躍できる、環境整備をして、社会を実現したいと思います。

吉田委員 大臣、だから、最後のところが聞きたかったんですよ。途中、私、ごめんなさい、挙手せずに言っちゃいましたけれども。

 だから、大臣、一番のポイントは、雇用者数、雇用率の違いについての大臣の現状の認識と、この法案によってどう改善するのかということを聞きたかったので、そこの前のところは要らないし、大臣、これは私、読み上げても、質問原稿、きのうレクしているんです。事務方はちょっと言った方がいいですよ、ちゃんと。私は読み上げたんです、大臣がちゃんと答えやすいように、いい議論をしたかったので。そうしたらこんなまた答弁だから。

 大臣、ちょっとこれはだめですよ、本当に。ちゃんと、大臣、真面目に聞いていただくと、すばらしい答弁をしてくださることもしばしばあるわけですから、ちゃんと、お願いします。次はちゃんと聞いていてくださいよ、答弁書をそんな一生懸命見ずに。

 仮に、じゃ、大臣、精神障害であった時点で雇用されましたと。その後、これは幸運なことにですが、回復していく。これは精神障害にある程度特有な部分になってくることもあるんですが、精神障害であったが、その時点で雇用された、障害者として。その後回復した場合は、回復した場合からは、もちろん障害者として計上すべきじゃないですね。逆に、そのために、精神障害のくくりからその方を外して、別の障害者を雇用をどんどんしていくべきですね。精神障害はそこに力を入れていくことも大事だと思いますよ。

 そこで、こういう例で、大臣、精神障害が回復をしてその手帳を回収したという例はまだまだ少ないと思うんですが、そこら辺、数を私はいただきました、データで。その数とそこに対する認識を、大臣、おっしゃってください。

根本国務大臣 今委員からもお話がありました精神障害者保健福祉手帳、これは一定の精神障害の状態にあることを認定して交付するものですから、精神障害の状態がなくなったときは、委員のおっしゃられるとおり、返還することになっています。

 そして、この実際の現状でありますが、精神障害者保健福祉手帳については、衛生行政報告例において、年度単位で、新規交付数、返還数及び手帳交付台帳への登載数を把握しております。

 何をもって手帳の返還率とするか、これはいろいろな考え方があると思われますが、新規交付数に対する返還数であれば、これは約一五%になります。それから、手帳交付台帳への登載数に対する返還数という見方で見れば、約二%となっております。これが今の現状であります。

吉田委員 そもそも、大臣、やはり手帳が返納されるということはそこから脱したということで、非常に好ましいことですよね。そして、大臣、やはり精神障害のところの雇用をどんどんということをさっきはっきりとおっしゃっていただきましたよね。

 ですから、一番望ましいのは、精神障害として、その枠で雇用を企業ないし公的機関がさせていただいた、そして、回復をしてその手帳を返納して、さらに、その枠は新たな別の方、精神障害をお持ちの方の枠として雇用をつなげていく、そういった形が一番望ましいんじゃないかなと私は思うんですが、大臣、それについてどういう思いを持たれるか、また、そういうことを進めるような政策はとられるのかどうか、大臣からお言葉をいただきたいですね。

根本国務大臣 例えば雇用率ということでは、種別に義務づけているわけではありませんので、全体の雇用率で、それぞれの事業主が対応するということだと思います。

 そして、その意味では、私の認識は、今、精神障害の方がこれから、ボリュームとしても相対的に多いので、現状では。ですから、精神障害の方に活躍の場をつくり上げていく。

 ただ、これはもう委員の方が御専門ですから、ただ、精神障害の方は、やはり不安定な状態にもありますし、長時間仕事ができないとか、いろいろそれぞれの状況がありますから、そこはそれぞれの皆さんに寄り添って、きちんとした仕事のできる環境整備をつくり上げていくことが大事だし、その辺のフォローも必要だなと思っております。

吉田委員 大臣、本当によくいろいろな知見をお持ちですけれども、委員の方が専門では困っちゃうので、大臣はやはり、我々よりもっと高い知見を持ってこの国を率いていただかなきゃいけないので、ぜひ、逆に本当にその辺はしっかりとやっていただいて、さっき大臣ははっきりと、やはり精神障害はふえているともおっしゃった、そこの雇用は大事だとおっしゃったので、そこはしっかりと、大臣、やってください。

 次に、これは一般的にほかの委員からも指摘されるところで、企業としては、民間企業は、障害の程度が軽くて自分の会社にとって利益になる方をそれは雇用したい、採用したいというのは、民間企業というのは利潤を追求する場でもありますから、やむを得ない部分もあるんだと思います。

 しかしながら、やはりそこに関しては、ある程度の行政の介入によって、バランスよく軽度から重度までの障害者の方を雇用してもらうような仕組みが必要と考えますが、大臣として、民間企業に対して、先ほどの障害種別もそうですが、軽症から重症まで障害の程度の差も含めてバランスよく雇用してもらうための方策として、厚生労働省、大臣としてはどのようにお考えになっているのかを教えていただけますか。

根本国務大臣 そこは、それぞれの事業主に対して職域の拡大の努力を促していきたいと思いますが、障害の重度については、今、重度の方は、ここは、その雇用に施設とか設備の改善等に多くの負担を伴うので、これも委員既に御案内ですが、要は、雇用率のカウントのときに重度は二人分とカウントしている。その意味で、有利に取り扱うような適用、対応をしております。

 それから、先ほども申し上げましたが、短時間であれば就労可能な障害者等の雇用機会を確保する、こういう観点から、短時間労働者のうちの所定内労働時間が一定の範囲内にある障害者を雇用する事業主に対して特例給付というものを新たに創設しておりますので、そういう制度的な対応の中で、事業主の皆さんにはぜひ、障害者の職域の拡大の努力をしていただきたいと思っております。

吉田委員 ありがとうございます、大臣。

 先ほどから特例給付金の話を中心に答弁をいただいている部分があるんですが、それだと、さっき申し上げたように、軽症から重症とか、種別の解決にはなかなかなりづらい部分があるんじゃないかということを、大臣、申し上げているんですよ。

 だから、そこを厚労省として余り考えないんだったらいいのかもしれない。軽症から重症までバランスよく雇用してほしい、そして、障害の種別に関しても、別にそんな、どこが多くても、どこが少なくてもいいと厚生労働省としてお考えになったら今の御答弁でいいかとは思うんですが、そこは、大臣、どうなんですか。

 さっき、繰り返しになりますが、精神障害の雇用をふやしたいとか、そういうことも言っていましたが、バランスをとる、だから、とるつもりが厚生労働省がないんだったらそういうふうにお答えいただいていいんです。とるつもりがあるのであれば、どういうことをするのか、何かしら工夫があるのかという問いなんです、大臣。どうですか。

根本国務大臣 バランスをとるというよりは、むしろ、障害者の皆さんが、そのお一人お一人の希望に応じて、そして、お一人お一人の力が発揮できるような環境を整備して、そして、その結果として、バランスといえばバランスになると思いますが、やはり基本は、障害者の皆様の希望、そして、その力に応じてその能力を発揮できるような選択をしてもらうような、そういう環境を整備するということだと思います。

 その意味では、今回の法律の中では、国が率先して障害者を雇用する責務の明確化をしましたし、それから、障害者活躍推進計画というものをつくる、これも、作成して公表の義務化をしておりますし、障害者雇用推進者あるいは障害者職業生活相談員の選任の義務化、こういう仕組みを今回の法律で創設することにしておりますから、これらの新たな施策を含めて活用して、やはり基本は障害者お一人お一人の皆様が希望と適性、そして能力を発揮するような職についていただくということが私は大事なのではないかなと思います。

吉田委員 大臣、ありがとうございました。

 まだいろいろ議論したいことがあるんですが、時間が参っております。またゴールデンウイーク明けにきっとたくさん議論の場があると、私は、大臣、思っておりますので、そこで、ちょっとまだ、きょうお話しした倍ぐらいのボリュームを用意してありますので、ぜひ、すばらしいディスカッションをして、法律を行政として生かしていただくこともお願いをいたしまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、小宮山泰子君。

小宮山委員 国民民主党、小宮山泰子でございます。

 本日は、障害者の雇用の促進に関する法律の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。

 また、今上天皇陛下の御退位、皇太子殿下の御即位にかかわる大型連休を控えまして、平成最後の国会審議、厚生労働委員会の審議となること、非常に感慨深くこの場に立たせていただいております。

 私自身、一番最初に衆議院に当選させていただいたときは、厚生労働委員会に入らせていただいておりました。当時は、正直、年金改革とかで、この部屋でも外でもさまざまドラマがございましたので、非常に久しぶりにこの場に立ちますと、ある意味、何か頑張らなきゃなという思いもするところではございますけれども、本日は、今回のこの法案の背景を思いますと、本当にさまざまな課題が見えてくるものでございます。

 私自身、障害者政策、また、子供のころから、障害をお持ちの方々や、さまざま、母に連れられていろいろな方と接しさせていただきました。そして、その方たちの才能や可能性というものも見て育ちましたので、少しでも多くの方々が社会の中できちんとした自分の居場所を見つけられる、そしてそれを受け入れられる豊かな社会づくりにつながる審議になればと思っておりますので、どうぞ大臣よろしくお願いいたします。

 さて、今回の審議を行います法律は、障害者雇用数の水増し問題への対応が大きな背景となっております。改正の目的も、障害者の雇用を一層促進するため、事業主に対する短時間労働以外の労働が困難な状況にある障害者の雇入れ及び継続雇用の支援、また国及び地方公共団体における障害者の雇用状況について的確な把握をするということが改正の目的となっております。

 三十年間にわたる平成の時代、障害者にかかわったさまざまな変化がございました。障害者権利条約の批准、総合支援法の整備、差別解消法など、関連する法整備が重ねられてまいりました。また、交通バリアフリー法、さらに、昨年暮れ成立のユニバーサル社会推進法など、障害者を含むさまざまな立場の方にとって暮らしやすい社会実現を目指した法制も取り組まれてきたところであります。

 幾つかの法整備に私自身もかかわらせていただきました一人として改めて振り返ってみると、感慨深い時代だったと感じております。

 また、平成三十年の間は大規模災害が多く起こった時代でもありました。阪神・淡路大震災、東日本大震災始め、中越、九州、大阪北部、北海道などでの地震、集中豪雨や台風など。災害現地において、東日本大震災のときDPIさんのつくられたデータなどを見させていただきますと、障害者の方々の直面した現実というのは大変厳しく、東日本大震災のときには、障害者の死亡率は健常者の二倍に達していたというデータもございます。

 さまざまな災害においての障害者というもの、また、日本は災害も多いところでもあります。

 多様性が尊重されるダイバーシティー社会、共生社会、インクルーシブ教育など、キーワードも多く見かけるようになってきましたので、ある意味、明るい兆しにも感じておりますが、同時に、やまゆり園事件のような、偏った物の捉え方がむき出しになり暴走する、痛ましい事例も散見されるようにもなってきております。この点も大変大きな懸念を持っているところでもあります。

 間もなく迎える新時代であります令和、穏やかで安心して暮らせる、障害者も健常者も、あるいは年配も子供たちも子育て世代も、誰もがお互いに認め合い、尊重し合える社会の時代となりますことを期待するとともに、そのために、制度をつくり、仕組みをつくり、その上で必要なものをきちんと整えていけるよう、与野党問わず多くの先生方と御一緒に私も取り組んでいきたいと思っております。

 さて、二十四日の参議院本会議において、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律が全会一致で可決、成立いたしました。議員立法により成立した法律ですが、今後は所管省庁たる厚生労働省においてしっかりと施行していただくこととなります。

 そこで、法成立直後でございますが、何点か確認しておきたいと思います。

 法律の前文では、「我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびする。」との文言にて反省とおわびが盛り込まれております。反省とおわびの主体が「我々」となっており、国がといった形などで明確に示されていないことへのさまざまな意見なども報じられているところでありますが、議員立法での成立に向けて御尽力いただいた各党関係議員の先生方には敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 法成立後、安倍総理並びに根本厚生労働大臣は談話を発表し、その中で、法律の前文と同じ反省とおわびの言葉を選んで用いられております。

 そこで、首相並びに大臣の談話において、この反省とおわびという文言を改めて用いられておりますが、この談話に込められている真意、思いを、一時金などを所管することとなります根本厚生大臣より改めてお聞かせいただければと思います。

根本国務大臣 今回の法律については、旧優生保護法が全会一致で成立した議員立法であることや当事者が御高齢であることなどに鑑み、立法府の責任において、できるだけ早期に結論を得るべく、与党ワーキングチームや超党派の議員連盟で、委員も熱心に参加されて議論が行われてきたものと承知をしております。

 一昨日成立した法律では、前文において、旧優生保護法に基づき、あるいはその存在を背景として、多くの方々が生殖を不能にする手術等を強いられ、心身に多大な苦痛を受けてきたことに対して、我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびするとされております。

 これを受けて、政府として、また厚生労働大臣としても、旧優生保護法を執行していた立場から、手術等を受けることを強いられた方々が心身に多大な苦痛を受けてこられたことに対して、真摯に反省し、心から深くおわびする旨を談話として発表したものであります。

 いずれにしても、厚生労働大臣として、法律の趣旨を踏まえ、着実な一時金の支給に向けて全力で取り組んでまいります。

小宮山委員 ありがとうございます。

 そして、法律の中には、一時金の額は三百二十万円と明確に書かれておりますが、これは北欧スウェーデンでの制度を参考としていると説明されており、一九九九年に十七万五千クローナを支給したことを参考に、同金額を日本円に換算するとともに、物価上昇などを考慮したものとされております。

 一方で、交通事故などで生殖機能を失わせてしまった場合の賠償額は一千万円程度が目安と言われております。一千万円が生殖機能を失わせるような場合の大体で用いられている額となっております。

 スウェーデンなど北欧各国は社会福祉が充実していることで広く知られておりますが、今回、一時金の金額にのみ参考とされてはいるものの、それ以外の福祉政策による支援の有無やその手厚さなどの条件もスウェーデンの支給金額が決まった前提となっていたのではないかと考えられます。

 三百二十万円とだけ聞くと十分とは言いがたいとのコメントが、成立を目指して尽力いただいた関係議員の先生方からも聞こえてまいりますが、議員立法での検討を通じてスウェーデンの事例が参考とされているなど、また、一時金が三百二十万円という金額に決定しておりますけれども、根本厚生労働大臣は金額についてどのように感じられているのか、一言ぜひお聞かせいただければと思います。

根本国務大臣 先ほどの繰り返しになりますが、今回の法律については、与党ワーキングチームや超党派の議員連盟で議論が行われ、与野党一致して取りまとめられたものと承知をしております。

 お尋ねの点、これは、今委員からスウェーデンの事例が参考にされたとお話がありました。私もそのように聞いておりますが、これはまさに立法過程での御議論の結果によるものと考えております。

 いずれにしても、政府としては、必要な予算措置を含め、成立した法律について適切に執行していきたいと考えています。

小宮山委員 今回の成立は、これが全て解決したということではなく、今後ともさまざまな形で旧優生保護法の対象者とされてしまった方々に寄り添っていく契機となることを期待しております。

 今回の法律には、旧優生保護法に基づく優生手術等に関する調査その他の措置を講ずることが盛り込まれております。条文上、調査その他の措置を講ずるものの主語は国の記述となっておりますけれども、議員立法での成立に向けた与党旧優生保護法に関するワーキングチーム並びに優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟の法案作成プロジェクトチームでの合意事項として、国会が主体となる方向とし、具体的な対応については、調査の内容も含め、引き続き議論を行うこととされております。

 障害者団体、関係者からも、当事者の団体とか障害者団体とか、参加があるのか否かといった点についても関心があるという声もお聞きいたします。国会において、しっかりとした体制のもと、十分な調査が行われていくことに期待をしております。

 そこで、国会において取り組むこととなる調査が充実したものとなるには、厚生労働省による協力支援が重要と考えております。調査への協力支援の積極的な参加について、厚生労働省にまずお聞かせください。

浜谷政府参考人 お答えいたします。

 議員御指摘のとおり、この法律の第二十一条におきまして、国は、共生社会の実現に資する観点から、旧優生保護法に基づく優生手術等に関する調査を実施することとされているものと承知をいたしております。

 また、この調査につきましては、議員御指摘のとおり、国会が主体となって実施されるものと承知しておりますけれども、旧優生保護法は旧厚生省が所管していたこと、また執行していたこと、こういうことからも、厚生労働省といたしましてできる限りの協力をしてまいりたいと考えます。

小宮山委員 五月二十八日には仙台地方裁判所にて旧優生保護法関連の判決が出される予定となっております。違憲が問われている裁判で、当事者、障害者関係団体などからも関心が高く、司法の場でどのような判断が示されるのか、また、出された判断に対して国としてどのように対応していかれるのか、私も今後もこの問題に関しては注視をしてまいりたいと思います。

 さて、官庁における障害者雇用水増し問題の本質について伺っていきたいと思います。

 昨年、中央官庁において障害者雇用数の水増し問題が明るみに出て以降、これまで残念ながら、問題の本質がどこにあるのか、なぜ水増しが行われることになったのか、原因の部分は明確になっているとは思えません。

 国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会報告の中身をごく端的に言えば、各省庁において、障害者雇用促進法の理念に対して意識が低かった、関心が薄かった、ずさんだった、また積極的ではなかったなどと指摘が行われているものの、なぜ低かったのか、なぜ積極的でなかったのか、なぜずさんになったのかという原因については突きとめられていないままになっております。

 約二十年間もの間、各省庁において障害者雇用数の不正が行われてきたその背景となるものが何だったのか、問題を解明ししっかり解決できる手だてがとられているかどうかも正直言ってわからないまま、数をこなすためだけの募集と採用へと進んでいるようにも受け取れる部分がございます。

 障害者雇用水増し問題の原因について、障害者雇用政策を所管する厚生労働省に改めて見解を求めます。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 障害のある方の雇用や活躍の場の拡大ということにつきまして、民間に率先して進めていくべき立場にある国の行政機関の多くにおいて、対象障害者の不適切な計上がございまして、法定雇用率が達成されていない状況が長年にわたって継続していたということにつきましては、極めて遺憾であったというふうに考えております。

 今御指摘のございました、昨年十月に取りまとめられた検証委員会の報告書におきましては、今般の事案が生じた各行政機関側の根本原因として、国の行政機関において障害者雇用の促進を実効あらしめようとする基本認識の欠如、法の理念に対する意識の低さというものが根本原因として指摘をされているところでございますし、また、私ども制度を所管する厚生労働省に対しても、民間事業主に対する指導に重点が置かれ、国の行政機関で適切に対象障害者が雇用されているかの実態把握の努力をしなかったという厳しい御指摘をいただいているところでございます。

 こういった御指摘を重く受けとめまして、これまでの対応を深く反省し、公務部門を含めて障害者雇用の推進を所管するという我々の立場、責任を改めて自覚した上で、国における障害者雇用の促進にしっかりとした役割を果たせるように、取組を強化してまいりたいと考えております。

小宮山委員 今回、八千人ほどの希望者がいらした中、七百五十四人が合格に至っております。法定雇用率達成には及んでいないので、引き続きの取組が重要となるかと思います。

 ここで合格され採用されるに至った方々は、従前どのようにされていらっしゃった方なのかということにも着目しておかなければならないと思います。

 法定雇用率達成に向けて努力を重ねてきた民間企業などの事業者で活躍していた人材を省庁に吸い上げてしまったのではないか、新たな雇用の拡大になっておらず、人材の流出になってしまったのではないか、民間事業所では障害者人材の募集に頭を抱えてしまっているということになっていないのか、何らかの形で影響についても気になるところです。

 大臣は記者会見の中で、平成三十一年一月一日から三月三十一日までと四月一日に採用された方について、障害種別、常勤、非常勤の別に加え、国家公務員の障害者選考に合格したため民間企業を離職した人数などについて調査をしており、その結果を踏まえて、民間企業への影響に関する対応について何ができるか検討していきたいと述べられております。

 中央官庁にて今般採用された障害者の方々の前職の状況や民間事業所への影響、さらに、それらの影響への対応などについてどのようにされているのか、厚生労働省の御見解をお聞かせください。

土屋政府参考人 各府省の採用計画に基づきます採用状況につきましては、今般調査を実施いたしましたところ、この四月一日までの採用数の合計が二千七百五十五・五人となっております。これは雇用率のカウントでございますので、短時間労働の関係もございまして〇・五人という数字が出ております。採用計画数全体が約四千人でございましたので、全体の六七・六%という進捗率になっているところでございます。

 これらの採用者につきまして、前にどういった仕事をしていたかなどについての詳細な状況は把握してございませんが、各府省において、採用した方について任意の聞き取りによって把握したという形で確認したところ、国家公務員の今回の選考を受ける、あるいは合格をしたために民間企業を離職したという方の数は三百三十七人となっておりまして、これは採用者の一四・五%に相当するという状況でございます。

 こうした結果を踏まえ、公務部門における障害者の採用というのは多様な入職経路で行われてはおりますが、その影響が生じている企業というものも一定程度あるというふうに考えているところでございます。

 今後さらに、司法、立法機関や地方自治体の状況も把握をしてまいる予定でございます。

 その上で、雇用率未達成の民間企業に対しましての取組としては、法令上の行政措置、例えば計画作成命令などにつきましては、本年については一時猶予し、ハローワークにおいてチーム支援を今後速やかに実施するなどによりまして、雇用率達成に向けての支援に重点的に取り組んでいくということを検討しているところでございます。

小宮山委員 一四・五%いらっしゃるということで、かなり大きな数字になるかと思いますし、また、それまで合理的配慮をされて働いていた方が移動されてしまうということで、大変御苦労もされていると思います。どのような配慮をされるのか、猶予というだけではなく、そこのところに関してもきちんとヒアリングをして、必要な手だてというもの、また、その手だてをする中で、今後の省庁の中での働き方、そして合理的配慮につながるヒントもあるんだと思いますので、ぜひその点も努力されていただくことを願います。

 雇用された障害者の方々について、これから継続的に安定して雇用され続けるかどうかについても懸念の声があります。障害者権利条約にもある合理的配慮がそれぞれの職場でどのようにとられているのか。障害の内容はそれぞれ一人一人異なっており、配慮としてとられるべき内容もそれぞれ異なっています。就職、採用されたはいいが、勤務を続けることが難しいと感じられてしまうなどの事例が起きるのではないかと懸念もしております。

 今回の法改正では、国及び地方公共団体の任命権者は障害者活躍推進計画を作成しなければならないものとされており、同推進計画において、障害者の採用に関する事項、障害者が職場定着し活躍できる職場づくりに関する事項なども取組として記載することが想定されております。

 そこで、障害者雇用の継続、安定化、定着率について、どこの官庁、どこの部門が主体的にどのように対応していくのか、大臣より伺いたいと思います。あわせて、今回採用された方へのフォローアップ、先ほども言わせていただきましたが、具体的にはどうやって行っていくのか、お伺いしたいと思います。

根本国務大臣 障害者の方が希望と能力に応じ活躍しやすい職場づくりを推進して、障害者の雇用の継続や、今お話がありましたが、職場定着を推進すること、これが重要だと認識をしております。

 障害者を雇用する各府省において積極的に取り組んでいただくとともに、関係閣僚会議など、政府一体となった推進体制のもとでフォローアップを行い、障害者の活躍の場の拡大等に向けた取組を着実に推進していきたいと思います。

 各府省において積極的に取り組んでいただくという観点から、各府省において、例えば障害者雇用の推進に関する実務責任者の配置、あるいは働く障害者向けの相談窓口の設置、個々の障害者のサポートをする支援者の配置、委嘱、こういう体制を整備してもらって、そして支援、フォローを実施していきたいと思います。

 厚生労働省としても、障害者雇用施策を所管する立場から、各府省の取組を最大限支援することや、働く障害者に対する支援などを実施することによって、障害者が活躍できる場の拡大に努めていきたいと思います。

 そして、今回採用された方のフォローアップというお尋ねがありました。

 繰り返しになりますが、私が今申し上げたような体制を各省で構築していただいて支援、フォローを実施することと同時に、関係閣僚会議など、政府一体となった推進体制のもとでフォローアップを行って、再発防止、そして、とりわけ障害者の活躍の場の拡大に向けた取組を着実に推進してまいります。

 加えて、公務部門における障害者雇用については、障害者雇用促進法に基づいて、毎年六月一日時点の障害者の任免状況を調査しております。引き続き実態把握にも努めていきたいと思います。

小宮山委員 具体的なフォローアップはどうされるのかというのは、先ほどの大臣の答弁の中で含まれるということで認識してよろしいんでしょうか。

土屋政府参考人 失礼いたしました。

 各府省で、まず個人個人の採用された方への支援やフォローを丁寧に実施していくということが大事だろうというふうに思っております。

 先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、体制整備というような意味で、実務責任者の配置であるとか、やはり、働く方々は、さまざま仕事の面でも、いろいろな環境の面でも御相談事があると思いますので、その相談をできる窓口を設けていくとか、それから、介助というようなことを含めて個別のサポートをする支援者の方の配置を、これは外部の人材も含めて、委嘱をするような形も含めて体制をつくっていくというようなこと、こういったことが個別の方々との間でしっかりと各府省で行われるということが大事であろうと思っております。

 また、それを、政府全体としては、関係閣僚会議等の場で全体のフォローアップをしながら進めていくということでございますし、また、六月一日現在の任免状況というのをこれから確認をしていきます。そのことにあわせて、今申し上げたような定着に向けての取組、そこから見える課題なども各省から確認して把握をし、改善をしていきたいというふうに思っております。

小宮山委員 そうなんですよね。今回の水増し問題が気がつかなかった理由の一つとして、全部がかかわっているから、ある意味、みんなが気がつかなければみんな気がつかない、気がついても、どこか言わなければというようなところも原因にあったのではないかと思います。

 特に、今回の法案と水増し問題でいくと、厚生労働省が法律の所管でもあります。しかし、障害者政策といえば内閣府にもなる。そして、公務員の採用といったら人事院になっていく。そして、全て各省庁でやらなければならないという意味においては、どこが責任を持っているのか、どうして早くに見つけられなかったのか、実際はここの担当はどこなのかというのは非常にわかりづらい。何となくぐるぐるぐるぐると、私も、この問題が出たときに内容を伺おうと思いますと、いや、あちらに聞いた方がいいんじゃないですか、いや人事院でしょう、いやいや内閣府でしょう、厚生労働省でしょうといって、ぐるぐるたらい回しにされてしまいまして、これはほかの方も同じことがあったというふうに聞いております。

 そして、障害者政策、特に、合理的配慮をするという中において非常に価値観の違いというものが一つある。それは、今までの行政などは、できるだけ効率を求めなければ、税金を無駄にしないために、効率化という中で一律に物事を決めたりするという方向があります。しかし、障害者政策のこの合理的配慮をするときには、一人一人が違う対応をしなければならない。同じ型にはまらないという意味においては、非常に難しい、今までの概念や価値観というものが通用しないことになります。

 でも、それがある意味多様性の時代であって、ダイバーシティーの時代に合う政策であり、そして、一人一人に合わせた対応をするというのが求められている時代に入ってきている。

 そして、それが、一億総活躍という言葉は余り私としては好んではおりませんけれども、一人一人が活躍できる。さっきも、障害者が活躍できる場にするためには一律ではできないというのが各法律をつくってきたこれまでの趣旨でもあり、そして、それを形にするために、また、障害者権利条約を批准した日本だからこそ、次の段階に入らなければならないのが、非常に今危ぶまれている。そして、その対応に混迷というか苦慮されているんではないかなというふうに思います。

 就労に関しては、合理的配慮を確保するため、経費もかかる場合が起こり得るんではないでしょうか。採用希望者の選考段階や採用決定後、実際の勤務開始までの間にも、ある程度どのような配慮が必要となるかについての確認が行われていますけれども、実際の職場環境や配属先での仕事内容、そのほか、勤務が始まってから以降でないと気づかないような事柄も生じると考えます。

 必要な経費、例えば、少しの段差を抑えるであったりとか机とかの配置がえとか、さまざま、使途目的と異なる予算に基づくお金を流用してしまったなどとして、善意のはずが処分対象となる不正とされてしまうのではないか、そんな事態が現場に配慮をすればするほどあり得るんではないかということを考えてしまいます。

 必要な合理的配慮への対応が過不足なく速やかにとっていけるのか、この点に関しては誰が責任者で、誰がこの合理的配慮に対する対応を決裁するのか、この点も厚生労働省の方とお話ししていて確信が持てないでおります。

 合理的配慮を行うための経費が必要となる場合など、その対応とか決裁のあり方とか、また、配慮の内容として実行していくかどうかの判断をされる方はどのように指名されていくのか、どのように権限を与えるのか、そしてその権限を与える根拠は何になるのか、確認させてください。

土屋政府参考人 まず、お話がございましたように、障害者の方々が障害特性に応じて能力を十分に発揮していく、活躍できるようにするというためには、合理的な配慮をどうやって職場で具体化していくかというのは非常に大事なことだというふうに思っております。

 職場環境の整備であるとか、本人に対する物的、人的な支援の体制の構築であるとか、周囲の職員の障害に対する理解の促進といったようなこと、そういったことを含めて具体的なものをどうするかというのをよく考えるということでございまして、そのためには、採用前あるいは採用後の早い段階から御本人とよく話し合って、どういったことが必要になるかということを個別にそれぞれ考えていくということではないかと思います。

 そういったものから出てまいりました具体的な対応については、全体としての体制としては、今般、各府省には、この法案のもとで障害者雇用推進者という者を選任していただくことにしておりますので、この推進者の統括のもとで、各機関内で、多分、現場で判断をしなくてはいけないこともあると思いますし、また、それを全体として省としてどうするかというのを考える場面もあると思いますので、それぞれの場面において組織の中で適宜分担していただいて決めていくということではないかというふうに思っております。

小宮山委員 適宜分担して、結局現場に任せるというところなんでしょうか。最終的に、各省庁内もそうですけれども、わからないことがあったら、厚生労働省への問合せ窓口があるかと思います。そういうところにおいて、ぜひ具体的に、配慮ができること、調整等もしていただきたいと思います。

 また、四月二日が世界自閉症啓発デーでありまして、私は、そのときのいろいろなパンフレット、各省庁がどんなものを出しているのかというのを取り寄せさせていただきました。

 厚生労働省はもちろんどういうものかというのを網羅的に御紹介されているんですが、国土交通省がつくっているパンフレットは、駅員さんが自閉症と思われる人と接するときにどういった説明をしたらわかるのか、具体的な事例を挙げています。そして、最後のページには問合せ先、これは厚生労働省も含めて入っております。

 こういったものでの啓蒙活動というのも重要かと思いますし、省内の中において言えば、親切のつもりで、そして合理的配慮をやったつもりが、それは健常者の考える合理的配慮であって、障害者が必要としている合理的配慮につながらない。よくバリアフリーの建物などへ行くと、健常者の考えたバリアフリーであって、実際の障害者は使えないようなものも多々、あちらこちらに見受けられます。

 ぜひその点も、これから、実際に動き出しているものでもございますので、厚生労働省としても責任をしっかりと担っていただき、そして啓蒙も含めて、また自治体もしっかりと相談に乗りやすい体制もつくっていただき、対応していただければと思います。

 そこで、さいたま市の重度障害者の就労支援事業についてお伺いしていきたいと思います。

 厚生労働省は、二〇〇一年の省庁再編の中で、雇用、労働についてを所管する旧労働省と、医療、福祉などを所管する旧厚生省が一体となって誕生しております。当時、障害者関係団体、障害者の方々の中には、雇用と福祉に一体的に取り組まれる省庁ができたと期待されたとも伺っております。

 ところが、現実には、労働と雇用に関する政策と福祉政策との間で連携がとれていない、ちぐはぐな対応が見受けられております。

 近年、障害者支援のための法整備や制度整備が重ねられておりまして、移動支援であったり、ヘルパーさんからサービスを受けたり、手話通訳や要約筆記などの支援を受けられるといった場面も拡大してきています。

 しかし、これらのサービスは、仕事に従事していない障害者が対象となり、就労にかかわる時間帯は受けることができなくなります。このため、勤務先までの通勤に福祉サービスを用いることもできませんし、また、職場において、食事の時間など、ふだんからみずからもなれているヘルパーさん、介助者の支援を受けたいと希望してもできないことになります。福祉サービスは経済活動には使えないという原則があり、就労時における支援は企業、事業者などが担うべきものと整理されているために、こういった事態が起きています。

 重度障害者が企業などで働く場合、障害者雇用促進法のもとの措置ではなく、障害者雇用給付金制度に基づく給付金として職場介助者助成金制度もありますが、残念ながら制度の使い勝手が悪く、ほとんど活用されていないのが現実です。

 常に介護を必要とする重度障害者の方々が在宅のまま何らかの仕事をこなすことができるようになった場合も、就労の間、重度訪問介護が受けられなくなるといった問題が生じています。筋ジストロフィーなど重度障害者の方々は、障害者総合支援法に基づき重度訪問介護を利用できることとなりますが、近年パソコンなどを用いた仕事に従事できる方法も出てきているにもかかわらず、仕事中は訪問介護を受けられません。

 さいたま市では、市の独自サービスとして、今年度、三十一年度、市の予算において、在宅就労時も訪問介護が受けられるようにする重度障害者の就労支援事業を開始することとなりました。大変すばらしい取組として、障害当事者、障害者関係団体など、多くの方から歓迎の声が上がって、また注目も受けております。

 このさいたま市の取組について、また、同様の支援が広く各地でも採用されることが望ましいと考えますが、政府の御見解をお聞かせください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 就労中の障害者を支援することは、障害のある方が活躍できる社会を築いていくために大変重要な課題であると認識しております。

 御指摘のありましたさいたま市でございますが、平成三十年の地方分権改革に関する提案といたしまして、重度訪問介護の訪問先に係る制限の緩和ということを提案される一方、地方独自の取組ということで、常時介護が必要な重度障害者を対象に、日常生活に係る支援を在宅就業中にも行う重度障害者の就労支援事業というものを試行実施されたというふうに承知いたしております。

 さいたま市の取組はまさに今始まったばかりでございまして、今後、国としても、状況については注視をしていきたいというふうに考えております。

 各地方公共団体におきまして公費をどのように使うかということにつきましては、それぞれ慎重な判断があるというふうには考えますが、各地方公共団体が地域住民のニーズを的確に把握しながら、その地域の実情に応じた事業を実施していくということは大変有用なものであるというふうに考えております。

小宮山委員 今回、障害者雇用水増し問題への対応ということもあり、かなりの省庁や地方自治体においても、従前の受験資格とされていた自力通勤可能な者という条件が削除されました。介助が必要であったり通勤などに対して移動サービスが必要であったりする障害者の方も、働く意欲があり、何らかの就労がかなえられてこそ、自立した生活への大きな一歩が踏み出せることになると考えます。さらには、納税者となり得るんだと思います。そうした道を模索すること、また、それを希望する障害者の方も大勢いらっしゃいます。

 ぜひ、さいたま市での大英断の事例にも学んでいただき、就労時に係る障害者福祉サービス利用を認めるよう、ぜひとも方針の大転換を厚生労働省にしていただきたいと思います。

 大臣、この点に関しまして御見解をお聞かせください。

根本国務大臣 障害者の在宅での就業支援、これについては、昨年十二月に閣議決定した平成三十年の地方からの提言等に関する対応方針において、「常時介護を必要とする障害者の在宅での就業支援の在り方について検討し、二〇二一年度の障害福祉サービス等報酬改定に向けて結論を得る。その結果に基づいて必要な措置を講ずる。」とされております。これを踏まえて、今年度、在宅で就業している重度障害者の実態を把握するための調査研究を行って、その就業支援のあり方について検討して、今後必要な措置を講ずることとしております。

 先ほど委員の話がありましたように、パソコン、要は、技術革新によって、在宅でも今までやれなかったような仕事ができるようになってくるという、環境も私も変わってきているんだろうと思います。その意味で、今後とも引き続き障害のある方の活躍ができる社会を築いていけるよう取り組んでいきたいと思います。

小宮山委員 もう一歩踏み込んでいただきたかったなと思います。

 そのサービスを受けることによって、また納税者になる。先ほどもどなたかが、午前中でしたか、眼鏡をかけていると障害と思うか、思わないかというような質問をされていたと思いますが、吉田さんでしたか、私もそう思います。少しの道具、また制度というものがあれば、障害ではなく、その能力を発揮できるんだと思います。

 最後に、時間になりますので、大臣に質問させていただきたいと思います。対象となる障害者の範囲についてです。

 障害者雇用率の計算のもととなる障害者であるかどうかの確認は、身体障害者については身体障害者手帳で確認、知的障害者については都道府県知事又は政令指定都市市長が交付する療育手帳の類い、又は、児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医若しくは障害者職業センターによる判定書により確認する、精神障害者については精神障害者保健福祉手帳で確認することとなっております。

 障害者の手帳や指定医による診断書が証明するのは障害者の機能障害の原因や程度であって、職業生活上の制限や困難さをあらわしておりません。障害者雇用促進法の本来の趣旨から考えれば、障害者手帳を持つか持たないかで線引きして対象とするか否かを判断するのではなく、職業生活上の制限や困難さを伴っている人を対象とするように改めていく必要があると考えます。

 二〇一〇年一月に設置された障がい者制度改革推進会議の議論を踏まえ、障害者の範囲について、就労の困難さに視点を置いて見直すことについて検討し、二〇一二年度内をめどにその結論を得るとされておりますが、その後検討は進められておりません。

 厚生労働省の今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書、二〇一八年七月三十日公表のものですが、これでは、障害者雇用率制度の対象となる障害者の範囲について、障害者手帳でなく就労能力の判定等によることとしてはどうかという意見が出たところ、制度の公平性等を担保するため、まずは、フランス等の諸外国における就労能力の判定の仕組みを十分に精査した上で議論することとすべきであると触れつつ、二〇一〇年の閣議決定については記述されておりません。

 障害者雇用率などを計算する障害者の範囲については、手帳の所持といった医学モデルではなく、障害者権利条約に基づいて、社会モデルとしての観点で見直す必要があるのではないか。あわせて、法定雇用率自体の設定についても、対象とする障害者の範囲の見直しと諸外国の状況なども勘案して検討を行っていくべきと考えます。

 この点について、大臣の御見解をお聞かせください。

根本国務大臣 障害者雇用率制度では、法的公平性と安定性を確保するため、対象とする障害者を明確かつ容易に判定できるよう、対象障害者の条件を、原則として障害者手帳等を所持していることとしております。

 障害者雇用促進法という法律はありますけれども、その当てはめについては、障害者雇用促進法における障害者の定義は社会モデル、一方で、障害者の確認方法である障害者手帳や診断書は医学的観点から判断されております。障害者手帳は、医学的観点からの身体機能や精神疾患の状態を基本としながら、日常生活の制限の程度によって等級を定めております。この当てはめについてはこういう整理であります。

 また、法定雇用率、これは、障害者雇用促進法において、常用労働者と失業者の総数に対する障害者である常用労働者と失業者の総数の割合をもとに決定することとされております。このような算定方法は、障害者にも一般の労働者と同様に雇用の機会を確保するという趣旨に基づくものであります。

 対象障害者の範囲については、労働政策審議会においても検討しております。本年二月に取りまとめられた意見書では、諸外国における仕組みも参考にしながら、労働施策と福祉施策の連携を進めながら、引き続き検討することが適当とされております。このような指摘も踏まえて適切に対応していきたいと思います。

小宮山委員 何とも、結局どうしたいのかがわからない答弁だなと思いますけれども、でも、前向きに、適切に対応していかれるということで、社会モデルも大きな転換でしっかり取り入れていくというふうに捉えたいと思います。

 そして、何よりも、今働き始めていただいている障害者の方々が、しっかりと合理的配慮をされることによって、また、その件に関してはきちんとフォローしていただきまして、長く働き続けられる、新しい可能性を省庁の中においても見つけられる、そんな活躍の場を提供されることをお訴えさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、山井和則君。

山井委員 五十分間、質問をさせていただきます。

 障害者雇用そして障害者福祉、また年金等々、多岐にわたって質問をさせていただきたいと思います。

 まず、私の配付資料の中の三ページを見ていただきたいんですけれども、身体障害者が千三百二人、知的障害者が五十三・五人、精神障害者が千四百人ということで、結局、二ページ目に一覧表がありますけれども、この中では、常勤と非常勤、各省庁の割合しか出ておりません。ただ、私が文書質問させていただいたところの三ページの回答によると、厚生労働省に関しては知的障害者が一・九%ということで、余りにもこれは少な過ぎると思うんですね。

 根本大臣、これは余りにも少な過ぎると思うので、少ないと思われませんかという現状認識と、これからどうやってふやしていくのか、お答えください。

    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕

根本国務大臣 障害者雇用の促進に当たっては、障害特性に応じた、働きがいのある環境づくりに取り組むことが重要だと思っています。

 本年三月の関係閣僚会議で取りまとめられた取組方針については、次のように明記をされております。「人事院の統一選考試験に限ることなく、それぞれの障害特性も考慮した各府省等の個別選考や非常勤職員の採用を行う中で、知的障害者・精神障害者・重度障害者についても積極的な採用に努める。」こういうことが明記されております。このような方針を踏まえて、各府省において知的障害者などの雇用に取り組まれているものと承知をしております。

 また、厚生労働省としても、知的障害者の積極的な採用について努めていただくよう、各府省に対して、内閣人事局、人事院との連名で依頼をしております。

 なお、今、知的障害者の雇用が一・九%ということでありますが、我々、知的障害者などの雇用も積極的な採用に努めております。

 さらに、厚生労働省としては、各省庁に対して、先月、三月二十五日に、知的障害者の採用と職場定着の進め方に関する雇用促進セミナーを開催しております。また、今月、知的障害者の雇用に積極的に取り組む企業の職場見学会の開催、あるいは知的障害者の雇用に関する好事例の提供等々を行っております。

 しっかりと支援をしていきたいと思います。

山井委員 これは、厚生労働省は福祉の役所ですから、ほかの役所に対して率先垂範すべきなんですね。にもかかわらず、一・九%というのは少な過ぎると思います。

 今、根本大臣は、知的障害者、厚生労働省においても積極的に雇用しているとおっしゃったけれども、先ほども質問しましたが、ということは、根本大臣の認識は、この一・九%で十分厚生労働省は知的障害者を雇っているという認識なんですか。それとも、いや、さすがにこれは少な過ぎるなという認識なんですか。どっちですか。

根本国務大臣 要は、障害者の皆さんが、希望、そしてみずからの仕事がどういう仕事が適当か、要は、活躍の場を拡大しながら、知的障害者の皆さんの雇用の促進に努めていきたいと思っております。

山井委員 とめてください、答えていないから。一・九%で十分なんですか、不十分なんですかという現状認識を聞いているんだから。

橋本委員長代理 では、もう一回答弁してもらいます。根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 少ないかどうかということはそれぞれの御判断があると思いますが……(山井委員「あなたの判断を聞いているんです」と呼ぶ)私は、現状がありますから、知的障害者の皆さんにふさわしい仕事をいろいろ切り出して、用意して、その結果として、知的障害者の皆さんの雇用の促進が進むように努力をしていきたいと思います。(発言する者あり)だから、それはさまざまな判断があり得るかと思います。これを我々引き上げるべく努力をしていきたいと思います。

山井委員 引き上げるべく努力をするというのはいいですけれども、引き上げるべく努力をするということは、やはり現状では少ない、少な過ぎるという現状認識でよろしいですか。

 これは大事ですよ。全省庁あるいは全民間企業も見ていますよ。私の知り合いの方々でも、知的障害者の方やその保護者の方はめちゃくちゃ多いですよ。障害者雇用というときに知的を忘れないでほしい、後回しにしないでほしいということをみんなから言われています。

 そういう意味では、その音頭をとる、リーダーシップをとるべき厚生労働大臣が、そして厚生労働省が、一・九%で十分と考えているのか、少ないからもっとふやすと考えているのか、そこは非常に重要な答弁ですので、明確にお答えください。

根本国務大臣 これで十分だと考えているわけではありません。

 大事なのは、希望する方が、その方の特性に応じて活躍の場を拡大していって、そして知的障害者の雇用が進むように最大限努力してまいります。

山井委員 十分ではないという答弁でありました。当然です。

 それで、働きたいと思っている知的障害者またその保護者の方々は非常に多いんですね。ついては、リーダーシップ、模範を示すという意味でも、一・九%、これは少な過ぎますから、やはり知的障害者雇用の数値目標をつくって、厚生労働省が、今一・九%を何%まで何年以内に引き上げる、やはりそういう数値目標をつくって引き上げるべきと考えますが、いかがでしょうか。

根本国務大臣 障害者種別ごとに数値目標をつくる、これは私は、広く公平に雇用機会の確保を図る観点からは適当ではないと考えますが、要は、希望する方、望む方が雇用、就業の機会を得られるように、活躍の場を拡大する努力をしていきたいと思います。

山井委員 私は、大臣のお考えは間違っていると思いますよ。

 今、例えば三割、三割、三割と平等に、知的、精神、身体の方が雇われているんだったら、障害者種別で分けるのはよくないと言えるでしょう。差別されているじゃないですか、たった一・九%で。少な過ぎますよ、どう考えたって。働きたい知的障害者やその御家族の方々、もっと多いです、はっきり言って。だから、余りにもおくれ過ぎているから、数値目標をつくったらどうですか、いわゆるアファーマティブアクションですということを私は申し上げているので、ぜひそれを考えていただきたいと思います。

 また後ほどこの障害者雇用の話に戻りますが、ちょっと障害者福祉サービスの方にも広げさせていただきたいと思います。

 なぜならば、私、もうことし国会議員二十年目になりますけれども、その中でも一番つらい思いをしたのは、やはり障害者サービスの自己負担がアップした、それで本当に大きな混乱が起こった。現在、与野党合意して、障害者総合支援法になって、今、低所得者の障害者サービスは無料になっております。

 しかし、ここで、きょうの配付資料を見ていただきたいんですが、先日、財政制度審議会財政制度分科会というのがついこの間、四月二十三日に行われました。その中で、後期高齢者医療制度、七十五歳以上は障害があろうがなかろうが窓口負担を一割から二割に引き上げる。そして、介護保険、六十五歳以上は介護保険優先原則ですよね。このことについても、配付資料の十三ページ、障害者も含めて介護保険サービスの利用者負担を原則二割とする。

 さらに、その前のページに戻りますが、自己負担を障害者も二割にするだけじゃなくて、障害者も利用する六十五歳以上の介護保険に関して、生活援助サービス、デイサービスやホームヘルプについても地域支援事業にして、介護保険から外して、書いてあるじゃないですか、これは。限度額を低くしたり、利用者負担を上げたり、これによって今、要支援一、二は生活援助サービスが地域支援事業になっています、私たち大反対しましたが。

 その結果、どういうことが起こっているのか。これを読むと、例えば四月十三日の信濃毎日新聞、ちょっと配付はしておりませんけれども、ここによると、要介護が比較的軽い要支援一、二の訪問、通所サービスは介護保険から切り離され市町村の事業に移行した。報酬が減ったことで介護事業者の撤退が相次ぎ、十分なサービスが受けられない事態が各地で生じている。

 既に、要支援一、二で、地域支援事業にしたから必要なサービスが受けられないという事態が起こっている。これを今後、前回も議論しましたが、来年、介護保険法改正案、後期高齢者医療制度の法案を改正して、こういう自己負担をアップしたり、サービスをカットすることを今財政審は議論し、恐らく、参議院選挙が終わったら、部会、検討会を開いて、厚生労働省は議論するんだと思いますよ。

 それで、例えば佐賀新聞の去年の六月十日の新聞によると、地域支援事業に要支援一、二の生活援助サービスがなったことで、結局、大手事業者が軽度者向けの訪問介護から手を引いた。総合事業への移行に伴い訪問看護を利用できる時間が少なくなり、不満を漏らす高齢者もいるという。加えて、なじみのヘルパーとの人間関係が切れることは生活の質に影響する場合がある等々。

 繰り返し言いますけれども、六十五歳以上は、介護保険優先原則、私たちはよくないと言っていますけれども、そういうことを強いているわけですよね。

 ということは、今、財政制度審議会で議論されていることは、高齢になれば障害者も七十五歳以上は窓口二割負担、介護保険も原則二割負担、要支援一、二だけでなく要介護一、二の障害者のサービスも自己負担をアップして、サービスをカットする、こういうことを今検討を始めているわけなんですね。

 そこで、根本大臣にお伺いしたいんですが、今言った三点セット、後期高齢者医療制度の二割への自己負担アップ、介護保険の自己負担一割から二割へのアップ、そして、要介護一、二の生活援助サービスを地域支援事業に移してサービスをカットする。四月二十三日に財政制度審議会から提案されている改革の方向性、ここに配付資料がありますけれども、障害者も含めてこういう自己負担アップ、サービスカット、来年、法改正してやる可能性はあるんですか、ないんですか。

 きょう、障害者雇用の審議ですけれども、障害者雇用とセットで、肝心の、こんな自己負担が一割も二割もアップして、サービスがカットされたら、これはたまったものじゃないですよ。根本大臣、いかがですか。そういう可能性があるんですか。

根本国務大臣 介護保険制度は三年ごとに制度の見直しを実施しています。二〇二一年度からの第八期計画期間に向けて、本年二月より、関係審議会、要は社会保険審議会介護保険部会において制度見直しの議論を開始しました。

 介護保険の利用者負担については、世代内、世代間の負担の公平性や負担能力に応じた負担のあり方、利用者への影響などについて慎重な検討が必要だと思っております。

 介護の軽度者に対する生活援助サービス等に関する給付のあり方については、平成二十六年の法改正により実施された要支援者の訪問介護サービスの事業への移行状況なども踏まえつつ、骨太の方針二〇一八や新経済・財政再生計画改革工程表二〇一八に沿って検討していきたいと思います。

 さらに、後期高齢者の窓口負担のあり方については、世代間の公平性や制度の持続可能性確保の観点から検討すべき課題であるとともに、高齢者の負担に関する重要なテーマであり、骨太の方針二〇一八や新経済・財政再生計画改革工程表二〇一八に沿って丁寧に検討していきたいと思います。

 制度の持続可能性を確保するには、不断の見直しが必要であります。他方で、高齢者の方々の生活実態などを考慮し、必要なサービスが提供されるよう、引き続き関係審議会等において丁寧に検討していきたいと考えています。

山井委員 来年の法改正を否定もされませんでしたし、それどころか、不断の見直しで検討していくということですから、障害者も含めた後期高齢者医療制度や介護保険の二割負担アップの法改正、来年あり得るし、生活援助サービスのカットも法改正があり得るというふうに理解をしました。

 これは参議院選挙でも大きな争点になるのではないかと私は思います。選挙が終わったらこういうことの議論を始めるというのはやめていただきたい。そういうことをするのであれば、ちゃんと選挙前にそういうことをやりますよというのを国民に言うのが当然であろうと思います。

 続いては、根本大臣にお伺いしますが、私たちは消費税増税反対です。社会保障にも十分回らないし、さまざまな無駄遣いも今回しているわけですし、何よりも、今の景気状況というのは、実質賃金もマイナスで、そんな消費税を上げられる状況ではありません。にもかかわらず、今のところ、政府・与党は消費税増税を強行すると言っています。

 国民からすれば、消費税を増税する、十月から。その暁には、来年四月から、介護保険を自己負担二割にアップ、後期高齢者医療制度の自己負担も二割にアップ、おまけに障害者や高齢者のサービスもカットする、こういうことを提案することを否定されない。ということは、消費増税して社会保障カット、自己負担アップなんて国民は絶対納得できません。根本大臣、それはおかしいと思いませんか。

    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕

根本国務大臣 いや、何をおかしいと思いませんかとお聞きしているんですか、私に。

山井委員 消費税増税をする一方で、後期高齢者医療制度の自己負担を一割から二割に引き上げるという検討を始めている。そして、後期高齢者医療制度だけじゃなく、介護保険も一割から二割に自己負担アップするということをもう提案している。生活援助サービス、要支援一、二のみならず、要介護一、二も提案している。こういうのをおかしいと思いませんかと言っているわけです。

根本国務大臣 委員は委員の前提で、私から聞いていると、決めつけの中でどうだという質問をされていますから。

 私が先ほど答弁したのは、制度の持続可能性を確保するには不断の見直しが必要。他方で、高齢者の方々の生活実態を考慮し、必要なサービスが提供されるよう、引き続き関係審議会等において丁寧に検討していきたいと申し上げました。

山井委員 消費税アップ、そして自己負担アップ、介護福祉サービスカットというのは、国民からは理解は当然されないと私は思いますし、だから私、言ったじゃないですか、可能性がないんだったら否定してくださいよと。でも、否定しなかったじゃないですか。

 言っておきますけれども、残念ながら、この財政審の提案は今までから多くが実現していますので、私たちの大反対にもかかわらず。最初はおっしゃるんですよね、財政審が言っているだけだといって。でも、言っているだけが、気がつけば翌年法改正が出てきて、介護保険法の改正も残念ながら強行採決されました。いつものパターンですね、これは。

 それで、それに関係して、障害者については、私たちが必死で頑張って一割負担になったのを、低所得者は原則無料にしました。与野党で合意して、しました、この障害者に関しては。

 ところが、残念ながら、二〇一五年の十二月十四日の障害者総合支援法施行三年後の見直しについて、社会保障審議会障害者部会報告書の三十二ページによると、今、根本大臣おっしゃったように、障害福祉サービス等の利用者負担について、こう書いてあるんですね。

 障害福祉サービス等の利用者負担については、障害者総合支援法の趣旨やこれまでの利用者負担の見直しの経緯、障害者等の家計の負担能力、他制度の利用者負担とのバランス等を踏まえ、制度の持続可能性を確保する観点や、障害福祉制度に対する国民の理解を得られるかどうかという点、利用抑制や家計への影響といった懸念にも留意しつつ、引き続き検討する。

 つまり、他制度の利用者負担とのバランス等を踏まえ検討するということは、他制度の自己負担がアップしたら、障害者のサービス、低所得者無料というのを引き上げる可能性があるということをこれは事実上言っているんですよ。

 介護保険、後期高齢者医療制度が二割負担になると、本当にここに、このとおり読めば、障害者サービスの低所得者無料というのも再び引上げの議論が出てくる不安を持っております。私はそんなことはしていただきたくないと思うんですけれども、こういう不安が、私だけじゃなくて、今広がっているんです。

 ついては、根本大臣、もしそういう可能性がないんであれば、低所得者の障害福祉サービス……委員長、田村大臣、何か、やじばかり飛ばしておられますよ。

 私、これは与野党関係ないと思うんですよ。やはり障害者の困っている人を大丈夫かと。それは保護者の方々とかすごい不安がっておられますよ、この低所得者無料というのがもしかしたらまた再び復活するんじゃないか。その保護者の方々の不安を払拭する意味でも、根本大臣、ここで明確に否定してほしいんですよ。

 ほかの自己負担の上げの議論がされているけれども、障害者の低所得者、福祉サービス無料というのは堅持すると、一言、それで結構です。それを引き上げる検討なんて、そんなのしません、無料は堅持しますと、ここで私たちを安心させていただけませんか。(発言する者あり)田村さんもならないとおっしゃっていますので、安心して大臣も答弁してください。

根本国務大臣 田村元厚労大臣がならないと言っていますね。

 委員のおっしゃられた報告書は、平成二十八年度法改正前の平成二十七年の報告書であります。そして、その報告書がありましたけれども、平成二十八年の法改正ではそのような改正はしておりません。

山井委員 そんなことはわかっていますよ。今後のことを質問しているんです。今後も、低所得の障害者の障害者福祉サービスの自己負担、今無料なのを引き上げることは検討しませんねと言っているんですよ。

根本国務大臣 次の制度改正の議論はまだしておりませんので、今、その話は今検討はしておりません。

山井委員 今じゃないんです、今後も検討しないですねということを聞いているんですよ。

根本国務大臣 検討の議論はしておりません。

山井委員 答えてください。今のことを聞いていません。今後のことを言っているんです。今後も検討しないんですか。今はしていないのはわかるけれども、今後、検討する可能性があるんですか。お答えください。

根本国務大臣 検討しておりません。

山井委員 何回聞いても答弁拒否されるということは、将来のことは担保できないということで、検討する可能性があると残念ながら理解をします。

 これはとんでもない話です。そういう障害者雇用の法案を議論しながらも、片や将来の障害福祉サービスの自己負担アップの検討を否定しない。根本大臣、残念ながら、私、今の答弁はかなり大きいと思いますよ。全国の方々がびっくりされると思いますよ、ああ、やっぱりかと。非常に残念ですが、私たちは当然それは阻止しますから、また議論したいと思います。

 それで、障害者雇用に戻る前に、もう一つ、年金のことについて質問させていただきます。

 先日、会計検査院からGPIFについての報告書が出ました。それで、非常に気になるんですね。これも与野党関係なく、年金が今後大丈夫かというのは大きな問題だと思うんですが、何が気になるかといいますと、配付資料の八ページ、まず見てください。きのうの読売新聞「年金運用 短期資産増加」、そして東京新聞「年金運用「丁寧に説明を」」と。

 それで、これは何が問題かというと、赤線を引きましたように、最大損失額、これは、リーマン・ショック並みの経済不況が来たときには、安倍政権以前は、そういうショックが来ても、リーマン・ショック級の不況になっても九兆円しか損失しなかったのが、株式の運用比率を倍増にふやされて、三十兆円も、この間、株への投資をふやされたんですね、年金から。それによって二十三兆円に損失リスクが高まっているということなんです。私はこれは非常に大きな問題だと思います。

 それで、根本大臣、これは不思議なんです、この報告書を見ると。つまり、九ページを見ると、赤線を引いておきましたけれども、二十四年度は、九兆円の、いざそういう大不況になったら九兆円の年金損失、それが二十八年度、二十三兆円に膨らんでいる。これは深刻ですよね、九兆円が二十三兆円に膨らんでいる。それで、ところがなんですよ。次のページ、十ページを見てください。

 ところが、十ページ目を見てみると、何と、このバリュー・アット・リスク、つまり損失リスクは、赤線を引いたように、九兆円から二十三兆円に膨れ上がったと思ったら、なぜか最新の一年間は、見てください、十四兆円、十三兆円、十三兆円、十二兆円と、下がっているんですよ、半分に。損失リスクがどんと下がったんですよ、この一年で。

 それで、おかしいなと思ったら、案の定、上の赤線を引いたように、去年からは損失リスクの計算方法を勝手に変えましたと言っているんですよ。何かどこかで聞いたような話で、結局、賃金伸び率も去年からは方法を変えたらマイナスの実質賃金がプラスになりましたよというようなもので、これも、九五%の信頼水準だったものを、なぜか八四%に信頼水準を下げて、精度の低い試算に変えて、精度は低いけれども十四兆円、十二兆円ですと。

 これは、どんどんリスクが上がっているということがばれると国民が不安になるから、これはわざと計算方法を変えたんじゃないんですか。

 それで、今、橋本さんはいいことをおっしゃいました。ここの十ページ目の右上、だから右上の九五%水準のやつが公開されているじゃないかと。確かにそうなんですよ。これは九五%信頼水準です。これを見ると、確かに二十五兆円、二十八兆円と上がっているんです。

 しかし、根本大臣、この右上の方は、GPIF業務報告書で公表されているんですか。この左の十一兆円、十二兆円という低いリスクと、右上の、図表三の二十三の二十五兆円、二十八兆円という高い、九〇%信頼水準、これは両方ともGPIFの報告書で国民に公開されているんですか。教えてください。

根本国務大臣 これは会計検査院の報告書に書かれているものであります。

山井委員 何を威張っているんですか。

 だから、国民に公開されているGPIFの報告書には、この十二兆円ぐらいの低いリスクの数字と、二十七兆円ぐらいの高い損失リスク、両方国民には公開されているんですかと聞いているんですよ。

根本国務大臣 GPIFではそれは公開されていませんが、今の数字は、私、申し上げましたけれども、会計検査院の報告書の中で示されているということであります。

山井委員 根本大臣、なぜ、損失リスク、算出方法を変えて低くした方だけ国民に発表して、同じ九五%の信頼水準でどんどん損失リスクが上がっていますよという方は何で国民に隠しているんですか、これは。理由を教えてください。

根本国務大臣 お尋ねの件については、GPIFにおいて、専門的、技術的な観点から検討された結果と承知をしております。

 ちょっと待ってください、ちょっと。

 GPIFによるさまざまなリスクシナリオを用いたシミュレーションの結果によれば、これはGPIFの判断ですけれども、信頼水準九五%を前提としたVaR、バリュー・アット・リスクの数値が発生するケースはほとんどなく、リスク管理の情報開示の方法として、信頼水準九五%のバリュー・アット・リスクを用いることが適切なのかという懸念が生じたことから、信頼水準八四%のバリュー・アット・リスクをGPIF業務概況書で公表したと承知をしております。

山井委員 根本大臣、そんな子供だましみたいな答弁をしないでください。

 今までは、九ページにありますように、信頼水準九五%だったんですよ、ずっと。あるじゃないですか、九ページに。信頼水準八四%より九五%の方がいいに決まっているじゃないですか、そんなもの。それを今になって急に、九五%も信頼水準なくていいんです、八四%で十分なんですって、本当に何を言っているんですか、そんなもの。そういうのを御都合主義というんですよ。

 つまり、リスクが拡大していることを国民に隠したかったんじゃないんですか。そんなもの、今まで信頼水準九五%だったら、これからも九五%の数字を発表すべきに決まっているじゃないですか。

 根本大臣、じゃ、言いますよ。

 この十ページの左のを機械的に計算しましたよ。信頼水準八四%で平均十二・五兆円のバリュー・アット・リスク、損失リスクと、右上の、信頼水準九五%のままの機械的平均二十七・四兆円、平成二十九年度の推移ですね。十二・五と二十七・四、繰り返して言いますよ。二、三兆、ちょっとずれているんでしたら言いませんよ。片一方は大幅にリスクが減っているじゃないですか、半減で。片一方はふえているんですよ。真逆ですよ、真逆ですよ。

 まだ両方あるんだったら国民はどっちが正しいのか判断できますよ、両方開示されていたら。それを、悪い方は開示せずで。こんな私は問題はないんじゃないかと。

 ところで、根本大臣の見解をお聞きします、GPIFの監督の責任者である。根本大臣としては、リスクは、この十二・五兆円の平均の方か、二十七・四兆円の方か、どちらがよりリスクとしては、今までの、それまでの九兆円から二十三兆円にふえたというものと比較する上では、どっちが比較するには適切だと思われますか。

根本国務大臣 この数値は、これは会計検査院が計算して公表したものでありますが、これについては計算の前提条件、観測期間、あるいは信頼水準などが異なるのでお答えすることは困難であります。いずれにしても、私が私の判断でこれはコメントするようなことではないと思います。これはGPIFが専門的、技術的な観点から検討された結果なんですから、これは私は基本的にはこれはGPIFの判断で、GPIFがきちんとリスク管理の状況を国民の皆様にわかりやすく説明する必要がある、こう思っております。それがGPIFの責任だと思います。

山井委員 これは語るに落ちますよ。何が国民にきちんと説明して公開してと。そんなもの、きちんと公開どころか悪い数値隠してるじゃないですか。信頼水準が異なるものは比較できませんて、異なるんじゃないんですよ。二十七・四兆円の方が高いんですよ。こっちの方を信頼できるに決まっているじゃないですか。

 これは会計検査院が計算したとおっしゃいましたが違いますよ。これはもともとGPIFがこの右上の九五%信頼水準の数値も計算して持っていたけれども、わざわざ公表しなかったんですよ、隠していたんですよ。だから、今回会計検査院が、それはおかしいんじゃないんですか、今までと同じような九五%の信頼水準の数値も当然公表しないと国民をだますことになるんじゃないんですかと。私は、会計検査院のおっしゃるとおりだと思いますよ。

 だから、この問題、委員長、これは大西さんがおっしゃったように、これは国の金の運用じゃないんですよ。私たちが大反対したのに強引に安倍政権が株価をつり上げるという意図があったのかもしれませんが、強引にポートフォリオを変えて、この間、三十兆円も株に投資したんですよ。

 その結果リスクが大きくなったということを正直に言うのならまだしも、リスクが大きくなってきたら算出方法を変えて、リスクが小さくなったという、国民をだますような数値を発表して、本当はリスクが大きくなっている二十七・四兆円の方は、会計検査院に指摘されるまでは公表しなかった。だから会計検査院は今回公表しているんですよ。

 もちろん連休明けでいいですけれども、ぜひこの年金問題についての集中審議をやっていただきたいと思います。委員長、お願いします。

冨岡委員長 理事会で諮りたいと思います。

山井委員 あと一問だけ、ちょっとこれをやらせてもらえますか。

 続いては、もう一つ、会計検査院が報告しているんです。なぜならば、ここに書いてありますように、十ページの右。このバリュー・アット・リスクだけじゃないんです。ストレステストというものがあるんですね。ストレステストとは何かといいますと、九ページの左、ストレステスト、注三十五、九ページ。市場の状況が悪化したなどの際に運用資産にどの程度の損失が生じる可能性があるかなどについてシミュレーションを行うリスク管理手法。これは中長期的なものなんですね。

 このストレステストもやっているんです。九ページの上、赤線を引きました。「中長期のリスク管理に資する過去の事象及び仮想シナリオに基づくストレステストを実施したりしている。」やっているんです。それで、かつ、この数値もGPIFは持っています。持っているのに、公表はしていません。

 だから、今回、会計検査院は勧告しているんですね。どういうふうに勧告しているのか。十ページの右下。過去の事象等によるストレステストや株価の変化に伴う損益シミュレーションの結果を踏まえるなどして国民に丁寧に説明することが必要である。その上、ストレステストの結果等中長期のリスクについて業務概況書に継続して記載することが重要であると。

 ついては、昨年度のGPIF業務概況書は七月五日に発表されることになっておると思いますが、その七月五日の昨年度の業務概況報告書の中では、このストレステストの数値も、会計検査院からの指摘を受けて記載をするということでよろしいですか。

根本国務大臣 二〇一八年度の業務概況書については、公表日までにGPIFにおいて適切に作成されるものと承知をしております。GPIF平成三十一年度計画において、七月五日に公表することとされております。

 今般の会計検査院の指摘を踏まえた対応については、業務の透明性を確保し、年金積立金の運用に対する国民の信頼を高める観点から、今後、GPIFにおいて、ストレステストの結果を含めて、業務概況書の記載の充実が検討されるものと考えております。

山井委員 この十一ページに今回の提言書が出ていますよね、概要。一番下にあります、「ストレステストの結果等中長期のリスクについて継続して記載すること」ということを、会計検査院から今回正式に言われています。

 ということは、今度、七月五日に出る昨年度の業務報告書では、このリスクの数字が公表されるということでいいですね。確認します。

根本国務大臣 今後、GPIFにおいて、会計検査院の指摘を踏まえた対応については、ストレステストの結果を含めて、業務概況書の記載の充実が検討されるものと考えております。

山井委員 今も大西さんがおっしゃられたように、監督官庁は厚生労働省で、責任者は厚生労働大臣なんですよ。これは私たちの虎の子の年金保険料を株に運用しているんですから。それで株価は、まあ、それはつり上がったかもしれませんよ。でも、その結果、リスクが高まっているんですよ。

 だから、百歩譲って、会計検査院はこれを下げろとは言っていないけれども、そこまでやって、リスクが高まっちゃっていますよと。その高まったことは、国民の保険料なんだから、国民に、リスクが高まっていますよ、経済不況が起きたら年金がどんと損失する可能性がありますよと言わないとだめですよと言っているわけで、至極真っ当だと思っております。

 続いては、根本大臣、これだけ会計検査院も心配してこの報告書をつくったんですよ。やはり、株式にこの間三十兆円も年金の積立金を投資して、こういう損失リスクを拡大させたということは、問題だったんじゃないんですか。やはり安全、安心運用にすべき、あるいはすべきだったんじゃないですか。いかがですか。

根本国務大臣 GPIFについては、国民の老後を支える極めて重要な年金が将来にわたってきちんと確保されるように、長期的な観点から、安全かつ効率的な運用に努めていきたいと思っております。

山井委員 これ以上やりませんけれども、とにかく、安全、安心が壊れていてリスクが拡大しているのに、そのリスクを隠して、国民にリスクを隠したまま株式運用をふやしていっているから、会計検査院が警告しているんです。

 それで、ちょっと話は戻りますが、これも通告しております食事提供体制加算。これは一昨年末、与野党超えて、力を合わせて廃止を阻止しました。

 ところが、この食事提供体制加算について最近アンケートが行われまして、私の地元の障害者の保護者の方々が、山井さん、大変だ、食事提供加算についてのアンケートが来た、これに答えていいんでしょうか、これに答えたら、せっかく一昨年末に、与野党超えた議員の方々が力を入れて食事加算の廃止を阻止してくれたけれども、このアンケートに答えたら、今後、一、二年後に、また廃止をするときのデータになるんじゃないの、そんなんだったら私たち怖くて答えられない、答えちゃったけれども、これはどうしたらいいですか、まさかこのアンケートは、将来、食事加算を廃止するための検討の資料になるんじゃないんでしょうねと。厚生労働大臣に、山井さん、確認してくださいと私言われたんです。

 それで、根本大臣に確認します。

 このアンケート調査によって、今後、まさか食事加算を廃止あるいは減額する議論をするんじゃないんでしょうね。明確にお答えください。

根本国務大臣 障害福祉サービス等の報酬のあり方については、障害者のニーズや事業者の実態等をしっかり把握した上で検討することが必要だと考えております。

 御指摘の調査は、平成三十年度報酬改定の議論において課題とされた食事提供体制加算のあり方について、今後検討を行うに当たり参考となる基礎資料を作成するために実施しているものであります。

山井委員 ということは、今後廃止や減額を検討するための参考資料にするということですか。それはとんでもないですよ。もし、そんなことを正直に言ったら、誰もこんなアンケートなんかに答えませんよ。今でも保護者の方々は、もう不安で不安で仕方ないとおっしゃっているわけです。きょうの法案のこの障害者雇用にしてもそうですけれども、障害者福祉をよくしようという議論をしているときに片やこんな食事加算をなくすなんて、とんでもありません。

 根本大臣、だから約束してください。今後このアンケートをもとに食事提供加算を減額とか廃止する議論はしませんと。さっきと同じパターンで申しわけないけれども、しませんと言えないんだったらされるんだろうなというふうに私たちは理解せざるを得ません。

根本国務大臣 この問題は、平成三十年度障害福祉サービス等報酬改定の中で、食事提供体制加算については、食事の提供に関する実態等の調査研究を十分に行った上で引き続きそのあり方を検討する、こういう方針が示されて、これで課題とされましたから、今後検討を行うに当たって参考となる基礎資料を作成するために実施しているものであります。

 食事提供体制加算のあり方については、今後、二〇二一年度の報酬改定に向けて、関係者の方々に御意見を伺いながら、丁寧に議論を進めていきたいと思います。

山井委員 ということは、また廃止、減額の悪夢のようなあの議論をせねばならないんですね。多くの保護者が本当に泣いて不安になって、私もこの場で、一昨年の末ですかね、三回ぐらいどなりながら質問しましたよ。もういいかげんにしてくださいよ。これは、保護者の方々とか現場は本当に悩み苦しんでいるんです。

 それで、時間も余りないので、一つ、ちょっと根本大臣にお聞きしたいんです。通告もしておりますけれども。

 根本大臣の、例えばきょうの大臣の日程表というのはいつまで保存されるんですか。教えてください。

根本国務大臣 私の日程表については、即日廃棄する取扱いとしています。

山井委員 えっ、ちょっと待ってくださいよ。そうしたら、きょう厚労委員会でこういう答弁をしていたとか、きょうの厚労委員会でやられたというのは、それをあした朝一番にきのうどんな日程でしたかと聞いても、もう廃棄して教えられませんということですか。その理由を教えてください。

 一般企業でも各地方自治体でも、首長や部長の日程を即日破棄というのは、一般企業でも地方自治体でもないんじゃないかと思いますよ。

 これは、理由は何なんですか。何かやましいことをされているんですか。

根本国務大臣 これは、公文書管理法に基づく対応をしており、特段問題はないと考えております。引き続き、適正な公文書管理を行ってまいりたいと思います。

山井委員 加計学園とか森友学園とか政治の私物化問題があったから、それをやめるんじゃなくて今後はもう追及されないように。いや、これは聞き捨てなりませんね。

 即日廃棄というのはいつからですか。私も、二〇〇九年、一〇年、長妻大臣のもと、政務官をやっていましたけれども、その当時も即日廃棄していましたか。そんな記憶、いや、私も当時そんなこと考えたことはなかったけれども、いつからですか、即日廃棄は。

根本国務大臣 公文書管理法第十条第一項に基づき厚生労働省行政文書管理規則が定められており、その中で、日程表については、文書管理者が保存期間を定める際に、一年未満の保存期間を定めることができると。厚生労働省行政文書管理規則は、平成二十三年厚生労働省訓第二十号であります。

山井委員 ということは、答えてください、平成二十三年度から即日廃棄だったということですか、私もちょっと知りませんでしたので。本当ですか。

根本国務大臣 厚生労働省行政文書管理規則は、二十三年に制定されています。

山井委員 いや、違うんですよ。即日廃棄はいつからですかと聞いているんです。

冨岡委員長 質問をわかりますか。

根本国務大臣 いつからというのはわかりませんが、この取扱いについては、ある程度の期間から今まで行われてきているのではないかと思います。

山井委員 答えてください。いつから即日廃棄なのか、それを答えてください。それで終わりますので、私の質問。

冨岡委員長 いつからそれが決まったか。

根本国務大臣 そこまでの通告がありませんでしたので、要は今の段階ではそこまでは確認しておりません。

山井委員 それは答えてください。後ろに聞いたらわかるでしょう、そんなことは。ずっと前からじゃないはずですよ。答えてください。後ろの人に。それは保存期間は何日ですかと聞いているんだから、通告の範囲内ですよ、そんなものは。

根本国務大臣 二十三年に規則が定められておりますので、それ以降は今私が申し上げたような取扱いになっていると思いますが、その意味でいつからか、どの程度前からかということは、要は二十三年にこの訓令が、規則が制定されておりますので、恐らくそれ以降は同じような取扱いになっているんだろうと思います。

山井委員 これは重要なことですから、ぜひ理事会にそのことをきっちり確認して、そうしないと今の答弁が間違ったことになりますから。正しい、いつから即日廃棄になったかを理事会に報告してください、委員長。

冨岡委員長 その件については、今質問の内容をしっかり確認して、後日理事会に報告してください。

 時間が来ております。

山井委員 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょう、朝からの質問を聞いていまして、多くの委員の皆さんと部分的にダブる質問もあったなと思っておりますけれども、全体の私の質問の流れもありますので、ダブるところも御了解いただきたいと思います。

 それで、まず最初に伺うのは、水増し問題を受けて、ことし初めての統一選考試験が行われました。七百五十四名が採用されたということがわかっておりますが、そのうち障害の種別割合はどのようになっているのか、お願いいたします。

三田政府参考人 お答えいたします。

 今回の障害者選考試験につきましては、委員御指摘のとおり、合格者七百五十四名を発表したところでございます。この合格者のうち、障害の種別ごとの割合を申し上げますと、身体障害者手帳等を有する方が四二・三%、療育手帳等を有する方が〇・四%、精神障害者保健福祉手帳を有する方が五七・三%となってございます。

高橋(千)委員 それで、先ほどから、知的障害が、今で言うと〇・四%、少ないねという指摘がございました。〇・四%ということは、七百五十四名に掛けると一人、要するに一人なんですよね。それで、申込みの時点では、いただいた資料でいいますと三・二%。八千七百十二人に掛けますと二百七十九人になるわけです。

 それで、私が思ったのは、申込みの時点で既にかなりの差がついています。つまり、無理だろうと、そもそも申込みを諦めている方がたくさんいらっしゃる。そして、さらに、それでも頑張って申し込んだ中でも、合格にたどり着いていないということがはっきりしたのかなと思っています。

 これは、知的障害のある方たちについて、始まる前に、高卒程度の筆記試験をやるんだということが発表された時点で、これは絶対無理だよということは指摘をされていました。私自身も、発達障害だったと思いますが、議員連盟で一緒に議論したときにもそういう指摘があって、政府の側としても予想された事態ではなかったのかと思いますが、率直な感想を伺いたい。大臣、いかがでしょうか。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年、不適切な計上が見つかりまして、多くの機関で未達成であるということがわかって、その後に基本方針を関係閣僚会議で十月に策定をしているわけですが、その基本方針においては、障害種別を問わずに広く採用を進める、こういうことでやってきたわけでございますので、そういった中で、結果として今御指摘があったような形になっているということかと思います。

 なお、私どもの数字の把握では、この四月一日までの採用数というのを各省に調査をしたわけでございますけれども、その中においては、全体で二千七百五十五・五人ですが、障害種別で見ますと、身体障害は千三百二人、知的障害の方は五十三・五人、精神障害の方は千四百人ということで、知的障害の方は五十三人ほどの採用が実際にあったということになっております。

高橋(千)委員 そうです。今言ってくれたんですけれども、まさか、全体だと一人じゃないからいいんだって言いたいんじゃないですよね。わかっていたことですよねと聞いています。それは、試験の前に既に当事者団体から指摘があり、我々国会議員もそのことを政府の前、団体の前で指摘をしているから、全体の共通認識となっていたはずです。いかがでしょうか。

三田政府参考人 お答えいたします。

 今回実施いたしました障害者選考試験は、身体障害者手帳等、それから療育手帳等又は精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方を対象といたしまして、統一的に実施したものでございます。

 障害の種別にかかわらず同一の筆記試験による第一次選考を行っておりまして、障害の特性によってはなじみにくいところもあったかと考えております。

高橋(千)委員 このこと自体をきちんと捉えて、障害者雇用の分野は労働局の側なんですけれども、しかし、障害の特性を知っているのは厚生の分野であるわけですよね。やはりそこを、本当に力を合わせて、その採用試験の段階でどう本当に差別の禁止ということをできるのか、あるいは合理的配慮ができるのかということを議論して、今回の反省を次につなげなければ、検証というのが不十分だということは私は今でも思っていますが、とてもじゃないが再発防止策にはつながっていかない、このように指摘をしたいと思います。

 それで、そういう立場で話を続けていきますけれども、高卒程度の筆記試験で受験上の配慮を申し出た方がどのくらいいたのか、そしてどんな配慮が得られたのか、具体的にお願いいたします。

三田政府参考人 お答えいたします。

 障害者選考試験の第一次選考におきましては、試験時に能力を発揮していただけるよう、受験上の配慮を行っており、配慮を希望された方は、受験申込者数八千七百十二人のうち千五百二十四人となっております。これらの方には、障害の内容、程度等に応じて必要な配慮を提供したところでございます。

 配慮の具体例といたしましては、視覚障害のある方につきましては、点字での受験、拡大鏡の使用、音声読み上げパソコンの使用といった配慮を提供し、聴覚障害のある方につきましては、試験官の発言事項を書面で提示するといった配慮を提供し、また、上肢機能障害等のある方につきましては、作文試験においてパソコンを使用するということを認めるという配慮などを提供したところでございます。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 昨年も、この試験をやるに当たって、そうした配慮をしていただきたいということを要望したわけですけれども、やはりやればできるんだなって思ったんですけれども、ただ、二〇一五年に既に厚労省は合理的配慮指針を出しておりまして、その中に、今おっしゃった、例えば視覚障害であると、点字や音声等による実施や試験時間の延長を行うこととか、聴覚・言語障害であると、就労支援機関の職員の同席を認める、面接を筆談により行うとか、知的障害の方に対しても、面接のときに就労支援機関の職員の同席を認めるなどということが書いてあって、もう指針を出していたんだったらそれがもっと早くに徹底できたなということを強く思っておりますので、そのことを指摘したいと思うんですね。

 その上で、先ほど既に答弁があったんですけれども、各省庁全体の試験の中で、知的障害が一・九%で、身体が四七・二%で、精神が五〇・九%であった、千九百九十一人を非常勤として雇用したということがわかっている、そこまでは厚労省がつかんでいる。

 では、全体としてどのような配慮がされたのか。つまり、統一試験というのは、あくまでも、どこに配置するかを決めないで、一応事務という形でこういう採用試験をしているわけですね。だけれども、各省庁いろいろな、どんな仕事をしてもらいたいのかというので特徴ある試験をやり、かつ、その中で、もっとそういう障害に応じた試験の仕方というのは考えられるはずだったと思うんです。それを把握をしていますかということをお聞きします。

土屋政府参考人 全体の採用という意味では、人事院の統一的な試験のほかに、各府省で試験を行ったり、あるいは非常勤職員としての採用ということがあるわけでございます。

 こういった各省庁での個別の試験あるいは非常勤採用の状況について、恐縮でございますが、今の段階では十分に、現状、把握ができておりませんので、今後、課題を検証していくためにも、いろいろ各省から事情を聞いていきたいというふうに思っておりますが、例えば厚生労働省ということで申し上げますと、都道府県労働局において独自の選考採用、これは常勤職員としての採用ということで行いまして、一般職員と軽易な業務に従事する職員というふうに募集を分けた上で、軽易な業務に従事する職員への適性を判断する試験というのを別途実施をして、この四月一日で十七名の知的障害の方を常勤職員として採用しているという状況がございますので、こういったことも含めて、各省での取組を促していきたいというふうに思っております。

高橋(千)委員 済みません、大臣にこの点確認をしたいと思うんですが、今、厚労省のお話がされました。ただ、実際に各省庁のことはつかんでいないということなんですね。だから、これからは厚労省がどういういわゆる強制力を発揮していくのかということが問われていくわけなんですよね。

 そういう意味で、関係閣僚会議でもフォローアップを行うことは明記をされております。採用の時点でどのような配慮がされたのかを厚労省の責任で各省庁の内容を把握をして、次に生かすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

根本国務大臣 委員がまさに御指摘あったように、要は、関係閣僚会議で政府一体となって推進する体制をつくっておりますので、このもとでフォローアップを行って着実に取組を推進していきたいと思います。

 厚生労働省としても、各府省の基本方針に基づく取組状況について可能な限り把握し、必要に応じて適切に助言指導を行っていくことを考えておりますが、採用に係る事項については、人事院など関係機関ともよく相談して対応を検討していきたいと思います。

高橋(千)委員 そこはしっかりお願いしたいと指摘をしておきます。

 それで、国等に対して、障害者雇用の促進等の業務を担当する障害者雇用推進者、これは官房長が予定されているということでありますが、それと、職業生活に関する相談指導を行う障害者職業生活相談員、この選任義務を課すとしています。これが何人くらい、省庁にどのくらい配置をしようとしているのかということと、どのような人を選ぼうとしているのか、伺います。

土屋政府参考人 御指摘の点ですが、障害者の職場環境の整備などに取り組むために、今回の法案の中では、全ての国の機関及び地方公共団体において、障害者雇用促進の業務を担当する障害者雇用推進者と、職業生活に関する相談指導を行う障害者職業生活相談員の選任を義務づけるということにしているところでございます。

 具体的には、障害者雇用推進者につきましては、任命権者ごとに選任するということでございますので、国の機関で申し上げれば、各府省ごとに選任することになります。今御紹介いただきましたように、国の行政機関に関しては、先般三月の閣僚会議において策定した方針において、各府省等の官房長を選任するという申合せをしているところでございます。

 また、障害者職業生活相談員につきましては、雇用する障害者が五人以上の事業所において選任するということになります。具体的な数がどうなるかということについては今の段階では判然としておらないところでございますが、どういった方をという点については、まず一つは、資格の認定講習というものがございますので、それを受講した方、それから、それに準ずるような方ということで、省令で定める相談指導等の能力が認められる資格を有する者といった、一定の条件を満たす人の中から選任していただくということを予定をしているところでございます。

 また、法令上、その事業所に義務として選任されるのは一名ということになるわけでございますが、今でも民間におきましては、事業所の規模や障害者の数、障害の種類などに応じて複数の選任を行うよう求めているということでもございますので、国や地方公共団体に対しても同様の扱いを求めていくことにしたいというふうに考えておりまして、この点は障害者活躍推進計画の作成指針において示すことを検討しております。

高橋(千)委員 指針において示すといっても、やはり議論の時点で一定の目安を出してくれないと、五人以上の事業所といったら、このばかでかい厚労省に一人いればいい、法的にはそういうことになっちゃうわけですよね。それは全然役に立たないだろう。それはその人の能力という意味じゃないですよ、とてもじゃないが手が回らないだろうということになりますので、せめて局ごととか課ごととか室ごととか、そのくらいのイメージはお話をしてくださってもいいんじゃないのかと思って、どうですか、お答えいただけますか。

土屋政府参考人 まず、例えば厚生労働省でということで申し上げれば、地方の出先機関もございますので、そこはそれぞれの事業所ということでございますので、それぞれの単位ごとで考えていくという面があると思います。

 また、厚生労働省本省の中でということについては、先ほども申し上げましたように、事業所の規模やそこで雇われている障害者の方の数、あるいは障害の種類によって相談体制を丁寧に組んでいく必要があるかどうかというようなところで見て考えていくということになろうかと思います。

 部局ごとなどの御指摘も一つの考え方ではないかと思いますが、いずれにしても、今後、作成指針をつくる中で検討し、より具体的に各省に取り組んでいただけるように示していきたいと思います。

高橋(千)委員 時間の節約でここは要望にとどめますけれども、本会議で質問した趣旨というのがちょっと伝わっていなかったなというふうに思ったんですけれども、要するに、本来雇用しなければならなかった障害者の方を一定程度常勤で雇用して、その分は、人事局が全て定員管理という形で、定員の中で要求は応えましたというふうにおっしゃいました。

 でも、そこから先なんですけれども、その方たちが本当に定着をしていくためには、それこそそれを支えていく相談員などが必要なわけで、それも含めて、環境づくり、定着支援ということでは、全体としては定員がふえるというふうなイメージを持たなくちゃいけないと思うんですね。

 局ごと、課ごとに全部一人ずつ採用しろとはいけないかもしれないけれども、少なくとも、当事者でそうした経験がある方を採用していく、その上で各部署の責任者と連携をとっていく、そういうことをやっていかなければ、それこそ数合わせがそのまま数合わせのままで終わってしまうんじゃないかなと思っています。

 それから、初鹿委員がナカポツセンターの質問をされて、国の機関は対象にならないんだというふうなお話をされていたんですけれども、私も、それもすごく残念だなと思って聞いていたんですね。

 結局、本当に実績があって、例えば、県庁のようなところに仕事を紹介した後に、センターの方が訪ねていっていろいろ相談に乗ってあげる。大丈夫ですかと相談に乗ってあげる。でも、それは受け入れる側にとっても助かるんですよ。つまり、障害の特性をよく知っている人が来てくれて、どういう対応をすればいいのかと悩みながら企業の方もやっているので、そういう意味でとても助かっているという関係になっている。だから、そういう人を省内できちんと雇用していく、そういう立場に立つべきだと思っておりますので、ぜひ大臣に要望しておきたいと思います。

 それで、これも本会議で質問しましたが、同じ法律の中で、障害者の範囲には難病や発達障害が入るのに、雇用率で対象とされない。これは、何人かがきょうも指摘をされておりましたけれども、やはり納得がいかないところなんですね。

 難病や発達障害でも、身体障害の手帳を持っていたり精神障害の手帳を持っている方、その方は当然対象になるわけですけれども、でも証明するものはあるんですよね。例えば、指定難病医療受給者証。こういう方たちもなぜ対象とできないのか納得がいかないんですが、もう一度お願いします。

土屋政府参考人 雇用率制度におきましては、障害者の方々の就労機会という観点から、社会連帯の理念のもとで、全ての企業に雇用義務を課しているものでございます。

 したがって、企業が、事業主が社会的な責任を果たすための前提としては、その対象となる方について、雇用という形での一定の環境が整うノウハウがあるというようなこと、理解の促進であるとかあるいは雇用促進のための支援策の充実といったことも含めてそういった環境が整っていることとあわせて、対象範囲が明確であって容易に判断ができ、公正、一律的に制度を運用できることが担保できることが必要であると考えております。この点から、手帳によって確認をするという制度にしているという面がございます。

 一方、御案内のとおり、障害者雇用促進法の障害者には、手帳に限らず、職業生活において困難があるという方は定義の中に含まれておりますので、職業相談や職業紹介の支援の対象という意味では、今お話があった方も含めて広く対象にしておりますので、そういった方々に対しては、障害者雇用促進法全体の支援策の中でしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。

高橋(千)委員 やはりこれは受け手の都合みたいな感じがありますよね。範囲が明確というのに対して、だから指定難病医療受給者証もあるでしょうという指摘をしているのに、そこを何で排除する理由には全然なっていなかったと思います。

 それで、続けますが、新難病法施行により、これは二〇一五年に施行されました、三年間行っていた経過措置が終了したということで医療費補助の対象から外れてしまった方たち、これは、そのとき私は質問していますが、当時、七十二万七千人のうち二割が不認定若しくは申請なし、そういう状況だったと思うんですね。

 その後の生活実態調査を行うというふうに大臣が報告をしておりますので、その中で受療動向なんかがどのような変化があったのか、伺います。

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねいただきました難病患者の生活実態調査につきましては、もともと、難病法施行後の、経過措置対象者に限らない、難病患者全体の支援ニーズなどの生活の実態を把握するためのものでございます。これを活用いたしまして、今般、経過措置対象者の経過措置終了後の受診頻度の変化などの生活状況の変化を把握するための調査も実施したということでございます。

 この調査は、経過措置終了前後の変化を見るため、平成二十九年、三十年度の二カ年にわたりまして実施したものでございますが、これを含む厚生労働科学研究事業につきましては、研究報告書の提出期限をおおむね翌年度五月末までとしてございますため、この調査につきましても、平成三十年度分はまだ研究班から最終的な報告を受けてはございません。

 そのため、確定的なことは申し上げられませんが、研究班からは、経過措置終了前後の受診頻度を見ますと、経過措置終了後も引き続き認定された患者、不認定となった患者、いずれにいたしましても、受診頻度が減少していたということを聞いているところでございます。

 ただし、先ほど申し上げましたとおり、この調査は、もともと、経過措置対象者のみを対象とした調査ではないことから、経過措置対象者の回答割合が非常に低くなってございまして、統計的な観点から調査結果の有意性を検証する必要があるところでございます。

 また、受診頻度の減少には、日常生活の自立度や症状の改善も一定程度寄与している可能性も推測されるところでございます。

 そのような点も含めまして、現在、研究班におきまして、調査結果の有意性の検証も含む詳細な検証、分析を実施しているところとの報告を受けているところでございます。

高橋(千)委員 きのう参議院で受診抑制だろうと追及されたので、随分そういう防衛的な答弁をされたなと思っておりますけれども、私は、別にそういう問題ではなくて、実態をどうつかんでいるのかということを聞きたかったわけであります。

 四百七十九名、この研究事業の中で不認定になった方の調査の中では、継続されている方は、半年間のうち五・七から五・二回、確かに減っていますけれども、不認定となった方は、半年間のうち五・三回から三・六回と減っているという意味では、減り幅が大きいねというのはやはり一つの特徴として言えるんだと思うんです。

 その上で、同じ調査の中で就労についても何らかの調査があったと思います。やはり、難病というのは、働いて、職業生活を始めてしまってから発症する方も多いわけですよね。それで、合理的配慮があれば働けるのにという要望も強いわけです。

 そういう意味で、その実態調査の中身を教えていただけますか。

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 難病患者の生活実態調査におきましては、ただいま御指摘いただきましたような合理的配慮に関する内容については調査していないと承知してございます。

 また、先ほど申しましたように、現時点ではまだ最終的な報告を受けていないため確定的なことは申し上げられませんが、平成二十九年度分の調査におきまして、難病患者の就労の有無や就労している場合の雇用形態等について調査を行ってございますので、平成三十年度も同様の調査を行っているものと承知してございます。

高橋(千)委員 中間報告でもできないということですか。資料をいただいていますけれども。

宇都宮政府参考人 お答えいたします。

 平成二十九年度の研究班からの報告書によりますと、これは経過措置終了前の調査として、調査票を配付した八県の医療受給者証所持者約三万人中、平成三十年一月までに返送された調査票の一部計二千五百六十二票の単純集計でございますが、その結果、調査時点で、就業中の患者さんは約半数の四五・二%であったということでございます。

 現時点で得られているのは、この一時点の調査結果のみでございますため、改善状況等については現時点においてはお答えできないところでございます。

高橋(千)委員 調査の中間報告を説明すること自体をなぜためらうのかな、何かその報告が、えっ、こんなにひどいのというのが出てきているわけじゃないんだから、どうして普通に報告できないのかなと思うんです。

 だから、そこから何を読み取るのか、あるいは、もっと何を読み取らなきゃいけないのか、そういう議論をしようとしているのに、何で一々そういう条件をつけて言うのかなと非常に残念に思うわけです。

 やはり言ったように、働いていた方が圧倒的に多くて、今も働いている方が多いんです。その中で、雇用枠で働いている方は一四・六%であったということで、それが、普通にあるんだけれども、難病なんだけれども、ほかの人と同じように別に問題なく働いているんだというのが全体としての結果であれば、それは一向に問題がないと思うんです。でも、そうじゃないから、いろいろな方から要望になっている。

 逆に、雇用率の対象とならないがために、障害があって必ず病院に定期的に行かなきゃいけない、定期的に行かなければ、今は軽症で寛解状態ではあるけれども悪化することもあるよね、そういうときに面倒くさいし、しかも、要するに、採用しても雇用率にカウントされないから得でもない。そうなって、逆の意味で差別が起きるんですよ、なかなか採用されない。

 そういう実態を見てほしいということで、大臣に最後質問するつもりでしたが、しゃべり過ぎて終わってしまいましたので、次までにまた用意をしていただきたいということで、きょうは終わります。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、串田誠一君。

串田委員 日本維新の会の串田でございます。

 今、高橋委員からも合理的な配慮というのがありまして、本当にこれがキーワードなんだろうなと思います。いろいろな、障害といっても多種多様でございまして、そういったようなところを本当にきめ細やかに、合理的な配慮をしていくということが必要なんだと思うんですけれども。

 ところで、国及び地方公共団体は、みずから率先して障害者を雇用することになっているわけですが、なぜ国及び地方公共団体は率先して行うことになっているのか。非常に大きな原則といいますか、意義があるんだと思います。まずは最初にこういったところからお聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、障害者雇用につきましては、全ての事業主が社会連帯の理念に基づいて障害者に雇用の場を提供するという責務を有しているという考え方を法律にもうたっているところでございまして、国や地方公共団体も、労働者を雇用するという立場において、民間事業主と同様に連帯責任を有するということがまずございます。

 その上で、国、地方公共団体は、障害者基本法に基づいて、障害者の自立あるいは社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に実施する責務を有しているところでございまして、こういった中で、国、地方公共団体は民間企業に障害者の雇用についてのさまざまな協力を求める、そういった立場にある以上、みずから率先垂範して障害者の雇用を実現すべきという立場にあるという考え方に立っているところでございます。

 このことは、障害者基本計画におきましても、「国の機関においては、民間企業に率先垂範して障害者雇用を進める立場であることを踏まえ、法定雇用率の完全達成に向けて取り組むなど、積極的に障害者の雇用を進める。」とされているところでございまして、今回お願いをしております法律案の中でも、この考え方を踏襲をして、率先して雇用するということについて法律に盛り込ませていただくということをお願いをしているところでございます。

串田委員 まさに今御説明があったとおりだと思うんですけれども、先ほどの質問の中でも難病というのがありましたが、民間企業が採用しにくいという中で、国や地方公共団体が模範を示すという意味があるんだと思います。

 そういう意味では、民間に対しては、雇用状況の報告だとか、雇入れの計画作成、あるいは適正実施勧告、そして特別指導を行った上で、更に企業名の公表など、大変厳しい対応をしているわけでございます。

 そういう意味では、今回、適正な雇用が行われなかった国に対して自浄作用が働かなかったというのも一つは残念なことだと思うんですが、大臣にこの点をお聞きをしたいんですけれども、こんなような形で民間に大変厳しい姿勢を示しながらも、国自身が適正な採用をしていなかったということに対する自浄作用ができなかった原因というものはどのように分析されていらっしゃるでしょうか。

根本国務大臣 これは検証委員会で検証をしていただきました。

 検証の結果は、各行政機関における今般の事案の基本的な構図、この基本的な構図は、組織として障害者雇用に対する意識が低く、ガバナンスが著しく欠如している中で、担当者が法定雇用率を達成させようとする余り、恣意的に解釈された基準によって、例えば既存の職員の中から対象障害者を選定するなどの不適切な実務慣行を継続させてきたことにあるとの心証を強く形成するに至った旨が明記されております。私もこれは大変遺憾であります。

 また、委員会の報告書においては、今般の事案が生じた各行政機関側の根本原因として、国の行政機関における障害者雇用の促進を実効あらしめようとする基本認識の欠如、そして法の理念に対する意識の低さが指摘されており、私もそのとおりだと認識しています。

 やはりそれぞれ仕事に携わる者が、その仕事に責任感と誇りを持って、そしてみずからに厳しく仕事に向き合っていく、私はこういうことが大事だと思いますし、組織的にも、やはり今回の事案を踏まえて、だから今回、我々も、障害者雇用の促進を所管するのが厚生労働省ですから、ここは責任を改めて自覚した上で、公務部門における障害者雇用の促進にしっかりと役割を果たせるよう、公務部門における、今回の法改正で、雇用率の対象障害者の確認に係る適正実施勧告や報告徴収などの規定を設けることを含む改正法案を提出したところであって、これによって障害者の雇用を一層促進していきたいと思いますし、この問題については、関係閣僚会議で政府一体となって取り組んでいきたいと思います。

串田委員 今、大臣からも具体的な対応策というものもお話をいただきました。

 そこで、取組といたしまして、バリアフリー化、あるいは音声読み上げソフト、筆談支援機器等、こういったようなことが必要であるということが述べられているんですが、これらの充足状況というのは今どうなっているのかをお聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 今般の事案を受けまして、昨年十月に関係閣僚会議で基本方針を取りまとめたわけでございますが、この中には、障害者の活躍の場の拡大に向けまして、作業環境を整えるための機器の導入などによって活躍しやすい職場づくりを推進するということが盛り込まれており、政府全体としてこのことに取り組んでいくことにしたものでございます。

 この状況につきまして、昨年の十二月の段階、そしてことしの四月の段階に、各府省に対して、取組の実施状況を報告をいただいたところ、施設や設備の設置あるいは整備に関する具体的な内容として、障害の特性に応じまして、拡大読書器、あるいは音声自動認識アプリ、音声読み上げソフトなどの機器の導入であるとか、あるいは多目的トイレ、休憩スペース、車椅子用のエレベーター、スロープなどの設置といったことを実施をしているという御報告もいただいているところでございます。

 今後とも、こういった機器の導入を含めまして、環境の整備について政府一体となって取り組んでいきたいと思っております。フォローアップをしながら、着実に推進してまいりたいと思います。

串田委員 まさに今おっしゃられているのは合理的配慮のハードな部分なのかなとも思いますが、一方で、ソフトな部分として、障害者雇用推進者及び障害者職業生活相談員、こういったような方々を選任するということになっているんですけれども、こういったような方は、今度はソフトな面といいますか、メンタルな部分での援助、合理的配慮という部分を担っていくんだと思うんですけれども、これらの方の資質だとか能力というものはどのようなことを求めていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 障害者の職場環境の整備などに取り組むため、国あるいは地方公共団体に対しまして、今般お願いをしております法律案の中で選任を義務づけることとしておりますのが、障害者雇用の促進等の業務を担当する障害者雇用推進者と、職業生活に関する相談指導を行う障害者職業生活相談員でございます。

 まず、障害者雇用推進者につきましては、その推進に当たってのいわば実務面での責任者という立場でございますので、今般の対応の中では、国の行政機関においては、これもこの三月に閣僚会議でまとめていただきました方針の中で、各府省の官房長を選任するということにしておりますほか、障害者職業生活相談員については、こちらは相談について一定の資質を持っている方ということで、資格認定講習を受講した方か、ないしはそれと同等の実務の経験がおありの方、そういった面での資質を有している方、こういった方にお願いをしていこうというふうに考えているところでございます。

串田委員 いろいろと悩みもあるかと思いますので、そういったような方々が活躍をしていただいて、本当に合理的な配慮がいろいろな面で行われていくのが望ましいかと思うんですけれども、そういったような方々を設置はしたけれども、相談しにくいというようなことになると、本当にもったいないことになってしまうと思うんです。

 そういったような方に対して気楽に相談できる体制というのはどのようにして職場につくっていくのかということも配慮していただきたいと思うんですが、その点についてどのように考えているのか、お聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 御指摘のとおり、職場で働く障害者の方が、職業生活の中でのさまざまな悩み事などを気兼ねなく相談できるというふうにすることが大変重要だというふうに思っております。また、そのために障害者に対する職場の理解といったものを全体として促進をしていくということも重要であるというふうに考えております。

 障害者職業生活相談員の資格認定講習の中では、まず、そもそも、障害者雇用の理念であるとか制度の内容、それから障害特性についての理解、それから特性に応じた職務の選定とか職業能力の開発といったような内容を習得をしていただくということを想定をしておりますし。

 また、職場の理解の促進という意味におきましては、厚生労働省としての取組として、各府省の職員の方向けに、雇用セミナーであるとか、あるいは先進的な取組をしている民間企業の職場を見学をしていただく見学会などを催したり、あるいは職場において精神、発達障害の方の応援者になっていただく、そういったことを趣旨としたしごとサポーター養成講座などを実施をして、職場の理解の促進を図っているところでございます。

 こういったことの取組を通じまして、職場全体の理解が進み、また相談員の方の資質の向上を図り、障害者の方は気軽に御相談ができる、そういった職場づくりを今後努めてまいりたいと思います。

串田委員 まさに、合理的配慮といいましても、外側から見て、その合理的配慮というのはなかなか見つけられないというようなこともあると思います。そういう意味では、障害者が、職業生活相談員に対して、いろいろなことに対する疑問だとか相談を持ちかけることによって、フィードバックされていく、合理的配慮というものが見つけられていくということだと思うので。

 資質というものの中では、障害者に対する職業環境だけでなくて、いかに人間関係のコミュニケーションが図れるようになれるのか、気楽に相談できるような、そういう人間性というものも求められるのではないかなと思うんですけれども、そういったようなことの充実も図っていただきたいと思います。

 ところで、民間に関しては、相談員に関してある程度の一定数の要件が加わっているんですが、国又は地方公共団体は、職業生活相談員に関して全ての機関ということになっていると聞いております。これについての趣旨、なぜ全ての機関にしたのかということをお聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 障害者の雇用推進者の選任に当たりましては、民間においては、いわゆる雇用率の制度において雇用義務が一人以上あるといったような事業所において選任をしていただくということが規定をされておりますのに対しまして、国や地方公共団体に関しては、今回の法案でお願いしている内容として、勤務する職員の数にかかわらず全ての機関において選任をしなければならないというふうにしているところでございます。

 障害者雇用に関する取組については、先ほど申し上げましたように、国等の機関においては民間に率先して推進すべき立場にございますので、その趣旨を踏まえて、このような取扱いとさせていただいているところでございます。

串田委員 反省を込めた形で、このような全ての機関というのは私としては前向きでいいのかなと思っています。

 そういう意味で、厳しい言い方をしますと、国等が、不適切計上が長年行われていたということで、障害者雇用に関するノウハウが足りないという厳しい指摘もあるわけです。そういう意味では、そのノウハウを補うという意味での相談員というものが全ての機関に設けられるということは、やはり合理的な配慮や障害者の方にとっても非常にいいことではないかなと思うんですけれども、ノウハウが足りない部分という指摘があるんですが、どういう部署でどういうノウハウが足りないのか、これははっきりと分析しておいた方が今後いいと思うんです。大変厳しい指摘になるとは思うんですけれども、どういったところにノウハウが足りないんでしょうか。

土屋政府参考人 どのような部署でどのようなノウハウがという点につきましては、なかなか各府省の状況ということについて私どもも十分な把握はできているということではないかと思いますが、今般起きている不適切な形状の状況などを見る限りでは、恐らく特定の部署だけに限らない部分でのそういった受入れノウハウが不足をしているという面もあるかというふうに思っております。

 そういった意味で、各機関への働きかけという意味では、まずは本省の人事担当セクションにどういう働きかけをしていくかというふうなことも大事ではないかというふうに思っておりまして、厚生労働省としては、各府省の特に人事担当部門に対してアドバイスをしていくというような形で支援をしていく、そのための、これまでさまざまな経験をして障害者雇用に精通をした方をアドバイザーとして選任をして、専門的な助言を申し上げるといったような体制も整備をして、これまでもアドバイザーの方に各府省に対するアドバイスをしてきていただいているところでございます。

 具体的には、障害者が活躍できる業務をどういうふうに選定をしたり、創出をしたりするかというようなこと、働きやすい職場環境づくりのポイントはどういったところかといったところ、それから雇用管理面で、障害特性に応じた雇用管理というものをどのように具体化していくかというふうな、こういったことをアドバイザーさんの知見、蓄積からアドバイスをしていただくということをやっているところでございまして、今後とも、そういった取組を続けながら、各府省において、これまでの中でノウハウが足りないとなっている部分をしっかりと埋めて、また、向上していきたいというふうに思っております。

串田委員 ノウハウが足りないところに大量に入っていくという部分もありますので、受入れの側が十分な経験を積んでいないという状況もあるでしょうから、職業生活相談員というものの機能といいますか、期待されるところは非常に大きいんじゃないかなと思うんですけれども。

 一方で、今度は逆に、ノウハウがない分だけ、障害者の方と接する、今までの、従事していた方々もかなり戸惑うんだと思うんですね。障害者に対する職業生活相談員というものがあったとした場合に、受け入れる側の戸惑いに対してどのような対応をするのかということもやはり考えておかなければいけないんじゃないかなと思うんですけれども、その点についてはどのように考えているんでしょうか。

土屋政府参考人 先生がおっしゃる受け入れる側というのは、例えば職場全体が障害に対する理解といったものを持っているかどうかというような、そういうことであろうかと思います。

 私どもとしても、やはり障害のある方が実際にその御希望に沿って活躍をできる、そういった環境をつくっていくためには、一緒に働く同僚あるいは上司の方々が障害というものに対する理解、あるいは障害の特性からくるさまざまな配慮といったものに対する理解というものを進めていくということが非常に重要なことだというふうに思っております。

 先ほどもちょっと申し上げましたように、そういったことを進めていくために、私どもとしては、各府省の職員に対しまして、雇用セミナーであるとか民間企業の職場を見学する見学会であるとか、それから精神障害あるいは発達障害に対する理解を深めていただいて、職場で応援者になっていただくというような、しごとサポーター養成講座というふうなものを、先ほど申し上げましたように、一緒に働く同僚あるいは上司といった方を想定をして進めているところでございまして、今後ともこういった取組を継続的にやっていきたいというふうに思います。

串田委員 まさに双方が本当に積極的にいい職場ということをつくり上げていくということが大事なんじゃないかなと思うんですが。

 質問をちょっとがらっと変わりまして、障害者の解雇について。

 今回は、公共職業安定所長に届け出ることになっているということなんですけれども、そういう意味では、解雇という非常に重大な決断ということがあるんですけれども、解雇というのはどのようなことを想定して、事由として考えているのか、その点、もし事前に決められているというか、ガイドラインというものがあるとしたらばお示しをいただきたいと思います。

土屋政府参考人 今回お願いをしております改正法案の中では、国、地方公共団体が障害者である職員を免職をする場合に、ハローワークの所長に届け出なければならないといった規定を新設をさせていただくということを盛り込ませていただいているところでございます。

 これは、民間の事業主に対しましては既に同様の規定があるわけでございまして、趣旨としては、こういった状況になった障害のある方に対して、再就職の支援を速やかにハローワークを中心に展開をしていくことができるようといった趣旨でございます。

 今回の公務員に関するこの規定の適用の範囲につきましては、国家公務員の場合であれば、国家公務員法上、免職の規定がございますけれども、その規定の中で、具体的には、行政組織や定員の改廃、予算の減少といったようなことで官職がなくなった場合とか過員が生じた場合に発生をする分限免職などがこれに該当するというふうに想定をしているところでございます。

串田委員 障害者ということの中で、職務に対する遂行能力とかということも含めまして、非常にデリケートに考えていかなければいけないのかなと思いますので、その点について丁寧な対応を解雇に関しては適用していただきたいと思うんですが。

 またちょっと質問が変わりますが、週所定労働時間が二十時間未満の障害者の雇用に関しては、支援という形で金銭的なものが払われるということになっているんですけれども、この支援の数字的な根拠というものはどのようにして算定されているのかをお聞きしたいと思います。

土屋政府参考人 今御指摘のございました点につきましては、民間の事業主が、特にそういった短い時間での就業機会を確保するといった場合に、特例的な給付金を支給するという仕組みを新設をするということについて今回の法案に盛り込んでいる、その点であろうかというふうに思います。

 障害の特性から、週所定労働時間が二十時間未満といったような大変短い時間でも、そういった就業の機会を確保するということが、特に精神障害の方などを中心に障害の特性に着目すると重要であるということで、そしてまた、そういったところから、結果として二十時間以上の勤務に移行していく例であるとか、安定的に長く働き続けることができる例といったものも出てきているということに着目をいたしまして、今般、そういった特例的な給付金を支給するということにしているところでございます。

 この制度の大枠につきましては、具体的なところにつきましては今後厚生労働省令で定めていただくというようなことで、労働政策審議会の障害者雇用分科会で、法案成立をした後にまた具体的な御議論をいただくというようなことになってくるかと思いますが、本年二月に取りまとめていただいている意見書においては一定の提言をいただいている形になっておりまして、支給対象となる障害者の所定労働時間というのは十時間以上で二十時間未満というようなこと、それから、給付金の単価については雇用調整金や報奨金とのバランスの関係でその四分の一程度にしてはどうかというようなこと、その上で、支給期間については特に限定をしないことというような御提言をいただいているところでございますので。

 国会での御議論を踏まえ、また、障害者雇用分科会でも御議論いただいて具体的に検討していくということになろうかというふうに思っております。

串田委員 今回の支援というのは非常にすばらしいかなと思っています。長時間働けないという障害の方もいらっしゃるわけで、そういったようなところに対して、非常に採用しにくいという部分を支援という形で後押しをするということは大変いいことだと思っておりますので、省令で決められるということですから、そういう意味で採用を積極的になされるような形で行っていただきたいと思いますが。

 一方で、採用しやすいという部分の中で、メリットというものが、認定制度というものが設けられているということがあるんですが、この中で、公共調達における加点評価などのメリットがあるというようなこともお聞きしているんですけれども、ここの部分のメリットというのは、具体的にどんなことなんでしょうか。

土屋政府参考人 御指摘の点は、これも今回の法案の中に盛り込ませていただいております。

 中小企業で特にすぐれた取組をしているところに関して、認定の制度を設けるということについてであろうかと思います。

 認定を行い、認定された事業主においては、その商品などに認定のマークを付することができるというようなことがございまして、そういったことを通じて、そういう中小企業においては、自社の商品への認定マークの使用、そして、それによる自社のPRのようなこと、それから、認定マークの使用によって全体としてダイバーシティーだとか働き方改革への広報効果が出るというようなこと、そしてまた、採用や人材確保の円滑化に資するというようなこと、そういったメリットがあるというふうに考えておりますが、今御指摘のありました公共調達の面でのメリットにつきましてはどのような形で仕組むことができるかということについて、関係省庁ともよく今後相談をし、検討してまいりたいというふうに思っております。

串田委員 ぜひ努力を評価するような形で検討していただきたいと思います。

 最後に、調達ができないときには庁費に関する算定上の減額というペナルティーも設けられているとお聞きしています。ただ、こんなようなペナルティーがないということをぜひとも期待したいんですけれども、大臣として、この達成率、どの程度を見込んでいるのか、そんなようなところの意気込みなどを最後にお聞きをしておきたいと思います。

根本国務大臣 今回、未達成の場合には、庁費の算定上減額する仕組みを設けたのは、この仕組みを導入することによって、各府省等の障害者採用計画の達成を促そうとするものであります。

 障害者雇用というのは、社会連帯の理念に基づくものでありますが、今回の事案、これはこの社会連帯という考え方について、国の行政機関の理解や意識が低かったこと、これは私はその最大の原因だと考えています。

 この反省に立って、まずは採用計画の達成に政府一体となって取り組んでいきたいと思います。

 ただ、どのような制度、仕組みを設けたとしても、やはり、私は、一番大切なのは、心の問題で、国民に寄り添う、あるいは一人一人に寄り添っていくという姿勢だと思っております。障害のある方お一人お一人に寄り添って、そして、官民ともに障害のある方が生き生きと活躍できる社会、これをしっかりと実現していくよう、全力を挙げたいと思います。

串田委員 時間になりました。

 各委員会が全て閉会になりましたので、平成最後の質疑者である中島委員に席を譲りまして、終わりにしたいと思います。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、中島克仁君。

中島委員 社会保障を立て直す国民会議の中島克仁です。

 今、串田委員おっしゃられましたが、今、開会しているのは衆議院厚生労働委員会だけということで、平成最後の質疑ということで、少数会派だからこそこういうことにもなるということ、そんなことも感じながら、改めて、障害者雇用促進法でございますので、気を引き締めて質疑に臨んでまいりたいと思います。お疲れだと思いますが、どうかおつき合いいただきたいと思います。

 四月三日に、私は、いわゆる新しい元号が令和になり、そして、平成を総括して、大臣に、厚生労働分野、三つ強いて挙げるとすればということで、大臣からは、介護保険、そして社保・税一体改革、そして働き方改革を挙げていただきました。

 私も、社保・税一体改革、介護保険はやはり大きいな。私がもう一つ挙げさせていただいたのが、障害者自立支援法、その後の総合支援法につながっていく。措置から個人の契約へ、本当に障害福祉、福祉全体を大きく転換させる障害者自立支援法の成立だった。その趣旨そのものが、障害者の地域生活、また就労を進め、自立を支援する観点から、基本法に沿ってという趣旨でございまして、今回、昨年の報道、本来雇用促進の旗振り役であるべき官公庁が障害者の自立、社会参加を阻害する障壁になっていた実態、大変衝撃的だったと思います。

 そんな中で、今回の障害者雇用促進法改正案ということで、火曜日の本会議でも質疑をさせていただきました。本日、通告してあるんですが、朝からの質疑で重複するところもございますので、ちょっと順番を変えて、まず障害者優先調達推進法に関して質疑をさせていただきたいと思います。

 私は、この優先調達推進法は、障害者の自立、社会参加、この観点で、今議論されておる雇用促進法もですが、一方で、施設に入所している方、又は在宅で、なかなか一般企業で働くことが困難な方、そういう観点からいくと、この雇用の問題とそして調達は車の両輪だ、障害者の就労施策として大変な柱となる法律だということで、ずっと施行以来その数字を追いかけて来た。そういうこともあり、本会議でも取り上げさせていただいたわけです。

 現行では、この調達推進法は国や地方公共団体など公的機関が対象となっていますが、今後、今回、民間の法定雇用率の問題もありますが、更に民間にも理解を求めて、そして民間にも一定程度の調達方針をつくっていただき、その対象を民間にも拡大していくことも今後検討する必要があるんじゃないかと私は思うわけですが、その考えに対して、まず大臣の見解を求めたいと思います。

根本国務大臣 障害者優先調達推進法、これは、これに基づく国などの取組と同様に、民間企業から障害者就労支援施設等が受注する機会を確保すること、これも、そこで就労する障害者の自立の促進の観点から重要だと思います。

 一方で、障害者優先調達推進法の対象を民間企業にも広げること、義務づけること、努力規定ということもあるかもしれませんが、民間企業においては自由な経済活動をしていただくことが基本でありますので、ここは慎重な議論が必要ではないかと思います。

 障害者就労施設等における受注機会の確保については、民需の促進も含めた必要な取組、これを引き続き進めていきたいと思います。

中島委員 自由な経済状況、一般企業ということで、なかなか難しいかなという御答弁でございましたが、先ほど、障害者自立支援法が、その後の総合支援法ということですが、まさにきょうもさまざまな障害福祉政策に対しての議論が行われましたが、法定雇用率、民間にもということであれば、こういったこともより理解を深めていくために、先ほど申し上げたとおり、企業に働ける方も、これは雇用率でいいんですが、なかなか一般企業に就職、働けない方が就労施設で働く、そういうことになると、やはり、より一層基盤をつくるために調達を進めていくということもぜひ検討していただきたい、そのように思います。

 まずは、この調達推進法の対象は中央省庁を始め国の機関ということでございますので、本会議でも質問させていただきました、資料の一枚目ですね、平成二十九年度調達方針を達成できていない府省、上から、警察庁、消費者庁、個人情報保護委員会、復興庁、文部科学省、会計検査院、六機関ということで、これは本会議でも答弁いただいたわけですが、厚生労働省が断トツの三億六千万円以上という数字でありますが、この理由についても答弁いただいたんですが、ここは確認として参考人にちょっとお聞きしたいんですが、調達方針、目標の達成の評価は、件数と契約額がありますが、契約額で達成をということでよろしいんでしょうか。

橋本政府参考人 目標の達成をしたかしないかというのは、金額を達成したかというベースでございます。

中島委員 極めて基本的なことなので、特にそうですかとは通告していませんが、答弁でも、さっき言った六機関を見ていくと、件数はふえているけれども契約額が減っていたりと、前後しているところがあるので、一応確認をさせていただきました。

 厚生労働省の契約額、四十六万円、二十八年度―二十九年度ではふえているということで、一応達成をしておるということなんですが、もう一点確認ですが、これも基本的なことなので、もしお答えになれなければ後日言っていただければ。

 この「障害者就労施設等」とありますね。この「等」というのは、法律に定められている就労継続支援A型、B型、在宅就業障害者及び障害者雇用促進法に規定された在宅就業支援団体ということで間違いないですね。確認です、確認。

橋本政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。

中島委員 これは確認ですから。なぜかというと、障害者雇用水増しの問題は各府省庁の不適切計上ということだったので、仮に、数合わせで、それこそ一人の障害者の方がいるからという理由だけで計上しているとか、そういうことはないということで、間違いなくということでよろしいですね。

橋本政府参考人 考え方は先ほど私が申し上げたとおりでございますけれども、それぞれの各府省の調達実績につきまして、それぞれの府省においてきちんと精査していただいているものというふうに理解しています。

中島委員 これは我々にはちょっと調べようが余りなくて、今回の法定雇用率、不適切計上ということで、万が一にも、そうじゃないところ、この規定に沿わないところからのものが入っていたりということがないかどうか、一度しっかり各府省庁、確認をしていただきたい。今回の件を受ければ、当然そういう確認も一度しておいていただければというふうに思います。

 そして、もう一点確認ですが、厚生労働省の、障害者就労施設からの調達、物品、役務経費ということになると思いますが、厚労省全体の物品、役務経費のうち、障害者就労施設からの調達はどのぐらいの割合になるんでしょうか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 先生御配付いただきました資料のとおり、厚生労働省の平成二十九年度におきます障害者就労施設等からの調達額は約三・七億ということでございます。他方で、厚生労働省全体の物品、役務の調達に要した費用は約四百三十二億ということでございますので、割合ということで計算をいたしますと、〇・八六%ということでございます。

中島委員 今、〇・八六%ということで、資料の三枚目に、各省庁が物品、役務調達内容、印刷、クリーニング、物品でいけば事務用品、書籍ということで、全体の各府省庁の数字を見ると、断トツで厚生労働省が高いというのはよくわかるんですが、各省庁、きょうは各自治体は議題には出しませんが、随分差があるんですね。これも聞いたんですが、この資料の一枚目の右側にある各府省庁の調達方針を見ると、ほぼ、前年度を上回るという目標をクリアしたかしないかということになっているわけです。

 そうすると、どうしても、今の厚生労働省全体の割合からすると〇・八六%とおっしゃいましたが、そもそも低く設定をしておいて、そして毎年少しずつ上げていけばそれでいいじゃないかということにこの調達方針だとなってしまうんじゃないかと私は思うわけです。

 それに対して、本会議で根本大臣から、この調達方針でいいのかという質問に対して、着実にその実績を拡充していくという観点から現行の調達方針で適切であるというふうに答えられました。

 それを受けて、二枚目の資料、これは、前年度と比較をしていくと、平成二十八年度と二十九年度であれば、先ほど言った六機関が調達方針、目標を達成していないということになるんですが、ちょっと見づらいかもしれませんが、二十七年度と比較をすると、十三機関が二年前に比べると調達実績が下がっているんです。法務省でいくと、平成二十五年度は五千八百万に対して平成二十九年度は二千七百万、そして、農林水産省でいくと、平成二十四年度は二千六百万だったのが、平成二十九年度は一千八百万。五年前から下がってしまっているわけです。

 一度前年度を下回ったら、方針、調達目標を達成できなかったということですが、前年度と比較すると、ああ、よく調達方針を守りましたねという話になりますが、今の調達方針でいくとこういう実態になってしまうんですよ。それでは本来の趣旨とそぐわないんじゃないか。

 この数字を見て、この方針がこの趣旨に沿う方針かどうか、答弁いただいたのは、着実に伸ばしている、この方針で適切だと答弁されましたが、改めて、大臣、こんな方針でよろしいんでしょうか。

橋本政府参考人 今御指摘いただきましたように、年度によっていろいろとばらつきが出てくる状況もございます。

 これはやはり、各府省庁におきまして、この調達推進法に基づいてそれぞれみずから設定した目標に向けて真摯に取り組んでいる中で、例えば、前年度に発注した案件が二十九年度にはなかったとか、いろいろな事情でこういった形で下回るというふうな事態も生じているということだと思います。

 逆に言えば、そういった形で、努力をしてもなおなかなかクリアできない場面もあるということを考えれば、前年度を上回るということを目標に設定するということも一つの合理性のあるものだというふうに考えております。

中島委員 今回は雇用促進法に沿っての法案の改正でありますが、先ほど言ったように、私はこの調達も車の両輪だと思うんです。そういう意味で、先ほども確認しましたが、本当に規定された施設から調達しているのか一度確認していただきたいのと、あと、この調達方針では、先ほども言ったように、二年前と比較すると大分下がっている、それでも目標を達成しているということになります。もちろん、厚生労働省さんは頑張っておられる、数字だけ見れば断トツですからわかるんですが、それでも〇・八六%ですよ。

 では、確認ですが、厚生労働省、まさに障害者の就労を進めていく立場として、この調達、今の〇・八六%というのは低いのか、高いのか、適切なのか、お答えいただきたいと思います。

土生政府参考人 お答えいたします。

 数字の評価はさまざまあろうかと思いますけれども、私どもの各施設、各機関、あと本省を含めまして、私どもとしましては最大限の努力をしてこのような結果になっているということでございますけれども、引き続き、例えば、更に好事例がありましたら横展開をする、あるいは、調達実績、調達内容について情報共有をしまして、ほかの機関のまねができるようなところがないかどうかでございますとか、それから、そもそも会計事務職員の意識を高めるための研修、そういった努力を引き続き続けていきたいと考えております。

中島委員 私は、もちろん事情はあると思います。例えば、厚生労働省と他の省庁は規模も違いますし、どれが適切かというのはなかなか難しいと思いますが、優先調達法の趣旨に沿えばもっと工夫できるんじゃないか。そして、一般の企業に就職、働けない方々、就労継続支援施設A、B、若しくはそういった在宅、施設から働かれる方に仕事、調達をふやしていく、そういう努力はもっとできるんじゃないか。

 そういう意味では、調達方針、これも、地方自治体に示していく中央省庁とすれば、もう少し具体的に、先ほどパーセンテージを言われましたが、少なくとも五%は各省庁調達していきましょう、そういったことを旗振り役として明確に示していく必要があると思います。

 時間がございませんので、最後に一問、大臣に平成最後の質問をしたいと思います。

 先日、私は本会議で、いわゆる中央省庁で障害者の方が働く意義、これについて御質問しました。大臣からは、障害者とともに働くことや障害者が生き生きと活躍できるように何ができるか検討することなどを通じて、各府省における障害に対する理解が深まるものと考えます。そしてもう一点、加えて、各府省で働く人材の多様性が増すことは、多様な価値観を踏まえた政策立案にもつながると。

 私は、その後段は非常に大きな意味があるというふうに思っています。中央省庁で障害者の方が働くということは、省庁においての、合理的配慮という言葉がきょうもたくさん出てきましたが、そういう環境をまず省庁でつくる、そして、障害者の方の視点で政策立案、反映させていくと。大臣のこの二段目の言葉は非常に大きいと思いますし、重たいと思います。

 具体的に、大臣に、その政策立案に障害者の方々が省庁で働くことで反映させられる仕組み、そういったことを各省庁に共有する、そのためにどのように取り組まれるのか、御見解をいただきたいと思います。

根本国務大臣 各府省において障害者雇用を推進する、推進することによって、障害者の皆さんとともに働く、あるいは障害者が生き生きと活躍できるようにするには何ができるかを考える、検討する、こういうことを通じて、それぞれの各府省において、働く職員の障害やその特性に関する理解が深まるものと考えられます。

 そして、やはり、理解が深まると同時に、各府省で障害者の皆さんが働くことによって、まさに人材の多様性が増す、あるいは多様な価値観を持つ柔軟な政策立案にもつながる。

 これは、具体的にどういう仕組みを仕組んでいくかということもありますが、やはり、私は、ともに働くことで障害者に対する御理解も深まるし、実際に身近に触れることによって、具体的にこういう障害者に対する政策が必要だということで、私は、そこはさまざま政策の発想が浮かんでくると思います。

 実際にやる中で、やはり政策というのは仕事に取り組む中で発想が浮かんでくるものですから、その意味では、身近に自然に障害者の皆さんがおられるということは、まさに政策の具体的な政策づくりにつながっていくと私は確信をしております。

中島委員 ありがとうございます。

 私もそのとおりだと思います。そういう意味で、その意義を各府省庁としっかり共有していただき、そうすることによって、我々国会議員も、質問通告やいろんな場面で、視覚障害、聴覚障害を始め、いろんな障害の方と一緒に仕事をすることで、いろんな合理的配慮をみんなで工夫しながらやり、まさにそれが令和の時代の国会改革の第一歩だということを申し述べて、平成最後の質問を終わります。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 次回は、来る五月七日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、平成最後の厚生労働委員会をこれにて散会いたします。

    午後五時六分散会


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