衆議院

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第8号 平成29年4月12日(水曜日)

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平成二十九年四月十二日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 西銘恒三郎君

   理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君

   理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君

   理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君

   理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君

      秋本 真利君    石川 昭政君

      大塚 高司君    大西 英男君

      加藤 鮎子君    加藤 寛治君

      金子万寿夫君    金子 恭之君

      神谷  昇君    神山 佐市君

      木内  均君    工藤 彰三君

      小島 敏文君    佐田玄一郎君

      鈴木 憲和君    津島  淳君

      中谷 真一君    中村 裕之君

      根本 幸典君    橋本 英教君

      藤井比早之君    藤丸  敏君

      古川  康君    堀井  学君

      前田 一男君    宮路 拓馬君

      望月 義夫君    荒井  聰君

      黒岩 宇洋君    小宮山泰子君

      松原  仁君    水戸 将史君

      村岡 敏英君    横山 博幸君

      伊佐 進一君    北側 一雄君

      中川 康洋君    濱村  進君

      清水 忠史君    本村 伸子君

      椎木  保君    野間  健君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      田中 良生君

   農林水産大臣政務官    細田 健一君

   国土交通大臣政務官    藤井比早之君

   国土交通大臣政務官    根本 幸典君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉本 明子君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  栗田 卓也君

   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月十二日

 辞任         補欠選任

  加藤 鮎子君     宮路 拓馬君

  田所 嘉徳君     加藤 寛治君

  古川  康君     金子万寿夫君

  望月 義夫君     藤丸  敏君

  伊佐 進一君     濱村  進君

同日

 辞任         補欠選任

  加藤 寛治君     神山 佐市君

  金子万寿夫君     古川  康君

  藤丸  敏君     望月 義夫君

  宮路 拓馬君     加藤 鮎子君

  濱村  進君     伊佐 進一君

同日

 辞任         補欠選任

  神山 佐市君     石川 昭政君

同日

 辞任         補欠選任

  石川 昭政君     田所 嘉徳君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 都市緑地法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二四号)


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     ――――◇―――――

西銘委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、都市緑地法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省都市局長栗田卓也君及び厚生労働省大臣官房審議官吉本明子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。本村賢太郎君。

本村(賢)委員 民進党の本村賢太郎です。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、都市公園のあるべき姿についてお伺いしてまいりたいと思うんです。

 日本における都市公園の歴史は明治六年までさかのぼり、大正八年の旧都市計画法で都市計画施設として位置づけられ、戦後復興の混乱期において設置、管理に関する基準が必要とされる中で、昭和三十一年に都市公園法が制定されたというふうに承知をしておりますが、大臣の考える都市公園のあるべき姿についてお伺いいたします。

石井国務大臣 都市公園は、良好な都市環境を形成し、市民のレクリエーション活動、健康運動、文化活動等の場となるとともに、災害時の避難場所となる場を提供するなど、都市において多様な役割を持っております。都市公園の立地環境や周辺住民の利用ニーズに応じてこれらの機能が高度にバランスよく発揮される公園が、望ましい都市公園像であると考えております。

 一方で、都市公園に具体的に求められるものは時代背景によって変化するものでもありまして、常に制度のあり方を検討する必要があると考えております。

 今日的には、都市に確保されている貴重なスペースである公園を、不足する保育所等の社会福祉施設の用地として活用することや、財政制約等から公園管理者だけでは十分に利用者ニーズに応えられない公園において、多様な民間主体の力を取り込んで、そのニーズに応えていくことが必要と考えております。

本村(賢)委員 大臣から御答弁いただいたように、都市公園には多様な使い方がありまして、景観の形成や都市環境の改善、防災性の向上や生物多様性の確保など、豊かな地域づくりとして必要な位置づけは、今の大臣の答弁からも理解いたしました。

 それでは、都市公園の再生、活性化について、まず、都市公園法の改正について数問伺ってまいります。

 今大臣からお話があったように、今回、保育園等の設置ということでありまして、十日の日も、この委員会で、都立の汐入公園内にある、にじの森保育園を視察させていただきまして、勉強させていただきました。

 保育園の設置においては、騒音問題や送迎車による渋滞などの問題で、各地の保育園で住民から寄せられる心配の声もあるわけでありますが、これらの懸念から開園できなかった保育園も過去にございます。

 また、公園内において、これまで利用していた方が使いにくくなるのではないかといった不安の声が聞かれたり、不特定多数の出入りがある公園における園児の安全を不安に思う声などもございますが、こうした課題についてどう対応するのか、国交省にお伺いいたします。

栗田政府参考人 公園での保育所の設置につきまして、数点お尋ねがございました。

 まず、騒音問題や送迎の車の問題についてでございます。

 公園の場合、公園はもともと子供の遊び場というものでございますし、公園内に保育所を設置した場合でも、周辺の公園空間そのものが緩衝地帯となる、こういったものでもございます。また、そもそも駐車場が設置されている場合も多く、配置の工夫も可能でありますので、騒音や道路混雑が大きくなるといった事態は起こりにくいというように考えております。

 また、従前からの公園利用者の利用に支障が生じるではないかという点でございます。

 この点、保育所の敷地面積に上限となる基準を設けるとともに、設置場所について配慮することによりまして、オープンスペースを確保して、従前からの利用者、一般の利用に支障が生じないように、地方公共団体に周知してまいりたいと考えております。

 それから、園児の安全確保についてでございます。

 公園管理者が許可を行う際に、保育所の設置者が建物の入り口を常時施錠するといったことですとか、建物全体を囲う柵、あるいは建物入り口周辺を囲う柵、こういったものを設置して、柵内に侵入できないように施錠する、こういった措置を講じることが望ましいというようなことも周知してまいりたいと考えております。

 なお、公園内の保育所の設置ですが、国家戦略特区におきましては、二年前から計画が進み、先般ごらんいただいたような実態が幾つか進んでおります。これまで公園内での設置が認められた十五カ所につきまして、地域との関係で特段問題となっているものはないというように承知しております。

本村(賢)委員 今回、三月末に厚生労働省が発表した待機児童の数が二年連続で増加しておりまして、四万七千七百三十八人、また、隠れ待機児童数はさらに多く、試算の仕方によって大きく違いますが、厚労省からは六万七千三百五十四人と発表がございます。

 そういった待機児童対策にも、今回、非常に大きな役割を演じるんじゃないかと思いますので、ぜひとも、保育所を初め、国家戦略特区の中には、認定こども園を初め、ほかにもありますし、また、恐らくデイサービスなどもこれから通所型で入ってくるんじゃないかなと思っておりますが、さまざまな視点で、保育園等の設置について、ぜひとも前向きなお進めをしてもらいたいと思っております。

 次の質問に入ります。

 都市公園内のカフェ、レストランの設置について、許可期間を二十年まで延伸し、二十年後に再公募を行うというようなことでありますが、事業者にとってのリスクは軽減されるのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 公募によります収益施設の設置管理制度を今回の法改正に盛り込んでおります。これは、民間事業者がカフェ等の収益施設の設置と……(本村(賢)委員「もうちょっと大きな声で」と呼ぶ)

西銘委員長 大きな声で答弁してください。

栗田政府参考人 はい。

 周辺の広場等の整備を一体的に実施するもので、民間活力によりまして、公園の質の向上と利用者サービスの向上を図ろうとするものでございます。

 民間事業者へのインセンティブとしまして、設置許可期間を二十年に延伸する等の措置を講じておりまして、事業者の長期的な事業運営を確保することで、事業者によります優良な提案を積極的に誘導したいと考えております。

 現行の設置管理許可の場合、許可期間が十年であります。必ずしも更新が保証されるものでないこと、あるいは十年では建築投資の回収が困難であるといった実態もある、こういったことに鑑みまして、このような特例を講じたものでございます。

 今回の公募制度の創設に向けた検討に当たりまして、民間ニーズの把握もサンプル的に行っております。許可期間を二十年に延伸することにつきましては、おおむねメリットと受け取られておりまして、リスクとは受け取られていないというように承知をしております。

本村(賢)委員 次に、事業者が許可期間中に倒産や事業撤退することが想定されるわけでありますが、どのような対応を行っていくのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 公園管理者は、公募を行う際の指針におきまして事業者に求める管理水準を明示しますとともに、それを踏まえて、提出された計画を精査し、適切な管理運営が実施できると認められる優良な事業者を選定することとしております。また、許可期間中も、公園管理者は、事業者に対しまして改善指導等を行うことができることとしております。

 このため、基本的に倒産あるいは事業撤退というような事態は想定しておりませんけれども、御指摘のように万が一事業者の事業が立ち行かなくなった場合には、公園管理者の承認によりまして別の事業者に承継させる、あるいは新たな運営事業者を再公募する、あるいは事業開始時に撤去費に充当するための保証金をお預かりしておく、こういったいろいろな対処方法が考えられると思っております。

 改正法の施行に当たりましては、これらの対策を適宜選択できるように、運用指針等で地方公共団体にお示しをしていきたいと考えております。

本村(賢)委員 次に、建ぺい率の緩和というふうにございますが、具体的にはどのぐらい緩和するんでしょうか。

栗田政府参考人 都市公園は、オープンスペースとしての性格上、公園施設として設ける建築物につきまして、建ぺい率につきまして原則二%という基準が設けられております。

 今回創設する公募による収益施設の設置管理制度におきましては、公募対象となる収益施設の建ぺい率につきまして、二%を超えて必要な範囲で緩和できるようにするというものでございますが、公園のオープンスペースの機能が損なわれないように、他の公園施設も合わせまして一二%を上限としてというように考えておるところでございます。

 なお、これはあくまで上限でありまして、公園管理者が公園の全体面積などを勘案して、必要な範囲に限って施設の規模を判断するように、地方公共団体に周知してまいりたいと考えております。

本村(賢)委員 今回、公共還元型の収益施設、飲食店、売店等の設置管理制度の創設によって、例えば、収益施設の設置、管理を行う事業者が、園路や広場等、周辺の公園整備を一体的に実施もできるということでありまして、新しい発想で、カフェ、レストラン周辺の責任も負っていくわけでありますので、ぜひとも、カフェ、レストランの採算が見合うように、倒産や廃業等がないように、やはり公園管理者としても、年に一度ぐらいは意見を聞いてみたり、さまざまな工夫をしながら応援をしてもらいたいし、また、建ぺい率の向上に関しましては非常によかったんじゃないかと思いますので、これは最終的には条例で決める話というふうに伺いましたが、ぜひともまた、各自治体がこれを利用して、できるならなるべく大きく建ぺい率をとっていただける方向になればいいなと私自身は思っています。

 次の質問でありますが、次は、PFI事業についてお伺いします。

 現在、十二件のPFI事業が行われておるわけでありますが、余り活用は進んでいないように思います。その理由についてどのように分析しているか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 平成十一年にPFI法が制定されて以降、都市公園では十二件のPFI事業の実績がございます。

 地方公共団体がPFI事業を活用するメリットとしまして、建設コストの縮減、財政負担の平準化、利用者サービスの向上等が考えられるということでございます。民間事業者にとりましても、長期にわたりまして一定の収益性が見込まれるといったようなことが望ましいというように考えておるところでございます。

 こうしたことから、これまで公園で行われてきましたPFI事業は、水族館、プール、体育館など、大規模で料金徴収が可能な施設の建設等において活用されています。一方で、このような施設はそれほど全国的に数も多くないということで、これまで十二件にとどまっているというように考えているところでございます。

 ただ、今回の法改正におきましては、PFI事業に関します設置管理許可期間を最長三十年まで設定できるようにするということで、より長期的な事業運営が担保されるということになりまして、民間事業者が参入しやすくなるというように考えております。これまで以上の活用が期待されるというように考えております。

本村(賢)委員 本法律案に対して国交省が行った事前評価書には、「都市公園におけるPFI事業の活用実績は、十分ではない。」というふうに示されておりますし、また、日本政策投資銀行の平成二十六年一月の資料によりますと、公共施設老朽化により、国交省所管の八分野で、二〇一一年度から二〇六〇年度までの五十年間に必要な更新料は約百九十兆円、また、二〇六〇年度までの間に更新できないストックは約三十兆円。イギリスではインフラ整備費の一二・三%がPFIに対し、日本では一・五%という数値でありますので、今、参考人の方からお話しいただいたように、設置管理許可期間が十年から三十年に延伸されましたので、これを機にPFI事業がさらに伸びることを期待してまいりたいと思います。

 次に、トイレの整備についてお伺いします。

 防災や利用者の利便を考えても、トイレの設置、整備の促進は重要でありまして、特に災害時を考えますと、トイレの洋式化、オストメート対応トイレや多目的トイレの設置なども進めていくべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

石井国務大臣 都市公園は、都市における貴重なオープンスペースといたしまして、地震などの災害時には避難地、避難路となるなど、防災上重要な役割を果たしております。

 特に、災害時に高齢者、障害者等を含む全ての避難者が支障なく利用できるよう、トイレの洋式化、多目的トイレの設置等、バリアフリー化の推進は重要であると考えております。

 そのため、公園利用者及び災害時の避難者等の利便性の向上を図るため、地方公共団体へ公園施設のバリアフリー化に関する技術的基準を示すとともに、社会資本整備総合交付金等により支援をしているところでございます。

本村(賢)委員 東京都では、五輪に向けて、都立公園を含むトイレの洋式化を推進するため、今年度の予算に三十七・六億円を計上されておりまして、前年度比約三十億円増というふうに伺っております。

 こうした形で、トイレの洋式化、オストメート対応トイレや多目的トイレなど、バリアフリー化が進むことを期待してまいりたいと思います。

 次に、緑地、広場の創出ということでありまして、都市緑地法の改正について一点お伺いしたいと思います。

 民間による市民緑地の整備についてでありますが、未利用地の活用のために、所有者と利用者をつなぐマッチング事業を静岡県の小山町や千葉県柏市などで実施しているということであります。柏市で行っているカシニワ制度は、平成二十二年十一月十五日から開始されまして、空き地等と使いたい人をマッチングしているというふうに伺っております。

 民間による市民緑地の整備を進めていくためには、こうした自治体が把握している空き地の情報を公開していくことが重要だと思いますが、どのように行っていくのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 今委員にお触れいただきました市民緑地認定制度でございます。これは、使い道の決まっていない空き地等につきまして、地域のコミュニティーの力も活用しながら、住民に公開する緑地を創出したい、こういうものでございます。

 当該制度を推進するためには、土地を貸したいという地権者と土地を使いたいという団体等とのマッチングを図ることが極めて重要であるというように認識しております。

 委員御指摘のとおり、そのようなマッチングを市町村が行うということは大変有効と考えております。例えば、土地を貸したい希望者や活用を希望する団体等の情報を公開、閲覧できるようなサイトの設置、あるいは都市計画基礎調査等を通じて得た空き地等の所有者に対する当該制度の活用意向の打診などの取り組みが考えられるというように思っております。

 国としましても、この制度が積極的に活用されるよう、このような取り組み例につきまして、運用指針等を通じて周知してまいりたいと考えております。

本村(賢)委員 次に、都市農地の保全、活用について、生産緑地法や都市計画法、建築基準法等の改正について数点お伺いしてまいります。

 まず、生産緑地についてであります。

 今回、面積要件を下げるのは歓迎すべきことだなと思っておりますが、なぜ三百平米としたのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 少子高齢化が進行する中、高齢者や子供たちが生活の中で身近に緑に触れられる住環境を形成する、これも大事だと思っております。

 稠密な土地利用がされております市街地の中では、農地は身近にある貴重なオープンスペースでありまして、農業が営まれて適正に管理されている農地につきましては、小規模であっても保全を図ることが必要というように考えております。

 一方、生産緑地地区は、都市計画上、緑地機能が発揮されると評価できるだけの規模であるということも他方では必要と考えております。

 本法案では、生産緑地地区につきまして、現在一律に五百平米とされております面積要件を、市区町村が地域の実情に応じまして条例で定められるようにしております。具体的には、三百平米まで引き下げられるように政令で定める予定でございます。

 例えば、三百平米程度の規模があれば、防災面で、災害時に近隣住民の一時避難場所となる、こういった機能が確保されると思います。あるいは、体験農園として身近なレクリエーションの場となる、こういった面でも緑地機能が発揮されると考えております。また、農業面でも、高効率な営農によりまして一定程度の収入が確保可能でありまして、農業の継続も期待されるというように考えておるところでございます。

本村(賢)委員 何らかの事情で営農が継続できなかった場合はどのように対応するのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 生産緑地におきまして農業を営む主たる従事者が死亡した場合や、農業に従事することを不可能にさせるような障害を有するに至った場合には、生産緑地の所有者は、市町村に対しまして、買い取りを申し出ることができるというようになっておりまして、これは現行制度でございますが、権利者の保護が図られていると考えております。

本村(賢)委員 都市農業振興基本計画における講ずべき施策の「的確な土地利用に関する計画の策定等」の中で、「三十年の営農継続義務の負担が大きい」という記載がございますので、この点は非常に大きなポイントかなと思いますし、また、平成二十三年に農水省が行った都市農業に関する実態調査では、都市農家のうち六十五歳以上が四七%を占めていることや、同調査で農業後継者がいないと答えたのは全体の三五%ということもありまして、この点はまた、よくお考えをいただきたいと思っております。

 次に、生産緑地となると、税制上大幅に優遇されるわけでありまして、そのかわりに、簡単に営農をやめることができないという点もあります。平成三十四年に、約八割の生産緑地地区において都市計画決定後三十年が経過するわけでありまして、これによって、大量の生産緑地が宅地に転用されるのではないかといった問題が生じるわけでありますが、国交省の見解をお伺いいたします。端的にお願いします。

栗田政府参考人 制度的には今御指摘のとおりでございます。

 そうした平成三十四年以降の状況に備えまして、幾つかの自治体におきまして、都市農業者に対する調査を行ったところでございます。その中では、六割以上の回答者が、三十年経過後も営農を継続するという意向を示しておられます。他方、すぐに買い取り申し出をしたいという回答は約二%という結果を得ております。

 これを踏まえまして、引き続き農地として保全されることが望ましい、かつ、農家に営農継続の意向がある生産緑地につきまして、関係権利者の同意を前提に、三十年経過後も保全措置を十年ごとに延長できる制度を設けたところでございます。

本村(賢)委員 地方公共団体に買い取り申し出をすることができるようになっておりますが、時価で買い取らねばならないため、財政事情の厳しい自治体が買収に応じた事例は非常に少ないわけでありまして、大量に宅地に転用されることが懸念をされておりまして、いわゆる平成三十四年問題として、多くの不安定な空き地が発生すること、周辺の地価を大きく下げかねないなどの指摘がございますので、この辺も十分留意していただきたいと思います。

 次に、直売所、農家レストランについてお伺いいたします。

 現在は、営農に直接関係する施設しか生産緑地内に設置することができないわけでありますけれども、生産緑地内において、今回、直売所や農家レストランを設置できるようになるということであります。どのようなイメージなのか、簡潔にお願いいたします。

栗田政府参考人 今御指摘のように、直売所あるいは農家レストランを生産緑地地区内で設置する場合、そのイメージとしまして、設置後に生産緑地に求められる面積要件以上が農地等として残される、あるいは、施設の面積は当該生産緑地地区全体の二割以下という規模にするということとともに、主として、みずから生産する農産物あるいは周辺地域で生産される農産物を販売、加工し、または料理して提供するというようなことを想定しておりまして、具体的な基準を省令で定めたいというように考えております。

本村(賢)委員 直売所や農家レストランが設置できるようになることで、農家の六次産業化が進み、収益が向上することが期待されております。私の地元でも、生産緑地の外にレストランをつくって、自分たちでつくった野菜が料理で出されるという非常に人気のあるお店もあるんですが、今度は生産緑地内に設置できるということでありますので、大いに期待をしてまいりたいと思います。

 平成二十三年に農水省が行った都市農業に関する実態調査では、都市農家の所得は年六百十万円、年収ですね。ただし、不動産経営所得が六五%を占め、農業所得はわずかに二五%ということでありますので、ぜひ、都市農業を応援するという意味でも、今回の直売所、農家レストラン、期待をしてまいりたいと思います。

 また、次の質問ですが、農水省の定義では、農家レストランとは、たしか、運営を行うのは生産緑地所有者に限られると捉えられていると思いますが、農家レストランの運営を行うのは、今回、生産緑地所有者だけに限られるのか、お伺いいたします。

栗田政府参考人 今般の制度改正の趣旨を踏まえまして、農家レストラン等を設置し、運営できる者は、原則としては、当該生産緑地地区の所有者、あるいは所有者から借地をして耕作する者とすることを考えておるところでございます。

本村(賢)委員 最後の質問になります。大臣にお願いしたいんですが、現代における都市農地の多面的な機能を生かすための法改正と理解いたしました。そのためには、大臣自身でも魅力的だなと思う制度にしていかなきゃならないとお考えだと思いますけれども、今回の改正の意義、制度の魅力について大臣の御見解をお伺いいたします。

石井国務大臣 都市農業、都市農地を取り巻く環境は、生産緑地法等の諸制度が制定された当時と比べまして、人口減少、国民の防災意識や環境意識の高まりなど、大きく変わっていると認識をしております。

 かつて、住宅不足の解消のため、宅地化予備軍とみなされてきた都市農地でありますが、今では、貴重な緑の空間、災害時の避難地、レクリエーションの場、新鮮な野菜の供給源など、多面的な機能が多くの都市住民に評価されるようになっております。

 今回の法改正は、生産緑地地区の面積要件や建築規制の見直しを初めとしまして、こういった情勢の変化を踏まえた政策転換を法制度として具体化したものでございます。

 これらはいずれも、かねてより地方公共団体や農業関係団体から御要望いただいているものでもありまして、現場の御期待に応える実効性の高い見直しになっているものと考えております。

本村(賢)委員 今回の改正は都市農業の応援の意味合いも高いんじゃないかと思いますし、例えば防災面、景観面、そして環境面等々、多面的な機能を有する都市公園を目指すべく私たちも応援してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 これで質問を終わりにします。

西銘委員長 次に、本村伸子君。

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。

 まず、この法案は、都市農業をどのように守ろうとしているのか、お示しをいただきたいと思います。

栗田政府参考人 都市の農地は、食料生産の場としてでなく、景観、環境、防災、交流、オープンスペースとして多面的な機能を果たしておるところでございます。今回の法改正では、このような都市農地の適正な保全、もって都市農業の発展を推進するために、所要の措置を講じておるところでございます。

 まず、生産緑地地区につきまして、一律五百平米とされている面積要件を条例で引き下げることができるようにしております。これによりまして、身近にある小規模な農地が保全できるようになると考えております。

 また、生産緑地地区内で直売所、農家レストラン等が設置できることとしております。これによりまして、住宅地に近接して立地する都市農業の特徴を生かした収入の道が確保されまして、ひいては農地の保全、農業の確保に資するというように考えておるところでございます。

 これらは、かねてより地方公共団体、農業団体からいただいた御要望を実現するものでございます。現場での積極的な活用を期待しておるところでございます。

本村(伸)委員 私どもは、従来から、市街化区域内の農地の存続を原則的に否定する都市計画制度を早急に見直して、農業を都市づくりの大事な柱に位置づけるということ、そして、固定資産税、相続税における課税評価を、実際に農業が営まれている農地は農地評価を基本にして、農地利用の存続を図り、作業場なども農地に準じた課税にすること、そして、都市農地、緑地の減少を食いとめるため、当面、生産緑地の指定条件を五百平方メートルから三百平方メートルに緩和すること、そして、農家や協同組織による農作物の直売・加工、観光、農家レストランなどの取り組みを積極的に支援することなどを求めてまいりました。ですから、今回の都市農業にかかわる改正部分は当然賛成をしております。

 しかし、今回の法案は、都市農業を守る、都市農業の部分だけだったらいいんですけれども、問題がある都市公園法の改定も一緒に出されている乱暴な法案だという問題がございます。

 そこで、都市公園にかかわって質問をさせていただきたいというふうに思います。

 都市公園の中には国営の都市公園もございます。国営都市公園の中で最大の公園が、愛知、岐阜、三重にまたがる木曽三川公園でございます。この木曽三川公園は六千百七ヘクタールと巨大な公園です。

 今回の法改定で、カフェ、レストランなどの、これだけじゃないと思いますけれども、公共還元型の収益施設を公園面積の一二%分つくっていいということになる方向だというふうに思いますけれども、この木曽三川公園で一二%といいますと、七百三十二・八四ヘクタールということになります。そうしますと、東京ドームの建設面積の百五十六個分の、それ以上の面積の収益施設ができるということになってまいります。一二%をその収益施設で開発してもいいということになりますので、東京ドーム百五十六個分、開発してもいいということになるのでしょうか。

 また、国営の都市公園の場合は、どういう手続で公共還元型の収益施設をつくることになるのか、国会の関与はどうなるのか、お示しをいただきたいと思います。

栗田政府参考人 今回創設いたします都市公園の利用者の利便の向上を図る上で必要なカフェやレストラン等の収益施設の公募による設置管理制度、これは国営公園で活用することも可能でございます。

 今、公園面積に一二%を掛けての数字のお示しがございましたけれども、この建ぺい率の緩和で一二%と先ほど答弁申し上げましたのは、あくまで上限でございます。個々の都市公園の管理者によりまして、公園利用者の利便の向上という制約をおのずと踏まえまして判断されますので、認められる施設の規模が過大なものになるというようなことは考えておるところではございません。

 それから、国会の関与についてのお尋ねもございました。

 現行制度でも、民間事業者が設置管理許可により収益施設を設置することは可能でございますが、その都度国会の関与を求めているところではございません。

 今回御提案しております公募制度の中では、公募指針の公示や、事業者選定の評価基準に関します学識経験者の意見聴取等の仕組みを設けておりまして、従来より公平性あるいは透明性を高めた仕組みとしておるところでございます。

本村(伸)委員 協議会もできる規定で、つくらなければいけないというものではないというふうに思いますけれども、今回の法案は、広い都市公園であればあるほど、その面積の一二%分ということで、巨大開発も可能になる仕組みだということもはっきりしているというふうに思います。そうした開発はやるべきではないというふうに考えております。

 私の地元愛知県でも、都市公園をめぐって、既にさまざまな問題が起きております。

 一つは、県営大高緑地公園の恐竜のテーマパーク、ディノアドベンチャーライド名古屋をつくる計画の際に、もともと公園を利用されていた方々や周辺住民の皆さん、地元の緑区役所にも事前の説明がないまま推し進められたという問題がございます。

 愛知県は、新聞報道ですけれども、園内の話なので、住民から意見を聞くことは考えていなかったというわけでございます。誰のための公園なのかという問題になってまいります。結局、住民の皆さんの切実な声は届かずに、この恐竜のテーマパークが都市公園内につくられてしまうという大問題が起きました。

 もう一つは、名古屋市中区の金山総合駅にほど近い古沢公園が再開発の計画でなくなってしまうという問題が今浮上しております。これも、住民の皆さんの合意のないまま強行しようとしております。この公園は、近くの保育園の園庭がわりにもなっている大切な公園でございます。

 こういう都市公園にかかわって、住民の皆さんの声を聞かずにやる計画があちこちで問題になっております。こうした問題を解決するどころか、一層深刻にするのではないかというふうに思うんですけれども、さまざまな角度で確認をしていきたいと思います。

 ある公園があるとしますけれども、その公園周辺の開発と、その公園を一体的に開発するまちづくり再開発事業が行われる場合、法案の公共還元型収益施設、その事業者の公園施設整備を活用することが想定されているのか、お示しをいただきたいと思います。

栗田政府参考人 今回の公募制度は、民間事業者が収益施設の設置と周辺の広場等の整備を一体的に行うことで、民間活力によりまして公園の質の向上と利用者サービスの向上を図るものでございます。公園周辺で開発事業を行う事業者が、その事業とは別に、今回の御提案の公募制度によります公園整備を行うということが排除されるものではございません。

 公募で選定された事業者は、公園整備と周辺で行う事業とは別々のものとして、公園の質の向上と利用者サービスの向上に責任を持って取り組んでいただく必要がありまして、事業者の選定、公園の整備や管理等におきまして適切な運用が図られるよう、公園管理者に周知してまいります。

 それから、先ほど、私の答弁の中で、学識経験者の意見聴取の仕組みについて御説明申し上げました。これは、規定上、できるではなくて、求めなければならないというようにしておりますので、念のために答弁させていただきます。

本村(伸)委員 公共還元型の収益施設、公園施設整備事業を実施する民間営利企業の事業者は、公園周辺を開発する事業者の対象となるのかという点もちょっと確認をしたいと思うんです。

 先ほどと少しかぶるんですけれども、例えば、公園の隣接地にマンションや集客施設を建設する開発事業者が公園施設整備事業者になることができるのかという点、確認をもう一度させていただきたいと思います。

栗田政府参考人 今回の公募制度の中では、公園管理者は、事業者からの提案内容について、公園の質の向上や利用者サービスの向上に寄与するか否か等の観点から総合的に評価をしまして、事業者選定を行います。この選定の結果としまして、公園の周辺での開発事業者が選定されるということはあり得るというように考えております。

 ただ、繰り返しになりまして恐縮ですが、公募で選定された事業者は、公園整備と周辺で行う事業とは別々のものとして、公園の質の向上と利用者サービスの向上に責任を持って取り組んでいただく必要があると考えております。事業者の選定、公園の整備や管理等におきまして適切な運用が図られるように、公園管理者に周知してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 国交省が規制改革会議地域活性化ワーキング・グループなどに出した資料によりますと、イオンなどが進出するようなイメージも書かれておりまして、そういう大規模開発が一体的に行われるのではないかということも、私どもは、住民の皆さんの声の反映があるのかどうかも含めて、懸念をしているわけでございます。

 この公共還元型収益施設などをつくるに当たって、地方議会の皆さんの関与はどうなるのか、お示しをいただきたいと思います。

栗田政府参考人 今回の公募制度によるということもそうですけれども、現行の設置許可によりまして公園施設の設置を民間事業者が行う、こういうことに当たりまして、法律上、地方議会の関与は設けておりません。

 ただ、先ほども答弁申し上げましたが、事業者選定の評価基準について学識経験者の意見聴取を行うなど、従来よりも公平性、客観性を高めた仕組みとしておるところでございます。

 なお、公園管理者であります地方公共団体が地域の状況に応じまして団体として適切に判断するということではございますが、公募の開始あるいは事業者の決定に当たりまして、議会に報告するなど説明を尽くすことは、一般論としては望ましいものというふうに考えてはおります。

本村(伸)委員 民間事業者を参入させる計画そのものの計画策定の際、あるいは収益施設事業者の公募選定手続において、住民の皆さんの意見を聞く、住民参加の仕組みがあるのでしょうか。

栗田政府参考人 今回の公募制度につきまして、あるいは、その制度の中で事業者の選定を行う際に、法律上、住民参加の手続を設けておるものではございません。

 他方、本法案の中では、公園管理者と地域住民を含む関係者が公園の管理運営につきまして協議する協議会という制度を設けたところでございます。公募の実施に当たりましても、この協議会を活用することは意義があるものというように考えておりますので、積極的な活用を促していきたいと考えております。

本村(伸)委員 今回、住民の皆さんの意見を聞く仕組みがなぜないのでしょうか、理由をお示しいただきたいというふうに思います。そして、住民の皆さんの意見を聞くこと、そして、事前の説明会など、必須にするべきだというふうに思いますけれども、大臣、答弁をお願いしたいと思います。

石井国務大臣 公募による収益施設の設置管理制度におきましては、公園管理者が地域の実情や都市公園の特性等を踏まえて公募の条件等を設定することを想定しております。

 また、民間事業者の選定に当たりましては、都市公園の機能を損なうことなくその利用者の利便の向上を図る上で最も適切な者を選定するため、公園管理者はあらかじめ学識経験者の意見を聞くこととなっておりまして、従来よりも都市公園の整備、管理の公平性を増すことを目指しております。

 公募に当たりまして、住民説明会など、住民の意見を聞く場を設けるかどうかにつきましては、各公園管理者が判断すべき事項でございますが、本制度の運用に当たりましては、公園利用者の利便の向上が図られることが大切でありまして、このための住民の意向の把握は重要と考えております。

 このため、本改正では、公園管理者と地域の関係者による協議会を設置できる制度を創設することとしております。協議会を積極的に活用することが望ましい旨を法律の運用指針等で示すなど、各公園管理者が住民の理解を得ながら本制度の活用を推進するよう促してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 住民合意のない巨大開発が行われることがないようにしなければいけないというふうに思っております。

 この収益施設の公募選定の際に、公園周辺の商店、商店街の方々への事前の調整、協議が義務づけられておりますでしょうか。もともと地域にある商店の売り上げなどに悪影響を及ぼす可能性があるわけですから、商店、商店街の方々との事前の協議そして調整、アセスをやるべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

石井国務大臣 公募による収益施設の設置管理制度におきましては、公園管理者が地域の実情や都市公園の特性等を踏まえて公募の条件等を設定することを想定しております。

 その際に、カフェなど、公募で求める施設の地域におけるニーズ等につきましても、公園管理者が適切に判断し、公園利用者の利便の向上を図る上で特に有効であると認められる施設を設置するという、制度の趣旨にかなった運用がなされることが望ましいと考えられます。

 また、民間事業者の選定に当たりましては、公園管理者があらかじめ学識経験者の意見を聞くことについて、既に述べたとおりでありますが、これにより、公園管理者がより適切な判断を行うものと考えております。

 こういった趣旨につきましても、法律の運用指針等で示しまして、適切な運用がなされるよう促してまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 そういう大規模な収益施設ができることによって地域の商店や商店街が潰れることがないように、ぜひしていかなければいけない、国交省としてもそういう責任を持ってやっていただきたいというふうに思います。

 少し角度を変えるんですけれども、民間事業者が整備した広場等の管理は誰が行うのか、遊具などの事故があった場合、責任は誰が負うのかという点、確認をさせていただきたいと思います。

栗田政府参考人 今回の公募制度の中で、公園管理者は、公募を開始する際に明示することによりまして、民間事業者が収益施設の設置と一体的に整備する広場等につきまして、管理もあわせて行うように事業者に求めることが可能でございます。

 このように、事業者に管理もあわせて行っていただくということは、民間活力によりまして公園の質の向上と利用者サービスの向上を図るという本制度の趣旨に合致すると考えておりますので、できるだけそのような運用がなされることが望ましいと考えております。運用指針等で促してまいりたいと考えております。

 選定されました事業者に広場等の管理を行っていただく場合には、公園管理者は、別途、協定等を締結いたしまして、事業者の業務範囲や管理水準、それから、今御質問がございましたが、責任分担等を明確化するということになると考えております。

本村(伸)委員 そうしますと、民間事業者が整備した広場等でもし遊具などの事故があった場合、責任がとれるような財力がある民間企業じゃないと参入できないということになるんじゃないでしょうか。

栗田政府参考人 民間事業者の業務の範囲につきましては、先ほど申し上げましたように、協定の締結等で一つ一つについて定められるということでございます。

 仮に、民間事業者にそういったところの責任分担を負っていただくということでありますと、そういったことを担えるような事業者が選定されるべきものというふうに考えております。

本村(伸)委員 次に、民間事業者による広場等の整備には補助金が出る、公共還元型収益施設、公園施設整備事業には貸し付けの支援があるというふうに思いますけれども、これは特定企業に対する優遇ではないかというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

栗田政府参考人 今回創設いたします民間事業者による公共還元型の収益施設の設置管理制度を活用した事業につきましては、都市公園の利用者の利便の向上に資する収益施設、それからその周辺の園路、広場等の整備を行う公共性の高い事業でございます。

 このうち、園路や広場等の公共部分につきましては、民間事業者が収益を還元して整備を行っていただくということが基本になりますけれども、民間事業者が一体的な整備を行うことによりまして効率的な整備が可能となる場合に、本来、公園管理者が整備する部分まで、民間事業者に行っていただく場合があります。

 このような場合に、本来、公園管理者が整備する部分であることから、社会資本整備総合交付金によります補助によりまして補完をしたいというように考えておるところでございます。

 民間事業者への支援につきましては、本事業の公共性の高さに着目して実施するものでございます。また、この制度そのものに、収益を公共に還元してほしいというような制度の本質がございます。民間事業者の利益とならないような運用がなされるように、地方公共団体に対して周知してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 住民の皆さんが都市公園のあり方について政策決定に参画する保障もなく、民間営利企業の都市公園開発、ひいては周辺開発と一体の開発は許されないということを申し述べて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、大西英男君。

大西(英)委員 自民党の大西英男でございます。

 三年ぶりでしょうか、質問の機会を与えていただいたのは。議院内閣制のもとでは野党の質問が優先されるという議会運営はそれなりにわかるわけでございますけれども、私どもは、二元代表制の地方議会で長年議会活動を行ってまいりました。これは、会派の議席数に応じて時間が割り当てられて、十分な質問時間の中で私どもも言うべきことは言わせていただいてきたわけでございますけれども、国会に参りまして、議院内閣制ということでありますから、わかるにはわかるんですけれども、特に地方の議員の皆さんには大変なことだと思うんです。

 同じ議員として選ばれてきましたけれども、野党の皆さんの質問は地方の新聞に掲載されます。そうすると、与党に所属している議員の皆さんは、一体おまえたちは議会活動をやっているのか、マスコミを通して発言の様子が全く見えないではないかというような批判にさらされているということも伺っているわけでございます。

 もちろん、東京は、こういった質問をしたところで新聞のシの字も取り上げてもらえないわけでございますけれども、しかし、今後の委員会運営のあり方として、それぞれのお立場の皆様にぜひ御認識を深めていただきたいと思うわけでございます。

 さて、本題に入ります。

 都市に焦点を当てて法律ができるというのは久しぶりでございまして、近年では、一極集中の是正、それによって、税制の改正、あるいは地方創生、もちろんこれは大事なことでございますけれども、久々に都市緑地に焦点を当てた法律が出ましたことは、我々都市に住む住民として大変心強いことでございます。

 今、都市というと東京と皆さんはお思いになるかもしれませんけれども、政令指定都市を初め、地方の活性化、活力の源になっているのは、そうした地方の都市でもあるわけでございますけれども、これらの地方の政令都市を含めて、都市の緑地面積というのは極めて低いものがあります。それこそ、人口一人当たりの公園面積というのは一桁台が大半でありまして、都市の緑化というのは喫緊の課題ではないかと思っているんです。

 世界に目を転じても、例えば、私ども東京の一人当たりの公園面積を見てみますと、世界の主要先進都市の中でもちろん最低です。しかも、ワシントンあたりと比べると東京の十一倍、あるいはニューヨークで四・二倍、ロンドンは六・一倍、フランスのパリでも二・六倍というような現状にあるわけでございまして、今、G7外相会議が開かれておりますけれども、世界の先進国の中で公園面積がこれだけ少ないということは、我々はもっと関心を持って取り組んでいかなければならない課題ではないかと思うんです。

 そこで、今回創設される公共型の収益施設の設置管理制度についてでございますけれども、これは、公園面積をふやそうというよりは、公園を充実していこうという制度であるわけでございますが、民間の収益事業で公園をリニューアルし、魅力向上を図ろうとする大変有意義な制度の創設ではないかと思います。

 また、私ども東京の大きな課題は、待機児童が年々ふえているということでございまして、私どもの江戸川区にとってみれば、四百人の待機児童があります。こういった保育所の建設についても、今回、できることに道を開いたわけでございます。さらには、我々老人の、待機老人というんでしょうか、特別養護老人ホームに入りたいといっても入れない人たちも年々増大しているわけでございまして、こういったことに対する、都市が抱える大きな政策課題について、希望の光を当てた制度ではないかと思うわけでございます。

 都市公園を活用して保育所を設置していく、そういうニーズが高いわけでございますけれども、これについて、今後の取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。

栗田政府参考人 ただいま、今回提案申し上げております二つの制度についてのお尋ねを頂戴しております。

 都市公園につきましては、ストックの老朽化や魅力の低下が進む一方、地方公共団体は、財政制約等から、施設の更新、質の向上に向けた投資が困難となっております。

 今、都市の概念につきましての認識についてお示しを頂戴いたしました。実態といたしまして、大都市、地方都市を問わず、民間投資で公園にカフェ、レストランが整備される、結果、利用者サービスの向上に寄与している例が見られます。このように、民間の力を積極的に活用して公園のリニューアルを図っていくということは、大変重要と考えております。

 このため、今般、公募により選定された民間事業者が、カフェ等の収益施設の整備、運営と、周辺の広場、園路、植栽等の整備を一体的に実施する制度を創設したいというものでございます。

 本制度は、収益施設の設置許可期間の延伸等のインセンティブによりまして、民間の優良な投資を誘導するもので、これによりまして、地方公共団体の財政負担を軽減しながら、公園の質の向上、利用者サービスの向上が図られると考えております。

 既に、幾つかの地方公共団体からは、具体的な制度活用についてのお問い合わせも頂戴し始めておるところでございます。今後、お認めいただけましたら、運用上の留意点、先行事例等につきまして、地方公共団体あるいは民間事業者に幅広く周知することで、この制度の適用を強力に進めてまいりたいと考えております。

 また、保育所に関しましてのお尋ねも頂戴いたしました。

 都市公園における保育所等の設置につきましては、現在、東京を含めまして、国家戦略特区の区域内に限り認められております。これまで十五カ所の公園で設置が認められておりまして、この四月に、うち六カ所が開園したところでございます。いずれも、地域社会に受け入れられ、高い保育需要に応えるものになっていると考えております。

 このように、保育需要が高い地域は特区の区域以外にも存在しておりまして、こうした地域では公園への設置ニーズも高いと考えております。このため、今回、公園における保育所等その他の社会福祉施設の設置を特区の区域以外の地域でも可能としたいというように考えておるところでございます。

 今後、地方公共団体に対しまして、公園のオープンスペース機能に配慮しながら、地域の保育需要等の状況に応じた柔軟な対応を行うように周知しまして、制度の活用を促していきたいと考えているところでございます。

大西(英)委員 先ほど申し上げましたように、都市で公園が不足している、こういう現状に対して、国も地方自治体も財政的に大変厳しい状況にあるわけでございまして、公園用地を買い取って整備をしていくというのはなかなか難しい時代を迎えていますけれども、しかし、公園整備は大事な課題でございます。

 そうした中で、市民緑地認定制度が今回の改正案に盛り込まれたことは大変画期的なことではないかと思うんです。公園が不足している地域で、民間主体で空き地等を活用していく、それによって公園を創設していく、この制度をぜひ充実していただきたい、そのように思うわけであります。

 例えば、東京では、これは市民緑地認定制度とはまた違いますけれども、容積率、建ぺい率のインセンティブを与えることによって、都市計画上のさまざまな取り組みが行われています。

 大丸有という、大手町、丸の内、有楽町でも再開発が行われておりまして、ここに千平米、二千平米のオープンスペースが確保され、そして、そこには森か林と見間違うばかりの樹木が植えられているわけでございまして、この緑は、都民共通の、国民共通の財産です、都心の中のオアシスです。これに集う人たちは、年々、土日は子供連れでにぎわい、そして、オフィスで戦い疲れた戦士たちは、ここで英気をまた取り返すわけでございます。

 こうした都市の緑化の推進のために、この市民緑地制度を今後どのように活用していくのか、そして、今後ともこれによって都市の緑地化を進めていく、その具体的な方策についてお尋ねをしたいと思います。

栗田政府参考人 今委員御指摘のとおりでございますが、全国的には都市公園の整備が進んでまいりましたけれども、大都市あるいは大都市近郊部等で、まだ一人当たりの公園面積が少ない地域が多々存在しております。他方、このような地域で空き地が散見されるというような実態にあることも御案内のとおりと思います。

 市民緑地の認定制度は、こうした状況を踏まえまして、公園が少ない地域などで、使い道の決まっていない空き地などについて、地域コミュニティーの力を活用して、住民に公開する緑地を創出したいというものでございます。もって、公園供給を一部補完したいというようなことも狙っておるところでございます。

 現在でも、自治会などの住民団体やNPO法人が、広く住民が利用するような広場を整備、管理している例が見られます。また、御指摘のとおり、企業などが、質の高い緑地を、中心市街地あるいは日本を代表するような業務市街地でみずから創出いただいているというような取り組みもふえてきておるところでございます。

 本制度を創設することによりまして、また税制等によりましてインセンティブを与え支援するということで、このような民間主体の活躍の場を広げまして、取り組みをより一層推進していきたいと考えております。

 既に幾つかの地方公共団体から、制度についてのお問い合わせを頂戴し始めているということでございます。今後、運用上の留意点や先行事例等を地方公共団体等に幅広く周知いたしまして、本制度の適用を強力に促してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

大西(英)委員 最近では、都市の中で、屋上緑化とか壁面緑化とか、これが積極的に行われつつあります。今回の法改正によって、さらにこれを大きく進めてもらえるのではないかと期待をしています。それは、建築基準法上の緑化率ですね。これは、最低限度の基準をここで思い切って見直して、容積率が高い地域でも二五%を限度として緑化率を確保しよう、こういう制度を今回導入していただけると思うわけでございます。

 今後、都市の質の高い緑化を進めていく意味で、この法改正を機に積極的に進めていただきたいと思うわけでございますけれども、この点について御意見を承りたいと思います。

栗田政府参考人 建築物の屋上、壁面を活用した緑化、あるいは、今回御提案申し上げております緑化地域の見直しにつきましてのお尋ねでございます。

 大都市の中心部などでは、公園面積が少ないところでは、民間の力も活用しまして、建築物の屋上あるいは壁面の緑化を推進することが重要と考えております。

 建築物の屋上や壁面の緑化の一年当たりの施工面積は、平成十二年の約十四万平米、これは一年当たりでございます。それが平成二十六年には約三十四万平米と、一年のフローの数字が二十万平米増加しております。結果、この間のストックといたしまして、累計約五百万平米の新たな緑地の空間が屋上、壁面を活用して生み出されております。

 国土交通省におきましては、庁舎に屋上庭園を整備し、緑化技術の効果をモニタリング調査しまして、その結果を提供する、あるいは、屋上・壁面・特殊緑化技術のコンクールというものを開きまして、大臣賞の授与など、優良事例を顕彰する、あるいは、屋上、壁面緑化によるメリット、成功事例をまとめたガイドブックの作成などの普及啓発を通じて、緑化の推進に取り組んできておりますけれども、引き続き努力を重ねてまいりたいと考えております。

 さらに、本改正案で、主に大都市で指定されております、建築行為にあわせまして一定の緑地の確保を求めます緑化地域制度につきまして、建ぺい率の高く指定されております商業地域などでより積極的に活用したいという自治体の意向を踏まえましての、御指摘のとおりの見直しを行いたいというように考えております。この制度の活用も促しまして、大都市などにおきます屋上等の緑化を推進してまいりたいと考えております。

大西(英)委員 大都市に残されたオープンスペースというのはだんだん少なくなってまいりました。そして、私どもも、世界の先進諸都市を訪ねたときに、そこの公園、そして緑化に対する姿勢、それが国の自然に対する歴史的な責任、そんなものも感じて、文化の高さを率直に感じるわけでございます。

 二〇二〇年には東京にオリンピックが参ります。これはあくまで東京で開催されるものが多いというわけでございまして、地方の諸都市、地方にも多くの外国人に行ってほしいわけでございますけれども、まず訪れた東京で、東京の自然に対する愛情の深さ、文化の高さ、それを諸外国の人たちにも認識していただくために、これからも東京が、あるいは大都市が不足しているオープンスペース、緑のスペースの確保のために努力をお願いしたいと思うわけでございますけれども、田中副大臣から御答弁いただけますか。最後に、国土交通省の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

田中副大臣 委員御指摘のように、都市における公園や緑地、農地等のオープンスペースは、景観や環境、また防災やにぎわい等、多面的な機能を発揮するものであります。

 このために、人口減少局面を、潤いある豊かな都市空間の形成に向けて動き出すべき好機と捉えて、都市のオープンスペースを生み出し、守り育てていくために積極的に取り組むことが重要なことだと考えております。

 その際、厳しい財政状況に鑑みて、公共が全てを賄うというのではなく、民間の力を最大限活用して、官と民が適切に連携を持って役割分担しながら進んでいくこと、これが重要だと考えております。

 このような問題意識のもとに、民間主体が空き地等を緑化して、住民に公開する緑地を設置する、市民緑地の認定制度や、また、カフェ等の収益施設の設置と周辺の広場等の整備などを一体的に行う民間主体を公募選定する制度、こうしたものを盛り込んだ法案を今回提出したということであります。

 こういうさまざま盛り込んだ政策をフルに活用して、官民一体となって、緑豊かな都市空間を形成していくことに力を注いでまいりたいと思います。

大西(英)委員 質問を終わります。ありがとうございました。

西銘委員長 次に、伊佐進一君。

伊佐委員 おはようございます。公明党の伊佐進一です。

 本日も、法案審議に当たりまして質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 今回、都市緑地についての議論というわけですが、都市緑地の議論の前に、そもそも、日本の都市づくりをどうやっていくのか、まちづくり全体としてどういう方向を目指していくのかという議論をまずさせていただきたいと思うんです。

 日本はずっと、人口増加に伴って、どんどん都市が発展していきました。その発展の仕方というのは、スプロール化という言い方をしますが、どんどん面的に拡大していく、外へ外へと広がっていった。中心となる、例えば駅があったり、あるいは商業スペースがあって、そこから、人口増加に伴ってどんどん外に外に拡大していった、こういう歴史だったというふうに思っております。

 今、人口減少社会に直面して、次の、これからの日本のまちづくり、都市づくりがどういった方向性を目指すのかということについて、まず国交省に伺いたいと思います。

栗田政府参考人 我が国の地方都市では、一九七〇年以降の四十年間で、人口が約二割増加しております。他方、市街地の面積は倍増しております。

 今委員から、人口増加の過程でスプロール化というようなお話がございました。すなわち、多くの都市で住宅や店舗等の郊外立地が進みまして、拡散した低密度な市街地が形成されてきたということかと存じております。

 今後、急速に人口減少が進みます。市街地がさらに低密度化していくということになりますと、一定の人口密度に支えられてきました医療、福祉、子育て支援、商業、公共交通などの生活サービスの維持、確保が困難となるほか、インフラの適切な維持管理にも支障を来しかねない、こういったことが懸念されるというように考えております。

 このような状況の中、必要な生活機能が確保された、高齢者を初めとする住民が安心して暮らせる町の実現を目指す、これが大事だと思っております。このために、拠点となるべき地区に各種の都市機能を集約し、公共交通ネットワークでつなぐとともに、その周辺に居住機能を誘導するコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めることが大事と考えております。

 既に平成二十六年に、このための計画制度、立地適正化計画制度を創設させていただいております。昨年度末までに百都市が計画を作成、公表いただいたところでございます。

 コンパクトシティー政策は、都市構造の転換を図るものでありますので、中長期的な時間軸で取り組む必要がございます。他方、人口減少は既に始まっておりますので、将来の都市のビジョンを示しながら、具体的な取り組みには少しでも早く着手することが大事だというように考えておるところでございます。

伊佐委員 コンパクトシティーというお話がございましたが、いろいろな都市機能をぎゅっと凝縮していく、一定のエリアの中につくっていくということだと思います。そこには公共の交通もアクセスしやすい形にして、住まいの周りにいろいろな必要なサービス、行政サービス、こういったものも集約していくというお話がありました。

 確かにこれは理想だと思うんです。それができればいいと思います。ただ、今、都市で起こっていることは、都市の大きさがどんどんちっちゃくなっていっているわけじゃありません。それは御存じのとおりですが、今、大きくなった都市の中のランダムな場所で、例えば一つの小さい敷地が空き家になっていくとか、どんどん穴になっていく。さっき、密度が低下しているという言い方をされましたが、スポンジ化というような表現をされる方もいらっしゃいます。つまり、今の都市がどんどんスポンジ状態になっていっているということだと思います。

 ある家には人が住んでいるんだけれども、その隣の家は、例えば、子供が地方から東京に出ていってしまって、そこがひとり暮らしになったので、高齢者のひとり暮らしなので施設に入った、そこだけぽつんと空き家になっている、こういう、それぞれ各自各自のいろいろな事情があって、今、スポンジ化が進んでいるということだと思います。

 そういう意味では、人口増加時には面的に都市計画をすればよかったのが、今は、人口減少時には、面でどんどん間引いていくということはなかなか難しいんじゃないかと思います。

 コンパクトシティー、中長期的にという言葉をおっしゃったので、確かに中長期的にはそうだと思いますが、これをやろうと思うと、恐らく、時間もかかるし、コストも相当かかるんじゃないか、まず人を移動させなきゃいけないので。

 そういう意味では、今、現状のスポンジ化に対してどのように対応していくかという、その方向性というのが非常に大事じゃないかと思っています。

 空き家対策であったりとか、あるいは商店街がどんどん歯抜けになっていっているようなものにどういうふうに対応していくのかと、いろいろな政策をやっていただいていると思いますが、国交省のビジョンとして、コンパクトシティーは中長期的なビジョンとして大切にしながら、今現在、町が直面しているようなスポンジ化に対してどのような方向で取り組みを進めるのかという、目指すべき形について再度答弁いただければと思います。

田中副大臣 委員御指摘のように、現在、多くの都市において、人口減少に伴う空き地や空き家が小さな穴があくように発生している、都市のスポンジ化というべき事象が生じております。

 スポンジ化は、長期的な視点からコンパクトシティー政策を進めていく中で生じる過渡的な事象とも考えられます。しかし、一方において、この問題は、土地建物を利用しなくなることで生じるために、開発や建築行為を捉えてコントロールを及ぼす現在の手法においては、十分に対応できないと考えられます。

 このため、本年二月に、社会資本整備審議会に新たに都市計画基本問題小委員会を設けました。夏ごろまでを目途に対応方策を取りまとめるべく、今、検討を進めているところであります。

 検討に際しては、空き地等を、例えば、必要な施設の種地として使う、広場などのゆとり空間とするなど、あるべき都市像を実現するための空間の資源として積極的に活用する視点が重要と考えるものであります。

 小委員会での検討を深めて、都市のスポンジ化に適切に対処して、豊かさあるいは利便性を享受できるまちづくりが進められるように取り組んでまいりたいと思います。

伊佐委員 今、検討を始めた、ちょうどやっているところだということだと思います。

 本当に、人を移動させてコンパクトシティーをつくる、やはり短期的に難しいのは、コストだけじゃなくて、相当目に見えない資産というのがやはりそれぞれの町にはあって、コミュニティーというものがあって、人と人とのつながりがある。今、社会保障の中でもこのコミュニティーが担う役割というものがどんどん大きくなっていっている中で、コミュニティーを解体するようなまちづくりをやっちゃいけないというふうに思っておりますので、ぜひ、その点を含めて検討いただければというふうに思っております。

 こうしてスポンジ化する中で、こうしたまちづくりの方向性を目指す中で、では、どういうような緑地、都市農業、こういったものが考えられるかということについて質問していきたいと思います。

 都市農地、生産緑地法の改正も今回含まれております。都市農業については、平成二十七年四月に全会一致で議員立法を制定いたしました、都市農業振興基本法。この基本法に基づいて、その後、翌年平成二十八年、昨年ですが、昨年の五月に基本計画を策定いたしました。これで都市農業の具体的な方向性を打ち出したわけです。

 今回の生産緑地法の改正というのは、この流れの中での法改正だというふうに認識をしておりますが、こういう認識でよいのかどうか、伺いたいと思います。

栗田政府参考人 委員御指摘のとおりの認識で、その計画に沿いまして今回制度を御提案しておるところでございます。

 若干その流れを御説明させていただいてよろしいでしょうか。

 今お触れいただきましたとおり、一昨年に成立した都市農業振興基本法に基づきまして、昨年、都市農業振興基本計画を閣議決定したところでございます。

 この基本計画につきましては、案の作成段階から、農林水産省と国土交通省共同の研究会で議論しまして、都市農業の位置づけあるいは都市の農地の位置づけを、都市政策、農業政策の両面から再評価する、そして今後の施策の方向性を打ち出しております。

 農業政策の側からは、改めて都市農業を農業振興施策により支援する方向への転換、これが計画の中に盛り込まれております。

 都市政策の側からは、人口減少等を背景としまして、環境共生型の都市を形成する上で、都市農地が有します、防災、良好な景観の形成、農業体験、交流の場の提供などの緑地オープンスペースとしての多様な機能を評価しまして、これまで、宅地化すべきものというふうにされてきました都市農地の位置づけを、都市にあるべきものへというふうに転換をさせていただいたところでございます。

 このような基本計画で打ち出されました政策の方向性を具体化するために、今般御提案しております制度改正の中では、緑地政策の上位法であります都市緑地法におきまして、農地を緑地に含まれるものとして定義上明確に位置づけまして、都市農地の保全を市町村の緑のマスタープランの記載事項とさせていただいております。

 それから、身近な緑として、小規模な農地も都市計画で保全するため、生産緑地の面積要件を緩和するといったような措置を講じておるところでございます。

 今後とも、都市農業振興基本法や基本計画に基づきまして、農林水産省との連携をさらに深めながら、都市農業の振興、都市農地の保全のための制度の的確な運用やさらなる充実に向けまして、検討を進めてまいりたいと考えております。

伊佐委員 都市農地というのが、宅地化すべきものというようなもともとの考え方から、いやいや、都市農業にはいろいろな機能がありますよね、防災の機能であったりとかあるいは環境保全であったりとか、だから、都市農業というのは都市にあるべきものなんだというように方向転換した、この流れの中での今回の法改正だということで、非常に大事な取り組みだというふうに思っております。

 しかし、この取り組みの中で、私は、大きな積み残しが一つあると思っております。それは、税制、相続税の話です。

 きょうは、農水省細田政務官に来ていただいておりますので、ちょっと一点伺いたいと思いますが、都市農業に携わっている方々が高齢化していくという現状があります。その中で、例えば、農地を誰かに貸し付けて維持していこうという場合、今であれば、誰かに貸し付けてしまうと、相続税の納税猶予期間が打ち切られてしまいます。つまり、納税が発生するということになります。農村部であれば、誰かに貸し付けたとしても、例えば、大規模に集約していくために貸し付けるとか、一定の政策目的に沿ったものであれば、相続税は猶予される。ところが、都市農業ではこれがない。都市農業の場合は、例えば寝たきりになるとか、とにかく寝たきりになってしまった、これぐらいにならないと人に貸すことはできません。

 今、都市農業も高齢化していく中で、都市の農地というのはやはり大事なんだ、あるべきものなんだというように大きな方向転換がある中で、この税制の課題についてもしっかりと取り組んでいくべきじゃないかと思いますが、農水省細田政務官、いかがでしょうか。

細田大臣政務官 まず、伊佐先生におかれましては、都市農業の振興について大所高所から御指導をいただいていることに、改めて心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

 まさに先生おっしゃったとおり、生産緑地の利用については、市民農園や学童農園、福祉農園としての利用など、さまざまなニーズがあり、このようなニーズに対し、所有者のみならず、所有者以外の者による利用ができるようになれば、都市農地の一層の有効利用、有効活用が図られるものと考えております。この点については、先生の御認識と私ども全く同一の認識を有しております。

 生産緑地については、御指摘があったとおり、現在、農地所有者みずからが営農する場合に限って相続税納税猶予が適用されており、そのような農地を貸借した場合には、納税猶予の適用が打ち切られてしまうこととされております。

 したがって、これは、先生の御指摘も踏まえまして、生産緑地を貸借しても相続税納税猶予が打ち切られることなく継続して適用されるように、都市内の生産緑地の貸借を促進するための制度等について検討した上で、早期に関係者との調整を図り、その実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。この実現に向けて、ぜひ伊佐先生からもお力添えを賜りますよう、改めてお願いをいたします。

 ありがとうございました。

伊佐委員 今、農水省として関係者としっかり調整を進めているというお話をいただきました。今、財務省との折衝も相当大変だというふうに伺っておりまして、ぜひ私としても応援をしてまいりたいというふうに思っております。

 次に、保育所の設置について伺いたいと思います。

 今回の法制で、都市公園で保育所の設置が可能になるということでございます。

 保育所の受け皿というのは、今、政権の中でも一生懸命整備を進めておりまして、二〇一七年度までに五十万人分の受け皿をつくっていくんだ、二年前倒しでやるんだという目標で進めてまいりました。結果、今、目途では五十三万人分、五十万人分の目標を上回って受け皿が整備できるということになっております。

 しかし、あわせて、今、女性の就労もどんどん進んでおりますので、二〇一四年当時と比べて、二〇一四年は女性の就労は七〇・八%でしたが、二〇二〇年には七七%、それによって、一歳、二歳児の保育園利用率というのもどんどん上がっています。つまり、整備はしているものの、需要がどんどんふえている。申し上げると、一、二歳児の利用率は、三年前、平成二十六年四月は三五・一%、それが、二十八年四月では四一%になり、二十九年度末では四八%、どんどんこれは上がっていっているわけです。

 そういう中では、ふえていく需要に対してどのように整備を進めていくのかというのが今回一つの取り組みだろう、この法案だろうと思っておりますが、今回の法案の中身というのは、国家戦略特区の特例で一部地域でやっていたものを全国展開しましょうということになっています。

 それでは、これまでの特区でやっていた保育所設置によって何人分ぐらいの受け皿が確保される予定になっているのかということについて伺います。

栗田政府参考人 平成二十八年度末時点で、国家戦略特区内の都市公園におきまして、十四件の保育所の設置が認定されております。これによりまして、千三百五十六人分の定員が確保される見込みでございます。

 なお、平成二十九年四月には、うち六つの保育所が既に開所しておりまして、これらによります定員の確保は五百六十二人分ということでございます。

伊佐委員 今回私が伺っていますのは、この四月一日から特例によって第一号がオープンしたばかりだというふうに伺っておりまして、オープンしたばかりのこの段階で既に千三百五十六人の受け皿の確保が予定されているということですので、かなりの効果があるのではないかなというふうに思っております。これが全国で展開されることによって大きくまた受け皿整備が進むと、非常に評価をしております。

 その中で、公園に保育所を設置するとなると、当然、地域住民の皆様とのいろいろな調整も必要になってくると思います。

 以前、杉並区で、住民の皆さんの反対があったという事例がございました。住民の憩いの場という公園に保育所をつくるというので反対があったと伺っております。

 あれは、公園の面積の半分を使って保育所をやろうということでしたので、今回の法案は、一応、公園の面積の三〇%以内という規制をかけているというところは少し違うとは思いますが、ただ、いずれにしても、地域住民の皆さんとの意思疎通というのが非常に大事だというふうに思っております。

 日ごろから、保育所の設置だけに限らずに、地域の公園をどういうふうに活用していくか、整備をどう進めていくかということについて、関係者との間、地域住民の皆さんとの間で話し合えるような場所づくりというのが非常に重要だと思いますが、いかがでしょうか。

藤井大臣政務官 お答えいたします。

 伊佐委員御指摘のとおり、都市公園を効果的に整備、管理し、持続的にその魅力を向上させていくためには、公園管理者と近隣住民等の関係者の皆様が密に情報交換を行い、連携することが重要と考えております。

 例えば、東京都豊島区の南池袋公園では、地域の関係者の参加による持続可能な公園運営、公園を拠点としたにぎわい創出のため、公園管理者と公園内のカフェレストラン事業者、町会等を構成員とする南池袋公園をよくする会を設置し、公園を拠点にした地域活性化の活動等を実施しております。

 このような取り組みを拡大し、都市公園の利用者の利便をより一層向上させるため、公園管理者と学識経験者、近隣住民等とが協議を行う協議会を設置できる規定を都市公園法に新たに設けることとさせていただいております。

伊佐委員 そろそろ時間になりますので終わりますが、今、我が国の都市公園の状況というのは、一人当たりの公園の面積を比べてみましても、世界の中で最低レベルになっております。そういう中で、都市部でこうして極端に少ない公園をいかにこれから整備し、活用していくかという、今回の法案が大きな一つのスタートになる、その思いで我々もしっかりと応援してまいりたいと思っております。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、横山博幸君。

横山委員 おはようございます。民進党の横山です。

 賛成の立場として質問させていただきますので、明快な御答弁をお願いしたいと思います。

 先ほど大臣がいらっしゃらなかったので、私は副大臣の方に向かって質問しようかなと思いましたが、大臣がお帰りになったので、大臣の方に向かって質問させていただきます。

 まず、今回の改正案で都市公園の中に保育所などの設置が可能となりましたが、保育所あるいはデイサービス施設、その他の社会福祉施設の過不足の状況を、厚労省所管だと思いますけれども、国交省としてはどのように把握しているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

栗田政府参考人 待機児童の解消は我が国の緊急課題でありまして、保育所の不足は、大都市だけでなく、全国的な課題と認識しています。

 厚生労働省におかれましては、全国の保育所等の状況を取りまとめておられます。現に、全国の多くの地方公共団体におきまして、待機児童が増加傾向にあると承知しております。このため、保育の受け皿の確保が急務となっているというように承知しておるところでございます。

 また、デイサービス施設につきましても、特に首都圏の近郊におきまして、今後の高齢者の激増によりまして介護施設が不足するということが見込まれていると認識しております。

 地方公共団体等から、都市公園内へのそれら施設の設置の可能性について、我々の方にもしばしばお問い合わせを頂戴しておるというような現状にございます。

 このような状況を踏まえまして、今回の制度改正の中で、保育所等を都市公園内に占用物件として設置可能としたいというように考えておるところでございます。

横山委員 ありがとうございました。

 高齢者については、大都市と我々地方都市の感覚は少し違うと思います。地方では既に、この先二十年間ぐらいの見通しで、社会福祉法人も少し新設がとまっているというような状況でありますから、そのことも考慮していただきたいというように思います。

 次に、保育所などの設置基準は都市公園の規模などによって変わるのか、また、待機児童数は地域によって違いがあると思いますが、仮に待機児童がゼロである場合でも保育所の設置は許可されるのか、また、都市公園の広場内に保育所などを設置する場合の敷地面積要件や、公園施設である建築物内に保育所などを設置する場合の延べ面積の制限は規定されておりますが、新設の場合、建築物の容積率や建ぺい率はどのようになるのか、お聞かせいただきたいと思います。

栗田政府参考人 公園への保育所等の設置を認めるかどうか、これは、公園管理者が、公園のオープンスペースとしての利用を確保しながら、待機児童者数など、そういったニーズあるいは受け皿整備の状況等を勘案して判断していただくことになります。

 国家戦略特区、これはパイロット的に二年前から始まっておりますけれども、規模に関する基準といたしまして、保育所等の敷地面積は、公園の植栽等を除いた広場面積の三割以内というような基準を設けておりまして、今回もこれと同等の基準を設けたいというように考えております。

 これは公園の規模にかかわらず適用されるものではございますが、広場部分の三割はあくまで上限でございます。公園全体の面積や一般の利用への影響を考慮しながら、公園管理者において御判断をいただくということになろうかと考えております。

 そういう意味で、容積率や建ぺい率の制限は設けられてはおりませんけれども、その敷地面積というのは、公園の植栽や他の施設のある部分を除いた広場部分に限って、その三割以内ということでありますので、公園全体にしてはある程度限定された規模となるというように考えております。

 それから、ある時点で仮に待機児童がゼロということでありましても、公園管理者が地域の中期的な保育ニーズを見きわめまして本制度の活用を検討するということはあり得るというように考えておるところでございます。

 いずれにしましても、保育所等におきます都市公園の占用につきましては、公園のオープンスペース機能に配慮しながら、個々の実態に即しながら、公園管理者において適切に御判断をいただきたいというように考えております。

横山委員 ありがとうございます。

 敷地面積要件は三割以内ということでございます。これから公園管理者がそれぞれ議論していくんでしょうけれども、三割以内のところに建つ建物というのは、やはり近隣の、都市計画法上の建築基準法に従って、容積率、高さ制限、建ぺい率とかを当然決めていかなきゃならないというふうに思いますね。

 例えば、三千平米のうちの三割ですから、九百平米の中に幼稚園あるいはデイサービスをつくるときに、三百平米の中に、やはり高さ制限がもちろん一番大事だと思います。公園の中で高さを無制限にしておきますとやはり環境も崩れると思いますし、それから、容積率も含めて、それは今後規定をしていかなければいけないと思いますけれども、この点について、少し細かい話ですけれども、いかがでしょうか。

栗田政府参考人 今回の公募制度の中では、公園管理者がまず公募の指針を定めてお示しするというようなことにしております。その中には幾つかの法定の指針の事項を措置しておりますけれども、その他必要と考えられる事項についてもあわせて指針の中で示してほしいということを法律の中で触れております。今委員御懸念の点も、そういったことの運用の中で適切に対処していきたいというように考えております。

横山委員 ありがとうございます。

 今、自治体が公募するということでございましたけれども、この法案の提出の背景の三点の中に、一つ、重要だと思いますけれども、民との効果的な連携のための仕組みの充実という一つの大きな目標があります。

 先ほど、公募でということでございますけれども、この設置申請を、市町村など行政が公募で行うか、それとも、今お話ししましたように、民間事業者が各地の公園を選択して、事業者が事業提案をしていくのか、どちらか、どちらでもできるのかどうか、こういった観点もあると思いますけれども、この点についてお伺いしたいと思います。

栗田政府参考人 都市公園内に設置されます保育所につきましては、貴重なオープンスペースである公共空間を占用するということになりますので、一般的には、公園管理者と地方公共団体の福祉部局との協議、調整を経まして、地方公共団体がみずから設置する場合もあるかと思いますが、そういうときを除きまして、設置事業者を公募することになるというように考えております。

横山委員 公募ということになりますと、細かい話ですけれども、自治体が公園を選んでそこに公募を受けるということで理解してよろしいのかどうか、あるいは、民間の活力を生かすためには、民間の経営者側がどの場所の公園が理想的かということを判断して事業提案ができるのかということをお聞きしたかったんです。

栗田政府参考人 今委員御指摘のように、いろいろなやり方があろうかと思います。

 ただ、基本的に想定しておりますやり方ということで答弁させていただきますと、地域の保育需要を見定めまして、ある公園、この公園について占用許可を認めることが大変効果的なのではないかというような観点を、公園管理者と地方公共団体の福祉部局とできっちり協議、調整していただきまして公募にかけていくというようなことが、基本的な運用スタイルということで想定しているところでございます。

横山委員 ありがとうございます。

 それでは、厚労省の関係で三点お伺いをしたいと思います。

 一つは、平成二十八年四月一日での待機児童数は、政令指定都市及び中核市の中では、岡山市が七百二十九人と一番多いデータがございます。これはどんな要因があるのか、お聞かせいただきたいと思います。

吉本政府参考人 御答弁申し上げます。

 平成二十八年四月一日での岡山市の待機児童数は、対前年比で五百九十五人増加しているところでございまして、七百二十九人となっております。

 この数の把握に当たりましては、ほかに利用可能な保育園があるにもかかわらず特定の保育園を希望する場合は待機児童に含めないことができる、そういう取り扱いをしておりましたところ、今回、岡山市に確認しましたところ、前年度までの調査から把握の方法を見直されまして、第三希望の保育園までに入れなかった方は全て待機児童とするという取り扱いにされたことが増加の要因だというふうに考えております。

横山委員 ありがとうございます。

 二つ目に、厚生労働省は、待機児童数調査に関し、集計の対象となる待機児童の定義について検討しているとお聞きしておりますけれども、今後、待機児童数はふえると考えているのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。

吉本政府参考人 待機児童の把握の仕方につきましては、厚生労働省の中で検討会を設けまして検討を行ってまいりまして、先般、その取りまとめを行いました。

 趣旨といたしましては、自治体間の不合理な運用上の取り扱いのばらつきをなくしていくということ、それから、市町村が、きちんと保護者のニーズを踏まえた上で、丁寧に寄り添う支援をしていくといったことを趣旨としているまとめでございます。

 具体的な、先ほど申し上げた特定園の希望についてどう把握するかといったことについても盛り込んでおりますが、今回の取り扱いの変更に伴いまして、集計の対象となる待機児童の数には影響はあるものと考えておりますが、その数自体は、ただいま申し上げましたような自治体の取り組みいかんによるところがございますので、重要なのは、保護者のニーズに応じた適切な保育の提供がされることだというふうに考えているところでございます。

横山委員 ありがとうございます。

 それでは、これは国交省と厚労省両方にわたると思いますけれども、都市公園内に保育所などが適切に占用されるように、国土交通省と厚生労働省は連携強化のための協議の場を設置することが大変重要だと考えておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

石井国務大臣 御指摘のとおり、都市公園のオープンスペースの機能を確保しつつ、保育所等の適切な設置を進めるためには、地方公共団体における都市公園部局と保育部局の連携が重要と考えております。

 今回の制度の見直しに際しましても、国土交通省と厚生労働省との間では、ニーズの把握等について実務者間での連絡調整を図りつつ、連携して取り組んでまいったところでございます。

 今後とも、連絡調整を定期的に行うことといたしまして、都市公園における保育所等の設置について、例えば、地方公共団体の都市公園部局と保育部局に対し、両省連名で適切な制度の運用を周知するなど、連携の強化に努めてまいりたいと考えております。

横山委員 ぜひ具体的に進めていただきたいというふうに思います。

 それでは、次に参りまして、今回の改正案で、民間事業者による公共還元型収益施設の設置管理制度が創設されるということでございますけれども、既に全国では、公園内に店舗を出店しております。例えばスターバックスコーヒーは、上野恩賜公園、富山環水公園、福岡大濠公園に出店しておりますが、そのほかに公園内に出店している店舗は具体的にどのようなところがあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

栗田政府参考人 都市公園におきまして民間事業者が設置しております収益施設としては、実態としまして、例えば、今お触れいただきましたカフェのほかに、レストラン、コンビニエンスストア、フットサル場などがあるところでございます。

 また、委員からは今、大手のカフェチェーンの例の御紹介がございました。地方都市に参りますと、地元企業がカフェ、レストランを出店している例も多々見られるところでございます。

横山委員 既にこの制度の前にたくさんの事例がありますけれども、この店舗は、今まではどのような手順を踏んで公園に出店しているのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。

栗田政府参考人 これまで、現行制度におきまして、都市公園の中で民間事業者が店舗等を設置、管理する場合には、都市公園法の第五条によりまして、公園管理者から設置または管理の許可を得るということになるものでございます。

 また、都市公園におきます官民の連携手法としましては、地方自治法に基づきます指定管理者制度、あるいはPFI法に基づくPFI事業などがあります。これらの事業者が都市公園の中で店舗等を設置または管理する場合にも、先ほど申し上げました都市公園法第五条に基づく許可、設置管理許可を得るということになるものでございます。

横山委員 ありがとうございました。

 過去の事例を踏まえて、次の質問でございますけれども、今回創設される、民間事業者による、先ほど申し上げました公共還元型の収益施設の設置管理制度と、従来の制度もございましたけれども、この違いは何か。公園管理者、民間事業者のメリット、デメリットの両面からお聞かせいただきたいと思います。

栗田政府参考人 今般御提案しております公募によります収益施設の設置管理制度は、民間事業者が収益施設の設置と周辺の広場、園路等の整備を一体的に実施するものでありまして、民間活力によりまして公園のリニューアルを図ろうとするものであります。

 民間事業者へのインセンティブとしまして、設置許可期間の延伸などを措置しまして、事業者の長期的な事業運営を担保し、事業者による優良な提案を積極的に誘導したいと考えております。

 先ほど答弁申し上げましたとおり、現行法でも、民間事業者は、公園管理者の許可を受けてカフェ等の収益施設を設置することができますが、今般の制度との違いは、現行制度では広場整備などの公園のリニューアルまで求められておりませんので、収益を公共還元するかどうかという点が今回の制度との大きな違いというように考えております。

 公園管理者、民間事業者にとってのメリットということでございます。

 公園管理者にとりましては、財政負担を軽減しながら公園の質の向上が図られるというように考えております。民間事業者にとりましては、カフェ、レストラン等の設置と周辺の広場等の整備を一体的に行うことで、質の高い空間となりまして、収益性の向上も期待できるというようなことも考えております。

 これらを通じまして、当然のことながら、利用者へのサービス、利用者の満足度が高まる、これが一番大事なことであるというように考えております。

横山委員 ありがとうございます。

 かなり細やかな具体例が出てきておりますけれども、次の質問では、本制度の活用促進のためには、自治体の公園管理者の積極的な取り組みが必要となると考えておりますが、先進事例の紹介など公園管理者に対する啓発などについて今後どのような取り組みを行っていくのか、御答弁をお願いしたいと思います。

石井国務大臣 地方公共団体の財政負担を軽減しつつ、公園の質の向上や利用者サービスの向上を図るためには、民間事業者の活力を活用し、公園のリニューアルをあわせて行う、公共還元型の収益施設の設置、管理を進めることが重要であります。

 既に幾つかの地方公共団体におきまして、本制度の検討を具体的に進めております。このような先駆的な取り組みを支援し、本制度の活用事例を早期につくり出したいと考えております。

 こうした先駆的な取り組みにおける経験、知見などを整理し、事例集の作成や説明会の開催等を通じまして、他の地方公共団体へ周知をし、官民協力した質の高い都市公園の整備、管理を推進することで、緑豊かな都市空間の形成を進めてまいりたいと考えております。

横山委員 ありがとうございます。ぜひ積極的に地方自治体の方に向かって情報発信をしていただきたいというふうに思います。そういったことで、地方でも具体化してくると思います。

 今回の改正案で民間による市民緑地の整備を促す制度が創設されますが、認定市民緑地の対象となるような空き地は全国にどのくらいあるのか、あるいはまた、どのような方法で把握しているのか、この点についてお聞かせいただきたいというふうに思います。

栗田政府参考人 今般新たに創設したいとお願いしております市民緑地の認定制度は、基本的には都市計画区域内を対象とする制度でございます。

 この都市計画区域内につきましては、五年に一度、都道府県におきまして、都市計画法に基づく都市計画基礎調査を行っていただいております。ただ、大変恐縮ながら、都市計画区域内における空き地の把握という点に関しましては、必ずしもこれまで全ての都道府県において十分な調査が行われているという実態にはございませんで、現時点で対象となる都市計画区域内の空き地についての全国的な数字を手元に持ち合わせていないという状況でございます。

 今後、国土交通省としましては、地方公共団体が問題意識を持って空き地のより正確な把握に努めていただくように努力したいと考えております。

 なお、幾つかの都道府県におきましては、空き地につきましての面積の把握をいただいております。例えば東京都では、東京都の都区部につきまして、都市計画区域約六万一千ヘクタール強のうち、未利用地等の面積は約一千七百ヘクタール弱ということで、都市計画区域全体の約二・七%になっているというような実態にございます。

横山委員 ありがとうございました。

 最後に、あと二つだけ、民間からの視点による質問をさせていただきたいと思います。

 民間による市民緑地は、全国でふえ続ける空き家が取り壊された後の空き地も対象になるのか、また、人口減少が著しい地方都市においても空き地を活用した認定市民緑地の制度は必要と考えておられるのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。

栗田政府参考人 今般の市民緑地の認定制度は、例えば、空き家を取り壊した後の空き地を活用して民間主体が市民緑地として整備する、そういうようなケースにおいても認定の対象になるということでございます。

 また、地方都市におきます空き家、空き地の増加につきまして、空き家、空き地の管理水準が低下することで、例えば景観の悪化あるいは防犯機能の低下、こういった悪影響が発生する、これは問題であるというように認識しております。

 この点、今般の市民緑地の認定制度は、民間において市民緑地を整備し、適切に管理を行う場合に、その計画を認定する制度でございます。オープンスペースの確保といった効果だけでなくて、空き地の有効利用、土地の適正な管理といった面からも、地方都市でもこの制度の活用は必要である、有意義であるというように考えておるところでございます。

 実際、幾つかの地方団体からは、この制度の活用につきまして、具体的な関心をお寄せいただき始めておるという状況にございます。

横山委員 ありがとうございます。

 最後に、今答弁の中にも若干ありましたけれども、もう少し具体的に、民間がみずから市民緑地を整備し、管理するメリットは何か、また、どのようなインセンティブを与えることを考えておられるのか、最後にお聞きしたいと思います。

栗田政府参考人 現在、既に一部の地域、幾つかの地域では、NPO法人あるいはまちづくり会社、そういった公益的な活動を行う民間主体が、その活動の一環として、空き地を借り受けてオープンスペースとして地域住民に公開する、こういった取り組みが実態として見受けられるところでございます。こうした民間の動きを後押しすべく、今回、市民緑地の制度を御提案申し上げております。

 市民緑地を整備する民間主体に対しましては、例えば、市民緑地の中で芝生空間を整備するとか、ベンチなどの休憩施設を整備する、こういった費用の一部を支援するというようなことを念頭に置いておるところでございます。土地の提供者に対しましては固定資産税の特例措置を講ずることとしておりまして、市民緑地の運営主体、土地の提供者、双方に対しましてインセンティブを措置しておるところでございます。

横山委員 大変ありがとうございました。ぜひ、今後、地方自治体、民間企業への積極的な支援をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

西銘委員長 次に、小宮山泰子君。

小宮山委員 民進党の小宮山泰子でございます。

 本日は、都市緑地法等の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。

 まず初めに、都市部のあり方について、緑地の現状と課題について、また、まちづくりという意味においては今後どのような目標や課題があるか、どのような認識があるか、またどのように捉えているのかを、大臣に、その思いも込めてお答えいただければと思います。

石井国務大臣 都市における緑地等のオープンスペースは、景観、環境、防災、にぎわい等の多面的な機能を持っておりまして、潤いある豊かな都市空間の形成に不可欠でございます。

 これまで、都市公園につきましては、計画的整備が進んだ結果、平成二十七年度末現在で総面積が約十二万ヘクタールに達し、平成七年度末で一人当たりの面積が七・一平米だったものが、平成二十七度末には十・三平米まで拡大しております。

 また、都市緑地法に基づき現状凍結的に保存が図られる特別緑地保全地区等の緑地も、昭和四十一年の百二十九ヘクタールから、平成二十八年には約六千四百ヘクタールまで増加しております。

 しかしながら、例えば都市公園につきましては、全国的には一人当たり面積十平米という目標を達しているものの、大都市部では、一人当たり面積が著しく少ない状況にございます。また、全国の都市で整備されてきた公園の施設等につきましては、老朽化が進行し、魅力が低下するなどといった課題が出てきております。

 一方、これまで宅地化を前提としてきました都市緑地は、減少傾向にありますけれども、都市内の貴重な緑の空間としてその機能が見直されてきております。

 こういった中、公園、緑地に対する住民のニーズは、ますます多様化、高度化してきております。しかし、財政面、人材面の制約等から、地方公共団体による公園、緑地の整備等には限界があり、民間の力を最大限活用することも重要でございます。

 今回の法案は、こういった問題意識のもと、地方公共団体の取り組みを後押しする新たな制度を盛り込んでおりまして、御審議の上、可決いただきましたならば、官民連携して緑豊かな都市空間の形成を推進してまいりたいと考えているところでございます。

小宮山委員 ありがとうございます。

 緑豊かな都市、また、自然とともにある暮らし方、生き方というのは大変重要だと思いますし、三年前になるんでしょうか、都市農業の推進ということで法律もさせていただきました。

 さて、昨年質疑いたしました都市再生特別措置法の改正において、追加された制度、歩行者ネットワーク協定について、成立後七年を経た昨年の五月の時点で締結された協定の数を確認したところ、一件のみでありました。

 せっかく緑地保全地域としたにもかかわらずというところで、大変驚いたところなんですが、緑地保全地域の指定という制度は社会のニーズに合っていない制度だったのか、周知徹底が足りていないのか。また、制度の必要性、メリットについて再確認するとともに、今後の見込みについて、またその背景等について御説明いただければと思います。

栗田政府参考人 緑地保全地域の活用についてのお尋ねであったかと思います。

 緑地保全地域は、里地、里山などの都市近郊の比較的大規模な緑地につきまして、市町村が都市計画に定めて、届け出制によりまして保全を図るということで、平成十六年に創設されております。他方、昭和四十八年に創設された特別緑地保全地区、これは、許可制度によりまして現状凍結的な緑地の保全を図るというものでございます。その後、平成十六年に、先ほど申し上げました緑地保全地域ということで、複数の保全手法を御提示申し上げたということでございます。

 御指摘のとおり、現在、緑地保全地域の指定実績はございません。ただ、制度活用に向けて検討を進めている地方公共団体は存在しております。

 他方、緑地保全地域が創設されました平成十六年以降も、許可制ということで、より厳しい、政策効果の高い特別緑地保全地区の指定は増加しておるということでございます。

 今後とも、地域の実情に合わせまして緑地の保全が進みますよう、これら制度の活用について周知してまいりたいと考えております。

小宮山委員 より厳しい制度の方が選ばれるという、ある意味、緑地の必要性というものは多くの自治体等が求めているものなんだろうということを実感いたします。ありがとうございます。

 さて、公園の敷地内に設置される公募選定制度の新設について、これは都市公園法第五条の部分でありますが、この点についてお伺いしたいと思います。

 国土交通省令で定める公園施設として、飲食店、売店以外にどのようなものが想定されるのか、また、公募選定が行われる公園の規模についてどの程度のものと想定しているのか、明らかにされたいと思います。対象となる公園は一定の敷地面積があるものと考えられますけれども、面積の広さなど、活用に際して何らかの基準想定をされているのか、そして公園の中に占める割合、建ぺい率を設けるのか、その点もお聞かせください。

栗田政府参考人 公募設置管理制度の対象施設は、収益が見込まれる公園施設ということでございます。実態から見ますと、カフェ、レストラン等の飲食施設、コンビニ等の売店のほか、ジムあるいはフットサルコート、こういったスポーツ施設などが考えられると思います。今後、具体的に省令で定めることとしておりますが、公園利用者へのサービス向上に資する施設ということで、幅広く定めたいと考えておるところでございます。

 公募選定が行われる公園につきまして、具体的な規模ということではございませんが、一定の利用者が見込める都市公園、これがまずおのおのの公園管理者の中で想定されると思います。公園の規模だけではなくて、立地条件、利用者ニーズ等を勘案しながら、各公園管理者が適切に公募対象とする都市公園を選定するというようにお願いをしたいと考えております。

 また、建ぺい率についてのお尋ねもございました。

 都市公園の貴重なオープンスペースの機能が損なわれることのないように、公募対象となります収益施設につきまして、他の公園施設も合わせました上での建ぺい率の上限を設けたいと考えております。その上限につきましては、現行の他の並び等に鑑みまして一二%というようにしたいと考えております。

小宮山委員 一二%というのが、今、二%で、一〇%上乗せということでありますが、適切なのか。また、その施設に関しては、協議会等が設置され、しっかりと協議されていくんだと思います。

 さて、森友問題が起こって、政府の選定手順などに注目が集まっているわけですから、今のような選定をされる際に、やはりどこかのそんたくがあったなんて言われてはならないと私も思っております。

 そこで、基準に適合した計画提出が一案のみだった場合など、そういったこともあり得ると思います。最もすぐれた提案として、当然、選定されることとなりますが、できレースと言われないように、やはりまずは、しっかりとした、順序よく手順を踏んだことが必要になってくるんだと思っております。

 この点に関して、今後、そんたくされたと言われないように、少々時間はかかるかもしれませんけれども、公平公正な行政手続が行われ、この法案の趣旨が生かされるべきだと考えておりますので、この点に対して大臣の御決意をお聞かせください。

石井国務大臣 公募設置管理等計画が提出された場合には、公園管理者は、この計画が公募設置等指針に照らし適切なものであることなどの基準に適合しているかを審査しなければならないところであります。

 提出された計画が一案のみであった場合にも、公募設置等指針に基づく評価、またさらに、学識経験者の意見聴取を行うことになります。

 こういった一連の公正なプロセスを経まして、この計画が、本制度の趣旨を踏まえて、公園利用者の一層の向上に寄与すると認められるすぐれた提案であると判定された場合に限って選定されるということになる予定でございます。

小宮山委員 ありがとうございます。

 ぜひ、公平公正な、そして前例主義を重んじるのも地方議会でもありますし、地域においてしっかりと選定されることを願っております。

 さて、公園施設の老朽化、維持管理・更新についてお伺いしたいと思います。

 つくったからには、当然それは、その時点から、でき上がってからは老朽化していく、既に多くの施設ではそのような事例が出てきております。危険な遊具は使用不能の状態のままとなってしまう場合が見受けられます。予算の不足、あるいは、言い方は悪いかもしれませんが、つくりっ放し、そのまま放置されてしまうという場合もあるのではないでしょうか。

 実際に運営する自治体等に任されていたからだと思いますが、老朽化対策も含め、さまざまな施設設備の更新など、やはり今回の法案ができることによって、そのほか、国交省として具体的な対応、支援をお考えになっているのか、お聞かせください。

栗田政府参考人 都市公園のストックの蓄積が進みます一方で、公園施設の老朽化も進行しております。財政制約がある中で、計画的な施設の維持更新は大変重要な課題と認識しております。

 これまでも、計画的な施設の維持更新に向けた長寿命化計画の策定を促してまいりました。また、社会資本整備総合交付金で、長寿命化計画に基づく公園施設の更新等を重点支援しているところでございます。

 このような措置に加えまして、今般の改正で、都市公園の維持修繕に関する技術的基準を法令に位置づけたいというように考えておるところでございます。これによりまして、事故の多い遊具等を定期的に点検する、異状を把握された場合には、修繕、あるいは場合により撤去等の措置を講ずる、あるいは点検結果や修繕内容を履歴書として記録、保存する、こういったことを公園管理者に義務づけたいというように考えております。

 今後とも、引き続き、老朽化した遊具等の適切な更新を支援することなどによりまして、都市公園の安全性を向上させていきたいと考えております。

小宮山委員 老朽化インフラ、さまざまな課題があります。太田大臣のころには特に全面的に出された案件でもありまして、最近、この問題を課題として取り上げるのが少ないような気もして、もう少しまた前面に戻していただきたいと思います。

 今答弁にございましたが、今回、社会資本整備の交付金の対象に施設の更新等が入るということは大変いいことだと思いますし、ほかの老朽化施設とともに、今後とも強力にバックアップしていただければと思います。

 さて、先日、十日の日でありますが、国土交通委員会で、国家戦略特区における規制改革の実例として、都市公園内における保育所の設置についての視察に同行させていただきました。荒川区の西川太一郎区長さんに御説明をいただきまして、この特区ができたのも、やはり子育て世帯だと思われますけれども、これが実現できたのも若い職員の総意があったからだということをおっしゃっておりました。

 そして、実際に現場、保育所を見せていただいて、大変すばらしい施設であり、また、園庭も含めて、庭園等公園も、花曇りのような状態ではありましたけれども、非常に多くの市民の方が楽しまれている姿を拝見させていただき、今回の法案の改正によってこのような事例がふえるということは大変望ましいことだなというふうに思っております。

 一方で、保育所等の設置促進に対して、都市公園の一部を用いて設置できるようにすることを一般化するよりも、コインパーキングのような、低利用地も含めた空き地、空き家となっている土地の利用促進をまず促す施策を充実することが望ましいのではないか、また、低利用地、空き地、空き家となっている土地を、保育所等必要とされている施設に用いるための施策も大変重要なのではないかと考えております。

 公園を活用するメリットについて、御説明を簡潔にお願いいたします。

栗田政府参考人 先般御視察いただいたとおりでございますけれども、その際の御説明にもありましたとおり、待機児童問題は、特に都市部におきまして大変深刻でございます。

 保育所の用地を公園外に確保するための努力は、もちろん真摯に続けられていると思います。それでもなお適地を見つけることが困難というようなときに、オープンスペースということの意味には十分配慮しながら都市公園を活用するということは、一つの政策の選択かなというように考えております。

 今、公園を活用するメリットというお尋ねがございました。公園内に保育所を設置するというような場合には、例えば、子供が運動するようなときに多少声が出されることもあります。あるいは、送り迎えの道路混雑といったようなこともしばしば懸念があって、地域住民が反対されるケースがありますけれども、公園はもともと子供の遊び場でもありますし、公園空間そのものが緩衝地帯となるということもございます。先般ごらんいただきました公園につきましても、駐車場が設置されておるというようなことも多いわけでございます。地域住民の理解を得やすいというメリットがあるというように考えております。

小宮山委員 今回の国会には、空き家を活用するための法案が幾つも出ております。やはり所有者の確定であったり、また土地の確定であったり、筆界の確定等、大変難しい問題があるんだと思います。それよりも、やはり公園を活用するというのは一つ大変大きなメリットだと私も思います。

 そうなりますと、そもそもでいいます空き家等の筆界確定、地籍確定というんでしょうか、そこの点をさらに国土交通省としても推し進めていただきたいというふうに思います。大臣、通告はしておりませんけれども、その点に関してまた何か思いがございましたら、お聞かせいただければと思います。

石井国務大臣 特に都市部の筆界の確定というのがなかなか進んでいない状況もございますけれども、これは法務省さんとも連携をしながら、引き続きしっかりと進めていきたいと存じます。

小宮山委員 ありがとうございます。

 ぜひ進めていただければと思います。それが、さまざまな意味で国土が有効に活用される礎になるんだと確信しております。

 そこで、今回、都市公園の敷地内に保育園ができるということになりますと、大変緑豊かな中という意味で、大きなメリットがあるというのもわかります。

 しかし、都市公園の園庭というのが、また、前庭というんでしょうか前の部分は、オープンスペースであり、誰でも出入りができるということも言えます。多くの事件や幼児を狙った犯罪等、報道されるのが本当に連日起こっていることを考えると、常に幼児がいる場所ということもあり、安易に喜べないのかな、安全対策をしっかりしなければ本当に危険が及ぶのではないかという心配も私にはございます。

 公園利用者が容易に保育園に侵入できないことも必要ですし、また、その整備体制と安全確保体制というのは、関係の方々が連携をとらなければできないんだと思っております。ここは今までとかなり大きく違う点だと思いますので、国土交通省として実施主体に対して何らかの対応をとられるのか、この点に関しましてお聞かせいただければと思います。

石井国務大臣 都市公園に設置される保育所でありましても、一般的な保育所と同様に、保育所に関係のない者が容易に入り込まないよう、設置者が安全確保には十分注意を払うべきものと考えております。

 例えば、国家戦略特区で既に設置されております保育所の場合におきましては、建物入り口は常時施錠するとともに、建物全体を囲う柵、または建物入り口周辺を囲う柵を設置し、柵内に侵入できないよう施錠することとしております。

 国土交通省といたしましても、都市公園内に設置された保育所につきましても、安全確保策を具体的に周知するなど、厚生労働省と連携し、地方公共団体及び設置者へ働きかけてまいりたいと考えております。

小宮山委員 場合によっては、余りうれしくない話ですけれども、監視カメラ、やはり安全を確保できるそういった予防措置等もあわせて御検討いただき、協議をしていただくことも必要かと思っております。そのための支援を協議いただければと思います。

 時間の関係上、生産緑地地区の区域の面積規模が変更されることについて、引き続いて質問させていただきます。

 これは、生産緑地法第三条の方に関係いたします。生産緑地地区において、一部の所有者の死去などに伴う相続によって生産緑地地区の一部が解除された場合、残りの生産緑地面積が生産緑地として要件を下回ってしまうと、土地の営農者に営農を継続する意思があっても、生産緑地地区全体の指定が解除されることとなり、現実にそうした事例が起きていると聞いております。

 この問題に対していかに対応できるのか、御説明をいただければと思います。

栗田政府参考人 生産緑地制度につきましては、今委員御指摘のような実態、これを我々はいわゆる道連れ解除というように呼んだりしております、こういったことへの対応を求める要望を、かねて地方公共団体、農業団体から頂戴してきたところでございます。

 今般、一律五百平米とされております生産緑地地区の面積要件を、市町村が地域の実情に応じて、条例で三百平米まで引き下げられるように措置したいと考えております。この条例を定めていただくことによりまして、今御指摘の道連れ解除といったような課題にも一定の改善が図られるというように考えております。

 また、運用面でも対応を考えているところでございます。

 生産緑地地区を都市計画に定めるに当たりましては、地形上の一体的なまとまりを有している農地の区域であることという、いわゆる一団性の要件を必要としております。複数区画の農地を一つの生産緑地地区と定める場合には、これまでは、原則として物理的に接している場合、これを一団性の要件というようなことで認定しておって、そういう場合に限っておったということでございます。

 ただ、同一の街区または隣接する街区に複数の農地が存在する場合、その実情に応じまして、今後は一団の農地と取り扱うことができるように、都市計画の運用指針をこの法律の施行とあわせて改定したいというように考えております。

 これらの措置によりまして、御指摘のいわゆる道連れ解除の問題につきましては、相当の問題の解決が図られると考えております。

小宮山委員 先に行きます。

 以前、観光政策調査で、イタリアでグリーンツーリズムの視察をさせていただきました。地場の農産物の提供をする宿泊施設、レストランは、農家の忙しくない時期、収入がない、不安定な時期に収入を上げるためのEUの農業施策でありました。結果として宿泊事業などを推進する観光政策につながっているんだというふうに実感したものであります。

 そこで、今回の法案におきまして、直売店や農家レストランの設置が可能となってまいります。この中に、当然、夜ゆっくり、また朝とか、さまざまな時間を考えますと、直売所やレストラン以外の農業の附帯としての宿泊も含まれてくるのではないかと懸念をしております。この点は入ってくるのか入ってこないのか、明確にお答えください。

栗田政府参考人 宿泊機能が今後許可対象になるかというお尋ねかと思います。

 今般、生産緑地で生産された農産物を加工、販売する施設、あるいはそれらを主たる食材とする農家レストラン、こういった、生産緑地における営農活動と密接に関連する施設につきまして、設置できるようにしたいというように考えております。そのため、営農活動との関係性が限定的であります、今お話のありましたような宿泊施設、これは、今回、対象とすることは考えておりません。

小宮山委員 今回、対象に考えられていないということでありますが、やはり宿泊するとなれば、さまざまな安全対策等が必要になってまいります。そのときには、やはり旅館業法という形でしっかりとカバーをし、旅行者の安全確保もするべきだと思っておりますので、この点は提案させていただきます。

 さて、直売所や農家レストラン等の事業進出をして、多くの設備投資などの結果として、事業に失敗し、本来の農業への悪影響をもたらすことも起こり得ると考えられますが、この点に関して何か対策を考えるのか、また、未然に防ぐために何らかの対策、取り組みを考えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

栗田政府参考人 今回の、生産緑地におきます直売所等の設置を可能にする措置でございます。

 これは、生産緑地が住宅地周辺に立地しておるというような環境を生かしまして、その生産緑地の中で直売所、農家レストラン等の設置を可能にする、これによりまして、収入の道を確保しまして経営の安定化に資するとともに、ひいては農地の安定的な保全に寄与する、こういうような考え方に基づくものでございます。

 そのため、生産緑地における営農活動と密接に関係する施設を限定的に認めるということで、先ほど類型について御答弁申し上げましたが、その設置の基準としましても、各施設の規模の上限を定めたいというように考えております。

 そういった基準を設けますので、通常は、過大な投資が行われて、そのことに引きずられて全体の事業が破綻するというようなことが間々あるというようなことは、現時点では余り想定していないところでございます。

 また、これらの施設の設置は、地方公共団体の許可に係らしめているという制度のもとでございます。今申し上げましたような制度の趣旨を地方公共団体にしっかりとお伝えしまして、事業を認めた結果、設置を認めた結果、かえって農地の保全に支障を来すようなことのないように、適切な運用を求めてまいりたいと考えております。

小宮山委員 いろいろな行政等も入るから大丈夫だとはおっしゃいますけれども、物上保証の問題もございます。恐らく会社を新しく設立することになり、そのときに、役員になることによって連帯保証の範囲外にされることによって、結局のところ、自宅なども担保に入れさせられてしまうというやり方であります。

 さまざまな金融機関、これもやっているかと思いますし、金融庁等の説明等でもありましたけれども、正直申し上げまして、大変夢を持って、これはもうかるからと言われてそういったものにサインをして、田畑、自宅もとられてしまうといったことでは、結局、都市農業を推進するためにつくった法律、そして今回の法改正において、本末転倒のことが起きてしまいかねません。

 この点に関しましては、法律知識等、また農業に関しては一流かもしれませんけれども、そういった金融機関のやり方というものに関してはよくよく注意をしなければならないんだと思っております。特に、これまでも農業収入では収益を上げることが大変難しかったというのが現実でもございますので、その点に関しましては大変よく研究していただき、この方式をほとんど知らない方が多いものですから、注意喚起、また対策等がとれるようにしていただければと思います。

 最後になりますけれども、直売所や農家レストラン等を設置、運営できるのは営農者みずからとされますけれども、近隣の複数の農家で協力して設置、運営することも考えられるのではないでしょうか。その方が、多品種のさまざまな食材等を提供することも可能になるかと思います。

 この点に関しましてお聞かせいただければと思います。

栗田政府参考人 先ほども御答弁申し上げたんですが、今回、生産緑地地区内に直売所、農家レストラン等を設置し、管理できる者は、原則としては、当該生産緑地地区の所有者、あるいはその所有者から借地をして耕作する者というように考えております。

 ただ、今お話にありましたような、近隣の生産緑地の複数の農家が共同するということも、今般の制度改正の趣旨に背くものではないのかなというようにも考えておるところでございます。

 ただし、では、許可申請時にどういう名義で許可申請をいただくんだろうかということですとか、許可に違反した際、どういうような措置の適用をするのかという詰めるべき論点があることも事実でございます。それらについて、検討を早急に進めたいと考えております。

小宮山委員 今回の法改正が、地域に緑と潤いのある、そういった活力ある土地利用にしっかりとつながることを心から期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、清水忠史君。

清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。

 都市緑地法等の一部改定案について質問いたします。

 本法案では、都市公園法の一部が改正され、都市公園内において保育所など社会福祉施設の設置を可能とするとともに、公園内でカフェ、レストラン、コンビニなどの収益施設の設置と同時にその周辺の広場の整備などを一体的に行う民間事業者を公募し、選定する制度が創設されるということです。

 都市公園の中にこれらの集客施設を設置する場合、やはり、公園の利用者それから地域住民、これらの理解を基本的な精神として考慮する必要があると思うんですが、石井大臣の所見を聞かせてください。

    〔委員長退席、西村(明)委員長代理着席〕

石井国務大臣 都市公園は、人々のレクリエーションの空間となるほか、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、都市の防災性の向上、生物多様性の確保、豊かな地域づくりに資する交流の空間など、多様な機能を有する都市の根幹的な施設であります。

 都市公園内に施設を設置するに当たりましては、こうした都市公園の多様な機能が十分発揮できるよう、公園利用者や地域住民等のニーズを踏まえながら、設置及び管理を行うことが望ましいと考えております。

清水委員 地域住民のニーズを踏まえながらという御答弁でありました。

 今大臣が述べられましたように、やはり都市公園というのは、憩いの場、遊び場、都市住民の福祉の増進を目的としておりますし、景観、防災等、多面的な機能を備えております。ですから、大幅な現状変更につきましては、利用者、地域住民の声を聞く、ニーズを探る、当然のことだと思うんですね。

 それで、都市局長にお答えいただきたいんですが、今回の都市公園法改定案の中に、住民の声を聞く、ニーズを受けとめる、こういう制度が法文上あるかないか、それを担保する制度的な役割については後ほど議論したいと思いますので、法文上にあるかないかだけ、端的にお答えください。

栗田政府参考人 御指摘のような課題に対応するというようなものとして、法文上、二点措置していると私どもとしては考えております。

清水委員 では、その二点、説明してください。

栗田政府参考人 今委員がお触れになりました、公募によります収益施設の設置管理制度でございます。これは、公園管理者が地域の実情、都市公園の特性等を踏まえまして、公募の条件等を設定するということを想定しております。

 また、民間事業者の選定に当たりましては、都市公園の機能を損なうことなくその利用者の利便の向上を図る上で最も適切な者を選定するために、公園管理者はあらかじめ学識経験者の意見を聞くというようにしておるところでございます。このことによりまして、従来よりも都市公園の整備、管理の公平性、透明性が増すということを目指しておるところでございます。

 また、公募に当たりまして、住民説明会などを講じまして、住民の意見を聞く場を設けるかどうかということについては、これはおのおのの公園管理者が適切に判断していただくべき問題というように考えておりますけれども、この制度の運用に当たりまして、公園利用者の利便の向上が図られるということは極めて大切であります。そのために、住民の意向の把握ということも大事というように考えています。

 今回の改正案の中では、公園管理者と地域の関係者によります協議会を設置できる制度を創設するというようにしております。この協議会を積極的に活用していただくことが望ましいということを法律の運用指針などでもお示ししたいというように考えております。

 こういった措置を通じまして、各公園管理者が、公園利用者、地域住民の理解を得ながら、この制度の活用だけでなくて、都市公園の有効な活用を推進していただくように促してまいりたいと考えておるところでございます。

清水委員 それが本当に、法文上、住民の声を聞く内容になっているんですか。

 二つ言われました。一つは、公園管理者が学識経験者の意見を聞くと。学識経験者は住民じゃないですよ。大臣もお答えになられたのは、地域住民のニーズを受けとめるというお話をされたわけですから、これは間違い。

 二つ目、協議会を設置されるというふうにおっしゃいました。今回の法案の第十七条の二のことをおっしゃっておられると思うんですけれども、ここには、「協議会を組織することができる。」こう書いているわけですよ。しなければならない、こう書いてはいないんですね。

 仮に協議会が立ち上げられたとして、誰で構成するのかということを確認しますと、公園管理者、あるいは関係行政機関、学識経験者、観光団体、商工団体、民間事業者もそうでしょうね。住民という言葉は入っていますか。

 学識経験者が一つ目。二つ目は、この協議会は、「することができる。」ということであり、できたとしても住民は入っていません。これは間違いないんじゃないですか。

栗田政府参考人 まず一点目の、学識経験者の意見を聞くということでございます。

 先ほども答弁申し上げましたように、学識経験者の意見を聞くというのは、都市公園の機能を損なうことなくその利用者の利便の向上を図る上で最も適切な者を選定するためということが、この法律で位置づけておる趣旨でございます。

 したがいまして、直接住民の声を聞くということではありませんけれども、利用者の利便の向上を図るという趣旨から学識経験者の意見を聞くというようなことの措置を設けておりますのは、委員御指摘の事項に私どもとしては対応している一つというように考えて御答弁を申し上げました。

 それから、協議会のところでございます。

 協議会の規定が、できる規定になっているというのは、御指摘のとおりでございます。

 ただ、十七条の二、御指摘いただきました条文の二項の二号で、「その他の都市公園の利用者の利便の向上に資する活動を行う者」と。これは、例えば当該公園を使っていただいている住民団体その他、こういった主体も想定しておるところでございます。

清水委員 想定しているんだったら、法文上、そこにちゃんと近隣住民とか地域住民と記載するべきですよ。そして、「協議会を組織することができる。」じゃなくて、しなければならないというふうにしないと、制度的担保はとれないと思います。

 それで、きょうは配付資料を皆さんにお持ちいたしました。なぜ私がこれにこだわるかといいますと、結局、地域住民の声を聞かずに行政がトップダウンで都市公園内にさまざまな便益施設を建設すると問題が発生するということの例なんです。板橋区の平和公園、広島中央公園、湘南ベルマーレ平塚のビーチパーク、そして杉並区の久我山東原公園、奈良公園、いずれも地域住民の皆さんの反対運動が起こっているんです。

 図書館、サッカースタジアム、保育園がだめだということではないんですけれども、住民への説明を丁寧にしていないんですね。反対の声を聞かないんですよ。だからこそ、住民の皆さんは行政の態度や姿勢に反発を強めて、こういう問題が発生しているということなんですね。

 一番下に書いてあります奈良公園について、私、紹介したいと思うんですね。

 ここは、奈良は鹿と大仏で有名なんですけれども、文化財保護法や古都保存法、奈良市風致地区条例の第一種風致地区に指定されております。新たな開発は厳しく規制されているんですね。かつて、奈良県では、若草山にモノレールをつくろうという整備計画が出まして、こんな自然、風光明媚な若草山にモノレールをつくるなんてやめてくれということで、住民運動が、反対が起こりまして、頓挫したんです。

 ところが、これに反省を見ない現在の奈良県知事のもとで、今度は、奈良公園の敷地内、いわゆる景勝地、浮見堂というのがあるんですけれども、それに隣接した裁判所の跡地に、今度は高級ホテルを建設する計画を持ってきた。このホテルが建設される区域というのは、世界遺産の緩衝地域、バッファーゾーンというふうに言われておりまして、これにユネスコが指定しておりまして、もう二重三重に保護を求めている地域なんですね。ですから、もうホテル建設なんてあり得ないんですよ。

 では、奈良県はどうやってここに、つくれないような場所にホテルをつくるかというと、いわゆる高畑裁判所跡地を、今回、都市公園に認定したんですよ。公園じゃなかったところを都市公園に認定する。そして、その都市公園の便益施設としてこのホテルを建設しよう、こういうふうにして、制度を先取りといいますか逆手にとって、このようなことを今やろうとしているわけであります。

 それで、この計画に対して住民運動が起こりまして、奈良公園の環境を守ろうと声が上がっております。昨年十二月に、奈良公園の環境を守る会と高畑町有志の会が結成されました。知事宛てに建設反対の申し入れを行っているんです。

 実は、この会の代表は、アウトドア用品モンベル、御存じでしょうか、モンベルの会長さんの辰野勇さんという方なんですね。この方がこうおっしゃっておられます。高級ホテルを建てたら奈良公園の価値が上がるという知事の考え方は理解できない、既存の旅館、ホテルに対して手厚い支援を行うべきと意見を表明されておられます。奈良市内のホテルの稼働率というのは八割ぐらいなんですね。旅館業でいったら三割ぐらいなんですよ。そこにまず手厚い支援をしようじゃないかということをおっしゃっておられます。

 反対署名の呼びかけ人には、作家の椎名誠さん、夢枕獏さん、著名な方も名を連ねておられまして、まさにこの時間、きょうこの瞬間も奈良の春日野フォーラムという場所で、今、奈良公園整備検討委員会が開かれているんですが、ここで反対の示威活動をやっております。

 なぜわざわざここへ行って辰野さんたちが反対の意思表明をしているかというと、この検討委員会では、この奈良公園内にホテルを建てる計画に反対意見はないというふうに表明しているんですよ。ですから、全くそんなことはなくて、地域住民の声を聞かない姿勢、これに対する批判のあらわれだと言わなければなりません。

 そこで、石井大臣にお尋ねするんですけれども、いずれも住民の声を聞かずにトップダウンで進めているということはやはり許されないと思うんです。

 都市公園法の改正によりまして、今回、民間事業者というのはさまざまなインセンティブを受けます。例えば、設置期間が十年から二十年に延長される。それから、建ぺい率も規制緩和されますよね。さらに言うと、民間の賃料を払うよりも、公共団体が条例で制定した使用料を払う方がよっぽど安いわけです。ここまで規制緩和しておきながら、公園利用者それから地域住民、こういう方々の声を直接聞くという仕組みがこの法案は欠落していると言わなければなりません。

 なぜこれが大事かといいますと、この弊害が、実は、この奈良公園のホテル建設をめぐって奈良県議会であらわれているんですよ。

 これを紹介したいと思うんですが、奈良県議会では、議員から、都市公園法施行令第八条四項、少し読み上げます。「都市公園に宿泊施設を設ける場合においては、当該都市公園の効用を全うするため特に必要があると認められる場合のほかこれを設けてはならない。」こう書いているんですよ。ですから、そもそも、都市公園というのは泊まるところと違いますから、よっぽどのことがない限り、ホテルを建てたらだめ、宿泊施設を建てたらだめ、こう書かれているわけなんですね。

 このことを奈良県知事に対して指摘をしたところ、奈良県知事は、さまざま書かれていると。例えば、国交省の都市局が監修しております「都市公園法解説」、私も読みましたけれども、例えば、大面積の公園の近くにホテルも旅館も一軒もない、そういうときには建ててもいいという例示は示されているんですよね。でも、そうでなければだめだということがわざわざ記載されているのに、奈良県知事は、そんなものは単なる例示だ、高級ホテルを建ててはいけないということは書かれていない、だからつくってもいいんだという姿勢を貫き、住民感情を逆なでしているということなんですね。

 ですから、何が大事かといいますと、住民合意、そのニーズをつかむ、そして理解を求める、こういう仕組みは、大臣、やはり法律で担保するべき。運用指針だとか、あるいは協議会任せにするんじゃなくて、聞かなければならないと法律で担保するべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

    〔西村(明)委員長代理退席、委員長着席〕

石井国務大臣 個別の公園につきましては、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。

 先ほど局長が答弁をいたしましたが、今回、民間事業者による公共還元型の収益施設の設置、管理に当たっては、あらかじめ学識経験者の意見を聞く、また、公園管理者と地域の関係者による協議会を積極的に活用することが望ましい旨を運用指針等で示すということによりまして、各公園管理者が、公園利用者、地域住民の理解を得ながら、今回の制度の活用を推進するように促してまいりたいと考えております。

清水委員 高畑町のこのホテルをつくろうというところの整備の考え方というのを私、見ましたら、高級ホテルの隣に庭園を整備するということになっているんですね。もちろん、今回の制度を活用しまして、ホテルを建設しようという民間事業者に庭園の整備もさせるということなんですけれども、やはり、民間事業者というのは、なるほどな、集客のことしか考えていないんだなというふうに思わせるなという部分が随所に見られます。例えば、宿泊ゾーンの配置をどうやって決めたかといいますと、見晴らしがよくセキュリティーが確保しやすい高台につくると。つまり、奈良公園を訪れて、浮見堂などの景勝地を観賞する絶好のスポットのところにホテルをつくるということなんですね。

 結局、こういうことを許してしまうとどうなるかということなんですが、今後、民間事業者が広域広場整備などの公園リニューアルも行うということなんですけれども、例えば、整備された公園内の通路それから広場の利用、これが従前どおり利用者、地域住民は自由に行えるのかということなんですよ。

 例えば、ここからここはホテル専用通路になりますから一般の方は立ち入りできませんとか、あるいは、民間事業者が柵を設け、ここはホテル宿泊者専用の地域なので立ち入りできませんと、従来、住民の皆さんが自由に往来できていた公共空間が損なわれることになってはいけないというふうに思うんですが、都市局長、いかがですか。

栗田政府参考人 今、奈良の事例に即しての御指摘でございますけれども、個別の公園についてのコメントは控えさせていただきたいというふうに考えております。

 したがいまして、一般論ということで申し上げたいと思いますけれども、今般、新しい制度の提案をしております。これは、整備をするだけでなくて、先ほども他の委員からお尋ねを頂戴しましたが、管理段階も含めまして民間事業者にやっていただく、こういったことも含めて考えておるというようなことでございます。

 今回の制度につきましては、利用者の利便が高まるということが大事な制度の趣旨ということを考えておりまして、このような制度の趣旨を踏まえますと、少数の特定の者に利用が限定されるような施設を設置したり管理したり、あるいは騒音等が発生して他の公園利用を著しく阻害するような施設、こういったものを設置したり管理したりするということは、制度の趣旨からして必ずしも望ましくないというように考えておるところでございます。

 こういった考え方につきましては、我々がこれから発出いたします指針の中で明示したいというようなことを考えておりますし、また、事業者からの提案の評価基準の設定、事業者の選定に際して学識経験者の意見を聞くといったようなことで、民間事業者が設置、管理する施設、あるいはその管理の適切性、こういったことを担保する必要があるというように考えております。

 各公園管理者に対しましては、このような運用のあり方を周知することで、利用者の利便の向上を図るという趣旨に沿った制度の適切な運用を促していきたいと考えております。

清水委員 るる述べられましたけれども、この質疑で何が明らかになったかといいますと、石井大臣も冒頭言われました、地域住民のニーズをしっかりと受けとめる、直接聞くということについての制度的保障がこの法律にはないということなんですね。局長は運用指針というふうにおっしゃられましたが、運用指針には法的拘束力はございません。あくまでも指針でありまして、利用者が望まないようなことを事業者がやる場合にも、それを排除するような仕組みはないんです。

 最後に申し上げますけれども、地域住民の皆さんは、やはり奈良公園を愛しているんです。だからこそ声を上げておられるわけで、既に署名も三万四千筆が、ホテル建設反対という署名が集まっておりまして、奈良県知事の言うように、ホテル建設に反対する声は決して小さくありません。国として、こうした地域住民の声を聞く姿勢をやはり奈良県に対しても厳しく指導してもらいたいと思いますし、せめて今回の法案では、協議会の立ち上げの設置義務と、そして、そこに住民参加、これをやはりしっかりと明記するということでなければならないということを私は申し上げて、質問を終わります。

西銘委員長 次に、椎木保君。

椎木委員 日本維新の会の椎木保です。

 都市緑地法等の一部を改正する法律案について質問いたします。

 初めに、都市緑地法に関してお伺いいたします。

 都市における緑地の適正な保全及び緑化の推進に関する措置を総合的かつ計画的に実施するため、市町村が策定する緑の基本計画という制度がありますが、この制度を活用したことによって、具体的にこれまでどのような成果があったのでしょうか。さらに、今回、都市公園の管理の方針に関する事項及び生産緑地地区内の緑地の保全に関する事項が追加されることになりますが、どのような効果が期待されるとお考えでしょうか、答弁を求めます。

栗田政府参考人 緑の基本計画は、都市内の緑地の保全、創出を図るためのマスタープランとして、平成六年に設けられた制度でございます。この計画の策定を通じまして、地域住民と行政とがビジョンを共有することにより、緑地の保全、創出のための施策の推進に寄与してきているものと認識しております。

 少し具体的に申し上げたいと思います。

 例えば、川崎市におきましては、平成二十年に緑の基本計画を改定して、都市公園の整備予定地や、あるいは特別緑地保全地区の指定候補地を明示しております。その後、その計画に基づきまして、都市公園の整備面積が一二%増加し、特別緑地保全地区の指定面積が七九%増加する、こういった具体的な施策に結びついております。

 今般の改正におきましては、緑の基本計画に、都市公園の管理の方針、それから生産緑地の保全に関する事項を追加したいというように考えております。

 都市公園の管理の方針につきましては、今回の改正で、都市公園の管理の基準を法定化するというような措置と相まちまして、公園ストックの老朽化対策が計画的に進むことを期待しております。

 また、生産緑地の保全につきましては、生産緑地法の改正によりまして、生産緑地地区の面積要件を地域の状況に応じて条例で引き下げることができるようにしたいというように考えております。相まって、都市農地の積極的な保全が図られるということを期待しております。

椎木委員 大変細かな、丁寧な答弁をありがとうございます。

 次に、都市公園の整備等に当たっては、民間活力を最大限に生かしていくとの観点から、官民連携が大変重要であると考えます。官民連携については、これまでどのように行われてきたのでしょうか。また、今後さらなる連携が必要であると思うのですが、どのように進めていこうと考えているのでしょうか。

石井国務大臣 都市公園におきましては、現行でも、市町村等の公園管理者の許可を受けまして、民間事業者が飲食店、売店等の公園施設を設置または管理することが可能でありまして、当該許可を活用した施設の設置が行われております。

 全国の都市公園約十万カ所において民間事業者等が設置、管理している飲食店は約六百件、売店は約二千七百件となっております。

 また、平成十五年の地方自治法改正により導入されました指定管理者制度を活用して民間事業者等が管理している都市公園は約一万三千公園と、全体の約一二%を占めております。

 現在、地方公共団体では、財政制約等から、施設の更新や質の向上に向けた投資が困難となっている状況でありまして、都市公園の整備等に民間の力を最大限活用することが重要であります。

 このため、今回の法案では、民間事業者の活力を活用し、公園のリニューアルをあわせて行う公共還元型のカフェ等の収益施設の設置管理制度の創設などを盛り込んでいるところでありまして、都市公園の整備等について官民連携を推進してまいりたいと考えております。

椎木委員 次に、これまでにも、設置管理許可制度を活用して、都市公園内に、公園管理者以外の者が公園管理者の許可を受けて、売店、カフェ、レストラン等を設置、運営しておりますが、今回の公募による収益施設の設置管理制度とは何がどう違うのでしょうか。

栗田政府参考人 公募によります収益施設の設置管理制度は、民間事業者が収益施設の設置と周辺の広場、園路等の整備を一体的に実施するものでありまして、民間活力によりまして公園のリニューアルを図ろうとするものでございます。民間事業者へのインセンティブを措置しまして、事業者の長期的な事業運営を担保し、事業者による優良な提案を積極的に誘導したいと考えております。

 現行法におきましても、先ほど答弁がありましたとおり、民間事業者が公園管理者の許可を受けて、カフェ等の収益施設を設置することはできますけれども、現行制度のもとでは、広場の整備など、公園のリニューアルまで一体的に実施することを求めるというものではございません。収益を公共還元するかどうかという点が今回の制度との大きな違いというように考えております。

椎木委員 次に、私の選挙区の隣に天王寺公園というものがあります。民間事業者によるカフェ、レストラン等の収益施設と芝生広場等の整備が行われ、さまざまなイベントを定期的に開催しており、「てんしば」という愛称で多くの市民から親しまれております。

 これは、大都市で立地環境がよい場所だからこそ成功していると思うのですが、今回の公募制度は、地方都市においても成り立つとお考えでしょうか、答弁を求めます。

藤井大臣政務官 現在でも、既に、富山県富山市や静岡県藤枝市、滋賀県大津市など、地方都市の公園におきまして、地元資本を含め、民間事業者が設置管理許可を受けて、カフェ、レストランを設置している例が見られるところでございます。

 また、カフェ、レストラン等の施設の規模は、公園管理者ごとに公募設置等指針において定めることができるとしておりまして、地方都市の公園においても、その特性に応じた施設を設置することが可能であり、本制度を十分活用できるものと考えております。

 なお、本制度につきましては、地方における幾つかの地方公共団体におきましても、具体的な制度活用の検討を始めているというふうに伺っております。

椎木委員 今の藤井政務官の答弁をそのまま素直に受け入れまして、私も期待してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 次に、今回、設置管理許可の期間を十年から二十年に延長するとのことですが、二十年とする理由をまずお聞きします。また、期間を延長することによって、どのような効果が期待されるのでしょうか。さらに、設置管理許可期間を最大二十年まで認めることによって、事業期間の途中で事業が頓挫してしまうというケースが出てくる可能性もあると思います。そのような場合はどのような対応をお考えでしょうか、答弁を求めます。

栗田政府参考人 現行の都市公園法では、民間事業者が公園施設を設置または管理する場合の許可期間は最長で十年とされておるところでございますが、カフェ、レストラン等の飲食施設を考えますと、その建築投資を十年で回収することが困難な場合がある、こういう実態もあるというように承知しております。

 このため、民間事業者へのインセンティブとして、設置許可期間を二十年に延伸するなどの措置を講じまして、事業者の長期的な事業運営を担保することで、事業者による優良な提案を積極的に誘導することができる、こういった効果があるのではないかというように考えております。

 また、事業期間の途中での頓挫ということでございます。

 まず、適切な事業者を選定するということが最も大事なことではありますけれども、御指摘のように、万一、事業期間の途中で事業が立ち行かなくなった場合には、公園管理者の承認によって別の民間事業者に承継する、あるいは、新たな民間事業者を再公募する、あるいは、事業開始時に撤去費に充当するための保証金を預かっておく、こういったさまざまな対処方法が考えられると思います。

 法律を施行させていただけるという段になりましたら、こういった対策を適宜選択できるよう、指針等で全国の公園管理者に周知してまいりたいと考えています。

椎木委員 今の局長の答弁にもありましたけれども、やはり十年では建築物等の投資回収が困難だというのは、私もそういう認識でおりましたので、この二十年というのは合理的かつ妥当かなというふうに思います。

 また、二十年に延伸して民間事業者の参入を誘導という流れで、質の高い利用者サービス、公園のリニューアルをさらに推し進めていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 次の質問に移ります。

 天王寺公園では、カフェ、レストラン以外にも、屋内型の子供の遊び場、フットサルコートなど、多種多様な店舗や施設が立地しておりますが、今回の公募制度の対象施設はどのようなものを想定しているのでしょうか。

栗田政府参考人 今回の公募設置管理制度の対象施設としましては、カフェ、レストラン等の飲食施設だけでなく、コンビニ等の売店、あるいはジム、フットサルコートなどのスポーツ施設、そういった収益が見込まれる公園施設を想定しております。

 具体的には今後省令で定めることとなりますけれども、公園利用者へのサービス向上に資する施設を幅広く定めたいと考えておるところでございます。

椎木委員 次に、大阪城公園では、民間事業者がPMO、いわゆるパークマネジメント管理を行い、大阪城ウォーターパーク・バイ・ハウステンボス、屋台フェスなどといったイベントを誘致し、公園の活性化を図っております。今回の公募制度は、公園の管理運営面においても民間活力を有効活用することを想定しているのでしょうか、答弁を求めます。

栗田政府参考人 今回の公募制度につきましては、民間事業者に対しまして、施設整備だけでなくて、公園の利用者サービスの向上を図るための管理運営につきましても提案を求めることができる、そういうようにしておるところでございます。

 これによりまして、清掃や警備などの環境維持に加えて、イベント開催など、公園のにぎわいの創出に資するソフト的な取り組みについても、民間の創意工夫によりまして行われることを期待しております。

 公募制度の活用に当たりましては、このような取り組みもあわせて積極的に行われるように、地方団体に対して周知してまいりたいと考えております。

椎木委員 今の答弁はもう少し何か具体的な答弁をいただきたいなと思ったんですが、次の質問に入らせていただきます。

 公園は、子供の遊び場や災害時の避難場所など、都市における貴重なオープンスペース機能を有しておりますが、公募制度による収益施設の設置促進は、このような機能が失われてしまうのではないかと危惧する方もおります。この件についてはどのようにお考えでしょうか。

栗田政府参考人 今回の公募制度でございますけれども、民間活力による公園のリニューアルと利用者サービスの向上を図るという趣旨でございますが、他方、公園はそもそも、防災やレクリエーションの場など、都市における貴重なオープンスペースとして大変重要というように認識しています。

 このような公園のオープンスペースの機能が損なわれないように、公募対象となる収益施設についても、他の公園施設も合わせた建ぺい率の上限を設けるというようにしておりまして、これは、先ほども答弁申し上げましたとおり、一二%ということでございます。これまでの運用の並びを見まして、それ以上に広げるというものではございませんし、あくまで上限でございますので、一つ一つの公園の態様に応じて、それ未満で公園管理者が適切に判断するということでございます。

 また、事業者の選定に当たりましては、利用者サービスの向上だけでなくて、広場、植栽等の整備内容や配置も含めて、総合的な評価を行うということになります。

 地方公共団体に対しましても、これらの措置を適切に講じることによりまして、公園のオープンスペース機能の確保に十分配慮するよう、周知してまいりたいと考えています。

椎木委員 次の質問に移ります。

 東京二十三区や大阪市等の大都市では、まだまだ緑が少ない地域が多く、建物の緑化を進めていくことは極めて重要であると考えます。そのためには屋上緑化や壁面緑化の技術の進展が必要と思いますが、現状はどのようになっているのでしょうか。

栗田政府参考人 大都市の中心部などでは、依然として緑地空間が不足している一方、都市公園の整備によりましてまとまった緑地を確保するということは、地方公共団体の財政状況も勘案しますと、なかなか困難でございます。緑の確保のためには、建築物の屋上、壁面の緑化の推進も大変重要と考えております。

 屋上や壁面の緑化に関する技術につきましては、例えば、土壌の軽量化のため、植栽基盤に樹脂等の軽量素材を活用する技術、あるいは、植物の成長を待つことなく、既に成長した花などを植えた薄いパネル状の植栽基盤を建物の壁面に設置する技術、あるいは、土壌中の水分状況を測定できるセンサーによって効率的な給水を行う技術、こういったものが開発されてきております。

 こうした新たな技術の普及等によりまして、建築物の屋上や壁面の緑化の一年当たりの施工面積は着実にふえてきておりますし、この十数年の間に、ストックとして累計約五百万平米の屋上あるいは壁面の緑化が進められているというような実態にございます。

椎木委員 次に、議員立法による都市農業振興基本法に基づく都市農業振興基本計画が昨年に閣議決定されました。その中では、都市農地を、宅地化すべきものから都市にあるべきものとするという大きな方針転換がなされておりますが、今回の改正案にはどのように反映されているのでしょうか。

石井国務大臣 平成二十七年に成立いたしました都市農業振興基本法に基づきまして、昨年五月に都市農業振興基本計画を閣議決定いたしました。

 基本計画におきましては、都市農業の位置づけを都市政策と農業政策の両面から再評価し、今後の施策の方向性を打ち出しております。都市政策の面からは、都市農地が有する、防災、良好な景観の形成、農業体験・交流の場の提供等の緑地・オープンスペースとしての多様な機能を評価し、都市にあるべきものへと位置づけを大きく転換しております。

 このように基本計画で打ち出された施策の方向性を具体化するため、今般の改正案におきましては、緑地政策の上位法である都市緑地法におきまして、農地を緑地に含まれるものとして定義上明確に位置づけをいたしまして、都市農地の保全を市町村の緑のマスタープランの記載事項といたしたところでございます。

 さらに、身近な緑として小規模な農地も保全するため、生産緑地の面積要件を緩和する等の措置を講じているところでございます。

椎木委員 今回の法改正では、生産緑地制度の要件緩和等の措置を講ずるということで、我が党は、今回、この法案も賛成の立場できょう質問させていただいていますけれども、規制緩和を推進する我が党としては、大変歓迎できる法案だと思っています。

 また、今の大臣の答弁にもありましたような認識でおりますので、ある意味、規制緩和を推進する政党としては大変ありがたい、本当に御尽力された法案だと思っています。しっかりと今後取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 次の質問に入ります。

 周辺に消費者が多くいるという都市農業の特性を生かして六次産業化を進めていくということは、非常に有効であると考えます。今回、生産緑地地区において直売所や農家レストラン等を設置できるようになっておりますが、その狙いはどこにあるのでしょうか。

栗田政府参考人 今回の改正案におきまして、生産緑地地区内の開発規制を見直しまして、直売所や農家レストラン等を設置できるようにしております。

 これによりまして、農地が住宅地に近接して立地する環境を生かしまして、今御指摘ありましたとおりですけれども、いわゆる農業の六次産業化によりまして、収入の道を広げ、経営の安定化に資する、ひいては農地の安定的な保全に寄与する、こういうようなことを念頭に置きまして制度を立案しているところでございます。

 また、地場の新鮮な農産物を身近で消費できる機会がふえるということは、周辺住民が農に親しみ、その理解を深める、そういった効果もあるというようにも考えているところでございます。

椎木委員 他の委員の質問とも重複してしまうと思うんですけれども、時間に若干余裕がありますので、最後の質問とさせていただきたいと思います。

 都市公園に関しての質問なんですけれども、民間活力を最大限生かして、都市における緑やオープンスペースの整備や保全を効果的に推進し、緑豊かで魅力的なまちづくりを実現していこうとの思いから、今回の法律が提出されたと理解しております。

 都市公園の整備については、昭和三十一年に都市公園法が制定され、都市公園の設置及び管理に関する基準が定められ、都市公園の健全な発達が図られており、それなりに成果は上がっていると認識しておりますが、東京二十三区や大阪市等の大都市ではまだ十分とは言えません。

 そこで、最後にお尋ねしますけれども、一人当たりの公園面積は、海外の大都市と比較してどのような状況になっているのでしょうか。

栗田政府参考人 大変失礼いたしました。

 日本の都市と海外の主要都市を比べますと、一人当たりの都市公園面積につきまして、東京二十三区は約三平米でございます。一人当たりの面積でございます。大阪市は約三・六平米でございます。対しまして、ロンドンは約二十六・九平米でございます。パリは約十一・六平米でございます。ニューヨークは約十八・六平米でございます。見ていただきますとおり、大きく見劣りがしております。

 全国平均的に申しますと、一人当たりの都市公園面積は約十・三ということで、おおむね我々が目標としてきた値に達しておりますけれども、国内の状況は、大都市と地方部とで大きく隔たりがあるという現状でございます。

 今回、いろいろ御答弁させていただきましたもろもろの努力を引き続き続けてまいりたいと考えております。

椎木委員 局長、大変申しわけありません。きのう一旦通告していたんですけれども、ちょっと一回取り下げさせていただいて、答弁いただけるかなと思いまして、最後に質問させていただきましたが、かなり無理な質問をさせていただきました。申しわけありません。

 若干時間も余っておりますけれども、先ほども申し上げましたが、今回のこの法案、我が党は賛成の立場で質問させていただきました。しっかりとこの法律制定また施行に向けて取り組んでいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございます。

西銘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。本村伸子君。

本村(伸)委員 私は、日本共産党を代表して、都市緑地法等の一部を改定する法律案について、反対の立場で討論いたします。

 まず、都市農地の保全を図ろうとする改正部分については、かねてから日本共産党が提案してきた内容であり、賛成です。

 しかし、営利目的の企業によるPFI事業により公園の開発を図ろうとする都市公園法の改定が含まれており、賛成できません。

 都市公園法等改定案に反対する第一の理由は、民間営利企業による都市開発事業の中心に都市公園のリニューアルを組み込むことになりかねず、民間開発事業者が公共施設である都市公園を自由に使用することが懸念され、公園の本来の機能が損なわれるからです。

 第二に、民間事業者による公共還元型収益施設の設置に係る公募選定制度には住民の皆さんの意見聴取が義務づけられておらず、住民不在のまちづくりが推し進められる危険があります。奈良公園では、本法案の成立を念頭とした高級リゾートホテルなどの開発計画へ異を唱える県民の皆さんの声を顧みず、推し進められています。

 第三に、周辺商店街の小売店等への悪影響や、安全確保が必要な公園管理における責任の所在が曖昧になるおそれがあるからです。

 以上、反対の理由を申し述べ、討論といたします。

西銘委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、都市緑地法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

西銘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

西銘委員長 次回は、来る十四日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時一分散会


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