衆議院

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第15号 平成29年5月12日(金曜日)

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平成二十九年五月十二日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 西銘恒三郎君

   理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君

   理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君

   理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君

   理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君

      秋本 真利君    大塚 高司君

      大西 英男君    加藤 鮎子君

      金子 恭之君    神谷  昇君

      木内  均君    工藤 彰三君

      小島 敏文君    佐田玄一郎君

      鈴木 憲和君    田所 嘉徳君

      津島  淳君    中谷 真一君

      中村 裕之君    根本 幸典君

      橋本 英教君    藤井比早之君

      古川  康君    堀井  学君

      前田 一男君    望月 義夫君

      荒井  聰君    黒岩 宇洋君

      小宮山泰子君    篠原  孝君

      松原  仁君    水戸 将史君

      村岡 敏英君    横山 博幸君

      伊佐 進一君    北側 一雄君

      中川 康洋君    清水 忠史君

      本村 伸子君    椎木  保君

      野間  健君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      田中 良生君

   国土交通大臣政務官    藤井比早之君

   国土交通大臣政務官    大野 泰正君

   国土交通大臣政務官    根本 幸典君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  栗田 卓也君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  奥田 哲也君

   政府参考人

   (観光庁長官)      田村明比古君

   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月十二日

 辞任         補欠選任

  水戸 将史君     篠原  孝君

同日

 辞任         補欠選任

  篠原  孝君     水戸 将史君

    ―――――――――――――

五月十一日

 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)

 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)


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     ――――◇―――――

西銘委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省都市局長栗田卓也君、道路局長石川雄一君、鉄道局長奥田哲也君及び観光庁長官田村明比古君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。津村啓介君。

津村委員 日本の通訳案内及び旅行業について議論をいたします。

 通訳案内士は、戦後日本の観光振興におきまして、大変重要な資格として機能してまいりました。しかしながら、グラフを幾つか用意させていただきましたけれども、ここ数年の訪日外国人観光客の方の急増に伴いまして、その業容を大きく変化させているわけでございます。

 今回、業務独占を廃止いたしまして、大きく門戸を広げるということが御提案になっているわけですけれども、ここ数年の通訳案内士試験の合格者あるいはその合格率を見てまいりますと、訪日外国人旅行者の急増について政府が必ずしも十分予見することができていなかった、あるいは、東日本大震災等で一時的に訪日外国人観光客の減少あるいは足踏みということも見られた中で、なかなかその先の絵を描き切れなかったことが、ここに来ての大きな政策転換につながっていると見ることができます。

 グラフを見ていただきますと、何枚かカラーでお配りをしているんですけれども、一ページ目の上の段が、全体の合格者と受験者数、合格率でございます。先ほど申し上げましたように、合格者数は平成十九年度の規制緩和の際に大きくふえておりますし、また、合格率も大きくふえておりますが、その後、減少いたしまして、ここ数年、改めて上昇基調にあるということになります。

 下をごらんいただきますと、訪日外国人旅行者数と通訳案内士試験合格者数の推移についても同様のトレンドを見ることができます。これは、ちなみに、どちらも左側に二千四百と書いていますけれども、単位が、上は万人で、下は人ですので、縮尺でいうと一万倍の違いがあるわけですので、この通訳案内士試験の合格者数のトレンドはこれよりもかなり開きがあるわけです。

 いずれにいたしましても、訪日外国人旅行者数の大きな増加トレンドにもかかわらず、通訳案内士試験の合格者数については、急増させてみたり急減させてみたり、でこぼこが大きいということを申し上げたいというふうに思います。

 これを少しつぶさに見てまいりますと、一枚おめくりいただきまして、こちらは、英語圏、あるいは中国語、さらに、次のページに行きますと韓国語、タイ語というふうになるわけですけれども、英語圏については、ここ数年、改めて合格者数が急増していますが、下の中国語、あるいは、おめくりいただきまして韓国語、そして、少しマイナーかもしれませんが、タイ語については、どちらかといえば、今、訪日外国人観光客の主な増加要因となっているこれらのアジア諸国の言語について、実は、通訳案内士試験の合格者数というのはここ数年ほとんど伸びていない。ここは英語と大きな違いになっているんですね。

 私は、この言語別の通訳案内士数の偏在是正がおくれたということ、この取り組みが十分できていなかったことが、今回、ある意味では少し急激過ぎる対応を迫られざるを得なかった背景になっているのではないかと思うんですが、こうした言語別の通訳案内士の偏在是正がおくれた背景と今後の見直しの方向性について伺いたいと思います。

石井国務大臣 近年、アジア各国、特に中国、韓国、タイからの訪日外国人旅行者数が急激に伸びております。直近五年間で見ますと、中国人は約五倍、韓国人は約三倍、タイ人は約六倍となっておりまして、これらの言語の通訳案内士の不足が顕著になっていると認識しております。

 このため、これまでも、国土交通省におきましては、不足する中国語、韓国語等の通訳案内士の獲得に向けまして、外国人の活用を図るため、韓国語ではソウル会場、中国語では台北会場など、海外会場での通訳案内士試験の実施や、中国語、韓国語の筆記試験について、既存の語学試験を活用して、免除対象を平成二十五年度より順次拡大するなど、できるところから対応を行ってまいりました。

 しかしながら、こうした対応のみでは、今後、質量ともにさらに拡大するニーズへの対応ができないものと考え、昨年三月に取りまとめられました明日の日本を支える観光ビジョン構想会議の中で、六十年以上経過した通訳案内士制度の業務独占規制のあり方について見直すことといたしました。

 その上で、昨年六月の規制改革実施計画におきまして、その対応といたしまして、業務独占規制を廃止し、名称独占のみ存続すること等を決定し、今般、このたびの法案を今国会へ提出したところでございます。

 通訳案内士が不足しております中国語、韓国語などの言語につきましては、より一層国が積極的に支援を行い、通訳案内士の資格を持っていない方も含めて、質を高めていくことが必要であると考えております。

 このため、中国語、韓国語などの受験者がより受験しやすくなるようオンラインによる研修等を行う、また、資格を持っていない無資格者に対しましても、今回の法改正により制度化される有資格者研修の受講を促していく、さらに、地域特性に応じまして、現行の九州の地域特例通訳案内士制度のように、中国語、韓国語、タイ語のような特定の言語を対象とする通訳案内士制度の創設を促すなどの対応を進めてまいりたいと考えております。

津村委員 皆さん、もう少しめくっていただいて、九ページをごらんいただけるとわかりやすいと思うんですが、先ほどお話があったように、中国語、韓国語、タイ語については、この五年間で五倍、六倍という急ピッチで訪問客の方がふえていて、これは日本の観光振興にとっては大変すばらしいことなんですけれども、一方で、アジアについては、合格者数は横ばいないし減少してしまっている。

 その結果、この九ページにごらんいただけますように、左側は、通訳案内士の現に登録している数です。一方で、右側は、必要とされる試算値。これは、国土交通省さんからお話をいただいた試算値で、私が勝手に試算したものではないわけですけれども、団体旅行の割合が二五%、一団体平均二十人として、平均的なガイドさんの案内件数が年間十件とした場合の試算です。

 英語については、必要な通訳案内士さんは一千三十人、これから二〇二〇年に向けてさらに観光客がふえても千六百九十人であるのに対して、通訳案内士の登録者数はその十倍います。一万六千人程度います。もちろん、実際に今働いていない方もいらっしゃるわけですけれども、いずれにしても、試算値でいえば十倍の登録者数がいるわけですね。

 他方、中国語に関しては、二〇一六年の時点で二万二千人、そして二〇二〇年の段階では三万七千人、三万八千人必要とされるにもかかわらず、現に登録されている方はわずか二千五百人しかいない。一番下のタイ語については、さらにその差が大きいと思います。一千百とか一千八百人に対して三十五人しかいない。

 こうしますと、先ほどのような会場を広げるとかということだけではなくて、少し力を入れて、ほかの言語とはある意味では差をつけてしっかりとふやしていかなければ、これらの地域からの訪日外国人観光客の受け入れといいますか、あるいはビジット・ジャパンということでPRしていく上で大きなボトルネックになってしまうと思うわけです。

 ぜひここは、アファーマティブアクションといいますか、少数言語を、あるいは、中国語、韓国語は決して少数じゃありませんけれども、アジアの言語により力を入れる、そうした坂のつけ方が必要なのではないかということを改めて申し上げたいと思います。

 一枚戻っていただきますと、基本的に同じ問題意識なんですけれども、例えば、私たちが海外に行ったといたしまして、現地で通訳の方をお願いする場合、これはいろいろなケースがあるわけですけれども、皆さんの中で、現地にお住まいの日本人の方に通訳をお願いしたということを経験された方も多いんじゃないかというふうに思います。現地の方で日本語をしゃべれる外国人というよりは、現地にいらっしゃる日本人でその国の言語をしゃべれる方にお話を伺うという御経験は大臣初め皆さんお持ちだと思うんですけれども、この通訳案内士試験は、実は、日本にいる日本人と日本にいる外国人でどのような合格率になっているかということを、七ページと八ページは示しております。

 日本国籍の方は、毎年一万人以上受けて、そのうち二千人程度受かっていますので、合格率でいうと二〇%程度。一方で、外国籍の方、つまり、アメリカ人であるとか中国人で、今、日本に住んでいらっしゃる方がこの資格を取ろうとすると、合格率は全体で五・五%、そして合格者数というのは、わずか六十五人とか四十二人、全体でそういう数字になっています。

 左下の中国語圏、今一番ふえている中国語圏に限って見ますと、合格率は三%、そして、この十年ほど、合格者数は減ってきているわけですね、わずか二十四人、二十九人と。

 これでは、日本に住んでいる日本人はともかく、日本に住んでいる外国籍の方、十分ニーズは大きいと思うんですけれども、ここに全然光が当たっていないのではないかというふうに思うんですが、大臣、こうした日本にお住まいの外国人の方に通訳ガイド、通訳案内士をお願いしていく制度の充実が必要と思いますが、いかがですか。

石井国務大臣 通訳案内士の合格率につきまして、今御指摘がございましたとおり、日本国籍の受験者の合格者数はここ数年二〇%前後であるのに対しまして、外国籍の受験者の合格率は五%から八%と、低い水準にとどまってございます。

 これは、外国に住んでいる方にとっては日本の通訳案内士試験を受験することが物理的に困難であったことに加えまして、日本に滞在をしている外国籍の方にとりましても、日本の歴史や日本の地理、一般常識といった試験科目の内容が、外国籍の受験者にとっては特に難しいものであることも要因の一つであったと認識をしております。

 このため、日本に滞在している留学生や、日本に滞在経験のある、外国に在住する外国人については、通訳案内士としての活躍を図るべく、受験者の増加に向け、これまでも海外での試験会場の設定等を行ってまいりましたが、今後は、これらの方々は、業務独占規制廃止後の通訳案内を行う担い手として期待されるところでもございますので、中国語、韓国語などの受験者がより通訳案内士試験を受験しやすくなるよう、オンラインによる研修等を行う、また、資格を持っていない無資格者に対しましても、今回の法改正により制度化される有資格者研修の受講を促す、さらに、地域特性に応じまして、現行の九州の地域特例通訳案内士制度のように、中国語、韓国語、タイ語のような特定の言語を対象とする地域通訳案内士制度の創設を促すことによりまして、現在の不足している状況の改善を図ってまいりたいと考えております。

津村委員 この議論はこれで終わりにいたしますけれども、私が申し上げたいのは、こうした外国人観光客、特にアジア人の観光客の増加傾向というのは、この間、はっきりしていたにもかかわらず、ついことしに至るまで、既存の唯一の制度である通訳案内士制度において、そうした言語への対応ということをしてこなかった、合格者数がむしろ減っていたということは、大変、政策的な怠慢でもありますし、そうしたことが、結果として、今回の、ある意味では急激過ぎる政策転換につながらざるを得なかったのではないかということが言いたいわけです。

 後ほど、私は、この質疑の最後に、附帯決議の趣旨説明をさせていただくことになっております。その附帯決議、後にまた御紹介するわけですけれども、その中では、全国通訳案内士等の有資格者の就業機会を確保する環境を整備することということをわざわざ言及しなければならない。

 つまり、急に制度が変わって、せっかく勉強して業務独占の通訳案内士を取った方が、これからその業務独占が廃止されるというのは、彼らからすれば、ちょっと話が違うよということになるわけですから、それは、これまでもう少し、漸進的なといいますか、少しずつ制度を改善していくという努力が本来なされるべきではなかったかということを申し上げたいわけであります。

 少し話をかえますけれども、地域ガイドというのがこれから重要になってくるのかなというふうに思います。訪日外国人観光客の方々、後に博多港の話をしますけれども、博多でありますとか東京でありますとか京都でありますとか、こうした人気スポットについては、若干飽和状態といいますか、今、大変混雑が日常化しているという中で、訪日外国人の方々をそうした超人気スポット以外の日本の各地にぜひお招きしていこう、これは国策としてそうあるべきと思うんです。

 その手引きをされる大事な地域ガイドさんが、では、果たして全国でどういう分布になっているのかというのがこの十ページでございます。

 これは、実は、これまでに既に特区その他の形で先行的に導入された地域ガイドの取り組み事例について書かれているわけですけれども、この分布を見て気づきますのは、例えば、左下の方ですけれども、小笠原諸島。これは、各地域特別措置法というので三年前からわざわざやっているんですけれども、実績としてはゼロ名だ。あとは飛鳥ですね。これは、これから登録開始ということですので、まだゼロで仕方ないのかもしれませんが。

 やはり、これから全国に地域ガイドを展開していくとなると、地域によってノウハウといいますかさまざまな蓄積が違いますので、蓄積が多いところ、ノウハウがあるところばかり伸びていったのではますます地域の格差が広がるわけで、ぜひ、国土交通省、観光庁がしっかりと日本全国隅々までサポートしていかなければいけないと思うわけですけれども、この小笠原等の事例から学ぶ反省材料、そしてこれからのお取り組みについて聞かせてください。

石井国務大臣 小笠原諸島につきましては、二〇一一年六月に世界自然遺産に登録され、独自の豊かな自然を生かした観光産業の振興により訪日外国人旅行者の増加が期待された一方、当時、小笠原諸島には通訳案内士がいなかったことから、外国人旅行者の受け入れ体制整備に向けまして、二〇一四年六月に施行されました小笠原諸島振興開発特別措置法の中で、地域特例通訳案内士制度を設けたところであります。

 しかしながら、その後、アクセスが不便であること等もありまして、小笠原諸島への外国人旅行者は期待したほど伸びず、平成二十七年度におきましても、全体の旅行者数の一%のみという状況にございます。このため、小笠原村としては、当面、地域特例通訳案内士を育成しても職業として成り立つことが難しいと判断し、研修も実施しない状況となっていると承知をしております。

 この小笠原村の事例では、見込まれる外国人旅行者の需要がそれほど多くないにもかかわらず、狭い地域で地域通訳案内士制度を運用しようとすると、地域通訳案内士が職業として成り立つかどうか難しいこと、また、研修実施に当たって、受講者が少ない場合、地方自治体に大きな負担がかかることから、制度の運用自体が困難になることが示されたものと認識をしております。

 このため、国土交通省といたしましては、今後の地域に対する働きかけといたしまして、地域通訳案内士制度を運用する場合には、需要を勘案いたしまして、必要に応じて複数の地域が連携して運用を検討するようアドバイスを行ってまいりたいと考えております。

津村委員 この地域の偏在は、私は非常に重要なポイントだと思っているんです。

 おめくりいただきますと、十一ページ、十二ページに、都道府県別の通訳案内士の登録者数というものを掲げております。上のグラフが、よく国土交通省さん、観光庁さんが私たちにお配りくださる数字なんですけれども、これは、グロスといいますか、単純に各都道府県に何人の登録者がいるかということをあらわしています。これは、都市部に人口が多いんだから当たり前だろうというふうにごらんになるかもしれませんが、下のグラフをごらんいただきますと、これは人口十万人当たりで割り込んだものであります。つまり、比率ですね。こうしてごらんいただきますと、東京では人口十万人当たり五十四・二人ですけれども、東北地方を中心に二人、三人というところもございます。一番少ないのは、見る限り、秋田の二・四人であります。

 東北そして北陸、あるいは西日本、押しなべてそういった地域が十人以下、つまりは一万人に一人以下なわけですけれども、これから、こういったところの通訳ガイドさん、通訳案内士試験は業務独占を廃止するにしても、こういったところにぜひ力を入れていっていただきたいと思うんですが、どのような方策をお考えでしょうか。

石井国務大臣 今の御質問に答弁する前に、先ほどの答弁の中で、小笠原諸島振興特措法の施行を二〇一四年六月というふうに答弁いたしましたが、二〇一四年四月の間違いでありましたので、訂正をさせていただきたいと思います。

 今の問いでございますけれども、確かに委員御指摘のとおり、かなり通訳案内士の地域の偏在がございます。これは、訪日外国人の旅行先が東京、京都、大阪といったゴールデンルートに集中していること、また、旅行業や通訳、翻訳業など、通訳案内士以外で、現在ついている職業に生かすために通訳案内士の資格を取得する方が一定程度おりまして、それらの業種が都市部に集中していること等も影響があるものと考えております。

 一方で、政府といたしましては、いわゆるゴールデンルートに集中しております外国人旅行者を全国津々浦々、各地域に呼び込んでいくことが必要であると考えておりまして、地域の受け入れ環境整備の一環といたしまして、地域限定の通訳案内士制度を全国展開することを含んだ本法案を提出したところでございます。

 国土交通省といたしましては、今回の改正を契機にいたしまして、各地域において積極的に地域通訳案内士制度に取り組んでいただけるよう、本法案に基づき、地域通訳案内士育成等基本指針を定め、地域が目指すべき地域通訳案内士制度のあり方を示すとともに、優良事例の周知や地域の計画策定に当たってのアドバイスなどの積極的な支援を行い、通訳案内士の偏在是正に取り組んでまいりたいと考えております。

津村委員 時間が押してまいりましたので、次の十五ページにございます軽井沢スキーバス事故の質問をもって最後にしたいと思います。

 今回、ランドオペレーターの法的な位置づけということも議論になっております。これは、軽井沢の不幸なスキーバス事故の反省も踏まえたものとなっているわけですけれども、この表をごらんいただきますと、事故後、昨年度は、監査の実施件数も伸び、また、行政処分等も結果的にふえているわけですけれども、右側を見ていただきますと、集中街頭監査、スキーバスそのものを街頭でいわば抜き打ちに検査するものについては、事故直後にはかなり厳しい違反率、監査を行っている一方で、年末年始、そしてことしのゴールデンウイークの違反率は大分減ってきているわけであります。

 これは、改善が進んでいるという見方なのか、しかし、左側の監査を見ると厳しくなっているわけですから、ちょっとちぐはぐな監査になっているような印象もあるわけですけれども、御説明いただければと思います。

石井国務大臣 貸し切りバス事業者の法令違反につきましては、街頭監査における法令違反指摘率と比べまして、営業所に対する監査における法令違反指摘率が高い状況にございます。この違いは、監査対象の選定方法の違いにより生じているものと考えられます。

 街頭監査におきましては、バスターミナルや空港など、貸し切りバスが集中する場所において無作為に車両を抽出して行います。一方、営業所に対する監査は、過去の行政処分歴や法令違反の疑いに関する通報等を踏まえまして、悪質と思われる事業者を重点的に選定した上で実施しております。

 悪質事業者の選定に当たりましては、昨年一月の軽井沢スキーバス事故を受けまして、本省から各地方運輸局に対して統一的な方針を示し、重点化の精度を上げて監査を行っているところでございます。

 貸し切りバスの安全、安心な運行を実現するためには、監査の実効性を高め、悪質な事業者を的確に把握した上で厳正な処分を行うことにより、法令に違反するバスの運行を是正することが不可欠であると考えております。

 引き続き、軽井沢スキーバス事故のような悲惨な事故を二度と起こさないという強い決意のもと、貸し切りバスの安全対策に万全を期してまいりたいと存じます。

津村委員 この委員会の委員の皆さんの中には、都内の視察に行かれた方も大勢いらっしゃるというふうに思います。

 この十八ページ目、最後に、あのとき、浅草でバスになかなか乗れないということがありました。あれはさまざまな偶然もあってのことなんですけれども、昨年の十二月から、観光バスの乗車場と降車場を分離するという取り組みがあります。これは、訪日外国人観光客がふえていることに対して、渋滞をできるだけ起こさないように、そして円滑に大勢の方に都内を楽しんでいただくための工夫でありまして、少し待ちながら、ああ、こういうことをしているんだなと、大変勉強になったというふうに思っております。

 このことは、銀座とか新宿とか、さまざま課題や取り組みがありますので、次回の一般質疑で取り上げたいと思いますし、もう一枚おめくりいただきますと、再来週の月曜日、私たち理事が視察に参ります博多港のクルーズ船の稼働率が九〇%を超える時期もあるという状況の中で、さらに訪日外国人観光客を受け入れるためには、ハード面そしてソフト面、相当工夫が必要だということを次回の一般質疑で取り上げさせていただきたいと思います。

 終わります。

西銘委員長 次に、清水忠史君。

清水委員 日本共産党の清水忠史です。

 旅行業法改定案を中心に質疑させていただきます。

 旅行サービス手配業、いわゆるランドオペレーターは、これまで、さまざまな旅行におけるサービスを手広く扱っておきながら、法律上の規制が全くありませんでした。今回は、このランドオペレーターを登録制にするということでありまして、その管理などをしっかりとしていくということについては一定の意義があるものだというふうに思っております。

 今回の法改正の一つの契機になったのが、昨年一月十五日に起きました軽井沢スキーバス事故であります。多くの若者の命が奪われました。

 この事故では、トラベルスタンドジャパンというランドオペレーターが、いわゆるツアーを主催いたしましたキースツアーと、それからバス会社イーエスピー、この間を取り持った。そして、このときに、イーエスピーというバス会社は下限割れ運賃でバスを運行していたということも明らかになりました。この下限割れ運賃というのがバス運転手の劣悪な環境を生み出しているということが当時注目されまして、大問題になったわけであります。

 最初にお伺いいたしますが、今回の法改定で、このようにランドオペレーターが介在することによる、例えばバス事業者に対する料金あるいは運賃の下限割れをどのように防止する仕組みになっているでしょうか。

田村政府参考人 昨年一月の軽井沢スキーバス事故におきましては、旅行業者からランドオペレーターを介して、貸し切りバス事業者に対して下限割れ運賃での運送の手配が行われていたことが明らかになりました。

 このため、旅行業法におきまして、旅行の安全の確保等を徹底するため、これまで規制対象とされていなかったランドオペレーターに対する登録制を創設するとともに、下限割れ運賃による貸し切りバス手配を禁止行為として法令上明示することといたしております。また、運賃を含む契約内容の書面交付義務というものも課すことにいたしているところでございます。

 このほかにも、昨年六月に軽井沢スキーバス事故対策検討委員会において取りまとめられました「総合的な対策」を着実に実施することによりまして、下限割れ運賃での貸し切りバス手配の防止に向けた取り組みを強化し、旅行者の安全確保に努めてまいりたいと考えております。

清水委員 配付資料の一枚目をごらんください。

 これは、総務省が、二〇一七年、ことし三月三十一日に公表した「貸切バス等の安全確保対策に関する行政評価・監視 「ランドオペレーター」に関する中間公表」であります。

 ランドオペレーターとの契約があるというバス事業者が九百三十七事業者あるんですね。そのうち、下限運賃を下回ることが常にある、時々ある、こう答えた事業者が合わせて二百五十二事業者でありまして、ランオペから仕事を受託したバス事業者のうち、実に三割近くが下限割れ運賃が常にある、時々あるというふうに答えているわけです。

 今の答弁を聞いておりますと、今回は、これらを禁止行為にする、それから書面の交付を義務づけるということでありますけれども、軽井沢スキーバス事故で明らかになったのは、いわゆるキックバックですよね、手数料名目のキックバック。こういうものは書面に出てきません。そういう点で、本当に実質的な下限料金割れを防ぐという仕組みがやはり大事だというふうに思うんですね。

 そういう点では、今回、登録制にする、禁止行為を定める、ランオペに対する調査だけではなくて、その取引先であるバス事業者、あるいは旅館やガイド、こういうところに対して、料金がどうなっているのかということまで独自に調査しないと、仕事を受け取る側の方のバス事業者の方はなかなか告発することができません。だって、ランオペの方が立場が強いわけですから。

 そういうところまで厳しく指導しなければ、法の実効性というのは担保できないと思うんですが、その辺、いかがでしょうか。

田村政府参考人 旅行の安全や取引の公正の確保等を効果的に図っていくためには、今般創設されるランドオペレーターの登録制度等を適切に運用することに加えまして、ランドオペレーターから手配を受ける旅行サービスの提供者の実態も踏まえること、これが必要だと思っております。

 このため、観光庁におきましては、昨年の六月に、旅行業者やランドオペレーターから手配を受けるバス事業者、宿泊事業者、免税店等を対象に、ランドオペレーターとの間で生じているトラブル等について把握するため、実態調査を行ったところであります。

 また、貸し切りバスの下限割れ運賃等に関しましては、バス事業者等からの通報を受け付ける通報窓口の活用、それから、これは国内に限りませんけれども、消費者庁やJNTO、各国の観光当局等に寄せられた悪質行為に関する情報の共有等、関係機関、関係業界等との連携を強化し、一連の旅行取引の実態を踏まえて、悪質事案の防止を徹底してまいりたいと考えております。

清水委員 軽井沢スキーバス事故では本当に多くの方が亡くなられましたので、その教訓をしっかりと生かしていただくために、今回、せっかく登録制にし、ランオペの禁止行為を定めるわけですから、実効性ある対策の強化を求めておきたいと思います。

 次に、ランドオペレーターの業務取扱管理者の資格について伺います。

 資格取得は研修によって得られるということになっているんですよね。旅行業の場合は資格試験、試験なんです。ところが、ランドオペレーターの業務取扱管理者は研修でいいということになっているんです。

 例えば、同じ旅行商品を扱うんですけれども、なぜこれは研修でいいんですか。

田村政府参考人 旅行の安全、旅行者利便等を確保するために、旅行サービス手配業者、いわゆるランドオペレーターに設置が義務づけられることになります旅行サービス手配業務取扱管理者につきましては、法案の内容を検討していく過程で、有識者等から、これまで規制がなくて、今回初めて登録制を導入するということもあります、管理者資格の要件が厳しくなり過ぎると、いわゆるランドオペレーターが規制回避のため地下に潜ってしまって、制度が機能しなくなるおそれがあるとの議論があったところでございます。

 これを踏まえて、当該管理者資格につきましては、試験への合格ということではなくて、一定の研修の修了を要件とすることといたしております。

 ただし、旅行の安全、旅行者利便等の確保に必要な知識でございますとか技能の習得を担保するために、研修の受講だけで資格を付与するというのではなくて、習熟度をはかるための修了試験を実施することを予定しております。

 これによりまして、ランドオペレーター規制の実効性を担保して、旅行の安全、旅行者利便等の確保を徹底してまいりたいと考えております。

清水委員 厳しくするとランドオペレーターが地下に潜るということなんですけれども、そんな地下に潜るような悪質なランドオペレーターは排除すればいいんですよ。今回、せっかく登録制にするわけですから、そのランドオペレーターの業務取扱管理者につきましても、しっかりと旅行者の安全、安心を守るために、本来であれば私は資格試験にするべきだというふうに思っております。

 厳しくするための法改定ですから、そこを、ランドオペレーター業者におもねて、ある程度緩くしようということで本当にいいのかということは、私は軽々に検討するべきではないというふうに思うんですね。

 それで、新たな時代の旅行業法制に関する検討会のワーキンググループにオブザーバーとして参加されました軽井沢スキーバス事故被害者遺族の会、今は一・一五サクラソウの会というふうに名称を変えておられますが、そこの代表をされておられます田原義則さんに直接お話を伺いました。

 田原さんは、今回の法改定ではある程度自分たちの要望を取り入れてもらった、ランドオペレーターの登録制だとか、いわゆる書面交付、こういうものは感謝していると。一方で、ランオペの業務取扱管理者が、資格試験ではなくて、国家資格ではなくて、研修でよし、研修資格になっている、これはやはり不安だというふうにおっしゃっておられるんですね。

 今、長官の方からは、修了試験を行うということをおっしゃっておられましたが、それが本当に国家資格に比するような難易度が保てるのかどうかということはやはり問題だと思うんです。

 配付資料二枚目、ごらんいただきたいと思います。これは、旅行業務取扱管理者受験者数と合格者数、合格率を、直近五年分、グラフにしたものであります。これは、いわゆる旅行業者の方ですね、ランオペじゃなくて。旅行業の方は、取扱管理者は資格試験です。見ていただきましたら、いわゆる海外旅行も扱う総合旅行取扱管理者の合格率は平均二六・八%、そして、国内旅行に限った取扱管理者の合格率は約三割なんですよね。

 私も、ホームページで旅行業協会から試験の問題と答えを打ち出しまして、いろいろ調べさせていただいたんですけれども、めちゃめちゃ難しいです。しかし、これほど難しくしなければ、やはり人の命と安全を担う重要な業務でありますから、それは当然だというふうに思うんですよね。

 今、田村長官の方からは、修了試験を行うということなんですけれども、これは、例えば旅行業の取扱管理者の資格試験よりも難易度が落ちる、誰でも修了課程を修められるというようなことではぐあいが悪いと思うんですが、いかがでしょうか。

田村政府参考人 旅行サービス手配業者がその業務を行うに当たって設置を義務づけられております旅行サービス手配業務取扱管理者に対する研修につきましては、観光庁長官の登録を受けた研修機関が実施することとしておりまして、その登録に係る基準というのも今回の法案の中にも盛り込まれているところでございます。

 登録を受けた研修機関に対しましては、研修が適切に実施されているか、旅行業法に基づく立入検査を通じて確認し、違反等の事実があった場合には、業務改善命令等により是正させることとなります。

 こうしたことによりまして、旅行サービス手配業務取扱管理者に対する研修の難易度や質を担保して、旅行の安全、旅行者利便等を徹底して確保してまいります。

清水委員 修了試験を受けさせる側に委ねるということではやはりだめだと思うんですよね。効果測定というのは、模擬試験とかあるいは練習問題という程度のものではやはりだめだというふうに思うんです。

 今回、通訳案内士の方も業務独占をなくすということになっているんですよね。苦労されて国家試験を取ると、それなりのプライドと苦労を持って業務に当たるわけでありまして、ランドオペレーターについても、簡単に誰でもその資格が与えられる、業務につけるということではやはりぐあいが悪いというふうに思いますので、引き続き、修了課程の難易度が落ちないように、観光庁としても厳しくチェックをしていただきたいと思います。

 次に、旅行業務取扱管理者の兼務について質問します。

 現行法では、旅行業者の営業所に一人以上必ず取扱管理者を選任するということになっているんですけれども、本改定案では、営業所が近接していれば、つまり、例えば旅館・ホテル案内所、お土産屋さん、そういうサテライト、営業所が、系列といいますか、そういうところが近くにあれば、いわゆる旅行業務取扱管理者は複数の営業所の兼務ができるということにしているんですね。その目的は何ですか。

田村政府参考人 近年、訪日外国人旅行者の増加等によりまして、地域の観光資源を生かした体験交流型の旅行に対するニーズが高まってきております。体験交流型の旅行につきましては、地域から寄せられる期待も高く、旅行業者に限らず、宿泊施設や観光案内所等、多様な主体がこうした旅行商品の販売に意欲を示しておりますけれども、その販売を容易にする環境整備が求められていたところでございます。

 旅行業の登録要件の一つである旅行業務取扱管理者は、現行制度上、一営業所ごとに一名以上の設置が必要とされておりますけれども、地域におきましては十分な人材を確保することが難しい場合があることから、旅行の安全、旅行者利便の確保等に支障が生じない場合には、一名の旅行業務取扱管理者が複数営業所を兼務できるよう、今回の改正により、制度の見直しをすることとしたものでございます。

 この改正によりまして、旅館、ホテルや地域の旅行業者等が地域体験交流型旅行商品の企画、販売をより容易に行うことができるようになり、旅行者にとっても商品選択の幅が拡大するものと考えております。

清水委員 田村長官は、二〇〇九年七月に発生したトムラウシ山の遭難事故を覚えていらっしゃいますか。二〇〇九年七月に旅行会社アミューズトラベルが主催いたしましたこのトムラウシ山ツアーで、ガイド一名を含む八名が凍死する、お亡くなりになる、そういう遭難事故を起こして、このアミューズトラベルは業務停止命令を受けましたね。

 ところが、同じ会社が、同じアミューズトラベルが、その三年後に、今度は中国の万里の長城近くで、日本人ツアー登山客四名を含む六名が暴風雪で遭難する、日本人三人が死亡するという事故を起こしているんです。

 原因は、本社営業所の旅行業務取扱管理者を通じて、旅行の安全確保のための必要な旅行計画の作成についての事項や、企画旅行の円滑な実施のための措置について、その管理や監督に関する事務を怠ったからだというふうにこのとき観光庁は指摘しているんですね。

 それで、私、驚いたのは、観光庁がこの業者に、トムラウシ山の遭難事故の後、五十一日間の業務停止命令を出した理由の一つに、札幌営業所に実に三年七カ月もの間、旅行業務取扱管理者がいなかった、不在だったんですよ。それが招いた事故だということで、業務停止命令を出したわけでしょう。

 今、体験交流型のツアーが人気だというふうにおっしゃいました。その中には、ダイビング、シュノーケリング、パラセーリング、バンジージャンプ、急流下りもあるでしょう。つまり、安全、安心にかかわる、人の命にかかわるような旅行商品だって含まれるわけですよね。

 ですから、例えば近接だからとか、近くにあるからとか、あるいは取扱高がそれほど大きくないからといって、近接にある営業所を一人に兼務させるということになれば、このトムラウシ山遭難事故だとかアミューズトラベルの招いた事故の教訓が生かされないことになるというふうに私は思うんです。

 本当に適切に業務が行えるのかどうか、やはり厳しいチェックをしないと、旅行業者の方は規制緩和してほしいですから、一人の取扱管理者が幾つもの営業所を管理できれば、出先でツアーを販売することができるから、それは助かりますよ。しかし、安全、安心がどうなのかということが、過去の事故の教訓も導き出して、一営業所一人と決めてきたわけですから、やはり極めて慎重な運用が必要だと思うんですが、いかがでしょうか。

田村政府参考人 旅行業務取扱管理者は、選任された営業所において、旅行の安全、旅行者利便の確保等に係る管理監督の事務を行うこととされておりまして、兼務を認めるに当たっても、旅行の安全、旅行者利便の確保等に支障が生じないようにすることが重要であります。

 このため、複数営業所兼務を認める要件としては、現在のところ、営業所間の距離が一定以内であること、それから複数営業所の取扱額の合計が一定額以下であることを想定しておりますけれども、今後の具体的な制度設計に当たりましては、旅行業務取扱管理者の事務負担が過重なものとならないように、委員御指摘の管理者の業務形態等も含めて、適切な要件のあり方を検討してまいりたいと考えております。

清水委員 時間が来ましたので、最後に石井大臣に一問お尋ねして、質問を終わりたいと思います。

 旅行業務取扱管理者に対し、必要な実態調査や聞き取りも行ってほしいというふうに思うんです。

 インバウンドの増加ありきで、今回、規制緩和をしていく。通訳案内士をふやしていくために、業務独占をなくす。あるいは、ランドオペレーターについても、資格試験ではなくて、いわゆる研修資格にすると。今回の法改正が旅行者の安全、安心を損ねるものにならないよう、国交省としても責任ある指導と監督が一層求められると思うんですが、それをお伺いしまして、質問を終わります。

石井国務大臣 我が国における旅行の安全、取引の公正等の確保は重要であります。旅行業法の目的にも位置づけられているところでございます。この目的に鑑みまして、今般、ランドオペレーターの登録制度を創設することとしております。

 また、今回の改正案では、旅行業務取扱管理者の複数営業所の兼務等を認めることとしておりますが、これにつきましても、旅行の安全等が確保されることが前提と考えております。このため、いたずらに兼務を認めるのではなく、旅行業務取扱管理者の事務負担が過重なものとならない場合等の一定の要件のもとにおいてのみ認めることとしております。

 本法案が成立した場合には、これらの制度の適切な運用に努めるとともに、関係省庁、旅行業界等との連携もより一層強化いたしまして、旅行の安全の確保等に取り組んでまいりたいと考えております。

清水委員 終わります。

西銘委員長 次に、神谷昇君。

神谷委員 おはようございます。自由民主党の神谷昇でございます。

 質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。

 私は、党を代表いたしまして、通訳案内士法及び旅行業法の一部改正につきまして質問をさせていただきたいと思っております。

 訪日外国人でございますけれども、平成二十五年に待望の一千万人を超え、二十六、二十七、そして昨年は、二〇二〇年の目標でありました二千万人をはるかに超えて二千四百四万人となりました。

 日本の美しい自然に触れたい、文化に触れたい、何よりもまた食文化に触れたいと、大勢の方々がお越しでございます。その中にはリピーターの方も多くて、最近は、ゴールデンルートもいいけれども、もっと地方、地域のよさを見学したい、触れたいという方が多いわけでございます。地方創生の意味合いからも、地域がしっかりと観光資源を発掘し、そしてまた整備することが重要でございますけれども、その地方、地域と国が一緒になって外国人の方々をおもてなしする、これがさらに重要ではないかというふうに思っているところであります。

 今回の改正は、そういう意味から実にタイムリーでございまして、地域における旅行、観光の推進策と受け入れ環境整備の支援策について、まずお伺いしたいと思います。

田中副大臣 委員御指摘のとおり、いわゆるゴールデンルートに集中している外国人旅行者を全国各地に呼び込んでいくということは大変重要なことだと考えます。

 このため、本法案においては、地域限定旅行業務取扱管理者制度や複数営業所の兼務制度を創設いたしまして、地域の旅館、ホテル等が地域の魅力を生かした体験交流型旅行販売をしやすくなる環境を整備してまいります。

 また、現在、構造改革特別区域法等で特例的に認められている地域限定の通訳案内士制度を全国展開するために、地域通訳案内士制度を創設いたしまして、地域の情報に精通した者から詳しい案内を受けたいという訪日外国人旅行者のニーズに的確に対応していくこととしております。

 加えて、これまで無規制であったいわゆるランドオペレーターを登録制とすることによりまして、悪質な事業者を排除して、旅行の安全を的確に確保していきたい、そのように考えております。

 このように、地域の創意工夫を生かした地域観光振興の取り組みがより柔軟に効果的に図られるように、今回の法改正を初めとした関係施策を総動員して適切に支援していきたい、そのように考えております。

神谷委員 随分と今の答弁で安心しました。どうぞよろしくお願いいたします。

 業務独占規制が廃止される一方で、通訳案内士は、訪日観光客の期待に応えるべき質の高い観光の担い手でございます。そういう中で、この通訳案内士の立場というのは非常に重要となってまいります。

 通訳案内士の現状は、都会では三、そして地方が一ということになっておりまして、都会に集中している。これを今後どうしていくか。特に、今申し上げましたように、地方への外国人観光客の方の希望が多いわけですから、その利用促進は喫緊の課題でございます。

 この点につきまして今後どのように取り組まれるか、御答弁を願いたいと思います。

田村政府参考人 今回の改正によりまして業務独占規制が廃止されることによりまして、誰でも有償でのガイド行為が可能となる一方で、通訳案内士は、我が国の歴史や文化に関する正確な知識を有し、外国人旅行者に満足度の高い案内を行うことができる者として、引き続き重要な役割を担っていくというふうに考えております。

 今後、通訳案内士の利用をさらに促進していくために、旅行業者等が一括して通訳案内士を検索できるデータベースの構築、国内外の観光関連事業者への制度の周知、そして通訳案内士の利用促進の呼びかけ、それから、JNTO等によります訪日外国人への通訳案内士のプロモーション等の取り組みを行っていくことといたしております。

 また、本法案では、通訳案内士を利用したい旅行者のニーズに合致した旅行商品が提供されるよう、旅行業者やランドオペレーターに対しまして、取引時の書面に通訳案内士の同行の有無を記載することを新たに義務づけることといたしております。

 これらの施策を総合的に行うことで、これまで以上に通訳案内士の利用の促進を図ってまいりたいと考えております。

神谷委員 ありがとうございます。

 地域の通訳案内士の方々のいわばレベルが本当に重要視されてきております。地域の通訳案内士の方々のレベルを落とさないように、一層向上するような手段をこれから考えていただきたいというふうに思っております。

 これまで、ランドオペレーターに旅行手配を丸投げして、いろいろな事故が起こっております。先ほどの御指摘もあったわけであります。また、このランドオペレーターが、一部において、キックバックを目的として土産物屋さんを連れ回す、そしてまた高額の商品を購入するように勧める、いろいろな問題点がこれまで指摘をされてきております。

 それらの対処についてどのようにしていくのでしょうか、お伺いしたいと思います。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年一月の軽井沢スキーバス事故におきましては、旅行業者からランドオペレーターを介して下限割れ運賃での貸し切りバスの手配が行われていたことが明らかになりました。

 また、悪質なツアーガイドによるお土産屋への連れ回し行為は、外国旅行会社の依頼を受けたランドオペレーターが、土産物屋からのキックバックを前提としたツアーガイドを手配したケースにおいて見られております。

 このように、旅行の安全や取引の公正の確保にランドオペレーターが大きくかかわっている状況を踏まえまして、今般、旅行業法を改正し、これまで規制対象とされていなかったランドオペレーターに対する登録制を創設するとともに、下限割れ運賃による貸し切りバス手配や悪質な土産物屋への連れ回しを禁止行為として位置づけて、悪質な場合には処分を行うことといたしております。

 このような規制の遵守について適切に周知、指導することで、安全を軽視した旅行手配やインバウンド客に対する悪質な連れ回し事案を防止してまいります。

神谷委員 ありがとうございます。

 ランドオペレーターを登録制にする、それは一歩前進でございますけれども、ただ登録制にする、そして問題が起こればきつい処分をする、これは結果でありまして、それまでランドオペレーターをどのように指導していくか、あるいは研修していくか、そういうことも極めて重要だと私は思っております。

 事が起こったから処罰をする。それは、事が起こって、昨年のスキーバスのように、命はもう返ってきませんから。そういうことで、いわば、登録することもいい、罰則をきつくすることもいいんですけれども、それまでの研修、指導について、ひとつよくお考えいただきたいというふうに思っております。

 それぞれの地域が創意工夫をして、魅力アップをしまして、観光客を呼び込むことは本当に基本でございますけれども、旅行者は、魅力ある地域を、そこだけと違って、またちょっとこちらとか、いわば渡り歩き、観光したいというふうに思っております。その人たちの希望をかなえるためにも、そしてまた地方創生、地域活性化をするためにも、地域がどのように連携していくか、そしてまた連絡道路をつくっていくか、そういうことが大変重要であるというふうに思っております。

 先月の四月一日でございますけれども、第二阪和国道未開通部分、大阪の岬町と和歌山市がつながりました。そしてその日に、大阪の和泉市と和歌山県のかつらぎ町が、鍋谷峠道路、そして父鬼バイパスでつながりました。そこはもう曲がりくねった狭い道を三十分ほどかかっていたんですが、その道路が、トンネルができたために、五、六分ですっと行けるんですね。もう夢みたいな話で、通った人は、うわっ、何か夢みたいやというふうな話でありまして、大阪から高野山の世界遺産に行くのに約三十分近くなったということで、非常に喜んでおります。こういうことが大事であります。

 さらに、泉州の阪和道上之郷インターと京奈和道の紀の川インターを結ぶこと、そしてまた、奈良の五條と大阪の千早赤阪村を結ぶ府県間道路は、地元が強く希望しているところであります。これが開通するとどういうことになるかといいますと、泉州と紀州と南奈良が一体となって外国人観光客の皆さん方をおもてなしすることができるんですが、この点につきまして御所見をお伺いしたいと思います。

田中副大臣 道路は、ネットワーク化、これがつながることによって、企業立地あるいは観光の交流が進むなどの多様なストック効果が生じて、地域の活性化に大きく寄与するものであります。

 そして、今委員御案内のとおり、泉州、紀州、南奈良の地域において、京奈和自動車道と阪和自動車道が接続いたしました。また、大阪と和歌山を結ぶ第二阪和道が全通、国道四百八十号の鍋谷峠道路が開通するなど、ネットワークの整備が進んで、広域的な生活圏の形成ですとか、さらなる観光振興が期待されるところであります。

 現在、このような周辺地域の道路ネットワークの進展によって、交通状況の変化、地域への影響、整備効果等について調査を進めているところであります。委員御指摘のとおり、大阪府の上之郷地域と和歌山県の紀の川地域をつなぐことの必要性についても、調査結果を踏まえて検討してまいりたいと考えているところでございます。

 また、奈良県の五條市と大阪府の千早赤阪村を結ぶ道路については、現在、京奈和自動車道の五條北インターチェンジから御所南インターチェンジの間の整備のほかに、大阪府による国道三百九号のバイパス整備等が進められているところであります。府県が行う地域間の道路整備についても、国交省としてもしっかりと支援してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、周辺道路ネットワークの整備状況ですとか地域における計画、こうしたものを踏まえつつ、地域の活性化が図られるように、大阪府、奈良県、和歌山県と連携して、必要なネットワーク整備を進めてまいりたいと思います。

神谷委員 ありがとうございます。

 早く調査を進めていただきまして、実現に向け、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 副大臣、道路が一本通るということは、やはり非常に大きい経済効果、そしてまた地域の安心、安全が担保されます。

 例えば、和歌山県のかつらぎ町の方に聞いたんですけれども、もし命にかかわるような病状になれば、これまでは遠いところにいわば救急車で搬送していた。ところが、今の鍋谷峠道路、そしてまた父鬼バイパスができると、泉州の優秀な医療機関にすっと来られるわけですね。

 このトンネルが、地域経済だけでなくて、その地域の皆さん方の安心、特に病気になったときの担保にもなるということになりますと、この一本の道路というのは極めて価値があるというふうに思っているところでありまして、ひとつ、今の御答弁のように積極的に推進していただきたいと思っております。

 泉州におきましては、平成六年に関空が開港して、地域整備が大きく進展いたしました。昭和六十年、関係閣僚会議で決定された関西国際空港関連施設整備大綱が全て実行されたわけではございません。

 例えば、関空ができるまでに、こちらの方を道路整備しました。ところが、関空ができてから、大阪の南部のこちら側、この地域整備がもう二十数年ほったらかしなんですね。ほったらかしです。そうしますと、どういうことが起こるかといいますと、地域経済がより疲弊して、今、大阪の地盤沈下はひどいわけでありまして、府民一人当たりの平均所得は全国平均を下回っている。その中でも泉州は悪い。

 そうしますと、泉州は、中でも、泉州山手線というんですが、この泉州山手線の南伸、これは、今インバウンドが急激にふえてまいりまして、それとあわせて、地域経済の発展のために地元は大きな期待を寄せております。ようやく昨年の八月に、大阪府は凍結解除をしたわけであります。

 そういう中で、この泉州山手線の南伸によって、地域経済、そしてまたインバウンド、訪日観光客、多くの皆さんが来ていただきたい、そういう希望があるんですけれども、これについての御見解をよろしくお願いいたします。

栗田政府参考人 泉州山手線は、大阪府の和泉市から泉佐野市に至る延長十八・五キロの都市計画道路でございます。泉州地域の丘陵部における広域幹線道路であるとともに、地域の連携と活性化を支える大変重要な路線として位置づけられております。

 和泉市から岸和田市に至る延長四・四キロの区間は既に暫定供用されておるところでございますが、今お尋ねの南伸につきまして、岸和田市の磯之上山直線から熊取町の国道百七十号バイパスに至る約十キロ区間につきまして、平成二十八年八月に大阪府都市整備中期計画案の中で、平成三十二年度までに着手する路線というふうに位置づけられておるところでございます。

 それで、現状でございます。

 その路線は、現在の都市計画が決定されて一定の時間が経過しておりますので、今、大阪府におきまして、事業を進めるために、交通需要やコスト縮減の観点から、今年度中の都市計画変更を行うべく検討を急いでいると聞いております。整備に向けた取り組みが加速していると承知しておるところでございます。

 国土交通省としましても、大阪府の取り組みを踏まえまして、必要な支援をしてまいりたいと考えております。

神谷委員 ありがとうございます。

 国の方からしっかりと大阪の背中を押していただきたいと思っております。

 また、地域観光振興に欠かせないのが鉄道やバスなどの公共交通機関でございます。

 だんじり祭で有名な岸和田市のJR阪和線東岸和田駅では、駅の高架化に伴いまして、大手ビジネスホテルが建設されるというふうに決まっております。また、泉州エリア初となります、経産省の補助によるWiFi設備を五・四ヘクタールの広さで整備するなど、駅前開発が順調に進もうとしております。訪日外国人誘致に取り組んでいるところであります。

 東岸和田駅は、岸和田市内の中心に位置する駅でありながら、現在、特急「はるか」がとまっておりません。この「はるか」をとめてほしいという願いは、岸和田市のみならず、商工会議所初め、地元の諸団体初め、市民の多くが希望しているところであります。そして、このことによって、急増する外国人観光客のおもてなしができるのではないか、観光政策と経済発展につながるのではないかというふうに考えておるところでありますが、この点についての御見解をお願いしたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま先生からお話ございました東岸和田駅のございます岸和田市は、岸和田だんじり祭りで有名であることはもちろんのこと、町ぐるみで国内、国外からの観光客受け入れに大変熱心に取り組んでおられるということは承知をいたしておるところでございます。

 お尋ねのございました件につきまして、一般論として申し上げますと、特急列車の停車駅など、運行ダイヤの設定につきましては、事業の自主性、主体性を尊重し、第一義的には、鉄道事業者が、速達性や他線との乗り継ぎ、利用状況などを勘案して適切に設定すべきものと考えております。

 一方で、鉄道の運行ダイヤは、沿線の自治体や利用者にとって大変関心の高い事項でございますので、鉄道事業者において、地元の御要望等も踏まえながら、適切なダイヤ設定を行っていくことが重要であるというふうに考えております。

 御指摘のJR西日本の特急「はるか」につきましては、西日本の空の玄関口であります関西国際空港と新幹線停車駅である京都、新大阪駅など、関西の主要駅を短時間で結んでおりまして、増加する訪日外国人旅行者の移動手段としても重要な役割を果たしております。

 国土交通省といたしましては、JR西日本に対しまして、地元の声をよく踏まえて、訪日外国人旅行者の受け入れ環境整備も含め、さらなる利便性の向上を図るように働きかけてまいりたいというふうに考えております。

神谷委員 またよろしく応援していただきたいと思っております。

 質問は以上でございますけれども、最後に要望をさせていただきたいと思っております。

 昨年の訪日外国人観光客は二千四百四万人であります。そのうちの二百万人がクルーズ船でお越しになりました。昨年の補正予算でも、クルーズ船の着岸の岸壁の整備が促進されたところでありまして、大変感謝を申し上げるところであります。

 しかしながら、先ほども大阪の地盤沈下を申し上げましたけれども、博多が四百隻近くになるのに、大阪は三十隻にも満ちません。特に、泉州には三つ、四つの停泊するところがございますけれども、これも今のところ五万トン級ぐらいしかとまれません。

 我々としましては、早く、一船でも泉州に来ていただきたい、そしてまた、五万トン級しかとまれないのが、十万トン、十五万トン級の船がとまるように、格段の港湾局の御指導によってしていただきたいというふうな思いがあるわけでありまして、クルーズ船の誘致に向けての積極的な大阪へ対する御支援を心からお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、中川康洋君。

中川(康)委員 公明党の中川康洋でございます。

 きょうは法案の審査ということで、今ちょっと、大臣は参議院の方に行かれているというふうに伺っておりますが、観光庁長官と副大臣、政務官に御答弁を賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 初めに、本日は法案の審議ではございますが、その前に、先日も当委員会で一部取り上げられました株式会社「てるみくらぶ」の経営破綻に関して端的に二点ほどお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 この株式会社「てるみくらぶ」の経営破綻につきましては、その発表からはや一カ月半ほどが経過いたしておりますが、被害を受けた旅行者への日本旅行業協会が行う弁済業務保証金制度、これによる現在の補償の状況ですね、「てるみくらぶ」の場合は、その限度額が、一億二千万円、これが上限というふうに言われておりますが、この補償状況、具体的にどこまで進んでいるのか、この点をお伺いしたいと思います。

田村政府参考人 「てるみくらぶ」との取引によりまして生じた債権を有する旅行者は、日本旅行業協会が国に供託した弁済業務保証金から一定の範囲で弁済を受ける権利を有します。

 旅行者がこの権利を実行するには、日本旅行業協会から債権の認証を受ける必要がございますけれども、現在は、日本旅行業協会において、認証の申し出手続に関する案内書類の発送の希望の申し出を受け付けているところでございます。今後、日本旅行業協会におきましては、六月中旬に案内書面を発送し、八月中旬まで債権の認証を受け付けることを予定しているとのことでございます。

 また、債権の認証申し出を締め切った後は、個々の債権の精査を行いまして、同協会の弁済業務委員会の議決等の手続を経た上で、最終的には、年内をめどに旅行者への還付を行うことを目指していると聞いております。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 現在、具体的にどこまで進んでいるのかというお話を伺ったわけですが、どこまでというよりも、どちらかというとこれから進んでいく、こういった状況だったのかなというふうにも思っております。八月中旬ぐらいまで受け付けを行って、そして年内中にはしっかりと確定させていきたい、こういった話だったかと思っております。その部分をまた、観光庁もしっかりと監督しながら進めていっていただければと思います。

 この点について、もう一点、少し具体的にお伺いをします。

 これまでの弁済業務保証金制度による旅行者への還付の事案、幾つかあったわけですけれども、実は、その事案は、その八割弱が全額還付されているというふうに伺っております。そして、その残りの二割弱の事案についても、還付請求額に対して七割の額から、少なくとも四割の額が還付されているというふうに伺っておりますけれども、今回の「てるみくらぶ」の事案は、その募集方法が主にインターネットにより広範な募集を行っていたこと、また、被害を受けた人数及び額もこれまでの事案とは比べ物にならないほど多数、多額にわたっていることから、その還付額は、これはこれからなんですが、請求の一%ぐらいにしかならないのではないか、こういうふうにも言われているところでございます。

 確かに、今回の事案は、これまでの旅行業が対面販売を基本としてきたところから考えると、いわゆる特異な事案であるとは思いますけれども、私は、今後も観光立国を推進していく我が国において、これまで以上に旅行業とか観光業の信頼性を高めていくためには、例えば、この弁済業務保証金制度の今後のあり方でありますとか、さらには旅行業の登録更新時における審査の強化、また監査のこれまで以上の強化など、何らかの具体的な検討がやはり必要になってきているのではないか、こういうふうに思うわけでございますが、そこについての国交省の御見解を賜りたいと思います。

藤井大臣政務官 中川議員にお答えいたします。

 「てるみくらぶ」の経営破綻という今般の事案を受けまして、さらなる消費者保護等の観点から、類似事案の再発防止に向けまして、新たな時代の旅行業法制に関する検討会に経営ガバナンスワーキンググループを設置いたしまして、四月二十八日に第一回ワーキンググループを開催させていただいたところでございます。

 今後、このワーキンググループでは、弁済制度のあり方のほか、健全な経営を遵守させるための方策や企業ガバナンスのあり方等について、議論の深掘りを行ってまいりたいと考えております。

 ワーキンググループにおきましては、旅行業界のほか、金融、保険など、さまざまな業界の有識者の皆さんに御参加いただいておりますが、こうした有識者の御意見をいただきながら、幅広く、かつ、できるだけ速やかに検討を進めまして、夏までに最終取りまとめを行いたいというふうに考えております。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 きょうは通訳案内士法、旅行業法の一部改正でありますけれども、その本質的な目的は、やはり、この業界の信頼性をより高めていく、さらには旅行者に対する安心を高めていく、こういったことを大きな目的として具体的な改正があったのかなというふうにも思っております。

 そういった意味においては、今回の「てるみくらぶ」の事案、中身的には特異な状況があって、これ一つをもって弁済保証金制度を大きく変えていく、こういった部分ではないのかなというふうにも私は思っておりますが、やはり今回、これを機に、我が国は観光立国をさらに推進していくわけですし、観光業、旅行業の信頼性をさらに高めていくという意味においては、四月二十八日にワーキンググループを開催していただいたというふうに聞いておりますが、私は、非常にいい機会であるというふうに思っております。

 企業ガバナンスであるとか、いわゆる民間の側の具体的な実勢等も含めて、さらには制度の改正等を含めて広範な議論をしていただいて、夏ごろまでにその取りまとめをされるということも伺いましたので、またその内容等も私どももしっかりと見させていただきながら、この観光立国推進の中における、旅行者に対する安全を高める、さらには信頼性を高める、そういった方向にぜひ持っていっていただきたいというふうに思いますので、国交省並びに観光庁の方でどうぞよろしくお願いをしたいというふうに思います。

 それでは、具体的な法案の中身について幾つかお伺いをいたします。

 まず、通訳案内士法の一部改正に関連いたしまして、さまざまな主体の参画についてお伺いをしたいと思います。

 今回の法律案は、外国人観光客の急増などに対応した受け入れ環境の整備を図るために、例えば、特に通訳案内の分野においてその業務独占規制を廃止するとともに、今後の通訳ガイドの量を確保するための制度を盛り込んだものでございますが、このガイド量確保のための制度としての新たな提案については、今回、中身を見させていただきましたが、具体的には、地域ごとの育成計画による地域通訳案内士制度の創設、このあたりが書かれているのかなというふうにも思っております。そして、それ以外の具体的な制度の明示はなかったというふうに認識をいたしております。

 私は、これからのインバウンド増加に的確に対応していくためには、今回の地域通訳案内士制度の創設による対応だけではなくて、そのほかにも、さまざまな主体の参画によるガイド量の確保及び増加が必要であり、それを一つの大きな目標としているというふうに思いますが、観光庁としては、今後、具体的にどのような主体の参画を想定しているのか、この具体的な事例についてお答えをいただきたいというふうに思っております。

田村政府参考人 御指摘のように、今回の改正によりまして、業務独占規制を廃止して、これまで通訳案内士しか行えなかった有償でのガイドを資格なしで行うことができるようになるわけでございますけれども、これによりまして、現行の有資格者に相当する全国通訳案内士、それから、今回創設いたします地域通訳案内士に加えまして、これまでボランティアでガイドを行ってきた人々、日本語を学ぶ外国人留学生、それから海外勤務経験者など、多様な主体が通訳案内に関する業務に参画することを期待しております。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 今回、資格を持たなくても、いわゆるそういった語学力を持っている方にお願いをしていくということで、具体的には、ボランティアであるとか外国人留学生であるとか海外勤務の経験者を想定しているというお話をいただいたところであります。

 今、具体的な事例は少し浮かんだわけですが、そういった方々がどう現場で本当に活用されていくのか、その部分はまだまだこれからの議論になってくるというふうにも思いますし、さらには、いわゆる民間外交官と言ったらちょっと言い過ぎになるかもしれませんが、そういった意味においては、そういったポテンシャルを持った方々が地域で本当に実力を発揮していただく、これは非常に大事なことであると思っております。

 そういった意味においては、これから外国人留学生等も活用していきたいということであると、例えば、大学とどういったしっかりとした話し合いをしていくのかとか、海外の経験者なんかも、これは企業なわけですので、そういったところとどう意思疎通を図っていくのか、こういったところも、具体的に活用するという意味においては大事になってくると思いますので、そこのところをまた具体的に、制度になるのか方向性になるのかわかりませんが、お考えいただきたいと思います。

 さらには、先ほども一部指摘がありましたが、これによってやはり質の低下が起きるのではないか、こういった懸念は、当然出てくるというふうに思います。そういったことが生じないように、さらには、それぞれの観光地、いわゆる文化的なところもあれば、非常に歴史的なところもあると思います。特に歴史的な部分については、的確な説明をしていただく、そういった部分もやはりしっかりと担保できるような、こういった状況なんかもおつくりをいただきたいと思いますので、ここは御要望として申し上げさせていただきたいと思っております。

 続きまして、この通訳案内士制度、今回、一つの大きな制度改正が図られるわけですが、さらなる改革についてお伺いをしたいと思っております。

 先ほど津村委員からも指摘がありましたが、これまで試験に合格した通訳案内士の実情を見てみますと、やはり、資格を取得しながら、その業に従事している人が少ないということで、津村委員の資料ですと、四分の三は従事していないというような数字もあったわけでございます。

 また、仮に通訳案内士として従事していても、その日数や収入は大変少ない状況にある、これがやはり現状としてあるのではないかなと思っております。

 さらには、資格取得の動機といったものを見ますと、就業のためというよりは、例えば、語学力の証明や向上、さらには自己研さんとか趣味、こういったことを理由に資格取得をされている、こういった状況も多く見受けられました。

 私は、国交省及び観光庁において、今後も訪日外国人が急増する中で、それに対応する通訳案内ガイドが足りないという認識があるのであれば、今回の改正は改正としながら、将来的には、通訳案内士そのものの、業としての、例えば魅力の向上であるとか地位の向上そのものにつながるような抜本的な改革、これが必要なのではないかというふうに私は思いますが、将来的な方向性として、そこに対する国交省及び観光庁の御見解を賜りたいというふうに思います。

田村政府参考人 今回の法改正を契機に、全国通訳案内士につきましては、日本の歴史や文化に関する正確な知識を有し、かつ、外国人旅行者に満足度の高い案内を行うことができる、さっき中川先生は民間外交官とおっしゃいましたけれども、そういう職業として魅力あるものにしていく、そういう位置づけに整理し直すことが重要であるというふうに考えております。

 将来といいますか、今後やっていきたいということで申し上げますと、全国通訳案内士の登録証に加えまして、無資格者との差異が明確となるように、バッジの導入を検討いたします。

 それから、博物館、美術館の入場料の割引、免除など、全国通訳案内士に対する優遇的な対応がなされるように、関係省庁、関係機関に働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、旅行業者等が通訳案内士を選択しやすくするために、有資格者の登録情報を一括して検索できるデータベースを構築していく、こういった取り組みを行ってまいりたいと考えております。

 これらの取り組みを進めてまいりますとともに、国内外に広く全国通訳案内士の存在を改めて周知いたしまして、全国通訳案内士資格の魅力向上を図ってまいりたいと考えております。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 今後の議論に期するところはありますが、例えば、学生等が、魅力ある職業の一つとしてこういった通訳案内士等が出てくるというような方向まで行くとやはりいいのではないかというふうにも思いますので、よろしくお願いします。

 最後、旅行業法の一部改正に関連して、まず、旅行サービス手配業、ランドオペレーターに係る実態調査及び制度の創設についてお伺いをします。

 観光庁は、昨年一月の軽井沢スキーバス事故をきっかけに、六月にはランドオペレーターの実態を把握するための調査を初めて行っていただくのとともに、十月にはその調査内容を報告しておりますが、このときの調査で把握できた事業者数、これは八百六十四社でありました。

 そこで、まずお伺いしますが、観光庁としては、その後も引き続き、このランドオペレーターの実態をより詳細に把握するための追加の調査を実施されたのかどうか、お伺いします。また、仮に実施しているのであれば、その調査内容についても御答弁を賜りたいと思います。

    〔委員長退席、西村(明)委員長代理着席〕

田村政府参考人 観光庁におきましては、昨年六月に、旅行業者、貸し切りバス事業者等を対象に、ランドオペレーターに関する第一次調査を行いまして、今先生御指摘のように、少なくとも八百六十四社が把握されたところでございます。

 その実態をさらに解明するため、第一次調査の対象とならなかった小規模の旅館、ホテルや中国の旅行業者に対しまして、本年三月までに、追加的に第二次調査を行いました。その結果、新たに約五百社を加えまして、合計千三百六十九社を確認しております。

 これらのランドオペレーターにつきましては、約六〇%は旅行業登録を有する一方で、残りの約四割は登録を有していない。それから、約五五%は、書面ではなくて電話や口頭での依頼を受けたことがある。それから、半数以上が従業員数十人未満の小規模事業者である。こういった実態を把握しているところでございます。

 このような実態を踏まえて、ランドオペレーターの登録制等の導入を検討し、今般、この旅行業法改正法案を御提出させていただいたところであります。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 昨年六月に引き続いて本年一月と三月にもおやりいただいて、それで二次調査をやっていただいた結果、千三百六十九社のランドオペレーターの実態がわかったということで、やはり、制度はこれから登録制というふうになっていくわけですが、その部分においては、どう把握するかという意味において、この追加調査をしていただいたというのは非常に意味あることであるというふうに思っております。

 最後、長官にお伺いしますが、今回のランドオペレーター、いわゆる規制対象外になっていたものですけれども、ここについて、今回は、登録制の創設を初め、管理者の選任や書面の交付などを義務づけるというふうになります。

 これらの制度の創設によりまして、これまでのランドオペレーターにかかわる問題や課題、例えば、キックバックを前提とした特定の免税店への連れ回しとか、きょう、以前にも指摘がありました貸し切りバスの事業者への下限割れ運賃での契約とか無理なスケジュールの強要、こういったことがこの新たな制度によって今後排除でき得ると考えるのかどうか、ここの部分を、特に長官は、軽井沢のスキーバス事故以来、この問題には一貫して取り組んできております。その姿勢も姿も見ております。観光庁長官の決意も含めた答弁を最後に賜りたいと思います。

田村政府参考人 ランドオペレーターにつきましては、旅行業者の依頼を受けて手配を行ういわゆるBツーB取引に従事していますので、旅行者保護規制を念頭に置く現行の旅行業法の規制対象とされてこなかったところでございます。

 こうした中で、軽井沢スキーバス事故のように、ランドオペレーターに手配を丸投げして旅行の安全性が十分に確保されていない事案でありますとか、訪日旅行の一部に見られますように、キックバックを前提とした土産物屋への連れ回しを行う事案等が発生しているところでございます。

 このように、旅行の安全等にランドオペレーターが大きくかかわっている状況を踏まえまして、今般、ランドオペレーターに対する登録制を創設するとともに、下限割れ運賃による貸し切りバス手配や悪質な土産物屋への連れ回しを禁止行為として位置づけ、悪質な場合には処分を行うこととしております。

 今般の法改正に加えまして、我が国における旅行の質を確保するために、関係省庁、旅行業界等の国内関係者や外国の観光当局との連携を強化いたしまして、海外旅行業者への指導等を通じた旅行の安全、旅行者利便の確保を徹底してまいりたいと考えております。

中川(康)委員 ありがとうございました。

 私も、一月の軽井沢スキーバス事故は本当に痛ましい事故であったというふうに思い、その中において、我が党の部会等でも何度も何度も議論を重ねてきた。そのときの、長官のそこに対する再発防止の思い、さらには、ランドオペレーターが規制外であったということで、そこに対してどういう制度を考えていくのかというところの思いというのは、ずっと感じてきた一人でございます。

 観光立国を我が国がこれからも推進していく上において、やはり旅行業における信頼性を高めていく、さらには旅行者の安全を高めていく、そういった意味合いでの今回の法案の審議であるというふうに思っております。

 以上で私の質問を終わります。大変にありがとうございました。

西村(明)委員長代理 次に、黒岩宇洋君。

黒岩委員 民進党の黒岩宇洋でございます。

 本日は、通訳案内士法等の一部改正案について、私の方から質問をさせていただきたいと思います。

 まずは、通訳案内士の現状について伺いたいと思います。

 平成二十五年度の観光庁の調査では、全体で約一万六千人のうち、約六割の九千二百名が、活動実態が不明であるということが調査で浮き彫りになっております。また、全体の三割が転居や死亡等により宛先が不明となっております。

 これでは、通訳案内士の活動実態の把握という点におきましては余りにもずさんではないか、今までずさんにしてきたのではないかという、この点についていかがか、観光庁長官、お答えください。

田村政府参考人 現行の通訳案内士法におきましては、通訳案内士試験に合格した者は、登録申請書を都道府県に一旦提出し、登録を受ければ足り、その後、定期的に登録情報を更新するような仕組みは、制度上措置されていなかったところでございます。

 今般の改正におきましては、新たに、通訳案内士に対して定期的な研修受講を義務づけ、当該研修受講義務に違反した場合はその登録を取り消すことなどによりまして、通訳案内士としての稼働状況が適切に登録情報に反映される仕組みとしてまいります。

 また、現在整備を進めております通訳案内士データベースにおきましても、通訳案内士の研修受講履歴が適切に反映され、研修が受講されていない場合には速やかに確認し、適切に対処できるよう、システムの設計を進めてまいります。

黒岩委員 これから適切に措置をしていくということですが、今後も、法改正があっても、やはり現状の通訳案内士の活動実態というのは大変重要でありますので、その把握についてはこれからも鋭意努力をしていただきたいと思います。

 それでは、これも議題になっていますけれども、地域偏在という意味において、今、現状、約二・一万人の通訳案内士のうち四分の三が大都市圏に偏在しているということなんですが、今後、大都市以外の四分の一の地方におきましてどれほど通訳案内士が不足するのか、この点についてはどれほど把握をしているのか、お答えいただけますでしょうか。

田村政府参考人 これまで、訪日外国人旅行者はゴールデンルートに集中してきたわけでありますけれども、これからは、国策として全国各地にそういう旅行者というものを招き入れていく、こういうことが非常に重要になっております。

 リピーターを中心とする外国人旅行者の増加、それから個人型旅行というものが増加している中で、訪れた地域において、みずからが関心のある事柄やその地域特有の歴史、地理、文化等について、現地の情報に精通した者から詳しい案内を受けたいという地域ガイドへのニーズが高まっているところでございます。

 こうしたことから、従来、構造改革特区法等の各特例法に基づきまして、地方公共団体が独自に行う試験や研修に合格すれば、一定区域内において有償のガイド行為を行うことを可能とする地域限定通訳案内士制度が設けられてきたところでございます。

 ということでありますけれども、先ほど申し上げましたように、そういうものへのニーズが高まっているということ、そして、これまで、特例法に基づいて、地域限定通訳案内士制度を全国各地で活用いただいておりまして、実施に際して特段の問題も見受けられなかったということで、今般、これを新たに通訳案内士法の本則に位置づけて全国展開し、地域特有の情報について深く知りたいという訪日外国人旅行者のニーズに的確に対応できるようにしてまいりたいと考えております。

    〔西村(明)委員長代理退席、委員長着席〕

黒岩委員 長官、私の質問にストレートに答えてほしいんですけれども、地方で通訳案内士がどれほど不足しているか、これを数字として把握しているのかどうか、この点についてお答えいただけますでしょうか。

田村政府参考人 これはやはり、旅行者の変化、そしてその急増ということがございます。それから、言語ごとに、地域ごとに行かれる国籍というのに非常に違いがあるというようなことがありまして、直ちに、どの言語がどこの地域でどれぐらい不足しているのかということは、なかなか簡単には把握しにくいということであります。

黒岩委員 長官、私は今、言語のことを聞いているのではなくて、地域の不足について数字として把握しているのか、この点についてお聞きしているので、その点についてお答えいただけますか。

田村政府参考人 地域ということでは必ずしもございませんけれども、先ほど御指摘ありました通訳案内士、有資格者として登録されているのは二・二万人いるわけでありますけれども、そのうち、実稼働している者は五千五百人程度である。そして、全体としては、全国で今でも二・八万人ぐらいのニーズというものがある。そして、今後、四千万人の目標を掲げている二〇二〇年には全体で四・七万人ぐらいのニーズが見込まれているということでありますから、現行制度のまま抜本的な対策をとらなければ、試算でございますけれども、一・六万人から三・九万人ぐらい不足するおそれがあるというふうに考えております。

黒岩委員 私が事前に聞いたところ、地方での不足については実態の数字というものは把握していない、ただ、今後、地方でのニーズに応えていきたい、そういう政策的な願望があるということでお聞きしておりますので、この点については、今後もやはりもうちょっと精緻に数値を把握していただきまして、本当に地方のニーズが高いのか、地方の通訳案内士、通訳ガイドが不足しているのか、この点については、立法事実として我々にわかるように示していただきたいと思います。

 それでは、国交大臣にお聞きします。

 今、現状、平成二十五年の通訳案内士の就業実態調査によりますと、通訳案内士を専業としている者はわずか六%ということになっております。兼業で一八%、未就業で七六%、先ほどからお話に出ていますけれども、約四分の三が未就業だと。

 こういう状況の中で、今、通訳案内士が足りない足りないと言っておりますけれども、私とすれば、やはり専業で通訳案内士ができるような、そんな仕組みづくりが急務だと考えておりますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。

石井国務大臣 平成二十五年度に観光庁が行った調査によりますと、通訳案内士の資格取得者のうち、約七六%が未就業となっております。また、平成二十九年四月時点におきまして約二万二千人の通訳案内士が登録されておりますが、事業者団体にヒアリングをいたしましたところ、実働の通訳案内士はそのうち約五千五百人程度であると見込まれているところでございます。

 このギャップの理由といたしましては、一部の受験者の中には、みずからの語学力を証明するためや、自己研さん、趣味のために通訳案内士試験を受験している方が一定程度存在すること、通訳案内士の需要は季節波動が大きく、通年で安定して仕事を得ることが難しいこと、団体旅行から個人旅行への旅行者ニーズの変化、旅行者と通訳案内士の語学のミスマッチなどがあると考えられます。

 今後、通訳案内士の利用をさらに促進していくために、旅行業者等が一括して通訳案内士を検索できるデータベースの構築、国内外の観光関連事業者への制度の周知と通訳案内士の利用促進の呼びかけ、政府観光局、JNTO等による訪日外国人への通訳案内士のプロモーション等の取り組みを行っていくこととしております。

 これらの施策を総合的に行うことで、これまで以上に通訳案内士の利用の促進を図ってまいりたいと考えております。

黒岩委員 ぜひ、専業に向けて環境整備を図っていただきたいんです。

 ちょっと観光庁長官にお聞きしたいんですけれども、先ほどから出ている、就業を目的としない、特に語学研さんのためにという方たちというのは、どのくらいの割合で通訳案内士の中にいらっしゃるのか、これは数字として把握していますか。

田村政府参考人 二十五年度に調査をした結果、これはアンケートの調査でございますけれども、資格取得の動機として、自己研さん、趣味のために通訳案内士の資格を取得したという人が回答者の四四・五%いたというようなことでございます。

黒岩委員 それは、確かに数として一定以上のロットになっていますので、そういった方もいるんだということを踏まえながら、今後の施策に生かしていただきたいと思います。

 それでは、引き続き、大臣にお聞きしたいですけれども、やはり問題なのは、現状の通訳案内士、半数近くは年収百万円以下だ、そして四百万円以上がわずか四%だということが出ておるんですけれども、本改正によって無資格の通訳ガイドも生まれるわけですから、より一層厳しい環境に置かれるのではないか、現時点での有資格者である通訳案内士の収入条件が非常に厳しいものになるのではないか、そういう声が上がっていますけれども、この点についてはどうお答えになるのか、答弁をお願いいたします。

石井国務大臣 業務独占規制の廃止によりまして、通訳案内士の資格のない方でも有償でのガイド行為が可能となる一方、通訳案内士は、我が国の歴史や文化に関する正確な知識を有し、外国人旅行者に満足度の高い案内を行うことができる者でありまして、質の高い旅行商品を企画する旅行業者や高級ホテル等におきましては、引き続き有資格者を求める声が多くございます。

 今後、通訳案内士の利用をさらに促進していくため、旅行業者等が一括して通訳案内士を検索できるデータベースの構築、国内外の観光関連事業者への制度の周知と通訳案内士の利用促進の呼びかけ、JNTO等による訪日外国人への通訳案内士のプロモーション等の取り組みを行っていくこととしております。

 また、本法案では、通訳案内士を利用したい旅行者のニーズに合致した旅行商品が提供されるよう、旅行業者やランドオペレーターに対し、取引時の書面に通訳案内士の同行の有無を記載することを新たに義務づけることとしております。

 これらの施策を総合的に行うことによりまして、これまで以上に通訳案内士の利用の促進を図ってまいりたいと考えております。

黒岩委員 データベースの構築とか、こういった施策を展開するということでございますが、ただやはり、そうはいっても、業務独占規制を廃止するということは大変大きなことでございますので、このことによって、職からあぶれる、兼業でもあぶれてしまうような、そういった通訳案内士がふえていくと考えるんですけれども、この点についてはしっかりと手当てできるんでしょうか。

石井国務大臣 名称独占資格は、一定の水準を満たす者に対して資格を付与することにより、その提供する業務の質を担保するものでございます。当該資格を有する者のみに当該資格の名称を用いて業務を行うことを認めることによりまして、利用者が質の高い者を容易に選択できるようにする効果がございます。

 通訳案内士は、高い語学力や我が国の地理、歴史、文化等について深い知識を持つ者であり、質の高い旅行商品を企画する旅行業者や高級ホテル等におきましては、引き続き通訳案内士を求める声がございます。

 また、先ほどから答弁申し上げているとおり、今後、通訳案内士の利用をさらに促進していくための取り組み等も行っていくこととしてございまして、これらの施策を総合的に行うことによりまして、これまで以上に通訳案内士の利用の促進を図ってまいりたいと考えております。

黒岩委員 とはいっても、やはり業務独占というのが一つの大きな魅力だったわけでありますし、そのために資格を取った方も多くいるわけです。

 ここで観光庁長官にちょっとお聞きしたいんですけれども、このような魅力がなくなることによって通訳案内士の受験者数が減ってしまうような状況になれば、より一層、通訳案内士の存在自体も危うい状況になると思うんですが、この点の懸念についてはどうお答えになられますでしょうか。

田村政府参考人 先ほどから御答弁申し上げておりますように、通訳案内士法の改正後も、質の高い訪日観光を実現するために、通訳案内士の果たす役割というものは大きいものでございます。通訳案内士の認知度を高めて、旅行業者等に積極的に通訳案内士を手配するよう働きかけることが重要であるというふうに考えております。

 今回の旅行業法の改正によりまして、旅行業者が旅行者に対し取引条件の説明をする場合には、新たに、全国通訳案内士や地域通訳案内士の同行の有無について記載することになっておりますし、旅行者に対しまして、旅程における通訳案内士の同行の有無がより明確にされることとなります。

 また、今回の通訳案内士制度の改正につきましては、プレス発表に加えまして、旅行業者、バス事業者、宿泊事業者等の観光関連産業への通知を発出しますほか、政府観光局、JNTOからの通訳案内士に関する海外への情報発信などを行うことといたしておりまして、国内外に広く通訳案内士の存在を改めて周知してまいることにしております。

 それから、もちろん、バッジの付与でございますとか、それから美術館や博物館の入場料の割引、減免、こういうものを関係省庁、関係機関に働きかける、こういうことで、通訳案内士の職業としての魅力の向上にも努めてまいりたいというふうに考えております。

黒岩委員 業務独占は廃止ということですが、名称独占は存続ということです。

 ただ、これについても、今、観光庁長官が触れましたけれども、やはり通訳案内士自体の認知度が高まらないことには、名称独占といってもその魅力がないわけであります。

 ちなみにお聞きしたいんですけれども、通訳案内士というのは英語で何と訳すんでしょうか。

田村政府参考人 幾つかの名称がございますけれども、ナショナル・ガイドインタープリター等の名称が使われることになると思います。サーティファイド・ツアー・ガイドインタープリターとかナショナル・サーティファイド・ガイドインタープリター、ガバメントギャランティード・ガイドインタープリター等々であります。

 それで、今使われている登録証の中ではナショナルガイドというような名称も使っているということでありまして、こういった名称になろうかと思います。

黒岩委員 私も事前に伺ったところ、ナショナルガイドだというんですね。非常に一般的な英訳になっています。

 今、等々とあったんですが、名称独占の場合、どういった名称については排除するのか、そこら辺のガイドラインはしっかりできているんでしょうか。

田村政府参考人 本法案によりまして、通訳案内士の業務独占規制というのは廃止されますけれども、名称独占規制は存続されて、引き続き、全国通訳案内士でない者につきましては、全国通訳案内士またはこれに類似する名称を用いてはならない義務が課せられることになっております。

 これに類似する名称につきまして、現在、特段の定めがなくて、専ら解釈に委ねられておりますけれども、今後、業務独占規制が廃止され、名称独占資格となった場合、新たな制度で、これに類似する名称については、ガイドライン等でその解釈をあらかじめ明らかにし、周知していくこととしております。

 なお、少なくとも、認定ガイドや登録ガイドなど、国や地方公共団体が実施する試験や研修等を経て公に認められたものと誤認させるような名称の使用につきましては、外国語表記を含めて禁止することとしたいと考えております。

黒岩委員 もうちょっと具体的にお聞きしたいんですね。

 私たちは通訳案内士という言葉を使っていますから、それ以外の言葉を使わざるを得ないというのは何となくぴんとくるんですけれども、何せ、英語に関していえばナショナルガイドですから、非常に通例的な言葉になっているわけですよ。

 では、一体何だったら名称独占に反するのか、そこら辺のもっと具体的なものが今既に用意されていてしかるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

田村政府参考人 今後、詳細はガイドラインを示してまいりたいと考えておりますけれども、現在のところ、例えば、サーティファイド・ツアー・ガイドインタープリター、ナショナル・サーティファイド・ガイドインタープリター、ガバメントギャランティード・ガイドインタープリター、ナショナルガイド、ジャパン・ガイド、こういった名称は、国が認定しているような、そういう公に認められたものと誤認させるような名称に当たるというふうに考えております。

黒岩委員 わかりました。何せ、業務独占規制がなくなって、ただ、名称独占規制は存続するわけですから、この魅力をそのまま継続できるように、その点はぜひお願いをしたいと思っております。

 それでは次に、地域通訳案内士について伺いたいと思います。

 地域通訳案内士は今、特区で認められていますけれども、これが全国展開するということで、この資格を取得するには自治体による研修を受けることとなっておりますが、どのような研修で、どのようなボリュームで予定されているのか、お答えいただけますでしょうか。

田村政府参考人 既存の特例法に基づく地域限定通訳案内士制度におきましては、研修の具体的内容といたしまして、言語科目については、全国的な語学試験の一定水準以上の者に研修の参加資格を与えるとともに、地域の歴史、文化、固有の観光資源に関する知識、ホスピタリティーやコミュニケーションスキル向上といった地域独自の研修科目を設定して研修を行っていただいているところでございます。

 今般の地域通訳案内士制度につきましても、語学レベルや旅行者の安全確保に資するような知識につきまして、国が一定の基準をお示しする一方で、その他の研修科目につきましては、地域が独自性を発揮して研修を行っていただく方向性で、今後、地域通訳案内士制度の具体的な制度設計を進めてまいりたいと考えております。

黒岩委員 内容等は自治体にある程度委ねるということなんですが、先ほど申し上げた研修のボリューム、どのくらいの日程感か、この点についてお答えいただけますでしょうか。

田村政府参考人 例えば、京都市認定通訳ガイドの場合でありますけれども、基礎研修四十一時間、それから専門研修が十二時間から二十二・五時間ということで、合わせて五十時間から六十時間程度の研修をやっているということでありますし、九州全域を対象としたアジアの観光通訳案内士ということになりますと、これも、全部で四十八時間、約五十時間ぐらいの研修が実施されているということでありまして、今後も同程度のものが想定されるというふうに考えております。

黒岩委員 今、一つの目安ですけれども、これは、短いものですと、最短でどのくらいで受講することができるんでしょうか。

田村政府参考人 大変申しわけございませんが、最短というのは、ちょっと、直ちには手元に資料がございません。

黒岩委員 私、事前にお伺いしているんですけれども、語学研修とかはTOEICとかTOEFLに振ると、たった一日でも研修が可能だということを伺っておるんですよ。

 そう考えますと、たった一日の研修で資格が得られるとなると、やはり地域通訳案内士というのは、全国通訳案内士と比しても余りにも簡単過ぎないかという懸念があるんですけれども、いかがでしょうか。

田村政府参考人 一日というのは、語学の話をおっしゃっておられる……(黒岩委員「除いてですね」と呼ぶ)はい。

 現行、構造改革特区法等の特例法に基づいて地域限定の通訳案内士制度が運用されていますけれども、これらについては、一定以上の語学レベルというものは確保した上で、地方公共団体の創意工夫に応じた柔軟な資格付与を可能とするため、試験合格でなくて、地方公共団体が独自に実施する研修の修了をもって資格を付与できることとしているわけでございます。

 この現行制度で全国で活用いただいておりまして、実行に際してこれまで特段の問題も見受けられなかったということで、今般、新たにこれの全国展開を図ることにしているところでございます。

 また、その地方公共団体が行う研修につきましては、研修の最後に修了試験を実施すること等によりまして、地域の通訳案内に必要となる知識等に精通した者であることを担保する適切な措置を講ずることを求めることといたしております。

 これに加えまして、地域における地域通訳案内士育成等計画の策定に対してのアドバイスや優良事例の横展開など、地域通訳案内士の導入、育成に関して積極的な支援を行いまして、質の高い通訳案内が行われるように努めてまいりたいと考えております。

黒岩委員 時間になりましたのでこれで終わりますけれども、地域通訳案内士が余りにも簡単で、全国通訳案内士との不均衡が生まれているようなことは、厳に慎んでいただきたいと思っております。

 また、きょうは触れられませんでしたけれども、今後、無資格の通訳ガイドが創設されるわけですから、せっかく全国通訳案内士、地域通訳案内士の資格を持った人たちが仕事にあぶれるようなことがあって、そして通訳ガイドの方が乱造されるようなことを避けるように、これも尽力していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、篠原孝君。

篠原(孝)委員 民進党の篠原でございます。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 冒頭ですが、基本的なことをちょっと大臣にお伺いしたいと思います。これが現行法で通訳案内士法に違反するのかどうか。

 各県庁所在地は特にそうですけれども、何とかコンベンションセンターとかなんとかいって、いっぱい立派な会議場をつくって国際会議をする。結構頻繁に開かれます。通訳できる人は限られていますから、同じ人に頼む。せっかく来たんだからといって、名所旧跡も案内する。これが一カ月に一回、二回になることもあるし、定番コースで何回も同じようにお願いして案内していただく。これは、今の通訳案内士法で言うと業務独占等にかかわるんですけれども、通訳案内士法の違反になるんでしょうか、ならないんでしょうか、どちらでしょうか。

石井国務大臣 それが現行の地域通訳案内士制度ではないとして、業務としてやっているとすれば、違反になるのではないかと考えております。

篠原(孝)委員 それは常識に反すると私は思っています、もしそういうことでずっとやってきたなら。そんなことがずっと残されていたなら、そんなことはあり得ないことじゃないかと思います。

 案内士、案内士と言っていますけれども、あちこちで外国人が来る、通訳をしなくちゃならない、それはそこらじゅうにあるわけです。だったら、通訳のいろいろなことをやっているサイマルという組織があります。そこに国家資格はないんですけれども、通訳をする。それは有償か無償かではない。観光案内だけやっちゃいけないとか、あったのがそもそもおかしいんだろうと思います。そこからもう間違っていたんじゃないかと僕は思いますけれどもね。

 それは、ちょっと今、同僚議員の質問を聞いていまして気がついたことでして、根源的なことなんですが、そんなものは違反なんかに当たらないし、そんなものを取り締まった例などはないんじゃないかと思います。

 今回、見ましたら、通訳案内士制度に関する検討会を開いてずっとやってきた。その割にはずさんな検討結果で、そして変な改正だと思いますけれども、まず、地域通訳案内士制度を設けるんだということと、業務独占がよくない、外せという、この二つが主な改正点だと思いますけれども、この二つ、どういった方面から要望があったんでしょう。

 最近、安倍政権の特徴として、何か、上から目線で、国民の要望がないのに勝手にどんどん変えていくというようなのがあるんですけれども、それは変なところでそうなっているので、こういう実業の世界ではそういうのがあってはならないと思うんです。

 本当に、業界団体、いろいろなところから要望があったんでしょうか。特に通訳案内士の皆さんからはどういう要望が寄せられたのか。旅行業者から、あるいは地域から、本当にこうしてほしいという要望があったんでしょうか。

藤井大臣政務官 お答えいたします。

 通訳案内士制度のあり方に関する検討会におきましては、通訳案内士制度の見直しにつきまして、有識者や通訳案内士団体、旅行会社、地方公共団体等の委員の皆様と議論を重ねてきたところでございます。

 その検討会の中で、業務独占規制の見直しにつきましては、地方公共団体から意見をいただいたところでございます。また、通訳案内士に対する定期的な研修制度の導入につきましては、通訳案内士団体や旅行業界、地方公共団体から、地域通訳案内士制度の導入につきましては、地方公共団体や日本商工会議所からいただいた意見を踏まえまして、通訳案内士制度について見直しを図ろうとして、このたび改正案を出させていただいておるところでございます。

篠原(孝)委員 まあ、多少はあるでしょうけれども、どの程度の熱望だったかというのは、私は疑わしいと思います。それは、私は承知しているわけじゃないんですけれども、余りなかったんじゃないかと思います。

 今、例えば、途中の段階で伺いましたけれども、通訳案内士の皆さんが研修をやってくれというのを、どうして、何とかシというのはいっぱいあるわけです。弁護士も医師もそうです、国家試験のあるのは。社会は変化しているし、技術は進歩しているから、もう一回研修を受けるんじゃないかというのはあって、そっちは必要だと思いますけれども、通訳案内士の皆さんが言うのは、自分たちがちゃんとやって、そのときにまたチェックをして、本当に通訳をやっている人たちに限定してくれという要望があったんじゃないかと思います。だけれども、そういうのは僕はわかりませんけれどもね。

 それで、不都合が生じている、不都合が生じているというのは、どういった不都合なのか、よくわからないんですよね。これでもって、では、東京や大阪に、大都市に偏在している地域の偏在がなくなるのか。黒岩議員も指摘しましたけれども、未就業が七五%もある。いろいろな不都合が、これでどのように解消されるんでしょうか。

 典型的な例で、みんな答えていただく必要もありませんけれども、地域の偏在がこれで解消するのか、未就業が一挙に解消されるのか、この点について、どのようにうまくいくようになっているんでしょうか。私は、ちゃんと働いてもらうという努力がほとんどされてこなかったんじゃないかと思うんですよね。ここに問題があって、試験制度や何かよりも、その運用に問題があったような気がするんですけれども、副大臣、いかがでしょうか。

田中副大臣 昨年の訪日外国人旅行者数は、御案内のとおり、二千四百四万人ということであります。また、地方への誘客促進を図っていくことで、より多くの外国人旅行者が地方を訪問するということが見込まれております。

 しかしながら、現行の通訳案内士は、東京や大阪など、都市部に約七五%も偏在する傾向がある。また、中国語、韓国語、タイ語、こうした通訳案内士は、全体の七〇%を占める英語に比べて圧倒的に数が少ない水準にあるという状況であります。

 通訳案内士制度のあり方検討会の最終取りまとめにおいても、通訳ガイドの質的な確保が困難であるという意見が示されております。

 また、訪日旅行の形態が団体旅行から個人旅行へとシフトもしている。訪日外国人のニーズが多様化する中で、通訳案内士が提供するサービスの質についても、エコツーリズムですとか日本文化、伝統体験、より深い個別の専門知識が求められている、こういう状況もあります。

 このために、地方部における訪日外国人の多様なニーズに的確に対応して外国人旅行者の満足度を高めていく上において、地域における現行の通訳案内士の受け入れ体制が根本的に不足している、こういう懸念が前提としてあるということであります。

篠原(孝)委員 地方では、必要に迫られて、案内、ボランティア組織がいっぱいあって、国土交通省の資料にもあったでしょう、外国語のガイド中心のボランティア組織が九十三組織あって、四千三百五十名がやっていると。けなげなんですよ。日本語中心だけれども外国語にも対応しているというのが二百五十二組織あって、一万一千九百三十名。どういったことで数字を集められたかは知りませんけれども、それがある。今まではこれが有償ではなかった、これからはお金を払う、こんなばかな話はないと思いますよ。ボランティアでやっているけれども、それはいろいろあるので、ちゃんと手当はもらっていると思いますよ。

 僕は、全国通訳案内士にとっては踏んだり蹴ったりだと思いますよ。有効活用するということをしてこないでおいて、業務独占規制を廃止して、研修だけは受けさせて、さっき黒岩議員が質問していましたけれども、地域のは、どういう研修か、何日で済むかわからないと。もう予想されますよ、そそくさとやって、簡単にぱっと出してと。そして、旅行管理の知識を加えるという。勘違いしているんじゃないかと思います。旅行管理の知識は旅行社がやればいいのであって。そういうことをしている。

 僕なんかが見ていて思うのは、そんなんじゃなくて、旅行会社の試験、旅行会社に二カ国語ぐらい、ちゃんと簡単な言語の試験をして、そうじゃないと与えないよというような形にしていく方がいいような気がするんですけれどもね。

 全国通訳案内士について、今回の改正はどんなメリットがあるんでしょうか。これは大臣にお伺いしたいと思います。

石井国務大臣 今回の法改正におきましては、通訳案内士制度の見直しといたしまして、業務独占の廃止、定期的な研修の受講、試験科目の実務に即した見直し等を行うこととしております。

 業務独占規制の廃止の背景といたしましては、訪日外国人旅行の形態やニーズが質量ともに変化し、各言語ごとの需給についてもミスマッチが生じていることへの対応が急務であることが挙げられます。

 また、今回の法案の内容を検討する過程では、通訳案内士団体や旅行業者等から、通訳案内士の質の維持向上を図るため定期的な研修の受講を制度化してほしい、また、より現場で求められる知識等を問う方向で試験内容を見直すべきといった要望があったことから、そうした意見を反映いたしまして、定期的な研修の受講、試験科目の実務に即した見直しを法案に盛り込んだところであります。

 この中で、定期的な研修につきましては、三ないし五年に一回といたしまして、受講者の負担をできる限り少なくする方法を検討するほか、試験の見直しに当たりましては、難問奇問が多いとの指摘のある問題を平易なものに見直すなど、トータルとして通訳案内士や受験者の負担をふやさないような配慮を図ることとしております。

 また、今般の法改正にあわせまして、国土交通省といたしましては、有資格者の活躍の機会をふやす観点から、訪日外国人に対する通訳案内士のプロモーション、通訳案内士に係る情報提供システムの構築などもあわせて行うこととしております。

 通訳案内士の皆さんがさらに満足度の高い訪日外国人旅行の実現に寄与していただくよう、取り組みを進めてまいりたいと考えております。

篠原(孝)委員 いろいろお答えいただきましたけれども、どんなメリットがあるというのは、聞いている人はわからないんじゃないですかね。年間三十日未満しか就業しない人が半分、百万円未満の人が五〇%。ちゃんと報酬を得られたら、せっかく得た資格ですから有効活用しますよ。有効活用する体制になっていない。今ごろ、登録のデータベース化をして、リエゾンするというようなことをやっているわけですね。

 それで、私がつくりました、どうなっているのかなと。表をよく見てください。通訳案内士資格の各国比較の表を見ていただきたいんですが、全国と地方に分けました。国土交通省がつくった資料では私はちょっとよく理解できないので、一体どうなっているのかというのをじっくり見ていただきたいんです。

 業務独占があるところが結構あるんです。アメリカは大都市だけなんですけれども、イタリアもあり、フランスもあり、中国、韓国、台湾。僕は知りませんけれども、中国、韓国は、でたらめに通訳案内をしているといけないので、観光警察があって、変な人がガイドしているといけない。日本でも、免税店にやたら持っていって、観光案内しないでそっちばかりに連れていくのが横行しているというのがありました。事実、そうだろうと思います。それは通訳案内士の問題ではないんです。

 それで、見ておわかりになりますか。地方と全国、両方に国が絡んで資格を与えているというのはないんです。当然のことなんです。日本のようにしたらどうなるんでしょうか。先が目に見えているんです。地方の方ばかりで、いいかげんに取れる資格の方ばかりに行って、全国通訳案内士の仕事はなくなる。

 それで、先ほどの試験、負担軽減しているなんと言うが、旅行関係の業務を加えるとどうなるか。日本のいかがわしい旅行業者のする行動というのは目に見えてくるんです。僕は善人ですからそういうことはしませんけれども、悪いことを考えるのがどうするか。春と秋の観光シーズン、フルタイムの従業員は減らして、通訳案内士に全部任せて、全部やらせるんです。フルタイムの旅行会社の職員を少なくするんです。何でも押しつけて、何でもやらせる、こういう状況になるんです。

 それで、ここはちょっと津村同僚議員と違って、中国、韓国の人で、日本に在籍する外国人で、韓国語ができる、中国語ができる、タイ語ができる人たちは、日本の歴史、日本の地理、日本の時事問題ができないのは当然です。だから、なかなか資格がない。私は、それはそれでいいんだろうと思います。単なる通訳でいいんです。通訳案内士というのは、日本の文化を、社会の制度をちゃんと紹介する窓口になるわけで、資格を与えて、この人にちゃんと日本を紹介してもらう。それと単なる通訳とは別なんです。旅行のいろいろな業務をするのとは別なんです。

 フランスなんかはきちっとしていますよ。きちんとし過ぎていて嫌なぐらいです。私は三年暮らしましたけれども、ここまでは自分の領分です、ここまでは違う資格がある人たちがやるんだと。一人にオールラウンドプレーヤーで何でも押しつけていませんよ。ここからここまでは自分のやること、ここからここまでは違う人たちがやること。だから、フランスのところにあるでしょう、業務独占、廃止の議論もあったけれども、ガイド団体の反対により存続したと。

 イギリスを見てください。イギリスは、資格制度が地方にあって、ブルーバッジは王室の関係。僕は恩恵を受けていますから知っているんです。グリーンが歴史的建造物だとか、ホワイトはその他、ちゃんと資格を与えて、仕事があるようにしている。この人たちがちゃんと対応してくれたかどうかで、その国の印象が変わってくるんです。

 これをでたらめにやっちゃ困るのに、日本はすぐ規制改革推進会議。ここが、はっきり言ってのさばり過ぎていると私は思います。何でもかんでも規制緩和だといって、やれ、やれと。結局、がたがたにしてしまっている。抜け道、ループホールを国が制度化するんです。これは日本の悪い癖です。外国人の実習生というのもそうだと私は思います。この通訳案内士制度の今回の改正は、その典型的な悪例の一つだと思います。

 地域、地域と言っていますが、構造改革特区とか、僕は信じられないんですが、中心市街地活性化基本計画をつくったら、そこで特定の通訳を認めていいと。どこに関係があるんですか、そんなのが。だから、一地域しかなくて十七名しかいない。当たり前ですよ。

 各地方にはこんなのがありますけれども、私は自分の地元を調べました。そうしたら、地域のことをちゃんとやるのは、NAGANO検定というのがあります。松本検定。私の地元中の地元ですけれども、信州中野、高野辰之とか中山晋平のふるさとなんです。だから、これを知ってみんなを案内しなくちゃいけないと。通訳は関係ないですよ。通訳じゃなくて、信州中野ものしりはかせといって、皆さん、これで中野を知りましょうと。小学校の授業でも取り入れる、外国人にちゃんと話せるようにする。英語も勉強していますし、やりますよ。そうやってやっているんです。

 そこに国がしゃしゃり出て、全国の権威を引き下げ、地方に。はっきり言ってでたらめです。でたらめな運用が確実になされると思います、質を低める。私は、改悪だと思います。ますますないがしろにされてしまうと思います。

 政務官、そう思われませんか。

藤井大臣政務官 諸外国における観光ガイドにつきましては、諸外国の置かれている観光の状況や観光ガイドのニーズ、各国、各地域の法制度など、さまざまな事情に応じまして、多様な制度が設けられているものというふうに認識をしておるところでございます。

 いずれにいたしましても、我が国におきましては、現行法における通訳案内士に加えまして、各特例法に基づく地域限定通訳案内士も徐々にふえておりまして、近年の訪日客の急増や、変化する旅行ニーズに対しまして、質量ともに対応できていないというのが現状でございます。

 こうした状況に対応するため、通訳案内士団体や旅行業界、地方自治体など、各方面からいただいた御意見を踏まえまして、本法案を今国会に提出することといたしたところでございます。

 なお、質の高い訪日旅行商品を取り扱う旅行会社や高級なホテルなどからは、質の高い有資格者を引き続き活用したいとの声が多く聞かれまして、今後とも、全国通訳案内士資格に一定のニーズがあるものというふうに考えておるところでございます。

篠原(孝)委員 先ほどちょっと、長官のお答えの中に、地方のもので、研修だけじゃなくて試験を受ける、試験をちゃんとやるとありましたけれども、本当にそうなんですか。事前にいろいろ聞いたときは、試験などというのを、長官はいいです、政務官にお答えいただきますから。

 いろいろな何とかシというので、研修だけで、そして、まだ何日かわからない、そんなので簡単に資格を与えているようなものがあるんですかね。そんなものにまで資格を与える必要はない。ボランティアに任せておけばいいじゃないですか。それが究極の規制緩和ですよ。あと、当然、通訳は、言葉ができる人がやって、それで報酬をもらったっていいと思います。

 私は教えていただきたいんですけれども、研修だけで、ちょっとした研修で、何日かもわからない、どういう科目かも、さっき言っていましたけれども、どんな項目でやるのかわからない、それでもって国が資格を与えるなんというのは大げさ過ぎると思うんです。信州中野ものしりはかせで、中野でやっていればたくさんで、通訳というのは別でやればいいと思いますけれども、その点はどうなっているんですか。ほかのものに例があるんだったら教えてください。

藤井大臣政務官 現行におきましても、構造改革特別区域法等の特例法に基づきまして、地域限定の通訳案内士制度が運用されておるところでございます。これらにつきましては、地方公共団体の創意工夫に応じた柔軟な資格付与を可能とするため、試験合格ではなく、地方公共団体が独自に実施する研修の修了をもって資格を付与できることとしております。

 先ほど御指摘ございました、研修の最後、修了試験ということなんですけれども、このたび、地方公共団体が行う研修につきましては、研修の最後に修了試験を実施すること等によりまして、地域の通訳案内に必要となる知識等に精通した者であることを担保する適切な措置を講ずることを目的としております。

 なお、地域通訳案内士と同じく、研修により資格が付与される資格の例といたしましては、労働安全衛生法に基づく作業主任者や屋外広告物法に基づく屋外広告物等の表示に係る業務主任者などがございます。

篠原(孝)委員 究極の解決方法がなくはないんです。提案型の質問をさせていただきますので、大臣から前向きにお答えいただきたいと思いますけれども、これは簡単だと思いますよ。通訳案内士に仕事をちゃんとしてもらうようにすればいいんです。

 それはどういうことかというと、バスで四十人の団体旅行をやるとき、そういった旅行業者に通訳案内士のリストをちゃんとつけさせる、規模に応じて何人と。そして、そのバスには必ず通訳案内士をつける。何か事故が起こったときにも大事なことですよ。そういうのを義務づければいいんです。そうすると、仕事ができますし、浸透する。

 そういうことをしないでおいて、変なところだけルーズにして、試験のところだけ一応格好をつけて資格を与えるような形にしているだけで、実態はずるずる。ずるずるとかずぶずぶとか言っちゃいけないとか、何か総理が言っていましたけれども、そういうふうになってしまうんじゃないかと思います。

 旅行業界にちゃんと指示をして、それは韓国がやっているという。韓国は二〇〇九年にそういう改正をして、旅行業者に必ず通訳案内士をつけるようにというふうに法律改正をした。日本もぜひ、引き続き、来年でもいいですが、していただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。これで質問を終わります。

石井国務大臣 諸外国において、外国人旅行者を取り扱う旅行業者について、通訳案内士有資格者の同行を義務づける制度を導入している国もあると承知をしております。

 今般の通訳案内士法及び旅行業法の改正に際しましては、旅行業者が旅行者に対して交付する書面において通訳案内士の同行の有無を明示する規定を新設するとともに、旅行業者等の観光産業関連業者に通訳案内士有資格者を積極的に活用するよう呼びかけ、旅行業者等が一括して通訳案内士を検索できるデータベースを構築するなど、有資格者が使われやすい環境をこれまで以上に積極的に整備してまいりたいと考えております。

 なお、我が国におきまして、訪日外国人旅行者が近年急増しまして、特に中国語、韓国語に関しては、通訳案内士が著しく不足をしております。こういったところに、旅行業者に通訳案内士の同行を義務づけるといたしますと、逆に、通訳案内士の数が不足をして団体旅行が催行できないといったボトルネックとなることが懸念をされるところでございます。

篠原(孝)委員 現実はちょっと厳しいのはあるかもしれませんけれども、こういうのはびしばしやっていかないとだめだと思いますので、びしばしやっていただくことをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次に、本村伸子君。

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。

 通訳案内士法についてお伺いいたします。

 まず最初に、これまでの通訳案内士制度では、外国人の方々に対し外国語で有料で旅行案内を業として行う方々については、通訳案内士の試験に合格した有資格者に限ってきました。これはなぜそういうふうになされてきたのか、お示しいただきたいと思います。

田村政府参考人 現行法上、通訳案内士につきましては、日本の言語、文化、慣習等に不案内な訪日外国人旅行者に対する観光案内の質の確保や、満足度の高い訪日旅行を提供するため、業務独占資格とし、報酬を得て通訳案内を行うことができる者を有資格者に限っていたところでございます。

本村(伸)委員 質の確保と満足度が高いということで、そうやって限ってきたわけです。

 次に、三点確認したいというふうに思います。

 現行法では、通訳案内士の資格のない方が通訳ガイドを業としてやってはいけない、これは当たり前のことですけれども、確認したいと思います。そして、二点目ですけれども、なぜやってはいけないとしてきたのか。そして三点目、現行法で通訳案内士以外の方が有料で旅行に関する案内を業として行うと違法で、罰則もあったというふうに思いますけれども、確認を端的にお願いしたいと思います。

田村政府参考人 先ほど申し上げましたように、現行法上、質の確保、それから満足度の確保といった観点から、業務独占資格として、報酬を得て通訳案内を行うことができる者は有資格者に限っていたということでありますから、裏返しますと、それに反する行為をすれば違反になるということでございます。

 ただ、過去十年で罰金刑等に処せられた実績というものは、該当件数はないものというふうに承知しているところでございます。

本村(伸)委員 法の三十六条違反で五十万円以下の罰金が今あるということで、それで処罰された方はいないということなんですけれども、政府は、従来の国会審議の中で、違法な無資格ガイドについては対策をとるんだ、強化するということを答弁してきたわけです。

 先ほども御答弁がありましたように、その罰則で処せられた人は十年間でいないんだということなんですけれども、それは、そもそも違法ガイドをまともに把握していないし、取り締まってもいない証拠だというふうに思います。

 以前、大手旅行業の業者でありますJTBが、格安旅行の企画のために無資格の留学生の方々を通訳ガイドとして募集して、観光庁から厳重注意を受けるという事態も起こっておりますけれども、この法案によれば、今まで違法だったお金をもらって営業する無資格ガイドの行為も、これからはできるということで確認をしたいと思います。

田村政府参考人 委員御指摘のように、二〇一〇年に、九州地方におきまして、通訳案内士資格を有しない留学生に観光バスのガイドを行わせたということで、旅行業者に厳重注意処分を行ったという事案があったと承知しております。

 一方で、訪日外国人旅行者数が増加する中で、通訳ガイドの数が不足し、そしてニーズも多様化しているということであります。ということで、今般、通訳案内士制度を抜本的に見直し、業務独占を廃止し、名称独占のみを存続させることとしたところでございます。

 これによりまして、法改正後は、日本語を学ぶ留学生、ボランティアガイド、海外勤務経験者等の通訳案内士以外の多様な主体が報酬を得て通訳案内を行うことができるようになると考えております。

本村(伸)委員 違法な無資格ガイドをしっかりと取り締まらないまま、無資格の通訳ガイドを認めるのは本末転倒だというふうに思います。

 これまで、国として、質の高い観光ガイドを確保するために通訳案内士制度をつくり、業としての通訳ガイドを独占させてきたわけです。これをやめることは、通訳ガイドの質を問わない、誰でもできるようにすることでございます。これは、観光ガイドに関する国の責任放棄なんじゃないですか。大臣、お答えをいただきたいと思います。

石井国務大臣 通訳案内士制度につきましては、日本の言語、文化、慣習等に不案内な訪日外国人旅行者に対する観光案内の質の確保や、満足度の高い訪日旅行を提供するため、業務独占資格とし、有資格者のみがその業務を行えることとしてきたところでございます。

 一方、訪日外国人旅行者数が急増する中で、通訳案内士については、その絶対数が不足しているところでございます。特に、先ほどから指摘がございますように、地域的な偏在あるいは言語の偏在等が目立っているところでございます。

 また、訪日旅行の形態が団体旅行から個人旅行へとシフトし、訪日外国人のニーズが多様化する中で、通訳案内士が提供するサービスも、エコツーリズムや日本文化、伝統体験など、より深い個別の専門知識が求められております。

 こうした通訳案内士に対する質量双方のニーズに応えるため、今般、通訳案内士制度について、業務独占を廃止し、名称独占のみ存続することとし、ボランティアガイドや海外勤務経験者、留学生等、さまざまな主体に活躍の機会を与え、創意工夫をしながら有償でガイドできる環境を創出するものであります。

 今回の法改正にあわせまして、有資格者の方々に対しては、その就業機会をふやすために、旅行業者等が全国の通訳案内士の登録、就業状況を確認できるシステムの構築等を実施することとし、また、無資格でガイドを行う者に対しましても、有資格者向けの研修等を受講するよう促し、一定の質の確保を図るなど、今後とも、国土交通省として総合的に対策を講じてまいる考えでございます。

本村(伸)委員 二〇一六年十月の通訳案内士制度のあり方に関する検討会の中間取りまとめがあるわけですけれども、その中でも、やはり悪質なケースがふえていくことを想定しているのではないかということがうかがえるわけでございます。業務独占規制の廃止後の無資格の方の対策としてですけれども、「諸外国で制度化されている「観光警察」について、その機能や権限等について調査を行い、その調査結果に基づき、我が国における対応について、関係機関とも連携しながら、苦情相談窓口のあり方等に関し検討を行うべきである。」ということも書かれております。悪質なケースがふえていくことを想定しているというふうに思うんですね。

 通訳案内士というのは、そもそもですけれども、「一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられた者で、刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しないもの」は資格を取ることができないというそもそもの規定がございます。

 そして、国家資格、国家試験、大変難しいそういう試験にも受かっているわけでございます。

 そして、禁止行為も三十条で書かれているんですけれども、「通訳案内を受ける者のためにする物品の購買その他のあつせんについて、販売業者その他の関係者に対し金品を要求すること。」は禁止されております。

 今回の法改正では、無資格有償通訳ガイドは違法でなくなるわけですけれども、犯罪を犯した人が通訳ガイドになることも解禁するというのでしょうか。

 そして、通訳案内士の禁止行為は、無資格の有償通訳ガイドは禁止ではないわけですよね。

 今までボランティアで良心的に頑張ってみえる方がおられるということも存じ上げております。そういうボランティア精神あふれる方々のことを問題にしているわけではなく、そうした悪質なケースのことを問題にしているわけですけれども、やはり、こういう状況で解禁してしまうということは、安心、安全、観光の質が担保できなくなるのではないか。悪質なケースをどういうふうに取り締まっていくおつもりでしょうか。

田村政府参考人 悪質な無資格ガイドを実質的に取り締まるために、そのようなガイドの手配を撲滅するためのランドオペレーターに対する登録制度等を今般設けることとしているわけでございます。

 そのほか、免税店協会と連携いたしまして、悪質なガイドについては、観光庁に一元的に情報が提供されるように通知を発出いたします。

 それから、法務省入国管理局と連携いたしまして、無資格ガイドや悪質なガイドについての情報を共有することによりまして、当該ガイドが就労資格を持たない場合は、出入国管理法に基づき、適切な取り締まりが行われるように対応いたします。

 そういったことで、関係省庁等と連携して対応してまいりたいと考えております。

 また、ことし四月には、悪質ツアー防止に関する関係省庁連絡会議を立ち上げました。ここには、警察庁でございますとか、消費者庁でございますとか、厚労省でございますとか、こういったところにも入っていただいているわけでありますけれども、この会議におきまして具体的な対策を検討しているところでございまして、政府一体となって悪質ガイドの防止に取り組んでまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 今までしっかりとできていなかったその無資格ガイドを、今度は合法化するということになってくるわけです。

 先ほども篠原委員の方からお話がありましたように、韓国では、一九九九年に通訳ガイドの規制緩和を行い、業務独占を廃止いたしました。そのもとで、国交省の資料の方にも書かれてありますけれども、中国語圏を中心に無資格ガイドの比率が増加して、歴史を歪曲したり虚偽の説明を行うガイドが横行したということでございます。過度のショッピング誘導とオプショナルツアー強要などにより、旅行者からの苦情も急増した。そういうことで、二〇〇九年、制度を再度見直して、旅行業者等に有資格の方の添乗を義務づけるということに韓国ではなったわけです。

 韓国の一九九九年に業務独占を廃止した失敗からどのように学び、教訓化したんでしょうか。通訳ガイドはやはり有資格の方に限るべきだと思いますけれども、大臣、お答えを二点いただきたいと思います。

石井国務大臣 韓国におきましては、業務独占規制を一度は撤廃したものの、これを見直し、外国人旅行者を取り扱う旅行業者について、通訳案内士有資格者の同行を義務づける制度を導入したと承知しております。

 韓国での経緯につきましては、通訳案内士の業務独占を外した結果、特に中国語圏を中心に悪質なガイドが増加したものと承知しております。

 一方、韓国におきましては、二〇一四年に登録された通訳案内士のうち、中国語が全体の約八割を占めるなど、有資格者の添乗の義務が可能である固有の事情があるものと考えられます。

 我が国におきましては、業務独占規制の廃止に伴い、悪質なガイドが増加することのないよう、ガイドを手配する側であるランドオペレーターに対する登録制の導入、中国人観光客に向けた訪日観光における悪質ガイドについての注意喚起、本年四月からでございますが、悪質ガイド対策関係省庁連絡会議の実施等の措置を、今回の法改正とあわせて総合的に行う所存でございます。

 また、今回の法改正におきましては、旅行業者が旅行者に交付する書面において通訳案内士の同行の有無を明示するとともに、旅行業者等の観光産業関連業者に通訳案内士有資格者を積極的に活用するよう呼びかけ、有資格者が使われやすい環境をこれまで以上に積極的に整備してまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 今のお答えですけれども、ランドオペレーターの規制などを強化するということですけれども、海外のランドオペレーターについてもしっかりと規制していただけるんでしょうか。

田村政府参考人 基本的には、ランドオペレーターというのは、国内で海外の旅行会社の依頼を受けて手配を行うという実態がございます。そういう意味で、国内で登録されたランドオペレーターに対しましてしっかりと監督を行ってまいるということでございます。

本村(伸)委員 海外は、ランドオペレーターの規制は強化されていないわけです。

 今、人が足りないからというお話もありましたけれども、インバウンドで何でもふやせばいいというものではないというふうに思います。やはり観光に来てくださった方々の安全や安心、そして観光の質を確保してこそのことだというふうに思っております。

 無資格ガイドによって既に問題がさまざま起こっているわけですけれども、例えば、委員長の御出身の沖縄では、独自の、独特の歴史的背景による魅力があるにもかかわらず、中国からの旅行会社とともに来た中国人のガイドの方が、沖縄の魅力や歴史について一切ガイドをせず、爆買い向けのお店ばかりを連れ回したと。そのツアーの参加者から、二度と沖縄に行きたくないという感想が出されたという例も聞いております。また、例えば、金閣寺を建てたのは織田信長というような、基本的知識を欠くような間違った案内をした無資格ガイドの例も聞いております。

 無資格ガイドの合法化により、通訳ガイドの質を低下させるんじゃないですか。

田村政府参考人 本法案によりまして、通訳案内士の業務独占が廃止されることから、これまで通訳案内士しか行うことのできなかった有償でのガイド行為につきまして、今後、日本語を学ぶ外国人留学生や、ボランティアでガイドを行ってきた人々等の多様な主体が行うことができるようになります。

 これらの資格のない通訳案内業務を行う方々に対しましても、全国通訳案内士向けの研修や、添乗員向けの語学力を高める研修等の受講を促すことで、通訳案内業務を行う者の全体的な質の向上を図ってまいりたいと考えております。

 また、旅行業者等に対しまして、有資格者を優先的に手配するよう、ガイドライン等を通じて指導するとともに、国が有資格者のデータベースを整備することで、有資格者の活用を広く利用者に周知しつつ、利用者の評価により質の高い通訳案内士が選ばれるような環境を整備してまいりたいと考えております。

 こうした取り組みによりまして、資格のないガイドも含めまして、通訳案内業務を行う者全体の質を確保し、満足度の高い訪日旅行を提供できるよう取り組んでまいります。

本村(伸)委員 無資格通訳ガイドの方にも研修を受けてもらうということですけれども、国として、把握も、登録もしてもらっていない無資格有償通訳ガイドの方にどうやって確実に研修を知らせて受けてもらうのか、どうやって全体の日本観光の質を上げていくかという、その担保が何もないわけです。

 専門性のある通訳案内士の方々には、災害が発生したときの通訳案内のあり方など、訪日外国人の皆さんの安全確保に関する事項についても研修をするというふうに思うんですけれども、無資格ガイドの方でいうと、そういう研修も受けるかどうかさえもわからないわけでございます。

 やはり、日本に来てよかった、自分もまた来たいし、みんなにも来てほしいというふうに思っていただけるように、外国人観光客の皆さんと身近に接する通訳案内士の皆さんの役割は物すごく大きいというふうに思うんです。言語能力や幅広い知識、安全対策など、有償にふさわしいプロを育成していくことが必要だというふうに思います。

 そして、そうやって育てたプロがワーキングプアということでは、やはり専門性が高い通訳案内士としてやっていこうということにはならないわけです。

 通訳案内士の皆さん、就業されている方の半分が、国交省が出している資料でも、年収二百万円以下のワーキングプアということになっております。

 タクシーの例で見てみますと、規制緩和で台数がふえて、そして、そういう台数がふえる中でドライバーの皆さんの賃金も下がっていった。特措法をつくって台数制限をしてきたわけですけれども、タクシーでは、安全性を確保するために、白タク行為は許していないわけです。

 通訳案内士の場合も、やはり原理は同じだというふうに思うんです。無資格有償通訳ガイドは、今、違法なものなわけです。それを合法化してしまうと、結局、資格のある通訳案内士までも一層ワーキングプアになるんじゃないですか。大臣、お答えをいただきたいと思います。

石井国務大臣 業務独占規制の廃止によりまして、資格を持っていない方でも有償でのガイド行為が可能となる一方、通訳案内士は、我が国の歴史や文化に関する正確な知識を有し、外国人旅行者に満足度の高い案内を行うことができる者でありまして、質の高い旅行商品を企画する旅行業者や高級ホテル等におきましては、引き続き有資格者を求める声が多くございます。

 今後、通訳案内士の利用をさらに促進していくため、旅行業者等が一括して通訳案内士を検索できるデータベースの構築、国内外の観光関連事業者への制度の周知と通訳案内士の利用促進の呼びかけ、JNTO等による訪日外国人への通訳案内士のプロモーション等の取り組みを行っていくこととしております。

 また、本法案では、通訳案内士を利用したい旅行者のニーズに合致した旅行商品が提供されるよう、旅行業者やランドオペレーターに対しまして、取引時の書面に通訳案内士の同行の有無を記載することを新たに義務づけることとしております。

 これらの施策を総合的に行うことで、これまで以上に通訳案内士の利用の促進を図ってまいります。

 なお、委員からは、通訳案内士の約五〇%が年収百万円未満のワーキングプアであるという趣旨の御指摘がありましたけれども、アンケート調査で回答した通訳案内士の約四分の三は兼業でございます。他にも収入がございます。また、通訳案内士のうち六十歳代以上の方が四割弱いらっしゃいます。高齢者で年金等の収入がある場合もあると想定されることなどから、必ずしもワーキングプアには当たらないものと認識しております。

本村(伸)委員 通訳案内士を業としてやらない理由として、やはり収入が安定しないからという理由がトップだというふうに思います。そういう現実を見ていただき、そして、通訳ガイドの質を低下させる規制緩和はやめるべきだということを申し述べ、質問を終わらせていただきます。

西銘委員長 次に、椎木保君。

椎木委員 日本維新の会の椎木保です。

 本日議題となりました通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案について質問いたします。

 最後の質疑者となりますので、これまでの質疑者と重なる部分もあると思いますが、通告に沿って質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 初めに、政府の積極的な取り組みもあって、訪日外国人旅行者が急増している今日、通訳ガイドの量的不足やガイドニーズの多様化に対応すべく、現状の業務独占制の廃止等を含めて、今回、通訳案内士法を抜本的に改正するとのことですが、無資格ガイドの質の向上やぼったくり等の違法行為を行う悪質ガイドを防止するために、具体的に今後どのような取り組みを行っていくのでしょうか。

田中副大臣 通訳案内士の業務独占が廃止されることから、有償でのガイド行為について、ボランティアガイド、日本語を学ぶ外国人留学生、あるいは海外勤務経験者等の多様な主体が行うことができるようになります。これらの無資格で通訳案内業務を行う方々に対しても、全国通訳案内士向けの研修の受講等を促すことで、通訳案内業務を行う者の全体的な質の向上を図ってまいります。

 また、悪質ガイドの防止策といたしましては、旅行業者等に対して、有資格者を優先的に手配するよう、ガイドライン等を通じて指導してまいります。そして、国が有資格者のデータベースを整備することによって、有資格者の活用を広く利用者に周知しつつ、利用者の評価によりまして質の高い通訳案内士が選ばれるような環境を整備していきたいと思います。

 また、加えて、今般、旅行業法の中に、新たに旅行サービス手配業への登録制度を導入することによりまして、ガイドを手配する側に対しましても、悪質ガイドを用いることのないような業務の適正化を図ってまいりたいと思います。

 なお、ことしの四月には、悪質ツアー防止に関する関係省庁連絡会議を立ち上げました。今、具体的な対策を検討しているところでありまして、政府一体となって悪質ガイドの防止に努めてまいりたいと思います。

椎木委員 現在、言語別通訳案内士の登録者の割合を見ると、英語が約七〇%となっており、圧倒的な割合となっております。しかしながら、近年はアジア諸国からの訪日外国人旅行者が急増しており、中国語や韓国語、タイ語等のアジア圏に対応した通訳案内士の数が不足しているのではないかと思うのですが、政府としてどのような対策を考えているでしょうか。

田村政府参考人 委員御指摘のように、通訳案内士は、平成二十九年四月時点で、英語では約一万六千人の登録がなされている一方で、中国語が約二千五百人、韓国語が一千百人程度、そしてタイ語では三十五人というような登録状況でございます。

 このため、近年急増する中国語、韓国語、タイ語といった言語につきましては、英語と比較いたしまして相対的に数が不足している状況にあり、制度の見直しは急務であるというふうに認識しております。

 このため、今般の改正によりまして、通訳案内士については業務独占から名称独占へと資格制度を見直し、多様な主体が通訳案内を業として行うことを可能とすることが必要であると考えております。これまでボランティアで通訳ガイドを行ってきた方々、あるいは日本語を学ぶ外国人留学生を活用することで、中国語、韓国語などの言語についても、質量ともに増大するガイドニーズに対応することができるものと期待しております。

 また、より一層国が積極的に支援を行って、資格のない方々を含めて質を高めていくことが必要であると考えておりまして、中国語、韓国語などの受験者がより受験しやすくなるようなオンラインによる研修等を行うということ、それから、無資格者に対しましても、今回の法改正により制度化される有資格者研修の受講を促すというようなこと、さらには、地域特性に応じて、現行の九州の地域特例通訳案内士制度のように、中国語、韓国語、タイ語のような特定の言語を対象とする地域通訳案内士制度の創設を促すなどの対応を進めてまいりたいと考えております。

 これらの取り組みを通じまして、急増するアジア諸国からの訪日外国人旅行者のガイドニーズに適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。

椎木委員 今回の法律改正によって、通訳案内士の試験科目に通訳案内の実務に関する項目が追加されたとのことですが、その理由と、追加項目の内容について教えてください。

田村政府参考人 現在、通訳案内士試験の筆記科目につきましては、外国語、日本地理、日本の歴史及び産業、経済等に関する一般常識、この四科目となっておりますが、本法案により、新たに通訳案内の実務を筆記試験科目に追加することといたしております。

 これは、通訳案内士の質を高めるための一つの方策として、通訳案内士あるいは旅行業者等から、より現場で求められる知識等を問う方向で試験内容自体を見直すべきである、こういう意見を多くいただいたことを踏まえて対応したものでございます。

 通訳案内の実務の具体的な内容につきましては、今後、本法案の施行までの間に、通訳案内士や旅行業者の方々から意見を聞きつつ検討を進めていく予定としておりますけれども、例えば、災害時の対応、あるいは旅程管理の基礎的な内容、それから訪日外国人の生活習慣に関する知識など、より通訳案内の実務に沿った設問とすることで、通訳案内士の質の維持向上に資するものといたしたいと考えているところでございます。

椎木委員 次の質問に入ります。

 二〇二〇年に向けて訪日外国人旅行者の数を二千万人ふやすという目標が掲げられておりますが、通訳案内士の質的、量的な確保は、観光先進国実現を目指すためには大変重要な取り組みだと考えます。

 現在、通訳案内士の登録者数は約二万人であり、実際に通訳案内士として働いている方は四分の一程度にとどまっていると聞いておりますが、現状はどのようになっているのでしょうか。

 また、通訳案内士の資格を保有しているにもかかわらず、さまざまな理由で通訳案内士として就業していない方をこれから積極的に活用していくことも大事だと思います。そのためには、収入面を含めて、通訳案内士が自他ともに認める魅力ある職業となるような環境を整えていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

田村政府参考人 平成二十五年度に観光庁が行った調査によりますと、通訳案内士の資格取得者のうち約七六%が未就業となっております。そして、就業者の中でも専業が約六%、兼業が一八%という状況となっております。このことから、平成二十九年四月時点におきまして、登録約二万二千人のうち、実働の通訳案内士というのは約五千五百人程度であるというふうに考えています。

 このギャップが生じる理由でございますけれども、一部の受験者の中には、みずからの語学力を証明するために受けるという者が相当数存在するというようなこと、それから、自己研さん、趣味のために通訳案内士試験を受験している者も存在しております。それから、通訳案内士の需要は季節波動が大きくて、通年で安定して仕事を得ることが難しいということもあります。団体旅行から個人旅行への旅行者ニーズの変化、さらには、旅行者と通訳案内士の語学におけるミスマッチというような問題もあるというふうに考えられます。

 観光庁といたしましても、有資格者の活躍の機会をふやすという観点から、通訳案内士を訪日外国人に対してプロモーションしていく、周知していくというようなこと、それから、通訳案内士に係る情報提供システムの構築などを講じることによりまして、有資格者の就業機会を拡大して、有資格者の方々が仕事を得やすい環境というものを整備してまいりたいと考えております。

椎木委員 これまで、総合特区制度により、総合特別区域通訳案内士という特例が設けられておりましたが、今回の法律改正で、地域通訳案内士制度が新たに導入されることになりました。

 都道府県ごとに資格試験を行う地域通訳案内士については、全ての都道府県で資格認定試験が実施されるのでしょうか。そもそも、地域通訳案内士制度はなぜ必要なのでしょう。

田村政府参考人 近年、リピーターを中心とする外国人旅行者の増加、あるいは個人型旅行が増加しているというようなことがありまして、訪れた地域において、みずからが関心のある事柄やその地域特有の歴史、地理、文化等につきまして、現地の情報によく通じた人から詳しい案内を受けたいというニーズが高まっているところでございます。

 こうしたことから、従来、構造改革特区法等の各特例法に基づいて、地方公共団体が独自に行う試験や研修を合格すれば、一定区域内において有償のガイド行為を行うことを可能とする地域限定通訳案内士制度が設けられてきたところでございます。

 これは、全国各地で活用されてきておりまして、実行に際して特段の問題も見受けられないということ、先ほど御説明しましたニーズの増大ということがありますので、今般、新たに地域通訳案内士制度として通訳案内士法の本則に位置づけて、訪日外国人旅行者のニーズに的確に対応するため、全国展開を図ることとしたところでございます。

 地域通訳案内士制度の導入に当たりましては、地方公共団体において、地域通訳案内士育成等基本計画を定めることとされております。地域の実情やニーズに応じて、地域の特性を生かした通訳案内士を導入することが可能になるわけでございます。

 今回の法改正を契機に、この制度が幅広く地域において活用されるように、国においても、関係する地方公共団体等に対して必要なアドバイス等を積極的に行ってまいりたいと考えております。

椎木委員 都道府県ごとに資格認定される地域通訳案内士について、実際に業務を行うことのできる地域はどのような範囲なのでしょうか。例えば、複数の県をまたいだ観光地等での業務は可能なのでしょうか。

 また、全国通訳案内士に対して課されている定期研修について、地域通訳案内士には研修の受講を義務としないとのことですが、なぜなのでしょうか。

田村政府参考人 今回の法改正によりまして、有償での通訳案内がいずれの地域においてもできることとなりますけれども、今般新設する地域通訳案内士制度は、地方公共団体が先ほど申し上げました基本計画を策定して、観光庁長官の同意を得れば、当該計画に定められた区域の範囲内において、当該地域の通訳案内士を名乗って業務ができることになるわけであります。

 そのエリアにつきましては、市町村または都道府県は、単独または共同して取り組むことができます。これによりまして、地域の実情に応じてさまざまなエリアで地域通訳案内士を導入することが可能となります。

 なお、英語以外の言語の場合は、余り狭い地域で制度を運用すると、運用の効率性が落ちる懸念があります。複数の都道府県が連携するなど、より広域での取り組みを推奨することを考えております。

 それから、地域通訳案内士の資格につきましては、各特例法に基づく地域限定通訳案内士制度と同様、地方公共団体の創意工夫に応じて資格付与を可能とするため、試験合格ではなくて、地方公共団体が独自に実施する研修の修了をもって資格を付与することができることとしております。

 こうした制度の趣旨に鑑みて、地域通訳案内士に対しましては、定期的な研修の義務づけというのは行っていないところでございます。

 ただ、現在の地域限定通訳案内士制度におきましても、地域が自主的に定期的な研修を実施している例もございます。新制度下におきましても、地域通訳案内士の質の向上という観点からは、地域が自主的に定期研修を行うことは望ましいものというふうに考えておりまして、今後策定する指針やガイドライン等において、その方向性というものは示してまいりたいと考えております。

椎木委員 次に、旅行業法の改正に関連して質問いたします。

 これまでの訪日外国人旅行者については、東京、京都、大阪等の我が国の大都市をめぐる、いわゆるゴールデンルートと言われる観光がメーンとなっていましたが、再訪者を含めた訪日外国人旅行者の増加によって、日本での観光に関するニーズは多様化しております。

 特に、着地型旅行と言われる地域独自の魅力を生かした体験型、交流型観光について関心が高まっているとのことですが、それぞれの地域にとっても、経済効果等を考えれば大きなメリットがあると思います。

 着地型旅行促進のためには、地域の関係者との連携を含めて、さまざまな工夫が必要であると思いますが、政府はどのような取り組みを考えているのでしょうか。

藤井大臣政務官 椎木委員御指摘のとおり、地域独自の魅力を生かした体験型、交流型観光、いわゆる着地型旅行は、旅行者の満足度を高めるだけでなく、地方にとっても経済効果等の大きなメリットがあると考えております。

 また、着地型旅行を促進するためには、地域ごとに、観光協会や宿泊施設、地域の旅行業者等を含めた多様な関係者が連携し、地域の観光資源の魅力を高め、旅行者のニーズに合った着地型旅行を企画することが必要となってまいります。

 政府といたしましては、地域の連携を強化するため、地域の観光振興を戦略的に推進するかじ取り役である日本版DMOの形成への支援や、平成二十七年度から地域資源を活用した観光地魅力創造事業を開始しておりまして、地域の観光資源の磨き上げに意欲ある地域の取り組みへの支援に取り組んできたところでございます。

 加えまして、今回の法改正によりまして、地域限定旅行業務取扱管理者制度や複数営業所の兼務制度を創設し、地域の旅館、ホテル、観光協会等が着地型旅行の販売をしやすくする環境を整備することとしております。

 このように、これまでの支援に加えまして、今回の法改正によりまして、地域の連携と創意工夫を生かした着地型旅行の促進をさらに進めてまいるよう努めてまいります。

椎木委員 今回新たに設定される地域限定旅行業務取扱管理者試験とこれまでの旅行業務取扱管理者試験について、どのような違いがあるのでしょうか。また、旅行業務取扱管理者の複数営業所兼務を認めるということですが、今、藤井政務官の答弁にもありましたけれども、どのような基準で認めるということを考えているのでしょうか、あわせて答弁を求めます。

田村政府参考人 現行の旅行業務取扱管理者試験は、旅行業法、それから約款、旅行実務というのが試験科目となっておりまして、このうち旅行実務の試験では、全国の地理、歴史に関する知識や、海上輸送、航空輸送に係る知識が必須となっているところでございます。

 しかしながら、これらは、地域に限定された商品を取り扱う地域限定旅行業者にとっては必ずしも必要とされない知識であることも事実でございます。

 こうした点が、旅行業務取扱管理者の資格取得を難しくし、観光協会や旅館、ホテルが旅行業の登録を行い、その地域ならではの体験交流型の旅行商品の企画、販売をすることの障壁の一つとなっておりまして、制度の見直しが求められているところでございます。

 このため、今般、地域限定旅行業の業務実態に合わせまして、旅行実務の試験科目を見直し、必要な知識に限定した新たな旅行業務取扱管理者試験を創設することとしたものでございます。

 また、旅行業務取扱管理者の複数営業所兼務の認定要件につきましては、これから詳細は定めていくわけでありますけれども、旅行の安全、旅行者利便の確保に支障を生じないよう、兼務する営業所の旅行取扱額の合計が一定額以下であることや、兼務する営業所間の距離が一定以内であること等を要件とすることを考えているところでございます。

椎木委員 昨年十月に観光庁観光資源課が取りまとめたランドオペレーターに関する調査業務報告書によると、ランドオペレーターとして把握されている事業者数は八百六十四社で、このうち旅行業登録を行っている事業者は百七十社で、全体の一九・七%であるとのことでした。

 今回の法律改正で、旅行サービス手配業として旅行業法に位置づけられるとのことですが、旅行業者や運送事業者に対して主導的地位に立つことによって、一部で行われていた下限割れ運賃での貸し切りバスの手配はなくなるとお考えでしょうか。

田村政府参考人 まず一つ、ランドオペレーターに関する実態調査というのは、今先生御指摘の一次調査に加えて、本年三月までに追加的に二次調査というのを行いまして、合計で千三百六十九社というものを確認しております。その中で、六〇%ぐらいは旅行業登録を有しているということであったわけでありますけれども、残りの四割は登録がないというような状況でございます。

 昨年一月の軽井沢スキーバス事故では、旅行業者からランドオペレーターを介して、貸し切りバス事業者に対して下限割れ運賃での運送の手配が行われていたことが明らかになりました。このため、これまで規制対象とされていなかったいわゆるランドオペレーターに対する登録制というのを創設するとともに、下限割れ運賃による貸し切りバス手配を禁止行為として法令上明示することといたしたところでございます。

 このほか、さらに、昨年六月に軽井沢スキーバス事故対策検討委員会において取りまとめられました「総合的な対策」を着実に実施することによりまして、引き続き、下限割れ運賃での貸し切りバス手配の防止に努め、旅行者の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。

椎木委員 最後の質問に入ります。

 外国人からのランドオペレーターに関する苦情として、免税店に連れていかれて不当に高額な商品を購入させられた、旅行日程を勝手に変更され、観光よりショッピングを優先させられた等々の声が国土交通省の意見箱に寄せられていると聞きました。免税店等にかかわるクレームが過半数を占めているとのことですが、その多くが、ランドオペレーターによる免税店からのキックバックを前提とした悪質な行為であると思われます。引き続き訪日外国人旅行者を受け入れ、観光先進国を目指そうと考えている我が国にとって、大きなマイナスとなることは明白です。

 今回の法律改正によって悪質業者は排除できるとお考えでしょうか、最後にお尋ねいたします。

石井国務大臣 悪質なツアーガイドによる土産物屋への連れ回し行為は、外国旅行会社の依頼を受けたランドオペレーターが、土産物屋からのキックバックを前提としたツアーを手配したケースにおいて見られます。

 今般、旅行業法を改正し、これまで規制対象とされていなかったランドオペレーターに対する登録制を創設するとともに、悪質な土産物屋への連れ回しを禁止行為として位置づけ、悪質な場合には処分を行うこととしております。このような規制の遵守について適切に周知、指導することにより、悪質な連れ回し事案を防止してまいりたいと考えております。

 これに加えまして、本年四月から、悪質ガイド対策関係省庁連絡会議を設けました。また、訪日旅行者から消費者庁やJNTO及び観光庁に寄せられた悪質行為に関する情報の共有、これらの情報をもとに、中国を初め各国の観光当局間と連携した旅行業者に対する指導強化等の取り組みも進めまして、悪質事案の防止を徹底してまいりたいと考えております。

椎木委員 我が党はこの法案に賛成の立場で本日私が質問させていただきましたが、最後の悪質な業者の排除に対する大臣のお考えを聞けて、非常に安心したところです。

 今後も、この法案成立後の取り組みについてもしっかり取り組んでいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 以上で終わります。

西銘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 この際、本案に対し、西村明宏君外三名から、自由民主党・無所属の会、民進党・無所属クラブ、公明党及び日本維新の会の四会派共同提案による修正案が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を求めます。椎木保君。

    ―――――――――――――

 通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案に対する修正案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

椎木委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。

 本修正案は、特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法の有効期限が延長されたことに伴い必要となる技術的な修正を加えるものであります。

 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

西銘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。清水忠史君。

清水委員 私は、日本共産党を代表して、通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案原案及び修正案に反対の討論を行います。

 まず、旅行業法の改正部分については、これまで何ら法的規制がなされていなかったランドオペレーターを登録制にし、禁止行為を明記するなど、旅行の安全、安心を確保する上で一定の改善と言えます。

 しかし、一方で、訪日外国人旅行者の満足度を高め、旅行者の安全、安心を守る役割を果たしてきた通訳案内士の業務独占を廃止する通訳案内士法改定案は、断じて容認できません。

 政府が掲げる観光ビジョンのもと、急増する訪日外国人旅行者に対応するためという口実で、無資格の違法ガイドを合法化するものです。ぼったくりやキックバックなどを求め、でたらめな史実を語って悪びれない悪質ガイドを拡大することになりかねません。

 通訳案内士の資格を持つ人は全国に二万人を超えていますが、就業している人は三割にも満たず、就業者の半数以上が年収二百万円未満と低く、資格を持っていても通訳案内士のなりわいだけでは生活できていないのが実態です。努力されてライセンスを取得した通訳案内士の活用こそ、政府は強めるべきであります。

 旅行者の安全、安心が守られ、日本の歴史や文化を伝え、魅力を感じてもらうことこそが本来の観光政策の姿です。無資格ガイドの対策を強めるとしてきた政府自身の政策とも真逆の規制緩和は、決して行うべきではありません。

 以上、反対する旨を申し述べ、討論といたします。

西銘委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 これより採決に入ります。

 通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。

 まず、西村明宏君外三名提出の修正案について採決いたします。

 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

西銘委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。

 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。

 これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

西銘委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、西村明宏君外三名から、自由民主党・無所属の会、民進党・無所属クラブ、公明党及び日本維新の会の四会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を求めます。津村啓介君。

津村委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。

    通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。

 一 全国通訳案内士及び地域通訳案内士への信頼を保つために、新制度の周知に最善を尽くすこと。

 二 全国通訳案内士等の有資格者の就業機会を確保する環境を整備すること。

 三 無資格者に対しても有資格者が受講する研修受講を呼びかけ、訪日外国人観光客の急増に適切に対処すること。

 四 悪質ガイドを防止するために、諸外国と連携しそれぞれの国内法に基づく取締りを要請するとともに、国内観光地においても啓発活動を実施し、旅行者の安心と安全を確保し、訪日外国人観光客のニーズに応え、質の高い旅行を提供するための環境整備に努めること。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

西銘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

西銘委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。

 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣石井啓一君。

石井国務大臣 通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝を申し上げます。

 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。

 ここに、委員長を初め、理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表します。

 まことにありがとうございました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

西銘委員長 次に、内閣提出、港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣石井啓一君。

    ―――――――――――――

 港湾法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

石井国務大臣 ただいま議題となりました港湾法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 近年、我が国においては、クルーズ船による訪日外国人旅行者が急増しております。東アジアにおけるクルーズ市場が急速に拡大する中、クルーズ船による訪日外国人旅行者のさらなる増加を通じてインバウンド観光の経済効果を取り込み、地方創生に資するためには、官民の連携により、クルーズ船の寄港拠点となる港湾の受け入れ環境の整備を加速することが求められております。

 また、昨年の熊本地震の発生後、支援物資等の輸送拠点となる港湾に支援船舶が集中したこと等により、港湾管理者による港湾の円滑な利用調整等に支障が生じたことを踏まえ、非常災害時に海上からの支援を円滑に進めるため、国が港湾の利用調整等を実施できるようにすることが求められております。

 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、官民の連携によるクルーズ船の受け入れの促進を図るため、国土交通大臣が指定した国際旅客船拠点形成港湾において、旅客施設等を整備し、一般公衆の利用に供する民間事業者に対し、港湾管理者が岸壁の優先的な利用を認めること等を内容とする協定制度を創設することとしております。

 第二に、非常災害が発生した場合における港湾の機能の維持を図るため、港湾管理者からの要請に基づき、国が港湾施設の管理を行うことができることとしております。

 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

西銘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十五分散会


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