衆議院

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第17号 平成29年5月19日(金曜日)

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平成二十九年五月十九日(金曜日)

    午前九時十分開議

 出席委員

   委員長 西銘恒三郎君

   理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君

   理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君

   理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君

   理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君

      秋本 真利君    池田 道孝君

      大塚 高司君    大西 英男君

      加藤 鮎子君    金子 恭之君

      神谷  昇君    木内  均君

      工藤 彰三君    小島 敏文君

      佐田玄一郎君    笹川 博義君

      鈴木 憲和君    田所 嘉徳君

      津島  淳君    中谷 真一君

      中村 裕之君    根本 幸典君

      橋本 英教君    藤井比早之君

      古川  康君    堀井  学君

      前田 一男君    望月 義夫君

      荒井  聰君    黒岩 宇洋君

      小宮山泰子君    玉木雄一郎君

      松原  仁君    水戸 将史君

      宮崎 岳志君    村岡 敏英君

      横山 博幸君    伊佐 進一君

      北側 一雄君    中川 康洋君

      大平 喜信君    清水 忠史君

      本村 伸子君    椎木  保君

      野間  健君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   財務副大臣        木原  稔君

   国土交通大臣政務官    藤井比早之君

   国土交通大臣政務官    根本 幸典君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  土生 栄二君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        藤原  豊君

   政府参考人

   (財務省理財局次長)   中尾  睦君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           松尾 泰樹君

   政府参考人

   (国土交通省国土政策局長)            藤井  健君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        山田 邦博君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  奥田 哲也君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  佐藤 善信君

   政府参考人

   (国土交通省北海道局長) 田村 秀夫君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    中島  敏君

   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月十九日

 辞任         補欠選任

  田所 嘉徳君     池田 道孝君

  中谷 真一君     笹川 博義君

  水戸 将史君     玉木雄一郎君

  横山 博幸君     宮崎 岳志君

  清水 忠史君     大平 喜信君

同日

 辞任         補欠選任

  池田 道孝君     田所 嘉徳君

  笹川 博義君     中谷 真一君

  玉木雄一郎君     水戸 将史君

  宮崎 岳志君     横山 博幸君

  大平 喜信君     清水 忠史君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

西銘委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省国土政策局長藤井健君、水管理・国土保全局長山田邦博君、道路局長石川雄一君、住宅局長由木文彦君、鉄道局長奥田哲也君、航空局長佐藤善信君、北海道局長田村秀夫君、海上保安庁長官中島敏君、内閣官房内閣審議官土生栄二君及び財務省理財局次長中尾睦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玉木雄一郎君。

玉木委員 おはようございます。玉木雄一郎です。

 お手元に資料を配っているので、大臣にも見ていただきたいんですが、森友学園に対する国有地の売却の話であります。何回もこの質問をしてきましたけれども、そろそろ決着をつけたいなと思っております。

 まず、資料の一のところであります。

 これは、予算委員会に提出をいただいた資料の中に、財務省の、いわゆる八億円の値引きの根拠となる決裁書の中に幾つか出てきますが、なぜ値引きをしたのかというところは、上の方に書いていますが、下段です、「国が事前に学園に交付した資料では想定し得ないレベルの生活ゴミ等の地下埋設物が発見された。」ということが理由ですね。これは何度も言ってきました。特に深いところ、くい打ち部分九・九メートル、そうでないところには三・八メートルで、深いところからごみが出てきたので、八億円を新たに引くようになったということであります。

 もう一つ、では、八億円の根拠は誰が計算したかというと、大阪航空局であります。これはここに書いています、下段であります。平成二十八年四月十四日に、さかのぼること三月三十日に財務局から依頼を得て、そして四月十四日に、こういう形で、八億一千九百万円ですよという、鑑定結果というか、積算根拠を示した撤去費用の見積もりを出すわけであります。

 しかし、これは後で聞きますが、ここに書いているところで若干不思議だなと思ったのは、大阪航空局から、地下埋設物撤去概算額等を反映願いたいとする依頼文書「不動産鑑定評価について(依頼)」(平成二十八年四月十四日付阪空補第十七号)という行政文書番号がついているものの提出を受けて、それで評価したということになっています。

 値引きは大阪航空局の依頼でなされているということだし、かつ、鑑定評価を財務局に返す同じ四月十四日に、実は、大阪航空局から八億円引いてくれませんかという依頼をして売却価格が決まったということがここからうかがい知れます。

 資料二を見てください。この八億円の根拠であります。

 ここでも何度も示しましたが、対象面積五千百九十平米、深さ三・八メートル、くい打ち部分は九・九メートルです、それに混入率四七・一%を掛けて一万九千五百トンという総量が出てきて、そしてこれに、単価、トン当たり二万二千五百円を掛けて、約八億二千万ということであります。

 次の三、四を見てください。

 まず、今、八億円を決めるファクターとして、面積、深さ、混入率、単価と幾つかありますけれども、きょうは特に、面積と深さ、混入率についてお伺いしたいと思うんです。

 資料三、四を見ていただくとわかるんですが、三は前回お示しをしました。赤枠内が三・八メートル、くい打ち部分の青いところは九・九メートルで、混入率四七・一%で計算した結果、一万九千五百トンということであります。

 もともとの、航空局が計算したときの根拠に使っている大きな資料は、平成二十二年一月の報告書であります。六十八カ所にボーリング調査をして、そしてそこから出てきたさまざまな、コンクリート殻、配管、マンホール、そして生活ごみ、木片、木材、こういったものがどこにどれだけあるのかという、その資料に基づいて計算をして、八億円を出したということであります。

 まず、この赤枠内を見ていただくと、平成二十二年一月の調査では、茶色で塗ったところ、ここは、層状に廃材、ごみが出てきたというふうに資料に記されているところであります。そして、前回質問させていただきましたけれども、二十九の番号のところにも廃材、ごみがあるんだけれども、ここは層状のごみではないので計算には入れなかったという答弁をいただきました。

 しかし、その周辺の白いところ、ここでは廃材、ごみは一切確認されていません。平成二十二年一月の報告書の中には、校舎の南側部分については、廃材、生活ごみが一切確認されておりません。

 そこで、資料の四を見てください。

 実は、この平成二十二年一月の報告書をもう一度一ページ目から最後まで読んでみました。そうすると、当初、国土交通省からお出しをいただいた部分には含まれていなかったと思いますが、実は、その報告書はよくできていて、廃材、生活ごみがかなりある部分を、図をつけてその報告書の中に記載されていました。それが下側の部分です。同じ縮尺で描いてみました。

 そうすると、ちょうど上と重なりますけれども、茶色の部分で具体的に調査をして出てきたということですけれども、下の二十二年一月の報告書の中には、赤枠で囲ったところで廃材、ごみがまさに出てきていると書いてあります。

 これを見ると、今回対象とした面積というのは、二十二年一月の際に、まさに廃材、ごみがあると言われた面積に比べれば、倍ぐらいに膨れていますね。なぜ五千百九十にしたのかというところについても、二十二年一月の報告書を読めば読むほどわからなくなってきます。

 そこで、先般、森友学園前理事長の籠池氏が公開したメールがあります。その中に、キアラ設計と担当の酒井弁護士との間のメールのやりとりがありまして、その中で、まず、ボーリング柱状図を国に出してしまうと三メートルより深いところにごみがなかったことを証明することになるので、提出しないようにとのやりとりがございます。今申し上げた面積の話、そして深さの話についても、このメールが出てきたことによってさらに疑念が深まっているわけであります。

 混入率について改めて申し上げますと、資料三に戻っていただきたいんですが、仮に赤枠全部のところを入れるとして、二十二年一月よりも広げて、赤枠全体の生活ごみ、廃材の層のところの平均値をとると、これは二八・一になります。さらに、南の方に行くとさらにないので、全敷地を入れるともっと下がるんですが、あえて今回の積算の根拠となった対象地域に広げた場合は、混入率が二八・一になって、四七・一にはならないんですね。北側の一部分の平均をとって四七・一としたものを、どうして赤枠全体に広げたのか。

 このことについてもよくわからないということで、資料の三に戻っていただくと、面積についても広過ぎるのではないか、深さについても深過ぎるのではないか、混入率についても高過ぎるのではないか。

 いずれにしても、八億二千万円を計算する根拠の幾つかのファクター、要素、変数が、全て過大、過剰に見積もられているのではないかという問題意識できょうは質問させていただきます。

 まず、大臣に伺います。

 先ほど私が申し上げた、先般、籠池前理事長が明らかにしたメール、あの中には大阪航空局とキアラ設計とのやりとりも出てきますけれども、ああいったメールのやりとりがあったことは事実でしょうか。

石井国務大臣 籠池氏からメールが公表されたことを受けまして、事務方から改めて担当者に確認をいたしました。

 御指摘のメールについては、削除しており、残っていないとの報告を受けているところでございます。

玉木委員 削除はしたけれども、そういったやりとりはあったということですか。

石井国務大臣 担当者に確認をしておりますが、メールが残っていないので確認ができていないという状況でございます。

玉木委員 きのうちょっと事務方の方に聞いたら、もうメールは削除してしまったけれども、そういったやりとりがあったことは確認しているという回答を得ているんですけれども、それは、そのやりとりがあったこと自体もまだ全く確認できていないということですか。ちょっと、きのう聞いたのと違うんですが。

石井国務大臣 当時、やりとりをしていたということはあったようですが、具体的に、籠池氏が公表したようなやりとりかどうかは、確認はできていないということでございます。

玉木委員 では、確認して、当委員会に報告をいただけますか。

石井国務大臣 当時の担当に確認をいたしましたけれども、メールが残っていないため、確認ができないという状況でございます。

玉木委員 大臣、それはおかしいですよ。四月のやりとりですから、まだ一年ぐらいですよね。メールはそんなに細かく削除しませんから、残っていますよ。検索をかければ、日付も特定されていますから出てくるはずですね。それも全部ないから確認できないというのは、私はいかがかと思います。

 これは、理事会でしっかり協議をしていただいて、メールの中身、やりとりがあったかを確認して、当委員会に報告をいただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。

西銘委員長 理事会で協議いたします。

玉木委員 では、次に伺います。

 先ほど、八・二億円を計算する幾つかの要素について、まずこちらから御説明を申し上げましたが、改めて伺います。

 資料三にある赤枠で囲っている全部の面積に対して、三・八メートルの深さまでごみがあると判断した根拠は、大臣、これは何ですか。

石井国務大臣 くい掘削箇所以外の部分の深さについては、地下埋設物がございますのが三・八メーターとしておりますけれども、これは、まず、平成二十二年の地下構造物状況調査において、三メーターを超える深さのところにおいても廃材等のごみがあることが確認されていたこと、また、平成二十八年三月の工事関係者による試掘の結果、三・八メーターの深さまで廃材等が存在していることが確認され、これを、メジャーで三・八メートルを指し示している工事写真や、近畿財務局、大阪航空局職員の現地確認により確認したこと、さらに、本件土地が昭和四十年代初頭まで池や沼であり、地下の深い層から浅い層にかけて廃材等を含む相当量のごみが蓄積していると考えられること、こういったことを踏まえまして、くい掘削工事箇所以外の部分については、深さを地下三・八メーターと設定して見積もりを行うことが合理的であると判断したものでございます。

玉木委員 三・八メートルというのは、先ほど、メジャーを示した写真があるので、それがもとになっているというお答えでした。

 以前、航空局長から、財務省が示した資料の1番、この三でいうと、ちょっと具体的にはないんですが、多分、白の三十一番の上の方だと思います。校舎の西側部分ぐらいから出たというふうに聞いておりますけれども、三・八メートルの深さまで掘ってメジャーを入れた写真というのは、確認しますが、三・八メートルを確認したのは、試掘した八カ所のうち一カ所だけですか。あるいは、八カ所全部が三・八メートルだったんですか。お答えください。

石井国務大臣 工事関係者における試掘において三・八メートルの深さまで廃材等が存在していることが確認されたのは、一カ所のみであります。

 ただ、先ほども申し上げましたように、平成二十二年の地下構造物調査においては、深さ三メートルを超えるところにもごみがあることが複数箇所で確認されており、また、この土地については、かつて池や沼であったということを総合的に勘案し、くい以外の場所については地下埋設物の深さを三・八メーターとしたものでございます。

玉木委員 大臣、この三・八メートルのメジャーで示した写真、大臣自身は御確認になっていますか。私が何度出してくれと言っても、この三・八メートルにメジャーが刺さった、この写真を一向に出してくれないんです。大臣は確認されていますか、見ていますか。

石井国務大臣 私は見ておりますけれども、この写真については、写真を提供している民間の事業者が慎重な態度を崩していないため、残念ながら、いまだ出せる状況にないということでございます。

玉木委員 不思議ですね。工事のときに掘った写真は、業者から何カ所でもいっぱい出してくれているんですよ、これも、これも。なのに、先ほど言いました八・二億円の一番の根拠になっている、三・八の根拠になる、その写真だけ出せないと言うんですよ。なぜですか、大臣。なぜ出せないんですか。業者が出せない理由は、何と言って、どういう理由で出せないと言っていますか。

石井国務大臣 業者との細かいやりとりは私、承知をしておりませんけれども、私どもも、決して出さないつもりではありません。相手側が、民間の事業者の方の了解がとれれば出すつもりではおるのですが、残念ながら、相手側の了解が得られていないという状況でございます。

玉木委員 いや、わからないですね。だって、八億円もの国有財産の値引きに関する根拠が、実は三・八という数字はすごく大きいんですよね。その写真を一切出さない理由は、大臣、私にはわかりません。ほかのところは出してくれているんですもの、いっぱい。

 これはちょっと、ぜひ提出をいただくように、委員長、取り計らいをいただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。大事な要素です、これは。

西銘委員長 理事会で協議します。

玉木委員 では、大臣に続けて伺います。

 今、大事な要素である三・八メートルは一カ所のみで確認されたということですが、その一カ所のみで確認したことを、なぜ、この資料三であります全面積に、五千百九十平方メートルに広げて適用できるんですか。

 さっき、平成二十二年一月の調査ももとにというふうに言いましたけれども、先ほど私がお示ししたように、まさに校舎の南側には、三メートルまでは一切、少なくとも白で書いているポイントについては廃材、ごみがないと平成二十二年一月の調査には出てきているんです。

 三メートルまでないのに、では、逆に、三メートルから三・八メートルだけ突如登場するんですか、ごみが。一カ所のみにおいて三・八メートルということを把握したものを全五千百九十平方メートルに拡大して適用できると判断した根拠は何ですか。

石井国務大臣 見積もりの対象とした区域には、平成二十二年の地下構造物状況調査において廃材等のごみが確認されなかった箇所、今委員が御指摘された校舎の南側部分等が含まれておりますけれども、これらの箇所においても、くい掘削工事の過程で、全長十メートルのドリルで掘進している最中に廃材等のごみを含む土が発生している状況が工事写真により確認されているところでございます。

 したがいまして、校舎の南側につきましても、地下埋設物が存在する箇所ということで、この面積の中に含めたものでございます。

玉木委員 くい掘削のときに出てきた写真を十四枚いただいています。どの箇所から三・八メートルのごみが出ましたか。例えば、白いところはほとんど出ていないというのが平成二十二年一月です。去年の三月二十五日、三月三十日に行った試掘では、三・八メートルは一カ所でしたね。それよりさかのぼること、二月に行われたもので、何か、より深いところから出てきたという今の説明でしたけれども、より新しいときにやった三月の試掘のデータを使わずに、さらにさかのぼること、その前の二月の工事中に出てきたと言われるような写真で確認したから、三・八メートルを全てに広げたということなんですね。

 でも、時系列としておかしくないですか。二月のときの写真、確かにいただいています。その後、三月にやった八カ所の試掘で、一カ所で三・八メートルから出てきた。だから、さかのぼって二月の写真を見て、そして全ての五千百九十平米に、三・八メートルにわたって四七・一の混入率でぎっちり生活ごみが入っていると判断するのはおかしくありませんか。

 大臣、では、その三・八メートルの試掘のところ以外で、三・八メートルのごみを確認した工事中の写真は、一体どれを指していますか。

石井国務大臣 くい基礎のところについては、くいの構造から、掘進機、ドリルにプロペラ状の羽根がついているものを地中に貫入していって、その羽根状のものを回転させながら土をやわらかくしていく、やわらかくしながら、やわらかくした土にセメントミルクを注入してくいを形成する。

 こういう工事なものですから、くいの掘削途上において、井戸のように穴をあけて、そこで掘削状況を見るという形にはならないものですから、なかなか掘進途中のものは直接確認はできないのでありますけれども、業者の工事写真等で確認したということでございます。

玉木委員 業者の工事写真は、何カ所において何メートルだったからということで三・八を全体に広げることを判断されたんですか。

石井国務大臣 今申し上げたのはくいのところでございまして、くい以外のところを三・八にしたということでありますけれども、全体を三・八にしたというのは、冒頭ちょっと御答弁申し上げたかもしれませんが、そもそも平成二十二年の地下構造物調査においては、三メーターまで掘って、ごみが連続していなければそこで掘り進んでいなかったんですね。連続していたところで、深さ三メーターを超えるところにもごみがある箇所が複数箇所あったということが、平成二十二年の地下構造物調査に既にございます。

 また、この土地がもともと池や沼で、昭和四十年代初頭に宅地化する過程において、池の深いところから浅いところにかけて廃材等がかなり放棄されたのであろうといったことを総合的に勘案いたしまして、三・八メーターとしたものでございます。

玉木委員 いつも明快な大臣にしては、全然わかりませんね。

 いや、これは実は、キアラ設計から提出してもらった資料を見ると、何カ所か試掘しているときに、一・五メートルまでごみがあるとか、一・五メートルまでしかごみがないとか、そういう資料が提出されていて、私、シンプルなことを聞いているんです。三・八メートルの深さまでごみがあるのは一カ所だったということ、それを全体に広げる理由がわからないということですので、最後、では、委員長にお願いして終わりたいと思います。

 冒頭申し上げた財務局の決裁書に出てくる、大阪航空局側から値引きを依頼した「不動産鑑定評価について(依頼)」(平成二十八年四月十四日付阪空補第十七号)の提出をいただきたいのと、そして今大臣がおっしゃった、三・八メートルは一カ所だけです、これを全体の五千百九十平米に広げる根拠となった工事中の写真と、どの地点をドリルで掘って、どういったごみが何カ所から、何メートル地点から出てきたので広げたという、全体に広げることの根拠となった資料と写真、決裁書を全て当委員会に提出いただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 委員長、取り計らいをよろしくお願いします。

西銘委員長 理事会で協議いたします。

玉木委員 ありがとうございました。以上で終わります。

西銘委員長 次に、木内均君。

木内(均)委員 おはようございます。自由民主党の木内均です。

 本日は、地元課題も織りまぜながら、順次質疑を行わせていただきたいと存じます。

 最初に、高速道路の整備についてお伺いをいたします。

 高速道路の整備についての基本方針といいますか基準、これについてまず御説明をいただきたいと思います。

石川政府参考人 お答えいたします。

 高速道路は、我が国の国土の骨格をなす重要な施設であると同時に、経済社会を支える基盤施設でございます。広域的なネットワークを形成し、地域のアクセス機能を強化することで、日本経済を牽引し、国土の強靱化にも資する社会基盤と認識をしております。

 この高速道路は、つながってこそ機能を発揮するものでございまして、早期にミッシングリンクを解消することで、企業立地、観光交流が進むなどの多様なストック効果が発揮され、地域の活性化にも大きく寄与いたします。

 また、多様な災害が頻発する我が国におきまして、国民の財産と生命を守るため、災害時に一つの道路が遮断されてもほかに選択肢があるという、リダンダンシーの確保による防災機能の強化も重要でございます。

 国土交通省といたしましては、このような考えのもと、重点化や効率化を図りつつ、一日も早くネットワークがつながることを目指しまして、高速道路の整備を着実に進めてきたところでございます。

 加えまして、必要な道路ネットワークの整備とあわせまして、より低コストで効果を発現させるピンポイントの渋滞対策等の取り組みも進めているところでございます。

 今後とも、地域活性化の観点、防災機能の強化の観点も踏まえつつ、ミッシングリンクの解消等による道路ネットワークの強化に取り組んでまいります。

木内(均)委員 今、石川道路局長から基本方針を伺いました。ミッシングリンクの解消によるストック効果、そしてリダンダンシー、多重性、多様性といいますか、災害に備えてのリダンダンシー、そして費用対効果を検討するんだということでありました。

 そこで、北海道から沖縄まで、それぞれ出ている国会議員は、自分のところが一番それに適していると言うに決まっているんですが、私も御多分に漏れず、中部横断自動車道がそれにぴったり一致しているというお話をさせていただきたいと存じます。

 中部横断自動車道は、地元では「君は太平洋を見たか 僕は日本海を見たい」というキャッチフレーズのもとで進められている夢の高速道路です。私自身も、佐久の青年会議所の一員として、また佐久の市議会議員として、長野県議会議員として、それぞれの立場立場でこの中部横断自動車道の推進にかかわってまいりました。これは国家的なプロジェクトですから、国が進めていく事業ということでは、今まさに、国会議員にさせていただきましたので、先頭に立って中部横断道を進めていかなければいけない立場にあります。

 この中部横断自動車道、実は、おかげさまで、平成二十九年度、来年三月末までを目指して、私の地元であります佐久市の佐久南インターから佐久穂町の八千穂高原インターまでの区間の工事が順調に進んでいます。平成二十八年度の当初予算でも、二次補正でも三次でも莫大な金額をつけていただいて地元は喜んでおりますし、二十九年度の当初予算でも、本当に多くの予算をつけていただいております。改めて感謝を申し上げます。

 何と、この中部横断自動車道、山梨県側と静岡県側は、当初、平成二十九年度中に全線開通するという予定で進んでいました。途中、軟弱地盤が見つかったということで、二年ほど時間がかかるようでありますが、それでも、山梨県側と静岡県側は全線手がついているんですね。今、全く手がついていないミッシングリンクの部分は、佐久穂町の八千穂高原インターから山梨県の長坂ジャンクションまでの三十四キロ区間、その三十四キロ区間のうちの二十七キロが長野県分ということになります。

 一部、山梨県の北杜市でも反対運動があるわけでありますが、国土交通省の皆さん初め、一応、一キロ帯のルートを発表していただいて、御説明をしていただいている最中ですし、実は、長野県側はもう機が熟しておりまして、早く進めてくれというのが長野県の状況です。

 今申し上げましたように、新潟県の上越市、日本海側と、静岡県静岡市清水区の太平洋側を結ぶ夢の高速道路であると同時に、実はこれは、太平洋と太平洋を結ぶ高速道路にもなります。茨城県の那珂湊から、栃木県、群馬県を経由して、長野県の佐久地域を通って、さらに山梨と静岡を結ぶという、太平洋と太平洋を結ぶ、東京首都圏を大きく外側に取り巻く大外環道路になっているわけです。まさしく、災害が起こったときに、必ず首都直下型地震あるいは南海トラフ地震が起こると言われているわけですけれども、そのときの物資の輸送にも、この三十四キロがつながることによって、首都圏を経由せずに物資を運ぶことができる、また、首都圏に対しても物資を運ぶことができるんですね。

 この三十四キロがつながりますと、東名、第二東名、中央道とつながることができます。さらに、上信道を通って東北自動車道や北関東自動車道とも結ばれていくわけですね。そういった意味では、災害に強い国土づくりという点では、中部横断自動車道に真っ先に手をつけていただきたいという思いがあるわけです。

 さらに、これは、地元にとりましても本当に大きな経済効果が見込まれています。費用対効果という面でも抜群の高速道路であることは間違いがありません。

 私の地元、南佐久郡の川上村とか南牧村というのは、高原野菜の産地として全国に名をとどろかせています。特に、夏場の高原野菜に限っては、六割から七割のシェアを誇るというのがこの川上村であり南牧村なんです。朝どれ野菜を東京市場あるいは中京圏あるいは関西圏の市場に運んでいくためにも、この三十四キロがつながれば、大幅な時間短縮ができるわけです。さらに、輸出というところにも力を入れておりまして、清水港と直接結ばれることによって、海外にもこの地域の特産品、高原野菜を売り込むことができるという、経済的にも大変効果の上がる道路です。

 そして、佐久市を中心とした佐久広域は、上信越自動車道と中部横断自動車道の結節点になりますので、物流の拠点という点でもかなり経済的な効果が見込まれるんですね。ただ経済的な効果だけではなくて、実は、南佐久郡を南北に走る道路というのは、現在は国道百四十一号一本しかありません。ことしは何とか、冬場、大きな事故もなく無事切り抜けたわけでありますが、一旦事故が起こると、二時間、三時間の通行どめは当たり前なんですね。ひどいときには、半日、一日、通行どめになってしまう。消防車や救急車や警察車両といった緊急車両さえも入っていくことができない道路です。本来であれば助けることができる命を、残念ながら、今、助けることができないというのが南佐久郡を走っている国道百四十一号の実態なんですね。

 ですから、これと並行して走る中部横断自動車道を結びつけていくことによって、ミッシングリンクを解消することによって、その地域に住む皆さんの命を守る道路になります。医療の道路、福祉の道路にもなってくるわけです。費用対効果のほかにも、こういった地域に住む皆さんの生命財産を守っていく高速道路にもなってくるわけです。

 この中部横断自動車道につきましては、昨日、石川局長のところにも、期成同盟会の会長であります佐久広域連合の佐久市長を中心として、南佐久の全ての町村長、そして議会の代表の皆さん、さらには経済関係者の皆さん、そして、女性みちの会、実は、女性の皆さんが高速道路をつくってほしいという運動の前面に出たのがこの中部横断自動車道なんですね。この女性みちの会の皆さんも大挙して要望活動に行ったわけでありますが、この中部横断自動車道建設に対する決意をお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

石川政府参考人 お答えいたします。

 中部横断自動車道は、静岡県静岡市と長野県小諸市を結ぶ高規格幹線道路でございまして、上信越自動車道や中央自動車道などとネットワークとしてつながることで、農産物などの物流の効率化や医療施設へのアクセス向上、大規模災害時における広域的な救援ルートなどの、委員御指摘のとおり多様なストック効果が期待されているところでございます。

 本道路は、これまでに、長野県区間、佐久南インターチェンジから佐久小諸ジャンクション間の八キロ、山梨県区間におきましては、増穂インターチェンジから双葉ジャンクション間の約十六キロ、六郷インターから増穂インター間の約九キロが開通しているところでございます。

 また、事業中区間につきましては、長野県区間におきまして、委員御指摘のとおり、佐久南インターチェンジから八千穂高原インターチェンジ間、これは今年度の開通を目指して事業を進めておるところでございまして、山梨県、静岡県の区間におきましては、平成三十一年度までに逐次開通させるべく、国土交通省とNEXCO中日本で工事を進めているところでございます。

 委員御指摘の残る未事業化区間でございます長坂―八千穂間につきましては、平成二十七年四月に、概略ルート、構造について決定したところでございます。

 今後は、環境アセスメントに着手するために、長野県側のルート帯を、現在の三キロ幅から、山梨県側と同様に一キロ幅に絞り込む必要がございます。このため、長野県が、ルート帯の絞り込みのために沿線の自治体の意見把握を実施されていると伺っております。

 また、山梨県側では、環境や景観への懸念を持つ方々もいらっしゃることから、地域としての合意形成が不十分なまま環境アセスメントの手続に着手した場合に、かえって通常よりも時間を要することが懸念されますので、山梨県や北杜市が地域住民との合意形成に向けてこれまで取り組んでこられました。

 環境アセスメントの着手につきましては、両県の取り組み等も踏まえまして、前向きに進めるべく検討しているところでございます。

 以上、引き続き、委員御指摘のとおり、ストック効果を早期に発現させるべく、中部横断自動車道の全線早期整備を目指し、関係自治体の御協力を得ながら努力をしてまいりたいと考えております。

木内(均)委員 石川局長から答弁いただきましたが、国土交通省も地元も認識は一緒だと思うんですね。つくっていかなければいけないということですが、最終的には財源の問題もありますので、財務省にもお願いをさせていただきながら、私も、地元議員の一員として、しっかりと推進をしていくという決意を述べさせていただきたいと存じます。

 地元の課題ばかりやっていますと、また、分科会でやれという声もありますので、一つ大きな質問もさせていただきたいと思います。それは、分権型国土の実現という観点なんです。

 私自身は道州制推進論者なんですが、我々は総選挙でも道州制というものをうたったんですが、なかなか党内の議論もそういった方向にまとまっていかない、賛否両論いろいろ出てきております。

 そういった中で、実は国の方もさまざまな施策を打ち出しておりまして、一つ心配になるのが、大きな流れは、人口流出による東京一極集中に歯どめをかけて、それぞれの地域地域の都市をダムのような役目にしていく、こういった施策として、国土交通省では高次地方都市連合というものを掲げ、また、総務省では地方中枢拠点都市、さらに、経産省では都市雇用圏、そして、今はまた、まちづくり、人づくり、仕事づくり、まち・ひと・しごと創生、地方創生ということで、それぞれの省庁がさまざまなアイデアを出しているわけですけれども、これらの全ての政策が、省庁ごとの縦割りで進められているのではなくて、しっかりと連携がとれているのかどうかということをまず確認させていただきたいと思います。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 東京一極集中を是正して、それぞれの地域が発展し、人口減少下でも対応できる国土づくりをしていくことは、政府の共通の課題でございまして、まさにこの共通の課題に向けて、国土政策、地方創生、地方自治などさまざまな施策の連携を図る、これは極めて重要なことでございます。

 その中で、先ほど委員から御指摘のありました高次都市連合というのは、国土交通省が平成二十六年の七月に国土のグランドデザイン二〇五〇というのを策定した中で打ち出された概念でございまして、複数の都市が連携して、コンパクトとネットワークを進めて、一定規模の人口確保と、人、物、情報の交流による新たな価値創造を目指す、こういうふうなことで打ち出したものでございます。

 同時期に、総務省の方では地方中枢拠点都市圏、それから経済産業省の方でも都市雇用圏と、委員御指摘のようないろいろな構想が当時進められておりました。これらはいずれも、地域の連携によって一極集中に対抗できるような経済・生活圏の形成ということを図っていこうというふうな、基本的な考え方は同じものでございました。

 ですから、これを一体的にやる必要があるということで、当時、内閣官房が中心となりまして、関係省庁を呼びまして調整を図りまして、全部を連携中枢都市圏という同一の概念で連携して進めていこうというふうなことが決められたわけでございます。

 これに基づきまして、その後の平成二十六年十二月に作成されましたまち・ひと・しごと総合戦略あるいは二十七年の八月に閣議決定されました国土形成計画、そういうところでは、もう私どもは高次都市連合とは言わないで、連携中枢都市圏というふうに明記いたしまして、関係省庁が連携して取り組む、こういうふうなことになっております。

 具体的には、例えば内閣官房が中心となって、総務省が事務局となって、これは、各省、これに関係するいろいろな施策があります。その施策をまとめて地方自治体の方に周知徹底するとか、あるいは、省庁連絡会議というのを開催いたしましてそれぞれの施策の連携を図る、いろいろな形で連携を進めておるところでございまして、今後とも、しっかりと連携を図りながら、東京一極集中の是正にも寄与する地方都市の振興に向けた取り組みを進めてまいる所存でございます。

木内(均)委員 藤井局長から懇切丁寧な御説明をいただきまして、ありがとうございます。

 これは大事なことですから、実はもっと議論を進めたいんですが、時間も限られておりますし、もう一つ通告してありますので、先にそちらをやらせていただいて、時間がありましたら再質問させていただきたいと思います。

 もう一つは、既存ダムの活用です。

 これも国土交通省が非常に力を入れている事業の一つなんですが、実は、私の地元で、農地防災ダムとして整備したダムがあるんですね。これを、さまざまな目的に、例えば農地用水を確保したり、水利を確保したりという意味で、多目的ダムに転換したいという希望を持っているんですが、そのための支援施策について御説明をいただきたいと思います。

山田政府参考人 お答えいたします。

 平成二十七年の関東・東北豪雨ですとか、あるいは平成二十八年に相次いで発生いたしました台風などにより発生いたしました近年の深刻な水害への対応のために、既設ダムを有効活用することは重要だというふうに考えております。

 主として農地の浸水を防止いたします農地防災ダムですとか利水ダムといったものに、家屋などの浸水防止を目的として追加することについては、ダムの管理者との調整等によっては可能となっているところでございます。これまでの例としまして、既設の農地防災ダムを貯水池内に取り込む形で新たなダムを建設する事業を国土交通省所管事業として実施しているところでございます。

 そのような有効利用に当たりましては、例えば、既設ダムを有効活用するための方策とか手法といったものを周知、広報したり、ダムの管理者から相談があった場合には技術的な助言をしたり、あるいは関係部局との定期的な意見交換などによりまして支援を行っているところでございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き、農地防災ダムも含めた既設ダムを有効に活用する各種方策につきまして、関係者の意向等を踏まえつつ、積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

木内(均)委員 一点、また改めて御相談をさせていただきたいと思います。

 うちの地元ではロックフィルダムで農地防災ダムを整備したんですが、実は、本来であれば水をためてはいけないダムに水がためてあって、台風が来たときに、下流で収穫間際の田んぼが流されて、原因を調べていったら、水をためてはいけないはずの農地防災ダムにもともと水がためてあったということが発覚して、今は、メーターをしっかりとつけられてしまって、全く水をためることができないんですね。

 ところが、私の地域というのは、もともと降水量が少ない、全国でも一、二を争うほど日照率の高いところ、裏返せば降水量の少ないところで、特に今の時期に困るんですね。田植えの時期に水が足りないということで、その時期だけでもいいから何とかそれに水をためることができないかという交渉をしているんですが、原理原則からいえば、農地防災ダムは万が一のときに水をせきとめるダムですから、水をためることはできませんという回答なんですね。

 では、多目的に変えていきたいという希望を持っているんですが、実は、ロックフィルダムだと、どうも、水をためたときに耐えられないという問題があって、これは抜本的につくり直さなければいけないんじゃないかという議論もなされています。そうすると、今度は誰がコストを負担するのかという問題も出ていますので、また改めて具体的なダム名を申し上げながら相談をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 以上をもちまして、質疑を終了いたします。ありがとうございました。

西銘委員長 次に、佐藤英道君。

佐藤(英)委員 おはようございます。公明党の佐藤英道でございます。

 通告に従いまして質問させていただきたいと思います。

 まず、下水道問題についてお伺いさせていただきます。

 日本の汚水処理は全国で九〇%が整っているわけでありますけれども、浄化槽、集落排水とともに、国土交通省は、自治体などと一体となって、下水道の整備を通じて生活衛生の向上に大きく寄与してきたと思います。

 ただ、急激にふえているゲリラ豪雨などの水害は、特に東京などでは、河川の破堤や溢水といった外水によるものは三割、全体の七割は内水氾濫が直接的な原因でありまして、下水道の重要性は高まっていると思います。

 下水道の総延長四十七万キロのうち、現在、一万数千キロが五十年を経過し、十年後には約五万キロに達するとも言われております。平成二十七年五月の下水道法の改正は、ストックマネジメントの考えを取り込んだインフラの長寿命化による事業費の削減と平準化を可能にしたわけであります。最近は、管渠を開削せずに更新する技術も開発され、さらなる経費削減や交通への影響の軽減なども実現しております。

 さらに、未処理の下水汚泥からバイオガスや燐を抽出して、エネルギーや肥料として活用できる、また、外気と比べ、夏は冷たく、冬は温かい下水の熱を利用するなど、下水道には高いポテンシャルがあると考えております。

 下水道の重要性と可能性を改めて捉え直し、今後の取り組みを強化すべきと考えております。

 そこで、海外において汚水処理はまだまだであり、日本が下水道分野で貢献できる可能性は極めて高いと考えますが、成長戦略にも位置づけられていることから、海外への輸出インフラとして一層の支援を検討すべきではないかと考えますけれども、御見解を伺います。

山田政府参考人 お答えいたします。

 下水道を含みます世界の水ビジネスの市場は今後も拡大が見込まれまして、下水道インフラの海外輸出は、今後の我が国のインフラシステムの輸出戦略としても重要であるというふうに認識しているところでございます。

 国土交通省では、例えば、政府間の会議ですとか技術セミナーの実施、相手国関係者を招致しました研修ですとか、あるいは、相手国政府等への専門家の派遣などに加えまして、今年度は、現地における実証試験への支援などに官民連携して取り組んでいるところでございます。

 こうした官民挙げた取り組みの結果、例えば、ベトナムのホーチミン市あるいはホイアン市における下水道事業を日本企業が相次いで受注するなど、近年、具体的な成果があらわれてきたというところでございます。

 また、ことし二月には、国土交通省とカンボジア公共事業運輸省との間で、法制度の整備ですとか人材育成等の支援を盛り込んだ覚書を新たに締結するなど、ベトナムでの経験を踏まえて、周辺国への水平展開を図っているところでございます。

 今後も、地方公共団体や民間企業等と連携しながら、本邦の下水道インフラの海外輸出を積極的に推進していきたいというふうに考えているところでございます。

佐藤(英)委員 ぜひお願いしたいと思います。

 また、現在においても、町村部などにおきましては、下水道にかかわる技術者不足の問題が明らかとなっておりまして、我が国のすぐれた下水道の運営技術を継承していくためにはどのような支援策を考えているのか、あわせて伺いたいと思います。

山田政府参考人 お答えいたします。

 議員御指摘のとおり、下水道事業の持続的な運営を図る上で、特に中小の市町村におけます技術の継承というのは非常に重要な課題だというふうに認識しているところでございます。

 国土交通省におきましては、地方公共団体職員を対象としまして、下水道の点検、調査を含めた施設管理に関する研修を実施しているところでございます。

 さらに、広域的な連携のもとで地方公共団体が相互に補完するということも重要ですので、下水道法に基づき設置されました協議会に国も参画するなど、広域的な維持管理を検討している地方公共団体に技術的助言等の支援をしているところでございます。

 国土交通省といたしましては、こうした施策を進めることによりまして、中小市町村を初め、全国の地方公共団体の下水道事業が持続的に運営されるよう、積極的に支援してまいりたいと考えているところでございます。

佐藤(英)委員 次に、踏切事故防止対策について伺いたいと思います。

 去る四月十五日、川崎市におきまして、踏切にみずから入った高齢者の救出を試みた方が巻き込まれて亡くなるという痛ましい事故が起きました。心からお悔やみを申し上げたいと思います。

 安全、安心をしっかりと確保することが鉄道にとって最重要であると思いますが、そうした中、昨年四月一日に改正踏切道改良促進法が施行され、改良すべきとされた五百八十七カ所の踏切の改善が進むことになったわけであります。今後、二〇二〇年度までに全国で一千カ所以上を指定するとしております。

 こうした努力が続けられる一方で、踏切での死亡事故は横ばい、平均すると、四日に一人の方がお亡くなりになっているという状況でございます。

 遮断機のおりた踏切への進入など、モラル向上とルールの徹底が必要ではありますけれども、遮断機のない第四種の踏切は、死亡事故発生割合が高い一方、一日の通行十人以下が五割を占め、うち四割は通行人ゼロというところもございます。しかし、改良や除却が進まない実態もあるわけであります。

 こうした中、今後、こうした痛ましい踏切事故の減少に向けて国はどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の第四種踏切道は、踏切に保安設備の設置を義務づけた昭和六十二年以前に設置されたものでございまして、安全確保のため、着実になくしていく必要があるというふうに考えております。

 これまでの取り組みによりまして、昭和三十五年度末に約六万二千カ所ございました第四種踏切道は、昭和三十六年の踏切道改良促進法の施行以降、統廃合や踏切保安設備の整備により、平成二十七年度末現在で約二千九百カ所となりまして、二十分の一程度まで減少しているところでございます。

 例えば、平成二十三から二十七年度までの五カ年間では、年平均で七十三カ所除却されておりまして、このうち、第一種化されたものが三十九カ所、統廃合による除却が二十五カ所、路線廃止による除却が九カ所となっているところでございます。

 踏切種別ごとの事故率を見ますと、平成二十三年度から二十七年度までの五カ年間の踏切道百カ所当たりの踏切事故件数は、第一種踏切道の〇・七九件に対して、第四種踏切道が一・一五件であり、御指摘のように、第四種踏切道の事故率が高くなっております。

 このような観点からも、今後も引き続き第四種踏切道の減少に向けた取り組みが必要となっております。

 一方、先生御指摘のように、踏切道の通行量調査によれば、第四種踏切道のうち約五割の踏切では一日の通行人数が十人以下との結果も出ております。このような通行量の少ない踏切道においても、近くに他の踏切道や迂回路がないなど、周囲の状況から統廃合が困難な場合が多く、協議、調整に時間を要することがございます。

 このように統廃合が困難または時間を要する第四種踏切道につきましても、当該踏切が存在している間における事故防止対策は必要不可欠でございます。

 国土交通省では、鉄道局主催で、JR各社や大手民鉄等の安全担当者を集めた保安連絡会議を定期的に開催していますが、本年三月に開催された会議では、第四種踏切道の事故防止対策についての意見交換が行われたところでございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き、第四種踏切道の第一種化や統廃合による除却により減少に向けた取り組みを進めるとともに、第一種化や統廃合による除却が困難な第四種踏切道につきましては、鉄道事業者とともに事故防止に資する対策についての検討を進め、踏切事故の減少に努めてまいります。

佐藤(英)委員 ぜひしっかりと取り組んでいただければと思います。

 鉄道に関連しまして、通勤通学時間帯の鉄道の混雑解消についてお伺いいたします。

 特に東京圏また大都市圏におきましては、交通政策の大きな課題が鉄道の混雑であります。昨年の交通政策審議会で、ピーク時における主要三十一区間の平均混雑率を一五〇%に、個別路線の混雑率を一八〇%以下にという目標を掲げられたわけであります。満員電車は、労働意欲の低下や、車内トラブル、迷惑行為や不法行為の助長につながりかねません。観光立国を目指す我が国にとっても、快適な交通環境は極めて重要と考えます。

 国交省は、これまでも、関係自治体や鉄道事業者と協力して、混雑路線の複々線化や車両編成の見直しなど、ハード面で努力を重ねて改善を図ってきたと承知しております。

 一方、現在でも時間帯によっては乗車率が約二〇〇%を超える路線もあり、加速的な取り組みが必要なのではないでしょうか。

 四月二十八日に官民連携のプラットホーム、快適通勤プロモーション協議会が立ち上がり、東京都は時差ビズを提唱するなど、ソフト対策も推進されております。

 国土交通省としては今後どのように取り組もうとされているのか、お伺いしたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 都市鉄道のピーク時間帯の混雑緩和によりまして快適な通勤通学を実現することは、豊かな国民生活にとって重要な課題であるというふうに認識いたしております。

 混雑緩和対策といたしましては、これまで、新規路線の整備でありますとか線路の複々線化、オフピーク通勤の推進などの取り組みを行ってきたところでございまして、東京圏の主要区間のピーク時混雑率は、二十年前の平成八年度の一八九%から、平成二十七年度には一六四%まで減少しております。

 一方、昨年四月に取りまとめられました交通政策審議会答申においては、東京圏の主要区間のピーク時混雑率を一五〇%にするため、引き続き混雑緩和の取り組みを推進すべきことが指摘されております。

 こうした中、鉄道事業者において、これまでの輸送力増強対策に加え、需要のシフトに向けたソフト対策にも取り組んでいるところでございます。具体的には、早朝時間帯の利用者に対し、買い物等で使用できるポイントを付与する取り組み、早朝時間帯に座席指定列車を導入し、着席サービスを提供する取り組み、携帯アプリケーションにリアルタイムで混雑状況を情報提供する取り組みなどが行われております。

 国土交通省といたしましても、今後、東京都が実施する時差ビズの取り組みに必要な協力を行うとともに、混雑の見える化などの需要のシフトに向けた取り組みを検討するなど、首都圏の通勤電車の混雑緩和を引き続き推進してまいりたいというふうに考えております。

佐藤(英)委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 次に、ホテル、旅館のバリアフリー化についてお伺いしたいと思います。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、障害者などが移動、滞在、観戦をともに楽しめる環境の整備が重要と考えます。日本が世界に誇るユニバーサル社会の構築が二〇二〇年のレガシーとなるわけでありまして、観光立国実現のために、ユニバーサルツーリズムも重要と考えます。

 これまで、障害者の方が旅行するためには、交通や宿泊施設、公共施設などに特別な仕様が求められてきました。このたび、国土交通省が宿泊施設の設計指針を改定しましたけれども、バリアフリーを一般的な仕様にしていこうという取り組みで、ユニバーサル化を大きく推し進めるものとして評価したいと思います。

 今回は、二〇一七年以降に新築や増改築を行う際の参考にしてもらうための指針という形をとっておりますけれども、新指針に基づくバリアフリー改修を進めるため、国としてどのような取り組みをしていくのか、お伺いしたいと思います。

由木政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省では、高齢者あるいは障害者の方々が円滑に利用できる宿泊施設等の整備を一層進めるために、バリア法に基づきます規制等とあわせまして、委員御指摘の建築設計標準というものをガイドラインとして策定いたしております。オリンピック・パラリンピックの開催も見据えまして、特に宿泊施設にかかわるこの標準につきまして、高齢者、障害者の方々の利用に配慮した一般客室の設計標準の追加や、既存のホテル客室の効果的な改修方法の提案など、必要な見直しを行い、この三月に公表したところでございます。

 今後、五月三十一日以降、この設計標準に関する地方公共団体や設計者、事業者向けの説明会を全国の主要都市で開催することとしておりまして、その際には、この設計標準とあわせまして、具体的な設計や改修例を、写真や図面を用いてわかりやすい形で関係の方々に説明していくことを考えているところでございます。

 さらに、支援策についてでございますが、これまでは、バリアフリー環境整備促進事業におきまして、バリアフリー法に基づきますグレードの高い、いわゆる誘導基準に合致するような、不特定多数の方が利用するような建築物の整備に対して助成を行ってまいっておりますが、今年度から、オリンピック・パラリンピックの際の観戦する方々の快適な滞在と円滑な移動を確保するために、こうした方々の利用が見込まれますホテル、旅館等の既存の建築物につきましても、バリアフリー法に定めます義務づけ基準、通常の基準に適合させるための改修について、新たに支援対象とさせていただいているところでございます。

 今後、このような措置を通じまして、建築物全体のバリアフリー化を推進してまいりたいというふうに考えております。

佐藤(英)委員 よろしくお願いしたいと思います。

 次に、昨年北海道を襲った台風による大規模水害についてちょっとお伺いしたいと思います。

 本当に多くの農家が極めて甚大な被害をこうむったわけでありますけれども、発災直後、石井大臣におかれましても、二週続けて現地に足を運んでいただきましたし、復旧復興に向け前線で指揮をとっていただいたことも、その後の被災者、被災農家の方にとっても大きな心の支えになったのではないかと考えます。現在も営農再開に向けて奮闘努力されている農家の皆様、関係者の皆様の力になれるよう、引き続きしっかり支援をしていかなければならないと考えます。

 そこで、こうした大規模な被害に対して、極めて早い時期から、離農者を出さないという決意を持って、地元農協を中心に、国、自治体、関係者が一体となって取り組みました。被災から一冬を越し、九カ月がたちますが、現在の被災農家の状況はどのようになっているのか、また、特に当初の目標であった離農者ゼロについて実情はどうなっているのか、お伺いします。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年八月の一連の台風により、我が国の食料供給基地である北海道において、四万ヘクタールを超える農地に被害が生じ、これにより、全国各地の卸売市場で農作物の価格が高騰するなど、影響が全国に波及したほか、被災した農地の復旧に多くの時間と費用を要し、被災による影響の長期化が懸念されていたところです。

 このため、北海道開発局では、農地の早期の復旧を支援するため、北海道庁、関係市町、農業関係者等から成る連絡調整会議において、災害復旧等で発生した河川の掘削土を被災した農地に提供するなどの支援策等を検討し、実施しているところです。

 昨年十一月から本年三月までに、被害の大きかった十勝川、常呂川及び石狩川において、約十八万立方メートルの掘削土を農地に提供し、平成二十九年度も引き続き支援する予定です。これらの支援により、平成二十九年中には、災害復旧事業を行う被災農地の約八割で作付が可能になる予定と聞いております。

 また、昨年の災害を契機として離農した農家の方がおられるのか、被害の大きかった道内の八市町において、自治体またはJAを通じて確認したところ、本年四月末までの時点では、災害発生以前からもともと離農を考えておられた高齢の農家の方を除き、離農農家はないとのことです。

 いずれにしても、復旧を着実に進めることが地域の方々の営農意欲につながるものと認識しており、引き続き、我が国の食料供給基地である北海道農業の復旧に向け、関係者と連携してまいります。

佐藤(英)委員 ありがとうございます。離農者ゼロということは現段階で本当にうれしいことでありますし、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

 最後に、北海道の空港コンセッションの実施について伺いたいと思います。

 五月十七日、今週水曜日で、対象七空港の各地元でのシンポジウムが終了いたしました。空港の運営委託に関心のある多くの方々が参加され、空港や現地の観光資源の視察、現地関係者との意見交換など、大盛況だったと聞いております。今後は、空港の運営委託に関心のある事業者からの民間投資意向調査を行うと聞いております。来年には運営権者の選定に進む予定とも聞いております。

 今回のコンセッションについて、国、自治体管理の七空港一括民営化を機に、民営化されない空港も含む道内航空ネットワークの再構築と需要の創出が期待されております。

 ほかのコンセッションとは違う高いミッションを持つもので、道内、道外からも注目が高い。将来も含めて、誰がいつ検証しても、公明正大で、かつ精緻な議論に基づいて選定が進められたと結論をされるものでなければならないと考えます。

 そのために、今後、一連のプロセスにおける議論の透明性確保が不可欠だと考えますが、どのように透明性を図っていくのか、検討状況を伺いたいと思います。

佐藤政府参考人 お答え申し上げます。

 御質問の北海道内の空港につきましては、七つの空港の一体的な運営民間委託の検討を進めているところでございます。この狙いでございますが、広域的な観光周遊ルートの形成などの広域観光の振興や、さらには、今委員御指摘がありましたように、北海道全体の活性化を図ることを狙いとしているということでございます。

 こうした七空港の一体的な運営民間委託の狙いを実現するためには、まず、地域の関係者の御意見をよく伺うとともに、将来の運営を担う民間事業者に地域の実情を理解していただくことが重要であると考えております。このため、今御指摘のありました、七空港の所在自治体においてシンポジウムを開催してきたところでございます。

 もう一つ大切なことがございまして、これもまた委員御指摘があったところでございますが、民間事業者の選定に当たっては公正な競争が行われる必要があり、このため、選定プロセスの透明性を確保することが重要だということでございます。

 いわゆるPFI法や民活空港運営法におきましては、公正かつ透明な手続ルールが定められておりますので、今後は、これらにのっとり手続を進めてまいりたいと考えております。

 具体的には、民間委託の具体的な方針に反映させることを目的といたしまして、民間事業者に対する民間投資意向調査や、地元に対する各空港の協議会の意見の聴取、あるいは、有識者で構成いたします審査委員会における客観的な民間事業者の選定などの手続を予定してございます。

 国土交通省といたしましては、道内七空港の一体的な運営民間委託が広域観光の振興や北海道全体の活性化につながるよう、地域の関係者の御意見をよく伺うとともに、手続の公正性や透明性の確保に留意し、引き続き検討を深めてまいる所存でございます。

佐藤(英)委員 質問を終わります。ありがとうございます。

西銘委員長 次に、大平喜信君。

大平委員 日本共産党の大平喜信です。

 昨年の同委員会でも質問をさせていただきましたが、私は、きょう、JRの三江線、そしてローカル線廃止の問題について伺いたいと思います。

 昨年九月三十日に、JR西日本から国交省運輸局に、三江線を二〇一八年四月一日をもって廃止するとの届け出が出されました。JR西日本は、三江線廃止の理由の一番目に、鉄道輸送の特性が発揮されないと述べています。日本国有鉄道経営再建促進特別措置法では、輸送密度四千人未満の路線を特定地方交通線と分類し、廃線にしてバスなどへの転換をしました。

 そこでお伺いいたしますが、現在、JR各社が保有する路線の中で、輸送密度が四千人未満のものが幾つあるでしょうか。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 JR各社の平成二十七年度におけます輸送密度四千人未満の路線は、JR北海道が十九線区、JR東日本二十九路線、JR東海六路線、JR西日本二十一路線、JR四国六路線、JR九州十一路線の合計九十二線区・路線でございます。

大平委員 九十二本ということであります。

 さらに、路線全体では輸送密度が四千人以上だとしても、一部区間だけ取り出すと輸送密度が四千人未満というところも少なからずある。それも含めると、さらにこの数はふえるというふうに思います。

 現に、例えば、私の地元広島の可部線は、全体では輸送密度も伸びて黒字でしたが、赤字の部分だけ取り出して廃線ということが行われました。今後、JR各社がこうした輸送密度の低い路線を廃止していくのではないかとの懸念が大きく広がっております。

 例えば、私の地元でも、広島市から三次市、庄原市を結び、岡山県の新見市まで続く芸備線や、福山市から府中市を通って三次市につなぐ福塩線、あるいはまた、島根県松江市から雲南市を通って庄原市へと結ぶ木次線、こうした路線などが三江線同様に輸送密度としては低く、次はこれらが廃線になってしまうんじゃないかと言われております。

 中国地方の中山間地域の広島県内を走る路線がなくなってしまうのではないかという強い懸念、不安の声が地元の皆さんから寄せられております。全国でもさらに同じことが行われるとすれば、日本の鉄道路線は新幹線と都市圏しか残らないということになってしまう。

 大臣にお伺いしたい。国交省は、こうした事態が起こるのを黙って認めるのでしょうか、いかがでしょうか。

石井国務大臣 JR各社は、国鉄改革の経緯を踏まえて、現に営業している路線の適切な維持に努めるとともに、路線を廃止しようとするときは、国鉄改革実施後の輸送需要の動向、その他の新たな事情の変化について十分に説明する必要があるとされているところであります。

 このような中、国鉄改革実施後における地域の人口減少やマイカー等の他の交通手段の発達に伴い、輸送人数が大きく減少し、鉄道の特性が発揮しづらくなっている路線については、鉄道事業者を初めとする地域の関係者が一体となって、利用促進のための取り組みや輸送需要に応じた適切なダイヤ設定など、鉄道を持続的に運営するための方策や、地域にとってより効率的で利便性の高い交通サービスのあり方など、それぞれの地域に適した持続可能な交通体系のあり方について議論していただくことが重要であると考えております。

 国といたしましても、鉄道のあり方も含めまして、地域の実情に応じた公共交通のあり方について、地域における関係者の間で十分に議論がなされるよう、必要な支援をしてまいりたいと考えております。

大平委員 実際に、JR北海道は、経営難ということで、路線の大幅な廃止縮小を既に検討を始めている。

 また、事業者自身はどう言っているか。JR西日本の社長自身が、昨年九月の中国新聞のインタビューに対して、輸送密度四千人以下の路線はいずれも大量輸送という鉄道としての特性が発揮できていないと述べ、さらに、ことし四月には、毎日新聞のインタビューで、輸送密度五百人を切っている路線では、あるべき交通体系を議論する必要がある、三江線のように鉄道を廃止して小型バスに転換するのも選択肢の一つだと、はっきり社長自身が述べております。先ほど紹介しました木次線などは、まさに輸送密度五百人以下という路線に該当する一つです。

 今の法律では、廃線をするかどうかというのは、まさに決めるのは鉄道事業者であって、国は意見を言うことすらできないというふうになっている。

 前回の質問でも、私、この問題を大臣にお聞きしまして、大臣は再三にわたって、今もおっしゃいました、地元との丁寧な協議を、こういうことであります。また、ことしの二月十七日、衆議院の予算委員会でも、我が党の本村伸子議員の質問に対し、大臣は、これは三江線に限定した話ではありませんが、「路線の廃止に当たりましては、地域の関係者に十分な説明を行い、」「最終的には地域の皆様に御理解をいただきながら行われたもの」と考えていると答弁をしておられます。

 この三江線、少なくない沿線住民の皆さんが存続を希望し、私も実際に乗車して、利用されている方たちにもお話を聞きました。沿線自治体、三市三町の首長はこぞって存続を求めた。こうした中で、昨年の九月一日に、JR西日本が、三江線の鉄道事業はどのような形態であっても行わないと表明した。それ以降の沿線の住民説明会でも、地元住民の皆さんからは、結局、JR西日本は廃止ありきだったのではないか、こうして、JR西日本への大きな怒り、失望の声が多く出されました。

 大臣、こうした住民の皆さんの声、地元の皆さんの声を前にしても、廃止に至る過程において十分で丁寧な協議が行われたと言えるでしょうか、いかがでしょうか。

石井国務大臣 JR西日本におきましては、三江線の沿線自治体と協力して、平成二十三年度から五年にわたり、同線の利用促進や活性化の取り組みを行ってきました。

 それでもなお厳しい利用状況を踏まえまして、JR西日本は、平成二十七年十月、沿線自治体に、持続可能な地域の公共交通の構築に向けた検討を開始したい旨を伝え、その後、平成二十八年二月から六月にかけて、沿線六市町、JR西日本、島根県及び広島県をメンバーとする検討会議が計十回開催されたと承知しております。

 その結果を踏まえ、JR西日本は、利用者数が少なく、鉄道の特性が発揮できていないこと、ちなみに、この三江線の一日一キロ当たりの平均利用者数、輸送密度は、平成二十七年度で五十八人でございます。また、活性化の取り組みを行ってきたものの、引き続き厳しい利用状況であることなどから、平成二十八年九月一日に、三江線を廃止したい旨を沿線自治体に伝え、これを受け、同年九月二十三日、沿線自治体が廃止を受け入れたものと承知しております。

 また、廃止時期につきましては、沿線自治体の要望を受け、平成三十年四月一日としているところであります。

 このように、JR西日本においては、三江線の廃止に当たり、沿線自治体と丁寧に協議を進めてきたものと考えております。

大平委員 全く認識が違うと言わなければなりません。

 丁寧な協議、あるいは、先ほど地域の関係者が一体となってというふうに大臣おっしゃいますが、私が伺う中では、皆さん怒っている、全く一体となっていない。

 しかも、廃止を受け入れた、こういう御答弁が大臣からありましたが、例えば、島根県の溝口善兵衛知事は、我が党県議の質問に答えて、廃止決定は残念だが、現在の制度では撤回させる法制度がない、このように答弁をしておられます。

 大臣は、地元とよく協議をとおっしゃるんですが、現在の仕組みのもとでは、届け出を出せば鉄道会社が一方的に廃止できるため、地元住民あるいは地元自治体の皆さんは、JR西日本は何を言っても聞いてくれない、こういう思いになっているんです。先ほどバス転換の条件整備というお話がありましたが、条件整備のためには廃線を受け入れざるを得ないというふうになっているのが、今の仕組みのもとでの地元の皆さんのこうした思いなわけです。これが実態だと言わなければなりません。

 結局、ローカル線の廃止の問題も、そして住民の皆さんとの協議の問題も、国民の足である鉄道の存廃を事業者任せにし、国として明確な方針を持たないことがこの問題の根本にある。民営化の際も、また届け出制への変換の際も、我が党は、ローカル線の切り捨てにつながると再三警告を行ってきました。大臣、まさにそれが今現実になりつつあるではありませんか。

 そもそも、JR西日本が今のようにやっていけているのは、決してJR西日本の力だけではありません。

 確認ですが、国鉄改革の際、JR各社が路線を適切に維持できるようにと、債務の負担のあり方を含め、どういう制度設計をしてきたでしょうか、お答えください。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 国鉄改革におきましては、全国一元的な経営形態を改め、適切な経営管理でありますとか地域の実情に即した運営ができるようにするとともに、旅客の流動実態に適合し、地域的に自然な形の分割となるよう、旅客流動の地域内完結度に配慮して、旅客部門は全国六社に分割されたところでございます。

 その際に、JR各社が最大限の効率的経営を行うことを前提として、当面収支が均衡し、かつ、将来にわたって事業を健全かつ円滑に運営できる限度において、長期債務を負担することとされました。

 具体的には、当時の予測をもとにして、JR各社が効率的な経営を行うとした場合に、昭和六十二年度において、収入の一%程度の経常利益を上げることができるとの前提で、負担できる利子負担の額を算定し、その利子額に応じて長期債務を負担することとされたところでございます。これによりまして、JR本州三社及びJR貨物は、合計五・九兆円の長期債務を負担し、発足することとなったということでございます。

大平委員 一%程度の利益を上げることを想定し、その計算で国鉄の債務を負担させたと。債務が当時約三十七兆円あったわけですが、先ほどありましたJR全社で五・九兆円、そのうち、JR西日本は一・一兆円の負担をした、こういうことであります。

 そのもとで、JR西日本は、現在、過去最高の収益を上げているわけですが、最新の決算で経常利益率はどれぐらいになっていますか。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 JR西日本の平成二十八年度決算の実績は、単体で、売上高、営業収益は九千五百六十一億円、営業利益千三百五十四億円、経常利益千百八十四億円、売上高経常利益率一二・四%となっております。

 また、連結では、売上高が一兆四千四百十四億円、営業利益千七百六十三億円、経常利益千六百七億円、売上高経常利益率一一・一%となってございます。

大平委員 一%の経常利益を見込んで、JR西日本には、三十七兆円の債務のうち一兆円を求めた。しかし、実際は、その見込みよりも十二倍以上も利益を上げている。莫大な利益を上げているわけです。

 一方で、JRが負担しなかった残りの二十五兆五千億円、この借金はどのようになったでしょうか。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 国鉄長期債務のうち、JR本州三社及びJR貨物並びに新幹線鉄道保有機構が承継した債務を除きました二十五・五兆円の債務につきましては、国鉄清算事業団が承継することとされ、国鉄から承継した土地の処分やJR株式の売却による収入等によって、可能な限り処理することとされたところでございます。

 しかしながら、国鉄清算事業団の発足後に発生いたしました地価高騰問題に対処するため、土地の売却が見合わせられ、その後、バブル経済の崩壊に伴う土地需要の低迷により、土地売却が順調に進まず、かつ、地価の下落により土地売却収入が減少したことや、株式につきましては、株式市況の低迷などによりまして売却が順調に進まなかったことなどから、平成十年十月の段階で、国鉄清算事業団の債務は二十八・三兆円となったところでございます。

 このため、平成十年十月に国鉄長期債務の最終的な処理が行われ、国鉄清算事業団の二十八・三兆円の債務のうち二十四・一兆円については、国の一般会計が負担することとされたところでございます。

大平委員 結局、二十五兆円の債務のうち二十四兆円、ほとんど全て、大部分を国が負担することになりました。

 この国鉄債務の国負担分二十四兆円が、有利子債務、無利子債務あるわけですけれども、有利子債務の利子も含めて国民の税金で支払いがされ、これらを毎年度にならしますと、毎年約五千億円近く、国民がこの利子と債務の支払いに負担をしていることになる。まさに、現在のJR各社があるのも、国民の巨額の負担の上に成り立っているのであります。

 そうであるにもかかわらず、路線の廃止に関しては住民や自治体は何の権限もないというのは、余りにもおかしな話ではないでしょうか。

 島根県の溝口知事は、昨年の十月十四日、国の許可なしに事業者が路線を廃止できる現行の鉄道事業法の見直しを国交省鉄道局長に直接要望しています。鉄道の存廃、交通権の確保というのは、国民、住民の暮らしにかかわる重要な問題です。国鉄改革以降の経緯に照らしても、また、住民との十分な協議というのであれば、大臣、こういう地方自治体や住民の切実な要望に応えるべきではないか。

 事業者の自由な鉄道廃止に歯どめをかけるために、鉄道事業法を見直し、事業の廃止を届け出制から許可制に戻すことを求めます。いかがでしょうか。

石井国務大臣 鉄道路線の廃止につきましては、鉄道事業法上、事業者による事前届け出制になっておりますが、これは、平成十一年の鉄道事業法の改正において、需給調整規制を廃止する観点から、鉄道事業の参入について免許制から許可制とされたことにあわせ、退出についても許可制から届け出制とされたものであります。退出についてのみ許可制とすることは、制度全体の整合性を欠くことになるものと考えております。

 なお、鉄道事業の廃止に当たっては、鉄道事業者において、地域に対して丁寧な協議を行い、その理解をいただきながら廃止の届け出が行われることが一般的であります。

 国土交通省といたしましては、鉄道事業者に対して、路線の廃止に際しては地域に丁寧な説明を行っていくよう、引き続き必要に応じて指導助言してまいりたいと考えております。

大平委員 そうなっていないのが実態なんですよ。地元の声、地元自治体の声をどうして受けとめないか、国の責任放棄の姿勢を厳しく問わなければならないと思います。

 全国鉄道路線網を維持し、未来に引き継ぐことは、今日の政治の重要な役割であり、責任である。この立場から、日本共産党は先日、鉄道政策についての提言も発表しました。国民の移動の権利、交通権を保障するとともに、地方再生の資源を守り、大都市と地方の格差拡大に歯どめをかけるために、日本共産党は今後とも全力を挙げる決意を申し上げて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

西銘委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午前十時三十九分休憩

     ――――◇―――――

    午前十時四十七分開議

西銘委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、政府参考人として内閣府地方創生推進事務局審議官藤原豊君及び文部科学省大臣官房審議官松尾泰樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

西銘委員長 質疑を続行いたします。宮崎岳志君。

宮崎(岳)委員 民進党の宮崎岳志でございます。

 国土交通委員会で質問の機会をいただきましたことに御礼申し上げます。

 さて、まず加計学園の問題について、冒頭少しだけ触れさせていただきたいと思います。

 本日、文科省より松尾審議官に来ていただいているはずでございますが、改めて、先日、朝日新聞等の新聞各社で報道されております文科省の内部資料とされるもの、中には総理の意向というような言葉があるものでありますが、これの真偽確認を始めて三日になりました。

 現在、これは、本物か、あるいはにせもの、捏造されたものか、どのような御判断に至りましたでしょうか。

松尾政府参考人 お答えいたします。

 先生御指摘の報道されている文書につきましては、現在確認作業中でございまして、今のところまだ確認できておりません。

宮崎(岳)委員 これは、にせものとも断定できていないということでよろしいですか。

松尾政府参考人 お答えいたします。

 現在確認中でございます。

宮崎(岳)委員 それでは、もう一点。

 「内閣府審議官との打合せ概要」という紙がその中に含まれております。昨年九月二十六日付、時間まで記されておりますが、この時間に会議が持たれたということは確認をされましたでしょうか。専門教育課長が出席している会議だと思います。

松尾政府参考人 その件も含めまして、確認作業中でございます。

宮崎(岳)委員 では、本日は、内閣府より、特区担当の藤原審議官にもおいでいただいております。この九月二十六日の会議に出席をしているというふうに記されておりますが、この会議に出席されましたでしょうか。

藤原政府参考人 お答えさせていただきます。

 まずもって、委員御指摘の、報道で取り上げられている文書につきましては、文部科学省にも確認しておりますけれども、出元もわからず、その信憑性も定かでないということでございまして、内閣府としてお答えする立場にございません。

 委員御指摘の九月二十六日の会合の日程等も含めまして、私どもの方で確認をとれている状況にはございません。

宮崎(岳)委員 御自分が出た会議でございます。御自分が会議に出た記憶はございますか。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 この時期、こちらの報道にあるような、昨年秋、九月ということでございますので、第一回目の今治市分科会が開催されたということもございまして、関係省庁と、その後の進め方など事務的な議論は行っておりました。

 ただ、その詳しい日程等については記録がございませんので、申し上げられる立場には今ございません。

宮崎(岳)委員 そうしますと、この会議、例えば藤原審議官、また佐藤参事官、それから浅野専門教育課長でしたか、何人かの方の実名が挙がっております。四人の方でしょうか。

 そういう会議はあった、ただ、本当にその日付かどうかがわからないし、記録が確認できていない、そういうことでよろしいですね。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 申し上げましたように、この九月ないし十月の時期というのは、今後の進め方ということにつきまして、私の上司あるいは部下を含めて、さまざまなレベルでの議論が行われていた状況でございますので、先方も含めてどんなスタッフで会議が行われたかということにつきましては、いつ、どこでということにつきましては、確認がとれている状況ではございません。

宮崎(岳)委員 そのメンバーで会議をされた記憶はありますね。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 そういったメンバーでの、組み合わせでの会合というのもあったことも、定かではございませんけれども、記憶にございます。

宮崎(岳)委員 朝日新聞に昨年九月二十六日の会議ということで取り上げられた会合のメンバー、これは、特区担当の藤原内閣府審議官、それから文科省の専門教育課長、その他、それぞれから二名の参事官等が出席をされている四名の会議ということでありましたが、日付はともかく、そのころの時期にこのような会議があったという記憶はあるという御答弁をいただきました。それでよろしいですね。藤原審議官、よろしいですね。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 それ以外の方も含めた会議であったような記憶がございますが、そのあたりも含めて、最終的な出席メンバーが全員でどれだけいらっしゃったかということを含めて、そういった面では細かい記憶はございませんが、それ以外の組み合わせの会合も含めて、この時期、何回か会合があったということは記憶をしております。

宮崎(岳)委員 それ以外のメンバーもいたということは、その四人の会議でなかったということでよろしいんですか。四人で会った記憶はないということですか。

藤原政府参考人 実名云々の、どの方が参加されているかというのも、今委員の御指摘の出席者のメンバーが、私どもの方としては今おっしゃっていただいた二名の管理職でございますけれども、先方がどの方が書いてあるかとか、ちょっと私ども、今、手元にないものですから、その下のスタッフもおりますので、正式に何名が参加して、いつ行われたかということにつきましては、今お答えできる立場にございません。

宮崎(岳)委員 ちょっと、何度も同じやりとりをするのはやめていただきたいんですが、つまり、基本的に、それでは、藤原審議官がいらっしゃって、佐藤参事官がいらっしゃいました、そして向こうは専門教育課長がいらっしゃいました、そのほかに一名、文科省からも来ました、こういう枠組みの会議があった、ただ、他省のことなので全員の名前までは覚えていませんので、そこら辺は曖昧なところもある、こういう意味でよろしいですか。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 今お話しのあった三名の管理職、それ以外のスタッフについての細かい詳細は申し上げる立場にございませんが、文科省から管理職一名、私どもの方から管理職二名という会合はあった時期だと思っております。

宮崎(岳)委員 では、時期はともかく、朝日新聞の報道した九月二十六日の会議と同様の会議があったということについては、今、明確にお認めをいただいたということだと思っております。

 この問題は、この会議の後、加計孝太郎氏と安倍総理が十月二日に会食をしております。そして、十月四日には義家文科省副大臣へのレク、また、十月七日に萩生田官房副長官への報告、相談、こういった記録が残っているわけでありますので、大変大きな疑惑がこの背景に隠れているというふうに申し上げてよろしいかと思います。

 本日は森友問題の関連としてお伺いをいたしましたので、加計問題についてはこれで終了にいたしたいと思います。お二人の審議官の方々、わざわざありがとうございました。

 さて、森友問題についてお伺いをいたします。

 まず一点目としては、私どもが籠池泰典氏より提供していただいた資料の中に非常に興味深いものがありましたので、それを御紹介させていただきたい。

 本日、この委員会に、配付資料として皆様のお手元にお配りをしようとしたのですが、最終的に与党の反対で果たせませんでした。この直前、協議のために休憩に至ったのはその件だというふうに思っております。

 私どもは、これは出典が明らかなものでございますので、配付をすること自体は、この国土交通委員会の限られた国会議員の中でのことですので問題はないのかというふうに思っていたんですが、そういった意味では大変遺憾であります。しかし、そういうことでございますので、紙自体は国土交通省にもお渡ししております。そこで、この紙に基づいて御答弁を求めたいというふうに思います。

 紙は二種類あります。

 「打合せ記録」というものです。これは、平成二十八年一月二十九日、「(仮称)瑞穂の國記念小學院新築工事 第一回定例議事録」というふうになっております。場所は、この小学校の工事現場事務所ということになっております。小学校建設予定地の現場事務所において、学校法人森友学園と設計会社、施工会社、それから木材の会社二社、この五者の間で打ち合わせをした、その会議録でございます。

 中身はいろいろ細かいことがあるのですが、例えば、物件名称について、「今後は瑞穂の國記念小學院新築工事で統一して書類関係の作成にあたる。」というような提案が設計会社の方からあり、それを、小學院籠池総裁ですか、森友学園籠池総裁が了承する、こういった文章もあります。その前に安倍晋三記念小学校ということだったのか、それとも別の名前だったのかはわかりませんが、そのような表記がある。

 興味深いのは、この中の四というチャプターであります。「設計・施工者からの連絡・報告・確認事項」というものがありまして、「1補助金について」というところがあります。

 三つポツがありまして、一項目めが、「現状の補助金申請の説明(別紙説明書添付)する。補助金申請の為に別見積り及び契約書が必要になる。木質化の申請は二十二億の見積り及び契約書。騒音に関する申請は一・四八億円の見積りが必要」、これは設計会社の方から説明があったということになっております。

 二項目め、契約書は建設会社の側で保管をさせてほしい、契約書の印紙代は学校側で負担をお願いしたい、これは建設会社側からの提案でありまして、これに対して籠池総裁が、「検討します。」というふうに答えられています。

 三点目、コンプライアンス上問題はないかという質問が、籠池副園長、籠池前理事長の奥様だと思いますが、ここから質問があり、設計会社側が、「問題が無いように動いてます。」こういう回答をしている。

 そういう文書であります。

 これに、別紙説明書というのが、恐らく、国交省にはお渡しをしている三枚目の資料であります。これは、二〇一六年一月二十日、つまり、この会合が行われたしばらく前、一週間ほど前に設計会社から建設会社に差し出されたもので、表題は「補助金について」というものであります。

 二つの部分に分かれておりまして、一つ目は、「サスティナブル建築物等先導事業(木造先導型)補助金(以下「木質補助金」) 六千百九十四万四千八百円(税込)」というものが表題になっています。二項目めは、「大阪国際空港教育施設等騒音防止対策事業助成金(以下「空調助成金」) 一億四千八百万円(税込)」こういうものが表題になっています。

 ここらの資料というのは籠池氏側から提供されたものであり、複数の契約書の作成という問題が浮上しておりますが、籠池氏は恐らくその当事者の一人でありますから、こういったものの信憑性がどこまであるかということは、議論が当然残ることであろうというふうに思います。完全に一からつくるということはちょっと考えにくいと思いますけれども、多少都合のいいところを抜き出したりということが絶対にないとは言えない。

 そこで、この文書の信憑性についてお伺いをしていきたいわけであります。

 国土交通省は、複数の契約書があるのではないかと報道され始めて以降、この問題について調査を行ってまいりました。三月十日に、申請代理人である建築設計事務所にヒアリングを実施しております。また、三月三十日には建設会社にもヒアリングをしております。そのときに、各種の資料、文書等も提出を求めているというふうに聞いております。この文書について、国土交通省としては確認をされておりましたでしょうか。大臣、お願いします。

石井国務大臣 本件事業に関しましては、これまで、補助金の元申請代理人である設計事務所に対するヒアリングを三月十日に行いまして、その概要は公表しております。また、その後、複数の工事請負契約書を作成したとされる施工業者に対して、三月三十日にヒアリングを行ったところでございます。

 一方、補助金適正化法違反容疑で森友学園の籠池理事長に対する告発が受理されており、三月三十日に、国土交通省に対しまして、捜査当局より協力の要請があったところでございます。国土交通省といたしましては、捜査当局に対して最大限の協力を行っているところでございます。

 したがいまして、設計事務所及び施工業者に対して、ヒアリング等において、既に公表したもの以外に確認した事項や資料等については、捜査にかかわる事柄であることから、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

宮崎(岳)委員 今私が読み上げました文書、国土交通省のお手元にも渡している。この文書を国土交通省が入手したかしなかったか、その点についても言えないというものなんでしょうか。入手をしていないなら、していないと言っていただいた方がよろしいかと思うんですが。

石井国務大臣 捜査にかかわる事項でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。

宮崎(岳)委員 それでは、内容についてもう少し入っていきたいと思います。

 先ほど言いました二枚目のペーパー、「補助金について」という、設計会社から工事会社に出されたペーパーであります。そのサステナブル補助金の部分に限って質問をさせていただきます。

 文書はこのように始まります。「補助額を予算確保されている上記金額をすべて交付してもらいたいので、」藤原工業には、済みません、工事会社ですね、「二十二億(税別)の契約書・見積書の作成をお願いいただけますでしょうか。」

 ・木質補助金申請では、二十二億(税別)で見積書を作成し、提出している。

 ・木質補助金は、二十二億の見積書より、六千百九十四万四千八百円(税込)の補助額の予算がとれている。

 ・今回工事費は、十四・四億(税別)で工事契約が成立しましたので、この金額を提出すると、補助額を下げられる可能性がある。

 ・木質補助金では、今回工事について金額の移動がわかる領収書又は入金証明等の書類は不要。

 ・契約書及び見積書を提出することで、施工業者の会社名は公表されるが、金額は公表されない。

 ・国交省の関係者に開示請求された場合は見せることはあるが、それ以外に外に出すことはない。

 ・契約書・見積書はあくまでも申請時の金額との整合性をチェックする。

 ・この工事費でこの補助額はすでに審査された結果である。ゆえに、見積書の査定はあるかもしれないが、前述のとおり、工事費の支払い状況についてのチェックはないとのこと。

 ・本書については、工事会社が保管してよいか。無用な混乱を避けるため。写しを提出。

 ・印紙代はどう扱うか。追加工事に乗せるか、学園側へ別請求をあげるか。

以上のような文章であります。

 設計会社と工事会社、あるいは森友とのやりとりというのは、国交省がこの文書を持っていないとすれば、十分に把握することは困難なのかなというふうに思いますが、この文書の信憑性を確認するために幾つかお伺いをしたいんです。

 一つは、「木質補助金では、今回工事について金額の移動がわかる領収書又は入金証明等の書類は不要。」と書かれている部分があります。実際に、既に補助金の一部は森友学園側に支払われていたわけでありますけれども、領収書または入金証明書の書類は不要ということでよろしいんでしょうか、住宅局長。

由木政府参考人 お答えいたします。

 今委員が読み上げられました一つ一つの事項につきましては、御指摘の内容が、誰のどのような目的、意図に基づいて書かれているものなのか、趣旨が不明でございますので、一つ一つについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

 その上で、サステナブル建築物等先導事業の事業の一般論としてお答えを申し上げたいと思います。

 御質問がございました領収書等についてでございます。

 補助金の事務を担当いたします一般社団法人が本補助事業の補助金交付手続きマニュアルというのを作成して公表いたしております。この中では、見積書や請負契約書の写しの提出、これは当然、事項に入っておりますが、さらに、「必要に応じて金額が確認できる根拠資料(領収書等)の提出を求めることがあります」という記載があるところでございます。

宮崎(岳)委員 そのような記載があるということですが、それでは、なぜ、既に補助金のほとんどを森友学園側にお支払いになるという結果になったんでしょうか、最終的には返しましたけれども。入金を証明する書類、領収書、入金証明等は、補助金の大部分をお支払いする前に確認されておりましたでしょうか、住宅局長。

由木政府参考人 お答えいたします。

 この間の経緯については何度か御答弁を申し上げておりますけれども、本事業は、複数年度にまたがる事業でございます。複数年度にまたがる事業につきましては、初年度分の支払いにつきましては、年度末に当該年度分の実績報告を提出いただいて、補助金の支払いを行うこととしております。

 支払いに当たりましては、原則として、補助対象部分についての出来高に応じ、各年度に補助を行うということになっておりますが、着工後間もない支払いとなる場合には、工事に関連してそのときまでに必要となる費用について出来高相当とみなして、その額に応じた補助を行う運用となっているということでございまして、この運用に基づきまして、平成二十八年三月に約四千八百万円を支払ったというふうに承知しているところでございます。

宮崎(岳)委員 質問にお答えいただきたいんですが、領収書や入金証明等はとっていないということでよろしいんですね。

由木政府参考人 お答えいたします。

 本件についてどのような資料の提出が求められたかという点につきましては、まさに相手方の、偽りその他不正の手段により補助金が交付されたか否かにかかわる事項でございまして、捜査にかかわる事項であることから、お答えを差し控えさせていただきます。

宮崎(岳)委員 突然、捜査にかかわる事項になりました。

 では、制度一般論として聞きます。ふだんの運用として、とっていませんよね、領収書や入金証明は。よろしいですか、住宅局長。

由木政府参考人 お答えいたします。

 先ほど申し上げましたように、マニュアルにおいては、「必要に応じて金額が確認できる根拠資料(領収書等)の提出を求めることがあります」と記載されております。

 個々の案件についての実際の運用は、社団法人に任されているところでございます。

宮崎(岳)委員 私が気になりますのは、この社団法人、あるいは国交省本省でもよろしいんですが、いわゆる補助金の水増しの手口が書かれていると言っても過言ではないんですよね。ここまで具体的なことを一般の設計会社というのがわかるんだろうか、そういうことであります。どうやって彼らは、もしこれが真実だとすれば、このような方法を知り得たんだろうか。具体的に、こういう形にすれば金額はチェックされませんよとか、こういう書類は提出されませんよとか。今、マニュアルと違う、マニュアルでは提出を求めることもあるということを言われていましたが、現実には求められてはいないわけです。というと、そういう運営を熟知していなければ、このようなことはなかなか難しいのではないか。

 そうしますと、私は、やはりこれは、一般社団法人木を活かす、何でしたっけ、この団体ですね、補助金の分配を実質的に決定している団体、あるいは国交省住宅局も含めて、きちんと内部的にも、これは刑事捜査の対象になっているということですが、実際は、刑事捜査というのは何がどこで行われているのかわからないわけですから、国交省の部内問題として、あるいはその一般社団にかかわる問題として、国交省としてきちんと内部調査をして、このような補助金の水増しについて、例えば、いろいろな助言を行った人間はいないのかどうか、あるいは、彼らがどういう方法でこのような手法について編み出したのか、あるいは、この設計会社だけではなく、業界では幅広くそういうことが周知されているということなのかもしれません、そこは私は専門家でないのでわかりませんが、少なくとも、籠池氏が自分で思いついたりというようなことは困難な内容に私には思えます。

 国交省として、部内調査あるいはその一般社団法人への調査を行う考えはありますでしょうか。国土交通大臣、お願いできますか。

石井国務大臣 今の委員の御指摘は、推測にすぎないというふうに思っております。そもそもどういった趣旨で書かれていたのか、あるいはその中身の真正性について不明な文書をもとに、国土交通省また一般社団法人の内部関係者に対する調査を行うことは考えておりません。

 なお、本件は、工事請負契約書が複数存在するというこれまでにない事案であり、補助金適正化法違反容疑で森友学園の籠池理事長に対する告発が受理されております。三月三十日には、国土交通省に対し、捜査当局より協力の要請があったところであります。

 また、現在、参議院予算委員会の議決に基づき会計検査院が実施している会計検査を受けているところでございます。

 国土交通省といたしましては、これらに対して最大限の協力を行っているところでありまして、今後、これらの状況を踏まえ、適切に対応していきたいと考えております。

宮崎(岳)委員 大臣、委員の推測にすぎないとおっしゃいました。もちろん推測なんですよ。しかし、根拠のある推測です。なぜなら、籠池氏が実名で提供した資料、そして籠池氏はこの問題の当事者でありますから。その中に出てくる資料であります。

 当然、それが真実性があるかどうかというのは、補助金を支出した国土交通省においてお調べになるわけでありますし、その中に、詳しい手法について、少なくとも、国土交通省は、複数の契約書が用意され、不正に補助金が支出されたという認識はあるはずであります。そのような不正が行われた手法とされる紙が出てきたわけでありますので、それについて内部調査をするのは当然のことではないでしょうか。

 刑事事件としての捜査が行われていることをもって自分たちの内部の調査を行わないというのは、余りに不誠実な対応である、私にはそのように思われますが、内部で調査されませんか。

石井国務大臣 先ほども答弁申し上げましたが、趣旨不明、出所不明、また、その真正性について不明ということでございます。

 局長から答弁いたしましたとおり、委員が読み上げられた資料は私どもの認識とは異なる内容でありまして、その意味でも、調査する必要があるとは思ってございません。

宮崎(岳)委員 複数の契約書が明らかになってから、国土交通省の対応は、私から見れば非常に不可解なものであったんですよ。

 なぜかというと、この補助金の申請者は森友学園です。ですから、ここで不正が行われたかもしれないということであれば、まず森友学園に話を聞いて、あなた方、本当にきちんとやったんですかと問いただす、ヒアリングをする、資料提出を求める、これが当たり前です。

 ところが、国土交通省の対応は真逆でありました。

 三月十日に申請代理人の設計会社に話を聞いている。ここまではいいでしょう、申請代理人ですから。しかし、それ以降、私たちは、国会でも申し上げました、また、党のプロジェクトチーム等のヒアリングでも申し上げました、なぜ申請者本人である森友学園に話を聞かないのかと。複数の代理人と申請者がいて、話が食い違うのであれば、それらの証言を突き合わせて、ここに不正があったとか、領収書が複数あったのか、それを確認すべきじゃないかとずっと我々は申し上げたのに、一度も連絡すらとらなかった。

 そして、別の会社、これは工事会社でありますけれども、三月三十日、ここにヒアリングを行いました。しかし、申請者本人である森友学園には全くヒアリングを行っていません。それでいて、出所不明だとか真偽不明だとか、話も聞かないでどのように判断をされたんでしょうか。そこが一番不可解なところなんです。

 なぜ森友学園には話を聞かなかったんですか、大臣。

石井国務大臣 サステナブル建築物等先導事業に関しまして、特に国土交通省に対してなされた申請についての事実関係の詳細を明らかにするため、補助金の元申請代理人である設計事務所に対するヒアリングを三月十日に行いました。そのヒアリングにおいて、設計事務所から、施工業者が工事請負契約書を複数作成したとの説明がございましたため、当事者である施工業者に対して三月三十日にヒアリングを行ったものでございます。

 そういった中におきまして、補助金適正化法違反容疑で森友学園の籠池理事長に対する告発が受理され、三月三十日に、国土交通省に対して、捜査当局より協力の要請があったところでございまして、以降、国土交通省としては、捜査当局に対して最大限の協力を行っているということで、現状に至っているところでございます。

宮崎(岳)委員 話を聞かなかった理由には全くなっていません。

 契約書は施工業者がつくったと言っても、その契約書には、森友学園あるいは籠池理事長の判こがついてあるんじゃないでしょうか。契約書というのは工事会社だけで成立するものですか。両当事者、少なくとも施主の名前がなければ、契約書とは言えないんじゃないでしょうか。

 そして、この補助金の申請者本人が森友学園なんです。私は、なぜこの森友学園を外したのかがわかりません。そこに最初に聞いておけば、もしかしたら、いろいろなことがわかったのかもしれない、あるいは隠されたのかもしれない。しかし、そんなことを言ってみても、推測になってしまうわけであります。まさに推測ですよ、本人に聞いていないんですから。本人に聞けば、推測かそうでないかがわかったはずなんですよ。

 今、出所不明だ、真偽不明だとおっしゃいました。しかし、籠池前理事長側からの提供資料なわけです。籠池氏は、この問題の申請者本人なわけです。(発言する者あり)当てになるかどうかを調べろと聞いているんだ。

西銘委員長 やじに反応しないでください。

宮崎(岳)委員 大臣、これは、きちんと調べなければいけない問題です。何度も私、申し上げてまいりました。森友学園に話を聞かなければ本当のことはわかりませんよ、当事者が三人いるんだったら、三人全てから聞かなきゃわかりませんよと。

 そういう状況において、これは私の聞いていないところから出たものだから信用できないと言っても、それはまず、聞かなかった方の問題になるし、では、なぜ聞かなかったのかというのは、これもいろいろ疑念を呼ぶことになる。

 まして、ここに、詳しい、補助金の水増しを可能とする手法が具体的に書かれているとなれば、こういったことについて、例えば一般社団法人あるいは国交省の中に、こういうことを聞かれましたという人もいるかもしれない。中には、助言してくれと言われて、断ったという人もいるかもしれない。そういうことについても、内部で調査しなければわからないじゃありませんか。なぜ調査できないんですか、大臣。

石井国務大臣 それは先ほど答弁したとおりであります。

宮崎(岳)委員 私は、どうも国土交通省はこの問題から逃げているんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですよ。

 三つの契約書があるというふうに発表されて以降、国土交通省がヒアリングを三月十日に行い、三月十三日にはその概要を発表されましたけれども、妥当であった、提出された契約書は正しかった、こういうことを言われているわけですね。本人たちが正しかったと主張している、怪しいところもあるけれども、それを覆すような事実はないと。既に世の中で契約書が三通あると言われている時期、そして既に当事者の一部が不正をしたかのようなことをテレビカメラの前でも言い始めているような時期に、申請代理人の設計事務所に聞いてみたけれども、なるほど、こういうことであれば国交省に提出されたものは真正なものでありますね、不明な点は残るので引き続き事実関係を調査します、こういう状況で終わっているんですよ。

 ここから、もう捜査が始まったからといって、この問題については、全く調べてもいないし、回答もしていないんですよ。こういう不可解な点があるから言っているんです。もう一度内部でお調べになりませんか。

石井国務大臣 三月十三日に元申請代理人に対するヒアリングの概要を発表しておりますけれども、その中では、ヒアリングの結果として、現段階では不正な申請があったとの事実は確認されていないけれども、不明な点が多く残る、当初の契約締結から増額した、そういう説明を相手側がしたわけですが、今後、そういった経緯などについて引き続き事実関係の確認を行う、こういうふうに言っていたわけでありまして、私どもがその段階で正しいと認識していたということではございません。

 私どもとしましては、今、あえてここでさらに内部の調査等をする必要はないと考えております。

宮崎(岳)委員 設計会社に話を聞いたのが三月十日なんですよ。そして、大阪地検が告発状を受理したのが三月二十九日。三週間近くあるわけですね。

 このペーパー、皆さんからいただきました、設計会社のヒアリングの結果どうであったかというもの、これが出たのも三月十三日なんですよ。つまり、二週間、三週間ある間に、この事実関係の調査を進めている形跡がほとんど見られなかった。だから言っているんですよ。

 とりあえず森友に話を聞いたらどうですかと申し上げた。なぜしなかったのかということについても、私は内部調査が必要だと思いますよ。なぜ森友に話を聞かなかったのか。そこにも調査が必要じゃないですか。大臣、いかがですか。

石井国務大臣 それは私、先ほど答弁したとおりでありまして、改めて調査する必要はございません。

宮崎(岳)委員 こういうものが、今、提示したような資料、真偽のほどはわからないとおっしゃった。私もそのとおりだと思います。しかし、全く、何かそこらの人が書いた落書きではないんですよ。籠池氏が提供した資料なんです。そして、籠池氏は補助金の専門家でもないんですよ。こんな補助金の申請の詳しいやり方なんて御存じの方じゃないでしょう。では、誰がつくったんですかということは、やはり考えなきゃいけないことだ。少なくとも、この文書の真偽がどうなのか、実際にこういうやり方によって申請がなされたのか、これは、国土交通省しかおわかりにならない、あるいは国土交通省とその社団法人しかおわかりにならないことなんだから、国土交通省でお調べになったらいかがですか、こういうことを申し上げているわけです。

 やはり、こういう問題は、国民の疑念を浴びている問題であります。李下に冠を正さずという言葉がありますけれども、私どもは一点の曇りもないとは思っていても、きちんと調べて、結果、やはり曇りもなかったということであればそれでいいんですよ。最初から調べないなんと言う必要はないんじゃないか、私はそのように考えております。

 ちょっと時間がありますので、次の問題に行きます。

 内閣官房に来ていただいております。土生内閣審議官にお伺いしたいと思います。安倍昭恵総理夫人の私的活動についてであります。

 これまでの答弁で、夫人付職員のあり方を見直すというような御答弁が、はっきりとはおっしゃらないんですけれども、各所でちょろちょろとそういう話が出てきております。

 現実にどのように見直されたのかということについてですが、まず、四月二十四日、名古屋で開催されましたソロプチミストのリジョン大会で昭恵夫人が講演をされている。これについては夫人付職員は同行させていないという話も聞いております。

 これは四月末のことでありますけれども、いろいろな見直しを行われたし、出張させるときにはいわゆる旅行命令や超勤命令も出すという運用に変えるということはおっしゃっていたんですが、既に変えたかどうかについてお伺いします。本年の五月以降、今月に入ってからで結構です、夫人の私的活動に夫人付職員を同行させたケースはありますでしょうか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 ただいま委員から御紹介ございましたとおり、過去におきましては、適切に旅行命令発令手続がとられなかった事例があるということでございますので、私ども、現在は、業務の適切な管理の観点から、個別に手続を踏むという改善を行ったところでございます。

 最初に御指摘がございました四月二十四日から二十五日にかけてのイベントでございますけれども、これにつきましては職員は同行してございませんので、結果として手続はとられていないということでございまして、その旨につきましては、本日閣議決定されました答弁書でも御答弁させていただいたところでございます。

 また、さらに、この五月以降という御指摘でございましたけれども、昨日、十八日までにつきましては、総理夫人の私的な活動について職員が公務として同行した事例はございませんので、結果として手続はとられていないということでございます。

宮崎(岳)委員 基本的には旅行命令を出すことにした、あるいは超勤命令を出すことにした。そうすると、これまでのように頻繁に、これまでは、ある意味、昭恵夫人と夫人付職員が二人で決めれば自由に同行できていたということですが、きちんと上司なりの決裁が必要だ、こういうことになったということだと思いますけれども、具体的に、その運用はいつから始まり、そしてそれ以降、私的活動への同行はやっていない、こういうことでよろしいんでしょうか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 旅行命令手続の事務の改善でございますけれども、三月中旬に、それまでの御指摘を踏まえまして、改善を図ったということでございます。

 これまでの該当の件数ということでございますが、総理夫人の私的な活動につきまして公務で同行した事例でございますが、三月三日から五日にかけての山形県の件、これは改善前でございましたけれども、直近のことでございましたので、手続を事後的に行ったものでございます。その後、三月十六日の神奈川の件につきまして、同様の旅行命令手続を行ったということでございます。

 これ以降、総理夫人の私的な活動につきまして職員が同行した事例につきましては、現時点ではないということは、先ほどお答えしたとおりでございます。

宮崎(岳)委員 それでは、三月のスキーツアー、また、三月十六日の神奈川の件、これ以降は、三月中旬以降は、既に運用を改められ、もちろん、旅行命令を出せば同行はできるけれども、実際には、私的活動に内閣事務官が同行するということはなくなったということでよろしいでしょうか。

土生政府参考人 お答えいたします。

 総理夫人の私的な活動につきましても、公務遂行補助の調整の観点から職員が同行するということはあり得るわけでございますけれども、先ほど申し上げました三月の事例以降、結果といたしましてそのような事例は生じていないということでございます。

宮崎(岳)委員 ありがとうございました。

 時間が余りなくなっておりますので、質問を進めさせていただきます。

 添付してある資料でございますが、これは、私ども民進党のプロジェクトチームに対して籠池氏が提出したメールのデータ及びその添付ファイルであります。

 話題になっているのは、前の方にあります、一枚目、二枚目あたりにあります、ボーリングの柱状図を提出してしまうと三メートル以深ではごみがないということがわかってしまう、本当に提出していいんでしょうか、こういうやりとりなんですが、最初は、後ろのページから二ページ目にある、近畿財務局の統括国有財産管理官池田さんが各工事関係者に出した文書です。

 その中で、なぜか小学校開設に向けて近畿財務局の方から工事業者にお礼を言うという不思議な書き出しということも指摘をされておりますが、私がお伺いしたいのは、それに添付している書類に、こういう資料を提出してくれという、近畿財務局側から、工事業者側、設計会社側、あるいは森友学園代理人弁護士、そこに送られた紙があるんですね。

 これについて、本物かどうかということについてちょっと確認をさせてもらいたいんです。資料は残っていない、データは残っていないということですが、少なくともこの紙については、本物である蓋然性が高いということでよろしいのか。これは、木原財務副大臣に来ていただいているから、木原財務副大臣、せっかくおいでいただいているので、ぜひお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

木原副大臣 お答えします。

 当委員会に参りまして、この資料を今初めて席で拝見させていただきましたので、いかんともコメントのしようがなく、これについては中の方で精査をさせていただきたいと思っております。

宮崎(岳)委員 では、中尾理財局次長、お願いいたします。

中尾政府参考人 お答えいたします。

 国有地の取引をめぐりましてはさまざまな情報あるいは報道がございますけれども、私ども、真偽が定かでないものも多いものですから、逐一の確認ということは差し控えてきたところでございます。

 ただ、今御指摘の添付ファイルと、それから、その前のページにございます近畿財務局の担当者が書かれたメールでございます、これにつきましては、本件土地の担当者であった近畿財務局の職員本人の氏名が示され、処分の相手方であった森友学園側の関係者との間のやりとりを示したものであり、また、内容が、国会等で御議論いただいておる撤去費用の見積もりに関するものでありましたことから、近畿財務局の職員に確認を行ったところでございます。

 確認の結果でございますけれども、本人は、詳細は記憶をしておらないが、相手方から新たな埋設物が発見された等の話及び本件土地を買い受けたいとの意向を受け、学校開設が迫る中、仮に学校開設がおくれることとなればその責めを問われるおそれがあることを踏まえ、早急に対応する必要性を認識していたとのことでございます。

 そうした中、本人は、大阪航空局に埋設物の撤去費用の見積もりを依頼するとともに、大阪航空局から、撤去費用の見積もりの参考となる資料やデータについて項目を伺い、その内容について森友学園側に依頼した記憶はあるということでございました。

 いずれにいたしましても、当委員会で国土交通省から御説明申し上げておりますとおり、大阪航空局において、設計の概略図、試掘の結果、工事写真など、入手可能なあらゆるものを入手されまして、合理的に埋設物の撤去費用を見積もり、更地の鑑定評価価格から控除した時価で本件土地を売却したということでございます。

宮崎(岳)委員 大変長々とおっしゃいましたが、結論から言えば、詳細、一字一句までは覚えていないけれども、恐らく本物であろうというふうに池田さんが言われた、こういうことだと思います。

 時間となりましたので、一点だけ確認させてください。

 国土交通省の大阪航空局の安地さんという方に宛てられたメールが二通ぐらいあります。これも同様でよろしいでしょうか。これを最後の質問にいたします。

西銘委員長 時間が来ていますので、簡潔に答弁ください。

佐藤政府参考人 お答え申し上げます。

 端的に言いますと、同じような状況でございまして、担当者に確認をいたしましたが、どのような資料が添付されていたかも含めて詳細は記憶していないということで、確認できておりませんけれども、工事関係者から、見積もりに関しまして必要な資料の提供を受けた記憶はあるということでございました。

宮崎(岳)委員 恐らく本物であるという御答弁でありました。

 時間となりましたので、終わります。ありがとうございました。

西銘委員長 次に、本村伸子君。

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子です。

 地方鉄道の相次ぐ廃線に歯どめをかける立場から質問をいたします。

 二〇〇〇年以降、廃線となった鉄道路線は、資料をお配りして、間もなく届くというふうに思いますけれども、全国で三十九路線、七百七十一・一キロです。

 そこで確認いたしますけれども、今、鉄道事業者から、今後、廃線、バス転換も含みますけれども、そうした提案が示されている路線をお示しいただきたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の路線でありますけれども、まず、鉄道事業法に基づく廃止の届け出がなされた路線といたしまして、JR西日本の三江線江津―三次間がございます。この三江線につきましては、現在、地元関係者間において代替交通確保に関する協議が行われているところでございます。

 次に、鉄道事業法に基づく廃止の届け出はなされておりませんが、バス等へ転換することについて地元と合意がなされた路線として、JR北海道の石勝線夕張支線新夕張―夕張間、JR東日本の大船渡線の盛―気仙沼間及び気仙沼線の気仙沼―柳津間がございます。石勝線夕張支線につきましては、現在、新たな交通体系構築についての協議が行われております。それから、大船渡線及び気仙沼線につきましては、BRTによる本格復旧で合意がなされております。

 次に、バス等への転換について地元に提案がなされている路線といたしまして、JR北海道日高線鵡川―様似間、札沼線北海道医療大学―新十津川間、留萌線深川―留萌間及び根室線富良野―新得間がございます。

 日高線につきましては、現在、沿線自治体による調査・検討協議会において、DMVやバスを含む地域交通に関する検討が行われております。また、札沼線、留萌線及び根室線につきましては、JR北海道は単独では維持困難であるとして、平成二十八年十一月、持続可能な交通体系とするために、バス等への転換について地域との協議を開始したい意向を表明しております。

 なお、平成二十三年七月の豪雨により被災し、運休となっておりますJR東日本の只見線の会津川口―只見間につきましては、JR東日本は、利用者数が少ないことから鉄道としての復旧が難しいとしておりましたが、本年三月、福島県JR只見線復興推進会議が開催され、復旧費の三分の二を地元、三分の一をJR東日本が負担し、復旧後は、地元が鉄道施設を保有し、JR東日本が運行を行う、上下分離方式により鉄道を復旧させるとの方針が決定されたことを踏まえ、現在、JR東日本と福島県との間で鉄道復旧に関する合意に向けた協議が進められているところでございます。

本村(伸)委員 二〇〇〇年以降、七百七十一・一キロも廃線をされました。まだ廃線される傾向が続くわけです。

 赤字の路線をどんどん廃線していけば、資料の二でお配りしておりますけれども、これは全国の鉄道ネットワークの状況で、黒い線が路線、そして廃線になったものが赤色の線になっております。一番下を見ていただきますと、路線別収支で赤字となる路線を除外すると、このように、本当に幹線だけ、都市部だけというふうになってしまうわけです。この資料は環境経済研究所上岡直見先生の資料ですけれども、こういう状況になってしまうわけです。

 JR北海道を含め、維持できないとか、廃止の提案が相次ぐ現状、原因について、大臣はどういうふうに認識されているのか。そして、今、地方鉄道の維持、再生に力を入れなければ、ますます地方から人口が流出して寂れてしまう。地方鉄道の維持、再生が今必要だというふうに思いますけれども、大臣の答弁をお願いしたいと思います。

石井国務大臣 地方鉄道の路線の中には、地域の人口減少やマイカー等の他の交通手段の発達に伴い、利用者が減少し、鉄道の特性を発揮しづらくなるなど、厳しい状況に置かれている路線があると認識しております。また、こうした路線の中には、鉄道事業の廃止に至った路線もあるものと認識しております。

 そのような中、国土交通省といたしましても、地方鉄道の維持、活性化に向けまして、鉄道の安全輸送確保のための投資に対する補助、新駅の設置やICカードの導入など、利用者の利便性の向上に資する施設整備に対する補助といった支援を行っております。

 地方鉄道の維持に関する問題につきましては、利用促進を初めとする活性化に向けた取り組みを行いつつ、地域の実情に応じた持続可能な公共交通のあり方に関する検討が行われる中で、十分議論していただくことが重要と考えております。

 国土交通省といたしましても、鉄道のあり方も含め、地域の実情に適した地域公共交通のあり方について、地域における関係者の間で十分に議論がなされるよう、必要な支援をしてまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 地域の実情を含めとおっしゃいましたけれども、例えば、バス転換では地域が寂れてしまうということがさまざまな研究によって明らかになっている都市もあるわけです。

 既に、地方は、人口流出、人口減少で、地域の経済も衰退して苦しんでおります。地方鉄道の廃線は、それに拍車をかけてしまうというふうに思うんです。だからこそ、地方鉄道の支援こそ今必要だということを強く申し述べたいというふうに思います。

 石破茂前大臣がアエラでこういう発言をされております。

 鉄道はもうからないといけないという概念そのものが間違っているとは言わないけれども、世界の考え方とは違います。鉄道は赤字でけしからぬという考え方は日本特有です。例えば、フランスの鉄道は収入の中で運賃収入は二割、残りの八割は公的な支援である。もうかるのであれば、公共インフラである必要はありません。公的インフラとしての鉄道を考える必要はあるでしょうというふうにおっしゃっております。

 道路には、かなり、兆という税金が使われているわけですけれども、地方鉄道も大事なインフラだというふうに思います。道路と同じように大事なインフラとして、鉄道も支援するべきだというふうに思います。

 大問題なのは、災害に遭って、そのまま放置し、廃線の口実にするケースが多いということでございます。

 被災して困難を抱えて苦しんでいる地域の方々を切り捨てるということは絶対にあってはならないというふうに思います。こういうことを許せば、被災地は幾重にも困難を抱えてしまうというふうに思います。

 道路だったら、被災した場合は、廃線とかはなく、すぐに復旧作業に入るわけです。しかし、地方鉄道は、被災したら廃線という傾向が強いわけです。被災した鉄道会社の専務さんが、鉄道には復旧のロジックがないというふうにおっしゃっておられた。

 とにかく早急に復旧するということを最優先にするべきだというふうに思います。誰が負担するかなどで議論が長くかかってしまって、復旧がなかなか進まないということが多々あるわけですから、無条件に復旧するための仕組みを国としてつくるべきだというふうに思います。

 例えば、鉄道災害復旧基金というものをつくって、各鉄道事業者から、能力に応じて、応能負担で保険料のようなものを拠出してもらう。被災したら、すぐに復旧に使える。政府が主導してこうした基金をつくるべきだということを私ども日本共産党は提案させていただいております。

 こういうこともぜひ検討して、被災した鉄路がすぐに復旧できるようにするべきだと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

石井国務大臣 被災した鉄道施設の復旧に対する国の助成措置といたしましては、鉄道軌道整備法による補助制度がございます。この制度は、過去三年間の各年度において鉄道事業及び全事業が経常損失もしくは営業損失を生じていること等、経営の厳しい鉄道事業者が対象となっております。

 国土交通省といたしましては、この制度に基づいて、被災した鉄道施設の復旧に対して支援を行ってまいりたいと考えております。

 また、災害により損害が生じた橋梁やトンネル等の土木構造物につきましては、その損害を補償する民間保険会社の土木構造物保険の制度がございます。鉄道事業者は、この保険の活用により、自己負担額の軽減を図ることも可能であります。

 いずれにいたしましても、被災した鉄道の復旧につきましては、基本的には、事業主体である鉄道事業者が、復旧のあり方や輸送形態等について、地方公共団体等と議論しながら対応していく必要があると考えております。

 なお、鉄道の災害復旧に充てるため、鉄道事業者から資金を拠出させる制度を創設することは、ある地域の利用者負担により別の地域の鉄道の災害復旧に充てることと同じことになりまして、慎重な検討が必要と考えております。

本村(伸)委員 地方自治体といいますけれども、大体、廃線を提案される路線というのは、地方自治体の財政力がないからこそ、地方自治体の皆さんが大変悩んでいるわけです。現行制度よりも前進させなければ、やはり今、日高線とか只見線とか南阿蘇鉄道などもなかなか復旧しないという現状がございます、こういうところを早急に復旧していただきたいというふうに思っているわけでございます。だからこそ、私どもは、鉄道災害復旧基金の創設などを早急に検討していただいて、早急に復旧できる仕組みをつくるべきだということを提案させていただいているわけです。

 関連して、JR東日本の只見線の問題についても質問させていただきたいんです。

 只見線は、二〇一一年、新潟・福島の豪雨で被害に遭って、いまだに復旧をされておりません。JR東日本は、先ほどもお話がありましたように、鉄路復旧に難色を示し、地元の皆さんの要求に対しても最初は消極的であったということでございます。

 資料三を見ていただきますと、JR各社の財務状況が、JRの資料でつくらせていただいた資料ですけれども、JR東日本は巨額のもうけを上げているわけです。鉄道事業の営業収益は三千七百二十二億円、そして売上高経常利益率は一七・五%と巨額のもうけを上げているにもかかわらず、被災した鉄路を早急に復旧しなかった、廃線さえ考えていたというのは、本当に許しがたいことだというふうに思います。

 一方で、沿線自治体の皆さんや住民の皆さんは、何としてでも鉄路復旧をということで、不安を抱えながら、鉄道基盤を地元で保有し、運行をJR東に委ねる上下分離方式をJRに提案して、JRもそういう方向で提案したということを聞いております。これまでにない経営形態で、初めての仕組みです。

 地元では、将来の維持、運行費の負担増を気にしながらも、JR只見線の復旧を切望しておられます。国として音頭をとって、住民の皆さんの要望に応えて、早急に復旧させるよう、JR東日本に指導するべきではないですか。

石井国務大臣 平成二十三年七月の豪雨により被災し、運休となっておりますJR只見線の会津川口駅―只見駅間につきましては、本年三月二十七日、地元におきまして、上下分離方式により鉄道を復旧させるとの方針が決定されたと承知しております。

 その後、三月三十一日に、福島県知事からJR東日本の社長に対し、只見線を上下分離方式で復旧するよう要請がなされたところであり、JR東日本からは、要請の内容を重く受けとめ、現在、復旧に関する合意に向けて、福島県との協議を鋭意進めているところと聞いております。

 国土交通省といたしましても、この協議が円滑に進むよう、必要な協力や助言をしてまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 早急に復旧されるように、ぜひ国が強力に支援していただきたいというふうに思います。

 次に、JRを除く地域鉄道の問題について質問をさせていただきたいと思います。

 九十六社の地域鉄道の経営状況は今どうなっているのかという点、そして、仮にその事業者の経常赤字を合計すると幾らになるのかという点、お示しいただきたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 鉄道は、各地域におきまして、地域住民の生活や経済活動を支える輸送機関としての役割を果たしておりますが、地方の中小民鉄事業者及び第三セクター鉄道事業者、いわゆる地域鉄道事業者の中には、利用者の減少により、厳しい経営状況に置かれている事業者があるところでございます。

 平成二十六年度の決算に基づき、地域鉄道事業者の具体的な経営状況につきまして申し上げますと、全九十四事業者のうち、鉄道事業単体の営業損益ベースで、営業黒字を計上している事業者が二十三社、営業赤字を計上している事業者が七十一社、鉄道事業のほかにバス事業や不動産事業などを含む全事業の営業損益ベースで、営業黒字を計上している事業者が三十四社、営業赤字を計上している事業者が六十社、全事業の経常損益ベースで、経常黒字を計上している事業者が三十一社、経常赤字を計上している事業者が六十三社となっておりまして、全事業の経常損益ベースによれば、約七割の事業者が赤字という状況になっております。

 また、平成二十六年度の決算において、全事業の経常損益ベースで経常赤字を計上している六十三社の経常赤字額を合計いたしますと、約九十六億円となっております。

本村(伸)委員 ありがとうございます。

 先ほどもお話をしましたように、フランスでは、鉄道の赤字は当たり前ということで、補助をしております。ローカル線を守るためにも、今、バスの赤字路線への補助はあるわけです。しかし、鉄道の赤字路線への補助はないということで、鉄道の赤字路線にもバスと同じような補助をするべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

石井国務大臣 鉄道は、大量の旅客を高速で、かつ定時に輸送できる一方、多額の固定費用がかかるという特性を持った交通機関であります。

 利用者が少ない路線では、大量の旅客を高速で、かつ定時に輸送できるという鉄道の特性を発揮することは困難であるため、そのような路線については、バスなど他の交通機関が、それぞれの特性を踏まえ、適切に役割を分担することにより、必要かつ持続可能な公共交通サービスを効率的に提供していくことが重要であると考えております。

 このため、鉄道の特性が発揮できず不採算となる鉄道路線について、国がその赤字を補填することにより路線の維持を図ることは行っていないというところでございます。

本村(伸)委員 先ほどの答弁でも、百億円ぐらいあれば全国で助かるわけです。バスの赤字路線と同じように、鉄道の赤字路線の補助をぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 最後に、JR北海道についてもお伺いしたいというふうに思います。

 大臣は、予算委員会の答弁などでも、国鉄分割・民営化の方針どおり完全民営化を目指すということを繰り返しております。JR北海道の完全民営化、これが本当にできるのか、どういうビジョンを持っているのかということ、大変疑問に思うわけです。

 麻生財務大臣は、予算委員会の中で、JRの分割は商売のわからない人が考えた、JR北海道をどうするかは、根本的なところを触れずしてやるのは無理と答弁をされておられます。閣僚経験者の方や、あるいは自民党内の皆さんからも、根本的なところから変える提案が出されております。

 三十年もたっているのに、当時のまま完全民営化を目指すというのは実態とずれているというふうに思います。そのことに固執することが北海道の皆さんを苦しめているというふうに思います。

 完全民営化を目指すということは、経営を黒字化するということはもちろんのこと、不採算部門を切り捨てる、効率的な経営を求めるということにならざるを得ないというふうに思います。圧倒的に不採算路線を抱えるJR北海道に完全民営化の圧力をかければかけるほど、赤字路線廃止が計画される、そういうことになるんじゃないかというふうに思うわけです。

 JR北海道の路線の廃止を食いとめるためにどうするかということを、自治体やJR任せにせず、国として真剣に検討するべきじゃないですか、大臣。

石井国務大臣 JR北海道は、地域の人口減少やマイカー等の他の交通手段の発達に伴い、路線によっては輸送人数が大きく減少し、鉄道の特性を発揮しづらい路線が増加している厳しい状況に置かれていると認識しております。

 国は、これまで、JR北海道に対しまして、経営安定基金の運用益の下支え、経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸し付けなど、累次にわたって支援を行ってきたところでございますが、今後、地域における持続可能な交通体系を構築していくために、関係者において速やかに協議を行っていただく必要があると考えております。

 国といたしましても、北海道庁と連携しながら、これらの協議に参画し、地域における持続可能な交通体系の構築に向けた対応につき、検討してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 地方路線を守るために、国が、国交省がもっと責任を果たすべきだということを強く申し述べ、質問を終わらせていただきます。

西銘委員長 次に、椎木保君。

椎木委員 日本維新の会の椎木保です。

 本日は、国土交通行政に関する一般質疑ということで、海上保安庁の現状と課題等についてお伺いいたします。

 初めに、尖閣諸島領海警備等に関連して質問いたします。

 尖閣諸島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いがなく、既に我が国がこれを有効に支配しております。

 このように、同諸島をめぐって解決すべき領有権問題は存在しないわけでありますが、昨年八月には、尖閣諸島周辺海域において多数の中国漁船が領海に侵入し、また、それに引き続き、多数の中国公船が領海に侵入する事案が発生しました。

 それまでは尖閣諸島周辺海域を徘回する中国公船が三隻であったのに対し、八月以降はこれが四隻となっており、中国公船及び中国漁船の活動が活発化しているように見受けられます。我が国の主権を確保する観点からも決して看過できない状況であり、警察機関である海上保安庁がしっかりと対応する必要があると思われます。

 このような状況を踏まえて、海上保安庁はどのように対応しているのでしょうか、お尋ねいたします。

中島政府参考人 お答え申し上げます。

 尖閣諸島周辺海域における中国公船の領海侵入は、一昨年は三十五件、昨年は三十六件となっており、ことしに入ってからは十三件発生しております。また、これら中国公船は、荒天の日等を除き、ほぼ毎日接続水域を航行しております。

 加えまして、尖閣諸島周辺海域においては、中国漁船の活動も認められており、中国漁船を警告し、退去させた隻数は、一昨年は七十隻、昨年は百四隻、ことしに入ってからは十隻となっております。

 こうした中、昨年八月には、中国漁船に続いて中国公船が領海侵入を繰り返す事案が発生するなど、情勢は依然として予断を許さない状況にあります。

 海上保安庁では、その時々の情勢を踏まえ、全国から巡視船を応援派遣するなど、現場の巡視船を増強配備し、関係省庁と緊密に連携しつつ、状況に応じて適切に対処しております。

 引き続き、我が国の領土、領海を断固として守り抜く、この方針のもと、事態をエスカレートさせないよう、冷静に、かつ毅然として対応してまいります。

椎木委員 尖閣諸島を含む東シナ海の我が国排他的経済水域では、外国の海洋調査船の活動も活発化しており、我が国の同意を得ない調査活動といった件数も相当な数となっております。

 このような国際ルールを無視する調査活動は、我が国の海洋権益を脅かすものであり、決して許すことができないと考えておりますが、事実関係、及び海上保安庁がどのように対応しているのでしょうか、お尋ねいたします。

中島政府参考人 お答え申し上げます。

 近年、我が国排他的経済水域において、中間線を越えた境界画定を主張している国がある中、外国海洋調査船による我が国の同意を得ないなどの調査活動が多数確認されています。こうした調査活動は、平成二十四年には五件でありましたが、平成二十七年には二十八件と増加しており、その活動海域も、東シナ海のみならず、沖ノ鳥島、南鳥島周辺海域等の遠方離島海域に及ぶなど、広域化しております。

 これらの活動に対しまして、海上保安庁では、関係機関と連携しつつ、巡視船艇による中止要求や継続的な監視等、その時々の情勢に応じた適切な対応を行っております。

 最近の事例として御紹介すると、一昨日、十七日でありますけれども、哨戒中の巡視船により、竹島の西北西の我が国排他的経済水域において、韓国の海洋調査船による我が国の同意を得ない調査活動を確認いたしました。これらの活動に対し、巡視船により、我が国の同意を得ない調査活動は認められない旨伝えるとともに、関係省庁と緊密に連携し、継続的な警戒監視を行うなどの対応を行っております。また、外務省からも、韓国側に対し、外交ルートで強く抗議しているものと承知しております。

 今後も、関係省庁と緊密に連携しながら、巡視船等により警戒監視に当たるなど、適切に対応してまいります。

椎木委員 長官の方からは、昨日の事案の例も出していただいて、適切にしっかり対応していただいていると、本当に心から敬意を表したいと思います。

 尖閣諸島周辺海域等での対応に加えて、平成二十六年秋の小笠原諸島周辺海域等における中国漁船によるサンゴ密漁のような大規模事案が尖閣の対応と同時に発生した場合についても、海上保安庁は対応していく必要があると考えますが、海上保安庁の見解をお聞かせください。

中島政府参考人 お答え申し上げます。

 尖閣諸島周辺海域では、平成二十四年九月以降、中国公船等の徘回、接近、領海侵入が依然として繰り返されており、また外国漁船も認められている状況にあります。

 一方で、最近の我が国周辺をめぐる情勢は、尖閣諸島周辺海域における中国公船の大型化、武装化、増強が確認されているほか、外国調査船の活動の活発化や、例えば、平成二十六年秋ごろに発生いたしました小笠原周辺海域における中国サンゴ漁船のような外国漁船の違法操業、核実験あるいはミサイルの発射を繰り返す北朝鮮の動向など、一層厳しさを増していると認識しております。

 このような情勢を踏まえまして、昨年十二月二十一日でありますけれども、関係閣僚会議が開催され、同会議において決定された海上保安体制強化に関する方針に基づきまして、中国公船の大型化、武装化、増強に対応できる巡視船等の整備による尖閣領海警備体制のさらなる強化について、緊急的に整備を進めることとしております。

 また、中国公船等が大量に尖閣諸島周辺海域に集結する場合には、全国から緊急応援派遣で対応する体制を整備するとともに、その場合であっても、各管区で必要な業務を支障なく遂行し、万が一大規模事案が同時に発生しても対応できる体制を確保することといたしております。

 こうした体制強化を図りつつ、今後とも、領土、領海の堅守はもとより、国民の安全、安心の確保に努めてまいります。

椎木委員 今も長官の大変丁寧な答弁をいただきましたけれども、これは本当に、私の選挙区の皆様に限らず、日本の国民の皆様が大変不安に思っている内容を私は総合的に質問させていただいていますので、引き続き、この先の質問も丁寧な答弁をいただきまして、その議事録をもって皆さんを安心させたいと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 次に、北朝鮮問題について質問いたします。

 本年五月十四日、北朝鮮は、ことしになって七回目のミサイル発射を行いました。そのうち、三月六日の事案は、我が国のEEZに落下したとされております。

 御存じのとおり、ミサイルが落下したとされる地域は、日本商船の通航のみならず、日本漁船が操業する漁場であると聞いております。これらの船舶に対する注意喚起など、海上保安庁としてはどのような対応をされているのでしょうか、お尋ねいたします。

中島政府参考人 お答え申し上げます。

 海上保安庁では、北朝鮮による弾道ミサイルの発射の情報を入手後、通常、全管区本部長に対し、三点指示を出しております。

 まず第一点目といたしましては、関連情報の収集に努め、船舶等に対し迅速的確な情報提供を行うこと、二点目といたしまして、船舶等の安全確認を徹底すること、三つ目といたしまして、不測の事態に備え即応態勢を確保し、特異事象を認めた場合は速やかに報告すること、この三点であります。

 また、航行警報等により船舶への注意喚起を行うとともに、航空機及び巡視船により船舶の安全確認を行っておりますが、この五月の事案においては被害等は認めておりません。

椎木委員 次に、北朝鮮情勢が緊迫している朝鮮半島で有事となった場合、在韓邦人の救出や大量避難民の発生が考えられます。そのような事態になった場合、海上保安庁としてはどのような対応をなさるのでしょうか。

中島政府参考人 お答えいたします。

 海上保安庁では、さまざまな事態に対応できるよう、平素から、関係省庁と連携し、情報収集に努めるなど、状況に応じ必要な体制を確保しております。

 事態の個別具体的状況にもよりますけれども、一般論として申し上げるならば、在韓邦人の救出につきましては、必要に応じ、政府方針に基づき、巡視船等による在韓邦人の輸送に当たることとなり、大量避難民が発生した場合につきましては、適切な勢力を投入しまして、必要に応じまして避難民の保護、身体検査の実施などを行うことになると考えております。

 いずれにしましても、海上保安庁といたしましては、引き続き、関係省庁と緊密に連携し、適切に対処することといたしております。

椎木委員 次の質問に入ります。

 海洋調査に関して質問させていただきます。

 四面を海に囲まれた我が国にとって、領海や排他的経済水域等の海洋権益を確保することは極めて重要です。

 御存じのとおり、我が国の領土面積は約三十八万平方キロメートルで世界第六十一位ですが、領海及び排他的経済水域を合わせた面積は約四百四十七万平方キロメートルで、世界有数の海洋国家となっております。この広大な海域の主権や主権的権利をしっかりと保全するためにも、当該海域について必要な海洋調査を実施する必要があると思います。

 隣国では、多数の調査船を整備し、着々と海洋調査を進めているとも聞いておりますが、海上保安庁としては、これまでどのような海洋調査を行ってきたのでしょうか、また、今後どのように海洋調査を推進していこうと考えているのでしょうか、答弁を求めます。

中島政府参考人 お答えいたします。

 海上保安庁では、海洋権益の確保、航海安全及び防災、環境保全を目的としたさまざまな海洋調査を実施しております。

 近年、我が国排他的経済水域において中間線を越えた境界画定を主張している国がある中、我が国周辺海域において、外国の海洋調査船による我が国の同意を得ない調査活動等が多数確認されており、海洋権益確保の基礎となる海洋調査が重要となってきております。

 このような状況を踏まえまして、我が国の海洋権益を守るためには、外交当局との協力、連携を進めつつ、他国による日本とは異なる境界画定の主張に対応するため、必要な海洋調査体制を強化しているところであります。

 具体的には、平成二十八年度補正予算及び平成二十九年度の当初予算におきまして、大型測量船の整備、既存の大型測量船の高機能化等を措置しており、今後とも、必要な海洋調査等を計画的に実施してまいる所存であります。

椎木委員 次に、アジアにおける海上保安機関設立の流れに関してお尋ねいたします。

 近年において、南シナ海では、国際法を尊重せずに、力を背景とした一方的な現状変更を図る動きが増加しており、海洋安全保障環境に不均衡が生じております。

 このような中、東南アジア諸国において海上保安機関が相次いで設立されておりますが、海上保安庁と東南アジア諸国との国際連携について、どのような対応を考えていらっしゃるのでしょうか、お尋ねいたします。

中島政府参考人 お答えいたします。

 東シナ海や南シナ海を初め、アジアにおける海洋安全保障環境の変化に伴いまして、海上法執行機関の重要性がますます高まっている中、アジア諸国では海上法執行機関が相次いで設立されております。

 このような中、海上保安庁では、アジア諸国の要請に基づきまして、巡視船の供与や、海上保安に係る研修及び巡視船、航空機を派遣した連携訓練を実施しているほか、海上保安政策に関する修士レベルの教育を行う海上保安政策課程を実施するなど、アジア諸国の海上保安能力の向上に努めております。

 また、アジアの十九カ国、一地域の海上保安機関のトップが一堂に会するアジア海上保安機関長官級会合を毎年開催し、アジア諸国の海上保安機関との信頼関係を築いております。

 今後の取り組みにつきましては、このような国際協力の継続実施に加えまして、このたび、他国海上保安機関との信頼関係のさらなる深化及び技術指導等の支援要請の質的、量的増加に適切に対応することを目的としまして、能力向上支援の専従部門を立ち上げることとしております。

 これらの国際連携を通じて、力ではなく、法が支配する海洋秩序を強化することが国際社会全体の平和と繁栄に不可欠との国際的な共通認識の形成に向けて、主導的役割を発揮してまいる所存であります。

椎木委員 これまで伺ったとおり、海上保安庁の業務は、尖閣諸島周辺海域を初めとする領海警備や、大規模事案が同時に発生する場合への対応、昨今緊張の度を増す北朝鮮への対応に加え、我が国の海洋権益を守るための海洋調査など、多岐にわたり、いずれも極めて重要なものであると思います。

 近年、我が国周辺海域の状況が一層厳しさを増していることから、昨年十二月に海上保安体制強化に関する方針が決定されたと聞いております。もちろん、武力衝突という不測の事態に備えるために防衛力を強化することが重要であることは言うまでもありませんが、他方、我が国の方から事態をエスカレートさせることは厳に慎む必要があります。

 したがって、尖閣諸島での対応など、さまざまな事案に対応するのは、まずは警察機関である海上保安庁であり、そのような国益や国民の安全、安心に直結する業務を行う海上保安庁の体制強化は非常に重要な課題であると思います。

 今後どのように海上保安体制を強化していくのか、その内容と決意を石井大臣にお伺いします。

石井国務大臣 我が国周辺海域の状況は、尖閣諸島周辺海域における中国公船の大型化、武装化、増強が確認されているほか、核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮の動向など、一層厳しさを増しております。

 このような状況を踏まえまして、昨年十二月、関係閣僚会議におきまして、海上保安体制強化に関する方針が決定されました。今後、この方針にのっとって、海上保安庁の海上法執行能力、海洋監視能力、海洋調査能力の三点の強化を図ってまいります。

 具体的には、尖閣領海警備体制の強化と、尖閣以外の大規模事案の同時発生にも対応できる体制の整備や、海洋調査体制の強化などを進めることになります。

 この方針に基づきまして、海上保安体制を強化し、領土、領海の堅守に万全を期し、国民の皆様が安全、安心に暮らすことができる平和で豊かな海を守り抜いていく所存であります。

椎木委員 持ち時間があと五分ほどあるんですけれども、私が通告しました八問の質問に対しまして、それぞれ懇切丁寧な答弁がいただけたと思います。

 特に、八問中七問、中島長官には御答弁いただきましたけれども、私が冒頭申し上げた海上保安庁の現状と課題等については本当に明確な御答弁をいただけましたし、日々、大変緊張の中で職務に取り組んでいただいていると思っております。本当に心から敬意を表したいと思います。

 また、最後に石井大臣の方からも、海上保安体制強化について大変力強い決意を聞かせていただきました。

 残った時間を質問することなく、通告したものがしっかりと答弁いただけたということで、私の質問は終わらせたいと思います。

 ありがとうございました。

西銘委員長 次回は、来る二十三日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十三分散会


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