衆議院

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第6号 平成31年4月12日(金曜日)

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平成三十一年四月十二日(金曜日)

    午前九時三分開議

 出席委員

   委員長 谷  公一君

   理事 伊藤 忠彦君 理事 岩田 和親君

   理事 金子 恭之君 理事 根本 幸典君

   理事 松本 文明君 理事 矢上 雅義君

   理事 津村 啓介君 理事 中野 洋昌君

      秋本 真利君    池田 道孝君

      今枝宗一郎君    大西 宏幸君

      鬼木  誠君    加藤 鮎子君

      加藤 寛治君    門  博文君

      神谷  昇君    木村 次郎君

      工藤 彰三君    小島 敏文君

      古賀  篤君    田中 英之君

      高木  毅君    谷川 とむ君

      土屋 品子君    中谷 真一君

      鳩山 二郎君    福田 達夫君

      藤井比早之君    三谷 英弘君

      宮内 秀樹君    宮崎 政久君

      望月 義夫君    盛山 正仁君

      荒井  聰君    初鹿 明博君

      福田 昭夫君    道下 大樹君

      森山 浩行君    小宮山泰子君

      下条 みつ君    日吉 雄太君

      伊藤  渉君    北側 一雄君

      宮本  徹君    井上 英孝君

      重徳 和彦君    広田  一君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      大塚 高司君

   農林水産大臣政務官    濱村  進君

   国土交通大臣政務官    工藤 彰三君

   国土交通大臣政務官    田中 英之君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           迫井 正深君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           広瀬  直君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        南   亮君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            栗田 卓也君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         野村 正史君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  池田 豊人君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  石田  優君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  蒲生 篤実君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局長)  中村 吉利君

   国土交通委員会専門員   宮岡 宏信君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月十二日

 辞任         補欠選任

  福田 達夫君     木村 次郎君

  望月 義夫君     大西 宏幸君

  簗  和生君     加藤 寛治君

  福田 昭夫君     初鹿 明博君

同日

 辞任         補欠選任

  大西 宏幸君     望月 義夫君

  加藤 寛治君     今枝宗一郎君

  木村 次郎君     福田 達夫君

  初鹿 明博君     福田 昭夫君

同日

 辞任         補欠選任

  今枝宗一郎君     池田 道孝君

同日

 辞任         補欠選任

  池田 道孝君     簗  和生君

    ―――――――――――――

四月十一日

 ライドシェア(白タク)の合法化に反対することに関する請願(辻元清美君紹介)(第八七二号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二七号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

谷委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長栗田卓也君、土地・建設産業局長野村正史君、道路局長池田豊人君、住宅局長石田優君、鉄道局長蒲生篤実君、自動車局長奥田哲也君、航空局長蝦名邦晴君、厚生労働省大臣官房審議官迫井正深君、経済産業省大臣官房審議官広瀬直君、資源エネルギー庁資源・燃料部長南亮君、防衛省地方協力局長中村吉利君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

谷委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。初鹿明博君。

初鹿委員 おはようございます。立憲民主党の初鹿明博です。

 前回に続きまして、下関北九州道路の問題について質疑をさせていただきます。

 前回の質疑の際に、何点か資料の要求をさせていただいたんですが、一昨日出てきた資料、今皆さんのお手元にお配りさせていただいておりますが、何か、「下関北九州道路の経緯」と書いた資料、これとあわせて、過去、二十七年から陳情に来たその一覧というのが配られました。あとは、各自治体がつくっている、期成同盟などがつくっているパンフレットが配られたというだけでありまして。

 私が求めたのは、後ろにちょっと議事録を載せさせていただいておりますが、方針転換が明らかにされたわけですので、ここが、いつ、どのような経緯で、どんな議論があって方針転換されたのかという資料を出してくださいということを言ったわけであります。わざわざこんな経過なんというのをまとめてもらわなくてよかったんですよ。

 皆さん方、議論するに当たって、当然、議事録などはとっているはずですので、そのものを出して、一体どういう議論があったのか、そして、それがいつだったのか、そして、最終的に誰が決めたのかということをきちんと出してくれということを求めたんです。

 ぜひ早急に、わざわざ加工しないでいいので、今あるものを出すようにお願いいたします。いかがですか。

池田政府参考人 今委員が御指摘の、私どもの方から提出した資料でございますけれども、現時点において調べたところ、このような経過ということでお示しさせていただきましたけれども、引き続き調べて、また報告させていただきます。

初鹿委員 経過は、三ページ目からつけておりますけれども、我々でもうまとめて年表をつくっているんですよ。こんな資料に、つくるのに時間をかけるなら、きちんと、過去議論をしたときの資料、議事録なりきちんと、とりますよね、当然、それを出していただきたいと思います。

 次に、四月九日の、前回の国土交通委員会で、共産党の宮本議員が質問で、この下関北九州道路を含む地域高規格道路の問題について指摘をされていました。

 その中で、候補路線が百八あると。その百八の路線の中で、今回国の直轄調査の予算がついたのがこの下関北九州道路一路線のみであったということでありました。そして、過去五年を調べてみると、大体一年一路線ずつついているということなんですね。

 そこで、伺いますけれども、じゃ、この百八路線の中で、まず、地元の調査が行われて、そこに補助が出ている路線が幾つあって、そしてまた、国の調査になっているのが幾つあるのかというのを、まずは数を教えてください。

池田政府参考人 地域高規格道路の候補路線百八路線については、調査主体となる道路管理者は、国と地方公共団体の両方の場合がございます。

 このうち、地方公共団体が主体となって調査をし、将来的に直轄調査への移行を含めて検討している路線が六路線ございます。下関北九州道路を含め、この六路線のうちの三路線がこれまでに検討成果が取りまとまりまして、直轄調査に移行をいたしました。その他の三路線につきましては、検討成果が今のところ取りまとめが行われていないという状況でございます。

初鹿委員 三路線が報告書が出ているということですね。それで、これは全て国の直轄調査になっている、残りの三路線はまだだと。

 百八あって、地元の調査に国が補助を出しているのは六路線しかないということでよろしいんですよね。

池田政府参考人 地域公共団体が主体になって調査をし、直轄への移行を含めて検討している路線が六路線ございます。その中で、補助調査で支援しているものがございます。

 以上でございます。

初鹿委員 非常に、だから数が少ない、百八ある中で非常に限定されているということなわけですよね。

 ですから、まず、中止になったときの国の海峡横断プロジェクトで六つあった中で一つに限定をされた、今度は百八の中で六ぐらいしかないところで絞られていったということなわけですが、最終的に、補助の予算をつけたりとかそういう判断というのがされるときに、皆さん方、いろいろ検討されると思うんですが、それぞれ、各路線、地元の人たちは必要性があるということを訴えていくと思うんですよね。その必要性について、なかなか優劣つけがたいような場合もあると思います。

 その中で、幾つか、複数あって、例えば五つの路線の中から一つに予算をつけるといったときに、どういう基準で予算づけをしているのか、具体的なルールがあれば教えてください。

池田政府参考人 候補路線の百八路線を含めまして、国が個別路線の道路調査を実施する際には、データに基づきまして、渋滞や交通事故などの道路交通の課題の状況や周辺の道路の整備状況などを総合的に勘案した上で調査の着手を判断しております。

 なお、地域ごとに地形や気候や産業構造が違います。また、多様な実情もございまして、例えば、物流の効率化や観光振興、医療の確保、防災、こういったものが、それぞれの地域でニーズが多様でありますから、こうした地域の実情を踏まえながら、路線ごと、個別に調査の実施の判断をしているところでございます。

初鹿委員 それはわかるんですけれども、複数あって、そうやって個別に判断をしてもなかなか優劣がつけがたい場合というのがあると思うんですよね。そのときに、地元からの要望が非常に強くある、つまり、先ほど資料で出していただいた、これだけたくさん要望に来ている、要望の回数が多い、若しくは地元の議員や又は政務から強い要望があるということが考慮されるということはあるんでしょうか。

池田政府参考人 調査の着手につきましては、最も前提となりますのは、先ほど申し上げました、その路線に関係する渋滞ですとか交通事故の道路交通の課題の大きさであると思っております。

 一方、道路整備に対しての要望については、地元の地方公共団体を始め、地元の経済界や国会議員など幅広い方々からいただいております。このような国民の声にも十分耳を傾けながら、事業を進めておるところでございます。

初鹿委員 つまり、国民の声と言いましたけれども、国民一人一人が要望に来るわけじゃないわけでありますから、自治体若しくは地元の議員からの要望が強い場合も予算化する上での重要な決定要素にはなっている、そういうことでよろしいわけですね。

 つまり、今回のように、多くの関係議員が首相の名前も含めて要望をしているような道路というのは優先順位が高くなるということを今局長は答弁されたわけであります。

 そこで、前回の私の質問に対して、私から、この調査予算をつけるに当たって副大臣からの指示はなかったのかという問いをしたら、局長は、調査費計上の指示はなかったと。資料の一番裏、十ページに議事録を書かせておりますが、道路調査費の計上について、副大臣から道路局が指示を受けた事実はなかったと考えております、そういう答弁だったんですね。

 じっくり読んで、私も、ああ、そういうことかと思ったんですが、道路調査の調査費の計上について指示がなかったと答えているわけでありますよね。じゃ、計上じゃなく、国の直轄調査に移るように引き上げろ、若しくは国の直轄調査に移るかどうか検討しろ、そういう指示はあったんじゃないんですか。

池田政府参考人 塚田前副大臣からは、この下関北九州道路につきまして、直轄の調査に引き上げろとか引上げの検討をしろとか、そういう指示はございませんでした。

初鹿委員 それはごまかさないできちんと答えてくださいよ。指示がなかった、本当ですか。指示もなかったし、そのことについて話をしたこともないんですか。

池田政府参考人 直轄の調査に引上げをすることや引上げの検討の指示はございませんでした。

 なお、他の路線の要望のときと同様に、十二月二十日の御要望を受けた際にも、その後、地元からの要望内容については検討するようにという、副大臣から道路局に話があったと思います。

初鹿委員 地元からの要望については検討するようにということは、これは下関北九州道路の要望について検討しろと言ったんじゃないんですか。違いますか。

池田政府参考人 他の要望も幾つか受けておりますけれども、そのときも同じようなことをおっしゃっていたと思います。

 この下関北九州道路に関しての十二月二十日の要望の際も、その後、先ほど申しましたように、地元の要望内容については検討するようにという一般的な御指示を受けた、お話を受けたと思っております。

初鹿委員 ごまかさないでいただきたいですね。少なくとも下関北九州道路についての指示はしているわけじゃないですか。要望があって、要望を受けて、これは聞いてくださいと言っているじゃないですか。そういうごまかしはしないでいただきたいですね。

 十二月二十日の、提出をされたこのメール、ここにちゃんと書いてありますよね。塚田副大臣は、地元の調査結果をしっかり受けとめ、前向きに検討していきたいと。前向きに検討していきたいということは国の直轄調査にするということですよ、前向きにというのは。これをしましょうと言っている。

 ここで伺いますが、私もいろいろ、議連だとか党で、国交省も始めとして各省庁に要望に行きます。そのとき、政務とお会いをすると、大体政務の方々は、手元にきちんと回答のメモを持って、それを参考にしながら発言をされている。そういうことが多いというよりも、ほとんどそうですね。事前に要望書も送ってくれと言われる。それは、ちゃんと用意をするために送ってくれということだと思うんですよ。きちんとした回答をしたいということなんだと思いますよね。

 つまり、この十二月二十日に、地元の調査をしっかり受けとめ、前向きに検討していきたいと。そして、道路局長はマスコミが退席した後、こう言っているんですよ。必要性ははっきりしている道路。今後のことはいつぐらいに対外的に言えるようになるのかと聞かれたら、年度末になる、こう答えているわけですよ。

 つまり、この十二月二十日の吉田幹事長、大家参議院議員が面会に来るその前に、どういう回答をするのかということを、塚田副大臣が同席しているかいないかはわかりませんけれども、同席していないのかもしれませんが、少なくとも、省内で答えをどうするのかという打合せはしていますよね。

池田政府参考人 下関北九州道路につきましては、公共団体の方で補助調査を実施していただいておりまして、その成果もまとまってきているという途中経過も聞いておりますので、そういったことについて、今後の方針については随時打合せということはしていたというふうに思います。

初鹿委員 じゃ、この打合せのメモ、また、議事録のようなものがあれば提出をしていただきたいのと、それと、副大臣が、当日、手持ちでメモを持っていませんか、何らかの。

 何にもなくその場に臨んでいるということは私はないと思いますよ、政務官なら。政務官の皆さん、副大臣や、要望があるときは必ず、どう答えていいのか、参考までにメモはいただきますよね、普通。用意してくれないと、ちょっと用意してくれと指示しますよね。そうじゃないと、間違って踏み込み過ぎたことを言ったらそれは大変なことになるし、伝えるべきことをきちんと伝えなかったら、それはそれで不十分になってしまうから、当然メモを用意していると思うんですよ。それも全て出していただきたいと思いますが、いかがですか。

池田政府参考人 御指摘のものについては調べさせていただきます。

初鹿委員 ちなみに、局長、必要性ははっきりしている道路と言っていますよね。地元の調査報告が出るのはことしの三月八日ですよ。調査報告が出る前の段階にここまで言っている。つまり、想像するに、皆さん方は、国の直轄調査の予算は、三月八日の報告書が出た後に検討して、最終的に、年度末、予算が成立した後に決めたと言っておりますけれども、もうこの段階で、国の直轄調査にする、そういう準備を進めていたんじゃないんですか。この、必要性ははっきりしている、これはどういう意味ですか。

池田政府参考人 関門トンネルを挟む道路交通の状況については、渋滞と、二日に一回程度の通行どめということで、非常に道路交通の課題が大きいというふうに認識をしております。そういう意味で、この下関北九州道路は、その道路交通の解消には必要な道路であるというふうにその時点でも発言したものと思います。

初鹿委員 今後のことはいつぐらいに対外的に言えるようになるのか、年度末です、もうはっきり言っているじゃないですか。年度末には、今後、別の段階になるよと。別の段階になるよということを聞いているんですよね。これは年度末には言えるようになると答えているわけじゃないですか。この時点で決まっていたんじゃないですか。

池田政府参考人 国の公共事業関係予算は、年末の政府予算案の閣議決定の時点では、事業箇所ごとの予算の配分額は整理されておりません。予算成立後、実施計画に対する財務大臣承認を経て、年度末に初めて事業箇所の配分額が決定されることになっております。

 こういうことから、十二月時点において、下関北九州道路の直轄調査の実施については決まっていないということでございます。

初鹿委員 それは正式には決まっていないということであって、皆さん方の腹づもりとしては決めていたんでしょう。じゃなかったら、こんなことははっきり言えないと思いますよ。

 じゃ、いつこれが判断されたのかということをお伺いをさせていただきたいと思いますが、この面会の前に、十月二十五日に、吉田参議院議員が安倍総理のところに、参議院の議員の会ですね、議員連盟をつくったということを説明に行っているということですが、その説明を受けて、官邸から国土交通省に対して、下関北九州道路の状況がどうなっているかとか、また、何らかの指示があったりとか、そういうことはあったんでしょうか。

池田政府参考人 そのようなことはございませんでした。

初鹿委員 質疑の時間が終わりましたので、最後にもう一点だけ。

 では、関門会が陳情に行ったときに、その後、国土交通省として、この下関北九州道路、道路局としてですね、海峡横断道路のプロジェクトから別扱いをするということの検討はされましたか。

池田政府参考人 関門会の要望があったということを理由に、そういった検討をしたことはございません。

初鹿委員 では、そのときの議事録など、メモなどを出していただくようにお願いをして、質疑を終わらせていただきます。

谷委員長 次に、道下大樹君。

道下委員 立憲民主党・無所属フォーラムの道下大樹でございます。

 二十分という短い時間でございますので、端的に質問させていただきたいというふうに存じます。

 きょうは、JR北海道の経営問題についてでございます。

 国交省が昨年七月二十七日付で、JR北海道に対して監督命令を発出いたしました。その中では、JR北海道に対して、今年度中、つまり昨年度、二〇一八年度中に経営改善に向けた平成三十一年度から平成四十二年度までの長期経営ビジョン、それから平成三十一年度から平成三十五年度までの中期経営計画並びに平成三十一年度と三十二年度の二年間の第一期集中改革期間の事業計画、これはアクションプランと言っていますけれども、この策定と提出を命令したわけでございます。

 これを受けて、JR北海道は、残念ながら、昨年度中ではなくて、四月九日に国土交通省に提出したわけでございます。

 私ども立憲民主党といたしましても、昨日、党の国土交通部会にありますJR北海道問題検討ワーキングチームを開催し、JR北海道の常務取締役などにお越しいただきまして、その説明を受けたところでございます。

 そこで、まずお伺いいたしますけれども、今回JR北海道が策定し、国土交通省、国に提出いたしましたこの長期経営ビジョン並びに中期経営計画及び事業計画、アクションプラン、これについて、大臣もお読みいただいたというふうに思います。若しくは、担当の方から説明を受けたというふうに思いますが、これらの内容について、どのように受けとめ、どのように評価されているのか、まず大臣に伺いたいと思います。

石井国務大臣 国土交通省は、昨年の七月にJR北海道に対して発出いたしました監督命令におきまして、長期経営ビジョン、中期経営計画、アクションプランの策定を求めておりました。四月九日に、JR北海道よりこれらの長期経営ビジョン等の策定、公表がなされたところであります。

 これらの長期経営ビジョン等には、新千歳空港アクセス輸送の強化、札幌駅新幹線口の開発事業の実施、ホテル事業の拡大などの増収策と、資材調達コストの低減、保線工事の効率化などのコスト削減策など、現時点で想定されますさまざまな増収策、コスト削減策が盛り込まれていると認識をしております。

 国土交通省といたしましては、JR北海道におきまして、北海道新幹線の札幌延伸の効果が発現いたします二〇三一年度の経営自立を目指して、長期経営ビジョン等に基づく取組が着実に実施されるよう、適切に指導監督してまいりたいと考えております。

道下委員 それでは、内容を具体的に伺ってまいります。

 その前に、先ほども申し上げましたけれども、昨年度中、二〇一八年度末までに提出するように命令したわけでありますけれども、これが新年度におくれてしまったということでございます。

 JR北海道は、国などとの調整に時間がかかったためというふうに、説明を私も受けておりますけれども、この年度末を過ぎての提出についての見解を伺いたいと思います。

蒲生政府参考人 お答え申し上げます。

 長期経営ビジョン、中期経営計画につきましては、策定主体はJR北海道でございますが、国土交通省としても、これらの計画を策定するよう監督命令を発出した立場から、事前にJR北海道とさまざまな意見交換、調整を行ってきたところでございます。

 例えば、中期経営計画に記載されている今後五年間の収支計画につきまして、JR北海道からは、一定の仮定を置いて、二〇二一年度以降の国及び地方自治体からの支援の金額を明示したいとの意向が示されました。一方、国としましては、JR北海道に対する国の支援につきましては、法律の規定において支援の期限が定められており、その期限が二〇二〇年度末までとなっておりますことから、二〇二一年度以降の支援は未定と記載すべきとの考えであり、調整の結果、最終的には未定とすることで決着したところでございます。

 監督命令では年度末までに長期経営ビジョン等を策定することとしておりましたが、こうした調整等に時間を要したことから、結果として、年度末を越えて策定されることとなったものでございます。

 以上でございます。

道下委員 JR北海道は、このような長期経営ビジョン、未来二〇三一という、これは概要版でございます、その中で、今御答弁あったとおり、国からの支援について具体的に書いているのは二〇一九年と二〇二〇年、二〇二一年度は未定ということで示したわけであります。

 やはり、JR北海道としても、中期、また長期経営計画を策定するに当たっては、国からの支援というものを大前提、これがなければ全くもって二〇三一年度以降の経営自立というのは難しいということで、これは、あくまでもただし書きとしては、国の支援は二〇二〇年度までとされていますが、収支見通しを試算するため、当社において二〇二一年度以降の前提条件を仮定しましたということで、二〇二一年度以降も国、地方自治体などからの支援が二百億円ずつ続くという仮定、そして、支援総額は資金ベースで二百八十億円続くということで、今回の長期経営ビジョンや中期経営計画を策定したというふうに思います。

 今回、この中期経営計画においては、このような数字で具体的に収支見通しが示されているんですけれども、長期経営ビジョンにおいてはこのような具体的な見通しが示されておりません。国としては、どのようなプロセスを経て、二〇三一年度の経営自立を達成できるというふうに考えているんでしょうか。

石井国務大臣 四月九日にJR北海道が公表いたしました長期経営ビジョンでは、JR北海道の徹底した経営努力による約百九十億円の収支改善に加え、JR北海道単独では解決が困難な課題を解決することなどにより、二〇三一年度に経営自立を果たすことを目指すことが示されております。

 JR北海道の徹底した経営努力による約百九十億円の収支改善につきましては、まずは、中期経営計画に盛り込んだ収益の増加策とコスト削減策を着実に実行し、経営改善に資する確かな成果を上げていただく必要があると考えております。

 また、JR北海道は、単独では解決が困難な課題といたしまして、貨物列車との共用走行問題の解決による北海道新幹線の高速化等を挙げておりますけれども、これらはいずれも関係者が多岐にわたり、解決にはさまざまな課題もあると考えられることから、まずは、JR北海道が中心となって、それぞれの課題解決に向けた関係者との調整を精力的に行っていただく必要があると考えております。

 国土交通省といたしましても、JR北海道が調整を進めていく中で、必要な協力を行ってまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましても、中期経営計画に盛り込まれた具体的な増収策、コスト削減策の実施状況につきまして、JR北海道とともに四半期ごとの検証を行っていくことなどを通じまして、計画に盛り込まれた取組のさらなる充実を図るなど、JR北海道の経営自立に向けて適切に指導監督してまいりたいと考えています。

道下委員 今大臣から答弁いただきましたけれども、今回の長期経営ビジョン等を受けて、国としては、これに着実に、まず二年間を着実に、計画どおりしっかりと努力して事業に取り組んでいただきたい、コスト削減、そして増収に向けて取り組んでもらいたいということでありましたし、今、大臣の御答弁では、支援もしっかりと行っていきたいということでございました。

 その支援というのが、七月二十七日に出された監督命令の中でも、平成三十一年度及び三十二年度の二年間における国の支援ということで、四項目にわたって、そこでは約四百億円台ということで、この場ではその当時示されました。

 今回、JR北海道からこの長期経営ビジョン等の公表、提出を受けて、二〇一九年度から二年間の国からの約四百億円台としてきた支援の具体額は、どこにどのようにするのかということは決まったのか、伺いたいと思います。

石井国務大臣 昨年七月に国土交通省が発表いたしました二〇一九年度から二年間の支援は、利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要な線区における設備投資等に対する支援、貨物列車走行線区における設備投資等に対する支援、青函トンネルの維持管理に対する支援、経営基盤の強化に資する前向きな設備投資に対する支援を対象に行うこととしております。

 このうち、地域の支援を前提とするものを除く国の支援額につきましては、鉄道・運輸機構の特例業務勘定を通じまして、二〇一九年度からの二年間で四百十二億円を予定をしているところでございます。

道下委員 今の大臣の御答弁では、これからの二年間で四百十二億円、プラス、あとは、いわゆる黄色線区の道や沿線自治体との支援、これがプラスアルファということが今の答弁でわかったわけでございます。

 次に、この前、統一地方選挙の前半戦が終了いたしました。北海道では新しい知事も決まりました。今後、北海道庁、沿線自治体間でこのJR北海道に対する地域の具体的な支援の方策が、本格的というか、これはもう結論を出すということで話合いが進められ、決まっていくことになると私は考えておりますけれども、国はこの点についてどのように期待をしているのか、伺いたいと思います。

蒲生政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年七月二十七日、国土交通省よりJR北海道に対し、経営改善に向けた取組を着実に進めるよう監督命令を発出するとともに、JR北海道による徹底した経営努力を前提として、二〇一九年度からの二年間で総額四百億円台の国による支援を行うことを公表いたしました。

 このうち、利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要な線区におけます鉄道施設及び車両の設備投資及び修繕に対する支援については、国は地方自治体等と同水準の支援を行うこととしているところでございます。

 地方自治体からの支援につきましては、昨年十二月二十四日に開催されましたJR北海道の事業範囲の見直しに係る関係者会議におきまして、二〇一九年度及び二〇二〇年度に緊急的かつ臨時的な支援を行うべく、地域において速やかに協議を行うことが確認されたところでございまして、国土交通省としては、地域におけますこのような協議が速やかに結論を得られることを期待しているところでございます。

道下委員 私も、道、沿線自治体において、非常に財政厳しい中でございますけれども、具体的支援、これはお金だけじゃないと思います、さまざまな利用促進等のもの、又は、道外や海外も見据えた取組というものを行っていく、そのときにはやはり国からのさまざまなアドバイスや意見というものも必要かと思いますので、ぜひとも、早期に話合いが進んで具体的な支援方策が決まるように、国からも御助言、御支援をお願いいたしたいと思います。

 次に、この中期経営計画で示された二〇一九年度から二〇二三年度までの収支計画では、二〇二一年度以降の国及び地方自治体からの支援金額が未定となっておりますため、赤字額が膨らんでおります。私としては、二〇二一年度以降もまとまった額の支援が必要と考えておりますが、国は二〇二一年度以降の支援についてどう考えているのか、伺いたいと思います。

蒲生政府参考人 お答え申し上げます。

 JR北海道に対する支援につきましては、国鉄清算事業団債務等処理法の規定によりまして、その支援の期限は、現行法上、二〇二〇年度末となっております。したがいまして、当該支援を二〇二一年度以降も継続するためには、同法の改正が必要となります。

 このためには、JR北海道が、昨年七月に発出した監督命令に基づきます取組を着実に実施することが必要であり、今年度からの二年間で、JR北海道と地域の関係者が一緒になって利用促進やコスト削減などの取組を行い、経営改善に資する成果を上げることが重要であると考えております。

 国土交通省といたしましては、JR北海道による経営改善に向けた取組状況と、JR北海道及び地域の関係者によるアクションプランに基づく取組状況を検証し、着実な進展が確認されることを前提といたしまして、所要の法律案を国会に提出することを検討してまいります。

道下委員 こうしたさまざまなアクションプラン等に基づいた着実な取組が進められるように、私は、生まれ故郷である新得町、ここは、赤線区、新得―富良野間がございます。ここは赤線区で、バス転換等を進めていくというようなJR北海道の思いはありますけれども、私自身は、道北と道東、ここは今、本当に外国人観光客にとってゴールデンルートなんです。ここで、もうバス移動が多くなっていますけれども、しっかりと鉄道を残して、鉄道で行き来ができるような、将来のインバウンドの増加を見据えた取組というものも必要だというふうに考えておりますので、その点も、広い目で見て、国も、またJR北海道も考えてもらいたいというふうに思います。

 最後でございますけれども、北海道新幹線札幌―東京間、最速四時間半に挑戦をし、輸送サービス向上による利用客増、売上げ増、赤字解消を目指すというふうに今回の経営ビジョン、また中期経営計画では示されております。そのために解決が必要な課題の一つとして、青函トンネルにおける貨物列車との共用走行問題の抜本的解決が挙げられております。

 この問題の解決には、JR北海道とJR貨物との間での調整が重要であるというふうに考えますけれども、長期経営ビジョン、中期経営計画の中では具体的な内容が残念ながら書かれておりません。この点をどのように国として受けとめているのか、そして、国はどのように関係者間で調整を進めていくべきと考えているのか、伺いたいと思います。

蒲生政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、青函共用走行問題の抜本的解決に向けては、まずは、当事者であるJR北海道とJR貨物が中心となって調整を行っていくことが重要だと考えております。

 JR北海道が公表した長期経営ビジョン等に関しましては、JR貨物が、北海道の経済の発展、道民の暮らしに貢献する使命は、鉄道事業者としてJR北海道もJR貨物も思いは同じであると認識しており、青函共用走行の課題については、JR北海道ともしっかり連携の上、両社の経営に資する解決策を考えていきたいとの見解を示しているところであり、国土交通省としても同様の認識を共有しているところでございます。

 北海道新幹線の高速走行による旅客利便の向上とそれに伴う利用者の増加等によるJR北海道の経営改善及び鉄道貨物輸送による北海道―本州間の物流の確保はいずれも重要な課題であります。

 国土交通省におきましても、青函共用走行問題の解決に向け、省内での検討を行っているところであり、今後とも、JR北海道、JR貨物等さまざまな関係者とともに、本問題の解決に向けて努めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

    〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕

伊藤(忠)委員長代理 道下君、時間になりました。

道下委員 今、JR貨物とJR北海道のことで話がありました。今、答弁では、貨物、物流に関して省内でも検討しているということでお話がありました。大変重要なことでございますので、この点、多くの方々のお話を伺って、この問題の抜本的解決に努めていただきたいというふうに思っております。

 JR北海道は、今年度、新採用で三百四十名新しい社員が入りましたけれども、一方で、五年から十年の社員の方々が約百四十名退職されている。非常に問題がございます。

 北海道における最重要の公共交通機関の一つでありますJRの鉄路がしっかりと守られるためにも、長期経営ビジョンで示されている自立経営に向けて、国からは、短期的支援だけではなく早期に長期的支援を示すべきだと指摘させていただきますし、それが何よりも、今回の長期ビジョンで示されております社員の幸福の実現、やはり、働いている人が安心して働き、これからもずっとこの北の鉄路を守っていけるんだ、多くの人たちの安心、安全のもと、人々を、そして物を運んでいけるんだという思いで働いていけるというふうに思いますので、ぜひ、私も、そういったものにも向けて、今後もしっかりと国会論議を通じて支援していきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

    〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕

谷委員長 次に、津村啓介君。

津村委員 国民民主党の津村啓介でございます。

 大臣、冒頭、この数日間の理事会でのやりとりを踏まえまして、一つ御質問をさせていただきたいと思います。

 委員の皆さんは何のことかわからないと思いますので少し御説明をいたしますが、初鹿さんから先ほどお配りになられました、この「下関北九州道路の経緯」という一枚紙がございます。

 これは、三日前の集中審議で、下関北九州道路について、国交省がどういう経緯と把握しているのか、きちんと資料を出してほしいという委員からの要望に対して、水曜日の委員会散会後の理事会におきましてこれが出てきたという経緯でした。

 これにつきまして、当時、当時といいますか、おとといの午後ですけれども、村山道路局企画課長から御説明がありまして、それを受けて、私から二点指摘をさせていただきました。一つは、十月の二十五日の安倍総理への陳情が抜け落ちていること。二つ目は、十二月の十九日の麻生大臣への吉田幹事長以下の陳情が抜け落ちていること。これはなぜ抜け落ちているんですか、きちんと経緯の中に載せてくださいということをお願い申し上げました。

 まず、安倍総理の方につきましては、首相動静等で官邸がリリースしていることですから、当然、それは確認可能だと思いますし、また、財務大臣についても、この陳情の後、囲み取材を受けていらっしゃいます。さらには、先日公表されましたメモの中で、塚田副大臣が、財務大臣にも要望していただき感謝申し上げる、その意味合いについては先日大臣とやりとりしましたけれども、こういう御発言もあるわけですから、いずれも、国交省として把握されていることについてここに載せないというのは私はおかしいと思いますよ、これを水曜日に申し上げました。金曜日の質疑で使いますので、その際には織り込んだ資料を出してくださいと申し上げたところ、朝、何も反映されていない資料が出てきた。そのことをけさの理事会で抗議を差し上げて、大臣にそのことは問いますよということで通告をさせていただきました。

 大臣、御説明ください。

石井国務大臣 今委員が指摘した御要望、陳情等は、平成三十年の件ですね。(津村委員「そうです」と呼ぶ)それについては、国土交通省に対する陳情、要望ではないから載せなかったというふうに聞いております。

津村委員 言った言わないになっちゃいけないと思いますけれども、水曜日の午後の委員会において、私は、これは国交省だけとどこにも書いていませんし、国交省さんが把握されているものについてきちんと載せてくださいということをお願いして、受けていただいたと認識をしております。そして、二日間時間もありましたし、私は質問通告をするのは前日の昼までに終わらせたいので、前日昼までに教えてくださいということもやりとりしたんですが、二日間たって、何も反映されていない。

 これでは質問ができないと思うんですけれども、筆頭、速記をとめていただけませんか。

谷委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

谷委員長 速記を起こしてください。

 今の津村委員の件につきましては、委員会終了後の理事会で協議をさせていただきます。

津村委員 わかりました。

 大臣、ささいなことではあるんですけれども、とても大切なことで、国交省として把握していないというのはおかしいと思うんですよね。別に、だから何か問題だということではないはずで、事実関係をちゃんと共有した上で議論しましょうということを言っているだけなんです。そういうところで誠実な対応をしていただけないというのは、非常に残念というか、もったいないことだと思うので、次回の理事会では必ず事実関係を添えて出し直してください。ここでお願い申し上げておきます。

 時間が少し過ぎてしまいましたので、少しはしょって質問を進めますが、私からの配付資料、こちらをごらんいただければというふうに思います。

 一つ建設的な御提案を差し上げたいと思うんですけれども、三ページ目をごらんください。

 先般、安倍総理からの陳情、関門会の陳情について、大臣とやりとりをさせていただきました。既に総理からは、自分は総理大臣なのだから、各大臣に対して陳情する立場にはないというお話が、これは別の委員会ですけれども、あるわけですね。石井大臣も、私も総理から陳情を受けることは考えていないとおっしゃっているわけで、ここは私も認識は同じです。

 つまり、決裁権者の上の方が陳情するというのもおかしいし、例えば石井大臣が石井大臣御自身に対して陳情するというのもおかしいと思いますし、ただ、そういうことが地域代表としては起きているという現実があるんだと思うんですね。

 そこは、陳情というものの性質が非常に軽くなってしまうと思うので、私は、これまでも、本件以外には総理からの陳情は、昨年一年間、道路局はなかったということでもありますので、事務的な整理は比較的容易だと思いますから、今後、決裁ルートの上司に当たる内閣総理大臣からの陳情は受けないということを少なくとも原則とすべきではないか。一定の例外があっても仕方がないかもしれませんが、基本的には、総理大臣から大臣に対して陳情するというのはおかしいことであって、それは総理も大臣もお認めになっているので、これをルール化するということで確認させていただきたいんですけれども、いかがですか。

石井国務大臣 今委員からお示しいただいた資料にもありますとおり、先日、総理は、陳情する立場にないと答弁をされておりまして、私も、総理から陳情を受けることは考えていないと答弁をさせていただいたところであります。

 いずれも当然のことでありまして、ルールを設けるまでもないことだというふうに思っております。

津村委員 今のおっしゃっている意味がよくわからないです。矛盾していると思うんですが、当然のことであれば、それはルールということでよろしいですよね。

石井国務大臣 当然のことでありますから、改めてルール化する必要もないということであります。

津村委員 私、建設的な提案をしたつもりで、原則としてというところがみそで、何らかの例外がこの種のことはあり得るのかなとも思って御提案したんです。

 今の大臣の、当然ないということで言い切ってしまうと、本当に一切受け付けないということでいいんですか。

石井国務大臣 先日、津村委員から、関門会の要望の名簿に総理の名前があったじゃないかということはございました。

 ですから、これは、総理はその要望が出されたことは全く知らなかったと参議院の決算委員会で答弁されておりますように、御本人の知らないところで何か名前が使われる、地元の議員として。そういうことはあるかもしれませんが、それは総理の陳情ということには私はならないというふうに思っております。

津村委員 それは結構危険な御答弁で、あの紙にはそうかもしれませんけれども、総理が同席した場で書かれたものですよということを口頭で御説明になったと聞いておりますし、なかなかそこは線引きが難しいと思うんですね。

 だから、私は、陳情のこと、小さいことに思われるかもしれませんけれども、いろいろな失敗や反省も含めて、民主党政権期というのは陳情というもののルールを変えようとして、必ずしもうまくいかなくなって今のようになっているわけですけれども、陳情とは一体何かとか、陳情をきちんと重みのあるものにするためには、今大臣がおっしゃったような、いろいろなケースがあるかもしれないけれども、まあ気づかなくてもしようがないやみたいな、そんな乱暴なものじゃないと思うんです。

 陳情一つ一つを大変重視するからこそ、ルールをきちっとするべきだということを申し上げているんですが、いかがですか。

石井国務大臣 基本的に、陳情は、さまざまな地域の御要望あるいは実情等をお聞きする立場でありますから、総理からそういうことを直接お聞きするということは当然あり得ない話でありまして、そのことを当然というふうに申し上げたところであります。

津村委員 これも事前通告しているんですが、国土交通省の政務三役の皆さんから国土交通省に対する陳情というのは昨年ありましたか。

石井国務大臣 国土交通省の三役が国土交通省に対してですね。(津村委員「はい」と呼ぶ)それは、国土交通省の政務三役は国土交通行政に関するさまざま御要望を承る立場でございますので、みずからが政務三役として国土交通省に陳情を行うことはないと思っております。

津村委員 それが、やはりさっきと話が違うんですよ。

 安倍さんが内閣総理大臣としてのお立場と一議員としてのお立場を使い分けるということはあり得ると思うんです。だから、だとすれば関門会の陳情もあり得ると思うんですけれども、じゃ、国土交通省の政務三役の皆さん、石井さんも含めてですけれども、それは使い分けをするならするでいいんですよ。でも、今のお話は、国土交通省の政務三役である以上、国交省に陳情することはあり得ないということをおっしゃったので、であれば、安倍総理もそうなりませんか。

石井国務大臣 政務三役として陳情することはないというふうに申し上げたのであります。

津村委員 通告は差し上げているのでちゃんと答えてほしいんですが、一議員としても陳情した実績はあるのかということを確認してくださいときのう言っているんです。

石井国務大臣 国土交通省で受けている陳情は数多くございまして、私自身も多数の面会を受けておりますので、副大臣や政務官を含めまして、要望書に国会議員として政務三役が名前を連ねているかということについては、全般的に、網羅的に把握はなかなか難しい状況であります。

津村委員 とめてください。これ以上は。答弁になっていないです。

谷委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

谷委員長 速記を起こしてください。

 今の津村委員の件につきましては、委員会終了後、理事会にて協議をさせていただきます。

津村委員 本日は大臣の御日程もあると伺っていますので、これ以上この件で時間を浪費したくないと思っていますけれども、大事なことだと思うんです。どういうお立場で、立場を使い分けられるなら、それも一理あるとは思うんですけれども、でも、それも相当気をつけないといけないことで、どういう線引きでなさっているのかということをきちっと確認したいから伺っているんです。

 私は、可能性としては、総理大臣の陳情があったぐらいですから、石井さんが石井さんに対して陳情しているケースがあるんじゃないかとか、あるいはほかの政務三役の方が、ラインの問題はあるにせよ、お名前が入っているケースもあり得ると思うんです。それは絶対悪だとは申しませんが、その辺、ちょっとルールをつくった方がいいんじゃないですかという提案で申し上げているので、きょうの質疑ではここでとめますけれども、今後も確認させていただきたいと思いますので、膨大な資料があるのであれば、少し時間をかけて精査していただきたいというふうに思います。

 では、最後、農水省さんをお呼びしているので、伺わせていただきます。先般の奄美、小笠原特措法のときの話の積み残しです。

 小笠原諸島には、いまだに小作人というか特別賃借権を行使して耕作に当たっている方がいるということで、しかし、私の認識ではもうお一人しかおられない、だとすれば、農地法が小笠原諸島に適用されていないという現状は、これはデメリットの方が大きいのではないか、もうさすがに、戦後七十年を超えて、昭和、平成、令和となるので、この辺できちっと整理をされたらいかがかという提案を申し上げました。

 その後、実態を把握するというふうに小里さんから御答弁をいただいたと記憶していますけれども、どのように実態を把握されたのか、少し時間がたったので確認させてください。

濱村大臣政務官 先日、小里副大臣からお答えさせていただきましたが、三月十三日、国交委で御質問いただきました。その際に、平成十五年に東京都が公表したところによりますと、昭和四十五年に特別賃借権の設定を申し出た人数は百六十三名であり、平成十一年時点で耕作を行っている人数はそのうち四名であるということを答弁させていただきましたが、その四名につきまして小笠原村に現在の状況を確認いたしましたところ、三名の方については所在が不明、そして、一名の方が一・六ヘクタールの農地でマンゴー及びコーヒーを栽培しているとのことでございました。

津村委員 もう時間となりますので、最後、もう一問だけにとどまらせていただきますが、農地法が施行されていないことで、今皆さんにお配りした資料で申し上げますと、前回も御紹介した小笠原村議会議員さんのブログなんですけれども、四ページのところに、「小作人制度が残る小笠原諸島」として、農地法が適用されていないことが小笠原の農業なりあるいは不動産に大きなマイナスがあるということを御指摘になっています。

 農水省さんに改めて伺いますが、農地法が施行されていないことで不動産取引や農地転用で弊害があるということについて、農水省さんはどう認識をされていますか。

濱村大臣政務官 小笠原村におきまして、特別賃借権の存在によって土地の売買等に支障が生じることや、農地法の施行停止によって容易な農地転用につながっている、そうした旨の主張をされておられる村議の方がおられることは認識をしております。

 農水省といたしましては、国土交通省、小笠原村や東京都とともに連携をいたしまして、このような御意見を踏まえつつ、農地法の施行停止を含む小笠原諸島の復帰に伴う法令適用の暫定措置の実態についてしっかりと把握を進めてまいりたい、このように考えております。

津村委員 実態把握についてしっかり進めていくということですので、ぜひその方向でお願いいたします。先ほどの陳情ルールの話とともに、この小笠原諸島における農地法適用をすべしという提案について、これからも議論させていただきたいと思います。

 本日は、これで終わります。

谷委員長 次に、下条みつ君。

下条委員 国民民主党の下条みつでございます。

 きょうは、時間の限られた中で、地震関連を含めて幾つか御質問させていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 まず、一九九六年に震度階級が変更されてから、全国で震度五弱というのは三百二十五件あった。その中で、例えば長野県に関して言えば、五弱以上が十七件、五強が八件発生しております。

 また、最近では二〇一一年に栄村で中部地震が起き、これは地震保険の支払いでは歴代で二十位に値するぐらいのでかい被害でありました。また、五年前の白馬とか小谷、小川、長野市においても神城断層地震が相次いで起きて、非常に地震発生が多い地域であります。

 また、全国地震動予測地図でいえば、長野県は今後三十年以内に震度六弱以上の地震が発生する確率が二五%以上という地域に入っている、こういうことが前提であります。

 そんな中で、国交省が頑張っていただいて、高速道路とか、それから直轄道路について、ほぼ完了しているというふうに承知はしておりますが、例えば、トンネルの出入り口の土砂災害であるとか盛土の崩壊等、のり面などについては復旧にかなり時間がかかっていくというふうに思いますけれども、この辺の進捗状況について、まずちょっと御質問させていただきたいと思います。

池田政府参考人 大規模地震発生時の円滑で迅速な復旧活動を支えるために、高速道路や直轄国道の耐震対策は重要であると認識しております。

 これまでに、高速道路と直轄国道の落橋や倒壊を防止する橋梁の耐震補強については、全国的にほぼ完了しております。

 現在、大規模地震が発生しても路面に大きな段差が生じないよう、支承の補強や交換の対策を進めておりまして、二〇一七年、平成二十九年度末時点で、全国の高速道路及び直轄国道においては約七八%が対策が完了しております。

 このうち、長野県及び山梨県では、約八二%の橋梁で対策が完了をしているところでございます。

下条委員 局長、ありがとうございます。

 直轄を含めた部分については非常に進めていただいているということで、これは非常にいいことであるというふうに思います。

 一方で、国道というのはでかいところにどおんとあって、国道沿いに人は住まわれているんですけれども、私どものようなところは、どちらかというと、そこから少し細かくなっていく県道であるとか市道であるとか、それから町道であるとか村道の方に行けば行くほど実を言うと人が多く住まわれているし、また、全国的にそうなんですけれども、高齢化が進んでいる。

 ですから、私は、重要なのは、管理をしているのは確かに県かもしれない、町かもしれない、市かもしれないけれども、国交省としては、国はやっているんだと言うかもしれないけれども、実際は、住んでいる方というのは、国道沿いよりも、実を言うと、入った小さい道路の方が多いんですね。だから、この辺のやはりまずは指導が必要になっていくんじゃないか。

 国の方の直轄をやっているからいいというんじゃなくて、まずは、ともかく入っていったところの、細かいところの道路整備をきちっとやっていただきたい。これの行政指導はいかがでございますか。

池田政府参考人 現在、都道府県単位で設置されております道路メンテナンス会議というのがございます。老朽化対策を主とした会議でございますけれども、こういった中でも、この耐震対策についても今後フォローアップをし、技術的な助言を行っていきたいと考えております。

 また、各道路管理者、市町村、都道府県が行います耐震対策についても、防災・安全交付金などでしっかりと支援をしていきたいと考えております。

下条委員 大変いいお話で、ぜひ、細かいことは今申し上げません、フォローアップをしていきながら、ちゃんとやれよと。

 実を言うと、局長が住んでいるところはそうかもしれませんが、私どものところは、国道じゃなくて、県道とか市道に行くほど人が多く住んでいますし、もう一度言いますけれども、高齢な方、御不自由な方が多い。だから、道路整備を、そこの部分についてきちっとやっていくことを指導していっていただきたいという御提案でございますので、今おっしゃったように、補助金含めてとおっしゃっていただいたので、ぜひこれからも邁進していただきたいというふうに思います。

 次に、私どもの長野県とか山梨とか、それから群馬、栃木、岐阜、奈良なんというのは、要するに、海なし県である。だから、災害、地震があって何か遮断された場合、これはもうエネルギーの供給が非常に厳しくなるんですね。

 現状、ちょっと前のデータでいえば、例えば長野県は石油消費量の八割を電車でとことこ持っていっている。私も防衛省にいたときに、震災のあった場合は船で持っていくとかというようないろいろなことができますけれども、大臣の茨城もある程度あれですけれども、でも、本当に本当に、海なし県の場合は、ともかく遮断されたらもう何も入ってこないんですよね。

 そこで質問なんですが、例えば遮断された場合、どうやって燃料を供給していくか。

 そこで、私が聞いたところによると、約千キロリットルの備蓄の指示がされていて、千キロリットルというのは、実を言うと、自家発電であるとか、それから緊急車両等々の燃料からすると約一週間なんですね。海がないから、じゃ、その一週間後どうしていくんだといったときに、例えば、私どもの地元というのは、今の温度で、きのうの朝、私は地元におりましたが、零下三度、その前は零下十何度とかそういう状態で、例えば、灯油に頼っている皆様、山奥でいろいろ困っている方々、遮断されているときに、どうやってそのもとになるエネルギーを備蓄していくかというのは、これは非常に重要ですね。

 僕は、最初は、災害が発生したときというのは、ともかく人の命を救うということが前提です。でも、救った人を救うことは次の最も大事な一歩になると思うんです。

 ですから、その辺、例えば鉄道が遮断された場合の対策というのはいかが考えていらっしゃるかを聞かせていただきたいというふうに思います。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 災害時に、被災地の住民生活や復旧活動を支えるガソリンや灯油などの燃料を安定的に確保することが重要というのは、委員おっしゃるとおりでございます。このため、東日本大震災以降、製油所やガソリンスタンドなどの燃料のサプライチェーン全体の強靱化に取り組んできたところでございます。

 委員御指摘の長野県を含む内陸部については、確かに、臨海部に立地する製油所、油槽所など大規模な燃料供給拠点から距離が離れているということから、燃料輸送に時間がかかるという課題があることも承知しているところでございます。

 こうした課題に対応するために、まず、被災地域内で調達できる燃料を一定量確保しておくということ、加えまして、災害発生時に被災地の周辺地域からの輸送を円滑にすることが重要だと考えております。

 まず、被災地域内で調達できる燃料を確保するために、災害時に地域の燃料供給拠点となるガソリンスタンドの地下タンクの拡充、それから、病院や避難所など重要施設における非常用発電機や暖房用燃料の備蓄、さらには、住民の暖房用の灯油、自家用車用のガソリンの満タンの推進、こういったことに取り組んでいるところでございます。

 また、災害時に周辺地域からの輸送を円滑化するということでございまして、これにつきましては、国土交通省において、長大トンネル等について、誘導車を配置するなどの通行の安全を確保する場合にはタンクローリーが通行可能となるという措置を講じるとともに、主要な燃料輸送ルートを把握しまして、必要な輸送ルートが確保できるよう、関係機関との調整などに取り組んでいるところでございます。

 今後とも、これまでの災害の教訓を生かしながら、関係省庁や自治体、石油連盟や県の石油商業組合などとも緊密に連携しまして、災害時の燃料の安定供給確保に向けた取組を進めていきたいと考えております。

下条委員 御努力は認めさせていただきたいと思うんですけれども、要は、何で私がこういうことを言うかというと、結局、災害が起きた、タンクローリーが、遮断され道路もできない、船も着けない、電車も通らない。

 一方で、私もちょっと東北震災のときに動きましたけれども、やはり電気が通っていないときの病院の状態、それぞれの状態というのは、実を言うと、救急・災害医療提供体制の在り方に関する検討会で昨年の秋に報告されていまして、例えば、都道府県より報告があった災害拠点病院が七百三十六あって、三日未満だけしか診療機能を維持する燃料タンクがないというのが百十四ですね、百十四。ということは、簡単に言えば、一五%の病院が三日未満なんですよ、大臣。

 大臣、これは病院だからと言うかもしれないけれども、つまり、運ぶことに関しての話なので、これは非常に私としては、じゃ、例えば手術をしている最中、人工呼吸器でやっている方、透析じゃなきゃだめな人等々考えたときに、本当にこの三日の範囲内でいいんでしょうかねという感じが、一つ目、しています。

 それから、もう一つは、同じ報告で受水槽の水確保の状況というのがあって、これも三日未満ですよ。災害拠点病院でさえ三日未満で六五%なんですよ。ということは、六、七割は三日未満しかない。

 例えば、皆さん、置きかえてください。自分が、自分の家族が、自分の母親が、自分の子供がその病院に入院している。そのときに、電気も三日間、一五パーしか、そしてあと、六五%が、もう水がないんだよと。特に透析、手術というのは水が必要ですから、その辺、これはやはりもうちょっと前向きに進めていかなきゃいけない。

 確かに、やっていることはわかる、いろいろ頑張っていらっしゃるのはわかる。でも、こういう実態がもうがあんと出てきちゃっているときに、例えば先ほど言った海なし県の場合、全然何にも入ってこない。この対策というのはどんどん進めていかなきゃいけないんじゃないですか。

 さっき確かに満タンにしろと言っているけれども、満タンで常にというのはなかなか難しいじゃないですか、実際。ずっと自分がエネルギー満タンで動くというのはなかなか難しいのと同じに、全国民に満タンというのは、それはなかなか難しい。これはやはり国で考えていかなきゃいけないんじゃないですか。

 この緊急点検結果について、ちょっと御意見を頂戴したいというふうに思います。

迫井政府参考人 御答弁申し上げます。

 燃料や水の備蓄の必要量に関しまして、これは病院についてでございますけれども、東日本大震災での災害医療等に関する課題を踏まえまして開催されました災害医療等のあり方に関する検討会、これにおきまして、他院への患者搬送でございますとか、それから外部からの補給までにどの程度の日数を要するのかといった観点で有識者の間で検討を進めていただきまして、それを踏まえまして、災害拠点病院の指定要件として規定をいたしております。

 例えばでございますけれども、平成三十年の胆振東部地震におきまして、これは大規模停電がございましたけれども、停電戸数の九九%が停電後五十時間でおおむね解消されているというような状況もございます。

 こういったことも踏まえまして、災害時に特に重要な病院機能、これは議員指摘のとおりでございますけれども、そこを担う災害拠点病院等に関しましては、全ての病院が、まず給水についてでございますけれども、三日分程度の飲料水の備蓄とともに、適切な受水槽の保有によりまして優先給水等で対応するということと、燃料につきましては、三日分程度の燃料備蓄を備えておく必要性があるということを踏まえまして、厚生労働省といたしましては、平成三十年度の第二次補正予算から、燃料タンクや給水設備の増設等に必要な経費、これを盛り込みまして整備を支援してまいりたいというふうに考えておりまして、それを実施をいたしておるところでございます。

下条委員 厚労省としてはそこまでかなという感じがいたします。

 ただ、私が申し上げたいのは、現状で、例えば皆さんが、この三日未満しか用意されていない病院に親族が入っている、そして、若しくは、受水槽は三日未満持っている。指定病院ですよ、災害指定病院が三日未満というのは六五%なんですからね。これというのは非常に危機的状況になっているので、私は、今までやってきたこと、努力は認めます。これは昨年の秋なので半年たっている。その中で、今後として、議事録に残していきたいんです、僕は。提案していきたい。

 つまり、いつ災害があるか。例えば、胆振のことを言いましたけれども、胆振もその後、地震も続いていますけれども。だけれども、一回災害があったところはしばらく、五年はないよとは誰も言えないんだ。これだけ地震列島ですから。ですから、そこを、厚労も含め、また国交も含めてタイアップしていって、その道をきわめていく必要があるんじゃないかという提案でございます。

 ですから、これはもう完全に議事録に残りますので、その後また検討会を含めて進めていただいて、さらなるプッシュを、道路、鉄道については国交、それについて守っていく、その受ける側は厚労なので、私も厚労省から給料をもらった時期もありましたので、お仲間ではありますので、ぜひそういう意味で、皆さんの御努力は認めますけれども、こういうことが審議であったということで、検討会を含めてどんどん進めていっていただきたいというふうに御提案申し上げたいというふうに思います。

 次に、ちょっとまた国交の話に戻らせていただきたいと思います。

 国交省では、二〇二五年までに耐震を有しない住宅を解消する目標というのを出していて、二〇二五年、六年後ですね。一昨年、二十九年度の防災に関する世論調査によると、耐震診断を実施しているという割合が二八%、耐震診断を実施していないという方々が五一%、さらに、二割弱が耐震診断を実施していないし今後もしないと。こういう中で、御省が掲げている六年の間に、耐震性を有しない住宅を本当に解消できるんでしょうか。

 それはまあ、これはプラン・ドゥー・シーじゃないですけれども、お建てになった後のプラン・ドゥー・チェック。そして、どうやってそれをプロパガンダして、そういう方々にちゃんと、きちっとチェックしてください、診断してくださいということを進めていく必要があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがでございますか。御省に御意見を頂戴したい。

石田政府参考人 お答えをさせていただきます。

 住宅の耐震化につきましては、国の住生活基本計画などにおきまして、先生先ほど御指摘ありましたとおり、二〇二〇年までに耐震化率を九五%、また、住宅に関しましては、二〇二五年までに耐震性が不足するものをおおむね解消するという目標を掲げて取り組んでいるところでございます。

 この住宅の耐震化を進めるためには、耐震化に要します所有者の費用負担の軽減、耐震化の必要性に関します理解の促進、これを進めることが非常に重要だと認識しております。

 このため、国土交通省では、これまでも、防災・安全交付金を活用した耐震診断、改修への支援、また、関係団体と連携しました情報提供などを実施してきております。さらに、昨年度からは、住宅所有者に向けて積極的な働きかけや啓発などを行います地方公共団体を対象として、原則戸当たり百万円の定額補助という新たな制度も創設させていただきました。

 今後とも、地方公共団体と緊密な連携を図りながら、住宅所有者への耐震化の普及促進、また、わかりやすい情報提供などを行うなど、あらゆる施策を総動員して耐震性の向上に努めていきたいと考えております。

下条委員 そうですね。今言った啓蒙、補助、これは非常に重要で、ただ、現状、あと六年ありますけれども、五割、そしてそれプラス二割の人が、やっていないし、やるつもりはないと言っているぐらいなので、結局、目標倒れにならないようにということで、私はこの委員会で御質問させていただきましたので、ぜひフォローアップしていただきたい。

 結局、知らない人が多いと思うんですよ。何か金がかかるんじゃないか、知らないし。でも、いっちゃったら、結局、消防早く来てくれ、国交省のせいだとなりますからね。だから、どんどん啓蒙していって、もっともっと啓蒙していく必要があるんじゃないか、リーダーシップをとっていただきたいというふうに思います。

 次に、先般この委員会で私が質問したときに、免震ゴムそれから制振ダンパーの不正についてちょっとお話をさせていただきました。

 そんな中で、残念ですけれども、大臣の認定基準でやったものも、後で見たら、大臣認定になっていないし、それぞれの基準に外れているしという感じになっていたものがざあっといっちゃっていると。これは、あのとき皆様の方から、検討会を設けて、きちっとそれに対する指導方向を立てていくよというお話がありました。

 早々に、お聞きしたところによると、見直し基準を準備したり等とありますけれども、私はやはり、一回出したらもう未来永劫、大臣基準というのはいいんだぞとずっといっていたら、実は、自分が住んでいるところが全くその基準に反していて、また、私は、これは、せっかくここまで、工学部を出られて、建設省に入られて、その中でこれだけ頑張ってきている大臣の顔に泥を塗ることじゃないかと思うんですよ、大臣基準。

 だから、私は、ある程度で抜き打ちにチェックしたり、例えば、タームでいえば、五年はあれですけれども、十年たったところで抜き打ちでやるぞということをシグナルを出して、そうすると、いつ入るよとなれば、みんな構えますから、十年たったら抜き打ちで行くぞみたいな形で。

 大臣認定基準は、ともかく今、消費者の皆様は大変信用しているところであるので、この辺、大臣、いかがですか。先般、あの後、大分動いていることはお聞きしているんですけれども、いかがでございますか。

石井国務大臣 三月の二十七日に、国土交通省が設置をしました免震材料及び制振部材に関する外部有識者委員会の第四回委員会が開催をされまして、報告が取りまとめられました。

 この報告におきましては、不正事案の再発防止策といたしまして、免震材料の大臣認定制度について、検査時の入力値、設定値、最終値を得るに至った過程を含む記録等、検査結果の信頼性を確認するのに必要な出荷時の一連の検査データの保存や、当該データの改ざんを防止するための措置を認定基準として求めるとともに、既に認定をしている事業者が製造する場合につきましても、一定の猶予期間を設けた上で新基準への適合を課すこと、発注者等により出荷時検査の立会いあるいはデータのチェックを実施することや、国によるサンプル調査内容を充実強化することなどが提言をされております。委員会からは重要な提言をいただいたと受けとめております。

 国土交通省としましては、提言された認定基準の見直しにつきましては、二〇一九年度前半にも建築基準法に基づく告示を改正をいたしまして、新基準を実際に適用する時期につきましては、各事業者の取組状況を踏まえる必要があるものの、二〇二〇年度早期に適用できればと考えておりまして、建築物の所有者、利用者等の安全、安心の確保を図ってまいりたいと考えています。

下条委員 ありがとうございます。

 大臣、そして国交の皆さんの御努力によって、この委員会があったことが検討会になり、そしてそれが検査につながった、大変ありがたいというふうに思っていますし、さらなるブラッシュアップをしていただきたい。

 ちょっとまだ質問があったんですが、質疑時間が来ちゃったので、お呼びいただいた皆さん、大変申しわけないですけれども、途中にさせていただきます。ぜひ大臣、リーダーシップをとっていただいて、まあ、いろいろなこと、非難もありますけれども、いいこともたくさんあるんですから、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

谷委員長 次に、宮本徹君。

宮本委員 日本共産党の宮本徹です。

 まず、前半は、羽田の新飛行ルートについて質問いたします。

 三月二十六日に、品川区議会と渋谷区議会で、全会一致で決議、意見書が採択されております。

 品川区議会の決議は、「危険性が指摘される中で、」「品川区上空を飛行することは、多くの区民に理解しがたい現状がある。落下物、騒音への不安、国の説明・周知不足等の理由により、品川区上空を低高度で飛行する新飛行ルート案を容認することはできない。」こうして、「国土交通省に対して品川区上空を飛行しないルートへの再考を強く求める。」こう書いてあります。

 渋谷区議会の意見書は、「私たちの頭上を低空で飛行することとなり、落下物や騒音、大気汚染など区民生活に大きな影響が想定される。」として、「渋谷区議会は国会及び政府に対し、区民の生活を守るために計画の見直し等を強く求めるものである。」こう書かれております。

 大臣、この両議会の意見書、決議について、どう受けとめられておられますか。

石井国務大臣 品川区議会や渋谷区議会におきまして、羽田空港の新飛行経路について、区上空を飛行しないルートへの再考を求める決議や計画の見直し等を求める意見書が可決されたことは承知をしております。

 国土交通省といたしましては、訪日外国人旅行者の受入れ、我が国の国際競争力の強化等の観点から、羽田空港の機能強化は必要不可欠と考えております。飛行経路の見直しの実現のためには、丁寧な情報提供を行い、できる限り多くの方々に御理解をいただくことが重要と認識をしております。

 これまで、騒音や落下物に対する懸念に対応いたしまして、騒音対策や落下物対策の充実強化を図り、これをしっかり説明することにより、御理解を得られるよう努めてきたところであります。

 今後とも、羽田空港の機能強化の必要性や、騒音、落下物対策につきまして、より多くの方々の御理解をいただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

宮本委員 理解を得られるようにと言いますが、第五フェーズまで五回にわたり説明会を重ねた結果がこれなんですよね。地元の理解を得られていないのは明白なんですよ。説明して説明して説明して説明した結果がこの区議会の意見書です。しかも、どう受けとめるのかと聞いたら、承知をしていると。重く受けとめるとも言わない。とんでもない姿勢だと思います。

 首相は、昨年一月の施政方針演説で、地元の理解を得て、二〇二〇年までに発着枠拡大を実現しますと言っているわけですよ。この地元には、当然、地元自治体の議会は入るんじゃないですか。

石井国務大臣 訪日外国人旅行者数、二〇二〇年に四千万人、二〇三〇年に六千万人とする観光ビジョンの目標の達成や、我が国の国際競争力を強化する等の観点から、首都圏空港の機能強化は必要不可欠と認識をしております。

 これらの目標達成のためには、羽田空港の飛行経路の見直しや成田空港の高速離脱誘導路の整備等によりまして、年間の発着枠を合計八万回拡大する必要があると考えております。

 羽田空港の機能強化に関しまして、御理解を得る地元とは、関係地域の地方公共団体及び住民の方々を想定しておりますが、地元の中には関係地域の地方議会も含まれると認識をしております。

 国土交通省といたしましては、引き続き、騒音対策や落下物対策等に取り組むとともに、今後とも、丁寧な情報提供を行うことによりまして、より多くの方々から御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。

宮本委員 つまり、地元の理解を得てといった場合の地元には地方議会も当然入るという答弁がございました。

 ということは、現状では地元の理解は得られていないということになりますので、このまま、新飛行ルートは現状では理解が得られていないので、進められない、こういうことになるんじゃないですか。

石井国務大臣 国土交通省といたしましては、引き続き騒音対策や落下物対策等に取り組むとともに、今後とも、丁寧な情報提供を行うことによりまして、より多くの方々から御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えています。

宮本委員 理解を得られていないのは明白ですから、今まで地元の理解を得てという説明をずっとしてきたわけですから、得られていない以上、断念することを強く求めておきたいと思います。

 それで、石井大臣、ことし二月十二日の記者会見で、羽田空港の国際線発着枠の増枠についてこう述べているんですね。先般、発着枠数が増枠した場合に、米国へ配分されるべき発着枠数につきましては、十二枠とする共通認識を持つに至りました、こう述べています。

 羽田発着枠が約五十便増加し、日米に十二便ずつ、二十四便割当てとなります。残りはアジア、欧州各国への配分。この配分、大変不思議なんですよね。昨年の訪日客数は、中国の八百三十八万人、韓国の七百五十四万人に対して、米国は百五十万人程度。にもかかわらず、発着枠の増加数の半分が日米路線ということになっています。

 石井大臣に伺いますが、訪日客数がアジアよりも少ない米国に対して発着枠を手厚く配分した、客観的に見てそう思うわけですが、大臣の見解はどうですか。

石井国務大臣 今般、羽田空港で増加いたします発着枠につきましては、未来投資戦略二〇一八に記載されておりますように、訪日外国人旅行者の受入れ拡大や我が国の国際競争力の強化を図るために活用することとしております。

 米国からの訪日旅行者数は、ここ数年、毎年、対前年一〇%以上の成長を続けておりまして、二〇一八年も、対前年一一%増の百五十三万人となっております。

 こうした中、長期滞在をし、消費額の大きい傾向にある欧米豪の中でも筆頭国となる米国からの訪日需要を我が国の成長力として取り込むとともに、日米間の豊かなビジネス需要に応え、我が国の国際競争力強化を図るため、航空会社からのリクエスト等も踏まえ、日米双方に一日十二便の配分とすることで共通認識を持つに至ったところでございます。

宮本委員 今まで、訪日観光客四千万を目指してということをずっと強調していたわけですよ。だけれども、ここで出てきたのは、日米路線に半分を充てると。結局、観光立国というのは口実で、アメリカ側の、とりわけビジネスの要求に応えるというのが真の狙いというのが羽田の新飛行ルートなのではないかと考えざるを得ないんですよね。

 これは過去からそうなんですね。石井大臣は二〇一五年十二月四日の記者会見で、日米航空交渉について、羽田の昼間の米国路線の実現に向けて、日米で協力して取り組むと発言されておられます。また、二〇一六年二月十九日の会見でも、もちろん、アメリカに対しても適切な配分を行うと発言されておられます。

 石井大臣のこれらの発言は、米側が、二〇一四年三月に羽田空港への長距離国際線のアクセスが利用可能となったので、米国企業による羽田空港への商業的に意義あるアクセスの拡大を求めてきたことを踏まえた発言なんじゃないですか。

石井国務大臣 二〇一四年三月からの羽田空港国際線発着枠の前回増枠時の配分につきましては、両国の航空当局間で協議を行った結果、日米間のビジネス、観光交流促進の重要性を踏まえまして、日米双方に一日五便の配分とすることで合意に至ったものであります。

宮本委員 私が今紹介したせりふは、アメリカのUSTRの二〇一四年外国貿易障壁報告書に記載してある対日要求のせりふなんですね。

 二〇一五年の同報告書は、米国政府は引き続き、米国航空会社の関心を満たすような、商業的に意味のある羽田空港への昼間時間帯のアクセス拡大を引き続き追求すると書いてあります。

 結局、石井大臣はUSTRの指摘に沿ってアメリカ航空会社の昼間時間帯のアクセス拡大を進めてきた、こういうことなんじゃないですか。

石井国務大臣 二〇一四年三月の増枠のことでしょうか。これにつきましては、一般的に航空交渉は、米国に限らず、両当事者国間で、相手国との航空関係において希望する内容を議題として持ち寄って議論するものでございます。

 二〇一四年三月からの羽田空港国際線発着枠の前回増枠時の配分につきましても、米側からの希望も踏まえ、両国間でこのことを議題とすることに合意をし、協議を行ったものであります。

宮本委員 ですから、米側から求められるままに、その意に沿ってどんどんどんどん米国枠を拡大していると。

 二〇一八年のUSTRの報告書は、既に羽田空港から米国へのサービスを提供している米国の航空会社四社及び日本の航空会社二社が現存のオペレーションを拡大できるようになったとしております。USTRが指し示す米国航空会社の商業的利益拡大を大臣は忠実に実施してきた、ここをUSTRも手放しで評価しているわけですね。

 さらに、一番直近のUSTRの報告はこうなっているわけですよ。羽田は国際線のために二〇二〇年までに追加の発着枠をオープンさせることが見込まれているので、そのうち幾つかは米国の航空会社に利用させるべきである、そのことを米国は監視し続けるんだと。

 結局、訪日客の増加だとか、観光立国だとかということで住民向けにも説明をわんわんやってきたわけですけれども、何のことはないですよ。アメリカのUSTRの、アメリカの国益に応える形で発着便をふやす。新飛行ルートで、今まで海上を飛んでいたものを東京都民の頭上を飛ばすという話になってきているんじゃないですか。

 もう一点だけお伺いしますが、羽田新飛行ルートで航空機が横田空域を通過することについて、報道では、当初、在日米軍は軍用機の訓練と離発着に影響が出るとの難色を示しておりました。ところが、一月末、在日米軍は午後の短い時間に限ることを条件に日本側の管制を認め、横田空域通過が可能となりました。そして、ことし二月の石井大臣の、米国の発着枠を十二枠にするという発言があったわけですね。

 時系列で見ますと、日本政府が米国の発着枠の手厚い配分を認めていったのは、横田空域通過を認める交渉の取引材料にしていた、こういうことなんじゃないですか。

石井国務大臣 横田空域の調整と羽田空港の発着枠の調整は全く別の問題でございまして、御指摘のような事実はございません。

宮本委員 私だけが言っているんじゃないんですね。メディアでも同じような指摘がされております。時系列からいえば、そういうふうなことが実際はあったのではないかというふうに疑念を持たざるを得ないわけですよね。

 私は、やはり、なぜ羽田のルートが海上になったのかという歴史的経過の重みを再度大臣には考えていただきたいと思います。騒音公害があり、耐えがたいということで海上ルートになったわけですよね。そういう経過があるわけですよ。だからこそ、また都心の上を飛ばすのかということで、全会一致で、それこそ大臣のおられる公明党の会派も含めて、品川区議会、渋谷区議会で、新飛行ルートは認められないという決議が上がっているわけであります。

 アメリカの利益をおもんばかるのではなくて、国民の生活を守るべきだということを強く申し上げて、後半の質問に移りたいと思います。

 下関北九州道路の問題に移ります。

 この下関北九州道路が、調査も含めて中止されていたものがなぜ凍結が解除されたのか、この点についてまず伺っていきたいと思います。

 前回も議論させていただきましたが、下関北九州道路を含め、海峡横断プロジェクトについては、個別プロジェクトに関する調査を行わない、こういう方針がありましたが、この転換を大臣が表明されたのは、二〇一六年十一月十六日の答弁、ゼロベースで必要性を再整理するという答弁であります。

 この前にあったのが、二〇一六年三月三十一日、安倍首相も名を連ねる関門会からの石井大臣への要請であります。この要請の場で、私は前回、安倍総理の名前が出たのではないかとお尋ねしましたが、石井大臣からは、はっきり覚えていないという答弁でありました。

 そこで、お伺いしますが、二〇一六年三月三十一日の関門会の要請の際の国交省側の同席者は一体どなたなのか、そして、面談の記録はありますか。

池田政府参考人 平成二十八年三月三十一日の関門会の国土交通大臣への要望については、記録が残っておりません。国交省側の同席者について確認ができてございません。

宮本委員 驚きの答弁ですね。大臣が関門会の要望を受けられたのは、多分、国交省内の大臣室じゃないかと思いますが、そういう要望を受けて、記録がないと。そんなことあるんですか。

池田政府参考人 道路局では、政務三役への御要望につきまして、その対応ぶりなどを局内で情報共有するために、同席した職員が適宜メモをとるなどの、その作成をする場合がございます。

 文書管理のルールに基づきますと、このようなメモの保存期間は一年未満となっております。今回の場合は、記録が残っておらないということでございます。

宮本委員 それは、一年未満だから破棄してしまったということですか。

池田政府参考人 破棄したかどうかについては確認ができませんが、いずれにしても、記録が残っておらないということでございます。

宮本委員 森友問題のときも、初めそういう話だったわけですよ。佐川さんが、一年未満なのでないと言って、その後から出てきました。これは徹底的に捜していただきたいと思います。ないはずはないと思いますよ。あるいは、電子データ、パソコンの中にはあるかもわからないですから、これは徹底的に捜していただきたいと思いますが、よろしいですか。

池田政府参考人 引き続き調べたいと思います。

宮本委員 それで、このときの関門会の要望書というのは、当然、担当局、担当課にも届いているわけですね。

池田政府参考人 平成二十八年三月三十一日の御要望の際の要望書でございますけれども、道路局には残っておりませんでした。

宮本委員 驚きですね。

 大臣、大臣に聞かなきゃいけないですね。

 まず、国交省は、記録がない、要望書も残っていない、こういうことをおっしゃっているわけですけれども、石井大臣は、この二〇一六年三月三十一日の関門会の要望の際、国交省側の同席者がいたかどうか、記憶はありますか。

石井国務大臣 私もたくさんの御要望を受けますので、ちょっと、そのときどうだったかというのは覚えておりません。

宮本委員 一般的には、こういう要望書をいただいた場合は、普通は要望というのは、私たちなんかは、いろいろな大臣のところに陳情に行く際は、要請に行く際は、事前に出して、担当局、担当課の方で見てから大臣は対応されているというふうに思うわけですね。

 今回の要望書については、なぜ道路局にないのか、全く不可思議なんですね。全く不可思議です。これは、設定はどういう形でやられたんですか。

池田政府参考人 関門会の国土交通大臣への要望についての設定でございますけれども、詳細については把握しておりません。

宮本委員 当然、大臣のスケジュールは管理されているわけですから、これはちょっと調べて、どういう段取りでこの関門会の大臣への要望の場が設定されたのか、これも資料を出していただけますか。

池田政府参考人 引き続き調べさせていただきます。

宮本委員 それで、もう一点大臣にもお伺いしますが、大臣は、この要望書を受け取って、その要望書をどうされましたか。普通は秘書官を通じて担当局に照会するなりなんなり、普通は、大臣が受け取った要望というのは、当然、道路についての要望でしたら道路局も共有するものだと思いますが、これは共有していないということなんですか。

石井国務大臣 受け取った要望書がどうなっているかは、私は承知をしておりません。

宮本委員 いやあ、本当に闇ですね。全く闇ですね。これは政治案件として処理していこうということで、お答えを、よくわからない、覚えていないということになってしまっているのかなという気もしてしまいますよ。

 普通は、要望書が大臣宛てに出されたのに、担当局に残っていない、共有されていない、どうしたかもわからない、こんなことはあり得ない話だと思いますよ。だって、ほかの面談については、全部こうやって誰が同席したのかというのは出してきているわけですね。要望書も、こういう要望書が出ましたということで提供があります。

 これはそういう通常のルートとは違う扱いにしなければいけない案件だという認識を当初から持って対応していた、そういうことですか。

池田政府参考人 要望書の扱いについてでございますけれども、特にそのような、御指摘のようなことはございません。

 いずれにしましても、この平成二十八年三月三十一日の要望書について、道路局に残ってございません。

宮本委員 記録もなくて記憶もないのに、御指摘のようなことはございませんという答弁はおかしいじゃないですか。全く矛盾していますよ。

 ちょっと、これ以上聞いても全て隠されようとしますので、次にお伺いしますが、大臣が関門会などの要望を受けた後に、他の五つの海峡横断プロジェクトと下関北九州道路は違うと問題提起された時期について、前回の質問に対して、二〇一六年夏ごろだったという答弁がございました。道路局には、この大臣の問題提起を受けて検討していったこの検討過程の記録というのが残っているはずであります。

 いつ大臣から問題提起を受けて、どのような検討の場を設けて、どのように検討してきたのか、記録の提出を私は求めてまいりましたが、いかがでしょうか。

池田政府参考人 平成二十八年に石井国土交通大臣より問題提起を受けまして、その後検討をしているところでございます。平成二十八年の十一月十六日の衆議院国土交通委員会の吉田議員の質問に対して、大臣よりこのプロジェクトについての方針を示したところでございます。

 この国土交通委員会での大臣の発言に際しまして、道路局の方で方針を取りまとめて大臣に御説明し、その後、国土交通委員会での大臣からの御説明となったということでございます。

宮本委員 私は、朝の初鹿議員もそうですけれども、そして委員長からの指示もそうですけれども、この凍結されていた、中止されていた海峡横断プロジェクト、下関北九州道路も含めて、これは、冬柴大臣が国会での質疑のやりとりも踏まえて、記者会見までやって中止するとしたものであります。その大きな政策判断の変更を、この総理の名が入った関門会の要望を受けた後に変えたわけですよ。変えるに当たって、石井大臣からは、道路局に対して問題提起を二〇一六年夏ごろに行ったという答弁があったわけですね。ですから、当然、大きな政策変更をするに当たっては検討しているわけでしょう。その検討の資料を出してくださいと言っているんです。検討の資料はありますか。見つかりましたか。

池田政府参考人 大臣からいただきました問題提起を受けまして、十一月十六日の国土交通委員会での大臣の今後の方針の御説明の間で検討しているというふうに思います。その検討の内容につきまして、現在調べておるところでございます。

宮本委員 ずっと調べておるところでございますという答弁が続いているわけですけれども、ないはずないじゃないですか。だって、重大な政策変更を行う際に、閣議決定ですからね、質問主意書に対して答弁でこれは調査を行わないという閣議決定までしているわけですから、その閣議決定を変更するに当たって省内で検討した資料が捜しても捜してもまだ捜し中というのはおかしいじゃないですか。すぐ出てくるはずですよ。隠さずに、至急出していただきたいと思いますが、いかがですか。

池田政府参考人 引き続き調べさせていただきます。

宮本委員 委員長からも、至急資料を出すように御指示をお願いできますか。

谷委員長 後日、委員会終了後の理事会で協議させていただきます。

宮本委員 至急資料を出していただきたいと思います。

 その上で、もう一点だけ、きょうはお伺いしたいと思いますが、なぜ凍結が解除されたのか、全く不可解なんですよね。海峡横断プロジェクトが凍結された理由は財政難だったわけです。そのときも、冬柴大臣のペーパーでは、将来財政力がよくなれば国会に諮って進めることもあり得ると言っていますが、現実には政府の借金は更にふえている状況であります。

 そして、この間、地元から出されている要望書を見ますと、整備手法でPFIを検討するなどと記されておりますが、この下関北九州道路の採算性の検討状況について教えていただけますか。

池田政府参考人 採算性の検討につきましては、総事業費が前提になるわけでございますけれども、今後の直轄調査の過程で、概略ルートや構造について検討を行いながら、そのような検討も行っていきたいと考えております。

宮本委員 そういう御答弁はやめた方がいいと思うんですよね。

 国土交通省ホームページに、官民連携手法における有料道路整備事業調査委託、平成三十年三月、福岡県、株式会社福山コンサルタントという委託調査の成果物があります。これは恐らく地元の調査に国が補助をつけて行った調査だと思いますが、この中に、有料道路事業における採算性の検討というページがございます。

 そこに、下関北九州道路整備促進期成同盟会の検討事例が紹介されております。事業費は一千から一千五百億円、通行料金は百五十から二百八十円、維持管理費は年五億円、返済期間は三十から五十年。

 それで、三つのケースが試算して紹介されております。事業費一千五百億円、三十年返済のケースでは、通行料金で回収できるのは一〇から一八%、事業費一千億円、五十年返済のケースでは、通行料金で回収できるのは二二から三九%。

 検討事例はこの三つですけれども、実際、この間、事業費は、一千とか一千五百じゃなく、二千億とも三千億とも言われているわけですよね。そうすると、想定の通行料金で賄えるのは事業費の五%程度という可能性だってあるわけですよね。

 しかも、この調査報告書を見て驚いたんですけれども、料金収入のみで概算事業費を賄うことはできないため、一般道路事業との合併施行など、公的支援が必要であるとしております。

 石井大臣、最後、お伺いしますが、この下関北九州道路は、採算性は全くない、初めから国民の税金頼みの道路ということじゃないですか。

石井国務大臣 ちょっと、御答弁する前に、先ほど委員の方から、私の問題提起が、関門会の要望の後問題提起をされたということで、あたかも関門会の要望と私の問題提起が連動しているかのような御指摘がございましたが、これは私自身が問題提起をしておりましたので、はっきり申し上げますけれども、関門会の要望が契機になったということは全くございません。

 それで、今の御質問でありますけれども、下関北九州道路の整備手法につきましては、平成二十九年度より、福岡県、山口県、北九州市などによって行われました調査におきましても、民間資金を活用した整備手法であるPFIの導入等につきましても検討がされてきたところでございます。

 今後の直轄調査におきまして、概略ルートや構造の検討を行いながら、民間資金を活用した整備手法でありますPFIの活用を含む整備手法の検討等も行っていくこととしております。

宮本委員 これで終わりにしますけれども、PFI、民間資金も活用と言っていますが、その検討の中で、民間ではとても賄えない、公的な支援が不可欠だというふうに書かれているのが、国も補助費を出した調査報告書の記載であります。ですから、税金頼み、リスクだらけのものを政治の力で強引に進めようとしているというのが今の状況ではないかというふうに思います。

 下関北九州道路の調査再開、国直轄予算計上、そして凍結解除に至る全ての文書の提出、そして、塚田前副大臣、吉田博美参議院議員の参考人招致を求めて、質問を終わります。

谷委員長 次に、井上英孝君。

井上(英)委員 日本維新の会の井上です。

 それじゃ、質疑に入らせていただきます。

 まず最初に、高力ボルト不足の問題についてお聞きをしたいと思います。

 昨年の夏ごろから、高層ビルなどの建物や橋などの鉄骨をつなぐ際に必要な高強度のボルトが全国的に不足し、納期が通常の四倍に当たる平均約六カ月となっているということであります。

 高力ボルトを使用する建設業者の八割超えが工期に影響が出ているということが、昨年十一月二十二日、国土交通省が九日間にわたって調査をされたというふうに聞いていますけれども、国土交通省の調査で公表されております。

 来年二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックや大型再開発などに伴う建設工事の増加で需要が拡大しているという、単純にそういうことだと思うんですけれども、大型施設だけではなくて、滋賀県の近江八幡市で、ことし四月の開園予定だった認定こども園の開園が一年延期されるなど、全国各地で建設工事の完成のおくれの懸念というのが生じているというふうにもお聞きをしています。

 実際、昨年の夏ごろからそういう話があって、ことしに入ってからも、熊本県のラグビーワールドカップの会場での大型スクリーン設置に関して、熊本日日新聞で二月十日に出ていますし、それから、ことしの二月の二十三日には、ボルト不足で政府が異例の安定供給を要請したというヤフーニュースも出ています。といったような、るる出ています。建設工業新聞なんかにも、足りていない、納期が長期化しているというような記事が今出ています。

 そういう中で、先ほども言いましたけれども、熊本市のえがお健康スタジアムでは、必要なボルト約二千個が確保できないということになっていますけれども、こうした事態を受けて国土交通省と経済産業省は、昨年十二月、ボルトメーカー団体に安定供給を要請して、さらに、二度目の緊急需要調査に乗り出したという報道も目にしております。まだ結果は、詳細は出ていないんですよね。

 そこで、お伺いをいたしますけれども、今回のように高力ボルト、ハイテンションボルトが全国的に不足している原因について、省としてどのように認識しておられるのか、分析しているのか、お聞きしたいと思います。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 冒頭、大変恐縮でございますけれども、実はハイテンションボルトの名称は、コウリョクボルト、若しくはコウリキボルト、ちょっと両方の名称がありまして、答弁の中ではコウリキボルトと私、使わせていただきます。

 それで、委員御指摘ありましたとおり、昨年夏以降、建設業界から、高力ボルト逼迫の声が国土交通省に多く寄せられるようになりました。それを受け、昨年十月、価格・需給動向や納期、工事工期への影響、逼迫の要因などについて供給側及び需要側を対象に緊急調査を初めて実施をいたしました。

 その結果、高力ボルトが逼迫した要因として、いわゆる躯体の工法が、RC造、鉄筋コンクリート造からS造、鉄骨造にシフトしたことを指摘する声がございました。また、近年、オリンピック関連の大型施設の建設や大型再開発事業などにより、そもそも鉄骨需要が増大していることを挙げる声もございました。昨今の需給の逼迫は、まず、それらの理由によって鉄骨を緊結するボルト需要が増大していることに起因しているものと考えております。

 また、建設業団体などの需要側あるいはボルトメーカーなどの供給側の関係者からは、在庫の枯渇による納期のおくれなどから市場が混乱し、実需以上の重複発注や水増し発注の可能性もあることも一つの要因ではないかとの声も聞かれたところでございます。

井上(英)委員 それじゃ、またさらに、先ほどるるいろいろな具体例も紹介しましたけれども、現在日本国内で施工中の建設工事において、高力ボルトの不足によりどれぐらいの工事に影響が出ているのか把握しているか、お答えいただけますでしょうか。

野村政府参考人 まず、昨年十月に実施しました緊急調査においては、調査回答のあった社の約八三%で工期に影響があることを確認しております。

 また、委員御指摘の二回目の調査をことし三月に行いました。現在、結果は集計中ということでございますけれども、現時点の集計では、工期への影響があるという回答が約九〇%となり、依然影響が生じているという回答が大宗を占めたところでございます。

 このため、国交省におきましては、円滑な工事実施に支障を来さないよう、調査結果を公表することにより余裕ある工期設定やボルトの早期発注等について注意喚起を行うとともに、昨年十二月に、建設業団体の需要側に対して計画的発注等の取組を、そして供給側に対しては、経済産業省と連携し、安定供給に向けた協力を要請をしたところでございます。

井上(英)委員 今るる局長からもお話があったんですけれども、八三%ぐらいがやはり工期がおくれているというお答えをしているということは、もう少しスピード感を持って、原因究明も含めてやらないと、最初に問題が出たのが去年の夏ごろですかね、もう今で十カ月ぐらいたっているわけですから。十月に一度調査して、今、三月に調査して、今月中ぐらいにはその調査結果が出るとは聞いているんですけれども、早く原因も究明しないとだめかなと思うんです。

 昨年末の国土交通省による関係団体への要請では、高力ボルトの需要安定化に向け、建設業等需要側に対し計画的発注等の取組を、そして供給側に対しては、経済産業省と連携し、安定供給に向けた協力を要請したということでありましたが、二度目の緊急需給調査に乗り出したということは、この要請自体、効果が出ていないということではないかなと思うんですね。

 業界に要請しただけでは十分な効果が出ないのではないかというふうに考えますが、国土交通省の見解と、今後どのようにこの状況を解消していくのか、お答えいただけますでしょうか。

野村政府参考人 答弁申し上げましたとおり、ことし三月に、これまでの取組による効果や最新の需給動向を把握するため、二度目の調査を実施したところでございます。

 集計中のところでございますけれども、現時点でおおむね判明していることは、まさに昨年十二月の関係業界に対する要請を行った後も、需給動向は依然として全国的に逼迫傾向が継続し、納期は前回調査よりも長期化しているということでありまして、やはり、何らかのさらなる方策を講じる必要がある状況と考えております。

 このため、国交省では、この四月五日に、供給側である鉄鋼メーカーやボルトメーカー、需要側であるファブリケーターと呼ばれる鉄骨工事業者や、さらには経済産業省など関係者を集めた意見交換の場を設けて、高力ボルト需給動向調査結果の共有、あるいは需給安定に向けた今後の対応方針などについて意見交換をしたところでございます。

 それで、この意見交換を踏まえて、需給安定化に向けたさらなる対策を何がしか講じることができるのかどうか、これを、関係省庁などとも連携を図りながら、現在検討しているところでございます。

井上(英)委員 結局、今の御答弁ですと、やはり悪化しているということなんですよね。気づいたころよりも、工期が遅延しているというのがひどくなっているし、ボルトの納期も延びている。ですから、ちょっとやはり問題なのではないかなというふうに思うんですね。

 次には、ちょっとかかわっています経済産業省、きょうは参考人にお越しをいただいていますけれども、経済産業省にお聞きをしたいと思います。

 国内のボルトメーカー、日鉄住金ボルテン株式会社など数社で毎月の生産能力が合計一万トン程度にとどまり、供給が追いついていないという話をちょっと聞いたんですけれども、また、ボルトの母材である特殊鋼線材は、需要が底がたい自動車部品でも使用され、必要量の確保も簡単でないというふうにお聞きをしています。

 そこで、お伺いをしますが、経済産業省では国内におけるボルトメーカーの供給量を把握されているのか、また、建設業界における高力ボルトの需給逼迫の事態に対して、メーカーに増産を要請するような対応が必要ではないかと考えているんですけれども、経済産業省の見解と、今後どのように取り組んでいくお考えか、お伺いをいたします。

広瀬政府参考人 お答え申し上げます。

 公式な統計はございませんけれども、高力ボルトメーカー各社によりますと、委員御指摘のように、月産一万程度の供給というふうに聞いております。

 高力ボルトの需給が逼迫しているという国土交通省の調査結果を踏まえまして、先ほど議員御指摘のとおり、昨年の十二月二十六日に、経済産業省と国土交通省が連名で、ボルトメーカーに対しまして、発注への計画的な対応など、安定供給に向けた協力を要請したところでございます。

 これを受けまして、ボルトメーカーにおきましても、工場の二十四時間稼働、あるいは一部工程の外部委託などを進めまして、増産に取り組んでいるというふうに認識をしております。

井上(英)委員 合計一万トン程度というのが多いか少ないかというのは、客観的にはちょっと難しいですけれども、ただ、ヒアリングに来ていただいた経済産業省の方とも話をしたのは、ある程度、ボルトメーカーがつくっている数は把握できているわけで、それが、商社や途中の問屋におりる、おりないは別にしても、先ほど国交省局長がおっしゃったようなファブリケーターのところに流れていくのは絶対に間違いないはずなんですよね。

 だから、つくった数がファブリケーターのところにどれぐらい行っているのか、どれぐらいの期間行っているのか、間に入っている商社や問屋というのもある程度わかっているわけですから、その辺の数も含めてどういう状況になっているのかというのは、もう少し、統計がないというふうにはお聞きはしているんですけれども、これだけ逼迫して、気づいてから、それから要請を出しても、納期も含めて悪化するということになると、看過できない問題ではないかなと。

 今、オリンピックそれからパラリンピックの会場も含めて、それから、これからは今度、関西方面では万博だとか、また、大規模な再開発もこれから予定されています。

 そういった中で、こういうことがずっと続くようですと、非常に大問題ではないかなというふうに思います。ボルトメーカーもボルトメーカーで、過去の元気のない時代もありましたので、非常に大変だというふうにもお聞きもしていますし、メーカーはメーカーで一生懸命多分おつくりいただいているのではないかなというふうには推察するんですけれども、それがどのようにきっちりと流れているのかということは、改めて、経済産業省のみならず、国交省とも協力しながら明確にしていただいて、原因を一日でも早く究明していただいて、納期がおくれるということに関しては早く手を打っていただきたいなというふうに思います。

 納期がおくれるのみならず、ボルト不足に備える建設現場からも必要以上の発注が発生し、納期だけじゃなくて価格も、昨年春から秋にかけての半年余りで三万円程度、冬場にかけては更に一万円程度高くなった、これは多分一トンに対してだと思うんですけれども、という話もお聞きしますし、報道等でも流れています。

 メーカーの増産がままならない状況であるならば、日本国内メーカーだけに頼らず、海外からの輸入というのもふやす必要があるかと思います。それは、やはり工事の遅延を防いで価格を安定化させるという意味では大事ですけれども、当然、JIS規格をしっかりと受けて通ったものがされるべきだと思うんです。

 あるボルトの関係者は、これはヤフーニュースで見ると、不足が解消する感触が得られなければ、価格がまた上がる可能性があると懸念しているというようなコメントもあるので、一概に海外からというのもあるんですけれども、今、韓国製のものなんかを使われていると聞くんですけれども、その辺の国交省の見解をお聞かせいただけますでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 国内の建設現場におきましては、高力ボルトは、今御指摘ありましたとおり、JIS規格に適合したものか、建築基準法に基づく国土交通大臣認定を受けたものを使用しているのがおおむねの実態であると聞いております。

 現在、国土交通大臣認定を受けている外国製品は、韓国ドンア社製のトルシア形高力ボルトが唯一ということでございます。また、JISについては、中国、台湾、韓国製それぞれ一社の計三社の製品が既に取得していると聞いておりまして、そして、これらの製品のうち、少なくともドンア社製のトルシア形高力ボルトは、既に国内で使用されている実態があると聞いております。

 現在の需給逼迫の原因として、先ほどお答えしたとおり、市場の混乱によっていわゆる重複発注あるいは水増し発注がふえている可能性も高いため、まずは市場の整流化あるいは正常化を図る取組を講じることが必要であろうと考えております。

 そうした取組を行ってもなお供給能力を上回る需要が継続するという場合には、もちろんこれは、基本的には市場のプレーヤーの振る舞いの中で決まっていくものではございますけれども、もちろん一般的に、生産能力の増加のための設備投資とともに、輸入製品のさらなる活用といったことも検討されていくものと承知をしております。

井上(英)委員 本当に、野村局長、早口でありがとうございます、気遣いしていただいて。

 あと残り五分なので、ちょっと話題を、ボルトは、今後も引き続き、広瀬審議官もよろしくお願いいたします。もう、審議官、どうぞ、抜けていただいて結構なので。

 それでは次に、建設のキャリアアップシステムについてお伺いいたします。引き続き、野村局長、よろしくお願いいたします。

 もう時間もありませんのでちょっとはしょりますけれども、まず、やはり、先ほども含めた建設業の現場で働く人材をしっかりと確保して育成していくということが大事でありますけれども、そして、その技能者がしっかりと評価されるということが非常に大事だというふうに思っています。

 国土交通省は、その技能を評価する建設キャリアアップシステムというのを導入して、ことしの一月から限定運用、それで、今年度、四月から、今月からは本格運用というふうにお聞きをしていますけれども、そもそも建設キャリアアップシステムというのはどんなものなのか、たっぷりと御紹介いただけたらと思います。

野村政府参考人 建設業におきましては、将来にわたって建設業の担い手を確保していくということが、今、業界全体の喫緊の課題となっておるところでございます。そして、その担い手確保の観点からは、技能者の処遇改善を図ることが特に重要だと考えておりまして、技能者一人一人が技能や経験に見合った評価、そして処遇を受けられる環境を整備することが不可欠でございます。

 このため、建設現場における就業履歴あるいは保有資格などについて業界横断的に蓄積、登録する仕組みである建設キャリアアップシステムの導入を業界全体で進め、技能者の処遇改善が図られる環境を整備することとしております。

 今御指摘がありましたとおり、そのシステムがこの四月から本格運用を開始したことを踏まえて、国土交通省としては、専門工事業団体が職種ごとに作成した能力評価基準に基づき、技能者一人一人の技能水準の対外的なPR、あるいは見える化を可能とするための能力評価制度の導入を進めているところでございます。

 また、本運用から間もない時期であることから、システムの意義の浸透を図りつつ、引き続き、さまざまな機会を捉えて、建設企業やあるいは建設技能者に対して登録申請を強く働きかけていきたいと考えております。

 今後とも、技能や経験に応じた適切な処遇が実現するように、業界と連携しながら、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。

井上(英)委員 セキュリティーについてちょっとお聞きをしたかったんですけれども、時間がありませんので、当然そういう個人情報も含めたデータを取り扱うことになりますので、そのセキュリティーを、局長、改めて、答弁は結構ですので、よろしくお願いしたいなというふうに思います。

 この建設キャリアアップシステムは、新在留資格である特定技能の方々、昨年の臨時国会で議論になりましたけれども、や、以前からの技能実習生の外国人にもシステム登録を義務づけるというふうになると思うんですけれども、いかがでしょうか。

野村政府参考人 建設分野では、新たな在留資格、特定技能において、受入れ企業及び外国人労働者をただいまの建設キャリアアップシステムに登録することを求めております。

 このキャリアアップシステムへの登録によって、日本人と同一の客観的基準に基づく、外国人材に対する技能と経験に応じた賃金の支払いの実現を図ってまいりたいと考えております。

 同時に、これにより、外国人材が低賃金で雇用されることによる国内人材の賃金の引下げも防ぎ、技能者全体の適正な賃金水準の確保を図り、引き続き国内人材確保に向けた環境整備を進めてまいります。

 そしてまた、さらに、このキャリアシステムによって、工事現場ごとの外国人の在留資格、あるいは保有資格、社会保険加入状況の確認を行うことができることから、在留資格を有さない外国人材による不法就労の防止などの効果も得られるものと考えております。

井上(英)委員 ぜひ、新在留資格である特定技能や技能実習生、要は、外国人に対して同じようなシステムをしっかりと導入するように、局長、お願いをしたいと思います。

 最後に、時間はありませんけれども、大臣、この建設業への、外国人労働者が増加することが予測されますけれども、積極的な環境整備を戦略的に行うことが必要だと思いますが、いかがお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。

石井国務大臣 建設分野につきましては、他分野に比べまして失踪の発生割合が高いことが指摘をされておりますけれども、その背景には、報酬が日給制や時給制で支払われるケースが多く、季節や仕事の繁閑により報酬額が変動することや、工事ごとに就労場所が変わり、十分に管理の目が行き届きにくいことなどの特性が影響しているものと考えられます。

 このため、新たな在留資格、特定技能におきましては、特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録をし、同一技能同一賃金や技能習熟に応じた昇給を行うこととしているか等、処遇や就労環境について確認することとしております。

 これらの措置を、今後新たに技能実習生や外国人建設就労者として受け入れる者にも適用することとしております。

 これによりまして、建設業界全体といたしまして、不当な処遇や劣悪な就労環境等を背景といたしました失踪を抑制しつつ、受入れ企業と外国人材の双方が安心して雇用、就労できる環境整備を図ってまいりたいと考えております。

井上(英)委員 ありがとうございました。

谷委員長 参議院本会議へ石井大臣が出席するため、この後の重徳和彦君の質疑は伊藤渉君の後といたします。

 次に、宮崎政久君。

宮崎委員 自由民主党の宮崎政久です。

 質問の機会をいただきましたことを感謝申し上げまして、質問させていただきたいと思います。

 まず、下関北九州道路について質問したいと思います。

 この下関北九州道路、きょうも質疑の対象となっておりますけれども、本年四月から直轄調査がなされている段階であります。きょうは、一回整理して、これがどういう経緯で直轄調査に至ったのかを御理解いただきたいと思いまして、質問をいたします。

 御了解いただいて配付をしております配付資料の一番をごらんください。これは、一昨日国土交通省が理事会で配付した資料を、わかりやすくなるように私の方で加筆をしたものであります。

 平成二十年の三月に海峡横断プロジェクトの調査が凍結をされました。そして、その後、二十五年の四月から、これは県の単費で調査が行われています。そして、二十八年の十二月に地域提言が取りまとめられるというふうな運びになっていくわけであります。

 その間にいろいろな要請もあるわけでありまして、配付資料の二をごらんください。これは、平成二十七年度から直近に至るまでの要請の状況の、現在確認ができているところということで国交省の方でつくった資料でありますけれども、こういうような経緯も踏まえて、地域提言が取りまとめられる間も累次にわたって地元からの要請があったわけであります。

 また、また資料一の方に戻っていただきますと、二十八年の四月の十四日、熊本地震が発災をするわけであります。その救援活動を行うに当たって関門トンネルや関門橋が使用されておりまして、その際、この関門トンネル、関門橋の老朽化、渋滞などの課題に直面をして、それらにかわる代替路の必要性が地元でも非常に大きく痛感をされた。そういった課題も踏まえて、二十八年十二月十八日にこの地域提言の取りまとめに至るという経緯をたどっております。

 この地域提言を踏まえて、平成二十九年度から補助調査が開始されることになるわけであります。

 もちろん、補助調査の開始に先立って、資料二にあるような形で要望、要請が上がっていたということも事実であります。しかし、県の単費による調査というものがあって、その調査を踏まえた上で補助調査が行われている。単なる調査ではなくて補助調査とされていることからも、この経緯というものは明確に出ているわけでありまして、何かの要請があってある日突然降って湧いて出てきたというものではありません。

 この結果を踏まえて、平成三十一年の三月八日の調査検討の取りまとめという成果に結実をしていくわけであります。このことを、この資料の一の方では、調査結果の取りまとめが順次されていくことを右側に赤い矢印で示しているところであります。

 資料の三をごらんいただけますでしょうか。資料の三は、下関北九州道路調査検討会の三十一年三月八日の調査検討の取りまとめの要望部分と、その後ろについているパワーポイントのところであります。

 めくっていただきまして、三ページから五ページのところが、行われた補助調査の結果を要望でつけた部分の抜粋であります。

 この三ページの一番下の赤枠で囲まれた「まとめ」という欄があります。一つ目の丸を読みますと、下関北九州道路の役割として、地域の意見も踏まえ、暮らし、産業・物流、観光の観点に加え、災害時における関門橋や関門トンネルの代替路、バイパスとしての機能確保を位置づけ、二つ目の丸では、地域の意見も踏まえて三つのルート帯を比較検討した結果、両市を最短で結び、混雑緩和も期待できるBルート帯が最も望ましいとまとめられ、もう一枚めくっていただきまして、四ページの方の、同じくこれも一番下の「まとめ」という赤枠で囲った欄でありますけれども、一つ目の丸の一番最後のところに、橋梁案が比較的優位というまとめがされていて、二つ目の丸では、今後は、今回の基礎的検討を踏まえ、地質などの詳細な調査を実施するとともに、高度かつ広範な専門的知見をもって検討を深め、構造形式を検討することが必要だというふうに調査検討の結果を取りまとめたことが記載をされているわけであります。

 戻っていただきまして、この資料三ですけれども、こういうことも踏まえて要望がされるわけであります。

 資料三の一ページ、赤線を引いておきましたけれども、要望として、下関北九州道路の早期実現のためには、国の高度な技術力や多岐にわたる知見が不可欠であり、下関北九州道路調査検討会による基礎的な調査検討の成果を踏まえ、事業化に向けた次の調査検討の段階である国による計画段階評価などの手続に早期に移行することが必要でありますと本文に書いてあり、めくっていただいた二ページ目のところで、今のことを、記の一ということで、要望事項として一番項で掲げているという流れであります。

 冒頭述べましたように、この道路は本年度から直轄調査となっていますが、こういった経緯を踏まえて順々に行われているものでありますし、これは下関北九州道路に限った話ではなくて、ほかの道路と同様に、極めて一般的な流れを踏んでいるというふうに私は認識をしております。

 ですから、この途中に、資料一の方にもあえて残してありますけれども、例えば関門会の要望を受けてある日突然出てきたというものでもないし、このような順々の経緯をたどっているということが御理解いただけるのではないかと思っております。

 そこで、道路局長に質問しますけれども、今説明させていただいたような経過からも明らかなように、今回の直轄調査は、どこかから要望があって、その要望に特に応えたとか、利益の誘導を受けたとか、そういうことと私は全くかかわりがない道路であると思いますけれども、こういう事実経過の認識で間違いないか確認をさせてください。

    〔委員長退席、松本(文)委員長代理着席〕

池田政府参考人 下関北九州道路につきまして、関係地方公共団体でのこれまでの調査の実施の状況及び直轄調査の着手に至る経緯につきましては、ただいま委員が御指摘していただいたとおりでございます。

 関門海峡を含む国道二号、三号の慢性的な渋滞や、二日に一度以上の頻度で通行どめが発生するなどの交通状況は極めて深刻と考えております。

 平成二十八年度の熊本地震の救援に対して関門トンネル、関門橋が果たした役割を踏まえると、代替路の重要性も再認識されたところでございます。

 このようなことから、これまでの地方公共団体の調査を踏まえ、高度な技術力の必要性も鑑みまして、直轄での調査に着手したところでございます。

宮崎委員 ありがとうございます。

 資料一のところに、先ほど来質疑でも上がっている、平成三十年十二月二十日、副大臣要望、吉田幹事長などという欄を残してあります。

 きょう質疑でも出ていましたので、ちょっと確認しますけれども、この十二月二十日の吉田幹事長との面談のことであります。

 きょう初鹿委員が配られた資料の中にもありますし、前も配られましたけれども、こういう記載があるわけですね。今後のことはいつぐらいに対外的に言えるようになるのかという質問を受けて、年度末になると答えているというところのやりとりが先ほども質疑の対象になっていた。

 この年度末になるというのは、これはどういう意味なのか説明してもらいたいと思います。はっきり聞けば、平成三十一年度予算に調査費がついたというのは、この面談で特別につけられたとか、そういうようなことを言っているのか、この発言の意味を説明してください。

池田政府参考人 国の公共事業関係予算は、年末の政府予算案の閣議決定の時点では、事業箇所ごとの予算の配分額は決定されておりません。予算が成立した後に、実施計画に対する財務大臣承認を経て、年度末に初めて事業箇所ごとの配分額が決定されることになってございます。

 私の議事録に残りました内容につきましては、このような予算決定までの定められた仕組みを説明したものであるというふうに思います。

宮崎委員 資料一に示しましたとおり、この下関北九州道路の経緯に関しては、順々に手順を踏んできたものというふうに理解をしております。この年度末という言葉も、当然、年度末になってみなければ具体的なところまで明らかにならないわけでありまして、そういったことを要請があり、その中で答えたやりとりの一部だというふうに理解をしております。

 こういった一般的なところを前提として、今後、質疑がもし続くのであれば、まずこういう当たり前のことを抜きにしないでやっていただきたいというふうに考えておりますので、確認をさせていただいたということで、この問題については終わらせていただきたいと思います。

 次に移らせていただきたいと思います。

 私の地元の沖縄のことについて取り上げさせていただきたいと思います。

 渋滞が非常に激しいわけであります。数字でも明らかになっています。平日の混雑時の旅行速度の比較ですが、これは二十四年度のデータをとりましたけれども、沖縄は時速十六・九キロと全国で一番遅い。東京二十三区も時速十九・三キロでありまして、沖縄の渋滞度というのは非常に顕著であります。

 その理由は、一部、那覇市内で都市モノレールの運行がありますけれども、それ以外は陸上交通に頼っているからというところが大きいわけです。全国平均では、公共交通の利用率が二九・九%、自家用車の依存率は六六%となっておりますけれども、沖縄の場合は、公共交通の利用率は実に三・三%、自家用車の依存率は九〇・四%ということで、マイカー依存も非常に大きい。観光で沖縄に来ていただく方も多いかと思いますけれども、レンタカーの利用が非常に多いというような状況になっているわけであります。

 この中でも特に、那覇の隣にあります、私も住んでおります浦添市というところは非常に渋滞が激しい。隣の宜野湾市もそうなんですけれども、広大な米軍基地があって、例えば通行などにも、南北の通行は幹線道路があるんですけれども、東西に行こうとすると、基地に阻まれてしまって、これを迂回しないといけないとか、さまざまな事情があって、なかなか渋滞の解消に至らない。

 その中で、沖縄西海岸道路というものを糸満市から読谷村まで計画をして、昨年、浦添市でも開通はしていただいております。これが今、暫定片側一車線、二車線通行でありまして、この浦添北道路の二期線工事の早期着工というのは非常に地元では望まれているところであります。

 私も、地元で暮らしていて、この道路の整備というのは非常に有益であります。それまでは、子供の通学路のところにも、朝の通学の時間帯、生活道路にどんどん車が入ってきていたんですね。これが、西海岸道路が一部開通したことによって大分減りました。

 しかし、まだこれの渋滞の解消も至っていない。早くこの浦添北道路の二期線というのを六車線化に向けて進めてもらいたい。今年度、予算をつけてもらっております。

 この工事、今年度、どのような形で具体的に整備を進めていく予定であるかの説明をお願いいたします。

    〔松本(文)委員長代理退席、委員長着席〕

池田政府参考人 浦添市内の国道五十八号の渋滞については、極めて深刻な状況であるというふうに考えております。

 今御指摘のありました浦添北道路の二期線につきましては、宇地泊インターから浦添北インターまでの延長二キロにつきまして二車線から六車線に拡幅する事業でございまして、今年度、新規事業化を図ったところでございます。今年度の予算額は一億円となっており、橋梁設計及び調査設計に取り組んでまいります。

 なお、この道路事業と並行して浦添の拡幅事業も行っておりまして、城間交差点から安謝交差点までの延長二・九キロの六車線から八車線に拡幅する事業でございます。ことし四月九日には用地説明会を実施したところでございます。今年度の予算額は、当初予算額で二億二千万、また、ゼロ国債として六億円、また、用地の進捗を図るための用地国債として五十億円を計上しておりまして、年度内に用地買収や改良工事に着手できるよう取り組んでまいります。

 引き続き、この二つの事業につきまして、地元の御協力を得ながら、一日も早い開通を目指して整備を促進する所存でございます。

宮崎委員 ありがとうございます。

 きょう、資料四をお配りをさせていただいております。広大な米軍基地があって渋滞を来している。これは、浦添市にありますキャンプ・キンザー、牧港補給地区のところです。この那覇側のところに赤い線を引いてあります。これが我々は一般に基地内道路とよく呼んでいるものでありまして、日米合同委員会で共同使用の合意をした上で、政府から浦添市に対して一時使用の許可が出ていて、ここは通行ができることになっております。

 今も、一車線の片道なんですけれども、非常に通行量も多くなっております。今後、この左側にある西海岸道路の開通に伴い、また、ショッピングセンターができたりすることによって、この道路は非常に通行量が多くなることが予想されております。

 浦添市は、今現在、年間約一千万円の使用料を政府にこの道を使うために払っているんですけれども、これも若干疑問があるなと思います。国有地だったり国の道路であればお金は払わなくていいものでありますので、こういったところは別に振り向けさせてもらいたいというふうに思っています。

 隣の宜野湾市では、普天間飛行場の用地の一部を返還した上で、市道宜野湾十一号の整備というものをして、国道三百三十号のバイパス機能を持たせております。

 きょうは防衛省に来ていただいておりますので、簡潔にちょっと答えていただきたいんですけれども、このキャンプ・キンザーの用地の一部を返還させて、浦添市で道路整備をして、国から助成するという方法を検討できないかどうか、御説明いただきたいと思います。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 防衛省におきましては、防衛施設の設置又は運用により生じます障害の防止ですとか影響の緩和などを行うため、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律に基づきまして、補助金ですとか交付金を交付する制度がございます。

 この制度の中におきましては、自衛隊や米軍車両の通行により、例えばすれ違いができないですとか歩行者の方の安全に問題があるといったような障害を防止するための道路改修事業も含まれております。

 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、浦添市から具体的な道路整備に係る御要望がなされた場合には、それに基づきまして適切に対応してまいりたいと考えております。

宮崎委員 ありがとうございました。

 沖縄は、社会資本整備の分野で非常に、国土交通分野でも大きく力をいただいております。

 沖縄というのは、東西一千キロ、南北四百キロと、非常に広大な地域に百六十の島々があります。四十七の有人離島に分かれて人々が暮らしている。もちろん、それは国境を担っているという機能もあるわけであります。気候的にいうと、台風も常襲している。

 歴史的に見ると、きょう、基地に関連する話が少し出ましたけれども、実は、この関東の近辺でも、例えば府中、朝霞、立川みたいなところには、昭和四十年代までは米軍基地があったんです。それが、沖縄に移転したりいろいろなことがあって整理縮小が進んで、例えば公園になったり学校になったりいろいろしている。

 今、沖縄で、例えば基地をめぐる反対運動みたいな光景というのは、実はこの関東近郊にも昭和四十年代、五十年代初頭まで普通にあった光景なんですね。今、沖縄にはそういった光景がまだある。だけれども、それは紛れもなく日本の一部として、この国の担い手として精いっぱいに暮らしている我々のあかしでありますので、どうか国土交通委員の先生方にも御理解をいただきたいと思っているところであります。

 こういう矛盾もありますけれども、可能性もたくさんありまして、例えば、那覇空港の第二滑走路の整備を進めています。これを東京オリンピック・パラリンピックに間に合うように平成三十二年三月三十一日までに供用開始をさせて、年間の離発着回数も二十四万回までふやして、沖縄が日本のフロントランナーとしてしっかりとこの国をリードしていくんだという自負のもとで地域の営みをしているところでございます。

 どうか今後とも私ども沖縄に温かい御支援を賜りますことをお願い申し上げまして、きょうの質疑を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。

 今、政権与党は、経済政策として、いわゆる賃上げを伴う経済の好循環を目指しまして、さまざまな努力を重ねております。その中にあって、私ども公明党は、経済再生調査会というテーブルで累次にわたって政府に状況の確認をしながら、賃上げが伴うように努力を重ねているところでございます。

 それに関連をして、きょうは、国土交通の所管であるトラック事業についてまず質問をしたいと思います。

 政府は、これまでも、財界に向けて賃上げを再三にわたって要求をしてきていただいております。これはこれで極めて重要な取組であるのと同時に、現場でさまざまなお話をお伺いしますと、いわゆるBツーB、例えばトラックであれば荷主とトラック事業者のやりとり、このあたりの価格が適正化をされていかないと、実態として、それらを請け負っている中小・小規模事業者の賃上げはままならないであろう、こういう問題意識を持って取組を進めております。

 それで、これまでの取組の中で、今ちょっと資料を配らせていただいておりますけれども、例えばトラック運送につきましては、既に平成二十九年十一月四日に、いわゆる標準貨物自動車運送約款、これが改正をされておりまして、少し確認をさせていただきますけれども、ここにあるとおり、例えば一で、運賃と料金の区別を明確化をした。

 つまり、これまで運賃というのは、運送、運んでいるお金に加えて、それに付随する、荷物を積みおろしてみたり、それを積み込んでみたり、また、荷物をとりに行ったはいいけれども、荷物をとれるまでに待っている時間とか、全部込み込みで実は運賃という定義に何となくなっていた。それを、この二十九年十一月四日の改定では、運賃が運送の対価であるということを明確化をしております。加えて、今までその中に含まれているように行われていた附帯業務、また積込み、積卸し及び待ち時間、これはいわば運送以外の別料金ですよ、こういう約款を国として周知をしていただいたわけでございます。

 このペーパーには裏面もございまして、それぞれ、荷主が行うこと、トラック事業者が行うことも明確にして、このチラシは国交省のホームページから拾えるんですけれども、これが今、周知を継続して行われているというものであります。

 あわせて、この国土交通委員会で、昨年の暮れには、ちょうど参議院で平成三十年十二月八日に成立をした改正貨物自動車運送事業法、ここでも、この標準貨物自動車運送約款に従って事業者が運送約款を定め、定めないと大臣認可が受けられない、ここまで徹底をしたわけであります。

 しかし、現場で、事業者の方、また荷主の方、このお話をしておりますけれども、ぴんときていない方がまだまだ大勢おみえになるというのが私が実感している実情であります。

 そこで、まず国土交通省にお伺いをいたしますけれども、この運送約款の改定、法律はまだ施行になっていないと思いますので、これが現場でどの程度具体的に進展をしているのか、この点についてまず国土交通省の答弁を求めたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 先生からただいまるる御紹介いただきましたように、トラック運送事業につきましては、これまでの商慣習によりまして、荷主都合により生じた待機時間、附帯作業などに係るコスト負担の扱いが不明確となっている面がございます。

 このような状況を改善し、サービスに見合った対価を収受できる環境を整えるため、運賃と料金の範囲の明確化等を内容とする標準貨物自動車運送約款の改正を行ったところでございます。

 この約款につきましては、ことしの三月二十九日現在で一般貨物自動車運送事業者約五万七千者のうち約八割が使用しておりまして、そのうちの約七六%が改正後の標準約款に沿って料金の届出を行っております。

 また、全日本トラック協会が策定をいたしましたトラック運送業の適正取引推進のための自主行動計画のフォローアップ調査では、例えば、附帯作業料が発生する場合の取引代金への反映につきまして、おおむね反映できた又は一部反映できたとの回答は、他のトラック事業者へ依頼する発注者としての立場におきましては六五%、荷主から運送を受託する受注者としての立場におきましては五〇%となっておるところでございます。

 このように、改正後の標準約款は一定程度浸透してきているところでありますが、更に、引き続き、改正後の標準約款に基づく届出がなされるようにするとともに、実際の取引代金への反映が進むよう、事業者及び荷主に対して、理解が進むよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 また、これも御紹介いただきましたけれども、昨年末に議員立法により改正されました貨物自動車運送事業法では、運送の対価としての運賃とそれ以外の役務の対価としての料金を区分して収受する旨が運送約款の認可基準として明確化されたところでございます。

 改正標準約款の実効性を確保するためには荷主の理解を得ることが大変重要でございます。これまでも、経産省、農水省の協力を得まして、関係する荷主団体及び企業計千カ所に関係省庁との連名による協力依頼書や改正概要リーフレットを送付するとともに、関係団体等への説明やセミナーを行ってまいりました。

 今後も引き続き、全国各地のセミナー等において荷主企業などに対し説明を行い、協力要請を行いますほか、ホワイト物流推進運動においても、運賃と料金の別建て契約を荷主企業に呼びかける事項として盛り込むなど、積極的に周知活動を進めることを始め、約款改正の趣旨について荷主の理解が更に広く進むよう、関係省庁と連携して荷主に対する働きかけをしっかりと行ってまいります。

伊藤(渉)委員 今のちょっと答弁の確認ですけれども、運送約款については七六%の方が事業者として定めている、そのうち、ちょっと答弁が正確に理解できませんでしたけれども、仕事を請け負っている側の立場からすると、その約款の内容が反映されているのは五〇%というふうに聞きました。

 だとすると、七六%掛ける五〇%ですので、実際にそのようになっているのは約三八%というふうに理解をしましたけれども、という理解でよろしいですか。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、最初の点は、いわゆる標準貨物自動車運送約款を採用している事業者が全事業者のうちの八割あるということでございます。その八割のうち七六%の事業者が改正後の標準約款に沿って運賃と料金を区分したものを届け出てきているということでございます。

 それから、次の話は、これは、全ト協のフォローアップ調査で、大手二十者に対してフォローアップをかけておりますけれども、附帯作業料が発生した場合の代金への反映がちゃんとできたかということについて尋ねましたところ、まずは、トラック事業者自身が発注者である場合には六五%ができたという回答でありまして、受注者としての立場におきましては五〇%がもらえたという回答であったということでございます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 そうすると、今の話だと二十者を対象に調べただけということですね。トラック協会、大手二十者。

 そうすると、トラック協会加盟事業者全体でいうとどれぐらいになっているかということは掌握されていますか。トラック事業者というのは山ほどいますので。二十者の中の割合は今理解できましたけれども、全体でいうと。

奥田政府参考人 先ほど最初に御説明した点で申しますと、まず、新約款を使用する者が全体の事業者のうちの八〇・五%、新約款に基づいて運賃・料金を届けてきた者がそのうちの七六・四%でありますので、八〇・五%掛ける七六・四%で、全事業者のうちの六一・五%が新しい約款に対応してやっているということでございます。

伊藤(渉)委員 ポイントは、その定められた約款どおりにいわゆる事業が行われていくようにどう我々も働きかけをしていくかということですので、それが先ほどの話ですと六四%とかいう話でしたかね。

 ちょっとそこは細かい話なので次に行きますけれども、あわせて、これは事業者の理解とあわせて荷主の理解を広げていかなきゃいけないのと、更に踏み込んで言うと、荷主だけではなくて、事業者の皆さんとお話ししていると、荷物をお届けした先でも、先ほど出てきたような、いわゆる運賃とは異なる作業が発生をしていて、それらがほとんどサービスで行われている。

 これは国土交通行政だけではタッチをできないので、経産省等とも連携をして、荷主への周知ということを更に深度化していかなければならないと思いますけれども、その辺の進捗度合い、先ほど少し答弁の中に入っていたと思いますけれども、進捗としてどの程度、もし管理ができているのであれば、御紹介をいただきたいと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 この改正標準約款の実効性確保のためには荷主の理解を得ることが大変重要でありまして、これまでも、経産省、農水省の協力を得て、関係する荷主団体及び企業計約千カ所に関係省庁との連名による協力依頼書をやったり、あとは全国でセミナーを開催する等の活動を続けてまいりました。

 あと、ホワイト物流推進運動というものを始めておりますけれども、これも、参加の呼びかけをいたしまして、全上場企業及び各都道府県単位での上位五十社の企業に対して働きかけをしたということでありまして、こういった働きかけを関係省庁で連携して引き続きやってまいりたいというふうに考えているところでございます。

伊藤(渉)委員 これは、我々、党としても、経済産業省を中心に、いわゆる消費税の転嫁問題などを調査する方々としてGメンと呼ばれる人たちがいて、その方々にも情報を共有させていただいて、文字どおり、現場でどうなっているかということを引き続き我々としても要請をし、把握をできるようにしていきたいと思っております。

 冒頭申し上げたとおり、繰り返しになりますけれども、賃金が上がらなければ、今やっている経済政策である物価の上昇ということは絶対に起きません。賃金以上に物価が上がるというのは経済的にあり得ないことですので。

 そう思うと、特に、七割の雇用を抱えている中小企業の賃金をどう上げるか、そう考えたときに、BツーB取引が改善をしなければ中小企業の賃金は上がらないというところに思い至り、現在、公明党としてはその取組を進めております。

 その一環として、国土交通行政のこのトラック事業も、大変厳しい環境の中で経済の現場を支えていただいている皆様方ですので、その点、引き続き協力をして、状況の改善に努めていきたいと思います。

 もう時間が切れてきておりますので、次の質問は、ちょっとイントロダクションで、最初のことだけ聞いて、きょうは私の質問を終わりたいと思います。

 このいわゆる物流、運送事業の生産性を向上させる、これも賃金上昇につながってくるわけですけれども、生産性を向上させるという観点で、実はやはり、物を運ぶ皆さんと話をすると何が出てくるかというと、大型特殊車両の通行許可、これに係る申請が大変時間がかかるケースがあってとても困っていると。お客様に頼まれても、その許可がおりるまでに時間がかかって、なかなかいつ運べるのか約束できない、これが現場の悩みであります。

 なので、きょうは一問だけ、まず現状をお伺いしますけれども、この通行許可発出までの審査日数は、現在、おおむね平均で何日ぐらいになっているのか。もしわかれば、一番長いとどれぐらいかかっているのか、そんなことも、通告していないのでわかればで結構ですので、御紹介いただければと思います。

池田政府参考人 一定の重量や寸法を超える車両が道路を通行する場合に、道路の構造を保全するため及び交通の危険を防止する観点から、事前に道路管理者によりまして特殊車両通行許可を出して通行していただくこととなっております。

 この特殊車両通行許可の審査に要する日数でございますけれども、直近の平成三十年度の下半期の実績で約三十四日ということになっております。

 御質問の中の、最大でということについては、ちょっと手持ちがございませんので、また後ほど報告させていただきます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 もう時間になりますのでこれで終わりますが、現場で聞いていると、長いものではやはりまだ三カ月とか聞いたりするんです。もちろん、それは極めてレアケースだと思います。

 その中身についても、今後、またこうした質疑を通して明らかにして、その改善ができるように我々も努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いをして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

谷委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午前十一時五十七分休憩

     ――――◇―――――

    午後零時十二分開議

谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。重徳和彦君。

重徳委員 社会保障を立て直す国民会議の重徳和彦です。

 午前中から関門海峡を渡る道路についての議論が行われております。

 一言だけ申し上げますと、権力は腐敗するものだと思っております。特に、役所におかれては、そうした権力に屈することなく、中立、公平、公正な、国民に向けた仕事をやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。また、腐敗していないのであれば、それを裏づける資料はきちっと出していくべきだし、ルール化するべきものはルール化していくべきだと考えております。

 以上、申し上げます。

 さて、私は、きょうはドローンについて質問をさせていただきます。

 先日、我が国最大のドローン展と言われる、ジャパン・ドローン二〇一九という幕張メッセで行われた展示会に、見学、勉強しに行ってまいりました。

 ドローンは、今後、二〇二〇年代前半には、目の届かない、目視できるその外ですね、目視外の飛行の時代に入るというふうに言われております。ですから、工場の中の本当にすき間のようなところのメンテナンスとか、農業用に活用されたり、それから、もちろん物流の姿も大きく変わると言われております。そして、さらに、人が乗れる大型のドローンも開発されているところです。

 人が乗れるドローンができますと、災害のときの人命救助、救助用のヘリコプターというのは、各自治体が全部持つということはなかなか、財政的にも、運転、操縦技術的にも、人手が足りないという問題も最近出ておりますが、有人ドローンであれば、価格的にもリーズナブルになるでしょうし、ヘリコプターが近づけないような場所にもドローンで飛んでいって救助に当たることができるというような話を聞いてまいりました。

 そこで、人が乗れるドローンを含めて、空飛ぶ車というふうに言われているそうなんですが、空飛ぶ車というのはどういう定義かということも含めて、国内でこれを実用化するためにどんな法的な手続が必要なのか、御説明ください。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 いわゆる空飛ぶ車は、人が乗って航空の用に供することを目的としておりますので、現行の航空法上の航空機として定義をされ、航空法の各種規則が適用されることになります。

 ただ、いわゆる空飛ぶ車は、従来の航空機の安全性等の基準をそのまま適用することができませんので、まずは無人の状態で飛行方法や飛行場所を限定して安全性を担保することにより、特別な許可を受けて試験飛行を行っているというのが現状でございます。

 具体的に申し上げますと、耐空証明を受けずに飛行を行うための航空法第十一条ただし書きによります試験飛行の許可、空港等以外の場所で離着陸を行うための航空法第七十九条ただし書きによります場外離着陸場の許可、最低安全高度以下で飛行を行うための航空法第八十一条ただし書きによります飛行の許可、操縦者が乗り組まないで飛行を行うための航空法第八十七条による飛行の許可をそれぞれ取得をして、飛行を行っているというのが状況でございます。

重徳委員 ですから、有人の航空機、空飛ぶ車だけれども、最初は人を乗せない状態で試験をするというところから始めるということだと思います。

 操縦者のいない状態で、いずれは乗る、そういう仕様のドローンとか、法律上は航空機と言うんでしょうけれども、それは具体的にはどんな場所で試験が、既に行われているとしたならば、それはどういうところで行われているのか。それから、もし手元に資料があれば、今まで、申請に基づいてそういった試験をやっていくということだと思うんですが、申請があったのかとか、相談を受けているのかとか、こういったこともお答えになれる範囲でお答えいただければと思います。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、我が国で開発されておりますいわゆる空飛ぶ車につきましては、人を乗せて試験飛行を行っている段階のものはございませんで、無人の状態で、操縦者が地上から無線操作を行うことによりまして、半径五メートル程度の内側で、上昇、下降、水平移動等の試験飛行を行っているというのが実情でございます。

 有人飛行の実現に向けましては、技術開発の状況に応じまして、試験飛行を通じまして、機体の安全性を確認しながら、段階的に飛行の範囲や飛行の形態を広げていくということがまずは必要であると考えております。

 具体的に余り個別に申し上げるのは差し控えさせていただきますけれども、国内のそうした開発をするメーカーなどが、そういった、今申し上げましたような実験を行っているという状況でございます。

重徳委員 概況はわかりました。

 細かい話をすれば、恐らくいろいろなところにメーカー側からすればハードルがあって、なかなか実現が、役所との関係、ルールとの関係でなかなかたどり着けないんだというような印象、感触を私も聞かせていただいたので、もちろん必要な安全確認などは当然必要なんですけれども、できるだけそういった技術開発を推進するということも含めて、これは海外は国際競争になっていますので、そういった観点から要望させていただきたいと思います。

 そして、航空機という言葉で言わせていただきますが、航空機の開発を促進するために法律が戦後制定されて、航空機工業振興法という法律が制定されました。

 YS11などの国産機の開発に役立った部分もあるというふうに聞きますが、この航空機工業振興法、これは現時点までにどれだけの成果を上げているのか、あるいは、ここまでが限界だとか、愛知で開発されているMRJの余り後押しになっていないという話も聞きますし、もし法律上はなかなか難しいところがあるのであれば、これからどうやって航空機、ドローンを含めた開発を進めていくのか、こういったあたりについて経産省の方からお答えいただけますか。

広瀬政府参考人 お答え申し上げます。

 空飛ぶ車につきましては、経済産業省といたしましても、その実現に向けてさまざまな取組を実施していくこととしております。

 今御指摘いただきました航空機工業振興法でございますけれども、これは、航空機等の開発に大きなリスクを伴って巨額かつ回収期間の長い国際共同開発を支援することを主として念頭に置いたものでございまして、例えばボーイング787の航空機とか、あるいはV2500などの航空機エンジン等の国際共同開発、これを支援対象としているものでございます。

 一方で、空飛ぶ車につきましては、現在これは、数年先の実用化を見据えた国際的な競争、こういった中で、国内では、国内事業者が主体となって、資金調達を含めて多くの開発プロジェクトが既に開始されているものというふうに承知をしております。

 こうした民間の取組を加速するためには、官民がどういう役割を担っていくといわゆる空飛ぶ車が実現し得るかについて明確化をして、それによりまして、民間事業者にとっての将来の予見可能性を高めていくということがまず何よりの大きな後押しというふうに考えております。

 こうした考え方から、昨年十二月に、経済産業省と国土交通省が主導いたしました官民協議会におきまして、いわゆる空飛ぶ車の実現に向けて、事業スタートの目標年、あるいは官民が取り組んでいくべき技術開発や制度整備、こういったものをまとめたロードマップを策定したところでございます。

 現在、このロードマップを踏まえまして民間事業者などの具体的な取組が加速をしていると認識をしておりますけれども、今後とも、具体的な支援ニーズを踏まえながら、要素技術の開発支援などの適切な支援を実施してまいりたい、こう考えております。

重徳委員 ありがとうございます。

 今、官民協議会でロードマップを作成したということですが、ここは経産省と国交省もということでございます。それから、先ほどの法律、航空法という法律が適用されるということからも、やはり航空産業においては国交省の役割は非常に大きいと思います。

 そういう意味で、石井大臣の役割が非常に大きいんじゃないかと思うんですが、大臣の意気込みを含めて、その辺の見解を教えていただければと思います。

石井国務大臣 いわゆる空飛ぶ車は、モビリティー分野の新たな動きといたしまして世界各国で開発が進んでおり、我が国におきましても、都市部での送迎サービス、離島や山間部の新たな移動手段などにつながるものと期待をしております。

 空飛ぶ車の実現に当たりましては、その実現に取り組む事業者の技術開発や構想の具体化と並行いたしまして、機体の安全基準の整備等の安全確保や離着陸場所の確保等といった環境整備が必要となります。

 こうした観点から、昨年末に空の移動革命に向けた官民協議会におきましてロードマップが取りまとめられ、二〇二三年の事業スタートを目標とされたところであります。

 国土交通省といたしましては、ロードマップに掲げられた目標を踏まえつつ、空飛ぶ車の実現に向けまして、まずは、事業者による試験飛行、実証実験の実施環境を整えるなど、必要な環境整備につきまして、引き続き官民で連携を図りながら取り組んでまいりたいと存じます。

重徳委員 ぜひ大臣、旗を振って、先頭に立っていただきたいと思います。

 もう一点、違う話になりますが、昨今、航空機とか自動車のメーカーが、検査に当たって不正が頻発していると言っていいと思うんですね。

 つい最近、これはおとといの新聞ですが、「航空機エンジンの検査不正が発覚したIHI」、これも随分ひどい状況なんじゃないかなと思うんですが、国交省がこの不正について、「国内向けエンジンの安全性に問題はないと確認する一方で、背景に納期を優先して安全を軽視する意識があったと判断。」というふうに記事には載っておりますが、この辺の事実関係を国交省からお願いします。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通省東京航空局がIHIの民間エンジン事業部瑞穂工場に対しまして、本年一月から二月にかけて随時の立入検査を実施をいたしまして、その後報告徴収を実施したところ、エンジンの修理作業及び検査におきまして多数の不適切事案が確認されました。

 これについて、会社からの報告によりますと、その要因、背景といたしまして、事業拡大、業務の増加に注力する経営層が現場の実態を把握せず、業務量に対応した検査員の育成、増員が適切に行われない現場との間で安全に対する認識の格差が生まれ、納期を優先する余り、現場において安全意識やコンプライアンス意識が働かなかったことが挙げられております。

 国土交通省といたしましては、IHIに対しまして、これらの要因、背景を詳細に分析し、具体的な再発防止策を策定して報告するよう、四月九日付で業務改善命令を行ったところでございます。

 今後、会社からの報告内容を精査の上、必要な対策を講じて、航空機や装備品の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。

重徳委員 こうした大問題になるとこうやって調査が入って、事業を拡大することばかり考えていたということで、現場の把握もできず、現場と経営陣との認識の格差が起こったと。こんなことで、さもありなんと思いつつ、これをこうさせてしまうというのは、やはり経営陣が、これは正直、今の資本主義のあり方とか、株主の利益を最優先するとか、こういったところに根本的には由来することだと思うんですよね。だって、自動車に、ブレーキとか、そういう本当に安全の肝となる部分についての検査不正が起こるわけであります。

 こういった意味で、会社のステークホルダーというのはたくさんいるんですよね。それは株主だけじゃないわけですよ、当たり前ですけれども。株主の利益はもちろん大事な一要素ですけれども、やはり会社には社員がいて顧客がいて取引先がいて、これは全部顔と顔が見える関係じゃないですか。

 株主の場合は、見える人ももちろんいますし、立派な、会社に貢献されている株主もおみえになりますけれども、しかし、やはりファンド、投機的な株主もたくさんいるわけでありまして、そういう意味では、何を優先すべきかということについて、これは資本主義のあり方そのものも見直していかなきゃいけない、そういう時期に差しかかっているというふうに私は感じております。

 こういったこともできれば含めて、大臣の御見解をお尋ねいたします。

石井国務大臣 昨今、自動車メーカーや航空機器メーカーにおける不適切な検査事案が判明をし、コンプライアンス上の不適切な事案が続発したことは極めて遺憾であります。

 このような検査の不適切事案の再発を防止するためには、メーカー各社において、経営層が公的な責任を自覚をし、強いリーダーシップを発揮することにより、不適切事案につながるリスクや要因にまで目を向けつつ、現場業務の把握、管理を徹底するとともに、コンプライアンス重視を浸透させることが必要であると考えております。

 国土交通省といたしましては、一連の不適切事案の原因を踏まえつつ、国民の安全、安心を確保する観点から、経営層に対する取組状況の聴取や効果的な監査の実施に取り組む等によりまして、各分野において適切な検査の実施を確保してまいりたいと考えております。

重徳委員 しっかり所管省庁としてお願いしたいと思います。

 最後に一言だけ。会社法の大家であります上村達男早稲田大学教授、この三月で退職されたそうですが、この先生が、株主価値の最大化よりも人間中心の会社制度を構築すべきだ、こんなことをインタビュー記事で述べておられます。

 こういった価値の大きな転換というものをしなきゃいけないんじゃないかと私は思っておりますということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

     ――――◇―――――

谷委員長 次に、内閣提出、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣石井啓一君。

    ―――――――――――――

 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

石井国務大臣 ただいま議題となりました建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 エネルギー資源の大半を海外に依存している我が国においては、省エネルギー対策を徹底し、限られた資源の有効な利用を図ることが重要な課題となっております。

 また、地球温暖化対策の観点からも、パリ協定を踏まえた我が国の目標を確実に達成するため、省エネルギー対策の推進が求められております。

 このため、我が国のエネルギー消費量の約三割を占める建築物について、省エネルギー性能の一層の向上を図るべく、建築物の規模、用途ごとの特性に応じた実効性の高い総合的な対策を講じることが不可欠であります。

 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、省エネルギー基準への適合を建築確認の要件とする建築物の範囲について、中規模以上のオフィスビル等に拡大することとしております。

 第二に、小規模な建築物について、設計を行う建築士は、省エネルギー性能に関する評価を行い、その評価結果等について建築主に説明しなければならないこととしております。

 第三に、多数の注文戸建て住宅等を建設する事業者に対し、その住宅の省エネルギー性能の向上を図る必要があるときは、国が勧告等を行うことができることとしております。

 第四に、複数の建築物の連携により、すぐれた省エネルギー性能を実現する取組について、所管行政庁の認定を受けて容積率の特例を受けることができることとしております。

 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

谷委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十一分散会


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