衆議院

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第11号 令和元年5月15日(水曜日)

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令和元年五月十五日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 谷  公一君

   理事 伊藤 忠彦君 理事 岩田 和親君

   理事 金子 恭之君 理事 根本 幸典君

   理事 松本 文明君 理事 矢上 雅義君

   理事 津村 啓介君 理事 中野 洋昌君

      秋本 真利君    小田原 潔君

      大岡 敏孝君    大西 宏幸君

      鬼木  誠君    門  博文君

      神谷  昇君    工藤 彰三君

      小島 敏文君    古賀  篤君

      高村 正大君    田中 英之君

      高木  毅君    谷川 とむ君

      土屋 品子君    鳩山 二郎君

      福田 達夫君    藤井比早之君

      藤丸  敏君    三浦  靖君

      三谷 英弘君    宮内 秀樹君

      宮崎 政久君    宮路 拓馬君

      宗清 皇一君    盛山 正仁君

      簗  和生君    荒井  聰君

      福田 昭夫君    道下 大樹君

      森山 浩行君    小宮山泰子君

      下条 みつ君    日吉 雄太君

      伊藤  渉君    北側 一雄君

      清水 忠史君    井上 英孝君

      重徳 和彦君    広田  一君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      牧野たかお君

   国土交通大臣政務官    工藤 彰三君

   国土交通大臣政務官    田中 英之君

   国土交通大臣政務官    阿達 雅志君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  米山  茂君

   政府参考人

   (水産庁漁政部長)    森   健君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 藤井 直樹君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        塚原 浩一君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  池田 豊人君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君

   政府参考人

   (国土交通省海事局長)  水嶋  智君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君

   政府参考人

   (運輸安全委員会事務局長)            篠部 武嗣君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    岩並 秀一君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房政策立案総括審議官)       辰己 昌良君

   国土交通委員会専門員   宮岡 宏信君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月十五日

 辞任         補欠選任

  加藤 鮎子君     大西 宏幸君

  高木  毅君     宗清 皇一君

  土屋 品子君     大岡 敏孝君

  中谷 真一君     小田原 潔君

  望月 義夫君     藤丸  敏君

  盛山 正仁君     高村 正大君

同日

 辞任         補欠選任

  小田原 潔君     三浦  靖君

  大岡 敏孝君     土屋 品子君

  大西 宏幸君     宮路 拓馬君

  高村 正大君     盛山 正仁君

  藤丸  敏君     望月 義夫君

  宗清 皇一君     高木  毅君

同日

 辞任         補欠選任

  三浦  靖君     中谷 真一君

  宮路 拓馬君     加藤 鮎子君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案(内閣提出第四〇号)


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     ――――◇―――――

谷委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長藤井直樹君、水管理・国土保全局長塚原浩一君、道路局長池田豊人君、自動車局長奥田哲也君、海事局長水嶋智君、航空局長蝦名邦晴君、運輸安全委員会事務局長篠部武嗣君、海上保安庁長官岩並秀一君、内閣官房内閣参事官米山茂君、水産庁漁政部長森健君、防衛省大臣官房政策立案総括審議官辰己昌良君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

谷委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤井比早之君。

藤井委員 藤井比早之です。

 船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案についてお伺いさせていただきます。

 まず、青森県深浦沖における座礁及び燃料油汚染事故、カンボジア籍貨物船アンファン八号事故、兵庫県淡路島における座礁事故、タイ籍台船ネプチューン号事故の具体的な事実関係についてお伺いいたします。

 保険金が支払われなかった理由、撤去にかかった経費、青森県そして兵庫県の費用負担を伺います。

 ネプチューン号事故につきましては、撤去に係る時系列的な経緯につきましてもお伺いさせていただきます。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、二〇一三年三月に青森県深浦町で発生いたしましたアンファン八号の座礁及び燃料油汚染事故につきましては、保険会社が船舶所有者の保険契約違反による免責を主張いたしましたことから、保険金が支払われなかったという事案でございます。

 青森県が座礁船撤去や油防除に要した費用は、約三億六千万円と承知をしております。

 また、二〇一六年五月に兵庫県南あわじ市で発生いたしましたネプチューン号の座礁事故につきましても、保険会社が保険契約違反による免責を主張いたしましたため、保険金が支払われなかった事案でございます。

 このネプチューン号の撤去に至る経緯でございますけれども、二〇一六年五月にこの船が座礁した後に、兵庫県から船舶所有者に対し、数次にわたり撤去命令を行ったところでございますが、船舶所有者が命令に応じず、放置されたままとなっておりました。その後、二〇一八年九月には台風二十一号が発生をいたしましたが、その直後の十月から十一月にかけて、県による座礁船撤去の行政代執行が行われたものでございます。

 なお、兵庫県が座礁船撤去に要した費用は、約一億七千万円と承知をしております。

藤井委員 ありがとうございます。

 保険契約を行っていても、保険契約違反だからということで保険金が支払われなかったということです。

 アンファン八号事故では、青森県の費用負担は約三億六千万円、ネプチューン号事故では、兵庫県の費用負担は約一億七千万円にも及ぶということなんですね。

 ネプチューン号は、事故が起こったのは平成二十八年五月三日です。船主に対して撤去勧告を五回して、保険会社に撤去要請して、兵庫県は弁護士をタイ王国まで派遣して、それで交渉して、それでもだめで、結局、行政代執行によって撤去したのは、昨年の台風二十一号被害が起きた後、平成三十年十月十八日から十一月二十七日にかけてです。事故から二年半もたってからなんですよ。

 放置された座礁台船から油が漏れてきて漁業被害が生じないか、海岸保全施設が損傷されないか、海岸が汚損されないか、道路に倒れてこないか、台風も来てしまった、どうしようということで、地元の漁業者の皆様や地元の住民の皆様には大きな不安の日々が続いたのです。

 この二例のような事例につきまして、今回の法改正により、被害者への賠償が確実に行われる、そのようなことになるのかどうか、お伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の法改正によりまして、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害について、被害者は保険会社に対して直接に損害賠償額の支払いを請求することが可能となり、請求を受けた保険会社は船舶所有者の契約違反を理由に支払いを拒むことができないということになります。これによりまして、被害者は賠償を迅速に受ける可能性が高まるものと考えられます。

 さらに、燃料油による汚染損害につきましては、今般締結する条約の規定により、締約国間での判決の相互承認が得られるということでございまして、我が国の被害者は、国内で裁判を起こし、勝訴すれば、その結果が他の締約国でも受け入れられることから、被害者に対し、より確実に賠償が実施されることになると考えております。

藤井委員 ネプチューン号事故では、船主はみずから撤去する意思を全く示さず、また、船主がタイの法人であったために、兵庫県は撤去要請等の交渉に非常に難渋されていたというところです。

 今回の法改正によりまして、被害者が保険会社に損害賠償額の支払いを直接請求できる、保険会社は船舶所有者の保険契約違反を理由に被害者からの請求を拒めない、ネプチューン号事故のような場合でも、保険会社に座礁船等の撤去費用を直接請求し、支払いを受けることが可能になる。また、条約締結によりまして、条約締約国の裁判所が下す判決の締約国間の相互承認を規定していることから、日本の国内の判決が他の締約国で有効となり、財産の差押えが可能になる、被害者は外国で裁判をすることなく賠償の確保が図られる。被害者救済の観点から、すばらしい改正ではないかというふうに理解いたします。

 ただ、しかしながら、心配なのは、保険会社への直接請求権の付与によって、保険会社のコスト、負担増は生じないんだろうか、また、保険料がもし引上げになったら、船舶所有者のコスト、負担増は生じないんだろうか、保険契約の義務化によって、船舶所有者のコスト、負担増は生じないのか、この点についてお伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、今般の改正によりまして、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害につきましては、被害者が保険会社に保険金の支払いを直接請求できることとなります。

 この場合、保険会社が直接請求に応じた場合であっても、保険会社と船舶所有者との間では保険契約違反などによる支払い免責は引き続き有効でございまして、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応をとることが可能であると考えられます。

 さらに、両条約の国内法化について保険業界にも聴取をいたしましたところ、条約に基づく直接請求に対応して保険金の支払いをした場合の影響は限定的であって、現時点において、当該措置に伴う保険料の引上げも想定していないということでございました。

 また、船舶所有者の負担でございますけれども、両条約の締結の検討に際しましては、新たな保険契約締結の義務づけ対象といたしまして、特に内航海運業界に大きな影響をもたらす可能性があったことから、その影響について改めて確認をしたところでございます。

 その結果、現在では、総トン数三百トン以上の内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっているということを確認いたしました。

 このため、現時点で条約の国内実施を行ったといたしましても、保険への加入義務づけによる船舶所有者への負担増は限定的と考えられる次第でございます。

 なお、関係業界を構成員とする検討会などを通じまして、条約の国内実施について議論を行ってきたところでございますけれども、その結果、保険業界や内航業界からも法改正についての理解を得ているところでございます。

藤井委員 ありがとうございます。

 保険会社は事後的に求償する、また、影響は限定的であって、保険料の引上げは想定していないという御回答でございました。

 また、船舶所有者につきましても、内航船舶の加入率は約九割になっておるということで、内航海運業界もこの改正については大丈夫だろう、負担増は限定的だというような御回答でございました。

 保険業界、内航海運、こういったところは大丈夫だということなんですけれども、次に、漁業者の立場からお伺いさせていただきます。

 燃料油による汚染損害や、難破物、これは船体も含むんですけれども、この除去等の損害から漁業者を守る今回の法改正、これは非常に望ましいものだと考えておるところでございますけれども、漁業者など被害者は保険会社に直接請求できることで、泣き寝入りしないで済む、早く賠償されると理解してよいのか、お伺いいたします。

 また一方で、船舶の中でも、漁船の保険料、漁船船主責任保険の保険料が上がることはないのかどうか、この点についてお伺いさせていただきます。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の法改正により、燃料油による汚染損害などにより、仮に養殖などに被害を受けた漁業者が生じた場合には、保険会社に対して直接に損害賠償額の支払いを請求することが可能となり、請求を受けた保険会社は船舶所有者の契約違反を理由に支払いを拒むことができないこととなります。これによりまして、漁業者を含む被害者は賠償を受ける可能性が高まるものというふうに考えております。

 また、先ほどもお答え申し上げましたとおり、燃料油による汚染損害につきましては、今般締結する条約の規定によりまして、締約国間で判決の相互承認が得られることとされておりますので、漁業者を含む我が国の被害者は、国内で裁判を起こし、勝訴すれば、その結果が他の締約国でも受け入れられることから、漁業者を含む被害者に対し、より円滑かつ速やかな賠償が実施されるものと考えております。

森政府参考人 お答え申し上げます。

 漁船保険料につきまして御質問をいただきました。

 漁船につきましては、漁船損害等補償法に基づく漁船保険制度がございます。燃料油によります汚染損害等につきましては、漁船所有者等に責任が発生した際に漁船船主責任保険で対応することになっております。

 漁船保険制度の保険料率につきましては、過去二十年間の事故の状況を踏まえて、おおむね三年ごとに定めるものというふうになっておりますが、過去、漁船船主責任保険の実績において、免責の事例は非常に、極めて限られております。今回の改正に伴って現行の保険料が上がるようなことはないというふうに考えているところでございます。

藤井委員 一刻も早く燃料油による汚染損害や難破物の除去等を行う、これは非常に漁業者にとって大切なことだと思います。

 先ほどの答弁では、直接請求を保険会社にできることによって賠償を受けることができる、また、条約は相互承認であるということで、日本国内の判決が適用されるということでございます。そういう点で、漁業者が泣き寝入りしなくて済むという形での改正だというふうに理解をしております。

 漁業者は資金力に乏しく、解決するまでの間の経営を維持することが大変でございます。そのためには、早期に賠償される必要があります。その点でも、保険会社に直接請求できることは、被害者救済の観点から非常に大きな改正であると評価させていただくところでございます。

 また、漁船船主責任保険につきましても、漁船の保険料は上がらないということでございます。ありがたいことでございます。

 ただ、被害者にとりましては、交渉相手が船舶所有者と保険会社と、二者になってくるということですから、これは交渉手続が煩雑にならないでしょうか。また、国土交通大臣による保険契約の締結証明に当たりまして申請をしなきゃいけない、また一方で、行政の方は交付しなきゃいけないということで、事務処理の面で負担が増大することにならないのか。スムーズな手続を確保するための方策についてお伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 今般の法改正によりまして、被害者は船舶所有者だけではなく保険会社に対しても賠償を直接請求できることとなりますが、これは、被害者保護の観点から損害賠償額の支払いの請求ができる相手先の選択肢をふやしているものにすぎず、被害者が交渉しなければならない相手をふやそうとするものではございません。

 したがいまして、この改正によりまして手続が煩雑になるということはないものと考えておる次第でございます。

 また、今般の法改正により、法施行日以降、難破物除去ナイロビ条約又は燃料油汚染損害の民事責任条約の対象である内航船舶について、国土交通大臣が交付する保険契約証明書の備置きが義務づけられるということになります。

 これに対応して、事業者の皆さんによる準備が円滑に行われることとするため、この法案におきましては、法の施行日前から、国土交通大臣は、事業者の申請に応じ、各保障契約が締結されていることを証する書面を交付することができるよう措置をしているところでございます。

 また、円滑な証明書交付事務を行うため、国土交通省においても必要な増員の手当てなどを行ってきたところでございます。

 いずれにいたしましても、本法案の円滑な施行に取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。

藤井委員 ありがとうございます。

 選択肢をふやすだけだから煩雑にはならないだろうと。また、備置きが必要になるということで、その点については、事業者にとって事務処理については負担になるけれども、施行日前からこれはPRさせていただいておるということでございます。

 ただ、しかしながら、特に漁業者とかは零細な方々が多いですから、その点については丁寧に対応していただいて、そして円滑な手続が可能になるように、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 また、行政といたしましても、これは立入検査とかさらなる体制整備が必要になってきますので、定員増も含めまして、体制の充実強化をよろしくお願い申し上げたいと思います。

 保険契約締結が義務化されるのは、燃料油による汚染損害は、総トン数千トン超の船舶になるという形です。しかしながら、実態としては、瀬戸内海では四百九十九トンの船舶が多いというのが実態です。これは国内総トン数ということなので国際総トン数とは違うということなんですけれども、さすがに国際総トン数でカウントしても一千トンにはならないでしょう。

 平成二十年三月五日に神戸市垂水沖で発生した、三隻の船舶衝突による貨物船ゴールドリーダー号の沈没事故では、漁業者が泣き寝入りをするということになりました。このような場合の救済策はどうなっているのか、お伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 燃料油汚染損害の民事責任条約は、国際総トン数一千トンを超える船舶に対して適用されるものでございますが、これは、船舶の大型化に伴い、積載する燃料油の量も増加し、万一事故が発生した際に深刻な被害が生ずるおそれがあることから、一定の大きさ以上の船舶に対して保険加入の義務づけなどを行うこととしたということだと考えております。

 委員御指摘の二〇〇八年三月に明石海峡で発生いたしましたゴールドリーダー号事件でございますが、これは、同船から流出した燃料油により、付近の養殖ノリでございますとかイカナゴ漁に対して大きな影響を与えてしまいまして、漁業者の皆さんが主張されておりました被害額は、船主責任制限制度における責任限度額を大きく上回るものになっていたと承知をしております。

 このゴールドリーダー号の事案を踏まえまして、国土交通省では、国際海事機関、IMOにおける海事債権責任制限条約に定める責任限度額の引上げに関する議論に積極的に参加するなどの対応を図ってまいりました。

 その結果、二〇一五年には同条約における責任限度額が一・五一倍に引き上げられたところでございまして、また、この条約改正を受け、同年、法務省所管の船主責任制限法の改正により、同条約の国内実施についても措置されたということでございまして、そのような対応を行ってきたところでございます。

森政府参考人 お答えいたします。

 ゴールドリーダー号の沈没事故を踏まえまして、水産庁といたしましても、平成二十一年度から、漁業者によります油の防除、清掃費用が責任制限額を超える場合には、国と都道府県の資金拠出によりまして造成しました基金から一定の補填を行う仕組みを設けているところでございます。

 今後とも、こうした制度の活用により、漁業者への影響軽減にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

藤井委員 ゴールドリーダー号事故では、神戸から明石にかけて、ノリ養殖、ひき網漁業者が四十数億円の被害をこうむったというふうに伺っております。

 平成二十七年改正前の船主責任制限法ですが、これによって六億円程度の補償しかなされず、責任がない漁業者の方々が一人当たり八百万円もの借金をして、数年かけて返済されたというふうに伺っております。

 先ほどの答弁では、これを受けまして、条約も変えていただいて、船主責任法も改正していただいて、限度額を一・五一倍にしていただいたと。また、水産庁の方でも、海と渚環境美化・油濁対策機構による支援ということで、漁場油濁一件につき一都道府県当たり五千万ということで、新たに制度を設けていただいたということでございます。

 しかしながら、こういった事実があるということを重く受けとめていただいて、今回の法改正は漁業者保護、被害者保護の観点から非常にすばらしい改正であると評価いたしますが、この機会に、十分な被害者救済の観点から、ゴールドリーダー号事故があったということを念頭に置いていただきたいと思います。

 時間になりましたので、あと一言。

 去る五月十一日に関西三空港懇談会が開催され、神戸空港につきましては、運用時間を夜十時から十一時まで一時間延長、発着枠を一日六十便から八十便へと二十便拡大、プライベートジェットの受入れ推進、中期的に国際化の検討と、運用時間と発着枠の規制緩和、拡大という悲願が合意されたところでございます。

 神戸空港の運用時間と発着枠の規制緩和、拡大の早期実現、確実な実施に向けて、ぜひとも国土交通省を挙げてよろしくお願い申し上げたい。

 さらには、国際化や二十四時間化といった運用時間の拡大、大阪・関西万博を見据えて神戸空港を強化することは、大阪にとっても関西全体にとってもメリットがありますから、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 以上で終了いたします。ありがとうございました。

谷委員長 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。

 早速質問に入らせていただきたいと思います。

 言うまでもなく、四面を海に囲まれた我が国において、海上輸送の重要性は極めて高いものがございます。

 そこで、全般的な質問をまずさせていただきたいと思います。

 最初は、外航海運における日本籍船及び日本人船員の確保についてお伺いをいたします。

 日本の輸出入の輸送量、これは九九・六%を海上輸送が担っております。その海上輸送を支える日本商船隊が約二千五百隻、そして、日本籍船は減少の一途をたどってきましたけれども、これまでの諸施策の実施、トン税の導入などによりまして、ここ十年、日本籍船の隻数は増加傾向になりつつございます。また、あわせて、日本人船員数も減少傾向から横ばいといった程度に変化をしてきている、こう理解をしております。

 経済の安全保障という観点から、日本籍船及び外航海運における日本人船員数の確保について、その基本的な考え方について、まず国交省にお伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、四面を海に囲まれた我が国にとりまして、貿易量の九九・六%を担う外航海運は、我が国経済、国民生活を支える基盤として極めて重要であり、我が国における安定的な国際海上輸送の確保を図る上で、日本船舶、日本人船員は、その中核となるべき存在であります。

 日本船舶、日本人船員は、我が国の管轄権が排他的に及ぶため、経済安全保障の観点から、通常時より一定規模を確保することが必要であるほか、海上輸送の安全性の確保、操船技術などの海技の世代間の安定的伝承などの観点からも重要な意義を有していると考えております。

 このため、日本船舶、日本人船員の確保に向けて、日本船舶・船員確保計画の着実な実施、トン数標準税制の活用、外航日本人船員確保・育成スキームによる中小船社への若年者の就業支援などの取組を進めているところでございまして、日本船舶の数は、最も減少していた平成十九年の九十二隻から、平成二十九年には二百三十七隻まで増加をし、日本人船員も、平成二十四年以降は二千二百人前後で推移し、減少傾向に歯どめがかかっている状況にございます。

 今後とも、このような施策の着実な実施を通じまして日本船舶、日本人船員を確保し、もって日本商船隊による安定的な国際海上輸送の確保を図ってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 外航海運は、御存じのとおり、世界のマーケットで戦っております。その外航海運を担う各社が日本籍船と日本人船員を確保するためには、どうしても国のサポートが必要になってきますので、引き続きの取組をよろしくお願いをしたいと思います。

 続きまして、内航海運における船員養成について、これは御担当である牧野副大臣にお伺いをしたいと思います。

 国内貨物の輸送活動量という数字があります。これは輸送のトンとキロを掛けた数字でありますけれども、全体の輸送活動量の約四割、これを内航海運が担っております。

 そこにおける船員養成、これも極めて重要な課題であります。現在は海技教育機構や商船系大学、専門学校で養成をされている、こう承知をしております。

 ここ数年、これもやはり取組の結果、三十歳未満の船員も増加傾向にあるものの、やはり継続した取組が大変に重要であります。必要十分な海技教育機構の予算の確保を始め、今後も船員養成にしっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、牧野副大臣の御答弁をお願いいたします。

牧野副大臣 お答えいたします。

 委員の御指摘のとおり、内航海運は、国内の貨物輸送のおよそ四割、特に石油製品やセメントなど産業基礎物資の輸送においてはおよそ八割を担う、我が国の経済活動や国民生活に必要不可欠な輸送インフラでありまして、それを支える船員を育成し、確保することは極めて重要な課題であると認識しております。

 一方で、内航海運を担う船員のうち、五十歳以上が占める割合は近年でおよそ五割となっており、高齢化が深刻な問題となっております。

 これらの中で、船員の教育については、独立行政法人の海技教育機構などが連携して実施しております。

 また、国土交通省におきましては、若年船員の雇用を促進するための施策も講じているところでありまして、今の御指摘にあったとおり、最近では、若年船員は若干の増加傾向になっております。

 この海技教育機構でありますが、今年度の予算における運営費の交付金は、前年度に比べて一・〇一倍のおよそ七十二億三千万円となっておりまして、この予算を有効に活用しながら、最新の機器に関する業界のニーズに対応した訓練の実施など、教育の質の維持向上を図っております。

 国土交通省といたしましては、今後とも、海技教育機構の事業の充実を図るほか、民間における船員養成への支援を含め、総合的な施策を講じることによって、海洋立国日本を支える若年船員の確保、育成を着実に推進し、安定的かつ安全な海上輸送の確保を図ってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 繰り返しになりますが、やはり我が国は海に囲まれた国であります。海に囲まれた国の割には、海についての関心がまだまだ低いというふうに私は感じてなりません。この船員の養成、極めて重要でありまして、必要な予算の確保、重ね重ねお願いを申し上げておきたいと思います。

 続きまして、SOx規制対応についてお伺いをいたします。

 これは、国際海事機関、IMOにおける二〇〇八年の海洋汚染防止条約の改正によりまして、二〇二〇年、令和二年より、舶用燃料油の中の硫黄分の濃度規制が三・五%以下から〇・五%以下へ全世界的に強化をされます。船舶からのSOxの排出による人の健康や環境への悪影響の低減に取り組むもので、我が国は、環境先進国として適切な対応が必要だと考えております。

 一方で、その対応のためには新たな設備投資などが必要と考えられて、海運業界、特に中小企業や小規模事業者の多い内航海運業界等から、心配の声を昨年末ぐらいから私はよく耳にするようになりまして、国土交通省とも御相談をさせていただいてまいりました。

 その後、多分、こうした声も受けまして、国交省の指導助言のもと、船舶への影響調査、燃料油の動粘度低下によるエンジンへの影響調査など、調査、検討が進められていると承知をしております。

 お伺いをいたしますが、このSOx規制対応の現状と課題について、局長、お伺いいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、二〇〇八年の海洋汚染防止条約の改正によりまして、来年一月より、全世界的に船舶用燃料油中の硫黄分濃度を三・五%以下から〇・五%以下へと規制強化する、いわゆるSOx規制が開始をされるところでございます。

 このSOx規制に適合するためには、長期的にはLNG燃料船を建造するという選択肢がございますが、当面は、排ガス洗浄装置、スクラバーと申しますけれども、この排ガス洗浄装置の搭載や規制適合油の使用による対応が中心として想定されておりまして、特に規制適合油に関する課題の解決が極めて重要な課題であるというふうに認識をしております。

 規制適合油は、動粘度や流動点といった油の性状が従来の燃料と大きく異なることが想定されておりますことから、国土交通省では、船舶の安全運航が可能な性状の規制適合油が安定的に供給されるよう、船舶のエンジン、燃料ポンプ、燃料タンクの加熱設備などに関する詳細な調査を実施してきたところでございます。

 その調査結果を受けまして、船舶の安全や運航への影響を最小化しつつ、石油業界が安定的に供給できる油の性状に関し、二月に、海運、石油双方の業界の共通認識が得られたところでございます。

 また、海運事業者が規制適合油を使用する際に必要となる対策や留意点につきまして、国土交通省の方で手引書を取りまとめまして、その手引書を四月三日に公表するとともに、業界にも周知をしたところでございます。

 今後、国内で供給予定の規制適合油を用いた実船トライアルを早急に実施し、海運事業者が準備に万全を期すことができるよう、現在準備を進めているところでございます。

 また、今回のSOx規制は、全世界において大気環境を改善し健康被害を低減するためのものでございまして、社会全体に貢献するための環境規制でございますので、そのコストは社会全体で負担していただくことが重要であると考えております。

 海運事業者におきましては、燃料費がコストの中に占める割合が極めて大きい構造になっておりますので、仮に規制適合油の価格が現在の燃料よりも大きく上昇した場合、海運事業者だけでそのコストを負担することは困難であると考えております。

 そのため、国土交通省では、今回の規制対策に伴って生じる環境コストの適切な分担のため、内航海運事業における燃料サーチャージ等ガイドラインを策定し、四月四日に公表いたしました。

 加えて、SOx規制強化とそれに伴う影響について、荷主の皆さんも含め広く社会の御理解を得る必要がございますので、四月二十三日に経団連、関係業界との共催でシンポジウムを開催するなど、情報の発信にも努めておるところでございます。

 技術的な検証に加えまして、こうした荷主企業の皆さんを始めとする国民の皆さんへの環境規制の理解の醸成などを通じまして、二〇二〇年からのSOx規制に円滑に対応できるよう、しっかりと取り組んでまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 まさに最後に答弁いただいたように、コストを社会全体で負担をしていく、これは大変重要なことでございまして、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 最後の質問になります。

 難破物の除去損害についてですけれども、今回の規定で、除去の措置については港湾法その他法令の規定による決定が前提となっておりまして、港湾法や海岸法等の各法が船舶の除去命令を発することができる範囲、これは、港湾区域や海岸保全区域等、それぞれの法が適用される範囲に限定をされております。そして、それらの範囲は我が国の海岸や海域を全てカバーできていない、こう理解をしているので、続けて二つ質問します。

 なぜ、我が国の領海内における座礁船に対して、範囲の切れ目なく撤去を命ぜられるような仕組みにしなかったのか、また、港湾区域や海岸保全区域等の法の適用される区域以外で難破物が生じた場合に、この難破物に対し除去命令が出せないことによって、船舶所有者の撤去義務が生じないことにならないのか、また、このことは、我が国で数多く生じている座礁船の対策に問題ではないのか、これをお伺いします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 座礁船の撤去に関しましては、港湾法や海洋汚染防止法などの法律に基づきまして、各法律の保護法益に鑑みて撤去が必要な座礁船に対しては、それぞれの法律の規定に基づきまして港湾管理者や国などが撤去命令を発出することができるようになっております。

 このため、本法案におきましては、改めて領海全域にわたっての座礁船に対する撤去命令に係る規定を設けなかったということでございます。

 もう少し具体的に申し上げますと、港湾法や海岸法などの海域の管理に関する法体系では、各法律の保護法益に応じて区域を定め、当該区域における座礁船に対して必要な撤去命令を発出することができることとなっております。

 さらに、海洋汚染防止法では、海洋汚染が海洋環境の保全に著しい障害を及ぼすおそれがある場合には、座礁船が領海内のいずれの区域に所在するかにかかわらず、当該座礁船に対して必要な撤去命令を発出することができることとなっております。

 このように、座礁船に対して、各法律に基づき必要な撤去を命ずることができることとなっておりますので、問題は生じないものと考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

谷委員長 次に、矢上雅義君。

矢上委員 立憲民主党の矢上雅義です。

 本日は、船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案の質疑に入らせていただきます。

 皆様方の御存じのように、大航海時代と言われる時代から、船、海上運航というシステムは、現代の日本を支えておる非常に希有な存在でございます。

 産業革命で、蒸気機関の発明、そして自動車、飛行機と、さまざまな技術が開発されてきましたけれども、特に、戦後の日本を支えてきましたこの海上運航システムの重要性というものは皆様方も御存じであるかと思いますけれども、先ほど以来、御質疑の中で、一旦海難事故が起きますと、直接関係のない漁業関係者や地方自治体の方が被害者となり、その除去費用等のための経済的損失や環境問題の回復に係る費用が莫大なものとされております。

 そういうことで、今回審議する改正案におきましては、このような被害者保護に関する具体的な内容がたくさん盛り込まれると聞いておりますけれども、本当にそれが、我が国における状況に鑑みて、被害者の保護を図るのに十分なものとなっているかどうか、それぞれ原案に沿いまして技術的な問題等をお聞きしたいと思います。

 まず初めに、本法案を提出することとなりました背景と本法案の趣旨について、石井国土交通大臣にお伺いいたします。

石井国務大臣 改正前の油賠法におきましては、国際条約に基づきまして、タンカーの油による汚染損害について被害者保護の枠組みを措置しているほか、我が国独自の措置といたしまして、タンカー以外の船舶から排出された燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害について、我が国に入港する一定の外航船舶に対しまして保険加入を義務づけてきたところであります。

 しかしながら、近年、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害が発生した場合に、保険に加入しているにもかかわらず、保険会社から船舶所有者に保険金が支払われず、その結果、被害者への賠償がなされない事案が発生をしているところであります。

 このような背景を踏まえまして、今国会におきまして、燃料油汚染損害の民事責任条約及び難破物除去ナイロビ条約の締結をお諮りするとともに、両条約を本法により国内法制化をいたしまして、被害者から保険会社へ損害賠償額の支払いを直接請求することができること等を措置することによりまして、被害者保護のさらなる充実を図ることとしているところでございます。

矢上委員 続きまして、今般の改正案は、船舶の燃料油や難破物による損害について被害者を保護する趣旨との御答弁ですが、実際に、我が国におきまして、そのような損害が生じて地域社会において大きな問題となった事例について、どのようなものがあるのでしょうか。先ほどの御質疑とも重なるかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 船舶の燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害に関する最近の海難事例といたしましては、二〇一三年に青森県で発生したアンファン八号の座礁及び燃料油汚染事故、及び二〇一六年に兵庫県淡路島において発生したネプチューン号の座礁事故などがございます。

 いずれの事案も、保険に加入していたものの、保険会社が船舶所有者の保険契約違反による免責を主張したことから保険金が支払われず、また、船舶所有者も船体等を放置し続けていたことから、地方自治体が船舶所有者にかわって油の防除措置や座礁船の撤去を行ったものでございます。

 青森県が油防除や座礁船撤去に要した費用は約三億六千万円、兵庫県が座礁船撤去に要した費用は約一億七千万円と承知をしております。

矢上委員 重ねて確認ですけれども、このアンファン号、ネプチューン号において、現実に行政代執行されて被害を受けられた市町村、県等、それらが、この時点において、保険会社に対して、直接的ではないにしても、間接的な請求とか、具体的に訴訟を行えるような環境にはなかったということでよろしいでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 当時の制度では、保険会社に対し直接請求をするという制度がございませんでしたので、先ほど藤井委員の御質問にございましたように、船舶所有者を追いかけて損害賠償の請求をするなどといった対応が必要であったというふうに承知をしております。

矢上委員 もう一つ、ちょっと改めて、突然のことで申しわけございませんけれども、今回の改正法案で対象となっておるものは、船籍がしっかりした所有者、そして保険に加入しているということですけれども、さかのぼってみますと、平成二十年の一月ですか、デルベント号の難破、座礁という事故がございまして、この場合、無国籍船ですね。

 無国籍船ですと当然保険の加入もないでしょうが、これは古い話であるんですけれども、実は、この二、三年、北朝鮮からかどこかわかりませんけれども、近海から国籍、所有者不明の船が漂着して、その中に亡くなられた方の遺体とか遺品がある、そして、そのようなことを港において臨時で処置しようとしてもなかなかできないということですけれども、このような無国籍船等、無保険加入のものについては今回の改正法案の対象ではないということでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 今回の我が国の条約への加入及び国内法制化によりまして、保険に入っていない国は我が国の港への入港ができないということになりますので、無保険の船についてもそういった意味では対応がとられることになる、無保険の船は我が国の港には入れなくなるということで、環境汚染に対する対策が担保されることになるというふうに承知をしております。

 また、委員御指摘の、例えば北朝鮮などからの木造船の漂着などがございましたけれども、こういった漂着物に関してでございますけれども、今回の法律案において保険契約締結義務の対象とする船舶は、国際条約に基づく一定の大きさ以上の船舶というふうにしてございます。

 したがいまして、御指摘のございましたような漂着の木造船などの非常に小さな船舶につきましては、保険締結義務の適用対象外ということになるんだろうと思います。

 一方で、北朝鮮のものからと思われます木造船などの海岸漂着物につきましては、他省の所管する制度におきまして、その回収や処理などを補助する制度があると承知しておりまして、そういった形で実質的な地域の負担が生じないように措置されているものというふうに承知をしております。

矢上委員 詳しく説明していただきまして、ありがとうございます。

 次に、ただいま御答弁いただきました条約の内容とか具体的な救済事例を踏まえて、本法案にはどのような被害者保護のための措置が盛り込まれているのか、御説明お願いいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 近年、燃料油による汚染損害や難破物除去などの費用による損害が発生した際に、先ほど来御議論いただいておりますけれども、船舶所有者が保険に加入していても被害者が賠償を受けられない事例が発生をしてきております。これは、船舶所有者による保険契約への違反、例えば、汚染の拡大防止措置を怠った等の理由により、保険会社が船舶所有者への保険金の支払いについて免責を主張したためでございます。

 このため、本法案では、国際条約の規定に基づきまして、被害者保護に資する措置を設けることとしております。

 具体的には、まず、被害者が船舶所有者ではなく保険会社に対して損害賠償額の支払いを直接請求できることとするほか、直接請求を受けた保険会社が船舶所有者の契約違反を理由として被害者への支払いを拒むことはできないとする抗弁権の制限などを規定しているところでございます。

 これらの措置によりまして、幅広い事案について被害者の保護が図られることが期待されているものでございます。

矢上委員 今回の被害者保護のための措置の中で、保険会社に直接請求できるということが盛り込まれているということですけれども、直接請求といいましても、現実にはその前の段階として何らかの条件が必要なのか。

 例えば、わかりやすく言いますと、半年間、船舶所有者と交渉したけれどもらちが明かないとか、連絡がとれなかったとか、払う意思はあったとしても金額の面で折り合いがつかなくて交渉を断られたとか、そういうもろもろの直接請求するための前提条件というのは、今、制度的に考えられているんでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 今回の法改正の制度といたしまして、直接請求に際し、そのような前提条件をつけているということはございません。

矢上委員 それを聞いて、この直接請求制度が実効性が担保されるということで理解いたします。

 それでは、四番目に、我が国が条約を締結しまして、国内法で保険会社への直接請求制度を位置づけると今御説明がございましたけれども、条約を締結していない国、最初から締結する気がない国もあるでしょうし、また、批准、承認していないところもあるでしょうけれども、条約を締結していない国の保険会社に対しても、このような直接請求制度の適用により被害者が救済されるのでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えいたします。

 今回の両条約は、条約が求める保険に加入している船舶が、締約国における条約の対象海域で生じた損害について、被害者の保険会社に対する直接請求権を規定しているものでございますが、船籍や保険会社の所在地による適用の差は設けておりません。このため、この油賠法の改正法案におきましても同様の扱いとしているところでございます。

 今般の法案が成立いたしました場合には、日本の排他的経済水域及び領海内で生じた損害につきましては、改正後の油賠法に基づいて、条約が求める保険に加入している船舶が非締約国籍船であっても、また、条約が求める保険を付保した保険会社が締約国に所在しない場合であっても、被害者は当該保険会社に対する直接請求権を有することになり、被害者救済の充実が図られることとなります。

矢上委員 今の説明で十分理解いたしましたので、次の質問に行きます。

 この改正案の中でよく言われることに、外国の裁判判決の効力について、具体的に被害者保護の観点でどのようなメリットがあるのか。少し、外国の裁判判決の効力についての制度の説明及び被害者保護の観点でのメリットについて御説明いただきたいと思います。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 燃料油汚染損害の民事責任条約は、船舶から流出等した燃料油による汚染損害に係る賠償請求訴訟について、管轄権を有する締約国の裁判所が下した執行可能な確定判決は、当該判決が詐欺によって得られた場合などを除くほか、他のいずれの締約国においても承認され、執行力を付与されることを定めております。

 これによりまして、例えば我が国の裁判所において被害者への賠償を船舶所有者に命ずる確定判決が出た場合、当該被害者は、その確定判決に基づき、他の締約国において、船舶所有者がその国に所有する財産に対して強制執行を行うことが確保されることとなります。

 すなわち、被害者にとっては、わざわざ外国で裁判をすることなく賠償の確保が図られることとなり、被害者保護の観点で大きなメリットがあると承知をしております。

 今回の法律改正におきましては、こうした条約上の制度を我が国で実施するため、締約国である外国の裁判所の下した確定判決が我が国でも効力を有するよう措置することとしている次第でございます。

矢上委員 ただいま、裁判所において、確定判決に基づきということでございますので、ひとつ、わかる限りでいいんですけれども、わからなければ結構なんですけれども、今の御答弁では、被害者を原告として、船舶所有者を被告として被害の損害賠償請求の額と債務者名義を決定するということだと思うんですけれども、例えばこれが、保険会社が直接請求を受けて被害者に支払った後は、保険会社から今度は船舶所有者に対して求償権が発生するんですけれども、ここで規定しております外国の裁判判決の効力ということについては、保険会社を原告として船舶所有者に対する求償権の請求訴訟等も含まれると考えてよろしいんですか。わからなければ結構ですが、一応、判決と書いてあるものですから。

水嶋政府参考人 申しわけございません。御通告がなかったものですから議論の備えがございませんでしたが、今回念頭に置いておりますのは被害者保護の充実ということでございまして、被害者が外国でわざわざ判決を得なくても、国内の判決が強制執行のための債務名義になるというのがこの法案の趣旨でございます。

 詳細については、改めて詳細を調べました上で、御報告を別途させていただきたいと思います。

矢上委員 それで、次の質問に移りますが、今回の改正におきまして、保険加入の義務づけ対象が一定の内航船舶にも、国内船にも拡大することとなりますけれども、新しく保険に加入するということで経済的な影響も出てまいりますが、どのような形でこの義務づけを確保していくのか、そのお考えについてお答えいただきたいと思います。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 現行の油賠法では、保険の加入義務に関する規定の実効性を確保するため、締約国が発行する証明書等の備置きを義務づけ、証明書などが備え置かれていなければ我が国の港への出入港などができないこととしておるところでございます。

 この証明書については、国土交通大臣による船舶への立入検査により確認が可能となっておりまして、違反が確認されれば是正措置命令や航行停止命令の発出が可能となっております。

 こうした措置は、今般の改正により新たに保険加入が義務づけられる内航船舶に対しても対象とすることにしております。

 なお、内航船舶については、国土交通省が証明書の交付を行うこととなりますため、証明書交付の記録からも我が国として保険加入状況の確認を容易に行うことが可能となります。

 こうした枠組みにより、保険加入の義務づけの実効性を確保してまいりたいと考えておりますし、業界の皆さんにも、この制度の周知を図ることによりまして、保険加入への呼びかけを行ってまいりたいと考えておるところでございます。

矢上委員 ただいまの御説明を聞く限りにおきましては、外国船に関しては、我が国の港への入出港の許可をおろすときの一つの条件として求められるし、また航海上も、外国船を運航している際も、不審な点があれば立入検査等で保険がついているか確認できると思うんですけれども、このようなチェックシステムというものは、内国船が、日本の国内船が日本の港に立ち寄るときにも適用されるものなんでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 外航船を前提としてつくっておりました制度が、今回、新たに内航船についても適用されるということでございますし、また、内航船については証書の発給自体を私ども国土交通省がみずから行うということでございますので、保険証書の有無はより明確に確認することができるということでございます。

 内航船の場合、我が国の国内を移動するために使われる船舶ということでございまして、保険に入っていない場合にはルール違反ということで運航ができなくなるということになりますので、私どものさまざまな制度を通じて周知を図りますとともに、義務づけがかかっている船舶の無保険による運航を防止してまいりたいというふうに考えております。

矢上委員 一つ補足ですけれども、仮に内国船が日本国内への入出港をする際の確認対象でないとして、船も自動車と同じように定期検査というものがあると思うんですね、車検と同じように。

 例えば、船舶が何年かに一度の定期検査とかを受けるときの証明書として必要であるのか。自動車も、自動車税も軽自動車税も、また自賠責なんかも領収書がないと車検を受けられませんが、内国船の保険の義務づけに関して、定期検査の際に必要な書類として義務づけるということは今回考えられているんでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国の船籍を有しております船舶につきましては船舶検査の対象となりますので、その船舶検査の際に、法令上求められております証書等が備え置かれているかどうかというのは、あわせてチェックをするという仕組みになっております。

矢上委員 ありがとうございます。

 それでは、次の質問に参りますが、今回、我が国が二つの国際条約に加入することになります。それぞれの条約が定める規模以上の船舶について、国内法でも保険への加入を求めることになると理解しておりますけれども、我が国ではなくて非締約国の船舶に対しても保険加入を求めることができるのか、その実効性、制度の中での運用についてお答えいただきたいと思います。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 両条約では、締約国が、自国の港へ入出港する船舶に対し、国籍を問わず保険加入を義務づけることとされております。そのため、非締約国の船舶であっても、我が国に寄港するものに対しては保険加入を求めることとなります。

 締約国に寄港せず、締約国の領海だけを通航するだけの非締約国籍の船舶については保険加入を義務づけることができないということになりますが、両条約が求める保険に加入していない船舶はほかの締約国の港にも寄港できなくなること、また、船舶が寄港する主要国の多くが両条約を締結しており、保険に加入しないと実質的に国際航海に従事できない、そういった状況が生じておることから、非締約国国籍の船舶であっても、条約上の強制保険を締結するというインセンティブが働くことになるものと考えております。

 このような制度により、両条約上の強制保険の実効性は十分に確保されているのではないかと考えておるところでございます。

矢上委員 それでは次に、石井国土交通大臣にお伺いしますけれども、先ほど以来局長から御説明がありました、被害者保護に向けた取組を今回の法改正で全力で取り組むということでございますけれども、改めて国土交通大臣の意気込みをお聞かせ願いたいと思います。

石井国務大臣 燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害は、船舶の大きさや発生場所によっては多額なものとなるため、被害者の方々への賠償の確保は極めて重要な課題と認識をしております。

 これまで、国土交通省は、我が国独自の措置といたしまして、一定の外航船舶に対しまして保険加入の義務づけを措置することで賠償の確保を図ってきたところでありますが、本法案によりまして、被害者保護に係る措置のさらなる充実が図られるものと考えております。

 今後、適切な保険に加入していることをしっかりと確認をいたしまして、適切な保険に加入していない船舶を我が国に寄港させないなど、本法の実効性の確保を図ってまいります。

 また、万一被害が発生した場合には、被害者保護に係る制度の情報提供や適切な助言に努めるなど、被害者保護の取組に万全を期してまいりたいと考えております。

矢上委員 大臣、ありがとうございました。

 それでは、次の質問なんですけれども、海上保安庁におかれましては、海難事故、油流出等で全力で御努力していただいているということで大変感謝しておりますけれども、少し大きな問題が発生しておりますので、事実確認のために別件でちょっと質問させていただきます。

 四月だったですかね、四月の中旬ごろ、テレビを見ておりましたら、ちょっといきなり画面で、海上保安庁の燃料油等の入札が、予定価格に対して一〇〇%の落札が相次いでいる、それに対して海上保安庁で既に対策を検討しているというニュースが流れたんですけれども、短い時間でそれっきりだったものですから、具体的にはどのような事案があったのか、具体的に御説明いただければと思います。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 平成二十八年度、二十九年度における船舶燃料の落札実績を調査しました結果、六百三十五件中二百九十八件が、予定価格と落札価格が一致する、いわゆる一〇〇%の落札率となっていたところでございます。

 海上保安庁の業務への国民の支持をいただく上で、燃料を含む調達手続の適正を確保し、いささかでも疑念を抱かれないようにすることが重要だと考えております。

 このため、有識者への意見聴取などを踏まえまして、本年度の燃料調達に係る本年二月の手続から、予定価格の設定方法、入札条件及び入札後の結果等の公表方法につきまして見直しを行ったところでございます。

 今回の見直しにつきましては、予定価格につきまして、参考にする指標をふやすとともに、従来、二十四時間三百六十五日対応を燃料供給事業者に義務づけていたものを、当庁の業務に支障のない範囲で緩和しまして、業者の負担軽減を図ったところでございます。

 また、予定価格が類推されることを避けるため、個別契約ごとに予定価格及び落札率を公表するのではなく、海上保安庁全体及び調達機関であります管区本部等ごとに整理しました形で、落札率を落札率区分ごとに公表することといたしております。

 結果としまして、新年度の船舶燃料契約百八十二件のうち、一〇〇%落札につきましては一件となったところでございます。

 以上でございます。

矢上委員 一般的に、予定価格に対して一〇〇%になり得るというのは、指名競争入札でもそういう例が多く見られたことから、一般競争入札に変更されております。

 一〇〇%落札というのはあり得るんですね。例えば、小さい役所ですと、相見積り、三社相見積りで、それぞれの業者から状況を聞きながら見積りをとって決めるとか、随意契約で参考となる資料を関係者から出してもらって、それでいこうとなると、業者側も行政側も内々わかりますから、一〇〇%落札ということはよく見受けるんです。

 今回の改正、また前回、これまで、指名競争入札だったんでしょうか、一般競争入札だったんでしょうか。おおむねで結構ですから。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 一般競争入札で実施しております。

矢上委員 一般競争入札で行われた結果であるとなると、マスコミで流れますように、国民の目が非常に厳しい状況になることだと思います、税金を投入するわけですから。

 ただ、私の地元にも三角というところに海上保安庁の管区があるんですけれども、海上保安庁の港があるところは過疎地域が結構多いんですよ。人口減少で、本来の漁業も衰退して、漁船もなくなる、漁師もいなくなるということで、非常に厳しい経営状況の中で燃料供給をされている事業店もございますし、また、御存じのように、海上保安庁も南西諸島において緊急に活動することも必要だということで、海上保安庁の円滑な業務執行ということも考えなくてはなりません。

 自衛隊と海上保安庁が違いますのは、後方支援において自己完結的なシステムを持つのが自衛隊であり、また、海上保安庁というものは、民間と協力し合いながら各地域に点在して行うものですから、今後の入札について、一般競争入札であるならば、その入札に参加される方の本社とか営業所機能とか、ある程度の、臨機応変に海上保安庁の要望に応えられるとか、そういう総合評価方式の検討もぜひされたらいかがかなと思います。

 なぜそういうことを申しますかといいますと、一円何十銭単位でぎりぎりぎりぎりと締めつけていってしまいますと、結局、先ほど申しましたように、海上保安庁に燃料を供給する事業者側の方が最終的には音を上げていなくなっちゃう。そうしたときに、海上保安庁そのものの船舶の運航が円滑にできるのか、ちょっと田舎に住んでいる人間として疑問を感じるものですから。

 一般競争入札を続けられるのであれば、事業者の適正な利潤の確保とか持続可能性、また海上保安庁の円滑な業務執行等も念頭に置かれて御検討いただきたいと思いますけれども、御意見をお願いいたします。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 繰り返しになりますけれども、調達手続につきましては、国民に疑念を抱かれないようにすることが重要と考えております。

 調達手続につきましては、常日ごろより検証を行いまして、改善すべき点があれば組織として全庁的に対応していく必要があると考えております。

 今回の見直しにつきましても、よく検証を行いまして、必要に応じて改善を行い、より適切かつ的確な業務運営が可能となるように、組織を挙げて改善に取り組んでまいります。

矢上委員 それでは、先ほどお願いしました三点を念頭に、ぜひ入札制度の改革に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、これもちょっと緊急性があってお許しいただきたいんですけれども、日本航空で、四月二十九日ですか、これもニュースでちょろっと短時間流れただけで、その内容が、乗務二時間前にアルコール検査をしたところ、アルコールが検知されてパイロットが変更されたと。離陸時間には影響はなかったということと服務規定に違反はしていないということで、何か、重大な問題なのか大したことがないのかわからないような報道の仕方だったものですから、それっきりニュースで出てまいりません。

 それで、この四月二十九日に報道された内容について御説明いただきたいと思います。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 四月二十九日に、日本航空の、上海浦東空港発成田空港行きの日本航空八七六便に乗務予定の機長が、乗務前のストロー式のアルコール検知器を用いた検査で、最大〇・一一ミリグラム・パー・リットルのアルコールが検知されたことから、別の機長に交代する事案が発生いたしました。これによる遅延等は発生しておりません。

 同社の聴取におきまして、当該機長は、副操縦士と一緒にホテルで、ワインやビールなど、純アルコール量に換算いたしますと八十グラム相当、通常であれば四ドリンク以内にしろということなんでございますけれども、それを同社が乗務前の飲酒基準時間として定めている十二時間前までに飲酒したと申告をしております。

 国土交通省といたしましては、昨年十二月二十一日に同社に対しまして、運航乗務員の飲酒に係る不適切事案について事業改善命令を発出いたしまして、それを踏まえまして同社において再発防止の取組がなされている中で、かつまた、機長という立場にありながら、連休中の多客期に当該事案を発生させたことは極めて遺憾であると考えております。

 国土交通省といたしましては、当該事案を受けまして、同社に対して詳細な事実関係の調査及び再発防止策の策定を早急に報告するよう指示しておりまして、今後、事実関係を確認の上、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。

矢上委員 一つ補足ですけれども、以前この業務改善命令の説明を受けましたときに、アルコールが少しでも検知されたらこういう指導監督が及ぶということなんですけれども、アルコール検知器もいろいろあると思うんです。

 器械によってそれぞれの基準がばらばらだと不公平になると思うんですが、今現在、統一したシステムは考えておられるんですか。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通省では、航空従事者の飲酒基準に関する有識者の検討を踏まえまして、具体的には、従来使用されていました吹きかけ式というものではございませんで、一定の呼気量によりアルコール濃度を数値で表示可能なストロー式のアルコール検知器を使用した乗務前後の検査を義務づけるという形で実施をしているところでございます。

矢上委員 運航乗務員が飲酒禁止時間を守っているということで服務規定違反なしとなっているんですけれども、報道では、一緒にお酒を飲んだ方が副操縦士と操縦士だと。上下関係にある方が、上司の行動に対して副操縦士がきちんと事実確認を証言できるのか、そのあたりについて、今回いかがでしょうか。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 これまで航空運送事業者が発生させた運航乗務員の飲酒不適切事案におきまして、国土交通省からは、その都度、各航空会社に対しまして、詳細な事実関係の調査及び再発防止策の策定を早急に行うように指示をしてきております。

 その際、詳細な事実関係の調査におきましては、運航乗務員が飲酒禁止時間を遵守していたかどうかということについても重要なポイントの一つであると認識しております。

 そのため、国土交通省からは、各航空会社に対しまして、今回であれば日本航空に対しまして、運航乗務員の自己申告のみならず、飲酒の際に同席していた他者へのヒアリングや飲酒店への事実確認など、可能な限り客観的な確認を行うよう、その都度、指導徹底を図っております。

 ただ、あわせまして、仮に運航乗務員が乗務前に禁止時間を遵守していたとしても、飲酒量によりましてはアルコールが検知される場合もございますので、乗務前のアルコール検査でアルコールが検知された場合には乗務停止という措置を講じることとしております。

 こうした乗務前後のアルコール検査と飲酒時間の双方の措置によりまして、運航乗務員の酒気帯びでの乗務の防止を図り、航空機の安全運航を図ってまいりたいというふうに考えております。

矢上委員 最後の質問になりますけれども、報道では服務規定に違反なしということで、何もなかったかのような印象も受けたんですけれども、服務規定に違反していなくても、今回のようにアルコールが検知された場合は、きちんと事業者から国土交通省に報告されるようなシステムになっているんでしょうか。

蝦名政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申しました飲酒基準に関する検討会での議論を踏まえまして、こうした一連のアルコールに対しての飲酒基準といたしましては、ストロー式のアルコール検知器を使用した乗務前後の検査の義務化、それからアルコールが検知された場合の乗務の停止、そして検査時の第三者の立会い、検査結果の記録、保存の義務化といった措置に加えまして、飲酒の不適切事案の場合の航空局への報告義務というものもあわせて課しておりますので、こうしたケースでも報告はされることになります。

矢上委員 きょう答弁いただいた内容をお聞きします限り、先日、事業改善命令を出されたシステムがきちんと有効に作用していると判断いたしたいところなんですけれども、ただ、最後は人間が行うことですから、再度、大臣も始めまして、事業者に対して、適切な、パイロットとしての自覚を持った行動を御指摘いただくことをお願い申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、日吉雄太君。

日吉委員 国民民主党の日吉雄太です。

 本日、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 きょうは、船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案、この法律案につきまして質問させていただきます。

 また、先般、一般質疑の際に、沖縄県名護市辺野古の新基地建設問題、そして下関北九州道路の問題について質問させていただきましたが、それについても少し補足質問をさせていただきます。

 それではまず、法案についてお伺いいたします。

 既にお話を伺ってはおりますが、改めまして、この背景、理由についてお伺いさせていただきたいと思っております。

 二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約は、ことし三月現在で九十二カ国が締結、船腹量は実に全世界の九二・八九%になります。また、二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約においては、ことし三月時点で四十二カ国が締結、船腹量は全世界の七二・四三%というデータがあります。

 この状況を見ますと、ようやくという意味合いも強いと思いますが、今回、条約締結に踏み切り、現在、法整備に着手していることについて、この間の背景と理由について御答弁を、大臣、お願いいたします。

石井国務大臣 我が国は、二〇〇四年に船舶油濁損害賠償保障法を改正をいたしまして、一定の外航船舶に対して保険加入を義務づける等、事実上、両条約の内容の一部を実施をしてまいりました。

 一方で、両条約を国内法制化するためには内航船舶にも保険加入を義務づける必要がございますが、当時は、内航船舶の保険加入率は七割に満たず、中小企業が大半を占める内航事業者に大きな経済的影響をもたらす可能性があると考えられたところであります。また、条約の締約国数が少ない段階では裁判所判決の相互承認等の条約締結のメリットが内航事業者への影響を必ずしも上回るとは言えないことから、両条約の締結を見送ってきたところであります。

 しかしながら、近年、船舶所有者の保険契約違反を理由に保険金が支払われない事例が発生をしており、被害者保護のためにさらなる対応が求められる状況となってきております。

 本法案により両条約を国内法制化することによりまして、被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払いを直接請求すること等が可能となり、被害者の保護が図られることとなります。

 また、現在におきましては、内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっておりまして、現時点での保険加入義務づけによる経済的影響は限定的と考えられ、内航事業者からも条約への加入と国内法制化について理解を得られたことから、今般、国会にお諮りすることとなったものでございます。

日吉委員 ありがとうございました。

 続いて、損害の範囲について幾つかお伺いをさせていただきます。

 油濁損害は海洋における環境被害でありますが、もし、火災の場合、引火や爆発、こういったことが起こった場合、損害補償はどのようになっているのか、まずお尋ねいたします。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 油賠法では、一般船舶等油濁損害を、船舶から流出した燃料油の汚染による損害、また、損害の防止又は軽減のためにとられた措置に要する費用、その措置によって生じた損害と定義しておりまして、損害の種類の詳細は列記をしておりません。

 一般船舶等油濁損害に該当するかどうかにつきましては、汚染と損害との間に相当な因果関係があるかどうかによって、個々の事案ごとに判断されるということになると思われます。

 一般論としては、防除等に伴い発生する費用、海産物や漁具などの漁業損害などにつきましては、直接的な物理的損害であることから、一般船舶等油濁損害に該当するというふうに考えられます。

 なお、委員御指摘の火災による損害でございますけれども、火災は汚染ではないため、該当するとは考えにくいということでございます。

日吉委員 今お話ありました中で、漁業に関するこういった汚染による損害、こういったものは一般論として入りますという中で、油の除去作業を漁協なり漁業者が行った場合、これについて補償をされる、そういった範囲をもう少し詳しく教えていただけますか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたとおり、この油賠法自体では損害の具体的な種類の詳細は規定をしておらないということでございますので、一般船舶等油濁損害に該当するかどうかにつきましては、汚染と損害との間に相当な因果関係があるかどうかによって、個々の事案ごとに判断されることになるんだろうということでございます。

 その上で、一般論といたしましては、防除等に伴い発生する費用や海産物や漁具などの漁業損害などにつきましては、直接的な物理的損害でありますことから、一般船舶等油濁損害に該当するものと考えられますけれども、最終的には、汚染と損害との間に相当な因果関係があるかどうかによって、個別の事案ごとに判断されることになるというふうに承知をしております。

日吉委員 個別事案ごとにということでございますが、その損害の範囲をある程度想定したいなというような意味で、一般論としてまた少しお答えいただきたいんですけれども、例えば、海洋における環境汚染が発生したときに、海鳥が油で汚染された、その海鳥の保護、こういった油を落とす洗浄作業などがこういった対象になるのかどうか、これをちょっと教えていただけますか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 今委員御指摘の海鳥でございますけれども、海鳥の保護ということになりますと、実際に損害をこうむった者が存在するかどうか、そういった有無などの判断が必要になってくるんだろうというふうに思われます。

 一般に、先ほど来申し上げましたように、船舶から流出した燃料油の汚染による損害、損害の防止又は軽減のためにとられた措置に要する費用、その措置によって生じた損害を一般船舶等油濁損害というふうに規定しておりますので、仮に海鳥に付着した油の除去等に要する費用がこういった要件に該当するような場合には、対象となるというふうな個別の判断が裁判所によってなされる可能性はあるものと考えます。

日吉委員 ありがとうございます。

 そして、もう一つ、汚染によって風評被害も発生するかと思いますけれども、一般にこの風評被害に関する損害というのは入るものでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど来、直接的な物理的損害につきましては一般船舶等油濁損害に該当すると考えられるのではないかというふうに申し上げておるところでございますけれども、一方で、風評等の二次的に発生する損害につきましては、これは、被害額の算定の可否でございますとか相当因果関係の有無などから個別の判断が行われるものというふうに考える次第でございます。

日吉委員 ありがとうございました。

 もう一つ範囲についてお伺いいたします。

 難破物除去損害において適用される海域の範囲が限られているとお伺いしております。海岸や海域についてどこまでカバーするものなのか、油濁損害においても、あわせてこの海域の範囲について教えてください。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 この法案のもとになっております両条約が対象とする地理的な範囲でございますけれども、我が国及びその他締約国の領海及び排他的経済水域というふうになっております。

日吉委員 ありがとうございました。

 続きまして、油濁賠償法違反についてお伺いいたします。

 現在、百トン以上の外航一般船舶には保険が義務づけられておりますが、保険に加入しておらず違反となったケースについてお尋ねいたします。我が国における違反行為の事例というものはどの程度これまでありましたか。そして、違反と判断した場合どのような措置がとられたのか、その事例とあわせて教えてください。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通大臣は、油賠法に基づく強制保険の締結義務等への違反を認めた場合には、同法の規定により、船長や船舶所有者に対して、強制保険の締結その他是正のために必要な措置をとることを命ずることができることとされております。また、必要に応じて、是正措置がとられるまでの間、船舶の航行停止を命令することもできることとなっております。

 国土交通省といたしましては、このような規定に基づきまして、違反の是正のため必要な対応を行うこととなります。

 委員御指摘の具体的な処分の件数でございますけれども、平成二十六年から平成三十年の間の数字でございますが、保障契約の締結命令を下した件数が十六件、保障契約の証明書の備置命令、備付けの命令を出した件数が四十五件というふうになっております。

日吉委員 ありがとうございました。

 続きまして、この法律の施行に当たって、幾つかお伺いをさせていただきます。

 今後、法の円滑な施行に向けて、人員の確保を始め、いろいろな複雑な状況が生まれてくるのかなとも考えておりますが、施行に当たって何か対応すべきことがございましたら教えてください。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 この法案の施行の関係でございますが、まず、燃料油汚染損害の民事責任条約及び難破物除去ナイロビ条約、この二条約はいずれも、我が国が条約の加入書を国際海事機関、IMOに寄託した日から三カ月後に我が国に効力が発生するということとなっております。

 この法案はこの両条約の国内法化を図るものでございますので、その施行日につきましては、両条約が我が国に効力を生ずる日としておるところでございます。

 この法案が今国会でお認めいただきまして成立をした場合には、円滑な施行に向けて準備を進めていくことが必要となりますが、例えば、保険加入の義務づけ船舶の所有者は、保険への加入を証明する証明書の交付申請などの手続が必要となりますところ、施行日の直前に交付申請が集中するようなことで交付手続に混乱が生じないように、あらかじめ十分な猶予を持って船舶所有者への証明書の交付ができるよう措置する必要があると考えておるところでございます。

 また、内航事業者や保険会社の皆様に対しても、業界団体などを通じまして、この制度の必要な周知などを図ってまいりたいと考えております。

 このように、この法案が今国会でお認めいただきまして成立をした場合には、円滑な施行に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

日吉委員 ありがとうございます。

 今御説明いただいた中で、保障契約証明書、これを交付する、こういった手続が必要になってくるということでございますが、この証明書、今後、どれぐらいの船舶、何隻程度、交付申請される予定かということを教えていただきたいのと、あわせて、この証明書に係る申請機関やその費用等、わかっていれば教えてください。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の条約及び国内法化によりまして、約四千隻の船舶に証明書の交付が必要になるということでございます。

 また、この証書を発行する国内船舶に関しましては、国土交通省がこの証明書を発行するということになりますので、国土交通省の地方支分部局に対して申請を行っていただくということになります。

日吉委員 その具体的な申請機関とか、申請に係る費用とか、これについてはまだ決まっていない、そういう理解でよろしいですか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 申請は、私どもの出先機関でございますので、地方運輸局に対して行っていただくということになります。

 また、今回の手数料でございますけれども、事務に関する手数料は、法案の成立に合わせまして政省令において定めさせていただくということでございますので、その際に正式に決定をされるということでございます。

日吉委員 それと、もう一つ。先ほど、この法律について周知徹底していくということなんですけれども、国内総トン数百九十九トンの船舶も対象になっておりますから、必然的に小規模事業者が多くいると考えられます。そういった中で、この告知、周知徹底というのをどのように行っていくのか、もう少し具体的に教えていただけますか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 燃料油に関する汚染損害につきましては千トン以上、また難破物に関しましては三百トン以上の船舶に対して保険の加入の義務づけがかかるということでございます。

 こういった内航の船舶につきましては、内航海運事業者の業界団体がさまざま存在しておりますので、そういった業界団体などを通じまして、また、船主の団体などを通じまして、しっかりと周知を図ってまいりたいというふうに考えておりますけれども、そもそも、この法制化の作業に当たりまして、そういった団体とも一緒に、検討会などの場を通じまして、しっかりと議論を重ねてまいったところでございまして、そういった業界の御理解も得ながら、この法制化の作業を進めてきたところでございます。

日吉委員 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして、辺野古の新基地建設にかかわる問題についてお伺いをさせていただきます。

 前回お伺いさせていただいた公有水面埋立法四条一項一号の「国土利用上適正且合理的ナルコト」、これが埋立ての要件としてあります。この「合理的ナルコト」の解釈について、国土交通省にまず、改めてお伺いさせていただきます。

 ここには経済的な合理性というものが要求されているのかどうか、すなわち、幾らかけてもいいかどうか。そこについて、その工事に幾らかかるかどうかということを検討することは要求されていないのか、いるのか。この点をもう一度教えてください。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 公有水面埋立法第四条第一項第一号、これが要件として「国土利用上適正且合理的ナルコト」と定められておりますけれども、これにつきましては、公有水面の埋立てや埋立地の用途が国土利用上の観点から適正かつ合理的なものであることを要件とするというものでございまして、工事費の多寡、多い少ないによる経済的な合理性を評価するものではございません。

日吉委員 今、国土交通省から御答弁いただきましたが、防衛省さんにお伺いいたします。

 防衛省さんは、この工事にかかる費用、これについて、合理的な範囲内におさめるということを当然考えられていると思うんですけれども、今現在、その費用というのが幾らかわからないという中で、この公有水面埋立法第四条一項一号の要件を、この合理性というのを満たしているかどうかというのはどのようにお考えになられていますか。

辰己政府参考人 お答えいたします。

 今、国土交通省の方から御答弁がございましたように、この公有水面埋立法第四条第一項第一号の「国土利用上適正且合理的ナルコト」という要件につきましては、公有水面の埋立てや埋立地の用途が国土利用上の観点から適切かつ合理的なものであることを承認等の要件とするものと解されると承知しております。

 この事業につきましては、平成二十八年の最高裁判決において、普天間飛行場の危険性の除去が喫緊の課題であるということを前提としまして、この辺野古に建設する予定の代替施設等の面積や埋立面積が普天間飛行場の施設面積と比較して相当程度縮小されること、沿岸域を埋め立てて滑走路延長線上を海域とすることにより航空機が住宅地の上空を飛行することが回避されること、本件のこの代替施設が既に米軍に提供されているキャンプ・シュワブの一部を利用して設置されるものであること等に照らしまして、埋立ての規模及び位置が適正かつ合理的であるなどとして、本件埋立事業が第一号要件に適合するとの沖縄県知事の判断に違法又は不当があると言うことはできないと判示されていると承知しております。

 防衛省としては、いずれにしましても、この事業を進めるに当たりましては経費抑制は重要な課題と考えておりまして、各年度の予算要求の段階において所要額を精査しつつ、適正かつ厳格な予算執行に努め、全体の経費抑制を図るよう努力をしていきたい、このように考えております。

日吉委員 今、合理的なの意味で、埋立てや埋立ての用途というふうにおっしゃいましたけれども、この埋立てやという、ここの意味を教えてください。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 「国土利用上適正且合理的ナルコト」といたしまして、公有水面の埋立てや埋立地の用途が国土利用上の観点から適正かつ合理的なものであるということを要件としているということでございまして、文字どおりのことでございます。

 また、これにつきましては、前回の沖縄県によります承認取消しの違法性が判断されました平成二十八年の最高裁の判決におきましても、この公有水面埋立法四条一項一号の「国土利用上適正且合理的ナルコト」という要件は、承認等の対象とされた公有水面の埋立てや埋立地の用途が国土利用上の観点から適正かつ合理的なものであることを承認等の要件とするものと解される、このように判断されているところでございます。

日吉委員 済みません、そこの埋立てや埋立ての用途という、用途はわかるんですけれども、この埋立てやというのは、埋立ての何を、合理的かどうか、必要なんでしょうかね。

 ちなみに、この四条一項一号の「合理的」を審査するときの審査項目みたいなものというのはあるんですか。

塚原政府参考人 審査項目ということで申しますと、御承知のとおりでございますけれども、この第四条第一項に第一号から第六号までの要件が定められているところでございまして、その一が「国土利用上適正且合理的ナルコト」ということでございます。

 また、埋立てや埋立地の用途ということでございますけれども、これはまさに公有水面埋立てに係ります用途が利用上の観点から適正かつ合理的なものであるということで判断をされるというふうに理解をしております。

日吉委員 審査項目というのは確かに一号から六号までありますけれども、それを具体的に審査するに当たって、この一号の「合理的ナルコト」を判断するに当たって、判断のポイント、チェックポイントというのが多分あると思うんですけれども、そこにおいて、具体的にどういうことをチェックして合理的だという最終結論を、この一号の要件を満たすと判断されるんですか。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 「国土利用上適正且合理的ナルコト」ということで申しますと、これは先ほど申しました最高裁判決におきましても記述されているところでございますけれども、審査に当たって、埋立ての目的及び埋立地の用途に係る必要性及び公共性の有無や程度に加え、埋立てを実施することにより得られる国土利用上の効用、埋立てを実施することにより失われる国土利用上の効用等を考慮することというふうに理解をしております。

日吉委員 今、判決の文については教えていただきましたけれども、その中で、それはそれとして、実際に皆様が埋立ての要件を満たしているか満たしていないかといったときに、もう少しチェックするポイントというのが列挙されているんじゃないかと思うんですけれども、これについては満たしているか満たしていないかとか、そういうチェックリスト的なものというのがあった上で、最終的にこの要件を満たすというふうにしているんじゃないかなと思うんですけれども、そういうリストみたいなものというのはあるんですか。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 要件といたしましては、先ほど申し上げました一号から六号までということでございます。その中で処分庁と事業者の間において判断がされるというふうに理解をしておりますけれども、そういう中で、先ほど申し上げましたような観点が適用されているというふうに理解をしております。

日吉委員 そうしますと、ちょっと質問をかえますが、公有水面埋立法の第二条の第二項の五号ですか、「埋立ニ関スル工事ノ施行ニ要スル期間」というものを審査に当たって提出しなければいけないというふうになっているんですけれども、工事の期間を審査する、この目的は何ですか。

谷委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

谷委員長 速記を起こしてください。

 塚原水管理・国土保全局長。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 二条の三項につきましては、読み上げますが、「前項ノ願書ニハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ図書ヲ添附スベシ」というふうに書いてございまして、図面等、あるいは図書、資金計画書等を提出するということが定められておりますけれども、これは承認あるいは免許の要件というふうには理解をしておりません。

日吉委員 要件とは理解していないという御答弁でしたけれども、この施行期間、これを提出する。何のためにこの期間を提出してもらうんですかね。それで、何をここで知りたいんですか、何をチェックされるんですか。

谷委員長 局長、できる限りマイクの近くで答弁願います。

塚原政府参考人 はい、申しわけございません。

 お答えを申し上げます。

 提出したものにつきましては、処分庁と事業者との間での御判断になるかと思いますけれども、あくまでも、要件としては、先ほども申し上げました一項の一号から六号の要件に照らして承認あるいは免許についての判断がされるというふうに理解しております。

日吉委員 その目的がよくわからないんですけれども、お答えいただいていないんですけれども、この期間というのは、この公有水面埋立法四条一項一号の「合理的ナルコト」ということを検討するための材料として、この工期というのを記載してもらっているんじゃないですか。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返しになりますけれども、先ほど来御指摘の、第四条一項一号の「国土利用上適正且合理的ナルコト」という観点につきましては、公有水面の埋立てや埋立地の用途が国土利用上の観点から適正かつ合理的なものであるということでございまして、工期についての観点が含まれているということではないというふうに理解をしております。

日吉委員 今、工期についての観点は含まれていないとおっしゃいましたけれども、それじゃ、工期、何十年、何百年かかってもそこについては審査をしないというか、要件、これは合理的であるとか、そういったことは検討の対象にしない、こういうことですか。

塚原政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の裁決に関しましては、沖縄県から、行政不服審査手続におきまして、例えば地盤改良工事により工期が延びれば普天間基地の返還がおくれるということで、公有水面埋立法第四条の「国土利用上適正且合理的ナルコト」という要件を満たさないというような御指摘をいただいておりました。

 審査庁といたしましては、行政不服審査法に基づき審理員が求めた鑑定の結果や、沖縄県及び沖縄防衛局の双方から提出された書面の内容を検討いたしまして、地盤改良工事は、施工実績も豊富な一般的な工法によること、今後の詳細な検討によって、より合理的な設計、施工方法によることも考えられることからすると、工期が延びるとしても埋立てが実現可能なものと見込まれる状況にあることから、公有水面埋立法第四条の埋立承認の要件を満たさないとは言えない、このように判断をしたところでございます。

日吉委員 埋立てが延びるともということは、最大限どこまで延びるかということがわかっているのであれば、合理的な範囲なんだなというふうに結論づけることができるかもしれませんけれども、最大限、工期はどこまで延びるのか、そういったことはわかっているんですか。

辰己政府参考人 お答えいたします。

 先般、我々の方としては、地盤改良が必要だということで、それに関する検討結果をこの国会にも御提出いたしました。

 今後、この工期につきましては、沖縄防衛局において具体的に検討をすることになります。したがって、今の時点において全体の工期がどの程度になると言うことは困難なんですが、しっかりと検討を行って変更承認申請を行っていきたい、このように考えております。

日吉委員 今御答弁いただいたように、全体の工期がいつまでになるかというのは、現状、わからないという状況です。

 先ほど来申し上げておりますけれども、費用についても総額幾らになるかわからない、工期もわからないといった中で、国土利用上の合理性、これがないのではないか。そして、そういった状況で、この公有水面埋立法には該当しないというふうに、この要件には含まれないというふうな御答弁がありましたけれども、そうはいっても、国土交通省としまして、そういった工事を容認するということではないんじゃないかということを申し上げさせていただきたいと思います。

 続きまして、ちょっと時間がなくなりましたが、あと五分弱ですが、下関北九州道路のお話をお伺いしたいと思います。

 前回、石井大臣にお伺いしたとき、政務三役として要望することはないということで、大臣御自身が、少なくとも私は国土交通省に要望したことがございませんという御答弁をいただきました。

 大臣、それは、たまたましていなかったのか、するつもりがないのか、することはいけないことだと思われているのか、そのあたりの大臣の認識を教えてください。

石井国務大臣 国土交通大臣は国土交通行政に関するさまざまな御要望を承る立場にございますので、私自身が国土交通省に要望を行うことはないということであります。

日吉委員 また大臣の御認識をお伺いしますけれども、大臣御自身が要望を行うこと、これは大臣規範に反することだと大臣は思われますか。

石井国務大臣 それは、国土交通大臣が国土交通省に対してということでございましょうか。(日吉委員「はい」と呼ぶ)

 大臣規範との関係については、これは、大臣等規範自身は、公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、国務大臣等がみずから律すべき規範として定められたものと理解をしてございます。

 大臣規範等との関係につきましては、個別の事案に即して考えることが必要と考えております。

日吉委員 そうしますと、個別の事案で具体的に検討しないと何とも言えないということで、違反する可能性もあるし、そうではないこともある、こういう御答弁というふうに伺いました。

 もう一つ。例えば箇所づけを決定するに際して、これも仮の話で恐縮なんですが、大臣の地元の道路について予算をつけるということをその箇所づけを行う席で大臣が主張をされ、それがほかの案件よりも明らかに緊急性、必要性がないというようなものについて大臣が主張される、このこと自体は大臣規範なりに抵触すると考えられますか。

石井国務大臣 大臣規範に抵触するかどうか判断する権限が私にあるのかどうかちょっとよくわかりませんので、答弁はちょっと控えさせていただきたいと思いますけれども、現実の問題について申し上げれば、公共事業の事業箇所ごとのいわゆる予算配分につきましては、現地における事業の進捗状況等を踏まえまして、最終的には担当部局の判断により決定しているものと承知をしております。

 したがいまして、個別の事業箇所ごとの配分額、いわゆる箇所づけにつきまして、特段説明は受けておりませんし、私から指示することもございません。

日吉委員 具体的に、現実の場合で大臣は公正に対応している、こういうことをおっしゃったのだとは思いますけれども。

 改めてもう一度お伺いしますが、先ほどの、大臣規範に違反するかどうかを判断するのではなくて、大臣御自身がそれを違反すると常日ごろ認識されているのか、それともいないのか。この大臣御自身の認識を改めてお伺いさせてください。

石井国務大臣 私自身は、大臣として、行政の公正性に疑念を与えるようなことを行ってはならないというふうに意識をしているところでございます。

日吉委員 理解させていただきました。大臣自身は公正性を失うようなことはしないということなので、大臣自身は要望をすることもないというふうに理解をさせていただきました。

 時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

谷委員長 次に、清水忠史君。

清水委員 日本共産党の清水忠史です。

 船舶油濁損害賠償保障法、いわゆる油賠法の一部改正案について質問いたします。

 本改正案は、燃料油汚染損害の民事責任条約、それと難破物除去ナイロビ条約、この二つの国際条約を締結するために必要な国内法の整備という位置づけになっております。

 海難事故というのは本当にふえておりまして、例えば油による海洋汚染、さらには船舶の沈没や座礁、こういうことがふえている中で、地方公共団体や漁業関係者の方々の被害を最小限にとどめるということでは必要な改正だというふうに考えております。

 まず、きょうは、この改正に至る経過や実情につきまして、幾つかただしていきたいというふうに思っております。

 最初に確認したいんですが、実はこの油賠法については二〇〇四年に一部改正されておりまして、百トン以上の外航船舶に保険契約を義務づけるということが行われました。当時の法改正は、今私が述べました二つの国際条約、燃料油条約そして難破物除去条約、この二つの条約締結に基づいて行われたものだったのか、あるいはそうでなかったのか、この点を最初に確認させてください。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国では、船舶から排出された燃料油による汚染損害や座礁船等の撤去費用の賠償が適切に行われるよう、二〇〇四年に油賠法を改正し、一定の外航船舶に対して保険の加入の義務づけ等を措置してまいりました。

 これは、二〇〇二年に茨城県日立港に乗り上げた北朝鮮籍船の貨物船チルソン号による油の流出及び船体の放置が当時社会問題となったことなどから、我が国独自の措置を講じたものでございます。

 この当時、我が国は燃料油汚染損害の民事責任条約をまだ締結しておりませんし、また、難破物除去ナイロビ条約についてはまだ策定をされておりませんでした。したがいまして、これらの措置は、委員御認識のとおり、両条約に基づくものではなく、我が国独自措置として実施をしたものでございます。

清水委員 確認できました。

 それでは、またこれも改めて確認なんですけれども、今回の燃料油条約と難破物除去条約、この二つの条約があって初めて、いわゆる被害者がいわゆる船主ではなく直接保険会社に損害賠償請求することが可能になるということでよろしいでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 現行の制度におきましては、燃料油による汚染損害及び難破物除去等の費用による損害について、船舶所有者による保険契約違反を理由として保険会社が免責を主張した場合、被害者から保険会社に対して直接請求することができず、保険金が支払われない事例が発生をしておりました。

 今般、燃料油汚染損害の民事責任条約及び難破物除去ナイロビ条約に加入し、また、油賠法の改正を行うことにより、これらの損害につきまして、被害者が直接保険会社に対して損害賠償額の支払いを請求できることとなります。

清水委員 つまり、船舶所有者に、保険契約の内容に瑕疵がある場合、保険がおりないだとか、あるいは船舶所有者が失踪して、その責任が問えずに、結局、被害の損害金を補填してもらえない、こういうことから、直接被害者が、例えば地方公共団体だとか漁業関係者が船舶所有者が契約している保険会社に直接請求することが、この本改正案とそして二つの国際条約に批准することによって可能となるということでありますね。

 それでは、あわせて伺いたいんですが、今回の法改正のもとになった二つの事故、青森県深浦沖でのカンボジア船籍貨物船アンファン八号の事故、それから兵庫県淡路島でのタイ籍台船ネプチューン号の事故の概要について説明いただけるでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、アンファン八号の座礁及び燃料油汚染事故についてでございますけれども、二〇一三年の三月に、この船舶が青森県深浦町の海岸で座礁いたしまして、燃料油が流出したものでございます。

 船舶所有者が青森県からの座礁船撤去命令や油防除要請に従わず、船体等が放置されたままになっておりましたため、二〇一五年の八月までに青森県の費用負担で座礁船の撤去や油防除を実施されたということでございます。この際、座礁船撤去、油防除に要した費用は約三億六千万円であったということでございます。

 また、ネプチューン号の座礁事故でございますが、こちらは二〇一六年の五月に同船舶が兵庫県南あわじ市で座礁したものでございます。

 こちらの事案につきましても、船舶所有者が兵庫県からの座礁船撤去命令に従わず、船体が放置されたままになっておりましたため、二〇一八年十月から十一月にかけて、兵庫県の負担で座礁船撤去が実施されたということでございまして、座礁船撤去に要した費用は約一億七千万円であったということでございます。

 なお、両事案ともに、保険会社が保険契約違反による免責を主張したために、保険金は支払われておらないということでございます。

清水委員 いずれの事故も、今述べられましたように、保険契約上に瑕疵があるということで保険金が支払われなかったと。今お話しいただきましたけれども、青森県の方は三億六千万円、そして兵庫県淡路島の方で起こった事故につきましては一億七千万円、これらを地方公共団体がいわば費用を負担したということであります。

 それで、確認するんですが、今回、この二つの国際条約に締結し、本法案を改正するわけなんですが、これらの損害、いわゆる青森県の事故と兵庫県の事故ですね、保険会社に対して遡及して請求するということはできるんでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 燃料油汚染損害の民事責任条約及び難破物除去ナイロビ条約におきましては、条約の効果が発生する前に発生した事案に対して、条約の効果をさかのぼって適用させる規定はございません。

 したがいまして、この法案におきましても、施行日前に発生した事案について、本法案の規定をさかのぼって適用するということにはしておりません。

清水委員 さかのぼって請求することはできないと。

 逆を返して言いますと、先んじて条約に批准していたのであれば、この青森県の事故も、それから兵庫県の事故も、直接保険会社に請求することができたということだと思うんですが、ちなみに、燃料油条約そして難破物除去条約、この二つの国際条約の発効日はいつになっていますか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 燃料油汚染損害の民事責任条約につきましては、二〇〇一年三月二十三日に採択をされまして、二〇〇八年十一月二十一日に発効いたしました。

 また、難破物除去ナイロビ条約につきましては、二〇〇七年五月十八日に採択され、二〇一五年四月十四日に発効いたしました。

清水委員 今のではっきりしたんですけれども、燃料油条約が発効したのが二〇〇八年、燃料油漏れの青森県の事故が二〇一三年ということですから、条約発効の後に起きた事故である。そして、兵庫県の事故につきましても、難破船の、難破物の除去の問題なんですが、二〇一五年にこのナイロビ条約が発効している。そして、兵庫県の事故は二〇一六年であった。先ほど質疑しましたように、遡及して請求することはできない。

 このことを鑑みれば、たらればになるかもわかりませんが、もっと早くこの二つの条約に批准していれば、今回の青森県の事故と兵庫県の事故、本来、船舶所有者が持っている賠償するべき責任、あるいは保険会社が支払うべき費用、こういうものを青森県や兵庫県の方々の税金によって肩がわりせずに済んだのではなかったのか。

 ですから、もっと早くこの二つの条約に批准するべきではなかったのかということについて、国土交通大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 我が国におきましては、一定の外国船舶に対しまして、損害に対する賠償が行われるよう、我が国独自の措置として、保険の加入を義務づけてまいりました。その結果、座礁船放置事案は大幅に減少してきたところであります。

 一方、近年、アンファン号やネプチューン号のように、保険契約違反を理由とした保険会社による保険金の支払い拒否により、結果として損害に対する賠償がなされない事例が出てきたところであります。

 こうした事例が出てきたからこそ、我が国におきまして、両条約を国内法制化する必要性を関係業界とともに議論する機運が醸成されたものと考えております。

 今後、同様の事例が生じた場合でも、被害者の保護が図られるよう、本法改正により導入される措置の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

清水委員 今、石井大臣の御答弁は、こうした事故が起きたからこそ、その必要性を鑑みて、今回二つの条約に締結し、国内法を整備するというお話でありました。

 ただ、やはり大事なことは、起こってからではなくて、事前に必要な手だてをとっておくことではないのかなというふうに思うんですね。

 例えば、これは海上保安庁の資料なんですが、去年一年間に、二〇一八年に日本周辺海域で起きた海洋汚染件数が四百十四件もあるんですね。そのうち油による汚染が二百八十三件ですから、約七割がいわゆる油による汚染事故であるということがわかっております。

 また、これは少し前の数字になりますけれども、二〇一〇年から二〇一四年に世界の海で起こりました海難事故、これによって座礁、沈没した船舶の件数が二千十七件あるということなんですね。そのうち、日本近海においては八十五件起きているわけなんです。

 つまり、今度の二つの国際条約、いわゆる燃料油条約や難破物除去条約が発効した時点においても、こうした油流出汚染事件やあるいは難破物除去にかかわる、地方公共団体やあるいは漁業関係者が何らかの理由で負担した費用が支払われないというようなことは十分に予測されたというふうに考えるわけでございます。

 やはり、様子見の態度でよかったのかなと。確かに、現在の締約国に比べると、発効した時点においてはそれほど加盟国が広がっていなかったというようなこともありますし、この間説明を受けたところによりますと、例えば中小の船舶事業者については、経営体力の問題があるので、一律に保険加入の義務も生まれるわけですから、そうした理解が得られるのかというような御説明もありましたけれども、日本は、この間言われていますように、四面を海に囲まれた海洋立国でありますし、貿易についても船舶によるものが圧倒的多数であるということであるならば、やはり、様子見ではなく、必要な条約については率先して例えば締約し、批准し、そして、まだ様子見をしている周りの国々に対して積極的に条約への加盟であるとか批准を呼びかけていく、そういう主体性が私は求められているというふうに思いますので、その点についてぜひ指摘をしておきたいというふうに思います。

 続きまして伺いたいのは、外国船舶油等防除対策補助金、これについて伺います。

 この補助金が創設された経過、概要、そして補助金の交付実績について教えていただけるでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 外国船舶油等防除対策費補助金の制度でございますが、外国船舶の所有者が地方自治体に対し燃料油による汚染損害等の賠償を行わなかったケースが問題になりましたことから、二〇〇四年に設けられた補助金ということでございます。

 この補助金は、外国船舶の座礁などによりまして燃料油が排出された際に、地方自治体が行う油防除作業の費用が一定以上の額であった場合に、その二分の一までを予算の範囲内で補助するものでございます。

 この補助金でございますけれども、これまで三回の交付実績がございまして、合計約八億円を補助してきておるところでございます。

清水委員 もう少し詳しく聞かせていただきたいんです。

 今お話がありましたように、外国船舶が座礁などして油などが漏れてしまう、そういうときに地方公共団体が行う油防除作業の費用の一部について補助する制度だということでありまして、ただ、採択基準というのがあると思うんですが、これは幾らの金額以上のものというふうになっているか、その点についてお答えいただけますか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 この補助金の具体的な制度の内容、特に採択基準についてお尋ねがございました。

 こちらの補助金でございますけれども、補助先がまず地方公共団体ということでございまして、採択基準は二千万円以上の場合が対象になるということでございます。補助率が二分の一ということになっております。

清水委員 つまり、油が流出したことによってその防除作業に二千万以上かかった場合、地方公共団体が負担した場合、その二分の一について補助するというのが採択基準だということが確認されました。

 それで、先ほど質疑をさせていただきました青森県でのアンファン八号の事件と、それから淡路島での座礁事案、ネプチューン号、これについていろいろ調べたんですが、淡路島の座礁したタイ船籍の台船ですが、これは難破物の除去ということで約一億七千万円かかっているということで、油の除去については確認されていないということなんですね。

 一方で、青森県深浦沖での座礁、燃料油汚染事案、アンファン八号の方は、先ほど、かかった費用が約三億六千万円、こういうふうにおっしゃっておられましたが、その三億六千万円のうち、残骸撤去費用にかかった費用と、そして、こちらの方は油が流出しておりますので、油防除等の費用、この内訳というのをつかんでおられましたら教えていただきたいんですが、わかりますでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 御指摘のアンファン八号の事案につきましては、これは、撤去等に要した費用のうち、油防除などに要した費用と船骸撤去費用に要した費用、それぞれがあるというふうに理解をしております。私どもの手元にあります情報によりますと、油防除等の費用で約五千万円程度のコストがかかっているというふうに承知をしております。

清水委員 つまり、この外国船舶油等防除対策補助金、先ほどから採択基準について質疑させていただいたんですが、まさにこの青森県のアンファン八号の場合は、油防除対策費用が、その採択基準に適合する二千万円以上である、約五千万円ということで今御答弁があったわけなんですが、では、この青森県深浦沖座礁、燃料油汚染事案、このアンファン八号について青森県が支払った、費用負担した油防除等の費用、座礁の方はともかく、この五千万円については、今申し上げました外国船舶油等防除対策補助金のいわゆる補助対象となり得る可能性があるということでよろしいでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、この青森県の事案につきましては補助金の対象になり得るということだと考えておりますけれども、実際には、この補助金の活用に関しましては、青森県からは申請が行われなかったということでございます。

清水委員 先ほど、やはりこの二つの条約を批准するまでは遡及して支払われないということもあったんですが、一方で、こうした補助金がある。そして、今局長、御答弁いただきましたように、まだ青森県からはそういう申請がないということなんですが、ぜひ周知してあげていただきたいと思うんですよ。そうやってせっかく使える可能性があるというわけですから、相談にも乗っていただきまして、青森県の考えだとか要望だとか、そういうものも考えていただき、これは支払われるということになれば大変助かる、そういう案件だというふうに思いますので、ひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。

 やはり、今申し上げました外国船舶油等防除対策費補助金というのは、今回の法改正とは別途必要なものだというふうに思うんですね。

 といいますのは、今回、さまざまな外国船籍、あるいは内航船舶にも保険加入の義務づけをするわけですけれども、その保険契約の金額とか内容というのはまちまちだと思うんですよね。例えばそれは船舶の規模によったりするわけで、これまでの保険金の支払いしかできませんという上限なども設定される可能性があるわけです。

 しかし、実際、その油の防除対策に係る費用が、保険金額を超えて費用負担をしなければならないという地方公共団体や漁業関係者などが生まれた場合には、やはりこうした補助金の制度なども活用して、できるだけ被害を低減させていくということのためにしっかりと活用していただきたいと思いますし、また、地方公共団体などの関係者の皆さんにもこういう制度があるということを周知していただくということを要望しておきたいというふうに思います。

 次に、海上の安全について質問をさせていただきたいと思います。

 昨年九月四日に台風二十一号が大阪を襲いました。関西空港島の連絡橋に油タンカー宝運丸が衝突するという大惨事が発生いたしました。運輸安全委員会が既にこの事故について報告書を公表しているんですが、この事故の概要についてお聞かせいただけるでしょうか。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 平成三十年九月四日、委員御指摘の台風二十一号が大阪湾付近を通過した際、関西国際空港連絡橋の南方約一マイルの場所に荒天避泊しておりました油タンカー宝運丸が強風の影響で走錨をいたしました。走錨といいますのは、強風などによりまして船がいかりを引きずりながら流されることでございます。

 この走錨の結果、同船が連絡橋に衝突し、船舶交通の安全が阻害されるとともに、同空港へのアクセスが制限されるなどの影響が出たものでございます。

清水委員 関西空港島から一マイル、約一・八キロのところに錨泊していた。錨泊というのは、いかりをおろして停泊していたということですが、それが台風によって走錨する。走錨というのは、いかりをおろした状況のまま船が流されるということをいうのだと思うんですが、そのことによって宝運丸が連絡橋に衝突をしたということであります。

 運輸安全委員会が、ことし四月に、油タンカー宝運丸衝突事故の報告書を出しておられます。ここでは事故原因についてどのように分析されているでしょうか。

篠部政府参考人 お答え申し上げます。

 運輸安全委員会は、平成三十年九月四日に発生した油タンカー宝運丸衝突事故の報告書を平成三十一年四月二十五日に公表いたしました。

 報告書では、原因について、台風第二十一号が接近し、海上台風警報が発表されていた状況下において、宝運丸が、一、関空連絡橋が北方約一マイルの距離にある錨地に錨泊したこと、二、二つのいかりのうち一つのいかりのみを使用した単錨泊を続けたこと、三、台風接近により風が強まった際に、エンジンを使用した推進力を停止した状態にし続けたことから、本船を制御する距離的な余裕がない状況で圧流され、連絡橋に衝突したものと考えられるとしております。

 このうち、一点目に申し上げた錨泊場所に関する船長の判断については、台風が実際の進路とは逆側の錨地東側を通過し、風が比較的強くならない側である左半円側に入ると思っていたこと、台風の進行速度が速く、長時間にわたって強い風が吹くことはないと思っていたこと、次の積み荷役が阪神港堺泉北区で行われる予定であったこと、及び、関空島から三マイル以内の海域を避けて錨泊することを注意喚起していた海上保安庁作成のリーフレットを知らなかったこと等によるものと考えられるとしております。

 以上です。

清水委員 ありがとうございます。

 今最後に述べられた、関空島から三マイル以内の海域を避けて錨泊することを呼びかけていた海上保安庁のリーフレット、今お手元に配付しております資料の一でございます。これが「走錨海難を防止しよう!」という海上保安庁のリーフなんですね。

 これは、実は二〇一一年度から使用されているものでありまして、走錨防止五カ条の一番目に、関空島の陸岸から三マイル、これは約五・五キロメートルのことだと思うんですが、離した場所に錨泊してくださいと。このことについて船長が知らなかったということなんですが、これは、船長だけではなくて、運輸安全委員会の報告書を読みますと、管理責任者、運航管理者あるいは代理店担当者、みんな知らなかったということなんですよね。

 ですから、二〇一一年から使用しているこの呼びかけリーフ、三マイル離したところに泊めてください、このことがなぜ周知されていなかったのか。お答えいただけるでしょうか、海上保安庁。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 海上保安庁におきましては、現在、先ほど委員御指摘のように、リーフレット等を用いまして、機会あるごとに、関空島の陸岸から原則として三マイル以上離れた場所で錨泊することを、海事関係者、関係団体等を通じまして個別事業者に注意喚起をしていたところでございます。

 また、事故当日におきましても、台風接近に伴う走錨に注意するよう、宝運丸を含む錨泊船舶に対しまして、大阪湾海上交通センター及び第五管区海上保安本部から注意情報を発出しております。

 これらの対応にもかかわらず、今回事故が発生しましたことから、外部有識者による検討会の提言を踏まえまして、荒天時の航行を原則禁止する規制区域を設定したところでございます。

 この新たな規制につきまして、個別の船舶運航者等にまで周知が行き渡るよう徹底してまいりたいと考えております。

清水委員 今、九月四日の台風二十一号のときに、いわゆる三マイル以内に錨泊しないようにということで情報を発出していたということなんですが、資料の二をごらんください。

 資料の二は、台風二十一号が来た九月四日、左側の図は、関空島から三マイルの線ということで、この中に錨泊船が十三隻確認されているわけなんですよね、あのリーフレットの呼びかけにもかかわらず。

 今、海上保安庁長官が、海上交通センターから、出てくださいと情報を発信したということなんですが、発出したにもかかわらず、じゃ、この十三隻は移動しなかったということですか。そこを確認しておきたい。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、海上交通センターから走錨に関する注意情報を発出しておりましたけれども、この宝運丸につきましては三マイル以内から移動しなかったということでございます。

清水委員 最後に質問するんですけれども、この同じ資料の二を見ていただきますと、その後やってくる台風二十四号、これは九月三十日のものですが、現場における強力な指導を実施したところ、見事に、関空島三マイル以内の状況を見ますと、錨泊船はゼロなわけですよ。ですから、九月四日の台風二十一号の時点でこのような指導を行っていれば、この油タンカー宝運丸の事故は防ぐことができたんじゃないか。

 ですから、この資料にありますように、自動船舶識別装置、AISによって三マイル以内に錨泊していることを確認しているわけですから、どうしてそれができなかったのか、この点について最後お答えいただき、私の質問を終わりたいと思います。

岩並政府参考人 お答えいたします。

 今回の事故を踏まえまして、事故の再発防止の観点から、外部有識者による検討会の提言を踏まえまして、本年一月末より、関西国際空港周辺海域におきまして、海上交通安全法に基づく荒天時の航行制限の運用を開始しております。

 この運用を適切に行うことによりまして、船舶交通の安全確保に努めてまいる所存でございます。

清水委員 再発防止を強く求めて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、井上英孝君。

井上(英)委員 日本維新の会の井上です。

 それでは早速、油賠法の法案についての質疑をさせていただきたいと思います。

 与野党問わず、たくさんの質疑が来ていますので、重なる部分も出てくるかと思いますけれども、御容赦をいただいて、確認をさせていただけたらと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 まず、船舶からの燃料油による油濁損害の責任と賠償について規定する条約というのが、二〇〇一年三月、二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約というのができました。また、座礁した船舶やその積み荷などの難破物の除去についての責任と賠償を規定する条約として、今度は二〇〇七年五月に、二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約というのがそれぞれ採択をされております。

 我が国では、これらの条約というのを今まで締結はしておらず、平成十六年に船舶油濁損害賠償保障法というのを改正して、一定の大きさ以上の外航一般船舶に対し、燃料油による油濁損害及び座礁船除去による損害を補填する保険加入というのを義務づけるなど、先ほど申し上げた国際条約、二つの条約の一部を独自措置として実施してこられたということであります。

 まずお聞きしたいのは、条約は、先ほど申し上げましたように、二〇〇一年、二〇〇七年とそれぞれ発効しておりますけれども、今回、我が国がこの時期に条約を締結して、そして今回の本法の改正になった背景をお伺いいたします。

    〔委員長退席、松本(文)委員長代理着席〕

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘の両条約、すなわち燃料油汚染損害の民事責任条約及び難破物除去ナイロビ条約でございますが、これらの条約を国内法制化するに当たっては、内航船舶にも保険加入を義務づける必要がございます。

 我が国は、委員御指摘のとおり、二〇〇四年にこの油濁法を改正しまして、一定の外航船舶に対する保険加入の義務づけなど、事実上、両条約の内容の一部を実施してきたところではございますけれども、一方、当時の調査では、内航船舶の保険加入率は七割にも満たず、そのような状況下において内航船舶に保険加入の義務づけを行うことは、中小企業が大半を占める内航船舶の所有者に大きな経済的影響をもたらす可能性があると考えられました。

 加えて、条約の締約国数が少ない段階では、裁判所判決の相互承認などの条約締結によるメリットが内航事業者への影響を必ずしも上回るとは思えなかったことから、両条約の締結を見送ってきたところでございます。

 しかしながら、近年、船舶所有者が保険に加入しているにもかかわらず、船舶所有者の保険契約違反を理由に保険金が支払われない事例が発生してきておりまして、被害者保護のためにさらなる対応が求められる状況となってきております。

 本法案により両条約を国内法制化することで、被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払いを直接請求すること等が可能になり、被害者の保護が図られることとなります。

 また、現在においては、内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっておりまして、現時点での保険加入義務づけによる経済的影響は限定的と考えられ、内航事業者からも条約への加入と国内法制化について理解を得られましたことから、今般、国会にお諮りすることとなった次第でございます。

井上(英)委員 それでは、我が国におけるこの二本の条約の発効日と、それから本法の施行日について、具体的な日程というのをお聞かせいただけますでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 この両条約でございますけれども、いずれも我が国が条約の加入書を国際海事機関に寄託した日から三カ月後に我が国に効力が発生するということになっております。

 この法案は両条約の国内法制化を図るものでございますから、その施行日につきましては、両条約が我が国に効力を生ずる日とさせていただいております。

 具体的な時期につきましては、本法案を国会でお認めいただけました場合には、おおむね年度内を目途に施行することを目標に、準備と手続を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。

井上(英)委員 近年、船舶の大型化という背景、非常に大きくなっています、そういう背景を踏まえますと、やはり、船舶が使用する燃料油というのは必然的に大量になりますし、その燃料油が流出した場合には大きな損害というのを及ぼすということになります。また、船舶が座礁した場合には、場所や状況にももちろん左右されるかとは思いますけれども、撤去に要する費用というのも、これも莫大な損害ということになります。

 先ほど、今回の法案の改正の意義もお答えをいただきましたと思いますけれども、被害者を保護するためにも、この船舶油濁損害賠償保障法において、一定の船舶に対しての保険締結の義務というのを課すなどの措置がなされていましたけれども、今回の改正案というのは、さらなる被害者保護の充実を図るという意味では非常に意義深い内容であるかなというふうに認識をしております。

 ただ一方で、事業者側にしてみれば、先ほど申されていたように、新たな規制というのが課されます。その規制が被害者保護という目的を達成するためには本当に適切なのかどうか、それからまた、先ほどもありましたように、特に内航業界、そしてまた保険業界への影響というのはどういったものなのか、そしてまた、規制の内容ですね、することによって加害者に対して有利に働くというようなことがないのか、お聞かせいただけますでしょうか。

    〔松本(文)委員長代理退席、委員長着席〕

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、まず、今回、内航船舶にも保険締結の義務づけがかかるということでございますけれども、これは、両条約上、内航船舶も強制保険の対象からは除外されておりませんので、両条約を国内実施するためには、我が国でも内航船舶に保険の加入を義務づける必要があるということでございます。

 被害者保護の観点から考えれば、内航船舶であっても船舶所有者の倒産などによりまして賠償が十分に果たせないこともあり得ることから、保険の加入を義務づけることは望ましいことと考えておる次第でございます。

 内航業者の経営に与える影響、大丈夫かという御指摘がございました。

 今回、難破物除去ナイロビ条約に基づき、新たに保険加入の義務づけ対象となる総トン数三百トン以上の内航船舶は約三千八百隻ございまして、内航船舶全体の約六割に当たるということでございます。

 また、このうち、総トン数千トンを超える船舶は約千隻ございますが、これらの船舶につきましては、燃料油汚染損害の民事責任条約に基づく保険への加入も義務づけられることになるということでございます。

 委員御指摘のとおり、両条約の締結に当たりましては、中小企業が大半を占める内航業界に大きな経済的影響を与える可能性がありましたことから、内航海運業界への影響につきまして改めて調査検討を行ってきたところでございますけれども、現在では、総トン数三百トン以上の内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっているということを確認させていただいた次第でございます。

 このため、現時点で条約の国内実施を行ったとしても、保険への加入義務づけによる経済的影響は限定的だというふうに考えておる次第でございます。

 また、関係業界の皆さんを構成員とする検討会などを通じまして条約の国内実施について議論を行ってきたところでございますが、その結果、関係業界の皆様からも理解を得たところでございます。

 委員御指摘のとおり、被害者の保護を十分に図るということは大変重要でございますけれども、一方で、こういった保険への加入があるということで、業界の皆さんに対する影響も考慮する必要があるということで議論を進めてまいりました。

 保険への加入は、万が一内航海運事業者の皆さんが事故を起こした場合の損害賠償の支払いを補填するということにもなりますので、総合的に考えて、内航業界の皆さんの経営を圧迫することにはならないのではないかと考えておる次第でございますけれども、このような検討のもとに、今回の法案をお願いしている次第でございます。

井上(英)委員 局長がおっしゃるように、海を走る船舶に外航、内航というのは関係ないですし、いろんなことが船に起こる可能性はあるので、外航だけというのはやはり限界があるというのもよくわかりますし、ただ一方で、非常に資本力が少ない、やはり中小企業が多い内航船舶において、保険の加入を義務づけるとなると、それだけの新規の負担が要るわけですので、そういったものをしっかりと議論をいただいている中での、数字でも、当初、七割弱の加入率が、もう今九割を超えているんですよね。

 ですから、あと残り、しっかりとやっていただいて、被害者をしっかりと守って、なおかつ、やはり健全な会社にはしっかりとサポートするという考え方も非常に大事ですので、先ほど申し上げたように、保険の締結の義務に関してのしんどさはありますけれども、ぜひやっていただきたい。また一方で、経営が圧迫にならないようにお願いをしたいなというふうに思います。

 今回の法改正により、海難等により発生した燃料油による汚染損害及び難破物除去などの費用に係る損害について、船舶所有者等に責任が発生した際に、今までは、保険会社が免責の場合、被害者が救済されなかった、これも非常に気の毒なことだと思うんですけれども、今回、被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払いを直接請求できるということになったというのは非常によくなったというふうに思います。

 ただ、それによって、今度は、事故を起こした船主は賠償に応じなくてもいいという形になって、法令遵守、安全運航という意味でのインセンティブといいますか、インセンティブがあって安全運航されるのも困るんですけれども、しっかりと、先ほど言いました健全な船主になってもらうということも非常に大事なんですけれども、いかがお考えか、お答えいただけますでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 保険会社が直接請求に応じた場合でございましても、保険会社と船舶所有者との間では、保険契約違反等による支払い免責は引き続き有効でございますので、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応が行われるものと考えられます。

 また、事業者が保険の加入や更新を行う際に、保険会社は審査を行うものと承知しておりますが、そこで悪質な事業者であると判断された場合には、保険会社において保険料を高く設定することや、場合によっては保険契約を断るといった対応がなされることもあり得ると考えられます。

 こうしたことから、今般、被害者の保護の観点から、被害者が直接保険会社に対して損害賠償の支払いを請求できる制度を導入することとしておりますが、こういった制度を導入しても、船舶所有者の法令遵守や安全運航のインセンティブを失わせるものにつながることではないというふうに考えております。

井上(英)委員 先ほども申し上げたように、法令遵守していただいて安全運航していただくのにインセンティブが要るのかどうかというのはまた別の議論ではあるんですけれども、当たり前の話ですけれども、少しでも、しっかりと抑止力になるような環境というのは大事ですので、お願いをしたいなと思います。

 被害者からの直接請求により、保険会社によって新たな対応というのが見込まれます。このような負担を強いることで保険会社の事業運営というのを圧迫することにならないのか、お聞かせいただけますでしょうか。

水嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、今回の改正によりまして、被害者が保険会社に保険金の支払いを直接請求できるということになりますが、この場合、保険会社が直接請求に応じた場合でございましても、保険会社と船舶所有者との間では、先ほどもお答え申し上げましたことでございますけれども、保険契約違反等による支払い免責は引き続き有効ということでございますので、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応をとることが考えられます。

 そもそも、本法案のもとになっております二つの条約につきましては、その制定の過程において、国際海事機関において、各国代表とともに、保険業界の国際的な団体も参加しつつ、十分な議論を経て策定されたと承知をしております。

 さらに、今回の国内法制化に当たりましても、国土交通省といたしましても、保険業界を構成員に含む検討会等を通じて理解を得てきたところでございます。その議論に際しまして、国土交通省の方からも保険業界の意見を聴取させていただいたところでございますが、条約に基づく直接請求に対応して保険金の支払いをした場合の影響は限定的であるということでございまして、現時点において、保険会社におかれては、当該措置に伴う保険料の引上げも想定しておられないということでございました。

 私どもとしては、このように、保険会社の事業運営を圧迫することにはならないのではないかというふうに考えておるところでございます。

井上(英)委員 わかりました。

 それでは、直接請求があった場合、条約が発効されているので、この手の案件を取り扱っている保険会社というのはたくさんあるかと思うので、ただ、保険者からどのような意見があったのか、そしてまた、先ほど言いました、直接請求で求償できるという関係になりますので、保険者と船舶所有者間のトラブルというのは発生していないのか、お答えいただけますでしょうか。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど来と若干重複してしまいまして恐縮でございますけれども、直接請求が行われた場合に、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金分を事後的に求償するといった対応をとる可能性がございまして、そういった手間が保険会社としては出てくるということでございますけれども、そういった制度を法制化することにつきまして、保険業界を構成員に含む検討会等を通じて御議論をしてきたところでございまして、保険会社からは、船舶所有者との間の保険契約に基づく免責を主張して支払いを拒否することができなくなることなど、また、その場合に事後的な求償の手続が生じることなども含めて御理解を得られたというふうに理解をしております。

 また、実際にトラブルなどが生じる可能性はないのかということでございますけれども、両条約が既に発効しております諸外国におきまして、直接請求による支払い後に保険会社と船舶所有者間のトラブルが発生するような事例はないかということについても把握するよう努めてみたところではございますけれども、外国における民間事業者間の個別の係争ということでございまして、なかなか具体的な情報は得られなかったところでございます。

 いずれにいたしましても、被害者の保護を優先するために、債権回収のリスクやコストを保険会社に背負っていただくという点について、保険業界の御理解を得ながら今回の法制化を進めてきたところでございます。

井上(英)委員 最後の質問ですけれども、今回の法案の改正前の油賠法が保障契約を義務づけても、結果として、本法の背景となった座礁船を撤去しないで本国に逃げ帰る事案などが発生しています。結局は、座礁船を放置するような悪質な船舶所有者をどのように減らすか、どのように締め出すかというのがやはり行き着く最終の問題だと考えます。政府はそのような船舶所有者に対してどのように対処していくおつもりなのか、お伺いをいたします。

水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 一般論といたしまして、保険会社が直接請求に応じた場合でありましても、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応を行っていくというふうに考えられます。

 また、保険への加入に際しまして、保険会社は審査を行われるわけでございますけれども、悪質な事業者に対しては、保険料を高く設定することでございますとか、場合によっては保険契約を断るといった対応を行うものと考えられまして、そういった場合には保険の維持が困難になるということで、悪質な事業者が市場から排除されることにつながるのではないかというふうに考えております。

 この二条約で必要とされております保険に加入していない船舶は、締約国の港には寄港できなくなってしまいますので、事実上、国際航海に従事することが困難となるだろうというふうに考えております。

 このように、適切な保険への加入を確保することで悪質な行為への抑止力が働くのではないかと考えておるところではございますけれども、いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、有効な保険に船舶が加入していることを示す証明書をしっかりと確認をさせていただきまして、有効な証明書を有していない船舶を我が国に寄港させないことなどを通じまして本法の実効性を確保することで、悪質な船舶所有者への対応をきっちりと図ってまいりたいと考えております。

井上(英)委員 ありがとうございました。

谷委員長 次に、重徳和彦君。

重徳委員 社会保障を立て直す国民会議の重徳和彦です。

 船舶油濁損害賠償保障法改正について質問をさせていただきます。といっても一点だけです。

 最初に、法制的な観点から大臣に確認をしたいんですけれども、この法改正によって、保険会社は被害を受けた方々から直接請求を受けるということが起こる、被害者が直接請求できる、そういう仕組みが導入されるということなんですが、被害者自身は保険会社と何の契約関係にもないわけですけれども、契約当事者でもない被害者が直接保険者に請求できる、このいわば異例な法制的な仕組みは数少ないと思うんですけれども、この法律における考え方と、ほかに例があれば、その例とその考え方について御説明ください。

石井国務大臣 本法案におきましては、燃料油による汚染損害及び難破物除去等の費用による損害について、被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払いを直接請求できることとしております。さらに、直接請求を受けた保険会社は、被害者に対して主張できる抗弁内容が制限されることとなります。

 他の同様の事例といたしましては、自動車損害賠償保障法に基づく自動車損害賠償責任保険におきましても、被害者が直接請求することが認められております。

 これらの仕組みにつきましては、被害者救済の政策的必要性が極めて高く、被害者保護の観点より、自動車や船舶の所有者等に対して保険加入を義務化するとともに、被害者へ直接請求権を付与するようにするものであります。

 なお、本法案により国内実施することになる二つの国際条約におきましても、この保険会社に対する直接請求制度が規定をされているところであります。

重徳委員 きょうは損害保険にまつわる法案の審議でありますので、本法案そのものから少しずれますけれども、保険について議論してみたいと思います。

 世の中には本当に多様な社会リスクがあるわけなんですけれども、そのリスクの責任の所在というのが必ずしもはっきりしない、そういうケースというのは往々にしてあると思うんですね。

 今の自賠責保険、車の場合にも、明らかに加害者の過失が特定できる場合ももちろんありますけれども、ドライバーが十分に注意を払っていて、過失がないとまで言えるかどうかわかりませんが、限りなく少ないとか、要するに、余り責めたらちょっと気の毒じゃないか、こういうケース、いろいろなケースが積み重なっていると思うんです。

 ただ、車の場合には、事実上の無過失責任と言われるような、どれだけ注意を払っていてもやはりドライバーに責任を帰することにせざるを得ないんだ、こんなような取扱いがあると聞いておりますが、この取扱いの考え方についてお聞かせください。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 自動車損害賠償保障法では、交通事故が発生した場合における民事上の責任につきまして、民法の特則として、自動車の所有者等の運行供用者に対して事実上の無過失責任を負わせておりまして、一定の免責事由がある場合を除き、この運行供用者に賠償責任を課しているところでございます。

 この趣旨は、自動車の所有者等が運行を支配する権限を有し、運行による利益を得るという立場に着目して事実上の無過失責任を負わせることで、交通事故の被害者の救済を図ることを目的としているものでございます。

 こうした事実上の無過失責任による賠償責任を担保するものとして、自賠責保険への加入を義務づけることにより、迅速かつ実効性のある被害者救済が図られているところでございます。

重徳委員 幾つかキーワードがあって、運行の支配と利益を受けている運行供用者責任という言葉がありました。事実上の無過失責任という言葉も今局長から述べていただきました。

 目を転じますと、保険というのは、世の中に存在するリスクの数だけ保険の種類があるという言い方もされるぐらいで、森羅万象、物事の裏にはリスクがあるということなんですが、社会のリスクというものも時代とともに変わっていくと思うんですね。

 新しいリスクが生まれる、そうすれば備えも必要ということになってくるんですが、例えば働き方改革、これを例に挙げますと、近年、トラックとか、バス、タクシーもそうかもしれませんが、長時間労働で事故のリスクがある、こういうことが言われております。

 逆に、人手不足の中で時間も短縮して人も集まらない、こんなことになると、ある意味、企業からすると、配達がおくれるリスクとか、受注したとおりにはうまく事が運ばないリスクとか、いろいろなものがまた生まれるんじゃないか、こういう非常に複雑な議論があると思います。

 今、とりわけ、国交省で、トラック業界なんかの長時間労働問題を検討している自動車運送事業のホワイト経営の見える化検討会という、ちょっとおもしろい名前の検討会が去年の六月から行われているということなんですが、この検討会の進捗状況や今後のスケジュール、それから、具体的にホワイト経営というものについてどのような制度、仕組みにして普及させようとしているのか、このあたりを教えていただければと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 ホワイト経営の見える化につきましては、昨年五月に策定されました自動車運送事業の働き方改革の実現に向けた政府行動計画におきまして、二〇一八年度に有識者、事業者団体、労働組合などから構成される検討会を開催し、長時間労働の是正等の働き方改革に取り組む企業を認証する制度の設計について検討し、制度設計を行う、二〇一八年度末までに認証制度の詳細を決定する、二〇一九年度より認証制度の運用を開始するとされておりましたが、検討会におきまして、事業者からの声をもっと聞いた方がよいといったような御指摘もいただきまして、トラック、バス、タクシー事業者に対してアンケートを実施したことから、当初の予定よりもおくれているところであります。

 今後のスケジュールにつきましては、現在、アンケートの結果を集計、分析中でありまして、その結果も踏まえ、関係者とも速やかに調整を行い、六月中には報告書の公表や認証実施団体の公募を開始する予定でございます。

 また、認証制度の普及という点につきましては、事業者団体の総会、事業者大会等の場を活用したPRでありますとか、関係団体の広報誌、ホームページなどへの掲載、申請の受け付け開始、認証の際のプレスリリースなど、関係者の協力も得つつ、認証制度の周知を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

重徳委員 少し検討がおくれているということですが、事業者の意見を聞いた方がいいという中には、どのような意見に配慮すべきだということを言われているんでしょうか。

 特に、ホワイト認証というのを受けたら、ホワイトな企業だから人集めがしやすくなるということですが、一方で、それを受けられなかったところは、今まで以上に人手不足になっちゃうとか、仕事がやりにくくなってしまう、こんなこともあると思うんですが、どのような声を特に補足的に聞くべきだということなんでしょうか。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 いろんな意見がございましたけれども、例えば、業界でありますとか地方によって状況がさまざまであるので、アンケート調査で深掘りをして着地点を見出すべきだということがございました。それで、今、アンケートをやったりしておるわけであります。

 あとは、何より、多くの人にホワイト経営に取り組んでいることを評価してもらうためには、利用者に制度を理解してもらうためのPR等が重要であるということ。

 また、認証を取得すれば、例えばハローワークで積極的に紹介してもらえるなどのインセンティブがあればいいのではないかということで、インセンティブですね。

 あとは、インセンティブ措置に、国や事業者団体による例えば補助金の優先採択とか、そういったことをやってほしいということと、あと、やはり制度の信頼性というものが必要なので、審査については厳格に行うべきだといったような点がございましたので、そういった点を踏まえましてアンケート調査を集計、精査をしておりまして、最終的な結論を出したいというふうに考えております。

重徳委員 しっかり検討して、よい結論を出していただきたいと思います。

 次に、同じようにリスクが曖昧だという意味では、ドローンですね。例えば車と比べた場合には、車の場合は、実際、自分で、手でハンドルを握って、車そのものに乗っかって動いているわけですが、ドローンの場合は、もともと離れたところでドローンを飛ばしているわけですし、これからは目視外飛行ということも視野に入ってくるわけで、これは、いろんなプログラムに基づいて運航させていくというようなことかと思います。また、気象条件にも大きく左右されるのがドローンだと思います。

 このドローンの場合は、先ほどの事実上の無過失責任なんというレベル以上に、非常に多くの、特定しがたい、特定が難しい事故原因のケースがあると思うんですね。

 この場合に、被害者救済のあり方、これもまた非常に厄介な問題じゃないかと思うんですが、現時点で関係省庁の検討状況について教えてください。

米山政府参考人 お答えいたします。

 現在、無人航空機の飛行は、操縦者の目視内での飛行が中心であり、無人地帯での目視外飛行も一部で認められるようになっております。

 今後、有人地帯での目視外飛行の実現を目指していくこととしておりますが、その際には、地上にいる第三者の安全、安心を確保することが前提であり、委員御指摘のような被害者救済も重要な課題であると認識しております。

 このため、無人航空機の所有者情報の把握方法や保険のあり方を含め、関係省庁とともに、官民協議会等の場を通じて検討を進めてまいります。

重徳委員 それが精いっぱいの御答弁だとすれば、相当まだまだという感じですね。

 ドローンをこれからもっともっと活用していこう、私も推進すべきだという立場でありますけれども、当然、安心して飛ばせなきゃ普及もしないわけでありますので、これ以上もう御答弁はないということですね。これ以上言うことはないということですね。うなずいておられますので、そういうことだと思いますが、ぜひ検討を加速していただきたいと思います。

 最後にもう一点、ちょっとこれも先の話かもしれませんけれども、しかし、近い未来起こり得る話として国会で議論しておくべきことだろうということで取り上げたいと思います。

 自動車でも、これからコネクテッドカーとか自動運転というものが実用化されるわけですが、その際は、今までの車はそれぞれの独立した車だったわけですから、多少玉突き事故で連鎖するような事故があったとしても、被害もそういう意味では限定的だったと思うんですね。だけれども、これからは、サイバーテロとかシステム全体がダウンしてしまうというようなリスクにさらされる可能性が否定できないと思います。

 その場合に、保険制度に絡めて言うと、例えば、今まで火災保険というのが、今もありますけれども、個々の火災の保険には、それぞれの民間会社がそれぞれの契約に基づいて賠償、賠償というか保険金を支払うことはできると思うんですけれども、地震が起こって、一斉に、同時多発的に災害が起こった場合には、再保険制度、地震保険で国がそれをバックアップする、そういう仕組みがあるわけです。

 したがって、これからコネクテッドとか自動運転というのが本格化した際には、こうした広域的な同時多発、あるいは集積された損害といったことにもしっかりと備えていかないと、何か起こったときに想定外でしたというわけにはいかないと思うんです。

 そういう意味で、こうした一定以上の集積損害が発生した場合のことについて、国としてどのような備えを検討しているのか、あるいは、そこにはすぐ限界が見えているのかもしれませんけれども、今の状況を教えていただければと思います。

奥田政府参考人 お答え申し上げます。

 自動運行装置を用いた運転中に事故が発生した際の民事責任に関してでございますけれども、民法、保険法の専門家などの有識者によって構成される自動運転における損害賠償責任に関する研究会において検討を進めまして、昨年の三月に結論を得たところでございます。

 そのうち、サイバー攻撃によって事故が発生した場合につきましては、必要なセキュリティー上の対策が講じられていない場合などを除きまして、ひき逃げ事故や無保険車、盗難車による事故のように、自賠責保険による救済を受けられない被害者に対して保障を行う政府保障事業によって対応することとされたところでございます。

 民事責任の対応につきましてはこのような検討結果を得たところですが、自動運転等の通信機能を備えた自動車が第三者に不正アクセスを受けた場合、事故の発生など社会的に重大な影響を与えるおそれがあることから、まずは自動車のサイバーセキュリティーの確保を図ることが重要な課題と考えております。

 このため、国土交通省におきましては、自動車の国際基準を策定する国連の自動車基準調和フォーラムの議論に積極的に参画し、国際基準の策定に向けた議論を主導しているところでありまして、国際的にも協調しながら、安全な自動運転車が市場に投入されるよう、自動車のサイバーセキュリティー対策に取り組んでいるところでございます。

 なお、御指摘のサイバーテロ等に伴う大規模な集積損害という点につきましては、まずはサイバーセキュリティー対策をしっかりと講じながら、今後起こり得る事態の想定も踏まえ、検討していくべき課題と考えております。

重徳委員 大体わかりました。しっかり今後のことを想定しながら検討いただきたいと思います。

 これは本当に近未来の話だと思いますので、私からは、そうのんびりとしていられない問題ではないかということを指摘を申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

谷委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

谷委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

谷委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

谷委員長 次回は、来る十七日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十分散会


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