衆議院

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第2号 令和5年11月17日(金曜日)

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令和五年十一月十七日(金曜日)

    午後零時二十一分開議

 出席委員

   委員長 下条 みつ君

   理事 斎藤 洋明君 理事 高木  啓君

   理事 高鳥 修一君 理事 塚田 一郎君

   理事 梅谷  守君 理事 西村智奈美君

   理事 和田有一朗君 理事 山崎 正恭君

      井出 庸生君    池田 佳隆君

      加藤 勝信君    熊田 裕通君

      佐々木 紀君    櫻田 義孝君

      中川 郁子君    山田 美樹君

      山本 左近君    義家 弘介君

      太  栄志君    松原  仁君

      金村 龍那君    中川 宏昌君

      鈴木  敦君    笠井  亮君

    …………………………………

   外務大臣         上川 陽子君

   国務大臣

   (拉致問題担当)     松野 博一君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 松村 祥史君

   内閣府副大臣       工藤 彰三君

   外務副大臣        辻  清人君

   内閣府大臣政務官     古賀友一郎君

   外務大臣政務官      穂坂  泰君

   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          那須  茂君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十六日

 辞任         補欠選任

  鈴木  敦君     斎藤アレックス君

同日

 辞任         補欠選任

  斎藤アレックス君   鈴木  敦君


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     ――――◇―――――

下条委員長 これより会議を開きます。

 この際、松野拉致問題担当大臣、上川外務大臣、松村国家公安委員会委員長、工藤内閣府副大臣、辻外務副大臣、古賀内閣府大臣政務官及び穂坂外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。松野拉致問題担当大臣。

松野国務大臣 拉致問題担当大臣の松野博一でございます。

 拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。

 北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題であります。

 二〇〇二年に五名の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っております。

 私自身、御家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしています。拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題であります。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという御家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で果断に取り組んでまいります。

 岸田総理は、八月に行われた日米韓首脳会合において、拉致問題は時間的制約のある人道問題である旨を述べ、拉致問題の即時解決に向けて、バイデン大統領及び尹大統領から力強い支持を改めていただきました。また、各国の首脳にも直接拉致問題に関して理解と協力を求めるなどしてきています。私自身も、外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めております。

 拉致問題の解決に向けては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。岸田総理自身、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現し、日朝関係を新たなステージに引き上げるため、また、日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていくと述べています。そして、日朝双方の利益に合致し、地域の平和と安定にも大きく寄与する、日朝間の実りある関係を築いていくために、大局観に基づく判断をしてまいると述べられたところであります。

 日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが力強い後押しとなります。このため、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。

 六月には、私も出席してオンライン国連シンポジウムを開催し、北朝鮮による拉致問題の実態と御家族の苦悩について被害者の御家族からの生の声を発信していただいたほか、元韓国外交部北朝鮮人権国際協力大使、前北朝鮮駐在英国大使らをお招きし、北朝鮮情勢や拉致問題解決に向けた方途等について活発に御議論いただきました。

 また、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動が重要な課題となっており、積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象とした研修や、中学生、高校生を対象とした作文コンクール、大学との共催による授業の実践事業の実施などの取組を行っております。八月には、今年度からの新たな取組として、全国の中学生を集めて拉致問題に関する中学生サミットを開催しました。

 これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けてのラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体への委託放送を行うとともに、ラジオの共同公開収録も本年度は四回実施いたします。今後とも、拉致被害者への激励や北朝鮮の人々に向けた情報発信の一層の拡充強化を図る考えです。

 拉致問題は、岸田政権の最重要課題です。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。

 下条委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。

下条委員長 次に、上川外務大臣。

上川国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、下条委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶を申し上げるとともに、北朝鮮をめぐる最近の状況について御報告します。

 日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指す我が国の方針は不変です。

 拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、政権の最重要課題です。被害者の御帰国を待ち望んでいる御家族の皆様の思いを胸に刻み、政府一丸となって、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組みます。

 我が国自身が主体的に取り組むことが重要であり、岸田総理自身、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていく考えであると述べてきています。外務大臣として、このような協議のための外交的取組をリードしてまいります。

 拉致問題は、国際社会共通の課題です。岸田総理はこれまで、各国首脳との会談等において、拉致問題について支持を働きかけ、五月のG7広島サミットやその機会に実施した二国間会談、九月の日・ASEAN首脳会議やその機会に実施した二国間会談も含め、引き続き緊密に連携していくことなどを確認してきています。八月十八日に行われた日米韓首脳会合でも、岸田総理から拉致問題の即時解決に向けた引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領及び尹大統領から改めて全面的な支持を得ました。

 私も、外務大臣として、あらゆる機会を捉え、拉致問題に関する日本の立場を説明し、多くの国から理解と支持を得てきています。例えば、今月のG7外相会合やその機会に実施した二国間会談等、今週のAPEC閣僚会議の機会に実施した日米韓外相会合においても、拉致問題の解決に向けて各国の理解と協力を求め、支持を得ました。

 北朝鮮による核・ミサイル活動は引き続き活発です。八月には、我が国上空を通過する形で、衛星打ち上げを目的とした弾道ミサイル技術を使用した発射を強行したほか、核実験に向けた動きもあります。これらの一連の行為は、日本の安全保障への脅威であるのみならず、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦です。北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射等は断じて許されません。今後とも、日米、日韓、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の完全な非核化を目指します。

 今後とも、下条委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。

下条委員長 次に、松村国家公安委員会委員長。

松村国務大臣 国家公安委員会委員長として、拉致問題に関する警察の取組について御報告申し上げます。

 北朝鮮による拉致容疑事案は、我が国の主権を侵害し、国民の生命身体に危険を及ぼすとともに、被害者やその御家族に耐え難い苦痛を与える許し難い犯罪であり、治安上極めて重大な問題です。

 また、拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、もはや一刻の猶予もない状況にあると認識しております。

 現在、警察においては、日本人が被害者である拉致容疑事案及び朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案、計十三件十九人を拉致容疑事案と判断するとともに、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員等計十一人について、逮捕状の発付を得て国際手配をしているところです。

 また、これらの事案以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、関係機関と緊密な連携を図りつつ、鋭意所要の捜査や調査を進めています。

 今後とも、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、拉致容疑事案等の全容解明に向けて徹底した捜査及び調査を推進します。

 また、我が国は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するため、国際社会との緊密な連携の下、関連する国連安保理決議を完全に履行するとの観点からも、我が国としての対北朝鮮措置を着実に実施しているところです。

 警察では、これまで、対北朝鮮措置の実効性を確保するため、対北朝鮮措置に関係する違法行為の取締りを推進してきたところですが、引き続き、関係機関と緊密な連携を図りつつ、徹底した取締りを推進します。

 拉致問題は、岸田政権の最重要課題であります。

 今後とも、拉致問題対策本部事務局や外務省等、関係機関と緊密に連携し、政府全体としての取組にしっかり貢献します。

 下条委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

下条委員長 次に、工藤内閣府副大臣。

工藤副大臣 内閣府副大臣の工藤彰三でございます。

 先ほど松野博一拉致問題担当大臣からお話がありましたように、拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指す課題でございます。全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、古賀政務官とともに松野大臣を補佐し、全力で取り組んでまいる所存であります。

 下条委員長を始め、各理事、委員の方々の御指導をよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございました。

下条委員長 次に、辻外務副大臣。

辻副大臣 外務副大臣を拝命いたしました辻清人でございます。

 二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは、我々の不徳の致すところであり、解決に向けてあらゆる可能性を模索していきます。上川外務大臣を補佐し、岸田政権で拉致問題を必ず解決するとの強い決意で挑んでまいります。

 下条委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

 ありがとうございます。

下条委員長 次に、古賀内閣府大臣政務官。

古賀大臣政務官 内閣府大臣政務官の古賀友一郎でございます。

 一日も早い拉致問題の解決に向け、工藤副大臣とともに松野大臣を補佐し、全力で取り組んでまいりますので、下条委員長を始め、理事、委員各位の皆様方の御指導、御鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。

下条委員長 次に、穂坂外務大臣政務官。

穂坂大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしました穂坂泰です。

 上川外務大臣を補佐し、あらゆる機会を捉えて拉致問題に関する国際社会の理解と協力を求め、即時解決に向けて全力を傾けてまいります。

 下条委員長を始め、理事、委員の皆様の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

下条委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十七分散会


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