衆議院

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第2号 令和6年3月14日(木曜日)

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令和六年三月十四日(木曜日)

    午後零時二十分開議

 出席委員

   委員長 小熊 慎司君

   理事 熊田 裕通君 理事 斎藤 洋明君

   理事 高木  啓君 理事 高鳥 修一君

   理事 塚田 一郎君 理事 梅谷  守君

   理事 下条 みつ君 理事 西村智奈美君

   理事 和田有一朗君 理事 山崎 正恭君

      井出 庸生君    加藤 勝信君

      佐々木 紀君    櫻田 義孝君

      杉田 水脈君    中川 郁子君

      山田 美樹君    山本 左近君

      義家 弘介君    渡辺  周君

      鈴木  敦君    堀場 幸子君

      中川 宏昌君    笠井  亮君

    …………………………………

   外務大臣         上川 陽子君

   国務大臣

   (拉致問題担当)     林  芳正君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 松村 祥史君

   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          菅野  亨君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十四日

 辞任         補欠選任

  金村 龍那君     堀場 幸子君

同日

 辞任         補欠選任

  堀場 幸子君     金村 龍那君

同日

 理事高鳥修一君及び梅谷守君同日理事辞任につき、その補欠として熊田裕通君及び下条みつ君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 北朝鮮による拉致問題等に関する件


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     ――――◇―――――

小熊委員長 これより会議を開きます。

 理事の辞任についてお諮りいたします。

 理事高鳥修一君及び梅谷守君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小熊委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小熊委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に

      熊田 裕通君 及び 下条 みつ君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

小熊委員長 北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。

 この際、林拉致問題担当大臣、上川外務大臣及び松村国家公安委員会委員長から、それぞれ所信を聴取いたします。林拉致問題担当大臣。

林国務大臣 拉致問題担当大臣の林芳正でございます。

 拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。

 北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。

 二〇〇二年に五名の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。

 私自身、御家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしています。拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという御家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で果断に取り組んでまいります。

 岸田総理は、各国首脳との会談等において、拉致問題について支持を働きかけ、昨年十一月のAPEC首脳会議や十二月の日本・ASEAN友好協力五十周年特別首脳会議の機会に実施した二国間会談も含め、拉致問題の解決に向けて引き続き緊密に連携していくことなどを確認してきています。私自身も、外務大臣時代に引き続き、外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めております。

 拉致問題の解決に向けては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。岸田総理自身、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現し、日朝関係を新たなステージに引き上げるため、また、日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていくと述べています。

 拉致問題は歴史上の事件ではなく、今なお被害者が自由を奪われ、御帰国できない状態が続いている現在進行形の問題です。日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが問題解決に向けた力強い後押しとなります。このため、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。

 本年度は、拉致問題を考える国民の集いを地方自治体との共催により七県で開催したほか、昨年六月にオンライン国連シンポジウム、昨年十二月に政府主催シンポジウムを開催し、北朝鮮による拉致問題の実態と御家族の苦悩について、御家族からの生の声を発信いただきました。また、拉致問題に関する舞台劇や映画等の上映会を全国各地で開催しました。

 加えて、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動が重要な課題となっており、積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象とした研修や、中学生、高校生を対象とした作文コンクール、教員を目指す大学生が拉致問題を取り扱う授業を実施できるようにすることを目的とした講座の開設などの取組を行っております。また、昨年八月には、今年度からの新たな取組として、全国の中学生を集めて拉致問題に関する中学生サミットを開催しました。本サミットに参加した中学生のアイデアを基に制作した広報動画も活用し、若い世代への啓発を強化してまいります。

 これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けたラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体への委託放送を行うとともに、ラジオの共同公開収録も本年度は四回実施しました。今後とも、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。

 拉致問題は、岸田政権の最重要課題です。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。

 小熊委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。

小熊委員長 次に、上川外務大臣。

上川国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、小熊委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶を申し上げるとともに、北朝鮮をめぐる最近の状況について御報告します。

 日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指す我が国の方針は不変です。

 拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、政権の最重要課題です。被害者の御帰国を持ち望んでいる御家族の皆様の思いを胸に刻み、政府一丸となって、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で取り組みます。

 我が国自身が主体的に取り組むことが重要であり、岸田総理自身、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていく考えであると述べてきています。

 拉致問題は、国際社会共通の課題です。岸田総理はこれまで、各国首脳との会談において、拉致問題について支持を働きかけ、昨年十一月のAPEC首脳会議や十二月の日本・ASEAN友好協力五十周年特別首脳会議の機会に実施した二国間会議の機会も含め、引き続き緊密に連携していくことなどを確認してきています。

 私も、外務大臣として、あらゆる機会を捉え、拉致問題に関する日本の立場を説明し、多くの国から理解と支持を得てきています。例えば、先月の太平洋・島サミット、PALM中間閣僚会合や、先月のG20外相会合の機会に実施した日米韓外相会合及びその他の機会を含めた多数の二国間会談においても、拉致問題の解決に向けて各国の理解と協力を求め、支持を得ました。

 ICBM級弾道ミサイルの発射や、衛星打ち上げを目的とした弾道ミサイル技術を使用した発射を含め、北朝鮮による核・ミサイル活動も推し進められています。これらの一連の行為は、日本の安全保障への脅威であるのみならず、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦です。北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射等は断じて許されません。今後とも、日米、日韓、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めていきます。

 今後とも、小熊委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。

小熊委員長 次に、松村国家公安委員会委員長。

松村国務大臣 国家公安委員会委員長として、拉致問題に関する警察の取組について御報告申し上げます。

 北朝鮮による拉致容疑事案は、我が国の主権を侵害し、国民の生命身体に危険を及ぼすとともに、被害者やその御家族に耐え難い苦痛を与える許し難い犯罪であり、治安上極めて重大な問題です。

 また、拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、もはや一刻の猶予もない状況にあると認識しております。

 現在、警察においては、日本人が被害者である拉致容疑事案及び朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案、計十三件十九人を拉致容疑事案と判断するとともに、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員等計十一人について、逮捕状の発付を得て国際手配をしているところです。

 また、これらの事案以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、関係機関と緊密な連携を図りつつ、鋭意所要の捜査や調査を進めています。

 今後とも、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、拉致容疑事案等の全容解明に向けて徹底した捜査及び調査を推進します。

 また、我が国は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するため、国際社会との緊密な連携の下、関連する国連安保理決議を完全に履行するとの観点からも、我が国としての対北朝鮮措置を着実に実施しているところです。

 警察では、これまで、対北朝鮮措置の実効性を確保するため、対北朝鮮措置に関する違法行為の取締りを推進してきたところですが、引き続き、関係機関と緊密な連携を図りつつ、徹底した取締りを推進します。

 拉致問題は、岸田政権の最重要課題であります。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。

 今後とも、拉致問題対策本部事務局や外務省等、関係機関と緊密に連携し、政府全体としての取組にしっかり貢献します。

 小熊委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

小熊委員長 以上で各大臣の所信表明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十一分散会


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