衆議院

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第8号 平成29年4月28日(金曜日)

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平成二十九年四月二十八日(金曜日)

    午前十時開議

 出席委員

   委員長 鈴木 俊一君

   理事 亀岡 偉民君 理事 島田 佳和君

   理事 谷  公一君 理事 橋本 英教君

   理事 藤原  崇君 理事 金子 恵美君

   理事 郡  和子君 理事 高木美智代君

      青山 周平君    秋本 真利君

      伊藤信太郎君    石川 昭政君

      小野寺五典君    大西 宏幸君

      岡下 昌平君    鬼木  誠君

      加藤 寛治君    勝沼 栄明君

      門  博文君    門山 宏哲君

      菅家 一郎君    小泉進次郎君

      小松  裕君    古賀  篤君

      坂井  学君    鈴木 憲和君

      瀬戸 隆一君    田畑 裕明君

      高橋ひなこ君    土井  亨君

      西村 明宏君    根本  匠君

      野中  厚君    星野 剛士君

      小熊 慎司君    大畠 章宏君

      岡田 克也君    落合 貴之君

      黄川田 徹君    玄葉光一郎君

      階   猛君    岡本 三成君

      中野 洋昌君    真山 祐一君

      高橋千鶴子君    畠山 和也君

      木下 智彦君

    …………………………………

   国務大臣

   (復興大臣)       吉野 正芳君

   復興副大臣        橘 慶一郎君

   復興副大臣        長沢 広明君

   農林水産大臣政務官    細田 健一君

   政府参考人

   (復興庁統括官)     関  博之君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          小山 太士君

   政府参考人

   (農林水産省農村振興局整備部長)         奥田  透君

   政府参考人

   (中小企業庁事業環境部長)            吾郷 進平君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房総括審議官)         田村  計君

   衆議院調査局東日本大震災復興特別調査室長     宇佐美雅樹君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十八日

 辞任         補欠選任

  門  博文君     岡下 昌平君

  菅家 一郎君     青山 周平君

  坂井  学君     加藤 寛治君

  田野瀬太道君     鬼木  誠君

同日

 辞任         補欠選任

  青山 周平君     菅家 一郎君

  岡下 昌平君     門  博文君

  鬼木  誠君     大西 宏幸君

  加藤 寛治君     坂井  学君

同日

 辞任         補欠選任

  大西 宏幸君     田野瀬太道君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 東日本大震災復興の総合的対策に関する件


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     ――――◇―――――

鈴木委員長 これより会議を開きます。

 東日本大震災復興の総合的対策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として復興庁統括官関博之君、法務省大臣官房司法法制部長小山太士君、農林水産省農村振興局整備部長奥田透君、中小企業庁事業環境部長吾郷進平君及び国土交通省大臣官房総括審議官田村計君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

鈴木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。勝沼栄明君。

勝沼委員 おはようございます。自由民主党の勝沼栄明でございます。

 本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 私の選挙区、私の守るべき地域は、石巻、東松島、女川といった、東日本大震災の津波により最も甚大な被害を受けた地域を含む選挙区でございます。

 まず冒頭、今回の経緯は非常に残念で悲しいものでした。であるからして、このことを私自身への強い戒めとして、この失った信頼を取り戻すべく、真摯に謙虚に復興に取り組んでいくことを改めてお誓い申し上げる次第でございます。

 さて、吉野大臣は福島県選出であり、また、御自身も被災された。その大臣が、今回、この未曽有の大災害の復興の司令塔となりました。さまざまな思いがあると思います。また、インタビュー等でも、一番被災者に寄り添えるのは私だという自負があるというのもお見受けしました。

 被災者であり、今回の復興の司令塔となった吉野大臣の、真の意味で被災者に寄り添うとはどういうことなのか、お考えをお聞かせください。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 被災者に寄り添う、かなり耳ざわりのいい言葉です。ですから、皆さん、いっぱい使います。でも、私にとって寄り添うとは、経験からきています。

 ある避難所があったんです。たくさんの人が避難していました。最後の一人、なかなか避難所から出ていかなかったんです。みんなは、追い出せ、こう言っていました。でも、そこの責任者は追い出さなかったんです。その人がみずから避難所を出るのを待っていたんです。

 このことが、被災者に寄り添うという、私は、復興大臣に今度なりましたので、最後の最後の最後の一人まできちんと支援をしていく、こういうつもりで復興大臣を、これからの復興行政、務めてまいりたいと思っております。

 以上です。

勝沼委員 ありがとうございます。

 私も、東北選出の議員として、大臣のお取り組みとふるさとに対する思いを間近で拝見し、非常に御指導いただいてきた経緯がございます。大臣なら、今おっしゃったような真の意味での被災者に寄り添った指導力が発揮できると信じておりますので、また、御地元東北、全国の皆さんがそう期待していると思いますので、ぜひ、そのお気持ちを決して忘れることなく、真摯にお取り組みいただきたいと思います。

 発災から六年がたちました。被災地以外での記憶の風化は、やはり厳然たる事実だと思います。しかし、我々自由民主党、安倍政権は、復興のみならず、二階幹事長の号令のもとに国土強靱化というものも取り組んでまいりました。それというのも、やはり、六年前のあの悲劇を二度と繰り返すまい、あのように、いまだに悲しんで、ふるさとから追われている、そういった人がいっぱいいるこんな中で、あのような悲劇を繰り返してはいけない、そのために政治がやれることは全てやっていく、その思いでやってまいりました。

 六年たち、まだまだなところ、たくさんございます。そして、さらにきめ細やかな対応が必要なところも多々ございます。今こそ、政治が強いリーダーシップを持って行政を引っ張り、断固たる決意で臨まなきゃいけない、まさしく正念場だと思います。

 ここで大臣にお伺いしたいのは、何としても復興をなし遂げ、未来につなげていく、この大臣の強い覚悟と決意を、ぜひ御自身のお言葉でお聞かせください。

吉野国務大臣 おっしゃるとおり、東日本大震災から六年が経過をし、復興・創生期間の二年目に入ったわけであります。

 地震、津波被災地域については、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、復興は着実に進んでおります。二〇二〇年までには地震、津波被災地域の復興をやり遂げるという強い意思を持って、復興を加速化してまいります。

 福島についても、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの区域で避難指示が解除されるなど、復興再生に向けた取り組みが着実に進んでおります。今後は、帰還に向け、医療、介護、教育等の生活環境の整備の一層の推進を図ってまいります。

 帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意のもと、可能なところから、着実かつ段階的に復興を目指した取り組みを行っているところでございます。このため、福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案を提出させていただきました。

 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題でございます。省庁の縦割りを排し、現場主義を徹底することによって、被災地出身の大臣として、被災者の最後の一人まで責任を持って対応するという気概を持ち、被災者の心に寄り添いながら、復興をさらに加速してまいる所存でございます。

勝沼委員 ありがとうございます。

 先ほどもおっしゃったように、最後のお一人まで必ず笑顔に戻っていただく、私も同じ思いでございます。

 実は、二十三日、地元石巻、東松島で市長選が行われました。そのときのやはり争点は、六年たち、あと四年で国の定めた復興期間が終わる、そういう中で、そこに市長の任期がまるっきりはまります。この四年間をいかに過ごしていくか、四年たったときに被災地から普通の自治体としてみずからの足で果たして立てるのか、そのためにどうしたらいいのか、そこが一番の争点になりました。

 私たちは、最後のお一人お一人まで笑顔に戻っていただき、そして普通の生活を戻していただくべく、今こそ政治の力が問われていると思います。

 そして、被災地の方たちは、確かに六年前で時間がとまってしまった方もまだいらっしゃいますけれども、その方たちが何としても前に足を進めていただけるように、常に寄り添い、その方たちのスピードに合わせて我々も取り組んでいきたいと思っております。

 そして、発災以来、国内のみならず全世界、国々、地域からさまざまな御支援をいただきました。その方たちに対する恩返しは、まさしく復興した姿を見せることだと思っています。私もしっかり取り組んでまいります。ぜひ、吉野大臣におかれましてもお願いいたします。

 ありがとうございました。

鈴木委員長 次に、岡本三成君。

岡本(三)委員 おはようございます。公明党の岡本三成です。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 大臣、四月二十五日に今村前大臣のニュースに接しましたときに、私、本当に驚きました。怒りも覚えました。同僚議員の皆さんもそうだと思いますし、私どもも、公明党は国会議員全員が被災地の各県の担当についておりまして、時間を見つけてそこにお伺いをしております。私は岩手県の担当でありまして、岩手県、加えまして、最も甚大な被害がありました福島にもしばしば行かせていただいておりますけれども、その中で、実際に被災された方から直接お伺いして、その御苦労を共有した上で、どういうふうな政策が最も被災民の方に寄り添う形で国の支援として適切かということを考えて行動してまいりましたので、ああいう発言には本当に怒りを覚えたわけであります。

 私、まず初めに、あのニュースに接したときに吉野新大臣はどういうふうにお感じになったかということを率直にお伺いしたいんですね。

 加えまして、新大臣に対する被災地の皆さん、そして国民の皆さんの期待は大変大きいものがあります。大臣御自身、被災民として、地域に寄り添ってさまざまな活動をリードしていただいたわけですし、この委員会の前委員長としても大変な御尽力をされたことを私どももよく知っておりますけれども、この失墜してしまった大臣そして政府に対する信頼をどういうふうに取り戻していくか。

 そして、福島のみならず、例えば岩手や宮城や茨城の方も被災民でいらっしゃいます。こういう方々に対して今後どのような姿勢で大臣の職を進めていくおつもりかという所信を、初めにお伺いできればと思います。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 四月二十五日のパーティーでの講演会における前大臣の、東北で、あっちの方でよかったとの発言については、東北の被災地にとって許すことのできない発言である、このように思っております。私も、すぐに自民党の額賀加速化本部長に、抗議してください、こういう電話をしたところでございます。

 さて、東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題でございます。

 地震、津波被災地域については、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、復興は着実に進んでおります。二〇二〇年度までに地震、津波地域の復興をやり遂げるという強い意思を持って、復興を加速化してまいります。

 福島における原子力事故災害地域については、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除されるなど、復興再生に向けた取り組みが着実に進んでおります。今後は、帰還に向け、医療、介護、教育等の生活環境の整備の一層の推進を図ってまいります。

 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題でございます。省庁の縦割りを排し、現場主義を徹底することにより、被災地出身の大臣として、被災者の最後の一人まで責任を持って対応するという気概を持ち、被災者の心に寄り添いながら、復興をさらに加速してまいるつもりでございます。

岡本(三)委員 大臣、具体的な政策もお伺いしたいと思います。

 まず、福島の風評被害に対する政策ですけれども、現在参議院で御審議をいただいております法案には風評被害の実態調査、指導、助言が定められておりますけれども、調査をしただけでは風評被害はなくなりません。したがいまして、どのように具体的に取り組んでいくかということが重要なんです。

 例えば、福島の中では、小中学校の学校給食における、福島県産の食材を使っていただこうというふうな取り組みがなされておりまして、これは大臣御存じだと思いますが、もともと震災前は、県内の給食では全体の三六・一%が県内産の食品だったわけですけれども、震災後はそれが一八・三%に落ちました。これを県としては二〇二〇年までに四〇%に持っていこうということでさまざまな努力がなされているわけですけれども、この取り組みへの国の支援として、福島県原子力災害復興基金から補助がなされております。これは、年に二回、給食の中で品目の八割以上が福島県産であればお一人に対して最高五百円の補助をするというものなんですが、この補助もありまして、足元は、震災前までとはいきませんけれども、全体の三二・三%は福島県産の食材が使われております。

 ただ、これは問題がありまして、去年、小中学校の学生十四万七千人のうち補助対象になったのは五万人程度で、ことしはさらに少なくなっています。どうしてかというと、この基金が枯渇しようとしているので、ことしからは新規の人しか対象にならないんですね。去年まで一回でもこの対象になった方、学校というのは、ことしからはもう対象になりません。

 このままでは、せっかく風評被害を取り除くための第一弾として、少なくとも県内では適切に生産者の努力そして安全性を評価していこうということに水を差すことにもなりかねませんので、この基金に対してさらなる財政的な支援が必要ではないかというふうに思っているんですが、大臣、どのように思われますでしょうか。

吉野国務大臣 福島県の学校給食における県産食材の活用率は、平成二十八年度末で、委員おっしゃるとおり、三割強となっております。福島第一原発事故前の水準に迫っておるところでございます。学校給食における福島県産食材活用の取り組みは進んでいる状況から、あといま少しで事故前の水準に戻る、こういうことでございます。

 復興庁としても、福島県や市町村からの要望や実情を踏まえ、関係省庁と連携しながら、特に基金の問題についてはしっかりと対応してまいる所存でございます。

岡本(三)委員 これはぜひ、小学生、中学生の方が十二分にその恩恵を受けられるような国の財政の支援をお願いいたします。

 最後に、GAP認証推進につきまして御質問をさせていただきます。

 これは、いわゆる農業生産工程を管理する上で、グローバルGAPや日本のGAPを取得することによって、その安全性を担保して、消費者の方に安心していただき、適切な価格で買っていただこうという取り組みですけれども、例えば福島県の観光農園、まるせい果樹園さん、こちらは、震災後、売り上げが九割ぐらい落ちてしまったんですが、このGAPの取得を契機といたしまして、今では売り上げは震災前とほぼ同水準まで回復をしていらっしゃいます。

 ただ、私、ここで問題だと思っていますのはというか、改善していただきたいのは、農家の方がJGAPを取得いたしますと、取得したというそのシールを商品のパッケージに張ることができるんですね。ですから、十分にその安全性は担保されるわけですけれども、農家の方も、GAPをとることには時間もお金もかかりますから、十分なインセンティブがなければいけないわけです。そして、インセンティブというのは、その価値に見合った価格で売れるということなんですが、問題は、消費者である私たちがJGAPの値打ちがわからないがゆえに、そのシールが張ってあっても、何となく心配だというふうな気持ちがどこかにまだ残っていて、適切な価格で買っていないということなんだと思うんです。

 つまり、JGAPの価値というものを消費者が認識してこそ初めて適切な価格で買えるし、生産者の人もそれを取得しようというインセンティブになると思うんですね。

 この点において政府の取り組みというのは私はまだまだだと思っておりまして、例えば、全てのスーパーマーケットに御尽力をいただいて、スーパーマーケットの売り場に、JGAPというのはこういうものです、このシールが張ってあるのは安全、安心なんですというふうにやったりとか、スーパーの広告に例えば政府の補助をして、JGAPの値打ちを広告に載せてもらえれば、その広告代の一部を補助したり、とにかく消費者の方にその価値を認識してもらって、生産者の人が売り上げが上がるような施策をとっていただきたいんですけれども、御決意をお伺いできればと思います。農水省の方でしたね。政務官、お願いいたします。

細田大臣政務官 ありがとうございます。

 まず、岡本先生におかれましては、日ごろから農林水産行政に対して大所高所の観点から御指導いただいていることに心から御礼を申します。本当にありがとうございます。

 私どもも、岡本先生と全く同じ認識を持っております。すなわち、GAP認証の取得は、放射性物質対策など農産物の安全性を確保する取り組みの見える化につながり、消費者の信頼確保や販路の開拓に資するとともに、風評の払拭にも貢献するものというふうに考えております。

 このような観点に基づきまして、今年度の予算から、福島県産の農産物の風評払拭に向けた取り組みをより一層強化するため、農産物のGAP認証の取得支援を含め、生産から流通、販売に至るまでを総合的に支援する福島県農林水産業再生総合事業を新たに措置させていただいたところでございます。

 具体的に事業内容を申し上げれば、例えば、農業者が認証取得を行う際の審査費用やコンサルタント費用など、GAP取得の支援に加えて、消費者が生産者によるGAPの取り組み内容をインターネット上で確認できるシステムの構築でありますとか、あるいは、先生が今御指摘になったような、例えばスーパーマーケットなどでパンフレットやチラシを作成、配布する際の取り組みを支援するというようなことを考えております。

 これらを通じまして、福島県との連携のもと、消費者の理解の促進などを通じた風評の払拭に私ども農林水産省としても全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。

岡本(三)委員 ぜひお願いします。

 以上で終わります。ありがとうございました。

鈴木委員長 次に、階猛君。

階委員 民進党の階猛です。

 吉野大臣、これからどうぞよろしくお願いします。

 先ほど来各議員から指摘がありますとおり、前大臣の暴言、これは断じて許されない。同じ思いであるということを、先ほど大臣の口からも直接お聞きしました。

 そこで、私ども民進党は、昨日、会議を開きまして、東北各地から地方議員の方にもいらしていただいて、抗議文というものを総理と新大臣宛てに提出したわけです。大臣がきのうは出張中ということで、橘副大臣に私と金子委員から直接お渡ししました。

 この抗議文の内容を大臣は既にお目通しされていますでしょうか。お答えください。

吉野国務大臣 はい。けさ、橘副大臣から、抗議文そして会議の内容を聞かせていただいたところです。

階委員 ここで、皆様にも御紹介したいと思いますけれども、今村前大臣については、過日の記者会見においても暴言を連発して、四月の二十五日には、東日本大震災は東北だからよかったと、復興大臣としてのみならず、政治家として、さらには人間としてあるまじき暴言を言い放ったということを指摘させていただいております。

 その上で、そうした発言は東北に住む全ての人々の気持ちを踏みにじる許しがたいものだということで、民進党として強く抗議し、安倍総理の任命責任も問うということであります。

 我々としては、今村前大臣の速やかな議員辞職を求めたい、そして、今村氏には東北各県を訪問してもらって被災者の方々に直接謝罪するよう申し入れるということを、きのう抗議文に書かせていただいております。

 この点について、大臣の御所見をお願いします。

吉野国務大臣 私も、同じ東北の一人として、すごく怒りを持っております。

 その意味で、抗議文を読ませていただきました。ここには議員辞職というところも書かれているわけですけれども、議員辞職の問題については、政治家としての出処進退については本人が判断すべきものというふうに私は考えております。

 でも、抗議文に書かれているとおり、私も怒り心頭でございます。

階委員 この中にも書いていますけれども、このたびの発言は、復興大臣以前に人として問題であるというふうに我々は捉えているわけです。こうした発言が、いかに被災地の皆さん、ひいては東北の皆さんの気持ちを傷つけたかということをぜひ前大臣にはもっと深く自覚してもらって、その上で、やはり一番適切な対応は議員辞職ということになると我々は思っています。

 少なくとも被災地を訪ねて謝罪はすべきだと思いますけれども、謝罪という点についてはいかがでしょうか。

吉野国務大臣 前大臣とは、まだ事務引き継ぎもしていませんし、電話等での会話もしておりません。ですから、早急に前大臣とお会いをして、この抗議文の中身も伝えて対処していきたいと思っております。

階委員 きょうはお手元に資料も配らせていただいておりますが、これまでの復興大臣等の言動で、問題だということでニュースなどで報じられた事例を集めております。

 逐一取り上げませんけれども、ここ最近、何か頻発するようになってきているというのが趨勢としてわかるのではないか。しかも、同じ人が繰り返し問題発言をしている。一回目、謝罪し、撤回しておきながら、次にまたもっとひどい発言をして辞任に追い込まれている。こんなことが見てとれるかと思います。

 要は、何を言いたいかといいますと、一回目で責任をとっていれば、二回目ということはなかったわけですね。私は、吉野大臣にはこうした問題発言というのは起こらないと思います。ただ、部下である政務三役以下復興庁の職員について、同じようなことがまた起きないとも限らないと思っております。もしこうした問題発言が起きるようなことがあれば、大臣として一回目から厳しく対処していただく、その御決意を伺いたいと思います。

吉野国務大臣 今村前大臣の四月二十五日のパーティーでの発言、東北でよかったという発言は、許すことのできない発言と考えております。また、務台前大臣政務官は、三月十日、政務官を辞任されましたが、務台前政務官の被災地での言動は、被災者の心情への配慮に欠けた不適切なものだったと考えております。

 このように、一カ月半の間に復興庁の大臣、大臣政務官の二人が相次いで辞任をするという事態に至り、復興庁の信頼は損なわれております。被災者を初め国民の皆様方に大変申しわけないと思っている次第であります。

 こうした状況の中で復興大臣となった私としては、内閣の一員として常に緊張感を持ち、福島のみならず各地の被災地を数多く訪問していろいろな被災地の意見をよく伺うとともに、被災地出身の大臣として、被災者の心に寄り添いながら、まず信頼回復を図り、復興をさらに加速させてまいります。

階委員 大臣御自身のことについてはよくわかりました。

 ただ、私が言っているのは、再発防止のためには、大臣のみならず、部下である政務三役あるいは職員に対して、問題のある言動があれば直ちに厳しい処分をする、こういう決意が必要ではないかと思うんですが、この点はどうでしょう。

吉野国務大臣 階委員がおっしゃるとおりであります。

 緊張感を持って、復興庁、政務三役そして職員を率いてまいりたいと思っております。緊張感を持ってやらせていただきます。

階委員 ぜひ、こうしたことがもう二度と繰り返されないよう、吉野大臣、先頭に立って組織の引き締めに取り組んでいただきたいと思います。

 その上で、きょうは、幾つか質問を用意してまいりました。

 昨今ニュースで取り上げられました、農林水産省OBによる談合事件。この談合事件、資料の二枚目に新聞記事をつけておりますけれども、何かその後、どういうような調査をしているのか、内部調査がどうなっているのか、よくわかりません。

 内部調査体制がどうなっているか、それから調査の進捗状況はどうなっているか、農水省の方から簡潔にお答えいただければと思います。

奥田政府参考人 お答えいたします。

 農林水産省といたしましては、政府として平成六年一月に閣議了解いたしました公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画、これを踏まえまして、入札談合情報に的確な対応を行うためのマニュアルを作成しております。その中で、各地方農政局に、総務部長、会計課長等を構成メンバーとする公正入札等調査委員会を設置しているところでございます。

 三月十九日の朝日新聞の報道を受けまして、東北農政局に設置している同調査委員会を三月二十四日に開催し、調査内容や範囲などを決定し、調査を進めてきたところでございます。

 調査におきましては、多くの民間企業等から事情聴取をする必要がございまして、それぞれの方に御都合があることなどから、具体的な調査の終期を申し上げることは困難でございますが、可能な限り速やかに調査を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 また、マニュアルでは、公正入札等調査委員会が調査案件について結論を得ようとするときは、弁護士などの第三者から成る入札等監視委員会から意見聴取を行わなければならないとされているところでございます。今回の調査におきましては、調査の初めからこの入札等監視委員会の指導を受けながら、入札参加企業への事情聴取などを進めているところでございます。

 以上です。

階委員 ことしの初めに、文科省でも天下りの問題が起きました。この問題は国家公務員法違反ということで重要な問題だったわけですが、今回は談合罪という刑法犯の問題にもなっていることですから、これは本当に、OBがかかわったということも書かれているわけです、農水省としては、重大な問題だという認識を持って、スピーディーに取り組んでいただきたいと思います。

 そして、その上で、復興に関する工事の発注のあり方について、私は問題提起をしたいと思います。

 この問題の背景には、二枚目の記事にも書いておりますとおり、大規模な工事になりますと、A評価のあるゼネコンしか入札に参加できないというのが遠因になった。ゼネコンにはOBがたくさん行っているわけですから、結果的にOBがいるゼネコン同士で談合みたいなことが行われるということが起き得るわけです。

 翻って考えますと、復興工事は地元の経済にとっても重要なことです。地元の工事業者がどんどん参加できるようになれば、きょう問題としたような不祥事も生じませんし、また、被災地の経済の活性化にもつながるだろう。

 したがって、私は、国交省さんもきょう呼んでおりますけれども、国交省、農水省ともに大きな復興工事を発注している立場です、こうした工事の発注はまだ続くと思いますけれども、なるべく、ゼネコンだけが入札に参加するということのないように、工事を小分けにしていくべきだというふうに考えます。

 簡潔で結構ですので、それぞれの省から御答弁をお願いします。

奥田政府参考人 お答えいたします。

 震災復興を迅速に進めていくためには、一般的に、工事発注に当たって一定以上の発注規模を確保することが有効でございます。他方で、営農や水管理に係るきめ細やかな調整を要する工事等につきましては、小さな規模で発注することも必要でございます。このため、これらの工事を適切に組み合わせて実施していくことが効果的であると考えてございます。

 今後につきましても、工事の特性に応じまして公募案件を設定していきたい、このように考えてございます。

田村政府参考人 国土交通省の直轄工事についての取り扱いをお答え申し上げます。

 国土交通省の直轄工事におきましては、工事の競争性、透明性を確保しつつ、幾つかの措置を講じております。

 一つは、入札の参加要件におきまして、会社の本支店や営業所の所在地といったような地理的条件を適切に設定すること。

 それから、総合評価方式におきましては、企業の災害時における活動実績を加点評価するというふうなことによりまして、なるべく地域の企業を対象とする工事発注に努めております。

 さらに、東日本大震災の復旧復興事業につきましては、これらに加えまして、地域の企業が入札に参加できる工事の対象金額を拡大するというふうな措置も講じております。

 さらに、小分けというお話もございましたけれども、国交省の直轄工事におきましては、入札不調の発生状況を注視しつつ、可能な限り分離分割発注に努めているところでございます。

階委員 ぜひ、地元の業者が積極的に工事に参加して、天下りOBがいるところしか入札に参加できないという状況がないように、両省において今後取り組んでいただきたいと思います。

 ちょっと時間の関係で一つ飛ばしまして、事業承継時の債務保証について経産省にお尋ねします。

 資料の三枚目をごらんになってください。

 事業承継時に、それまで経営者が保証していたものが切りかわる場合が間々あります。経営者がかわってもそのまま保証したいというのであればそれはいいんでしょうけれども、実際には、後継者とされる人が、保証するのが嫌だということで、事業承継が円滑に進まないケースが間々あるわけです。被災地でもそういう問題があって、既に御高齢になった経営者の方が事業承継したいんだけれどもできなくて困っているというお話も聞いております。

 こういう事業承継時の保証の扱いについて、この資料にありますとおり、後継者には当然に保証債務を引き継がせず、保証契約の必要性等を改めて検討するようにということで金融機関に対して促しているわけですが、なかなか実際にはそうならないケースもあると伺っております。

 そこで、私が考えるに、事業承継で後継者の債務保証を求めないような金融機関については、新規融資をその金融機関が行う場合には信用保証の面で優遇措置を設けるとか、何らかのインセンティブをつくることによって、先ほど申し上げました、事業承継で承継人がまた保証しなくちゃいけないということをなるべく減らすような、そういう取り組みをすべきではないかと思いますが、経産省、お答えください。

吾郷政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘のございましたとおり、経営者の個人保証には、やはり事業承継を行いにくくするという面があるのは御指摘のとおりでございます。

 今御紹介がございましたとおり、経営者保証に関するガイドラインにおきましても、こうした問題意識のもとで事業承継時の金融機関の対応についても定めておりまして、この中で、当然に個人保証を引き継がせるのではなくて、その必要性を改めて検討すべきこと、そして、その結果として、仮に後継者と保証契約を締結する場合であっても、適切な保証金額の設定に努め、さらに、その保証契約の必要性についても丁寧かつ具体的に説明することなどを定めているところでございます。

 私どもといたしましては、経済産業省、金融庁と連携して、本ガイドラインの周知、普及に取り組むとともに、事業承継時の対応を含めて、ガイドラインの活用状況についてしっかりフォローアップを行っていっているところでございます。

 さらに、事業承継時に既存の保証契約の見直しを希望される中小企業者の方に対しては専門家による相談対応というのもしておりまして、こういった取り組みを通じて、今後も、中小企業の方が事業承継をされる際の円滑な承継の環境整備に努めてまいりたいと考えております。

階委員 問題意識を持って、引き続き取り組んでいただきたいと思います。

 復興大臣にも、ちょっと見過ごされがちな問題をお聞きしたいと思うんですが、以前にもこの委員会で取り上げたんですが、高台移転をするような場合に、移転先の土地は新たに造成された土地であって、いろいろと、地盤が弱いとか、建物を建てたけれどもふぐあいが生じるとか、土地の問題が起きがちであります。

 そうした場合の売り主である自治体側の瑕疵担保責任、これが、自治体によっては契約によって免除というふうなこともあります。これをされると、買って新たにおうちを建てた被災者の方々も安心できないということでありますから、この瑕疵担保責任については文言上免除となっている自治体についても、やはり瑕疵担保責任というのを広く負うような、そういう運用をされるべきと私は考えますが、大臣、この点について御所見をお願いします。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 委員おっしゃるとおり、造成された宅地の売却時にどのような契約を交わすかは、売り主である市町村の判断に委ねられております。一部の市、町は瑕疵担保責任も免責する特約を設けておりますが、瑕疵が生じた場合には真摯に対応する方針であるというふうに聞いてございます。

 引き続き、被災者が安心して宅地を取得できるよう、適切に対応してまいる所存であります。

階委員 最後に、法務省にお尋ねします。

 法テラスの特例法というものが現在施行されていますが、来年の三月末で期限が切れるということであります。

 法テラスの特例法によって、経済的な状態にかかわらず無料で法律相談が受けられるといったような恩恵があるわけでございますが、この特例法、期限が切れますと、まだまだ被災地ではいろいろな法律問題が生じます、今申し上げました土地の問題を初め、まちづくりに関してもいろいろな問題が出てくると思います。

 したがって、来年で区切るということではなくて、さらに延長すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

鈴木委員長 小山法務省司法法制部長、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。

小山政府参考人 お答えをいたします。

 御指摘の法テラスの関係の特例法でございますが、これは、当初の期間が延長されまして、今委員御指摘がありました平成三十年の三月三十一日まで延長されておりまして、まだ一年弱の期間が残っております。

 法務省といたしましては、委員の御指摘がございました同法の再度の期間延長の要否につきましては、今後の震災法律援助の利用実績、被災者のニーズ等を踏まえつつ、状況を見守ってまいりたいと考えております。

 以上です。

階委員 これで終わります。ありがとうございました。

鈴木委員長 次に、金子恵美君。

金子(恵)委員 民進党の金子恵美でございます。よろしくお願いいたします。

 吉野大臣には、福島県の出身ということで、被災地を本当によく御存じでいらっしゃるお立場から、改めて、同じ福島県の者としても、今回の就任をお祝い申し上げたいというふうに思います。

 しかし一方で、大変なときに御就任になったなというふうな、そういう感もいたします。これまでもさまざまな暴言でいろいろな地元からの声があった今村前大臣でありますけれども、先ほども吉野大臣からおっしゃっていただきましたように、東北でよかったという、発災があったのが東北でよかった、震災があったのが東北でよかったというあの発言に対しては、本当に心からの怒り、大きな怒りを持って抗議をしてくださったということでありますので、その言葉を信じたいと思います。そういう気持ちがなければ、これからの本当に復興、東日本大震災から、そしてまた原発事故からの復興再生というのは望むことができないというふうに思っています。

 私たち東北人を深く傷つけたこのような状況から、一歩も二歩もしっかりと踏み出して、吉野大臣には、復興を加速し、そしてまた被災者の方々の真の生活再建をしっかりと進めていっていただきたいと心から望んでいるところでありますが、その御決意を伺いたいと思います。

吉野国務大臣 金子先生には、本当に、同じ福島県人として、福島の復興のために御努力、御尽力いただいていることに敬意を表したいと思います。

 私の決意でございます。

 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題でございます。省庁の縦割りを排し、現場主義を徹底することにより、被災地出身の大臣として、先ほども申し上げました、被災者の最後の一人まで責任を持って対応するという気概を持ち、被災者の心に寄り添いながら、復興を加速してまいりたいと考えております。

金子(恵)委員 今村前大臣のその言葉というのは、もしかすると安倍内閣の復興に対しての姿勢を示しているのではないか、そういう声が私たちのところにも届いてきているところであります。ある意味、私は、そうであれば、吉野大臣には、そういう姿勢を改善していただく、本当に、被災地出身の大臣として改善していただきたい、そういう思いも願いも持っています。

 その件についてはいかがですか。

吉野国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、復興庁は信頼を失っております。この信頼回復のためには、まず、復興庁全体が緊張感を持って、副大臣、政務官初め私自身も、また職員も緊張感を持っていく復興庁にしなければ、この信頼を回復することはできないと思っております。そこに私は全力を尽くしてまいりたいと思っております。

金子(恵)委員 吉野大臣は、地元紙のインタビューで、「復興庁でどのようにリーダーシップを発揮する考えか。」という質問に対して、「現時点で自分と復興庁職員の思いに食い違う部分があると感じている。被災者の声と心を復興庁にしっかりと伝え、一丸となって復興を加速させたい」というふうに答えていらっしゃるんです。

 今、復興庁は本当に頑張っていく、そういうことをおっしゃっていただきましたし、これから復興庁の司令塔としての機能をしっかりと強化していくということも重要だと思います。

 当時、復興庁が設置されたとき、そのときの思いが今にしっかり継承されているのかということも、私は疑問に感じることもあります。当時、本当に一番厳しいときのさまざまな事業に対処した職員の方というのは、ほとんど残っていない状況であります。

 そういう部分もあり、恐らく吉野大臣はこのような発言をインタビューのときにされたというふうに思っておりますが、そのことについてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。復興庁の機能をいかによりよくしていくのか、そして、司令塔として本当にどのように機能を強化していくのか、いかがでしょう。

吉野国務大臣 委員御指摘のとおり、復興庁の司令塔機能というものを十分に発揮し、省庁横断的な取り組みを進めるとともに、被災地出身の大臣として、被災者の最後の一人までも責任を持って対応するという気概を持ち、被災者の心に寄り添いながら、復興を加速してまいりたいと思います。

 先ほど委員が、復興庁の役人と私の間でちょっとした違いがあるということをおっしゃいました。私もそう感じております。

 それは、例えば、避難されている被災者の皆さんという言葉で、最初、役人は答弁書を書いてきました。私はそこに筆を入れました。避難を余儀なくされている。ここのところが、やはり、被災をした私と、被災をしていない方々との、言葉遣いですけれども、ギャップがある。

 この点を、復興庁全体が私と同じ心を持つように、これからリーダーシップを発揮していきたいと思っております。

金子(恵)委員 インタビューで吉野大臣御自身が、復興庁職員の思いと御自分の思いに食い違いがあるというふうにおっしゃっていたわけですから、そのギャップというのを認識されているのであれば、今おっしゃっていただいたように、しっかりとカバーをし続けていただきたいというふうに思っております。

 やはり、職員の皆さんも頑張っていただいているとは思います。しかし一方で、一番厳しいときの、その乗り越えたさまざまな課題についての情報共有、認識の共有というのがもしかすると現段階でなされていない可能性がありますから、その部分についてはずっと伝え続けていただきたいと思います。御自身が、あのときに被災され、そしてさまざまな御苦労をされた、そういう声を届けることこそが、恐らく庁内の機能をよりよくしていくことになっていくというふうに思っているところであります。

 そこで、昨日の大臣の発言の中では、原発事故という言葉をお使いになっていないんです。私は違和感を大変感じているところであります。

 実は、安倍内閣の中では、今村前大臣も含めて、安倍政権の五人目の復興大臣ということでいらっしゃるんですけれども、そのうちの三人は被災地外の出身、そして原発の立地県の御出身ということでもあるんですが、そういうところも含めて私は何か意図的なものを感じているところでもあり、そういう意味からも、吉野大臣には、やはり原発事故があり、震災、津波そして原発事故、大変複合的な課題がある、特に福島の問題にはどのように取り組んでいくかということを明確に昨日の発言でもしていただきたかったというふうに私は思っています。

 福島の御出身の吉野大臣です。その件についてはいかがでしょう。

吉野国務大臣 原発事故という言葉はございませんでしたけれども、まさに原発事故に対応する諸施策、これをきちんと所信で述べておりますので、言葉足らずの点がございましたら、それはここで、言葉足らずであったということを御理解願いたいと思います。

金子(恵)委員 百八十九回国会の平成二十七年三月十日の当委員会で、当時の竹下大臣の所信表明、ここまでは、地震、津波、原発事故による複合的な災害という言葉が入っているんです。それ以降は入っていないんです。

 原発事故はまだ収束していないんです。廃炉になっていないんです。こういうことから考えて、先ほど来お話をさせていただいておりますけれども、例えば庁内の職員の方としっかりと認識を共有していくという点でも、やはりこの原発事故というのを、しっかりと取り組まなくてはいけない重要な課題だということで、そういうことをしっかりと前面に出していただきたいんです。

 だからこそ、私は、吉野大臣からその発言をいただけるというふうに期待していました。極めて残念でなりません。

 きょうは、いただきました時間がこれで終了でございますけれども、最後に、今私が申し上げました、地震、津波、原発事故の複合的な災害である福島の現状についての認識をもう一度お聞かせいただきたいと思います。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 福島は、地震、津波のみならず、それらに伴う原発事故による複合災害により、深刻かつ多大な被害に見舞われたところでございます。

 地震、津波の被害については、道路や宅地等のインフラ復旧は進展しつつあるとの認識をしております。

 他方、福島第一原発事故については、廃炉等の時間のかかる問題もあり、しっかりと中長期にわたる取り組みを進めていくことが重要であると考えております。

 また、避難指示が解除された地域は、これからが本格的な復興のステージでございます。医療、介護、商業施設等の生活環境の整備、農林水産業を初めとする産業やなりわいの再生などに取り組み、一日も早いふるさと再生と帰還実現を目指してまいります。

 さらに、風評、風化についても、スピード感を持ってしっかりと取り組んでいくことが重要でございます。

 いずれにせよ、福島の復興再生に向け、引き続き、国が前面に立って、全力で取り組んでまいります。

金子(恵)委員 終わります。

鈴木委員長 次に、小熊慎司君。

小熊委員 民進党の小熊慎司です。

 吉野大臣におかれましては、十数年来公私ともにいろいろ御指導を賜っているところであり、また、復興そのものは、先日の委員会でも何人かの委員から意見が出ていましたけれども、これは党派を超えて取り組まなきゃいけない課題でもあり、これは地元の市町村議会、県議会でもそれぞれそういった取り組みをしているということでもありますし、また、私にとっても、吉野大臣におかれましては県議会、国会議員としての先輩でもありますので、同じ福島県人として期待をしたいところであります。

 質問に入る冒頭で、安倍内閣の最重要課題、これも方向性としては、あり方としては非常にいいことだというふうに思いますし、また、総理自身も、各大臣がそれぞれ復興大臣という認識で取り組んでくれというのも、これも否定するものではないし、正しいことだと思います。ただ、実態はどうかということもあります。

 また、民主党政権から自民党政権になって、いろいろな復興政策、これまでも進めてきました。もちろん、被災者の思いにかなったもの、まだまだかなっていないものはいっぱいありますし、まして、東京電力の原発事故におきましては、これは現在も継続中の災害でありますから、これまでやればいいというものではなくて、どんなことをやっても足りていないというのが現状でありますから、しっかりと取り組んでいただきたい。

 そういう中で、心構えもその方向性もいいんですけれども、では実態はどうなんだというと、やはりちょっと下がってきているというか、風化しているな。自分自身も、そういうふうにもっと緊張感を持たなきゃいけないなというふうに思っています。

 ここでは詳しくやりませんが、先ほどの岡本委員の風評被害、新たな提案で、いい提案だというふうに思います。

 私、外務委員会に所属していますが、そこでちょっと確認したんですね。そうしたら、飯倉公館でやっているレセプションで被災地の農水産物を使っていたんですけれども、そういえば今どうなっているのかなと聞いたら、やっていないんですよ。これは所管外と外務大臣にも言わせられないですよね、一人一人が復興大臣なんだという思いなんですから。

 そういう意味で、また、これはこの間の委員会でも、大臣は委員長ですから、指摘したのを聞いていたと思いますけれども、一部マスコミに、復興大臣は調整ポストだと政府関係者が言っている、こんなのはとんでもないと逆に抗議してくれと。言っていることを私は指摘したんじゃなくて、言われていることを逆にメディアに抗議してくれという言い方をしましたけれども。

 結局、やりますと、言葉は立派なんですけれども、心構えはいいんですけれども、実態がこういうことになっているから、信頼がなかなか取り戻せていない。政治全体ですよ、何々党とかということじゃないと私は思っています。この点についてもしっかりと、実態はどうなんだと、最重要課題と言うならそういうふうに取り組んでいただきたい。一人一人の閣僚が復興大臣と思えと言うんなら、やっていただきたい。新たな提案ではなくて、今までやっていたものをやらなくなっている。やはり風化だなと思います。

 そういう中で、今ほど金子委員が指摘した点については、私も大臣の所信、うそだろうと思って、きのうの原稿だけではなくて速記録も入れたら、やはり入っていません。

 この点については、後ろからも原稿が来ていますけれども、ことしの三月十一日の際にも総理の言葉の中でなかったということの指摘を受けて、あの温和な内堀福島県知事が大変厳しい言葉で抗議をした。それに対して実は、今、吉野大臣が金子委員に対して答弁したのと同じようなことを官房長官が記者会見で答えた。そのことについてもですよ、あの温和な内堀知事がそのことについても遺憾の意を示したわけですよ。だから、今の金子さんへの答弁、それでは納得いかないんですよ、この点について、大臣。

 我々がいろいろなところで、地元で挨拶するときも、東日本大震災、原発事故災害から何年過ぎましたねと、常に冒頭で使っているじゃないですか。違和感を感じなかったんですか、この原稿、大臣自身が。急な就任だとしても、これは見落としちゃいけない点だと思うんです。本当に大臣に私は期待したいんですけれども、ここは大事なところ。本当に残念です、大臣。

吉野国務大臣 小熊先生とは県会議員時代からの本当に長いおつき合いをして、特にまた福島選出ということで、復興に全力を尽くしていることに敬意を表したいと思います。

 私も、特に私の選挙区が双葉郡といわき市でございます。原発事故、原発災害、これをもろにかぶっている地域の選出の国会議員です。原発事故という言葉を使わなくとも、もう既に原発災害を受けている、そういう認識をしておりますので、原発事故の対応策、そこの被害があるところに対する対処策、また廃炉の対処策のところをきちんと所信では述べているつもりでございますので、委員お怒りの原発事故という言葉を使わなかったところは、原発事故で一番被害をこうむっているところの出身の国会議員として、言葉が足らなかったのかなと、今言われてみて、反省をしているところです。

小熊委員 今のと同じような趣旨で官房長官が、総理大臣のときに発言をして、それに対しても知事は抗議の意見を言っていますし、私もそうだと思います。きょうは通告している課題がありますから、この件については、ぜひまた政務三役できちっと考えていただきたい。

 対策について言及していないとは言っていません。でも、これは、私はそんなに学力が高いわけではありませんが、国語的にも、福島の風評被害についてこうやりますと、では何で風評被害が起きているのという前段がないんですもの。さらっと見たら、何だろう、これはと。東日本大震災のことはいろいろこういう対策をやっています、福島の風評被害はこれをやりますと、えっ、何でと。原発事故による風評被害というものがなければおかしいんです、文章自体。

 もう時計の針は戻せませんが、これは問題ですから、大臣はそういうふうに今ここで丸くおさめようとしても、ぜひ副大臣もこれはチェックして、官僚がこういうのを書いてきたって、何をやっているんだと。だって、自民党の組織はわかりませんけれども、我が党内だって、東日本大震災の復興本部と福島の復興本部と二本立てでしているんですよ。原発事故災害というのはしかも今も継続中です。これはちゃんと問題意識として、その姿勢のあらわれですから。

 幾ら全力で取り組んでいますと言っても、何か意図的なものを感じてしまう、なかったことにしていく。これはもう答弁は要りませんから、検討してください。それで、直していただきたい。

 質問に移りますけれども、第二原発の話です。

 きのう私も地元に戻っていまして、県内ニュースも見ていましたから、大臣の福島県知事との会談、またその報道等は好意的に受けとめたいと思いますし、その後のぶら下がり記者会見の発言も適切だったというふうに思います。

 ただ、第二原発に関しては、安倍政権の一員としてその方針に従って、また、事業者の判断で廃炉は決すべきだと。

 大臣じゃないときは、やはり廃炉してほしいという願いを、これは県民の総意ですから大臣も御発言していましたが、政府に入ったということでのその方針を指摘されていました。でも、かつては政務三役であった小泉進次郎代議士は、それであってもこの国会の答弁でたびたび、第二は廃炉にすべしと言っている。

 やはり、吉野大臣がなった意味は、人格、能力ともにそれは適格者であろうかと思いますけれども、福島である、そして被災者そのものでもある、今言われたとおり、選挙区内に事故の起きた原発があるということでのその期待というのが多いと思います。政府の方針を、またより被災者に、福島県民の思いに近づけていくという責務もあると思います。

 資料でお配りしていますけれども、自民党の福島県連の昨年の参議院のマニフェストには、十基廃炉を実現しますと書いてあるんですよ。実現するというのはどういうことなのか。事業者の判断といっても、事業者の判断を促すようにするのかしないのか。我々は法律をつくりました。法律をつくるのかつくらないのか、あくまでも事業者の判断なのか。そして、特定の人の名前は挙げませんが、時折聞こえてくる、どうせ四十年で廃炉になるんだから、そういう考えなのか。

 今言った前提のもとに、大臣、答弁をお願いします。

吉野国務大臣 お答えを申し上げます。

 私も福島県民の一人でございます。福島第一原発で深刻な事故が起き、今なお多くの福島県の方々が避難を余儀なくされているところでございます。福島県の皆様方が福島第二原発の全基廃炉を早急に実現してほしいという思いを持たれることについては、十分に理解をしております。

 政府の一員として、福島第二原発については、地元のさまざまな御意見なども総合的に勘案しながら事業者が判断を行うものと認識をしております。他方、福島県民の心情を考えると、他の原発と同列に扱うのは困難と認識をしております。

 いずれにせよ、事業者が地元の方々の声に耳を傾けていくことが重要だと考えております。

小熊委員 端的に言いますけれども、これまでの私のこのテーマについてのやりとりを委員長として見られていたと思いますが、同列といっても、法律上は同列なんですね、心情的に同列に扱わないということですから、アクションはないんですよ。そうですよね。そういうところに、だから私は、被災者、県民も政治の信頼を失っていくんだと思っているんです。

 同列に扱わない、ではどうするの、いや、気持ちだけですからと。気持ちとか心構えは当たり前の話で、どうするかです。同列に扱わないというのは、法律上は同列なんですよ、そういう政府答弁ですから、気持ちだけなんですよね、思うだけなんです。でも、このマニフェストは実現すると書いてあるんです。どう実現しますか。考えるだけなんですよね、同列に扱わない、心情だけの話ですから。どう実現するのか、大臣。

 そしてまた、第二原発を東電が廃炉にしない理由の一つとして、第一原発の廃炉のバックアップ機能だと言っているけれども、原子炉そのものの必要性については何ら、この委員会でもほかの委員会でも質問しましたけれども、東電が答えていませんから。

 これはぜひ、大臣として、東電に具体的な、港湾がどうだとか敷地内でタンクをつくっているとか、それは関係ない話なんです、原子炉そのものがどうバックアップしているのか。我々は説明責任があります、県民に対して、国民に対して、世界に対して。大臣として、東電に明快な答弁を求めていただきたい。

 この二点についてお伺いします。

吉野国務大臣 まず、後半のバックアップの方からお答え申し上げます。

 福島第二原発の扱いについては、まずは、東京電力が地元の皆様方の声に真摯に向き合った上で判断すべきものと認識をしております。同原発については、東京電力は福島第一原発のバックアップ機能を果たしていると説明をしております。東京電力が判断を行う際は、福島第一原発の廃炉のために果たしている役割も踏まえた上で判断が行われるものと承知をしております。

 また、最初の質問でございますけれども、委員おっしゃるとおり、法律上は、法律に基づいて判断を下していくということは、各原発の法的な扱いについては、政府は法律に基づいて判断を下していくことが必要となっております。ということは、あくまで同列であります。

 ただし、多くの方々が被災をし、避難を余儀なくされている福島の現状に鑑みれば、県民の声に真摯に向き合うことが必要であるという趣旨で、他の原発と同列に扱うことはできないと申し上げているところでございます。

 したがって、福島第二原発の扱いについて、東京電力は地元の皆様の声に真摯に向き合った上で判断することが必要と考えております。

小熊委員 時間ですから終わりますけれども、大臣、まあ、まだ就任したてですから。二人羽織ではなく。

 大臣の人格、能力、そして福島出身ということを考えれば、これまでの答弁と変わっていません。もう一回この議事録を見ていただいて、私が何を質問したか。具体的に、同列じゃないということをどう示すのか。あとは、原子炉そのものがどうバックアップ機能を果たしているのか明確でなかったということで、どうなんだということを指摘していますから、ぜひもう一回精査していただいて、今後の委員会の中でまた整理をしていきたいと思います。

 大臣、二人羽織は要らないんです。大臣はできますから、頑張ってください。

鈴木委員長 次に、落合貴之君。

落合委員 民進党の落合貴之でございます。

 本日は、交代したばかりの吉野大臣への質疑ということで、国民的な問題である震災、被災地の復興のあり方について質問をさせていただきます。

 まず、大臣は、被災地、とりわけ福島の原発立地の選挙区の選出でございます。これまで復興の問題について相当御腐心をされてきた、こうやればいいのにということもたくさん思いながら、いろいろな発言をされてきたと思います。

 そういう立場から、今、復興大臣になりまして、どのようにさまざまな問題に復興大臣として取り組んでいきたいか、改めて御所見を伺えればと思います。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 地震、津波被災地域については、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、復興は着実に進んでおります。引き続き復興を加速してまいりたいと思っております。

 福島においても、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除されるなど、復興再生に向けた取り組みが着実に進んでおります。今後は、帰還に向け、医療、介護、教育等の生活環境の整備の一層の推進を図ってまいります。

 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題でございます。省庁の縦割りを排し、現場主義を徹底することにより、被災地出身の大臣として、被災者の最後の一人まで責任を持って対応するという気概を持ち、被災者の心に寄り添いながら、復興をさらに加速させてまいります。

落合委員 今の御答弁も、原発に対する言及というのをやはりどんどんやっていくべきだと私は思うのですが、先ほど、所信においても原発の言葉がないというふうな件がありました。これは、復興大臣の所信ですとか答弁だけではなくて、総理大臣の所信もそうですし、いろいろな点で、政府からのメッセージとして原発が特にことしからどんどん消えていってしまっている、これは大きな問題だと思います。

 今、復興庁が設置されて六年目だと思いますが、復興庁は一応十年の設置期間ということになっています。福島の原発、デブリを取り出すのも、三、四十年かかると政府も言っているわけでして、民間の試算はもっとかかると。百年という民間の試算もございます。

 やはり原発からの復興というのは本当に力を入れてやっていかなければならないものであり、政府がだんだんと言葉を消していって、でも、ここで大臣は、福島選出の議員として、この原発事故という言葉を消しちゃいけないんだと。これはしっかりとメッセージを発していくのがやはり私は吉野大臣の大きな役割だと思います。

 そこで、伺いたいんですけれども、今回、三月十一日の式典で、ついに総理の言葉からも原発というものの言及がなくなってしまいました。これでいいのかというふうに、東京で生まれ育った私も思います。大臣、これでいいんでしょうか。どう思いますか。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 東日本大震災は、津波、地震、原発事故の複合災害であり、三月十一日の追悼式も、当然に原発事故の被害者も含めたものであり、総理の式辞でも福島復興に触れていたものと考えております。

 その前日の三月十日に行われた復興推進会議、原災本部合同会合においても、総理から、原子力災害からの復興再生は東北の復興のために欠かすことができないとして、閣僚全員が全力を尽くすよう指示があったと承知をしております。

 また、総理は、追悼式の翌日、三月十二日、岩手県の訪問においても、福島の復興は、震災だけでなく、原子力災害もあった、だからこそ、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの考え方のもとに、国が前面に出て全力を尽くしていきたいとの強い意思を示されたところでございます。

 復興大臣として、被災者の声に真摯に耳を傾け、原子力災害被災地域の復興に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。

落合委員 こういった問題は、総理の肩を持つというか、そういうのだけではなくて、やはり大臣の色を出していくべきだと私は思います。

 今の、前日は原発について言及したといっても、政府の身内の会議ですし、国民に対するメッセージではありません。

 三月十一日に原発のことに言及しなかったことを、その日のニュースではもう流れている、いろいろな人が意見を言っている、そういう中で翌日発信したというのは、言われたから、世論の様子を見て、やはり言った方がいいんだなと総理が判断したんじゃないかと私は思います。

 それでいいんだと大臣のような方が言ってしまったら、現状は変わらない。原発という言葉はなくなっちゃうと思いますよ。だからこそ、大臣のような方が、ぜひしっかりとこういったメッセージを発信していただければと思います。

 先ほどの小熊委員からの質問でもありました、福島第二の質問もありましたけれども、福島第二は同列では扱わないという答弁は、全く同じ答弁を経済産業大臣も経済産業委員会で行っています。

 そういう官僚の書いた答弁をそのまま原発立地の場所選出の議員である大臣が述べるようでは、じゃ誰に期待すればいいんですか、誰に話を持っていけばいいんですかということに私はなってしまうと思います。やはり大臣しかできない仕事というのはあるんですから、ぜひやっていただければと思います。

 これは復興とは直接は関係ないというか、まあ関係あるんですが、福島の原発事故の責任について、大臣は三・一一の直後の予算委員会で取り上げています。国はこの事故の責任を負わなくていいんですか、全部一電力会社の責任だと言っていていいんですかというふうに大臣は予算委員会で取り上げました。

 これだけ国土の広い部分、大きな部分が百年ぐらいにわたって使えなくなってしまう、本当に大変な事故であるわけでございます。これを、一電力会社が済みませんでしたといって謝って、経営者がやめるだけで終わらせていいのか、こんな無責任なことを国でやっていていいのか。私も同じ思いです。原発行政というのは国策民営で行ってきました。実際に、民営なので、民間企業がやってきたわけですけれども、計画の策定、そういったものは国がやってきたわけです。

 大臣は、そのときの予算委員会で、保安院のあり方について言及していました。昔、保安院ができたばかりのときはチェックする体制もなかったから、東京電力の人たちがやってあげていたんだ、チェックする側もされる側も同じ人たちがやっていて、こんなことを国が許してきて、原発事故が起こって、国は責任ありません、電力会社だけの責任ですといって逃げていいんですかと大臣は言っていたんです。

 今の時点で、大臣は、原発行政の責任のあり方、福島の原発事故の責任のあり方、今の政府の姿勢でいいと思いますか。

吉野国務大臣 これまでの各種の事故調の報告で指摘されておりますとおり、政策当局も含め、原子力事業の関係者がいわゆる安全神話に陥り、福島第一原発事故のような悲惨な事態を防ぐことができなかったことへの反省をいつたりとも忘れてはならないと思います。

 こうした反省に立ち、私も提案者の一人として議員立法をさせていただきました。独立した原子力規制委員会が設置をされ、福島第一原発事故の教訓を踏まえ、世界最高水準の新規制基準が策定されたところでございます。

 また、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任は重く受けとめる必要があると考えております。

落合委員 独立した規制委員会を設置するというのは、これから失敗しないようにしていきますということでございます。

 それから、社会的な責任というのも、ちょっとよく、具体的にはわからないんですが、今まで具体的に福島の事故の原因となったようなことを見過ごしてきた行政の責任。それでいいよ、どんどん原発を進めてくれとやってきた。誰がやったんですか。誰がやったかさえもわからない、そういう状況で事故が起きてしまいました。誰がやったのか、誰が責任があるのか、行政や政治の側に責任がないのか、これはしっかりと総括をしないといけない問題だと思います。やはり大臣に積極的にこういった部分も発信をしていただければと思います。

 最後に、一問ですが、ちょっと飛ばしまして、いわゆる原発いじめの問題。

 これも、これだけ問題になっているにもかかわらず、大臣の所信にも入っていない、前大臣の所信にも入っていないわけです。

 私の地元の東京にもたくさん、大臣の選挙区からも避難してきている親子、小学生の親子がいます。私も実際に何人か知っています。

 今、いわゆる原発いじめの問題についていろいろと言われているわけですけれども、この重大性についてしっかりと認識しているのか。何で所信に入っていないのか。私はこれは本当に大きな問題だと思います。

 こういう問題が起こるからこそ、大臣は、心の復興が重要だと。全然この重要性を理解されていないわけでございます、全国的に。大臣、これについてどう思いますか。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 そもそも、いじめは決して許されることのないことでございます。ましてや、被災した子供へのいじめは極めて卑劣な行為であり、断じてあってはならないと思っております。

 復興庁として、文部科学省と連携して、被災した児童生徒の心のケアや教職員に対する研修、保護者等への助言、援助などを行うスクールカウンセラー等の派遣を行っているところでございます。また、関係省庁と連携して、放射線に関するリスクコミュニケーションを推進し、正しい理解の促進に努めておるところでもございます。

 衆議院で通していただいた福島特措法の改正案にも、このいじめ問題を取り上げているところでございます。

落合委員 復興は、やはり全国的に国民が協力しなければできない問題です。そして、とりわけ福島の復興、これは大変時間がかかる、そして複雑な問題です。ぜひ、大臣にしかできない仕事を、今までの大臣ができなかったことをやっていただければと思います。

 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

鈴木委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうの委員会、多くの方が取り上げておりますが、私自身も、やはり今村前大臣の発言について一言質問したいと思います。

 私も、東北の人間の一人として、東北でよかったという発言は、どんな言いわけをしても許せない、こう思いました。

 二十六日付の河北新報には、南相馬市の桜井勝延市長の、震災で犠牲となった約二万人に対する冒涜だ、この言葉を紹介しています。また、野田釜石市長は、被災地からも被災者からも離れ、中央から物事を見ている結果だ、こう指摘をしました。村井宮城県知事も、東北を軽んじる印象を与える発言だった、非常に残念と述べています。

 また、今村前大臣の地元佐賀でも、例えば、専門学校に通う二十の男性が、被災地の人のことを考えたらひどい発言、いまだ東北では苦しんでいる人がいるのに、都心じゃなかったからよかったというのはあり得ないという発言を紹介されています。当然、どこに住んでいても、そういう気持ちで受けとめてくれているんだと思いました。

 改めて伺いますが、吉野大臣自身が、この発言は本当に許せないと発言をされております。何がいけなかったのか、改めて大臣自身の言葉で伝えていただきたい。

吉野国務大臣 お答え申し上げます。

 四月二十五日のパーティーでの講演会における、東北で、あっちの方でよかったという発言については、被災者の皆様方のお気持ちを傷つけ、私も傷つきました。復興大臣にとっても、最も大切な、被災地の皆様方の信頼を損ねた発言だというふうに思っております。

 今村前大臣は、私の前任の衆議院の東日本大震災復興特別委員会の委員長でもございました。このような事態に至ったことは本当に残念でございます。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 翌日の河北新報では、このような囲みの記事がありました。仙台市の出版社、荒蝦夷の代表の土方正志さんという方が、復興の司令塔である閣僚らが繰り返す失態、つまり、今村大臣以前にもさまざまなことがあったということを指しているんですけれども、経済的側面でしか震災をはかれない政治の無理解のあらわれ、こう指摘している。私、すごくこれは大事だと思うし、自分の気持ちにとてもぴったりくる言葉でした。

 確かに、今村大臣の言っていることは、人口の密集した首都圏で同じ規模の災害が起きれば被害がもっと甚大であったろうという趣旨かもしれない。それだけを見ると、誰でもその意味はわかる。数字だけで見るとそういうことになるんですね。だけれども、そんな問題じゃないんだろう、本当に東北の人を傷つけたと大臣もおっしゃった、その意味は何か。私は、震災直後から、立派な道路や建物が仮に復興して立ち並んだとしても、人々の暮らし、生業が戻らなければ復興とは言えないと指摘をしてきました。

 創造的復興という言葉が当時から叫ばれていました。大臣の所信の演説でも、被災地の単なる原状復帰にとどまらず、新しい東北の創造に取り組んでまいります、そうおっしゃいました。だけれども、忘れてならないのは、単なる原状復帰が不可能なんです、取り戻せないんです。それが今度の津波被災地であり、福島の原発事故の被災地なんだ、その思いがあるんでしょうか。公営住宅が建った、あるいは鉄道や道路が復旧した、それも大事な要素であるけれども、それでも取り戻せないものがあるんだ、被災者にとっての復興ではないんだと、その思いは共有していただけるでしょうか。

吉野国務大臣 今、高橋委員の思い、私も共有しているところでございます。

高橋(千)委員 大変短い答弁でありましたが、共有しているという立場で、引き続いて質問をしていきたいと思います。

 先ほども、大臣所信の挨拶に原発事故という言葉がなかったということが指摘されました。私も非常に違和感を持ちました。帰還困難区域などについて触れているわけですが、やはり帰還困難区域という概念は、原発事故がなかったら、こんなことが生まれるはずがないんです。六年たっても帰れない区域が残るということは原発事故があったからなのに、なぜそれが、触れなかったのか。やはりこれは絶対納得がいかないんです。

 総理の追悼演説でも触れていないことが話題となった、やはりこれと私は平仄を合わせているんじゃないかと思うんですね。昨年の総理の追悼演説はこう書いていました。原発事故のために住みなれた土地に戻れない方々も数多くおられます、そう言って、次に、まだ災害は続いている、そのことを実感いたします、そう追悼演説で述べている。すごく大事な言葉だと思うんですね。

 ところが、ことし、犠牲になった方たちの慰霊塔の前で、復興は着実に進展している、こう言い切っていることに私は強い違和感がありました。それはさっき言ったことと土台が一緒なんですね。慰霊塔の前で、復興は着実に進展している、そう言うことが本当にふさわしいことだったのか。

 翻って、歴代復興大臣の挨拶を見ると、実は、二〇一五年三月十日の竹下大臣までは触れているんです。この震災は、地震、津波、原発事故による複合的な災害であり、その復興は困難を伴い、長期間を要します。これは何度でも言わなきゃいけないことなんですね。ところが、翌年から、高木大臣のときから原発事故という言葉が出てきません。

 私は、その理由として考えられる言葉は、本年は十年間の復興期間のちょうど折り返しを迎える、まさに節目の年に当たります、こう述べているんですね。集中期間が終わって、次の期間からはやはり原発事故も一緒くたにされているととらざるを得なくなるんです。そういう立場なんですか。

吉野国務大臣 所信について、正直、私のチェックが足りませんでした。ですから、今度は内閣の一員になったわけですから、私の方から、まさに、私が一番原発事故、原発災害というものを声高に内閣の中で言わねばならない立場でございますので、そういうふうに、原発事故、原発災害ということがあって初めて困難区域の問題とかいろいろな対策が生じるわけでございますので、原点となった原発事故、原発災害、これが出発点でございますので、そういうことをこれから発言してまいる所存でございます。

高橋(千)委員 原点は原発事故、そうおっしゃっていただきました。

 ということで、福島民報のインタビューで、第二原発の廃炉について問われ、県民の思いは十分に理解している、ただ、福島第二原発の存廃は事業者が判断するというのが政府の統一見解と答えている。これは、結局、今おっしゃったように、内閣の一員になった以上は政府の統一見解と同じだと言っていることなので、これはとても残念なんですね。

 逆に、法的に不可能だというんだったら、立法措置も含めて、廃炉への決断を迫るべきではないですか。それが吉野大臣の仕事ではないでしょうか。

吉野国務大臣 私も福島県民の一人でございます。福島第一原発で深刻な事故が起き、今なお多くの福島県の方々が避難を余儀なくされているところでございます。福島県の皆様方が福島第二原発の全基廃炉を早急に実現してほしいという思いを持たれていることについては、十二分に理解をしております。

 政府の一員として、福島第二原発については、現行法制のもと、地元のさまざまな御意見なども総合的に勘案しながら事業者が判断を行うものと認識をしております。他方、福島県民の心情を考えると、他の原発と同列に扱うのは困難と認識をしております。

 いずれにせよ、事業者が地元の方々の声に耳を傾けていくことが重要だと考えております。

高橋(千)委員 先ほども指摘がありましたけれども、結局、十二分に理解しているけれども、同じ答弁なんですよ。何度も聞いた答弁。同じには扱えないと言っている、そこどまりなんです。私が言っているのは、立法措置もやればいいじゃないですかと言っている。そのくらいの意味があるんです。

 年末に第二原発に行きました。さっき、廃炉のためのバックアップ機能を持っているんだというやりとりが小熊委員とありましたけれども、そうじゃないですよ。私が見せていただいたのは、シミュレーションです。中央制御室のモデル室でシミュレーションをやっていました。地震や津波や重大な事態が起こったときに、一〇〇%の出力である原発をとめて、第二原発ですよ、これはタイプが違うんですから、安全にとめるための訓練を私たちに見せてくれました。それは、再稼働するための訓練ということじゃないですか。そういうことが起こっているんです。

 その現実をちゃんと見て、大臣がこれまで原発推進の立場だったことは存じ上げています。でも、今、私はそれをあえて言わないんです。それを言ってしまったら、双葉郡の首長さんだって、みんな推進だったじゃないかとか、誘致してきた責任とか、我々は六年間それを問いませんでした。オール福島で、原発をなくせという立場で、みんな、あの事故を繰り返してはならないという立場に立ってきたからこそ、そのことを問うていなかったんです。だからこそ、違うことをやってほしい、言ってほしい、そういう思いで言いました。

 もう一言、お願いします。

吉野国務大臣 繰り返しで申しわけありません。

 第二原発の廃炉については事業者が判断するものというふうに思います。政府の一員となったからには、事業者が判断をするという答弁でございます。

高橋(千)委員 極めて残念な答弁だったと思います。福島の皆さんが吉野大臣に期待しているからこそ、それに応えてほしかったと思います。引き続いてこのことは求めていきたいと思います。

 次に行きますが、福島県の二十四日付の発表で、応急仮設住宅供与終了に向けた避難者の住まいの確保状況について、四月以降の住まいを確保できた世帯が九八・八%、百十九世帯が未確定となっているということであります。

 そこで、伺いたいのは、川内村など、早くに避難解除したものの、それぞれの事情で帰還できずにいた人々がたくさんいらっしゃいます。吉野大臣もよく御存じだと思います。その方たちも、三月で打ち切りということで、やむなく帰った方がほとんどなわけですね。あるいは、借家に改めて入ったとしても、もう支援がありません。そういう方たちが、本当に無事に住まいを確保されて、暮らしを取り戻しているんだろうか。追跡調査が必要と思いますが、いかがでしょうか。

吉野国務大臣 福島県の調査結果によりますれば、本年三月末で応急仮設住宅の供与が終了した避難者の方のうち、大部分の方については、委員御指摘のとおり、四月以降の住まいが確保されております。一方、いまだ未確定の方もおられるところでございます。

 四月以降の住まいの確保が未確定の方に対しましては、福島県において戸別訪問を継続するなどの支援を行っているところであり、これらの方々に対する具体的な状況について把握をしていきたいと考えております。

 また、確定済み、移転済みの世帯の皆様方に対しても、全国二十六カ所に設置されております生活再建支援拠点における全ての相談、よろず相談等を通じて必要な支援を継続していくものと認識をしております。

 相談状況等について、福島県との情報の共有、把握に努めてまいる所存でございます。

高橋(千)委員 もう四月が終わろうとしています。三月で仮設の供与が打ち切られた人たちが実際にどうされたのか。大臣、少しでも把握されていることがあったら教えてください。

吉野国務大臣 昨年の十月ころだったと思います、東京フォーラムで福島県主催の自主避難者の方々が集まって、私、そこの、ままカフェに行って、いろいろなお話を伺ってまいりました。それはまだ三月前でございますので、不安、いろいろな心配事も聞いてまいりました。

 でも、全国二十六カ所でよろず相談、全てのことに対する相談の窓口を設けております。それでもし足らないのであれば、もっと充実したところもこれからやりたい、このように思っているところでございます。

高橋(千)委員 私、通告に川内村と書いたんですね。今言っているのは、郡山市に仮設住宅が幾つもありますけれども、最後まで残っている人たちが三月末で仮設を解散されて、全国ニュースにもなりました。自治会長さんは吉野大臣のことをよく存じています。そして、大臣就任を喜んでおられます。歓迎されておられます。だからこそ、あえて伺ったんですね。

 百人残っていらっしゃいました。その方たちは、やはりいろいろな事情があって、例えば医者にずっと通っているので帰っても足がないとか、さまざまな事情があって残っていたんです。だけれども、実際にもう解散しましたから、どうなったのか。

 ほとんどの方が帰りました。それは、四月で電気、ガス、水道を打ち切られると思ったからなんです。そうしたら住んでいることができないから、仕方なく軽トラで、親戚とわずかな人手で帰りました。

 だけれども、十世帯、実は郡山市内に残っていらっしゃいます。透析や末期がんの方、もうこれ以上動かすわけにはいかないという判断で残っていらっしゃるんですね。結局そういうことになるんです。

 だけれども、仮設住宅をずっと延長してくれと何年も言ってきたけれども、これ以上延長すればやはり安全上問題がある、そういうことで判断をしました。でも、実際には、市内には公営住宅が、あきがあったりとか、いろいろな対応ができるはずだったんです。そういう中で、追い詰められて決断をした方がいるんだと。

 裸一貫で避難指示で避難をしたときに、二重、三重の生活を強いられました。都市生活でお金を使って、帰還をするときに、村に県内で戻る人は五万円、県外から戻る人は十万円、単身世帯は三万円の補助しかありません。本当にみじめだったという言葉をおっしゃいました。そういう現実にあるんです。

 だから、追跡調査をしてほしいと。数の上ではなくなった、確保できたと聞いているから、それでいいということではないということをお願いしています。一言。

吉野国務大臣 福島県も家賃補助等の支援策をつくっておりますので、福島県との情報の共有、このところをきちんと復興庁としても把握していきたいと思っております。

高橋(千)委員 もう少し問いがありましたが、きょうは時間がありませんので、これで終わります。引き続いてよろしくお願いいたします。

鈴木委員長 次に、木下智彦君。

木下委員 日本維新の会、木下智彦です。

 本日もお時間をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、冒頭ですけれども、各委員、それから大臣もやはりおっしゃられていましたけれども、今村前大臣の言葉、非常に私も残念だなというふうに思っております。東北でよかったという話なんですけれども。

 ただ、こういうことばかり悔やんでいてもしようがないというふうに私は思っておりまして、昨今、報道等で、この話、いろいろな話が出ています。その中で、私は、よかったというこの言葉なんですけれども、ちょっとそういう意味ではなく、よかったなと感じたことがあったんですね。

 それは何かというと、SNS等で、東北でよかったというふうな、その言葉がハッシュタグという形でついていて、それに対して、日本全国の皆さん、東北の皆さんだけじゃないんですけれども、皆さんが、いろいろな、書き込みであるとかということをインターネット上、SNS上でやられています。

 どういうことかというと、東北で生まれてよかった、東北に訪れてよかったというふうに書いていらっしゃる方がたくさんいらっしゃる。

 どういう内容かというと、例えば平泉の風景であったり、多くの美しい自然の姿であるとか、そういったものを写真で張りつけてやっていたり、例えば東北地方の名産品、おいしい御飯であったりお酒であったり、こういうものがあるんだよというようなことがあったり、かんきつ類一〇〇%ジュースなんかがあったり、そういうふうなものまであって、東北、捨てたものじゃないよ、本当によかったよ、ここで生まれてよかったんだ、育ってよかったんだ、訪れてよかったんだというふうな、そういう皆さんの声が出ている。

 私は、これこそが復興を支える一番の力になるんだと思っているんです。政府がやらなければいけないこと、そして我々国会議員がやらなきゃいけないこと、たくさんあります。しかし、こういった皆さんの言葉そして心というものが一番、本当に復興を支えていく力になるんだろうというふうに今回感じた。

 これは、本当に前大臣の言葉は軽率だし、残念なことです、でも、それが感じられたということは、私は、よかったという言葉でも言いあらわせない、本当に心にしみ入るような感覚になりました。これをまず最初にお話しさせていただきたかったんですね。

 きょうは十五分しかないので、話したいこと、聞きたいことというところで、きょうも、お話を聞いていると、復興、この言葉の中で、大臣もおっしゃられていたと思うんですけれども、生活のインフラというところは徐々に整ってきているというふうにおっしゃられていました。ただ、原発の災害に関して、その部分については、まだまだこれからやる部分は大きいというような感じで、分けてはいけないんだと思うんですけれども、あったと思うんですね。

 そう考えたときに、今後の復興庁それから復興大臣として、復興のあり方ということは、これまたカテゴライズすると物議を醸すのかもしれませんけれども、新しい、これから先、本当に復興としてやっていかなければならないこと、これがまた変わりつつあるのか。それとも、どういうことに力を入れていくべきなのか。

 これは大臣の所信の中でも、わかりはしたんですけれども、新たにやらなければいけないことというのがあるのかどうか、それとも、今までと変わりなくやっていけばいいと感じられているのかどうか、この辺を大臣に御意見をお聞かせいただきたいというふうに思います。

吉野国務大臣 委員おっしゃるとおり、地震、津波被災地域につきましては、生活インフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建も来年春までには九割以上が完成する見通しであり、復興は着実に進展をしております。

 福島においても、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除されるなど、復興再生に向けた取り組みが着実に進んでおるわけでございます。今後は、帰還に向け、医療、介護、教育等の生活環境の整備の一層の推進を図ってまいります。

 議員御指摘のとおり、インフラなどのハード面での復興は着実に進んでおり、今後は、コミュニティー形成や生きがいづくりなどの心の復興や、産業、なりわいの再生など、ソフト面での復興に全力で取り組んでいきたいと思っております。

 具体的には、先月成立いたしました平成二十九年度予算を十分に活用し、被災者の方々が置かれているさまざまな状況に応じた切れ目のない被災者支援、産業、なりわいの再生を図るための人材確保対策の支援、福島への教育旅行の強化、インバウンドの推進などによる観光の振興、放射線に対するリスクコミュニケーションのさらなる推進を初めとする風評対策など、全力で取り組んでまいります。

木下委員 全部がとれたかどうかわかりませんけれども、私は、今、大臣の御発言でキーワードがあったと思っているんですね。心、それから産業再生というふうにおっしゃられていました。これをやっていくのは今の予算でというふうな形で言われていて、政府としてはそうなのかもしれません。

 ただ、私は常々思っているんです。いろいろな方も同じようなことを過去にも言われていると思うんですけれども、私は思うんですけれども、復興庁、それから大臣も含めて、先ほどからおっしゃられているとおり、大臣は福島出身であられますし、過去には私とは、法務委員会等で非常にかわいがっていただきまして、お人柄も本当によく理解していると私は思っております。

 そういったお人柄で必ずやこの大役を果たされるんだというふうに思っているんですけれども、本来あるべき復興、政府としてやるべきものは何かというと、今のキーワード、産業再生であるとか心の問題であるとか。心の問題は、大臣がやはりそういう地域の出身でいらっしゃるということで、今はそうかもしれません。ただ、これから先、どういった方がまた大臣になられるかわかりませんし。

 そういう意味でいうと、組織としてまず一番最初にやらなければいけないことは何かというと、こんなところに、東京に復興庁を置いていていいのと。私は、東北に、被災地に置くべきだと思うんです。そうやってやれば、今のキーワード、二つとも、私はちゃんと目的が果たせるんだろうと思うんですね。

 というのは、やはり、被災地にいれば、今村前大臣のような言葉は到底私は発せられることはないと思います。しかも、産業再生、国としてできることは何か。みんながあそこに行って、あそこで働いて、あそこで消費して、そして経済を復興させていく、産業を再生させていく、これができるのが一番いいやり方なんじゃないかなと、私は本当にこれは信じてやまないんです。

 大臣もそう思われるところはあると思います。ただ、なかなか今のお立場の中ではそう答えられないかもしれません。ただ、今の私の意見、過去同じようなことを言われていた方がいらっしゃると思いますけれども、大臣、どうお考えですか。

吉野国務大臣 委員のおっしゃるとおりで、復興庁をつくるときに、東北、被災地に置けという議論が、私も含めて論陣を張ったわけであります。その結果、今の東京に置くという形で六年を経過したわけでありますので、残り四年でございます。

 今の時点で東京から被災地に移すということはいかがなものかな、一番最初、最初に議論したときに移っていれば、委員の思ったとおりに、本当に地域のためにもなるし、私もそういう思いで発言をしてきたところです。

 ただ、岩手、宮城、福島にも復興局という形で出先を置いてあります。東京にいる職員よりも、この三つの復興局の方が人員は多うございますので、そういう意味ではきめ細かい対応を今しているのかな、こんな思いでございます。

木下委員 非常にお答えしづらいお立場になられたので、なかなかそういうお答え、本当に申しわけないんですけれども、産業再生については、あと残り四年といいますが、実際にこの四年で産業再生が成るかというと、私はそうなればいいですけれども、これは非常に難しいと思います。

 その中では、全部持っていかなくても、今言われていた形かもしれませんが、もっと力を入れてもいいんじゃないかなと思うんです。

 というのは、ちょっと残りの時間をかけてお話をさせていただきますが、実は今週月曜日も東北の方に行ってまいりました。以前にもお話ししましたけれども、我が党は、毎月議員の歳費、一人頭十八万円ずつ出しまして、それをまとめて被災地にお届けしているということをしておりました。

 今週月曜日に行ったのは、岩手県の大槌町へ行ってまいりました。まだまだ復興は道半ば、今言われていたところで言うと、生活インフラは整ったと言われていましたけれども、見ていて、私はまだそう感じませんでした。更地にはなっています、道はでき上がってきています、ただ誰も、ほとんどの方々が戻ってきていない状況、まだ仮設に住まれている、これからだという状況なんですね。

 これからだというふうな状況、なぜそうなっているかというふうな話をしていたら、何があるかというと、やはり若い人は都会に出ていってしまう、近隣の仕事のあるところに出ていってしまう。戻ろうと思っている人たちは、やはり余生を過ごそうとされている人が中心だ。

 そうなると、生活インフラができたところにも新しく家を建てようと思うと、人件費の問題であるとか資材の問題であるとか、これが震災前よりやはり高騰してしまっている、その中でなかなか一歩が踏み出せない、そういう状況にあるんだということなんです。これを何とかするというのは、高騰してもそれを支えられるような産業がなければならない。産業再生というのは非常に大きなものなんだろうなというふうに私は思っているんですね。

 そうしたら、あそこで何ができるんだろう、本当に何ができるのかというふうにして考えたら、では、政府は何ができるんですか。考えつくのは相当難しいと思います。少なくとも、何らかの、人が働くような場所を政府みずからがつくっていくことが一つなんじゃないかなというふうに思ったんです。

 もう一つ、最後、一つだけ言いたいんですけれども、大槌町の町長から要望も聞いてきました。そうしたら、先ほど民進党の階委員が言われていたことと同じことを言われていたんですね。法テラスの問題。

 というのは、これから先、一番問題になるのは何かというと、帰ってきたときに、土地の問題、近隣の土地との関連の紛争、それから近隣との紛争、家族関連の紛争であるとか消費者被害、多重債務問題など、こういったものが実際に戻ってきたら起こり得る。そのときにこそ本当に必要なのが何かというと、法律相談、無料で受けられる、安心して受けられる。そういったものが必要だけれども、三十年の三月三十一日で切れてしまう、ぜひともこれは延長してほしいというふうに言われていたんです。

 これも一つでしょう。そうやってやることによって、あそこに出張所がそのまま残っていること、そうなれば関連した仕事も生まれてくるかもしれないと思っているんです。ぜひともこれは政府として前向きに検討していっていただきたいと思います。

 もう時間になりましたので、また続き、次回の機会にさせていただきたいと思いますけれども、ぜひともよろしくお願いいたします。

吉野国務大臣 日本維新の会におかれましては、毎月、議員報酬の二割を被災地に寄附しておられ、本当に被災地出身の私として、敬意を表したいと思います。

 今おただしがありました法テラス、この問題についても、前向きに閣内の中で議論をして検討していきたいと思っております。

木下委員 前向きというお言葉をいただきました。ありがとうございます。どうも、よろしくお願いします。

鈴木委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三分散会


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