衆議院

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第15号 平成15年3月18日(火曜日)

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平成十五年三月十八日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十号
  平成十五年三月十八日
    午後一時開議
 第一 恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 公共事業基本法案(第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出)
 第三 社会資本整備重点計画法案(内閣提出)
 第四 社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
 第五 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日程第一 恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 公共事業基本法案(第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出)
 日程第三 社会資本整備重点計画法案(内閣提出)
 日程第四 社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
 日程第五 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案(内閣提出)及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後一時十四分開議
議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
議長(綿貫民輔君) 日程第一、恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。総務委員長遠藤武彦君。
    ―――――――――――――
 恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔遠藤武彦君登壇〕
遠藤武彦君 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、平成十四年における消費者物価の動向等にかんがみ、普通扶助料に係る寡婦加算の年額について、平成十五年四月分以降、その額を引き下げようとするものであります。
 本案は、去る三月十二日に本委員会に付託され、十三日片山総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 公共事業基本法案(第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出)
 日程第三 社会資本整備重点計画法案(内閣提出)
 日程第四 社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
議長(綿貫民輔君) 日程第二、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案、日程第三、内閣提出、社会資本整備重点計画法案、日程第四、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。国土交通委員長河合正智君。
    ―――――――――――――
 公共事業基本法案及び同報告書
 社会資本整備重点計画法案及び同報告書
 社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔河合正智君登壇〕
河合正智君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、前原誠司君外三名提出の公共事業基本法案について申し上げます。
 本案は、公共事業が国民の社会経済生活に多大な影響を与えること及びその費用が国民から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることにかんがみ、公共事業に関する国と地方公共団体との役割分担を明確にするとともに、公共事業中期総合計画及び公共事業実施計画の作成及び国会における承認等の措置を講じようとするものであります。
 次に、内閣提出の二法案について申し上げます。
 まず、社会資本整備重点計画法案は、社会資本整備事業を重点的、効果的かつ効率的に推進するため、重点目標、事業の概要等を定める社会資本整備重点計画の策定等の措置を講じようとするものであります。
 次に、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、社会資本整備重点計画法の施行に伴い、港湾整備緊急措置法等の関係法律を廃止し、道路整備費の財源等の特例措置を引き続き平成十五年度以降五カ年間講ずる等の改正を行おうとするものであります。
 以上三法律案のうち、公共事業基本法案は、第百五十一回国会に提出され、継続審査となっていたものであります。
 三法律案につきましては、去る二月二十八日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日の委員会において扇国土交通大臣及び提出者鉢呂吉雄君からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、三月七日に質疑に入り、十一日参考人からの意見聴取を行い、十四日質疑を終了しました。
 質疑の中では、事業分野別長期計画を一本化する意義、社会資本整備事業における国と地方の役割分担、道路特定財源制度のあり方等について議論が行われました。
 質疑終了後、公共事業基本法案に対し、民主党・無所属クラブから修正案が提出され、趣旨の説明を聴取し、同法案について内閣の意見を聴取した後、各案を一括して討論を行い、採決いたしました結果、前原誠司君外三名提出の公共事業基本法案に対する修正案及び原案はいずれも賛成少数をもって否決され、内閣提出の社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
議長(綿貫民輔君) これより採決に入ります。
 まず、日程第二、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は否決であります。この際、原案について採決いたします。
 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
議長(綿貫民輔君) 起立少数。よって、本案は否決されました。
 次に、日程第三、内閣提出、社会資本整備重点計画法案及び日程第四、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第五 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
議長(綿貫民輔君) 日程第五、義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。文部科学委員長古屋圭司君。
    ―――――――――――――
 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔古屋圭司君登壇〕
古屋圭司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、義務教育費国庫負担金について、義務教育に関する国と地方の役割分担及び費用負担のあり方の見直しを図る観点から、その負担対象経費を限定しようとするもので、その内容は、平成十五年度から、公立の義務教育諸学校の教職員等に係る共済費長期給付及び公務災害補償に要する経費を国庫負担の対象外とするものであります。
 本案は、去る三月七日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。
 本委員会におきましては、同日遠山文部科学大臣から提案理由の説明を聴取した後、十二日から質疑に入りました。十四日には参考人から意見を聴取するなど慎重に審査を重ねた後、質疑を終局し、討論の後、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
議長(綿貫民輔君) この際、内閣提出、エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。経済産業大臣平沼赳夫君。
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
国務大臣(平沼赳夫君) エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 昨今のエネルギーをめぐる経済的社会的環境の変化を踏まえて、歳出・歳入構造の見直しを含めたエネルギー政策の抜本的な見直しを進める中、特に、地球温暖化対策につきましては、エネルギー消費大国の責務としての取り組みが強く求められている状況にあります。
 加えて、国内では、廃棄物・リサイクル問題が喫緊に対応すべき政策課題として顕在化しており、我が国としては、環境と経済の両立に資するような循環型経済社会を構築することが急務となっております。
 このような状況を踏まえ、温室効果ガスの大宗を占めるエネルギー起源二酸化炭素の排出を抑制するとともに、再生資源の利用の促進に加え、使用済み物品等の発生の抑制及び再生部品の利用の促進のための支援策を講ずる必要があるため、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の一部改正であります。
 同法に基づく事業者への支援の対象に、海外においてエネルギー起源二酸化炭素の排出を抑制する事業と、使用済み物品等の発生の抑制及び再生部品の利用の促進に関する事業を追加し、あわせて、同法の題名をエネルギー等の使用の合理化及び資源の有効な利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法に変更するとともに、その廃止期限を平成二十五年三月三十一日まで延長するものであります。
 第二に、石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部改正であります。
 従来の石油及びエネルギー需給構造高度化対策に、国内外で省エネルギー等によるエネルギー起源二酸化炭素の排出抑制のためにとられる施策であって経済産業大臣または環境大臣が行うものに関する財政上の措置の追加等を行うこととするものであります。
 以上が、本法律案の趣旨であります。(拍手)
     ――――◇―――――
 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。山田敏雅君。
    〔山田敏雅君登壇〕
山田敏雅君 民主党、山田敏雅でございます。
 本日の本会議は、一時開会の予定でございました。一時十五分に始まりました。聞くところによりますと、小泉総理がイラク問題について一時から記者会見をしている、こういうことであったというふうに聞いております。これは、国会を軽視する、まず国会でイラク問題について総理大臣は述べなければいけない、そうだと思いますが、いかがお考えでしょうか。(拍手)
 冒頭に、このイラク問題について、外務大臣にお伺いいたします。
 我が国は唯一の被爆国として国連を中心にして恒久平和を実現する、これが、私が理解しております我が国の外交の基本政策であります。いつの間にか、アメリカだけを頼ってやろう、このような外交の変節は一体どういうわけなんでしょうか。川口大臣、お答えください。
 それから、この国会におきまして、イラク問題について、総理は、たびたび、状況を見て判断する、その場の雰囲気で考える、こういう答弁をなさいました。それと同時に、外務省は、国連において、早々と、アメリカを支持すると。一体、国会で言うことと国連で言うことと、どうしてこんなに違うのでしょうか。そして、何の権限と何の根拠をもって外務省は国連でこのような発言ができるのでしょうか。川口大臣、お答えください。(拍手)
 本日の議題であります。
 まず、地球温暖化について、皆さん御存じのとおり、地球温暖化はもはや手おくれの状況にあります。今すぐに排出ガスをとめても、地球温暖化をとめることはできません。北極の氷は四〇%が既に溶け、南極の氷は去年一年間で二十年分が溶けたと言われております。非常に重要な問題であります。
 そこで、京都議定書でございます。この京都議定書は、世界的には日本が最も不利な不平等条約であると言われております。我が国は、省エネルギー政策を徹底的に進め、諸外国に比べ、もはや、省エネルギーを進める余地はほとんどございません。その中で、六%、さらに、実質的には十数%の削減をすることは極めて困難であり、諸外国に比べて不利な状況に立たされております。この削減ができなかった場合には、排出権取引、ある試算によりますと、毎年五千億円から一兆円を排出権取引で支払わなければならない、こういう状況が来るかもしれない。これが我が国の状況であります。
 そこで、環境大臣にお尋ねいたします。
 このような中で、環境省は、非常に重要かつ強力なリーダーシップが必要と思われます。現在のところ、私どもにはそういうものが何も感じられませんが、この場において、環境省がこの困難な状況の中でどのような役目を果たすのか、決意を述べていただきたいと思います。
 決意だけでは物事は進みません。環境省の年間の予算は、約二千億円でございます。すべての事業を含めて二千億円、これでこの日本の地球温暖化対策が本当に進むのでしょうか。お答えいただければと思います。
 次に、経済産業大臣にお尋ねいたします。
 この事業の中で、環境産業を創出する、これが我が国の非常に重要な点であると思います。
 ドイツに見習うべき点がございます。ドイツは、風力発電について、まず需要をつくるという政策をとりました。法律によって、電力会社が風力発電の電気を買い取る、これをまず決めました。その結果、百万キロワット、二百万キロワットの需要が生まれて、その結果、ドイツは、世界で最も進んだ風力発電の技術を完成することができました。今日では、数千億円の市場規模と数十万人の雇用を確保することができました。数年後には、ヨーロッパ全体では一兆円の産業になると言われております。
 私は、このドイツの例を提案したい。これは、日本においては、電気自動車の開発をナショナルプロジェクトとしてやるべきではないかと思います。
 電気自動車は、モーターとバッテリーだけで構成される、非常にシンプルな技術でございます。モーターとバッテリーは、日本は世界で最高水準の技術を持っています。この電気自動車をナショナルプロジェクトとして十万台規模の需要を創出することができれば、我が国は、世界に向けて大きな環境産業を創出することができます。
 この点について、再三、経済産業委員会でも提案いたしました。経済産業大臣の御意見をお述べいただきたいと思います。
 次に、本案の、議題になりました特別会計制度についてお尋ねいたします。
 石油特別会計は、現在、会計検査院の報告によりますと、予算執行率が五八%、すなわち、四千九百六十七億円の剰余金が毎年発生しております。電源開発特別会計は、同じく千二百億円の剰余金が毎年発生しております。三十年以上前にできたこの制度は、明らかに抜本的な見直しが必要になっている、そういう状況にあると思いますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
 この特別会計制度は、毎年、収入が決まっている。そのために、歳出のチェックが非常に甘くなっております。
 例えば石油特別会計、石油の備蓄費用に年間に約三千億円使われております。石油をタンクに置いておくだけ、それだけでどうして三千億円の費用が必要なんでしょうか。私は、備蓄会社を訪問いたしまして、会計を見せていただきました。この中に、詳しく見ると、歳出について大変甘いチェックが行われているというのが次から次へと明らかになりました。
 北九州にあります白島、この備蓄会社は、備蓄会社は全国に八つございますけれども、そのうち一つの白島でございます。この会社では、五年に一度、タンクの清掃を行います。油を出して、中を石けんで洗う。このタンクを洗うという清掃、これが一回につき六十億円使われております。何でこんな高いのか、聞きました。これは、一社しか、この仕事をできる会社がありません。すなわち、競争入札ではない。だから、一社が、六十億円と言えば六十億円でやらなきゃいけない。百億と言えば百億でやる。こういう内容でございました。明らかに、このようなことをする一般の会社はないと思います。監査の甘い点だと思います。
 もう一つは、電源三法交付金でございます。
 二年前に、新潟県刈羽村のラピカという事件が起きました。この刈羽村は、全人口が五千人の、年間の予算が一億円の村でございます。この村に、二百六十億円という交付金が税金としてプレゼントされました。その結果、この五千人の村に、五つの体育館ができました。そのほかに、四つの公民館ができました。そして、すべての道路は一〇〇%舗装され、もちろん、上下水道は一〇〇%完備されました。
 それでも、百八十億円余りました。百億円を現金で預金しました。さらに、八十億円をどうやって使えばいいか。通産省の外郭団体に相談いたしました。コンサルタントが八十億円の使い道の中身を助言いたしました。六つ目の体育館をつくりましょう、高級図書館をつくりましょう、日本で最も高価な茶室をつくりましょう、お年寄りが大変多いので野球場とサッカー場をつくりましょう、そういうラピカというプロジェクトでございました。茶室は、一畳十三万円、そして総檜づくり、庭はすべて総御影石、こういうプロジェクトでございました。
 しかし、土を盛ってつくるべき運動場が、何と産業廃棄物を埋めてつくった、こういう不正が行われました。そして、十三万円の畳、あけてみたら八千円の畳が使われていた。総檜づくりが、あけてみると集成材ですべてつくられていた。八十億円のうち何十億円が、どこにどういうふうにごまかされたか、わからなくなってしまいました。
 ここで一番重要な問題は、証拠が隠滅された。私も調査に参りました。竣工図面、何を使ってできたかという最終的な図面が紛失したと。これでは、この大切な税金がどういうふうに正しく使われたか、わかりません。
 経済産業大臣、外国では、大切な税金がこんなずさんな使われ方をすれば、厳重な刑事罰をもって臨む。さらに、調査をする場合は、アメリカの場合では、FBIを連れていく、捜査権限を持った人がやる。これで初めて、国民の前に真相が明らかになります。今回の法改正では、大変残念ながら、この点の反省が全く含まれておりません。このような法改正を今後するというお考えは、経済産業大臣、おありになるのでしょうか。お答えください。(拍手)
 そして、今回の石炭等の課税、約六百六十億円の増税になります。さらに、二年後には環境税を検討するということでございます。そしてさらに、原子力発電所の税率もアップする、こういうことでございます。
 これでは、電力の自由化を強く進めている、電力料金を下げなければいけない、こういう政策のもとで大臣は進めておられますけれども、業界の話では、電力料金をどんどん値上げしないとこれは対処できない。電力の自由化との整合性はどうなっているのでしょうか。お答えください。
 環境大臣にまたお尋ねいたします。
 自動車ユーザーは、現在、九種類の税金を払わされております。自動車税、自動車重量税、自動車取得税、軽油税その他、九種類でございます。年間に約九兆円の、自動車ユーザーだけでこの九種類の税金を払っております。さらに環境税が加わると、自動車ユーザーの重税感は大変なものになってしまいます。そして、自動車の需要、個人消費は大変落ち込むことが予想されます。
 この九種類の税金は、それぞれ別々に、そして歴史的な経過があって、本来廃止すべき税制もございます。環境大臣は、この調整をする機能を本当に発揮して、まず、自動車税、九種類の税金の整理統合をできるだけ行って、それでもだめだったら環境税を検討する。いきなり環境税でもって増税する、これは私は間違いだと思いますが、いかがお考えでしょうか。(拍手)
 最後に、我が国の財政構造は既に危機ラインを突破しております。このことが経済や国民に大変大きな不安を与え、景気対策をしても景気の足を引っ張る原因になっております。一般会計だけの改革では、プライマリーバランスを目指すということは大変説得力がありません。非常に大きな改革を行わなければなりません。しかし、ここに特別会計の見直しを行うということがあれば、プライマリーバランスは容易に説得力を持って国民に説明することができます。
 平沼大臣は、重要経済閣僚として、この特別会計の見直しを閣議及び財政諮問会議で強力に説得していただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣川口順子君登壇〕
国務大臣(川口順子君) イラクの対応について、二つお尋ねがございました。密接に関連をいたしますので、あわせてお答えをさせていただきたいと思います。
 我が国は、唯一の被爆国であるからこそ、イラクに対しても、安保理のメンバーに対しても、イラクの大量破壊兵器問題の根本的な解決を訴え続けてまいりました。そして、問題解決のための新決議の採択の必要性を述べてまいりました。国連における原口大使の演説も、このような政府方針を踏まえて、改めて新決議の必要性を訴えたものであります。
 この点も含めまして、国会の場において、これまでも、政府の考え方を累次説明してまいりました。今後も、説明責任を果たすように努める所存でございます。
 今回、安保理決議が採択されない結果となったことは残念でございますけれども、イラクが大量破壊兵器を廃棄すべきことについて、国際社会は完全に一致しています。その点で、安保理メンバー国、また、国連加盟国の間で、立場に相違はありません。米国は、イラクに対して武力行使を行うような場合にも、関連安保理決議に基づいて行動するものと考えています。
 今回の重大なブッシュ大統領の決断は、さまざまな努力を払った上での真にやむを得ない決断であって、正当性を持つものであり、我が国として、これを支持いたします。
 限られたものではありますけれども、平和への道は開かれています。イラクに対しては、最後の機会を逃すことなく、必要な対応をとることにより平和がもたらされることを強く求めます。(拍手)
    〔国務大臣鈴木俊一君登壇〕
国務大臣(鈴木俊一君) 環境省のリーダーシップについて御指摘がございました。
 環境省は、地球温暖化対策推進大綱の策定や、京都議定書の国内担保法であります地球温暖化対策推進法の改正案の国会提出、環(わ)の国くらし会議の開催等による普及啓発など、地球温暖化対策を着実に推進してきたところでございます。
 今後とも、与えられた予算を有効に活用し、ライフスタイルや事業活動などのあり方を根本から見直して、環境への負荷の少ない持続可能な社会を目指し、環境保全が経済活動の中に完全に組み込まれ、経済が発展すると環境保全も同時に進展するような社会の構築に、政府の先頭に立って着実に取り組んでまいりたいと存じます。
 環境税と自動車ユーザーの負担する税金との関係についてのお尋ねがございました。
 環境省としては、温暖化対策のための環境税について、二〇〇五年以降に導入が必要とされた場合に備えて検討を進めているところであります。
 温暖化対策税の導入が必要となった場合、最終的にどの部門がどれだけ負担することとなるかということにつきましては、二〇〇四年の評価・見直しの結果を踏まえて検討すべきものであると思いますが、既存のエネルギー関係諸税との関係につきましても検討を行うことになると考えております。
 なお、我が国の自動車に係る税負担全体の水準につきましては、政府税制調査会においても、国際的に見て高くなく、自動車の社会的コストや環境の保全の観点にかんがみれば、その引き下げは適当でないとされていると承知をいたしているところであります。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
国務大臣(平沼赳夫君) 山田議員にお答えをさせていただきます。
 まず、電気自動車の開発普及についてでございます。
 経済産業委員会でも、山田議員から大変重要な御指摘をいただいております。これまでも努力をしてまいりましたけれども、さらに、経済産業省の中でも、学識経験者等を交えまして、積極的に展開する検討会も設けさせていただきました。御指摘のように、将来、地球環境を守るという意味で電気自動車は非常に有望な分野だと思いますので、私どもは、積極的に取り組んでいこう、このように思っているところでございます。
 次に、特別会計について、剰余金が多い、こういうお話がございました。
 ただ、特別会計の場合には、石油備蓄というものをやっておりまして、そして、一たん緩急のときにこれを払い出す、効果的にやる、そういうようなことで剰余金があることも事実でございますし、また、電特会計におきましても、いろいろな対策費等もありまして、御指摘のような剰余金があることは事実であります。
 これをできるだけ少なくして国民の皆様方に納得していただけるような効率化を図っていくということは、私は大切なことだと思っておりまして、御指摘を十分私どもは大きく受けとめさせていただかなければならない、このように思っております。
 また、ラピカの問題について、具体的にお話をいただきました。
 これは、御指摘のように、大変ずさんな管理があったことは事実であります。そういう意味で、本件につきましては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づきまして、交付金の返還命令を含めて、当省としては厳正に対処しているところでございます。
 また、法令を遵守して交付金の適切な執行が確保されるように、当省ももちろんでありますけれども、地方公共団体、事業実施現場のそれぞれにおける再発防止策の徹底に努力しているところでございまして、さらに徹底をさせていただきたいと思っております。
 補助金等適正化法には刑事罰の規定が既に盛り込まれておりまして、このような措置によりまして、電源三法交付金の支出が御指摘のようなずさんなものにならないように、納得がいくように、効率的に行われるように、最大限努力をしてまいる所存でございます。
 それから、北九州の白島の備蓄基地についての御言及がございました。これは六十億もかかって、かかり過ぎではないか、こういう御指摘でございます。
 この備蓄タンクにつきましては、洋上の備蓄方式という特殊な方式によるために、開放点検工事を行うに当たっては、通常の地上タンクとは異なりまして、泊地内に仮設ドックを構築して行うことが必要となること、また、点検作業に特殊な技術、ノウハウ、知見が必要となることなどによりまして、御指摘のように、総額六十億円の経費を要することになったものであります。
 いずれにいたしましても、この白島基地を含む国家石油備蓄事業の運営に当たりましては、効率的な事業の運営に努めていかなければならない、このように思っているところでございます。
 それから、今回の法律改正による改革、さらに、もっとどうするのだ、こういうことでございます。
 電源三法交付金の対象事業といたしましては、地場産業の支援でございますとか、福祉サービス提供等のソフト事業が実施できることによりまして、地域の多様なニーズに対応できるように、今回、発電用施設周辺地域整備法及び電源開発促進対策特別会計法の一部改正法案を提出しております。
 私どもとしては、今まであったそういう教訓を生かしながら、地域の皆様方や国民の皆様方が納得していただけるようなあり方にしてまいりたい、その方向で努力をしていきたい、このように思っているところでございます。
 また、石炭に対する新たな課税に対して、経済に与える影響はどうかという御趣旨のお尋ねでございました。
 今回の石油税の見直しに当たりましては、電源開発促進税について所要の減税をまず行うこととしておりまして、エネルギー使用者全体としての負担に極力配慮することとしているところでございます。
 さらに、原料用の石炭については一切負担を求めないこと、さらには、激変緩和の観点から税率変更を段階的に実施することなどによりまして、新たに負担を求める石炭多消費産業の負担には配慮してやらせていただこう、こういうことでございます。
 さらに、石炭への課税と電力自由化との関係についてのお尋ねがございました。
 今回のエネルギー関係税制の見直しは、エネルギー間の負担の公平を図る観点から、石炭を新規に石油税の課税対象とする一方で、電源開発促進税につきまして所要の減税を行うことにいたしました。その負担は大きいものとならないよう、そういう意味では十分配慮していると思っております。
 このように、今回の税制の見直しは、エネルギー間の負担の公平を図ることが目的でございまして、安易な負担の拡大を行うものではございませんで、電力自由化により電力料金を下げるという政策と矛盾する、こういうことはない、このように私どもは思っております。
 また、特別会計の見直しについてのお尋ねがございました。
 エネルギー特別会計は、エネルギー政策について、長期的な視点から安定的な財源を確保しつつ計画的に遂行するため、受益者負担の原則のもと、設置されているわけであります。
 経済産業省といたしましては、本会計を含め、特別会計について、当然のことでありますけれども、不断に見直しを行って効率的、効果的に活用していくことにしておりまして、こうした検討の成果等は、これまでも経済財政諮問会議等の場において大いに議論をしていただいております。御指摘の点も非常に重要なことでございますので、そういうことも含めて、これから経済財政諮問会議の場で議論をさせていただきたい、このように思っております。
 以上でございます。(拍手)
議長(綿貫民輔君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
    〔議長退席、副議長着席〕
 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案(内閣提出)及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
副議長(渡部恒三君) この際、内閣提出、本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。国土交通大臣扇千景君。
    〔国務大臣扇千景君登壇〕
国務大臣(扇千景君) 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 まず、本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案につきまして申し上げます。
 本州四国連絡橋公団の平成十四年度末における有利子債務は約三兆五千億円となる見込みであり、管理費を上回る料金収入があるものの、利払いが大きいため、支出が収入を大きく上回っており、その財務状況は極めて厳しいものとなっております。
 このため、道路関係四公団の民営化に関する当面の措置として、本州四国連絡橋公団の有利子債務の一部である約一兆三千億円を切り離し、国の道路特定財源により早期に処理すること等により、将来における国民負担の膨張を避けるとともに、本四架橋としての自立的経営を可能なものとすることとしたところでございます。
 この法律案は、これを受け、本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき措置として、政府による公団の債務の承継に関する特別措置について定めるものであります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために、政府は、本州四国連絡橋公団の長期借入金及び本州四国連絡橋債券に係る債務の一部を一般会計において承継するものとしております。
 次に、高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 高速自動車国道については、これまで、日本道路公団が有料道路制度を活用することによりその整備を進めてきたところでありますけれども、我が国の社会経済情勢の変化等に対応して、必要な高速自動車国道を整備するためには、新たな整備手法を導入する必要があります。
 このため、道路関係四公団の民営化に関する当面の措置として、平成十五年度より、新会社による整備の補完措置として、必要な高速自動車国道を建設するため、国と地方の負担による新たな直轄事業を導入することとしたところでございます。
 この法律案は、これを受け、適切な地方負担のもとに国が高速自動車国道の整備を行うことができることとするための改正を行うものであります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 高速自動車国道の管理に要する費用について、国がその四分の三以上で政令で定める割合を負担し、都道府県がその余の割合を負担するものとしております。
 以上が、本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。
 ありがとうございました。(拍手)
     ――――◇―――――
 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案(内閣提出)及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
副議長(渡部恒三君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。津川祥吾君。
    〔津川祥吾君登壇〕
津川祥吾君 民主党の津川祥吾でございます。
 ただいま議題となりました二法案につきまして、民主党・無所属クラブを代表して、質問いたします。(拍手)
 まず、質問に先立ちまして、イラク情勢に関して、議員各位に一言申し上げます。
 議員各位におかれましては、アメリカによるイラク攻撃が今どの程度切迫しているかは、無論、十分御承知のことと思います。客観的に判断して、もはや、アメリカをとめることはだれにもできないようにも思われます。まさに、開戦前夜の様相であります。アメリカ国内においてさえ、「戦争には反対だが、もうどうすることもできない」、こういった声も聞かれるありさまであります。
 私は、野党第一党の民主党の一議員として、政府の外交姿勢を批判する立場にあります。国民に対する説明欠如の問題を初めとして、小泉外交は問題だらけであります。
 しかし、今、小泉外交を批判することに果たして意味があるだろうかと思えてなりません。政府の方針や姿勢を一切説明しようとしない大臣に対しては、質問すること自体がむなしいということもありますが、それよりも、そもそも期待すらしていない政府を批判しているだけで、我々が議員として十分に役割を果たしているであろうかということであります。
 戦争を起こすにはそれ相応の十分な正当性がなければならないと主張される方がいらっしゃいます。また、そもそも戦争を正当化できるような合理的な理由などあり得ないと主張される方もいらっしゃいます。しかし、いずれの立場であったとしても、戦争をやめさせることに理由を求める方はいないはずであります。
 不可避に思われる戦争を回避させることができたとするならば、議員として、これ以上の仕事はあるでしょうか。与党議員として政府を支えるとか、野党議員として政府の非を追及するとか、当選回数を重ねるとか、まして、地元に一本の橋をかけたかどうかなどということよりも、はるかに大きな仕事であります。(拍手)
 私は、あえて、政府ではなく、議員各位に申し上げます。
 もうだれにもとめられないように見える戦争ではありますが、私たち政治家には、もうできることがないのかどうか。ボールはイラク側にある、政府は国民に対して説明責任を果たすべきである、国連の新たな決議なしの武力攻撃には反対である、これらはいずれも正しい見解だとは思いますが、それらの見解を述べるにとどまらず、一政治家としてできることはないかどうか、特に与党議員の皆様方にいま一度お考えいただきたいと思います。
 外務大臣には、官僚のトップとしてではなく、私は、外務大臣は民間出身であったとしても政治家だと思いますが、政治家として、この事態をいかに考え、いかに行動するおつもりなのか、お伺いしたいと思います。(拍手)
 次に、法案について質問いたします。
 まず、この二法案と道路関係四公団の民営化問題との関係であります。
 道路関係四公団の民営化問題は、小泉改革の看板の一つであったはずであります。小泉内閣誕生以来、派手な看板は掲げるものの、なかなか具体的な改革は進まない。それどころか、改悪されるものさえ目立ってきている状況であります。
 そのような批判がなされたときに、総理が決まって小泉改革の成果として挙げてきたのが、この公団改革でありました。四公団は一体で民営化する、国費は投入しない、五十年以内に償還する、改革意欲に富んだ七名を選んだなどと、成果を強調されました。
 ところが、昨年の十二月に民営化推進委員会の最終意見が提出されて以降、この件に関し、総理が正式に発言をしたのは、最終意見を「基本的に尊重する」という言葉だけであります。つまり、民営化推進委員会の最終意見に従って公団改革を進めるかどうか、また、どのように高速道路網を整備していくかは、まだ政府としては具体的には何も表明しておりません。
 そのような状況であるにもかかわらず、委員会の意見とは必ずしも一致しない今回の二法案を国会に提出してくるのはなぜでしょうか。現在では、あれだけ注目された民営化推進委員会は、ほとんどまともな議論ができない状態に陥っていると伺います。最終意見ですら生かされないようであれば、小泉改革の成果の旗頭であったはずの委員会も看板倒れであります。
 例えば、委員会では、通行料金について、「常軌を逸している」として、現行の半額程度に引き下げることを求めておりますが、今回提出された法案にかかわる本四連絡橋については、さまざまな制度を利用しても、割引率は一、二割です。通行料金は尊重する範囲ではない、基本ではないとおっしゃるのでありましょうか。
 国土交通大臣に、両法案と民営化推進委員会の最終意見との関係についてお答え願います。
 また、この両法案は、昨年十二月十二日に政府と与党との間で交わされた「道路関係四公団の民営化について」の申し合わせに沿った内容となっております。道路関係四公団民営化推進委員会による最終意見が出されたのが十二月六日、半年もかけて委員会で議論して結論を出したにもかかわらず、わずか六日後には、幾つもの異なる点を含んだ申し合わせを与党と交わしているようでは、総理御自慢の民営化推進委員会での議論がないがしろにされていると言わざるを得ません。しかも、さらに奇妙なことに、この政府・与党の申し合わせの五日後、十二月十七日に、例の、「基本的に尊重する」という閣議決定がなされております。
 これら一連の経緯は極めてわかりにくい。果たして、政府は、法律に基づいて設置された民営化推進委員会の最終意見に対して、しっかり議論したのでありましょうか。
 今まさに、その最終意見とは異なる内容を含む法案を提出されていますが、いつ、政府の方針を議論したのか。最終意見が提出されてから政府・与党の申し合わせまでの間の六日間でありましょうか。その後の閣議決定がなされるまでの五日間でありましょうか。それとも、最終意見が提出される以前から政府の方針は決まっていたのでありましょうか。お答えを願います。
 高速道路関係の問題には、根本的に二つの問題がございます。一つは、どのくらい高速道路を整備すればよいかという問題、もう一つは、現状の膨れ上がった債務をいかに償還するかという問題です。
 ただいま議題となっております二法案のうちの一つ、本四公団関連の法案は、まさに後者の問題であります。
 現在、四・七兆円にも膨れ上がった本四公団の債務を、だれが負担し、どのように償還すればよいか。負担者として考えられるのは、連絡橋利用者、地域受益者、国民の三者であり、償還期限をいつにするかによって、いつの時代の人々に負担していただくかが変わってまいります。これまでは、利用者に負担をしていただいておりました。それを、今回、国民に、一兆三千四百億円ものツケを回そうというのがこの法案であります。
 これまでの政府の説明では発生するはずのない巨大な債務がなぜ生まれたのか、その説明が全くなされず、責任の所在も明らかにされないままに、負担だけが国民にツケ回されるのであれば、国民の理解が得られるはずもありません。また、他の高速道路などでは利用者のみが負担をしている状況から比べても、公平性に欠くとの指摘も成り立ちます。
 なぜ、小泉改革の成果として強調していた国費投入ゼロという決定をこうも簡単にほごにしてしまうのか。そして、なぜ、本州四国連絡橋公団の債務だけを一兆三千四百億円も国民の税金で負担しようとしているのか、その合理的根拠をお示しいただきたい。
 私ども民主党においても、小泉内閣発足の以前から、道路公団問題にはチームをつくって調査検討をしており、この本州四国連絡橋公団に関しては、やはり何らかの抜本的措置を速やかにとらなければならない危機的な状況との認識を持っております。しかし、それは、政府が示すような単なる借金の棒引きではなく、いわば、民間で言うところの破綻処理に近いものであると考えております。
 海上という厳しい状況にさらされ続ける長大橋でありますから、繰り返し荷重や超過確率の観点から見れば、これらの橋が今後何百年も使用し続けられるとは考えにくい。厳しく見積もれば、百年もつかもたないかというところでありましょう。
 そうであるならば、橋として最大の効用を発揮させることを中心に据えて、建設にかかったコストや維持管理費を利用者、地域受益者、国民の三者が全体で負担するというスキームも考えられなくはありません。これとても、国民の負担を求めるわけでありますから十分な説明が必要ですが、何十年も先の需要を予測するよりも、現在の橋の効用最大化の計算の方がはるかに確実であり、また、わかりやすくもあるはずであります。(拍手)
 政府の方針は、わかりにくい上に、余りにも短期間に二転三転するという問題があります。この本四橋についても、東名・名神の利益を充てるべきだと言ってみたり、本四の赤字を東名利用者に負担させるのはおかしいと言ってみたり、通行料金についてなどは、赤字に悩んでいるのに料金を値下げするのはおかしいと言っていたのは、つい最近の扇大臣の発言であります。
 今回の政府案によれば、この債務を切り離せば、一割から二割の通行料金の引き下げを行っても順調に債務が償還できると計算されております。しかし、有利子債務の償還完了は今から四十二年後の平成五十七年の予定であり、さらに、その後にも、政府からの無利子融資の返済や国、県からの出資金の返済を予定しており、結局、完済はいつになるかは霧の中であります。しかも、これだけ超長期になれば、橋の大規模な補修が必要になる可能性も否定できません。さらには、どのような形で民営化されるか全く未定の状況では、将来の返済計画を立てたとしても、某内閣の某大臣の口癖のごとく、仮定に仮定を積み重ねた議論であり、信憑性を持ちません。
 果たして、今、一兆三千四百億円の債務移管だけで本当に本州四国連絡橋公団の債務は収束するのか。納得のできる、責任ある説明をお願いいたします。(拍手)
 次に、高速自動車国道法等の一部を改正する法律案について質問いたします。
 これは、先ほど申し上げました高速道路問題にかかわる二つのテーマで言えば、前者の方、つまり、どのくらい高速道路を整備すればよいかという問題にかかわります。
 この法案も、民営化推進委員会の最終意見に基づくものというよりは、根拠のよくわからない政府・与党の申し合わせをもとにした法案であります。
 申し合わせによれば、新会社による整備の補完措置として国と地方による直轄事業を導入するとありますが、与党の方々は、そもそもこのフレーズからしておかしいとはお思いにならないのでしょうか。本来であるならば、必要な高速道路はこの程度であって、その建設方法として直轄であるとかその他のスキームが選択されるというのが筋であり、政府・与党の申し合わせの考え方は、順序が逆であります。
 また、この申し合わせを素直に読む限りでは、九千三百四十二キロのうち特に採算の合わない区間を三十年かけて直轄で建設するというものであります。新会社は採算路線を五十年かけて建設し、建設費を償還することになっていますから、このスキームは、今後三十年から五十年かけて、いわゆる九三四二の残りの部分を完成させることのみを設計しております。つまり、現在、政府が必要であると主張している一万一千五百二十キロや一万四千キロといった数字は、この申し合わせの外にあります。
 そもそもの高速道路網の整備計画を精査せずに、必要性の議論をあいまいにし、事業予算の確保ばかりを優先させようとした結果がこれではないでしょうか。申し合わせの言う三兆円で、一体どこをつくるのか。平成十五年度予算案の中にも一千億円計上されておりますので、どの路線を直轄でやる予定なのか、お答えください。
 また、地方に税源移譲を行うことも申し合わせにはありますが、地方には、国の高速道路計画に参加せず、その財源をもって、地域により必要性の高い幹線道路整備を独自に行うという選択が可能であるかどうか、あわせてお答えください。
 最後に、本年二月末日をもって発売を停止された高額ハイウェイカードについて質問いたします。
 これは、高額ハイカの偽造問題対策として、五万円券で八千円のプレミアがつく高額ハイカを廃止し、ETCによる前納割引に移行させようとするものです。しかし、これは、ETC車載器を持たない多くのドライバーにとって、実質的な値上げでありますし、そもそも、ETC車載器が開発されていない二輪車の利用者にとっては、完全な値上げであります。
 偽造対策と言うのならば、一万円ハイカを五枚まとめ買いすれば八千円分のプレミアカードがついてくるようにすれば、五万円券をなくしたとしても割引率は維持できますし、そもそも、値引き相当額の料金を全体で値下げしてしまえば、高額のハイカがなくなっても、利用者の負担はふえません。偽造対策と言いながら利用者に負担を強いるこのやり方に問題がないかどうか、伺います。
 なお、かつて、通行料金を引き下げるべきとの要望に対して、割引率の高い高額ハイカを発売することで対応しようとした政府は、当時、絶対に偽造はあり得ないと断言して高額ハイカを導入、今日判明しただけで約十一億円もの偽造被害を招くという決定的なミスを犯していることを指摘して、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣川口順子君登壇〕
国務大臣(川口順子君) イラク問題についてお尋ねでございます。
 きょう、ブッシュ米国大統領は、イラクに対して、サダム・フセイン政権がみずから平和の道を選ばなければ武力行使に訴えざるを得ないという通告をいたしました。
 日本としては、今まで、国際協調のもとにこの問題の平和的な解決を目指して、独自の努力を続けてまいりました。今回のブッシュ大統領の重大な決断は、さまざまな努力を払った上での真にやむを得ない決断であり、正当性を持つものであって、我が国としては、これを支持いたします。
 今回、安保理決議が採択をされない結果となったことは残念であります。イラクが大量破壊兵器を廃棄すべきことについては、国際社会は完全に一致をしております。その点で、安保理メンバー国、また、国連加盟国の間で、立場の相違はないということです。米国は、イラクに対して武力行使を行うような場合にも、関連安保理決議に基づいて行動をすると考えています。
 極めて限られていますけれども、平和への道はまだ残されています。イラクに対しては、この文字どおり最後の機会を逃すことなく、即刻必要な対応をとることにより平和をもたらすことを強く求めます。
 私個人としてどういう努力をするかというお尋ねがございました。
 きょうの午後、在日のイラク臨時代理大使にお会いをするということを今調整中ですけれども、残された短い時間の間で、平和的な解決を求めて、ぎりぎりの努力をしたいと考えています。
 また、大量破壊兵器の拡散の防止を初め、一国だけでは解決できない地球規模の問題があります。このために、国連の果たす役割は今後とも大きいと考えています。国連の加盟国の外務大臣を初め、国連の関係者との協議をより密にしまして、中東の平和と安定、そして繁栄を初め、地球規模の問題解決のために、私個人としても努力を続けていきたいと考えております。(拍手)
    〔国務大臣扇千景君登壇〕
国務大臣(扇千景君) 津川議員の御質問にお答えいたします。
 七問の御質問をいただきました。
 まず、意見書と二法案の関係についてお尋ねがございました。
 昨年末に提出されました道路関係四公団民営化推進委員会の意見につきましては、政府としては、同委員会の意見を基本的に尊重するとの方針のもと、可能なものから、できるだけ前倒しして所要の対策をとりたいと、私は実行しております。
 また、今回、平成十五年度予算案では、本四公団の有利子債務のうち一・三四兆円を一般会計に承継し、国の道路特定財源によって早期に処理することとするとともに、高速道路建設につきまして、国と地方の負担による新たな直轄事業を導入することとし、関連二法案を今国会に提出した次第でございます。
 これら二法案の提出に当たりましては、民営化推進委員会の意見において、本四公団に係る債務については、所要の債務を切り離した上で国等が承継し、その適切な処理を進めるべきこと、また、高速道路につきましては、整備の必要性があるものの採算性の乏しい路線について、国と地方の負担による新たな方式を導入することとの趣旨の提言がされておりますので、それを踏まえたもので、委員会の意見と一致しないのではないかとの御質問は当たらないものと考えております。
 二つ目には、民営化推進委員会の意見についての政府の対応についてお尋ねがございました。
 昨年十二月六日に道路関係四公団民営化推進委員会から意見が提出されました後、十二月十二日の政府与党協議会におきまして申し合わせをし、十二月十七日の閣議決定が行われておりますけれども、いずれも、同委員会の意見を基本的に尊重するとの方針には、一貫して変化はございません。また、可能なものから、できるだけ前倒ししてその具体化を進めている、そういう現状でございます。
 また、具体的には何かということでございましたけれども、平成十五年度予算案では、委員会の意見も踏まえて、本四公団の有利子負債のうち約一・三四兆円を一般会計に承継し、国の道路特定財源によって早期に処理することとするとともに、高速道路建設については、国と地方の負担による新たな直轄事業を導入することとし、関連二法案を今国会に提出した次第でございます。
 民間並みの財務諸表の作成につきましては、委員会の意見においては、本年九月を目途に作成、公表するとの前提のもとに提案がなされたところでございますけれども、公団において最大限の体制強化を行い、当初のスケジュールを三カ月前倒しして、今国会の会期中に作成、公表することに指導した次第でございます。
 また、公団のファミリー企業の問題につきましても、既に、維持管理業務の応募要件の緩和、日本道路公団からのOB役員の大幅な削減要請等の措置を行っておるところでございますけれども、さらに、天下り人事の見直し等も検討しているところでございます。
 このように、我々政府としては、今後とも、閣議決定に従って、民営化推進委員会の意見を踏まえて、しっかりと検討しながら、改革の具体案を図っているところでございます。
 三つ目には、本四公団の債務を税金で返済する根拠についてお尋ねがございました。
 本四道路事業につきましては、平成十三年度の収支状況は、管理費が二百四十九億円で、これを上回る収入八百四十三億円がございますけれども、利払いが千二百五十億円と収入を超えております。そのために、当期損失金六百五十五億円が発生しており、損失金の累計であります欠損金が一兆一千億円に積み上がっています。このため、一刻も早く財務状況の改善を図って、将来の国民負担の膨張を食いとめる必要が迫っているわけでございます。
 このような状況のもとで、民営化推進委員会の意見におきましても、本四公団の債務については、所要の債務を切り離した上で国等が承継し、その適切な処理を進めるべきこと等の趣旨の提言が行われております。
 また、政府といたしましても、民営化推進委員会の意見を基本的に尊重するという方針のもと、本四公団の債務につきましては、国民の将来負担の膨張を避けるために、平成十五年度予算案では、有利子債務の一部を切り離して、国の道路特定財源による早期処理を行うことといたしたものでございます。
 なお、今回の措置は、日本道路公団には平成十四年度以降国費を投入しない、本四公団の債務については国の道路予算等において処理するという、平成十三年十二月十九日に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に沿うものであると申し上げておきます。
 四つ目には、一・三四兆円の有利子債務を切り離すとともに、国、地方からの現行の出資金を平成三十四年度まで十年間延長することによって、償還計画において、有利子債務は、現在の三・五兆円が、切り離し後、平成十五年度において約二・二兆円に縮減されます。そして、十五年後には約一・二兆円に半減されて、平成五十七年度末までには解消できると考えております。
 この前提条件としては、御存じのとおり、基本となる将来交通量を平成十五年度以降伸びなしとし、料金割引による交通量増だけを見込んでいること、平成十三年度の調達金利約一・六%の中で、将来の調達金利は四%を見込んでいること等を設定しており、償還は十分可能であると考えております。
 次に、五つ目には、高速自動車国道は、広域的な連携による地域の自立促進、活力ある地域社会の形成に不可欠な根幹的な設備でございますし、また、現在までに九三四二キロメートルの整備計画が策定されているのは、御存じのとおりでございます。
 これまで、日本道路公団が、有料道路方式によりまして、この九三四二キロメートルを整備することとしておりましたけれども、今回の改革に伴って、料金収入により管理費を賄えない路線など、新会社による整備、管理が難しいと見込まれる路線、区間については、新たな直轄方式を導入して、有料道路方式との二本立てによって整備することとしたものでございます。
 直轄方式で整備する個別の路線、区間につきましては、現行整備計画九三四二キロメートルの中から、今後、整備効果、交通量の見通し、収支の見直し等を精査して、関係地方公共団体の意見も聴取して、国土開発幹線自動車道建設会議の議を経て決定する予定でございます。
 六つ目には、直轄方式によります高速道路整備の地方負担についてお尋ねがございました。
 これは、平成十五年度予算におきましては、高速道路整備の直轄方式の導入に対応しました新たな負担を地方に求めることとなるため、当然、そのための財源も地方に移譲することが望ましいと考えております。
 移譲された財源は、高速道路整備に使い道を限定した、いわゆるひもつきの財源ではなく、広く道路整備全般に充てられるものでございます。したがって、地方公共団体の他の自主財源と同様に、あくまで地方の判断により、高速道路整備の負担に充てるか否かも地方が決めることになると考えております。
 最後に、高額ハイウェイカードの発売停止についてお尋ねがございました。
 ハイウェイカードにつきましては、これまでに公団において確認しているだけで、津川議員がおっしゃったように、約二万枚、額面金額にして約十一億円の偽造券が見つかっており、公団においては、可能な限りの偽造対策を講じてきたところでございますけれども、その後も偽造券の使用及び流通が後を絶たない現状でございます。
 一方、現在の高速道路における渋滞の約三割が料金所に起因するものなのは御存じのとおりでございますが、環境面からもその解消が求められていること、また、公団民営化に向けて、四公団合わせて年間約千三百億円に上る料金徴収経費についても大幅なコスト縮減が認められていること等から、ETCが不可欠なシステムとなっております。
 このような中で、高額ハイウェイカードを廃止するとともに、今後は、五万円のハイウェイカードと同様の割引を受けることが可能なETC前払い割引への集約を図ることとして、平成十五年度中に基本的にすべての料金所にETCの導入を完了するとともに、ETCに特化した多様で弾力的な料金割引制度、ETC車載器リース制度を創設すること等により、ETCを利用しやすい環境の整備に努めていきたいと考えております。
 以上が、津川議員に対する御答弁でございます。どうもありがとうございました。(拍手)
副議長(渡部恒三君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
副議長(渡部恒三君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時三十分散会


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