衆議院

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第32号 平成15年5月20日(火曜日)

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平成十五年五月二十日(火曜日)
    ―――――――――――――
  平成十五年五月二十日
    午後零時四十分 本会議
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本日の会議に付した案件
 議員御法川英文君逝去につき弔詞を贈呈することとし、弔詞は議長に一任するの件(議長発議)
 村岡兼造君の故議員御法川英文君に対する追悼演説
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後零時四十二分開議
議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。
 御静粛に願います。
     ――――◇―――――
 弔詞贈呈の件
議長(綿貫民輔君) 御報告することがあります。
 議員御法川英文君は、去る四月二十四日逝去されました。まことに哀悼痛惜の至りにたえません。
 つきましては、御法川英文君に対し、弔詞を贈呈いたしたいと存じます。
 弔詞は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
 弔詞を朗読いたします。
    〔総員起立〕
 衆議院は 多年憲政のために尽力し さきに総務委員長の要職にあたられた議員従四位勲二等御法川英文君の長逝を哀悼し つつしんで弔詞をささげます
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 故議員御法川英文君に対する追悼演説
議長(綿貫民輔君) この際、弔意を表するため、村岡兼造君から発言を求められております。これを許します。村岡兼造君。
    〔村岡兼造君登壇〕
村岡兼造君 ただいま議長からご報告のありましたとおり、本院議員御法川英文先生は、去る四月二十四日、秋田県の仙北組合総合病院において逝去されました。
 先生は、一昨年末に一時体調を崩されて入院されておりましたが、その後回復され、お元気な姿に接し安堵しておりました。ところが、今年の三月頃から再度体調を崩されたということをお伺いし、先生の一日も早いご回復を願っておりましたが、ご容態が急変し、奥様やご家族の必死の看病にもかかわらず、先生は六十七歳という若さで、忽然として帰らぬ人となられました。
 誠に、痛恨の極みであり、深い悲しみに包まれております。
 私は、ここに在りし日の先生の面影を偲び、皆様の御同意を得て、議員一同を代表し、謹んで哀悼の言葉を申し述べたいと存じます。(拍手)
 先生は、昭和十一年四月、奥羽山脈の麓、現在の秋田県仙北郡田沢湖町で、農家の三男としてお生まれになりました。
 先生は、幼い頃より、朝早くから夜遅くまで懸命に米作りに励む農民の姿を見て成長され、地元の小中学校を卒業後、秋田県立大曲農業高等学校で学ばれ、昭和三十一年、明治大学政経学部に進まれました。先生は、東京で学生生活を続けるうちに、「中央と地方との間には所得格差や交通機関、生活など、何故こうも違うのか」と大変なショックを受け、「この格差はどこから生まれてくるのであろうか、最終的には政治の問題ではないだろうか、それなら政治の世界に飛び込んで、少しでも地元をよくできないか」と考えたことが先生の政治家としての契機であり、出発点になったと述べられております。
 大学卒業後、政治への熱い志を抱かれた先生は、郷里の秋田県に帰り、自由民主党の職員となり、昭和五十年、県会議員選挙に挑戦されて見事初当選されました。
 爾来連続して当選すること三期に及びました。
 先生は、初当選以来、秋田県の米農家のためには、新潟のコシヒカリのような県独自のブランド米を持つ必要があり、そのためには品種の開発が必要であると強く訴えてこられました。先生が米の品種改良の研究を当時の知事に申し込み、苦心の末、誕生したのが「あきたこまち」であります。当時を振り返り、「これ一つ出来ただけで県会議員になった価値があった」と言われておりました。(拍手)
 県会議員を十一年務められた先生は、それまでの実績を背景に、国政へと挑戦され、昭和六十一年七月の第三十八回総選挙で、秋田県第二区より出馬されました。
 この時、先生は、「高速交通体系が整備されておらず、そのため、若い人達が地元に就職を望んでも職場がなく、残念ながら都会や他県に多く職を求めなければならない。しかしながら、このような状況であっても、誰にも負けない郷土愛と行動力を発揮して、若者、お年寄り、婦人も安心して住める地域社会づくりを目指し、粉骨砕身、力の限り頑張る覚悟である」と訴えられました。しかし、この最初の挑戦は、二千票弱という僅差で涙を飲まれました。その後数年間、地道な活動を行い、平成二年二月に行われた第三十九回総選挙では、見事に初当選を果たされたのであります。(拍手)
 本院に議席を得られてからの先生は、議院運営、内閣、農林水産及び決算の各委員会理事やWTO設立等に関する特別委員などを歴任され、各般にわたって幅広く、精力的に活躍されてまいりました。
 とりわけ、議院運営委員会の理事を三年四カ月の長きに亘り務め、本会議の運営や法案の成立に多大な貢献をされ、更に、院内の警察及び秩序に関する小委員長として院の秩序維持に尽力されました。平成十三年一月には、省庁再編後の初代の総務委員長に就任し、気さくで気配りのある人柄そのままの誠実さで、与野党の別なく、公平な委員会運営に努められ、その在任中、行政機関政策評価法案等、多数の法案成立に貢献されました。特に、地方分権を推進するための地方自治法等の一部改正案については、第百五十三回国会の会期末が迫り、体調が思わしくない中、採決の見通しをつけ、病に伏されるまでその職務を遂行されたのであります。
 また、党内においては、国会対策副委員長、農林水産局長、内閣部会長代理、雪寒地帯振興委員長などを歴任され、各般の政策の立案、調整などに精力的に取り組んでこられました。特に豪雪地帯対策特別措置法の十年間延長に尽力され、更に、我が国の農業政策については、先生は「その国の基礎的食糧は、凶作や国際紛争などの不測の事態に備えて各国が自給すべきである」という食糧安全保障の考え方を基本とし、決して経済的な側面だけで論じてはならないと力説する一方、付加価値の高い農業を目指し、農業の活性化など農業振興に積極的に取り組んでこられました。「農業が滅びれば、日本が滅ぶ」というのが、先生の信念であり、持論でした。
 内閣にあっては、平成八年一月の第一次橋本内閣で国土政務次官として大臣を補佐され、この間、「第二回国連人間居住会議」に政府主席代表として参加され、この会議で、阪神・淡路大震災後の、我が国の防災分野での国際協力について演説され、各国からの理解と共感を得られたと聞き及んでいます。
 このようにして、先生のご活躍は、本院議員に連続して当選すること四回、在職十三年四カ月に及び、その間、国政に果たされた功績は誠に大なるものがあります。(拍手)
 「土に立つものは倒れず 土に活くる者は飢えず 土を護る者は滅びず」
 これは先生が、秋田県角館町の県立自然公園内の記念碑に揮毫された、尊敬する故山崎延吉先生の言葉です。信念を持って大地に立ち、信念を持って大地を耕し、信念を持って大地を守るなら、大地もまたあなたをすべての不安動揺から守ってくれるであろう、という意味が込められたものですが、今日の日本の発展は農村がしっかりしていたからこそ為し得たことであり、発展の原点は農業・農村にある、との先生の農業政策への取り組み姿勢と軌を一にするものであり、先生の生き様を見事に代弁するものと申せましょう。
 先生と私とは、平成八年の第四十一回総選挙以来、いわゆるコスタリカ方式による「二人三脚、一心同体」で選挙戦を戦ってまいりました。次の総選挙では秋田三区からは先生が五期目を目指して出馬すべく準備を始めたやさき、志半ばにして倒れられた御無念を察する時、また、豪放磊落、気さくな人柄で人を魅了してやまなかった先生のお顔をもう見ることは出来なくなったことを思う時、痛恨愛惜の情、ひとしお深いものを覚えるのであります。
 現下、WTO農業交渉をはじめとする農業問題や、地方分権、市町村合併問題などが山積する中、今後一層のご活躍が期待された政治家御法川英文先生を失いましたことは、秋田県民のみならず、本院はもとより広く国民の多大なる損失であると言わなければなりません。
 ここに、謹んで御法川英文先生の生前の御功績をたたえ、その人となりを偲び、心からご冥福をお祈りして、追悼の言葉と致します。(拍手)
     ――――◇―――――
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
議長(綿貫民輔君) この際、内閣提出、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。農林水産大臣亀井善之君。
    〔国務大臣亀井善之君登壇〕
国務大臣(亀井善之君) 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案の趣旨につきまして、御説明申し上げます。
 米は国民の主食であり、稲作農業は我が国農業の礎となるものであります。しかし、米をめぐる情勢は、需要の減少、生産調整の限界感、強制感の高まり、担い手の高齢化など、まさに閉塞状況に立ち至っております。
 このような状況を打開し、水田農業の未来を切り開くため、消費者重視・市場重視の視点に立って、米政策を抜本的に見直し、生産構造対策、需給調整対策、流通制度等に整合性を持って取り組んでまいる所存であります。
 このような改革を実行する一環として、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、現在の基本計画にかえて、米穀の需給及び価格の安定を図るため、需給の見通し、備蓄運営の方針等を内容とする基本指針を策定することとしております。
 第二に、米の生産関係者の主体性を重視しつつ安定的な生産を確保する観点から、生産調整の円滑な推進に必要な措置を講ずることとしております。
 具体的には、政府が生産調整の円滑な推進に関する施策を講ずるに当たっては、生産者の自主的な努力を支援することを旨とするとともに、関連施策との有機的な連携を図りつつ、地域の特性に応じてこれを行うよう努めることとしております。
 また、生産出荷団体等が定める生産調整方針を国が認定する制度を創設し、国及び地方公共団体が生産出荷団体等に対し必要な助言指導を行うよう努めることとしております。
 第三に、米の流通関係者の主体性を重視しつつ適正かつ円滑な流通を確保する観点から、必要な措置を講ずることとしております。
 具体的には、現在の計画流通制度を廃止するとともに、米穀の安定供給の確保を支援するため、過剰米処理に係る無利子資金の貸し付け、安定供給の確保に資する売買取引に係る債務保証等の業務を行う指定法人制度の創設等を規定することとしております。
 以上、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
     ――――◇―――――
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。筒井信隆君。
    〔筒井信隆君登壇〕
筒井信隆君 民主党の筒井信隆でございます。
 ただいま議題となりました主要食糧法改正法案等について、民主党・無所属クラブを代表して、質問をいたします。(拍手)
 米政策改革に関する政府案は、五本柱で成り立っております。
 一本目は、国による減反配分の廃止です。
 三十年以上にわたって国、県、市町村によって減反配分がなされてきたのをやめて、生産者団体等による自主的な減反配分に改める、こういうものでございます。同時に、自主的な減反計画に対する国の認定制度も創設しております。
 二本目は、計画流通米・自主流通米制度を廃止して流通規制を大幅に緩和する、こういうものでございます。
 三本目は、減反関連補助金の整理です。
 現在、非常に複雑でわかりにくい補助金制度を、産地づくり推進交付金と担い手経営安定対策の二本に集約しようとするものです。
 今後、平成十五年度のこの補助金の総額を二千四百億円にしようとしているようでございますが、そうでございますか。十四年度においては二千九百億円でございましたから、五百億円も減額になります。なぜ減額するのか、お聞かせいただきたいと思います。
 いずれにしろ、これらの補助金は自主的な減反計画参加者だけに限定して支給しようとしております。
 政府案の四本目は、過剰米対策としての短期融資制度でございます。
 豊作により発生した過剰米を担保に無利子の融資を行う。六十キロ当たり三千円の融資額を考えていたようでございますが、そうですか。この点もお聞きしたいと思います。
 一年かけてその米が販売できなかった場合には、担保に出した米の引き渡しによって返済することができる、こういうものでございます。
 五本目の柱は、政府備蓄米制度でございます。
 食料安全保障、つまり危機管理機能を果たすために、玄米で百万トン以下を備蓄する、こういう方針のようですが、そのとおりでございますか。そうとすれば、なぜ今までよりも大幅に減量するのか、その理由もお聞かせいただきたいと思います。
 役割の終わった備蓄米を再び主食用に回す、この回転備蓄方式を続けることを前提にしているようでございます。
 以上が政府案の骨子でございますが、私たちは、全面的に反対というわけではありません。国による減反配分の廃止、流通規制の緩和、過剰米対策としての短期融資制度、それに政府備蓄制度、制度としてはその方向性には基本的に賛成でございます。しかし、余りにも不十分、中途半端でございます。
 国による減反配分の廃止といいながら、自主的な減反計画に対する国の認定制度や、国の補助金を減反参加者に限って支給する、こういう点で国の関与を残しております。中途半端に国が関与しながら、しかし、自主的な減反計画にゆだねるとしておりますから、この減反計画の達成は極めて難しい、こう言わざるを得ません。現行の国による減反配分でさえ完全達成はなかなか難しいのですから、ほとんど不可能に近いと言っても言い過ぎではないと思っております。
 減反計画の完全達成が不可能になった、そうしたらどうなるのか。米価が大幅に下がります。食糧庁の試算によりますと、現在、六十キロ平均一万六千円でございますが、これが短期的には八千円になる。中長期的には一万二千円になる。現在でも農家の経営は赤字なのに、もっとひどい状態になって、農業経営は崩壊に瀕するおそれがある。食料供給機能や多面的機能、この発揮さえ危機に陥るおそれがあるわけでございます。国による減反配分の廃止をするならば、セットで本格的な所得補償を導入すべきではありませんか。
 アメリカの農業政策は結構御都合主義でございますから、私は、余り賛成ではありませんが、この点ではアメリカに学ぶべきだと思っております。アメリカは、七年ほど前ですが、それまで続けてきた生産調整をやめて、本格的な所得補償を導入いたしました。今、アメリカの農家の所得の三割から五割は所得補償によるものでございます。農家に最低限の所得を補償した上で、あとは各農家の自己判断、自己責任にゆだねる、こういう方向が正しい、こう考えませんか。この点もお聞きしたいと思います。
 過剰米対策としての短期融資制度、制度としては賛成でございますが、六十キロ当たり三千円というのは余りに安過ぎませんか。
 政府備蓄米に関しても、百万トン以下というのは余りに少な過ぎませんか。しかも、役割の終わった備蓄米を再び主食用に回す、この回転備蓄方式は変えるべきではありませんか。
 これらについてもお聞きしたいと思います。
 だから、私たちは、民主党は、野党結束して、日本農業再生のための五本柱の提案をしております。抜本的な改革が必要です。
 水田や畑作農業は、主食である米を初めとした食料供給の機能を果たしているだけではありません。空気や水や土や景観の維持浄化という大きな多面的機能を果たしております。この多面的機能を経済的に評価すれば、年間で十兆円以上になります。
 しかし、現在、全水田の四割近く、百万ヘクタールを超える減反政策を初めとした食料政策によって、農家の生産意欲も農村の活力も低下しております。政府案のような中途半端な不十分な改革案では、日本農業の再生はおぼつきません。抜本的な改革が必要です。(拍手)
 抜本的な改革の原理は、市場原理と産業保護の統一だと思っております。
 所得補償の導入、短期融資制度、そして備蓄制度、これらによって産業保護をきちんとすると同時に、国による減反配分の廃止、流通規制の緩和によって市場原理を導入する。この市場原理と産業保護の統一こそが日本農業再生の道と考えておりますが、その点はどうお考えですか。これもお聞きしたいと思います。
 民主党の提案も五本柱でございます。
 一本目は、政府案と一緒でございますが、国による減反配分の廃止です。
 生産者団体等による自主的な減反にゆだねる。しかし、政府案と違うところは、国による認定制度や、減反参加者だけに補助金を支給するという方式はとりません。
 二本目は、計画流通米・自主流通米制度の廃止、流通規制の緩和でございまして、これは政府案と一緒でございます。
 三本目は、本格的な所得補償の導入でございます。これが政府案と本質的に違うところでございます。
 現在、品目別に極めて複雑でわかりにくい補助金となっている。これを全部、所得補償の方に集約する。「補助金行政から所得補償政策へ」、その根拠は多面的機能でございます。このスローガンが私たちの大きなスローガンであり、政府案よりもすぐれたところだと自負しております。この点もお聞きしたいと思います。(拍手)
 水田及び畑の面積に応じて、一定規模以上の経営体に支給いたします。一定規模以上というのは、北海道を別にすれば、集落営農五ヘクタール、個別経営一ヘクタール以上を考えております。それ以下の経営体は、集落営農化など協業化によって受給することが可能となります。
 この本格的所得補償の予算規模は、一兆円以上の規模が必要でございます。この財源は、平成十四年度の減反関連補助金二千九百億円、WTOから削減を要求されております黄色の補助金約七千億円、それに農業公共事業費の一部で賄うことができます。
 平成二十年度からは、今申し上げた直接支払い方式一本で出発いたしますが、平成二十三年度をめどに、現行の農業共済を統合した保険方式との二本立てといたします。
 さらに、将来的には、林業について現在の交付金制度を所得補償に発展させる、海の森構想や海上の森構想の実現と並行して漁業にも所得補償を導入すべきだ、こう考えております。現在の中山間地の所得補償制度は、期限を延長するだけではなくて、さらに内容も充実すべきだと考えております。
 四本目は、過剰米対策としての短期融資制度。
 これは、制度としては政府案に賛成でございますが、六十キロ三千円は余りに安過ぎますから、最低でも六十キロ八千円以上あるいは市場価格の八割とすべきでございます。
 融資を受けた農家は、一年かけて主体的な販売努力を行う、一年かけても販売できなかった場合には、その担保の米で返済することも可能とします。米の引き渡しで返済された場合には、その米は主食用には一切回さないで、全量、政府備蓄米用に回します。
 最後の五本目が、政府備蓄米制度でございます。
 現在、政府は危機管理機能しか付与しておりませんが、これに需要調整機能を付与して、もみ米で三百万トン以上を備蓄すべきだ、こう考えております。
 しかも、役割の終わった備蓄米は、主食用に回さず、米粉等の加工用、海外援助用あるいはバイオマス資源として活用する。したがって、回転備蓄方式はとらないで棚上げ備蓄方式に変えて、保管費用を大幅に減少させます。
 以上、私たちの案の骨子を御説明申し上げ、同時に、質問を申し上げました。
 最後に、先ほどもお話に出ましたが、日本においては紀元前一〇〇〇年ごろから稲作農業、水田農業が始まって、それ以降ずっと、日本はこの水田農業によって成り立ってきたわけでございます。日本の農林業の再生は日本の再生につながる、日本の農林業の崩壊は日本の崩壊につながる、この確信を強く申し上げさせていただきまして、私の質問の結びとさせていただきます。
 大変ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣亀井善之君登壇〕
国務大臣(亀井善之君) 筒井議員の御質問にお答えいたします。
 まず、生産調整方針の国の認定制度や減反参加者に対する補助金はやめるべきではないかとのお尋ねであります。
 今回の米政策改革においては、需要に応じた米づくりを実現するために、平成二十年度に農業者・農業者団体が主役となるシステムを構築することとしております。
 このため、農協等による生産調整方針の作成及び国による認定の仕組みを設けるとともに、客観的な数量目標の配分と、生産調整実施者に対する適切なメリットの措置、これにより、意識改革を図りつつ、農業者・農業者団体が自主的、主体的に需給調整に取り組む体制を整備することとしております。
 次に、産地づくり推進交付金と担い手経営安定対策の総額についてのお尋ねであります。
 今回の米政策の改革に関連した助成措置の額等については、平成十六年度予算の概算要求の決定時までに、農林水産予算全体の適切かつ効果的な編成の観点に立って決定していく考えであります。
 次に、市場原理と産業保護についてのお尋ねがありました。
 両者の調和がとれた形での施策を展開することが重要と認識しております。今回の米政策の改革においては、消費者重視・市場重視の原則に立って、売れる米づくりを推進するとともに、地域の水田農業の足腰を強化するための施策を講ずることとしているところであります。
 次に、補助金の整理と所得補償制度の創設についてのお尋ねであります。
 我が国の水田農業について、需要に対応した生産体制の構築や規模拡大等の加速化が必要な状況のもとで、関係補助金の整理により農業者の所得を直接補償するような措置を講じる場合には、現状の農業構造が固定化され構造改革に支障を来すおそれや、需給事情等を反映した主体的な経営努力を阻害するおそれ等があり、産地づくり推進交付金、担い手経営安定対策、過剰米短期融資制度を一つの政策パッケージとして改革を進めることが最も適切であると考えております。
 次に、過剰米短期融資制度の融資単価についてのお尋ねであります。
 このことについては、豊作により需要を上回って生産された米の価値として想定される単価、すなわち新規加工用や飼料用等への販売価格を基本に、平成十六年度予算の概算要求の決定時までに適切に決定していく考えであります。
 最後に、政府米の備蓄について三百万トン以上を棚上げ備蓄すべきではないかとのお尋ねであります。
 過剰米在庫が米価の低下圧力となること、主食用以外への振り向けに伴い財政負担の増嵩を招くこと、需要に応じた米づくりに支障を来すことなどから、過去の不作の事態等を踏まえ、適正備蓄水準を百万トン程度とし、回転備蓄により運営を行うことが適切であると考えております。(拍手)
議長(綿貫民輔君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
議長(綿貫民輔君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十九分散会


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