衆議院

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第30号 平成16年5月11日(火曜日)

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平成十六年五月十一日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第二十号

  平成十六年五月十一日

    午後一時開議

 第一 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 年金積立金管理運用独立行政法人法案(内閣提出)

 第三 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第四 警備業法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第五 特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 議員請暇の件

 日程第一 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 年金積立金管理運用独立行政法人法案(内閣提出)

 日程第三 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第四 警備業法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第五 特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)


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    午後一時三分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 議員請暇の件

議長(河野洋平君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。

 川上義博君から、五月十五日から二十三日まで九日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。

     ――――◇―――――

 日程第一 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 年金積立金管理運用独立行政法人法案(内閣提出)

 日程第三 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第一、国民年金法等の一部を改正する法律案、日程第二、年金積立金管理運用独立行政法人法案、日程第三、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長衛藤晟一君。

    ―――――――――――――

 国民年金法等の一部を改正する法律案及び同報告書

 年金積立金管理運用独立行政法人法案及び同報告書

 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔衛藤晟一君登壇〕

衛藤晟一君 ただいま議題となりました三法案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、国民年金法等の一部を改正する法律案について申し上げます。

 本案は、急速な少子高齢化が進行する中、持続可能な年金制度を構築し、国民の制度に対する信頼を確保するとともに、多様な生き方及び働き方に対応した制度とするため、制度全般にわたり改正を行おうとするもので、その主な内容は、

 第一に、基礎年金の国庫負担割合を平成十六年度から段階的に引き上げ、平成二十一年度までに二分の一とすること、

 第二に、保険料を段階的に引き上げた上で、将来の水準を固定するとともに、給付水準を自動的に調整する仕組みを導入すること、

 第三に、年金の給付水準の下限を定め、これを将来にわたり確保する旨の規定を設けること

等であります。

 次に、年金積立金管理運用独立行政法人法案について申し上げます。

 本案は、年金積立金の運用について、専門性の徹底及び責任体制の明確化を一層図るため、年金資金運用基金を解散し、新たに年金積立金の管理及び運用を行う専門機関として年金積立金管理運用独立行政法人を設立しようとするものであります。

 次に、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。

 本案は、高年齢者が少なくとも年金支給開始年齢までは働き続けることができる環境を整備するため、定年の引き上げ、継続雇用制度の導入等による六十五歳までの雇用の確保、再就職の促進等の措置を講じようとするものであります。

 三法案は、去る四月一日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託されました。

 本委員会におきましては、翌二日に坂口厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、七日から質疑に入りました。九日からは古川元久君外五名提出の高齢期等において国民が安心して暮らすことのできる社会を実現するための公的年金制度の抜本的改革を推進する法律案についてもあわせて議題とし、二十二日には参考人から意見を聴取するなど審査を行い、二十八日に内閣提出の三法案について質疑を終了いたしました。次いで、順次採決を行った結果、三法案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 三案中、日程第一に対しては、長勢甚遠君外四名から、成規により修正案が提出されております。

 この際、修正案の趣旨弁明を許します。長勢甚遠君。

    ―――――――――――――

 国民年金法等の一部を改正する法律案に対する修正案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔長勢甚遠君登壇〕

長勢甚遠君 私は、自由民主党、公明党を代表いたしまして、国民年金法等の一部を改正する法律案に対する修正案の提案の趣旨とその内容を御説明申し上げます。

 この修正案は、本法案の附則第三条を修正し、

 第一に、政府は、社会保障制度に関する国会の審議を踏まえ、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付のあり方を含め、一体的な見直しを行いつつ、これとの整合を図り、公的年金制度について必要な見直しを行うこと、

 第二に、このような公的年金制度についての見直しを行うに当たっては、公的年金制度の一元化を展望し、体系のあり方について検討を行うこと

の規定を追加することを内容とするものであります。

 将来にわたり持続可能で安定した年金制度とすることは先送りのできない課題でありますが、一方で、年金、医療、介護という国民生活に深くかかわる各制度がそれぞれ個別に議論されることにより、将来の生活がどのような姿になるのか、全体としての税、保険料等の負担や給付がどうなるのかについて、国民は大きな不安を感じております。

 こうした国民の不安や不信を真剣に受けとめ、社会保障制度全般の一体的な見直しを行い、その観点から年金制度についても必要な見直しを進める必要があります。

 このことは、本法案の審議の過程においても、社会保障全般の一体的な改革が急務であるとの意見が強く出されたところであり、また、年金制度に関して残された課題もあり、特に、公的年金制度の一元化について真剣な議論がなされたところであります。

 本修正案は、これらを踏まえて、政府は社会保障制度全般についての一体的な見直しと整合を図り公的年金制度について必要な見直しをすることとし、公的年金制度についてはその一元化を展望し、体系のあり方について検討することとする趣旨のものであります。

 なお、本修正につきましては、民主党との合意に基づき提出するものであることを申し添えます。(拍手)

 今後、社会保障制度全般についての一体的見直しに整合して、公的年金制度についての必要な見直しについて国会において審議を進めることとなりますが、政府においては、本修正を踏まえ、広く国民の参加を得ながら、早急に検討に着手されることを要請するものであります。

 何とぞ議員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。内山晃君。

    〔内山晃君登壇〕

内山晃君 民主党の内山晃でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表しまして、ただいま議題となりました政府提出、国民年金法等の一部を改正する法律案外二法案の原案に対して、反対する立場から討論を行います。(拍手)

 政府提出法案に反対する理由は、政府法案が、現行の年金制度を抜本的に改革することをせず、単なる数字合わせに終始していることにあります。

 昨年の秋の総選挙に自民党、公明党が出したマニフェストは、年金の抜本改革を公約としていました。しかし、その公約のもとに出された法案は、従来の年金制度の部分的手直しにすぎず、現在の年金制度下に生じている問題は何一つ解決できていません。(拍手)どんなにすばらしい柱を使って建物を建てても、地すべりをしている場所において家を建てるようなもので、だれも住まないし、みんな逃げ出してしまいます。

 以下、政府案の主たる欠陥を申し上げます。

 欠陥の一つは、現役世代に大幅な保険料負担を求めるとともに、受給者世代には給付を削減するだけで、すなわち数字のつじつま合わせに終わっていることにあります。希望、願望が入りまじった仮定の数字を根拠とした負担と給付の調整を行っているにすぎません。

 内閣府が中期的な経済状況を予想することはできても長期的な試算はできないと言っている中で、厚生労働省が独自の試算をもって百年安心するというのは荒唐無稽としか言いようがありません。(拍手)

 政府案に導入されているマクロ経済スライドは、年金額の少ない老齢基礎年金や障害基礎年金等も減額の対象となり、受給者は厳しい状況に追い込まれてしまいます。仮に物価が一%上がっても、マイナス〇・九%になるので、年金額は〇・一%しか上がりません。二十年たてば物価との開きが大きくなり、年金そのものが陳腐化してしまいます。

 民主党の年金案は、制度のあり方を根本的に見直しており、国民が現行年金制度に対し抱いている不公平感、不信感、不透明感を一掃し、持続可能な制度へ移行することを提案しています。(拍手)

 欠陥の二つ目は、現役に求める保険料負担の大きさが社会経済に与える影響を顧みなかったことです。

 政府案は、これから十四年間かけて、現在の厚生年金保険料を年収の一三・五八%から一八・三〇%に、国民年金保険料を現在の月額一万三千三百円から一万六千九百円に上げていくことを提案しています。

 しかし、現在及び今後の経済状況を勘案するならば、勤労者や企業にとっても保険料のさらなる負担を求めることは非常に困難であり、保険料負担を回避、軽減するため、企業は新規採用や中途採用を手控え、若者は労働力市場から締め出されるおそれが生じます。女性や高齢者は低賃金の雇用形態になり、解雇やリストラも進むことが懸念されます。厚生年金を外れた勤労者も無職になれば保険料を払うことができず、国民年金の空洞化もさらに進行する可能性があるのです。

 その点、民主党の提案は、現行制度によって生じた年金給付のための債務を現役世代だけに押しつけるのではなく、国民全体にかかる不良債権処理として広く負担をお願いすることとしており、今後の社会経済に与える衝撃を緩和していることも、政府案にない合理性の高いものであります。(拍手)

 欠陥の三つ目は、国民皆年金と言いながら、未納、未加入を防止できるような仕組みづくりがないことです。

 政府案は、現行の国民年金、厚生年金、各種共済年金の継続を前提としており、小泉首相が口を滑らせた年金の一元化、すなわち、全国民がひとしく同じ制度のもとで年金保険料を支払い、年金給付を受けるという制度への転換を図っていないことにあります。

 制度を一元化するためには、確かに数々の課題があることは民主党も十分に認識しています。そのため、民主党の一元化プランも、制度の発足は二〇〇九年度からであり、新制度に完全に移行するのは制度発足後四十年の移行期間を経てからとしています。しかし、その時間をかけてでも制度の一元化を図ることが現行制度の問題点を解消するために必要であることは明らかであります。(拍手)

 民主党案は、一元化のための枠組みづくりをし、現行制度の負担に応じた給付と新制度の負担に応じた給付を組み合わせながら、順次新制度へ移行していくものであり、真の国民皆年金制度の創設を見通した提案であります。

 欠陥の四つ目は、これまで明らかになった年金保険料の流用や運用の損失に対する責任体制を明確にしなかったことです。

 政府は、年金積立金管理運用独立行政法人を創設し、組織と年金資金運用の一新を図っているかのように取り繕っていますが、その運営は現状と変わらない無責任な体制の維持であります。国民が負担した保険料の運用を責任を持って行う組織と言うに及ばないものであります。最終責任をだれが負うのかもあいまい、損失を負ってもその職を解かれる可能性があるだけという組織に、百五十兆円を超える年金保険料の運用を任せるのは危険きわまりない行為としか言いようがありません。

 以上が、政府原案の持つ欠陥であります。(拍手)

 さて、本日提案されました国民年金法等の一部を改正する法律案に対する修正案は、政府が社会保障制度に関する国会の審議を踏まえ、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付のあり方を含め、一体的な見直しを行うこと、この見直しと整合性を図り、公的年金制度の必要な見直しを行うこと、さらに、公的年金制度の見直しを行う際に、公的年金制度の一元化を展望し、体系のあり方について討議を行うことを明記しており、三党合意文書においては、厚生労働委員会内の小委員会において平成十九年三月までに結論を得るとしており、政府原案では打ち出し得なかった年金の一元化の実現を図るものであります。民主党が提案した法案で打ち出した方針を盛り込んだものとして評価をすることができます。(拍手)

 最後に、与党だけで多くの国民に重大な影響がある年金制度を決めることは許されません。数の力で何でもできると思ったら大間違いです。国民は怒っています。国は国民に安心できる年金制度を早急に示す必要があり、これは国の責務です。将来不安を解消することが、デフレ不況から脱却する唯一の手段です。

 以上申し上げてまいりましたとおり、政府法案の欠陥は看過できないものであり、我が国の年金制度を破綻に導くものであることから、政府原案に反対、国民年金法等の一部を改正する法律案に対する修正案に賛成することを表明します。

 民主党は、国民が安心できる年金制度をつくるために今後も全力で闘うことを国民にお約束しまして、私の討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) 福島豊君。

    〔福島豊君登壇〕

福島豊君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となっております国民年金法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案並びに年金積立金管理運用独立行政法人法案及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行うものであります。(拍手)

 本法案は、急速に進行する少子高齢化に対応し、二十一世紀において年金制度の安定した運営を維持していくための抜本的な改革を行うものであります。

 従来、年金制度は、年金再計算に合わせ五年ごとに見直しを行ってきましたが、人口構造の大きな変化や経済状況の変化により、給付と負担を見直す改正を繰り返し行わざるを得ない状況が続いてまいりました。しかしながら、こうした見直しを繰り返すことが国民の年金制度に対しての信頼を損なうものであったことも否定できません。

 今回の改革が抜本改革とされるゆえんは、負担には一定の上限を定め、将来の負担のあり方を明確にするとともに、人口構造等の社会変化に自動的に対応するマクロ経済スライドという新たな給付の調整方式を盛り込んだところにあります。

 一方で、国民にとって最も関心があることは、みずから受け取ることのできる年金の給付が一体いかなる水準であるかという点であります。

 この点について政府案では、新規裁定年金の水準をモデル世帯において現役世代の平均的収入の平均の五〇%以上というメルクマールを示したことは、一つの指標として大きな意義を持つものであります。

 そして、そのような給付水準を確保するため、基礎年金の国庫負担を現在の三分の一から二分の一へ段階的に引き上げる道筋を明確にし、従来取り崩しを行わないとしていた積立金を、無限均衡方式から有限均衡方式への転換により取り崩しを徐々に行うという転換を実現したことは、同時に今回の抜本改革の重要な柱であります。

 本法案は、民主党から対案が提出され、厚生労働委員会で三十時間を超える審議を行いました。本法案に対してさまざまな指摘が各党からなされるとともに、民主党案に対してもさまざまな議論が行われました。このような指摘の中には真摯に受けとめるべき指摘もあり、最終的に自由民主党、公明党、民主党の三党間で修正について合意が形成されたことは、高く評価されるべきものと考えます。(拍手)

 このような指摘を踏まえ、三つの事柄について触れておきたいと思っております。

 一つは、年金資金を活用した福祉事業についての指摘であります。

 かつて、被保険者の福祉のため、年金資金を活用したさまざまな事業が展開をされました。こうした事業は、当時、現役世代への利益の還元として与野党を問わず要請されたものでありましたが、時代の変化と年金財政の趨勢を踏まえ適切な見直しが行われるべきであったことは事実であります。

 今回の改正に当たり、年金保険料のこうした福祉事業への投入に対して終止符を打ち、かつ、既存の施設についてその処理の方途を明確に示したことは、率直に評価されるべきと考えております。今後、着実かつ適切に処理を進め、国民の信頼を回復することが強く求められております。

 また一つは、国民年金保険料の未納の問題であります。

 立法を行う国会議員の立場を踏まえ、みずからの責任を自覚することは当然であり、未納の問題については、それぞれの立場で襟を正し、深く反省すべきものであります。

 同時に、こうした未納の問題が起こった背景には、年金制度の複雑さ、わかりにくさがあります。既に、こうした制度のあり方について検討の方針が政党間で確認をされていますが、年金制度への信頼を回復し、空洞化の問題に対処するため、年金制度への国民の理解を深め、身近な制度とするための取り組みをさらに進める必要があります。

 今回の改革では、ポイント制による情報提供を進めることが盛り込まれていますが、各業種間の労働移動が今まで以上に頻繁となっている状況に適切に対応ができるよう、こうした取り組みを迅速に進める必要があります。

 そして三点目として、年金制度一元化という大きな課題についての指摘がありました。

 ややもすると一元化のみが抜本改革であるとの主張がなされた感がありますが、私は改めて、今回の抜本改革の根幹は少子高齢化に対応する給付と負担の調整にあり、一元化はこうした少子高齢化に対する対応とは異なるということを指摘したいと思います。

 しかしながら、未納の問題に示されるように、国民にとってわかりやすい制度の構築の必要性、また、従来から課題であったことを踏まえれば、一元化に向けての議論は引き続き行われる必要があり、着実にその実現が図られるべきであります。

 さらに、国民年金を含めての一元化の検討は、所得の把握の問題や、さまざまな職種、就業形態にかかわる違いをどのように克服し得るのか、また、国民の理解が果たして得られるのかなど、冷静な、しかし従来の制度にとらわれない議論が必要であると考えております。

 いずれにせよ、年金制度のみならず、医療保険制度、介護保険制度それぞれが少子高齢化という大きな挑戦を受けているのであり、国民の生活の安定と安心のため、一体的な改革が必要であります。

 そうした国民的な課題に対し、修正案において、与野党を含め開かれた継続的な検討の場が提起されたことは画期的なことであり、スウェーデンの年金改革のプロセスの重要な点はここにあります。今後、この規定に基づき、安定した信頼できる社会保障制度の再構築のための議論が、与野党を超え、この立法府において着実に進められることを期待するものであります。

 次に、年金改正法案とあわせて審議された年金積立金管理運用独立行政法人法案については、大規模年金保養基地や年金被保険者住宅融資を廃止し運用業務に特化することとしており、独立行政法人が運用方針を決定し、専門性を徹底し責任の明確化を図ろうとするものであり、安全かつ効率的な運用を行うためには適切なものと考えます。

 また、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案については、定年の引き上げ、継続雇用制度の導入等による六十五歳までの雇用の確保や、募集・採用時の年齢制限の是正等による中高年齢者の再就職の促進など、人口減少社会の到来を目前にして、生涯現役社会を目指して第一歩を踏み出すものであり、大きな意義を持つものであります。

 最後に、一言申し上げたいと思います。

 反省すべきは反省をする、検討すべきは引き続き検討する、しかしながら、やらなければならないことは断じて実現すべきであるということを改めて声を大にして申し上げ、二十一世紀の年金制度を支える改革である本法案に対し賛成であることを表明し、私の討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 石井郁子君。

    〔石井郁子君登壇〕

石井郁子君 私は、日本共産党を代表して、国民年金法等の一部改正案に反対、自民、公明両党提出の修正案に反対の討論を行います。(拍手)

 年金法案は、国民の暮らしと将来設計にかかわる重要問題です。にもかかわらず、十分な審議を行わず、公聴会も開かずに採決を強行し、さらに、自民、公明、民主三党合意で政府案の成立を国会と国民に押しつけることは、そのやり方においても内容においても、断じて認めることはできません。(拍手)

 小泉内閣の国民年金法等の一部改正案は、今後十数年にわたって保険料の引き上げと給付の削減を自動的に強行するものであり、安心どころか年金制度を土台から壊すものであります。

 政府は、保険料引き上げを一定水準に固定し、給付水準は現役世代の五〇%を確保すると盛んに宣伝してきましたが、この政府の説明がごまかしであり、保険料引き上げと給付削減は政府の当初の説明よりもっとひどいものであることが明らかになりました。

 しかも、本法案による負担増は、厚生年金では十四年間連続すると累積で一人当たり百万円を超え、国民年金では年間四万三千二百円の負担増となります。このような負担増が、保険料は高くて払えないとする多くの所得の低い被保険者を直撃し、納付率を一層引き下げ、年金の空洞化に拍車をかけることは明らかです。

 大企業のリストラや倒産などで、この六年間に正規雇用は三百九十八万人減少しました。その一方で、パート、アルバイト、派遣など不安定雇用者が三百七十九万人も急増しました。この低賃金、不安定雇用を改善し、年金加入に結びつける施策は本案には全くありません。財界、大企業の安上がりの雇用政策が放置されたままでは、年金の支え手をふやすことはできません。

 障害年金や遺族年金などの低額年金も含めて一律一五%も給付を削減することも重大です。

 現在、国民年金しか受給していない高齢者の平均受給月額は四万六千円にすぎません。厚生年金でも平均の受給月額は十七万円程度、月額十五万円未満が四割を超えています。女性の場合、月額十一万円にしかすぎないのです。この低額年金を改善しないで一律一五%の給付削減を強行するなどとは、全くの暴挙と言うほかありません。国みずからが憲法二十五条の国民の生存権を踏みにじるものであり、断じて容認できません。(拍手)

 さらに、本法案は、年金財源を口実にして、庶民増税と消費税増税に道を開くものになっています。

 基礎年金への国庫負担を二分の一に引き上げる国民への約束がほごにされた背景には、二〇〇四年度の税制改正大綱で、平成十九年度を目途に消費税を含む抜本的税制改革を実現するという、消費税増税の道を公然と踏み出したことにあります。日本経団連が国庫負担二分の一への財源は消費税が最もふさわしいと主張するように、財界と一体となった策動と言わざるを得ません。

 自民、公明両党提出の修正案は、こうした政府案の問題点に一切手を触れず、二〇〇七年三月を目途に、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付のあり方を含め一体的な見直しを行うとして、年金ばかりか医療、介護など社会保障全体の財源として、消費税の大増税に道を開くものとなっています。消費税は、所得の低い人ほど負担が重い最悪の福祉破壊税です。その消費税を社会保障の財源に充てるなどとは言語道断と言わなければなりません。(拍手)

 今、緊急になすべきは、低年金、無年金で多くの国民が苦しんでいる状況をなくし、年金空洞化の現状を改め、国民だれもが今も将来も安心できる年金制度を確立することです。

 日本共産党は、国民の生存権を保障する見地に立って、最低保障年金制度を創設し、国民全体の年金の土台にする改革を提案しています。その実現に引き続き全力を挙げることを表明し、反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 阿部知子君。

    〔阿部知子君登壇〕

阿部知子君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となっております国民年金法等の改正にかかわる三法案並びに修正案に反対の立場から討論を行いたいと思います。(拍手)

 およそ三十時間に及ぶこの国会、衆議院での年金論議を通じて、これがまず何よりも国民不在、そして国民の政治への信頼を大きく損なうものであったことに、まず政治にかかわるすべての者が真摯に反省の念を持つべきと思います。

 この法律の提案者である閣僚諸氏、そして各国会議員の年金の未納・未加入問題の陰で、実は、さらに深刻な国民年金の空洞化や厚生年金の空洞化という実態には一歩も踏み込まれることなく、本日の三党での修正合意に基づく衆議院採決がここに行われようとしております。私は、このことが国民に与える本当の意味での年金不信が、今後、さらにさまざまな改革の足を引っ張るものとなることを心から懸念するものであります。

 そもそも、今回の改正案が将来の我が国の社会保障の根幹を突き崩す改悪案であることを、私ども社会民主党は、この間一貫して指摘してまいりました。

 急速な少子高齢化の進展を隠れみのに、厚生労働省内での数値の操作によって、ひたすら二〇一七年度までノンストップでの保険料のアップ、そして給付の引き下げという本法案によって、私どもの働き方はますます不安定となり、老後の生活保障のための年金は、基礎的年金部分も含めてどんどん給付が削減されようとしております。

 少子化のみならず、非正規雇用の増大は、とりわけ若年層や女性たちに重くのしかかり、私どもの二十一世紀の日本社会そのものを空洞化させていくでしょう。まして、本法案の骨格であるところの現役世代の五〇%を保障するはずの厚生年金というモデルすら、六十五歳の給付開始時点での約束事にすぎず、その後はどんどん目減りするということがこの間明らかになり、政府も認めるところであります。

 三党合意で示された、今後の医療、介護との一体的見直しも、現金給付としての年金がかくも不安定では、その土台そのものが成り立ち得ません。それは、御高齢者お一人お一人の生活を保障するのではなく、せいぜいが財政削減論議に終始するものになることは、火を見るより明らかです。

 加えて、この間種々の形で明らかとなった年金積立金の運用に関しても、これまでの負債や株式投資による多額の損失にはだれも明確な責任をとることなく、今後は第三者機関に丸投げされ、国会の承認すらないというありさまであります。巨額な企業代行の返上を合わせれば現在でも総額百八十五兆に上る年金積立金の市場運用は、我が国の財政・金融規律を根本から揺るがしかねません。

議長(河野洋平君) 阿部君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単にお願いします。

阿部知子君(続) 人としての真に豊かな社会保障という価値に裏打ちされた二十一世紀の年金政策のために、社民党は、国民に開かれた論議を今後も継続することをお約束して、反対の討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) これより採決に入ります。

 まず、日程第一に対する長勢甚遠君外四名提出の修正案につき採決いたします。

 長勢甚遠君外四名提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、長勢甚遠君外四名提出の修正案は可決いたしました。

 次に、ただいま修正議決した部分を除いたその他の原案につき採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 修正部分を除いたその他の原案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百五十九

  可とする者(白票)       二百七十

  否とする者(青票)       百八十九

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、修正部分を除いたその他の原案は可決いたしました。(拍手)

    ―――――――――――――

国民年金法等の一部を改正する法律案中修正議決した部分を除いたその他の原案を可とする議員の氏名

     安倍 晋三君     逢沢 一郎君

     青山  丘君     赤城 徳彦君

     麻生 太郎君     甘利  明君

     井上 喜一君     井上 信治君

     伊藤 公介君     伊藤信太郎君

     伊藤 達也君     伊吹 文明君

     石崎  岳君     石田 真敏君

     石破  茂君     石原 伸晃君

     稲葉 大和君     今井  宏君

     今津  寛君     今村 雅弘君

     岩崎 忠夫君     岩永 峯一君

     岩屋  毅君     宇野  治君

     植竹 繁雄君     江崎 鐵磨君

     江崎洋一郎君     江渡 聡徳君

     江藤  拓君     衛藤征士郎君

     衛藤 晟一君     遠藤 武彦君

     遠藤 利明君     小此木八郎君

     小里 貞利君     小野 晋也君

     小野寺五典君     小渕 優子君

     尾身 幸次君     大島 理森君

     大野 松茂君     大野 功統君

     大前 繁雄君     大村 秀章君

     岡本 芳郎君     奥野 信亮君

     加藤 勝信君     加藤 紘一君

     嘉数 知賢君     梶山 弘志君

     金子 一義君     金子 恭之君

     金田 英行君     上川 陽子君

     亀井 静香君     亀井 久興君

     鴨下 一郎君     川崎 二郎君

     河井 克行君     瓦   力君

     木村 太郎君     木村 隆秀君

     木村  勉君     木村 義雄君

     城内  実君     岸田 文雄君

     北川 知克君     北村 誠吾君

     北村 直人君     久間 章生君

     熊代 昭彦君     倉田 雅年君

     小池百合子君     小泉純一郎君

     小泉 龍司君     小坂 憲次君

     小島 敏男君     小杉  隆君

     小西  理君     小林 興起君

     古賀  誠君     後藤 茂之君

     後藤田正純君     河野 太郎君

     河本 三郎君     近藤 基彦君

     左藤  章君     佐田玄一郎君

     佐藤 剛男君     佐藤  勉君

     佐藤  錬君     斉藤斗志二君

     坂本 剛二君     桜井 郁三君

     櫻田 義孝君     笹川  堯君

     自見庄三郎君     塩崎 恭久君

     塩谷  立君     七条  明君

     実川 幸夫君     柴山 昌彦君

     島村 宜伸君     下村 博文君

     菅  義偉君     菅原 一秀君

     杉浦 正健君     鈴木 淳司君

     鈴木 恒夫君     砂田 圭佑君

     園田 博之君     田中 和徳君

     田中 英夫君    田野瀬良太郎君

     田村 憲久君     高木  毅君

     滝   実君     竹下  亘君

     竹本 直一君     武部  勤君

     橘 康太郎君     棚橋 泰文君

     谷  公一君     谷垣 禎一君

     谷川 弥一君     谷畑  孝君

     谷本 龍哉君     玉沢徳一郎君

     中馬 弘毅君     津島 恭一君

     津島 雄二君     土屋 品子君

     寺田  稔君     渡海紀三朗君

     中川 昭一君     中川 秀直君

     中谷  元君     中西 一善君

     中野  清君     中野 正志君

     中村正三郎君     中山 太郎君

     中山 成彬君     中山 泰秀君

     永岡 洋治君     長勢 甚遠君

     二階 俊博君     丹羽 雄哉君

     西川 京子君     西川 公也君

     西田  猛君     西野あきら君

     西村 明宏君     西村 康稔君

     西銘恒三郎君     額賀福志郎君

     根本  匠君     能勢 和子君

     野田 聖子君     野呂田芳成君

     葉梨 康弘君     萩生田光一君

     萩野 浩基君     萩山 教嚴君

     蓮実  進君     馳   浩君

     鳩山 邦夫君     浜田 靖一君

     早川 忠孝君     林  幹雄君

     林田  彪君     原田 令嗣君

     平井 卓也君     平沢 勝栄君

     平田 耕一君     平沼 赳夫君

     福井  照君     藤井 孝男君

     二田 孝治君     船田  元君

     古川 禎久君     古屋 圭司君

     保坂  武君     保利 耕輔君

     細田 博之君     堀内 光雄君

     増田 敏男君     増原 義剛君

     町村 信孝君     松岡 利勝君

     松下 忠洋君     松島みどり君

     松野 博一君     松宮  勲君

     松本  純君     三ッ林隆志君

     三ッ矢憲生君     三原 朝彦君

     水野 賢一君     宮腰 光寛君

     宮澤 洋一君     宮路 和明君

     宮下 一郎君     武藤 嘉文君

     村井  仁君     村上誠一郎君

     村田 吉隆君     望月 義夫君

     茂木 敏充君     森  英介君

     森  喜朗君     森岡 正宏君

     森田  一君     森山  裕君

     森山 眞弓君     八代 英太君

     谷津 義男君     保岡 興治君

     柳澤 伯夫君     柳本 卓治君

     山際大志郎君     山口 俊一君

     山口 泰明君     山下 貴史君

     山本 明彦君     山本 公一君

     山本  拓君     山本 有二君

     吉野 正芳君     渡辺 具能君

     渡辺 博道君     渡辺 喜美君

     綿貫 民輔君     赤羽 一嘉君

     赤松 正雄君     井上 義久君

     池坊 保子君     石井 啓一君

     石田 祝稔君     上田  勇君

     漆原 良夫君     江田 康幸君

     遠藤 乙彦君     大口 善徳君

     太田 昭宏君     河合 正智君

     河上 覃雄君     神崎 武法君

     北側 一雄君     佐藤 茂樹君

     斉藤 鉄夫君     坂口  力君

     白保 台一君     田端 正広君

     高木美智代君     高木 陽介君

     谷口 隆義君     富田 茂之君

     長沢 広明君     西  博義君

     東  順治君     福島  豊君

     冬柴 鐵三君     古屋 範子君

     桝屋 敬悟君     丸谷 佳織君

     山名 靖英君     坂本 哲志君

     武田 良太君     御法川信英君

否とする議員の氏名

     安住  淳君     阿久津幸彦君

     青木  愛君     赤松 広隆君

     荒井  聰君     井上 和雄君

     伊藤 忠治君     池田 元久君

     石井  一君     石毛えい子君

     石田 勝之君     泉  健太君

     泉  房穂君     一川 保夫君

     市村浩一郎君     稲見 哲男君

     岩國 哲人君     宇佐美 登君

     内山  晃君     生方 幸夫君

     枝野 幸男君     小沢 鋭仁君

     大石 尚子君     大出  彰君

     大島  敦君     大谷 信盛君

     大畠 章宏君     岡島 一正君

     岡田 克也君     岡本 充功君

     奥田  建君     奥村 展三君

     加藤 尚彦君     鹿野 道彦君

     海江田万里君     梶原 康弘君

     金田 誠一君     鎌田さゆり君

     川内 博史君     川端 達夫君

     河村たかし君     菅  直人君

     吉良 州司君     城井  崇君

     黄川田 徹君     菊田まきこ君

     岸本  健君     北橋 健治君

     楠田 大蔵君     玄葉光一郎君

     小泉 俊明君     小平 忠正君

     小林 憲司君     小林千代美君

     小宮山泰子君     小宮山洋子君

     古賀 一成君     五島 正規君

     今野  東君     近藤 昭一君

     近藤 洋介君     佐々木秀典君

     佐藤謙一郎君     佐藤 公治君

     鮫島 宗明君     篠原  孝君

     島   聡君     島田  久君

     下条 みつ君     城島 正光君

     神風 英男君     首藤 信彦君

     須藤  浩君     末松 義規君

     鈴木 克昌君     鈴木 康友君

     仙谷 由人君     園田 康博君

     田島 一成君     田嶋  要君

     田中 慶秋君     田中眞紀子君

     高井 美穂君     高木 義明君

     高山 智司君     武正 公一君

     武山百合子君     達増 拓也君

     玉置 一弥君     樽井 良和君

     樽床 伸二君     津川 祥吾君

     津村 啓介君     都築  譲君

     辻   惠君     筒井 信隆君

     手塚 仁雄君     寺田  学君

     土肥 隆一君     中井  洽君

     中川  治君     中川 正春君

     中津川博郷君     中塚 一宏君

     中根 康浩君     中野  譲君

     中村 哲治君     中山 義活君

     仲野 博子君     永田 寿康君

     長島 昭久君     長妻  昭君

     長浜 博行君     長安  豊君

     楢崎 欣弥君     西村 真悟君

     西村智奈美君     野田 佳彦君

     羽田  孜君     計屋 圭宏君

     橋本 清仁君     鉢呂 吉雄君

     鳩山由紀夫君     原口 一博君

     伴野  豊君     肥田美代子君

     樋高  剛君     平岡 秀夫君

     平野 博文君     藤田 一枝君

     藤田 幸久君     藤村  修君

     古川 元久君     古本伸一郎君

     細川 律夫君     細野 豪志君

     堀込 征雄君     本多 平直君

     馬淵 澄夫君     前田 雄吉君

     前原 誠司君     牧  義夫君

     牧野 聖修君     増子 輝彦君

     松木 謙公君     松崎 公昭君

     松崎 哲久君     松野 信夫君

     松野 頼久君     松原  仁君

     松本 大輔君     松本 剛明君

     松本  龍君     三日月大造君

     三井 辨雄君     水島 広子君

     村井 宗明君     村越 祐民君

     室井 邦彦君     山岡 賢次君

     山田 正彦君     山井 和則君

     山花 郁夫君     横路 孝弘君

     吉田  泉君     吉田  治君

     米澤  隆君     笠  浩史君

     和田 隆志君     若井 康彦君

     若泉 征三君     渡部 恒三君

     渡辺  周君     赤嶺 政賢君

     石井 郁子君     穀田 恵二君

     佐々木憲昭君     志位 和夫君

     塩川 鉄也君     高橋千鶴子君

     吉井 英勝君     阿部 知子君

     照屋 寛徳君     土井たか子君

     東門美津子君     山本喜代宏君

     横光 克彦君     古賀潤一郎君

     中野 寛成君

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 次に、日程第二につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

 次に、日程第三につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第四 警備業法の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第四、警備業法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。内閣委員長山本公一君。

    ―――――――――――――

 警備業法の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔山本公一君登壇〕

山本公一君 ただいま議題となりました警備業法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、最近における警備業の実情にかんがみ、警備員指導教育責任者の資格及びその選任の方法を改め、特定の警備業務の実施体制を強化し、警備員等の検定の手続を法定するとともに、警備業務の依頼者の保護のための書面交付に関する規定を新設するほか、所要の規定を整備しようとするものであります。

 本案は、去る四月五日本委員会に付託され、同月二十八日小野国家公安委員会委員長から提案理由の説明を聴取いたしました。五月七日質疑を行い、質疑終了後、討論を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第五 特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第五、特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。経済産業委員長根本匠君。

    ―――――――――――――

 特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔根本匠君登壇〕

根本匠君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、特許審査の迅速化を図るため、特定登録調査機関制度の導入、実用新案権の存続期間の延長、独立行政法人工業所有権総合情報館の業務の拡大等を行うとともに、職務発明に係る対価が適正に定められるようにするため、その定め方に関する規定を整備するものであります。

 本案は、去る四月十六日中川経済産業大臣から提案理由の説明を聴取した後、参考人から意見を聴取するなど慎重な審査を行い、今月七日質疑を終了いたしました。質疑終局後、討論を行い、採決を行った結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。

 なお、本案に対し附帯決議が付されました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       厚生労働大臣  坂口  力君

       経済産業大臣  中川 昭一君

       国務大臣    小野 清子君


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