衆議院

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第38号 平成16年6月4日(金曜日)

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平成十六年六月四日(金曜日)

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  平成十六年六月四日

    午後一時 本会議

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本日の会議に付した案件

 厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案(城島正光君外三名提出)


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    午後一時二分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

小渕優子君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 城島正光君外三名提出、厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 小渕優子君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案(城島正光君外三名提出)

議長(河野洋平君) 厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案を議題といたします。

 提出者の趣旨弁明を許します。城島正光君。

    ―――――――――――――

 厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔城島正光君登壇〕

城島正光君 私は、日本共産党、社会民主党・市民連合、そして民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案の提案理由を説明いたします。(拍手)

 まず、主文を読み上げます。

  本院は、厚生労働委員長衛藤晟一君を解任する。

以上であります。(拍手)

 以下、提案理由の説明をいたします。

 厚生労働委員長衛藤晟一君は、委員長就任の際、厚生労働委員会には、年金問題、医療問題、福祉問題、介護問題、雇用問題などいずれも国民生活に密接に関連した課題が山積していること、特に年金問題が国民の重大な関心事であることを認識した上で、委員長の責任の重大さを痛感し、公正かつ円満な議会運営を公約したのであります。

 委員会で審議されました国民年金法等の一部を改正する法律案外二法案は、自民党、公明党がそろってマニフェストにおいて抜本改革をうたったものの、実態は、制度改革を完全に先送りし、年金財政の調整だけを目的として、サラリーマンには三五%、自営業者等には二七%というように現役世代に大幅な負担増を求める一方で、年金受給者には一五%の給付削減を行うという内容であります。

 政府は、負担と給付こそ抜本改革の柱であると強弁していますが、これは言いかえれば、負担増と給付減こそ政府案の本質であると言っているにほかなりません。(拍手)

 国民年金の抜本改革はどこに含まれているでしょうか。公的年金の一元化はどこに具体的に書いてあるでしょうか。女性の年金問題は引き続きの課題であることを明言しているではありませんか。結局、現行年金制度が内在する不公平性、不透明性を改め、年金制度に対する信頼を取り戻そうとする意思は全く持ち合わせていない法案であります。(拍手)

 このことは、法案提出直前までパートタイマーへの厚生年金適用拡大に言及していたものの、法施行後五年後を目途として検討するという先送り条文にすりかえたことでも如実に示されているわけであります。

 そのことを十二分に承知しながら、不偏不党の精神に立ち、国民の代表たる立法府において、国民の理解に基づく法律を慎重に議論し策定するという常任委員長の立場を完全に放棄し、ただただ政府・与党の言いなりになって強行採決にひた走ったのが、衛藤晟一君でありました。まさに、立法府の権威失墜に率先して手を染めるという大罪を犯したわけであります。(拍手)

 さらに、年金の空洞化が年々進行するという現下の状況を顧みれば、単なる個人、企業に対する負担増と給付減は、さらなる年金不信を増幅させ、四割に届かんとする国民年金空洞化に加え、企業のリストラや海外移転による厚生年金の空洞化をもたらすことが明白であります。にもかかわらず、このような法案の成立に拘泥するさまは、国民の不信を加速させることにしかならないことは自明であります。

 衛藤君は、国会に対する国民の不信を増大させ、年金に対する不信をぬぐい切れないものとする、世紀の大罪にも匹敵するそうしたことに加担をしたわけであります。(拍手)

 民主党は、政府の年金財政微調整法案に対し、抜本改革を推進する法律案を提出し、真摯に年金のあるべき姿を展望し審議に臨みました。しかし、その審議の場において、厚生労働委員長衛藤晟一君は、民主党法案提出者が与党議員の質問を受け、質問に対し回答の意を表明し挙手をしているにもかかわらず、それを再三再四見過ごし、公平公正な審議を行う能力を著しく欠如しておりました。

 衛藤君の念頭にあったのは、ただただ一刻も早く政府案を強行採決させ、国会での審議、議論を少しでも短縮させようという、国会の役員にはあるまじき姿勢を貫いたわけであります。(拍手)

 また、将来の年金制度を議論している時期に、元社会保険庁長官ほか中医協委員が収賄で逮捕される事件が起きましたが、自民党安倍幹事長が年金は介護、医療と一体で改革をすべきと発言しながら、中医協をめぐる問題を厚生労働委員会で十分な時間をかけて検証しようとしない姿勢についても、厚生労働省や社会保険庁の体質を覆い隠そうとする政府・与党の意向がかいま見え、国民の落胆と怒りを誘ったわけであります。(拍手)

 本来、委員長衛藤晟一君は、このような事態においては、年金法案の審議に先立ち、厚生労働省や社会保険庁内にはびこるうみを取り出した上で、国民の高齢期を支える年金制度について審議をするという決断をすべき立場にあったわけであります。衛藤君自体が与党の厚生族の一翼を担う議員であります。疑惑隠しを行う与党に加担することはむしろ自然なことかもしれませんが、衛藤君はその疑惑隠しによって国会を冒涜したことを忘れてはなりません。(拍手)

 政府の法案及び民主党の年金抜本改革推進法案は、国民の高齢期の生活を保障する制度にかかわるものであり、総選挙の前から通常国会の最大の課題とされたこの法案は、慎重にも慎重を期して審議することが求められておりましたことは明らかであります。にもかかわらず、四月二十八日、厚生労働委員長衛藤晟一君は、突然委員会審議を打ち切り、野党各党が強く抗議する中、与党が力ずくで採決をするという、みずからの公約をみじんも顧みない暴挙を行ったわけであります。政府案に対する審議時間はわずか十七時間二十五分という、前代未聞の暴挙でありました。

 そもそも、この法案は重要広範議案と位置づけられているにもかかわらず、十分な審議時間を確保することもせず、また、公の場で国民の意見を聞く機会である中央公聴会、地方公聴会ともに行われない中での暴挙でありました。この責任はひとえに、委員長である衛藤晟一君に帰すわけであります。(拍手)

 さらに、法案を審議している最中には、法案提出者たる内閣閣僚において、年金保険料納付を逃れていたこと、また中には、プライバシーを盾にみずからの公的年金納付歴をひた隠しにする姿勢が明らかになり、年金に対する国民の不信を回復するという政府の言葉がいかにいいかげんな幻想に基づくものであったのかが明らかになるという異常事態にまで陥ったわけであります。

 このような状況のもとでも、衛藤君は平然と強行採決をしたのであります。衛藤君のこの態度は、憲政史上に残る暴挙以外の何物でもありません。(拍手)

 また、政府案の審議を始めるに当たり、与党筆頭理事より、私は、衛藤委員長は国民年金に加入しているという報告を受けた中で委員会審議を始めていたわけであります。

 さらに、厚生労働委員長衛藤晟一君は、政府法案が採決された四月二十八日の委員会において、我が党の三井辨雄議員による「委員長は年金に入っていらっしゃいますでしょうか」という質問に対し、「はい、入っております」と繰り返し答弁をされました。

 しかし、その半月後の五月十四日になって、何と、十一年十一カ月にわたり国民年金保険料を納めていなかったこと、三月の時点で過去二年分の追納をしていたことをようやく認めました。未納を認めるに至るまでにも、報道各社が行ったアンケートに対し、法案審議の場を公平に取り仕切る立場の常任委員長であるというもっともらしい口実を使って、みずからの未納問題をひた隠しにするというこそくな対応をしてまいりました。

 このような姿勢は、政治家の説明責任よりも法案処理を優先し、必要であればうそもつくという国民を愚弄した行為にほかなりません。委員会でうそをつき、みずからが長を務める委員会に混乱を招き、委員会の品位をおとしめたその行為は、野党のみならず与党からも、その任を解くべしとの要求があってしかるべきものではないでしょうか。(拍手)

 以上、申し上げてきましたように、衛藤君が今後この名誉ある本院の常任委員長の職にとどまることは、一刻たりとも許しがたいことであります。特に、与党に言わせれば百年プランであるこの年金改悪法案について、わずかな審議時間で、公聴会も開催しないで、みずからの年金未納を隠し、うそを重ね、強行採決を行ったことは、破廉恥きわまると言わざるを得ません。(拍手)

 衛藤君のような天につばする委員長が存在するがゆえに、昨日は、参議院においても、厚生労働委員会において強行採決が行われたわけであります。そして、衛藤君を委員長として委員会を開催することは、国民の国会に対する不信感を極限まで高めることであり、国会の権威を取り戻すためにも、衛藤君が猛省することを促すためにも、昨日、理事を除く民主、社民の委員が辞任を表明いたしました。それでも衛藤君は平然と委員長の座に座り続け、委員会開催の強行、採決の強行さえ企てているというではありませんか。何たる羞恥心のなさ、何たるたび重なる国民への背信でありましょうか。

 衛藤君は、国民に対し謝罪をし、憲政を擁護してきた諸先輩に頭を垂れておわびをし、みずからを解任すべきであります。それができない衛藤君、そして与党は、良心を失ったと言わざるを得ません。

 我々野党三党は、ここに、厚生労働委員長衛藤晟一君の解任決議案を提出し、速やかに委員長の解任を求めるものであります。

 以上が提案理由であります。

 今、国民は、国会の年金に対する真摯な議論を待ち望んでおります。国会が国民の信頼を取り戻す第一歩として、この委員長解任決議案が満場の議員の御理解と御賛同を得られますことを心からお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。宮澤洋一君。

    〔宮澤洋一君登壇〕

宮澤洋一君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題になりました厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行うものであります。(拍手)

 衛藤委員長は、委員長就任以来、国民の負託にこたえるため、常に公正中立の立場から、決して一党派に偏することなく、理事会の決定に従い、円滑な、円満な委員会運営に努められ、その職責を全うしてこられましたことは、十分に御承知のとおりであります。

 年金改革法案の審議については、四月二十八日に厚生労働委員会での採決の後、五月六日に与党と民主党との間でいわゆる三党合意がなされ、これを受けて、翌七日、厚生労働委員会において、全党出席のもとで、小泉総理の出席もいただき、粛々と補充質疑をいたしました。また、五月十一日、当衆議院本会議での年金改革法案の採決に当たっては、三党合意に従って修正案が提出され、民主党の皆様も起立して賛成されたのであります。(拍手)

 このような経過にもかかわらず、年金改革法案の審議が不十分という理由をもって衛藤厚生労働委員長の解任決議を提出されることには、非常な違和感を覚えるものであります。(拍手)

 今国会の会期末を控えた現段階において本解任決議案を提出することは、選挙目当ての党利党略のためのものであると断ぜざるを得ません。(拍手)

 そもそも、年金改革法案の審議では、民主党は、みずからの対案の準備がおくれているという理由で、内閣提出法案の委員会審査の冒頭から審議拒否を行うなど、議論の先延ばしを図るとともに、閣僚、議員の年金未加入問題等、年金問題の本質ではない問題について質疑を繰り返す行動をとってきたのであります。

 さらに、公聴会開催の先送りを求め、委員会室の前にバリケードを築くなど、物理的な手段によって委員長の入室を阻止するという、異常ともいえる国会の状況をつくり出すに至りました。私自身、騒ぎに巻き込まれて、肋骨にひびが入るけがを負い、先日まで痛みがとれませんでした。民主党のとった行動は、まさに言論の府に籍を置く者とは思えない暴挙と断ぜざるを得ません。(拍手)

 こうした状況のもとで、公聴会の開催は断念せざるを得ないものとなりましたが、公聴会にかわって、経済界やさらに労働界の代表を含めた参考人から意見聴取の機会を設けるなど、慎重に審議を行ってまいりました。その上で採決を行うことは、委員会運営の職責をゆだねられた委員長としては当然のことであり、衛藤委員長が質疑打ち切りの動議に応じて採決したのは、何ら非難されるいわれのない適切な判断であります。(拍手)

 また、野党側は、解任決議案の理由として、衛藤委員長が国民年金の未納を隠ぺいしたことを挙げております。

 確かに、衛藤委員長が平成二年の衆議院議員初当選時に国民年金の加入手続を怠り、未加入状態となったことは事実であり、まことに残念なことであります。しかしながら、衛藤委員長の公表が五月になったのは、国会議員の年金加入状況の公表については、政党間協議の結果を踏まえてから公表しようと考えた結果であり、意図的に公表の時期をおくらせたものではないのであります。

 厚生労働委員会には、年金改革法案以外にも国民生活に直結する重要法案が付託されております。それにもかかわらず、民主党は、委員長の国民年金未加入を理由に、厚生労働委員会理事会の出席を拒み、一カ月にわたり、一切の審議日程の協議を拒絶してきたのであります。そのため、児童手当法改正案など国民生活に多大な影響を及ぼす法案が、閣法九本、衆法二本、都合十一本が審議入りもできずに滞留しているのであります。

 このような状況のもとで、衛藤委員長が本日、児童手当法改正案などの審議のため委員会開催を決定されることは当然のことで、党利党略にのみ終始し、国民生活を顧みない民主党の態度こそ言語道断であります。深く反省すべきであります。(拍手)会期末を控え、本日委員会を開会して重要な法案を審議することは政治家として当然の責務であるにもかかわらず、本日もバリケードを築くなど、民主党の行為は政治家として恥ずべき行為であります。(拍手)

 また、年金問題で今行わなければならないことは、解任決議案を提出して国会を混乱させることではなく、三党合意にあるように、厚生労働委員会に小委員会を早期に設置して、社会保障制度全般の一体的見直しに早期に着手することであります。(拍手)

 最後に、公平中立な委員会運営に全力を尽くし、委員長としての職責を果たしてきた衛藤委員長に対し解任を求める理由は何らないことを重ねて申し上げ、議員各位がこの党利党略で無責任きわまりない解任決議案に断固反対することを強く訴えるとともに、この決議案の否決後は野党の皆様も粛々と委員会の審議に入られることを希望して、私の反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 山井和則君。

    〔山井和則君登壇〕

山井和則君 私は、ただいま議題となりました厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案に対して、民主党・無所属クラブを代表して、強く賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 去る四月二十八日、厚生労働委員長衛藤晟一君の指揮によって、国民年金法等改正案の強行採決が行われ、与党単独という異常な状態で可決されました。

 この衛藤君の委員会運営は、国会の歴史のまさに汚点として、そして何よりも、国民生活を破壊、そしてだますものとして、長く将来にわたって語り継がれていくものと考えます。(拍手)

 年金を生活の支えとして日々を送っている受給世代、そして、受給開始を目前として、みずからの年金がどうなるのか強い不安を感じている世代、そして、公的年金を全く信頼できないまま、保険料納付の意欲を持てない若年世代、それぞれの世代がそれぞれに、年金に対して不信や不安を感じています。

 その不信、不安を全く顧みることもせず、与党の理事が指示するまま、そして機械的に採決を宣言する衛藤晟一君の声に、国民の負託を受け、国民の将来の生活に責任を負う国会の常任委員長としての自覚も誇りも全く感じることができませんでした。(拍手)

 そもそも、今回の年金制度改正の政府案は、今後十四年間にわたる保険料の引き上げ、そして、二十年にわたる給付水準の引き下げを内容としています。従来の年金法改正と異なり、五年後に再び見直しはないわけであります。長期にわたる負担増、給付減を自動的に政府が行うことができるという、何と恐ろしい内容の法案であります。

 このような過重な負担を国民に押しつけたとき、我が国の経済はどうなるのか、雇用は一体どうなるのか、これで年金制度の維持が果たして可能なのかという重要な課題について、より真剣な議論がこれからますます必要なわけであります。しかし、現段階に至っても、提案者である政府から、この年金保険料引き上げによるさまざまな経済への悪影響、雇用への悪影響について、何ら明確な説明はいまだにありません。(拍手)

 衛藤君は、短い審議の中でこの事実を十分に承知していたはずであります。

 そこで、与党の皆さんに改めて問います。

 本当にこのような法案でよいのですか。皆さんが強引に進めている法案は、十四年間も続けて、毎年一兆円もの負担増を国民に押しつけるものであります。これで本当に経済がもつのか、これで本当に雇用がもつのか、一体どう考えているのですか。まさにリストラの推進法案じゃないですか。(拍手)このような法案を強引に成立させて、企業は負担に耐えられるんですか、サラリーマンの雇用は守られるんですか。

 経済界はノーと言っております。労働界もノーと言っております。国民の七割以上もノーと言っております。(拍手)その声を全く無視して強行に成立させて、皆さんの地域経済は本当にもつのでしょうか。

 衛藤君は九州ブロック選出の比例議員でありますが、九州も厳しい経済状況、雇用情勢にあるわけであります。地元の九州の方に、この法案を胸を張って説明できるのでしょうか。(拍手)

 衛藤君が行ったことは、国民の負託を否定し、国権の最高機関を冒涜したことにほかなりません。

 そして、重要なことは、この政府の年金改革は全く抜本改革ではないということであります。

 世代間格差の放置、空洞化防止対策の欠落、所得代替率のうそ、三号被保険者問題の放置、抜本的な改革はすべて先送りをされております。総理が必要性に言及した公的年金の一元化もまた先送りであります。

 衛藤君は、苦しむこれらの方々の声にどうやってみずからの罪を説明するのでしょうか。もはや、黙って不明をわび、委員長を辞任するしか道はありません。委員長の座にしがみつく姿は、醜悪以外の何物でもありません。(拍手)

 さらに申し上げます。この年金本体の法案だけではありません。この通常国会では、何と五兆六千億円もの巨額の年金保険料が、グリーンピアに代表される宿泊施設などの建設費用に充てられ、加入者の利益など全く考えないまま、天下りの年金官僚の懐を暖めるだけの結果に終わっていることが明らかになりました。この年金保険料のむだ遣いの責任、だれかとったでしょうか。運用主体の看板をかけかえるだけの年金積立金管理運用独立行政法人法案も看過できるものではありません。

 しかし、衛藤君は、厚生労働委員長としての責務をあっさり放棄しました。公聴会すら省略したのであります。国民の声を聞かずして、どうして年金に対する国民の理解を得られるのでしょうか。全く言語道断の暴挙としか言いようがありません。(拍手)

 さらには、国会議員として当然果たすべき説明責任をも放棄し、虚偽の答弁を行いました。みずからが長期にわたり年金未加入であり、最近になって法で認められる期間の追納を行っていながら、委員会においては年金に入っていると虚偽の答弁を行いました。また、マスコミアンケートは回答を拒否し、年金不信のみならず政治家不信をも助長させたのであります。

 衛藤君、みずからの年金未納を隠すためにあなたは強行採決に走ったと批判されて、反論の余地はあるでしょうか。(拍手)

 冒頭に申し上げたように、厚生労働委員長衛藤晟一君は、国民の不信、不安を全く顧みることなく、希望や安心を踏みにじるがごとくの委員会運営を行いました。

 本改正案審議中には、このほかにも、中医協委員の汚職の問題、また、社会保険庁の職員汚職の事件なども発覚し、まさに社会保険行政への信頼が根本から揺らいでいます。法案本体のみならず、これらの疑惑解明の意思も衛藤君は委員長として全く示しませんでした。衛藤君が委員長を務める限り、本院での国民の期待にこたえる審議を行うことは全く不可能であります。(拍手)

 私たち良識ある野党は、何回も衛藤君をいさめ、翻意を促し、国民の側に立つことを求めました。しかし、衛藤君は、徹頭徹尾、中立公正であるべき立場を否定し続けてまいりました。公正中立のリーダーシップを行うべき委員長が、先頭に立って委員会で虚偽の答弁を行う、こんなことで国民の信頼が得られるでしょうか。

議長(河野洋平君) 山井君、山井和則君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。

山井和則君(続) ここに、改めて、厚生労働委員長衛藤晟一君に対する解任決議に対し、民主党・無所属クラブ及び本院の真剣なる議論を期待していた多くの国民を代表し、強く賛成の意を表明し、私の討論とさせていただきます。

 うそとだましで成り立つ年金法案は、国会史上最大の汚点となります。衛藤委員長の解任を強く求めて、終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 塩川鉄也君。

    〔塩川鉄也君登壇〕

塩川鉄也君 私は、日本共産党を代表して、厚生労働委員長衛藤晟一君の解任決議に賛成の討論を行います。(拍手)

 第一に、衛藤晟一君は、厚生労働委員長として、国民の暮らしと将来設計にかかわる極めて重大な法案である年金関連法案の十分かつ徹底した審議に責任を持つべき職責にありながら、国民の意見を聞くための公聴会も開かず、四月二十八日の委員会審議を突如として打ち切り、与党単独で採決を強行いたしました。重ね重ねの、断じて許されない、議会制民主主義じゅうりんの暴挙であり、その責任は極めて重大であります。(拍手)

 年金法案は、衆議院における不十分な審議のもとでも、重大な欠陥法案であることが浮き彫りになったのであります。今回の年金改悪法案は、今後十数年間にわたって保険料の引き上げと給付の削減を自動的に強行するものであり、安心どころか年金制度を土台から壊すものであります。だからこそ、法案が提出された当初から、七割を超える国民が反対の声を上げていたのであります。衛藤君が、こうした国民の声を委員会審議に反映する努力もせず、与党の多数の横暴を許したことは、極めて重大と言わなければなりません。(拍手)

 しかも、重大なことは、衆議院の強行採決後に、小泉内閣と与党が盛んに宣伝してきた「百年安心」が全くの根拠がないことが明らかになったではありませんか。

 政府は、年金法案が、給付水準は現役世代の五〇%を確保するものだと繰り返し答弁してきましたが、この五〇%確保は、モデル世帯で六十五歳受給開始直後の時期だけであり、実際の給付は四〇%まで下がることを政府自身も認めざるを得なくなりました。また、保険料の上限を固定し、これ以上は絶対に引き上げません、こんな説明も、賃金の上昇に伴って上がり続け、現行の月額一万三千三百円から、将来は三万円を超すことが明らかになったではありませんか。政府の説明が全く根拠のないうそとごまかしであることは、今や隠しようのない事実ではありませんか。(拍手)

 与党単独の強行採決は、この年金法案の重大な欠陥とごまかしを覆い隠したまま衆議院通過を図ったものであり、衛藤委員長の責任は極めて重大であります。(拍手)

 第二に、衛藤君は、年金改悪法案の衆議院本会議での採決終了まで、みずからの国民年金への未加入、未納の事実を隠ぺいしていた責任も極めて重大です。

 衛藤君は、厚生労働委員会の理事会の席上でも、四月二十八日の委員会の答弁でも、国民年金の加入について、入っていますと再三明言していたにもかかわらず、委員会での強行採決後、五月十四日になって、十一年十一カ月にわたって保険料が納付されていない事実が発覚するや、勘違いしていた、地元事務所の説明が本人に届いていなかったなどと、弁明にもならない弁明を行っていたではありませんか。

 年金加入が義務化された八六年四月以降に未納、未加入であったことは、国会議員として許されないことであります。ましてや、年金法案の審議に責任を持つ厚生労働委員長が未加入であることは、その職責に照らして断じて許されず、衛藤君はみずから厚生労働委員長の職を辞すべきであります。(拍手)

 しかるに、衛藤君は、保険料未納の事実を隠ぺいしたことを全く反省しないばかりか、いまだにその責任を明確にしていないことは極めて重大であります。

議長(河野洋平君) 塩川鉄也君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。

塩川鉄也君(続) 以上、衛藤晟一君が、厚生労働委員長として全く不適任、不適格であることを強く指摘して、解任決議への賛成の討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

    〔発言する者、離席する者多し〕

議長(河野洋平君) 静粛に願います。静粛に願います。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 静粛に願います。静粛に願います。

    〔投票継続〕

    〔発言する者あり〕

議長(河野洋平君) 静粛に願います。投票に関係のない方は着席してください。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票の済んだ方は着席してください。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票者の通路をふさがないように、速やかに投票を願います。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 速やかに投票してください。速やかに投票してください。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) いまだ投票されない方は、なるべく速やかに投票されることを望みます。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票される方は、立ちどまらずに、速やかに投票願います。――立ちどまらずに、速やかに投票願います。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 速やかに投票されることを望みます。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票される方は、立ちどまらずに、速やかに投票願います。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票される方は、立ちどまらずに速やかに投票願います。速やかに投票願います。

    〔投票継続〕

    〔発言する者あり〕

議長(河野洋平君) 静粛に願います。

 投票を開始して既に一時間以上が経過しております。投票をお急ぎ願います。――投票される方は、立ちどまらずに、速やかに投票願います。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票される方は、立ちどまらずに、速やかに投票を願います。――静粛に願います。

 投票を開始して既に一時間以上が経過しております。投票時間をただいまから三十分以内に制限いたします。この時間内に投票されない方は、棄権したものとみなします。(拍手)速やかに投票されんことを望みます。――どうぞ、速やかに投票してください。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 速やかに投票を願います。速やかに願います。――静粛に願います。

 残り時間はあと十五分でありますから、速やかに投票されることを望みます。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 残りの時間はあと十分でありますから、速やかに投票されることを望みます。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 残りの時間はあと五分でありますから、いまだ投票されていない方は、速やかに投票してください。

    〔投票継続〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。(発言する者あり)御静粛に願います。御静粛に願います。制限時間が参りました。投票箱の閉鎖を命ずる前に、いまだ投票されない方は、速やかに投票されることを望みます。――制限時間が参っております。いまだ投票されない方は、速やかに投票願います。――制限時間が参りましたので、投票箱の閉鎖を命じます。(発言する者あり)投票箱閉鎖の後、開票いたします。開票。――議場開鎖。

 投票を計算いたさせます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 三百六十九

  可とする者(白票)        九十九

  否とする者(青票)       二百七十

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案は否決されました。(拍手)

    ―――――――――――――

 城島正光君外三名提出厚生労働委員長衛藤晟一君解任決議案を可とする議員の氏名

     阿久津幸彦君     青木  愛君

     泉  健太君     泉  房穂君

     稲見 哲男君     内山  晃君

     大島  敦君     岡島 一正君

     岡本 充功君     加藤 尚彦君

     梶原 康弘君     鎌田さゆり君

     吉良 州司君     城井  崇君

     菊田まきこ君     岸本  健君

     楠田 大蔵君     小泉 俊明君

     小林 憲司君     小林千代美君

     小宮山泰子君     近藤 洋介君

     佐藤 公治君     篠原  孝君

     島田  久君     下条 みつ君

     神風 英男君     須藤  浩君

     鈴木 克昌君     鈴木 康友君

     園田 康博君     田島 一成君

     田嶋  要君     高井 美穂君

     高山 智司君     樽井 良和君

     樽床 伸二君     津川 祥吾君

     津村 啓介君     辻   惠君

     筒井 信隆君     寺田  学君

     中川  治君     中塚 一宏君

     中根 康浩君     中野  譲君

     中村 哲治君     永田 寿康君

     長島 昭久君     長妻  昭君

     長安  豊君     西村智奈美君

     計屋 圭宏君     橋本 清仁君

     原口 一博君     伴野  豊君

     樋高  剛君     平岡 秀夫君

     藤田 一枝君     古川 元久君

     古本伸一郎君     本多 平直君

     馬淵 澄夫君     前田 雄吉君

     牧  義夫君     松崎 哲久君

     松野 信夫君     松野 頼久君

     松原  仁君     松本 大輔君

     松本 剛明君     三日月大造君

     三井 辨雄君     水島 広子君

     村井 宗明君     村越 祐民君

     室井 邦彦君     山内おさむ君

     山花 郁夫君     吉田  泉君

     笠  浩史君     和田 隆志君

     若井 康彦君     若泉 征三君

     石井 郁子君     穀田 恵二君

     佐々木憲昭君     志位 和夫君

     塩川 鉄也君     高橋千鶴子君

     山口 富男君     吉井 英勝君

     阿部 知子君     照屋 寛徳君

     土井たか子君     東門美津子君

     山本喜代宏君     横光 克彦君

     古賀潤一郎君           

 否とする議員の氏名

     安倍 晋三君     逢沢 一郎君

     青山  丘君     赤城 徳彦君

     麻生 太郎君     甘利  明君

     井上 喜一君     井上 信治君

     伊藤 公介君     伊藤信太郎君

     伊藤 達也君     伊吹 文明君

     石崎  岳君     石田 真敏君

     石破  茂君     石原 伸晃君

     稲葉 大和君     今井  宏君

     今津  寛君     今村 雅弘君

     岩崎 忠夫君     岩永 峯一君

     岩屋  毅君     宇野  治君

     植竹 繁雄君     江崎 鐵磨君

     江崎洋一郎君     江渡 聡徳君

     江藤  拓君     衛藤征士郎君

     衛藤 晟一君     遠藤 武彦君

     遠藤 利明君     小此木八郎君

     小里 貞利君     小野 晋也君

     小野寺五典君     小渕 優子君

     尾身 幸次君     大野 松茂君

     大野 功統君     大前 繁雄君

     大村 秀章君     岡本 芳郎君

     奥野 信亮君     加藤 勝信君

     嘉数 知賢君     海部 俊樹君

     梶山 弘志君     金子 一義君

     金子 恭之君     金田 英行君

     上川 陽子君     亀井 静香君

     亀井 善之君     鴨下 一郎君

     川崎 二郎君     河井 克行君

     河村 建夫君     瓦   力君

     木村 太郎君     木村 隆秀君

     木村  勉君     木村 義雄君

     城内  実君     岸田 文雄君

     北川 知克君     北村 誠吾君

     北村 直人君     久間 章生君

     熊代 昭彦君     倉田 雅年君

     小池百合子君     小泉 龍司君

     小坂 憲次君     小島 敏男君

     小西  理君     小林 興起君

     古賀  誠君     後藤 茂之君

     後藤田正純君     河本 三郎君

     高村 正彦君     近藤 基彦君

     左藤  章君     佐田玄一郎君

     佐藤 剛男君     佐藤  勉君

     佐藤  錬君     斉藤斗志二君

     坂本 剛二君     桜井 郁三君

     櫻田 義孝君     笹川  堯君

     塩崎 恭久君     塩谷  立君

     七条  明君     実川 幸夫君

     柴山 昌彦君     島村 宜伸君

     下村 博文君     菅  義偉君

     菅原 一秀君     杉浦 正健君

     鈴木 俊一君     鈴木 淳司君

     鈴木 恒夫君     砂田 圭佑君

     園田 博之君     田中 和徳君

     田中 英夫君    田野瀬良太郎君

     田村 憲久君     高木  毅君

     滝   実君     竹下  亘君

     竹本 直一君     武部  勤君

     橘 康太郎君     棚橋 泰文君

     谷  公一君     谷垣 禎一君

     谷川 弥一君     谷畑  孝君

     谷本 龍哉君     玉沢徳一郎君

     中馬 弘毅君     津島 恭一君

     津島 雄二君     土屋 品子君

     寺田  稔君     渡海紀三朗君

     中川 昭一君     中川 秀直君

     中谷  元君     中西 一善君

     中野  清君     中野 正志君

     中村正三郎君     中山 太郎君

     中山 成彬君     中山 泰秀君

     仲村 正治君     永岡 洋治君

     長勢 甚遠君     丹羽 雄哉君

     西川 京子君     西川 公也君

     西田  猛君     西野あきら君

     西村 明宏君     西村 康稔君

     西銘恒三郎君     額賀福志郎君

     根本  匠君     能勢 和子君

     野田 聖子君     野田  毅君

     野呂田芳成君     葉梨 康弘君

     萩生田光一君     萩野 浩基君

     萩山 教嚴君     橋本龍太郎君

     蓮実  進君     馳   浩君

     鳩山 邦夫君     浜田 靖一君

     早川 忠孝君     林  幹雄君

     林田  彪君     原田 令嗣君

     原田 義昭君     平井 卓也君

     平沢 勝栄君     平田 耕一君

     平沼 赳夫君     福井  照君

     福田 康夫君     藤井 孝男君

     二田 孝治君     船田  元君

     古川 禎久君     古屋 圭司君

     保坂  武君     保利 耕輔君

     細田 博之君     堀内 光雄君

     増田 敏男君     増原 義剛君

     松下 忠洋君     松島みどり君

     松野 博一君     松宮  勲君

     松本  純君     三ッ林隆志君

     三ッ矢憲生君     三原 朝彦君

     水野 賢一君     宮腰 光寛君

     宮澤 洋一君     宮路 和明君

     宮下 一郎君     武藤 嘉文君

     村井  仁君     村上誠一郎君

     村田 吉隆君     望月 義夫君

     茂木 敏充君     森  英介君

     森  喜朗君     森岡 正宏君

     森田  一君     森山  裕君

     森山 眞弓君     保岡 興治君

     柳澤 伯夫君     柳本 卓治君

     山際大志郎君     山口 俊一君

     山口 泰明君     山下 貴史君

     山本 明彦君     山本 公一君

     山本  拓君     山本 有二君

     与謝野 馨君     吉野 正芳君

     渡辺 具能君     渡辺 博道君

     渡辺 喜美君     綿貫 民輔君

     赤羽 一嘉君     赤松 正雄君

     井上 義久君     池坊 保子君

     石井 啓一君     石田 祝稔君

     上田  勇君     漆原 良夫君

     江田 康幸君     遠藤 乙彦君

     大口 善徳君     太田 昭宏君

     河合 正智君     河上 覃雄君

     神崎 武法君     北側 一雄君

     佐藤 茂樹君     斉藤 鉄夫君

     坂口  力君     白保 台一君

     田端 正広君     高木美智代君

     高木 陽介君     谷口 隆義君

     富田 茂之君     長沢 広明君

     西  博義君     東  順治君

     福島  豊君     冬柴 鐵三君

     古屋 範子君     桝屋 敬悟君

     丸谷 佳織君     山名 靖英君

     川上 義博君     坂本 哲志君

     武田 良太君     御法川信英君

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) この際、暫時休憩いたします。

    午後三時四十三分休憩

     ――――◇―――――

    午後十時三十二分開議

議長(河野洋平君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 明五日午前一時から本会議を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。

    午後十時三十三分散会


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