衆議院

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第8号 平成17年3月2日(水曜日)

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平成十七年三月二日(水曜日)

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  平成十七年三月二日

    午後五時 本会議

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本日の会議に付した案件

 平成十七年度一般会計予算

 平成十七年度特別会計予算

 平成十七年度政府関係機関予算

 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案(内閣提出)

 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)


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    午後五時三分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

梶山弘志君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 梶山弘志君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

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 平成十七年度一般会計予算

 平成十七年度特別会計予算

 平成十七年度政府関係機関予算

議長(河野洋平君) 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、右三案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。予算委員長甘利明君。

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 平成十七年度一般会計予算及び同報告書

 平成十七年度特別会計予算及び同報告書

 平成十七年度政府関係機関予算及び同報告書

    〔本号(二)に掲載〕

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    〔甘利明君登壇〕

甘利明君 ただいま議題となりました平成十七年度一般会計予算外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 この予算三案は、去る一月二十一日本委員会に付託され、二十八日谷垣財務大臣から提案理由の説明を聴取し、二月二日から質疑に入り、基本的質疑等の質疑、公聴会、分科会を行い、本日、締めくくり質疑の後、討論、採決をいたしたものであります。

 まず、予算三案の概要について申し上げます。

 平成十七年度一般会計予算の規模は八十二兆一千八百二十九億円であり、前年度当初予算に対して〇・一%の増加となっております。

 歳出のうち、政策的な経費である一般歳出の規模は四十七兆二千八百二十九億円であり、前年度当初予算に対して〇・七%の減少となっております。

 歳入のうち、公債の発行額は、前年度当初予算を二兆二千億円下回る三十四兆三千九百億円で、公債依存度は四一・八%となっております。

 特別会計予算については、三十一の特別会計があり、歳出総額は四百十一兆九千四百四十二億円となっておりますが、会計間取引額などの重複額等を控除した歳出純計額は、前年度当初予算を二兆一千九百億円下回る二百五兆一千六百十億円となっております。

 政府関係機関予算については、中小企業総合事業団信用保険部門が平成十六年七月に解散し、その業務が中小企業金融公庫に承継されたことによって、その数は八となっており、資金の重点的、効率的な配分に努め、事業の適切な運営を図ることとされております。

 なお、財政投融資計画でありますが、その規模は十七兆一千五百十八億円で、前年度当初計画に対して一六・三%の減少となっております。

 次に、予算委員会における主な質疑について申し上げます。

 まず、財政・経済関係では、財政構造改革への取り組み、定率減税縮減等による景気への影響、特別会計の見直し、景気の現状及び政府の経済政策のあり方、金融緩和政策、企業の株式買収問題、中小企業対策など、外交・防衛関係では、北朝鮮問題、日中関係、イラク復興支援、在日米軍再編問題など、社会保障関係では、年金改革のあり方、介護保険制度改革、医療制度改革、少子化対策、社会保険庁改革など、さらに、政治資金問題、三位一体改革、郵政民営化問題、教育改革、科学技術の振興、治安対策、詐欺被害対策、地球環境保全、災害対策、BSE問題など、国政の各般にわたって熱心な質疑が行われました。その詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。

 かくして、本日、質疑を終局いたしましたところ、日本共産党から、平成十七年度予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、佐々木憲昭君から趣旨の説明がありました。

 次いで、予算三案及び動議を一括して討論に付しましたところ、自由民主党を代表して松岡利勝君から政府原案に賛成、動議に反対の意見が、民主党・無所属クラブを代表して石田勝之君から政府原案及び動議に反対の意見が、公明党を代表して佐藤茂樹君から政府原案に賛成、動議に反対の意見が、日本共産党を代表して佐々木憲昭君から動議に賛成、政府原案に反対の意見が、社会民主党・市民連合を代表して阿部知子君から政府原案及び動議に反対の意見が、それぞれ述べられました。

 引き続き採決を行いました結果、動議は否決され、平成十七年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

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議長(河野洋平君) 三案につき討論の通告があります。順次これを許します。島聡君。

    〔島聡君登壇〕

島聡君 民主党の島聡です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、政府提出の平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算に一括して反対する立場で討論を行います。(拍手)

 予算とは、すべての政治、政策を映し出す鏡であると言われます。本予算審議を通して、私たちは、政治と金の問題について厳しい論陣を張ってきました。それは、一億円もらうことによって二百億円のかかりつけ初診料を課すという日歯連の問題のように、政策を金でゆがめる、政策を金で売る自民党政治が、八十二兆円を超える本予算をゆがめているのではないかという疑惑を持ったからです。本予算審議を通じて、この疑惑は確信に変わりました。金でゆがめられた本予算に賛成できるはずがありません。

 まず冒頭に、ある人物の言葉を御紹介させていただきます。

 私は、大平内閣の不信任動議が上程された衆議院本会議に欠席しました。それは、私たちが提言した自民党改革と政界浄化のための具体策に対し、党執行部が誠意ある回答を示さなかったからです。疑惑を持たれた政治家が国会の証人喚問に出てもいいというのに、これをとめる必要はなく、堂々と国民の前に出て疑惑にこたえるのが政治家の責務だと思うからであります。私は、臭いものにふたをする政治姿勢を正し、政界の刷新と政治の信頼を回復するために、今後も積極的に行動する覚悟です。

 これは、だれの言葉か。疑惑解明に全くリーダーシップを働かそうとしない、小泉総理、あなたの選挙公約なんです。同じ人が言ったとはとても思えません。

 小泉総理、二十五年前の選挙公報に書かれたこの決意は一体何なのか。あなたは自民党総裁であります。あなたの決断が自民党の決断となるんです。にもかかわらず、日歯連事件で一億円をポケットに入れたとされる橋本元総理らの証人喚問は、一向に実現される気配がありません。それは、すなわち、自民党総裁であるあなたが、臭いものにふたをしようとして、我々の証人喚問要求をはねつけ続けているからであります。

 民主党は、改めて、橋本元総理らの証人喚問を実現し、自民党政治と金をめぐる疑惑の真相を明らかにし、政界の刷新と政治の信頼回復を図るべきであることを強く申し上げます。(拍手)

 予算委員会では、杉浦正健内閣官房副長官が、政治資金収支報告書の訂正問題について、ころころ答弁を変えました。これもまた重大な問題でありますが、私は、杉浦副長官はむしろ正直な方であり、自民党森派のほかの議員の方がよほど不正直なのではないかと受けとめています。

 報道によれば、自民党森派は、いわゆるもち代、氷代と言われる政策活動費を政治資金収支報告書に記載していないと言われています。しかも、かつて森派の会長を務めた小泉総理も、今、余りもちも氷も食べないんじゃないの、そんなふうに茶化すばかりで、真正面から説明しようとしません。

 小泉総理の答弁、これは本当に軽いと言われていました。小泉総理、私はあなたの答弁を予算委員会理事として聞いていました。実際に聞く答弁は予想以上に軽い、まさに存在に耐えられないほどの軽さでありました。

 民主党は、国民とともに、新しい政治、新たな日本をつくるため、真っすぐに、ひたむきに国政に臨んでいます。しかし、これに対して小泉総理はどうか。岡田代表の代表質問に対する小泉総理の答弁拒否、これに象徴されるように、民主党の議員の質問に、はぐらかし、ごまかし、開き直り、逆切れのオンパレード。小泉総理は、国民への説明責任を全く果たしていません。(拍手)

 続きまして、平成十七年度予算案の各論について反対する理由を申し述べます。

 民主党の考え方は、現在の政府・与党と大きな違いがあり、当然、予算についても全く相入れるものではありません。しかし、その具体的な相違点については、先般公表しました民主党予算案で明確にあらわしておりますので、政府予算案の問題点に絞って理由を申し上げます。

 第一の問題点、定率減税の縮減であります。

 この縮減によって一・七兆円の増税となる。現在の我が国の経済状況がこのような負担増に耐えられる状況なのか、与党の諸君も本当にそう思うんですか。大きな疑問があります。GDPは三四半期連続でマイナス、月例経済報告でも昨年十一月、十二月に基調判断下方修正。昨秋以来、経済状況が変化したことは明らかです。加えて、既に決定済みの増税、社会保険料引き上げ、国民負担増メジロ押し。今決定しようとしているのは、紛れもない、一・七兆円の増税にほかなりません。

 そもそも定率減税というのは、恒久的な減税の一環として、所得税のあり方について抜本的な見直しを行うまでの間、実施されるものとして導入されてきたんです。しかし、政府は、所得課税の抜本的なあり方について何も示していない。強引に縮減しようとしている。小泉総理は、野田議員の代表質問に対して、この定率減税を臨時異例の措置と説明しました。恒久的であるけれども、それでいて臨時異例。何を言っているのか、全くわかりません。

 結局、この定率減税縮減は、与党内のつじつまを合わせるために、理屈もなく、景気の状況も無視、国民に負担を押しつけるだけのものであります。このような国民不在の議論を決して許すことはできない。この一点をもっても、政府予算案に賛成することはできません。(拍手)

 第二の問題点は、財政健全化に対する取り組みです。

 政府は、平成十七年度予算案をもって、新規国債発行額の四年ぶり減額など財政規律堅持の姿勢を明確化したと説明していますが、これは全くのまやかしであります。国債発行額は本年度より二・二兆円の減額となっておりますが、すべて民間努力の反映である税収増によるものであり、政府の歳出改革の努力ではありません。

 何よりも問題なのは、小泉政権こそが史上最大の放漫内閣であり、財政状況を奈落の底に突き落とした張本人であることをごまかしている点です。政府が財政健全化の指標としている基礎的財政収支が、小泉政権発足までは十三兆円程度の赤字だったんです。それが、小泉政権発足後に二十兆円まで赤字になった。そして、今度十六兆円に戻ったにすぎないんです。

 そして、累増する国債問題、これはさらに深刻であります。小泉総理は、これまでに百四十四兆円の国債発行を決定し、その結果、我が国予算に匹敵する八十五兆円も国債発行残高を増加させました。本屋に行きますと、ハイパーインフレ、国家破産、財産収奪、こんな悪夢のようなタイトルの本がたくさん店頭に並んでいます。小泉内閣の約四年間の財政運営は、この悪夢を現実にするようなものでした。小泉財政の先にあるもの、それは財政破綻以外ありません。

 第三の問題点は、平成十七年度予算の最大の眼目の一つでありました、いわゆる三位一体です。

 補助金改革、地方への税源移譲については、平成十五年度予算において芽出しを行い、以来三回目の予算となりました。来年度予算でも具体的な税源移譲は全く進んでおらず、相変わらず、所得譲与税、税源移譲予定特例交付金といった国の裁量による配分を繰り返しているだけであります。

 明治時代、日本は、世界の列強に伍するために、必死の思いで中央集権を進めてまいりました。しかし、時代は変わりました。今、日本は、国民の生活を豊かにするために、二十一世紀も変わらず繁栄するために、大きく地方分権へとかじを切らなくてはなりません。しかし、小泉内閣の丸投げ方式には、最終的にどの程度の税源移譲を行うのか、それを通じてどのような国づくりを行っていくのかという全体像や将来ビジョンは全く示されておりません。三度目の予算、三度目の正直でできなかった真の地方分権が、今後、小泉政権によって推進されるとは決して考えられません。

 小泉総理、あなたはよく、小説「男子の本懐」を引き合いに出されます。「男子の本懐」の主人公浜口雄幸は、民政党の総裁でありました。民政党総裁浜口雄幸が総理になったのは、政友会の田中義一内閣が、今回の日歯連のような汚職の続発、満州における事件、そして重要法案の流産で倒れた後でありました。

 そのときの政友会は、なお議席二百三十九を占めていました。野党民政党、つまり浜口雄幸の政党ですが、百七十二、政友会は圧倒していたんです。議席数を見れば、現在の自民党二百四十九、民主党百七十七とほぼ同じであります。

 我々の国会議員の先人は賢明でありました。たとえ数において劣勢とはいえ、憲政の常道にのっとり、野党第一党、民政党に政権が移るべきとして、野党第一党の浜口雄幸民政党総裁を首相としたのであります。一つの党の中のたらい回しではなく、政権交代であったからこそ、浜口雄幸は、金解禁という当時の大改革をなし、男子の本懐を遂げ得たのであります。(拍手)

 私たち民主党は、みずからの予算も明示いたしました。私たち民主党には政権の準備ができております。そして、政権交代と、それに伴う民主党の政権の予算でしか日本は復活させることは絶対にできないことを申し上げて、討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 茂木敏充君。

    〔茂木敏充君登壇〕

茂木敏充君 自由民主党の茂木敏充です。

 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案に対しまして、賛成の討論を行うものであります。(拍手)

 小泉内閣においては、改革なくして成長なしの方針のもと、デフレの克服と経済の活性化を目指し、経済財政の構造改革、さらに、金融、税制、規制の各般の改革を断行する一方、国民の安全と安心の確保に全力で取り組んでおります。

 平成十七年度予算の編成に当たっても、このような考え方に沿って、歳出改革路線を堅持、強化しつつ、従来にも増して、予算の重点化と歳出全般にわたる徹底した見直しを行っています。

 以下、賛成する主な理由を申し述べます。

 その第一は、財政規律を堅持するとの方針の重視であります。

 平成十七年度末の公債残高見通しが五百三十八兆円に達するなど、非常に厳しい我が国の財政状況を踏まえ、平成十七年度予算においては、歳出の合理化、効率化を進め、三年ぶりに一般歳出を前年度以下に抑制するとともに、新規国債発行額を四年ぶりに前年度よりも減額しました。その結果、一般会計の基礎的財政収支を昨年度に続き一層改善させるなど、平成十七年度予算は、持続可能な財政の構築に向けて大きく一歩を踏み出したものであります。

 賛成の第二の理由は、国民生活の観点の重視であります。

 平成十七年度予算においては、歳出を聖域なく厳しく抑制する一方、例えば、治安対策として三千五百人の地方警察官の増員、少子化対策の一環として保育所運営費の大幅な増額、若年者の職業意識の醸成、就職支援を初めとする若年者雇用対策の積極的推進など、国民生活の安全、安心の確保、将来の希望につながる分野には重点的な予算配分がなされております。

 三番目に、経済活性化の重点的推進であります。

 我が国経済は、一部に弱い動きがあるものの、政府の財政出動に頼ることなく、企業収益の改善、設備投資の増加など、民需主導の景気回復が図られつつあります。平成十七年度予算においては、例えば、我が国経済の発展基盤となる科学技術の振興を図るため、すぐれた研究開発成果の創出に貢献する競争的研究資金を前年度比三〇%増額するなど、活力ある経済社会の実現に向けて重点的な予算配分がなされております。

 また、中小企業対策についても、中小企業者の連携強化や連携後の事業化を推進するなど、中小企業の創業への支援を前年度比三九%増額しております。さらに、地方の自主性、裁量の向上と地域再生の観点から地域再生交付金を創設するなど、地域経済の活性化にも十分な配慮を行っております。

 賛成の最後の理由は、国際貢献の観点からです。

 さきのスマトラ沖地震及びインド洋津波被害に対する我が国の緊急支援は、アジアの被災国から高く評価をされているところであります。平成十七年度予算においては、世界の中の日本として戦略的、効率的な国際支援の実施を図るため必要な予算を確保しつつ、感染症対策や水資源、環境対策に対する無償援助といった人間の安全保障の推進等にODAの重点化が図られております。

 このように、経済分野、外交分野ともに優先順位の明確な、めり張りのきいた予算となっております。

 以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。

 今からちょうど七十年前の昭和十年、当時の高橋是清蔵相は、予算も国民の所得に応じたものをつくらねばならぬ、財政上の信用というものは無形のものである、その信用維持が最大の急務であると述べています。我が国財政の危機的な状況にかんがみれば、国民の信にたえ得る財政構造を築いていくことは不可欠であります。

 平成十七年度予算は、財政規律堅持の姿勢を明確にするとともに、我が国の今後の発展、経済社会構造の改革、国民生活の安全、安心の確保に向けて極めて重要なものであり、ここに賛意を表するものであります。

 また、予算委員会では、内政から外交、経済から教育、社会保障まで幅広い審議が行われ、実に百時間もの十分な審議時間を確保したところであります。

 予算の一日も早い成立を期しつつ、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) 石井郁子君。

    〔石井郁子君登壇〕

石井郁子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇五年度政府予算三案に対する反対討論を行います。(拍手)

 反対の第一の理由は、大増税・国民負担増路線を国民に押しつけるものだからです。

 予算案には、定率減税の半減などが盛り込まれました。これは、二〇〇六年度までに定率減税を廃止し、三・三兆円の増税を行い、二〇〇七年度には消費税増税を実施に移すという与党の二段階増税シナリオの第一歩を踏み出すものです。

 今、勤労者報酬が大幅に減少しているもとで、定率減税の縮小、廃止などで七兆円もの負担増を行えばどうなるでしょうか。この増税路線は、大不況の引き金となった橋本内閣の経済大失政の二の舞となることは明らかです。

 そもそも定率減税は、法人税減税、高額所得者減税とあわせ、恒久的減税として実施されました。それが、リストラなどで高収益を得ている大企業や大金持ちへの減税をそのままにして、庶民のための定率減税の縮小、廃止だけは断行する、これは国民が到底許せるものではありません。

 老いも若きも負担増、これが予算案のもう一つの特徴です。フリーター課税強化、国立大学授業料値上げ、自立の名での障害者への負担の強化、高齢者への住民税非課税措置の段階的廃止も行われようとしています。余りにも冷酷な政治ではありませんか。こうした社会的弱者切り捨ての政治が人の心をも荒廃させているのです。七兆円の負担増とそれに続く消費税増税路線をきっぱり中止すべきです。(拍手)

 第二の理由は、勤労者、庶民に過酷な負担を迫る一方で、大型公共事業などのむだが放置され、大企業・金持ち優遇政策の聖域化が図られているということです。

 関西国際空港二期工事の推進は、むだの典型です。五・八兆円に上る道路特定財源も温存したままです。その一方で、災害被災者の住宅本体再建への支援など、国民の緊急、切実な願いには背を向け続けています。庶民には大負担を押しつけながら、大企業や高額所得者に対する大幅な減税措置に指一本触れようとしていないことも看過できません。こうしたむだや不公平税制に大胆にメスを入れる改革にこそ踏み出すべきです。

 国民が望んでもいない郵政民営化を改革の本丸と称して進めるなど、本末転倒も甚だしいと言わなければなりません。三位一体改革なるものも、分権とは名ばかりで、地方財政を圧迫するものと指摘せざるを得ません。

 第三の理由は、本格的な海外派兵体制づくりを進め、九条改憲への地ならしを後押しする予算案だということです。

 予算案は、海外での活動を自衛隊の本来任務と位置づけた新防衛大綱、新中期防衛力整備計画を具体化するものとなっています。アメリカの先制攻撃戦略に沿って、米軍、自衛隊が一体で世界じゅうに軍事介入できる体制づくりを進めるもので、極めて重大です。アメリカでさえ見直しを始めた沖縄・辺野古沖への海上基地建設の調査費など、到底認めることはできません。

 こうした日米軍事同盟最優先の政治が憲法九条を初めとする憲法原則と相入れないことは明白です。その矛盾を九条改憲で突破しようとする動きも強まっています。

 しかし、憲法九条の掲げる道こそ二十一世紀の国際社会が歩むべき本道であると確信するものです。私は、日本の誇り、世界の宝である憲法九条を断固守り抜く決意を表明し、反対討論とします。(拍手)

議長(河野洋平君) 石井啓一君。

    〔石井啓一君登壇〕

石井啓一君 公明党の石井啓一です。

 私は、公明党を代表して、平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案に対し、賛成の討論を行うものであります。(拍手)

 我が国の景気は、足元は踊り場的な状況にあるものの、基調としては、民需主導の回復が続いております。

 その主役は、言うまでもなく民間による経営努力でありますが、それを促す役割を果たしたのが、小泉内閣が一貫して進めてきた構造改革であったと考えます。

 徐々にではありますが、着実にその成果があらわれ始めております。

 具体的には、金融の安定と健全化に向けた金融システム改革による不良債権半減目標の確実な達成、国から地方への理念に立った三位一体改革の具体的推進、官から民への流れをつくる構造改革特区などの規制改革、財政健全化を見通し徹底したむだを排除していくための歳出構造の改革、少子高齢社会を見据えた税制改革などであります。

 私は、こうした観点から、政府・与党が進めてきた構造改革路線の基本的方向を今後も推進していくことが、日本経済の再生、そして活力ある安心社会の構築につながるものと確信するものであります。

 こうした認識に立ち、以下、本予算案についての主な賛成の理由を申し述べます。

 第一には、本予算案は、先ほど申し上げた小泉内閣が進めてきた構造改革をより一層推進し、活力と安心ある社会実現に向けた重要な予算ということであります。

 財政健全化の重要性を十分に踏まえ、官から民へ、国から地方への流れを堅持、強化するなど構造改革を推進するため、徹底した歳出の見直しを行い、むだを省いて歳出にめり張りをつけております。

 聖域なき改革として、引き続き公共事業関係費を抑制、重点化するとともに、防衛関係費については、前年比一%減額しております。

 他方、重点配分として、保育所の拡充を初めとする少子化対策、マンモグラフィー、介護予防拠点整備など健康フロンティア戦略の推進、スクールガード、警察官の増員など治安対策の強化、若年雇用対策など若者自立・挑戦プランの着実な実施等の予算をふやしました。

 また、地方交付税総額を前年度と同規模確保するなど、三位一体改革を進める地方公共団体にも十分配慮しております。

 将来への安心を確保するため、平成十七年度税制改正における定率減税の見直し、縮減による税収のほとんどは、基礎年金国庫負担額の加算に充当いたしました。

 昨年、数多く発生した地震災害への対応及び今後の防災対策も欠かせません。さきに成立した平成十六年度補正予算とあわせ、本予算案でも、災害対策のための費用として床上浸水解消対策、土砂災害対策が大幅に上乗せ計上されており、災害に強い国づくりを進める上でも、本予算案の速やかな成立が重要であります。

 賛成する第二の理由は、予算制度の改革を進め、質の向上と効率化努力を進めている点であります。

 具体的には、モデル事業や政策群といった手法の導入と拡大、予算執行調査の実施と予算への反映、特別会計の着実な見直しなどであります。

 また、道、港、汚水処理施設の整備について、複数の省庁の縦割りの補助金を横断的に統括し、内閣府において一括して取り扱う交付金制度を創設するなど、地方の裁量性を高める施策も拡充いたしました。

 さらには、公明党の主導によって発足いたしました政府内の行政効率化関係省庁連絡会議において、事務コストの削減、事業運営の見直しなど細部に至る見直しを徹底した結果、平成十七年度予算案では、公共事業コスト縮減を別にして百十五億円の削減効果が見込まれております。

 国民の大事な税金をむだにしないためにも、こうした地道な積み重ねが重要と考えます。

 賛成する第三の理由は、本予算案においては、このような歳出改革努力並びに税収増などの結果、前年度当初比マイナス二・二兆円と、新規の国債発行額を大幅に抑制している点であります。

 政府として、二〇一〇年代初頭のプライマリーバランス黒字化を目指した財政健全化努力を進めておりますが、国の一般会計のプライマリーバランスについても、平成十六年度の六千億円に続き、十七年度はさらに三兆円改善する見込みであり、二年連続の改善で財政悪化に一定の歯どめをかけたことは大きな前進と考えます。

 以上、本予算案に賛成する主な理由を申し述べました。

 平成十七年度予算案は、今後の我が国の発展、国民生活の安心、安全の確保に向け、まことに重要なものであります。その一日も早い成立を期待しつつ、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) 東門美津子君。

    〔東門美津子君登壇〕

東門美津子君 社会民主党の東門美津子でございます。

 私は、社会民主党・市民連合を代表し、平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算に対し、反対の討論を行います。(拍手)

 冒頭、三案が一括して議題となっていることについて申し上げます。

 一般会計に加え、三十一の特別会計、八つの政府関係機関は、それぞれ目的や内容が異なり、特徴ある別々の会計であるにもかかわらず、一括して審議、採決するというのは、憲法が国会に予算の議決権を与えている意味を踏まえれば、本来的にはおかしなやり方だということを指摘しておきたいと思います。

 さて、反対の理由の第一は、雇用の充実、景気の後押し、財政再建、社会保障制度の抜本改革などは先送りし、安易な増税で帳じり合わせをした、国民への犠牲と痛みの強要が際立つ負担増突出予算であることです。

 定率減税の縮小、住宅ローン減税の縮小、個人住民税の対象拡大、国民年金と厚生年金、雇用保険の各保険料の値上げ、介護保険施設の食住費の自己負担、国立大学の授業料値上げなど、負担増のオンパレードです。しかも、高所得者や大企業に対する最高税率は見直さずに、中堅層やお年寄り、若者、フリーター、女性、障害者に痛みをしわ寄せするやり方は不公平きわまりなく、今の小泉改革が決して国民のための改革でないことを指し示していると言えます。

 反対の第二の理由は、公共事業費を聖域化し、国民に一方的な負担増を強要する生活破壊型の予算となっていることです。

 国立大学法人運営費交付金の削減、教科書購入費予算の縮減などを進めながら、関空の整備拡張、整備新幹線の新規着工に加え、佐賀地裁が工事差しとめの仮処分を決定している諫早干拓事業や、事業の有効性に強い疑問が持たれている川辺川ダム建設にも巨額の予算措置がされるなど、政官業の癒着の象徴である大型公共事業は温存されたままです。

 反対の第三の理由は、一%削減といいながら、ミサイル防衛の予算増、イラクへの自衛隊派遣関係費、SACO関連予算、特に、数カ月以内に見直しされる可能性もある辺野古移設関係経費が盛り込まれるなど、防衛関係経費が、新防衛計画大綱や次期中期防衛計画に基づき、自衛隊の海外派兵の恒常化や日米同盟の世界化を強く意識した内容となっていることです。また、地域から有事体制を進める、国民保護即時サイレン調査検討事業、国民保護モデル計画、避難マニュアル作成に要する経費等にも大きな問題が含まれています。

 反対の第四の理由は、小泉首相がペリーの浦賀来航以来の百五十年ぶりの画期的なことであったとする三位一体の改革が、肝心かなめの税源移譲については不十分なまま、生活保護や義務教育費、施設整備費などは先送りされるとともに、国民健康保険に対する新たな都道府県負担の創設、スリム化の補助金改革など地方が望んでいない新たな負担も押しつけられ、結局、地方への赤字ツケ回しに終始し、真の分権・自治の推進のための改革からほど遠いものとなったことです。

 そのほか、政府予算には、「もんじゅ」運転再開準備、国際熱核融合実験炉関係、核燃サイクル事業などの経費や、批判を浴びた社会保険庁の年金事務費の転用の継続など、問題が山積しています。

 今問われていることは、公共事業費や防衛費を聖域化し、国民に一方的な負担増を強要することではなく、国民の不安を安心に変えるため、また個人消費を活性化させるためにも、雇用や福祉、暮らし、環境、教育の分野に大胆に予算を振り分ける生活優先型予算へと転換することです。社民党は、激痛を弱者に押しつけ、生活と平和の破壊に一層傾斜する小泉内閣と厳しく対決していくことをここに表明いたします。

 最後に、数カ月以内に結論が出されるであろう米軍再編に関する日米協議において、政府も認めている沖縄県民の過重な負担を目に見える形で、肌で感じる形で軽減するためには、危険きわまりない普天間飛行場の即時閉鎖、返還と、取り返しのつかない環境破壊につながるジュゴンのすむ辺野古への代替施設建設は見直すほかはないとの毅然たる態度で臨んでいただくよう強く申し入れ、討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 平成十七年度一般会計予算外二案を一括して採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百六十八

  可とする者(白票)      二百八十一

  否とする者(青票)       百八十七

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、平成十七年度一般会計予算外二案は委員長の報告のとおり可決いたしました。(拍手)

    ―――――――――――――

 平成十七年度一般会計予算外二案を委員長報告のとおり決することを可とする議員の氏名

安倍  晋三君   逢沢  一郎君   青山   丘君   赤城  徳彦君

麻生  太郎君   甘利   明君   井上  喜一君   井上  信治君

伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  達也君   伊吹  文明君

石崎   岳君   石田  真敏君   石破   茂君   石原  伸晃君

稲葉  大和君   今井   宏君   今津   寛君   今村  雅弘君

岩崎  忠夫君   岩永  峯一君   岩屋   毅君   宇野   治君

植竹  繁雄君   江崎  鐵磨君   江崎 洋一郎君   江渡  聡徳君

江藤   拓君   衛藤 征士郎君   衛藤  晟一君   遠藤  武彦君

遠藤  利明君   小里  貞利君   小野  晋也君   小野寺 五典君

小渕  優子君   尾身  幸次君   大島  理森君   大野  松茂君

大野  功統君   大前  繁雄君   大村  秀章君   岡本  芳郎君

奥野  信亮君   加藤  勝信君   加藤  紘一君   嘉数  知賢君

海部  俊樹君   梶山  弘志君   金子  一義君   金子  恭之君

金田  英行君   上川  陽子君   亀井  静香君   亀井  久興君

亀井  善之君   鴨下  一郎君   川上  義博君   川崎  二郎君

河井  克行君   瓦    力君   木村  太郎君   木村  隆秀君

木村   勉君   木村  義雄君   城内   実君   岸田  文雄君

北川  知克君   北村  誠吾君   北村  直人君   久間  章生君

熊代  昭彦君   倉田  雅年君   小池 百合子君   小泉 純一郎君

小泉  龍司君   小坂  憲次君   小島  敏男君   小杉   隆君

小西   理君   小林  興起君   古賀   誠君   後藤  茂之君

後藤田 正純君   河野  太郎君   河本  三郎君   高村  正彦君

近藤  基彦君   左藤   章君   佐田 玄一郎君   佐藤  信二君

佐藤  剛男君   佐藤   勉君   佐藤   錬君   斉藤 斗志二君

坂本  剛二君   坂本  哲志君   桜井  郁三君   櫻田  義孝君

笹川   堯君   自見 庄三郎君   塩崎  恭久君   塩谷   立君

七条   明君   実川  幸夫君   柴山  昌彦君   島村  宜伸君

下村  博文君   菅   義偉君   菅原  一秀君   杉浦  正健君

鈴木  淳司君   鈴木  俊一君   鈴木  恒夫君   砂田  圭佑君

園田  博之君   田中  和徳君   田中  英夫君   田野瀬良太郎君

田村  憲久君   高木   毅君   滝    実君   竹下   亘君

竹本  直一君   武田  良太君   武部   勤君   橘  康太郎君

棚橋  泰文君   谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君

谷畑   孝君   谷本  龍哉君   玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君

津島  恭一君   津島  雄二君   土屋  品子君   寺田   稔君

渡海 紀三朗君   中川  昭一君   中川  秀直君   中谷   元君

中西  一善君   中野   清君   中野  正志君   中村 正三郎君

中山  太郎君   中山  成彬君   中山  泰秀君   仲村  正治君

永岡  洋治君   長勢  甚遠君   二階  俊博君   丹羽  雄哉君

西川  京子君   西川  公也君   西田   猛君   西野 あきら君

西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   額賀 福志郎君

根本   匠君   能勢  和子君   野田  聖子君   野田   毅君

野呂田 芳成君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君   萩野  浩基君

萩山  教嚴君   橋本 龍太郎君   蓮実   進君   馳    浩君

鳩山  邦夫君   浜田  靖一君   早川  忠孝君   林   幹雄君

林田   彪君   原田  義昭君   原田  令嗣君   平井  卓也君

平沢  勝栄君   平田  耕一君   平沼  赳夫君   福井   照君

福田  康夫君   藤井  孝男君   二田  孝治君   船田   元君

古川  禎久君   古屋  圭司君   保坂   武君   保利  耕輔君

細田  博之君   堀内  光雄君   増田  敏男君   増原  義剛君

町村  信孝君   松岡  利勝君   松下  忠洋君   松島 みどり君

松野  博一君   松宮   勲君   松本   純君   三ッ林 隆志君

三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君   御法川 信英君   水野  賢一君

宮腰  光寛君   宮澤  洋一君   宮路  和明君   宮下  一郎君

武藤  嘉文君   村井   仁君   村上 誠一郎君   村田  吉隆君

望月  義夫君   茂木  敏充君   森   英介君   森   喜朗君

森岡  正宏君   森田   一君   森山   裕君   森山  眞弓君

八代  英太君   谷津  義男君   保岡  興治君   柳澤  伯夫君

柳本  卓治君   山際 大志郎君   山口  俊一君   山口  泰明君

山下  貴史君   山本  明彦君   山本  公一君   山本   拓君

山本  有二君   与謝野  馨君   吉野  正芳君   渡辺  具能君

渡辺  博道君   渡辺  喜美君   綿貫  民輔君   赤羽  一嘉君

赤松  正雄君   井上  義久君   池坊  保子君   石井  啓一君

石田  祝稔君   上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君

遠藤  乙彦君   大口  善徳君   太田  昭宏君   河合  正智君

河上  覃雄君   神崎  武法君   北側  一雄君   佐藤  茂樹君

斉藤  鉄夫君   坂口   力君   白保  台一君   田端  正広君

高木 美智代君   高木  陽介君   谷口  隆義君   富田  茂之君

長沢  広明君   西   博義君   東   順治君   福島   豊君

冬柴  鐵三君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君   丸谷  佳織君

山名  靖英君

 否とする議員の氏名

安住   淳君   阿久津 幸彦君   青木   愛君   赤松  広隆君

荒井   聰君   五十嵐 文彦君   井上  和雄君   伊藤  忠治君

池田  元久君   石井   一君   石毛 えい子君   石田  勝之君

泉   健太君   泉   房穂君   一川  保夫君   市村 浩一郎君

稲見  哲男君   岩國  哲人君   宇佐美  登君   内山   晃君

生方  幸夫君   枝野  幸男君   小沢  鋭仁君   大石  尚子君

大出   彰君   大島   敦君   大谷  信盛君   大畠  章宏君

岡田  克也君   岡本  充功君   奥田   建君   奥村  展三君

加藤  公一君   加藤  尚彦君   鹿野  道彦君   海江田 万里君

梶原  康弘君   金田  誠一君   川内  博史君   川端  達夫君

河村 たかし君   菅   直人君   吉良  州司君   城井   崇君

黄川田  徹君   菊田 まきこ君   岸本   健君   北橋  健治君

楠田  大蔵君   玄葉 光一郎君   小泉  俊明君   小平  忠正君

小林 千代美君   小宮山 泰子君   小宮山 洋子君   古賀  一成君

五島  正規君   今野   東君   近藤  昭一君   近藤  洋介君

佐々木 秀典君   佐藤 謙一郎君   佐藤  公治君   鮫島  宗明君

篠原   孝君   島    聡君   島田   久君   下条  みつ君

城島  正光君   神風  英男君   首藤  信彦君   須藤   浩君

末松  義規君   鈴木  克昌君   鈴木  康友君   仙谷  由人君

園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君   田中  慶秋君

田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君   高山  智司君

武正  公一君   武山 百合子君   達増  拓也君   玉置  一弥君

樽井  良和君   樽床  伸二君   津川  祥吾君   津村  啓介君

辻    惠君   筒井  信隆君   手塚  仁雄君   寺田   学君

土肥  隆一君   中井   洽君   中川   治君   中川  正春君

中津川 博郷君   中塚  一宏君   中根  康浩君   中野   譲君

中村  哲治君   中山  義活君   仲野  博子君   永田  寿康君

長島  昭久君   長妻   昭君   長浜  博行君   長安   豊君

楢崎  欣弥君   西村  真悟君   西村 智奈美君   野田  佳彦君

羽田   孜君   計屋  圭宏君   橋本  清仁君   鉢呂  吉雄君

鳩山 由紀夫君   原口  一博君   伴野   豊君   肥田 美代子君

樋高   剛君   平岡  秀夫君   平野  博文君   藤井  裕久君

藤田  一枝君   藤田  幸久君   藤村   修君   古川  元久君

古本 伸一郎君   細川  律夫君   細野  豪志君   堀込  征雄君

本多  平直君   馬淵  澄夫君   前田  雄吉君   前原  誠司君

牧   義夫君   牧野  聖修君   増子  輝彦君   松木  謙公君

松崎  公昭君   松崎  哲久君   松野  信夫君   松野  頼久君

松原   仁君   松本  大輔君   松本   龍君   三日月 大造君

三井  辨雄君   水島  広子君   村井  宗明君   村越  祐民君

室井  邦彦君   山内 おさむ君   山岡  賢次君   山田  正彦君

山井  和則君   山花  郁夫君   横路  孝弘君   吉田   泉君

吉田   治君   米澤   隆君   笠   浩史君   和田  隆志君

若井  康彦君   若泉  征三君   渡部  恒三君   渡辺   周君

赤嶺  政賢君   石井  郁子君   穀田  恵二君   佐々木 憲昭君

志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君   山口  富男君

吉井  英勝君   阿部  知子君   土井 たか子君   東門 美津子君

山本 喜代宏君   横光  克彦君   中野  寛成君

     ――――◇―――――

梶山弘志君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 梶山弘志君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。総務委員長実川幸夫君。

    ―――――――――――――

 地方交付税法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号(二)に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔実川幸夫君登壇〕

実川幸夫君 ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、平成十七年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、地方交付税の算定基礎となる単位費用の改正、平成十七年度における義務教育費国庫負担金等の見直しに伴い税源移譲予定特例交付金の拡充を図る等の措置を講じようとするものであります。

 本案は、去る二月十五日本委員会に付託され、同月二十四日麻生総務大臣から提案理由の説明を聴取し、同日質疑に入り、本日質疑を終局いたしました。次いで、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 なお、委員会において、地方分権推進のための地方税財政基盤の確立に関する件について決議を行いました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。これを許します。大出彰君。

    〔大出彰君登壇〕

大出彰君 民主党・無所属クラブの大出彰でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました政府提出の地方交付税法等の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)

 地方分権改革は、振り返ってみますと、バブル崩壊以降、失われた十数年、最後の数年は小泉政権がもたらしたものでありますが、低迷する経済状況を克服するため、IT革命や物流革命という産業構造の変化に対応していくとともに、行き詰まっている従来の中央集権・高度成長型の使い捨て社会を変革し、分権・安定成長・循環型社会を目指そうと始められた構造改革運動の一つでした。

 地方政府や住民がみずからの責任で政策を選択し、自己決定を行い、豊かな地域社会をつくり上げる。私たち民主党は、そのような豊かな、多様性ある社会の実現を目指し、不必要に使途を制限し地方政府を縛っている補助金約二十兆円を原則廃止し、大幅に税財源を移譲する地方分権改革案を提案してきました。補助金を削減すると同時に、所得税から個人住民税へ五・五兆円を移譲し、約十二・五兆円を地方政府へ一括交付金として交付します。その結果、地方がそれぞれの判断で、約十八兆円規模の財源を自由に独自の施策に使えるようになります。

 私たち民主党の提案のような規模の大胆な税源の移譲なくしては、地方分権は進みません。同時に、地方分権推進の先に、補完性の原理に基づく基礎自治体の基盤強化と、道州制の導入による地域中心の分権国家の創設も展望しております。本来の地方分権は、地域主権を前提に、国と地方の役割分担を整理した上で、国と地方の財政再建や税制、交付税制度の抜本改革をも含めた改革の全体像に基づいて行わなければなりません。

 民主党の考える地方分権改革に対して、政府の三位一体改革はどうでしょうか。言うまでもなく、地方分権の流れに全く逆行していると評価せざるを得ません。そもそもの発想、その規模、経過、現状、どれをとっても、地方分権の名に値しません。中央官僚、族議員の権限温存、地方六団体の画期的な改革案に対する逆行、地方への負担押しつけなど、小泉総理お得意の口先だけの看板倒れ改革にすぎません。

 例えば、補助金改革額は二兆八千三百億円程度ですが、そのうち交付金化が六千億円分含まれており、これらは大部分が公共事業であり、国交省、農水省、族議員の意向が反映されています。また、税源移譲については、総額二兆四千百六十億円となっていますが、平成十六年度分の税源移譲が、平成十六年度分ですよ、移譲がこの中に含まれていて、実際の税源移譲は一兆七千六百億円でしかありません。これは、三位一体の改革の名のもとに、地方団体の提案をほごにし、実態は、ひたすら財務省を中心とした国の財政再建を行っている姿なのです。さらに、地方リストラ・負担分が四千七百億円とされており、これは地方にとって純粋な補助金カットであり、負担の押しつけにほかなりません。

 さらに申し上げれば、三位一体改革の実態は、国の財政負担を地方へ押しつけるための改革そのものです。確かに、地方自治体における財政再建は重要な課題ですが、国の財政再建のツケを地方に転嫁することは、地方分権とは何にも関係がありません。政府の三位一体改革は、地方分権をかたった借金分権改革だと言うべきです。(拍手)

 その中央官僚の権限温存、地方への借金ツケ回しが鮮明となったのが、平成十七年度三位一体改革における補助金改革です。政府は、地方の提案をほごにした上、地方の裁量権限拡大にはつながらない国民健康保険の補助金改革や、スリム化という美名のもとで三千億円に上る補助金カットを断行し、さらに三千四百億円程度の交付金化など、地方分権に逆行する行動をとりました。

 加えて、生活保護費に関しては、地方が望んでいないにもかかわらず、突如議論の俎上に上げられ、引き続き検討課題とされています。生活保護費の国庫負担引き下げが地方財政に与えるインパクトを考えれば、生活保護費が検討項目として挙げられること自体、まさに、三位一体改革が地方分権改革ではなく、国の財政負担を地方へ押しつけることを意図しているあかしです。(拍手)

 また、今回の補助金改革で最も議論となったのは、義務教育費国庫負担金のあり方でした。丸投げだけを得意とする小泉総理では、案の定決着をつけ切れず、義務教育費の扱いは中教審の検討にゆだねられることとなり、結局、結論の先送りだけが決まりました。

 地方交付税法等改正案では、今申し上げた、極めて先行き不透明な義務教育費国庫負担金の補助金改革を前提として、税源移譲予定交付金が暫定的に交付されることになっています。平成十七年秋に示される中教審の検討結果いかんでは、暫定措置がもとに戻される可能性もあり、廃止されるか否かも定まらない補助金改革を前提にした、まさに暫定の措置です。翌年にひっくり返されるかもしれない財源をもとに、地方が積極的に独自の施策に取り組むことなどできません。地方の自由裁量につながるかどうかを全くあいまいにしたまま、中途半端に補助金改革を行おうとする政府の意図は、まるで不明です。地方分権をうたいながら、小泉総理は、むしろ地方を振り回していると言わなければなりません。

 私たち民主党は、地方の裁量権拡大や住民による財政コントロール、地方の経費節減努力が生かされる仕組みをつくるために、地方交付税法改正案の委員会審議において、交付税制度のあり方を時間をかけて議論すべきではないかと強く提案してまいりました。地方分権の推進、そして地方の活性化を真に願うものであるならば、予算案審議に合わせるようにして法案の採決を急ぐのではなく、交付税制度のあり方を真剣に議論する時間をとることが重要であるということは、与野党を超えて共通の認識であると考えます。それにもかかわらず、このような提案を一顧だにせず、過日、総務委員会において、一方的に単独での法案審議を強行した与党は、地方分権の重要性に関する認識は全く欠如していると言わざるを得ません。(拍手)

 また、予算採決日程はほぼ見えており、急ぐ必要もないにもかかわらず、わざわざ単独審議を強行するなど前代未聞であり、憲政史上に取り返しのできない汚点を残したと言わなければなりません。

 地方分権に対する認識を欠いた与党、理念と内容と将来展望を見失っている政府の三位一体改革、及び、その三位一体改革に密接に関連する地方交付税法等の一部改正案に対して、私たち民主党・無所属クラブは断固反対であると最後に申し上げ、私の討論を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)

     ――――◇―――――

梶山弘志君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 梶山弘志君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案(内閣提出)

 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。財務金融委員長金田英行君。

    ―――――――――――――

 平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案及び同報告書

 所得税法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号(二)に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔金田英行君登壇〕

金田英行君 ただいま議題となりました両案につきまして、財務金融委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 初めに、平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案について申し上げます。

 本案は、平成十七年度の財政運営を適切に行うため、同年度における公債の発行の特例に関する措置及び年金事業等の事務費に係る国等の負担の特例に関する措置を定めるものであります。

 次に、所得税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。

 本案は、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制を構築しようとするものであります。

 その概要を申し上げますと、個人所得課税について、定率減税の規模を二分の一に縮減することを、金融・証券税制について、特定口座で管理されていた株式の無価値化による損失を譲渡損失とみなす特例の創設等を、国際課税として、外国子会社合算税制を国際的な企業活動の実態に即したものとする措置等を、中小企業関係税制として、中小企業の支援のための税制上の措置等を行うとともに、租税特別措置について所要の措置を講ずることとするものであります。

 両案は、去る二月十五日当委員会に付託され、二十二日谷垣財務大臣から提案理由の説明を聴取し、二十三日から質疑に入りました。

 二十五日には、両案に対し、平岡秀夫君外二名から、民主党・無所属クラブの提案に係る修正案が提出され、原案とあわせて慎重かつ熱心な審査が行われました。本日小泉内閣総理大臣に対して質疑を行った後、質疑を終局いたしました。

 次いで、両修正案について内閣の意見を聴取した後、討論を行い、順次採決いたしましたところ、修正案はいずれも否決され、両案はいずれも多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 なお、所得税法等の一部を改正する法律案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 両案につき討論の通告があります。これを許します。吉田泉君。

    〔吉田泉君登壇〕

吉田泉君 民主党の吉田泉であります。

 民主党・無所属クラブを代表しまして、政府提出の平成十七年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案に対し、反対する立場で討論を行います。(拍手)

 まず、特例公債法案に反対する理由を二点申し上げます。

 まず第一に、この法案は、歳出改革なき赤字垂れ流し法案であるということであります。

 平成十七年度予算において、見かけ上、国債発行額は減額されました。しかし、それは民間の自助努力のおかげで生じた税収の増加によるものであり、歳出の抜本改革によるものではありませんでした。また、小泉総理の国債発行三十兆円枠という公約は、今回も守られませんでした。

 高齢化は加速しております。社会保障の費用はふえ続けております。それに対する備えが不十分なままに、野方図に赤字国債が発行され、我が国財政の危機は深まる一方であります。企業が生み出した利益の恩恵にあずかり、家計への負担増を繰り返し、本格的な歳出改革は先送りする。こうして赤字を垂れ流しながら破綻の道を歩み続ける。それが我が国の予算の実態であると言わざるを得ません。そして、そのような予算の根拠となる本法案を認めることはできません。

 二つ目の反対の理由は、この法案が年金保険料の年金事務費への流用を今回もまた行おうとしていることであります。

 そこには、昨年の国会における議論が全く生かされておりません。昨年、この法案は、年金保険料ピンはね継続法案と呼ばれました。多くの国民が保険料の流用について大きな不信感を抱いております。それにもかかわらず、これをこれからもまた続けようとする政府の神経は、全く理解に苦しみます。定義の不明瞭な福祉施設費、物品調達や委託業務における不透明な随意契約、そして汚職事件。社会保険庁をめぐるスキャンダルは限りなく続いております。それが正されないまま、社会保険庁が保険料をピンはねし続けることは許されません。

 これに対し、民主党の修正案は、このピンはね規定を削除することにしておりました。時限的措置として始められたこの特例措置に終止符を打ち、制度を本来の姿に戻そうということであったわけであります。

 次に、所得税法等改正案について反対する理由を三点ほど申し上げます。

 まず一点目は、この法案には、目下の経済状況を大きく無視した定率減税の縮減が含まれているからであります。

 我が国の景気は、GDP実質成長率が三期連続でマイナスとなるなど、先行きが大変不透明な段階にあります。政府が言う景気回復も、一部大企業のみがその恩恵をこうむっているだけであります。中小企業たたき、リストラ、給与の抑制などによって成り立っているにすぎません。雇用者所得はまだ下がり続けております。そうした中での所得税増税は、多くの国民を苦しめ、景気に悪影響を与える政策であると言うほかはありません。

 与党の税制大綱にも、景気動向を注視し、見直しを含めて、機動的、弾力的に対応すると書いてあります。与党自身が足元の経済状況に自信を持っていないということではないでしょうか。即刻見直しをして、増税を中止するように求めます。(拍手)

 第二に、この税法改正案は、国民の中の経済格差をさらに広げる心配があります。

 六年前、定率減税は中堅所得者のための減税として導入されました。そして、そのとき同時に、高額所得者のための減税措置として、最高税率の引き下げもなされました。ところが、そっちの引き下げの方は今回も継続するということであります。たび重なる最高税率引き下げで、日本は平等な国ではなくなってまいりました。税制の所得再分配機能は、先進十カ国中、最も弱い国になってしまっております。定率減税縮減で、さらにこの機能が悪化することが懸念されます。

 第三に、NPOに対する支援税制が全く不十分なままとなっていることが挙げられます。

 現在、日本では、約二万に上る認証NPOが活動しておりますが、寄附金が所得控除される認定NPOは、たったの二十六団体であります。毎年のようにNPO支援税制の改正は行われておりますが、小手先の変更にとどまり、一向にその成果があらわれません。

 これに対し、民主党の修正案は、次のような項目から成り立っておりました。

 第一に、定率減税縮減の規定は削除であります。

 基礎年金国庫負担の引き上げ財源としては、徹底した歳出削減で賄う、これが民主党の公約であります。

 第二に、NPOの支援税制の拡充を追加しております。

 パブリック・サポート・テストや活動要件など、NPOの認定要件を大幅に緩和すると同時に、みなし寄附金制度の拡充、収益事業の法人税率引き下げ、こういうことを図ります。また、個人寄附金の控除については、現行の一万円のすそ切りを廃止することにしておりました。さらには、税額控除と所得控除の選択制を導入します。こうして、NPOに対する寄附を飛躍的に促進する予定でございました。

 第三に、ローン利子控除に関する規定を新設します。

 これは、国民の消費活動全般にわたるものであります。対象を住宅のみならず、自動車ローン、教育ローン等に拡大することによって、ローンにかかわる金利分をおおむねすべて所得から控除することができるようにいたします。長期にわたって低迷傾向にある個人消費であります。それを刺激して内需拡大を図ろうということであります。それを達成して、真に豊かさを実感できる国民生活の実現を図ろうというのが民主党の修正案でございました。

 最後になりますが、昨年は、所得税の配偶者特別控除上乗せ部分の廃止、住民税均等割増税、そして年金法改正後最初の厚生年金保険料引き上げがございました。ことしも既に、公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止が実施され、さらに今後は、国民年金保険料と雇用保険料の引き上げ、さらには、住民税の配偶者特別控除上乗せ部分の廃止や厚生年金保険料のさらなる引き上げが決定しております。これに追い打ちをかける形で定率減税の縮減が行われようとしております。近い将来には、所得税や消費税の抜本見直しがこれに加わることになります。

 たび重なる継ぎはぎ細工のような負担増は、人々の希望を奪い、景気の足を引っ張り、国民生活を破綻の瀬戸際へやろうとしております。(拍手)

 改めて政府提出の特例公債法案及び所得税法等改正法案に対する反対を申し上げて、討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 両案を一括して採決いたします。

 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後六時三十七分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  小泉純一郎君

       総務大臣    麻生 太郎君

       法務大臣    南野知惠子君

       外務大臣    町村 信孝君

       財務大臣    谷垣 禎一君

       文部科学大臣  中山 成彬君

       厚生労働大臣  尾辻 秀久君

       農林水産大臣  島村 宜伸君

       経済産業大臣  中川 昭一君

       国土交通大臣  北側 一雄君

       環境大臣    小池百合子君

       国務大臣    伊藤 達也君

       国務大臣    大野 功統君

       国務大臣    竹中 平蔵君

       国務大臣    棚橋 泰文君

       国務大臣    細田 博之君

       国務大臣    村上誠一郎君

       国務大臣    村田 吉隆君


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