衆議院

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第21号 平成17年4月21日(木曜日)

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平成十七年四月二十一日(木曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第十五号

  平成十七年四月二十一日

    午後一時開議

 第一 通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 第三 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 第四 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 第五 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 第六 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 第七 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

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本日の会議に付した案件

 日程第一 通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第三 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第四 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第五 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第六 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第七 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 独立行政法人住宅金融支援機構法案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後一時二分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第一、通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。国土交通委員長橘康太郎君。

    ―――――――――――――

 通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔橘康太郎君登壇〕

橘康太郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、外国人観光旅客の来訪を促進するため、通訳案内業に係る参入規制の緩和、民間団体による創意工夫を生かした地域観光振興事業の促進等の措置を講じようとするものであり、その主な内容は、

 第一に、通訳案内業の免許制を登録制に改めるとともに、業務の適正確保のための措置を講ずること、

 第二に、民間団体が、国の認定を受けた事業計画に従って行う地域観光振興事業について、支援措置を講ずること、

 第三に、公共交通事業者等に対し、多数の外国人観光旅客の利用が見込まれる区間について、外国語等による情報提供促進措置の実施を義務づけること

などであります。

 本案は、去る四月十四日本委員会に付託され、翌十五日北側国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、十九日質疑を行い、質疑終了後、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第二 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第三 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第四 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第五 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第六 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

 日程第七 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百五十九回国会、内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第二ないし第七に掲げました平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)外五件を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。決算行政監視委員長細川律夫君。

    ―――――――――――――

    〔報告書は本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔細川律夫君登壇〕

細川律夫君 ただいま議題となりました平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外五件につきまして、決算行政監視委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 これらの各件は、財政法の規定に基づき、国会の事後承諾を求めるため提出されたものであります。

 まず、平成十五年度一般会計予備費(その1)は、衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に必要な経費等十六件で、その使用総額は千百八十九億五千四百万円余であり、(その2)は、厚生労働省所管退職手当の不足を補うために必要な経費等五件で、その使用総額は百三十億四千四百万円余であります。

 次に、平成十五年度特別会計予備費(その1)は、農業共済再保険特別会計農業勘定における再保険金の不足を補うために必要な経費で、その使用総額は百十億円であり、(その2)は、国立病院特別会計療養所勘定における退職手当の不足を補うために必要な経費で、その使用総額は一億円であります。

 最後に、平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額(その1)は、道路整備特別会計における道路事業の調整等に必要な経費の増額等四特別会計の六件で、その経費増額の総額は二百八十一億二千百万円余であり、(その2)は、国立病院特別会計療養所勘定における退職手当の不足を補うために必要な経費の増額等二特別会計の二件で、その経費増額の総額は百十億八千万円余であります。

 委員会におきましては、これら各件につき第百六十一回国会において、谷垣財務大臣から説明を聴取し、昨二十日に質疑を行い、採決の結果、各件はいずれも多数をもって承諾を与えるべきものと議決いたしました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) これより採決に入ります。

 まず、日程第二及び第四の両件を一括して採決いたします。

 両件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、両件とも委員長報告のとおり承諾を与えることに決まりました。

 次に、日程第三につき採決いたします。

 本件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承諾を与えることに決まりました。

 次に、日程第五ないし第七の三件を一括して採決いたします。

 三件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、三件とも委員長報告のとおり承諾を与えることに決まりました。

     ――――◇―――――

 独立行政法人住宅金融支援機構法案(内閣提出)の趣旨説明

議長(河野洋平君) この際、内閣提出、独立行政法人住宅金融支援機構法案について、趣旨の説明を求めます。国土交通大臣北側一雄君。

    〔国務大臣北側一雄君登壇〕

国務大臣(北側一雄君) 独立行政法人住宅金融支援機構法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 これまで住宅金融公庫は、住宅資金の直接供給を行うことにより、住宅不足の解消や居住水準の向上などの成果を上げてまいりました。しかしながら、今般の社会経済情勢の変化により、市場重視型の新たな住宅金融システムの構築が大きな課題となっております。

 この法律案は、平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画等に基づき、住宅金融公庫を解散し、市場重視型の住宅金融システムに対応した独立行政法人住宅金融支援機構を設立するものでございます。

 住宅金融支援機構は、一般の金融機関による住宅の建設等に必要な資金の融通を支援、補完するための業務を行うことにより、住宅の建設等に必要な資金の円滑かつ効率的な融通を図り、もって国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的としており、また、それらを効率的、合理的な執行体制により行うものでございます。

 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。

 第一に、住宅金融支援機構は、一般の金融機関による住宅の建設等に必要な資金の融通を支援するため、当該金融機関の貸付債権の譲り受け、当該貸付債権を担保とした債券に係る債務の保証等を行うこととしております。

 第二に、住宅の建設等をしようとする者または住宅の建設等に関する事業を行う者に対し、必要な資金の調達または良質な住宅の設計もしくは建設等に関する情報の提供、相談その他の援助を行うこととしております。

 第三に、一般の金融機関による融通を補完するため、災害復興建築物の建設等に必要な資金など、民間では対応が困難な分野に限り、貸し付けの業務を行うこととしております。

 第四に、住宅金融支援機構の組織形態を独立行政法人とすることとし、自律的な業務運営を可能ならしめ、責任ある経営が行われるよう、所要の措置を講ずることとしております。

 以上が、独立行政法人住宅金融支援機構法案の趣旨でございます。(拍手)

     ――――◇―――――

 独立行政法人住宅金融支援機構法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

議長(河野洋平君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。下条みつ君。

    〔下条みつ君登壇〕

下条みつ君 民主党の下条みつです。

 民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました独立行政法人住宅金融支援機構法案について御質問させていただきます。(拍手)

 質問の前に、昨日福岡で発生しました地震により被害を受けた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

 質問に入らせていただきます。

 そもそも、住宅金融公庫の存在ですが、サラリーマン、農家の方、会社の社長、そのほかあらゆる営みをしている人たちにとって、住宅は、その生活の一番の基盤となるかけがえのない場所です。そして、大多数の人には一生に一度となる大変に大きな買い物でもあります。

 このため、これら借り手の観点から、生涯設計を立てやすくするためには、長期、固定、低利での融資が一番ありがたく、また、借り手の職業や肩書などで選別をされることなく融資を受けられることが必要であります。この役割を担ってきたのが住宅金融公庫だったわけです。

 しかし、公庫が長期、固定、低利を実現できるのは、その財源が財政投融資資金であることからであり、しかも、不良債権や金利の逆ざやなどによって発生する損失は、国が補給金という形で穴埋めをしてくれます。その金額は毎年四千億円程度にもなり、これに対する批判なども今回の住宅金融公庫の廃止の原因の一つとなっています。

 この点を踏まえ、以下に数点お聞きしたいと思います。

 まず、証券化支援業務についてですが、住宅金融公庫が行ってきた長期、固定、低利のローンは、今後はなくなります。そこで、民間金融機関の住宅ローンを証券化して流通させ、市場から資金を調達しようというのがこの証券化支援業務ですが、証券化ローンの金利は、市場の需要により決定してくる投資家に支払う利息、プラス住宅金融支援機構が事業運営するための費用、プラス民間金融機関の受取額相当の合計によって決まってきます。つまり、市場の需要をこれまで以上にダイレクトに反映するものとなります。

 また、本法律案では、財団法人公庫住宅融資保証協会も解散することとなっていて、保証協会の権利義務も住宅金融支援機構が承継することになります。これまで保証協会が保証事業や団信事業により行っていた貸付債権の信用リスクは、今後は、今までの分の金利に上乗せすることで、住宅機構がみずから負っていくこととされています。つまり、理論上、住宅金融の金利はその分高くなります。

 さらに、住宅金融公庫の利率の低さは、民間金融機関の住宅融資の利率の上昇を抑える効果も少なからずあったと思いますが、これもなくなるということであります。

 今後の証券化ローンの金利動向について、国土交通大臣はどのような見通しを立てているのか、お聞かせいただければというふうに思います。

 また、借りる側から見たとき、今回の国の方針は決して温かいものではない。つまり、金利もこれまでより高くなる可能性や、証券化ローンからも民間金融機関の一般の住宅融資からも漏れてしまう方も出てきてしまうということも考えられますが、この点はどのような見通しに立っているのでしょうか。資金を借りる側、つまり国民の皆さんにとって、本当にこの改革が意義あるものでしょうか。まだ証券化市場が小さい中で、市場ニーズにこたえることができるのでしょうか。国民の皆さんに説明をお聞かせください。

 次に、新たな業者の参入についてお聞きいたします。

 証券化ローンの市場が認知され、拡大していくのに当たって、モーゲージバンクなどの新形態の業者が参入してくることになると思います。

 私もアメリカで金融の仕事をしていましたが、アメリカなどはこの分野でもかなり先進的な国でもあり、モーゲージバンカー、モーゲージブローカーなどがたくさんあって、消費者の方も多くの選択肢を持っています。日本でも市場を有効活用できるように、これらの業者の育成をしていくべきではないでしょうか。この点の取り組みについて、国土交通大臣にお答えいただきたいというふうに思います。(拍手)

 次に、既往債権の証券化についてです。

 新たに融資する証券化ローンの利率は市場の需要などから決定してくるわけですが、既往債権については、既に貸出利率が決まっています。ですから、例えば市場の需要の変化により、投資家に支払う利息が上昇した場合、逆ざやが発生してしまうことになりますから、このような場合は証券化はできないということになろうかと思います。

 財政投融資への繰り上げ償還に既往債権の証券化分は幾らほど見込んでいるのか、また、市場の動向から証券化ができなくなってしまったような場合を想定してあるのかどうか、これらの点について国土交通大臣、お聞かせいただきたいというふうに思います。(拍手)

 次に、住宅機構の融資業務についてお聞きいたします。

 基本的には住宅機構は直接融資はしないことになりますが、被災した住宅等の復旧に対しては必要な資金の貸し付けを行うこととなっています。昨年のように災害が全国各地で多く発生したようなケースにおいては、住宅機構が実行する緊急融資の額も大きくなるものと予想されます。

 このとき、公庫のときのように長期、固定、低利の融資は可能なんでしょうか。財投への逆ざやが生じてしまうリスクから、肝心の利率がこれまでよりも高目に、また、条件的にも厳しいものに設定されてしまうような心配はないんでしょうか。お聞かせいただきたいというふうに思います。

 次に、住宅融資保険制度ですが、この制度は、系列保証会社を持たない中小金融機関の住宅ローン、民間保証会社が引き受けない信用力の低い自営業者等への住宅ローンなどの信用補完の役割を果たしています。公庫から住宅機構になってもこの業務を引き続き行うことになっていますが、債務不履行等により保険金を支払わなければならないものは、実はたくさん抱えているのではないでしょうか。

 公庫が住宅融資保険を付保してあったものでローン事故になってしまっているものがどのぐらいあるのか、件数と金額の累計を教えていただきたいというふうに思います。

 実質的には公庫が抱え込んで負担していたこれらについても住宅機構が承継して、採算は合うのでしょうか。今後の保険事業の見込みを国土交通大臣にあわせてお答えいただきたいというふうに思います。

 次に、既往債権の管理、処理についてお聞きいたします。

 住宅金融支援機構は、自立的経営をうたっています。しかし、これはあくまでも、今後新しく始まる証券化支援業務などの部分については国からの補給金を入れずに独立して経営していくという意味にすぎません。この点には難しい問題もありますので、国民の皆さんにしっかりと説明すべき点であると思います。

 この新しい融資支援機構は、原則として直接融資を行わないとはいえ、これまで逆ざやなどに国が毎年四千億円をつぎ込んでいた公庫の既往債権を引き継ぐわけですから、この部分を勘案すると、とても自立的経営などということは言えないです。

 ですから、この損失処理の部分は、既往債権管理勘定という形で別勘定を設け、経理を行うこととなっています。財政融資への繰り上げ償還をする際、金利分に当たる補償金は免除することとなっています。金利が上昇して損失が膨らんだ最悪のケースの想定では、回収焦げつきが九千億円、逆ざや分が二兆一千億円、合わせると三兆円にも上ると言われています。これは、財投と税金で補てんされることになるわけです。

 つまり、住宅金融公庫は多額の補給金を受けていて、これがむだであるということで、国民のニーズはあるけれども、総理の指示により整理してしまうことになりました。

 一見、聞こえはいいですが、整理に当たって、見えにくいところで実は巨額の財政支援が行われております。その上、公庫を廃止するという最初の方針の中で、本当に肝心な公庫の合理化などの部分については余り本腰が入っていないように感じております。ここには、何か国民の目をくらませて、都合の悪い部分はできるだけ目立たないようにうまくごまかしてしまおうという、お得意の手法があるように思われます。

 ですから、ここであえてこの部分を明らかにしていただきたいと思いますが、この三兆円の損失は一体だれが責任をとってくれるのでしょうか。そもそも、逆ざやがこれほど出てしまうというのは、実は政策の失敗があったからではないかと思います。(拍手)

 金利は一つの商品であります。繰り上げ償還に対してペナルティーを持たせるといった補完業務が必要であったはずですが、そういった仕組みができていなかったのではないですか。国土交通大臣に御説明をいただきたいと思います。(拍手)

 また、このような繰り上げ償還の際、補償金を免除するという決定は、財政投融資の出し手である財務省の協議の結果の判断であると思います。資金の出し手として、今後、この公庫の損失処理部分についての展望、そしてどのような指導を行っていくのかを財務大臣にお答えいただければと思います。

 次に、財政投融資の運用方針についてお聞きいたします。

 この問題は、言葉で言うのは簡単ですが、本件だけでも三兆円にも上るという莫大な損失を、財務省は、金利なしでよいという形での穴埋めを決定することになりました。金額の大きさから見ても、これはいかがなものかと思います。物すごい大きなむだ遣いではないでしょうか。ほかでも多くあるようでは困ります。財投全体の今後の方針を財務大臣にお答えいただきたいというふうに思います。

 総括として、以上のことからも、小泉総理を中心とした政府は、大どころについて、自分で責任を持たず、最後には国民にツケを回しております。(拍手)

 例えば、自衛隊のイラク派遣であります。九月十一日のテロでも、私もサラリーマン時代の仲間がワールド・トレード・センターの七十九階の南棟にいましたので、二十人以上亡くなっております。その意味では、小泉総理の何倍もテロが憎いであります。

 しかし、だからといって、何でイラクなんですか。ビンラディンはどこに行ってしまったのでしょうか。いつの間にか、ビンラディンがイラクの話になり、そして、イラクへの武力の行使に対し、それに賛成した日本。

 私は、あえて言います。小泉総理、自衛隊の派遣先が非戦闘地域で、そんなに安全なら、あなた自身がイラクに行くべきであります。そして、与党の皆さんも賛成したなら、まず自分が行くべきであると思います。自分たちで決めたことは、自衛隊にだけ押しつけないで、自分が責任を果たすべきだと思います。

 私は、自衛隊が悪いと言っているのではないんです。自衛隊と家族がかわいそうだと言っているのであります。(拍手)

 派遣を決めたら、小泉総理が大好きな米国のブッシュ大統領やイギリスのブレア同様、リーダーがまず行くべきであると思います。まるで他人事であり、私は、冷たいなというふうに思います。

 また、先日、私が自分の子供とテレビを見ていたら、下の娘がぽつりとこう言いました。「パパ、この人、一億円もらったのになぜ捕まらないの。」だったです。私は一瞬答えに窮しましたが、「悪いことをした人が捕まるような国にするため、パパは仕事をしているんだ。」と私は答えました。(拍手)

 このような疑問を持っているのは私の子供だけでしょうか。

 また、こんなこともありました。中越地震の募金運動を地元でしたときでしたが、二人の姉妹が近づいてきて、一人は小学校三年生、一人は小学校一年生と言っていました。それぞれが自分の財布の中から、入っていたお金をすべて、三十円と十円を使ってねと言って募金してくれました。私は、その温かさと重みに大変感動いたしました。どこそこの一億円よりもずっとずっと価値がありました。(拍手)

 政治は、言うまでもなく、弱い立場やお年寄りのためと同時に、未来がある若人や子供たちのものであると思います。

 私は、小泉内閣が全然だめだということを言っているのではありません。ほとんどだめだと言っているのであります。子供たちの未来を小泉内閣を中心にした与党の皆さんにこれ以上任せるわけにいきません。(拍手)

 郵政民営化の前に、国会や国会議員の大切なエネルギーを向ける先は、景気、社会保障、外交、政治改革など、もっと重大な問題なのではないでしょうか。順番や方向性を失った日本丸を立て直すために、私どもは、必ずや近い将来、政権につき、本当の正しい国家戦略を持った日本を築いていくことをお誓い申し上げ、私、下条みつの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣北側一雄君登壇〕

国務大臣(北側一雄君) まず、証券化支援業務の意義についてお尋ねがございました。

 この新法人の業務の柱となる証券化支援業務により供給される証券化ローンの仕組みは、従来の住宅金融公庫融資に比べまして、次の点に特徴がございます。

 まず第一に、従来の公庫融資では、金利とは別に保証料を支払うこと等により信用補完を行っていたのに対しまして、証券化ローンでは、金利の中に保証料相当分が含まれております。

 このため、見かけ上の金利は、従来の方式に比べまして高くなる面がございますが、その一方で、金利とは別に保証料や保証人が不要になりますので、こうした従来の公庫融資との違いについて利用者に説明することにより、消費者に混乱を与えないように努めてまいりたいと考えております。

 第二に、従来の公庫融資の資金調達は、財投資金に頼っておりました。証券化ローンでは、住宅ローン担保証券発行による市場調達となります。

 このため、証券化ローンが低い金利で安定的に供給されるためには、住宅ローン担保証券が市場で円滑に消化されることが必要でございます。

 御指摘のとおり、住宅ローン担保証券の発行規模は、現在、住宅ローン市場と比べますと小さいものとなっておりますが、証券化ローンの普及を図るため、投資家向けの広報活動の積極的展開や任意繰り上げ返済の速度を示す投資分析モデルの開発など、投資環境の整備を進めることにより、市場の健全な発展のための対策を講じることとしております。

 現在、超低金利の状況下で、変動金利あるいは短期固定型を中心に民間住宅ローンが供給されており、今後、金利が上昇すれば、ローンの返済額が急増することが懸念されます。一方、証券化支援業務は、民間金融機関を通じて、国民の方々が安心できる長期固定の住宅ローンを多く供給できるものになると考えております。

 今回の住宅金融公庫改革は、民にできることは民にゆだねるという特殊法人改革の趣旨を踏まえ、効率的な住宅金融市場を整備することを目指したものでございますが、国民の皆様にとっても、引き続き長期固定ローンが安定的に供給される新たな仕組みが構築される意義深いものと考えております。

 次に、新たな業者の参入についてお尋ねがございました。

 証券化の仕組みが発達しましたアメリカにおきましては、議員の御指摘のように、住宅ローンの貸し出しと回収を専業とするモーゲージバンカーによる貸し出しが新規貸し出しの半分以上を占めるまでになっております。我が国におきましても、公庫の証券化支援事業の実施に伴い、新たなモーゲージバンカーの参入も見られるようになりました。

 証券化ローンが効率的に提供される住宅金融市場を整備するためには、従来の銀行などだけではなく、こうしたモーゲージバンカーをも含めた多様な主体による競争的環境の中でローンが供給され、消費者から見た選択肢が広がることが望ましいと考えております。

 このような観点から、モーゲージビジネスに新規参入するために必要な融資審査の汎用システムの整備や住宅ローンに関する講習会の開催などにより、モーゲージバンカー等の新規参入の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。

 既往債権の証券化についてお尋ねがございました。

 財政融資資金の繰り上げ償還の原資につきましては、既往債権を証券化することにより得られる資金と融資利用者から返済された資金を財源とすることを考えておりますが、平成十七年度における既往債権の証券化は、一兆一千億円程度実施することとしております。

 この発行規模は、平成十六年度における公庫の住宅ローン担保証券発行額三千六百億円の約三倍の規模でありますが、我が国の市場において消化は十分可能なものと見込んでおります。さらに、既往債権の証券化を通じまして一定のまとまった規模の住宅ローン担保証券を定期的に発行していくことが、今後の市場の安定的な発展に寄与するものと考えております。

 災害復興住宅融資についてお尋ねがございました。

 災害の被災者の住宅復興のため、住宅金融公庫は、これまで低利かつ長期固定の資金を機動的に供給してきたところでございます。

 今般、独立行政法人の設置に伴いまして、民間で取り組んでいる融資は廃止することとしておりますが、民間金融機関で対応できない災害復興住宅融資については、新法人において継続して実施することとしております。

 新法人の融資に必要な資金については市場から調達することとしておりますが、災害復興住宅融資については、例外的に財政融資資金を活用することにより、これまでと同様、低利かつ長期固定の資金を機動的に確保することとしておるところでございます。

 住宅融資保険制度についても御質問がございました。

 住宅金融公庫は、中小規模のものも含めた民間金融機関が円滑に住宅ローンを供給することを促すため、民間住宅ローンに係る信用を補完する住宅融資保険業務を推進しており、平成十五年度末までの保険付保実績は、累計で約四十九万件、約五兆七千億円となっております。

 住宅融資保険に係るこれまでの事故は、制度創設後平成十五年度末までの累計で約八千七百件、約一千二百億円となっており、近年増加する傾向でございます。

 この結果、平成十五年度決算における累積損失金が五十億円となっておりますが、本業務を安定的に運営するための基金が百八十億円造成されていることもあり、業務の推進に特段の支障は生じていない状況でございます。

 また、こうした近年の事故の増加に対応しまして、本年度より保険料の引き上げを行ったところであり、本業務に係る収支は改善していくものと考えております。

 今後とも、保険事故の状況を慎重に見きわめながら機動的に保険料の見直しを行うなど、住宅融資保険業務の安定的な運営に努めてまいります。

 最後に、任意繰り上げ返済に対するペナルティーについてお尋ねがございました。

 住宅金融公庫の補給金の原因となっている貸付金に係る任意繰り上げ返済による逆ざやを防止するためには、議員の御指摘のように、任意繰り上げ返済を行おうとする利用者からペナルティーとして補償金を徴収することが考えられます。

 しかし、そうしたことをすることが果たして本当に住宅政策として適切かどうかということでございます。このような措置をとらなかったのは、補償金を徴収する事例が民間住宅ローンでも一般的ではなく、また、住みかえや転勤などの理由による任意繰り上げ返済もある中で、補償金を徴収し、国民の住宅ローンに係る選択肢をいたずらに狭めることは、国民の計画的な住宅取得を支援するという住宅政策上の意義に照らして、適当ではないと考えたからでございます。

 こうした点を踏まえれば、財政的負担の原因となっている任意繰り上げ返済を認めてきたことは、長期固定ローンの安定的な供給により国民の皆様が円滑に住宅取得を行える環境を整備する住宅政策上必要な措置であったと考えております。(拍手)

    〔国務大臣谷垣禎一君登壇〕

国務大臣(谷垣禎一君) 下条議員にお答えいたします。

 住宅金融公庫の損失処理についての展望及び指導、さらに財投全体の今後の方針についてお尋ねがございました。

 住宅金融公庫については、既往債権について、借り手からの繰り上げ返済の急増に起因する逆ざやの発生等によりまして、補給金措置が必要な状況にあります。

 このため、まず新たな業務は補給金に頼らないこととするほか、民間で取り組んでいる直接融資を廃止する、それから財投の活用を原則終了するなどの抜本的な事業の見直しや、組織、業務の効率化など最大限の自助努力を行うこと等、一定の条件のもとで例外的に、財政融資資金への補償金なしの繰り上げ償還を行うこととしたものであります。こうした措置により補給金所要額を大幅に圧縮した上で早期の処理を進め、新法人の第一期中期計画期間中に補給金を廃止することとしております。

 また、財政投融資全体については、十七年度財投計画編成の中で、すべての財投事業について総点検を行い、その結果を踏まえ、住宅金融公庫について先ほど申し上げた措置をとること等によりまして、将来の財務上の懸念が解消され、財投事業全体としての健全性を確かなものとしたところであります。

 いずれにせよ、今後とも、対象事業の重点化、効率化を図りながら、適切な財投編成を行ってまいることが重要だと考えております。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後一時四十二分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       財務大臣    谷垣 禎一君

       国土交通大臣  北側 一雄君

 出席副大臣

       国土交通副大臣 蓮実  進君


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