衆議院

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第23号 平成17年5月10日(火曜日)

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平成十七年五月十日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第十七号

  平成十七年五月十日

    午後一時開議

 第一 介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第三 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第三 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案(内閣提出)

 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後一時七分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 御報告いたします。

 去る四月二十八日、議員今野東君から辞職願が提出されました。

 本件につきましては、本日まで本会議を開くいとまがありませんでしたので、同日、議長においてこれを許可いたしました。

 以上、御報告いたします。

     ――――◇―――――

 日程第一 介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第一、介護保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長鴨下一郎君。

    ―――――――――――――

 介護保険法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔鴨下一郎君登壇〕

鴨下一郎君 ただいま議題となりました介護保険法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、今後の高齢化の一層の進展等を踏まえた持続可能な介護保険制度を構築するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、

 第一に、予防給付の対象者、サービス内容、マネジメント体制等を見直し、新たな予防給付を創設する等、介護保険制度を予防重視型システムに転換すること、

 第二に、介護保険施設等における居住費及び食費の負担を見直すとともに、低所得者の施設利用が困難にならないよう、新たに補足的給付を行うこと、

 第三に、身近な生活圏域単位での新たなサービス体系を確立するため、市町村長が事業者を指定し、指導監督等を行うことができる地域密着型サービスを創設すること、

 第四に、介護サービス事業者等の指定等について更新制を設けるとともに、介護サービス事業者に対して情報の公表を義務づけること、

 第五に、政府は、介護保険制度の被保険者、受給者の範囲について、社会保障に関する制度全般についての一体的な見直しとあわせて検討を行い、平成二十一年度を目途として所要の措置を講ずること

等であります。

 本案は、去る三月二十二日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託されました。

 本委員会では、三月二十五日に尾辻厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、四月一日から質疑に入り、十二日には参考人から意見を聴取し、また、十八日には高知県に委員を派遣し、現地において意見を聴取するなど審査を行い、去る二十七日に質疑を終了いたしました。

 質疑終了後、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党より、権利擁護事業等については地域支援事業の任意事業から必須事業に改めること、予防給付等については法施行後三年を目途に実施状況等を踏まえた検討規定を追加することについて修正案が提出され、討論の後、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。

 なお、本案に対して附帯決議を付することに決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第二 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第三 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第二、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案、日程第三、地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案、右両案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。国土交通委員長橘康太郎君。

    ―――――――――――――

 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び同報告書

 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔橘康太郎君登壇〕

橘康太郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案について申し上げます。

 本案は、公的資金による住宅及び宅地の供給体制を整備するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、

 第一に、地方公共団体等は、事業主体の同意を得て、公営住宅の管理の一部を代行できることとすること、

 第二に、住宅金融公庫及び独立行政法人都市再生機構に対する政府貸付金の償還期限を変更すること、

 第三に、地方住宅供給公社の解散事由を追加すること

等であります。

 次に、地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案について申し上げます。

 本案は、社会経済情勢の変化に伴い、地域における住宅に対する多様な需要に的確に対応するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、

 第一に、地方公共団体は、国土交通大臣が定める基本方針に基づき地域住宅計画を作成することができること、

 第二に、地域住宅計画に基づく事業等に充てるための交付金制度を創設すること

等であります。

 両案は、去る四月十九日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、同日北側国土交通大臣から提案理由の説明を聴取いたしました。二十二日に質疑に入り、二十六日参考人からの意見聴取を行い、二十七日質疑を終了いたしました。質疑終了後、討論を行い、採決いたしました結果、両案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。

 なお、両案に対し附帯決議が付されました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 両案を一括して採決いたします。

 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明

議長(河野洋平君) この際、内閣提出、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。農林水産大臣島村宜伸君。

    〔国務大臣島村宜伸君登壇〕

国務大臣(島村宜伸君) 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨につきまして御説明申し上げます。

 近年、食品流通の多様化・高度化、国際化等の進展と、消費者の食に対する関心の高まりに対応して、消費者の視点を重視し、消費者が自己の判断で合理的な商品選択を行うことが可能となるよう、農林物資の規格に関する制度の充実を図ることが求められております。

 また、公益法人に係る改革を推進するため、これまで主に公益法人が国の代行機関として行ってきた認定等の業務について、公正中立な第三者機関に実施させることが求められております。

 このような状況の変化を踏まえて、農林物資の規格に関する制度を見直すこととし、この法律案を提出した次第であります。

 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。

 第一に、流通の方法についての基準を内容とする日本農林規格の導入であります。

 流通の方法に特色があり、これにより価値が高まると認められる農林物資について、流通の方法についての基準を内容とする日本農林規格を制定できることとしております。

 第二に、格付を行う製造業者等の範囲の拡大であります。

 農林物資の製造業者に加えて、農林物資の品質管理体制を的確に把握し、適正な格付を行う能力を有する輸入業者または販売業者についても、登録認定機関の認定を受け、格付を行うことができることとしております。

 第三に、登録認定機関制度の改善であります。

 製造業者等に格付を行うことを認める登録認定機関について、国の代行機関としての位置づけにかえて、公正中立な民間の第三者機関として位置づけることとしております。また、都道府県、独立行政法人農林水産消費技術センター及び登録格付機関による格付を廃止し、登録認定機関の認定を受けた製造業者等による格付に一本化することとしております。

 以上、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)

     ――――◇―――――

 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

議長(河野洋平君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。城内実君。

    〔城内実君登壇〕

城内実君 自由民主党の城内実であります。

 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律、いわゆるJAS法の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)

 まず、質問に先立ちまして、四月二十五日に発生した尼崎のJR福知山線列車脱線事故によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、御遺族に哀悼の意を表するとともに、けがを負われた方々の一日も早い御回復を心よりお祈り申し上げます。

 さて、この事故に関連し、事故当日、民主党の衆議院議員がJR西日本の車掌や運転士らの親睦団体に招かれ、宴会に参加したことが報道されております。

 本来、JR西日本の一連の不適切な行動を戒めるべき立場にあるにもかかわらず、事故当日の宴席に参加するという、被害者の方々や御家族の神経を逆なでするような極めて軽率な行動に対して、強く猛省を求めるものであります。(拍手)

 では、本題に移ります。

 飽食の時代と言われて久しい現在、私たちは、量的にも質的にも満たされ、かつてないほど多様で豊かな食生活を享受しています。しかしながら、発展途上国を中心とした大幅な人口増加や食料の消費水準自体の向上が見込まれる一方で、地球規模の耕地面積や食料の生産量が大幅に増加する可能性は低いと言われております。私たちの豊かな食生活は、このように脆弱な食料供給構造の上に成り立っております。

 近い将来訪れるであろう食料不安は、決して他人事ではありません。私たちは、食料安全保障の必要性を改めて認識し、食料自給率の向上に向けて、農業生産、食料消費の両面から取り組んでいかなければなりません。

 他方、これまで私たちが当然のことと考えていた食の安全に対する信頼は、平成十三年に国内で初めてBSEの発生が確認されたこと、その後、食品不正表示事件が相次いだこと等を契機として、大きく揺らぎました。

 食は人類の命の源であり、その安全と信頼を確保していくことは、国の最も基本的な責務であります。政府は、これらの問題を教訓として、食品安全委員会の創設を初めとして新たな食品安全行政を確立したところでありますが、国民の食の安全に対する信頼の回復に向けて、関係府省が一体となって、引き続き食品安全行政を強力に推し進めていく必要があります。

 また、政府の取り組みとあわせて、食料供給産業である国内農業や食品産業が消費者の信頼にこたえて安全な食料を供給していくこと、そして、消費者も食料品を選ぶために必要な目を持つことが同時に求められております。

 こうした中で、国民に対する食料供給という使命を担う国内農業や食品産業は、消費者が正しい理解に基づき食料品を選択できるよう、食料品に関する正確な情報を積極的に発信、提供していかなければなりません。このような取り組みを通じて、消費者に選択される安全な食料を供給していくことこそが、食料供給産業である国内農業の発展にとっても不可欠であります。

 このような考えのもとに、何点かの質問をさせていただきます。

 最初に、食の安全と消費者の信頼の確保に向けた取り組みについてお尋ねいたします。

 まず、米国産牛肉の輸入再開問題について、食の安全、安心の確保は何よりも重要であります。島村農林水産大臣におかれては、今後とも毅然とした対応をとられるよう、よろしくお願い申し上げます。

 さきに述べたとおり、食の安全に対する国民の関心が高まっている中で、揺らいでしまった消費者の信頼を確保することが急務であります。また、国内農業を発展させていくためにも、消費者の視点に立って、安全で信頼される食料を安定的に供給していくことが重要であります。

 さきに閣議決定された食料・農業・農村基本計画においても、改革に当たっての基本的視点として消費者の視点の施策への反映を位置づけ、国民の健康の保護を最優先とした施策の展開が打ち出されております。

 私としては、こうした政府の姿勢を高く評価するものでありますが、今後、食の安全と消費者の信頼の確保に向けてどのように取り組んでいくのか、まず、農林水産大臣の決意をお伺いしたいと思います。

 次に、JAS規格制度、品質表示制度の果たしてきた役割についてお尋ねいたします。

 JAS規格は、事業者にとっては食料品等の品質の向上の目標として、消費者にとってはJASマークが商品を選択する際の目安として、制度発足以来、その役割を果たしてきております。

 また、品質表示制度は、食料品の生産・製造過程を確認することのできない消費者に対し、購入の判断材料となる情報を提供するという重要な役割を果たしております。

 JAS法に基づくこの二つの制度は、消費者に対する情報提供の手段として、いわば車の両輪のように機能していることはだれしもが認めるところと思います。この二つの制度がこれまで果たしてきた役割と効果について、農林水産大臣の評価をお尋ねしたいと存じます。

 次に、JAS規格制度を活用したトレーサビリティーシステムの構築についてお尋ねいたします。

 JAS規格制度は、当初、食料品の品質を内容とする規格のみでありましたが、多様化、高度化する消費者ニーズに対応する形で、最近では、生産方法に特色のある有機農産物の規格や、牛肉や豚肉について生産情報を公表する規格が設けられております。

 農産物がどこでだれによって生産されたかなどの生産情報の公表は、トレーサビリティーシステムの構築と並行して進めることにより、食料の生産過程の透明性や安全と信頼の確保につながっていくと消費者は期待しておりますし、同時に、生産者と消費者との顔の見える関係を構築していくことにもつながるものであります。

 消費者の求める安全で信頼される食料を供給していく観点から、この生産情報を公表するJAS規格の制定、普及を積極的に進めていくべきと考えますが、島村農林水産大臣の御所見をお伺いいたします。

 次に、登録認定機関制度の改善についてお尋ねいたします。

 今回の改正では、公益法人に対する行政の関与のあり方を見直す観点から、JASマークを付すことができるメーカー等を認定する登録認定機関の制度上の位置づけを、行政代行機関から民間機関へと移行させております。

 このことは、民間にできることは民間にという行政改革の方向に即した制度改正として評価できるものと考えておりますが、他方で、JASマークを付すことができるメーカー等を認定することは、いわばお墨つきを与えるという、公益性の高い業務であることに変わりはありません。

 行政改革を推し進めながら、民間の団体となる登録認定機関の業務の信頼性を引き続き確保していくために、どのような措置を講じていくのか、農林水産大臣にお伺いいたします。

 最後に、食料品の表示の適正化についてお尋ねいたします。

 私は、自民党の対北朝鮮経済制裁シミュレーションチームの一員として、本年二月二十八日に山口県下関港に、北朝鮮からの主要輸入品であるアサリなどの実態を調査に行ってまいりました。

 我が国で消費されるアサリのうち、北朝鮮産が三五%を占めると言われておりますが、二月中旬に農林水産省から公表された一月の調査結果では、小売店店舗で北朝鮮産と表示されたアサリは皆無でありました。その輸入量から考えれば、全く不自然なことと言わざるを得ません。

 アサリの原産地表示にとどまらず、食料品の品質表示は、消費者が商品を購入する上で選択の基準となるものであります。したがって、表示の偽装が許されるようなことがあってはなりません。

 アサリにつきましては、その後、農林水産省並びに関係の県の調査により、これまで五つの業者が不正な表示を行っていたとして、改善指導を受けております。

 消費者が安心して安全な食料を選択できるよう、食料品の品質表示の適正化に徹底的に取り組む必要があると考えますが、この点について農林水産大臣の御所見をお伺いします。

 終わりに、日本時間の本日未明に情報がありましたイラクにおける邦人拘束事件について、現段階で把握している状況について町村外務大臣より御報告をお願いいたします。

 このような卑劣なテロ行為は絶対に許されるものではなく、断固非難するものであります。政府の早急な状況把握を要請するとともに、改めて大臣の本問題に取り組む基本的なお考えを伺いたいと思います。

 以上、緊急の質問も入りましたが、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣島村宜伸君登壇〕

国務大臣(島村宜伸君) 城内議員の御質問にお答えいたします。

 まず、食の安全と消費者の信頼の確保についてのお尋ねでありますが、食は国民生活にとって一日たりとも欠かせないものであり、また、BSE問題などを契機として国民の関心が大変高まっていることから、食の安全と消費者の信頼を確保するための施策が一層重要となっていると考えております。

 このため、農林水産省としては、産地段階から消費段階にわたるリスク管理の徹底、食品表示の適正化を通じた消費者の信頼の確保、食育の推進などについて、総合的に施策を推進しているところであります。

 今後とも、食品安全基本法の理念に基づき、国民各層への情報提供や意見交換に努めながら、国民の健康保護を第一として、消費者に信頼される食料の供給体制の確立に取り組んでまいります。

 次に、JAS制度の果たしてきた役割についてのお尋ねですが、JAS制度については、昭和二十五年に発足して以来、社会情勢の変化に対応し、必要な見直しを行ってきたところであります。

 このうち、JAS規格制度は、国が定めた品質基準を満たす飲食料品などにJASマークを付して販売することを認める仕組みであり、農林物資の品質の向上や生産、消費の合理化などに寄与してまいりました。

 また、品質表示制度は、飲食料品に原産地などの表示を義務づけるものであり、消費者の適切な商品選択に資する制度として重要な機能を果たしてきたところであります。

 このようなJAS制度の役割は今後ますます重要となると考えられることから、引き続き、制度の適切な運営に努める所存であります。

 次に、生産情報公表JAS規格の拡充、普及についてのお尋ねですが、食料品の生産段階における情報を消費者に積極的に開示する生産情報公表JAS規格については、これまで牛肉及び豚肉の規格を制定し、その普及に努めているところであります。

 農産物については、本年夏ごろを目途にすべての品目を対象とした規格の制定を行う予定であります。さらに、加工食品についても来年度に一部の品目の規格を制定すべく、今年度から検討を開始することとしています。

 今後とも、生産情報公表JAS規格の拡充を図り、生産者と消費者の顔の見える関係の構築に積極的に努めてまいります。

 次に、登録認定機関制度の改善についてのお尋ねですが、今回の改正により、登録認定機関の位置づけを、これまでの行政代行機関から民間の機関へと変更することとしております。

 これに伴い、認定機関の登録に当たっては、認定に関する業務の信頼を確保するため、法律に基づき審査を厳正に行うこととしております。

 また、登録認定機関に対する国の監視、監督により業務の公正性を確保していく考えであり、今回、登録認定機関に対する業務改善命令の創設など、監視、監督のための措置を充実させているところであります。

 最後に、品質表示の適正化についてのお尋ねですが、農林水産省としては、原産地表示を初め、JAS法に基づく食品の品質表示の適正化のため、全国に約二千名の職員を配置し、小売店舗などに対し、常時、監視、指導を行っております。

 また、アサリなど消費者の関心の高い品目については、仕入れ伝票などにより表示の根拠を確認し、また、必要に応じ納入業者への遡及調査を行うなど、徹底した調査を実施しております。

 この結果、不正表示が確認された場合には、JAS法に基づく指示、公表などの厳正な措置を講ずることとしており、これらの取り組みを通じ、引き続き食品表示の適正化を図ってまいります。

 以上。(拍手)

    〔国務大臣町村信孝君登壇〕

国務大臣(町村信孝君) 城内議員にお答えを申し上げます。

 今回のイラクにおける事件の状況についてのお尋ねでございましたが、日本時間十日未明、英国のハート・セキュリティー社ロンドン支店より在ロンドン日本国総領事館に対し、同社イラク支店でコンサルタントを務める邦人、齋藤昭彦氏四十四歳がイラクで行方不明になったとの連絡が入りました。同社からの連絡によれば、同氏は八日夕刻、イラク時間でございますが、イラクの西部を十数人で車両にて移動していたところを何者かに襲われたという報告でございました。

 現在、関係在外公館等を通じ、ハート・セキュリティー社及びイラクや米国等の関係国政府等と連絡をとりつつ、事実関係を全力で調査しているところでございます。

 今回の事件に対する取り組みの基本的考え方についてのお尋ねでございますが、本件にかかわる情報を受け、官邸に連絡室を、外務省では私を本部長とする対策本部を本日午前二時に立ち上げまして、情報収集に全力を挙げているところでございます。

 政府としては、引き続き現地における齋藤氏の安否確認を急ぐとともに、仮に同氏の拘束及び重傷が事実であるとすれば、一刻も早い無事の解放に向け、全力を挙げて取り組む考えでございます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 神風英男君。

    〔神風英男君登壇〕

神風英男君 民主党の神風英男です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案、いわゆるJAS法の改正案に対し質問をいたします。(拍手)

 質問に先立ち、日本時間の本日未明に情報が入りましたイラクにおける邦人拘束事件について、町村外務大臣にお伺いします。

 まず、現段階で把握している状況について御報告をお願いします。同時に、政府としての対応方針をお示しいただきたいと思います。政府のイラク情勢認識並びに対イラク政策について、改めて大臣のお考えを伺います。

 テロが断じて許されるべきでないことは言うまでもありません。私たち民主党としても、情報が流れた段階から速やかに対応を始め、既に対策本部を設置し、動いております。政府は邦人保護の責務を果たされるよう強く求めます。

 さて、今回の邦人拘束事件にしても、このような社会的不条理に対応していくのが政治の大きな役割ですが、これまでの自民党農政あるいは農林水産省の政策は、農家に不条理を押しつける失政の連続であったと言わざるを得ません。(拍手)

 以前、東北地方のある畜産農家の話を聞いたことがあります。その方は、国や県の指導に従い畜産を始め、百頭の肉牛を飼う大規模経営の畜産農家となりました。まさに一日も休まず、朝四時から夜七時まで夫婦二人で十三年間働きづめに働いて、残ったものは一億八千万円の借金であったそうです。

 また、三千万円の借金を苦に猟銃で自殺をした三十九歳の大規模な養豚農家もおりました。ひとり年老いて残された母親は、自殺した息子の生命保険で農協へ千五百万円の借金を返し、残りは資産を処分して返済をされました。

 このほかにも、七人の農家がその地域で借金を苦に自殺をしました。

 いずれも、当時の国や農水省の方針に従いながら規模拡大を図った畜産農家であり、彼らは極めて勤勉で質素な働き者ばかりです。

 農業政策の難しさは各国共通の課題であり、単なる経済政策の視点を超えた独自の理念や哲学が求められます。つまり、農政ほど、国によってその理念や哲学が異なる政策分野はないと考えられます。

 これまで小泉総理から、農政についての言葉を聞いたことはほとんどなく、郵政民営化で示されるような政治家としての熱を感じたことは全くありません。

 そこで、現政権の農政における理念、哲学を農林水産大臣に伺います。

 また、食の安全についても、各国の認識は異なっております。

 日本の食中毒患者数は毎年二万人から四万人台で推移をしており、死亡者数についても、平成十四年の十八人が最も多く、例年、一けたの死亡者数にとどまっております。

 それに対しアメリカでは、食中毒を担当している疾病管理予防センター、CDCが公表している推計値によりますと、食品由来の疾病により毎年約七千六百万件の病気、三十二万五千件の入院が発生をし、約五千人が死亡しております。そのうち、千八百人は既知の病原体によるものですが、残りの約三千二百人は未知の病原体による死亡であるとされています。

 このような食中毒の管理体制をとっても、これだけ大きな隔たりが日米間で存在しています。そこで、BSE問題を含めた日米交渉の場において、このようなアメリカのずさんな食中毒の管理体制について、これまで指摘をしたことがあるのでしょうか。あるいは、こうした現状にかんがみ、今後どのようにBSEの管理体制の向上をアメリカに要求していくのか、厚生労働大臣、農林水産大臣にお伺いいたします。

 また、去る四月二十七日、来日中のランバート・アメリカ農務次官補は、アメリカ大使館で民主党の鮫島「次の内閣」農水相と会談をした際に、BSE発生でとまっているアメリカ産牛肉輸入の再開問題で、アメリカの輸出業者が自主的に全頭検査をすると決めた場合も、アメリカ政府として行政指導で禁止すると述べたと聞いております。

 理由については、検査をしたからといってBSEではないという証明にはならない、そういう検査は意味がないとの説明であったようですが、食中毒の管理すら満足にできない国に言われる筋合いではないと思いますが、このようなアメリカの態度に対して、どう抗議をされるお考えなのか。これまで農林水産委員会において四十一回にわたり、アメリカ産牛肉の輸入再開については日本と同等の措置をアメリカに求めるとしてきた日本政府としての主張を、政治家の言葉の重さをしっかりと自覚した上で、農林水産大臣にお答えをいただきたいと思います。(拍手)

 さて、本題に入ります。

 そもそもJAS制度の基本的な目的は、食料品等の品質の向上、まがいものや粗悪品の防止を行い、消費者の商品選択の基準に資すること。そして、JAS規格に適合しない商品を排除することにより、生産、流通、販売業者の適正な競争を図ることにありました。

 しかし、昭和二十五年の農林物資規格法の制定以来、五次にわたる改正を行い、規格内容の追加や格付方法の変更を行った結果、現在のJASマークは、品位、成分、性能等の品質基準を定めるいわゆる一般JASに加え、生産方法についての基準を内容とする特定JAS、有機JAS、生産情報公表JASなど、多様にわたる表示となっています。そのため、消費者は、JAS制度そのものは認知をしていても、JASマークとは、まがいものではないという意味なのか、品質がよいという意味なのか、把握し切れていないのが現状です。

 また、JAS制度は、農林水産省の食料消費に関する施策の一環として位置づけられてきたため、厚生労働省の食品安全政策とは別の政策となっています。その結果、食品の表示について、JAS法のほかに食品衛生法、薬事法、健康増進法、景品表示法、消費者基本法など、他の法令との整合性がなく、余りにも複雑となり、小規模零細業者にとってはその対応が困難になっている面も否定できません。

 政府は、JAS制度のあり方検討会の報告において、JAS制度見直しの趣旨は、消費者の食に対する信頼性のさらなる確保と新しい社会への対応を見据えたものであると述べていますが、今回の法改正では、流通の方法についての基準を内容とするJAS規格の制定と登録認定機関制度の改善の二つの柱しかなく、制度見直しの趣旨が実現できる内容とは到底思えません。

 今後早急に、JAS制度について、消費者ニーズや社会の変化に対応した改善を行うべきであり、消費者にわかりやすいJASマークのあり方と他の関連法による表示のあり方との一元化を図るべきであると考えますが、農林水産大臣、厚生労働大臣に政府の見解を伺います。

 次に、登録認定機関制度について伺います。

 今回の法律改正では、JASマークの貼付について、今までの農林水産大臣によるJASマークを貼付できる製造業者の認定や、登録格付機関、都道府県及び独立行政法人農林水産消費技術センターによる格付が廃止をされ、大臣に登録された民間の第三者機関である登録認定機関のみが認定を行うこととなります。

 しかし、登録基準を、行政裁量の余地がない形で登録が可能となるよう法律に規定しているとはいえ、あくまでも民間機関であることから、競争原理や利益確保が働くことは否定できず、機関そのものの質が低下したり、製造業者の認定に際して不公平になる可能性があるのではないか、あるいは、民間任せできちんと食の安全、安心が確保されるのかなどの問題点も指摘をされています。

 これに対し、農林水産省は、登録認定機関への適合命令、業務改善命令を新設するとともに、登録要件を満たさなくなった場合には登録を取り消すことによりJAS制度の信頼性を確保するとしていますが、今までこの種の問題に対する役所の対応を見る限り、登録機関に問題が生じた場合、迅速に対応できるとは思えません。

 これらの問題について、農林水産大臣の見解を伺います。

 また、この民間の登録認定機関が農林水産省の天下り先になることはよもやあるまいとは思いますが、この点についてもあわせて明快な答弁をお願いいたします。

 次に、品質表示のあり方について伺います。

 現在のJAS制度では、品質表示基準制度によって、生鮮食品については名称、原産地を、加工食品については名称、原材料名、内容量、製造業者名、賞味期限、保存方法等の表示が義務づけられていますが、これらは、事業者が消費者に対して最低限伝えるべき情報についての表示であります。

 しかし、近年の消費者の食の安全、安心への志向にかんがみると、現在の表示義務に加え、飲食料品等の生産過程を含む情報を明示することが、消費者ニーズにこたえることになり、また事業者にとっても消費者から高い評価を得る機会になると思われます。

 こうした観点から、加工食品の原料原産地表示も進めるべきであると考えますが、現状では、生鮮食品に近い加工食品二十品目群についてのみしか実施をされておりません。

 すべての加工食品について厳密な原料原産地表示を行うことは困難でありますが、その必要性の高まりを考えたとき、今後政府として、加工食品について原則として原料原産地表示義務を課し、技術的に不可能なものについて除外規定をつくるのか、あるいは随時加工食品の種類に応じた表示義務を課していくのか、どちらが消費者、事業者を含め、国民生活にとっての有益性が高いと考えるのか、農林水産大臣の見解を伺います。

 また、JAS法において建材の品質表示義務をかけるべきであるとの意見もありますが、この点についての見解もあわせて農林水産大臣に伺います。

 ことし、日本が戦後六十年を迎える一方で、ベトナムでは四月三十日、ベトナム戦争終結三十年を迎えました。

 このベトナム戦争に関し、昨年イラクで犠牲となってしまった橋田信介さんが、その取材当時、滞在していたメトロポールホテルで開催されたハノイ対話は、大変大きな衝撃でした。

 三百六十万人のベトナム人が殺され、五万八千人のアメリカ人が命を失ったベトナム戦争について、当時のアメリカ国防長官のマクナマラ氏の呼びかけによって、我々はなぜ戦争をしたのかを、アメリカ、ベトナム双方の戦争指導者たちが四日間にわたって検証をした会議です。

 その結果、共産主義の広がりを阻止しようとしたアメリカと、ただ民族の統一、民族自決権を求めていたベトナムと、戦争の目的についてさえ双方の認識は全く異なっていたことを知らされました。

 つまり、アメリカが共産主義の拡張を防ぎ、ベトナムが統一を果たすことは、戦争をしなくても、ともに達成できたはずであったのです。余りにも残酷で愚かな事実でした。

 しかしながら、日本の農政に典型的な、失敗を隠ぺいし、原因を明らかにせず、責任を回避しようとする自民党官僚政治の抜きがたい悪弊に比べれば、ハノイ対話はやはり敬意を表すべきものと思います。(拍手)

 こうした病理を克服するのに民主党政権の誕生を待たなければならないことは、日本にとって大きな不幸でありますが、一日も早くその日が来ることを期して、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣町村信孝君登壇〕

国務大臣(町村信孝君) 神風議員にお答えいたします。

 今回のイラクにおける事件の状況及び対応方針についてお尋ねでございますけれども、日本時間十日未明、英国のハート・セキュリティー社ロンドン支店より在ロンドン日本国総領事館に対し、同社イラク支店でコンサルタントを務める邦人、齋藤昭彦氏がイラクで行方不明になったとの連絡が入りました。同社からの連絡によれば、同氏は八日夕刻、イラク時間でございますが、イラクの西部を十数人で車両にて移動していたところを何者かに襲われた模様であります。

 現在、関係在外公館等を通じ、ハート・セキュリティー社及びイラクや米国等の関係国政府等と連絡をとりつつ、事実関係を調査しているところであります。

 政府としては、引き続き現地における齋藤氏の安否の確認を急ぐとともに、仮に同氏の拘束及び重傷が事実であるとすれば、一刻も早い無事の解放に向け、全力を挙げて取り組む考えでございます。

 日本政府のイラク情勢認識と対イラク政策についてのお尋ねがございました。

 政治プロセスに関しては、一月末の選挙結果に基づき、今般、移行政府が発足したことは、イラクの民主化に向けた重要な一歩であると認識をいたしております。また、治安情勢については、地域により脅威の度合いは異なるものの、依然、予断を許さない状況が継続していると認識いたしております。

 我が国といたしましては、今後もイラクによる国づくりを積極的に支援するため、引き続き、自衛隊による人道復興支援活動及びODAによる支援を車の両輪として行い、さらに、憲法制定に対する知的協力を行うことなどにより、良好な日・イラク関係をさらに発展させていく考えでございます。(拍手)

    〔国務大臣島村宜伸君登壇〕

国務大臣(島村宜伸君) 神風議員の御質問にお答えいたします。

 まず、農政の理念、哲学についてのお尋ねでありますが、農政の展開に当たっては、やる気と能力がある農業経営への支援を集中化、重点化するほか、農産物の海外への輸出、バイオマスなどの地域資源の積極的活用など、生産者や地域の創意工夫に基づく意欲的な取り組みを後押しする、攻めの農政に転換することが重要であると考えております。

 先般策定した食料・農業・農村基本計画においても、こうした方向性を盛り込んだところであり、政府一体となって諸施策の推進に当たってまいります。

 次に、米国産牛肉の輸入再開に関する交渉状況についてのお尋ねでありますが、米国との協議においては、輸入される牛肉について、BSEに関する安全性において国産の牛肉と同等の措置が確保されるよう協議を進めているところであります。

 なお、米国における食中毒の管理体制に関しては、直接の協議事項としてはおりません。

 いずれにしても、この問題については、我が国の消費者の食の安全、安心の確保を基本として、科学的知見に基づき適切に対応することが重要であり、今後とも、こうした考え方のもとで対応していくこととしております。

 次に、米国におけるBSE検査に関するお尋ねでありますが、御指摘の発言については、私が直接聞いたものではなく、また、米国内における問題であることから、そのこと自体に対して特段抗議することは考えておりません。

 次に、JASマークのあり方についてのお尋ねですが、JASマークは、これがつけられた商品が、JAS規格として定められている一定の品質基準を満たしていることをあらわすものであります。消費者がJASマークを手がかりに商品を選択できるよう、JAS規格の内容の普及啓発に努めているところであります。

 また、消費者にとってJASマークがよりわかりやすいものとなるよう、マークの種類は最小限にとどめるとともに、製造方法などに特色を有する特定JASなどの規格については、よりわかりやすい表示方法について今後検討することとしております。

 次に、他の法律による表示との一元化についてのお尋ねですが、JAS法を初め食品表示に関する法律は、それぞれの目的に従って定められております。

 他方、消費者にとってわかりやすい食品表示を実現するため、各表示制度の整合的な運用を図ることが必要と認識しております。

 このため、厚生労働省などと連携しつつ、表示項目の整合性などについて検討を行うとともに、食品表示についての相談を一元的に受け付ける窓口の設置などに取り組んできたところであります。

 次に、登録認定機関制度の改善についてのお尋ねですが、今回の改正により、登録認定機関のJAS法上の位置づけを民間機関といたしますが、業務の公正性を確保する観点から、登録認定機関に対する業務改善命令を創設するなど、監視、監督のための措置を充実させております。

 今後とも、登録認定機関の業務の公正性、的確性の確保を図るとともに、問題発生時の迅速な対応に努めてまいります。

 次に、民間の登録認定機関が農林水産省などの天下り先になることはないかとのお尋ねですが、登録認定機関が農林水産省OBを雇用するのは、農林水産省における関連行政に関する経験や、飲食料品、林産物の製造などに関する知見が評価された場合であると考えております。

 農林水産省としては、農林水産省OBの登録認定機関への再就職については、国家公務員法や閣議決定などにより定められたルールに基づいて適切に対処してまいります。

 なお、今回のJAS法改正は、公益法人改革に関する閣議決定を実施するため、登録認定機関の位置づけについて、行政代行機関から民間の機関に移行することを目的とするものであります。

 次に、加工食品の原料原産地表示の考え方についてのお尋ねですが、昨年九月、原料素材の品質が製品の品質に大きな影響を与えると考えられる加工食品として、生鮮食品に近い二十食品群を原料原産地表示の対象としたところであります。

 しかしながら、加工食品は多くの原材料から製造され、原料の産地も変動する場合があるなどの特性があるため、すべての加工食品に原料の原産地表示を義務づけることは困難であると考えております。

 なお、原料原産地表示の対象となる加工食品については、製造及び流通の実態、消費者の関心などを踏まえ、必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。

 最後に、建材に品質表示を義務づけることについてのお尋ねですが、製材、合板などの建材については、建築業者が消費者の依頼に応じて適切な建材を調達することが可能であります。したがって、消費者の選択に資することを目的としているJAS法の品質表示を一律に義務づける必要性は乏しいものと考えております。

 なお、JAS規格においては、シックハウス対策として、住宅内装用のJAS製品にホルムアルデヒド放散量に応じた等級表示を義務づけるなどの取り組みを進めており、今後とも、必要な措置を検討してまいります。

 以上。(拍手)

    〔国務大臣尾辻秀久君登壇〕

国務大臣(尾辻秀久君) 食中毒及びBSEの管理体制に関する米国との協議についてのお尋ねでございました。

 御指摘の米国疾病管理予防センターの推計値は、我が国の保健所が実際に調査した食中毒事件の実数値と単純に比較することは難しいと考えておりますけれども、両国の食中毒対策の内容につきましては、日米BSE協議とは別の機会に情報交換等を行ってきておるところでございます。

 日米BSE協議におきましては、米国内では行われていない全月齢を対象とした特定危険部位の除去を要求するなど、我が国に輸入される米国産牛肉が、我が国と同等の安全性が確保されることが必要との観点から協議を行ってきたところでございまして、今後とも、必要に応じ情報の提供を求めてまいります。

 次に、食品の表示についてお尋ねがございました。

 厚生労働省では、農林水産省と共同で、平成十四年十二月より、食品の表示に関する共同会議におきまして、具体的な食品表示のあり方について検討を行っておるところでございます。

 その結果、品質保持期限及び賞味期限の二つの用語を賞味期限に統一するなどの措置を講じたところでございます。

 また、制度の運用面におきましては、両省において、例えば、各表示制度について一覧できるパンフレットの作成、一元的な相談窓口の設置、国、県レベルを通じた両制度の関係部局の密接な連携などを推進しておるところでございます。

 厚生労働省といたしましては、農林水産省とより一層の連携を通じて、消費者等にとってわかりやすく、整合性のとれた食品表示制度となるよう今後とも努めてまいります。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時二分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       外務大臣    町村 信孝君

       厚生労働大臣  尾辻 秀久君

       農林水産大臣  島村 宜伸君

       国土交通大臣  北側 一雄君

 出席副大臣

       農林水産副大臣 岩永 峯一君


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