衆議院

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第5号 平成18年1月31日(火曜日)

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平成十八年一月三十一日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第五号

  平成十八年一月三十一日

    午後一時開議

 第一 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)

 第二 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)

 第三 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)

 第四 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)

 第五 国会議員互助年金法を廃止する法律案(河村たかし君外七名提出)

 第六 国会議員互助年金法を廃止する法律案(宮路和明君外六名提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)

 日程第二 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)

 日程第三 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)

 日程第四 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)

 日程第五 国会議員互助年金法を廃止する法律案(河村たかし君外七名提出)

 日程第六 国会議員互助年金法を廃止する法律案(宮路和明君外六名提出)

 平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案(内閣提出)

 石綿による健康被害の救済に関する法律案(内閣提出)

 石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案(内閣提出)


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    午後一時二分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)

 日程第二 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)

 日程第三 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)

議長(河野洋平君) 日程第一、平成十七年度一般会計補正予算(第1号)、日程第二、平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)、日程第三、平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右三案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。予算委員長大島理森君。

    ―――――――――――――

 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)及び同報告書

 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)及び同報告書

 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔大島理森君登壇〕

大島理森君 ただいま議題となりました平成十七年度一般会計補正予算(第1号)外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 この補正予算三案は、去る一月二十日本委員会に付託され、二十五日谷垣財務大臣から提案理由の説明を聴取し、二十六日から質疑に入り、昨三十日質疑を終局し、討論、採決を行ったものであります。

 まず、補正予算三案の概要について申し上げます。

 一般会計予算については、歳出において、災害対策費、義務的経費の追加、国債整理基金特別会計への繰り入れ、地方交付税交付金、アスベスト対策関連経費等を計上する一方、既定経費の節減、予備費の減額を行うこととしております。

 また、歳入において、租税及び印紙収入並びにその他収入の増収を見込むとともに、前年度剰余金の受け入れを行い、公債金については、その発行予定額を減額することとしております。

 この結果、補正後の平成十七年度一般会計予算の総額は、当初予算に対し歳入歳出とも四兆五千二百十九億円増加して、八十六兆七千四十八億円となっております。

 特別会計予算については、国債整理基金特別会計、道路整備特別会計など二十特別会計において、所要の補正を行うこととしております。

 政府関係機関予算については、中小企業金融公庫について、所要の補正を行うこととしております。

 次に、質疑について申し上げます。

 質疑は、小泉内閣の政策目標の達成状況、財政健全化への取り組み、補正予算編成のあり方、所得格差の拡大などの財政・経済問題、日中関係、東アジア共同体構想、在日米軍再編などの外交・防衛問題、米国産牛肉輸入再開と再禁止の経緯及び政府の責任、豪雪・雪害対策、アスベスト対策、耐震強度偽装問題、ライブドア問題、子供の安全対策、被用者年金の一元化、IT革命への対応、皇室典範改正問題、鳥インフルエンザ対策等、国政の各般にわたって熱心な質疑が行われました。

 かくして、昨三十日質疑を終局し、補正予算三案を一括して討論に付しましたところ、民主党・無所属クラブを代表して北神圭朗君から、日本共産党を代表して佐々木憲昭君から、社会民主党・市民連合を代表して阿部知子君からそれぞれ反対の意見が述べられました。討論終局後、採決の結果、平成十七年度補正予算三案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 三案につき討論の通告があります。順次これを許します。笹木竜三君。

    〔笹木竜三君登壇〕

笹木竜三君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました平成十七年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 BSE問題に関して、我が党の川内議員が昨年十月に提出した質問主意書に対し、「米国産牛肉等の輸入を再開することとなった場合には、輸入再開以前に、また、輸入再開後も定期的に、担当官を派遣して米国における我が国向け牛肉等に係る食肉処理施設に対する現地調査を実施することが必要」と、政府は昨年十一月に閣議決定の上、答弁をいたしました。

 にもかかわらず、米国産牛肉輸入再開を声高に要求するブッシュ大統領の御機嫌を気にしてか、輸入再開を急ぐ余り、みずから決定した前提条件すら無視し、現地調査を行わないまま、輸入再開を強行いたしました。そして、成田空港に到着した米国産牛肉に特定危険部位が混入するという事態に至ったのであります。

 この件に関し、昨日、中川農林水産大臣は、朝には閣議決定どおりにしなかったと言い、夜には閣議決定違反ではないと言いました。まさに朝令暮改。さらに、閣議決定について、これは行動の指針を示しているにほかならないと思うわけですが、認識を是としたものであり、行動をなすことを決定したものではないという奇妙きてれつなへ理屈を展開されました。こんなへ理屈が許されるのであれば、およそすべての答弁、すべての国会審議が空洞化をいたします。このような無責任は、あらゆる閣議決定、国会審議を空洞化させ、断じて許すことができません。

 自由な社会は規範なしでは成り立たない、無責任な自由は必ず自滅する、これは、かつて改革を断行したイギリスの元首相サッチャー女史の言葉です。BSE、耐震偽装、ホリエモン担ぎとライブドア事件等々に見られる政府の軽さ、そして無責任は、日本社会の良識、常識をも崩していくのではないかと危惧するものであります。(拍手)

 民主党は、今国会を安全国会とすべきと考えています。今回の閣議決定違反はこの私たちの主張と真っ向から対立するものであり、何より国民にとって、食の安全を脅かす許しがたい事態であります。

 国民にとっての不安の種は食だけにとどまりません。昨年は、子供にかかわる凶悪事件が繰り返し発生しました。四月のJR福知山線事故を初めとする鉄道事故や航空機のアクシデントが続発し、十一月には耐震偽装が発覚しました。このような状況で、国民はみずからの安全に大きな不安を抱いています。政治は、国民の生命財産を守り、不安、不信感を払拭するために全力を挙げなければなりません。だからこそ、私たちは安全国会を提唱しているのです。

 一方、政府は、今国会を行革国会と名づけ、数合わせのみに走る、やみくもな小さな政府路線を突き進もうとしています。無駄をなくすことの徹底した改革、大いに賛成です。私たちも、無駄の徹底的な排除など、よい意味での改革競争には賛成です。しかし、小さな政府、小さな政府というのみでは、政治までが小さく、さらに小さく、やがてはむき出しの資本主義と、弱肉強食だから負けないように頑張れというだけの政治になってしまいます。

 何から何まで民間にほうり出してしまうような改革には反対です。政府が担うべきことを、政府の責任を明確にした上で効率的に行う政府こそが、私たちの目指す政府です。

 以下、反対の理由を申し上げます。

 第一に、国民の関心が最も高い耐震偽装に対する対応です。

 民主党は、被災者の生活の基盤たる住宅本体への再建支援を行う被災者生活再建支援法改正案を幾度となく国会に提出をしてきました。そのたびに、政府・与党は、私有財産に公的資金を投入することは望ましくないとの理由で反対をしてきました。

 しかし、政府は、本補正予算案に耐震偽装被害者への公的資金投入を盛り込んでおります。災害により住居を失った方には支援をせず、偽装によって住居を失った方には支援を行う、この不公平、矛盾について、政府は十分な説明をしていません。

 また、政府は、公的資金投入の理由として周辺住民の安全性確保を挙げていますが、同じ耐震偽装物件でも、分譲物件には補助するが賃貸物件やホテルなどには補助しないとしています。周辺住民の安全性確保という意味ではいずれも同じ条件であるにもかかわらず、ここにも大きな不公平、矛盾があります。

 耐震偽装にかかわる最大の問題点は、政府の責任が不明確なことであります。被害者に対する迅速な対応が必要なことは言うまでもありませんが、だからといって、責任をあいまいにすることがあってはなりません。建築基準法の確認検査制度の不備、指定確認検査機関や特定行政庁の確認行為の定義の甘さなど、政府の責任に帰すべき点は数多くあります。また、予算委員会では、北側大臣から行政責任を認める答弁もありました。

 これらを踏まえれば、被害者に対して、政府は、支援するのではなく、賠償もしくは補償を行うのが筋であります。しかし、政府は、支援というあいまいな言葉で、みずからの責任の所在をごまかそうとしているのです。

 その証拠が、事実解明に対する政府の姿勢です。事実解明には関係者の証人喚問、参考人招致が不可欠であるにもかかわらず、政府・与党の姿勢は極めて消極的であり、事実解明に対する熱意が全く感じられません。国民の貴重な税金を使うのです。まずは事実を徹底的に解明し、事実に基づく責任の所在を明らかにし、そして、この責任に応じて負担をするのが当然ではありませんか。改めて、自民党の伊藤公介議員の証人喚問、そして安倍晋三官房長官秘書の参考人招致を求めます。(拍手)

 次に、アスベスト被害者に対する救済です。

 政府の提出したアスベスト健康被害救済法案による救済と、労災による補償の格差が歴然であり、真にすき間のない救済たり得ていません。工場の壁を隔てて外側の人は三百万円をもらったらそれで終わりというのでは、余りにも大きな格差ではないでしょうか。これが小泉総理の言う小さな政府なのでしょうか。

 次に、子供の安全についてです。

 昨年の子供にかかわる凶悪事件の続発を受け、政府は、年末に緊急対策六項目を決定しました。私たちは、この六項目の対策が補正予算に盛り込まれていると確信をしていましたが、実際には、補正予算には子供の安全にかかわる費用は一切盛り込まれていません。

 民主党は、子供の安全を守るため、このたびの補正予算に、学校耐震化、通学路の安全確保のためのスクールバスや防犯灯などの設置、犯罪被害防止のための安全教育、地域ぐるみの学校安全体制の整備、不審者侵入対策などを盛り込むことを強く主張いたします。

 国民の安全、安心確保への要請が高まっているにもかかわらず、政府側の対応は全く冷淡であります。特に、さきに申し上げたBSE問題について、中川農水大臣は、輸入再開後でなければ調査できないと判断した上での政策変更であるが、閣議決定を経た答弁書どおりにしなかったことについて国会に対し十分な説明をせず、責任を感じているなどと、説明不足であったことだけが問題との答弁を衆議院予算委員会にていたしました。説明責任は当然のこと、何よりも重要なことは、国民の安全、安心を守ることではないのですか。

 中川農水大臣は、問題の所在を把握する能力、政治家としての責任感に欠けていると断ぜざるを得ません。みずからが閣議決定したことさえ守れず、そして、恐らく役人が書いたへ理屈に乗っかるこの政府の無責任、国民の安全、安心をないがしろにするという、言語道断、前代未聞の行為に及んだ中川農水大臣を、小泉総理は即刻罷免するべきであります。また、このような傍若無人な振る舞いを許す政府・与党は、責任政党ではなく、無責任政党であり、政権担当能力に欠けると言わざるを得ません。

 最近、格差社会、下流社会、拝金主義という言葉がささやかれるようになりました。これが、五年近い小泉政権の生み出した影の部分だと私たちは考えています。民主党は、この通常国会において、このような流れを一刻も早く食いとめる決意です。

 総理は再三、米百俵のエピソードを引き合いに出されます。

議長(河野洋平君) 笹木君、申し合わせの時間が過ぎましたから、結論を急いでください。

笹木竜三君(続) 当時の長岡藩の藩士たちがきょうのつらさに耐えることができたのは、新しい社会と新しい教育の実現目標がはっきりと示されていたからです。目標のない節約、節約のための節約では、国民に勇気も力もわいてきません。

 私たちは、影を影として放置せず、国民が安全に生活できる国をつくると同時に、小泉構造改革なるものが一体何であったかを国民の前に明らかにし、目標を明示し、国民の勇気と力を結集できる政治を実現することをお約束し、私の討論を終わらせていただきます。(拍手)

議長(河野洋平君) 松岡利勝君。

    〔松岡利勝君登壇〕

松岡利勝君 自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となっております平成十七年度補正予算三案に対しまして、賛成の討論を行うものであります。(拍手)

 小泉内閣は、改革なくして成長なしとの方針のもと、官から民へ、民間でできることは民間でとの抜本的かつ思い切った構造改革に全力で取り組んでこられ、その結果、日本経済は、不良債権の処理目標を達成し、政府の財政出動に頼ることなく、民間主導の景気回復の道を歩んでいます。今後も、この改革の手綱を緩めることなく財政構造改革を進めていかなくてはなりません。他方、国民生活の安心と安全の確保を図る上で重大な問題となっておりますアスベスト問題や新型インフルエンザ、構造計算書偽装問題などの新たな事態に対し、適切に対処する必要があります。

 以下、本補正予算に賛成する主な理由を申し述べます。

 賛成の第一の理由は、追加の内容について十分に吟味した上で、緊急性が高く、かつ真に必要な経費を計上していることであります。

 まず、災害対策費につきましては、平成十七年発生災害及び過年発生災害により被害を受けた公共土木施設等の災害復旧等事業費のほか、台風、豪雨、地震等による災害等の防止のため緊急に対応すべき事業として治水、道路等の整備等を推進するため、一般公共事業関係費等を追加するのに必要な経費を計上しております。

 次に、義務的経費の追加につきましては、児童扶養手当法に基づく児童扶養手当給付費負担金、生活保護法に基づく生活保護費負担金、国民健康保険法等に基づく国民健康保険助成費における療養給付費等負担金等の不足額及び不足見込み額などにつき、必要な補てんを行うなど、所要額を計上しております。

 アスベスト対策関連経費につきましては、アスベストによる健康被害に係る被害者等の迅速な救済を図るため、独立行政法人環境再生保全機構の行う救済業務に要する資金に充てるための同機構に対する基金造成費の交付に必要な経費を計上するほか、文教施設等のアスベスト除去等に対する補助等を追加するのに必要な経費を計上しております。

 国際分担金につきましては、国際連合が行う平和維持活動部隊等の紛争発生地への派遣、停戦の監視及び治安の維持に係る分担金等の支払いに必要な経費を計上しております。

 中小企業金融公庫出資金等につきましては、中小企業金融公庫の経営基盤の確保を図るため、中小企業信用保険準備基金に充てるための同公庫に対する出資等を行うために必要な経費を計上しております。

 市町村合併推進体制整備費補助金につきましては、市町村が行う自主的な市町村合併の取り組みの進展に伴う必要な経費を計上しております。

 また、新型インフルエンザに対応するため、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄の積み増し、及びユニセフ等を通じて行う支援活動等に対する拠出金の支払い等に必要な経費を計上しております。

 さらに、大きな社会問題となっております構造計算書の偽装問題による分譲住宅居住者の居住の安定の確保、及び住宅・建築物の耐震性の不安への対応を図るため、地方公共団体等が緊急に対応すべき事業に対する地域住宅交付金及び住宅市街地総合整備促進事業費補助を増額するため、所要額を計上しております。

 このほか、障害者居宅生活支援費など、特に緊要となった事項について所要の経費を計上しているものであります。

 賛成の第二の理由でありますが、財政規律を確保し、改革路線を堅持した点であります。

 本補正予算では、既定経費の節減に取り組むとともに、公債の償還財源に充てるため、昭和五十五年度補正予算以来実に四半世紀ぶりに、決算上の純剰余金の全額を国債整理基金特別会計へ繰り入れることとしております。また、改革推進公共投資事業資金貸付金について、償還期限を繰り上げて償還させることにより、国債整理基金特別会計への繰り入れを行っております。さらに、補正予算としては平成に入り初めて、公債発行予定額を減少することとしております。このことは、小泉構造改革の正しさとその成果を明確に示しているものと判断できます。

 以上、補正予算三案に賛成する主な理由を申し述べ、賛成討論といたします。

 どうもありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) 吉井英勝君。

    〔吉井英勝君登壇〕

吉井英勝君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇五年度補正予算三案に反対の討論を行います。(拍手)

 災害対策など緊急、切実な補正は当然であります。しかし、今回の補正予算には、看過できない重大な問題があります。

 第一に、在日米軍再編計画関連経費、すなわち、沖縄県の普天間基地にかわる新しい基地をキャンプ・シュワブ地区に建設するための調査経費を初め、米軍と自衛隊の六つの基地について、基地再編の調査費を盛り込んでいることであります。

 これは、昨年の日米合意に基づき日米軍事同盟の再編強化を進め、自衛隊と米軍の軍事一体化、日米同盟の地球的規模への拡大を一層推し進めようとするものであります。こうした基地再編に関係住民や自治体が強く反対しているのは当然であり、断じてこの予算案は認められません。米海兵隊実弾演習を全国に拡大実施するためのSACO経費も容認できません。

 また、記録的な豪雪などで地方が予想を超える財政支出を余儀なくされているにもかかわらず、本来二〇〇五年度に地方に配分すべき交付税を翌年度に繰り越し、国の財源不足の補てんに充てていることは重大です。

 さらに、アスベスト対策では、被害者の真の救済や問題の根本的解決にとって極めて不十分なものであります。

 これまでアスベストによる健康被害がありながら一切救済されてこなかった工場周辺住民等の救済に初めて踏み出したことは、長年にわたる被害住民の運動を一定程度反映したものであります。しかし、今回の対策は、国の行政責任と加害企業の責任をあいまいにし、その救済水準は極めて不十分なものであります。少なくとも、対象疾病を中皮腫、肺がんだけでなく労災並みの五つの疾病に拡大し、労災や公害健康被害補償の水準に引き上げ、被害者の通院治療と生活を支えることのできる制度に充実させることを強く要求するものであります。

 最後に、耐震強度偽装問題では、建築物の安全確認を民間任せにした政府の責任が厳しく問われており、また、米国産輸入牛肉への除去部位混入問題では、輸入再開を最優先し、食の安全をないがしろにしてきた小泉内閣の責任は極めて重大であることを指摘し、反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 阿部知子君。

    〔阿部知子君登壇〕

阿部知子君 社会民主党・市民連合を代表して、補正予算三案に反対の立場の討論を行います。(拍手)

 下校途中の児童をねらった殺害事件、あるいは昨年末に発覚した耐震強度の偽装問題、さらには、本年に入り、アメリカからの輸入牛肉のずさんな管理実態、加えてライブドアによる虚偽と虚構の株の取引等々、今、私どもの暮らす社会は、著しい不安と不信そして不穏の中に置かれています。

 そうした中で組まれる補正予算であれば、当然、国民の生命や財産を守り、安心、安全、信頼の回復に努めるものでなければならないと考えますが、政府によって提出された補正予算案には一切そうした観点はなく、むしろ、企業の利潤や、あるいは政府の責任をあいまいにしたままのびほう策に終始した結果、そのツケを国民や自治体にツケ回すものになっております。

 その端的な表現がアスベスト対策です。

 そもそも、一九七〇年代、既に世界的には明らかになった危険性に対して、企業の利潤第一に、さらには、当然とるべき政府の規制や行政指導について、それを怠ってきたことの責任をあいまい化して、被害者救済の名のもとにつくられた新法では、実は、脱アスベスト社会に向けた根本的な取り組みや被害者補償という大きな視点に立った対策は、むしろ後退するものとならざるを得ないと思います。

 加えて、耐震強度の偽装問題への支出八十億円も、実は、明らかにされるべき事件の全貌やあるいは国土交通省の責任も含めた政府の責任ということが見えなくなる、政治的な幕引きになりかねない危惧を覚えます。

 また、本来、補正予算が第一に支出されるべき災害対策費に関しても、未曾有の豪雪、これに見舞われた地方、過疎に悩む地方には非常に冷たい。国民の願いを無視するものになっていると言わざるを得ません。

 さらには、昨日の予算委員会の審議の中では、政府は、アメリカからの圧力に本当に簡単に譲って、閣議決定もほごにすることも辞さない、あるいは国民の生命や安全などまるで眼中にないという姿勢を明らかにしました。

 私ども社会民主党は、何よりも格差の是正、しっかりしたセーフティーネットを構築するために何をなすべきかに全力を挙げて取り組むことを表明し、反対の討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 三案を一括して採決いたします。

 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 日程第四は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 日程第四 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)

議長(河野洋平君) 日程第四、ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の趣旨弁明を許します。厚生労働委員長岸田文雄君。

    ―――――――――――――

 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔岸田文雄君登壇〕

岸田文雄君 ただいま議題となりましたハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案について、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 本案は、戦前、国内のハンセン病療養所と同様の隔離政策が実施されていた国外の療養所に入所していた方々について、その精神的苦痛を慰謝するため、補償金を支給しようとするもので、その主な内容は、

 第一に、昭和二十年八月十五日までの間に厚生労働大臣が定める国外のハンセン病療養所に入所していた者であって、現行法の施行日において生存しているものに対し、補償金八百万円を支給すること、

 第二に、補償金の請求は、この法律の施行日から五年以内に行わなければならないこと、

 第三に、この法律は、公布の日から施行し、施行前に補償金を請求する意思が書面により表示されていたものとして厚生労働省令で定める者については、施行前に死亡した者を含めて、請求があったものとみなすこと

等であります。

 以上が、本案の趣旨及び内容であります。

 本案は、去る二十七日の厚生労働委員会において、内閣の意見を聴取した後、全会一致をもって委員会提出法律案とすることに決したものであります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案を可決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第五 国会議員互助年金法を廃止する法律案(河村たかし君外七名提出)

 日程第六 国会議員互助年金法を廃止する法律案(宮路和明君外六名提出)

議長(河野洋平君) 日程第五、河村たかし君外七名提出、国会議員互助年金法を廃止する法律案、日程第六、宮路和明君外六名提出、国会議員互助年金法を廃止する法律案、右両案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。議院運営委員長佐田玄一郎君。

    ―――――――――――――

 国会議員互助年金法を廃止する法律案(河村たかし君外七名提出)及び同報告書

 国会議員互助年金法を廃止する法律案(宮路和明君外六名提出)及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔佐田玄一郎君登壇〕

佐田玄一郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、議院運営委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、宮路和明君外六名提出の法律案は、現行の国会議員互助年金法を本年四月以降廃止し、これに伴う所要の経過措置を講じようとするものであり、これにより現職議員が国庫に納めている納付金は四月以降はなくなります。

 経過措置の主な内容は、議員OBや遺族の既受給者については、年金権も憲法の保障する財産権であるため、年金の支給自体は継続するものの、国庫負担を軽減するため、OBが受ける年金は最大一〇%削減し、さらに年金の全額支給停止を含む高額所得による支給制限措置の大幅強化を図ろうとするものです。

 現職国会議員については、廃止の時点で現行法による年金の受給資格を満たしているか否かで区分し、在職十年以上のいわゆる有資格者は、廃止時点までの在職期間に対応する、いわば過去分の年金を退職後受けるのみとし、その額もOBを上回る一五%削減した上で、同様の高額所得による年金の停止措置も適用することとしております。

 なお、年金の受給権を放棄した場合には、これにかえて、廃止までに納めた納付金総額の八割に相当する額を一時金として退職時に受け取ることもできることといたしました。

 在職十年未満の現職議員は、納付金総額の八割を退職時に一時金で受け取るのみとするものであります。

 次に、河村たかし君外七名提出の法律案は、与党案と同様、現行国会議員互助年金法を本年四月以降廃止することを定めるものでありますが、廃止に伴う経過措置については、議員OBが受ける年金は現行より三〇%削減し、また、現職議員については納付金の返還のみとし、その支給割合も五割としている点が主な相違点であります。

 両法律案は、当委員会に付託され、去る二十七日提出者宮路和明君及び河村たかし君から提案理由の説明を聴取した後、質疑、討論を行い、順次採決いたしましたところ、まず、河村たかし君外七名提出の国会議員互助年金法を廃止する法律案は賛成少数をもって否決すべきものと決し、次に、宮路和明君外六名提出の国会議員互助年金法を廃止する法律案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 両案につき討論の通告があります。順次これを許します。鈴木克昌君。

    〔鈴木克昌君登壇〕

鈴木克昌君 私は、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました国会議員互助年金法を廃止する法律案に関し、民主党提出法案に賛成、自民党、公明党提出法案、いわば羊頭狗肉、竜頭蛇尾の法案に反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 議員年金の改革が本格的に俎上に上がったのは、一昨年、通常国会の年金法改正のときからであります。政府提出の改正法が、制度の抜本的な改革を置き去りにしたまま、十四年連続で保険料を引き上げ、年金額を一五%カットするなど、国民に厳しい内容でありました。しかし、一方、国会議員には高額でしかも国庫負担率七〇%を超えるという極めて有利な年金があることに対し、国会議員の特権、国民に痛みを求めるならまず政治家がみずからを律するべきという強い批判が国民から寄せられました。

 民主党は、政府改正法案に合わせて、国民年金を含めたすべての年金の一元化を内容とする法案を国会に提出いたしましたが、その時点で既に、議員年金を廃止して、国会議員も一元化された公的年金制度に国民の皆さんと同様に加入することを主張いたしました。残念ながら、年金制度の一元化への道筋はいまだ見えていませんが、この議員年金改革に対する基本的な思想、すなわち、国会議員も国民と同じ年金を受給する、隗より始めよは微動だに揺るいではいません。

 議員年金改革については、その後紆余曲折を経ました。一昨年の総選挙後、議長のもとに調査会が設置され、昨年の一月には答申が提出されました。本来ならこの答申を尊重することは当然でありますが、私たちから見て、その内容はとても国民の納得を得られるようなものではありませんでした。当事者ではない調査会が余り大胆な改革案を答申できないことは、やむを得なかったかもしれません。民主党としては、やはりこれはみずからを切る決断をし、大胆な改革案をまとめなければならないと考え、法案作成に着手いたしました。

 一方、与党も私たちの提案に応じる形で昨年の総選挙後から取り組みましたが、その後の過程では混乱をきわめました。

 与党は、一たん議員年金廃止としながら、廃止期間を明記せず、当面の間、現行制度を微修正した年金制度を継続する案をまとめました。しかし、この案は小泉総理の、このままでは国民の理解は得られないというツルの一声で、与党は慌てて本年四月に議員年金を廃止する方針へと転換しました。さらに、十二月七日には、新方針に基づく与党案に対して小泉総理が、与党案では廃止にならないと再度の指示を出されたわけであります。これに慌てた与党は、急ぎ総理を説得に走り、今度は総理が説得されて、翌八日には総理が了承するという事態になったわけであります。小泉総理の朝令暮改でようやく決着したというてんまつとなったわけであります。

 このような事態を招いた最大の原因は、自民党、公明党ともに、議員年金の改革を何のために行うのかという根本が欠落していることにあります。そうでなければ、わずか一日で全く異なる内容の案を両党がまとめられるわけがありません。国民の批判が強いから、何でもいいからまとめよう、民主党がやるというから、仕方がないからやっておこうという理念のなさが混乱をもたらしたのであります。

 そして、この過程が内容にそのまま反映しています。与党案の最大の問題点は、現職議員が将来の年金受給を選択できることにあります。繰り返しますが、この改革のスタートは、国民と同じ目線に立つ、議員みずからが率先してみずからの痛みを伴う改革を断行するということにあります。しかし、与党案では、既に年金受給資格を得ている現職議員には痛みがほとんどありません。年金受給を選択すれば、恐らく多くの議員が、これまで納付してきた納付金より多額の年金を受給できます。これ以上年金受給額は上がりませんが、それは負担がなくなるからですから、当たり前のことであります。

 また、与党案では、今後四十年、五十年にわたって現行制度に基づく年金給付が継続する可能性が高く、その財源はすべて国民の血税で賄われることになります。結果として、巨額の国庫負担が必要となるわけであります。そもそも、民主党が年金廃止案をまとめたときに、納付金がなくなれば国民負担がふえると民主党案を極めて厳しい口調で批判したのは与党ではなかったでしょうか。

 しかし、結果的に、現職議員に対し将来の年金受給もある与党案は、現職議員の将来の年金受給のない民主党案に比べて、極めて巨額の国庫負担が必要となります。なぜ与党は、あれだけ激しく国庫負担の増加に反対したにもかかわらず、民主党案以上に国庫負担の大きい与党案を取りまとめたのか、明確な説明が必要であると考えます。

 これに対して、民主党案は、基本的な思想にのっとり、その内容はすっきりしています。現職議員はすべて将来の年金受給を放棄します。OB議員に対しては、その生活の維持に配慮しつつ、給付額を三割カットとさせていただきます。与党は、民主党案に対して、財産権を規定する憲法二十九条に違反すると主張します。しかし、現職議員については、みずからの財産について、みずからが放棄するのでありますから、これを憲法違反だとは考えません。何より、この国の財政を考え、また、隗より始めよとみずからが痛みを感じる改革が必要だと考えている以上、この程度は当然だと考えています。

 また、与党案でOB議員に対する給付についても最大一〇%カットとしており、我が党案が財産権を規定する憲法二十九条に違反するというのであれば、同じことではないでしょうか。

 なお、付言すれば、与党案では、年金給付額は現職議員で一五%カットとしており、調査会答申よりもカット率が後退しています。何より国会は、さきの年金法改正で国民の年金を一五%もカットしたのです。にもかかわらず、結果的に国民よりはるかに高い年金を受給する。これは、まさに議員の特権の濫用以外の何物でもないのではないでしょうか。このような内容で、本当に国民の理解を得られるとお考えでしょうか。私は、決して国民の理解は得られないと思います。

 この間、与党の中で最も議員年金廃止にこだわってきたのは小泉総理です。しかし、結果として与党案は、実質的な現行制度の延長に終わりました。総理は、本当にこの与党案でよいとお考えになっておるのでしょうか。この案は、まさに羊頭狗肉、竜頭蛇尾であると思います。総理自身も強い不満をお持ちだと思います。そうであるならば、ぜひとも与党案に反対し、民主党案に賛成を表明していただきたいわけであります。(拍手)

 議場の議員各位にお願い申し上げます。

 今まで申し上げてきたように、与党案は議員としての尊厳を国民に示すことができません。これでは、国民の政治に対する不信感を払拭することはできません。私は、国会議員が議員年金目当てで議席を得たとは全く考えておりません。そうであるならば、みずからの身を切り、国会議員として堂々と国民の前に立つために……

議長(河野洋平君) 鈴木君、申し合わせの時間が過ぎましたから、結論を急いでください。

鈴木克昌君(続) どうか、民主党案に御賛同いただきたいと思います。

 以上で終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 松本純君。

    〔松本純君登壇〕

松本純君 私は、自由民主党及び公明党を代表し、ただいま議題となりました与党提案の国会議員互助年金法を廃止する法律案について賛成、民主党提案の国会議員互助年金法を廃止する法律案に反対の立場から討論を行うものであります。(拍手)

 以下、具体的に申し述べます。

 現行の互助年金法第九条では「国会議員が在職期間十年以上で退職したときは、その者に普通退職年金を給する。」と定めており、本条から、この要件を満たす議員は年金受給資格が発生することは明白であります。

 与党案は、この厳粛な事実を基礎に、年金受給資格の有無によって現職議員を区分し、在職十年以上の者には、ことし三月までの在職期間に応じた年金額を一五%削減した上で支給し、在職十年未満の者には、納付金総額の八割を一時金として支給するという極めて明快な内容であります。

 また、現に年金を受給しているOB議員につきましては、その額を最大一〇%削減するとともに、年金と年金外所得の合計が七百万円を超える場合には、その超える額の二分の一を停止することとし、現在の最低保障制度も廃止するなど、高額所得者に対する支給制限措置を大幅に強化し、現今の国民世論にも十分にこたえつつ、国庫負担金を極力削減する方途を講じようとするもので、責任与党としての面目躍如たる内容となっております。(拍手)

 これに対し、民主党案は、先ほど指摘いたしました互助年金法第九条の規定を全く無視して、現職議員を一律に扱い、年金受給資格があるにかかわらず、納付金総額の五割のみを清算金として支給するという乱暴な措置を強行しようとするもので、法律違反のそしりを受けても不思議はなく、一たん訴訟が提起されたときは到底たえ得ないものであると断ぜざるを得ません。

 さらに、民主党案では、同じ現職議員でも、たまたま過去に落選などによって年金の裁定を受けた者には引退後には年金の支給が保障されているのに対し、連続当選を重ねた者には、年金受給資格を満たしているにもかかわらず一切年金は支給されないといった、常識的に考えても理解しがたい仕組みになっていることなど、多くの問題をはらんでいると指摘せざるを得ず、もとよりこのような案には反対であるということを明確に申し上げておきます。

 かかる不公平で極端な内容を含む民主党案に対しては、同党内において異論があったとも仄聞しており、しょせんは否決されることを見越しての提案ではないかとの邪推すら生んでおるのであります。建設的対案路線の推進を標榜する同党への国民の期待に果たしてこたえ得るものなのか、他人事ながら甚だ疑問を抱かざるを得ないというべきであります。

 与党案では、有資格の現職議員には、年金の受給の道と同時に、これを請求しない場合には一時金受給の道も開かれているのでありますが、与党案が成立した暁には、すべての民主党所属議員は、自分たちの法案を主張するのであれば、当然、迷うことなく、年金を受給する道は選ばれないであろうことは当然のことと確信しているということを申し上げ、私の討論を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) これより採決に入ります。

 まず、日程第五、河村たかし君外七名提出、国会議員互助年金法を廃止する法律案につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は否決であります。この際、原案について採決いたします。

 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立少数。よって、本案は否決されました。

 次に、日程第六、宮路和明君外六名提出、国会議員互助年金法を廃止する法律案につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

中山泰秀君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 中山泰秀君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。

    ―――――――――――――

 平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。総務委員長中谷元君。

    ―――――――――――――

 平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔中谷元君登壇〕

中谷元君 ただいま議題となりました平成十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、平成十七年度の補正予算により増額された同年度分の地方交付税の額について、当該額の一部を平成十八年度分として交付すべき地方交付税の総額に加算して交付することができることとするものであります。

 本案は、去る一月二十四日本委員会に付託され、二十七日竹中総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、これを終局いたしました。本日討論の後、採決をいたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

中山泰秀君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、石綿による健康被害の救済に関する法律案、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 中山泰秀君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。

    ―――――――――――――

 石綿による健康被害の救済に関する法律案(内閣提出)

 石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 石綿による健康被害の救済に関する法律案、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。環境委員長木村隆秀君。

    ―――――――――――――

 石綿による健康被害の救済に関する法律案及び同報告書

 石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔木村隆秀君登壇〕

木村隆秀君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、環境委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、石綿による健康被害の救済に関する法律案についてでありますが、石綿による健康被害の迅速な救済を図るため、石綿による健康被害を受けた者及びその遺族に対し、医療費、療養手当、特別遺族弔慰金等を支給し、また、労災保険法による遺族補償給付を受ける権利が時効によって消滅したものに対しては、特別遺族年金等を支給するための措置を講じようとするものであります。

 次に、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案でありますが、大気汚染防止法、地方財政法、建築基準法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の四法律を改正し、石綿の飛散等による人の健康または生活環境に係る被害を防止するための措置を講じようとするものであります。

 両案は、去る二十七日本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、同日本委員会に付託されました。

 委員会におきましては、同二十七日小池環境大臣から両案について提案理由の説明を聴取した後、同日並びに本日質疑を行い、質疑を終局いたしました。

 その後、石綿による健康被害の救済に関する法律案に対しまして、民主党・無所属クラブから修正案が提出され、趣旨の説明を聴取いたしました。

 続いて、討論を行い、まず、石綿による健康被害の救済に関する法律案について採決いたしましたところ、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案について採決を行ったところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。

 なお、両案に対しそれぞれ附帯決議が付されましたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。田島一成君。

    〔田島一成君登壇〕

田島一成君 私は、内閣提出、石綿による健康被害の救済に関する法律案に、民主党・無所属クラブを代表して、反対する立場から討論を行います。(拍手)

 既に炸裂していた静かな爆弾、アスベストは、長年の産業優先、高度経済成長の負の置き土産として、人体と環境に大きなつめ跡を残し、国民的災害を引き起こしました。なぜこんな病気になったのかと、苦しんで流された涙と失われた命は、二度と戻りません。

 アスベストの危険性は一九七〇年代から既に指摘されており、八〇年代には徹底除去するチャンスもあったはずです。この数十年間、総合的なアスベスト対策を怠った政府の責任は、厳しく問われなければなりません。

 民主党は、アスベストによる健康被害が我が国の深刻な社会問題となっていることに対し、国、地方公共団体、事業者の責務を定め、国民と一体となってアスベスト対策に総合的に取り組むための基本的枠組みを定めるアスベスト総合対策推進法案を、政府に先駆けてさきの国会に提出いたしました。

 これに対して出された政府の救済法案は、政府の責任には全く触れず、私どもの総合対策のほんの一部を取り出して、形ばかりのお見舞いをするというお粗末な内容でありました。被害者や遺族の皆さんは、飛びおりますからねとその覚悟を示された小池大臣を正義の味方と期待を寄せましたが、実は、血も涙もない、ただの政府の味方でしかなかったと、怒りをあらわにしていらっしゃいます。(拍手)

 本法案の審議に当たっての論点は二つ。アスベストによる健康被害者の痛みと苦しみを少しでも和らげ、安心して暮らせる環境を保障すること、そして、これ以上のアスベスト健康被害を食いとめるため、アスベスト製造等の禁止、建築物からの除去、廃棄物の適正処理、建築物解体時の飛散防止など、既存アスベストの処理の実効性を確保することであります。

 しかし、政府は、内閣総理大臣を筆頭に、アスベスト対策に取り組む真摯な姿勢を示すわけでもなく、不十分な金銭給付だけを強調されていることは、審議の経過からも明白であります。

 特に、我が党議員の指摘ではっきりしたとおり、政府の救済制度は、表裏一体であるはずの労災による補償との格差が歴然であり、すき間だらけの制度であります。

 何の落ち度もなく、たまたまアスベストを扱う工場のそばに住んでいただけで、亡くなられた方の命の代償は、総額わずか三百万円。月わずか十万円の療養手当では、通院費で全部消えてしまうという被害者もいらっしゃいます。

 また、労災補償に含まれている就学等援護費や通院費、遺族年金も政府の救済制度には見当たらず、葬祭料にも労災補償の葬祭料との間に大きな格差があります。

 同じ病気なのになぜこんなに違うのか、国がアスベストの危険性に気づいたときに使用を禁止していれば、こんな苦しい思いはしなかった、これが被害者の生の声であります。実際に給付を受ける被害者の方々が、工場の内と外では命の値段に差があると感じるこの程度の内容で、政府は、救済だと本当に胸を張れるのでしょうか。これでもすき間のない救済と言い切れるのでしょうか。

 また、政府の救済制度では、労災の時効問題の解決も先延ばしにされ、新たな矛盾を抱えることになりました。

 政府案では、時効により労災補償を受けられなかった遺族に、原則二百四十万円の遺族年金を支給することにしています。ところが、労災補償は、暴露業務に従事していたときの給与をもとに算定されるため、中皮腫など潜伏期間が数十年と長いアスベスト関連疾病の場合は、遺族年金が時効事例の原則二百四十万円に比べて大幅に下回るというケースが出ています。なぜ時効の人が労災認定者より有利なのかという疑問に、厚生労働省は答えられないでしょう。そうです、明らかに制度上の不備なのであります。

 昨年の第百六十二通常国会に我々民主党が提出した労災法の改正案では、アスベスト関連疾病については時効を適用しないこととうたいました。この法案が成立さえしていれば、こんな矛盾は生じ得なかったのであります。

 政府の救済制度の財源は、全事業者、国、地方公共団体による負担となっていますが、この拠出の根拠について、政府の答弁の説得力は全くありませんでした。国の最終的な給付の負担割合もあいまいなままであります。アスベスト対策を後手に回してきた政府の責任を明確にし、政府みずから前面に立って説明責任を果たさない限り、国民の理解を得ることはできません。

 健康被害者の皆さんが、無念の思いを抱えながら、不安や恐怖と日々闘っておられることを、私たち民主党は真剣に受けとめてまいりました。そして、救済が急務であることを認識しつつも、余りに問題点の多い政府案を前にして、悩みに悩みました。

 仮に、政府や与党の皆さんが基本的な枠組みを変えられないとおっしゃるのなら、せめて該当する被害者とその御家族にとってより切実な問題にこたえるべきだと考え、通院費と就学援護費に絞った修正案を提出いたしました。

 中皮腫の専門医療機関は限られており、居住地によっては通院費だけで月十数万円飛んでしまう方もいらっしゃいます。我が党では、被害者の通院にかかる費用は約三億円と試算見積もりをいたしました。一方、今回の補正予算のうち、基金創設時に負担する事務費におよそ十五億円も充てられることが答弁でも明らかになりました。にもかかわらず、わずか三億円程度のこの通院費がどうして捻出できないのでしょうか。これではアスベストによる健康被害の救済ではなく、縦割りの官僚機構を救済するための法案そのものではありませんか。

 働き盛りで発症される住民被害者の中には、お子さんの学業や進学を断念されるケースも出てきています。こうした切実な悩みや苦労に的確に対応することが、自己防衛すらできなかったアスベスト健康被害者に対するせめてもの誠意ではないか、これなら与党の皆さんも共感をし理解してくださるのではと一縷の望みを修正案に託しました。

 しかし、その思いもむなしく、修正案は否決されました。政府の救済制度案が、実際にもがき苦しんでいる方々の立場に真に寄り添い、誠実かつ具体的に対応する内容でないことと、すき間のない対応が実は口先だけの対応でしかないことが、ここに図らずも露呈したのであります。

 最後に申し上げます。

 健康被害者への救済は、アスベスト対策の最重要課題であります。しかし、それだけがすべてではありません。今後、少なくとも数十年続くノンアスベスト社会への取り組みは、私たちの身の回りにあるアスベストを、いかに計画的、段階的に除去、廃棄し、無害化するかにかかっています。

 国民の健康と安全を守り、環境汚染の防止を総合的に推進するために、一日も早くアスベスト総合対策推進法を制定すべきであることを繰り返し申し上げ、反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 加藤勝信君。

    〔加藤勝信君登壇〕

加藤勝信君 私は、ただいま委員長より報告のありました内閣提出の石綿による健康被害の救済に関する法律案及び石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案について、自由民主党、公明党を代表して、賛成の立場から討論を行うものであります。(拍手)

 昨年の夏以来、石綿による健康被害は、石綿を使用していた工場などで働いていた方のみならず、その家族や周辺の住民などにも及んでいることが明らかとなり、大きな社会問題となっております。

 また、小中学校などの公共施設を初め、私たちの周りの建築物においても吹きつけアスベストなどが発見されるとともに、民間建築物を含めると、その全容は必ずしも明らかとなっておりません。そして、石綿が大量に使用された時期に建設された建築物は、建てかえの時期を迎えております。

 石綿による健康被害者への対応、そして今後の被害の未然防止、国民の不安解消などアスベスト問題への対策は、全力で取り組むべき喫緊の課題であります。

 自由民主党、公明党は、さきの衆議院選挙のマニフェストにおいて、アスベスト問題対策の迅速な実施を公約し、この間、与党間で論議を重ね、政府に対し、救済のための新法の制定など強く働きかけを行ってきたところであります。

 石綿による健康被害が広範に発生している中、労災補償の対象になっているのはその一部にすぎません。

 また、石綿に暴露してから発症するまでに数十年もかかり、かつ、石綿が長期間において幅広く大量に利用されてきたことから、被害と原因の因果関係を特定することが非常に難しく、現状では救済が困難な状況にあります。

 さらに、石綿による中皮腫や肺がんなどの疾病にかかった場合には、発症からわずか一、二年で亡くなられることが多いことから、石綿による健康被害者の多くが、重篤な疾病を発症することも認識しないままに石綿に暴露し、何ら補償を受けられないままに亡くなられるというケースも相次いでおります。

 このため、石綿による健康被害者を、また、その御遺族の方々を、すき間が生じないように、かつ一刻も早く救済することが社会的にも強く求められております。

 石綿による健康被害の救済に関する法律案は、このような石綿による健康被害の特殊性にかんがみ、医療費などの各種給付を支給することにより、石綿による健康被害者を救済するものであります。

 また、石綿による今後の被害の未然防止などに対しては、政府において、昨年七月以降、石綿使用の実態把握や国民への情報提供、建築物の解体時等の対策など、既存の法律内で対応できる対策が実施されてきております。

 加えて、平成十七年度補正予算案及び十八年度予算案において必要な予算措置が講じられるとともに、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案において、石綿を使用している工作物の解体等の作業時における飛散防止対策の義務化、吹きつけアスベスト等の使用規制などを図るため、大気汚染防止法など四法律の必要な改正を一括して措置するものであります。

 このように、これらの二法案は、石綿による被害に対する救済と対策を車の両輪として進めるものであり、一日も早い成立と施行を期待するものであります。

 最後に、政府に対して、当時において予防的アプローチという考え方が十分に認識されていなかったことなどの過去の経緯を十分に踏まえるとともに、みずからに何らの責任もないにもかかわらず石綿による健康被害に遭われている方々、また石綿により命を失われた方々、そして、その御遺族の方々の思いとその置かれている状況に配意し、今後、政省令の制定など法案の施行に向けた準備を、そして施行後の運用を迅速にかつ適切に行うことを強く求め、賛成討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) これより採決に入ります。

 まず、石綿による健康被害の救済に関する法律案につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

 次に、石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時二十四分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  小泉純一郎君

       総務大臣    竹中 平蔵君

       法務大臣    杉浦 正健君

       外務大臣    麻生 太郎君

       財務大臣    谷垣 禎一君

       文部科学大臣  小坂 憲次君

       厚生労働大臣  川崎 二郎君

       農林水産大臣  中川 昭一君

       経済産業大臣  二階 俊博君

       国土交通大臣  北側 一雄君

       環境大臣    小池百合子君

       国務大臣    安倍 晋三君

       国務大臣    猪口 邦子君

       国務大臣    沓掛 哲男君

       国務大臣    中馬 弘毅君

       国務大臣    額賀福志郎君

       国務大臣    松田 岩夫君

       国務大臣    与謝野 馨君

     ――――◇―――――

 昨三十日は、会議を開くに至らなかったので、ここに議事日程を掲載する。

 議事日程 第四号

  平成十八年一月三十日(月曜日)

    午後五時開議

 第一 ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)

 第二 国会議員互助年金法を廃止する法律案(河村たかし君外七名提出)

 第三 国会議員互助年金法を廃止する法律案(宮路和明君外六名提出)


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