衆議院

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第28号 平成18年5月9日(火曜日)

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平成十八年五月九日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第二十一号

  平成十八年五月九日

    午後一時開議

 第一 腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件

 第二 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第三 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案(内閣提出)

 第四 住生活基本法案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件

 日程第二 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第三 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案(内閣提出)

 日程第四 住生活基本法案(内閣提出)

 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後一時三分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件

議長(河野洋平君) 日程第一、腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。外務委員長原田義昭君。

    ―――――――――――――

 腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔原田義昭君登壇〕

原田義昭君 ただいま議題となりました国連腐敗防止条約につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 公務員に係る贈収賄等の腐敗は、グローバル化の進展に伴い、持続的な発展や法の支配を危うくする要因として、あらゆる社会、経済に影響を及ぼす国際的な問題となっております。このため、効果的に腐敗行為を防止するためには、国際協力を含め包括的な取り組みが必要であるとの認識のもと、平成十二年十一月、腐敗行為の防止に関する包括的な条約を起草するための政府間特別委員会が国連総会決議によって設立されました。同委員会は平成十四年一月から条約草案の検討を行った結果、平成十五年九月、条約案文についての合意が成立し、同年十月の国連総会において本条約が採択されたところであります。

 本条約の主な内容は、

 締約国は、効果的な腐敗行為防止策を実施すること、

 公務員に係る贈収賄を犯罪とすること、

 犯罪収益の洗浄を犯罪とすること、

 腐敗行為に係る犯罪に関する捜査、訴追及び司法手続において捜査共助等最大限の法律上の援助を相互に与えること、

 犯罪収益没収のため締約国間で協力を行い、公的資金の横領等の場合には協力要請国に自国で没収した財産を返還すること

等であります。

 本件は、去る四月二十日外務委員会に付託され、翌二十一日麻生外務大臣から提案理由の説明を聴取し、二十八日質疑を行い、討論の後、採決を行いました結果、全会一致をもって承認すべきものと議決した次第でございます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。

     ――――◇―――――

 日程第二 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第二、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。環境委員長木村隆秀君。

    ―――――――――――――

 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔木村隆秀君登壇〕

木村隆秀君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書における温室効果ガスの排出量を削減する約束を確実に履行するため、同議定書及びこれに基づく国際的な決定を踏まえ、算定割り当て量の取得、保有及び移転を行うための割り当て量口座簿の作成等の措置を講じようとするものであります。

 本案は、去る三月十五日本委員会に付託され、同月十七日に小池環境大臣から提案理由の説明を聴取し、同月二十四日から質疑に入り、四月二十八日に質疑を終局いたしました。質疑終局後、採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。

 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第三 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第三、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。文部科学委員長遠藤乙彦君。

    ―――――――――――――

 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔遠藤乙彦君登壇〕

遠藤乙彦君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化に伴い、保護者の就労の有無等にかかわらず、小学校就学前の子供の教育及び保育に関する多様な需要に適切、柔軟に対応し、地域において子供が健やかに育成される環境が整備できるように、認定こども園に係る制度を設け、幼稚園及び保育所等における小学校就学前の子供に対する教育及び保育並びに保護者に対する子育て支援の総合的な提供を推進するための措置を講ずるものであります。

 本案は、去る四月六日本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。

 本委員会におきましては、同月十二日に小坂文部科学大臣から提案理由の説明を聴取し、十四日に民主党・無所属クラブから修正案が提出され、趣旨の説明を聴取した後、原案とあわせて質疑に入りました。十八日には参考人から意見を聴取し、また、十九日には足立区立おおやた幼保園を視察するなど慎重に審査を重ね、二十八日質疑を終局し、次いで、修正案について内閣の意見を聴取した後、討論を行い、採決の結果、修正案は賛成少数で否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 なお、本案に対し附帯決議を付したことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第四 住生活基本法案(内閣提出)

議長(河野洋平君) 日程第四、住生活基本法案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。国土交通委員長林幹雄君。

    ―――――――――――――

 住生活基本法案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔林幹雄君登壇〕

林幹雄君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策について、基本となる事項を定めようとするもので、

 その主な内容は、

 第一に、基本理念を定め、国、地方公共団体及び住宅関連事業者の責務を明らかにすること、

 第二に、政府が定める全国計画と都道府県が定める都道府県計画から成る住生活基本計画を策定すること、

 第三に、住宅建設計画法を廃止すること

等であります。

 本案は、去る四月十一日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、十四日北側国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、十八日に質疑に入り、二十一日参考人からの意見聴取を行い、二十八日質疑を終了いたしました。質疑終了後、討論を行い、採決いたしました結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。

 なお、本案に対し附帯決議が付されました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明

議長(河野洋平君) この際、内閣提出、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。環境大臣小池百合子君。

    〔国務大臣小池百合子君登壇〕

国務大臣(小池百合子君) ただいま議題となりました容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 現行法が施行されてから十年が経過し、ペットボトルの回収率が大きく伸びるなど、容器包装廃棄物の分別収集及び分別基準適合物の再商品化は着実に進展し、一般廃棄物のリサイクル率の上昇に資すると同時に、一般廃棄物の最終処分量の減少及び最終処分場の残余年数の改善に資するなど、循環型社会の形成に寄与してまいりました。

 こうした成果を踏まえ、今後、国、地方公共団体、事業者、消費者等すべての関係者の協働のもと、容器包装廃棄物のリデュース、リユース、リサイクルのいわゆる三Rを効果的に推進し、かつ、分別基準適合物の再商品化の合理化を図るため、本法律案を提出した次第であります。

 以下、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。

 第一に、容器包装廃棄物の排出抑制を促進するため、目的及び基本方針等に排出抑制の促進に係る規定を追加することとし、また、レジ袋対策等における消費者の意識向上と事業者による取り組みとの連携の促進を図るため、環境大臣が容器包装廃棄物排出抑制推進員を委嘱することとしています。さらに、容器包装廃棄物の排出抑制に向けた社会全般の活動の基盤づくりのため、環境大臣が容器包装廃棄物の排出抑制に資する情報の提供や排出量等の調査を行うこととしております。

 あわせて、小売業者等容器包装を用いる事業者について、レジ袋対策等を内容とする「事業者の判断の基準となるべき事項」を主務大臣が定めることとするほか、容器包装を多量に用いる事業者に対し、取り組み状況の報告を義務づけ、取り組みが著しく不十分な場合は勧告、公表、命令等を行う措置を導入することとしております。

 第二に、市町村による容器包装廃棄物の分別収集の質を高め、再商品化の合理化を促進するため、再商品化の合理化が図られた場合、これに寄与した市町村に対して特定事業者が金銭を支払う仕組みを創設することとしております。

 第三に、再商品化の義務が課せられているにもかかわらず、その義務を履行しない特定事業者に対する抑止効果を高めるため、罰則の強化を行います。

 このほか、基本方針に定める事項に「分別収集された容器包装廃棄物の再商品化のための円滑な引渡しその他の適正な処理に関する事項」を加えるなど所要の規定の整備を図ることとしております。

 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)

     ――――◇―――――

 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

議長(河野洋平君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。岩永峯一君。

    〔岩永峯一君登壇〕

岩永峯一君 自由民主党の岩永峯一でございます。

 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして質問をいたします。(拍手)

 容器包装リサイクル法が平成七年に制定されてから十年が経過をいたしました。この法律によりまして、容器包装廃棄物の分別収集及び再商品化は着実に進展し、一般廃棄物のリサイクル率の上昇に寄与しております。また、一般廃棄物の最終処分量が年々減少し、最終処分場の残余年数についても一定の改善が見られるなど、循環型社会の形成に寄与してきたことは評価すべきであります。

 一方、循環型社会を構築していく上で必要な三つのRのうち、リデュースとリユースについては必ずしも十分とは言えません。容器包装リサイクル法が制定された平成七年と比べても、家庭から排出されるごみの量は約三千五百万トンでほぼ横ばいであり、減量が進んでおりません。また、リサイクルについても、特にプラスチック製の容器包装廃棄物につきましては、再商品化コストの上昇や品質の確保などの課題が残されているのであります。

 二〇〇四年にノーベル平和賞を受賞された、ケニアの環境副大臣であるワンガリ・マータイさんが世界に発信している「もったいない」という言葉に恥じないように、我が国における三Rの推進に全力を尽くしていかなければならないと考えるものであります。

 これらの状況を踏まえまして、小池環境大臣に、まず、今回の容器包装リサイクル法の改正の趣旨も含め、容器包装廃棄物の三Rの推進に対する決意についてお伺いをしたいと思います。

 容器包装廃棄物の三Rの推進に当たりましては、国、地方自治体、事業者、消費者など関係者が非常に多いことから、中央環境審議会などにおきましても、例えば市町村の分別収集に係る負担が大き過ぎるため、事業者が費用負担すべきであるという声、市町村において分別収集の透明化、そして効率化がまず必要ではないかという声があると聞いております。また、容器包装廃棄物の排出の抑制についても、事業者の取り組みが不十分だという声、並びに消費者の意識向上をもっと図るべきではないかという声があったと聞いているのであります。

 こうした課題の解決に当たりましては、関係者がお互いの立場を理解し、相互に連携することが必要であります。それにより、大きな成果が得られると考えます。

 以上を踏まえまして、今回の容器包装リサイクル法の改正案を取りまとめるに当たり、これらの関係者の声を十分聞き、議論を尽くされたのかどうか、また、容器包装リサイクル法の改正により、どのように関係者が連携して取り組むことになるのかについて、小池環境大臣にお伺いをいたします。

 容器包装廃棄物の中でも、特にレジ袋につきましては、日常生活で身近に使用することや、その使用量が大量であることなどから、使用削減に向けた取り組みが特に重要だと考えるものであります。

 我々が一年間に使用するレジ袋の枚数は、何と約三百億枚であります。一人一人が毎日一枚のレジ袋を使用していると言われております。この中には、特に必要でないのに受け取ってしまうレジ袋も多く含まれているはずでありまして、消費者一人一人が意識を高めると同時に、事業者による有料化も含めたレジ袋の使用削減に向けた取り組みを促進することが重要であると考えるのであります。

 そこで、小池大臣にお伺いをいたします。レジ袋等の容器包装の使用量を減らすために、今回の改正により、消費者の意識を高め、また、事業者の取り組みを促進するためにどのような施策を展開していくお考えか、具体的にお伺いしたいと思うものであります。

 平成十五年度において、市町村が分別収集に要した費用は、何と約三千億円であります。一方、事業者が再商品化に要した費用は約四百億円で、今後急速に増加することが見込まれているのであります。そして、容器包装廃棄物の収集がさらに進んだ場合、市町村及び事業者の負担はますます重くなることが予想されるのであります。

 特に、近年における厳しい地方財政状況の中、市町村の三千億円という分別収集費用を軽減するための取り組みが必要でなかろうかと考えるのであります。市町村自身が分別収集費用を透明化、効率化することはもちろんでありますが、加えて、事業者が市町村の負担を担うなどの措置が必要でないかと考えております。その中で、事業者から消費者に転嫁されることも解決策になろうかと思われるのであります。とりわけ、質の高い分別収集に努力した市町村に対して、事業者から財政的な支援を市町村に行うことが必要であると考えるのであります。

 そこで、小池環境大臣にお伺いをいたします。容器包装廃棄物の分別収集から再商品化までに要する全体のコストを可能な限り効率化するため、今回の改正によりまして、事業者が市町村に資金を拠出する制度を創設するとのことでございますが、この制度により、具体的にどのような効果があるとお考えか、お尋ねをいたすものであります。

 最後になりますが、冒頭申し上げましたように、もったいないという言葉が国際的に浸透しつつある今、国内における三Rに関する取り組みを一層推進するとともに、我が国が廃棄物の三Rに関する取り組みの推進について国際的なリーダーシップをとっていくことが必要ではないでしょうか。これに対する小池環境大臣の決意を含めたお考え方を伺って、私の質問といたします。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣小池百合子君登壇〕

国務大臣(小池百合子君) 岩永議員から五問、お伺いがございました。

 まず、今回の改正案の趣旨と容器包装に関する三R推進の決意についてのお尋ねでございます。

 今回の改正案は、容器包装に関する三Rをより効果的、効率的に推進するために、まず、排出抑制に向けた消費者の意識の向上を促しながら、排出抑制を促進するための事業者に対する措置を講じ、また、市町村と事業者の連携のもとで、より合理的な再商品化を可能とする仕組みの構築などを行うものでございます。この新たな制度を効果的に活用することで、我が国におけます循環型社会づくりをさらに前進させてまいりたいと考えております。

 次に、今回の改正に際して関係者の声を十分聞き、議論を尽くしたのか、また、改正によってどのように関係者が連携していくのかとのお尋ねでございます。

 今回の改正案の作成に当たりましては、幅広い立場の方々に御参画いただきました審議会において一年半にわたる審議を行い、また、関係者からのヒアリング、パブリックコメントを実施してきたところでございます。これらによりまして、各方面の皆様の御意見を広くお聞きし、十分議論を重ねてきたと考えております。

 また、容器包装に関する三Rの推進につきまして関係者の相互連携を深めるということは重要でございます。今回の改正案によって創設されます、事業者が市町村に資金を拠出する仕組みなどを通じまして、消費者、市町村、事業者の連携が強化されるものと考えております。

 レジ袋などの使用量の削減についてのお尋ねでございます。

 今回の改正案におきましては、レジ袋対策も含めて、排出抑制を促進するための小売事業者などの事業者に対します措置を導入することといたしております。

 また、事業者の取り組みと同時に、消費者においてもレジ袋などを使わないライフスタイルが確立されることが必要でございます。今回の改正案により設けられます容器包装廃棄物排出抑制推進員の制度も活用して、もったいないふろしきの普及など、レジ袋などの使用抑制を国民運動として展開してまいりたいと考えております。

 事業者が市町村に資金を拠出する制度による効果についてのお尋ねでございます。

 この制度につきましては、市町村が質の高い分別収集を行い、再商品化費用が合理化された場合に、市町村の寄与の度合いを勘案して、事業者が市町村に資金を拠出することとするものであります。これによりまして、市町村による分別収集の質の向上、そして事業者による再商品化の質の向上、これらを一体的に促進し、あわせて容器包装廃棄物のリサイクルに係ります社会的コストの効率化が図られるものと考えております。

 最後に、三Rに関しまして、国際的なリーダーシップを発揮すべきではないかとのお尋ねでございます。

 三Rを国際的に推進する三Rイニシアチブは、二〇〇四年のG8シーアイランド・サミットにおきまして、小泉総理の提唱により開始されたものであります。以来、G8、そしてアジアの各国におきまして三Rの取り組みが幅広く進められているところでございます。

 我が国は、我が国が有するリサイクルの制度や技術、経験を生かしまして、三Rの閣僚会合を主催するなど、これまで先導的な役割を果たしてまいりました。今後とも、国際的なリーダーシップを発揮し、地球規模の三Rの実現に向けまして貢献してまいりたいと考えております。

 以上でございます。(拍手)

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議長(河野洋平君) 村井宗明君。

    〔村井宗明君登壇〕

村井宗明君 民主党の村井宗明です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。(拍手)

 五年間の小泉改革は、競争を進め、格差社会を生み出しました。今こそ競争の対立軸となる新たな理念が求められています。その対立軸こそが、民主党の小沢一郎代表が唱える共生の理念です。ともに生きる共生です。冷たい競争社会か温かい共生社会か、これが日本の新しい対立軸となったのです。

 この共生の理念、これは福祉や雇用だけではありません。人と自然との共生、それが環境問題です。人間が自然と競争し征服することが、あるべき姿ではありません。人間が自然と共生することが、あるべき姿なのです。自然と共生する本物の環境政策、私たちは、その一点を目指して、多くの困難を乗り越えていきます。

 この容器包装リサイクル法の最大の論点は何でしょうか。そうです、リサイクル費用の負担をだれがするのかという論点です。生産者、消費者、市町村の三者による費用負担の割合についてです。日本では、リサイクル費用の七割から八割を占める収集、運搬、分別、保管費用を市町村の費用負担としています。市町村負担三千億円、事業者負担四百億円と言われています。諸外国に比べて、市町村の負担割合が高く、事業者の負担割合が軽いのが日本の容器包装リサイクル法の最大の課題なんです。

 今回の改正で、生産者、消費者、市町村の三者の費用負担はどう変わるんでしょうか。容リ法改正全国ネットワークが試算を公表しています。この試算は、レジ袋が一枚五円、再商品化費用が二十六億円など、幾つかの不安定な仮の前提条件がついているため、実際やってみると多少の変動は予想されますが、生産者は七百十五億円のプラス、消費者は七百五十億円のマイナス、市町村は百八十億円のマイナスになると試算されています。建前だけ生産者が市町村にわずかな資金を拠出する仕組みが創設されたものの、トータルで見れば、とんでもない、消費者と市町村の損をふやして事業者が得をする、格差を広げる不公平な内容となっているのです。

 私たち民主党は、市町村と市民にだけ偏った収集、運搬、分別、保管費用について、生産者にもバランスよく負担を割り当てる拡大生産者責任をマニフェストに掲げています。

 そこで、環境大臣にお聞きいたします。リサイクルにまじめに取り組めば取り組んでいる市町村ほどリサイクル貧乏になってしまっているこの市町村に対して、収集、運搬、分別、保管費用自体についての負担割合を変える考えはありますでしょうか。

 この法案のキーワードは、皆さんも御存じのとおり、拡大生産者責任です。拡大生産者責任とは、使用後の製品回収や再商品化費用の一部を製品コストとして生産者にも負担していただくという考え方です。

 拡大生産者責任が徹底されれば、まず日本国内の製品が大きく変わるんです。生産者は、製品価格に加わったリサイクルコスト削減のため、リサイクルしやすい製品の開発や普及を促し、ごみ減量や再資源化を進めます。日本では拡大生産者責任が徹底されていないため、リサイクル困難なボトルの生産が急増しているのが実態ではありませんか。現代社会で優先されることが、環境に優しいことではなく、もうかるということである以上、やはり環境に優しい企業にはしっかりと利益につながるように、拡大生産者責任の徹底が必要です。

 審議会の中間取りまとめ案までは、確かに拡大生産者責任の文言は盛り込まれていました。今回の小池環境大臣の改革は、今度こそ本物ではないかと多くの人が期待をしました。しかし、最終取りまとめ案と提出法案では、残念ながらその文言はなくなり、骨抜きにされてしまったのです。拡大生産者責任を徹底し実効性を持たせた本物の改革にするのか、それとも、拡大生産者責任を骨抜きにして実効性を持たせないにせものの改革にするかです。

 環境大臣にお聞きします。今回は本物の改革ですか、それとも、にせものの改革ですか。審議会での中間取りまとめ案までは盛り込まれていた拡大生産者責任に関する文言が、法案では実態として大幅に骨抜きにされた経過について、詳細を教えてください。

 自然と共生するために私たちがやらなければならないこと、それは、リサイクルよりも、さらに環境に優しい発生抑制や再使用にも取り組む本物の環境政策です。

 そもそも、容器包装リサイクル法の目的は、資源として再利用することによって、ごみとして処分される容器包装廃棄物の量を減らすことです。では、十年前に容器包装リサイクル法が施行されて、実際に容器包装廃棄物の量は減ったんでしょうか。いいえ、減っていません。そもそも、この法律の目的は全く達成されていなかったんです。

 何でこういうことになったんでしょうか。それは、使い捨ての容器包装廃棄物、使い捨て容器の生産量自体がふえたからなんです。回収量が少々上がっても、それ以上に使い捨て容器の生産量が上がったことが、この法律が失敗した最大の理由だったんです。

 例えば、ペットボトルについて取り上げます。容器包装リサイクル法が施行された九七年四月からペットボトルの生産量が急増し始めていることは、皆さんも御存じのとおりです。容器包装リサイクル法ができる前、ペットボトルといえば、どのコンビニとかに行っても、一リットルとか二リットルの大きなペットボトルだけだったんです。ところが、この法律ができてから、コンビニに行っても、小型の小さなペットボトルが何種類もいろいろ並んできている。廃棄物になりにくいのは、瓶などの再使用可能な容器です。ところが、容リ法が十年前に施行されてから、どうせ半分ぐらいリサイクルするんだからといって、瓶などがどんどんなくなって、ペットボトルなどのリサイクルを進めることになってしまったんです。

 私たち民主党は、環境に優しい瓶などの再使用の容器を使うことが、使い捨て容器のリサイクルよりも重要と考えています。残念ながら、この法案には再使用がほとんど盛り込まれていません。この法律には、再使用よりも使い捨て容器のリサイクルを優先するという制度的な欠陥があるのではないでしょうか。

 そこで、環境大臣は、ペットボトルなど使い捨て容器の生産量の抑制について、どのように取り組まれるでしょうか。また、瓶など再使用可能な容器の使用量をふやすことについて、どのように取り組まれるでしょうか。

 さて、皆さん、五百ミリリットルのペットボトルでミネラルウオーターを飲むときに、注意をして見てください。国内メーカーのペットボトルと輸入物のメーカーのペットボトルを比較してほしいんです。五百ミリリットルのペットボトルで比較すると、輸入物のペットボトルは約二十グラム、国産物のメーカーのペットボトルは約四十グラムです。何でこんなに重さが違うんでしょうか。これまで、メーカーの自主的取り組みにゆだねてペットボトルの軽量化に取り組んでもらうと言っていたんですが、これは実効性が上がりませんでした。そこで、環境大臣、今後は実効性のあるペットボトルの軽量化について、どのように取り組まれるのか、お答えください。

 また、デポジット制度についても質問したいと思います。

 ペットボトルの回収率は平成十六年度で四六%、これはだんだん上昇しています。しかし、世界各国に比べてかなり低い量なんです。なぜこのように世界各国と格差があるんでしょうか。

 ドイツ、デンマーク、スウェーデンなどでは、デポジット制度という制度が導入されています。使い捨て容器で飲み物を買うとき、例えば販売時にその飲料の代金に容器の預かり金を上乗せして徴収し、使用済み容器を飲み終わって特定の場所に返したときにこの預かり金も返すのがデポジット制度です。回収率上昇のために、日本でもデポジット制度の導入について検討すべきだと考えますが、大臣はどう考えられますでしょうか。

 先ほど、大臣の方から三Rという言葉が何回も出ました。皆さんも御存じのとおり、三Rというのは、発生抑制、再使用、リサイクルというものです。聡明な環境大臣なら、当然知っておられることでしょう。

 ところが、一般的な三Rの概念は発生抑制のはずなのに、しかし、今回の改正案では、なぜか途中から発生抑制ではなく排出抑制という言葉に入れかえられたんです。これはなぜでしょうか。どのような意味合いで発生抑制を排出抑制に変えたんでしょうか。この二つの用語では、相当意味合いが違います。発生抑制ではつくり過ぎないというニュアンスになるんですが、排出抑制には、捨てなければいい、捨てる量を減らすという意味であり、つくり過ぎないというニュアンスがなくなるわけです。なぜこんなふうに文言を修正したのか、三Rの概念をねじ曲げられたのか。この点について、環境大臣及び経済産業大臣から明快な御説明をお願いいたします。

 次に、リサイクルの種類についてお尋ねをします。

 リサイクルは何種類かに分かれます。まず、物質的にリサイクルするマテリアルリサイクル、それから、分子レベルで化学的にリサイクルするケミカルリサイクル、そして最後は、燃やして熱エネルギーにしてエネルギーを回収するサーマルリサイクルです。最後のサーマルリサイクル、つまり燃料として燃やすというリサイクルでは二酸化炭素がふえてしまいます。

 日本は、京都議定書を達成するために、二つのどっちかの選択肢をとらなければならなくなりました。一つ目は六%の温室効果ガスを減らすこと、もう一つは温室効果ガスを減らせない分だけお金を払うことです。では、実際に日本の政府はどのような対策をとったんでしょうか。チーム・マイナス六%などと上手な宣伝はしているものの、実態的には、〇・五%だけ温室効果ガスを削減し、五・五%はお金で解決するという計画を決定しました。もちろん、〇・五%だけの削減でも、京都メカニズムなどのお金を払えば京都議定書は守られます。しかし、未来は守られないのです。

 私たち民主党は、お金で京都議定書を達成するのではなく、温室効果ガス削減に真剣に取り組むことを掲げています。だからこそ、燃料として燃やすサーマルリサイクルは、他のリサイクルに比べて極力抑えるべきだと考えています。環境に配慮しないにせもののリサイクルよりも、環境に配慮した本物のリサイクルを進めるべきだと考えています。

 環境大臣及び経済産業大臣、数字上のリサイクル率向上のために、環境に余り配慮しないにせもののリサイクルであるサーマルリサイクルも進めるべきだと思いますか、それとも、他のリサイクルを優先するべきだと思いますか。

 最後に、私たちは、現在だけを見ていてはいけません。私たちは、未来も見なければなりません。政治家の使命は、現在によってのみ果たすのではないのです。政治家の使命は、未来への責任も果たさなければならないのです。

 子供の世代のために、孫の世代のために、そして、さらなる未来のために循環型社会をつくることをお願いし、本物の改革を民主党は進めることを宣言し、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)

    〔国務大臣小池百合子君登壇〕

国務大臣(小池百合子君) 村井議員より八問、御質問をちょうだいいたしました。

 まず、市町村の費用負担についてのお尋ねでございます。

 今回の改正案におきましては、分別基準適合物の質的向上、そして、これによる再商品化費用の低減額に着目いたしまして、事業者から市町村に対して資金を拠出する制度を創設することといたしております。

 したがいまして、質の高い分別収集に取り組んだ市町村において、結果として負担軽減を享受することができるもの、このように考えております。

 次に、今回の改正案が真の改革かとのお尋ね、そして拡大生産者責任についてのお尋ねでございます。

 今回の改正案によりまして創設される、事業者による資金拠出の仕組みですけれども、拡大生産者責任に基づいて事業者に義務が課せられている再商品化について、その質的向上などを図ることを目的としております。

 したがいまして、この制度は、拡大生産者責任の考え方を踏まえて、これをさらに具体化したものでありまして、容器包装リサイクル制度の改善に資するものと認識をいたしております。

 容器包装リサイクル法はリサイクル優先ではないか、また使い捨て容器の生産抑制、再使用の促進にどう取り組むかとのお尋ねでございます。

 この法律には、自主回収認定制度によりまして、使い捨て容器の使用に比べて容器の再使用、いわゆるリユースが優遇される仕組みが設けられております。他方で、事業者による容器包装の選択は、消費者のライフスタイルの変化も含めたさまざまな要素を考慮して行われるものでございまして、特定の容器包装の生産抑制措置を講じることは適切でないもの、このように考えております。

 今後とも、自主回収認定制度の活用、市町村によるリターナブル瓶の分別収集の実証事業を支援するといったことなどによりまして、容器の再使用の一層の普及促進を図ってまいりたいと考えております。

 ペットボトルの軽量化についてのお尋ねでございます。

 現行法におきましては事業者に再商品化義務が課せられていることなどから、我が国においても事業者によります容器の軽量化は着実に進んでおります。ペットボトルに関しましても、先駆的な事業者においては大きな削減効果が見られているところでございます。

 今後とも、こういった事業者による取り組みの成果に期待をしてまいりたいと考えております。

 ペットボトルの回収率及びデポジット制度導入についてのお尋ねでございます。

 我が国におけますペットボトルの回収率は、容器包装リサイクル法施行以降、着実に上昇しております。また、欧米に比べても高い回収率を達成しているものと考えております。

 デポジット制の導入につきましては、市町村によります回収から店頭回収への仕組みの転換による回収率等への影響、小売店におけます回収コストの増大など課題が多いということから、引き続き分別収集の徹底などで回収率の上昇を図るべき、このように考えているところでございます。

 発生抑制への認識、そして改正案で排出の抑制という用語を用いているということについてのお尋ねでございます。

 廃棄物として発生させないようにする発生の抑制、これは容器包装に関する取り組みにおいて非常に重要でありまして、優先的に取り組むべき課題と考えております。

 容器包装リサイクル法では、この発生の抑制を含めまして排出の抑制という用語を用いておりまして、今回の改正案におきましても、同じ趣旨によって排出の抑制という用語を使用したところでございます。

 容器包装リサイクル法はリサイクル優先ではないか、また容器包装の発生抑制が十分でない原因は何かとのお尋ねでございます。

 これまで発生抑制が十分進まなかった原因とすれば、消費者のニーズの変化などさまざまな要因が考えられるところであります。

 また、現行の容器包装リサイクル法でございますが、リサイクルだけではなく、事業者に再商品化義務が課せられていることなどによりまして、排出抑制についても推進するものであります。加えまして、法施行後に制定されました循環型社会形成推進基本法などにおきまして、リデュース、リユースの強化が位置づけられたことを受けて、今回の改正案におきましては、排出抑制をさらに促進するための取り組みを強化したところでございます。

 最後に、サーマルリサイクルについてのお尋ねでございます。

 リサイクルの手法については、循環型社会形成推進基本法におきまして、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルをサーマルリサイクルよりも優先させるべきであるという原則が掲げられているところでございます。

 サーマルリサイクルについては、プラスチック製容器包装の分別収集量が再商品化能力を上回る可能性があるということから、そういった場合の対応として、循環型社会形成推進基本法の優先順位を堅持しつつ、緊急避難的、補完的な再商品化手法として位置づけることを考えているということでございます。

 以上、八問、お答えさせていただきました。(拍手)

    〔国務大臣二階俊博君登壇〕

国務大臣(二階俊博君) 循環型社会の形成のために、発生抑制に関する認識及び排出抑制との関係についてのお尋ねでありました。

 御指摘の発生抑制は、過剰な使用の抑制と考えられますが、これは排出抑制の重要な手段の一つであると思っております。容器包装リサイクル法では、これまでも、発生抑制や容器包装の再使用を含め排出抑制を図ってまいりました。

 改正案では、容器包装の使用の合理化に関する指針を定めることなどにより、発生抑制を含めた排出抑制をさらに推進することにしております。

 次に、容器包装廃棄物に関するリサイクルの方法についてのお尋ねでありました。

 容器包装廃棄物のリサイクルでは、廃棄物を原材料として利用するマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルを基本としております。しかしながら、燃料として利用するサーマルリサイクルも緊急避難的に、あるいは補完的な手法として位置づけることを考えております。

 この考え方は、循環型社会形成推進基本法の考えに沿ったものと思っております。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後一時五十四分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       外務大臣   麻生 太郎君

       文部科学大臣 小坂 憲次君

       経済産業大臣 二階 俊博君

       国土交通大臣 北側 一雄君

       環境大臣   小池百合子君

 出席副大臣

       環境副大臣  江田 康幸君


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