衆議院

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第10号 平成19年3月3日(土曜日)

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平成十九年三月三日(土曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第七号

  平成十九年三月三日

    午前零時十分開議

 第一 予算委員長金子一義君解任決議案(枝野幸男君外一名提出) (前会の続)

 第二 総務委員長佐藤勉君解任決議案(武正公一君外一名提出)

     (委員会審査省略要求案件)

 第三 財務金融委員長伊藤達也君解任決議案(池田元久君外一名提出)

     (委員会審査省略要求案件)

 第四 平成十九年度一般会計予算

 第五 平成十九年度特別会計予算

 第六 平成十九年度政府関係機関予算

 第七 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第八 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第九 平成十九年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案(内閣提出)

 第十 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第十一 特別会計に関する法律案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 本日の議事における趣旨弁明の時間は十五分とするの動議(二階俊博君外百名提出)

 日程第一 予算委員長金子一義君解任決議案(枝野幸男君外一名提出) (前会の続)

 日程第二 総務委員長佐藤勉君解任決議案(武正公一君外一名提出)

 日程第四 平成十九年度一般会計予算

 日程第五 平成十九年度特別会計予算

 日程第六 平成十九年度政府関係機関予算


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    午前零時二十二分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 趣旨弁明時間に関する動議

議長(河野洋平君) 二階俊博君外百名から、本日の議事における趣旨弁明の時間は十五分とするの動議が提出されました。

 本動議は記名投票をもって採決いたします。

 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百五十一

  可とする者(白票)      三百三十二

  否とする者(青票)        百十九

議長(河野洋平君) 右の結果、本日の議事における趣旨弁明の時間は十五分とすることに決まりました。

    ―――――――――――――

二階俊博君外百名提出趣旨弁明時間制限の動議を可とする議員の氏名

あかま 二郎君   安次富  修君   安倍  晋三君   阿部  俊子君

逢沢  一郎君   愛知  和男君   赤池  誠章君   赤澤  亮正君

秋葉  賢也君   麻生  太郎君   甘利   明君   新井  悦二君

井澤  京子君   井上  喜一君   井上  信治君   井脇 ノブ子君

伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君   伊藤  達也君

伊吹  文明君   飯島  夕雁君   石崎   岳君   石田  真敏君

石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君   稲田  朋美君

稲葉  大和君   猪口  邦子君   今井   宏君   今津   寛君

今村  雅弘君   岩永  峯一君   岩屋   毅君   宇野   治君

上野 賢一郎君   浮島  敏男君   臼井 日出男君   江崎  鐵磨君

江崎 洋一郎君   江渡  聡徳君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君

遠藤  武彦君   遠藤  利明君   遠藤  宣彦君   小川  友一君

小此木 八郎君   小里  泰弘君   小野  次郎君   小野  晋也君

小野寺 五典君   小渕  優子君   尾身  幸次君   越智  隆雄君

近江屋 信広君   大島  理森君   大塚  高司君   大塚   拓君

大野  松茂君   大野  功統君   大前  繁雄君   大村  秀章君

太田  誠一君   岡下  信子君   岡部  英明君   岡本  芳郎君

奥野  信亮君   加藤  勝信君   加藤  紘一君   嘉数  知賢君

海部  俊樹君   鍵田 忠兵衛君   梶山  弘志君   片山 さつき君

金子  一義君   金子 善次郎君   金子  恭之君   上川  陽子君

亀井 善太郎君   亀岡  偉民君   鴨下  一郎君   川崎  二郎君

川条  志嘉君   河井  克行君   河村  建夫君   瓦    力君

木原  誠二君   木原   稔君   木村  太郎君   木村  隆秀君

木村   勉君   木村  義雄君   岸田  文雄君   北川  知克君

北村  茂男君   北村  誠吾君   久間  章生君   倉田  雅年君

小池 百合子君   小泉 純一郎君   小坂  憲次君   小島  敏男君

小杉   隆君   木挽   司君   古賀   誠君   後藤  茂之君

後藤田 正純君   河野  太郎君   河本  三郎君   高村  正彦君

近藤 三津枝君   近藤  基彦君   佐田 玄一郎君   佐藤  剛男君

佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   佐藤   錬君   斉藤 斗志二君

坂井   学君   坂本  剛二君   櫻田  義孝君   笹川   堯君

清水 鴻一郎君   清水 清一朗君   塩崎  恭久君   塩谷   立君

七条   明君   実川  幸夫君   篠田  陽介君   柴山  昌彦君

島村  宜伸君   下村  博文君   新藤  義孝君   菅   義偉君

菅原  一秀君   杉浦  正健君   杉田  元司君   杉村  太蔵君

鈴木  馨祐君   鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  恒夫君

薗浦 健太郎君   園田  博之君   田中  和徳君   田中  良生君

田野瀬良太郎君   田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君

高木   毅君   高鳥  修一君   竹下   亘君   竹本  直一君

武田  良太君   武部   勤君   棚橋  泰文君   谷   公一君

谷垣  禎一君   谷川  弥一君   谷畑   孝君   谷本  龍哉君

玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君   津島  雄二君   土屋  品子君

土屋  正忠君   寺田   稔君   とかしきなおみ君   戸井田とおる君

渡海 紀三朗君   土井   亨君   土井  真樹君   徳田   毅君

冨岡   勉君   中川  昭一君   中川  秀直君   中川  泰宏君

中谷   元君   中根  一幸君   中野   清君   中野  正志君

中森 ふくよ君   中山  太郎君   中山  成彬君   中山  泰秀君

仲村  正治君   永岡  桂子君   長崎 幸太郎君   長島  忠美君

長勢  甚遠君   並木  正芳君   二階  俊博君   丹羽  秀樹君

丹羽  雄哉君   西川  京子君   西川  公也君   西野 あきら君

西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   西本  勝子君

額賀 福志郎君   根本   匠君   野田  聖子君   野田   毅君

葉梨  康弘君   萩生田 光一君   萩山  教嚴君   萩原  誠司君

橋本   岳君   馳    浩君   鳩山  邦夫君   浜田  靖一君

早川  忠孝君   林    潤君   林   幹雄君   林田   彪君

原田  憲治君   原田  義昭君   平井 たくや君   平口   洋君

平沢  勝栄君   平田  耕一君   広津  素子君   深谷  隆司君

福井   照君   福岡  資麿君   福田  峰之君   福田  康夫君

福田  良彦君   藤井  勇治君   藤田  幹雄君   藤野 真紀子君

二田  孝治君   船田   元君   古川  禎久君   古屋  圭司君

保坂   武君   保利  耕輔君   細田  博之君   堀内  光雄君

馬渡  龍治君   牧原  秀樹君   増原  義剛君   町村  信孝君

松岡  利勝君   松島 みどり君   松浪 健四郎君   松浪  健太君

松野  博一君   松本   純君   松本  文明君   松本  洋平君

三ッ林 隆志君   三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君   御法川 信英君

水野  賢一君   宮腰  光寛君   宮澤  洋一君   宮路  和明君

宮下  一郎君   武藤  容治君   村上 誠一郎君   村田  吉隆君

望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君   森   英介君

森   喜朗君   森山   裕君   森山  眞弓君   やまぎわ大志郎君

矢野  隆司君   谷津  義男君   安井 潤一郎君   保岡  興治君

柳澤  伯夫君   柳本  卓治君   山内  康一君   山口  俊一君

山口  泰明君   山崎   拓君   山中 あき子君   山本  明彦君

山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君   山本ともひろ君

山本  有二君   吉川  貴盛君   吉田六左エ門君   吉野  正芳君

若宮  健嗣君   渡辺  具能君   渡辺  博道君   渡辺  喜美君

渡部   篤君   赤羽  一嘉君   赤松  正雄君   井上  義久君

伊藤   渉君   池坊  保子君   石井  啓一君   石田  祝稔君

上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君   遠藤  乙彦君

大口  善徳君   太田  昭宏君   神崎  武法君   北側  一雄君

佐藤  茂樹君   斉藤  鉄夫君   坂口   力君   田端  正広君

高木 美智代君   高木  陽介君   谷口  和史君   谷口  隆義君

富田  茂之君   西   博義君   東   順治君   福島   豊君

冬柴  鐵三君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君   丸谷  佳織君

否とする議員の氏名

安住   淳君   赤松  広隆君   池田  元久君   石関  貴史君

泉   健太君   市村 浩一郎君   内山   晃君   枝野  幸男君

小川  淳也君   小沢  鋭仁君   大串  博志君   大島   敦君

大畠  章宏君   太田  和美君   逢坂  誠二君   岡田  克也君

岡本  充功君   奥村  展三君   加藤  公一君   川内  博史君

吉良  州司君   黄川田  徹君   菊田 真紀子君   北神  圭朗君

楠田  大蔵君   玄葉 光一郎君   小平  忠正君   小宮山 泰子君

小宮山 洋子君   古賀  一成君   後藤   斎君   郡   和子君

近藤  昭一君   近藤  洋介君   佐々木 隆博君   篠原   孝君

下条  みつ君   神風  英男君   鈴木  克昌君   仙谷  由人君

園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君   田名部 匡代君

田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君   高山  智司君

津村  啓介君   筒井  信隆君   寺田   学君   土肥  隆一君

中井   洽君   中川  正春君   仲野  博子君   長島  昭久君

長妻   昭君   長浜  博行君   長安   豊君   西村 智奈美君

野田  佳彦君   羽田   孜君   鉢呂  吉雄君   鳩山 由紀夫君

原口  一博君   伴野   豊君   平岡  秀夫君   平野  博文君

福田  昭夫君   藤村   修君   古川  元久君   古本 伸一郎君

細川  律夫君   細野  豪志君   馬淵  澄夫君   前田  雄吉君

前原  誠司君   松木  謙公君   松野  頼久君   松原   仁君

松本  大輔君   松本  剛明君   三日月 大造君   三谷  光男君

三井  辨雄君   村井  宗明君   森本  哲生君   山岡  賢次君

山口   壯君   山田  正彦君   山井  和則君   柚木  道義君

横光  克彦君   横山  北斗君   吉田   泉君   笠   浩史君

鷲尾 英一郎君   渡辺   周君   渡部  恒三君   赤嶺  政賢君

石井  郁子君   笠井   亮君   穀田  恵二君   佐々木 憲昭君

志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君   吉井  英勝君

阿部  知子君   菅野  哲雄君   重野  安正君   辻元  清美君

照屋  寛徳君   日森  文尋君   保坂  展人君   糸川  正晃君

亀井  静香君   亀井  久興君   横路  孝弘君

     ――――◇―――――

 日程第一 予算委員長金子一義君解任決議案(枝野幸男君外一名提出)(前会の続)

議長(河野洋平君) 日程第一、予算委員長金子一義君解任決議案を議題とし、前会の議事を継続いたします。

 趣旨弁明を継続いたします。枝野幸男君。

    〔枝野幸男君登壇〕

枝野幸男君 休憩前に引き続き趣旨弁明を行います。(拍手)

 ただいま趣旨弁明の時間が制限をされましたことは、甚だ遺憾であります。場内におられる皆さんに、なぜ金子一義委員長を解任せざるを得ないのかということについて、十分に知っていただいた上で採決をしていただくのが議会制民主主義の趣旨ではないかと私は考えるものでありまして、十分な提案の理由を説明させていただけないまま採決をされるということになるとすれば、これまた甚だ遺憾なことであると申し上げざるを得ないと、冒頭まずは申し上げたいと思います。

 先ほど来、強行して採決に至った問題点について挙げてまいりましたが、議事運営の途中におきましても、遺憾ながら、金子委員長の議事運営には問題を指摘せざるを得ない点がございます。

 安倍内閣におかれては、歴代内閣と比べても、質問者に対して質問と全く関係のない答弁を延々と述べられる大臣が殊に目立っておられます。大臣の皆さんは、大臣所信の機会であるとか、それぞれの法案の提案理由説明の折に御自身の意見は言っていただければいいのでありまして、そうした場面において、残念ながら、各大臣の皆さんは、ほとんど役所がつくったものを棒読みしているとしか思えないような御意見しかおっしゃらずに、なぜか野党が質問をすると、その聞かれてもいないことを延々と答弁される。延々とお話しになる場面が違うのではないかと言わざるを得ません。

 さらには、この内閣におかれては、委員長の指名もされないのに、答弁席に出てきて答弁をしようとされるとんでもない大臣が目につきます。金子委員長も、こうしたむちゃくちゃな大臣に対しては制止をされた場面もございましたが、残念ながら、こうした大臣が結果的に野放しにされたことについては、委員長の責任を問わざるを得ないと指摘をしたいと思います。(拍手)

 今委員会の審議においては、さらに大変重要な問題が明るみになりました。二月二十八日に最高裁判所事務総局が提出した資料によれば、裁判員制度に関する広報費の支出に当たり、契約書もないまま業者にフォーラムの準備をさせ、後から日付をさかのぼって契約書を作成するという、会計法規に反する疑いのある契約、会計事務が行われていた事実が明らかになりました。最高裁判所事務総局が会計法に違反をする契約の仕方をしていたという、これまた国民の皆さんから見れば、何なんだこれはと。法律に基づいて法律を裁く最高裁判所の事務総局が、みずから会計法違反の会計をして、国会で答弁をして、そしてだれもまだ責任をとっておられない。

 先ほど、こちらの方からも三権分立とかというやじも飛んでおりますので、確かに三権分立でございますから、最高裁判所の事務総局の人事について口を出すつもりはございませんが、少なくとも、国会として、こうした会計法違反の決算を堂々としているそんな役所の予算、きちっと精査をして、今度はしないんだろうな、あるいはしたことについてどうけじめをつけるのか、そういったことが明らかにならないまま、引き続きこの裁判員制度に関する広報予算を認めるだなんていうことを本当にしていいんでありましょうか。

 最高裁判所事務総局に対して、さらに資料を求め、さらに、このさかのぼり契約書などの会計法違反の問題について事実関係を明らかにすることなく採決をしたことは、この裁判所予算の採決として、残念ながら遺憾である、問題であると言わざるを得ないと指摘をするところでございます。

 この予算委員会の審議あるいはその前後におきましても、外交関係で閣内の足並みの乱れと指摘をせざるを得ない発言が相次ぎました。

 麻生外務大臣は、ことし二月、京都市での講演で、ラムズフェルド・アメリカ前国防長官はドンパチはあっという間にやったがオペレーションは非常に幼稚であって、これがなかなかうまくいかなかったから今もめている。久間防衛大臣は、防衛庁長官当時の昨年十二月の記者会見で、米国のイラク攻撃は私は早まったんじゃないかという思いがそのときもしていた。ことし一月、日本記者クラブの講演では、米国はイラクに大量破壊兵器がさもあるかのように戦争に踏み切ったが判断は間違っていたのではないかという、至極もっともな御発言をされました。これに対し中川自民党政調会長から、日米同盟の信頼を損なうなど、非難の声が上がっております。

 外交について、久間防衛大臣の記者クラブでの発言などは、私どもとしても至極もっともと思いますが、まさに閣内においてこうした足並みの乱れととられかねないような発言が相次いでいるという状況は、まさに外交を担い得る責任を果たし得ない状況に安倍政権は陥っている。そうした政権の提出した予算について、こうした強硬的な手段で採決をした委員長の責任は重大であると言わざるを得ません。(拍手)

 小泉・安倍政権は、いわゆる所得税、住民税の定率減税の廃止を進めております。定率減税は何のためにしたのか。景気対策であります。所得税、住民税の定率減税は、では、なぜ景気対策になるのでありましょうか。それは、まさに所得税、住民税、個人所得に対する税でありますから、個人に対する税金を軽くすることによって個人の可処分所得を多くする、個人の可処分所得を多くすれば、それが消費に回って内需が拡大する、だから所得課税の減税が景気対策になる、これは子供でもわかる話であります。

 では、この間、景気回復をしていると称している政府の見解においても、企業収益は伸びておられます。しかし、個人消費は伸びておりません、個人の可処分所得は伸びておりません。今、いずれにしても問われているのは、どうやって内需を拡大するのか、個人消費を拡大するのか。これこそが、現状の景気認識について我々と政府に意見の違いがあっても、個人消費を刺激しなければならないという、この点はどなたにも異論がないんじゃないでしょうか。

 減税をすれば可処分所得がふえて個人消費が刺激される、だから定率減税をしたんです。個人消費を伸ばさなければならない、刺激しなきゃならないときに、その個人の可処分所得を減らす定率減税廃止をするというのは、どう考えても経済の理屈に合わない、あべこべであります。

 企業の定率減税の廃止については、こちらは残している、ところが、個人消費を刺激しなきゃならないのに、こちらは廃止をする、私はあべこべだと言わざるを得ないというふうに申し上げますが、こうした議論も不十分なまま採決に至ったことは、遺憾ながら、委員長の責任を問わざるを得ないと指摘をさせていただきたいと思います。(拍手)

 安倍内閣は、戦後レジームからの脱却などと称しておられますが、どうも、この間の御発言を聞いておりますと、まさに戦後レジームそのものに縛られた内閣であると私は認識をせざるを得ないと思っております。

 経済運営においても、もうかる企業がもうかれば、それがそのうち波及をしていくだろう。確かに、高度経済成長期においては、もうかる企業がもうかれば、それが、そこで働いている皆さんの給与所得、あるいは下請関連企業の中小企業の皆さんにその納入代金が上がるなどという形で波及をしました。そして、そうした皆さんなどを通じて今度は内需も刺激をされて、内需関連企業も伸びていくというよい循環をいたしました。

 しかし、それはまさに高度経済成長の時代だったからこそ通用した話であります。つまり、高度経済成長の時代、日本は世界の国々と品質競争をしていました。ヨーロッパ、アメリカの製品に早く性能の面で追いつき追い越せと先輩世代の皆さんは頑張ってこられた。日本は欧米諸国に比べて人件費を初めとするコストが安い、コストが安いから、同じぐらいの性能の製品をつくれば、より安くていいものだということで売れる、まさにこうやって日本の経済は高度成長を遂げてきたのであります。

 そして、もともと人件費が安い、コストが安いという中だったからこそもうかった、利益を上げた、そうした企業は、そのもうけを人件費やあるいは下請などに配分していくことができました。しかし、まさに今、輸出関連産業においては、幾らもうかっても、先ほど申しましたとおり、それが配当やあるいは役員報酬だけに回って、働いている人たちや下請に回らない、この状況は是正をしなきゃならない。ただ、是正をしても、さらに言えば、皆さんが、与党が期待をしているように、全体の経済波及効果は期待したほどない。それが、まさに戦後レジームからの脱却なんだと思います。

 つまり、高度経済成長期は、コストが安い、人件費が安いという中で品質競争をしてきた。今、輸出関連産業は、メード・イン・ジャパンの性能はいいんです。ただ、日本は、メード・イン・ジャパンはコストが高い。そして、コストが安い国々がどんどん成長してきて追いかけてきているのと競争している。つまり、私たちの国は、今、コスト削減競争というグローバルな競争の中にさらされているのであります。

 したがって、もうかったからといって、コストを下げるという圧力がかかり続けている状況の中で、高度経済成長期と同じように、それが国内の分配に回るということは、残念ながら期待できない状況にあります。にもかかわらず、高度経済成長期と同じような発想で、あのときは波及したから今度も波及するだろうと考えている発想が古いのであります。

 もう一点申し上げます。

 安倍総理は、憲法改正に大変御熱心なようでございますが、これについての発想も甚だ古いと言わざるを得ません。確かに私どもの国は、歴史的に、憲法改正に賛成か反対かという不毛な二分論で動いてきた。それは、歴史的な事実として客観的に存在をする。まさに、戦後レジームであります。

 しかし、そもそも、憲法改正に賛成か反対かという命題は、命題そのものが間違っています。よく変わるなら変えたらいいし、でも、悪く変わるなら変えない方がいい。変える中身によって賛成か反対かが変わるのであって、どう変えるのか示されることなく、賛成か反対かだなんてことは決まるはずがないんです。

 どう変えるのかという提示もなしに賛成か反対かということを決められるのは、憲法を政局の道具にしている両サイドの一部の人たちに限られる、こういうことになるわけでありまして、まさに、安倍総理はそうした五五年体制の古い発想の中にある。まさに、戦後レジームそのものが安倍内閣であるというふうに言わざるを得ません。

議長(河野洋平君) 枝野君、枝野幸男君、時間ですから、結論を急いでください。

枝野幸男君(続) そうした安倍内閣の提出した予算、しっかりした審議もなく採決をしたことは、金子委員長の責任と言わざるを得ません。甚だ遺憾でありますが、金子委員長にはこうした責任をとっていただいて解任をせざるを得ない、そのことを強く求めて、まだまだ解任の理由を述べたいことは多々ございますが、議長からの御指導でございますので、以上で切り上げて、解任理由の説明とさせていただきます。皆様の御賛同をお願い申し上げます。

 ありがとうございました。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。馳浩君。

    〔馳浩君登壇〕

馳浩君 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました予算委員長金子一義君解任決議案に対しまして、反対の討論を行うものであります。(拍手)

 今回の予算委員長金子一義君解任決議案の提出は、いたずらに国会を混乱に陥れ、平成十九年度予算の成立をおくらせることを目的としたもの以外の何物でもありません。

 金子委員長は、委員会の円満な運営のために、誠心誠意努力されてきたところであります。

 例えば、野党が欠席した平成十八年度補正予算審査の後、基本的質疑に入る前に、少子化その他についての総理出席の集中的審議を二日間行うなど、野党からの委員会運営の要望についても、随時、最大限の理解を示し、円満な委員会運営のための対応をとられてきたことは、野党側も十分御承知であります。

 また、今国会の厳しい日程の中、基本的質疑を野党の要望に配慮して三日間行い、さらに二月二十三日の雇用・労働問題等、三月一日の地域格差等について、総理出席の集中審議を決定するなど、野党側の意見を十分酌み入れた委員会の運営を行ってきたのであります。

 そして、野党の質疑時間の配分については十分配慮されているところであり、五十時間を超える野党の質疑時間割り当ては、例年の状況と比較しても遜色ないものであると言えます。

 野党諸君の質問内容についても、何度も同じものが繰り返されるなど、国民の目においても質疑が尽くされたということは明らかであります。

 また、不信任の理由として、本予算の採決を三月二日とする裁定が挙げられておりますが、金子委員長におかれましては、日程等の協議が行き詰まった際にも、与野党の努力を促し、さらに、与野党の接点を探り、打開策に向けて御尽力いただいてきたところであり、我が国の置かれる現下の状況を踏まえ、さらに今回の予算の重要性にかんがみ、やむにやまれず決断されたものであります。

 きのうの委員会運営におきましても、午前の一般的質疑において、野党の要望にこたえて質疑時間に配慮されるなど、事態解決に向けて最後まで努力されました。

 しかるに、野党は、午後の締めくくり質疑に対する再三の質疑要請にも、質疑者、質疑時間等の通告をされませんでした。このため、委員長は万やむを得ず議事を進めたところであります。

 議会制民主主義の根幹は、議会において国民の代表が議論することであります。この国民生活にとって極めて重要である平成十九年度予算について、最後の締めくくり質疑を行わなかったということは、議会における議員の役割を放棄している以外の何物でもありません。(拍手)

 私ども与党は、今こそ我が国のさまざまな重要課題に対して責任ある行動を示すことが重要であると考えます。本予算の早期成立は、まさにこれらの課題を解決すべき重要な対策を実行するために必要不可欠なものであり、国民の期待にこたえるものであります。

 最後に、公平、円満な委員会運営に特段の御配慮をなされた金子一義予算委員長の御労苦に心より敬意をあらわし、また、野党民主党のリーダーである小沢一郎代表がこの本会議場にいないことに強い疑問を投げかけ、また、枝野幸男君の趣旨弁明には「巧言令色鮮し仁」という感想を申し上げて、私の本解任決議案に対する反対討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) 中川正春君。

    〔中川正春君登壇〕

中川正春君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました予算委員長金子一義君解任決議案について、賛成の立場で討論をいたします。(拍手)

 まずは、先ほど予算委員会において、平成十九年度予算案が強行採決をされたことについて強く抗議をいたします。

 きょうの混乱を招いた責任は、ひとえに、強引な委員会運営を強行した予算委員長金子一義君にあります。

 金子一義君は、昨年九月二十八日の本会議において、慣例に従い、河野洋平議長によって予算委員長に指名されました。そして、同年十月三日の予算委員会では、「公正かつ円満な委員会運営を図ってまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。」とあいさつを述べ、公正かつ円満な委員会運営を公約いたしました。

 しかしながら、その後の金子一義君の委員会運営は、巨大与党による数の力に物を言わせた極めて一方的、強権的なものであり、就任時の公約は全くほごにされております。とりわけ、昨日の予算委員会理事会においては、平成十九年度予算案に対する締めくくり質疑、質疑終局、採決日程を委員長職権で強行設定いたしました。このような強引な委員会運営は断じて容認することができません。

 以下、本決議案に賛成する理由を具体的に申し述べます。

 第一に、金子一義君は、まるで柳澤厚生労働大臣をかばうように、平成十八年度補正予算の与党単独審議、採決を強行したのであります。言うまでもなく、柳澤大臣は、ことし一月二十七日、島根県松江市において、女性は産む機械である、一人頭で頑張ってもらうしかないという、閣僚として、政治家として、さらには人間としても失格であると言うほかない発言をいたしました。しかも、二月六日の記者会見では、結婚して子供二人が健全だという趣旨の発言を行い、さらに、二月十五日の参議院厚生労働委員会では、工場労働は労働時間だけが売り物だと述べたのであります。

 柳澤大臣は辞任すべきであるというのは、今や大多数の国民の声であり、まさに民意であります。この問題を国会として放置することは、国権の最高機関の自殺行為であります。

 第二に、金子一義君は、平成十九年度予算案について、例年より著しく少ない審議時間であるにもかかわらず、委員長職権によって強引に質疑を終局させ、採決を強行したのであります。野党の質疑時間がわずか四十七時間という段階で、予算委員長が職権で質疑終局、採決の日程を設定するというのは前代未聞の事態であります。(拍手)

 国民生活に直結する極めて重要な予算案を、十分な審議もなしに強行採決することは、将来に禍根を残す重大な行為であります。とりわけ、本予算案は、深刻な格差問題に全く光が当てられておらず、むしろ格差拡大を助長するものであります。このような行為がまかり通れば、国会審議は形だけのものになり、あらゆる問題が与党の一方的な都合で決められることになってしまうのであります。

 第三に、金子一義君は、公聴会のあり方を見直そうという河野洋平議長の見識ある問題提起を無視し、議長の顔に泥を塗るという暴挙に出ました。昨年の臨時国会で、採決前の単なるセレモニーとなり、公述人に対しても失礼なものとなっている公聴会のあり方について、河野議長は、公聴会を真に国民各界各層の意見を聞く本来の姿に戻すべきではないかと、見識ある問題提起をされたのであります。にもかかわらず、金子一義君は、公述人から寄せられた貴重な意見を全く生かそうとしなかったのであります。

 とりわけ、経済財政諮問会議議員であり日本経団連会長という要職にある御手洗冨士夫氏が代表取締役会長を務めるキヤノンが偽装請負という違法行為を行っている問題については、御手洗氏の参考人招致が必要不可欠であります。にもかかわらず、それを実現することもなく予算審議を強引に打ち切るというのは、公述人の意見を全く踏みにじった暴挙であります。

 第四に、金子一義君は、佐田前内閣府特命担当大臣、伊吹文明文部科学大臣及び松岡利勝農林水産大臣の疑惑隠しにも加担をいたしました。

 佐田前大臣は、みずからの政治団体の経費として実際には存在しない架空の支出を計上していると報道され、国民に対する説明責任も果たさないまま、逃げるようにして閣僚を辞任いたしました。伊吹大臣及び松岡大臣は、本来なら事務所費に計上するべきでない支出を領収書の要らない事務所経費に計上しているのではないか、その疑惑を持たれながらも、決してみずから公表しようとはしておりません。このままでは、政治と金に関する疑惑は全く解明されることもなく、国民の政治不信はますます高まるばかりであります。それにもかかわらず、金子一義君は、真相を解明しようという努力は全くせず、疑惑にふたをしようとしているのであります。

 さらにつけ加えれば、金子一義君は、予算委員会第五分科会の副主査でありながら、我が党の仲野博子、長妻昭両議員の質問を妨害するという、議会人としてあるまじき行為を行った自民党の河井克行議員に対し、予算委員長として全く厳しく対処しようとはしておりません。河井克行議員の行為を黙認するかのような金子一義君のこのような態度は、まさに委員長としての職務放棄であると言わざるを得ないのであります。

 以上申し述べましたように、金子一義君は予算委員長として全く不適格であり、解任に値するのはだれの目にも明らかであります。議員各位の御賛同をお願い申し上げ、賛成討論といたします。

 ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) 佐々木憲昭君。

    〔佐々木憲昭君登壇〕

佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表して、予算委員長金子一義君解任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)

 金子一義君は、予算委員長として、国民生活に重大な影響を与える二〇〇七年度総予算三案の十分な審議を保障し、円満な委員会運営を行うべき職責にありながら、昨日、与野党の合意のないまま、自民、公明両与党の要求につき従って、委員長職権で委員会を一方的に設定し、質疑続行を求める野党各党の声を無視し、二〇〇七年度総予算三案の採決を強行する暴挙を行ったものであります。

 金子委員長の行為は、与野党合意に基づく円満な運営に資するべき予算委員長の職責を投げ捨て、極めて乱暴に議会制民主主義を踏みにじったものであり、断じて容認できません。委員長の資格はありません。直ちに解任することを断固として求めるものであります。

 今国会、予算審議はかつてなく重要な意味を持っておりました。第一に問われたのは、格差と貧困の問題が一層深刻になっているもとで、国民生活関連予算をどう充実するかの問題であります。庶民には増税、大企業と資産家には大幅な減税を行う予算を抜本的に組み替え、貧困と格差、日本の経済社会のゆがみを是正することが重要な課題となっていたのであります。同時に、事務所費問題を初めとする政治と金の問題、さらには、安倍内閣が公然と掲げる憲法改正、イラクへの自衛隊派兵や米軍再編が重大な焦点となったのであります。

 そのもとで、国会冒頭、補正予算審議の直前、柳澤厚生労働大臣の暴言が発覚しました。女性は産む機会、一人頭で頑張ってもらうしかないという柳澤発言は、女性の人格と尊厳を踏みにじり、少子化の責任を女性だけに押しつけるとんでもない暴言であり、閣僚罷免を求める世論が起きたのは当然でした。安倍総理の任命責任が厳しく問われたのであります。

 ところが、安倍総理は、反省していると柳澤氏をかばい続け、審議が空転するもとで、我が党は、国会の不正常な事態を打開し、すべての党が審議に参加できる条件をつくるべきだと主張しました。ところが、金子委員長は、その努力を全く放棄し、自民、公明両党とともに一方的に与党単独の補正予算審議を強行し、採決まで強引に推し進めたのであります。自民、公明両党が、衆参両院の予算委員会から本会議まで、すべての補正予算審議と採決を与党だけで強行するというかつてない暴挙を行い、重大な国会の不正常な事態をつくり出しました。

 その後の与野党協議によって、補正予算の補充質疑を行うことで予算審議が正常化いたしました。その際、金子委員長は、今後は円満な運営を行いたいと釈明したのであります。この言明を一切無視して今回強行採決に走ったものであり、金子委員長の罪は極めて重大であります。

 昨日の審議を見るならば、我が党の提出した抜本的な組み替え動議を与党が賛成多数で可決したのであります。それなら、速やかに二〇〇七年度政府予算案を直ちに組み替えるべきではありませんか。(拍手)

 さて、この間、予算委員会で何を協議してきたのか。私たちは、充実した予算審議とするために、十分な審議時間を確保すること、雇用労働、地域格差、政治と金などのテーマで集中審議を行うこと、御手洗日本経団連会長の参考人招致と佐田前行革担当大臣の証人喚問などについて協議を続けてきたのであります。

 しかるに、与党側は、二十八日の与党幹事長会談で、年度内成立のため、何が何でも二日中に予算案の採決をやらなければならないと決め、それを受け、一昨日、朝の理事会から与党側は突如として締めくくり質疑、採決を主張し、金子委員長は、そうした与党の意向を唯々諾々とのみ、それまでの話し合いを一方的に打ち切り、委員会を職権で設定したのであります。

 私たちは、このやり方に厳しく抗議し、白紙に戻して誠実に協議せよと求めてきました。予算委員部の調べでは、三月一日までの総予算審議時間はわずか六十時間余り、例年の三分の二にすぎません。

 ところが、予算委員長は一切聞く耳を持たず、昨日、委員会開会を宣言したのであります。

議長(河野洋平君) 佐々木憲昭君、申し合わせの時間が過ぎました。結論を急いでください。

佐々木憲昭君(続) 私たちが、こうした与野党合意のない一方的な委員会開会に厳しく抗議したのは当然であります。

 私たちは、国民の期待にこたえる十分な審議を求めているのであります。審議拒否をしたのではありません。だから、昨日、私たちは、職権で一方的に設定された質疑日程を金子委員長が進めたもとで質疑通告を行い、要求大臣の出席を求めたのであります。

 ところが、金子委員長と与党側は、前日に通告がなかったなどという理由にならない理由で要求大臣の出席に応じず、財務大臣の範囲での審議を強要しようとしました。その上、採決を前提にした締めくくり質疑を押しつけてきたのであります。

議長(河野洋平君) 結論を急いでください。

佐々木憲昭君(続) これが昨日の予算委員会の混乱に拍車をかけたのであります。

 自民、公明両党と予算委員長による予算案強行採決に断固として抗議し、金子一義委員長の解任決議案に賛成をする討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百五十六

  可とする者(白票)       百二十四

  否とする者(青票)      三百三十二

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、予算委員長金子一義君解任決議案は否決されました。

    ―――――――――――――

枝野幸男君外一名提出予算委員長金子一義君解任決議案を可とする議員の氏名

安住   淳君   赤松  広隆君   池田  元久君   石関  貴史君

泉   健太君   市村 浩一郎君   岩國  哲人君   内山   晃君

枝野  幸男君   小川  淳也君   小沢  鋭仁君   大串  博志君

大島   敦君   大畠  章宏君   太田  和美君   逢坂  誠二君

岡田  克也君   岡本  充功君   奥村  展三君   加藤  公一君

川内  博史君   河村 たかし君   菅   直人君   吉良  州司君

黄川田  徹君   菊田 真紀子君   北神  圭朗君   楠田  大蔵君

玄葉 光一郎君   小平  忠正君   小宮山 泰子君   小宮山 洋子君

古賀  一成君   後藤   斎君   郡   和子君   近藤  昭一君

近藤  洋介君   佐々木 隆博君   笹木  竜三君   篠原   孝君

下条  みつ君   神風  英男君   末松  義規君   鈴木  克昌君

仙谷  由人君   園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君

田名部 匡代君   田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君

高山  智司君   武正  公一君   津村  啓介君   筒井  信隆君

寺田   学君   土肥  隆一君   中井   洽君   中川  正春君

仲野  博子君   長島  昭久君   長妻   昭君   長浜  博行君

長安   豊君   西村 智奈美君   野田  佳彦君   羽田   孜君

鉢呂  吉雄君   鳩山 由紀夫君   原口  一博君   伴野   豊君

平岡  秀夫君   平野  博文君   福田  昭夫君   藤村   修君

古川  元久君   古本 伸一郎君   細川  律夫君   細野  豪志君

馬淵  澄夫君   前田  雄吉君   前原  誠司君   松木  謙公君

松野  頼久君   松原   仁君   松本  大輔君   松本  剛明君

三日月 大造君   三谷  光男君   三井  辨雄君   村井  宗明君

森本  哲生君   山岡  賢次君   山口   壯君   山田  正彦君

山井  和則君   柚木  道義君   横光  克彦君   横山  北斗君

吉田   泉君   笠   浩史君   鷲尾 英一郎君   渡辺   周君

渡部  恒三君   赤嶺  政賢君   石井  郁子君   笠井   亮君

穀田  恵二君   佐々木 憲昭君   志位  和夫君   塩川  鉄也君

高橋 千鶴子君   吉井  英勝君   阿部  知子君   菅野  哲雄君

重野  安正君   辻元  清美君   照屋  寛徳君   日森  文尋君

保坂  展人君   糸川  正晃君   亀井  静香君   亀井  久興君

否とする議員の氏名

あかま 二郎君   安次富  修君   安倍  晋三君   阿部  俊子君

逢沢  一郎君   愛知  和男君   赤池  誠章君   赤城  徳彦君

赤澤  亮正君   秋葉  賢也君   麻生  太郎君   甘利   明君

新井  悦二君   井澤  京子君   井上  喜一君   井上  信治君

井脇 ノブ子君   伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君

伊藤  達也君   伊吹  文明君   飯島  夕雁君   石崎   岳君

石田  真敏君   石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君

稲田  朋美君   稲葉  大和君   猪口  邦子君   今井   宏君

今津   寛君   今村  雅弘君   岩永  峯一君   岩屋   毅君

宇野   治君   上野 賢一郎君   浮島  敏男君   臼井 日出男君

江崎  鐵磨君   江崎 洋一郎君   江渡  聡徳君   江藤   拓君

衛藤 征士郎君   遠藤  武彦君   遠藤  利明君   遠藤  宣彦君

小川  友一君   小此木 八郎君   小里  泰弘君   小野  次郎君

小野  晋也君   小野寺 五典君   小渕  優子君   尾身  幸次君

越智  隆雄君   近江屋 信広君   大島  理森君   大塚  高司君

大塚   拓君   大野  松茂君   大野  功統君   大前  繁雄君

大村  秀章君   太田  誠一君   岡下  信子君   岡部  英明君

岡本  芳郎君   奥野  信亮君   加藤  勝信君   加藤  紘一君

嘉数  知賢君   海部  俊樹君   鍵田 忠兵衛君   梶山  弘志君

片山 さつき君   金子  一義君   金子 善次郎君   金子  恭之君

上川  陽子君   亀井 善太郎君   亀岡  偉民君   鴨下  一郎君

川崎  二郎君   川条  志嘉君   河井  克行君   河村  建夫君

瓦    力君   木原  誠二君   木原   稔君   木村  太郎君

木村  隆秀君   木村   勉君   木村  義雄君   岸田  文雄君

北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君   久間  章生君

倉田  雅年君   小池 百合子君   小泉 純一郎君   小坂  憲次君

小島  敏男君   小杉   隆君   木挽   司君   古賀   誠君

後藤  茂之君   後藤田 正純君   河野  太郎君   河本  三郎君

高村  正彦君   近藤 三津枝君   近藤  基彦君   佐田 玄一郎君

佐藤  剛男君   佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   佐藤   錬君

斉藤 斗志二君   坂井   学君   坂本  剛二君   櫻田  義孝君

笹川   堯君   清水 鴻一郎君   清水 清一朗君   塩崎  恭久君

塩谷   立君   七条   明君   実川  幸夫君   篠田  陽介君

柴山  昌彦君   島村  宜伸君   下村  博文君   新藤  義孝君

菅   義偉君   菅原  一秀君   杉浦  正健君   杉田  元司君

杉村  太蔵君   鈴木  馨祐君   鈴木  俊一君   鈴木  淳司君

鈴木  恒夫君   薗浦 健太郎君   園田  博之君   田中  和徳君

田中  良生君   田野瀬良太郎君   田村  憲久君   平   将明君

高市  早苗君   高木   毅君   高鳥  修一君   竹下   亘君

竹本  直一君   武田  良太君   武部   勤君   棚橋  泰文君

谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君   谷畑   孝君

谷本  龍哉君   玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君   津島  雄二君

土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君   とかしきなおみ君

戸井田とおる君   渡海 紀三朗君   土井   亨君   土井  真樹君

徳田   毅君   冨岡   勉君   中川  昭一君   中川  秀直君

中川  泰宏君   中谷   元君   中根  一幸君   中野   清君

中野  正志君   中森 ふくよ君   中山  成彬君   中山  泰秀君

仲村  正治君   永岡  桂子君   長崎 幸太郎君   長島  忠美君

長勢  甚遠君   並木  正芳君   二階  俊博君   丹羽  秀樹君

丹羽  雄哉君   西川  京子君   西川  公也君   西野 あきら君

西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   西本  勝子君

額賀 福志郎君   根本   匠君   野田  聖子君   野田   毅君

葉梨  康弘君   萩生田 光一君   萩山  教嚴君   萩原  誠司君

橋本   岳君   馳    浩君   鳩山  邦夫君   浜田  靖一君

早川  忠孝君   林    潤君   林   幹雄君   林田   彪君

原田  憲治君   原田  義昭君   平井 たくや君   平口   洋君

平沢  勝栄君   平田  耕一君   広津  素子君   深谷  隆司君

福井   照君   福岡  資麿君   福田  峰之君   福田  康夫君

福田  良彦君   藤井  勇治君   藤田  幹雄君   藤野 真紀子君

二田  孝治君   船田   元君   古川  禎久君   古屋  圭司君

保坂   武君   保利  耕輔君   細田  博之君   堀内  光雄君

馬渡  龍治君   牧原  秀樹君   増原  義剛君   町村  信孝君

松岡  利勝君   松島 みどり君   松浪 健四郎君   松浪  健太君

松野  博一君   松本   純君   松本  文明君   松本  洋平君

三ッ林 隆志君   三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君   御法川 信英君

水野  賢一君   宮腰  光寛君   宮澤  洋一君   宮路  和明君

宮下  一郎君   武藤  容治君   村上 誠一郎君   村田  吉隆君

望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君   森   英介君

森   喜朗君   森山   裕君   森山  眞弓君   やまぎわ大志郎君

矢野  隆司君   谷津  義男君   安井 潤一郎君   保岡  興治君

柳澤  伯夫君   柳本  卓治君   山内  康一君   山口  俊一君

山口  泰明君   山崎   拓君   山中 あき子君   山本  明彦君

山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君   山本ともひろ君

山本  有二君   吉川  貴盛君   吉田六左エ門君   吉野  正芳君

若宮  健嗣君   渡辺  具能君   渡辺  博道君   渡辺  喜美君

渡部   篤君   赤羽  一嘉君   赤松  正雄君   井上  義久君

伊藤   渉君   池坊  保子君   石井  啓一君   石田  祝稔君

上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君   遠藤  乙彦君

大口  善徳君   太田  昭宏君   神崎  武法君   北側  一雄君

佐藤  茂樹君   斉藤  鉄夫君   坂口   力君   田端  正広君

高木 美智代君   高木  陽介君   谷口  和史君   谷口  隆義君

富田  茂之君   西   博義君   東   順治君   福島   豊君

冬柴  鐵三君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君   丸谷  佳織君

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 日程第二は、提出者から委員会の審査省略の申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 日程第二 総務委員長佐藤勉君解任決議案(武正公一君外一名提出)

議長(河野洋平君) 日程第二、総務委員長佐藤勉君解任決議案を議題といたします。

 提出者の趣旨弁明を許します。武正公一君。

    ―――――――――――――

 総務委員長佐藤勉君解任決議案

    〔本号(二)に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔武正公一君登壇〕

武正公一君 武正公一です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました総務委員長佐藤勉君解任決議案について、提案の趣旨を説明いたします。(拍手)

 主文、

  本院は、総務委員長佐藤勉君を解任する。

以上であります。

 以下、その理由を申し述べます。

 総務委員長佐藤勉君は、委員長就任に当たり、「公平かつ円満な委員会運営を図ってまいりたいと存じます」と決意を語っていました。また、佐藤勉君は、みずから総務委員会を「国民生活に密着した、極めて重要な使命を果たす委員会」にするとも述べています。佐藤勉君には、国民の生活がよりよいものになるよう、真摯な態度で委員会運営に当たることが期待されていたのです。

 しかし、地方税法の一部を改正する法律案、地法交付税法等の一部を改正する法律案、平成十九年度地方財政計画の審議において、委員会での審議をほとんど行っていないにもかかわらず、今般、審議を打ち切るという暴挙に佐藤君は出たのであります。きのうの理事会で、突如委員長職権により、本日午後二時の総務委員会を、自民党三十分の質疑、そして採決と立てたのであります。そもそも、予算委員会審議中に採決をするというのは、地方税法、地方交付税法を予算と一体で採決をという政府・与党の方針ともそごがあるはずです。

 これまでの審議時間は、わずか三時間であります。与党一時間、野党二時間であります。重要広範議案に指定をされた二法案について、私ども野党は、理事会で十分な審議時間をとるよう求めてまいりました。この六年間でも、最低でも八時間であります。総理出席、参考人質疑も相次いで求めてまいりました。理事会での協議が、与野党での真摯なやりとりがあったことを佐藤委員長が一番よく知っているはずです。それが突如、委員長職権による委員会開催です。審議を尽くすよう再三求めたにもかかわらず、委員会は開催され、質疑終局後、私どもが抗議したにもかかわらず、佐藤委員長は採決を強行いたしました。

 そもそも、地方税法、地方交付税法をなぜ政府・与党は一括で審議しようとするのでしょうか。大事な地方税が年度内成立が必要なのがわかるにしても、地方交付税は年度内成立は求められておりません。地方公共団体の要請と政府・与党は言いますが、年四回の交付であり、四月を過ぎての成立、交付でも十分間に合うことを総務省も認めています。過去にさかのぼれば、地方税法と地方交付税法は、平成五年まで分離で審議、地方行政委員会では、大蔵大臣出席のもと、参考人も呼んで、二十時間近くの審議時間をかけ、五月、六月に成立をさせています。平成六年以降でも、平成十五年と十七年は分離で審議をしております。

 なぜ、これほどまできょうの成立にこだわるのでしょうか。自然成立からの逆算でしょうか。今国会は、そもそも、開会が二週間おくれ、その上、補正予算も提出、審議のスタートがずれているのですから、自然成立の日にこだわることなく、立法府として審議を尽くすべきであります。佐藤委員長はそれを怠りました。国民生活に密着した、とりわけ地方税、地方交付税の議論が尽くされないことは、三権分立の立法府としてその責任を放棄したとも言ってもよいのであります。(拍手)

 政府・与党は景気が回復していると盛んにアピールしていますが、景気回復の恩恵にあずかれない過疎地などでは、税財源を確保することが切実な問題となっております。自治体の財政格差の問題が深刻化しております。また、財政赤字を抱えた夕張市が財政再建団体に移行することを表明するなど、地方財政をめぐってさまざまな問題が噴出しております。このような状況にもかかわらず、佐藤勉君は、地方の実情を把握するための、重要広範議案として参考人を呼ぶという最低限の努力も怠りました。まさに言語道断であります。

 そもそも、このたびの二法案、全くいいかげんな法案であり、それをいいかげんな方法で成立させようとしている佐藤勉君の行為は断じて許すことができません。

 佐藤勉君が強引に成立させようとしている二法案の問題点の一端を御説明いたします。

 第一に、個人、地域の格差是正には全く取り組んでいないということであります。この五年間、政府・与党は国民個人に八兆三千億円の負担を強いております。消費税率三・五%分の増税、保険料の負担増でございます。こうした中、地方への税財源移譲、そしてまた定率減税全廃、六月にはダブルで住民税がはね上がります。これが地方経済ないし家計に与える影響は深刻であります。こうしたことに今回の地方税法の改正は少しも取り組んでいないということがまず第一点でございます。

 第二は、安倍内閣の無策ぶりを反映して、今回、地域間の格差是正には取り組まれていないということであります。有効求人倍率一つとっても、五年前、第一位の都道府県と最下位の格差は三・一倍でありました。昨年の十二月、第一位の愛知県と最下位の沖縄県との格差は約五倍へと広がっております。この地域間の格差拡大、これが放置されているというのが第二点の理由でございます。

 そして第三点、これはやはり、安倍内閣が地方分権に対する具体的なプランを何ら示し得ていないという点でございます。

 そして第四、特に、今回のこの交付税法の改正では、特別会計の償還というものが始まっております。二十年間でこの三十数兆円を返還する、その初年度は五千億円でありますが、最終二十年度は年間に三兆五千億円もの返還をすることになっております。毎年一〇%ずつ償還がふえていくプログラムであります。これは経済成長を前提としておりますが、二十年間経済成長が続くという保証はどこにもないことは言うまでもありませんし、さらに、地方交付税全体をベースとして、そこから償還額を出していくという制度設計自体にまず問題があるのでございます。

 そして、第五に、頑張る地方応援プログラムでございます。

 そもそも、交付税制度に、こうした財源保障、財政調整といった観点から、頑張る地方応援プログラム、これはそぐわないものでございます。なおかつ、頑張る地方応援プログラムは、一自治体三千万円までの特別交付税を交付する措置が盛り込まれておりますが、その基準が全くさじかげんであると言っても過言ではありません。

 特に、また、頑張る地方応援懇談会と称して、選挙を所掌する総務大臣あるいは副大臣、政務官が、地方選挙が行われる四月までに、全国四十七都道府県を回って市町村と懇談をして、そしてその後に交付税の算定が決まるということは、選挙を預かる大臣として疑義が高いということを改めて指摘させていただくものでございます。

 これだけでも、佐藤勉君ががむしゃらに成立させようとする法案、さらに加えて、新型交付税、これもまた問題が大いにあるにもかかわらず、これがまた地域振興費ということでブラックボックスになっております。こうしたさまざまな問題がある法案をがむしゃらに通そうとする佐藤勉君の委員長としての責任を重ねて問うものでございます。

 加えるに、そもそもスタートが遅く、補正予算審議も行われた今国会では、参議院選挙があるので延長も難しいという会期であります。九十本もの政府・与党提出法案のうち、総務省の法案は十六本もあります。全法案の五分の一近くであります。

 総務大臣は、昨年、NHK命令放送に続き、近未來通信事件を契機とした立入検査強化の電気通信事業法改正等、しかし、これは平成十年、内閣府にそもそも国民生活センターから既に提起があったことが、政府の各省庁の連携がうまくいかずに問題が大きく大きくなってしまったもの、そしてまた、NHKに対するいわゆる強制徴収、受信料の徴収義務化、そしてまた二割引き下げ要求、あるいは関テレの捏造といったことを契機とする放送法改正など、矢継ぎ早の法改正を提出していた結果、総務委員会での運営が大変窮屈なものになったことを指摘するところでございます。

 以上の理由のように、本院は佐藤委員長を信任すべきではありません。よって、ここに総務委員長佐藤勉君解任決議案を提出するものであります。議員諸氏がその良心に従い、本決議案に御賛同賜らんことを訴えて、趣旨説明を終わります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。岡本芳郎君。

    〔岡本芳郎君登壇〕

岡本芳郎君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました総務委員長佐藤勉君解任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行うものであります。(拍手)

 野党側は、今回の解任決議案の理由として、委員会の採決を強行したとしておりますが、地方税法改正案と地方交付税法改正案の審議から採決に至る経緯を無視した、全く理不尽きわまりないものであります。

 野党は、十分な質疑時間の確保を要求しながら、定例日、定例時間以外の委員会の開会を拒絶し、大臣の出席が不可欠であるとするなど、いたずらに形式に固執する余り、貴重な時間を失い、みずから質疑の機会を放棄する結果となったものであります。

 このような野党の暴挙に対して、国民生活や地方公共団体の財政運営への重大な影響を勘案し、委員長が質疑打ち切りの動議に応じて採決を行ったのは、全く非のないやむを得ない決断であり、真に国民の立場に立った苦渋の判断と言わざるを得ません。

 今、地方財政は約二百兆円に上る長期債務を抱え、なお巨額の収支不足が生じるなど、極めて厳しい状況にあり、多くの地域において国民生活をめぐる経済環境は決して楽観を許さないものがあります。

 このような待ったなしの状況の中で、全国すべての地方公共団体そして地域住民が、両改正案の成立をひたすら待ち続けておりますことを申し上げ、議員各位がこのような党利党略にとらわれた、無責任きわまりない解任決議案に断固反対されることを強く訴えて、私の反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 寺田学君。

    〔寺田学君登壇〕

寺田学君 私は、ただいま議題となりました総務委員長佐藤勉君の解任決議案に対し、民主党・無所属クラブを代表して、賛成の立場から討論をさせていただきます。(拍手)

 以下、賛成の理由を申し上げます。

 総務委員長佐藤勉君解任の理由は、佐藤勉君が今回犯した大きな過ちであります。

 今回、総務委員会には、地方税法の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案並びに地方財政計画が付託されておりました。これらの法律は、今後の地方分権を議論する上で欠かすことのできない非常に重要な法律であり、中でも地方交付税法等の一部を改正する法律案は、今までの算定方式を大幅に変更し、総務省みずから新型と呼ぶ、新型交付税が改正の内容となっております。

 この新型交付税は、今回の法改正を皮切りに交付税総額の多くの部分を占めることになる、地方にとって大変注目される法律であります。加えて、安倍政権が目玉政策と訴える頑張る地方応援プログラムも、そのお金のばらまきぶりなどから地方が大変注視する政策でもあります。

 百歩譲って、この頑張る地方応援プログラムの目的自体は認めるとしても、その財源を交付税に求める点において、交付税の役割そのものを大きく曲解した政策と言え、法案審議を通じて安倍政権の交付税に対する基礎知識のなさを問い直す非常に重要な機会となるはずでした。

 佐藤勉君は、交付税審議の重要性のみならず、安倍政権の交付税に対する知識の不足を内実は痛感しつつも、そのお人よしに過ぎる性格ゆえ、与党理事の一方的かつ強引な委員会運営をなだめることができず、例年十時間近く行う地方税法、交付税法に対する議論を、重要広範議案に関する質疑であるにもかかわらず、たった三時間で打ち切る判断をしました。

 それにとどまらず、佐藤勉君は、先ほどの委員会において、野党委員の訴える審議不十分との意見を一切無視し、強引に採決と称するものを強行いたしました。速記録にてその様子を確認すれば、動議という言葉こそあれ、採決という言葉は全く記載されておりません。それにもかかわらず、正常に採決されたかのように議長に報告することは、委員会の責任者たる委員長としての職責を放棄したのと同等であります。

 これら一連の行為は、今回の交付税法に対し大きな不安を抱える地方自治体の思いを一切無視した非常に重大な過ちであり、国会の役割そのものを無視したものと言わざるを得ません。その過ちの責任をとる意味でも、佐藤勉君は委員長職を解任されるべきものと考え、解任決議案に賛成する次第であります。(拍手)

 そもそも、佐藤勉君は、身内に弱く、お人よしに過ぎる性格であります。佐藤勉君は、その愛くるしい笑顔のとおり、穏やかで、決して出しゃばることのない温厚なものとお見受けいたします。確かに、このような性格は人間として大いに評価されるものでしょう。しかし、一たび国会審議の激流にのみ込まれれば、そのお人よしに過ぎる性格ゆえ、みずからが属する自民党の強引な委員会運営にはおよそ耐え得ることができず、本来、公平中立であるはずの委員長職をその使命どおりに務め上げることは大変困難であることが、先ほど申し上げた交付税法等の審議に係る委員会運営にて浮き彫りになりました。

 人間、性格はなかなか変わらないと言われております。そうであれば、先ほども申し上げたとおり、今後もみずから所属する自民党の強引さを受け流すことは難しく、結果、委員長として国会の審議を公平公正なものにすることは依然期待できないことに加え、その穏和な人柄を大切にするためにも、佐藤勉君を委員長の職から解任することに賛成する次第です。

 いずれにせよ、今国会において、総務委員会では、我が国の仕組みや国民生活に大きな影響を与えかねない重要な法案審議は他にも多数予定されています。いわゆる自治体再建法案、いまだ政府内でまとまっていない放送法等の一部を改正する法律案等は、時間をかけて慎重に審議し、そのよしあしを十分に吟味しなければならないものです。

 例えば、自治体再建法案を審議する際には、巨額の赤字を抱えて財政再建団体に移行しようとしている夕張市の問題について、十分議論しなければなりません。これらに限らず、時間をかけて審議すべき案件が総務委員会でメジロ押しであることを考えれば、何度も申し上げるとおり、お人よしに過ぎ、みずからが属する自民党からの無謀な委員会運営を阻止することもできないばかりか、みずからも目指した公平、円満な委員会運営は全く望めない佐藤勉君が引き続き委員長を続けることは、本人のためはもとより、格差に苦しむ地方自治体、国民のためにも不適当であると考えます。

 以上の理由をもちまして、本院のすべての議員諸君が、みずからの良心に従い、満場一致で佐藤勉君解任決議案を採択すべきことを改めて訴え、私の本決議案に対する賛成討論を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 総務委員長佐藤勉君解任決議案につき採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百五十五

  可とする者(白票)       百二十三

  否とする者(青票)      三百三十二

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、総務委員長佐藤勉君解任決議案は否決されました。

    〔議長退席、副議長着席〕

    ―――――――――――――

武正公一君外一名提出総務委員長佐藤勉君解任決議案を可とする議員の氏名

安住   淳君   赤松  広隆君   池田  元久君   石関  貴史君

泉   健太君   市村 浩一郎君   岩國  哲人君   内山   晃君

枝野  幸男君   小川  淳也君   小沢  鋭仁君   大串  博志君

大島   敦君   大畠  章宏君   太田  和美君   逢坂  誠二君

岡田  克也君   岡本  充功君   奥村  展三君   加藤  公一君

川内  博史君   河村 たかし君   菅   直人君   吉良  州司君

黄川田  徹君   菊田 真紀子君   北神  圭朗君   楠田  大蔵君

玄葉 光一郎君   小平  忠正君   小宮山 泰子君   小宮山 洋子君

古賀  一成君   後藤   斎君   郡   和子君   近藤  昭一君

近藤  洋介君   佐々木 隆博君   笹木  竜三君   篠原   孝君

下条  みつ君   神風  英男君   末松  義規君   鈴木  克昌君

仙谷  由人君   園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君

田名部 匡代君   田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君

高山  智司君   武正  公一君   津村  啓介君   筒井  信隆君

寺田   学君   土肥  隆一君   中井   洽君   中川  正春君

仲野  博子君   長島  昭久君   長妻   昭君   長浜  博行君

長安   豊君   西村 智奈美君   野田  佳彦君   羽田   孜君

鉢呂  吉雄君   鳩山 由紀夫君   原口  一博君   伴野   豊君

平岡  秀夫君   平野  博文君   福田  昭夫君   藤村   修君

古川  元久君   古本 伸一郎君   細川  律夫君   細野  豪志君

馬淵  澄夫君   前田  雄吉君   前原  誠司君   松木  謙公君

松野  頼久君   松本  大輔君   松本  剛明君   三日月 大造君

三谷  光男君   三井  辨雄君   村井  宗明君   森本  哲生君

山岡  賢次君   山口   壯君   山田  正彦君   山井  和則君

柚木  道義君   横光  克彦君   横山  北斗君   吉田   泉君

笠   浩史君   鷲尾 英一郎君   渡辺   周君   渡部  恒三君

赤嶺  政賢君   石井  郁子君   笠井   亮君   穀田  恵二君

佐々木 憲昭君   志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君

吉井  英勝君   阿部  知子君   菅野  哲雄君   重野  安正君

辻元  清美君   照屋  寛徳君   日森  文尋君   保坂  展人君

糸川  正晃君   亀井  静香君   亀井  久興君

否とする議員の氏名

あかま 二郎君   安次富  修君   安倍  晋三君   阿部  俊子君

逢沢  一郎君   愛知  和男君   赤池  誠章君   赤澤  亮正君

秋葉  賢也君   麻生  太郎君   甘利   明君   新井  悦二君

井澤  京子君   井上  喜一君   井上  信治君   井脇 ノブ子君

伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君   伊藤  達也君

伊吹  文明君   飯島  夕雁君   石崎   岳君   石田  真敏君

石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君   稲田  朋美君

稲葉  大和君   猪口  邦子君   今井   宏君   今津   寛君

今村  雅弘君   岩永  峯一君   岩屋   毅君   宇野   治君

上野 賢一郎君   浮島  敏男君   臼井 日出男君   江崎  鐵磨君

江崎 洋一郎君   江渡  聡徳君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君

遠藤  武彦君   遠藤  利明君   遠藤  宣彦君   小川  友一君

小此木 八郎君   小里  泰弘君   小野  次郎君   小野  晋也君

小野寺 五典君   小渕  優子君   尾身  幸次君   越智  隆雄君

近江屋 信広君   大島  理森君   大塚  高司君   大塚   拓君

大野  松茂君   大野  功統君   大前  繁雄君   大村  秀章君

太田  誠一君   岡下  信子君   岡部  英明君   岡本  芳郎君

奥野  信亮君   加藤  勝信君   加藤  紘一君   嘉数  知賢君

海部  俊樹君   鍵田 忠兵衛君   梶山  弘志君   片山 さつき君

金子  一義君   金子 善次郎君   金子  恭之君   上川  陽子君

亀井 善太郎君   亀岡  偉民君   鴨下  一郎君   川崎  二郎君

川条  志嘉君   河井  克行君   河村  建夫君   瓦    力君

木原  誠二君   木原   稔君   木村  太郎君   木村  隆秀君

木村   勉君   木村  義雄君   岸田  文雄君   北川  知克君

北村  茂男君   北村  誠吾君   久間  章生君   倉田  雅年君

小池 百合子君   小泉 純一郎君   小坂  憲次君   小島  敏男君

小杉   隆君   木挽   司君   古賀   誠君   後藤  茂之君

後藤田 正純君   河野  太郎君   河本  三郎君   高村  正彦君

近藤 三津枝君   近藤  基彦君   佐田 玄一郎君   佐藤  剛男君

佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   佐藤   錬君   斉藤 斗志二君

坂井   学君   坂本  剛二君   櫻田  義孝君   笹川   堯君

清水 鴻一郎君   清水 清一朗君   塩崎  恭久君   塩谷   立君

七条   明君   実川  幸夫君   篠田  陽介君   柴山  昌彦君

島村  宜伸君   下村  博文君   新藤  義孝君   菅   義偉君

菅原  一秀君   杉浦  正健君   杉田  元司君   杉村  太蔵君

鈴木  馨祐君   鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  恒夫君

薗浦 健太郎君   園田  博之君   田中  和徳君   田中  良生君

田野瀬良太郎君   田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君

高木   毅君   高鳥  修一君   竹下   亘君   竹本  直一君

武田  良太君   武部   勤君   棚橋  泰文君   谷   公一君

谷垣  禎一君   谷川  弥一君   谷畑   孝君   谷本  龍哉君

玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君   津島  雄二君   土屋  品子君

土屋  正忠君   寺田   稔君   とかしきなおみ君   戸井田とおる君

渡海 紀三朗君   土井   亨君   土井  真樹君   徳田   毅君

冨岡   勉君   中川  昭一君   中川  秀直君   中川  泰宏君

中谷   元君   中根  一幸君   中野   清君   中野  正志君

中森 ふくよ君   中山  太郎君   中山  成彬君   中山  泰秀君

仲村  正治君   永岡  桂子君   長崎 幸太郎君   長島  忠美君

長勢  甚遠君   並木  正芳君   二階  俊博君   丹羽  秀樹君

丹羽  雄哉君   西川  京子君   西川  公也君   西野 あきら君

西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   西本  勝子君

額賀 福志郎君   根本   匠君   野田  聖子君   野田   毅君

葉梨  康弘君   萩生田 光一君   萩山  教嚴君   萩原  誠司君

橋本   岳君   馳    浩君   鳩山  邦夫君   浜田  靖一君

早川  忠孝君   林    潤君   林   幹雄君   林田   彪君

原田  憲治君   原田  義昭君   平井 たくや君   平口   洋君

平沢  勝栄君   平田  耕一君   広津  素子君   深谷  隆司君

福井   照君   福岡  資麿君   福田  峰之君   福田  康夫君

福田  良彦君   藤井  勇治君   藤田  幹雄君   藤野 真紀子君

二田  孝治君   船田   元君   古川  禎久君   古屋  圭司君

保坂   武君   保利  耕輔君   細田  博之君   堀内  光雄君

馬渡  龍治君   牧原  秀樹君   増原  義剛君   町村  信孝君

松岡  利勝君   松島 みどり君   松浪 健四郎君   松浪  健太君

松野  博一君   松本   純君   松本  文明君   松本  洋平君

三ッ林 隆志君   三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君   御法川 信英君

水野  賢一君   宮腰  光寛君   宮澤  洋一君   宮路  和明君

宮下  一郎君   武藤  容治君   村上 誠一郎君   村田  吉隆君

望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君   森   英介君

森   喜朗君   森山   裕君   森山  眞弓君   やまぎわ大志郎君

矢野  隆司君   谷津  義男君   安井 潤一郎君   保岡  興治君

柳澤  伯夫君   柳本  卓治君   山内  康一君   山口  俊一君

山口  泰明君   山崎   拓君   山中 あき子君   山本  明彦君

山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君   山本ともひろ君

山本  有二君   吉川  貴盛君   吉田六左エ門君   吉野  正芳君

若宮  健嗣君   渡辺  具能君   渡辺  博道君   渡辺  喜美君

渡部   篤君   赤羽  一嘉君   赤松  正雄君   井上  義久君

伊藤   渉君   池坊  保子君   石井  啓一君   石田  祝稔君

上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君   遠藤  乙彦君

大口  善徳君   太田  昭宏君   神崎  武法君   北側  一雄君

佐藤  茂樹君   斉藤  鉄夫君   坂口   力君   田端  正広君

高木 美智代君   高木  陽介君   谷口  和史君   谷口  隆義君

富田  茂之君   西   博義君   東   順治君   福島   豊君

冬柴  鐵三君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君   丸谷  佳織君

    ―――――――――――――

副議長(横路孝弘君) ただいま議場内交渉係が協議中でございますので、そのまましばらくお待ちください。

     ――――◇―――――

副議長(横路孝弘君) 日程第三につき提出者全員から撤回の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副議長(横路孝弘君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。

     ――――◇―――――

 日程第四 平成十九年度一般会計予算

 日程第五 平成十九年度特別会計予算

 日程第六 平成十九年度政府関係機関予算

副議長(横路孝弘君) 日程第四、平成十九年度一般会計予算、日程第五、平成十九年度特別会計予算、日程第六、平成十九年度政府関係機関予算、右三案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。予算委員長金子一義君。

    ―――――――――――――

 平成十九年度一般会計予算及び同報告書

 平成十九年度特別会計予算及び同報告書

 平成十九年度政府関係機関予算及び同報告書

    〔本号(二)に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔金子一義君登壇〕

金子一義君 ただいま議題となりました平成十九年度一般会計予算外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 この予算三案は、去る一月二十五日本委員会に付託され、三十一日尾身財務大臣から提案理由の説明を聴取し、基本的質疑、一般的質疑、集中審議、公聴会、分科会を行い、昨二日、締めくくり質疑の後、採決をいたしたものであります。

 まず、予算三案の概要について申し上げます。

 平成十九年度一般会計予算の規模は八十二兆九千八十八億円であり、前年度当初予算に対して四%の増加となっております。

 歳出のうち、政策的な経費である一般歳出の規模は四十六兆九千七百八十四億円であり、前年度当初予算に対して一・三%の増加となっております。

 歳入のうち、公債の発行額は、前年度当初予算を四兆五千四百十億円下回る二十五兆四千三百二十億円で、公債依存度は三〇・七%となっております。

 特別会計については、統合により、その数は二十八となっており、会計間取引額等の重複額等を控除した歳出純計額は百七十五兆四千二百六十七億円となっております。

 政府関係機関については、住宅金融公庫が廃止され、独立行政法人に移行することにより、その数は七となっております。

 なお、財政投融資計画でありますが、その規模は十四兆一千六百二十二億円で、前年度当初計画に対し五・六%の減少となっております。

 審査においては、財政、経済、外交、防衛、少子化対策、雇用・労働問題、地域格差、政治資金問題等、国政全般にわたって熱心な質疑が行われました。その詳細は会議録により御承知願いたいと思います。

 かくして、昨二日質疑を終局いたしましたところ、日本共産党から、平成十九年度予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、予算三案及び動議について採決を行いました結果、動議は否決され、平成十九年度予算三案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

副議長(横路孝弘君) 三案につき討論の通告があります。順次これを許します。馬淵澄夫君。

    〔馬淵澄夫君登壇〕

馬淵澄夫君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました平成十九年度予算三案に対し、反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 昨日、与党は、数の横暴で職権での予算委員会の開会を決めました。私たち民主党は、職権での委員会開会には反対ではありましたが、予算委員会が国の予算を審議する重要な場であることにかんがみ、急遽、朝、質疑の通告を行い、予算委員会に出席いたしました。

 私は、松岡農水大臣が、出資法違反で家宅捜索を受けた会社の関連団体にパーティー券を購入してもらい、その団体のNPO申請に絡んで口ききを行っていた疑惑を指摘するため、高市内閣府担当大臣及び松岡農水大臣の委員会への出席を求めました。しかし、委員長及び与党理事は、当初、私の求めを拒否し、委員会の審議を妨害いたしました。

 日本国憲法第六十三条には、国務大臣は答弁または説明を求められた場合には国会に出席しなければならない旨が定められています。憲法に定められた大臣の国会への出席義務を無視することは、国会の権威を損ない、国会軽視の言語道断の所業と言わざるを得ません。(拍手)

 また、今国会では、これまで採決の事実上の前提として、政争の具となり、その形骸化が指摘されていた公聴会について、これまでの慣例が変更されました。議長の提案で、採決の前提としないことを確約した上で、公聴会議決を先に行い、公聴会での意見陳述をその後の審議に生かすという試みが行われました。しかし、実際はどうでしょう。公聴会で示された偽装請負の事実を明らかにするため、我々が求めてきた参考人の要求は無視され、公聴会後も十分な審議を行うという約束もほごにされました。

 予算委員会での野党の審議時間は四十七時間と、例年と比べてまだまだ足りないにもかかわらず、昨日午後には、与党は、一方的に締めくくり質疑を宣言し、あげくの果てには、我々の反対を押し切る形で強行に委員会での採決を行いました。

 本来ならば、与党は我が国の民主主義を支え、国家の運営に責任を持ち、国会の権威を守るべき立場にあります。しかし、衆議院において圧倒的多数を有している自民党、公明党は、その数を背景に議会運営をほしいままにしています。

 議会は、議論を通じて主権者たる国民の意思を表明し、調整をし、国民生活を向上させるために法制度をつくっていくものであります。すなわち、議論がすべてであり、ゆえに言論の府と呼ばれているんです。しかし、与党は、議論は不要だと言わんばかりに、国家の最重要課題である予算の議論も、また、これに密接に関係する税法等の議論も強引に打ち切り、とにかく政府の提出したものをそのまま衆議院を通過させ、一刻も早く参議院に送ることしか考えていないんです。

 そして、より重要なのは、その議論の中身であります。

 国民は、格差拡大に不安を感じ、目前の生活に困窮を来しています。しかし、安倍総理は格差の拡大を正面から認めようとはせず、その結果、予算には格差是正に関する対策は講じられていません。一方、このような姿勢に対する世論の反発が強いことから、急遽、成長力底上げチームなるものをつくり、わずか二週間のおざなりの議論で、つけ焼き刃的な報告書が提出されています。

 これに対して、私たち民主党は、今国会を格差是正国会と位置づけ、これまでの議論の結晶として、三月一日に格差拡大緊急措置法案を国会に提出いたしました。これによって、与野党の考え方の相違がようやく明らかになりました。まさに国会で議論すべき格好の素材が俎上にのったのであります。

 予算委員会では、格差の問題が繰り返し取り上げられ、集中審議の議題にもなりました。しかし、それはまだ不十分なものです。議論は始まったばかりです。そして、国民は、一刻も早く格差の拡大がとまり、将来に希望を持って生活できる環境を望んでいるんです。これを議論せずして、一体国会は、そして予算委員会は何を議論するというんでしょうか。

 安倍内閣の基本的な資質に関する議論も全く不十分であります。例えば、尾身財務大臣にまつわる数々の疑問は、尾身大臣の大臣としての基本的な資質にかかわるものであります。何より、問題は平成十九年度予算に直接かかわることであり、その編成過程において疑問が生じているのであります。この疑問を解消せずして、国民が安倍内閣の編成する予算を信頼することはできません。

 内閣府が国会に提出した資料には、尾身大臣は、みずから提唱してきた沖縄科学技術大学院大学の施設整備に関して、予算獲得のアドバイスを行ったことが示されています。しかし、その中に、平成十九年度予算はこのアドバイスに非常に近い形で編成されているのです。予算編成に責任を負う財務大臣が個別の事案に関与し、あろうことか予算獲得のアドバイスを行ったとすれば、これは重大な責任であります。

 かつて、越智金融再生委員長は、金融機関を監督する立場にありながら、検査に手心を加える趣旨の発言を行ったことで辞任をしました。そのことから、尾身大臣の行為は、予算編成の責任者である財務大臣として極めて適格性を欠くものであり、見過ごすことはできません。

 尾身財務大臣とこの沖縄科学技術大学院大学との関係は、これだけにとどまるものではありません。大学院大学発足に向けて行われた数々の国際会議に、自民党の参議院議員候補となったこともある長女を同伴されたという公私混同の問題。

 さらには、尾身大臣は、沖縄の特定の企業から政治献金を受け取り、その献金をしている企業が今日まで大学院大学関連の入札工事の約九割を落札しているということ、工事をめぐる契約が不透明なことが我々の予算委員会の質疑の中で次々と明らかになりました。仮に、特定の政治家が行政の執行をねじ曲げるような働きかけを行っていたとしたら、大問題であります。まして、それが徹底した無駄遣いの削減を訴えなければならない財務大臣であればなおさらであります。

 先ほど申し上げたように、この大学院大学構想は、尾身大臣が提唱したものであり、その強いリーダーシップで進めてきたものであります。その基本的な理念は、科学技術の振興と沖縄の振興を同時に実現することであり、これ自体はすばらしいことだと思います。しかし、結果として見れば、尾身大臣はだれもが反対できないような高邁な理想を掲げて組織を立ち上げ、その組織に税金を流し込むことによって、家族ともども公費の拠出を受け、政治献金まで受け取れる仕組みをつくってきたということです。一体何のために大学院大学をつくろうとしているのか、疑念を抱かざるを得ません。

 安倍内閣には、その他にも閣僚としての資質に疑問のある方がおられます。例えば、巨額の事務所費を計上する伊吹文部科学大臣、松岡農水大臣であります。両大臣の場合、地元にも政治団体を持っており、通常考えれば、わざわざ、主たる所在地を議員会館に置く政治団体の政治資金報告書に地元事務所の費用を計上する必要はないと思われます。なぜこのような処理をしているのか、明確な回答はいまだにありません。

 いずれにしろ、政治資金の問題は、情報公開を行うということで政治活動を国民の不断の監視のもとに置くことが、それが重要であります。

 我が党の小沢代表は、代表質問で公約したとおり、みずから詳細な資料を公開し、説明をしました。これこそが、国民の政治に対する信頼を回復する最も有効な手段であります。みんなが公表すれば自分もするという言いわけは通用しません。疑惑を持たれた政治家がみずから率先して公開することが必要であり、また、疑惑解消の近道のはずです。やましいことがないのであれば、一刻も早く公開すべきであります。(拍手)

 事務所費の問題に関し一切の説明責任を果たそうとしない松岡農水大臣には、ほかにもさまざまな政治と金にかかわる問題が指摘されています。

 松岡大臣については、出資法違反容疑で家宅捜索を受けた会社の関連団体にパーティー券を購入してもらっていたにもかかわらず、それを収支報告書に記載せず、組閣の当日に訂正を行ったこと。さらには、その団体のNPO申請に関して、内閣府によろしくお願いしたいと連絡していたことが内閣府の内部文書にはっきりと記されています。

 松岡大臣は、この問題についても、記者会見や国会での答弁の中で、一切の関係を否定し、働きかけはなかったとしらを切り続けてきました。松岡大臣の説明責任を果たさない隠ぺい体質は、この問題にも如実にあらわれています。

 私は、昨日の予算委員会の中でこの問題を厳しく追及し、内閣府の文書に記載されたNPO申請に関して働きかけを行った松岡事務所の池田秘書なる人物が、松岡代議士の側近として仕えてきた政策秘書であり、現在は農林水産大臣秘書官として松岡大臣にぴったりと寄り添っている赤松氏なる方と同一人物であることを明らかにしました。二つの名前を持つ男。この極めて不可解な経緯について、国会の中で松岡大臣から国民に向けた納得のいく説明が必要です。

 このような大臣としての資質を疑わざるを得ない人を内閣の一員としたのは安倍総理であり、その任命責任は極めて重いと言えます。安倍内閣発足直後に、みずからが率先して選任した政府税調会長が辞任し、また、閣僚からは佐田前行革大臣が辞任をしました。みずから選任した要人が相次いで辞任し、その後も、安倍内閣の多くの閣僚が、政治と金の問題や、内閣の方針と異なる発言や、人間の尊厳自体を傷つける発言を繰り返しています。安倍総理はこのような事態を一体どのように考えるのか、真剣な反省を求めます。

 また、今回、このような民主主義に正面から挑戦するような議会運営の最高責任者は、最大与党自民党の最高責任者である安倍総裁であります。総理は一体どのような考えでこの暴挙に出たのか。

 郵政造反議員の復党問題の扱いを見ても、三百超の議席を有し、もはや民意を無視し、みずからやりたいようにやればよいと開き直ったのではないかと思われます。しかし、今回の安倍総理を頂点とする与党の議会運営は、国会の権威を傷つけ、国民を踏みにじる暴挙であり、我が国のリーダーとしては絶対に許されない行為であります。

 私たちは、今回の与党の議会運営は許されないと考えます。しかし、総理がみずからの判断を民意に沿ったものだと思われるなら、一度民意を問う必要があるのではないでしょうか。ここで国民の意思を確認しなければ、この国は本当に数の暴力がまかり通る国家になりかねません。これが本当に総理の目指す美しい国なのでしょうか。

 今、我が国は本当に深刻な危機に直面しています。国民生活と政治の崩壊を目の前にして、私たち民主党は、格差の是正に取り組み、国民生活と民主主義を守るために全力を挙げていくことを強く誓います。

 そして、最後に、このような危機を我が国にもたらした安倍内閣の即刻退陣を求めるとともに、自公政権への強い怒りを表明し、私の反対討論を終わります。(拍手)

副議長(横路孝弘君) 斉藤斗志二君。

    〔斉藤斗志二君登壇〕

斉藤斗志二君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となっております平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算、平成十九年度政府関係機関予算、以上三案に対して賛成の討論を行うものであります。(拍手)

 安倍内閣は、成長なくして財政再建なしとの理念のもと、国民負担の最小化を第一の目標に、歳出削減が徹底されております。今後も、改革の手綱を緩めることなく、財政健全化を進めていかなければなりません。平成十九年度予算案についても、改革路線を堅持、強化するとの方針のもと、さまざまな改革の成果を反映させるとともに、歳出全般について徹底した見直しを行っております。平成十九年度予算案は、そうした歳出歳入一体改革の初年度となる、極めて重要な予算案であると考えます。

 以下、賛成する主な理由を申し述べます。

 その第一の理由は、本予算案には、財政規律を堅持し、持続可能な財政の構築に向けた政府の強い姿勢が示されている点であります。具体的に二点申し上げたいと思います。

 第一点は、基本方針二〇〇六に示された歳出改革の内容を確実に実施していることであります。

 我が国の財政は、国と地方を合わせた長期債務残高が平成十九年度末のGDP比で一四八%に上る見込みであるなど、極めて厳しい状況にあります。このような財政事情を踏まえ、本予算案では、各経費について、昨年七月に閣議決定された基本方針二〇〇六に示された歳出改革の内容を確実に実施した予算案としております。

 第二点は、増加した税収増を安易な歳出増にはつなげず、財政健全化に活用していることであります。

 七兆六千億円の大幅な税収増が見込まれる一方、政策的な経費である一般歳出については、特別会計改革の影響を除いた実質的な増加幅を三千億円にとどめております。新規国債発行額についても二十五兆五千億にとどめ、前年度当初予算に比べ過去最大の減額となる四兆五千億円の減額を実現いたしました。さらに、交付税特別会計における国負担分の借入金を一般会計に承継し、その償還を開始いたしましたが、この債務償還約一兆七千億を含めれば、六兆三千億円の財政健全化を図っていることになります。

 このような本予算案は、財政健全化に向けた改革の姿勢が明確にあらわれたものであり、高く評価できるものであります。

 賛成の第二の理由は、本予算案は、多くの分野で前年度当初予算比で減額する一方で、社会保障、教育再生、科学技術振興、中小企業対策といった分野には重点的な配分を行い、めり張りのついた予算となっております。

 具体的に申し上げれば、社会保障分野では、社会保障制度について改革努力を継続しつつ、年金国庫負担率の引き上げを行うとともに、児童手当における乳幼児加算の創設など、少子化対策、医師確保対策等を推進することとしています。

 文教分野においては、機関補助的な予算の抑制には着実に取り組む一方で、全国学力調査や放課後子ども教室、いじめ問題対策など、教育再生を推進する施策への重点化を図っています。

 科学技術分野では、イノベーションを通じた経済成長の源として、次世代スーパーコンピューターや宇宙輸送システムなど、国家的な大規模研究開発プロジェクトを推進することとしております。

 中小企業分野では、我が国の経済活力の源泉である中小企業の活性化のため、めり張りを明確にしつつ、地域活性化や再チャレンジ支援につながる事業等を中心に重点化を図っているところであります。

 賛成の第三の理由は、制度的な改革、質的な改革に取り組んでいることであります。

 具体的に申し上げれば、行政改革推進法に基づき特別会計の統廃合などを盛り込むとともに、合計約一兆八千億の剰余金等を一般会計に繰り入れ、財政健全化のために活用していることであります。

 また、電源開発促進税収を一般会計経由で必要額を特別会計に繰り入れる方式への見直しや、交付税特会借入金の一般会計承継など質的な面にも留意した改革を実施しています。

 以上、本予算に賛成する理由を申し述べました。

 安倍総理は、就任直後の昨年九月、所信表明演説において、我が国が目指す姿として、世界の人々があこがれと尊敬を抱き、子供たちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれた、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」を掲げられ、堂々と演説されました。

 私どもも、安倍総理を先頭に、日本の未来の可能性を信じ、「美しい国、日本」の実現を目指し、未来を切り開いていくため、積極果敢にさまざまな改革にチャレンジしてまいりたいと考えています。

 今般の平成十九年度予算は、歳出歳入一体改革の初年度として極めて重要な予算であります。この平成十九年度予算を土台とし、これからもしっかりと財政再建を実現するとともに、「美しい国、日本」を一つ一つ実現していかなければなりません。

 平成十九年度予算案につきましては、予算委員会において、幅広いテーマについて活発な審議が行われ、かつ十分な審議時間を確保してまいりました。ぜひとも一日も早い成立を期しつつ、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)

副議長(横路孝弘君) 高橋千鶴子さん。

    〔高橋千鶴子君登壇〕

高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表し、二〇〇七年度政府予算三案に反対の討論を行います。(拍手)

 初めに、与野党の合意がないのに、委員長職権で委員会の開会を強行し、法案の強行採決を行った伊藤達也財務金融委員長の解任決議案を民主党はなぜ取り下げたのか、全く理解できません。厳しく抗議します。

 また、政府・与党が、十分な審議を尽くすことなく、〇七年度政府予算案及び歳入関連税法案の採決をごり押ししたことに対し、断固抗議するものです。

 予算案に関する審議時間は六十時間余にすぎません。昨年の八十五時間近い審議時間と比べても、異常きわまりないものです。税法など歳入関連法案の審議に至ってはわずか五時間、予算審議でこれほどの審議軽視はほとんど例を見ません。

 時間が短いというだけではありません。貧困と格差の問題でも、政治と金の問題でも、解明すべき論点は山積しています。私たちは、問題解明のために、御手洗日本経団連会長の参考人招致、佐田前行革担当大臣の証人喚問も求めました。これを一切拒否し、政府・与党が勝手に出口を決めて押し切るという態度は、議会制民主主義を踏みにじる暴挙であり、決して容認できるものではありません。

 反対する第一の理由は、貧困と格差拡大予算であるということです。

 必死に働いても生活保護水準以下の収入しか得られないワーキングプアと称される貧困層が少なくとも四百万世帯に上るなど、貧困と格差の拡大は深刻です。その打開を図ることは政治に課せられた重大な課題になっています。政府予算案はこれにこたえるどころか、全く反するものになっています。

 定率減税廃止で庶民に一・七兆円、昨年と合わせると三・三兆円もの増税になります。生活保護の母子加算を段階的に廃止、母子家庭の命綱である児童扶養手当も最大で半額にまで減らそうとする、雇用対策費は半分に削減。一方では、史上空前の利益を謳歌する大企業や大金持ちに対しては減税の大盤振る舞いをする。庶民に背を向け、財界、大金持ちの肩を持つ安倍内閣の正体見たりと言わなければなりません。

 第二の理由は、アメリカとともに海外で戦争をする国づくりを進める予算であるということです。

 政府は、米軍基地の再編、自衛隊との一体化を進めるための予算を本格的に組みました。〇六年度補正予算と〇七年度予算案を合わせて四百億円を上回る額になっています。その促進のための特別措置法案まで提出しました。にもかかわらず、米海兵隊のグアム移転を含め米軍再編で我が国が負担する総額がどれくらいに上るのか、その概要さえ明らかにしようとしません。アメリカ言いなりに米軍再編、基地強化を進め、そのために数兆円とも言われる巨額の経費負担を背負い込むなど、許されるはずがありません。

 安倍首相が、米国内でさえ厳しい批判にさらされているブッシュ政権のイラク増派計画に対しいち早く支持を表明し、イラクへの自衛隊派兵継続をチェイニー副大統領に言明したことも重大であります。この道は、アメリカとともに海外で戦争をする国づくり、憲法九条改悪への道にほかなりません。改憲手続法案は、憲法改悪と地続きのものであり、その成立阻止へ全力を挙げることを表明するものです。

 第三の理由は、国民の立場に立った財政再建とは無縁の、逆立ち予算、浪費予算だということです。

 空前の利益を謳歌する大企業、大資産家に応分の負担を求め、歳出の無駄を徹底して削る、財政健全化を言うならこれが常道であるはずです。ところが予算案は、この方向に全く逆行しています。減価償却制度の見直し、証券優遇税制の延長などで、大企業、大資産家への減税を一層拡大しようとしています。その減税効果は一・七兆円以上、定率減税廃止による庶民への増税分がそのままつぎ込まれることになってしまいます。庶民から吸い上げて大企業と大金持ちにばらまく、この逆立ち税制の転換こそ今切実に求められているのではないでしょうか。

 無駄と浪費も目に余るものがあります。安倍首相が改革ポーズの一つに掲げた道路特定財源改革も頓挫する結果となりました。五兆円に上る軍事費や大型公共事業など大幅に削減すべきであり、ましてや国民の血税を政党が分け取りする政党助成金は直ちに廃止すべきものです。

 さて、柳澤厚生労働大臣の産む機械発言が、国内外に波紋を広げました。何よりも残念だったのは、大臣が、謝罪はするものの、何が不適切だったのか、この問いに最後まで答えなかったということです。これでは、おわびの意味がありません。女性を産む性として機械的に見て、少子化対策の要因をひとり女性の責任に負わせる、事の本質をとうとう大臣も安倍総理も認めませんでした。子供を産むか産まないかは女性とカップルが自己決定できるという権利は、国際人口開発会議で確認された、これはわずか十三年前のことであります。柳澤大臣の発言は、歴史を後戻りさせる重大な認識であり、重ねて、厚生労働行政を担う資格がないことを指摘するものです。

 今、私どものところにも、若い皆さんが物のように扱われ、尊厳も希望も奪われている実態が多数寄せられています。長時間労働、派遣、請負などの不安定雇用という二極化が進み、若い皆さんが結婚して家庭を持ちたいという希望が出てくるはずもありません。予算委員会公聴会でのキヤノンユニオン宇都宮支部長の大野公述人の発言は、まさにそうした実態を浮き彫りにしたと思います。私たち請負、派遣労働者は生身の人間です、正社員と同じ仕事をしているのであれば、同じ賃金をもらいたい、この声にこたえるべきです。

 安倍内閣が少子化対策で結果を出し、格差を解決したいと思うのなら、こうした大もとにある働き方の問題と真剣に向き合い、人間らしい雇用と働き方を実現するためにこそ、知恵も財政も使うべきだということを強く指摘して、私の反対討論といたします。(拍手)

副議長(横路孝弘君) 重野安正君。

    〔副議長退席、議長着席〕

    〔重野安正君登壇〕

重野安正君 私は、社会民主党・市民連合を代表し、二〇〇七年度の一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算に対し、反対討論を行います。(拍手)

 まず、私は、本日のこの本会議場において、財務金融委員長解任決議案の取り下げがにわかに行われたことに対し、遺憾の意を表明いたします。

 さて、安倍内閣の初めての予算案の中身は、企業減税など大企業優遇とばらまき、その一方での弱者切り捨て、家計への負担転嫁であり、格差がさらに広がることが懸念されます。

 以下、反対の主な理由を申し上げます。

 その一つは、定率減税の全廃、各種控除の廃止、社会保険料の負担増などに苦しむ国民の暮らしを無視したまま、減価償却制度の見直しなどの企業向け減税や金融所得課税の軽減措置の一年延長など、国民合意のない不公平税制そのものとなっていることであります。

 その二つは、五年間で一兆円を超える社会保障の自然増の圧縮を行った小泉政権の路線を安倍政権も引き継いでいることであります。医療制度、介護保険、障害者自立支援法関係は、財政削減を目的とした制度の見直しによって、必要なサービスが受けられない等、さまざまな影響が出ています。再チャレンジ支援といいながら、雇用対策費の半減や生活保護の母子加算の廃止など、セーフティーネットの削減は断じて容認できません。

 その三つは、イノベーションを名目に、情報大航海プロジェクトや次世代スーパーコンピューター等、経済界へのばらまきについては大盤振る舞いをしていることであります。

 その四つは、憲法改悪を先取りするかのような軍拡予算となっていることであります。ミサイル防衛の拡充や陸上自衛隊中央即応集団の新編成など、米軍と一体となって戦える自衛隊づくりが本格化しています。米軍基地再編関連予算も、今後三兆円にも及ぶ支出が求められる可能性がある重大問題であります。国への協力度合いに応じて交付金に色をつける出来高払い方式も、受け入れに反対する自治体や住民の声を金で封じ込めることになりかねません。

 その五つは、特別会計の見直しがまやかしに終わっていることです。統合された特会が勘定の形で存続するなど、看板かけかえにすぎません。

 そのほか、無駄な大規模公共事業、海外日本食優良店調査・支援事業など、必要性も緊急性もないものも盛り込まれています。品目横断的経営安定対策によって、多くの中小・家族農家が切り捨てられます。年金事業等の事務費負担の特例も問題です。

 さらに、柳澤大臣、麻生大臣、久間大臣、伊吹大臣らの問題発言や、事務所費問題を初めとする政治と金の問題、裁判員制度広報費問題などの解明にふたをしたまま逃げ切ろうとする政府・与党の姿勢は断じて容認できません。

 イザナギ景気を超える景気回復、空前の企業利益と言われながら、働く者にとって実感が乏しいままであります。香西政府税調会長が、痛みを伴った、リストラ景気と命名するように、今回の景気回復による税収増は国民の犠牲によるものであります。痛みに耐えて頑張っている国民に対し、負担軽減と公共サービスの充実で還元すべきであります。企業に優しく家計に厳しい、いわゆる上げ潮路線は国民にとっては上げ底であって、それは生活の安定と社会保障の充実、将来不安の解消の立場にはほど遠いものであります。

 我が党は、こうした経済、財政、社会政策と厳しく対決していく決意を申し上げ、反対討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 平成十九年度一般会計予算外二案を一括して採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百六十二

  可とする者(白票)      三百三十七

  否とする者(青票)       百二十五

議長(河野洋平君) 右の結果、平成十九年度一般会計予算外二案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)

    ―――――――――――――

平成十九年度一般会計予算外二案を委員長報告のとおり決するを可とする議員の氏名

あかま 二郎君   安次富  修君   安倍  晋三君   阿部  俊子君

逢沢  一郎君   愛知  和男君   赤池  誠章君   赤城  徳彦君

赤澤  亮正君   秋葉  賢也君   麻生  太郎君   甘利   明君

新井  悦二君   井澤  京子君   井上  喜一君   井上  信治君

井脇 ノブ子君   伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君

伊藤  達也君   伊吹  文明君   飯島  夕雁君   石崎   岳君

石田  真敏君   石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君

稲田  朋美君   稲葉  大和君   猪口  邦子君   今井   宏君

今津   寛君   今村  雅弘君   岩永  峯一君   岩屋   毅君

宇野   治君   上野 賢一郎君   浮島  敏男君   臼井 日出男君

江崎  鐵磨君   江崎 洋一郎君   江渡  聡徳君   江藤   拓君

衛藤 征士郎君   遠藤  武彦君   遠藤  利明君   遠藤  宣彦君

小川  友一君   小此木 八郎君   小里  泰弘君   小野  次郎君

小野  晋也君   小野寺 五典君   小渕  優子君   尾身  幸次君

越智  隆雄君   近江屋 信広君   大島  理森君   大塚  高司君

大塚   拓君   大野  松茂君   大野  功統君   大前  繁雄君

大村  秀章君   太田  誠一君   岡下  信子君   岡部  英明君

岡本  芳郎君   奥野  信亮君   加藤  勝信君   加藤  紘一君

嘉数  知賢君   海部  俊樹君   鍵田 忠兵衛君   梶山  弘志君

片山 さつき君   金子  一義君   金子 善次郎君   金子  恭之君

上川  陽子君   亀井 善太郎君   亀岡  偉民君   鴨下  一郎君

川崎  二郎君   川条  志嘉君   河井  克行君   河村  建夫君

瓦    力君   木原  誠二君   木原   稔君   木村  太郎君

木村  隆秀君   木村   勉君   木村  義雄君   岸田  文雄君

北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君   久間  章生君

倉田  雅年君   小池 百合子君   小泉 純一郎君   小坂  憲次君

小島  敏男君   小杉   隆君   木挽   司君   古賀   誠君

後藤  茂之君   後藤田 正純君   河野  太郎君   河本  三郎君

高村  正彦君   近藤 三津枝君   近藤  基彦君   佐田 玄一郎君

佐藤  剛男君   佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   佐藤   錬君

斉藤 斗志二君   坂井   学君   坂本  剛二君   櫻田  義孝君

笹川   堯君   清水 鴻一郎君   清水 清一朗君   塩崎  恭久君

塩谷   立君   七条   明君   実川  幸夫君   篠田  陽介君

柴山  昌彦君   島村  宜伸君   下村  博文君   新藤  義孝君

菅   義偉君   菅原  一秀君   杉浦  正健君   杉田  元司君

杉村  太蔵君   鈴木  馨祐君   鈴木  俊一君   鈴木  淳司君

鈴木  恒夫君   薗浦 健太郎君   園田  博之君   田中  和徳君

田中  良生君   田野瀬良太郎君   田村  憲久君   平   将明君

高市  早苗君   高木   毅君   高鳥  修一君   竹下   亘君

竹本  直一君   武田  良太君   武部   勤君   棚橋  泰文君

谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君   谷畑   孝君

谷本  龍哉君   玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君   津島  雄二君

土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君   とかしきなおみ君

戸井田とおる君   渡海 紀三朗君   土井   亨君   土井  真樹君

徳田   毅君   冨岡   勉君   中川  昭一君   中川  秀直君

中川  泰宏君   中谷   元君   中根  一幸君   中野   清君

中野  正志君   中森 ふくよ君   中山  太郎君   中山  成彬君

中山  泰秀君   仲村  正治君   永岡  桂子君   長崎 幸太郎君

長島  忠美君   長勢  甚遠君   並木  正芳君   二階  俊博君

丹羽  秀樹君   丹羽  雄哉君   西川  京子君   西川  公也君

西野 あきら君   西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君

西本  勝子君   額賀 福志郎君   根本   匠君   野田  聖子君

野田   毅君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君   萩山  教嚴君

萩原  誠司君   橋本   岳君   馳    浩君   鳩山  邦夫君

浜田  靖一君   早川  忠孝君   林    潤君   林   幹雄君

林田   彪君   原田  憲治君   原田  義昭君   平井 たくや君

平口   洋君   平沢  勝栄君   平田  耕一君   広津  素子君

深谷  隆司君   福井   照君   福岡  資麿君   福田  峰之君

福田  康夫君   福田  良彦君   藤井  勇治君   藤田  幹雄君

藤野 真紀子君   二田  孝治君   船田   元君   古川  禎久君

古屋  圭司君   保坂   武君   保利  耕輔君   細田  博之君

堀内  光雄君   馬渡  龍治君   牧原  秀樹君   増原  義剛君

町村  信孝君   松岡  利勝君   松島 みどり君   松浪 健四郎君

松浪  健太君   松野  博一君   松本   純君   松本  文明君

松本  洋平君   三ッ林 隆志君   三ッ矢 憲生君   三原  朝彦君

御法川 信英君   水野  賢一君   宮腰  光寛君   宮澤  洋一君

宮路  和明君   宮下  一郎君   武藤  容治君   村上 誠一郎君

村田  吉隆君   望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君

森   英介君   森   喜朗君   森山   裕君   森山  眞弓君

やまぎわ大志郎君   矢野  隆司君   谷津  義男君   安井 潤一郎君

保岡  興治君   柳澤  伯夫君   柳本  卓治君   山内  康一君

山口  俊一君   山口  泰明君   山崎   拓君   山中 あき子君

山本  明彦君   山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君

山本ともひろ君   山本  有二君   吉川  貴盛君   吉田六左エ門君

吉野  正芳君   若宮  健嗣君   渡辺  具能君   渡辺  博道君

渡辺  喜美君   渡部   篤君   赤羽  一嘉君   赤松  正雄君

井上  義久君   伊藤   渉君   池坊  保子君   石井  啓一君

石田  祝稔君   上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君

遠藤  乙彦君   大口  善徳君   太田  昭宏君   神崎  武法君

北側  一雄君   佐藤  茂樹君   斉藤  鉄夫君   坂口   力君

田端  正広君   高木 美智代君   高木  陽介君   谷口  和史君

谷口  隆義君   富田  茂之君   西   博義君   東   順治君

福島   豊君   冬柴  鐵三君   古屋  範子君   桝屋  敬悟君

丸谷  佳織君   江田  憲司君   下地  幹郎君   中村 喜四郎君

西村  真悟君

否とする議員の氏名

安住   淳君   赤松  広隆君   池田  元久君   石関  貴史君

泉   健太君   市村 浩一郎君   岩國  哲人君   内山   晃君

枝野  幸男君   小川  淳也君   小沢  鋭仁君   大串  博志君

大島   敦君   大畠  章宏君   太田  和美君   逢坂  誠二君

岡田  克也君   岡本  充功君   奥村  展三君   加藤  公一君

川内  博史君   河村 たかし君   菅   直人君   吉良  州司君

黄川田  徹君   菊田 真紀子君   北神  圭朗君   楠田  大蔵君

玄葉 光一郎君   小平  忠正君   小宮山 泰子君   小宮山 洋子君

古賀  一成君   後藤   斎君   郡   和子君   近藤  昭一君

近藤  洋介君   佐々木 隆博君   笹木  竜三君   篠原   孝君

下条  みつ君   神風  英男君   末松  義規君   鈴木  克昌君

仙谷  由人君   園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君

田名部 匡代君   田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君

高山  智司君   武正  公一君   津村  啓介君   筒井  信隆君

寺田   学君   土肥  隆一君   中井   洽君   中川  正春君

仲野  博子君   長島  昭久君   長妻   昭君   長浜  博行君

長安   豊君   西村 智奈美君   野田  佳彦君   羽田   孜君

鉢呂  吉雄君   鳩山 由紀夫君   原口  一博君   伴野   豊君

平岡  秀夫君   平野  博文君   福田  昭夫君   藤村   修君

古川  元久君   古本 伸一郎君   細川  律夫君   細野  豪志君

馬淵  澄夫君   前田  雄吉君   前原  誠司君   松木  謙公君

松野  頼久君   松原   仁君   松本  大輔君   松本  剛明君

三日月 大造君   三谷  光男君   三井  辨雄君   村井  宗明君

森本  哲生君   山岡  賢次君   山口   壯君   山田  正彦君

山井  和則君   柚木  道義君   横光  克彦君   横山  北斗君

吉田   泉君   笠   浩史君   鷲尾 英一郎君   渡辺   周君

渡部  恒三君   赤嶺  政賢君   石井  郁子君   笠井   亮君

穀田  恵二君   佐々木 憲昭君   志位  和夫君   塩川  鉄也君

高橋 千鶴子君   吉井  英勝君   阿部  知子君   菅野  哲雄君

重野  安正君   辻元  清美君   照屋  寛徳君   日森  文尋君

保坂  展人君   糸川  正晃君   亀井  静香君   亀井  久興君

横路  孝弘君

     ――――◇―――――

加藤勝信君 残余の日程は延期し、来る六日正午から本会議を開くこととし、本日はこれにて散会されることを望みます。

議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。

 本日は、これにて散会いたします。

    午前三時五十三分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  安倍 晋三君

       総務大臣  菅  義偉君

       法務大臣  長勢 甚遠君

       外務大臣  麻生 太郎君

       財務大臣  尾身 幸次君

       文部科学大臣  伊吹 文明君

       厚生労働大臣  柳澤 伯夫君

       農林水産大臣  松岡 利勝君

       経済産業大臣  甘利  明君

       国土交通大臣  冬柴 鐵三君

       環境大臣  若林 正俊君

       防衛大臣  久間 章生君

       国務大臣  大田 弘子君

       国務大臣  塩崎 恭久君

       国務大臣  高市 早苗君

       国務大臣  溝手 顕正君

       国務大臣  山本 有二君

       国務大臣  渡辺 喜美君


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