衆議院

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第13号 平成20年11月28日(金曜日)

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平成二十年十一月二十八日(金曜日)

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  平成二十年十一月二十八日

    午後五時 本会議

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本日の会議に付した案件

 会期延長の件


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    午後五時二分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

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 会期延長の件

議長(河野洋平君) 会期延長の件につきお諮りいたします。

 本国会の会期を十二月一日から二十五日まで二十五日間延長いたしたいと存じ、これを発議いたします。

 本件につき討論の通告があります。順次これを許します。加藤公一君。

    〔加藤公一君登壇〕

加藤公一君 民主党の加藤公一でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました二十五日間の会期延長につき、反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 「逃げない政治、責任もって実行する政治をつくります」、これは、麻生総理がことしの九月、自民党総裁選に出馬されたときの決意であります。その後、麻生総理が月刊誌文芸春秋に投稿された論文には、「私は決断した。」「国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢代表にぶつけ、その賛否をただしたうえで国民に信を問おうと思う。」と明確に記されました。まさしく解散・総選挙に向けた意思が示されたのであります。

 しかし、今日、ここに至っても、衆議院は解散されておりません。麻生総理が、政局より政策、解散より景気対策と強調し、解散を先送りしたからであります。

 しかし、アメリカ発の金融危機が各国経済に影響を及ぼし、世界同時不況の様相が広がっているにもかかわらず、今国会に第二次補正予算は提出されていません。みずから解散先送りの口実として強調された景気対策がいまだ提出されないのはどういうことでしょうか。まさしく、社会常識がかなり欠落していると言わざるを得ません。

 結局、政局より政策というのは、純粋な政策的判断ではなく、そう叫ぶことが国民の支持を得られるのではないかという政局的判断、いや単なる宣伝文句、いや打算にすぎなかったのでしょうか。

 国民は今、信を問うこともなく、自民党の中だけで三代続けてたらい回しにされた政権が、みずからの保身、政権の延命のみにきゅうきゅうとしている姿に失望を禁じ得ないのです。それが内閣支持率の低下につながっているのは言うまでもありません。

 麻生総理は、二十日に開かれた政府の経済財政諮問会議の場で、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだと発言されたそうですが、何もしないのは、ほかでもなく麻生総理、あなた自身ではありませんか。

 以下、具体的に反対理由を申し述べます。

 反対の理由の第一は、麻生総理が、国民に信を問うこともなく、しかも、緊急な上にも緊急の課題は日本経済の立て直しであると述べていながら、第二次補正予算の提出を来年の通常国会に先送りすることです。

 総理は、十月三十日の記者会見において、これから年末にかけて中小企業の資金繰りは厳しくなると述べ、信用保証枠を二十兆円に拡大する方針を示されました。しかし、今週初めにはそれが一転、問題は年度末、年末とは違うと前言を翻したのであります。これは到底納得できません。厳しい経済環境のもとで大変な御苦労をされている中小企業の皆様に、年末は大丈夫で厳しいのは年度末ですと、とても言えないはずです。どうして発言がこうもくるくると変わるのでしょうか。

 麻生総理は、このように頻繁に発言が迷走し、判断のぶれによって、日本じゅうに大混乱をもたらしています。解散・総選挙はもちろんのこと、二兆円のばらまき給付金の所得制限問題や、道路特定財源の一般財源化に伴う地方への一兆円の配分問題、郵政株式の売却問題など、ぶれている発言は数え切れません。かつて、これほど言葉が軽い総理はいなかったと言っても決して過言ではないでしょう。まさに未曾有の迷走総理であります。

 反対の理由の第二は、会期延長の果てに姿をあらわすであろう、巨大与党による数の横暴を容認するわけにはいかないからであります。

 昨年の通常国会において、自民党、公明党の連立与党は、本院において三分の二以上の議席を占めているというおごりから、十四回にもわたり、問答無用の強行採決を繰り返しました。

 政府・与党は、昨年同様、新テロ特措法案が参議院で否決された後、数の力をもって衆議院で再議決する方針だと伝えられています。しかし、そのような強引な手法は、直近の民意である参議院の意思を踏みにじるものにほかなりません。憲政の常道ではなく、邪道そのものです。数の横暴に対する国民の意思は、参議院選挙でも明確に示されたとおり、ノーなのです。

 麻生総理は、九月二十九日の所信表明演説で、国会運営について触れて、合意形成のルールを打ち立てるべきであると述べられました。しかし、直近の民意が示された参議院の意思を無視して、自分たちの主張だけを丸のみしろという与党の姿勢こそが合意形成を妨げているのは明らかであります。

 十月以降の景気の悪化は相当に深刻であります。非正規雇用で働かざるを得ない方々の生活や、中小企業の皆様の資金繰りを初め、今や日本じゅうに心配事は絶えません。その状況を正しく認識しているならば、まずは景気だ、政局よりも政策、衆議院の解散より景気対策という総理の言葉どおり、早急に第二次補正予算を今国会に提出するのが筋というものであります。

 麻生内閣でそれができないのであれば、憲政の常道にのっとって衆議院を解散し、総選挙によって国民の信を得た正統な新政権に政策遂行をゆだねるべきです。

 このような麻生政権と与党のふがいなさを見て、私は、日本経済そして国民生活を立て直すことは民主党が中心となった新しい政権にしかできないと確信しています。麻生総理が、みずから天命とした解散・総選挙から逃げ続けるならば、一日も早く退陣し、野党に政権を譲り渡すべきであります。

 我々民主党は、来るべき総選挙で必ずや国民の信を得て、「国民の生活が第一。」の理念のとおり、我が国経済と国民生活を立て直すことをここにお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 小野寺五典君。

    〔小野寺五典君登壇〕

小野寺五典君 自由民主党の小野寺五典です。

 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました今国会の会期を十二月二十五日まで二十五日間延長する件につきまして、賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 国会に与えられた使命は、国益や国民生活に資する法案を審議し、その成立を期することです。全力を挙げて諸問題の解決に取り組み、しっかりと結論を出していくべき姿勢は、国民を代表してこの議場に集うすべての議員に求められる重い責務であります。とりわけ臨時国会は、限られた短い会期で特定の法案を審議することを最大の目的としています。この臨時国会におきましても、真摯な議論を続けてきた与野党議員各位に対し、まず深甚なる敬意を表するものであります。

 御承知のとおり、既に幾つかの重要法案が衆議院を通過し、参議院で審議されています。しかし、我が国のみならず、国際社会が直面する諸問題に的確に対応するための極めて重要な補給支援特措法と金融機能強化法は、会期末に当たってもなお参議院で結論を出してはおりません。

 補給支援法は、かねてより何度も主張してきたとおり、国際社会において高く評価されてきた活動であり、我が国がなし得る有効かつ現実的な国際貢献であります。

 明日二十九日は、イラクにおいて外務省の奥大使並びに井ノ上一等書記官が凶弾に倒れて五年目に当たります。九・一一同時多発テロ事件においては、二十四人の日本人が犠牲となっております。一昨日のムンバイにおける同時多発テロにおいても、日本人一名を含む多数のとうとい命が奪われ、何人かの日本人が人質となっておりましたが、先ほど、人質となっていた日本人三名が脱出されたとの報道がありました。さらなる人質解放が進むことを心から願っております。

 テロは今でも続いています。テロリストやその資金源である麻薬及び武器の移動を取り締まる外国艦船への補給を支援することは、テロを根絶するためにも重要な対策です。さらに、石油の九割をインド洋経由で輸入している我が国にとって、シーレーンの安全確保に必要不可欠なものでもあります。

 十月二十一日に衆議院を通過したこの法案が、参議院外交防衛委員会の理事会において採決を合意していたにもかかわらず、法案の趣旨とは全く関係のない理由で採決を延ばされていることは極めて遺憾です。こういった事態は、積み上げられてきた議会政治の信頼関係を揺るがしかねず、もし法案成立に必要な会期の延長を否定するならば、我が国の国際的な信用を著しく失墜するものと強く危惧をしております。

 金融機能強化法は、最大の緊急経済対策であります。

 現在執行中の第一次補正予算において、中小企業への年末の資金繰り対策は進んでおりますが、それに加えて、貸し手である金融機関にも注意を払わねばなりません。借り手のみならず貸し手の側にも講じる対策、いわば両輪の一つを欠くことがあっては、万が一の場合に資本注入ができないことになります。貸し渋りや貸しはがしが起こらないよう、予防的に第二次補正予算に対策を盛り込んで、しっかりとした措置をとらねばなりません。

 現下の大変厳しい経済情勢に対して、与党はもちろん、野党の皆さんも危機感を共有しているはずです。衆議院で民主党の要求を盛り込んだ法案修正をしたことで、政策に対する基本的な考え方は一致しており、この金融機能強化法は、いわゆる対決法案ではありません。会期内に国会としての意思を示すことができたはずなのに、延長せざるを得ない事態に陥ったのは、参議院で第一党を占める民主党の責任によることが多いのです。

 私たち与党は、我が国の国益や国際社会との協調をしっかりと踏まえ、政局と切り離した見地から、この際、法案成立が確実な会期を確保することはやむを得ないと考えております。

 なお、民主党が主張されている、第二次補正予算を提出しないと重要法案の採決には応じないという姿勢は、論理的にも現実的にも整合性を欠いております。

 そもそも、二次補正予算は、参議院で審議中である金融機能強化法に係る予算化や税収の大幅減額などを総合的に見きわめなければならず、その編成には金融機能強化法の成立と税収見通しが必要です。さらに、民主党は、定額給付金は理念がなく間違った政策であると批判していますが、その一方で定額給付金を含む二次補正予算を提出せよと言うのは、つじつまが合わないとしか申しようがございません。

 加えて申せば、さきの党首会談において民主党の小沢代表が、二次補正が提出されれば審議に協力する旨の発言をされたとの報道がありますが、財源確保のための関連法案までには言及されていないようです。財源確保関連法案もあわせて成立しなければ第二次補正予算を執行できないのは小沢代表も御承知のはずです。

 また、いまだ審議入りできていない消費者庁設置関連法についても、消費者を取り巻くさまざまな不安や不満を解消するために、立法府としてしっかりと議論していく必要があると存じます。

 民主党の皆さんも独自の経済対策六法案を提出する準備があるとの報道を見ました。事実であるならば、会期の延長には反対をされないのが当然であるかと存じます。

 理念や手法は違っても、国民生活の不安や将来に対する懸念を解消していくことこそが、与野党の枠を超えた我々国会議員一人一人の責務です。

 以上、述べましたとおり、もって国民の負託にこたえるべく、私は、議員の皆さんの良識に訴え、議長の発議に賛意を表し、二十五日間の会期延長が速やかに議決されるべきことを強く主張して、賛成の討論を終わります。

 ありがとうございます。(拍手)

議長(河野洋平君) 佐々木憲昭君。

    〔佐々木憲昭君登壇〕

佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表し、臨時国会の会期を二十五日間延長することに反対の討論を行います。(拍手)

 そもそも、この臨時国会は、安倍総理、福田総理と二代続いて政権を投げ出すという前代未聞の事態を受けて開かれました。

 やるべきは、貧困と格差を広げた構造改革路線をどうするのか、アメリカ言いなりの自衛隊海外派兵を続けるのかといった国政の根本問題を徹底的に審議した上で、速やかに解散し、国民の審判を仰ぐことだったのであります。

 ところが、麻生総理と自民党、公明党は、冒頭解散をもくろみながら、世論調査で内閣支持率が芳しくないと見るや、一転して解散を先送りし、政局より景気と言い始めたのであります。一方、民主党は、解散を促すための、補正予算も新テロ法も成立を容認するという方針をとりました。このような政局運営にも、国民は厳しい批判の目を向けたのであります。

 会期末を迎え、麻生総理と政府・与党が二十五日間の会期延長でやろうとしているのは、結局、新テロ特措法と金融機能強化法の二つの法案を、六十日間のみなし否決規定を使い、衆議院の再議決で強引に成立させることであります。

 アメリカが対テロ報復戦争を開始して七年、情勢は年々悪化し、今や戦争でテロはなくせないことは明白であります。アフガニスタンでも、政治解決が真剣に模索されております。この中で、日本が憲法違反の自衛隊海外派兵に固執するのは、余りにも異常であります。

 田母神問題は、侵略戦争を美化する人物を自衛隊のトップにつけてきた責任の問題にとどまりません。田母神氏の発案で、幹部自衛官教育として侵略戦争美化の国家観、歴史観教育が五年前から行われてきたという恐るべき事態であります。これが違憲の海外派兵の拡大と深くかかわっていることを深刻に受けとめるべきであります。

 重大なのは、麻生内閣が、未曾有の世界金融危機のもとで、生活対策を優先と言いながら、国民が安心できる具体策を何もとっていないことであります。

 参議院で審議中の金融機能強化法案は、世界的な金融危機のもとで、投機的な資金運用で自己資本を毀損した金融機関に公的資金を投入し、応援するものにほかなりません。

 麻生総理は、十月三十日に第二次経済対策を発表し、スピードを持って実行すると強調しました。しかし、その内容は、三年後の消費税増税とセットにした二兆円の給付金を柱とするもので、およそ景気対策と言えるものではありません。しかも、総理みずからやると言った給付金や補正予算をめぐって政権与党がばらばらで、調整もできないまま迷走に次ぐ迷走を続け、提案さえできないという醜態をさらしているのであります。

 金融危機と景気悪化から国民生活を守るため、政府が緊急にやるべきことは、一斉に始まっている大企業の派遣切りにストップをかけ、雇用を守ることであります。大企業が非正規雇用の首切りを競い合い、正社員に退職を強要するなどという事態を野放しにすることは許されません。下請企業への圧迫と切り捨てをやめさせること、銀行の貸し渋り、貸しはがしをやめさせることも急務であります。

 麻生総理は、雇用対策に全く後ろ向きで、昨日ようやく検討を指示したにすぎません。しかも、麻生総理は、野党四党が共同で提出した後期高齢者医療制度廃止法案に背を向ける一方、医者は社会的常識が欠落した人が多いと発言し、さらには、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ、こういう暴言に至っては、何をか言わんやであります。

 今や多くの国民が、麻生総理と自公政権の政権担当能力そのものに大いなる疑問を投げかけているのであります。景気の悪化で苦悩する国民そっちのけの麻生政治に対する怒りと怨嗟の声が満ち満ちているのであります。

 総理が今やるべきは、衆議院を解散し、主権者国民の審判を仰ぐことであります。このことを強調し、会期延長に反対する討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) 保坂展人君。

    〔保坂展人君登壇〕

保坂展人君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、会期延長に反対の討論を行います。(拍手)

 町を歩くと、ポスターに「麻生が、やりぬく。」、テレビをつければ「麻生、実行中」とコマーシャルが流れてきます。一体全体、何をやり抜くのか、何を実行しているのか、正体不明ではありませんか。停止中、待機中あるいは混乱中の間違いではないかと首をかしげてしまいます。麻生総理の頻繁な失言と朝令暮改の発言変更は、詳細な措置の有無について把握していないアバウトな理解からくるものなのでしょうか。

 漢字の間違いは訂正することができます。しかし、経済雇用情勢の読み違いは危機を増幅します。定額給付金をめぐる官邸の余りの混乱ぶりには、目を覆いたくなるぐらいです。

 地方自治体に煩雑な事務処理を押しつけて地方分権だとうそぶき、百年に一度の未曾有の危機を前にして、さっぱり動きはない。地方が、雇用が大変だ、スピードが大事だと言いながら、国会の会期は延長するけれども、経済対策の第二次補正予算案は年内に提出しようとしないというわけですから、たらたらと何もしない人の率いる内閣は、既に立ち枯れてしまっているのでしょうか。動きのない生けるミイラと化した麻生内閣には、既に腐臭が漂ってきているではありませんか。一刻も早い解散・総選挙を求めます。

 今回の会期延長は、テロ特別措置法の一年延長を目指すもので、やがては衆議院の三分の二で再議決しようとするものですが、肝心の活動実態やアフガンの調査の内容も報告をされておりません。田母神空幕長の参議院での発言を聞いていると、陰謀史観を披瀝し、村山談話を敵視する思想を堂々と語っていて、文民統制のために徹底的な解明が必要です。参議院の意思を無視する三分の二の再議決の乱用は厳に慎むべきであります。

 また、金融機能強化法についても、新銀行東京や農林中金の経営責任を放置して、公金投入が制度化されようとしていること自体、許されるものではありません。

 本来であれば、政治が今こそ機敏に反応し、経済、雇用の危機に先手を打っていかなければならないときに、解散・総選挙を決断しなかった、ストップモーションがかかってしまった麻生内閣に対して、憲政の常道を踏襲して野党に選挙管理内閣をゆだねることを強く求めます。

 また三回目の総裁選挙は国民世論が許さないことを指摘して、会期延長に反対の討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

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議長(河野洋平君) 採決いたします。

 会期を十二月一日から二十五日まで二十五日間延長するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(河野洋平君) 起立多数。よって、会期は二十五日間延長することに決まりました。

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後五時三十分散会


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