衆議院

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第14号 平成22年3月16日(火曜日)

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平成二十二年三月十六日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第六号

  平成二十二年三月十六日

    午後一時開議

 第一 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第三 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案(内閣提出)

 第四 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第三 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案(内閣提出)

 日程第四 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案(内閣提出)


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    午後一時四分開議

議長(横路孝弘君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(横路孝弘君) 日程第一、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。法務委員長滝実君。

    ―――――――――――――

 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔滝実君登壇〕

滝実君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、下級裁判所における事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の員数を六十五人増加し、判事補の員数を二十人減少しようとするものであります。

 本案は、去る三月四日本委員会に付託され、九日千葉法務大臣から提案理由の説明を聴取し、十二日質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(横路孝弘君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第二 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(横路孝弘君) 日程第二、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。外務委員長鈴木宗男君。

    ―――――――――――――

 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔鈴木宗男君登壇〕

鈴木宗男君 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案の主な内容は、

 第一に、在ベナン日本国大使館の位置を憲法上の首都であるポルトノボから事実上の首都であるコトヌへ改正すること、

 第二に、マレーシアにある在コタキナバル日本国総領事館を廃止すること、

 第三に、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定すること、

 第四に、外務公務員の研修員手当について現行よりも低い号を追加すること

であります。

 本案は、三月九日外務委員会に付託され、十日岡田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、十二日質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。

 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(横路孝弘君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第三 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案(内閣提出)

議長(横路孝弘君) 日程第三、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。文部科学委員長田中眞紀子さん。

    ―――――――――――――

 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔田中眞紀子君登壇〕

田中眞紀子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与するため、公立高等学校について授業料を徴収しないこととするとともに、私立高等学校等の生徒が高等学校等就学支援金の支給を受けることができることとするものであり、その主な内容は、次のとおりであります。

 第一に、公立高等学校については、原則として授業料を徴収しないものとし、これに要する経費について、国が地方公共団体に交付するものとすること、

 第二に、私立高等学校等に在学する生徒は、高等学校等就学支援金の受給資格について都道府県知事の認定を受けて、一定額の高等学校等就学支援金の支給を受けることができるものとし、その保護者の収入の状況に照らして特に経済的負担を軽減する必要がある生徒については、支給額を増額するものとすること

などであります。

 本案は、二月二十五日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。

 本委員会におきましては、翌二十六日川端文部科学大臣から提案理由の説明を聴取した後、三月三日に東京横浜独逸学園等の視察を行い、五日から質疑に入りました。九日には参考人から意見を聴取するなど慎重に審査を重ね、また、十二日には、本案に対し、民主党・無所属クラブ、公明党及び日本共産党の三会派共同提案により、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは所要の見直しを行うことを内容とする修正案が提出され、趣旨の説明を聴取いたしました。

 その後、政府から発言を聴取し、本案に対して質疑を行い、質疑終局後、討論、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。

 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 討論の通告があります。順次これを許します。下村博文君。

    〔下村博文君登壇〕

下村博文君 自由民主党・改革クラブの下村博文です。(拍手)

 本日が鳩山政権がスタートしてちょうど半年に当たりますが、現在の内閣支持率の低さそのものが国会運営にもあらわれています。その一つが高校授業料無償化法案です。

 まず、三月十二日、文部科学委員会で、田中眞紀子委員長が民主党の質疑打ち切りの緊急動議に応じ、採決を行ったことに対し、強く抗議いたします。

 この点については討論の結びで改めて述べることとし、我が党が法案に反対する理由を八項目申し上げます。

 一、理念なし。

 高校授業料無償化は、戦後の学制改革以来の六十年ぶりの大改革です。多額の税金を投入する公教育の抜本的な改革である以上、無償化による成果や効果を国民に明確に示すべきです。しかし、そもそも理念がなく、我が党の再三再四の追及に対して、ようやく出てきた政府の答弁は、学力や公共心、規範意識の向上などの抽象的な言葉のみであり、それ以上の具体像がありません。やはり選挙向けのばらまきでしかなかったと思わざるを得ません。

 二、恒久財源なし。

 来年度は学校耐震化などの予算を削って財源を捻出しましたが、これ以降は大幅に削減できる予算はありません。総選挙の最中は、現行制度を維持した上で、新たに教育費負担を軽減すると言っておきながら、公約を破って特定扶養控除の高校生部分の上乗せを廃止しました。それでも、四千億円を確保するには到底足りません。恒久的な制度には恒久的な財源が必要ですが、そのめどが全くついておりません。

 三、所得制限なし。

 所得制限がないので、過度の平等主義や均一主義となっています。しかも、低所得者層については、従来の地方自治体による授業料減免を国が行うようになっただけで、何のメリットもありません。低所得者のために給付型奨学金の創設が望まれており、文部科学省も百二十三億円を概算要求しましたが、認められませんでした。我が党の対案のように所得制限を行えば、本当に支援すべき人々のための財源を確保することができたのです。

 民主党は、趣旨説明、質疑の際に、給付型奨学金の創設を求め、川端文科大臣も前向きの答弁をしましたが、高校授業料無償化の財源のめども立たず、百二十三億円の概算要求すら認められない中で、給付型奨学金などできるのでしょうか。参議院選挙に向けて、再び無責任なばらまきを繰り返すつもりなのでしょうか。

 四、公私間格差解消なし。

 高等学校においては、公立高校とともに私立高校が不可欠な役割を担っています。しかし、私立高校には授業料負担が残りますので、希望しても公立高校に入学できずにやむを得ず私立高校を選択した生徒に対し、著しい不公平を生じます。

 今回、私立高校に国から就学支援金が支給されるため、私学に対して独自に行っていた授業料減免の予算を減額する地方自治体が生じており、今まで全額免除されていた生徒に自己負担が生じるのではないかとの危惧も上がっています。

 財政力のある自治体は教育費の負担軽減策を手厚く行えるのに対し、弱い自治体は十分ではなく、地域間で格差が広がります。全国的な公正公平を確保するために、地域の状況に応じて国は必要な施策を行うべきですが、政府はいまだ地方自治体の現状すら十分に把握できておりません。

 五、在外日本人なし。

 国外の日本人学校に通っている高校生は無償化の対象になりませんが、これは、教育基本法の、「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず」との規定に反します。

 さらに、川端文科大臣が趣旨説明で述べた、「すべての意志ある高校生等が安心して教育を受けることができるよう、家庭の経済的負担の軽減を図る」にも反します。国外の日本人高校生は、すべての意志ある高校生等には含まれないというのでしょうか。

 六、省令なし。

 無償化の対象となる外国人学校を判断する客観的、普遍的な基準について、文部科学委員会ではとうとう示されませんでした。民主党は、省令で決めるのだから法律の成立後でよいとの意見でしたが、どの外国人学校が無償化の対象となるかは国民の重大な関心事です。その判断を行政にゆだねて、国会では応じないという姿勢は、行政監督の責任を放棄するものです。

 さらに、朝鮮学校を無償化の対象とするかについて、鳩山総理が判断を先送りし、第三者機関に教育内容を検証させることとしたと報道されております。これについて、文科委員会では、川端大臣は一言も言及しておりません。朝鮮学校については、鳩山総理のみが国会の外で発言を繰り返し、川端大臣に主体性が見られず、大臣としての責任を果たしておりません。

 七、条例なし、準備期間なし。

 留年者や既卒者、越境通学者などが公立高校で授業料を徴収できる例とされていますが、判断は地方自治体任せです。授業料を徴収する場合は三月議会で条例を改正する必要がありますが、準備期間が足りません。全国的な公正公平を確保するためにも国が一定の基準を示すべきですが、いまだ明確ではありません。

 八、東京都、大阪府の激変緩和策なし。

 公立高校について、十一万八千八百円を基礎とする額が地方自治体に交付されます。しかし、東京都の授業料は十二万二千四百円、大阪府の授業料は十四万四千円であり、差額の負担が生じます。さらに、都道府県が独自に行った授業料の減免分は交付税には積算されず、低所得者などに手厚い支援を行っていた自治体ほど交付金が減らされています。

 これについては、地方自治体から、国策として授業料を無償化するのだから、経費もすべて国が負担すべきという当然の強い声が上がっています。授業料が不徴収になる以上、今後は授業料の減免は考えられず、従来の授業料減免相当分を将来も自治体に負担させ続けることは、合理的な説明がつきません。

 負担がふえる自治体に対し、文科省は、激変緩和的な措置で対応するとのことですが、内容は明らかでなく、単年度にとどまる可能性もあります。

 以上のように、文部科学委員会では、高校授業料無償化法案の根幹にかかわる重要な課題が審議されていました。しかし、政府は従来の答弁を繰り返すのみで、議論に進展が全くありませんでした。高校授業料無償化は、本来なら最低でも一年をかけて慎重な審議を行うべき重要政策です。それがわずか四日では、到底審議が尽くされたとは言えません。

 さらに、民主党は、先ほど述べた法案の課題点などを列挙した附帯決議を提案しました。つまり、民主党は、みずから審議が十分でないことを認めているわけです。

 このように、明らかに審議が満たない中で、民主党は、七月の参議院選挙に間に合わせるために審議を打ち切り、各党間の合意もないままに、数の力で採決を行ったのです。これは、国民に対する責任ある意思決定を放棄する暴挙であり、強行採決を超えた強権採決と言わざるを得ません。

 現在の民主党政権は、マニフェストや一部の権力者に拘束されるが余り、理想から大きくかけ離れているのではないですか。政治主導とは、民主党独裁の意味ではありません。民主党の諸君の猛省を求めます。

 以上申し上げて、反対討論といたします。(拍手)

議長(横路孝弘君) 本村賢太郎君。

    〔本村賢太郎君登壇〕

本村賢太郎君 民主党の本村賢太郎です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案及び修正案、いわゆる高校の無償化法案に賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 この法律案は、教育に係る経済的負担の軽減を図り、教育の機会均等に寄与することを目的とするものであります。公立高校については授業料を徴収せず、私立高校等の生徒がその授業料に充てるため就学支援金の支給を受けることができるようにするもので、いわゆる公私間格差の是正も図ることができます。

 特に、就学支援金の支給については、私立高校だけでなく、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部、高等専門学校、さらには一部の専修学校及び各種学校も含める形をとっています。中学校を卒業した子供たちに多様な学びの選択肢を広げることができると考えます。

 今日、高校等は、その進学率が約九八%に達する国民的な教育機関となっており、広く社会全体の発展と活性化を実現するものであります。その教育に係る費用、とりわけ授業料については社会全体で負担していくべきものと考えます。

 国づくりは人づくりであります。川端文部科学大臣も、文部科学委員会における所信において、個々人の潜在能力を高め、さまざまな分野で活躍する多様で重厚な人材をはぐくむことが我が国の成長と発展の土台であるとお考えを述べられました。

 フィンランドでは、小学校から大学院まで無償化し、失業率二〇%から脱したという例もあります。教育への投資をしっかり確保し、教育を充実させることが、資源の乏しい我が国にとって不可欠なことは言うまでもありません。

 ところが、我が国がOECD諸国の中で教育費の対GDP比が低い国だという現状があります。諸外国を見れば、先ほどのフィンランドの例のほかにも、英国、フランス、ドイツなど多くの国で後期中等教育、高校における授業料を無償としています。

 また、国際人権A規約においても、無償教育の漸進的な導入について規定されていますが、我が国とマダガスカルだけがこの規定を留保していることから、この留保の撤回に向けた施策を進めることが求められています。

 高校教育の無償化は、世界の潮流でもあります。

 昨今の厳しい経済情勢のもとで、義務教育課程の児童生徒の中に、就学援助を受けなければならない子供たちが急速にふえています。経済的な理由から高校進学を断念しなければならなかったり、高校中退を余儀なくされるケースもあります。

 私は、神奈川県立麻溝台高校に通わせていただきました。全日制の高校でしたが、同級生に、学校が終わった後に夜勤の仕事をして授業料、生活費を得ていた友人がおりました。

 子供たちが、育つ家庭の経済状況にかかわらず、安心して教育を受けることができるよう、家庭の経済的負担の軽減を図ることが求められています。高校の実質無償化は、教育の現場を初め、各方面から期待されているのです。

 教育は人生前半の社会保障と言った方がいます。全く同感であります。教育の格差を解消することは、大人たちの責務であります。教育の格差をなくし、人生のスタートラインにおいて、学ぶ機会と最善かつ適切な教育の機会が保障されるべきだと考えます。

 私は、子供たちが、生まれてきてよかった、お父さん、お母さん、私を生んでくれてありがとうと思える社会にしていきたい。日本の未来を担う子供たちに教育のチャンスを広げるため、ぜひとも本法案を成立させる必要があります。

 さきの総選挙で、我々民主党がマニフェストでお約束をし、国民大多数の皆様から御支持をいただきました高校実質無償化が来月四月より実現できるよう、一刻も早く法案が成立することを求め、私の賛成の討論といたします。

 ありがとうございました。(拍手)

議長(横路孝弘君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(横路孝弘君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第四 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案(内閣提出)

議長(横路孝弘君) 日程第四、平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長藤村修君。

    ―――――――――――――

 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔藤村修君登壇〕

藤村修君 ただいま議題となりました平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、次代の社会を担う子供の健やかな育ちを支援するため、平成二十二年度における子ども手当の支給について必要な事項を定めようとするもので、その主な内容は、

 第一に、中学校修了前の子供を監護し、かつ、これと生計を同じくするその父または母である等の支給要件に該当する者に対し、一月につき子供の数に一万三千円を乗じた額の子ども手当を支給すること、

 第二に、子ども手当の支給に要する費用については、児童手当相当部分は児童手当法の規定に基づき国、地方公共団体及び事業主が負担することとし、それ以外の費用については国が負担するものとすること、

 第三に、子ども手当について、差し押さえ禁止等の受給権の保護や公租公課の禁止を定めるとともに、子ども手当を市町村に寄附することができる仕組みを設けること

等であります。

 本案は、去る二月二十三日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託されました。

 本委員会におきましては、翌二十四日に長妻厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑に入り、三月九日には参考人から意見を聴取し、十日には鳩山内閣総理大臣の出席を求め質疑を行いました。

 また、去る十二日には、民主党・無所属クラブ、公明党及び社会民主党・市民連合より、児童養護施設に入所している子供など子ども手当の支給対象とならない子供に対する支援等を含めた制度のあり方及び平成二十三年度以降の子育て支援に係る全般的な施策の拡充について検討を加え、必要な措置を講ずるものとすることを内容とする修正案が提出され、趣旨説明を聴取いたしました。同日質疑を終局し、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 討論の通告があります。順次これを許します。田村憲久君。

    〔田村憲久君登壇〕

田村憲久君 自由民主党・改革クラブを代表して、子ども手当法案に反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 まず、この法案は、鳩山総理の脱税疑惑、小沢幹事長のゼネコン献金疑惑、小林千代美議員の北教組による裏献金疑惑をごまかすための、史上例を見ない金銭ばらまきの選挙対策であると申し上げます。

 子ども手当の目的が、少子化対策であるのか、子育て世帯への生活支援であるのか、はたまた景気対策であるのか、その場その場で鳩山総理の発言がぶれております。

 民主党マニフェストの一丁目一番地にもかかわらず、重要広範議案とせず、疑惑隠しのため、総理不在で本会議において趣旨説明、質疑、さらには、厚生労働委員会において採決が強行されました。なぜ、それほどまでに急ぐのでありましょうか。やはり、参議院選挙対策と言わざるを得ません。

 以下、反対の理由を述べます。

 まず、子供を社会全体で育てるとし、児童手当法の「家庭における生活の安定に寄与する」との文言が目的から削除されます。日本のよき伝統的な家族、家庭の役割を否定するこの考え方は、看過できません。

 第二の理由は、民主党マニフェストで示された満額の二万六千円の算出根拠が示されていないことです。

 長妻大臣は、生活費や基礎的学費などと言いつつも、そればかりでこの水準を決めたわけではないなどと、あいまいな答弁に終始しています。

 報道では、四年前の小沢氏が遊説で、女性は子供や孫の話をすると目の色が変わるんだ、やっぱり子ども手当を参院選のマニフェストの目玉にしようと言ったことや、そして、その後、民主党代表として本会議で、六兆円規模の子ども手当を創設するとの突然の発言で、総額ありきで二万六千円が決まったとされています。まさに選挙対策と言わざるを得ません。

 第三の理由は、子供の貧困をなくす、格差の是正をと言いながら、子ども手当には所得制限を設けておりません。所得制限によって生じる財源で手厚い低所得者対策を講ずるべきではありませんか。

 第四の理由として、第一子、第二子、第三子と、すべてが同額であり、納得ができません。少子化をとめるのであるならば、欧州の手当制度でも導入されている傾斜配分をすべきであると考えます。

 第五の理由は、少子化対策や子育て支援に取り組み、成果を上げている欧州の国では、現金給付と現物サービスのバランスがとれていることです。

 子ども手当の給付額が突出する今回の政策は、子育て世帯のニーズにも合致しておりません。巨額の財源を現金給付にのみ使うのではなく、緊急に整備すべき子育て環境の拡充に対し、バランスよく配分すべきだと考えます。

 先般の厚生労働委員会においても、ほとんどの参考人が同じような思いを陳述され、また与党社民党の阿部知子政審会長まで、二万六千円まで引き上げるのではなく、その分、子育て施策へ充当すべきとの趣旨の発言をされております。

 一方、政府は、このような批判を受け、子ども・子育てビジョンを作成されたようですが、積算もいいかげんで、肝心の財源の裏打ちがありません。

 第六の理由として、児童養護施設の入所児童のうち、措置入所のお子さん方は対象にならず、一方、措置入所でないお子さん方は対象となり、親に支給されるとのことです。

 こうした問題を指摘され、急遽、措置児童に安心こども基金から施設に同額支給することとしたようですが、同じ施設の中において子供に差別が生じるとともに、受け取った施設は、その使い道に大変困惑されることとなります。

 第七の理由として、子供のために使われることの担保がないことです。

 昨今、給食費を支払おうとしない親の問題など、保護者責任が問われる問題が散見されております。子供のために使わない保護者に支給されるのであれば、何のための制度かわかりません。給食費など子育てに必要な経費を天引きする仕組みにすべきであると鳩山総理も一度はおっしゃられたようでありますが、結局、今回の法案では措置されておらず、先送りとなっております。

 第八の理由は、全額を国庫で負担すると言ってきたマニフェストの約束を破って、目的の違う児童手当制度と強引に継ぎはぎし、児童手当の地方負担と事業主負担を残したことです。

 財源の根拠もないまま、いいかげんなマニフェストを守るためにこそくなツケ回しを行うことに、地方からも怨嗟の声が上がっております。

 この法案は来年度のみの時限措置でありますが、再来年度の本格実施に向かって、この時点でも、なおその方針が決まっておりません。

 第九の理由は、制度の設計がずさんな上、無理なスケジュールで強行しようとしているため、事務を負担する市町村ではシステム設計に支障を来し、過重な事務負担を押しつけていることです。

 また、総理の思いつきで寄附制度を盛り込んだため、横浜市などはシステムに組み込めず、手作業などで対応することも検討していると伺っております。

 六月支給にどうしてもこだわるのは、七月の参議院選挙のためであり、そのために市町村に負担を押しつけることは、到底納得できません。

 第十の理由は、在日外国人が、母国にいる子供や養子、また実子、養子以外でもその支給基準を満たしている場合は支給され、これでは、子ども手当が合法的にODAがわりになってしまうのではありませんか。その一方で、日本に子供を置いて外国で働いている日本人には支給されないことです。このことは、恐らく国民のだれもが納得できないことであります。

 また、外国にいる子供の現況を的確に把握することが可能でありましょうか。窓口の市町村に責任を押しつけても、市町村では適正な審査等が期待できません。このことを聞きつけて、子ども手当を不正に受給しようとするブローカーの暗躍を防止できるのでありましょうか。

 児童手当でも同じではないかと主張する与党議員がいます。しかし、厚生労働委員会での私の質問に答弁されたとおり、長妻大臣が法案作成中にこのことに気づかれたのならば、なぜ、重大な制度欠陥を是正せず、実態も調査することなく、法案の採決を強行するのでしょうか。

 最後に、恒久財源が明らかではなく、今の子供に莫大な借金を押しつけてしまうことであります。

 満額支給に必要とされる五兆四千億円をどう確保するつもりなのでありましょうか。二十二年度予算は、税収三十七兆四千億円に対して公債金四十四兆三千億円という、昭和二十一年以来の破綻予算であります。一年限りの支給であるのならばともかく、毎年五兆円以上の予算を計上しなければなりません。今、我が国にそのような財政的な余裕がないことは、だれが見ても明らかであります。

 コンクリートから人へとよくおっしゃられますが、この十年を見れば、建設国債の累増額は三十六兆円、これに対し、赤字国債の累増額は何と二百三十四兆円。むしろ、社会保障費の増大が財政悪化の主因なんです。高齢化などで社会保障費のさらなる伸びが予測される中、これでは、消費税を幾ら上げても追いつかないのではありませんか。まるで、借金から人へ、そして増税へ、財政破綻へとなります。

 民主党山岡国対委員長が、新人議員に、子ども手当法案が通れば支持率は戻ると訓示されたとのことですが、参議院選挙に勝つためのなりふり構わないばらまきは、まさに、税金を使った買収と受けとめられても仕方がありません。

 予算委員会の公聴会で民主党推薦の公述人ですら疑問を投げかけられるこの法案を、十二日の厚生労働委員会で、大臣のまともな答弁がないまま、私の質疑を強引に打ち切り、強行採決をした姿を、国民の皆様は、テレビやインターネットを通してどのように見ておられるのでありましょう。

 このままでは、日本が沈没してしまいます。良識のある与党議員の皆様方の中には、本心では疑問を感じておられる方々も多くおられるはずであります。参議院選挙のために、良識と理性を捨て、どうか、この法案に賛成するというようなことをしないでいただきたい。

 皆様方の賢明な判断を御期待し、私自身は、一政治家として、子ども手当を申請しないことを宣言いたしまして、反対討論といたします。(拍手)

議長(横路孝弘君) 福田衣里子さん。

    〔福田衣里子君登壇〕

福田衣里子君 民主党の福田衣里子です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案に賛成の立場より討論いたします。(拍手)

 本法律案は、次の世を担う子供の育ちを応援するために、平成二十二年度において、ゼロ歳から中学校修了までの子供たちに対し、月額一万三千円の子ども手当を支給するものです。その際、保護者の所得制限は設けず、対象年齢や出生順位にかかわらず、ひとしく一律の手当額としております。

 我が国は、子供に対する予算のGDP比を見ますと、先進国に比べても、最も少ない国の一つとなっています。今まで、我が国においては、物申すすべのない子供たちに対する予算は、後回しにされてきたのではないでしょうか。

 子ども手当の創設は、子供たちが安心して育つことのできる日本をつくっていく第一歩であると考えています。

 子供たちへの支援が経済的支援だけでは足りないということは、言うまでもありません。長妻厚生労働大臣からも、保育サービスなどのいわゆる現物支給についても、車の両輪としてしっかり取り組んでいくということが、厚生労働委員会の中で明らかにされています。子供が安心して育つことができ、保護者が安心して子育てができるよう、子育てに係る経済的負担を社会全体で負担すべきだと考えます。

 本法案では、保護者の所得にかかわらず、すべての子供たちに支給されることになっています。

 所得制限については、多くの議論をいただいたところでもあります。しかし、考えても見てください。子供は、生まれる家庭を選べません。また、昨今の景気の状況を見れば、家計の急変が起こる可能性も大きく、それは、そのまま子供たちの生活に影響を与えます。前年の保護者の所得によって子供たちに不平等を与えるのでは、子供たちに対する確実な支給にはつながらないと考えます。また、先進諸国を見ても、子供に対する手当に所得制限をかけている国はありません。

 これまで、子供は家庭で育てるものという考え方で、すべての負担が、子供を育てる家庭に負っていました。現在の日本では、児童虐待の問題や、七人に一人の子供が貧困であるという問題など、家庭の中だけでは解決できない問題が山積しています。子供は社会で育てるものという考え方で、どのような家庭に生まれ育っても、安心して育つことができる環境づくりが求められています。

 少子化への対応については、産めよふやせよという考え方ではなく、子供を持ちたい人が安心して持てるように、総合的な子育て応援政策に取り組むことが何よりも重要だと思います。

 各種の世論調査からも明らかなように、子供を持てない最大の理由には、経済的な負担が挙げられています。子育て世代は、収入に余裕がないことも多く、子供を育てることで家計が余計に圧迫されていきます。また、もう一人子供が欲しいと思っても、経済的事情のために断念する人も少なくありません。

 子供たちは、日本の未来を担う貴重な存在です。社会の宝です。子供たちを大切にするためには、子供たちを育てる人たちを社会全体で支援することが重要だということを御理解いただきたいと考えます。

 また、孤独だと感じる、そういった子供がふえています。子供たちが、社会に守られ、育てられ、社会とつながっているんだという思いの目覚めとなればと願います。そのためにも、何としても本法案の成立が必要です。

 本法案は、公明党、共産党及び連立与党の方々が、共通の認識を持って、限られた時間の中で、子育て支援政策の拡充のために精力的に議論を進め、必要な修正がなされており、まことにうれしい限りであります。

 議員の皆様におかれましては、子供たちの未来のために、ぜひとも本法案に御賛同いただきますよう強くお願い申し上げ、賛成の立場からの討論といたします。(拍手)

議長(横路孝弘君) 古屋範子さん。

    〔古屋範子君登壇〕

古屋範子君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案の修正案について、賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 以下、賛成理由について申し上げます。

 第一の理由は、今回の法案の名前こそ子ども手当法案となっていますが、その内容は、実質的に、公明党が一貫して推進してきた児童手当の拡充法案そのものであるからであります。

 平成二十二年度における子ども手当を実現するためには総額二兆二千億円が必要ですが、本法案では、現行の児童手当法を残すことで、地方負担四千六百五十二億円と事業主負担一千四百三十六億円が確保でき、これにより、追加の国庫負担が抑制されております。

 これは、民主党が従来から主張していた全額国庫負担で賄う子ども手当法案とは全く異なるものである以上に、民主党が掲げてきたマニフェストそのものにも違反をしているということを確認しておきます。

 第二の理由は、本法案の内容が、これまで公明党が主張してきた児童手当の抜本拡充案を実現する内容となっているからであります。

 児童手当を、まず自治体独自の制度として誕生させ、昭和四十七年一月から国の制度化を主導し、今日まで着実にかつ一貫して児童手当制度を拡充してきたのが公明党であります。

 公明党が連立政権に参画する平成十一年十月以前、児童手当の支給対象児童数は二百四十万七千人、支給総額は一千五百八十七億円でした。これが、平成二十年度には、支給対象児童数は一千二百九十万人、支給総額は約一兆円まで大幅に拡大したのです。

 この児童手当拡充の歴史を見ますと、平成十二年には支給対象が義務教育就学前までに拡大、翌年の十三年には支給率を支給対象年齢の児童の七二・五%から八五%に引き上げるよう所得制限を緩和、十六年には支給対象を小学校三年修了前までに、さらに十八年には小学校修了前までに拡大するとともに支給率を九〇%に引き上げるよう所得制限を緩和、そして十九年には三歳未満児への支給額を一万円に引き上げました。このように、平成十一年十月以降、五回にわたって児童手当制度を拡充してまいりました。

 そして、我が党のマニフェストにも明記されているとおり、次の拡充案として、支給対象を中学校三年までに引き上げること、さらに、現行の第一子、第二子は五千円、第三子以降は一万円という支給額について、第一子、第二子は一万円、第三子以降は二万円と、支給額の倍増を目指しており、本法案は、それをほぼ実現する内容となっております。

 第三の理由は、公明党が主張した修正案が盛り込まれていることであります。

 先ほど申し上げましたとおり、今回の法案は、児童手当の拡充という意味において一定の評価をしておりますが、子育て支援に係る全般的な施策の考え方や支給対象の不備などについて問題点がありました。

 公明党は、これまで、児童手当を拡充するたびに、支給額、支給対象年齢、所得制限などについて制度の拡充を行ってきましたし、今回も、この考え方に基づき、よりよい法案とするために、二点の修正を提案いたしました。

 まず、政府案における附則の検討規定は、子ども手当の平成二十三年度以降の制度のあり方等について検討するという内容でしたが、公明党の主張により、この部分は、子育て支援に係る全般的な施策の拡充について検討し、必要な措置をとるという内容に修正されました。すなわち、法案の附則に、「平成二十三年度以降の子育て支援に係る全般的な施策の拡充について検討」の上、「必要な措置を講ずる」ことが明記されました。

 我々がこの修正を求めた趣旨は、トータルな子育て支援策を拡充するという意味において、子ども手当などの現金支給とともに、それ以外の保育所待機児童対策や放課後児童対策、さらには両立支援のためのワーク・ライフ・バランスの実現などが必要であり、これらの施策をバランスよく進めることが子育て世帯のニーズにこたえるものと考えるからであります。

 二点目は、子ども手当の対象から児童養護施設に入所する子供や里親のもとにいる子供などが漏れていた点について、手当の支給対象として認めるよう、「児童養護施設に入所している子どもその他の子ども手当の支給対象とならない子どもに対する支援等を含め制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」との文言が附則の検討条項に明記されました。

 なお、平成二十三年度以降の子ども手当法案については、支給額や地方負担、事業主負担などの財源構成の仕組み、特に安定的な財源確保のあり方などを含め、制度設計が全く示されておりませんし、また、子ども手当以外の子育て支援施策とのバランスなど、現在指摘されているさまざまな課題について、今後、総合的に検討して、結論を出していきたいと考えております。

 したがって、公明党が賛成したのは二十二年度の子ども手当法案であり、二十三年度以降の法案を含めて賛成したわけではないということを明確にしておきます。

 以上が、公明党が本法案に賛成する理由であります。

 最後に、民主党に一言申し上げます。

 本法案の質疑の中で、これまで我々が進めてきた五回の児童手当拡充のうち、法改正を伴う四回の拡充にすべて反対した唯一の政党が民主党であることを指摘し、その反対理由について伺いました。長妻大臣は、給付内容が十分ではないということ等で反対をしたと答弁しておりますが、これについては全く納得できません。

 もう一度、当時の議事録をよく読んでいただきたい。当時の議事録には、「選挙を意識し過ぎて、慌てて、性急に、いわゆるばらまきというようなものにつながるような形で」などと、複数の民主党議員が我々の拡充案をばらまきと批判しているではありませんか。

 大臣が言うように、給付内容が十分ではない等の理由で反対したのであれば、少なくともこのような発言は出てこないはずであります。猛省を促したいと思います。

 私たち公明党は、これまでの民主党が行ってきた、反対のための反対はいたしません。今回の子ども手当法案に限らず、公明党が国民生活を守るために重要だと思う政府の施策については、賛成するものは賛成、修正すべきものは修正を要求していきます。

 党利党略ではなく、国民のためという政策判断の基準のもとに、本修正案に賛成することを申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)

議長(横路孝弘君) 高橋千鶴子さん。

    〔高橋千鶴子君登壇〕

高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表して、二〇一〇年度における子ども手当支給法案に対する討論を行います。(拍手)

 今日、子育て世帯の多くは所得が低く、政府の調査によっても、経済支援を求める声が七割にも達しています。とりわけ、子供の七人に一人が貧困であり、日本は所得の再分配によって逆に貧困率が高まる唯一の国であることが指摘をされてきました。このような現状を改善することは、今日の政治に課せられた重大な責任です。子供を社会で育てるという理念や、先進諸国に比べ極端に少ない子供・家族関係支出をふやすべきだという認識は、共有する立場であります。

 日本共産党は、小学校六年生までの児童手当を、直ちに現行の二倍に引き上げ一万円にするとともに、十八歳までの支給を目指し改善していくことを提案してまいりました。その財源は、世代間の予算の移しかえや負担増ではなく、大企業・大資産家優遇税制の是正や軍事費削減など、聖域にメスを入れるべきだと訴えてきました。

 配偶者控除の廃止等、国民の一部を犠牲にしてほかの世帯に回すようなやり方では、国民の支持は得られません。今回の法案は、二〇一〇年度に限って中学生まで子ども手当半額の支給をするものであり、一部の控除の廃止を財源としてはおりますが、手当を受給しない他の世帯への負担増は盛り込まれていないことから、その限りにおいて賛成としたいと思います。

 問題は、二〇一一年度以降の子ども手当をどうするかであります。

 そもそも、二万六千円満額支給については、総理自身が、財源不足で困難と発言しています。財源や支給対象の範囲など、制度の骨格にかかわる事柄のほとんどが先送りされていることは、制度の信頼性に大きな不安を与えています。

 今回の子ども手当の財源は、年少扶養控除の廃止や特定扶養控除の上乗せの廃止によるものであり、結局のところ、増税との抱き合わせです。さらに、今回は見送られたものの、配偶者控除や成年扶養控除の見直しが本格的に行われるなら、子育て以外の世帯に増税を押しつけることになり、認めるわけにはいきません。

 控除の廃止によって、保育料の引き上げなどの負担の連鎖が起こります。これについて、政府は適切な措置を講ずるとしていますが、さまざまな住民サービスなど、自治体独自の判断に対しては、国が関与できないはずです。だからこそ、国の責任を明確にしなければなりません。

 子ども手当の地方負担相当分を民間保育所の運営費交付金の削減という形で確保するということなどは、現金給付と車の両輪で進めるべき現物給付に国は責任を持たないと言ったに等しいものであり、絶対に認められません。

 また、現在、子供と家族を応援する支出のうち企業支出はわずか〇・一%にすぎず、諸外国から見ても低く、企業負担はなくすべきではありません。

 子ども手当の満額支給に五兆四千億円も使うために、他の子育て予算が削減されたり、さらなる増税のおそれが指摘をされています。

 参考人質疑でも、子ども手当の理念や目的の論議が十分だったのか、財源や地方負担はどうなるのかなど、さまざまな意見が出されました。同時に、手当の支給だけではなく、保育所待機児童の解消や、子供の医療費、教育費の軽減など、子育てにかかわる基盤整備を抜本的に充実することの重要性が指摘をされ、手当も現物給付もともに必要であるという認識が共通して強調されたことは重要であります。

 最後に、大もとにある子育て家庭の貧困や働き方の改善も、政府全体で取り組んでいくということを強く求めて、討論を終わります。(拍手)

議長(横路孝弘君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(横路孝弘君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(横路孝弘君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(横路孝弘君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時九分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       法務大臣  千葉 景子君

       外務大臣  岡田 克也君

       文部科学大臣  川端 達夫君

       厚生労働大臣  長妻  昭君


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