衆議院

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第6号 平成25年2月14日(木曜日)

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平成二十五年二月十四日(木曜日)

    ―――――――――――――

  平成二十五年二月十四日

    午後一時 本会議

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 裁判官訴追委員辞職の件

 裁判官訴追委員の選挙

 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙

 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙

 国土審議会委員の選挙

 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙

 地方財政審議会委員任命につき事後の承認を求めるの件

 公安審査委員会委員長及び同委員任命につき事後の承認を求めるの件

 原子力規制委員会委員長及び同委員任命につき事後の承認を求めるの件

 北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案(佐田玄一郎君外十三名提出)

 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)

 平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)

 平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)

 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)


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    午後一時三分開議

議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

議長(伊吹文明君) まず、本会議の定刻を守るようにしてください。

     ――――◇―――――

 裁判官訴追委員辞職の件

議長(伊吹文明君) お諮りをいたします。

 裁判官訴追委員森英介君から、訴追委員を辞職したいとの申し出があります。右申し出を許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。

     ――――◇―――――

 裁判官訴追委員の選挙

 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙

 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙

 国土審議会委員の選挙

 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙

議長(伊吹文明君) つきましては、裁判官訴追委員の選挙を行うのでありますが、この際、あわせて、検察官適格審査会委員及び同予備委員、日本ユネスコ国内委員会委員、国土審議会委員及び国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙を行います。

越智隆雄君 各種委員等の選挙は、いずれもその手続を省略して、議長において指名されることを望みます。

議長(伊吹文明君) 越智隆雄君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。

 議長は、裁判官訴追委員に鳩山邦夫君を指名いたします。

 次に、検察官適格審査会委員に

      平沢 勝栄君    葉梨 康弘君

      松本 剛明君 及び 石関 貴史君

を指名いたします。

 また、

 古賀篤君を平沢勝栄君の予備委員に、

 今野智博君を葉梨康弘君の予備委員に、

 階猛君を松本剛明君の予備委員に、

 鈴木望君を石関貴史君の予備委員に

指名いたします。

 次に、日本ユネスコ国内委員会委員に

      小此木八郎君    萩生田光一君

      笠  浩史君 及び 村上 政俊君

を指名いたします。

 次に、国土審議会委員に

      中谷  元君    林  幹雄君

      細田 博之君    望月 義夫君

      黄川田 徹君 及び 上野ひろし君

を指名いたします。

 次に、国土開発幹線自動車道建設会議委員に

      石破  茂君    野田 聖子君

      高市 早苗君    二階 俊博君

      後藤  斎君 及び 小沢 鋭仁君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

 地方財政審議会委員任命につき事後の承認を求めるの件

 公安審査委員会委員長及び同委員任命につき事後の承認を求めるの件

 原子力規制委員会委員長及び同委員任命につき事後の承認を求めるの件

議長(伊吹文明君) お諮りいたします。

 内閣から、

 地方財政審議会委員

 公安審査委員会委員長及び同委員

及び

 原子力規制委員会委員長及び同委員に

次の諸君を任命したことについて、それぞれ事後の承認を得たいとの申し出があります。

 内閣からの申し出中、

 まず、

 地方財政審議会委員に神野直彦君、小山登志雄君及び中村玲子君を、

 公安審査委員会委員長に房村精一君を、

 同委員に太田順司君、竹中千春君及び宮家邦彦君を

任命したことについて、申し出のとおり事後の承認を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、いずれも承認を与えることに決まりました。

 次に、

 地方財政審議会委員に鎌田司君及び熊野順祥君を

任命したことについて、申し出のとおり事後の承認を与えるに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも承認を与えることに決まりました。

 次に、

 原子力規制委員会委員長に田中俊一君を、

 同委員に中村佳代子君を

任命したことについて、申し出のとおり事後の承認を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、いずれも承認を与えることに決まりました。

 次に、

 原子力規制委員会委員に大島賢三君及び島崎邦彦君を

任命したことについて、申し出のとおり事後の承認を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、いずれも承認を与えることに決まりました。

 次に、

 原子力規制委員会委員に更田豊志君を

任命したことについて、申し出のとおり事後の承認を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、承認を与えることに決まりました。

     ――――◇―――――

越智隆雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 佐田玄一郎君外十三名提出、北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。

議長(伊吹文明君) 越智隆雄君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案(佐田玄一郎君外十三名提出)

議長(伊吹文明君) 北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案を議題といたします。

 提出者の趣旨弁明を許します。佐田玄一郎君。

    ―――――――――――――

 北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔佐田玄一郎君登壇〕

佐田玄一郎君 私は、自由民主党、民主党・無所属クラブ、日本維新の会、公明党、みんなの党、日本共産党、生活の党を代表いたしまして、ただいま議題となりました北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。

 案文の朗読をもちまして趣旨の説明にかえさせていただきます。

    北朝鮮による三度目の核実験に対する抗議決議案

  去る二月十二日、北朝鮮は、一連の国連決議や六者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反し、実に三回目となる核実験を強行した。

  国際社会は、昨年十二月十二日の事実上の弾道ミサイル発射を受けて、本年一月二十二日、国連安保理において、北朝鮮に対し、決議一七一八号及び一八七四号の遵守やすべての核兵器・核計画放棄を求め、更なる弾道ミサイル発射や核実験の場合には安保理が重要な行動をとる決意を表明すること等を内容とする決議二〇八七号を採択するなど、懸念を表明していた。

  今般の核実験は、これらの国際社会の声を無視して強行されたものであり、度重なる核実験は、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であるばかりでなく、唯一の被爆国の我が国として断じて容認できない暴挙であり、厳重に抗議し、断固として非難する。

  本院は日本国民を代表して、今般の核実験に対し重ねて厳重に抗議するとともに、北朝鮮が、これまでの諸合意に従って速やかに全ての核を放棄し、IAEAの査察を受け入れ、朝鮮半島の非核化に取り組むことを強く要求する。

  また、北朝鮮による核・弾道ミサイルの開発は、北東アジアのみならず国際社会全体の平和と安定を脅かすものであり、政府は米国、韓国をはじめ、中国、ロシアなど国際社会と連携し、我が国の安全を確保し、国民の不安を払拭すべく万全の措置を講ずるべきである。

  さらに、国連安保理決議二〇八七号を踏まえ、国際社会が結束した外交努力を展開し、平和的な解決を模索すべきである。そして政府は、国連安保理理事国に対し行動を促すとともに、新たな制裁措置を含む安保理決議が具体化されるよう努力すべきである。また、北朝鮮に対する制裁の徹底及び追加的制裁など断固たる措置を引き続き実施することを通じて、北朝鮮による核・ミサイル・拉致問題の早急な解決を図るべく、政府の総力を挙げた努力を傾注し、もって国民の負託に応えるべきである。

  右決議する。

以上であります。

 何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げる次第であります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(伊吹文明君) 採決いたします。

 ただいまの抗議決議案を可決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 全会一致、異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。

 この際、内閣総理大臣から発言を求められております。これを許します。内閣総理大臣安倍晋三君。

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。

 今回、北朝鮮が核実験を強行したことは、北朝鮮がミサイル能力を増強していることとあわせ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして、断じて容認できません。

 また、今回の核実験は、国連安保理決議に明確に違反するものであるとともに、日朝平壌宣言や二〇〇五年九月の六者会合共同声明にも違反し、北朝鮮との対話を通じた問題解決に向けた動きにも逆行するものであります。

 北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難します。

 政府としては、引き続き、国連安保理が決議第二〇八七号を踏まえてさらなる制裁決議を採択することを含め、米国、韓国を初め、中国、ロシアなど、国際社会と連携して対処していきます。

 また、我が国として、独自の制裁を直ちに決定したところですが、さらなる対応について、今後の北朝鮮の対応や国際社会の動向などを考慮しつつ、検討してまいります。

 ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、北朝鮮に対して、関連する国連安保理決議の即時かつ完全な履行を強く求めるとともに、この機会に、改めて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け具体的な行動をとるよう、強く求めてまいります。(拍手)

     ――――◇―――――

越智隆雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(伊吹文明君) 越智隆雄君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)

 平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)

 平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)

議長(伊吹文明君) 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右三案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。予算委員長山本有二君。

    ―――――――――――――

 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)及び同報告書

 平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)及び同報告書

 平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔山本有二君登壇〕

山本有二君 ただいま議題となりました平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、補正予算の概要について申し上げます。

 この補正予算三案は、一月十一日に決定された日本経済再生に向けた緊急経済対策を実施するために必要な措置等を講じようとするものであります。

 本対策につきましては、財政融資の追加などを含め、総額で十兆二千八百十五億円の財政支出を行うこととしておりますが、そのための一般会計における歳出として、事前防災、減災等に係る経費、成長による富の創出に係る経費及び暮らしの安心・地域活性化に係る経費を計上するとともに、国際分担金などのその他の経費を計上する一方、既定経費の減額を行うこととしております。

 また、歳入においては、税収及び税外収入の増収を見込むほか、前年度剰余金受け入れを計上するとともに、公債金の増額を行うこととしております。

 復興予算につきましては、東日本大震災復興特別会計への繰り入れを計上する一方、その歳出を賄うため、給与改定臨時特例法等に基づく国家公務員等の給与削減相当額を減額することとしており、歳入面におきましては、前年度剰余金受け入れを計上しております。

 さらに、基礎年金国庫負担二分の一実現のための経費を追加し、その財源として、年金特例公債を発行することとしております。

 これらの結果、平成二十四年度一般会計予算の総額は、歳入歳出ともに当初予算から十兆二千二十七億円増加し、百兆五千三百六十六億円となります。

 関連して、特別会計予算及び政府関係機関予算についても、所要の補正を行うこととしております。

 この補正予算三案は、去る一月三十一日本委員会に付託され、二月六日麻生財務大臣から提案理由の説明を聴取し、翌七日から質疑に入ったもので、今般の補正予算に対する評価、安倍内閣の経済財政政策、TPP交渉参加への見通し、東日本大震災被災者への支援、外交・安全保障問題などについて、熱心に質疑が行われました。質疑の詳細は、会議録により御承知願いたいと存じます。

 かくして、昨日質疑を終局し、本日、民主党・無所属クラブ及びみんなの党から、それぞれ、平成二十四年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、趣旨の説明がありました。

 次いで、補正予算三案及び両動議について討論、採決を行いました結果、両動議はいずれも否決され、平成二十四年度補正予算三案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(伊吹文明君) 補正予算三案につき討論の通告があります。順次これを許します。奥野総一郎君。

    〔奥野総一郎君登壇〕

奥野総一郎君 私は、民主党・無所属クラブを代表し、平成二十四年度補正予算案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)

 まず申し上げたいことは、本日、この場において採決が行われることについて、私は、時期尚早の感が否めません。

 今、日本は、デフレを脱却し成長軌道に乗ることができるのか、それとも、一千兆円を超す借金を抱え沈没するのか、まさに瀬戸際にいます。五兆円を超える公債を発行し、財政健全化を犠牲にして組む補正予算でもあり、失敗は許されません。

 予算委員会では、さまざまな観点から問題点が指摘されており、この補正予算が真に我が国経済の再生に結びつくものなのか、一層の審議が必要であります。

 このような段階において本日の採決を決めた与党の国会運営については、非常に残念であると言わざるを得ません。

 まず、補正予算に対する基本的な立場を申し上げます。

 今、我が国にとって、デフレからの脱却と景気回復が最優先課題であり、一定規模の補正予算が必要であることについては、我々民主党も認識を共有しております。

 ただし、補正で行う事業は、単に需給ギャップを埋めるだけではなくて、経済を成長軌道に乗せる、乗数効果の高い事業でなければなりません。

 民主党政権では、昨年七月に日本再生戦略を取りまとめましたけれども、その趣旨は、将来の我が国を支える成長分野を明確にし、財政規律を守りながら、その成長分野に予算、税制、規制改革などの政策資源を重点的に投入していくというものでした。

 今回の補正予算には、この日本再生戦略に掲げた事業等に多くの予算が配分されており、この点は評価させていただきます。

 しかし、この予算には、それを上回るリスク、問題がたくさん内包されています。

 例えば、年度内執行が困難な巨額の公共事業を補正予算に計上し、当初予算の規模を縮小することで来年度の国債発行額を見かけ上抑制するなど、粉飾ともとられかねない操作を行っています。

 また、バブル崩壊以降、自民党政権は、財政規律を無視し、公共事業の大盤振る舞いを重ねてきましたけれども、今回の補正予算が過去のそれとどう異なるものか、検証も説明もございません。

 この補正予算は、基礎的財政収支赤字の対GDP比を、二〇一五年度までに二〇一〇年度の水準から半減する、そして二〇二〇年度までに黒字化するとの財政健全化目標を堅持しつつ、必要な公共事業を手当てしながらも成長分野に予算を重点配分する、成長と財政規律のバランスのとれた補正予算にすべきであります。

 このスタンスに立ったときに、やはり今回の補正予算に賛成することはできないという判断に我が党は至りました。

 以下、具体的に反対の理由を申し述べます。

 第一に、この補正予算の財源が、五兆円を超える公債によって賄われている点であります。

 我々民主党政権下においても、予算の財源には非常に苦労をいたしました。財政健全化目標を達成するために、国債の発行を毎年度四十四兆円以下とする中期財政フレームを堅持するために、既存予算の振りかえを行うことや、あるいは行政改革に必死に取り組むことで、財源を何とか捻出してまいりました。

 しかし、安倍内閣がこのたびの補正予算を組むに当たり、そのような努力をした形跡は全く見受けられません。

 さきに我が党の岸本周平議員が代表質問で指摘したとおり、そもそも、補正予算は財政規律が甘くなりがちであり、せっかく借金をして財源をつくっても、ばらまくことにしかならない。一千兆円を超す借金が積み上がった要因がこの点にあることを、政府は自覚すべきであります。

 経済対策の大義名分のもとで安易に公債発行に頼る安倍内閣の姿勢には、強い違和感を覚えます。

 その上、政府・与党は、来年度の当初予算について、借金が税収を上回るような異常な事態を回避したと喧伝しておられるようですけれども、この補正予算において、五兆円を超える公債を発行し、ばらまき予算を前倒しで組んだからこそ、平成二十五年度当初予算で財政規律が守られているように見えているだけです。まさに、国民の目を欺く偽装であります。

 次に指摘するべきは、その内容です。

 緊急経済対策と銘打ったその内容の多くは、結局、公共事業を中心としたばらまきでしかありません。

 社会資本整備交付金、防災・安全社会資本整備交付金、農山漁村地域整備交付金、この三つの交付金は、いずれも公共事業に関連するものです。我が党はその積算根拠と事業内容を精査しようといたしましたけれども、具体的なことは、地方が作成する計画を待たなければわからないとのことでありました。

 補正予算は、原則として年度内に執行するべきものですけれども、これでは、年度内執行などできるはずもありません。それが、なぜ、緊急の経済対策として今年度の補正予算に計上されているのでありましょうか。年度内執行が困難ならば、来年度当初予算に計上するべきではありませんか。

 問題は、それだけではありません。

 この補正予算には、新たに創設された約一・四兆円の地域の元気臨時交付金が含まれていますけれども、これは、補助事業の地方負担分のおよそ八割から九割を肩がわりすることを原則として、さらに、使い切れない金額については基金として積み残すことができる、究極の、これまでにない、ばらまきの補助金であります。

 その一方で、民主党政権下で行われてきた一括交付金を廃止することを決めています。

 これは、我々民主党が政権担当時に取り組んできた地域主権改革の流れに大きく逆行するものです。言いかえれば、地方がみずからの判断で自由に使える予算を取りやめにし、再び国が使途を決めるひもつき補助金を復活させるということであり、霞が関主導の中央集権政治、利権政治を復活させる手法にほかならないものであります。

 これこそ、まさに、古い自民党政治の復活の象徴ではありませんか。

 さらに申し上げれば、政府・与党は、この補正予算によって復興を加速させると意気込んでおられます。むしろ、逆効果となる懸念すらあります。

 昨今の建設業界は、資材、機材の不足に加えて、労働者の賃金が上昇し、人手不足になっていると言われています。

 こうした状況のもとで、安倍内閣が全国に巨額の公共事業予算を実施するという方針を示した結果、被災地では、これまで復興に当たっていた業者が、機材や人員を引き揚げ、地元に戻るという事態が生じています。

 これでは、復興の加速どころか、むしろおくらせてしまうだけであります。

 これまでるる述べてまいりましたように、このたびの補正予算案には、非常に多くの問題があります。

 したがって、昨日、我々は、予算委員会において、補正予算の組み替え動議を提案いたしました。

 その内容は、これまで申し上げたことを踏まえ、復興・防災対策と暮らしの安心・地域活性化対策以外の公共事業一兆二千十七億円と、これに対応する、地方の元気臨時交付金六千九百四十二億円を削減し、この削減に伴って不要となる建設公債についても、一兆八千九百五十九億円の発行を削減するものであります。

 しかし、残念ながら、我々の提案は、先ほど、予算委員会において否決をされました。

 冒頭申し上げたように、日本は、デフレを脱却し成長軌道に乗ることができるのか、それとも、一千兆円を超す借金を抱えこのまま沈没するのか、まさに瀬戸際の位置におります。

 財政健全化とデフレ脱却、景気の回復の二兎を追うという困難な経済、財政のかじ取りを行わねばならないこの局面で、後世に禍根を残すような、ただ規模が大きいだけでばらまきの予算に賛成することは、到底我々にはできません。

 我々は、この補正予算には反対をいたしますが、我が国経済、財政の再生を目指す思いは、政府・与党の皆さんと同じであります。

 どうか、我々の指摘に耳を傾けられ、来年度予算についてもいま一度御検討いただくことを期待して、私の反対討論を終わります。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

議長(伊吹文明君) 岩屋毅君。

    〔岩屋毅君登壇〕

岩屋毅君 自民党の岩屋毅です。

 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となっております平成二十四年度一般会計補正予算、平成二十四年度特別会計補正予算、平成二十四年度政府関係機関補正予算、以上三案に対しまして、賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 我が国経済は、今、大きな試練に立たされております。円高、デフレ不況が長引くことで、名目GDPは三年前の水準とほぼ同じ程度にとどまり、製造業の競争力は低下、貿易赤字も拡大しています。

 安倍政権誕生以降、円高傾向は急速に緩和され、株価も、衆議院解散の日の約九千円から、一万一千円台へと急速に回復しておりますが、若年雇用の縮小、復興の遅延など、閉塞感を払拭できない状況も継続しております。

 こうした中、安倍総理は、所信表明演説において、我が国にとって最大かつ喫緊の課題は経済の再生であるとの認識を示され、政権の最大の課題として、頑張る人が報われる社会の再構築を掲げられました。大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして民間投資を喚起する成長戦略という、三本の矢で経済の再生を推し進めることを宣言されたのであります。

 その上で、年末年始を返上し、一月十一日には緊急経済対策を決定、続く一月十五日には補正予算を概算決定するというスピード感を持って、日本経済再生のために全力を注いでこられました。

 本補正予算は、その緊急経済対策を実施する裏づけとなるものとして、復興・防災対策、成長による富の創出、暮らしの安心・地域活性化という三つの分野を重点分野として、十分な予算措置を講じております。

 本補正予算を一刻も早く成立させて、被災地の方々はもとより、全国民の皆様のもとに届けることが、さきの総選挙において政権を託された私ども政権与党の責務であり、さらに言えば、国会としての責務であると考えます。

 以下、補正予算案に賛成する主な理由を申し述べます。

 第一に、本予算案が、円高、デフレ不況を脱し、日本経済を再生するに十分な規模を備えており、なおかつ、我が国が早急に対応すべき分野に重点化した、めり張りのきいた予算となっていることであります。

 デフレ不況が長期化し、景気の先行きに対する懸念がくすぶる中、必要な施策を総動員し、景気を強力に押し上げる補正予算が、今こそ必要であります。

 また、本補正予算は、旧来型のばらまき予算とならないよう、重点三分野に特化した内容となっています。

 具体的には、被災者の定住促進や雇用基盤の再生、命と暮らしを守るインフラ再構築を初めとする減災・防災対策、iPS細胞を用いた再生医療研究の加速などの研究開発、イノベーションの推進、さらに、中小企業、小規模事業者への支援を初めとする成長による富の創出、安心できる医療体制や子育て環境の整備、地域の特色を生かした地域活性化を初めとする暮らしの安心、この三つの分野に特化した予算となっているからであります。

 第二に、この補正予算には、速やかに効果を上げていくための工夫が盛り込まれております。

 具体的には、公共投資の中で、道路を初めとする既存インフラの老朽化対策など、ニーズが高く、早期に執行可能な工事、事業に重点化していること、さらに、電気自動車のインフラ整備やマンションの節電化のための導入補助、官民共同研究の実用化など、市場の拡大につながる施策を盛り込んでおり、早期に経済対策の効果が発現する補正予算になっていると考えます。

 賛成する第三の理由は、都市部だけではなく、地方を含め、全国を視野に入れた補正予算となっていることです。

 例えば、交通インフラの整備については、災害に強い道路ネットワークの整備、地域の公共交通の活性化が盛り込まれております。また、農林水産業の基盤整備や商店街の活性化、さらに、地域の需要を創出するための中小企業、小規模事業者による試作品の開発支援なども取り組むこととされております。

 さらには、今回、地方の資金調達への配慮と、緊急経済対策の迅速な実施を行う観点から、地域の元気臨時交付金を創設し、公共投資に係る地方の負担を大幅に軽減することとされています。

 これによって、都市部だけではなく、地方を含めた均衡ある発展と成長を期すことができると考えます。

 以上、本予算案に賛成する主な理由を申し述べました。

 被災地の復興と日本経済の再生に向けて、もはや一刻の猶予も許されません。その認識は、ここにおられる議員各位に共通のものと信じております。

 今国民が求めているのは、決める政治の実現であります。決めるべきときに決めることを行ってこなかったことが、政治への不信を生んでまいりました。これは、当時の与野党双方に責任があったのであり、今もそのことに変わりはありません。私どもは、お互いに、その反省と認識に立たなければなりません。

 今、久方ぶりに、この国に夢と希望がよみがえりつつあります。その期待を現実のものにしていくことが、目下の国政に与えられた最大の使命であり、そのことに与党も野党もありません。

 その最初の仕事が、この補正予算を一刻も早く成立させ、着実に執行していくことであります。

 満堂の議員各位の御賛同を心からお願いを申し上げまして、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(伊吹文明君) 井坂信彦君。

    〔井坂信彦君登壇〕

井坂信彦君 昨年末に当選いたしました井坂信彦です。兵庫一区です。

 みんなの党を代表して、今回の補正予算に対する反対討論を行います。(拍手)

 金融緩和、財政出動、そして成長戦略の、三本の矢が必要だということについては、みんなの党も同じ考えです。

 一本目の矢、金融緩和は、みんなの党が二年半前の参院選のときからデフレ脱却政策のど真ん中に掲げておりました。金融政策が後戻りしないよう、放った矢が抜けないように、みんなの党は、日銀法の改正まで提案をしております。

 二本目の矢、財政出動についても、みんなの党は、昨年秋に十兆円規模の大型補正予算を提案しました。ただし、今回の補正予算は、矢を放つべき方向が違い過ぎる。安倍内閣の財政出動は、余りにも公共事業に偏り過ぎています。

 三本目の矢、成長戦略は、みんなの党のメーンテーマです。中でも、総理が最重要だとおっしゃる規制改革は、自民党の支持団体や集票マシンを敵に回すような厳しい話です。安倍政権が三本目の矢を本当に放てるのか、総理の実行力が試されます。

 それぞれ懸念はあるものの、三本の矢に総論賛成をしているみんなの党が、なぜ今回の補正予算に反対せざるを得ないのか。それは、実施する事業の選定が余りにもずさんだからです。

 例えば、農業関係の独立行政法人は、当初予算の何十倍もの補正を組んで、建設国債を発行して、不要不急の施設建てかえを二十カ所もやる。

 そもそも、インフラの維持補修で人命を守るためと言いながら、公共事業のうち、老朽化対策の費用はわずか四分の一、残り四分の三は新規の公共事業ということが、みんなの党の予算の委員会審議で明らかとなっています。

 借金をして新規の公共事業をばらまく、これでは古い自民党政治そのものです。

 ほかにも、林業対策といって、当初予算五億円の事業に五百五十億円の基金を補正で積む。この事業が、昨年十一月に会計検査院から費用対効果について指摘を受けたにもかかわらずです。

 また、農林中金の本来業務である農林水産業の経営支援のために、農林中金OBが社長を務める別組織に百億円の追加出資をする。みんなの党が批判する、天下り先をふやす官民ファンドの典型例です。

 予算委員会の限られた時間で、一部の事業をピックアップして調べただけでも、おかしな事業が次々と出てまいりました。

 今回の補正では、官民合わせて二十兆円の事業を行うのに、GDP押し上げ効果が二%、十兆円しかないとのことです。

 直接雇用は十万人しか生み出せないのかという質問には、雇用を支えるために補正の事業をやるわけではないという答弁もありました。

 大型補正の総額ありきで、中身を各省庁に任せた結果、意義や効果や緊急性に乏しい事業が数多く紛れ込んだのではないでしょうか。

 みんなの党は、このような補正予算に賛成することができません。

 ではどうするのかという対案は、予算組み替え動議として既にお示しをしてあります。

 景気刺激効果が限定的な公共事業は老朽化対策と震災復興に集中し、そして建設国債の発行額も抑える。また、無責任体制になって損失を出しやすい官民ファンドではなく、設備投資を促す自由償却制度など、減税型の財政出動で広く景気刺激効果を出していく。

 みんなの党は、日本を真の成長軌道に乗せるための提案と連携を惜しみません。

 日本を長期的に稼げる国にするために、今回の補正予算には反対し、今後とも、政策重視の是々非々・提案型で頑張ってまいります。

 御清聴どうもありがとうございました。(拍手)

議長(伊吹文明君) 次に、山田宏君。

    〔山田宏君登壇〕

山田宏君 日本維新の会の山田宏です。

 私は、日本維新の会を代表し、今上程されました平成二十四年度補正予算案三案に対して、賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 今日の我が国の喫緊の課題は、経済の再生です。停滞と衰退を続けてきた国民生活や企業活動を上昇させ、社会保障だけでなく、防衛や教育を再建し、強く賢い日本を築くためには、自立、責任、そして切磋琢磨の日本社会をよみがえらせ、活力ある日本に変えていくよう、大きく政治のかじを切っていかなければなりません。

 そのためには、至るところに巣くう国の規制を打破し、チャンスと希望のあふれる国となり、TPPなど公正なルールに基づく自由貿易圏を拡大して世界の市場を取り込み、他方、小さな賢い政府を目指して、財政再建、規制撤廃と地方分権を推し進めていかなければなりません。

 その大改革を進めていくためには、まず、デフレ脱却のための金融緩和と一定のボリュームの財政支出によって国内経済のマクロ環境を改善しておくことが必要であり、日本維新の会は、その方向性において、現下の景気情勢に照らし、今般の補正予算の必要性を大枠では認めるものです。

 しかし、その内容や財源等について、疑問がないわけではありません。

 以下、本補正予算に賛成するに当たり、何点か指摘しておきたいと思います。

 まず、今般の補正予算のうち、政府の緊急経済対策に関する財政支出は十兆二千八百十五億円にも達します。仮に本日衆議院を通過しても、参議院での審議日程を考慮すれば、成立は、早くて二月下旬。したがって、年度末までわずか一カ月余りの時間しか残されていない中、十兆円を超える財政支出を実際執行することは不可能で、十兆円を超える予算の大半が来年度に繰り越されることを見越して編成されたということになります。

 そもそも、十五カ月予算と政府みずから称するならば、本来は、来年度予算も補正と同時に国会に提出し、十五カ月予算全体としての一体審査、一体採決という審議プロセスとすべきではなかったか。あえて指摘しておきます。

 また、予算の繰り越し問題は、国のレベルにとどまりません。

 地方自治体向けの交付金のうち、主なものだけでも、地域の元気臨時交付金一兆三千九百八十億円、防災・安全社会資本整備交付金五千四百九十七億円、農山漁村地域整備交付金千六百五十億円など、いずれも地方公共団体での予算の執行まで相当の手続や時間のかかるものばかりで、その上、地方自治体は年度末の執行ができないので、地方自治体の事情ではないのにもかかわらず、各地方自治体がそれぞれの国の出先機関に事業ごとの詳細な繰り越し手続を進めていかなければならないという、膨大な事務が発生することになります。

 これは、おかしいでしょう。

 石原、橋下両代表を初め首長経験者が多く所属する日本維新の会としては、この点を指摘し、安倍総理、麻生財務大臣から、今回の補正予算の執行に当たっては、簡易な書類への統一や、地方自治体に図面等の提出を求めないことなど、事務手続の簡素化の趣旨を各省庁に要請する旨、改善の約束をいただきました。

 これは、ただでさえ忙しい年度末の全国の自治体にとって朗報であり、無駄な人的、物的、時間的なコストを削減でき、地域住民にとってもよかったと、評価したいと思います。

 次に、先般概算の閣議決定がなされた来年度一般会計当初予算のプライマリーバランス赤字は二十三・二兆円。実は、今年度一般会計当初予算のプライマリーバランス赤字は二十二・三兆円で、当初予算ベースでいえば、約九千億円のプライマリーバランスの悪化と言えます。

 とはいえ、民主党政権下では、基礎年金国庫負担二分の一に必要な経費二・六兆円を交付国債で賄うこととしていたため、その分、表面上のプライマリーバランスが小さく見えたのも事実で、これは一種の数字のごまかしで、その分を加えれば、実質は二十四・九兆円の赤字となります。

 一方、財務省は、来年度一般会計当初予算フレームに関する資料の中で、今回の補正予算で交付国債二・六兆円をつなぎ国債に変更したことで、今年度一般会計予算の補正後のプライマリーバランス赤字は二十四・九兆円と明示した上、これと来年度一般会計当初予算の赤字二十三・二兆円と比較すると、来年度は一・七兆円の改善と説明しています。

 しかし、これも、国民をだます、数字のマジックとしか言いようがありません。

 理由は二つあります。

 第一に、自民党政権が、今回の補正と来年度予算を合わせて十五カ月予算と称し、先ほども指摘したように、今回の大規模補正の大半を来年度に繰り越すことを見込んでいるならば、今補正予算のプライマリーバランス赤字約五兆円を来年度当初予算の赤字二十三・二兆円に上乗せすべきであり、その結果、来年度一般会計の実質的なプライマリーバランス赤字は二十八・二兆円となり、民主党政権での実質的な赤字二十四・九兆円よりもさらに三・三兆円悪化していると、正直に国民に開示すべきではありませんか。

 第二に、これらのプライマリーバランスに関する数値は、あくまでも一般会計に限定したものでしかありません。実際には、東日本大震災復興特別会計で発行する復興債も意図的に除外されているだけでなく、来年度国債整理基金特別会計で七兆円の積立金を取り崩すことも全くカウントされていません。

 現在、日本維新の会は、他党とも協議し、従来の現金主義、単式簿記による公会計制度を発生主義、複式簿記に改め、バランスシートを初めとする予定財務諸表を作成、開示するという、予算編成の仕組みそのものを大改革する法案を準備しています。

 我が国の危機的な財政状況を一日も早く正常な姿に戻すためには、国家の資源配分、所得再配分、景気調整を目的とする予算編成自体に、発生主義、複式簿記による公会計制度を組み込まなければなりません。

 残念ながら、財務省の作成している国の財務書類は、決算ベースのみで、それも、会計年度から一年近く経過して作成、開示されるにとどまっています。このように国の会計が単なる決算の見せ方の工夫にとどまっているのは、財務省が、最大の権力の源泉である予算編成権を死守するためでしかありません。

 イギリスやニュージーランドを初めとする公会計制度改革の先進国では、既に、予算ベースでの発生主義、複式簿記による財務諸表の作成、開示が実施されています。

 デフレからの脱却、そして景気回復を目指す財政政策を実施し、金融政策の効果を織り込んだマクロ経済政策を総合的に行っていくためにも、予算ベース、決算ベースの双方で、我が国の公会計制度を発生主義、複式簿記に改めるべきです。

 さて、今回、七十歳から七十四歳までの高齢者の医療窓口負担における軽減措置がさらに継続されることになりました。そのための予算措置として一千八百九十八億円が計上されていますが、これこそ、世代間格差が拡大する中での若者へのさらなる負担の押しつけで、年齢による一種の差別ではありませんか。早期にこの不正常な状況を正すべきです。

 また、TPPへの交渉参加は、安倍総理は、我が党を初めとする質問にお答えになられたように、来る日米首脳会談で一定の感触が得られれば、自民党内の反対や業界団体の反対に臆することなく、早期に交渉のテーブルに着くことを総理みずからのトップの判断で決することこそが国益であり、その上で、反対論については交渉の中で反映させる努力をし、また、必要な対策を考えるべきことを、強く要請いたします。

 最後に、今後、我が国が真の意味で国際競争力を強化し、付加価値の高い生産の増大を図るためには、これまでの長い、先送り、決められない政治でこびりついた、既得権益の塊である業界団体等の無数のタコつぼ組織をたたき潰して、徹底的な規制緩和と新規参入規制を撤廃していくほか我が国の進む道はありません。

 経済活動の自由と機会の平等を保障し、成長するアジアを初めとした世界の市場に打って出る成長戦略を勇気を持って実行することこそ、我が国にとって喫緊の課題であります。

 日本維新の会は、強く賢い日本を築いていくために、安倍政権のこういった取り組みを十分注視し、今後も、是は是として、否は否として、精緻で建設的な議論を闘わせていくことを改めてお約束し、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(伊吹文明君) 笠井亮君。

    〔笠井亮君登壇〕

笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、二〇一二年度補正予算三案に反対の討論を行います。(拍手)

 本補正予算は、自民、公明両党が政権に復帰して初めて編成した、十三兆円にも及ぶ巨額のものであります。

 今国民が求めているのは、いかに、所得をふやすか、安定した雇用で人間らしい暮らしを保障するか、デフレ不況から脱却し、庶民増税なしに財政再建への一歩を踏み出すかであります。

 ところが、本補正予算は、そのようなものになっておりません。

 以下、四点について指摘します。

 第一に、安倍内閣による緊急経済対策を実行するためという内容は、旧来の大企業支援策と国債増発による公共事業の復活そのものです。

 もちろん、公共事業の中には老朽化対策など当然のものもありますが、全体として、景気回復にはつながらず、国民に巨額の負担を押しつけることになりかねません。

 大企業の身勝手なリストラ、賃下げをやめさせ、内部留保の一部を賃金と雇用、中小企業に還元し、国民の所得をふやして、経済の好循環の突破口を開くことこそ必要であります。

 第二に、復興対策では、津波により被災した持ち家住宅のうち、集団移転事業の対象にならないものについて被災自治体が住宅再建を支援できる施策を盛り込んだことは、切実な要求を反映したものと言えます。

 しかし、今被災者が痛切に求めている、住宅再建支援金の五百万円以上への増額、半壊以上への対象拡大、中小企業グループ補助金の大幅な拡充、国の全額負担による医療、介護の減免措置の再開などは、盛り込まれておりません。

 第三は、基礎年金国庫負担の財源二・五兆円をつなぎ国債で確保するとし、その償還財源は消費税増税で賄うとしていることであります。

 物価を上昇させる政策を進めながら消費税増税を実施すれば、国内需要と消費を一層冷え込ませ、被災地の復興の妨げにもなることは明らかであります。消費税増税実施の中止を、改めて、強く要求するものであります。

 第四に、軍事費は、補正予算では過去最大の二千百二十四億円を計上し、PAC3ミサイルの取得など自衛隊の体制強化を盛り込む、異例の予算です。

 周辺諸国との軍事的緊張を高め、東アジアの平和的環境づくりに逆行すると言わなければなりません。

 以上、討論を終わります。(拍手)

議長(伊吹文明君) 村上史好君。

    〔村上史好君登壇〕

村上史好君 生活の党の村上史好です。

 私は、生活の党を代表して、政府提出の二十四年度補正予算三案に反対の立場から討論を行います。(拍手)

 生活の党も、景気対策の必要性については認める立場でありますが、以下の理由によって反対をいたします。

 まず第一に、補正予算案では、アベノミクスの、十兆円という規模が先行した財政政策のもと、その大半を占めるのが公共事業であります。

 しかし、この五兆円の公共事業の中身は、十分に精査もされず、緊急性や必要性に疑問符がつく事業が盛りだくさんとなっています。本来であれば二十五年度の本予算で措置すべき予算を初め、前政権で削減された事業を復活させ、公共事業の大盤振る舞い予算であり、夏の参議院選挙を意識した、先行投資のようなものになっています。

 既に年度末を控えて事務手続、事業の消化も難しいこの時期に大規模な公共事業を打ち出すこと自体、全く理解できません。

 また、財源についても、野党時代には民主党政権に財源は財源はと事あるごとにかみついておきながら、あっさりと建設国債の大量発行に踏み切ってしまう傲岸ぶりを発揮しています。財政規律もあったものではありません。

 勝てば官軍とは、よく言ったものです。大勝にあぐらをかき、好き勝手を始めれば、国民の支持も、早晩、転落していくことになるでしょう。大勝した者、強い者ほど、人のことを思い、国民生活に心をいたさなければなりません。

 安倍総理の誠実そうな慎重姿勢の陰で、古い自民党が悪知恵を駆使して幅をきかすようになれば、国民が泣くことになります。言行一致の政治を望みます。

 次に、基礎年金の国庫負担二分の一の実現と称し、二兆五千八百四十二億円の年金特例公債の発行が含まれています。

 この特例公債の償還財源は消費税増税分であり、まだ実施の判断もされていない増税を財源とすることは許されません。しかも、償還財源が明確だということで、国の借金にカウントしないというのは、粉飾そのものです。

 このような消費増税を前提とした予算には、生活の党は断固反対をいたします。

 さらに、消費税増税が組み込まれている景気対策を幾ら行っても、景気の好転は望めず、税収増も見込めないことは明白です。(発言する者あり)

議長(伊吹文明君) 静粛に願います。

 村上史好君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単にお願いをいたします。

村上史好君(続) 結局、本補正予算は、国民生活の立て直しや回復にはほど遠い内容の予算だと指摘し、反対討論を終わります。(拍手)

議長(伊吹文明君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(伊吹文明君) 補正予算三案を一括して採決いたします。

 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)

     ――――◇―――――

越智隆雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(伊吹文明君) 越智隆雄君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(伊吹文明君) 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。内閣委員長平井たくや君。

    ―――――――――――――

 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔平井たくや君登壇〕

平井たくや君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、地域における総合的な経済力の向上を通じて地域経済の活性化を図るため、株式会社企業再生支援機構について、地域経済の活性化に資する資金供給を促進するために必要な業務等を追加するとともに、その商号を株式会社地域経済活性化支援機構に変更する等の措置を講ずるもので、その主な内容は、次のとおりであります。

 第一に、法律の題名を株式会社地域経済活性化支援機構法に改めるものであります。

 第二に、特定事業再生支援会社に対する出資等の業務を追加するものであります。

 第三に、地域経済活性化支援機構による再生支援決定等の期限を平成三十年三月三十一日までとする等の措置を講ずるものであります。

 本案は、二月十三日本委員会に付託され、本日、甘利国務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、質疑終局後、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(伊吹文明君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

越智隆雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 内閣提出、地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

議長(伊吹文明君) 越智隆雄君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(伊吹文明君) 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。総務委員長北側一雄君。

    ―――――――――――――

 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔北側一雄君登壇〕

北側一雄君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、東日本大震災に係る復興事業等の実施等のための特別の財政需要に対応するため、平成二十四年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例として千二百十四億円を加算するほか、今回の補正予算により増加することとなる平成二十四年度分の地方交付税二千九百六億円につきまして、普通交付税の調整額の復活に要する額七百七億円を除く二千百九十九億円を同年度内に交付しないで、平成二十五年度分として交付すべき地方交付税の総額に加算して交付できることとするものであります。

 本案は、昨十三日本委員会に付託され、本日、新藤総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告を申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(伊吹文明君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(伊吹文明君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時十四分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  安倍 晋三君

       財務大臣    麻生 太郎君

       総務大臣    新藤 義孝君

       法務大臣    谷垣 禎一君

       外務大臣    岸田 文雄君

       文部科学大臣  下村 博文君

       厚生労働大臣  田村 憲久君

       農林水産大臣  林  芳正君

       経済産業大臣  茂木 敏充君

       国土交通大臣  太田 昭宏君

       環境大臣    石原 伸晃君

       防衛大臣    小野寺五典君

       国務大臣    甘利  明君

       国務大臣    稲田 朋美君

       国務大臣    菅  義偉君

       国務大臣    根本  匠君

       国務大臣    古屋 圭司君

       国務大臣    森 まさこ君

       国務大臣    山本 一太君


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