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第12号 平成27年3月26日(木曜日)

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平成二十七年三月二十六日(木曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第七号

  平成二十七年三月二十六日

    午後零時十分開議

 第一 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件

 第二 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件

 日程第二 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件


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    午後零時十二分開議

議長(町村信孝君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件

議長(町村信孝君) 日程第一、外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。経済産業委員長江田康幸君。

    ―――――――――――――

 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔江田康幸君登壇〕

江田康幸君 ただいま議題となりました承認を求めるの件につきまして、経済産業委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を契機として、同年十月十四日以降、北朝鮮からの全ての貨物の輸入を禁止する等の措置が継続して実施されております。

 また、平成二十一年五月二十五日の北朝鮮による二回目の核実験を実施した旨の発表を受け、同年六月十八日以降、北朝鮮への全ての貨物の輸出を禁止する等の措置が継続して実施されております。

 こうした中、政府は、その後の北朝鮮をめぐる情勢を総合的に勘案し、北朝鮮に具体的な行動をとるよう求めるため、平成二十五年四月五日、これらの措置の継続を決定したところであります。

 本件は、二年間を期限として平成二十五年四月十四日以降も輸出入禁止措置等を講じたことについて、外国為替及び外国貿易法第十条第二項に基づき、国会の承認を求めるものであります。

 本委員会においては、去る三月十九日本委員会に付託され、二十日宮沢経済産業大臣から提案理由の説明を聴取し、昨日、質疑を行い、質疑終局後、採決を行った結果、全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(町村信孝君) 採決いたします。

 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(町村信孝君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。

     ――――◇―――――

 日程第二 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件

議長(町村信孝君) 日程第二、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。総務委員長桝屋敬悟君。

    ―――――――――――――

 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔桝屋敬悟君登壇〕

桝屋敬悟君 ただいま議題となりました承認案件につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本件は、日本放送協会の平成二十七年度収支予算、事業計画及び資金計画について、国会の承認を求めるものであります。

 まず、収支予算は、一般勘定において、事業収入は六千八百三十一億円、事業支出は六千七百六十九億円でありまして、事業収支差金六十二億円となっております。

 次に、事業計画は、判断のよりどころとなる公平公正で正確、迅速な報道に全力を挙げるとともに、豊かで質の高い多彩な番組の充実を図ること、日本を世界に積極的に発信すること、新たな可能性を開く放送、サービスを創造すること等としております。

 資金計画は、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てております。

 なお、この収支予算等について、おおむね妥当なものと認められるとした上で、その収支予算等の実施に当たっては、協会の経営が国民・視聴者の負担する受信料によって支えられているとの認識のもと、業務の効率化、合理化に向けたたゆまぬ改善の努力を行うとともに、国民・視聴者に対する説明責任を果たしていくことが重要であるとする総務大臣の意見が付されております。

 本件は、去る三月二十三日本委員会に付託され、翌二十四日、高市総務大臣から提案理由の説明を、日本放送協会会長から補足説明をそれぞれ聴取した後、質疑に入り、昨日質疑を終局いたしました。次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、本件は賛成多数をもって承認すべきものと決しました。

 なお、本件の審査に先立ちまして、公共放送のあり方について質疑を行う等、慎重に審査いたしましたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(町村信孝君) 討論の通告があります。順次これを許します。奥野総一郎君。

    〔奥野総一郎君登壇〕

奥野総一郎君 民主党・無所属クラブの奥野総一郎です。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件、平成二十七年度NHK予算につきまして、不承認の立場から討論を行います。(拍手)

 冒頭、昨日の総務委員会審議において強行採決が行われたことに強く抗議をいたします。与党が、審議不十分にもかかわらず、籾井会長の問題答弁を防ぐためか、年度内承認を急ぎ、桝屋敬悟委員長が、我が党の強い反対にもかかわらず、職権で定例日外に委員会採決を決定したものです。

 与党の諸君、全会一致を原則とするNHK予算審議の歴史において、恐らく初めての不正常な採決をもたらす原因となったような籾井会長をまだかばうんですか。

 平成二十七年度NHK予算については、国際放送予算の大幅な増額、インターネットの同時再送信への取り組みなど、評価できる部分も含まれています。しかし、籾井会長の一連の言動で公共放送としてのNHKの信頼が著しく傷ついており、この会長のもとで、日本の姿を正しく国際社会に伝えることができるのか、また、インターネット同時再送信の前提となる受信料負担をネット利用者に求めることができるのか、今の会長のもとでは極めて疑問であります。したがって、平成二十七年度NHK予算について、到底承認するわけにはまいりません。

 以下、その理由について詳しく述べてまいります。

 ホームページに、「NHKは、政府から独立して受信料によって運営され、公共の福祉と文化の向上に寄与することを目的に設立された公共放送事業体であり、今後とも公共放送としての責任と自覚を持って、その役割を果た」すとうたわれています。NHKは、国営放送でもなく、民放のような営利放送でもない、まさに公共放送なんです。

 しかし、籾井会長のもと、国営放送と公共放送の重要な違いである政府からの独立に疑義が生じています。政府が右と言っているものを我々が左と言うわけにはいかないという昨年一月の会長就任会見の発言、また、従軍慰安婦の問題について政府のスタンスが見えなければ放送できないということし二月の会見での発言は、「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」という放送法第三条の規定に違反するものではないでしょうか。

 しかも、こうした会長の発言をさらに現場がそんたくをして、NHKの職員といえどもサラリーマン、そんたくは企業や組織には普遍的に存在していると、番組の編集権を持っている放送総局長が会見で発言する始末であります。爆笑問題が政治ネタを没にされるなど、番組にも実際に大きな影響があらわれており、「政治的に公平であること。」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」という放送法四条の規定をNHKが遵守しなくなったのではないかという指摘が多数寄せられています。

 また、政府からの独立を担保するための受信料も、籾井会長自身の言動で、今、その制度への信頼が大きく揺らいでいます。

 受信料は、義務ではなく、あくまで民法上の私契約に基づいて国民に自発的に支払っていただいているものです。特殊な負担金です。放送法第七十三条では、NHKの業務の遂行以外の目的に受信料支出はできないことになっているほか、当たり前のことですが、無駄遣いはできません。こうした原則が揺らげば、受信料の不払いがふえ、NHKの存立が危うくなることは、過去の不祥事の例が証明をしております。

 先般、籾井会長が私用でゴルフに行く際のハイヤーをNHKが業務用として手配し、また、受信料でその料金を立てかえ払いしていた問題が発覚をいたしました。

 この問題についてNHKの監査委員会が行った調査は、具体的な証拠を何一つ示さないまま、籾井会長が当初から当該ハイヤー代金をみずから負担する意思を示していたと結論づけ、秘書室の対応はずさんとして、秘書室の業務を統括する副会長の監督責任のみを問うています。籾井会長の責任は全く問われなくていいんでしょうか。

 さらに、今回のハイヤー使用について、私用の目的でも、必要な身柄の安全などを目的としていた以上、業務遂行との関連があるとして、受信料の立てかえ払いを適法と認めています。これでは、私用のハイヤー、タクシー利用について受信料が支出できることに監査委員会がお墨つきを与えたことになるんです。籾井会長を守るため、受信料の業務目的外使用を禁じた放送法七十三条の規定を、まさにNHK組織ぐるみで破ろうというのでしょうか。ずさんなのは監査委員会の調査の方であります。

 また、NHK関連団体ガバナンス調査委員会にも、受信料の適切な支出の観点から問題があります。この調査については、随意契約によるもので、委員の選定過程が不透明、費用について籾井会長が数千万円程度と認めているが、具体的な金額については非公開、成果物である報告書は、国会の求めで一部公開されたが、一般には全体が非公開のままであり、具体的に活用されているかどうかも不明確であります。これらの疑問についても、NHKは、個別の契約に関することであり、その公表については控えたいとのみ回答するだけで、会長を守ろうとするためか、全く真摯な対応がありません。

 こうした放送法違反と言えるようないいかげんな支出がふえれば、受信料制度への国民の信頼は揺らぎ、不払いがふえて、NHKの存立基盤が揺らぐことが懸念されています。

 これらの例を見れば、組織としてガバナンスが機能していないことは明らかです。公然とそんたくを認める役員、お手盛りの調査をする監査委員会、そして、組織の範とならねばならない会長がみずからコンプライアンスを犯している、これでは、こうなって当然の結果であります。NHK会長の資格要件の第一番目は、NHKの公共放送としての使命を十分に理解していることであります。籾井会長がこの資格を満たしているとは到底思えません。経営委員会は一刻も早く辞任勧告を行うべきであります。

 さらに、経営委員会は、籾井会長以下執行部には、一刻も早く事態を収拾し、この経営計画の初年度である平成二十七年度のNHKの収支予算、事業計画が国会で全会一致での承認を得られるよう最大限の努力をしていただきたいとの申し入れを行っています。二年連続で全会一致の原則が崩れ、与党しか賛成しないような結果になっている今、全会一致に向けての最大限の努力があったと果たして言えるでしょうか。経営委員会は、放送法第五十五条一項の職務上義務違反として、直ちに会長を罷免すべきであります。

 NHK予算承認の全会一致の慣行は、全ての政党に支持される政治的な公平を求められている、まさに公共放送ならではのものであります。国営放送でも、俺様のNHKでもなく、まさに皆様のNHKだからこそ全会一致が求められているんです。

 以上述べてきたように、公共放送の使命を理解できていない籾井会長のもとでの予算には断固として反対をいたします。これが平成二十七年度NHK予算を不承認とする理由であります。

 最後に、民主党は、こうしたNHKのガバナンスに対する危機に対して、国民の知る権利、公共放送の自律性を守るため、外部理事の導入や理事会での決議の導入といったNHK理事会の役割の強化、監査委員の理事会への出席を義務化し、その審議状況等について逐次経営委員会に報告する監査機能の強化、NHK役員人事の透明性や中立性の確保を初めとする放送法の一部を改正する法律案を既に国会に提出しております。今後、このようなお粗末な事態が生じないようにするため、議員各位におかれましては早期成立に御協力いただくようお願い申し上げまして、私の討論を終えさせていただきます。(拍手)

議長(町村信孝君) 高井崇志君。

    〔高井崇志君登壇〕

高井崇志君 維新の党の高井崇志です。

 私は、維新の党を代表して、日本放送協会平成二十七年度予算案、事業計画、資金計画に対し、反対の立場から討論をいたします。(拍手)

 本予算案等に対する総務大臣の意見にあるとおり、NHKは、その経営が国民・視聴者の負担する受信料によって支えられているとの認識のもと、業務の効率化、合理化に向けたたゆまぬ改善の努力を行うことが必要であります。しかし、来年度予算案と今後三カ年の収支計画等を見る限り、その努力は全く不十分です。

 まず、人件費の見直しが行われていません。

 一万人以上の職員給与の平均が一千百四十四万円、退職手当、厚生費込みでいえば、一人当たり一千七百八十四万円にもなります。全ての勤労者の一人当たりの雇用者報酬が四百万円台であることを考えれば、国民の理解が到底得られるものではありません。

 次に、かつて国民に約束した受信料の引き下げが行われていません。

 もともと、NHK受信料を大幅に引き下げるべきという方針は、平成十九年、第一次安倍政権が打ち出したものです。この年の一月、当時の菅義偉総務大臣は、NHK受信料の二割引き下げをNHKに要請しました。それを受けて、当時の経営委員会は、受信料収入の一〇%還元を盛り込んだ経営計画を可決しました。翌年の国会答弁で、当時の福地NHK会長は受信料を一〇%下げると明言されました。にもかかわらず、NHK執行部の反対で七%の値下げにとどまり、現在に至っています。

 総務大臣の方針にも、経営委員会が国会で明確に示した方針にも全く従わずに、高い受信料を取って全く恥じるところがない、そのような組織に受信料を強制的に徴収する権限が与えられているのです。

 当時、受信料の二割引き下げを迫った張本人である菅官房長官が、そしてその方針をかつて了としたはずの安倍総理が、なぜ、受信料引き下げもしない今般の経営計画に反対しなかったのか、理解に苦しみます。NHKは、もはや総理も官房長官も口を出せないほど統制のきかない組織になってしまっているのでしょうか。我々維新の党は、現在のNHKはガバナンス上深刻な構造的問題を抱えていると考えます。

 そのほかにも、経営効率化の努力が全く足りません。

 まず、受信料の徴収コストである営業経費が高過ぎます。経営委員会での新三カ年経営計画の審議で、受信料収入が平成二十九年度で六千八百八十九億円、つまり七千億円を割る受信料収入に対して、七百三十五億円の営業経費を据え置くとしています。営業経費率は一〇・六%となり、絶対額として相当高くなっています。

 昨年九月二十四日の経営委員会の議事録を見ると、経営委員から、一〇%を割るような水準の経費効率、営業経費率を一つの大きな目標にして受信料収入を見ていく努力をしていただきたいとの指摘がなされています。別の委員からは、平成二十四年度、二十五年度と少しずつ営業経費を減らしてきているのに、それが次期三カ年経営計画では横ばいになっている、もっと削るべきだとの指摘がなされています。

 しかし、こうした指摘に対して、会長を含めた執行部は真摯に対応しておらず、支払い率向上に必要だとの説明を漫然と繰り返すばかりで、経営委員としての当然の指摘を経営計画に反映しませんでした。ここでも、経営委員会の意見を聞こうともせず、しかもそれが見過ごされてしまうというNHKの構造的問題がはっきりとあらわれています。

 加えて、渋谷の放送センターの建てかえには三千四百億円もの巨額の建設費を想定して、現在も建設用として一千億円以上を積み立てています。この巨額費用につき、国会、国民が納得できる詳細な説明はなされておりません。

 建設費用だけでなく、そもそも毎年の繰り越しが大き過ぎないでしょうか。平成二十六年度は八百六十六億円、来年度は八百一億円もの巨額の資金が、財政安定のためとして繰り越されています。

 投資効果が疑わしい予算もあります。

 今回のNHKの予算と新三カ年経営計画では、国際放送の強化ということが大項目として掲げられています。平成二十六年度予算額百七十一億円に対して、平成二十七年度は二百二十五億円で、五十億円増となっています。平成十八年度の百十二億円からふえ続けていたこの予算で、NHKの国際放送が大きな成果を出したでしょうか。BBC、CNN等の世界的に有名で影響力のある放送局並みの発信をできているでしょうか。BBCワールドニュースは日本円にして九十億円ほどの予算とのことです。この点についての総務委員会での質疑で、NHK会長自身が、投資額の割に効果が出ていないと認め、今までの投資効果が不十分と言っています。

 このような事業について、厳しい見直しもせずに、また新しい企画を行うから、オリンピックがあるからといった曖昧な理由で、五十億円もの予算増額がなされています。

 その上、昔から指摘されているように、NHKには、子会社も含めた多くの関連団体があります。NHKからの受注が七、八割、剰余金も多いこうした団体には、NHK本体の退職者がいわば天下りをしており、その役員の平均報酬は一千万円を超えるとのことです。これが受信料の使われ方なのです。

 このように、NHKにはもともと高コスト体質があるところを、経営委員会はおろか、総務大臣や政府が経営改善を求めても、聞く耳を持たなくて済んでしまう、そのようなガバナンス上の問題があります。その上、組織としての情報公開が全く進んでいないので、視聴者・国民、国会の言うことなど全く届かなくなっています。

 例えば、NHK会長のいわゆる河野談話に関する発言について、ことし一月九日のNHK国際放送番組審議会での議事録が開示されず、放送の公平性に関する内外の信頼を失わせています。また、先ほど指摘した関連団体の問題について、NHK会長自身が諮問機関として設置したガバナンス調査委員会が報告書を出したのですが、この調査報告書も非公開です。関連団体の役員について平均の報酬はわかっても、トップの報酬も非公開です。

 以上、人件費、受信料引き下げ、営業経費、新社屋建設、関連団体等に関する経営効率化が全く不十分であり、経営改善を促す外部の声に耳をかさずとも何らの制裁もない深刻なガバナンス上の問題を抱えた組織であるNHKは、情報公開も十分に行わず、視聴者・国民をないがしろにしていると言わざるを得ません。

 したがって、NHK会長は、なお一層問題の解決に真剣に取り組む責務があります。

 今般の一連の騒動を受けて、本年二月、経営委員会から、一刻も早く事態を収拾し、国会で全会一致で承認を得られるように努力してほしいと申し入れがあったにもかかわらず、国会におけるNHK会長の答弁や対応を見る限り、各党各会派の理解を得るための努力が足りないと言わざるを得ません。

 このため、我が党は、日本放送協会平成二十七年度予算案、事業計画、資金計画に対し、反対いたします。(拍手)

議長(町村信孝君) 梅村さえこ君。

    〔梅村さえこ君登壇〕

梅村さえこ君 私は、日本共産党を代表して、二〇一五年度NHK予算の承認に対して、反対の討論を行います。(拍手)

 ことしは、日本でラジオ放送が開始されて九十年の年に当たります。NHKは、戦前唯一の放送機関であった日本放送協会の名称と財産を戦後においても引き継いでいます。しかし、戦前の日本放送協会は、政府の統制下に置かれ、戦争遂行の宣伝機関の役割を担っていました。戦後の放送制度は、この歴史の反省を踏まえ、日本国憲法のもと、新たな歩みを開始しました。

 放送法第一条は、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること、放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、健全な民主主義の発達に資するようにすることをその目的として定めています。

 放送の自由の獲得は、放送が国家権力から独立してこそ可能になる、これが日本国憲法の求める放送の基本であります。

 したがって、NHK予算の承認に当たっては、予算の内容とともに経営姿勢が放送法にのっとり、国家権力からの独立、表現の自由の確保といった基本が貫かれているかが問われなければなりません。

 この見地から、日本共産党は、NHK予算を審査し、過去、二〇〇五年度予算では、「ETV二〇〇一 問われる戦時性暴力」の番組改ざん問題や不正経理事件の真相解明に背を向けるNHKの姿勢に反省を求め、予算承認に反対しました。

 二〇一五年度予算については、前年度に引き続き、籾井会長の放送に対する姿勢が厳しく問われています。

 昨年一月、籾井会長が会長に就任し、その就任会見での発言は、放送法に対する著しい不理解を露呈したものでした。また、日本軍慰安婦問題などについての歴史の事実を歪曲する発言は、会長としての資質が深刻に問われました。

 こうした一連の発言について籾井会長は、取り消す、個人的な見解を放送に反映することはないと予算委員会や総務委員会の場で繰り返し述べたのであります。

 ところが、ことし二月、籾井会長は、戦後七十年の節目に番組で慰安婦問題を取り上げるかと問われたのに対し、政府のスタンスが見えないので慎重に考えると発言しました。そして、昨日の総務委員会でも、八月の政府談話が出た後に広くいろいろな意見を拾うと繰り返しました。

 これは、国会での弁明に全く反するものです。籾井会長の反省が形だけのものであったことは明らかです。籾井氏の辞任、罷免を求める視聴者・国民の厳しい声が一層広がる事態となっています。極めて重大です。

 また、籾井会長のハイヤーの私的使用問題や受信料義務化の発言についても、責任ある説明がされていません。経営委員会がこうした籾井会長の経営姿勢を容認してきた責任も厳しく問われています。

 以上の点から、NHKの二〇一五年度予算を承認することはできません。

 最後に、安倍政権のもとで出されたNHKに対する総務大臣意見が、NHKに政府の成長戦略への貢献を求める踏み込んだものになっていることは重大です。

 NHK及び経営委員会が真摯に向き合うべきは、支え手である視聴者・国民です。

 NHKが、政府の産業政策に迎合せず、政府から独立し、商業主義にくみしないという立場を貫き、公共放送としての信頼を取り戻す努力を強く求めて、討論を終わります。(拍手)

議長(町村信孝君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(町村信孝君) 採決いたします。

 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(町村信孝君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。

     ――――◇―――――

議長(町村信孝君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時四十六分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       総務大臣    高市 早苗君

       経済産業大臣  宮沢 洋一君


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