衆議院

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第8号 平成18年11月22日(水曜日)

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平成十八年十一月二十二日(水曜日)

    午前十時開議

 出席委員

   委員長 河本 三郎君

   理事 木村  勉君 理事 後藤田正純君

   理事 戸井田とおる君 理事 西村 康稔君

   理事 平井たくや君 理事 泉  健太君

   理事 松原  仁君 理事 田端 正広君

      飯島 夕雁君    遠藤 武彦君

      遠藤 宣彦君    近江屋信広君

      岡下 信子君    嘉数 知賢君

      谷本 龍哉君    寺田  稔君

      土井  亨君    中森ふくよ君

      長島 忠美君    西銘恒三郎君

      林田  彪君    馬渡 龍治君

      松浪 健太君    武藤 容治君

      村上誠一郎君    山本 明彦君

      市村浩一郎君    岩國 哲人君

      小川 淳也君    小宮山洋子君

      佐々木隆博君    鈴木 克昌君

      田村 謙治君    横光 克彦君

      石井 啓一君    吉井 英勝君

    …………………………………

   議員           鈴木 宗男君

   国務大臣         佐田玄一郎君

   内閣府副大臣       林  芳正君

   内閣府大臣政務官     岡下 信子君

   内閣府大臣政務官     谷本 龍哉君

   総務大臣政務官      土屋 正忠君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房長)   山本信一郎君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房タウンミーティング担当室長)   谷口 隆司君

   政府参考人

   (内閣府「道州制特区」推進担当室長)       山崎 史郎君

   政府参考人

   (総務省自治行政局長)  藤井 昭夫君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          上田 紘士君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           合田 隆史君

   政府参考人

   (文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官)    清木 孝悦君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           御園慎一郎君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 薄井 康紀君

   政府参考人

   (国土交通省北海道局長) 品川  守君

   内閣委員会専門員     堤  貞雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二十二日

 辞任         補欠選任

  赤澤 亮正君     武藤 容治君

  遠藤 武彦君     飯島 夕雁君

  嘉数 知賢君     西銘恒三郎君

  木原 誠二君     長島 忠美君

  寺田  稔君     馬渡 龍治君

  小川 淳也君     鈴木 克昌君

  渡辺  周君     田村 謙治君

同日

 辞任         補欠選任

  飯島 夕雁君     遠藤 武彦君

  長島 忠美君     近江屋信広君

  西銘恒三郎君     山本 明彦君

  馬渡 龍治君     寺田  稔君

  武藤 容治君     赤澤 亮正君

  鈴木 克昌君     小川 淳也君

  田村 謙治君     岩國 哲人君

同日

 辞任         補欠選任

  近江屋信広君     木原 誠二君

  山本 明彦君     嘉数 知賢君

  岩國 哲人君     渡辺  周君

    ―――――――――――――

十一月十七日

 憲法改悪反対に関する請願(志位和夫君紹介)(第四五四号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四八三号)

 憲法の改悪反対、九条を守ることに関する請願(志位和夫君紹介)(第四五五号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第四八四号)

 同(石井郁子君紹介)(第四八五号)

 同(笠井亮君紹介)(第四八六号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四八七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四八八号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第四八九号)

 憲法九条の改悪に反対することに関する請願(志位和夫君紹介)(第四八二号)

 憲法の改悪反対することに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第四九〇号)

 憲法改悪に関する請願(照屋寛徳君紹介)(第五五一号)

 同(土肥隆一君紹介)(第五七四号)

 憲法が生きる国づくりに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第五六八号)

 憲法九条を守り、世界の平和に生かすことに関する請願(志位和夫君紹介)(第五六九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第五七〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第五七一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第五七二号)

 憲法の改悪に反対し、憲法九条を守ることに関する請願(穀田恵二君紹介)(第五七三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案(内閣提出、第百六十四回国会閣法第九〇号)


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     ――――◇―――――

河本委員長 これより会議を開きます。

 第百六十四回国会、内閣提出、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房長山本信一郎君、大臣官房タウンミーティング担当室長谷口隆司君、「道州制特区」推進担当室長山崎史郎君、総務省自治行政局長藤井昭夫君、公務員部長上田紘士君、文部科学省大臣官房審議官合田隆史君、生涯学習政策局生涯学習総括官清木孝悦君、厚生労働省大臣官房審議官御園慎一郎君、政策統括官薄井康紀君及び国土交通省北海道局長品川守君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

河本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐々木隆博君。

佐々木(隆)委員 おはようございます。

 この道州制特区にかかわる審議も相当時間を費やしてきたわけでありますが、三十分しかきょう私に与えられておりませんので、幾つかに絞って、なお疑問の残る点について質問をさせていただきたいというふうに思います。

 最初に、皆さんのところに資料を配付させていただきましたが、私どもが資料を求めておりました北海道内での説明会の開催ということで、四百回行われたというようなことが言われているわけでありますが、その資料についてちょっとお伺いをいたしたいというふうに思います。

 ここでもこの間ずっと論議になってきたことの一つに、道州制と道州制特区という話が何度も行われてきたわけでありますが、実はこの資料でも「道州制に関する講演・意見交換等実施結果」、こうなっていて、これは道州制特区ではないんですね。そこがまず、道州制の説明会だったのか道州制特区の説明会だったのかということが、この資料を見る限りにおいてはちょっとわからないわけであります。

 これまでも、陳述人やあるいは参考人の皆さん方からも、道州制と道州制特区というものの違い、あるいは道州制特区は似て非なるものだというようなことも何度か論議をされてきたわけなんでありますが、まず、この資料についての説明を、事務方からで結構ですが、お願いをしたいというふうに思います。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘の資料というのは、北海道内における、道庁等において作成した資料でございますか。(佐々木(隆)委員「はい」と呼ぶ)これは、北海道の方で、道庁等におきまして、道内で、道州制及び道州制特区も当然含んでいるわけでございますが、それに関する意見交換を行った、それに関する資料でございます。

 さまざまなケースがございまして、主催者が道であったり市町村であったりたくさんございますが、各地においてこういう形で意見交換会もしくは講演等が行われた、その資料だというふうに認識してございます。

佐々木(隆)委員 私が伺いたかったのは、今さまざまなというふうにお答えになったんですが、道州制の説明会をやったのと道州制特区の説明会をやったのでは、ちょっと中身が変わってくると思うんですよね。その点についてわかっていますか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 これは、例えば意見交換会や講演によってテーマがやはりそれぞれ異なってございまして、道州制の場合もございますし、その中で道州制特区も取り上げた場合もございますし、特区に絞った場合もあるということで、個々のケースによってそれぞれのテーマがある。全体にこの関係は道州制に関するということで、道州制特区を含めたものとして、全体としてこういう実績といいましょうか、あるという資料だと認識してございます。

佐々木(隆)委員 最新の十七日の資料だと、ちょっとそれよりは新しくなっておりますけれども。

 要するに、我々もずっとこの間論議をしてきたのは、道州制については推進をしなければならないし、これをやっていかなければならないということをずっと申し上げてきております。ただし、この道州制特区については少しいろいろなところに問題があるのではないかという視点でずっと論議をさせてきていただいておりますので、そういった意味では、道州制の説明会をやったのと道州制特区の説明会をやったのでは実はちょっと違うわけで、その辺を今お伺いしたところであります。

 四百回実施をされたということで、四百三十五回実施をされております、最新の十七日のまとめによりますと四百四十五回になっておりますけれども。そして、参加人数が、二万七千三百七人参加をしているということであります。これだけを見ると、かなり一生懸命にやったなという印象ではあるわけでありますが、しかし、二万七千人といっても、五百七十万の道民ですから、言えば一%にも満たないわけでありまして、広く道民のというところでどこまで浸透したのかということについては、やはりまだ疑問が残るのではないかということもあります。

 それと、私も実は一度か二度参加させてもらったことがあるんですが、来ておられる方は役所の方々が中心でありまして、加えて言えば、ダブって参加されている方もおるでしょう。これの詳しい資料をいただいたんですが、泉議員が求めたものでありますが、それによると、首長さんと一対一でお話ししたときに道州制の話も出たというのも全部入っているみたいなんですね。そんなことで、道民の理解が十分に得られたという今日までの説明が、これが根拠にされているとすれば、十分だったというふうに言えるのかということについて、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

佐田国務大臣 北海道においては、幅広い層への道州制や道州制特区の取り組みについての意見交換等を開催することにより、法案についての道民の理解が徐々に深まりつつあるのではないかと考えているところですが、法案の成立後は国民に広く制度の周知を図ることを考えておりまして、道内においても北海道とも十分に連携をして制度の周知を図っていきたいと思っております。この周知を通じて本法案や道州制に関する理解を深め、新たな提案につなげていただくことを期待しておるところであります。

 先生言われたように、いろいろな形態で説明会、意見交換会を行わせていただいたわけでありますけれども、この先生が出していただいた資料でも回数と参加者の人数もありまして、確かにダブっているものもあろうかと思いますけれども、とにかくこれからもしっかりと周知徹底を図ると同時に御理解を賜っていきたい、こういうように思っております。

佐々木(隆)委員 この資料は皆さんに配付させていただいておりますので、それぞれの皆さんがよくチェックをしていただきたいというふうに思うんですが。

 今、大臣は徐々にという言い方をされて、少しトーンが変わったのかなというふうに思っているんですが、この道州制特区について言えば、これまでも何度か指摘をされているんですが、四月十二日に素案が出て、そして五月十九日にこの法律案が提出をされて、この一カ月の間に実は一条と二条のところが変わっているわけですね。北海道限定だったものが特定広域団体ということで全般になったというようなことやら、今の説明会の内容などを含めて、どうしても九十五条逃れだったのではないかという疑いが払拭できないわけでありまして、その点については、答弁は求めませんが、指摘をさせていただきたいというふうに思います。

 次にお伺いしたいんですが、大臣並びに副大臣がこれまでのこの論議の中で答弁をされてきたことは、道の手挙げによってこのことが、要するに要請によって始まったという言い方と、それから、国の分権の推進の先行モデルとしてこれをやらなければならないんだという言い方をしているわけですが、これはある種矛盾しているわけですよ。手を挙げたからやると言ったんだという言い方と、国の地方分権の先行モデルとして、道州制の先行モデルとしてこれをやるんだという言い方と両方使い分けておられるように私には聞こえるんですが、これは一体どちらなのか、お答えをいただきたいというふうに思います。

佐田国務大臣 先生、この道州制特区推進法自体がこれはおかしいじゃないかと今言われましたけれども、日本全体を網羅する法律でありまして、その中で、北海道の方から、前も答弁をさせていただきましたけれども、知事または議長、そして市長会長そしてまた議会議長会会長、町村会会長また議会議長会会長、皆さん方から御陳情を賜り、そして最初の特定広域団体として今度考えておるわけでありますけれども、もちろんこれは全体としてですから、例えば、ほかの地域で三県以上が手を挙げられた場合にはこれも特定広域団体として対象になる、こういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。

佐々木(隆)委員 そこが少し違うところでありまして、要するに、この法律自体は全体を今使えるようにしたということは、私もそれはよく、大臣からも何度もそのお話はいただいていますから。それで、今もありましたが、北海道並びにいろいろな団体からの陳情もあったと。陳情がなければやらなかったのかどうなのかということなんです。

 要するにこれは、国として、先行モデルとしてぜひやるんだということで始まったのか、あるいは、手を挙げたから、要請されたからやったのかということが時々答弁によっては使い分けられているものですから、それは一体どちらなんでしょうかということを今お伺いしているわけであります。

林副大臣 今お話のあったこと、ちょっと議事録をよく見てみなければあれでございますが、私と大臣、ずっと答弁してまいりましたのは、経緯は御説明をしたとおりでございまして、正式には、経済財政諮問会議で知事から御提案があったということから正式な検討が始まったということでございますし、そういう経緯で始まったこの法案についての趣旨といいますか、それをどう理解するかということでありましたから、これはそういうモデルになるということを認識しておるということでございまして、経緯について、道州制は全国のモデルになるというふうに申し上げたかどうかというのはちょっと記憶がございませんが、私が申し上げたかった趣旨はそういうふうなことでございます。

    〔委員長退席、戸井田委員長代理着席〕

佐々木(隆)委員 経緯と今進めていることを違うということで御説明をされたのかもしれないんですが、そういうことを私は申し上げたいわけではなくて、例えばこの推進体制ですが、本部長が総理であって、そして本部員は内閣である。ということは、この道州制あるいは地方分権の先行モデルとしてやるという国の強い意思のあらわれなのではないかというふうに私は思うんですね、そういう推進体制をつくったんですから。

 であれば、前から論議をされているように、やはり国としての将来のはっきりした姿は、これからまだ論議をしなければいけませんから細かいところまでは出ないことはそれは承知をしておりますが、であれば、こういうところに持っていきたいんだというものを国の意思として示すべきだったのではないのかということが一つあるわけです。

 もう一つ、逆に、手挙げ方式だった、道からの財政諮問会議への要請で、それにこたえて始まったんだというのであれば、知事の位置づけが参与というのでは非常に弱過ぎるのではないか。いわゆるフルメンバーとしてきちっとそのメンバーの中に入れるべきではないか。だから、国の意思でモデルとして始めたんだとすれば、国の意思をどう示すかということが必要ですし、知事の意向によって始めたというのであれば、知事の位置づけがこの推進体制の中では余りにも弱過ぎる。

 だから、この二つを使い分けておられるものですから、どうしてもそこの両方に矛盾が、矛盾とまでは言いませんが、国の姿勢を強く出すのであれば、国の姿勢をきちっと出す、道の要請によってやったというのであれば、その道の知事の位置づけを明確にする、この二つがどうしても矛盾をしている、矛盾というか、きちっと整理をされていないのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

佐田国務大臣 先生、これは前から申し上げているとおりで、この法律自体につきましては、あくまでも地元の意見を尊重するということを基本にしております。

 今回の基本方針につきましては、法律で処理できたものも含めて、それ以外のものについてはしっかりと検討をさせていただいておる。そしてまた、この基本方針につきましても、道の市町村並びに最終的には議決をいただく、こういうことになっておるわけでありまして、そういう中において、要するに、基本計画を立てるときにも本部とは連絡をとります。そういう中におきまして、最終、また本部で基本方針の変更のときには、その内容についてしっかりと知事には北海道の参与として意見を賜って、その中で結論を出していく、要するに閣議決定をしていく、こういうことでありますので、あくまでも北海道の皆さん方の意見をできるだけ入れていく。

 そしてまた、では、この法律のどういうふうな国としての方針を持っているんだと。あくまでもそれは、道の意見をいただくということと、それともう一つは、今のある体制の中でしっかりと受け皿をつくっていく、要するに、意見をちゃんと具現化できるような受け皿をつくっていく、こういうことでございますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。

佐々木(隆)委員 先ほどから申し上げているように、北海道の知事からの要請があって、それを受けとめて始めた。だとすれば、やはり私は、提案をするとか参与とかという形ではなくて、あの推進体制の中でしっかりと知事の位置づけというものを、これは、分権のある種モデル、道州制のモデルということはイコール分権のモデルでもあるわけでありますから、そういったことからいうと、国と都道府県並びに地方というものが対等な関係をこの事業を通してきちっとつくっていこうというのであるならば、国として、やはり知事というものの位置づけを対等な関係にするということからいえば、私は推進体制のフルメンバーにすべきだというふうに思うんです。

 そういった意味では、この参与というのは正式メンバー、フルメンバーではないわけですから、そこのところは、実質的には意見を聞くというのではなくて、形をどうするかというのは、これは政府の意思のあらわし方の問題でありますから、そういった点でもう一度お答えを。

佐田国務大臣 先生、ですから、参与として入っていただくということによって、北海道の意見を出していただいたものについて、それをまたしっかりと御主張いただくということであります。

 それともう一点は、例えばほかのところで特定広域団体ができた場合には、そこもまた参与もしくはそれなりの地位に関係の方についていただく、そして、地方で挙げてきたいろいろな意見についての議論をまたそこでやっていただくということでありますので、できる限り、今回の場合は知事でありますけれども、知事さんの意見が反映できるように我々も努力をしていきたい、かように思っています。

佐々木(隆)委員 御理解いただきたいと言われたんですが、私が頭悪いのかもしれませんが、なかなか理解しがたいところであります。

 意見を聞いてそれを反映するということは、それはそれで当然やっていただかなければならないことだというふうに思うんですが、こういう形をつくるときには、それを推進しようあるいは設置しようとした側の意思というものを形でどうやってつくっていくかということも、私は非常に大切なことだと思うんですね。

 そういった意味では、知事の提案を受けるし、参与としても参加してもらうというのではなくて、それであればフルメンバーとしてちゃんとしたメンバーにすべきだったのではないかというふうに思いますが、そこはちょっと、同じ言葉の繰り返しになりますので、それは結構です。

 実は、地方分権のある種のモデルだとした場合に、北海道の場合は、これはちょっと確かではありませんが、国の助言もあったというふうに聞いているんですが、いわゆる道内分権というものも今進めております。これは御承知だと思うんですが、北海道で持っている四千余りの権限のうち、二千余りを市町村に移譲するということで今やっております。それを現実的に始めようとしているところもあるわけであります。

 しかし、この場合に、では、国が地方に対して、道でいえば四千のうちの二千というような、何かそういうものの検討というのは既に始まっている、あるいはそういうモデルを示されているのかどうかということについて、ちょっとお伺いしたいんです。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘なのは、北海道からいわば基礎自治体の方に移していくという道内の分権だと思いますが、これに関しましては、むしろ道の方で実際にいろいろな市町村の方とも御相談……(佐々木(隆)委員「国からです、国の場合はどうなっているかということです」と呼ぶ)

 今回の法案で申し上げますと、国から道といいましょうか、道州制特区の方に移譲する事務と事業内容について、まさに今回の法案で規定しているわけでございます。

 その先といいましょうか、道から基礎自治体の方は、これはまさしく北海道自身で検討されている部分でございますし、ある意味、大きく地方分権にもちろんなるわけでございますが、それは道の方で関係市町村といろいろ御相談されながら実際に既に取り組まれているというふうに聞いている次第でございます。

佐々木(隆)委員 わかっていてそう答えられているのかどうか、わざとそう答えられているのではないかというふうに私は思えるんですが。

 私が言っているのは、北海道の場合は、四千ある自分たちの権限のうち、道内分権をということで、国の助言もあったというふうに聞いていますが、二千、地方にこんなものを譲ることができます、ぜひやってくださいというモデルを示したわけですよね。モデルというか、こういうのは順次分権していきますと、市町村に。では、国は北海道や都道府県に対してそういうことをやっておられるんですかということをお聞きしている。

 今回、八つの項目があります。ありますが、それは今回の項目であって、将来にわたってこのぐらいの権限は考えられます、それはいずれ都道府県に渡しますというのがなければ、だから、国の姿勢が見えないというのは、そういうところにいろいろなところで論議が出てくるのではないかというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。

佐田国務大臣 佐々木先生が言われるのはもっともな話だと思います。

 今回の法律の中において、今言われたように、今回は八つでありますけれども、基本方針の変更を行うことによって、かなりの数のものが出てくると思います。先般、北海道知事さんにお会いしましたら、知事さんの方も、いろいろな意見を今集約しております、そういうふうに言っておりましたので、できる限り税財源の移譲、そしてまた権限の移譲ができるように、基本方針の変更等もできるだけ早い時期に、数年でできるような形でこれを積み重ねていきたい、こういうふうに思っております。

 また、道の方に権限、税財源の移譲を行った後には、やはり基礎自治体の方にまた移譲していくというのが自然な流れになってくるんじゃないか、こういうふうに思っています。

佐々木(隆)委員 それは当然進めていただきたいというふうに思うんですが、今、道が市町村に示しているのは、これは押しつけてやっていこうということをやっているわけではないですよね。将来にわたって、この二千の権限については市町村がやれるものではないでしょうかという事務権限について示した。それを実施可能な市町村から順次取り入れてやっていくということで、押しつけているわけでもないし、市町村の方から上がってきたものだけを取り上げているわけでもない。

 それと同じように、今回八つですが、国としては将来にわたってこんなものが考えられますということを指し示していないものですから、今回の道州制特区について、特区というのは一体何なんだというところの論議に常に戻っていってしまう一つの原因になっているのではないかということを私は申し上げているわけです。

 同時に、北海道がそのことを示したことによって、逆分権という言い方が適当かどうかわかりませんが、ぜひこういうのは道でやるべきではないのかというようなものも市町村の方から出てきたりしているわけですね。例えば国保の事務などについて、市町村ではもう限界に来ている、これはむしろ道がやってくれた方がいいのではないのかとか、それは指し示すことによってそういうやりとりができてくるわけでありまして、上がってきたものを検討してできるだけやるというのは、それはそれでやってもらわなきゃいけないんですが、そうではなくて、もっと国の強い意思を私はそこで示すべきではないかというふうに申し上げておきたいと思います。

 時間がありませんから。この法律の中に、フレーム法というふうによく言われていますが、フレーム法の部分と実施法の部分とがある意味で一緒になった法律なんですね。具体的な八項目の分野があったり、全体としてどう進めていくかという分野の法律であったりしていることも、ある意味でこの法律を少しわかりづらくしている一つの原因になっているのではないかというふうに思うんです。

 法律というのは、私は法律の専門家ではありませんけれども、国会、いわゆる議会というところと行政というところと国民とが共有できるものにするために法律というものは、あるいは条例もそうだと思うんですが、あると思うんですね。政令、省令というのは、そういう意味では三者共有のものではなくて、それは行政の裁量権の中にまだあるということだと思うんです。だから、そういう意味からすると、できるだけ法律に明文化をするということが必要だというふうに思うわけであります。

 そういった意味でいうと、理念のところで書かれている自己決定だとか努力義務というのは、本来は責務でなければならないわけでありますし、先ほど申し上げました知事の提案というのは、知事をしっかりとしたフルメンバーとして参加させるということが本来的には明文化されなければならないというふうに思うんですね。

 そういった意味で、先ほども申し上げましたが、国と地方の対等な関係を、一つの先行モデルとしてのこの特区の法律でやろうとするならば、そこをどうきちっと指し示すかというところが私は不足しているのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

佐田国務大臣 フレームというか、私は受け皿と言っていましたけれども、その一つの枠の中で、できる限り国と地方とのバランスをとるように努力させていただいていると思うんですね。

 というのはどういうことかというと、先ほども申し上げましたように、本部の方においては参与ということはちょっと弱いんじゃないですかという先生の御指摘もあります。確かに、これもこれからの課題でありますから、そしてまたその中の発言力の問題、こういうこともしっかりと議論していかなくちゃいけないと思っています、最終的にはこれは閣議決定するわけですから。

 そういう意味におきましては、このフレームの中で、要するに、基本方針を計画にするときも、市町村の意見を聞き、北海道の道民の皆さん方の意見を最終的にお聞きしたり、また議会の議決もいただく。そしてまた、変更のときも同じ作業を行っていく。そういうことを全体に考えたときに、先生はそんなことないよと言われるかもしれませんけれども、北海道と本部の方と、そしてまた政府のかかわりの問題、これはかなりバランスをとるべく努力はさせていただいているわけでありまして、本部の参与等も含めて、それはやはり、要するに実質的に意見が入れられるかどうかということが大事なことでありますから、その発言力も含めて、一つの検討課題としてお聞きしておきたい、かように思っています。

佐々木(隆)委員 時間がなくなりましたので終わりにしますが、今大臣がおっしゃったように、実質的にという部分を私は無視するつもりもありませんし、それはそこにかかわりを持っている者たちにとって大切なことだというふうにも思うんですが、やはり、どうしなければならないのか、このことは担保されているのか。いわゆる権利と義務みたいなものがちゃんと条例や法律の中には明記されていないと、それは途中で変えやすい仕組みにしておくのではなくて、スタートするところからしっかりとした形にしておくということが私は必要だというふうに思う。そのことがこのことに対する不安や何かにつながっているんだと思うんですね。

 私は、あえて言わせていただければ、例えば構造改革特区というところに一項目つけ加えれば、本来的にはこのことは北海道限定でやるつもりならやれた話だと思うんですね。ところが、あえてこれを一つの新しい法律としてやろうとしたのでありますから、そのところにはやはり国の強い意思というものがしっかりと出てくる、そういうものでなければならないというふうに思っております。

 そういった意味では、私にしてみれば、本当はまだまだ論議をさせていただきたい法律だというふうに思っておりますことを申し上げて、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

戸井田委員長代理 次に、横光克彦君。

横光委員 民主党の横光克彦でございます。

 私は、まず、タウンミーティングのやらせの問題についてお尋ねをいたしたいと思います。

 政府の広報には、「タウンミーティングは、内閣の閣僚等が、内閣の重要課題について、広く国民から意見を聞き、また、国民に直接語りかけることで、内閣と国民との対話を促進することをねらいとして開催されています。」こういうふうな目的のもとで開かれてきたわけですね。「内閣と国民との対話を促進することをねらいとして」という、何でここで「促進することを目的として」というぐらいに書かないで、ねらいという言葉自体が、そもそも、ここからもう何かちょっと私は変な気がしたんですね、実は。

 これが、ここに書かれているように公正に実施されていれば、大変私は意義深い試みだと思うんですよ。非常にすばらしい試みだと思うんですね、国民の声を聞く場としては。しかし、残念ながら、大変な量の箇所でやらせの問題が発覚してしまった。

 これはもう、直接国民の声を聞くどころか、結局、国民は一部の声を聞かされたというような状況にまでなっていると言ってもいいと思うんですね。重要案件について国民の意見を聞いたという政府のアリバイづくりに利用されたんじゃないか。つまり、国民と閣僚との直接対話、国民からするとこのタウンミーティングは利用されたんじゃないか、逆に閣僚サイド、政府、行政サイドからすると利用したのではないか、こういうような状況が起きていると思うんですね。

 もっと言えば、つまり、時の政府が都合がいいようにこのタウンミーティングの運営を意図的に操作したと言ってもいいと思うんですね。八戸の場合は、あくまでも自分の意見であるかのように言ってほしいとか、あるいは、いろいろなことで、棒読みは避けてくださいとか、そういった意向まで連絡を受けておる。こうなりますと、私は悪質な偽装工作と言ってもいいんじゃないか。つまり、政府が周到にシナリオを書いて、そして地方にお願いして、地方の役所もやむを得ず一緒になって自作自演を演じたようなものなんですよ。

 アリバイとかシナリオとか偽装工作とか自作自演とか言いましたけれども、これはドラマでよく使われる言葉なんですね。私も昔そういう世界におりましたからよくわかりますけれども、例えば推理ドラマなんかは非常に綿密にシナリオをつくるんですね。その目的は、視聴者をいかにだますか、真犯人はだれかということをいかに混乱させるかといって、いろいろなことをつくる。しかし、それを政府、行政がドラマと同じようなことをやってどうするんですか。それと同じようなことをやっておるんですよ。ですから、国民の怒りは今非常にこの問題で激しくなっていると私は思うんですね。

 そこで、ちょっと林副大臣にお尋ねしたいんですが、今回、百七十四回のタウンミーティングの中で、半分ぐらいがやらせじゃないかというような報道さえあるんですが、現在調査中だということはお聞きしておりますが、現在の段階でどれほどの、いわゆるやらせというか、そういったタウンミーティングが行われたのかをお聞かせいただきたいと思います。

林副大臣 今、横光先生から昔の御経験も踏まえて御指摘をいただいたところでございます。

 まず最初に、問題の発端となりましたこの教育のものでございますが、八戸市を含めて八回、教育改革タウンミーティングをやっておりますが、このうち五回で今御指摘のあったような逸脱した運営が行われたということが既に明らかになっておりまして、委員御指摘のように、タウンミーティングへの信頼というものが非常に大きく揺らいだということは、私も大変遺憾に思っておりまして、率直におわびを国民の皆様にしなければならないというふうに思っております。

 今御紹介いただきましたように、官房長官から御指示がありまして、私が担当の副大臣でございますから私を委員長ということで、弁護士の方等の外部の方に入っていただきまして、タウンミーティング調査委員会というものを設置いたしたところでございます。

 今この調査委員会におきまして、全部のタウンミーティング、百七十四回やっておりますが、これを全部、全量を調査してやっていこうということで進めておるところでございまして、今回のような逸脱した運営が二度と起こらないようにしたい、こういうふうに思っておるところでございます。

 まだ調査の途中でございますので、調査委員会で、プライバシーの保護、いろいろな観点からやっておりますが、個別具体の数についてはまだ申し上げられる状況にないということでございます。

横光委員 まだ調査中だそうですが、これは本当に徹底的に調査しないと、疑念は国民からぬぐい去れないと思うんですね。

 そして、やらせの問題に付随していろいろな問題がまた浮上していますよね、大量動員をしたとか。動員をかけたということでは、これは国民はみずからの意思でそこの会場に行ったわけじゃないということは、国民の声と違うわけですね。そういったこともやっておる。

 そしてまた、謝礼ということも出ているんですが、これは青森県では、研修に当たる、だから払ったんだという説明をしておるんですが、動員をされて参加した人が研修に当たるんですか。

林副大臣 そういう報道がありましたので、それも調査の対象に含めようということでやっておりますが、今委員が御指摘になったのは、県の方でそういう判断をされて、研修ということで何か経費をお支払いしたというような報道であったと思います。それは県に聞き取り調査をしなければならないと思いますが、私どもの方では、内閣府の方が県に対してどういう依頼をしたのか、そのことは内閣府の担当者にたださなければならないと思っておりますし、どういうやりとりがあって、それを受けた方が今度はどういう判断でどういうことをしたのかということは、今度は県の方に聞いてみなければならない、そういうふうに思っております。

横光委員 これは報道なんですが、その校長先生は、研修との位置づけであったということで旅費の受領を認めておるんですね。要するに、タウンミーティングで、やらせももちろんいけない、大量動員というのも本当はいけない、そこに金まで絡んでしまったら、これはどうなるのか。

 では、副大臣、調べておいてほしいんですが、ほかにこういったところで金が支払われた、研修とか出張旅費の目的で支払われたところがあるのかどうか、これもちゃんと調べていただきたいと思っております。

 私は、どこから見てもこれは研修に当たる問題ではない、出張旅費にも当たる問題でもない、それなのに、なぜそのような公金が使われてしまったのか。

 言えば、このタウンミーティングは百七十四回で、膨大な金額を使っているわけでしょう、政府は。それは税金なんですよ。国民が払った税金でタウンミーティングをやられて、しかもその税金は、そういった、国民からすると考えられないような形でまた使用されている。こういった形も浮き彫りになっている。もう本当に信じられないようなことばかりが起きているんですよ。

 そういった中で、不祥事ですから、これはそれぞれの責任の所在をはっきりしなきゃなりませんし、そしてその責任者がどういう責任をとるかということもこれから必要になってくるでしょう。

 その中で、やはり青森県の八戸市で、これに関与した人たちが六人訓告処分を受けているんですね。これが発表されました。各自治体でやらせというものがそれぞれ判明しておりますが、そういったところでの処分の状況をちょっとお聞かせいただきたいと思っております。

山本政府参考人 お答えいたします。

 今御指摘、お話がございました青森県で、十一月二十日に、計六名の方に口頭の訓告処分が行われたということは私どもも承知をしております。それ以外につきましては、現時点では把握をいたしておらないところでございます。

横光委員 それ以外については、これからも処分を考えておられるんですか。

山本政府参考人 地方公務員の処分自体は、それぞれの地方公共団体が地方公務員法に基づいてそれぞれ処分をされるということでございますので、それぞれの御判断ということになろうかと思いますが、私ども、先ほど来副大臣申し上げましたように、特定の方に発言の内容を示して発言を依頼している、そういったような行き過ぎた行為があった、そういうことで、非常に多大にいろいろな方に御迷惑をかけている、特に発言された方にも御迷惑をかけているということで、事務的には、私ども事務当局としては重く受けとめておるところでございます。

横光委員 ちょっと、公共団体がそれぞれ責任を持って処分するなんて今おっしゃいましたが、とんでもないことじゃないんですか。そもそも、今回処分を受けた人たちも、みずからの意思でやったんじゃないんですよ、やらされたんでしょう、結局、上司に、そのまた上司に。そのまた上司に行けば内閣に来るんですよ。そのまた上司に行けば官房長官に来るんですよ、タウンミーティングの最高の責任者というのは官房長官になっておるんですから。

 私は、そういった、自主的に自分の意思でやったことじゃない、上からのいわゆる要請、あるいはもっと言えば命令でそういったことをした人たちが何で処分されなければならないのかということが不思議でならない。

 こういった問題が全都道府県であったとかいうのならまだいい。たまたまその青森県あるいは大分県、いろいろなところでタウンミーティングが開かれた。開かれていない県もいっぱいあるんですよ。開かれていない市町村もいっぱいあるんですよ。たまたまそこで、当地でやるということが決まった。

 これはある意味では、私は、降りかかった災難だと思うんですね。降りかかった火の粉ですよ。それを普通なら払いますよ。しかし、そういった立場の人たちは降りかかった火の粉を払えないんですよ。国からの要請は断ることができませんでしたというのがほとんどの自治体の意向なんですね。上からの、内閣の要請を断ることはできなかった、ここがすべての根源なんですよ。自分たちの県に来なかったら何の問題もなかった。たまたま来た、上からの要請だから断れない、では下の人たちにお願いする、そして下の人たちが処分される、こんなばかなことがあっていいんですか。

 では聞きますが、今回、内閣府でいろいろなところにお願いして、例えばやらせの問題等も、質問つくったりしてお願いしたりしたけれども、そういうことはできませんと言った県、自治体がありますか。お聞かせください。

    〔戸井田委員長代理退席、委員長着席〕

山本政府参考人 教育改革タウンミーティング、八県につきまして調査をいたしました。そのうち五県、国の方から内容を示して発言依頼をいたしておるところでございます。それぞれの県でそういった発言依頼の方を探していただきまして、それぞれその趣旨に沿った発言をしていただいているというぐあいに承知をしております。

横光委員 私の質問に答えていません。そういった依頼をしたけれども断った県や自治体があるかどうかということです。それをお聞かせください。

山本政府参考人 五県についてお願いをし、その依頼を受けてそれぞれ対応をしていただいたというぐあいに考えております。

横光委員 ということは、全部が受け入れざるを得なかったということですね。断った県はなかった。

 しかし、私は、本来は、やはりそういった質問の内容まで来た時点で、これは本当はやりたくないとほとんどの県の人たちは思ったと思います。ああこれはいいことだ、こういうことは実に会場の運営にとってもいいことだとか思っている人はほとんどいないでしょう。なぜこんなことをやらなきゃいけないのかと思ったのがほとんどだったと思う。しかし、ほとんどのところがそれに従ったということは、断り切れない立場なんですね。そういう立場なんです。

 ですから、上の人間の責任がどうなるのかということがこれから非常に大きいと思うんです。ただただ現場の人に責任を押しつける、それでいいのか。その人たちも、全く意図しない状況の中でそういったことをせざるを得なかったわけですから。自分たちの県がそういったタウンミーティングの開催場所に決まらなければ、何ら問題なかったんですから。そういった県はいっぱいあるんですよ。たまたまそこの県に来た。これは降ってわいた災難ですよ、ある意味では。断れない問題ですから。

 ですから、そういった人たちが、私は、何で訓告ということでも処分されなければならないのか。自分の意思でやったのなら、これはやむを得ない。自分の意思じゃない形でやらされたというのが実情でしょう。そういった中で、たとえ訓告といっても、やはりこれからの昇給等に影響するわけですから、本人にとっては大変に不名誉なことなんですよ。みずからやったならそれは納得いくでしょう。

 そういった意味では、これから上の人の責任、これはどうとるのか。つまり、もっと言えば、このタウンミーティングの最高責任者である官房長官はどういう責任をこれからとろうとされておるのか、お聞かせいただきたいと思います。

林副大臣 今委員が御指摘になったこと、大変大事なところでございまして、最終的にどういうけじめをつけるのかということであろうか、こういうふうに思います。

 これは、今、教育委員会関係の教育タウンミーティングについては既に一次的な調査をしたところでございますが、これについても、もう今回やったから百七十四から外すということではなくて、もう一度私の方の委員会でやろうということで、さらに再度やっておるところでございまして、そういうことを全部明らかにいたしまして、いろいろなことが、委員御指摘のように出てくるのではないか。余りたくさん出てくるのは望ましいことではないなと思っておりますが、しかし、あったことは全部徹底的に調査をいたしまして、その上で、だれがどういうふうなけじめをつけるのかということは判断をしてまいりたい、こういうふうに思っております。

 調査委員会としては、まず、事実がどういうことであったのかというのを、全容を解明するということを徹底的にやりたい、こういうふうに思っておるところでございます。

横光委員 とにもかくにも事実を解明することが大前提でございますが、こうして青森で処分を発表したとなると、ほかのところもいずれ同じような形の処分をせざるを得なくなると思うんですね。私が言いましたのは、先ほどから言っているように、自主的にやったことではないんじゃないか、やらざるを得ない状況の人たちがそうした処分に甘んじなきゃならない、これはちょっと理不尽だ、もっと上の責任はどうなるのかと。

 ですから、伊吹大臣は、結果責任として、最終的には大臣が責任を負わなければならないと言っておるんですよ。そこまでこの問題はちゃんと責任をとられるおつもりなんですね。

林副大臣 申し上げましたように、事実が明らかになりましたら、きちっとしたけじめをしなければならないと思っておりますし、私も、委員の今おっしゃった考え方といいますかお気持ちというのは非常によくわかりますから、委員会の中でも、国会でどういう御議論があったかとかどういう報道ぶりがあったかというのをその都度議論いたしておりますので、今の御意見も、ぜひ、次回の委員会でこういう御指摘があったということを委員の皆様に御披露して、議論してまいりたいと思っておるところでございます。

横光委員 これは非常に大事な問題だと思っております。これだけの要するに、いわば政府、それから不祥事と言ってもいいわけですから、これはちゃんと、なぜそういうことが起きたのか、そしてだれがそういった一番の指令を出したのか、そういった責任はどうなるのかというのを、これからやはりはっきりしていただかないといけないと思うんですね。

 それで、いろいろタウンミーティング、それぞれの省の問題、重要案件で開かれたと思うんですが、例えば教育基本法の問題で、八戸や大分県の別府市でも開かれました。この中での発言者、やはり上からの指令で、要請で、教育基本法改正のテーマで、我が国の教育のあり方を根本までさかのぼった大胆な改革が必要であるという、賛成する意見を発言したという報道もあります。

 また、こういうふうに、タウンミーティングと教育基本法の問題は、実際に発言したということも含めて、全く密接不可分のものである。教育基本法とタウンミーティングの問題は全く密接不可分の問題である、切っても切れない関係になってしまっている、これは大臣、お認めになりますね。教育基本法の問題とこのタウンミーティングの問題は、こういう発言をした人もはっきりしていますし、密接不可分のつながった問題である、こういう認識はお持ちですね。

林副大臣 その密接不可分というのがちょっと、どういうことなのかというのが、よく……(横光委員「関係がある」と呼ぶ)

 タウンミーティングでどういう御意見が出たかということをどういうふうに、これは一義的には、教育基本法でありますれば文科省の方の話だということになると思いますが、もし、そういうことを参考にしてといいますか、検討の材料にしたということであれば、そのことはやはり問題はあるのではないか、こういうふうに思いますが、仮定の話でございますので、そういうことがあったのかどうかもきちっと精査をしてまいりたいというふうに思っております。

横光委員 いやいや、これは報道なんですが、実際あった、発言したと。

 もう一回言いますよ。大分県の別府市のタウンミーティングのときに、教育基本法改正のテーマ、ここで、このうちの一人が、我が国の教育のあり方を根本までさかのぼった大胆な改革が必要であるという趣旨の発言をしたということを教育委員会も発表しておるんですよ。ということは、このタウンミーティングと教育基本法は結局同じ関係にあったということは、もう今認められたと思うんですが、それはそれでいいですね。

 タウンミーティングの中にいろいろな課題がありますけれども、その中に教育基本法の課題もあったわけです。それがこういったやらせの問題にもつながっている。そうすると、タウンミーティングの問題と教育基本法は関係がないというわけにはいきませんねと聞いておるんです。

林副大臣 ちょっと文科省の方のことでございましょうけれども、教育全体についてのタウンミーティングもございましたし、教育基本法に関するタウンミーティングというタイトルで、そういうタウンミーティングがあったかどうか、ちょっと調べてみますが、そこで出た御意見がどういうふうに、文科省がもしお使いになっていればということではないか、こういうふうに思いますが、そういう御意見は、教育基本法についての御意見があって、それが質問依頼であったというところまでは調査でわかっているということでございます。

横光委員 教育改革のタウンミーティングが行われたんですが、その中で四つのテーマがあって、義務教育の国庫負担など四つのテーマがあって、その中に教育基本法のテーマもあったわけです。そのことで、先ほど言われたような指令、要請を受けてそういった発言をしたということを発表されておるんですよ。ですから、教育基本法の問題とタウンミーティングは関係があったということになりますねと聞いておるんです。それを一言。

林副大臣 今冒頭に申し上げましたように、調査委員会では、まず事実を解明しようと。評価とか、適当だったか不適当だったかということは、全部事実をきちっと解明した上で、よく調査委員会で議論をしようということになっております。

 そういった意味では、関係があるかないかというのがどういう意味になるのかちょっとよくわからないところもございますので、我々の方としては、事実関係ですね、今まさに委員が御指摘になったように、こういうことを言った、それはどういうふうなことでそういうことになったのか。報道で、また最初の一次的な調査では、質問を依頼したというところまでわかっておりますから、そこを事実を詳しく解明した上で、そのことにどういう評価を委員会としてするのかというのは、それを明らかにした上で判断してまいりたいと思っております。

横光委員 ここは、今私が説明したようにちゃんと調べてほしいんですが、私の知っている限りでは、そういったテーマの中に教育基本法があって、そのことについて意見を言った、それは内閣府、文科関係の、要するに文章にのっとって発言をしたということになっておるんです。それがはっきりした場合は、タウンミーティングと教育基本法は全く関係がないわけじゃない。

 ところが、安倍首相は、教育基本法とタウンミーティングは全く別の問題だというとんでもないことを言っておるんですね。関係があるにもかかわらず、これは全く別の問題だと言っている。ですから、これはちゃんと調べて、別の問題じゃないということははっきりするわけですから、したときには、首相に、この問題はやはりはっきりと、教育基本法とタウンミーティングは別の問題だと言ったけれども非常に関係のある問題であったというような形で訂正してもらわないと、国民からすると、とんでもない発言になる。

 しかも、官房長官の時代にこれだけのことがありながら、私は一切知らなかったという今発言をされています。これも無責任きわまりない発言だと私は思っておりますので、いずれ調査して、やはり国民から納得のいく、タウンミーティングというのは、本当であるなら、こんないい、私たちの声を聞ける場を設けてくれてありがとうと言える場だと思うんですね。それがこういった形でゆがめられてしまったら、もう何も国民は、これから名前を変えてやっても何でも、恐らく信用しないでしょう。

 そういった意味では、はっきりとした、責任の所在を明確化して責任をとるということによって、私は、この問題はもう一回、一からやり直しだ、このように思っております。

 法案があるのにこういった問題、道州制のタウンミーティングもあったものですから、ちょっとこういった問題をやらせていただきました。

 時間がないんですけれども、一言だけやはりちょっとお聞きしたいのは、この道州制の法案ですけれども、この法案の趣旨説明、「将来の道州制導入の検討に資するため、」と一番しょっぱなに大事なことを書かれております。しかし、法律案の第一条の「目的」においては将来の道州制導入の検討に資するためということの文言は一言もありません。法案の目的にないのが何で趣旨説明のトップにこうして書かれているんですか。御説明ください。

佐田国務大臣 先生、道州制特区推進法と道州制は、今のところ、基本的には、区画からしても、都道府県そしてまた道州という意味においても違うわけでありますけれども、基本的に、例えばこれを進めていくに従って、かなり三県以上がまとまっていく、またそれ以上のものがまとまっていく、そういう中において、ビジョンをつくることによって道州制につなげていく、こういうことでありますので、その中で、それを踏まえてこの推進法がある、こういうことでございます。

横光委員 その説明じゃ納得いかない。

 目的に書かれていないことが何で趣旨説明のトップにくるんですか。だったら、目的に書かれていないなら、趣旨説明のトップに「将来の道州制導入の検討に資するため、」ということを書く必要ないじゃないですか。ここがあるのならば、目的のところに書くべきですよ。それを書いていないわけでしょう。ということは、趣旨説明のところ、あるいは提案理由説明でも使うべきではないとまず思いますよ、だれが見ても。そういった趣旨で書かれていることが目的にも入っていないんですから。それを、提案理由説明では言う、趣旨説明では言う、そういったことでは、あやふやそのものを見せつけるようなものだと私は思います。将来の道州制に資するためということではないと。この法案では到底そういうふうに受け取れません。

 そういう資するためというものでないのであるならば、これまでも何人も言っているように、この法案の題名を、私は、道州制というのは本当におかしい名前をつけたものだ、北海道特別区域における広域行政の推進に関する法律案で十分ではないか、このようなことを申し上げ、また、そういうふうに法案の名前を変えて出し直すべきである、このような意見を申し上げまして、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

河本委員長 この際、議員鈴木宗男君から委員外の発言を求められておりますが、これを許可するに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 鈴木宗男君。

鈴木(宗)議員 前回に引き続きまして発言の機会を与えていただきまして、しかも、民主党さんの枠でありますから、民主党の委員の皆さん方に感謝申し上げたいと思います。

 佐田大臣、林副大臣、先般、私の質問の際、内閣府のタウンミーティング担当室から道庁にいわゆるファクスしている紙の件についてただして、私は、これは一種のやらせでないかという指摘をしました。これに対し、林副大臣からも佐田大臣からも、調査したいという答弁がありますね。この点、私は、林副大臣からは、きちっとチェックをするという前向きな答弁をいただきましたけれども、佐田大臣からも、これは林副大臣ときちっと連携をとって調査するという考えがあるかどうか、お聞きしたいと思いますということに対し、佐田大臣から、それはもう、もちろん調査いたしますという返事をいただいていますからね。

 これについて、どういう調査をして、事実関係はどうであったかということを明らかにしていただきたい、こう思います。

佐田国務大臣 先般の議事録も私も読ませていただきまして、その中で、鈴木先生の方からそういう御指摘がありまして、これは全体的にしっかりと調べていかなくちゃいけない。鈴木先生の方からは、道州制のタウンミーティングにつきましての御質問もありました。しかしながら、いろいろな要素もありますので、これは徹底的に調べなくちゃいけない、こういうことで、林副大臣を委員長とした調査委員会を今立ち上げまして、これは本当にガラス張りで徹底的に調べていきたい、こういうふうに思っております。

 この後、林副大臣の方から経過説明があろうかと思いますけれども、これは、いずれにいたしましてもしっかりとやっていきます。

鈴木(宗)議員 これは、委員会の質疑、この法案の採決、私は委員でないからちょっと経過はわかりませんけれども、じゃ、調査の結果が出るまでは採決はないという認識でいいですか。

 少なくとも、私が前の委員会で質問している、調べると言った。時間のかかることじゃないと思いますよ。五分か十分あって、担当者を呼んで、どうなっていると言えばわかる話じゃないですか。

 これは、委員長、そういう話なら、私はちょっと質問を留保して、理事会協議してもらった方がいいと思いますね。(発言する者あり)いや、そうじゃないですか。前、調べると言ったわけですから。それを今、調査委員会をつくって徹底的にやると言ったって、紙は出ているわけですから。しかも、七月五日にタウンミーティング室から北海道庁に送っている、道庁は受けている、協議はしているわけですから。

 それならば、大臣、これは担当者はだれか、だれが道庁と打ち合わせしたか、私も情報は持っていますけれども、ここできちっと答えてくださいよ。

谷口政府参考人 現在の調査の状況について、私どもの方で確認した状況について御答弁を申し上げます。

 まず、発言内容を示しまして発言を依頼したというような事実はないということが確認をされております。確認をいたしたところでございます。

 なお、今、委員が御指摘されました……(鈴木(宗)議員「ちょっと待って。ちょっとわかりづらい日本語ですから、わかりやすい表現で」と呼ぶ)はい。

 なお、委員が御指摘をされました、発言内容を示すのではない、御自身の自由な御発言をいただく、そういう趣旨の依頼、これをしたか否かという点につきましては、既に御提出いたしました資料に沿った依頼をしたということは確認をいたしているところでございますが、しからば実際にどのような形でそのような依頼がなされたのかといったようなところ、詳細につきましては、現在、百七十四回のタウンミーティング全体について正確な調査が進められているという中で把握されていく、今そういうような状況にございまして、とりあえずの確認の結果は以上申し上げたようなところでございます。

鈴木(宗)議員 室長さん、いいですか、私は、全体のタウンミーティングの話をしているんじゃないんですよ。道州制のタウンミーティングで、八月に行われたタウンミーティングについてペーパーが内閣室から行っている、これについて聞いているんですよ。

 この紙には「事前に発言内容を決めた「さくら」ではないため、その発言を強制はせず、」と書いてある。普通、役所からの文書で依頼する場合、こういう表現なんというのはないですよ。「「さくら」ではないため、」というのは、裏を返せば、逆に、円滑に物を進めるためにすり合わせをしてやっていきましょうと。私は、新聞記者にも、いろいろな有識者にも、この表現、聞いてみたんですよ。この「さくら」なんという表現を書くこと自体がおかしい、書くこと自体が意図が見え見えだ、みんなこういう解釈をしていますよ。受けとめた方もそうですよ。協力依頼だと思って受けとめているわけですから。

 ですから、ここは、林副大臣、あなたが答弁して、佐田大臣も答弁しているんです、調査をするということを。いいですか、道州制のタウンミーティングというのはたった二回じゃないですか。私は、その二回のうちの一回しか言っていないんですよ。八月、あれはいつですかね、稚内でやったのは。それに対しての七月五日のペーパーですから。

 これは、時間も限られていますから、端的に、しかも私はさきの委員会での質問で、佐田大臣、林副大臣から、調査する、こういう言質をいただいて、議事録にも載っているわけですから、これについてどうなっているかという話なんですよ。

佐田国務大臣 ですから、それは全体の問題として調査をさせていただいておりますし、また、この一件につきまして、今、鈴木先生の方からありましたように、前回の「発言の依頼に際しては、事前に発言内容を決めた「さくら」ではないため、その発言を強制はせず、「(本テーマに有意義な発言であるため)、是非、手を挙げて、発言をして欲しい」旨などのお願いすることを前提とし、また、基本的には、予め座席を指定しない。」そういうことでありますから、やはりそれはあくまでも発言してくださいということを言った、こういうことだと思います。

鈴木(宗)議員 これは、委員の皆さん方、言わずもがなというか、「さくら」なんという表現を使いますか、皆さん方が文書を与えるとき。冷静に考えてくださいよ、常識として使いますか。どうですか、皆さん。

 「さくら」という表現は、言葉として、あやとしてのやりとりはいいとしても、タウンミーティング室から、「発言の依頼に際しては、事前に発言内容を決めた「さくら」ではないため、その発言を強制はせず、「(本テーマに有意義な発言であるため)、是非、手を挙げて、発言をして欲しい」旨などのお願いすることを前提とし、」といって、ここまできめ細かくということは、受けとめる側は、いいですか、受けとめる側は、これは粛々とやらなければいけないな、また、それに沿った発言者も探さぬといかぬな。これは受けとめる側の認識が大事なんですから。

 道庁については私の方が詳しいですから。道会議員からも私は全部調べていますから。今の佐田大臣のような答弁じゃないと思いますよ。あなたの今の答弁ならば、なぜ、その「さくら」という表現が出てくるんですか。

 タウンミーティングをします、何月何日です、よろしくお願いしたい。しかも、ここは、前段には二百名という数まで言っていますよ。では、これは二百名集めるということじゃないですか。本来内閣府がやるべき仕事を道庁に丸投げしている話でしょう、事実として。

 ですから、いいですか、この点、私は何も今初めて言う話じゃなくて、前も、このペーパーは林副大臣が持っておった、あるいは、もう既にオープンになっている、北海道庁でもこれは全部オープンになっている。そこで、調査する、調べると言ったから、私は、その調査の結果、受けとめる側の認識は、これは協力依頼と思っていますから、一種のやらせであるということは明々白々じゃないですか。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 いわゆる発言依頼につきましては二つの類型があるわけでございます。まず一つが、当初調査いたしました中で判明いたしました事例でございまして、これは、発言内容をペーパーで示して、この発言をしてくださいという恐縮な事例でございます。それに対しまして、各参加者がもともと持っておられるその御自身の考えを、したがって、発言内容を主催側からお示しするのではなく、その発言を当日タウンミーティングのその場において御発言くださいと依頼をするというのが後者の依頼でございまして、こちらは、既に御提出した資料にもございますとおり、御本人のお考えをそのままお述べくださいという趣旨で依頼をしているというケースでございます。

 後者のような依頼につきましては、この委員会におきまして、この依頼発言についてどうなっているかというお尋ねを既にいただいておりますので、それに沿いまして私どもの方で至急確認をいたしました結果といたしまして、依頼したということは確認をされておるところでございますが、しからば、実際に、具体的にどのような対応であったかとかいう点などについては、現在行われております調査の中で正確に掌握、把握していくというような手順が今踏まれつつあるという状況でございます。

鈴木(宗)議員 室長さん、相手の受けとめ方なんですよ。私なんかよく誤解されるんですよ、大きな声を出すから、すぐ、恫喝されただとか圧力を受けたと。これは相手の受けとめなんですよ。こっちは何も、熱心に力が入れば、たまたま声が大きくなることはある。しかし、受けとめ方で、圧力を受けただとか恫喝されたと言われたら、それまでなんですよ。

 このペーパーが行った、では、受けとめた道庁はどうであったかということを確認して、室長、今のあなたの答弁ですか。

 私は質問の機会が少ないですからはっきりしておきますけれども、私は何もきょう初めて質問するわけじゃない。それなりの私も政治経験を持ってやってきている。私は、そういう言葉の遊びや出任せは許しませんよ。

 副大臣や担当大臣が調査をすると答えている。では、何で時間がかかるんですか。あなたは、道庁のだれと打ち合わせして、だれから聞いて今の答弁なんですか。その点だけはっきりしてくださいよ。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 確認をいたしましたのは、私どもの部内の担当者、私どもの手元に残っております資料、それから、当時連絡をとりました道庁の知事政策部の担当の方との間で取り急ぎ確認いたしまして、ただいまのような御報告をいたしている次第でございます。

鈴木(宗)議員 道庁のだれとやったんですか。内閣府のタウンミーティング、連絡をとった人はだれですか。名前を挙げて言ってください。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 道庁の部署はただいま申し上げたとおりでございますが、担当者名までの確認はいたしておりません。手元にございません。

 私どもの室の担当が確認をした点でございますが、道州制の稚内のこの件を担当した者が、道の方に、ただいま確認結果を御報告しましたような確認のやりとりをいたしたわけでございます。

鈴木(宗)議員 答えになっていませんので、ちょっと理事さん方で協議してください。私は納得しません。名前も出せと言ったって出さないし。この点、ちょっと協議してくださいよ。ちょっと時間をとめてください、委員長、済みませんが。

河本委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

河本委員長 速記を起こしてください。

 林副大臣。

林副大臣 鈴木委員からこの間御指摘がありまして、調査をしますと。ちょっとその前後関係が定かではありませんが、委員会をつくりまして、この委員会では、道州制のことで御指摘があって調査すると言いましたが、全量についても同じように徹底的な調査をしてまいりたいと思っております。

 当然、その調査の対象には、今委員から御指摘のありましたこの紙、この書きぶりがいかがなものであったかというようなこと、そして、まさに今委員から御指摘がありましたように、こういう言い方をされたときに相手がどういうふうに受けとめるのか、このこともきちっと議論をしてまいらなければならないというふうに思っております。

 調査は、申し上げましたように、委員会で有識者を入れて全量調査をやっておりますので、先ほどの答弁でも申し上げましたように、全量、きちっと事実を解明したいと思っております。

 今室長から申し上げましたように、そういう担当の職にある者が担当の職にあられる道庁の方にこのお尋ねをしたというところでございますが、具体的な氏名については、今の段階では、まだお伝えすることはなかなか難しいかなというふうに私も思っております。

鈴木(宗)議員 私は難しい話をしているつもりはないんですよ。少なくとも、この紙から見ても、これは一種のやらせと受けとめていいんじゃないかと私は思っているんですよ、この文章は。

 この点、副大臣どうですか。

林副大臣 まさに委員が御指摘になったように、「事前に発言内容を決めた「さくら」ではないため、」この表現は、やはりちょっと、これを受け取った方がどういうふうに考えるかな、これはもう大先輩の鈴木議員が今御指摘になったような印象を当然相手が持っても不思議ではないな、そんな感触を私も持っておりますので、よく中で精査をいたしたい、こういうふうに思っております。

鈴木(宗)議員 佐田大臣も同じような認識でしょうか。

佐田国務大臣 相手がどういうふうに受けとめるかという非常に微妙なことだと思うんですね、先生。要するに、いろいろな方が集まってきて、「「さくら」ではないため、その発言を強制はせず、」ということを言っているということは、言いかえれば、そういう広義なやらせ的な考え方もあるということと同時に、できるだけ発言してくださいよ、そういうふうな促すような考え方、両方ともこれは微妙に意識の中で感じ取ることができるんじゃないか、こういうふうに思っています。

鈴木(宗)議員 今、林副大臣と佐田大臣の答弁と、室長さんの答弁、私は相当な乖離があると思いますね。林副大臣も佐田大臣も、お二人はきちっとした受けとめ方をして答弁してくれましたよ。

 室長さん、今の二人の答弁とあなたの答弁ですよ、あなたは一切の瑕疵もないというような、わかりやすく言えばそういう答弁ですよ。しかし、副大臣、佐田大臣はちゃんと、これは相手の受けとめだ、その懸念があるということは表明してくれましたよ。あなたは今でもそう思いますか。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 このたびの件も含めまして、タウンミーティングの運用につきまして、いわゆる自由な対話という精神から逸脱した運用があったことがまず判明したわけでございますが、その点も含めまして、ただいま御指摘の点も踏まえまして、深く反省をいたしているところでございます。

鈴木(宗)議員 これはちょっとまた理事さん方にお願いしたいんですけれども、やはりここは、北海道にとっては大事な法案でありますから、しっかり議論した方がいいと私は思っているんですよ。そういった意味で、室長さんに私は若干、この質問で今ちょっと打ち切って、まだ時間が若干残っていますけれども、ぜひとも、民主党さんなりの時間の枠の中で何分かもらって、きちっとこのタウンミーティング、だれが打ち合わせしたか、こんなのは調べたらすぐわかるわけですから、昼の時間でも道庁とやってもらえばいいわけですからね。ここら辺を明確にしてもらって私のこの質問の結果を得たい、こう私は思っているんですけれども、どうでしょうか、委員長、理事さんに諮っていただきたいと思いますが。(発言する者あり)ぜひとも検討してください。

 何も私は、事を荒立てる話じゃないんですよ、正直に言ってくれればいいんです。私は、佐田大臣、林副大臣にきちっと現状認識というのを踏まえて答弁してもらった、これは了としていますよ。それに引きかえ、お願いをした役人が、やはり官僚的な、自分中心の話でいくなんというのはもってのほかだ、しかも閣法であるのならばなおさらのことですから、この点、私はさっき言ったように、では、内閣室のだれが道庁のだれと連絡をとって、どういうすり合わせをしたというのだけ明々にして、次の、私は残った時間を留保させていただきたい、こう思います。

河本委員長 次に、鈴木克昌君。

鈴木(克)委員 鈴木克昌でございます。

 私は当委員会に所属はいたしておりませんが、機会をいただきまして、若干、今議題となっております案件について御質問をさせていただきたい、このように思います。

 実は、この委員会で私の経歴を申し上げるまでもないと思いますけれども、私も若干地方で勉強させていただいてきたわけでありますが、個人的に木村筆頭理事さんに恨みも何もありませんけれども、先ほどの鈴木宗男議員とのやりとりの中で、あと三、四分だからという、あの発言については私も正直言って愕然としまして、少なくとも私の経験の中で、ああいうような考え方ということはちょっと問題だなというふうに思っております。しかし、個人的にどうこう言うつもりはありませんが、やはり、今後、委員会の中でこの問題はきちっと議論をしていただく必要があるのではないかな、こんなふうに思っておるところでございます。

 さて、私も今回質問をさせていただくに当たって、実は地方自治体の何人かの首長と意見交換をしてまいりました。この法案について率直にどんなふうに思っておるのかというようなことをやってきたわけであります。

 大方のその議論の中でのまとめというのは、ちょっと読ませていただきますけれども、政府が将来本格的に道州制を導入しようとするならば、まず分権を徹底して行うということを、やはり行動をもって示してもらわなきゃいけないんじゃないか。それではどうすればいいかということになりますと、そこの会話では、一たん霞が関を解体するぐらいのことをしなければだめなんだ、その上で地方への分権を徹底的に行って、再度中央政府をつくるというぐらいの手順を踏んでもらいたい。現状を前提にして形ばかりの分権を幾らやってみたところで、中央省庁の許認可権や行政指導権の権限はなくならない。それどころか、中央省庁の都合のいい道州制になり、逆にますます中央集権化が進むだけの改革になってしまうのではないか。これからは、中央から地方に対して移譲する権限のリストを作成すると同時に、中央に残しておく権限のリストも作成して、これらを同時に幅広く議論していく必要があるのではないか、こういうようなことでございました。

 そこで、私も御質問させていただきたいと思うんですが、今回の道州制特区法案の位置づけということで、過去に議論があったかもしれませんが、私なりの考え方で少しお聞きをしていきたいというふうに思うんですが、どうも最初から何かボタンのかけ違いがあるような気がしてなりません。

 というのは、前の総理であります小泉さんは、いわゆるこの法案について、北海道が道州制の先行事例、先行的取り組みとなるよう支援をする、こういう旨を何回か発言されてまいりました。しかし、今回の道州制特区の取り組みについて、道州制そのものの導入の先行実施として位置づけ、取り組むことは困難である、こういうふうに内閣府の道州制特区推進担当室は言っておるわけですね。そうすると、何か前の総理がおっしゃっておったことと、いわゆる担当の間で考え方の違いがあるのじゃないのかな、こういうような気がしてならないわけであります。

 いずれにしても、いわゆる今回の道州制特区法案というのは今後の道州制の導入と全く別で無関係なのかどうか、その辺をまず最初にお聞きしたいと思います。

佐田国務大臣 当初、今、小泉総理のお話が出ましたけれども、それは、つまびらかにどういうことを申し上げたかということは理解をしておりませんけれども、基本的に、要するに北海道で特定広域団体としてやる方向になったのは、先ほども答弁がありましたように、平成十五年十二月の経済財政諮問会議においての北海道知事からの御提言、こういうふうに理解をしておるわけでございます。

 それと、一つの趣旨として、本法案においては、道州制特区の取り組みは、道州制そのものの先行事例ではないが、道州制に向けた先行的取り組みとして、北海道地方またはこれに準ずる地方の区域において国の事務事業の移譲等の特別の措置を講ずるものであります。

 本法案に基づいて国から特定広域団体への事務事業を積み上げていくことにより、将来の道州制導入に対する国民的議論の深まりやその検討に資するものと考えているところでありまして、そういう中において、この法案を通していただくならば、その後に、北海道の方からいろいろな税財源の移譲、権限の移譲等の御提案をいただきながら、その中で数年をかけてビジョンをつくり、そのビジョンの中からいわゆる道州制の考え方をつくっていきたい、こういうふうに思っております。

鈴木(克)委員 それは、大臣がおっしゃったことはわからぬではないわけでありますが、しかし、本当に一つずつやっていった場合に、私はどうしても最初から、ボタンのかけ違いという言い方をしたわけでありますが、何か違うような気がしてならないわけですね。

 とりわけ、いわゆる北海道の受けとめ方と、先ほど申し上げましたように、今の内閣府の推進担当室の考え方というのは全くそごはないのか、本当に一体というか、一緒であるかどうか、もう一度私は担当から伺ってみたいと思うんですが、その点はどうでしょうか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど来大臣から御説明したとおりでございまして、本法案は、将来の道州制の検討に資するという観点から、道州制に向けた先行的取り組みとして、まさしく特定広域団体に対する事務事業の移譲等、これを内容とするものでございます。

 もちろん、北海道におきましても、道州制を展望し、先行的、モデル的に国から北海道に対し権限移譲や地域の特性に合った制度への変更等を行うという形で北海道においても説明されている、こう認識している次第でございまして、両者の認識においては一致しているというふうに考えている次第でございます。

鈴木(克)委員 くどいようですけれども、となると、道州制そのものの導入の先行実施として位置づけ、取り組むことは困難である、こういう趣旨のことを担当室がおっしゃったということはありませんか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 この検討の過程におきまして、ここの趣旨でございますけれども、当時の担当室という形で検討した中では、これはまさに道州制そのものであるという形の位置づけというのはなかなか難しいと。しかしながら、この道州制に向けての、まさにいろいろな事務事業を積み重ねていく、そういう先行的な取り組みとしてこの法案というのを考えていきたい、こういう趣旨でお話し申し上げたものというふうに理解している次第でございます。

鈴木(克)委員 言った、言わぬというか、担当室は明らかに、今回は道州制そのものの導入の先行実施として位置づけたり、取り組むことは困難だ、これが私は本音だというふうに思っております。

 いずれにしましても、それで、北海道はどのように説明しておるかというと、私、ホームページを見てきました。「道州制特区は、道州制を展望して、先行的、モデル的に国から北海道に対しての権限移譲や地域の特性にあった制度への変更等を行い、地域が権限や裁量をもって取り組むことが住民サービスの向上や地域の活性化につながることを、道民や国民の皆様に実感していただくことを目指した取り組みです。」このようにホームページに書いてあるわけですが、このホームページの内容と、今、いわゆる担当室が考えてみえることと、全くそごはないのかどうか。くどいようですが、もう一度確認をしたいと思います。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもの方でもその道庁のホームページについて確認しておりまして、この趣旨については、この法案の趣旨と基本的には同じだというふうに認識している次第でございます。

鈴木(克)委員 基本的には同じ認識だとおっしゃれば、これはどうしようもないわけでありますが、しかし、今るる申し上げてきたような経過や状況を判断すると、どうもそうではないんじゃないかなという大方の、国民とまでは言いませんけれども、関係者の見方だということを私はあえて申し上げておきたいというふうに思うわけであります。

 いずれにしても、やはりこの基本的な認識が食い違ったままでやっていくということは、私は、非常に大きな問題が、今後に禍根を残すということを申し上げておきたいというふうに思います。

 それでは、もうちょっと具体的に、こういうことではないのかということで確認をしたいんですが、本法案は、当初、北海道のみを対象としておった、このように想定をしておったんだけれども、特定の自治体を対象とする特別法を制定するには憲法第九十五条によって住民投票を行わなければならない、こういうふうになってくるわけですね。したがって、土壇場でいわゆる他の都府県でも特区となり得るというような形式的な規定がつけ加えられたんじゃないかということだ、私はそのように見ておるんです。

 本当に道州制特区が北海道の住民に役立つということであれば、憲法の規定に従って堂々と住民投票に付せばいいわけでありまして、政府としては、この法案が十分にそれにこたえられないということだから、この住民投票を避けるために、さっきから言っておるように、土壇場で他の都府県でも特区となり得るような形式的な規定が加えられた、こういうふうに私は思っておるんですが、それについていかがですか。

佐田国務大臣 先生、先ほどちょっと答弁させていただいたんですけれども、今回、北海道知事さんからの御提言があり、特定広域団体になって今回はいろいろな権限、税財源の移譲を行っていくわけですね。その後に、いろいろなところから出てくるわけでありますけれども、私も思うのは、北海道は北海道、例えば九州なら九州、そういうところのいろいろな御提案を出していただき、そしてビジョンをつくり、最終的には、先生はそれはちょっと意見が違うじゃないかと先ほど言われましたけれども、いずれにいたしましても、ビジョンをつくることによって道州制につなげていきたいという気持ちがありますので、そういう意味におきましては、要するに、一般法にして日本全体を対象にしていくのが自然ではないか、こういうことになったわけであります。

 憲法九十五条がありますけれども、そういうことではなくて、基本的に全体で道州制につなげていきたいという希望のもとにやらせていただいたということであります。

鈴木(克)委員 もうちょっとさらにお伺いをしていきます。

 本法案の第七条第二項第四号に、特定広域団体が道である場合にはとして、北海道に限り、砂防、道路、河川などの事務を認めており、事実上、この法案が北海道のみを対象としたものであるということは明らかだ、私はこのように思うわけですよね。したがって、くどくなりますが、北海道以外の都府県を特区とすることを具体的に想定していないということであるならば、先ほど言った、憲法に照らし合わせて、これはもうある意味での脱法行為ではないのかな、このように思うわけです。

 この点について内閣法制局長官は、法案が具体的な都道府県を特定していないということから、憲法九十五条には該当しない、こういう見解を示しておるわけでありますけれども、今、大臣はそうではないということをおっしゃったわけでありますが、もう一度、その点について確認をさせていただきたいと思います。

佐田国務大臣 先生の言われる七条は道州制特別区域計画の作成についての規定でありまして、道である特定広域団体が本計画を定めた場合には、十九条の規定によりまして交付金の交付が行われるというのが本法案の仕組みであります。

 御指摘の第七条二項四号は、第十九条とともに、国の財政上の特別の援助としての交付金の交付の特例を定めたものでありまして、当該交付金の交付を受ける地方公共団体の組織、運営または権能についての特例を定めるものではないと考えておるわけでありまして、したがって、憲法第九十五条を逸脱するものではないと考えております。

 言いかえるならば、憲法九十五条のいわゆる組織、運営、権能、要するにこの権能は、基本的には、これは道と州の権能ではなくて国の権能でありますから、その辺は違うということでありまして、もう一点、前にも質問がありましたけれども、この組織、運営、権能は憲法九十二条と憲法九十四条の方に指摘をされておるものでありますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。

鈴木(克)委員 いずれにしましても、憲法九十五条を今さら申し上げるまでもないんですが、「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」こういうふうになっておるわけですから、私は、本当に大丈夫なのかということを申し上げたくてこの点を確認させていただいたわけであります。

 次に、権限、財源の移譲ということでお伺いをしていきたいんですが、本案では、権限移譲の内容が、砂防、治山、河川、道路の管理や児童福祉法等に基づく病院の指定など八項目にとどまっております。極めて小粒だ、こういうふうに言われておるわけですが、六月二十日の、片山鳥取県知事は、ごみみたいな権限しか移譲されていない、こういうことをおっしゃる。これは私は新聞記事で読んだわけで、直接本人から聞いたわけではありませんけれども、このような報道がなされておったわけであります。私も、この程度の移譲にとどまるならば、道民の利益が顧みられるとは到底考えられないということで、本当に政府がやる気があるのかということを申し上げたいわけであります。

 それで、十一月一日の当内閣委員会で大臣は、今後北海道がさらに権限移譲を求めた場合の対応について答弁で、北海道の意見が反映できるよう政府としてもしっかりと担保していきたい、このように御答弁をされたわけであります。私は、大臣にお伺いしたいのは、どのような担保というものを想定されているのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

佐田国務大臣 先生、これはあくまでも、この法案の一番の特徴は、特定広域団体の意見を吸収していく、そしてそれを判断させていただいて、税財源の移譲、権限の移譲を行っていく、こういうことでありまして、要するに、推進本部に知事に参与として入っていただき、いろいろな意見を聞くということがまず第一点です。

 そして、道の方で基本計画を立てるときも、地方自治体、市町村の方々、そして最終的には道の議決をいただく。そしてまた、変更がある場合、つまり、いろいろな意見が出てきて、こういうものを権限移譲してほしいとか税財源の移譲をしてほしいとか、そういうものについても御意見を広く承って、道民の皆さん方の意見を承って、最終的にこちらもまた要するに議決をいただき、議会の同意をいただいて、その後にこれもまた本部で閣議決定をしていく。

 そういうことでありまして、その過程の中においても、道と推進本部は連絡をとりながらやるということでありますから、ぜひ御理解いただきたいのは、この法案の一番の大きな要素として、要するに特定広域団体の御意見を聞いていく、そういうところの要素があるということ、そしてまた、本部にはその関係の方々の、今回は参与として知事に加わっていただくわけでありますけれども、道の意見が入るような担保を行っている、こういうことであります。

鈴木(克)委員 今、大臣から推進本部の参与ということの御答弁があったわけでありますが、私もこの参与というのはいまいちイメージとしてぴんとこないわけでありまして、一体その参与というのは、どういう役割であり、そしてどんな権限を持っておるのかということであります。推進本部をつくる、だから参与として参画をしてもらって意見をもらえばそれでいいんだということだけではないというふうに私は思うんですが、その役割、権限というものをやはりはっきりとしていただく必要があるんじゃないかな、これが一点。

 もう一点は、全国の知事会の代表もここに出席をしてもらうというかさせる、このように伺っておるわけでありますが、その辺はどうなのかという確認と、私は、もし全国知事会の代表なんかも入るということであれば、これは推進本部に対して、言い方はおかしいんですけれども、陳情をしていくということで、いわゆる中央依存の陳情体質が結果として残されるような推進本部になってしまうんではないかなというようなことを考えるわけであります。

 参与の役割、権限、そして全国の知事会の代表をこの会議に出すのか出さないのか、そしてそれはいわゆる陳情という形ではないということなのか、その三点ほどを確認したいと思います。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 まず第一点でございますが、御指摘の参与でございますが、これは、特定広域団体、例えば北海道でございますけれども、その提案の趣旨が本部の検討に適切に反映されるようにということで、本部の求めに応じまして、この本部における議論、例えば基本方針の策定でありますとか変更、この議論に参加していただいて、そこで、説明だけではございませんで、議論に実際に参加していただいて意見も言っていただく、こういう位置づけになっている次第でございます。

 それから第二でございますが、全国知事会の方からもこの本部の議論に参画したいという要望がございまして、私どもの方も、現在、これを参与という形で考えていきたいというふうに思っている次第でございます。

 それから最後の点でございますが、陳情というか、まさに本部における議論でございますので、これは一方が一方にお願いするというよりは、むしろまさに議論として参加していただくという形で申し上げますと、いわゆる陳情とは違うという形で今後とも対応できるようにしていきたいというふうに考えている次第でございます。

鈴木(克)委員 実際にその場に遭遇してみないとわかりませんけれども、私は、ある意味では中央に陳情するという形が同じようなことで継続をされていくんではないのかなというような思いを非常にいたしておりますので、今後その会議が仮に実施された場合、どんな議論でどういうふうに展開されるのか見守っていきたい、このように思っております。

 続いて、公共事業の交付金についてお伺いをしたいんですけれども、今回の法案について、北海道は当初から全額一括交付金化を目指してというか、要求をずっとしてきたわけであります。しかし、政府の方は、道路とか河川とか治山等に分けた目的別交付金、従来の交付金を主張してきたということであります。それで、最終的に、これは中をとったのか足して二で割ったのかわかりませんけれども、事項別の交付金、こういうふうに名称がなっておるようでありますが、この目的別交付金と事項別交付金というのはどのように違うのか、御説明をいただきたいと思います。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の目的別交付金と法案の事項別交付金は、まさに同じ趣旨でございまして、それぞれの事業ごとに交付金を交付する、こういう趣旨でございます。

鈴木(克)委員 そうすると、結局、実質的な違いはないということであります。

 言い方は悪いかもしれませんけれども、言葉をもてあそんでおるのかなというような気がしておるわけでありまして、なぜここでこのような言葉をかえたのかというのはちょっとよくわからないというふうに申し上げておきたいと思います。

 さて、結局、一括交付金を北海道は要求しておった、しかしそれが成らなかったという裏は、一括交付金だと、官庁、中央省庁のいわゆる権限がなくなってしまうんだ、したがって事項別交付金という形をとった、このように私は思っておるんです。

 いわゆる法の精神に最初から言われておる分権のモデル事業だ、こういうふうにうたってみえるわけですけれども、本当に分権のモデル事業なら、一括交付金を採用するというのがある意味ではモデル事業的なことになるというふうに私は思うんですが、いろいろと見ていくと、そうじゃないというふうになって、結局、従来の中央主導の形が変わっていないというふうに私は思うわけでありますが、その辺はいかがですかね。

山崎政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の交付金でございますが、まさに事項別交付金という形で今回取り組んでございますのは、それぞれの事業の実施目的が異なりますし、また、実施箇所もそれぞれ他とは明確に分かれてございます。また、移譲の時期も違うということでございまして、そういう趣旨からでございますが、一括交付金という形じゃなくて、まさに事業の種類ごとに、個別の交付金という形でさせていただいたということでございます。

 なお、個別の交付金でも、それぞれ、例えば箇所間の流用とか年度間のいろいろな事業量の変更等の点でいきますと、補助金に比べまして北海道の裁量は当然従来より高まるというふうに考えている次第でございます。

鈴木(克)委員 もう一遍、道州制とそれから地方分権推進法の関係をお伺いしていきたいんですが、私は当初、地方分権推進法案にこの道州制に関する記述が盛り込まれるのではないのか、このように思っておったわけでありますが、結果的には、議論がまだ煮詰まっていないということだと思うんですけれども、削除をされたわけですね。地方分権推進法案から道州制の言及がなぜなくなったのかということをお伺いしたいと思うんです。

 道州制と地方分権について、それぞれ別組織で議論をするというふうに言われておるわけですけれども、私は、これはおかしいんじゃないか、別組織でばらばらに議論をしたということでは、本当にいわゆる実効性のある分権が図られるということにはならないんじゃないかな、このように思っておるんですが、政府の見解を聞かせていただきたいと思います。

土屋大臣政務官 ただいまの御質問にお答え申し上げますが、鈴木先生も地方自治の現場にいて、よく熟知をされておられる方でございますし、また私も市を、若干地方自治にかかわってまいりましたので、そういう立場で申し上げたいと存じますが、御承知のとおり、今までの地方分権一括推進法につきましては、現行の枠の中でやるということが大前提でありまして、また、その結果として三兆円の税源移譲も実現したわけであります。

 この延長で今の制度の枠組みの中で改革をしていくということが、今回総務委員会にかかっております地方分権改革推進法の趣旨でございますので、したがって、道州制は、佐田大臣のもとに、さまざまな、今回出しているような法律を一つの突破口としながらやっていく、こういう仕分けをしているところでございます。

 したがって、道州制の論議と並行しながら具体の分権改革を進めていく、こういう趣旨でございますので、どうぞ御理解のほどお願いいたします。

鈴木(克)委員 今の御答弁を伺っておりますと、ちょっと私はこの法案に過度な期待をかけ過ぎたのかなというふうな気がするわけでありますが、私は、道州制というのは地方分権の究極的な形だ、このように理解をしております。したがって、この道州制、地方分権というものは切り離すことはできない、このように思っておるわけであります。

 今のお話で、政府の立場というのは、いわゆる道州制特区を設けて、道州制の推進を図りつつ、また一方で、道州制に触れずして地方分権の推進を図ろう、こういうふうに今おっしゃったやに伺うわけでありますけれども、やはり両法案を同じ国会で審議に付してやっていこうというのは、私はこれは本当におかしいんじゃないかな。

 要するに、目指すところはここにあるわけですから、やはりその目指すところに向かって議論を進めるべきであって、こちらはいわゆる今回の出された法案、こちらは道州制ですよ、別々に議論をしていってくださいというこの政府の態度については、私はそれはやはり違うのではないか、このように思っておるんですが、その点、いかがでございましょうか。

林副大臣 御指摘のあった前段の部分は、今政務官から内容の違いについて御答弁があったところでございます。同じ国会でという御指摘がございましたが、あえて反論するつもりもございませんが、この法案につきましては、政府といたしましては先国会に既に提出をさせていただいておることでございます。できることはなるべく早くそれぞれやっていこうということでございますし、また、委員が御指摘のように、やはり同じ目標であると。それはもう首長さんをおやりになっておられましたから当然、釈迦に説法でございますけれども、いろいろなもの、そしてこの両法案については、この二つの法案がいろいろなことをやって、その取り組みが相まって地方分権が一層促進されるというのが目的であろうというふうに認識をしております。

 そういう意味で、総務省でお出しになっている法案でも、地方分権改革推進委員会というものを政府に置くということで、これは内閣府に置いていただく方向でございますので、よく、委員の御指摘があったように、同じ目的で、そごのないように、内閣府できちっとやってまいりたいというふうに思っております。

鈴木(克)委員 だんだんと時間も迫ってまいりましたが、この道州制実施による格差ということで、格差が拡大をしていく可能性はないのかという心配で御質問をしていきたいんです。

 今、地域格差の拡大というのは非常に大きな国民的関心事なんですけれども、今回のこの法案、そしてまた道州制でどのような影響が出てくるのかということです。例えば、道州の州都といいますか首都といいますか、そういった都市と、それからそういう州都から離れた町ということになると、私は、今のままの形態で入っていったときには、やはりまたこの格差というものが広がっていく可能性があるんではないかなというふうに思うんですが、そういう格差というものについて、今政府としてはどのような考え方をお持ちになっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

佐田国務大臣 第二十八次地方制度調査会の答申では、我が国の現状として、地方圏における地域の活力、ダイナミズムの低下や、都道府県を越える広域行政課題に総合的、機動的に対応し得る政治行政主体の不在を指摘しているところでありまして、その上で、道州制を導入する場合には、道州が圏域における主要な政治行政主体となるよう、必要な権能、機構、税財政の仕組みを整えた制度とすべきであるとしているところであります。

 このような道州が、圏域単位の社会資本形成の計画、実施や地域経済政策等を担い、広域的に分散する都市機能や地域資源の相互補完的な活用を促すことによって、道州の各地域の発展と振興が図られまして、自立的で活力ある圏域が実現するというふうに期待しておるわけであります。

 この法案を通していただけるならば、まずは今回、北海道の特定広域団体に対しまして、税財源の移譲、そして権限の移譲をすると同時に、将来は、その基礎自治体の方、市町村に至るまで、またそこから、いわゆる特定広域団体から税財源の移譲、権限の移譲を行って、均衡のある発展を行っていく、均衡のある地方分権を行っていく、こういうことでございます。

鈴木(克)委員 冒頭の私の発言で、あと本当にたかが三、四分になってしまいましたので、最後の質問をさせていただきます。

 先ほど、鈴木宗男議員がタウンミーティングのお話をされました。私も、最後に。

 四月十四日の新聞で、三月に札幌など道内四市で、これは自民党さんが開かれたタウンミーティングで、開発局から大量のOBを動員した、そして、道への権限移譲への慎重論が出るたびに会場に大きな拍手を響かせた、こういうような記述がございました。

 これは、もちろん、政府ではないよ、自民党のタウンミーティングだ、このようにおっしゃるかもしれませんけれども、役所を挙げて組織的にこのような行動をとったということになれば、これは政府による世論の誘導ということも言えるわけでありまして、この四月十四日の読売新聞の報道について、事実があったのかどうか、そしてそのことについてどのようにお考えになっておるのか、政府の見解をいただきたいと思います。

品川政府参考人 お尋ねのありました件につきましては、現地にございます北海道開発局の本局、それから、今回開催を四回されておりますが、その開催地にかかわります部局でございます札幌、旭川、帯広及び網走にございます機関の関係部署に緊急に聞き取りを、調査をいたしましたところ、記事にございますような、OBを組織的に動員したというような事実は確認されませんでした。

 以上でございます。

鈴木(克)委員 そうすると、新聞が間違っておった、こういうことを今はっきり政府として御答弁されたわけでありますけれども、先ほどの鈴木宗男議員の御質問にもありました、やはりきちっと調査をして、そして責任を持って答えていただくということで、これは私が申し上げることではないかもしれませけれども、私は、この点も最後に要望をさせていただきたい、このように思っております。

 まだ質問時間が若干あるようでございます。最後に、また霞が関の解体の話をさせていただきたいんですが、冒頭、私はこのことを申し上げました。本当に政府が本格的に道州制を導入しようというならば、いわゆる分権をまず徹底して行わなければだめだと。そして、その上で再度政府をつくり直すぐらいの手順でやってもらいたい。形ばかりの分権を幾らやってみても、中央省庁の許可権、そして行政指導の権限はなくならない。これが、全部ではありませんけれども、私の友人、首長たちの本当の思いでございます。

 そういう意味で、ぜひひとつ、何を地方に渡すのか、そして何を中央に残していくのかというところから、政府として、このいわゆる行政改革、そして地方への財源の移譲、また道州制、分権、こういうものを総括して、大臣、今どんなふうにお考えになっておるのか御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。

佐田国務大臣 先生も本当に地方自治のベテランですから、どういう部分を残し、そしてどこまで地方分権を進めるか。今回の法案においてはまさにそこも焦点になっておりまして、要するに、今回は北海道でありますけれども、北海道に対して税財源の移譲、また、先ほどの交付金の問題、これはちょっと、一括にどうしてできなかったのかと、いろいろな御意見もありました。これも平成二十七年にはまた見直していきたい、こういうふうに思っておりますし、それ以外の権限移譲につきましても、北海道の意見を尊重しながら、かつ、こういうものはやはり国に残さなくちゃいけないなということにつきましても、本部でいろいろ北海道と議論をしながらやっていきたい、かように思っています。

 そういう中におきまして、ビジョンをつくり、将来に向けては本当の真の行政改革も含めて全力でこれに立ち向かっていきたい、かように思っております。

鈴木(克)委員 ありがとうございました。

河本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時六分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

河本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。岩國哲人君。

岩國委員 民主党を代表して質問させていただきます。岩國哲人でございます。

 まず最初に佐田大臣にお伺いしたいと思いますのは、この法案は、安倍総理大臣の所信表明にある、道州制を確立したいというその政策とどのような関連があるのか。それを十分視野に入れてこの特区法案を出しておられるのか。それとはほとんど関係がない、北海道独特のものというふうに位置づけるものなのか。関連した質問が何回か出ておりますけれども、その点を御確認いただきたいと思います。

佐田国務大臣 これは北海道に限るということじゃありませんで、将来の道州制導入の検討に資するために、特定広域団体の区域を道州制特別区域として設定いたしまして、当該区域において広域行政を推進することによりまして、地方分権の推進や行政の効率化、北海道地方その他の各地方の自立的発展に寄与しようとするものでありまして、法案によりまして、事務事業等の移譲等を進め、行政の効率化のメリットを国民に実感していただくことにより、道州制導入に向けた国民的な議論を進展することと考えておりまして、こうした道州制特区の取り組みの成果を道州制ビジョンの策定に活用して、道州制導入に向けた取り組みに資したいと思っているんです。

 総理も、大体三年をめどにビジョンをつくりたいというような御希望があるわけでありますけれども、この法案を通していただけるならば、日本全体でそういう特定広域団体に手を挙げられるところも出てこようかと思いますけれども、それを、要するにビジョンをつくることによって道州制につないでいきたい、かように思っています。

岩國委員 ビジョンをつくるのに三年というのはちょっと長過ぎるような気がいたします、はっきり言って。そのビジョンさえもまだできておらない。ビジョンをつくるのに三年もかかるのに、ビジョンをつくるための一里塚としてこの法案を位置づけるというのはちょっとおかしいんじゃないか、そのように私は思います。

 もっと一年以内にビジョンをつくる、その成果を踏まえていきたい、そういったふうにつくるのであれば、もう少し早くやらなければ、北海道だけのものに残っている時間がいつまでも長過ぎて、よその地域は一体いつになったら道州制という網がかかるのか。

 佐田大臣にもう一つお伺いしたいのは、この道州制というのは、ある程度ビジョンの骨格というものがあってから所信表明に盛り込まれたと私は思いますから、それでなかったら余りにも無責任だと思います。

 安倍内閣の方針というのは、日本全体を道州制というものに変革していきたい、日本の、希望のあるところだけ手を挙げなさい、虫食いのように、まだらのように、あるいは東の方だけということではありませんね。日本全体の変革のために道州制という衣を全部着せていきたいんだ、こういうことですか。それとも、部分的に終わってもやむを得ない、最終ゴールまで行かないということも十分あり得るということなんでしょうか。どうぞお答えください。

佐田国務大臣 もっと早くすべきだという岩國先生のお言葉ですけれども、この法案を通していただきましたならば、基本方針を、今回は北海道ですけれども、北海道に上げていただいて、そしてまた変更をするのに大体一年ぐらいはかかると思うんですね。それによって相当な案が北海道から出てくると思います。そういうことをかんがみた場合に、それはもう一年でも二年でも、ビジョンがこういう形になってくるな、こういうことになれば、それはそういう形でできるだけ速やかにビジョンをつくっていきたい、かように思っています。

 もう一点は、手を挙げなかった場合はどうなるのか、こういうお話でありますけれども、基本的にこれは枠組みは都道府県でありますから、できるだけいろいろな、これから我々も日本全国を説明会等で回りたいと思いますし、また、今現在でも相当にこの法案に興味を示されている日本全国各地域の都道府県の方、財界、そしていろいろな団体の方々の意見を、意見というか、来られていろいろな質問をされている方々もおりますから、地域は相当に積極的になりつつある、そういうように認識しております。

岩國委員 こういう日本の改造あるいは制度改革という場合には、今まで日本の場合には、ほとんどの国もそうですけれども、総論がしっかりとしておって、それを各論に移していく、総論から各論へという手法で来ましたけれども、今回、言ってみれば逆の形で、各論を積み上げて、そこから一つの総論をつくり出してみたいというふうな印象を受けるわけです。これも新しい実験の一つかもしれません。

 くどいようですけれども、これは、日本全体を一つの制度に変えていこうというはっきりとした意思があるわけですね。つまり、まだら現象で、一部の地域は昔の県を中心としたところ、そうでないところは道州制の網がかかっている、それでは行政の効率はよくならないと私は思うんです。

 やる以上は、日本全部が道州制という網にしっかりとかかって、そうしますと、次の質問ですけれども、今は、市町村があって、その上に県があって、その上に国があって、三層構造。今度は、道州制になった場合には、これは三層構造じゃなくて四層構造になるのか。市町村の上に県があって、その上に道州制があって、その上に国があって、四層構造に持っていく、こういうことですね。県というものがなくならない限り、県の上に道州制があって、そしてその上に国がある、これは四層構造を目指していると理解してよろしいですか。

佐田国務大臣 第二十八次の地方制度調査会の答申においては、広域自治体としての現在の都道府県にかえて道または州を置き、地方公共団体は道州及び市町村の二層制とすると考えておるわけでありまして、道州制の基本的な制度設計については、こうした答申を踏まえつつ、国と地方を通じた効率的な行政システムの構築の観点から検討をすべき、このように考えております。

岩國委員 安倍内閣はどっちなんですか。二層制ですか、三層制ですか、四層制ですか。

佐田国務大臣 ですから、安倍政権におきましては、安倍さんはこの法案を通してそういうビジョンをつくっていくということでありますから、要するに道州制の地方公共団体、道州及び市町村の二層制ということで将来に想定をされておる、こういうふうに考えております。

岩國委員 どうもはっきりしないんですけれども、こういった実験というのは、将来どこの終着駅を目指してやっていくかによって、また実験に関係する人たちも、将来、三層制なのか、四層制で行われるのか、北海道以外の人たちも、注目点というのはやはりそういうところにあるわけです。

 中国地方にしても四国地方にしても、将来、自分たちのところが道州制になる場合には、二層構造なのか、三層構造なのか、四層構造でやっていくのか、それぞれによってばらばらな受けとめ方をしたり分析をしたのでは私は意味がなくなると思いますから、それで、安倍内閣としては何構造なのか。いや、二層という意見もあれば、三層という意見もあり、四層という意見もある、場合によっては五層でも結構です、そんないいかげんな話は私はないと思うんです。もう少し、どこに収れんさせたいかという意思は明確にすべきではないかと思うんです。どうぞお答えください。

佐田国務大臣 ですから、今回の法案では、先生、いわゆる特定広域団体、これは都道府県になりますから、その都道府県になるということになりますと、それが要するに一、二年でビジョンができて、そして、日本全体が地方分権の流れというのは、これは変わっていないわけですから、その中で、先生も御案内のとおり、三千三百あった地方自治体が、今、合併して千八百ぐらいになっているわけですね。

 そういう流れの中で、要するに、北海道の収れんを見ながら、そして、その中で、特定広域団体は都道府県ですから、その都道府県の中で、将来に向けて、また基礎自治体と一緒になりまして道州制の形にしていく、こういうことでありますから、言い方はいろいろありますけれども、道州並びに市町村というと二層制、こういうことになろうかと思います。

岩國委員 そうすると、今の都道府県はなくして、それを再編して道州制に持っていくというお考えが強いようにお見受けいたしますけれども、それではお伺いします。

 この道州制の道というのは、北海道の道とどう違うのですか。

佐田国務大臣 いや、ですから、要するに今回の道州制特区推進法の道は北海道の道である、こういうことであります。

岩國委員 北海道の道をとって、この道州制法案の法案に使っておられるということですか。そうしたら、州はどういう意味ですか。

佐田国務大臣 特定広域団体がこれからできてくるものだ、こういうふうに考えております。

岩國委員 それは法学用語辞典、行政用語辞典を見ても、大臣のおっしゃったような解答は出てこないと思いますよ。

 州というのは、道と州とはどういうふうに位置づけていらっしゃるんですか。道の下に州があるんですか。例えば、九州の州とこの法案の州とはどこが違うのか。四国は四国道になるのか四国州になるのか。道とか州とか勝手に、どうでもいいから選びなさいということになるんでしょうか。道州制というのは形容詞ですか、それとも名詞ですか。道というのは何ですか、州というのは何ですか。きちっと定義を教えてください。

林副大臣 この間、私が同じような御趣旨の御質問がありまして御答弁をさせていただいたので、ちょっと私の方から御答弁させていただきたいと思います。

 二十八次の地制調では、道州の位置づけといたしまして、「広域自治体として、現在の都道府県に代えて道又は州(仮称。以下「道州」という。)を置く。」というふうになっておりまして、今、何層制の御議論というのがございましたけれども、二十八次では、まさに地方公共団体は道州及び市町村という、この場合の二層というのは国を省いて数えておりますので、道州と市町村で二つ、二層ということになるわけでございますから、委員のおっしゃり方いかんでございます、国を足せば三層ということになるわけでございます。

 そういうふうに位置づけておるわけでございまして、まさにこの答申をいただいておりますから、今後、なるべく早くという御指摘もありましたけれども、道州制そのものの議論をしていく中で、新しい道州制の中で、道とはどういうものか、州とはどういうものかというものを議論してまいりまして定義が定まってくる、こういうふうに考えておるところでございます。

岩國委員 そうすると、日本の中には道と呼ぶところと州と呼ぶところ、この二つに分類されることになるんでしょうね、今の御説明であれば。州を選ばなければ道を選ぶ、道を選ばなければ州を選ぶ、道も州も選ばないというところはあり得ないということですか。

林副大臣 その辺を、まさに今から、この御議論の中で道というものを定義していく、州というものを定義していくということになろうかと思いますし、それ以外に第三の言葉がもし出てくれば、そういうものもあり得るかもしれませんけれども、その辺は今からきちっと定義をつくっていかなければならないと思っておりますので、現在のこの二十八次の答申によりますと仮称でございまして、それを今のところは道州というふうに呼ぼうというところまでが答申で出ておるという段階でございます。

岩國委員 将来的には、知事選挙というのは道知事選挙か州知事選挙ということになるんでしょうね、今の県知事も都知事もなくなるわけですから。そのように理解させていただきたいと思います。

 ところで、道州制というのは、大きくまとまれば効率がよくなるという一つの期待感がそこに私はあるように思いますし、また、それは一面正しいと思います。

 しかし、私は、世界の四大都市と言われるニューヨーク、ロンドン、パリ、東京、そして日本で一番大きな政令都市と言われる横浜市に今住んでおりまして、行政効率とか行政サービスをずっと毎日の生活を通じて体験しています。決して、行政規模というのが大きければ必ず行政サービスがよくなるというものではなくて、むしろ逆な面をよく感じるんです。俗な言葉に、大男総身に知恵が回りかねという言葉があるぐらい、大きくなればなるほど、サービスのきめ細かさが失われていって、そこにはそういうコミュニティーとしてのぬくもりがなくなり、人の顔が見えない、声が聞こえない、ぬくもりが失われる。私は、どの都市でも、コミュニティーと言われ、そして都市と言われるためには、一定規模に抑えていくという、小さくしていく努力も必要ではないかと思うんです。

 例えば、横浜市の場合、日本で一番人口の大きい政令都市ですけれども、横浜市議会においてもいろいろな議論がなされておりますから、ぜひ大臣も副大臣もそれを参考にしていただきたいと思うんです。紹介しますのは、横浜の市会議員が最近出版した「横浜の挑戦」。大きいから挑戦できるという面もあります。しかし、大きいがゆえの悩みにぶつかっているところがあるんです。今の北海道特区の実験をされる際にも、政令都市で人口が大きくなり過ぎた横浜はどういう問題を抱えているかということも十分参考にされた方がいいと私は思います。

 本の宣伝をするようですけれども、私も、ここの中の一部で、そういった外国の都市に住んだ経験を踏まえて指摘しております。

 その中の一つは、最近教育が問題になっておりますけれども、教育委員会のあり方が今度の北海道特区でもいろいろ議論されております。また、北海道特区と関連のないところでももちろん、教育委員会の権限、機能、あるいは実際にそれだけの仕事をやっているのか、能力の面。この教育委員会の教育委員の数が、四国四県の教育委員の数はどれぐらいあって、そして、それと同じ人口規模を持つ横浜の教育委員は何人おって、こういったことを比べますと、四国四県の教育委員の数は五百二十八人。同じ人口の横浜市の教育委員は六人です。五百二十八人と六人、人口当たりにしますと百倍。

 これは極端な例ですけれども、今しかも一番教育が問題になっているようなところで、規模が大きくなればマイナス効果も出てくるというのはこういうことなんですね。

 ですから、道州制を試行する場合も、そういう小さな町村単位のよさというものをしっかりと残していくという努力をしないと、教育委員一人当たり、横浜の教育委員は一人当たり四万五千人の生徒を担当していることになるんです、担当という言葉はおかしいんですけれども。一方、四国の教育委員は一人当たり六百四十人担当。どっちにいい子供ができるか。何も、きめの細かさだけでいい悪いと決めることはできませんけれども、これから見たら、四国の子供の方がもっといい子になりそうだという感じが伝わってくるんですね。反面、横浜の子供は百分の一のアテンションしかもらえない。

 こういったことについてどうお考えですか、道州制を試行される場合に。こういうきめの細かい行政サービスというものが失われていく危険が非常に大きい。それはどのように担保されていくのか。

林副大臣 まさに岩國先生、市長の御経験もあるわけでございますから、その御経験にも基づいた大変重要な御指摘をいただいたというふうに思っております。

 先ほどちょっと御紹介いたしました二十八次地方制度調査会にも、そのままかどうかちょっとわかりませんけれども、まことに今の御指摘に近いような記述ぶりがございます。

 これは国のことが書いておるわけでございますけれども、ブロック単位で設置しております地方支分部局については、「地域の課題に関して必要以上に画一的な対応が強いられ、住民ニーズからの乖離や組織の分立による事務処理の総合性の欠如等の問題が生じている。」ということが書いておりまして、その後に、「道州制を導入する場合には、補完性の原理及び近接性の原理に基づいて、国、広域自治体及び基礎自治体の間の役割分担を体系的に見直し、都道府県から市町村へ、また国から道州への大幅な権限移譲を行うことが重要である。」まさにそういうことが書いておりまして、やはり一番住民に身近なところでなるべくたくさんのことをやっていこうというのがこの補完性であり近接性の原理ということになるんだ、こういうふうに御理解をさせていただいております。

 まさにそういう意味では、委員が御指摘になったところが大変大事なポイントであるというのはこの地制調の答申からも読み取れるところであるわけでございまして、そういった答申を受けておりますので、先ほど申し上げましたように、今度この道州制全体の検討をするときには、委員の御指摘も踏まえてきちっと検討してまいりたいというふうに思っております。

岩國委員 今、林副大臣、近接性と。隣近所が一緒になる、これはごく自然なことではありますけれども、しかし、文化の違い、江戸時代からのいろいろな県民性の違い等あって、逆に、隣近所だから仲が悪いというのは全国いっぱいあるんですね。

 ですから、必ずしも隣近所、結果的にはそうなった方がいいとは思いますけれども、その点で、例えば島根県と鳥取県は、明治維新のときに分かれておったのが一緒になりましたね。なぜ浜田県とか島根県とか鳥取県があのとき一緒になったのか。一緒になって五年後に、今度はなぜ鳥取県がその合併した島根県から分離していったのか。この辺はどういう事情があったんですか。

 このようなくっついたり離れたりということは、将来の道州制を考える場合に、やはり安定的に日本の中では合併というものはできるものなのか、合併してそれが安定して続くものなのか。それとも、日本という風土では、もともと今の四十七都道府県というのが固定化されていれば、これが一番安定した枠組みとしてとらえて、それを有効に活用するという方に頭を切りかえるべきではないか。

 私は、どちらかといえば道州制に反対であります。今の四十七都道府県、江戸時代から、いろいろな違いを乗り越えて、一つの県民性というのが醸し出されて今安定しているときに、むしろそれを積極的に、前向きに、欠点を補いながらも有効活用した方がいい。

 その一つの理由は、この島根県の実験、鳥取県の実験がなぜ崩壊したのか、それをどういうふうに認識していらっしゃるか、まずそれについて御説明ください。

藤井政府参考人 都道府県の合併の実態の話ですので、総務省の方からお答えさせていただきたいと思います。

 御案内のとおり明治四年に廃藩置県が行われたんですが、最初のときは、その前の藩の形をそのまま都道府県にしたということでありまして、相当数が多かったわけですが、結構、その後十数年の間に明治政府が一方的に数を集約していくという中で、鳥取県と島根県も一緒になるという時代もあったみたいでございます。その後、むしろ鳥取県側で分県運動が活発になっていって、そういう中で明治政府もそれを認めて分県したというような事実は把握しているところでございます。

岩國委員 鳥取県側が分県運動を起こした。今の地方分権の分権とは字が違うわけですね。そういう意味では、鳥取県は日本の分県運動のはしりだったかもしれません。

 しかし、道州制というふうに近接性とかいろいろなことでもってくくってみても、私はまた同じことが起きるとは言いませんけれども、そういう難しさはまた残っていく。そういうことに余計なエネルギーを使うよりは、今の四十七都道府県のままで、そして、欠点を補いながら、国土の有効活用を進めた方がいいのではないかと思います。

 さて、分県運動を起こして鳥取県は分かれていく。もう一つ、同じ中国地方でいいますと、広島県と島根県が合併を協議している。これは林副大臣も御存じですか。山口県はその中に入っておりませんけれども、広島県と島根県が、永野知事と田部知事の当時、今から約三十年前になります、合併運動を計画し、そのとき、県の名前まで決まっておったんです。県の名前は広島根県。島根県の上に広がついて、グレーター島根。島根から見たら非常に受け入れやすい。広島から見たら、広島に根が生えた広島根県。という県名まで両知事の間で合意されながら、実現しなかったのはどういう理由があったと皆さん認識しておられるか、お話しください。

藤井政府参考人 これも、地方自治法を私どものところで所管しておりますので、総務省の方からお答えさせていただきますが、確かに御指摘のとおり、昭和三十九年ごろですか、島根県と広島県の合併の話が、主として広島県知事から主導があって、そういう動きがあったということは承知しております。

 ただ、何分古い話でございまして、詳細な実証資料なんかはありませんので、なぜ合併に至らなかったかというような理由についてはお答えしにくいところでございます。

 ただ、一般論として、私どもは、合併というものは、一つはやはり経済面、それから住民の日常生活、あるいはそのほかにも行政の運営の効率性、合理性、そういったものはもちろん重要なんですが、それだけでうまくいくかというと、そういうものではなくて、やはり住民のコンセンサスと申しますか、そういったコンセンサスを得る努力、こういうものをクリアしないとなかなか進まないものだというふうに認識しているところでございます。

岩國委員 県同士の合併というのはこれから私はあってもいいと思いますし、あるいは広島県と島根県の合併が当時行われておれば大変大きなインパクトにもなり、瀬戸内海を持つ、そして日本海を持つ、非常に強い自治体が誕生しておったかもしれません。

 これからの道州制を考える場合に、さっきの分県運動が起きていくとか、あるいは合併しようとしても、いろいろな合理性は持ちながらも結局は一緒になれなかった、こういうことが各地各地で行われると思いますから、この道州制構想というのは、失礼ですけれども、構想そのものも非常にあいまいなところが多過ぎるし、また、将来そういった道州制に結びつけていくんだというこの法案の名前そのものにもいろいろと疑問が多いという点で、私は、この法案には快く賛成するわけにはいかないと思っております。

 快く賛成できないもう一つの理由は、今の北海道知事が三年前に知事選挙に立候補されたときに、この道州制に持っていくということをはっきり公約の中にうたっておられたのかどうか。道民にそれを訴えて、そしてその洗礼を受けておられたのか。そのときに一言も言わないで、知事に就任してからこのことをお始めになったのか。あるいは、通産省に勤務されておられたころから既にそういう構想をいろいろなところで発表しておられて、道民としては十分、自分たちが選ぼうとしている知事は道州制に取り組むんだ、任期中にこれをやり遂げようとしている、そういう一つの知識、情報を持って一票一票を投じたのか。佐田大臣、その点はいかがですか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもの承知している限りにおきましては、北海道の方では、今の高橋知事の前の堀知事の段階から、道州制については北海道においていろいろ議論が進んでいたというふうに聞いている次第でございます。

 したがいまして、道州制自体については、この法案とは別に、そもそも北海道においてもいろいろな議論が当然あったというふうに聞いている次第でございます。

佐田国務大臣 今、高橋知事のお話がありましたので。

 これはあくまで、先ほども申し上げましたけれども、高橋知事につきましては、平成十五年の十二月に経済財政諮問会議においてこれを説明が行われた、こういうことで聞いております。

岩國委員 現在の知事さんは、道民の一票一票をいただくときに、既にそのことを明らかにしておられたかどうかということなんです。

 そのときに一言も言わず、決して隠したとは私は言いませんけれども、道民の住民投票が必要だという意見も随分この委員会では出ております。私も、それができるならばやった方がいい。しかし、それができないならば、知事選挙という場を使って、次の知事選挙の場においてこれを提案し、その洗礼を受けてから法案化すべきではないか、私はそのように思います。そうすれば、道民の意思が知事選挙を通じて反映されたという一つの見方もできるでしょう。

 先般行われた沖縄の県知事選挙においても、基地の問題についても、あるいは経済、雇用の問題についても、同じように、知事選挙とはいいながらも、それが一つの政策の選択を県民にさせるんだ、また結果はそのように解釈してもいいんだという意見が出ておりますから、同じ論法をもってすれば、この北海道知事選挙が近々行われるならば、私の理解しているところでは半年先に行われるようですから、とするならば、それを待って、そして、北海道民が圧倒的にこれに期待しておる、これに賛成しておる、そういうことでもって私は決めた方がいいと思うんです。この点、大臣の政治家としての御意見を伺いたいと思います。

 我々、四百八十人衆議院議員はおりますけれども、その中で、北海道を代表し、北海道に住んで、北海道の道民の一票一票をいただいている国会議員は二十人しかおらないわけです。四百八十人の中の二十人。もちろん、北海道を愛し、北海道を最もよく知っている。とはいえ、私も含めまして残り四百六十人、北海道民とそれほど接しているわけではない、その洗礼を受けているわけでもない。しかし、北海道民にとってはこれから何十年、何百年大きな影響を与えようとする法律を、この国会で、しかも住民投票という参考資料も得ることなしに決めていいものかという良心の痛みを感じます。

 この辺、佐田大臣の御意見を伺いたいと思います。

佐田国務大臣 今も私申し上げましたとおり、現知事は平成十五年十二月に経済財政諮問会議でこれを提案されております。ということは、我々も政治家として、また知事も選挙で信託を受けるわけですから、そういう意味におきましては、やはり道州制のみならずあらゆる政策はあるわけですから、その中で判断をされる、要するに道民並びに自分の選挙民に判断をされるということであります。

 もう一点は、それでは待つべきではないか、こういうお話でありますけれども、この法案自体が北海道だけではありませんので、日本全体の一般法としての法律でもあります。だから、例えばほかの九州にしろ、関西にしろ、私の関東にしろ、東北にしろ、そういうことを言われると非常に、では、すべて待ちなさい、こういう形になろうかと思いますので、ぜひこの辺は一般法として御理解をいただきたいと思います。

岩國委員 全国を視野に入れてというのは、私が一番最初に質問し、確認していただいておりますから、それは理解しております。

 しかし、今回は、次々と質問に立たれる方も北海道関係の議員も多いし、また、四十七都道府県の議会の中で、この法案について一生懸命質問している議会がどこにありますか。山口県議会で一生懸命やっていますか、島根県議会でやっていますか。

 北海道議会だけと言っていいぐらいに、あそこで細かい点も一生懸命議論しているということは、北海道の住民の、道民の意見というもの、それをどういうふうに国民が、住民が望んでいるのか望んでいないのかを知るということは、小さな公聴会や、ましてややらせ公聴会などの結果じゃなくて、壮大な規模で行われる知事選挙という絶好の場が近々やってくるのであるならば、その洗礼を受けてから粛々と法制化されるというのが、北海道の有権者、住民に対する敬意の払い方でもあり、また立法の手続としてもその方が賢明ではないか、私はそのように思うわけです。

 なぜ、知事選挙の前に、慌ててとは言いませんけれども、今つくらなければならないのか。議論は十分尽くして、そして今の知事がそれを掲げて、私はこれを支持しますと。支持しない候補者も出てくるでしょう。なぜそういう手続がとれないのか、もう一度お伺いいたします。

佐田国務大臣 ですから、申し上げましたとおり、知事がこの政策をどのように掲げて、半年ぐらいで選挙があるようでありますけれども、どういうふうな形でこれをされ、そしてまた道民にどういう御判断を受けるか、こういうことが第一点であろうと思います。

 またもう一点は、できる限りこれは周知をする。先生の言われることも一つの理でありますけれども、我々といたしましても、全体法としてあらゆる、北海道においても四百以上の説明会を行いましたし、これからも、北海道の方から、道議会を含め各市町村の方からも陳情も上がっておりますし、また、北海道のみならず、例えば九州、関西、関東、東北、こういうところの各都道府県、そして財界、各種の団体からも陳情も承っている、こういうところであります。

岩國委員 各県議会も恐らく関心を持っていると思います。安倍内閣の方針としては、将来的にはこれは道州制に移行するんだ、そして、安倍内閣を支持された県会議員あるいは県知事の中には、そういう期待感も持って注目しておられるでしょう。だからこそ、六カ月後、四カ月後に行われる知事選挙をなぜ有効に使わないのか。

 この席で、枝野委員初めいろいろな方から、九十五条との関連についていろいろな質問が出て、大臣はそれに対して答弁しておられました。

 これと関連があると思いますのは、我が国の憲法をつくるときに、当時、占領軍のもとにおいて憲法がつくられたということは、今でも問題になるんですね。そして、サンフランシスコ条約で独立を回復して独立国となってから、どこの国も、どんな小さな国でも、独立を回復してから一番最初にやるのは憲法をつくることですよ。日本は憲法をつくらなかった。つまり、主権がないときの憲法をそのまま憲法と認知して手続を省いてきているから、いつまでもそこの議論が残るわけですよ。

 同じように、九十五条、それを真っ向から無視するような、民主制を冒涜するようなことではなくて、すぐ近くに迫っている、それまでに議論は尽くし、そしてその論点を明示しながら、知事選挙において住民投票という洗礼を受けてから法制化するということの方が、それは一般法であり全国に関係するから、北海道の住民だけが賛成したからいいということにはなりませんけれども、大きな参考材料となるだろうと私は思います。

 その点を私は非常に残念に思いますから、小さな公聴会をあちこちでやったりするよりも、むしろ、知事選挙というところでも認知されたという手続を踏んでから、これが法制化され、そして全国の議会でも次々と、第二段階、第三段階として自分たちのところにもこれが適用されるんだということを視野に入れて議論すべきではないか、そのように私の意見でありますけれども申し上げておきます。

 次に、国土交通省に対して質問したいと思います。

 国土交通省の行政は、道州制に対してどういうビジョンを持っておるのか。現に、広域行政というのは高速道路を中心にして行われているわけですけれども、今こういった北海道特区ができたということによって、国土交通省にとって、どういう行政コストがどれだけ減って、行政サービスがどれだけよくなるのか。コストはどれだけ減るのか、サービスはどれだけよくなるのか。どういう視点からこれについて賛成するのか、あるいはしないのか、それをお答えください。

品川政府参考人 道州制につきましては、国のあり方そのものを論じる大変重要なテーマであるというふうに考えてございます。今後、道州制ビジョンの策定などが進められるものというふうに承知をいたしております。

 私どもとしては、今回の取り組みの中で、将来の道州制の検討に資するという観点から、国土交通省といたしましては、現時点において、特定広域団体になり得る北海道に対して移譲を予定しているいわゆる開発道路、指定河川、こういった事務事業が円滑に移譲されるようにまず努めてまいりたいというふうに考えております。また、それらが行政の効率化などにどのように寄与していくのかということについて検討することにつきまして、関係府省と協力をして取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

岩國委員 少し数字を出して説明してください。大体、これが理想的な形で円滑に実行された場合には、国土交通省の人数は五%減らすことがさらに可能であるとか、あるいはコスト的に三%カットが可能であるとか、皆さん検討されるときには何らかのそろばんを持って検討しなければ、形容詞ばかり使って説明しておっては話にならぬと思うんですね。そういう国の全体の、これは行政改革の場でありますから、行政改革という視野の中で、どれだけこれでおつりが来るのか来ないのか、足が出るのかおつりが出るのか、おつりか足か、それを答えてもらいたいんです。

品川政府参考人 現在、移譲を想定しております、先ほど申し上げました直轄砂防事業の一部、それから開発道路、指定河川につきましては、それに携わっております人間を考えますと約六十人ほどという想定をいたしております。

 また、事業量につきましては、現在これら三つの事業、平成十八年度で想定をいたしますと、全体で八十五億という事業量になってございます。

 これにつきまして、今後、移譲する中で事業規模、移譲する事務の規模につきましては、その時点で確定できるものというふうに考えております。

岩國委員 文部科学省にお伺いしたいと思いますけれども、道州制は文部科学行政にどのようなプラス効果があるのか、こうした行政改革という観点から。

 それから、ついでにもう一つ。教育基本法で、郷土を愛する心を育てるとか、こういった文言が民主党の案にも自民党の政府の案にも出てきますけれども、この郷土愛という観点から見た場合に、郷土というものがどんどん、例えば東北ということを考えた場合に、青森も入ってくる、山形も入ってくる、秋田も入ってくる、私はそういう場合に郷土愛は確実に薄れると思うんです。道州制は、私は日本人の郷土愛に対してマイナスだと思います。

 この点、二つ、答えてください。

合田政府参考人 まず、教育行政に与える影響のお尋ねについてお答えをさせていただきます。

 先ほど御指摘ございましたように、地方教育行政は今教育委員会制度のもとで行われております。道州制を導入する場合には、現在、都道府県に置かれております教育委員会、それから市町村に置かれております教育委員会、それぞれの役割を改めて道州制を前提に見直す必要が出てこようかというふうに考えております。

 そういうことでございますので、今、具体的にどういうプラスになるかマイナスになるかということを一概に申し上げがたい面がございますけれども、いずれにしても、私どもといたしましては、教育の機会の均等あるいは教育の水準の維持確保といったことに配慮されるような仕組みとする方向で検討されることが必要であろうというふうに考えております。

清木政府参考人 教育基本法案との関係についてお答えを申し上げます。

 教育基本法案第二条第五号におきまして、教育の目標といたしまして、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた郷土を愛する態度を養うことということが規定されているところでございます。

 この場合の郷土でございますが、これは、自分の生まれ育った土地ないしは地理的環境を指すものでございまして、例えば道州制をとるかどうかなど、地方行政制度をどのような仕組みにするかということとは直接関連しないものというふうに理解をしているところでございます。

岩國委員 道州制、自分の郷土がそういった東北道になるのかどうなのか。皆さんも御経験だと思いますけれども、ふるさと会なんというのは単位が小さければ小さいほどよく盛り上がっておるんですね。単位が広くなればなるほど何となく一次会でみんなさっと帰ってしまって、二次会へ行ったらしっかりと小さく分かれて盛り上がっている。

 私は、郷土愛も、愛国心なるものもそうだと思いますけれども、こういう道州制という新しい機構が入ってきたり、それでくくられたり、それでいろいろな行政がされるということは、決して、ふるさとを愛する心にとって、少なくともプラスにはならない、そのように思います。

 ふるさとを愛する心というのは、あくまでも、長く続いた、かなり長期間その地域が一定の地域として認識されてきたという背景がなければ、愛情というのは私は生まれてこないと思うんです、五年や十年や五十年の歴史では。

 大臣のところでもそうした、前橋の卒業生しか入社させないんだとおっしゃっているわけではありませんけれども、そういう地元の卒業生をできるだけ活用しよう、そこに郷土愛を中心にしたすばらしい社風というのができておるというふうに私は理解しておりますから、やはりふるさとを愛する心というのは、そういう端々に、小さな単位のものをいつまでも大切にする。行政改革という名のもとに、合理性のもとに、コスト削減のもとに、単位をどんどん広げていくと、日本人の郷土愛というものは希薄になっていくということも私は心配いたします。

 そういう点からも、私は道州制について、それだけの理由で反対するわけではありませんけれども、もっと慎重に、そして小さな市町村のよさというものをしっかり残す形でもってこれを進めていくことがこれからの教育の観点からも必要ではないか、そのように思います。

 次に、総務省にお伺いしたいと思いますけれども、先ほどの三層構造、四層構造について、今後そうした、国政選挙においても一つの道州制というのは、選挙区の中にもそれを将来入れていこうということになるのか、あるいはならないのか。その点について、知事選挙あるいは国会議員の選挙等にこの道州制はどのような影響をこれから与えていくのか、コメントいただけますか。

藤井政府参考人 御質問の通告、ちょっと事務的な連絡の不十分かと思いますけれども、私のところに来ていなかったんですが、ただ、これもあくまで一般論ということになろうかと思いますが、やはり道州制というもののビジョンが相当明らかになって具体化するという中で、そういった選挙区の問題も当然適切に検討されていくべき問題だと思います。今の段階で即時どうのこうのと言うのは、ちょっとまだ先走り過ぎかなというふうに考えております。

岩國委員 例えば、東北五県がこの道州制に手を挙げて、五年後あるいは十年後にその指定を受けるということになった場合、県庁という存在はなくなるんですか。県知事選挙というのは行われないで、東北州なのか道なのかわかりませんけれども、その道知事選挙というのは、五県の住民が一票ずつを行使してやるようになるんですか。大臣、お考えがあれば。

林副大臣 先ほど、道と州はまだ今から定義をしてまいるというふうに御答弁をさせていただきましたが、同じ二十八次地方制度調査会の答申では、執行機関の長等に関しては、「道州の執行機関として長を置く。長は、道州の住民が直接選挙する。長の多選は禁止する。」ということも書いてあります。

 制度的には、答申ベースでは既にそういう御答申をいただいておりますので、まさに道州の住民が直接選挙をする、こういうことが答申では出ておるという状況でございます。

岩國委員 今、林副大臣から御答弁いただきましたけれども、そうすると、安倍内閣の方針は、その答申に沿って忠実にやっていこうというのが一つのビジョンとして、あるいは前提として、あるということですか。そうであれば、ここであれこれ質問するのは非常にむなしいことになりますから。

 要するに、今の四十七都道府県というのは廃止して、究極的にはですよ、そして六人か七人の道知事か州知事でもって日本の地方自治体が構成される、こういうことでよろしいんですか。

林副大臣 現段階では、先ほど大臣からも御答弁がありましたように、この答申が出て、それを受けて、また、御審議いただいております法案を通していただければ、そこからいろいろな知見が出てくるということも想定されますし、それをいろいろいただいた上でビジョンを策定していく。

 先ほどちょっと、遅いという御指摘がありましたが、三年を目途にということでございましたので、まさに今からそこで、委員が御指摘になったようなことを、いろいろな方の意見をいただきながらビジョンをつくっていく、こういうことになろうかと思っております。

岩國委員 それでは、お伺いしますけれども、一部の構想かもしれませんし、結果的にはそれに近いものになるかもしれませんけれども、仮に中国五県が一つの中国道とか中国州になった場合、県庁へ行くのに、島根県民は岡山とか広島まで、岡山まで三時間、広島まで四時間かけて行かなきゃいけなくなる。つまり、自分たちの地方自治体にとって、地方行政にとって一番大切なところへ相談に行ったり陳情に行ったり、あるいは交渉に行ったりするときに、今なら一時間か二時間、せいぜい二時間ぐらいで行けるところがもっと遠くなってしまう、こういう不便さを全国各地に私は押しつけることになるんじゃないかと思います。

 本当に住民にとって身近な地方行政、地方自治は民主主義の学校といいながら、その学校へ行くのに距離が遠くなってしまう、そして地方自治が身近なものに感じられなくなってしまう、こういう点も、私は、道州制というのは決して、地方自治を身近なものにする点からいえば、いいものではない、こういうふうに思います。何か御意見があれば。

佐田国務大臣 先生の言われる局面もあろうかと思います。

 例えば私の群馬県も、当初合併をするときには、そんな合併はちょっとできないなと皆さん言っていました。しかしながら、今を見た場合に、もう半分近く合併いたしました。その中で、先生の言われるように役所が遠くになったとか、そういう意見もたまたま聞きます。しかしながら、そういう中においても、地域地域に連絡所を置いたり、やはりその中で行政の工夫をしながら、そして効率化も図りながらやっているというのが事実であります。

 例えば、これからどういうふうなことになるかわかりませんけれども、この法案を通していただければ、ビジョンをつくって、そしてまた先生方にもいろいろと御意見をいただきながら、基本は地方分権でありますから、まず、とにかく道並びに州に税財源の移譲、そしてまたは権限の移譲をするとともに、基礎自治体に対しても、それをまた税財源、そして権限の移譲をしていくということでありますので、そういう中において、住民に対する利便性をできる限り確保できるように議論をしていきたい、こういうふうに思っています。

岩國委員 重ねて言いますけれども、私は、地方自治、そして行政サービスには適正規模と適正距離という感覚が必要ではないかと思うんです。住民との適正な距離はどれぐらいがいいのか、ぬくもりが感じられて、そして顔が見えて声が聞こえる、そういう適正規模というものがある、そして行政サービスには適正距離というものがある。そういうものをもっともっと私は重視しながら、慎重にやるべきだと思います。

 それで、これは佐田大臣の直接の御担当じゃないかと思いますけれども、適正規模という観点からいいますと、私が現在住んでいる横浜市、これは巨大過ぎて、この著書にもいろいろ出てまいりますけれども、横浜には十八の区があります。区はありますけれども、区会議員がおらない。

 東京には世田谷区でもどこでもちゃんと区会議員がいて、ちゃんと区の行政についてはそこへ相談に行けば、区役所があって、そこで一つの自治体の形をなしているんですね。ところが、日本で一番大きな横浜市は、私の住んでいる青葉区にしてもどこにしても、三十万、四十万、島根県の松江市や出雲市よりもっと大きな自治体でありながら、区長を選ぶ選挙もやらないし、そしてそこには区会議員もおらない。

 つまり、地方自治体といいながら、三十万、四十万の巨大な偽装自治体があるだけなんです。区長も直接選挙で選ばれない、区会議員もおらない。大都会の真っただ中に、こういう地方自治の砂漠のようなものがどんと残っているんです。

 これについて、どうお考えですか。むしろ、こういったことをしっかりと充実させることの方が大事じゃないかと思います。

佐田国務大臣 横浜市の事情というのは、私は詳しくはわかりませんけれども、政令指定都市でもありますし、そういう中において大変巨大になりつつあるということは私も思います。そしてまた、その中で市会議員の方々もおられる、県会議員の方々もおられると思います。また、その権限等についてもかなり絶大なものがあろうかと思います。

 先ほど先生が言われました、例えば教育委員会の問題、その巨大な横浜において六人しかおられない、そしてまた他県に行けば数百人おられる。そういうところにおいて、要するに、距離的な近接性の問題もありますけれども、効率よく、しかもしっかりとやれるかどうかということもあろうかと思うんですね。例えば、物すごくたくさん教育委員会があればいいという問題でもないですし、しっかりとしたものを幾つか置く、こういう考え方もあろうかと思うんです。

 こういうことも踏まえて、やはり、行政のみならず、教育であるとか治安であるとか、こういうことも非常に重要なことでありますので、それも踏まえて、それは今後のありようとして、この道州制特区推進法が可決されたならば、今後のいろいろな、例えば横浜の地域のこれからのあり方をどうするのか、北海道はこういうふうな形で税財源、権限の移譲が行われたけれども、では東京とか横浜はどういうふうにしていくのか、こういうことも広く議論をする必要がある、こういうふうに思っています。

岩國委員 確かに、佐田大臣のおっしゃるように、地方自治の時代といえば、これは国があれこれ口出しするんじゃなくて、横浜は横浜のやり方で一番いいというものを選ぶべきだ、その結果がこれであればよろしい、四国は四国でやるべきだ、それも一理あると思います。

 しかし、教育行政というのが、シビルミニマム、ナショナルミニマムというぐらいに、やりたいようにやらせておったのではどうもおかしいよという議論が出ているときだからこそ、そういう公のサービス、官のサービスというものについては、地方のある程度の最低ラインと最高ラインぐらいは決めておいて、そのバンドの中で運用させるというぐらいにしないと、私は、地方自治だけに任せておったのではいけない、そう思うからです。

 最後にもう一点、繰り返しますけれども、この北海道特区について、私はあくまでも道知事選挙というものを、前回の知事選挙においてこれはマニフェストのどこにも顔を出しておらない。前回の知事選挙において、私がやりたいことは、最重点項目は何だとおっしゃったんですか。道州制じゃなかったんですか、何だったんですか。道知事選挙で行われた最大の争点、そして最重要項目だとおっしゃったもの、そしてその成果はどうなっているのか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 今手元に、知事の前の選挙のマニフェストを持っておりませんので、詳細については把握してございません。

岩國委員 最重点項目、一番最初に掲げておられたのは、経済、景気の回復、そして失業率を下げる、これは結果的には惨たんたる結果になっています。それは道知事だけの責任ではありませんけれども、その最大重点項目として掲げた公約は惨たんたる結果になっている、したがって、次の二期目に仮に出馬されるとすれば、道州制という新しいものを持ち出さないと選挙はやりにくいというような意図があるとするならば、私はそれは大変問題だと思います。

 自分が掲げた最重点項目は結果的に失敗し成果を上げていないんだったら、それは反省し、そしてこの法案というものも、道民に率直にそれを提示し情報を提供して、そしてそれを踏まえて国会がこれを採決すべきじゃないか、大臣、私はそのように思います。

 これは大臣とは何回議論しても意見が合わないかと思いますけれども、この法律をとにかくつくってから、それから見てもらえばいいじゃないかと。しかし、この法律を、洗礼を受ける、そして住民投票ではないけれども、住民の意見を聞く絶好の機会が目の前にぶら下がっているのに、それをあえて無視するかのごとく、住民民主主義というものを真っ正面から無視するようなやり方でもって、この時期に、しかも今の知事が掲げもしなかった、知事が掲げておられた公約なら私はまだいいと思います、掲げていなかったこと、だからこそ、なおさら謙虚にこれは道民の審判を仰ぐべき、そして、我々は、ここでどういう審議が行われたかということを情報提供して、そして来年の四月の知事選挙の審判を待って国会がそれを法制化するというのが私は筋道ではないかと思います。

 これから、地方分権の大きな流れの中で次々と、地方自治体に関係する、そして住民の意向を本当は聞かなければならないような法律が、我々が国会で審議しなければならないことが多いだろうと思います。

 だからこそ、こういう大きな道州制という方向に向かって進もう、その一里塚となるようなこの法案を、あえて住民の、道民の意見を聞く審判を避けるかのごとく、その真夜中のうちに、夜が明ける前に、夜明けの選挙を待つことなしに、今のこの時期を選んで立法化することに対しては、私は反対であるという意見を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

河本委員長 次に、吉井英勝君。

吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。

 私は、道州制問題のタウンミーティングについて十一月八日の質問で取り上げまして、それで十一月十日の委員会冒頭には、佐田大臣の方から発言依頼はなかったということで御報告があり、私はさらに、実際になかったかどうかなどについては資料等で見なきゃいけないからということでお話ししまして、調査をするという答弁をもらっていました。

 十三日に公聴会に行ったわけですが、十四日に私の部屋の方へ担当の方が報告に来ていただいております。

 きょうはそのタウンミーティングのところからまず伺っていきたいと思うんですが、六月四日の福岡、七月三十一日の大阪、そして八月二十七日の稚内というふうに三回、タウンミーティングは道州制に関して行われておりますが、内閣府から事前に発言内容を提供した事実はないということでした。

 教育改革でもやらせ質問の契機になった事前の依頼発言の方ですけれども、これは、稚内、福岡、大阪では依頼発言者をどこの行政機関に依頼し、何人の登録があり、そのうち何人の方が発言されたのかということ、ここのところを最初に政府参考人に伺っておきたいと思います。

    〔委員長退席、戸井田委員長代理着席〕

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 私どもの方から発言内容を示しまして発言の御依頼をしたという事実はないことが確認をされております。

 それから、道州制の三つのタウンミーティングについてでございますけれども、これにつきましては、既に先生に御提供した資料の中に、いわゆる自由発言の依頼をする、発言の内容をこちらから特定をするのではなくて、御自身の自由な発言を依頼するという関係の資料を御提出いたしておったかと存じます。

 稚内、大阪、福岡とございますうち、大阪とそれから稚内につきましては、ただいま申し上げましたような自由な発言の依頼をする、こういう依頼をしているというところまでは、この委員会におきまして、道州制タウンミーティングのいわゆる発言依頼についてどういう状態になっているかというお尋ねがございましたので、早急に確認を可能な範囲でいたしました結果といたしましての御報告でございますが、申し上げました大阪それから稚内につきましては、自由発言の依頼をいたしておるということでございます。

吉井委員 それで、依頼発言というのと、それからやらせ質問ですね、なかなか微妙なところがありまして、重なる部分があったり、少し外れたりとか、グレーゾーンといいますかグレーの部分があるわけですね。だから、そこをきちんとしなきゃいけないんですね。

 この間、北海道の地方公聴会のときに高橋知事が言っておられたんですが、北海道からは一人推薦したと言っておられました。

 稚内では、要するに、内閣府の担当者が事前に北海道の担当者に対して、タウンミーティングでテーマに沿った発言をしてくれる質問者をあっせんするよう依頼をした、北海道と稚内に依頼したわけですね。これを受けて、道の担当者がそれぞれ一人を選んで内閣府に紹介したということなんですが、このことについてはきちんと調べておられるんですか。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 委員会におけるお尋ねを受けまして至急に、この道州制に関するタウンミーティングのいわゆる依頼発言の実態について取り急ぎ調べたわけでございますが、現在、可能な範囲で確認できましたことは、先ほど申し上げました、大阪それから稚内につきまして自由発言の依頼をいたしているというところまででございます。

 現在、この調査の全体の状況を申し上げますと、これらを含めました全体につきまして、ただいま申し上げましたような私どもの手元の可能な範囲でということではなくて、正確な調査が進められているという状況の中にございますが、それと別途、私どもなりに、委員会のお尋ねがたび重ねてなされている、ちょうだいしているということを踏まえまして、至急に調べました結果、確認ができましたのは、先ほど御答弁を申し上げた、そういう内容が確認できたということでございます。

吉井委員 何かいろいろしゃべってはるんだけれども、要するに、すぱっと言ったら、北海道からは一人の推薦があったわけなんですね、稚内に関して言えば。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 現在、私どもの方で確認できる状況といたしましては先ほど申し述べたところまででございまして、それ以上につきましては、現在、確認した結果として申し上げられる状況にはないということを御理解いただければと存じます。

吉井委員 これは、大阪、稚内については、要するに依頼発言者三、四名程度を出してくれという話なんですね。それで、可能な限り、あらかじめ発言内容をヒアリングするなど把握をお願いしますということですから、つまり、この発言依頼をするとともに、中身をつかめという話なんですね。

 その中身をつかむという中で、お話し合いその他で、質問項目案を示した八戸のようなやり方なのか、愛媛のように質問案という文書まで渡してやったものなのかとか、案を示したのか示していないのかということもあれば、要するに中身をきちんとつかむ、それが依頼発言の中身であったのかとかそういうことを、依頼発言についてはあらかじめ発言内容をつかめということを指示していらっしゃるわけですから、やはりそういうことをきちんと調べなきゃいかぬと思うんですね。

 それで、私、先ほど伺っておりますと、この依頼発言に二つの類型を挙げていらっしゃいましたね。つまり、この内容を発言してくださいという場合、もう一つは、今おっしゃったように、本人の考えを自由に述べてください。この内容を発言してくださいといったら、それはやらせ発言というか、あるいは明確なサクラということになるかと思うんですが、逆に言いますと、そうすると、教育に関するタウンミーティングというのは明確なやらせであり、そしてサクラ発言であったということでいいんですね。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 既に八件、教育改革関係のタウンミーティングの実態については調査をした結果を御報告しておるわけでございますが、これにつきましては、そのうち五件につきまして、今委員のおっしゃいました、発言内容を示した形で発言の依頼をしたということが判明をしておるところでございます。

 それから、当委員会におきまして、道州制のタウンミーティングについては実態はいかがであったかというお尋ねを重ねてちょうだいしておりますが、そのまず第一点、一番最初にお尋ねをいただきましたのは、そういう、発言内容を示して発言を依頼するということがあったのかどうかというお尋ねでございましたので、まず、至急その点を当方で確認させていただきましたが、そのような発言内容を示して発言を依頼するという事実はなかったという確認をまずさせていただいたという経過でございます。

吉井委員 要するに、教育改革のタウンミーティングは、八件中五件はやらせ発言だった。明確なやらせ発言であり、それはまた、しゃべってもらうものまで渡してですからサクラであったということになると思うんです。

 十四日にいただいた資料では、要するに、事前に発言内容を決めたサクラではないために発言は強制せず云々ということですが、サクラの場合もあればサクラでない場合もある。

 サクラでなければ別段依頼発言の必要もないわけです。依頼発言をし、さらに発言内容をあらかじめつかむという必要もないわけですが、そういうことをやってこられたということで、やらせ質問というのは、この手法がさまざまにあるんですね。二つの類型にきっちり入るものもあれば、どうも少しそこから入っているようで入っていないようなあいまいなものがあったりとか、いろいろあるようです。

 そこで伺うんですが、内閣府の調査によれば、かかわった機関は、内閣府、文科省に加えて、八戸の場合は青森県教育長と八戸市教育委員会がかかわっていた、岐阜、松山、和歌山、別府は各県教育委員会がかかわったということですが、今回の調査の場合は、竹中大臣が行かれたわけですから総務省もかかわる機関になるかと思うんです。それから関係の地方行政機関ですね、何というところの何という担当者にお会いになって、いつ聞き取り調査をされたのか、これを伺います。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 まず、総務省との関係でございますけれども、これは、まず、タウンミーティングを開催いたします場合に、そのテーマの所管の省庁という立場で、私どもの方に、いつごろこの道州制というテーマでタウンミーティングを開きたいという御要望が寄せられます。

 それを受けまして、私どもの方で、全国各地域でバランスをとって対話を繰り広げたいという観点からの私どもとしてのバランスの判断もございますが、そういう観点で見ましても、タイミングあるいは時期、適切であるという判断に立ちまして、総務省の御要望のテーマと時期と開催地でタウンミーティングを行うことを決定したということでございます。

 以降、総務省との関係につきましては、総務大臣が御登壇をされますので、総務大臣の御登壇に向けた御準備を総務省の方ではなさってきている、こういうふうに承知をしております。

 また、開催地、地元の地方公共団体に対しましては、広く一般の方に参加の呼びかけをしていただくというようなことを各タウンについていたしておりまして、本件の場合にもそのような呼びかけ等の御協力を地元自治体としてお願いをしたというような経過で準備を進めてきたものでございます。

吉井委員 そうすると、私がこの間十日に、八日にも十日にも伺ったんですが、いろいろ調べていただいたんですよね、大臣の指示に基づいて。

 調べていただいたんですが、総務省に関しては、総務省にあとお任せしたということですけれども、総務省の方は、依頼発言をしていたのかどうかとか、あるいは文科省のように発言案を示していたのかどうかとか、それから、今回の調査に当たられたときに、それぞれの地方行政機関の、県なり市なりのどの課の何という担当者の方に当たられたのかとか、いつ聞き取り調査をされたのかとか、全部をここでしゃべってもらうと大変ですから、後ほど詳しいリストはまたいただいたらいいんですけれども、例えば、稚内なら稚内については北海道庁のどなたに聞き取り調査をされたのか、いつされたのか、とりあえずそういうことをまず聞かせてください。

    〔戸井田委員長代理退席、委員長着席〕

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 稚内における道州制タウンミーティングの場合でございますけれども、私どもとの間の諸準備は、北海道庁の知事政策部との間で行われてきたという経過でございます。

 なお、ただいまの委員の御指摘は、先ほど私が申し上げました、いわゆる自由発言をお願いする、そういう依頼発言に関するものかと思いますけれども、私どもの方で至急に確認をして御報告が可能であった点は先ほど申し述べたところまででございまして、担当の個人の名前といったような点、詳細にわたることにつきましては、現在、本件も含めました百七十四件全体の正確な調査が進んでいるということとの兼ね合いにおきましても、具体的なお答えは差し控えたいという事情を御理解いただければと存じます。

吉井委員 さっぱり理解できないんです。

 大体、北海道庁の知事政策部ということなんですから、そんなに何百人もいらっしゃるわけじゃないですよね。いつ調べていただいたのか、どなたからお聞き取りになられたのか、知事自身は一人推薦したということを言ってはったわけですから、すぐ出てくる話なんですね。なぜそういうことがきちんと出ないのか不思議なんですけれども、これはここでしゃべれるんじゃないですか。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 私どもの方で至急に確認をいたしました結果は、先ほど申し述べたとおりでございます。

 具体的に、個人のお名前を挙げまして、このような事実関係であったというふうに申し上げるには、現在私どもの方で確認する上での手だてが極めて限られております。

 極めて限られておると申しますのは、全体調査も一方で進んでいることとの兼ね合いにおいて限られておるわけでございますが、そのような制約のもとにありましたけれども、当委員会からの重ねてのお尋ねでございましたので、基本的に、あるのかないのかという点につきまして、担当者に確認をするなどして御報告をさせていただいている、こういう経過でございます。

吉井委員 難しいことを聞いているんじゃなくて、北海道庁の知事政策部の、いつ、どなたにお聞きになったんですかという簡単な話なんです。これが限られているからだとかなんとかいうほどの大層な話じゃなくて、まさに限られている人なんだから、言ってもらったらいいんですよ。

 そこがあいまいになってしまいますと、例えば、自由発言だったというお話なんですが、北海道の一人推薦された方については、教育のタウンミーティングのときのように、依頼発言者には五千円ですか謝礼金が払われていたという問題が今出ているわけですが、この北海道の方には依頼発言者への五千円の謝礼金は出ていたのか出ていなかったのか、これもきちんと、お答えいただく方を特定しないと、答えの中身もはっきりしてこないわけですね。

 まず、謝礼金が出たのかどうか伺います。

谷口政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、協力者に対する謝金の件でございますけれども、これは、趣旨といたしましては、正確にはまだ把握いたしておりませんで調査中ということではありますが、以前におきまして、タウンミーティングの開会の冒頭などに、参加者の中の例えば地域振興について地元で活躍している人あるいは町おこしで活躍している人などを個人名を挙げて御紹介しまして、最初にその方から、例えば講演会やパネルディスカッションにおける基調講演をまずしてもらうような趣旨で、冒頭のスピーチをしてもらったというような時代がございまして、そういう発言をしてくださった方に対する謝礼として支払っていたというものでございます。

 これにつきましても、いわゆる百七十四件の調査の中で調査が進んでいるところでございますから、今、確定的な御説明をいたせる状態にはないわけでございますけれども、大まかに申し上げますと、かなり、タウンミーティングを始めた当初のころと申しますか、最近においては余りない運用である、こういうような運用の変遷をたどっているということでございます。

吉井委員 最近は余りないという変遷をたどっているというお話だったんですが、稚内の場合には謝金というのは出たんですか、出ていないんですか。

谷口政府参考人 お答えをいたします。

 以前に行われていたものでございまして、最近においては、稚内の件も含めまして、ないものと思われます。

吉井委員 だから、ないならないなんですけれども、思われるということで、要するにずっとあいまいなんですね。このやらせとサクラと自由発言の依頼との間が、それぞれに重なった、グレーのままの状態であって、謝金についても出たか出ないかもはっきりしない。北海道の知事政策部の方に問い合わせはしたというんですけれども、いつ、そこのどなたに問い合わせしたかさえはっきりしないわけですから、これだけ世論誘導的に使われてきたと言われているタウンミーティングの実態が、このままではさっぱりわからない。

 私は、道州制問題についても、そういうあいまいなままで、世論誘導しながら法律をつくってきたとすると、それ自体が非常に大変な問題だというふうに思っているんです。

 だから、くどいほど、大臣もお聞きになられて、何だ、えらいくどいこと聞いておるなというふうに思わはるかもしれぬけれども、くどい話じゃないんです。やはり、こういうことをきちんとやらないと、何だ、政府のやっているのは世論誘導しながら適当に法律つくっているのかということになってしまいますから、ですから、私は、担当者からいろいろヒアリングされたんでしょうけれども、今のお話を聞いていると、これは調査の名に値しないなと思うんですよ。その結果として、お話しになったようなものも結局あいまいなままですから、簡単に納得のいくようなものとはなっていません。

 そこで、改めて、これは、百七十四件全部はもとより、この道州制にかかわるタウンミーティングについても、大臣として、きちんと調査をやはりやり直してもらう必要がある、きちんとした調査をやってもらう必要があると思うんです。ここは大臣に伺っておきます。

佐田国務大臣 それは先般も発言をさせていただきましたけれども、今までのタウンミーティングのすべてにつきまして、しっかりとした調査を行うというふうに答弁をさせていただきました。

 その中におきまして、今、林副大臣を委員長とした調査委員会でしっかりと精査をし、そしてまたこれも公表をさせていただきたい、かように思っております。また、先生の言われたことに沿ってきちっと調査もさせていただきたいと思います。

 ただ、先生、御理解いただきたいのは、やはりこのタウンミーティングも、将来に向けて国民の意見を聞くということは何らかの形でしていかなくてはいけないということでもありますので、それも含めて、それを前提として、それはもう今までの、やらせのないような、しっかりとしたタウンミーティングも考えていきたい、かように思っております。

吉井委員 国民の皆さんの声を聞くというのは非常に大事なことでして、やらせのタウンミーティングとかサクラを組織するというのは論外ですけれども、しかし、あえて一言申し上げておきますと、公聴会のような形できちんと国民の声を聞いたら、それに基づいて審議を深めるということが大事で、教育特のように、公聴会をやったら、もうそのときには出口の採決日程まで決めてというふうに暴走しますと、今回のような、国会全体が本当に民主的な審議を尽くすという点で問題を生み出すことになりますから、国民の声をうんとよく聞く、それを踏まえてさらに国会で審議を尽くす、そういう立場に立っていくということを求めておきたいと思います。

 次に、私は、これまで二回の質問で、道州制特区について、北海道と国の出先機関の統廃合を促進させ、道民生活にとって必要な行政機関が削減され、行政サービスが後退するおそれがあるという問題を取り上げてまいりました。

 きょうは、道民生活に直結した北海道経済に大きな影響を与える財政問題について質問したいと思います。

 北海道開発局が二〇〇四年四月に、北海道特例を廃止した場合の北海道経済への影響を試算しています。このデータの背景には、これは北海道開発局の組織防衛という意図があるということは言うまでもないんですが、しかし、試算結果そのものは非常に深刻なものがうかがえます。

 道内の公共事業費は約千八百億円減り、これに伴い、建設従事者が二万四千人職を失い、道内の失業率は〇・八%上昇するというものです。この試算は、いろいろな仮定を置くと、いろいろなものがあって、例えば、特例廃止で三千百億円事業費の減、生産誘発額で五千四百億円減となり、雇用四万一千人の減になるとか、いろいろな試算というものが出されておりますが、この試算の示すものは、全体として見れば、今日も大きな違いがなくて、大変深刻と思うんです。

 私がここで問題にしたいのは、北海道経済とか道民の暮らしに大きな影響を与える重大問題だというふうに思うんですが、大臣は、この点でこの財政問題についてどういう御認識を持っておられるか伺います。

佐田国務大臣 先生言われるように、北海道特例の問題も、これはあります。それは、要するに、仕事の量にも影響するわけでありますけれども、それと同時に雇用の問題にも直結する、こういうお話であろうかと思います。

 我々が考えておるのは、この間も私答弁させていただきましたけれども、今回の林野事業であるとか、または河川、砂防、こういう事業の交付金化等につきましても、先生、北海道特例に見合った、要するに補助金に見合ったような形でこれは交付金がなされるわけでありますから、これが減るということはないわけでありまして、そういう意味におきましては、例えば、年度を通した仕事の問題であるとか、そして同じ河川における仕事間の予算の融通であるとか、そういうことを考えると、それなりの、むしろ逆に仕事も出しやすくなってくるという部分もあろうかと思います。

 そしてまた、その辺でぎくしゃくするようなことがあれば、また平成二十七年にはこの交付金の見直しも含めて議論をしていくということでありますので、私は、先ほど挙げられた、先生が精査された数字も確かだとは思いますけれども、まずそういうことはないというふうに思っております。

吉井委員 影響は非常に大きくて、これは深刻な問題だというふうに私は思っています。

 ところで、この法案になるまでの段階で、たたき台というべき素案が自民党の方で作成されてもおります。検討素案ですね。それからさらに、自民党の素案にはいろいろな段階があるようですから、段階によって変わっていると思うんですが、大臣がどの段階の素案を読まれたかはわかりませんが、私が見た素案の中には、北海道特例について、道特例に相当する財源措置について、五年後から段階的に縮小し、最終的には他の都道府県のレベルを検討するという文言がありましたが、そういう文案というのをごらんになっていらっしゃるか、伺っておきたいと思います。

佐田国務大臣 大変恐縮なんでありますけれども、それは私は見ておりません。

吉井委員 素案にあった文言は、北海道の関係者から猛反発があって削除されたということも伺っておりますが、そうした経過についてはよく御承知なんでしょうか、あるいは御存じないのか、伺います。

佐田国務大臣 その辺の経過については、私は承知しておりませんので、ちょっと説明をさせていただきます。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のこの道州制特区法案ですが、大変長い、実はずっと二年以上の議論が続いた結果として法案ができてございます。その途中の段階において、まさしくこの公共事業に関係する北海道特例も当然議題になったわけでございまして、いろいろな経緯がございますが、そういう中で、この北海道特例についても、一つの見直しの検討議題といいましょうか、そういう議論もあったというふうに承知してございます。

 ただ、最終的には、今大臣が申し上げましたとおり、今回の法案におきましては、交付金という形でございますけれども、そこにおいては、今の特例の、まさに補助率といいましょうか、これをそのまま適用するという形でこういう法案になったということでございます。

吉井委員 確かに、最終的にこの本法案になって、北海道特例について直接の名指しはありません。だからといって、この問題は消えたのかといえば、決してそうではないと思うんです。

 今回の法案で、直轄の砂防、治山、開発道路、二級河川などの一部については国負担を交付金化するとしているわけですが、交付金化すると水準が下がるという懸念の声がありますね。だから、交付金化しても現状の財源水準を確実に維持できる、こういうことで貫いていくのかどうか、これを確認します。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案の第十九条がその交付金の関係でございますが、法案上も、第二項でございますけれども、ちょっと読み上げますと、「国が実施するならば当該工事又は事業の実施に要する費用について国が負担することとなる割合を参酌して定めるものとする。」という形で、まさしく、そういう特例といいましょうか、従来のものについて担保するという形で法案上も明記しているところでございます。

吉井委員 ことし三月四日の帯広で自民党が主催した道州制特区タウンミーティングで、当時の十勝町村会副会長の芽室町長常山さんがこう言っておられます。財源を交付金化するというが、これがくせ者で、芽室町では、二〇〇四年度は三千六百万円あった農村保育所の運営補助金が二〇〇五年度には交付金化して半減した。

 そういう指摘がこのときありましたけれども、こういうことは交付金化しても起こらないということはきちんと約束できるわけですね。

佐田国務大臣 先生、これは、この法律にも載っていますとおり、例えば河川であるとか治山であるとか林野事業であるとか、こういうことにつきまして、要するに北海道特例を参酌してやるということでありますから、当然これは減ることはありません。

 それと同時に、先生、例えば年度を越えることができないとか、一般的な予算と違って、交付金でありますから必要に応じて年度を越えて連続性があるならば仕事を出せるわけですから、私は、そういう意味におきましては、むしろ仕事量全体としてはふえる可能性もある、こういうふうに思っております。そしてまた、年度を切って違う事務処理をしなくてはいかぬとか、そういう必要性がないわけですから、逆に私は、そういう意味におきましては仕事の発注が進むのではないか、こういうふうに思っています。

吉井委員 そこで、法案の附則第三条なんですけれども、施行後八年を経過した場合、交付金に関する制度その他の広域行政を検討して、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるというふうにしているわけですね。この条文では、施行後八年間は北海道特例の縮減、廃止、見直しはないということで考えていいんでしょうか。

佐田国務大臣 そのように考えておりますけれども、先生、平成二十七年の話ですね、それは。平成二十七年には見直すというのは、やはりいろいろな意味で、要するに、交付金がしっかりと機能しているかどうかというふうな確認ということも含めて議論をするというふうに解釈しております。

吉井委員 ということは、施行後八年して北海道特例の見直しがあり得るということはあるということですね。

林副大臣 今のお尋ねのところでございますが、法案の附則の三条に書かれておるところでございまして、今大臣が御答弁ありましたように、二十七年度において云々と書いてございますが、「交付金に関する制度その他の広域行政の推進に関する制度について」というふうにしてございますので、この規定は、平成二十七年度におきまして交付金の見直しを行うということでございますけれども、北海道特例全体についての見直しを行おうとする趣旨のものではない、こういうふうに解しておるところでございます。

吉井委員 北海道特例そのものの見直しはしないということは、北海道特例については、施行後八年以内はもとより、八年後もこれはそのまま交付金化しても続けていくということ、そういうふうに理解していいんですか。

林副大臣 この法案の附則の読み方、そういうことで結構だというふうに思います。

 ただ、予算でございますので、全体で毎年度予算を組むときにそれをどうするか、歳出入一体改革等いろいろございますので、そちらの方で何があってもこの法案で守るということではないということだけは補足して申し上げておきたいと思います。

吉井委員 だから、一応法案の建前としては守るということなんだが、ほかの事情があるから守れる保証はないということだと今のお話で伺いました。

 小泉内閣の担当副大臣だった櫻田義孝内閣府副大臣は、先ほどのことし三月四日の帯広市の自民党のタウンミーティングで次のように発言していらっしゃいます。北海道特例は他県とのバランスをどう考慮し対応するかが課題、我々は現状の財政措置の水準を五年間は維持するということを検討している、そういう発言がありました。

 しかし、法案の解釈でいくと、特例の見直しは歳入歳出一体改革などの視点から別なところでまた検討するという話が今の後段のお話です。そうすると、櫻田さんは、現在の財政措置の水準を五年間は維持する、法案の文言からいうと八年後もずっと交付金化しても北海道特例分の水準を維持するというお話なんですが、しかし歳入歳出一体改革の方では見直しをやっていく。要するに、それはどういうことなんやと。

 北海道特例は五年間は維持するという法的な担保はきちんとあるのかどうか。これは五年間、法的担保はあるはずなんだけれども、しかし、これも歳入歳出一体改革などの視点から、別なところの検討が出てくるとまた変わってくることもあるということなのか、これはどうなんですか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 少し問題点を整理させていただきますと、まず、附則第三条の検討規定は、交付金が当然入ってございます。実は、北海道特例というのは今回の対象になっています二事業以外にたくさんございまして、北海道特例全体は非常に大きな金額になります。今回の法律が対象にしていますのはそのうちの二つでございまして、それに関する交付金についての見直し規定がこういう形で、二十七年度という形であるということでございます。

 したがいまして、先ほど副大臣からも申し上げましたように、そもそもの、これ以外といいましょうか、全体にわたる北海道特例をどうするかということは今回のこの法案等には明記されていないわけでございまして、まさしく、さまざまな中で、当然それは決して議題にのらないということはないということで副大臣の方から申し上げたということだと思います。

吉井委員 法案では、直轄事業の一部を国負担の交付金化する措置をとるとしているわけですね。交付金の水準は、現行では百分の八十、この百分の八十というのは北海道特例の一部ということでいいんですね。

山崎政府参考人 お答えいたします。

 さようでございます。この二事業に関しては、もちろん北海道特例の一部になっているわけでございます。

吉井委員 それで、この法案十九条の二項では、交付金額の算定については、砂防法、森林法その他法令の規定によるという趣旨の条文になっていますね。

 つまり、砂防法、森林法によって北海道特例を廃止や縮小されると、そのまま交付金の算定額になる仕組みになっているんですね。だから、百分の八十の北海道特例を担保する仕組みというのにはなっていないんじゃないですか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の第十九条でございますが、まず二項におきまして、先ほど申し上げましたように、「国が実施するならば」ということで、特例に値する補助率を確保する、それを「参酌して定めるもの」、こういう形で書いてございます。

 それを受けた上で、三項、次の項でございますが、そういう交付金をまさに交付した事業については、当然でございますが、ダブりで補助金を出すわけにいきませんので、ここにありますように、砂防法、森林法その他の法令に基づく国の負担または補助金は行わないものとする。

 したがいまして、まず、交付金でそういう特例といいましょうか、それを確保した上で当然出されますので、その場合については二重に補助金は出しません、こういう規定になっている次第でございまして、実質的には、まさしく従前の補助率はそこで確保されている、こういうことでございます。

吉井委員 交付金の負担の百分の八十という水準は特区法案では要するに担保されているのか、いないのかということなんですね。これは、五年はもとよりですけれども、八年たってもちゃんとこの百分の八十というのは担保されるということになるのか。あるいは、交付金化するということは、砂防法、森林法その他法令の規定による趣旨の条文ですから、その他でいきますと百分の八十じゃないですから、これは担保することにならないわけですね。これは、ちゃんと百分の八十という水準は担保されるということになるんですか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 今申し上げましたとおり、今回の対象になります四事業に関しましては、これまで行っています北海道特例、その補助率等については、この条文でありますように、それを「参酌して定める」という形で担保されてございます。

 その上で、二十七年度においては、これについてはもちろん見直し検討規定がございますので、そのときについてどう扱うかについてはもちろん検討する必要がある、こういう形で法案上は整理されているものであります。

吉井委員 参酌してだけの話では、これは大変危ない話で、二年後の二〇〇八年、次期北海道総合開発計画の策定が行われますね。ここで特例の存廃が議論になる可能性は極めて強いわけです。

 北海道の高橋知事も、北海道議会で花岡議員の質問に答えて、「北海道特例に関しては、我が国の財政が大変厳しい状況にある中で、今後、国の財政再建あるいは北海道開発法に基づく次期総合開発計画の策定などに関連して、北海道にとって厳しい議論も想定されているところであります。」これは道議会で答弁しておられるわけですが、二年後の次期北海道総合計画策定時に北海道特例を見直さない、これはこのまま続けていくということを、大臣、確約されるわけですか。

佐田国務大臣 先生、今回の法律で言わせていただきますと、今回の法律におきましては、いわゆる交付金につきましては、要するに今の北海道特例を参酌して交付金を交付する、こういうことでありますけれども、この法律において、では二十七年まで北海道特例を確約するのか、そのままに残すのか、そういう趣旨の法律ではないということは御理解いただきたいと思います。

 また、先生の言われた二年後の総合計画につきましては、これはこの法律のうちではないというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

吉井委員 要するに、あくまでもこの法律においてはという話なんですよ。

 それで、全体の財政の議論の中とかそういうものがかかわってきますから、ですから、これは北海道特例が二年後の次期北海道総合計画策定のときとか、近い例でいいますと二年先の話になりますが、北海道特例を見直さないというこの担保というのは、この法律においては違う話だから、ないということなんですよ。

 あくまでも、この法律では一応参酌して交付金の扱いをやっていきましょうということだけであって、交付金そのものは、これは、砂防法、森林法その他法令に基づいて、別にきちんと交付割合というのが決まっているわけです。それは百分の八十じゃありませんから、ですから、これはこの法律によって担保される、保障されるものではないということを、私はここのところをやはりきちんと見ておく必要があると思います。

 だからこそ、道州制特区を契機にして北海道特例廃止や見直しが実施されると、北海道経済と道民の暮らしへの影響は大きい。これは今、道民の皆さんが北海道特例がどうなるのかということについて非常に関心が高いというところにつながっていると思います。

 北海道新聞の二〇〇四年三月の下旬に実施したものですが、北海道特例がなくなっても道州制を進めるべきかという質問に対して、賛成という方が一九%で、反対という方が三五%でしたけれども、やはり北海道特例の問題というのは、道経済と道民の暮らしにとって非常に深い問題を持っていて、そういうことを棚に置いて、何か北海道、道州制特区をやったらうまいこといくかというふうな話というのは、私はそういうものじゃない。

 北海道特例の見直しとは、あるいは道州制とは何かということですが、やはり北海道の特例の問題、今回の特区法案も交付税額というのは特例の見直しによって額が変わる仕組みになっている、これは不可分の関係だということを道民の皆さんは非常に厳しく見ておられます。それは自民党の法案作成の過程の中でもそういう議論があったわけですから、こういう道民の心配というのは、私は当然のことだというふうに思います。

 次に、特区法案そのものについてですが、特区法案と行革との関係について少し見ていきたいと思います。

 これは、この前も議論をいたしましたように、二〇〇三年十二月十九日と二〇〇四年五月二十八日の経済財政諮問会議で、北海道の高橋知事が出席して、要するにどういう議論があったのか、これを簡単にお答えいただきたいと思います。

佐田国務大臣 前にもこれは御答弁させていただきましたけれども、平成十五年十二月十九日の経済財政諮問会議におきまして、高橋北海道知事から、北海道は道州制の実現に向けて先導的な役割を果たす上で最もふさわしい地域と位置づけ、道州制先行実施への基本方向等についてアイデアの紹介があったということでございます。

 平成十六年五月二十八日の経済財政諮問会議においては、高橋知事から道州制特区に向けた提案について説明がありまして、より具体的な提案をすべきではないかという意見や、道内分権についても検討すべきではないかとの議論があったというふうに聞いております。

吉井委員 それで、二〇〇三年十二月十九日の経済財政諮問会議での高橋知事が、「それでは、北海道からの提案ということで、道州制を展望した私どもの考え方について御説明を申し上げる。」と言って説明があったわけですね。その一部をせんだっても引用いたしましたが、それを聞いた小泉総理が一元化を励ます。

 そして、二〇〇四年五月二十八日の経済財政諮問会議でも北海道道州制特区の議論があり、ここで道州制特区に向けた提案を高橋知事がまた説明しておりますが、私たちは二段階の統合を提案しております、第一段階で北海道開発局の統合、その後北海道庁との統合という二段階論で、五年から十年をめどにという話があり、この話を聞いて、小泉総理も、だから、まず、あなた、経産省出身だから、北海道の方から大いにやりなさいという議論があったということをこの間取り上げましたが、こういう経過というのは、もちろん大臣としては承知しておられるわけですね。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 前回にもお話し申し上げましたが、経済財政諮問会議の議事録等において、こういうさまざまな議論がございまして、その中で、今委員の御指摘のような発言ももちろんあったということでございます。

 ただ、何度も申し上げますが、この法案は長い間の過程がございまして、その中で、最終的には現在の法案という形で取りまとめたというものでございます。

吉井委員 それで、大臣は、せんだっての委員会では、今度の法律については行政改革だと思っているという答弁をしておられましたが、これは、こうした経済財政諮問会議での議論を念頭に置いての発言であったかと思うんですが、それはそういうことでいいんですね。

佐田国務大臣 今も答弁が事務方からありましたけれども、そういう発言があったということも、詳しくではありませんけれども、私も聞いております。

 私が申し上げておるのは、この法案が通ることによって、例えば税財源の移譲、権限の移譲が道に行われる、そしてまた道の方から基礎的自治体、市町村の方に権限、税財源の移譲が行われていく、そういうことになると、かなりこれは一本化の方向に向いてくるので、まさに地方分権であり、行政改革が進むというふうに申し上げたと私は記憶しております。

吉井委員 それで、経済財政諮問会議での議論を受けて、経済財政政策担当大臣を座長に、内閣府に懇談会が設けられて進められてきておりますが、その懇談会では大体どういう議論が行われてきたんですか。

林副大臣 今、先生御指摘のように、内閣府に懇談会を設置いたしまして、道州制特区の今後の進め方について議論をするという目的で、竹中当時の経済財政政策担当大臣を座長といたしまして、高橋北海道知事、全国知事会を代表する知事、経済財政諮問会議の議員の方、有識者ほかで構成されまして、平成十六年の十月二十六日と十二月二十日の二回にわたり開催をされておるようでございます。

 懇談会においては、道州制特区と道州制や構造改革特区等との関連、政府における推進体制のあり方などにつきまして議論がされたということでございます。

 この懇談会における議論を踏まえまして、平成十七年の四月に内閣府に担当室を設置いたしまして、関係省庁連絡会議において北海道から御提案のあったものの検討を行うなど、この道州制特区の取り組みを推進してきたところでございます。

吉井委員 今お話しいただきましたその懇談会の議事要旨を見ていると、構成メンバー等は今おっしゃったとおりなんですが、議題として、道州制特区のあり方、基本認識について、域内分権について、国の地方支分部局との機能等統合についてという議論が行われていますけれども、その議論の中で、道州制特区は、国の支分部局と道庁との組織統合につながる提案であることが地域再生とか構造改革特区との違いだという発言が見られますし、それから、道州制特区の根本は、国の地方支分部局と都道府県の二重行政の解消、国の地方支分部局と都道府県の範囲が同じ事業のガバナンスをどうするかがポイントだという発言などが散見されるんです。

 これは、要するに、道州制特区は国の支分部局と道庁との組織統合につながる問題、そういう問題意識を持っての議論が行われていたかと思うんですが、これはそのとおりでいいんですね。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のこの懇談会でございますが、先ほど副大臣から申し上げましたように、さまざまな方が御参加されてございます。

 したがいまして、その中で、この特区というものについてどういうふうな力点を置いていくかというのはさまざまな意見がございまして、その中で、今ありましたような発言も、議事概要によりますと、あったということでございます。

吉井委員 そういう発言があったということですが、十二月二十日の懇談会、議題の一つが、国の地方支分部局との機能等統合についてというのが行われておりますが、国の地方支分部局との機能等統合の今後の進め方について、メンバーの宮脇北海道大学教授が、国の地方支分部局との機能等統合について、権限、責任配分の問題と財源、人の事務配分の問題はセットでなければならない、しかし、二つが同時並行的に進む必然性はない、最終的に二つの要素が整理されればよいという説明があり、その後の意見交換で、二重行政の観点から機能統合していくことが道州制特区の対象とすべき課題ではないかということが言われたり、組織の統合については、経済財政諮問会議での議論があったように、まず機能の統合を先行させるべきだ、二段階統合はその先の話ではないかとか、国の地方支分部局との統合の話は、簡単に言うと、自治体と国の地方支分部局で同じような事務をやっている二人の職員がいずれ一人になっていくプロセスを時系列的にどうするかという問題、概括化したような形で物を考えていかないと整理できなくなってしまうということとか、それから、組織統合の際、国家公務員の身分をどうするかという問題について、今から始めないと間に合わない、こういう一連の発言があったと思うんです。

 要するに、道州制特区と、二段階統合といいますか組織統合の考え方が非常に強く議論されたように思うんですが、こういう発言があったことは、これは内閣府に伺っておきますが、このとおりですね。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたとおり、議事概要によりますと、さまざまな方がさまざまな御意見をおっしゃっておいででございまして、その中でこういう発言もあったということは確認できてございます。

吉井委員 それで、実は不思議に思っていることがあるんです。

 経済財政諮問会議とか道州制特区に関する懇談会の議論の中で、法案の名称は広域行政の推進ということなんですが、この広域行政の推進などというものはほとんど議論されている形跡は見当たらないんですが、一体この広域行政の推進というのはどこで議論されたんですか。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 委員の御指摘の広域行政という意味がちょっとさまざまございますが、今私ども言っておりますのは、法案に書いています広域行政ということで申し上げますと、まさしく国からいかに特定広域団体の方に移していくか、その業務のあり方として、広域行政は全般にわたってまさに議論が進められてございます。

吉井委員 だから、その広域行政のお話を、今、広域行政の意味をしゃべってくれはったわけですけれども、私が聞いているのは、改めて経済財政諮問会議や懇談会の議事要旨を見ますと、そうすると、懇談会の議題と議論のポイントという文書、それを見ても、議論した形跡は見られないんですよ。

 経済財政諮問会議はどうかというと、ここでの議論も、広域行政の推進が議論された形跡は見られないんです。議論は専ら、国の出先機関と道庁の一元化とか、国家公務員の定員削減の問題とか、市町村への権限移譲の問題とか、推進組織の問題、行革関連のものばかりなんですよ。

 大臣が、今度の法律については行政改革だと思っておりますとせんだっても答弁されたわけですが、法案は北海道地域での広域行政の推進を銘打っているんですが、進めようとしていることは国の出先機関と道庁の行革で、行革一般に我々は反対しているわけじゃないんですが、北海道への事務移譲を進めて、北海道の国の出先機関を縮小、廃止することが北海道経済に与える影響はどうなるかとか、これは非常に大きいものがあります、現状では道民からの反対も大きいわけですが、こうした世論調査でも議論が十分でないと言っているときに、なぜ広域行政の推進については検討しないで、専ら行革的関連で進めるということになってしまうのか。

 私は、時間が来ましたから締めくくりますけれども、法案は地方分権と広域行政の推進をうたっているんですが、実態は、北海道の国の行政機関の事務事業を道庁に移譲することによって国の機関のスリム化を行うということが中心であって、北海道民の暮らしとか経済をどれだけ活発にして、それを支える、応援するようなものにしていくかという、この観点がさっぱり見られないということを指摘いたしまして、時間が来たということですので、私の質問を終わります。

河本委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

河本委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。西村康稔君。

西村(康)委員 自由民主党の西村康稔でございます。

 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案について、賛成の立場から討論を行うものであります。

 市町村の合併の進展、経済社会生活圏の広域化等に伴い、北海道地方または自然、経済、社会、文化等において密接な関係が相当程度認められる地域を一体とした地方における広域にわたる施策に関する行政、すなわち広域行政を推進することが重要となっております。

 本法案は、こうした状況にかんがみ、現行の都道府県制度を前提としつつも、このような地域的要件を満たす特定広域団体が、国との適切な役割分担及び密接な連携のもとに自主的かつ自立的な取り組みを行い、地方分権の推進や行政の効率化、北海道地方その他の各地方の自立的発展に寄与しようとするものであります。

 私たちは、これまで本法案について、次のような主張をしてまいりました。

 第一に、特定広域団体が内閣総理大臣に対し、道州制特別区域基本方針の変更についての提案をすることができるという仕組みを設け、権限移譲を積み重ねることを通じて地域の自主性をより発揮できるようにすることであります。

 第二に、本法案による取り組みの成果を通じて、道州制導入に向け国民的な議論が深まり、道州制に関する検討に資するということが期待できることであります。

 第三に、北海道知事、北海道議会、全国知事会などから本法案の早期成立に向けた要望がなされており、法案の成立への期待が全国的にも大きいことであります。

 このような理由から、内閣提出の道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案について賛成することを表明いたしまして、さらに、将来における道州制導入を願いつつ、自由民主党及び公明党を代表し、私の賛成討論といたします。

 ありがとうございました。(拍手)

河本委員長 次に、佐々木隆博君。

佐々木(隆)委員 私は、民主党・無所属クラブを代表し、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案につきまして、反対の立場から討論を行います。

 反対の第一の理由は、道州制特区と銘打ちながら、道州制とは何か、その理念や考え方のグランドデザインが本法案には全く示されていないということであります。

 言うまでもなく、地方分権とは、国に集中した権限をいかに国民、住民の手に取り戻すかという観点から検討されるべきものであり、国と基礎自治体及びその間に位置する道州の事務配分についても、行政サービスを受け取る住民の立場から検討されるべきであります。しかしながら、今回の法案からは、それら理念や定義をうかがうことができません。

 反対の第二の理由は、本法案により国から道へ移譲される権限や事業が極めて限定的であり、道州制にふさわしいとは言いがたいことであります。

 本法案により移譲される権限や事業はわずか八項目にすぎず、その内容も、なぜこれまで国の権限や事業とされてきたのかすら理解に苦しむほど枝葉末節なものばかりであります。これらが道州の権限や事業をあらわすとするならば、一体道州制とは何であるか、疑問を持つことは当然であります。

 反対の第三の理由は、北海道地方または三以上の都府県のうち、密接な関係が認められる特定広域団体を対象にすることとしながらも、実質的には北海道以外の地方に適用することは極めて困難であることから、憲法の趣旨に反するおそれがあることであります。

 本法案は、その経緯からかんがみて、実質的には北海道を対象に検討を重ねられ、また、その適用は政令にて北海道に限定するなど、いわば北海道道州特区法案ともいえるべきものであります。御承知のとおり、憲法九十五条には、一つの地方公共団体のみに適用される法律は、住民投票により過半数の同意を得なければならないと定められており、この趣旨に抵触する可能性は捨て切れません。

 道州制とは国の統治機構にかかわる重大な問題であり、広く国民的な議論を巻き起こしながら、十分かつ慎重な検討が行われるべきであります。しかしながら、安倍総理が政権構想で打ち出した道州制ビジョンと本法案の関連が不明確であることや、また、今国会に政府より提出された地方分権推進法案には道州制に関する事項が盛り込まれていないこと等が明らかなように、道州制に対する政府の取り組み姿勢は極めて疑問が多いと言わざるを得ません。

 このような見せかけの道州制特別区域法案は到底容認することができないことを申し上げて、私の反対討論を終わります。(拍手)

河本委員長 次に、吉井英勝君。

吉井委員 私は、日本共産党を代表して、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案に反対の討論を行います。

 第一の理由は、地方分権の推進といいながら、その内容は全く乏しく、実際には北海道開発局など国の出先機関の統廃合や北海道特例の廃止を道州制特区の名のもとに行おうとしているものだからであります。こうしたリストラ・行革は、北海道経済や道民生活に大きな打撃を与えます。

 法案は、随所で行政の効率化を強調しており、佐田担当大臣も答弁で行政改革法案と性格づけました。小泉前首相と高橋道知事とのやりとりや経済財政諮問会議の議論でも、行革法案という位置づけは明確です。

 北海道特例について法案は直接触れていませんが、法案の素案に、「最終的には他の都府県のレベルを検討する。」と記載されていたように、政府のねらいは明確です。法案には、法施行後八年間の期間を含め特例を維持する規定はありません。大臣も、二年後の北海道総合開発計画策定時の特例維持を約束できていません。

 国主導の出先機関の統廃合や北海道特例の廃止は、不安定雇用の増大、中小商工業者への打撃など、北海道経済に大きな影響を与えます。こうしたことは、本来、憲法九十五条により道民の意思を問うのが当然ですが、それを避けるためにこそくな手法をとったことは厳しく指弾されなければなりません。

 第二の理由は、都道府県区域の広域化を前提とした道州制が、地方行政と住民との関係を希薄にし、住民自治を後退させるからです。

 法案は、道州制を本格導入する先行的役割を担っています。道州制について現時点ではっきりしていることは、新たな行政主体となる道あるいは州が現行の都道府県より広域になることだけです。行政区域の広域化は、地域の政治や行政への住民参加を困難にし、住民自治の後退を招きます。

 第三は、道州制を市町村合併押しつけのてこにしていることです。

 北海道庁は、道州制特区と市町村合併を密接不可分の関係と位置づけ、道内百八十市町村を五十九に再編する構想を発表し、合併を強力に推進しています。こうしたやり方は、本来、住民の意思と総意によって判断されるべき市町村合併を、上から押しつけるものであります。

 最後に、やらせ質問疑惑の道州制タウンミーティングの調査についてです。

 政府の調査は、やらせ質問と深い関係にある依頼発言者の実態さえ把握せず、関係地方団体への照会も行わず、内閣府内の担当者の説明だけで、やらせはなかったというもので、その根拠も調査方法も極めて不十分です。改めて再調査を強く要求し、反対討論を終わります。(拍手)

河本委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

河本委員長 これより採決に入ります。

 第百六十四回国会、内閣提出、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

河本委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

河本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時十一分散会


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