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第25号 平成17年6月24日(金曜日)

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平成十七年六月二十四日(金曜日)

    午前十一時五十一分開議

 出席委員

   委員長 塩崎 恭久君

   理事 田村 憲久君 理事 三原 朝彦君

   理事 吉野 正芳君 理事 津川 祥吾君

   理事 伴野  豊君 理事 山内おさむ君

      秋葉 賢也君    大前 繁雄君

      左藤  章君    笹川  堯君

      柴山 昌彦君    園田 博之君

      高木  毅君    早川 忠孝君

      水野 賢一君    森山 眞弓君

      保岡 興治君    柳本 卓治君

      城井  崇君    小林千代美君

      佐々木秀典君    園田 康博君

      樽井 良和君    辻   惠君

      松本 大輔君    江田 康幸君

      富田 茂之君

    …………………………………

   法務大臣         南野知惠子君

   法務副大臣        滝   実君

   法務大臣政務官      富田 茂之君

   法務委員会専門員     小菅 修一君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月二十四日

 辞任         補欠選任

  松島みどり君     高木  毅君

  加藤 公一君     城井  崇君

  松野 信夫君     園田 康博君

同日

 辞任         補欠選任

  高木  毅君     松島みどり君

  城井  崇君     加藤 公一君

  園田 康博君     松野 信夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 参考人出頭要求に関する件

 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百五十九回国会閣法第四六号)


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     ――――◇―――――

塩崎委員長 これより会議を開きます。

 第百五十九回国会、内閣提出、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。南野法務大臣。

    ―――――――――――――

 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

南野国務大臣 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 近年のグローバリゼーションの進展に伴い、犯罪行為が容易に国境を越えるようになり、犯罪組織による国際的な犯罪が頻発しております。(発言する者あり)

塩崎委員長 静粛に願います。

南野国務大臣 また、厳しい経済情勢の中で、暴力団等の反社会的勢力が組織的に関与する悪質かつ巧妙な強制執行妨害事犯が後を絶たないなどの状況にあります。さらに、近年、コンピューターが広く社会に普及し、世界的な規模のコンピューターネットワークが形成されておりますが、このような情報処理の高度化に伴い、ハイテク犯罪が多発しております。

 この法律案は、このような近年における犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化の状況にかんがみ、刑法、刑事訴訟法、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律、その他の法律を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。

 この法律案の要点を申し上げます。

 第一は、平成十五年五月に国会において承認された国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約の締結に伴い必要となる罰則の新設等、所要の法整備を行うものであります。

 すなわち、条約の規定する重大な犯罪に当たる行為であって、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるもの等の遂行を共謀する行為を処罰する組織的な犯罪の共謀の罪及び、重大な犯罪等に係る刑事事件に関し、虚偽の証言、証拠の隠滅、偽変造等をすることの報酬として利益を供与する行為を罰する証人等買収の罪を新設するほか、いわゆる前提犯罪の拡大など犯罪収益規制関係規定の整備や、贈賄罪につき国民の国外犯を処罰するなど国外犯処罰規定の整備を行うこととしております。

 第二は、強制執行を妨害する行為等についての処罰規定を整備するものであります。

 すなわち、現行刑法の関係罰則では処罰が困難な、封印等が不法に取り除かれた後における目的財産に対する妨害行為、目的財産の現状の改変等による妨害行為、執行官など関係者に対して行われる妨害行為または競売開始決定前に行われる競売手続の公正を害するような行為等の強制執行を妨害する行為等を新たに処罰の対象とし、関係罰則を含め、その法定刑を引き上げるとともに、報酬目的または組織的な犯罪として行われる場合に刑を加重することとしております。

 第三は、ハイテク犯罪に対処するとともに、昨年四月に国会において承認された欧州評議会のサイバー犯罪に関する条約を締結するため、罰則及び手続法の整備を行うものであります。

 すなわち、罰則の整備としては、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、不正な指令を与える電磁的記録等を作成等する行為を処罰する不正指令電磁的記録作成等の罪を新設するとともに、わいせつ物頒布等の罪の構成要件の拡充等を行うこととしております。

 また、手続法の整備としては、電磁的記録の記録媒体の差し押さえにかえて電磁的記録を他の記録媒体に複写等し、これを差し押さえることができるものとすること、電子計算機の差し押さえに当たり、電気通信回線で接続している記録媒体から電磁的記録を複写することができるものとすること、電磁的記録の記録媒体への記録を命じ、当該記録媒体を差し押さえる記録命令つき差し押さえの処分を新設することなどのほか、通信履歴の電磁的記録の保全要請の制度や、電磁的記録の没収に関する規定等の整備を行うこととしております。

 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案の趣旨であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

塩崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

塩崎委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 ただいま議題となっております本案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十七分散会


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