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第2号 平成19年2月20日(火曜日)

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平成十九年二月二十日(火曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 七条  明君

   理事 上川 陽子君 理事 倉田 雅年君

   理事 武田 良太君 理事 棚橋 泰文君

   理事 早川 忠孝君 理事 高山 智司君

   理事 平岡 秀夫君 理事 大口 善徳君

      赤池 誠章君    稲田 朋美君

      今村 雅弘君    近江屋信広君

      奥野 信亮君    後藤田正純君

      笹川  堯君    柴山 昌彦君

      長崎幸太郎君    武藤 容治君

      森山 眞弓君    矢野 隆司君

      保岡 興治君    柳本 卓治君

      山口 俊一君    山本 明彦君

      石関 貴史君    河村たかし君

      北神 圭朗君    中井  洽君

      横山 北斗君    神崎 武法君

      保坂 展人君    滝   実君

    …………………………………

   法務大臣         長勢 甚遠君

   法務副大臣        水野 賢一君

   法務大臣政務官      奥野 信亮君

   法務委員会専門員     小菅 修一君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十日

 辞任         補欠選任

  清水鴻一郎君     長崎幸太郎君

  三ッ林隆志君     山本 明彦君

  大串 博志君     北神 圭朗君

同日

 辞任         補欠選任

  長崎幸太郎君     清水鴻一郎君

  山本 明彦君     三ッ林隆志君

  北神 圭朗君     大串 博志君

    ―――――――――――――

二月二十日

 国籍選択制度の廃止に関する請願(西村智奈美君紹介)(第二号)

 同(岩國哲人君紹介)(第一五号)

 同(細川律夫君紹介)(第一六号)

 同(荒井聰君紹介)(第三〇号)

 同(市村浩一郎君紹介)(第三五号)

 同(細野豪志君紹介)(第三六号)

 同(西村真悟君紹介)(第四七号)

 同(石関貴史君紹介)(第五五号)

 同(丸谷佳織君紹介)(第七一号)

 同(佐々木隆博君紹介)(第八五号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第九六号)

 同(高木美智代君紹介)(第一〇四号)

 同(松木謙公君紹介)(第一二二号)

 成人の重国籍容認に関する請願(西村智奈美君紹介)(第三号)

 同(岩國哲人君紹介)(第一七号)

 同(細川律夫君紹介)(第一八号)

 同(荒井聰君紹介)(第三一号)

 同(市村浩一郎君紹介)(第三七号)

 同(細野豪志君紹介)(第三八号)

 同(西村真悟君紹介)(第四八号)

 同(石関貴史君紹介)(第五六号)

 同(丸谷佳織君紹介)(第七二号)

 同(佐々木隆博君紹介)(第八六号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第九七号)

 同(高木美智代君紹介)(第一〇五号)

 同(松木謙公君紹介)(第一二三号)

 重国籍容認に関する請願(土肥隆一君紹介)(第四六号)

 外国人住民基本法の制定に関する請願(阿部知子君紹介)(第一〇二号)

 登記事項証明書交付申請に係る手数料の引き下げを求めることに関する請願(谷口隆義君紹介)(第一〇三号)

 登記事項証明書交付申請に係る手数料の引き下げに関する請願(大塚高司君紹介)(第一二〇号)

 同(長安豊君紹介)(第一二一号)

 同(中山泰秀君紹介)(第一三五号)

 同(福島豊君紹介)(第一三六号)

 同(三井辨雄君紹介)(第一三七号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件


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     ――――◇―――――

七条委員長 これより会議を開きます。

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。

 この際、法務行政等の当面する諸問題について、法務大臣から説明を聴取いたします。長勢法務大臣。

長勢国務大臣 委員長を初め委員の皆様方には、平素から法務行政の運営について格別の御尽力を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 私が法務大臣に任ぜられてからはや四カ月が経過いたしましたが、改めて、その立場と責任の重大さを痛感しております。法務大臣として、常に国民の視点に立った法律の適正な執行に努めてまいる所存でありますので、皆様方の一層の御理解と御支援を賜りたいと存じます。

 また、今国会にも数多くの法律案を提出することとしておりますので、速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。

 それでは、所信の一端について申し述べさせていただきます。

 第一は、司法制度改革の推進についてであります。

 昨年、日本司法支援センターが業務を開始いたしました。これは、身近で頼りがいのある司法の実現を目指すものであります。日本司法支援センターが真に国民の要請にこたえるサービスが提供できるよう、一層努力を重ねてまいります。また、裁判員制度の導入まで、いよいよ二年余りとなりました。国民の皆様が裁判員に指名されたときに参加してもらえるよう、制度導入の意義、内容を御理解いただき、参加への懸念や不安が解消されるように広報等に全力を挙げてまいります。あわせて、裁判員制度の円滑な運用等のため、裁判所に同一被告人に対する複数の事件が係属した場合に、区分した事件ごとに裁判員を選任することを可能とする部分判決制度を創設することなどを内容とする裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案を今国会に提出することとしております。

 また、一連の司法制度改革が実効あるものとなるよう、法教育のさらなる充実、普及、さらに、本年四月から開始される裁判外紛争解決手続の認証制度の円滑な実施などに取り組んでまいります。

 司法の中核をなす裁判所の体制につきましては、今後ともその充実強化を図る必要があり、判事等の一層の増員を図るために、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を提出させていただいております。

 第二は、安全、安心な社会の実現についてであります。

 残虐な忌まわしい事件が頻発しており、世界一安全な国日本の復活はすべての国民の願いであります。国民の不安をなくすため、治安関係部門の体制充実・強化など、法務省一丸となって全力を傾注してまいります。このための法律案も提出することとしております。

 一つは、自動車運転による過失致死傷事犯等に対して事案の実態に即した適正な科刑を実現するために、自動車の運転に必要な注意を怠り、人を死傷させた者に対する罰則を強化することなどを内容とする刑法の一部を改正する法律案であります。

 次に、犯罪被害に遭われた方々について、司法手続においてその保護、支援のさらなる充実を図るため、被害者の方々が刑事裁判に参加する制度を創設することなどを内容とする犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案であります。更生保護法案においても、仮釈放等の審理において犯罪被害者等から意見を聴取する制度を整備することとしております。

 また、前国会から二つの法律案が継続審議となっております。

 国際社会と協調しつつ、麻薬、テロなど、組織犯罪やサイバー犯罪を防止し処罰することは国際的な課題であり、これに積極的に取り組むことは、世界の主要国として我が国が果たすべき責任でもあります。委員の皆様及び国民の皆様に御理解をいただき、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案を成立させ、既に国会で御承認いただいている国際組織犯罪防止条約及びサイバー犯罪条約を早期に批准することが必要であります。

 また、少年法等の一部を改正する法律案は、少年の保護事件に係る調査手続の整備、十四歳未満の少年の保護処分の多様化、保護観察に付された者に対する指導を一層効果的にするための措置等の整備及び国選付添人制度の整備を内容とするものであり、少年非行の現状に適切に対処するために早急に必要な改正であります。

 国際テロの脅威は依然深刻であります。国際社会の一員として毅然とした姿勢を示し、テロの未然防止と国際協力の強化に努めてまいります。北朝鮮関係につきましては、拉致、核・ミサイル問題等重大な問題が依然として存在していることから、関係省庁とも連携協力のもと、関連情報の収集、分析等を通じて問題解決に積極的に貢献してまいります。また、オウム真理教関係につきましても、その動向把握に一層努力し、公共の安全の確保に万全を期してまいります。

 第三は、矯正・保護・人権擁護体制の整備であります。

 刑務所等における処遇については、昨年、刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の一部を改正する法律により、監獄法が全面改正されましたので、その円滑、適正な施行に万全を期してまいります。刑務所に関しては、その著しい過剰収容を緩和するために、施設の拡充、定員の確保に努めております。PFI手法を活用した刑務所の第一号施設である美祢社会復帰促進センターは、本年四月から運営を開始いたします。真に国民に理解され、支えられる刑務所となるよう、関係自治体や民間事業者との連携を十分に深め、円滑で適正な運営を実施してまいります。

 刑務所出所者等の再犯の防止が緊急の課題となっております。性犯罪者処遇プログラムや就労支援を初めとする改善指導等効果的な矯正処遇をさらに積極的に推進するとともに、更生保護の機能を充実強化するため、犯罪者予防更生法及び執行猶予者保護観察法を整理統合し、保護観察における遵守事項を整理して充実させること等を内容とする更生保護法案を今国会に提出することとしております。また、刑務所出所者等に対して保護観察官による強化された直接処遇と充実した就労支援を行い、その改善更生及び再犯防止を促進するため、自立更生促進センター構想を推進してまいります。

 また、深刻ないじめ問題への対処など、人権啓発や人権侵害事件の調査・救済活動の充実強化に努めてまいります。

 人権擁護法案については、従前の議論を踏まえ、今後も真摯に検討を進めてまいります。

 第四は、出入国及び在留管理体制の強化についてであります。

 昨年、我が国に来日した外国人は初めて八百万人を突破し、外国人入国者は着実に増加しており、今後も、観光立国政策の目標である二〇一〇年までに来日外国人の一千万人突破の実現に資するため、さらなる審査の効率化、迅速化に努めてまいります。

 他方、凶悪な外国人犯罪が後を絶たず、テロリスト、犯罪者、不法滞在をもくろむ者の入国を防止するため、バイオメトリックスの利用を導入するなど、厳格な審査体制を強化し、万全を期してまいります。また、二十万人とも言われる不法滞在者については、大幅に減らすことを目標に警察等関係機関と連携し、摘発を強化してまいります。あわせて、在留管理のあり方について、幅広い見地から検討を進めてまいります。さらに、外国人労働者に関する各種の議論を踏まえ、その受け入れのあり方などについて、関係各省とともに検討を進めてまいります。

 第五は、国民の生活に密着した分野における取り組みについてであります。

 まず、身近な戸籍制度に関し、社会における個人情報保護に関する国民の関心の高まりなどにかんがみ、戸籍に記載された個人情報を保護するとともに、あわせて、その真実性を担保するための法整備を行うため、戸籍法の一部を改正する法律案を今国会に提出することとしております。

 また、昨今、生まれた子の戸籍をめぐる紛議が増大していることにかんがみ、民法第七百七十二条に関する取り扱いなど、実態に合ったものとなるよう検討を進めてまいります。

 さらに、都市再生の円滑な推進に寄与するため、全国の都市部における登記所備えつけ地図の整備事業を強力に推進してまいります。

 そのほか、国家公務員の退職後の年金制度に関する状況等を踏まえ、執行官の退職後の年金についての暫定措置を廃止する等の必要があるため、執行官法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいております。

 また、刑事司法の分野に関する国際連合等への協力及び民商事法の分野におけるアジアの国々に対する法整備支援についても、我が国に対する国際的信頼を高めるためにも、その取り組みを続けてまいります。

 委員長を初め委員の皆様方の一層の御理解と御指導を賜りながら、このような取り組みを通じて、法務大臣としての重責を果たすべく、水野副大臣及び奥野大臣政務官とともに全力を尽くしてまいる所存であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

七条委員長 なお、平成十九年度法務省関係予算及び平成十九年度裁判所関係予算につきましては、お手元に配付いたしております関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承をお願いいたします。

 次回は、明二十一日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十二分散会


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