衆議院

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第3号 平成22年4月6日(火曜日)

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平成二十二年四月六日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 安住  淳君

   理事 生方 幸夫君 理事 神風 英男君

   理事 玉城デニー君 理事 宮島 大典君

   理事 村越 祐民君 理事 新藤 義孝君

   理事 中谷  元君 理事 佐藤 茂樹君

      海江田万里君    楠田 大蔵君

      小林千代美君    高橋 昭一君

      橘  秀徳君    津島 恭一君

      中塚 一宏君    中野  譲君

      長島 昭久君    藤田 大助君

      松岡 広隆君    鷲尾英一郎君

      渡辺浩一郎君    岩屋  毅君

      江渡 聡徳君    小泉進次郎君

      橘 慶一郎君    浜田 靖一君

      福井  照君    赤嶺 政賢君

      照屋 寛徳君    下地 幹郎君

    …………………………………

   外務大臣         岡田 克也君

   防衛大臣         北澤 俊美君

   内閣官房副長官      松野 頼久君

   外務副大臣        武正 公一君

   防衛副大臣        榛葉賀津也君

   防衛大臣政務官      楠田 大蔵君

   防衛大臣政務官      長島 昭久君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    金高 雅仁君

   政府参考人

   (警察庁交通局長)    石井 隆之君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    西川 克行君

   安全保障委員会専門員   金澤 昭夫君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月六日

 辞任         補欠選任

  高橋 昭一君     松岡 広隆君

  小泉進次郎君     橘 慶一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  松岡 広隆君     高橋 昭一君

  橘 慶一郎君     小泉進次郎君

    ―――――――――――――

四月五日

 防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)

 国の安全保障に関する件


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     ――――◇―――――

安住委員長 これより会議を開きます。

 国の安全保障に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として警察庁刑事局長金高雅仁君、警察庁交通局長石井隆之君及び法務省刑事局長西川克行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

安住委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

安住委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷元君。

中谷委員 まず、普天間問題について質問させていただきます。

 鳩山総理は、三月三十一日の党首討論で、普天間基地の代替施設の腹案を持っていると言いました。その後、四月二日、官邸で関係閣僚の協議が持たれましたけれども、外務大臣、防衛大臣も参加をされておりますが、終了後、総理は、この腹案に沿って関係閣僚が動いていると記者団に言いました。両大臣はこの案を了解しておりますか。

岡田国務大臣 腹案という言葉が総理から出て、若干いろいろ議論を呼んだかもしれませんが、内閣としては、平野官房長官のもとで、普天間の移設先についてさまざま議論を行ってまいりました。そのことを受けて、関係閣僚が集まって議論を行ったところであります。

 内容については、具体的なことはこの場で申し上げることは差し控えたいというふうに思います。

北澤国務大臣 大筋、外務大臣の答弁されたとおりでありますが、総理の言われる腹案というのは、これは私の推測でありますが、官房長官を中心にして八回にわたって検討してきた案を整理して、その経過の中で、総理にいろいろ報告をして、取りまとめる過程の中で総理がその案についてしっかりした確信を持ったのではないか、そんなように思います。

中谷委員 両大臣は非常に慎重に事を進めていますが、総理は本当に言葉が軽いですね。もう閣僚が動いていると明言をされて、それぞれその言葉が関係者に伝わっております。

 衆議院の安全保障委員会は、安住淳委員長のもと、三月の十七日、沖縄の現地視察をしまして、普天間の米軍の現地司令官とも会い、キャンプ・シュワブ、ホワイトビーチ上空からヘリで現場を視察し、沖縄県知事の意見も聴取をしました。

 そのとき知事は、政府はゼロベースで検討中であるといって何も具体的なことは言ってこないんだ、政権交代から半年、まだ県側にはしっかりと説明がないと、非常に厳しい意見でございました。

 防衛大臣は、その後、県知事と会談をされましたけれども、沖縄県サイドにこの腹案を説明し、具体的なお話をされたんでしょうか。

北澤国務大臣 おっしゃるとおり、三月二十六日に岡田外務大臣がルース駐日大使と、そしてまた私が仲井眞沖縄県知事と現地でお行き合いをいたしました。その後、四月一日には、知事が上京されましたので、官房長官とお行き合いをし、また二日に私がお行き合いをして意見交換をさせていただきました。

 外務大臣の方から米側に伝えた内容とほぼ同程度のものを私の方から口頭でお話をして、しかし、細部にわたって細かな説明をするというところにまだ至っていないという事情もお話を申し上げた次第であります。

中谷委員 その話がどういう内容で、どういう程度の話かということは非常に重大なことでございます。

 総理が閣僚に対して動いてもらっているということですが、私は、手順が少しおかしいのではないかなという気がいたします。当然、アメリカにお話をされる、沖縄にお話をされる。それもまず前提があって、きちんと政府で物事を決めて、連立政権ですから、社民党、国民新党そして民主党の中で、これでやっていこうと夜を徹する議論をして、こういう案であるということがないと、生煮えでアメリカにも沖縄にも話した場合に余計に混乱に拍車をかけるわけでございますが、連立与党の合意、これは一体どうなっているんでしょうか。それはもう既にやられるものであるというふうな内容なんでしょうか。

岡田国務大臣 私は、確かに、ルース大使を通じて米国側に現状の説明を行ったところであります。

 ただ、具体的にきちんと一つに固まったものがあるわけではなくて、さまざまな考え方、現在の状況についてアメリカに説明した。アメリカ側とそれから地元側と同時並行的に説明をしながら、意見交換をしながら固めていくという過程に今あるということでございます。

 したがって、連立政権として最終的に決めるときに、それは合意がなければ政府の案にならないわけでありますが、どういう手順で、どういう順番でやっていくかということは、これはまさしく内閣が決めることであって、そのことについて、今の御意見は御意見としてわかりますが、我々は我々の考え方で進めていく、最善のやり方でやっていくということを申し上げておきたいと思います。

中谷委員 本当に、手順について、政府が、もう関係閣僚が動いているということ自体が、話がうまくいくのかなと。やはり政府がそういった動きをする前にきちんと、連立を組んでいる三党が、これでいきましょう、政府はこういう案ですよという了解を得た後に動き始めないと、話をした後でまた変わりましたというのでは相手にも迷惑をかけることでありまして、私は、早急にこれは連立三党の合意を得られるように、夜を徹して議論して話を詰めていかれるのがまず最初ではないかなというふうに思います。

 そこで、お伺いをさせていただきますが、外務大臣、アメリカの方に渡りまして、国防長官、国務長官にお話をされた際に、現行案は実現が難しいと言ったというふうに伝えられていますが、一体、この発言をされたのか、向こうの両大臣にどんな話をされたのか、伺います。

岡田国務大臣 私は、三月二十九日に、基本的にはG8外相会合がカナダで行われますので、それに参加をするためにオタワを訪問したわけですが、それに先立って、ワシントンでゲーツ国防長官と、そしてオタワでクリントン国務長官と会談をそれぞれいたしました。

 会談の中身について詳細を語ることは控えたいというふうに思いますが、御指摘の点に関しては、現行の日米合意案について、さまざまな困難があるということを申し上げたわけでございます。それ以上でもそれ以下でもない。その困難さの程度において、現行案よりもより困難さの少ない、我々が今さまざま検討しているそういう案についてぜひ御検討いただきたいということを申し上げたところでございます。

中谷委員 その会談の中でも、米側は、今でも現行案が最適だと思っていると言われたと思います。また、米国も、日米の合意に基づいて、いろいろな予算、またグアムの問題も進めているようでありますが、では、この腹案なるものの話はまだアメリカ政府に話していないということでよろしいんでしょうか。

岡田国務大臣 先ほど申し上げましたように、ルース駐日米国大使を通じて現在の考え方、現状について説明をしているということでございます。

 それから、先ほどの現行合意案については、我々、ゼロベースで検討してきておりますので、これがだめだ、これができないなどということは言うつもりはございません。ただ、困難さの程度において、合意案と比べれば、今我々が提案し考えている案といいますか、一つになっているわけでは必ずしもないんですけれども、我々の考えているものがより困難さが少ない、したがって、それをぜひ検討してもらいたいということを申し上げたところであります。

中谷委員 それではお伺いしますが、総理の腹案として言われているのは、まずキャンプ・シュワブの陸上部に六百メートルの離着陸帯、ヘリパッドを建設し、二千メートル級の滑走路のある徳之島に訓練、一部の機能を移転し、将来はホワイトビーチ、勝連に移転をするという案とされておりますが、この案は現状案よりもより可能性のある、実現性のある案であるというふうに認識をされていますか。

岡田国務大臣 政府として、現在どういう案を考えているかということは申し上げておりませんので、仮定の議論にはお答えしかねます。

中谷委員 現状と比べて、私は、どっちが実現性があるのかと。要は目標は、二〇一四年に普天間基地が閉鎖をされて、普天間問題が一応の決着を得るということでございますが、先日、この委員会で沖縄の普天間の基地を視察しまして、現地の司令官のお話を聞いてまいりました。

 そこで得られたのは、この腹案と言われる案の問題点としての第一に、海兵隊の陸上部隊と輸送部隊が離れていれば海兵隊の役割であります即応機能を十分に発揮できるかどうかという点でありますが、普天間基地のスミス司令官によりますと、ヘリというのはタクシーではないんだ、部隊に攻撃力を与えるものであって、航空と陸を切り離して運用はできません、離すにしても中継地点が必要であって、時間距離にして約三十分程度であるということでございました。

 今言われております徳之島、これに飛行場、二千メートル級の滑走路と言われておりますが、この徳之島と海兵隊のいるキャンプ・シュワブは何キロ離れていて、ヘリでどれくらいかかるのかという点について、防衛省からお伺いさせていただきます。

北澤国務大臣 お答え申し上げます。

 徳之島とキャンプ・シュワブとの距離は約百七十キロと承知をいたしております。ちなみに、普天間飛行場から徳之島までの距離は二百キロということであります。

 航続時間ですけれども、一般論として、いかなる機種のヘリを運航するかによって、ヘリの性能等の観点から、飛行時間にはかなりの差異がある、これはもう委員十分御承知のことだと思います。機種が確定したとしても、人員であるとか物資、いわゆる積載重量、燃料積載等によって飛行時間はかなりの差異が生ずるということでございます。

中谷委員 一般論で結構ですが、現実に自衛隊は那覇に航空部隊がありましてヘリの運用をしておりますが、徳之島なども急患の搬送とかいろいろな災害派遣をしておりますが、大体どれくらいかかるんでしょうか。

北澤国務大臣 徳之島に特定して今御議論をなさっておりますが、先ほど申し上げましたように、これ以上徳之島に特定して私の立場で議論を進展させると、あたかも徳之島が政府案として特定されておるという誤解を招きかねないので、コメントは控えさせていただきたいと思います。

中谷委員 私は、委員会で、自衛隊のヘリの場合に沖縄の那覇から徳之島までどれくらいかかるのかということですが、お答えいただけませんでしょうか。

北澤国務大臣 先ほども申し上げましたように、機種の問題、それから積載量、燃料の問題、さまざまありますので、こういうヘリでこういう物資という、重量の問題がありますが、そういうことを特定して御質問いただければ、これは今持ち合わせてはおりませんけれども、しっかり御答弁を申し上げたいと思います。

中谷委員 CH47で結構ですが、そのデータを次回にお答えいただきたいと思います。

 次に、普天間基地の司令官は、普天間代替移設の条件として、九千フィート、約三千メートルの滑走路が必要であると申しました。固定翼、回転翼の滑走のため、また国連基地の機能も普天間は果たしております。その上、福利厚生施設もあります。

 その問題につきましては、現行案、沿岸案は、きちんと福利厚生施設も含めた、きちんとした滑走路の地積もある条件を満たしていますが、言われている腹案については、現状と同じレベルの機能が維持されるものであるというふうに認識してよろしいんでしょうか。

北澤国務大臣 場所を特定しての話ではありませんが、当然、米側に移転をしていただくということになれば、そういう問題をしっかりすり合わせるのがまず前提条件になるというふうに思います。

中谷委員 それでは、もう一問伺います。

 同じく現地の司令官は普天間施設の性格をお話しされまして、この普天間の機能は、いろいろな事態に備えますけれども、野球で例えると、外野がハワイである、内野がグアムである、それぞれが練習をして試合に臨めるかどうかということで、大事なのは有事の際の支援システムとそれぞれの機能がうまく作業を行うことができるかということでありまして、やはりそれぞれの機能が隣接をして運用していくことが大事であるというふうに言われました。また、訓練も、沖縄にはハンセン、中部、北部の訓練場がありまして、在日米軍の沖縄の部隊全体が運用できるという意味においても沖縄の海兵隊にはヘリの航空基地が必要であるということであります。

 徳之島に移設をする案ということにおきますと、運用の面また訓練の面でいろいろな支障が出ると思いますが、この点はいかに認識をされているんでしょうか。

岡田国務大臣 まず、今委員のお話の中で、外野がハワイ、内野がグアムということになると、沖縄なり在日基地は何になるのかちょっと、どういうふうに言われたのか非常に関心のあるところであります。

 いずれにしても、今、具体的にどこということを申し上げる立場にはございません。委員の御関心は御関心として十分念頭に置きながら、米国側とさまざまな議論を行っていきたい。同時に、沖縄の負担の軽減ということをさらに進めたいという我々の思いがありますので、どこで調和を図っていくかということだと思います。

北澤国務大臣 徳之島に特定した御議論でありますが、それは前提を抜いて、有事のことを申し上げれば、前政権が合意したロードマップに従って言えば、有事の場合は新田原あるいは築城を想定しておりますし、また、既に給油機十二機は岩国へ移すということでありますので、そういう意味でいうと、新たなる移設先の対象になるのは、現在ある定数でのヘリの六十機、それから固定翼機の連絡機の三機、こういうことになるわけであります。

中谷委員 今の御発言の中で、有事は築城、新田原を使用するということでございますか。では、沖縄の普天間は使わないということでしょうか。

北澤国務大臣 これは前政権のときに合意をしたことでありまして、有事というか、緊急時という表現を使っておるのが正確なところだというふうに思います。

中谷委員 それにしても、普天間の代替を使ってということですよね。

北澤国務大臣 普天間の代替施設は、前政権での合意は、辺野古にV字の千六百、千八百かな、ちょっとこれは正確にまた述べさせていただきますが、そういう前提で計画が練られていたということからすれば、新政権のもとでの新しい代替案はそういう規模を想定しなきゃならぬ、こういうふうに思います。

中谷委員 その計画も、日米間で共同の戦略目標なり有事の対応を考えてつくられた築城であり新田原でありまして、やはりその機能を果たさなければならないというのが前提でございます。

 米軍の運用の場合には、陸海空海兵の四軍が共同で運用されていまして、それによってのいろいろな想定に基づいた抑止力というふうに構成をされております。先ほど内野、外野という話がありましたが、仮に沖縄から海兵隊の拠点がなくなってしまった場合にはなかなか責任が果たせないよというお話でございまして、この四軍の中で海兵隊が離されてしまえばその機能は果たせなくなる、抑止力がなくなってしまうという意味で、普天間は現在は米国の前方展開の拠点を担っているということでありますので、それなりに非常に機能は重要であるということでございます。

 そこで、日米の安全保障の責任者として両大臣に伺いますが、それを考えて、沖縄本島から徳之島に移っても防衛の面で大丈夫であるというふうに認識をされておりますか。

岡田国務大臣 特定の場所についてはコメントいたしません。徳之島ということを委員は前提にしておられますけれども、政府としてそういったことを申し上げているわけではございませんので、それに対するコメントは控えたいというふうに考えております。

 それから、委員、いろいろな御指摘をいただきました。基本的に、現在の抑止力というものをしっかりと維持しながら沖縄の負担を軽減する、そのためにどうしたらいいか、そういう観点で私が責任を持って米国側とお話をする、こういうことでございます。

北澤国務大臣 今外務大臣が答弁を申し上げたとおりでありますが、再三申し上げますけれども、委員はどうしても徳之島を前提にして御質問をされておるわけでありまして、そういう文脈の上で答弁が続くと大変混乱を起こしますので、我々は徳之島を前提にして申し上げているわけではないということをぜひ御理解いただきたいと思います。

中谷委員 この質問をさせていただく理由は、総理大臣が腹案を持って、それに沿って関係閣僚が動いているということを明言されたから質問しているわけでありまして、その点につきましては非常に大事な問題であります。特に普天間基地機能というのはこの極東の安全保障の一番核となる機能でございますので、その点を伺っているわけでございます。

 そこで、さらに伺いますが、この腹案の中に、キャンプ・シュワブ陸上に五百から六百メートルの滑走路を建設するということでございますが、これは、沖縄の東村高江に米軍ヘリパッド建設の話が今ございますが、これにかわるためにヘリパッドをつくろうということでございますか。

北澤国務大臣 関係のない話であります。

中谷委員 では、このキャンプ・シュワブの陸上につくられるヘリパッドというのはどういう役割があると思われますか。

北澤国務大臣 私も報道では承知をしておりますが、そのことが確定したとか議論の俎上に上がっているとかということは、コメントを控えさせていただきます。

中谷委員 現にヘリパッドの話がありまして、地元からの大変強い反対によって現状はできていないので、これに関連したのかなと拝察をします。そうでなかったら、普天間基地の機能の一部がキャンプ・シュワブの陸上につくられるというふうに認識をしますが、そう考えてよろしいんでしょうか。

岡田国務大臣 先ほど来何度も申し上げておりますように、具体的などこかを前提にした議論というのは控えさせていただきたいというふうに思います。

中谷委員 そういうことでやりとりをしましても、沖縄の皆さんにとっては、本当にどうなるのかなということで、そこが早く知りたいわけでございます。

 沖縄の知事と会いまして、このキャンプ・シュワブの陸上におきましては、やはり住民の上空を通過する、騒音の被害もある、また赤土によって環境被害もあるということで、もう既に反対をされて、だから海上の方へ現行案が行った経緯もございます。また、ホワイトビーチにつきましても、県知事さんから意見を聞きましたけれども、非常に環境、安全面で問題があって、地元の了解が得られないだろうということでございます。

 そこで伺いたいんですが、辺野古についてはもう環境調査も終わって、あとは政府が決断をすれば工事ができるような状況になりましたが、それは実施が困難であるということでございます。では、ホワイトビーチの方はそれ以上の困難があるわけでございまして、このホワイトビーチの埋め立てについて将来の計画に入れるということは、現行の辺野古案を否定したことと矛盾をしてくるんじゃないかなと思っておりますが、この点についてはいかがお考えなんでしょうか。

岡田国務大臣 何度も申し上げますけれども、ホワイトビーチという話が出ましたけれども、具体的な地点についてのコメントは差し控えたいというふうに考えております。

北澤国務大臣 今外務大臣が申し上げたように、私も同じ考えであります。

中谷委員 政権ができてもう半年過ぎたわけですね。わかりやすく言えば、現行案を否定して、例えば、このレストランで飯を食うのはまずいから外へ出ようやということで、みんなを連れ出してあちこち次のところを当たってもすべて断られているとか、すべて店が閉まっている、どこへ行っていいのか、もう行き先がなくて非常に路頭に迷っているというのが現状ではないかなというふうに思っております。

 せっかく政府がまとめた案をひっくり返して、そして今回のように、もう半年過ぎても決まっていないという状態を招いていることに対して非常に責任が重いと思いますけれども、両大臣はこのことについてどうお考えになっておられるんでしょうか。

岡田国務大臣 何度も申し上げておりますように、五月末までに政府としての案を決定するということでございます。

北澤国務大臣 何かわざわざ二人で答弁に立たなくてもいいようで恐縮ですが、外務大臣と全く同じ認識です。

中谷委員 それでは両大臣に伺いますが、現行案は、非常に困難であるということは両大臣も言われておりますが、全く可能性がなくなってしまったのかどうか、この点はいかがでしょうか。

岡田国務大臣 政府としては、五月末までに政府としての案を決定するということは既に申し上げているとおりでございます。基本的にゼロベースで議論しておりますので、現行案について、今我々が考えているものより、より困難性があるということは私申し上げておりますが、それ以上でもそれ以下でもないというふうに考えております。

北澤国務大臣 鳩山内閣は、沖縄の県民の皆さんに対して最低限でも県外だという政治発信をして政権についたということを鳩山総理が極めて重く受けとめて、現在の政府案の取りまとめに努力をしておるということであります。

中谷委員 ホワイトビーチ案を提案するぐらいなら、私は現行案の方が可能性もあると思っております。

 いずれにしても、二〇一四年まであと四年もありませんが、普天間の基地を移転させ、閉鎖させるということが目標でございます。困ったときには原点に戻れと申しますが、原点は何かといいますと、橋本総理がこれを決断したときに、キャンプ・シュワブ沖の浮体案、いわゆるポンツーン案、浮体の滑走路を浮かべようという案がありました。桟橋方式と埋め立て方式と浮体方式、三つの案があって、私が大臣のときに埋め立てに絞り込んで、いろいろ検討の結果そうなりましたが、なかなか埋め立てが難しい場合に、やはりもう一度三つの案を比較するぐらい、このポンツーン案というのも選択肢の一つに入れていただければどうかなというふうに思っております。

 また引き続き普天間問題は他の議員が質問をさせていただきますが、一つ、今度の岡田外務大臣の訪米につきまして、核問題について話をされてこられました。

 まず、オバマ大統領は、八日に新たな核削減条約に署名をしまして、十二、十三とワシントンで各国の首脳級会合を開催して、テロの核の拡散を四年以内に防御するという体制を確立しようとしております。また、五月三日にニューヨークで、五年に一度のNPTの再検討会議で合意文の採択を目指すわけであります。

 岡田大臣は核の先制不使用を自分の考え方として述べられましたが、実際に、四月五日にNPRというアメリカの核戦略の見直し、これが間もなく発表されますけれども、そこに、核攻撃を抑止することを唯一の目的とするという文章を見送って、アメリカは核の先制攻撃の余地を残す方針を出すと言われておりますが、この点について、外務大臣、どうお考えなんでしょうか。

岡田国務大臣 まず、けさ七時半ごろだったでしょうか、クリントン長官と電話で話をいたしまして、クリントン長官からは、アメリカでいうあすというか、日本時間でいうと恐らくあすの未明ということになると思いますが、NPRを発表したい、こういうお話でございました。中身についても一定の説明を受けましたけれども、それを発表するまでは言わないという約束でございますので、御了解いただきたいというふうに思います。

 ちょっとそれは横に置いて、まず、私自身が、核の先制不使用ということについて、もちろん中期的にはそういったことを目指したいというふうに考えておりますが、それが直ちにできるというふうに考えているわけでは必ずしもございません。ここのところは、何度言っても、そのことについて、報道機関の一部に、私が依然として先制不使用を今すぐ行うべきだと、そういうニュアンスで書かれているところはありますが、それはそういうことではございません。

 しかし、その先制不使用に至るまでのプロセスとして、まず核の消極的安全保証、つまり核を持っていない国に対しては核を使用しないということ、これは国連の場でも何度も議論され、あるいは決議になったりしておりますが、そういったことをどう考えるのか。そしてもう一歩進むと、核の目的ということを、役割を低減させるという問題。役割を低減させるという中でもさまざまなステップがあると思いますけれども、核の唯一の目的というものを核攻撃に対する抑止に限定するという唯一目的というのもありますし、そこまでできない、あるいは主要な目的、核の主要な目的というのは核攻撃に対する抑止というふうに考える、いろいろな段階があり得ると思っております。

 そういうことについて、米国政府も含め、さまざまなところで議論が行われているということでございます。

中谷委員 結果としては、核攻撃を抑止することを唯一の目的とするという文言はないということで、先制攻撃も可能であるという余地を残しておりますが、私は、日本の防衛を考えますと、これはよかったんじゃないかと思います。

 というのは、やはり日本の防衛を考えますと核の抑止力というのは必要なものでありまして、今後とも維持をさせていく。拡大抑止という言葉もありますが、これは核にかわる抑止も含めた抑止を考えるし、またアメリカ自身も、核じゃなくて通常弾頭で相手の攻撃を直接ねらえるような兵器も開発しておりますので、こういう見地においては、まだ核抑止というのは必要ではないかと思います。

 そこで、大臣に伺いますが、核の密約の検討結果を発表されまして、広義の密約であるということが明らかになりました。しかし同時に、我が国は引き続き非核三原則を維持するということでございますが、では有事の際にはどうするかという点については、しっかりとしたお考えを政府は言わなければならない。今までなぜ言えなかったかというと、それに対する答えがなかったから言えなかったわけでありますが、それを言った以上、現実に有事の際の核の我が国の港湾への寄港や海峡の通過についてはどうされるのか、例外として認められるかどうか、その辺の見解を伺いたいと思います。

岡田国務大臣 まず、今の御質問にお答えする前に、アメリカのNPRの内容について、委員は断定的におっしゃいましたが、アメリカはまだ発表しておりませんので、委員のおっしゃったことも一定の報道に基づくものだと思いますが、それが正しいかどうかは発表を待たなければならないということは申し上げておきたいと思います。

 それから第二に、私は、核の抑止、拡大抑止というものを否定しているわけではもちろんありません。そういうものは必要であるという前提に立って議論をしているわけでございます。

 しかし一方で、オバマ大統領もプラハ演説で言われたように、核の役割を低減していく、そういう方向性の中で核のない世界を目指す、これもアメリカ政府として、基本的にオバマ大統領の演説の中で認められているところでございます。問題は、その核の役割を低減させるということの具体的内容をどこまで今アメリカ政府として考えるか、そういう議論というふうに認識をしております。したがって、方向性は一緒であります。

 G8外相会議でも、実はこの問題についてかなり、一時間ほど議論をいたしました。それぞれ核を持っている国も、G8外相会議にはアメリカ以外にもフランスやイギリス、ロシアとありますので、なかなか大変な議論ではありましたけれども、私は、そういった核の役割を低減するということについて、日本が一つのリーダーシップを発揮していくことは非常に重要なことである、そしてそのことは核の抑止力を日本が今必要としているということと矛盾しない、そういうふうに考えているところでございます。

 それから、密約に関して、日本政府としては、核搭載艦船の一時的寄港、ここでも、持ち込まないとの関係でそれは基本的にできない、つまり日本は一時寄港も持ち込まないに含まれる、こういう考え方、これは従来からそういう考え方を政府としてしてきたわけであります。そこはもちろん変えるということはございません。アメリカ側は、いや、それは一時的寄港というものについて日本と考え方が違うと。これも実は明らかだったと思いますが、そのことを従来政府ははっきりさせてこなかった。そういう事実でないことについてきちんと事実を申し上げるということで、今回の核密約の大臣に対する報告書ができているというふうに考えております。

 したがって、我々は、非核三原則を守る、そういう前提に立っておりますので、核の持ち込みということも認めないということでございます。

 ただし、従来から申し上げておりますように、それが緊急事態ということになって、そしてそういったことが具体的に問題になるということが将来あるとすれば、それはそのときの政権が判断するしかない、こういうことでございます。それだけ言えば私は十分であって、まさしくそのときの政権が判断すべきことであるというふうに思っております。

中谷委員 これはそのときの政権の話じゃなくて、すべての政権が責任のある話でございます。そういった事態において、これは安全保障問題でありまして、やはり有事に対しても日米間でこの問題を真摯に話し合っておく、そして協定を結んでおく、ガイドラインに入れておくということが必要でございます。先の政権の話じゃなくて、今の政権がやらなければならないことであると思いますが、外務大臣、その点について日米間でお話をするつもりはございますか。

岡田国務大臣 委員の今の御指摘は、要するに、一時的寄港やあるいは領海通過について、これは非核三原則の適用をしない、つまり持ち込みに当たらないというふうにすべきだ、そういうお考えを言っておられるのだと思います。

 私は、今の鳩山政権において、現在までの非核三原則を変える、そういうことは考えておりません。ただ、委員のような御発言が自民党の中で大勢であるというなら、大いにそれは議論してみたらいいというふうに考えます。しかし、基本的に私たちのスタンスは、非核三原則、現在までの解釈を変える、そのことは考えていないということは申し上げておきたいと思います。

中谷委員 これはやはり今の政権政党が対応して結論を出す責任がまずあると思いますが、我が国の周辺には、中国もロシアも核を保有しておりますし、北朝鮮もそういった動きをしている中で、いかに核の抑止を担保する、そして日本が安全を守っていくかという議論でございますので、ぜひオープンな形で日米間で協議を始めて結論を得るべきだと思います。

岡田国務大臣 実は私も、今回、ゲーツ長官を訪問した後、長官は入っておられなかったのですが、さまざまな議論を国防省の皆さんとしてまいりました。その中で、核の問題も相当議論をさせていただきました。

 今まで余り核の問題について日本政府は深い議論をしてこなかったんじゃないかというふうに私は思います。しかし、日本は核の傘によって守られている、核の抑止力に依存しているということであれば、やはりそれはみずからの問題としてきちんと議論しなければならないというふうに思います。

 そして、今の委員のお話でやや飛躍があると思うのは、基本的に日本は拡大抑止に依存している。その拡大抑止の具体的中身というのは、もう今や戦術核が撤去されているわけなので、アメリカの戦略核というものによって、我々はその抑止に期待をしている、こういうことだと考えております。

中谷委員 世界情勢は非常に将来わからない部分もありますので、この辺はやはり政権政府としては責任のある対応をしていただきたい。状況によりましては超党派でこの問題は議論をしなければならないと思いますので、しっかり対応をお願いいたしまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

安住委員長 次に、岩屋毅君。

岩屋委員 おはようございます。岩屋です。

 中谷委員に引き続いて、普天間問題も後で聞かせていただきたい。聞かせていただきたいというよりも、意見を申し上げさせていただきたいと思っておりますが、きょうは、その前に、防衛大臣に二、三お伺いをさせていただきたいと思います。今も中谷委員が最後に触れられました、核の抑止政策についてでございます。

 さきに、岡田大臣が密約の調査を命じられて、その結果を公表されました。私は、この作業は、今後の日本の安全保障政策を考えるいい材料を提供していただいた、その意味で評価をさせていただいているところであります。

 しかし、今も中谷委員が触れられましたが、戦後の日本の核抑止、ある意味では密約が担保をしてきた、暗黙の合意が担保をしてきたということも言えるわけであって、密約の調査をし公表したということは、密約によらない形でどうやって今後の日本の核抑止力を確保していくかという課題に直面をしているんだと思います。

 先般私は、外務委員会で岡田大臣にそのことをお伺いしました。緊急時、一体どうするんだという話ですね。それに岡田大臣は答えられて、非核三原則は堅持をするとした上で、核の一時的寄港ということを認めないと日本の安全が守れないというような事態がもし発生したとすれば、それはそのときの政権が命運をかけて決断をし、国民の皆さんに説明をするしかないんだ、そう思っている、こうおっしゃいました。

 これは私は、ある意味勇気ある一歩を踏み出していただいたんだと思います。常識的といえば常識的でありますけれども、そういうことすらこれまで、我々の歴代政府も政権も含めて申し上げずにきたわけでありまして、議論をこれから大いにやろうじゃないか、こういう岡田大臣の御認識だったと思います。そういう意味では、新たな方針が示されたわけではないので決してまだ十分ではないとは思いますけれども、一つの議論のスタートになる、そういう御答弁だったと私は思うのでございます。

 この問題について、国の安全保障を預かる防衛大臣として、同趣旨で見解をお伺いしたいと思います。

北澤国務大臣 密約の検証作業というのは、おっしゃるとおり私も高く評価をいたしたいというふうに思いますが、今岩屋委員からお話がありました、密約が日本の抑止力を担保していた、これは、私は政治のあり方としては邪道だというふうに思います。それは、皆さん方、政権与党にいた人たちのほぼ九九%が知らない中で行われていたわけでありまして、ましてや国民はそのことは全く知らなかった。そのことによって日本の安全が守られていたという論理は、私は正当性はないというふうに思います。

 そこで、岡田大臣の、そのときの政権が決断をすべきだというのは、これは岡田大臣の政治家としての一つの見識だというふうには思います。しかし、私は、防衛大臣という立場からすれば、非核三原則は、鳩山内閣の平和主義の原則のもとに、また我が国の平和国家としての宣言の中の極めて重要な国民あるいは世界に対する発信だというふうに理解をしております。

 したがって、私は、非核三原則を守って、特段の不祥事を招かないような努力を常にすべきであるというふうに思っております。

岩屋委員 大臣、邪道だというのは、私、ちょっと言い過ぎ、言葉が過ぎているのではないかなと思いますよ。

 我が国は唯一の被爆国ですよね。やはり戦後、核に対する国民の皆さんの特別の感情があった、今もある、これは当然ですよね。その一方で、やはり核の抑止力というものを必要としてきたことも事実であり、今なおそうですね。見通せる将来についてもそうですね。だから、歴代の政権も、そのジレンマの中で、ある意味でやむを得ずああいう形の暗黙の合意であるだとか密約だとかいうことが生まれてきたんだと私は思います。

 ただ、よく指摘されておりますように、九〇年代以降、米国の核戦略が変わったので、あのタイミングが、そのことを明らかにして国民に説明をし、新たな方針をつくるチャンスだったのではないか、なぜそれをやらなかったのかという指摘については、私どもも、自民党もしっかり受けとめて党の中で議論をしてみなくちゃいかぬ、検証しなくちゃいかぬ、こう思っているんです。そういうことでございますから、歴代政権のそういう苦渋の判断を防衛大臣が邪道とまで切り捨ててしまうのは私はいかがかなと。

 それから、もう一点指摘をさせていただきたいのは、重ねて申し上げますが、やはり密約というものを明らかにした、パンドラの箱をあけた、中を見せたということは、やはり密約でない形の、いよいよ緊急時の日本の核抑止政策については、政権を預かる立場として物をしっかりと考えておく、この問題を直視するということが大事なんじゃないかなと思います。そういう意味で、ただいまの防衛大臣の答弁はちょっと不十分だな、私はこう思うんですが、重ねていかがでしょうか。

北澤国務大臣 委員の言われる趣旨は、よく私も理解をしております。しかし、これは、安全保障とか外交問題という枠を超えて、政治のあり方としての一つの考え方を私は申し上げたわけであります。

 あのときこの問題にかかわった若泉教授は、他策なかりしを望むといって、みずからの命を絶った。それほど重い決断をされたということは私はよく承知をしておりますが、しかし、国民が知らないところで我々は安全を確保してもらっていたということは、私は政治のあり方として間違っていたというふうに思います。

 しかし、あのときの極限状態において決断したことを私はすべて否定するわけではないんです。しかし、一たん表に出て、政治として、政治のあり方として考えたときには、これはやはり総括をしなきゃいかぬというふうに思っております。

 それから、今後のことでありますが、米国が安全保障において核兵器の役割を低減していくという大きな流れをつくり始めている中で、私は、防衛大臣とすれば、限定的な仮定の上に立って議論を進める立場にはない、非核三原則は守っていくという立場を重ねて表明させていただきたいと思います。

岩屋委員 この問題ばかりやってもどうかなと思うんですけれども、ただ、やはり安全保障というのは、大臣、申し上げるまでもなく、結果責任の世界でございますね。これはやはり心情倫理じゃないんですね。責任倫理なので、結果がオーライでなければ意味をなさないわけでございます。そういう重たい重たい責任倫理というものを背負って歴代政権はいろいろな判断をし、決断をしてきた。

 今、その責任が鳩山政権にあり、岡田外務大臣にあり、北澤防衛大臣にあるということでございますから、日米の認識は違うんだ、違うということがわかったでしょうと。だけれども、しばらくその違いを埋める必然性もないというか、可能性が低かろうからこのままにしておきますというだけでいいのかということを、岡田大臣にも私は問いかけてきたし、今北澤大臣にも問わせていただいたところでございますので、ぜひこの問題は今後ともオープンな議論をお互いにさせていただきたい、こう思っております。

 それから、次の問題ですが、今、政府において、防衛計画の大綱、中期防の作業をしていただいていると思います。我々は、本来はこれがきちんとあって今度の予算編成があるべきだったということを指摘してまいりましたが、もうそれは先送りしたんだからしようがない。今一生懸命作業していただいているんだと思いますが、このままで防衛生産基盤が維持できるのかなということを非常に心配しております。やはり防衛生産基盤というのも日本の防衛力を構成する非常に大事な要素でございますから、私は、これはこれで適正な規模に維持をしていくべきだ、また技術の水準も維持をしていくべきだ、こう思っているんです。

 そのためには、この際、大臣、武器輸出三原則というのがございますね、やはりこの一部を見直して、例えば共同開発というものができるようにしてはどうかなと。これはもう自民党の中でもずっと議論をしてきて、我々も一つの考え方をまとめているんですけれども、やはり防衛省というのは調達コストが高過ぎる、それから各国の技術水準にこのままではついていけなくなるおそれがある、一種のガラパゴス化ですよね。それから、共同開発をすることによって、その過程を通じて信頼醸成を図っていくことができる、こういうメリットもあるんじゃないかなと私は思うんです。

 先般大臣は、救難飛行艇について、これは必ずしも武器扱いする必要はないのではないか、運用を改善してもいいのではないかということをおっしゃったと承知をしておりますが、これは、今私が申し上げた、三原則の一部の見直しを検討していこうかな、こういう流れの一環だというふうに理解してよろしゅうございますか。

北澤国務大臣 お答えの一番前提に、三原則は堅持していくという前提をぜひまた御理解いただきたいというふうに思います。

 そういう中で、今、新たな有識者懇が開催されておりますから、私は、この中での議論を注意深く拝聴していきたいというふうに思っております。

 それから、今委員が言われましたように、防衛に関係する産業の基盤が非常に危うくなってきておる、それから技術のレベルが低下するのではないかというような二つの側面から見ると、装備調達についての将来的な危機感を私は極めて強く持っておるわけであります。

 今、具体的にUS2のお話がございました。私もこれに一度乗って体験をしてみまして、操縦技術から始まって、極めて安全性の高いものである、しかも三メートルの大きな波の中でもできるということからすると、自然発生的に私の脳裏に浮かんだのは、島嶼部をたくさん持っているフィリピンであるとかインドネシアとか、そういうものが日本で行われている災害のときの人命救助に役立っている事例を思えば、民間転用をして、これの世界に貢献するような道筋というのは模索できないものかな、そういう思いから申し上げた次第であります。

岩屋委員 世界各国も、軍事支出をできるだけ切り詰めたいという思いは基本的に一緒だと思うんですね。共同開発というのは、ある意味そういう要請の中から生まれてきたものであると私は思います。

 だから、短絡的に何か武器輸出イコール死の商人みたいなことではなくて、やはり将来の日本の防衛力の整備というのを考えたときに、日米安保がありますから、インターオペラビリティーという問題もありますから、アメリカ抜きにという話はちょっと難しいのかもしれませんけれども、やはり共同開発ということについても前向きに、ぜひ今度の議論の中で取り上げていただければありがたいということを申し上げておきたいと思います。

 今の大臣のお考えは、鳩山総理も武器輸出三原則を堅持すると言っていますが、それと整合性がとれているかどうか、それから次期大綱、中期防に今申し上げたようなことを反映させていくお考えがあるかどうか、そこをお伺いしたいと思います。

北澤国務大臣 先ほども申し上げましたように、この新安防懇の議論というのは、当然のことではありますが、私は非常に高い関心を持って、しかも、今委員が御関心を持っておられる武器輸出三原則をどうするかという課題については、特に注意を払っていきたいというふうに思っておるわけであります。

 今申し上げたUS2のようなものまでが本当にだめなのかという議論は、これは当然あってしかるべきだというふうに思います。しかし、それが武器輸出三原則の根底に触れるようなものであれば、それは成り立たない議論になるわけでありますけれども、今の状況からすれば、そういうことはかなり議論が高められるのではないかというふうに思っております。

 それと同時に、詳細については経済産業省の中での議論も重要なファクターになるわけでありますので、関係閣僚とも十分また協議しながら、今までのように何か緊急なものが起きたら閣議決定でこれをすり抜けていくという手法は、余り国民的な理解を深めるところにはいかないのではないかというふうに思いますので、これは与野党超えて、ただいまいただいておるような議論はしっかりやっていきたいというふうに思っています。

岩屋委員 そうですね。最後に大臣が言われましたが、この武器輸出三原則というのは意外と手続的にはハードルが低くて、何か官房長官談話みたいなものでおしまいということになっているわけですが、これは事柄の重さからすると、ちょっと手続的にはハードルが低過ぎるのではないかなと以前から私は思っておりました。だから、しっかり議論をして、もし一部でも見直していくというときには、それはそれでまた、どういう方法が一番適切かということも含めて、ぜひ前向きに考えてください。日本の戦車はある意味では手づくりのロールスロイスみたいなことになっておって、こんなことがいつまでも続くのかという問題意識は大臣も持っておられると思うので、ぜひ共同開発については前向きの議論をお願いしたいと思います。

 もう一点、違う問題ですが、与那国への陸自配備について。

 大臣はしばらく、隣国を刺激するおそれがあるなどといって慎重な姿勢を示しておられたわけでありますが、さきの会見で、当該地への配備へ向けて検討を指示したというふうにおっしゃったと聞いております。これは方針を転換されたというふうに理解してよろしいでしょうか。

北澤国務大臣 これは、私が就任直後にそういう記者からの質問もございまして、鳩山内閣が発足してすぐにそういう問題に積極的に取り組むというのは、内閣そのものの性格を海外に発信することになるので、そういう意味で、私は極めて慎重であった。それから、長年にわたって担当してきた自民党政権の中でも実行ができなかったものを、鳩山政権が発足した途端にそういうものをするということについての国際的な懸念を表明したわけでありまして、鳩山内閣とすれば、基本的にこの問題についてはみずからの判断の中で物事を決めていかなきゃいかぬ、そういう意味において、防衛省の中で検討の指示を申しつけた、こういう経過であります。

岩屋委員 検討を指示されたことは大変結構なことだというふうに思います。

 我が国は、周辺各国とそれぞれ領土問題を抱えている。我々は領土問題ではないと言っている問題もありますけれども、向こうがそういう主張をしているということも含めれば、すべての隣国と領土問題を抱えている国でありますし、島嶼防衛ということも我が国防衛の非常に重要な柱ですし、先般、新藤議員が竹島の問題について外務大臣とやりとりもさせていただきましたが、周辺国と善隣友好外交を続けるということと、我が国の領土の防衛のためにしっかりと手を打つということは決して矛盾することではない、こう私は思いますので、今般の大臣の判断を評価したいと思います。これも前向きに進めていっていただきたいと思います。何かございますか。

北澤国務大臣 先般、沖縄へ行きましたときに改めて与那国島へ行ってまいりまして、外間町長とも懇談をいたしてまいりました。

 そこで一つのことが私には大変印象的だったんですけれども、やはり最西端の我が国の島嶼部がどういう位置にあるかということは、ベトナム戦争のときに、我が国に漂着したといいますか、彼らはどうも無人島を目指した、こういうふうに言っていたようでありますけれども、第一号が与那国島に着いたそうであります。そのときの第一発見者が今の町長であったという話を聞きまして、ベトナムから戦禍を逃れてきた人たちがあの島にたどり着いたという全体的な流れを見ますと、極めて示唆に富んだ話であったのかなというふうな感想を申し上げた次第であります。

岩屋委員 今、地政学的にも極めて重要なポイントであるという大臣の御指摘だったと思います。

 さて、普天間問題に入りたいと思うんですが、先ほど中谷委員から詳しく聞かせていただきましたが、何ぼ聞いてもなかなか言わない、言えないという今段階なんだろうと思うので、ディテールについて聞いてもせんないことなのかなと思いますが、本当に、中谷委員もそうですけれども、我々は心配しているんですよ。これはやはり失敗してほしくないんですよ。何とか片づけてほしいわけですよ、やはり今後の日米関係を考えたときに。だから、いたずらに揚げ足をとって責めようなんというそんなけちな根性はないです。やはり、五月末までにとおっしゃるんだったら、日本のためにきちんとそこで答えを出してほしいな、そういう思いでございます。

 そういう意味でいうと、やはりこの問題へのアプローチ、最初からちょっと間違っていたと私は思いますよ、鳩山政権。マニフェストには書いていなかったわけでしょう。見直すということだけ言っていたわけですね。これは見識だったと思います。やはり新政権の方向をこんな難しい問題で簡単に縛っちゃいかぬ、こういう判断だったと思うんだけれども、選挙のときに沖縄に行って、鳩山代表が、最低でも県外だなんて元気よく演説をしてしまった、そのことにやはりずっと引きずられてきた。

 それは事情はわかります。事情はわかりますが、だから、政権をとって、検証してみます、ゼロベースでもう一回検証してみますと言ったあの昨年のうちに大方判断をして、まさに苦渋の決断をして決着してしかるべきではなかったかな。だから、事柄の困難性ということに対する認識が非常に甘かったと指摘せざるを得ないなと私は思っているわけでございます。

 言うまでもなく、大事なのは安全保障論議ですよね。候補地選びなんというのは最後に来る話なんですよ。この日本を取り巻く安全保障環境というのを再確認して、その上で現行案を再検証して、しかる後に、ではどういう候補地があるべきかという順序で物事が進んでいかなきゃいけなかったんだと思います。

 官房長官は三十日夕刻の記者会見で、米海兵隊がやはり沖縄に必要だということをこの段階になって初めておっしゃったわけでございます。沖縄の皆さんの気持ちがほとんどそっぽを向いた後にようやくこの認識を示された。でも、この認識をきちんと示すということが私は大事だと思っているんですが、この見解は現時点での鳩山政権の共通認識だ、こう考えてよろしいですか。これはだれに聞けばいいんだろう。官房副長官。

松野内閣官房副長官 今、岩屋先生から大変温かいお言葉をいただきまして、まことにありがとうございます。

 今の御質問ですけれども、我が国の周辺のアジア太平洋地域をめぐる安全保障環境は、北朝鮮による核開発、ミサイル実験に見られるとおり、依然としてまだ不安定な状態、不確実な状態というものが続いていることは御案内のとおりでございます。このような状況の中で、近い将来、大幅に改善するということは見込まれていない、これも御案内のとおりでございます。

 このような状況の中で、沖縄は、米本土やハワイ、グアムなどと比べて特に東アジアの各地に近いために、日本を含む東アジアにおいて緊急な展開を必要とする場合、迅速な対応が可能だと考えております。

 沖縄に駐留するアメリカの海兵隊は、御承知のとおり、高い機動力、即応性を通じて、在日米軍の重要な一翼を担っている、我が国と極東の平和と安全の維持に寄与している、このような認識を示したものだというふうに私は考えております。

 このような沖縄の地理的な特性及び海兵隊の特性を踏まえれば、沖縄において一定の初動態勢、初動能力を有する海兵隊が維持されることは我が国の地域の平和と安定にとって不可欠な抑止力であるということ、このことを官房長官が述べたというふうに私は認識をしておるところでございます。

岩屋委員 正しい認識だと思いますよ、本当に。

 だから、できれば県外に、国外にというふうにずっと民主党は真剣に思ってきた。それは本当に思ってきたんだと思いますよ。だけれども、政権を担ってみて、周辺の安全保障環境を真剣に検討し直してみた結果、やはり米国の抑止力というのは今後も維持されなければいけない、しかも地政学的に考えて沖縄というところに位置させていただくほかない、そういう認識に達したんだ、沖縄の皆さん、わかってください、こういう話ができていなきゃいけないんじゃないですか、今まで。

 では、外務大臣、どうぞ。

岡田国務大臣 今官房副長官が述べられたのは、現状認識について述べられたというふうに思います。その上で、官房長官のもとでゼロベースで今議論しているところでございます。

 沖縄に今ある海兵隊の抑止力というものを維持するという前提でありますが、それが沖縄でなければならないのか、あるいはその他の地域で同様の抑止力が維持できるのか、そういうことも含めて、今ゼロベースで議論を行っているところです。

岩屋委員 ただ、外務大臣、ここまで時間がたったわけですね、政権をとられて検証を始めて。海兵隊がどこに位置すべきかということを今なお、沖縄であるべきなのか、そうでないのかというところでまだ議論しているということは、作業としては余りにも遅過ぎる、説明も遅過ぎるということではないかなと私は思います。

 そういう認識に立った上で、では、新政権の中で現行案がどういう評価をされたのか、これについては明確にまだ説明をいただいていないと思うんですね。現行案のどこが問題なのかということについて検証されたと思うんですね。それについてまだ説明がきちんとないというふうに私は思っております。

 政治的理由で最初からこれを排除したんでしょうか、それとも、検証した結果、どこに問題があるというふうに判断をされたんでしょうか、それについてちょっと教えていただけますか。

岡田国務大臣 我々、現行案ありきということでは議論しておりません。しかし、現行案を排除するということでも議論しておりません。そこはまさしくゼロベースで、どういった案が最も米軍の抑止力を減ずることなく沖縄の負担を軽減できるか、そういう視点でゼロベースで議論を行ったところであります。

岩屋委員 そうしたら、ゼロベースという言葉もちょっとひとり歩きしていると思うんですよ。私、ゼロベースというふうに、総理や各大臣がどういうふうに今まで言ってきたかという資料もこんなにいっぱいあって、読む気も余りしないんです、特に総理の発言が一番当てにならないので。

 このゼロベース発言録、ちょっと傾向を見てみますと、総理や官房長官は、その意味について、特定の前提を置かないんだ、あらゆる可能性を含んでいるんだという言い方に大体終始しておられます。岡田外務大臣は一貫して、現行案も含むんだというかなりはっきりした言い方になっておるようであります。北澤防衛大臣は、政治的な背景も踏まえると現行案は難しいから、さらにほかに案はないかと検討している、大体こういう発言のトーンだと思うんですが、ゼロベースということに今の現行案は含まれているのかいないのか、これは鳩山政権として統一見解をはっきり説明してください。

岡田国務大臣 ゼロベースはゼロベースでございます。したがって、あらゆる前提を排除しておりますので、現行案も当然含まれております。

岩屋委員 ゼロベースには現行案も含まれているということを聞いて、私は正直、ちょっと安心をいたしたところでございます。

 岡田大臣は、さっきも中谷委員の質問にありましたが、先般、ゲーツ国防長官あるいはクリントン国務長官と一連の会談をなさいました。そこで、現行案は難しい、より困難が大きいというふうに説明したと報じられておりますが、それは事実ですか。ということは、この段階で現行案についてはほとんど排除されたというふうに理解してよろしいんですか。

岡田国務大臣 私の記者会見などにおける従来の答弁は全く変わっておりません。

 ですから、より困難さが大きいということを相対的な問題として申し上げた。我々が今考えている案と比べ、現行案というのはより困難性が大きいということであって、できないとかそういう話ではもちろんございません。相対的な問題であります。

岩屋委員 今考えている腹案というのは、現行案よりも困難性が低いということまで余り断定して物を今言わない方がいいような気が私はしているんですね。

 では、現行案というのは本当にそんなに難しいのか。私は、まさしくゼロから基地をつくり上げていくなどという話、あるいはゼロから合意をつくり上げていくという案に比べれば、まだ現行案に可能性が残っているような気がするので、余り大臣の方から先に、これは難しい難しい、できそうにないという話をしない方がいいのではないかなと思うんです。

 その会談の中で説明されたという案は、腹案は中身は何かと聞いてもおっしゃらないんでしょうから、総理が腹案だとおっしゃっている中身を米側に説明されたというふうに理解してよろしいですか。

岡田国務大臣 必ずしもそうではございません。私が申し上げたのは、ルース大使を通じて我々の現状について説明をしたということであって、クリントン長官やゲーツ長官に対して私の口から、その現状について、あるいは案について何か説明をしたということはございません。

岩屋委員 では、腹案と言われるものの具体的なパーツについて外務大臣から説明したわけでは必ずしもない、こういうことですか。

岡田国務大臣 ルース大使に現状について説明をしたということで、ゲーツ長官に、ルース大使からあるいはお聞きになっているかもしれないがということは申し上げましたが、中身については触れておりません。

岩屋委員 北澤大臣は沖縄側にお話をされたと聞いておりますが、そのときにお話をされたのは総理が言われる腹案の中身だった、こういうふうに理解してよろしいですか。

北澤国務大臣 沖縄の知事に対して、官房長官が中心になって検討をしてきた経緯、それから検討の中で俎上に上がってきた問題とか、そういうものを総合的に申し上げましたけれども、個別のものについては私は申し上げておりません。

 したがって、報道でありますが、知事が常に我々と会った後言われているように、詳細な説明がなくてまだ不満だ、こういうふうにおっしゃっているようでありますが、会談の中身を今振り返ってみますと、総合的にはそういうふうな受けとめ方なのかなというような感じを受けておりますので、これから日を追って協議をしっかりしていきたいというふうに思っております。

岩屋委員 本当に心配なんですよね。

 現地の合意を得るためには、知事さんなり市長さんなり首長さんにはきちんと政府が誠意を持って案を説明しなきゃいけなくなると思うんですね。ところが、首長さんも、話を聞いたからといって、自分の独断で物を決めるわけにいかない。政府から提案をいただいたものをやがて住民の皆さんに説明して、御理解を得る努力をそれぞれの当該地の首長さんはせざるを得なくなるわけです。

 だから、すべてが水面下で進められる作業かというと、どこかの段階でそうではなくなっていくわけで、当然そういうことも見越した上で、物すごいハレーションがあちこちに出てくると思うけれども、これを乗り越えてもらわなきゃいけない、決まらないわけであって、そういう意味で、今はなかなか説明しがたいということだと思います。それはよく理解できます。

 さらに、鳩山総理は、現地へ行ってひざ詰め談判までやると。あれは党首討論で勢いでおっしゃったのかどうか知らないが、そういうことまである意味約束したわけですから、そういうことも含めて、大変困難な道のりだと思いますけれども、ぜひそこは何とかうまく乗り切ってほしいなと思っているところでございます。

 もう腹案の中身については聞きません。聞いても言えないということだと思いますが、ただ、腹案というものが明らかにされる段階では、現行案も検討してみた、しかし我々の腹案はこうだ、優劣を比較するとこうだ、だからこっちの方がいいんだという説明はきちんとできなきゃいけないと思うので、それもしっかり準備をしておいてもらわなきゃいかぬと思います。

 ただ、腹案のパーツというのは、さっき中谷委員からも指摘がありましたが、いろいろ報道等を統合すると、大体、陸上案だとか埋め立て案だとか訓練の県外移転だとかの組み合わせに多分なるんだと思いますね。既にそういう情報が漏れているので、現地でそれぞれ反対運動が起こっておって、なかなかこれは本当に困難な道のりなのではないかな、こう思います。

 それから、米側の理解も当然得なきゃいけないわけですが、特に海兵隊の運用がきちんと担保されるのかどうか。つまり、海兵隊のある意味では円滑な運用が担保されるのかどうかという点からすると、今、腹案ではないかと報じられている中身は、これまた非常に米側の理解も得られにくい案なのではないかなと私は心配をしております。

 先般、私は、スタルダーさんという在日米海兵隊の司令官の講演を聞かせていただきました。そのときに、ああなるほどなというふうに思った話は、海兵隊とヘリ部隊の関係は、昔でいうと騎兵隊の騎兵と馬の関係と一緒なんだ、だから、騎兵がいるところと馬がいるところと騎兵が馬に乗って訓練するところをばらばらに置くような話では軍の運用として到底やりこなせないというお話をされました。まさに、そういう認識は正しい認識なんだろうと思います。

 こういう分散案などというものは、大臣、防衛大臣、なかなか米軍の理解、米側の理解が得られにくい案なのではないでしょうか。

岡田国務大臣 いろいろな御意見があると思います。今の日米合意案でも、空中給油機などは岩国にということになっていて、そういう意味で、機能の一部移転ということは織り込まれているわけであります。

 これから具体的な案を煮詰めていく段階で、現在の米軍の果たしている抑止力というものを減ずることなくということは我々の議論として当然前提に置いておりますので、そういう前提のもとで米国側とよく話し合っていきたいというふうに考えているところでございます。

岩屋委員 したがって、米軍も含めた米側の理解が得られるような現実的な案でなければ、あるいは、決めた後また政権内がごたごたするようなことであっても困るので、連立三党がしっかり合意した案でなければ、あるいは、ここへ持っていきたいんだけれどもという、現地の皆さん方が大方了解をしている案でなければ、外務大臣、アメリカ側は、それは話は承りますよと、大人の国ですから、せっかく日本政府が考えてきた案は聞きますよとおっしゃると思うけれども、具体的にその案について交渉するためには、やはり今申し上げた三つ、海兵隊の安定的な運用、地元の了解、連立与党の合意がぴしっとできてからじゃないと本当の交渉にはならないんじゃないでしょうか。

岡田国務大臣 今おっしゃった三つのことを達成するために、それはどこかをまず完全に固めた上で他の問題にということではなくて、同時並行的にやっていかなくちゃいけない、こういうことだと思っております。

岩屋委員 中谷委員に引き続いて、私は提案したいと思います。

 現行案というものを、これはゼロベースに含まれているときょうおっしゃったので、きちんとテーブルの端っこでいいからのせておいて、今ある腹案ももちろん一生懸命検討していただけばいい。しかし、現行案についても、現行案の改良型というものが可能かどうかということについても、ぜひこの案を生かした状態で検討すべきではないか、現行案を再検討すべきではないか。

 これは私はいまだになお一番有力な案じゃないかな、今もいろいろなことを申し上げてきましたが。ほかの案よりも現行案の方が困難性はまだ低いと思いますよ。これは残して議論をしていただきたいんですけれども。

岡田国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、実現可能性ということで考えていったときに、我々が今さまざま考えておりますものの方が現行案よりもより困難性が少ない、これは相対的な比較の問題ですが、そういうふうに考えているからこそ、そういった案を今検討しているところでございます。

 ただ、現行の日米合意案について、我々はゼロベースで議論するということを最初から申し上げておりますので、それがなくなったとか、そういうことではございません。ただ、実現可能性の順序からいって我々の案の方が高いということで、今それを中心に議論しているということでございます。

岩屋委員 現行案の実現可能性が一見低くなってしまったのは、昨年のうちに決断せずに、選挙にゆだねてしまったというところからまた困難性が高まったということは言えると思うんですよ。でも、ここまで来たら、その反省にのっとった上で、現行案そのままというわけにはいかないでしょうが、あれを少しでも沖縄側の要望を酌み取った形で実現するのが私は一番可能性の高い方法だと思うので、ぜひそのことを念頭に置いて、外務大臣、防衛大臣、これから頑張っていただきたいと思います。

 しかし、ここまでおっしゃって五月末までにできなかったということになれば、私は政治責任というのは免れないと思いますよ。九割近くまででき上がりつつあった案を一たん御破算にしてしまって、ここまで混乱を大きくした末にできなかったということになれば、これは政治責任は免れない。そのときに、鳩山政権、総理以下外務大臣、防衛大臣はどう責任をとるおつもりですか。どういう覚悟でこれから残された期間、頑張るおつもりですか。

岡田国務大臣 まず、現在の日米合意案が九割方できていたというのは、私は認識が異なります。さまざまな困難を抱えての合意案、そして沖縄県側が日米合意案で一〇〇%了解していたかというと、必ずしもそうではなかったということも明らかになっているわけであります。

 そして、委員の御質問にお答えするとすると、五月末までに政府として決定をするということを申し上げておきたいと思います。

北澤国務大臣 私は、総理が決断したことでありますから、それができないという前提で議論するつもりは全くありません。したがって、五月末までにきちんと解決をするという決意だけ申し上げておきます。

岩屋委員 終わります。

安住委員長 次に、福井照君。

福井委員 おはようございます。自由民主党の福井照でございます。

 北澤大臣、おはようございます。昨年、この委員会で、まだ政権発足直後でございました、大臣就任直後でございましたので、この国の危機管理について、大臣の頭の中の訓練、頭の体操について、実地の訓練についてお伺いをさせていただきました。

 その後も結構、大小問わず危機が起こったと思います。この前も、北朝鮮は自分の国の海域だと言われるところで韓国の船が沈んだと言われる事案も起こりました。

 この半年間、七カ月間を振り返って、こういう危機に対してはこういうふうに対応したということで、ぜひ自慢話をしていただきたいというふうに思います。

北澤国務大臣 この前、福井委員から御提案をいただきまして、その後、さまざまな事象が報告されてきます。そのたびに、福井委員のふくよかな顔を思い出しながら、万遺漏なきを期さなきゃいかぬな、こういうふうに思っております。

 二十四時間、連絡を受けられるような体制をしっかり指示はいたしました。したがいまして、当初は夜中でもまくら元の携帯電話が鳴って寝不足がちになりましたので、自後は、どうしてものときはベルを鳴らす、そうでなかったらメールでどんどん報告をよこせ、こういうようなことで、しっかりした体制を築き上げるように指示をしてまいりました。

福井委員 その韓国の事案のときは、総理大臣は千葉にプライベートな御旅行中だったというふうに伺っておりますので、政府全体としてあのときにどういうふうに対処されたか、もう少し詳しく、国会ですから、もう終わったことなので、御紹介いただきたいというふうに思います。

 特にアメリカの方は、イージス艦を派遣したり、その原因を究明したり、まさに軍事態勢をとっていたわけですから、もちろん集団的自衛権でいう危機ではありませんけれども、しかし日常ではありませんので、この事案について、政府としてどういう態勢をとり、そしてどういう連絡をとったか、御紹介いただきたいというふうに思います。

北澤国務大臣 この件につきましては、二十六日爆発、沈没、こういうことでありまして、時系列的にちょっと申し上げますが、二十六日二十三時四十五分ごろ、統幕中央監視チームにおいて報道を確認いたしました。二十七日に至りまして、零時十分ごろ、統幕中央監視チームより内局運用当直へ連絡がありました。同二十二分ごろ、内局運用当直より第一報を事態対処課先任部員へ連絡をいたしました。同四十五分ごろ、このあたりからかなり詳細が判明してきたわけでありますが、内局運用当直より第一報を、大臣秘書官、そして副大臣秘書官、各政務官秘書官、大臣補佐官、事務次官にメールで連絡をいただきました。ほぼ同時刻に、調査課より大臣秘書官等へ確認の電話連絡、私はこの時点で詳細な状況を把握したわけであります。さらに、午前二時三十分ごろ、内局運用当直より第二報を、大臣秘書官、副大臣秘書官、各政務官秘書官、そして大臣補佐官、事務次官にメールで連絡をいたしました。さらに、二十時五十一分ごろ、内局運用当直より第三報を、先ほど申し上げてまいりました事務次官に至るまでのところへ報告をいたした、こういうことであります。

福井委員 ありがとうございました。

 昨年から疑義を挟んでおりますのは、もちろん集団的自衛権上の有事ではありませんけれども、しかし、政府全体として、この場合もそうですし、津波が起こったときもそうでした。どうも危機意識が薄いのではないかという疑義をずっと持っておりましたので、先ほど冒頭、大臣から御紹介いただきました二十四時間の心構えというものをもう少しびしっと各大臣、各副大臣、政務官に徹底していただきたいなというふうに思います。

 そこで、余り聞きたくないですけれども、先日も法務委員会で中井大臣に直接伺いました。やはり国家公安委員長がSPなしで町中をうろうろされているということについての危機意識の低さですね。もちろん総理大臣は注意された。政府全体としても、ではこれから注意しましょうというふうな体制にはなっていると思いますけれども、しかし、さらにまた危機対応の重要性の高い大臣でいらっしゃいますので、この件について、事案の確認の仕方、事案のとらえ方、そしてこれからこうしましょうということで、少なくとも民主党政権が続いている間はこうなりますということを、国民が安心できるようなコメントをぜひお願いしたいと思います。

北澤国務大臣 冒頭お話のありました中井大臣の件については、それぞれ御事情があるので私も詳細には伺っておりませんが、私、防衛大臣としては、みずからの職責の重さは十分自覚しておるつもりであります。極めて窮屈な日常生活ではありますが、しかし、その任務の重要性にかんがみれば、大変充実した日々を送っておるということであります。防衛大臣が、国内はもちろんでありますが、領海あるいは領空の中で何か事があったときに一刻も早く連絡があること、それから常に防衛省に駆けつけられる体制、こういうものをしっかり整えておるつもりであります。

 さまざまな事案に遭遇する中で足らざるものを感ずることもなきにしもあらずでありますが、その都度、そういうものについては省内で検討してそこを補強していくという腹づもりを、どうも腹という話をすると危険でありますから、認識をしっかり持ってやっていきたいというふうに思います。

福井委員 ありがとうございました。

 その腹というお言葉に乗らせていただきたいと思いますけれども、腹案の中身については中谷先生も岩屋先生も今おっしゃいましたので、別の観点からお伺いをさせていただきたいと思います。

 親を選べないのと同じで、地政学上の沖縄の位置というのは選べません。ですから、軍事上非常に重要な適地に存在しているということでございまして、これは確認いただきたいんですけれども、湾岸戦争のときに、沖縄から海兵隊が一番早く湾岸戦争のクウェートに着いたということがもう既に報告をされております。

 九一年一月十六日に沖縄県庁を訪れた在沖の米軍調整官のスタックポール少将は大田知事に対して、沖縄から約五千人が出て、さらに三千人が出ていった、そのかわり予備役が二千五百人来ましたというふうにお述べになっておられます。沖縄からつまり八千人が出動したことを明らかにした。これは沖縄に駐留する米軍の約四分の一に当たりますということがもう本に書いてございます。

 これは、書類上は西海岸の海兵隊と合流をして行ったということになっていますけれども、物理的には、だから沖縄からすぐ行ったわけですね。ですので、九〇年八月八日、嘉手納基地からE3、空中早期警戒機AWACS二機が中東へ発進して、第三海兵遠征軍指揮下の揚陸機動部隊約二千人が、ハワイの第一海兵遠征旅団の約五千人とともにペルシャ湾に向かった、海軍工兵隊も車両や物資の輸送の準備を開始したというふうに記録にございます。

 まず、その確認、これが事実というふうに認識をさせていただいてもよろしいのかどうか。そして、沖縄の海兵隊の位置づけというのはこういう世界戦略の中で重要だというふうに今後ともとらえていいのかどうか。どちらでも結構です。どうぞ御答弁いただきたい。

榛葉副大臣 先生御指摘の湾岸戦争当時の海兵隊の運用については、ここではお答えをすることができかねるということでございます。

福井委員 役所としてはそうだと思いますけれども、そういうプリンテッドマターが出ているということを御紹介させていただいたわけでございます。

 では、現在の沖縄の海兵隊が、キャンプどこどこで何千人、どういう部隊がいるか、御答弁できる範囲内で教えていただきたいと思います。

榛葉副大臣 先生御指摘の現在の沖縄の海兵隊の組織の状況ということでございますが、アメリカ海兵隊は、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊で統合して構成されているMAGTFと言われる組織の中にあるわけでございますが、そのMAGTFの中に、その規模によって、海兵機動展開部隊、いわゆるMEFと言われるもの、それから海兵機動展開旅団、MEBと言われるもの、そして海兵機動展開隊、MEUと言われるものに分類をされるということでございます。

 現在、沖縄は、先ほど言ったこのMEFの所属の部隊でございまして、これが我が国に駐留をしている。

 他方、岩国において第一二海兵航空群、ハワイに第三海兵連隊及び第二四海兵航空群がいるわけでございまして、それを除く大部分が沖縄にいるということでございます。

福井委員 きょうの朝日新聞で、ざっと言って、要は普天間の機能を何割徳之島に移すかというのがあと詰めに残っているだけで、つまり今までの案は廃棄をし、そして徳之島にどうしても機能を持っていくんだというふうにしか読めない記事が出ておりました。その中身についてはもちろん確認できないのもわかっておりますので、それ以上は申し上げません。

 しかし、ずっと引いてどうしても申し上げたいのは、実際、私自身も、用地買収をしたり、あるいはダムによって先祖伝来の土地を奪われ移住をするという方々とも対話し、国に協力していただくという方と実地でいわば対話を続けてきたわけですけれども、そういう厳しい行政をやってきた人間から見ますと、今、いかにも頼りない政府のやり方で、腹案腹案と言って何も明らかにしない、五月末までに本当にできるかどうかだれもわからない、そんな不安の中に一億二千万人も沖縄の皆さん方も陥れているという状況については強く抗議をさせていただきたいと思います。つまり、おなかの底の一番深いところで理解を求めようというふうにしていないからなんですね。そういうことだと思います。

 普通の民主主義でもナックがあるんですね。たまたま掛川市の助役をやっていたんですけれども、そこの市長さんが直接民主主義というのをずっと昔からやっておられまして、毎年毎年二十数カ所、まだ日本でそういう直接対話集会というのがないころ、やっていたんですね。毎年二十何カ所、市内をずっとめぐって対話集会をやっていた。

 それはコツは何ですかと聞いたら、すれ違いのコツだと言うんですね。つまり、住民の方は、やはり自分の身の回りが一番大事ですから、身の回りのことをおっしゃる。しかし、市長は、自分の志、こういう都市を目指したい、こういう地域づくりをしたい、こういう日本をつくりたい、こういう人生をつくりたいということをひたすら言い続ける、住民はひたすら身の回りを言い続ける、この平行なるすれ違いこそコツである、ナックであるということでございました。

 そうやってずっと時間を過ごしていくんだけれども、やがて住民の中でみずからガバナンスが生まれるわけですね。住民の自治NPOその他、やはり住民の中から公共に協力しようという気持ちが生まれてくるわけです。これは最も民主党が今得意なところですね、新しい公共というところで今攻めているわけですから。それは実践として日本の社会には存在していた。

 そして、もう一つありますね。CS経営、カスタマーズ・サティスファクションというマネジメントの考え方があります。これも、消費者のお気持ち、消費者が一番満足するように財にしてもサービスにしても提供すべきだということで、これはある程度成功しましたけれども、気がつかない究極のコツがあるんですね。これは何かと聞くと、結局、究極は、カスタマーは身勝手である、足るを知らないということなので、サプライヤーの、財とサービスを提供する人の志こそ最後、一番高い価値であるということなんですね。つまり、足るを知るというところまで含めたカスタマーの、消費者の気持ちを安定させる、単なる満足じゃなくて、人生全体を安定させる、そのためのサプライヤーの志、これが最も高い位置に存する。

 ですから、日常的な行政においても、CS経営をアナロジカルに使ったり、そして直接民主主義をして住民みずからのガバナンスを醸成したりしているわけです。ましてや、先ほど冒頭に申し上げました、自分の人生を犠牲にして国に協力するという気持ちになっていただくための対応というのは、本当に心の奥底からわかり合わなければならないんです。国道、バイパスもそうです。そしてダムもそうなんです。

 それから、安倍内閣のときにやりました中央省庁の改革で、泣く泣く国家公務員をやめた方もたくさんいらっしゃいまして、その方々から直接伺うと、ぜひ安倍総理に伝えてほしいというふうに聞かされました。それは何ですかと聞いたら、私たちは一人一人、国家に協力するために今回国家公務員を辞するんだ、それをぜひ伝えてくれということなんですね。それは官公労のすごい人なんですね。

 ですから、そういう体制、イデオロギーの問題じゃなくて、労働組合運動をずっとやっていたからというわけじゃなくて、結局、やはり一人一人は、日本国民は国家に協力しようと思っている、一人一人が国家なんだというふうに思っている、こういうことなんですね。こういう気持ちにさせるための対話というのが、やはり鳩山総理、そしてお二人の大臣に欠落しているんじゃないかというふうに思います。

 ですから、今何が大事かというと、やはり総理も岡田大臣も北澤大臣も毎週沖縄に行って、いかにこの六十年間、いや戦争中、いやもっと言えば薩摩藩のオキュペーションのときから琉球の皆さん方には大変御苦労をかけました、しかし、皆さん方の御苦労のおかげで六十年間これだけ日本が繁栄し、世界で第二位になり、そして今後とも発展しようとしているということを、皆さん方のおかげで日本が繁栄してきたということを本当に心の底から伝える。そして、たとえ普天間が徳之島に行ったって、いっぱい残るわけですね。何万人も残る。そして、地政学的な位置は変えられないわけです。ですから、今後とも日本のために我慢するところはしてくださいというふうに、今後のことも含めてお願いをする、そこで初めて心の奥底からの合意ができるわけです。まあ徳之島だったら徳之島に。ですから、何年もかかると思いますよ。五月末までは到底無理で、心の奥底でわかり合える努力をする。

 だから、まずやらなければならないのは、沖縄に行って、皆さん方と腹蔵なく肝胆相照らす、そして人間関係を築き、そして今までの総括をし、今後ともお願いしますということでお願いをすることだと思います。ちょっと話が長くなりましたけれども。

 とにかく、国の形そのものに御協力いただいている、きた、現在、過去完了形で御協力いただいてきた。そして、これからも御協力いただかなければならない。最も大変だった密集市街地の普天間というのはどこかに持っていくか、あるいは我々の案だったらキャンプ・シュワブだったわけですけれども、あの普天間の周辺の皆さん方の御苦労は何とか緩和させていただきたいと思いますけれども、それ以外、沖縄というのは、今後ともそういう戦略的な位置にあるんだということをぜひ御理解いただきたいというふうに、実地の行政をしてきた感覚からいえばそうだと思います。御感想があれば、大臣、お願いします。

北澤国務大臣 インフラ整備の中で大変御苦労いただいた体験からのお話でありまして、私も共感するところはたくさんあるわけであります。

 おっしゃるように、私も、この職について、この大きな仕事をなし遂げるためには、相手に信頼される、お互いが信頼感を持ち合えるかどうかというのがポイントだ、案をつくってまず示すということではなくてというふうに思って、沖縄の知事とはいろいろお話をさせていただく中で、みずから言うのはどうかと思いますが、かなりの信頼感は醸成できたというふうに思っております。

 また、主たる窓口は外務省でありますが、防衛省としても、米側との信頼関係というのは極めて重要でありますから、ルース大使と何度にもわたって懇談をし、あるいはよもやま話のようなことでの食事会などもする中で、そういうことはやってまいったつもりであります。

 それと、国家にみずからが犠牲を払うというのは、日本の国にあっても、私はさまざまな事例はあるというふうに思っております。

 道路とかのことですと、今、とにかく地域で行政要望を出せと言うと、一番大きいのは、いつでも道路なんですよ。だけれども、一番我慢できるのも道路なんです。それからまた、一番総論と各論が違うのも道路。それは道路が広くなって交通の便がよくなればいいよ、ただし、うちの家の土地だけは削らないでくれというのが今までの総合的なもの。しかし、それをどう乗り越えてきたかというと、その計画が本当にその地域を活性化し、未来を託せる提案であれば犠牲もいとわないというものはあった。

 卑近な例で恐縮でありますけれども、私は今、長野市の川中島町に住んでいますが、昔は更級郡川中島村でありました。三カ村が一緒になって組合立中学を戦後つくったんですが、そのときに、その三カ村の真ん中にあった土地に学校を建てる、そして、その土地に当たった人たちが生計が立たない場合は玉突きでみんなが協力をして、最後には町の外れの人が結局土地を寄附してつくり上げたという、私はそこの出身でありますから、よく承知をいたしております。

 さらに、その中学校が火災で体育館を焼失したときに、たまたま横浜で成功した町の出身者が、横浜駅の再開発の中で得た資金を、息子に相談したら、数億の金でありますけれども寄附してくれたという、日本人の原点というものをそういうところで承知いたしておりますので、政策がしっかりしていればと。

 ただ、沖縄に対しては、そういう意味で申し上げても、それをはるかに超えた飽和点が沖縄の皆さんの中にあるということも承知をいたしておる次第であります。

福井委員 個人的な話になりますけれども、SACOが始まったときに、普天間が完全に返還をされて、それで新しい町ができるんだということで、いっぱい絵をかいたり、個人的なシンポジウムを沖縄でしたりして、こういう町にしようということで、それこそ腹案がございまして、あれは、飛行場の方向には都市軸はつくっちゃだめなんですね。それはどうしてかというと、町というのは地下水の流れと同じような方向につくらないといけないので、ブドウが房がいっぱいあるようにつくらないといけないんですね。

 ですから、東西にたくさん町があって、それがたまたま南北に並んでいるということで、何を言っているかというと、去年も申し上げましたプレビシタリアン・デモクラシーということで、世論調査、プレビサイト、世論調査、世論調査、支持率、支持率。私たちは一体何を見ているのか、何が目的関数かという昨今の状況になっていますので、相を見てほしい、土地にも川にも相があるというふうに昨年申し上げました。

 つまり、全人格的な雰囲気もそうですし、それからエコロジカルな状況もそうですし、とにかく、土地の相を見て先人は平城京も平安京もつくって、そして首里城もあそこに建てたわけですね。竜脈がそこに、エネルギーが土地からわいてくるから、そこでガバメントをつくったということで、あちこちそうなんです。

 ですから、土地の相を見て、地霊と対話して基地もつくっていかなければならないんですね。ですから、お城もそう、城下町もそう、ふだんの町もそう、そして普天間の基地跡もそう、土地の相を見て、そして透徹する歴史観を持って新しい町をつくっていく、国土をつくっていくということが必要だと思います。仮にどこかに持っていくとしたら、やはりそこの土地の相を見ないといけないんですね。瞬間的な世論だけ見ていると、やはりこの国のリーダーとしては不適切と言わざるを得ないと思いますので。その答えは結構です。

 ちょっともう時間も迫ってきましたので、さっきの中井大臣の続きですけれども、だから、もし、どこかでSPなしでだれかと会って、いろいろな情報をとられたらどうするんだということで、カウンターインテリジェンスのことについても中井大臣に伺いました。

 防衛省に防衛省カウンターインテリジェンス委員会というのができていますね。ですから、大臣としては、この七カ月間でその委員会を何回お開きになって、そんなこと言えないかもしれませんが、どういう御指導をされたか、防諜体制について御紹介いただきたいと思います。

    〔委員長退席、神風委員長代理着席〕

北澤国務大臣 カウンターインテリジェンスに対する取り組みでありますけれども、機微な情報を数多く取り扱う防衛省・自衛隊といたしましては、外国による諜報活動から防衛省・自衛隊が保有する重要な情報を保護するために、カウンターインテリジェンス機能を強化することは極めて重要だという基本的な認識をまず持っておるわけであります。

 そういう観点からいたしますと、防衛省カウンターインテリジェンス委員会を平成二十一年三月に、前政権になりますが、設置いたしまして、各自衛隊の情報保全隊を統合し、情報保全機能を集約化した自衛隊情報保全隊を新たに編成いたしました。これが二十一年八月であります。自衛隊情報保全隊の要員を増強するということで、平成二十二年度は三十九名を増員することを予定いたしております。

 またさらに、陸上自衛隊において、カウンターインテリジェンスを含めた情報分野における要員を計画的に育成するために、情報科職種をこの三月に新設いたしまして、私もみずからその重要性について訓示を申し上げたところでありまして、着々と整備はしておるというふうに御理解をいただきたいと思います。

    〔神風委員長代理退席、委員長着席〕

福井委員 自民党政権時代にできた仕組みですけれども、ぜひそのまま続けていただきたいと思います。特に、スパイ天国と言われている日本で、やっとカウンターインテリジェンスの部屋ができて、そして防衛省にもそうやって何十人もスタッフをそろえていただいて、政府全体としてインテリジェンスリテラシーを高めようとしている。そして、セキュリティークリアランスという、情報とアクセスできる人間とを対応させて、より秘密度の高い情報には本当に高い人しかアクセスできないという仕組みも今できつつございます。

 冒頭申し上げた危機管理意識というものに対して、具体的にはそこでおこたえできるというふうに思いますので、ぜひその路線で頑張っていただきたいと思いますが、普天間の方は基本的な路線が違うと思いますので、五月末までにもしできなければ政府全体として責任をとられるということを期待して、時間が参りましたので、質問を終わらせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

安住委員長 次に、佐藤茂樹君。

佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。

 きょうは、普天間問題、冒頭から同僚委員が質問されておりますけれども、私も、三月末で一つのけじめがつくのかなと思っておりましたら、引き続き、腹案という新しい言葉も出てきましたので、そのことにつきましてまずお聞かせをいただきたいと思います。

 鳩山総理が、三月三十一日の党首討論におきまして、突然、腹案を持ち合わせている、そのように答弁をされたわけでございます。この腹案という新しい言葉、これをお聞きになって、まず岡田外務大臣は、当時ニューヨークに行っておられたと思うんですけれども、そのときに記者団の質問に答えて、平野官房長官を中心に閣僚間で検討してきた、その考え方のことをおっしゃったんだと思う、それ以外には考えにくい、そのように語られました。平野官房長官は翌日の記者会見で、政府の考え方を一つのベースにした腹案を持っていると申されたのではないか、そのように述べられたわけでございます。

 まず議論していく前提として、総理が言われた腹案というものが意味するものは何なのかということをきちっと定義しておくことが必要だと思うんです。というのは、総理は、三月の初めには、政府の考え方と言われたんです。三月の二十六日には、後で申し上げますが、政府案、そういうふうに言われたんですね。

 ですから、ぜひ両大臣にお聞きしたいのは、腹案と総理が党首討論で言われたのは、政府の考え方なのか、政府案なのか、それとも政府の考え方をベースにした鳩山首相の案、そういうものなのか、具体的に御答弁をわかりやすくいただければありがたいと思います。

岡田国務大臣 私が従来記者会見などで述べておりますように、これは関係五閣僚が集まって議論している、その案について、総理が腹案という表現を使われたというふうに考えております。

北澤国務大臣 当然のことでありますが、外務大臣の申し上げたことと一緒でございまして、総理はそういう関係閣僚の会議での議論の中枢におられまして、方向性にしっかり自信を持たれた、そういうことがああいう言葉に出たのかな、私はすぐそばにいて聞いておりましたから、そんな印象を持ちました。

佐藤(茂)委員 そうすると、今外務大臣、防衛大臣の言葉からいうと、要するに関係五閣僚が集まって議論している案だ、そういうことにさせていただきたいと思うわけでございます。

 そうすると、ぜひお聞きをさせていただきたいのは、鳩山総理は、三月の二十六日に、二〇一〇年度予算と子ども手当法の成立を受けて記者会見をされまして、その際、質疑応答で、米軍普天間基地移設問題で政府案を一つにまとめるのか、そういう質問に対しまして、最終的に一つにまとめなければ交渉はうまくいかない、三月いっぱいをめどに政府案をまとめる努力をしている、ある一定のときには公表して国民の判断にゆだねると述べられた。

 三月いっぱいをめどに政府案をまとめる努力をしていると鳩山総理は言われたんですけれども、関係五閣僚の案というのが腹案だといたしますと、三月いっぱいで政府案をまとめると言われた、この政府案というものはまとめることができた、そういう認識なのかどうか、北澤防衛大臣にお聞きしたいと思うんです。

北澤国務大臣 まず最初に申し上げなければいけないことは、関係閣僚で協議をしている中で、総理の思いというのは、沖縄の皆さんに約束をした県外ということを強く決意しておるわけでありますから、その方向性で協議が進んでいることについて総理が了解しなければ政府の考え方がまとまるはずもないわけでありますから、まずそのところを御認識いただきたい。

 さらに、今総理が描いておられますのは、我々が協議をする前段で、官房長官が検討委員会の委員長として経過を、どうしてもだめなものは整理をしながら経過を説明して、その中で、こういう方向性がいいのではないかと。

 ただ、案がそこでまとまったというふうに言いますと、それは米側が了解しているのか、地元が了解しているのかという話になるわけで、卵が先か鶏が先かのような話でありますが、まずは、米側の意向もそうでありますけれども、地元がきちんと了解をしたものでないと前へ進まない。しかし一方で、それが、先ほど来お話にありますように、日米の間での抑止力の議論の中にすぽっとおさまるものでなければならぬという二面性もあるわけでありますので、そういうことも含めて、一定の方向性が出て、これから精力的に交渉に入る、こういうことだと理解しております。

佐藤(茂)委員 ですから、今防衛大臣の答弁を聞きますと、要するに、関係五閣僚で今決めたのは一定の方向性であって、総理が言われるような、三月いっぱいの政府案という言葉のイメージするものとは違うんだ、政府案としてはまだ一つにまとめていないんだ、そういう理解でよろしいですか。ちょっと御確認ですけれども。

北澤国務大臣 先ほど申し上げたことと今委員が言われることは一緒なんですよ。そこから私は腹案という言葉がふっと出たのかなという印象を得たわけでありますが、方向性がしっかり決まって、それを関係者との間で理解し合えたときに初めて表へ出るわけであります。したがって、総理の意向に合致したものを我々は確認し合った、それをさらに成案として米国あるいは地元との協議の中で確実なものにしていく、そういう過程に今入っているというふうに御理解をいただきたいと思います。

佐藤(茂)委員 ですから、もうちょっと厳密に言いますと、総理が三月の二十六日に言われた政府案なるものは一つにはまとまっていないと。まとまっているのか、まとまっていないのか、ちょっと明確に御答弁いただきたいと思います。

北澤国務大臣 大きな包みの中では合意は得ておるわけでありまして、しかしその中に、もう十分おわかりの上だと思うんですが、こういう部分で米側はどうしてもここのところは修正すべきだということを言う可能性はあります。あるいは、地元との調整の中で、もう少し違う候補はないのかとか、そういうことは十分あると思いますので、そういうところをきちんとこれから詰めていくということでありまして、総理の強い決意が方向性を導いたというふうにぜひ御理解をいただきたいと思います。

佐藤(茂)委員 要は、言葉がいろいろ出てきているので、関係五閣僚の皆さんの方向性あるいは議論している案、これは、連立与党を組んでおられる国民新党さんや社民党さん、こういう方々は、三月二十三日や四月二日に五閣僚が集まって議論されたいわゆる大きな腹案というものについては、さっきから言葉が出ている方向性、これは関係五閣僚では共有されているんでしょうけれども、連立与党の二党はこの方向性については共有されているんですか。そこはちょっと確認をしておきたいと思うんです。

北澤国務大臣 それは、その衝にある官房長官が全力を挙げて緊密な連絡をとっていると私は理解しております。

佐藤(茂)委員 連絡はいいんですけれども、共有されているのかどうかという認識はどうですか。

岡田国務大臣 政府の中のことですから、最終的には政府としてきちんと一つにまとまらなきゃいけない、五月末までに政府の案を出すということですから。そのプロセスのことについては政府にお任せをいただきたい、そういうふうに思っております。

佐藤(茂)委員 それと、もう一つ確認しておきたいのは、その大きなふろしきの中にどういうものがあるのかということなんですけれども、我々、報道ベースでは、大体一つの方向にまとまってきたのかなというイメージは持っておったんですが、それを聞いてもおっしゃらないでしょうから、ただ、外務大臣がアメリカで言われていることというのは、ちょっと我々のイメージと違うわけですね。

 どういうことを言われていたかというと、アメリカで、二十八日の記者団との懇談で、総理が政府案の一本化を目指すということを記者会見で言われたときに、閣僚間でそんな話は出ておらず、僕にはわからない、そのように言われたんですね。早く一つに絞ると、アメリカ、地元との関係がうまくいかなくなった段階で案はなくなってしまう、幾つかの案を地元やアメリカに説明していかないといけないと述べて、要するに、複数案で交渉すべきだ、必ずしも一つに絞る必要はない、そういうことをアメリカにおいて強調されているわけです。

 だれが聞いたって、総理が二十六日に記者会見で言われたことと、岡田外務大臣がその直後にアメリカで言われていることというのは内容が違うんじゃないのか、政府の取りまとめのありようですね、そういうように思うんですけれども、岡田外務大臣は今でも、やはり複数案で交渉すべきだ、そういうように考えておられるんでしょうか。

岡田国務大臣 複数案とか一つの案とかいろいろな数が出てまいりますが、一定の幅を持ったもので交渉していくというふうに御理解いただければいいと思います。

佐藤(茂)委員 腹案についてこれ以上聞いても内容は言われないと思うんですね、先ほどからの議論のとおり。

 そこで、一つ、政府の基本的な考え方についてお尋ねをしたいと思うわけでございます。

 これは三月の二十三日の参議院予算委員会で、自民党の佐藤正久議員の質問に対して、総理が、この普天間飛行場の問題について、有事が起こったときに普天間がなくともすべて事が済むのか、あるいはそうではないのかを含めて今ゼロベースで議論している、そのように述べられました。これは私は、ぴっと聞いたときに大変なことを言われたなと思ったんです。

 ここで言われるゼロベースというのは、先ほどからありますように、あらゆる前提を排除しないで議論するんだ、また、逆に言うと、あらゆる可能性を排除せずという意味合いともとれると思うんですけれども、今、政府の関係五閣僚が議論されているというんですが、その考え方では、議論によっては、普天間飛行場を移設した後にも有事のときに普天間飛行場を活用する可能性もある、そういうことまで含めての議論をされているんでしょうか。岡田外務大臣、ぜひ答弁をお願いします。

岡田国務大臣 議論の中身を具体的に申し上げるということは避けたいと思いますが、ただ、この話、もともとは、普天間が非常に危険な状況にある現在、危険性を除去するために移転先を考えるというところが議論のスタートでございます。

佐藤(茂)委員 議論のスタートというのはだれでもわかっておる話でありまして、ですから、有事のときには、普天間を移設した後も、普天間を有事の際に限ってといえども使う、そういう余地は残す可能性があるんだ。可能性があるのかないのか、そのことについて明確に答弁をいただきたいと思います。

岡田国務大臣 中身を今お話しすることは私は避けたいというふうに思います。ただ、議論のスタートが先ほど申し上げたようなことでありますから、そのことは踏まえて議論しているということを申し上げておきたいと思います。

佐藤(茂)委員 だから、議論のスタートはわかっておるんですが、要するに、有事のときといえども、普天間飛行場を一時的にでも残して使うということなら、やはりその一時的にでも普天間飛行場の危険性というのは残るわけでありまして、危険性の除去というなら、有事のときも含めて、普天間飛行場は絶対使わないんだというふうに言い切るべきだ、そのように思うんですけれども、そういうことまで答弁し切れない理由は何なんですか。

岡田国務大臣 ですから、議論の中身について今申し上げることは避けたいということでございます。しかし、ゼロベースというときに、今のままということは、それまで含んだゼロベースということではもちろんございません。

佐藤(茂)委員 ですから、今のままということはあり得ないと思うんです。我々、前政権のときに議論して、二〇〇六年に日米のロードマップというのをつくりました。その中で、普天間飛行場は全面返還、そうなっておるわけですね。

 ですから、中谷委員からもありましたように、先日、三月十七日、安全保障委員会で視察に行きました際に地元の伊波市長さんと懇談した折にも、地元はいっぱい資料をつくっておられました。きょう、ちょっと持ってきたんですけれども、どういうことかというと、例えばこのパンフレットは、一番上に「普天間飛行場の早期閉鎖・返還に向けて」、そういう表題のパンフレットになっています。さらには、市でつくっておられる、普天間飛行場跡地利用計画の策定に向けた行動計画とか基本方針とか、こういう資料もいただいてきたわけであります。これは委員長以下全員いただいてきた。

 ということは、地元の宜野湾市では、日米合意に基づいて普天間飛行場の全面返還がなされ、飛行場の早期閉鎖と返還の上に、跡地利用計画まで検討されているわけであります。

 今、鳩山政権は、そういう地元の意思と関係なく、返還後も、万が一の場合かもわかりませんが、普天間飛行場を閉鎖せずに有事の際に活用する、そういう可能性も残すような議論をゼロベースでされるということであれば、これは地元の宜野湾市の期待、意向を全く裏切ることになるのではないか、そのように思いますが、防衛大臣あるいは外務大臣、どちらでも結構です。

岡田国務大臣 今、宜野湾市の市長の伊波さんのお話を引用されました。

 ただ、委員もよくおわかりになって言っておられると思いますが、伊波市長が言っておられるのは日米合意案はだめだということですから、キャンプ・シュワブ沖の移転というのは伊波市長は反対しておられて、グアムへの全面移転ということを言っておられるわけであります。

 ですから、私は、伊波市長と少し前に沖縄でお会いしたときに、我々はまさしく普天間の危険性除去のために、今一生懸命それをどうすべきかということを議論している、地元の市長がグアム移転しかないということを余り強調されると、結果的に今のまま残ってしまうということになりかねないので、そこはぜひ考えてもらえないかということを申し上げたことを記憶しております。

佐藤(茂)委員 私が言っているのは、伊波市長との、どこへ移すのかというような話じゃなくて、普天間の危険性の除去のイメージというのが、今、岡田外務大臣が代表して答弁されて、今の鳩山政権と地元の宜野湾市で全然違うんだ、そこをしっかりと、やはり政府として本当にどう考えているのかということを明確にしないといけない。

 要するに、宜野湾市、これは伊波市長だけではないと思うんですけれども、普天間飛行場が移設し終わったら、もう飛行場というのは全面返還になって、早期閉鎖になって、有事のときといえども、もう普天間飛行場というものはなくなって、別の跡地利用というものまできちっと使えるようになるんだ、普天間飛行場の移設というのはそういうイメージなんだというものをお持ちなんです。

 ところが、今、何度かお聞きした中でいうと、そこについて外務大臣は、代表して答弁されておりますけれども、そういうことについて断言されない。ただ、危険性の除去という前提で議論しているんだと言うだけなんです。要するに、有事の際にはまだ残る、そういう大前提だと、もともとの危険性の除去のイメージが全然認識が共有されていないのではないか、そのように思うんですけれども、どうでしょうか。

岡田国務大臣 私としては、総理の参議院予算委員会における答弁というものをベースにして議論させていただいております。

 ただ、思いとして、普天間の危険性を除去する、そのために移転するということは、我々、そういう思いで、今一生懸命かわり得るところを議論しているということであります。

佐藤(茂)委員 ぜひ私は、これは政府の考え方としてどうなのかということは、これ以上言っても突っ込んだ答弁はされないでしょうけれども、されないということは、結局、そういう可能性も残した議論をしているということで我々としては受けとめざるを得ないわけでございますが、やはり明確な結論というものを出していただきたいと思うわけであります。

 それは、なぜそういうことが出てくるのかというと、今報道ベースでしか知りませんが、腹案の中身を言っても聞かれないでしょうけれども、要は、有事のときというのはそれなりの距離の滑走路が要るわけですね。アメリカ本土やハワイからも含め、航空機、ヘリも集結してくる。そういう場所というものが、今政府案で考えておられる場合、今の普天間飛行場にかわるような代替施設を考えているんだけれども、どうもそれが有事のときには使えそうもない。というのは、二千八百メートル級の滑走路、今、普天間には二千八百メートル級というのはあります。しかし、それが、有事のときになると、今の案ではなかなか活用できない案になっている。

 だから、有事のときには普天間飛行場というものをもう一度使おうじゃないか、また活用せざるを得ない、そういう仕組みになっているのではないかというように類推せざるを得ないんです。

 ぜひ防衛大臣にお聞きしたいのは、今考えておられる腹案において、代替施設には現行の普天間飛行場と同様の二千八百メートル級の滑走路というものが施設として備わっている、そういう案を考えておられるのかどうか、そこを明確にしていただきたいと思います。

北澤国務大臣 一番核心に触れるところでありますが、現在検討している中で、その場所あるいは中身について、大変恐縮でありますが、この場で答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

佐藤(茂)委員 それでは、次の話題に行きたいと思うんですけれども、岡田外務大臣がアメリカへ訪問されまして、特に、メーンはカナダのオタワだったと思うんですが、しかし、その日程をあえて調整した上で、アメリカの国防大臣、国務長官に会われたわけでございます。

 そこで、ぜひお聞きしたいのは、懸案となっている普天間飛行場基地移設問題についてのみ言うならば、この二人の国防長官また国務長官に会われて、この普天間飛行場という問題に限って、何を目的にこの二人に会われて、どんな成果があったのか、ぜひ外務大臣から御答弁いただきたいと思います。

岡田国務大臣 私は訪米前から記者会見などで明確に述べているんですが、今回、国防長官、国務長官それからジョーンズ補佐官、ジョーンズ補佐官とは、彼がアフガニスタンに大統領と同行されたということで、電話での一時間ほどの会談になったんですけれども、いずれにしても、これは普天間の問題で行くわけではないということを私は明確に申し上げておりました。

 普天間の問題についてはルース大使に、我々の現状について報告をその直前といいますか数日前にいたしましたので、そういった状況についての報告はあるだろう、説明はあるだろう、しかし中身について議論するつもりはない、まだそういう状況には至っていない、そういうことを事前に申し上げたところでございます。ただ、メディアの方は過熱してそのことのみを報道しますが。

 今、日米間の懸案というのはいろいろあります。特に、クリントン長官との間あるいはジョーンズ補佐官との間で議論したことの一つは、やはりイランへの対応、イランの核の問題であります。それから、最近ミャンマーの選挙関連法が明らかになりましたが、そのことについてどう日米両国が協力して対応していくのかということ、あるいは核の軍縮、不拡散の問題、そういう議論が議論の中心でございます。

 もちろん、普天間についての議論といいますか意見のやりとりが特にゲーツ長官のときにあったということも事実ですけれども、そのことで私がゲーツ長官初め各要人に会いに行った、会ったということではございません。

佐藤(茂)委員 そこで、アメリカの、クリントン国務長官とも会われたんですけれども、特にゲーツ国防長官との会談の中で、残念ながら外務省のホームページにはそこの部分はカットされておりましたが、アメリカ側の説明、これはモレル・アメリカ国防総省報道官の記者会見で明らかになったんですけれども、岡田外務大臣との会談で、部隊の一体的な運用面と政治面でも在沖縄海兵隊の駐留が持続可能となるよう日本政府が力を尽くすことを期待するとゲーツ国防長官は岡田外務大臣に述べたということをアメリカ側が説明しております。

 岡田外務大臣は、ゲーツ国防長官から、要するに、作戦運用上の運用面と政治面、この二つで沖縄の海兵隊の駐留が持続可能となるように日本政府はぜひ努力してもらいたい、こういう発言をされた。この趣旨の発言が実際にあったのかどうか。事実、あるならば、岡田外務大臣は、このアメリカ側のゲーツさんを代表とした発言をどのように受けとめ、解釈されているのか、御答弁いただきたいと思います。

岡田国務大臣 会談の具体的内容について触れることは避けたいと思いますが、ただ、今委員おっしゃったことはアメリカ側の発言にあることでもありますので、それについてあえてお答えをいたしますと、もちろん、米軍の現在果たしている抑止力、そういうものを減ずるものであってはならない、それは議論の前提であります。同時に、沖縄の負担の軽減をしなきゃいけない。そのときに、当然、基地の普天間からの移転ということを考えたときに、移転先の地元の了解がなくしてそれはできるはずはないわけであります。ですから、現在の米軍の抑止力を減ずることなく、かつ地元も受け入れ可能ということは当然のことであります。

 ただ、地元の受け入れの問題は日本政府が行うことであって、別にアメリカ政府が何かするということではございません。ですから、アメリカ側に対しては、現在の抑止力が移転によって減ずるということがない、そういうことについての説明が我々としては求められている。あと、日本の中のことは日本に任せてもらいたい、こういうことだと思います。

佐藤(茂)委員 私は、このゲーツさんの言われたことというのは、もっと深いことを言われているんだと思うんですね。それは、要するに、作戦運用上も政治上も持続可能な駐留、そういう、アメリカ政府が移設問題の考え方を従来より具体的に打ち出したということをやはりもう少し深くとらえないといけない。というのは、向こうにも日本の考えている案というのは、報道ベースでも、またルース大使に言われたというから、伝わっているわけです。

 政治上の持続可能な駐留というのは、これは地元の合意が得られなかったりすることのないように、また、今回のような政権交代で急に変わるというようなことのないようにということが一つあると思うんですね。

 もう一つは、作戦運用上の持続可能な駐留というのは、これはやはり具体的にもっと深刻に受けとめてもらいたいなと思うのは、県外移設はもとより、県内でも、報道されているような段階的なそういう持続不可能な移設先は受け入れがたいという考え方を示したものだ、そのようにとらえるべきだ、私はそのように思うんです。

 ゲーツ国防大臣の発言ですので、カウンターパートナーとしての北澤防衛大臣はどのようにとらえられたのか、所見を伺っておきたいと思います。

岡田国務大臣 米国政府との意見のやりとりといいますか、それは基本的にルース大使を通じて行っております。それについては、まだ議論がスタートしたところでありまして、その状態でゲーツ長官が何らかの判断を示したというふうには全く受けとめておりませんし、そういうことではございません。

北澤国務大臣 外務大臣の答弁に尽きるわけでありますが、まさにそういうことをこれからしっかり米側と協議していくというのが今の時点だというふうに認識しています。

佐藤(茂)委員 それで、中谷委員から紹介がありました普天間基地の司令のお話ですけれども、私は、三月十七日、委員会で行ったときに、この司令に、普天間基地の移設先について、米軍の運用上の地理的範囲をどのように考えるのか、そういうことをお聞きしたときに、なかなかウイットに富んだ司令官でありまして、野球に例えられて説明されたわけですね。場所はちょっと正確には、例えが合っているかどうかわかりません、外野手が沖縄で、内野手が東京で、スペシャルチームがグアムで、それぞれ練習して野球の試合に臨めるか、そういうようなことだ、そういうふうに言われたわけであります。

 要するに、そのような状態で、有事の際であるとか災害等の人道支援で活動しないといけないときにスムーズに行えるかどうか、そういうそれぞれの機能が隣接して訓練することが必要だろうということを、私の質問に対して答えられました。それで、さっき中谷委員からもありましたように、地上部隊と航空部隊というのは時間にして三十分以内ぐらいの範囲が望ましいんだという現場の感覚として言われたわけであります。

 要は、ぜひ北澤防衛大臣にお聞きしておきたいのは、今までもアメリカのほかのもっと上の方ともいろいろ議論されてきていると思うんですけれども、やはり海兵隊というのは、そういう航空部隊と陸上部隊の訓練を一体的に行っておりまして、また運用もそういう部分があるわけです。だから、地理的に限定されてくることは間違いないと思うんですね、幾ら分散といっても。ですから、北澤防衛大臣は、この米軍の運用上からくる移設先の地理的範囲の条件というものをどのようにとらえておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。

北澤国務大臣 私は衆参でたびたび答弁をいたしておりますが、ただいまお話のありましたことについては、沖縄を中心としたその周辺が極めて限定的に重要であるというふうに申し上げております。そういう中から、ただいまお話のありましたように、日米でさまざまな共同訓練をいたしておりますから、その知見を十分に活用して米側としっかりした協議をしていきたい、こういうふうに思っております。

佐藤(茂)委員 済みません、普天間の問題は、また引き続きやっていきたいと思います。

 もう一つ、前回やろうと思ってやれなかった問題で、この三月三十日で、海賊対策をソマリア沖・アデン湾で行い始めてからちょうど一年がたちました。発令自体は昨年の三月十三日にやったわけでございますけれども。

 ぜひ確認をさせていただきたいのは、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処については継続ということを両大臣ともこの当委員会の所信でも述べられているわけであります。

 私は、法案をつくった責任者として、当然、継続を決められていることというのは高く評価をしたいと思うんですけれども、しかし民主党さんは、野党時代には反対されていたわけであります。インド洋での補給支援活動は同じように反対されていて、今回、補給の継続はやめられました。しかし一方、海賊対処行動は継続をされたわけであります。これはどういう判断からなのかということについては、国民に対してきちっと説明する責任があると思うんですけれども、ぜひ両大臣の見解を伺いたいと思います。

武正副大臣 佐藤委員にお答えをいたします。

 海洋国家、貿易国家である我が国は海上航行の安全確保は極めて重要である、この認識は、昨年、海賊対処ということで、私どももこの法案審議に臨むに当たって基本とさせていただきました。また、ソマリア沖・アデン湾における海賊事案は引き続き大幅に増加、昨年はおととしの倍以上ということも、国際社会にとって引き続き大きな脅威である。自衛隊による海賊対処行動やソマリア及びその周辺国への支援、これは、日本国民の生命及び財産の保護、海上輸送の安全確保の観点から重要な役割を果たしており、これらを継続ということが政府としての認識でございます。

 特に、昨年の法案反対ということでございますが、あのときは、与野党協議をして、何とかお互いの歩み寄りを図っていこうということが行われたことは、委員が一番よく御承知だったと思います。

 民主党がこだわったのは、海賊行為への対処は海上保安庁が必要な措置を実施するとしながら、防衛大臣は特別の必要がある場合に自衛隊の部隊を派遣することが可能とされていたということで、その判断の主体、やはり海上保安庁がということにこだわった。その理由というのは、やはり国会の関与あるいはまたシビリアンコントロールというところであったということでございます。ただし、海賊対処の必要性については民主党の立場というものは一貫しているということで、今回もその継続ということを政府として一致して取り組んでいるのでございます。

佐藤(茂)委員 それで、今、武正副大臣が答えられたんですけれども、防衛大臣にぜひ御答弁いただければありがたいんですが、あのとき民主党さんは、今おっしゃったように、海上保安庁がまず行くべきだというような趣旨のことを言われた委員もいらっしゃいました。防衛大臣は、今現実に海上自衛隊をあの海域に出されている責任者として、現状から見て、本当に自衛隊なのか、それとも海上保安庁で対処できると考えておられるのかを含め、どのように考えておられるのか。

 副大臣でも結構です。

榛葉副大臣 先生おっしゃるように、一義的には、これは筋として海上保安庁がやるべきだと思っております。

 他方、今海賊の持っている武器であるとか距離であるとか、各国がそれぞれ軍艦等で対応している、こういう横の連携を考えますと、自衛隊が対応する方がより有効に機能できるというふうに考えております。

 そもそも、この国の海上保安庁の予算が極めて限られていて、先生御承知のとおり、「しきしま」級の船が一隻しかないという状況の中で、筋的にはやはり海上保安庁がやるべきだというふうに思いますが、現実を直視する必要もあると思います。

佐藤(茂)委員 ぜひ今後とも、政権をとられたわけですから、今最後のような、現実を直視した対応をやっていただきたいんです。

 その上で、昨年の実績を見ますと、これから三月から五月にかけて海賊事件が多発する傾向というのがあります。もう一つは、昨年の十月以降顕著になっているんですけれども、アデン湾よりも、ソマリアの東側の東方海域、そういうところでほとんど海賊事件が発生している。何を言っているのかというと、海賊の活動区域が拡大している。さらに、事件の件数も、先ほど答弁がありましたように、昨年の三月十三日の海上警備行動発令前よりも大変増加しているということを踏まえると、今後、ぜひ防衛省として、政府として御検討いただけるなら、例えば補給艦の追加派遣であるとかあるいはP3Cの追加派遣の可能性も含めて、海賊対処に万全を期すようにしていただきたいと思うんですが、防衛大臣の見解を伺いたいと思います。

北澤国務大臣 日本船主協会とかさまざまなところから大変な感謝のメッセージをいただいておりまして、さらにまた、今、佐藤委員が言われたような御要請もあります。十分現地の状況を把握しながら検討していきたいというふうに思っております。

佐藤(茂)委員 ぜひ善処をしていただきたいと思います。

 最後にもう一問。外務大臣、PKOのことで、先月の三月十六日でございました、参議院の外交防衛委員会で、私どもの党の浜田昌良参議院議員の質問に、PKOの武器使用についてもう少し今の解釈を広げる余地はあるのではないかと、今の憲法下でもですね、そういうふうに考えております、そういうふうに答弁されたわけでございます。

 そこで、ぜひお聞きしたいのは、この見解を、あくまでも大臣の個人的な見解、考え方としてとどめ置かれるのか、それとも、鳩山内閣として、政府内で今後PKOの武器使用について解釈を広げる、すなわち緩和していく方向で検討されていくつもりなのか、最後に外務大臣にお尋ねしたいと思います。

岡田国務大臣 前回申し上げたのは、私の考え方であります。しかし、そのことについてよく政府の中で議論していきたいというふうに思います。

 その上で、あえて敷衍すれば、一部にありますように、必要だからその使用を拡大すべきだという考え方には私は立ちません。きちんと、論理的に、今の憲法との整合性というものが説明できる、その前提のもとでの使用基準の緩和であって、単に必要だから広げるというような、そういう考え方に立てば憲法は要らないわけでありますから、そういう考え方には立っていないということだけは申し上げておきたいと思います。

佐藤(茂)委員 ぜひこれは、我々、自公政権のときにも、与党内で一般法の議論をやったことがあります。そのときにも、ここにおられる中谷委員なんかともいろいろ議論をしてきた経過がありまして、政府がそういう議論を始められるのであれば、我々、野党ではありますけれども、また建設的な議論をさせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

安住委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 きょうは、議論を聞いていまして、海兵隊、陸と海は一体でなければいけないとか離れていたらだめだとか、海兵隊の司令官がこういう講演をしていたとか、いろいろ聞かせていただきました。ただ、私が海兵隊の司令官に言いたいのは、あなた方は、沖縄を自分の戦利品のように、海兵隊が使い勝手がいいように使うような議論をやる立場にないだろうと。六十五年間、海兵隊を初め米軍により苦しめられ辱められ、それに対する謝罪もない。そういう軍隊が、今自分の戦利品のように沖縄を議論する、こんなことは絶対に許せないと思いますよ。

 海兵隊は逃げ足が速いと言った、そういう政府の高官もいらっしゃいました。好ましからざるところに駐留しないと米軍は繰り返し言っています。住民の犠牲の上に何が日米同盟か、犠牲の上に立つ同盟はあり得ないんだ、こういうことをやはり冒頭申し上げておきたい。

 そういう角度から、私は、きょうは米軍犯罪の問題について聞いていきます。

 最近、ある米兵犯罪について相談を受けて、非常に驚きました。二〇〇二年七月二十七日に横須賀市内の賃貸マンションで発生した、米兵による放火事件であります。この事件は、当時報道もなく、私も最近相談を受けて知りました。マンションを所有する被害者の方からも直接お話を伺いました。

 このマンションは、米兵向けのマンションではなくて、駅から遠いために、立地条件が不利なところにあるため空き室が生まれがちで、やむなく一室を米兵三人に貸したそうであります。ところが、その三人が海外に遠征しているときに、別の米兵が、家財道具などを盗んで、証拠隠滅のために放火をした、こういう事件であります。

 問題の第一は、被害者への補償です。事件から八年になろうとしているのに、いまだに被害者の方は何の補償も受けていません。何度も防衛局に問い合わせを行い、弁護士や私たちに相談して、ようやく防衛省は、この三月末に損害状況の報告書を米側に提出いたしました。

 防衛省に聞きますが、事件から八年にもなろうとしているのに、なぜいまだに被害者への補償が行われていないのですか。

榛葉副大臣 赤嶺委員にお答え申し上げます。

 先生今御指摘のとおり、平成十四年七月に、神奈川県横須賀市のマンションで、不法侵入した上放火をしたという、痛ましいかつ許せない事件が起こりました。この米兵は、平成十五年五月、軍法会議において有罪判決を受けたというふうに承知をしております。他方、本事案は公務外の事案でありまして、その補償手続として、平成十五年十二月に、被害者から日米地位協定の規定に基づく損害賠償請求がなされて、本省において請求内容を査定の上、本年三月末、米側に当該査定結果を送付したところでございます。

 我々といたしましては、可能な限り速やかに被害者救済がなされるよう、引き続きしっかりとした対応をとっていくということは言うまでもないんですが、先生御指摘のとおり、大変時間がかかりました。我々も、政権がかわってこの事案に接して、なぜこんなに時間がかかったのだという思いをいたしております。

 状況をしっかり調査して必要な書類を作成し、情報収集して適正な補償額を算出しているところであるわけでございますが、一般的に交通事故に伴う損害賠償請求とは異なりまして、放火に伴う損害賠償請求というものは若干特殊な事案でございまして、被害状況を立証する詳しい詳細な資料が必要であるということ、そして、これは火災前の間取りとその後の現在の間取りが異なっておりまして、そういった細かい資料を作成しているために時間がかかったやに聞いております。

 いずれにせよ、余りにも時間がかかっているというふうに我々も思っておりまして、新政権として、これに対してはしっかりと対応してまいりたいと思います。

赤嶺委員 こんな調査に八年かかるんですか。八年かかる理由も言えないのに、何がしかの弁解をして、被害補償をおくらせることは許されないと思いますよ。

 被害者の方は、事件当時から、あらかじめ防衛局の担当者から、五、六年かかるだろうと。こんな事件がありますか。こういうぐあいに言われて、そして、それを信じて待っていたんですよ。それでも何の音さたもないため、被害者は、二〇〇六年に、そして二〇〇八年に、二〇〇九年に、被害者の方から状況を確認しているわけです。担当者からは何の説明も一切その都度ありませんでした。事件としては生きている、何かあれば連絡する、これだけです。放置していた、こう言われても仕方がないと思いますよ。

 部屋は、私は現場を見てきたんですが、警察から三カ月は現場保存するように言われて、そのために、改修した後も焦げたにおいが残って、貸し手が見つからず、仕方なく身内に住んでもらったそうであります。消火作業による被害を受けたそのマンションの別の住人との間で、別の住人が家主さんを訴える訴訟ざたにまでなっているわけですよ。大変な心労だったと思います。防衛省を信じていたのにとおっしゃいました。

 防衛省には、被害者への完全な補償、二度とこのようなことを繰り返さない、もう言いわけや弁解や説明は必要ないですから、八年もかかっていますから、やるかどうか、その点だけ答えていただけますか。

北澤国務大臣 委員がおっしゃるとおりでありまして、私も実は質問通告があって承知をしたわけでありますが、けさ、職員全員を集めて経過の説明を受けましたが、必ずしもつまびらかではありません。

 防衛省としては、七年を経過したということを真摯に反省すべきであるということと同時に、早急にこれを見直して解決していきたい。ただいま詳細なことを今ここでお約束することはできませんが、足かけ八年かかるなんということは想像を超えておるわけでありまして、強く反省して改善を図っていきたい、このように思っています。

赤嶺委員 もう一つ、この事件を通しての問題は裁判権の問題であります。

 この事件は米兵による放火事件です。当然、第一次裁判権は日本側にあります。ところが、検察は二〇〇三年一月にこの事件を不起訴にして、その年の五月に米軍が軍法会議で裁いています。

 法務省に聞きますが、なぜ日本側が裁判権を行使しなかったんですか。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの事件につきましては、平成十五年一月、横浜地方検察庁横須賀支部におきまして、現住建造物等放火罪等により送致を受けて、同月の二十二日に、不起訴処分ということにしております。

 そして、現段階でございますが、実は、事件記録等は既に保管をされておらず、廃棄をされております。したがって、その不起訴理由等について確定的なことを申し上げるのは現段階ではできませんので、何とぞ御容赦いただきたいと思います。

赤嶺委員 米兵が、基地の外で、日本人がたくさん住んでいるマンションの一室に放火をして、第一次裁判権は日本にありながら不起訴になったけれども、今やその理由はわからない。主権にかかわる問題ですよ。私は、これは記録が残っていないというような説明は許されないと思うんですね。

 なぜ、放火という重大犯罪、これを不起訴にして裁判権を放棄したんですか。この点、もう一度きちんと説明してください。

西川政府参考人 繰り返しになりますが、現時点で記録で残っているのは、先ほど申し上げた、不起訴にしたということだけでございまして、理由等は残っておりませんので、お答えいたしかねるということで御容赦いただきたいと思います。

赤嶺委員 そうしたら、別の角度から、今度は警察に聞きたいと思います。この点に深いかかわりもあるんですが、今度は沖縄で起きた問題です。

 先月十六日、名護市辺野古で、泥酔した私服の米兵が運転する米軍車両が、親子三人が乗る軽自動車に衝突し、大破させる事件が起きました。乗っていた二歳の男の子は車外にほうり出され、四針を縫うけがを負いました。

 警察は、車両が乗り捨てられていた金武町の現場で、米軍の憲兵隊の要請を受けて飲酒検知も行っております。ところが、警察は事情聴取を行いませんでした。憲兵隊は身柄を拘束し、基地に連れ帰りました。

 警察は、現場に居合わせて飲酒検知まで行いながら、なぜ事情聴取を行わなかったんですか。

石井政府参考人 先生御質問の件でございますが、現場におきまして憲兵から飲酒検知の要請を受けました沖縄県の警察官は、当該女性が軍用車両を盗んだ疑いで既に憲兵隊が身柄を確保していると説明を受けたために事情聴取を行わなかったというふうに報告を受けております。

赤嶺委員 日本の公道や県道で軍用車両で走って県民の車にぶつけて逃げ回っている、酒気運転だ、こういうようなことがありながら、いかにも、何か現場での米軍の説明に納得して警察が引き下がったようですが。

 一九五三年に日米合同委員会で合意した刑事裁判管轄権に関する事項によると、日米両国の法律執行員が犯罪の現場にあるとき、「合衆国軍隊の法律執行員が逮捕するのを原則とし、この被疑者の身柄はもよりの日本国の警察官公署に連行される。日本国の当局による一応の取調の後、当該被疑者の身柄は原則として引続き合衆国の当局に委ねられる」、このようにあります。

 今回の憲兵隊と警察の対応というのは、この合意の趣旨にも反するものではありませんか。

石井政府参考人 御質問の件でございますが、本件被疑車両である軍用車両が発見された現場におきまして、米国女性がいたものの、当該女性が軍服ではなく私服姿であるなど、現場の状況から軍用車両によるひき逃げの被疑者であるというふうに警察官が認識することが極めて困難であったというふうな報告を受けております。

赤嶺委員 軍用車両が道路沿いにぶつかっていて、そして、米軍の憲兵隊が、私服の女性をわけもなくとっ捕まえて、わけもなく、飲酒していたかどうか警察に調査してくれなんて言いますか。常識で考えて起こり得ないことですよ。相手が米軍だからそういう対応になったんじゃないか、こういう怒りをやはり持ちますよ。

 私は、外務大臣に今度は聞きますが、二〇〇二年に横須賀市内でキティーホークの乗組員に強姦されたジェーンさんは、警察で強姦の法的証拠のかぎとなる尿検査用の容器を拒否され、その後、検察は理由も明らかにせず不起訴処分にし、日本が裁判権を放棄しているのではないかと、この点でも疑問を持たざるを得ない事件が相次いでおります。

 これまで、国際問題研究家の新原昭治さんがアメリカの国立公文書館で発見した文書などから、裁判権行使に関し、日本にとって著しく重要と考えられる事件以外については第一次裁判権を行使しない、一九五三年十月二十八日、日米合同委員会裁判権分科委員会非公開議事録です。これは、自公政権のときから私は取り上げてまいりました。こういう密約の存在が指摘されております。

 在日米軍法務官事務所国際法主席担当官を務めていたソネンバーグ氏は、二〇〇一年に発行された「駐留軍隊の法律に関するハンドブック」という書籍の中で、日本は非公式な合意を結んで、日本にとって特別に重要性があるときを除き、刑事裁判権の第一次的権利を放棄することにしたのであった、日本はこの了解事項を誠実に実行してきていると述べております。

 外務大臣はこれまで地位協定の見直しに言及されてきましたけれども、そのためにも、こうした密約の存在も含めて、これまでの日米間の取り決めをきちんと検証して、国民の前に明らかにする必要があると思いますけれども、いかがですか。

岡田国務大臣 今委員御指摘のことについて、私は必ずしもそういうふうには認識しておりませんけれども、ただ、これから、さまざま地位協定についても議論がスタートしていくと思います。その際に、過去の経緯について検証するということについては、それは必要なことだと思っております。

赤嶺委員 今、認識の違いを問題にするのではなくて、事実の検証だと思いますよ。

 放火をされたのに、検察が不起訴にして、そして防衛省は八年、補償もしないでほうっておかれるような事態。何で裁判権を放棄したのかと聞いたら、文書が残っていないからわからないと言う。名護の米軍の米兵の酒気運転も、現場で事情聴取すべきものが事情聴取もされないで、身柄を米側に持っていかれる。こういうのが無数にありますよ。事件が起こるたびに私は取り上げてまいりました。

 一つ一つを検証して、そして五三年の合意議事録、秘密にされている合意議事録に、特別に重要性があるときを除いては刑事裁判権の第一次的権利は放棄すると、こういうものをぜひしっかり調べて、国会に報告できるようにしていただきたいということを要求しまして、質問を終わります。

安住委員長 この際、暫時休憩いたします。

    正午休憩

     ――――◇―――――

    午後三時四十二分開議

安住委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。中野譲君。

中野(譲)委員 民主党の中野譲でございます。

 きょうは、時間が大変短いものですから、簡潔に、建設的な意見を交わさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 まず、大臣、副大臣そして政務官にお伺いをしたいんですが、私は、きょう、ミサイル防衛について質問させていただきます。

 平成十七年の七月に、自衛隊法改正ということで、ミサイル防衛の法案ということで審議がされましたが、この法案に対して、大臣、副大臣、政務官、そのときの賛否はどちらでいらっしゃったでしょうか。大臣からお願いいたします。

榛葉副大臣 大臣と同じでございますが、さまざま議論がございまして、民主党でさまざまな修正案を提出して、与党の案にはたしか賛成しかねたという経緯であったと記憶をしております。

中野(譲)委員 大臣にお尋ねをいたしますが、さまざまな経緯がありましたが、その中で、特に、私たち民主党が野党のときになぜこの法案に反対をしたのか。大臣はどういう御所見をお持ちでいらっしゃいますか。

榛葉副大臣 このとき、いろいろな議論がございました。当時の八十二条の二、現在の三でございますが、八十二条の三の三項、この命令について期限を定めないようにしようという提案であったり、総理の承認のいとまのあるときは総理の承認を得るように一項に切りかえていくというような議論があったり、また、命令発出時、弾道ミサイル等の飛来時において直ちに国民に公表するというような議論があり、また、速やかに国会報告を行うということもございました。また、大切な議論の一つとして、こうした措置について国会の事後承諾を求めるというような議論もした記憶がございます。

中野(譲)委員 その最後の事後承諾についてお尋ねをしたいんですが、榛葉副大臣も、当時は同期でございましたが長島政務官も、私が政治家として尊敬をする、特に長島政務官、議論の中で、国会の事前承認または事後承認、または事後承諾あるいは報告、あるいは何も国会に報告がないといういろいろなケースを長島政務官も過去幾度か国会で質疑をされておりますが、なぜこの法案は、私たちが野党のときには、事後承認ないし事後承諾が必要だというふうに言ってきたのか、それを今、与党になって、政務官という立場でどのようなお考えでいるのかをちょっとお聞かせください。

榛葉副大臣 長島政務官にかわりまして答弁しますが、いろいろな議論をしたのも確かでございます。野党だということもありましたし、真剣に、この国会をどう絡めていくかという議論を当時いたしました。

 ただ、昨年の四月七日、北朝鮮のミサイルが我が国上空を飛来したときに、私は当時、外交防衛委員長をやっていたんですが、実際として、この承諾の条項がなくても、衆議院でも四月九日に安保委員会を開催、また参議院でも七日に外交防衛委員会において報告をしたという経緯がございます。

 確かに、この国会承諾というのは、シビリアンコントロールの観点からも、また国民に対する説明責任の観点からも大切かと思いますが、他方、改めて、与党になって、いろいろ勉強する必要のあるところだなというふうに思っています。

 と申しますのも、前回の北朝鮮のときのように、広く国民に報道等を通じて認知をされ、来ることがわかっていた場合は結構ですが、さまざまの状況が考えられますので、この国会承諾というものは、やはりいろいろな横並びの観点からも考えて、今後さらに勉強する必要があるなというふうに考えております。

長島大臣政務官 突然の質問だったので記憶を呼び戻すのに少し時間がかかりましたが、確かに、民主党としてシビリアンコントロールというのを非常に大切にしてまいりましたので、委員がおっしゃったように、私どもは、国会の関与というものをなるべく強目に設定しようということでかなり頑張った記憶がございます。

 最終的に、今、政府の立場に立って整理をすると、一つは、これは破壊措置ということで整理をいたしまして、防衛とかあるいは敵対的な行為を伴うものではなく、飛んできたものが我が国の国民の生命財産を侵害するおそれがあるのでそれを撃ち落とす、とりあえず払いのける、こういう行為であるということが一つ。それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、相手国を侵害するような、そういうたぐいのものではないということ。それから、我が国の国民の私権の制限という点においても、有事であるとかあるいは周辺事態とかと比べて、国会の関与を求めるような、つまり国会の承認というものを求めるようなレベルのものではない。他の自衛隊がかかわる行動との法的なバランスを考えて、今日のような法体系の中におさまっている、こういう理解でございます。

中野(譲)委員 そうしますと、副大臣と政務官におかれましては、過去の議論の中で、要は、武器を使用するかしないかというところで国会報告か国会承諾かというところが大きく変わるのではないのか、そのときの法的な責任が一体どこにあるかということを問う上でも承諾が必要だということをおっしゃっていたんですね。

 榛葉副大臣は、平成十七年七月、一つの要件が武器使用でありますと。武力行使の場合は国会承認、そして、武器使用が絡んでくるので、これは一段低いところで承諾という形、そして誤射もあるのではないかと。誤射をしたときには政治責任はどこにあるのか、そして、その誤射の場合と、これ、国会が承諾しないことによって政府のとった行為を否定することになるなら、こういうことは、私はこういう機能をきっちりと持たせるということは政府にとってもメリットがあるのではないでしょうかということをおっしゃっているんですね。

 この辺のところを今どのように整理されているのかというのを、ちょっとお尋ねさせていただきます。

    〔委員長退席、神風委員長代理着席〕

榛葉副大臣 私も、中野先生からこの御質問をいただいて、当時私、たしか野党の理事をやっていたと思うんですが、たしかそのときは大野長官だったと思います、このお話を議論した記憶がございます。

 現在は、発射したときには報告義務という形であるわけでございますが、まさにこの国会との絡み、これは私も、政府の中に入って、今先生が御指摘いただいたとおり、決してごまかした答弁ではなくて、改めて、本当に真剣にこの問題を研究する必要があるなというふうに感じています。

中野(譲)委員 同じく、これは去年の四月、海賊・テロの特別委員会、当時の長島委員が、長島さんの場合は、事前承認、事後承認、報告、または特に報告等がない場合ということで四つに体系を分けまして、その体系の中でどの分類に分けるかというときに、武器を使う可能性が高いか低いかということを一点目、二点目は、国民の権利義務が制約される可能性が高いか低いかということを主な論点、三点目は、時間的な余裕があるかないかということを挙げておられます。

 特に、この一点目と二点目ですね。武器の使用について、当然、ミサイル防衛ですから、自衛隊としては武器を使うというか、イージス艦なりPAC3を使うわけですから、そこの武器を使う可能性が高いか低いかといえば、これは確実に、高いというよりも使うということだと私は思います。国民の権利が制約される可能性が高いか低いかというところも、これはPAC3であれば、当然のことながら、展開をしていくわけですから、いろいろな意味で国民の権利等に対しても影響が出るということを考えると、この二点を考えたときに、野党ではなくて与党の立場で、内閣に入られたときに、この辺のところは今現状としてどのように整理をされていらっしゃるんでしょうか。

    〔神風委員長代理退席、委員長着席〕

長島大臣政務官 これは、先ほど私、三つ挙げて、現在の法体系についての説明をさせていただきましたけれども、今おっしゃった三つのうちの二つ、つまり、武器の使用と、それから私権の制限の可能性、確かにこの点は、私が、昨年に国会で海賊対処法案の審議をしているときに、日本の防衛法制、体系をもう一度見直そうということで、国会の関与について質疑をした際に使ったボードをごらんになっての御質問だと思うんです。

 確かに、これは気をつけて言わなきゃいけないんですけれども、とにかく日本の防衛法制というのは、何か新しい事態に対応するごとに定められて、ポジティブリストというわけですけれども、自衛隊の行動を一つ一つ規定する。自衛隊法改正ならまだいいですけれども、それが特別措置法とか、こういう形で少しずつ広げられてきた、あるいはつけ足されてきた。こういう面がありますので、確かに私、これは個人的な今思いですけれども、もう一度やはり自衛隊の行動を洗い出して、テーブルの上にのせて、そしてその行動のそれぞれのバランスをもう一度考え直して、それぞれについて国会の関与をどうしていくべきかと。

 せっかく政権交代したわけですから、これはもちろん大臣と、政務三役でよく諮っていかなきゃならない今後の大変重要なテーマを、今、中野委員に指摘していただいたというふうに思っておりますけれども、そういう時期がもしかしたら来ているのかな、そういう個人的な思いはあります。

 今、私は政府の立場でありますので、今この法律をいじるとかそういう議論はもちろんできないわけですけれども、しかし、今後の大きな課題、大切な課題として受けとめさせていただきたいというふうに思います。

中野(譲)委員 まさに私も長島政務官と同じ思いでありまして、私は、単にこれはミサイル防衛について国会がどういうふうに関与するかということを言っているのではなくて、できれば、長島政務官おっしゃるとおり、今までの外交、安全保障のあり方でいいのかどうかということ、私たちが政権をとったんですから、それこそゼロベースでつくり直していくような気持ちで、全体の枠組みをもう一回ぜひ考えていただきたいという思いがあります。

 というのは、これは二点目の質問になりますけれども、この八十二条の中で「ミサイル等」というふうに言われております。それはミサイルもあれば、私は以前に、もう数年前ですか、質問したときには、例えば、要は、人工衛星かもしれないし、ないかもしれない、落下物があるときに、落ちてきたものを、そのまま落ちてくるのを見逃すわけにはいかないからこのミサイル防衛のシステムがありまして、そこでPAC3で撃ち落としたときに、必ず破片が散らばるわけですね。

 撃つ距離が大体十キロから二十キロぐらいの上空で、大体数百キロから数トンのものが落ちてくるときに、破壊をしても、粉々、こっぱみじんになるということはないだろう。そうすると、数十キロないし数百キロのものが落ちてくるときに、二次災害のときにどのような対応をするかということ、ぜひこれは政府としてお考えいただきたいと思って、そのときに、内閣が撃つという判断をしたものに対して、今度二次災害が起きたときに、そこまでしっかりとした責任がとれるかどうかということ、それは国会で報告でいいのか、説明をしないといけないか、承諾をしないといけないのか、承認をもらわないといけないかということをしっかりと考えないといけないと私は思っているんですよ。

 例えば、北朝鮮がミサイルらしき飛翔体を撃ってきた。去年の四月であれば日本の領土の上を飛び越えてという話ですけれども、仮にそれが、いかなる場合であっても、日本の本土に落ちてきて、PAC3で見事に撃ち落とすことができた。しかし、その撃ち落としたときの破片が散らばり、それが例えば日本国民の人命ですとか財産に多大なる影響を与えたときに、それが北朝鮮の瑕疵、過失であれば、通常であれば国家賠償というものを相手国に申請すると思うんですね。

 数年前に中国で、日本大使館だとか日本の大使の公用車が中国の人民に対して非常な影響を受けましたけれども、あのときも、あれは、中国と日本は国交がありますから、その後で弁済をされたということでございます。

 私考えるに、例えばそういう被害が起きたときに、北朝鮮が、日本がこういうお金をお支払いくださいよと言うときには、これは払っていただけるかというと、ほぼ一〇〇%払っていただけないと私は思っております。そのときに、目の前には日本の国民の財産や生命にいろいろな被害が出ているときに、いや、相手国が払ってくれないので待ってくださいという立場にはなかなかいかないのではないか。

 私、実はきのう、どなたにこの件を質問したらいいんですか、補償を頼んでも相手の国家が補償してくれない、しかし目の前には、今の法体系では対応できない中で、自分たちの国民が困っている、そのときに、ではどこが内閣の中で中心となってこの問題に対応するんですかということを随分といろいろなところに聞いたんですけれども、基本的には答えがなかったんですね。

 防衛省としては、その辺のところはどのようにお考えをされるのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

榛葉副大臣 お答えいたします。

 賠償責任でございますが、弾道ミサイル等に対する破壊措置は国の公権力の行使に当たるものであり、損害賠償については、国家賠償法に基づき整理をされるというふうに理解されると思っております。

 具体的には、国家賠償法第一条に言う、国の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて、故意または過失によって違法に他人に損害を加えたときに該当しなければ、国は賠償責任を負わないという原則が適用されるというふうに思います。

中野(譲)委員 時間がありませんので、今の点は、日本が、落ちてくるミサイルに対して、撃つために、今も八千億近い、将来全部整備すれば一兆を超えるようなシステムを入れているわけです。それは、落ちてきたものをそのままにしておくと本当に多大なる被害が起こるからこそ、撃ち落とそうということですね。

 そうすると、撃つことに対して日本政府は瑕疵があるかというと、私はないと思うんです。その瑕疵はあくまでも撃ってきた相手国であるけれども、その国と国交がないときに、ではどのような対応をするかというときに、今、そこの法がないんですよ。国家賠償法では適用できない。国交のない国に対して賠償責任ができない。

 そのはざまで、私たちが今与党ですから、例えば去年の四月の状況で、あのときは自民党の政権ですけれども、落ちてきたときに、そのような状況が起きたときに、ではどのような対応がされたか。私は、非常に難しかったと思います。難しかった状況のときには、民主党が野党のときは、自民党は一体何をやっているんだ、多分、責めるに責める、責めるだけだったと思いますが、今度は、立場が逆になっているときに、私たちが責められるんですよ。

 そこのところをしっかりと考えて、頭の体操も、省内含めて、内閣含めてぜひしていただきたいと思いますので、その辺のところをぜひまた今度お伺いさせていただきますので、次回、引き続き質問させていただきたいと思います。

 きょうは、時間でございますので、沖縄問題でしょうか、玉城デニーさんにお譲りをしたいと思います。どうもありがとうございました。

安住委員長 次に、玉城デニー君。

玉城委員 よろしくお願いいたします。

 私は、今回の質問で、少し駆け足にはなりますが、二〇一〇年の二月一日に公表されたアメリカの四年ごとの国防計画の見直し、二〇一〇QDRから、アメリカと我が国との関係に関する項目を質問させていただきたいと思います。

 まず、この二〇一〇QDRにおける同盟国との関係性について、実はこれは、一章の序文から十章の結語、今後へという結びまで、十章にわたって書かれておりますが、その中の、他国との関係という項目を少し質問させていただきたいと思います。

 同盟国、友好国との関係を重視し、国外における恒久的プレゼンスの必要性と緊急事態等に対応する柔軟な能力の必要性をバランスすることを考慮というふうに書かれています。さらに、アジア太平洋では、日本、韓国への拡大抑止を含め地域安定のため必要となる米軍のプレゼンスを適応というふうになっております。

 いわゆる主要同盟国との緊密な共同、抑止と防衛能力の強化、それから、北東アジアの部分で特に具体的に言及されているのは、日本及び韓国への拡大抑止の提供ということで、ここでもまた、拡大抑止という言葉が出てまいります。

 まず、この点に関して、外務大臣、防衛大臣、御見解を伺いたいと思います。

武正副大臣 玉城委員にお答えをいたします。

 四年ごとの国防政策の見直し二〇一〇において、同盟国との関係で、今御指摘の緊密な協力の強化を強調したものとなっておりまして、その中でも、我が国との関連、日本及び韓国に対する拡大抑止の保障、在日米軍のプレゼンスの確保などの点に言及しておりまして、我が国としては、こうした米国の安全保障戦略を踏まえつつ、日米安保条約を中核とする日米同盟を深化させるべく、米国と協力していく考えでございます。

長島大臣政務官 玉城議員にお答え申し上げます。

 今、外務副大臣の方からありましたように、日本と韓国に対して米国が拡大抑止を提供する、こういう記述があるわけですけれども、では拡大抑止の中身は何かと。これは、例えば今から三年前の五月に発表された2プラス2の中で、米国は、あらゆる種類の米国の軍事力、これは三つの構成要素から成っています、一つは核、もう一つは非核、通常兵器、通常戦力、そして防衛能力、つまりこれはミサイルディフェンスのことになると思いますけれども、この三つを構成要素とした拡大抑止力というものをアジア太平洋地域では日本及び韓国に提供すると。これがQDRの位置づけだというふうに認識をしております。

玉城委員 今、この三つの拡大抑止の点について答弁をいただきましたが、さらに、日本への具体的な言及の部分で、在日米軍の長期的プレゼンスを確保し、米国領土の最も西の方に位置するグアムを地域の安全保障のための拠点、ハブとする二国間の再編のロードマップ合意の実施を継続するというふうにあります。この長期的プレゼンスが何を意味するのかについて伺いたいと思います。

武正副大臣 お答えいたします。

 今回のQDRにおいて、日本とは、在日米軍の長期的プレゼンスを確保し、二国間の再編ロードマップ合意の実施を継続していく旨述べられております。

 在日米軍再編については、今回のQDRにも記述されているとおり、在日米軍の安定的なプレゼンスを確保することにより抑止力を維持するとともに、地元の負担を軽減するとの観点から、精力的に取り組んでいくことが重要と考えております。

長島大臣政務官 外務副大臣の答弁に補足をしたいと思いますけれども、長期的プレゼンスということですから、一つは、プレゼンスが必要な理由は、東アジアのあるいは西太平洋の地域の情勢がまだ不安定であるということです。北朝鮮のミサイルの脅威もあり、また中国の軍事力の拡大もあり、あるいはロシアもまだまだ活発な活動をしている。こういう中で、米軍の長期的なプレゼンス、つまりこれは安定的なプレゼンスが必要だということです。

 安定的なプレゼンスを支える要素としては、一つは、全部アメリカが一人で担うというものではなくて、やはり同盟国である日本とアメリカとの間で適正な役割分担をしながらこのプレゼンスを支えていくということが一つ。それからもう一つは、アメリカのプレゼンスによって、例えば地域の皆さん、特に沖縄の皆さんに大きな負担を与えることになっておりますから、そういうものが、持続可能なプレゼンスというものを確立する障害になってはいけないということで、この負担の軽減の部分もきちっとやっていく。

 抑止力の維持と負担の軽減というのはまさに車の両輪となって日本における長期的なプレゼンスを保障し、かつ、今回は、ロードマップによって、一定規模の海兵隊がグアムに移転することによって負担の軽減を実現しつつ、今度はグアムを一つのハブとしながら、アジア太平洋地域に対して抑止力をきかせていく、活動をしていく。

 こういう形で、全体として地域の平和と安定に貢献するようなアメリカの長期的な安定したプレゼンスを確立していこう、こういう認識でございます。

玉城委員 今まさに普天間の移設問題で、沖縄における海兵隊、駐留海兵隊の抑止力というものがどういう形であらわれているのかということが最も問われていることだと思います。

 さて、せんだって、四月一日の毎日新聞にこういう記事が載っておりましたので、かいつまんで御紹介いたします。

 二月十七日の午前、東京・赤坂のアメリカ大使館で、来日していました、アジア太平洋に展開する、ハワイに司令部がありますアメリカ太平洋海兵隊の最高指揮官キース・スタルダー司令官と日米の防衛当局幹部の会合が行われたという記事が載っておりました。

 その中で、実は、キース・スタルダー司令官は、沖縄の海兵隊の対象は北朝鮮である、南北の衝突よりも北朝鮮の危険性の方が高い、そのとき、最も迅速に行動して、いわゆる北朝鮮における核兵器を速やかに除去するのが最重要任務だというふうな言葉が出たそうですが、抑止力よりは、朝鮮の有事に対して対応するために沖縄に海兵隊が要るというふうなことを図らずも語ったような記事だったと思います。その件について見解を伺いたいと思います。

長島大臣政務官 スタルダー将軍がそのような御説明をなさっているのは私も承知しております。

 もちろん、有事に対する対処という側面から見れば、朝鮮半島で何か起こったときに迅速に対応する、これが一つの大きな海兵隊の使命だというふうに思いますが、翻って抑止力ということを考えたときには、これはもちろん海兵隊の戦力だけではなくて、空軍、海軍そして陸軍、陸海空海兵隊、四軍による、先ほど申し上げたプレゼンスが一つに相まってこの地域の安定を維持する、そういう機能を果たしていることは紛れもない事実でありますから、これはこれで抑止力というものの一翼を、今沖縄に展開している、あるいはこれからグアムに展開をしていく海兵隊が担っているというのは、これは説明としては成り立つものであるというふうに理解をしております。

玉城委員 先ほどの安定的、長期的プレゼンスということが、この海兵隊の沖縄におけるまさに抑止力、プレゼンスだと思いますが、その一方で、危険性の除去が一番求められているのは普天間基地であり、海兵隊のグアムへの移転だということは論をまたないところだと思います。

 さて、せんだって、三月十七日、安保委員会の理事で沖縄視察をさせていただきました。その際に、普天間基地のスミス大佐とメルトン大佐、これは政策部の方ですが、お二方や関係者といろいろ意見交換をさせていただいたとき、スミス大佐に、一体的な運用が必要だと言われている海兵隊がグアムに行って何か不都合なことはありますかと委員から質問がありました。そのときに、スミス大佐は、不都合なことがあるわけではないが、チャレンジしなければならないこともあるかもしれない、しかし全体的な訓練は必要で、そのためにグアムに集まる必要もあるだろうというふうに言っています。

 つまり、これから二〇一四年にかけて、海兵隊員が八千名、家族九千名、一万七千名がグアムに移る。そうすると、具体的にハブとしてのグアムの機能が高まり、必然的に、それに伴って、やはり長期的なプレゼンスから、グアムへの、太平洋への兵力の移管が行われることが、今回の普天間の移設に関する一番大きな問題だと思いますが、その点について見解をお伺いいたします。

長島大臣政務官 お答えいたします。

 確かに、グアムに移転をする八千名、そこだけに着目をすると、いかにも沖縄からグアムにアメリカのプレゼンスのハブが移ったような、そういう印象を持たれるかもしれません。しかし、引き続き、第三海兵遠征部隊の中核である31MEU、この部隊が常時即応態勢で沖縄に残る、こういうことであります。しかも、第三海兵遠征軍そのものは、ハワイとグアムとそしてこの沖縄と、あるいは岩国も含めると、この地域に、ある意味で面の形で引き続き存在し続ける。これがまさに、米軍の拡大抑止の一つの構成要素として、海兵隊を中心とする西太平洋におけるプレゼンスの内容である、こういうふうに私は思っております。

 これは、アメリカ側からももちろん重要ですけれども、我が国の安全保障という観点からいっても、沖縄を中心とする海兵隊の存在というのは必要不可欠の存在である。これは累次にわたって防衛大臣が御答弁なさっているとおりであると思っております。

玉城委員 さて、グアムへの移設、今、いわゆるシュワブ陸上案、それから現行案、さらには与勝沖案なるものが出てきて、県民や国民はどうなってしまうのかということを大変危惧しているところだと思います。

 せんだって、岡田外務大臣がゲーツ国防長官と会談した際、普天間移設先に関する件について、いわゆるシュワブ現行案は難しいというふうな話が出たということも新聞でありました。その辺の真意についてをお聞かせください。

岡田国務大臣 難しいというと、何かできないような印象を与えておりますが、私が申し上げたのは、今我々が考えている案と比べると現行案はより困難さが増しているという相対的な問題として申し上げたということで、記者会見でも明らかにしておりますが、アメリカのゲーツ長官と会って何か新しいことを言ったのではなくて、私の従来の考え方をそのまま述べたものである。大きく報道されること自身が私にとっては意外といいますか、新しいことは言っていないということであります。

玉城委員 報道を全部過信するわけにはいかないというのが、やはりそういう見解だとは思います。

 さて、そういう報道の中で今一番渦中な、大きなポイントになっているのが、私の本籍地でもあります、うるま市の与勝沖でございます。そこに何と、名護市辺野古沿岸部、いわゆるシュワブ沿岸部への日米合意案の埋立面積約百六十ヘクタールの六倍以上になる基地をつくるんだというふうなことが取りざたされて、地元はもちろんですけれども、こんなもので本当に負担の軽減になるのかというふうな不安が広がっています。さらにそこに自衛隊を後々移すとか民間の滑走路に使うとか、さらにいろいろな波紋を広げているというこの点について、今一番危惧されておりますが、その点について、防衛大臣に見解をお願いします。

北澤国務大臣 そういう報道がしきりにされておることは私も十分承知しておりますが、現在の段階で特定の場所を申し上げるということは、無用な混乱を起こしますので、極めて慎重に、さまざまな事態に対応しながら交渉を進めるということで、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

玉城委員 いろいろな形でゼロベースから見直しているということですが、鳩山総理は、昨年の衆議院選挙の前に、できれば国外、最低でも県外という、マニフェストには書いてありませんが、いわゆる公約という形でおっしゃっていることと、そしてまた、今現在も恐らく鳩山総理は、何とかその思いを実現することが真の負担軽減ではないかというふうに、閣僚の皆さんを初め国のトップであられる鳩山総理も大変頑張っていただいていると思います。

 時間も少なくなりましたけれども、この海兵隊のプレゼンスが、いわゆる半島情勢や中国の軍拡に絡めて本当に沖縄に必要なんだというふうに言われておりますが、それでは、他方、我が国の防衛大綱について少し触れさせていただきたいと思います。

 これまで、五一大綱、〇七、そして現大綱における防衛力の変遷について少し、中国の台頭と、アメリカのグアムへの二〇一四年までのある一定兵力の移転、それに伴って、今回策定するとしている新大綱の中で、これまでに、この数字を見た上で見ますと、やはりどんどん、自衛隊の主要装備そのものもずっと減り続けています。その一方で、中国はどんどん力を増してきているということが数字上でもはっきりしています。

 そういう点も踏まえて、アメリカとの協力関係の中で、では、どのような防衛大綱、日本の防衛政策の基本をまたお示しいただけるのかということについても、防衛大臣、お願いいたします。

長島大臣政務官 お答えいたします。

 基本的には、今、防衛大綱の見直しについては、総理大臣を中心として、新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会、これを開催して、有識者の皆さんから意見を聴取して、最終的には私どもで決めていく、こういうプロセスでございます。

 今お尋ねの、これまでの防衛大綱の変遷も絡めて、こういうお話でございました。もちろん、先ほど私が申し上げたように、アメリカのプレゼンスは重要ですけれども、それを安定的に維持するためにも、あるいは我が国の安全保障をきちっと確立していくためにも、自助努力、我が国がきちっとやるべきことをやるというのが前提だと思います。

 その点においては、これまで、〇七大綱、一六大綱、九五年の大綱と〇四年の大綱と二つ出ておりますけれども、特に現大綱、一六大綱と言われているこの大綱の中では、弾道ミサイル攻撃等の新たな脅威や多様な事態に実効的に対応するような体制をつくるんだ、こういうことを言っております。

 この多様な事態というのは、例えば島嶼部についての侵攻を阻止していく、そういうことの言及がなされておりまして、今後、このトレンドの中で、先ほど玉城議員がお触れになった中国の近代化の動向も踏まえながら、私どもとして適切な防衛措置を講ずるような新しい大綱を策定してまいりたい、このように思っております。

玉城委員 ありがとうございます。

 まさに今政務官からお話がありました島嶼防衛、新しくこの大綱の中でも、さらにそれが展開できるような組織といいますか体制も必要だということがあると思います。

 先日は竹島の、韓国のまた軍事設備を増強するようなニュースもありましたし、一方で、私たち沖縄県のちょうど国境であります尖閣にもし何らかの事態があったときに、果たしてアメリカは、自国の利益のことを思った場合に積極的に展開するかということを考えると、やはりある一定、日本の方向性もつけておく必要があるということが、今回の新しい防衛大綱の策定には必要になってくると思います。

 そうすることによって、アメリカの長期プレゼンスが次第にほかのグローバルな地域に展開していき、沖縄はもちろんですが、北海道から与那国まで南北にずっと長い我が国ですので、我が国のどこにあってもしっかりとした自国の防衛が果たせるような、そういう大綱もつくっていただきたいと思います。

 最後に、鳩山総理は、普天間の問題に関してはとにかく一生懸命やっていらっしゃると思います。私たちもその鳩山総理をしっかり支えて頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

安住委員長 次に、高橋昭一君。

高橋(昭)委員 高橋昭一でございます。

 今、この日程表を見ておりますと、玉城委員の後、私の後は照屋委員、下地委員と、沖縄にちょうど間が、私だけ違う話でございますけれども、それぞれにやはり地域事情でありますとか、あと、それぞれの経験の中から御質問をさせていただいておりますので、私は、私のこれまでの活動等々、地域のことも含めまして御質問をさせていただきたいと存じます。

 私は、いつもこの白いジャケットを着ておりますということを申しております。これは私の地元の播州織というので織っておりまして、地産地消で着ております。その播州織を織り上げました加東市という市がございますが、その加東市を含むエリアに、実は陸上自衛隊の青野原駐屯地がございます。第八高射特科群という、中SAMという〇三式の地対空の中距離誘導弾の基地でございます。

 私はよくそちらでお話をさせていただくんですが、中SAMといいますのは、純国産の防衛のための設備でございます。先ほど中野委員の方からPAC3のお話もございましたが、この中SAMというのは、当初は、ミニパトリオットと言われるように、そういうふうな機能も強化をできるのではないかという議論もあったようであります。コストからしますと、国産で非常にコストも抑えられるというふうなお話もあるようでございますから、純国産ということでの防衛に対する取り組みというのも必要ではないかと、まずもって指摘をさせていただきたく存じます。

 私は、阪神・淡路大震災からということでいつも申し上げておりますけれども、台風二十三号がありましたときには、この青野原の基地が防災の出動をされました。特に基地がここにあるということは余り平生では認識をいたさないわけでありますが、災害のときにおきましては、本当にそこに防災出動をしていただく基地があるということに関して心強い思いでありますし、また、非常に地域と連携をした活動をしておられます。

 地域では防衛協会がございますけれども、また今度十月ぐらいには、この地域の防衛協会の小林勝弘会長を初め、防衛に地域でリンクをしておられる皆さんが上京をされるというお話もございます。ぜひともまた、防衛大臣、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。地域の声にも聞き入っていただければとお願いを申し上げたいと存じます。

 実際にこの基地の問題をずっと考えるんですけれども、私たちの防災という観点から申しますと、ことしの施政方針演説で総理がおっしゃいましたように、命を守りたい、そして阪神・淡路大震災のことからお話をいただきました。

 私は、いつも同じ話ばかりで恐縮でございますが、私自身も体にしみつけるために、一九九五年の一月十七日午前五時四十六分というこの時間を申し上げております。実際に、被災地の現場というのは混乱をいたしておりました。私は、あのとき、もう自衛隊は出動、出ているんだと思い込んでおりました。それで瓦れきの中で待っていたわけでありますが、災害出動は非常におくれました。本当に、瓦れきの下から声が聞こえてくる、その声がだんだんだんだん小さくなってくる、あげくには聞こえなくなってしまった。そういう状況にあって、一時間でも早く自衛隊の到着を待っていた思いでありました。

 そこから考えまして、実は、せんだって、チリの大津波がありましたときに、私も、こういう経験から、思い余って仙台まで飛びまして、そして安住委員長の地元にまでお伺いをさせていただき、最終は、女川まで到達をいたしましたのがその日の夜でございました。いろいろそのときに委員長にはお世話になりまして、ありがとうございました。

 しかしながら、本当に思いましたのは、後で気がついた話でありますが、女川港も完全に冠水をしていて、ファミリーマートでありますとか、その地域のお店が床上冠水をしておりました。しかし、この実情がなかなか中央にまで届いていなかったということも、その日、その後、私も災害対策特別委員会の理事もさせていただいておりますので、認識をいたしました。

 しかしながら、実は心強く思ったことがございます。といいますのは、女川のあそこは第一中学校でございますね、その横に運動場がございます。そこからちょうど出たとき、あれは夜でございましたが、陸上自衛隊の車列が並んでおりました。私はびっくりして、一番先頭の指揮車のところまで行きまして、これはどういう形で来られたんですかとお伺いをしましたら、災害に備えて待機をしていたんだというふうに御報告をいただきました。

 この件につきまして、私は実は、災害のときに初動がおくれたということだけが非常に心の中に残っておりましたし、今回は確かに事前に予測をされた災害でもありましたので、出動をされたことに対してはすごくうれしく思いました。

 そこで、やはり気になりましたのが、こういうケースはまれではありませんけれども、今後、東海地震でありますとか、予測のつく地震でこういう出動というのがなされることがあろうかと思うんです。そのいわゆる意思決定もしくは出動に対する指令のプロセスとか、意思決定の段階というものに関しては、今回、女川だけではなかったと思うのですが、例えばP3Cも飛行していたと聞いておりますし、そのような出動に対する指揮系統というのはどのようになっているかということを、まず防衛省にお伺いさせていただきたいと存じます。

楠田大臣政務官 お答えをさせていただきます。

 委員におかれましては、さまざま、御経験に基づいてふだんから御指摘をいただいておりまして、大変感謝を申し上げます。

 まず、この事案におきましての事実関係を御説明させていただきますと、二月二十八日の午前八時半、まず総理の指示を踏まえて、防衛大臣から同日午前十時に、地方自治体との連携を強化するとともに部隊の情報収集などに万全を期すように指示が発出されたところであります。

 これを受けまして、同日午前十時以降、太平洋沿岸を中心とした関係都県及び市等に連絡員を派遣して、連携をまず図りました。

 また、委員が御指摘ありました阪神・淡路大震災のときの教訓を踏まえまして、自主派遣の基準というものを明確化しましたので、これに基づきまして、関係機関に情報提供をするため、各部隊が航空機等による情報収集活動を実施したというのが二点目でございます。

 さらに、同日午後一時以降、陸上自衛隊の各部隊が、東北地方の各地において被害発生に備えた事前展開を実施したというところでございます。

高橋(昭)委員 ありがとうございました。

 私も参りまして、取り越し苦労という言葉があろうかと思うのですが、私は、防災に関しては、本当にこれは望ましい、最もあってよかったと思います。ですから、防災のあらかじめの出動というものは絶対に必要だと思いますし、先ほどお話がございましたように、ちょうど十五年前にできなかったことが、この十五年間で完備された部分もたくさんあると思います。ですから、私は心強く思っているということをまず今回の質問のスタートにさせていただきたく思いました。

 その中で、次に移りますと、気になりますのは、海外の災害の発生の件でございます。

 今回、ハイチの災害がございました。このときには、藤田参議院議員と首藤衆議院議員が現地に行かれた報告会などにも私も参加させていただき、お話を聞かせていただきました。実際に、国内であれば、危機管理監を中心に指令が出て、発令が成る。海外の場合というのは、官邸主導、いろいろあろうかと思うのですが、確かに、外務省、防衛省、それぞれの所管があろうかと思います。海外で災害が起きた場合の救援出動というものに関する指揮系統について、外務大臣にお伺いをさせていただきたく思います。

岡田国務大臣 国際緊急援助隊の所管は外務省であり、外務大臣が、全体を考えて、必要に応じて自衛隊に対しても依頼をする、こういうことになっております。

高橋(昭)委員 ありがとうございます。

 外務省所管ということでございますので、確かに、防衛省との連携も含めて、迅速な指示ということがなされる中で、まず外務省が主になっているということを私も十分認識しながら、これからもいろいろ情報収集等々に当たらせていただきたいと思います。

 その中で、実は、私も危機管理畑ということでずっとやらせていただいておりますので、ちょっと行動が過ぎることがあって申しわけないんですが、二〇〇四年にイラクの渡航調査に行かせていただいたことがありました。私はまだ現職でございませんで、当時、民主党のPTでも御報告をさせていただきました。あれは二〇〇四年の二月でありました。今考えますと、あの時期が、イラクにある程度安全に入れた最後の時期かもわからない。私がちょうど帰りました後に、三名の方が拉致されるという事件がございました。

 しかしながら、実際に現地に行って、その後またヨルダンまで渡航いたしまして難民キャンプにも参りましたが、日本では伝わらないような惨状がたくさんございました。実際に子供たちを殺されたお父さん、お母さんや、その逆で、御両親を殺された子供たちとか、これは誤爆であったとか、いろいろなことがありました。失われなくてもよかったような命が多数失われたのではないだろうかということを、私はどうしても災害から入ってしまいますので、震災は天災でございますが、戦争は人災であります。

 これは少し大きな質問になってしまうのですが、昨今、イラク戦争の是非というのを国際社会が検証しようということがございます。その中で、外務大臣からも御発言があったかもわかりませんが、改めて、政権交代を果たした現在の日本政府として、イラク戦争への関与の姿勢というものは正しかったと総括ができるかということ、及びこれからどのように対処もしくは総括をされるかということに関して、非常に大枠でございますが、御質問申し上げたいと存じます。

岡田国務大臣 委員も御存じのように、当時の日本国政府は、米国を初めとする国々によるイラクに対する武力行使を支持し、自衛隊を派遣したわけでございます。

 当時、私は民主党のたしか幹事長をやっておりまして、小泉総理が支持表明された、つまり、米国による攻撃が始まったその日の本会議における反対討論に立ったわけでございます。

 我々は、その支持したことに対して、従来は、いろいろな武力行使について、理解するということを言ったことはあったと思いますが、しかし、支持をすると言った、しかも武力行使について、特に従来の、例えばコソボにおける武力行使とかそういうこととはかなり性格の違うものであるという認識のもとに、反対をしたわけでございます。

 したがって、私は、当時の政府の判断について、異なった判断もあり得たのではないかというふうに考えておりまして、当該武力行使を支持し、自衛隊を派遣した当時の政府の判断の検証というのは将来の課題であるというふうに考えております。

 それをいつやるのかということについては、多く取り組まなければならない仕事もございますので、その中で優先順位をつけながら考えていきたいというふうに考えております。

高橋(昭)委員 ありがとうございます。

 本当に課題山積の中でございますので、私は、特に、先ほど申しましたように災害からスタートいたしますから、私の中でもできるだけの総括をさせていただいて、寄与できればというふうにも思います。

 その延長上で、実はせんだっての安全保障の政策会議等々でもお話しになったかもわかりませんけれども、海外で自衛隊が活動するときの基準ということに関してお尋ねを申し上げたいと存じます。

 といいますのは、ちょうど、私が二月に参りましたときには、サマワに自衛隊の先遣隊が入っておりました。サマワという町は、バグダッドというところとバスラという南の町のちょうど真ん中ぐらいにある、まさに砂漠のオアシスのような町でありまして、確かに平和な町だったと、私も行って思いました。

 しかしながら、そこに駐留しておりますのはオランダ軍であります。オランダ軍がそこをやっているから平和だったという説もあるのですが、実際に現地へ行きますと、アメリカ軍も当然駐留をしております。そこで、現地でお話をしましたときに、自衛隊はあくまでも、日本からは単独の支援活動で行っているので、指揮系統は日本からでありますというお話がありました。

 しかしながら、現地で聞いてみますと、実は現地の方はそうではなくて、来ている以上は、指揮系統は現地の指揮官に従うんだというふうな指摘をした方もおられたんですね。そうなりますと、オランダ軍もアメリカ軍の指揮系統に入っておりますので、結果的に、そこへ行った、海外に出ていって救援をしているはずの自衛隊すらアメリカ軍の指揮下に入っているのかというふうな混乱をたしか現地で来したことを私も覚えております。

 ですので、実際に、今後、これから自衛隊の方々自体がノウハウをためられて、海外に出られたときに、国際基準とのマッチングというのは非常に重要になってくるかと思います。

 そういう中で、実際に自衛隊が海外で支援活動を行う際の基準というものについての議論の方向性、このあたりが今後どのように進んでいくかということに関して、防衛大臣にお問い合わせをさせていただきたいと思います。

北澤国務大臣 基本的には、自衛隊の活動が他国の武力の行使と一体化することのないようにする上で、これが極めて重要なポイントであるわけであります。

 ただいまもお話のありましたように、国外へ行っていますと、ややもすれば、どこかの指揮下にあるのではないかというようなことがありますが、ただいま申し上げたような基準の中からして、例えばイラクでの活動に当たっては、自衛隊は、多国籍軍の統合された司令部のもとにあって、連絡であるとかあるいは調整は行っておりますが、その指揮下に入ることはなく、我が国の主体的な判断のもとに、我が国の指揮に従い活動をしている。

 これを今後どうするかというようなことについては、海外での活動が国際的に求められている中で、さまざまな事態も想定されますので、委員の御意見もまた体し、検討してみたい、このように思っています。

高橋(昭)委員 ありがとうございます。

 私が本当に申し上げたいのは、もちろん議論そのものは確かに歴史的に長い時間がかかっているものだと思いますが、実態として、自衛隊が今後さらに海外で救援活動を行っていく可能性があるということにおいて、今大臣御指摘いただきましたように、これからの一層の議論というものが重要ではないかと思われます。

 特に、ハイチでは、災害救援それ自体が外交活動になって評価をされるということもあるようでございますから、アジアで発生した場合などにおきましては、今後一層重要になってくるのではないだろうかと認識をさせていただきます。

 最後になりますが、基本的に私は、危機管理という前提で本日の質問をさせていただきたい。ちょっと時間が短うございましたので全部できませんが、一つだけ最後にお伺いさせていただきたいのは、安全保障と情報の問題であります。

 これは外務省所管かとも思うんですけれども、今回ハイチが被災をいたしまして、私は、在外公館自体も被災をしまして情報がおくれたという話を聞いているんですが、それでも、現地の在外公館の皆様は必死になって活動をされたことに心より敬意を表させていただきたいと思います。

 その中で、情報収集に当たる在外公館の機能というものの中に、安全保障という観点からいきますと、防衛駐在官という制度がかなり前からございます。実際に、これから世界的に安全保障を考える中で、この防衛駐在官というものの位置づけ、人員等々に関しまして、大枠で結構でございますので、お聞かせをいただきたいと思っております。

武正副大臣 高橋委員にお答えいたします。

 防衛駐在官は、派遣先国の国防関係者や第三国の駐在武官と交流し、情報収集等を効果的に行う点で、重要な役割を果たしております。

 以上の役割を踏まえ、現在、平成二十二年度定員で四十九人が配置をされております。最近では、平成十六年度新規派遣アフガニスタン、十七年度クウェート、二十一年度スーダン、それぞれ一名ずつということでありまして、防衛駐在官は、派遣元の防衛省とも協議の上、それぞれの必要性を踏まえて配置をしているところでございます。

高橋(昭)委員 ありがとうございました。

 私がお問い合わせをさせていただく趣旨は、やはり外務省、防衛省、この安全保障委員会がこの二つの省庁横断型でやらせていただいているように、特にこれからは非常に密接な関係が必要になってくるのであろうというふうに予測をいたします。

 そしてまた、その現場の皆さんが、いわば外務省は、日本の国において世界的に情報ネットワークを網羅している一番大きな情報機関であるというふうにも言えるかもわかりません。そこに防衛省がしっかりとリンクをしながら、世界的な情報、インテリジェンスを収集して、もちろんそれを分析し生かしていかなくてはなりませんが、そういう課題を今後重要視して、私自身も果断に取り扱っていきたいんですけれども、政府としても、これからの日本の進路に向けて、この現場の皆様からの情報を役立てていただきたい、そしてまたシステムとしても強化いただきたいということをお願い申し上げたいと存じます。

 本当に昼夜を分かたず日本の安全保障のために現場で頑張っておられる皆様に心より敬意を表しまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

安住委員長 次に、照屋寛徳君。

照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。

 岡田外務大臣それから北澤防衛大臣、実は、今急浮上しております勝連沖埋め立て案、これに心配をしたうるま市の市民協の代表四名がきのうから上京しておりまして、きのうは外務省で武正副大臣に面会をいたしました。委員会終了後、榛葉防衛副大臣にお会いをする予定でございます。両大臣、国会日程が超多忙につきお会いできませんでしたが、きょうは市民協の四名の代表が委員会を傍聴しております。

 先ほどお昼時間に、うるま市民協と環境団体の共催で院内集会がございました。その集会で、うるま市民協の伊波義安氏がこのように言いました。沖縄県民にとって海は宝であり命である、したがって、海を埋め立て海を殺すことは沖縄県民の命を奪うことであると伊波さんはおっしゃっておりました。

 私は、そのとおりだろうと思います。したがって、海を奪うものに抵抗をするのは、反対をするのは、私は自然権としての抵抗権の発露であろう、このように考えております。質問ではございませんが、岡田、北澤両大臣には、このような悲痛な思いで市民四名が来られておるということをぜひおわかりいただきたいと思います。

 そして、両大臣に言いたいのは、沖縄県内には十一の市がございます。きのう、沖縄県の十一の市で構成する県市長会が、やはり県内移設反対、とりわけ勝連沖埋め立て案を例示して強く反対する旨の全会一致の決議を行っております。それから、沖縄県漁業協同組合長会、ここも、勝連沖埋め立て案はまかりならぬ、こういうふうに全会一致で決議をしております。

 なぜか。やはり沖縄県民は歴史的に海によって生かされてきた、生きてきた、そういうことがあって、海は私たちにとっては結びの海であり、母なる命の海だということをぜひわかっていただきたいことを冒頭申し上げます。

 さて、官房副長官がお見えでございますが、去る三月二十九日の平野長官の定例記者会見で、米軍が使用する鳥島、久米島の両射爆撃場の返還と、ホテル・ホテル訓練水域の一部解除を米側に求めるとの記者発表をしておりますが、長官はお見えでございませんので、官房副長官から、この平野長官の決意は間違いないのか、もし間違いなければ、その場合いかなる方法と手順で米側に求めるのか、お答えください。

松野内閣官房副長官 照屋先生にお答え申し上げます。

 鳥島、久米島射爆撃場及びホテル・ホテルの訓練区域の返還等につきましては、これまで数次にわたって沖縄県知事から要請がなされているということは当然承知をしてございます。また、現在所要の検討を行っているものであるということで考えております。

 また、当該の射爆撃場の返還等は、現在のところ、米軍の訓練の運用上の理由により非常に厳しいものと考えておりますけれども、引き続きこれは検討し、適切に対応していくということでございます。

照屋委員 北澤大臣にお聞きしますが、報道によりますと、大臣は、三月二十五、二十六日、沖縄に来られまして、その際、平野官房長官と同様の方針、お考えを仲井眞知事に伝えたようでございますが、それは事実でしょうか。

北澤国務大臣 この二十五、六日ということに限らず、知事と面談をする折に必ず知事の方からは、今委員御提示の話について、早急な返還を要求されておるということは事実でありますが、特段、二十五、二十六日に私の方から提案をしたという事実はございません。

照屋委員 岡田外務大臣に尋ねますが、岡田大臣は、この鳥島、久米島両射爆撃場の返還と訓練水域の一部解除についてはどのようにお考えか、また対米交渉する意思はおありでしょうか。

岡田国務大臣 委員御指摘の鳥島、久米島の射爆撃場及びホテル・ホテル訓練区域の返還などについては、私も知事からたびたび要請をされているところでございます。

 いろいろ難しい問題もあるというふうに思いますけれども、沖縄県の基本的に最も重視する実現事項の一つであるというふうに理解しておりますので、外務省としても、その要請を踏まえてしっかりと対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。

照屋委員 先ほど北澤大臣は、三月二十五、二十六日の会見の折、仲井眞知事に伝えたことはないということでございましたが、そういう報道があって、多くの漁民、沖縄県民が期待を抱いたことは事実でございます。また、先ほど紹介した県の漁業組合長会は、一部解除ではなくて全面返還をしてほしいと。当該地域は極めて良好な漁場でありますので、そういう願いがあるということも両大臣にはしっかり受けとめてもらいたいと思います。

 今、外務大臣の決意をお伺いしましたが、知事を初め県民の強い要望であることは間違いありませんが、一方で、よもやこの射爆撃場返還あるいは訓練水域の解除が普天間飛行場の移設とバーターされるのではないか、こういう不安も県民は強く抱いておりますが、そこら辺は、大臣、杞憂だというふうに考えてよろしいでしょうか。

北澤国務大臣 まさに知事とは、そういうような意味での話し合いはいたしました。

 知事の表現をかりれば、長年にわたって幾ら要望しても、のれんに腕押し、馬耳東風できた、新しい政権ができたんだから、こういう問題にも真剣に取り組んでくれ、こういうお話がありました。それに対して私の方から、この問題については、何か基地の問題で問題提起されたときに、補助金で何とかしましょうとか振興策を何とかしましょうとかという話ではなくて、長年の沖縄の課題として真剣に鳩山政権はこれに向き合っていきますよ、そういう意味のことは申し上げたつもりであります。今お話にありますように、あめとむちというような表現でも言われておりますが、むしろ、そういう政策はとらないということを申し上げてきました。

照屋委員 松野官房副長官、もう結構でございます。ありがとうございました。御退席してください。

 ところで、依然として沖縄では悲惨な米軍人軍属の事件、事故が発生をしております。その中で、きょう午前中、赤嶺委員の質問にもありましたが、三月十六日、名護市辺野古で発生したひき逃げ事件で、被害者に緊急見舞金を支払ったという報道がありますが、それは事実でしょうか。事実であれば、その金額と支払い根拠を明らかにしてください。

榛葉副大臣 委員にお答え申し上げます。

 米軍人等による事件であるとか事故に対しましては、日米地位協定に照らしましていわゆる賠償金の支払いを行っているところでございますが、その上で、それとは別に、被害者またはその遺族の身体的被害の程度及び精神的苦痛の状況等を考慮いたしまして、見舞金を贈ることが適当であると認められた場合に、防衛大臣の通達に基づいて、緊急見舞金を支給することができるということになっているわけでございます。

 三月十六日火曜日の、先生御指摘のこの追突、ひき逃げ事案につきまして、防衛省が、三月十九日金曜日、本事件の被害者に対しまして当該緊急見舞金を支給したところでございます。

 見舞金の支給額でございますが、一般論として申し上げますと、自動車事故の場合において人身被害が生じ、被害者が中程度もしくは軽傷を負った場合の支給額は、防衛大臣の通達において三万円以内というふうになっているところでございますが、個別の事案につきましては、プライバシーの問題もありますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

照屋委員 これは、榛葉副大臣、緊急見舞金の支払いに関する通達を私も知っていますが、今おっしゃった根拠で払ったのであれば、大臣との協議はなされたんでしょうか。

榛葉副大臣 地元の防衛局を初め、防衛省全体で判断し、大臣のこの通達に基づいて緊急見舞金をお支払いしたということでございます。

照屋委員 次に、岡田外務大臣に尋ねますが、去る三月二十四日から三十日まで、外務省沖縄事務所の主催で、米軍人軍属の撮影による写真展が開催されました。同写真展に支出をした外務省の公費の明細を明らかにしてもらいたいことと、同写真展の受賞者には、職員のポケットマネーで購入した記念品や賞品が贈られたようでありますが、なぜ職員の私費を公務に使ったのか、その理由を明らかにしてもらいたいと思います。

岡田国務大臣 委員御指摘のように、三月二十四日から三十日にかけて、写真展「私のオキナワ」が開催をされました。

 この写真展の予算は、業者委託経費及び審査員等への謝礼金を合計して、百三万四百三十九円でございます。

 こういった催し物につきましては、私は、在沖縄米軍関係者が、沖縄の人々、文化、歴史、伝統などに触れる機会をより頻繁に持つことを促し、もって米軍関係者の沖縄についての理解を深め、沖縄への敬意を醸成することなどを目的として実施したものであり、外務省として有意義であるというふうに考えております。

 もう一つの御指摘、その記念品をポケットマネーで受賞者に贈ったことに関してでありますが、これは、いわばこの行事の際に、受賞した方に対して、私費で購入したものを、敬意、感謝の念をあらわすものとして贈ったということでございます。そのこと自身が特段の問題であるというふうには考えておりません。

照屋委員 写真展の意義や目的は私も理解をいたしますが、これが外務省としての公務であれば、それに必要な賞品代等は、私は公費で払うべきであるし、自主的であれ、職員のポケットマネーで支払う、そういうことは、沖縄にあっては、かつての弁務官資金みたいなもので、県民感情に照らしても余りよくないということを強く申し上げて、終わりたいと思います。

安住委員長 次に、下地幹郎君。

下地委員 岡田外務大臣にお聞かせいただきたいのですけれども、普天間基地の移設のときに、外務大臣も防衛大臣も、私も自民党の国会議員も必ず抑止力という言葉を使うことになるわけです。この抑止力という言葉が、何に対して抑止力なのか、どんな力を持つことで抑止力という言葉が成り立つのか、そういうふうな定義をお互いで確認しておくことはこの普天間基地の移設問題では非常に重要なことだと思っておりますけれども、この抑止力というものに対する定義みたいなお考えを、岡田外務大臣、おありでしたら、ぜひお教えいただきたいと思います。

岡田国務大臣 今、我が国を取り巻く環境、安全保障環境、北朝鮮の情勢あるいはアジア太平洋地域をめぐるその不安定、不確実な状況、こういった状況が、近い将来、大幅に改善されるという見込みはございません。

 そういう中で、我が国の自衛力のみでは自国の安全が侵されるようなあらゆる事態に対処することができない以上、日米安保条約を引き続き堅持することで米軍の前方展開を確保する、そしてその力をもって我が国の安全を確保するということが必要であるというふうに考えております。

下地委員 世界で、海兵隊が駐留しているのは沖縄だけなんですね。あとのところは全部、陸軍であったり空軍であったり海軍であったりしていますけれども、あと、小さい部隊がどこかのところにはいますけれども、海兵隊そのものが世界の中で展開しているのは沖縄だけであります。

 そういうふうな状況の中で、今申された北朝鮮のいろいろな状況がありますけれども、六十機しかヘリコプターが普天間基地にはないわけなんですね。今、六十機あるかどうかもまだわかりませんよ。基本的には六十機あるわけです。この六十機の普天間基地のヘリコプターと二千人の部隊が、今岡田外務大臣がおっしゃった抑止力にどういうふうな貢献をするのか、どういう役割を果たそうとしているのかということも少しお聞かせいただきたいと思います。

岡田国務大臣 これは、海兵隊だけで物事を考えるわけではなくて、在日米軍全体、空軍、海軍を含めて考えるべき問題で、海兵隊だけを切り出して論ずる話ではないというふうに思います。

 それから、それは事態の状況に応じて、現在沖縄にある海兵隊だけではなくて、グアムやハワイからも必要に応じて応援に来るということも当然念頭に置かれている、こういうことでございます。

下地委員 それで、この前新聞に、米海兵隊のスタルダー司令官が会合で述べている記事が出ていました。北朝鮮の金正日体制が崩壊したときに、北朝鮮の核兵器を速やかに除去する役割が海兵隊の役割だというような記事が出ていましたけれども、この件に関しては御感想はありますか。

岡田国務大臣 さまざまな役割が求められていると思います。例えば、朝鮮半島においても、邦人の救出とか、あるいはもちろん米国人もあるとは思いますけれども、そういった救出に当たるということもあり得ると思いますし、それから、朝鮮半島以外でも、災害時の救出ということもありますし、それから、何らかの武力紛争が発生した場合に、そこに海兵隊がその紛争に対応するために行くということも当然考えられるということであります。

下地委員 私が考えるに、この抑止力が必要で、それで普天間基地が今危険な基地であるから、何とかこの危険な状況を解決しなければいけない、これは沖縄側の考え方もあります。しかし、抑止力の考え方からすると、この普天間基地がそのまま国外に行ったり県外に行ったりして抑止力が保たれるかといったら、保たれないのではないかというようなこともありますし、それと同時に、今、岡田外務大臣が言ったように、海兵隊だけで物事ができるわけじゃない、空軍もあって陸軍もあって、そして海兵隊の役割があって、全体で抑止力が必要だというようなことはよくわかるんです。

 この普天間基地の移設を私たちが今論議している中で、もう一度、この六十機の海兵隊と第三一遠征軍が、我が国の抑止力にどういうふうな役割が必要なのかということをきちっと示しておくことが、この問題の理解を深める一番の大きなポイントになってくると私は思うんです。だから、海兵隊がいるということが、我が国が、北朝鮮であったり今の中国の軍の拡大路線に対して大きな役割をやはり担う。この六十機のヘリコプターがいて、これが最前線に行くことが、それをストップさせておくことが、三日、四日後にかかってくる米軍の態勢、自衛隊との態勢をきちっと賄うためには海兵隊がどうしても必要なんだ、こういうふうなことを明確に言っておかなければ、今の論議はなかなか抽象論で、場所探しになっちゃっているんですよね。

 だから、そこのところを大臣の口から、やはりこれが海兵隊として必要なんだ、私はそういうようなことをまずもう一回明確にお示しをいただくことが大事かなと思うんですけれども、お願いします。(発言する者あり)

安住委員長 御静粛に。

岡田国務大臣 今委員は沖縄の海兵隊ということで議論されているわけですけれども、私は、従来から申し上げておりますように、これはゼロベースでということでありますので、必ずしも沖縄ということを大前提にして議論するということになりますとこれはゼロベースではなくなりますので、日本に海兵隊が必要である、そういうことで議論させていただいているところでございます。

下地委員 私がこうやって質問させていただくのは、大臣に私が質問すると同時に、大臣の答弁を通して国民にも理解を深めることが非常に大事であるというふうに思っているからこうやって質問をさせていただいているわけで……(発言する者あり)一致しているんです。必要だということは一致しているんです。

 それで、二つ目に、もう一個質問させていただきますけれども、沖縄に海兵隊がいる、それでキーステーションは沖縄である、そしてこの海兵隊がいろいろな地域で、矢臼別であったり東富士であったり日出生台であったり、いろいろなところを訓練して歩く。

 海兵隊は必ず三カ月か四カ月、訓練に行くんです。まずはグアムに行って、そしてオーストラリアに行って、モンゴルに行って、そしてアフガニスタンに行って、韓国に行って、日本に戻ってくるというコースを海兵隊はいつもやっているわけであります。

 こういう中で、私は、抑止力というものを力強くしていくためには、こういうコースもいいけれども、日本内での演習回数を、自衛隊基地での演習の回数をふやしていくことが、そのままキーステーションとして沖縄にずっといるよりも、三カ月か四カ月で矢臼別までのこの日本列島を海兵隊が訓練して歩くということが、逆に言えば、沖縄の負担の軽減にもなるけれども、抑止力の強化にもなる。

 この前、自民党の石破さんの論議からすると、沖縄に海兵隊がいないと抑止力がだめだというようなことをおっしゃるんですけれども、僕はそうじゃないと言っているんです。どんどんどんどん訓練をしながら全国を回ることの方が抑止力が強化されるんだというふうに私は申し上げているわけです。

 この、今までのやり方と違う、沖縄にただ駐留をして沖縄で訓練するだけじゃなくて、こうやって自衛隊の基地を回ることが抑止力の強化になるというふうに思うんですけれども、その点について、防衛大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

北澤国務大臣 委員の感性の中から、新しい日米の訓練の提案というふうに受けとめさせていただきますが、日米は今、頻繁に米軍と、安全保障環境を頭に入れて、さまざまな訓練をいたしておりますので、その中で、ただいまお話のあったようなことが我が国をめぐる抑止力として効果があるかどうかということは、これまたもう少し検討してみなければいかぬことだというふうに思います。

下地委員 岡田外務大臣、アメリカ側と大臣は交渉しますよね。こういう抑止力の意見なんかの交換というのは相当出てくるんですか。出てきた場合、どういうふうなアメリカ側の抑止力に対する考え方が岡田外務大臣に向こうの方から言われてくるんでしょうかね。

岡田国務大臣 まだ具体的に、先般、ルース大使に対して現在の日本の検討状況を説明したという段階でございます。

下地委員 そういう意味でも、もう一回必ずこの論議の中で出てくる、私たちも国会議員にならせていただいてから普天間基地のあることの抑止力の論議をずっとやってきましたけれども、十五年たってくると、この抑止力の論議も変化をしてくる時期にも来ているんですよね。

 だから、それだけでとどまってこの交渉をするのではなくて、こっちの方から抑止力の変化を提案していくことも私たちにとって大事かなというふうに思っていますから、これからの論議の中で、アメリカ側の考え方じゃなくて、日本の国家というものを守る中で、海兵隊がどうあって、そしてアメリカの陸軍や海軍や空軍がどうあるべきかという形を逆に私たちの方からつくって、こうあるべきだ、そして、それに伴って自衛隊はこういうふうに変わっていくんだというようなことを明確にしていくことが私は大事だろうと思うんです。

 特に、この前、大臣が与那国にも行かれましたけれども、与那国の国境の島に自衛隊がいないというのはやはりおかしい話だと僕は思うんですよ。だから、しっかりと与那国にも海上自衛隊があって国境の潜水艦を見る、そういうようなものが、那覇基地から行くんじゃなくて、与那国にいることが大事です。陸上自衛隊がいることも、これも大事。

 今までアメリカがやらなかった、自衛隊もやらなかったもの、こういうふうなことは日本がやる、だから海兵隊も、沖縄にだけ駐留しなくても、北に上がりながらも抑止力を保てる、こういうような構想計画、構想をまとめて、今度の日米交渉の中でぜひアメリカ側に示していただきたいというふうに私は思っていますから、よろしくお願いしたい。

 そのことについての北澤大臣のお考えを聞かせていただきたい。それで私の質問を終わります。

北澤国務大臣 まず、今、次期防衛大綱をつくるための新しい懇談会を開催していただいておりますので、この集約をしっかり資料として提供いただいた上で決めていきたい。今お話のあるようなことは、新しい防衛大綱をつくる中で重要だ。

 それから、午前中にも岩屋委員と議論をいたしましたけれども、確かに、与那国という地点の重要性というのは十分承知をしております。

 与那国町が今突然出てきたわけではなくて、ずっとあそこにあるわけなんですね。この間も参議院の外交防衛委員会で、けん銃二丁で守っているんだぞなんといって自民党の議員から言われましたけれども、けん銃二丁で守っていたのは前政権の皆さんであって、それを種に私に迫られても困るということを申し上げました。

 私は、ただいまお話のありました与那国という地政的なものを安全保障上の抑止力の観点でしっかり考えていきたいというふうに思っております。

 釈迦に説法でありますが、抑止力を本格的に議論する上で一番最初に押さえておかなければいけないのは、侵略を行えば耐えがたい損害をこうむることを明白に認識させることにより侵略を思いとどまらせるという機能でありまして、我が国の基本的な防衛構想からすれば、基盤的防衛力構想という既に確立したものが、みずからの空白をつくることによって、相手にただいま申し上げたような多大な被害をこうむるということを忘れさせるようなことがあってはならないという認識で、防衛大臣としての職務を務めさせていただいております。

下地委員 対等な日米同盟は、この機会に、抑止力の定義をみずからつくって、それをアメリカ側に提案していくというのが大事であるというふうに思っていますから、これまでの自民党の政権の穴のあいた部分も埋めながらしっかりとこれからの安全保障論を論議していこうというふうに思っていますから、よろしくお願いして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

安住委員長 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。

     ――――◇―――――

安住委員長 次に、内閣提出、防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 これより趣旨の説明を聴取いたします。北澤防衛大臣。

    ―――――――――――――

 防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

北澤国務大臣 ただいま議題となりました防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。

 この法律案は、防衛省の所掌事務をより効果的に遂行し得る体制を整備するため、自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数を変更するものであります。

 以上が、この法律案の提案理由であります。

 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。

 まず、防衛省設置法の一部改正について御説明いたします。

 これは、防衛省の所掌事務をより効果的に遂行し得る体制を整備するため、海上自衛隊の自衛官の定数を三十二人削減し、航空自衛隊の自衛官の定数を五人削減し、共同の部隊に所属する陸上自衛官、海上自衛官及び航空自衛官の定数を三十九人増加し、情報本部に所属する陸上自衛官、海上自衛官及び航空自衛官の定数を二人削減するものであります。なお、自衛官の定数の総計二十四万七千七百四十六人に変更はありません。

 次に、自衛隊法の一部改正について御説明いたします。

 これは、陸上自衛隊の組織の改編に伴い、即応予備自衛官の員数を十二人増加するものであります。これにより、即応予備自衛官の員数は、八千四百七十九人になります。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

安住委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る九日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時十八分散会


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