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第3号 平成20年12月19日(金曜日)

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平成二十年十二月十九日(金曜日)

    午前十一時四十分開議

 出席委員

   委員長 水野 賢一君

   理事 北川 知克君 理事 小杉  隆君

   理事 土屋 品子君 理事 西野あきら君

   理事 岩國 哲人君 理事 伴野  豊君

   理事 江田 康幸君

      あかま二郎君    亀岡 偉民君

      木原  稔君    鈴木 俊一君

      平口  洋君    福岡 資麿君

      船田  元君    古川 禎久君

      馬渡 龍治君    安井潤一郎君

      山内 康一君   山本ともひろ君

      郡  和子君    田島 一成君

      田名部匡代君    吉田  泉君

      古屋 範子君    江田 憲司君

    …………………………………

   環境大臣         斉藤 鉄夫君

   環境大臣政務官      古川 禎久君

   環境委員会専門員     吉澤 秀明君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月十九日

 辞任         補欠選任

  上野賢一郎君     山内 康一君

  木挽  司君     木原  稔君

  近藤三津枝君     亀岡 偉民君

  坂井  学君     平口  洋君

  中川 泰宏君     安井潤一郎君

  村井 宗明君     郡  和子君

同日

 辞任         補欠選任

  亀岡 偉民君     近藤三津枝君

  木原  稔君     木挽  司君

  平口  洋君     坂井  学君

  安井潤一郎君     中川 泰宏君

  山内 康一君     上野賢一郎君

  郡  和子君     村井 宗明君

    ―――――――――――――

十一月二十五日

 すべてのアスベスト被害者を救済するために石綿による健康被害の救済に関する法律の改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六九七号)

 同(石井郁子君紹介)(第六九八号)

 同(笠井亮君紹介)(第六九九号)

 同(穀田恵二君紹介)(第七〇〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第七〇一号)

 同(志位和夫君紹介)(第七〇二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第七〇三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第七〇四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第七〇五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 閉会中審査に関する件

 環境保全の基本施策に関する件(気候変動枠組条約第十四回締約国会議等及び第十回日中韓三カ国環境大臣会合)


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     ――――◇―――――

水野委員長 これより会議を開きます。

 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、気候変動枠組み条約第十四回締約国会議等及び第十回日中韓三カ国環境大臣会合出席のための出張の結果について政府から報告を聴取いたします。斉藤環境大臣。

斉藤国務大臣 きょうは、このような機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。

 十二月一日から二日まで韓国済州島で開催された第十回日中韓三カ国環境大臣会合に出席し、また、十二月十一日から十二日までポーランド・ポズナンで開催されたCOP14、気候変動枠組み条約第十四回締約国会議及び京都議定書第四回締約国会合に出席いたしました。この二つの会議について報告をさせていただきたいと思います。

 地球温暖化対策についての二〇一三年以降の国際枠組みに関しては、来年末のCOP15で合意することとされております。今回のCOP14は、この合意に向けて政治的モメンタムを維持するための重要な会合でした。

 今回の会合の成果を二つの点から振り返りたいと思います。

 まず第一に、私は閣僚級セッションにおいて日本政府代表として演説しましたが、その中で、G8議長国として、G8の合意である二〇五〇年までに世界全体で温室効果ガス排出量を少なくとも半減する長期目標について国連の枠組みのもとで共有すべきこと、また、すべての主要経済国が参加する実効性のある次期枠組みをつくるべきことを強く訴えました。

 また、地球温暖化対策は未来への投資であることを主張しました。現在、世界各国においても、グリーン・ジョブやグリーン・ニューディールということで、地球環境の保全を新たな経済の起爆剤とすることが言われています。世界じゅうの国々が、環境と経済がともに向上、発展する低炭素社会を目指して、そこに必要な資金を投入するという考え方をとるべきだと思います。

 昨今の金融不安の中においても、いや、それだからこそ地球温暖化対策に取り組むべきだという強いメッセージが私も含め多くの閣僚級の方々から出されたことは、今後の国際交渉を加速化する点で有効であったと考えております。

 第二に、中国の解振華国家発展改革委員会副主任、欧州委員会のディマス委員など計八カ国・地域の閣僚級の方々と個別に会談を行い、日本の主張を明確に伝え、理解を深めることができたことでございます。また、相手方が何を考え、日本に何を期待しているかも肌で感じました。

 さらに、米国民主党のケリー上院外交委員長とも会談を行いました。地球温暖化問題に日米が一致して協力していくこと、経済成長のために積極的に環境政策を進めるべきこと、科学に基づく行動原理を持つべきことで見解が一致したのは重要な成果でした。

 次期枠組みの構築に向けて、米国や中国をいかに責任ある形で巻き込んでいくかは今後の大きな焦点ですが、各国の閣僚などとじかに意見交換できたことは、今後の国際交渉戦略を考える上で大きな収穫があったものと思っております。

 今回の会合の主要な論点は、次期枠組みに関する論点整理、二〇〇九年の作業計画、先進国全体での削減幅などでした。

 我が国を含む多くの先進国は、二〇五〇年に世界全体で排出量を少なくとも半減する長期目標について共有することを訴えましたが、途上国からは、まず先進国が野心的な中期の削減目標を設定すべきとの主張がありました。結論文書においては、先進国の中期目標の設定に当たってはIPCCの科学的知見に基づくべきとの認識などが確認をされました。

 また、途上国支援については、途上国の適応対策を促進するための適応基金の基本的な業務規則や、今後の運営方針に関して合意されました。この途上国支援について、我が国はクールアース・パートナーシップを推進していますが、環境省は、この枠組みの中で関係省との協力のもと、途上国の温暖化対策の実現に尽力したいと考えております。

 今会合の結果、来年末のCOP15での合意に向けた作業計画が決まり、来年三月に各国の主張をもとに論点を整理した条約作業部会の議長ペーパーが議論され、また、先進各国は中期目標の検討状況について報告することになりました。さらに、六月には次期枠組みの内容を盛り込んだ交渉テキストが議論されることになるなど、今後は本格的な交渉に突入することになります。

 次期枠組みは、すべての主要経済国が参加する実効性のあるものとする必要がありますが、途上国の責任ある参加を促すためには、先進国がリードする必要があります。我が国も、IPCCの科学的知見に基づいて、野心的かつ実現可能な中期目標を来年のしかるべき時期に策定することが重要だと思います。私としては、来年の国際交渉において十分にリーダーシップを発揮し、COP15での合意を目指してまいります。

 また、COP14に先立ちまして、十二月一日から二日まで、韓国の済州島で開催された第十回日中韓三カ国環境大臣会合に出席いたしました。今回の会合は、中国の担当省庁が環境保護部、日本でいう省に昇格してからの初めての会合となりました。

 会議では、地球温暖化対策について、中国、韓国に次期枠組みへの責任ある参加を要請しました。また、越境大気汚染や漂流・漂着ごみの問題について、両国に対策強化を要請し、今後の協力について合意しました。さらに、環境教育に係る新たな取り組みとして、三カ国の学生団体の交流の機会を設けることについて提案を行い、両国から前向きな反応が得られました。

 また、私が強く印象を受けたのは、韓国の大臣がグリーン成長という言葉を何度も紹介し、李明博大統領の基本的政策として高いプライオリティーが置かれているということでした。グリーン成長とは、地球温暖化対策を環境制約ではなく次の経済発展への一つのチャンスととらえる考え方で、成長と両立する低炭素社会を実現するという麻生総理のお考えと同じものであると感じました。

 今回の会議の結果を受け、今後とも環境分野での三カ国の協力を促進させてまいりたいと思います。

 今回の二つの国際会議への出席を通じて、環境問題に関する国際的な連携の必要性を改めて感じました。環境大臣として、国際的な議論に積極的に貢献すべく努力してまいりますので、引き続き御支援をお願い申し上げます。

 ありがとうございました。

水野委員長 これにて報告の聴取は終了いたしました。

 大臣は御退席いただいて結構でございます。

     ――――◇―――――

水野委員長 この際、御報告申し上げます。

 本会期中、当委員会に付託されました請願は十一件であります。各請願の取り扱いにつきましては、理事会等で慎重に協議いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。

 なお、お手元に配付してありますとおり、本会期中、当委員会に参考送付されました陳情書は十二件、また、地方自治法第九十九条の規定に基づく意見書は七十一件であります。

     ――――◇―――――

水野委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。

 第百六十六回国会、末松義規君外二名提出、環境健康被害者等救済基本法案

 及び

 第百六十八回国会、参議院提出、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案

並びに

 環境保全の基本施策に関する件

 循環型社会の形成に関する件

 公害の防止に関する件

 自然環境の保護及び整備に関する件

 快適環境の創造に関する件

 公害健康被害救済に関する件

 公害紛争の処理に関する件

以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。

 まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中、委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十一分散会


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